文教委員会 第14号
- 発言数
- 115 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/03/20
会議録
○臼井委員長 これより会議を開きます。 まず国立及び公立の義務教育諸学校の児童及び生徒に対する教科用図書の給与に関する法律案を議題とし、提出者より趣旨説明を聴取いたします。野口忠夫君。 —————————————
○野口忠夫君 ただいま議題となりました国立及び公立の義務教育諸学校の児童及び生徒に対する教科用図書の給与に関する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 日本国憲法第二十六条によって明らかにされていますように、すなわち、すべての国民は、ひとしく教育を受ける権利を有し、義務教育はこれを無償とすることが定められているのであります。しかるに、教科書代を中心とする教育費の父母負担は年々増加の一途をたどり、そのため子弟を教育せしめるために父母家族はその生活を切り詰めているのが現状であります。この父母負担につきましては、昭和三十年度の文部省調査で明らかにされていますように、小学校の児童について九千一百二十八円、中学校の生徒については一万一百六十一円となっているのであります。 このような実情にかんがみますときに、義務教育の円滑な実施と教育の資質を向上させるため、義務教育諸学校の児童生徒に対してその教科用図書を、国は無償完全給与することが適当であると考え、今回提案する運びに至った次第であります。 以下内容にわたって御説明申し上げます。 まず第一は、義務教育諸学校において使用する教科用図書を各教科につき一種類ずつ給与することであります。 第二には、国は教科用図書の給与に要する経費の全部を負担することであります。 第三には、経過措置として三カ年計画、昭和三十五年度から昭和三十七年度までをもって実施するとしたことであります。 以上がこの法案を提出いたしました理由及び内容の概要であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛成下さるようお願い申し上げます。 —————————————
○臼井委員長 次に市町村立学校職員給与負担法等の一部を改正する法律案を議題とし、提出者より趣旨説明を聴取いたします。小牧次生君 —————————————
○小牧次生君 ただいま議題になりました市町村立学校職員給与負担法等の 一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明いたします。 この法律案は二つの法律を改正するものでございまして、第一は市町村立学校職員給与負担法の一部を改正するものであり、第二は地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正するものでございます。 市町村立学校職員給与負担法の改正は、同法二条の次に一カ条を追加して、政令で財政力その他の事情を勘案して指定する市町村以外の市町村の設置する幼稚園の園長、教諭及び助教諭の給料その他の給与を都道府県の負担しようとするものでございます。 御承知のごとく、幼稚園教育は人格形成期といわれる三才から六才までの一番重要な時期の教育でありまして、小学校の入学前の教育として重要な役割を果すとともに大きな効果を上げておりまして、幼稚園教育の重要性が認識されるにつれて幼稚園の入園希望者は年々増加しているのでございます。 ところが公立幼稚園におきましては、施設の少いため希望者の三分の一しか収容されておらず、その競争率は二倍から二十倍の狭き門のところもあり、その結果公立幼稚園に収容されなかった幼児の中で、経済的に恵まれた家庭の幼児は私立の幼稚園に入園できますが、大多数の幼児はほっぽり出されている現状であります。 また公立幼稚園では、幼児を最大限まで収容しているため、文部省令で定めた施設の暫定最低基準幼児一人当り 〇・九坪を確保していない幼稚園が総数の七三・八%に上り、設備についても設置基準以下のところが七三%もあり、このような不正常な中で教育が行われているのであります。さらに国立の幼稚園の教員は小中学校の教員とひとしい給与を認められているのでありますが、市町村立の幼稚園の場合は、市町村の財政規模の大小により同一県内の同一学歴者の幼稚園教員の相互間においても給与が異なり、また教育職員の免許の点では同様の資格を要求されているのに、義務教育諸学校の教員と比較いたしました場合、初任給において平均二号俸低く、昇給も不完全であるため、その差は年数を経るに従いましてさらに大きくなり、人口二千五百人以内の町立幼稚園教育の給与は四千九百五十三円で、これを日給に換算すると約百六十五円にすぎない現状にあります。 そこで、本改正案は幼稚園教育が義務教育に準ずる重要な地位を占める点にかんがみ、幼稚園教育の振興をはかるために、公立幼稚園教員の給与などについて小中学校の教員と同じような措置を講じようとしたわけであります。そしてこれにより市町村立の幼稚園の設置を促し、父母負担を軽減しますとともに、教員給与の改善をはかり、さらにその任命権者を都道府県の教育委員会として人事の交流を円滑にし、もってわが国の幼稚園教育の振興をはかりたいと存ずる次第でございます。 次に地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正でありますが、これは、すでに申し上げましたように、政令で指定する市町村以外の市町村の幼稚園の教員の給与を都道府県の負担といたしましたので、その任命権者も他の県費負担教職員と同様に都道府県の教育委員会にいたすためのものであります。 なお、本案改正に伴い公立幼稚園の教員の任命権が市町村教育委員会から都道府県教育委員会に移り、給与その他の勤務条件についても都道府県の条例の適用を受けることになりますので、これに関して必要な経過措置は、付則に必要な規定を設けております。 以上簡単でございますが、提案理由を申し上げた次第でございます。何とぞ慎重審議の上すみやかに御可決下さいますようお願い申し上げます。(拍手)
○臼井委員長 両案に対する質疑は追って行うことといたします。 —————————————
○臼井委員長 次に社会教育法等の一部を改正する法律案と日本学校安全会法案及び国立及び公立の義務教育諸学校の児童及び生徒の災害補償に関する法律案の三案を一括議題とし、審査を進めます。質疑の通告がございます。これを許します。永山忠則君。
○永山委員 社会教育法等の一部を改正する法律案について質疑をいたしたいと存じます。 社会教育は自主性を中心としたもので進むべきであるということが、憲法の精神からも社会教育法の精神から見ても考えられるのであるが、これを本法案によりましては官僚統制下に置くのではないかというような反対の動向があるようでございます。その反対の強い意見をなすものは、保守政権、ことに岸政権成立以来の一貫したスケジュールの反動文教政策の重要なる一貫としてのねらいがあるというような意味の、強い文句の反対意見が出ておるのでございますが、これに対する当局の意見をお伺いいたしたいのであります。
○橋本国務大臣 社会教育法の実施以来、国内におきましても社会教育に関しましていろいろ充実いたして参ったのでありますが、まだいろいろな面で不備であります。今回社会育法を提案をいたしましたのは、全く社会教育の振興をはかって参りまする意味におきまして、ほんとうに民主的な社会教育を振興するという趣旨において、今までのいろいろな不備だと思われます点を改正しようという趣旨でございます。ただいま永山委員のお話のございましたような誤解がありましたのははなはだ遺憾でございますが、参議院の御審議の過程におきまして極力これについての説明をいたしまして、政府が提案いたしました善意の趣旨を幸いにして与野党を通じて御理解を願うことができました。ただ内容につきまして二点ほどひょっとして行き過ぎがあっては相ならぬという点について御修正をいただきましただけで、自由民主党、緑風会、社会党の共同修正で趣旨を御了解願えたのもまことに幸いだと考えております。一々の点に関しましては政府委員から説明をいたさせますが、趣旨は全く民主主義的な教育という面におきまして、特に重要な社会教育において、今まで制度が不備で十分力が及ばなかった点を充実をいたしたいというのが、この制度の本旨でございます。ただいま永山委員からお話がございました前々一部から誤解がありましたようなことは全くございません。
○福田政府委員 ただいま大臣から御答弁がありました通りでございますが、若干補足いたしますと、この法案の内容は、大まかに分けますと、大体四点ございます。それは補足説明でも申し上げた通りでございますが、一つはいろいろ地方におきまする社会教育を振興するという建前からいたしまして、地方での社会教育の担当者というものを充実していくことが非常に重要な問題でございます。これは社会教育関係者の間では、ずいぶん前から社会教育主事などの社会教育担当者を充実してもらいたいという希望がかなり強く出ておりました。従って今回の改正におきましてはこういった社会教育主事を漸進的に年次計画のもとに充実していこうということで、それに応じまして若干の資格の改正をする内容でございます。 またその次には、従来社会教育関係団体に対しましては国及び地方公共団体の補助金を全面的に禁止されておる規定がございますので、こういった補助金の禁止規定は現在の社会教育関係の団体からもいろいろこの改正の要望が出ております。従ってそういった点からいたしまして、従来の社会教育法の十三条を改正いたしまして、こういった社会教育関係団体の活動を助成するためにできる限り援助していこう、こういうような趣旨でこれを削除するような改正をする点でございます。 三番目には最近御承知のように青少年の不良化傾向というものが一段と高まっております。また最近の傾向によりますと、だんだん青少年の不良化と申しますか、そういった統計から見ましても、青少年犯罪等の年齢の低下がずいぶんやかましくいわれております。そういった点で地方におきましては現実に青少年相談員あるいは青少年指導員というような非常勤の職員を置きまして、青少年のそういった指導についていろいろ効果を上げておる点もございます。そういう現実の要望からいたしまして今回の改正におきましては社会教育委員の職務に、諮問的性格以外に青少年教育の振興につきましては、一定の指導助言ができるような職務をつけ加える、これは全く青少年教育の重要性にかんがみまして、青少年の不良化防止という見地からそういう改正をいたしたいと存ずるのであります。 最後に公民館の問題でありますが、公民館関係者から従来非常に要望されておりました点は、公民館は御承知のように、発足いたしまして十年以上になりますけれども、いまだ地方におきましては、施設設備も十分でなく、専任職員等も非常に貧弱でございます。そういった点で最低基準を設けて、最低基準に満つるように国も都道府県も一体となってこれを援助して、大いに公民館の充実振興をはかっていきたい、そういう希望が従来から出ております。従って今回の改正におきましては、地域の社会教育の中心的機関でございます公民館を充実、発展させるという見地から、これに基準を設けまして、国も都道府県も大いに今後公民館の振興のために力を入れていきたい、こういう点でございます。なお公民館主事等に関しましては、従来職務規定もはっきりいたしておりません。法的 にいろいろ不備な点がございまして、公民館主事等からは、身分の確立と待遇の改善をはかってもらいたいというような要望が以前からございます。そういった点からいたしまして、今回の改正では、公民館の主事に関する規定を新たに法律に根拠を置きまして、身分の確立と待遇の改善に資したい、こういうような考えでございます。 大体以上がおもな点でございますが、いずれも社会教育関係者から要望されておりました点でございまして、先ほど大臣から御答弁になりましたような趣旨にほかならないのでございます。
○永山委員 大臣は、決して官僚統制下に社会教育を置く反動文教政策の一環のものではないのだ、むしろ民主的に社会教育を伸ばしていきたいという考え方で本法案を出したのだ、さらに参議院の審議過程において、一そう民主的に社会教育が推進できるというような了解も得、あるいはそういったような観点における修正もできてきておるので、決して中央集権下、官僚統制下に置くということにはならない、こういうような意味に聞いたのでございます。そうすると、参議院の審議過程並びに修正というものに対しては、文部省当局としてはこれに賛意を表せられて、その修正の方がよりよく民主的な社会教育の推進になるんだというようにお考えになっておるのかどうか。すなわち原案よりは修正の方がよりよく民主性を持って社会教育の指導がされていくのであるというようにお考えになっておるのであるかどうかという点でございます。
