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31回国会参議院1959/04/27

運輸委員会 第18号

発言数
127
登壇者
11
会派数
3
開催日
1959/04/27

会議録

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) ただいまから委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告申し上げます。  大和与一君、天田勝正君が辞任、その補欠として内村清次君、片岡文重君が選任せられました。   —————————————

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 委員の異動に伴い欠員中の理事の補欠互選についてお諮りいたします。  互選の方法は、成規の手続を省略して、委員長の指名に御一任願って御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。よって理事に江藤智君及び成田一郎君を指名いたします。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) この際、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) 私は、このたび運輸大臣に就任いたしました重宗雄三でございます。運輸委員会の皆様方の格別な御協力と御指導によりまして遺憾なきを期したいと考えておりまするので、何とぞよろしくお願いいたします。  申すまでもなく、運輸省が所管いたしておりまする行政は、わが国産業、経済、文化の発展の原動力であるばかりでなく、国民生活にもきわめて密接な関連を持っておるのであります。運輸省といたしましては、この重要性にかんがみまして、種々の重要施策を策定し、推進していきたいと考えております。私といたしましても、運輸行政をあずかりました以上、運輸交通の健全な発達をはかり、国民経済の発展に寄与するようあらゆる努力をいたす覚悟でございまするが、委員の皆様方の深い御理解と御協力なくしてはよき成果を上げることができないのであります。  何とぞ皆様方の一そうの御指導をお願いいたしまして、ごあいさつといたします。(拍手)

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 次に、海運に関する件を議題といたします。  御発言の方は順次御発言を願います。

松浦清一日本社会党

○松浦清一君 運輸大臣はだいぶしばらく参議院で一緒におられたわけですが、まあ大臣席に着いて、特に運輸大臣となられて初めてここにおいでになったわけであります。  きょうは大体委員会を開きます目的が、志免炭鉱問題に重点が置かれておりまするので、いつか機会があれば海運問題について、海運の諸政策の問題について十分御質問申し上げたいというっもりでおりましたが、きょうの委員会を開いた趣旨が、志免炭鉱に重点を置かれている関係で、簡単に今懸案になっている問題を二、三お伺いを申し上げまするから、御答弁を願いたいと思います。  第一の問題は、三月十四日の予算委員会で、ILO条約の、特に海運問題に限定したわけではございませんが、条約並びに勧告の取扱いについて労働大臣に御質問申し上げたことがあるのです。私ども、今までILO条約、勧告の政府の取扱いについてかなり大きな不満を持っている。今度も、ILOの第四十一回総会、それから第四十二回総会の条約並びに勧告が、こういう印刷物になってこれが議員に配付されているわけですよ。今までの慣例は、こういう形で配付されて、ほとんどこれがロッカーの中にほうり込まれているという、簡単に扱われているわけですね。ところが、このILO国際労働機関の憲章の第十九条によりますと、その国の権限のある機関に付議しなければならぬということがちゃんと書いてあるのです。これは国会の議事審議の問題にもからんでくるわけでしょうけれども、ただ単に、議長あてにこのように報告をされたということで、かつてこれが議長から付議されたことないんですな。それも報告されっぱなしなんですよ。付議されるということは、審議を前提にしなければ付議ということは使えないわけなんです。その条約を批准するとかしないとかということは別問題でして、やっぱり付議するということであれば、これが機関にかけられなければならぬ本質の問題なんです。この国会を通していろいろILO条約の問題が論議されましたけれども、あれはまあ日本が脱退しておった間のことでありますから、そのゆえに付議しなかったのだといえば言いのがれにならぬことはない。しかし、また復帰をして、そして新たに始まっておるこの会議で、ILOの条約が採択され、勧告が採択されてきたものが、戦争前と同じような形で、脱退しておったとき以前と同じ形で、このようなことが報告されるということは困ると思う。  特に船員問題等については、きわめて重要な問題が決議として、あるいは勧告として採択されておるにかかわらず、こういう印刷物がぽこつとロッカーの中にほうり込まれているという態度で済まされる問題ではない。あなたが今初めて運輸大臣となられて、こられてこうしましょうということはなかなかむずかしいことでしょうから、そういうことの取扱い方が今まで軽々過ぎて、非常に軽視をしているということに関心を持たれて十分検討されたい。これは労働大臣にも申しますけれども、船員の労働行政の長でありますから、その点について今後の扱い方を、大臣らしい答弁でなしに、真剣に取り組んでやってもらいたい、ちょっと御所信を承わりたい。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) きょう初めてなんでございまするが、よく研究をいたしたいと存じますが、労働大臣ともよく相談の上、そういうふうに研究いたします。

松浦清一日本社会党

○松浦清一君 大臣の答弁というのは、大体委員会で今おっしゃったような答弁をされるのが大臣答弁方式です。それでも忘れてしまって、あともう一ぺん、あのときどうしたかといって聞き直さなければ、委員会が済んで帰ってしまえば、自動車に乗ったら忘れておるのだから、これからいろいろ問題になる事柄についてもきわめて重要ですから、私は一ぺん発言したことを必ず覚えておって、よく相談してというあなたの言葉が、次の委員会にどう相談されたかということを聞きますから、よく覚えておいて下さい。  それからもう一つは、これはずいぶん前からの問題、これも一つの懸案としてあなたに御相談をかけておきますから、真剣に取り組んで考えてもらいたい。便宜置籍船という問題、税金のかからない、低賃金で船員を雇えるそうして船体検査もろくにやらないでもいい国があるのです。そういうところに船舶の国籍を移籍して税金をのがれる、そうしてボロ船を使う、そういうことをやっている国があるわけです。そのことが世界海運に非常に大きな脅威を与えている。日本にも脅威を与えている。今まで運輸省が計画造船の中核として、海運政策については足らざるところ非常に多いのですけれども、一生懸命やっていてもらっていることは、間違いない。ところが国内における海運政策を立てるのと、国際場裏における日本の海運政策をどう持っていくかということがきわめて重要な問題になりつつある。これに対してこの間ILOでもいろいろ問題になったのですが、これも真剣に一つ考えてもらいたい。すぐにわかることですけれども、今世界の船舶保有量が一億トンをこえているのです。概説すれば、日本の船舶は、大体五百万、それでリベリア、それから。パナマ、コスタリカ、ホンジュラス、こういう国は船舶についての税金がかからない、それから船舶検査が非常にゆるやかであるために、船舶の修繕を要しないことはないでしょうけれども、これをのがれることができる。それから低賃金の船員を雇うことができるということです。一番問題は税金を払わぬでもいいということです。そういうことのために、世界の船主がこれらの国々に籍を移して、これをのがれているわけです。そうすると、海運の競争というものは、この前もこの委員会でも問題にしましたし、予算委員会でも問題にしましたけれども、結局金利の問題、造船コストの問題、それから運航に関する助成問題、金利が安くて、その国が海運に対して助成を強くしているか、強くしておらないかということが、世界海運の競争にたえていくか、いかれないかという一つの分岐点になっている、海運というものは。そういうところへ持ってきて、その上に税金を払わないでいいという国にどんどん籍だけ移されては世界海運の脅威でありますから、日本としてもこれに考えなければならない。日本でもそういうまねをする船主が出てきて、丸善でも一隻向うへ籍を置いておる。日本人が資本を出して船を作って、そして外国から資本を出したような格好をして、そして店も何もないのに、船の籍だけを今申し上げたような国々に置いて、税金のがれをやっている。もし日本人にしてそういう船主がどんどん出てくると、なんぼ計画造船を立て、財政資金を使って船を作っていっても、それらの国に籍を置いた船との競争には勝っていけない。これは大臣にもわかってもらえると思う。その点を一つの問題として考えておいてもらいたい。答弁を要しないかもしれませんが、まあこの次の委員会に私はあなたに尋ねる都合があるから、ちょっとそういう点についてどうお考えですかおっしゃって下さい。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) この問題は、かねがね聞いておった程度でございまするが、これは金利の問題、助成金の問題、今後運輸省としても当然努力していかなければならぬと、こう考えておりますので、この次までには大いに一つまとめて参りたいと存じます。

松浦清一日本社会党

○松浦清一君 そういう点については運輸局長よく知っていますから、僕と海運局長の考えが、これは違うかもわからないが、日本の海運政策推進についてはよく知っているから、よく聞いてそうしてやって下さい。  それから最後にもう一つは、海運助成の問題、これは予算委員会でも僕はずいぶん大蔵大臣にも、前の永野さんにも言ったのですが、先ほど申したように、世界の海運というのは国内産業と違う。国内産業は価格の調整、それから生産の量、それから消費の関係等についての調整は、ある程度政策のやり方によってできるわけです。ところがこの海運というものは、国際場裏に出ているのですから、日本の政策の遠く及ぶところではない。日本の海運が外国の海運との競争にどうしたらたえ得るかということ、それが海運を立てていく基本的な問題です。日本は外国の海運国に比べて助成が非常に悪いのです。金利は世界一高い。これが今借金をたくさんに作って、毎年二百億円も利子を払わなければならない。非常に海運が不景気になってきて、その利子も払えないという状態です。いわんや減価償却、船価償却なんていうのはとんでもない、こういうことになってきているわけです。国が財政資金を使って、そうして海運を強くしなければならぬという必要性のために、船舶増強をしつつあるにかかわらず、その船会社が利子も払えないというような経営状態ではしようがない。経営の合理化を促進せしめるということも一つの手段であろうが、経営の合理化と相待って、外国の海運との競争にたえ得る政策を講じなければならない。自民党の大役会議でもあることが決定されたはずだ。これはあとで海運局長に聞いてみればわかる。そうして大蔵大臣にも持っていっているはずです。それが今まで実現しないでいる一点がある。それを永野さんに僕はずいぶん頼んだ。これをやれないような運輸大臣なら、あなたの海運政策はゼロだ。日本の船だけ見ておってはいかぬ。世界各国の船を見て、世界各国の政府が海運に対してどうしておるかということを見る目がなかったら、運輸大臣の資格がない。これができなければ、あなたは運輸大臣の資格がないと言って、私はずけずけ運輸大臣に言ったのです。これが懸案になっておりますから、これを一つあなた力を入れて解決してもらいたい。それを一つお願いしておきます。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) いろいろと貴重なお話を承わっております。これは開発銀行の利息とか、助成金とかいう問題が、また市中銀行との比率の関係もあるでございましょうが、仰せの通りの情ない状態に置かれておりますることを私自身もよく存じておるつもりでおります。今後、ただいま、もうのっぴきならぬようなお話を承わりまして、私も駄馬にむち打って、この点、日本の将来のために考えていきたいと存じます。どうぞ御了承願います。

松浦清一日本社会党

○松浦清一君 それはね、僕は今までの運輸大臣がだらしないと思うんだ。運輸大臣の政治力の問題にかかっているんだから、その問題はね。運輸大臣が少し熱心に政治を動かせばこれはもうやれることなんだから、その点一つお願いします。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 他に御発言もなければ、本件に関しては本日はこの程度にとどめます。   —————————————

