運輸委員会 第15号
- 発言数
- 95 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1959/03/24
会議録
○委員長(大倉精一君) ただいまから委員会を開会いたします。 委員の異動を報告いたします。三月二十日山本利壽君が辞任、その補欠として小山邦太郎君が、同二十三日苫米地英俊君、小山邦太郎君、近藤鶴代君及び高橋進太郎君が辞任、その補欠として森田義衞君、高野一夫君、西田隆男君及び野田俊作君が選任されました。 —————————————
○委員長(大倉精一君) この際、お諮りいたします。委員の異動に伴い理事が一名欠員となっておりますが、その補欠互選は、先例により委員長指名に御一任願って御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。よって、理事に江藤君を指名いたします。 —————————————
○委員長(大倉精一君) 日本国有鉄道法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法律案に対し御質疑のおありの方は順次御発言願います。
○江藤智君 今度の国鉄法の改正で理事の増員をすることになっておりますけれども、これは、六支社長を理事にするという御計画と考えまして、差しつかえありませんか。
○政府委員(中馬辰猪君) さようでございます。
○委員長(大倉精一君) なお、政府委員の出席者を御報告いたします。政務次官中馬辰猪君、運輸大臣官房長細田君、港湾局長中道君、鉄道監督局長山内君、同国有鉄道部長八木君、説明員として国有鉄道副総裁小倉君、同総裁室文書課長谷君が出席されております。
○江藤智君 そうしますと、国鉄のいわゆる重役陣が、地方組織の一応責任者になる。こういうことになるのでありまして、これは非常に簡単なようでありますけれども、国鉄の従来の組織から考えますというと、非常に根本的な問題がある。 と申しますことは、国鉄の組織の歴史を考えてみますというと、従来はと申しますか、機構の改革をする以前の組織というのは、本来の各部局の責任者が、むしろ責任を持って、そこで、きまった計画の実施機関として現場に、現地の方に、鉄道局長がおる。いわゆる縦の組織というものが、むしろ強くなる。結局もっと端的に言いますと、地方の鉄道局長をした人が、本省の局長になって、そうしてこの人たちが、ちょうど今の重役のような仕事をして、計画を立てまして、それの実施を鉄道局長にやらせておる。その後、機構が改革になりまして、大体、地方のいわゆる総支配人といいますか、あるいはちょうど支社長に当るような人と、それから本省の局長とのウエートが同じようになって、結局縦の筋と横の筋とが、同じような大体力になっておるように考えられる。これをどういうふうにすることが一番調和がとれるかということは、これはもう、国鉄経営の非常に重大な問題なんでありますけれども、それが今度は、支社長を理事にするということになりますというと、画然と地方組織、横の線が強くなりまして、縦の線が弱まってくる。そこの調和というものが、非常にむずかしいのでありまして、ことに現在の地方組織というものが、ただ支社長を理事にしたから、あるいは文書の上で権限を移譲したからといって、直ちにそういう格好になるものでもないのでございます。 その縦横の調整ということについては、どういうふうに鉄道当局としては考えておられるのか、その根本的な態度についてお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 仰せの通りに、国鉄の運営は、いろいろな計画と、それから計画を受けて実施に移す執行部とが、ほんとうにしっくり結び合わなければ業績が上らないのでございまして、その執行につきましては、やはり縦の線で、その正確な本社の計画を地方へ落すということが必要でございます。しかしながら、また一方、やはり現地におきましても、的確な本社の企画なりあるいは考え方をよく現地でも把握いたしまして、プランニングにおきましても、あるいはその執行につきましても、縦と横とがうまく組み合わさって、初めてうまいりっぱな運営ができるのではないかと、こう考えております。 今度、支社長が理事になりますると、今まで支社長は、執行だけでございましたが、今度、最高の意思決定機関である理事会にも参画いたしまして、国鉄全体としての計画あるいは重要施策というものについて、その最高機関の一員、意思決定の最高機関の一員として、その企画に参画し、また地方におりましては、執行の責任者となって、中央の意向も反映し、執行も誤まりなきを期したい。 要するにプランと実行と、縦と横との線をできるだけ組み合わせまして、片寄らないで、全体の円満なる運行を推進して参りたいと、こう考えております。
○江藤智君 ただいまのようなお考えで、縦と横との調和というものを十分に見合って運営をしていきたいというお話でございますから、これは、ぜひそうしていただかなければならないと思うのであります。 それにつきましても、現在の支社の組織といいますか、支社の力というものは、これは非常に貧弱なものです。果して権限を強化して、相当に鉄道運営の現地に即応して大いに能率を上げようという計画に対して、ただいまのような支社の制度で、十分にこれができるかどうか、今後、もっと支社を強化し、あるいはその下についておる監理局の機構というものについても、これをバランスのとれたものに改革をするお気持があるかないか、その点を一つ承わりたいと思います。
○説明員(小倉俊夫君) 御指摘の通りに、ただいまの支社は、昔の旧局時代に比較いたしまして、組織も簡素であり、人員も貧弱でございます。今後も、支社のあり方としては、できるだけ人員の適正化もはかっていかなければならぬとは考えまするが、ただ、昔の旧局は、ある意味におきまして、地方のプランと、それから執行と、両方の機能が充実いたしておりましたのですが、最近の考え方といたしましては、国鉄として、むやみに組織あるいは人員をふやすわけにも参りませんので、支社のあり方といたしましては、傘下にある局長、あるいは工場長、あるいは資材部長、あるいは自動車部長というような支社の傘下に統合されましたそこの責任者を、やはり支社の企画に参加させて、たとえば資材購入でありますれば、支社でなく、資材事務所に行わせる、車両の計画は、その工場長にさせるというよりも、その力をかりる、また局の力の運営につきましては、その局長の意見、あるいは力をかりるというような運営にして参って、そういうふうな地方の各機関の統合ということを、支社長が責任を持って進めていく。 要するにその地方々々の、やはり事情に応じた計画を立てるということを主にして参りたい、こう考えます。