○橋本国務大臣 政府といたしましては、率直に申しまして、原案の方が実は望ましいと考えておるのであります。御修正のございました点は、社会教育主事の講習の点と、十三条の補助金の関係の問題でございますが、社会教育主事の問題も、今日は大学だけでやっておりますのを、原案では「文部大臣又は文部大臣の委嘱を受けた大学その他の教育機関若しくは都道府県の教育委員会が行う。」ということでありまして、これはあくまでも民主的な基本方針に従ってこの講習を行うのでありまして、今日ごく限られた大学が行なっておりますより、この方が便利だと考えた次第でありまして、ぜひこれをお願いいたしたいと思ったのでありますが、今日までのやり方に対しまして変化が強過ぎるということで、参議院の方で御修正があったわけでございます。私は文部当局というものをもう少し御信頼をいただきまして、むしろ社会教育主事の講習の機会というものも、原案の通り広い方が望ましいと考えたのでございますが、これは御意見の末に、今日までやっておりますのに対して、その他の教育機関というのがふえる、それの活用でも相当やはり、従来講習の便というものが足らなかったということの補いもつきますので、当局といたしましては、なるべく原案を通していただきたかったけれども、しかしこれでもとにかく相当に従来よりは効果を上げていくことができるので、なるべくやはり皆さん方に趣旨の御了承を得られまするならば、部分的な修正というものは、我意ばかり張らずに、その趣旨もくんでいく方がいいのではないかと思って了承いたしておる次第であります。 それから今まで十三条で、国及び地方公共団体は社会教育関係団体に対して補助金を与えてはならないということになっておりましたのを、憲法の解釈上許さるべき範囲内においてこういう補助金を出せるようにする。あっさり削除する。これにつきましては、社会教育審議会等へ諮問をしてあやまちなきを期した方がよろしいという御意見でございまして、これももちろん諮問ということのない原案におきましても、十分慎重に心して、間違いないような運営をするつもりでありましたけれども、ぜひ間違いないように諮問をせいということでございまして、これは趣旨はやはり同じようなつもりでございましたので、よろしいと思って了承いたしておる次第でございます。
○永山委員 当局としては、文部大臣が直接講習会をしたり、あるいは都道府県教育委員会が講習をやるということが、より広く民主的な教育、指導になるのであるから、その方が原案として望ましいのであるが、参議院の御意見等もいれて、この修正に賛意を表するのであるというようなお言葉をいただいたのでございますが、参議院で緑風会及び社会党、わが党の満場一致で修正したものに対しまして、なお強い反対があるように承わっておるのであります。すなわち二月七日に開催されました日教組の全国教育文化部長会議においては、社会教育法改正反対をさらに強くすべきであるというような決定をされたかのごとく聞いておるのであります。さらにまた青年団の一部の過激分子が中心となりまして、青年問題研究会なるグループが秘密裏に結成されて、これらは各地の青年団や日青協の赤化をねらっておるといわれておるのでありますが、このグループは日教組の執行部の一部や講師団の一部と緊密な連絡をとって、さらに総評等へも働きかけて、強い反対運動を展開をしたいという気持があるようにも承わっておるのであります。さらにまた府県の青年団連合会が府県の青年団の研修会をするような場合においては、その経費は府県の教育委員会からもらわなくても、日教組の方からでも、あるいは総評あたりから資金を出してでも、みずからの手でこういう青年社会教育の指導をやってもいいのではないかというような動きが、一部の県の方で強く論議をされておるやに承わっておるのでございます。せっかく満場一致の修正にもかかわらず、なお根強い反対があると承わっておるのでございますが、これらの動向はいかように御観察をされておるのでございますか。
○橋本国務大臣 このような動向は真に遺憾千万だと思っておる次第でございます。参議院においても初めはやはりいろいろ誤解等もありまして、いろいろな御意見があったのでございますが、十分に審議をいたしました結果、政府の考えておる趣旨を御理解願えて、社会教育の振興の上にこれは必要でいい法案だということで、ほんとうに満場一致で御了承願えましたことは幸いであったと考えておるのであります。そうした政府の意のあるところについて真剣に耳を傾けて考えてみるということもなしに、一つの先入主で、何か片寄ったことでも権力者がやるように言いますのは、はなはだ残念なことでございます。この法律の趣旨は、先ほど私及び政府委員から御答弁申し上げましたような趣旨において、現在までの社会教育活動の不十分なところを十分にしたい、そのために組織も人も予算も強化をしたいということであります。とかくどうも教育の問題については明治憲法下に大権事項として教育が行われたときの気持が残って、そういう面での御批判があるのでありますが、今日では全く民主憲法下において、特に選挙を通じて社会の監督が行われておるわけで、ことに社会教育の面で、あるいは青年団に対して、あるいは婦人会に対して、あるいはまたそのほかの一般社会に対しまして、政府あるいは自治体がどういう方針で臨むかということは、ほんとうに如実に目につくことでありまして、そういうところで誤まった偏向といったようなことはできもしないし、全然考えておらない点であります。ただいま例をあげてお話のございました社会教育関係団体の活動に要する費用にいたしましても、これは青年団にしてもあるいは婦人会にいたしましても、何かレクリエーション一つやっても費用はかかるわけでありまして、そういう際に補助金の出道といったものがふさがれているために寄付を求める、そうするとかえってそれでいろいろな意味におけるひもがついたり問題が起ったり、あるいは左翼につながったり、選挙ボスにつながったりするというようになるのでありまして、これはむしろこうした基本法規に基きまして、この基本法規を運用する政府及び自治体の当局に対する社会の監督のもとにおきまして、はっきりした補助金が出るという形の方が、いろいろな心配も防げるわけであります。全くそういう趣旨でできました法律でございまして、政府の意のあるところを十分審議して聞いてくれさえすれば、必ず私は参議院において結論がそう出ましたように御理解を願えると思うのでありますが、とかくお話にあげられました人々が、積極的に耳を傾けて善意に内容を理解するということでなしに、どうも一面的な意見の多いのを非常に残念に思っております。なお青年協議会の方面においては 一部にむやみに反対という空気もあるようでありますが、総体としては社会教育法改正絶対反対という空気でばかり動いているのではないように私ども承知をいたしております。
○永山委員 この法案が出ました当時から一部の教育学者が強い反対をされて、それが中心となり指導力となりまして、社会教育学会あたりに反対の空気が強くあった。さらに反対の関係者として、主婦連合会やその他の反対関係の婦人研究懇談会というようなものが作られまして、また日青協にも働きかけて、反対の動向の強いものがあったように聞いておりますが、その後の情勢またその反対の真意はどういうような状況になっておるわけでございますか。
○橋本国務大臣 政府委員からこまかく答弁をいたさせますが、私に対して意見を具申される向きにいたしましても、社会教育法改正の問題につきましては、賛成してぜひやってくれということも、非常に強く全国を通じて働きかけがございまするし、また反対だと言ってこられた方もおります。その後ずっと参議院の審議の過程を通じまして、院内においてもできるだけ誠意を尽して御理解を願うために努力をいたしましたし、また院外の方々にも努めてお目にかかるようにやって参りまして、今日では政府原案の善意でありますることについては、従来に比してかなり御理解を深める段階になって参ったように思います。私自身に対しまするいろいろな意見のそういう点につきましても、最近は初めのころよりもかなり御理解を深めておるように思うのでありまして、その後のいろいろな動きにつきましては政府委員から答弁いたさせます。
○福田政府委員 ただいまお述べになりましたような点でございますが、私の聞いておりますのは、この社会教育法の改正案が最初発表せられましてから、たしか昨年の十一月であったかと思いますが、福島で日本社会教育学会の総会があったと思います。その総会のときに、社会教育学会ではかねがね社会教育についていろいろ研究いたしておりますので、この法案についても十分研究しようというような意図で提案がなされたように聞いております。そこで、そういった研究をするために特別委員会というものを設けたというように聞いておりますが、その特別委員会の構成メンバーを私よく存じませんけれども、その構成メンバーの少数の方が早急に結論を出されまして、これを世間に発表された。これが新聞その他に出ました社会教育学会の社会教育法特別委員会の報告書なるものでございます。これは、その特別委員会の学会に対する報告書のように聞いておりますが、その内容は、この社会教育法に対する反対という態度で終始したようになっております。その社会教育法に対する社会教育学会の発表が世間に知れますと、青年団あるいは婦人団体の一部等に、それに関連してのいろいろな批判が起って参ったように聞いております。あるいはそういうことがきっかけとなりまして、青年団の中あるいは婦人団体の中でも、社会教育法に関するいろいろな研究会等が持たれたように伺っております。従ってある団体は社会教育法の改正について反対、あるいは賛成というように分れていったようになっております。しかしながら、反対の方々にもいろいろあって、私はお話を伺ったのでありますが、要するにこの法案が、教育の官僚支配だとか、あるいは補助金によって団体をひもつきにしようというような意図で改正されるものだというような趣旨から反対をされておるようであります。私どもそういう点について十分納得のいくように説明はいたしたのでございますが、しかしながら御理解は得られませんでした。日本青年団協議会におきましても、そういった点につきまして従来から文部省その他にも補助金を出してもらいたいというような要望はあったのでございますけれども、この改正法案につきましてはそういった学会の影響によりまして多少条件つきの反対をされておるように聞いております。また婦人団体等が中心になりました、社会教育の自主性を守る会とか、あるいはそれに関する懇談会とかいうようなものがいろいろ活動しておりまして、そして反対運動を継続しておるように聞いております。しかしながら現在におきまして私ども承知いたしております範囲では、地方におきましては、この婦人団体あるいは青年団体の大部分はこれに対しまして必ずしも反対でなく、むしろ賛成的な態度でおられるのではないかというふうに考えるのでございます。従って私どもの手元にいろいろ賛成、反対をいって参りました資料から判断いたしますと、賛成の団体は相当全国的な団体といたしましては約三十くらいございます。それから地方的な府県単位の団体等におきましては約八十以上も私どもの方に賛成の意思表示をいたしております。そのほか、反対の方におきましては、その後多少、団体の数はふえていると思いますが、私どものところに参りました限りにおきましては、二十くらいの団体の名前をつらねたものが参っておるわけであります。そういった状況で、これには賛否両論あるということを私どもよく承知いたしておりますが、地方におきましては、大部分の団体、社会教育関係者は、こぞってこれに賛成しておるような状況でございます。
○永山委員 この社会教育学会は、どういうような性格のものでございますかということと、特別委員会はどういう方で構成されたのであるか、あるいは、当時社会教育学会全体の空気ではなくして、一部の指導者の意見であるともいわれておったのでありますが、最近においては、その学会の動向はどういうようになっておるのでありますか。
○福田政府委員 この社会教育学会と申しますのは、いわば社会教育に関する研究団体でございます。しかしながら、研究団体と申しましても、一般のいわゆる学術団体とは多少趣きを異にしておるようでございます。一般の学術団体でありますと、大体学者のみで結成しておるのが通例でありますけれども、この社会教育学会は、大学の先生あるいは現場の社会教育関係の主事さんとか、公民館の関係者とか、そういう現場における社会教育関係者も入っております。あるいはまたその他社会教育に志を持つ者が入っておるというような状況でございまして、必ずしも学者のみの団体ではないというように承知しております。 この特別委員会の方も、構成メンバーは私詳しく存じませんけれども、承知しておりますのは、たとえばお茶の水大学の教授の吉田昇さんとか、あるいは横浜大学の助教授の田代元弥さん、そういう方々が入っておられたようであります。これは特別委員会でございますから、他にたくさんの会員がおるわけでありますが、他の会員の中には、この社会教育法の改正案につきまして相当賛成的な態度をとられる方方も相当おられるようであります。私も直接そういう話を聞いた方々もおりますから、そういう状況で、必ずしも学会全部が反対だということでもないようであります。ある教授は、特別委員会でそういう結論を出したのでありますけれども、学会としては、そういう態度をとるのはおかしいというようなことを申されておるようであります。それで、学会の全体が反対だということはないというように承知しております。
