建設委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 98 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/06/15
会議録
○理事(岩沢忠恭君) これより建設委員会を開会いたします。 まず、参考人に関する件についてお諮りいたします。本日の委員会で道路問題について意見を聴取するために、日本道路公団副総裁井尻芳郎君、日本道路公団総務部長宮内潤一君を参考人とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(岩沢忠恭君) 御異議ないと認め、さように決定いたしました。 —————————————
○理事(岩沢忠恭君) それでは建設事業並びに建設諸計画に関する調査を行います。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○田中一君 最初に井尻さんに伺いますが、通常国会でいろいろ政府に対して質疑をいたしておったのですが、名神国道の土地の買収、これはその後どういう工合に進んでおるか、その点が一つ、現在の状況はどういう状況になっておりますか。
○参考人(井尻芳郎君) お答えいたします。 名神高速道路の用地の問題につきましては測量の着手の区間の問題もございますが、まずこの名神高速道路の工事の区間でありますが、これは今尼崎—栗東間に着手いたしておりまして鋭意やろうとしております。それからこの問題につきましては、現在用地買収並びに買収契約済みの区間、これは兵庫、京阪この二つの事務所の管轄になっておりますが、延長が十六キロ六十四、それから金額にいたしまして十二億七千万円余、これらも当りがついております。これは買収済みとそれから買収の契約と両方入れているのでありまするが、ただ、この金額の中に滋賀地区とそれから愛知地区の問題は、これは補償のみのものを提供いたしております。それで六月一日現在におきましてはこの尼崎—栗東の区間におきまして、大体三三・七%余の伸長率を見せております。それからこの中におきまして測量済みのものがまあ一〇〇%、それから巾杭打が九〇%、それから一筆調査のものが八九%とこういうふうになっております。これを全線に見ますると測量済みが八五%、巾杭打が三四%、一筆調査が三八%こういう状態になっております。 以上は用地の買収並びに買収契約済みのもの、しかも名神高速道路のうちの一部分でありますところの尼崎—栗東の間について特に申し上げたつもりでございます。
○田中一君 で、佐藤君、道路局長に伺いますが、この間は三十三年度一ぱいでは二五%の用地買収を終るんだというような発言があったわけですが、そこで用地の問題は、この仕事にかかる最初から全額の予算を計上して一挙にしなければ、いろいろな問題が残るんではないかというようなことを当委員会でも申し上げてあったわけです。そこで見通しとしては政府としてどういう見通しを立てておるか。前年度の繰延金もまだあるはずですし、まだ地元では納得をしてない形が相当出ております。どういう見通しのもとにこの完成を期しておるか伺いたいと思うのです。
○説明員(佐藤寛政君) 私から申し上げるまでもございませんが、最近の事業の実施、工事の一番眼目は用地とか補償の問題のようでございます。まず事業を計画いたしますと、しばしばの場合といたしまして絶対反対という立場からスタートすることがよくあるようでございますが、そうしていろいろそういう困難を説明をし納得していただいて、この調査をいたし、用地買収をだんだん進めていくわけでございますが、この名神事業につきましても、田中先生も御存じのように、かなり大部分につきましてまず絶対反対というところから始まったわけであります。その後公団におかれまして鋭意そうした地元との折衝を重ねまして、ただいまのところでは、ただいま副総裁からお話がございましたように、この尼崎—栗東区間だけで申しましても測量は一〇〇%終っておる。一筆調査まで済んでおるのが八九%、この名神全線にいたしましても測量がすっかり済んでおるのが八五%、一筆調査は、まあ全線でございますから、率からいうと三八%ということでございますが、こうした用地問題はかなりと申しますか、相当進んだと私どもは見ておるわけでございます。今度さらに価格の問題についてまた御相談をし、いろいろその間に困難があろうかと存じますが、ここまできたのでございまして、今年度におきましてはこれらは相当進むもの、また進ませなければならぬわけでございまして、公団に対しましてはその辺を私どもは期待いたしますと同時に、鋭意機会あるごとに鞭撻をいたしまして、そのように進めていただくことを期待しておるわけであります。本省におきましてもただ公団を鞭撻するだけでなく、この用地等のむずかしい問題につきましては、場合によりましては本省として必要な、またできるごあっせんをするように考えておりまして、現に尼崎—栗東の間で一つの問題については、私どもの政務次官が先頭に立っていろいろごあっせんをしておるような問題もあるような状態でございまして、私どもとしてはできるだけ一つ、公団を鞭撻すると同時に、本省としてできる御援助をする。それによって公団に大いに奮発していただいて、予定通り事業を進捗さしていただきたいものと、こういうふうに思っておりります。
○田中一君 どの地区がどういう具合に買収というか、話が済んだかしりませんが、その補償の価格なんというのはどういうことになっておりますか。私はこういう大きな事業であり、かつまた起点と終点が貫通しなければその目的を達しないような性質のものは、これはもう土地収用法を適用してやったって一向差しつかえないと思うのです。問題は損か得かというような問題が残るのであって、その方が得であるということを地元が了承すれば、これはこの方がすっきりしていいと思うのです。むだな時間と金がかからぬと思うのです。困難をすればするほど補償費というものが値上りになってくるというのは、もう私ども数々の事例をもって知っております。ただ話し合いとかあるいは納得させようというその努力を持つならば、今出している一定の基準で補償すればいいのです。どうもこれからまた好ましくないオリンピックなんかが日本に来ると、東京周辺の土地なんかもどんどん値上りの傾向にあると言っております。いろいろな問題で今日の政府が存続する限り、土地の価格というものは上る一方なのです。それを早く納得した者が損をする、ごねた方が得になるというこの思想を、日本の国土に対する価値の上において表わすことは、これは私はいい傾向じゃないと思うのです。今日はもう名神国道というものは世論として納得されている問題だと思うのです。なぜそういう抜本的というか、よい法律が現在あるにかかわらずいつまでも話し合いで持っていこうとするのか、その点が僕には納得できないわけなんです。今言う通り測量も八〇何%完了した。これは尼崎地区に限っておるでしょうが、おそらく相当な路線の決定は見ておるものと思うのです。今までのような進捗状態でいったんではこれは非常に危険です。ごね得という思想が現実に現われてくるということになると、将来日本の国土計画というものは非常に大きな問題にぶつかるわけです。この点については道路公団として政府にそういうような話し合いをしてみたことがあるかどうか。今後どうしとうとするか。また監理官を出しておる政府としてはどういう方向に向っていつごろこれを、せめて用地の問題だけでも解決しようとするか。そうしてほしいんだ、そうなるべきだ、そうならなければ困るのだということだけでは解決されません。できるならば名古屋—神戸の間のどの地点はどのような価格で話し合いをしているか、そうして全体の計画としてはどういう地区は幾らと見ている、どういう地区はどう見ているというようなことをガラス張りで表に出して進めるということにならなければならぬと思うのです。その点はどうなっておりますか。もう少し具体的に説明願いたいと思います。
○参考人(井尻芳郎君) お話の点でございまするが、道路公団といたしましては今まではなるべく話し合いをもちまして円満裏のうちに用地の買収等も進めたい、こういうふうな考えでございました。最初のうちは非常に立ち入りさえもできないところがありましたけれども、現在におきましては全線にわたりましてほとんどたち入りのできないところはないような状態になっております。従ってそれだけだいぶ認識を改めていただいて非常に仕事も進捗いたしておりますが、今の問題といたしましてどういうふうな状態で買収が行われたかということをちょっと実例を持って申し上げたいと思うのです。場所は現在実際に工事に従事いたしておりますところの京都府の東山区の山科地区でございます。これは宅地は坪当りですけれども平均いたしまして三千百円、田は反当り四十二万円、畑は三十七万二千円、山林は三十九万円、こういうふうなのが一つの例であります。また京都府の伏見地区の深草というところも今工事に春手いたしておりますが、宅地は一万一千五百円、田は反当り四十七万二千円、畑は六十一万五千円、こういったのが一つの例であります。また大阪の高槻市地区におきましては、現在入手いたしましたのは宅地が四千二百円、山林が二十一万円、それから大阪府茨木、これは宅地が四千八百円、田は九十三万円、大阪府の吹田、これは宅地が四千五百円、田は非常に高くなって百二十七万二千円、こういうふうな状態になっております。これは今申し上げましたのは、どういうふうに実際において取引をされているかということに対するところの実例をもってのお答えでございます。 それから用地の買収に当っては常常、先生からいろいろ御注意をいただいておりまして、なぜもっと、強行という言葉を使っていいかどうかわかりませんけれども、法律にのっとって手続をしたらいいだろうというふうな御意見も承わっておりますが、冒頭に申し上げましたように、なるべくそういった手段はとりたくないと思っておりますけれども、やはりいろいろの関係から、もうこれまで十分に納得をしていただき、それから努力もいたして参りましたが、なかなかそればかりでいかないような場面もありますので、全体ではありませんけれども、ある地区を限りまして、そして事業認定を行なって、すぐに法律の手続に移れるような段取りを今進めております。この点につきましては、たとえば尼崎—栗東の区間におきましては、インターチェンジの区間だけの部分だけでもずっとあれしまして事業認定を行い、これはすでに手続をいたしております。ただこれがまだ発表になりませんのは、非常に反抗の強いところのある一部の地区、それがだいぶ好転をして参りました。ここでこういったものが発表になりますと、もう一週間か十日ぐらいで妥結を見るのですから、そういったような面で幾分か発表を見合わしておるところもありますけれども、御意見の通りに漸次そういった方向に進んで参りますからどうぞお含みおきを願いたいと思います。
