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31回国会衆議院1959/03/19

逓信委員会 第17号

発言数
56
登壇者
12
会派数
2
開催日
1959/03/19

会議録

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 これより会議を開きます。  本日は淺香委員長所用のため、私が委員長の職務を行います。  本日は電気通信に関する件について、まず参考人より御意見を聴取することといたします。本日御出席の参考人の方は、国際電信電話株式会社取締役社長町田辰次郎君、専務取締役大野勝三君、総務部長花岡薫君、営業部長八藤東穂君、通信部長竹内彦太郎君の五氏であります。  参考人の諸君に、御多用中にもかかわらず、御出席下さいまして、まことにありがとうございました。本日は国際電信電話に関する問題について、まず諸君より御意見を承わりたいと思います。御意見開陳の方法は、最初参考人より業務内容について御説明願って、その後これに対し委員各位よりの質疑を行い、これに答えていただくことといたします。 それでは町田社長より業務内容について御説明を願いたいと存じます。町田参考人。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 ただいま委員長からの御指名によりまして、私から国際電気通信事業の概要について御説明を申し上げたいと思います。  わが国の国際電気通信事業が当社の経営に移されましてから、この三月末をもちまして満六年に相なるのでございます。民営六カ年を経ましてわが国の国際電信電話事業は、まさに躍進を遂げたと言うことができようかと存ずるのであります。たとえば対外通信路の拡張でありますが、国際電信回線は開業当時は三十一回路でございました。六年後の今日におきましては四十四回路に相なっておるのでございます。また国際電話回路は、開業当時は十八回路でありましたが、三十六回路に相なっておるような次第であります。国際写真電信回路につきましては、当時は五回路でありましたが、今日は十九回路になっております。これらの対外回路の合計におきましては、五十四回路から九十九回路へと、実に九〇%の増加を示しておるような次第でございます。  次に、対外通信の関門局でありますが、国内の国際通信のセンターとなりまする東京、大阪の局舎を新営しまして、従前電電公社の局舎に国内通信と同居いたしておりました国際電信電話の中心をこれに移すことにいたしたのでございます。この関門局の竣工を機といたしまして、国際通信の印刷化、多重化あるいは局内取扱いの自動化等、幾多の改善進歩をもたらすことができたような次第でございます。  次に、国際通信の品質の向上でありますが、国際通信の品質は逐年向上して参りまして、会社創業当時電報一万字当り六字でありました誤字率は、今日におきましては二字以下に低下をいたしておるような次第でございます。受付から配達までの所要時間もおおむね創業当時の三分の二から三分の一ぐらいに縮まっておるような次第でございます。国際電話も申し込んでからつながりまするまでの待ち合せ時間におきましても、二分の一から三分の一程度に短縮されたような次第でございます。  次に、新規業務の開設でありますが、会社は施設の拡充整備をはかりますると同時に、時運に従いまして国際テレックス、国際回線賃貸等の新規業務を導入しまして、時代に即応するようなかまえをいたしたような次第でございます。国際テレックス業務は、テレタイプライターの装置を有しまする日本の商社その他の利用者と、外国にありまする同様の利用者との間に、国際回路を経て直接に電信通信を交換していただくような方式でありまして、いわば文字によりまする電話とも言うべきものでございます。この国際テレックスが欧米間に開かれましたのは一九五〇年でありますが、わが国では昭和三十一年に対米テレックスの開始を機としまして、続いて欧州、カナダ、フィリピン、豪州等との間におきましてこれを開設し、今日では二十六回路をもって十九カ国との間に毎日七百コールぐらいのテレックスを取り扱っておるような次第でございます。国際回線賃貸業務につきましては航空会社、外交機関、駐留軍等常時通信連絡を必要としまする利用者に対しまして、電信または電話回線を専用に賃貸いたしまするサービスでございまして、今日では対米十五回線、対アジア八回線、計二十三回線を数えるような状況に相なっておるのでございます。次に、通信料金の値下げの問題であります。会社は発足以来、通信取扱いの速度と正確度の向上によりまして、相対的に料金を値下げいたすよう心がけて参ったのでありますが、テレックスや賃貸回線の提供によりまして、さらに著しい実質的な料金値下げを行なってきたような結果に相なっておるのであります。すなわち、テレックスによりますれば、利用者側から見て同一の料金をもって三倍ないし四倍の通信文を送受することができるのであります。賃貸回線の場合は使い方によりましては一そう有利なる利用の方法があるような次第でございます。電信電話の単位料金そのものにつきましても、会社は、新回線の開設等を機会にいたしまして、対手事業者と交渉をしまして、協定すなわち金アフン料金の引き下げをはかって参ったような次第でございます。かくのごとくにいたしまして低減いたしました料金は、年間三千八百万円に上るのでありますが、さらに会社は、経営の合理化、設備の近代化等によりまして、通信の単位コストを引き下げ、昭和三十一年十一月には日本発信国際電報に対しまする徴収料金を全面的に約七%値下げをしたような次第でございます。その値下げの金額は大体年間四億円に上るような次第でございます。  次に、通信量の推移の問題であります。国際通信利用の大宗は国際貿易でありますので、従って、国際貿易の好況あるいはまた不況ということは国際通信の需要に直ちに反映をいたして参るのでありまするが、昭和二十九年及び昭和三十二年の各年中は会社発足の昭和三十八年に比べまして、五%前後の減少を示しておるような次第であります。最近はおおむね回復しつつあるのでありまするが、一般電報におきましては、二十八年に比しまして一〇%程度の増加を示しておるような次第でありまして、一旦平均が一万二千四百通に相なっておるのでございます。またテレックスの開始によりまして、一般電報の五%程度はこれに移行いたしまして、その後テレックスは著しく上昇カーブをたどっておるような次第でございまして、一般電報とテレックスとを総合的に見ますれば、記録通信の伸びはこの六カ年間に二〇%以上に上っておるような次第でございます。国際電話は、米国駐留軍の減少が非常に急だったのでありまして、商用通話の年間一〇%ないし二〇%程度の伸びにもかかわらず、総通話数は昭和二十八年度に比べまして八%前後の減少となっておるような次第であります。  大体ただいま申し上げましたことが国際電信電話の創立以来今日に至る概況でございまして、一応これをもって説明を終らしていただきます。

