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31回国会衆議院1959/02/28

予算委員会第四分科会 第4号

発言数
271
登壇者
16
会派数
2
開催日
1959/02/28

会議録

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。  本日は、昭和三十四年度一般会計、同じく特別会計、同じく政府関係機関予算中、郵政省所管について質疑を行います。  質疑の通告がありますので、これを許します。上林山榮吉君。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 郵政省所管について、数項目ぐらい質疑をしたいと思って準備しておるのですけれども、時間の関係もあるそうでございますから、そのうちの二、三の点についてこれから質疑をいたしてみたいと思います。  まず第一点は、御承知の通り、皇太子殿下と正田美智子さんが四月十日に御成婚の式をあげられるということで、国民ひとしく心からお喜びをいたしておるわけでございますが、これに関する記念切手の問題について、あらゆる角度から要望なり希望なりが出ておるようでございます。私は、こういうことは普通の記念切手とは違って、それこそお互いの一生の間に何回あるかわからぬというほどの機会を記念する記念切手でございますので、政府当局におかれても、そういうような感覚で、思い切った方途を講ぜられる必要があるのではないか、こういうように考えるのであります。従来の他の記念切手のごときは、切手ブームの波に乗って、世の中にこれが出回らなかったり、あるいはあまりにも少いためにいろいろとトラブルすらも起るというような状態でございます。これは一面非常にいいことであると同時に、一面また今申し上げるような欠陥も包蔵しておる、こういうことになるのでありますが、私はこの御成婚の記念切手は、四月、五月、六月、少くとも三カ月ぐらい、国民が心からお祝いするという意味で、いつ郵便局その他の窓口に行ってもある程度のものはいつもあるんだ、こういうぐらいの状態に置かれることがいいのではないか、そのうち一部のものが隠退蔵されても、全体的な運営というものに対する国民の要望に沿うことになる、こういうように考えますので、まあ従来の行政事務の扱い、近来の行政事務の扱い、そういう習性にとらわれないで、一つ飛躍した感覚の上に立って、国民が要望しておる線に沿うて、言いかえますと、今予定されておる、あるいは御計画になっておるものを相当上回る記念切手を出してもらいたい。これはわれわれのところにもいろいろ要望も来ておりますし、中には建設的な投書も来ております。あるいはその他の方面でも、ラジオ、新聞等で郵政当局もごらんの通り、見識のある人たちからもそういう要望を受けておるようでございます。だから、準備その他にいろいろ支障があるかもわかりませんが、非常なる支障のない限り、多少の支障ぐらいは押し切って、一つそういう感覚で御準備を願いたい、こういう要望を持っておりますが、これは事の性質上、大臣からまずその基本的な考えをお伺いし、さらに事務当局から何か補足して御説明願えるものならばお願いいたしたい、こういうように考えます。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 皇太子殿下の御成婚を記念いたしますための記念切手の発行につきまして、上林山委員から御質問がございました。全く私は同感でございます。大体の構想といたしましては、五円、十円、二十円、三十円、かように四種類を発行するということになっておりまして、小額の五円、十円の方は二千万枚ずつ、それから高額の方の二十円、三十円がおのおの千五百万枚、合計七千万枚を予定いたしております。これは普通発行いたしまする記念切手といたしましては、大体数量において約五倍程度になっておるわけであります。そうして、御成婚日である四月十日にそのうちの大体七割、五千万枚程度、はっきり申しますと四千九百万枚ということになりますが、大体七割程度発売を始めたい。従いまして、お示しのように、これが国民的な非常におめでたい御慶事でもあるし、また国際的にも、非常な関心と喜びをもって諸外国でもこの御成婚を祝そうというような趣きもあるかに聞いておりますから、これが七千万枚で足りないということであって、さらに希望者が出るということであれば、上林由委員の御要望もありますし、御意見等も十分考えまして、さらにこれを余分に増発する、こういう考え方を持っております。大口の希望者に対しましては予約ということをもって行い、それから一般の者には、今まで記念切手を発行いたしましたいろいろの結果も勘案いたしまして、あまねく国民多数にこれを分ちたい、かように考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 郵政大臣のお答えを承わりましてやや安心もしたし、またぜひその線に沿って御努力願いたいと思うわけでありますが、ただいま予定されておるものは七千万枚、国民は御承知の通り九千万をこえておるわけです。一人に一枚もその切手が渡らないということでは、ましてお互い心からお祝いする意味で、親類とか友だちとかいうような人たちだけに出すとしても、百枚くらい要る人も相当あるだろと思う。そういうことを考えていきますと、私は今の大臣の御答弁が、具体的に準備されて、それこそ国内的にも国際的にもまたとない機会でありますし、心からお喜びするという意味を含み、一つには国際親善という大きな目標にもつながるわけでありますから、私ども諸外国を旅行いたしまして、日本と違いまして、たとえば英国でございますが、英国の皇室の切手が常時使用されておるということなどから考えてみましても、これは事の性質上みっともないことはできないが、郵政省としても、今までの感覚を一歩も二歩も前進されてお考えになっておることはけっこうでありますけれども、もう一歩具体的に活眼を開いていただいて、大臣の御答弁が実現されるように私は強く要望いたしまして、この問題はこれでとどめたいと思います。  第二の問題は、無集配特定局の設置の実情について、若干お尋ねをいたしておきたいと思います。他の委員会においても要望したことがあるのでございますが、昭和三十年度以降、無集配局を予算のワク内において設置することが国会で決定をされておるにもかかわらず、いまだ未設置のところが非常に多いということは、私は実は驚いておるわけであります。これにはいろいろな理由があると思います。郵政当局としては、決してこれを放置しておられるわけではないということも私には察せられるのでありますが、しかし、驚くなかれ、昭和三十年度以降昭和三十三年度までに置局が決定され、国会を通過したにもかかわらず、三百五十のうちに開局せられたものが二百十一、いろいろな障害のために、まだ開局が実現しないものが百三十九。あまりにもひどいではないか。この資料は郵政当局から出してもらった資料でございますが、三百五十置局を決定しておいて、二百十一開局した、百三十九残っておる、これはどう考えても速度がおそ過ぎる。ことに、聞くところによれば、三年前、二年前に置局の決定をしたところが、いまだ具体的にこれが着手されておらない。こういうことでは、窓口の改善、郵政事業の民衆化、こういうような点からいって、あまりにも速度がおそ過ぎやしないだろうか、私はこういうように考えますが、まず大臣から基本的な御方針を承わり、あるいは政務次官ないしは担当の事務の局長から何かお話があればその実情を承わってみたい。お互いにこうして向き合って質疑をしておりますけれども、まあお互い力を合せて一つ窓口の改善をはかろうじゃないかという意味で、気を楽にしてお答えを願えれば幸いだと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御指摘の無集配特定郵便局の設置、この問題は全くお話のように大へんその置局がおくれております。この点においてははなはだ申しわけがないと思いますが、お話のように三百五十のうち二百十一局、残りの百三十九局はまた置局されていない、こういうお話でありますが、その内容を申し上げますと、この残りの百三十九局のうちで百十九局はすでに局長も内定をいたしておりまして、ほとんどもうこれが設置をされた。この運営は、すでにこの百十九局の中には近く始めるものもありますし、近く始める準備を進めておるものもあります。局長はこの百十九局に対しましては内定をしておる、こういう状態でありまして、残る二十局が目下いろいろそれに対する調査、折衝をしておる、こういう次第であります。この特定郵便局の設置の基準ということは、上林山委員も御承知のように、昭和二十三年に計画をいたしましたものは、局間の距離が八百メートル、それから享便の人口が六千、こういう市内地における基準、それから市外地におきましては、距離が二キロ、享便の人口が四百戸以上、これに該当いたしますものが全国で現在二千百カ所ございます。それでありますから、御質問の中にもありましたように、こういう多数要望されておる無集配特定郵便局というものは、できるだけ御意見通りすみやかに置局しなければならぬということは、全くわれわれもさように責任を感じておるわけであります。それから、三十一年度からはややこの基準を厳重にいたしまして、市内地においては局間距離が八百メートル以上、享便人口が八千、それから市外地においては局間距離が二キロで八百戸以上、こういうふうに基準をさらに強くしたわけでございます。これに該当いたしますものが全国で五百カ所、こういうふうになっておるわけであります。何分にも定員その他の関係で、特定郵便局の置局が非常にむずかしい、やりにくいということで、三十四年度に対しましても三十三年度と同様に二百局を置局するということの予算その他の措置をいたしておるわけであります。十分今後は御質問の御趣旨に沿いまして、無集配特定郵便局の設置には強力な推進と責任を持って努力をいたしていきたい、さように考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 将来の問題については私どもも大臣と同じ意見でありますから、積極的に国民の要望に沿うように御協力を申し上げたい、こういうように考えておるものの一人でございます。それはさておいて、ただいま内容の一部に触れてお答えがあったようでありますが、今一覧表を見てみますと、東京が百二十六に配分されて、開局されたものが七十九、未開局の分が四十七、名古屋が配分が三十八、開局が二十五で未開局が十三、大阪が配分が七十局で開局が二十七、しかも未開局が驚くなかれ四十三、熊本、これが三十八の配分で開局が十四、驚くなかれ未開局が二十四、こういうようになっておるのは、何かその地域における特別な事情があるものかどうか。まあ一例を申し上げますれば、たとえば局長などの問題について全逓等が反対運動を起しておる、あるいはその懸念がある、こういうようなことに原因があるものなのか。あるいは適当な局長の人材がないのか、あるいは局長はおっても、今大臣のお答えの中にも定員の関係があるというようなことがありますが、定員を配分することが急速にできないために開局することができない、こういうことになっておるのか、これを承わりたいのであります。この反面、長野、松山、札幌、こういうところはほとんど百パーセントに近い開局ができておるという面もあるわけでありますが、こういう点等から考えまして、率直な御意見を伺いたいのであります。

廣瀬正雄自由民主党郵政政務次官

○廣瀬政府委員 ただいまの問題でございますが、大臣から御答弁申し上げましたように、ただいま上林山委員から御指摘の未施行局のうちに、すでに大部分は局長の内定がされておるのであります。局長の選考中だという局は、東京において五局、金沢におきまして一局、広島におきまして一局、熊本におきまして十三局というようなことでありまして、実際まだ局長の選考ができてないというところは二十局であります。最も多い局は熊本郵政局管内でございますが、これにつきましては、局長に適任者を得ることが困難であるというようなにとが一番大きな理由でありますけれども、それにつきましては、いろいろな理由が複雑に存在するのじゃないかと思っております。私どもといたしましては、すみやかに局長の選考を進めていくということで努力いたしたいと思います。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 他の委員の方が控えておられるので、残念ながら要望だけを最後に申し上げまして、私は質疑を打ち切りたいと思いますが、これを具体的に、もっと一皮むいてお尋ねしたいこともございます、しかし、大臣、政務次官、あるいは関係の局長はみなりっぱな方なので、相当所信を持って、ただいまのお答えの線に沿って、それぞれ能率的に、しかもよそから見てもまあまああれが当りまえだろう、こういうところの線で、急いで一つ、こういう国会を通過したものがいつまでも残骸をさらしておるという結果にならぬように、一段の御努力をお願いいたしたいと考えます。ことに全逓が労働条件の改善を要望するというようなことは、法に定められた範囲内において当然やっていいことでありましょうけれども、行政事務、ことに人事に組合が関与するということは、これは明確に区分をしておかなければならぬ問題である。こういうことがかりに伝えられておるごとく——具体的に言えとおっしゃれば申し上げますが、伝えられておるという程度でお許しを願いますが、伝えられておるように、全逓がたとえば自分の気に食わない局長を持ってきた場合は、配置転換その他に応じない、こういうようなことにでもなって、これがおくれておるものとすれば、私はゆゆしい問題であろうと考える。同時に私は、特定局の従業員にして相当の年月を有し、良識を持っておる人材があれば、これは特定局従業員の中から局長を推薦していくということも一つの道であろうと思います。またそれ以外の郵政局管内の管理者であったような人たちでも、優秀な人がおって、そういう方向に転出したいという者があれば、これまた機会を与えてやるべきものであろうと考えます。同時に、特定局設置の歴史、現在あるいは将来これを通じて考えてみて、適当なる、他の一般の人々の中に信用があり、しかもその地域の信用があり、局長の事務をとっていくにふさわしい人があれば、これまた喜んで一つ局長に就任さしてやるのもいいことだと思う。むずかしく専門的にいろいろこまかい議論をすれば、いろいろな議論もできましょうが、大まかに考えていきますと、これが現段階においては適当な措置である、こういうように考えておるものであります。これは先般特定局をいかにすべきかということを政府から諮問された場合も、そういうような方向についての回答があったことだろうと思いますので、私は、一方に偏して、どちらかにやれというような議論は決していたしませんが、大局的に見て、そういうような気持で、それこそ良識と勇気を持って前進されることを要望いたします。もし私の要望に、たとえばそんなことを言ったってとてもできやせぬよという点がございますれば、私のわからない世界もあるかもわかりませんので、お答え願ってもけっこうでございます。結論として、私はこれだけを強く申し上げておきたいと思います。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 片島港君。

片島港日本社会党

○片島分科員 私も最初郵政関係についてお尋ねをしたいと思うのであります。国民の関心事は、大体同じような点で、ただいまの上林山分科員の質問に、私はさらにそれを推進をするというような意味でお尋ねをしたいと思います。  ただいまの無集配特定局の設置の問題、これは私が今年度の初頭に、実はできるだけ開局を早めてもらいたいという質問をしたことがございます。ここに手元に配付されております三十年度以降の無集配特定局の設置状況というのがありますが、これはそれを合計したものであろうと思います。さらにこれを年度別に見ますと調査の方法によって年度をずれておりますから、多少数字に食い違いがありますが、それは大した食い違いではありませんから、年度別に申しますと昭和三十年度には七十四局の予算が取れて三十二局設置がされておる。三十一年度には五十局の予算が取れて、二十五局設置されておる。三十二年度には五十局で三十三局設置されておる。三十三年度には二百局予算が取れたが、大体の見込みで百三十局の予定である。ただいま大臣が、百十九局は局長も内定しておる、残り二十局くらいだと言われましたが、この百三十局という説明は、これは昭和三十三年度の予算で取れたものの実施状況でありまして、昭和三十年度に未実施の四十二局、三十一年度の未実施の二十五局、三十二年度の未実施の十七局、合計八十数局というものは、これはもう済んでしまった数字でありまして、今ごろになって、三十年度や三十一年度の局長任命をやっておるはずはありません。これはすでに定員もそれぞれの方法で消化せられておるものでありまして、何年度もそんなに前からのが残っておる、それを実施するというわけはありません。そうしますと、結局また今年度でさえ三百局取れたものが二百局設置されないのでありますから、いわんや前からかかっておる数十局のもの、これからまた実施をされるという三十年度、三十一年度の未実施である八十数局のものの局長定員や局員の定員はどうなっておりますか。これはもうこのままである。でありますから、予算が取れたならば、その年度内に、多少翌年度に繰り越すことはやむを得ないといたしましても、実施をする。川中郵政大臣が在任中に、窓口機関を大いに拡充して公衆に利便を与えたいという構想を漏らしておられたのでありますが、構想だけは二千局も四等郵便局を作るという構想を漏らしておいて、予算が成立しておる無集配特定局について、このように毎年々々残りが出てくるということでは、私は窓口機関が十分に公衆へのサービスをしておるとは思われない。この点は私はここに数字を明示いたしましたから、大臣から御答弁を願いたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 片島さんの今の御質疑の中にありました三十年度は七十四局のものが三十二局、あるいは三十一年度は五十が二十五、それから三十二年度が五十が三十三、そうすると八十数局まだこの分と一緒に残っているじゃないか、これはちょっと違っているようでございます。三十年度は五十局中——これは七十四局ということのお示しでしたが、こちらの私の方では三十年度は五十局置局するということに対して、現在残っておるのが一局、三十一年度も五十局に対して現在三局残っておる。それから三十二年度は五十局に対して十五局残っております。それから三十三年度が百二十局残っておりますので、先ほど御説明申し上げましたものは、三十年度からずっと累計いたしまして残りのものが百三十九局、その百三十九局の中の百十九が局長が内定しておって、残りの二十局が現在折衝中だ、こういうことになっておるわけでございます。

片島港日本社会党

○片島分科員 私が今年度の初頭にお伺いしたときに、私が数字を示しましたときにはそういうお答えでありませんでした。郵務局長も違っておりましたが、その後あるいは今年度内に前からの残っておる分をどんどんと整理して実施されたというなら別でありますが、これは速記録を調べてみれば、私が質問したのははっきり残っております。五十局取れてから大体三十何局くらいしか設置されておらないという。私はずっと年度別に説明をして、それについては全くそういうふうになっておる。しかし今後は必ずやるということを言っておられる。それが、三十年度において一局しか残らぬ。三十一年度の分を三局ということであれば、その後これは取り返しされたのかどうか。しかし二百局も今年は配分をしておるのでありますから、過年度にわたってそういう器用にさらさらっと一カ年間にさらえてしまうということは、今年度の割当さえようやってしまわないのに、おそらく私は非常に困難であろうと思うが、この点は数字を速記録などによって調べて、さらに逓信委員会において御答弁を願います。なお、これは人の質問したことでありますからそう詳しくは申し上げません。  これもこの前逓信委員会において私質問をしたのでありますが、御成婚記念切手はもう全部刷り上っておるのでありますか、その点をお伺いします。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 すべての準備ができまして、今明日くらいからいよいよ刷りにかかる、一切の準備は、テストもいたしまして、そしてこれでよろしいということを昨日決定いたしましたので、ここ一両日中からいよいよ本刷りにする、かようになっております。

