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31回国会衆議院1959/04/27

内閣委員会 第29号

発言数
84
登壇者
10
会派数
2
開催日
1959/04/27

会議録

内海安吉自由民主党

○内海委員長 これより会議を開きます。  国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、発議者より提案理由の説明を求めます。参議院議員千葉信君。     —————————————     —————————————

千葉信日本社会党

○千葉参議院議員 ただいま議題となりました国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。  御承知のように国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当につきましては、一般の給与とは別個に昭和二十四年法律第二百号によって定められているのでありますが、同法施行以来最近に至るまでの間における実績等にかんがみまして、そのうち石炭手当、寒冷地手当につきましては、その支給額及び支給区分が現在の実情に沿わない点がありますので、実情に沿うよう同法の一部を改正する必要が認められるのであります。  すなわち石炭手当は現在、北海道全道一律に世帯主である職員には三トン、その他の職員には一トンを、それぞれ公定小売価格によって換算した額に相当する額以内で支給されているのでありますが、この支給区分は、冬季採暖に必要な石炭の量が、その地域の寒冷その他気象の諸条件の強弱の度合いに応じて差異があるという実情に沿わない点があり、またその支給額については、一冬季間消費する暖房用燃料が最低三・五トン、最高五トンを必要とする実情から見まして低きに過ぎるのみならず、近年公社、現業官庁ではこの種の手当を相当に増額いたしておりまして、同じ土地に勤務いたしながらも一般の国家公務員は、公社、現業官庁の職員に比しはなはだ不均衡な状態に置かれている実情であります。  次に寒冷地手当についてでありますが、この寒冷地手当は現在一冬季を通じ本俸及び扶養手当の合計月額の八〇%を最高として、最低一五%まで五段区分として支給されているのでありますが、寒冷地に勤務する職員が冬季六カ月に及ぶ寒冷積雪地の困難な生活の事情から起る被服、食料、住居、防寒、防雪等の対策を講ずるに必要な生計費の増加等の実情よりいたしまして、その額につき若干増額の必要が認められるのであります。  以上申し述べましたような事由によりまして、この際同法の規定の一部を改正し、石炭手当については、その支給地域の区分を甲地、乙地、丙地の三区分とし、それぞれ世帯主である職員には四トン、三・五トン、三・一トン、その他の職員には一・三トン、一・一トン、一トンをそれぞれ時価によって換算した額以内で支給できるようにするとともに、それぞれの地域を別表によって指定いたすこととし、寒冷地手当につきましては、本俸及び扶養手当月額の合計額の一〇〇%を最高額として支給できるように改めたいと存ずる次第であります。  以上が本法律案の提案の理由及び概要でございます。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成賜わらんことをお願い申し上げます。  なおこの法律案につきましては、参議院において自由民主党提案により修正が加えられ、石炭手当の支給割合を世帯主たる職員には三・五トン、三・ニトン、三トンに、その他の職員には一・二トン、一・一トン、一トンにそれぞれ改めるとともに、寒冷地手当についての改正条項を削除する等の修正がなされましたので、この点申し添えておきます。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 次に本案中参議院の修正にかかる部分につき、修正案の提出者よりその趣旨の説明を求めます。参議院議員松岡平市君。

松岡平市自由民主党

○松岡参議院議員 ただいま議題になっております法律案につきまして、修正をいたしましたが、修正いたしました部分につきまして、ただいま提案者からも御説明がありましたように、石炭手当について世帯主たる職員、原案の甲地四トンを三・五トン、乙地三・五トンを三・ニトン、両地三・一トンを三トンに、その他の職員甲地一・三トンを一・ニトンに、それぞれ修正いたしました。その他、寒冷地手当につきましてはこれを全部削除いたしました。それはいろいろ内容について検討いたしましたところ、寒冷地手当につきまして、現行の支給率あるいは支給地域区分等についてはいろいろな不合理、不均衡の点もありますけれども、これはなお十分検討の余地がありますので、今後政府において十分検討の上、合理的な制度に改めてもらうということにいたしまして、そういう趣旨の附帯決議を付することにいたしました。石炭手当につきましては、原案につきまして他の公社、現業あるいは民間等の支給と彼此比較検討いたしました結果、ただいま申しましたような修正が妥当である、かように考えた結果にほかならぬのであります。  原案提出者においては、強く原案の支持を主張せられましたが、委員会におきましては多数をもって修正案が通過したわけでございます。何とぞ修正案によって御賛成を願いたいと存じます。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 これより本案について質疑に入ります。御質疑はありませんか。——御質疑がなければ、これにて本案についての質疑は終了いたしました。  これより本案について討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔総員起立〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 起立総員。よって本案は原案の通り可決いたしました。  なお本案に関する委員会報告書の作成につきましては委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議はありませんか。     「異議なしと呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。     —————————————

内海安吉自由民主党

○内海委員長 これより請願の審査を行います。今会期中本委員会に付託されました請願は、本日の請願日程に掲載いたしました通り九百九十九件であります。この際本日の請願日程全部を一括議題といたします。  請願に関して質疑の通告があります。これを許します。受田新吉君。