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 これより質疑に入ります。質疑の通告があります。順次これを許します。  橋本登美三郎君。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 本日は参考人には大へん御苦労さまであります。簡単に二、三の点についてお聞きいたしますが、私どもの手元に参っております第十一期営業報告によりますと、第十一期の営業期間中は電報において二%、電話において約六%の減少を示した、この減少の原因、並びにまだ資料ができておるかどうかわかりませんが、第十二期営業期間中において、これらの成績がどうなっておるか、お伺いします。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 営業部長から説明いたさせます。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役営業部長

○八藤参考人 橋本先生のお尋ねにお答え申し上げます。今当期におきまする通数の減少でございますが、先ほど社長より申し上げましたように、国際電気通信は他の通信よりも非常に敏感に景気の変動に追従する傾向がより鋭いのでございまして、数年前の神武景気といわれました好景気時代等に比べまして、わが国の貿易状況一般が低下状況になっておる、それが結局発受信の通数の減少に反映しておる、これがおもなる原因であり、そのほかに電話につきましては、何と申しましても、GI口数と申しますか、兵隊のかける口数が急激な低下を示した、これもお尋ねの減少の一つの原因じゃないか、こう思う次第であります。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 兵隊の撤収による減少は第十一期営業期間中じゃなくて、その前であろうと思いますが、経済界の影響があってやはり相当減っておるんだろうと思いますけれども、いわゆる昨年十一月から今日までの成績はまだ見当がついていませんか。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役営業部長

○八藤参考人 お答え申し上げます。御指摘の通り、昨年の末期ごろから若干通数が持ち直しまして、やや旧に復するような傾向を示しております。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 なお、あるいは突然でもって資料を持って参っておらないだろうと思いますが、これを方面別にして、どの方面が比較的増加の率がいいか、あるいはどの方面が減少しておるか、そういうような系統別による増収入の資料があればお聞かせ願いたい。

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 ちょっと参考人にお願いいたしますが、お声が小さいようで、よくわかりにくいそうですから、もう少し大きな声でお願いいたします。

