P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
31回国会参議院1959/05/09

運輸委員会 閉会後第1号

発言数
46
登壇者
5
会派数
2
開催日
1959/05/09

会議録

江藤智自由民主党

○委員長代理(江藤智君) ただいまから運輸委員会を開きます。  運輸事情等に関する調査のうち、日本国有鉄道の運営に関する件を議題といたします。  まず、昭和三十三年度の日本国有鉄道の収支概算について御説明を願います。  ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長代理(江藤智君) 速記をつけて下さい。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) まだ昭和三十三年度の決算の数字がまとまっておりませんので、三月末の概数を一応用意して参りましたので、それを説明させていただきますが、三十三年度中、年初大へん減収の見込みが強うございましたけれども、三十三年の年末から三十四年に入りまして景気が好転して参りまして、案外、最初二百億円程度の減収を予想しておりましたのが、だいぶ回復して参っております。  それで、旅客、貨物別に申し上げますと、三十三年度予算に比べまして、三月末の決算見込みが、現在まとまっております数字では、旅客収入では約十六億円の増になるかと存じます。    〔委員長代理江藤智君退席、理事相澤重明君着席〕  反面、貨物収入は、大体予算に比べまして、百八十九億円程度のやはり減収になる見込みでございまして、そのほか雑収入の減が約四億見込まれておりますので、合わせまして収入全体としましては、予算に比べまして、約百七十七億円程度の減になるかというのが現在の見込みでございます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 今のは収入の減なんですが、国家予算といいますか、当初の実行予算でもいいんですが、それに対して人件費はどういうふうにふえたか、それからそれをどういうふうに補っておるか、いずれこれはもう少し数字の資料を出して言ってもらわぬとわかりませんけれども、概略、国有鉄道の経営というものがこういう格好でできたと、三十三年度はこういう結果だったということがわかるような建前でもう少し説明していただけませんか。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 予算上の数字で申し上げますと、収入がただいま御説明いたしましたように約百七十七億減になっておりまして、従ってそれだけの資金の穴があいたわけでございますが、これに対しまして第一に考えましたのは、経営費を極力切り詰めるということでございますが、まあ経営費の中にも人件費あるいは最小必要限度の動力費、修繕費あるいは業務費、現在の国鉄を運営していくためにどうしても必要な経費がございます。従いまして、極力経費の節約には努力いたしましたが、この収入減を補うだけの節約はとうてい、百七十七億という数字でございますので困難でございまして、結局工事費を約百五十億程度圧縮したことによりまして、三十三年度の収支のつじつまを合せた格好になっておるわけでございますが、経営費の中で人件費はどうかということでございますが、人件費は四十五万人の給与総額、これは三十三年度としまして予算でお認め願っております。これにつきましても極力節約ははかっておりますが、何分年度中に仲裁裁定で、初任給の是正を目的としました一人当り平均二百円の給与の増額が決定されまして、それに伴う人件費の増加がございます。従いまして、それにつきましては、これも予算でお認め願っております予算総則上の仲裁裁定の出た場合の人件費の増額ということで処理いたしますが、人件費は、決算見込みといたしまして、当初の予算よりも約十六億円程度不足、はみ出るという形になるかと思います。決算見込みの総額が約千四百二十七億円程度になるかと存じます。  それから物件費でございますが、物件費の中で動力費につきましては、石炭の値下りもございましたし、また貨物収入が百九十億程度減りましたことが証明いたしますように、これに対して貨物列車も少し減っておりますので、従って石炭の消費量も若干当然減るわけでございまして、そのために動力費としては約二十六億程度予算よりも節約いたした格好に相なっておるわけでございます。それから業務費でも節約には努めましたが、他面、旅客の伸び等による帳表券類の増加もございまして、これは予算よりも約二十七億ふえる決算見込みでございます。それから修繕費につきましては、予算が約五百二十七億でございますが、決算見込みはこれから約五十億程度減りまして、四百七十億程度になるかと存じます。  それで経営費全体といたしましては、予算上は約二千八百億、これは予備費二百五十億を入れました総額でございますが、これに対しまして決算見込みは、大体三十五億程度節約で余しまして、二千七百六十億程度になる見込みでございます。