片島港日本社会党

○片島分科員 十億円からの売り上げがあって、大臣はおいでにならなかったですが、結局これから国家的、国民的な事業のために使う経費は出ない、これは郵政省の郵便事業特別会計の業務収入として収入されるものであって、これからたとえば皇太子殿下の方に何か記念的な贈りものをしようとか、あるいは社会福祉的な育英的なものに使おうということはできないという答弁があったのであります。私はそこで申し上げたいのでありますが、年賀はがきなどについても、おめでたいお正月でありますから、御承知のように、郵政当局は熱心に寄付金のついたはがきの方をたくさん刷って、寄付金のつかない方を少く刷っておられるのであります。そういたしますと、正月にもまさるおめでたい皇太子の御成婚でありますが、十億円の売り上げで、全部郵政省が郵便事業特別会計の業務収入として、ごっそりいただくというのは、あまりにも御成婚を利用して一もうけをたくらんだような感じがしないか。そういうことになりますれば、せっかくの機会でありますから、この記念切手にこそ寄付金をつけて、そうして零細なもの——一人一枚買うのにはまあ一円か二円でありますから、あなたたちは、根のところはごっそり取られても、そこにプラスされておるこぶの方は取ることはできない。そうすれば、一般国民が慶事を慶祝いたしまして、郵政省にだけ取られるよりは、そこに幾らかでも自分たちの気持を表わすものをこぶをつけておくということになれば、これは皇太子殿下の記念的な事業なり、あるいは品物を贈ってもよし、育英資金あるいは社会の非常に不幸な困った方々、こういう人に対して、このめでたい国家的な記念の行事を非常に喜ばしてあげることもできるし、あるいはまた皇太子殿下の方にそのお祝いを差し上げることもできる。わずか一円、二円といったようなプランをつけることによってそれが可能になる。ただこの行事を活用してごっそり一もうけしようということでなく、やはりこういう機会には、もっとお年玉はがきのような形で、幾らかほかの方法を講じて、社会的な事業なり、この国家的な記念行事に対して、何か残るようなことを考える必要があるのじゃないか、そうすべきではないか、こう考えるのでありますが、大臣のお考えを一つ承わりたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御質疑また御所見の問題は、御成婚を間近かに控えまして、いろいろの方面で、またいろいろな論議がされておるようであります。ことに皇太子殿下の御成婚という国民的、国際的に非常なおめでたい祝典でおりますから、このことに対して、これを機会に何か記念事業をするとか、あるいはまた恵まれない人たちに対するいろいろの施設としてやるとか、めんどうを見るとかいうことも、私は一応考えられないことはないと思うのであります。ただ、今回の皇太子殿下の御成婚を記念いたしましての記念切手も、いわゆる郵政事業として御成婚の記念記手ではありますが、並びに郵政省が事業として行うのでありますして、この収入というものは、今お示しの通り、郵政事業特別会計の歳入として、これはやがて歳出に充てなければならぬ、こういうことでありますから、この中からいろいろの施設を作る、あるいはお祝いの品を差し上げるということは、これはもうきわめて当らないところでありまして、これをやろうとするということは不可能であろう。もし政府がそういったようなことをするといたしますならば、法律も必要でありましょうし、補正予算も必要なことでありますから、ましてや郵政大臣の一存ではとうていこれは行い得ない。ただ御指摘のように、それにお年玉はがきのように寄付金をつけたらどうか、それによってそういったようなことをすることはどうだということについては、これはさようにやろうと思えば、法律は要りますが、これもやれないことはなかろうと思いますけれども、寄付金付のお年玉はがきの発行ということに対しましても少し問題があって、この寄付金というものが多いのじゃないか——両院の逓信委員会の委員の皆様からも、むしろ寄付金付でないものをずっとよけいに発行して寄付金付は少くしなければいかぬじゃないか、こういう論もかなり強いものでありますから、今のところはまだ、記念切手等に寄付金をつけるということは、実は考えていないわけであります。将来そういった国民的な要請、また国会等におきましても、多数の議員各位がそういうことを御要望になるという機会も迎えられるような時期におきましては、これまた検討する価値はあろうかと考えますけれども、目下のところは、さような考えは持っておりません。

片島港日本社会党

○片島分科員 またの機会といいましても、もう御成婚は一回しかないのでありますから、またの機会を待てばまだあなたにこれから百年ばかり長生きをしていただかなければ間に合わぬ。もちろんこの十億円の業務収入は歳入としてあなたの方が受け取られてまた支出をされますけれども、その事業の支出岸あるいは施設関係、営繕関係、あるいは従業員の給与、そういったようなものに出ていくわけでありましょうが、やはりこれは何といいましても、まあ全部が全部もうからないことはわかり切っておりますが、やはり相当もうかるはずです。なぜなら、いろいろな切手シートに張ったり、これをしまい込んでおけば、あなたの方は郵便は取り扱わなくても切手を売っただけでもうかるわけです。それが何パーセントかあるのはわかり切っている。またもうかるからあなたの方は計画されるのであって、それはけっこうでありますが、こういう機会にこそ、——年賀はがきの場合、四円と、五円を半々にしろ、寄付金のついたのとつかないのと半々にしろというのに、郵政審議会というあなたの方の御用的な審議会にかけて、無理にとうとう寄付金のついたのをよけいにした。自民党も社会党も、大体半々くらいでいいじゃないかというのに、どうしても寄付金のついたのをよけい出したいというので、寄付金付に非常な御執念であって、たくさん作られた。それを、そのときに衆参両院とも寄付金のつかないのを多く出すべきだといったのを、そういうわれわれの意見を尊重しないで、寄付金付の方をたくさん出しておいて、今になってからああいうにともあったからという。これはあなた方は今まで考えたこともなかったのだ。なかったのを、うまいことではあるけれども、もう準備が済んでしまってどうにも間に合わぬのだということではないかと思うのです。しかし、そう大した準備も要りませんし、このことで立法されるなら社会党も賛成いたします、満場一致で通りますから、そう大へんなことはない。でありますから、こういう機会にこそ、私はやはりこの喜びを不幸な人々に分つようなことを考えてもらいたい、こういうように考えたのであります。しかし、大臣の今の御答弁は、これはやらないという。しかし、年賀はがきのときの寄付金のつかないのをと言ったことを引き合いに出すくらいなら、あのときに寄付金付をいつの間にかたくさん作ってしまって、国会で文句を言われるようなことをした、そのくらいの心臓があるなら、今からでもこの寄付金をつけるようなこともできないことはないと思うのでありますが、この点はまあ質問しても……。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御指摘の点につきまましては、はなはだ恐縮する点もございますが、郵政審議会の方でそのような決定をいたしたということもございますので、これは私の方で勝手気ままに両院の意向を無視してやったのではないかということが全部ではない、かように私は存じております。そして、この記念切手に寄付金をつけて、そうした慶事の場合に、恵まれない者あるいは育英事業その他の記念事業を行うというようなことは、構想としては私は反対でないのであります。しかし、お年玉のいわゆる寄付金付といったことに対しても、国民に非常な協力を願い、また犠牲も払っていただいておるということで、この記念切手に寄付金をさらにつけるということは、これっきりであとはしないということにも参らない関係もできたりいたしまして、切手に寄付金をつけるということはいまだ試みたこともないのでありますし、きわめて慎重にこれはやるべきものだ、かように考えております。御意見の点は十分一つ検討いたしまして、将来の問題としても研究して参りたい、かように考えております。

片島港日本社会党

○片島分科員 先に進みましょう。簡易保険及び郵便貯金についてお尋ねしたいと思います。  簡易保険料の平均、また保険金額の全国平均はどういうふうになっておりましょうか。その点を一つ事務当局からでけっこうです。

大塚茂郵政事務官(簡易保険局長)

○大塚政府委員 現在の全部の契約の平均で申し上げますと、保険金におきましては三万五千円ぐらいになっております。それから、最近の新契約だけの平均保険金を見ますと、三十二年度で申し上げますと、九万円ぐらいでございます。保険料の方は、三十二年度の新契約がたしか五百三十円ぐらいだと思っております。

片島港日本社会党

○片島分科員 ずっと古くからの統計によりますれば、三万五千までいかないで、一万幾らか、そこそこ程度になっていると私前の資料で拝見いたしましたが、この三万というのは間違いございませんか。

大塚茂郵政事務官(簡易保険局長)

○大塚政府委員 戦前の小額契約というものも全部入れますと、おっしゃるような数字になると思います。

片島港日本社会党

○片島分科員 戦前のものももちろん重要であります。私も、どうしても口数をふやしてもらわなければならぬというので、うちの父に養老保険に入ってもらって、二十年間かけて、終身保険で百何十円の保険金だったと覚えております。そういう小額は別といたしまして、今ごろ百円や二百円だったら電車賃にもなりません。保険金何百円、あるいは二千円、三千円——もう二千円、三千円という保険金だったら当時は相当の高額であったのでありますが、戦前から非常に貨幣価値の高いときにかけてきておったものが、いつの間にかむだになってしまう、こういうようなことが出てくる。そこで当時の貨幣価値は相当高かったのでありますから、そういう人たちはかけ捨てをしたようなことになってしまいますので、非常に長年、たとえば三十年養老あるいは四十年養老あるいは終身、こういった長期の契約のものに対しましては、何らかベース・アップというか、前に非常に苦労をしてかけたものに対して、何か引き合うような方法を講ぜられる必要があるのではないか、もちろんその金額を今保険料としてかけるということは、これは虫のいい話でありますから、もちろん現在におきましては、その保険料の払い込み額につきましても手直しをしなければならぬと思うのでありますが、そのときどきの貨幣価値、特に何百倍と貨幣価値が違ってくるというような場合に、前と同じような形で契約を存続させるということは、これから先それほど不安定なことがあるかどうかわかりませんけれども、私はやはりこういう場合には、特に政府が直営でやっている保険でありますから、何らかの考慮をされて、苦しいときはわずか一円かけるのも苦しい、それが今になってむだになってしまったというようなことがないように、何らかの考慮をする必要があるのではないかと思うのですが、そういうことをお考えになられたことがございますか。

大塚茂郵政事務官(簡易保険局長)

○大塚政府委員 御説まことにごもっともでございまして、戦前の貨幣価値の高いときに掛金をかけられた方々に対して、まことにお気の毒に感ずる次第でございますが、戦争というようなことはめったにあることではございませんし、またこういうことを繰り返すということは私ども考えたくないし、またないことを希望いたしているわけでございます。ただ、長い目で見ると、多少貨幣価値の下落の傾向があるということはある程度ございまして、長期の契約について、その貨幣価値の変動に応じた保険金額の変更なり何なりを考えるということは、これはわが国だけでなしに、各国とも保険学者等が研究をいたしておる問題でございますが、なかなか実行上困難な問題があります。現在アメリカで、一昨年ぐらいから、一つの例として、そういうのが試験的に出たということは聞いておりますが、いまだどこでも実際問題としては実行されておらないというような状況でございます。なおしかし、われわれとしても研究をいたしたいというふうに考えております。

片島港日本社会党

○片島分科員 貨幣価値の変動というのは、時の政府の経済政策によって変ってくるのでありまして、経済界が非常に安定しておれば、貨幣価値もそう大きな変動はない。政府の政策によって、こういう長期にわたる保険などの保険の加入者たちが被害をこうむる、こういうような場合には、自分たちの責任でありますから、みずからの責任を痛感して、そういう加入者が損がいかないように、あらゆる機会にやはり配慮していただくということが非常に重要であろうと思いますから、この点については、さらに御研究をお願いしたい。  それから、保険に加入いたしまして、還付金を多少でも差し上げるのは六カ月以上かと思いますが、加入して一カ月、二カ月あるいは六カ月未満でかけ捨てになっておる、その一カ年間にかけ捨てになる保険料額というものは、どれくらいになっておりますか。

大塚茂郵政事務官(簡易保険局長)

○大塚政府委員 昭和三十一年度の契約について調べた結果を申し上げますと、三十一年度の新契約が、件数にいたしまして三百五万件余りありましたうちで、六カ月以内とおっしゃられました解約失効の場合、還付金のつかない六カ月以内に解約失効になりました件数が、二十五万九千件でございます。パーセンテージにしまして、八%ちょっとということになります。

片島港日本社会党

○片島分科員 これの保険料額は……。

大塚茂郵政事務官(簡易保険局長)

○大塚政府委員 保険料額は、月額で申しまして、十四億四千万円余りでございます。そのうち六カ月以内の解約失効が一億一千八百万円、これまたパーセンテージにして八%余、こういうことになっております。

片島港日本社会党

○片島分科員 さらに、これと同じではありませんが、郵便貯金につきまして、十年以上何らの出し入れがないために、またあなたの方から通知をしても返答がないためにそのままになるというのは、毎年あなたの方で調査をされておるわけでありましょう。毎年度末に一年々々整理をされておると思ますが、現在どのくらいになっておりますか。  それともう一つ、これはついででありますが、振替貯金で同じく睡眠口座としてもう全然出し入れがなくて、そのままになったというのは、またどのくらいでございますか。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤(桂)政府委員 お答え申し上げます。貯金法席二十九条の規定によりまして、十年間何ら預払いもなく、権利の確認請求もないという場合には、催告を発しまして、二カ月たっても何ら返事がないという場合には、国庫に没入になるわけでございまして、その金額は、昭和三十年度におきましては一億一千七百万円、それから三十二年度までが大体同じよな数字でございますが、三十三年度が二億六千五百万円、三十四年度予算にも大体同じ二億六千五百万円を歳入として見込んで計上いたしておる次第であります。その口座数は、三十年度が百四十六万口座、それから三十三年度、三十四年度は百九十六万口座になっておりまして、一口の平均金額は、大体三十年度が八十円、それから三十三年度、三十四年度は百三十五円ばかりになっておる次第でございます。  それから、睡眠口座とおっしゃいましたが、これは一年間預払いしていただかないと、一応睡眠口座ということに私どもでは整理いたしておるわけでございますが、各種類の貯金、通常も含めまして全体で申し上げますと、総口座は九千六百万口座ありまして、睡眠口座と称しますものは全部で四千六百万口座でございます。従いまして活動口座が五千万口座、大体そういう数字になっております。

片島港日本社会党

○片島分科員 それで、振替貯金の口座で、こういうふうにとうとう何らの権利の主張がなかった場合には、これも国庫への没入となるわけでありますか。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤(桂)政府委員 そうでございます。

片島港日本社会党

○片島分科員 私はそこで、これはお尋ねというよりも私たちの考えを申し上げたいのでありますが、簡易保険で月額一億一千八百万円もかけ捨てがあり、また郵便貯金の方は一年間に一億何千万円から最近は二億数千万というものが何らの権利を主張しないという、一つの口座通帳については八十円から百何十円という金額でありますから、一人々々にとっては大したこともなく、またあるいは転居をしたり、死んだり、通帳をなくしてしまって、もうそういうことを、まあ百円か二百円のことでということで権利を放棄したわけでありましょう。それに振替貯金にいたしましても、約半数からの睡眠口座がある。これも権利を主張しなければ、国庫が没入するわけであります。私はこの金は、事業をやっておるのですから、国庫に没入してもうければいいということになるかもしれぬが、全くの不当利得ではないかと思うのです。こういう膨大な、毎年何億という金額でありますから、これこそ何らかほかの方法に使われる方がいいのではないか。みんなのささいな何百万あるいは何千万という人から集まった小さい、しかもそれが不当利得になるのでありますから、これらをもって何らか社会的施設などをやったらいいのではないかと考えるのでありますが、その点はいかがでありましょう。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これは全く私は御指摘の通り、政府がこれを全額没入金あるいは解約金として取るということは常識上どうかと思う点は、片島さんと同感であります。しかし、これをどうするかということになると、またいかんともしがたい、いわゆる国家がこれを他の雑収入とともに国庫に入れまして、利子その他の歳出に充てておるということが現状でありますが、実情ははなはだ私はこういった問題については取り扱いにくい感じがいたすのであります。現法規上と申しますか、これがいかようにもそれ以外には取扱いしかねる、こういう現状であろうかと存じております。

片島港日本社会党

○片島分科員 現在の法規上は、おっしゃる通りに、どうにもならぬのでありますけれども、非常にささいな、しかも非常に膨大なる大衆のこういう保険のかけ捨てあるいは貯金の睡眠、失効、こういったものは、やはり私は非常に困っておる人々、階級ではないかと思うのです。そういった階層の人が多いと思う。そういう階層の人から集めて何億円というような金額になりますならば、そういう非常に困っておるような人々のためにこれが還元せられるということが非常に適切であると思うのでありますが、それは法律を変えさえすればできないことはありません。現行法規ではもちろんできませんが、現行法規を変えればこれはできるのでありますから、その点について大臣の見解を承わりたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御意見も私は十分わかりますが、その前に一つ、この中には過半数は、私は、忘れておるとかあるいは非常にそういったようなことで無関心であるとかいうようなものもあるかと思いますので、できるだけこれは一つそういった面に注意を喚起する、こういうことをいたすべきではないか、それからまた解約によりますところのものはできるだけ解約をしないように一つ十分注意を喚起して、それでも解約をしたというものはこれはまたやむを得ない、ただ忘れておって、それの没入金でありますとか、あるいは睡眠口座にあるものを、十年間たてば、二カ月ほどの注意をして、それで来なければこれを没入させる、それが四千六百万口座もある、これはお示しの通り膨大な数であります。こういう点に対してはできるだけ一つ注意を促す、今回の封鎖預金の支払い等も、各貯金局その他から本人に通知をしよう、こういうことも考えながら、犠牲を払って省といたしましてはやろう、こういうことになっておりますが、できるだけ一つそういったようなことには、忘れたり知らないで没入されるということのないような努力をいたすべきではないか、そうして、さらにその問題については法規を新たにして、改正をして、そういうふうにしたらいいじゃないかということは、かなりこれは重大な問題であろうかと思いますので、こういう点につきましては慎重に一つ検討いたしたい、かように考えております。

