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31回国会参議院1958/12/23

決算委員会 第5号

発言数
133
登壇者
21
会派数
4
開催日
1958/12/23

会議録

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係決算書、昭和三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十一年度国有財産無償貸付状況総計算書を議題といたします。  総括的な質疑を行います。ただいま御出席の方は、佐藤大蔵大臣、船後大蔵省主計局主計官、末廣大蔵省主計局司計課長の諸君であります。御質疑のある方は、順次、御発言を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大蔵大臣に三十一年度の決算の総括質疑に当りまして、次の点をお尋ねいたしたいと思うのであります。それは第一に、国有財産の管理及び処分について、決算報告書によりますと、全国十財務局の中で非常に未収が多い。収納未済額は四億千三百余万円で、前年度のものを含めますというと、十億五千九百余万円に達しておる、こういう膨大ないわゆる未済額があるわけでありますが、これらに対して現状はどうなっておるか、その点の御報告をいただきたいと思うのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 内容につきましては担当官をしてお答えいたさせたいと思います。

末廣義一大蔵省主計局司計課長

○説明員(末廣義一君) 国有財産の未収の問題につきましては、ただいま管財局長が参っておりませんので、その具体的詳細について、管財局長から御答弁を願うようにお願いいたしたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大蔵大臣、本日は総括質疑で、午前中で大体終るということなんです。どうして大蔵省の関係者は出席しないのですか。けしからん。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 質疑の状況といいますか、問題等十分事前に御連絡いただいておらないものですから、ただいまのような手落ちが来たして申しわけなく思います。私自身こまかな具体的な内容についてのお答えするだけの知識を持っておらないものですから、ただいま申し上げるようなごあいさつをいたしたのでございます。しかしただいま御指摘になりましたような未済状況であることは、これはまことに申しわけのないことでございますし、係官を十分督励をいたしまして、かような状況が続かないよう一そう督励していく、その基本的な考えを御披露いたしまして御了承得たいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大臣の政治的な答弁としてはそれはわかるのですが、やはり大蔵省の項は、何といっても一番関係が深いわけです。従って各省に対する査定の問題も大蔵省がやはり大元締なんです。従って関係の局長はやはり決算委員会には当然出席をさすべきである。私どもまず冒頭にこの点まことに遺憾だと思うのです。  それから次に、私が特に大蔵大臣にお尋ねをしたいと思うのは、この未納決済額が非常に多いということは、半面終戦直後の混乱をした中で、非常にいわゆる財産管理なり、あるいは会社がぼっ発的な、何といいますか、大きくなった会社の経理が紊乱をしておった。そういうもので、当時の評価が適切であったかどうかという点で、やはり実際にはその後会社の倒れてしまったというようなもので取れないものも相当あるのじゃないか。こういう点を関係の局長あたりから実はいろいろしさいに聞きたかったわけです。そういう問題が逐年改善をされているとは言いながら、まだとにかく十億以上も三十一年度決算の中で未済額があるということは、何としても私はこれは大きな問題だと思うのです。そういう点をどういうふうに、たとえば促進をするとか、あるいは監督をするとか、いろいろな面で委員会というものを大蔵省の中に作られておると思うのです。そういう問題を一つ例をあげて、こういう形でやったから少くなったとか、あるいは改善をされたとかいう意見ぐらいは私はやっぱりこの決算委員会の中に表明をしてほしい、こう思ったわけです。この点について、もし担当者に、そういうふうにやっておったら、担当者から一つ御発表を願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 今管財局長を呼んでおりますから、具体的な内容については、管財局長参りました上でお答えをいたしたいと思います。  相澤委員御指摘の点については、大臣として今後十分気をつけて参りたい、かような考え方でおる、この決意を御了承願いたいと思います。

東隆日本社会党

○東隆君 私は税の関係を中心にして、例の農家の法人化の問題について大臣の所見を伺いたいのでありますが、実は農家を法人化することによって非常に減税をされるのであります。白色申告よりも青色申告の方が減税をされることも、これも事実でありますが、法人化することによって非常に減税をされる、これも明らかなことになっております。そこで私どもの農林水産委員会において大蔵省関係の人は、農家の法人化することに対しては反対を表明されなかった。ところが農林省の方では、農地法関係でもってそれは好ましくない、こういうような答弁をされた。ところが先日国税局関係でありましょうか、全国の会議を開催をされたときには、農林省の方で好ましくないから、そこで法人化に対しては反対だ、こういうふうに措置をするのだ、こういうふうなことをこれは二、三日前の朝のラジオの放送で私は聞いたんでございますが、もしそうだとすると、これは非常に問題になる点があると思います。私は中小商工業者が法人を作ってやっておるのに対して、何らそれに対する制限的なものがない、農家も農業も私は中小企業である、その中小企業をやっておるところの農家が法人を作ることに対して、何も制肘を加える必要がない、そこでその経過について大蔵大臣はお知りでないかと思いますが、その点はいかがですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま御指摘になりました農業の法人化の問題、これは過去におきまして自作農創設の基本的な考え方に合うか、あるいは農地法から見てどうか、これは確かに問題のある行き方ではないかと思います。ただいま御指摘になりましたように、中小企業では個人経営から法人化されることによって非常に税の負担が軽減される、農業だけそういうことができないと困るじゃないかという、こういうような感じのお話しは実は聞くのであります。しかし私はやはり農林省が今までとって参っております農地法の基本的な考え方から見まして、法人化は不適当ではないかと思います。それかと申しまして、農業をいつまでも小規模の企業形態にそのまま残せ、こういうような考え方にも私自身は賛成する者ではございません。すでに相当広範囲にわたりましての共同作業というものが行われておるようでありますが、やはり共同作業がもう少し徹底することの方が先ではないかというような感じを、実は私自身持っているのであります。これは大蔵大臣の所見というよりも、個人的な私自身の考え方でございますが、やはり共同作業の方法によりまして、農地を、農業を近代化していく方法はないか。しかし、幸いにしてもうすでに害虫駆除で共同作業がやられたりあるいは脱穀について共同作業が行われたり、植えつけその他においても共同作業が順次拡大されておるようにも伺いますし、さらにこれが耕作そのものについても共同作業等が行われるようになれば、今の農業形態はよほど変るのではないか。今御指摘になりました法人化という法人のあり方にも非常に問題があると思いますが、せっかくの自作農自身が今度は多数集まりまして法人を作った場合に、その法人の一形成員になってしまう、こういうふうなことでももしあるとか、あるいは代が変ったことによって、内容的にも非常に変化をきたすとか、こういうようなことはどうも今の農地法の精神から見まして、私どもは賛成しかねる、こういうことを実は考えておるのであります。大蔵省内におきまして、課税の面と合せてこの問題を二、三回省議を開いて意見を交換したことがございます。ございますが、私はただいまの考え方では、やはり農林省の考え方が一応必要であり、農業の経営上の弱点については、一面ただいま申し上げたような共同作業の拡大ということにより、あるいは機械等の共同所有というような、共有というような考え方から、まだまだ農村部門においては工夫、改良を加える筋があるのじゃないか、かように実は考えておりまして、今御意見の出ました法人化がどういうような意味を持つ法人化か、内容も伺わないで私の意見を申すことは非常に危険でございますが、私は非常にその法人化が大きなものになるようであれば、これはもう本来の趣旨には明らかに反する、こういうように実は思っておるのでございます。あるいはお尋ねの点に対する答えとしては的がはずれておるかとも思いますが、どうもそんな感じをいたしております。

東隆日本社会党

○東隆君 農林大臣よりも大蔵大臣の見方の方が私はいいように思うのですが、農林省の方の考え方は農地法をたてにして法人化に対して好ましくない、こういうような表現をしておる。ところが大蔵省の方では、法人化そのものに対しては何も反対をするものではない、こういうふうな考え方じゃないかと思う。そこで私は、問題は農地解放が行われた後における農業の進展というものは、やはりこの法人化を進めることによって農業の近代化が行われていく、それ以外に方法はないと思う。今の各戸分散した形でもってやるとしても、これは問題だろうと思う。今お話しになった共同作業であるとか、その他の農具の共有であるとか、そういうようなものも、法人化という方向に向けて考えるときに、初めて生産費を下げたりいろいろな形になって現われてくると思う。そういうような考え方が当然出てこなければならぬと思うのですが、その点で両省の間に食い違いがあるのを私ははなはだ遺憾に思っておりますけれども、これは私はもう少し農林省の方でその方向へ進むような体制を、農地法の改正であるとか、そういうようなことによってやらなければならぬと思うのですけれども、しかし現状のままにおいても、たとえば耕作権を中心に考えていけば、農業経営をやる法人に農地を貸すことによって、農業経営はこれは十分にやり得ると思うし、それから農地そのものが生産手段ではあるけれども、しかし生産をする場所とも考えられるのであって、それ以外に資本あるいは労力、こういうようなものを提供して、そうしてやり得るところの、構成するところの組織が何も悪いはずがないと思う。そういうようなものも農地法によって片っ端から反対をされる理由もないと思う。そこで私はこれは緊急に解決をしなければならぬ問題であるということは、大蔵省がすでに地方において、今できておるところの法人に対して相当強い調査を進めておる。そうしてある程度の圧力を加えて解散をさせるような、そういうような指導までいっておるやに聞いておるわけであります。そういうものがあるわけです。地方においてですよ。で、これは問題だろうと思うのです。お聞きになったかどうか知りませんけれども、そういうところができてきておる。しかも非常に取り入れの忙しい十月、十一月のころに相当な人を動員をして、そうして農家の法人に対して、伺ったところが、私は北海道ですけれども、北海道にはございませんけれども、府県の方にそういう例があるように聞いております。私はもしそうだとすると、これは非常な行き過ぎだろうと思う。そういうようなことのないように、あらかじめこれに対して解決を早くつけるべきだと、こう考えるのですが、その点はどうですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま非常に基本的なお話をしておられると思います。農林省なり私ども政府として基本的に農業のあり方をどうするかという、まだ基本的な考え方がきまっておりません。ただここでお尋ねの点で指摘したいと思いますことは、農村で特に所得税が課せられるというような階層の方々は、どちらかと申しますと、農家でも比較的恵まれた方ではないかと思います。今のこの税制の建前から申しまして、なかなか農業所得に対して所得税がかかるということは、非常なまれなケースになるように思われるのであります。この点が第一点であります。むしろ今日までの指導は、自作農創設ということに非常に力が入っていたと思う。今言われるような経営形態そのものの近代化される方向については、まだまだ工夫研究の余地ありと、この考え方で進んでいきたいと実は私は思うのであります。そこで最近は非常に進んできて、中共などでやっておる人民合作社というようなものが非常に成績がいいと、こういう点からあるいは一部で法人化を主張される方があろうかと思いますが、それに対しては私は先ほど申すような共同作業の推進ということで相当解決ができるのじゃないか、今、人民合作社のような方式にもしもこの農村法人化が進んでいくとしたら、これは相当議論のあるものである、こういうのが実は私の根本的な考え方でございます。で、問題がだんだん詰って参りますと、この行き方自身に、根本に触れるようなことがあるのじゃないか、過去の地主制度から、やはり自作農創設に特に力を入れて、その範囲で農業が立っていくという考え方で進んできておると思う。なるべく法人化というような方法で、あるいは地権を提供するというような方法で農業経営をすることがまたもう一つ資本主義的な方向にいって、やはり地主とあるいは耕作者の階級ができたり、いろいろの農村問題を引き起すのじゃないか、その方の危険を実は非常に感じておる、これが私の端的な批判でございます。しかし今御意見の出ておりましたように、それは御指摘になりますところは、農業の経営自身が非常に原始的な経営をしているのだ、だからこれに近代的な方法をやることはないか、また北海道においては問題にならずに済んでおる、土地の面積も非常に広い、そういうところで労力が足らない、こういう法人化が非常に成績を上げている、こういうようなお話かと思いますが、まだまだ制度そのものとして考えるときに、これは根本に触れる問題であり、もう少し検討しないと、どうも結論を出しにくい問題じゃないかと、かように実は私は思っています。

東隆日本社会党

○東隆君 大蔵大臣は逃げたようですけれども、実は私はもう一つ、なるべく農家に青色申告をさせたい、こういう考え方を持っておるわけでありますが、農家にもう少しやり得るような青色申告の様式の簡略化その他についてお考えになる意思はございませんか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 主税局の関係の問題でございますが、青色申告は相当普及さして参りたい。その方向で農家が特に不公平な処置を受けているとは私思わないのですけれども、そういうような状態になっているかどうか、あるいはもしそういう事実があれば、私自身もう少し勉強しなければならぬと、こういうふうに思います。これはどこまでも税の問題といたしましては、農民であろうが、中小企業であろうが、また大事業であろうが、その取り扱い方を一、二すべきものでない、この基本的考え方は御了承願いたいと思います。

