決算委員会 第6号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1959/02/13
会議録
○委員長(西川甚五郎君) それではただいまから委員会を開きます。 まず、委員の変更を御報告申し上げます。 去る一月二十六日、後藤文夫君、常岡一郎君が辞任し、岸良二君、豊田雅孝君が補欠として、一月三十七日、井上知治君が辞任し、西川甚五郎君が補欠として、一月二十八日、相馬助治君が辞任し、大矢正君が補欠として本日、白井勇君が辞任し、江藤智君が補欠として、それぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(西川甚五郎君) 次に、理事補欠互選を行いたいと存じます。 去る一月二十九日、理事島清君が委員を一時辞任のため、理事に一名欠員を生じております。従来の慣例もあり、理事の互選は委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西川甚五郎君) 御異議ないと認めます。それでは理事島清君の補欠として棚橋小虎君を理事に指名申し上げます。 —————————————
○委員長(西川甚五郎君) 今日の議題でございまする昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十二年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十二年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十二年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日は概要の説明を聴取いたします。まず、大蔵省の御説明を願います。
○政府委員(佐野廣君) 昭和三十二年度一般会計歳入歳出決算、同特別会計歳入歳出決算、同国税収納金整理資金受払計算書及び同政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また昭和三十二年度末における国の債権の現在額について本国会に報告いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和三十二年度の予算の執行につきましては、予算の効率的な使用、経理の適正な運営に極力意を用いて参つたのでありますが、なお、会計検査院から不当事項につきましては二百八十四件、是正事項につきましては二百十七件に上る御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。これにつきましては、今後一そう経理の改善に努力を傾注いたしたい所存であります。 以下、決算の内容を数字をあげて御説明申し上げます。 まず、一般会計におきましては、歳入の決算額は一兆三千九百九十八億円余、歳出の決算額は一兆千八百七十六億円余でありまして、歳入歳出を差し引きますと二千百二十一億円余の剰余を生ずる計算であります。この剰余金から昭和三十三年度に繰り越しました歳出の財源に充てなければならない金額三百十五億円余及び前年度までの剰余金の使用残額千一億円余を差し引きますと、八百四億円余が昭和三十二年度に新たに生じた純剰余金となるのでございます。 なお、右の剰余金二千百二十一億円余は、財政法第四十一条の規定によりまして、翌年度すなわち昭和三十二年度の歳入に繰り入れ済みであります。しかして、そのうち、昭和三十二年度に新たに生じました純剰余金八百四億円余から、地方交付税の算定の基礎となる所得税等の昭和三十二年度における収入額の一定の割合に相当する金額が、その予定を越える額と地方公共団体の負担金で昭和三十一年度の事業にかかるものの額のうち昭和三十二年度内に収納された額との合計額百四十四億円余を控除した残額六百六十億円余の二分の一を下らない額に相当する金額につきましては、財政法第六条の規定によりまして、公債または借入金の償還財源に充てられるものでございます。 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額一兆千八百四十六億円余に比べて二千百五十二億円余の増加となるのでありますが、このうちには、昭和三十一年度剰余金の受け入れが予算額に比べて千四百四十一億円余を増加しておりますので、これを差し引きますと、純然たる昭和三十二年度歳入の増加額は七百十億円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入における増加額六百五億円余、専売納付金における増加額四十一億円余、官業益金及び官業収入における減少額一億円余、政府資産整理収入における増加額十四億円余、雑収入における増加額五十億円余となっております。 