受田新吉日本社会党

○受田委員 それでは私、この九百九十九件のうち、特に給与関係の請願と、皇居再建に関する請願、憲法記念日の記念行事に関する請願、この三つについてお尋ねを申し上げたいと思います。  まず給与関係でございますが、すでに今回の法律の改正である程度の改善がはかられたわけであります。ところがここに問題となることは、この前われわれ野党のおらぬときに、与党だけで強行をされた日に、給与法がここを通ったために、質問ができなくて、この給与関係についての疑義が解明されていないところがある。たまたまこの請願が出ましたので、この請願に関連してお尋ねすることにいたします。ごく簡単に要点をお尋ねします。  今度政府がお出しになりましたこの給与法の改正案で問題になるのは、例の七等級、八等級の号俸の幅の問題ですが、はなはだけげんなことには、初任給を千円引き上げたために、それから上の昇給の額というものに不自然な数字が出てきたことであります。七百円とか八百円とか、六百円とかいうような小刻みの幅が出てきたわけでございまするが、この不自然な給与体系というものは、これを正常な給与体系と政府はお認めになっておられるかどうか、お答えを願いたいと思います。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 今回の給与法の一部の改正は、御承知のごとく昨年の七月の人事院勧告を完全実施するといういい慣例を作るためにやったのでありまして、その通り実施いたしました。なお政府の意見としてどうかと申しますと、もちろん人事院の研究の結果でございますから、これに異論はございません。ただあえて意見を申し上げますれば、人事院の努力されたことは、初任給だけ千円上げれば非常な断層ができる、それをなるべくならすために順次それを上に波及された、その意味で、ある場合には七百円、四百円という段階を設けたのは、いわゆる初任給だけ千円上げればそこだけ非常に大きな断層ができるから、なるべくそれを縮めんがためにずっと引き伸ばされたという意味であって、これが完全無欠とは申しませんけれども、初任給だけぽかんと上げるよりは、当然一つの給与体系としてはなだらかな自然な姿であろうという趣旨であったと考えまして、その通り実は実施したわけで、これで完全かどうかということは、私があえてここで申し上げるには多少妥当を欠きますので、そういう意味と解して、政府は人事院勧告を尊重いたして原案に盛り込んだというのが実情でございます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 そうすると人事院総裁にお尋ねしなければなりません。人事院勧告そのものに対して問題があるということになるわけですが、例の今度の号俸を見ましてもわかる通り、一万二千円から上ははなはだ不自然な金額になっているのですが、これを一つ一つ読み上げてもしようがないわけですが、これは結局初任給を改定してそれに近いところを調整するという補足措置に出たために、通し号俸をとっている現在の給与体系からは非常な不自然な結果が生まれたと私は考えておるわけです。ところがこのような給与体系が世界各国でとられておるのかどうか、また公社その他の給与体系の上にもこのような現象があるのかどうかということも考えられると思います。これは非常に人事院としては自然な形でこの号俸の幅を調整したのだという御意見でございましょうか。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 第一に通し号俸という制度はただいまとっておらないのでございます。ただいま松野長官からもお答えになりましたように、初任給だけ上げるということは非常な大きな断層ができる。そこでわれわれは公務員の利益のために上まで相当ならしたのでございますが、そのならしたままを現わしたところにおいて、私はそれでよろしいのだと思っております。もしこれを受田さんの御説のようにどこかで調整するということになりますと、ふえるところもできますが、減るところもできはしないか。結局受田さんは全部ふやせということに帰するのだろうと思いますが、それではかえって不自然なものができる。ただ初任給、号俸の調整としては不自然になりはしないかと思いますので、ありのまま現わしたのでございます。もちろん世界各国においての俸給の間差額にはいろいろございましょうけれども、人事院勧告は政府において忠実にいれられたのでありまして、これは政府の責任ではないのであります。むしろ人事院の責任でございまするが、人事院といたしましてはそれでよろしいのではないか、かように考えております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 もちろん全体の問題としては通し号俸はなくなっているはずですけれども、その同じ等級の中における号俸というものが一連の姿になっているわけですが、そこで問題があると思います。そのためにこうした調整をとり、金額に非常な不自然なものが出てきた、こう言わざるを得ないと思います。ところがこうしたこの小刻みの圧縮した金額というのは、結果的には昇給期間というものがそれだけ延伸される。昇給延伸という結果にも、ちょうどその辺に、こう調整されたあたりに該当する公務員にとっては、事実上の昇給延伸というような形にもなるわけですね。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 昇給延伸にはならぬと思うのであります。むしろ小刻みの俸給は会計事務を少し複雑にさせるということは、われわれとしても認めざるを得ないと思っております。しかしながら受田さんの言われるような、これを初任給の是正に伴って上まで調整するというのなら、号俸の減るところも出てくるわけです。これは不利益になりますから、そこでありのままにこれをふやすだけにとどめたためにかような結果になった。しかし間差額が不自然であると仰せられるならば、これはまた将来の問題として一つ研究してみたいと思いますが、今回はあの通り正直にやったというだけでよろしいと思っております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 これは非常なデリケートな体系になっているので、不自然であるといえば将来研究したいと今仰せられましたので、当然これは研究をせられまして、この不自然を直す方向に持っていかなければならぬ。この不自然を直す方向に持っていくとするなら、たとえば中だるみで千円のような措置が次の措置として考慮されるということになるわけですか。

淺井清人事院総裁

○淺井政府委員 それはまだ何も人事院としては考えておりませんが、中だるみの問題も、自然に問題になると私は思っております。ただ給与曲線、文字通りカーブでございますから、直線ではないわけですから、どこかにくぼんだところができる。そのくぼんだところをなるべくならすというのが受田さんの御趣旨のようでございますが、これは私どもも同感であります。

