予算委員会 第14号
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- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/02/25
会議録
○楢橋委員長 これより会議を開きます。 昭和三十四年度一般会計予算、昭和三十四年度特別会計予算、昭和三十四年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。 質疑を続行いたします。小平忠君。
○小平(忠)委員 最初に大蔵大臣に質問をいたします。 三十四年度の予算の編成に当りまして、過ぐる三十三年十二月十九日の閣議におきまして、最重要施策の推進というところの三番目に、農林漁業の振興という項目が記載されております。すなわち最重点施策の内容に、農林漁業の振興について、大蔵省から予算編成の責任主管大臣として閣議に提出せられて決定を見ておるのであります。しかるに大蔵省より第一次内示において発表されました農林関係の予算は、昭和三十三年度の予算をはるかに下回って、農林行政に対してきわめて過酷なる態度に出られたのでありますが、私は、常日ごろ、政府は、口を開けば、農業生産基盤の強化であるとか、農林漁業の生活の安定であるとかいうことを宣伝されておりまするそういう立場から見て、大蔵大臣のとられた措置については理解できないのであります。この点について大蔵大臣の所信を承わりたいと思います。
○佐藤国務大臣 第一回の査定が非常に三十三年度より下回ったということでございますが、第一回の査定におきましても、三十三年度予算が六十五億の基金を持っていたことを考えていただきますと、第一回の査定においても十分考えていた、しかして最後にでき上りました予算におきましては、各方面の意向を十分伺いまして、十分農林漁業について私どもは重点的に予算を計上した、こういうことが言えるように考えております。
○小平(忠)委員 六十五億の基金とおっしゃられましたけれども、六十五億の基金はたな上げいたしておりまして、実際にこれはその利子相当額三億九千万円しか土地改良基金として使われない。そういうものが入っておって昨年は一千八億であります。ところが第一次の内示においてはそれをはるかに下回るというような姿で、その後農林関係団体から執拗なる要請があって、ようやく昨年よりも若干上回る一千四十六億という数字になったのでありますが、しかし一般会計全体の予算の総額を見ますならば、昭和三十三年度の一兆三千百二十一億三千万円に対して——これは当初予算でありますが、三十四年度の一般会計の総額は、これをはるかに上回る一兆四千百九十二億という数字になっております。そうしてみれば、今あなたがそうおっしゃっても、まず予算編成方針の最重点施策に織り込んだといえども、決してそのことが現われてないということではありませんか。
○佐藤国務大臣 ただいま申しましたように、第一次査定が非常に下回ったとおっしゃいますが、三十三年度予算は一千八億、その中には六十五億の基金のあることは御承知の通りでございますが、私どもが第一次査定で一応推定いたしましたのが一千五億でありますから、実質的には非常にふえている、かように私どもは了承いたしておるのでございます。従って非常に下回ったということは当らない、こういうことをまず第一に御指摘いたしたのでありますが、最終的に決定されました予算の内容をごらんになりますれば、十分農林について意を用いているということが数字の上に出ておると思います。御指摘のように、一兆四千百九十二億の総予算だから、その一割程度を農林に回してくれという強い御要望があるやに伺っておりますが、三十三年度までは、御承知のように一千億の農林予算というものが、一つの目標、呼び声であったと思います。今回はこの三十三年度にさらに増額をいたしておりますので、御指摘のように農林漁業について非常に冷遇したというような感じは毛頭ないように思っております。特にそれを内容的にしさいに点検をしていただきますならば、非常に内容の充実しておることを、私どもは自信を持って農村の諸君にも発表し得るような状況でございます。
○小平(忠)委員 三十三年が一千六億で、三十四年が当初大蔵省の案が一千五億であるから、まず同額で、下回っていないということをあなたはおっしゃいますけれども、一般会計の総額は、三十三年の当初予算は一兆三千百二十一億三千万円、三十四年は一兆四千億、そういう一般会計全体の総予算のワクから見ると、はるかに下回っておる。現に一般会計全体予算に占める農林予算の割合を見ると、三十三年は七・七%、これが現実七・四%に下っておる。これを見ても明らかなんです。それでも昨年同様の措置をとったとおっしゃいますか。
○佐藤国務大臣 小平さんは農林の専門家だから、数字は何か誤解しておられるかと思いますが、三十三年度の予算は一千八億でございます。六億ではない。千八億でございます。その中には、先ほど申す六十五億という基金のあること、これはもう御指摘の通りでございます。ことしの、三十四年度の最終的な農林予算は一千六十三億でございまして、従いまして三十三年と三十四年と比べてみまして五十五億の増である。しかも三十三年度には六十五億の基金のあることを考えてみますと、五十五億プラス六十五億が実質的な三十四年度の農林予算の増加ということになる。計百二十億であります。この増加率は大体一二%ということになっておると思いますが、予算の総額の増加はわずかに七%でございます。そういうことを考えてみますと、一般の伸び以上に農林予算についての伸びは大きくなっておる。平均以上に大きい伸びをしておる。この一事をごらんになっても、計数的にも農林予算について力をいたしたことが御了承がいただけると思います。同時にまた内容についても、詳細にわたっての各項目をごらんになりますと、非常にこまかな点にまで意を用いていることが御了承いただけるだろうと思います。財政投融資の面等におきましても、公庫についての資金などもことしは飛躍的に増額をいたしております。御了承を願います。
○小平(忠)委員 私が三十三年の農林関係予算一千六億と言ったのは一千八億の間違いであります。訂正いたします。 そこで、あなたはいろいろ土地改良基金などを例にとられておっしゃるけれども、私はそれを言っておるのではない。最初昨年の十二月に閣議決定をして、最重点施策の中に入れたのならば、入れたように——内示案の姿は何かと言っておる。農業団体やあるいは農民組合や、いろいろなそういういわゆる圧力によって、要請によって若干ふえたというにすぎない。ふえたけれども、それでも三十三年の一般会計全体予算に占める割合というものは、パーセンテージが下回っておるということを私は指摘しておる。この点に対して、農林大臣は、三十四年度の農林関係予算はこれで満足ですか。
○三浦国務大臣 予算のことでございますが、農林大臣としましては、実はたくさん予算はほしいのでございますが、国民経済その他国家経済の全般から見まして、本年度は重点的に特定の事項に政策を指向しましてやっておりますから、満足かと言われますと、一般的には満足はいたしておりませんが、本年はこの程度でやっていきたい、かように考えております。
○小平(忠)委員 おそらく農林大臣も大いに不満足でしょう。大体歴代の大蔵大臣は農林行政に対して理解がないのです。これはわが国の政治全般から見てきわめて重大な問題であります。いかに理解がないか、いかに農林関係予算について、内容についても結局選挙目当ての非常にごまかしが多い予算であるかということを、これから具体的に内容に入って私は指摘したいと思うのです。 まず第一に、三十四年のいわゆる予算米価の決定です。この予算米価の決定は一体何を基準にして決定されましたか。
○三浦国務大臣 予算米価の決定でございますが、これは現行の法令によりまして、パリティ指数を中心として計算をいたしております。それに所要の加算等を加えまして決定しているのでございます。
○小平(忠)委員 現行法令によってパリティ指数を採用したと言うが、それは農林大臣ふまじめではないですか。あなたは昨年の米価審議会の際も、あるいは昨年の本予算委員会において私の質問に対しても、明確に必ず来年度は生産費並びに所得補償方式を採用すると言明しているではありませんか。
