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31回国会衆議院1959/05/06

農林水産委員会 第32号

発言数
26
登壇者
7
会派数
2
開催日
1959/05/06

会議録

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 これより会議を開きます。  政府当局の出席のあるまで、暫時休憩し、理事会を開きます。  暫時休憩いたします。     午前十一時十九分休憩      ————◇—————     午前十一時三十七分開議

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 これより再開いたします。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  松浦定義君より発言を求められております。これらを許します。松浦定義君。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 過般決定になりました北海道の寒冷地畑作営農改善資金融通臨時措置法が通過をいたしまして、寒地における農業の振興はこれによって必ず推進できるものというふうに、いろいろその問題については討議の中から非常に期待をいたしておるわけであります。従って、当時社会党の提案と政府提案との中に相当の隔たりがありましたが、両者の意見の統一するところによりまして、最終的には修正可決という運びになったことは、われわれ社会党としても非常に喜びにたえない次第であります。しかし、法律は制定されましても、その実施の時期あるいはまたその内容等についてまだ末端においては詳しくそれを知っていない点が非常に多いわけであります。特に、御承知の通りに、過般行われました知事選挙に際しましても、農村地帯においてはこれの問題に非常に大きく期待をいたしておったわけでありますが、その間においては、ただこういう法律ができたのだということだけで、末端においては、どの程度のものが対象になり、その実施はいつごろであって、どういう手続によってこれが進められるかという詳細なことについては、まだそれを知らない点が非常に多いわけでありますが、施行後二カ月ほどにもなるわけでありますから、現在における政府の進めておられる内容等について、この際一つお伺いいたしたいと思います。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田説明員 ただいまの北海道寒冷地畑作営農改善資金融通に関する問題につきましては、現在細部の施行につきまして考え方を練っております。実は、明日から道庁側の事務的な御意見をいろいろお聞きいたすことになっておるわけであります。  とりあえずその場合にいろいろお打ち合せしたいと思いますことは、まず第一点は地域指定の問題であります。地域指定に関しましては、本法律の趣旨にかんがみまして、農業上から見ました寒冷地であってしかも畑作地帯、これをはっきり明示できますように具体的な指定の基準を作るわけでございますが、これも、たとえばいろいろな基準があるわけでございまして、積算で見るものもございます。それから、さらに、一定の温度以下の日数が何日くらい年間で存在するかという点から見て参る考え方もございます。それから、無霜期間という立場から基準を定める考えもございます。しかし、北海道を現実にこういうものさしではかりますと、相互の基準がなかなか一致しない地帯もあるようでございまして、現在はそういう点をどういうふうに調整していくかということを考えておるわけでありまして、明日からの打合会によりまして、ほぼ具体的な基準が話の中におのずから出て参るものと期待いたしておるわけであります。  さらに、ただいま申し上げましたのは地域の指定基準でございますが、あとの対象農家戸数等の点に関しましては、これは法案を提出した際に御説明申し上げた通りでございまして、五カ年間で二万八千戸の農家を事業実施、すなわち融資の対象にして計画をいたしておるわけでございます。この取扱い等に関しましては、いろいろ北海道庁の営農指導の態勢等との関係がございますし、そういう点に関しましても、次官通達をもちまして詳細に道庁に対して農林省から指示をして参りたいということで、細部に関しましては、やはり同様に検討して参りまして、ほぼ成案を得ておりますので、明日からの道庁との打合会におきまして、これを協議事項の中に加えまして、実施の細部に関しましてもいろいろ道庁側の意見を聴取いたしまして、それによって私どもの方針を立てて参りたい、かように考えておる次第でございます。