受田新吉日本社会党

○受田委員 人事院はそういう方向にこれから努力したいという御意思を持っておられるわけです。きょうは時間もあまり私とりません。これを時間をかけて質問する材料を用意しておったのですけれども、もう会期末でありますし、皆さんも参議院選挙に対する備えもあって、心はすでに郷里に走っておられると思いますので、私は最後に政府の御意思を確かめておきたいのでございますが、この給与法の改正と公務員制度の改正ということも、これは当然つながりができてくるわけです。また定員法の改正にもこれは波及するわけです。公務員制度の改正というものが私たち考えている方向になされないとすると、これは一つの問題がある。たとえば階級差を著しくするような問題が起ってくると、非常にわれわれとしてはこれをたたかなければならないことになるわけです。大体長官は公務員制度の改正は、今国会で何とかできるだろうという御意思だった。その内容がどういうものであるかはまだ伺っておらなかったのでありますが、今日までついにこの改正案を出されなかったけれども、これはどういういきさつがあったのでございましょうか、御答弁を願いたいと思います。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 公務員法の改正は多年の懸案でございますから、この国会にはぜひ実施いたしたいと非常に努力をいたしました。もちろん現行の公務員法そのものにもずいぶんまだ矛盾がございますので、一部は早く、一つすべてのものを改正したいという努力は今日も変えておりません。ただいかんせん非常に問題がたくさんございまして、ただいまの御質問の中にも、給与法における職階制と公務員法における職階制の実施がまことにアンバランスである、現行法にも非常に大きな問題が存しておりますので、現行法をほぐすだけでも容易な時間でありません。その上になおかつ新制度を作るというので、実は相当努力いたしましたが、最終的にはとてもそこまで法案の成立ができませんでした、提案まで参りませんでしたのは、努力が足りませんが、しかしどうやらこの努力の結果、ある程度までは進んで参りまして、あと一、二点程度になりましたので、おそらく本年中には現政府において提案ができるという見込みはあって、確かに前進はいたしております。提案まで参りませんでしたけれども、ただじんぜん日を送っておったわけではございませんし、人事院とも数回打ち合せをいたしまして、相当煮詰まりましたが、ただ一、二人事行政の一元化という問題で、実は多少まだ調整の未解決が出ております。しかしその一つとして、実は国家公務員法の恩給制度が共済組合制度に改正されたというのも、やはり公務員制度の改正の一環としてまとまったものを先に出したわけでありまして、それももちろん公務員制度改正の中の一項目を取り上げて、すでに衆議院は御賛成をいただいておるのであります。そういうわけで、全体の大きな基本法はいまだに提案になりませんでしたけれども、一つの方向はもうすでに実施を示しながら進んで参りましたので、この次までにはおそらく政府としても提案可能な限度になる。ただ一つ問題が残っておりますのは、人事行政の一元化という問題が、人事院との間にいまだに残っております。そのほか大蔵省の関係もございますが、大蔵省の関係はある程度調整が進んでおります。もう一つ最後に、公務員法そのものの中に大きく残っておりますのは、実は職階制という問題が、これはまだ各般の意見を調整いたしませんと、そう軽々に行い得ないのではなかろうか。それがまあ御質問の給与の問題との関係も出てくると思いますけれども、これはなかなか今日の問題としては、そうきょうあした解決するというよりも、もう少し時間をかけて、現実に運営者の意見も十分聞いて、その上できめなければならぬ問題だ。大きく分けますと、その三点くらいが今日残っておるところであって、一部の定員法というものは今国会で改正が行われましたので、ある程度その問題は一つの方向は形づけられたように感じます。その辺が今問題点で、あとは大体この半年間の間に前進をいたしております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 では、私あなたのお仕事の中に大事な役割を果す問題がもう一つあると思うので、お尋ねしておきますが、各公務員間の、これは制度にも関係するわけですが、給与の調整ということ、一般職と特別職の給与の調整という問題、これはあなたの方で連絡調整をされる責任があるのですけれども、たとえば今国会で裁判官の報酬と検察官の俸給の取扱いについてずいぶん論議された。もう両方からかんかんがくがくと要望があって、政府も国会もそうした渦巻の中に巻き込まれておった傾向があります。これはこのような、つまり給与に関係した法律というものを、法務委員会でもってやったり、ほかのところへ持っていったりするからという、そうした操作上の問題もあるわけですけれども、大体政府そのものがこの法案を出されるときに、各省間にまたがる給与の体系というものを、ある程度一本化しておかれるような努力をされたら、この問題は解決するわけです。一般職は人事院にまかせておく、特別職は大蔵省にまかせておく、その連絡調整はあなたの方でやるということになるので、そこに問題があるのですが、いかがでしょうか。この国会で裁判官の報酬——あれは法律は名前が報酬といっておるわけですね、それから検察官の方は俸給、それから一般職の職員の方も俸給、それから給料とついているものがある。いろいろ名称が違っておるわけですが、こういう名称の統一とか、あるいは一般職、特別職の給与の統一とか、こういうものをはかられて、同じ国家の公務に従事しておる者を、別の給与体系に引きつけて、分離さして、相剋摩擦を起させしめるような、こういう悲劇を繰り返さないようなお考えはありますまいか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 公務員制度調査会の答申の第一の趣旨が、実は受田委員のおっしゃるように、給与の一元化あるいは人事行政の一元化ということがうたわれておるというのは、そういう矛盾が今日あるのを早く是正しろというわけで、公務員法改正の実は重要な点になっていることは事実でありまして、今回の改正の方向もその方向に進めまして、ある場合には行政機構にも触れて、御趣旨のような方向に進むように、ただいま検討いたしておるわけでございます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 今人事院は、長官の御答弁のような形で、よほど盛衰興亡の岐路に立っている。人事行政の一本化というようなことを考えられた場合に、人事院に人事行政が一本化されればいいわけですけれども、そうならない場合に、人事院というものの存在が薄くなる。そこでちょっとお尋ねしますが、人事行政の一本化ということは人事院に一本化される場合もあり得るかどうかです。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 あくまで人事行政というのは政府がその責任を負うべきである。ただし政府だけで全部を一貫してやりますならば、独善的運営がなされて困るというので、やはり第二機関として、人事院がよく勧告し、よく仲介の役をとるということが私は妥当であろうと存じます。人事の行政の権限は一本化をもって政府の責任でやるべきでありますが、独善に陥ったりあるいはある程度偏見を持ってはいけないという意味で、人事院というものの存在はより以上尊重いたします。たとえばこれを人事院で全部やる、人事院が全部勧告をやり自分で実施するというならば、かえって私は人事というものが不公平になるのではないか。逆に人事院に向って政府が勧告をするようなことになっては、これは逆の立場になって、かえっておかしなことになるので、やはり人事行政というものは政府の責任でやるべきだ。ただし政府が独善あるいは偏見になってはいけないから、人事院という中立機関があって、常に仲介しあるいは勧告し、あるいは政府に対して意見を言うということのために、人事院というのはその存在の理由がより以上私はあると思うのでありまして、一元化、一本にさえすればいいというわけではなかろうと思います。やはり自転車は二つの車があるのがいいのであって、一本の車では走りにくいものだ。私はそういうようにして常に政府がみずから反省する一つの機関として、人事院という存在があることはより妥当である、こう考えまして、人事院の存在は一応認めますけれども、ただ責任の点で二つ、三つどこも責任がある、これはよくない。政府が人事院に責任をなすりつける、人事院が政府に責任をなすりつける、こういうことがあってはかえっていけないという意味で、責任については政府に一本化いたしますが、運営及びすべての場合には、人事院が勧告及び申し入れを十分できるような構成をやることが私は妥当だ、こう考えております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 非常に慎重な御意見であるし、私も共鳴する点がたくさんあるわけです。ただ人事院は政府の一部ではないかどうかです。これはどう思いますか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 今日は政府の国家行政機関の中に入っておりませんで、いわゆる純然たる独立機関として無色透明な立場にあるように法制化されておりますので、この点は私もその趣旨を尊重いたして参りたいと存じます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 そうした人事院の独立性というものを尊重したいという御意思でございますが、そこで松野さん、今の特別職ですね。特別職と一般職を分けるというのはこれは問題で、私は前にもあなたにお尋ねをしたことがあるのですが、いまだ掘り下げて御意見を伺っておりませんけれども、特別職の給与の性格等についてもいろいろ議論される今日の状況のもとにおいては、一つ一般職と同様に——そうした政府そのものがやる純然たる政治的な法案の提出権、そういう問題は別として、一般職に与えられた公務員に対する諸種の施策について、特別職も人事院を管轄機関にするという形をおとりになることは、さしあたりの措置としては妙味があるのじゃないかと思うのです。これは私一提案ですが、共鳴される面がないでしょうか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 特別職について、人事院で同じように一般職でやってもらう方が、私はかえって妥当だと考えております。一つの例で参りますと、国務大臣の俸給というものは、政府が政府自身できめるというと、やはりお手盛りの印象を非常に強く受ける。その場合、人事院からある程度の審査を受ける方が政府としてやりいい場合がございますので、特別職すべてがいいとは私は申しませんけれども、目立った中ではそういう問題もございますので、ある程度人事院でこれをやっていただく方が、勧告あるいはある程度の申し入れをしていただく方が、政府自身のお手盛りという印象がなくてやりいい官職もあるわけで、すべてがすべてとは申しませんけれども、私はそういう面が確かに研究の余地があると存じております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 長官、非常に公正な御意見です。人事院はこのような長官を持たれると非常にこれからお仕事をされるのにお気楽であろうと思うので、総裁、しっかりがんばって下さい。  それでここで私今ふと長官の御発言で思い出したのですが、総理大臣は、昨年の給与改正で俸給金額が十一万円であったのが十五万円になったわけですね。その差額の四万円はお受けになっておらぬと聞いたのですが、これは事実でございましょうか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 事実でございます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 これは非常に重大な問題だと思うのですが、総理が国から与えられる給与をお受けにならぬ、こういうことは給与の問題を預かっておられる総務長官としては当を得たあり方ではないというふうなお考えはないでしょうか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 給与は御承知のごとく政府が支給するという法律及び政令ができましたならば、支給しなければいけないので、受け取らないといいましても政府がそれを払わないわけには参りません。もし万一本人が受け取らない、政府が支給するとなれば、これはおそらく供託でもしておかなければこの法律問題は解決しないだろう、給与を受け取らないというわけにはいかないのであって、また支給しないというわけにいかないのであって、この金額というものは政府で没収したり勝手に減額したりするわけにいかないのが給与の本質であろうと思います。ただこの問題は、法律はそうなっておりますが、政令で施行しておりませんから、従ってこの法律は通過いたしましたけれども、その具体法である政令がいまだに増額をしておりませんから、その意味でいまだに受け取っておらないというわけで、まだ不完全なままになっておるわけで、法律上そういうふうな取扱いをしております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 私は、国法に基いて支給される給与というものは、その本人が国家に有形無形の奉仕をすることに対する当然の報酬ですから、これはお受けにならなければいけない。結局国法できめられた四万円分は総理は何の気持でお受けにならないのか、四万円は国家に奉仕を欠いておるという形で——法律では私はそうなってくると思う。だからこれは国家へ寄付されるというなら別ですけれども、単にそれを受け取らないというあり方というものは私は問題があると思うのですが、これは法律上どういう解釈をとっておられるのでしょうか。

佐藤朝生総理府総務副長官

○佐藤(朝)政府委員 総理大臣、国務大臣、官房長官、総務長官の給与の増額の分は、特別職の職員に関する法律の改正の附則によりまして、別に法律で定める日から施行することになっておりまして、その法律がまだ出ておりませんので施行してないわけであります。