江藤智自由民主党

○江藤智君 今の御説明だけで聞きますと、結局百七十七億減のうちで工事経費を百五十億ほど減らし、それから残りの二十七億ですか三十億か、それを経営費の方で出した、こういうことに考えていいのですか、大ざっぱでもいいのですよ。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 資金的に申しますと、二十七億の資金が不足で年を越すという格好に相なります。

江藤智自由民主党

○江藤智君 そうしますと、結局これは予算面で考えまして百七十七億ばかり……。これはどうも実行予算と骨格予算とまた違うからどうもあれですが、一応骨格予算で考えた場合、百七十七億程度予算よりも減収になった、そのつじつまというものを工事経費で百五十億、それから経営費で二十七億減らしますことで大体合わした、こういうふうに考えていいですか。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 予算面で申しますと、工事費で約百五十億、一応予算を圧縮して支出しておるわけであります。それから経営費では予備費を含めまして三十五億、予算面では一応三十三年度の予算としては余したという格好になります。それで二十七億というのは、これはその予算を裏づけする資金が足りなかったという格好になるわけであります。

江藤智自由民主党

○江藤智君 非常に大ざっぱな質問なんですけれども、御承知のように、昨年はやはり退職資金あるいは給与改訂というようなことがあり、それから災害━━伊豆半島の大災害があったり、あれに付随して相当にあった。ですからそういうような当初予算のときに見込まなかったこういう出費もあるわけですね、これはどのくらいになっておりますか。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 予算の御承認を得たときに見込まれないそういうものにつきましては、一応五十億という予備費があるわけでありますが、ただいま御指摘になりました二百円アップの仲裁裁定に該当するものが約十億ございます。それから昨年、三十三年度中の災害では大体十九億円程度の支出になる見込みでございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 そうしますと、経営費三十五億予算上は節約できたけれども、資金源が二十七億不足しておる、こういうことに結論は相なるわけですか。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) さようでございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 そうすると、この年度を越す場合の手当として、国鉄としてはその資金源をどこに求める工作をしておられるのか。すでに年度を越してしまったわけですから、経理上の整理をする段階になっておるのですけれども、それをどういうふうな工作をされたのか、それから……、それだけ一つ。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) これはあまりいい例ではございませんけれども、資金の足りないのは年度越しには短期で泳ぐという格好で、二十七億、たとえば未払いの格好で残しまして、それに必要な金は三十四年度の資金で支払うというような、いわゆる年度をまたがって短期資金でそのつなぎをやっていたということで処理いたしておるわけでございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 そうするとこれは資金部かどこからかの短期借り入れをやったということなんですか、結論は。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) それだけの方法ではございませんが、それがおもな方法でございます。三十三年度中に二十七億よけいに借りられればいいわけでございますが、これは予算で御承認願っております限度がございますので、それができませんけれども、それを年をまたがって借金で越しまして、必要な支払いは三十四年度の資金で払うということになるわけでございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 そうしますと予算書をここに持っていませんからはっきりしたことはわかりませんが、三十四年度の国鉄予算は、収入支出とも、たしか三千五百八十五億何がしであったはずです。これは三十三年度に比べて七億三千万の増にたしかなっているはずです。そうするとここで百七十七億という減収が現実に起っておるとすれば、少くとも七億の増収を見込むことが無謀であるばかりでなしに、むしろこの経済情勢がかりに横ばいするものとすれば、三十四年度予算に対してはもっと減額すべきではないかという点が考えられる。特にこの百七十七億という減収が起った事態というものは、三十三年度の後半に入って突如起ってきた現象ではなくて、三十三年度当初から少くとも貨物運賃等については予測された事態である。それが現実にこういう事態になってきたのですから、三十四年度予算についてもこれは当然そういうことを考えて予算を編成すべきではなかったかと思うのですが、にもかかわらず、七億以上の増収を見込んだということは、これはどういうところから、そういう見込んでよろしい、見込むことが適当であるということになってきたんですか。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 御指摘の点、三十四年度予算を御審議願います際に御説明したと存じますが、三十三年度百七十七億の減はこれは現実の姿でございまして、その中身は、先ほど申しましたように、貨物で百八十九億程度減収はいたしておりますが、旅客では十六億円の増でございまして、しかもその各三十三年度中の傾向をたどって参りますと、三十三年度に入りました四月から六、七月ごろまでは非常な減収が予想されたわけでございます。いわゆるなべ底景気ということで、私どももその傾向が続けば、年度一ぱいでは二百億をこすのではないかという危惧を三十三年度中は持っておったわけでございますが、幸いにして、先ほど申しましたように、三十三年末から景気が上向いて参っております。たまたま、政府━━経済企画庁、運輸省方面の観測でも、景気が回復に向うであろうという観測がいたされまして、それに基きまして、三十四年度の収入予算を計上いたしたわけでございまして、現在の時点でとってみますると、ことし、三十三年度の予算よりも収入が、片岡先生の御指摘のように七億ふえているという姿は、現在の時点から見れば、必ずしも達成不可能なものではないのではないかという感じを持っているわけでございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 将来の見通しですから、これは議論になりましょうし、特にここにも資料がないのですから、これ以上お尋ねすることもどうかと思うのですが、少くとも今日、特に三十四年度予算の説明に当っての説明の内容というものは、ある場合は、物価も大して変っておらない、横ばいである。従って経済状態もそう急激に変るということもない見通しでと言っているし、ある場合には、非常に好転をするという説明をしているし、さらに国会予算の説明の中で、首尾一貫しておらない説明もしばしばあったのですから、そのいずれをとるのか、大いにこれは議論があると思うのですけれども、貨物運賃がさらに回復をし、ふえていくというためには、相当なこの経済成長率を高く見て、特に鉱工業生産率等は相当高度に見なければ、この赤字を克復して、さらにプラスしていくということにはなってこないと思うのだけれども、やはりその経済成長率は、政府の言っている五・三%ですか、あるいは六・八%をとっているのか、その点はどの程度に見込んでおられるのですか。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 予算上の貨物の国鉄の輸送量増は、三十四年度は七%増ということで予算を計上いたしております。