○三浦国務大臣 私は、昨年の米価審議会等にもその意見がございましたが、これを三十四年度から採用するということは申しておりません。というのは生産費・所得補償方式の算定方式を採用せよという御意見がございましたが、この算定方式につきましてはなおたくさんの問題がある。理論的にも実際の面においてもまだ未解決の問題がある。しかし多年の要望であるからこの問題はとくと研究する、こういうことにいたしておりますから、私の言明は間違っておりません。
○小平(忠)委員 それは重大問題ですよ、農林大臣。あなたは昨年の米価審議会の際に、私も米審の委員ではないけれども、会場に傍聴に参ったのでありますが、あの全国生産者代表の熾烈なる要請にこたえて、最後に、本年は生産費並びに所得補償方式を採用する時間的余裕とその準備がなかったために、できなかったけれども、米審の決定がこれで三年目である。必ず来年度はこの生産費・所得補償方式を採用したいということをあなたは言明しているのですよ。それをしたことがないなんて、何を根拠にしておっしゃるのです。
○三浦国務大臣 私は当事者でございますから、そういうことをはっきり申し上げたかどうかということは私もよく記憶しております。さようなことは申しておりません。ただ所得補償方式につきまして研究は一歩進める、こういうことを申しておるのであります。
○小平(忠)委員 これは重大問題です。私自身もあのときは立ち合っている。米審には与党も野党も委員に加わっている。学識経験者も加わっている。生産者代表も、消費者代表も加わっている。その米審において全会一致、生産費・所得補償方式を採用すべしという答申をされている。あなたはこの意見にこたえて、来年はこの方式を採用したいということを最後に言明しているのです。ところが、この予算米価をきめる際も、現行法令でそんなパリティ方式を採用しなければならぬ根拠はどこにあるのです。
○三浦国務大臣 予算米価の決定は従来やっておりますから、それに基いて決定して出しております。同時に先ほど来繰り返して申し上げました通り、生産費・所得補償方式の算定は来年度からするということは言明いたしておりません。再確言しておきます。
○小平(忠)委員 よけいなことは言わぬでもいいのです。現行法令でパリティ方式を採用した、その現行法令とは、どこの法律、どこの法令に基いているのですか。
○三浦国務大臣 食糧管理法の運用上これをやっておりますから、そのことを申したのでございます。
○小平(忠)委員 私は運用を聞いたのではないのです。
○三浦国務大臣 食糧管理法第三条二項に基いて従来パリティ方式を採用しておりますから、そのことを申したのであります。
○小平(忠)委員 その法令に大臣何と書いてあります。パリティ方式によってやれと書いてないではないですか。
○三浦国務大臣 「前項ノ場合ニ於ヶル政府ノ買入ノ価格ハ政令ノ定ムル所ニ依リ生産費及物価其ノ他ノ経済事情ヲ参酌シ米穀ノ再生産ヲ確保スルコトヲ旨トシテ之ヲ定ム」とありますから、これに基いて食糧管理法の運用におきましてはパリティ方式を採用しておる、こういうことであります。
○小平(忠)委員 その法令に基いてということは、何もパリティ方式を採用せよと書いてるいのではないのです。それから政令は、政令を出してそれが初めて生きる。何もパリティ方式を採用せよとは出ていない。
○三浦国務大臣 予算の仕組みはこういうふうにしてございます。ただし米価の決定は、御承知の通り米価審議会の決定を経て政府は最終的にきめることになっておりますから、その事情は御了承の通りであります。
○小平(忠)委員 そんな最終の米価決定のことを私は申し上げておるのではない。あなたは、予算米価を決定する際、現行法令に基いてパリティ方式を採用したと言うから、その根拠を私は聞いている。だから、それは現行法令に基いてやったのでなく従来の慣例でやったと言うのなら、これはは私はわかる。法令に基いてやったと言うから聞いているのです。だから誤まりなら誤まりと訂正すればいいのです。
○三浦国務大臣 三条の二項は根拠法でございまして、これを運用するに当りまして今申し上げたようなことをしている。こう申し上げたのでございます。
○小平(忠)委員 運用と、法令に基いてとは違うのです。ではどこの法令です。
○三浦国務大臣 食糧管理法三条の二項の規定に準拠しまして運用をいたしておるわけでございますから、やはり三条の二項を適用している、こう申しても誤まりはなかろうと思うのであります。
○小平(忠)委員 三条二項というのはパリティ方式を採用せいと規定していません。
○三浦国務大臣 三条二項を運用するに当りまして、従来の慣例を採用しておるのでございますから、間違いはないと思います。
○小平(忠)委員 初めからそう言えばよろしいものをだんだんと言葉のあやで変えていく。そういうことなのです。パリティ方式を採用しなければならないということはないのです。それでは伺いますが、今度の予算米価一万二百五十円を決定いたしました根拠を説明してくれませんか。
○渡部(伍)政府委員 三十二年産米の政府支払い平均価格をもとにしまして、それに三十年七月から三十三年六月までのパリティ指数と三十三年十月の予算を編成する当時のパリティ指数との比を乗じまして、それに等級間格差六十七円、包装代二百十五円、事前売り渡し申し込み加算百七十五円を加えますと一万二百四十八円となりますので、これをラウンドにいたしまして一万二百五十円といたしておるのでございます。
○小平(忠)委員 農林大臣に伺いますが、あなたはこの算定の基礎が、ほんとうに正しい予算米価算定の基礎であるということを、自信をもって説明されますか。
○三浦国務大臣 この決定が適当であると考えております。
○小平(忠)委員 しからばお伺いいたしますが、ことしの予算米価決定ほどでたらめなものはありません。具体的に私から御指摘申し上げますと、今食糧庁長官から説明されましたが、まずパリティ指数の採用において、従来はその前年度の十一月をとっておるのでありますが、本年は十月を採用した理由はどういうわけです。これはパリティ指数が下っておるから、いわゆる予算米価を上げるためにというので作ったものです。それから従来この基本米価を、大体前年度の基準米価を採用いたしておりますが、ことしは前々年度のいわゆる政府支払い平均価格を採用しているが、一体この理由はどこにあるのか。それから、ことしはこの基本米価算定に当りまして、時期別価格差というものを二百八円先に見込んでいるのであるが、一体これはどういうのであるか。特に私がお伺いしたいのは、本米価を正式決定される際に、時期別価格差というのは三十四年は基本米価以外に計上するのかしないのか、この点は一体どうなんです。
○渡部(伍)政府委員 数字的のお尋ねでございますので私から御説明いたします。 まず第一にパリティ指数を十月の分をとったのはなぜか、こうお尋ねであります。これは御承知の通り、三十四年度の予算編成が例年になく早かったので、私どもが予算の説明をするときには、十月しかとれなかったのでございます。その後結果的に御指摘のように十一月のものは多少下っておりますが、一応十月のものをとっております。 それから基本価格のとり方でございますが、三十三年度は非常に作がよかったのであります。従ってそれをそのままとるよりも、比較的平年べースというところのものをとった方がいいのではないかというので、三十二年産米の政府支払い平均価格をとったのであります。 時期別価格差をこの中に入れましたのは、これは計算の仕方であります。時期別価格差と歩どまり加算とを基準価格に加算してそれにパリティをかけておるのであります。その方が適当であるというふうに考えたのであります。なお時期別価格差につきましては、三十四年産米につきましても、当然考慮しなければならないと思います。 この予算米価の計算の方法につきましては、従来いろいろな予算米価のきめ方をしておりましたけれども、毎年の経過にかんがみましてこういうふうにした方がことしは適当であるというふうに考えたのであります。もちろんこれはあくまでも予算米価でございますから、六月の米価審議会でこの予算米価とは別個に、先ほどから議論になっております生産費並びに所得補償方式なりパリティ方式なり、一番いい方式できめられることになるのであります。
