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31回国会衆議院1959/03/27

決算委員会 第15号

発言数
187
登壇者
13
会派数
2
開催日
1959/03/27

会議録

田中彰治自由民主党

○田中委員長 これより決算委員会を開きます。  まず参考人出頭要求の件についてお諮りいたします。歳入歳出の実況、特に防衛庁の航空機購入問題の調査のため、参考人として森脇将光君を本日委員会出頭を求めたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中彰治自由民主党

○田中委員長 御異議ないものと認め、その通りに決しました。     —————————————

田中彰治自由民主党

○田中委員長 それでは歳入歳出の実況、特に防衛庁の航空機購入問題について調査を進めます。  発言の通告がありますから、これを順次に許します。  小川豊明君。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 一番先に防衛庁長官にお伺いしたいと思いますが、先般廣岡事務局長が見えて、お尋ねしたときに、これは私の方の所管ではなくて防衛庁の所管だ、こういうので、お聞きしない点があったわけでして、その点からお尋ねしたいと思いますが、その前に私は次期戦闘機を購入するという一つの基本的な問題についてお伺いしたわけです。日本の防衛のために多大な国費を費して購入され、準備される戦闘機であるからつ、その戦闘機は日本の防衛計画に基いて、どういう性能の戦闘機が日本にとって必要か。その必要からこういう機種の決定はなさるべきではないか、またなされているのではないか、こう思いますが、どうですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 お尋ねの点は御指摘の通りだと存じます。御承知のように現在の日本におきましては、国力の上からまだ十分な経済力を持っておりません。同時にまた日本の国情並びに憲法の示しますところから、常に自衛の立場から、もちろん航空機につきましてもその機種を選ぶ、かような考え方に立ちまして、戦闘機であるとか、あるいは要撃機であるとか、あるいは海上自衛隊につきましては対潜水艦哨戒機というような観点から、機種の選定は日本の自衛上いかなる機種が適当であるかという観点に立ちまして、選定をしております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうしますと、防衛庁には防衛計画というものがなければならぬじゃないか、こうお聞きしましたところが、防衛計画ではないが、防御整備目標というものはある、従って、その購入せんとする戦闘機の性能というもの、どういう飛行機を何機必要とするかということは、この防衛整備目標から割り出されるのが当然である、こう解釈いたしますが、その通り解釈してよろしゅうございますか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 御指摘の通りでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうしますと、このグラマンの問題にまたお尋ねしていかなければならぬのですが、その防衛整備目標というものは、これはあなたの方の機密の書類にでもなっておりますか。機密書類になっておるとするなら、この当委員会が秘密会等にして要求しても、それは提出はできるものですか、できないのですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 防衛整備目標は一昨年政府においてこれを決定いたしまして、国会においても御報告を申し上げておりますので、整備目標自体は、これは決して機密のものと申し上げるわけではございませんが、その内容につきましては、御承知のように日米共同防衛援助協定に基く装備品その他も入れられてありますので、個々の具体的な問題について機密の有無ということはございますが、当面の防衛整備目標が即機密である、かようなわけではありません。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そこで、今度国防会議が内定したいわゆるグラマン何とかという——私はここでは国防会議が買おうとする飛行機のことを言っていますが、国防会議が内定したグラマンは、防衛整備目標に基く性能と一致しておりますか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 御承知のように、防衛整備目標は航空機につきましては最終年度昭和三十七年度におきまして千三百機を保有する。その内容につきましては、戦闘機二十七スコードロン、輸送機三スコードロン、その他連絡機等の関係三スコードロンで全体の編成ができておりますが、戦闘機種の中で内定せられた機種二百七十機を昭和三十七年度までに日米共同生産協定方式に基いて生産をしよう、かような計画になっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それでは整備目標の計画ですが、そういう整備目標が立てられるに当っては、どういう性能の戦闘機が何機、どういう性能の対潜哨戒機が何機、こういうような形から割り出されてくると思うのです。そこで重ねてお尋ねいたしますが、そのグラマンは整備目標なり防衛計画なりが要求しておる性能と一致しておるかどうか、こういう点でございます。     〔委員長退席、鹿野委員長代理着席〕