江藤智自由民主党

○江藤智君 きょうは資料も何もありませんし、非常に概括な御説明だったのですが、われわれとしても予算の審議をして、そうしてそのまた使われ方がどうなっているか、あるいは国会審議をして、今度はどういう方法で実行をしようとしているかという、きわめて概括でいいのですから、それがわかるような資料を、今度この次に出してもらいたい。ということは、結局三十三年度のはっきりいえば国家予算、それから当初の実行予算、それに対する三十三年度のその決算ですね。これはもう何円というところまでの必要はないので、もう億単位でけっこうですから、こういう格好になり、そうしてたとえば工事経費が百五十億減ったら、このために当初考えておったこういう主要な工事があとに繰り延べになったということを、ちょっと備考か何かに入れてもらうように、それを受けて今度三十四年度の国家予算が出たわけですね。そこで今度は三十四年度のその国家予算は通ったけれども、また国鉄の内部事情によって、また多少の実行面においてこれを保留して、あと回しになる仕事をしてやるとかいうような計画ができているはずですから、その実行予算はこういうふうになっている、こういう程度の、国鉄のまあ運営全般がとにかく一目でわかるような資料を一つこの次に出していただきたい。  私はもうきょうはこの程度でけっこうだと思います。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 資料について。工事費百五十八億減らしたというその内容ですが、修繕費を減らしたのか、それから改良、建設等の新たに増加する面を減らしておるのか、それらの点が明確になるように一つしておいていただきたいと思います。これは大ざっぱには今でもおわかりでありましょう。