一方、歳出につきましては、予算額一兆千八百四十六億円余に、昭和三十一年度一般会計からの繰越額四百四十億円余を加えました予算現額一兆二千二百八十六億円余から支出済額一兆千八百七十六億円余を差し引きますと、その差額は四百九億円余でありまして、そのうち翌年度に繰り越しました額は前述の通り三百十五億円余、不用額は九十四億円余となっております。 右の翌年度への繰越額のうち、財政法第十四条の三第一項の規定により、あらかじめ国会の議決を経、これに基いて翌年度へ繰り越しました金額は二百七十一億円余でございまして、その内訳のおもなものは、防衛庁、艦船建造費及び施設整備費につきまして、調達計画の調整、試作研究、規格の決定、アメリカ合衆国からの供与品の引き渡し、艦船の設計に不測の日数を要したこと及び設計の変更、補償額の決定遅延等により工事の施行に不測の日数を要したこと等のため年度内に支出を終らなかったもの、防衛支出金につきまして、駐留軍との交渉に不測の日数を要したこと及び気象の関係、設計の変更、補償額の決定遅延等により工事の施行に不測の日数を要しましたこと等のため年度内に支出を終らなかったもの、住宅施設費及び道路事業費につきまして、補償額の決定遅延、用地の選定難、気象の関係及び設計の変更等により工事の施行に不測の日数を要しましたため年度内に支出を終らなかったものであります。 財政法第四十二条ただし書きの規定により避けがたい事故のため翌年度へ繰り越しました金額は三十六億円余でありまして、その内訳のおもなものは、日本道路公団事業費で、補償額の決定遅延、設計の変更及び気象の関係により工事の施行がおくれたため年度内に支出を終らなかったものであります。 財政法第四十三条の二第一項の規定により継続費の年割額を繰り越しました金額は六億円余でありまして、これは、潜水艦建造費及び昭和三十二年度甲型警備艦建造費でありまして、潜水艦の船体の建造遅延により搭載武器の積載がおくれたこと及び設計に不測の日数を要したこと等のため年度内に支出を終らなかったものであります。 次に不用額でありますが、その内訳のおもなものは、防衛庁の人件費につきまして、自衛官の採用が予定に達しなかったので、職員俸給を要することが少かったこと等により不用となつたもの三十一億円余、大蔵本省の国債費につきまして、外国債の繰り延べ利札買い入れ償却が予定に達しなかったので国債整理基金特別会計へ繰り入れを要することが少かったことにより不用となつたもの九億円余、厚生本省の社会保険国庫負担金につきまして、厚生保険特別会計年金勘定において保険給付額が予定より少かったので、厚生保険特別会計へ繰り入れを要することが少かったこと等により不用となつたもの三億円余であります。 次に予備費でございますが、昭和三十二年度一般会計における予備費の予算額は八十億円でありますが、その使用総額は七十九億円余であります。そのうち昭和三十二年十二月までの使用額五十九億円余につきましては、第二十八回国会におきまして御承諾をいただいております。 また、昭和三十三年一月から同年三月までの使用額二十億円余につきましては、本国会に別途提出いたします予備費使用承諾案について御審議いただきますので、その費途及び金額につきましては説明を省略させていただきます。 次に一般会計の国庫債務負担行為について申し上げます。 財政法第十五条第一項の規定に基く国庫債務負担行為の権能額は三百六億円余でございますが、このうち実際に負担いたしました債務額は二百五十六億円余でありますので、これに既往年度からの繰越債務額百六十二億円余を加え、昭和三十二年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額九十九億円余を差し引きました金額三百十八億円余が翌年度以降に繰り越されたこととなります。 財政法第十五条第二項の規定に基く国庫債務負担行為の権能額は三十億円でありますが、このうち実際に負担いたしました債務額は一億円余でありますので、これに既往年度からの繰越債務額八億円余を加え、昭和三十二年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額八億円余を差し引きました金額一億円余が翌年度以降に繰り越されたこととなります。 次に昭和三十二年度特別会計の決算でありますが、これにつきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと思います。