東隆日本社会党

○東隆君 今の青色申告の様式は、一つ簡略化、その他あるいは農家ができ得るようなものにすると、そういう考え方でもって一つ進めていただきたいことは、これは白色申告は非常に不合理なんです。従ってそういうようなものに中心を置くようなやり方でなくて、青色申告をするように持っていくために相当考えなければならぬものがあろうと思う。その点はその程度にいたしますが、私はもう一点、実は決算委員会でもって、建設省関係、農林省関係、これらの方面の非常に不当事項が多い。最近は農林省のが非常に多い。こういうような関係で、これに対して大蔵省は、補助関係、そういうようなものを融資に次第に変えていこうと、こういうような考え方が私は非常に多いのじゃないか、こういう傾向が実は非常に見えているのではないか、こう思っておるわけです。そこで農林省関係の仕事でなぜ不当事項がたくさん出てくるか、こういう問題なんですが、これは私は端的にいえば、非常にこまかい仕事がたくさんあって、そうしてそれを一々計画を審査をしたり、あるいは完了後においていろいろ竣工検査をしたりするような、そういうような人的なものがないと、こういうようなところに私はあるのじゃないか、それからまた、小さな団体が出すことによって、計画そのものに非常に疎漏なものがある、こういうような点なんかから私は不当な事項が非常にたくさん出てくるのじゃないか、こう考えている。しかし、このことが実は非常に大切なことであって、そして融資に切りかえることによって非常に阻害される面がたくさんあろうと思うのです。そこで、どうもそういうような傾向が非常に強いですが、今までの数年来の経過を見てくると、次第に融資の方向へ変っていっている、こういう傾向が強いのですが、大蔵大臣は現在どういうような考えに立ってその問題を考えておられるか、これを一つお聞きしておきたいのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) まあ総体といたしまして、不当事項や批難事項が多いことは、これはもう非常に行政能率が悪いとか、あるいは行政責任が云々されるゆえんでございますので、基本的な問題といたしまして、この不当事項あるいは批難事項が減少するように、絶えず注意をいたしておりますが、しかし、ただいま御指摘になりましたように、農林省や建設省所管の事項においては、依然として不当事項がなかなか減らない、相当なものが毎年出てきておる。この点はまことに遺憾であり、残念でございます。その原因等をいろいろたずねてみますと、ただいま御指摘になりましたように、事務能率が限度にきているのじゃないか、こういうような御指摘もあろうかと思います。また一面において、制度そのものから、なかなか正確を期すことが困難だというものもあろうかと思うのであります。その制度そのものからという点では、これまた御指摘になりましたように、いろいろ補助金というものが非常に広範にわたって行われております。もっとも補助を受けておりますものが、公共事業関係においては、もう軒並みと申してもいいような状況でございます。しかし、この補助を受けますものは、受けるだけの理由があって補助を受けておるのでございますから、一がいに、会計検査院の方から見て、不当事項や批難事項が非常に多いから、補助をみな打ち切ってしまえ、こういうわけには実は参りませんし、また完全な事務能率を発揮する意味において、職員の数を膨大にふやせという議論にも実は賛成しかねると思うのであります。  そこで補助金の問題につきましては、私どももかねてから問題の存しておることはよく承知いたしておりますし、なるべく補助金は避けていきたいというもともとの気持はございます。しかし、ただいま申し上げましたように、補助をするものは補助をするだけのりっぱな理由があってやるのでございますから、一がいにその補助金を打ち切るというわけにはいかないが、ただ気持の上から申せば、なるべく問題の多い補助制度そのものについては、これを開設する場合には、もちろん慎重に御審議もいただきたいと思いますし、また同時に、過去の補助制度等につきましても、やはり整理の時期がきておるものについては、十分具体的に取り組んでみて、これが整理される、こういうこともやむを得ない行き方ではないかと思うのであります。しかし、ただ単に補助を打ち切っただけで事足るわけじゃございませんので、必要なる事業に対しては融資というようなことをあわせ考えていく、こういう方法を実はとっておるのであります。  今回の三十四年度予算編成に当りましても、補助金の整理というような事柄を党自身が、自民党自身が決定をいたしておりまして、そういう方向で、いろいろ予算編成に当っても慎重に審議をして参りました。しかしながら、実際問題として、この問題と取り組んでみますと、それぞれりっぱな理由があって補助制度が生まれておるのでありまして、考え方は、冒頭に申したような気持で補助金を見るといたしましても、なかなか予算編成面には、現実、実際問題としては手がつきかねておる、こういう実情にございます。従いまして、基本的な考え方では、どこまでも、特に国会の皆様方にお願いいたしたいことは、補助制度を創設する場合には、十分一つ制度の必要というか、これを御検討願いたいし、また、その補助のあり方等については、従前も特に御配慮いただき、ことに、決算に籍を置かれる皆様方からはしばしば御批評もいただいておるのでございますが、そういうような在来のお気持で、現行の補助金全般についても一つ目を光らしていただきたいと思うのでございます。どうか誤解のないようにお願いいたしたいことは、頭から補助金は事故が非常に多いからこれを整理するとか、こういうような乱暴なことは申しません。また補助金を打ち切って融資の方法に何が何でも切りかえていくのだ、こういうような気持でもなく、その基本の考え方は、先ほど来申しますように、私は十分その理由等を勘案し、また、その存置の必要の有無等も十分考えていく、また、同時に、融資に変えることによりまして、事業自体に対してもさしたる影響がない、かように考えられますならば、そういう方向に勧奨もいたしていきたい、これが今日の私どもの考え方でございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大蔵大臣にお尋ねしたいと思うのですが、大臣、基本的な問題でちょっと。昭和三十三年度の国際収支があまり、結論的に申し上げると、当初のように伸びておらない。三十一億五千万ドルの考え方が、経済企画庁等で聞いてみると、だいぶ減っておる。こういうことは、日本の国民生活なり産業の上からいっても、まああまり好ましいことじゃなくて、全体的にはやはり何といっても、外貨の獲得を一生懸命やつて、国民生活を一つ向上さしたい、こういうのが一般の国民の願いなんであります。そこでそういう外貨の獲得に必要ないわゆる船舶等に対しては、一昨々日でしたか、第十四次造船計画を出されたようでありますが、造船の利子補給という問題については、大臣はどういうふうにお考えになっておられますか、この点一つお答えいただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 前段のお尋ねのまくら言葉については、私少し意見がございますが、それは省略さしていただきまして、海運の利子補給というお話でございますが、ただいま大蔵省といたしましては、海運業に対する利子補給をする考えはございません。結論だけ申し上げておきます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 続いて、貿易を行うためには、全国の重要港湾の整備ということが、まことに私は必要なことだと思うのです。そこで、どうも大蔵省が、いま少し地方の重要港湾の施策に対する考え方を一歩進めていただくと、大へんいいのではないかという点が思われるのだが、実は大臣も御承知のように、二十八国会でトン税並びに特別トン税等を決定したわけですね。その際、従来は大蔵省が五円を徴収しておったのをトン税を八円に増額したわけだ。ところが、この八円に増額したこの三円の余剰分というものが、一体、この前の決算で、大蔵省の決算の中で話を聞いてるみと、あまり私は有効とは考えられない。まあ、よけいにあるから、これは使えば使えるのだというぐらいのものであって、むしろ重要港湾の地方にそういうものは還元をして、そうして貿易の促進のためにやったらどうなのか、しかも、これは当時の国会において、大蔵委員会において、今法律を出すときに、直ちにこれを減らすとか、あるいは還元をするということはいけないから、時期を見てやりたい。こういうことは、これは大蔵委員会の中においても意見がかわされておったわけです。そこで、もうすでに時期もたっておりますから、大蔵省はこのトン税について地方に還元する意思があるかどうか。またこの重要港湾の問題について、聞くところによると、港湾公団法というようなものを作って、そうして地方自治体が今日まで苦労したところの重要港湾を管理権まで国が取り上げてしまう、こういうような意向もあるということを聞いておるのでありますが、そのことに対して大蔵省はどう考えておるのか、この点を大臣から一つ御答弁をいただきたいと思うのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほどの根本の話から申し上げないといかぬかと思いますから、少し長くなりますが、なるほど、御指摘のようにことしの輸出の金額は、その目標のものとは相当開きがございます。しかし数量的には、国際価格の低下等がありましたので、数量的には予想した数量と変りはないように私は思えます。この意味においては、国内経済というものは数量的にはさしたる影響をこうむらないで、今日までその予定の線を進んでおるということが言えるのではないかと思うのであります。  なお、国際収支の面では貿易の数こそ減りましたが、意外にも黒字はふえて参りました。わが国の保有外貨は非常に予想以上にふえてきておる、こういうことが言えるのであります。この意味においては、わが国経済は少くとも健全の方向に強く踏み出しておるということが言えると思います。  そこで、やはり外国との関係においての海運界のあり方なり、港湾のあり方なり、これは非常に私どもも関心を持つものであります。特に海運そのものについては、経済成長五ヵ年計画の面から見まして、年々保有トン数をふやしていかなければならない。そういう意味で海運について助成方策をとれという強い要望が各方面から出ております。これはひとり業界から出ておるということではなしに、各方面から出ております。この海運の助成方策あるいは計画を推進していくという観点に立ちましては、すでに財政投融資の面におきましても、開銀を通じて特別な資金の供与をいたしておる。こういうことでございますが、やはり海運界自身もみずからが合理化の線を打ち出して、そうして企業努力があり、大きな国の政策と合っての発展を期すということでなければならない。こういう観点に立って参りますと、冒頭に御指摘になりましたように、海運事業に対する利子補給の制度を復活するのかどうか、こういうことになろうかと思いますが、これのみが海運助成方策だとは私ども考えないのであります。今日法律そのものはございますけれども、これを予算の面で計上していくというような段階には至っておりません。この点は誤解のないように願いたいと思います。  第二の問題としては、やはり船舶が呑吐される港の整備、これが非常におくれておるのじゃないか。最近特に港湾の整備、しかも重要貨物等についての港湾のあり方等から見、今日までの水路なり、あるいは水路の幅なり、あるいは岸壁なり、そういうものは大きな船舶に不適当な状況に順次なっておりますので、この際港湾の緊急整備を進めなければならない。幸いにいたしまして、今回は港湾については特別会計制度を設置して、そうして港湾の整備に積極的に乗り出す、こういうような考え方で、ただいま予算を詰めております。新たな特別会計制度が生まれるということになりますならば、港湾の整備状況も従前とは面目を一新するんじゃないか、かような期待をいたしております。  そこでお尋ねになりましたトン税の問題でございますが、トン税の問題は、すでに相澤君も御承知のように、その一部がすでに地方譲与税ということでこれは還元されておる。その金額は多いとか少いとかいう御議論はあろうかと思いますが、一部地方譲与税として還元され、そうしてそれが地方において使われている。この点を一つ御了承いただきたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大臣の今のお話、御説明ですというと、特別会計による港湾法のいわゆる強化を今度の予算の中ではかりたい。従って、運輸省等が大蔵省と折衝した中で考えられることは、七五%を国が持つ、こういうふうな考え方に立っているということで理解してよろしゅうございますか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 国の負担する率等についてただいまお答えをいたしたわけではございません。特別会計を設置して、この港湾特別会計のもとで整備をしていくという考え方であるということでございまして、内容等についてはまだ、話を申し上げる段階ではございませんです。いずれ案が具体的になりました上で皆様方の御審議をいただきたい、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私は、まあ大臣も御承知のように、たとえば神戸にしても大阪にしても、あるいは横浜港にしても、重要港はその地方で四十億なり五十億なりの投資をして、実際はもう火の車になって苦労をしているわけであります。そういうところが特に大蔵省の、まあ私は先ほども申し上げたように、たとえば港湾公団法というようなものが出るというと、どうもそれの方にすりかえられるおそれがあるのではないか。二十六年に作った、港湾法を作った当時の趣旨を生かすということになれば、特別会計で推進をするということになれば、今私の申し上げたような形でいくのが大臣の本筋ではないだろうか、こう思って御質問をしたわけでありますが、これはいつごろ大臣きまりますか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 本日時間を経まして、ぜひとも予算の内示を各省にする考えでございます。その中には、もちろん港湾については特別会計を設置するという基本方針をきめております。問題は、いろいろの事業等について各方面で特別会計設置の御要望が非常に強いのでございますが、しかし、特別会計だからと申しまして、これが国の財政計画のワクの外になるわけのものでは絶対にない。この点は十分お考えをいただかなければならないのであります。特別会計と申しましても、やはり国の財政計画の一環として考えられなければならない。そこには、幾ら財政資金と民間資金を一体的に運用すると申しましても、限度のあることは御了承おき願いたいのであります。そういう意味で、私ども特別会計を設けて、受益者の負担等も明確にして、港湾の整備に積極的に乗り出したい、かようには考えておりますが、やはり特別会計だからといってこれはもう無制限にできるものじゃない。やはり国の財政のワク内にとどまるものであることだけは御了承願いたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 まあ、おそらく大臣は、私の質問の要旨がおわかりになったと思うから、それは、それではきょうの午後あたりでも一つ促進をしてもらうことにして、先ほどのトン税の問題ですね、大臣、これはもう大蔵委員会でも非常に論議をされたことでありますから、大蔵省でもうこういう点については、やはりみずからが率先して地方に譲与する、こういう形を出されても私は悪くないと思うんですよ。ということは、今日のいわゆる税収等を考えて参りますというと、決して、この地方に、そういう重要港湾を強化をして、外貨を獲得することを積極的に推し進めても、これは大蔵省としては決してこれは国の損になる、こういうことには私はならないと思う。そこで大臣に、法律をそういうふうに御提案をすることを私はお勧めしたいと思うのだが、いかがでしょうか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほどお答えいたしましたように、このトン税のうち特別トン税というものは、地方譲与税ですでに参っております。しかし、地方譲与税ではございますが、各市町村でどういうようにその金を使っておられますか、いわゆる目的税ではないということ、これは一つ御了承おき願いたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 続いて、同じく国民経済に非常な大きな、まあ輸送力の増強ということで大臣にお尋ねしておきたいと思うのですが、国鉄経営もなかなかどうもむずかしい段階だと思うのです。しかし何と言ってもこれを私企業に全部変えるというわけにはいかぬと思う。そこで、いろいろな形で、行管の白書とか、あるいは大蔵省の示唆とか、いろいろなことをいわれておりますが、この国鉄経営の一環として持たれておる志免炭鉱の問題について、大臣はどういうふうにお考えになっておるか。これは、それから会計検査院にも、一つ加藤院長から、国鉄経営についてどう志免炭鉱の問題をお考えになっておるか、その点を、決算を通じて御答弁願いたいと思いますが、大臣から最初お答え願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 志免鉱業所は、私自身非常に深い因縁のある炭鉱でございます。と申しますのは、私が戦後運輸次官をいたしております際に、海軍炭鉱がその所属がきまらない、何とか鉄道で引き受けてくれないか、こういうことがございまして、当時は戦後ではあるし、鉄道用炭不足の際でもありますし、鉄道用炭確保の観点からもこの鉱業所を国が引き取ってみようということで、本来は炭質そのものは、機関車用炭などには適当な炭ではございませんけれども、あの石炭不足の際には、炭質のいい悪いは言ってはおれないということで実は引き受け、また、海軍炭鉱として協力された従業員の諸君の身の振り方等をも考えて、実は引き取ったのでございます。そういうわけで、相澤君御自身も、非常に鉄道のことでありますから因縁が深いと思いますが、私にとりましては、そういう意味で非常に深い因縁のある鉱業所でございます。最近になりまして、この鉱業所の民間払い下げの議論が出ております。  このお尋ねは、この民間払い下げについて大蔵大臣は何と考えるかということだと思いますが、ただいま申し上げるような非常に因縁の深い炭鉱であり、また、経緯等を十分のみ込んでおる私として考えてみますと、これを手離すことはまことに情において忍びないような気はいたすのでございますが、本来から申しまして、機関車用炭には不向きの炭であり、また同時に、あの炭鉱そのものが、鉄道の経営のもとにおいては、いわゆる粕屋炭田の開発という面からみましても、なかなか思うようにはいかないということ等を考え合せてみますと、鉄道当局が今日採用しておる民間への払い下げという計画は、私自身も賛成する一人でございます。私は、今日この鉱業所をめぐりましていろいろな議論を伺うのでございますが、私は、鉄道当局のこの基本的な方針には私自身賛成でございます。しかしながら、私はただいま大蔵省を所管しておるのでございますし、こういう問題の具体的な処理は、どこまでも鉄道当局並びに運輸省において処理されるものだと、かように考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その問題に関連して一問だけ質問しておきたいと思うのです。  大蔵大臣でありますから、最後的にはお話は聞きません。ただ、今言われた機関車用炭については不向きであるしというようなお言葉にも関連して、御存じのように、西日本の方では志免の山があるために、機関区の機関車用炭の貯炭設備というものが大体平均三日ないし四日です。関東以北の方では、石炭の少いところでは二十日ぐらい大体持って、多いところでは一ヵ月ぐらい貯炭をして持っておる。今の状況を考えてみて、機関軍用炭に不向きというけれども、非常に石炭はいい、カロリーは七千近いぐらいのカロリーの石炭です。それを、年間毎年二億七千ないし三億のもうけの黒字の山であります。その三億の投資をすれば、粕屋炭田は国鉄がみずからで総合開発できるというような情勢になる。今これを売山すると、さっそく困るのは、この機関区の設備を、貯炭設備をとにかく数十億もかけて早急にやらなければ、国民に安心して輸送できないという状況にある。そういうものをも大蔵大臣としては、金のことですから、金の計算をして、そういうことは十分に考えてもらわないと困るわけです。従って、そういう問題について、  一つ大蔵大臣という立場から見解を明らかにしておいてもらいたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) この点は、大蔵大臣としての所見よりも、これはただいま相澤議員にお答えいたしましたように、この志免鉱業所をどうしたらいいかということならば、私どもも先ほど来申すように、これは鉄道当局が考えるように、民間に払い下げするのはけっこうじゃないか、こういうように私まあ端的に申し上げたのであります。御指摘になりましたように、そういうことで鉄道の機関車用炭の確保その他は順調にいくのかどうか、こういうような問題になれば、おそらくそういう点をも勘案して、大丈夫だというのが鉄道当局の結論だろうと思います。それなどは鉄道当局にまかしておけばいいことじゃないかと私思いますし、それこそ専門的な考え方でございますから、業務の遂行に支障を来たすような考え方、それでもなおかっこれを払い下げをするという状況ではないと、私は理解をいたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 その問題については、該当委員会で徹底的に論議いたしますので、ただ最後に私の今の考えだけを述べて、大蔵大臣にも十分考えてもらいたいと思いますが、従業員三千二百、それと家族を含めて約一万の生活を、その国鉄の職員家族として、今生活しておるということと、それからあの町村の鉱害復旧について、町村民が非常に売山反対の決意を持っておるということでございます。従って、売山を御決定になる前には、十分にその労働者と家族と町村の意向を聞いてからでないと、大事件を発生するのではないかと心配しますので、その点は一つ、大蔵大臣も閣僚として十分の慎重なる配慮をお願い申し上げます。これが私の意見でありますが、その問題はそれで質問を打ち切りまして、次に緊急の問題を質問いたします。  これは、昨日の朝日、読売、毎日の新聞記事でありますから、私は具体的に今から調査を開始したいと思いますけれども、急ぎますので、予算編成の前でありますから、大蔵大臣の所管の事項にのみ限って質問をいたしておきたいと思います。従って、数字なども新聞記事から採用いたしますから、その間違いについては将来私が正確に調査いたしまして再質問をいたします。  問題は、東宮御所の新設に対して建築業者が落札をいたした件であります。これは昨日の新聞でありますから、もうすでに御存じと思いますけれども、大臣、御存じですか——御存じですね。この五千万円の東宮御所の新設の予定に対して、一万円で間組が落札したという事実、このことについて質問するわけです。で、今年度の大体総工費の予算は二億二千三百万円で、東宮御所を作ろうということがきめられておる。東宮御所を作ることについて、私も賛成であります。ただこの第一年度、三十三年度予算が八千七百万円であって、そのうちの五千万円が基礎工事、その基礎工事の五千万円に対して落札したのが一万円である、こういうことはわれわれの常識では考えられないところであります。まずこの事実に対して大蔵大臣はどういう御感想を持っておられるか御見解を発表してもらいたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 私も実は新聞の記事を見まして、なかなかいろいろな事柄が世の中にはあるものだと実は思った一人でございます。しかしまだ建設大臣から詳細のことは伺っておりません。御承知のように東宮御所の建築については衆参両院とも満場一致で可決をみたんです。ほんとうに国民もこの建築というか、これを心から待望しておられるという姿で議決を経た事柄でございまして、その意味におきまして私どもも非常に心から喜んだものでございますが、今回の入札に当りまして一万円で落札をしたという新聞記事であります。またそれをめぐりましていろいろの人の意見が出ております。ただ知っておりますことは新聞記事を見たというだけであります、読んだというだけであります。内容等についてはいわゆる所管省である建設大臣のお話をまだ伺っておりません。またこれについて法律的な疑義があるんじゃないかというような御意見もあるやに伺いますが、法制局長官等の意見もそういう意味では十分まだ伺っておらない、こういう段階でございます。ただ問題が衆参両院において一致可決をみた東宮御所、ことに皇太子妃の決定ももうすでにあった今日でございますので、こういう問題が非常にスムースに建築ができることを実は心から望んでおります。こういう意味でただ単にあるいは商売だけの考え方でないのかもわからないと思いますが、心から国民全体が望んでおるこの東宮御所の建築の問題でありますだけに、私どももよく各方面の意見も聴取いたしまして、そうしてその結論を出したいと、かように考えております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 建設者など関係の省については私は早急に正式に調査を始めたいと思いますが、ただ私が問題といたしますのは、第一はこういうふうな不当に低い価格で請け負う会社が、一体どういう仕事をするのであろうかということです。大体もうだれが考えても常識の建築費があります。その建築費に相当した予算で落札いたしますと、会計検査院にいたしましてもそれ相当の検査もできるだろう。ただ奉仕としてささげたものであるからということで、もしそういうことでその工事に対しても検査を拒否するような気持、そういうものでもあったら、私はまことに国の費用を使い、国民の血税を使って建築する建築者としては、許せないことではないかと思うんです。  第二点は牧尾ダムの例に見て参りましたけれども、前の仮トンネル、あとの本工事というのがありまして、仮工事のときは半分の値段で落札しておる、二億数千万円かかるはずのが一億四千万円くらいで落札しておる。本工事になりますと大体十七億くらいの見積りの価格のところが二十二億でも落ちなかったという、そういう事実がある。この東宮御所の工事ではおそらくそういうことはないと思うんですけれども、これは初年度の工事です。初年度の工事をもう一万円で落しておけば、基礎工事であるからあとは二億何千万円の工事は全部受けるという不都合なことがあったら、これまた許せないことであります。これが第二点。  第三点は、今調査いたしますると、間組というのは大体資本金が一億八千万円、従業員数が二千二百六十七名、雇用人夫は一万八千六百名、こういう会社です。そういう会社が工事をやって、五千万円に対する一万円では四千九百九十九万円の損というものは一体どこから持ってくるのでありますか。しかもその会社の社長が自分が皇居に奉仕するという個人の気持で、もし五千万円の金を使ったとするならば、私はこの会社の従業員全体に対して一体何のかんばせあってこれを会社の社長が話すことができるだろうか。この五千万円の金を、たとえばこれを一千人に分けるとするならば、一人で五万円ずつのボーナスが出る、会社はこれまでどれだけもうけているかはわからぬけれども、少くとも何千人の人が一緒になって汗を流してもうける金でしょう。その金で、その中の五千万円を損しようと考えておるかしらぬし、あるいはあと二億でありますから、じゃこの基礎工事だけの一万円では済まされないと思う。そういうことを考えると、一体こういうふうなことは許されるであろうかということを考えるわけです。従って私はそういうことをずっと考えてみますと問題が相当あると思う。  第一の大蔵大臣に対する問題は、このあと第一年度分八千七百万円、これが三十三年度分です。二億二千三百万円ですからあと三十四年度以降の予算として一億三千六百万円が必要なんです。そのうちで五千万円をもう今年度奉仕するというのであるから、三十四年度以降の予算については、当然一億三千六百万円から五千万円引いてしかるべきであろう。この点について、予算はすでにもう原案ができて閣議でお諮りのようであるが、大蔵大臣としてはこれを削減する決意があるかどうか。これを第一点にお尋ね申し上げたいと思う。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 冒頭に申しましたように、いろいろ問題もあることのように思いますので、まだ建設大臣からも伺っておりませんし、また法制局長官からもこの適否等の意見も聴取しておりません。そういうこともよく伺った上で結論を出したい、こういうことを最初申しましたが、その考え方にただいま変りはございません。  そこでいろいろおあげになりましての御意見でございますが、この種の入札をした人の気持というものは、やはりその人でないとなかなかわからないだろうし、それをまた会社の社長さんが独断専行しておるのか、あるいは従業員全体がそういうことを希望し、非常に名誉光栄な仕事だからわれわれは奉仕するというような決意をしたのか、いろいろあるだろうと思うのであります。ここでただ新聞記事が出たというだけでただいま御指摘になりましたように、それが一千人ならばボーナスが幾らになるというような計算だけでは出てこないのではないかと思います。こういう点を一つもう少し、御意見を述べられるにいたしましても御慎重に願いたいことじゃないかと思いますが、私自身の感じから申しますと、とにかくいずれにしてももう少し事態を明確にしないことには、ここであとの処置をどうするのだと言われましても御返事ができない。それ一語に尽きるのであります。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 最後にもう一点だけ質問いたしておきまするが、この新聞記事を読んでみますると、ほかの地方、県などでは、入札する場合には最低価格があって、それ以下の会社は全部オミットするときまっているが、国のそういう建築業者に対する落札の基準については最低がない。従って会計法を改正しなければならないと書いてある。そういうことがあることは事実でありましょうが、この会計法改正に対して大蔵大臣はどういう決意を持っておられるか質問申し上げておきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 小柳君の御意見でございますが、ただいまの会計法は最低がないそうでございますが、従いまして先ほど言われますように、工事が非常に粗雑になるのじゃないか。また監督をこばむようなことがあるのじゃないかというような御疑念が実は出ておると思います。しかしまあこの問題自身は会計法がどうあろうと大事な仕事でございますので、検査を怠るというようなことはもちろんないと思いますし、監督は一そう厳重な上にも厳重にしたい気持でおる工事である。これは一つ御了承いただきたいと思います。将来の問題といたしまして、会計法のあり方をどうしたらいいか、これは次に私どもに一つ研究さしていただきたいと、かように思います。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 ただいまの点について会計検査院の答弁を求めます。