八藤東禧国際電信電話株式会社取締役営業部長

○八藤参考人 お尋ねの方面別に分けます統計等につきましては、後刻明確な数字をもって御報告申し上げたいと思うのでございますが、大ざっぱに十一期対十期比というのがちょうど手元にあるわけでございます。アジア方面が十一期と十期を比較いたしますると、八十八万に対して十一期が八十二万、それからアメリカ方面が十期が四十八万に対しまして四十九万、これは増加玉ございます。ヨーロッパ方面が二十五万に対しまして大体とんとん、それからアフリカ方面が八万八千に対しまして八万二千、それからオセアニック、大洋州が十万に対しまして十一万と、はなはだわずかでありますが増加を示しておる。大体これら五つに分けますと、わずかながら十一期が十期に対しましてふえておりますのがアメリカと大洋州であります。そのほかの方は十期と十一期と比較いたしますと減少しておる。ただし、今先生のお尋ねになりました昨年末あたりからの数字になりますと、若干異なるところが出て参っておると思うのでありますが、それは一つ御容赦願いまして、後刻お手元にお届けしたい、かように思う次第であります。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 もちろん国際電電としては一種の営利会社でありますから、最ももうかる方へ敏感に回数をふやし、あるいは時間をふやしているだろうと思いますが、ただわれわれ心配するのは、あまり収益にのみとらわれて、いわゆる国策会社としての役割を忘れておるわけではないが、その方面を今後とも重視していただかぬと、国際通信というのは貿易のいわゆる尖兵ですから、その貿易の尖兵たる国際通信というものが、利益の上るところに重点を置いて、国の貿易の方針としての方向にマッチしていかないようなことがあれば、これは国策会社としては大いに考えなければならぬのじゃないか。そういうような意味合いで今のような資料について質問いたしましたが、もちろんその点については社長以下その方面のベテランでありますから、大いに考えてやっておられるだろうと思います。  なお、この収益でありますが、収益決算によりますと、第十一期営業成績は大体において前年度に比べてほぼ同じようなものであって、一千万円程度の増額をしておるようです。そこで、この利益金に対して、配当は従来通り据え置きになっておるようですが、現在の株式状況から見ると、もちろんこれは国策会社でありますから、配当も多くは希望しないであろうと思いますが、大体社債等の利回りが多くなっておる現在、現在の国際電電の配当で将来ともに株価の安定を保持することができるかどうか。これは一つの見通しですが、これについて一つ御意見をお聞きします。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 ただいまの御質問でありますが、私どもは、こういう公益事業の性質から申しまして、八分の配当を当分続けたいというような考えを今まだ持っておるのでありまして、増配の構想は今ございません。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 国策会社ですから、できるだけ低配当をやっていこうという考え方にはわれわれ別に異議はないのです。ただ、現在の八分の配当というものが、他の会社あるいは社債等を考えて、果してこれで将来ともにやっていけるかどうか。というのは、電電公社等の公募公債にしても率を去年から多少上げてきているわけです。そういうようないわゆる公債並みのものですらも比較的に七分を上回る、あるいは七分五厘を上回るような利子をつけてきておる。そういうときに、いわゆる国策会社の配当としての八分というものが一般的に見て低配当に過ぎやしないかという意見も一般にはあるわけであります。しかし会社の収益率から見て実際上それ以上を確保することは、相当に会社の基礎に対して危険があるという見解であればこれはまあやむを得ない。そういう問題についてのお考えをもう少し詳しく承わりたいと思います。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 こういう非常な技術を要するような世界的の国際通信の仕事でありまして、やはりいろいろ技術方面の研究なり設備なりに相当金を食うようなことでありますし、それにまた絶えず技術上の変革もありますから、そういうことにも十分備えて、他の一流国に対してひけをとらぬだけの用意だけはしておかなければならぬ、こう存じて非常に堅実に、今先生の御指摘のように私どもも低配当だとは存じておりますけれども、この重要な通信事業に対して、まだそういう通信の技術方面にも相当力を入れなければならぬということ、それぞれ総合して今日はまだ増配を考えていない、こういう次第でございます。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 時間もありませんから最後に一つ。最近起きましたストライキ、これは部分的のようですけれども、そのストライキによって相当時間が停止状態になっておるように新聞ではわれわれ見ておるのですが、その結果受けた収益上の損害、それともう一つは国際通信上に及ぼした悪影響というものを、関係者としてどの程度に見ておられますか。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 まだ具体的に数字の上においては現われておりませんが、この重要な、今おっしゃったような貿易の裏打ちになる国際通信を一時でもストップしてお得意に、利用者のお方に迷惑をおかけしておるということはまことに申しわけない、こう存じて私どもも最善を尽しておるような次第であります。それから起りまするただいまお話しのような影響につきましては、いろいろ調べておりますが、今日まだここではっきり数字の上において、あるいはその他の見通しの上においてお答えをするまでには至っていないと存じます。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 ストライキの原因は待遇改善だろうと思うのですが、国際電電の従業員の待遇というものが他に比較して、いわゆるストライキ戦術によってまで待遇改善をやらなければならぬような状態になっておるのか、あるいは必ずしも経営者当局としては悪い待遇とは考えておらぬのか、その点を一つお聞かせ願いたい。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 悪い待遇とは実は存じておりません。しかし、いろいろ創立の沿革なりあるいはまた非常に技術方面に力を入れておるような関係で、そういう専門家なり年令構成なりからいたしまして、特に高いというふうにも実は考えておらぬのであります。しかしこの大事な国際的な通信事業で安易にストをやるということは━━━━━と私は思っております。これは私の私見ですが、労働組合はスト権を持っておるのですけれども、これはやはり自重してもらわなければならぬと考えまして、絶えずいろいろ平素折衝もしたり、また団交もして、会社の立場など十分に理解のいくように接しておるのです。しかしこれは、今労働組合が━━━━━、こう申しましたが、経営者も大いに反省しなければならぬ。そういう点について非常に利用者に御迷惑をかけておるということは、まことに相済まぬと存じておりまして、まあ時をかせばそういうような悪習はだんだん解決されるものであると信じております。またその努力を続けておるような次第であります。