○田中一君 地区によってかりにこっちが山林一町歩三十何万円、田は百何十万円というけれども、その時間における正しい価値判断というもので補償の折衝をしておると思います。そこに一番危険なのは時間というもののズレというものを考えなければならない。時間のズレです。なるほど三十四年六月十五日は三十八万円でよかったかもしらぬけれども、十六日になった場合にはそれが四十何万円になるかもわからない。一カ月たった場合には五十何万円になるかもわからない。少くとも今日の日本の国内の政治の面から見ましても、経済の面から見ましても、これは価値が下るというような見通しはないわけです。株のダウを見たってそうでしょう、八百円以上もこえている、これは経済の好転か何か存じませんけれども、少くとも土地というものに対する価値というものは、今の政治の面から見た場合に、これは上らざるを得ないのです、すべての傾向として。その昭和三十四年六月十五日といって、日を押えてものをやっているのか、これは一ヵ月延びれば七月十五日になり、二ヵ月延びれば八月十五日になるのです。この間の変動というものをどういうふうに見ているか、価値の変動をどういうふうに見ているか、個々にごねれば得だという思想も、これは、われわれが終戦後歴史的にわれわれが見、知り、また道路局長にしても、政府としても、どこでも、そういう問題にぶつかっているのです。いつから折衝を始めた、一年以前でしょう、一ヵ年以前に、そのような折衝をして納得したというけれども、時間のズレによるところの価値の変動というものに対して——変動も高騰する、上るのです。どういう見方をするか。合のような不自然な政治の形態で進んでいくならば、予算を幾ら作ったって、これは追っつくものではないですよ。 だから、私はほんとうに国を愛し、国民を愛し、事業を愛するならば、与えられた予算もおありでしょう、その予算によって、ある日を限って、その価値でもって全部を指定し、またりっぱな土地収用法という法律があるのです。ありったけのものを全部出して、足りなければ、もっと出して、公平というものは、納得というだけではいかんのです。自分だけが納得するのではないのです。自分だけが納得するということは、要素としては、これは自分の国のためだからやろうという精神的な気持の人もあるが、また、この方が得だといって納得する者もあるでしょう。また、用地買収に当っている職員も、これから下りますよ、あなたに、これだけ特別に出すのだから、これでやって下さいと言って納得する者もあるでしょう。そうした場合に、不公平というものは、将来の日本の国土計画に、大きな障害になるのですよ。それは政治的に見て、金を余分にやって、地元の票を集めるというような考えを持てばいざ知らず、日本道路公団は、そういう考えを持っていないと思う。なぜそれをしないのか、時間にくっついてくるところの価値の高騰というものに対して、どういう見方をしているのか、伺いたいのです。これは井尻さんはかりでなくて、道路局長に伺いたい、どういう見方をしているか。道路局長の場合には、今、あなたが就任して以来、今日まで、私は今指摘しているような、時間によって、その価値が上っていくというこの事例がなかったかあったかという点までも、はっきりと答弁願いたいのです。そうしてそれに対しては、どうするかということは、希望的な観測だけでは、それが解決つくものではないのです。土地収用法という、日本にはまことに国民のための法律があるのです。いい子になってはいけません。将来の日本の国土計画、ことに道路整備五ヵ年計画というものは、ただ単に路面の整備ばかりではございません。用地買収その他もあるのです。拡幅も、その他たくさんあるのです、どう対処するか。これは腹をきめて、あなた方がそれに取っ組まなければ、金が幾らあっても足りるものではないのです。 お二方から御答弁願いたいと思います。
○説明員(佐藤寛政君) 用地買収に当りまして、現在の土地収用法をできるだけ活用いたしまして、あれによって実施していくということは、かねて先生からも御指図を受けておるところでございまして、私も、その点については、少しの疑義もなく、そう考えておるわけでございます。個人の私が考えるだけでなく、建設省としては、用地買収等を個々の折衝によらないで、せっかくできた民主的な土地収用法、第三者を交えて公正にお話しする、事業の性格をまず認めて、価格等は、ある人によって有利な場合、不利な場合ができないように、第三者を交えて適切妥当な価格を出していくということが、今後の多量に控えております公共事業の実施に当って用地買収をスムーズにやる大事な方法でございますから、建設省としても、そういうふうに考えております。 これは定めし、以前にも御報告いたしたものと存じますが、昨年以来、次官通牒あるいは局長の、部長合会議課長会議等におきまして、私からの通達というような形で、いろいろな機会をもちまして、そういうふうな意向を各地に伝えております。従いまして各地におきましては、その精神は十分に了解しておいて下さるものと私はそういうふうに信じております。 ただ、その実施におきまして、先ほど道路公団の副総裁からお話があったように、必ずしも全部が全部、そういうふうにいっておるわけではございませんようですが、この現在の土地収用法を、われわれが使うというのも、結局これは、伝家の宝刀を抜いておどかすのではない、やはり、お互いに話し合っていくわけでございますから、先方が、立ち入り禁止その他まっこうから反対しておるような場合には、なかなかそういうふうなお話が進みにくい、一方的にやったのでは、ますます両方の感じのみぞを深くするような場合が多いのではないか、従いまして公団も、そうでごさいましょうが、各県等におきましては、その間の事情をよくのみ込みまして、適切な時期に土地収用法の適用を考えておられるものと、こういうふうに考えておるわけだございます。そうして十分な了解のうちに、法律によって買収補償等の価格等を公止に相談していく、その機会をうかがいながら、お話を進めておるものというふうに私は解釈いたしております。
○田中一君 あなたの言っている方針としては、これは、伺っております、そういう方針を出していることは。しかし、実際していなければ、何もならないのです。ことに、今言う納得で話し合いがついたという所がある以上、ここで伝家の宝刀的なものを抜くというようなことはないといっているなら、全線に向って土地収用法の発動をしなさい、その方が公平なんです。今伺っても、あなた適切公正な価格というものは、瞬間のズレというものも含んでおるものか含んでいないものかあいまいですが、おそらくあなたの言っているものは、含んでおるものと思うのです。今までは五十万円であったけれども時間のズレがあった、そのために、それが六十万円になった、これが時間のズレである、一ヵ月前に五十万円のものが、一ヵ月たって六十万円になった場合にも、適切公正な価格なんです、公平なんです。いいですか、従って全線通じて、法を発動して、そうして発動した日が個々に一つ一つに選ばれた委員が判定を下すでしょう。その価値、その価格でもって買収するようなことにしたら、どうなんですか。あなたの言っている適切公正というものは、どういうものなのか。もう一ぺん伺ってからもう少し質問しますけれども。そうしなければ、買収予算というものは、上るばかりなんです。 時間のズレというものを、どういう工合に算定しているか、どういう判断をしているか伺いたいと思います。
○説明員(佐藤寛政君) まあできるだけ全線にわたりまして、あの法の示すところによって実施することを希望し、そういうような指示をいたしているわけでございます。 その間におきましては、ただいまのお話の、ばかに時間を要するものは、時間のズレによる価格の変動というものはございます。それらを個々に折衝しておったのでは、なかなかこの公正な数字を出すということが困難になりますので、全線をそういう取扱いをいたしまして、できるならば、全線に向って、いろいろ御相談ができるのが、これが一番よろしいわけで、そういうような趣旨で、この名神国道ばかりではございません、全国の用地の取扱いについて、建設省として指示をいたしていくつもりでございます。
○田中一君 井尻さんに伺いますがね、方針としては、道路局長はああ言っておりますがね、実際にやる意思はあるのですか。 これは、一日延びれば延びるだけ、価値の変動というものはあるのです、今まで。今の情勢では、適切公平という判断は、それは、その日その時の価値を言っているのです。これを、この名神国道は、法律で、最初から私が申し上げているのは、どうしてもこういう事業をやるには、土地収用法を適用しなさい。初めからしなさいということを何べんも申し上げているのです。そのためにですよ、裁判になった場合もある。そのために、時間がおくれても、そのおくれというものは、後に取り返すことができるのです。これは今、道路局長が言っているような態度で、全線に向って土地収用法の適用をさせるというような意思は、お持ち合せになっておりますか。
○参考人(井尻芳郎君) お答えいたします。 先ほど申し上げましたことは、ある一部のことについてでありますけれども、全線にわたってそういう考えを持つかどうかというところの御質問に対しましては、そういう考えも持っております。ただ、時期をやはりみたいと思います。その時期ということになりまするというと、今、先生のおっしゃった、時間のズレによって価格の変動ということが、非常にこれはおそろしいことであるのですから、これは、すみやかにやらなければなりません。ですから、たとえばおくればせではありまするけれども、尼崎—栗東につきましては、すぐ手続をするような措置をとっております。これを漸次進めていきたいと思っております。 それから今までの例によりますと、まず、これは申し上げるまでもないことでありますけれども、立ち入りを許してもらって、それから中へ入る。それから個々に話し合いをする場合もありますけれども、大体において、市町村別のグループによって、価格を何といいますか、発表するなら発表する。そうして、そういうふうな一つの形において、ずっと進めて参りまするからして、そういう——これはまた議論の別れ目になりまするけれども、十日や二十日でもって、非常なるところの価格の変動を来たすというようなことがありまするというと、これは、最初によろしいという意思表示をして下さった方が、要するに早く協力した方が、損をするというふうなことがあっては困りますから、それで、そういうことのないように、しかも、これを一つの地域別にいろいろの方のあっせんによりまして、調整をしたい。 そういうふうに今やっておるようなわけでありまして、どうぞ一つ、お含みおきを願いたいと思います。
○理事(岩沢忠恭君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○理事(岩沢忠恭君) 速記をつけて。 この際、参考人に関する件についてお諮りいたします。住宅問題について意見を聴取するために、日本住宅公団理事渋江操一君を参考人に決定いたしたいと存じますが御異議ございませんか。 〔「異議議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(岩沢忠恭君) 御異議ないと認めさよう決定いたしました。 —————————————