加藤進会計検査院長

○会計検査院長(加藤進君) 私どももただいまの問題は新聞によりまして承知いたしただけでございまして、実は的確なる判断をする材料はもちろん持たぬわけでございます。検査につきましては、先ほどいろいろお話もございましたが、落札の価格がいかようでありましょうとも、宮内庁が提示いたしましたる設計あるいは仕様をこの通りに厳格に行うべきでございまして、検査はもちろんこれがその通りいっておるかどうかを見ておる次第でございます。続行する問題もいろいろございましょうが、これはわれわれといたしましては、現在新聞に書かれてありますようなことで問題の実態がいかがであるかということを知り、かつそれがいかに現われていくか、実行上のものを検査して参らなければ何とも申せない問題で、現在はこの段階でお答えするよりほかないと存じます。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほどのお尋ねに対して、少し知恵をつけられたから補足して御説明いたします。会計法が今最低を設けておらないということなのですが、これは設ける必要のある理由も御指摘の通りでよくわかります。同時に、また設けた場合の弊害というものも実は非常におそれておるようでございます。そういう意味で、この最低を設けない会計法の建前になっております。と申しますのは、最低というものを設けますと、この最低を下げるためにいろいろの不正が行われる危険があるのであります。だから競争入札にする以上むしろ最低を設けない方がいいのじゃないか。しかし安い値段で落ちたからといってそれを特に監督で手を抜くとか、あるいは工事を会社まかせにするとか、そういうことはさせない。その方は厳重な上にも厳重にやるぞ、こういうことであるようでございます。この点は将来の問題としてよく考えていきたいものだと思います。だからあるいはさっきの私の答弁で、会計法に最低を設けるのであるというふうにでもお聞き取りになりましたら、誤解だと思いまするので、つけ加えて御説明いたします。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 どうせすぐ閣議に諮られるでありましょうし、大蔵大臣も早急にそういう問題については結論を出してもらいたいので、もう一言だけこれはもう答弁を求めませんが、新聞を見ますと、指名入札が五つの会社であれば間組は入らなかったが、実際は七社に指名して入札させております。これは建設省がやったと思いますが、そういうようなからくり、そういういろいろ何か不明朗なものがあるような部面があるので、調査される場合はあわせてそういう面も建設大臣から十分に聞いて、閣議で早急にそういう問題も一つ、国民がなるほどと納得するような線が出されることを希望いたします。質問を終ります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大臣、私は先ほどの国鉄の問題なのです。大臣は、私は志免炭鉱払下げ賛成だと言った。私は別に払下げ賛成を言ってもらうために言ったんじゃない。国鉄という国民の付託にこたえる大きな輸送力を持ったこの交通問題をどう解決していくか、ということが大きな問題だ。そこで、あなたも経験をされておって苦労されておったんだから、国鉄に対する実際の融資の問題であるとか、あるいは赤字路線というものがどういう形態であるのかということは、もう御承知のはずなのですよ。そこで私は、今の国鉄が赤字路線というものを八〇%も持っておりながら、しかも政治的に新線建設というものが行われていく、というのが現実の問題だと思う。しかし幾ら何と言われたところで、やはり開発に一番大きなのは国鉄路線だ。こういうことからすると、もっと大蔵大臣は国鉄自体に対する認識というものを改める方向にいかなければいけないのじゃないか。こういう点で、私はその一環として、たとえば志免炭鉱の問題があるということになれば、これは大蔵省としてもどのくらいのことをお考えになっているかしらぬが、五億や六億の金が大蔵省から出せないはずはない。そのくらいのことは大蔵大臣も苦労しておるのだから御承知のはずだ。ところが私の質問を自分で取っちゃって、もう私は払下げ賛成だなんて、そんなことを私は聞いておるのじゃない。そういう意味で、もっと本質的な問題を、いかにして輸送力の隘路を打開すべきかという、国民経済に必要なことを大蔵省はお考えになっておるかどうか、こういう点を私は一つ再度御答えをいただきたいと思うのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 大蔵省が鉄道とはいわず、輸送力拡充ということについてどれだけ理解力を持っておるかということであります。その点からいろいろ御議論が出ておるように思います。大へん口はばったいことを申して聞きづらいかわかりませんが、歴代大蔵大臣のだれにもまけないほど輸送力については私は理解力を持っております。これだけは申し上げ得るのでございます。決算委員会では相澤委員にしても、小柳委員にしても国鉄の輸送力拡充については他の委員より以上に関心を持っておられることだと思います。私はそういう意味においては今までの大蔵大臣にはだれにも負けないだけのことがございます。そこでただいまお話になりました志免炭鉱の問題にいたしましても、鉄道は本来の輸送力強化ということにあらゆる力を集中すべきじゃないか、というのが実は結論でございます。今日の国鉄の輸送力そのものは、もう各方面に問題がある。新線建設もこれは大事な仕事でございますし、すでに東海道幹線の新線建設ということも大きな問題なんです。そういたしますと本来の中心になる題目である輸送力強化、ここに全知全力を捧げるような国鉄であってほしい。これが私の念願でありまして、志免鉱業所の問題などはほんとうは派生的というか、一部の問題だ、だからそういう意味で本来の力を結集するのは輸送力増強だ、その方向なんだ。こういうことを特に私は訴えたいので申し上げた次第でございます。御了承いただきます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大臣はそういうところが語るに落ちるということになってしまう。これはだれも民間の人だってもうからぬものは買いませんよ、そうでしょう。ところがもうからなくても、赤字が出ても国鉄は国民の要望にこたえて輸送力を増強しなければならぬ、こういうのが現状だと思うのです。そこで大臣も御答弁になりましたように、歴代の大臣の中でもあなたほど専門的な方はないと思う。そういう意味でもっと基本的なこの輸送力増強をお考えになったら、もう新線建設にしろ、あるいは補修にしろ、材料を購入する、あるいは原動力のエネルギーを購入するにしても、これはそのときに左右されたら大へんなことになる。ある程度の資材の見通し、エネルギーの見通しというものを立った上に私は、国鉄の健全経営というものはあり得る、こう思うのです。だからその一環が実は志免炭鉱である、こういう基本的な考え方で、しかももうからないものは買わないのだから、もうかるものを無理に売る必要はなかろう、こういうことで若干意見が大臣とは違うようですが、私は大臣にそのくらいの良識を一つ持ってもらいたい。これは一つそういうことで終ります。  そこで次に実はきのう防衛庁の決算をやったときに、防衛長官にお尋ねしたときに、イタリアのスタッキーニという会社とロケットの発注についての質問をしたときに、こういう話が出たわけです。三十一年度の予算の中で、四千四百万円を計上しておったわけです。そこで三十二年三月にこのイタリアのスタッキーニの会社からロケットを受けるために、約二千三百万円の前渡金を出したわけです。ところがその後このイタリアの会社はつぶれてしまって、現在入る見込みがないわけです。こういう点でこれは岸総理もまた左藤防衛庁長官も、実はこれは弱ったところいうことなんで、私はそのことは防衛庁なり、国防会議の議長である岸総理に対する質問でありますから、大蔵大臣にそれほど聞こうというのじゃないのですよ。大蔵大臣に聞こうとするのは、こういう外国に対する発注の問題がありますね、それからいわゆるジェトロ、日本が各国に対するいろいろな宣伝、商売等をやる、多額の政府出資のいわゆる会社のこと、こういうようなことの一体大蔵省の監督、あるいはまた監査、これは会計検査院にもお尋ねしなければいかぬのだが、そういうことを独自で各省におまかせになっておるのか。大蔵省も金を出す方の立場なんだから、そういう面についてやはり目を光らせるお考えがあるのかどうか。この点を最初に一つお尋ねをしておきたい。  それから会計検査院については、加藤院長からこういう諸外国における問題については、会計検査院はどうお考えになっておるか、この点を一つ御答弁していただきたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 十分監督して参るつもりでございます。御承知のように、事業計画も十分目を通しますし、さらにまた予算編成に当っても、また決算におきましても十分目を光らせていくわけでございます。途中におきましての現金出資等においても、解除の方式をとったりして、十分監督をいたしておるつもりでございます。イタリアの問題はまことに私どもとしても遺憾しごくに思います。

加藤進会計検査院長

○会計検査院長(加藤進君) 海外におきまするいろいろの会計の問題についても、もちろんわれわれ国内におきまするのと同様の検査をいたすのでございますが、現地におきまする事情等の調査につきましては、もちろん国内よりは困難な点がございます。ただし、これらは事情をよく各省につき聴取いたし、書類については十分なる検査を行なっております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 加藤検査院長の今の答弁でいきますと、これは主として書類審査になるわけですね。各省から出された決算に対する書類審査です。私のお尋ねしておるのは書類審査だけならば、先ほどイタリアの一つの例を申し上げたけれども、こういう形が出る。従って、会計検査院は外地に参って検査を行う意思があるかないか、こういう点を私は実は言外に含めてあなたにお尋ねしておるわけです。いかがですか。