なお、同年度における特別会計の数は四十でありましてこれら特別会計の歳入決算総額は二兆三千七百六十二億円余、歳出決算総額は二兆千三百九十三億円余でございます。 次に昭和三十二年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、この資金への収納済み額は一兆六百七十一億円余でございまして、この資金からの支払い命令済み額及び歳入への組み入れ額は一兆六百五十一億円余でございますので、十九億円余が昭和三十二年度末の資金残額となるのであります。これは主として国税にかかる還付金の支払い決定済み支払い命令未済のものでございます。 なお、この資金からの支払い命令済み額及び歳入への組み入れ額のおもなものは還付金等の支払い命令済み額百三十八億円余、還付加算金等の支払い命令済み額十億円余、一般会計の歳入への組み入れ額一兆二百八億円余、交付税及び譲与税配付金特別会計の歳入への組み入れ額二百九十四億円余であります。 次に昭和三十二年度政府関係機関の決算でありますが、日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の決算の内容につきましては、別途それぞれの主務大臣から御説明申し上げる予定でございます。また、自余の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。 次に、昭和三十二年度から、歳入歳出決算の提出とともに国会に報告することとなりました国の債権の現在額について御説明申し上げます。 昭和三十二年度末における国の債権の総額は一兆七千三百四十七億円余でございまして、その内訳のおもなものは、一般会計におきまして、貸付金等回収金収入千四百十九億円余、各税受入金債権六百五十億円余、資金運用部特別会計におきまして、政府関係機関骨付金債権四千五百四十七億円余、地七公共団体貸付金債権四千百十六億田一余、電源開発株式会社貸付金債権八百五億円余、外国為替資金特別会計にきまして、特剔抉済勘定貸越金債権千八十七億円余、産業投資特別会計におきまして運用金回収六百九十三億日余、簡易生命保険及び郵便年金特別会計におきまして公共団体貸付金債権千六百六十八億円余であります。なお、詳細につきましては、昭和三十二年度国の債権の現在額に関する報告によって御了承願いたいと存じます。 以上、昭和三十二年度一般会計、特別会計、国税収納金整理資金及び政府関係機関の決算等につきまして、その概略を御説明申し上げた次第であります。 何とぞ御審議のほどお願いいたします。 次に、ただいま議題となりました日本専売公社の昭和三十二年度決算について、その概要を御説明申し上げます。 まず収入支出決算について御説明申し上げます。 昭和三十二年度における収入済額は二千五百五十三億円余、支出済額は千四百四十二億円余でありまして、収入が支出を超過すること千百十一億円余であります。また、昭和三十二年度の総収益二千五百五十六億円余から、総損失千三百二十五億円余を控除した事業益金千二百三十億円余から、日本専売公社法第四十三条の十三第二項の規定により積み立てる固定資産及び無形資産の増加額八億円余を控除して算出した専売納付金は千二百二十一億円余でありますが、これはその予算額千百八十億円余と比べますと四十一億円余の増加となっております。 以下、これを収入支出の部に分けて御説明いたします。 まず、収入の部におきましては収入済額は二千五百五十三億円余でありますが、これは収入予算額二千五百二十一億円余に対して、三十二億円余の増加となっております。なお、この増加は、たばこ事業収入におきまして、製造たばこ及び葉タバコ売払代が予定以上に達した等のため、六十億円余を増加したこと等によるものでありまして、塩事業におきましては塩の売渡高が予定に達しなかった等のため二十六億円余を減少し、ショウノウ事業におきましては、ショウノウの売渡高が予定に達しなかった等のため二億円余を減少しております。 一方、支出の部におきましては、支出予算現額は、支出予算額千四百十四億円余に前年度繰越額二十九億円余、予算総則第五条の規定による使用額十一億円余、日本専売公社法第四十三条の二十二第二項の規定による使用額五億円余を加えた千四百六十一億円余でありますが、支出済額は千四百四十二億円余でありますので、差引十八億円余の差額を生じました。この差額のうち翌年度へ繰り越した額は十六億円余、不用となつた額は二億円余であります。 なお、昭和三十二年度において、日本専売公社法第三十六条第二項の規定により予備費を使用した額は葉タバコ購入費の支払いのため十億円余、日本専売公社法第四十三条の二の規定により予算を流用した経費の額は、たばこ災害補償金の所要が増加したため、塩田等侵害復旧事書補助金及び塩田災害関連事業費補助金から、補償金及補填金へ流用した額一億円余であります。 