○江藤智君 今のお話では、支社に権限を移譲しても、支社の組織はできるだけ簡素化して、むしろ麾下の監理局長、あるいはそれぞれの局長、所長あたりをスタッフにして、それで能率を上げる、こういうお話でございますが、これは昔も、管理部や何かがありまして、そういうことをやっておった。支社の現在の仕事で一番重要なことは、自分の管轄下にある監理局、あるいはいろいろな機関がありますが、そういうものに対しても、適切にその運営ができるように予算とか人員とかいうようなものを配分してやることが一番大事な仕事なんです。こういうことについては、なかなか監理局長を使ってできる問題ではないのであって、やはり本社からいってきた方針を、今度は現地に適切に合わせてやるという事柄は、これは、やはり支社の仕事なんです。監理局長や何かを集めて、それでできる仕事じゃない、そういうことをするのに、はなはだ現在の支社の陣容というものは乏しいのです。これはもう私は二カ所も、いわゆる今の支社長をやっておりますから、よくわかるのですが、あまりにも、そういう方面についての力というものが今不十分です。といって、現在の監理局から、それだけの人間を取り上げるわけにもなかなか参らない。本社から人間をおろすということも、なかなかむずかしい。でありますからして、そういう点について、何か特に考えておられることがあるのかどうか。 そうでなかったならば、これは、どうしてもある程度の充実をなさらなければ、支社長を理事にして、そうして、ただ理事なり、待遇改善をするだけが目的なら、これはけっこうなんでありますけれども、ほんとうに支社としての機能を発掘させるのだ、こう言われるのでしたならば、今の格好じゃどうしても、これは私はできないと思う。そういう点につきましては、いずれ発足後の様子を私は拝見いたしまして、また、ここでお伺いいたしたいと思います。きょうは、ただいまのような支社の実情におきましては、おっしゃるような仕事ができない、また現在の支社の機構を見ましても、ある部局だけが、たとえば経理方面だけは、非常に強化されているのです。これは経理統制をやろうというような思想じゃないかとも、現地ではいっておるのですけれども、こういうような片寄った支社だったならば、これはだめだ、結局、支社長を理事にしても、ほんとうの支社の機能は上らないということだけを私は、ここで申し上げておきたいと思います。 その次に、ちょっと大臣が見えたので、お約束で、もしあれでしたら、私はまだ質問が長うございますから、あとにいたしまして、港湾の方をやっていただいてもようございます。委員長お諮り下さい。
○委員長(大倉精一君) 本案の質問は、一応この程度で打ち切ります。 —————————————
○委員長(大倉精一君) 次に、港湾運送事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本法律案については前回衆議院議員關谷勝利君から、同院における修正部分について説明を聴取するとともに、同君、同井岡大治君及び永野運輸大臣等に質疑を行いました。前回に引き続いて、質疑を行います。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○相澤重明君 運輸大臣にお尋ねしておきたいと思うのですが、前回の運送事業法の一部を改正する法律案の審議の際にも、私から申し上げたのですが、今度は、届出制から免許になる、非常にこれは運輸省の権限というものが、重要な意味を持つことになります。そこで今度は、事業は一応、そういうことで、りっぱにでき上ると思うのですが、そこに働く労働者の労働条件というものについては、これまた、非常に大事なことになる。 ところが、現在までのところ、労働省にある労働問題の、いわゆる審議会というものを持たれておったのですが、お話に聞くところによると、今月一ぱいで、この労働問題審議会というのはやめるというのです。 こういうようなこともあるので、政府としては、特に、そういう港湾労働者というものを多数かかえる運輸省としては、今後、どうやって労働者の意見というものをお聞きになるお考えであるのか、あるいはまた、今後、政府の中で努力をされるお考えがあるのか、この点について、一つ運輸大臣の御意見をお聞かせをいただきたい、こう思うわけです。
○政府委員(中道峰夫君) 港湾労働に関しまして、労働省に設けられました港湾労働審議会、これが一応、本年の三月末をもって任務を完了することになっておりますが、その審議会の委員の中で、この審議会を何らかの形で継続をいたしたいという御意見があるように伺っておるわけでございます。 いずれにいたしましても、港湾労働の問題と、今回の港湾運送事業法との関係は、非常に密接でございますし、重要でございますので、私どもといたしましては、港湾運送事業法の今回の修正に当りまして、従来の港湾労働審議会等で審議をいたされました御意見を十分尊重いたしまして、これからの今回の修正案の運営に当っていきたいというふうに考えておる次第でございます。
○国務大臣(永野護君) 港湾労働の審議会の問題につきましては、ただいま港湾局長からお答えした通りでございまして、三月一ぱいでやめてしまわないで、継続審議に移っていこうということになりつつありますから、相澤委員の御懸念のようなことにはなるまいと思います。 ただ、一般大局観から申しまして、この前も、たしかこの委員会で申したと思うのでありますが、この港湾の荷役機械化に伴いまして、港湾労働者の労働条件が非常に影響を受けるということは、避けがたい趨勢だと思うのであります。これは、非常に大きな問題でありまして、仲間同士のせり合いというような問題じゃなくて、全体として港湾労働者の運命に、大きな影響を与えるできごとだと思うのであります。 従いまして政府といたしましては、政府の施策によって、何ら港湾労働者には過失がなくて、自分の職場を失うという結果が起るという事態につきましては、国の産業発展のためには、やむを得ないことだといってしまえば、それまでのことでありますけれども、政府としては、そういう冷たい扱い方はしたくないと思います。できるだけ港湾労働者の立場も考えつつ、産業全般の改善をやっていきたい、かように考えております。 従いまして、今の審議会のようなものでも、今までのあり姿のままを前提とした審議よりは、もっと基本的の審議の材料が加わってくるのではないかと、こう考えております。 私ども港湾行政をつかさどるものといたしましては、自分たちの政策から生まれるこういう悲惨な事実をなるたけ軽くいたしまして、その産業の要請と、そして、こういう現実の悲惨な事実との調整を、どの点でとるかということに研究をしぼって参りたいと、こう考えております。