○加藤(精)委員 関連。ただいま宮原誠一教授を会長とする社会教育学会のことについて御質問があったのでありますが、私も常々この宮原誠一教授を会長としておる社会教育学会なるものの奇怪なる行動について種々観察もし、注目しているところでございます。これは純然たる学術団体の実態を備えてないと私たちは見ているのでございます。いな、むしろ誤まれる方向に国民を導く実態を有する一つの社会教育団体だ、こう思っておるのであります。それで、これが左の方の陣営、ことに日教組関係の正系、傍系のたくさんの団体や雑誌における宮原誠一氏、またその他の連中のPR活動、社会教育活動というものは、これは実に広範であり、深刻なものであります。みずから社会教育団体の実質を持っておって、そうして毎年政府より補助金をもらっておって、そうして社会教育団体には補助金をもらわしてはいかぬというような、全く社会を偽わった不正直なる反対運動を展開しているということは、まことに嘆かわしい次第だと思っておるのであります。それに関連いたしまして、先ごろ千葉県の青年団長の一人が公述人に立ちましたときに、千葉県が自分ら青年団の事業に協力をしない。協力費を出さないのだ。この協力費を出すというのは、社会党側の主張について言えば、一種の脱法行為として国または公共団体の資金をもらうということでございます。青年団がその青年団固有の目的のために青年学級をやりたかったのだ。それで地方公共団体に共済を申し出たのだ。その地方公共団体が共済費を出さないのがはなはだふらちだという演説を国会で堂々とやっておって、その青年団が国、地方公共団体から補助金をもらうのは憲法違反だ、こう言っているのです。これもまた青年に似合わず社会を偽わった反対運動をしているのでございます。これらのふまじめなる反対論というものは、これはもう全然無縁なものだと私は考えているのでございます。これらにつきまして私は非常な憤りを感じておるのでございまするが、そうした私設学術団体の助成等につきましては種々こうしたような種類のものがあると思うのであります。こうした面はむしろ自分の都合のよいことであれば適当にこれを利用して国から補助金をもらうし、都合の悪いときには反対する、でたらめもはなはだしいものでありまして、国民を欺瞞するもはなはだしいものでございます。しかもそうした教授等が往々にして大学教授たるの職責の十分な自覚なく、政治活動等に奔走しているということはまことに嘆かわしい次第でございまして、それらの点につきましては文部省当局といたしましても十分御調査に相なっていただきたいのでございます。これらの実例といたしまして、アジア問題調査会というような社会教育団体がございます。これらに対しても政府は相当な助成金を出しているようでございます。むしろ私設のこうした団体のうちでは最も大きな金額を補助しているようでございます。それで、こうしたものはごく左の人の充満している団体でございまして、大学の教授、学生等を通じて左の思想を相当PRしているところの団体でございます。これらにつきましては政府の方におかれましても十分御監督しておられるかどうか、これらの点につきまして十分御関心をいただきたいという希望のもとに、当局に対しまして調査をお願いするものでございまして、これらに対して御調査をして下さる御意思があるかどうか。これらの国民を欺瞞し、みずからは政府の補助を受けており、または政府の補助を望みながら、最も貧しき町村、たとえば人口五千、六千というような、そういうふうな町村で公民館もないような町村、そこで新しく青年団活動をしたい、青年団が村の家を作っていきたい、それから婦人会が自動耕転機の講習をしたり、あるいは副業の講習をやったりする、諸多の活動をなす場合におきまして、その団体の活動の基礎、結合の基礎であるところの財源を充足するために何らかの補助をいただきたい、こういうような場合にそれを否定するという、そういうふうなふまじめなる欺瞞行為をあえてしていることにつきまして、十分御調査をしていただけるかどうか。もし社会党が私の申しておることがまずいというのでございましたら、これに関連しまして十分御質問になったらいいじゃないか、こう考えておるのでございます。どうも不規則発言だけで、ちっとも正式の関連質問がないのでございますから、おそらく社会党はこの社会教育学会の実態、かの千葉県の青年の欺瞞行為、これらにつきまして御同感であるということを感ずるのでございまして、御同感でなければ何らかの関連質問があってしかるべきではないかと思うのであります。
○福田政府委員 ただいまの御質問の趣旨は、先般の参議院におきます公聴会で出た問題だと考えておりますが、その後私の方で調査した範囲では、社会教育学会に対しましては社会教育に関する研究費助成として、代表者外数名に対しまして二年継続で約二十四万円の研究助成費を出しております。しかしこれは、この社会教育学会が、性格はともかくといたしましても、学問研究という立場で研究費の助成を申請されたわけでありまして、その関係におきましては差しつかえないものと思います。 次の千葉県の問題でございますが、これはその後調べてみますと、千葉県の青年団はいろいろ事業をやります際に、非常に資金が窮屈で、県に対しまして共済費の形で事業援助をしてもらいたいというような申請を出されておったようであります。従って毎年相当な事業共済その他の形で実質的な補助金を千葉県の青年団に県としては出しておるようであります。全体としては年間二十万円程度だと思いますけれども、たとえば日青協の全国集会に千葉県の青年団が出て参ります際の派遣費等の補助もこれによって出されておるようであります。 それから三番目のアジア協会でございましたか、その点は私ども初めて伺うのでありまして、まだ十分承知いたしておりませんので、よく調査いたしたいと思います。
○加藤(精)委員 関連ですから、非常に短かい言葉でいたします。学術団体という名前をつけておけば、実際は目に余るPR活動、誤まれる社会教育活動をする団体であっても、これに政府の補助金を出してもいいなんということにつきましては、政府のお取扱いについて十分将来御研究を願いたいということを、希望として申し上げておきます。 なお千葉県の青年団の代表の例は、これは天下に証拠があります。自分たちは共済をしてくれ、共済費を出してくれといって、公けの資金を、社会党の言葉で言えば脱法行為でもらっておきながら、国や地方団体は補助をしてはいかぬというような、天下を欺瞞した卑劣なる反対行動はこれはどこまでも弁解の余地がないことはわかったのです。証拠があるからわかった。しかも公聴会に出ました青年のお話によりますと、これは何も派遣費を申請したのじゃないのだ、青年団独自の固有事務として青年学級的なものをやりたいのだ、それに金を出さないのがけしからぬのだ、青年学級と申しますと、これはむしろ上と下との教育者、被教育者の間に一つの線があって、そして相当継続的に教育事業をやる組織なんでございまして、研究でも何でもないのです。もはや動かすべからざる証拠があるわけでございます。この点につきまして、もし社会党側に御回意見があったら、関連質問で釈明していただきたいと思うのであります。
○永山委員 一部の教育学者の方あるいは第八次日教組の研修大会でも、改正法の反対をやるべきであるというように強く指導されておるのでありますし、なおかつ主婦連合会にも働きかけ、日青協にも働きかけというように、しきりに反対の盛り上りに強く推進をされておるように聞いておったのでございますが、現在では参議院でああいうような与野党一致の修正ができましたので、そういう強い動きはおやりになっていないのでございますか。なおそういうような動きが引き続いて行われておるようにお考えになっておるのでありますか、その点お聞きしたいと思います。
○福田政府委員 詳しいことはわかりませんけれども、新聞等によりますと、多少まだ反対的な活動があるように聞いております。私どものところに、具体的にさらに反対だといってその後来た団体等はございませんけれども、新聞等によりますと、そういう傾向が見られるようであります。
○永山委員 主婦連合会並びに日青協が反対であるかのごとき宣伝が行われておったのでございますが、それはごく一部の指導者が、それらの反対の学者の人々の指導によって反対しておるのであって、それらの会全体はむしろ厳正中立といいますか、好意的立場で本法案に賛意を持っておる動向にあるというようにも聞いておるのでございますが、これらの動きはどういうようにお考えになっておりますが。
○福田政府委員 今御質問の点は、日青協、それから主婦連のことだと存じますが、主婦連は最初会長の山高会長が反対の態度をおとりになりましたけれども、その後理事会等におきまして主婦連として反対するのはおかしいというような建前で、主婦連としての会として反対するというようなことは避けたようであります。私ども聞いておりますのは、地域婦人団体の方におきましては、地方の単位団体はかなり賛成の団体が多うございまして、社会教育法の改正を非常に要望しておるというのが現状のようであります。特に西日本の主婦連の団体は、社会教育法の改正をすみやかに実現してもらいたいというような趣旨から、本年の一月十八日に西日本婦人団体連絡協議会を松山市でございましたかで開きまして、そういう要望を決議いたしております。従って特に西日本の地域婦人団体は非常に積極的に賛成という立場を出しております。また西日本でなくても、他の地域の婦人団体の中にも、いろいろ賛成の声をあげておる団体もございます。従って主婦連全体としては反対というような態度はとっていないと私は聞いております。また日本青年団協議会の中におきましても、これは先国会で参議院文教委員会に出て参りました、日本青年団協議会の副会長の真野氏が参考人としていろいろ発言をされましたのでありますが、これにつきまして、青年団協議会の中の態度を見ますと、これはいわば私どものとり方でありますが、青年団は補助金等につきましては必ずしも反対していない、公平な分配をしてもらいたいというような、いわば一種の条件付の態度でおるのではないかと思います。従って青年団協議会におきましては、そういった理事会の態度を全国の青年団単位の団体に流しまして、そしてそれぞれ単位の団体に対するいろいろ指導なり啓発をやっておったようでありますが、私どもの承知いたしております範囲では、この社会教育法に反対的な態度をとっておるという青年団体は、割合に少いのではないかというように考えております。まあはっきりした態度は出しておりませんけれども、必ずしも絶対反対という態度ではないというように考えております。
○加藤(精)委員 関連。諸種の団体について、社会教育法を待望しているか、それともこれの成立を望んでおるかという点でございますが、その点につきまして最も私関心を持っておるのは、われらの日本社会党の態度でございます。われら日本社会党におきましては……(「いつ入党したのだ」と呼ぶ者あり)これは一つの団体でございますが、われらの社会党は、非常に教育に関心を持っておるということを言われております。(「質問か」と呼ぶ者あり)質問です。(「だれに質問する」と呼ぶ者あり)政府当局に質問する。委員長、不規則発言を取り締っていただきたいと思います。
○臼井委員長 お静かに願います。
○加藤(精)委員 われらの日本社会党は社会教育法改正案の趣旨をまことによく理解して下さいまして、若干の修正内容を伴いました案をもって、緑風会とわれらの日本社会党それから自由民主党三派でもって快く満場一致この調整案をもって可決をされまして、衆議院に送付になったのでございます。そういう点からいいまして、われらの日本社会党は一日も早くこの社会教育法の一部改正案の成立を待ち望んでおると私は考えるのでございます。これはもう一人も残さず委員全体の満場一致の可決でございます。そういうことでございますから、私は政府御当局にお尋ねしたいのでございますが、われわれは国会議員でございますから、国会の中の有力政党が政策審議会を通じ、参議院、衆議院相連絡しまして、けっこうなる調整案を作りまして、三派が満場一致賛成したということはわれらの日本社会党も全面的にその案に賛成したわけでございます。これをぜひ成立させたいといって男がかぶりを縦に振った案件でございます。こういう国会の意思表示の重大なる決意を示されたのでございます。しかるにかかわらず、うわさによりますと、新聞紙等の伝えるところによりますと、その後総評の事務局長とか、あるいは日教組の某幹部とか、そういう方たちが社会党を訪れて、そうして諸君と自分らとは非常に密接な関係がある。それで参議院の調整による修正ははなはだおもしろくないという意味の詰問的な抗議がございまして、それに対して遺憾ながらわれらの社会党は相当よろめいて、そうして再修正の議があるいは起るかもしれぬというようなことを新聞に出しているのでございます。われらはこれについては非常に遺憾の意を持っている者でございまして、それでございますと、世間の人がいうところの、社会党という政党は総評や日教組の指令のままに動くひもつき団体で、あごでも使える団体だということを実証することになるのでございまして、まさか再修正というような恥かしいことはもはや国民の前にできないと思うのでございます、そういう意味において、私はうわさを信じないのでございますが、これについて私たちの方にはまだ正式に、あの参議院調整の原案で成立させたいという御希望がわれらの日本社会党から申し出てないのでございますが、政府の方に対しましてそういう意思表示、すなわち参議院で三派満場一致賛成の案を早く成立させようじゃないかというような御連絡がありましたかどうかということについて、御質問を申し上げたいのです。