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 当方といたしましては、もちろん防衛整備目標を決定するに当りまして従来のF86FあるいはF86D、それらのものと、新たに内定せられ決定せられようとする機種とが、それぞれ防衛整備目標の内容として決定をせられたわけで、決定せられます以上、日本の将来並びにやがて整備せらるべき防衛目標の内容、すなわち航空自衛隊の戦闘機種としては適当である、かような考え方のもとに内定せられたのではないかと思っております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 日本が次期戦闘機の決定を急いでおった当時、防衛庁ではノ—ス・アメリカンとロッキードが調査の対象になっておる。ところが、ノース・アメリカンは爆撃機なのでその対象から除外されて、庁内ではほとんどロッキード一本に傾いておった、こういうように聞いております。また先般の委員会で岡幸昌君は証人として出て、そう言われております。そこで永盛調査団は主としてロッキードの性能調査のためにアメリカに派遣されることになったのは、庁内でもほとんどみなが知っておる。これも岡証人の言明で、はっきりしております。そういう情勢の中で、グラマンから急遽日本にクロフォードというセールスが飛んできて、伊藤忠あるいは新三菱等を根拠として猛烈な運動を開始して、そのやっきの運動が奏功して、渡米中の永盛調査団に対してグラマンも調査するようにということを命令された。ところが、このグラマンはアメリカではまだできていないのです。従って、永盛調査団はグラマンの構造と似た飛行機をたった一日だけ見て帰ってきた。ところが、帰国した永盛調査団は、この飛行機が優秀な性能の飛行機である、日本の次期戦闘機にはこれを採用すべきだということを報告している。防衛庁は、これまた次期戦闘機としてこれを国防会議の議題にしたわけです。そこで国防会議が四月十二日にこれを内定したというのが、この委員会の審議の中で判明してきた事実であります。私が防衛庁長官にお尋ねしたいのは、左藤前長官より当然に引き継ぎを受けておられるわけですが、どういう引き継ぎを受けておられるか。その引き継ぎの中にグラマンの性能に関する報告があったかどうか。この二点をお尋ねしたいと思います。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 機種決定の経緯につきましては、ただいま御所見の御開陳があったわけでありますが、当方の純粋な戦略上、技術上からの機種決定の選定経緯につきましては、すでに前左藤長官におきまして内閣委員会、あるいはその他、本委員会においてはいかがでありましたか、詳細な御説明を申し上げたと存ずるのでございます。従いまして、詳細なお尋ねの点につきましては政府委員からお答えを申し上げるのが過当かと存じます。また、今お尋ねになりましたような内容等につきましては、引き継ぎ書類をもちまして国防会議においてFXが内定をされた、またその後のいろいろな国会の御審議その他を通じて、この問題がさらに一そう他の各方面についても詳細な調査をすべき段階にある、というような引き継ぎは前長官からございました。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 この引き継ぎの中のグラマンの性能に関する報告というものは、当然防衛庁として当時非常に重大な問題であると思いますから、その点の報告を資料として御提示願いたいと思います。  それから、このグラマンの決定と非常に関係があることで、先般、事務局長の方では、私の所管外だから答えられない、こういう答弁でしたが、この問題は防衛庁長官の方で委員会で触れておられますのでお尋ねしますが、昨年の十月、アメリカから五十九機か供与を受けた飛行機の中で四十五機の飛行機を返還しております。これに対してあなたは、一千機のうちの四十五機だ、こう答えておりますけれども、一千機というのは、日本の保有している全飛行機の数であって、日本の戦闘機というのはF86Fが三百三十機、F86D四十機と、合せて三百七十機よりほかないはずです。その中でこういう四十五機を返還したのは、私は問題はかなり重大だと思うわけであります。そこで、三百七十機の戦闘機の中で、しかもあなたの方では千幾らかも用意しなければならぬという中で、今の段階で四十五機を返還するということは、日本の防衛には穴があかないのか。それから、どういうわけで四十五機を返還せざるを得なかったか。これに対して、パイロットがまだ不足しておる、飛行場の不備等、そういう原因から返還した、こういうのがずっと前の委員会におけるあなたの答弁でした。そうだとすれば、これはいつアメリカの供与が決定し、そうしていつこれを入手し、さらにいつ返還が決定し、この返還がいつ実行されたか、この点をお尋ねします。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 詳細については政府委員から……。(「資料要求の点はいいですか」と呼ぶ者あり)先般御要求の資料につきましては、国会等において詳細な報告をいたしておりますから、その資料は直ちに提出をいたします。  それから、お尋ねのF86Fの四十五機の返還につきましては、御承知のように、F86Fの日米共同生産協定によりまして、日本において生産されることが決定をいたしましたのは昭和三十年と記憶をいたしております。従って、三十年度からこれを生産する準備をいたしますると、現実に生産されて参りますのは昭和三十二年度の初め——これらの点については、後刻数字をもって、詳細に政府委員が御説明をすると思いますが、私から基本的な問題をまず御説明を申し上げたいと存じます。従って、生産協定に基いてF86Fが昭和三十年度から始められる。しかしながら、生産は、御承知のように日本において日米共同生産協定に基いて生産されるわけでありますが、その間において一年数カ月、生産までの準備と、同時に生産過程を要する。従って、その間にF86Fを使用する問題につきましては、現実に飛行機がありませんから、その間においてはアメリカが供与してくれる。こういうような考え方から、アメリカから供与を受けましたのが百七十九機でございます。そのうち昭和三十二年四月から大月と記憶いたしておりまするが、そのときにアメリカから四十五機最後に供与を受けました。これにつきましては、後刻詳細な報告を政府委員から申し上げますが、この四十五機の供与を受けたころには、すでに日米共同生産協定に基きますF86Fの日本における生産が軌道に乗っておりました。