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 次に、日本国有鉄道志免鉱業所に関する件を議題といたします。御質疑の方は順次御発言願います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 国鉄当局に対してまず最初に質問をいたしたいと思うのですが、話に聞くというと、来月の六日——五月の六日に三社に競争入札をさして、志免鉱業所払い下げをしようという手はずが整っているように聞いておるのでありますが、今日までの経緯についてまず最初にお尋ねをしておきたいと思います。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 志免鉱業所の払い下げの事務を進めることにつきましては、かねがね御承知の通り、国鉄当局で鋭意作業を進めつつあったわけでございますが、去る四月十四日に、三井、三菱、住友、三社の社長に対して、四月中に入札に付したい予定であるから、入札の下準備として下見の希望があるならば現地もよく見ていただきたいというふうにお話をいたしました。その際、会社側にお話ししてありますことは、四月中にということでお話をしてあるわけでございます。なお、その後、会社に正式に入札事務について通知をいたしましたのも四月末——四月三十日付ということで申してございまして、今お話のございました五月六日ということは、私ども別に何も承知しておりません。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) なお、報告しますが、政府委員の出席の方は、運輸政務次官中馬君、大臣官房長細田君、鉄道監督局長山内君、説明員としまして日本国有鉄道総裁十河君、同副総裁小倉君、同理事吾孫子君でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 ただいまの経緯を聞くというと、四月中に入札をさせようと手はずを整えておるようでありますが、遺憾なことに、大臣がかわられたので、前大臣の国鉄に対するいわゆる了承事項、いわゆる志免鉱業所を国鉄から分離することは承認をする。しかし、それ以外に重大な二点がつけ加えられたことだと、私どもはこの委員会で聞いておるのでありますが、その一つは、三社に競争入札をさせること、もう一つは、職員との間に円満なる話し合いをつけ、しかも鉱害補償等の問題については十分な了解が成立した上でその処置を行うべきだという、運輸委員会では説明が前大臣からなされているわけです。この二つの問題がどのようになっておるか、それを一つ国鉄当局から知らしめてもらうと同時に、前大臣から新大臣がそのような内容も依然として引き継がれておるかどうか、これについて明快にお答えを願いたい。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) 一月十日に運輸大臣が国有鉄道の総裁に出しました通りでございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 どうも新大臣は様子がわからないので、小しお気の毒なような御答弁でございますが、事が重大でありますから、私はお尋ねをしておきたいと思うのでございますけれども、前大臣と何ら変りのない御答弁であったと、私は今あなたの言葉でそう察するわけでありますが、しからば、職員との間に円満に話し合いをつけた上でなければその措置はとらないと明確に大臣が言われたことは筋が通っておると思うのです。それに対して、国鉄当局と志免鉱業所の職員との間に円満な話し合いがついておるか、国鉄総裁から伺いたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私どもといたしましては、現場の従業員に対する了解と三社の間の話し合いと並行して進めておるつもりであります。従業員の了解を得さえすれば何どきでも競争入札が実行できるように手続を進めていきたい、こう考えて両方並行して進めておるのであります。不幸にして従業員との間には、今、新聞等で御承知の通り多少ごたごたいたしております。そのうちわかってくれて解決がつくかと思っておりますが、そういうふうな状態になっております。三社の競争入札の手続も多少おくらさなければならぬじゃないか、こういうふうに考えております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 並行して話し合いを進めておるというけれども、自主的に国鉄総裁は最も重点を置いてやらなければならぬことが手薄じゃないかと思う。というのは、職員との間あるいは鉱害補償の問題が先であって、競争入札を先にやること自体が、紛争をますます深めることであって、決してあなたの考えておるようなことになっておらないと思う。特に私が指摘をしたいと思うことは、国鉄当局が依頼をしてでき上りました調査委員会、この調査委員会は、私どもが委員会で追及をした際にもあいまいもことした答弁を青山委員長されたことは記録に明らかです。その委員会が、私はあえて委員会を誹謗しょうということで申し上げておるのではなくて、現実の姿を申し上げておるのですが、とにかく現地にも調査に行わずに、わずか九日ぐらいの間に志免の埋蔵量は八百万トンと推定をして、これだから国鉄は将来持っていくことは不利盛だから早く分離した方がいい、かような結論を出しておるところが昨日ですか、現地で真剣に山を守り、今日まで黒字経営をずっと続けてきた現地のいわゆる責任者、これが調査委員会の埋蔵量の推定の八百万トンをはるかに、上回った千五百万トンある、こういう重大なつまり声明をしておるわけです。この声明を国鉄当局はいかようにお取りになられておるか、それについての御答弁を願いたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私はまことに遺憾の声明だと感じております。これは連日連夜つるし上げを食って、もう心、体ともに疲れ果てた結果、ちょっともうろうとしてああいう声明をしたのじゃないかと想像いたしております。実収炭量につきましては、志免の現地から、多年経験をいたしておりまする技術者が東京に出てきまして、そうしてこの前も当委員会か衆議院の委員会でも御説明申し上げましたように、調査委員の中にも数十回というふうにあの炭鉱を実地に調査して、現地の状況をすみからすみまでよく知っておられる方々、そういう方が相談をして、それから後にこうなった、ああなったということを地図の上、数字の上で十分検討した結果、八百万トンという数字が、双方合意の上で出てきたのでありますから、もしもああいうふうなつるし上げというようなことがなかったならば、ああいう声明が出なかったのじゃないかと、私は想像いたしております。その間に少しも誤まりは私はないように信じております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 総裁、ただいまの発言は重大ですから、これはあとで後悔なさらないように一つ願いたいと思います。前もって警告を発しておきます。赤坂所長があなたの言われたようにつるし上げをされて、そうして千五百万トン埋蔵してありますと発言するような大体人物でありますか、これからお尋ねしておきたいと思います。あなたは赤坂所長を信頼をして、志免鉱業所の所長にした。その所長がかりにつるし上げを食ったからといって、八百万トンという調査委員会の結論と全く異なった千五百万トンの埋蔵量が推定されると発表しております所長か。しかも、あなたの部下として、志免鉱業所で今日までほんとうに黒字経営のために挺身をしてきた所長を、今の言葉は何ですか。それならばあなたは、人事権の上においてもりっぱなあれをしておらないということじゃないですか。みずからの責任を部下に回避しようなんということは、総裁としてもってのほかですよ。そういう所長であるなら、なぜもっと前に更迭をしておかなかったのですか。赤坂所長と、しかも職員の代表とが同席をして、新聞にちゃんと写っておりますけれども、共同声明を発表しておる。赤坂所長は、かつてあの激しい労働運動の中で上野の管理部長をやっておられた。私は委員長をやって対決をしてきた。しかし国鉄の中ではこれは非常に意思の強い人で、一日や二日のつるし上げで音を上げるような男でない。良心に基いて所長が行動した、私はかように了解をしておる。この職員を、しかも所長を、あなたは今の何です、その言葉は。それであなたは責任が全うされておると思うのですか。あなたのりっぱな部下であり、今日まで志免鉱業所を守ってきた所長に対して言う言葉でなかろうと私は思う。そのように単なるつるう上げだというあなたの言葉が事実としても、それに基いて赤坂所長が千五百万トンと発表したということになれば、これは赤坂所長の全生命がなくなってしまうじゃないですか。そのような発言をあなたは国会でして、それでも国鉄総裁として恥じないのですか、あなたは。断じて私は許すことができませんよ、そういうようなことは。赤坂所長は、かつては、今のような労働運動ではない終戦直後のあのような労働運動の中で、すりばち会議で、一日、二日とじ込められておっても、赤坂所長は音を上げるような所長ではありません。管理部長としてりっぱな業績を上げたじゃありませんか。あるいは局長としてりっぱな業績を上げたじゃありませんか。それを今回志免鉱業所の所長として良心に基いて発表をしたにかかわらず、あなたがそのようなことを言うことは、部下に対して侮辱するもはなはだしいじゃありませんか。四十五万の国鉄の職員が、今のようなあなたの発言を聞いたら、どのようにお感じになるか。今の言葉は取り消しなさい。断じて承服できない。総裁いかがですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 念のためにまず訂正しておきます。数字を千五百万トンという今お話でありますが、赤坂所長の言うたのは、千五百万トンでなく、千二百万トンだということをまず訂正していただきたいと思います。  私は、赤坂所長を信頼して志免鉱業所の所長になってもらっておる。それは今もなおその赤坂所長に対する信頼は変っておりません。また私は毛頭自分の責任を回避するというような態度をとることは私はいたしません。責任は私が全部背負います。しかしながら、事実は事実と、私の感じたことを率直にありのまま申し上げます。過去一年来、また近くは二十二日以後、のべつにいわゆるつるし上げを食って責め立てられて、疲労こんぱいの結果、新聞紙に赤坂所長の声明も出ておりますが、とりあえず、当面の事態を何とか収拾したいという観念から、こういうことを言ったということを本人が新聞に発表しておるのです。ですからそこから察すると、それがよかれと思ってやったことだと、それが疲労こんぱいの結果、多少精神が鈍ってきておったのじゃないかということを言ったのでありまして、私は別にその部下を侮辱する意思もなければ、部下に責任を転嫁して私の責任をのがれようという卑怯なまねは絶対にいたしません。そのことだけははっきりと申し上げておきます。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 私からちょっと今の総裁の発言について、疲労こんぱいの結果、心ならずもそういうことを言ったのだというお話がありましたが、実はこの前に、委員諸君の御承知の通りに、現地へ調査に参りました、そのときも、やはり所長以下次長並びに幹部諸公も、やはり埋蔵量については千二百万トンというものを強く主張したのだが、一調査委員会の方でそれを取り上げてくれなかった。こういうことを強く主張しておりました。で、私はこの際、総裁にお伺いするのですけれども、現地の所長あるいは次長諸君が、埋蔵量についてかつて千二百万トンというような数字について意見を申し述べたことがあるかないか。この際私からも聞いておきたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 千二百万トンあるということを言ったことはないと私は承知いたしております。しかしながら、その施業案というものを毎年出すのですから、その施業案によると、三十三年度も相当取れるような施業案が出ているのであります。そういうところから判断すると、多少楽観しておったかもしれないということは想像できますが、そういうことであったと私は思います。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) われわれの調査とはだいぶ違うわけですけれども、所長、次長は、やはり千二百万トンでありましたか、とにかくそういうものに近い数字を主張したということを報告され、さらにまた、三十三年度も相当あるというようなお話でありましたが、来年度の出炭量はゼロというような報告をしておる。こういうことを聞いておったが、その間の事情をこの際総裁から、あるいは明るい方から一つ明らかにしてもらいたいと思っております。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) この調査委員会の八百万トンという結論が出されました際に、現地の技術者の意見も十分聴取した上でああいうお答えになったんだということは、先ほど総裁の申された通りでございますが、ただいまお話のございました、これは福岡の通産局に届け出た数字等との関係から、ただいまのようなお尋ねもあったことと思いますが、実は福岡の通産局の方にはこれは通産省の規則に基きまして、いわゆるJIS規格で炭量を届け出るということになっておりますことは御承知の通りでございますが、その届け出ました数字を算出いたします際には、炭鉱の方でいわゆる実収率並びに安全率というものを炭鉱独自の立場できめまして、それに基いて数字を出すようになっておるのでございますが、この実収率及び安全率というものについて、これのあり方ということについて、別に通産局の方ではそれを訂正しろとか直せとかということは御議論になりませんで、そのまま受け付けられたわけでございますが、実はこの調査委員会で志免の埋蔵炭量並びに出炭見込みというものを調べます際に一番問題になりましたのは、この実収率及び安全率の計算の仕方が非常に甘いということで、その点を修正された結果、残存しておる可採埋蔵量というものはおおむね八百万トンであろうという結論になったのでございまして、通産局に届け出られた数字との違いは、この実収率、安全率というものの見方が、調査委員会の方の専門家の方がごらんになったのと異なっておる、こういうことに基くものであるというふうに承知をいたしておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) どうもわれわれ現地調査をした委員としては納得できない答弁だと思うのです。というのは、私は重視することはつるし上げられて疲労こんぱいの結果、心ならずも千二百万トンということを言ったのだという御答弁ですけれども、われわれが行ったときには、特に所長並びに次長、幹部級も、これまた満州以来の専門家でありまして、この人々が、われわれは千二百万トンと主張したのだが、調査委員会のいれるところとならず、こういうことを報告されましたので、今度の所長の所信といいますか、御意見というものは、かねがねの所信をそのまま言ったものであって、疲労こんぱいの結果、心ならずもそういうものを言ったのだということは、どうもわれわれ現地調査をした者としては受け取れないのですけれども、もう一回それを明らかにしていただきたいと思います。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 千二百万トンという数字を現地として過去においてはじき出したことがあるということは、これは事実でございますが、その数字を算出いたしますためには、非常に高い実収率並びに安全率というものを用いてそういう数字を出しましたので、そういうことは、あらゆる技術的な見地から見て無理があるということで、調査委員会の方が修正された結果、八百万トンという数字になった次第でございまして、この点は、その結論が出るについては、ただいまも申し上げましたように、現地の技術者も一緒に参画しておったわけでございまして、志免の所長としてもその点は十分承知しておったはずでございます。ただ、この二十二日以来のつるし上げというのが尋常一様のものでございませんで、四晩五日にわたって夜、昼監視をつけてつるし上げる、軟禁状態に置き、あるいは広場に連れ出していわゆる洗たくデモということでつるし上げるというようなことを何回も何回も繰り返されております。そういうふううな状況のもとにおいて、志免の所長としては何とか現場の事態を一応収拾したいというところから、赤坂所長自身も新聞にそういう趣旨のことを語っておりまするが、けが人をこの上出すといったようなことがあっても困るというようなことで、事情やむを得ずあのような共同声明というものに同意をすることに追い込まれたのだというふうに私どもは見ておる次第でございます。

内村清次日本社会党

○内村清次君 今、国鉄側からの発言を聞いておりますと、どうも非常に重大性が、当委員会としてもこれは慎重な考えをせなくちゃならぬ問題が出ておると思います。で、私たち国民の代表として、そうして委員会に所属をして、しかも当志免問題につきましては、終始この問題の重要なことを議題として取り扱っておる。しかも委員会としてはもちろん青山委員長、委員会の報告も一応あっただろう。あるいはまた委員長も出席してもらって衆議院の方においてもその聴取はした。が、しかし、先ほど柴谷委員からも言われますように、青山委員会の委員の人たちは現地の調査も十分しておらない、そうして埋蔵量というものが八百万トンだという数字を出しておる。ところが本委員会としては、重大性があるから、特に委員長を調査団長として、しかもこれは自民党の平島さんも同行された、小柳君も同行された。そして委員会として報告書が、三十四年の三月の三日にここで報告書を発表しておるのですね。その報告書の内容を、私たち委員というものは国会の権威から、特にまた委員会の権威から、その調査の報告を信じて、そして本日まで委員会としてなすべきところの、たとえば青山委員会の報告の問題についてもその他の資料についても、よく考えて慎重な審議をやってきておるつもりなんです。ところが、先ほどの国鉄総裁あるいは吾孫子理事からの発言を聞いてみましても、みんな国会の権威あるところの調査報告というものを否定しておる。これは重大な問題です。これはいかに自分の主張を通そうというような、こうやった一徹の問題ではないはずですよ、これは。これはあとで私はまた運輸大臣にはとくと質問いたしますけれども、これはただ国鉄総裁が、自分が思ったことを、部下をののしり、あるいは部下を、そうやった遠いところからそうだったろうというような感覚だけでこの委員会に発表する問題じゃない。しかも、これには共同声明になっておる。現地では国鉄を代表して、しかも現地の局長が、総裁のこれはもう重要なる信任を受けて、そして現地においては共同声明として、これは日本の国民はみんなこの問題については、相当長い間の懸案でもありまするから、いろいろな立場からこれには注目しておるはずです。その注目しておるところのこの問題に対して、そして現地においては共同声明、国鉄の名において共同声明をやっておるその問題をてんから否定していく。いわゆる国会の権威あるところの調査報告も否定をし、さらにまた、国鉄自体の、総裁の信任を受けたところの現地の局長の共同声明をも否定するというような考え方は、私はこれは重大問題であると思います。委員長はこの衝に当って、当然、先ほどから調査団長としての非常に、また権威あるこの運輸委員会の委員長としてみずから行った、調べたところの状況によって言われておるが、なおそれに抗弁しておるというようなことは、これは私は重大問題であると思う。どうですか、その点は。まず委員長の所信と、それから国鉄総裁から一つ御答弁を願いたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私、かつて炭鉱会社の社長をいたしましたけれども、全くのロボットで、私は技術者ではなく何もわからない。志免炭鉱もそういう次第でありますから、私のような者が行って何べん見てもわからぬと、こう思って私は見にいっておりません。おりませんが、先刻来申し上げまするように、現地の技術者と、それからたびたび、何十回もあの炭鉱を見ておられる専門の方々の御意見を伺って、それらの人が一致して八百万トンある。こう言うから私は八百万トンある、こういう基礎の上に仕事を進めているということでありまして、これ以外には私はどうもとりょうがないのであります。国会の皆さんもおいでになっていろいろお調べになったと思います。しかしながら、今言ったように、たびたびあの炭鉱を見ている専門家が、権威ある人として斯界で推奨せられている方々、そういう方々が一致して八百万トンあるということでありまするから、まあ地下のことで、いろいろな断層とか、なんとかガスとかというようなものもありましょうから、いろいろ事情は変ってくるかと思います。だから多少そういうことは狂ってくることはあると思いますが、しかしながら、今のところ私としては、これらの権威ある人々の一致した意見をとる以外に道がなかった。それゆえに私はこの基礎の上に立ってこの仕事を進めて参った次第であります。さよう御了承を願います。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 私が問題にしているのは、この埋蔵量の数量については、いろいろこれから御審議を願ってけっこうだと思うのだが、国鉄総裁の先ほどの御発言では、所長が自分の所信を曲げて、つるし上げられて疲労こんぱいの結果、心にもない声明を出したのだ、こうおっしゃっておる。ところが、新聞をしさいに読むというと、所信を曲げて共同声明にサインをしたということは書いてない。ただ権限外のことをやったということであって、所信を曲げたと書いてない。でありますから、今ここに当時の報告を再読しますというと、関係の条項をちょっと読んでみましょう。  「次に志免の埋蔵量につきましては、志免全体としては、理論可採埋蔵炭量が一千八百九十九万七千トン、実収炭量が千三百六十四万トンで、赤土層、ダンダラ層、浦田中白層及びザルボ層について見れば、理論可採埋蔵炭量が千五百九十万五千トンで、実収炭量が千百四十六万一千トン、この千百四十六万一千トンの埋蔵量は、年産出炭量を五十万トンとしても、なお今後二十年分の炭量があるとの話でございました。」、それから以下省略しまして、「次に、埋蔵量については千百万ないし千二百万トンはあると思うとのことでありました。次に、出炭量について、年間四十五万ないし四十八万トンは出炭できると思うが、五十万トンは困難だとのことでした。しかし、鉱区買収費と総合開発費を出すなら五十万トンは出せるとのことでした。」、こういう工合に現地でははっきりわれわれは意見を聞いているのです。その意見をそのまま共同声明として出したのであって、所長は所信を曲げて出したものとは考えられないのです。その点どうなんですか。疲労こんぱいの結果所信を曲げたのか、ただ権限外のことを共同声明をしたのか、その点明らかにしてもらわぬと、私の報告がうそになりますから、この点は重大でありますから、その点について十河総裁御答弁を願いたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私は、委員長、団長の報告がうそだとも思いませんしその通りそういう話し合いがあったのだろうと思います。しかしながら、所長は実は技術者でもなく、炭鉱のことは、前に勤務しておったことはありますけれども、そういう地下の埋蔵量あるいは可採量等のことは、専門家でないものですからよく知らないと思います。それが東京で、現地の技術者と東京のその方の専門家と相談した結果、八百万トンになった、そういうことにきまったということを所長が知っているのでありますから、知っている所長がそういうことを言ったというのは、私は、ここに書いてありますように、新聞紙に所長の談として、「ここ三、四日の現地の情勢は非常に深刻だった。この情勢を一刻も早く収拾しないと流血の惨事も免れないと思ったので、やむを得ず、独断で権限外の声明に同意した。」と、こういう所長の声明が出ておるのであります。所長は、自分のあまりよく知らない専門外のことであるけれども、当面の、目前のこの事態を何とかして収拾して——所長としては流血の惨事が起りそうだというふうに感じたと見えるのです、この声明を読みますと。そういうふうな、事態を収拾せんがために心ならずもこういう声明に同意せざるを得なかったということを所長みずから声明しておる。それを私は見て、ああ、そういう事態もあったのかな、こう思って、私はさっき申し上げたように想像するということを申し上げた次第でありまして、決して委員長を侮辱するとか、委員長のなにをうそだというわけではないのであります。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 総裁、少し誤解があると思うのですけれども、この声明を出すときに、志免鉱業所でどういう事態が発生しておったかということと、それから千二百万トンあるいは八百万トンの真実性、そういう問題とは切り離して私は考えておるのです。でありますから、共同声明を出す場合に、あそこで非常に混乱が起っているか起らぬのか、これは新聞紙上でありますから、事実を聞かなければわかりませんけれども、それは志免炭鉱の払い下げ云々とはあるいは関係ないかもしれない。ですからして、われわれが現地で調査をした千二百万トン大丈夫出ますという意見ですね、これは石炭部長も言っておる。専門家が言っておる。現地を長らく手にかけておる専門家がそういう報告をしておるのでありますから、この新聞は、さっき言ったように、権限外のことについて事態改拾のためにやむを得ずやったと、こう書いてあるのであって、八百万トンが真実であるとかあるいは千二百万トンが真実であるとかいうことは書いてない。もし所長が八百万トンが正しいと、こう思っておるなら、千二百万トンの共同声明をするというなら、これは疲労こんぱいになったかもしれない。しかしながら、現地の部長あるいは次長、そういう自分の信頼する部下が、過去において千二百万トンという主張を強力にし、現在も千二百万トン存しておる。その存しておることは、それは共同声明として発表した。これが事態収拾の具に使われたかどうか、これは別問題だと思う。そういう点からどうなんですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 事は重大でありますし、皆さんからせっかくそういういろいろお話がありますから、私はざっくばらんにありのまま申し上げます。  昨晩、実は所長が私のところへ電話をかけてきた。それで、こういう共同声明に署名してこれを出さなければならぬような事態になったということを承認してくれというから、私は、それは承認できない。それを承認すると、先に現地の技術者と調査委員会の専門家とが寄って相談した結果決定したなにと違うから、それは承認できないが、もう少し皆さんによくお話をすれば了解してもらえるから、もう少しお話をしろと言ったんですけれども、所長は、生命に関する緊急のこういう深刻な事態だからして、私はやむを得ずこの自分の意思でもって処置を講じなければならぬことになると言って、がちゃっと電話を切つたんです。そういうことがありますから、私は、この新聞の発表と、所長が考えておる、感じておることが一致しますから、それで私は、そういう事態があったのか、まことに気の毒な状態である。何とかして所長やその他の者を救済し、慰安してやらなければならぬと、実はそういうふうに考えて、吾孫子理事とも相談をしておったような次第でありまして、私の感じたことは、新聞のこの記事と、所長みずからの所長の声によっての報告によって、私はそういうふうに想像いたしたのであります。その点はどうぞ御了承を願いたいと思います。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) それでは私は締めくくりだけをお尋ねいたしますけれども、埋蔵量が千二百万トンあるのか八百万トンあるのか私にはわかりません、専門家ではありませんから。ただここで総裁に聞きたいのは、そういう事態というものは別にしまして、なお埋蔵量千二百万トンあるということを現地の専門家は確信をしておる。こういう工合に私は認めておるのです。現に私の言っているように報告しておるのです。でありますからあなたも現地の専門家の信じている埋蔵量千二百万トンあるということをお認めになるかどうか、実際は千二百万トンあるかどうかこれはわかりませんが、現地の専門家はそう確信しておる、こういうふうに私は認めざるを得ないのですけれども、総裁はいかがですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 現地の専門家にたびたび上京してもらいまして、東京におる専門家と一緒になってたびたび私はその話を聞いておるのであります。私はそういうふうにおっしゃっても直ちにこれを信用するわけには参りません。私は依然として八百万トンが正しいのじゃないかと、もちろんさっき申し上げましたように地下何百尺という下の方にあるなにですから、これが将来どういうふうになるかわかりませんが、私は現地の専門家の話を聞いた上でそういうふうに信じておるのであります。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 実際の埋蔵量は千二百万トンか八百万トンかそれは議論の余地がありましょう。それはいろいろあると思いますし、私自身もわかりません、わかりませんが、現地の人は今でも千二百万トンということを信じておる。あなたがおっしゃっているようにそういう千二百万トンを信じていないのだが、疲労こんぱいの上に立ってこういうことをやったのだ、現地では千二百万トンなんて信じていないのだ、こういう立場に立っていろいろお考えになっているのか、あるいは青山さんの方が正しいのかしれませんけれども、現地においては今でも千二百万トンということを信じておるのです。その事実をお認めになっているのかどうか、その点を再度お伺いしたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) それは先刻来たびたび申しますように、現地の者は多少甘く考えておった。ところがいろいろ専門家の間で話し合った結果八百万トンというところに結論が出たのであります。そのことを現地の人が知っておるからそれゆえにそういうことを言うはずはないと、そうして今申し上げたようなこの新聞の声明発表あるいは電話の報告等によって、私はそういうふうに信じておる次第であります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 今総裁からいろいろお話がありましたが、赤坂所長の昨晩の電話にいたしましても、また新聞発表にいたしましても職員側からつるし上げを食って、それで虚偽の報告をし、虚偽の声明を発表した、こういうことは少しもないじゃありませんか。そうするというと、先ほどのあなたの答弁は新聞をごらんになっただけで、赤坂所長から昨晩電話があなたのところに来たという、そのときには私はつるし上げを食っちゃったので虚偽の報告をしたからこれをあなたに承認してくれ、こういう電話だったのですけれども、今あなたが新聞を読まれた内容にしろ、電話の内容について今ざっくばらんに申し上げますからということでしゃべられたから、さぞかしざつくばらんなことを言われるだろうと思って聞いていたら、ただ形式的に所長からあなたに承認を求めるという電話をかけてこられただけではないですか。しかも所長が自信を持ってそのような声明を出したのですから、それをあなた方に認めてもらおうという電話なんです。そうなると調査委員会の結論と少し違う声明をしているわけです。それをあなたは面子上から今日まで基本的な態度として、調査委員会の結論が正しいとあなた方が信じられて今日までずっと行動してきた。だから今になって所長の言うことが正しいと思ってもこれには承認が与えられないという気持で昨晩も電話していると思うのです。だからそれを現地の所長の言をあなたは信用されるのか。されないのかそれから組合から実際あなたが今言ったようにつるし上げを食ったからうその報告をしたのだ、声明をしたのだ、こういうことが今あなたのおっしゃった言葉の中には出てきておらないのだけれども、それはあなたの風鈴をつけての国会答弁じゃないかと思うのです。この点を明らかにしてもらいたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 現地の所長からそういう今申し上げましたような八百万トンを千二百万トンにしてこういう声明を出す、出さなければこの当面の事態がますます収拾できない、そうすると生命に関する問題だから私はやむを得ずこれに同意をしたいと、そういうことの昨晩電話があったのであります。それで私はそれに対してそれではその調査委員会と現地の技術者との間の話し合いの結果と違うからそれは困る、そういう事実をよくわかっておるのだから、だからもう少しがんばって説得をしてもらいたいということを言って、それで何か切れたのです。そういう次第でありますから、私の言うことはちっとも皆さんのお疑いのような状態はないということを御了承を願います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 今あなたが重大なことをまた言われた。赤坂所長が生命にかかわることになっているからこの声明をあなたに認めてくれ、こういうことになったのにかかわらずあなたがまたもっと説得をしろ、こういうことになればやはり重大な問題になりませんか。赤坂所長の身辺が危険だ、危険でからこの声明を出します、だからあなたに承認をしてくれ、こう言ったにかかわらずその承認は認められない、もっと現地の諸君を説得しろ、こういうことになるなら赤坂所長にいわゆる命をかけて説得に当れ、危険がまさしく身に迫っているにかかわらずやれとこういう指示をなさったのですか、その点を明らかにして下さい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私は国鉄の職員はそういうめちゃなことをしない、こういう確信の上に立っております。そういうめちゃなことをしないから赤坂所長が疲労こんぱいの結果、少し神経衰弱になっているのじゃないか、それでそういうふうに感ずるのじゃないか、それだからもう一息だ、もう少しがまんしろ、こういうことを言わたのです。(「つるし上げがひどい」と呼ぶ者あり)

