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31回国会衆議院1959/02/27

大蔵委員会 第14号

発言数
66
登壇者
8
会派数
2
開催日
1959/02/27

会議録

早川崇自由民主党

○早川委員長 これより会議を開きます。  本委員会に付託されております国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案、国家公務員等退職手当暫定措置法の一部を改正する法律案、国税徴収法案、国税徴収法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案、塩業整備臨時措置法案、厚生保険特別会計法等の一部を改正する法律案及び予備付託になっております所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とパキスタンとの間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案、以上七案を一括して議題といたします。  政府より提案理由の説明を求めます。大蔵政務次官山中貞則君。     —————————————  国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律  案国家公務員等退職手当暫定措置法の一部を改  正する法律案国税徴収法案国税徴収法の施行に  伴う関係法律の整理等に関する法律案塩業整備  臨時措置法案厚生保険特別会計法等の一部を改  正する法律案所得に対する租税に関する二重課  税の回避及び脱税の防止のための日本国とパキ  スタンとの間の条約の実施に伴う所得税法の特  例等に関する法律案     〔本号の末尾に掲載〕     —————————————

山中貞則自由民主党大蔵政務次官

○山中政府委員 ただいま議題となりました国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案外六法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  まず、国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案について申し上げます。  御承知の通り、従来、国家公務員の年金制度は、官吏の恩給、雇用人の共済組合の長期給付と二本建の制度となっておりましたが、官吏、雇用人の区分を認めない現行国家公務員法のもとでは、つとに年金制度の統一が要望されていたのであります。このため、第二十八回国会で成立いたしました国家公務員共済組合法により、まず、いわゆる五現業特別会計の公務員につきましては、官吏、雇用人の区別なく共済組合の長期給付制度が適用される運びとなったのでありますが、今回、残されましたいわゆる非現業の官吏に対しましても、共済組合の長期給付の制度を適用するため、必要な措置を講じますとともに、あわせて現行共済制度に若干の調整を加えることとして、この法律案を提出した次第であります。  次に、その内容について御説明申し上げます。  まず、第一に、新たに共済組合の長期給付の規定の適用対象として、いわゆる非現業の官吏を加えることといたしておりますが、永年勤続者に年金を支給しようとするこの制度の本来の趣旨にかんがみ、特別職の職員の一部はその適用対象から除外することとしております。なお、非現業官吏に対し長期給付の規定を適用するに当りましては過去の恩給法上の公務員期間の通算その他所要の経過措置を講ずることとしております。  第二に、新たに長期給付の適用対象となる職員のうち、警察官、自衛官等の、従来恩給法上一般職員とは異なる取扱いを受けていた者につきましては、従来の取扱いをも考慮いたしまして、当分の間長期給付の特例措置を講ずることといたしました。  第三に、この際、現行共済制度に所要の調整を加えることとし、公務上の事由による廃疾年金、遺族年金に対する国庫負担の割合を引き上げること、その他所要の改正を行うこととしております。  最後に、いわゆる非現業の官吏に長期給付を適用する措置は本年十月一日から施行することとし、その他の改正措置は、それぞれその所要の期日から実施することとしております。  次に、国家公務員等退職手当暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  政府は、今回、いわゆる非現業の恩給公務員に対しましても、現在の恩給制度にかえ、共済組合の長期給付制度を適用することとし、別途所要の法律案を提出して御審議をお願いすることといたしているのでありますが、これに伴い、非現業の恩給公務員に対する退職手当の額をいわゆる五現業職員等に対する退職手当の額と同一の水準に改訂することとし、ここにこの法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。  まず、この法律案は、現在五現業職員等に対してのみ特例として適用されております退職手当に関する措置を、すべての国家公務員及び三公社職員に対して適用しようとするものであります。すなわち、退職事由の分類及びこれに応ずる支給額の算定基準を五現業職員等と同様に改訂することとしております。これにより、平均的に見て、退職手当額は約二五%の引き上げとなるのであります。ただし、三公社職員につきましては、公共企業体職員等共済組合法の規定による長期給付と国家公務員共済組合法の規定による長期給付との間に、その算定方法の差異があることを考慮しまして、退職手当の支給額につき所要の調整を加えることといたしております。  なお、以上の改正に伴い、現行法の暫定措置法たる建前を改め、法律の題名を国家公務員等退職手当法に改めることその他所要の改正を行うことといたしております。  最後に、この法律案による改訂後の退職手当は、一般公務員については共済組合による長期給付の適用開始期日である本年十月一日以後の退職者に対して支給することとし、公共企業体職員については、五現業職員等との権衡を考慮して、本年一月一日以降の退職者に対して支給することとしております。  次に、国税徴収法案について申し上げます。  現行国税徴収法は、明治三十年に制定されて以来すでに六十余年を経ておりますが、その間若干の部分的な改正があったとはいえ、その全般にわたる根本的な改正は行われることなく、今日に至ったものであります。しかし、わが国の経済事情も国税徴収法制定当時に比べて著しい変革を遂げており、法律制度自体も大きく変っております。さらに、戦後税制改正に伴い租税体系そのものに大きな変化が現われており、また戦前に比べて滞納が増加しているなど、国税徴収法が現在の実情に沿わない面が次第に顕著となり、その全面的な改正が従前から強く要望されていたわけであります。  政府におきましては、昭和三十年以来三カ年にわたり、公法、私法の学者、弁護士、金融機関、経済団体等各界の学識経験者及び関係官庁の職員をもって構成する租税徴収制度調査会において国税徴収法の根本的な検討を求め、この問題に取り組んで参ったのであります。同調査会は、八十回にも及ぶ審議の結果、昨年十二月八日、大蔵大臣あてに答申を行いましたので、政府は、これに基いて現行国税徴収法を全面的に改正することとし、ここに関係二法案を提出した次第であります。  改正案におけるおもな問題としては、三つをあげることができます。すなわち、租税徴収の確保、私法秩序の尊重及び徴税制度の合理化がこれであります。  まず、租税徴収の確保の問題でありますが、租税が国の財政の需要をまかなう上で最大の基盤をなすものであり、その徴収を確保する必要があることは、あらためて申し上げるまでもないことであります。さらに、各税法に基いて賦課された租税を確実に徴収することは、租税負担の公平の実現のためにも欠くべからざるものであります。このような事情に顧み、各国とも、原則として、一般の私債権に対する租税の優先権を認め、かつ、徴税機関による自力執行、すなわち、滞納処分を認めているわけでありまして、この改正案におきましても、この租税の優先権と自力執行権は従前通り維持することにいたしております。しかしながら、租税の徴収を確保する必要があると同時に、私法秩序が不必要に乱されぬようできるだけ配慮すべきことはいうまでもありません。この観点から現行の国税徴収法を顧みますと、そこに少なからぬ問題点が見出されるわけであります。  まず第一は、質権または抵当権と租税との関係であります。現行制度においては、抵当権または質権によって担保される債権は、その設定時期が租税の納期限よりも一年以上前であることを公正証書によって証明しない限り、租税の方が優先することとなっております。改正案におきまして、これを基本的に改正して、租税の存在が客観的に明らかとなる時期、すなわち、原則として法定納期限後に設定された抵当権等によって担保される債権に対してだけ租税を優先して徴収することとしているわけであります。言いかえますと、私法秩序の基礎をなす公示の原則と、租税について先に申し上げました特殊な性質とを考慮して、この法定納期限という時期を、私法秩序の尊重と、租税徴収の確保との両面の要請の調整をはかるべき時点と考えたわけであります。この改正により、抵当権者等が予測できない租税の発生により不測の損害をこうむることを防ぎ、取引の安全をはかり、また企業の資金の融通を容易にさせ得るものと考えております。また、質権、抵当権の証明の方法につきましても、現行の公正証書による証明を必要とする制度を改め、登記、登録のある抵当権等は証明を必要とせず、その他のものについても内容証明郵便による証明を認める等私債権保護の措置を講じ、さらに株式その他有価証券に対する質権については、有価証券の特殊性に顧み、特定の書類による証明を要せず、その事実の証明で足りるように措置しております。  第二は、先取特権または留置権と租税との関係であります。これらにつきましては、従来租税の徴収に際して何らの保護が加えられていなかったのでありますが、私法秩序尊重の見地から、抵当権等との権衡も考慮して、それぞれの地位に応じた適当な保護を加えることといたしております。  第三は、滞納処分手続における第三者の権利の保護であります。抵当権その他第三者の権利のある財産の差し押えは、原則として、他に差し押えることができる財産のない場合に限って行うという制度上の制約を設けるとともに、やむを得ず第三者が占有する滞納者の動産を差し押えるときも、従来のように直ちに差し押えることなく、その第三者に引き渡し命令を発した後行うこととし、さらに、現行制度のように、ほとんど無制限に第三者が占有する財産を捜索できるという制度を改め、滞納者の親族等が占有する場合等特定の場合を除き、その第三者の承諾がなければ捜索を行うことができないこととする等、滞納処分に当って努めて第二者の権利を害しないような措置をはかることにいたしております。  次に徴税制度の合理化をはかるための制度の改正について申し上げます。  まず第一に、納税者の実情に応じた徴収を行うため、私債権の強制執行では見られない徴収の猶予の制度、すなわち、徴収猶予、滞納処分の執行猶予の制度を拡充することにいたしております。すなわち、災害や疾病等の理由で税金を納めることが困難な場合に認められる徴収猶予の制度は、従来一年間に限って行われていたのでありますが、事情によっては二年まで延長できることとしております。また、滞納処分の執行猶予の制度につきましてはこれを換価処分の猶予と名称を改めるとともに、大幅に要件を緩和し、従来事実上の猶予ないし納付誓約として行政的に処理されておりましたものについても、原則として、すべてこの換価処分の猶予を適用することとし、納税者の権利の保護をはかったわけであります。なお、滞納処分を執行することにより納税者の生活を著しく窮迫した状態に陥らせるおそれがある場合にとられる滞納処分の執行停止の制度は、現行通り存続させることとしております。  第二に、差し押え禁止財産につきましては、一般的に制度の合理化、近代化をはかることといたしております。特に給料の差し押えに関しましては、従来、金額の多少を問わず、一律に七五%が差し押え禁止とされておりましたものを改めて、給料の額に応じた差し押え禁止の額を定めることとし、いわゆる最低生活費的な金額は、全額差し押え禁止とすることにより、高額所得者には厳に、低額所得者には緩になるようにしているわけであります。さらに、原材料、仕掛品につきましては、他に納税者が差し押えできる財産を提供する限り、差し押えができないこととし、企業活動の遂行にできる限り支障を与えないよう配意いたしております。  