逓信委員会 第8号
- 発言数
- 73 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/02/25
会議録
○淺香委員長 これより会議を開きます。 郵便貯金の旧預金者等に対し旧預金部資金所属の運用資産の増加額の一部を交付するための大蔵省預金部等損失特別処理法第四条の臨時特例等に関する法律案及び簡易生命保険法の一部を改正する法律案を一括議題とし、質疑を行います。 質疑の通告があります。これを許します。進藤一馬君。
○進藤委員 今度保険局で新しく創設されます家族保険は、その創設の理由として、家庭の経済生活の安定を確保しようとするものであるということをうたってありますが、具体的にはどういうことでありますか、家族保険とはどういう生命保険であるか、御説明を承わりたいと思います。
○大塚政府委員 お答えいたします。現在日本の経済生活は世帯単位といいますか、家族単位に行われておりまして、その世帯のだれに万一の不幸が起りましても世帯員全員の経済生活に影響を来たすというのが実情であると考えるわけでございます。従いまして、従来のようにそのうちのだれかが保険に入っておれば十分だということには参りませんので、結局家族員全体が保険に入っておくというにとが最も望ましいことでございます。しかし従来の保険でございますと、家族員全体が保険に入るということになりますと、相当に高い保険料を払わなければならぬということになりまして、必ずしも全世帯が入り得るというようなことになりがたいという欠点がございましたので、今回なるべく安い保険料で、しかも簡単な手続で全世帯員に保険を付するということを目標にして、この家族保険を考えた次第でございます。その家族の中で最も経済的なにない手なのは、その家庭生活をささえております働き手となっております夫、または妻でございますので、その家庭生活の経済的なにない手である者が契約者になりまして、その人に最も多額の保険をかけ、その配偶者及び子供に、その家庭生活における経済的な比重に相応した保険金額がつくというような仕組みにいたした次第であります。
○進藤委員 安い保険料で家族全員が加入できる、まことにこの簡易保険の家族保険はけっこうなことだと思いますが、現在行われております民間の生命保険とどういう点が相違しておりますか。
○大塚政府委員 ただいま御説明申し上げましたように、この家族保険は一つの契約で全家族が保険されるという仕組みになっておる点に特色があるのでございまして、現在民間で発売をいたしております家族保険という名前を使ったものは大同生命で売り出しておるものがございます。そのほかに家庭保険とかこれに類似した名前を使いました保険が二、三あるわけでございますが、その大同生命の家族保険と申しますのは、契約者を被保険者とする定期保険と、子供あるいは配偶者を被保険者とする生存保険とを組み合せました保険でありまして、被保険者が満期まで生存をしておったときに満期保険金を支払う、またもしその契約者の方が被保険者を残して先に死亡したという場合には、その契約者の死亡に対して死亡保険金を支払うということにいたしまして、しかもその後の保険料の払い込みはこれを免除するというような仕組みになっております。また安田生命の新家庭保険といいますのは同一家族の二人または二人等を被保険者としまして、その全部が満期まで生きておった場合には、それに対して契約保険金を払う、またそのうちのだれか一人が途中で死亡した場合には、それに対して契約保険金を払いまして、その契約はそこで消滅するというような仕組みになっておるいわゆる連生保険といわれるものでございます。このように民間でやっております家族保険類似のものはいずれも加入当時の被保険者のみを対象としまして、単に個人別の保険種類を組み合せたという程度のものでございます。従いまして今度われわれがやろうとしておりまする家族保険は、民間でやっておりますような単に個人別の保険種類の組み合せではございませんで、子供の数に関係なく、家族ぐるみ全部被保険者といたしまして、しかも将来生まれる子供も当然その被保険者になるというような点におきまして、民間のものと違った特色を持っておるわけでございます。
○進藤委員 この家族保険は簡易保険の一種類となっておりますが、簡易保険と並列する別個の国民保険としなかった理由はどういうわけですか。
○大塚政府委員 簡易生命保険法第一条に簡易保険の目的が書いてございますが、それにはなるべく安い保険料で簡単な手続で国民に簡易に入れる保険を提供するのだということが書いてございます。今度作ります家族保険は、この第一条の目的に合致をいたしておりますし、また簡易保険の特色と言われております無診査、それから月掛、それから小口というような特色もやはりこの家族保険にもございますので、簡易保険の一種類ということにして作ることにいたした次第でございます。
○進藤委員 現在アメリカ、カナダ、西ドイツあたりでやっておられるようですが、そういう点と、日本の新しい保険の特徴、相違、そういう点を一つ御説明願いたい。
○大塚政府委員 現在アメリカやカナダでおっしゃられますようにやっておるわけでございますが、今度私どものやろうとする家族保険の特色といいますか、そういう点を見ますと、アメリカの大多数の会社では普通契約者となります者は夫だけに限るということになっております。しかし私どもの案では夫婦のどちらでもよろしいということになっておる点が一つ違っております。それからアメリカのものでは、夫婦の年令が異なります場合には、その配偶者の年令によって保険金が変るというふうな建前になっておりますが、私どものものは夫婦の年令差によって保険料を変えないという点、またアメリカでは途中で配偶者が死亡したとかあるいは離婚をしたというような場合には、保険料あるいは保険金をそれに従って調整をするというような建前になっておりますが、今度の私どもの案では途中で配偶者がなくなりましても、保険料も保険金も変えないというふうにして、取扱いの簡易化をはかっているというような点などにおいて異なっておるわけでございます。