○小平(忠)委員 長官は少しわかるような説明を今されたが、農林大臣、そういうことなんです。長官は、時期別価格差については米価決定の際は当然これは考えなければならぬ。それから、現在予算に出ているのはあくまでも予算米価だから、米審の意見を聞いて、最終的に米価決定の際はパリテイ方式を採用するか、生産費並びに所得補償方式を採用するかは、十分検討してやりたいというふうに長官は言っている。それは大臣もそういうお考えでありますか。
○三浦国務大臣 予算米価決定の基礎をお尋ねになりましたから、政府委員から答えさせました。米価審議会に対しますところの関係は、もとよりさようであろうと思うのであります。
○小平(忠)委員 その次に、この算定の基礎の中に事前売り渡し申し込み加算百七十五円が計上されておりますが、この百七十五円の内訳は、従来のいわゆる予約加算が百円、いわゆる予約奨励金ですね。七十五円は予約減税の廃止に伴います、これを米価に算入しているというので七十五円、そこでこの七十五円というものの算出の基礎は、一体どういうことによって七十五円が出てきたのですか。
○渡部(伍)政府委員 三十四年産米の予約減税をどうするかということで、このたびは所得税の税率の変更なり、扶養控除の引き上げがございましたので、従来予約減税の恩典を受けておった農家の出が、その税制の改正によりまして非常に減ってくる、そういうことになりますと、一部少数の農家において受けておった恩典を、全体の米の売り渡し農家に均霑させた方がいいのではないか、こういう考え方で、三十四年産米の買い入れ見込み数量を三千二百万石と考えまして、それをもとにしまして、三十三年産米の予約減税がありとすれば、どれだけの所得税の軽減なり地方税の軽減があるかということを推算いたしまして、これを三十三年産米の買い入れ見込み数量で除した額を織り込んでおるのであります。すなわち、所得税で約十五億円、地方税で約八億円、合計二十三億円が減税される見込みになります。しこうして、三十四年産米の買い入れ見込みは三千二百万石と予定しておりますから、約石当り七十二円になりますが、一俵三十円というラウンドの数字になにしますと、石当り七十五円という数字になりますから、その分を予約加算に加えまして、百七十五円を予約申し込み加算といたした、こういうことでございます。
○小平(忠)委員 七十五円の基礎が、今長官の説明されたようなことであるとすれば、これは非常にでたらめなものですね。大体所得税が十五億、住民税が八億、合計して二十三億、本年の買い上げ予定数量が三千二百万石だから、それを割ったのだ、そういうようなべらぼうなことをして、一体果して、新潟、東北、北海道のような米作単作地帯の農家に予約を奨励して、事前売り渡しを奨励しておった政府の考え方は、こういうむちゃなやり方では私は断じて了解できるものではないと思う。こんな説明で、この予約減税七十五円というものを米価に加算したから、それで割るなんという考え方は、これはとんでもない話です。大蔵省の主税局から出ておりますところの資料を見ますと、大へんなことになっている。超早場地帯、早場地帯、普通地帯、これを分けまして、一町歩未満、二町歩未満、二町歩以上という数字が出ております。これによりますと、従来の所得税と住民税を込みにいたしまして、いわゆる予約減税の恩恵に浴しておったものを見ますと、最高は六百十円、最低でも全国平均の一町歩未満が百五十一円という予約減税の恩恵に浴しているのです。それを七十五円でちょんだ。これでは米作単作地帯はどうするのです。
○渡部(伍)政府委員 私の方で考えましたのは、今度の所得税法の改正によりまして——前年までは六十万戸以上、予約減税が始められたときは九十万戸以上の農家が所得税を納める対象になっておった。その対象農家が予約減税で恩典を受けておった。今度の税制の改正によりますと、所得税そのものを納める農家が四十数万戸に減ってくるのであります。これに関連しまして地方税の方もやはり軽減されますから、ただいまのように地方別、階層別に見当をつけまして——大体今まで、当初でありますと、政府売り渡し数量の五〇%以上のものは、米作農家五百万戸のうちの九十万戸が売っておる。ところが四十数万戸になりますと、もはや三割か三割五分程度の売り渡し数量になる見込みであります。そうしますと、結局戸数からいっても少く、売り渡し数量からいっても少い人だけが予約減税の恩典を受けるよりも、それだけの国費を使うのであれば、全供出農家にその金を還元した方がいいのではないか、こういう考え方からやっておるのであります。もちろんこれは予約減税でいきますと、早場奨励金のよけいつく地方は早場加算、それだけ予約減税の恩典の度が強かったわけであります。従ってこのたびの減税がありましても、それを七十五円に振りかえますと、早場地方等の農家よりは、相対的には不利になりますけれども、税制の改正によりまして納税戸数が減りますから、そういう上層の農家はがまんしていただいた方がいいのではないか、こういうつもりで減税分を売り渡し数に加算いたしまして、政府に売り渡すものは、どの農家も石当り七十五円の予約申し込み加算がもらえる、こういうふうにした方がいいのではないか、こういう考えであります。
○小平(忠)委員 農業政策、一国の政治というものは、特定の富農層階級にだけそういう減税の恩恵を浴するような政治は、これは正しい政治じゃないと私は思う。やはり一割農政、二割農政ということは悪政であります。従って、貧農に対しましても均霑をする公平な政治を行うことが正しいから、かりに長官の説明のような形で真にあるならば私は了解いたします。しかしながら——大蔵大臣、聞いてほしいのですが、そもそもこの予約減税を決定いたしますいきさつは、当初政府も了解いたしましたのは、予約奨励金として二百五十円、これは当時政府も、この二百五十円の予約奨励金を出すことについては、この制度を推進する意味から正しい。しかしそれよりも何とか予約奨励金を百円にして、あとの百五十円は予約減税で見てやるから、これで了解しないかということでこの予約減税制度が始まったのです。ですからことしもこの予約加算百円というものを見込んでいるのです。それにプラス七十五円では、この予約減税が始まった当時のいきさつから見ると、二百五十円を百七十五円でちょんでは、これはあまりにも理解できない点が一点。それから七十五円を三千二百万石に均霑するように米価にぶち込めばいいのではないか、こういう解釈が持たれるけれども、しからば、まだ米価の基礎がきまっていないのです。そんなところへ七十五円ぶち込んだって、何を基礎にしているのです。ですから、かりに言うと、所得税を納めない一町歩未満の予約減税の恩恵に浴しない大多数の米作農民は、かりに三十四年の米価が前年と同額にきまったという場合に、そんなことはこの米作農民には何にも影響はない。影響してくるのは新潟から北陸、東北、北海道の単作地帯です。単作地帯の中には二町歩、三町歩、北海道のごときは五町歩以上の、こういうたくさん作っている農家が、ひどいところは一石当り六百円、普通のところで三百円、こういう予約減税の恩恵に浴したものがちょんなんです。今度税制の改正によって扶養家族の恩恵は幾分上るけれども、そんなもので埋め合せできない。この点は大蔵大臣、どうなさいますか。