山田明吉日本国有鉄道経理局長

○説明員(山田明吉君) 工事費を約百五十億押えたと申しますのは、これは全部改良費でございます。予算の上ではたしか千六十二億お認め願った工事経費でございますが、それのうちの百五十億を一応減収対象として保留したということでございまして、修繕費は全然別でございます。これは鉄道経費の方でございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 それではさっき江藤さんから御要求になったその資料をお出しいただくときに、今の点がはっきりわかるようなものを一つ作っていただきたいと思います。

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) それで私からもそれの、今江藤さんや片岡さんから言われたことで大体尽きると思うのですが、第一次五カ年計画の初年度、二年度の実行されたものですね、パーセンテージ、そういうものを今一緒に合わしていただけば、江藤さんのおっしゃることがすぐ一目瞭然するわけですから、そういう形で一つ御提出を願いたい。ほかによろしゅうございますか。——それでは国有鉄道の運営に関する件は、収支概算については以上で一応終了いたしたいと思います。  ちょっと速記とめて。    〔速記中止〕

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) では速記つけて。

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) ただいまから志免鉱業所払い下げ問題について質疑を行います。質疑のある方は順次御発言願います。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 志免問題については、この委員会でしばしば御質問申し上げておりますが、特に昨日でしたかの新聞によりますと、衆議院決算委員会で、委員会の決定で現地調査をされて、国鉄の当局から従来説明されました内容とはだいぶ開きがあるような新聞発表もいたしておるのであります。そこで一つ国鉄当局からその後の、前回のこの委員会で論議せられました後のそれからの経過について、一つ最初に御報告をいただいて、それから私の質問をいたしたいと思います。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 可採炭量の問題がいろいろ論議いたされておりますので、国鉄といたしましては、青山委員会にお願いして、現地に行って現地調査をして、その炭量の点を確かめたいと、こういう手続をとっておる次第でございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 青山委員会はいつ出発されるわけですか。で、その委員会の構成は従来の構成でおいでになるのか、あるいは新たに青山博士を主任として、構成について、参加される専門家を考慮しておられるのかどうか、その点をあわせて一つ御説明願います。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) ただいまのところ、まだはっきりしたことまできまっておりませんですが、労組の方から、二、三現地調査の際に推薦して、現地調査団に加えてほしいというふうな希望もございますが、その人選、その他についてはまだはっきりしたことまで至っておりませんです。  それから、また、その青山委員会がいつ行くかというようなことにつきましても、そのメンバーがきまっておりませんので、ただいま申し上げるまでには至っておりませんが、なるべく早く行ってもらいたいと、こう考えておる次第でございます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 ただいまの御答弁によりますと、調査団の構成について、従来とは変ることもあり得るような御意思のようでありますが、従って、そうなってくると、構成がはっきりしなければ、きまらなければ出発も明確にならない、こういうことでありましょうが、すでに衆議院における決算委員会においても現地調査をされ、特にその調査の結果が、調査の経過についての御議論はありましょうけれども、とにかく御発表された結果というものは、従来の国鉄の御説明になっておられることとはだいぶ開きがあるわけですから、なるべく早い機会に、第三者のどなたも首肯できるような、納得できるような結論を出していただきたいと思うのです。それについては、国鉄労組で二、三人の専門家を調査員に推薦をされておられることを今お話がありましたが、今私どもは一番要望することは、真相の究明、可採炭量の的確な把握ということももちろん必要ですが、そのほかにまだ、いろいろと世間に流布されておるところのいろいろな疑惑を一掃するということが、私どもにとってやはり一番必要なことだと思う。その疑惑を一掃するためには、やはり国鉄当局と意見の相違する考え方のといいますか、調査結果を納得しない人々の中からもやはり調査団に加えて、その合意に達したところをもって結論とすることが私は正しいのではないか、それがやはり第三者を納得させる一番いい方法ではないかと思うのですが、この点について、調査団の構成については、もちろん中心となる青山博士の御意見も聴取されるでしょうが、この構成は国鉄当局だけでおきめになることなんですか。