○進藤委員 実族保険の保険金は被保険者一人について最高制限額が二十五万円のワク内で実施するということになっておりますが、従来の保険と別にしてどうかと思いますが、二十五万円のワク内で保険を実施しなければならぬわけですか。
○大塚政府委員 先ほど申し上げましたように、今度の家族保険は簡易保険の一種類ということで作ることにいたしましたので、従って現在の簡易生命保険法にあります最高制限額をかぶるといいますか、その制限を受けることになるわけでございます。ただこの二十五万円という金額で十分かどうかという点になりますと、従来の簡易保険に入っておられる方はその二十五万円との差額しか入れないということになりますので、必ずしも十分ではないというふうに考え、できるならばもっと最高制限額を引き上げたいという希望は持っておるわけでございますが、いろいろ民間との関係などもありまして、今回はこの制限額の中で実施をする、そうしてさしあたりまだ簡易保険に入っていない未加入世帯を対象にして家族保険を募集する、そうしてその中に一つ最高制限額の引き上げもまたやりたいというふうに考えておるわけでございます。
○淺香委員長 金丸徳重君。
○金丸(徳)委員 新しい保険の種類を考案なさって、できるだけ広くまた深く簡易保険の福祉を均霑させようという御計画につきましては全面的に賛成できる感じを持つのであります。ただ、今進藤委員からのお尋ねの中にもございましたが、この保険が、前段階におきましては二十五万円のワクの中でとり行われるというようなことになっておりますようで、その結果せっかくこうした新種のものが世間に発表されるといたしましても、比較的その利益を受けるといいますか、加入者勧誘の範囲が狭められているような感じがいたしますが、そういう点、もう一度これらについての対策及び今後における御方針なども含めて、あらかじめお伺いをいたしておきたいと思います。
○大塚政府委員 お答えをいたします。先ほど申し上げましたように、二十五万円で必ずしも私ども満足しておるわけではございませんが、私どもの調査によりますと、簡易保険に全然だれも入っておらぬという世帯がまだ約四五%程度あるというふうに見ておりますので、そういう未加入の世帯を対象にしてさしあたりこれを勧奨していくということにいたしますれば、まあ一、二年のところはどうやらいくんじゃなかろうかというふうに考えておるわけでございます。しかし未加入世帯には未加入の理由があるのでございまして、必ずしも従来ノー・タッチで放任されておったというわけではございませんので、この未加入世帯に対する募集というものは相当困難性を伴うというふうに考えておるわけでございます。また、すでに加入しておる世帯におきましても、当然この保険に入りたいという御希望も相当あることと考えますので、なるべく近い機会に制限額を引き上げて、既加入世帯に対しましてもお勧めができるようにしたいというふうに考えておる次第でございます。
○金丸(徳)委員 近き将来を目途として計画を進めておられるそうでありますから、それはその機会のなるべく近からんことを念願する以外にないのであります。そこで、今お答えの中にありましたまだ全然簡易保険にだれも入っておらぬところの家庭、世帯が四五%あるということでありますが、こういう夫加入の世帯といいますか、簡易保険に無縁の世帯というものがたくさんあるということは残念なことであります。こうした状況は最近特にふえているということでもないと思いますけれども、これは当然関係者の努力によって減ってくると想像されるわけであります。しかし減り方があまりにも遅々としておるこの数字でありまするので、お伺いをいたすのでありますが、最近数年間における未加入の世帯の減り方といいますか、それはどんな数字になっておりましょうか、お伺いをいたします。
○大塚政府委員 お答えをいたします。昨年実は市場調査を私どもの方でやったわけでございますが、その結果約四五%の未加入世帯があるということを発見いたしたわけでございます。実はその市場調査は抽出調査ではございますけれども、相当の手数と経費がかかりますので、毎年とかあるいは何年置きというふうに定期的に実は今まで行なってきておりませんので、夫加入世帯がどれだけどういう傾向で減ってきておるか、あるいはふえてきておるかということを的確には把握しておらないのでございますが、おっしゃられますように、大体未加入世帯の減り方がすこぶる遅々たるものであるということだけは大体の傾向として申し上げられるように思うのでございます。
○金丸(徳)委員 そこで、その未加入の世帯があまりにも多い。これは私も全戸加入運動などという大きな看板をときどき街頭で見かけるくらいに努力されておる。そしてそのことは、実は最近において努力されておることではなくて、何年間か続けて非常な努力をされておるようにお見受けいたしておるのであります。そして確かに戦前におきましては全戸加入というような強い線が打ち出されておったようでありまして、そのために、加入者総数もほとんど全人口に匹敵する、あるいはそれ以上の数を記録いたしたような過去の歴史があるわけでありますが、最近においてそうした何年間から積み重ねの努力にもかかわらず、なお現在において四五%、ほとんど半数の家庭は簡易保険に無縁の場所に置かれておるということが明らかになったわけであります。全戸加入という表題と努力の目標と現在の実際の状況というものはあまりにもかけ離れておるようであります。しかもまたこれが遅々として、来年は三〇%になる、再来年は一五%に減るというような状況が見受けられないのでありますが、そういうことは一体どこに原因があるのでありましょうか。制度それ自体にそうした原因をはらんでおるのか、それともまた何か努力の面において不足するところがあるのか、それとももっと別な大きな原因がひそんでおるのか、それらについて御見解を承わりたいのであります。