○相澤重明君 次に、免許の基準の第六条の問題でありますが、この免許基準については、非常に、まあ現在の業者が多い中では問題があろうと思います。 そこで、昭和三十二年の七月十九日、当時の港湾労働協議会が政府に答申した中に、港湾労働に関する意見の中でも、基準を引き上げろと、こういうことが第一条の目的の「公共の福祉を増進することを目的とする。」という趣旨からいっても基準は引き上げるべきではないか、こういうようなことがいわれておったのでありますが、基準を、どういうふうにして作り、これを実施に移す考えなのか、たとえば、私、前回申し上げたのは、政令等で、そういう点について、基準を出していくのか、この第六条だけの解釈、そういうものについても、非常に私は問題になろうと思うのでありますから、この点、一つ港湾局長なり、関係事務当局からでけっこうですが、一つ、お答えをいただきたいと思う。
○説明員(見坊力男君) 登録基準の引き上げにつきましては、この港湾労働対策に関する意見書の中にうたわれてございますが、この意見書が出ましてから、われわれといたしましては、この登録基準について再検討をするというために、まず実態調査をやるべきであるということで、その調査の準備を進めたわけであります。 現在、登録基準といたしまして、施設、労働者について、それぞれ港湾ごとに、あるいは事業をすることに定まっておりますが、それらが、現在の港湾運送機能にマッチして、いかにあるべきであるかという点を知るためにも、全国的な調査をする必要があると考えております。 それでその調査は、調査表を、もうすでに数次にわたって作りかえておるわけでありますが、膨大な調査でございますので、その案がまとまり次第、その関係者に協力を願って、その調査をいたすつもりでおります。 この登録基準については、そのように調査の考えでおりましたが、今度、免許制に変りまして、この第六条の中にございますように、「当該事業を適確に遂行するに足る労働者及び施設を有するものである」という免許基準がございますが、これを運用するに当ってやはり、何がその適確であるかという点については、その免許申請等を受理する窓口等に対する指導といたしましても、何らかの通牒によって、これを明らかにその取扱いを明確にするよういたしたいと考えております。
○相澤重明君 それからいま一つは、この私の今の質問とは、若干相矛盾することでありますが、非常に、やはり大きな問題になるのは、たとえば名古屋で、本店のいわゆる事業認可の免許を与えた、その場合に、横浜に支店を持ちたい、こういう場合に、本店が、名古屋で免許をされたから、当然、その営業関係で、横浜に支店を持ちたいという場合に、その場合は、どういう取扱い方をするかという点を、一つ御回答をいただきたいと思います。
○説明員(見坊力男君) 港湾運送事業につきましては、この修正案の第四条にございますように、港湾運送事業の種類ごとに、及び港湾ごとに免許を受けるということになっておりますので、ただいまの御質問のように、名古屋に本店を持って、横浜に支店を設けたいという場合には、その横浜でも、免許をとる必要が出てくるわけでございます。
○相澤重明君 これがもちろん、その本法の趣旨から言って、私は、その点は正しいと思うのです。 ただ、これが政治的に考えられた場合に、いわゆる本店の方については、もう申請をされたときに、この第六条の基準について、十分これは適確なものであるということで免許が行われた。もちろん本法全体についても、そうでありますが、そういうことであるけれども、どうも、ほかのところについては、たとえば申請があっても、これはもう、やはりそこの港湾事情によって、そこの業者間の協定、あるいは話合いというもので、認可をするわけにはいかぬ、こういうふうなおそれはないかどうか、もちろん本法の趣旨の、先ほどの見坊管理官の言うことについては、よく理解できるわけですが、そういう場合があり得るかないか、今までの経験からお考えになって、今度の免許制になった場合に、その得失はどうなのか、こういう点について、少しく御見解を承わっておきたいと思うのです。
○説明員(見坊力男君) その港湾における事情が、六大港における場合と、その他の港における場合では、その事情を異にすると思います。 全国で、業者の数にしまして約三千三百ございますが、それの約六〇%が、六大港に集っておる。それに引きかえまして、適用港湾のその他の港に参りますと、その事業者の数も、比較的少い、十社とか十五、六社と、割合に数が少いような状況にあります。 従いまして、従来からの経験から見ましても、港湾運送業者が新たに港湾に店を張るような場合には、やはりその港湾における港湾運送事情等と重大な関係があるわけでありますが、やはり、それぞれの港湾においての港湾運送の秩序が乱されないように、新しい業者の方にも、その点を十分考慮していただく必要があるのではないかと思います。
○相澤重明君 それから最後に、第二条の検数人あるいは鑑定人、検量人、この人たちが、今度は、この法律で一本化するわけでありますが、その場合の経過措置として、前回も申し上げたように三カ年という一応の期間を置いておるわけでありますが、その移行の際における処置は、運輸省としては、できるだけ一つ、やはり本法に適合するように行政指導をしていくという考え方なのか、それとも、三年間は、とにかく勝手にやればいいのだ、とにかく三年間のうちにできればいいのだ、そういう考え方なのか、三年間という経過措置の考え方について、一つお答えいただきたいと思います。
○政府委員(中道峰夫君) その点につきましては、この前に衆議院の先生からのお話もございましたように、この切りかえに当りましては、なるべくスムーズに、これを切りかえていきたいということでございますが、三年間と申しますのは、最大限という意味で考えまして、できるだけすみやかに本法に乗っていくように行政指導をいたしたい、つまり、できるだけ早い機会に、この法律が施行されるように考えていきたいというふうに考えております。