また、昭和三十二年度において、予算総則第五条の規定により使用した額は、たばこ消費税支払いのため十一億円余、超過勤務手当支払いのため三千万円余、合計十一億円余、日本専売公社法第四十三条の二十二第二項の規定により使用した額は、業績賞与支払いのため五億円余であります。 次に債務に関する計算について御説明申し上げます。日本専売公社法第三十五条第一項の規定に基く昭和三十二年度の債務負担行為の限度額は、塩事業費において四十億円でありますが、実際に負担した債務額は十九億円余であります。 次に、日本専売公社法第三十五条第二項の規定に基く昭和三十二年度の債務負担行為の限度額は一億円でありますが、実際に負担した債務額はありません。 また、日本専売公社法第四十三条の、十四の規定に基く昭和三十二年度の短期借入金の最高限度額は七百二十億円でありますが、実際に借り入れた額は五百十億円であり、これは昭和三十二年度内に償還し、翌年度へ繰り越した債務額はありません。 なお、昭和三十二年度の日本専売公社の決算につきまして、会計検査院から、不当事項として指摘を受けたものが一件ありましたことははなはだ遺憾でありますが、この種事故の根絶については将来十分注意いたす所存であります。 以上が昭和三十二年度の日本専売公社の決算の概要であります。 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
○委員長(西川甚五郎君) 次に、運輸省から昭和三十二年度の日本国有鉄道の決算について御説明を願います。
○政府委員(中馬辰猪君) 昭和三十二年度日本国有鉄道決算書を会計検査院の決算検査報告とともに本国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和三十二年度における日本国有鉄道の収入は、運賃改訂後、年度当初は順調な歩みを見せましたが、下半期に入りましてからはこの傾向が鈍化し始め、ことに年末ごろからは経済界不況の影響が貨物輸送面に顕著に現われましたので、年間を通じましては前年度に比べて輸送量は若干の増加を示したにとどまり、予算で予定しました収入に比較いたしますと旅客、貨物ともわずかではありますがこれを下回る結果となりました。一方支出面におきましては、日本国有鉄道は極力支出の節約に努め経営の合理化をはかりましたので、予定された純利益をあげるまでには至りませんでしたが、年度当初から実施されました運賃値上げによる収入増加がありましたため、損益計算上は二百二十六億円余の純利益を生じ、昭和二十九年度以降三カ年間続きました赤字決算から一挙に黒字決算に転ずることができました。 以下決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。 損益勘定におきましては、収入済額は三千三百三十九億円余、支出済額は三千三百二十六億円余でありまして、収入が支出を超過する額は約十三億円であります。これに収入済額に含まれていない損益計算上利益に属する前期損益修正等の営業外収入七十三億円余、並びに支出済額に含まれてはいますが損益計算上は損失に属しない、資本勘定へ繰入額の中の約百四十四億円を加算いたしますとともに、他方支出済額に含まれていない損益計算上損失に属する、固定資産除籍等の営業外経費四億円余を減じますと、本年度純利益は前述のように二百二十六億円余となります。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては予算額三千三百八十二億円余に対して四十二億円余の減収となります。その内容は、運輸収入におきまして約四十億円の減収、雑収入におきまして三億円余の減収となっております。他方支出におきましては、予算現額三千三百八十五億円余から支出済額を差し引きますとその差額は約五十九億円で、そのうち翌年度への繰越額は約十四億円で、残りの約四十五億円は不用額となっております。 次に資本勘定におきましては、収入済額は九百九十四億円余、支出済額は九百九十四億円余でありまして、収支差額は二百円余のみであります。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額千百四十九億円余に対しまして約百五十五億円の収入不足となります。これは損益勘定よりの受入減約百五億円、鉄道債券の発行繰り越し等による本年度発行未済額五十九億円余及び資産充当による収入の増加九億円余があったためであります。一方支出におきましては、予算現額一千百五十八億円余との差額は百六十四億円余であります。