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 ただいまお話しの、明日行われる打合会で最終的にその決定がなされるというようなお話でありますが、今の地域の指定の問題については、すでに法案の成立する前にそういう内容を私どもよく知っておるわけであります。この点は社会党の内容も同様でありまして、そういう点について、今さらに検討をしなければならぬ問題ではない。しかし、五カ年間に二万八千戸というものが、どういう地帯でそういう人を選ぶかということは当然その対象の中に出てくると思いますから、そういう地域の指定については、私は当然最初の方針通り進められると思うのでありますが、たとえば対象農家が五カ年間に二万八千戸というのでありますが、本年度は大体どのくらいの戸数というふうに、年度別に、二万八千戸を一つ示していただきたいと思います。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田説明員 二万八千戸の年度別の大体の計画でございますが、三十四年度におきましては六千戸余りであります。三十五年度は五千戸、三十六年度は五千五百戸、三十七年度も同様に五千五百戸、三十八年度はおおむね五千八百戸で、三十四年度の六千有余の中には、法律施行以前に実際上の運用といたしまして実施しておりました分といたしまして、おおむね二千戸がほとんど未着手のままに繰り越されております分を含めてございます。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 年度別の戸数は大体按分したような数字になっておると思うのでありますが、やはり、実際農家が望んでおるのは、五カ年間ということになりますと計画上からいけば予算の関係もあろうかと思いますが、できれば一年度、二年度程度に七、八割くらいのものを完成してもらいたい、こういう熱望が多いからこそこういう結果が出てきたと思うのです。従いまして、この内容については、予算もやはりこの戸数に応じたような一戸平均幾らというもので当然計画されるものか、一番負債が多いといいますか、必要度の多いものから先にやるのか、予算とからみ合せた問題についての方針はどういうふうにおきめになっておるのですか。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田説明員 予算は、大体単価といたしましては平均的なものをとらざるを得ないのでございまして、たとえば主畜経営地帯におきましては最高百万円程度を予定しておるわけでありまして、さらに、混合経営の場合におきましては最高六十万円程度ではないかと考えるわけでございまして、これは全計画期間を通じて大体こういうものさしで推移するわけでありますが、実際の運営に関しましては、おそらく、三十四年度につきましては、前年度の繰り越して参りました二千戸の農家に関しましては、その大部分が相当計画的に進行しておるわけでございまして、態勢も整っておるわけでございますが、さらに、六千戸から二千戸を引きました自余の四千戸の分に関しましては、これから新たに北海道庁を中心にいたしまして細密な計画を立てるわけでございまして、これがどの程度進行いたしますかによりまして、初年度の全体の事業の規模が決定されるものと考えるわけでございますが、たとえば、お話がありました通り、年度当初におきましては何と申しましても融資予算の全体の規模がきまっておるわけでございますが、気持といたしましては、三十四年度、三十五年度、この二カ年に、PRなり指導なりを徹底させまして、農家の個々の計画は早目にしっかり作らせるように指導いたしたいと思うのであります。なお、このようにいろいろ年度割はいたしておりますけれども、やはり、三十五年度以降の予算規模は三十四年度の実績によりましてきめて参りたい、私どもはかように考えておるわけであります。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 そうしますと、三十四年度、すなわち本年度は、六千戸のうち残る四千戸くらいを実施するということになるのですが、これはやはり本年度必ずそういう点で四千戸のものが百万円なり六十万円の中で実施段階になるものですか。というのは、私ははっきりしたことがわかりませんが、新聞の報ずるところによりますと、本年度は実施しないのだといったようなことを言ったということを言う人があったわけであります。それで、来年度からだ、一年延期になるといったそういう単なる表現でもって——あるいは聞き間違いかもしれませんが、もし聞き間違いがあるならば、三十四年度の四千戸の分については必要な資金は融資をしてやるのだ、この点を一つよく御説明願いたいと思うのです。

