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31回国会衆議院1958/12/18

逓信委員会 第2号

発言数
77
登壇者
10
会派数
2
開催日
1958/12/18

会議録

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 これより会議を開きます。  ただいま秋田委員よりテレビジョン受像機に対する物品税軽減に関して大蔵委員会に申入れの件について発言を求められていますので、これを許します。秋田委員。

秋田大助自由民主党

○秋田委員 テレビジョン受像機に対しまする物品税軽減に関しまして、わが委員会の決議に基いて大蔵委員会に申入れをしていただきたいと思う件がございます。私の手元に本件に関する申入れ文書の試案がございますので、まずそれを朗読することをお許し願います。  テレビジョン受像機に対する物品税軽減に関する申入れの件テレビジョン受像機に対する物品税の軽減については、既往数回にわたり、本委員会の見解を貴委員会に申入れ、その都度、種々御配慮を煩わした次第であるが、ブラウン管十四吋以下の小型受像機に対する低税率も再三にわたり引上げられた結果、現在大型受像機は物品価格の百分の三十、小型受像機は同百分の二十と、それぞれ相当高い税率が課されている。  一、テレビジョン放送が産業経済の発展、国民生活の向上に及ぼす影響力の重大なるにかんがみ、政府はこれが全国普及を目指して、昨年来多数のテレビ放送局を免許し、その大半は近く放送を開始する段階にあるので、これに対応して安価高性能の受像機を供給することは刻下の急務であるが、この時期に高価なために普及を阻まれている受像機の価格を更に高めるような課税は、テレビジョンの発達を著しく阻害すること。  二、テレビジョン放送の国民教育ならびに一般的教養の向上に資する役割は近来世上の注目を集め、法令の改正、免許方針の変更等種々の方法によって放送番組の教育、教養的効果を高めるような措置が運ばれているので、テレビジョン放送は逐次娯楽より実用を主とするものに転化し、物品税の対象の大部分がもつ奢侈的性質から離脱する傾向にあること。  三、最近における電子工業の発達は、広汎な分野に電波利用の途を開拓しつつあるのであって、電波科学の最先端を行くテレビ技術の育成は極めて重要であり、テレビジョン工業を萎靡させるような課税は慎重に考慮を要すること。  四、テレビ受像機は、我が国の重要輸出品たるべき将来性を有するものであって、輸出工業保護の立場からみても、受像機に対する課税は策を得たものと言い難いこと。等の理由により、本委員会としては、テレビジョン受像機全般にわたり現行の物品税率はこれを大中に軽減すべきものと認めるのであるが、就中ブラウン管十四吋以下のものは、国民大衆の需要にそなえて、その価格を極力廉価ならしめる必要上、これに対する物品税は物品価格百分の十程度の低税率を適用することが適当と考える。  聞くところによれば、政府においては目下物品税法の全面的改正を検討中の趣であるが、本委員会は全会一致をもって、貴委員会が、右改正に当り、上述の趣旨の実現のため適宜の措置をとられるよう要望する。  以上の申入れ文書を委員長名をもって大蔵委員長あてに出されて、テレビジョン十四イシチ以下のものにつきましては、現行よりも極力その税率を軽減するようにお取り計らいを願いたいという要望書を出していただきたいのであります。  本提案をいたします理由につきましては、ただいま申し述べました申入れ文書の内容によって明瞭であろうと存じますので、あえて蛇足を加える必要を認めないと存じます。何とぞ満場一致の御賛成あらんことを要望いたします。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 ただいまの秋田委員の動議の通り決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。  なお申入れの案文の整理及び手続等につきましては委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 それではさよう決します。     —————————————

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 日本放送協会昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題とし、審査を進めます。  まず廣瀬政務次官より提案理由の説明を聴取することといたします。廣瀬政務次官。     —————————————

廣瀬正雄自由民主党郵政政務次官

○廣瀬政府委員 ただいま議題となりました日本放送協会の昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書について概略御説明申し上げます。  日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基きまして国会に捉出したすものであります。協会から提出されました昭和三十一年度の貸借対照表等の詳細はお手元の書類の通りでありますが、その概要について御説明申し上げますと、昭和三十二年三月三十一日現在における資本総額は四十一億六千九百余万円であり、これに照応する資産は八十九億七千八百余万円、負債は四十八億九百余万円となっております。資産の内容を見ますと、流動資産九億七千六百余万円、固定資産七十四億千八百余万円、特定資産五億二千五百余万円、繰り延べ勘定五千九百余万円となっております。また負債の内容は、流動負債四億八千五百余万円、固定負債四十三億二千三百余万円となっております。  損金につきましては、事業収入はラジオ関係が百七億八千四百余万円、テレビジョン関係が十億三千七百余万円、事業支出はラジオ関係が百二億四千余万円、テレビジョン関係が十三億千二百余万円で、ラジオ関係においては当期剰余金五億四千三百余万円となっておりますが、これは昭和三十一年度収支予算に予定した通り資本支出、放送債券償還積立金、放送債券償還金及び長期借入金返還金でございますが、に充当されたものでございます。またテレビジョン関係におきましては、当期欠損金二億七千四百余万円となっております。  以上で概要の説明を終りますが、何とぞよろしく御審査のほどをお願いいたします。     —————————————

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 この際本件に関し、本日及び次会二十三日に日本放送協会会長野村秀雄君、企画局長春日由三君、経理局長首藤憲太郎君を参考人として意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 御異議なしと認め、さよう決します。     —————————————

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 野村参考人より本件に関し補足説明を聴取することといたします。野村参考人。