徴税制度の合理化の第三は、譲渡担保または仮登記によって担保される債権と租税との調整であります。すなわち、前に述べましたように、抵当権等によって担保される債権に対し租税の優先徴収権を制限する反面におきまして、経済的実質においてそれらと同一の性質を有する譲渡担保によって担保される債権につきましても、これらの担保が租税の法定納期限後に行われた場合に限り、譲渡担保設定者の租税をその譲渡担保の目的となった財産から優先して徴収できる措置を講ずることとしております。担保の目的でされている仮登記についても同様であります。  第四に、担保権付財産の譲渡と租税との調整といたしまして、抵当権等が設定された財産が譲渡されたときは、抵当権者等は、譲受人の租税の存在を予測できなかったわけでありますから、その譲受人の租税は、常に抵当権等に劣後することとする反面、財産の譲渡による租税の回避を防止し、かつ、その公平をはかるため、租税に劣後していた抵当権等が財産の譲渡という偶発的なことにより利益を受ける部分については、抵当権者等から譲渡人の租税を徴収することができる措置を講ずることとしております。  第五に、法人の形態を利用して租税の徴収を免れる場合等第三者の地位を利用する租税徴収の回避に対処するため、従前から同族会社、財産譲受人等に対して行われていた第二次納税義務制度を整備合理化するとともに、実質課税が行われた場合等にもこの制度を拡充することといたしております。  第六に、査察が行われた場合において、従来租税が確定する前に財産が散逸して徴収不足を生ずる事態が従来から生じておりましたので、これを防ぐために、租税についても、民事訴訟法の仮差し押えに準じた保全差し押えの制度を設け、租税の徴収を確保できるよう措置しております。  徴税制度の合理化の最後の問題といたしましては、徴収法全般にわたる規定の整備をはかったことであります。現行国税徴収法は、わずか六十条足らずでその規定が簡に過ぎるため、民事訴訟法を類推した国税庁の通達によって、かなりの部分の事務が処理されてきたわけであります。しかし、先ほど申し上げましたように、徴税機関に強い自力執行権が与えられていることに顧み、この改正案におきましては、その細目に至るまで法律に規定することとして、徴税職員の権限を明確化するとともに、滞納者及び利害関係人の権利の保護をはかったわけであります。特に、民事訴訟法に準じて、売却決定手続を設けるとともに、差し押え処分または公売処分に関する異議の申し立てば、期間を制限することとして公売手続の安定をはかり、また公売処分が取り消された場合の措置も明確にいたしまして、公売財産の買受人の保護をはかることとしております。  以上、要するに、今回の改正の根本的な考え方は、租税の優先権や滞納処分手続につきまして、私法秩序の尊重という観点から改正すべきものはこれを改め、他方譲渡担保や第二次納税義務の拡充等租税徴収の確保のための措置を講じ、租税徴収制度全般をバランスのとれた一つの体系として改正しようとするものであります。  なお、この法律案による改正規定は、公布の日から起算して九カ月をこえない範囲内で政令で定める日から施行することとしておりますが、徴収の猶予、換価の猶予等納税者の利益となる部分につきましては、他の規定と切り離して、五月一日から執行できるよう経過的措置を講じております。  次に、国税徴収法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案について説明いたします。  この法律案は、国税徴収法の全部改正に伴い、所得税法その他の国税に関する法律及び国税徴収法を準用する諸法律の整備合理化をはかるため、所要の規定の改正をしようとするものであります。  まず第一は、国税に関する法律の改正でありますが、各税法に規定されている督促の規定、法人が解散した場合における清算人の納税責任、酒税法等の徴収猶予の担保の処分方法等について、国税徴収法案に一般的規定が設けられたことに伴い、各税法の該当規定を削除する等の整理をはかることとしております。  第二に、現在国税徴収法を準用して徴収すべき公課は、きわめて多数に上り、その優先順位も多岐にわたっているため、配当手続の面において煩雑となっておりますので、その徴収手続及び優先順位を整理統合し、法文の表現もできるだけ同一のものとすることとしております。  第三に、国税徴収法案に消滅時効の絶対的効力等の規定が設けられたのに即応して、会計法その他の法律の時効に関する規定の整備をはかることとしております。  最後に、国税徴収法の全部改正に伴い、他の法律の引用条項の整理等所要の改正を行うこととしております。  なお、この法律案による改正規定は、国税徴収法の施行の日から施行することといたしております。  以上が、国税徴収法案及び国税徴収法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案の提案の理由及びその概要であります。  次に、塩業整備臨時措置法案につきまして、その提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。  政府は、最近における国内塩菜の実情にかんがみ、塩の需給の調整のため、一定期間に限り、塩または誠水の製造を廃止した者に対して塩業整理交付金を交付することとし、また、塩の需給調整上必要があるときは製造の許可を取り消すことができることとする等所要の措置を講じて、過剰生産力の円滑かつ適正な整理を行うことが必要であると考えまして、ここにこの法律案を提出した次第であります。  次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。  まず、過剰生産力の整理は、塩または鹹水の製造者に、自主的に、または勧告により、一定期間内に製造廃止の許可を申請させ、日本専売公社がこれを許可するという方式によって行うことを原則とし、この許可を受けて製造を廃止した製造者に対して、公社が塩業整理交付金を交付することができることとしております。  この塩業整理交付金は、製塩施設の製造廃止による減価を埋めるための費用、廃業に伴って必要とされる退職金を支払うための費用等について、それぞれ一定の算定基準によって算定した金額の合計額を交付することとし、またその算定の適正を期するため、製塩施設の残存価額等については、鑑定人の意見を聞いて定めることとしております。  次に、自主的な、または勧告による製造廃止のみによっては塩の需給調整の目的を達成することができないと認めるときは、公社は、一定期間内に限り、塩の製造の許可を取り消すことができることとし、その取り消しを受けた製造者に対しては通常生ずべき損失の補償を行うこととしております。ただし、その補償金の額が塩業整理交付金を交付するものとした場合におけるその交付金の額に満たないときは、その満たない額に相当する金額をこえない範囲内で、塩業整理特別交付金を加算して交付できることとしております。  次に、交付金等の財源の一部に充てるため、残存する塩の製造者は、昭和三十五年度以降四年度にわたり、一定額の納付金を日本専売公社に納付しなければならないこととしております。  また、製造の許可の取り消し等の処分について異議のある者は、日本専売公社の総裁に対し異議の申し立てができることとして、その救済措置を講ずることとしております。  さらに、廃業者が取得する交付金または製造の取り消しを受けた者が取得する補償金等につきましては、今回の塩業整備の実際に即した課税が行われるよう、税制上の特別の措置を講ずることとしております。  次に、昭和三十六年一月一日以降引き続き塩の製造を継続しようとする製造者は、別途定める基準収納価格のもとにおいて健全な経営ができることを目標として事業合理化計画書を作成し、これを日本専売公社に提出しなければならないこととしております。  なお、日本専売公社の総裁の諮問機関として臨時塩業整備審議会を設置し、製造の許可の取り消しの対象とすべき製造者の選定、補償金額等塩業整備に関する重要事項を調査審議させることとしております。  次に、厚生保険特別会計法等の一部を改正する法律案につきまして、御説明申し上げます。  まず、厚生保険特別会計法の一部改正について御説明申し上げます。  政府は、第二十二回国会において、政府管掌健康保険の給付費の異常な増高等に伴う支払い財源の不足を埋めるため、昭和三十年度以後七カ年度間、毎年度、一般会計から十億円を限度として厚生保険特別会計の健康勘定へ繰り入れることができる措置を講じたのであります。その後、諸般の情勢にかんがみ、昭和三十一年度以降昭和三十三年度まで毎年度法的措置を講じ、この一般会計からの繰り入れを昭和三十四年度以後に繰り延べたのでありますが、今回、昭和三十四年度におきましても、別に借入金によりこれを処理することといたしましたことに伴い、一般会計からの繰り入れを、さらに昭和三十五年度以後に繰り延べることとしようとするものであります。  次に、船員保険特別会計法の一部改正について御説明申し上げます。  船員保険におきましても、第二十二回国会において、療養給付等の部門における給付費の異常な増高等に伴い、その財源の一部に充てるため、昭和三十年度以後六カ年度間、毎年度、一般会計から二千五百万円を限度として船員保険特別会計へ繰り入れることができる措置を講じたのであります。その後、諸般の情勢にかんがみ、昭和三十一年度以降昭和三十二年度まで毎年度法的措置を講じ、健康保険と同様に、一般会計からの繰り入れは昭和三十四年度以後に繰り延べたのでありますが、今回、昭和三十四年度におきましても、健康保険におけると同様、一般会計からの繰り入れを、昭和三十五年度以後に繰り延べることとしようとするものであります。  最後に、所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とパキスタンとの間の条約の実施に伴う所得税法の特例等に関する法律案について御説明いたします。  政府は、今回パキスタンとの間に所得税及び法人税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための条約を締結し、その批准について承認を求めるため、別途御審議を願っているのでありますが、この条約に規定されている事項のうち、特に法律の規定を要すると認められるものについて所要の立法措置を講ずるため、ここにこの法律案を提出することとした次第であります。  以下、この法律案の内容について申し上げます。  まず第一に、配当所得に対する所得税法の特例を定めることとしております。すなわち、外国法人の配当所得に対する課税の税率は、わが国の所得税法では二〇%になっておりますが、今回の条約によりますと、パキスタン側の譲歩により、配当所得に対する課税を相互的に軽減することとしており、日本の法人の議決権のある株式の三分の一以上を一または二以上のパキスタンの法人が所有している場合には、そのパキスタンの法人で日本国内に恒久的施設を有しないものが支払いを受ける配当所得に対する税率は一五%をこえないこととしておりますので、条約の適用のある場合には、パキスタンの法人が支払いを受ける配当に対する所得税の税率を条約のある他国との例にならい一五%と定めることとしているのであります。  なお、パキスタンの国内法では、非居住者の受ける配当所得に対する課税の税率は原則として二五%でありますが、今回の条約により、一定の条件に該当する日本の法人が特定のパキスタンの法人から支払いを受ける配当所得に対する税率は、六・二五%軽減されることとなっております。  第一に、パキスタンの租税の徴収につき必要な事項を定めることとしております。今回の条約によりますと、租税条約によって認められる軽減その他の特典がこれを受ける権利のない者によって享有されることがないようにするために、日パ両国は相互に相手国の所得税または法人税を徴収することができることになっておりますので、これに基き、わが国におけるパキスタン税額の徴収は、パキスタン政府からの嘱託に基き、国税微収の例によって行うこととする等、所要の規定を設けることとしているのであります。  最後に、今回の条約の実施に関して必要な手続その他の事項は、条約の規定の趣旨に従い、大蔵省令でこれを定めることとしているのであります。  以上が、国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案外六法律案の提案の理由並びにその概要であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。