それともそうではなくて、青山博士がおきめになることなんですか。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 私の方から労組の希望を聞きまして、青山委員長にお伝えして、委員長にきめていただくということに相なるかと思います。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 それは当然国鉄当局としても調査団の構成についてはお考えになっておると思いますが、労組の推薦をされる者がどういう方であるか、私もまだよく聞いておりませんけれども、少くとも国鉄当局と意見の相違しておる立場にある者が、自分たちの信頼できる人々も調査団に加えてほしいと要求しておるのですから、これは当然加えられるおつもりであると思いますが、その点いかがですか。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) やはり調査団は非常に重大な使命を持っておりまするので、各方面から納得される人でないといけないと思います。で、特に青山委員長がその団長として行かれるとすれば、青山委員長も信頼するに足るという観点から御選択になるだろうと思っております。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 しかしこの調査は国鉄が依頼される調査団ですから、国鉄の意思が当然最後の決定をすべきであって、調査に行かれる、特にその中心になられる青山博士の御意見が大きくこれを左右することは当然でしょう、調査をされるのですから。しかしその構成は、どういうメンバーで行くか等については、博士の御意見は参考にされることはあっても、その決定権は依頼をする側にあって私はしかるべきだと思う。で、今日置かれておる事態は、国民の疑惑を一掃し、特に紛糾を起しておる交渉の相手側にも納得をさせなければ、事態の進展を見ることができない事態にあるのですから、この際はやはり相手方の推薦をする者、少くとも相手方が信頼をし、その結論に承服をする人々がこの調査団に加わっておらなければ、早く結論を出すことはできないと思うのですが、そういう点からいえば、そうむずかしくお考えにならぬでも、労組側の推薦する専門家を調査団の中に加えられることは何ら差しつかえないのではないかと思うのですが、国鉄としてはまだそこまで決定しておられないのですか。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) ただいまの御意見は貴重な参考御意見として伺いまして、なおその趣旨はよく青山委員長にもお取り次ぎすることにいたします。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 大体私どもの申し上げておる真意については御了解いただいたと思うのですが、ただ伝えられるだけでは、やはりその場だけの答弁として、伝えられるだけでは事態の解決には私はならないと思います。どうしてもこれはやはり国民の疑惑を一掃して、かつ紛糾しておる事態をすみやかに解決をせしめるということがねらいでありますから、この際でき得るならば、この委員会においてはっきりとした御答弁を私はいただきたいと思う。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 私どもは前々から申し上げます通りに、青山委員会はその道の権威者が集まって組織して、私どもはこれに満幅の信頼を持って今まで参った次第でございます。それでその可採炭量も、青山委員会の決定したものを今まで信憑して参ったのでございます。しかしそこに論議が起りまして、青山委員長も、それでは今までは現地の方で調査できないような情勢であったので、遺憾ながら行かれなかったけれども、もし調査を快く引き受けるということであれば、現地調査に行っても差しつかえないと言っておられるのでありますから、問題は、委員会の可採炭量が正しいか正しくないかという問題でございますから、やはりそれは団長が責任を持って行かれることであります。従いまして、団長が信頼するに足るか足らぬかということも、やはり団長の責任としておきめ願わなければならないと思いまして、先ほど来からそういう趣旨の御答弁を申し上げたのでありますが、重ねてそういう御意見でありますから、できるだけその御趣旨に沿うように努力いたしてみます。

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) それでは、私からもお願いしておきたいのは、衆議院の決算委員会の田中委員長の談話が出ると、続いて小倉副総裁の話が出る、さらに十河総裁の話が出る。いかにも泥試合的な印象を受けるわけです。これはやはり私どもとしては冷静な判断をするために、国民の疑問を一日も早くなくするためにも、ぜひまあそういう印象を受けないように、今後はやはり努めていただきたい、私はこう思うのです。従って、衆議院の決算委員会は衆議院の立場でありますから、私ども参議院の運輸委員会として、今片岡委員の御質問したことは、前回の委員会における私どもの強い要望をなるべく早く生かして、そうしてこの問題の真相を究明する。こういうところにあったと思うのですから、そういう点で努力していただきたいと思うのですが。