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 つるし上げがひどいのじゃないのだ、そうじゃないのだ。総裁の答弁がおかしい答弁をしておるのだ。それほど疲労こんぱいをして、そうしてそういうことを言うような態度であるということをあなたがその際に電話で認識したのなら、なぜ説得などということをあなたは命じたのです。それこそ人道上の問題じゃないですか。その際に赤坂所長にそういう危険があるならば、所定の手続をとって、そうして安全なところに身を隠して静養しなさいとなぜあなたは指示しないのですか。あなたは総裁としてのそのような指示ができないとすればこれは遺憾なことだと思います。なぜそういう指示をやらなかったか。またその際に、赤坂所長はそういう態度でなくて、事実は事実として千二百万トンの埋蔵量があることを承知しております。この際明らかにいたしますけれども、あなたに承認して下さいという電話なんです。言わず語らずともそういう電話なんです。そういうことを言っちゃいかぬ、もう少し職員を説得しろと、職員の説得についてあなたが指令をしたことは、決して赤坂所長が血迷ってもいなければ、疲労でもってもうろうとしているわけでもない。それはあなたの言葉を聞いても明らかではありませんか。かりに赤坂所長の身辺が危険だということで電話がかかってくるならば、そんなことをする職員ではないから説得をしろ、こういうふうな指示をすべきなのに、あなたの指示はそういう指示ではないのです。それまで職員を信頼しておるならば、今赤坂所長をほんとうにあなたが信頼しておるなら、事実を叫ぼうとしているときにあなたがそれを認めることが、それが総裁としての立場ではありませんか。八百万トンというふうなものは正しいのだ、私の言うのはうその声明をするからあなたに認めてくれというような、私は過去の赤坂所長の実績を知っているのですけれども、そういう人ではありません。今の労働組合運動というのは、あなたが言っているようなそんなばかげたことをしませんよ。志免の職員もやらない。あなたのおっしゃる通り、その中における赤坂所長の態度というものは方針に基いて、志免鉱業所を現地であずかっている以上、いろいろ調査したけれどもこれだけの出炭量はあります、埋蔵量はあります、それがここにあるからこそ最終の場面において発表しようとした。それをあなたが押えよう押えようとあなたの考え方が八百万トンの線に従って調査委員会の面子を立ててやり、かつ自分の考え方をあくまで通していこうという線に乗っかっているから、赤坂所長の言葉を否定をしなければならないという場面に追い込まれてしまっている。これは総裁のあなたの非常に一徹な強い精神は私ども非常に高く買っておる、けっこうなことだと思うのです。しかしそれもものによりけりですよ、何も強いことのみで押していけばいいんじゃないので、少しはそこにあなたの一つ政治的手腕を発揮してもらって、志免鉱業所を今早急に払い下げなくもいいと思う。こういう意見もやはり参考に入れてやっていただきたいと思う。特にこれは問題の起りは古い話で、三十年の十一月ですね、行政管理庁からこれは引き離しなさいということできた、その当時は、志免鉱業所は赤字だったのですよ。不生産的なものだったからこれを切り離せといってきたその後職員の努力によって少くともこれが黒字経営になり、非常に優秀な炭鉱であるということが認められたからこそ、今日石炭業者がほしくなってきたのでしょう。その時期になって今さらこれを払い下げをするということにならなくても私はいいのじゃないかと思う、どうですかこの点。しかも職員は、今あなたが信頼しているようにそんなばかげたことをやらない、そんなばかげたことをやらない職員が赤坂所長をつるし上げることはしませんよ。だから前段あなたが言われた職員につるし上げられたからうその発表をしたということは、筋書き通りにそうはいきませんよ、事情を知っているわれわれが追及するのですから。だから率直にものを言って下さいよ、正直に、今までやりかけてきたのだから私が在任中にやりたい、こういう気持があったと思う。しかし今聞くところによると、留任の御様子でございますから、そうあせらずに一つ十分二年なり三年なりお考えになって、まあ歴史に残るようなものをこの方法でやっていただきたいと思う。総裁いかがでございますか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) たびたび申し上げますが、新聞記者と赤坂所長が話したのがこの新聞記事なんです。それから電話で赤坂所長と話したのはこの私なんです。だから今柴谷委員のおっしゃることは多少想像が入っているのじゃないか。赤坂所長は明らかに、私はこういう声明を出したくないのだ、いやなんだけれども、ここに書いてある通り、事態を収拾しないと危いとこう思っておるから、それだからこういう共同声明に署名したい、こういうからそんなばかなことはない、そんな生命に危険のあるようなばかなことをする従業員はいないはずだ、だからもう少し説得して了承させてくれということを私が言ったのであります。  それから行政管理庁は、なるほど初めには赤字という文字も使っておりました。しかしながら後になって昨年の四月に第二回の勧告を出したときに、赤字でない、黒字になったけれどもこれは国鉄でやるべきものじゃないと思うから、だからできるだけ早く処分しろという勧告をしておるのでありまして、これは赤字とか黒字とかいうことがいろいろ問題はありますし、また切り離しの理由にもいろいろな理由があります。いろいろな理由がありまして、あるときはある理由を強調され、他のときはまた他の理由を強調されることがありますが、一貫してこの炭鉱事業、ことにここにある志免炭鉱のごときは断層があってそうしてガスの湧出量が非常に多くて非常にむずかしい炭鉱なんです。こういうむずかしい炭鉱はわれわれしろうと、鉄道の運送屋にはこれを兼営することは非常に困難なんです。それでありますから餅屋は餅屋にまかせるということ。  それからもう少し急いでやるということは、境界線にぶつかっていて、早くきめて総合開発をやらないと、もうここを交代しなければならぬ、交代するということになると人間が余ってくる、従業員は非常に不安になるということがありますので、それで委員会では昨年中に手続を済ませろ、こういうことをいわれたのでありまして、私の任期云々というようなことはそれは問題外でありまして、私はなるべく従業員に一日も早く安定した職場で明るく仕事をしてもらいたいということを念頭といたしまして、委員会の指定された期日よりか少しおくれましたけれども、まあなるべく早く手続を進めたいと、こう考えて、一面従業員を説得すると同時に、他面入札の手続をずっと進めてきたような次第であります。どうぞその点は誤解のないように御了承をいただきたいと思います。

内村清次日本社会党

○内村清次君 この問題は非常に重要でございますから、これは将来当委員会でも明確にしなくちゃならない問題ですから、特に私はこの共同声明の内容の点を速記にも一つ明確につけておこうと思う、また各委員の方々にもはっきりしていただきたい。特に私が重要に考えるのは、運輸大臣が新たに任命されてここに列席しておられるから、運輸大臣はよくこの共同声明の内容を理解していただきたい。先ほどからの委員会の質疑答弁は、共同声明あるいはまた八百万トンあるいは千二百万トンとかいうような数字だけの断片的な問題が出ておっただけですから、はっきりしておりません。そこで私もこれは新聞に掲載された内容をここで朗読するわけですが、しかもこの新聞はこれはきょうの新聞に載ったものであります。特にまた労使関係から直接この問題が来たわけではない、あるいはまた当局からこういう資料として提出された問題でもございませんけれども、この内容は、権威あるところの朝日新聞ですから、内容の点においても偽わりがないと私は信じておりますから申し上げますが、この二十六日の朝から赤坂所長に組合との共同声明書を出すよう要求していたが、同日夜九時過ぎ、両者の意見が一致して次のような共同声明書を発表した。一は、「調査委員会は採炭可能炭量を約八百万トンと査定しているが、現地では、いままでの経過からみて約千二百万トンあるものと推定している。この数字は福岡通産局にも報告し了承をうけている」二は、「調査委員会が算定した志免鉱業所の三十三年度以降の出炭見通しは実態にそわない」これは第二ですよ。第三は、「困難ではあろうが、もし鉱区と資金の問題が解決すれば、国鉄志免の手による粕屋炭田の総合開発も可能である。」この三つの共同声明がすでになされたというこれは発表です。先ほどから総裁の答弁の中からいろいろ聞いてみますると、事前に赤坂所長はその内容の点にもあるいは声明書を発表するというようなこの二点に対しても、慎重な取扱いをとって、その責任者である十河総裁に電話をした、これは総裁自体がここで答弁されておりますから事実です。その際に、これも答弁の中の内容になっておる、総裁の内容になっておるのは、その声明を発表してもらうと困る。いいですか、だから声明書自体が困るのか、内容自体が付随しているから困るのか、私たちはその二つの点に対しての想像を、これは今後総裁からも答弁を求めますけれども、とにかくその内容の点は確かにあなた方の方にも電話で報告になったろうと思う、あるいは声明書を発表する自体の問題についても了解を求めにきたと思う。しかしそれでは困る、今まで主張しておったいわゆる青山調査委員会の、その現地も行かないところの数字だけの、この八百万トンのそれだけを、あなたは今日まで衆参の委員会を通じて、予算委員会でもいろいろ答弁をしておられるのですね。ところが本委員会は事が重大だから、いいですか、これは社会党もそれから自民党の方も、しかも委員長みずからが団を組織して調査しておる。こうやった慎重な取扱いで、調査団の方の報告は権威あるものですよ、権威あるものでなくちゃならない。これはすでに先ほど委員長がここで朗読した通りの調査報告が出ておる、議長の手元に出ておるのです。それにもかかわらず総裁の方はそれを発表してもらうと困る、こういうようなことで、身辺の危険があったとすれば、なおかつ、先ほど柴谷委員から特に言われるように、決死の状態で説得せよ、こうやった、そういうことを総裁は言われておるのであるか。それは国会に対する非常なあなたは誤まった考え方の一徹さを通しておられる証拠ですよ、その点は。この三つの点を見てごらんなさい。私たちが主張し、また現地の実際やっておるところの従業員や、あるいは所長たちが主張しておること自体が明らかになってきたじゃないですか。これをなおかつあなたの方の所信を曲げずにただ一徹に、青山委員会の主張を通していこうということは、あまり国会を軽視する問題ですよ、このことは。この点は十分一つ、あなたに反省の色がないとすれば、一体このてんまつをどうして処理していこうとするのですか。発表するなといったけれども発表したのです。これは所長は真実を言おうというので言ったに相違ない。どうお考えですか。どう処置していきますか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 国鉄に四十五万の職員がいますから、四十五万の職員がめいめいいろいろな意見、信念を持っておるでしょう。志免炭鉱についても志免炭鉱の職員の中にいろんな意見を持っている人がたくさんあると思います。違った意見を。しかしながらそれらの意見を検討した結果、ここに国鉄としての意見はこうだということをきめた以上は、これに反する声明を出すことは、私は不都合だと思うのです。だからそういう声明を出して、その声明を出してどうなるのです。いたずらに世間をまどわすだけじゃないですか。一たんきまったことは、いろいろな意見はあっても民主主義は各人にいろいろの意見を言わせることは民主主義ですけれども、しかしながらその意見を成規の手続きによって一たん決定した以上は、この決定に従うということは民主主義の原則じゃないですか。そうしなければ組織は動いていかないですよ、てんでんばらばらになって。だから私はそういう国鉄の方針と違う声明を発表するということはもってのほかだ、そういうことはやめてくれということを言ったのでありまして、これは私別に不都合も何にもないと思うのです。