早川崇自由民主党

○早川委員長 これにて提案理由の説明を終りました。各案に対する質疑は次会に譲ります。  この際お諮りいたします。国税徴収法案及び国税徴収法の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案の両案につきましては、税制並びに税の執行に関する小委員会に付託し、その審査を行うことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早川崇自由民主党

○早川委員長 それでほさように決定いたしました。     —————————————

早川崇自由民主党

○早川委員長 次に、税制に関する件、金融に関する件及び外国為替に関する件について調査を進めます。  質疑の通告があります。これを許します。松尾トシ子君。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 かねてから金融、財政、経済見通し一般の質問をいたしたいと思っておりましたけれども、大へん時期が延びましたので、うまい質問にならないかもしれませんけれども、率直に一つお答えを願いたいと存じます。  第一番に、質問の順序といたしまして大蔵大臣にお尋ねしたいのは、経済の見通しについてだと思うのです。今度の予算が出まして、一般会計は三十三年度に比べると一億円近くふくらみ、おまけに財政投融資も正味八百億円以上増加しているし、特に二千数百億円の散超になるというふうにいわれておりましたので、経済同友会を初めとして下期経済過熱論が高まったのも当然ではなかったかと私は思うのです。ところが、最近に至りましてから経済情勢は非常に平穏である。同時に、三月末ではかなりの揚超になるからというのをよい理由にいたしまして、主として関係方面の官庁からこういった放送がされておるようです。これは、考えようによりますと、国会を通じまして下期過熱論ということが大へんやかましくいわれると困るので、援護射撃になったようにも思われるわけです。それで、私は、こういう事情において予算を執行するに当っては、その執行する時期においての経済情勢というものが一番大切です。その検討をするのが当然ではないかと思いますので、大蔵大臣にこの際上期と下期に分けての経済見通しをお尋ねしたいのでございます。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 三十四年度の経済見通しにつきましては、今まで財政演説その他の機会にたびたび説明いたしておりますので、なるべく重複を避ける意味で簡潔に申し上げてみたいと思います。  御承知のように、三十三年度、ことに昨年は大へん苦しい思いをいたして参ったと思います。昨年の経済のあり方についてはいろいろの批判があります。政府自体は、三十三年度予算編成当時に一応想定したような経済の推移をたどっているんだから、このままでしばらくごしんぼう願いたいということでがんばって参りましたが、一部においては、なかなか長期にわたる停滞状況だから、苦しいから何らかの処置をとれという強い要望もあったのであります。しかし、幸いにいたしまして、私どもが見通したように、三十二年度予算編成当時見通したような情勢に推移して参りまして、順次いわゆるなべ底からも大体立ち直ることができる、こういうようになったのであります。その一つは、国内経済の面におきましての過去における経済の行き過ぎ等についての自己反省なり、あるいは政策指導なり、また財界の協力なり、これが効果をおさめたことは申すまでもないのであります。他面、世界経済の動向というものもわが国経済の好転に大へん幸いしてきているということが言えると思います。そこで、三十四年度の予算を編成いたすに当りましてはただいま御指摘になりましたように、三十三年度の予算に比べれば、一般予算においてもまた財政投融資の面におきましても相当増額を見ましたが、これは三十四年度の経済の成長並びにその活動状況に対応する意味の予算を実は編成したつもりであります。この点では、いわゆる行き過ぎた、刺激を与える予算だとは私ども考えておりませんし、また経済の発展に対してブレーキをかけるような予算でもないと実は思っております。いわゆる三十四年度の経済の成長にマッチした、ふさわしい予算、かように実は考えておるのであります。しかしながら、御指摘になりましたように、相当多額な散超になるじゃないか、二千四百億に上る散超になる、また、過去の予算の編成に際しまして非常な積極的な政策をとった際に、ともすると民間経済界に行われるであろういわゆる過度の膨張というようなものに対する警戒が、この二千四百億の散超というふうな点からいろいろ論議されておると思うのであります。この点が、いわゆる御指摘になりましたように経済の過熱論というか、そういうような危険性があるのじゃないかという話であったと思うのでありまして、この点は御指摘の通りであります。しかし、幸いにして経済界そのものに過熱についての警戒的な気がまえがある、その警戒的な気がまえがいわゆる過熱論という形において論争が展開されておる、こういう意味で、むしろ私どもは、自主的な立場にある財界そのものにおいて過熱論が出ておることは、これは十分警戒気味であるという意味において、むしろ歓迎すべきである、こういうことを実は申しておったのでありますが、最近の状況を見ますと、政府その他の機関等で発表いたしておりますように、この経済の進み方は、三十四年度の予算の御審議をいただいておりますこの段階におきましては、きわめて平静であります。これは別に特に私どもが作為的にさような宣伝をしておるのではなくて、きわめて平静であります。ことに、最近揚超というふうな話が出ておりますが、そういう際にもかかわらず、なおかつ公定歩合を引き下げる、そうして市中金融等におきましても、この公定歩合の引き下げに即応して全金利についての引き下げに協力する、こういう建前を銀行筋でもとってきておるというふうな事柄が、ただいま御指摘になりましたように平穏、平静なうちに推移しつつあるということの証左でもあると思うのであります。そこで、この予算が幸いにして予定通り成立を見ることができますならば、私どもは、この予算の実行に当っては、ただいま御注意のありましたように、経済の健全なまた着実な発展に寄与するようにこの予算の執行に当りたい、かように考えておるのであります。  そこで、この予算編成におきまして——政府は特に積極的予算というような言葉を使っておりませんが、しかし、御指摘になりますように、予算額なり財政投融資計画なりも相当多額に膨張いたしておりますので、積極的な力を持っておることだけは、これは見のがせない事実であります。さように考えますと、この予算の実行に当りましては、その随時における経済情勢、金融のあり方、それらを十分勘案いたしまして、行き過ぎがないように、またその健全性を害することのないように、十分の注意をするつもりでおります。もちろん、この上期と下期とこれが段階的に差を生ずる筋のものではないと思いますが、この三十三年に引き続いて三十四年の上期、さらにまた下期と順次経済は拡大の方向に進んでいくだろうし、また進めさせなければならない、こういうような気持で、この実行に十分注意するつもりでございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 御説明によりますと、平穏で、しかも財界なども過熱に対する警戒気がまえもあって、大した心配は要らない、こういうふうに受け取れるのでございますけれども、この予算が通りまして、四月からこの膨大な予算並びに財投が動き出しますと、現実にはやはり、例年に徴してみましても、下期に集中的に財投などが支出されるというような感じがいたすわけであります。言いかえますと、結局、客観的にも主観的にも下期にこれが大きく流れて、再び企業の態度が積極化するおそれがあると思うのであります。ところで、この点について私は一、二問大臣に特にお伺いしたいのでありますが、五千億をこえるという財投が行われるに当りまして、下期と上期の調節ということを逐次やっていくとおっしゃるのですけれども、これが一番大切だと思うのです。言いかえますと、財投の効果というものはタイミングの問題にあると思います。いわゆる上期には従来の経験から徴しまして割合に無計画——というと大臣にしかられるかもわかりませんけれども、産業計画にしても資金計画にしてもそれほどに完全なものがないものですから、どうしても上期より下期に大きく流れるわけであります。このタイミングを合せて効果あらしめるには、これを今までと反対にしなくちゃならない、こういうふうに思うのです。ただし、ただ反対にするという言葉は言いやすいですけれども、具体的にこれの措置を今から考えておく必要があるのじゃないか。それには、一例をあげますと、国庫預託金制度というようなものを活用する必要があるのじゃないか。もちろん、従来、国庫預託金制度というものは、暮れになりますと、年末資金とかいうわけで、各銀行に預け入れるので、大いに運動もされたりしたりというような格好で、国庫預託は各銀行にされますけれども、ことしは過熱も含まれる大きな予算、大きな財投ですから、四月からこの国庫預託金制度を活用することが最も財投の地ならしができていいのじゃないか、こういう感じがいたすわけであります。  それから、もう一つは、五千二百億の中には八百八十八億という民間資金の活用ということがうたわれております。しかし、明年度こそは財政と金融とが一本化してとり行われませんと、非常にめんどうなことになるのじゃないか。同時に、この八百八十八億という数字はどういうふうな算定でお出しになったか、一つその基礎をお聞かせ願いたい。もちろんこれは話し合いだとおっしゃるでしょうけれども、その話し合いの中にも数字的な科学的なものがあったのではないかというふうに思われるのです。ところで、この八百八十八億なる民間融資の活用でも、従来から見ますと必ずしも十分に活用ができておらないというのが、過去の実例でございます。私に言わしめますと、開発銀行とか長期信用銀行等を通して、民間に流れる大きな企業、これらに向いましては市中銀行でも協調融資ということを大いにやっているということを聞いております。従いまして、私は、これらを三十四年度こそは財政と金融の組合せをうまくするという意味からも、銀行に向って健全な長期社債、公社債なんかを持たせる方がいいんじゃないか、こういう考えを持っているわけなんですが、この点について一つ御意見を伺いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 予算ができまして、これを実行いたします場合に、過去の事務的処理から見ますと、御指摘のように、どうしても下期になって仕事にかかるため、予算の使い方が少し時期的にずれるのじゃないかということが行政の面でございます。過去におきましては、年度を越して流用しておる前年度予算というものがございますので、工事その他において空白を生ずるようなことは、従来においてはあまりないのでございますが、ことしは、御承知のように三十三年度予算の繰り越し使用といいますか、そういう計画もいたしまして、三十三年度予算はできるだけ年度内に消化するということを計画をいたしました。従いまして、ただいま松尾委員の御指摘になりますように、もしも在来のような予算の実施計画を立てますと、そこに事業として空白ができはしないか。これは御指摘の通り私どもも十分注意しなければならない点だと思っておるのであります。ことに、ことしは参議院の選挙が行われる。そういうような意味で、選挙が行われるような際にはとかくおくれがちであります。三十三年度の予算なども、衆議院選挙がそういう意味では少し事務的な停滞を来たしたかと思います。ことしはそういうことのないように特に注意をいたすつもりであります。ことに予算は一年の予算を作りますけれども、実施計画につきましては、これを四半期ごとに分けて計画を立てるということで、事業に非常な厚薄のないように工夫するつもりでございます。ことに金融の情勢なり経済の情勢等において伸び縮みの可能な予算の実行に当るつもりでございますから、その点は、今回は、事前に注意をいたしておりますだけに、あまり御迷惑をかけないで済むのではないかと思っております。ただいま、そういう意味で、財投の地ならしというような意味から、国庫金の市中預託制度を活用したらどうか、こういうようなお話でございますが、財政投融資の面においても、一般会計において、ただいま申すように、公共事業費その他事業に繁閑のないように注意するつもりでおりますが、財政投融資の面におきましても同様でございまして、事業が非常にひまになったり忙しくなったりするようなことは避けなければならないのでございますから、これは予算の実行と同様に考えていけばいいのであります。この意味からだけではございませんが、国庫金の預託制度の運用という問題は、これは全然別個の問題として考えていくべき問題だ、かように考えておりますただいまのところ、御指摘のように、この国庫金の市中預託制度を特に考慮するという考え方は持っておりません。十分この御審議をいただいております予算並びに財政投融資計画の実行に当りまして、御指摘のような点に万遺漏なきを期しておる次第でございます。  次に、財政投融資の面で、民間資金の協力八百八十八億のお話がございました。これは、もうすでに松尾さんが御指摘になりますように、どういうことできめたといえば、政府は相談したと言うだろうとおっしゃいますが、その通り実は十分相談をいたしたのであります。しかし、ただ相談しただけでは済まないし、ことに八百八十億というものは前年度に比べまして非常に金額もふえております。ふえておりますから、そういう意味でお尋ねになったことだと思います。この八百八十八億の中身並びにこれを相談いたしました場合の経過等は政府委員から詳細に説明させたいと思います。御了承いただきます。

正示啓次郎大蔵事務官(理財局長)