このうち翌年度へ繰り越しました額は五十九億円、全く不用となつた額は百五億円余であります。 最後に工事勘定におきましては、収入済額は九百十九億円余、支出済額は九百八十七億円余でありまして、収支の差額は六十八億円余であります。支出済額が収入済額を超過しておりますのは鉄道債券の発行繰り越し等があったためでありまして、その超過額は運転資金によって補われております。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、資本勘定からの受け入れが少なかったため、予算額一千七十一億円余に対しまして百五十二億円余の減少となります。 また支出におきましては、予算現額一千百十五億円余に対しまして百二十八億円余の差額を生じます。この内容は翌年度への繰越額三十五億円余及び不用額約九十三億円となっております。 なお昭和三十二年度の予算の執行につきまして、会計検査院から不当事項十二件、不正行為三件に上る御指摘を受けましたことは、種々事情があったこととは存じますがまことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに綱紀の粛正と予算の効率的運用に一段の努力をいたすよう指導監督して参りたいと考えております。 以上、昭和三十二年度の日本国有鉄道の決算につきましてその概略を御説明申し上げましたが、詳細につきましてはさらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。 何とぞ御審議のほどお願いいたします。 —————————————
○委員長(西川甚五郎君) 次に郵政省から、昭和三十二年度日本電信電話公社の決算について、御説明を願います。
○国務大臣(寺尾豊君) 昭和三十二年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに第三十一回国会に提出いたしましたが、その大要を御説明申し上げます。 昭和三十二年度における公社事業収入は予定収入をかなり上回つたのでありますが、これは施設の拡充、サービス向上面における企業努力によることと電話の需要がきわめて大きいところから、さしてデフレ経済の影響を受けなかったこととに原因するものと考えられます。 これに対しまして事業支出の面におきましては、業務の能率的運営、経費の効率的使用をはかった結果、良好な経営状態を示したのでありまして、損益計算上三百十億円余の利益金を生じたのであります。また、建設勘定の支出額は予算現額の九二%に当りまして、年々着実にその成果を挙げております。 なお昭和三十二年度をもって終了いたしました電信電話拡充第一次五カ年計画は、会計検査院の検査報告にもありますように、計画をはるかに上回る良好な成果を上げておりまして、このことは公社の企業努力もさることながら関係各方面の御協力によるものであり、まことに御同慶にたえない次第であります。 次いで決算の内容について申し上げますと、損益勘定における事業収入の決算額は、千五百八十八億円余、事業支出の決算額は千三百十三億円余でありまして、差引二百七十五億円弱の収支差額を生じたのであります。 このうち百七十二億円余が資本勘定へ繰り入れられまして、債務償還及び建設工事の財源に充当されております。 以上の決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては予算額千四百七十三億円余に対して百十五億円弱の増収となるのでありますが、その内訳は電話収入において百六億円余、電信収入等において九億円弱となっております。 一方支出におきましては、資本勘定へ繰り入れを除く予算現額千三百二十八億円弱に対し、支出済額は千三百十三億円余でありまして、差額十四億円余はそのほとんどが不用額となっております。 次に建設勘定における収入の決算としては、六百八十二億円弱を調達いたしたのでありますが、支出の決算額は六百九十三億円余となっております。 さらにこの決算額を予算と比較いたしますと、収入におきましては、予算額六百三十四億円余に対して四十八億円弱の増加となるのでありますが、これは資本勘定からの受入れが多かったためで、その内訳は減価償却引当金等自己資本の増加額七十六億円余、電話設備負担金等借入資本の増加額十一億円余、これから債務償還の増加に充当されました四十億円を差し引いた残額に相当するものであります。 支出の面におきましては、予算額六百三十四億円余に、前年度から繰越額等が六十九億円余、予算総則第二十二条及び第二十六条に基く、弾力条項の発動による使用額五十三億円弱を加えました予算現額七百五十六億円余から、支出済額六百九十二億円余を差し引きますと、その差額は六十三億円余となりますが、これは建設工程の未完成等によりまして翌年度へ繰り越されたものであります。 