片島港日本社会党

○片島分科員 私は郵政関係については逓信委員会で特に労働問題などについてお尋ねをしたいと思いますが、本日は予算関係について、電電公社関係について、これから二、三の事項をお尋ねしたいと思います。  電電公社では、今全電通労働組合との間に給与問題についての調停が行われておるはずでありますが、その経過は現在どういうふうになっておりましょうか、電電公社当局から冒頭にお伺いをしておきたい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○横田説明員 ただいまの件につきましては、御承知のように、調停委員会にただいまかかっておるわけでございますが、組合からの要求は、御承知のように、べース・アップであります。組合の要望を前提にいたしまして、これをその通りにしますならば、所要財源約九十億というような額であります。またわれわれの方の経営管理者といたしましては、今の物価の趨勢、そのほか一般の給与の動向等にかんがみまして、現在はべース・アップの時期ではないと私たちは考えております。組合の方は当然べース・アップすべきだ、こういうような意見の対立を見たまま調停委員会にかかっておるわけであります。調停委員会はもう数回にわたって行われて、諸種慎重な審議が行われて参っておりますが、遺憾ながらいまだ結論を得ずに継続中、こういうような情勢であります。

片島港日本社会党

○片島分科員 大体公社の本年の予算を拝見いたしますと、損益勘定から資本勘定に入れて建設勘定の方へ三百十八億円というものが繰り入れられておるのであります。もちろん減価償却引当金としては別に三百十三億円のものが、これも損益勘定からもちろん出ておるのでありますが、そうでない、いわゆる減価償却でない建設改良資金として三百十八億というものが繰り入れられておるのであります。これは、それだけのゆとり、要するに事業運営をしていく上においての損益勘定における純益が出たというふうに考えていい数字でありますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○横田説明員 ただいまの数字そのものにつきましては、金額の点は別といたしまして、お話の損益勘定から建設勘定への繰り入れをいたしまして、それを建設の財源に充てるという問題は、御承知のように、前回の料金値上げの場合に、われわれのようなこの事業について需要が非常に大きい、建設が非常に焦眉の急務であるということが前提になりまして、あの料金の値上げが認められたわけであります。その当時の料金値上げのいきさつからいたしまして、事業収入による建設勘定への繰り入れということは当然予想されておったわけでありまして、これは減価償却の繰り入れと申しますか、減価償却は、御承知のように、積立金をそのまま持っておるか、建設の財源にするか、これは当然どちらでもいいわけでありますが、今の収入差額の点はそういう建前に基いて繰り入れられておるわけであります。

片島港日本社会党

○片島分科員 給与問題について、昨年度の調停においてゼロ回答であったのであります。今副総裁のお話を聞きますと、今度の調停においても、おそらく私は非常に期待を持ち得ないと思いますが、昨年度において損益勘定から資本勘定へ繰り入れたのが二百七十一億、今年はそれをさらに四十七億も上回る三百十八億という膨大なる数学が損益勘定の方から繰り入れられておる。組合の要求通りにした場合でも、九十億円しか原資は要らないのであります。三百十八億と九十億では四分の一くらいの金額でありますが、九十億という数字は三百十八億からしたら問題にならない。あなたの方の予算総則の第二十二条におきまして、第一項には、こういう金額「一部又は全部に相当する金額を事業のため直接必要とする経費の支出及び資本勘定へ繰入の増加に充てることができる。」となっております。あなたの方で非常にもうかった金は、資本勘定の方にも繰り入れることができる。繰り入れなければならないじゃないのです。繰り入れなくてもいいが、繰り入れることもできる、こういうことに予算総則はなっておる。ところが、公社法の第三十条の一項で「職員の給与は、その職務の内容と責任に応ずるものであり、且つ、職員が発揮した能率が考慮されるものでなければならない。」となっております。能率の点について私が調査をした数字によりますれば、生産性が上ったために付加価値が生じた。その指数は、生産性において一四一%、また事業収入におきましては一四七%と、いずれも昭和二十八年を一〇〇といたしまして、約四〇%生産性が上っている。それに対して賃金の方は一二六すなわち二六%しか上っておらぬのであります。公社法の第三十条によれば、付加された能率、能率が向上された分については、それを加味して給与はきめるべきであるということが——これはきめることができるじゃなくて、そういうふうにきめなければならない。こちらの方は義務です。予算総則の方は「充てることができる。」これは義務ではありません。充てぬでもいい。充てなければならない方は、一向に何にもやらないでおいて、やらなくてもいいがやってもいいという方には、三百十八億円という膨大なるものを回す。電電公社が相当の利益を上げるという場合は 一つには利用者に対する料金が非常に高い。利用者からよけい取り過ぎておるということと、もう一つには、従業員の労働搾取といいますか、犠牲、この二つの方法しかない。もしあなたの方で給与を上っげる必要がないと思うならば、もう少し料金を値下げすべきではないか。数百億円の金を新しい建設改良に使うために——もちろん減価償却引当金というのは、事業経営をしていく上においてどうしても積み立てていかなければならぬが、そうでなくて、これから新しい建設をやってもうけようというのを、今までの利用者から取り過ぎた分あるいは従業員に負担過重をさせてもうけた分、それを三百十八億も一カ年にかけるということは——これから先の利用者がこれから先償還していけばいい。今ままでの利用者にこれから先の建設の負担まで負わせる必要はない。給与に出すか、料金を値下げするか、どちらかにして、新しい建設をやる場合にはその他の方法、すなわち外部資金なりにたよって新しい仕事をやって、今度もうけたやつで償還をしていく。今度もうけた分でこれから働く従業員の給与をやっていく、今までの従業員の労働を強化し、あるいは今まで利用しておる利用者、加入者、電報を打つ人、そういう人々の料金が高いからもうかるわけでありますので、そういう者から取り上げたものでこれからやろうというのは、私は本末転倒ではないかと思うのでありますが、この点は総裁いかがでありますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○横田説明員 ただいまの点についてお答えいたします。ただいまの点は非常に広範にわたっておりまして、まず料金論、それからそれによる予定収入をこした場合に弾力をどういうふうにしていくか、こういうような問題にわたっているようでございます。  まず料金論の問題でございますが、ただいまお話の三百億近い金が収支差額で出るというのは、事業として非常におかしいのではないか、こういう問題でありますが、御承知のように、われわれの方の固定資産は数千億に上っております。この固定資産を前提といたしまして利用をいたし、三百億円の収支差額が出る、これが拡張整備の財源に充てられておる、この点が果して不当であるかどうかという問題でありますが、この数千億の固定資産を前提にいたしましてのこの程度の率というものは、私は必ずしも不当ではないと思っております。これはいろいろ異見の点もあろうかと思います。なお、その不当でないかという点につきましては、この拡張整備の財源、全部新しい加入者に負担させるべきではないかというお話がありましたが、実はそうではないのでありまして、御承知のように、三十四年度は八百五十億という拡張をいたすわけでありますが、その拡張の財源の七割近いものは、従来の加入者の整備、サービスの改善に充てられるわけでありまして、御承知のように東京—大阪間を即時通話にするとか、その他を即時通話にする、こういうサービスの改善、あるいは従来の磁石式の電話機を共電式にする、あるいは共電式を廃止して自動式にする、あるいは即時にいかなくても通話を改善するとか、あるいは通話の今のサービスを維持するとかいうようなことで、約七割近いものが、いわゆるサービス改善に充てられているわけでありまして、そういう財源がお客様の料金の収支差額から出るということは、必ずしも不当ではないと私たちは考えております。  次に、給与の考え方はどうあるべきかというお話につきましては、お話の通り、電信電話公社第三十条に「職員の給与は、その職務の内容と責任に応ずるものであり、且つ、職員が発揮した能率が考慮されるものでなければならない。」この通りでありまして、われわれのところの従業員の給与というものは、これにありますように、画一主義と申しますか、学歴、年令、そういうものだけできまるものでなく、その職務の内容と責任、しかも能率が考慮されるものでなければならない。すなわち、能率を前提にした考え方が入れられなければならぬということがきめられているわけであります。私たち公社の職員については、そういう考え方で給与が出されているわけであります。ただ、この三十条の問題と、ただいま御指摘になりました予算総則のいわゆる収入弾力の問題とはちょっと問題が違いまして、収入弾力の問題は公社法の七十二条の二項に書いてありまして、「能率の向上により収入が予定より増加し、又は経費を予定より節減した場合において、その収入の増加額又は経費の節減額の一部に相当する金額を、予算の定めるところにより、郵政大臣の認可を受けて、特別の給与として支給する」云々、こういう条文がありますが、いわばそういう予定収入を超過いたした場合に、その超過した金額を建設の方へ投下するか、あるいは従業員の給与改善に投下するか、両方の道があるわけでありますが、その点、予算総則としましては、建設の方へ持っていってもいいし、給与の方へ持っていってもいい、こういうようになっておるわけであります。御説の通り、こういう予定収入を超過した額を、建設の方だけでなしに、特別の給与の方へ考えるべきじゃないかという点につきましては、御承知のように、これも毎年業績賞与の財源として、ここから業績賞与というものを捻出いたしておるわけであります。これは七十二条の二項によりまして、郵政大臣の認可を受けて、そういうふうに処理いたすことにいたしております。ただ、その全部をそちらに回すのではなくして、一部は建設財源に投下してもよろしい、この予算総則の一部を建設財源に投下してもよろしい。そういう条文はこの一、二年入ったわけでありますが、いわば従来は、それは次年度になって初めてその弾力発動ができたのを、その予算総則によって、当該年度でも確実であれば建設財源に一部を持っていってもよろしい、こういうようになっておるわけであります。その意味におきまして、予定収入を超過したものは、郵政大臣の認可を受けて、給与に一部を持っていってもいいし、建設財源に持っていってもいい、こういうように相なっておるわけであります。そういうふうに運用いたしておるわけであります。

片島港日本社会党

○片島分科員 非常に問題が広範でありますが、サービスの改善にもこの三百十八億という繰入金が使われる。ただ新規の建設だけでなく、自働あるいは即時化等のサービスの改善に使われる。そういう施設をこれからやって利益を受けるという人は、その施設ができてから後の利益を受けるのでありますから、今まで受けなかったものから料金を徴収した分、それによって新しいサービス改善に充てるというのは、これは私はわかる。それから先サービスが改善されたならば、その人たちから、徴収した受益者から、それをその方に還元していくというのはいいのでありますが、新しい建設改良及びサービスの改善にいたしましても、これからという分をこれまでのいわゆる差益金、利益金でまかなうというのはおかしいじゃないか。特にそういう膨大なる利益金というのは、従業員の労働強化か、さもなければ料金のとり過ぎ、料金が高い、この二つの方法によってこれが出てくるので、現に労働強化の問題については数字で示したのでありますが、生産性が相当上っておるのに、給与の方はなかなかそれとの格差がはなはだしい。指数から見ても、非常にはなはだしい。ただいま三十条の解釈についてお示しがありましたが、三十条の第一項の、能率を加味しなければならぬ、それによってわれわれはやっておるとおっしゃるが、能率ということには、生産性ということが入っておると思うのです。生産性が上ったから能率が上ったのであります。それによって、第七十二条に基いて、あなたの方では弾力的にこれを適用しておる。こういうような話でありますが、給与の方にも弾力条項を適用して、全部でなく、その一部は資本勘定にも繰り入れてよろしいというのであります。全部とか、一部とか、あるいは大部分とかいうような言葉は、数字によって申し述べた方が一番はっきりすると思う。弾力条項による特別の業績手当は、どの程度出されたか知りませんが、現にこの予算書に出ております資本勘定への繰入金は三百十八億円であります。私はこれは一部ではないと思うのです。一部ではなくて、ほとんど大部分がその方向に向けられたのではないか。その証拠には、減価償却引当金として別に損益勘定から三百十三億円というものが引き当てられておるのでありますから、この繰り入れの方の新設分は、これは大部分をあなたの方は繰り入れたのではないか。そういうことが年々続くといたしますならば、従業員の労働強化か、さもなければ料金が高過ぎる、この二つに尽きると思う。従業員のそのパーセント、割合をどういうふうに持っていくかということは、計数的になかなか困難でありましょう。しかし、従業員の方の給与というものも、この能率が向上した程度には、その指数に追いつく、また近いまでには上げる、なおかつまだ相当の繰り入れをやらなければならぬというならば、一部だけを残して、一部は料金の引き下げをやって、加入者へのサービスをする。このくらいのことをやらないと、ただあなたの方は内部の損益勘定のもうけたやつは給与には回さない、加入者へのサービスはやらない、これから先はやるわけでありますが、これから先やるといっておったならば、今までの従業員の過重労働、また利用者の過重負担、こういったようなものによって公社は仕事をどんどん新しくやっていく。新しくやっていく仕事は新しい財政計画によってやるべきではないかというのが私の考えであり、またそれが当然であろうと思うのでありますが、大橋総裁はこの点はいかがでありますか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○大橋説明員 従業員の給与をどういう程度にきめるかということは、非常にむずかしい問題でありますが、公社の従業員の給与については、先ほど副総裁からも引用いたしました公社法三十条というのは、これは公社の従業員の給与の原則といいますか、根本概念をそこできめたものであろうと思います。この原則に基いて、給与の現実の数字を具体的にどうきめるかという問題になりますと、これはなかなかむずかしい問題であります。困難な問題だと考えておりますが、これにつきましては、数年以前から数回にわたって調停なり、仲裁なり、あるいはその他いろいろな審議の過程を通じまして、給与が今日の程度に定まって参ったのであります。今後この給与のあり方については、十分検討いたしまして、でき得る限り待遇の改善をはかりたいとは考えておりますけれども、現在の予算の現状からいいまして、まずこの程度がよかろうということに、政府なり国会等の予算の審議を通じて定められておるのであります。現在においては、これでやっていくことはやむを得ないかと考えております。ただ、先ほども話しましたように、年度内の業績賞与において、そのときの成績がよかった場合には、政府の承認を得まして臨時の手当を出す、こういうことで、その辺の調節をはかっておるようなわけであります。  それから利益金の相当の部分が建設勘定に回されておるのはどうか、こういうお話でありますが、この点も、先ほど副総裁から申し上げました通り、今日の建設勘定というものは、新規の建設だけでなしに、むしろ改良の部分が多いのでありまして、この改良の部分については、大体現在の加入者の利益になる施設をやるということでありますから、この点において相当の部分も、現在の加入者の料金の方から一部を負担していただくということは、決して不当であろうとは考えておりません。また、建設の部分にあるいは一部回しておるかもしれませんが、これとても、御承知のように、電話というものは、加入者が多くなればなるほど便利になるわけでありまして、従来の加入者がたくさんの人と話のできる状態になるということは、これまた従来の加入者の利益になることでありますから、その一部を負担していただいても、これまたそう不当であるということはないと思います。

片島港日本社会党

○片島分科員 その一部については、私も異論はないのであります。その大部分がそういうふうに向けられるということについて、私はどうもおかしいと思う。特に公社の予算及び給与関係などにつきましては、国家公務員と違った自主性というものが公社法に定められておりますし、また公社が発足しますときに、いろいろ国会において論議をいたしましたその経過からいたしましても、今後、公社は公社としての独自の自主性を持って取り組んでいただきたい、私はこう考えておるわけであります。  非常に時間もありませんが、最後に一つお尋ねしたいのは、要員計画についてであります。今年度の四千人、建設勘定の二百五十人というのは別でありますけれども、四千人という新規の増員計画は、どういうところを基準にして割り出されたのでありますか、この点をお伺いしたい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○横田説明員 われわれの事業につきましては、御承知のように、従来の手動局から自動局になる場合は交換手は要らなくなるわけでありますが、一方においては、われわれの方の拡張が相当進んでおるというような関係で、機械化が相当進みながら、なお失業者を出さず、むしろ増員が必要だという状況になっておるわけであります。この増員の人数の問題につきましては、従来の非常にこまかい積み上げ方式でなしに、全体の事業の業務量の増加、それから機械化の趨勢、そういう過去の趨勢からこれを将来に伸ばしていくという大づかみのいき方で必要増員人員というものを算定いたし、これによって大蔵省と交渉いたしまして、そういう結論になったわけであります。