○佐藤国務大臣 先ほど食糧庁長官がお答えした通りでございます。また小平委員が御指摘になりましたように、この特別減税措置というものが起りましたのは御指摘のような理由でございます。しかし最近の予約制度の普及状況なり、また米の種類等も相当変って参りまして、早場米が全面的に普及されて参っております。そういうことをいろいろ考えてみますと、先ほどパリテイ方式による米価の決定は不都合だというようなお話もございますが、実はそれらの点ともにらみ合して今回の予算米価をきめて、こういうことから長い間の問題でありましたこの特別減税措置というものについて再検討を加えたのであります。 その第一点はただいま申し上げるように、予算米価をきめます際に、在来の方式で一応予算米価を作っておりますが、予約制度の普及状況は一体どうであるかということが一点で、その点はよほど普及されたということ。もう一つは、この減税措置は、先ほども食糧庁長官から説明しておりますように、所得税を納める農家だけが受ける恩典でございます。しかしながら米を供出する全農家との割合について考えてみますと、所得税を納める農家というものが比較的少い。さらに今回の税の減税措置をとって参りますと、その数はさらに減ってきております。大体私ども考えまして四十万戸程度がいわゆる所得税を納める階層ではないか、かように実は考えるのであります。そういたしますと減税措置というものが、全農民ではなくて一部の農民にだけ便益を与えておる。そういう方法を残しておくことがよろしいかどうか。所得税を納められる階層の方はなるほど減額される。六百円のものが七十五円では困るというお話、これもよくわかりますが、しかし、一石当り七十五円ですが、六百円も減税されている方が何石納められるか。これは別の問題ですから、六百円と七十五円をすぐ比べるわけにはいかないと私は思います。これは予約される数量が多ければ、石当り七十五円ですから。そういうふうに考えて参りますと、全農家に均霑するような建前をとることが、農政のあり方として最も望ましいのではないか。おそらく所得税を納められるような農家は、一石の予約というようなことではないに違いありません。もっと数量は多いでしょう。そういうことから考えて参りますと、六百円と七十五円を比べるとか、百五十五円と七十五円を比べるということは、小平さん、不適当な表現だろうと思う。むしろ私はかような方法によりまして、全農民が仕合わせるような、米価がより高い水準に保たれるということが実は望ましいのではないか、かように考えまして、今回の予算米価の決定に当りましては、こういう制度を採用いたしたのでございます。この点は別に、税の特別措置を改める機会に、国が減税分を増収分に振りかえるというような考えは毛頭ないのでありまして、むしろこれが予約米の奨励からできた措置であるだけに、全農民に均霑させることが望ましいであろう、この恩典を受けている金額は二十二、三億でございますから、その二十二、三億というものを、今度は大体三千二百万石というような数量を政府が買い付けるというようなことを想定して、金額を割り出しておるのであります。私はむしろ非難を受けるよりも、農民の米価についてそこまで考えてくれたか、全体についてよく考えてくれたと、むしろ賛成をされるのではないか。先ほど冒頭において、政府並びに保守党は農村について何ら考慮を払っていないではないかと言われておりますが、私どもはもう結党以来、農民党とまでいわれておるほど、保守党としては農民のことについて力をいたしておるのでございますから、こういう点については十分の御理解をいただきたいと思います。
○小平(忠)委員 大蔵大臣の前段の説明を聞いておると、だいぶ勉強されておるなということを私は感じながら御答弁を拝聴しておったのですが、あとの方の演説はまずいです。農民党とか、そんなことをあなたがおっしゃってもだめなんですよ。それから一番大事なことは、全米作農家に均霑するという施策はけっこうです。しかし今日食糧事情がある程度安定いたしておるのは、予約制度による三千二百万石の政府買い入れがあるからなんです。今こういう七十五円を加算して、従来のこの予約制度に積極的に協力しておるところの供出農家にふんまんを与えるならば、やみ流しを奨励するのと同じではありませんか。これは真剣に、慎重に考えなければならぬ問題だと思うのです同時に一番大事な問題は、やはり所得税と住民税をプラスして二十三億になるから三千二百万石で割って七十二円何がしになる、端数を繰り上げて七十五円にした、そういう考え方ではだめなんです。このことは、予算を正式に決定されるまで七十五円というような数字で持っていったら大問題ですよ。ただ、当初この予約減税制度ができるときに、予約奨励金として二百五十円というのが表面に出ておりましたから、そういう形において善処されるならば、私は今回のこういう予約減税というような制度を長くやることは適切でないと思います。従ってこれを切りかえられることはいいけれども、その施策、考え方が間違っている。この点私は指摘いたしておきます。 同時に予算米価の決定に当って、結論的に申し上げますならば、これは一万二百五十円という予算米価を昨年よりも五十円上げて、そうして米価は考えているんだという感じを農民層に与えて、農民の反撃を一応押えたという考え方でしかないのです。この予算米価の算定の基礎を見ますと。そうでしょう。先ほど食糧庁長官が説明されたけれども、それは一応現状においては——今までの算定方式から根本的に変っている点がたくさんあるではないか。これならば理解できるという基礎が、一つもないではありませんか。それで農民層の要請はおもしろいんです。予算米価が三十三年の一万二百円から一万二百五十円になったから五十円高くなったという感じでいる。とんでもないです。五十円高くなったのではない。ただそういうふうに一応作って、農民層にそういう感じを与えておるにすぎない。ですからこのことは、予算米価は予算米価であるけれども、さらにこれを正式決定されるまでに——先ほど農林大臣は生産費・所得補償方式を採用すると言明したことはないとおっしゃったが、そんなことをおっしゃったら、あなたは今度米価審議会に出られませんよ。それこそ大へんです。よほど腹を据えてかからないというと。同時に先ほどパリティ指数の問題について触れられたけれども、われわれはわれわれ独自の見解から経済の一応の見通しを立てております。それによりますれば、大体三十三年は三十二年に比しまして一〇一・一%であります。ところが三十四年は三十三年に比しまして、大体一〇〇・五%であります。大蔵省なり農林省はパリティ指数において大幅に下回っている線を出しておるけれども、これは十分検討の余地があります。同時にパリティ指数が下っているから、だからいろいろな工夫をして一万二百五十円を出すようなごまかしはやめなさい。もっと真剣に取っ組んでいただきたいと思うのであります。別に答弁要りません。 その次は、政府は今回農地被買収者問題調査会設置法案を提案して参りました。予算案にはこの調査会に一千万円の費用を計上いたしております。これこそ驚くべき考え方です。総理大臣がおれば総理大臣に聞きたいのです。主務大臣の農林大臣に伺いますが、戦後画期的な第二次農地改革が行われまして、すべての農民がいわゆる自作農になったのであります。耕作権を付与されておる。この考え方について農林大臣はどうお考えになりますか。
○三浦国務大臣 戦後にこの改革が行われまして、この基本線に沿うてわれわれは農業政策を展開して参りたい、こう考えております。
○小平(忠)委員 農林大臣、もっと親切な答弁をしないと、この問題は大へんですよ。昨年の予算委員会におきましても、あるいは農林水産委員会におきましても、総理大臣と同様に農地改革の成果をあなたは認められ、そしてこの農地被買収者に対する補償問題などは、すでに最高裁においても結論が出ておるし、断じて調査会を設置することなどやらないと言明された。この言明は一体どうなったんです。
○三浦国務大臣 私は、農地改革に伴います補償の改定とか追加交付をするというようなことは申してりおりません。同時に調査会等を設けないなどということも、私は申したはずはございません。
○小平(忠)委員 それではもう一ぺん伺いますが、あなたは第二次農地改革の成果と、同時にすべての耕作農民が耕作権を付与された上に立って生産の増強をしておるこの姿を、率直にどうお考えですか。
○三浦国務大臣 この農地改革の適法性につきましては、すでに最高裁の判決等もありますことは御了承の通りであります。従いまして、私たちはこの行われました農地改革の成果を尊重し、今後とも自作農を中心に農業政策を展開して参りたい、かように考えておるのでございます。
○小平(忠)委員 そうしたら、今度設置を予定されておる調査会で何をやるのですか。
○三浦国務大臣 この農地改革は、一面におきましては日本の非常に大きな改革であったわけであります。従いまして、今日これに伴ういろいろな問題が起っておることも御了承の通りであります。農村等におきまして、あるいは旧地主が非常に転落をしまして窮乏しておるという事実もあります。さらにまたこれを差し狭んで、あたかも不公正なる状態であるというふうな論議もあるわけでございます。かようなことでございますので、この実情をよく把握したい。客観的にこれを把握して参りたい。同時にこの調査会におきましては補償を前提にはしておりませんから、そこで事実を調べてみる、同時にまたこれに対して何らかの措置を必要とするかどうか、これもするとはしておらぬのであります。同時にまたもしもこれに対処して何らかの措置を考えるならば、いかようなことを考えうるべきかを調査いたしたいというのが、今回の調査会の目的でございます。