野村秀雄日本放送協会会長

○野村参考人 昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書について御説明申し上げたいと思います。  日本放送協会の昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書につきまして、まずお手元にございます財産目録と貸借対照表について申し上げますと、昭和三十二年三月三十一日現在における固有資本は三十二億五千百九十五万円でありまして、これに対し、資産は八十九億七千八百九十七万円、負債は四十八億九百三万円でございますので、資産から負債と固有資本を差し引いた剰余金は九億一千七百九十九万円でございます。このうち当期剰余金は二億六千九百五万円となっておりますが、その内訳を申し上げますと、ラジオでは五億四千三百七十六万円の剰余金を出しましたが、他方テレビジョンでは二億七千四百七十一万円の欠損金を見たため、差引当期剰余金は、先ほど申し上げました通り、二億六千九百五万円となるわけでございます。  次に、順を追うて前年度との比較を御説明いたしますと、資産につきましては、昭和三十年度末に比較しまして七億二千七百五十二万円の増で、当年度末におきましては八十九億七千八百九十七万円となりましたが、この内訳を申し上げますと、流動資産では八千二百七十二万円の増で、これは主として電話公債や建物賃借に伴う保証金等の増によるもので、当年度末九億七千六百三万円となったものでございます。  次に固定資産は六億五千八百三十六万円の増でございますが、これは主として松山放送会館、大阪別館スタジオの建設並びに札幌ほか五カ所のテレビジョン放送所の建設のほか、難聴地域の解消を目標とする東京ほか三カ所の百キロワット増力等、既設局の増力及び中継放送所の建設等でふえたものでありまして、当年度末七十四億一千八百九万円となったものであります。  次に特定資産は、放送法第四十二条第三項によって積み立てた放送債券償還のための資金でありますが、これは償還が順調に進んで千百八十万円の減となり、その結果五億二千五百八十万円となりました。繰り延べ勘定は百七十六万円の減で、当年度末は五千九百五万円となりましたが、これは主として放送債券発行差金の償却によるものでございます。  以上で資産につきましての御説明を終り、次に負債についてお話し申し上げますが、これは昭和三十年度末に比較いたしまして五億四千六十七万円の増で、当年度末におきましては四十八億九百三万円となりましたが、この内訳を申し上げますと、流動負債では二百三万円の増で四億八千五百七十万円となりましたが、これは主として税金仮受け分の増によるものでございます。  次に固定負債では、まず放送債券はラジオで二億八千二百万円の減、テレビでは四億四千万円の増で、当年度末の発行残高は二十一億六千六百万円となりました。  次に長期借入金は、ラジオでは業務用宿舎建設に伴う住宅公団よりの融資が三千六十四万円でございまして、またテレビにおきましては、事業運営資金として三億五千万円の借り入れ増がありましたので、長期借入金は二十一億五千七百三十四万円となり、さきに御説明いたしました放送債券の二十一億六千六百万円と合せまして、固定負債全体としては四十三億二千三百三十四万円となったのでございます。  次に損益計算書について御説明申し上げますと、まずラジオにおきましては、事業収入は百七億八千四百五万円、事業支出は百二億四千二十九万円となり、差引当期剰余金は五億四千三百七十六万円となりました。  さて、収入においてこのような成果を上げ得ましたのは、受信料収入が昭和三十年度に比較し五億五千百六十万円の増となったためでございますが、これは受信者低普及地域の開発や事業の周知に努めるとともに、また受信者の早期契約締結運動を積極的に推進したためであります。すなわち有料受信者数は当年度内において六十八万増の実績を上げ、年度末一千三百四十八万となったのであります。  次に、以上申し上げました収入財源をもって事業の推進にも積極的努力を払い、このため支出におきまして事業費は昭和三十年度に比較し八億七千六百七十九万円の増を示しました。  すなわちこの事業費におきましては、事業計画に基き、全国放送番組の充実、改善に一段の努力を払いますとともに、他方、地域社会に直結するローカル放送を拡充して、国民の文化水準向上に資することに努めたのであります。そのほか相談業務等による受信者へのサービスの向上、カラー・テレビジョン、FM放送の実験研究等、技術研究部門の強化や放送博物館の整備、充実等を実施いたしました。なおこのほか、当年度事業計画御承認の際、付帯決議をもって特に要請せられました御趣旨を体しまして経営の刷新や能率の増進等に努め、収入の増加や経費の節減をはかりまして、鋭意職員の待遇改善等にも努めて参りました。  次にテレビジョンにおきましては、事業収入は十億三千七百四十一万円、事業支出は十三億千二百十二万円となり、差引当期欠損金は二億七千四百七十二万円となりました。この欠損は当協会が置局計画をすみやかに実施するとともに、放送番組の内容を充実して一日も早くテレビジョンの全国普及をはかろうとして着々その歩みを進めている過渡期の現象でございまして、これらの欠損はさきに御説明いたしました通り長期借入金によってまかなわれたわけでございます。すなわち受信料収入は昭和三十年度に比較し六億四千七百九十六万円の増となり、有料受信者数も当年度内において二十五万増の実績を上げ、年度末四十二万となったのであります。  さてへ事業費は昭和三十年度に比較し三億二千八百五十七万円の増を示しましたが、この事業費におきましては教育教養放送や報道、実況中継放送並びに健全な娯楽放送等の充実をはかるとともに、またテレビジョン受像機の常設公開場をふやすなどテレビジョンの普及増大にも大いに努力いたしました。  以上で財産目録、貸借対照表及び損益計算書について一応御説明申し上げましたが、最後にラジオ、テレビジョン各部門についての資本収支と事業収支並びに収支剰余金について簡単に御説明いたしたいと思います。  まずラジオ収支全般について見ますと、収入は資本収入十億四千四百七十二万円、事業収入百七億八千四百五万円を合せて収入総額百十八億二千八百七十七万円となり、また支出は資本支出十七億八千三百九十九万円、事業支出百一億四百六十五万円を合せて支出総額百十八億八千八百六十四万円となり、差引当期の収支欠損金は五千九百八十七万円となったのでありますが、他方前年度からの繰り越し収支剰余金が四億六千百三十六万円ございましたので、差引四億百四十九万円の収支剰余金を三十二年度に繰り越した次第でございます。  次にテレビジョン収支全般について見ますと、収入は資本収入九億五千九百八十七万円、事業収入十億三千七百四十一万円を合せて収入総額十九億九千七百二十八万円となりました。支出は資本支出五億八千八百九十六万円、事業支出十二億六千五百九十五万円を合せまして支出総額十八億五千四百九十一万円で、差引当期の収支剰余金は一億四千二百三十七万円でございましたが、これに前年度からの繰越金を加えて一億五千百四十七万円を三十二年度に繰り越した次第でございます。  以上をもちまして昭和三十一年度決算の概要説明を終りますが、協会の財政状況は従来おおむね良好な状態を持続して参りましたけれども、今後ラジオ、テレビジョン両分野にわたり幾多の重要な諸計画の遂行に努めなければならないことを考えますると、今後の財政状況は必ずしも楽観を許さない状態でございます。しかしながら協会といたしましては、この状況下においてもNHKの公共放送としての重大使命と責任に照らし、皆様の御意向に沿い、今後とも一そう事業の運営、推進に意を用い、国民の皆様の御期待にそむかぬよう、最善の努力をいたして参りたいと考えております。つきましては、何とぞよろしく御審議の上、御承認いただくようお願いいたす次第でございます。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告があります。これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは会計検査院の方からも出てきてもらって、そうしてちょっと会計検査院としての御意向をいつも伺うのが慣例でありますが、まだ出てきておらぬようでありますので、出てきてから質問をすることにして、その前にちょっと協会の方に逆にお聞きしておきます。  この決算報告の会計検査院長の総理大臣に対する報告書では、検査の結果良好とも書いてないけれども、特に記述すべき意見はないということで、成績がおおむね良好というふうにこれはとれるわけであります。しかし全然ないということでなしに、やはり口頭指示とかいうようなものがいつもあるはずでありますが、会計検査院がこの検査を終了するに当っての口頭指示というものが何かありましたか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 事務的な面で若干照会されまして、こういう場合にはどういう手続をやっておるか、そういう事務的な面で若干の照会を受けまして、それに対して返事いたしましたけれども、特に注意を受ける、あるいは指示を受けたという面はございません。