○田中一君 今、井尻さんから尼崎地区に収用法を適用するというお話があったのですが、これは、おそらく抵抗が強いからやるということだと私は思うのです。反対の抵抗が強いからやるのだということではないかと思うのです。 今までの行き方ならば、もし話し合いができるものなら話し合いでもって、どんどん進めてきているわけなんです。これを一部しようというのは、おそらく抵抗が強過ぎるからやろうということなんだと思うのですが、これはどっちなんですか。
○参考人(井尻芳郎君) 今のお話は、事業認定をいたしまして、そうしてすぐ手続に移る態勢にということを申し上げました。それにつきまして、反対の問題を予期してというようなお話がありましたが、それは、そうではございません。 反対の問題も、数度にわたりまして建設省の皆さんのごあっせんで、われわれの方と理事者と懇談を重ねてきております。公団といたしましては、なるべく衝突しないように、低姿勢でこれをお願いする、御迷惑をかけますから、お願いの態度で、われわれ臨んでおります。 それで、最近は建設省の異常なるところの御努力によりまして、漸次好転いたしまして、これが、必ずしも妥結が至難だとは考えなくていいような状態にあることを申し上げることができると思います。従いまして、今のお言葉を返すようでありまするけれども、反対の問題について、急速にということではございませんから、その点を一つ、ご了承願いたいと思います。
○田中一君 そうすると、賛成をしているけれども、収用法にかけてくれという要望があったんですか、今の御説明は。
○参考人(井尻芳郎君) 反対に対してですか。
○田中一君 いや、事業認定を、土地収用法にかけようというんでしょう、今の尼ヶ崎地区というのは。その地区の土地をかけようということは、反対が強いからかけようということなのですか、それとも、賛成をしておって、土地収用法にかけて取って下さいということなんですか。
○参考人(井尻芳郎君) それは、今のお話ですが、かけてくれということでもってやるというのではなしに、促進をするために、その態勢を、いつでもできるような態勢をとる、これは、先生もよくおっしゃったことに、少くとも一歩近づいておることと思って、われわれは、非常に感謝いたしております。
○田中一君 そうすると、反対が強いから、もし聞かなければ、土地収用法にかけるぞということの体制を整えておるぞと、こういうことですね。 そこに問題があるというのですよ。そういうことであっちゃならないのです。道路局長は、伝家の宝刀ではないと言っている。片方は、井尻さんは、伝家の宝刀だと言って、事業認定をして、やるぞやるぞと言っている。それであってはならないんですよ。少なくとも監理官を出している道路公団は、局長の意図と違った方向に向っていることは、お認めになりますか、佐藤君は。
○説明員(佐藤寛政君) 道路公団にも、先ほど申しました建設省の意向というものが、よく伝えてございますので、まあ、いろいろな理由で、思うままにはやれない事情もまたございましょう、実際問題は。 しかしながら、その精神は、道路公団に伝わっておるし、十分理解していただいて、その線の方に進んでいるものと、こういうふうに見ております。
○田中一君 なぜ全部やらないのですか。やらなければ仕事は困難になるばかりなんですよ。今のような政治のあり方では、ごねた方が得だということになるのです。終戦後十何年たっていますけれども、私は、たくさんそれを見ているのです。そのために国が損するものの方が大きいのです。同町に国が損するということは、国民が損するのです。 ことに、もう一年以上たっております、この問題について。昨年の通常国会でも、予算を全部つけて全部買収にかけておる。やりますといって、一昨年度でしたか、三十億程度のものを持っていました。それも余してしまっている。使いようがないのですから。そういう事実というものは、私は、よく知っているのですよ。今になっても、まだ三十三年度の二五%しかできないということになると、よほど前途というものは暗いものなんです。道路局長はそういうことに強力な指導——道路局長が指導するといっても、建設大臣が指導するのでしょうけれども、なぜそれをさせないのですか。 それで、さっきも言っているように、適切かつ公正だという形というものは、いつを指しているのか、何を指しているのか、道路局長は、道路予算がたくんあるから、公団の方にたくさんあげますという心組みでいるかもしれませんけれども、そういうことで、仕事は進むものではないんです。それでごねるやつは、段びらを振りかざしておどかしているということでは——一つ、そういうことをしてごらんなさい、あいつは、抵抗が強いからやるんだということにしたならば、これは、とんでもないことになりますよ。これは、あなたの得でございますよという形で頼む。これをやるんですという精神の置きかえをしてやらならなればおどかすことによって、萎縮するどころか、ますます抵抗が強くなってくるんです。 道路局長は、一体今の井尻さんの言葉をなんと聞いておるんですか、答弁をして下さい。どういう行き方をしておるか。
○説明員(佐藤寛政君) 私が、何度も申しますように、建設省の方針は、公団にお伝えしてあったし、理解して下さるものと、こういうふうに思っおります。 従いまして、今総裁のおっしゃることも、まあ一々言葉じりにからんで、私は解釈しておらないのでございます。法の精神を理解の上、あの法律を進めるようにしていて下さる、しかしながら、それにいたしましても、やはり相手のあることですから、向うがまっこうから立ち入り禁止とか絶対反対というときには、なかなかそれはやりにくい事情ににあるだろうと思うのです。 今までその問題について、打開をはかってこられた。ここに来て、先方がほんとうに納得せられる状態になっておられるかどうかはわからないにしても、この辺で、あの法律を使って、ある程度向うも、そういうふうに納得してもらって、お話し合いを進める段階に来ておる、こういうことを総裁はおっしゃっているんだと、こういうふうに解釈しております。
○田中一君 これは、局長が責任をのがれようとするならば、何もこれ以上追及しても仕方がないけれども、ああいう大きな仕事をするには、初めから、この方が得でございますと言って、全線にわたって事業認定をし、そうして土地収用法にかけた方が、国民は得なんです。地元民は得なんです。それをさせないところを見ますと、これは新しい大臣でも来たら、もう一ぺんとっくりと二、三時間かけて利害得失をお話ししなければならぬと思うのです。私は就任する大臣に、必ずこの問題だけは、日本の国土計画を前進するためにも、日本の国民のためにも、こうしなければならないんだということを、今日まで同じことを繰り返してきておるんです。相変らずまあまあという、あるいは納得という言葉を使って、日本の国土計画大事業というものをはばもうとするような傾向にあるということは、はなはだ遺憾です。 どうも踏み切って道路局長も政府の持っている方針を、この日本道路公団にさせますということを言っておらない。そういう指示をしておることは、道路公団も知っておるんだから、そういう線に沿ってやっておるだろうという、あいまいなことを言っておる。そういうことではないんです。この問題はいつまでいっても、長い間の問題であって、幾ら言っても仕方がないので、この辺で私はこの質問をやめます。 次に伺いたいのは、世界銀行に、道路局が、アメリカに行かれた、そうして道路公団も行かれた。どういう折衝で、どういう形の話し合いがついてきたか、その経緯を詳細に報告していただきたい。 そうして聞くところによると、何か計画そのものに対して、チェックをしなければならぬというようなところがある、変更ということをしなければならぬ点があるということを新聞等で見ておりますが、それはどういうふうになっているのか。計画のどこをチェックしなければならぬか伺いたいと思います。
○説明員(佐藤寛政君) 私からで、よろしゅうございますか。
○田中一君 両方行ったのだから、どっちかでいい。
○説明員(佐藤寛政君) これは、公団の責任のある方からのお話がしかるべきかと存じますが、政府側として、私も参りましたので、いろいろ直接話し合いもいたしましたから、政府側の問題、公団の問題をまぜまして、結論的なことを御報告申し上げます。 今回、道路公団の総裁以下向うへ参りまして、いろいろお話をしたのでございますが、そのポイントは、借款の交渉ではない、最初世銀側が断わっておりましたのは、借款の交渉に今回入るというのではないのだから、そのつもりでいてもらいたい、しからば、なぜかと申しますというと、日本側から、そういうお話が出ているそのプロジェクト、計画の内容について、いろいろ説明を聞き、いろいろ相談をしたいのだ、こういうことでございました。 従いまして、われわれの持っておる計画につきまして、まず数日間にわたって、いろいろ説明をしたわけでございます。主として公団が主になりまして説明をしたわけでございます。なお政府側といたしましては、インターチェンジ等に接続する一般道路等に関します問題、それから一般公共事業、そういうような問題もございますので、関連して、そういう説明をいたしたわけでございます。 そこで最後の結論的なことを申しますというと、まず、そういうふうにプロジェクトの説明だということを断わりまして、この事業に政府がどの程度力を入れるのかというようなことが第一でございました。これにつきましては、政府は、いろいろな事業がございますが、この第一級の力を入れることにいたしておる道路五ヵ年計画において、少くとも名神間は完成させるように考えているのだということを十分説明いたしました。それからその次には、まあ順序が、いろいろになりますが、コンサルタントのことを、かなり世銀の方は言っておりました。それはと申しますのが、日本のああいう技術を決して軽視するわけではない、軽視するわけではないが、何分にも、あの事業は、相当な事業費を要するものである、キロ当りの単価にいたしますというと、必ずしもよその例と比べて安くもない、相当な経費がかかっておるわけであります。できるならば、少しでもその価格を安くいたしたい、これは、もう向う側が考えるばかりでなく、私どもも、そう念願いたしておるわけであります。計画を若干変更することによって、それの効用を減殺することなく必要な経費を安くすることができるならば、その方がいいことにきまっておりますので、それらについて、いろいろ向う側と話し合ったわけでございます。 私どもも、ことに公団側におきましては、従来から、米国その他海外諸国の事情を調査いたしまして、その辺に手抜かりはないと私も信じておりますが、何分にもわれわれとしては、初めての事業でございますので、そうした念には念を入れるという意味から、少しでも安くするために、いろいろ——たとえば舗装なら舗装のコンサルタント、土工なら土工について十分経験もあり、知識もある人、そういう人たちを活用してもらいたいというような、いろいろの話がございました。これは先ほども申しましたように、まことにもっともでございますので、プロジェクト、計画の検討に関する限り、これはある程度、そういう適当な方がいたらコンサルタントを招聘して、御相談するようにしてもいいだろうというようなお話になっております。 それからそのほかの問題としては、いろいろこまごましたこともございまして、たとえば用地買収等につきましては、一時ストップをしておったこともございましたのですが、いろいろ説明した結果、用地買収をどんどん進めてもらいたい。また道路債券の話なども、必要だったらどんどん出してよろしいというようなことがございまして、結局世銀としては、当時の言い方では七月と言っておりましたが、七月ごろに、調査団を日本に派遣することになるだろう、そうして、その調査団によって、世銀として最後の検討段階、つまり理事会、その理事会において検討する十分な調査資料をまとめて、その上で決定段階に入る、その調査団が、七月ごろこちらへ来るについてのいろいろ協力事項、準備事項等について、こまごました向うの依頼がございました。 大体結論的のことをすぐって、項目的に申し上げると、そういうよ、うな経過でございます。