内村清次日本社会党

○内村清次君 不都合がないということは、どういうことで不都合がないのですか。すでにこの声明の中にもありますように、この数字というものは福岡の通産局にも報告をして了承を受けておると、こう言っておる。しかも調査団の方でもやはり通産局も本省の方々がついていって、そしてその人も意見を聞いておるのですよ。これは通産局と運輸省とは炭鉱問題については関連したところの役所ですよ。それにもちゃんと通告をやっておるというのです、了承しておるというのですよ。これは総裁が知らないはずはないはずですよ、今まで。そうでしょう。その真実を発表するのだ、それをやっちゃ困る、これはあなたの考え方ですよ。あなたの考え方にこれはついていけないと言って声明を発表しておるのです、現地の人は。いいですか、真実を発表している人を、それは民主主義じゃからどうだこうだとあなたは言っておるのですが、それはあなたの独裁じゃないですか。もしもあなたの独裁に従わなかった……、確かに従っておらない。しかし、これは真実な人です。事実もうすでに役所にも了承を得ている過程には、あなた方にも今まで必ず、直接の上司ですから、話し合いをしておるのに違いないですよ。そういうことをやったことを真実に通産局にもやっておる。またこのたびもついにあなたの言うことも聞かずに発表しておるのだ。これこそりっぱな民主主義1じゃないか。あなたの言うことはどうも独裁じゃないか。そう思いませんか、あなたは。そうして、しかもあなたのお言葉の中には、発表してもらっては困るという言葉がある。困るというのは、この委員会をごまかそうという考え方ですよ。国民をごまかそうという考え方ですよ。そうでしょう。青山委員会が実際実地も調べておらないのを、ここはぎょうぎょうしく言って、そうしてしかも三十一年に勧告された問題を、今日大きな国鉄から分離されるか、あるいは家族を含めて三万三千二百人の死活問題であるから、あるいは世の疑惑をこうむったところのいろいろな廃山に対しては疑惑も付随される問題であるから、真剣にこの当委員会は取り組んで公正な立場からやっておる。そのために前運輸大臣も非常に慎重だった。私はこの点についてはあとでまた先ほどから、言っているように、新運輸大臣にも聞きますけれども、非常に慎重であった。それをあなたの方では最近になって、あなたの任期の切れるのが迫るにつれて、どうも強引にこの運輸大臣が出したところのこの内容にも沿わないところの強引さでやっている。民主的な段階を踏んでおらない。強引にとにかく任期切れを目途としてあなたの方では強引な立場でいろいろなことをやっておる。そういった方法がほんとうに民主主義かどうか。  しかも、私があなたに答弁をしてもらいたいことをしぼって申しますと、あなたが発表するなというのを発表したこの局長を一体どうするつもりか。この点を明確にして下さい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) その点はさっき申し上げましたように、組合がわれわれの思うように急速に納得してくれないから、私はしばらく双方の頭を冷して何すれば、感情をもう少し落ちつけてやればまたお互いに了解ができる、こう思っております。従って、入札の何も三十日というのを少し延ばしたらよかろう、ということを言っている次第であります。  それから通産局に報告云々ということは、これは八百万トンということができる前に通産省に報告をして、——通産省に報告するのが、ただ毎年施業案でこれだけ本年は掘りたいということを、それだけ了承してもらうためにつけたりにいろいろなことを報告するのでありまして、通産省はそれが荒唐無稽なもので地質上あり得ないとか何とかいうことならば、それは修正を命じますけれども、そうでなければ、ただ報告を受けっぱなしでいるということが今日までの実情であります。それゆえに通産省に報告をしたそれを了承済みであるということは、ただ通産省が報告を受けたというだけの意味ならばそれでけっこうですけれども、それは多少誤解を来たすおそれがありますから、念のためにそのことを申し上げておきたいと思います。

内村清次日本社会党

○内村清次君 この内容の三点はあなたのいろいろのお話しから聞いてみますると、どうもこれは明確でない。だからはっきり言って下さい。この内容というものはうそかどうか、うそかほんとうか、事実でないか事実であるかというその二つの問題を一つ言って下さい。内容は全部うそか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 八百万トンか千二百万トンか、どっちがうそか、どっちがほんとうかということは、それは皆さんが意見を戦わして検討して、そうして八百万トンにきめたのだから、八百万トンが至当だということが結論が出ておるのですから、私としては八百万トンが至当だというふうに見ざるを得ないということを申し上げておるのであります。

内村清次日本社会党

○内村清次君 ほかの二点を一つ言って下さい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 三十三年度以降の出炭量は実態に沿わないということでありますが、現に三十三年度は四十八万五千トン出炭するという計画を立てたのでありますから、その計画が年度当初から、どうもこれは無理だ、これはできないということになって五万トンか六万トンかとにかく減ると、さらに実際はそれよりずっと減ってきて四十万トンになったような次第であります。  それから第三は、隣接鉱区を買収してやれば総合開発ができると、これは技術的にできないことはないのでありまして、この問題も調査委員会で取り上げて十分検討されたのであります。しかしながらこれだけでは根本的の解決にならぬという結論になって、調査委員会ではそういうことは反対だということで、これは否決されたのでありまして、金があればという問題もありますが、これはたびたび国会でも質問がありまして、そういう金は政府の方では承認できないということでありますから、これもまた金の問題も問題にならぬ。この炭鉱は特に非常にむずかしい炭鉱でありまして、それが公団とか共同経営とかというふうな寄合世帯で、責任の不明確な、意思の統一の困難な業態では絶対にこれはできないというのが業界の通説であります。私にはよくわかりませんが、私は業界の権威者が揃ってそういうふうに申しますから、私はそれを信用いたしておる次第であります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 関連。十河総裁の先ほどからの答弁を聞いておって、あなたは青山調査委員会の調査が絶対不可欠のものである、こういう答弁ですよ。それで国会の少くとも私どもの参議院の運輸委員会で大蔵委員長を初めとして、三人の調査委員が出かけて、その報告をして議論のあと、調査委員会の報告とあなたの答弁とは議論のあるところだ、それに対してもあなたはこれだけのいわゆる年数がかかり、あるいは毎月この委員会があるたびこれだけの議論があるのを、それでも調査をするというお考えはないのですか。つまり国鉄当局が今までの答弁の中におけるのは、青山調査委員会は紙上プランである、これは現地は一つも調査をしておらぬ、ただし田口君は委員になる前に幾度も行っておる専門家である、こういうことなんだ。しかしその後やはり新しく発見されたところもある、これは承知をしておるということは答弁はされておる。答弁はされておるけれども、これだけの大きな議論になっておるのをあなたは現地の調査をするという考えは持っておらないのですか、どうなんですか、その点の答弁をして下さい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) そういう問題もありますから、私は措名競争のメンバーである三社に現地を調査してみてもらおう、つまり私たちが行ってみたのではちんぷんかんぷんわからないのです。わからないから専門家に実地を見てもらおうということで炭鉱へ行ってもらったんですけれども、不幸にして従業員が視察を承認しないという事態が起って見られなくなっているわけです。それでありますから、私はこれを仕方ないからしばらく延ばすのほかないだろう、こう考えておるということをさっきから申し上げているわけです。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 私の言っているのは、あなたが売りたいと思うその買い主に調査をやってもらいたい、そんなばかなことを言っているんじゃないんですよ。青山調査委員会というものが実際に現地を調査しないで、いわゆる埋蔵量について実収率とか安全率というものを見て、しかも現地の者を呼んで修正をしたということなんです。これをあなた毎度答弁しているじゃありませんか、修正した。しかし現地の人たちの言うのは共同声明にもあるし、私どものこの運輸委員会のいわゆる調査委員が行って報告を受けたことについてもあなたの答弁とは違う、これを言っているんだ。従って青山調査委員会がそれまでのいわゆる批判を受けるなら青山調査委員会自体が調査をするか、その調査委員会を信頼されぬなら、なぜそれを変えてほかの者に調査をさせるというようなお考えが立たないのか。あなたが売ろうと思っているところの三菱あるいは三井という買手に調査をしてくれと、そんなばかな話があるか何を言っているんだ、そんなふざけた答弁があるか。国会の調査委員が出張をして調査をしてきて、それであなたの方の意見と食い違うならそれを国民の皆さんに理解をしてもらう、少くとも国会は、われわれ国会議員は国民の信頼を得て出てきているんだ、そんなふざけた答弁があるか。なぜそのことを、調査委員会が紙上プランでやったんだがそれで信頼ができないなら、それでは今一度私の国鉄の方でも信頼をされるように調査をやりましょうというような答弁ができないのか、買手ばかりを相手にして買手に調査をして下さい、買手にすればどういう結果になるか、そういう不公平なやり方があるか。今までの答弁を聞いていると、ただ自分の思っておることを押し通そうという一つの意向にすぎないじゃないか。総裁はこの際に国会におけるわれわれ国会議員の言うことを一体真に受けて、そうしてあなたは、第三者にそれを聞かれても正しい答弁ができるようなやはり考え方を持たなければいけないんじゃないか、公共企業体の総裁じゃないか。何も特定の三菱、三井、住友に売らなければならぬ、買ってもらわなければならぬということじゃない、どこにそういうことをきめたんだ、三菱に売らなければいかぬとか三井に売らなければいかぬと、そんなことはありゃしない。そういうことをいつまでも強弁するということでこの委員会が納得できるか。運輸委員会でも総裁はもっと親切に国民の誤解を受けないように、たとえば今までの調査委員会がそういう結論を出したからといったところで、それが参議院の運輸委員会の調査報告に基けば意見が違う、現地の所長の報告に基けば意見が違う、それではいかぬから、それじゃ私ももっと慎重に調査を進めて実際の結論を出してみたい、こういうような大乗的な立場に立てぬのか、総裁の真意を私は伺いたいんですね。総裁が、あなたがあくまでも、もう昨年から調査委員会がやったんだから、現地を見なくてもとにかくわれわれは委員の人たちの顔ぶれでそこで修正をしたことが正しいんであって、現地の模様がどうあろうと、どういう変更があろうと、どういう事態が起っておっても、それは私の知ったことじゃない、調査委員会の決定通りだ、こういうふうなあなたの答弁なんです。そういうことでゆきますか。国会の少くとも審議の中におけるその報告はやはり真剣に耳を傾けて、そうしてもし国会の報告を受けたことでも、それは私ども専門的な立場で見て、あるいは調査委員会になお十分に調査をしてもらおうというくらいのあなたの答弁ができないんですか。十河総裁がそれくらいの答弁ができないということではそれじゃかえっておかしいじゃないか。どうも総裁は三菱に払い下げをしたいのだろう、買ってもらいたいのだろう、やはりこういうように逆に疑惑を受けることになるのじゃないですか。買ってもらう人にあなたの方で調査をして下さいといえば、買いたいから適当な調査をするのが当りまえだ。こういわれたって答弁ができないじゃないですか。なぜ公正な立場の調査委員会というものを特に持っておるか調査委員会というものを人は信頼するのですよ。その調査委員会がもしあなたの気に食わないならば、調査委員会を新たに作ることですよ。そうして国民の正しい批判を受けることですよ。そういうことでなくて、あなたの先ほど言うところの民主主義もへったくれもない、そんな民主主義はない。そんなことで、それは内村君の言う通りです。全くあなたの強がりですよ。そんなことで国鉄の運営ができますか。もっと信頼される国鉄総裁という立場でやはり第三者の言うことも聞いて、そうして誤解のないようにしてもらいたい、というのがあなたのとるべき態度じゃないですか。私もがまんをしておったが、あまりにもそういう答弁にはもうがまんができない。われわれは少くとも自慢じゃないですけれども、国会議員、国民の選出で出てきておるのですよ。そういうことについてはここの委員はみんなそうですよ。だれ一人としてそんな答弁をされて、強弁されてそのまま、はいそうですかと聞いていられないですよ。国会の権威ということをあなた方は考えて下さいよ。だから参議院の運輸委員会が、運輸委員長初めこの委員会の代表として調査委員が行ってその報告を受けたことを、どうも私どもには納得できませんとあなたがこう言うならば、これだけの報告機関もあるのだし、それだけのことをやっているのだしそれをちゃんと理解ができるようにあなたが調査をした結果を報告したらどうですか。今までの通り一ぺん調査委員会で修正をしました、いわゆる実収率と安全率を掛けて、その上に現地のものを呼んで修正をしたものが八百万トンですよ、あなたははっきり言っている。これに変りはない。ただそれは机上のプランじゃないですか。現地で見たのはそのじゃない。違うのでしょう。こう言っているのです。そういう国民に対する疑惑を持たせないようにだれが聞いてもはあなるほど国鉄十河総裁は正しいのだ、あるいはそのことはだれが聞いてもそれでよかったという答弁でなくちゃいけない。そういう点を少しあなたは冷静に考えて御意見を聞かして下さいよ。私は今のような答弁ではこれは了承できませんね。十河総裁の答弁を聞きたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 今何か一徹強情に自分の趣旨を通そうとしておるというふうな話がありましたが、私はそういう意思はありません。それでさっきお話のように第三者の専門家の……これは地下何百尺という下にあるのですから、なかなか普通の人が行ったってわからないのですよ、それ故に専門家の、ことに九州の事情に詳しい権威者にそろって委員会に入ってもらって、まあそれでその主査の田口委員のごときは三十数回あそこを調べておる。非常によく知っておる。天日委員も鉱害賠償の責任者でありまして、絶えずあそこを調査して知っておる。そういう人が日々刻々変化する状態を、現地の志免炭鉱の技術者を呼んで、こういうふうに進んできたこういう状態になっておりますということを数字で、図面でしさいに検討した結果、こういう結論が出たのでありますから、その結論を私は信頼しているのであって、私が私の意見を通しているのでも何でもないのです。私の意見というものは、最初に申し上げましたように、炭鉱会社の社長、ロボット社長でさっぱりわからない、だから、私はかぶとを脱いで皆さんの意見を聞いて、権威者の意見に従って事を進めておるのでありますということを申し上げておるので、何も私は、自分はこう思ったからそれを通すために意地をはっているのだというようなことは少しもありませんから、その点はどうぞ御了承を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の、総裁がそういう自分が意地をはってないというのであれば、なぜ調査委員会がこれだけやはり議論になっているものを、現地を調査をして、そしてやってもらうというぐらいまであなたは誠意を示さないのですか。あなたが言っているのは、さっきから何回も言っている、私も答弁をしてもらったのだから、この運輸委員会の議事録にはっきり残っている。それを言っている私どもの運輸委員会でもやったのだ。それから田口君もどうやっておるか知らないけれども、それは委員になる前の話で、そういうことをあなたの方から説明をされているわけで、しかし今日のこの事件になって問題になっておるのに調査をしないで、ただいわゆる机上的なプランを作ったところで、それだけでは修正をしたといったところで理論的に合わぬじゃないか。もっと現地の意見も聞いて、見てもらったらどうか、現地を調べたらどうか、こういう国民に公正な立場で判断ができるような、そういう発表の仕方があるのじゃないか。それをやらないで、あくまでも調査委員会の結論が、私どもは専門家じゃないけれども、調査委員会は専門家だから、その調査委員会のメンバーによって出された答えは正しいと思います。こう言っておる。それじゃさっきから言っておる通り、これだけ大きな問題になって、しかも現地に行った者、あるいは現地の管理しておる者、そういう人たちの意見を考えた場合に、総裁が三菱に売りたい、三菱に今度は調べてくれ、こういうことをいったら、それはもう誤解を生むだけじゃないか、こういうことを私は言っているのです。あなたはそういうような考え方に立ってやる考えがあるのかないのか。あなたは今三十日の問題を少し冷静に期間を延ばそうといったけれども、現実に調査をしなくてわかりますか。これだけの議論が出ているのを、それだけのことをやる気があるのかないのか、こう聞いているのですよ、いかがですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 今日までもたびたびそういう話が出たのでありますけれども、今まで申し上げましたように、主査もその他の方もよく知っておられるからだから現地の日々仕事をしておる技術者の意見報告を聞いてやることが一番いい。ちょっと行ってみるよりか、毎日仕事をしておる人ですから、そういう人の意見を聞いてやるのがいいということで今日までやってきたのでありまして、また今日までの労働組合に対しても、私はそういうことのできるようになごやかな空気で私は組合員の将来を思うから、だからこういうふうにしようじゃないかということで、組合員がそういうような気になってくれるならばそういう調査も簡単にできるのですね。ところがそういうふうな状態に今日までなっていないために、そういうことができないで今日に至ったのでありまして、だから、今申し上げまするように、まあ少し冷静になればまたそういう調査もできるようになるかと思いますが、今のところはちょっと組合員がスクラムを組んで調査を一切させないというふうな状態では、ちょっとそれができかねるかと思います。だからそういうふうな、まあ今後の事態を見て、その上でよく考えたいと思います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 最初は騎虎の勢いだったがだんだん変ってきたようなので、だいぶ模様がよくなったので、少しおだやかにお尋ねをいたしたいと思います。国会に出られて議員からつるし上げられたので心にないことを申し上げたなんて答弁されたら困りますから、おだやかに伺いたいと思います。  今総裁がおっしゃいましたように、私はがんこだから言い出したらきかないで強行しておる、こういうふうに言われておるけれども、決してそうではない、こういう御答弁がありました。確かにその通り、あなたはがんこで言い出したらきかないというのが風評になっておりますから、だからこれはやはり思いとどまってしばらく静観をされて、そういうことはおれはなかったんだということを一つ国民の皆さんに示していただいた上で、あらためていろいろな角度から検討された方がいいじゃないかとこう思うのですが、総裁この点いかがですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) たびたび私ががんこだとか一徹だとかということをおっしゃいますが、私自身は私くらい人の意見を聞く人はないと思っている。今日まで私はしばしば国鉄の問題についてもあるいはその他の問題についても、各方面にいろいろ投書もいたしました。しかし一回も返事をもらったことはないのです。私は私が就任以後、国民の声に対してはことごとくこれに答えております。この点はもう少し研究しろ、この点はこう言ってお断わりしろ、この点はごもっともだからこういうふうにいたしますと言ってやれ——ことごとく私は答えております。一体そういう民主的な経営をやっておる者をがんこと言うのはおかしい。(笑声)私は白を白と言い、黒を黒と言うのががんこという意味ならば、私は甘んじて受けますけれども、そうでなければ私は断じてこれは受けることはできないと思うのです。その点は御承知を願いたいと思います。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 私のように知っておる者は総裁はがんこだとは思っていない。(笑声)ところが世間があなたはがんこだと言っておるから、私はその誤解を——誤解と言いますけれども、誤解を解くために時期を置かれたらいい。私はあなたほど人の意見を聞く人はないと思っております。ですから私の意見も聞いて下さい。私は総裁が国鉄のためをのみ思っておることは承知しておる。あなたが浪人——浪人と言っては語弊があるかもしれませんけれども、総裁になられる以前に京浜でお通いになっておるときに、いろいろこまかい問題を御心配なさって——当時私は国鉄におったときに、あなたのお手紙を見た。全くあなたが誠心誠意国鉄のことをお考えになっておるということは、私どもあなたが総裁になる人だとは夢にも思わなかった、だから投書を見て、あなたの投書が山と机の上に置かれているのを私は見たのですが、それを見て答えを出しておった人はないと思います。国鉄の幹部は、当時はあなたが総裁になられる人だとはだれも思わぬものですから。どこどこの駅のといが落ちておるから、あれは危険があるから取り除きなさいというようなこまかいことが投書されておることを知っておる。知っておるだけに、私は世間がそういう誤解を持っておることはあなたにとってもよくないことだから、しばらくその誤解を解くための時期を置きなさい、こう言っておる。だから少数意見であっても民主的にお聞きなさい。  そこで私は重点的に一番お考えいただきたいことは、あなたの信念をもってやられることはけっこうだけれども、今の情勢の中であなたと意見の相違があるなんといって永野運輸大臣がやめられたというようなことが、新聞に出ておることもやはり誤解の一つの種になっておると思う。だからそういう点も一つ配慮して、そうしてきょうやあすに強行するというのではなくて、今赤坂所長が最後の段階において正直な御意見を吐かれたことも、これは少数意見であっても尊重して再調査をするくらいの心がまえが必要ではないかと、こう思う。そういうことも一つ再考せられまして国鉄幹部が再検討する、再調査をする、しかる上に立ってこの問題については最終的な結論を出すという程度がやはり一番いいのじゃないか、こういうふうに思うのですが、この意見をお取り入れなさいますかどうか、一つ御心境を伺いたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) まあ私としてはしばらく情勢を見て、静かに検討したいと思っております。