橋本登美三郎自由民主党

○橋本(登)委員 最後に、われわれ二、三回国際電信電話の本社並びに大阪の支社の現業の諸君の働いておる状況を見たのですが、いろいろ世間では、同じような業種と比較して待遇がいいとか悪いとかいうことの議論があるようです。いいという意見が多いのですが、しかし私個人は現場を見て、ああいう特殊な仕事を扱っておる、いわゆる技術とそれから精神的な緊張、こういう面を考えると、現在の国際電電の従業員の待遇が特に他の産業に比較して高過ぎるという考え方を持つ必要はないと思うのです。従って、ああいう特殊の環境に置かれた精神的な労働を中心とする従業員諸君には、慰安設備あるいは待遇等についても十分考えるべきが当然だろうと思う。従ってその点について経営者諸君が憶病になる必要はないのであって、だからあるいは電電公社とこれを比較すれば高いとか安いとかいう議論があるようですが、あまりそういうことには憶病になる必要はありません。今社長が言われたように、これは国内通信じゃなくて、国際通信である。しかも日本の国際収支のバランスをとる貿易業務のうちの重大なる一環をなしておる。従って待遇改善等について組合側と経営者側が常に懇談をして、よりよき待遇をすることについてはわれわれも大へんけっこうだと思うのですが、今言われたように、国際通信という立場から、ことに外国の信用の問題、そういう点から見て何らかストライキによらない、あるいはそういうような必要があってもそれが国際通信に及ぼす影響のないような状態においてそういう問題が十分に討議せられる、こういう形を一つ経営者当局においても十分に今後考えてもらいたいと思う。何も予備軍を作ってピヶ破りをやれと言うのじゃありませんが、組合側にも十分国際的な地位を認識せしめて、待遇改善の問題とそれとをある程度は区別してやっていただく、こういう工合に一つ経営者側にも特に御配慮を願いたいと思うのです。 時間もありませんから、以上で私は終ります。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 今お話しのことは一々ごもっともでございまして、結局今組合は━━━━━と私は言いましたが、これは━━━━━ようにした経営者にも大いに責任がありますから、われわれも大いに反省をしながら、この大事な仕事を預かっておる者が国に、あるいは貿易業者の大事な使命遂行にいささかでも御迷惑をかけるというのは何とも申しわけないことですから、お説の通り、一そうあらゆる観点からそういうことの起らぬように努力をいたして参りたい、かように存じております。

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 時間もあまりないようでありますので、簡単に質問をいたしますが、今、橋本委員から質問があったことに対しまして参考人の方からすべて了承というようなことがありましたが、むろん国際電気通信の重要な使命ということはこれは言うまでもなく非常に国際的な信用にも影響するわけでありますけれども、橋本委員が今言われましたように、前段の待遇の点について十分に考慮し、また考えていくということでございましたら、おそらく今日のようなストライキという問題は起らなかったであろうというふうに私は考えるわけでありまして、今の質疑応答を聞いておりますと、なかなかいいところもありますけれども、若干矛盾をしたような質疑応答にもなりはせぬかという点を考えるわけであります。  そこで私がちょっとお聞きしたいと思いますことは、この三十三年の第十一期の営業報告書が出されておりますが、先ほど橋本委員も質問をされておりましたけれども、今年の四月一日までにおける当期利益金というものが、大体どのくらいになるという予想といいますか、めどがつきませんか。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 これは仰せのように予想でありますが、今年の三月までの利益金は大体八億三千万円程度にはなるのではないか、かように存じております。これは一年を通じてであります。十二期は大体五億くらいの見通しを立てておるような次第であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 今の五億程度というのは、——これは専務に聞いた方が早いと思いますが、ここに出ております三億六千万円というのの第十二期の見込みが約五億円、こういうことですか。

大野勝三国際電信電話株式会社専務取締役

○大野参考人 先ほどからいろいろと御説明を申し上げました通り、十二期は十一期よりは幾らかよくなるだろうという予想でございますが、御承知の通り十一期は三億六千万円の利益を計上することができました。八分配当ぎりぎりという線でございますが、十二期はただいままだ途中でございますので、確かなことはお察しの通り申しかねますけれども、五億まではいかないのじゃないかと思います。それは三億六千万円という十一期の実績から御想像下さいましても、御了解を願えると思いますが、四億はこえる可能性があるかもしれませんが、ちょっとそこのところがまだはっきりと申し上げかねる状態でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 この繰り越しの利益剰余金というのは、いつでも大体このくらいの金額がいっておるわけですか。この当期の十一期の出ておる金額が、大体順次送られていっておるわけですか。

大野勝三国際電信電話株式会社専務取締役

○大野参考人 大体さようでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると十二期の剰余金処分計算というものについても、この十一期に出ておりますところと比較をいたしていってもいいということになるわけですか。

大野勝三国際電信電話株式会社専務取締役

○大野参考人 さようでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 この重大な国際電気通信が、先ほど言いましたように、そういうふうに憶病になる必要はない、大体国際電気通信の技術的な性格からいたしましても、利益があれば従業員の待遇改善も十分大胆に直していってもいいのではないか、こういう与野党通じての当委員会のみなの御意見です。  そこでちょっとお聞きしますが、先ほど社長は——言葉じりをとらまえるわけではないのですが、安易にストライキをというような言葉がございましたけれども、私が見ておりますところでは、そう安易にいつもストライキをやっておるということは、この国際電電の組合に限っては見えないと思います。たまたま年に一回か二回の今回のストライキであるのじゃないか、こう考えられるわけであります。そう安易にこの国際電気通信の労働組合がストライキを打っておるというふうには、私は考えないわけです。そこでこれだけストまでやらなければならぬという重要なこの待遇改善でありますが、現実の問題として今組合が要求しておる金額は幾らですか。

花岡薫国際電信電話株式会社取締役総務部長

○花岡参考人 お答え申し上げます。組合の要求しておりますのは本給、その他のいろいろな手当に分れておりますが、本給の要求につきましても一律に上げてくれという分、それから低給者を比較的に上げてくれ、それから年令による調整をしたい、こういうような仕組みになっていますが、これを総額にいたしますと一億四千七百万円ということになります。