○田中一君 コンサルタントは、アメリカのコンサルタントをこっちへよこしたいという希望だったのですが。
○説明員(佐藤寛政君) 必ずしも、アメリカとは言っておりません。世界的に見て、こういうものに十分な知識を持っている、経験を持っている人の知識を活用したらいかんという意味のことを言っております。
○田中一君 それは、計画全部に対するものか、実施の面か、どっちです。
○説明員(佐藤寛政君) ただいま計画、プロジェクトでございます。
○田中一君 それで、その見通しとしては、借りられるということの前提に立っての折衝だと思うのですけれども、本年度は、どのくらい借りられるか、四十三億ですか、本年度の借りようというのは、そうしでしたか。
○説明員(佐藤寛政君) 本年度四十六億、昨年度の分が四十三億でございました。
○田中一君 それで佐藤君として、そういう一つの申し出に対して、政府としてもっともだというので、受けて帰って来たのですか。 それと、もう一つは、日本に来る調査団は、これで何回来てますか、世銀から来ている調査団。それから前の基礎的な調査をやりましたね、東海道全域にわたってのそれ。費用はどうなっておりますか。
○説明員(佐藤寛政君) このコンサルタントの話は、そういう計画に関するものでございますから、これは、道路公団の方の御意向を伺って、処理する方が適当であろうという、私からは、そういうふうにあれしまして、道路公団の総裁も、いらっしゃったので、道路公団の総裁が御考慮になった結果、ある程度のものはよかろうということで、お話を進めたようでございます。 それから、従来どの程度来たかいなかは、私からよりは、道路公団の方からお話した方が、適当であろうと思いますので、差し控えます。
○参考人(渋江操一君) それでは、ちょっと経過につきまして、世銀の借款交渉に至りますまでのことを、ちょっと申し上げます。 世銀の方との交渉の第一歩は、昭和三十二年の十一月に、世銀の調査部長のオットワルド氏が参りまして、それから三十三年の一月には、極東部次長のカーギル氏が団長となって、調査団を組織してこちらに参りました。正式の調査団としてはこれが初めてであります。それからその調査団は、報告書を三十三年の四月に世銀の理事会に提出いたしました。政府並びに公団は、この報告書の勧告に従いまして、建設費の節減をするために、外国のコンサルタントを招聘し、あるいは線形及び土質、舗装の工事の検討をすることがいいんじゃないか。これは結局日本におきましては高速道路というものは初めてでございまするからして、経験のある者をまあアドヴァイザーとして使って、そしてできる限り安く、それからできる限りいいものを使うために、こういったコンサルタントをするのがいいのじゃないか。これはわれわれの方も同意をいたしまして、そして線形のコンサルタントといたしましては、ドイツのもとの道路局長のドルシュ氏、これはドイツのアウトバーンを作った大家でありますが、三十三年の七月の初めから約三カ月間、こちらに参っております。それから土質の検査もまたこれは必要でありまして、申しあげるまでもなく、今までの日本の道路というのは、土質の研究というものが非常に足りないように聞いております。この点もよい道路を作るには十分なところの調査をしなければいけない、こういうので、これはアメリカのゾンデレーガーという専門家を呼びました。これは約十一月からして四ヵ月ばかり滞在をいたしました。この間に昨年の夏、当公団の総裁の岸は、道路の調査団の団長として、アメリカに参りました。そのときに世界銀行におきましていろいろ相談もし、意見も聞いたことがございます。それから今年の一月になりまして、ドルシュ氏によりますところの線形の報告がこちらにも提出されましたが、それが世界銀行の方へ参りました。それから続いて二月にはゾンデレーガー氏の報告も参りました。これはコンサルタントの報告というものは、非常に世界銀行の方では重視いたしております。ですから先ほど局長がお話がありました通りに、われわれもそういった人をまだ限ってはおりませんけれども、以前からの縁のある人、それから世界的に名のある人を呼びまして、そして最後の仕上げをするためにいろいろ今調査をされております。で、現に公団からは、いろいろの資料をもちましてドイツの方にも行っております。また向うからも、もうすぐ来ることになっております。それで先ほど局長からお話がありました、七月になりまして世銀の調査団が参りまするまでの間、いろいろのワシントンにおきまするところの話し合いで、こういうことを調べてほしいといったことに対して、今材料を整えております。で、これができ上った時分に向うから参りまして、その報告をまた向うでも検討し、そして調査団が世銀の方へ報告いたしまして、それでよろしいというところの答えが理事会を通過いたしますれば、ここに借款の問題があらためて展開されまして、これは漏れ聞いておるところによりますと、大体秋ごろ、九月か十月ぐらいにはこの交渉が始まるのじゃなかろうか、またそういうふうになるように、私どもはいろいろの周囲の事情からいって確信をいたしておる次第であります。
○田中一君 まあいよいよ、私は世銀から金を借りるのはもう非常に賛成なんです。幾らでも借りたらいいと思うのです。国土開発中央自動車道なんかは、貸してくれるものならどんどん借りていい、持ってこられるものなら、早く借りてほしいと思うのです。しかしそのために、今までかってどのくらい公団はそのための経費を支弁していますか。たとえば向うから来る費用等もみんなこっち持ちなんですか、向う持ちなんですか。
○参考人(井尻芳郎君) お答えします。 費用の点は、今ちょっとその材料がありませんから的確には申し上げかねますが、先ほどお話を申し上げましたドルシュ氏並びにその助手、それからゾンデレーガー氏、こういった人の滞在費、それから旅費、それにつきましては、ざっと三千万円くらいは使っておるのではないかと思います。それから今度、今お話を申し上げました七月に向うの調査団、世銀の調査団が参ります前に、やはりまた以上申し上げました方々が参りまして、最後の仕上げをいたしますから、これがどのくらいかかりまするか、まあわれわれもできる限り早く仕上げたいと思っておりますけれども、二千万円くらい、合計で五千万くらい邦貨で換算しましてかかるのじゃないかと思います。それから世銀の方の調査団は、これは世銀自体の費用で参りまするからして、われわれの方には関係がない。私どもといたしましては、これは非公式のあれになりまするけれども、向うから今申し上げました通りにオルドワルド氏とかほかの人が来ました場合には、どうも調査に要した費用くらいは、われわれの方のコストの方に入るために、全部借款の中に含めて余分に貸してくれと言っておるような状態でありまして、今のお話の通りに、借りる金は安い金でありまするからして、できれば多く借りたいと、こういうふうに思っております。
○田中一君 先ほど局長の用地買収をどんどん進めろというお話があったけれども、日本のように用地買収が足踏みすると、買収費、補償費が高くなるということは向うが知っているのか、知っていないのか、どっちですか。
○参考人(井尻芳郎君) それは向うも十分それを承知いたしておりますし、ことに道路用地買収というものが、なかなかアメリカあたりと違いまするからして、またその制度も違いまするからして、日本では容易ならざることだということも、よく承知いたしております。
○田中一君 それでもなおかつ、正しい判断をするための土地収用法を適用しないとおっしゃるのですね、道路公団としては。
○参考人(井尻芳郎君) 私は、その点につきましては、先ほど申し上げた通りで、今一つの地区を限って事業認定ということを申し上げましたが、漸次これは拡大していくことを申し上げましたが、その点をまたあらためて申し上げる次第であります。
○理事(岩沢忠恭君) 道路公団に対する質疑、何かほかの委員の方はありませんか。——なければ次の問題に移ります。 —————————————
○田中一君 住宅局長にお伺いいたします。建設大臣が農村住宅に融資しようという、積極的な研究をしてみようということを言っておったのですが、どうなっておりますか、その後。
○説明員(稗田治君) 昭和三十九年から三十四年度の住宅金融公庫関係の分譲住宅の特ワクとしまして、農村のモデル住宅の建設をやっておるわけでございますが、三十四年度も入れまして、今日まで千二百二十二芦になっておるわけでございます。なお農村住宅につきまして、全般的に住宅金融公庫の融資住宅につきまして何らか特別な施策を打ち出したらどうかというような大臣からも御下命がありまして、今後の問題としていろいろ農村住宅に対する金融公庫の施策の改良方法を現在研究中でございます。 なお、農村関係におきましては、一応経済が都市の状態とは違いまして、金銭経済というのにはなっておりませんので、その支払い等につきましても毎月の償還というのはあまり農村向きではないのではないかということで、これにつきましても今後の方法としましてはいろいろ目下研究中でございます。ただ今日におきましても、業務方法書におきまして、必要ありと認むるときは二カ月払いあるいは三ヵ月払い、六ヵ月払いということはできるようになっておるわけでございます。農村の住宅に新らしい施策を十分今後取り入れていきたいというのは、ただいまのところいろいろと研究中でございます。
○田中一君 研究ということはけっこうですが、三十五年度の予算にはこれを一つやってみようという気持は、心組みはあるのですか。
