建設委員会 第1号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/12/16
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 まず国政調査承認要求に関する件につきましてお諮りいたします。 今国会におきましても、前国会と同様、国土計画、地方計画、都市計画、住宅建築、道路、河川及び災害対策に関する事項につきまして、衆議院規則第九十四条によりまして、国政調査の承認を得ておきたいと存じますが、これに御異議がありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。 なお、議長に提出すべき国政調査承認要求書の作成及び提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○堀川委員長 次に、去る十日付託になりました内閣提出、住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を議題として、審査に入ります。 まず、本案の提案理由の説明を聴取いたしたいと存じます。遠藤建設大臣。 —————————————
○遠藤国務大臣 ただいま議題になりました住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 住宅金融公庫は、国民大衆が健康で文化的な生活を営むに足る住宅の建設に必要な資金で、銀行その他一般の金融機関が融通することを困難とするものを融通することを目的として、昭和二十五年に設立されたのでありますが、第二十六国会における住宅金融公庫法の一部改正により、昭和三十二年四月から、その貸付業務の一つとして、災害により滅失し、または損傷した住宅のすみやかな復興をはかるため、災害復興住宅に関する資金の融通を行うこととなりましたことは、御承知の通りでありまして、以来公庫は、一年有半の間、約三千六百戸の災害復興住宅について約四億八千万円の資金を融通し、住宅に関する災害対策の推進に寄与して参ったのであります。 ところで、災害復興住宅資金融通制度の実施状況及び台風第二十二号等による被害の状況等にかんがみまして、この制度を一そう実情に即応せしめるために、災害復興住宅についての移転及び整地資金の貸付、貸付金の償還期間その他につき若干の改正を行う必要が痛感されるのであります。 すなわち、台風第二十二号による災害の際に著しかったのでありますが、災害により各所にがけくずれ等が発生し、住宅敷地の被害がかなりあり、住宅復興をはかるために、これらのがけくずれ等に伴う敷地の復旧等を援助する必要が痛感されますので、災害復興住宅の補修に付随する当該住宅の移転または災害復興住宅の建設もしくは補修に付随して堆積土砂の排除その他の宅地の整備等を行う場合には、これに必要な資金を融通することができる道を開くことといたしました。この場合の貸付金の限度は、政令で定めることとするとともに、その償還期間は、建設に付随する宅地の整備資金については、内地は十八年以内、北海道は三十年以内とし、補修に付随する住宅の移転及び宅地の整備資金については、十年以内とすることといたしました。 次に、災害復興住宅の貸付の状況を見ますと、貸付金の額が、罹災地における被災住宅の復興をはかるのに十分でないうらみがありますので、この際政令の改正により、災害復興住宅の建設及び補修の双方について貸付金の限度を若干引き上げたいと考えておりますが、これにあわせて貸付金の償還期間についても延長することとし、建設資金等については、内地は十五年以内とあるのを十八年以内に、北海道は二十五年以内とあるのを三十年以内に、補修資金については、八年以内とあるのを十年以内に、それぞれ改めることといたしました。 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願い申し上げます。
○堀川委員長 これより質疑に入ります。質疑の通告がありますから、これを許すことにいたします。三鍋義三君。
○三鍋委員 ただいま御提案になりました法案に対しまして、若干の質疑を申し上げたいのでありますが、私はその前に、幸いきょうは大臣もお見えになっておりますから、関連事項といたしまして、一応御説明願いたいと思うのであります。 それは、七月以降に受けました災害に対するところの復興の進捗状況についてであります。御承知の通り臨時国会におきましては、外交におきまして、また内政面におきまして、非常に重要な案件がたくさん審議されるべきであったのでありまして、当委員会といたしましては、この災害対策をどのように実施するか、これに対するところの法案の処置をどうするか、補正予算をどのように組むかということがその重点であったのでございますけれども、ああいう警職法といった法案が突如として現われまして、国会が非常な混乱と停頓の状態になったのであります。これに関連いたしまして、罹災区域の方々に非常に御迷惑をおかけしておるのでございますが、時期はだんだん冬季に入りまして、こうやって窓外をながめますと、うららかな天気でありますけれども、しかし罹災者は、寒さと、また年末に追い込まれて、非常な苦しい状況におられると思うのです。特に東北地方の災害地域におきましては、昨今どのように過ごされているだろうか、工事の進捗の状態、そういったものとあわせ考えまして、非常に私たちは心を痛めておるわけでございますが、これらにつきまして、大体の復興状況につきまして、こまかいことを御要求申し上げるわけではありませんので、大臣から一つ総括して、まとめておられる程度でよろしゅうございますから、お聞きしたいのであります。たとえば公共土木施設の災害復旧の状況、特に起債関係はどのように運営実施されているかといった問題、ことに被害が非常に甚大でありましたところの、狩野川の特別処置によるところの復旧状態はどのように進んでおるか、住宅の復旧の状況、あるいは伊東市におけるところの堆積土の排土の状況はどのようになっているか、函南地帯の、あのたくさんの流失木材が田畑を埋め尽していたところの、あの状態はどのように処理されておるか、特に千数百名に上るところの死者、行方不明者、依然としてどこになきがらが埋もれているかわからないといったような状態における、そういう死体はどれくらいあるのか、こういった問題につきまして、大臣の把握しておられる程度でよろしゅうございますから、一応この法案の審議に入る前にお聞きしておきたい、このように考えます。