片島港日本社会党

○片島分科員 非常に急速な建設が進んでおるわけでありますが、しかし、建設面におきましては、必ずしも常備定員というものをふやさなくても、請負などに付せられることによって救済できると思う。ところが、最近農山漁村における電話の普及対策として、まことにこれはけっこうな施策でありますが、急速に農山漁村の非常に僻遠の地に電話が架設せられておりまして、非常に喜ばれております。一方におきまして、これに対する保守要員というのは見られておらないようであります。末端に参りますと、業務担当の係の者は、サービスをたくさんやることによって喜ばれるものでありますからやろう、しかし、一方において、保守関係を担当する者は、非常に、反対はいたしませんけれども困っております。特に台風などがありました場合には一時に非常な災害が出るのでありますが、保守要員というものは、全然定員の中に見られておらない。もし予算で取っておられるならばお示し願いたいと思うのでありますが、末端に行きましてはふえておりません。この農山漁村の、あるいは地域集団電話などの非常に不便なところに、しかも故障、事故が起った場合には、一番人手をとるようなところに対して、きわめて定員配置の少い取扱局、親局などがこれを担当しなければならぬのでありますが、なかなか手に負えない。これがだんだん普及すればするほどサービスが改善せられて、国民は非常に喜ぶのでありますが、これの保守を担当する者は非常に実はまゆをひそめておる。どうにもこれはやりきれない。こういうような点は、一方においてサービスをやる、サービスをよくすればよくするほど、現在の従業員の労働が加重せられるという矛盾が出てきておる面が多々あるのでありますが、こういう点については、公社はどういうふうにお考えになっておりますか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○横田説明員 ただいま御指摘の農村公衆電話等がだんだんふえていく、建設の方は、お話のごとく、われわれの自営の建設の能力の足らないところは請負で補っておる、また請負でもかまわないものは請負工事にいたしておることは、お話の通りであります。そこで御指摘の点は、そういう建設工事はいいけれども、保守の面でだんだん苦しくなっている現場の状況をどう考えるか、こういうお話のようであります。実は保守の点につきまして、われわれの方のやっておることは、その保守に当る人の勤務時間をむやみに長くするとか、あるいは労働基準法その他われわれの方の労働協約を越えての過重な条件を課するというようなことはもちろん考えておりませんが、ただ、保守のやり方について、どういうふうにしたら一番能率が上って、サービスの改善ができるかというような点については、数年前よりだんだん進歩した方法がとられてきております。御承知のように、できるだけ品質管理的な方法によってこういう保守の能率を上げていこう、そういうわけで、常に各部分について一応サービスの目標をどういうふうに上げていくか、それは実績がどうなっているかというような結果の測定を常にいたしております。それがどうしても悪いときには、原因がどういうところにあるか、その線路が悪いためか、人がどうしても足らないためかというようなことを具体的に調査いたして、それぞれ措置するというようなことにいたしておるわけでありまして、お話のような非常にむずかしい条件を無理に押しつけておるというようなことは、私どもとしてはいたしておらぬ、こう考えております。

片島港日本社会党

○片島分科員 サービスをよくすればよくするほど、その陰に従業員の非常な労働強化が行われるという矛盾があるのであります。サービスはよくしていかなければなりません。同時に、その陰には非常な犠牲をしいられておるという面も特に多いのであります。いわんやこういう農村——この問題は逓信委員会において私さらにお尋ねしたいと思いますが、今後は、山間僻地の、いわゆる三十戸、五十戸といったような非常なへんぴなところの部落、飛び地、そういうようなところにこそ農村公衆電話というようなものが必要になって参ります。そういうことになれば、どうしてもまたさらにこれを保守維持していくということについては大へんな苦労がある。現在、私がずっと全国的に調査をいたしましても、ややもすれば保守の楽なところを選んでやる。今電話をつけなければならぬところが非常に多いわけでありますから、全部満たすわけにいかない。そうなればどうしても保守に便利なところをまず選ぶというのが実情のようであります。これはまた当然であります。しかし、不便なところほど電話の要望が多いわけであります。サービスをよくすれば、一方に犠牲者が出るわけでありますことも十分に考えて、今後の要員計画を立てていただきたいと思います。  なお、これらの給与問題あるいは定員問題あるいはこの収支予算における差額の問題等につきましては、さらに逓信委員会において専門的な立場でお伺いをしたいと思いますが、きょうは予算に関する部分について以上質問を申し上げて、私の質問を終ります。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 午前中はこの程度にとどめ、午後一時より再会することにいたしまして、暫時休憩をいたします。     午後零時十分休憩      ————◇—————     午後一時三十二分開議

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 休憩前に引き続き会議を再開いたします。  質疑を続行いたします。森本清君。

森本靖日本社会党

○森本分科員 まず順序といたしまして郵政省の一般会計の予算からただしていきたいと思います。今年度の一般会計の分についての増額が非常に少いわけでありますが、最初から結論を申し上げておきたいと思いますが、今日のように電波放送が隆々たる発展をいたしまして、その総元締めでありますところの電波監理当局の予算が、わずかに三%の増でありまして、五千四百万円しかふえてないというふうなことであります。そこで本年度の電波行政関係についていろいろの支障が出てくるのじゃないかという点が考えられるわけであります。特に私もこれでたしか五回目の予算の分科会でありますが、毎年のごとく電波監理当局における人員の増の問題についても、強く要望しておるわけでありまして、これは数字が明らかに示しておりますように、検定試験にいたしましても、あるいは免許の問題にいたしましても、だんだん電波監理当局の業務がふえてきつつあるにもかかわりませず、わずかに今回は三%の増ということになりますと、今年度の電波行政が非常に局限をせられる、こういうことになりまして、まことに残念であるということを、まず最初から申し上げておきたいと思います。  そこでこまかいところの不合理な問題について若干御質問を申し上げたいと思いますが、まず最初にお聞きしたいことは、日本放送連合会から国会議員全員に対して陳情書が参っておりますから、すでにこれは電波監理当局でも御承知だと思いますが、国際電気通信連合の本年度の会議に対する予算がどうなっておるかこれを御説明願いたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 お答えいたします。本年は御指摘のように電波監理、いわゆる電波に関しまする国際会議が相次いで行われることになっておりまして、このことに関しましては当省といたしましては特に今回の無線通信主管庁会議でありますとか、国際電気通信の連合全権委員会議、こういうものは非常に重大でありますので、これに対します予算を相当額、必要だけを要望いたしました。     〔主査退席、田村主査代理着席〕  ところが御指摘にもありましたように、このことが満足するに至らず非常な削減を受けたわけであります。国際電気通信連合全権委員会議出席に対しましては九人要望いたしておったものが四人に削減されまして、これが四百二十五万一千円。それから通常無線通信主管庁会議、これは電波の割当というきわめて重大なるものがありますが、この方は十一名を要望いたしたにもかかわらずこれも四名、予算といたしまして五百三万六千円、それからエカフェの内陸運輸委員会、これは東京開催の分でありますが、これは一名、二十八万五千円。それからIGYの特別委員会、これが一名で六十五万七千円、合せまして人員が十名で千二十二万九千円、こういうことに削減をされましたことはまことに遺憾でありまして、この点に対しましては申しわけがない。従ってこれに対しましてはさらに大蔵省当局にも何らかの形においてこれを増額してほしいということを要望はいたしておりますけれども、予算面に現われました決定はただいま申し上げた通りであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 大蔵省に対しまして要望され、何らかの形においてということでありますが、それはどういう意味になりますか。補正予算として出すということですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これはもちろんまだ決定はいたしておりませんが、たとえば予備費等からでも何とか一つ相談はできないかというようなことでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 この一般会計の予備費というのは幾らありますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは大蔵省所管で一本で計上しておりますが、九十億円あるようであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 今まで大蔵省の予備費を郵政省のそういうことに使ったという前例がありますか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これはないと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 なければ、そういう答弁は答弁としてはけっこうでありますけれども、実際問題としての実現性は非常に乏しい、こういうことになるわけですね。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これは御指摘の通りであるかもしれませんが、参議院の逓信委員会においてもさような御要望もありまして、私としては事の成否というよりも、この会議がきわめて必要度の高い、重要な会議として強く要望したい。こういうことで今努力をしておる、こういうわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 強く要望しておるということはわかりますが、これが足らぬからどういうふうに出す——その要望はだれしもいたしますので、それがどういうふうに満足がいくように具体的に実現ができるか、こういう方法は今言った予備費を使うということしかないわけですか、ほかに方法はないですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 このことについては、まだ会議そのものにも若干期間もありますから、これは一応予備費あたりから出してもらう以外に方法はないのではなかろうか。しかし大蔵大臣のことですから、そういうことなら何とか一つ考えてみようという政治的なことも、私は全然期待をしていないというわけではないという次第であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そろそろ内閣改造のうわさも飛んでおりますので、これは大臣をやめられたあとの問題だから、あとは適当にやるだろうということでここで答弁をせられてもけっこうでありますけれども、私は毎年この予算委員会の分科会には出ておりまして、この分科会における毎年の大臣の答弁をその次にはどれだけ実績を上げたか、大蔵省との予算折衝においてもどれだけの実績を上げたかということを考えて言っておるわけであります。  そこでこれは重要な問題でありますので、電波監理局長にもう一ぺん復習のようでありますが、本年度国際的な会議は何と何であって何月ごろに開かれるか、これをちょっと明らかにしてもらいたいと思います。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 御指摘のように本年は電波及び電気通信に関します重大な国際会議が開かれます。第一に一番早く開かれますのが国際無線通信諮問委員会というので、四月一日から約一カ月間米国のロスアンゼルスにおいて開かれます。これは国際電気通信連合の無線技術についての諮問委員会でありまして、今回はカラー・テレビジョンであるとか周波数の許容偏差の問題であるとか、わが国にとっては非常に重大な問題をたくさん含んでおりますので、ぜひこれに出席しなければならないと考えております。次に先ほど郵政大臣が申されましたように、東京におきましてエカッフェの通信関係の専門家の会議が開かれることになっております。それは五月四日から約一週間。引き続きまして国際電気通信連合のプラン会議というのが開かれます。それが約一週間の予定であります。これはいずれも東京において開かれます。その次に通常無線主管庁会議というのが八月十四日から約四カ月間にわたりましてジュネーブにおいて開催されます。この会議は大臣がおっしゃいましたように周波数の割当であるとか、無線技術の諸問題、あるいは無線通信規則、あるいは国際周波数の登録委員会の委員の選出であるとか、いろいろ重大な問題が含まれております。のみならずわが国は約二十年間通常無線主管庁会議に出席しておりませんので、今回はぜひ強力なる代表団を派遣してわが国の立場を鮮明にし、国際電波ないし電気通信の国際権益の拡大伸張に心しなければならぬと考えております。その次に最後にありますのが十月の半ばから約二カ月間、ジュネーブで国際電気通信連合の全権委員会議というのが開かれます。これは先ほど申しました国際無線通信諮問委員会だとか、あるいは通常無線主管庁会議だとか、あるいは昨年来開かれておりました国際電信電話諮問委員会であるとか、あるいは国際電信電話主管庁会議であるとかいうような一連の諸会議の総まとめといたしまして、条約に調印する会議であります。これはきわめて大事な会議でございます。同時にわが国は国際電気通信連合の管理理事国の理事になっておりませんので、その理事国に選出されるようにしたいものだという強い希望を持っております。この全権委員会にもできるだけ強力な——郵政省、外務省のみならず、さらに広く関係の諸会社あるいは財界その他からの意向等も反映できるような、そういう何と申しますか全権団でもようございますし、あるいは顧問団というようなものを編成いたしましてこれに参加をしていただくというようにしまして、ともかく強力な全権団を組織しまして、十分にこの目的を達成いたしたい、こういう念願でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 この会議はすべて重要でありまするけれども、そういたしますと主管庁会議というものと全権委員会という、この二つが電波関係にとっては一番重要な会議である、こう解釈してもよろしゅうございますか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 さようでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そこでまずお聞きしたいと思いますが、この主管庁会議にあなたの方としては十一名の派遣を要求しておってこれが四名になった、こういうことでありますが、もし四名ということになりますと、この四名の派遣する委員というものはどういう構成をお考えですか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 四名と申しまるのは、無線主管庁としての政府代表と、それの補佐員となるべき者を考えております。ところでこの四名では今回の主管庁会議に十分であるとは考えられませんことは、最初大臣が申しましたように十一名の要員を希望しておったことでおわかりのことと思うのであります。これにつきましては四名というワクがきめられましたので、この主管庁会議の目的、あるいは参加の方法ないし会議に臨んでの討議の分担の問題等に関連しまして——すなわちこの主管庁主議はさらにたくさんの部会に分れまして論議が進められるのであります。その部会に出席するために郵政省のみならず、電気通信関係の諸団体からの参加者が、ぜひとも希望されるのでありまして、かような各団体からの参加者をきめまして代表団を組織するようにさせていただきりたい、そういう計画を持っております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 一つ一つ質疑応答で聞いていくとどうも長くなりますが、私が言っておりますのは、主管庁会議の四名というのは、政府の方はどういう構成を考えておるか、たとえば外務省の代表一人、郵政省の代表が一人、それからその下に技術関係の課長クスラが二人なら二人、そういうことを考えておるかどうか、その構成です。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 郵政省の要員だけでおります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると郵政省の要員というのは、その場合に四名はどういう構成になるのか、こういうことです。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 主として電波監理局の職員を充てたいと思いますけれども、これ以外に、この会議では無線以外のことも討議せられることと思いますので、電波監理局以外の人員も入るかもしれません。まだ決定しておりません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 いや、私が言うのはこういうことなんです。この主管庁会議というのは技術関係あるいは法案の関係等をいろいろ審議をする、そうするとそれに対応する人間を出さなければならぬ、ところが四名ではとてもむずかしい、こういう結論になると思うのです。だからあなたの方の四名というのは、今出ていく場合に一体どういう構成を考えておるのか。電波監理局長なら電波監理局長を一人、それからそれ以外に課長クラスというものは一体どの課長クラスを考えておるのか、それを聞いておるわけです。ただ漫然と子算を組むわけではないでしょう。計画があるわけですから。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 まだ決定いたしませんけれども、電波監理局長、次長、それから課長二名のような構成を考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 その課長は、何課長と何課長を考えておりますか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 周波数課長、法規課長等を考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そこで当然この技術関係の人とそれから法規的な関係の人は入っていかなければなりませんが、今言いました局長と次長、それから法規課長、それから周波数関係の技術課長、こういう四名で満足な会議はおそらくできぬと思う。これはいわゆるわれわれの親心から考えておるところです。逓信委員会あたりでも、そのくらいの課長がおったのではとても答弁ができぬ、委員会における答弁ぶりを見ても、今日国際会議において、この四名だけが行ってその会議が成功するとはとても思われぬわけであります。そういう点から考えてみますると、やはりこれは担当の課長かあるいは課長補佐クラスの人が行かなければ、とてもその会議に日本の満足な意見が反映されない。まして局長が一人で行っても——なかなか優秀な局長でありますけれども、しかしこれはそうはなかなか、国際会議でありますし、笑って済ますわけにはいかぬわけでありますから、当然これは困ってくると思う。それから次の全権委員会議におきましても、これは将来非常にわれわれが——今も論議されておりますが、VHFとかUHF等のいわゆる使用方法とか、あるいはカラー・テレビとか、あるいはまた散乱波の問題についても、当然こういう技術的な問題もいろいろ出てこようと思う。こういう場合に、これはおそらく全権委員会議には外務省も一人入ると思うのですが、どうですか。全権委員会議は外務省がパーティをやったり、あるいは外交の儀式をやったりするので、外務省は一人入っていなければならないと思うのですが、どうでしょう。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 全権委員会議の方は外務省が主管であろうと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 しかし郵政省の四名の予算の中には外務省のはないわけですね。外務省は別個に出すわけですね。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 入っておりません。外務省は別であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そこで私が非常に気にかかりますのは、こういうようなことになりますと、全権委員会議におきましても主管庁会議におきましても、今後の電波放送という面、特に電波関係のわが国の権益を確保し、それから将来留保していくという面からいっても、非常に重要な会議である。ところが今言ったような電波監理当局の陣容ではなかなかやりにくい、こういうことになりまして、普通これは検察庁が建物を建てるときに寄付を求めるというような関係とは別個でありますけれども、ややもいたしますと、電電公社あるいは国際電電、NHK、民放連、こういう諸君も一つ関係があるから大いに協力せい、お前らはそれぞれの会社なり公社で金を出して行っておれに協力せい、おそらくこういう指示が出るだろうと思う。出なくても、その連中は、この四名くらいでは心細いからついていかぬと損をするということで、おそらく自発的にもついていこう、こういうことになろうと思います。そういうことに政府も若干の期待をしておるのではないか、そういう点があるわけであります。これはほんとうを言えば邪道でありまして、そういう諸君がかりに出ていきたいということであるならば、少くともこの電電公社とか、国際電電、NHK、民放連、この諸君は、非常に電波の問題については関係があるわけでありますから、こういう諸君に対しては、本来ならば政府が旅費を出して、一つお前もこの中に加わって行ってくれぬか、こう言った招請をするのが当然だ。それが逆に、おれは金がないから、お前のところをふだんめんどうを見ているから、こういう場合にお前ら金を出して応援に来い、こういうことに郵政省がなるので——もっともこれは郵政省が悪いのではなくて、大蔵省がそういうことをやるから民放連もそういうことを言うのだということになって、罪はだんだん大蔵省になすりつけていくということになりますけれども、それでは大蔵省はどうかといえば、岸内閣が結局悪い、内閣全体が悪いということで、おけ屋がどうこうという問題ではないけれども、そうういことになるわけです。そういうようなことについてわれわれは非常に懸念をするわけでありますので、どうかこの問題については、大臣は善処するということを言われておりますけれども、その善処の方法がなかなかこの委員会において明確にならぬわけでありますので、これ以上追及したところで善処いたしますという答弁しかないと思います。とにかく善処するほかに方法はない。そこで大臣としても、この問題はよく念頭に置いておいてもらいたい。それから今言ったような民間方面に対する援助その他の申し出等についても、およそ申し出の仕方については礼儀を失しないようにやらないと、ややもいたしますと、おれの方はえらいからお前らで行け——こういうことは郵政省が金を出して行ってくれぬかと言ってこそほんとうですから、それを逆に、お前らのめんどうを見ているから、お前ら今度は自分で金を出して行け、こういうような言い方はせぬように、またトラブルが起ることでありますので、一言申し上げておきたいと思ます。  それからもう一つ電波関係で問題になりますのは、有線放送関係の監理関係の予算は、どの程度見積っておるわけですか。昨年から見てどの程度の割増しになっていますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 有線放送電話関係の監督旅費は、新年度二百九十三が六千円ということになっております。三十三年度に比較いたしまして若干の増になっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 若干干はどのくらいですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 わずか七千円です。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これは経理局長の声が小さいと思ったら——大体これでは話にもならぬですよ、二百九十三万円で今年は若干の増加をしておると言いますから、少くとももうちょっと増額になっておるかと思えば、これだけの増額ではお話にならぬわけでありまして、昨年もこの問題については、前大臣の田中角榮氏にもこの問題を追及をしたら、来年度は大いに取りますから一つ本年はこれで御了承願いたい——それが取ったのが七千円ということでまことにけっこうでない話でありますが、一体電気通信監理官当局としては、これだけの増額でやれますか。実際にいわゆる有線放送電話に関する法律をわれわれがこしらえたわけでありますが、あの有線放送電話に関する法律にある通りの規正と監督が完全にできる、こういう自信をお持ちですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 松田監理官の弁明があります前に、一言弁明させていただきたいと思ます。わずか七千円ということで、まことにどうも申しわけない状況でございます。これにつきましては、先回の委員会で森本先生からきつく御指摘を受けましたことは、私もよく承知いたしております。御趣旨を体して大蔵省に必要経費の確保を折衝したわけでありますが、何しろ行政費の節約という予算の編成方針がございまして、本来ならばこういった旅費、庁費というのは五%から三%の節減を受ける筋合いのものであったわけでありますが、それを極力お話ししまして、その節減を免除していただきまして、まあ増加分はわずかでございますけれども、一応努力をしたということは一つお認めをいただきたいと思ます。