○橋本国務大臣 ただいまお話のございましたような御連絡はまだございません。ただ私真剣にお願いいたしたいと思っておりますのは、社会教育法の改正案を提案いたしましたのは、ほんとうに社会教育の振興をはかるために組織と人と予算の強化をはかりたいというのが念願でございます。私は国会の御審議の過程に現われまする御意見につきましては、十分尊重いたしまして耳を傾けるつもりでございますが、どうか政府原案になるべく近い線で早く成立させていただくことを心から念願している次第でございます。
○永山委員 一部の学者がこの社会教育法案にも反対をしているといわれているのでありますが、それらの進歩的と称せられる学者の指導者は、文部当局から見れば、やはり偏向思想であるというような考え方をお持ちになっているかどうかという点が第一点であります。従ってそういう学者がどこに中心におられるかといえば、学芸大学並びに大学の教育学部、すなわち将来教職員として立つ者を指導するところに比較的多くおられる。従って社会教育主事の講習会はそういう学芸大学並びに大学の教育学部に偏重するということを避けて、文部省並びに都道府県の教育委員会でもやりさらに学芸大学並びに教育学部以外の大学でもこれはやれるというように、講習をする範囲を非常に広げて、そして偏向的な教育主事を指導しないようにというような考え方を持った原案ではないかということが、原案について一部論議をされておるのではないかと思うのであります。従って参議院の修正は、文部省がみずから講習会をやる、あるいは都道府県教育委員会がやるというような点を修正して——文部省が最初意図された原案は、偏向社会教育を是正するという意図が内在しておるかもしれない。従ってそういうような内在しておる関係で文部省みずから講習会をやる、あるいは都道府県教育委員会にやらせるというのを削除する方が適正だろうということで削除を受けたのではないかというようにいわれておるのでございますが、それらの点に関する原案並びにこれを削除された意図並びにそれによって文部省はどういうように講習会を持っていく考えであるかを承わりたいのであります。
○福田政府委員 ただいま前段でお述べになりましたような趣旨でもし考えておられる方があるとするならば、私どもは非常に残念だと考えるのであります。この社会教育法第九条の五におきまして、社会教育主事の講習の規定がございますが、これは現在の規定では「教育に関する学科又は学部を有する大学が文部大臣の委嘱を受けて行う。」こういう規定になっております。従って、文部大臣がこの主事の養成講習につきましては大学に委嘱して実施をする、こういう建前を従来ずっととってきているわけであります。ところが御承知のように、これに基きます主事講習の内容は、法令上最低単位数が十五単位、その科目もはっきり省令でもってきめられております。特に最近の主事の資格として、あるいは教養として、いろいろ勉強してもらわなければならない事柄は最近非常にふえてきております。たとえば一例をあげますと、最近の職業教育、技術教育というものが非常に大事になって参りました。あるいはまた、テレビ、放送等のマスコミの問題が非常に重要視されてくるということになりますと、勢いそういった科目あるいは内容を拡充しなければならないというような問題があるのであります。従って、主事の講習の内容につきましては、相当充実したものをやらなければならないというような要請がございます。あるいはまた、たとえば教育の行政、財政等の問題につきましても、最近の社会教育関係ではかなり複雑になって参っております。そういった点からいろいろな要請を考えますと、従来のように、教育に関する教育学部あるいは学芸学部等で実施いたしますだけでは十分でない、こういうような点から、そういう教育に関する学部、学科だけでなく、他のそういうものを持たない大学におきましてもこの講習ができますように、あるいはまた、その他の教育界におきましても適当なところがあればこれに委嘱して実施する、こういうように範囲を広げまして、また文部省も必要があれば講習の一部を担当して、あるいは都道府県教育委員会もそれぞれの立場から講習の内容に協力いたしまして、そうしてそれぞれの機関が協力して、よりよい社会教育主事の講習を実施していきたい、こういうのが私どもの原案でございます。従って、この原案は、私どもが従来の社会教育主事の講習をやって参りました経験にかんがみまして、これを広げた方がよろしいというような考え方で改正をいたしたのであります。従来の各大学に委嘱しました講習の内容につきましても、やはり各機関が協力できるような態勢でやって参ったのでありますが、しかしながら法令上制約がありますので、改正案のようにいたしたのであります。ところがただいまお尋ねのように、参議院におきまして、この点について御修正を受けたのであります。それはこの講習については、文部大臣がみずから講習を実施するとか、あるいは都道府県の教育委員会が講習を実施する、こういうような点については社会教育主事の性質と申しますか、職務が非常に専門的な職務になっておりますので、そういった教育上の専門職を養成する場合におきましては、やはり文部大臣、都道府県教育委員会というものが入らぬ方がいいんじゃないかというようなお考えのように承わっております。この修正案の提案の理由を松永委員が御説明になりました際にも、そういった専門的職務につきましては、行政系統の機関が入らない方がよろしい、こういうような御意見のように伺ったのであります。従って私どもといたしましては、そういう御修正を受けたのでありますから、その通りに実施いたしたいわけであります。しかしながら従来の教育学部を有する大学だけでなく、一般の他の大学におきましても、これができるように広がりましたので、その他の大学等のあらゆる力の御協力をお願いいたしまして、あるいはまた教育研究所等の研究機関におきましても、できる限りの協力をいただきまして、文部大臣がそれらの大学の機関に委嘱をして、よりよい社会教育主事を養成していきたい、こういうように考えておるわけであります。決して先ほどお述べになりましたような趣旨で、この改正を企てたのではございません。その点は誤解のないようにお願い申し上げたい。
○永山委員 われわれから見ますと、教育講習を委嘱する者は文部大臣でございますから、その委嘱する文部大臣が、みずから講習しても、教育委員会がやっても、何ら差しつかえないように考えるのでございますが、修正に対してはただいまのお話を了承するものでございます。さらに大学を広げたという点と同時に、その他の教育機関で講習ができるようになっておるのでありますが、「その他の教育機関」というのは、どういうものがあるわけでございますか。
○福田政府委員 その「その他の教育機関」とありますが、これは解釈上はかなり広く、たとえば公民館、図書館が入るような解釈になろうかと思いますが、私どもといたしましては、さしあたり考えておりますのは、中央、地方の教育研究所等の機関がこれに該当する教育機関だ、こういうように考えております。
○永山委員 解釈としては図書館も、博物館も入るが、主として考えられることは、国立の教育研究所や、都道府県にある教育研究所というようなものであるというように聞いたのでありますが、都道府県には教育研究所があるわけでございますか。
○福田政府委員 大体各県には、県立の教育研究所を持っておられるようであります。しかしながらこの教育研究所は、十分調べて見ませんとわかりませんが、必ずしも内容が充実していないところも相当多いように聞いておりますので、こういった社会教育主事の講習等をお願いするような場合に、そのまま研究所が当られるということはあるいは無理があるのではないかというように考えます。従って地方の都道府県立の教育研究所を考えましても、これはやはり内容の相当しっかり充実したところでないと、さしあたりお願いはできないのではないかというように考えております。
○加藤(精)委員 関連して。私はこの教員養成を主とする学科または学部を有する大学に限って、文部大臣が委嘱するということについての社会教育局長の御答弁を非常に味わい深く承わっておったのでございますが、こうしたマスコミの時代にも入り、また科学技術をうんと伸長しなければならぬ時代にも入り、また同時に産業教育を非常に重視しなければならぬ時代に入っておるのでございますが、そういう時代に入っておりますがゆえに、それからまた一方、社会教育というものの扱います範囲が非常に広範になって参りました今の時代に即しまして、従来のごとく大学教授だけがこうした養成に適するということを考えるのは少し無理があるのじゃないか。たとえばボーイ・スカウトなんかの指導なんかは、世界各国ともヴォランティアとエグザクティブ、すなわち奉仕者とか民間専従者というような人たちが中心になって勃興したものと聞いております。大学教授が指導しても指導できないような非常な年令の低い、そして自発心が旺盛であって、模倣性が強いというような特殊な立場にある対象に対しまして、近くに住む、そしてその少年の生活の実態を知っておる人たちが、自発的にボランティアとしていろいろな奉仕をするということは、これが社会の生命力をほんとうに高くし、栄えていく一つの大きな原動力だと思うのであります。それから同じ技術を教えますにつきましても、理科教室における科学技術を教えるというような調子でなしに、実態に即した手近な材料、手近な現象に着目しまして指導していくというふうな、そういう方面の専門家、実際家、エグザクティブというようなものが、非常に必要になってくるのだろうと思うのでございます。そうした分野につきまして、わが国の社会教育主事の教育、養成というようなものが地についていないおそれがあって、しかるがゆえに農林省所管の生活改善指導員とか、それから農事改良指導員とか、これを社会教育の中の産業教育で教え得る範囲の事項が、他の分野の指導員によって占められることになってきたような気がするのでございます。そうしたような現況にかんがみまして、この社会教育主事の講習には、全部の社会教育主事、主事補、そういうふうな特殊な程度の高い専門教育に向って講習するという必要はないと思いますけれども、一部の社会教育の専従者に対しましては、ヴォランティア、エグザクティブという養成の方法とか、それから、ヴォランティア、エグザクティブの働き方をみずから実習するとか、そういう面の深い教養を身につけさせるために、特殊の方法や特殊の学科が必要じゃないか、特殊の実習、教育等が必要じゃないか、そういうことを痛感するものでございますが、そういう面につきまして政府委員の御答弁をお願いしたい。
○福田政府委員 ただいまの御質問の御趣旨は私ども非常に同感に考えておるところでございます。現在の社会教育主事の資格規定の中の第九条の四にも書いておりますように、必ずしも大学で六十二単位を修得しただけでよろしいというようにはなっていない。大学に二年在学して六十二単位をとりましても「且つ三年以上社会教育主事補の職又は官公署若しくは社会教育関係団体における文部大臣の指定する社会教育に関係のある職にあった者」、プラス実際の経験ということを非常に重視しております。そのほかまた教職員の免許状を持っております者におきましても、「五年以上文部大臣の指定する教育に関する職にあった者」で、しかも文部大臣により定められた講習を終了したもの、こういうように一定の資格要件の中に、大学卒業という資格だけでなくて、実際の経験、実務というものを非常に重視して、この社会教育法の中で規定いたしておるわけであります。従いまして、たとえば学校の場合などと違って社会教育の場合におきましては、やはりその青少年等の指導をいたします社会教育主事、あるいは主事補のような人たちには、何と申しましても相当の実際の経験、実務ということが非常に重要視されるものと私どもは考えております。現実にまた主事の中でりっぱな方は、やはりそういった実際の経験でもっていろいろ指導されておるという方がいい成績を上げているように聞いております。また社会教育主事の講習の規定の中におきましても、必ずしも十分ではありませんが、大学等で講義を聞いてわかるような、たとえば社会教育学とかあるいは心理学とか、そういったいわゆる大学の講義でやれるものも入っておりますけれども、そのほかに社会教育演習とか、そういう実際のある程度の経験等を加味したものをかなり重要視しております。従って、今後これで十分とは申し上げられませんけれども、今仰せになりましたような点は、青少年指導の建前から申しますと、やはりその指導者を作る場合には相当重要視されていい問題だと考えておりますので、私ども将来の社会教育主事の養成講習等におきましては、できる限りそういった面も取り入れまして、りっぱな主事の養成をしていきたいというように考えております。
○臼井委員長 永山忠則君の質疑は次の機会にお譲りいただきまして、次に堀昌雄君。
○堀委員 御提案になりました学校安全会法案について少し伺いたいのでありますが、きょうは大臣が二時ごろまでしかおいでにならぬということでありますので、あと約一時間しかございませんので、一応ただいまからやらしていただきますけれども、残りました分については次会にやらせていただくということを御了承いただきたいと思います。 最初に伺いたいのでございますけれども、この学校安全という問題についての責任者は、一体だれであるかということを大臣にお伺いしたいと思います。
○橋本国務大臣 学校安全という一般の問題についての責任者は学校の管理者であります。
○堀委員 では学校の管理者というのは具体的にだれを指すのでしょうか。まず義務教育諸学校についてお答え願いたい。