○遠藤国務大臣 台風二十二号の被害のその後における復興状況についてのお尋ねでございますが、幸い去る臨時国会で補正予算の通過を見ることになりまして、大体直轄河川の狩野川の直轄部分については、今年度中にその五割の工事をやり、補助河川の補助部分につきましては、三割の復旧工事をやるという予算を御決定願いまして、予備費と補正予算と合せて大体六十三億ばかり金額がととのったのでございます。災害の直後から復旧工事を急がせまして、ある部分については、県の立てかえ工事でもってやらせるとか、その状況に応じて臨機の措置をとって参ったのでありますが、つい最近、補正予算が通過いたしました直後に、私も現地の復旧状況を見て参りました。と申しますのは、中央において考えておったことと実際の現地の実情とがぴったり符合しておるかどうかという点が気がかりになりましたので、私は現地を見て参ったのでありますが、現地を見て歩きますと、やはり若干手直しをしなくてはならぬところもあるようであります。しかし、その手直しの部分は来年度の予算でやるということにいたしまして、復興の大筋は大体きまり、そうして応急の工事は、大体堤防その他についても、現在七割ないし八割程度進んでおるところが多いようでありました。まだそれほど進んでおらないところもあるようでありますので、これは、すみやかに年度内に目標の三割程度の復旧をやるべしということで、現地の係官の督励をして参ったような次第でございます。 いよいよこの通常予算を編成いたしまして、来年度の復旧の本格的な工事に入る段階になって参ったのでありますが、政府としては、いずれにしましても災害復旧は優先的にやる考えでございますから、本工事は、査定において認められておるその事業分量というものを必ず実行しようということでありますので、その本工事の準備も、同時に進めるように督励をしておるような次第であります。 なお住宅の問題については、流失家屋、あるいは半壊、全壊家屋等に対しては、応急の災害住宅というものを建てて参りまして、例の小さな災害住宅はほとんどできました。そうして公営住宅の建設に今入っておるわけでありますが、内地の方の分が四百二十七、北海道は二十二すでにできて参りました。大体住宅問題についても、すでに住むに家のないといったような人々はないようになってきたと私は達観をしております。しかし、住宅問題はこれでは解決したわけではなく、今御審議願っておりますこの法律の成立によって不足の分は補い、今までの住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案を今提案しておるわけですが、これによって、非常に規模の小さいものは将来に備えて規模を大きくしていく、あるいは償還期限が短かくて非常に困るものについては、償還期限を延ばしていくというような措置を講じて、これは、単にその場限りの災害復旧でなくて、将来こういう方針でやっていくのだという、そういう大きな方針を打ち出して、災害復旧に一つのチャンスを得て、この住宅金融公庫法の改正をしたい、こういうふうなことをあわせて今考えておるわけであります。 非常に大きな災害でありましたが、地元の人心も大体安定して参りました。この間私は、狩野川の合同慰霊祭にも参りまして、九百二十六柱の方々の慰霊祭に私は臨んで参りました。あれほどの大災害でありましたので、当分の間はぼう然自失といったような形でありましたけれども、だんだん落ちついて参りまして、さあこれから復興だというふうな機運が横溢しておることを私は見て参って、非常に喜んでおる次第でございます。 ただ、荒廃した農地の復旧が少しおくれておるようであります。農地の復旧の問題は、いろいろ予算措置の問題等もありまして、多少おくれておるのであります。農地復旧を来年の三、四月ごろまでに一応の目鼻をつけて、一年間の食糧だけは獲得できるように——全部の復旧はできないにしましても、食糧を自給できるよう復旧を早くやらなければならないということで、今進めておるような次第であります。 なお起債の問題等については、自治庁とも相談して、だんだん今手続が進んでおります。ただしかし、起債がまだ届かない分もありますので、それは、県の方で立てかえて工事をどんどん進める、こういう態勢でおりますので、その点を御報告しておきたいと思います。
○三鍋委員 大体順調に進んでおるようでございます。こういった場合におけるところの、従前よく問題になりますのは査定の額でございますが、これが、建設省と大蔵省とがずいぶん食い違って、現地の仕事を進めていく上において苦労されるということを聞いておるのですが、そういう問題は、どのようにおやりになっておりますか。
○遠藤国務大臣 その問題は、私は実は非常に喜んでおるわけなんですが、今度の災害に関しては、大蔵省から無理な査定は一つもありませんでした。私は、大蔵大臣を弁護するために言っておるのではないのであります。事実そうであります。私の方でこれだけ必要だと言って出したものは、全部認めてくれました。従って、そういう面における不平や欠陥というものは、私はないと信じております。むしろ私の方は、少し大目に見て予算をとって参りましたものですから、狩野川あたりでは、年度内にその予算の消化ができないのではないかという心配すらあるくらいであります。また機会がございましたら、ぜひ一つ三鍋委員も見ていただきたいと思うのですが、予算の面については、かなり大蔵大臣がよく見てくれてあります。こっちの案通りに見てくれたのであります。従って、それだけに私ども非常に責任を痛感しておる次第であります。
○三鍋委員 まだ全然行方不明の死体というものは、相当にありますか。
○遠藤国務大臣 まだあるのでございます。まだ四百近く不明の者があるようですが、これは、どうしてもわからないのです。
○三鍋委員 ただいまの大臣の御答弁は、大体において静岡地区の災害復興状況の御説明をいただいたと思うのでありますが、どうか、先ほども申し上げましたように、東北関係も、降雪期に向って非常に難渋しておられると思いますから、こういった方面の復旧につきましても、格段の御配慮をお願いしたいと思っております。 そこで、ただいま御提案になっておりますところの法案につきまして、若干の質疑をいたしたいと思うのでありますが、まず最初にお尋ねしたいのは、これは、前回の委員会におきましても同僚の東海林委員から質問なされまして、それに対して住宅局長が御答弁になっておる問題でありますが、今度の改正によりまして、償還期限は延長されたわけであります。これは大へんけっこうだと思うのでありますが、この貸付限度の引き上げ、これはどのように考えておられるか、これは、政令できめられると思うのでありますが、そのお考え、どういう案を持っておられるか、これがいつ決定されるのか、これにつきまして御答弁願いたい。