受田新吉日本社会党

○受田委員 それは施行期をいつに予定されておるわけですか、政府の用意は……。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 まだ法律を提案いたしておりませんので施行はできないわけでございますが、政府の気持としては、あの当時御承知のごとく一般職及び特別職を通じてある程度の増額があった、しかし当時の状況として、少くとも政府の要職にある者だけはこの際増額を辞退しようという方向でありましたが、辞退をするといっても給与法でそうなっておるものを勝手に辞退はできませんから、施行期日を延期しようというので延期してあるわけで、いずれそういう経済的あるいは国民感情的に実情が即したときに、この法律の施行期日に関して法律をきめたいと考えておるわけであります。

受田新吉日本社会党

○受田委員 もう一つ、これは人事院に関係する問題ですけれども、高学歴教育職員の俸給調整の問題、これはおととしの給与法の一部改正で高学歴教職員の俸給調整が実施されておるわけですけれども、その際の人事院規則、この法律に基いた人事院規則が、これは人事院の通牒になっておるのですか、通牒によって、例の新大扱いについての解釈がされておるわけですが、たとえば陸士とか海兵とかを卒業した者で三年間教職にあった者には、これを新大卒と認める。これは免許状の関係という方からくると思います。そうした取扱いをされておる。ところが新大と同じような修学年限を持っておるところの旧師範学校昭和十八年以後の卒業者、本科が三年になっておる卒業者の修学年限の問題、これは海兵、陸士などと調整して、専攻科を終えてきたような師範学校卒業者というものの修学年限からきた通算から新大卒と見るというような取扱いは、これはどうしておやりにならなかったかということになると、いろいろ御解釈もあろうと思う。たとえば学歴と免許、その双方とも修学年限は基礎にしてないのだという言い分もあるかと思うのですけれども、その取扱い方についての人事院で解釈されておる基礎は、どういうところにあるのでございましょう。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 ただいま問題にされました高学歴者の問題でございますが、人事院といたしましては教職員の場合には修学年数だけでなしに、免許状の資格というようなことを、むしろその方に重点を置いて考えておる次第でございます。たまたま人事院から出されました通牒でそういうことをのみ込んでおりましたために、そういう前提でその修学年数だけで表示したような部分が、あるいはあったかと思いますけれども、それはわれわれの方が十分そこのところを書くべきだったのを、のみ込んで書いたためにそういうことになっておるのであります。やはり教職員の場合におきましては、資格ということが非常に大きな問題になると思います。しかし現在人事院がやっておりますことが必ずしも万全とも言い得ない場合があるかもわかりませんので、今後そういうものに該当する者があるか、文部省等にも問い合せて十分研究いたしたいと思います。

受田新吉日本社会党

○受田委員 研究をしていただくということでありますから、さしあたりその問題は御研究の成果を待つことにいたします。  もう一つ、おととしの法律改正で問題にされておるのは、新たに学歴を取得した人々に対する取扱いです。そのときにちようど昭和三十二年三月三十一日までに資格を持っておった、学歴を獲得すればよいけれども、ちょうどその当時在学しておったけれども、たとえば通信教育などで卒業がちょっとおくれたというような者の取扱いに欠けておるわけです。これはどういうふうなお取扱いになるのでしょうか。それは除外するということですか、検討する問題にやはり入りましょうか。

瀧本忠男人事院事務官(給与局長)

○瀧本政府委員 やはり法改正のその場合に、一応条件を満たしておる者を問題としたわけでございますが、今御指摘になりましたような場合におきましても、あるいは前後の均衡という問題もございましょうから、その問題もあわせて研究いたしたいと思います。

受田新吉日本社会党

○受田委員 人事院は非常に誠意のある御答弁です。それで給与に関する問題は一応質問を終ります。人事院、御苦労でした。  それで残された問題の中で、これは政府の御答弁を願いたいのだが、暫定手当のことに移ります。今度法律改正で、今国会の皆さんの御努力の存することはある程度私は了承するのですが、暫定手当の取扱いについて、町村合併促進法に基いて合併市町村の合併された地域の級地が違っている、それを調整してなるべく人事行政などに支障を起らせないようにという心づかい、というのは、今国会のこの請願の中にも出ておるのですが、きょう採択するかどうかという大事な問題にも入るのですが、これは一体当局としても、おととしの給与法の通過の際に附帯決議の中にもうたってあるのですけれども、その後これがどうされたか。これはもし何でしたら副長官でもけっこうですが、政府がどうやっておられるか。すなわち合併市町村の暫定手当の調整に関する御答弁をお願いしたいのです。副長官でけっこうです。

佐藤朝生総理府総務副長官

○佐藤(朝)政府委員 ただいまの市町村合併に伴います級地の不均衡の問題につきましては、前の給与法の改正のときも附帯決議がございましたし、その後もいろいろ研究いたしておりますが、まだ結論が出ておりません。いろいろな問題がございまして、非常にむずかしい問題を含んでおりますので、今後も検討いたしたいと思います。

受田新吉日本社会党

○受田委員 十月一日から暫定手当の本俸繰り入れの措置も講ぜられるわけです。その際までに何かの処置をされるわけでしょうか、それよりも後になる見通しでしょうか。

佐藤朝生総理府総務副長官

○佐藤(朝)政府委員 ただいまお尋ねのございましたことについていろいろ研究しておりますが、ただいまのところすぐ結論が出るかどうか、ちょっとまだわかりかねる次第でございます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 ただいますぐ結論が出なくても、十月一日までに出ればいいわけですがね。まだ半年あるわけです。半年のうちに結論が出るか出ぬかです。期限付結論です。

佐藤朝生総理府総務副長官

○佐藤(朝)政府委員 十分に検討いたしまして、結論が出るようにいたしますけれども、これも法律改正を要しますので、なお十分検討いたしたいと思います。

受田新吉日本社会党

○受田委員 では給与関係は、きょうはもうおしまいの国会ですから、一つ皆さんも肩の荷をおろして聞いていただきたい。これで終らしていただきたいと思います。  そこで今度出された請願の中に、皇居再建に関する請願があるわけです。これは総務長官と副長官がおいでになれば、あとの方はもうけっこうだと思います。この請願の中に、五十億円を民間から寄附によってまかないたいという内容があるわけです。この金額をかれこれ私は言うのではないのですけれども、国民が皇居を造営するというので、国民の気分を盛り上げて、五十億円作って皇居を建ててあげよう、こういう請願が出ているわけですが、こうした民間の寄付によって皇居を再建するということが適当であるかどうかですが、政府の御所見はいかがでございましょう。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 まことにその誠意についてはありがたく感謝いたす気持でございますが、しかし皇居という今の立場と今日の法律から参りますと、やはり政府自身が、あるいは政府の資金で建てることが一番妥当ではなかろうか。憲法の精神から申しましても、国民すべてというならば、それを代表する政府、国会においてやることが一番公平ではなかろうか。もちろん民間の方がどういう御意思か知りませんが、やはり寄付を割り当てるとかだれかれがよけい出すとか、これでも困る。また今日の財政法から申しましても、寄付金というものを皇室がお受け取りになること自身が、皇室経済法の建前からいいましても、財政法の建前から申しましてもいかがかと存じますので、やはり今日の場合は、その気持は十分ありがたくいただきますが、さてその金員をいただくということはどうか、やはり政府自身が今日行うことが一番明朗ではなかろうか、こういう考えを持っております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 間組が東宮の御所を作るときに一万円で入札した事件もあったわけで、これについてはいろいろ世論もきびしかったわけですけれども、政府はこれに対する適切な処置を講じたと私了承します。ところがこの民間の寄付というものについて、この間「日本国憲法第八条の規定による議決」を国会でしておるわけです。三月二十一日からこの三十日までは内閣の定める基準により、皇太子殿下に寄付云々という特別の寄付を認めることになっておる。この寄付をされた後の取扱いは一体どういう形になるわけでございましょう。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 この皇太子殿下の御結婚のお祝いの寄付を受けられたそのあとといいますと、これは皇室の私有財産になるわけであります。