○正示政府委員 数字のことでございますから、私から御説明いたしますが、八百八十億は、大きなところから申し上げますと、国有鉄道が二百四十億、電電二十五億、道路公団六十五億、住宅公団三十億、北海道東北開発公庫六十億、東北開発会社二十五億、国際航空二十三億、公営企業金融公庫百億ということになっております。それから、そのほかに、住宅公団が百七十億、これは借入金でございます。地方債百五十億、全部で八百八十八億、なお、こういう必要性から出て参りましたが、これらの機関におきまする資金コストを考えまして、財政資金と民間資金をコンバインしたわけでございます。それから、この消化の可能性でございますが、これは、先ほど来お話しのように、相当散超になっております金融情勢にかんがみまして、この程度のものは、過去の実績に照らしましても、消化できるという考えのもとに計画いたしたわけでございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 どうもわかったようなわからないよらなあれなんですけれども、結局財投と民間資金の組み合せをうまくやらないと、大きいところばかりに金が行って、あとから質問しようと思っております日本経済とか企業の体質改善が中小企業だけ取り残されるという心配をするものですから、お聞きいたしたわけなんです。その体質改善という問題はあとに譲りまして、続けて金融のことについてもう少しお尋ねをしたいと思います。  昨年以来ずっと論議の的になっておりました公定歩合第三次が引き下げになって、三月から実施される。これにならってその他の金利も全部一厘ないし五厘五毛ですか下げるということにきまる。言いかえますと、いわゆる標準金利方式を採用されるということを聞いておりますけれども、この点について少しお尋ねをいたしたいのですが、大蔵省としては、大蔵省設置法なんかを見ますと、金融機関に対する大きな権限を持っているはずなんです。どうも、私なんか見ておりますと、大蔵省は税の面などではなかなか強硬におやりになるのに、銀行にはどうしておじぎをしているのかと、ちょっとひねくれた考えかもしれないけれども、思われる。こういう際に、金融もだぶつくというところですから、もっとしっかりと大蔵省の権限を発揮していただかなくちゃならないと思うのです。ところで、日本の金融機関のいわゆる操作といいますか、これは私はなまいきなことを言うようですが、ものを知っておる人から聞きますと、非常に古くさいとも言うわけです。どうして古くさいかというと、単なる公定歩合の引き下げとか引き上げとか、あるいは窓口規制ということしかやっておらない、こんなふうでは、政府のいう金融正常化などということは成り立たない、こういうことをしばしば聞いているわけです。私いろいろ研究してみますと、この際ですから、三十四年度こそは、金融の正常化をはかるために、いわゆる支払い準備金制度をしっかりやってもらい、公開市場政策とか、金利体系、金利政策の実施に向って、もっともっと大蔵省が強い態度で指令をし監督をすべきじゃないか、こういうふうに考えるのですが、この点いかがですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 先ほどの理財局長が御説明いたしました点にも関連いたしますので、私からも補足いたしてみたいと思っておりますが、民間金融の公社債引き受けの問題ですが、これなどは、結局協力と申しますが、この協力という言葉は、いわゆる政府が威力を用いて引き受けさした、こういうものではもちろんございません。預金、いわゆる民間金融における資金の状況等を十分勘案し、また年内における民間資金への融資計画、それらと政府の財政投融資計画とが対応するかどうか、それらの余力をどういうように按配するか、こういうような意味で数回相談を重ねて、先ほど申し上げるような八百八十八億の具体的な内容をきめた次第であります。問題は、ただいま御指摘になりましたように、金融業者に対して十分の指導ができておるかどうかというお話でございましたが、今回預金金利につきましての課税を採用するのかというようなこと、これも税法のそのものに入ってはおりませんが、一歩金融につきましての特殊的な考慮を直していくということをいたしたのであります。これなどは、金融といいますか、経済が正常化してきた今日でございますので、過去における特別措置は、もう、少し考え直していいんじゃないか、こういう税本来の建前から、税の公平な負担というその建前でものを考えるべきであろうということで、あの措置をとって、ただいま御審議を願うようにいたしておるのであります。金融機関について特に甘い感じはもちろんございません。しかし、その金融機関の持つ機能というものは、これは十分私どもも尊重もしなければならないのでございますから、いわゆる角をためて牛を殺すようなことをしては相ならない、かように考えております。そこで、ただいま、あるいは市場の育成であるとか、あるいは金利の基本的な問題であるとか、あるいは準備金制度の問題であるとか、基本についてのお話があったのであります。政府自身にいたしましても、金融そのものの中立性というものは尊重したいということを考えますし、私どもはいわゆる金融を統制するような考え方は避けていくつもりでございます。ございますが、政府自身が国民生活、経済についての全責任を持っております限り、この金融の問題につきましても、そのあり方については当然私どもも十分目を光らしていくつもりでございます。そういう意味においての指導なりあるいは監督なりという点におきましては、十分意を用いておるつもりでございます。私どもたびたび申し上げますように、基本的な考え方では、金融を自由にし、そして自主的な協力方法、こういうことで、全産業の育成なり、また国民生活の向上に十分働きを持つようにし、しかも国際金利のあり方に大体標準目標を置いて、その方向に指導していくということについては、今後も一そう御指摘のように気をつけて参るつもりでございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 そうしますと、ことし三十四年度としては、支払い準備金制度とか、公開市場政策とか、あるいはもっと基本的な金融政策を政府が内示するとか、あるいは話し合うとか、指導するとかいうことはする必要がないわけなんですか。町のいわゆる市中銀行の自主性にまかせてやれば、危険なく三十四年度は通り過ぎる、こういうふうに了解してよろしいですか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 問題になっております準備金制度、これはただいま直ちにこれを実施する、こういう考え方ではないということを申しております。しかしながら、用意のできておることは御承知の通りでございます。あるいは資本市場の拡大強化といいますか、育成化といいますか、そういう点については随時私ども指導いたしておるのでありまして、長期資金はできるだけ社債によるように、しかもその社債が公開されるように、あるいはまた資本増加の方法の政策をとるとか、あるいはまた、金利は今回三度目の公定歩合の引き下げをいたしましたが、これをもって私ども十分だと申しておるわけではないのでありまして、今後の情勢等も十分考えて、これは、必要であれば、いわゆる国際金利水準にさや寄せするように、あらゆる機会をつかまえて参るつもりでございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 それはその程度にしまして、もうちょっと進んで、いわゆる公定歩合も下りましたので、預金利子を引き上げをいたしました以前に戻った形ですから、ここで預金利子課税の一年ものの復活もございますので、三カ月ものとか六カ月もの、あるいは日歩のものをこれと並行してもとに下げるお考えはあるのか、ないのか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 この金融のあり方といたしまして、絶えず私ども金融機関に呼びかけておりますところは、経費の節約というようなことを申しております。また適正金利で融資するようにということを申しておりますし、いわゆるいろいろ融資をいたします場合に、条件等から甲乙をあまり生じても困る、こういうような意味で、標準金利というようなことも今度はいわれるようになるわけでございますが、そういう意味の指導は、従前に変らず行なっていくつもりであります。しかし、そういうことを考えて参りますと、一面において預金の金利が高い。その意味では、銀行はなかなか金利を下げていくことができないのではないか、こういうことにもなろうかと思います。しかし、これはいろいろ工夫をすること、今の経営の面から申しまして、これは非常に基本になる問題でございますが、私どもは今日の日本の経済なり金融のあり方から見まして、なお預金を奨励しなければならないことはよくわかっておると思います。そういう意味で、金融の経営者については、特にその点で工夫をこらしていただいて、預金金利を下げないで、今のような融資の金利を下げるような工夫を特に願っておるつもりでございます。従いまして、今回の程度では、預金金利を引き下げる必要はない、またそういうことを許す考えもない、かように御了承いただきたいと思います。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 それに対してちょっと私意見があるのですけれども、与えられた時間が少いですから、またの機会に譲って、少し進んで、最近非常に問題になっております投資信託のことについて、ちょっとお尋ねしたいのです。私も、テレビなんかを見ておりますと、この投資信託が実に貯蓄性的な宣伝を相当していらっしゃるのです。こうなると、貯蓄に毎日邁進している銀行家も、自分の分野を非常に荒されるようで工合が悪いのではないか、こういう気がするのです。ところで、私が友だちから聞いたのですが、この投資信託の方が銀行と同じように通帳になっておりまして、その通帳に今月は五千円入れた、来月は一万円入れた、こういうふうに逐次預貯金式に積んでいって、ある時期にくると、この債券この証券をお買いになりませんかといって引き出してくる。こんなような、行き過ぎているところもあるやに聞いておるのです。言わせますと、この投資信託というものは、貯金と違いまして、いわゆる元本の保証がない。むしろこれは投資ですから、利ざやをうんとかせぐというところにあるのじゃないかと思うのですが、こういう点について大臣はどうお考えになるか。と同時に、こんなような激しい投資信託と証券会社の競争によって、近いうちにいわゆる証券の方は手数料かせぎ、投資の方はしばらく貯蓄機関にこの金を据え置きまして、企業ないしはいろいろなものに活用しつつ、これの配当をするという建前を根拠にいたしまして、これらを二つに分けて経営をする、指導をするということを聞いておるのですが、その信託と証券会社を二つに分けるという時期が、今相当問題になっているのですけれども、いつごろなのですか。これについて一つ御説明を願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 投資信託、これが最近非常に発展し拡大しておることは、御指摘の通りでございます。金額的に見ましても、最近は非常に膨張している。これが経済の活動の面で役立っておる点もこれはございます。同時にまた、ただいま御指摘になりますような危険をも実は包蔵しておるものでございます。危険と申しますのは、非常な過当競争の結果——この信託投資者の元本そのものが保証されておらないというような点だと思いますが、この過当競争の結果、もしも間違いを生じてこの投資信託利用者に迷惑をかけるようなことがあっては相ならない、こういうことで大蔵事務当局といたしましては、特にこの投資信託のあり方については留意し、そしてその間違いのないように絶えず注意いたしておるものであります。特に注意すべきものは、最近の過当競争の結果、事実に反するような事柄で顧客をとっておるようなことがありますと、その利用者に思わぬ損害を与えるようなことにもなりますので、その点を特に注意しておる、かように御了承願いたいと思います。  次に、いわゆる証券取引の問題から投資信託の部門を別にしたらどうか、こういうお話でございますが、これらの点についてもいろいろ研究はいたしておりますが、ただいま具体化をいたしておりません。ただ普通銀行が扱っております信託業務、この方だけははっきり金銭信託の問題を主にしてのことでございますが、普通銀行業務と信託銀行業務は分離すべきだ、これは長い間の主張でもございます。しかしながら、今日なお数行が兼営の状況でございますし、地方銀行の小さいものもそういうのがございます。これなどは適当な機会に指導いたしてはおりますが、これも強制的に政府命令でどうこうというものではございません。証券については、ただいま申しますように、今どうこうするというまできめておるような状況ではございません。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 この問題に対しましては、私の聞く範囲では、いわゆる昨年末で投資信託が二千億円に到達した。一つの会社にしても五百億円くらいを持っておるということになりますと、銀行と一向変らないほどのいわゆる資金量を持っておるわけなのです。漏れ聞くところによると、ことしの秋くらいにこの機能が二つに分離されるというので、各社が着々準備をしている、こういうことを聞いたわけです。もちろん準備をしているというのは大きい証券会社のみでしょうけれども、最近になりましてから中小の証券会社を相当に大蔵省が許可しておりますから、そういうことがあった場合には、中小の証券会社には、やはり両方、投資信託と証券の売買をやらせておくのかと思って、心配だったのでお聞きしたのですが、大臣は今は早急にそういうことがないとおっしゃるけれども、私の聞く範囲では相当に準備をしている御様子でございます。  それから、体質改善のことについて聞きたいのですが、同僚の横山さんから質問の時間が少くなるといってしかられるといけませんから、別の方面に向って断片的に聞いていきたいと思います。まず税金の問題です。このごろになりまして、選挙があるたびに減税々々といって相当はなやかであります。世論も減税には一も二もなく支持しておるのです。実際にはなかなか減税そのものも実行されない状態です。理屈をいえばいろいろあって、課税対象にならないような層が一番多いからということもありましょうし、いろいろな問題を含んでおりますけれども、こういう実情の中にあって、今度大蔵省が新しく税制調査会というのをお設けになったそうです。この税制調査会の中では、税の問題についてどういう点を再検討されるかをお示し願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 今回の減税は御承知のように与党の公約減税というようなことでございますので、非常に急いでこの結論を出したと思います。しかし、税の総体のものを考えていきますと、やはり根本的な問題が幾つもある。そのうちの二、三について申し上げてみれば、たとえば企業課税のあり方、今回も法人事業税、法人税を中心にしての問題がいろいろ論議の種をまいておりますが、こういう法人税や法人事業税というだけでなしに、いわゆる企業についての資本利子課税なりあるいは耐用年数の問題なり、こういう問題点も基本的に考うべき一つの問題のように思うのであります。ことに、今後の日本の経済を成長させていくという点を考え、また負担の均衡というような点を考えて参りますと、企業課税のあり方というものが大きな問題であるということは、申すまでもない点であります。第二の問題といたしましては、いろいろの間接税がございますが、間接税につきましてもそのあり方はやはり十分検討すべきものではないか。今回も物品税について減税の案を御審議をいただくことになっておりますが、ひとりそれだけではなく、やはりこれも大きな問題として考うべきことだと思います。第三点といたしましては、今まで問題になりますのは地方財源と国の財源、この問題であります。地方自治の制度をめぐりまして非常にむずかしい財政問題にもなっておるのであります。しかしながら、負担をする国民の側から見ますならば、国税であろうが、地方税であろうが、負担には変りはないのであります。そういうことを考えて参りますと、国、地方を通じての税制のあり方、税源の分配をも含めて、この税制のあり方というものを十分検討して参りたい。大体この三つが中心をなす問題だと思います。従いまして、これは非常に基本的な問題でありますので、六カ月やそこらで結論を急いで出すような問題ではなく、各界各層の御意見を十分伺って、権威ある結論を出していただく、こういう考え方でございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 権威のある研究を重ねて検討をなさる、大へんけっこうなことですけれども、これからだんだんと経済も成長するし、しっかりと政治もやっていくという建前からすると、言いかえれば国民年金だとか、すし詰めを直すとか、いろいろな問題がありまして、支出の方が非常に多い、こういうことになりますと、これからもますます減税ができるかどうかという問題、あるいは税問題は減税を中心にしないで社会保障を中心にするかという議論もございますけれども、特に減税がますますできるのか。言いかえれば減税を中心にやるのか。そうでなくて、再検討を加えた上で——われわれの目から見ると、減税は実際にはできないんじゃないかという感じがするのです。むしろ社会保障を中心にやるか。この二つのいずれかを選ぶ結果になるであろうという推測と御確信をお聞かせ願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 国民負担の軽減ということは、いつの時代でも問題なしに政府なりが施策し、また国民の支持を受けるものだと思います。しかしながら、一面において、今御指摘になりましたように、福祉国家の建設なりあるいは生活向上なりその他の面から、必要な予算額といいますか、支出もやはり増加して参るものだと思います。いかにも矛盾していくような考え方のようでございますが、これを解決いたしますのには、基本的に国民所得の総体が伸びていくこと、他の表現をいたしますならば、経済を成長させていくというところにあると思うのであります。こういう点を勘案していただきますならば、この支出は増加する、国民負担は減の方向に持っていく、こういう道はどこまでも経済を伸ばしていく、国民所得の増大をはかっていく、そういうところにいくのであります。政治のあり方としては、その経済の拡大方法、生活の向上方法、それを立てるべきだ、かように思っております。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 今度は角度を変えまして、わが国では税徴収の面では租税法律主義を採用しているわけなんですが、いわゆる税法によって徴収するものと、政令によって徴収するものの二つに分れておるという話を聞きます。それで、今までにあまり政令を出し過ぎて、税務署の方ではどれがどうだかわからなくなっている。担当係官の了解によってこれがいろいろに受け取られ、また、担当係官の言い方、とり方によっては、非常に事実より重い税金を払う、あるいは軽くなるとかいう事実があるので、政令を整理するという段階に入って、第一、第二、第三、第四となすっているそうですが、この第四次の政令を調整いたしましたときに、ほんとうに真実の法に基いた徴収ということになる自信がおありなのかどうか。あるいは聞き方がおかしいかもしれませんが、一つの例をあげますと、今度の物品税の改正につきましても、全部で三十四億のうち、政令で取られるものが十七億円で、あとが、物品税の改正によって、法律でやられるということになっているそうです。例をあげるとそんなふうでありますが、第四次の政令整備については非常に的確にやれそうなのか、その事情を少しお聞きしたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 税の問題でありますから、本来法律によるのが建前でございますし、また法律によるものが最近はよほど体系として整いつつございます。従いまして、ただいま御指摘になりますような政令というのは、ちょっと私にもわかりかねるのでございますが、そういうものは非常に少い。手続上の問題その他で政令できめていることはございましょうが、この点は、ただいま御指摘になりますように、機会あるごとに整備していくべきことだと思います。  それから、扱い者のいかんによって同一の所得についても課税が変るというお話でございますが、今の税法なり、その税法の手続規定なり、その他を全部通覧いたしまして、少し複雑であること、これがただいま御指摘になるような結果を生じておるのではないかと思います。私自身が自分の所得についての申告も十分できないような状況でございますし、諸先生方においても、みずからの所得の申告をなさることは、あるいはなかなか困難であろうかとも思います。そういう場合に、税務署が十分相談に乗ってくれる、こういうことだと、当然控除すべきものについては税務署が控除してくれる。お互いにそういうことを十分知らないために、控除しないで申告をいたしますれば、それは結果から見ましてどうしても高いものになるということでございます。そこで、税務署員もできるだけ親切に、そういう意味の相談に乗るということが必要だ。最近の税務署員は、こわい税務署員でなくて、やさしい、あたたかい税務署員ということで指導いたしておりますから、十分一つ制度も生かしていただきたい、かように思っております。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 実際は、大蔵省から相当たくさん政令を出しているのは事実なんです。その政令が徴収の面に当っていろいろな解釈をされておって、事実より重い税金を徴収されて困っておるというのもずいぶん聞くのですが、政令について一つ当局からの御説明を聞きたいのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 政令の問題で一番問題になりますのは、物品税についてかと思いますが、これは皆さん方の御意見を十分伺いまして、しかる上で私どもも検討して参るつもりでございます。どうかよろしく御協力願いたい。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 では、税金のついでに、夕べの朝日新聞の夕刊を見ましたら、脱税取締り強化を愛知法相が言ったそうですが、脱税ということについては、確かに、法の建前からいって、悪い者を取り締るのはいいでしょうけれども、国税庁がそっちの方面としょっちゅう話し合いをするのですか。それとも、愛知さんが、税金の面について、一つの勘を持って取り締るなんということはできないと思うのですけれども、国税庁の方から何かこういった面に対して通告をしてやるのですか。

北島武雄大蔵事務官(国税庁長官)