従ってその間において、さいぜん御指摘のように、わが国におけるジェット・パイロットの養成並びにジェット飛行場の整備また飛行訓練上における射場の問題その他の点が、各般の状況から当初の予定通りの整備ができずに、少しずつおくれておった。ことにパイロットにつきましては、御承知のようにアメリカの方の天候その他の訓練状況におきましては、一カ月大体十八日ぐらいの訓練日数が可能である。ところが日本におきましては、天候その他の都合上、一カ月の間に十三、四日しか現実に訓練の実施が不可能である。これはもちろんアメリカ人と日本人との健康、体質の関係も、あるいはあったかと存じますが、それらの問題については、当初ジェット飛行機のパイロットを訓練いたします際に、アメリカの基準をまず採用して、それによってジェット・パイロットを訓練していこうということでスタートをしたわけでございまするが、御承知のように日本人とアメリカ人との体質的な違い、天候その他の違いと、かてて加えてジェット飛行場の不整備あるいは射場のおくれ等の関係上、当初の供与品の四十五機については、使用せずに、そのままの状態で約一年余り放置されておる。かような関係にありました際に     〔鹿野委員長代理退席、委員長着席〕 たまたま一昨年の秋からアメリカの方において、現実に四十五機供与したか、それがパイロットの養成その他飛行場の不整備等によって使えないものならば、これは軍事供与によって日本に渡したものだから、現在使っておらないものは返してもらいたいという要氷がございました。そしてさらにその問題が、年を越しまして、昨年の春以来いろいろとアメリカからの請求その他の問題が起りまして、昨年の十一月に、それではアメリカへ返そうということになりまして、本年の当初から返還を現実に実施を、いたしまして、二月一ぱいで一体返還を一終えた、かように存じます。  ただいま御指摘の、なぜそれでは返したのか、あるいは日本の日米共同生産協定に基く方の生産をおくらせるか減少して、返す方をやめたらどうだというような結論的なお尋ねもあったかと存じますが、この問題につきましては、御承知のように、わが国といたしましては、F86Fにつきましては共同生産協定が本体でございまして、共同生産協定が軌道に乗り生産のできるまで、便宜軍事供与によってF86Fを日本に与えて、それによって共同生産までの間の訓練に資しよう、こういう形であったものでありますから、アメリカの要求に基いて、使っておらない四十五機を返還した。かような経緯が事実でございます。  と同時に、それが防衛上支障があったかどうかという御指摘でございましたが、当時のお尋ねは、全体のうちで整備目標の上から四十五機が日本の防衛に重大な支障を与えるかどうか、かようなお尋ねでありましたから、飛行機全体としては千機を保有いたしておりますし、また日米共同生産協定に基く生産の方も逐次軌道に現在乗って参っておりまするしいたしますので、パイロットの養成その他も現実におくれておる関係から、当面の問題としては、御指摘のように返すということは非常に残念であり、また防衛上それだけの品物が少くなるということは、全然支障はないとは申し上げませんが、昭和三十七年度における最後の整備目標までの整備においては特段の支障はなかろう、かようにお答えを申し上げた次第でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは、供与を受けたのは四十五機ですか。五十九機じゃないですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 百七十九機のうち四十五機でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 百七十九機は、全部戦闘機なんですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 F86F戦闘機でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうしますと、アメリカから供与を受けるというのは、これはどういうことになるのか、結局簡単な言葉でいえばくれたことだと思う。しかしながら、アメリカでもそれだけのものを外国へやり、日本でもそれを受け入れるというからには、ただこれを供与しましょう、受け入れましょうということにはならない。当然それには手続がとられなければならぬと思う。そうしますと、この供与を受けた四十五機というものは、これはアメリカへ返還したわけですけれども、当然日本の国有財産になっていると思うのです。この点はどうですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 その点は御指摘の通り、所定の手続——日米共同防衛援助協定に基きまして供与を受けまして、その援助協定の内容には、一方において不要と認められるような場合においてはその返還を申し出ることができるというような協定の内容もございますので、アメリカの方としては日本の現在の装備状況またパイロットの訓練状況から見て、四十五機は今さしあたり要らないと思われるから返してほしいということで、その協定に基いて返還いたしました。その際、もちろんわれわれとしては将来の問題について、パイロットの養成その他飛行場の整備等ができたら、F86D等の問題について十分供与を期待しておるし、それらの点について考慮をしてもらいたいという条件も出し、またアメリカもそれを了承した上で、私どもは返還をいたした次第でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 この返還した四十五機というものは、返還を申し出ることができるというのは、日本の方から、要らないから返還をしたいという場合もあるだろうし、アメリカの方で、日本の方では要らないようだから返せという申し出もあると思いますけれども、今の御説明では、当然アメリカの方から返したらよかろうということでお返しになった、こういうふうに解釈してよろしゅうございますか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 全く御指摘の通りでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そうすると、これは国有財産として受け入れられたものであるから、国有財産を処分することになるわけですけれども、どういう処分をなされておりますか。