松田英一郵政事務官(電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。ただいま申し上げましたような予算でございまして、実は本省関係のものにつきましては非常にわずかな経費でございますけれども、私ども全力をあげまして有線放送全体の運営に——もちろんただいま始まったばかりですけれども、今後これをいい方向にコントロールしていくというふうな意味でのできるだけの努力をやって、何とかやっていけると思う次第であります。問題は地方の現場の監督でございますけれども、これもわずかな金額ではございますけれども、これはその前に有線放送関係で——一昨年のことでございます、それまで成立しておりました額と比べますと、昨年はわずかな金ではございますけれども、けた違いに大きく認められた次第でございまして、それでも問題にならないではないかということで言われたわけでございますけれども、今年度もそういうことでただいま経理局長から申し上げましたように、本来ならば一般行政費として節減を受くべきところをまあどうにか保ち得たというところで、はなはだ不本意ではございますけれども、全般の財政事情等から考えまして、私どもといたしましては与えられた金額でもってできるだけの努力をして参りたい。もちろん地方電波監理局といたしましては、ほかの部門全員が協力をして、仕事が全体がうまくいくようにバランスを考えて参るものでございますから、そういう点からの協力も得まして、有線放送電話というものの運営を誤まらないようにやって参りたい、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 官僚のいわゆる事務当局としては、これは予算がこういうことになった以上は、その中において全力をあげてやりますということ以外に、これは言える筋合いのものではないが、二百九十三万円でわずか七千円の増額ということについては、これは非常にわれわれとしてはふに落ちない。これはもう全国隆々たる発展を示しておるわけです。この有線放送電話というもののよい悪いということは別です。この問題についての議論は、これはまた電電公社の専用電話等の問題、団体加入電話等の問題と関連いたしましてのよい悪いは、これは議論が別にありますけれども、現実の問題としては、相当これは発展をしておりますし、また本年もかなり発展をしていくのじゃないか。特に与党の池田勇人さんなんか、この中の一つの常任理事にもなって、そしてこの普及に努められておるというような格好になっておるわけでありますが、そこでちょっとお聞きしたいと思ますが、昨年の有線放送電話の予算から関連をいたしまして、この二百九十三万円というものの積算の根拠ですね。これは大体各電波監理局で何回くらいの出張回数ができるようになっておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 今ちょっと調べますので、しばらく御猶予願います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それでは今有線放送電話が現在全国で何ぼありますか。

松田英一郵政事務官(電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。全国で一月末の数字でございますが、千五百十六ございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 千五百十六。それから有線放送は幾らですか。今のは有線放送電話に関する法律に基いたのが千五百十六だろうと思うのです。それから有線放送の規正に関する法律に基いたところの有線放送は何ぼありますか。それともう一つ、昭和三十四年度のこの予算を組むに当っての、三十四年度に新しく有線放送電話が架設せられるであろうという、こういう予想は、大体どのくらいの予想でありますか。

松田英一郵政事務官(電気通信監理官)

○松田政府委員 有線放送の数と申しますと、現在有線放送として扱われておりますものが、いわゆる街頭放送等も含みますので、この有線放送電話とかなり違った性質のものも含んで参るということになりますので、実は今はっきりした数字を持っていないのでございますけれども、たしか一万近く——ちょっとはっきりした数字を持っておりません。それから来年度の大体の予想数字は、五百五十くらいふえるのではないかというふうに考えておる次第であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それからちょっとこの際電気通信監理官にも御忠告申し上げておきたいと思いますが、この今の有線放送電話に関する法律についての適用は、まあどうにかこれは運用されておると思いますが、有線放送ですね、これは届出制になって許可ではないわけです。ところがこれはもう今日野放しになっておるというふうな状況が全国に見られるわけでありまして、ややもいたしますと有線放送電話ができた関係上、この有線放送の規正に関する問題が野放しになっておるというふうな状態が、あっちこっちに見受けられるわけでありまして、その点は一つ、やはり従来のものは生きておりまするから、そういう点の届出なんかも十分にやらさしたらどうか、こう考えるわけですけれども、どうですか。

松田英一郵政事務官(電気通信監理官)

○松田政府委員 そのところは私どもも気をつけておりまして、有線放送電話となるものは許可を要しますものですから、当然許可しなければまずいわけでございますが、届出だけのものにいたしましても、この問題は有線放送としての将来の発達ということを考えますと、有線放送電話につながってくるという問題もありますので、届出というものは極力各方面、市町村等の各役場その他に頼みまして、周知宣伝をはかりまして、届出をするようにというふうなことを進めさせているわけでございます。届出がありました以上は、これは私どもといたしましても、技術的な面とそれから運用上の画と両方の監督権もございますので、注意して参りたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 その根拠はわかりましたか。しばらくということになりますと先にいきますので何でありますが、これは一つ経理局長に私はよく言っておきたいと思うのですけれども、この予算が何億何千万ということになってくると、下からの積算根拠をずっと解明していかないと、この予算が果して正しいかどうかということは政治論議に終ってしまう。ほんとうの予算論議というものは、これはやはり一番末端の積算根拠がどういうふうになって、そうしてどういうふうに仕事がせられておって、それが何ぼになるかということが追及されないと、この予算委員会における予算が正しいかどうかということにならないわけです。ただ上っつらの政治論議になるわけです。それで特に私は一つの小さな予算をとらえてみて、この積算根拠を聞いてみたわけです。そこでこの積算根拠が明らかになれば、われわれは国民の立場から見た場合——その積算されておるところの根拠が明らかかどうかは、これは全部やっておったらとても一年以上もかかるから、たまたま今言ったその三百万円程度のものを抽出して聞いておるわけなんです。それが回答できぬということになりますと、これは予算分科会のほんとうの任務はとうていできぬ。これはそういう点は局長もよく考えておいてもらいたいと思う。そういうやり方をしないと、この予算が正しいかどうかということはなかなかわからない。  それから、もうあまりやっておりますとこればかりやってあとやれぬことになりますので、もう一つ聞いておきたいのは、今年の電波監理関係の定員の増加はどうなっておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 一般会計の定員増は遺憾ながら一名も認められておらない状況でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これは昨年の分科会でも、大臣も電波監理局長も大みえを切って、来年は一つ十分に人員を確保したい、努力して参りたい、どうしてもやはり毎年々々といかないので、本年は無理でありますけれども、来年は大いに確保したい、こういうことを言っておきながら、残念ながら一名もありませんということでは、実際問題としてどうにもならぬわけです。ただしかしここでしかってみたところでどうにもならぬ問題であって、実際毎年こういうことを予算分科会でやっておって、それで善処いたします、努力いたします。そのときになったら一名もない。結局困るのは——私はただ人間をふやせとか予算をふやせとか言うわけじゃない。政府部内においても非常に冗費の点もあるわけであります。あるいは人間の点においても取捨選択しなければならぬ点も相当あると思うのです。そういう点をもっと総合的に調整をして、実際に要るところについてはやはりこれは最小限度出していくということでなければ無意味なんです、こういうことをやっておっても。そこで、これは常識で考えましても電波、放送と電波監理関係の仕事がだんだんふえてきておるということは明らかなんです。さらにテレビ放送、さらに今度の放送法の改正、それから将来のカラー・テレビの問題、FM放送の問題あるいは通信の問題についても、いろいろ考えてみると当然ふえなければならぬ。それから無線通信士の検定の問題にいたしましても、あるいはまたそれぞれの無線機の検定の問題にいたしましても、こういう問題は相当仕事の量が増加してきておるということは明らかであります。私は一応ここに資料を持っておりますけれども、ここで資料を出して言ってみたところでどうにもならぬわけでありますが、これは大臣どうですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御指摘の通りだと思いますが、これはわれわれの努力が足りなかった、それからまた相当強力に要請をしたけれどもついにこれがいれられなかったということで、向うでは今森本委員の御指摘になったように、いろいろの機械化をするとかあるいは合理化といったようなことで節約をしてほしい、そういう点は節約というよりも合理化、機械化その他の人事管理というのですか、そういうものを一つ十分万全を期してやってくれというようなことですけれども、これには私としては了承いたしておりませんが、結果としては御指摘のように一名も得られなかった。しかもこれからの電波監理の仕事というものは拡大される一方だということでありますから、これを少くも二百数十名要望したのですが、そのうちの何ほどかはこれはとるべく、これはまた結果としてはとらなければならなかったのでありますが、こういうことでして、これは私がそういうような獲得ができなかったということはまことに遺憾であって、この点においては申しわけがない、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 質問に対しては全部申しわけないということで、初めから断わっておいた方が間違いのない質疑応答になるわけでありますが、来年のこともありますので、やはりやっておかなければ仕方がないわけであります。  そこでもう一点、ちょっとしたことになりますが、この電波監理の関係の自動車の交換差金七十七万円というものは、ちょっと新しいことで載っておりますが、これはどういう意味ですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは、一般会計につきましては古くなりました乗用に耐えない自動車を業者と交換をする、そしてその差額だけを支払うという関係でできました費目でございます。     〔田村主査代理退席、主査着席〕

森本靖日本社会党

○森本分科員 これはどこの自動車ですか、一つだけ項目がぽこんと載っておりますが。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは電波監理局関係の一般会計支弁の分でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 だから一般会計の自動車の、自動車交換差金というものは初めて載っておるわけです。去年はなかったのです。それで今年度この分は、それは今あなたがおっしゃったように交換の差を出すという意味はわかりますが、これはどこの言動車ですか。一般会計の予算のどこで使っておる自動車ですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは本省の電波監理局及び地方の電波監理局で使っておるものであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると、それは全部一般会計のこの予算に関係する言動車が何台あって、そのうちの何台の自動車をどういうふうに交換するつもりですか。私は決算委員もやっておるので、決算とは違いますが、予算でありますので一応——こういう問題は一つ一つ積算の根拠を聞かぬとわからぬのです。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 ちょっと手元に資料を持ち合せておりませんので申しわけありませんが、後刻資料を整えて提出したい、こう思っております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これは先ほどの、たとえば有線放送の監理費の内部を詳しく言えということは、ちょっと資料がないからといえばこれは無理かわからぬけれども、これはちゃんと項目に載って、国会の報告の中にちゃんと書いてあるのですから、すぐ回答ができるようにしておかなければ意味ない。あまり大きな金額の積算をやっておると長くなるから、小さい金額だけあげてみたいたけですよ。それは二つともわからぬといえば、あとで聞きます。これは必ずあとで聞きますから。  もう一つ、海外放送の交付金は幾らになっておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 九千三百九十三万二千円ということになっておりまして、前年度に比較して四百六万六千円の増ということになっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 NHKの国際放送に要する経費ば幾らですか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 本年度は二億五千万円であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これはいずれNHKの予算の審議の際に論議するのが至当かと思いますけれども、しかし九千三百九十三万二千円という交付金が、この一般会計の予算に盛られておりますので、ここで一言言っておきたいと思いますが、本来放送法の建前からいきますならば、国際放送はNHKに郵政省が命じて行わすものであり、そういうところの経費は一応郵政省が当然これを交付しなければならないということであります。そこで今回八十五円に値上げをしておいて、国民にその値上げの一つの負担を負わせておる。しかし実際はそういうところの経費が約一億何ぼというものが、この国際放送の交付金に使われておるということになりますと、この辺の不合理は、この問題も毎年追及しておる問題でありますが、どうお考えですか大臣。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これは、聴取料を値上げすることは別問題といたしまして、国際放送が二億五千万かかる、それに対して政府として九千三百何がしを交付しておるということは、聴取者に国際放送に対する負担をかけておる、犠牲を払わせておる、こういうことを考えましたときには、確かに政府として国民に対する負担としてはきつ過ぎるという感じがいたします。しかしNHKの公共放送の使命といたしまして、国際放送を行うということは、NHKのいわゆる放送法にも示されておることでもあるし、またこの国際放送によって得られるところのいろいろな面からいって、これはやはり全国八十何%かの聴取者が世帯数にしてあるわけであります。国民もまた公共放送であるNHKの国際放送に対しては、これは私はやはり聴取料からそれが行われるということであれば、ある点一つ了承をしなければならぬことではないか、こういうふうに考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 国際放送は、放送法の建前からいってNHKが自主的にやるのですか、監理局長どうですか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 現行の放送法では、NHKの目的には明瞭に書いてありません。けれども第九条に、NHKは国際放送を行うために送信機を設備し云々というような条項がありますが、今大臣が申されましたように法律的に義務はありませんけれども、しかしNHKは国民の意思において日本の考えを国際的に述べる、そうして国際親善を増進し、あるいは日本の産業文化等を外国に紹介するようなことはあまねく聴取者の希望であろう、そういう考えに基きましてNHKは国際放送を自主的にぜひやりたいという希望を持っておるわけでありまして、私はこのことは全国あまねく放送を聴取できるようにやるのがNHKの目的だということと背馳しない、むしろその目的を推し進めるために役立つだろうと考えておるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると現在はNHKに対して国際放送をやれということを政府は命じてないわけですね。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 放送命令を出してそれで交付金を差し上げている次第であります

森本靖日本社会党

○森本分科員 それではその放送命令を出しておられるのは、どれだけ出しておられますか。どこどこへ放送せいということを……。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 本年度は十五方向十五時間です。

森本靖日本社会党

○森本分科員 その十五方向というけれども、それではNHKがやっているのは幾らですか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 NHKもやはり十五方向十五時間です。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それならその法律にある通り——NHKに命じてやった場合には、その経費を出せと法律に書いてあるのじゃないですか。あなたの方が命ぜずに、それからこの交付金も——自主的にやれ、その交付金を交付するということなら別ですが、こういうものをやれといって命じたら、それだけの費用は交付しなさいということを法律で書いてあるのじゃないですか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 今の私の申し上げ方が悪かったかと思うのでありますが、政府は今申し上げました方向と時間を放送するに必要な最小限の費用……。

森本靖日本社会党

○森本分科員 最小限と書いてない。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 ありませんけれども、とにかく政府としてこれだけの放迷はこれだけの時間やってもらいたいという最小限のものを出しておるというわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 条項を今ちょっと忘れましたが、この交付金の件に関しては、政府は、郵政大臣はNHKに対して国際放送を命ずることができる、その命じたものについては交付しなさい、こういうことに法律ではなっているのです。だからあなたの方では九千万円しか交付金を出さなければ、その九千万円分だけしか命令できないはずです。それを二億なんぼも命令しておいて九千万円しか出さぬということは法律違反じゃないですか、あなたの方が命じたということになれば……。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 今私の申し上げました九千三百万円というのは、政府の予算のワク内において出し得る額を出しているわけであります。この費用はNHKがその方向、時間を放送し得る必要最小限のものでありまして、御承知のようにいわば骨と皮のようなものでありまして、これは例が悪いかもしれませんが、それ以外に国際放送をやります場合には前後に音楽をやるとか、あるいはエンターテインメント、娯楽放送を入れるとか、いろいろやらないと国際放送としての体をなさないのであります。これは各国ともにやっておる現状であります。かようなところをNHKが自主的、自発的にやって、日本の国際放送として恥かしからざる態勢を整えていくようにすべきものと考えておるのでありまして、これは政府としてもまた国民としてもともに望むところであろうと考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 骨と皮だけしか出しておらぬ、そういう放送に骨も皮もあったものじゃないが、大体国際放送というのは全部が国際放送であって、それに要する経費は二億なんぼ要る、こういうことなんでしょう。だからあなたの方が命令を出すというなら、法律の建前からいったら九千万円の命令しか出せぬでしょう。それを全部命令をしておいて金を出さぬというのはどういうわけか、こう言っておるわけですよ。だからNHKが自主的にやれるという解釈、これはまた論争がありますよ。ありますが、NHKが国際放送というものを自主的にやれるという解釈であなた方はこうやっておる、こういうことなら、その上の論拠に立って考えてみるならば、NHKが自主的にやるのはNHKのこれこれの分だ、あなたの方が交付金を出してやるこの分はこうだ、こういうことなら、それは今言ったようなその命令は九千万円しかできぬのでしょうが、その点はどうでしょうか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 仰せの通りであります。九千三百万円だけの命令でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 ところが九千三百万円の命令ではなしに、十五方向十五時間という命令をしておるわけでしょう、あなたの方は。さっきそう言ったじゃないですか。初めに十五方向十五時間全部命令しております、こう言ったから私は食いついたわけですよ。あなたそう言ったでしょう。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 そう申し上げました。