○小平(忠)委員 官房長官、この調査会を内閣に設置するというお考えですが、この一千万円の調査会の予算は一体どういうものに使おうとしているのか。
○赤城政府委員 先ほど農林大臣から御答弁申し上げましたように、被買収者の中で——先ほどお話がありましたが、自作農として農業に精進するということに対してわれわれは賛成をしておるのでありますが、自作農になり得なかったような小地主の生活状況、こういうものを社会的な見解から調査してみたいということでありますから、一言にして申し上げれば調査費ということであります。
○小平(忠)委員 大蔵大臣、この一千万円の調査会予算をどういうお気持でお出しになったのですか。
○佐藤国務大臣 先ほど来いろいろ農林大臣、官房長官からお答えいたしましたが、御承知のように被買収地主と申しますか、これは全国にわたりまして相当多数に上っております。それらの生活状況は、ずいぶん困っておる人もありますし、転業してりっぱに過去のいきさつを忘れておる方もあると思います。先ほど農林大臣がお答えいたしましたように、画期的な土地改革制度を実施いたしたのでありまして、それに対するいわゆる補償が支払われておりますから、今さら旧地主に対して土地の補償ということを今考えておるわけのものではもちろんございません。また新地主というか、土地の分配を受けられた人たち、真の耕作者でその所有権を獲得された方に対して、とやかく何も考えておるわけではございませんが、とにかくかような大きな経済上のまた制度上の変革をいたしました後においては、ことにまた経済上の変化もあったことでございますので、十分実情を調査いたしまして、これに対して政府は対処する要ありやいなや、また対処する要ありとすればいかなる処置をとるべきか、こういうようなことをいろいろ調査したい。相手の数が非常に多いことでございますので、あらゆる機関を動員してみなければならないことでございます。自由民主党は過去において二年間ばかり党内に調査会を設けていろいろ調査いたしておりますが、党の組織だけでは今までのところ不十分なように考えております。今回ようやく党自身の調査の結果から見まして、これは政府が取り上げて、それに対する調査をし、そうして調査の結果処置すべきものがあるならば処置すべきだ、こういうことで今政策として取り上げられておるのであります。全国にまたがる、また三百万以上に上るといわれる旧地主の方々の実情を十分調べるということになると、一千万円の金は決して多額なものとかようには私は考えておりません。
○小平(忠)委員 まことに苦しい答弁で、大蔵大臣がこの調査会の予算一千万を組む際に、最後までこれに反対されたことを私は聞いておるのです。官房長官も反対されておったことは聞いておるのです。あなたはこれをやはり今もおそらくお考えでしょう。その考え方のもとにこれを切るべきなんです。一体何のために一千万も計上してこの調査をやる必要があるのか。また実際必要があるとすれば、農林省の責任において幾らでも調査できます。一体この一千万円の内訳はどうなんです。
○石原政府委員 お答えを申し上げます。人件費が四名分で百九十九万五千円、委員会の運営費が四百万七千円、調査費四百万円であります。
○小平(忠)委員 その内容を見てもびっくりするわけです。私は、およそ国費の乱費というものはこういうところにあると思う。同時に、率直に申し上げますならば、これは結局政府与党が一部の団体のいわゆる圧力に屈したということなんです。同時にあなたの方、いわゆる政府与党である自由民主党の内部において、大蔵大臣も先ほど言明いたしましたように、党内で作っておるが、それではなかなかはかばかしくない。やはり本気になって調査をすれば金もかかる。それを国費を使って調査をする、とんでもない話です。ですから、こういうように、日本の画期的な農地改革の成果を政府は責任を持って推進するならいざ知らず、それと逆行するような——またこれの基本的な考え方については、今政府の責任者である岸総理もたびたびこの予算委員会においても言明いたしております。そういう趣旨にのっとってこういうものを作るべきではないのです。中にはこれは出してもどうせ審議未了になるだろう。しかし一応提案したことによって政府与党の面子が立つ、こんな安易な気持だったら、私はこれはゆゆしき問題だと思うのです。同時に、こういうことについて、私は断じて今の関係閣僚の説明では了解できません。どうも現内閣は調査会が非常にお好きだと見えて、さらに農林漁業基本問題調査会をまた内閣に設置する。これは何をやるのですか。
○三浦国務大臣 先ほどの農地被買収者の調査会でございますが、これは先ほど来申し上げました通り、農政のワク内では解決できないような問題がありますから、広く国民経済の一環として調査を必要とするというので、内閣にそれを設置するということに取り運んだと思います。 それから後のお尋ねでございますが、御承知の通り、日本の農林漁業の生産は、終戦後におきましても依然絶対的には増進しております。同時にまた国民経済の運営上におきましても、相当の寄与をなしておることは御承知の通りであります。しかしながら最近の事情を見ますと、他の二次産業、三次産業との比較を見ると絶対的には増進はいたしておりますけれども、この他産業との格差がだんだん落ちて参っておる。そうなると勢い国民経済の健全な構造をなすわけではございませんので、われわれとしましてはこれらを十分に検討しなければならない。 第二段におきましては農家の経済状態でございますが、これまたひところ増進して参ったのでございますけれども、同時にまた第二次産業、第三次産業方面の従業者との間には、その収入の面におきましてもだんだん減って参る、かようなことではこれまたバランスのとれないことになっておるわけであります。さようでございますから、この問題をわれわれとしましては考え直さなければならない。 しかしながら御承知の通り、土地が狭小であって、農林漁業の包容しておる人口だけでありましても、就業の事情というものはなかなか困難であります。さようでございますから、他の国でやっております通り、これらの過剰の人口あるいは雇用政策等におきまして、簡単に他に転用し得るような事情ではないのでありますが、われわれとしましてはやはり他の事情等も十分見て、農業政策だけのワクではなく、とうていそのワクだけでは解決しませんものですから、国民経済の広い領野においてこの問題を研究して参る。そうしますと勢いこの問題はわれわれの担当しておりますワク内では解決しませんので、広くその方面の学識経験者の意見も聞き、根本的な検討を行い、そして農業政策の基本的な確立をいたしたい。これがわれわれの今回の調査会を設置したゆえんでございます。
○小平(忠)委員 何が何だかわからない。そんなことはもう政府、特に農林省がいつもやらなければならぬことです。 大臣に伺いますが、農業基本法は政府としてどのようにお考えになりますか。
○三浦国務大臣 今の調査を進めまして、必要があれば立法の措置も講じましょうし、同時にまた予算的措置も講じなければなりません。今のところ、ただ単に基本法の制定ということのみを目標にいたしてはおりません。
○小平(忠)委員 それで大体考え方がわかったような気がするのですが、結局あなたの方の真意を考えれば、社会党が農業基本法をすみやかに制定しなければならぬと言っているので、来たるべき選挙に備えて、ぜひ与党も農業基本法を作るべきだと取り組んではみたものの、さてなかなか困難な問題がある。そこでこの農林漁業基本問題調査会設置法を出して、これで一応ごまかそうというようなことがよく言われるのです。私が農林大臣に強く要請し、指摘申し上げたいことは、そういう場当り的なおざなりなことで、この非常に複雑多岐にわたる日本の農業の立地条件、こういうものを根本的に改革して近代農業を建設するというようなことについて、よほど真剣に取り組まないと不可能だと思うのです。だからそういうごまかしではなく、ほんとうに農業基本法を作るんだというなら、それを明確にしてやったらどうなんですか。同時にこの調査会の設置についての予算の内容は一体どういうことになっておるのですか。