○鬼丸説明員 お尋ねの貸付限度額の引き上げにつきましては、政令で規定されておりますので、これを改正することによって措置いたしたいと考えております。現在の金額の限度は、建設におきましては、内地が二十五万円、北海道が三十五万円でございます。これを、政令を改正いたしまして、内地三十万円、北海道四十六万円にいたしたいと考えております。同じく補修につきましては、現行が全国一律に十二万円でございますが、これを十五万円に改めたい、かように考えております。なお政令の改正につきましてはすでに諸般の準備を了しておりますので、法律の改正が成立いたしますと、直ちに政令を公布いたしたい、かように考えております。
○三鍋委員 そこで、お尋ねしたいのでありますが、一般貸付及び災害復興住宅の貸付をなさるわけでありますが、この場合における建築の坪の単価というものを、一体どれくらいに見ておられるか、そして通常市価との関係、これは、なかなか比較できない点もわかるのでありますが、平均した大体の常識的な単価との差額というものは、私はやはり相当にあるのじゃないかと思う。これが、また住宅建設の一つの隘路をなしているのではないかということも考えますので、こういう点につきまして、政府はどのようにこの問題を把握しておられるか、これをお尋ねしたいと思います。
○鬼丸説明員 今回の貸付限度額を引き上げる際に、いろいろ検討いたしました結果、新しい引き上げられた限度額によってどの程度の家が建つかということを簡単に申し上げますと、内地の場合でございますが、大体二万五千円で十二坪の家が建てられるというふうに考えております。そう申し上げますと、三鍋委員からお尋ねのように、一般貸付の場合は、現在の東京で申しますと、三万三千五百円の坪単価を認めておりますので、相当開きがあるようでございますが、これは、一般貸付におきましては、建設基準を相当やかましく申しておりまして、通常民間で建つ簡単な構造のものよりは、質のいいものを建てさせるようにいたしております。災害復興住宅の方は、迅速に、しかも比較的建築費の安いものを建ててもらおうという趣旨で、最小限度の、建築基準法に適合することはもちろんでございますが、一般貸付よりやや構造の点でも劣ると申しますか、軽いものを考えております。従いまして、坪二万五千円、十二坪、三十万円の家はこれで建ち得るというふうに考えておる次第でございます。
○三鍋委員 今度の改正案によりまして、災害復興住宅と一般貸付の災害特別ワクとの貸付の条件というものが、非常に近寄ってきたのであります。結果といたしまして、二本立ての形になってきたのでありますが、この二本立てとなった自然的な成り行きは一応了解するのでありますが、この際、一つこの二つのねらっている点、この性格といいますか、こういう点について、明確にしていただいた方がいいのではないかと思います。
○鬼丸説明員 御承知のように、ただいままたお話がございましたように、住宅金融公庫の災害向け融資は、一般貸付からの特別ワクの制度と災害復興住宅の制度と、二本立てに相なっておりますが、この本質的な違いと申しますのは、一般貸付の方では、御承知のように三十坪以下の住宅について、二十坪まで貸し付け得るという制度になっております。ただ災害の場合には、据置期間を三年認めておりますことと、一般の場合のような、抽せん方式をとらぬという点が普通の一般貸付と違うところであります。 ところが災害復興住宅の方は、御案内のように、二十坪までの住宅について貸し付ける、しかも、先ほど申し上げましたように、金額の限度が、今回引き上げていただきますと、内地三十万円というふうに単価の点において差があるということは、構造において一般貸付よりも少しく簡易なものに考えている、こういう点が、普通の住宅の場合と違うわけであります。ただ災害復興住宅の場合におきましては、建てる場合だけでなく、補修についても、御承知のように貸付をいたしているわけであります。こういうわけで、被災地において、迅速に復興住宅の建設なりあるいは補修を進めていただくという趣旨でこの制度が設けられた点は、すでに御承知の通りでございます。相当しっかりした家を建てて、その償還能力のあるという方は、一般貸付の特別ワクにたよっていただき、また三十万をこえぬ限度で金を借りて、早く家を建てたいという方は、この災害復興住宅の制度によって建てていただく、こういうふうに使い分けをいたすことによりまして、やはり両方の制度は、それぞれ必要であるというふうに考えているわけであります。
○三鍋委員 一応ごもっともな御説明であったと思うのでありますが、そう資力がなくて災害復興住宅を建設したいという人は、ほんとうにおぼれる者はワラをもつかむといったような気持で、それに飛びつかれると思うのでありますが、さて実際の住宅建設という建前からいきますと、初めは、このほかに行き方はないと考えてやるわけでありますが、長い生活を通して考えますと、どうもあのときあわてて、資金も少いから、復興住宅の資金を借りてやったけれども、少し安定してきますと、至るところに不満足な点ができてくる。そこで、いま一ぺん初めからやり直しをしなければならぬといったようなことになる場合が、私は相当あると思います。だから、こういう場合におきましては、もう少しこの貸付のワクなりそれに関連する償還年限なりというものについて、今二つの立場で御説明になりましたけれども、何かそこに割り切れないものがあるわけなんです。この問題につきましては、またあとで御質問申し上げたいと思います。 次に、今も申しましたように、一たん融資を受けて建てたけれども、一生懸命努力いたしまして生活も安定して、ここら辺でもう一ぺん増築したいとか、あるいは新築したい、こういった場合はどうですか。この前の私の委員会における質問のときには、一年後であれば、増築の場合は、その対象になるというあなたの御答弁があったと思うのでありますが、新築の場合はどうですか、これは適用されますか。