その他の点につきましては、三十二年度公社の決算書によって御了承願いたいと存じます。 なお会計検査院から不当不正事項として六件の御指摘を受けておりますが、これは件数、金額とも昨年度に比し減少しておりますものの、まことに遺憾なことでございますので、公社を監督する立場にあります郵政大臣といたしましては、綱紀の粛正経理事務の適正化につきまして一そう意を用いてゆく所存でございます。 以上、公社決算の概略を申し上げたのでございますが、詳細につきましては、さらに御質問をいただきまして、お答え申し上げたいと存じます。よろしく御審議をお願いします。 —————————————
○委員長(西川甚五郎君) 次に、会計検査院から、昭和三十二年度決算に関する報告の概要を説明を求めます。
○会計検査院長(加藤進君) 昭和三十二年度歳入歳出決算は、三十三年十月二十五日内閣から送付を受け、その検査を了して、昭和三十二年度決算検査報告とともに、三十三年十二月四日内閣に回付いたしました。 昭和三十二年度の一般会計決算額は、歳入一兆三千九百九十八億余万円、歳出一兆千八百七十六億余万円、各特別会計の決算額合計は、歳入二兆三千七百六十二億余万円、歳出二兆千三百九十三億余万円、でありまして、一般会計及び各特別会計の決算額を総計いたしますと、歳入三兆七千七百六十一億余万円、歳出三兆三千二百六十九億余万円となりますが、各会計間の重複額及び前年度剰余金受け入れなどを控除して、歳入歳出の純計額を概算いたしますと、歳入二兆六千五百三十九億円、歳出二兆四千六百六億円となり、前年度に比べますと、歳入において千四百四十八億円、歳出において千七百八十九億円の増加となっております。 なお、国税収納金整理資金の受払額は、収納済額一兆六百七十一億余万円、支払命令済額と歳入組み入れ額の合計一兆六百五十一億余万円、であります。 政府関係機関の昭和三十二年度決算額の総計は、収入一兆千四百二十六億余万円、支出一兆四十一億余万円でありまして、前年度に比べますと、収入において千六百四十七億余万円、支出において千六百七十五億余万円の増加となっております。 ただいま申し上げました国の会計および政府関係機関の会計の決算額のうち、会計検査院においてまだ検査が済んでいないものは、総計百三十七億九千余万円でありまして、そのおもなものは、総理府の防衛庁の項で八十六億四千七百余万円、同じく艦船建造費の項で二十三億六千八百余万円などであります。 会計検査の結果、経理上不当と認めた事項および是正させた事項として、検査報告に掲記しました件数は、合計五百一件に上っております。三十二年度の不当事項及び是正させた事項の件数が、三十一年度の千百二十八件に比べて減少いたしましたのは、主として補助金において減少したためであります。 今、この五百一件について、不当経理の態様別の金額を概計いたしますと、不正行為による被害金額が六千五百万円、保険金の支払いが適切を欠いたもの、または保険料の徴収額が不足していたものが一億七千七百万円、補助金で交付額が適正を欠いているため返納または減額を要するものなどが一億四千九百万円、災害復旧事業に対する早期検査の結果、主務省において補助金の減額を要するものが一億八千六百万円、租税収入などで徴収決定が漏れていたり、その決定額が正当額をこえていたものが五億四百万円、工事請負代金、物件購入代金などが高価に過ぎたり、または物件売渡代金が低額に過ぎたと認めたものの差額分が六千六百万円、不適格品または不急不用の物件の購入など経費が効率的に使用されなかったと認めたものが一億八千三百万円、その他が一億六千八百万円、総額十五億円に上っておりまして、三十一年度の二十五億二千四百万円に比べますと、十億二千三百万円の減少となっております。減少したもののおもなものは、補助金で交付額が適正を欠いているため、返納または減額を要するものにおいて三億二千万円、工事請負代金、物件購入代金などが高価に過ぎたり、または物件売渡代金などが低額に過ぎたと認めたものにおいて二億三千三百万円であります。 検査の結果につきましては、租税、予算経理、工事、物件、役務、保険、補助金、不正行為の各項目に分けて検査報告に記述してありますが、これらのうち、会計経理を適正に執行するについて、特に留意を要する事態として、予算の効率的使用について、また、保険及び補助金に関して、その概要を説明いたします。 まず、予算の効率的使用について説明いたします。