○相澤重明君 けっこうだと思います。 そこで、そういうふうに、できるだけ早い機会に行政指導をして本法に即応するようにしていきたいというためには、現在の運輸省の港湾局そのものの管理官の定数というものが、私少し少いのではないか、仕事が大へんじゃないかと、こう思うのですが、運輸大臣、この点はどうでしょうか。管理官室の定員増を早急にお考えになることはいかがでしょうか、お考えを一つ伺いたいのですが。
○国務大臣(永野護君) お答えいたします。 港湾行政の基本的な、今改革案が練られております。従いまして、あの行政管理庁の成案が、ある程度まで具体化いたしますまでは、個々の問題についての対策は、しばらくその模様を見て考えたい、こう考えております。
○柴谷要君 大臣の今の回答だと、何が何だかさっぱりわからないのですが、私、いろはのいの字から、お尋ねしてみたい。 登録制の場合、窓口はどうか、第一は係、進んでは課、進んでは部、次は局、こういうふうな段階でいくと思う。それで、局長決裁かなんかによって、登録が受理されたということになると思うが、それは、窓口はどこで、どのような経路で登録ができるのか。 それから免許制に変ってきたのですから、窓口からの経路は、どういうふうになって許可はおりていくのか、この経路を一つお聞かせ願いたい。
○説明員(見坊力男君) 現在は登録制でございまするが、その事務の系統を申し上げますと、本省には、港湾局に港政管理官というものがございます。港政管理官付が十三名でございます。地方の海運局に運航部がございますが、運航部の中に、港運課がございます。こ の港運課において、港湾運送事業の事務を扱っておるわけでございますが、さらにその支局がございまして、その大きい支局でございます東京支局のようなところでは、やはり港運課が置かれております。その他のところは、小さな支局では、特に港運課というのは置いてございませんが、管理係等で、それらの事務を行なっておるわけであります。現在、登録申請書を支局あるいは海運局の窓口に出しまして、そこを経由して本省に参るわけでございます。現在は登録基準が明確にきまっておりますので、その申請書をよく調査いたしまして、施設、労働者についての要件を満たしているかどうか、十分審査いたしまして、適当と思う場合には本省に送ってくるということになっております。
○柴谷要君 今のような経路をたどってきて、これに要する人員は大体どのぐらいあるのですか。
○説明員(見坊力男君) 地方海運局全部をひっくるめまして定員は九十二名であったと記憶しております。
○柴谷要君 現在までは登録制であって九十二名の要員であったという報告ですが、免許になるというと少し手数がかかってくると思います。これに対して必要な要員はどの程度考えておるか、これもちょっとお聞かせ願いたい。
○説明員(見坊力男君) 免許制になったことに伴いまして、相当人員予算を要するというふうに考えられますが、どの程度これが必要であるか、現在の定員予算とにらみ合せてどの程度さらに増加しなければならないかという点につきましては、さらに今後研究いたしたいと思います。
○柴谷要君 そのような答弁ではおそいのですよ。衆議院を通過したときに、すでに登録制から免許制に変ったのですから、どのぐらいの人員が必要だという算数をはじき出して、少くとも参議院の運輸委員会では答弁できるような資料を整えておくというのが、これは管理者として最も重要なことじゃないかと思う。このように重大な変更を加えられたのですから、必要ならば予算の修正を行わせなければならぬということで、予算委員会等にも——これは国会が責任をもって修正をするのですから、その予算委員会にも十分反映さして要員を確保しなければ、三十五年度にならなければ取れないということになる、この点はどうお考えになっておられるか、それを承わりたい。
○政府委員(中道峰夫君) この事業を円滑に遂行いたして参るために現在の要員でどうかという点でございますが、お話しのように、今回新らしく切りかえますので相当の事業量が考えられると思いますが、これの施行は十月になっているわけでございます。従いまして、それまでの間に十分にこの事業の実施の各事項につきまして検討を加え、同時に必要な要員等につきましても的確な要員を算定いたしまして、必要な人員を確保していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○柴谷要君 とにかく、これはあなた方の御意思でなく、国会がいい法律案を作り上げたいということで修正したのだから、あげて国会に責任を負わして、要員でも何でも取りなさいよ、後手後手に回っていたのじゃだめなんだから。御承知の通り、本年度の予算折衝の際にも、あなた方の方は人員を削られようとしたじゃないですか。そういう段階を経由してきたのだから、この際、大いにがんばって要員を充足してもらうように今から一つりっぱな案を作り、通常国会で間に合わないとするならば、臨時国会に増員要求をどすどん出して、そうしてそのような資料を出して下さい。われわれ大いにそれが貫徹するように協力しましょう。そこで、お尋ねしたいことはたくさんありますけれども、大臣に伺いたいのですが、こういう国会が法律案を修正して、これに伴う予算的な処置も行わないし、要員の問題もしてないわけですね。こういう問題については、今後大臣の努力がなければならぬと思うんですが、どのようにお考えになっておられますか、この修正案に対する態度についてお聞かせを願いたいと思います。
○国務大臣(永野護君) 先ほども申しましたように、私は港湾事業者の、それ自体の運命に非常な懸念を持っておるのであります。これが登録制が免許制になったからといって、安穏としておられる事情じゃないと私は考えておるのであります。従いまして、港湾運送業者の生きる道をどこに見つけるかという非常に大きな問題がこのフィールドに残っておりますので、今、柴谷委員の御指摘のような点もまことに重要でございます。まことに重要でございまして、その点も十分考えなければならぬのでございますけれども、私どもの立場といたしましては、まず、もっと基本的の問題を考えなければならぬ。そのために相当な調査もしなければならず、研究もしなければならぬと考えておるのであります。何しろそういうふうな大局的の大きい問題が残っておることでございますから、そういう問題とあわせて考えたい。それには幾らかの時をかしていただきませんといけませんので、この港湾の特別会計が通って、そうして港の施設が面目を一新するようになって参りますと、もっと基本的に同じくこの問題を考えなければならぬ時期が必ずくる。これは実は望ましいことではないのでありますけれども、どうもそういう時期がくるだろう、まあこう考えておりますから、そのときにあわせまして根本的の研究をいたしたいと思いますので、今しばらくの時をおかしを願いたいと思います。