増田盛農林事務官(振興局長)

○増田説明員 これは、私どもの方としましては、計画通り三十四年から確実に実施して参る。しかも、三十四年度におきます事業実施のあり方が結局後年度に対して大きな影響を及ぼすわけでありますから、実施の細目に関しますいろいろな指示その他とりきめに関しましては全部今月中にきめます。そして、すでにこの点に関しましては、あらかじめスケジュールを組みまして、北海道庁に対しても年度当初にしっかりした計画を作れということで指示しております。従って、ただいまお話のありましたような、本年度は実行を見合せるというような話は、根もない、おそらくうわさでございましょう。私どもとしましては、三十四年に万全の態勢を整えていきたいと考えておるわけであります。何といいましても、これは個々の農家の問題でありますと同時に、やはり、こういう思い切った措置をして経営を確立するといいますか、場合によりましては経営を転換していくという可能も出てくるわけでありまして、これに対する指導というものは、ある程度地域的に集中していくという方式、あるいは部落などをとりまして、これが共同の力でしかも散発的じゃなしに集中的に実施していく、こういう態勢をとるわけであります。いろいろその点に問題が集約化されて現われてくると思いますので、北海道庁のあらゆる陣容、特に農業改良普及関係の諸君、専門技術員あるいは普及員、こういうものを、年度当初に、こちらの指示といいますか、考え通りに、こういう地帯に重点的に配置を完了しまして、それによって農家を指導していく、こういう態勢を一日も早くとられるということが非常に大事な点じゃないか、かように考えるわけであります。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 大体そういうことで一つぜひ強力な推進をお願いいたしたいと思います。  それで、これに関連をしておるわけですが、当時、社会党の方で、これらの進め方の問題についてはこれをもってある程度私どもは推進できると思うのですが、過去における負債の整理がこれをもってはなかなか容易ではない、でありますから、負債はこれと切り離してぜひ一つ立法措置をしていただいてこの整理をしてもらいたいということが、実は負債整理の問題については継続審議になっておるわけであります。従って、政府の方の当時の御意見としては自創資金の拡大によってこれをやるのだというお話でありますが、おそらくこれをもってはなかなか限られたる地帯における負債は容易でないという結論が出ておりまして、今後の討議の過程になっておるわけであります。特に私はこの際再三これをお聞きしておることでありますから、政府当局としては確かに私が今質問することについては当然そういう考えはないのだという御意見であろうかと思いますけれども、この負債の整理の問題につきまして、特に北海道という地域における農民が非常に負債が多いということから非常に関心を持っておった問題でありますから、過般の知事選挙等におきましても、両党ともその問題については農村に強く呼びかけておったわけであります。ところが、当時から御指摘申し上げておりますように、社会党の方としては、やはりこれは特別立法をもってやる以外にはないのだ、こういう意見。さらに、自由民主党の考え方としては、特別にやらないで別に考えるということで、今申し上げました自創資金の問題等がありましたが、それとは別に農業金庫の一つの特殊的な制度を設けて、その中でやるのだ、こういうお話が実はあったわけであります。これは当委員会でもお聞きしておりますし、あるいは予算委員会でも同僚の小平忠議員が大蔵大臣あるいは農林大臣にもお聞きしたところ、そういう考え方ではないのだというお話があったのでありますが、やはり依然として現地としてはそういうものが相当下まで浸透しておるわけであります。私は昨年の衆議院解散後における特別国会のときの最初の質問でも農林大臣にそのことをお聞きしたのであります。しかし、私そういう制度の内容は別としても、そういうものができて、それによって負債が整理できることは非常に賛成である。しかし、当時の構想からいきますと、農地を担保ということでありましたので、このことについては、これは重要な問題であるから相当慎重に考えてほしいということを私は申し上げておいたのでありますが、今日の段階においても依然としてそういう問題がやはりまだ未解決のままに、選挙の場合あるいはこれからそういう問題を討議する場合にまた出てくるわけでありますが、先ほど申し上げましたように、やはり、北海道は困っておりますけれども、北海道以外の地帯の農村においても相当負債がある。でありますから、農業金庫がただ単に北海道だけではなしに、全国的な制度の中で取り上げられるということになりますならば、これはまた話は相当別であろうかと思いますが、ただ一地域の問題に関して全体的な意見の中でこれが相当強く浸透され、それが実現化できるように今日でも考えている農民が相当多いわけであります。でありますから、これができるかできないかということはこれからいろいろ問題になろうかと思いますが、今日の段階における政府の考え方としては、どういう考え方でこの問題を処理され、あるいは推進されようといたしますのか、お伺いいたしたいと思います。