森本靖日本社会党

○森本分科員 だからそういうことになれば、これは矛盾じゃないか、それなら九千万円の命令しかせられぬのじゃないか、こういうことですよ。これはどうですか。

小野吉郎郵政事務次官

○小野説明員 お答え申し上げます。この点につきましては、在米いろいろ議論のあったところでございまして、放送法の解釈上も、いろいろ私どもの解釈いたしましたことと、御指示を得ました解釈との間にはそごがございます。大体におきまして、国際放送なるものは政府が命令した場合のみにできるのであります。命令した場合には、それに所要の経費は全部政府から交付金を出さなければならぬ、こういう解釈も一面にあります。私の方はそればかりでなく、法律上の関係はしかく明確ではありませんが、NHKが自主的にやる場合も第九条の規定から考えられるのではないか、このように考えておるのでありまして、あとうべくんば全額交付をいたしますように努力をいたしておりますが、何しろ予算上でございますので、そうも参りません。そこで成立予算の範囲内におきまして、大体方向は指示しておりますが、その交付金でまかなう程度の命令を出しております。その命令の構想に随伴いたしまして、NHKがその前後に自主的な番組といたしまして、あるいは音楽放送をつけるとかいうようなことをいたしておるわけであります。その経費はNHKが現在支弁いたしておる、そういうようなものもございますので、来年度の関係につきましては、放送法の改正ともにらみ合せまして、今回の放送法の改正の中にはNHKが政府の命令による国際放送のほかに自主的にも実施できる、こういうことを明確に規定してあるのでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 現行放送法において話しておるわけであって、改正の放送法についてはまだ参議院が通るか通らぬかわからぬ、そんなこと言ったら通りませんよ。大体そういうことであっても、三十四条は改正になってない、今度の放送法についても。だから私の言っておるのは、NHKが自主的に行えるということを解釈するについては、今度の放送法の改正についてはなるほど出ておるわけであります。出ておるけれども、この現在の——もう一ぺん読みますよ。「郵政大臣は、放送区域、放送事項その他必要な事項を指定して、協会に国際放送を行うべきことを命ずることができる。」その次の三十五条に「前二条の規定により協会の行う業務に要する費用は、国の負担とする。」と明確にあるじゃないですか。だから九千万円しか出さぬのなら、九千万円しかその放送命令ができないだろう、そういうことでしょう。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 仰せのように九千三百万円の放送命令でありますから、九千万だけの放送をすればいいわけであります。けれどもそれにプラスしまして、NHKはさっき申し上げましたようないろいろなつけ加えをしておることがあるのでありまして、それは大へんけっこうなことであると解釈しております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると十五時間十五方向というのは九十三百万円でできるわけですね。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 必要最小限度の費用であると考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 必要最小限度ではなしに、十五時間十五方向を命じたのだ、あなたはこういうことを言っているのだけれども——あなたが取り消せば別ですよ、あなたが命じたのだから、十五時間十五方向はこの九千三百九十三万二千円でできるということですが、これはNHKに聞けばすぐわかる問題ですから、命令するのは全部そのあとさきに行楽をつけるとかなんとか言っても、音楽をつけてもつけぬでも十五時間十五方向というものを命令しておるのだから、その十五時間十五方向が九千三百万なんぼでできるなら話は別ですよ。できぬはずですよ。どうですか、ちゃんと調べてある。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 十五方向十五時間はさような少額な金ではできないと申されますけれども、私どもの考えでは最小限として十五時間十五方向は可能であろう。しかしさっきちょっと妙なたとえを申し上げましたけれども、味もそっけもないような、ただ実質的な内容のものは少くともできる、こういう考えなのでありまして、そのことは先ほどからお話がありますようにNHKは日本国を代表する国際放送として、それだけではとうてい足りないだろうという理解を持っていろいろ計画を進めておる。在来もそうであったということを了解の上に、国家財政能力から考えまして、これはやむを得ない額であろうと判定しまして、最小限度の九千三百万円ということにいたしたわけでございますから御了解願います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それなら経理局長に聞きますが、この九千三百万円の積算根拠を明確に示してもらいたい。そんな答弁をしてもらっては困る。だから十五時間十五方向を命じたなら、その十五時間十五方向というものが九千三百万円で、現実の問題としてはっきりできるということはないはずだと思うのです。だけど予算上仕方がないから、あなたの方は法律をあえて犯しておるわけだ。だから九千三百万円ということになれば、総額が二億なんぼですからね。十五時間十五方向というものが九千なんぼでできるはずはないのです。できないけれども命令をしたと言っておるが、その命令の仕方が間違いでしょう。だからこの九千三百万円でできる国際放送をやれ、こういうことを言うのがほんとうでしょう。そうでなければ九千三百万円というものの積算根拠が明らかになってこなければならぬ。そうではなしに、九千三百万円というのはお前の方にやるから、これで国際放送をやれ、こういうことでしょう。十五時間十五方向というふうに命令したなら、その金は必ず出さなければならぬとこれは法律でなっておるのです。どうですか。

濱田成徳郵政事務官(電波監理局長)

○濱田政府委員 十五方向十五時間のこの国際放送をやってもらいたいというのが政府の意思でありまして、ゆえにその命令をしておるのでありますが、その金額では今までやっているような、あるいは他の国がやっているような内容の放送は不可能であるのではないか。というのは、先ほど申し上げたように、本年度は二億五千万円かかっているのに対して、八千九百万円しか放送命令が出ておりませんから、私どもの見解では、九千三百万円で十五方向十五時間というものの最も簡素な最も倹約した放送だけはできるだろう、そういう考えなのであります。けれどもそれではこれを剛かれるところの海外の同胞あるいは外国人は満足しないだろうと思うのでありまして、そこにNHKが現行の放送法の第九条によって——まだ放送法には明記しておりませんけれども、NHKは自発的にこの国際放送をやりたいのだという考えを発動してやっておる、そのことは私どもはまことにけっこうな次第であると思う。NHKといえども日本の国家を代表するような機関でございますから、そういう意味において大きな協力によってこのようなものができておる、その点は御了承願います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 なかなか電波監理局長は苦しい答弁をしておりますが、こういう答弁をするときはあなたが適任だろうと思うので、おそらくみんな黙って聞いておるのだと思いますが、これはいずれ目を改めてもう一回逓信委員会あたりで明確な論議をしたい、こう思いますので、あなたの方でも一つそういう点についての意識はちゃんとまとめておいて、答弁ができるようにしてもらいたいと思う。これはさっきのあなたの、答弁でしたら、明確にいって法律違反になるわけです。だからそういうことではないのだというふうなつじつまの合う答弁を一つ考えておいてもらいたい、こう思うわけです。  それから先ほどの積算の根拠がわかりましたか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 有線放送施設の監督旅費関係だと思いますが、まことに申しわけございませんが、この算出山根拠は数項目に分れておりまして、詳細の資料をここに持ち合しておりませんので、後刻これを資料として整えましてお手元に差し上げることにいたしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 それも後刻資料にもらって検討することにいたしましょう。  それでは自動車の方はどうですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは電波監理局関係の自動車九台、だいぶ古くなって乗用にたえませんので、これを廃車にして渡しまして、交換に一台新中をもらおうということで、その差金として七上七万円計上した、こういうことでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 その九台のものを廃車にして向うに渡して、それで一台の新品をもらって、その七十七万円を差金として支払うとこういうことですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 その通りでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 新しい自動車というのはどういう自動車ですか。七十七万円で九台分というのはどういう根拠ですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これも火は担当者をここに連れてきておりませんので、詳細申し上げられませんで申しわけございませんが、七十七万円といいますとトヨペット一台くらいなのであります。ですから七十七万円程度の新新をもらうことになる勘定であります——失礼いたしました。七十七万円の差額に対しまして廃車の払い下げ分が二十五万円ございますので、トータルしまして百万円程度の新車をもらうということになります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 払い下げを行うというこの九台の自動車の年数はどのくらいの自動車ですか。なぜ私がこういうことを開いてみるかというと、九台ですから、これはおそらく廃車にしてもかなり使える自動車だと思う。百万円ということになれば七十七万ですからあと二十三万しかない。九台が二十三万円ということになりますと一台が二万円くらいになります。これは非常に安い自動車になってくるわけでありますので、どんな自動車だろうと聞いておるわけであります。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 乗用車九台ありますうちで、一台を廃車にいたしまして、それが二十五万円であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 さっきは九台廃車にするということを言ったじゃないですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 古いのが九台ありますうちから、順次使用にたえなくなったものを一台ずつということですが、言葉が足りませんで申しわけありません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それでようやくつじつまが合ってきたわけです。その九台のうちの一台を払い下げて、そうして七十七万円いわゆる交換金を渡して新しい車を買う、こういうことですね。そうじゃないとこれは払い下げを受けた方があまりにもうけ過ぎるのですよ。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 その通りです。

森本靖日本社会党

○森本分科員 わかりました。大体そういうふうにこまかいことまで持っていかぬと、この積算の根拠というのがわからぬわけです。先ほどの二百九十三万七千円というのも電波監理局ごとにどのくらいの予算、こういうことになってくると、たとえば四国の電波監理局関係の予算が五万四なら五万円、十万円なら十万円ということになってくると、私は目の子算用ができるわけです。十万円だったら各県に五回行けば終る。年に五回行ってどれだけの調査をするだろう、こういうことになってくるわけです。その資料がないということですから残念ながら次にいたします。こんなことばかりやっていたのでは時間がたちますので、その他にも一般会計でまだたくさんありますけれども、一応一般会計はこれでおきます。  次の郵政の特別会司に移ってみたいと思いますが、郵政の特別会計で一番問題になりまするのはやはり定員関係でありまするが、今回の定員の増はどうなっておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 お答えいたします。特別会計関係の事業定員につきましては純増三千八百人ということに相なっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 その内訳はどうなっておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 郵便事業関係といたしまして二千五十五人、電気通信委託業務関係といたしまして千九百十七人、保険年金正加入者ホームの新設に伴う分といたしまして五人、共済組合管理機構の整備強化ということで十人、それで増員分は四千三百八十七人でございますが、これに対しまして電信電話設備の一部を電電公社に移管いたします。それに伴いまして定員減となりますのは五百八十七人でございますので、差引三千八百人ということになっている次第であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これは私の他の委員会のことでありますので詳しいことは知りませんが、今かかっておりますところの国民年金法案が実施されるのはいつごろですか。これを伺うのはなぜかというと、これは郵政省の窓口に関係しておることだと思いますので聞いておくわけであります。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤(桂)政府委員 お答え申し上げます。法律の施行は六月一日からでございますが、実際に郵便局の窓口で支払いをいたしますのは来年の三月でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それではこの二千五十五人という人員の内訳を説明してもらいたい。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 二千五十五人の内訳でございますが、物数増加分といたしまして二千四百七十三人、それから施設の改善合理化に伴います減少が差し引かれまして六百五十四人、前年度の賃金者の定員化が二百三十六人ということで、結果二千五十五人ということになった次第であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 郵便の増ということでありますと無集配局の設置等の人員増はないのですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 それは無集配局設置二百局分といたしまして、別個定員が四百人計上してございます。さっき申し上げたつもりでありますが、あるいは落したかもしれません。四百人というものは別に計上してございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 先ほどの説明ではなかったわけですが、その四百人の点はわかりました。  それでは郵政省の定員の予算の要求は当初は何ぼでございましたか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 郵政省関係の特別会計関係といたしましては一万二千二百九十人でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 一万二千二百九十人ということで要求しておった。それではこのふえた割合は郵便の定員からいきますと何%になりますか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 約三%でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 約三%—三%に足らぬわけですね。そこで平常の郵政の予算を組む場合に、大体予算における郵便事業の収入の増加の割合は、三十三年度は何ぼの割合をもって予算を組んだのですか。それから本年。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 収入の率から申しますと、三十三年度におきましては前年度の四%増を見込んで積算したのでございます。三十四年度におきましては七・八%であります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 ここにこの予算の組み方の一番問題点が出てくるわけでありますが、例年四%増程度前年度に比べて組んでおるわけであります。そこでそれが本年は一躍七・八%という郵便収入の増を見込んだ予算を組んだ。七・八%の郵便の増を組むということになれば、少くともそれに比例する人間の増ということも見ていかなければならぬ。もっともこういうことを私が言えば、機械化と集配運送等の合理化によってこれこれだという意見が出てくると思いますけれども、それは先ほどの御説明にあった通りでありまするから問題にはならぬ。そこでこの七・八%という増加は、例年から見ると約倍なんです。こういう収入の見方をした予算を組むということは、きわめて不安定な郵政の予算になる、それを運営していく面について非常にむずかしくなるのじゃないかという予想がわれわれはするわけであります。もっともこの間逓信委員会でわが党の片島委員が申しました例の記念切手の問題等については、私があなたのかわりに答弁したみたいなことになりましたけれども、しかしこれはそういう格好にはなっておっても、ある程度の隠し財源という格好にならざるを得ないということを私は認めざるを得ない。そういう点の隠し財源というものは若干出てくるにいたしましても、例年の通りの四%という開きが出てくると、これは将来いわゆる年度末等におけるやりくりが非常につきにくい格好になるということは当然だ。そこでまず七・八%というふうに見なければならなかったというのはどういうわけですか。当初郵政原案としてはどういう予算の組み方をしたわけですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 郵政といたしましても、いろいろ大蔵省と話し合いました結果、従来は例年四%の増収率を見込んで予算を組んでおりまして、年末の対策費その他につきましては弾力条項に依存するという行き方できておったわけでございますが、この実績を見ますと、どうも弾力条項、業績賞与条項の発動に依存する面があまりに大き過ぎるのではなかろうかということと、他方におきまして、歳出予算にいろいろ各事業局からの要望もございまして、あれも予算にほしい、これも予算にほしいという要望を勘案いたしますと、どうしても歳入の方をある程度見積らなければいけないという両面の関係がございましたので、いろいろ大蔵省と話し合いました結果、従来のあまりに弾力条項に依存し過ぎる行き方は必ずしも常道ではないのではなかろうか、もう少し歳入に見積られ得るものは最初から歳入に見積っておいて、不時の出費に対するものにつきましては、予備費なりあるいは従来から当然予見されるようなものはそれぞれの経費に歳出として立てておいて、国会の審議を経た方が予算編成の常道であろうというようなことからいたしまして、大体七・八%程度を見るのは妥当であろうということで、そういうふうに積算した次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 歳出の方でいろいろ各部門の要求があった、それを正式に予算として認めるについては、歳入を増加しなければ予算の編成がしにくいというところで、七・八%になったということでありますが、私がはっきりここで聞いておきたいのは、そういう理由によって七・八%にしたということは、郵政省の考え方か、大蔵省の考え方かということです。この点は、将来の郵政省の幹部諸君に対するわれわれの考え方を明確にしていく点で、あなた方が今予算の大綱の組み方を考えておる点と、われわれが考えておる点が違ってくるということになりますると、これは将来いろいろの問題についても考えていかなければなりませんので、その七・八%に増収の見込みを立てたというのは、郵政省の考え方であるか、それとも郵政省としてはもっと低い考え方を持っておったけれども、大蔵省が七・八%でなければならぬという考え方であったのか、それとも自分のとこの歳出をふやすについては一応歳入をふやしておかなければできなかったから、郵政省としてはやむを得ず歳出をふやす意味においてこの七・八%の増加を見た、こういう解釈をしてこれを取ったのか。これが今度の郵政予算をこしらえた骨子になる問題でありますから、聞いておきたいと思います。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは郵政省もそういう意向もございましたし、大蔵省の方もそういう意向で、たまたま一致したわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そういたしますと、郵政省も大蔵省も——いわゆる弾力条項の発動のワクというものを、郵政省の人も狭めた方がよろしい、こういうことですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 狭めた方がよいと申しますと、少しはっきりし過ぎるのでありますけれども、従来弾力条項に依存しておりました金額が大体十五億から二十億程度あったわけであります。これはやはり予算を組む建前からいたしますと、当然見込まれるものは最初から見込んで予算に積算して、国会の審議を仰いだ方がいいのではなかろうかというような見解に立ちまして、そのようにいたしたわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると郵政としては、郵政のワク内における弾力条項の発動によって云々という考え方よりも、ぴしっぴしっとやった方がよろしいという考え方でこの予算を組んだ、こういうことですか。これはその他の労働関係とか、いろいろのこともあるわけでありますが、そういうぴしっとした考え方において今年はやる、こういうことですか。そうなると、これはまた考え方が非常にかどが立ったような考え方になるわけですが……。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 ぴしっぴしっとと申しますと少しかどが立ったようになるのでありますけれども、私どもはそういうつもりではございませんので、さっき申しましたように、年々十数億の弾力条項依存額がございますので、これはそういった過去の経験から勘案いたしますと、新年度におきましても当然予見される状況でございます。かたがた各事業局からの歳出予算の要望もございますので、あわせ考えまして、弾力条項にそうそう全面的に依存しないでも、当然収入に見積れるものはある程度見積って、これに見合う歳出予算を立てた方が正道ではなかろうかということでございまして、新年度におきましても一応七・八%は見積っておりますけれども、私どもの見通しといたしましては、これをかなり上回る収入増が期待できるのではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 大体三十三年度はどのくらいになる見込みですか。もう大体二月も終りでありますが、三十三年度の四%に比例をいたしまして見通しとしてはどうですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 郵便事業につきまして、三十三年度の予算を上回ります増収分は大体四十億前後見込まれるようであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると昨年度の四%というものに比例をすると、実質上はどのくらいのパーセンテージの増収になるのですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 一〇%ちょっとになるかと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そこで昨年は四%で、一 〇%ということになりますと、本年のこの一〇%がさらは上回るという考え——その程度と考えておるのですか、それ以上になるという考え方ですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 大体本年度程度であろうかと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 今年度大体そんなに一 〇%伸びがあるという見通しですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 一月までの集計によりまして三月までの見通しを立てますと、大体四十億前後は大丈夫であるというふうに見ている次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 今度のこの予算の組み方が、例年の郵便収入の見方とまるっきり変った組み方をしておりますので、この辺が今あなたたちが言ったような考え方において組んだのが正しかったか、ある程度弾力条項というものをもっと持つような形の方が正しかったかということは、これはやってみなければわからぬ問題であって、それは経理局等においては、先ほどのいわゆる切手問題等もあって、そういうものも若干考えておるということもわかります。それからさらに年賀はがきの増収というふうな点についても、おそらくふえておるだろうというふうに考えてみますと、ここに若干の金額が出てくるということも想像はできます。できますが、例年の金額よりもこれが低くなるのじゃないかということも考えるのです。そこでそういうワク内における操作が非常にむずかしくなるというふうなことでありまして、これは予算の組み方の問題でありますので、ここで論争いたしましても、なかなか結末をつけるというわけにはいきませんが、これは本年の宿題にしておきたい。だから本年の実績を見て、こういう予算の組み方が果して妥当であったかどうかということについては、実績の上に立って論争しないと話にならぬわけでありますので、この問題は一応とどめておきたいと思います。  そこで一応予算面においては七・八%の増を見ておる。それから定員面ではわずかに三%弱の定員を見ておる。こは大体機械化いたしましても、あるいは合理化いたしましても、約七・八%ということになりますと、ほんとうのこの予算の組み方からいたしましても、六%ないし七%は定員の増を見るのが妥当ではないか。また事業経営のあり方からいっても、そういう見方が妥当ではないか、こういうことが言えるわけであります。この定員の増ということ——とあなたたちがそういうことで七・八%に大蔵省と意見が一致したというならば、なぜこの定員の面を三%弱で押えられたのに了解がついたのか。この点が非常におかしいので、今の予算の組み方としては、あなたが言ったように歳出を見積る必要があるのでこうこうだという理由によってこれが一致した。それはそれでよろしいとして、それならこの定員の増をもっとがんばる必要があるのじゃないか。この点をあなたたちは歳出の方をふやすために歳入を多く見た。こう言っておりながら、郵政省の予算原案においては一万三千人というものを要求しておる。その一万三千人が三千八百人に減らされておる。私は一万三千名でも不満でありますけれども、その辺のあなた方の考え方はつじつまが合っていない。その点の考え方はどうですか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 先ほどは定員の面だけお答えいたしたのでございますがそのほか、非常勤職員といたしまして、今年度は九百八十五人認められておりますので、郵便関係としましては合計三千七百名、これらは来年度三十五年度には定員になるということでございますので、これは定員と一緒に考えてもいいのではないか。そうしますと、全体のパーセンテージは四・五になるわけでございます。そうして今年度増加し得る予想のもとにおきます人員につきましては、定数的非常勤をもってこれをカバーしていくという考え方でおるわけでざいまして、私どもといたしましては必ずしもこれで満足しておるという状況ではございせんけれども、私どもといたしまして非常に努力をしてこういうような数字になったわけでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 答弁は、私ども鋭意努力いたしましたけれどもこうなりましたので、やむを得ませんということを初めに言っておけば、答弁が全都済んだ格好になりますが、それでは定員の問題が片づきませんので質問をしておるわけであります。一応それは郵務当局がそれだけ努力をしたということは私も認めます。認めますが、しかし今の郵便の収入の伸び工合、これは電電公社等の問題についてもやはり事業体の場合は関係が出てくるわけでありますが、そういう増収の見積りの仕方をしておいて、定員の増については四・五%であっても、そういう形のものを了承するということは、経理局長なりあるいはその方面の手腕を疑わざるを得ない。だから郵便の増収というものをそれだけ多く見積るということになれば、やはりそれに関連をしての定員というものは、それだけ多く見積ってもらわなければならぬというふうながんばり方をしないと、これは何もならぬわけです。この点を私は強く要求しておきたいと思う。この定員の内部の問題についても、いろいろこまかい問題がありますけれども、これをやっておりますと時間が長くなりますから省略をいたします。  ただ一点だけ、これは前から問題になっておりますところの駐在集配員の問題ですが、駐在集配を復活しもらいたいということを昨年の分科会でも一昨年の分科会でもその前でもその前にも言ってきまして、いつの分科会でも大臣は来年度は何とか考えてみたい、こういう答弁をいたしておるわけであります。本年は若干でもこれの定員化ができましたか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 私どもといたしましては、駐在を請負に切りかえましたものにつきまして、いろいろ待遇改善もはかってきたわけでございますけれども、なお今後八千五条適用地域と申しまして、郵便局まで取りに行かなければならないというような地点も四千五百カ所ぐらい全国にございまして、これらを一々定員でまかなうということになりますと相当期間もかかります。従いましてこれはだんだんこういう地点を、二日に一回なり三日に一回なり配達をしていかなければならぬということになる。そうなりますと、勢い請負にならざるを得ないというような現状、私どもといたしましてはまことにどうもいろいろな面で申しわけないのでありますけれども、現在の定員上あるいは財政的ないろいろな事情からいたしまして、この請負駐在をすぐに定員化していくという面につきまして、ただいまいろいろ使用計画等もやっておりまして、ここですぐ御返事申し上げるような段階にまだなっておりません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これも四国とか東北とか九州とかいうような山国に特に多いわけでありまして、この問題については大臣も大体御承知だろうと思うのですが、これは一つ将来とももう一回直配達に変えるように御努力を願いたい、こう考えておるわけでありますが、大臣どうですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 代表者等からも数回陳情を受けまして、そのように努力をする、こういうことははっきり答えておりますが、まだその成果を上げ得ないということでありますが、お示しのように何とか努力していきたい、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それから駐在集配と別に先ほど言った一〇六号ですか、特別の配達区域というのは全国で幾らありますか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 八十五条適用地域と申しますか、郵便局まで取りに来ていただく個所が、大体現在四千五百カ所ぐらいございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 八十五条適用地域が四千五百カ所もあるということは、これは非常に多いわけでありまして、この辺の陳情も全国から相当きておるわけであります。これは将来とも何とかならぬわけでありますか。