○北島政府委員 お答え申し上げます。いわゆる脱税犯は、各税法におきまして罰則が規定されておるわけでありますが、実は、租税の問題につきましては非常に技術的でございますので、検察庁が独自に脱税ありやいなやを捜査することは、非常にむずかしいわけでございます。それで、国税部内におきまして査察官という制度がございまして、査察官が、国税犯則取締法によりまして、そういう租税の違反の取締りをやり、そうして検察庁と連絡いたしまして、その中の悪質なものについては告発をして、検察庁はこれを取り上げる、こういうやり方になっておりまして、租税検察につきましては、常に検察官と税務官吏との間において協議会等を開催いたして、連絡を保っております。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 あとの人が控えておりますから、もう二点だけ伺わして下さい。  実は、揮発油税の反対は非常なものでありますが、それも当然のことだと思うのです。四回もやっておりますし、今回の場合は、従来と違って、業者ばかりでなしに、自家用を持っておる農家の人まで、この問題に対しての関心が高まり、非常に憂慮をしておるということを聞いております。ところで、話を一等最初の方に戻しますと、道路整備費の財源等に関する臨時措置法というのが、昭和二十八年の七月、法律七十三号によって施行され、それによって道路五カ年計画ができたわけです。それは、言いかえますと、二十九年から三十三年ということになっているのですが、これを三十二年度だけで打ち切りまして、新たに三十三年から三十七年の五カ年計画として、その理由をもって今度の揮発油税を上げるということになったのだと思うのです。ところが、ここにおかしなことには、三十三年というのはもう一カ月しかない。にもかかわらず、これをさかのぼって新たな道路計画の初年度に充てたというのは、どういう理由なんですか。これはむしろ来年度、三十四年度から数えて五年、こういうふうにすれば、必ずしも揮発油税を上げなくてもやっていかれるのではないかという感じがするのです。もちろんこれに対して一般財源からもっと出すべきだという理論もつけ加えて言いたいのですが、この一カ月しかない三十三年度を新たに組んだ道路五カ年計画の初年度にしたのは、どうしたわけでこうしたおかしなことをなすったのか、一つ理由を聞かしていただきたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 御承知のように、道路五カ年計画は三十三年度から実施いたしまして、前のは九千億であったと記憶いたしておりますが、それを今回は一兆円、一千億の増額にいたしたのであります。年度的に見まして、そういう意味では、この三十三年度の増額分はきわめて少いことでございます。そういうことでございますし、今回のガソリン税の増徴も、その実施は三十四年の四月以降でございますから、その点は誤解のないように願っておきます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 この前のいわゆる二十八年七月の道路整備費の財源等に関する臨時措置法によると、途中でやめているのですね。それで新しく道路整備を五カ年計画でやる、こういうふうな気がするんですけれども、こういったところは、私なんかから言いますと、どうも計画が着実に履行されなかったから、この辺で新しいものを組んで、むしろすっきりやり出そう、それには金が足りないから、一つもう一回上げてということになったんじゃないか、こういうふうに思うのですが……。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 道路整備が日本で非常におくれておることは、これはもう指摘するまでもない。道路を直すということについては、だれも御異存はないと存じます。ただ、一般財源でやるか、あるいはこういうようなガソリン税でやるかということについては、いろいろ御議論があると思います。私はこのガソリンを目的税に取り上げた当初の責任者でもございますので、そのときの経過も一応申し上げてみたいと思うのでございますが、各先進国等の事例を見ると、道路整備は、ガソリン税を目的税にして、これを財源の大部分に使っておる。あるいは財源以上のガソリン税を取っておるような実情に今日あるのであります。そういうことを考えて参りますと、道路整備の急な場合に、他の財源ももちろん必要なことではございますが、最も利益を受けるという面において、しかもその方で負担力がありと考えられるならば、私は、これに課していくことが最も公平な方法じゃないかという、基本的な実は考え方を持っておるものであります。ただ、御指摘になりますように、過去において数回もガソリン税の引き上げをしたにかかわらず、今回また大幅のガソリン税の引き上げをする政府の施策がこの意味において十分納得がいかぬじゃないか、この御批判、おしかりは一応ごもっともなようにも考えられますが、ガソリン税は非常に関係者に及ぼす影響が重大でございますので、書画通りのガソリン税の税率は過去においても実施されておらない。非常にデリケートな点に思いをいたされて、計画がその都度御審議の結果修正をいただいておる。そういうような意味で、財源確保において当初の計画が変更されておる、こういうことも実はあるのであります。こういう点もお考えを願わないと、今回のガソリン税増徴についての御理解は十分いただけないのじゃないかと思います。私どもは、毎回々々同じようなことをすることは、政治としては非常にまずいことだと思います。今日私に対しましてもガソリン税増徴についての非常な非難も実は受けております。ずいぶん攻撃もされておりますが、私は、実際のあり方から見ますと、こういう事柄についてはやはり十分の——十分とは申しませんが、十分財源として見通しのつくものを立てて、そして協力を願い、この種の争いを今後も引き続いて起すことのないようにしたいというのが、実は私どもの最終的案を作った当時の決意でございます。従いまして、私ども、今回の増徴につきましては、十分皆様方にも御説明申し上げ、ぜひとも納得していただきたい、かように実は考えておるのであります。石油業者であるとか、あるいは運輸業者であるとか、あるいはまた自家用車の持ち主であるとか、各方面に対してガソリンが値上げになる結果になりますので、その意味においての負担増ということはもちろん十分考えたつもりでございますが、この程度の負担はぜひとも道路整備そのものの基本的政策に御協力賜わるという意味において一つごしんぼう願いたいというのが、私どもの最後の結論でございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 道路整備をすることはだれしも賛成なんですけれども、ただその負担能力の面において議論のあるところだと思うのです。ところで、これから自動車がどんどんふえますと、ガソリンの需要もふえます。そうなってきたときにも、いわゆる揮発油税というものを目的税で置くのですか。こういうことを聞くのはなぜかというと、自動車がどんどんふえますと、目的秤として上ってくるものは増加して参ります。その場合にガソリン税を下げるということもあり得るかしらと思って聞くのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 もちろん、そのときの情勢において、さようなことも考えてしかるべきだと思います。しかし、おそらく今の道路整備の要求はより強いものが出てくるだろうと思いますし、国庫負担の面においても、なかなか現状のままに推移することは困難ではないかと思います。しかし、道路が整備されたあかつきにおける受益者の利益というものは相当大きいものと私どもは考えていいのじゃないか。そういうことを考えて参りますと、それこそ、りっぱな国家を作る上において、ほんとうに道を作るということにも実はなるのじゃないか、かようにも考えておるわけであります。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 そうしますと、半永久的に揮発油税というものは目的税でやっていくのだというわけですね。  もう一点ですが、入場税ですけれども、入場税の附則四項に、大へん文章は長たらしく、二つしかないのですけれども、なかなか受け取りきれないのです。これを見ますと、この法律が通過いたしましてから六カ月後になって入場料金を上げても、安くなった入場税法によってこれを取り上げる、こういうふうにもとれるのです。なかなかこの文章がむずかしくて了解しにくいのですが、この点が一つと。私が申しましたように、六カ月以後になってから入場料を上げてもいいというふうにもとれますので、正月ごろから各映画館が入場料を上げようというような声もあるそうです。今回の入場料のいわゆる入場税を下げる目的はといえば、大衆の娯楽に沿うてできるだけ安くいいものを見せようというにもかかわらず、この税金をいじって、変なこの第四項があるために、六カ月ほどしたら上げて、かえって業者をもうけさせるというような結果になりはしないかと思いますので、この点の解釈を一つお願いいたします。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 事務当局から説明いたさせます。

原純夫大蔵事務官(主税局長)

○原政府委員 御説明申し上げます。この附則四項の趣旨は、いつもいわれます減税しても税込みの入場料金が下らないのではいけないではないか、減税をだれのためにやったのだということがよくいわれます。それが起らないように、税金が下った分だけ税込み料金を下げたいという趣旨のものであります。それには、いつまででも下げた分は下げなさいというふうに書く書き方もありますが、そう長くそういうことをやるのもいかがか、半年も縛っておけば、もうそれでくせがつくのじゃなかろうかという感じがして、義務的に縛るのは半年間ということにして、その間は下げませんと税率は前の高い税率でいただきますよというのが、この附則の趣旨でございます。半年でくせをつけるという意味のものでございます。

松尾トシ子日本社会党

○松尾委員 これをもちまして私の質問を終ります。

早川崇自由民主党

○早川委員長 横山利秋君。

横山利秋日本社会党

○横山委員 私は、今までいろいろ質問がございましたから、締めくくりの意味でありますから、飛び飛びに問題が移ります。大臣に最初にお願いをいたしたいのでございますが、もうイエス、ノーをはっきりしていただきますれば、すぐ次の問題に移ります。そのつもりでお願いしたいのであります。  ただ、前提となるものの考え方があります。それは佐藤さんが大臣になられてからこれまで、いわゆる佐藤蔵相というものの片りんというものは、外債の問題で出ておるだけで、佐藤蔵相の骨格というものはまだ私は出ていないと思うのであります。これから一体どういうことになるのかということであります。今の瞬間で、佐藤さんの財政政策の片りんとしていわれ、あるいは出ておりますものに、私の頭にこういう感じがあります。それは経済政策が後手々々に今までなっておるから、タイミングを失わないようにしたいと、この間おっしゃったことであります。今まであなたは慎重に、しろうと大蔵大臣といわれておるけれども、これから積極的にやろうという意思表示をなさったことが一つであります。  もう一つは、財政政策の中に現われております安定的成長という言葉と、それから質的改善という言葉であります。この言葉が何を意味するかということについて、財政政策の中に多少現われておりますけれども、それがこれからどういうふうに具体的になるのか未知数であります。それに対照するように、池田さんの車中談が載りました。これは全く対照的であります。あとでこの点について承わりたいのですが、これがあなたの意思表示の第二点だと私は思っております。  それから、第三点は、法案として出ておりますもろもろの問題であります。たとえば、保険審議会を正式に設置する、税制審議会を正式に設置する、金融機関資金審議会を正式に設置する、専売制度調査会を正式に設置するという。これは単に形式的に今まであった任意的なものを法的なものにするのだけにとどまらないものだと思うのです。これが第三点として私の目に映っておるものであります。  やや抽象的になりますけれども、このような私どものものの考え方とあなたの構想のとらえ方に間違いがないものかどうか。今あることでなくて、これからの問題について、率直に、一つ佐藤さんの財政政策のやり方、あり方について、所見をまず伺いたいのです。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 ただいま御指摘になったようなことで間違いがないと私思っております。御承知のように私しろうと大蔵大臣といわれておりますし、いわゆる佐藤財政というものが出てこないのもそういう意味からと、御了承が願いたいと思います。今後特に私が気をつけて参りたいと思いますことは、通貨価値の安定ということに特に意を注いで参りたいという点も、一つつけ加えさしていただきたいと思います。

横山利秋日本社会党

○横山委員 それでは、その中で一つ一つを拾って御質問申しましょう。まず最初に、税金の問題です。先ほど御質問がありましたが、たとえば、きのうの朝日新聞ですが、「脱税取締り強化せよ」と全国経済係検事会同で愛知法務大臣が訓示をいたしました。私は、これを見て、これは大蔵大臣及び国税庁長官とどのような連絡がなされて行われておるのか、少くともあなたがここでおっしゃったことや長官がここでおっしゃったこと——この間の予算委員会ないしはここの論争は、青色の見つくろいが二五%も急にふえたのだが、徴税攻勢をかけるわけではないだろうかと、いろいろ確めをいたしましたら、絶対にそんなことはないと言う。ところが、この全国の検事正を集めて、法務大臣は「悪質事犯に対しては適正かつ敏速に国家の刑罰権が実現されるよう努められたい。」こう言っておる。これは悪質事犯だというかもしれないけれども、経済係検事会同で最も焦点として脱税を追及しろと言うておることは、どういうことであるか。また、その中に「自己株式を取得する等の方法により会社財産を危くする事犯」がある、こう言っておる。このことは先般問題になって、事実問題として今日あるということについて、必ずしもこれを追撃することはいかがなものであろうかという観点では大蔵省はなかったか。それを法務省としては断固として追及するということはいかがなものであるか。どういう連絡があるか。もし連絡があるとするならば、あなた方は、本委員会で言っていることと全くうらはらな考えをもって、本年度の徴税攻勢を口と裏とは別々にやろうという腹があるのではないか、こういう点を私は憂慮する。小委員会でも議論があったわけでありますが、青色の取り消しがどんどん行われておる。更正決定が理由付記がなされないままに行われて、裁判では負けておる。こういう本委員会で言っていることと、実際に国税庁が起した裁判での争いと、法務省がやっていることと、全く違うのではないか。だからこそ、私どもは、今日の予算の徴税の問題に大きなる疑惑を持っておる。まず焦点として、法務大臣がきのう訓示をしたことといかなる関連を持っておるか、それをお伺いしたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 きのう新聞に出ておりまして、私もびっくりしたのでございますが、もちろん、法務大臣の訓示あるいは注意は、事前に私の方には連絡がございません。それだけははっきり申し上げます。問題は、私法務大臣の立場で一応考えてみますと、やはり法を守るといいますか、順法的な行政といいますか、法律そのものに非常に忠実であるということを特に要請している、その現われだろうと思います。この税の問題につきましては、私は、最近は税務当局に対しまして徴税を強化するような指導は一切いたしておりません。それよりも、国民の協力ということを実は心から願っております。最近の徴税状況が非常に改善されたというのは、一に国民の協力の結果、そのたまものだと思います。あるいは税務署の職員の、先ほど来しばしば申し上げるように、懇切な、また親しまれるあたたかい税務官吏としての協力ということも、おそらくただいま申すような徴税成績を上げているゆえんでもあろうかと思うのであります。そこで、問題は、一面において税の負担を軽減しろという問題がございますが、他面において、非常に法規に忠実であり、その責任を果しておられる方々と、また一面、法網をくぐるとか、いわゆる違法な行為をするということで不当の利益を得る、こういう者に対しての社会的批判のきびしいことは、これはもう私が申し上げるまでもないことだと思います。政府自身はもちろん国民負担の軽減という大局的立場に立って減税等もいたしますが、法律が十分守られないと、そうして一面において、非常に厳守される人と厳守しない者と、その間の不公平など考えて参りますと、その意味において法を守る、権威を守る、こういうことは、やはりりっぱに法を順守して納税しておられる方々に対しましても、こういう点は見のがしてはならぬという気がいたすのでございます。ただ、誤解を受けては困りますのは、大蔵当局、税務当局が、そういう人たちを見のがさないという意味において、りっぱに納めておられる方にまで迷惑をかけるような調査なりあるいは取調べなどをする、こういうことはもちろんする考え方はございません。しかし、出て参りましたところのいわゆる脱税行為というものについて、これが厳正であるべきことは、税の問題でありますだけに、もちろんどれでも脱法行為は見のがしては相ならぬと思いますが、これはやはり厳正な考え方で臨むのが当然だと思います。ただいま御指摘になりました脱税云々ということは、そういう意味で、事前には連絡がございませんが、その気持は私どもにもわからないことはない。だから、この点は国税庁長官にもよくまた言っておくつもりでございますが、ただいま横山さんの御指摘になりましたのも、脱税者を見のがせという意味ではないだろう。こういうことを指摘することによって、いわゆる徴税を強化し、そして無事な人にまで非常に煩瑣なまた迷惑をかけるのじゃないか、こういう点は大へんだぞという御注意だろうと思いますので、この点はよく伺っておきたいと思います。  また、自己株式の取得の問題でございますが、これは、戦後の経済界において、ある程度、慣行とまでは申しませんが、慣行的なものができるほどルーズに扱われていたように思います。今日の経済状況から申せば、今後これを指導して、そして正常化していく方向、これは努めなければならないことだと思います。今の法律を守るということについて、またその法律自身が実情に即しないなら、やはり法律は改正していくべきだ、かように私ども考えております。