さらに、この四十五機に関するレポートが当然あるはずですけれども、このレポートはどうなっておりますか。このレポートを、できるならばあとで防衛庁の方から提示してもらってもよろしいと思いますけれども……。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 その点につきましては、日本国とアメリカ合衆国との間の相互防衛援助協定第一条に基く装備の返還に関する取りきめ、かようなものに基きまして、御指摘のようにアメリカの要求に基いて返還をいたしたものでございまするが、これの国内における財産上の処理並びにそのレポート等につきましては、御要求があれば提出をいたしたいと思います。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 そこで、この返還した四十五機という飛行機は、現在新三菱で作っており、来年の今ごろにはおそらく完成するだろうと思われる三百機の性能と全く同一であるということを広岡事務局長は答えられておりますが、日本で今三百機、日米共同生産協定に基いて作ったとしても、同一なものならば、来年はもうできるのですし、四十五機は一年も野ざらしにしておいたのだから、これを返さないでおくことによって日本では二百五十五機を生産するならば、これは国費もそれだけ軽減できるはずではないか。どうも、この点について私は納得がいかないのです。なぜ、同じものを三百機も作っている中で四十五機を返してしまうのか。しかもこの四十五機は一年も野ざらしにしてあるんだから、もう少し野ざらしにすれば多額な金を使わなくて済むにかかわらず、同一の性能のものを新三菱で作っていながら、一方において過してしまう。この理由が私は納得できませんが、この点を御説明願いたいと思います。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 その点につきましては、さいぜん御説明の際にも若干触れたがと存じますが、御承知のように、F86Fの生産につきましては、あくまで本体が日米共同生産協定に基いて年度別に生産の内容を明確にいたしたわけでございます。そうしてそれに対して、アメリカ側から、日米共同分担という形でもって金銭的な援助を受けておるわけでございまして、この点は御承知かと存じますが、それの生産の間に合う間の過程として軍事供与を受けましたので、これはあくまで日米共同生産方式によってF86Fを作るということが本体で、片一方が例外、ということは若干語弊がありますが、それができるまでのつなぎにやろう、こういう形でやりましたものですから、つなぎにきたものが日本の、さいぜん来御説明申し上げたジェット機のパイロットの訓練が不整備であった、予定通りのパイロットの養成ができなかった。また飛行場の整備もまだ完成されておらない。また遠州灘における射場の問題も、最近は片づいておりますが、片づいておらない点があった。ジット・パイロット訓練上においてそういった不整備の問題があったために、そういう余剰を生じた。従って、軍事供与を受けた方のものをアメリカ側から条約に基いて返せということについては、私どもとしては、この飛行機だけではございませんで、他にも相当返したり、また不足のものを余分にもらったりというような点も条約上ございますので、この際返した方が適当だということで、返還をいたした次第でございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 ほかの方のあれもありますし、官房長官にもお尋ねしたいので、最後に一点お聞きしますが、さっき私が申し上げたように、このグラマンの決定というのは、まさに運動によってなされた。しかも永盛調査団は、アメリカへ行くまではグラマンの調査というものはその課題になかったにもかかわらず、これを国内から電報なり電話なりで命令して調査させるようにした。ところが、これはできておらないんだから、調査のしょうがないから、工場を一目だけ見て帰ってきたというのが、この実情である。そういうような、まさに不確かなそういう状態のもとに、永盛調査団がどういう報告を防衛庁に対してしたか。そうして、防衛庁はどうしてそれを採用したか。これを四月十二日には国防会議にかけて決定さしておる。このことはこの委員会の長い間の質疑を通じて判明した事実です。従って、新しく就任された防衛庁長官は、こういう事実が判明した今日でも、長官としてはこの内定をいまだ固執されますか、支持されますか。この点をあなたにお伺いしておきたい。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 その点につきましては、私も、今国会において各委員会でお尋ねがございましたが、政府といたしましては、ことに国防会議といたしまして内定の線が依然として、私の就任前以来、その後も修正を見ておりません。従いまして、この点は国防会議において修正がなされない限り、一応の内定という線は現在も存在するかと存じます。しかしながら、防衛庁におきましては、昨年前長官がFX内定の経過について詳細な御報告を国会において申し上げましたと同時に、われわれといたしましては、その後の各般の新しい機種の問題その他についても周到な研究を遂げまして、目下極力、各般の事情からあらゆる材料を整えて検討中でございますので、私自身としてはそれ以上のことは申し上げかねると存じます、