森本靖日本社会党

○森本委員 そうすると、書類の上の指示はもちろんないわけでありますから非常に良好ということになるわけでありますが、口頭指示、あるいは口頭においてこれこれこうこう、こういうところを注意しなければならぬというような検査院からの忠告も全然なかったわけですか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 仰せの指示というようなもの、あるいは注意というようなものは幸いにして受けませんでした。ただ、たとえば帳簿なんかのこまかい面で、この面にはこういう面をつけたらいいのではないかというような話し合いは若干ありましたけれども、そうか、それならそれでよかろうというようなことでございまして、特に指示とか注意とかいうものは講評の際においてもございません。

森本靖日本社会党

○森本委員 おそらくそういう経理局長の回答は間違いないと思いますし、あとから会計検査院の方もこられてそれと同じことを言われると思いますのでけっこうでありますが、この三十一年度の決算におけるラジオ受信料の未収金額とテレビジョン聴視料の未収金額について御説明を願いたい。それから、それは全然取れぬものであるか、その内容について御説明願いたいと思います。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 三十一年度におきまして取れないであろうと見込みをつけました金額は、ラジオ受信料で約八千七百万円、テレビジョンの聴視料で約千八百万円、かような数字になっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはもう完全に取れないと見たものですか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 これはその決算をしました翌年度において、このくらいは取れないであろうと一応見込みました金額でありますが、その後にやはりこの中から若干のものは取れております。一応見込みをつけました金額であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは三十一年度の決算でありますから、その後にこの八千七百万円、千八百万円の中で取れた分はどのくらいありますか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 この財産目録で出ております金額で御説明申し上げますと、この年度末におきまして、当然取るべくして取れない受信料が、ここに書いてございますように、ラジオ受信料で約一億四千万円ございますが、その一億四千万円の中でまずむずかしいのではなかろうかと思いますものが、ただいま申し上げました八千七百万円ばかりなんでございます。それからテレビジョンでも同じようにその年度末におきましてまだ実際に取れておらない聴視料が二千五百万円ありますが、その中でむずかしいのではないかと思う分が千八百万円、そのむずかしいと思われるものを一応その期の収入から引きまして決算をいたしたということであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、その残りの一番むずかしいと見ておった八千七百万、一千八百万は全然取れてないですかと聞いておるのです。——わからねばあとでもけっこうです。  そこで私が聞きたいのは、どうしても取れないという金額がどのくらいになるか、それで、そのどうしても取れない金額というものは、一体その取れない理由は、まあその人間がとこへ行ったか行方不明というようなこともあろうし、いろいろな理由もあろうと思いますが、その取れない理由というものはどういう理由になっておるか、それを聞きたかったわけです。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 理由につきましてはいろいろございますけれども、一番多いのは、やはり行方不明と申しますか、転居されて、あとなかなか追いかけていけないというものが一番多うございます。その他、中にはなかなかやはり払いにくいからという方もございますけれども、ほとんど大部分は行方がわからない、所在がわからないというものでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 行方不明、転居先不明ということで払えないということならば一応わかりますが、ただ、その辺のデータがどのくらいになっておるか。その転居先不明というのがどのくらいであって、それから実際におれはもう払わぬというのがどのくらいあるかということが、実際のところ知りたいことなんだけれども、今すぐわからなければやむを得ぬと思いますが、こういう例が非常に多いのじゃないですか。たとえば東京でラジオを聞いておって、そこで受信料をずっと払っておった。その人がかりに静岡へ転宅した。転宅したということはわかっておるけれども、向うへ変ったら、おれの方はもうラジオは聞いておらぬのた、払わぬということで、今までの分でも払ってくれと言うと、そんなものは払う気にならぬということでそのままになっておるのが相当あるのじゃないですか。ちょうど今、放送法の改正案を当委員会で審議しておるわけですが、前前から、いわゆる三十二条の受信契約及び受信料ということがいつも問題になるところでありまして、私はこの決算のたびごとにこのことを言っておるわけでありますが、その間のそういう未収金の中には、払わないというのがかなりの数を占めているのじゃないですか。転居先不明というやつは、これは当委員会にも関係のあるところの郵政省が、そういう点については本家本元であって、郵便物というものは、ほとんど転居先不明で返送されるということはない。ほとんどが次から次へつけていって、そうして郵便物は完全に配達されるというのが今までのしきたりであって、大体この受信の料金についても、郵便局の方で三分の一以上は集金をしておるわけであって、そういう点についてはちゃんと間違いなくやっておると思うわけです。直接にあなたのところの従業員が集金をする個所であっても、そういう転居先については、その手続をとればかなり解明ができるのじゃないか。そうすると、私の考えでは、今申しました八千七百万、千八百万という数についても、かなりこれは、もう払わぬというのがあるのじゃないか。しかし、そういうのを、簡単に払わぬから仕方がないということで許せば、これは非常に不公平になるのじゃないか。そういう点からも、この三十二条については、何とかもっと合理的なやり方はないかということが、前から問題になっておるわけです。その辺のところを聞いておるわけですが、その辺の実際の状況はどうですか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 お尋ねの趣旨の統計でございますが、本年度の第一期の統計を一応作ってみたのでございます。それを見ますと、第一期末の受信契約者、これは直接集金の分でございますが、これが八百六十八万九千件でございます。その中で収納できないものが六万九千件ございます。これを受信契約者数との割合にいたしますと、〇・七九%、こういう率になるわけでございます。さらにこの中で、これをどういう原因によるかと調べてみますと、いわゆる受信者が不在とかいろいろなものによりますものが八千件、率にしますと〇・〇九%になります。それから集金に対するいろいろな手違いということに基くもの、これが三千件で〇・〇四%。それから経済上の理由に基きましてなかなか払っていただけないというのが約二千件で、〇・〇三%。それから今の行方不明、転居先が不明だとか居所が不明だとかいうふうなものに基くものが約五万四千件、率にしますと〇・六三%。こういうわけでございまして、全体の〇・七九%のうち〇・六三%は今の転居先が不明であるということになっております。それで実際に転居しまして移動しました受信者というのはもっと多いと思います。それはずっと調べて参りまして、そうして新しいところの局におきまして十分に調査しまして契約を結んでいただくような手配をしておるのでありますけれども、どうしてもわからないという面がこれは出て参るわけでありまして、その率はただいま申し上げましたような率になりますので、率としてははなはだ少うございますけれども、これはわれわれとしては重要たことでございますので、十分に手をかけて新しくまた発見するという手段は講じていくつもりでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは今あなたが説明になったのは本年のことです。私が聞いておるのは、やはり決算が済んだものでないと実際の状況はわからぬので、これが今たまたま本年の分を言われたけれども、その中におけるところの最終的に取れないというのは、こういうふうに決算に出てくるものでないとわからないわけです。だから先ほど八千七百万円の内容を聞いておったわけですが、ちょっと今のことで気になるのは、五万四千というのは転居先が不明ということで取れないということになりますと、この五万四千人というものの委託集金とあなたの方の直接集金というものとの割合はどうなっておるのですか。