受田新吉日本社会党

○受田委員 その私有財産は、たとえばいわゆる御内帑金という部類に属して自由に処分されてくるわけですね。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 このお祝いの意味での寄付の献上は、金品はお受けにならないという建前でしたから、いろいろ工芸品、美術品、そういうようなものがおもでございます。それを宮殿の中でもあるいはお住居の関係、お部屋、公けのお部屋でも、ときによると私有財産の掛ものなんかをかけておりますから、いろいろ装飾にお使いになります。従ってそういうお祝いにいただかれたものを売ってお金にかえられるということは今までありませんから、ずっと長くそれを保存されると思います。

受田新吉日本社会党

○受田委員 物品の金銭への切りかえは想像できないということでありますから、それも一応了承しますが、この三十日までというとあと二、三日しかないわけですけれども、相当の物品が寄付されておりましょう。あなたの方でお取扱いされた現状を御報告願いたい。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 今まで寄付を受けられた分は国会関係、なお内閣の関係、最高裁の関係、それから各都道府県のまとまっての分、それから市長会でお出しになったもの、それから町村長会、これも全部まとめて一本にしてお出しになっております。それがおもなものであります。これはちょっと今申し上げましたが、主として絵画とか工芸品とか、そういうものであります。なお内閣の方のは三十五ミリの映写機ですけれども、大てい装飾品が多い。部屋を飾られるもの。その他一般の方で知事の具申に基いて贈与される分というのは、県によりまして一点くらいのところもございますけれども、多いところが十点くらいございます。これは知事の方へいろいろこちらの方から一応基準を示しまして、あまり華美、高価なものは避けてもらいたい、特に広告宣伝に使われるようなものは避けてほしいとか、動植物あるいは保存に因るものは避けてほしいとか、家宝に属するものは避けていただきたいという希望を知事の方に申し上げましたから、知事の方でもよく考えられまして、ある程度選んで出されたと思います。その結果、全体で今集計しておりませんが、二百件前後だというふうに思います。なおあと日が少しございますから、現在事務当局で整理しておるものもございますから、全部合わしても三百点まではいかないだろうと思います。しかもそれは先ほど申したように、高価なものは避けるというふうにいたしておりますので、たとえばピアノを献上したいというようなのはお受けにならないようにしております。それから自動車、そういうようなものもお断わりしております。数百円、数千円、数万円、多いところは数万円というような程度でございますから、金額としても、特に大きな金額にはならないと思います。

受田新吉日本社会党

○受田委員 国民の誠意というものをお受けになるということは、これはわれわれとしても十分御了承申し上げるわけなんですけれども、両殿下は不幸な子供たちを何とかいたわってやりたいという気持を絶えず持っておられたようですが、憲法第八条の規定による議決によらないで、そうした金銭の寄付を両殿下の御意思で適当なところへ流されておるというような事実があるかないか、これもお伺いしたいと思います。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 両殿下のお気持は新聞に出ました通りでございまして、自分たちのために特別のお祝い品をいただくよりも、社会のいろいろ困っておる方の、特に児童の福祉とか、そういったような方面に、そういう気持が向えばいいのだがというようなお気持をお持ちでありました。われわれの方へ、ときによると献上の相談に見える方もありますが、そういう場合には、われわれの方ではそういうお気持なんだから、品物をいただくよりもこの機会にそういう方面へ寄付をされるようになさったらどうですかというふうにいろいろ申しております。その結果にもよりますかとも思いますが、品物をお祝いとして宮内庁の方へお持ちにならないで、厚生省の方へ皇太子殿下の結婚を祝するために、一つ福祉金にというふうに厚生省の方へ持っていかれた方があります。その点はあまりたくさんの金額ではないようでありますが、ある程度実行されております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 もう一つ、この間皇太子の御結婚当日、行列の拝観者の中から一人の青年が——精神異常だといわれておるとか、あるいは皇室に対する非常な嫉妬心があるとかいわれておりますが、その青年が飛び出して石を投げつけ、両殿下の車によじ登ろうとした事件を、国民が目の当りテレビ等で見て、非常にこれを遺憾に思っておるわけなんですが、皇室関係の方々の外出されるときなどにおける警備というようなものについて、今後これは油断がならないぞというので、厳重に警備の任に当るというような心組みをしておられる向きもあるのでありますが、これも一つ宮内庁のお仕事の一つだと思いますので、つまり皇室の関係の方々の外出の場合における警備に関してのお心組みというものを、別に何かお持ちではないですか。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 あの投石事件がありました際に、警視総監、あとから警察庁長官も宮内庁へ、どうもああいうことをして相済みませんでしたというのでおいでになりましたが、その際宮内庁長官から、こういうことがあったために、今後特に警備が厳重になるとか、そのために国民と皇室との親しさを遠ざけるというようなことのないように、その点は特に留意してもらいたいという意見を述べておるわけでございます。そういうこともありますし、また出先の警察の方でもお考えになっておられるのでありましょうが、これは新聞で見ましたのですが、警視総監が先日会議の際に、今後このことがあったために、特に厳重な警備をしくというようなことのないよう、要点は、十分注意してかかれというふうに、技術的な面はありますけれども、そのために人をふやしたり特別なことをやるというようなことをしないようにということを訓示されていたということも新聞で拝見しましたけれども、そういうような気持で進んでいかれればまことによろしいとわれわれも思っております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 せっかく国民に親しまれ、国をあげて民主的な両殿下の結婚を祝福しておるこの非常にいい空気の中に、新しい警察権力というようなものが介入して、このきれいな、国民の中に溶け込んだ皇室の存在を汚すようなことがあってはならぬと私は思っておるのです。だからこうした個々の問題というのは、これは警戒を厳重にしたって——前に虎ノ門事件で、難波大助という人が、当時の皇太子、今の陛下にたまを撃ち込んだ事件もあったわけです。警戒を厳重にすればそういう事件が起らないで、警戒をゆるめれば事件が起るということでは私はないと思うのです。これはむしろ国民の中へ溶け込まれて、自由に外出もせられ、国民と接触されるという形のものが好ましいと思っておるのです。しかし一方考えると、婚約をされて後、結婚までの間にはぜひあなたの家へおじゃましますよと言われた皇太子の御意思が無視されて、正田家の方へは御婚約中ついにお伺いできなかったという結果もあると聞いておるのですが、これは婚約中にはぜひお伺いしますというような約束を、皇太子がされたかされぬかも詮議することになってまずいと思うのですけれども、大体外出を極度に押えられるという動きがあるのじゃないか。妃殿下は近く正田家へ、いわゆる民間の里帰りをされる。こういう行事もあって、皇太子御自身もおいでになるそうですが、こうした皇太子の外出を比較的自由にしてあげて、国民から遊離された御存在にならないようにするという配慮は、宮内庁としてやっておられるのですか。また今私がお尋ねした御婚約中の御訪問ができなかったというような事情などは、何かそこに根拠があったのかどうかお伺いを申し上げたい。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 皇太子殿下が正田家をおたずねになるのは、きょうの夕方、妃殿下の方はもうおいでになっていると思います。先においでになって、きょうの夕方皇太子殿下がおいでになって、夕食を正田家の皆さんと一緒にされて、きょうの夜また東宮御所にお帰りになるというように、きょう実現をしておりますが、御婚約中皇太子殿下が正田家を御訪問になることをお約束になったかどうか、そういうようなことは聞いておりません。おいでになりますと、まああの当時の事情で、正田家の方でもいろいろ御準備でお忙しい、そこへまたそういうようなことが加わるとかいうような点もありましたと思いますし、一般もいろいろ、特に報道関係もなかなか混雑の点もございましたりして、ついに実現しなかったのです。本日は御訪問になっております。これは、宮内庁は前例がないからやらないのだということをよく言われますけれども、御結婚後おたずねになるというような前例も決して今までなかったようであります。そういうような、必ずしも前例がないから云々というよりも、そのときの状況によりましてお世話を申し上げておるのでございまして、お出かけになるのをむやみに押えるというようなつもりでやっておるわけではございません。