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 ここは重大な点なんですが、内定した、これを内定するには、かなり急がなければならない事情があったと思うのです。それは、富士重工も仕事を持っておる。川崎も持っておる。新三菱は切れる。だから、防衛産業育成の名のもとに、新三菱に新しく仕事をやらなければならないというのが、この決定を急いだ理由だとわれわれは考える。さっきからお聞きしても、日本の防衛のためにどういう性能の飛行機が何機必要だという、この必要から割り出されたものではなくして、新三菱の手があくから、ここで仕事をやらなければならないということが、これを急いだ原因だ。こういうふうに思うわけですが、そのことはともかくとして、そういうようにして急いで決定したものが、内定されてから今日までにそろそろ一年になる。四月になれば一年になるわけです。ところが、その間に私は国防会議というのは開かれたと聞いておりません。開かれておりますか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 たしかその後、十月の四日でございますか、国防会議というのではございませんでしたけれども、国防会議懇談会というものが一同持たれておるだけでございます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 国防会議懇談会というのは、それは私的のものであって、国防会議に対してどういう意見を出すか、国防会議がきめるまでの間の懇談の機関だと思う。これは公式には何ら関係ない。国防会議というのは開かれておらないのです。そうすると、そうして急いできめながら、内定しておきながら、その後一回も国防会議を開いていないということは、そんなに急ぐ理由というものはなかったということになる。急ぐ理由がないにもかかわらず、きわめて急いでこれを内定せしめた。そういうような事情で内定されたのであるから、ここで防衛庁長官は、新しく就任されたことでもあるし、こういう事情を十分に念頭に入れて、新しい次期戦闘機の決定というものは——あなたは、内定されて、その内定がくつがえされておらないから、私の立場ではお答えできないと言われますが、あなたは国防会議の議員ではないですか。同時に、国防を担任している防衛庁長官である限りにおいて、防衛庁長官としては、こういうような事情できめられたものに対して、もっとそれを反省するとか、白紙に返すとかして、考え直すということは、私は必要ではないかと思う。立場上どうしてもおれは固執しなければならないというのか。それとも、もっと調査研究するけれども、白紙——いや、くつがえされておらないから私は答弁できないというのは、これはやはり事務局の局長あたりの答弁ならそれでいいですけれども、防衛庁長官としては、この問題に対してもっと確固とした御決意があってしかるべきだと思いますが、くどいようですけれども、この点に対してお答え願いたい。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 ただいまお尋ねのように、ともかくその後の状況につきましては、いろいろな角度から新たな機種その他の点について情重な検討を遂げておるということを申し上げました次第でございまして、少くとも防衛庁長官が一人国防会議の内容を白紙にするとかあるいは考え直すとかいうことは、これは行き過ぎではないか。かように考えますので、私はあくまでその後の新たな事情について慎重な検討を逐げた上で、国防会議において自分の意見をまとめた上で開陳をしたい、かように考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 ほかの方のじゃまをするといけませんから、官房長官に一、二点お尋ねします。  失礼だが、国防会議の議員というのは、これは軍事専門家ではない顔ぶれなんです。従って、こういう決定に対して、国民は一まつの不安は持つのです。持ちますけれども、かつての日本の悲劇を考えるとき、こういう不安とは別に、やはり政治優先の原則というものは貫かなければならない、こういう固い決意を国民はやはり持っていると思う。今巨額の国費を投じて次期戦闘機を購入せんとしているわけですが、この決定がいささか正でも国民に疑惑を持たせるようなことがあったとするならば、これは私はゆゆしい大事だと思う。国防会議の職にある者は、そういう点から慎重の上にも慎重を期さなければならないわけですが、日本の戦略と申しますか、戦術という点では、ずぶのしろうとである議員ですから、もし偽わりの資料、作為のある説明によってこの重大な次期戦闘機を決定せしめられたとしたら、これは事は重大であり、深刻であるわけです。昨年の四月十二日に国防会議は次期戦闘機をグラマンに内定しました。その内定に当って国防会議はどういう説明、どういう資料に基いてこれを内定されたのか。この点を官房長官にお尋ねしたいと思います。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 グラマンに四月十二日に内定するにつきましては、防衛担当当局が相当検討した上に次のような問題を提供されたようです。すなわち機種は六つの機種の性能その他についての比較の検討表、こういうものを基礎として提案されたということが一つ、それからその性能比較の結果グラマンが日本の防衛上適当であろうという資料、それから生産計画と経済的な面から見ての比較、こういう書類が提出されて、それを基礎として国防会議できめた。こういうふうに考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 官房長官、この委員会の長い間の審議でわかったのは、この日本で買おうとしているグラマンというものは、アメリカにないということがわかったのです。従って、試験もしていないということもわかったわけです。それを試験したというのは、違うエンジンをつけた飛行機である、これはまだできておらないというならば、性能比較の結果いいという説明は、これはまさにうその説明であったといわなければならないと思うのです。それから、経済的に安いとおっしゃいますが、グラマンとロッキードを比較しますと、一機で日本円にして約一億円の相違で、グラマンの方が高い。それで、経済的には三百億よけい負担しなければならなくなる。そういうことであるにもかかわらず、性能はグラマンが優秀であり、経済的にはこれが得であるという、そういう資料というものを——あなた方は一体そのままうのみになさったのですか。