おそらくその数字が違うと思うのですが……。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 ただいまの分は、直接集金の分の統計でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 五万四千人というのは全部直接集金の分ですか。そうすると、委託集金の方の転居先不明というのはどうなっておるわけですか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 委託集金につきましては、いろいろと事情が直接集金ほどに的確につかめない面も出て参りますけれども、たとえば、これも資料としましては本年度の分でございますので適切でないかと思いますけれども、本年度の第一期末の委託契約者数が約五百四十万でございます。そのうち収納困難あるいは不能だという理由で郵便局ではどうしても解決できないということで協会が集金証を戻していただきましたものが五千四百件、〇・一号になっておるわけであります。この〇・一考のうち、居所が不明だということでさらに協会が郵便局と一緒になって再調査をするというふうな努力をいたしますものが、その〇・一%の中の二千八百二十七件でございますから、 〇・〇五%というふうなことになるわけであります。従って率としては、非常に努力はする意思はございますけれども、割合に少いのじゃないかと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 大体それでわかりました。一方が八百六十八万、片一方が五百四十万ということで、その中でわずかに転居先不明の調査が二千、片一方が五万四千ということですが、もっともこれは委託集金の場合はいなかで農村地帯でございますので、転居なんということはほとんどないということになりますが、しかし先ほど私が言ったように、一方はそういうことをやるのが商売の郵便局が集金をするので、案外のがしなくきちんきちんとやっておる。ところが一方の場合は、場合によってはもう相当なにだから、そのままわからないでほうってしまうということもありかねないということで、ラジオの受信料とテレビの受信料が、再々NHKのものが問題になっておる今日において、今日の法律がこうなっておる以上はやはり、特に免除されておる人は別として、そうでない人からは公平に取るということを考えていかなければならない。取れないからだめだというようなことで簡単にあきらめずに、やはりこういうものはきちんと徴収をするという風習をつけないと、今の金額がだんだんに高じてくるとやはり相当大きな問題になるわけです。法的にも現在の段階においては、一般の国民から非常に横紙破りみたいなことを言う人があれば、裁判ざたにならなければ取れぬという法律条項でございますから、問題はありますけれども、しかし現在の規定においてはやはり公平に取るということを考えていかなければならぬので、未収料金というものについてはやはりこれを極力少くするという努力をすることが毎年の方針でなければならぬと思う。私も毎年の決算をこれで四回ずっと続けて見ているわけでありますけれども、やはりこれの努力を今後大いにやってもらいたい。そうしないと今の料金関係にも響いてくるということを、一つ今後ともこの運営に当っては肝に銘じてやっていただきたいというように考えておるわけです。  それからもう一点、このころテレビが非常に早急に発達をいたしまして、かなりテレビの恩恵を受ける者が多いわけでありますが、今までラジオの受信機についての巡回相談というようなものを定期的にやっておったわけでありますし、業者関係もアフター・サービスということをやかましく言っておるようでありますけれども、ややともいたしますと一般の国民はこれが故障になつた場合にちょっと放置をしてそのままにするというふうなことになりがちであります。今日までNHKがラジオの巡回相談をやっておったということは非常に効果があったと思っておるわけでありますが、比較的テレビは都会が多いわけでありますので、今のラジオの巡回相談のようにはいかぬと思いますけれども、何かテレビの受信機についてもこういうふうな方法を考えているわけですか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 テレビにつきましても同様にそういうふうな工夫をいたしてございますが、ただテレビの場合は何分にも重いものでございますから、ラジオのように手軽にわれわれの相談所に持ってきていただくということについては、受信者の側において非常に不便が多い。そこで、できる限りそういうような御相談を受けた場合には、協会の方から行きまして、いろいろ御相談に乗ってあげるということをやっておりますけれども、テレビにつきましてはただいま非常に地域が散在しておりまして、案外台数は少いが、地域が広いという面で、ラジオほど実はまだ行き届いておらぬかと考えます。今後その面に一そう力を尽すという考えでおります。  それからテレビにつきましては、一般のラジオ商と申しますか、市中でテレビの修理技術を会得した人がまだ案外少いのでございまして、近所のラジオ屋でラジオと同じように手軽に直してもらえるというためには、やはり市中の技術者を早くなれさせ、養成する必要があるという面がございまして、たとえば電波技術協会というものがございますけれども、それとわれわれの方とタイアップいたしまして、そうして町のいわゆるラジオ商などの技術者を早くそういうようになれさせ、養成するというような手段を講じておるわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 それで、これは思いつきでも何でもない、前から考えておって、あなた方にも冗談には言ったことがありますけれども、今のラジオの受信料なりテレビの受信料を一般のところに集金に行くと、案外あまり喜ぶような顔をしない。私はNHKのものは聞いておらぬ、見ておらぬから払わぬというような意見が非常に多いわけです。ところが、たまたまいなかの方は巡回ラジオ相談とかというようなものが比較的やられておる。将来もおそらくテレビについてもこういう巡回相談というものはNHKが大いにやるべきだというように考えるわけです。ところが都会地で、たとえば集金の人が行くと、一般の国民は、集金の人でも何も集金だけということは考えないわけであって、やはりNHKの人たということで、テレビなりラジオの機械のことについてちょっと聞いてみると、そんなことは私は一向に知りませんというふうなことです。そういう場合にちょっと知識があって、それはこういうふうにやったら、というくらいの回答がちょっとできるようにでもなれば、国民とNHKとの間の結びつきがうまいこといくのじゃないか。だから、今の集金人を早急に講習をするということもむずかしいかもわからないけれども、一応NHKの集金人であるという建前であるならば、こういう面の技術講習というものも、あるいは年に一週間とか二週間くらいの講習をやって、そうして電波の何ものであり、それから機械がどういう原理でできておるというくらいのことを一応習得しておってもいいのじゃないかというように考えるわけでありますが、これなんかは一つ国民に受けることになりますから、将来十分に研究をしてもらいたい、こう思っておるわけです。  それからもう一つ、私は前から言っておることでありますが、テレビにおけるNHKの映画であります。NHKのテレビの映画ほどおもしろくない映画はないのであって、とにかく実写ものか、それからまあ特にNHKは高級にやらなければならぬということかどうか知らぬけれども、とにかく学術もの以外には大体放送しておらぬ。ところが民間放送は一応劇映画をかなり放送しておる。しかし映画会社との関係があって、NHKはなかなか劇映画が放送できないということらしいのですが、これはもっと何か、週に一回か二回くらいは劇映画くらいも、ベスト・テンに入ったというようないい映画はNHKのテレビを通じてやれるというような方法はないものでしょうか。それから前から言っておるように、テレビ用の映画を作るような、何か傍系会社とかいうようなものを考えるというふうなお考えはないのですか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 映画につきましては、ただいまお話の出ましたいわゆる六社協定というものがありまして、タレントにかなり制約があるわけなのでございますが、反面やはりテレビ・タレントの養成、育成というものは非常に重要な面で、しかも急いでおると考えますので、たとえば一つの試みとしまして、先般テレビ・タレントの募集をいたしまして、その中の素質のある者をNHKで養成するというようなこともただいまいたしてございます。そういう手段によりまして、だんだんと御期待に沿うような方向に持っていけるのじゃないかというように考えておるわけであります。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 片島港君。