○説明員(稗田治君) 三十四年度の予算の中には、先ほど申し上げました農村モデル住宅というのが二百七十戸計画されておるわけでございます。ただモデル住宅というような形でなしに、もっと農村向きの新らしい施策を打ち出したいというようなことも現在研究しておるわけでございます。
○田中一君 次に、例の農地の転用の問題について、これは農地局と話し合いでもって一つの基準をきめるということになっておりますが、これはどういうふうになっておりますか。
○説明員(稗田治君) 農地の転用と建築基準法の確認事務との連絡調整の問題でございますが、これにつきましては本年の五月十四日付で建設省の住宅局長並びに農林省の農地局長の連名の通牒を地方公共団体に出しまして指導をいたしておるわけでございます。 内容を申しますと、都道府県の農地主務課は、建築基準法の確認の規定の区域内におきまして、はっきり農地等の所在を表示した図面と、なお農地と宅地が混在しておるような地域につきましては、農地の所在及び地番を明確にした一覧表、あるいは地番を表示した図面というものを建築主事あての方に送付していただく。建築主事は、確認申請書が提出されました場合には、今申し上げました資料によりまして農地転用の許可が要るという場合には、確認申請書を交付する場合におきまして、農地法の許可を受けた後でなければ着工できないのだという付せんをつけまして注意を喚起する。なお申請者において農地法の違反を行わないように十分に指導するということが内容になっておるわけでございます。なお、その他建築主事並びに農地関係の職員等は、農地法の施行につきましていろいろと連携を保ってやっていくようにという通牒を出しまして指導いたしておるわけでございます。
○田中一君 一つ、これではおそらくまだ不十分だと思うけれども、しかし、なぜこういう問題を今まで放置しておいたのか。むろん今までもやっておったという答弁だと思うけれども、それにしても、問題はますます起ってくるのがわかっていながら、今ごろになってこういう通牒を出すというのは、はなはだ遺憾だと思うのです。しかしまあこういう通牒があったから幸いだと思います。 —————————————
○田中一君 澁江君に聞きますが、松戸の紛争はどうなったんだろう。
○参考人(渋江操一君) 松戸の紛争問題につきましては、先国会でもいろいろの機会にお取り上げ願った問題でございますから、それ以後の経過を簡単に申し上げますと、新年度に入ります前後から、反対同盟派といいますか、松戸の計画について反対しております地主が約三十久前後おるわけでございまして、これが槽枝という反対同盟の委員長のもとに、松戸の宅地造成についての反対的な態度を雑持しまして今日にきているわけでございます、で、従来からの経過を離れまして、新しく、何といいますか、総評系のまあバツク・アップといいますか、その方との連携をとりまして、地元における、たとえて言いますれば松戸地区の宅地造成反対総決起大会といったような大会を開きますとか、あるいはそれを契機にいたしまして、建設省あるいは公団に反対疎情のデモといったような行動をとったわけでございます。その際の行き方としましては、総評のそういったような連動と計画的に結びつく根拠については、私どももよくわかりないのでありますが、まあそういうことで、単なる地主の反対迎動あるいは農民運動といったようなことだけでなくて、その地区におります地労連といいますか、そういったようなところと一緒になって反対運動を続けてくるといったような形が新しく現われたのでありまして、この点は私どもとしては今まで考えていた反対同盟派の行き方ということと多少色合いが違ってきたのじゃないかというようなふうに見ております。 まあそういうようなことがありましたけれども、公団といたしましても、政府側の意見を聞くところによりましても、既定方針通りに宅地造成の計画はやるべきものであるということでありますので、その方針のもとに、国会の終了まぎわでございましたが、あるいは終了になりましてからでございましたか、この工事再開をいたしまして、工事再開をいたしますにつきましては、もちろんこの反対地主側の言い分といたしまして、公団としてその反対意見に耳を傾けるべき必要のあるものは十分聞くということを前提にいたしまして、東京支所の管轄でございますが、東京支所長名で反対地主に対して二回、三回と呼びかけをいたしております。換地とか、いわゆる農家経営の維持の上でいろいろ個々の具体的な御意見があれば、それはお申し出を願いたいというようなことでいたして、おります。これは従来もそういう考え方をとってきたわけでありまして、造成計画をある程度促進する意味からいいましては、でまるだけこれを長く延ばさないで、ある期間々々に区切りまして、そういう意見表示を願いたいと思ったわけでありますが、なかなかそういうことにも参りませんで、延び延びになっております。そういうことでありましたけれども、まあ工事再開前の手段といたしまして、それをなお二回、三回と続ける。まあしかし結果は、それに対して具体的な動きは反対同盟派からございません。ございませんでしたので、私の方としましては、その呼びかけ後の措置としては、既定方針に従いましてこの際手を打つと、こういうことで工事をいたしました。大体それで大きな私の方で計画としてやっておりますメインになります道路の路盤といいますか、そういったようなものの基礎工事に相当するものは終ったわけであります。 なお、反対同盟派の一部の地域につきまして、若干当初の計画ではやらなければならない工事個所がございますが、それは延ばしてございます。延ばしてありますが、いずれこれは了解がつくものと考えておりますし、私どもとしましても引き続き工事をやろうという考え方を持っております。そういうような段階で参りました間にまあ選挙とか、そういったような事情が中に介在いたしましたけれども、選挙後の問題として、別に新しい動きはございません。 なお、裁判上の、係争問題になっておりますことは御承知かと思います。しかし、これも早晩何といいますか、東京地方裁判所に事件が係属いたしておりますが、その判決が近くあるのではないかというふうに予想いたしております。公団といたしましては、方針には別に変ったものはございません、御了承願います。
○田中一君 どうも一方農地をつぶすというようなものに対しては、公団だって快よくやっているのではないと思う。適地がないというけれども、私はやっぱり土地造成というものは、この辺で終りにしなければならないと思う。都心の再開発の方が急務であろうと思う。これは政治の問題です。この点については、住宅局長はどぷいうふうに考えておりますか。今後の傾向として、やはり今迄と同じように宅地造成という形で農地をつぶしていこうとするのか。また住宅公団に対してはどういう指導をしようとするのか。判決が、おそらく合法的な行き方をしているのだから、買収の価格云々という問題まで触れてくるかこぬか知らないけれども、少くとも農地をつぶして宅地にするのだという傾向はこの辺でやめなければならないと思うのですが、どういうふうに考えておりますか。
○説明員(稗田治君) 宅地問題の需給の調整というのが住宅建設の立場からとりまして非常な重大問題になっておりますのは御承知の通りでございます。それで、今後やはりこの都市の、既設市街地と申しますか、あるいはその周辺部でも同様でございますが、宅地の合理的な利用によって都市を再開発していくということが、やはり真剣に今後取り組んでいかなければならないことかと考えておるわけでございます。 ただ、市街地の再開発を行なって、宅地の合理的な利用によって、住宅の建設の、ある程度の宅地の需要の緩和をはかるといたしましても、全部が全部市街地の再開発によって、宅地の需要を旧市街地に吸収するというのも時間的なズレで、なかなか宅地造成を一挙にやめるというところまでにはいかないのではないかというように考えておるわけでございます。 いずれにいたしましても、農地との競合等の問題もございますから、これはできるだけ美田をつぶさないという方針で、もうすでに農地としてはむしろ経済的に利用価値がないというような土地を開発して、宅地造成をはかっていくべきではないかというように考えておるわけでございます。
○田中一君 で、それを三十五年度の予算の編成に当ってあなたの考え方を生かそうという意欲は持っているのですか。同時にまた住宅公団がやっている、あなたが今考えているようなこととは逆コースの、相変らず今までの計画通り動いていくということに対して、これをチェックするというような気持はあるのですか。
○説明員(稗田治君) 三十五年度以降の宅地対策でございますけれども、現在のところ、まだ研究の段階のことでございますので、私のまだ個人的な意見の域を脱しないわけでございますけれども、私といたしましては、市街地の再開発という方針を何とかして打ち出したいというように考えておるわけでございます。 なお、住宅公団の宅地造成につきましては、一応これは住宅局の所管外になっておるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、市街地の再開発を打ち出して、進めて行くにいたしましても、宅地の需給調整がそれによって十分であるというところにいきますのには、なお相当の年月が要るのではないか。やはりある程度の宅地造成は必要ではないかというように考えておるわけでございます。 —————————————
○田中一君 今、これは官房長に伺いたいのですが、労働省の訓練部長呼んでいるので、住宅局長一緒に聞いていただきたいと思うのですが、まだ来ないのですが、今呼んでもらっておりますから……。 そこで官房長に、昨年の暮、東北地建で警官導入の問題がございました。これは勤評に対する抵抗ですが、これについてはまあ大臣の答弁の速記録を調べてみると、ずいぶん行き過ぎがあったというような点もありますけれども、また職権による勤評を今まで組合と話し合いをした条件以外の問題で実施をしようというような段階にきておる、強行しようという段階にきておるようです。実際に今どういうような現状になっておるか、お聞かせ願いたいと思います。
○説明員(鬼丸勝之君) 東北地方建設局におきまして、昨年の暮に行われました勤評反対闘争とその後の状況は、私どもの方から見ましても、まだ満足すべき解決点に達しておりません、率直に認めます。ただ地建の当局も、また私どもといたしましても、何とか組合側と円満に話し合いをしたいという努力を続けてきておりますことを御了承をいただきたいと思います。 そこで、実は勤評の実施時期も七月一日ということに相なっておりまして、日腱の間に迫っておるわけでございますが、私といたしましては、この際、ただいま先生のお話のような職権によって強行する、新しい条件のもとに強行するというような考え方はとらないというふうに考えまして、現在具体的にこれの対処策を考究いたしておりますが、まだ実は省と申しますか、上の方に相談しておりませんので、あまりはっきりしたことは申し上げかねますが、本年度の七月一日という勤評実施時期を、いろいろ異動の関係等もございますので、延ばしたいというふうに考えております。それから強行するというような態度につきましては、十分戒めて参りたいというふうに考えて、なお具体的には近日中に方針を確定するようにいたしたいと思って、おります。