板野學郵政事務官(郵務局長)

○板野政府委員 三十四年度におきましては、大体一カ月平均六十通ぐらいのところまでは、二日に一回ぐらい配達をしたいというような考え方で現在案を進めております。それ以下の六十通未満のものにつきましても、可急的すみやかにいろいろな方法を講じて、毎日といわずとも二日なり三日なりに一回は配達できるようないろいろな方法を、今後講じていきたいというように考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 この駐在集配の問題と、八十五条適用地域については——都会地はこれから先スクーターなりあるいはまた機械化され、さらにまた三度地配達というようなことでサービスを強化していこう、こういう状態になっておるわけです。いなかの方面に対するサービスの改善というものはなかなかこれがむずかしい。国民平等という立場において郵便事業というあり方からいくらならば、少なくともこの八十五条適用地については廃止をするというのが一番望ましいわけであります。この八十五条適用地については将来とも十分これは御努力を願わなければならぬわけでありますが、この点についても大臣のところにも相当な陳情が来ておると思います。これは都会地のサービス改善も大事ですけれども、こういういなかの、これは特に開拓地が多いのです。そういう点等におけるサービス改善も当然考えていかなければならぬと思うのですが、どうですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 この八十五条適用地、しかもそれが四千五百カ所もあるということは、文明国といわれる日本としてはむしろこれは恥辱である問題ではないかとまで私は考えておりまして、このことについては直ちにとかいうことには参りませんけれども、これをできるだけ早く解消していくということはもう当然のことだ、その努力をしなければならぬと考えております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これはほんとうに全国に散らばっておりますところのこの四千五百カ所の人たちのことを考えた場合には、この郵便事業の利点というものを国民の立場として受けさせてやるためには、ぜひともこれを一切なくしたいというくらいに考えておるわけでありますので、これは言葉だけでなしに一つ十分に御努力を願いたい、こう考えるわけであります。  そこで次にお聞きしたいのは、本年度の予備費と退職手当の増額についてはどうなっておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 特別会計関係の退職手当といたしましては、約三十八億四千八百万円を計上いたしおります。予備費は十八億円を計上しております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 昨年から見ますとどれだけの増になっておるわけでありますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 退職手当の方は昨年に比較いたしまして十八億六十万円の増に相なっておりますし、予備費の方は昨年に比較いたしまして十億の増になっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 この退職手当の積算の単価は昨年と本年とどう違っておるわけですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 新年度の分につきましては、一人平均約百二十万円ということで積算しております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 昨年の単価はどうですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 昨年度のもの俸給のベースの上り下りは別にいたしまして、一人平均特別退職につきましては大体百二十万円になっておったようでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そういたしますと本年度は三十八億円ということで十八億円ふえておるわけでありますが、退職予定人員が昨年の予算では幾らで、本年の退職予定人員は幾らですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 昨年は予備費等からも少し流用いたしまして、結局千七百十八人退職せしめました。本年はただいまいろいろ推計いたしておりますけれども、たとえば管理者で五十八才以上の人が四百人というような計算を今いたしておりまして、管理者でない人で、たとえば六十才以上という人が三千五百人あるわけであります。そういう点で今原資とにらみ合わせましてどういうふうにしようかということで目下計画をいたしております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 予算は退職予定人員をどのくらいということで退職手当を組むのじゃないですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 計算といたしましてはもっと該当者はあるわけでございます。しかし予算がこれくらいにきまりましたので、この範囲内でどういうふうに線を引いていくかということについてやるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それなら最初の要求はどうだったのですか。経理当局ですが、退職手当の最初の要求は何ぼだったのですか。そんな退職手当が何ぼだからその中でやるということは人事部長の所管であって、予算を要求する場合は、本年は大体どの程度の退職人員を見込む、退職人員一人について退職手当の予算単価は何ぼ、その積算の上に立っての退職手当の要求をするのが普通ではないですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 最初の要求は特別退職手当につきまして約三十億円要求しております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それでは要求よりふえたわけでありますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 そのほかに一般退職が八億五千三百万円ありますので、最初申し上げたようなにとになります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると予算要求と同じにこの問題だけは認められたということでありますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 その通りであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうするとそのときの退職予定人員というものはどういう積算根拠であったか。人事部長が言っておるのは、こういうふうにやりますということで、私はこういうふうにやりますということを聞いておるのではなくて、予算を組むときにはどういう予定でしたか、こういうことです。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 一人平均前年度からの希望退職などの状況を勘案いたしまして、二千五百人という予定を立てたわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 この二千五百人というのは、一体どういう分布状態を見てきめたわけでありますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 これは大体五十九才以上の高齢者を対象としたと思いますが、人事部の方の案に従って出したわけであります。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 先ほど申し上げましたように一般管理者で五十八才以上の人が約四百人、特定局長で六十八才以上の者が百二十人、一般のいわゆる六十才以上の人が三千四百八十人おりまして、結局四千人の人が爼上に上ってくるわけであります。その中から、あくまで強制力がございませんので、二千五百人の人間を予算の際には使っている、こういうことであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 この一般管理者の五十八才以上というのは、郵政省は不文律でやっておるわけでありますけれども、こういうことは何か規則にありますか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 規則にはございません。この数年来の慣習でやっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると特定局長の六十八才というのも今言ったような慣習ですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 さようでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうするとこの一般管理者で偉い人というのではないが、要するに地方の郵便局の課長クラス、郵政局の部長クラス、郵政局長クラス、本省のあなたのような一番偉い人のクラス、その下の課長クラスというふうに分けておったと思いますが、年齢を五十六、五十七、五十八と分けておったと思いますが、これをちょっと御説明願いたいと思います。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 本省の部局長につきましては何歳という規定はございません。いつでしたか四、五年前の行政整理のときに一回そういうきめをしたことがありますが、それは一回限りであります。普通の管理職につきましては大体五十八歳ということでこの両三年来やってきております。特定局長につきましても六十八歳でやってきております。去年はもっと若い人でも自発的にやめた人がこの退職の中に出てきております

森本靖日本社会党

○森本分科員 一般管理者の場合は五十六、五十七、五十八という区別はないわけですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 たった一回だけそういうことをやりましたけれども、慣習としても制度としても別にやっておりません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうすると一般管理者の場合は、満五十八歳までは大丈夫だということが言えるわけですね。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 一般管理者と申しますと、たとえば本省の局長等はなかなか五十八歳までいかぬうちに非常に早目にやめることになります。それから現業の局課長は一応五十八歳ということで、みんな心がまえをしてもらっておるわけでおります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 本省の部局長も何も早くやめる必要はないので、五十八歳ということなら、五十八歳までがんばったってかまわぬと思いますが、これは政治的な問題もあろうと思います。郵政局長以上になりますと、えらい人になったらなっただけの責任もありますし、またそれだけ退職も早まる。いやだったら下の方の課長くらいやっておればいいということに結論がなると思いますが、これはやむを得ぬと思います。  そこで、今回の一般の従事員が三千八十人おる。そこで、そのものに対してどういう退職をさせるか。ややともいたしますとこれが駐在集配をやめさせたみたいに強制退職のようになりますと、これは非常に重大な問題になるわけでございますが、これはあくまでも強制退職、勧奨退職ということではない、こうも思うわけですが、どうですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 強制力はございません。ただ御承知のように現場におきまして年齢が高くなりまして、能率が非常に落ちた方がたくさんおるわけでございます。何とか後進に道を譲ってもらいたいという非常な強い要望もおりますし、また私たちも強く勧めておりますけれども、強制力は持っていないわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 一般の従業員の場合はそういうことで強制しないということでけっこうであります。ところが五十八歳以上の管理者の場合は、今までは半強制的にやられておったわけでありますが、どうしてもやめぬ、こういうことだったらどうなりますか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 それはいろいろな場合があると思いますけれども、たとえば前年のごときは、ことしから退職金の率が非常に高くなるということで、目の前で非常に条件が違っておるときには、ある程度猶予してその人の将来を考えるようにいたしましたけれども、そうでないときには一ぺん方針をきめましたならば、それに協力をしてもらうようにいたしますと同時に、どうしても家庭の都合、いろいろな事情でおりたいという人につきましては、場合によってはその職をはずして一般職の方についてもらうというふうにしたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それがこわいから、結局やめるということになると思いますが、局長をやっておった者を、お前はやめて一般の従業員と一緒にやれということになると、ではやめましょうということになって、強制と同じようなことになるわけであります。しかしそれはえらい人になればそういうこともやむを得ぬということもありますが、ここで私はちょっと忠告をしておきたいのは、たとえば郵政関係というのはいわゆる事業官庁でありながら他の官庁と違って、天下り的にいく民間会社があまりない。これは郵政省は一番人間を多くかかえておりながらないわけです。もちろん本省の部局長あたりになりますと、退職も早いかわりに、やめたらいつの間にかどこかの会社に入っておるなり、あるいは電電公社の幹部になっておるということがあって心配ないわけでありますが、地方の郵便局長なり現業の課長クラスということになりますと、そういう人の行きどころは互助会か弘済会でありますけれども、先に行った者が一ぱいで入れぬということになりますと、なかなか行きどころがない。それなら特定局長ということになりますと、これまた特定局父には政治家からひもがついていて、なかなかなれぬ、こういうことになって、なかなか行く場所がない。今日では五十八歳といいましてもまだまだ働けるのです。今日の男子の年齢と体格からいきますと、五十八歳というとまだ働き盛りであるということが言えると思うのです。こういう点は、五十八歳というような線の切り方が、もっとその人個々によって違ってもいいじゃないか。たとえば五十八歳であっても、ほんとうに五十歳以下の体力を持ち、頭脳も手腕も力量も持って、十分働けるという人間がたくさんおるわけであります。こういう場合に五十八歳というふうに一概に線を引くというとことは不合理じゃないか、こうも私は考えるわけであります。もう一つその証拠には、たとえば百二、三十人おるところの郵便局長に対して特別退職で退職手当を倍額支払って、そうしてすぐそのあくる日から保養所の所長に任用する、こういうことが今日まで行われてきたことはたびたびあるわけであります。その人が保養所長として適任あるということならば、郵便局長としてもこれは適任である。もっとも下がつかえておるから郵便局長は早くやめてくれということが現実の問題でありますが、そこに非常にいろいろな不合理な点が出てくるわけであります。こういう点については十分に——こういう退職を勧める場合における問題として、ぺてんにかけたようなやり方は一般世間に対してまずい。そこで民間会社なりあるいはまたその他の会社がお世話しましょうということで入るなら別でありますが、本省の部局長あたりは先ほどのお話じゃございませんが、一応首が一般の者よりも早い。幸い次官までいけばやめざるを得ないわけでありますが、そこまでいくまでに、場合によるとやめてもらわなければならぬということがあって、やめる場合に、これを郵政大臣としてもお世話しなければならぬということで、よくどこかの民間放送会社にお世話する。それで放送会社も仕方がないから受け取る。ところが保険局長をやっていたり貯金局長をやつていた者を放送会社が受け取ったら、向うはありがた迷惑だし、行った人は行った人で、毎日判こをつくだけで月給だけは七万、八方もらっておりずらい。おれはこんなところにおってはたまらぬというような意見が相当ある。こういう点については、私は郵政省全体としてやはり考えてみなければならぬ点があるのじゃないかと思う。やはり人間を送るなら喜ばれる者でなければならぬ。率直のところ放送会社で郵政省の幹部諸君で来てもらって一番喜ばれるのは、おそらくは電波監理局長なり電波監理関係をやっていた者でしょうが、貯金なり保険なりをやっていた者を放送会社の重役に押しつけたって、これは片方の放送会社はえらいありがた迷惑だ。しかしながら免許のときにこわいから、一応七万円の捨て扶持をやっておけということになるのが普通だ。そういうことのないようによくそのことを考えてやってもらいたい。  あとの問題は、政治的な問題でありまして、特に大臣、政務次官クラスの問題である。こういう点は、おそらく私の考えとしては、内閣改造もでき、それからその次にくれば、そういう問題も当然出てくるだろうと思う。そういう点については十分に政治的な考慮をめぐらして、万遺憾のないようにやらないと、あとあとまで陰で大臣がうらまれるということになるわけであります。あのときの大臣は実におかしげな大臣だった、えいくそということで、一生うらみに思われては、そのときの大臣がたまらない。そういう点について、大臣なり政務次官の政治的な責任でありますので、十分考えてもらいたい。今までそういうことがあったから、そういう点十分考えて万遺憾なきを期してもらいたいと思います。たまたまこれは退職の問題でありますから関係がありますのです、どうですか、大臣。