片島港日本社会党

○片島委員 一つだけお伺いしておきたいと思うのですが、受信料の徴収は、NHKで直接徴収されるのと特定郵便局などに委託される集金方法とあるわけですが、全国的な比率はどういうふうになっておりましょうか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 直接集金が七割、それから特定局にお願いしておりますのは三割、大体そういう比率になっております。

片島港日本社会党

○片島委員 委託集金について、実際これを取り扱うのが特定局の郵便局、これは御承知のように全逓の組合員になっておるわけですが、全逓の方では委託集金制度に非常に反対をしておるわけです。わずかばかりの手数料をもらうけれども、人の金を集金するというのはそう気持のいい商売でもないし、いろいろ言われる。ところが、委託集金制度というのは特定局がまだ局長の請負制度であったころに実は局長に頼んでやらしたというような沿革を持っておるわけです。局長に一年に一回なり呼んでごちそうするとか、あるいは記念品でも贈るというようなことになれば局長が局員に命じて集金せよ、こういったようなことで非常に封建的な制度のときに行われた歴史がある。ところが今日におきましては、そういうような局長にちょっとごちそうしたり、記念品をやったくらいでは実際仕事をする局員には何も潤うてはこぬわけです。そうしますと委託集金そのものについても、直接集金と委託集金制度というものについて相当検討すべき余地が、大きな組合が反対をしておるわけですから、あるわけです。しかし今日のような形で存続するといたしましても、従来一番最初にそういう方法を始めたときと今日の情勢とでば、私は集金制度というものをやはり相当検討し直さなければならぬのじゃないかと考えるのでありますが、組合の方では相当この運動が活発に行われている。しかしNHKの方ではこれに対して、そうはいうもののやってくれるだろうというところで非常に安心しておられるようでありますけれども、やはりこの問題はNHK自身としてもさっそく検討し直さなければならぬ時期にきておるのではないかと考えておるわけですが、あなたの方ではこの問題はどう考えておられますか。

首藤憲太郎日本放送協会経理局長

○首藤参考人 今の委託集金の問題につきましては、私どもとしましてもいろいろ各角度から研究はいたしておるのでありますけれども、この集金につきまして、特定局にお願いしておりますものはへんぴな地域でございまして、地域が広い反面受信者が非常にまばらであるということになっておるわけでございます。私どもとしましても、そういうところを、たとえばかりに直接集金いたします場合には、第一に人手が非常に大へんなものがかかるという面がございます。それからもう一つは、たとえばそれでは特定局ではなくてほかの方に依頼したらどうかという面になりますと、何と申しましてもいなかで、集配人の方といなかの土地の方とは親近感を持っておられまして、ちょっと郵便を持って帰るついでに聴取料をもらうという意味におきまして、非常に親近感がございます。そこで、これはやはりNHKと同じような気分において集金していたたいておる。また受信者もそういうふうな気軽な気持で接していただいておる点が非常に大きな特徴じゃないか。それからまた、集金しました金につきましても、何と申しましても郵便局のきちっとした制度のもとにこれは扱われておりますので、そこに間違いも起らないという面につきまして、われわれとしまして非常に安心できますと申しますか、信頼させていただいておる。それやこれや考えますと、どういたしましてもやはり現在の特定局にお願いすることが私どもとしましては一番願わしいことでございますので、そういう方向で今後とも実はお願いしたいと考えておるわけです。

片島港日本社会党

○片島委員 この問題について組合の方で拒否をしようというようなことをきめ、またこれを実行に移そうというような気配がありましたときに、大臣は、これは特定局の非常に重要な業務であるから、この業務を放棄する者は業務違反であるというような警告を発せられたようでありますが、これが特定局の正規の業務であるということになれば、定員の配置なり、あるいは業務を取り扱うわけでありますから、事務費といいますか、業務上必要なる経費というものも当然予算上郵政当局として考慮されておると思うわけでありますが、定員についてどういうふうな考慮をされておるか。さらにまた郵便局の業務でありますから、業務ということに解釈されるならば、そのための事務費といいますか、そういうものはどの程度計上せられ、それをどういう名目であなたの方では予算に計上せられておりますか、それをお伺いしたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御承知のように、特定局がNHKの集金をするということは郵政省設置法にも明らかにされておると思います。従って御指摘の通りでありますが、定員その他については郵政省全体の点から見ましてもきわめて不十分である。この点は三十四年度に対しましては相当の増員を要望いたしまして、目下強力に交渉をいたしておる、こういう段階であります。  それから、そうした業務に関する事務費、また集金に対する手当、これなども今後十分検討して若干の増額をすベきじゃないか、こういうことも実は検討をいたしておるわけであります。こういう点につきましては、そういう面の不備の点、足らざる点を十分検討して補っていきたい、かように考えております。

片島港日本社会党

○片島委員 この問題はまた予算が提出せられまして、特に郵政省の予算におきまして伺いたいと思いますが、実は今大蔵省に要求して折衝を続けられておる予算の内容を拝見いたしましても、そのための定員というものは実は内訳の中に計上せられておらないようであります。さらにまた事務費の問題につきましても、これはなかなか困難な問題で、委託の仕事であり、またNHKは官庁でありませんから、他会計からの繰り入れというわけにもいかぬ。それかといって郵政省本来の事業ということになりますと、一般会計であるか、または郵便特別会計か、貯金か保険かというような問題も出て参るので、この事務費の受け入れ、どこからどういうふうな形で計上するかという問題も出てこようかと思いますが、いずれは予算委員会においても、またNHKの予算が出た場合におきましても詳しくお尋ねいたしたいと思いますけれども、これらの点につきましても現に相当紛争といいますか、そういう議題となり、話題となっているような問題でありますから、定員なりあるいは事務費、あるいは今おっしゃったような手当の問題等につきましてもさらに御検討をお願いしておきたい、かように思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 会計検査院の方がこられましたので、一言聞いておきたいと思います。この決算については報告書としては別に記述すべき点はないということで書面の審査は終っておりますが、毎年のように大体NHKの決算は良好であるということで通っておられるようであります。ただ会計検査院の方から、書類としてはこれで通したけれども、口頭で若干の指示をしたというようなことがあれば、一応御説明を願いたい、なければないでけっこうであります。