○田中一君 七月から先に延ばすというのは、いつごろまで延ばすつもりなんですか、大体のつもりは。
○説明員(鬼丸勝之君) その辺をなお今考えておりまして、相当延ばさなければなるまい。事務的な処理の問題もございますし、相当期間延ばしたいと考えておりますが、次の時期等につきましてはもうちょっと研究したいと思いますので、御了承をお願いいたします。
○田中一君 私は、なぜ東北だけそういう強行をしようとするか、ほかの地建はスムーズにいっているのです。何か東北地建に対する誤解があるのじゃないかと思う、政府の。この点についてはいましばらく延ばすというから、いずれも臨時国会も始まるから、そのときまた伺うことにして、相当延ばしたいという考えならば、あと追及しません。 そこで、労働省が今、本年度に実施をしようとしておる建設関係の職員の技能士としての検定の問題です。これも建設大臣は十分に折衝をして善処するということになっておりますけれども、今まで労働省との折衝の経緯並びに建設省の態度を一つ説明願いたいと思います。これはだれがやっているのか、これはたしか予算委員会で聞いたのだと思いますが、そのときには明確な答弁がなかったのです。
○説明員(前岡幹夫君) 職業訓練法におきまして、いろいろなたくさんの職種があるわけでございますが、その中から具体的に害うと大工職、この大工職の人口が非常に多いというようなことからまず第一に取り上げたい、こういう意向を労働省から承わっておるわけでございます。それで、その点につきまして建設省で取り扱っております建築士法との関連が出て参りますので、労働省の方は建設省とよく相談をしてこれに対処していく、こういう方針で現在きております。まだ最後的な結論は出ておりませんで、一応労働省の方で案を作りまして、われわれの方に相談があったわけでございますが、この立案の内容がまだしかし、こちらの方といたしましても、どうも趣旨がはっきりしないのじゃないかというようなことで、建築士といわゆる技能士とのけじめをはっきり一つつけるべきじゃないか、こういうことで現在折衝中でございます。現在の段階では、私らの方から建築士は設計とか工事監理とか、こういう資格、それから技能士の方は、これはやはり実技を中心とした一つの職種でなければならぬ、そういうことから、当初の労働省の方でお考えになつっておりましたのは、相当建築士に近いものでございましたけれども、最近の案では実技を重視したものに今なりつつあるようでございます。その点につきまして、私らの方からも関係職員を出して目下検討中でございます。
○田中一君 何か省議ですか、あるいは局長命か、労働省に対して大工職検定を最近実施をしようというような動きに対して意見を述べたように聞いておりますが、何か出しておりますか。
○説明員(鬼丸勝之君) ただいま建築指導課長から申し上げましたような経過でございますが、私どもとしましては、できるだけ労働省の事務局と円満に話し合いをつけていきたいという気持で、なお今後も労働省の当局と話し合いを尽したいと思っておりますが、そこで実は書面で正式に意見を申し入れようと考えておったのでありますけれども、その前に話し合いがつけば事を荒立てて文書でぶっつけるよりもその方が、結局役所間のことでございますから円満にいくわけで、従いまして、まだ文書は、実は案を作りましたけれども、正式には労働省に出しておりません。
○田中一君 少くとも百四十幾つ、技能養成の場合の職種があったのです。そのうち、おおむね国家試験的な機関で資格をやっておるというものがあるのですけれども、建設関係は一つもないのです。建設関係でトビ職、植木職まで入っておりますから、二十幾つかの職種があるわけなんです。これはむろんこれらの職人を使うのはあなた方の事業なんです。建設者の事業が多いわけなんですね。ほかの洋服尾の職人とかあるいは何とかというものは、これは全然公共事業には直接関係しないわけなんです。 そこで、これは職業訓練法の質疑に当っても当時の石田君が大臣しておりましたとき、石田君並びに官房長と思いますが、るるその点建築士法との関連はどうするかという点も十分質疑を尽したわけです。ところが一向知らない。同時にまた、その職人を掌握して、職人に仕事をしてもらうのはあなた方の方なんですよ。建設省が直接行為じゃないけれども、自分の事業を施行するために使う職人なんです。これは当然あなた方に発言権があるわけなんですね。当時だれが大臣であったか忘れましたけれども、少くとも閣議でそういう問題が論議され、一応大まかに説明されて提案された法律案、質疑に当っても、私が自分で社会労働委員会に行って二日間、四時間ぐらい話した。それは建設関係の職人の立場に立っての質疑をやったわけです。ところが建設省はそれに対しては一向意思表示をしていないということは、はなはだ遺憾なんです。またその程度では困るんです。一体、一級技能士、二級技能士という資格をもらって、それがどうなるのか、何にもなりません。下手をすれば、あいつは字も書けぬというので資格がもらえぬと、一体その人間はどうなるかということを考えた場合には、それはそうあなた方が簡単なものだという考えを持つならば、えらい大きな問題が起るんです。だれが検定するかということです。技能に対して文字を検定するんじゃないと思う。筆記試験をやるとか、学科試験をやるとかいうことも考えておったようです。きょうも実はその問題でもって労働組合が押しかけてやっておるわけです。やは建設省が自分が掌握する職人、末端において自分の事業を遂行するための技能者というものに対して、予算を組んでいる以上、賃金等の関係もあってあなた方自身が相当強くなければならないんです。検定を受けたり、資格を受けたり、金を払うんです。どっちみち国家試験ですから金を払う、賃金は一体どうなるか。あなた方の方で三十四年度の予算の面において、一級技能士に対する賃金幾ら、二級技能士に対する賃金は幾らというきめ方はしておらぬはずです。そうすると、一体どうするかということ、私どもはだれが一体職人の——大工なら大工の技能、技術を検定する能力を持っているものはだれかということです。前岡君、技術家としてあなたは持っていますか、指導課長として。私は相当危険、だと思うんですよ。あなた持っているかもしらぬけれども、大工さんの腕がどのくらいだということを検定する能力があるかどうかとなると、これは非常に問題です。 そこで強く要求したいのは、あなた方の方で、よその役所の問題だからといって、それをうっちゃっておいちゃ、とんでもないことになりますよ、これは。で、現に労働省が技能検定についてどうしたらいいかということについて質問したアンケートをとった資料があるんですよ。これは自分のところでできない、都道府県もできない、商工会議所もできない、それから各産業別の団体もできない。どっかの工場に頼む以外にないんですよ。たとえば大工さんならばどっかの木工所に頼むとか、あるいは請負人の現場を借りて、ためしにものをやらしてみる程度よりないんですよ。検定をする場所も施設も何にもなくて検定を実施しようという考え方を持っているんです。 まだ訓練部長来ないから、あなた方にまずよく聞いておいていただきたいのは、それなんですよ、たれがそれをしようとするのか、前岡さん、あなた、だれがしたらいいと思いますか。大工さんの技能検定はだれが検定するものとして適格者か、今、日本には、りっぱな建築家もおりますが、だれが一番適格であるか、お考えになった場合にはどう考えますか、だれならいいということを前岡さん、考えますか。
○説明員(前岡幹夫君) 今まで所管事項でございませんでしたので、だれがその試験あるいは検定をしたらいいかというようなことにつきましては名案を持っておりません。
○田中一君 建築士の場合も、少くとも建築士という、これもやはり国家試験を通った方が試験官になるんでしょう。そしてそういう建築士の試験を行う人が、まあ検定なら検定をしようとする者は建築士がいいとするならば、一体大工の技能を検定するのはだれが適格者か、個人の意見でいいから聞かして下さい。前岡さんのでいいから、都道府県なり商工会議所なり、あるいは産業別の団体であると思っておりますか。大工の技術というものを文字で書いたもので検定しようとすることは不可能です。これは絶体にできばえがいいということだけでは不可能です。これはもう検定にならないことですよ。できばえがいいということも一つのいいという要素にすぎないのであって、時間の問題がある、いろんな問題がありますよ。能力ってそういうものです。 これはあえて労働省がしようとするのに対して、あなた方、建築指導課長として傍観しちゃいかぬですよ。だから今のような答弁じゃあ、はなはだ手ぬるいんですよ。建設省なら建設省の一つの省議として、それに対して一つの意思決定をしていただきたいと思うんです。そうして、これは自由意思なんですね。それを全部の大工に実施するんだと、これならまだいいんです。そうでない、受けたい者は受けなさいということなんです。強制されないんです、これは。これは経過措置の一つですがね。あとはもう二年間の訓練所の教育を受けて、そして二級技能士あ資格をもらえる。これも試験でもらえる。また二級技能士はある一定の実習期間を経て、試験を受けて一級技能士になれる。それはある資格を持っておるだけであって、その資格を持たない者は見習工である。従って賃金は二級技能士よりは低いんだという前提にも立っておらないんです。こういうことで、いたずらに人間の値打というものを評価する権能もなければ力もない者がきめて、その労働者の中に一つの混乱を巻き起そうというのが今度のねらいではないかと私は思う。検定をする場所もなければ施設も持っておらないんですよ。人もいないんです。これは遠藤建設大臣は、十分に検討する、勉強すると言っておられるが、官房長、あなたは官房長になったばかりで、あんまり僕はいじめたくないんだが、どうなんですか。やはりよその役所との接衝は官房長がやるんだろう。今までどういうことになっておりますか、もう半年たっているけれども。