市川房枝第十七控室

○市川房枝君 志免炭鉱の問題は前にこの委員会で青山委員長からお話を伺いました。で、そのときに私質問を申し上げたんですが、私は志免炭鉱が黒字なんだ、もうかっておる、それならば何も払い下げる必要はないじゃないか、結局国民の財産なんですから、国民が納得した上でないとそういう処分はしない方がいいじゃないか、ということを実は申し上げたことを記憶しております。その後しかしだんだん進みまして払い下げることに決定をされ、しかも払い下げの期日ですかなんかもおきめになっておるようなんですけれども、きょう問題になっておる埋蔵量が青山委員会は八百万トン、ところがこの委員会の委員の方々が調査においでになりましたときには、約千二百万トンくらいあるという現地から意見を聞いて判断をして、そんな報告を私ども伺っておる。それからつい最近今問題になっておりますように赤坂所長が——つるし上げになったかどうかは知りませんが、千二百万トンとおっしゃった。八百万トンと千二百万トンではあまりに違い過ぎる、三分の一と言いますか多くなるわけです。そうすると私非常にしろうと考えなんですけれども、三井ですか住友ですか、お払い下げになるときに、その値段の額が八百万トンという見当ならば相当安くなるし、千二百万トンということになると相当高くなるのじゃないか。その差額、結局損をするのは国民だ国民の税金で炭鉱を買い経営をしてきた。その志免炭鉱が非常に損害をこうむるのじゃないか。こういう疑惑が国民の中に起っておるのじゃないか。ですから実際のところ八百万トンになるのか、千二百万トンになるのか総裁もはっきりしないとおっしゃっておりますし、いわんや私なんかよくわからないのでありますけれども、しかしそういうふうにとにかく意見の違いが出ておる。総裁は青山委員会を非常に御信用になってそうしてその結果を正しいとしておいでになるようですが、あるいはそうなのかもしれないのですけれども、少くとも国民の側から言えば私はやはりちょっと納得いかない。何もそんなに急いで処分をなさる必要もないでしょうから、先ほどから御意見も出ておりますけれども、もう少しはっきりと調査をしてもらって、そうして国民が納得すると言いましょうか、なるほどそれぐらいしかないのか、という上で処分をなさるべきじゃないかと思うのですが、総裁が非常にがんこだという話が出ておりますが、これは私はほんとうに国民の側からそういう感じを持つということを、総裁いかがですか、お考えになりませんでしょうか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私も全く同感です。国民はそういう疑惑を持つだろう、それゆえに赤坂所長ともあるべきものは軽々しくそういう声明をすべきものじゃない。というのは国民に誤解を与えるおそれがあるからであります。だからそういう声明を軽々しくすべきものじゃないということを私は考えた。だから赤坂所長にそういうことを言ったのですけれども、先刻来申し上げるように、非常に切迫した深刻な状態にあるから自分の責任でこうやったと言うのですから、これはやったものはしようがない。なぜ急いで処分をしなければならぬかということは、さっきから申し上げておるように、境界線にもうぶつかりそうになってきておる。この境界線にぶつかったときに、これから先に隣接鉱区に掘り続けていけばいくように手配をしておかないと、続けて掘れないのです。だから早く手配をしないと続けて掘れない。続けて掘れないというとここに従事しておる——五百人か千五百人か知りませんが相当人が余ってくる。この人を何とか処分しなければならぬという問題が起ってくるそこで私はたびたび申し上げるように、従業員の職場を安定させたい、安定した職場でせっかく合理化をやってある程度成績を上げてくれたのですから、だからそういう従業員に不安な気持を持たしちゃいかぬ。そう考えましたから、これを早く処置をして総合開発を早くやれるようにしたい、こういうことを考えておる次第でありまして、別に何も私の任期がどうだから急ぐというわけじゃないのでありまして、調査委員会の昨年年末まで手続を完了するようにするがいいという答申もそういう趣旨からきておるのであります。これは全く今境界線にぶつかって、もしこれが後退するようになれば残っておる何百万トンかの石炭がもう掘れなくなる。これこそ国民の財産をなくすることになる。それでは国民に対して申しわけがないと、こう考えますから、私はなるべく早くこれを片づけてしまいたい、こう念願しておる次第であります。

市川房枝第十七控室

○市川房枝君 まあ働いておる方たちのことを心配して下さることは大へんけっこうだし、当然なことなんですが、ただ私は、埋蔵量の認定の問題がこの委員会でも千二百万トンというように報告されておるのですが、その所長が、所長もそうおっしゃっておるので、所長がそういうことを言ってくれたから、誤解を増すので非常に困るのだとおっしゃいますし、まあ事実所長のおっしゃったことは、まあ割合に国民からいえば、信用されると思うのですけれども、それがまあつるし上げ云云といいますか、そういうことでいっちゃったのだ。まあそこのところは実際私にはよくわからないのですけれども、ただいかなる理由がありとすれ、所長がはっきりとそう言ったことは、私はやはりつるし上げたからといって、これを無視するわけにはいかないので、国民の側からいけば、やはりそのぐらいあるのかという感じを持ちますから、やはり何とか国民が納得するように埋蔵量の点を、もう一ぺんといいいましょうか、何らかの手段を講じていただいて、そうでないと、何だか少し変な気がするのではないかと思いますので、重ねて申し上げます。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) これは私も初めに誤解しておったのですが、理論埋蔵量というものはちゃんとそろばんではじき出されるのです。ボーリングをしてここはどれだけの厚さがある、これがどこまで続いておるからこれだけある。ところが実際石炭を掘っていく際には、安全率とか実収率とかいうものをかけなければならん。それを五〇%かけるか七〇%かけるか八〇%かけるかということによって、そこに開きが出てくるのであります。この調査委員会と志免炭鉱の技術者と寄って相談をして出した八百万トンという結論は、九州炭鉱の他の例を見、特にこの地方の、志免のあの地方の炭鉱の実際の実情を見て、これはこれだけの安全率をかけるのが至当だ、これだけの実収率をかけるのが至当だということがきまって、それではじき出したのが八百万トンなのです。実際八百万トンとれるか、あるいはそれよりよけいとれるか、あるいはそれより少くしかとれぬか、それはわかりませんが、今日、私どもが信頼し得る数字はちょっとまあそのほかにないと思うのです。その地方の実情、実際その地方で最近の実例から見て、これは、安全率は何十パーセントがいい、実収率は何十パーセントがいいということを皆さん専門家が、ことにこの地方の事情に詳しい方々が寄って結論を出してくれたのですから、私としては今日はそれを信憑するのほかはない。これは何度見に行きましても、その安全率、その実収率というものは、これはちょっとはじき出すわけにはいかないのですから、それゆえに私は今のところそういうふうに信じて動いてきた、仕事をやってきたということを申し上げておるのであります。

江藤智自由民主党

○江藤智君 もう各委員がいろいろと御意見を吐かれたので重複するようですが、まあ今非常にここで埋蔵量といいますか、埋蔵量というよりもまあとれる石炭が八百万トンか千二百万トンかというようなことが非常に問題になった。で、まあ私自身は現在の段階では八百万トンを信頼せざるを得ない、信頼するのが妥当だとこう考えております、実際は。当委員会が千二百万トンというような、何か委員会において報告を出したと言いますが、それは報告書であって、現地の意向を聞いた正直な報告なんであって、これは現地の意向にほかならないのだ、当委員会の意向ではないのですね。当委員会で千二百万トン出たと、こういうふうに言っていたわけでは一つもない。こういう点は一つ誤解のないように。だから現地調査を一つもせんじゃないかというお話があったのですが、私も炭鉱屋ではないのですけれども、私も長い間技術屋でやっていたんで、そのセンスから言えば、必ずしもこういう問題を、現地に行かないからというのは、これは社会的なものは別です。政治的な問題は別ですけれども、現地に打ちそろって行かないから不見識だということについても、私は賛成はできないのです。こういうような問題については、十分な経験を踏み、そういうような知識を長年養っておる人らが寄って、そうしてどの点が妥当かということをきめれば、それでよい問題であって、何も現地を見ないから、見るからということがそれほど大事じゃない。まあ社会の人心に与える影響はこれは別ですよ。そういうような意味で私は八百万トンととにかく非常な専門屋が集まって出されたならば、これはこれによらざるを得ん。どっかにきめなければいけないのであって、これはガソリンの消費量のときだって大へんなんであって、いろいろな面から検討した結果、やはり専門的に見て最後はきめなければならないのであって、これはきめるのは総裁の仕事でありましょうが、そのときの諮問機関では青山委員会というような専門屋が集ってきめられたのですから、その数量について私はあまりここでとやかく言ったってこれはしようがない。われわれが希望することはそれ以上に突っ込むならば、やはりもう一ぺん青山委員に来てもらって、現地の技術者も来てもらって、そうしてその基礎的資料を、わかるかわからないかしらんけれども、説明してもらうよりしょうがない。しかしそれをしてもらったところで、われわれはしろうとなんだから、それを果して正確に判断できるかどうか、これは疑問ですが、これはしょうがないと思うのです。ことにその委員会には、現地の技術者が入らないで、青山委員会が報告を出したりすると、これはやはりいかんと思うのです。やはり一番身近かに仕事をしておる人の、技術者の意見は尊重すべきものであるのですが、これもたびたび技術者が来て、やはり意見は出しておるでしょう。おそらく千二百万トンを出したかもしれないが、しかし専門屋の間では、結局安全率とか実収率とかというものは、この辺が妥当だというので、一応その説には賛成したから、こういう意見が出たんじゃないか。しかしながらその賛成の度合いが、心底から賛成は、あるいはしなかったかもしれない。ですからして当委員会からの派遣の人が行ったような場合には、やはり志免鉱業所の事業所としては、千二百万トンくらいあるという気持があるから、おそらくこれは言ったんではないかと私は推量をするわけです。しかし問題は、これは払い下げ価格、あるいはいろいろ重大な基礎にもなる問題であって、しかもこれは圧力が加わったということも考えられるけれども、一応現地の責任ある所長が千二百万トンというようなことを世間に発表したわけなんでありますから、そうならば、やはり青山委員会ではこういうふうに判断をした。それから現地の方ではこういうふうに計数を判断したからこうなるんだ。こういうような事柄をできるだけ早く青山委員会ともよく御相談になって、国民に少くとも納得するような処置だけはとっていただかないと、ここの人は、総裁のただいまの御説明であるいは私は納得したつもりですが、納得されぬ方もあるかもしらんが、ともかくここの委員会ではまあいずれにしてもだいぶわかってくれると思いますけれども、しかしやはり払い下げということになると、これはすぐ今の時勢では利権という面もからまってくるおそれがなきにしもあらずですから、やはり八百万トンというのが妥当なんだというのをもう一度一つできるだけ周知できるような方法をとっていただきたい。そうしないと予測しないようないろいろな議論がまた出て来て、払い下げ問題というような問題がかえってそのために混乱に陥るようなことがあっても、私としては、まずいんじゃないか、かように考えるんで、一つ、八百万トンというのはやっぱり妥当なんだ一これだということはだれも言えないんですから、妥当なんだということを、一つ国鉄当局としてはできるだけ早い機会にはっきりさせる処置を講じていただきたい、かように考えるのでございますが、総裁、いかがでございますか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) さっきも申し上げましたように、青山委員会でも一度現地を見たいという意見が出たのでありますけれども、さっきこれも申し上げましたように、現地の従業員の組合が、とにかく払い下げに反対だというんで、調査させないというふうなあれがあって、そうして行くことができなかった。だから、さっきも申し上げましたように、しばらく、まあ一日か二日様子を見ておれば、幾らか感情も落ちついて冷静になることもあるかもしらぬ。そういうときに、さらにいま一度青山委員会に一つ相談して、現地を見てもらおう——現地を見てもらってももらわなくても、青山委員会としては結論は同じだというかもしれませんけれども、皆さんそうおっしゃるんですから、私ども、そういうことをやりたいと思うんですが、しかしながら、今申し上げるように、現地の実情が、払い下げ反対だ、一歩も構内へ入れないんだ、こういう状態があっては、いかんともすることができないのであります。今日までもたびたびそういう問題が出たにかかわらず、できなかったのはそういう次第であります。また、できなくとも、これらの専門家は、さっき申し上げるように、委員会成立以前にはもうたびたび見ておって、実情をよく知っておって、しかも、現地で毎日仕事をしておる技術者からつまびらかにその後の報告を聞いております。私は、その点において何ら間違いがない、これは信頼するに足ると思っておるのでありますけれども、さっきこちらからもお話の出ましたように、なにがありますから、まあ少し冷静になって——それは見られるなら私は見せたいと思うのですけれども、見られるか見られないか、現地の労働組合の態度、意向がどうきまるか、ということはわかりませんから、ここで現地をもう一度調査するということを、今お約束いたしかねる次第であります。