○大塚政府委員 お答えを申し上げます。四五%未加入の世帯があるわけでございますが、そのうちの大部分、結局全世帯の三七%というものは簡易保険のみならず民間保険にも、また農協の生命共済にも入っておらないという世帯でございます。その三七%はどういう世帯かということになりますと、そのうちの約一割は、これはもう保険というものは先入観的にきらいだ、これには絶対入らないという考え方を持っておる世帯がございます。そのほか被保護世帯と申しまして、国家から保護を受けておる、要するに、経済的に入る余裕がないという世帯がこれまた相当ございます。そういったものを除きましてもなお未加入の分野が多いということになるわけでございますが、これにつきましては、いろいろ過去のインフレの影響によりまして、保険に対して、何といいますか、相当こりておるといいますか、終戦直後のインフレで苦い経験を持っているというようなところから入ることを好まないというような世帯もございますし、また、なお開拓すればできるけれども、開拓の手が行き届いておらないというような世帯もその中には相当あるというふうに考えられるわけでございます。
○廣瀬政府委員 ただいまの金丸委員の御質疑に対しまして、ただいま保険局長から答弁したようなことでありますが、補足して申し上げますならば、簡易保険自体の本質と申しますか、そういうものにつきましてもやはり検討していかなければならない面があるのではないかというようなことも考えておるのであります。御承知のように最近民間保険におきましても、従来簡易保険の特色といたしました低額の金額の保険につきまして、無診査で加入させるというようなことをやっておりますし、それから毎月の集金なんかもやっておるという会社も多いのでございまして、非常に酷似してきたというような関係もございまして、民間会社の低額保険が非常に進出してきたというような面が多々あるようでございます。そこで簡易保険の今後のあり方、特質をいかに持っていくかというような問題も根本的に考えなくちゃいかぬということを考えまして、ただいま郵政審議会に、当委員会の御要望もあることでございますので、将来の簡易保険のあり方ということにつきまして御検討願っておるのでございます。そのことをちょっと申し上げておきます。
○金丸(徳)委員 その御検討を進められている方向というものは、いろいろと今まで努力を重ねてきたにもかかわらず、思うように手が届かないといいますか、今のように四五%も簡易保険未加入の家族が残されておる、これらに手を伸ばすためのねらいということが主になっておることと思います。それで、先ほどの保険局長の御説明の中で、民保に入っておる者、それから農協の共済保険に入っている者、そうした者を除きまして、三〇何%からまだ未加入の者がある。このうちの何割かは要保護世帯といいますか、家計上の余裕がないので入り得ない者もかなりあるというようなお話でございます。しかしそれにいたしましてもこの未加入の面がずいぶん多過ぎるように思うのであります。そしてそういうものを開拓していくことに簡易保険の使命が残されておると思うのでありますが、なかなか思うようにいかない。それにつきましては私はいろいろの原因があろうかと思われます。今政務次官がお話しになりましたように、従来は簡易保険に専門というか特殊な面が残されていた、その面に民間保険が進出してきておるとか、あるいは農協共済保険が強く進出してきておるとかいうようなことも大きな原因だと思われますが、そのほかになお非常な従業員の苦労にもかかわらず、思うようにその努力の成果が上らない面が、政府の政策の面、対策の面においてあるように思われるのでありますが、この点につきましてはいかがでございましょうか。
○大塚政府委員 先ほど申し上げましたように、どうしても入れることが不可能だという世帯も相当あるわけでございますし、またやり方によっては保険に入り得る可能性のある世帯も相当あるわけでございます。この可能性のある世帯を対象にして何かもうちょっとやり方があるんじゃないかという御質問でありますが、確かにさようでございまして、民間保険は主として募集の効率的になる都会地に大体募集が集中しがちでございます。従いましていなかの方へ行きますと、簡易保険または農協生命共済ということになるわけでございますが、農協生命共済は必ずしも全地域にわたってまだ普及をしておるというわけではございませんので、結局山村僻地に参りますと、主としてその分野に保険を普及させる使命は簡易保険にあるということになるわけでございます。従いまして私どもは国営保険の使命として、そういう分野に普及をはかりたいということで努力をいたして参っておるのでありますが、まあ国営であります関係上、いろいろの点で自由なる活動の制約等を受けておりますので、思うように今までいかないというのが実情でございます。
○金丸(徳)委員 この機会に簡易保険の今までの伸展の状況ですね、先般の大臣の施政方針の説明の中には、簡易保険も大体順調に進んでおるというような御趣旨のことがあったように記憶いたしておるのでありますが、まあ簡易保険も確かに順調に進んでおると思われます。しかしながら、これを最近における民間会社の保険の進捗状況あるいは共済保険の伸展の状況と比較いたしてみますと、非常に懸隔があるように思われる。民間保険が飛躍的に、その契約件数におきましてもまた契約金額におきましても進んでおるのに対しまして、簡易保険の伸展の状況というものは、まあ大体足踏みの状況のように思われる。なるほど予算通り進めてはおるようです。しかしそれがきわめて内輪に見たぎりぎりの予算面でそれ以上には進みかねておるような状況にある。これを民間保険の伸展の状況などに比較いたしてみますと、非常に残念なことなんです。もとより民間保険と競争して云々というようなことをねらうわけではございません。しかしながら最近の経済界の安定の状況からいたしまして、保険思想といいますか、保険に対する社会の信頼感というようなものが増してきておる。それらを勘案いたしてみますと、数年前の簡易保険の伸びと現在の伸びとでは少し伸び方が足りないような感じがいたすのであります。それらについてはどういう感じをお持ちになっておられますか。もう一度一つ対策などを含めてお聞かせをいただきたいと思います。