○三浦国務大臣 農業基本法を作るかとこうおっしゃいますから、われわれの方としましては、農業基本法というものの何は、これは調査を待ってその成果によって善処いたしたい、こういう趣旨でございます。同時にまたこれは諸国におきましても、農業基本法というふうな名称は必ずしもとっておらぬ、国々によってみな事情を異にしておるということも、われわれは考えなければならぬと思うのであります。同時にまたわれわれはごまかしをもってする、調査会を設けてごまかすということではございません。農政は非常に重大でございますから、同時にまたわれわれも社会党の案なるものは拝見します。しかしまだこれを十分に検討しておりませんから、今批判するの時期ではないと思いますが、われわれとしましてはたった一つの農業を成立させるところの条件、土地問題だけを考えましても、そう簡単なものではない。かるがゆえにわれわれは基本的にこの問題を洗い立てで明確な線を出したいというのが、今回の調査会設置の基本的な考え方であります。 予算の問題につきましては、おおむね委員の手当あるいは調査費、これに必要な最小限度の人件費等を盛ってございますが、計数等にわたりましては関係の者から説明させていただきます。
○齋藤(誠)政府委員 農林漁業基本問題調査会の予算の内容でございますが、調査会の運営に要する経費といたしまして百二十四万円、これは総理府に計上されるものであります。それから調査会の調査その他の事務的な経費並びに人件費といたしまして、農林省に計上されるものが三千百八十二万一千円でございます。そのうち人件費関係が二千十四万五千円、事務費が一千百六十七万六千円でございまして、調査会と農林省関係の経費を合計いたしましたものが三千三百六万一千円と計上いたしてあります。
○小平(忠)委員 冒頭に私が申し上げましたように、農地被買収者問題調査会にしましても、農林漁業基本問題調査会にいたしましても、最近非常にやたらに調査会をお好きでございまして、どんどんそういうものをお作りになるのだが、これは単に選挙があるからないからでなくて、私はこのことについてはほんとうに慎重に扱っていただきたい。われわれは今のような説明では了解できないのであります。 さらに次に仄聞いたしますと、政府は農業金庫法案についてお考えであるように聞くのでありますが、これは非常にけっこうな話であります。しかしただその内容をわれわれがちょっと耳にした範囲では、国が八割、都道府県が二割の出資をして農業金庫を作るのだ、非常にいい話であります。同時に国が農家負債整理資金を貸し出す場合には、無利子にひとしい長期の資金を融資するのだ、こういうことでさらにその際農地を担保にしていわゆる融資をする、こういうような農業金庫の法案について、政府はどのようにお考えになっておるか、この際明らかにしていただきたいと思うのです。
○三浦国務大臣 ただいまお尋ねの問題につきましては、政府といたしましては何らそういうものを設立する考えはございません。
○小平(忠)委員 ほんとうですか。大蔵大臣ほんとうですか。
○佐藤国務大臣 私は仄聞もしておりません。
○小平(忠)委員 なかなか世の中がいろいろめんどうになっておりますから、いろいろなことが耳に入ってくるもので、このことはまた次に申し上げる問題とからんでくる問題でありますから、慎重に取り扱っていただきたいと思うわけです。 山口さん、北海道の開発庁長官として、畑作地帯の振興——特にいわゆる畑作といいましても大体東北から北海道、そういう寒冷地に多いのでありますが、その振興上特に北海道開発審議会におきましては、多年にわたりましてうんちくを重ね、どうしても畑作地帯の振興をやらねばならぬ、同時に寒冷地農業を確立しなければならぬということで、北海道開発審議会も長官に答申をいたしておるわけであります。ところが今回政府与党では、いわゆる北海道寒冷地畑作営農改善資金融通臨時措置法案というものを上程して参りました。その中身を見ますと、現在農林省が対策室を設置いたしましていわゆる融資いたしておりますその方法とほとんど変りない。一部の例を申し上げますと、今度の融資条件は土地改良関係においては五分、これは一般の資金の土地改良において五分ですから同様であります。それから主務大臣指定関係においては七分であります。一般が七分五厘だから五厘の違い。およそこれはわが社会党で現在この法案を提出いたしておりますから言うわけではありませんが、これではあの太鼓や鳴りもの入りで、特に総理も北海道に行って大宣伝をする、あなたも北海道に行って大宣伝をする、これではあまりにもひどいではありませんか。これはどうなんです。
○山口国務大臣 小平さんのひどいというそのお話の中には、総額において少いではないかという意味とそれから金利の関係だと思うのですが、金利関係におきましては七分は高過ぎるのではないかと言われますが、同種の農林漁業公庫資金の一般貸付に比して、利率、一般は七分五厘ですが、これは七分となっております。据え置き期間は三年以内となっておりますが、一般は一年または二年以内。償還期限が十八年以内が一般は六年以内または十二年以内。融資率は八割以内というのが六割以内、こういう関係になっておりますので、私は北海道がひどいということには当てはまらない、こう思います。
○小平(忠)委員 長官、それでは全然説明になりませんよ。私が伺っていることについて従来のいきさつをお考え下さい。あなたが大演説をぶって歩かれた内容はそんなものでしたか。 それから一番大事なことは、今回政府が出されましたこの法案によって、一体該当者がどのくらいあるのですか。問題は、連年の冷害凶作に見舞われて、旧債がかさんでおります。その負債を整理しないで、一体具体的に——かりに五十万の農家もあれば百万の農家もある、北海道の農家の負債というものはあなたすでに御承知の通りであります。その負債をたな上げして、一体この資金が融通されるとお思いになっておるのですか。農林漁業金融公庫も、五十万、百万借金があるのにそんなものはそれでいいのだといって新たに資金を貸すということはいたしません。この立法の基本的考え方は、負債整理がいわゆる車の両輪のごどく伴ってこそこれが生きるのです。かりにこれの利率なり据え置き期間なり融資のワク等をまずまず不満足であるけれどもこれを認めるとしても、一体対象農家がありますか。どのくらいあるのですか。基本問題はこれなのです。どういうお考えでこれをお出しになったか。
○山口国務大臣 対象農家の正確な数字は他の政府委員から御説明いたさせますが、私らは不十分ではあっても、この措置は決してわれわれのかねて主張する考え方と背馳してはいない、こう思っております。
○齋藤(誠)政府委員 対象農家戸数をどのくらいに想定しておるかという御質問でございますが、われわれの今回提案いたしました北海道寒冷地畑作振興の資金融通法におきましては、戸数として対象になるものが四万戸程度あろう、この四万戸という戸数につきましては、実はこの法案を実施する前におきまして、一年間にわたりまして北海道の実態調査をいたしまして、そうしてこれらの営農改善の対象とすべき農家が約四万戸あろうということが推定されたわけでございます。しかしこの四万戸全部が融資対象に必ずしもなるとは考えておりません。その中の約七割程度がおそらく資金の対象になるであろうということで、現在計画いたておるわけでございます。
○小平(忠)委員 営農改善のためにそういった対象農家をお考えになっても、旧債というものをどう処理するか、それを考えないで、この法律を生かして、営農改善のためにこの資金を融資することはできないのです。非常に重要な問題ですが農林大臣、あなたどうお考えですか。