小倉俊夫日本国有鉄道副総裁

○説明員(小倉俊夫君) 承知いたしました。

江藤智自由民主党

○江藤智君 ちょっと今の……。時間がありませんが、委員会の意見として誤解のないように申し上げたいのは、あくまで青山委員長に責任を持って、国鉄としては専門的に調査を依頼しておるのでありますから、その団員の中に、青山委員長が信頼できないような人まで無理に入れよというのでは決してない。もしもその結果について反対の人がおれば、今度青山委員長とその専門の立場の反対の人とでまた出るところでディスカッスしてもらえばいいので、今の御要望で、青山委員長も、この人ならば公正な判断をする人であるというふうな人であるならば、これは加えていただけばなおけっこうですけれども、無理にこの人を指名して、どうしても加えろというところまで私はやる必要はない。かように考えますから、これは念のために私は申し上げておきます。

片岡文重日本社会党

○片岡文重君 今の江藤委員の御要望は、これはおっしゃる通りです。青山さんが中心となって行かれ、その責任を持つのですから、故意にものをこわすとか、あるいは真相を曲げて、人格的に信頼できないということであれば別です。しかし、やはり、たとえば日本の歴史を見ても、三笠宮なんか紀元節に絶対反対しておられる。皇族の、菊のカーテンの中に育ったんでも日本の歴史にはあの通り声を大きくして反対しておられる。専門家の立場からすれば、全部が全部その結果について意見を同じうするということにはならぬと私は思います。そこに可採炭量が八百万トンといい、千二百万トンという意見が分れてくるわけですから、だからこそ、私はむしろ春山博士とは考えが違う人を入れていただくことが、この委員会の意味があると思うのです。ただその場合に、実際は八百万トンなんだけれども、労働組合が千二百万トンといっているから千二百万トンにするのだ、こういう信念のないような人は入れられたのでは困ります。これは私たちも反対ですけれども、少くとも学究的な良心に従って研究を続けておられる人々が、必ずしも青山さんと意見が一致しないからといって、だからだめだということで拒否をされた場合に、そんならごもっともですということで、国鉄が唯々諾々とその言に従われたのでは意味ないことです。私はやはりその相違点をあくまでも現地調査の上に立って、科学的な基礎の上に基いてディスカッションをされ、合意の結論を出されるところに意味がある。今はやはり要求されているのは、双方が、国鉄当局も労働組合も、国民の立場にある第三者も納得するというところに問題が置かれているから、そういう結論が出るような学究とうんちくと、そうして人格に信頼できる者を選ぶということが私どもの要望ですから。

江藤智自由民主党

○江藤智君 ちょっと誤解があったようですが、私も片岡さんの言われるようなことなら異論はないのです。また、青山さんほどの方であったら、そういう十分に、自分の意見よりもさらに異なった技術的な意見を吐くようなりっぱな人でも喜んで加えられるだろうと思います。ただ、ちょっと心配したのは、とにかく青山さんが信頼できないような人でも無理々々入れろというふうに当委員会で言ったというようなことにでもなったら、当委員会の趣旨に反する。私は片岡さんの言われるような趣旨のことなら、当委員会としてもちっとも異論を言うわけではございません。

相澤重明日本社会党

○理事(相澤重明君) この点は、今国会ではできるだけ真相を究明をして、そうして国民の疑惑をなくするというのが皆さんの主眼なんだから、そこで先ほども副総裁から、国鉄労働組合の方からも要請もあった、それらについては青山委員長に相談もするし、最終的に団の編成については委員長が責任をもってやるというふうなことですから、そういう各角度から考えて、良識を疑われないような方向で疑惑を一掃するというところに目的を置いていただけば、この委員会としては別に間違った方向ではないと思います。前の委員会の決定をさらに促進することになるのですから、そういう意味での両者の御発言だと思いますので、副総裁もそのことを一つよく進言をしていただきたいと思います。  ほかに御発言なければ、以上で本日の委員会を散会いたします。    午前十一時五十七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