○鬼丸説明員 増築につきましてはただいまの御説のように、一年後には、九坪分までを限度といたしまして、標準建設費の七割の資金が融通されます。新築の場合でございますが、これは、率直に申し上げますと、たとえば同じ屋敷の中で、同じ人が離れの形で建てますと、一応形式は新築でございますが、こういうものは、増築として認められますので、こまかい構造とか間取りの関係は若干ございますけれども、そういう形で、実質的な新築の分は増築資金から借りられる、こういうことに考えております。そのほかの新築でございますと、これは、やはり一般の抽せんの例によりまして、全然新規に申し込みをしていただく、こういうことに相なると思います。
○三鍋委員 その場合は、やはり償還金は、一応返納するわけですね。そういうことになりますか。
○鬼丸説明員 今の、同じ方が同じ敷地内に増築の形で資金の貸付を受けました場合には、償還能力はもちろんきちっと審査されますが、今までの金の償還プラス新しい増築資金の償還、こういうことに相なるのでございます。
○三鍋委員 この災害特別ワクによるところの一般貸付の場合、据置期間は三年で、なお場合によっては延長三年間を認める、こういうことになっておるのですが、この災害復興住宅の場合は、据置期間は三年でありますけれども、延長が認められない、これは、どういう考え方からこういう差別をされるのか、これをお聞きしたい。
○鬼丸説明員 一般貸付の特別ワクから融通する場合の住宅につきましては、据置期間三年を認めることができるという趣旨でございまして、三年以上に延長することはできません。三年を限度として据え置きを認めることはできる、こういう趣旨でございます。従いまして、一般の場合ですと、十八年プラス三年、二十一年というのが全体の償還年限になるわけでございます。今回提案されております災害復興住宅の償還期限の延長は、当然据置を三年認めるという趣旨になっておりまして、その据置三年を入れまして十八年以内ということでございます。
○三鍋委員 了解いたしました。 次に、堆積土砂の排除が今度の貸付の対象となったのでありますが、これは、必ずしも台風の被害でなくして、自然に、梅雨期その他で長いこと雨が降りまして、それがしみ込んでいって、地盤のゆるみによって、あるいは特質土壌のところ、こういうところが崩壊するのでありますが、こういった場合の貸付はどうですか。住宅金融公庫法の施行規則の第一条第三号ですか、これによって何か貸付の対象にされるのですか、その点ちょっと……。
○鬼丸説明員 今回の改正法案に新しい制度として規定されました堆積土砂の排除その他の宅地の整備に対する貸付につきましては、この法案にも書いてございますように、災害復興住宅の建設もしくは補修に付随して行われるものに限られておりますので、この災害復興住宅に関する規定が発動されるような災害の場合にのみこの貸付が行われるわけでございます。従いまして、散発的に、ちょっとした長雨でがけくずれが起ったというような場合には、この貸付の対象にならないというふうに考えております。
○三鍋委員 まあ、そこら辺のところに、私は非常に何か割り切れないものを感ずるのであります。たとえば私なら私が、長雨等のがけくずれによりまして、堆積土砂でどうにもならなくなってきたという損害と、台風その他、お話しになりましたような大きな災害で相当の広範囲にわたってたくさんの人が被害を受けた場合、全部合せて考えれば、そこに大きな差があるわけですけれども、個人からいうと、みな同じ被害を受けるわけです。それに対して、仲間が大勢であったら恩典に浴することができて、仲間が少かったら全然顧みられないということ、こういう点につきまして、どのように解釈しておられますか。
○鬼丸説明員 ただいまの三鍋委員の御説は、まことにごもっともな点もございますが、これは、災害復興住宅、あるいは住宅災害に対する根本的な問題だと思うのでございます。そこで、御案内のように、現在は、公営住宅を災害対策として建てる場合におきましても同様でございますが、この災害復興住宅の場合も、被害が地域的に相当まとまった場合、すなわち家屋の滅失戸数が一つの災害で五百戸以上、あるいは一つの町村の家屋の滅失戸数が一割以上というふうなまとまった家屋災害の場合に、災害公営住宅なりこの災害復興住宅の制度は発動するということにいたしております。まあ、相当の被害があった場合に、国としてめんどうを見るということをやはり一つの建前として考えて、やむを得ぬじゃないかというふうに思われるのであります。従いまして、個々の場合はそれぞれの自力なりあるいは別途の方法で解決していただく、こういうふうに考えておるわけでございます。
○三鍋委員 そうすれば、今言ったような場合は、たとえば災害でないとしても——災害でないといったらおかしいですが、台風とかそういうものでなくても、長雨その他によりましても、がけくずれその他で土砂がくずれてきた、こういうことが相当戸数である場合は、やはりその対象になるわけですね。その辺の限度は、どのように考えておられますか。たとえばこの第三号では、前二号に準ずる災害で主務大臣が指定するもの、こういったふうな規定が設けられてあるのでありますが、その範囲、限度、そういうものについて御説明願いたい。
○鬼丸説明員 がけくずれ等の災害が相当起った場合につきましても、やはり家屋の災害が、先ほども申し上げましたような基準で、相当の被害高に達するという場合でなければ、やはり住宅の建設なり補修に付随して貸付を行わないというのが、今回のがけくずれに対する貸付の趣旨でございますから、住宅そのものが相当の災害でなければ発動されない、こういうことになります。そこで、お尋ねのうち、先ほど申し上げました基準に準ずる場合、これは、個々の場合々々によりまして、大蔵省当局とも打ち合せの上発動することになっておりますが、大体五百戸とか、あるいは市町村の一割、それに近い被害高になった場合には、公庫法のこの規定を発動するということにいたしております。
○三鍋委員 もう一、二点で終ります。 そこで、今回の法改正及び関係法令の改正によりまして、大体本年の七月一日以降の発生災害における当該地域が、その適用を受けるわけでありますが、これも、今御質問申し上げましたと同じような疑問を持つのでありますが、それ以前のこういった罹災者、災害地の対策、これらの場合には、何らこの法の適用を受けないのであります。こういった矛盾というものを感ぜられないか。もちろん感じておられると思うのでありますが、たとえば昨年の北九州におけるところのあの災害のときにおきましても、私たちは、国会を代表して現地を視察いたしまして、こういった問題をすみやかに取り上げて検討すべきであるということを強く主張申し上げたのでありますが、力及ばずして、それがそのままに放置されたのであります。今度の場合は、大臣初め非常に御熱心でありまして、この対策が不十分ながら立てられた。しかし、七月以降のものにしか適用されない、それ以前のものは仕方ない、泣き寝入りだ、こういうことに対しまして、何か割り切れないものを感ずるのでありますが、大臣は、こういった問題をどのようにお考えでございますか。