私どもにはこれは理解できない。だから、この問題がここでこんなに紛糾しておるわけです。国防会議としては、いかにこれは軍事専門家ではないまでも、この決定というものを、防衛庁なり事務局なりの報告をそのままうのみにしたからこうなったのではないか。そこには軽率があるのじゃないか。同時に、そういうような偽わりの資料を出して国防会議に決定をさせた国防会議の事務局並びに防衛庁当局の責任は重大だと思いますが、この点は御見解いかがですか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 お話のように、まだできてない飛行機の種類も、六つの中に四つくらいあったのかと思います。そういうことでありますので、これを日本の防衛上適当なものに作り変えるといいますか、そういうようにレベルを一定した基礎のもとに比較表が出ておるわけでありまして、今あるものそのままの比較表でなくして、装備といいますか、そういうものを変えた場合の、レベルをそろえてその上の比較表が提出されておって、それを基礎として検討した、こういうことになっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 官房長官、これは比較したくても何もできていないのだ。その資料は出ないのです。     〔委員長退席、鹿野委員長代理着席〕 国防会議に出ないのですよ。出ない資料を検討しようとしても、出せるはずはない。出せないものを検討しようがない。それは、こういうものができたらさだめしいいだろうという推定はなし得るかもしれない。しかしながら、この手数百億も出して用意しようとする飛行機をそういう推定で買うということは、これは常識では考えられません。私の聞くところにおいては、アメリカのような金持ちの国でも試作をし、研究をし、またそれに基いて何機かを試作し、研究して、そして五回も六回もやって、初めて確定機となって二百機、三百機というものが購入されるのだ、こう発表されております。しかるに日本のような貧乏な国で、その三百機というものはできてもいないものを、できているがごとくに資料を作って国防会議にかけたとするならば、それは国防会議の事務局の責任であり、防衛庁の責任ではないか、こう思うのですけれども、あなたの方ではやはり出た資料は正しい資料だとお思いですか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 今お話のように、慎重にしなければなりませんから、そこで決定をしないで内定したことはお話の通りです。それで、またその資料等につきましては、相当専門的に慎重に検討した資料だ、こういうふうに私ども考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 ですから、決定せずに内定したということは、内定は決定の一つの段階なんです。段階なんですが、これは一まつの不安もあるから内定したというなら、それでいいでしょう。その点を私は追及しませんが、内定に持っていくための資料が初めからでたらめの資料であり、偽わりの資料であり、作為に基く資料であったとするならば、その資料はあなたはこの決算委員会その他の委員会でも、この問題は議論された問題です。あなたも、速記録を読まないまでも、その報告は受けていると思うのです。今でもそういう資料はりっぱな資料であった、正しい資料であったとお思いになるか。こういうことをお聞きしておるのです。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 偽わりの資料だとか、虚偽の資料によって国防会議の内定を誤まらしたというふうには私どもは考えておりません。やはり良心的に誠意をもって技術的に検討した資料に基いて国防会議で内定した、こういうふうに私どもは考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 これは官房長官、だめなんですよ。できていないということは、この委員会を通じて、はっきりしておるのです。この点だけは、はっきりしておる、それならば、ないものを研究をし——研究はできるでしょう。しかし、ないものに基いて調査はしょうがない。しかも、いつか田中委員長が言ったが、自転車を買うのでも、現物を見なければ買わない。それを、三百機もの戦闘機を千数百億の金を出して買うのだから、それは試験に試験を重ねたのを、研究に研究したものを採用するのが、あなた方の当然の任務じゃないか。それが、あなたは十分に調査した、こう言っておられますけれども、しようにも、しまいにも、ないものをしようがないじゃありませんか。ないものをあるがごとくに作ってきて、それであなた方にこういうように決定させたのです。だから、あなた方の方で決定しても、その後のこの委員会等の議論から、今度は購入というものをまだ一年たっても足踏みしておる。国防会議も開かないでしょう。開かないというのは、たとい言葉はどうあろうとも、事実はこの決定に対していささかなりともふに落ちないところがある、不安なところがあるから、国防会議も開かない。急いで決定しながら、今日まだその発注もしていない。こういうことになるのではないのですか。この点を、もっと率直に僕らに聞かして下さいよ。あなた、これはりっぱな資料であり、確実な調査だ、だから間違いないのだと言うなら、やはりグラマンへ踏み出すということになってしまう。国会はぐずぐずしてやかましいから、ほおかぶりしておいて、国会が済んだらやってしまえ、こういうような気持と解釈せざるを得ない。あなたはそんな方でないと私は思う。少くとも、私は選挙のときに、反対党で最も信頼する人はだれか、その中の三人をあげろというから、そのうちにあなたをあげた。あなたをあげて新聞社に報告している。それほどあなたに対しては私は信頼を持っている。そのあなたが、もっと率直な答弁をして、これはこういういきさつがあるなら、われわれとしても考え直すべきだというなら、問題はないのです。どうしてもこれを固執するというなら、われわれの方でも、あくまでもこれは引っ込むことはできません。