○委員長(大倉精一君) 私からちょっと大臣にお伺いしておきたいんですけれども、免許制度になるということは相当画期的なことだと思うんですけれども、現在、道路運送の面においても、免許というのは、いわゆる法規に沿わずに、いわゆる行政免許でなくて、政治免許が行われておる、こういう実態にあると思うんです。そこで、せっかく免許制度をしいても、この免許というものが正常なる姿によって行われるのではなく、やはり現在陸上において行われておるように、政治的な圧力なり、あるいはそういう何かの物理的な力関係によって振り回されてゆくようになれば、せっかくの港湾運送事業の秩序というものはかえってますます紊乱をする、こういうような状態になるだろうと私は思うんですね。従って、そういうことを防ぐために、港湾関係の専門的な機関といいますか、ちょうど陸上におきましては自動車運送協議会というのがあるんですけれども、港湾においても港湾運送協議会ないしは港湾運送審議会というものをお作りになるということについて大臣の御意見を伺いたいと思います。
○国務大臣(永野護君) ごもっともな御質問であります。免許制度にしますときに、その免許基準を実情に合うように運営してゆきますためには、そういうような機関が必要になる時期もあるかと思います。しかし、先ほども申しましたように、港運業者自体の基本的の問題が残っておりますから、こういうふうにすればこれだけのものは、この程度の数は必ず残れるというような見通しがつきましたときに、それをどうして育成してゆくかという問題になるんではないかと思います。ちょうど画期的な変化に今直面しておりますから、その対策を研究いたしますときにあわせて研究していきたい、かように考えております。
○委員長(大倉精一君) なお、続いてお伺いしますけれども、港湾の労働問題については、これは内閣においても特に港湾労働問題審議会ですか、これが設置されてあるように、特別の考慮が払われているという状態でありますけれども、特に免許制度になって、運輸省がこれから先、港湾行政をやっていくについて、こういった労働問題等については、これは内閣にある港湾労働問題審議会、あるいは四月以降できるであろうところのそういう専門機関ですね、そういう機関に諮問、あるいはいろいろお尋ねになる、あるいはまた、これと緊密な連携をとって港湾行政の遺憾なきょうにする。こういう工合にすることが好ましいと思うのでありますが、大臣の一つ御意見を承わりたいと思います。
○国務大臣(永野護君) 全く御同感でございます。そういうふうに考えていくべきであろうと思います。
○委員長(大倉精一君) もう一つお伺いしますけれども、従来、陸上の例を見ますというと、免許をしっぱなしでもって、免許した責任についての態度というものがどうも明確でない。でありますから、免許業者に対して、政府としてはどういう方針をもって臨んでいかれるのか。たとえて言うならば、これは自由競争に放任しておくのか、あるは適正な育成をするということでもっていかれるのか、この点についての御見解を承わっておきたいと思います。
○国務大臣(永野護君) 法制的にどういうふうにしてこれを育成するというようなことを考えることは、まだ結論に達しておりません。と申しますのは、今の内閣は、御承知の通り自由主義を基調としておりますので、なるたけ個人の創意と工夫を生かす、こういうふうなことを考えているのでありますから、基本の理念、従いまして政府がワクをこしらえて、こういう場合にはこういうふうにしろというふうに、育成の方法は今考えておりません。しかし、不当な競争をしまして共倒れになるということは、これは公共の福祉に反することでありますから、その切につきましては法規の範囲内において十分な監督取締りをしていくつもりでございます。
○委員長(大倉精一君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大倉精一君) 速記をつけて。 ほかに御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。 それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。
○相澤重明君 今まで政府から親切な答弁をいただきましたので、この施行に当って、私ども、十分今までの御答弁のように、積極的にまあ努力をしていただきたいと思う。しかし、特に私どもは、港湾労務者の意向については十分これを尊重していただく、こういう建前で附帯決議を附して私は賛成をいたしたいと思いますので、委員長から御了解をいただけるならば、附帯決議の案文を御披露をして、皆さんの御賛成をいただきたいと思うのであります。
○委員長(大倉精一君) 附帯決議の御朗読を願います。
○相澤重明君 朗読いたします。 港湾運送事業法の一部を改正する法律案附帯決議案 港湾運送の特殊性にかんがみ、港湾運送事業の免許、運賃、料金は、港湾労働者に重大な影響があるので、その処理にあたっては、労働条件等につき格段の考慮を払うこと。 以上であります。
○委員長(大倉精一君) ほかに御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。 それではこれより採決いたします。 港湾運送事業法の一部を改正する法律案を問題に供します。本法律案を衆議院送付原案通り可決することに賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大倉精一君) 全会一致と認めます。よって本法律案は全会一致をもって衆議院送付原案通り可決すべきものと決定いたしました。 次に、討論中述べられました相澤重明君提出の附帯決議案を議題といたします。 相澤重明君提出の附帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(大倉精一君) 全会一致と認めます。よって相澤君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成、その他自後の手続につきましては、慣例により、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 御異議ないものと認めます。よってさよう決定いたしました。 ただいまの附帯決議に対し、政府当局から発言を求められております。