○三浦国務大臣 今回立法いたしております骨子を申し上げますならば、今官房長から説明しました農家を対象こして、この地帯における営農計画等が、いわば合理化されておらぬ、これを合理的な営農計画を立てて、その立てた人に対しまして、今の公庫の農業施設の改善の経費であるとかあるいは土地改良の経費を融資してやろう、こういうことでございまして、相当に役立つべきことと確信を持っておるわけであります。同時に五カ年間これを推進して参りたいということでございます。同時にこれだけが畑作地帯に対する政策ではございませんので、基本的には、これはもう私から申し上げるまでもなく、北海道開発の基本的な施設をいたしまして、そうして生産基盤の強化をなすべき諸施策を講じ、同時にまた他面土地改良等を大々的にやっておるのですから、それらを総合してこれをやる、同時に一環としてこれを今申し上げた骨子で推進したい、こういう考えでございます。 同時に負債整理につきましては、なお周到な調査資料も持っておらぬ現状でありますので、にわかに負債整理の案を立てる、こういうことにはただいまのところは考えておりません。
○小平(忠)委員 大臣、あなたはそれは確信がないのです。現地の事情なり実態をよくお考え下さい。もちろんこの法律だけが畑作地帯のいわゆる全部の施策でないのは当然です。問題は、この資金を生かす場合に、営農改善施設をするためにこの資金を借りようといいましても、旧債の問題、負債の問題を整理しないでこれは融資できない。これに対する具体的な対策なり処置がなくてぽっかり出して、そして人気をとろうというのならば、まさに選挙対策といわれても仕方がないです。このことについては農林水産委員会におきまして具体的に、これは融資も伴うことでありますし、予算にも重要な関係があることでありますし、これはぜひ政府におかれても融資の条件、それから融資のワク、さらに負債整理、これらの問題を総合的に検討せられて、われわれも国会の審議を通じて、これが真に寒冷地帯畑作地帯の振興に役立つようにせねばならぬと考えておりますから、政府当局においても十分の協力を願いたいと思います。 同時に、この寒冷地畑作地帯の長い間の念願として従来政府の施策の中で最も成果の上っておりますのは、いわゆるテンサイの増産です。戦後国内の甘味資源培養の見地から、政府の寒冷地帯のいわゆる寒冷農業確立の中で最も成果を上げておるのは、このテンサイです。ところがようやくその緒についたとたんに、今度はこの制度を根本的にゆさぶるようなことを今考えておる。それは御承知のように最近問題になっておるところの、これは関税と消費税の振りかえによって買い上げを一部中止していくのだ。今日ビートの生産農家がほんとうに生産意欲に燃えて増産に挺進でき得るのは、やはり政府が全量を買い上げるからなんです。ある程度の最低価格というものが保証されているからなんです。それを今度は変更して、そしてそのもうけた利潤を国が吸い上げて振興会を作って、今度その振興会にビートの試験研究機関を作らせるのだ。政府もそこに一千万円出資して特殊法人を作って、そこに試験研究機関を作るのだ。試験研究機関なんというものはこれは国みずからがやるべきだ。何でこんな誤まったことを今考えておるのか。これはこのことをお考えになった農林大臣、大蔵大臣、北海道総合開発の主管大臣である開発庁長官、私はこの考え方について納得できない。
○三浦国務大臣 今回甘味資源に対しまする対策を調整したのでございますが、御指摘になりましたテンサイ糖の問題につきましては、農民から買い上げますについての保証、さらにまた生産者から買い上げます手続等につきましても、何ら改悪しているものではございません。合理化してやっておりますから、この点は御懸念がないと思います。ことに農民からテンサイを買い上げます等につきましては、これを保証をいたしておるのでございますから、何らの懸念はございません。同時にまたテンサイ糖を生産会社から買います場合でも、すでに償却をし、相当に低い生産費で生産をしているものにつきましては、これは他にも例がございますので、その利益は公納金としてこれを納付せしめ、そして有効な施設に使いますことは、これは当然な措置だと考えておる次第であります。
○小平(忠)委員 一体今度のこの政府の考え方によって、特定の会社がもうけたならば、それを国が吸い上げるのだ、その吸い上げた金を国がいわゆる出資をして、そうして特殊法人たる振興会を作る、それは試験研究機関を作るのだというが、なぜ試験研究のための試験所を国の責任においてやらないのです。
○三浦国務大臣 テンサイに関します試験研究等の基本的なことは、やはり国におきましてもやるのでございます。しかし原種圃経営であるとか、あるいは優良な種の配付であるとか、あるいはこれに関連する調査研究等も関係者におきまして相当実績を上げておりますから、それを生かす意味でもってテンサイ振興会を設立しまして、それに仕事を委譲し、そして民間のテンサイ奨励に密着させました仕事をしたいということが本旨でございます。
○小平(忠)委員 時間がありませから、内容のことについては、いずれ分科会で私は詳細承わりましてこの点を明らかにいたしたいと思いますが、基本的にどうしても私が理解できないのは、やはり寒地農業を確立するためにとった施策がようやく緒についたそのとたんに、買い上げを合理化するという名において現実は中止して自由にする。だから私は今日この甘味資源の培養、国が関税と消費税を振りかえて、国内甘味資源を保護するという保護政策をとるならば、せっかくビートの増産に挺進している農家に対しても、その買い上げ制度をもう少し持続すべきなんです。少くともてん菜振興法の時限たる三十七年まではこれをやるべきなんです。その上に立って考えていけばいいのだし、買い上げした場合に振りかえることによって特定の会社がもうかるというならば、やはり振興法を一部改正しても適正価格で買い上げればいいではないですか。もしそれを買い上げれば、振りかえすることによってもうかるのは食管です。その食管がもうかるのならば、そのもうけた金によって国みずからが試験研究のために使えばいい。国みずから使って育種の研究であるとか、あるいは種苗であるとかいう問題について、必要であるならば農業団体でもやり得るのです。なぜそういうことをおやりにならないか。これは私も非常に理解できないし、同時に工場によって、会社によっては非常に償却も終っている、コストが低いというところは、それだけ原料を高く買ってやるくらいの考え方がなければこれはだめなんです。ですからこれは納付金制度と振興会の二つの法案がいずれ出てくる予定であると聞くのでありますが、私は現在の政府の考え方、今の説明ではこれは納得できません。従って申し合せの時間もありますからさらに細部については分科会でお伺いすることにいたします。 次に、開発庁長官に簡単にお伺いしたいのは、これは行政管理庁長官という立場でもお答え願いたいのですが、公共関係の事業費は御承知のように画期的に予算がふえておるわけであります。国全体の予算を見ましても、三十三年の千七百九十九億に対しまして、三十四年は二千二百九億というようにふえております。北海道の開発にいたしましても、道路整備、港湾整備等が大幅に伸びているわけです。ところがこの事業量に伴って問題は人であります。職員が御承知のように事業量に比例して伸びていない。特に道路、港湾等の画期的な飛躍に対して、北海道開発庁のごときはわずか九十五人の増員でこれはどうしてやっていけます。そうして無理に押しつけて、今度は職員労働組合から、無理な労働条件を押しつけて、これではできないじゃないかということを言うと、やはり一方的にいわゆる労働組合の弾圧をやる。これは非常にゆゆしき問題です。これは全国的な問題であると同時に、北海道なんかではきわめて重要な問題です。これに対して一体定員外を認めようとしておるのか、あるいはさらにこれに対してどう処置しようとしておるのか、お答え願いたいと思います。
○山口国務大臣 お説の通り、予算の増大に比して、開発庁当局といたしましては、この予算及び事業量をどうして消化するかということについては、少からず苦慮しておる面もいささかあるのでありますが、今御指摘になりました労務者の問題について、私の方で労働組合を弾圧したとか、そういうことは一切やったこともありませんし、考えてもおりません。でありますが、開発庁長官と片一方は行政管理庁長官を兼ねておるので、私の立場としてはきわめて困難な面も生じて参るわけでありますが、非常勤労務者の常勤化、定員化という問題は、公務員法の改正を待って行うべきことだと思っておりますので、そういう関係から開発庁といたしましては、事業的に一番時間もかかり、そして人手もかかることは、たとえば設計とかあるいは測量といった面でありますので、まだこれは私の試案程度にとどまっておりますが、北海道に米国式に民間会社として設計測量会社というようなものを興して、設計と測量はそういった民間会社に委託していくならば、現在の定員において、完全に予算及び事業量を消化することができるという考え方を持っておるようなわけであります。