森本靖日本社会党

○森本委員 一億四千なんぼというのは、それは一年間ですか。

花岡薫国際電信電話株式会社取締役総務部長

○花岡参考人 さようでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと先ほどのいわゆる剰余金、当期利益金ということを考えていった場合は、それは私は経営者というものは経営者としての考え方も多分にあろうと思います。あろうと思いますが、金がないものを出せということならそれは無理かもしれませんけれども、一応の利益金が相当出てくる。ただし株主配当の問題については先ほど論争せられておりましたけれども、こういう公共事業という観点からいった場合に、この株主配当については、これをさらに上げるということになりますと、やはり料金の問題にもからんでくるということも考えざるを得ないと思う。そういう観点からいきますと、やはりこの従業員の待遇改善という問題についてはいま少しこれを考えてもいいのじゃないか、こういうふうに考えるわけであります。そういう問題について経営者としての考え方がもしあろうといたしましても、ここにそれだけの利益金というものは浮いてくるということになると、一つの解決の目途は当然出てくると思う。そこでわれわれがここでこまかい問題をいろいろ論争しようとは思いません。思いませんが、一つ今日のような重大な時期に際しまして、また、国際電気通信が非常に重要な使命を持っておる、こういう観点から考えましてもこの争議が早期に終結できまするように、経営者としては十分に労働組合と話し合いを行いまして、その話し合いの結果成果を得て、両者がお互いに大体の満足がいくという点まで、一つ早急に御努力を経営者としてもお願いをしたい、こう思って質問をしておるわけでありますが、それに対する決意を一つ社長の方から、大演説でなしに、誠意のある御回答を願いたいと思う。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 実は昨年やはりいろいろストがございまして、要求がございました。そうして中労委のあっせんまで受けたのですが、そのときにきまった昇給額が、大体三年間継続するという約束できめたのであります。それが一人平均約一千六百円であります。その金額が一億円ちょっとオーバーする額であります。それはいわゆる定期昇給で、三年間はその昇給をずっと続ける。一億ずつふえていくわけです。二年目になればまた一億以上。それを今度の組合の要求はその一億円プラス一億四千万円の賃上げの要求ですから、かような不当な要求は、会社の経営ばかりでなしに、世間に対しても相済まぬし、そういうことには会社の将来及び現在においては応ずるわけにいかぬ、これが経営者の態度でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 私はここでこまかい問題をいろいろ言っておるわけじゃない。そういうこまかい問題を論争しようとは考えておらない。経営者は経営者としての考え方があろうと思う。あろうと思うけれども、それだけの利益金というものを得ておるということになれば、そこにおのずから両者の話し合いというものが出てくるんじゃないか。だから片一方の、経営者は経営者として今の言い分をそのままつのっておれば、これまた話し合いの糸口がなかろうと思う。それぞれの言い分というものがあろうと思う。私は元来は労働者側の立場に立ってものを言っておるけれども、しかしきょうの委員会においてそういうことを言っておったところであなたと論争になるだけのことであって、これは何にもならぬことである。先ほど橋本委員も質問をせられたその内容というものをよく翫味せられると、私は一つの意見も出てくると思う。与党の諸君でさえそういう意見を持っておる際です。そうして今言ったように利益金も出るというような段階においては、少くとももう少し大局的な立場に立って、経営者としても誠意を持ってお互いに労働組合とも話し合いをして円満にこの問題の解決をつけるように努力したらどうか。私はここで金額がどうこうということを聞いておるわけじゃございません。そういう問題は労働組合と団体交渉でやってもらってけっこうでありますが、少くとも両者がお互いに誠意を持って解決をつけるという方向にそれぞれ折り合っていくということを考えていいんじゃないか。その分については経営者としてももう少し考えて、これが円満に終息ができるという方向に持っていっていいんじゃないか。そういう決意がおありかどうかということを聞いたら、あなたは組合の言うことは全部無理だから一切いかぬ、こう大みえを切ったらそれまでです。そういうことでなしに、もっと政治的にいろいろな話し合いができぬものか、こういうことを言っておるわけです。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 今お話でありますが、会社側は十分誠意を尽して、絶えず経営者の立場としては従業員に理解を求め誠意を持って団交をし、また中労委の職権あっせんまで過去において受けて、それを組合側では拒否しておるようなことであります。そんなわけでこちらから最終の回答をこの間団交で出しましたが、これは中労委のあっせんのお立場なり見解なりというものを十分にくんで、会社ができます誠意の限度を示して、おとといの晩に労働組合の人にも反省を促したのであります。労働組合の諸君もその団交では、会社の立場はだいぶほめられましてよくわかる、こういうようなことも理解されながら、またすぐにストを継続するということは、やはり公益事業に従事している者は、こちらは誠意の限りを尽しますが、今日の組合はまだその誠意が足らぬと思う。そのことを私は率直に申し上げる次第であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 われわれ当委員会としては、当委員会に所属するところの電気通信関係というものがスムーズにいく、そういう考え方から参考人として呼んで皆さんの御意見を聞いておるわけでありまして、何も私は労働組合とあなた方の団体交渉の内部についての問題をいろいろ論争しておるわけではございません。今言いましたような考え方に立って円満に解決をつけたらどうかということを言っておるわけであって、私はその内容についてここで論争するということを初めから言っておるわけじゃない。そこであなたがそういう御意見を持っておったにいたしましても、やはりこれは一つの時の流れというか、政治問題でもあるわけであります。そういう政治問題を十分に頭の中に入れて、そうして円満に解決をつけるように努力をしたらどうか、こういうことを言っておるわけでありまして、あなたの方ではそれは中労委がどうの、何がどうの、絶対に解決がっきませんという回答でなくともいいはずです。やはりあなたの方としては、十分に話し合いをして円満に解決をつけるようにやっていきたいということでいいんじゃないか、こう質問をしているのです。だからその内容について論争するということになれば半日か一日くらい十分に語っていかなければなりませんから、それぞれの言い分というものはあろうと思う。(発言する者あり)与党の諸君がヤジを飛ばしておりますけれども、与党の諸君は諸君として……(発言する者あり)やかましい。何を言うか。   [発言する者あり〕