須賀賢二農林事務官(農林経済局長)

○須賀説明員 北海道の農家負債に対する対策につきましては、従来法案審議等の過程におきまして農林省から申し上げました筋と、今日におきましても特に変った考え方をいたしておりません。具体的に申し上げますれば、当面の対策といたしましては、自作農創設維持の資金を活用いたしましてこれに対処いたしたいという考え方を持っております。目下、三十四年度の自創資金の配分につきましても、農地局におきまして案を検討いたしておりまして、関係省とも打ち合せ中でございますが、従来農林省が申し述べております趣旨を十分に織り込みまして、この資金によりまして対処して参りたい、さような考え方でおります。  なお、農業金庫の問題につきまして御質問がございましたが、これはあるいは現地の方と道の方で具体的に御検討中のことだと考えておるわけでありますが、目下の段階ではまだその構想を十分に伺ってわれわれ事務当局の手元において中身を検討いたします段階にまで立ち至っておりません。さらに問題の進展によりまして、十分内容を伺いまして、検討いたしたいと考えております。ただ、これは私ども現在農林漁業金融全体の問題につきましていろいろ検討を進めておりますが、特に金融機構の問題につきましては、現在のあるいは系統金融の面における農林中金問題、あるいは制度金融の面における公庫、その他の担当金融機関等の問題を通じまして、いろいろ問題があるわけでございます。それらを幅広く取り上げまして検討いたしていきたいという考えでございます。ただいまお話のありました地域的な金融機関を新たに考えるという問題になりますと、問題の性質といたしましては相当重要な問題でございますので、今後事態の推移によりまして十分検討いたしたいと存ずる次第でございます。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 この負債整理の問題につきましては、相当重要な問題でありますから、政府としても、極力方法を講じて、急速に実現できるようにしてもらいたいと考えておるわけであります。しかし、その進め方として、いろいろお話の中にありましたように、全体の金融制度の中でこれを取り上げられるということでなければできないと思うのでありまして、ただ地域的の問題がいかに強くても、これはなかなか容易でなかろうと思います。ただ、今質問しております農業金庫の問題につきましては、これは現在の進め方が主張の仕方については地域的でありますけれども、取り上げることについては地域的でなく全体のあれとしてやらなければならぬ問題になるわけでありますから、今局長の言われるように、事務当局の段階においてはまだ何ら知っていないというお話でありますが、それでは、農林政務次官として、政府の立場として、たとえば一方に自由民主党の党の政策として出してきた場合には政府としてやらざるを得ないと思うのですが、しかし、今日相当長い間そういうことを聞き、あるいはまたそれに対する態度はお聞きしておるわけなんでありますから、私は別に今ここで再三どうせよということではないのでありますが、しかし、重要な問題でありますだけに、やはりまたこの選挙の場合にはこういうことは軽卒にやるべきでないと思うのでありますけれども、やりたいという熱意から、そのことが一つのきっかけになってやれるということについては、これはまあ、内容は別といたしましても、方法としては当然行われるべきことだと思うのであります。しかし、今お話ありますように、当然政府としては今の段階ではできない。しかし、党がやれという場合には、これは検討しなければならぬということになりますが、そういう結論が出ないうちに、選挙は次々と繰り返されてくるわけであります。先日の地方選挙、あるいは明日から行われる参議院選挙につきましても、やはり農村地帯については大きな政策として考えるべき問題だと思うのです。それが依然として結論が出ないままに、努力する、やる決意であるというだけでそういうことをやるということは、これは、一個人がやるなら別であります、そしてまた個人の力によってやり得る内容であるならば別でありますけれども、少くとも今の政府を持っておられる自由民主党の態度として、重要な地方選挙あるいは参議院選挙を目の前にして、そんな自分の持っておる政府ですらまだ結論が出ないような問題について、そういうことがもし堂々と行われるということでありますならば、これは、政府の責任において、党の政策をやることについて、今たとえばこの参議院選挙を目の前にして党がそこまでやっておるならば、われわれ政府としてはそれに対してやらなければならぬとか、やる努力をするというくらいのことは、ほんとうは私は言ってしかるべき内容であると思うのであります。ところが、なかなかそれができないのでありますから、もしできないとすれば、政府の考えとして、あるいは予算委員会で、大蔵大臣も知っていない、あるいは農林大臣もそういうことは考えておりませんというのであるならば、政府として、自由民主党が政策として選挙においてそういう発言をする場合に、何ら関係がないということでなしに、少くとも、私はこの農業問題だけは、やはり、どちらかといえば、今日まで委員会の審議の過程を絡ましても、これは超党派的にやっておる。少くとも農業と外交問題は超党派的にいくくらいでなければ、政治としてはあまりよくないんだというふうに考えておるのであります。