横山利秋日本社会党

○横山委員 明らかにこれは両大臣の見解が異なります。私は別に法律解釈について論争しているわけではありません。政治家として、徴税はいかにあるべきかという点について、二人の大臣に根本的な認識の相違があることを私は指摘せざるを得ない。あなたの考えはわかりました。しかし、今の瞬間において、愛知法務大臣が、今の税のあり方について、全国経済係検事会同を行なって、重点的にこれを言わなければならない政治認識について、私は重大な疑惑を抱く。従いまして、この問題は、愛知法務大臣に次回に御出席を願ってただすことにし、次に移ります。  第二番目の問題は、先ほどお話をいたしました各種審議会についてのものの考え方であります。第一番目に簡単に一つ伺っておきますが、専売制度の調査会を新たに設置されるという。専売制度の調査会設置のゆえんは、専売経営方式とその他の制度の改善とあります。ところが、その問題になった答申は、専売を民営にするという方向における答申であります。この答申によって専売制度の調査会を設けるのでありましょうが、そうだといたしましたならば、これは大蔵大臣として専売を民営にするという腹が今おありになるのかどうか、この点がまず基本的に伺いたい一つです。  それから、同じような問題で、みつまた需給協議会を今回は廃止するとおっしゃる。これは明らかに本委員会とのお約束に反するわけです。過般、本委員会は百円硬貨の問題に関連いたしまして、全国のミツマタ生産者の言い分を聞き、あなたの方と相談をした結果、ミツマタ生産者代表及び学識経験者をもってみつまた需給協議会を設け、毎年度の局納ミツマタの数量及び価格の決定に関し協議を行う。これによってミツマタの諸君は了承し納得したものを、今これを廃止するということは、天下に対する公約に反するものではないか。これが第二番目の質問であります。  第三番目の質問は、保険審議会を置かれるという。保険審議会を置いて、一体何をするつもりでありましょうか。しかも、これは、税制や金融や専売と比べますと、期限を付してないのであります。期限を付してない保険審議会を置いて一体何をされようとするのであろうか。どうも大臣は今うしろを向いて何をするのだという顔をしていらっしゃるが、大臣自身も御存じないようであります。税制審議会や金融審議会、専売制度調査会の方向なり是非については論じられるけれども、保険審議会を置いて一体保険行政の一元化でもなさるつもりであるか、あるいは民営から官営の保険全部をここで統合なさるつもりであるか。それなら、大蔵省の設置法の一部としてこれをやるということに、ずいぶん隠された野望があるのではないか、こういう点について私は疑惑を持つわけであります。  以上について一つ簡明率直に御答弁願いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 三審議会についてお尋ねでございますが、第一は、専売についての専売審議会、これは、私、ただいま専売をやめて民営に移すという考え方、そういう結論を持った、そういう前提でこの審議会を作る考え方はございません。しかし、いろいろの答申を得ておる事柄もありますので、その答申の線についてもっといろいろ調査を進めていきたいというのが、この審議会の骨子でございます。  第二のみつまた需給協議会の問題でございますが、これももちろん各方面から私ども最近いろいろお話を伺っておりまして、実情もよく認識いたしたのでありますが、いろいろ調べてみますと、まだみつまた需給協議会を廃止するということの決定はいたしておらないようでございます。これは、いわゆる行政審議会の建前から、皆さん方から御注意もいただいておるように、各種審議会は法律によるか、そうでないものはやめろという御意見がある、そういう意味から法律による審議会にするかどうかということが一つの問題でございます。みつまた需給協議会そのものは、いわゆる行政管理庁が言っておるような意味の、また皆様方から御指摘を受けておるような審議会とはおよそ実態が違うのでありますから、私は法律によらなくてもいいものではなかろうかと実は考えておるのでありまして、そういう意味において、これを法律によるかよらないか、法律によらないならばこれを廃止するのか、こういう問題についてはまだ未決定であります。その点をはっきり申し上げておきます。  第三の保険審議会の問題は、これは各種保険業務を一本にするという考え方ではおそらくないと思いますが、御承知のように、官営の面があり、民営の面があり、またそれが生命保険があり、損保があり、いろいろ保険業務が多岐にわたっております。しかも資金運営の面におきましては共通の面があるのであります。そういうことを考えて参りますと、今後の保険事業の経営形態のあり方等について、新しい工夫等も生まれておる際でもありますので、そういうものを全体として、いわゆる保険業務のりっぱな運営をはかっていくという意味で、十分に研究して参りたい、こういう考え方でございます。

横山利秋日本社会党

○横山委員 三つ目のものはわかったようなわからぬような話でありますが、当面の問題の焦点を前の二つにしぼりましょう。一つは、専売制度の調査会については、大蔵大臣個人としてですか、あるいは大蔵大臣としてか知りませんけれども、専売を民営に移す腹はないということは了承いたします。それから、みつまた需給協議会をつまりやめるつもりはないというのですね。あなたのおっしゃるのは、法制化する必要があれば法制化する、法制化を必要としないならばそのままでおく、こういう御意見と拝承してよろしゅうございますか。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 むしろ法制化する必要のない協議会じゃないかというような考え方の方向でただいまいる次第でございます。

横山利秋日本社会党

○横山委員 法制化せずにこの需給協議会を置くことが妥当であるかどうかということについては、大いに議論があります。しかし、私の最低線の意見としては、廃止をすべきではない、約束に反するという意味でありますから、その点についてはあなたと意見が一致するわけであります。法制化すべきであるかいなかについては、別の機会をもって論ずることにいたします。  次の問題に移ります。次の問題は、今大蔵省内部において明確でない二つの問題について伺います。  一つは酒団法の問題であります。お酒のマル公を撤廃するかどうかという点について、いつまでたっても政府部内の腹はきまらないようであります。一体酒団法の改正案をこの国会に出すのかどうか。また、その問題の焦点となっておりますのは、この際お酒の大幅減税を行なった後にすべきである。第二番目には業界の受け入れ態勢が完備してから行うべきである。この二つの点について、大蔵省の中にまたそれに対抗する意見があるわけでありますが、大蔵大臣としてお酒のマル公をどういう条件でいつ一体撤廃なさるおつもりであるか。その辺がどうもぐらぐらしておるように見えてならぬ。それを明確にされたい、これが一つ。第三番目に、同じように大蔵委員会には幽霊のような法案があります。金融二法案である。第一は金融機関の経営保全等のための特別措置法案であり、第二番目は預金保障基金法案、この二つであります。これは、千葉銀行とかあるいは何々相互とか、問題が起るときに幽霊が大蔵委員会に現われてくる。それがちょっと薄くなると、今度は政府として一体出すのか出さないのか態度が全然わからない。今もまた、聞くところによると、自民党の政調会でいろいろ御意見があって、政府としてまたぐらぐらなさっておられるようでありますが、一体酒団法並びに金融二法案はこの国会に出すのか出さないのか、そうして出すとすればどういう条件で出すか、この際大蔵大臣として明確にしてもらいたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 酒団法に関する限りぐらぐらしたことはございません。というのは、今まであまりはっきり私の意向を申し上げておらない。申し上げておらないということははっきり態度がきまらなかったということでございます。態度のきまらないものがぐらぐらするわけはないはずであります。これはもう理屈で、三段論法で申し上げておきます。(笑声)しかし、最近におきまして、酒団法は大体私ども見通しがつくように思います。従いまして、この国会に提案する準備を進めております。御承知のようにマル公制度についてはいろいろな御意見があることだと思いますが、この最近の状況から見まして、マル公制度は順次整理されるような経済の平常化というか、そういう方向に進んでおりますので、このマル公につきましてもそういう方向で物事を考えております。まだ一部におきまして批判のあることは承知いたしておりますが、大蔵当局といたしましては、この国会に提案いたしたいということで、ただいま準備を進めております。  次に、金融二法案につきましても、これは私になってから初めての問題ではない。ただいま非常に皮肉たっぷりにおっしゃいましたが、これにつきましては、金融のあり方から見まして、いわゆる統制という方向は避けたいが、やはり正常な姿勢を保つということでは、この種の法律はどうしても必要である、このように考えておりますので、これもただいま提案する方向で準備を進めておる。この二点を御披露申し上げておきます。

横山利秋日本社会党

○横山委員 では、次の問題に移ります。次は、昨年の本委員会で私が質問をしたことに関連をいたすのでありますが、先般行政管理庁長官山口喜久一郎あてに行政審議会会長河合良成から行政合理化について答申が出ました。いろいろ問題がありますが、そのうちで港湾行政の改善についての答申がなされたのであります。本件につきましては、昨年本委員会が早川委員長初め名古屋、大阪、神戸と港湾行政を視察いたしまして、その欠点を指摘いたし、また委員会においては大蔵大臣並びに運輸大臣からこもごもこれに対する御答弁があって、この港湾行政の充実強化の点については誠意ある御答弁があったわけであります。ところが、今回出ましたこの答申は何を意味するかといいますと、第一は、今日まで地方自治体が非常な金と非常な労力をもって自治体として港湾を強化して参りましたその功績その努力を全然無視して、第一に、この港湾の管理を全部運輸省にくっつけて、運輸省で港湾の開発、管理、保安及び運輸に関する行政事務を一元化すべきこと、第二番目に、海関局を設置して、税関、つまり農林省、法務省、厚生省、通産省等の国家機関が持っておる行政事務をそこへ一元化することが第二、第三番目は、六大港については国が直接その管理、運営に当れ、第四番目には合同庁舎を作れ、主としてこのような答申が出たわけであります。私どもは、少くとも各人においていろいろ意見が当時もございましたが、ともあれ今日まで地方自治体が港湾法の第一条の趣旨に基いて行われてきた港湾法をひっくり返すような問題については一体どういうつもりであろうかと私は考えるわけであります。この答申が出てから、一体政府当局としてはどういうふうに考え、どういうふうに行動をしておるのか、また当時本委員会においてその推進を約束された大蔵大臣として、所管の関係もございますが、この答申についてどういう措置をおとりになっているのか、その点を一つ明らかにしていただきたいのであります。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 いろいろ御議論もあることだと思いますが、この答申案は、その骨子とするところは、私どももしごく賛成でございます。従いまして、格関係省の意見調整をただいまはかっておる段階であります。ただいま御指摘になりましたような地方自治体との関係の問題も一つございますし、また海関局設置についての各省間の権限等の問題もございます。しかし、この程度のことは、港の行政の一元化ということから見まして望ましいことじゃないか、かように考えますので、まず関係各省庁の意見調整ということをただいまやっておる最中でございます。

横山利秋日本社会党

○横山委員 私はもう少し突っ込んであなたの御意見を伺いたいのであります。今申しましたように、第一は運輸省の柱である。第二番目は海関局を設置する大蔵省の柱である。第三番目には、六大港は国が直接管理、運営に当れ、第四番目は合同庁舎、こういうような点についてあなたは一体どういうことをお考えなのかということを聞いておるわけです。この中で一番問題の焦点となりそうなのは、もうすでにそれぞれの港湾関係から非常な反対の運動が起っておるわけでございますが、少くとも港湾法第一条の趣旨からいうならば、自治体が行なっております管理組合の今日までの努力、資金等をつぎ込んでおるこの状態を、全部運輸省、国が召し上げてしまうということは、実情に反することもはなはだしいことじゃないかという観点を私は持っておるわけであります。ですから、いま少しあなたの御意見を具体的に、一、二、三、四についての大臣の所見を伺いたいのであります。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 第一の港の管理形態の問題でございます。これは、ただいま御指摘になりますように、地方自治体の施設も相当あるということでございますし、国が管理する場合におきましても、この利用団体というか、またその土地の受益団体というものは、これはもちろん考えていかなければならないことでございますし、この施設を取り上げるとか取り上げないということが、行き過ぎだとか行き過ぎでないとかいう議論ももちろんありますが、私は、それよりも、もっと港の所在地の自治体がこれについていろいろな問題を提供するということは、これは当然のことだと思います。ただ、その施設の問題だけならば、そんなものは国に移さなくても済むことじゃないかと思いますが、やはり港利用者の立場においてもできるだけ煩瑣でないように、国といわず、地方といわず、やはり利用者第一に考うべきではないか、こういう気持でこの問題も解決して参りたい。別にこれこれでなければならないというような、非常に窮屈な考え方をしなくていいことだと思っております。  第二の海関局の設置の問題は、これこそは今の利用者の立場から見まして非常に不便でございますから、海関局という構想は望ましいことじゃないかと思っております。  第三の六大港についての特別な考え方、これも筋としてよろしくはないか。  また、第四の合同庁舎の問題は、今の二の問題の海関局の設置なり、あるいは運輸省の所管の問題との関係においての合同庁舎の問題として考えて、これまた望ましいことだ。いわゆる行政機構そのもの一元化ができないまでも、少くとも合同庁舎の程度には、できるだけ予算の許す範囲においてそういう方向で進むべきじゃないか、かように考えております。  それから、先ほど大筋として私が了承しておると言ったのは、ただいま申し上げたような問題でございます。ところが、こういうこまかな問題で議論があるのでありまして、そういう点をやはり調整していかなければならぬと思います。たとえば、港という場合に、非常にこまかな議論になって恐縮ですが、保税倉庫を一体どちらの方の所管にするか、そういうものの管理、あるいは施設というような問題もございますし、あるいはまた桟橋の問題というようなものもあります。また、六大港等については、国営ということになれば、先ほど来御議論なさるような意味において、これはまた非常に問題があると思います。私は、大筋としては、やはりそういう方向で各方面の意見の調整されることが望ましいのじゃないかと思います。しかし、調整の段階において、大蔵省がかくあるべしということを申し上げることは、相手方に対して一方的な意見をしいることになりますので、この点なるべく私自身としては最終的な意見の発表は差し控えさせていただきたい。どこまでも話をまとめ上げるということを主体にして、利用者の立場からあまり不便、不都合のないようにしていきたい、そしてさらに現状についての工夫をしていく、こういうふうに一つ進めていきたいと思います。  先ほど来お尋ねになりました答申案の骨子そのものは、そういう意味で納得がいくと思いますが、六大港を初めどの問題についても、相当の議論のあることは承知いたしておりますから、そういう意味で、私の話が非常に中途半端でけしからぬというおしかりを受けるかしれませんが、まとめるという立場にある者から申せば、ただいまこの機会に非常に明確な話をしないことが望ましいのじゃないかと思っております。