廣瀬正雄自由民主党郵政政務次官

○廣瀬政府委員 御説ごもっともだと思いますから、十分考えていきたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 政務次官の申し上げた通りでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それでけっこうでありますが、下部末端の管理者なり退職者の問題については、大臣、政務次官の問題ではなしに、やはり人事部長なり事務当局の親心として考えていかなければならぬ点であると思いますので、そういう点についてもこの三十八億円という予算を使用する際には、十分考えてやってもらいたい。それだけの親心をもってやってやらなければ、郵政事業の発展にも阻害になるという点を考えて、私は特に発言しておりますので、そういう点、一般の下の者については事務当局で十分考えてやってもらいたいと思うのであります。  それから強制退職という点は、くれぐれもないように、これは事務当局でありますので、一つ人事部長からこの際この問題については明確にしておいてもらいたいと思います。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 現業の一般管理者にやめていただきますときに、できるだけめんどうを見るようにということは、たびたびお話がありましたので、できるだけ将来のめんどうを見るように努力していきたいと思います。ただ会社等においては、五十五歳が定年でありますから、なかなか数も多うございますし、思うようにまかせませんけれども、できるだけの努力をしていきたいと思います。それから強制力があるかどうかということにつきましては、先ほど申し上げましたように強制力はございません。しかしやはり現場で非常に人手不足でございますし、仕事もふえて参りますので、できるだけ早い機会に後進に譲ってもらいたいと常に熱望いたしておりますが、さっき申しましたように強制力は持っておりません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それからもう一点は、先ほど言いましたように保養所長あたりに任命をするというふうな、いわゆるごまかし的な人事のやり方はやらないように、それから特定局長の問題についても、やはり横すべりをするということはあまりいい格好じゃないわけであります。そういう点についても十分考えてもらいたい。それから保養所長なんかに任命をするというなら、そういう保養所というのは、今の郵政会館のように経営を弘済会なら弘済会にまかせればいい。そして弘済会の役員としてやるなら、これは筋道が立った話だ。ところがきょう退職手当を倍額もらって、そして退職をしてあした郵政省の職員に任用されるようなことは、これは全く政府をぺてんにかけたやり方になるわけでありますから、そういう場合にはその保養所の人員は弘済会なら弘済会にまかすという形にして、弘済会職員としてこれは採用するというふうにすれば、これはちゃんと国民に対して申しわけが立つわけであります。そういう点を十分に勘案をしてやってもらいたいということを要望しておきたいと思います。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 やめました人を保養所等に転用をいたしましたときに、弘済会ということがございましたけれども、実は御承知のように保養所というのは共済組合がみずから運営をしておるわけですから、ただいま新しく作りました保養所では、所長さんを除きまして大体共済組合の職員をもってこれに当てるというやり方をいたしております。ただやはり直接国営ではございませんけれども、官に準ずる機関なものですから、今のところ所長だけは管理人にお扱いしておりますが、これをどうしたらいいか、一つの大きな考究題目としてただいま研究いたしております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 その研究が私が言ったような方向になるように研究すれば、やはり筋道が立って、堂々としてやれるということです。今までのように何か妙にうしろめいたような任命をしなくてもいい。そういう点については、十分考えていったらどうか。だからあなたの方は考究してもらいたい、こういう考え方であります。そこで退職の問題が出まして、本省の部局長の退職年令も大体五十八歳だ、しかし五十八歳になるまでにやめなければいかぬというふうなことを言われました。そこで私はちょっとこの際大臣に聞いておきたいと思いますが、今の人間の採用の仕方はどうなっておるわけですか。だんだん偉うなっていく順序というものはどうなっておるのですか。一般職員に採用して次官まで、次官でなくとも本省の郵務局長なら郵務局長になるその順序ですね。たとえば郵政省の職員として採用する場合には四級職なら四級職、五級職なら五級職、六級職なら六級職という試験が今日あるわけであります。そういう試験を受けてそれで順次上へ上っていって、四級職というものは大体どこでとまる、五級職というものは大体どこでとまる、六級職でなければ郵務局長になれぬ、こういうふうな何かがあるかどうか、こういうことです。人事部長でもいいです。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 ただいまは御承知のように採用いたしますときには、大学卒業者は六級職の採用試験を受けまして合格した人、または現業におきましては初級試験といいますか、高等学校を卒業して採用いたしておるという形になっておるわけであります。それで初級試験を通った人が将来どうなっていくかということでありますけれども、ただいまはほとんど全部現業に配置いたしております。ごく一部郵政局等に何人かの人を上げてきておる形でございます。この人たちの身柄その他につきましては、中堅幹部として働いてもらわなくてはならぬわけでありますけれども、やはり先ほどの高齢者退職等、ある程度毎年きまった退職がございませんとポストがあいて参りませんので、そういうときに逐次上げていくということでございまして、将来の見通しにつきまして別に現業だけであるとか、本省の課長になれないとか、そういうことは全然考えておりません。たとえば、非常に経験が浅いものですから実績がございませんけれども、できる人はどんどん上っていくという形になるだろうと思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 しかし大体今のところでは四級職に通った者、五級職に通った者は、せいぜい行って統轄局長どまり、六級職を通っている者は郵政局長に行ける、本省の部局長に帰ってくる、こういうことじゃないですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 六級職につきましては、ただいまのところ五年間ぐらいは普通の書記職としておりまして、五年目か六年目ぐらいになりますと現業の課長あるいは研修所の教官と、管理職の中に入っていく形になっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そういう関係でありますが、大体今までは京大か東大を出なければ本省の部局長にはむずかしい。官練を出た者はせいぜい地方の郵政局長どまりというのが不文律になっておる。どこにこの原動力があるか私は知りませんけれども、なかなか根強い組織があるらしいのでありまして、大学を出なければなかなか本省の部局長にはなれぬ。何ば腕が立っても大体郵政局長がとまり、こういうふうなことがあるようですが、その辺はどうですか。

佐方信博郵政事務官(大臣官房人事部長)

○佐方説明員 不文律と申しますか、大体そういう傾向にあったと思います。ただし今まで全都そうであったかと申しますと、必ずしもそうではない、御承知の通りな例もあるわけでありますが、どうもその辺のところになりますと私からもなかなかお答えいたしかねるようなむずかしい問題のように思います。

森本靖日本社会党

○森本分科員 私が特にこれを出しましたのは、これは事務当局の問題ではございませんので、大臣と政務次官、よく聞いてもらいたいのですが、要するにこういうものはないと思いますけれども、やはり学閥といいますか、そういうものによってやっていかなければ、本省の部局長には当然到達し得ないというふうなことが今までよくいわれておるわけです。いわれておるだけでなしに、現に官練を出て本省の部局長になったというのはほんとうに珍しい。これは電電公社でも同じです。電電公社でも今一人くらいしかおりませんが、とにかく大学を出なければ偉い者にはなれぬ。優秀な者でも大体郵政局長なり監察局長になったら最高である、こういうあれがあるわけです。そういう点は政治家が破らなければできない問題です。そういう人事の異動、配慮というときには、大学を出ようが官練を出ようが、その人の手腕、力量とその人の閲歴というものを考えて配置をしなくて、あれは大学の何年を出たから、あれは大学の何年を出たからということでやっていたのでは、いつまでたっても官練出の優秀な者は本省の局長にもなれぬ、こういう形ができるわけでありまして、今の政府部内におきましてもいわゆる人事交流という点については、政治家がこういう問題について英断をもってやらなければなかなかできにくいものです。こういう点については十分に——電波監理局長みたいに部外からぽこっと来るような局長もありますが、これはなかなか優秀な局長であります。そういう人事もございますけれども、なかなか思い切った人事というものはむずかしいわけであります。しかしこれは官出であろうが東大出であろうが日大出であろうが、どこの大学を出ておりましても、それだけの手腕と力量があれば十分登用されてけっこうじゃないか。やはりそういう学閥人事があるとかないとかいううわさについては、これを打破して正常なる人事運営をやっていかなければならぬ、こう考えるわけですが、この点はどうですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 全くお説の通りであろうと思いますし、またこれからはそういったような人材は登用されようし、またそういうことによってりっぱな人材が輩出する、こういうふうに私どもは信頼し、全くお説のような登用の仕方をすべきだ、かように考えます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 まだだいぶありますし、電電公社もありますが、だんだん時間も迫って参りましたので、一つだけちょっと聞いておきたいことは、今年度の特定郵便局の局舎料の値上げについては、一応これを予算に計上しておりますか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 本年度とおっしゃいますと、三十四年度でございましょうか。

森本靖日本社会党

○森本分科員 そうです。三十四年度のこの予算です。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 三十四年度、値上げとしては別に計上はいたしておりません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 それでは三十三年度も値上げしていないわけですね。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 実施はまだいたしておりません。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これは実施するつもりですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 今建築部の方において検討中のはずでございます。

森本靖日本社会党

○森本分科員 これは一律に増額をするということについては若干疑問がありますけれども、それぞれの局舎の実態に応じては、やはり増額をしなければならぬ点もあるのではないか、こう思いますので、今までやってきたように一律増額というやり方は、私は非常に疑問を持ちますが、どうですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 一律増額ということでなくて、土地につき、あるいは局舎につきまして、その地域の状況その他を勘案しまして、こまかいデータを集めて、目下建築部において検討中のように聞いております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 建築部の方で検討中のようでございますけれども、金の出し方についてはもともとこれは経理局でありますから、そこでこれについては、そういうデータを集めて検討しても、これは実際に値上げをする場合には一律に何%、こういう形でやるわけですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 そういうことにはならないと思います。まだ結論について相談を受けておりませんが……。

森本靖日本社会党

○森本分科員 ならなければけっこうであります。これは具体的にそれぞれの局の古さ、あるいはまたその局の人員等に応じて、そういう客観的な情勢に応じて、それぞれ値上げをするものは値上げをしなければならぬ、こういう方向で一つぜひやってもらいたいと思います。  ただ、今の局舎料について、郵政省のこの企画が、いなかの方では比較的順調にいっておりますが、大都会になりますと、これがスムーズにいかない。特に郵政省の単価と一般の市価とが非常に開きがある。たとえば郵便局長が郵便局を局舎料七千円で借りておる。郵政省からは四千五百円の局舎料しか出ない。あとの二千五百円を自分の給料から出す。ところが実際には、その局舎というものは郵政省とその局の持ち主との契約になっておる。なっておって、表面はちゃんと賃金契約ができておる。できておるけれども、裏契約でその局長が二千五百円別に出しておる。こういう例が全国にも多々あるわけでありますが、こういう場合には、そういう事実がほんとうにわかったならば、郵政省が支払うというわけにはいきませんか。その結果、その後任の郵便局長もなかなかきまらないという場合もあるわけであります。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 目下のところそういう方法はないかと思います。ただそういうことで不当の犠牲を郵便局長にしいておる例も間々あるように聞きまして、そういう関係で若干の局舎料の改訂、値上げを伴う改訂が必要であろうということで、調査をしておるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本分科員 だから、私が今言ったような例の郵便局はあるのです。これは具体的な例をあげろといえば、今私は五局でも十局でもあげ得る資料を持っておる。私が現にどこそこの局といってはっきりその金額を言ってもいい局がある。今の郵政省の予算のやり方においては、そういうことをやらざるを得ない。これは特に都会地の無集配郵便局ですよ。今のあなた方が言っておるところの単価では、郵便局長が持ち主であるならば別として、一般から借りて郵便局を開設しようというときには、あの単価では都会地においては絶対に借りられない。そこでそういう現実の場合と非常に違った場面になっているわけでありますが、そういうふうに具体的に実際に支払った形跡がある場合は、そうした支払いをするというふうなことをやってあげた方がいいと思うのですが、これはどうですか。

西村尚治郵政事務官(経理局長)

○西村(尚)政府委員 主管の建築部長がおりませんのでどうもはっきりしたことを申し上げられませんが、建築部の方の借り上げの状況は、局舎料幾らということで局長と話をいたしまして、その限度内で局舎をまかなっていこう、借りるならば借りてくれということで、相談の上で払っておると思うわけでありますが、その値上げにつきましては大体の基準がございまして、それで現状におきましてはいろいろそういう問題もあるようでございます。特に東京とか大阪などの市街地におきましてはあるようでございますが、しかしあまりにもそういう個々のケースによって裁量するということでは収拾がつかなくなるということで、しばらく待ってもらいまして、基本的に料金の再検討をいたそう、借料の再検討をいたそうということで今やっております。

森本靖日本社会党

○森本分科員 もう時間もだいぶたちましたのでこれだけにしますが、経理局長は違った認識をしているのです。郵政省の経理局ともあろうものが、そういう認識をして局舎料のことを考えておっては困る。郵便局舎料については、局長がどうこうということではないのですよ。郵便局長は現在の制度では一つも関係ないのだ。現在の制度では郵政局長がその借家の持ち主と契約することになっている。郵便局長が契約することになっておらぬのです。これは前からわれわれがやかましく言ってそういう制度に変えたのです。今までは郵便局長が全責任を持ってやっておったのを、そういうことでは私有の郵便局舎である、というようなことになる、そうあってはならない。郵政省が直接借り上げ契約をすべきである、こういうことを言って、郵政省もその言をいれて、今日では郵政省が直接借り上げをしているわけです。ただその手続を郵便局長に頼んでいるだけです。郵便局長はその中継ぎをしておるだけで、その賃貸契約というものは局長には権限はない。そういう認識をしておってもらっては困るわけでありますから、一つ認識を改めておいてもらいたいと思うのであります。  そこであなたが言うようなそれだけの考え方が局長にあるから、実際は郵政局長と借家の持ち主とが契約しておるのだけれども、そういうことは全部郵便局長に責任を負わしているから、郵便局長が今度はほんとうの持ち主と契約する場合、郵便局長と借家の持ち主との契約はこういうことでございます。実際はもっと出してもらわないと貸せない、では私がポケット・マネーを出すから貸してくれ、こういうことで賃貸契約を結んでいるのであります。そういう現実があるから、そういうことではまことに局長に対して気のどくだから、そういうものについては金を出してやったらどうかということです。これはその貸し主に聞いたらすぐわかることでありますから、そういう点を言っているわけであります。これは今すぐどうこうという返事を求めても、あなたは経理局長でありますからむずかしい。もっともあなたも郵政局長をやったことがあるのでありますから、このくらいのことは知っておらなければならないのでありますけれども、忘れたというならばやむを得ぬことであります。しかし今言ったようなことが問題になっておりますからこれは十分に建築部の方と相談して善処してもらいたい、こういうことであります。  あと、私の方としては電電公社が一つもやらずに残りましたけれども、ちょうど時間になりましたので、やむを得ず公社関係は次の委員会あたりに譲ることにいたしまして、私の質問はきょうはこれで終りにいたします。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 まだ御質疑があるかと思いますが、時間の関係で一応この程度で質疑は打ち切りたいと思いますが、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 御異議なしと認めます。よって本分科会所管の予算各案に対する質疑は終了いたしました。  この際お諮りいたします本分科会所管の予算各案についての討論採決は、これを予算委員会に譲るべきものと決するに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田主査 御異議なしと認めさよう決しました。  これにて本分科会の議事は全部終了いたしました。分科員各位の熱誠なる御審議と各省の協力により、円満に議事を進行することができましたことを感謝いたします。  これをもって第四分科会を散会いたします。     午後三時四十一分散会

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