でありますから、私どもが考えてこうして御質問することも、決して反対党であるとかなんとかいう立場でやるんでなくして、やはり、日本の農業というものはどうであるかということを農林省当局がお考えになるならば、自由民主党がどういうことを言おうとも、できないことはできないのだとはっきり選挙の前に明確にすべきであって、それは知らないのだ、あるはいそういう意思がないのだということだけでは、政党が政治をやる場合に、私はどうもふに落ちない点がたくさんあるわけなんです。でありますから、この参議院選挙を目前に控えまして、今日これが——全国的にこういう問題が取り上げられておるならば別でありまして、私一人がこういうことを申し上げる必要はないと思うのですが、北海道だけ、特定地帯における農家が苦しんでおるあまりに、そういうことを取り上げておる党の態度というものは、私はわからぬわけではないのでございますけれども、解決ができないままに繰り返し繰り返し選挙で進められるということはどうかと思うので、農林政務次官として、少くとも党に対してこういうことはどうだということを積極的にお話し合いを願って、できないことについては選挙対策上あまりそういうことはやらなくても、ほかに幾らでも、もっと段階を進めて、農業政策について農民の期待に沿うような政策は出せると思うのです。こういう点は、今後あまり、できないものをできるかのように——あるいはまた、やらなければならぬ問題であるならば、与党の政府でありますから、そういう点は話し合いをしてはっきりとやっていただきたい。特に、先ほど申し上げましたように、大蔵大臣もそういうことは知らないということであるなら、農林大臣、大蔵大臣の間においてこういうものの話し合いの統一見解が成立すれば、これは参議院選挙に政策として出していいかどうか、同じ出すにしても一部の地帯において出すべきものであるかということについても、これは討議していただく重大な資料になると思うのですが、こういう点で農林政務次官のお考えをお聞きしておきたい。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂説明員 農家の負債整理に関しましては、単に北海道の農家のみならず、日本の農家全体に関してもきわめて重要な問題であります。従いまして、政府といたしましても、その対策について十分の関心を持っておることは当然であります。しかして、現在の政府の考え方につきまして、先ほど経済局長よりお答え申し上げた通りであります。すなわち、自作農資金の拡大とこれが運用によりまして対処していきたい、こういう考えであります。しかし、問題はきわめて重要でありますから、政府といたしましては、過去における負債整理の実績、現在の農家の負債の状況等よく調査し、さらにまた、諸外国の負債整理の法制等も、彼此総合考覈いたしまして、十分の検討を続けて参りたいと考えております。  ただいま北海道の知事選においての自由民主党の論議につきましての御議論がありましたが、私は北海道知事選挙において自民党がどういう論議をされたかということを実は承知いたしておりません。従いまして、党に対するいろいろの御批判につきまして御議論がありましたが、その点につきましての答弁、私はここで申し上げる筋合いのものでもないと思いますので、その点は御了承を願いたいと思います。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 まあ大体よくわかっておりますが、先ほど申し上げましたように、私の党としても非常に重要な問題だと考えておりますので、負債整理の問題については継続審議にするということで農林委員会としてもお取り上げになっておることは、私は非常にけっこうだと思います。しかし、この次の特別国会に、私の方のこの案をさらに審議する場合において、今政府とあるいは自民党との考え方は違いますけれども、少くとも農業金庫あるいはまた農業金庫以外のやり方においても、次の特別国会にはやはりお出しにならなければいけないであろうと思うのです。もし次の特別国会にも農業金庫というような制度のものが法案としても全然出ないということでありますなら、これは私はどうかと思う。そういうような事務的段階の調査も少くとも今おやりになっておらなければ、私は次の特別国会には出せないと思う。そういうことも何ら自民党の政調の方からないということであるならば、これは私の方も別にどうこうということではないのでありますけれども、党の考えと相当変っておるというふうにしか受け取れないのですが、そういうような事務的なことについてもまだお話し合いは全然ございませんかどうか、この点一つお伺いしておきます。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂説明員 負債整理の問題といたしまして、事務当局におきましてももちろん検討をいたしております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 以上二点だけで大体私は質問を終りたいのですが、この際ちょっとお伺いしておきたいのは、実は、農産物の問題のうち、特にカンショ、バレイショの澱粉の問題なんです。先般通過いたしました甘味資源の今後の対策で、ブドウ糖についての問題が相当強く出ておるわけであります。十五万トンのブドウ糖でもってこれを補おうというお話でありますが、その場合に、バレイショ澱粉とカンショ澱粉との間において、政府の考え方としてはいろいろ御検討になっておると思うのです。私どもの聞くところによりますと、どうしてもカンショ澱粉の方が、利用度とかいろいろの面からいって、ある程度重要視されておるのではないかというふうに聞いているわけですが、こういう点について政府はどういうような方針でおやりになっておりますか、これをお伺いいたします。