○清水政府委員 学校安全という言葉は非常に新しい言葉でございます。今までは学校保健の場合に学校安全というものをやっておったわけでございますけれども、学校保健と学校安全とはいわば車の両輪の関係を持っておるのでございまして、設置者、ひいては学校当局が学校安全——私どもは学校安全の中には安全教育と安全管理を含めているわけでございます。従いまして学校について言いますれば、学校長を中心として学校の安全教育と安全管理を行なっていくわけでございます。
○堀委員 何がなんだかさっぱりわからないのですがね。最初は学校の管理者だと大臣はお答えになっておるのですが、あなたの今の答弁だと、学校へいくと校長とかその他がいたり、あるいは設置者になったりで、責任はどこか一人が負うのでなかったら、なんとなくみんなが負うというのでは法律としては理解できないのです。大臣に一つもう一回お答え願いたい。法律として見た場合における学校安全の責任者は一体だれか、これを具体的に一つお答え願いたい。これはこの法律の基本問題です。
○橋本国務大臣 学校安全の具体的な内容についての責任というと、これは一般的な概念としては、具体的にいろいろな問題があると思いますが、ごく包括的に申しますれば、学校教育については教育委員会が総体的な責任を負っているわけでありますから、この安全の保持、また安全教育ということについての総体的な責任を教育委員会が持ちながら、実際には児童をあずかっている学校長以下が具体的な学校安全の責任を負っておるわけでございます。
○堀委員 今のお話ですと、総括的には地方教育委員会、具体的には学校長ということになるようでありますが、もしそこで法律的な事故が起きて裁判になったという場合には、一体どちらが当事者になりますか。たとえば学校安全の問題について、これから述べられるようないろいろな事故が起きた、そうするとその事故が起きたときにおける裁判上の相手方は一体だれになるのか、これを一つはっきりお聞かせいただきたいと思います。
○清水政府委員 そういう裁判上の問題になりました際には設置者であります。
○堀委員 設置者ということは教育委員会自体ですか、地方自治体の首長ですか、そこのところをはっきりしていただきたい。
○清水政府委員 公立学校につきましては市町村団体であると思います。
○堀委員 そういたしますと、責任の最終点は市町村団体ということになりますが、具体的には団体を相手にするということですか、首長その他を相手にするということですか。
○清水政府委員 国家賠償法などを見ますと、その場合設置者であります。
○堀委員 私は、今設置者と言いましたから、それは市町村長でいいのかと聞いておるのです。設置者ということはあなたは前に言っておるのです。それで市町村長でいいのかと聞いたのです。これは国家賠償法ではどうだということを伺っておるわけではないのです。具体的に、もし学校安全のことで、設置者あるいは管理者側の不注意に基いて、何らかの事故が起きた場合は、その事故が起きた人たちの側としては当然損害賠償を要求する権利があるのです。その権利の相手方になる者がはっきりしておるかおらないかということは、この法律がこれから審議できるかどうかということの私はスタートになると思うのです。そこで、相手方は国家賠償法によったらどうだという答弁では私は了承できない。ともかく、本日以降学校安全の問題について起きた事故によるところの損害賠償の相手方というものはだれであるか、これをここではっきり確認をしていただくということにしなければ、この法律の審議をする必要はない。
○清水政府委員 損害賠償は申し上げるまでもなく国家賠償法、民法というものが代表的な法律の根拠でございますが、それが損害賠償の相手方たる場合は市町村……。
○堀委員 長ですか、市町村自治体ですか。
○清水政府委員 市町村、公共団体それ自体であります。
○堀委員 ちょっと、私は今の答弁は法律上疑義がありますので、これはその関係方面の御列席を今いただきたいのですがね。この問題について答弁ができる人ですね。法務省にあるのですか、法制局なのか、ちょっと私にわかりませんが……。
○橋本国務大臣 法務省の訟務局長でしょう。
○堀委員 それをちょっと呼んでいただきたいのです。
○臼井委員長 ちょっと御参考までに申し上げますが、法務省刑事局の宮崎昇検事並びに鈴木義男検事がお見えになっております。
○堀委員 いや、それはあとの罰則のところの問題で伺うつもりでお越しをいただいておるわけですがね。今の検事の皆さん方で誤まりない見解をお答えいただけますか。それならば皆さんのあれでよろしいし、もし皆さん方の責任においてお答えできにくければ、責任のある答弁のできる方を私は呼びたいと思いますがいかがでございましょうか。
○宮崎説明員 ただいまの業務は法務省内の訟務局の方が取り扱っております。私たちは立場上責任ある回答はできません。
○堀委員 訟務局長の出席をお願いいたします。ではそこまでで今の問題は関係者が御出席になるまでちょっと保留をいたしまして、次の問題に入ります。 この法律を拝見いたしておりますと、掛金をかけて給付を受け取るという仕組みになっておりますけれども、この学校安全会法という法律は、そうすると一種の保険行為とみなし得るかどうかという点を大臣にお答えを願いたい。
○橋本国務大臣 これはまあ純然たる社会保険というわけではありませんけれども、保険に似たような仕組みでございます。
○堀委員 保険に似たような仕組みということは、私は法律上の答弁としてはまことに遺憾だと思うのです。ということは、やはり私は厳密にここで社会保険だとは申しておりませんが、父兄のみなが掛金を集めてそれを一カ所にプールをして、そうして事故が起きたときにその掛金をかけておる人たちに共済給付金を支給する、あるいはいろいろな廃疾、死亡見舞金を与えるということは、私は法律の仕組みとしてはやはり一種の保険だというふうに考えるわけなんですが、それは保険のようなものだというようなことでは今後論議を進めるわけにはいきませんので、保険という考え方でこれは仕組まれておると私は思っておりますが、そのように理解していいかどうかという点をはっきりお答えを願いたい。
○橋本国務大臣 私が申し上げましたのはこういう意味であります。法律的に保険だと言えば保険業法だとか社会保険だとかの適用の問題が起るわけであります。これはあくまでも日本学校安全会法というこの法律に規定した仕組みでございまして、従いまして保険業法とか社会保険の法律の適用を受けるわけではございませんけれども、この日本学校安全会法は保険的な仕組みとしてこの法律を仕組んだという、こういう趣旨であります。
○堀委員 そういうことを伺えば、やはり考え方は保険だということを大臣もお認めになったと思いますので、そこで保険というものの考え方の上に立ちますと、大体掛金を同一の額をかけておる者は給付が同一でなければならない。要するに給付平等の原則といいますか、そういう考え方が私はなければならぬ、こういうふうに思うのですが、その点については大臣いかがでございましょうか。
○橋本国務大臣 掛金をかけておりまして、保険事故の種類に応じて、やはり総体的な掛金でまかない得るような仕組みで給付をするというわけでありまして、給付の内容自身は程度等によっていろいろに変るのはやむを得ぬと思います。
○堀委員 程度が異なれば異なるのは当然でございますが、程度が同一であるとみなした場合には給付は同一となると考えますか。掛金が同一である人たちの集めたものについて、事故が起きてそれに給付するには同一程度のものであれば同一であるというのが私は保険というものの考え方の建前であると思いますが、その点はいかがでございましょうか。
○橋本国務大臣 その通り考えております。
○堀委員 そういたしますと、今度は逆に裏側から申しまして、要するに給付に何らかの事情で差別がつくという場合には、今度はその給付に差別をつけておるという実情の関連において掛金に差別がつくということに、さっきの論理からいえば、裏返っていくとそういうことになるわけであります。掛金同一であれば給付は同一、もし給付に差額が行われるならば掛金で差額が行われるようになるべきである、こういうふうになるわけでありますが、その点はいかがでございましょうか。
○橋本国務大臣 そういうふうに一般的には考えなければならぬと思っております。
○堀委員 私が今その点を伺いましたのは、実はこの法律を拝見いたしますと、かんじんのところはほとんど政令に委任するということになって、白紙任状でともかく法律を作れという大体仕組みになっておりますので、私はこの法律を審議するについては、ある程度御当局の側の政令の考え方をここへ述べていただかないと、これだけではほとんどこの法律は審議できないような仕組みになっておるわけです。そこで今の関連で一つ政令に委任されておる中で、皆さん方のお考え方を一つ聞いておきたいことは、一体この掛金というものはどういう形で、大体どういう額を払って全部集めるのか、父兄が一体幾らかけて、そうして地方公共団体が、設置者が大体幾ら持って、それを全国的にプールするのか、これは政令にみな委任されておりますが、その具体的な考え方をちょっと局長から伺いたい。
○清水政府委員 今御指摘の、この法律によると非常に政令が多いとおっしゃいましたが、その点は相当多いことは認めるのでございます。しかしこれは御承知の通りこの安全会が行いまする災害共済給付は、これは任意加入の建前をとっておりまして、契約によって行われることになっておるわけでございます。契約を行います際は、定款に基きまして契約書に付されまする約款の記載事項を条件として結ばれる性質のものでございまするからして、法律に一々その内容を規定する必要はないのじゃないだろうか。しかしながらこれは教育的配慮のもとに公共的な性質を持った日本学校安全会を設立して給付させるのであるから、この給付の基準等については政令で縛って、そうしてその範囲内で定款でやるというふうにいたしたような次第でございます。それでただいま御指摘の、それならば掛金の割合はどうなるかというお話でございますが、掛金は設置者がどの設置者も同じ掛金を支払うわけでございます。もっと具体的に申しますと、私ども三年間の調査によりますと、義務教育諸学校——小学校を例にとりますと、平年度一人につきまして大体十四円くらいはかけていただかなければならぬと思っておるわけでございます。本年は十月に発足いたして事業を開始するのはおくれますので、三十四年度は一人について一年間に四円ということになるわけであります。それで設置者はたとえば平年度に例をとりますと、保護者の同意を得まして安全会と契約をして、そうして設置者もその掛金を十四円払わなければならぬようにこの法律に書いてあるわけでございます。ところがその掛金はやはり設置者も持たなければいかぬ、しかし保護者も持たなければならぬ、それがこの第二十条の三項に「前項の学校の設置者は、当該奨約に係る児童又は生徒の保護者から、第一項の共済掛金の額のうち政令で定める範囲内で当該学校の設置者の定める額を徴収する。」政令で定める範囲内でございますが、これはどういうふうに定めるかという問題が残るわけでございますけれども、政令では十四円一年間掛金をしなければならないが、たとえば三割から七割、その範囲内において、あるいは二割から八割という考え方もありますが、ただいま私どもは三割から七割の範囲内において、三割から七割となりますと、十四円にいたしますと三割は四円二十銭くらいになりましょうが、七割といたしますと九円八十銭ということになりますが、今銭という金がございませんので結局最低が五円から最高九円の範囲内でもって、たとえば十四円ならばそのうちの七円は保護者から出してもらう、こういうふうに考えておる次第でございます。
○堀委員 そうするとただいま大臣がお答えになったこととさっそく問題が違ってくるわけです。要するにこれが社会保険的なものとして仕組まれておるならば、父兄が支払う金額は各地方自治団体で全部まちまちになる。あなたの方の政令が五割ということをきめるのならば私はまず第一点としては理解できるが、三割から七割ということで五円かけておる人もある、七円かけておる人もある、十円かけておる人もある、そういう状態で集めた金を今度は事故が起きて受け取るときに、父兄は同一の災害については同じ金額を受け取るでしょう。そうすると掛金をたくさんかけておる者と少くかけておる者は同一の給付を受けておるということになれば、一体掛金をかけておる人、すなわち被保険者の権利というものはこの考え方の上では完全に矛盾をする。ただいま大臣がお答えになったことは、すなわち掛金同一であれば給付同一であるという原則、そういう政令が今承わって私は初めは五割なんだろうと考えておった。少くとも五割ときめるなり七割ときめるなり、公平にきめなければ、この問題はきわめて不公平な問題があとに起る、こういう事実があるのですが、それについては検討されたことがあるのですか。