○遠藤国務大臣 政府としては、大被害があった場合には、特別の取扱いをするという建前をとっておるわけであります。住宅の方の問題について今度この対策を立てるについて、今年度内の災害をずっと見て参りましたが、住宅被害は、七月以降の災害のときに被害があったのでございます。その以前の災害については、該当するような被害はなかったのであります。そういう意味で、もちろん大きな被害があったときには、それを適用して参りますけれども、今度は、七月以前にそういうものがなかったということで、七月以降の災害ということにしたわけであります。これを一つ御了解いただきたいと思います。
○三鍋委員 私、今お尋ねしたのは、たとえば昨年の七月の九州の諌早、あの周辺における災害、ああいったものと今度の場合と、私はそんなに大きな差はないと思いますが……。
○鬼丸説明員 今回の災害復興住宅制度の改正に当りましては、御承知のように、いつの災害からこれを適用するかということは、一つの立法上の問題でもございました。しかしながら、一面融資の予算措置の問題もございますし、昨年度にさかのぼって適用するということは、予算の関係からも、あるいは立法論としても、ちょっと問題であるということに考えられますので、今年度の災害から適用するということが、立法的にも考えられたわけでございます。ただいま大臣からお答えがありましたように、今年度の災害と申しますと、住宅につきましては七月以降の、七月の十七号台風と今回の二十二号台風を救えば、それで十分でございますので、七月以降に決定されたようなわけでございます。
○三鍋委員 それは、わかっておるのです。今年もっとさかのぼってどうということは、実際問題としてないのですから、そんなことを言っておるのではないのですが、たとえば、昨年の北九州におけるあの災害は、実にひどかったのです。そのときに、やはりこういった処置をぜひとるべきであるというのが、委員会のみんなの方々の御意向だったと思うのですが、全然それに対する対策というものは、考えられなかったと思うのです。今度は、災害がそれよりまた大きかったから、これに対する処置がとられた、こういうことになるのでありますが、実際流失あるいは破壊その他の被害を受けた人の立場からいくと、またその分量からいきましても、そう大きな隔たりがないのに、昨年あれほど要望されておったにもかかわらず顧みられておらなかったのが、今度は、それが顧みられて、いろいろの処置がとられた、これはけっこうなのですが、私が言うのは、何かそこに矛盾を感ずる。今後も、こういうことはあることなのです。私たちは、災害対策につきましての特別処置に対しまして、いろいろの考えを持っておるわけでございますけれども、今後の問題もありますし、大臣といたしまして、こういう矛盾をどのように解決していこう——これは、今こうだということは、もちろん私御答弁を求めておるわけではないのでありますが、ただ、こういった現実の事態におきまして矛盾を感ずる。為政者として、こういう問題をどのように解決していくべきか、今後の心がまえといいますか、そういうものに対して、大臣の御所見をお聞きしたいと思います。
○遠藤国務大臣 ただいまの問題は、お話のように、昨年の分も同じように扱うのが当然のことであったろうと思うのであります。ただ昨年は、予算の関係その他でそこまでの機運ができなかった。おっしゃる通り、公平の原則からいいますと、昨年のものも、そういうふうにやらなければならなかったのだろうと思います。ようやく今年になってから、初めてこういう態勢ができた、おくればせながら一般の要望にこたえてきた、こういうことでございます。今後の問題としては、こういう方針で私はずっと将来いくべきである、こういうふうに考えております。
○三鍋委員 これで私終りますが、この改正案につきましては、私たちはもちろん異議があるのではありません。大へんけっこうだと思うのでありますが、私は、やはり問題の核心に触れていないといったような印象を強く持つのであります。貸付額の引き上げとか、償還期間の延長とか、こういう処置がとられておるのでありますが、私は、やはりもっと根本問題は、利率の問題だと思うのです。五分五厘、これは、相当に勉強してあるわけでありますけれども、償還期間の延長ということよりも、この利率を何とかもう少し下げていく方法がないか。と申し上げますのは、何も好き好んでこういう災害にあっているわけでありませんので、やはり天災よりも人災の面が相当にあるのではないかという批判も受けております。いわゆる国の施策が——こういった河川改修その他の防災処置が十分とはいかなくても、もう少し進捗しておりましたら、こんなひどい目にあわなくても、うちを流されなくても、親兄弟を殺さなくても済んだわけなんです。こういう特殊なお気の毒な事態に陥らしめたからには、やはりもう少し国が真剣に、住宅なら住宅復興の問題を考えてあげる必要があるのではないか。そういう点からいきますと、やはりもう少し政府資金をつぎ込みまして、五分五厘を五厘でも一分でもこれを引き下げるような方向で、もう少し真剣に考えてもらいたい、私はこのように考えるのであります。これは、大へんけっこうなことでありますけれども、やはり大臣の腹がまえというものも、大きくこれに対する影響力を持っておると思いますので、確信ある御答弁をお願いしたい。これで私の質問を終ります。
○遠藤国務大臣 今三鍋委員のおっしゃることは、まことにごもっともであります。私どもも、今後熱意を持って漸次整備をしていく、御趣旨のような方向へ漸次持っていくように——一挙にはなかなか参りませんけれども、漸次持っていきたい、こういうことを考えておる次第でございます。