加藤進会計検査院長

○会計検査院長(加藤進君) これは予算の問題もございまするので、海外の検査等もたびたび折衝はいたしておりまするが、これは予算ができましたならば、ぜひいたしたいと存じております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大蔵大臣、今、加藤検査院長は、いわゆる予算のために国の多額な、いわゆる国民の税金がそういう諸外国に出されておる場合に調べることができないで、書類審査だけが現状である、これは予算が取れれば、当然そういう問題についても決算の検査ができる。こういうことを言われておるのでありますが、大蔵大臣は、やはり会計検査院にそういう点を検査をさせる、こういうようなことはいまだお考えになっておりませんか。いかがですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 今までもそういう議論があったことだと思いますが、ただいままでは考えておりません。将来の問題といたしましても、私ども外国にまで出かけて検査することの適否ということになりますと、また決心をしかねます。ただ問題は、今こういう不祥な事件が起っていろいろ問題になっておりますが、これこそ十分関係各庁において注意することによりまして、この種の実損というものは防ぎ得るのじゃないかと思います。直ちに会計検査の旅費をふやし、外国にまで出かけて検査するというのは、まだ段階としては少し早過ぎるというか、飛躍的な措置ではないか、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは大蔵大臣、国民の納めた税金がどう使われておるかということは、私はやはり国内ばかりの問題じゃないと思う。非常に多額ないわゆる契約、あるいは使途が行われておるわけでありますから、この点に対しては、私は会計検査院が何も全部行くというわけじゃないのだから、そのくらいの予算化ということができない、しなくてもいい、という私は基本構想というものがちょっと疑われるわけです。そこにお役所はお役所だけでまあまあ一つうまくやっておけと、こういうことになるおそれがある。そこで先ほどの防衛庁の問題を取り上げて、そういうことがないようにするには、やはりあなた自身も目を光らせると同時に、国のそういう決算についていわゆる検査をするところの会計検査院の人がやはり目を光らせる、こういうことを現実に行うべきじゃないか。それはどうしてもでき得ないという理由はどこにあるのか。大蔵大臣、またそのくらいの予算をたとえば組んだとした場合に、どのくらいの予算がかかるか。できないというならば、予算がそんなに膨大なものであるかどうか、ちょっとお答えいただきましょう。いかがでしょう。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) これは相澤君御承知だと思いますが、大体外国へ発注します場合には、商社が中に入っておるものでございます。商社が入るということは、いわゆる危険は商社が負担するという考え方でございまして、比較的国内問題として処理ができるのでございます。従ってロケットの問題につきましては、いろいろそこらにも問題があったのじゃないかと思う。私が、すぐ簡単に外国へ出かけて検査するまでの旅費を計上することが相当飛躍的だ、ということを申したのはその点でございます。ただ私どもが簡単に目を光らすということばかりでなく、実際の扱い方として、その危険負担を一体どこが持つか、こういうようなあり方もあるのでありまして、その点を一そう工夫すべきじゃないかと思います。幸いにして当委員会において、過去の契約等のあり方について御注意をいただきましたことは、今後私どもが取り組んで参ります上に非常にいい資料になり、また示唆をいただき、またお指図をいただいた、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私はまあ防衛庁というのは一つの例を申し上げたのでありますが、たとえば農林省の決算を私どもやりました。この場合に外米を輸入するについても、実は内地へ持ってきたところが黄変米で食糧にならなかった。こういうのでやむを得ず農林省はアルコールにこれを回したわけですね。こういうような点も考えてみると、これは単に、商社の取引であるから国は仕方がないのだという形は、私はやはり国が多くの負担をする問題から考えてみると、そこに私は問題があろうと思う。ですからむしろこの際は私は、大蔵大臣が監督は十分するのであるし、まあ予算を各省に配分をする大蔵省は総元締めとして、国の欠損というものを少くしていくという方向に立つならば、会計検査院もそういうふうに、適宜必要によって海外の決算を検査をさせる。同時にこれは衆参両院の決算委員会がそういうことをやるべきである、私はこう思うのです。そういう点についてあなたはやはり自分だけがやればよろしい、こうお考えになるかどうか、これについて再度一つお答えいただきましょう。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 私は自分だけがやればいいというわけじゃございませんが、ただいま申し上げるように、取扱いのやり方その他によりまして、外国まで出かけて検査しなくても済む方法があるのだ、そういう方法でやるべきじゃないか、またそういうことにおいて御指摘になりましたような弊害は除去されるだろう、ということをただいま申し上げておるのでございます。相澤君の御意見は御意見として承わっておきたいと思います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それじゃ私はこれで質問を終るわけでありますが、今の意見を聞いたというだけでなくて、そういう点は検討すべきだ、大蔵省としては少くとも国損になる問題が多く出るようなことであって、これは大蔵省のやはり責任体制というものに欠けるものがある。従って会計検査院にしても、あるいは国会においてもそういう問題について国内でやると同時に、そういう点を大蔵省自体もやはり検討されて、できるならば今後絶滅すればいいのですよ。全然なければ問題がない。しかし私は、なかなかそう言ったところで、人間のやることだから、神様のやることじゃないんだから、こういう問題についてはお互いに相互牽制、あるいはまたそういう点について力を入れることがなければ問題は解決しない。こう思うので一つすみやかにやはり検討をして、国会にいずれそういう問題を出していただきたい、こう思うわけです。  以上の点のほかいま一つだけ私は申し上げて質問を終ります。それは大臣も御承知のように、全国の都道府県に労働金庫というものができておるのですね。この労働金庫は、夏であるとかあるいは年末であるとか、中小企業に働いておるところの労働者に対する資金の立てかえ、あるいはいわゆるいろいろなまあ保険的な、社会福祉的な問題に労働者が使う金を非常にたくさん出しておるこれに対して、今の労働金庫法でいけば、組合員相互のいわゆる預金により、あるいは出資金によって運用されておるのでありますから、一般の銀行よりも利子が高いわけですね、これはどうしても。政府の金を持っておるのとは違って、利子をそう引き下げるわけにはいかないんだから。そこで少くとも大蔵省は、一般の、たとえばこの間の国会で国民金融金庫なり、あるいは中金に預託をしたと同じように、こういう夏とかあるいは暮とかの中小企業のもとに働いておる従事員に、そういう苦労をするならば、大蔵省の預金部運用資金を預託すべきじゃないか、預けるべきじゃないか、そうしてこれらの多くの人たちが潤いをもってくることを政府も考えてやっていいのではないか。こう思うのだが、大蔵省は、この預金部運用資金の労働金庫への預託というものをお考えになっておるかどうか、この点について大臣から、中小企業がいかに苦しんでおるかということも、あわせて一つ御答弁をいただきたいと思う。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 中小企業、適当な言葉がございませんのであるいはおしかりを受けるかわかりませんが、いわゆるボーダー・ライン階層とでも申しましょうか、そういう小市民階層の方々に対する融資というものは、これはいろいろの制度があって、国民金融公庫があったり、あるいはその他の公庫制度があって、運用をやって万全を期しておるわけでございます。その中にただいま御指摘になりましたよりな労働金庫というものがある。労働金庫はなるほど組合その他働く者の預金を預かっておる、それに高い金利をつけるから今度はやはり高く貸し付けるのだ。こういうお話だと思いますが、やはり高い金利でお預かりになるが、それを借りる人もやはりそういう仲間の人である。こういうように考えますと、仲間同士で適正な金利というものが生まれてくるのではないかと思います。一般の金融についても、貸出金利、貸付金利を安くしろという非常な産業的な要望が強い。まして小市民階級であるならば、この要望は強いに違いない。しかし、貸すためには預金を吸収しなければならない。その意味で預金金利も高い。そこらに実は問題があるのでございますが、とにかく貸付金利は安くしていかなければならない。そこで労働金庫について一つの問題がありますのは、労働金庫は労働省と大蔵省の共管になっておると思いますが、特に組合の諸君のやられることであるし、役人が内容等を監査することの適否というような問題があって、どうも今日まで手が伸びていないんじゃないか。やはり金庫という以上、ほんとうにこの労働金庫が、その預金者の利益でもあるが、同時に借りる人たちの利益にもそれがなっているかなっていないか、こういう点は、指導の面から申しましても、労働、大蔵両省が、十分監査もし、また監督もするというような状況であってほしいと思いますが、現状では、そういう状況になっておらない。従いまして、今日まで預金部運用資金の貸し出し、あるいは貸付の計画等も、今日まではないと思います。それで、実質的に、またそれが法律的にもできないそうです。法律的にも財政資金をこれに投入することができないようになっておるそうでございます。  そういう状況でございますから、今労働金庫についての特別の御要望がございましたが、私は、むしろ労働金庫も同じように、その金融で果しておる面の重要性を考えて、預金者の利益確保、またそれを借りる人たちの利益を安定さすとでも申しますか、そういうような意味において、時には、内面的な監査も必要ではないのか。そういうようなことで、労働金庫が特別なものでないように、やはり扱かわれてしかるべきじゃないか、こういうように考えておるのでございまして、ただいま相澤君の御意見とは、あるいは結論において違うかわからぬと思いますが、特殊な金融機関として今のように存在することは、資金量も非常に多くなっておる今日、もう少し考え方があってしかるべきじゃないか、こういうように思っております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大臣、大蔵省と労働省との監査は、これは毎年やってるんですよ。これはもうただ全部を一点々々ずつやっておるのではなくて、地域的に監査方針というものがあって、やっておるわけです。これはもう戦後の信用金庫とか、あるいは相互銀行というようなものから見れば、全く、今までに日本の金融界の中では特異な存在ですよ。非常によくなっているわけです。これは、大蔵省の検査官が一番よく知っているわけです。  それはそれとしていいのだが、大臣がお答えになった預金部運用資金の預託ができるかできないか、こういうことは、現実には、やっておったのですよ。やっておったのは、地方自治体を通じて、そうして金庫に預託をしておる形になっておった。私は、むしろそういう回りくどいことをしないで、現実に、これが中小企業の労働者等に恩恵が浴せるものということがおわかりになれば、むしろ県の労働部なり民生部なりが、そういう知事のいわゆる上中のもとに、大蔵省で今まで出しておったのだから、それをむしろ積極的に大蔵省がやってもいいじゃないか、こういう点を大臣も御相談あって、できるじゃないかということを実は質問したわけです。  それからいま一つ、基本的に、私が、なぜそういうことを言うかというと、大蔵省の預金部運用資金の原動力は何かといえば、これは郵便局の貯金ですね、これは、百円、二百円の零細預金というものが、実は大蔵省に吸い上げられておる。従って、その最も多くの働いておる人たちに、やはりそういうものをできるだけ利用させよう、こういうことをやはり大蔵省でとっても、決して悪いことではない。一方においては、もちろん預金部運用資金の現在までの性格からいけば、国の産業のために大きな投資をするということは、これはわかります。わかるけれども、反面においてそういう問題も、私はお考えになっていいのではないか、こういう点で、大臣の実は御説明を求めたわけなんです。  この点については、私は大臣と私の意見は違わぬと思うのだが、大臣いかがですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) いわゆる監査が、非常に簡単でございます。これは、普通の銀行監査などは、労働金庫に対する監査のような、ああいう簡単なものでないということを御了承置き願いたいのが一点。  第二点は、ただいま地方自治体を通じての預託ということを言われたと思いますが、これは、非常に短期的な性格のものでございます。これはおそらく従前も変らない。そういう性格のものでなくて、財政投融資の資金が入るということは、これとは、おおよそ趣きが違うのでございます。その点を御指摘申し上げたので、現に自治庁を通じて、こういうことをやっておるじゃないか、それなら中央でやれと言われても、これは法律的に違う問題だということを先ほど来申し上げておるのでございます。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 それから最後に、金利調整法等の問題があるわけでありますが、現在、いわゆる各事業所あるいは会社等で行なっておる社内預金、これに対して大蔵省は監督官庁として、金利調整法の立場からどういうお考えを持っておるのか、私は、この点を少し大蔵大臣に御説明をいただきたいと思います。  ということは、町には、たくさんのやみ金融がはんらんしております。非常にやみ金融のために労働者の困っておる人たちもあると同時に、また会社の中には、社内預金によって、二重にもうけをしておる。これは明らかに、大蔵省の方針に違反すると思います。こういう点について、もっと私は、大蔵大臣が強権を発動されてもいいのじゃないか。金利調整法というものが必要であるという考えであるならば、私は、そういう問題をやはり積極的にやるべきだ、こう思いますが、金利調整法と、社内預金との関係については、いかにお考えか、一つお答えをいただきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) だんだんむずかしいお尋ねで、私も実情を把握いしたておりませんが、いわゆる社内預金とかというようなものは、これはいわゆる銀行業務ではない、かように私は考えておりますので、そういう意味で、そういうものの扱い方が、別な扱い方になっておる、これはやむを得ないかと思います。  しかしながら御指摘になりましたように、これが非常にルーズになって、金融類似の仕事をしておる。そして、それが弊害があるということであれば、大蔵省は、もちろんこれを十分取り締るにやぶさかではございません。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 これは大臣の、そういう御答弁ですから、了承いたしました。  金利調整法の建前から言って、ひどいのがありますから、さっそくそういうのは、指定をされて是正をされる、こういうふうにしないと、やみ金融は断たれません。決して大蔵省の方針というものが、国民生活の中に生かされない、こう思いますので、社内預金については取締りをする、そして悪らつな者については、これをやめさせる、こういう今の大臣の御答弁で、私は質問を終ります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 大蔵大臣と約束の時間も、大体来たようでありますが、私から二、三の点を一つ簡単に、お尋ねしてみたいと思います。  当委員会に、御出席の各省ともですが、必ず当委員会に来ると、時間を切っておいて、時間が来ると、盛んにやかましく言って帰るのが常例でありますが、きょうは、さような督促もないので、予算所管大臣であられる大蔵大臣に特にお尋ねしたいことは、今年の予算が、相当大幅にふえた。ふえた中で、いろいろ国家のために急がれる問題も多いのでありますが、先ほど相澤委員からも、また小柳委員からも質問がありました関係もありまして、尋ねておきたいのでありますが、公共事業費が伸びても、日本の現在の土木事業というものの全体から見ると、そういうふうな仕事が、さらに来年は国鉄の本線の新しい仕事が相当多くふえる。建設省においては、道路の予算がだいぶ出て来た、あるいは電源開発その他、一般に土建に関する仕事が非常にふえて参りまして、われわれこの間も、愛知用水公団を視察に参ったのでありますが、いろいろ聞いてみると、現在日本の十大土木と申しますか、大きな土建会社というものは、ほとんど腹一ぱいの仕事を持っておる。そのために、その上にさらに多くの仕事を出しても、なかなか受け入れがむずかしい。急に十貫しかかつげない人間に、十五貫も二十貫もかつがしても、うまくいかないという意味から、いろいろ談合が行われたり、あるいは相当もうけておる会社は、自分のいろいろな宣伝というか、いろいろの名目から、この間の御所のような入札方法が出てきた。  そういう点から関連して、いろいろ考えてみますと、一千億やそこらふえても、実際の仕事の量の問題、あるいは量がふえるとしたら、質が落ちる。非常に急速に現在日本のこういう事業が新しくふえても、内容において、そんなに伸びないのではないかという危惧をしている一人ですが、大蔵大臣はそれらについてどうお考えになっておられるか、御答弁を願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) もちろん、事業の吸収のできないような予算を作ったつもりはございません。ことに経済の見通し等から見まして、相当雇用の面において、雇用安定ということも考えていきたい、将来の経済の伸び等を考え、従前の民間各種産業間のバランス等も考えてみますと、やはり基幹面の事業が、非常におくれているという感じがいたしておるのでございます。  しかしながら、ただいま申し上げた公共事業費の伸び等にいたしましても、予算総額が非常に伸びましても、それだけ直ちに全部が公共事業費というわけにも参らないと思いますし、また大土木業者ばかりの仕事でもないし、国内中小企業の同業者が担当する面も相当あるのでありまして、そういう意味から、この程度の公共事業費なら吸収可能ということを実は考えております。  問題は、今まで、しばしば言われておることでございますが、経済の健全な姿として、どういうことが望ましいか。過去におきましても、私どもは経済の健全性は特に確保したい、そういう意味から、予算の面で、特に民間経済に刺激を与えるような処置はとりたくない、こういうことを強く申して参りましたのでありますが、経済の安定度も高まってきました、まあ来年以降の見通しとしては、明るさを取り戻している、こういう時期でございます。  しかしながら、何と申しましても、各産業間の問題を比較してみますと、基幹産業と言われる面においては、相当のおくれがあるのであります。この際にそういう面のおくれを取り返すことが、今日の経済情勢に即応した施策ではないか、かように考えておるのであります。まあ、私どもの今提案するところの予算が、どういうような印象を持つか、皆様方の感じを伺わなければならないと思いますが、どこまでも経済の生長を期すると同時に、その健全性を確保していく、一口に言いますならば、健全成長という線で予算を組んで参る考え方でございます。従いまして公共事業費等についても、ただいま御懸念になるような点はないと確信をいたしております。  しかしながら、同時に、今回のような相当多額の予算を計上いたしますと、この予算遂行に当って生ずるであろういろいろな弊害等については、監視の目を厳重にしなければならないと思います。一番大きい問題は、何と申しましても、相当多額の散超を来すであろう、その散超に対する処置を誤りますならば、経済の大柱がゆるぐことになる、そういう意味では、十分この財政金融、そういうもののあり方をたえず監視いたしまして、適切な措置をとっていく必要があると思います。また個々の具体的な問題につきましては、ただいま委員長御指摘のような点について、不正が行われないように、国民の血税とでも申しますか、血の出たような負担でございます。これによる工事は、どこまでも厳正を期し、効果の上るように指導して参りたい。  かように考えている次第であります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) なお一言。  この前の委員会で、私が大蔵大臣に要望した事項といたしまして、従来、役所で、毎年いろいろな調査を行なっておる。たとえば国会図書館であるとか、あるいは外務省であるとか、そういうふうなものについて、どうも、こま切れ予算でもって、経済ベースではない。これを二年で建てれば、非常に順調に仕事も進むのだが、これを仕事を始めておる、半年か三ヵ月もすると、一服しておって、これが予算がないというような例をあげますと、そういうようなことが、過去には非常に多かったので、今年度からは、特にそういうような予算の取り方をしないで、一つ総花式に、いろいろ議員諸公から引っ張られて、道路をつけろと、どうも五百メートルか三百メートル各所でひっくり返しておる、交通の関係からいっても、いろいろ産業の面からいきましても、非常な不便をわれわれ感じておったのですが、そういう点について大蔵大臣は特に配慮されたことと存じますが、今年の予算は、さようなことはないと信じておりますが、いかがでございますか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 御趣旨は、しごくごもっともであり、私もそのことについて、いろいろ取り組んで参りましたが、出て参りましたものは、相当最初の意気込みから後退しておるというふうな感じがいたしておりますが、実際の扱い方の問題でございますから、そういうような点は、御了承いただきたいことだと思います。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 当委員会は、特に大蔵大臣にいたしましても、各省大臣にいたしましても、最終的に、わずか二、三時間程度で、みな答弁を終って帰るのが慣例になっておりますが、われわれ参議院の決算委員会は、国民の総予算一兆三、四千億に上る血税についての、適正に使われておるか、また今後、そういうようなことのために——決算委員会は大体本日で終結するのでありますが、今後とも、協力いたされたいことを望みます。  もう一つ、昨日問題になった、さしたる大きな問題でないので、どうかと思いますが、特に大蔵大臣所管のところに非常に多いので、昨日も問題になりました。毎年、一つか二つか、総裁ができる。総裁のいるいろいろな会社ができる。あるいは公庫ができる。ちょうど現在大蔵大臣の所管のところに、それに類するものが、現在、日本の国民の税金を使って総裁を名のりあげておるものが、大体十七のうち十ございます。  大蔵大臣はこういうことについて、われわれは非常に不思議に思うのは、国民の税を使っておる、たとえば中小企業金融公庫、あるいは国民金融公庫というような零細な金貸しの大将の名前を総裁、副総裁とまでつけて、上からあたかも君臨したような感じを受け、あるいは総裁という名前のために、相当多額の給料を出しておるという、こういう点について、大蔵大臣の所見はどうでございましょうか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 当委員会は、特に大蔵省といたしましては、御厄介になっておるのですから、大蔵大臣は努めて出席をするつもりでございます。年内は今回が、本日をもって当委員会は、開催をなさらないというふうにも伺っておりますが、長い国会でございますから、今後むろん努めて出席して参るつもりでございます。この点は、御了承をいただきたいと思います。  第二の点でございますが、それらにつきましては、これは率直に申しまして、大蔵省自身が、勝手につけた名前ではないのであります。その点は一つ、御了承を願いまして、責めるのは、大蔵大臣だと、その点は、大蔵大臣としては、少しいかがかと思いますが、しかし御趣旨は御趣旨として、十分考えていきたい、かように考えております。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) ほかに質疑はございませんか。  では、これで大蔵大臣に対する質疑を終ります。  次に、郵政省関係の質疑を行います。  ただいま御出席の方は、寺尾郵政大臣、廣瀬政務次官、西村経理局長、荒巻監察局長、板野郵務局長、会計検査院加藤委員長の諸君であります。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 郵政大臣にお尋ねしたいと思うのですが、この前御質問申し上げた、機械の遊休化をできるだけ効率的に運用するようにということで資料をいただいたわけです。この資料を見ますというと、三十六年の十月までですか、東京都のが出ていますが、こういう実施の時期、地域、契約件数、あるいは二としては、対象事務及び実施時期と、こういうふうに詳細に資料を提出いただいて大へんけっこうだと思うのですが、ここでお尋ねしておきたいことは、機械化の問題については、こういう方針をとられることはよくわかりましたが、この実施については、職員の意向というものも、十分参酌をされて実施をされると思うのですが、組合とお話等をするお考えがあるかどうか。  大臣いかがでしょう、この点は。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 御質問のように、この機械化の実施に当りましては、組合や従業員側の方とできるだけ、この実施についてのいろいろの問題点について、了解を得たい、かように考えております。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 大へん、大臣の誠意ある答弁で、私、もうこれで了承いたします。機械化については労働条件も関係をいたしますから、十分一つ大臣の今の御趣旨のように、よくお話をされて円満に実施ができ、すみやかに効率的な運営ができるように、一つやっていただきたい。  このことを申し上げて私は質問を終ります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この前の委員会で、一般的な問題がほとんど終了しておりますから、きょうは特殊な問題について、二、三お尋ねしたいと思います。  その第一は、昭和三十一年の十一月二十二日に、郵政省所管にかかる赤郵袋が紛失になった。この問題につきまして、小野事務次官が、こういうことを関係者に約束をしております。一応読んでみますと、「「郵便法第六十八条による書留郵便物一通に対し損害一千円」では各会社共倒産となる旨を」陳情のために唐澤衆議院議員——この人が、法務大臣のときであります——この人が、郵政省に小野事務次官を尋ねた際に、「法律だけでなく特殊事情によるものであるから結論が出た時に予備費其の他の方法で費用支出の方途を考究し損害をかけない様に努力する旨の言明を得て」帰った。こういう事実がある。  これに対して、実は関係の業界の代表である山田という人から、こういう経過をプリントにしたものが、国会及び関係の向きに配付された。しかし今の小野次官が約束したあとに、この問題は、全く終息をしておりますが、果してこの結論が出た際に、予備費その他で支出するという支出が行われたかどうか。これを所管の小野事務次官が来ておりますから、臨時に、ここに説明員として出頭してもらって、小野次官から、答弁をしてもらいたい。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) お答え申し上げます。  当時、唐津さんがお見えになりまして、証券会社その他の被害について、非常にきびしい抗議を申し出られたことは事実であります。  それに対しまして、おそらく正規の状況でいきますと、現金書留とか、あるいは書留郵便物になっておりますと、所定の規定による賠償があるわけでありますが、これは非常に、特に書留郵便物の場合におきましても賠償額は限定されておりまして、十分なものではありません。立法論的に見て、この辺では、非常に自分は問題があると思うのだと、と同時に、書留にもしてないものについては、ほとんど賠償を受ける道がない、こういう面については、法規一点張りのそれでは、われわれ承服しかねるのだというような意味合いがありまして、まあ官庁のことで、非常に問題がむずかしいだろうけれども、何かやはり、いろいろ考え得る方法があれば、検討してほしい、こういうことで、すげなく、これは法の通りでございますと、こういうわけには参りませんので、いろいろこういう道等については、あとう限り考えてみましょうと、こういうことを申したことは事実であります。その後いろいろ検討いたしました結果、やはりそういった道は現行法のもとにおいては、許されないからということで、法規の命ずるところの限界内におきまして、その通りの扱いをして、問題は結了をいたしておるはずでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今の答弁から参りますると、三十一年の十二月五日ですね、あなたが会ったのは。その後会っておりませんか、山田という人に。それから唐澤法務大臣に。会っておりませんか。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) そういった被害者に対しましては、私、日はかっきりわかりませんが、そういう事故が起きました直後と、その後におきまして、二回ばかりは、そういった抗議を受け、お会いをしたように記憶をいたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは、今、会ったがこれを出した覚えはないと、こういうことを事務次官は、言っております。  しかし私は、百十四万も、こういう高額にわたる損害賠償の訴えがあった。それで、唐澤法務大臣初め、長野県の衆議院、参議院の議員を動員をして、小野君に話をして、それで法律の建前上できないということで引き下ったとは思えない。やはりこれには、何かの行為が行われておるという疑惑を持っております。しかるがゆえに、これは年内は、もうきょうで終りですから、年の初めにこの関係業者を、さらに唐澤前法務大臣を証人として、この決算委員会に招致してもらいたい。  しかも、今小野次官の話を聞いておると、やはりこの中に言っているようなことをあなたは言っている。法律は、そうであるが、すげなく断われないから、何かの方法で善処しましょうということを十二月五日に、あなたは言ったということを、今ここで答弁が行われた。それが一つの足がかりになって、おそらくこの問題は、予備費なりあるいは大臣交際費なり、そういう形で整理がついておるのではないかと私思う。それでなければ百十四万という膨大なる欠損を生じたと呼称する業者の代表が、その後一言半句も、何ら不満の意思表示をせずに問題が終息するとは考えられません。小野次官の方で、この問題は、今言われたように、明らかに間違いがないとするならば、やはりこれは、法律上五万円が最高の損害の賠償ということになっております。明らかにこれは国費を筋違いの方向に出したということになる。同時にまた、こういう前法務大臣であるとか、衆議院議員、参議院議員を同道すれば、法律にかなわないことでも、郵政省がやっておるという、こういう重大な問題になる。こういうことならば、法律なんというのは要りません。そういう意味から私は国損を明らかにするために、次の決算委員会に前唐澤法務大臣及び後ほど手続をいたしますが、長野県証券業協会の山田という人を決算委員会に証人として招致をしていただいて、そこで事の真相を明らかにしたいと思います。  このことについては、これで終ります。