○清水政府委員 御指摘の点はごもっともな点でございます。しかし私どもといたしましては、共済掛金を支払わなければならない責任者は設置者になっておるわけでございます。また設置者はどの設置者も十四円なら十四円を集めまして作りまして、それを安全会にかけるわけでございます。その十四円のうちで設置者がどのくらい持つか、それから父母がどのくらい持つかという割合を政令で掲げたのでございますが、その場合の筋を通せば、かりに設置者がそのうちの五割持つ、あるいは父母があとの五割持つという考え方も当然出てくるだろうと思いますけれども、掛金は設置者が払わなければならぬ責任がありますので、あとは分担の問題であります。しかしながらその点は私は今七割三割と申しましたけれども、なるべく全国平均するように法律ができましたあとは行政指導でもって各個の意見を聞いて考慮して参りたいと思っておる次第でございます。 どうしてこうなったかと申しますと、これは御承知の通りただいま全国にこの法律の出るまでの間暫定的に約二十の府県に安全会がございます。一県は違いますが、大部分が父兄、PTAの寄付金によってまかなわれておる。これはどういうものであろうか。災害補償とかいろいろ考え方がありますが、父兄のそれは非常にまちまちでございます。それでいろいろな意見がございまして、今後はどうするかという問題も残りますけれども、学校安全あるいはこういう学校災害につきましては、父兄も相当関心を持っていただき、御協力を賜わる意味合いにおいて何がしか父兄にも持っていただこう、こういう考え方から出たわけでございまして、支払い義務者である共済掛金の額はどこの設置者も同じでございます。
○堀委員 私の質問にお答えになっておらぬわけでありますが、要するに皆さんに考えていただきたいことは、権利と義務とそれから責任というような問題がはっきりされてこなければならぬ、掛金の額が小さいからいいとか悪いとかの問題じゃなくて、筋道をはっきりしておかなければいけないというのが原則です。そうすると今おっしゃった財団法人学校安全会の場合についても、兵庫県ではやはり寄付金になっておる、ところが尼ケ崎市はこれを全額尼崎市の教育委員会が負担して、父兄は一文も払っておらないという実情があるわけです。そこで、私は建前からすれば、さっきお話しになったように、事故の損害賠償の最終点がまだきまりませんけれども、設置者であるということならば、当然設置者が全部持つべきである、父兄に持たせるのでなくて、設置者が持つべきであるというのが私はロジックとして当然だろうと思うのです。しかしいろいろな事情があって、多少父兄負担を願わなければならぬということであれば、その父兄負担は三割でよろしい、しかし地方自治体として持つところは全額持っていい、ただやむを得ざるところは二割持つとか三割持つとかいう考え方であるならば理解できるのですが、どうも私はさっきの政令のお話を聞いておりますと、現在ある安全会の問題の方に比重がいって、現在ある財団法人学校安全会の上にこれを立てるのでなく、これは新しい法律がここにできるのだと私は考えております。そうなれば、あなた方の基本的な考え方というものがはっきりきまっておるならば、その線で法律を書くべきだ、全額が多少多いとか少いとかいう問題じゃなくて、これは物事の筋道は皆さん方の心構えがはっきりしておらぬということが散見されたので、最初に設置者の問題から入るわけなんで、私はただいまのようなことであれば、保険の仕組みという考え方からいけば、まことにどうも不公平である、たくさんかけておる父兄ももらうときは同じだ、少くかけておる父兄ももらうときは同じだ、これはその点で第一の不公平があると私は考える。 第二点はこれを調べておりますと、要するに社会保険のある地域についてはその医療費の半額を出すのだということがここに書いてある、社会保険で先に払ってもらって残りだけを学校安全会は共済給付金として渡す、そうすると現在はまだ皆保険が全国に進んでおりませんから、保険のある地域とない地域とある、当然ここに倍もらうところと半額のところと、共済給付の中に二通りのものが必ずできるようにこの法律は書いてある。片一方は全額、片一方は半額だ、そうなると皆保険地域でなくても健康保険の適用者は同じ金をかけておるけれども、もらうときは半額、そうして普通の保険対象者でない方は、同じ額をかけておってもらうときは倍になる。さっき私はちょっと大臣に伺っておりますように、給付の方に同一行為についての差別がある、それならば掛金を同一をかけておるということは、大臣もさっきお答えになったように、掛金の分も父兄負担が半額にならないと筋道が通らないと私は思うのですが、そういう問題についてお考えになったことがありますか。
○清水政府委員 今の堀先生の御質問は二点ございましたが、最初に掛金の問題です。これは設置者が全額負担するということになっておりまして、負担する内容は、設置者として予算的にも組まれると思っておるのでございまして、掛金としては、設置者と保護者と同一でございます。ただ、内部的な問題がここに書いてありますけれども、実際問題といたしましては、私どもは全国平均するように行政指導して参りたいと思っておるわけでございます。 それから二番目の社会保険との関係がどうなるか、ある人は半分もらって、入ってない人は全部もらう、もしそうなると不公平になりますので、この点は立案いたします際に厚生省とも連絡いたし——御承知のごとく、昭和三十六年から国民皆保険になるわけでございます。かりに、受給の差別がいい悪いは別にいたしまして、入ってないからといって全部出すという考え方もないわけでもないのでございますけれども、もしそういたしまして、皆保険の方をチェックするようになっても困る。おそらく昭和三十六年までには皆保険になりますから、私どもといたしましては、医療費の支給については、健康保険法に基く診療報酬の額の二分の一を建前といたしておるわけでございます。それはどこで書くかと申しますと、十九条の後段の方の「学校の設置者が児童又は生徒の保護者の同意を得て当該児童又は生徒について安全会との間に締結する契約により、政令で定める基準に従い定款で定めるところにより行うものとする。」この政令の中にいろいろ書きたいと思っておるのでございます。たとえば、例を申し上げますと、医療費の支給、これは健康保険法に基く診療報酬の額の二分の一出したい。それから廃疾見舞金、死亡見舞金の金額も書きたい。それから日本学校安全会法以外の法令による社会保険その他の療養給付、あるいは災害補償を受けるときには、その補償の限度において災害給付は行わないというようなこともこの政令でうたいたいと思っておる次第でございます。先ほど御質問の後段の点につきましては、医療費の支給は健保に基く診療報酬の二分の一、従いまして、全国同一ということに考えておる次第でございます。
○堀委員 その二分の一ということは、公平の原則からけっこうだと思いますが、あなた方は政令で三割、七割の範囲で書く、それを行政指導では同一にするということは、どういうことになるのですか、また、これから政令をあなた方が作るわけですが、そのときに全国同一にしてもいいではないですか。それを政令は三割、七割、しかし行政指導では五割ということは、私はナンセンスだと思いますが、そこはどうでしょうか。
○清水政府委員 ただいま各県に二十あります財団法人学校安全会の審議会の主張を見ますと、相当まちまちでございます。しかし、まちまちであるが、ただいま堀先生のおっしゃった、新しい法律ができたんだから、そこで半分にしてもいいんじゃないだろうかというお考えはごもっともだと思いますが、市町村長、設置者の立場もありますので、一応こういうふうにいたしまして、今後全国平均するように、私ども大体半々にいたしたいと思って、その方向で指導いたすというふうに考えておる次第でございます。
○堀委員 私は半々にしろというのではない。あなたはさっき設置者が支払うべきだとおっしゃっているわけです。私どもは設置者が全部払うべきだと考えるわけです。けれども、地方自治体の実情もあって全部が払えないということであれば、当分の間父兄が二割持て、三割持てということはやむを得ないけれども、同一にしろということで、ここにあるような三割から七割の間で持てということでない。なるだけ低いところに下げて政令を書く。私もそれくらいは地方自治体も持っていいと思っているわけです。その点は皆さんの方で御検討をいただいて、五割にきめなければならぬということではなく、なるたけ父兄負担を減らすということが建前だと思いますので、そのようにお願いをしておきたいと思います。 そこまできますと、父兄が掛金をするということはここではっきりしたのです。金額のいかんを問わず、父兄が掛金をする。そうすると、学校における災害について、要するにこの安全会の給付に該当するものかどうかということをきめるのは一体だれですか。
○清水政府委員 その前に、学校の管理下というのは何かという問題が出てくるのでございますが、それはその次にいたしまして、認定はどこでするかということでございますが、この災害共済給付は、支払いの請求を学校安全会にいたすわけでございます。その支払いの請求は学校の設置者を経由して行いますが、その際、公立学校について申しますならば、教育委員会の意見書を付して支払いの請求をして参るのでございます。その意見書によりまして安全会がこれを認定するということになるわけであります。
○堀委員 この場合問題がちょっと複雑になってくると思うのです。学校安全会が学校の管理下における災害かどうかを認定するということになりますと、場合によってそういうことも災害給付の対象と認めるということは、一応ここにも疑問があります。損害賠償の問題が現実に起ることが今申し上げたようにあるわけです。その管理下における事故だと学校安全会が認めなかったら大へんなことになると思うのです。私は、学校安全会というのはそんな権限のあるものではないと思う。問題は、給付に該当するかどうかをきめる場所と、民法上の相手方となるときに、管理下における事故だと認定する場所とはおのずから違ってくるではないかと思うのです。それは最終的には裁判にかけることになるかもしれませんけれども、学校安全会と裁判所以外にはないということになりますか。それらの認定をするところをちょっとはっきりさしておいていただきたい。
○清水政府委員 私ども三年間の調査によりますと、学校当局といたしまして、学校安全については鋭意注意を払っているのでございます。それにもかかわりませず、不可抗力と申しますか、不慮の災害が発生いたしておるわけであります。ただ、それとは別に、第三者による不法行為というようなものが出た場合、これははっきりする場合としない場合がございます。例を申しますと、紫雲丸事件では直ちに国鉄当局が損害賠償をしておるわけであります。そういう場合には、この政令でもって、その限度においてはこちらでは払わない。しかし、この例も果して適当かどうかわかりませんが、たとえば津の水泳の問題、これは今学校当局を相手にして訴訟が起きておるようでございます。こういうような問題は、安全会で一応支払うわけでございます。そうして、もし裁判の結果幸か不幸か損害賠償ということになりましたならば、払った限度におきまして、損害賠償をする人に対して求償権を持つというのがこの法律の規定としてあるわけでございますが、大部分は学校の先生方が注意に注意を払っておるにもかかわらず、不慮の災害が発生する。そうかといって、これは設置者側として、また学校側として管理しないというものではございません。やはり重大なる関心と関係を持っておりますので、そういう意味合いから、公共的な性質を持った日本学校安全会を作りまして、それに共済給付事業をさせようという考え方でございます。
○堀委員 そうしますと、今のお話の中で初めて伺って問題があるのは、津の場合に学校を相手取って訴訟が起きておると言われた。さっきあなたは設置者だと言われたのだから、当然市の当局を相手取っていなければならないのだけれども、その点今のお話ではちょっとおかしいと思うのですが、それは……(清水政府委員「市町村です」と呼ぶ)それは関係者が来られたときに伺います。 そこで今の、この問題についての学校管理下における事故というものを安全会がきめるのだということになりますと、率直にいって、一方的なわけです。支払う側の方だけがきめるのであって、これは管理下のものではない。教育委員会からいろいろ意見がついてきたけれども、あなたの方の安全会はそれを認めないという場合が起きる可能性がある。これはわからないと思うのです。そういう場合における掛金をかけている父兄の権利は一体どこが守ってやるのか。要するに異議を申し立てる場所も何もここには書いていない。一方的にきめたら、それでおしまいということになっているようですが、異議申し立てができるのかどうか。その異議申し立てを取り上げる機関があるのかどうかということは、この法律には何ら書かれていないのですが、その点はどういうことになりますか。
○清水政府委員 もちろん異議がありますならば、この安全会に対して訴願できるように定款で定められる予定であります。これはただいま御指摘の通り、教育委員会の意見書をつけて参るわけでございます。しかし具体的な問題で、果してこれは学校の管理下であるかどうかという問題が出てくることがあるだろうと思うのでございます。学校安全会というのは、先ほど申しましたけれども、紫雲丸に対する国鉄のような問題が出てきた場合、できることならば早く死亡見舞金なりその他を払うようにいたすつもりでございます。ただし具体的な問題は学校安全会の役員できめるというわけにも参りませんので、ここにもございます通り学校安全の運営審議会——二十人でございます、その中に審査部会を置きたいと思っておるわけでございます。しかし一年にして何回あるかわかりませんけれども、一々中央まできたのでは困りますので、地方に従たる事務所、支部がございます。この支部は、附則の方に当分の間、教育委員会の職員がこれを援助することができるという意味の規定がございます。私どもといたしましては、現在そういうような仕事をやっております各県の教育委員会に保健体育課というのがございますが、そういう方面の仕事を、そういう方の人たちのお手伝いを得まして、そこに支部があります。支部にもやはり支部審議会というものを置きまして、支部にいろいろな支払いを委任することが多いだろうと思いますが、そこでもって迅速かつ適正に支払いをするようにいたしたいと考えておる次第でございます。