○佐藤(虎)委員 上程に相なりました議案に対することが一つ、いま一つは防火建築帯に対する補助金の問題、この二つを大臣に伺いたいと思います。 上程に相なりました償還年限の延長、すべての利率の問題については、満腔の賛意を表します。ただ私の大臣にお聞きしたいことは、この償還金に対しまして、税務署の、大蔵省の課税対象になるかならないか。この償還金に対して、いわゆる事業所得でとられるかとられないかということが一番おもじゃないかと私は思う。災害を受け、悲惨な思いをして金融公庫からお金を借りて、そして建築をする、この償還に対しまして、これは事業所得とか営業所得によって得たものだからというので課税されるようならば、災害復旧の恩典は何ものもない、こういうことで、その税は免除されるようになっておるかどうか、この点を一つお伺いいたします。
○鬼丸説明員 公庫の金を借りましてそれを償還する場合、償還金利に見合う所得についての課税問題についてでありますが、これは、むしろその分につきまして、税を軽減されておるというふうに考えております。実はちょっと余談になりますが、防火建築帯の融資を受けました場合に、公庫以外から銀行等の融資を受けて償還する場合、この場合は、実は今までかかっておるのが通常の状態でありましたが、国税庁の特別の計らいで、この場合も軽減しようという措置を最近とっております。
○佐藤(虎)委員 私は、軽減であっては、今日の法案が何ら意味をなさないと思う。災害を受けて融資を受け、その償還に対する十八年間の悩みというものは、偉大なものだと思う。むしろ免除すべきものだ。これを一つ、大臣、閣議で強調していただきたいことをお願いしておきます。 いま一つは、今三十四年の予算要求の段階に入っておるようでありますが、防火建築帯の共同建築に対しまして、補助が、昨年は一億しかなかった。実は先般、十一月の二十五日に、静岡市において、不燃化建築帯大会が開かれたのである。そのときに、遠くは魚津を初めとし、九州、日本国じゅうの各都道府県から参られまして、魚津の方々も、非常に防火建築帯というものの有意義であること、また安心して営業がなし遂げられるのだと言って、非常に喜び、この補助額を、昨年度は一億でありましたが、むしろ十億にも増額していただいて、一日も早く安心して営業が営めるような建築帯にしたらどうかということを、身をもって体験した魚津の代表の方々からそのお話がありまして、なるほど私は堂に入った演説だ、お話だと、強く感銘して参ったのであります。そこで、私が、なぜ防火建築帯共同建築が必要であるかということに対しまして、その後その話を聞いて、直ちに消防庁に行って、今までの火災率を調べました。火災率を調べますと、昨年度、消防庁に通告のあるのが三百五十億である、三十三年度は二百六十五億であります。ところが、これは一部報告であって、店舗に飾っておったものまで含めた金額は、約この三倍であろうと思う。あるいは一千億になるであろう。その率からいたしますと、不燃化建設、いわゆる防火建設を行なったために、一年間に国費、いわゆる焼けないで済むものが三百億という偉大なものになる。こういうことは国家財政、国家の財源からかんがみて、昨年度は一億であった、ところが三十四年度の予算要求というものは、二億六千万を要求しておるようであります。そこで私は、この二億六千万円では足りないと思いますが、一応各都道府県の申し込みを査定しての住宅局長の予算編成に当る御要求だと、私はかように思いますから、この二億六千万を、これだけをやってくれたならば、むしろ三十四年度にこの建設が完成した暁には、日本の国費、日本の財産というものが、一つの赤い火に焼かれないでも済むのが、少くとも年間三百億ずつぐらいは助かるのではないかということにかんがみて、大臣は、この防火建築帯の共同建築に対する補助金の二億六千万円を、どうしたら獲得できるかできないかということを見きわめて、一つ腹がまえをしっかりして御要求し、大臣の手腕のあるところを十分発揮していただきたい、かように思う。
○遠藤国務大臣 防火建築の問題についてお尋ねでありますが、御説ごもっともであります。大いに一つ私もふんどしを締めて、予算の要求をする考えであります。この防火建築帯の建築が、もう少し整備されて参りますれば、火災がだんだん減って参りまして、国民経済の点から見ましても、国家の全体の経済の点から見ましても、非常に大きなプラスになってくる、せいぜい予算もがんばるつもりですから、一つよろしくお願いいたします。 なお、住宅公庫への償還金の課税問題についても、これまたごもっともでありますから、一そう強く関係当局へ要望する考えであります。御了承願います。
○佐藤(虎)委員 大臣の奮起を祈って、質問打ち切りといたします。
○堀川委員長 東海林稔君。
○東海林委員 前の国会で私が災害住宅の復興につきまして要望した事項が、今回の法律改正並びに政令改正によりまして、相当程度実現する運びになったことを喜ぶものであります。 そこでお伺いいたしたいことは、これらの方策を実施する上においての、住宅公庫の資金対策についての説明が何もないのですが、これは、どういうことになっているんですか、その点を一つ御説明願いたいと思います。
○鬼丸説明員 今回の法律の改正に伴いまして、ある程度融資の額は、現在までにとっております希望をまとめまして、これを今検討しておりまするが、貸付条件にはまる適格者が非常に多い場合を予想いたしましても、今回の二十二号台風に伴う融資でせいぜい五億三、四千万円の額に上るだろうと考えられるのでございます。一方用意されておりまする資金は、まだ現在約十二億ございます。従いまして、今回の改正によりましても、十分貸付の希望に応ぜられるというふうに考えております。
○東海林委員 私も、これらの方策を講じても、そう大した資金にはならないと思うのであります。ただしかし、従来でも、住宅公庫の末端における選考をいろいろと見ますと、相当厳重なわけなんです。従って、こういうふうに貸付の道を広げながら、資金は考えないということは、一面において、やはり末端における選考が相当厳重になるおそれがあるということと、もう一つは、こういうふうに災害対策の方に金を回すことによって、一般に予定されておるところの住宅をふやすという方の年度計画にやはり影響があるんじゃないかと思うんですが、そういう二点についての考え方をお伺いいたしたい。