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 私語を禁じます。森本靖君、発言を続けて下さい。

森本靖日本社会党

○森本委員 私はもう発言をやめます。特に与党の諸君に反省を求めたいのは、ふだん法案を審議をする際には一人か二人しか出てこないで、しかもめったに出てこないような人がたまに出てきて、人が真剣にまじめに質問をしておる際にそういうヤジを飛ばすということは……(発言する者あり)特にふだん法案が出ておるときには諸君は、一つ頼む頼むということを言いながら、しかも社会党が六人も七人も出てきておるときに自民党の諸君は一人か三人しか来ていない。私たちはここで十分に法案の審議をしておるわけです。そういうふだんのことも考えずに、めったに出てこないような人間が出てきてそういうヤジを飛ばすような委員会だったら、やめた方がましだ。

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 大野幸一君。

大野幸一日本社会党

○大野(幸)委員 私は、案件が電気通信に関する件でありますので、電気通信特に国際電信電話が円滑に行われているかどうかということについて、本日参考人を御足労わずらわしたことと思うのであります。そこで目下ストが行われておるとするならば、これはこの本来の事業の運営に関しては最も重要な問題であろうと思うので、この問題について森本委員が真摯なる質問をされているのであります。だからこの点は案件外であるというように理解されないで、与党の人も真剣に、国際場裏に立つところの日本の立場を理解して、一つ質問に対してはがまんをして聞いていただきたいと思います。それが民主主義だと思うのであります。  そこで、ほんとうに国外から見ておりまして、ストが日本に行われていることによって、国際電信電話というのが直ちに一番響くだろうと思うのです。何といいましてもこれは国外から見ていて、そういう問題ではやはり日本は政治の貧困を示すものだろうと思うのであります。そういう意味において、待遇改善等もありまするが、労使の間はそういがみ合うべきものでなくて、話し合うのは話し合って、やはり不断の温情といいまするか、情愛というもので解決していかなければならない場合も多いと思いますので、この際、そういう意味において将来温情を持って、理解を持ってやっていただきたい。これは腹の底で、ストは━━━━、こういうところがあると、何か理屈抜きにまとまるものがまとまらないじゃないかと思うのでありますから、その点当局者に対しても一つよろしく御考慮のほどを願います。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 私はさっきの━━━━━という言葉は取り消します。

片島港日本社会党

○片島委員 関連。私は森本君の質問を聞いておったのですが、こういうことだと思うのです。ここに来てあなた方が組合に対してどういう態度を持っておるかという、あなた方の組合に対する態度を聞くのでなくて、組合と会社といっても、やはりあなた方も組合の従業員と一緒になって同じ仕事をやっておられるのです。これは役員の方も組合の方も、国際電電の運行については、みんな共同責任ですから、同様の責任があると思うのです。でありますから、ここに組合を呼んで組合の言い分を聞くとか、あるいは会社側を呼んで会社側の言い分を聞くとかいうことでわれわれがどちらがいいかという判定を下すようなことではなくして、とにかく重要なる国策的な公共事業に従事しておられるのであるから、できるだけ組合も譲るべきは譲り、また会社も組合の言い分を聞いて譲るべき点があればこれを譲りして、お互いが何とか円満に早期に解決するようにしてもらいたい。これはどういうふうにあなたの方が組合に対して考えておられようとも、よそに出てきてお話をされるときには、誠心誠意をもって組合の意見も聞き、また自分たちの主張も組合の方に十分認めてもらいつつ、両者で円満なる解決をするように、今後とも誠意を持って努力をしていきたい、これだけ言っていただきますれば、私たちはいいと思うのです。あなた方の意向がいい悪いは私たちは言いません。また組合をここに参考人として呼んで、組合の言い分がいい悪いを私たちが言うのでなくして、内部においてできるだけお互いが話し合いをしながら早期な円満なる解決をするように努力をしてもらいたいが、そういう努力をしていきたいというお考えがあるかどうかということを実は聞いておるわけなんです。そうしたならば社長が、組合の考えはこうで、私たちの考えはこうだとおっしゃると理屈になる。そういう考えは要らないから、今後お互いが話し合いをしながら早期円満に妥結をするように努力をしていきましょう——それは努力が実らないこともあります、また皆さん方の誠意が通じないこともございましょうけれども、やはり対外的にはそういう努力を今後していくのだ、こうおっしゃっていただけば、それで私はよろしいと思うのです。その点を社長から一つ締めくくりにお伺いしておきます。