○国務大臣(永野護君) ただいまの相澤委員の附帯決議の御趣旨は、まことにごもっともと存じますので、政府とたしましては、この法案実施に当りましては、十分決議の御趣意に沿うように運営して参りたいと思っております。
○委員長(大倉精一君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大倉精一君) 速記を起して下さい。 —————————————
○委員長(大倉精一君) 次に、運輸事情等に関する調査のうち、自動車事故防止に関する件を議題といたします。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大倉精一君) 速記を起して。 御質疑のおありの方は順次御発言願います。國友自動車局長がただいま出席しております。
○相澤重明君 今、町を走っておるトラックについて、国民はこれを称して神風トラックという名称を、ニックネームとして使っておる現状があるわけでありますが、運輸省としては、現在の道路運送の問題として、一体どういうふうに現在のトラック輸送等についての実情を把握しておるか。私は、根本的な問題としてこれらの対策というものをお考えになっておるのかどうか。昨年は御承知のようにハイタクに対する、神風タクシーということで非常に世論が沸騰しまして、ついに衆参両院の運輸委員会でこの対策をどうするかということで、小委員会まで設置して、専門的に研究もし調査もして、そうして事故がなくなるように、あるいはまた、労働者の生活も向上するようにということで、大へん国会としては国民の皆さんから喜ばれたことと思うのです。ところが、今日の事情を考えますというと、トラック、特に砂利運送等の問題を中心として、非常に運送上好ましからざる影響が多い。中には人身事故というものもこのために非常に多く出てきておる。こういう点について運輸大臣の所見を承わっておきたいと思うのであります。 それから自動車局長には、一体このためにどのような事故の件数というものが上り、現在はどういう実情になっておるかという点についての一つ御説明をいただきたいと思うわけです。
○国務大臣(永野護君) 相澤委員の御指摘の通り、いわゆる神風トラックの問題は非常に大きな問題としてクローズアップしてきております。従いまして、監督官庁である運輸省として、このままに放任しておいていいとは考えておりません。しかし、こまかいことは自動車局長からお答えいたしますが、まだ詳細にその取締対策を決定する段階には至っておりません。
○政府委員(國友弘康君) お答え申し上げます。新聞紙上あるいはラジオ等におきまして神風トラックを取り上げられております問題につきまして、これが一番主たる対象となっておりますのは、今先生の仰せられました砂利輸送の問題、また長距離トラック輸送の問題が取り上げられているわけでございますが、まず交通事故の件数、これは警察庁の資料でございますが、交通事故の件数につきまして、一応数字の羅列になりますが、申し上げてみますと、トラックにつきまして三十一年、三十二年、三十三年と申し上げたいと思いますが、三十一年につきましては、普通車につきまして、自家用が一万三千六百八十三件事故を起しておりまして、これは一千台当り百二十六件でございます。営業用の方は六千五百六十五件でございまして、一千台当りの件数は百三十三件でございます。昭和三十二年におきましては、自家用でございますが、件数は一万五千三百八十二件でございまして、一千台当りの件数は百二十六件でございます。普通車の営業用につきましては七千五百八十四件で、一千台当り百三十七件でございます。昭和三十三年の統計は、普通車自家用につきましては一万六千七十七件で、一千台当りの件数は百十九件になっております。営業用につきましては七千七百五十三件で、一千台当りの事故件数は百二十二件になっております。 この数字を申し上げましたのは、普通車につきましては、大体一千台当りの事故はこの両三年の間減って参っておるのでございます。事故がふえておりますのは小型車でありまして、小型の方について申し上げますと、昭和三十一年には小型の自家用につきまして二万八千百三十九件、一千台当り五十五件の事故を起しておりまして、小型の営業用につきましては四千八十八件で、一千台当り八十八件の事故を起しております。昭和三十二年には、小型の自家用につきましては三万四千五百六十七件で、一千台当り五十七件の事故を起しておるわけであります。それから営業用につきましては五千三十六件で、一千台当り九十件の事故を起しております。それから、昭和三十三年の事故を申し上げますと、小型自家用につきましては四万四千四百三十三件、一千台当り六十三件の事故を起しております、営業用につきましては六千四十二件、一千台当り九十三件の事故を起しておりまして、小型車におきましては事故を増加する傾向にあるのでございますが、これは昭和三十一年営業用につきまして見ますと、一千台当り八十八件、昭和三十三年は九十三件、こういうような傾向を示しておるのでございまして、事故の件数から申し上げますと、自家用のトラックが件数から申しますと圧倒的に多いわけでございまして、これらにつきましては、私どもとしては営業用に対しては、るる毎回注意もいたしておるのでございますが、自家用等につきましては、警察庁の方とも連絡をとって、事故防止というものに今後も対策を立てていきたい、従来も連絡をとってきた、こういう状態でございます。
○相澤重明君 今の御説明を承わりますというと、歴年減少の方向にはあるという、大型トラックのお話でありますが、大型、小型等を含めますと、かなりやはり事故件数が多い。こういうことがわかりましたので、私はここでやはり参議院の運輸委員会として、これらの対策についての小委員会を設けて具体的に一つ問題の真相を究明していく、あるいは事故をなくするような方向にやはり進めるべきではないか、こう思うのであります。 そこで委員長に、そういう点について当局からも一つ御意見を承わりたいし、委員長としても、この委員会に小委員会を持つことについてのお諮りを私はいただきたい、こう思うのであります。