○小平(忠)委員 それは山口さんは行政管理庁長官といたしまして——今日官公労におきましても政府に対して幾多の希望なりあるいは強い要求を持っておるのでありますが、一たびその施策を誤まると大へんなことになります。あなたは北海道開発庁長官という立場と行政管理庁長官の立場と——それは非常に苦しい立場もわかるのでありますが、しかし少くとも国の事業が円滑に推進できるという基本線に立って、やはりあくまでも人権を尊重しつつ、労働組合の立場も認めながら、これはほんとうに真剣に取っ組んでほしい。現在の事業量に対するところの人の配置というものに対しては、私はどうも適切であるとは思われないし、この点についても後刻また分科会等において、さらにお伺いしたいと思います。 最後に一つだけ水産行政について農林大臣にお伺いします。これは特に大蔵大臣もこれに対しましては真剣にお考えの上で御答弁を願いたいと思うのですが、水産庁関係の予算の総額は七十七億五千六百五十七万七千円になっておりますが、前年度の七十五億五千六百十九万円に比べますと、わずか二億円の増にしかすぎません。それで漁港関係を除きますと、逆に一億七千五百万円の減額になっておるわけです。これでわが国の水産あるいは漁業の振興などとうてい望みようもないのでありますが、この点に対しまして主管大臣たる農林大臣と、特にこの予算の編成に当った大蔵大臣から、私はほんとうに責任ある答弁を願いたいと思う。同時に沿岸漁業の面について、浅海増殖の面なんかは、この予算を見ると、これはもうはなはだしいのです。ですから私はこの予算の内容を検討してみればみるほど、政府の漁業振興政策というものは、沿岸漁民はどうでもいいんだ、むしろ母船式のような大企業を中心に考えておるとしか思えないのでありますが、一体どうなんです。
○三浦国務大臣 水産関係の御質問でございますが、来年度におきましては、院議等の関係もあって、漁港部の整備、漁港方面に力をいたしたということはやむを得ざる事情でございまして、今後といえども沿岸漁業等につきましては、熱心にその施設の拡大をはかって参りたい所存でございます。本年は特に漁港方面を整備しまして、そうして漁民の沿岸なり遠洋なりあるいは沖合の漁業に事欠かぬようにこの整備を急ぎたい、かように考えております。
○佐藤国務大臣 ただいま農林大臣が指摘いたしましたように、今度は漁港部を設け、機構も整備をいたのであります。予算の面で金額が減っておりますのは、災害費の点でことしは減額されておりますものが三億円、それから試験船の建造費一億三千万円、そういうものが減っておりますから、実質的には昨年よりも二億だけふえたとおっしゃるけれども、そういう現実に減ったものをつけ加えてみますと、五、六億円の増加になっております。災害の復旧の方では三億円の滅になっており、試験船の建造が一億三千万円、合計して四億三千万円、またその他六千万円ばかり昨年より減っておるものがございますので、そういうものを考えてみますと、実質的には相当ふえておるということでございます。
○小平(忠)委員 沿岸漁業振興対策事業費補助金として一億円が計上されているのですが、その内容はどうなっているのですか。
○佐藤国務大臣 沿岸漁業振興費としては七千四百万円を計上いたしております。約一億円ということであります。その内容については事務当局に説明いたさせます。
○石原政府委員 お答えを申し上げます。沿岸漁業の振興は、ただいま大臣が申し上げましたように、全体で七千四百万円の増に相なっておりますが、このうち沿岸振興対策費におきまして三千万円の増、漁船保険費におきまして二千万円の増、水産物の流通対策費におきまして一千万円の増、以下水産業技術改良普及費六百万円の増というようなものがございまして、全体で七千四百万円の増に相なっております。 なお漁業共済の試験実施に伴います共済金支払い資金の一部を補助するため譲渡の国庫債務負担行為が一億円別に新しくございます。
○小平(忠)委員 私がなぜその内訳を聞いたかというと、三十三年度に八千万円実は計上されておったのですが、その使途につきましてはいろいろ批判があるわけであります。自民党の政策予算で、どうも明白でないようなことを耳にしたのであります。今主計局長から聞きまして、その内容が明確になりました。これは、特に沿岸漁民、零細漁民の生活の困窮というものは、もう言語に絶するものがあるのであります。従って、これに対して私は真剣に取り組んでほしいと同時に、もう一つは、政府も御承知のように、去る十六日の全国漁協の大会で漁業協同組合の整備について、農協同様に利子補給をしてほしいという要望が強くなされておるのであります。これはそう多額の予算が要るわけでもないのでありまして、ぜひこの漁協の整備についても一段の努力を特に傾注していただきたい。 時間が過ぎたようでありますから、私の質問はこれで終えたいと思いますが、私のきょうの質問は、農林漁業に重点を置きまして、率直にお伺いいたしました。了解できる点もありますけれども、基本的に全体をながめるときに、農林予算の編成の過程あるいは現状の姿はどうしても納得いきません。従って私は、今日日本の全体の政策の中で、農林漁業政策は、特に政府が重きを置いてこれをやらないと、とかく置き忘れ、そうして軽視されがちな部面でもあるし、このことが単に選挙のときだけ演説をぶって、これもやる、あれもやるという形ではだめなんです。ほんとうにその実質が現われなければだめなんです。歴代の農林大臣といえば相当大物がなっておる。ところがどうも三十四年度の農林予算を見ると三浦さんのような農政通の人がやったにしては、あまりにもこれは貧弱だし、また大蔵大臣にそう何も頭から押えつけられる必要はないと思うのだが、どうも私は不満であります。時間がありませんから、政府当局に重大なる警告を発しまして、私の質問を終りたいと思います。
○楢橋委員長 佐藤国務大臣。
○佐藤国務大臣 この機会に去る二月十二日にこの委員会で石村委員のお尋ねに対してお答えいたしました点を補足させていただきたいと思います。 石村委員の中小企業金融に関する御質問の際に、中小企業金融公庫及び国民金融公庫の貸出増加率について、石村委員があげられました数字と私の説明に用いました数字とは相違があるように申し上げましたが、石村委員があげられた数字は、両公庫とも年間における貸出残高の増加額、すなわち貸出純増額を比較されたものであるのに対しまして、私は年間における総貸出額を比較して申し上げましたために数字の相違が生じたものでありまして、石村委員の申された数字そのものは別に誤まりではございません。ただ、私どもの使っている数字と数字のとらえ方が違っていた次第でございます。政府といたしましては、従来から両公庫のような政府金融機関については、その機関が各年度において行う貸し出しの総額を比較し、それを施策の基礎とすることが最も合理的であると考えております。このような見方で両公庫について三十三年度も、三十四年度も、大体年度当初の計画は、前年度に対しましてそれぞれ五%の増であると申し上げた次第でありまして、石村委員のように残高の増加額を比較するというやり方はいたしておりませんので、この点誤解のないように御了承願いたいと思います。 —————————————
○楢橋委員長 この際お諮りいたします。第二分科会主査山口六郎次君より主査を辞任いたしたいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○楢橋委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。 ただいま辞任しました第二分科会主査の補欠は、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○楢橋委員長 御異議なしと認めます。よって第二分科会主査に綱島正興君を指名いたします。 次会は公報をもってお知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。 午後零時四十七分散会