○説明員(鬼丸勝之君) この問題は、先ほどちょっと申し上げましたように、労働省の職業訓練部の方と、私どもの方では今、住宅局と建設業課が直接その所管事務に関係が深いのです。部内は部内で相談いたしまして、その結論に基いて労働省の職業訓練部の方と打ち合せを数次にわたっていたしているわけでございます。 そこでお話のように、一体だれがどういう施設でやるのか、それから任意に自由意思で検定を受けさせるというけれども、その機会均等というのが非常に失われておりはせぬかというような問題がたくさんございまして、実は労働省の方にいろいろ聞きただしておりますが、まだ具体的な細目につきましてはやはり問題が非常に多いのです。私どもといたしましては、一つは、先ほど指導課長が申しましたように、建築士とは一線を画してもらいたい。つまり高度のそういう学科、知識の検定内容を持たすべきではないというような点、それから自由意思で受けさせるというか、皆が、受けたいという者が受けられなくなるようになっては、これははなはだその機会均等を失することになる、そういうことにならぬような方法をどう考えるか。具体的にだれが一体その先生になって検定に当るかというような問題につきましては、私どもといたしましても、これは労働省がほんとうは当然自分の責任において考えることですけれども、まず問題をぶつけまして、そうして向うの意見を聞き、それに対してまた私どもの意見を言うというような押し返しで今接衝いたしております。ですからまだ完全にそういう話し合いがついているというわけではないので、もっと根本的な問題もあるわけでございます。決して傍観的な態度をとっているわけではございませんので、どうぞ一つ御了承願いたい。
○田中一君 きょうここへ訓練部長に来るように言っておるんですが、今電話で、向うで会議をやっているから来られないというのです。なぜかといいますと各労働組合が、今有馬君に接衝しているわけですよ。しかし、どう考えても、使うのはあなた方なんですよ、その人間を使うのは……。勝手に価打をきめられてきて、最低賃金法で業者協定やって、一級技能士は賃金を二千円もらえるんだと、かりにこうきめてかかってくる。二級技能士は千円だときた場合に、あなた方はそれに従うでしょう。一体予算があろうが、なかろうが、従わざるを得ないでしょう。みんな法律でもってきめてくるのだから……。そういう危険も多分にあると思うんですよ。私が言わないでも、あなた方はよく問題わかったでしょうから、建設省としてこれに対する態度を明らかにしていただきたいのです。その施設なりその人間なりが的確なものが得られるまでは、そうした検定はしないという、させないという、そういう申し入れをしたというかり安心したけれども、口頭で申し入れしたのでは何にもなりませんよ。これは予算委員会でもるる申し上げて、建設大臣も善処しようということを約束しているのです。どっちが怠慢ですか。あなた方の怠慢か官房長が怠慢なのか、労働省との話し合いはどういう段階にきているか。
○説明員(鬼丸勝之君) そこで先ほど申し上げましたように、労働省の方でも比較的紳士的に、というと何ですが、穏やかにいろいろ私どもの意見を聞いてくれておのますが、そこで、まあお話のような、これを一年とか、あるいはそれ以上延期せいという問題の決定は、これはやはり最終的な段階になると思うのです。労働省との話し合いで了解点に達した点はもうこれでいいわけですから、最後にだんだん話を煮詰めていきまして、私どもの感じでも、一体だれがどこで、どういうふうにして具体的に実施する、適正妥当な検定をやるかという点については、これは非常に問題だと思うのです。そこで最後の結論といたしましては、お話のような相当延期するというようなことになるかもしれませんが、これはまだ今のところはっきり私はそこまで申し上げる段階ではないと思います。まずほかの具体的な問題から今話を煮詰めていっておるわけでございまして、せっかく、役所間でございまから、初めから延期という結論を文書でぶつけるということもどうかと思われますので、そういう態度で私どもとしては、今まじめに努力をいたしておるわけでございます。
○田中一君 それでは、少くとも国会が臨時国会も始まりますし、九月には補正予算の国会も開会されると思うのです。秋までは絶体にそういう問題に対してはさせないという態度をとってもらえますか、とりあえず。そうして十分にこの実施に当っては、九月の臨時国会なりでももっと論議をして、労働省の人間も逃げていますから、呼んで論議をして、そうしてその上でもって、これならまあよかろうということにならなければ、建設省としては絶対に同調できないという能度をここで表明できますか。
○説明員(鬼丸勝之君) ただいま私ども具体的な意見を向うに申し入れて、るる打ち合せいたしております。これを無視して労働省が直ちに実施するということはないと思います。これは今までの向うの態度からいたしまして私は判断するのでございますが、従いまして、この夏ころまでに向うがわれわれの意向を無視してやるということはまず考えられないと私は思っております。 —————————————
○田中一君 それではその問題はそこまで決意を待ってやれば安心しましたから、一つ新しい大臣にも十分吹き込んで、大臣にもその点理解を深めていただきたいと思います。 佐藤君、済まぬけれども、さっきうっかりした。大事なことが残っていた。伺いたいのは、定員法が通過しておるならば、約九百名程度の職員が定員法上の職員が任命されて、それから道路整備五ヵ年計画も二年目か一年目か、どっちか知らぬけれども、少くとも軌道に乗せられるという見通しになっておって、われわれも、非常に熱意を持って道路整備に対する推進をはかっておった者として非常に期待しておった。ところが御承知の経緯でもって流産になった。一体、道路局長としては、三十四年度の道路整備事業というものに対してどういう心がまえをもってこれを推進しようとするか。または予定されておったところの定員法の一部改正も、この二十二日から召集される国会において提案される見通しを建設省の内部としては、持っておるのかどうか、まずその問題について伺いたいと思います。
○説明員(佐藤寛政君) 道路定員の問題につきましては、御承知のように、本年度は非常に大きな事業をかかえておるわけでございます。従いまして、これを円滑に消化するために、必要定員の増員を先般来お願いしておったわけでございます。幸いにいたしまして、十分とは申しませんが、しかし、これならばやっていけるという確信を持つ数字をお認め願いまして、私としては一にその方面の努力を期待しておった次第でございます。しかるにいろいろな理由によりまして延び延びになっておるようでございまして、私としては非常に遺憾に存じておるわけでございます。御承知のように本年度は事業が多い。従いましていつものような段取りではなかなかこの消化の見込みが立ちませんので、ことしは早期に一つ段取りをいたして、設計を組み、入札するものは入札に出すというふうに、早期着工ということを強調して参っております。そういう関係もございますから、この新定員の実施が延び延びになるということは非常につらいことでございます。しかしながら、そうは申しますものの、できないものをどうこう言ってみたところで仕方がありませんので、私といたしましては、この定員が少しでも早く確定いたしますことを期待いたしまして、地方建設局その他には、その場合にはもうちゃんと新定員——新しく拡充を要する定員などはもうすっかり調べておいて、その法律、規定が許すようになったら直ちに実施できるような用意をしておく。それまではどうもやむを得ませんから、現職員には御苦労の上御苦労をかけて恐縮ですけれども、しかし準備を進めませんことには、事業の進捗上非常に差しつかえますので、そういうふうにお願いして、まあその御苦労が無理でないように、できるだけ早く新定員の実施が実現できますことを念願いたしておるわけでございます。
○田中一君 道路局長からそういう通達が各地方に出ておる関係でしょう、相当工事事務所または出張所等では仕事を強力に推し進めておる。そのためにまた非常なる労働強化がなされて、これは道路局長も知っていると思いますけれども、九州地建の加治木の出張所の上村所長などは眼底出血で倒れた。人をやって調べてみると、午前一時、二時までからなけれ、は処理が済まない。鹿児島国道工事事務所の川波恵一、この工事事務所の所長の方などは、用地買収が済んだところはどんどんこま切れに仕事をさせる。これは成績を上げるためにそうしなければならぬと思いますし、ことに道路局長の通達が徹底しておって、仕事をさせる方はさせる、請負に出すところは請負に出すというふうにやってきたのでしょうけれども、そのために、足りない定員の中でもってオーバー・ワークになって倒れた人間がいる。そしてまた、この前も会計課長に質問してみると、実質賃金、超勤を払っているというけれども、超勤もパー超勤であって、実質賃金を払っておらない。請負を使えばそれ以上の仕事がかかる、請負人は期間内に仕事をしようとする、だからどうしてもそれについていく。そのためには時間外勤務をしなければならない、強制されておる。これは前通常国会でもいろいろと政府に対してそういう危険が多分にあるのではないかという質疑をしておる。それが全国の現場でその現象が現われてきております。これをむろん道路局長としては、担当の仕事をスムーズに進めるためには、当然今のような通達をするのが正しい。正しいが、受け入れる側の準備がなければ、こういうものは不幸な事態が生じているということをあなたは御存じだと思います。それがために、鹿児島の国道工事事務所の川波という所長などは、全くあなたの意を体して強行している。そのために、もう命の方が大事だという気持をその工事事務所で持っている。そのために、いろいろな問題が職員との間に起きている。これはあなたの耳にも入っていると思いますが、どうでしょう。入っておりますか。
○説明員(佐藤寛政君) 私先般鹿児島へも参りましたし、鹿児島の問題は相当事情を存じているつもりでございます。
○田中一君 そこで、鹿児島の問題は一つの顕著な事例です。ほかの事務所にも紀きているのです、そういう問題が。政府としてこれをそれじゃどうするか。私はせんだって、これはまあ個人的に建設省を訪ずれて、鬼丸君いなかったものだから、柴田次官といろいろ話し今日つたのです、どうするかということで。一体三十四年度の道路事業というものが、このままでいったならば大きな障害にぶつかるぞ、まあやたらに工事の繰り延べですか、予算を繰り延べて得得として、それを計算に入れている。まあ政治家はそういうような計算をするだろうけれども、少くとも事務当局の道路局長は、良心的に動こうとするからそんなまねはしないでしょう。なるべくその年度の仕事はその年度にしたいという気持を持っているでしょうから。一体だれによってどうしてこの仕事を消化するか。その心がまえを局長に聞きたいと思う。