荒巻伊勢雄郵政省監察局長

○政府委員(荒巻伊勢雄君) ただいま森中先生の御質疑の点につきましては、私事務当局のものといたしましては、郵便法所定の賠償の義務があることは当然でございまして、損害の事実等につきまして、長野郵政監察局をいたしまして仔細に調査いたさせまして、損害額等を算定いたしたのでございますが、ただいま御指摘のような、さような事実はございませんのでありまして、証券業者といたしましては、損害発生後一年の期間の経過とともに、郵便法の規定に従いまして、請求権が消滅するということに相なっておりまして、現在までのところ、郵便法上の損害請求権が法の規定によりまして消滅したということで、結果におきましては、ただいま御指摘のような便宜的な妥協的な解決ではございませんで今日に至っておる。  こういう次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 監察局長の、そういう事務上といいますか、あるいは形式上のことは、私もよく知っておる。しかし、問題は、三十一年の十一月二十二日に発生をしておりますが、当然三十二年の十一月二十二日までは請求権がある。これは時間的に見て、法律上正当である。  そこで私が問題にしているのは、三十一年の十二月五日に、この関係の人たちが東京においでになって、唐澤前法務大臣を先頭に、長野県出身の衆参両院議員を同道して小野次官に会った。それで小野次官が、今申し上げたようなこの記録によれば、法律上はできないが、結論が出たならば、予備費その他の方法で返済をしましょう。こういう約束をしておるのです。これが十二月の五日、その後小野次官は、二回ほど会ったということを言っておりますから、おそらくこの一年間の間に、請求権が有効である期間において、私はこの措置がとられておると思う。なるほど、それは法律上、監察局長が言われるのが正しいやり方であろうけれども、だれにも相談なしに唐澤前法務大臣に、それでは、法律上はかなわないことであるけれども、予備費その他で何とかしましょうという、こういうことがあなたの知らないところで行われておる。そういう疑いがあると私は言っておる。それでなければ、百十四万円という欠損を生じて、しかも唐津前法務大臣を初め、長野県出身の両院議員を動員してまでも、郵政省に談じ込んできた業者が、法律がこうであるからということで、問題が終息したとは思いません。だから、監察局長が、みずからの職掌としてそういう御答弁はわかりますが、おそらくあなたの御存じないところで、小野次官は、そういう法律にかなわない、しかも大事な国民の血税を、片一方においては困っておる人がおるのに、法務大臣やその他の議員を動員すれば、予備費その他で出そうという、こういう片手落ちなことをやっておるのがけしからぬと、こういうのです。ですからあなたの言われることは、そのまま一応了承いたしますが、私は、やはり疑いがある。しかも法律を改正をして、実損害をどなたにでも、郵政省が国家の補償をするというなら、これはよろしい。しかし五万円という現行法による最高の弁償制限額を設けておきながら、特殊な人が、特殊な行為をし、特殊な行動をした場合に、事務次官がこういう、かりそめにも、たとえ出していなくても、何とかしましょうということは、今言ったんです。そういう片手落ちなことをやるようなことがけしからぬのであって、これはやはり、私は、今の寺尾郵政大臣の時代じゃありませんけれども、追及する必要があります。おそらく業者が、だまってこれを泣き寝入りしたとは思えません。予備費その他何らかの形で、この問題は片がついておると思いますから、今、その事実がないというなら、当然これは前法務大臣及び関係の代表を年があけた休会あけの国会に招致いたしまして、事の真相を明らかにしなければ、これはどうしても決算委員会としては承知できません。  そういう意味で監察局長の言われることは言われることとして承知しておきます。   —————————————

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) ただいま委員の変更がありましたのでお知らせ申し上げます。林田正治君が委員を辞任し、松岡平市君が補欠選任されました。  以上、御報告申し上げます。   —————————————

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 事柄の結末につきましては、いずれ改めて、そういった御質疑があるようでございますので、その場合に、はっきりすると思いますが、一応誤解をさけておきますが、この問題につきましては、当事者にしてみると、相当なやはり痛手であります。そういうことで、その面について、どうしてくれるか、こういう抗議なり注文が出て参りますことは、もちろんでありまして、むしろ先方から来られるよりも、現地といたしましては、まことに相済まぬことでございまして、こういうことで、何とかあいさつをいたしておるわけでございますが、やはりただ頭を下げただけでは、なかなか被害者も納得できない。われわれといたしましても、事業上こういった間違いが起きますことは、公共事業をあずかりますものといたしまして、まことに相済まぬことであります。その面につきまして、心よくそういった陳情、抗議に来られた方にはお会いをいたしております。しかもその際に予備費で支出をしようとかいうようなことは、毛頭言っておりません。予備費支出は、そのような自由に参るわけではございませんし、見舞金とか何とかいったようなことで、何とか処理できないものかどうかということで、いろいろ検討をいたしてみましょうということで、これは私一存ではなく、監察局にも、また郵務局にも、いろいろ寄りまして、何かそういった方法はないものか検討いたしましたが、やはり法律上は、そういうような道はない。遺憾ながら、これは御要望に沿えないということで、非常に陳謝をいたしまして、そのままになっておるわけでありまして、一定の会計規則に縛られておりまする関係上、所定の何とか理屈のつく方途が見つからない限り、一存で、こういうものが出せるわけのものではありません。  しかも、この事件につきまして、私でもそういった被害者に、まったく謝罪をしなければなりませぬことは、内部処理にも、非常に落ち度があるわけでございまして、そういった面は、被害者の方もよく知っておられるわけでございます。そういう面で、もうこれは、法律上これだけしかできません。それで、やはり抗議を受けまして、即刻、すげない返事はできないわけであります。そういうわけで御返事を申し上げ、また検討いたしました結果、どうも遺憾ながら、現行法では道がないということで、その旨を明確にいたしまして、気持をなだめてもらうように陳謝をいたして、今日に至っておるわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今の答弁を聞いておりますと、なるほど先方に対しては、非常に親切なように聞こえる。しかし予備費でなくても、見舞金その他、何かの方法があるならば、それでやろうというその気持は、どういうことですか、それが問題です。だれがそういうことが言えますか。もしも何かの抜け穴があったとするならば、これは出そうということなんだ、小野次官が言っているのは、そういうことでしょう。たまたま出そうと考えてみたが、なかったから断わった、あったならば出している、どういうことです、それは。相手に対しては親切なようにも聞こえるけれども、何か探してみようなんという、そんなばかなことがありますか。探してみたけれども、なかったから出さなかった——やはり出そうという意思があったということです。それは多くの国の、国民全体に、そうしますか。その辺、小野さん、どうなんです。出そうという意思があったのか。  その点、一つ、いきさつを、もう少し詳しく説明しなさい。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 本件ばかりでなく、同様な被害を受けた方に対しましては、私ども公共事業をあずかっておりますものといたしまして、しかも郵便は正確に、安全に届かなければならないのでありまして、それが、諸事の手違いから、そのような被害をかけました場合に、法律に規定する損害賠償は、これは損害賠償でありまして、その他に法律上、ちゃんと理由の立つものなら、そういう方法はあるかないか、あれば、そういう方法も講じたい、こう考えたわけでありまして、無理やり初めから、法律上違法なものをやろうと、こういうつもりは毛頭持っておりません。  これは、事業に携わるものとしても当然じゃないかと思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ばかなことを言っちゃいかぬ、何を言う。郵便の損害賠償に、郵便法以外のものがありますか。どういうことなんだ、小野君、今のは……、そういうばかなことを言って、決算委員会をごまかそうなんて、できませんよ。郵便の損害賠償に、郵便法以外はないはずだ、何を言っているか。そういう横着なことを言うから、大へんなことになる。むしろこれでは、損害の賠償が実情に沿わないから、法改正を考えようというならば、まだ話はわかる。ほかに方法があるとは何だ、それは。  もう一回その辺の考えを述べてごらんなさい。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 正規の郵便物の亡失に対しまして、国民に被害をかけました点につきましては、損害賠償として、明確に法律に規定してあります。それによって当然賠償すべきものと考えます。  しかし、これは相当国の事業の立場も考えまして、過失の有無にかかわらず、一応は、被害者には非常な損害でありますが、損害の賠償額を一定に限定をいたしております。しかし、そういうような規定があるので、現実には、それだけしか出せないでありましょうが、それをもって、それだけでいいんだというような考えでは、基本的に郵便事業というものは、私どもは処理しておらないわけであります。ただ、今のところは、申されたそれは、理由はどうあれ、出そうということではなく、法規上、会計法上、何らかの道が見つけられて、これは不当支出でないと言われる道があれば、検討いたしてみましょうということを申し上げたわけでありまして、その会計法上の疑義いかんにかかわらず、もう出すことを先に前提としたわけではありません。  そういうことで、結果的にみましても、検討いたしましても、法規上疑義がありますので、非常に被害者には、お気の毒でありますが、おわびを申し上げまして、そのまま泣き寝入りをしていただいておるというような結果になっているわけでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは、押し問答みたいになりますが、私は、郵便の損害賠償については、郵便法以外にはないと思う。そのために郵便法がある。損害規定があるのです。  それを何をもって、その他の方法によろうとするのですか。郵政省は損害の個々の情状によってこの法律に違反をしてまでも、他の何かの会計の操作をもって出そうとするのですか。今まで、そういう実例があるのですか。損害賠償について、そういう措置を今までずっととり行なってきたのですか。これは私は、法律を尊重すべき行政機関、絶対的なものとしなければならない行政機関が、法律に制限を加えてあるということを承知していながら、その法律以外の何かによろうとして、損害を賠償するということは、これは断じて許さるべき問題じゃないと思う。  大体小野次官の見解というものは、それで明らかになりました。寺尾郵政大臣、今の質問と答えの中から、問題の焦点はあらかた明らかになったと思います。要するに、こういう郵便の損害賠償は、法律によらなければならない、これが歴然としておるのに、その他の何かの方法で損害の補てんをつける、その研究をするということは、最初から郵便法そのものを否定するなり、あるいは暫時、その問題の扱いの中から、そのことを否定しようとする態度にほかなりません。こういうことで大事な郵便事業が扱っていけますか。むしろ私は、実情に現行法が沿わないから、この損害賠償の制限条項の改正の方向に郵政省が動いていくとするならば、これならば私は筋が通ると思う。それをやらないでいて、その他の会計法上許すならば、それをもって充当しようというのは、郵便法そのものをじゅうりんするものであるし、大事な国民の郵便事業をあずかる郵政省としては、いささか穏当を欠くと思います。こういう事務次官を郵政大臣はひざ元に置いて、どう思いますか。一つ見解を明らかにしてもらいたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 本件が、三十一年の十一月のできごとであるということにおいて、私といたしましては、全く初耳と称するものでありまして、当時の実情というものは、全く存じておりませんが、ただ法的に解釈をすれば、森中委員の御所見も、ごもっともだと思います。ただ事務次官は、郵政省の過失において紛失をしたことによって、国民の少数か多数かそのときのことはわかりませんが、国民に迷惑をかけたということで、責任を痛感をせられて、そうして向うに対して、あいさつをされたということだと思うのですが、しかしこのことについては、森中委員としては、さらに次回に当時の関係者をお呼びになって、おただしになるということでありますから、それを待ちまして、その真相を十分検討いたした結果、私といたしましては、所見を申し上げる、かように考えます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 今の大臣の所見では明らかでない。それは結果は、出したか出さないかという問題が一つ、それと、もう一つは、小野事務次官がさっき述べたように、何か出す方法があるなら出そうとして検討した、こういうものの考え方、それと結果に生ずる行為、この二つのことが、問題になっておる。  要するに、先回も申し上げたように、郵便の損害については、郵便法による以外にはありません。それが、事情が事情である、情状が情状であるとして、会計法上許すならば、他の方法でやろうとしたものの考え方に、事務次官としての資格ありやどうやということを私は言っておる。これが問題です。だからして、必ずしも現行のこの郵便法が、損害賠償の条項が、実情に合っておるかどうかということは、多分に検討の余地がある。しかし、そういうことを考えていくならば、当然私は、これがいかぬとするならば、郵便法の改正の方向に郵政省がいくのが、これが大体筋道であろう、こう思うのです。  ところが、そういう見解を小野事務次官は持っていない。現行法を頭から、これを否定はしないにして、何か抜け道があるならば、そっちから金を出そう、そういう精神がいかんと、こう言っておる。こういうことに対して、結果とものの考え方、結果は、それはなるほど証人を呼ぶから、そのとき明らかになるでしょう。しかし、小野次官が考えておる、やろうとする考えというものは、明らかに法律に違反した行為をやる意思があって、会計法上許すならば、他の何かの道によろうとした、そこに問題があるが、そのことに対して、大臣はどう思うか。結果はあとから作るからいいのです。そういう小野次官が考えておることに対して、どう思うか。