○大塚政府委員 お話にありましたように、確かに簡易保険は終戦後、昭和二十四年を頂点といたしまして、それからどちらかといいますと、件数で申し上げますと下り坂になってきております。ただ保険金額で申し上げますと、多少毎年伸びておるというような実情でございます。それに対しまして民間保険の方は昭和二十九年ごろから非常に急速に伸びてきておる。件数にいたしましても、それ以前は簡易保険よりも新契約件数が毎年少かったものが、最近におきましては大体われわれの二倍に相当する件数をとっておる。契約保険金額でいいますと、私どもの約四倍の契約保険金額をとるようになったという状況にあることは確かでございます。その原因がどこにあるのかということになりますと、これはいろいろの原因が錯綜しましてかような結果になっておるのでありまして、なかなか一言にして簡単には申し上げにくいのでございますが、まあ根本的な線としまして、簡易保険は戦後いち早く再建に乗り出した。従ってちょうど二十四年ごろがその最高潮に達した。そのころは民間保険はまだまだ終戦の痛手から立ち直らないで、本格的な募集活動に乗り出し得ない状況にあった。それが民間保険においては、二十八年ごろから本格的な募集活動に乗り出してきたというような点もあろうと思います。また民間保険におきましては、募集員その他を何の制限もなしにどんどんふやしまして、いわゆる人海戦術なるもので募集をいたしておりますが、簡易保険におきましては、御承知のように予算あるいは定員法の制限等がございまして、募集員をふやすわけにいかぬという事情もございますし、また昭和三十年ごろから、全逓が簡易保険の強制募集反対というような線を打ち出しまして、それがその趣旨とする強制を排除するというだけであればいいのですが、必ずしも従業員にそのまま受け取られないで、やらなくてもいいんだというような気分を多少与えた点もあるんじゃなかろうかというようなことも考えられるわけでございます。そのほかいろいろな原因が錯綜しまして、こういう結果になっておると思いますので、われわれとしては、そういう原因の排除にできるだけの努力を今後いたしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○金丸(徳)委員 私はまだこの問題につきましてお尋ねいたしたい点が少しあるのでありますが、大臣の御都合もあるようでありますので、私はここで一応質問を後に留保いたしておきます。 —————————————
○淺香委員長 去る十九日付託になりました放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件を議題といたします。 審査に入るに先だちまして、参考人招致の件についてお諮りいたします。本件に関しまして、審査の都合上、次の諸君を参考人として、審査中随時説明を聴取することにいたしたいと存じます。すなわち、日本放送協会会長野村秀雄君、同副会長溝上けい君、同理事前田義徳君、同企画局長春日由三君、同経理局長首藤憲太郎君、以上五名でございます。これらの諸君を参考人として、本件審査中出席、説明を願うことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 次に、郵政大臣より提案理由の説明を求めます。寺尾郵政大臣。 —————————————
○寺尾国務大臣 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和三十四年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由と、これらに対する郵政大臣の意見書の提出につきまして御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条の規定によりまして、国会の承認を受けるため協会から提出され、郵政大臣はこれに意見を付することになっているのであります。郵政大臣といたしましては、この収支予算、事業計画等につきまして、放送法の趣旨、日本放送協会の使命及び放送事業の現状等から勘案しまして、お手元にお配りいたしました通りの意見書を付して、国会の御審議をお願いすることになったのであります。 これら収支予算等につきまして大略御説明いたしますと、昭和三十四年度における事業計画につきましては、その重点を、ラジオにおいては老朽施設の改善、放送番組の充実、研究活動の強化及び国際放送等の充実に、また、テレビジョンにおいては総合及び教育テレビジョン放送局の全国的置局の推進並びに放送時間の増加、番組内容の向上等、放送の充実及び研究活動の強化等に置いております。 次に、収支予算におきましては、ラジオ関係については収入支出ともに総額百六十九億六千三百余万円と予定しております。これを昭和三十三年度に比べますと、それぞれ二十九億七千四百余万円の増加となっております。収入、支出を資本収支、事業収支等に区分しますと、資本収入二十億六千七百余万円、資本支出二十三億二千四百余万円、事業収入百四十八億九千五百余万円、事業支出百四十四億三千九百余万円、予備金二億円となっており、事業収入から資本支出、すなわち借入金の返還等に二億五千六百余万円を充当し、収支の均衡をはかっております。なお、ラジオに関しましては、協会の使命を達成する上に必要な諸計画実施のため、受信料月額を八十五円に予定しております。また、テレビジョン関係については、収入支出ともに、総額百二十億七千百万円と予定しております。これを昭和三十三年度に比べますと、それぞれ四十四億九千六百余万円の増加となっております。収入、支出を資本収支、事業収支等に区分しますと、資本収入四十四億二千五百余万円、資本支出四十九億二千百余万円、事業収入七十六億四千五百余万円、事業支出六十九億九千九百余万円、予備金一億五千万円となっており、事業収入から資本支出、すなわち借入金の返還等に四億九千六百余万円を充当し、収支の均衡をはかっております。なお、テレビジョンの受信料は、昭和三十三年度と同額の月額三百円を予定しております。 次に、資金計画につきましては、本事業計画に基きまして、年度中における資金の出入に関する計画を記載したものでございます。 以上、これら計画のうち、ラジオ受信料の改訂につきましては、ラジオ受信契約者の増加による収入増加が今後ほとんど期待し得ない現状においては、ラジオに関する諸計画の緊急性にかんがみ、この程度の改訂はやむを得ないものと認められ、そのほかの計画については、協会の使命に照らし、おおむね適当なものと認められます。 これをもちまして私の説明を終りたいと存じます。何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