どうしても追及していかなければならないと思います。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 ちょっと話が違うのじゃないかと思うのですが、向うからすぐに買うというような問題じゃなくて、やはり国内で生産する。生産するについては、向うにある機種もそのまま検討するし、ない機種であるならば、これを換装して、たとえば設計のようなものの形でこれを換装したらどういうふうになるか、かえてみたらどういうふうになるか、こういう基礎の上に立ったのでありまするから、その基礎を技術的に検討したものということは虚偽のものだ、こうは私は考えられない。向うになかったからそれは比較の対象にならぬ、こういうわけにはいかぬじゃないかと私は考えています。また、その内定を固執するかしないかというような問題でありますが、その点につきましては、まだこれからのお尋ねかとも思いますけれども、内定という事実は事実でありまして、これは内定していないというわけには参りません。しかしながら、その後の財政上の負担の状況やら、あるいはまた性能等につきましても、なおさらに検討する必要があろう、またあると、こう考えておりますから、何もそれを固執しているわけではありませんが、内定の事実は事実としてこれを認めて、また内定をするに当りまして、そうずさんなものや虚偽の資料、材料に基いて内定した、こういうふうには私は考えておりません。

田中彰治自由民主党

○田中(彰)委員 ちょっと関連……。これは、官房長官も防衛庁長官もここにおられますから私は申し上げますか、あなた方の考え方が非常に軽率であるのか、間違っておるのか知りませんが、どっちかなんです。そこで、今伺うと、グラマンを内定したということはそれは内定であって、きまっておらないのだ、その内定するまでの資料については善意に非常に研究してやったのだ、とおっしゃいますが、国防会議の四月十二日に問題になった中に六種の機種がありましたが、あとはちょっと名前が出ただけで、ダラマンが一番議論されて、ノース・アメリカンもその前に議論されたが、これもけられた。そこでロッキードもあまり議論されなかった。これは書類で今出しますから……。そこでグラマンが内定しているのですが、ロッキードを日本の戦闘機にしようじゃないかというので、防衛庁で二年半にわたって研究されたということは、天川に流れている書類、防衛庁にある書類、われわれが調べたところによって歴然としておる。研究された人も全部わかっておる。またノース・アメリカンというものについて、これはけられておりまが、これもやはり戦闘機として選ぶには相当の研究もされておる。それがどんな欠陥があったか知らないが、けられておる。それで決定されたグラマンというものは、一体どれだけ研究されたのかと申しますと、まず二カ月ぐらいしか研究されておらない。これだけむずかしい書類を作るのにも二カ月かかります。そこで、その書類は相当確実性のあるものだとおっしゃいますが、飛行機ができておらなくて、エンジンがなくて、今はこういう古い飛行機で、こういう古いエンジンだが、これに新しいエンジンをつけた飛行機の型をこういう工合に変えればこういう性能が出るのだという、つまり推定の報告書なんです。それを見てあなたの方でもって決定された、二年半にわたって調査して、しかも永盛調査団が行って帰ってきたときに、グラマンという飛行機も見てくれというので、工場を一回見た。性能がよい飛行機だそうだなんということは書いてない。見たということだけ書いてある。そういうものをあなたの方ですぐに引っくり返して、そうしてグラマンに決定された。内定じゃない、決定なんです。どうしてそれを決定かというと、北海道の博覧会において、防衛庁所在地の三越の博覧会において、防衛庁が決定いたしましたグラマン機でございますと、ちゃんと番号を入れて、エンジンの番号までうそを書いてある。それは写真をとってある。写真が決算委員会にあるじゃございませんか。それから今度は、新三菱から、もうグラマンにきまったといって、今度は製造するにはどうやるんだといって、どんどん工場へ研究に行っておる。たくさんの人が出張して行っておる。その出張するときはもちろん外務省から旅券を下げるから、外務省にそのわけを書いて出してある。防衛庁とも打ち合せて行っておる。国防会議とも打ち合せて行っておる。これによっても決定ということが裏づけられる。しかもアメリカではもうグラマン機の、あなた方が試験された二機、この古いのはもうだめだ。製造を中止されている。だから、グラマンの株なんというものは二束三文です。紙くずと同様であったものが、りっぱな株価でもってアメリカで売買された。内定ではそんなことにはならない。内定にはしてありますが、決定なんです。しかも、それもどうして内定にしたかというと、四月十二日に内定しておいて、それからわずかたったら閣議において決定の書類を持って回ったところが、閣僚の一人の河野一郎君がそれを見て、君、これは内定だったんじゃないか、それを決定の書類を回すとは何事かと言って怒った。それであわてて内定の書類にしたということなんです。しかも決定された書類というものはこれなんです。あなたが正しい書類だと——私はこんなことを言って、あなたをいじめるのではないのです。お互いに国会議員として出してもらっている以上は、日本の国防という問題についても重大な関心を持たなければならない。それがこういう何千億もするような、国民の血税で作るものをいいかげんなことで内定したり、いいかげんなうその書類を作ったり、防衛庁の中でも長官さえ知らぬような秘密書類が、一天川ふぜいのところへ出て、それがキャバレーの女給から伝わっていって、森協さんに怒られるかもしれないけれども、高利貸しの森脇さんの手に渡るなんということは、もしこれを国民としてほんとうに国を思うとしたら、ここでだれでも泣いて国を憂えなくちゃならぬと思う。これは国防会議であなた方がグラマンを決定された書類です。もしこれがうそであるなら、これに対する原本を出してごらんなさい。これをごらんなさい。これはグラマンの、できておらぬ飛行機の性能なんです。こんなにうまくうたってある。