○岩間正男君 関連して。ただいまの相澤委員の発言は、もっともなことであり、また、私たちもそういうことを考えておったわけなんです。そこでぜひ、法案も大体あと一件しかないので……。事故防止小委員会が設けられておったわけですね。ところが、先国会、先々国会、これは一回も開かれないでしまったわけです。非常にこれは緊急を要する重大問題です。神風タクシーの問題は、これは一応何か一種のまとまりを見せた、不完全ではありますけれども。これと関連して、トラックの問題もぜひ取り上げなくちゃならないので、適当な方法でこの小委員会に移すなり、そして実情を十分に調査して、関係者の出頭を求めて実情を調査する、あるいは現状を視察する。そしてその間にやはり政府のこれに対するはっきりした対策をやっぱり確立してもらうことと並行して、あと残ったこの国会の審議を、最も具体的な問題の方向に前進するように計らっていただきたい、こう思うわけです。
○委員長(大倉精一君) トラック事故の問題につきましては、ただいま相澤委員並びに岩間委員の発言通りに、小委員会に付託をして審議をする、あるいは調査をする、こういうことで差しつかえございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 異議ないものと認めます。
○相澤重明君 そこで、あとは、今委員長が御報告願ったように、小委員会等を持って具体的に作業を進めていくわけでありますが、そういう点についても、できれば私は、今月のうちにやはりそういう実情を把握するという意味で、大臣も一つまことに御苦労ですが、われわれ議員と一緒に現地を一つ視察するということで、日程については、この小委員会なり、あるいは委員長、理事の打ち合わせに一応おまかせいただきたいと思うのですが、今月のうちに現地のそういう実情を把握すると、こういう点について私は皆さんの一つ御賛成をいただきたい。そういうことで、あとは小委員会において十分一つ御討議を……。そのために一つ大臣に現地視察についていっていただけるかどうか、その点一つ大臣の御答弁を私はいただきたいと思う。
○国務大臣(永野護君) 万事御指図通りいたします。
○委員長(大倉精一君) それでは、今、相澤君から発言があったように、今月中に現地を視察をする、こういう方針を確認してよろしゅうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 異議ないものと認めます。従って日程その他の計画につきましては、委員長に一任していただけますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) それではさよういたします。速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大倉精一君) 速記を始めて。
○岩間正男君 私は、この際、国鉄当局並びに運輸大臣にお聞きしたいのでありますが、昨年の八月に起りました特急かもめの踏切事故、つまり米軍のトレーラーバスと衝突をしたこの補償問題について、これは問題がどうなっているのか、その後の経過につきまして、実はまだ報告を受けていないわけです。最初に、どういう経過をたどってこの問題が処理の方向に動いておるのか、こういう点について明らかにしてもらいたいと思うのです。
○政府委員(山内公猷君) ただいまの問題は、駐留軍関係の軍人が、公務執行中の行為によりまして国鉄の受けた損害がどうかと、一般の問題と同じ範疇に属する問題のことでありまして、この問題につきましては、いろいろいきさつがあるわけでございますが、御承知のように日米行政協定十八条によりますと、国有財産上の損害につきましてはお互いに請求権を放棄するということになっておるわけでございます。そういう関係で、国有鉄道が政府と同じであるか、政府とみなされるかどうかというのが議論の焦点になるわけでございます。われわれの方の側といたしましては、日本国有鉄道は政府と別の法人であり、別の人格であるから、この行政協定十八条によらないで損害の請求をいたしておるわけでございますが、アメリカ側におきましては、政府と同じ機関であるという解釈のもとにその請求を認められておらないわけでございます。 それで、政府といたしましては、結局、この国鉄の性格ということが問題になっておるわけでございまして、この件につきましては、日米合同委員会におきまして解決されなければなりませんので、外務省あるいは調達庁を通じまして、その問題の解決に対する促進をわれわれの方は要請をいたしておる状態になっております。
○岩間正男君 今まで日米合間委員会で何回くらいこの問題について会談が持たれたか、それから日米合同委員会の中のどこでやっておるか、これは分科会があると思うのです。交通分科会でやったかどこかわからないですが、そういう点は今までの経過を記録したものございますか、そういう点。
○政府委員(山内公猷君) 突然の御質問でございますので、まだそういった回数とか詳細な点につきましては、ただいま承知いたしておりませんので、よく調査をいたしました上でお答え申し上げたいと思います。
○岩間正男君 まあ論争の点は、係争の点は、国鉄が国有財産であるかないかということにかかってくるのですが、問題は、一番重要なところはそこですね。それからもう一つは、公務中のことか、あるいはそうでないのか、それからまた、国鉄の側に踏切の処置について一体十分な措置ができておったのか、そういうような問題については向うははっきり認めているのですか。問題はただ一点、国鉄が国有財産であるかないかという、その点にだけかかっておるのですか、その点どうですか。
○説明員(小倉俊夫君) これは米軍のトラックでございまして、公務執行中であり、過失は米軍にあったということは認めているようでございます。
○岩間正男君 もう一つは、国鉄側のあれはどうなんですか。国鉄側の手落ちはなかった、そういうことは向うも認定しているのですか。
○説明員(小倉俊夫君) 当方には過失はなかったということでございます。
○岩間正男君 この問題について、これは運輸大臣にもお聞きしたいのですが、国鉄当局はどういう見解を堅持しておられるのか。それから国務大臣として、これは永野運輸相はどういう見解をとっておられるのか。この点この場で明らかにしておいてほしいと思います。