○淺香委員長 次に、日本放送協会当局より、さらに補足説明を聴取することにいたします。日本放送協会会長野村秀雄君。
○野村参考人 NHKの昭和三十四年度収支予算、事業計画及び資金計画に関しましては、お手元に一通り御説明書をお配り申し上げましたから、お読みおきいただけば非常に仕合せと存じます。 ただこの機会に、本日国会の委員会におきまして、協会の現状と、当面するいろいろの問題につきまして申し述べる機会をお与え下さったことに対して、協会といたしましてはまことに感謝にたえません。ここに協会を代表して、厚く御礼を申し上げます。 NHKは、NHKの使命を達成する上において、そのなさねばならぬものがたくさんあるのであります。申し上げますれば、難聴地域を解消し、混信による妨害を排除する。また老朽施設を改善し、近代化する。さらに番組の内容を改善充実いたし、報道関係において、また国際放送において、いろいろ充実改善していかなければならぬことがあるのであります。さらにこの日進月歩の放送界においては、技術において、あるいは番組において、研究機関を整備拡充する必要がある。この研究機関の整備拡充はひとりNHKのためにのみ必要なことでなくして、その研究の成果を広く一般放送界に公開いたして放送界全体の水準を高め、日本の文化に寄与することを目的といたしておるのであります。なお、これらのいろいろの仕事をしていくについても、何と申してもこれを動かすものは人であります。NHKに職を奉じておる者は鋭意熱心にその職務をとっておりまするけれども、しかしその待遇は他の職種あるいは同種職種に比して決して上とは申されません。どうかしてこの待遇を改善して、安んじてその仕事に従事し得るようにいたしたいと考えておるのであります。 かようなる見地において、われわれは幾多のなさねばならぬ仕事があるのでありまするけれども、何と申しても今のNHKの財政においてはこれをまかない得ないのであります。経営の合理化、経費の節減もすでに限度に達しておるのでありまして、やむにやまれず受信料の値上げ、すなわち受信料の合理的改訂ということを計画いたし、現行六十七円を八十五円に改訂して、三十四、五、六、七年と三十三年度を基幹とした五カ年計画の完成をいたしていきたいと考えているのであります。 なおラジオにつきましては、受信者は一千四百五十万に達しておりまするけれども、これはすでに頭打ちの状態であって、今後の増加によって収入の増加を見込むことはできない状態にあるのでありまして、これも受信料値上げの大きなる要因であることを御了察願いたいと思います。 テレビにつきましては、非常によく伸びまして、今では百五十万の数を数え得るのであります。しかし置局計画というものはどうしても外部から建設の金を導入しなければならぬ実情にあるのであります。よって、三十三年度においてもそうであったのでありますが、三十四年度においてもぜひそれを実現できるように何とぞ御協力を仰ぎたいと思います。 なお具体的な詳しいことは、お手元に配ってある説明書にも尽しておりますが、御質問に応じてお答えすることをお許し願いまして、どうかよろしくこの予算案に対して御承認をお与え下さるように、切にお願い申し上げます。
○淺香委員長 本件についての質疑は、後日これを行うことといたします。 —————————————
○淺香委員長 次に、郵政行政に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。片島港君。
○片島委員 これは大臣にお尋ねをしたかったのでありますが、新聞で拝見をしますと、御成婚記念のための記念切手を発行する、総額で十億円をこえる額となるのでありますが、この収入金の使用方法などについて、大臣はお二人への記念品といったようなものを考えたいと言っておられるし、また他の有名な方々がそれぞれ、あるいは育英関係、慈善事業といったようなものにどうだろう、こういうようなことが新聞紙上出ておるのであります。特に記念切手という場合に、国体であるとか、オリンピックであるとか、その他一年間に数回の記念切手が発行せられておるのでありますが、この記念切手と今度の御成婚記念切手と、取扱い上どういう区別があるのか、全く同様であるのか、まずその点をお伺いいたします。
○廣瀬政府委員 御指摘のように、今回皇太子殿下の御成婚に当りまして記念切手を発行するようにいたしておりますが、御参考までに今予定いたしております数字を申し上げますれば、五円を二千万枚、十円を二千万枚、二十円を千五百万枚、三十円を千五百万枚、総額十億五千万円ということになっております。かようなことで発行することになっておりますが、これによって記念品を贈呈するとか、あるいは慈善事業に資金を投入するとか、さようなことは全然考えておりません。ただ記念切手だけは差し上げる、これはさような慣例があるのでありまして、さようなことは考えておりますけれども、記念事業なんというようなことは全然考えておりません。それから従来郵政省でやっております記念切手と全く同様の取扱いをいたします記念切手でございます。
○片島委員 従来それぞれ記念切手が毎年発行せられておりますが、この二、三年間でもけっこうでありますが、毎年何回くらい、そうして総額にして一カ年にどのくらいの記念切手が発行せられておるか、そうしてその記念切手というのは、あらかじめわかっておるものは当然郵便業務収入として予算に計上せられておると思うのでありますが、従来も大体予定をしてそれが業務収入に計上せられておるかどうか。またこのたびの御成婚記念切手十億、これが全部売りさばきができれば十億でありますが、これが予算上計上せられておるかどうか。計上せられておらないということになると、郵政省は何かふところ工合が悪いときには何かをもくろんでは増収をはかる、こういうことも考えられるのでありますが、これらに対するここ二、三カ年の実績と、それからこれに対する予算上の取扱い、この二つの問題についてお答えを願います。政府委員からでけっこうです。