○堀委員 一応同じワクの中だけれども、審査部を作るということであります。そこでこの第十八条に、何々の「管理下における児童及び生徒の負傷、疾病、廃疾又は死亡につき、当該児童及び生徒の保護者に対し、医療費、廃疾見舞金文は死亡見舞金の支給を行うこと。」、こういうことになっております。そこで負傷というのは非常にはっきりしておりますから、管理下における負傷というのは比較的いいと思うのです。これもさっきのあなたの言い分では、管理下という言葉は非常に幅が広いので、どこまでを管理下にするかしないかという認定の問題は、やはり私は一つ問題があると思いますが、問題は疾病の問題です。学校へ子供をわれわれはやっておる。ところが給食の問題で赤痢その他の伝染病に子供がかかったということが具体例としてちょいちょいあるのです。その場合は、それについては安全会はお金を出すのでしょう。要するに半額のお金を出すということになるのですが、この場合に、あなたの方でここに書いておる第三者の与えた問題ですね。「第三者の行為によって生じた場合において、」こういうことになっておるのです。もし赤痢になったという場合には、これはやはり明らかに第三者の行為によって生じておるのです。学校給食に基いて赤痢になったという場合は、ここへ問題が私は出てくると思うのですが、そういうことになると、学校給食というものの責任者はだれかということが、私は次に起ってくると思うのです。この学校給食の責任者というのは一体だれですか。
○清水政府委員 学校給食は義務教育諸学校の設置者である市町村が実施いたしますので、設置者でございます。
○堀委員 設置者も責任があるという今のお話は、さっきの学校安全と同じところに戻ってきたわけですが、そうすると、その責任のあるところは、そういうことが起る危険について、その責任がほんとうに持てるような事態に現在なっているかどうかということです。卒直にいいますと、今の学校給食の実態というものから見て、一体何か事故が起きたたびに、それは市町村自体だということでほんとうにいいのかどうか。私は皆さんがきょうここでそれを確認なさったら、これは地方自治体全部に対して注意を喚起しなければならぬ。もし学校で問題が起きたら、責任は市町村、みなあなた方ですよということでほんとうにいいのかどうかということです。それで文部省は割り切ってよろしい、全部設置者の責任ということでよろしいのですね。
○清水政府委員 ただいま申しましたのは、給食の実施者は市町村でございます。それで給食の際に、まことに残念でございますが、年間を通じまして数件食中毒、赤痢というものが発生いたしております。その際、私どもといたしましては、原因、経路をつぶさに調査いたしておるわけでございますが、中には原因がはっきりしないのもございます。一つの例を申しますと、給食従事員の検便は、少くとも私どもは月一回はやることを奨励しておるわけでございますが、中には二回やっておるところもございます。検便をおとといやって、きょうから子供に出た。それで調べたところがおとといやったときには陰性だったけれども、きょうはそうでなかったといった、それのあれもあるわけであります。こういう場合に、果して設置者に責任があると言い切れない面もございます。あるいはまた一つの例でございますが、食糧品の貯蔵しておるところに、気がつかないうちに、どうもおかしいと思ったらネズミが穴をあけて、それが原因でもって赤痢になったのじゃなかろうかというのもございます。なるほど給食の実施者は市町村でありますけれども、ただ、直ちにこれが設置者、ひいては学校の責任だと言い切れない面もございます。むしろ原因の不明な場合がかなりあるのでございます。ただし、だれが見ても、これは設置者の故意であるとか、あるいはだれが見ても過失であるというような場合には、所定の手続によって、設置者は、損害賠償をしなければならぬと思いますが、給食の場合には、その点がなかなか困難な場合が多いのでございます。具体的な一つ一つによって判定していかなければならないと思います。
○堀委員 今のやむを得ざる場合というのは、これはもちろん責任を追及するわけにいかないと思うのですが、そこで、ではだいぶ問題がありますが、現在の学校給食の会計その他の問題については、今のあなたのお話からすると、会計を含め、全部設置者に責任があるということになりますね。要するに学校給食というものの最終的な責任者を私は聞いておるから、今の事故その他の問題についても、あるいは経済的な問題についても、どこかにはっきりした責任者がなければ、問題が起きたときに、一体どう処理するか。ということができないと思うのです。その場合の学校給食の、要するに会計上の責任も設置者でございますね。
○清水政府委員 学校給食の給食用物資にもいろいろございまして、給食物資に関する限りにおいては設置者がやっておる、こう解釈して差しつかえないと思います。
○堀委員 給食物資という言葉ではちょっとはっきりしないのですが、皆さんの方でやっておられるのは、日本学校給食会法がやっておりますところの脱脂粉乳、全粉乳、それからバター、なま牛乳、それから日本学校給食会では水産カン詰を扱っておる。こういうのも一つの物資には相違ない。しかし、それだけでは学校給食はできないのです。通常いろいろなものを買い込んでやっているわけです。そうすると、その会計自体は個々の学校にある。実は私どもの市では、いろいろと学校給食の会計上の問題において疑義があるから、市で一つ監査をしようという問題が出たけれども、しかしこれは市の問題ではないということになって、現在市ではこれを監査しておらぬわでけす。あなたのおっしゃるように、設置者が全部財政上の責任もあるということであるならば、これは当然市で監査が行われなければならぬと思うのですが、地方自治体側では、そういう見解を必ずしもとっておらぬ、こういうことなんですが、それについて、一つ皆さんの方の考えをちょっと伺っておきたい。
○清水政府委員 学校給食につきましては、もっと調査して御報告しなければならぬと思いますが、学校給食会は中央にございます。しかし、この本法案と違いまして、地方に支部というものがないわけでございます。支部の役割を果しているのは、それぞれ各県にございまする財団法人何々県給食会というものがあるわけでございます。しかし、設置者といたしまして、たとえば学校給食実施の責任者は設置者であり、施設設備につきましても、設置者がやる、それから準要保護児童についても、国がそれを補助しておるという建前になっておりまするので、具体的にどれとどれについてということは言えませんが、それにつきましても、その範囲内においては少くとも設置者は、学校について監査もできるのじゃなかろうかと思っております。
○堀委員 この問題は一つあとで、次会に地方自治庁も出てもらって、これはちょっと確認をしておきたいと思います。そうしませんと、これは非常に問題があるわけなんです。そういうような学校給食の会計上の問題については、いろいろ問題があるわけです。きょうはもう時間が十分ありませんから、次会に自治庁からも来てもらって、はっきりさしておきたいと思うのですが、ここでちょっと給食問題が出ましたので、私ちょっと日本学校給食会法というものをずっと調べておりましたら、おかしなことが一つあるわけです。これをちょっと御説明いただきたいと思うのですが、昭和三十二年度の日本学校給食会物資経理決算書を調べておりましたら——きょう私は給食課長も御出席を願うようにしておきましたが、来ておられるわけですね。——それじゃ、その中でこういうことが起きているわけです。この決算を見ますと、決算報告の中に、事業外収入として四百十七万四千三百円という項目がある。それを昨日、実はお宅の課の方に来ていただいて、一体この事業外収入というのは何かということを伺ったところが、それは決算の支出の方にある関税だ、四百十七万四千三百円関税支払いをやったので、それに見合って、未収金であるけれども、ここへ事業外収入として四百十七万四千三百円上げた、その内容の主たるものは例の長崎における給食物資横流し事件の関税法違反に基くところの金をここで関税の方へ払ったのだ、こういうことなんですね。それはそういうことなんですが、ずっと調べていきますと、未収金明細表という中に、たくさん用途外使用に伴う弁償金という項目がある。用途外使用に伴う弁償金というので、長崎県学校給食会を初めとして、岩手県、北海道、京都府、東京都、山形県、静岡県、群馬県、山梨県、兵庫県、岡山県、大阪府、大分県、宮崎県、三重県、愛知県、埼玉県、福島県、こんなにたくさん用途外使用に伴う弁償金というものが未収金明細表として上っておる。今の用途外使用に伴う弁償金の総計はこの決算書で見ると七百六十万六千九百十円ある。そこで私さっきの学校給食の本体というものは非常に問題があると思うのですが、この中には財団法人学校給食会もありましょうし、それから法人になっておらぬ学校給食会も県単位であると思うのですが、学校給食会というものは、本来余った金のあるところじゃないわけですね。少くとも全部各地方自治体なり、そういうところから集めた金をもらって、それに本部の日本学校給食会から来たものと、それをやりくりして、そうして一応きっちり出すので、利益をとるべき団体ではないわけです。そうするとこれだけの金が未収金——ちょっとこれを給食課長に来ていただいて今の長崎県の分はこの年度に出ていますから、三十二年度の問題だと思うのですが、これだけたくさん並んでおるものが、一体いつ起きておるのか。そしてこれらは未収金だけれども、私は回収の見込みはないと思う。そういう考え方からすると、要するに利潤をとっていない団体には、こういう問題が起きたからといって、返せないのだ。そうするとこれは日本学校給食会の赤字として、未収金としていつまでも続く、そのあとへあとへ用途外使用に伴う弁償金という問題がまた次々と出てきたら、起す人たちはいいでしょう。何か適当にふところに入れておるのだからいいでしょうが、起された側はいつでも児童の負担となって、山に積み上るという事実が起きてくるわけです。こういうことになると、今の学校給食の責任というような問題から、一体これはどこでどうすることになるのかというところをはっきりしていただかないと、これは日本学校安全会も同じことだと思うのです。こういう格好で、末端で適当に悪いことをして、それのしりはみな一般の国民や父兄だけが負うのだ、そういうことで、こういう問題が運営されてきては困るわけです。これは一体どういうことになっておるのか、ちょっとお聞かせ願いたい。
○清水政府委員 ただいま御指摘の四百万円というのでございますが、これは御指摘の通り、いわゆる長崎の横流し事件のものでございます。これは長崎に独立した財団法人がございまして、そこで落すという話で、私は、これはどうしても落すというようなことはちょっと待て、もう少し研究しなければいかぬと言って、私が落すのをとめたわけでございます。 もう一つ、今の用途外使用弁償の問題でございますが、これは私の記憶が間違いなければ、学校給食用の脱脂ミルクは、常に立ち会いで検査するのでございます。検査して、不適品につきましては、それを動物の飼料に回したのであります。その回す意味においてやったのは——買った人たちがそれを動物に食わせるといいながら、わきへ回したということがあって、これは非常に困るというので、ただいまは不適品につきましては、学校給食用には不適品であっても、他のパンやビスケットなどに十分使えるのだそうで、そこで横流しを防ぐ意味において、学校給食用として不適品ときまったものは、すぐそこでもって魚粉を入れまして、飼料に回すというふうになっておるから、そういうものは今後起きないという話でございます。しかしこれはあったらどうなるかという問題で、それぞれの県の給食会に照会もしておるわけです。率直に申しますと、ただいま御指摘のように、もし各県にございまする独立した財団法人何々県学校給食会から無理やりに徴収いたしますと、結局それは学校給食費に転嫁されるおそれがあるということは認めざるを得ない。だからこの問題につきましては、今後どういうふうに徴収をやっていくかということを研究しなければならないと思っておるわけでございます。 それから、ただいま最後に学校安全会との関係を引き合いに出されましたが、日本学校給食会は、御承知の通り、相当膨大な学校給食費を取り扱っておるわけでございます。ことに各県に独立した財団法人があるわけでございますが、それだけ一そう経理は適正を期さなければならぬのでございまして、そのつど文書で注意を促しておるわけであります。これはどちらかと申しますと、商的色彩が非常に濃いのであります。日本学校安全会の方は、商的色彩はございません。そういう意味合いもありまして、支部は、附則にありまする通り、各県の教育委員会の主管課の協力を得て遺憾なきを期したいと存じますが、御注意の点は十分注意して参らなければならぬと思いますけれども、日本学校給食会とは事業の内容が違うということだけ申し上げる次第でございます。