松岡平市自由民主党

○松岡平市君 議事進行について。  ちょっと速記をとめて下さい。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記を起して。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 今の問題については、委員長理事会に御一任を願ったことにして、次に大臣に、一つだけ質問いたします。  この間の委員会で大臣は、年末年始の郵便物の遅配を解除するために努力したとおっしゃったことについて、相澤委員から敬意を表しました。その方法として、労使慣行を正常化するために、組合の幹部を公邸に呼んで、話し合って解決をはかったとおっしゃったが、その点で、どういう幹部をお呼びになったかということを御質問しておきたいと思うのです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) どういう名前の幹部が参りましたかは、私は名前も聞かなければ、また組合幹部等とは、日ごろ特に交友もありませんから、これは存じませんが、ただ、当時全逓組合が、十日、十一日と勤務時間内に食い込みの職場大会をやる、なお、年末年始のきわめて繁忙の際も闘争を続けて、年賀郵便等の配達をしない、こういうような事態でありましたから、このことは、私は公共事業としてのいわゆる郵便事業、こういうものが、全逓の諸君のそうした闘争等によって滞留をする遅配をする、また、年賀郵便が正当に配達をされない、これをストップさせる、こういうことによって、国民の多数に非常な迷惑をかけるということは、所管の責任者といたしまして極力これを回避せなければならぬ、避けなければならぬ、こう考えたわけであります。しかし、九日の昼にも、これに対する組合に反省を促したのでありますけれども、十日、十一日の実力行使というものを中止しそうな様子が見えない、一方全特定あるいは全郵政等は、おのおの年末の手当その他について妥結をした、時間はだんだん切迫をして参りまするし、ついに十日の零時を過ぐるに至った。  従いまして、私はこの際は組合の幹部を招致したい、対象は私は別に考えません、組合の幹部ということで、両次官並びに人事部長にも命じまして、最後の組合に対する私の警告も発して、そうして公共事業としての大きな責任を果してもらいたいということを直接——今までは、文書をもって多くの場合言って参りましたけれども、これは面接をして、来てもらって、私自身が組合幹部に、そのことを要請をしたい、こういう決意をしたわけであります。たしか十人ほど参ったと思っております。  そうして私は、ただいま申し上げましたような、自分の責任、また国民に御迷惑をかけるべきでないと、こういう点を組合の幹部に申しました。幹部は直ちに、私のその注意に対しまして、われわれも責任を感じておるから、大臣が、そういうことであれば、われわれは、直ちに十日、十一日の実力行使もやめるし、年末首の闘争を解除して、そうして三六協定も締結するようにする、こういう返事があったわけであります。私はこのことを組合が、そういう責任を自覚をされ、私のそういう言葉に対して、いさぎよく協力をしようということになったことを非常にうれしく思い、また、このことによって国民に、年末首の迷惑をかけるというような心配も解除された。これは、国会の与党野党を問わず、本問題について、いろいろ御心配を下さった議員各位の日頃の御高配のたまものでもある、こういう感謝の気持も持ちまして、このことの、そういったような障害の除かれましたことを非常にうれしく思っておる。  こういう心境でありまして、その際に参りました者が、何という者がどうこうということでなく、私は組合幹部を呼んでもらい、そして幹部に自分のその心持を伝えた、こういうことであります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記を起して。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 簡単に私も、質問いたします。  時間が切迫しておりますから、私もここで大臣を追究するつもりはありません。正式な場で、労働問題として処理いたしますけれども、ただいま中央幹部十名ばかりを呼んで、年末の遅配の防止のために努力して三六協定を結ばれたとおっしゃいましたが、現在三六協定は、一体だれとだれが結んで——、相当超過勤務をやって、国民の迷惑にならぬようにがんばっておりますが、一体、だれとだれが代表になって結んでおるか。  その点について簡単に御説明願いたいと思います。

佐方信博郵政大臣官房人事部長

○説明員(佐方信博君) お答え申し上げます。  普通局におきましては、当該郵便局長と当該郵便局の組合の責任者でございます。それから特定局におきましては、当該特定局長と、これは、相手が組合の支部長のところもございますし、非常に小さなところでは、班長もございますし、それから分会長と言いますか、そういうのもございます。それから郵政局におきましては、郵政局長と郵政局の支部長、こういう結び方をいたしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 そういうことで大臣が問題を処理される場合は、中央で、大臣が熱意を傾けて、中央の幹部十名ばかりと話し合われた。実際超過勤務をするときになると、働くときになると、現場の方では、またそういうような小さい各職場では、協定を結ばなければ、超過勤務ができないということを大臣は、まず一つ、きもに銘じて知っておいていただきたいと思う。  次に、その紛争が起るまでは、だれとだれが一体協約を、三十六条協定を結んでおったかということを人事部長から、御答弁願いたい。

佐方信博郵政大臣官房人事部長

○説明員(佐方信博君) こういう全逓との間に、紛争が起りますまでの間におきましては、中央で人事部長と、それから全逓の委員長、あるいはまた、人事部長と全特定の委員長で、中央協定を一つ持ちまして、そのほかに、先ほど申し上げました個々の局におきまして、郵便局長と組合の幹部という者との、中央と地方との二本建というやり方をしております。

小柳勇日本社会党

○小柳勇君 問題は、そういうふうにやって、大きな団体が動いておりますから、しかも国民に迷惑をかけないように、一生懸命にがんばっておるこの大臣の部下職員は、紛争を中央の幹部に一任して、中央の幹部が納得したから、一生懸命がんばっておる。従って、いろいろ形はありましょうけれども、次の問題として発生いたします、明けの国会で問題になりますILO条約の八十七号の批准などについても、大臣は、十分にその点を御勘案になって、形にとらわれないで、労働関係というものは、決して、そう法律だけて制止できるものじゃなく、やはり国の前進のために、国の再建のために、大乗的見地に立って、ILO条約八十七号の批准に対して、今の大臣の熱意を持って御尽力されんことを私は要請いたしまして、質問を終ります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 もう一つお尋ねいたしますが、九月の二十四日に、郵政省、郵人管二一三号、こういう文書を持って、新聞の購入をやっております。  これは、私が聞く範囲では、郵政省には、こういうものによらなくとも、平素行政伝達の方法が、いろいろあると思います。どういう内容のもので、今まで一般職員に対して、行政伝達をやっておいでになるか、それを一つ、事務次官から答えてもらいたい。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 中央の方針をいろいろ末端にまで浸透いたしますためには、あるいは公報とか、その他通牒といったような形でやっておるのが大部分であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 郵政タイムズ、それから通信文化新報、こういうものは、少くともどのくらい購入していますか、また予算の積算も、当然それは一致しておらなければならぬと思うが、この二つの種類の新聞は、どういう積算をもって、年間の予算を組んでいますか。

西村尚治郵政省経理局長

○説明員(西村尚治君) 図書関係の経費については、予算では、庁費の中の一費目として成立しておりまして、その中で、一般図書とか事業用の参考図書、それから公報類、こういったものを購入いたします経費といたしまして、経理局から予算の実行計算を立てます際におきまして、官房調査課というところが、図書購入の窓口になっておりますが、その調査課の方に今突然の御質問なので、はっきり記憶いたしませんが、大体三千万円程度の図書購入経費を流しておるように記憶いたします。正確なところをちょっと申し上げかねますけれども、その経費に基いて、調査課でどういうものを郵政公報というようなものもありますし、それから一般の事業用参考図書の購入に充てられる分もございますし——いろいろ実際の購入計画を調査課において立てておるということでございますので、今、先生の御質問の、その最後の内訳を、どういうふうに立てておりますか、調査課長が、この席に参っておりませんので、それらについて申し上げかねる次第であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 たとえば、今言われた図書購入の予算が、年次の途中であって相当の残額がある、そういう場合に、業務費であるとか、あるいは需品費であるとか、こういうその他の費目の流用もしくは移用ということは、会計法上許されるであろう。しかし予算が余っておるのに、業務費とか需品費というものをわざわざ、こういうことのために、移用もしくは流用する必要がありますか。

西村尚治郵政省経理局長

○説明員(西村尚治君) その業務費の中に、需品費という目だったと思いますが、ございまして、その需品費の中に庁費というまた節ですか、あるわけです。その中に、大体平たく申し上げますと、一人頭六百円くらいの事務費というものが積算されておるわけです。その一人当り、大体約六百円くらいな事務費の中に、図書購入の経費も含まれておるわけです。  この先生の指摘されます具体的な、どれでございますか、別に移用した事実があるか、どうですか、はっきり確認いたしませんが、おそらくこの場合には、その三千万円前後の年度当初に配りました経費が、調査課において不足いたしまして、経理局の方に、若干の保留分を持っておりますその中で買うことになった。  それをおっしゃっておるんじゃないかと思いますが、これは別に移用というような問題は生じていないわけであります。やはりその庁費の中の保留分でまかなっておるという姿になっておるわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは、手元に資料がなければ、私が教えて上げよう。  大体労働問題を扱うために、毎月郵政タイムズあるいは通信文化新報、こういうものが、郵政省の中では一千部足らずの購入にすぎないものです。  ところがこの際は、正規な予算の費目も使わないで、業務費、需品費、庁費、この三つの費目を年度の途中に、図書購入の予算が余っておるにかかわらず、とってきておる。しかして、郵政タイムズが十万部、金額にして四十万、通信文化新報が同じく十万部、四十万円。これだけの金を使って、一般職員に対して行政伝達を行なっております。これはよく考えてみれば、不当労働行為という一つの問題が生じてくる。あるいは会計法上にも、大きな疑義があります。しかもこの文書の中にうたわれている内容からいけば、郵政大臣の談話をこれを新聞社に提供して、それで買い取るということは、明らかになっておる。さっき事務次官が言っておるように、伝達行為の方法としては、公報がある。あるいは各地方郵政局で発行しておる郵政局報がある。その他、郵政省自前の図書刊行物がたくさんある。そういうものも使わずに、郵政省が大臣の談話を勝手に原稿に書いて、そうしてこういう業界紙にこれを掲げて、そのかわりに四十万、金を出して、十万部ずつ買おう。これは会計検査院にも、いろいろ意見を聞いてみました。しかし究極のところ、違法であるかどうかということは、これは判例として非常にむずかしい問題である、こういうことが言われております。  しかし、私は判例がある、ないということをここに問題にしようというのではなくて、平素行っておる郵政省の行政伝達を業界紙に原稿を提供し、買ってやるから、これを出せ——何がゆえに、わざわざこういうことをしなければならないのか。およそ労働問題であるということであるならば、理屈の通る、通らぬにかかわらず、どういうことでも、勝手なことをやってよろしい、そういうことが、私は、この際は問題になると思う。こういうことに対して事務次官はこの文書を決裁してある。どう思いましたか、正しい予算の使い方だと思いましたか。  先刻の問題は、ああいうことで、一応委員長、理事に預けたから、蒸し返すことはしないけれども、成立をした予算が、あたかも私有財産のような錯覚を起してはいないのか。そういうことであるから、昨年も田中郵政大臣が、この決算委員会で陳弁これ努めておきながら、本年、なおかつ郵政の不正事項、批難事項、こういうものが増高の傾向にあって、一向に縮減の傾向はない。明らかに、昨年の田中郵政大臣が陳謝をしたという意味は、この決算委員会における通り一ぺんのあいさつである。私はそう思う。こういうむだ使いをやっている。従ってこの新聞に原稿を提供して買い取るというそのときに、事務次官が、これでいいのかと思われなかったのかどうか。そしてまた、この行為が、正しいと思われるのかどうか。  その点を一つ答弁を願いたい。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 常時、大臣の明確な労働問題に対する方針を全従業員に周知させますことは、労働問題を円滑に処理する上に、非常に必要であるわけでありまして、そういった意味から、全従業員に、切々のそういった大臣の、労働問題を、組合との間に平穏無事に、しかも事業の非常に円満な運営を期する上におきまして、徹底したいということで、通常の状態の公報とか官報とかいうことになりますと、なかなかこれは、そうい広範に職員個個には行き渡りません。そういうことで、できるだけ広く職員に、そういった気持を伝えたいということで、どういう方法がいいかという、いろいろな検討をいたしたわけでありますが、その検討の結果、所管のところで、たまたまそういった方法が考えられたと思います。  そういうことで、これを広く頒布したいということで、私も決裁したとは思いますが、このことにつきまして、これが会計法上不当であるとかいうようなことであれば、これは別に、そういう方法はとらないのでありますが、そういった方法も、一つの方法として考えられますので、私も決裁をいたしたわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 手続の問題とすれば、これは明らかに、ぎりぎりの線、会計法上のぎりぎりの線あるいは不当労働行為という点においてもぎりぎりの線。  そこで私は今そのぎりぎりの線であるから、これを違法であるとか、合法であるとか、そういう論議はしない。しないけれども、郵政省は、所定の建物を持っている。どこの職場に行っても、掲示板がちゃんとある。しかも、さっきあなたが言っているように、公報もあれば局報もある。そういうものを刷り増しでも、あるいは号外でも出せば、八十万という大事な金を使わなくてもよい。予算執行の考え方が、問題になってくる。成立した予算を、これは私有財産である、郵政省のものであるから、どういうように使ってもよいと、そういう魂胆ではないか。これも問題だ。平素四、五万しか払っていないのに、こういう問題になって八十万という金を出しておいて、それで大蔵省に、金が足りないの、予算をふやせのと言うことは、理屈が通りません。明らかにこれは予算執行上におけるある意味においては国損ということになる。すこぶる慎重を欠いていたというそしりを免れないです。  私はこの委員会としては、郵政省の予算執行の、ものの考え方について、大きな疑問を持っている。今ここに提起したのは、その一つの例にすぎない。将来自分でできるものは、自分でやっていく。しかも郵政省という膨大なる官庁組織を持っている。こういうものを、他の業界の新聞に頼らなければ、行政伝達ができないという、ばかなことは私はないと思う。職員を二十七万人も持っている。大臣から事務次官以下首脳がたくさんおりながら、こういうような方法によって、国損を与えるようなことは、私は断じて許してはならぬと思う。この問題については、法律に反するかどうかという、こういう基本的な問題が残りますが、それはともかくとして、非常に郵政省は、ロスが多い。これだけを特に私は警告を発しておきたいと思う。  この点について、郵政大臣はどういつたようにお考えですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 御指摘のような点につきましては、なお十分調査もいたし、検討をいたしまして、善処することはもちろんでありますが、森中委員の御注意を十分体して進んでいきたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この前、相澤委員からいろいろ郵政省の政府委員もしくは説明員の出席について、質問があったようでありますから、私は、あえてここで繰り返しません。しかし今の刊行物の問題の一例を見ますに、全部とは言いませんよ、しかし郵政大臣のごく身近にあるごく少数の郵政省の首脳部の国会に対する態度というものは、はなはだ遺憾な点が多い。いやしくも決算委員会に招致を受けて、衆議院に来ておりながら、大臣、政務次官がわざわざ、ことわけを言いに、委員長あるいは理事に連絡をしておるのに、事務次官が、一言半句の連絡もないとは、何事です。郵政省の首脳部が、そういうつもりなら、それでよろしい。これはあくまでもフェァーな気持で、自後の関係委員会において、私どもは、そういう郵政省の少数の首脳部が、悪く言うならば国会軽視、もっと悪く言うならば議院の侮辱、そういう観点から、いろいろ問題を処理していくでありましょう。もちろん私は二度も三度も、そういうことを議題に供して、だれそれの釈明を求めるとか陳謝を要求する、そういうみみっちい気持はありません。私は将来郵政省が、国会に対する態度を、こういう押し迫った状態の中に、まことにゆゆしい問題として重視をしておりますので、これは、将来の問題として、私は郵政省の態度を見ていきたいと思います。  最後に、これは私の意見になりますから、別に答弁を必要としません。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) ほかに御質疑はございませんか。    〔「なし」と呼ぶ者あり〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) では郵政大臣に対する質疑はこれで終了いたしました。  これにて暫時、休憩いたします。    午後三時三分休憩   —————————————    午後三時二十五分開会