江藤智自由民主党

○江藤智君 そこで、先ほど内村委員から、今度の声明が非常に重大だと、こう言われるんですが、私は、今の第一点の埋蔵量については、ただいま申し上げた通り、これはそういうふうに混乱しておれば、一度はっきりしてもらう必要がある。第二点の、通産省に報告してあるという問題については私は大して重要に思っていない、これは報告なんですから。第三点においては、これはもう困難なりとも、金があれば総合開発を国鉄ができぬこともない。これは当然のことなんです。ただ、そういうことが、国鉄としては、今の政府出資といいますか、そういう投融資の面からいき、あるいは国鉄の業務の運営の面、専門の面からいって、そういうものが不得策だから払い下げようと、こう言っているんだから、もう第三点なんかは、私は、実際ほんとうに問題でない、こう考えている、実際問題として。でも、問題は、とにかくこういう問題になったならば、労使ともに冷静に、埋蔵量を調べるんだったならば調べてくれ、おれの方はこれだけの自信があるんだから、一つ出る所で大いに検討しようじゃないか、あるいは労働問題についてはこういう点が非常に不安だからして、こういう点の処置をとってくれ——その結果、とれなかったならば、それはもう払い下げちゃ困るということも言えるでしょうが、今のように、つるし上げするというような行き方でいっておったら、これはいつまでも対立は解ないし、あるいは、もう一方的に強行ずるというようなことも、まあ望ましくないけれども、起らぬとも限らない。ですから、私としては、やっぱり現地の方に非常にインフルエンスの多い国民の代表の方々もおられるので、そこのところはもう少し、総裁がやっぱり話し合いをすればわかってくれるという気持でやっておられるのだから、それを受け入れるようなふうに、一つ円満にこの問題を解決していただくように、これは要望を申し上げて私の質問を終ります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 今の江藤君の言うことも、結論的にいけば、国民の疑惑を受けないような方法をとれと、この一点は、私ども社会党の委員もみな指摘しているところ。そこで、私は、前段に十河総裁が答えた、労働組合の人がじゃまをしたとか、はいれないとか、こういうことを言うことは、私はかなり詭弁だと思うんです。ということは、どういうことかといえば、私どものこの報告書にある通り、大倉委員長を団長として参議院の委員が現地の調査に行っているわけです。これは国会議員が行っているわけです、現実に。その報告書なんだ。だから、青山調査委員が調査をするといえば、調査ができると思う。今までは調査をしておらぬ。おらぬから、たとえば、江藤君は八百万トンというところがいいと言うかもしれない。それから今度は、現地の人は千二百万トンがいいと言うかもしれない。いずれにしても、やっぱり調査をして、結論的には、国民に疑惑を持たれないようにしろということは、委員会のだれでも考えている通りです。市川君にしてもその通りです。そこで、私は、第三者のそういうあれの調査委員会が今まで調べておらなかったならば、そこでやっぱり理論的にも、正しく、その調査をした結果を報告を求める、こういうことは、やっぱり今日の段階において必要である。  それから、少くとも次の点で——労働問題の点を総裁が触れたけれども、十河総裁は何か勘違いをしておるんじゃないですか——あなたは。労働組合の人が私は現地の調査に行ったわけじゃないからわからぬですけれども、うちの参議院の運輸委員会の委員長と理事、委員が現地に行ったときには、組合の人までが、こういう状態であるということをずっと述べておりますね。この報告書に載っておる。だから、組合の人は、調査をされちゃ困るとか、聞いちゃ困るとかいうことは、一つも言っていない。これはちゃんと明らかにその報告が出ています。そこで、そういうふうな組合の人が協力をしておる——むしろ、協力をしておると私は聞いておるのです、調査については。だから、衆参両院の運輸委員会がやってくれ——喜んでやってもらう、こういうようなことに結論が出ている。そこで、むしろ、今あなたが心配されておるのは、あなたみずからが種をまいておるのだと私は思う。ということは、団体交渉をしようとか、あるいは話し合いをしようとか、いろいろなことを言っておるようですが、あなたは、それができないようにしているんじゃないですか。組合が話をするというのにあなた、していますか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 数回、団体交渉を申し込んでおりますけれども、組合は払い下げに絶対反対だというので、団体交渉に応じないので、どうすることもできないのです。団体交渉ができれば、青山委員会の人も行くから、それに協力してもらいたいという話ができるんですけれども、それを、払い下げ絶対反対というので、どうしても応じないんです。だから、青山委員会でもそういう話が出ましたけれども、それを実行することができなくて、それで実行しなくとも、現地の技術者に来てもらって話を聞けば、前にたびたび行っておるからわかるということで、あの結論が出たのであります。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 総裁、私の聞いておるのは、組合側から団体交渉を申し入れをしたというのです。組合から団体交渉の申し入れをしたけれども、あなたの方で受けなかった、こういう話だ。どうなんですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) こちらから団体交渉を申し込んだのです。たびたび申し込みましたけれども、組合側は応じないのです。(笑声)

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 そうすると、十河総裁、あなたがそういうふうに、団体交渉をやる、こういうことで、志免鉱業所の組合にあなたが話をしたなら——私が聞いたのは、団体交渉を当局に申し入れたけれども、当局は応じない、こう言っておったが、あなたの言う答弁を私は信用しますよ、すぐやっていただきたい。これは委員会でもってあなたが答弁されたのだから、そうしましょう。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) ただいま、組合の方から団体交渉を申し入れたというお言葉でございましたが、国鉄労組として、この払い下げの問題について団体交渉をしようということを申し入れをなさったことはございませんです。ただ、今言われましたのは、たぶん、これは私の想像でございますが、現地の志免の支部で先般配置転換の問題等が出ました際に、そのことについて団体交渉しようということを現地の方で言われたことはございました。それに対して、当局側としては、当局側も団体交渉は望んでおるのだけれども、ただ、現地の志免の支部の役員は先般解雇処分を受けておるので、適法な代表者を欠いた姿であるから、適法な代表者を選んで、団体交渉ができるような姿にして、すみやかに団体交渉をするようにしてほしいということを当局の方は申しております。そういう事実はございますが、国鉄労組の方から志免の払い下げに伴う問題について団体交渉をしようという申し込みを受けたことはございません。それで、国鉄の当局側から団体交渉を申し入れた一番最初は、昨年の七月の二十四日に文書をもって申し入れをいたしておりまするし、本年の一月十日にも書面で申し入れをいたしております。その後、二月二十七日にも重ねて書面の申し入れをし、四月の三日並びに四月二十日、これは口頭でございますけれども団体交渉の申し入れをいたしております。それに対して、遺憾ながら今まで交渉に応じてもらえないというのが今日の状況でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 昨年の何月からか団体交渉を申し込んでおるけれども、応じないというのだな。それ以外、団体交渉というのは一回もやっておりませんか。そのほかの問題でも何でも、一回もやっておりませんか。その点ちょっとお聞かせ願いたい。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 志免の払い下げ問題以外には団体交渉はやっております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 そういう珍答弁はやめなさいよ。団体交渉というのは、団体交渉の場に臨んだ時に、志免の問題なら志免の問題をやろうといって出せば、新規に話をすれば話し合いになるんですよ。志免の問題は別になんてやっておるから、そういうことになる。それじゃあ総裁が何回団体交渉に出席されておるか、それを一つ明らかにしてもらいたい。総裁が何回団体交渉にお出ましになっておられますか、その回数を一つお聞かせ願いたい。

吾孫子豊日本国有鉄道常務理事

○説明員(吾孫子豊君) 総裁は、組合側の幹部と話し合いはしておられますが、いわゆる形式的な団交というような際の席には、これは総裁交渉委員ということにはなっておりませんので、公労法による団体交渉は交渉委員がやることになっておりまするので、そういう意味の交渉には総裁は出られないことになっております。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 それは公式論ですよ。あなたは、国鉄の総裁——最高幹部に組合の方からお会いしたいと思ったって、団体交渉に一ぺんも出て来ないという事実がある。だから、そういうことは言わない方がいい。昨年から申し込んだけれども今日まで一回も団体交渉をしないといっても、その他の懸案事項はどんどん円満にやってきているのですよ。そういうことを、あなたが、組合側が団体交渉に応じないかのようにアッピールしょうといったってだめなんだ。そういうこと自体が、この問題を解決するに当っていい効果をもたらしておりますか。もっとほんとうに真剣にやろうとするのだったら、頭を切りかえて、ほんとうにひざを突き合せて話し合いをしてごらんなさい、できないということはない。それをあなた方は、志免の問題を、運輸大臣が、職員との間で円満なる話し合いをつけなさいと言っているのだし、それをわずかの闘争をやったからといって首を切って、それで円満にできるわけはない、そういうへたなことをやっておって。運輸大臣が分離に承認を与えるときにちゃんと条件として入っている、それを首を切って、そういうことで、今円満に話し合いをやっておりますと言ったって、そんなことを言ったって、円満に話し合いのできるはずはない。監督官庁である運輸大臣、監督者である運輸大臣がきめたことですよ、それを守らないで、いかに詭弁を弄したってだめなんだ。人間というのはほんとうに誠意をもって話し合いを続けていけば、いかに頑迷な者でも納得させることができる。私は、先ほども言ったように、十河総裁に言ったじゃないか、私は信頼している、頑固さは持っていないと言っている。当面しばらく時期を置こうと総裁はおっしゃった。それが一日か二日ではしばらくということじゃない。しばらくということは相当期間があるのだ。そういう答弁をされているから、その間だけ期間を置いて冷却するなんということは、だから一日、二日の冷却期間を置いてやるということじゃ冷却期間じゃないと思う。しばらくの間冷却期間を置いて、そうして国民にこたえられるような調査をやった上で、それからおきめなさい。運輸大臣はきょうは勉強の意味でお聞きいただいて、それで勉強をしていただいて運輸大臣も腹をきめる。その間に、納得のいく線を出してやりなさい。それで組合との間に、前大臣が示されたように円満な話し合いをやっていかれるのがいいのじゃないか。急ぐのじゃなしに、そういう努力を尽せば、組合なり国民大衆もそのときは認めてくれる、どういう結論が出ようとも。だからその努力をやってもらうように、両者に一つ強く要望いたしておきます。これはおそらく委員会全体の意向じゃないか、だからそうあせることはありません。運輸大臣はかわられたが、総裁が再任されたら、ゆっくり腰を据えてやりなさい、いいですな。

内村清次日本社会党

○内村清次君 運輸大臣に御質問いたします。運輸大臣の更迭に対しましては、私はちょうど郷里の九州の熊本に行っておりまして、二十三日の郷里の新聞その他を見まして、永野運輸大臣が辞表を出された、当時の新聞には、二十四日中には辞表を了承した上で後任を決定する、こういった新聞が出ておりました。この新聞の内容を見ておりまして、今問題になっておりまする十河総裁の問題も、さらにまた志免鉱業所の問題も、この新聞が予想か何かとにかく書いております。そこで実は私といたしましては、当時感じましたことは、その前に九州方面に行きます際に、永野前運輸大臣とは面会いたしております。しかもその面会をいたしまして、この志免問題につきましてもいろいろ事情を伺っておりました。ただ御病気でございまして、御入院されておりまして、病気の御全快を私たちはひたすら心から願っておったわけでございます。しかし二十三日の新聞を見まして、それは御病気か、むしろ御責任を感じられたのか、辞表を出すことになっておりまして、まことに惜しく存じておったわけでございます。その後二十四日の新聞では、あなたが御就任の報を聞いております。あなたは御承知のごとく第一回以来よく存じておりますし、しかもまた副議長の際におきましても、私どもの党といたしましても十分あなたの御人格に対しては協力も申し上げたのでございます。その点に対しましては今後りっぱな運輸行政ができることを私どもは期待いたしております。ただ当時の新聞にあなたの就任の談話が載っておった。その中に——こういうことも言われたかどうか、新聞だからというようなことになってきますと困りますけれども——自分は運輸行政はしろうとだというようなことも一言っておられたようです。中に、志免鉱業所の問題にも言及されておったわけです。  そこで第一問といたしまして御質問いたしますが、前永野運輸大臣はこの問題に対しましてはかってやはり相当御経験があったように私は聞いておりました。そうしていろいろまた御心配もしておられたようでした。しかもまた幾らか御病気の点も私たちに打ちあけられたことがあった。そうして内閣の改造があれば、あるいはおかわりになりはしないかというようなことを私たちは察しておったわけです。その際に、言葉の中に、十分後任の大臣には詳しく事情を引き継いでおきますというようなことも言われておったことを私たちは聞いておったわけですが、大臣は事務引き継ぎの際に、十分にこの問題については引き継ぎを受けておられたかどうか、どういうふうな引き継ぎを受けておられたか、この点を一つ御発表願いたいと思います。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) お答えいたしまするが、私は二十四日の二時半に呼ばれて初めてそれを知ったような次第でありまして、永野前運輸大臣はその日の三時ころに静養先へお立ちになっておられるようでございます。従いまして、何の受け継ぎもなく、何の話し合いもなく、まことにしろうとでおそれ入るのでありまするが、就任したような次第でございます。

内村清次日本社会党

○内村清次君 今実は私聞きましてちょっと驚いたわけですけれども、新聞だけを見ておったものですから、あなたにおかわりになったこと、それからまあおやめになったことですね、おやめになったことは、先ほど言ったように、御病気が全快されるようにと、こう祈っておるのですが、しかしかわられたあなたにまだ引き継ぎがないということは残念と思うのですよ。運輸行政は大きな問題でございますから、十分一つ事務引き継ぎを全般にわたってしていただきたいと私は思っておる。  ただ、先ほど冒頭におきまして柴谷委員から言われましたように、そのお答えで永野運輸大臣の際に出されました鉄政第五千一号、昭和三十四年一月一日の通達の問題については、このまま一つ方針を踏襲するというようなお言葉でしたが、その通りですか。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) さようでございます。特に処遇とか円満の措置をするよう強く要望しておりますので、これは別に条件じゃないように私は考えております。先ほどお話があったようでございましたが……。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そこでお尋ねしますが、あなたの就任の第一声といいますか、この中に、志免鉱業所の問題がたまたま加わっておる。これは国鉄総裁の方針通りにというような言い方の新聞記事である。これはまあそういうお考えですかどうですか。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) 私は事柄が従来研究されまして、内閣の方針として結論が出ていることでございまして、運輸省から国鉄に対して、譲渡の内認可をすでに出してあるのでございますから、そうした方針に従って処理するのが一番いい、こういうように考えているのであります。

内村清次日本社会党

○内村清次君 文書で出ておりますから、この文書自体に対しては、まあ一応内閣の方針だ、また前運輸大臣の方針でもあるし、またあなたもこれを引き継ぐと、これはわかります。この点はわかりますが、私たちがたまたまこの問題につきましていろいろ心配をいたしまして、現状を心配いたしまして前運輸大臣と会ったことがあるんです。ところが前運輸大臣の考え方は、これはまたちょっと違ったような考え方を私たちは聞いておったわけですよ。しかしそれは今私があなたにどういうことだということを申しましても、まだあなたは永野さんと会っておらぬのですから、十分に詳しくお聞きになっておらないから、私はその点を問い詰めようとは考えませんが、しかし考え方が違っている、やる方法というものが。ただですね、お尋ねしたいことは、まあ近い将来におきましては、永野さんとも会われる機会もあるだろうと思いますが、その際には十分一つお話を聞いて、しかし大臣はあなたです。大臣はあなたです。あるいは方針が違う、個人の意見が違うという場合もあるでしょう。あるでしょうが、しかしこの問題というものは一貫して重要な問題として当委員会でも討議されているし、非常に世の疑惑も深まっている問題ですから、あなたどういうお考え方で——新聞には載っておりましたよ。それは何か発言されたか知りませんが、その発言に加えて、あなたの所信をここにはっきりと委員会を通じて言っておいていただきたいと思います。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) 今の言葉を繰り返すようでございますが、今のところ私のほんとうの考えようでありまして、もうすでに内閣の方針できまっているんだから、運輸省から国鉄に対してもう内認可している。その方針に沿って処理するということが一番いい方法だ、どういうことをしゃべったか知りませんが、二十四日に就任して以来、こういうことは心から自分で考えているものであります。