受田新吉日本社会党

○受田委員 最後に、今度の請願の中に入ってきておるのですが、皇居再建に関する請願に直接関連して、さきに国会で通った総理府設置法の一部改正法の中にある皇居造営審議会です。これの委員の選考、それから委員の構成、たとえば国会議員を割り当てる数、そういう問題についてすでに総務長官、あなたのお手元で手をつけ始めておられるのでしょうか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 国会議員の役割、役職につきましてはすでに各党から氏名が出て参りまして、いずれこの国会で御承認をいただくという順序になっております。その他民間委員に関しましては、宮内庁の方でただいま検討中で、氏名及びその方法はまだ進んでおりませんが、国会議員は何と申しましても会期中という期限がございますので、一応この会期中に御承認をいただく準備で、各党からただいま申し入れが政府に来ております。従って近く決定いたしまして国会に諮る所存であります。民間委員は議会終了を待たず実は人選を始めたいのでございますが、なかなか広範のものでございますので、目下検討中で、まだ氏名を申し上げられるほど進んでおりません。

受田新吉日本社会党

○受田委員 第一回の審議会はいつ開会する予定で準備をなされておりますか。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 五月中には第一回——ことに期限が一年でございまして、ぜひ一つ早い時期に、五月中には第一回の審議会を開会いたすように準備を進めたいと存じます。

受田新吉日本社会党

○受田委員 今度審議会に出されるいろいろな審議の原案というようなものも、それぞれ御検討されておると思います。すでに衆参両院の委員会で総務長官や宮内庁長官、次長からも片りんを伺ったわけでありますが、これは国民にとっても深い関心事でありますので、皇居が特に民間から遊離した高い存在にならないような形で、しかもこの審議会が敬意を失しないような形で運営されることを希望します。次長も国会の発言を通じて、現在の皇居をある程度開放したいというような御意思を漏らしておられるのでありますが、こういう問題についても審議会が開かれるまでにできるだけ民間の声も反映させる、その原案の中に深く国民の声を取り入れるようにして、委員の諸君が審査されるのに支障が起らないように協力してもらいたいと思います。  私はいま一つ、これは請願の最後に出てきておるのですけれども、総務長官にお尋ねしておきたいのですが、例の憲法記念日の行事ですね。この憲法施行以後何回か政府自身が責任者になって国費を出してまでやったこともあるのですが、新憲法の趣旨を徹底させ、また憲法の高らかな平和性をうたうという意味で、国民にこの日を認識させる祝典をやってきたわけです。天皇の誕生日とかその他子供の日とかいう場合には、政府みずからいろいろな通牒を各都道府県に出しております。こういう行事をやれという、ある程度のひな形を書いて示しておるわけです。この憲法記念日に対して、現行憲法のりっぱな性格を国民に浸透させるためのそうした措置というものを、政府はおやりになるのかどうか。請願にも出ておるのですけれども……。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 昭和二十三年に国民の祝祭日という法律の中で、憲法の記念日というのが五月三日と制定されまして以来、やはり新憲法ができましてからある程度国民に普及徹底させるという趣旨から、すでに前後五回、いわゆるある程度普及宣伝という意味も含めまして憲法の行事を行いましたが、今日すでに相当憲法の普及というものは国民の中に浸透しておりますので、従って初めてやりましたのが新憲法の普及の意味でやったわけでありまして、すでに相当普及いたしましたので、その後はこの行事もある程度慣例的にもう行われずに、自主的に行われているだけであります。なお天長節だけ特別にやる、あるいは憲法を差別する、そういう指令は今日政府としては出しておりません。ただ慣例として、天長節は天長節としての行事が今まで通りに行われる、憲法は新憲法でございますから五回だけはある程度普及宣伝もいたしましたが、その後も相当普及いたしましたので、一般の祝祭日と同様に扱っておるので、特に差別をつけておるわけではありません。