○板野政府委員 私から最近二、三カ年間の記念切手の発行回数、その額面の大体の収入状況ということにつきましてお答えをいたしたいと思います。 昭和三十年度におきましては六回、九種類発行いたしております。一回について国体のごときは二種類出ますので、六回で九種類、その収入が約二億九千万円でございます。それから三十一年度におきましては十二回、十三種類で六億九千万円、三十二年度が八回、九種でございまして、五億七千五百万円、三十三年度は十三回、十八種でございまして、これはまだ決算ができ上っておりませんけれども、大体の予想の収入が三十億くらいになるのではないかと思っております。
○片島委員 記念切手の予算措置はどうしているのか、臨時収入になるのか……
○西村(尚)政府委員 予算編成当時に予測されますものは収入の中に積算してございますが、年度中途におきまして臨時に発行されますものは、臨時収入となりますので、予算には積算していないわけでございます。新年度の三十億——今郵務局長は二十億と言いましたが、私ども予算編成当時において予測いたしましたのは大体二十七億程度で、それを予算に積算してございます。三十四年度におきましての話でございます。三十三年度の実績はちょっと……。あとで資料にいたしまして差し上げたいと思います。
○片島委員 郵務局長は三十三年度において約三十億くらいの実績だ、こう言っておられるのです。そうすると、経理局長は三十四年度において大体二十七億くらいの収入を見積っておる……。
○板野政府委員 三十三年度におきまして、当初は非常に切手ブームで、売り出せば大体売れるというような状況でございましたけれども、最近は大体二、三割は売れ残るという状況でございまして、一年ないし一年半の後には大体売り切れる。そういうわけで、私どもの見込みとしては、三十三年度は、これはまだ決算ができておりませんからわかりませんけれども、大体三十億程度はいけるのではないか。三十四年度につきましては、これは今のところ全く未知数でございまして、どの程度売れ残るかという予想が私どもついておりません。
○片島委員 それで、三十三年度は三十億というのでありますが、予算上はどのくらい予定しておったのでありますか、三十三年度は……。
○西村(尚)政府委員 今突然の御質問で、ちょっとはっきりした資料を持ち合しておりませんので、取り寄せまして……。大体二十億程度であると思います。
○片島委員 非常に大きい金額でありますが、何十億という金額といえばこれはばかにならない大へんな金額です。そこで三十四年度において大体二十七億円の記念切手の収益というものを考えておるということですが、記念切手はこれを使わないでそのまましまっておけば、これは全くそれが収入になる。ところがこれを普通の切手のように使えばほかの切手をそれだけ買わないわけですから、それで間に合わせるから要らない、つまり収入にならないわけです。だからやはり大体の見通しりをつける場合に、何十億ときめてもいいわけですが、記念切手ばかり発行すればほかの切手は買わないで、記念切手ばかり買うわけです。記念切手をどの程度発行した場合にどの程度それをしまっておくか、それの金額は重要なことです。これが私は純益になると思うのです。ところがそれをしまわないで全部べたべた張ってしまえばこれは普通の切手と同じことになる、つまりそれだけほかの郵便収入が減りますね、それの関係はどうなっておりますか。新聞などを見ますと、純益金が十億円というように書いてあるわけです。そうすると、自民党のえらい方は、十億円ももうかるのならばこれは教育機関につぎ込んだらどうか、それから社会党の方でも、それは一つ育英関係か植林関係に使ったらどうか、こういうことがあるわけなんです。それが全部十億円もうかるということになればですよ。しかしその記念切手を張って自分の友だちに出してしまえば、ほかの収入がそれだけ減るわけでしょう。余分にまた出しますか。あるいはそれだけ十億円も出すかもしれぬが……。そういう関係はどうなりますか。一般にこういうようなことが出ると、それはうまいことをやれるじゃないか、十億円もちょいちょいもうけて、そしてそれを何かの方に使うということになると、郵政省がときどき何かやろうというときには、何かの名目で記念切手をやって、十億でなくてもいいから、一億でも五千万でもちょっとやって、それを適当にこちらに回すあちらに回すというようにできるのですか、どうですか。そういう点をはっきりお答えを願いたい。
○廣瀬政府委員 今の片島委員の御指摘のように、全然記念切手を使わずに自分だけで持っておればそれだけ純益になるということは当然なんでございます。これは記念切手の種類によりまして、切手の収集愛好家というものが使わずに保存しておく割合というものが違うのではないかと思っておりますが、使わなければ純益になるということは御指摘の通りでございます。純益が十億円もあるというようなことは郵政省で発表したことは全然ございませんで、何か新聞の誤報じゃないかと思うのであります。
○片島委員 それでは経理局長にお尋ねしますが、二十七億あるいは三十億というふうに——その何年か前は二億とか五億とかですから、この程度なら郵政事業の全体のワクから見ればそう大したことはないと思いますが、しかし何十億ということになりますと、相当大きな金額になってきますが、そういう場合に一般の業務収入との関係はどう考えておりますか。二十七億という話でありますが、あるいは三十億でも五十億でもよろしいのでございますが、そういう場合に一般の切手の売れ行きとの関係をどういうふうに考えて予算を編成せられておるのか。
○西村(尚)政府委員 大体予算を積算いたしますときに、郵便の業務収入といたしましては過去五年間の実績というものを勘案するわけです。それで新年度の予算積算に当りましては、過去五年間の実績によりますと、翌年度におきまして大体前年度の実収の九%から一一%平均の伸びがある。その中にはもちろん切手収入の見込みも入っておるわけです。そういう利益率になっておりますので、新年度におきまして切手収入の見込みも含めまして大体九%から一一%程度の伸びが年々ありますので、その平均を勘案いたしまして新年度は三十三年度の実収分に対して七・八%の伸びがあるであろう、これは大事をとって七・八%にしたわけでありますが、この中には大体二十七、八億程度の切手収入も入れたわけであります。ですから込みになって入っておるわけであります。