渡部伍良食糧庁長官

○渡部説明員 御承知のように、バレイショ澱粉の方は、質がよろしゅうございますから、用途が広いわけでございます。しかし、御指摘の結晶ブドウ糖に関する限りは、どちらでなければならない、こういうことは考えておりません。いずれでもよろしい。ただ、結晶ブドウ糖について、何と申しましても、技術的な問題がいわばある程度研究段階というところでありまして、従来水あめを作っておった人が結晶ブドウ糖工業に進出しよう、こういうのでございますが、現在のところはカンショ澱粉の地帯に結晶ブドウ糖工場が興りつつあるというのが現状でございます。たとえば四日市の東海糖業のように、非常に技術が進んできますと、これまた、四日市の工場にしましても、工場の当局の弁では、研究的には非常にいい質のものができるということでありますけれども、技術的に、大量生産した場合にどうなるかという問題は、これはほかの会社で見習ってすぐ実施に移せるところになるかならないかという問題がございます。しかし、これも遠からず解決されることでございましょうから、そういう技術上の問題が確立しますれば、もっと広くカンショ澱粉、バレイショ澱粉が結晶ブドウ糖方面に利用されることになるのではないか、こういうふうに思っております。

松浦定義日本社会党

○松浦(定)委員 再三申し上げるようでありますけれども、たとえば先ほどの北海道の寒冷地帯の農業振興の問題とか負債整理の問題等もからめて参りますと、現在北海道のビートの作付意欲といいますか、今度の制度のあれによって非常に増高して参ったわけなんです。ところが、御承知の通り、ビートというのは耕作上から言えば一番むずかしい作物でありますが、それにかわるためにはやはり澱粉というものは非常に耕作もしやすい。また、地帯的に言っても、これがいわゆる山麓地帯にも、土質が悪ければ悪いなりにある程度成果の上る作物でありますから、相当バレイショ澱粉については農家としても重要な経済作物としてやっておるわけなんです。そこで、従来の行き方でありますと、これが非常に不振の段階を続けて参ったのでありますけれども、今度の結晶ブドウ糖のあれによりまして、一躍これらの点についてもビート以上の熱意をかけて参りまして、各地で今までのような小規模な工場を廃止して合理化澱粉工場というような集団的なものに切りかえようとしておるわけでございます。しかし、そのために相当能率も上り生産も向上して参りますが、さてその用途となりますと、これは政府が当然考えていただくというためには、この結晶ブドウ糖にバレイショ澱粉を相当使っていただくような形にし、あるいはまたそういうような工場も現地に今後どんどんとできてくるのでなければいけないと思うのです。そういう意味で、今北海道で合理化澱粉工場を農業団体あるいはまたその他の業者の方方も設置を要望されておるわけでございまして、この機会に、私は、これは特に相当な資金を投じて工場を設置するのでありますから、できた製品がやはりカンショがある程度安いからとかいうようなことだけでやられますと、北海道のそういう地域の農村というもの、全然先ほど申し上げましたようなものと逆になってしまう。でありますから、こういう点については十分一つ当局としても考慮していただいて、しかも、もしそういう考慮をしてもなおかつできない場合には、このバレイショ澱粉に対しては何らか別な補償のできるようなことをやっていただかないと、この生産をそれがためにストップせよというような事態になりますと、先ほどの寒冷地帯の農業振興の趣意から言いましても、困ったものだけを救うのじゃなくて、現在やっておるものすら困ってくるということは、農業政策上非常にどうかと思いますので、こういう点を特に一つ御留意していただきたいことをこの際お願いいたしまして、私の質問はこれで打ち切ります。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 倉成正君。