受田新吉日本社会党

○受田委員 一般に祝祭日には農林省とか文部省とかが、行事に対する適当な通牒を府県に流しておる、自治庁の方からも流しておる、こういうような形のものが多いわけです。これはこどもの日にいたしましても、成人の日にいたしましても、そういう行事が行われているのです。天長節と今申されましたが、天皇誕生日ですが、天皇誕生日というものは、これはずっと昔からあったことで、別にそういうものを出さなくても徹底しているはずです。憲法は十年たった今日まだ十分浸透してない。国民の中には、憲法の条文についても、あなたは五回やったから大体わかっているとおっしゃるが、国民に一つ一つ聞いてもよくわからないのです。これはよほど念を入れて徹底しなければならぬ。明治二十二年に憲法ができたとき、憲法発布というので、絹布頒布、絹の布を頒布してくれるのだそうだということで、当分の間憲法は浸透しなかったのです。そういうこともあるのですから、やはり今の憲法もまだおい立って十年しかたってないのですから、小さいのですから、幼稚なんです。憲法の持つ中身のよさというようなものも、国民に十分浸透させる必要があると思うのです。もう四、五回やったから徹底しておるという、そこに政府の国民の祝日に対する無関心さが現われておると思うのです。いかがでしょう、憲法の趣旨徹底に対する適当な通牒を出されるとか、祝典、行事をなさるという意味で、憲法の趣旨徹底を政府みずからがやる。たとい憲法改正を意図されておる総理といえども、そういうことには——現行憲法のもとに忠実な国務大臣でなければならぬのですから、そういうことをおやりになることはどうですか。去年は、総理は何とかしたいと御答弁になっていたのですが、総務長官として何か一つ憲法行事というものをおやりになる必要はないでしょうか。休むだけでは連休というだけで、遊び半分でしょう。記念日という意味をなさぬですから……。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 憲法の内容については、受田委員のおっしゃる通り国民の世論調査として参りますと、憲法の何条を知っておるかと聞いても、必ずしも周知徹底しておるという世論調査は出て参りませんが、憲法そのものの内容よりも、憲法の存在については、国民にある程度浸透は確かにいたしております。いまだに旧憲法が実施されておるのだという国民はおそらくもうなくなって、新憲法というものの存在の周知徹底は済んでおる、こういう趣旨で申し上げたのでありますが、内容については、小学校及び各学校を通じまして憲法の浸透をはかるべきものであろう、こう考えて、憲法記念日に憲法の解説をしても、これはなかなかうまく参りませんので、憲法の存在を現わす、またたしかあれは議員立法でできましたけれども、憲法記念日の趣旨説明につきましても、新しい憲法に対する趣旨説明があったと記憶しておりますので、私の方も行事をしてはいけないという意味ではなしに、ある程度自動的に憲法記念日、五月三日も周知徹底してきた今日でありますから、連休でお休みになろうがどうしようが、やはりその日は憲法記念日のためにこういう祝日があるのだという、全国民はぼつぼつおわかりになっておるという意味で、私はある程度この記念日のために行事まで行うのはどうか、こう考えて、国民の祝祭日の中に入れておきますれば、当然国民が一番関心を持つ日でありますから、おのずからわかっていただけるであろう、私はあえて積極的に反対的な意思ではございませんが、この辺で行事をしなくても済むのではなかろうかと思います。昭和二十七年から実はやっておりませんので、もうやらない方が多くなっております。ということは、国民に浸透した方が多くなったという反論もありましょうが、五回やって、やらないのは七回ですから、従って憲法発布以来十数年たちましたけれども、記念行事の方が少くなっても記念日はもう大体みな念頭に画いておるのではなかろうかというわけで、私は積極的にやっていかぬという意味で申し上げておるわけではありませんが、行事までやらなくても憲法記念日の五月三日は大体御記憶いただいておる、こう考えております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 大体わかりました。松野さんは非常に誠意のある答弁をされておるのですけれども、大体この憲法に対しては今議論があるときであるから、よけい憲法の記念日に対しては、国民に意識を強めるような行事を何かの形でしてやるというくらいの心づかいが、むしろ現行憲法に批判をしている政府与党としては大事なことと思うのです。これは総理がやるのも何ですから、あなたがおやりにならなければできないわけです。そこで、去年も憲法十周年記念であったのに何ら行事をされていない。どこかにそういう憲法無視、軽視という傾向を国民に感じさせる。憲法擁護連盟は憲法記念日にどんどんやりましょう。そういうところに自民党の、国務大臣がのぞいてあいさつされてもいいわけです。どこへ行かれてもいいのですが、たとえばラジオ放送を通じて憲法の趣旨を説明するような、そういう内容を持った放送をさせるとか、いろいろなことがあると思うのです。この政府の憲法記念日を無視する傾向は、非常にわれわれとしてはさびしい感じがするのです。  そこで最後に、私この請願の取扱いを終るに当って、時代が新時代に転換し、憲法も変り皇室も民主化されているときに、一つ最後に、総務長官と瓜生次長にお伺いしておかなくちゃならぬ問題があるのですが、今度の皇太子の御結婚の行事などにも古い形式のものが残されておるわけです。また同時に宮内庁の皇室に関する用語——新聞などは相当これを切りかえてもらっておりますが、たとえば御結納というときに納采の儀という言葉が残っておるのですね。納采などというのは民間にはない言葉です。これはやはり御結納の儀というふうに用語を統一されるとか、あるいは官内庁の中にあるお役目の名前の中にも、嬬という言葉が出ておる。昔の女嬬、嬬官というようなものの残存した言葉も残っておる。あるいは御膳の膳という字の言葉も出ておるし、それから雅楽という言葉、これは固有名詞としては許されるかもしれませんが、一つの新しい時代に合うた音楽を担当するならば、音楽部なら音楽部という形にしてもいいし、それからお役目の中にも式部、東宮大夫、これは「だいぶ」と読むのですか、「たゆう」と読むのですか。普通の人は「たゆう」と読んでいるのですが、これらでも非常に聞く方ではちょっと意味がわからない。そうした用語について、東宮職なら東宮事務官ということでもいいし、東宮事務官長という言葉でもいいし、そういう言葉の新鮮化、切りかえというようなものをして、ある程度民間に合せる。ただ皇室の内部におけるいろいろな記録を残すような場合は、それは昔の記録を残しておくのは歴史の遺物を保存する意味で私は賛成しますが、一般に通用する言葉としての用語の切りかえということに、宮内庁は踏み切られる必要はないでしょうか。これはやむを得ない事情があるということでしょうか。次長さんからお伺いして、総務長官から政治的な御意見をお聞かせ願いたい。

瓜生順良宮内庁次長

○瓜生政府委員 宮中のいろいろの用語の関係は、古い用語もだいぶたくさん残っておりまして、今おっしゃったように東宮大夫——これは「だいぶ」と読むのですが、これはわかりにくいではないかということ、そういう用語がある程度残っておりますが、先般宮内庁法改正のときなんかも、そういう用語について何かもっといい用語はないだろうかというので、実はやはり研究いたしたのでありますが、東宮事務長としても何だか感じが悪いし、まあやはり皇室事は伝統があり、またその伝統を無視しないところに国民の皇室に対するお気持もあるのですから、従って伝統を全然無視もできないし、それにかわるもっといいのがあればなおいいのだが、なかなかぴったりするのがなくて、結局そのまま踏襲したということであります。用語によりましては、いろいろ書類なんか作る際にも、天皇陛下のお出ましの出御、お帰りになりますときの入御というふうに従来次第書に書いてありましたけれども、今度の皇太子殿下の御結婚の書類の中には、天皇陛下がお出ましになるとか、あるいは入御という言葉を避けて御退出になるとかというふうにして、これは一つの例でありますけれども、そういう努力はいたしておりますけれども、これはなかなか一足飛びにころっと変るものでなし、また国民の気持と合わない点があってもいけないので、その表現が不正確になってもどうもおもしろくないという点もありまして、御希望通りにはいっておりませんけれども、そういう努力は徐々にいたしておるつもりでございます。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 私も、ある程度伝統を重んじながらも、改正すべきところは多々あると思う。ことに宮内庁の運営について、ややもしますとあまりに旧式というか、しゃくし定木のような感じがして、私自身も実は、今回の御成婚で前総理大臣という方も、あくまで現職だという一つの規格にはめてしまって、当然私たちから見れば先輩であり、国民のかっての総理、総裁たる方も、現職にあらざれば一議員として取り扱うというような運営を見ましても——ことに、対外的には対外の慣習、風習に合せて、その中に伝統を生かしていかなければならない。伝統ばかり生かしてしまわれては、今日の国民的常識的運営からかけ離れる。一つの儀式として珍しいとは思っても、やはりその席に連なる者の一つの常識もありますので、ある程度私は運営その他について改正を要するものは、やはり国民とともに歩んでいただきたいという気持で、私もそのことは二、三申し出たこともございますので、今後言葉について、一々どれがいいかということは即断いたしませんけれども、やはり宮内庁がそれ自身の接触面において、国民と皇室の接触面において、ある程度善処していただきたい。国民的常識の中にも生かしていただきたい。こういう二、三の点も考えられますので、おっしゃる趣旨を私も十分体しなから、また伝統は十分重んじながら、遊離しないようにお願いしたい、こう考えております。

受田新吉日本社会党

○受田委員 非常にいい御意見で共鳴しますが、いま一つ、皇太子も妃殿下もすでに外国旅行はされており、一応世界の見聞は持っておられるのですが、こういう機会に外国の視察ということを——東南アジアなどでは特に両殿下を歓迎されると思うのです。そうした世界をすべて結ぶ意味からも、伊勢にお参りするだけでなくして、また金もあまり使わないで外国旅行ができればなおいいことですが、こういうことに対するお心づかいがどうなっておるかを、ちょっと伺っておきたいのです。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 もちろん世界の新時代に即して、日本の皇室も世界の新時代に合せていただきたい、こう考えますので、かつてはなかったといって前例ばかり踏襲せずに——もちろんその方向は決定してもおりませんし、また討議されてもおりませんけれども、あながち過去の前例がないからというてそういうことをおとめする気持はございませんし、あるいは将来そういう機会が参るかもしれませんし、非常に幅広く、今後の皇室というものを考えて参りたい。ただいまの御質問も、実はまだ懸案として、議題になっておりませんけれども、絶対いけないのだ、あるいはお行きにならないのだ、そういう断定的な考えではおりませんので、あるいはそういう機会があれば、またそのときに十分お諮りをいたすという幅広い実は気持でおります。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 お諮りいたします。これら各請願の趣旨は、すでに配付せられております文書表により御承知のことと存じますので、紹介議員の説明並びに政府の所見聴取等は省略し、直ちにその採否を決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。  これより採否の決定をいたします。先ほどの理事会で協議いたしました通り、本日の請願日程中、第一ないし第一八、第二三ないし第四九、第六二ないし第六五、第八二ないし第八七、第九九ないし第一〇一、第一〇六ないし第一二三、第一四三ないし第二一五、第二三五ないし第三一六、第三三二、第三三三、第三三七ないし第三四三、第三四九、第三五一ないし第四〇一、第四一四ないし第四一六、第四一九、第四二二ないし第四六二、第四六六、第四八〇ないし第四八四、第四九七ないし第五一六、第五五〇、第五五一、第五五九、第五六〇、第五六三ないし第五六七、第五七八、第五七九、第五八四ないし第六〇〇、第六〇四、第六一九、第六二四ないし第六二九、第六三三、第六三四、第六七四ないし第六七八、第六九二ないし第七〇四、第七〇七ないし第七一七、第七二五ないし第七二七、第八一六ないし第八三八、第八七七ないし第八七九、第八八三ないし第八八五、第八九四ないし第九〇七、第九三二ないし第九三八、第九四〇、第九四一、第九六〇、第九六一、第九六八ないし第九七四、第九八一、第九八二、第九八六、第九八九、第九九〇、第九九二ないし第九九五、第九九七及び第九九八の各請願の趣旨は、いずれも妥当と認められますので、これら各請願はいずれも議院の会議に付して採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。  ただいま審査を終りました各請願の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。     —————————————