内村清次日本社会党

○内村清次君 そこでですね。ただ私が聞きたいことはですよ。内認可がやってあるんだ、しかし文書はこの通りです。しかし、やはり条件というものは、これは条件だからとおっしゃる。条件というものは実に重要な条件です。この点はただ分離するというその基本線というものが、これがきまっているからというような考え方で、条件はこれはどうやってもいいというような考え方じゃいかぬと思います。これは先ほど皆さん方が疑問とされたことを十分ここで、まあほかにもたくさんありますよ、たくさんの継続審議としてやられているんですから、そういったことでございますから、慎重に取り扱ってもらいたい。これだけはあなたの品から一つ慎重にやる、あとに悔いを残さないように慎重に取り扱っていくというような、何か心がまえと決意を私は聞きたいわけです。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) おっしゃることまことによい勉強しております。その通りでございまして、私自身もこうして一応引き受けたからには自分の最善を尽さなきゃならないという覚悟は持っております。すべての問題に、十分な検討と、そして自分らの経験も、一つのあたたかい気持を持った考えで進みたいと思います。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 同僚諸君から、大体質問が終ったようですけれども、なお、私の聞きたいと思う点が二、三残っておりますから、率直にお答えいただきたいのですが、最初に運輸大臣に、別に、今のあなたの言葉尻をとらえるわけではありませんけれども、この問題が、内閣決定になっておられてもこれに対しては、重大な条件がついているはずなんです。この条件については、そこに書いてあるのをごらんになっておるようですから、御承知だと思うのですけれども、先ほどの内村君の質問に対する答弁が、ちょっと私どもが聞いておって、何かこう反対のようにとれる。大した条件ではないというようには、まあ、あなたは御答弁なさったようですけれども、これが、もし大した条件でないとお考えになっておられるならば、それは重大な錯誤ですから、むしろ、この問題が今行き詰まっているのは、その条件にかかっておると言ってもいいくらいなんですから、この点については、しっかりとその条件をお読みいただいて、この点については、必ず条件通りに実施するという決意を、やはりここに新たにしていただかなければならないと思うのです。そのお読みになっていただく余裕はけっこうですから、どうぞ、今これから国鉄総裁に対して御質問したいと思いまするので、その間に読んでおいていただきたいと思います。  ここで総裁に御質問申し上げるのですが、総裁が今日まで、国鉄を愛し、国鉄のために努力されてこられたという点については、これは国鉄の内部も労働組合の諸君も、意見は違いましょう、考え方の相違はあっても、少くとも努力をされてきたということについては、これは大方の諸君が認めておると思うのです。特に私どもが感を深くするのは、どのような方法をとられ、どのようなことをやってこられたかは別として、少くとも長い間寄せられた国鉄の不評を払拭するために、努力されたことも私たちは認めております。そこで、それとまたたとい労働条件等に対する考え方は相違したとしても、組合員諸君のためにと総裁がお考えになっておられたであろうことも、私たちは率直に認めます。  そこで、この二つのことを条件として、今私は考えるのですけれども、この志免問題ということは、最近における国鉄の中に起った問題として、私は非常に遺憾なことだと思うのです。なぜ遺憾だかということは、一つは、やはり労働者、つまり従業員諸君の今後の生活がきわめて不安定な条件に置かれております。かりに払い下げをされたとしたら、現に払い下げを受けるであろうと言われておった三菱が全員引き受けるわけにいかない。もし、たって引き受けろというのならば、払い下げ価格を考慮しなければ困るということを言っているのでありますから、こういうところに払い下げていって、払い下げられた諸君が、長く安定をした労働条件のもとに、安定した職場に生活できるとお考えになれないでしょう。もしそれをしも、そういうことがないと強弁をされるならば、これは、ますますもって私ども並びに国民の疑惑を私は深めるものだと思うのです。そういう労働条件についての確信は、おそらく総裁にもお持ちになれないと思うのです。  それから、さらにこの問題について、私は一番遺憾に思うことは、せっかく総裁が、そういう努力を、つまり国鉄に対する不評、疑惑を一掃するために努力をされたということが伝えられておるにもかかわらず、この志免炭鉱に対する疑惑ほど深いものはないのです。もちろんこの疑惑というのには、私は二いろあると思うのです。つまり金銭の買収、リベートをとって私腹を肥やす、こういうことも、これまた汚職の一つでしょう。だが、同時に義理とか情とか友情とかにからまれて、公けの問題を忘れて、私情にからまれる。やはりしかし、これも結果は公器を私することになることであって、結果としては、私は同じだと思う。それに対する情状の酌量はともあれ、結果としては同じだと思う。これは、おそらくけさかきのうか発売された雑誌だと思うのです。これに「私はやめたくない」という副題がついて、志免問題が大きく取り上げられている、お読みになっておられると思いますが、この、ここに取り上げられている内容を読んでいきますと、私どもが今まで聞いておったものが、そのまま載せられている。で、先ほどの質疑応答を通して伺っておっても、とにかく八百万トンだといい、千二百万トンだというこの正味の争いについても、新たに千二百万トンであるということについて、現地の所長が、国会の調査団に対して言明しているのですから、これを民主主義のルールだ、多数決だということで、政治的な圧力を加えて、現地の者の発言を押えて、千二百万トンだということになれば、明らかにこの間における四百万トンに対するこれは値段が違ってくることは、今さら申し上げるまでもない。この問題もこれははっきり取り上げられている。四十億するものを二十六億ということで払い下げするならば、その間にリベートのからまるのは当然であろうと言っている。これは、私が指摘するまでもなく、またこの雑誌が取り上げるまでもなく、すべての人が、そう考えるでしょう。こういう疑惑がこの問題にからまっているのです。しかもこの雑誌は、こういう追及するばかりでなしに、あなたに対して弁護をしているのです。やはり十河という男は、金にからまれてリベートなどに目がくらんで、そういう不正なことをやる男ではない、きわめて潔白な男だ、清廉な男だといっているのです。ただ、しかし十河は、三菱に義理を感じているのではないか、こういうことを言っている、よろしいですか、金などでは清潔だが、この義理だとか人情とかいうことに非常に弱いということを指摘されておる。つまり総裁、金に弱い人には金を持っていき、義理人情に弱い人には、義理人情で落していく、結果は同じではないですか。そういうことが、非常に大きく取り上げられているんですよ。これはこの雑誌ばかりではなくて、ほかの週刊誌にも取り上げられているし、かつて数日前の日刊紙にも、一流の日刊紙ですよ、取り上げられている。そういうことは、私たちとして実際聞くにたえない、何といいますか、悲しみです。あなたの晩節を私は汚すものになりはせんかと思うのです。しかしあなたは、つるし上げをされて赤坂所長が疲労こんぱい、神経衰弱ぎみで、これをやったといっておられましたが、しかし私どもは、このいろいろな情報から考えていくと、まさに疲れはしたでしょう、これだけの問題を一任をされて、現地の窓口となって、所長をしているのですから、お疲れにはなっていると思う。しかしそのお疲れになっているからこそ、われわれが考えれば、むしろ逆に、今まではあなた方の政治的圧力に押えられて、真底言えなかった、疲れてきて、もうこれ以上真相を隠蔽するわけに参りません、こういう状態が言えるんじゃないですか。  私はやはり、いたずらに感情論とか、この労使の紛争になっているからということでなしに、もっと、やはりこれは総裁に対しては、もちろん釈迦に説法かもしれません、釈迦に説法かもしれませんが、少くともこういう疑惑に包まれて、しかもその疑惑としているところが、一つ一つ証拠として証拠づけられてくる、裏づけられてくる、こういう事態に対して、やはり、もし真実に、総裁が今までの伝えられているがごとき努力をされてこられたとするならば、私は、やはりこういう、しかもおそらく総裁の、まあ大へん失礼な言葉かもしれませんがあるいは晩節を汚すやもしれんという事態に立って、さらに私は、御一考をなさる必要があるのではないかと考えるのです。この八百万トン、千二百万トンに対する調査に対しては、先ほど江藤君からも、私がお尋ねしようと思うと同じようなことを言われました。この疑惑は、やはりいかなる方法をもってしても、つまり入札を決定される前に、私は真相を明らかにすべきである、国民に対して。こう思うのですが、この点について、まず一つ一つお伺いしていきますが、この入札をされる前に、八百万トンと千二百万トンの内容を国民の前に明確にする御意思がおありかどうか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) たびたび申し上げましたように、理論埋蔵量というものは、すぐ計算して出るのですが、その理論埋蔵量に対して安全率とか、実収率をかけるのです。その安全率、実収率を何パーセントにするか、何十パーセントにするかということが、八百万トンと千二百トンとの分れるところなんです。それでありますから、その安全率、実収率をどのパーセンテージをとるかということは、これは、まあ実地を見ても、大して相違はないのじゃないかと思いますけれども、さっきも申し上げたように、調査委員会でも、しばしば実地を見ようという意見が出たのでありますけれども、組合が、払い下げ絶対反対だということを強く主張して今日まで見ることができなかったのであります。従って、まあ組合が、もし冷静に返って、そういうことを協力してくれるならば、それはおそらく青山委員会にいっても喜んで調査してくれることと思います。だから、その点は、そういうふうにやりたいと思いますけれども、何しろ組合が、今いきり立っておって、ちょっとどうにもならないような状態でありますから、今ここで、何とも申し上げかねるということを申し上げておるのであります。  それから、私に対するいろいろな、たとえば三菱に義理があると、私は三菱に何の義理もありません。私は、正しいことを正しくやりたい、筋を通してやりたいということには、義理を感じますけれども、その他のことには、義理を感じない。そこで強情だとか、一こくだとかいう批評が出てくるのじゃないかと、これは、私自身の自己流の解釈かもしれませんが、私は、そういうことを感じておるのであります。私は三菱に対して何の義理もありません、義理の感じようがないのです。何も私は三菱に対して、一つも義理もありませんし、私情を持って三菱に譲り渡そうなんという考えは毛頭持っていないのです。  しかしながら業界の常識は、この地理的事情から見て、それからまた鉱区が、三菱と志免と接触したり、上下したりしておるような関係から見て、これは当然下い払げを受くる一番の適格者は三菱であるという意見は、非常に強いのです。そういう意見は非常に強いのですが、私は義理、人情でもって、三菱にこれを払い下げるということをするつもりは何もない。そういう三菱が譲り受けるのは至当であると、常識であるという意見がありますけれども、世間の疑惑を解くためには、指名競争入札というふうなことをやった方がいいという御意見があって、その御意見に私は賛成して、せっかく今努力しておるのでありまして、これをもって見ても、三菱に義理があるから、三菱にやろうとしておるのじゃないということは、事実で証明される。いろいろな世間のうわさはあります。うわさはありますけれども、これに対して、言論あるいは文字でもって釈明をすることも必要でありましょうが、何よりも私は大切なことは、事実、行動でもって証明することが何よりも大切なことだと思います。私の行動に、もし非違があり、あるいはえこひいきがあり、私があるならば、どうか御遠慮なく指摘していただきたい。私は、そういうことをやる意思はなく、また今日までやってないと思うんですが、まあ私も人間ですから、無意識のうちに誤まりを犯しておるかもしれませんから、どうか御遠慮なく、御指摘をいただきたいと存じます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 事実をもって証明をされる、私も同感です。事実をもってどうか一つ証明をしていただきたいのです。その間における説明は、どんなにでもつけられるものです。大へん例が不適当でありますけれども、何か警察官なんかの話を聞くと、大きな罪を犯している者ほど、まことしやかなことを言うそうで——いや、別に総裁がそうだということを言っているのじゃないのです。で、品は重宝だとも言われておりますから、私どもは、その間における経過をとやかく申し上げてはおりません。特にこの問題が、今指名競争入札にするんだと、公平に扱うのだとおっしゃっておりますけれども、その指名競争入札にするということも、いろいろと論議がやかましくなって、初めてとられた措置なんです。今度の運輸大臣の更送も、ついに三菱の力、財力が勝ったのだ、こういう取りざたもされておるのです。私は今、ここでそれらの忌まわしいうわさを一つ一つ取り上げて並べ立てたり、その内容について、一つ一つ追及していこうとは思いません。そういう不愉快なことは考えませんが、今、総裁みずから事実をもって証明をしたいとおっしゃったのですから、この問題が、公明正大であり、三菱とは、何ら関係がないのだ、あるいはまた、だれですか、そのほかにも二、三の名前が具体的にあげられております、これらの諸君とも、何らの関係もないのだというような点、それからまた現実に、払い下げをされれば、場合によれば、すぐにも配置転換をされる、あるいは馘首されるであろうところの諸君がもう目に見えているのです。しかもあなたは、先ほどの答弁の中では、従業員の生活安定を考えて、できるだけ早く安心した職場で働かしたい、こう言っておられますけれども、この払い下げを受ければ、一日として安心をして仕事のできない職場に追いやられるのです。このように一つ一つ、あなたのおっしゃることと、現実に出てくる問題とは、全部食い違っておる。だから、もしあなたがここでもって、ほんとうに行動をもって証明をするとおっしゃるならば、この問題については、少くとも再検討する。でき得るならば、私はここで翻然と、払い下げをしない、この問題についてはやらない、こういうことを、あなたは言われなければならぬはずだと思うのです。  特に、先ほど来、同僚諸君の御質問に対しても、総裁はしばしばおっしゃっておられますが、たとえば鉱区が入り違ってきている、不安心だ、なるほどそうでしょう、これは現地の諸君も認めておるかもしれない。だが、こういう問題も、これは、ほんとうに総裁が解決をつけようと、不安心な状態を除去しようとお考えになるならば、隣接しておる他の鉱区の会社と話し合いをすれば——たとえその間には金の問題がからむかもしれない、あるいは何らかの条件取引がからむかもしれない。がしかし、これは技術的な問題なんで、政治的な問題ではないはずです。やろうと思えば、幾らでもやれるはずじゃありませんか。そういう努力も、一向されたとも私伺っておらない。ひたすらに払い下げをするという結論に立って、あとは、それをいかにして裏づけていくかという資料収集に終始されておる、それの理屈づけに終始されておるとしか私どもには考えられない。そういう点を考えると、この際私は、少くともこの疑惑が一掃されるまででも、総裁としてこの問題について再考をされる余地があるのじゃないかと考えるのですが、この点については、いかがでしょうか。今までのいろいろな理由についでは、もう同僚諸君からの御質問の御答弁によってわかりましたから、その食い違いであるとか、あるいはまあ通産省の報告がどうであるとか、こういうふうなことについては、大へん失礼でありますけれども、御説明をいただかなくても、伺っていることでありますからけっこうでありますが、ただ結論的に言って行動によって証明をするとおっしゃられれば、その行動とは何ぞやということをお示しいただきたいと思います。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) この問題が起ったのは、さっきどなたかからお話がありましたように昭和三十年、この昭和三十年に政府から勧告を受けまして、それを今日まで、政府の監督を受けておる私が、じっとしんぼうして今日まで考えてきたということは何よりも慎重に、私がこの問題を扱っておるという事実だと、証拠だと私は申し上げたいのであります。  それから従業員が、払い下げになった暁に、直ちに首切られるだろうという御心配でありますが、そういうことをさせないような条件をつけておるということはせんだっても新聞に出ておりましたが、指名競争入札にしようという三社に示した条件に、ちゃんと書いてある。従業員に何らの不安を起さないように、待遇が低下しないように、首切りとか配置転換とかということをむやみにやられないようにということの条件をつけてあります。それから、なお三千二百人の人が余るだろうから、首切りは必至だとおっしゃいますが、われわれは、そういうこともさせないという条件をつけてあります。さらに、従業員の希望によっては国鉄に帰りたい者は、国鉄に採ってやろう、こういう今、電化の仕事も進んでおるから、ここへ行きたいという者は、ここへ採ろうということを、たびたび従業員に話をしておるのです。  ところが、従業員はただいちずに、従業員の全体か一部か知りませんが、組合の態度としては、ただいちずに払い下げ反対だということをいって、払い下げ反対を強調し、そうしてわれわれに、現地の職員にデモンストレーションをかけて、現地の職員が神経衰弱になるようなつるし上げをしているということを、私は非常に遺憾に思うのです。従業員のうち、希望があれば、できるだけ君らの希望をかなえて、そうして鉄道へ帰りたいという者は、鉄道へ採ろう、電化の仕事に転換したいという者は、そっちの方へやろうということをたびたび申し込んでも、それに応じないから、この間現地で何かちょっと掲示だか何だかしたが、それがまた、問題になっておりますが、そういうことまで手を尽して、従業員のためにいかようなことでも、でき得る限りのことをしよう、だから、その相談をしようじゃないか、こういうのを相談に応じない、絶対払い下げ反対だ、こういって、あくまでがんばっておるのが今日までの現状であります。  私は、そういう従業員の悲惨な状態になることを、それを知りながら、これを敢行しようとしているというふうな誤解は、どうか解いていただきたいと思います。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 もし総裁がおっしゃられるように、全員採用、配置転換もしない、首切りもやらない、つまり労働条件の低下はしないということであるならば、引き受ける方の会社で、払い下げ価格を考慮してもらわなければならぬということをはっきり言っているじゃないですか、ということは、不適正な価格でもって、あえて払い下げをしなければならないのですか。今、この炭鉱は、すでに黒字になってきている。しかも、これも経営の総合的な開発をしていけば、さらにこれは持続していくことができる可能性もあるのじゃないですか。しかも今、あなたのおっしゃるように、ほんとうに従業員の生活が守られるという約束は、一体どこにあるのですか。一たん払い下げてしまえば、いかに強力な総裁であられても、三菱や、あるいは住友にいっても、三井にいっても、これらの会社に対して、完全に所有権を握っている者に対して、お前ら、それは違うじゃないか、労働条件は違うじゃないか、国鉄並みに扱いなさい、あるいは解雇はまかりならぬというようなことは、一々言っていかれますか。おそらくこれは言えもしないし、聞きもしない。私はこういうことは保証にならないと思う。もし、しいて、その条件によって、一札によって取引されたとするならば、これは明らかに払い下げ価格の面において、相当な考慮をされる。これは払い下げを受ける方で、そういっても、それでなければ困りますと言っているんですから、そういう点を考えれば、どうしたって総裁がここでお述べになったことは、また、今までしばしばお述べになっているような御説明とは、事実がはっきりと相違してくる。これは常識判断じゃないですか。  私は、そういう点で、もう少しこの問題については、何らかここで国鉄総裁として、国鉄として経営の方法を考える、再考すべき事態ではないのか。  この疑惑といい、しかもこの疑惑が、なまやさしいものじゃないでしょう。実に不愉快ではないですか。総裁のお立場になっても、またわれわれとしても、実に不愉快だと思うんです。この疑惑に対する冷却期間を持つ意味を考えても、もう少しそれこそ総裁が冷静になられてお考えになる必要があるのではないか。私は、新しい運輸大臣のおられる前で申し上げることは、はなはだ遺憾ですけれども、この今度の更迭に対しては、実に忌まわしいうわさが飛んでいるわけですから、病気を理由にして更迭はされました。同時に、総裁が留任と決定をいたしました。その前には、必ずしもそうじゃなかったはずです。あまりはっきり言うことは差し控えますけれども、そういう事態が、手の裏を返すようになってきている。つまりこれらに対しては、釈明もなければ、説明もない。けれども、事実がここに証明をしてきているわけであります。事実が証明をしてきている。総裁も、この際、いたずらに弁護や釈明をされないで、私は事実をもって証明してほしいのです。その事実とは、やはりここに疑惑が消え、労働者諸君が、安心をして総裁を信頼することのできるような事態に返していただきたい。  これを一つ、御意見をもう一度伺っておきたい。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) たびたび申し上げて恐縮ですが、私は、昭和三十年に政府から勧告を受けて以来、今日まで慎重に考慮し、研究した結果、もう冷却期間は十二分にとって、それで、さっき運輸大臣から御答弁がありましたように、政府の方針が確定したんだから、これでやれということで進んできたのであります。それで、またこれをやらないと、これから年々、中小に転落いたしまして、中小に転落することは、志免炭鉱の従業員としては、一番いやがるところであります。毎年価百人か人が余ってくる、そういう状態になることが、年々起っている目前の事実なんです。  それでありますから、私は従業員に、そういう不安を与えないように、早く総合開発のできるようにして安定をさせたいというつもりでやってきておるのでありますから、私のこの方針を、今変えるという意思は、毛頭持っておりませんから、どうぞ御了承を願います。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) ちょっと速記をとめて下さい。    〔速記中止〕