横山利秋日本社会党

○横山委員 やや抽象的ではありますし、それから大臣の問題のとらえ方についてまだ十分でない点があるように思います。もちろんそれは、大臣としてまとめるという立場に立てば、という御意見でありますが、私はまた少しベースが違うのであります。問題によって、まとめるべきではないという立場も存在するわけであります。あなたは全部を一応了承するとおっしゃるのだけれども、これは、理論的な問題と可能性の問題と、どんなことをいったってできもしない問題と区別をしなければなりません。その意味において、可能性のある問題、そうしてまとめる立場という重点の置き方について、大臣にいま少しく御検討を願わなければならぬ。これが注文の一つであります。  もう一つは、本委員会に特別会計やその他の法案が出ておりますから、その際に論ずべきものでありますが、少くともこの港湾の行政を行政だけとして問題をとらえることについては、私は間違いがあると思うわけでありまして、会計制度の問題、あるいは予算の問題、あるいはそのほか港湾に関するもろもろの問題を総合的にとらえていかなければならぬ、こういう点を忘れないように一つお考えおき願いたいと思うのであります。  次は、最初に少し触れたのですが、池田さんのものの考え方と大臣のものの考え方についてまた混迷が出て参りましたから、その点を一つ明らかにしていただきたい。要するに、予算が今衆議院で打ち上ろうとするその直前に、大蔵大臣であった資格の池田さんが車中談を発表いたしまして、しかもきわめて大衆的な御意見であります。ところが、その御意見が相当説得力を持っておるわけです。私どもの社会党の立場は別にいたしましょう。いたしましょうけれども、少くとも相当の説得力がある。これは否定することのできない現実の問題である。さればこそ、池田さんを新聞記者が追い回しておるわけであります。要するに、池田さんの言っていることは、そう心配することはない、国内の公共事業をどんどん興せ、そうして消費需要を起してよろしい、日本経済はしばらくの間に相当底が深くなっているではないか、何を一体そう心配をしているのか、こういう意見であります。ところが、あなたの安定的成長という考え方と経済の質的改善というものは、非常にじみなんです。消極的とは言えないかもしれぬが、ほめて言うならば健全と言いましょうか、こういう立場である。ところが、健全に見えるかのごときあなたのお考えに、私どもから言わせればまた心配があります。私も、判断が違うかもしれぬけれども、あなたの言う質的改善あるいはデフレの結果として起る企業の整備、合理化を推進する、そうして、言うならば、つぶれるものはつぶして地固めをする、老朽設備や能率の低い企業はつぶれていってもいいじゃないかという気持が、この質的改善の中に宿っていないか。第二番目には、民間投資、政府投資の不均衡を是正する均衡のとれた健全な成長をする、こういう立場であるようだ。けれども、その立場たるや、結局は独占資本をかばう結果になっておる。それが証拠に、公共投資というものは、結局そこの方へ問題がすりかえられていくのではないか、そういう危険をどうお考えになるか。第三番目には、借入金の依存をやめる、金利の高いものを下げる、償却不足を改善する、こう言っておられる。そのために税制を改正するという立場であるようだ。けれども、その考えも、また結局零細企業には縁もゆかりもないものじゃないか。やはり中小企業といっても中ぐらいから上、大企業の方に結局恩典が行くのではなかろうか。要するに、この質的改善というものは、映画ではないけれども「誰が為に鐘は鳴る」というようなものであって、だれのためにこの経済の質的改善をさせるかという問題に、私どもとしては危惧の念を持つわけです。経済が健全になることを否定する者はない。けれども、下の方をつぶしていって、能率のいい生産設備のしっかりとしたものを残していくのも一つのやり方でありましょうが、それが質的改善とするならば、これはちょっと話が違いませんかという感じが私どもするわけであります。要するに、結論的に言うと、あなたの言う安定的成長と質的改善、池田さんの言う今こそ心配することはない、やるべきであるという観点、この観点は国民に今の政府の経済政策について非常な迷いを生ぜしめておることは、これは言うもおろかなことであります。この点について大臣の率直な所見の御開陳を要望いたしたいのであります。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 非常に簡単にお尋ねになりましたが、基本的な問題もあることでございましょう。しかし、あまり長い説明をしないで、簡潔に要点だけを申し上げたいと思います。  私どもも、経済を停滞させたりあるいは縮小するような考え方は毛頭持っておりません。もちろん経済は絶えず生々として伸びていくものという考え方をいたしております。経済が伸びるということは、同時に国民生活の向上をもたらすことであり、同時にそれが賃金の上昇にもなるでしょうし、各方面においてお互いの生活がより住みいいものになるということを、実は念願にいたしておるのであります。  問題は、池田君の話というものが新聞に出ましたが、その中にも、ことしの予算などは大体規模としては適当だということを言っておられる。この大事な点は見のがさないように願いたいのであります。だから、この点で池田君の考え方が積極政策だと銘打たれる。そうして賃金二倍論というものが出ておる。そういう方向でやるべきだということですが、大事なポイントである三十四年度の予算については、予算規模は適当だということを言っておる。もう一つは、賃金二倍論にしても、時期的にどうだということは言っておられない。こういうことを考えてみますと、基本的な考え方の相違のないこと、これは御指摘の点とはおよそ違っているんではないかと思います。ただ非常に話をわかりやすくする——ことしは六・一%の成長率だ、国民所得の伸びも幾らだ、こういうことを言っているよりも、あるいはこれが倍になるのだ、こういう表現の方がおそらくぴんとくるということは御指摘の通りでございますが、成長さすという意味においてこれは同じ考え方である。そして、成長さすという以上、それが健全であること、これは池田君といえども否定はされないと思います。この問題は、ちょうど昨年来、賃金引き上げ論というものを、エアハルトさんが来たりあるいは中山伊知郎さんがことしの正月に話をしたり、また今度池田談話などが出て、これについての非常な共鳴者もあることは御指摘の通りであります。問題は、ただ経済そのものが急激に膨張したり、急激に縮小されたりすることは避けるべきではないかというのが、実は私どもの持論であります。成長さすにしても、それが飛躍的な拡大が可能でありますならば、非常に望ましいことなのでありますが、過去の経済のあり方でしばしば経験したように、飛躍的な拡大もあるが、一面に飛躍的な縮小もあるということは、考えていかなければならぬ問題だ。私が経済の安定だとかあるいは健全な成長だとか申しますのは、そういう点に重点が置かれているということを御了承いただきたいと思います。  もう一つのポイントでございますが、質的改善の面から見ましていろんな問題があると思います。先ほどは非常に零細企業に対しては何ら考慮をしないのではないかというおしかりを受けましたが、経済の成長そのものは、国民所得の増大をはかり、国民生活の向上を企図しているものだという観点に立ちますならば、零細企業あるいは中小企業、大企業というようなもので、差等なり区別なりを設ける考え方は毛頭ございません。ただ企業形態そのものに強弱のあることは、現実として免れない点であります。質的改善と申しますのは、こういう点にも十分思いをいたさなければならないことは当然であります。ただ、大資本だけを目標にして、資本構成がどうだとか、あるいは近代的な生産設備にしなければならないとか、科学的な工程を取り入れろ、こういうだけの問題ではない。やはり企業全体のあり方として大企業、中小企業、小企業あるいは農業、漁業、そういうような国民事業全般についても、バランスのとれたものでなければならない。もっと大きく申せば、ことしは特に公共事業などに力を入れておりますが、道路や港湾の整備のように、一般民間産業と比べて非常に立ちおくれている。こういうようなものにも力を入れる。これも質的改善でございます。そういうように考えて参りますと、質的改善という簡単な表現はいたしておりますが、これは、あらゆる面において、脱落者がなく、経済そのものが成長していく、しかも国民生活が向上していく、そして所得が伸びていく、この経済の発展を企図しておる、こういうように御理解をいただきますならば、質的改善というものが非常に広範なものであり、私どもの意図しておるものが何であるかも、およそ御見当がつくのではないかと思うのであります。  最近のエアハルトの経済論なり、池田君の経済論で、幾分か誤解を受けてている点があるのではないかと思いますことは、いきなり賃金を二倍にする、生産性の向上はそれからついてくるのだ、賃金を二倍にすることによって消費も伸びていく、そういうことが同時に生産を向上さすゆえんでもあるのじゃないか、こういうような議論が一部にありますが、賃金の上昇と生産性の向上は両々相待っていくべきものではないかというのが私の考え方であり、池田さんもおそらく同じことを言っておられるのだと思います。ただ、社会党の諸君の一部には、内需をもう少し刺激すべきじゃないか、大体経済の成長については、政府なり保守党がとっている事柄は、いかにも貿易に重点を置いて、内需の増大というものについては少し手おくれの感がする、こういうことは、極端な表現をするならば、飢餓輸出にもなり、労働者あるいは勤労階級を搾取して、一部の企業だけがその利益を得るのではないかというような批判をされるように見受けましたが、私どもは、こういう考え方には賛成せず、今の生産性の向上と賃金の向上との均衡を保ち、総体が内外を通じての経済の成長を期していく、そういうことが真に国民に幸福をもたらすものだ、こういうような考え方でいろいろな施策を立てているという考え方に終始いたすのであります。私は池田君とこの問題について特に話し合ってはおりませんが、池田君のかねての主張から見まして、私は、根本的に相違をしておる、かようには考えておりません。ただ、社会党の諸君は、少し皆さんの主張に都合のいいところだけ取っておられるように、私にはどうもとれて仕方がないのであります。一言私の批判もつけ加えておきます。

早川崇自由民主党

○早川委員長 横山君に申し上げますが、本会議が予定通り開かれるので、あと一問にまとめていただいて、残余は別の機会にお譲り願いたいと思います。

横山利秋日本社会党

○横山委員 大臣の最後におっしゃた都合のいいところだけ社会党がとっておるという御意見はもっともだと思うのです。私も実はそうなんです。それは池田さんの言うことだから全部とるわけには参りません。社会党のいいことだって、都合のいいところだけあなた方がとっていただけばいいのでありますから、これは私はいいのであります。  ただ、今たとえば基本的には違いがないとおっしゃった。それから、経済は飛躍的であるべきではないということをおっしゃった。それから、経済の成長をはかる政策について、大、中、小に区別はないとおっしゃった。この点や内容はもうおっしゃった通りでありますが、最初の三つの点については大いに私は異論があるわけであります。たとえば、経済政策について大、中、小、区別があるべきではないということは、私はあるべきだと言うのです。なぜならば、普通通りにやったってあなたのおっしゃるように強弱があるのですから、弱い方は格別の政策をしなければ、これはつぶれていくのが今日の資本主義経済の現状でありますから、それではならぬ。それから、基本的に池田さんとあなたと違いがあるべきでないというものさしの問題が問題ではありましょうけれども、今世間の目に映じているのは、何といってもやはり違いがあるわけでありますから、この点を一つ、でき得るならば経済閣僚会議なりの中で十分に意見を調整していただくことを、私は野党として要望しておきたいのであります。  次へ移りますが、先ほどもちょっと話が出ました入場税です。時間がないと委員長がおっしゃいますから、簡単に一つ。この前もお話したのですが、表をあげて言いますと、これは政府案で、これでいきますと、大臣も御存じの通りでありますけれども、政府案は全国平均が七十五円二十七銭で、つまり八十円以上について効果があるわけでありますから、政府案は全国の映画愛好者について全然影響はないということは、きのうの本委員会において公述人も声をそろえて陳述したところであります。これは本委員会で与党も野党もみんながそう言ったところでありますが、お考えの余地はないものであるかどうかという点が第一点であります。  それから、第二番目は、その際にも非常な説得力をもって私どもに公述をせられた人があります。それは、教育映画、青少年向け映画、ニュース映画等についてのお話がございました。この教育映画、青少年映画、ニュース映画について、岸総理大臣も青少年の育成、青年の保護、青年の発展ということについて非常な努力をせられるというならば、いま一歩お考えをされる必要があるのではないか、これが第二点であります。  第三点として、問題は少しこまかいのでありますが、きのう小山さんもおっしゃっておられたですが、たとえば、今映画産業について育成するという話があったわけでありますが、映画の業務用の三十五ミリのフィルムを今度は非常な減税をしながら、十六ミリについては何らのお考えもない。問題が小さいようでありますが、この中に、先ほど言いましたような青少年向け、あるいはニュース映画、あるいは教育映画、そういう点についての認識が非常に足りないように思う。三十五ミリをするならば十六ミリをするのは当然ではないかということは、この間主税局長に御検討をお願いしておいたわけであります。あわせてこの入場税と一連の問題として簡明に一つ御答弁を求めるわけであります。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 この入場税のあり方はずいぶん議論がございます。今社会党の案も図表でお示しになりました。ほんとうに理想的な案をしいて作れといえば、また別の案も出て参るだろうと思います。しかし、やはり歳入歳出というか、財源の問題もございますし、一ぺんに非常に理想的な改革などはなかなかできにくいものであるということを、一つ御理解をいただきたいと思います。いろいろこまかい議論もあると思いますが、税制そのもののあり方が、先ほど申すように、税制審議会を設けて根本的に検討する、かように申しましても、非常に極端な改廃など、なかなか容易なことでないと思いますので、この点を一つ御了承願いたいのであります。今回の入場税のあり方にいたしましても、一番私どもが目ざわりに感じたことは、五段階である映画の入場税のあり方はいかにもまずいじゃないか、こういう意味で、この税のあり方をもっと単純化していくということで三階級に直してみる。そういう場合の区分の問題になっておると思います。どういうところで切るかということに実は詰まるのであります。これはそういう意味で税収の問題と関連のあることはもちろんでございますが、そういうことをも勘案いたしまして、私ども現在の改正案を実は提案をいたしておるのであります。これをもって理想的な案だとは絶対に考えておりません。その点を御了承いただきたいと思うのであります。  教育その他についての特例を設けろというお話もございますが、私どもこの種のものについての特例はなるべく減らしていきたいというのが本筋でございますので、これは、ただいま申すように、税のあり方としてもできるだけ単純にすることが望ましいのであります。しかし一ぺんにできないという意味で今のような案を立てておるのであります。従いまして、またいろいろな例外を設けることは、これまた望ましい方法じゃないと考えますので、せっかくの御提案でございますが、私は賛成いたしかねております。  なお、最後の問題につきましては、主税局長がせんだって来いろいろ御説明いたしておると思いますが、重ねて主税局長から説明いたさせます。