町田辰次郎国際電信電話株式会社取締役社長

○町田参考人 従来も私どもの立場としましては、十分なる愛情と理解を持ち、また立場を尊重し認めて、団交に団交を重ねて参ったのであります。そして最終の回答においては、会社の譲れる最高限の条件を示して、それにぜひ同調して円満に解決してもらいたい、こういうことを頼んでおるような次第であります。これは今日に至りましては会社も最善の道と誠意を持って臨んでおるのでありまして、むしろ組合の方が会社の立場、全従業員の立場、組合そのものの将来の立場、そういうものをよく理解と反省をして、会社のここまで踏み切った立場をよく理解していただくことによって、これは円満に解決するものであるということを思うのであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 私は、国際電電の問題については後日また日をあらためて、この営業の内容等についてはやりたいと思いますので、一つ政府に対して資料を要求しておきたいと思います。この第十一期の営業報告書の各項目別の具体的な内容をもう少し詳しく書いたものを出してもらいたい、それから本年度の郵政大臣が許可したところのいわゆる営業計画書というものを出してもらいたい、こう思うわけであります。たとえばこの十一期営業報告書はおそらく部外にも全部配っておる営業報告書だと思うのですが、これをさらに詳細に説明ができ得る資料を出してもらいたい、こう思うわけです。

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 上林山榮吉君。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 国際電電の待遇改善に関連いたしまして、郵政大臣に一言所見を承わっておきたいのでありますが、御承知のように、従来一般郵政、電電公社、国際電信電話の事業は郵政省いわゆる逓信省の所管で経営をしておった。それが時代の変遷その他によって、あるいは強制的にあるいは自発的に分離をした。そこでその後の状態の変化等によって、待遇にそれぞれ差異を生じてきておる。私は、形は変りましても同じような仕事で、低いところはできるだけ高い方向に持っていく、できるだけいわゆる平均化をはかっていくということが一つの目標ではないだろうか、こういうふうに考えると同時に、三つの業態はそれぞれまた特殊の性格もありますから、その待遇に多少の差異が生じてくることもやむを得ない。その意味において国際電電が、たとえば一般郵政職員ないし電電公社の職員に比較して、これは全体とは言わないが、待遇のいい方面も相当にある、こういうことを考えるのでありますが、大臣はその事業の実態に応じて待遇に非常に差がついても、待遇の上においてでこぼこがひどくなっても、これはやむを得ない、一定の方向というものは何ら必要はない、それぞれ独自の経営状態に応じて待遇の改善をしてよろしい、こういうふうにお考えであるのか、これはきわめて微妙なお答えにもなるかと思いまするので、私はこの基本的な問題をまずお尋ねをいたしたい。ただし国際電電は国際的にまことに重要な仕事をしていることもわれわれはわかるし、かつまた剰余金が出れば、これは設備の近代化、ことに国際的な通信網を近代化する上においてまず使わなければならぬ、あるいはまた待遇の改善等にもこれを回さなければならぬ。これはただ形式的に剰余金が出たからといって、これを直ちに待遇改善に回さなければならぬという安易な考え方は厳に慎しむべきである、私はこういうように考えますので、これを前提として一つお答えが願いたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これはむしろ御質問をいただいた上林山委員の御所見の中にもありましたように、各使命とまたその事業結果における業績ということによって、これが必ずしも一致をしなければならぬ、すべて均一になるように努めなければならぬということには考えておりません。従って、今お示しのように剰余金等が生まれるという場合においては、まず設備の近代化というようなことを重点的に考えて、しかる後に従事員の待遇改善、給与というようなことに振り向けるということも、これは当然許されることだと考えるわけであります。しかし極端にこれが差を生ずる、特にそのうちのいずれかが非常に飛び離れてよろしいというようなことについては、そのよって来たる原因がどこにあるかということを十分検討して、そうして他のそれにおくれておる、待遇が非常に劣っておるということについては、また劣った面についての原因がどこにあるかというようなことも検討いたしまして、そうしてその点についてできるだけ、そういったような極端なアンバランスというものは、やはり低きを高い方に近づけていくという方向に考えることが、私はまず第一義的に考えるべきものではないか、かように考えておりますが、これはお言葉の中にもありましたように、きわめて微妙でありまして、これをこうしてはならぬ、こういうふうにしなければならぬということを、一律にお答え申し上げることは、非常に困難だと思います。なお、細部につきましては現状等を、一つ電気通信監理官からも、御必要であればお答えを申し上げたいと思いますが、極力私は一つ低きを高い方向にできれば優遇していくべきじゃないかというふうに考えて、なおそれは詳細検討の上十分慎重にやるべきだ、かように考えております。