○鬼丸説明員 あとの方のお尋ねから先にお答えいたします。約十二億の資金が用意されておると申しましたのは、今年度の公庫の当初の事業資金として、災害向け並びに地すべり関連住宅向けとして用意された資金のワクでございますから、これは、一般貸付住宅の計画には影響いたしません。 それからお尋ねの貸付の条件をよくしたり、道を広げても、実際に貸し付けられる金が案外少いじゃないかというお尋ねでございまするが、今回の制度の改正にあわせまして、公庫といたしましては、運用の面においても、従来の災害復興住宅制度の場合よりもできるだけこれを緩和すると申しますか、条件をいろいろ実情に即してゆるめようというふうに措置いたすことにいたしております。たとえば、農家の方がこの金を借りようという場合には、やはり固定収入、実際のお金の収入だけで判断するのでは、なかなか条件にはまらぬという場合がございますので、たとえば自家用米を消費する、自分のところの野菜を使うというようなものも収入に見るというふうにいたしましたり、あるいは扶養家族の状態を調べまして、扶養家族一人当りの金額を三千円なら三千円と見まして、その残りの金が償還の金額として間に合うというような場合には貸し付けるとか、従来のような、一率に償還金額の六倍の収入がなければならぬというような方針を少し緩和いたしまして、実情に合うように運用して参りたいという考えでおります。
○東海林委員 ただいまの官房長のお話の通りであると、まことにけっこうだと思うのでありますが、私どもが過去に経験する場合は、どうも中央のそういう考えが、末端の取扱い機関には非常に徹底していないうらみがあるのです。これは、少し話は違うのですが、よく災害の際の営農資金なんかを農林中金なんかが取り扱う場合に、非常にその点が中央の考えと一致しなかった事例を、私は実際に経験しておるわけなんですが、今の官房長の御説明の通りに、実際の末端においてそれが完全に行われるように、特に監督指導を厳重にお願いするということを申し上げまして、質問を終ります。
○堀川委員長 山中吾郎君。
○山中(吾)委員 私、三鍋委員の質問に対する局長の答弁と、この法律の運営について少し疑問があるので、お聞きしたいと思うのであります。 その一つは、災害復旧住宅と一般貸付の災害ワクの二本立てをとっておられる。それについて、二本立てをとっているのはどういう理由かという場合に、その資力を考えるというお答えなんです。そうして災害復旧の場合には二十坪以下を対象にいたしまして、一般の場合には、三十坪以下で二十坪までの住宅、こういうことをお答えになっておるのですけれども、災害被害者の方で資力がある場合には、そのいずれかを自由に選択をするという制度になっておれば、私は矛盾はないと思うのですが、そこはどうなんですか。
○鬼丸説明員 資力がある場合には災害復興住宅と一般貸付の特別ワクの住宅、どちらでも受けられるわけでございます。なおその資力の点の説明がちょっと足りませんが、一般貸付の住宅の融資を受けます場合には、資力——償還能力でございますが、将来に向って返せるという償還能力という意味が、むしろ大事になっておるわけでございます。
○山中(吾)委員 その償還能力ありと見込みをつけた場合に、一般の貸付を受けるか、災害住宅の貸付を受けるかという選択の自由を住民に与えておれば、問題はないと思います。なぜかといいますと、先ほど三鍋委員が質問されたように、そのあとで増築または新築をするときには、貸付をすることになっておるかどうかという質問に、局長は、増築はいい、新築の場合にはうまくいかぬから、その住宅地の中で離れのようなものを立てれば、増築と見なすというような無理な解釈をせざるを得ないのは、今のような二本立てから来ておるのであろうと私は思うのです。住民の立場から考えますと、この二つの制度があれば、最初からこの災害のあと本建築をしようという意思のある場合、この人に自由にこの二つの制度を選択せしめるということが、正しいと思うのですが、それを別々の制度をとっておると、被害者は二十坪以下で非常に簡単な、坪単位は二万五千円という制限をして、それ以上はいけないという思想の上にすべて災害立法を立てておるとすれば、私は基本的に一つ疑問がある。そこに、運営上住民の意思というものは無視されて、こちらで一つの災害立法の型を持っていて押しつけるし、またやむを得ずそういう簡易な建物を建てておいて、二、三年のうちに本建築をしたいという場合には、今のような無理な解釈をして、ある限度以上は一般の貸付の適用を受けさすことができないという矛盾が出ているのじゃないか。それについて、私は運用上疑問を感ずるので、今御質問しているわけであります。
○鬼丸説明員 ただいまのお尋ねでございますが、資力、特に償還能力が十分ございます場合は、一般貸付によっても、こちらの災害復興住宅によりましても、どちらでもけっこうでございます。一般貸付のワクも相当ございますので、従来の実績から見ますと、そういうどちらでも選べるという形になっておりますけれども、一般貸付の方の融資のケースは、比較的少い結果になっております。
○山中(吾)委員 間違いないでしょうね。それは、被害者がこの機会に本建築をやってみるという場合に、それで災害者と同じ有利な条件で、大きい坪数にも適用されますか。
○鬼丸説明員 先ほど申し上げましたように、一般貸付の特別ワクというのは、三十坪以下の建物について、選考で貸付を決定いたします。もし償還能力が十分あるということで御希望があれば、間違いなく一般貸付からお貸しできるというふうになっております。
○山中(吾)委員 わかりました。それならば、この運営にそう支障はないと思います。 さらに、先般青森地方に視察に行ったときに、こういう例があるのです。ある地域の部落が、例年のように水害がある。そうして例年大体土台を一メートル以上上げれば、その住宅はいつも安全であるのだ、移転をしなくても、いわゆる防水害建築といいますか、水害を避けるための特別の建築構造を持てば、毎年のように水害にならぬでもいい。そういう場合に、相当費用がかかると思うのですが、こういう熟語はないと思いますけれども、いわゆる防火建築というような言葉と対比して、防水害建築というようなことを考えて、住民が建築計画を立てて補助を申請したときに、これが適用されるかどうか。これは、そういう面も同じように補助対象にして便宜をはかりさえすれば、住民も非常に救われるし、移転もする必要がないわけです。これは、われわれが東北六県の視察をしたときに、私の印象に残っておる一つの特例なんです。
○鬼丸説明員 ただいまお尋ねの水害地における住宅の構造の問題でございますが、あらかじめ災害を防ぐという趣旨において、今回のようなこの災害復興住宅制度の対象とすることはできないのでございます。ただ、お話の点はごもっともでございますので、今後住宅公庫の新築融資の建設基準におきまして、お話の点を織り込むように検討をいたしたいと考えております。