経費予算が効率的に使用されないため不経済な結果となつたと認められる事例は、毎年多数これを指摘して改善を求めてきたところでありますが、三十二年度におきましても、工事の施行や物件の調達などにつきまして、防衛庁、日本国有鉄道などにおいて、なお、多数見受けられるのであります。すなわち、工事の計画または設計が実情に沿わないため不経済となっているもの、使用材料の数量などについての調査が不十分なため工事費の積算が過大となっているもの、工事の出来形が設計と相違していたり、施行が粗漏であるのに、そのまま竣工検査を了しているものなどが少くありません。また、物件の調達につきましては、購入計画が適切でないため使用時期を失し、または過剰保有となっているもの、規格もしくは数量の決定、予定価格の積算、または契約の締結にあたつて、十分な調査検討をしなかったため不利な結果をきたしているものなどの事例も、なお見受けられるのであります。 次に、保険について説明いたします。国が、特別会計を設けて経営する各保険事業における保険事業の運営、保険金の支払、または保険料の徴収などにつきましては、農林省、厚生省、労働省などの所管するものにつき、適正を欠いていると認められる事例を毎年多数指摘して、注意を促してきたところでありますが、三十二年度におきましても、改善への努力の跡は認められますが、なお、保険事業の経理が好転しているとは認められない状況であります。すなわち、健康保険、労働者災害補償保険、失業保険などにおきましては、実施機関相互の連絡、および事業主などに対する調査または指導監督が十分でないため、保険料の徴収不足をきたしているもの、受給要件の適否に対する調査が不十分なため、給付の適正を欠いたものが依然として見受けられるのであります。また、農業共済保険事業におきましては、三十三年中には、従来から検査を実施しておりました主要農作物共済にかえ、主として蚕繭共済について検査を実施したのでありますが、その結果は、従来主要農作物共済にみられたと同様に、共済掛金の徴収、共済金の支払、及び保険金の基礎となる被害の評価など、事業の運営に関して、著しく適切を欠いているものが少からず認められるのであります。 最後に、補助金について説明いたします。補助金の経理につきましては、災害の発生が比較的少かったことに加え、関係当局における指導監督の徹底、及び事業主体の自覚が高まつてきたことなどによりまして、相当に改善の実があがつていると認められるのでありますが、なお、不当な事例は多数に上っているのであります。補助金のうち、公共事業関係のものにつきましては、その経理が当を得ないものとして、会計検査院において毎年多数の事例を指摘してきたところでありますが、三十二年度におきましても、事業主体において正当な自己負担をしていないため、ひいて工事の施行が不十分と認められるもの、また、事業主体が補助の対象となる事業費を過大に積算して査定を受けたり、または、設計通りの工事を施行していないなどの事例が、依然として少くないのであります。 また、災害復旧事業の事業費査定の状況につきましては、三十三年におきましても、農林、建設、運輸各省所管の分について、工事の完成前に早期に検査を行いましたところ、前年同様、採択された工事のうちには、関係各省間で二重に査定しているもの、災害に便乗して改良工事を施行しようとしているもの、現地の確認が不十分なため、工事費を過大に見込んでいるものなどが多数ありましたので、これを指摘して工事費を減額させることといたしました。 さらに、公共事業関係以外の補助金につきましても、前年度に比べて相当改善の跡が見受けられたものもありますが、なお、農山漁村建設総合施設事業関係、公衆衛生関係などにおきまして、精算額を過大に報告して補助金の交付を受けたり、補助の目的以外の事業を施行したり、事業量が不足していたり、事業の計画が適切を欠いたため、不経済となっているなどの不当な事例が多数見受けられたのであります。 以上をもって概要の説明を終りますが、会計検査院といたしましては、適正な会計経理の執行につきまして、機会あるごとに関係各省に対し、是正改善の努力を求め、不当経理の発生する根源をふさぐことに努めてきたのであります。その結果は、近年相当に改善の跡が見受けられるようになってまいりましたが、なお、このように不当な事例が多数見受けられますので、主務省及び関係者において、さらに特段の努力を払うよう望んでいる次第であります。
○委員長(西川甚五郎君) 以上をもちまして、昭和三十二年度決算の概要説明を終了いたしました。 本日の審議は、これにて終了いたすことといたします。次回は、公報をもちまして御通知申し上げます。 これをもちまして委員会を散会いたします。 午後四時十二分散会