内海安吉自由民主党

○内海委員長 次に恩給及び法制一般に関する件について調査を進めます。  質疑を許します。植木庚子郎君。

植木庚子郎自由民主党

○植木委員 先月の二十五日の委員会におきまして、同僚の平井委員から旧金鵄勲章年金受給者についての質問がございましたが、それに関連いたしまして、私から一、二お尋ねいたしたいと思うのです。  日清、日露の戦役と、わが国のいわゆる存亡にかかるあの戦役、また国民がほんとうに協力一致戦ったところのあの戦役等におきまして、生命を賭して勲功を立てました結果、金鵄勲章を授与された者が相当数あったことは御承知の通りであります。ところが終戦の結果、御承知のように新憲法によりまして金鶏勲章の年金制度が廃止せられまして、以来金鵄勲章の年金の支給が停止となり、その大半は御承知のように相当の年令の人たちが多いのであります。七十才、八十才あるいは八十才以上の者が多いかもしれないというくらいの年令でありまして、そのために老後の生活苦に悩んでおる者もたくさんございます。あるいは幸い生活苦に悩むというほどでなくても、老後の慰安の資を失って、非常にさびしい生活を送っておる者も少くないのであります。つきましては、こうした不幸な方々に対しまして、国家として何らかの措置を講じまして、その余生を慰めてあげるというようなことは、これはもう当然のことではないかしらというように考えます。  今日、終戦直後の混乱の時代は別として、あるいは占領期間中は別として、幸い国力もだんだんと回復して参りましたし、国情も安定して参りました。この今日における国民感情から考えましても、まずもって何らかの措置を講じても、何ら異とするような時代ではないようになり、また一面においては、あるいは歓迎する向きもあるのではないかとさえ考えられるのであります。こうした功労者の数というものは、全国で一万ないし二万というふうに推定されるそうでありますけれども、かりにこれを日清、日露の両役だけというふうにして考えますならば、一体どれくらいあるだろうかということについて、もし政府側にお調べになったものがありますれば、その点をまず伺いたいと思います。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 正確に調査はただいまできておりませんけれども、大体推定的に、終戦前の金鶏勲章年金受給者から毎年の死亡率というものをある程度引いて、推定数字でございますが、一万二千程度かと存じますが、これも正確な把握は今日いたしておりません。なお金鵄勲章につきましては、金鵄勲章の年金をそのまま復活するということは、今日金鵄勲章そのものが廃止されておりますし、憲法における第十四条第三項の規定にも多少疑義がございます。しかし政府はやはり旧年金の受給者という意味で、その実情には深い関心を持っておりますので、これらの人々の従来受けていた経済上の利益に関しては、何らかの補償措置を行うことの可否については、なお慎重に研究をいたした上、妥当な結論を得たいと存じております。

植木庚子郎自由民主党

○植木委員 ただいまの仰せの通り、金鶏勲章の年金を復活するというような意味でなしに、今もお話のございましたように、こうした老齢になったところの国家功労者という者に対して、何らか生活保護的な措置を講ずることは、ぜひ必要があるのではないかというふうに考えております。たとえば今度の請願の内容を見ましても、請願の一二四一号外数件にわたって、こうした人たち、すなわちもとの金鶏勲章年金受給者の中には、死亡者が年々非常にたくさんあって、かわいそうな状況であるから、一つすみやかに何らかの法的措置を講じて、年金あるいは一時金、公債の支払いの道を開いてほしいというような請願の筋もございますが、かりにそうした年金の復活とか、一時金、公債云々ということではなくても、ぜひこうした人たちに対する何らかの慰安の措置を講ずる必要があると思うのであります。該当人員の数も、今御答弁によりますと、一万二千人くらいというお話もございます。あるいは一万五千人というような話もあるようでありますけれども、かりにこれを一万五千人として、一人当り年二万円くらいの生活保護を趣旨とした金を差し上げるということにしますと、せいぜい一年間に三億円、みな年とった人たちでありますからどんどん死んで参ります。従ってかりに五年間ある程度続くとしても、その三億円を五年にしても十五億円にしかすぎない、こういう状況であります。してみれば今日のわが国の財政状況から考えましても、大した影響があるとも考えられません。今日においては幸いにしていわゆる国民年金制度、あの老齢年金制度の施行を見るようになりましたことは御承知の通りで、まことに御同慶の至りでございますが、こうした国家のために生命を賭して、命がけで働いて手柄をあげた人たちに対しても、何か一つそれらとのつり合いをとって考えてあげることも、決して意味のないことではないというふうに考えるのであります。つきましては政府はこの際大いに一つ、英断をもってなるべく早くこれらの処遇についてお考えを願い、実現の方途をはかっていただきたい、こう思うのであります。つきましてはどうか一つ、単に今後検討するというだけではなしに、ぜひ来たるべき次の国会までにはおそくとも考えていただく、臨時国会でできなければせめて次の通常国会では何らかの措置を講じていただくというようなことを希望にたえないのでありますが、これについて長官の御意見がありましたら一つぜひ御答弁願いたいと思います。

松野頼三自由民主党総理府総務長官

○松野政府委員 先般の恩給法の改正のときの附帯決議にも明確に出ておりましたし、十分その趣旨を体しまして、次の国会までにはこの検討を続けて、そうして参りたい、こう考えております。     —————————————

内海安吉自由民主党

○内海委員長 次に閉会中審査に関する件についてお諮りいたします。委員会は議院の議決で特に付託された案件について閉会中もなおこれを審査することができることになっております。当委員会といたしましても閉会中もその審査を進めて参りたいと存じます。つきましては、駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案、行政機構並びにその運営に関する件、恩給及び法制一般に関する件、国の防衛に関する件、公務員の制度及び給与に関する件を閉会中審査案件といたしまして、その旨議長に申し出ることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     [「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決定いたしました。  次に閉会中委員派遣に関する件についてお諮りいたします。閉会中におきまして行政機構並びにその運営、自衛隊、駐留軍基地及び公務員制度などの実情調査のため、各地に委員を派遣したいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。  なお、派遣委員の選定、期間、派遣地並びに申請書の提出手続等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内海安吉自由民主党

○内海委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。  次会は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。     午後三時十四分散会

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