○説明員(佐藤寛政君) これは、先ほども申しましたように、どだいが今の定員では無理なんでから、やはりこのきめられた予定の定員を一口でも早く実施させていた、たかなければならないと思います。私といたしましては、そういう方面にできる限りの努力をいたしたいと思っております。しかしながら、それができない現在において、足りないからやらなかった、これでは相済まぬ。与えられた事業を円滑にしなければならぬ。しかし、これは繰り越しをするとか、しないとかいうだけじゃない。ただいまのところでは、この道路を整備するというのはもう国民、世論の要求だと思うのです。私といたしましては、こういうときですから、せっかく貴重な国費もつけていただいたのですから、予定に従ってそれを消化するようにしなければならぬ。しかしながら、現在においてはそれを実施するには非常に無理な状態にある。そこで、無理はわかっておりますが、非常な困難をみんなして耐えていくのだという気持になってもらって、なるべくみんなで消化する、何といいますか、かつぐ、かついでしのいでいくように——いろいろまた困難な度合も各事務所、出張所で必ずしも均一じゃないと思います。それらの事情をよくみてもらって、地方においては、事務所、それから出張所、そういうところで、あまりひどいアンバランスがないように、そうしてまた、それにいたしましても、相当がんばりを頼むのですから、職員にその気になってもらわぬとなかなかできない。やれといってもなかなかできない場合もございますから、その辺の注意もよく現場には私は申し伝えてあるつもりでございます。そういうふうにして当面をしのいでいくことによって、一方この新定員の方は一日でも早く実現できるようにさしていただきたい、こういうふうに思っております。
○田中一君 官房長に聞きますが、今度の臨時国会には定員法は上程されるようなことになっているかどうか。
○説明員(鬼丸勝之君) 私の仄聞しておりますところでは、来たる臨時国会には法案は提案されないというふうに——これは政府与党の間の話だということで、まだ仄聞している程度でございますが、はっきりしたことは何ともわかりません。
○田中一君 むろん提案されても、これが通るものとは考えられません。正常な運営というものが約束されなければ、これはとうてい通るものではないと思う。だからといって、今道路局長が、局長として仕事をしておかなければ困るのだということは言っておることでしょうけれども、それにかわる、たとえば超勤の費用の問題でも、こういう問題が末端にまでそれが正しく適切に支給されてこそ初めてその意欲が起るんであって、それはもうないのはわかっておる。まあ本年度からは現場の資金は大体事業費でまかなうようになっておりますから、事業費からそれを生み出すことができるならば、これはいざ知らずだ、ないとすれば、これはどうにもならぬ。 それで、会計課長来ているから聞きますが、今道路局長は、お聞きの通り、人間はなくても、今の人間で十分に仕事をやってくれというのであるから、それに対する当然の超勤等の支払いをしなければならない。これは事業費でまかなってもよろしいというような通牒を出してくれましたか。そういうものがなければ、道路局長は、今の人員でがまんしてもいいから生産意欲を高揚してやってくれということを言えないだろうと思う。そのくらいの適切な措置はとってくれましたか。
○説明員(南部哲也君) 道路の要員のうち、河川からの振りかえ分は、これは七月一日、それから新規の増員の二百九十名分は、予算といたしましては、七月一日からになっております。そこで、定員法が通らない場合に、この問題についてどうするかということについては、ただいま大蔵、人事院、その他によりまして検討中でありますが、考えられる手は、増員定員でなくて、常勤労務者ということで、予算的には定員の予算がついております。ですからそれでカバーするということが一つと、それからもう一つは、おっしゃるように、その発令ができない場合には、それだけ費用が浮きますものですから、その分を労働強化その他に充てる、すなわちこれは超過勤務手当の増額になります。従いまして、年度末においてそれらの給与費の余った分を超勤に利用するとかというような措置が一応考えられますが、お説のような工事費をそのまま超勤に振りかえたりるということは、項が違いますような関係で、ただいまそのような指示はしておりません。
○田中一君 そうすると、七月から増員になっておりますから、七月以降の新定員、人間のきまるまでは、その分はそれらの増員の諸君の超勤等を振り向けてやるということですね。これまでのことは払えるけれども、それ以外のことは払えないということですね。実際はそうなりますね。
○説明員(南部哲也君) 実際に予算で認められておりまする増員分につきまして、これだけの人が入らなければ給与費が余るわけでございますから、その分については超勤流用の要素ができると思います。
○田中一君 それは、できると思いますでなくて、全部の地建並びに工事事務所には徹底していっておりますか。あれは七月の問題ですから、今からやっていいのだから、やるつもりですか。
○説明員(佐藤寛政君) 先ほども申しましたように、今としては、職員にがんばってもらうよりしようがないんでございますが、それが公平になるようにということをまず考える。それから先ほどちょっと申し落しましたが、いろいろ設計物などは、こうしたときですから、やむを得ない場合にはいろいろ外注というようなことも考えて、今まで割合そういうことございませんでしたが、コンサルタントを利用して外注、それによって少しでも量を助ける。それからなお七月以降においてそういう取計らいができるようでございましたら、その他いろいろの方法を考えまして、できるだけ一つ、勤務をお頼みしてるんですからそれに報いる。増員というものができなければ、給与の面で少しでもカバーするというような点につきましては、会計課の方と相談しまして、できるだけの措置を私は講じてもらいたいと、こう思ってよく相談するつもりでおります。
○田中一君 そこでそういう方法をとるのが一つと、それでもなおオーバーワークになった場合には、超勤を拒否するということも認めざるを得ないですね。幾ら命令したところが、命に関係ある問題はできませんから。工事事務所の所長は命令すればいいんですけれども、体をはってやる人間はそうはできないのですよ。ことに心配してるのは、設計等はいいですがね。外注でもいいけれども、請に出した場合は請に引きずられておのずから超勤になってしまうのですよ。日曜だって休みはしない、土曜だからって半日でしまえやしないのです。柴田次官は補助員を使ってもしなきゃならないじゃないかということを、一つの意見として言っている。その気持はどうですか。補助員ですね、臨時職員を採用して、それにやらせなきゃならないということを言っておったけれども、その点はどうですか。柴田君はそういうことを僕に個人的に言っていました。そうしなければやむを得ぬと……。そういう指示はどうなっております。
○説明員(佐藤寛政君) 非常に無型のいく場所もございますから、そういう声も事実出ているわけでございます。これはしかし必ずしもそう簡単にいかないむずかしい問題かと思いますが、やはりどうしてもいけなければ、そういう点は私はよくお願いしていかなきゃならぬかと思っております。ただ補助員問題は、従来から非常にふえまして、そこにむずかしい問題もあろうかと思いますから、よく実情を、現場の実情を調べまして、必要やむ得ないということを明らかにして、措置をとらなきゃならぬかと思っておりますが、いざとなればそういう問題も考えなければならぬと思います。
○田中一君 そこで、そういうことになりますと、これは一つ、七月まで間近いんだし、現場では道路局長のハッパがきいて、所長連中一生懸命やろうとしてるんだから、どうしてもそういう問題が起きるんですよ。これは全国的に、各地建にどなたか行って現場を視察して下さい。私は今度の臨時国会が終れば、現場だけはずっと歩くつもりなんですよ。どうしてやっているのか、どういうところに無理があるかということを調べるつもりなんですよ。全部の現場ですね——全部は歩けませんけれども、まあ各地の現場々々を歩いて、そうしてどういう状態でやっているかということ、いずれあなたの方も調べて下さい、私も調べますから。そして九月の臨時国会が持たれれば、そこで御披露して、あなた方がどういう手を打っているかを調査したいと思いますから、一つその点は今から、もう今ですら——これはもっとも選挙があったせいかもしれぬけれども、相当オーバー・ワークになって、現場のみんなはたまらないのです。請に出すといったって、やっぱり人間がかかるのです。そういう訓練はなかなか全部が全部しておらないわけですから、なれた者よりもなれない者の方が時間がかかるのですよ。と同時に鹿児島の川波、鹿児島国道の川波の問題については、一応地建と局長の間でもって話し合いが済んで、一応決定したというようなことを言ってきておりますが、その点については道路局長の所管か、あるいは官房長の所管か知らぬけれども、結論としては、当面は鹿児島国道に在籍させて反省させる、近いうちに何とか川波所長は配置転換させるというような意味の話し合いがついたというように聞いておるのですが、それはどうなっておりますか。
○説明員(佐藤寛政君) 鹿児島の川波所長の場合には、いろいろ所長の個人的な家庭的な事情もあるのでございます。職員との間に感情上の問題なんかもあったようでございます。まあ善後策といたしましては、どんな所長が来ましても、仕事が忙しい、大へんだということは変りないわけでございまして、九州地建の局長以下中へ入っていろいろ懇談をしまして、一応職員の人たちとは理解を得まして話がついたはずでございます。ただ建設省におきましては、近いうちにいろいろまた上の人事の配置等もございますから、その節に、人材適用の見地から、あるいは適当なところがございましたら、そういうところに配置に相なることがあるかもしれませんが、まだそこまで確定いたしたわけではございません。
○田中一君 まあむろん十七日ごろから大異動があるように聞いておるから、その際にはそれも含まれるものだという理解をもってこの質問はやめますけれども、一つせめて一兆円予算の道路整備計画というものが国民の前に出されておるのだから、実際に仕事を完成するような方向に向うことは、これは賛成です。賛成ですが、末端の職員の命を取ってまでも強行するなんということはあっちゃならぬと思うのですよ。従って実情に即した、先ほど道路局長の言っておるように、的確公正な態度をもって職員に臨むように一つしてほしいと思うのです。もし、それが急速にそういう手が打てないと、これはあっちの現場でもこっちの現場でも同じような問題が起きます。同時にまた河川等から配置転換される職員の旅費の問題についても、一昨年、昨年にも折摘したように、三月も半年もそのワクがないと言って金を払わぬというようなことがあったのでは、やはりそういう問題も直接生産能率というものが下るのですから、また意欲を失うことになるのですから、その点は十分に会計課長も一つ措置していただきたいと、こう思うのです。よろしゅうございますか、総括して官房長どうですか。
○説明員(鬼丸勝之君) いろいろ定員の問題あるいは労働強化の問題等につきまして御注意をいただきましたが、道路局長あるいは会計課長からも今お答え申し上げましたし、また、田中さんからも最後に言われたことも私ども同感でございまして、その御趣旨に沿うように、あらゆる角度から今後、そうの工夫と努力を続けて参りたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○理事(岩沢忠恭君) それでは、きょうはこれをもって散会いたします。 午後四時散会