原純夫大蔵事務官(主税局長)

○原政府委員 最後の問題は、三十五ミリのものをもし課税からはずすならば、十六ミリのものもはずすことを検討したらどうかというお話だったのですが、私ども検討いたしました。その結果、概して十六ミリのものというのは、大体会社、団体等の宣伝用のフィルムを作る、PR用のフィルムを作りこれを映写するというような用途がほとんどであって、この課税からはずすということの取り上げられました入場税のかかる映画館において上映される映画を撮影し映写するものはごく少い、ほとんどないというようなところに私どもの調査の結論がなりましたので、ただいま私は十六ミリについては消極的な考えを持っております。

横山利秋日本社会党

○横山委員 それは、原さん、せっかくだけれども、あなたの調査がどういう意図をもって行われた調査か知らぬけれども、その調査の結果は違います。私もそう言う以上調べてみた。あなたが比較的多いといわれる純然たる広告宣伝映画、これは十六ミリ・カラーフィルムにあっては全体の上映プリントの二五%にすぎない、黒白フィルムの場合でも一〇%以下と思われる、こういうことなんです。そのほかいろいろ数字的にも調べてみましたが、あなたの御調査と実態とが少し違うのです。かりに百パーセントあなたの言う通りだとしたところで、それなるがゆえに十六ミリは減税する必要はないという理由にはならぬ。なぜならば、同じ広告宣伝映画でも、多く製作される二十五ミりは低率になるわけですが、少く製作される十六ミリが高率だというのは少しおかしいじゃありませんか。その点は、さらに、あなたに御検討を十分にお願いをしておきたい。  それから、もう一問で終りますが、最後にやはりガソリン税で大蔵大臣の所信をただしておきたい。きのう、おとといずいぶん論争したわけですが、私がどうしても納得ができぬというのは、こういう点にある。それは、国の政策として国の産業道路を修復する場合に、一般財源から投入される度合い、それから目的税たるガソリン税で投入される割合はいかにあるべきかという点について、何ら政府に確信がないということです。お前たちが利用するのだから銭を出せというお考えなら、それもわかる。けれども、国もこれだけ出すからお前たちも出すべきだという比率が何もないではないか。いかにもこれは説得力のない話ではないか。とにかく道を直すからお前たち全部出せ、これだけに尽きるではないか。科学的に合理的に一般財源と目的税たるガソリン財源を出す割合というものがあなた方は不明確だ、これではいかぬ、これが一つであります。  それから、もう一つは、原さんと政務次官との意見が食い違っておりますことは、だれが一体これを負担するのかということであります。つまり突き詰めて言いますならば、運賃値上げを想起しておるのか、予定しておるのか、どうであるのかということであります。だれがこの値上げ分を負担をするのか。運賃値上げを予定しておるのかどうか。原さんは予定しておると言い、政務次官はそんなことは政府の中で議論をしていないというお話であります。その点はきわめてあいまいであるが、どうかという点であります。  第三点は、先ほども話が出ましたが、自家用車の消費量であります。私もきのう話が出ましたから調べてみましたところ、揮発油の消費量は、小型関係で、三十二年度全体の消費量から言うならば、四輪貨物車は一〇・六五%、三輪貨物は二五・九三%、二輪車にあっては三・八六%、実に四〇%までをいわゆる八百屋さんやげた屋さんやとうふ屋さんという中小零細企業が使っておるわけであります。この四〇%の人々が、今度あなたの言うところの事業税が減税されるけれども、それとこれとのつり合いからいったならば、プラスするものが何もないではないかという言い方は、全くごもっとも千万な主張になっておるわけです。この点についてどう思われるのか。  以上三点を伺いたい。

佐藤榮作自由民主党大蔵大臣

○佐藤国務大臣 先ほど松尾委員にもお答えいたした点と第一問は大体重複するように思いますが、問題は、道路を整備するという場合に、一体財源をどこから取るか。これを横山委員は一般財源とガソリン税とやはり負担率を明確にしろという御主張のようにも伺うのであります。これも一つの御意見だと思います。これはその意見がどうこうという御批判をするわけではございません。今回、在来の一般財源から負担しておるものとガソリンとの区分が、これが正しいとは申しませんが、一応それが基準になりまして、今回大体三割程度両方とも上げている、こういう形でございますが、これなどはただ形だけの問題でありまして、本筋の問題ではないのであります。私どもは、今回の財源確保に当りまして、いわゆるガソリンを消費する諸君といいますか、ガソリンそのものにこれだけの負担力がありゃいなやという考え方を実はいたしまして、その点から受益者負担の建前で負担力ありという、その範囲の税を実は課しておるのであります。一面御指摘のように均衡論のあることも承知いたしておりますが、一般財源とガソリンとの均衡論も一応の御議論だと思いますが、その均衡がとれましても負担力のないようなガソリン税を課すわけにはいかぬことは、これは御了承がいただけるだろうと思います。その理由を申しますれば、やはり負担力ということが一つの重点であることは、これも課税の場合の大事な基準である、かように御了承いただきたいと思います。  第二の問題でありますが、だれが負担するか、運賃値上げをここに持ってくるのかというようなお話でありますが、大体今回のガソリン税の値上げで一五%程度のガソリンの負担増ということになるように思います。それをそのまま、まるまる運賃に転嫁するとすれば、今の運賃の二%ないし三%程度が上るということになるように思います。しかし、私はそういう簡単な議論は実はしたくはありません。私も運輸については一応経験を持っておりますが、この運賃そのものは、ガソリンが高いとか安いとかいうことも運賃決定の大きな条件の一つであることは、御指摘の通りでございますが、まだまだ運賃決定の場合には幾つもの材料があるのでございます。そういうような基礎になる各材料を総合的に勘案して、最後に運賃にするか、しないかということにきめるべきが本筋だろうと思います。ただいままで運輸省当局から運賃値上げにこれを持っていくというような話はまだ伺っておりません。この点は運輸省としてもちろん慎重に扱うべき問題だと思います。あるいは、議論の当然から見まして、今日まで経営の合理化をはかってきて、そうして適正な運賃をやっておるのだ、そこでガソリンの値段が高くなれば、当然運賃を上げなければ業者はやっていけぬ、こういうような議論もあるだろうと思いますが、一面過去の道路整備の状況等から見まして、ガソリンの消費量も上っておるでございましょうし、あるいはまた運輸量の増加等から見まして、走行キロ当りの費用がどういうふうになるか、いろろいな問題もありましょう。また車自身の代価なり、あるいはその償却の方法なり、あるいはまた修繕費なり、あるいは従業員の給与なり、各方面のものを全部総合いたしまして運賃をきめるべきだと思います。また、大きく見ますと、いわゆる石油業者と運輸業者との間における力の強弱等もございますし、一がいにこのガソリンが上ったら直ちにそれが運賃に転嫁するのだという簡単な議論でないことだけは、御了承おき願いたいと思います。ただいままだ運賃の値上げについて政府自身が話し合ったというような事実もございません、これは政務次官が申した通りであります。  それから、第三点の自家用車あるいは小型関係のこれらの問題についてのお話もございましたが、この点は、第一点に申し上げたことと重複するように思いますので、省略させていただきます。問題はどこまでも負担力の問題という点で、この問題を取り上げていきたいと思います。特に自家用車の面で非常に同情をひきやすいあるいは八百屋さんだとか魚屋さんだとかいうような例をとっておられますが、まあ自家用車でも高級自家用車からいろいろあるわけでありますから、こういう点もごらん願って、その負担力が果してありゃいなやという点で一つ判断をお願いいたしたい、かように私お願いをいたします。

横山利秋日本社会党

○横山委員 最後に、希望と資料の要求をいたしておきたいと思います。それ、先ほども松尾委員の質問に対して大臣がお答えになりましたように、あなたは交通関係の出身者であります。交通関係の出身者であるあなたが野にありましたときには、ガソリン税の値上げに対して反対するといいますか、反対論に対して同情的なお立場に立っていられたように私は思うわけであります。今回大蔵大臣になってどうしてもこれをやるのだ、やる理由としては、先ほどお話しになったところによれば、前は取るべきところを途中で妥協して、当初の目的を達してなかったのだから、一貫したものの考え方でとるのだというお考えの間に、私は矛盾が感じられてならぬ。あなた自身も御認識なさっておるように、今日あなたに対する非難というものは、あなたの出身が出身であるだけに、こうごうたるものがあります。このことがいいか悪いかは別といたしまして、今あなたのお話を承わりましても、いかにもトラックとかバスとかあるいはタクシーがもうかっているから、このくらいの税金は負担することができるのだというようなお話については、まことに意外な感じがしてならぬのであります。その点について事務当局にお願いしておきたいのでありますが、この間私が要求いたしました転嫁に対する資料が、この間出していただいたものでは不足であります。つまり、私が要求いたしましたのは、トラックなりバスなりタクシーは、今どのくらいもうかっておるか、この増税がそのもうけにどういうふうに響くのかという資料の要求をいたしたのでありますから、その意味で再提出をお願いいいたしたいのであります。  それから、第二番目は、今大臣のお話によりますと、運賃値上げについては、運輸大臣も腹がきまってないといいますか、まだそういう判断をしていないというようなお話でありました。言葉の聞き方が間違っておったらお許し願いたいのでありますが、とにかく運賃値上げについては、政府部内の意見はきまっていないということでありましょう。ところが、事務当局の原さんは、事務的に御説明をされたわけでありますが、こういう見解を表明されておる。第一段階として、これは企業で吸収される、第二段階で、運賃値上げになるだろう、第三段階で、道路がよくなって経費が少くなるから、運賃値上げが必要なくなるだろう、損になっておった分は得になって、利益を上げていくことになるだろうというような、四段階に分けて、経過的な御説明があった。その理論の中で、事務当局は運賃値上げを想定に入れておるのであります。きのう公述をいたしました人々は、すべてこの増税で運賃値上げやむなし、そういう見解を披瀝されたわけであります。審議をするわれわれの立場としては、これが運賃値上げにどういう影響をもたらすかという点について、政府側が審議をしていないとすれば、その軽率を指摘せざるを得ないのであります。このガソリン税の値上げというものは、国民生活に一体どういうふうに影響をするのかという点について、お答えがなくてはなりません。ですから、次会に、今御意見がありました運賃値上げについての明確な政府の態度、それをお伺いをしたいし、それから、大臣のおっしゃる、企業がもうかっているから、このくらいの増税は吸収できるという科学的な証拠の討論をいたしたいと思うのであります。  以上をもちまして、本日の私の質問を終ります。     —————————————

早川崇自由民主党

○早川委員長 次に、特別鉱害復旧特別会計法を廃止する法律案、昭和二十八年度から昭和三十三年度までの各年度における国債整理基金に充てるべき資金の繰入の特例に関する法律の一部を改正する法律案、漁船再保険特別会計における給与保険の再保険事業について生じた損失をうめるための一般会計からする繰入金に関する法律案、特定多目的ダム建設工事特別会計法の一部を改正する法律案、災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律の一部を改正する法律案、日本国とアメリカ合衆国との間の安全保障条約第三条に基く行政協定の実施に伴う関税法等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案、国有財産法第十三条第二項の規定に基き、国会の議決を求めるの件の七案件を一括して議題にいたします。  御質疑はありませんか。     〔「なし」と呼ぶ者あり〕

早川崇自由民主党

○早川委員長 御質疑がないようですから、これにて七案件に対する質疑は終了いたします。  これより討論に入りますが、各案件につきましては討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ることといたします。  採決いたします。各案件を原案の通り可決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり]

早川崇自由民主党

○早川委員長 御異議なしと認めます。よって、各案件は原案の通り可決いたしました。(拍手)  この際お諮りいたします。ただいま可決いたしました七案件に関する委員会報告書の作成並びに提出等の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

早川崇自由民主党

○早川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決定いたしました。       本日はこの程度にとどめ、次会は来たる三月三日午前十時十五分より開会することとし、これにて散会いたします。     午後一時十五分散会

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