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 速記つけて。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 総裁に対する御質問を申し上げた御回答の中で、多分に了承できない点もありますが、今の委員長の御提案もございまするので、あと一つだけお伺いして、大臣の御答弁も伺って、私の質問をきょうは保留したいと思うのですが、この赤坂所長が、どのような状態で、どういう心境で、共同声明をなされたかは、ここでの論議とはおのずから私は別だと思う。これは、御本人でなければわかりません。けれども私どもとしては、総裁がお考えになっておられるようなことではなくて、むしろ逆に、自分の信念というものを、自分はこう思っているのだということを、これ以上、もう政治的に押えていくことはできないという状態に置かれたから、真相を発表せざるを得なくなったのだ、自分の考えを表明せざるを得なくなったのだと、こう私どもは理解しているわけです。しかしその点は、おそらく総裁と議論が分れるでしょう。しかし、もし良識があって公平にお考えになるならば、知悉している総裁のことですから、同感されると思う。  そこでお伺いしたいのは、先ほど来総裁がおっしゃっておられるように、総裁の命も聞かずして、たとえ事態はどうあろうとも総裁の命を聞かずして、勝手に共同声明をされたこの所長に対して、総裁は、何らかの処分をされるお考えを持っておられますか、どうなんですか。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 前段のなかには、片岡委員が何か先入主がおありになって、そういうふうな解釈をせられるのではないか、私は、私の意思を何ら入れない、赤坂所長の言葉をそのまま聞いて、この耳で聞いて、この口でそれを言っているだけの話で、私の意思や想像とかいうことを一つも加えてないのです。所長がそう言ったから、そうかなあと、しかし私は、さっき申し上げるように、人命の危険があるなんていうことは、自分は、そういうことを考えないということまで言っているのですから、その点はお考えを願いたい。  それから所長に対してどうするかということは、先刻私は、ちょっと触れておきましたが、所長は、かわいそうなんです。私は、一年あまりもこういうひどい目にあって、ついに自分の心にないことを声明しなけりゃならぬような状態になって、まことにかわいそうだから、何か所長を一つ救ってやろうと、少し休養をさせて、どこか一週間でも十日でも休養をさせて、その上で、何とかなるならばしたいと、そういう考えを持っておるのだ、今、赤坂所長をどう処分するとか何とかいうことは、私は毛頭考えてない。私のかわりにつるし上げを受けて、まことに気の毒な同情すべきだと……、だから、これをどこか少し休養をさせてやりたいということを考えておるのが、私のただいまの心境であります。これをどうか御了承願いたい。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 何か新聞の伝えるところによりますと、赤坂所長は同時に辞意を固めて辞表を提出するとか、したとかということも伝えられておりますから、それらの点についてお尋ねしたわけですが、そういう今の総裁の御答弁では、非常に部下を思いやっておられますので、私も同感です。  ただしかし、休養させるという意味が、非常に意味深長です。レベル・アップをさせて休養させる場合もありますし、ダウンしてさせる場合もありますから、その点については、今の総裁の部下を思う心情を私は信頼して当然ダウンすることのないような措置をとられるであろうということを確信いたしております。  次に、運輸大臣に対する先ほどの質問の答弁をわずらわしたいのでありますが、この二つの条件については、もちろん承知のことでしょうから、これをお読みになった上で納得のいくような御答弁を承わりたいと思います。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) 一月十日の書類でございますが、志免鉱業所の譲渡について運輸大臣から十河国鉄総裁に出した書類でございますが、その中に書いてあることはお持ちでございまょしうが、一応読まさせていただきます。「昭和三十三年十月四日付総文第二二二三号を以て上申のあった志免鉱業所の処理方針については、志免鉱業所を日本国有鉄道の経営から分離することを了承するが、分離に際しては、措名競争入札の方法による」ということが条件になっております。「外、譲渡の方法等について十分慎重を期し、特に所属職員の処遇については、円満に措置するよう強く要望する。」というのは、ただいま、いろいろと総裁がお話になりましたことを考えましても、これは条件ではないというように考えております。  もちろん譲渡するときは、日本国有鉄道法第四十五条に定める許可申請の手続をとるよう念のため申し添えてございまするので、円満に処置するよう強く要望するということは、相当に強い言葉であろうと私は考えております。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 運輸大臣は、前大臣から何らの引き継ぎを受けておらないという前提に立って、先ほど来の御答弁をしておられますから、そういう点を考えれば、今の答弁も、やむ得ないと考える節もないではないが、無条件にやむを得ないとは私は申し上げません。私は、政府として実に不謹慎きわまる態度だと思う。いかなる理由があるにもせよ、本日この運輸委員会が開かれるに当って、一言の事務引き継ぎも受けないで出席をされる、これは引き継ぎをせずして、いかに病気であると言いながら、倉皇として静養先に向われる方も無責任であるが、いやしくも大臣という重責につかれるに当って、重大な懸案事項の引き継ぎも受けておられない、全くもって、私は政府の態度というものは、不謹慎きわまると思う。交通行政に対するそのような不謹慎な態度では、今後どういうことになるのか、将来に対する責任という点について、私は、はなはだはだ遺憾にたえない。特に今、大臣は条件ではないと考えるとおっしゃったが、これは重大な誤まりです。本委員会において、また衆議院における運輸委員会等においても、条件であるということは、永野運輸大臣が明確に話しておられる。永野運輸相談としても、ここに「分離する際は必ず競争入札にすること、従業員の了承を得ることの二つを条件として認可した。」と書いてある。これが運輸大臣の談話なんです。これははっきり言っているんです。しかもそれは、委員会等における速記によっても明らかなところなんです。そういう重大な問題を引き継ぎもしないということは、私は言語道断だと思う。少くとも、こういう状態では、この事態が、どういう状態になっているのか、どういうことで紛争が起きているのか等についても、やはり、私はこれから、この問題が処理されていく段階にあるのですから、即座に、この払い下げの問題については中止して、国鉄の総裁のもとに、経営の面における合理化によってやっていくと、こういうことであるならば、それについても、どのようにした経営方法をとるのかという検討は、当然必要になると思う。  また、今までの事態を一気に押し切ろうとされるについても、多数の従業員諸君を持ち、あれだけの、とにかく四十億と業者間によって評価されているのですから、二十六億などと言っているのは、その直接利害関係者だけなんです。通説は四十億と言ってるんです。四十億とされている業者間の通説に反して、半額に近いような二十六億でこれが売買されようとしているのですから、そういう事態等についても、新運輸大臣が、もし疑惑を好まれないで、清潔な政治をやり、国民の疑惑を払拭されようとお考えになるならば、この問題について、さらに十分な検討の必要があると思うのです。与党の理事諸君も御出席ですから、この後に開かれるところの委員長理事会においても、十分それらの、時間をとって、この問題の処理に遺憾のないようにしていただきたい。さらに大臣の所見を伺いたいところですが、先ほど来の御答弁によって、追及は追及としていたしておきますが、ぜひこの問題については、もっと真剣な態度で、直接前大臣に会われるなり、あるいは適当な方法によって、真相をとにかく究明していただきたいと考えるわけです。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 委員会を暫時休憩いたします。    午後二時十四分休憩    —————・—————    午後三時十七分開会

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) ただいまから委員会を再開いたします。  休憩前に引き続いて、日本国有鉄道志免鉱業所に関する件を議題といたします。  御発言の方は順次御発言願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 午前中各委員から志免鉱業所の問題については非常な御意見が出たのでありますが、その集約として言われたことは、何としても国鉄のこの問題は非常に大きな問題であるし、また国民に非常な疑惑を受けても困る、こういうことで慎重に、しかも労使の中に問題の紛争を起さないように、これが処理についても十分努力をすべきであるという意見が一致して出されたわけです。従って、私ども社会党は、今回の志免鉱業所の問題については、前運輸大臣の方針を新大臣も踏襲をされて、そしてこれらの円満な解決に努力をされたいということであります。  特に、今までの国鉄総裁の答弁によりますと、青山調査委員会の報告をそのまま御答弁になっておるのでありますが、私ども運輸委員会の委員を派遣をして、そして調査をした、その報告、書に基くことと、やはり相当の間隔もあるので、さらにいわゆる青山調査委員会に対して現地の調査を行なってもらう、そしてだれでもがやはり納得のする方向においてこれらの問題を処理をしていただくということについて、本委員会としてはそういう態度をとつて、今の事案に対する処理の方針をきめていきたいということで、私どもと出しては、できればこの際、本委員会の午前中の各委員の討論の結果に暴いて決議を行なって、関係当局にそのいわゆる事業を実行に移して、またそうした心配のないようにしていただく、こういうふうに考えておるわけであります。  従って、委員長の御了承をいただければ、私は決議案文を披露をいたしまして、皆さんの御了承をいただきたい、こう考えるのでありますが、委員長のお計らいをお願いいたします。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 相澤君、決議案文の朗読を願います。

相澤重明日本社会党

○相澤重明君 朗読いたします。  志免鉱業所の問題については現地に於ける実情及び国民に及ぼす重大な影響に鑑み政府並びに国鉄当局は現地に於ける事態の円満なる解決と、国民に疑惑を生ぜしめる事のなき様格段の努力を以て充分なる手段を講ずること。  右決議する。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) お諮りいたします。ただいまの相澤君提案の通りに決定することに御異議ございませんか。

江藤智自由民主党

○江藤智君 ただいま相澤委員から決議案の朗読がございました。私たちといたしましても、事態の円満なる解決と、国民に疑惑を生じないようにするということにつきましては、何らの異議もございません。また、ただいま相澤委員もちょっとお話がございましたように、青山委員会もでき得れば現地に派遣をして、そしてさらに正そうの了解なり、また調査もしたらいいじゃないかという御発言がございました。けさ方そのことについて総裁から、そういう案もあったけれども、現地の労組諸君の方でそういうことについても拒むというようなことがあったやにお話もあったようなことを考えてみますると、私は、この決議案はけっこうでございますけれど、本日は政府並びに国鉄当局しかここに来ておりませんし、また、当委員会としては、この両者に要望するわけでございますけれども、私はこの機会に、この円満な解決をはかりますためには、政府並びに国鉄当局のみならず、国鉄労組の方におきましても、この円満なる解決ということにつきましては十分に一つ協力をしていただきたいという希望を申し述べたいと思います。また当委員の中にも、国鉄労組に対しましてはいろいろと指導的と申しますか、代表的な立場の方もおられますので、その意味を十分におくみ取り下さいまして、できるだけ国鉄並びに国鉄労相当局とが円満に一つこの問題を解決するように努力をしていただくという希望を申し述べまして、この決議案に賛成をする次第であります。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 決議案は、委員長、理事打合会で決定になった事項でありますので、私も了承したいと考えておりますが、ただ、これが単なる決議案に堕すというようなことになっては意味をなしませんので、本委員会は、やはり決議をするからには、責任をもってこれの成り行きを見ていかなければならぬ。特に私は重点を置きたいと思うのは、「充分なる手段を講ずること。」と、この後段に最も重点を置いてこれをまあながめて参りたいと思いますので、これを決議に当っては、運輸委員全体が十分監視をしていく、将来単なる決議ということに終らせないように要望をして、本案に賛成をしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) ほかに御発言もなければ、相澤君提案の決議案に異議ないものと認めて差しつかえございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。さよう決定いたします。  運輸大臣から発言を求められておりますから、許可をいたします。

重宗雄三自由民主党運輸大臣

○国務大臣(重宗雄三君) ただいまの御決議の趣意に沿いまして善処いたしいたと存じます。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 十河総裁から発言を求められております。

十河信二日本国有鉄道総裁

○説明員(十河信二君) 私もこの決議案の趣旨に沿うて善処したいと思います。  先刻、江藤委員からお話がありましたように、われわれだけが幾ら円満にやろうとしても、相手方のあることですから、相手方の方でも協力をしてくれないと実行が不可能なのであります。皆さんの御援助によりまして円満な解決ができるように希望いたしまして、この決議案の趣旨を実現させていただきたいと、こう思っております。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 次に、継続調査要求に関する件をお諮りいたします。  本委員会は運輸事情等に関する調査を行なって参りましたが、会期も残り少く、会期中に調査を完了することは困難でありますので、本院規則第五十三条によりまして、継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。  なお、要求書の作成並びにその提出の時期につきましては、すべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたしました。

大倉精一日本社会党

○委員長(大倉精一君) 次に、ただいままで本委員会に付託されておりまする請願五十三件を議題といたします。  順次御審議を願います。速記をとめて。    〔委員長退席、理事相澤重明君着席〕    午後三時二十七分速記中止    —————・—————    午後四時三十五分速記開始

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) 速記を始めて下さい。  ただいま請願についての御審議をいただきましたが、そのうち第二百号、三百七十三号、四百五十九号、四百七十九号、五百三十五号、五百五十七号、六百六十四号、六百八十七号、六百八十八号、七百十八号、九百九十六号、千二十六号、千七十六号、千百三十三号、千百三十四号、千百七十七号、千百八十一号、千二百二十三号、千二百七十二号、千二百八十一号、千二百八十二号、千三百六十二号、千三百七十七号、千三百九十四号、千四百五十八号、千四百八十四号、千六百六十五号、千六百八十五号、千七百四号、千七百五号、千七百十九号、千七百二十号、千七百三十六号、千七百三十七号、千七百四十六号、千七百四十七号、千七百四十八号、千七百五十九号、千七百六十号、千七百六十七号、千七百六十八号、千七百七十五号、千八百二十号、千八百三十四号、千八百三十六号、千八百四十五号、千八百四十八号、千八百八十四号、千八百八十七号の以上四十九件は、採択して議院の会議に付し、第千二百八十一号及び千三百七十七号の二件を除く四十七件は、内閣に送付を要するものと決定して御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) 御異議ないと認めます。よってさよう決定いたします。  なお、報告書については、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日は以上をもって散会いたします。    午後四時三十八分散会

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