上林山榮吉自由民主党

○上林山委員 一般論としては、私は大臣としては、一般の郵政事業あるいは電電公社の事業、国際電信電話の事業、これを通じて低いのを高い方向にできるだけ平均化していくように努力する、これは当然お考えになることでなければならぬ、こういうふうに思います。そこで具体的に、ただいまの国際電電の待遇は、あなたはあれでほかに比較して悪いと思っておられるのか、まあまあ多少不満足であろうけれども、あの程度ならばいい、ことに電信電話公社に比べたり、はなはだしきは非常に待遇の悪い郵政職員あるいは電波監理職員、こうしたものに比べて、待遇は相当よいあるいは非常によい、こういうふうにお考えになってはいないのか。それで、今あなたの一般論の御議論を進めていけば、まあまあ多少の不満足はあっても、国際電信電話の待遇は、今の中労委の裁定の線で大体いいんじゃないか、あるいは電電公社はそれに少し劣っておるから、これをちょっと上げる、また電電公社に比べても一般郵政職員はうんと劣っておるから、これも来年度予算においては平均化するために一つ予算をうんと回して待遇改善をはかっていく、いわゆる一番高い国際電信電話事業に——これは特殊の事業でございますが、この特殊の事業に一つバランスを合せていこう、いわゆる平均化していこう、こういうようなたくましい御意見があれば、私は引き下りますけれども、そうでないならば、これは微妙な点があるというところはここなんですが、同じ職種、似たような仕事、しかし組織は違っておる、沿革もだんだん違ってきたけれども、一体このままでいいのか、あるいは野放図に——私は国際電信電話の職員の中に、共産主義的なあるいは極端な左翼思想を持った諸君が巣をくっているとは思いません。いろいろなうわさはあるけれども思わない。だが、しかし、世の中には経済闘争だけじゃなくて、待遇改善だけではなくて、その裏にやはり思想闘争あるいは政治闘争、こうしたようなものを含んで、たとえば総評の指令などによって、こういう点についてはむやみやたらにとわれわれからいえば書いたいのでございますが、そういうようないわゆるストライキをやっていくということは、綱紀を紊乱するものであって、いわゆる国際電信電話というような国際的な立場に立って日本の発展を健全にしていかなければならぬ機関が、かりにそういうような指令あるいはそういう慣行にならって、もしそういう争議を続けておるとするならば、国民の批判あるいは当委員会の批判も、もっと変ってくるだろうと私は思う。だからそういうような意味において、一つその場限りの——私はにこにこ笑ってあなたに聞いているけれども、その揚限りでない、もう少し一皮むいたお考えを持っていただかないと、われわれは——それこそ自由民主党は、いわゆる健全な意味における労働慣行というものは主張しているし、また及ばずながら協力するにやぶさかではないのです。だから、イデオロギーを前提とした闘争でない限り、われわれは円満な解決の方法もまた必要だろう、こういうように考えるのでありますが、これについて一つ大臣の御所見を伺って、それから私が今指摘した各機関別の一人当りの待遇の実情を、もし数字があるなら監理官からでも承わっておきたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 公共事業に関連いたしまするいろいろな労働運動というものはいわゆる事業の公共性にかんがみて、労使が十分胸襟を開いて話し合って、そうしてよき労働慣行を樹立しなければならぬということは、もう私が申し上げるまでもないのでありますから、そういう基本的な考え方に立ちまして、今お示しのように労使が十分話し合って、そうしていろいろの協約締結その他についてのよき結果を得ていくべきだということ、私は常にそのことは考えて、所管の組合あるいは所管の責任者等にもさような考え方を示しておるわけでございます。  それから、この三者の平均給与が違っておる、この差異をどういうふうに取り扱うかということにつきましては、先ほどお答えを申し上げたのが大体の基本的考え方でありますが、これはやはりそのおのおの持ちまするところの実態、またその組織、機構、こういうようなものによっても若干の考え方は変って参ろうと考えるのでありますけれども、ただここに私が実はその実態における詳細なものを把握しておりませんので、このことは今監理官からもお答え申し上げると思いますが、それらの実態を十分に事実を検討いたしまして、これに対してお答えを申し上げたい。基本方針だけは申し上げましたけれども、これをどうするかということの現実の問題になりますると、そのおのおの三者の実態を一つ十分検討してお答えを申し上げたい、かように考えます。   [森本委員「委員長、議事進行について」と呼ぶ〕

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 松田監理官。     〔「それはおかしいじゃないか」と呼ぶ者あり〕

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田政府委員 お答え申し上げます。ただいま御質問ございました給与の内容でございまするけれども、私ども非常に不勉強でございまして、満足のいくお答えができないのを非常に残念に思いますが、この前電電公社の項で問題になったときに電電公社からも申し上げましたように、一人当りに基準内の賃金というものを全部平均いたしまして申し上げますと、大体国際電電は三万円程度、電電公社は一万九千何がし、それから郵政職員も、まあ少し下回るかと思いますが、大体その程度と考えます。ただ、それに対しまして非常に私ども気をつけなければいけませんのは、職員構成とかそれから職務の実態とか、ことに男女別とか学歴別とか職能別とかいうふうな点が、なかなかこれは三者ともかなり実態が違っておりまして、そういうところを精密に分析いたしませんと的確な比較もできませんので、その点非常に勉強ができておりませんで申しわけないと存ずる次第でございますが、それを一律ならして言えばただいま申し上げたような数字になっております。

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 ちょっと速記をやめて下さい。     〔速記中止〕

秋田大助自由民主党

○秋田委員長代理 速記を始めて下さ  次会は来たる二十五日水曜日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時三分散会

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