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。  昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書及び昭和三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十一年度国有財産無償貸付状況総計算書が議題であります。  去る十二月十九日をもって各省庁別の質疑は一応終了し、また昨二十二日及び本日の二日間にわたって総括的な質疑を行なったのでありますが、委員長及び理事打合会において相談の結果、審議の締めくくりといたしまして、当委員会として、ただいま手元に配付しました案文のような決議を行い、政府の反省と自粛を促すということになったのであります。  この警告決議案に賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 全会一致でございます。よって決算委員会の警告決議案は全会一致をもって可決されました。  これから、政府に対し、順次、昭和三十一年度決算についての警告を行うことといたします。    昭和三十一年度決算に関し防衛庁に対し、左の警告を発する。   防衛庁に対しては茲数年来当委員会が警告を行つたが、昭和三十一年度決算に関しても重ねて警告を発しなければならないことは遺憾に堪えない。   三十一年度においても、工事の積算、設計、施行方法及び物件の購入、整備につき処置当を得ないもの十二件、不正行為一件計十三件の批難事項があるばかりでなく、二百三十六億余万円に上る予算の翌年度への繰越額及び六十億余万円に上る不用額を出しており、改善の跡が少い。   これらの事態及びこれが改善処置の示唆については、決算検査報告、当委員会審議の経過及び連年に亘る当委員会の警告に鑑み明らかなところであり、国費経理の適正化に格段の思を致し、迅速に事態の抜本的改善を図るべきである。  防衛庁に答弁をお願いします。

辻寛一自由民主党防衛政務次官

○政府委員(辻寛一君) 当庁に対しまする数次の御警告の趣旨に対しましては、鋭意改善処置をとって参ったところでありますが、今回、昭和三十一年度決算に関し、重ねて御警告を受けたことは、まことに遺憾であります。今後隊員の規律をさらに厳正にするとともに、調達資金の適正かつ効率化に最善を尽す所存であります。  なお、昭和三十二年度決算におきましては、三十一年度に比し、繰越額において百四十二億、不用額において二十八億の減少となっておる次第でありまして、何とぞ御了承下さるよう、お願いいたします。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 次に、    昭和三十一年度決算に関し、農林省に対し、左の警告を発する。   農林省に対しては茲数年来当委員会が警告を行ったが、昭和三十一年度決算に関しても重ねて警告を発しなければならないことは遺憾に堪えない。   三十一年度においても、経理の紊乱しているもの一件、工事の施行、物件の購入及び売渡につき処置当を得ないもの四十八件補助金等の経理当を得ないもの五百五件、農業共済保険事業の運営が適切でないもの三十九件、その他九件計六百二件の批難事項があり、改善の跡が少い。又各種補助金助成金、食糧管理特別会計及び農業共済再保険特別会計については、制度及び運用の改正等に努力しつつあることは認められるが、なお、残された問題点が多く、各種補助団体、農林漁業金融公庫、愛知用水公団、農林中央金庫等に対する監督行政においても遺憾の点が認められた。   これらの事態及びこれが改善処置の示唆については、決算検査報告、当委員会審議の経過及び連年に亘る当委員会の警告に鑑み明らかなところであり、迅速に事態の抜本的改善を図るは勿論、農林水産行政が国民の日常生活に密接な関連を有することにも思を致し適切妥当な施策を推進すべきである。

高橋衛自由民主党農林政務次官

○政府委員(高橋衛君) ただいま農林省所管の昭和三十一年度決算につきまして、当委員会から御警告をいただくような事態を生じましたことは、農林省といたしまして、まことに遺憾とするところであります。今後再び御警告をいただくようなことがないように、部内を引き締めますとともに、監督行政にも万全をいたしまして、ただいまの御警告の中にもありましたように、農林水産行政が国民の日常生活に密接なる関連を有することにも思いをいたしまして、御趣旨に沿いますよう適切妥当な処置をとりたいと存じますので、御了承を願います。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記を始めて。   次に、     昭和三十一年度決算に関し、郵政省に対し、左の警告を発する。   郵政省においては現金の出納金額が巨額に上るとはいえ職員の不正行為が多く、殊に特定郵便局長自身によるものが多数見受けられる。これは昭和三十年度決算においても同様であり、当時の郵政大臣もこのような事態を再演しないことを言明しているところである。しかるに昭和三十一年度においても依然としてその努力向上の跡が見られないことは甚だ遺憾である。   思うに、これは、郵政事務官僚が例えば当委員会の招致にも応じないような実例が示すように国会を軽視し、反省の実をあげる努力を欠いていることによるものと認める。   郵政当局は此らの点を十分反省すると共に人事管理の組織制度に抜本的検討を加えるべきである。   その他諸制度及びこれが運用の改善を図り、所管事業の健全な進展を期すべきである。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) ただいま当委員会より、当省の不正行為が依然として絶えず、その件数及び金額が多額であり、すみやかに不正の根絶を期し、適切な対策を実行して、国民の不信を一掃するように努めるべき御警告並びに郵政事務官等があたかも国会を軽視するかのごとき行為のあったことに対する御警告を賜わりまして、まことに恐縮次第もないところでございます。  仰せの通り、この不正行為の中には、特定郵便局長の不正が相当数あるのでありますが、三十一年度におきましては六件でありましたものが、三十二年度においては二件に減少している状況であります。今後はさらに郵政監察官及び郵政監察官補等による機動的防犯考査、監査の徹底をはかるとともに、監督者の管理態勢を特別に考査の上、その責任観念と防犯意識の高揚を期し、一そうこの種の不正行為の絶滅に努力いたしたいと存じます。  なお、郵政事務官等の官紀振粛につきましては、十分注意を与えまして、今後かかることのなきょう、御趣旨にのっとりまして、その責任を果して参りたいと存じます。よろしく御指導を願います。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 次に、    昭和三十一年度決算に関し、日本国有鉄道に対し、左の警告を発する。   日本国有鉄道に対しては茲数年来当委員会が警告を行ったが、昭和三十一年度決算に関しても重ねて警告を発しなければならないことは遺憾に堪えない。   三十一年度においても、工事の積算及び施行、物件の購入、高架下使用料金につき処置当を得ないもの十六件、不正行為一件計十七件の批難事項があり、殊に契約相手業者の選定、予定価格の積算及び検収について不当が認められ、改善の跡が少い。   これらの事態及びこれが改善の示唆については、決算検査報告、当委員会審議の経過及び連年に百る当委員会の警告に鑑み明らかなところであり、当局においても制度及び運用の改正等に努力しつつあることは認められるが、更に厳正明朗な態度を堅持し、公社経営の健全化を推進すべきである。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) ただいま昭和三十一年度決算につきまして、国有鉄道に対して重ねて御警告をいただきましたことは、まことに恐縮に存ずる次第であります。特に契約業者の選定、予定価格の積算並びに検収の適正化につきまして、これまでも格段の努力をいたして参ったつもりでありますが、重ねて御注意を受けましたことは、まことに申しわけのない次第でございます。今後一そう改善に努力いたしまして、御注意の趣旨を体して努力精進、国鉄経営の健全化に万全の注意を傾倒いたし、御期待に沿い、今後再びこういう御警告を受けることのないようにいたしたいと覚悟いたしております。  以上、簡単でありますが、お答えいたします。何とぞ御了承を願いたいと存じます。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 次に、昭和三十一年度決算に関連し、愛知用水公団に対し、左の警告を発する。   愛知用水公団は当初の事業計画による本工事の着手が国際復興開発銀行との間における借款契約の延引その他事務処理の渋滞のため約二ヵ年の遅延を来し、其の間多額の管理費を使用し、又当初の本工事期間約四箇年半を約三箇年に短縮実施するの止むなきに至ったのは遺憾である。又本工事着手の遅延に伴い牧尾ダム仮締切の施行時期が適切でなかったなどのため台風洪水により流失し、工事の遅延を重ねたばかりでなく、地元民にダム建設についての不安を与えた。   本公団においては今後の事業遂行について特段の留意を払い、本来の目的達成に万全を期すべきである。

濱口雄彦愛知用水公団総裁

○参考人(濱口雄彦君) ただいま御警告にありましたように、本公団の工事は、当初の計画に比して相当遅延しているのは事実でございます。つきましては、今後の事業運営には特段の注意を払いまして、本来の目的達成に全力を尽し、もって御警告の趣旨に沿いたいと考えております。  以上でございます。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 以上をもって昭和三十一年度決算につきましては、質疑の段階を終局し、これより委員会として結末の議決を行いますため討論に入ります。  昭和三十一年度決算についての本委員会の議決内容の案は、すでに委員長及び理事打合会の打ち合せた結果を取りまとめまして、お手元に配布してある通りでございますが、これより専門員に朗読させます。    〔専門員朗読〕    本件を審査した結果  一、会計検査院の検査確認又は検査完了した決算のうち決算検査報告に指摘された不当事項及び是正事項については、会計検査院と概ね意見を同じくする。  二、決算を審査した結果によると、当委員会の連年にわたる注意警告に伴い政府当局の努力によって相当改善の跡が認められる。現に決算検査報告の指摘事項及びその金額も減少の傾向にあり、中には著しく改善されたものを見受ける。その他会計検査院及び政府当局の説明及び質疑応答を通じてその一斑を窺うことができる。    しかし、なお、三十一年度においても、不当事項及び是正事項として報告されたものは一、一二八件、批難金額二十五億余円の多きに上り、且つ改善の跡が認められないものもある事実に徴し、財政処理の改善について一段の努力を要するものと認める、ここに、三十一年度決算審査の過程において明らかにされた事実及び決算検査報告の指摘事項等に鑑み、内閣に対し次の諸項について注意警告を与える必要を認める。   (一) 綱紀の粛正公務員の非違行為は関係当局の努力にも拘らずなお少くなく、決算検査報告等で明らかにされた不正行為だけでもその額約一億円に達しており、その他収賄等の忌むべき事件が多数摘発されており、綱紀の粛正は未だしの感が深い。    又各種の法令予算違背及び不経済事項が繰返し行われており、公務員の間における公金軽視の風潮がなお強く、国民への奉仕に対する自覚の不足が痛感される。これは一面職員の素質、能力の欠如に因ること勿論であるが、更に根本に遡れば全般に公務員としての心構及び責任観念が稀薄なこと、信賞必罰による人事管理も不適切なことに因るものと認める。    内閣及び関係当局においては、職員に対する教育訓練を充実するとともに、上司も自ら高潔を持し確固たる信念と決意をもって、更に責任の追及を厳正にし、綱紀の刷新に努むべきである。   (二) 制度及び運営の整備改善     1 自主的規制及び監督会計秩序を確立し経理の適正を推進するには、全般の行政制度及び運営の整備改善に俟つこと勿論であるが、各省庁機関における自主的な統制の強化と内部牽制の確立が緊要である。既にこれが励行により指摘事項も減少しつつはあるがなお機構、運用に適切を欠き、機能の活用と成果の発揮は十分でない。機構の整備と相俟つて、その有効適切な運営に一層努力を要するものがある。      又、中央機関の方針が地方出先機関に徹底しない傾向に鑑み、当局は地方の実情を十分把握するとともに中央の指導性を高め、一方検査の行き届いていない海外支払の経費等については、検査の徹底を図ると共に、特に内部規制と監督を厳正にし、経費使用の適正を期すべきである。      公社、公庫、銀行、等の政府関係機関を初め、政府出資団体及び国が財政援助をしている公私団体その他に対する監督行政においては、不当不正を抑制するは勿論、事業運営の合理化を促進し財政資金が更に効用を発揮するよう適実な施策の実行が肝要である。例えば日本専売、日本国有鉄道、日本電信電話の三公社における企業経営、各種公庫及び銀行等における資金の融通、管理、日本航空株式会社及び全日本空輸株式会社における航空安全、愛知用水公団の工事施行、農林中央金庫における資金の融通管理、各種補助団体の事業遂行などに対する監督行政に遺憾な事例が多く、所管大臣の注意を喚起したい。     2 予算の効率的運営その他      工事の施行及び物件の調達等において、予算が効率的に使用されず不経済となったものが決算検査報告事項だけで五億九千万余円に上っている。これらはいずれも計画、設計、契約相手方の選定、予定価格の精算、検収等の不当によるもので、担当者が当然為すべき調査、中間監督、検査等を怠ったことに因るものが多い。殊に、特殊関係ある業者との契約による不明朗を一掃し、又競争入札において競争の実を必ずしも挙げていない現状に鑑み、予定価格の精算については厳正適確を期し、いやしくも談合等により不測の損害を蒙ることのないよう努むべきである。  予算の編成及び執行方法においてその合理性と効率性を一段と推進し、所謂コマ切れ予算の計上及び総花的細分配布の弊を一掃し、重点的効果的ならしめるに努め、又各種事業間における機動性を高めるのは勿論、行政の大綱に着目し、無駄な経費の必要が起らぬよう事前の処置を行い、或は国費を使用した効果が減殺されぬよう行政の運営調整を行う必要が認められる。  特に各種補助金助成金等については、その積算及び執行を合理厳正にするとともに、交付の時期、方法を適切にし、又項目の減廃統合について再検討を行う要が認められる。      なお、各種保険事業において保険給付の不適正及び保険料等の徴収不足に鑑み、これが改善を促進して保険事業の健全化を期する要がある。     3 財産の管理運用国有財産の取得、管理及び処分については、連年当委員会より注意を喚起しており、一面旧軍用財産等の漸減により整備が容易となったことなどにより、改善に向いつつあり、政府においても国有財産審議会制度を設け、三十二年五月からは管理処分の基本事項たる実態調査に着手するなど、努力の跡は認められるが、なお不当事項が指摘されており、実態調査の成果も未だ十分でない。      なお未利用財産の管理の適切でないもの、公物を私物視する傾向などが見受けられる。      政府は二兆円に上る国有財産の適正管理を一段と推進し、実行中の実態調査及びその整理態勢を強化し、管理運用の万全を期すべきである。      又各企業特別会計、日本国有鉄道及び日本電信電話公社等における財産の企業的運用、各省庁機関の庁舎の合理化についても一段の努力が肝要である。     4 機構運営の簡素化行政機構及び運営の簡素化は、強く一般からも要望されている。今決算審査の過程に徴すれば、各省の所管に亘る港湾行政における管理運営及び事務処理上の複雑性に基く非能率及び利用者の不便の除去、北海道における開発行政の一元的な運営、保育所保育料の徴収基準の簡素化、国民健康保険助成金の交付要件の簡素化等を図り、行政本来の目的を一層達成するよう対策を講ずべきことが痛感された。      なお、農業協同組合を通じて組合員に交付される補助金又は融資金は組合を交付対象とすることにつき再検討の要が認められる。      なお、昭和三十一年度決算の審査を終了するに当り、当委員会は叙上の趣旨に基き、問題の多い防衛庁、農林省、郵政省、日本国有鉄道及び愛知用水公団に対し特に警告を発してその注意を喚起した。  三、以上の外、前記決算については格別の異議がない。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 本件につきまして、討論の通告がございますので、順次発言を許します。