○片島委員 二十七億なり二十八億というものを見た場合も、それではそれを入れなければほかの切手が売れる、そういうことですか。記念切手を二十七億減らせば一般の切手が二十七億ふえる、こういうことになりますか。
○西村(尚)政府委員 必ずしもそうは言えないと思います。記念切手といいましても昨年のように非常にブームの高潮しておるときには、将来の値上りなどを見越しまして机の中にしまった分がかなりあるようでございますが、しまっておいても値上りはないといったような状況になりますと、それがほとんど普通の十円切手にかわって手紙に貼付して出される、そこの何%程度通信に使用されない歩どまりがあるか、郵務局においてもまだ見当はついていないと思いますので、予算の積算に当りましてはそこがまたデリケートでむずかしいのでありますが、今までは前年度の実績の大体四・五%くらいを翌年度の収入の見込みに積算しておりましたのを、新年度特に七・八%見込みましたのは、その中に記念切手の発行ということを勘案してのことでございまして、まだこまかく分析してやっておりませんので何とも申し上げられませんが、切手ブームの動きいかんもだいぶ影響いたしますので、新年度に一応七・八%見込みましたのは、大体机の中にしまわれるものもかなりあるであろう、二十七億程度は何と申しますか、しまわれるものもかなりあるであろうということで積算いたしておるのであります。(「郵便収入の方が何ぼということで入っておるのか」と呼ぶ者あり)ですからそれが結局郵便収入になってくるわけです。
○片島委員 あなたの答弁がどらもはっきりしないのですが、二十七億というのはみんな机の中にしまっておくであろうと見込まれる金額ですか。その中からしまわれるものもあれば張って出すものもある、どちらですか。それがはっきりしないのですが……。
○西村(尚)政府委員 全部しまわれるとは申し上げられませんが、そこのところが非常にデリケートでございまして、大ざっぱといえば非常に大ざっぱと思いますけれども……。
○森本委員 関連して。七・八%あるいは六%の増というのは、郵便増収というものを前年度に比較して六%ないし七・八%増収があるということで予算を見積っているわけでしょう。その予算の中に、あなたのさっきの説明では、二十七億という記念切手も一緒に入っておる。こういうのだから、たんすにしまわれる切手があろうがなかろうが、それが売れれば郵便収入がそれだけふえたということであなたの方は予算勘定をしているということであって、記念切手を二十七億発行するからそれだけもうけたという形ではなく、あくまでも郵便増収の中に入っておって、たまたまたんすの中にしまわれておるものもあるが、予算上は郵便増収として取り扱われておる。だからこの新聞に載っているようなことは全然ない、こういうことでしょうが。
○西村(尚)政府委員 その通りでございます。
○片島委員 森本君の方が答弁がうまいんですよ。実際に二十七億円の中には今度の御成婚の記念切手の十億円も入っておるわけですね。
○西村(尚)政府委員 その通りでございます。
○片島委員 そうしますと、この十億円を売った場合に実際どの程度たんすの中に入れて手帳に張っておくだろうか、どの程度が純益——ほんとうに手つかずのもうけがあるという点は全然予想は立たないのですな。今までの経験から見てもう何回も——昨年度においても十何回か、毎年十回から七、八回発行しておられるわけですが、その点はどうでしょう。
○西村(尚)政府委員 これは郵務局においても検討は行われてないように存じますが、切手ブームのそのときの動きによってだいぶ違いますので、調査するにもちょっと困難じゃないかというふうに考えます。
○片島委員 大体わかりました。十億円というのは二十七億の予算の中に計上せられておるという点。それから切手の益金がどのくらいになるかというのは、最後になっても結局わからぬわけですね。これは売ってしまえばあなたの方は手を放れるから、使うか使わぬかわからぬわけですね。
○西村(尚)政府委員 ちょっと測定する方法はないかと思います。
○片島委員 先ほど政務次官からも言われたのですが、私がこういう質問をするというのでちゃんと用意してこられたと思うのですが、郵政大臣はお二人に何か記念になるようなものということを考えられ、ほかの方では、郵政省は十億もまるもうけしているのならほかの育英なり植林なりいろんなことができるのではないかというような意見もありますが、郵政当局としてはこういうことは全然考えておられぬのでありますか。もうこれだけ大きな問題になってくると、皆相当頭にしみ込んでおりますから、社会的にも政治的にも問題になってくると思いますが、これは大臣が言ったんだから大臣に聞かなければわかりませんが、郵政当局としては政務次官以下総員の意見はどらですか。
○廣瀬政府委員 大臣ともけさお打ち合せをいたしたのでありますが、現在のところ、郵政省といたしましてはさようなことは全然考えておりません。 —————————————
○淺香委員長 先刻に引き続き郵便貯金の旧預金者等に対し旧預金部資金所属の運用資産の増加額の一部を交付するための大蔵省預金部等損失特別処理法第四条の臨時特例等に関する法律案を議題とし、審査を行います。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。 森本靖君。