○堀委員 今の清水さんの話は、ちょっと私が調べたところと違うわけです。といいますのは、不適品払い下げについては、お宅の方で出したものでは項目が別途にあるのです。学校給食課の方に伺いますが、三十二年度の決算書でちょっとわからないのは、未収金明細表の中に、売上金百七十五万二千二百八十二円、全国酪農業協同組合連合会不適品払下第四回代となっていますね。一体これは何ですか。未収金としてここに出ているというのは、どういうのでしょうか。
○平間説明員 三十二年度の第四回目の不適品のい払い下げは、約六万三千ボンドでございまして、その金額が二百六十六万ばかりになりますが、それだけを三月二十七日に入札をしたわけでございます。従いましてそのうちの、ここに未収金として上っております百七十五万何がしの金額だけ契約をして、その差額については翌年度に回ったという関係になるわけでございます。
○堀委員 実は私、この問題はちょっとおかしいと思って、きのうも係に来ていただいたのです。皆さんの方の払い下げの書類をいただいて調べてみると、四回やっておって、その四回の合計が五千三百六十八万七千六百七十二円になっている。決算報告の方を見ると、九十一万円ばかりの差が出ておる。これは皆さんの方の決算精算書を見ますと、貸方の修正額として九十一万七千五百三十二円というのが出ておるから、きのうこれの御説明を伺ったら、三月二十七日がぎりぎりのところであったので、これだけは現金が入りませんでしたということなので、一応そういうこともあろうかと思ったわけです。しかし相手方は全国酪農業協同組合一本ですよ。三月二十七日に六万三千五百六十七ポンド払い下げたということが、学校給食用の乾燥脱脂ミルクの不適品についてという日本学校給食会からの報告に明らかに出ておる。その中で一部はまだ金が入っていない、あとの一部は未収金だなどと、三つに分けて処理されておる。これはどうもおかしいと思う。相手方は一つですからね。三つ四つのところにおろして、その契約をした中で、こっちの会社の分は全部入りました、こっちは現金収入がなかったから翌年度に回しました、これは契約でございますから未収金にあげましたというならわかるが、一つの相手方に対しては三つの取扱いをしたということは、どうもおかしいと思う。なぜそういうことをしなければならぬのか。決算はなるほどそういうことで数は合わしてありますよ。しかし同一の払い下げですよ。あなたの方は三月二十七日一回に払い下げた。それに対して三つの取扱いをしておるということは、そこに何か理由がなければならぬ。昨日伺ったら、たくさんありましたので、その一部は、ともかくこれは現金受け払いにしておりますので、その日に入らなかったから翌年度に回して、決算は九十一万幾ら低いところで出すことにいたしましたということで、そのときはそれなりで伺ってきたのですが、帰ってもう一回未収金を調べてみると、あと百七十五万二千二百八十二円ばかり未収金としてあげてある。一部は決算に入れておる、一部は未収金、一部は現金が入ってないから決算から落した、こういう三段がまえになっておる。これは重大な問題です。
○清水政府委員 今の三段がまえというのがちょっとぴんとこなかったので申しわけございませんが、よく調査いたしまして御返答申し上げたいと思います。ただ私の了解しましたのは、三月二十七日にこれだけ契約があって、三月の末にこれは締め切ったものでございますから、現金が入らなかったから未収金にしたのじゃないかと了解したのでございますが、今伺いますといろいろ問題があるようでありますから、もう少し調べまして御報告いたしたいと思います。
○堀委員 お調べを願いたいですが、今の話は、現金が入らないのなら、入ったものと入らないもので区別をすべきです。ところが現金が入らないで、今度は未収にしてあげておるものもある。三つあるのです。要するに決済の済んだものと未収金であげたものと現金を払ってなかったから来年度に回したものがある。実際には三月二十七日に皆さんの方に報告でちゃんと出されておる。決算額が合わないので、おかしいと思って調べてみたら、そういう三つの取扱いがあるということは、私はちょっと問題があると思うので、これは次会に伺うことにしましょう。 そこで次に法務省の方からお出願っておりますので、さっきの清水局長の答弁によりますと、日本学校給食会というのは商行為が伴うから非常に問題が起る危険がある。しかし安全会法の方はそういうことはないから、あまり問題は起きないだろう、こういうお話が出たのです。ところが罰則を調べてみますと、収賄等というので、全部一条々々いろいろなことが書いてあるわけです。これはちょっと承わるところによると、法務省の方ではこういうふうに書いた方がいいんじゃないかというような御意見があったから、体育局ではここへこういうふうに書いたんだというふうに聞いたこともあるのですが、その真偽はどうでもいいですが、日本学校給食会法の方を調べてみますと、身分の取扱いは公務員に準じてやるということになっておりまして、一々こういう項目が書かれていないのですが、罰則がこの法律には一条々々書いてある。あまり問題がないだろうというのにかかわらず、なぜ罰則をこんなに強化して書かなければならなかったか。刑法百九十七条では「公務員又ハ仲裁人其職務ニ関シ賄賂ヲ収受シ又ハ之ヲ要求若クハ約束シタルトキハ三年以下ノ懲役ニ処ス請託ヲ受ケタル場合二於テハ五年以下ノ懲役ニ処ス」こういうことになっているのですね。これは四十三条とほとんど同じだと思うのです。拝見すると、ここに書いてある法文がほとんど刑法と内容が変らないにもかかわらず、なぜこれを一々書かなければならなかったのかという点をちょっと局長さんに伺いたい。
○清水政府委員 御指摘の通り給食会は十四条で「給食会の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。」という規定がございます。御承知のごとく、この法案を作ります際には関係各省と連絡をいたしておるわけでございますが、こういうふうに私報告を受けておるわけでございます。この日本学校安全会は特殊法人であるが、しかし一般国家公務員に比べて待遇がいいわけでもない、恩給もない、身分も安定しているものでもない。それを一般国家公務員と同じようにみなすのはどういうものであろうかという意見もあり、また内容的に言いましても、普通の国家公務員のように——もちろん道義的には秘密を守らなければいかぬのでありますが、法律的に秘密を守る義務でありますとか、あるいはまた職権乱用というような心配もない。もし公文書偽造があったならば、公文書偽造でも罰せられるのじゃなかろうかというような方向で、昨今できておりますのは——それぞれの法人によって違いまするが、この種の法人はこういう書き方になっておると伺っております。たとえば昨年できました国立競技場法もこの例にならっておりまして、内容も全く同じでございます。それだけ申し上げておいた方がいいと思います。
○堀委員 最近にできた中の農業協同組合職員共済法なんかを見ますと、こんな複雑な罰則はついていないのです。そして今の日本学校安全会法も似たことなのですが、一体どれだけ違うのですか。刑法とこの罰則の違いをちょっと説明して下さい。あなたの今おっしゃるのは学校安全会の職員は身分上の問題があれだから刑法に準じてはひどいのだというが、内容はほとんど変らないのです。それも刑法よりももっと手が込んだように書いてあるわけなのです。あなたの話とちょっと違うと思うのですが、刑法とどこが違いますか。
○宮崎説明員 ただいまのように、公務員と一般にみなす公務員といたしますと、あらゆる刑法の適用関係で公務員とみなされます。たとえば安全会の役員に対し暴行を働いたというような場合には、公務執行妨害罪かということになって参りまして、それほど公務員性が強くないのじゃないかという考えで、それじゃどういう点だけ公務員として特に取り上げたらいいかということで、わいろ関係だけ取り上げた、こういう事情です。そのほかの事情はさっき清水局長から説明した通りです。実際の適用の相違は公務執行妨害、公文書偽造、そういうふうな問題になってくると思います。
○堀委員 そうするとこれは法律の書き方ということになるのかもしれませんけれども、片一方刑法の百九十八条は贈賄という項目がございまして、要するに、贈賄した者は三年以下の懲役または五千円以下の罰金に処す、というふうになっているのです。ところがこちらの方は三十万円以下の罰金になっているのです。あなたの方の法律は刑法以上のものを課しているわけです。公務執行妨害とかその他の問題については、もちろんそれはそこまで書かないでいいのだと思うのですが、私は収賄、贈賄等については公務員に準ずる程度でもいいのじゃないかと思うけれども、あなたの方はさらにここで三十万円も罰金をつけている、これはどうですか。
○宮崎説明員 現在の刑法は五千円になっていますが、これは罰金等臨時措置法によって五十倍、二十五万円です。この方は三十万円、それでも五万円は多いわけですが、法文の体裁その他から、五十倍以上になってもいいのじゃないかというので、三十万円としたのであります。
○堀委員 さっきの話で、要するに片方の学校給食会の方は商行為を伴うので、必然こういう贈収賄の危険が非常に多い。多い方は刑法に書いてないから私は五千円だと思っておったのですが、今のお話では二十五万円だそうです。問題のある方は二十五万円で、問題のない方は三十万円だというのはどういうわけですか。これは局長の方の関係でしょう。
○清水政府委員 これは明文がございまして、昨年の国立競技場法と全く同じでございますので、その点御了承いただきたいと思います。
○堀委員 そんなことは答弁にならないと思う。私はたまたま国立競技場法をやるときに文教委員でなかったから、それは私それのことについて今ここでどうとも言えないけれども、そのときにこうであったから、これもこうでありますということは答弁にならない。新しい法律をあなた方は出しておるのですから、何らか理由がなければならない。二十五万円であるものを三十万円にした理由を一つ伺いたい。
○清水政府委員 この罰則の問題につきましては、法務省が全般的な意見を持っておりますので、その意見に従ったわけであります。
○堀委員 さっき私が法務省側の見解があるから、それでこういうことになったのかと言ったら、清水さんはそうではございませんと言って、今度は法務省の方に従ったと言われる。それでは今度は法務省に伺いますが、法務省としてはこれはどうしても三十万円にしなければならない何らかの根拠があったのでしょうか。
○宮崎説明員 現在罰金の形としては、罰金等臨時措置法を適用した五十倍の型と特に一つ一つ個別的に罰金を規定する型と二つありますが、この学校安全法の場合は個別的にきめる形をとったわけであります。そういう形の法令で、この種の法人あるいはこれに準じた団体の贈賄の場合には三十万円という型を一つ作ったという以外には特に理由はありません。
○堀委員 それはそういうことにならないという事実を言っても、それはあなたがそういうだけで、今のお話の様子では三十万円にした根拠はないですね。片方ではともかく二十五万円できている法律が一つある。これは国の基本法たる刑法以上ですね。ですから基本法たる刑法以上の罰を課さなければならぬということについては何らかの理由がなければならぬ。それをあなた方がちょっとした気分でこれは一つ三十万円にしよう、これは五十万円にしようということで法律を書かれては国民はたまったものではない。やはり三十万円なら三十万円にした根拠、こういう危険があるとか、こういうことを予想してこうしたということがあるならいいけれども、さっきの清水局長の答弁によれば、学校安全会の方にはもう問題の残る余地はございません。そうして支部は都道府県の教育委員会がやります、実は法律を見ると当分の間都道府県の教育委員会がやることになっているので、やはり地方に役員を置くことになっておるということをおっしゃっておられるけれども、しかしそういうふうに片方では危険が非常に少いといいながら、刑法以上の罰則を課するということになるとやはり問題がある。これはなぜそうしなければならぬかということについては、やはり国民に納得せしめる根拠がなければいけない。そう軽々と罰則だから五万円ふやした、ちょっとスタイルを変えてみたということでは国民は納得できないと思います。しかしこれは今お答えできなければ、答弁は次会でけっこうです。
○臼井委員長 この際暫時休憩し、直ちに常任委員長室において理事会を開会いたします。 休憩いたします。 午後二時二十五分休憩 ————◇————— 午後三時五十一分開議
○臼井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほどの理事会の協議に従いお諮りいたします。ただいま当委員会において審査いたしております社会教育法等の一部を改正する法律案は、重要法案でございますので、参考人を招致し、意見を聴取し、委員会審査の参考に資したいと存じます。これに賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○臼井委員長 起立総員。よって参考人招致は決定いたしました。 なお、参考人より意見聴取の時日、参考人の人選、その他手続等については、委員長に御一任願いたいと存じます。これに賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○臼井委員長 起立総員。よってさよう決定いたしました。 次会は来たる二十四日午前十時より開会いたします。 これにて散会いたします。 午後三時五十二分散会