○山中(吾)委員 また来年水害がどこかであるのでしょうが、それまでに、そういう住民の申請に対して、適用できるような解釈というか、そういう措置を官房長が今言明されたと思いますので、よろしく検討していただきたいと思います。 それから第二点に、これも三鍋委員から質問があったのでありますが、災害特別ワクによる一般貸付と災害復旧住宅の場合の償還期間です。一方は据置三カ年の特例があるため、結局は、一般の場合については十八年と三カ年の据置で二十一年、それから他の場合には十八年という御説明なんです。そこで、その考えは、一般の場合には二十一年猶予し、災害の場合は十八年でたくさんであるという思想に立っておるのは、どういうところから来たのですか。
○鬼丸説明員 災害復興住宅の償還期間を、据置を含めて十八年といたしまして、先ほど申し上げましたように、一般貸付の場合の災害向けの分と三年の開きがございますが、これは、建物の構造、質の点で、一般貸付の住宅と多少違いますので、先ほど申し上げましたように、多少災害の方が落ちるものですから、やはり三年の差異が適当であろうということと、それから十八年間見ますと、今回の三十万円の融資を五分五厘の利子をつけて返します場合には、償還額はおおむね月に三千円程度に相なるのでございます。そこで償還額が三千円程度ですと、一般貸付の場合は、フルにこれを借り入れますと四千円以上の償還額になります。この月々の償還金額とのかね合いから考えましても、十八年と二十一年の差があるのは妥当ではないか、かように考えておるわけでございます。
○山中(吾)委員 一般的に言いますと、被害者の方の償還期間が短かくて、一般の方が長いというその考え方が、逆じゃないか。ただ官房長の話の中には、災害復興住宅の場合には、簡易住宅で安いものであるから、一般の家屋の貸付額より少いというが、常識的に考えれば、その答弁の通りだと思う。そこで、先ほど私質問いたしましたように、資力のある者は一般の住宅、あるいは災害の特別貸付の住宅だ、どちらも選択ができるというお話でありますが、住民本位で考えていきますと、普通に考えますと、私は、こういう被害者の場合について、償還期間をより短かくするという思想に、何か逆なものがあるように思うのです。実際問題として、先ほど言ったように、被害者の中で本建築をしたいといって願い出る場合も、たくさん出てくる。そしてまた、先ほどの青森のような場合は、防水害建築などということを考えて参りまして、それを、官房長の方で適用できるように来年度なりに検討するということになってくると、ここに、災害被害者の場合に、償還期間を短かくするということを矛盾してくるように思うので、その辺、もう一度お聞きしたい。
○鬼丸説明員 今回の改正におきましては、災害復興住宅の償還期間を三年延ばしまして、一般貸付の二十一年との差をむしろ縮めたわけでございます。すなわち、これ以上償還期間を延ばすことは妥当でないと考えられますのは、先ほど申し上げましたように、災害復興住宅の質が一般貸付の住宅より多少落ちる。そうすると、木造建物の耐用命数も考えなければいかぬということから、この辺が、差を縮めて、まあ一ぱい一ぱいのところじゃなかろうか、こういうように考えておるわけでございます。
○山中(吾)委員 今の点はわかりましたが、これは、全体を総合的に、立法の思想を検討していただきたい。 それから最後ですが、北海道と内地の場合の補助の額に差がある。これについては、東北地方というようなものについては、ほとんどこれと差別をつけられるという理由はないわけです。ところが亜熱帯地方から亜寒帯地方にわたる細長い日本列島を前提として考えると、北海道とその他内地という区別の仕方の中に、だいぶ問題が出てくるはずだと思う。それで、こういうことを地域で限定するよりも、防寒建築というのですか、そういう建築構造で補助の額を差別をつける、そういう思想に切りかえられないでしょうか。先ほど防火建築の話も出たのですけれども、そういう地域とにらみ合せながら、たとえば東北地方の防火建築というふうな設計を提案をしてくる場合には、北海道と同じように補助額を多くするということの方が、合理的であるように思うのですが、その辺のお考えをお聞きしたいと思います。
○鬼丸説明員 この災害復興住宅の制度の趣旨は、先ほどから申し上げておりますように、早く罹災者の方に家を建てていただこう、こういうことから出発しておりますが、北海道に限りましては、御承知のように、住宅公庫の融資にかかる住宅は、防寒住宅でなければならぬ、こういうふうに防寒住宅建設等促進法によって規定されておりますので、防寒構造になれば、単価も相当高いものになるわけでございます。その関係から、勢い貸付限度額が高くなっておるわけでございます。しかし、お話の点も、御趣旨はよくわかりますので、内地の寒いところにつきましても、将来防寒住宅のような問題を検討さしていただきたいと思います。
○山中(吾)委員 大臣もはたで聞いておられたようですから、申し上げておきますが、そういう災害立法についての思想を再検討して、いろいろの今までの矛盾も、これからの問題についても、別の角度からの御検討をお願いして、私の質問を終ります。
○遠藤国務大臣 今官房長と山中委員の問答を私聞いておったのですが、どうも非常にいい議論で、何かあなたに賛成した方がいいような気がするのですが、そう急に賛成しますと、事務当局からまた怒られますから、十分検討してみたいと思います。
○堀川委員長 ほかに御質疑はありませんか。——なければ、本案に対する質疑は、これにて終了いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議がなければ、本案に対する質疑は、これにて終局いたしました。 これより本案の討論に入るのでありますが、討論の通告がありませんから、直ちに採決を行います。 これより採決を行います。住宅金融公庫法及び北海道防寒住宅建設等促進法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○堀川委員長 起立総員。よって本案は、原案の通り可決すべきものと決定いたしました。 なお、本案可決に伴う報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議ないものと認め、さよう取り計らいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十四分散会 ————◇—————