松原克己会計検査院事務官(第五局出資検査第二課長)

○松原会計検査院説明員 会計検査院の検査は、御承知のように書面検査と実地検査をやっておりまして、三十一年度につきましては、本部と七中央放送局がございますが、その中で本部並びに五放送局を検査いたしました。検査の実績につきましては、収入面ではラジオについては六二%、それからテレビにつきましては八九・二%検査いたしました。それから支出につきましては、ラジオについては八三・三%、テレビについては九四・七%の検査を実施いたしましたが、この中で特に不当として指摘するような事項は見当りません。なお照会を三件ばかり差し上げておりますが、これにつきましても私の方で了承するような事態でございまして、特に口頭で注意を与えるというような程度の問題も見当りませんでした。以上御説明申し上げます。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 ほかに質疑もないようでありますので、本件に対する質疑はこれにて終局いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 御異議なしと認め、本件に対する質疑はこれにて終局いたしました。—————————————

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 次に放送法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。質疑の通告があります。これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 この放送法の一部を改正する法律案については、前国会でもかなり審議をせられましたので、私といたしましてはその重複を避けて質問をしていきたいと思います。  まず第一番目に大臣にお聞きしたいと思いますのは、現行法の第三十七条であります。現行法の第三十七条では、NHKの収支予算については、これを国会に提出して承認を受けなければならぬということになっておるわけであります。しかし前々からこれらが問題になっておりますのは、一体国会がNHKの予算を審議するということは、こまかいところまで審議をして、そこで一般の予算案のように一部修正をするというふうな権限があるかないかでございますが、まずそれからお伺いしていきたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 NHKの毎事業年度における収支予算、事業計画及び資金計画、こういったようなものの取扱いにつきましては、御指摘のように今までのやり方といたしましての考え方は、承認かないしは不承認か、こういうような考え方できたかに存じておりますが、法制局等の考え方といたしましては、必ずしもこれを修正ができないものではない、こういう見解もあるように存じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 見解があるなしでなしに、政府当局としては国会がこの修正権を持っておるかどうか、それを一つ明らかにしてもらいたい、こういうことです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 政府といたしましては、承認か不承認か、こういう考え方でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは今回の改正案の第三十七条の二の項に非常に関係があるわけでありますが、そうすると、政府当局としては国会には修正権がない、こういう解釈を持っておるわけですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 そういう見解であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういう点については、なぜ一般の予算と違って、ただうのみに、承認をするか承認をしないかというふうな予算の審議の仕方にこの立法の趣旨はなっておるわけですか。

荘宏郵政事務官(電波監理局次長)

○荘説明員 この三十七条の点に関しましては、NHKの予算を御審議いただく際に毎回問題になることでございます。それで政府側の見解をたびたび御質問がありましたが、いろいろ先生方からも御意見がありまして、現在までのところ私どもの考えといたしましては、かように考えております。すなわち政府の、立案をしました法律ができたときの考えとしましては、承認という文字が使ってあるのであるから、承認か不承認かのいずれかである、現在においても政府当局の解釈論としてはそういうことであろうと、かように考えておるけれども、しかし修正権ありという解釈は、先生方の御意見を拝聴いたします場合に、そういうことも可能であろうということも十分承認いたします。そういうのが政府の従来からの態度でございます。  それから、ただいま森本先生からお尋ねのありました、なぜ承認、不承認のどちらかに限るというようなことになっておるのかというお尋ねでございますが、立法されました当時の記録等を見ますと、協会の予算の内容の細部については、政府としてまた国会としてもあまりこまかいところにはタッチしないのである、大筋でとらえて、よろしいか悪いかということを言うのが趣旨である、こういうようなことになっておるように記録上存じております。

森本靖日本社会党

○森本委員 私はこの放送法の改正案を提案をする以上は、今日まで放送法についていろいろ疑義の出てきた点を明らかにして、そういう点で修正すべき点があれば修正をするということこそ、放送法の改正をするについての一つの大きな目的であるのではないか。ところが今、荘君の方から説明がありましたけれども、あの説明を聞いても、一体この国会に修正権があるのか、あるいはないのかという点も、委員会としては修正権があるということで今まで審議をしてきたわけでありますが、政府当局はない、法制局はあるやに聞いておるという大臣の見解であって、一つの法律条項についてそんなに解釈が三者三様であるということは、まことにこれはこの法の若干の不備といいますか、そういう点があろうと思う。こういう点こそ明確にすべき点、じゃないですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これは論点は今御指摘のように私はあると思います。しかしこのNHKの予算というものに対して、承認を与えるか与えないかという形が基本的にここに示されておりますから、これに対する論点はあるにしても、これをどう改正するかということについては、やはり今、荘君が立法当時の事情を申し上げたように、これを修正するという考え方で進むよりも、むしろ承認するかいなか、こういうことでやはりこれを現行法のままにした、こういうわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、それは今の大臣の説明は説明としてわかりますが、たまたまこの数年来というものは、この三十七条についてのNHKの予算については、これを審議する過程において今言ったような問題が起きてきた。それで政府の方としてはそれは修正権はない、あるいは法制局の方ではある、あるいは委員会としてはこれは審議する以上は当然修正権があるというような解釈をしておる。だからそういうものは一つの思想統一をして、明確に法文化すべきものじゃないですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 御意見としては私は十分わかりますが、NHKの予算の取扱いというものが国会の承認を得るということが基本的な規制になっておりますから、やはり承認するということであれば、これを修正が可能だという形において普通の予算案のように取り扱うということには、立法当時の考え方と多少違った線を出さざるを得なくなるのじゃないか。やはりこれは承認とうことに重点を置いて、そして若干の問題点はありますけれども、これをそのままにした、こういうわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 それは答弁にならぬですよ。私の聞いておるのは、そういうふうに三者三様の意見があったのでは、法律として解釈がまちまちであるというようなことについては、やはり若干の不備があるといっても過言でないのじゃないか。法律というものを一ぺんこしらえた以上は、そう軽々に改正すべきじゃないというので、この問題は論争しながらも今日まできたのです。ところが、たまたま今回放送法の一部を改正しようということならば、今日まで当委員会においてもこれが論議の焦点になっておるということについては、政府当局としてはこの改正の際に明らかにしていくということが必要じゃないか。われわれも立法府としてこれを審議する際には、こういう改正案が出た場合には一応この問題を明確にしていかなければならぬ、こう考えておるわけです。これは実際に立案したのは、大臣というよりも下の事務当局だろうと思うのです。だから実際にこれを立案するときに、この三十七条の、前からこの委員会あたりでも修正権があるかどうかということで論議の焦点になっておることをどうして実際に出さなかったのかということを、一つ事務当局に聞いてみたいと思う。