○委員長(大倉精一君) 速記とめて。 〔速記中止〕
○委員長(大倉精一君) 速記を起して。
○国務大臣(永野護君) これは日米行政協定の解釈問題に関する問題でありますから、責任のある御答弁は外務大臣と打ち合せをしていたしませんと、閣内不統一というふうなことになってもまことに困りますから、事務当局の見解はそれぞれ持っていると思いますけれども、国務大臣としての見解は、統一した御返事をいたしたいと思いますから今しばらくの時間的御猶予を願います。
○岩間正男君 それじゃ今の問題について、国鉄総裁はどういう立場に立ってこられたか。国鉄公社としてどういう態度をとってこられたか、この点明らかにして下さい。
○説明員(小倉俊夫君) たしか二十八年までは賠償を受けておりましたのですが、その後におきまして、国鉄が米軍から受けました損害については、ただいまの問題のように、日米行政協定という協定によりまして、国鉄が国であるかどうかという点が問題になっておりますけれども、私どもは、有権的な解釈は私どもとしてはできませんで、ただ損害を受けましたから、賠償につきましては、希望といたしましては賠償を受けたいと存じておりまするが、事これは行政協定の解釈の問題で、政府にお願いするよりほか方法はないと、こう考えております。
○岩間正男君 今お聞きしました。大臣は衆議院の方に行かれなくちゃならないというのですから、要点だけ申し上げますけれども、永野運輸相のただいまの御答弁は、私は非常に重大だと思うのですね。すでにもう半年以上になります。昨年の八月十四日の事故だと思うのでありますが、政府はこれに対してはっきりした見解は決定していない。外務大臣とこれから相談してこれについて御答弁をされる、こういうことでは、私はもういけないのじゃないかと思うのです。少くとも、政府の態度は明確にこれはされる。その上に立って、一体どういうふうに折衝するのか。行政協定の行き方がどうなるかというような問題はありますけれども、私はそういう問題ではない。やはりこれは、国鉄をわざわざ公社に二十八年ごろからかしたのには、それだけの理由があり、しかも、これははっきりと財政的にも切り離し、分離を行なっている。そういう明白な事実があるにかかわらず、これに対して日本政府は、アメリカ側の態度、おそらく、こういうことに気がねをされていると思うのですが、これについてまだ意見の統一さえもできない、こういうことが問題をこじらせているところの私は大きな原因だと思います。従って、法的な立場から明白に私は要求するものは要求する、主張するものは主張する。日本政府のあなたたちの常に言っておられる独立性、独立したということを言っておられながら、そういう態度では、私は非常にまずいのじゃないかと思うのです。従って時間がないようでありますから、私はこれについてこの次の運輸委員会で運輸事情の調査のときにもっと詳細にこれは質問したいと思います。従って、それまでに閣内の意見を統一して、はっきりとこの点について答弁をいただきたい。 それから今までの経過についてはどういうような経過をたどり、どうなったのか。これは合同委員会が、おそらく私は、交通部会分科会が持たれたと思うのですが、そういう場合に、この構成員はだれか、それから何月何日にどのような一体合同委員会を今まで持たれたか、これの主張点はどうか、そうしてそれがどういうことのために今日まで長引いておるのか、こういう点について、日本の立場から私はこの問題を明確にしなくちゃならないと思う。三千万に上るところの損害の問題、さらに相当重傷を負った、四十何人の重軽症患者があったわけです。この問題は、国民の利益の問題、それから国鉄公社のやはり独自制、さらに日本の政治の独立という点から考えまして、しかも、今非常に大きな問題になっている安保改定の問題とも関連し、この行政協定を改定しなければならない、こういう問題も出ている。従って、この行政協定をどういうふうに運用されておるのか、この行政協定に基く日米合同委員会の運営につきましては、非常に私たちは深い関心を持たざるを得ない。従ってそのことを私はここで、時間もありませんし、それから運輸大臣の都合もあるようですから、この点、委員長から明確にしていただいて、この次の委員会まで私は延ばして差しつかえないのですから、その点について十分な準備をして出席してもらいたい、こう思うのですがいかがでしょう。
○国務大臣(永野護君) その通り取り計らいます。
○岩間正男君 並びにこれと関連しまして、日米合同委員会の日本側の首席並びに交通部会の責任者、つまり関係者ですね、こういうところも呼び出していただきたいと思います。そうでないと、この問題は運輸省当局だけではおそらく明確にならぬと思うのです。ですから、外務大臣、あるいは、現在は首席はアメリカ局長がやつていますか、この前はそうだったんですが、最近の機構改革じゃわからない。これらの関係者を呼び出していただきたいと思います。 私は、今、時間の関係から、この問題をそういうことを前提としましてこの次まで保留しておきます。
○委員長(大倉精一君) 岩間君の今の要求は、理事会に諮って決定したいと思っております。 —————————————
○委員長(大倉精一君) この際お諮りいたします。 委員の異動に伴い欠員中の交通事故防止に関する小委員会小委員及び同小委員長の選定は委員長の指名に御一任願いまして御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(大倉精一君) 異議ないものと認めます。よって小委員に江藤智君及び杉山昌作君を、小委員長に江藤智君を指名いたします。
○岩間正男君 さっき理事会に諮ってという話がありましたけれども、これはむろん出席していただく。その手続については、理事会に諮っていただいていいと思うのですが、本委員会として、私の申したことは当然だと思いますので、これについては一応委員会として決定をしておいていただきたい。それからその手続について、これは理事会に諮っていただくことはけっこうですけれども、いかがでしょうか。
○委員長(大倉精一君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(大倉精一君) 速記を始めて。 本日はこの程度で委員会を散会いたします。 午後三時三十九分散会