倉成正自由民主党

○倉成委員 食糧長官にお尋ねします。  先般の委員会で、澱粉の市況悪化に伴う対策について御要望を申し上げておきましたが、いまだ澱粉の政府買い上げが行われないで、澱粉の市況が非常に停滞している現況でございますが、先般の委員会後政府のとられた処置、それから市況の推移、そういうものについてまずお伺いしたい。

渡部伍良食糧庁長官

○渡部説明員 御承知のように、澱粉の政府の買い入れ及び売却方式につきましては、昨年の秋、全販連及び全澱連の両調整団体の機能の拡大というものを前提にして、自主的な調整をはかっていこう、こういうことでございました。ところが、その調整が必ずしも十分でなく、市価が低迷しておりました。そこで、三月三十日付をもって、カンショ澱粉の調整についてという通牒を全敗連会長、全澱連会長に出しました。その内容は、あくまでも両団体の販売調整計画の強力な実施を前提とするけれども、そうやっても澱粉の市価が基準価格を維持し得ないという場合には、両団体の調整保管計画として上げられる全販連が三万五千四百二十トン、全澱連が二万二千四百二十トン、それをこえる数量のものは、四月中に買い入れをいたすという方針を決定して調整計画を進めております。その後市価が回復いたしません。従って、四月十五日現在で両団体の在庫数量をとりまして、調整計画数量以上のものを買い上げるという方針をきめました。これは、多少、数字の整理あるいは買い上げ価格について、保管料等を払うというような問題がありましたので、数日おくれましたが、本日、調整計画を超過する数量約二万一千トン、あるいはそれ以上になるかもしれませんが、約五百六十万貫そのものを買い入れるからという通牒を各食糧事務所なり各団体に出すことにいたしました。

倉成正自由民主党

○倉成委員 一応そういった処置がとられましたら市況が回復するというお見通しですか。

渡部伍良食糧庁長官

○渡部説明員 一応余剰のものが取り入れられることになりますから、回復するだろうと思います。もししなければ、また追って次の手を打ちます。だんだんいわゆる最盛期でなくなって、これから出てくるものはきまっているわけですから、市価に悪影響のあるものは全部私どもの方で吸収するということは当然じゃないかと思います。

倉成正自由民主党

○倉成委員 明敏な食糧庁長官の言明でありますから信頼いたします。ただ、一言申し上げておきすが、調整計画そのものについても多少無理があります。いろいろ政府のとられた建前はよくわかるのでありますが、問題は、やはり、澱粉の市況を安定させていくという処置をとっていただきたいという要望をしておりましたが、国会は開会いたしておりましたが委員会が開かれない間にほとんどその処置がとられていないということは、まことに遺憾であります。私どもといたしましては、単なるそういう建前だけでなくして、現実に即した行政措置をとっていただくように、今後も強く御要望申し上げておきます。  これで終ります。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 本日はこれにて散会いたします。     午後零時二十四分散会

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