荘宏郵政事務官(電波監理局次長)

○荘説明員 もっぱら事務的にお答えをいたします。三十七条が問題の条文であることは確かに仰せの通りでございます。それで私どももいろいろ考えたのでございますが、先ほど申し上げましたように、修正権ありという見解と、ないのではないかという見解と二つ従来対立しておるのを、この際はっきりと割り切るというのも一つの考え方であると考えたのでございますが、そもそも協会の予算と申しますのは、これは一つの事業体の予算でございます。しかもできる限りその自主的な存在を認めていこうという事業体の予算でございますので、協会当局においてあくまで責任を持ってこの事業を遂行できるような組み方をすべきものであろう、かように考えたのでございます。従いまして、協会において作成いたしました予算が国会に提出された場合に、願わくば国会当局におかれましても、それを御審査になりまして、だめなものであれば、こうこうこういうところがだめであるから不承認であるというふうに理由を示して、その不可なる御議決をなさいますれば、協会当局もそれがわかって、それでたとえばどういう事業はこの際やるべきでない、またはこういうことはプラスしてやるべきであるというような御意見を拝聴して、その上で結局協会の全体の予算に響いてき、全体の事業計画に響いてくるものでございますから、よく御意見のほどを消化いたしまして、協会としての全予算の組み方を建て直して、そうしてもう一ぺん出直しをするということがやはり一番よろしいやり方ではなかろうか、かように考えたのでございます。従いまして、やはりやり方としましては承認、不承認のいずれかで言っていただきたいものであるという、心の中にそういう希望を持ったわけであります。しかしながら国会におかれましては、これは国権の最高機関であり、かつNHKに対する監督的な作用を行うものといたしましては、現行法上国会以外に期待すベきものがないのでございますから、国会においてそのような趣旨でもってNHKの予算をお扱いになるにしても、とうしても時間的な関係その他からいって協会当局にもう一ぺん出し直しをさせるいとまがないとか、その他いろいろ政策上の御見解等もありまして、国会当局においてみずから出直しをされるという必要もときによってはあるかもしれない、その道は開いておいた方がいいのではなかろうかという気もいたします。従いまして、従来二つの対立した見解があり、まあどちらの見解もあるということを政府といたしても承認しておるわけでございますから、いざという場合には修正権ありという理論によって、国会当局においてそれを援用して修正をなさるということもふさいでしまわないでおこう、こういうことで、現在のまま置いておこう、かように考えたわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 あなた方の気持はよくわかりました。大体本来ならば承認、不承認ということでやるのが正しいと思うけれども、どうも国会あたりでがんがん言われてあとになって困るから、そういう一つの逃げ道をこしらえておこう、これでじっとほおかぶりしてやっていこうということだろうと思うのです。それは一つの事務的な手続としては、時の政治情勢を見て、そういう考え方になるということもやむを得ぬとは思いますけれども、できることならば、こういうことについてはやはり政府当局も国会もそれぞれが一致した形における法の解釈をして臨んでいくのが最も望ましいことであって、こういうことこそ、この際にそういう考え方の上に一つの一致した見解を法文的に正しく載せていくのが、私は最も正しいあり方ではなかろうかというふうに思います。まあ、荘さんが将来電波監理局長にでもなり、次官にでもなって、一つ大臣あたりへそういうように強硬に要請をせられるという形のことでなければ、今の段階においてはあなたが今答弁をせられたような解釈をしていくのが一番穏当であり、また一番あなたたちにとっても便利な解釈であろうと私は推察をするわけです。これ以上この問題について論議をしたところでおさまりませんが、たた今回放送法の一部改正をするということならば、こういう点にも手をつけて明確にすべき必要があったのじゃないかということを、私は大臣に言いたかったわけです。大臣としては、やはりこういうところまで一つ十分に部下の意見も聞いて、そうして私は完全な法律案を審議いたしてもらいたかったというふうに考えるわけでありますが、今言ったところで仕方がありません。  次に、前から問題になっておりますところのもう一つは、これは私が何回も言っておることでありますので蒸し返しになりますが、第三十二条の受信契約及び受信料の問題であります。これは第一項において、「協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」ということがあるわけであります。一体この契約をしなかったらどういう処罰を受けるか、このことを大臣に聞いてみたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これは契約をしなかったということに対する処罰規定はございません。従って、やはりあくまでも契約をしてもらうということを努力し、さような契約をすべきだ、こういうように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 処罰規定がないから、どうしても契約しないということでがんばったら、どうなりますか。それなら私も一ぺんがんばってみようかと思うが、どうですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 こういうような文化施設のものであり、放送といったような高度の、国民の生活にもきわめて重要な関係があるものですから、こういう放送法できめられたことに対して、あくまでもこれを拒否するというようなことに対してはできるだけ説得をして了解を求める、こういうことに進むべきものだ、かように考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういう人ばかりならいいけれども、私は民間放送だけ聞いておってNHKは一つも聞いておらぬ、テレビも見ておらぬ、だから契約をしない、こういうことで最後までがんばったらどういうことになりますか。これは法的にはっきりしておかぬといけないです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 これは重ねて同じお答えになりますが、あくまでも一つ良識に訴えてこの放送法に規定してあることに対しての契約を一つしてもらう、こういうことを努力する。あるいは民事訴訟その他ということもあるかもしれませんけれども、しかしそういうことは極力避けて、あくまでもこの放送法に規定してある契約をするということを履行してもらう、こういうことで説得これ努めるという方針でいくより仕方がない、こういう解釈をとっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 法律というものはやはり法律があって施行令があって、かなりこまかいことをちゃんときめてできておるわけです。それは、あなたが今おっしゃったような人ばかりおるならそれはそれでいいのですよ。私もそういうふうに全国民を信頼したいけれども、それはやはりそうはいかぬ場合もあろうと思う。現にそういう問題が全国でかなり起きておる。それで、あなたの部下であるところの郵便局の局員がそういうことを言われて、事実下部の方において困っておるのです。だから、あくまでも大臣は説得するとそこで言ったところで、実際に下部へ行って集金をする者は大臣じゃないのたから、どうしても私は契約いたしません、事実向うに理屈があるのだから、実際問題として私はNHKは一つも見ておりません、民間放送はかり見ております、契約はいたしません、こう言って最後までがんばったらどうなりますか。そういうところまで考えて法律というものは作るものなんです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 それに対する処分の方法とかいうものがない、こういうことは一つの不備だということは、これは御指摘のように言えると思います。しかし事柄からして、私はこうした放送法というものに規定をしてある契約をするということについては、あくまでも説得をして、そうして了解を求める、こういうことで今日までやってきておりますから、それを貫いていくと同時に、そういう問題が御指摘のようにあちらこちらに非常に出て、これが収拾がつかないということが現実に生まれてきたというようなことに対しては、これは何らかの方法を一つ研究するということには私は立ち至るかと思うのですけれども、今の段階におきましてはこれを極力説得して契約を結んでもらう、こういう今までの方針で進みつつ、そういう御指摘のような多数の契約不履行というものが出てくるということであれば、これに対してどういうふうに対処するかというようなことも、これは検討せざるを得ないということに立ち至る、さように存じます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはすでにそういうことが私の知っておる範囲内においては相当出ておるわけであります。先ほどの未収料金の五万なんぼという中で転居先不明ということも言っておったけれども、その中には今言ったような理由で払わないということも現在かなり出てきておるわけです。それで、この法律の範囲内においてあなたが言うように好意的にどうしても説得するということがいかないという場合は、これは今の段階ではほうっておくよりほかに方法がないと思う。何か今の段階においてもそれ以外にとる方法はありますか。