平島敏夫自由民主党

○平島敏夫君 私は、自由民主党を代表して、昭和三十一年度決算外五件につきまして承認を与えんとするものであります。しかしながら、委員会の審査を通じ感じましたところからも、また、ただいまの決議の趣旨から見ましても、政府に対し次のことを強く申し上げておきたいと思います。  昭和三十一年度の決算に対する会計検査院の批難事項は、千百二十八件、批難金額は二十五億余円であります。これを前年の三十年度に比較しますると、二千百八十五件、七十六億に達した。これに比べますると、努力改善の跡を認め得るのでありまして、まことにけっこうと存じまするが、なお、二十数億の不正不当の使途があげられておりますことは、国民の信託にこたえるゆえんではないと思うのであります。極端な表現を用いますれば、一円の金もむだづかいのないということが、血税を納める国民への責任であります。しかるにややもすれば、公金、公物軽視の風がいまだに抜け切らず、こういうところが相当多いのであります。これに対しては一段と監督指導の徹底を期せられたいと思うのであります。特に、本日警告を受けた各省、その他公団、公社におかれましては、警告の趣旨を十分体して、業務の監督、統轄、内部監査等に格段の努力を払われるよう要望いたします。なお、不正並びに不当支出に対する善後措置につきましては、制度そのものについても反省、検討され、すみやかに対策を講じ、また関係者の処分に当っても、ほとんど戒告というごとき形式的なものが非常に多いのでありますが、もっと適切妥当な処置を講ぜられんことを望むものであります。要するに国民の血税が主となっておる国の財政が、合法的かつ合理的に、また経済的に使用されるよう一段の考慮と努力を払い、国民の信用と信頼を深められんことを強く要望して、この決算の承認をするものであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となりました、昭和三十一年度決算外五件に対しまして討論を行うものであります。  まず、会計検査院が検査の確認をいたしました昭和三十一年度決算四件並びに国税の問題について多々不満の点があるのであります。私どもは、この決算の審議に当りまして、本来ならばもっと審議時間を取り、そして抜本的な問題を討議をしたいと思うのでありますが、一応現在のこの討論の過程を経まして、政府の誠意ある答弁をいただいたので、一応承認を与えたいと存じます。本決算に関して、会計検査院が検査した結果は、批難事項は一千百二十八件、金額は二十五億円の多きに上っております。まことに遺憾にたえないのであります。その他予算の繰り越し額、不用額、最も多額でありまして、年度内に使えないものが税金として吸い上げられていることは、予算の積算及び使用方法にも重大な問題が残っているのであります。  昭和三十一年度決算の審議をした過程において、最も目立つことはどういうことかと申し上げますと、先ほどの警告決議にもありましたように、直轄的な事業の請負その他の契約に関する不当が最も多いということであります。また、地方団体その他に対する補助金の経理の不始末がきわめて多数であります。各省における出資団体等に対するところの監督、これも全く徹底をしていないのがたくさんあります。出資団体等の経理の規模も、国の予算に匹敵する膨大なものであります。これに対して決算委員会は重大な関心を持っているのでありまして、これらの点につきましては、当委員会の審議の経過において再々論議されておるのでありますが、政府当局はすでに十分了知されていることと思います。それにもかかわらず、毎年々々決算委員会においてこういうことが繰り返される。そうして大臣初め各省庁の官僚の答弁がなされておるのでありますが、実はそのことが今年もまた指摘されなければならない、こういうことで、答弁はおざなりに終って、実際にはその反省が非常に足りない、こういう点を、私は、先ほどの警告決議にもありました通り、一段の努力を各省庁並びに監督一者に促すものであります。  ことに各種契約については、まず相手業者の指名の選定に私は問題があると思います。すなわち、特殊の関係にあるような業者、あるいは不当行為をしたような悪質業者との契約が依然として多く目立っておることは、まことに遺憾であります。それらについては、請負代金も自然高価となり、工事の出来高む全く粗雑となっていることが指摘されているのでありまして、これら業者を契約から排除する、こういうようなことも委員会でしばしば質問をいたしたのでありますが、なかなかそれを断ち切ることができない、こういうようなことであっては、不正、不当というものは尽きないと思います。断固たる決意をもってこれに臨んでいただきたいと思うのであります。  補助金についての不当経理は、当委員会でもたびたび論議されまして、当局もようやく目ざめてきたようでありますが、やはり不当がまだ尽きない、多いということは、一段と努力を要することと存じます。  また、決算委員会において審査、あるいは現地調査等を行なったことにかんがみますというと、政府関係機関その他の団体の不当事項が多いことは、どうも政府各省庁の気のゆるむ傾向というものが私は非常に多いのではないか、国会における答弁が、その場で答弁をしてしまって、あとは、もう呼ばれなければ、まあどうしておってもいいのだ、こういうような気持がどうもあるのではないかという点を考えさせられます。政府の監督不十分、こういう点が、私は特にこの三十一年度の決算の中に多く見られたのであります。その代表的なものは防衛庁あるいは郵政省、農林省、こういう各省や、国鉄あるいは愛知用水公団というようなところにその顕著なものが見られるのであります。これらの点については、特に事業を行う場合、工事を行う場合、契約業者の選定については、一つ私ども決算委員会で厳重な警告を発した通り、各省庁においても肝に銘じて努力をしていただきたいと存じます。  予算の繰り越し不用額、このもう最大なものは防衛庁であります。私は、昨日も防衛庁が昭和三十一年度の予算の執行に当って、イタリアとのロケット弾の契約に当ってのことを指摘をいたしました。こういうような国民の税金がいかに使われているかということは、十分私どもはこの使途について事前に調査をし、あるいはまた、そのことが国損にならないように私は努めてもらわなければならぬ。防衛庁のために吸い上げられた現金が眠っている、あるいはそれが不当に使われてしまった。こういうようなことのあるということは、防衛庁予算があまりにも多過ぎる、水ぶくれがしておる。こういうことが私は言えるのではないか。その放漫な経理が起きることを、私どもはまことに遺憾に存じております。防衛庁は不当事項が最も多いのでありますから、予算編成の当初に、そういうことの起きないように私は戒告をしていただきたい、こう思うのであります。  以上、申し上げることはたくさんありますが、ごくかいつまんで申し上げましたので、先ほどの委員会における審査の結果報告もあわせ、また決議の趣旨を体しまして、各省庁においては、今後こういう事態が起きないように一つ努力をしていただきたいことを政府当局に決意を促しまして、本件決算に対する承認をいたしたいと存じます。

奥むめお緑風会

○奥むめお君 縁風会は決算の審議に強い関心を寄せる会派でございますが、ここを代表しまして、私が昭和三十一年度の決算の千百二十八件の審議を終えましたに当りまして、特に感じておりますことをここで申し上げたいと思います。  国の法律によりまして、いろいろな施策や、または施策を進めたり、あるいは国の予算を配分しまして事業を行なっていきますことが、そのまま正しく行われたとしても、国民のすみずみにまで行き届いた政治を行うということは、なかなか困難なのでございますけれども、それさえできないのに、現在では政治的に進められる施策が、とかく上に厚くして下に薄いものが多い。その費用を使います場合にも、いろいろ下から盛り上る不平や不満あるいは苦情というものが絶えないのでございますが、この際に、決算委員会が、国の費用を使います上における不正や不当や、あるいはむだ使いというものを年々にこれを審議しなければならないということは、まことに遺憾にたえないところでございます。私どもから考えますと、決算の審議しました結果を予算の組み立てに反映いたしまして、国の予算をもっと有効に使えるように、国民の血税が一銭もむだに使われることがないように、何としても予算の面に働きかけなければならぬという熱意をもって心せかれるのでございますが、当面ともかくとして、なるべくこういう不当なことが起らないように、行政当局におかれましても格段の注意と、格段の改善の努力を一つ見せてもらわなければならないのでございます。  ことに、私どもいろいろな陳情を受けます中で、わずかなる一日の食費の十銭の値上げあるいは託児所の所費の二十銭を値上げしないようにしてもらいたいという訴えやら、あるいは保健所の予算を多くして、そうして食品衛生やあるいは健康の管理にもっと手を伸ばしてほしいという訴えなど、もう予算金額からいいましたらまことに微々たるものを、たくさんの人の声として聞かねばならない今日、何千万円、何億円というむだな費用が計上されて、そうしてそれがどこに行ったかわからない。あるいは不当に使用されたというふうなことを見ますにつけて、その実情を知りますにつけて、会計検査院の報告というものはほんの一部にすぎない。もっと全体の面に行き届きますならば、まだまだ私たちは問題として取り上げなければならないことが多いのでございます。ですから、まずやっぱり行政機構の上で、いろいろな省と省との間の複雑な、あるいは連絡不十分なためにまた行われる国費のむだもありますし、あれやこれや考えますと、やはり各省各機構によりまして、もっとその重責をみんなが痛感して、そうして真剣に国の行政を進めて、国のお金をほんとうに役立つように、すみずみまで国民のために使っていこうという熱意のある働きを期待してやまないのでございます。  先ほど農林省と防衛庁と郵政省と、愛知用水公団と、国有鉄道とに警告を今日の委員会におきまして発しましたけれども、単にこの問題だけでなしに、全般にわたりましてこの際、私ども日本の現状を考えましても、国費の会計検査院によるむだ使いの指摘ということがぜひなくならなければならない。有効に使って、国民のために信頼される各省であり、国民のために信頼される役人であるというふうになってほしい、これが私の熱望するところでございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 日本共産党を代表しまして、三十一年度の決算に対しまして承認を与えるものであります。先ほど五つの警告が発せられまして、これにわれわれも賛成したのでありますが、この警告が果して実効を生むかどうか、これは今後われわれは、この事実をあくまでも見守りたいと思うのであります。のど元過ぎれば熱さを忘れるということがありますが、どうもきょうのこの最後の段階がそういう場面にならないように、ぎょうは皆さんおいでになりまして、いかにも深刻な顔をしていらっしゃるわけでありますけれども、きょうが過ぎるというと、あすからはもう忘れてしまうというのが、どうも決算委員会に起った今までの風景じゃないかと思います。こういうことは絶対にわれわれは了承することができない問題でありまして、こういう点で、私は今後、ここで皆さんが誓約されたその誓約を見守りたいと思うのであります。  以上の点を前提としまして承認を与えるものでありますが、特に次の二つの問題について、簡単に私は特に強調しておきたいと思うのです。第一の問題は、日本の予算、決算の経理状況の中で、実は会計検査院の目の届かない部面がある。そういう暗黒面がある。こういう面であります。これは先ほどの委員会でも質問をいたしたのでありますけれども、たとえば公安調査庁の中に調査室というのがあります。この調査費は年々増額されております。しかし、この調査費の使用状況について、われわれはしさいに検討したのでありますけれども、この前の質問を通しましても、全くつかみ金的にこれが使われております。この結果、伝票も発行していないという形になっております。その伝票を会計検査院が調べるということもできない。そこに何か一つの秘密の形があるのであります。つまり、この調査費というのは、調査費という名前のいわばスパイ費的なものであります。その結果、非常に機密に属するということで、いろいろな人権にわたるような問題を調査するとか、労働組合を調査するとか、こういうような形で使われております。このことは、平和憲法下におけるところの財政経理としましては、果して許されていいのかどうか。われわれは、こういうような面に対しまして、あくまでも平和憲法の基本的な理念を真に貫徹するために、かつて行われましたこの特高的なやり方、こういうものを排除して、真に憲法に保障するところの人権を守る点において、この調査費という名前における膨大ないわば機密費、こういうものについては、もっともっとこれは監視の目がはっきりと通って、ガラス張りになることが絶対に必要ではないかと考えるのであります。こういう点につきましては、単に公安調査庁だけではございません。警察の機密費的なもの、あるいは内閣調査室におけるところの機密費的なもの、こういうものについても、われわれは国民とともに、この性格を明確にして、さらにこの使用の公正化をはっきりさせるということが絶対に必要ではないか。これは今後の努力点の大きな一つの問題になってきておるのであります。このことは、警職法や、あるいは秘密保護法が現在話題に上っておる、このこととうらはらになっておる問題でありまして、このような事実を許しておいて、このようなこの古い形の機密費的な存在を許しておいて、一方におきまして人権侵害の法案、これだけで、問題に対する反対だけでは解決しない問題であります。従って日本の、人権を守り、あくまでも平和を守るというような観点からいたしまして、この費用の存在については、多くの国民とともに、われわれは監視の目を十分にしなければならぬと思います。  第二の問題でありますが、第二の問題は、これも当委員会でしばしば論議されたのでありますが、いわゆる外郭団体あるいはまた同族会社、そういうような各官庁を通じまして、その周辺に発生しつつあるところの会社であります。たとえば国鉄の場合でありますというと、日本電設工業会社の問題が非常に問題になりました。あるいは農林中金の問題と関連いたしまして日本農工、こういう会社が問題になりました。これらの会社の役職員の幹部の今までの履歴を、われわれは資料のもとに明らかにしたのでありますが、これはほとんど旧国鉄出身であり、あるいは旧農林官僚の出身であります。これらの人たちによって作られた会社が、本庁との間にどのような関係を持つか。そうして工事の請負あるいはその完成に対する監視の面、こういうような面でどうしてもなれ合いが発生しやすい。ここが日本の一つの汚職源になっているということは疑うことのできない事実じゃないかと思うのであります。こういう面について、私たちとしましては、一体このようないわゆる官僚機構そのものが全体として問題とされておりますときに、依然としてこれは戦前から引き継がれたような形が今日におきましても経営の面において伏在し、そうして利害関係をともにし、このもとにお互いに持ちつ持たれつやっている、こういう形で、つまりそこに国民の公金を運営するという観点が抜けて、何か私有物化してくるという原因がはっきりしているのでありまして、この点を、このような一つの汚職源をはっきり断ち切るための組織的な保障の努力をすべきじゃないか。従って関係の深いところの旧官僚の諸君については、一体同族会社的なものに対する役職員の就職を限定するとか、制限するとか、あるいは禁止する、このような法的措置さえもこれは必要なんじゃないか、こういうような措置を十分に講じないでおいて、さて年々歳々この警告を発しても、実効が果して生まれるかどうかということが疑われるのであります。ですから、今後の問題としまして、この問題を私たちはやはり国民とともどもに努力し、そうしてこのような問題につきまして疑惑を一掃するため努力をする。これが決算委員としてのぜひ必要な一つの任務じゃないかと考えておるのであります。特に以上の二点を先ほどの警告につけ加えまして、われわれ共産党はこの点を重要視いたしまして、今後の国家財政の運用の公正化、適正化、こういうことに努力して参りたいと思います。  以上をもちまして私の討論とする次第であります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 以上をもちまして、討論通告者の発言は全部終了いたしました。討論は終局したものと認めます。  それではこれより採決に入ります。  昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書を問題に供します。本件につき、お手元に配付しました案の通り議決することに御賛成の方の挙手をお願いいたします。    〔賛成者挙手〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 全会一致と認めます。よって昭和三十一年度決算は、全会一致をもって配付案の通り議決されました。  昭和三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十一年度国有財産無償貸付状況総計算書を問題に供します。本二件につきましては異議がないとの議決をすることに賛成の諸君の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 全会一致と認めます。よって本件は、全会一致をもって議決されました。  なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の内容につきましては、ただいまの本委員会の議決内容により、これを作成することにいたしまして、委員長に御一任願いたいと存じますが、異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 異議ないと認めまして、さよう決定いたします。  以上をもって本委員会を終了いたしました。  これをもって委員会を散会いたします。    午後四時十八分散会

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