○森本委員 この法律案もいよいよ本日採決をして上ることになると思います。そこで、これは最後に私は大臣に聞いておきたかったわけでありますが、大臣がちょうど参議院に行かれて、大臣以上に優秀なる政務次官がおられますので、最後に一つ政務次官にお聞きしたいと思います。 それは、去年の逓信委員会でも、今の預金部の方から郵便貯金特別会計の方へ借金をしております三百億円近い金を、正規に返す必要がないというような法的な手続をとれということをしばしば私の方から言ってきたわけであります。しかしこれは現実にその問題がいまだに解決がつかない。そこで毎年毎年貯金特別会計の預金部の方からの、借金が帳面上はふえていく、こういう形になるわけでありまして、実際には郵政省としてはもう支払うという考え方は全くない。大蔵省の方も支払ってもらう必要はないと考えておるというふうな答弁を当委員会で郵政当局は行いますけれども、大蔵当局としては、郵便貯金が一億円にでもなって、将来これが相当黒字になるということになれば、やはり若干ずつでも返してもらわなければならぬというようなことを口では言っておるようであります。これは郵政省の幹部だけでなしに、一般の従業員にしても、せっかくこの郵便貯金というものを一生懸命やっておりながら、それほどの借金をかかえてやっていくということは、何だか重苦しい気が郵政省としてはするわけでありまして、これはぜひ一つ解決をつけろということを前から言っておったわけであります。大臣としてもこの問題については何とか解決をつけたいということをしばしば言明をせられておりますけれども、三十四年度の予算案を見た場合には、そういう解決の方法が出ていないわけであります。これはいずれ予算委員会の分科会でも私はもう一回追及しておこうと考えておりますが、従来しばしば大臣が言明しておりますように、将来この借金というものは一切なくする、なくするということは返すということではなしに棒引き——もともとこれは棒引きの性格のものでありますから、そういうふうにするという努力を将来とも払ってもらいたい、こう思うわけです。この問題に対する郵政大臣としての見解を聞きたい。これは政務次官からでけっこうでありますので、明確な決意を聞いておきたい、こう思うわけです。
○廣瀬政府委員 私どもも全く森本委員と同じ考えを持っておるのでありまして、棒引きすべき性質のものではないかと思っております。鋭意大蔵省と折衝を続けておりますけれども、まださような結論に到達いたしていないのであります。今後とも十分さような趣旨をもって奮闘いたしたい、かように考えております。
○森本委員 それともう一つ。この間、これは私の方から質問をして、大体貯金局長の方からも念には念を足すという回答がありましたが、第二封鎖を支払う場合には全額が少額でありますので、場合によってはもうめんどうくさいというふうな御意向もだいぶ出てくるのじゃないかというふうなことも考えるわけでありまして、それでそれが残ったからといって、これは別に郵政省はもうけるわけじゃないのであって、当然返さなければならぬ金であります。そこでやはりこの支払いについては、特に私は念を押しておきたいと思いますことは、一つ郵政省としては親切心を持ってとにかく丁寧にこれは最後までやっていただきたい。というのは、その手続は、一回ぐらい調査をして、そうしておらないからといってこれを取り捨てるということでなしに、せっかく郵政省は全国にそれだけの足と手を持っておるわけでありますから、一つ念には念を足してこの預金差額が全部引けるようにというふうな手続を、ぜひ親切心を持ってやっていただきたいということを特に要望しておきたいと思いますが、これについては貯金局長から一言言っておいてもらいたい、こう思うわけです。
○加藤(桂)政府委員 お答え申し上げます。今回の第二封鎖の交付金につきましては、十年間も払い渡しをしなかったわけでございまして、かつ郵便貯金につきましては、一人平均額が二千二十円というふうな金額になっております。従いまして、あるいはただいま御質問のように、周知徹底方を十分いたしますとともに、また、八万人ばかりの預金者の数がございます。地方貯金局でそのいろいろの資料をよく調べまして、わかるものにつきましては、全部私の方から必ず手紙を出しまして、通知いたしましたり、また郵便局にいろいろ掲示をいたしましたり、あるいは放送をいたしましたり、新聞に発表いたしましたり、いろいろの手段をもちまして一人の漏れもないように交付をいたしたいと考えておる次第であります。
○淺香委員長 本案について他に質疑はございませんか。——他に質疑もないようでありますから、これについて質疑は終局いたしました。 これより討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、討論を省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、これより採決いたします。 郵便貯金の旧預金者等に対し旧預金部資金所属の運用資産の増加額の一部を交付するための大蔵省預金部等損失特別処理法第四条の臨時特例等に関する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○淺香委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決いたしました。 なお、本案に対する報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
○廣瀬政府委員 ちょっとごあいさつ申し上げます。第二封鎖の法律案につきましては、まことに真剣な御討議をいただきまして、本日当委員会で御可決せられた御好意に対して、まことにありがたくお礼を申し上げます。 —————————————
○淺香委員長 この際理事の補欠選任についてお諮りいたします。理事金丸重徳君より理事を辞任いたしたいとの申し出がありましたので、これを許可し、その補欠選任については先例により委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、理事に片島港君を指名いたします。 —————————————
○淺香委員長 次にお諮りいたしますが、先刻放送法第三十七条第二項の規定に基き、国会の承認を求めるの件について、日本放送協会会長野村参考人より説明を聴取いたしましたが、さらに審査の都合上、協会より提出され、お手元に配付されております「昭和三十四年度収支予算、事業計画及び資金計画についての説明書」を会議録に掲載することにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし上と呼ぶ者あり〕
○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時八分散会