荘宏郵政事務官(電波監理局次長)

○荘説明員 事務的な問題といたしましては、現在の状況では訴訟を起すということたけだと考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 今までその訴訟を起したことがありますか。

荘宏郵政事務官(電波監理局次長)

○荘説明員 私どもの聞いているところでは、まだそういう訴訟をやったということはないようでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これはやはり法律が不備になっておる。そこで裁判所がどういう解釈をするか、これは例になると思うので、私は一ぺんやってみたらどうかと思う。何千件とある中で一つか二つのケースをもって、どうですか。あなた方は上の方におって知らぬものだから、そんなに苦労しておらぬと思う。あなたの選挙区の高知県だって、払わぬというのはだいぶんおるのです。私と同じだから大臣も知っておるだろうと思うけれども、案外知らぬのだな。僕はよく聞くのですよ。実際いなかの方に行って、うちは聞いていないから納めませんというので、何回も何回も足を運んでも取れぬ、どうしましょうということになるので、僕は国会議員という立場だけれども、それはもうしようがない、取れぬというものはしようがない、NHKに返せというて、NHKに返すような場合もあるわけです。しかしこれをこのまま放置するということは、やはり先ほどの公平の原則からいって私は非常におかしいと思う。だから、何らかこれに手を打つことを考えなければならぬ。また、今回の放送法の改正に当っては、これをどうこうしようということを私は今ここで言いませんけれども、こういうように論議の的になっていることについては、やはり今回の放送法改正のときに十分慎重に検討して、こういう疑義のある点については、この際私は明確な解釈ができるような改正をすべきじゃないかということは考えられると思う。そうなってくると、電波税とかいう問題も出てこようし、抜本的にNHKの受信料金というものも考えていかなければならぬことになりますが、それは大問題だから一応これはほうっておいて、ちょっと問題があってもそっとしておいて、とにかくこっちの改正案だけ通そうということでやったことは私、想像はつきますが、とにかくこの三十二条には現にそういう問題が起きておるということは事実です。それから、あなたの部下であるところの従業員が非常に困っておる。そういうところからも集金拒否なんということは出てきておるのです。何も郵便局の業務でないのに、郵便局の集配人が山の中に行って、おれのところはNHKの放送を聞いておらぬから払わぬと、けんもほろろに借金取りみたいに言われるような集金というものはやる必要はない。しかも定員は一人もない。それへ持ってきて、その手当は中間搾取で、実際に手元に渡る場合にはかなり少くなっておる。そんなことでこれが取れるかということに山の中の従業員がなるのは当りまえなのです。上の大臣なり、局長とか政務次官とか事務次官とかいう人は、単におれは大臣とか事務次官だということでえらそうにするだけが能じゃない。こういろ実際に下に起っておることをよく検討してみて、それの解決をつけてやることを考えてやらなければならぬ。そのことを考えずに、これは業務だからお前たちは拒否をやったら違反になるぞ、労働運動としてけしからぬということを言う前に、この問題をもっと慎重に考えてみなければならぬ。そういうところまでやれば人情大臣というふうな名前も出てくるわけだ。また、熱心な大臣であるということも出てくるわけです。そういうことを考えた場合には、第三十二条をこのままほうっておいて今回の改正案を出したということについては、非常に疑義があるわけです。大臣は慎重に検討するというのが口癖だから、今日も慎重に検討するということで終りになると思うけれども、とにかくこの三十二条という条項は問題のある条項だということは大臣は確認ができるでしょう。先ほどの第三十七条の問題と同じように、これが無風状態の条文であるとは考えられぬでしょう。どうですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○寺尾国務大臣 その通りだと思います。従って、特定局に対する集金等の業務についての今後の郵政省といたしましての考え方は、十分私の方で検討するというよりも、これに対して善処をしたい、こう考えておりますと同時に、この問題も事実、民事訴訟等を起せば起されないことはないのでありますけれども、なるべくそうしたことをしないで、今日まで説得これ努めて参っておりますけれども、これが森本委員のおっしゃるようにだんたん拡大していくような結果であれば、せっかくこの放送法できめても何も権威のないものになりはしないかということは、私は御指摘の通りだと思うのであります。従いまして、こういう点は十分検討して、御質問の趣旨に沿いたい、かように考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 現行の放送法で一番問題になりますのは、今言った三十二条と三十七条でありますが、今回の改正案についてはそういう問題が全然出ておらないということで、私はまことに事なかれ主義であるということを考えざるを得ない。そういうことが今回の放送法の改正についても一貫して流れている。この放送法の今回の改正案は、まあまあなるべく摩擦が起きるようなことはやめて、とにかく平穏無事に法律が通るということでよい。たまたま番組審議会というものをつけて一応今回の放送法については改正を行なった。いわゆる番組の向上に資するのだということを表わせば、これでまあ大体あと四、五年はこの放送法の改正もほおかむりしていこうという考え方で、これは出したのではないかということが、今の二つの条項の答弁を聞いておっても考え方が察しがっくわけであります。しかしそうかといって、やはりこの放送法の一部改正についてはかなり重要な問題がありますので、私はさらに突っ込んだ質問をしたいというふうに考えるわけでありますが、きょうはもう大体時間でありますので、私のきょうの質問は終りたいと思いますが、次会はこの細部にわたって問題になっているところの要点を私の方からずっと聞いていきたいと思いますので、事務当局の方においてもそういう細部にわたっての質問にはすぐ答えられるように、このことは準備しておいていただきたい。そうしないとこの審議が長引きますから、御忠告を申し上げておいて、一応きょうの質問を終ります。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 次会は来たる二十三日火曜日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することにし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時四十四分散会

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