しかも、ロッキードの番はうんと性能を落して書いてある。期のほんとうの性能を落して書いてある。ここにロッキード期Cが書いてある。このCというものは、これは続いている紙ではない。切れた紙です。あとで張りつけたものです。Cというものもございますといって書いてあるが、何だかわからない。それでこれを内定、決定してある。これをごらんになればいい。あなた方はこれを重要書類じゃないとか何とか言っておられる。社会党の人も勉強が足りないから……。それから今度は、決算委員会で問題になってから、四月十二日に決定した後に、今度はグラマンとロッキードの問題がうるさくなってきたから、ロッキードCの性能をここに書いてある。これも向うのグラマン社からきておるもの、アメリカの空軍からきているものの性能から見ると、約三割減じて、七割しか書いてない。しかもまだここに、できておらない幽霊のグラマン機の性能がりっぱに誇張して書いてある。これも防衛庁の秘密書類、ごらん下さい。あなたの方でそれで決定したんじゃないというなら、それの書類の原本を出して、そしてそれの実相を鑑定されたらいい。私の方はちゃんと相当な者に見せてある。それはそうだ。四月十二日の国防会議でその書類を持って回ったんだ。  それからつもう一つ。廣岡事務局長がそこにおられて、防衛庁の長官もおられるが、飛行機のことは秘密であるなんて書いてありますが、これは天大川氏が三井倶楽部で三十三年の九月かにこれを講義した。ここに全部ある。われわれでも知らないような秘密書類が全部書いてある。これは天川の講義だ。天川が講義した内容、これもごらん下さい。もしそれで御不足なら、たくさん書類を出してあげます。私は長官は無理だと思う。長官はお知りにならない。飛行機の技術についてもお知りにならない。ただ官房長官としてのあなたが国防会議に列席されるんだから、無理でしょうが、少くとも国防会議の事務局長がおって、そうしてそういう秘密な講義がそこらじゅうで民間でされる。そういう書類が民間に出る。しかも、今この国会で問題になっておる原子力の十年計画の書類も、そこに森脇君が持っておるはずだ。そんなものは防衛庁長官もお知りにならない。防衛庁でも二人くらいしか知っておらぬはずだ。アメリカでも、それが民間に流れたといって、びっくりしている。それはうそだろう、うそだろうと言っている。もしみんなうそだというなら、決算委員会からアメリカへ照会してもいいんだ。日本の国が外国に対して信頼を失ってもいいという保証をして下されば、照会してもいい。とにかく、私が一番憂えているのは、あなたはそんなことを言われるけれども、飛行機というものは、アメリカでもどこでも法律を設けて、新しく作った飛行機はどのくらいのキロ数の試運転というものをしなくてはならない、さもなければその飛行機は採用できないことになっている。しかも、あなたが決定されたグラマンというものは、影も形もないものなんだ。試運転したじゃないかといっても、昔の古いにせものを試運転した。そのにせものでも、アメリカの空をよく飛んで、日本の空まで来たというなら、あのにせものでもあんなにいいんだから、あれを直せばよくなるかしらということで、きめてもいいかもしれないが、そのにせものは二つとも故障でもって、だめで、使われなかった。その事実を見て、しかも二年半も三年も研究したものを投げて、そしてその幽霊のようなものを国防会議できめたという責任は、だれが何と抗弁しようと、すればするほど、これは大へんなことになります。国民は承知しません。しかも、それが三万や五万のものならいいけど、一機五億も六億もするものだ。しかも、今あなたは値段のことをおっしゃいました。これは御存じないから無理なんだ。そこのうしろにおられる廣岡事務局長や防衛庁のうそつきどもからあなたがいろいろなことを吹き込まれているから、そうおっしゃるのだろう。値段というものを考えてみると、今から飛行機の木型を作って大量生産に入るまで何年かかりますか。大量生産に入ったものを買うのと、大量生産に入らぬで、これから新しいものを木型を作ってこしらえるのと——しかも、エンジンもアメリカの軍部では7をつけることを許可をしておらない。四月十二日のときは許可しておらない。電報も打っている。そういうものを作るのと、どっちが金がかかりますか。大へんな金じゃありませんか。それだから、値段のことなんかわかりませんよ。また、値段のこととか、性能のことをおっしゃること自体が間違いで、あれは幽霊であった。その幽霊も二機とも落っちやった。幽霊機も落つちやっておる。ない。現存しないもの、これをよくしてやりますといって、だました。その二機は、これもいいかげんなものを寄せ集めて作ったもので、二機は落ちている。そういうものが決定されて、博覧会にまでそういうものを出される。どうなんですか。私は、これは決して決算委員として言っているんじゃない。日本の国民として、だれもおらないところで防衛庁長官だってお考えになればわかるだろうが、われわれはみんなやはり国民から何万という支持を受けてこの国会へ来ている。そうして、日本の政治家の一番生命とするところは、やはり生命財産を守るという、この自信がなければ政府はとれません。その一番根底になるところ、日本のこの国、国民の生命財産を守らなければならぬ戦闘機をにせものによってきめる、内定する。しかも千七、八百億円という大金に上る。書類が全部でたらめだ。それだけなら、まだいい。国民の生命、財産を守り、国を守らなければならない戦闘機について、今研究中の、まだ発表してない、国会にさえも発表しておらないところの防衛庁の重要書類が一民間のブローカーの天川に渡って、そうしてそれがキャバレーの女給の手を通じたり、秘書の手を通じたりして、森脇氏のところやその他の民間に流れておる。これは全く重大です。これを重大な問題としないで、何が今、日本で重大でしょう。しかも、二年半も三年も研究したノース・アメリカンをけって、ロッキードの、世界で用いているものをけって、グラマンにきめた。そのきめた書類を作ったのが天川なんだ。いいですか。天川は一体どういう人間ですか。新三菱の嘱託じゃないですか、顧問じゃないですか。三洋電機の顧問じゃないですか。小松製作所の元取締役じゃないですか。しかも今は浪人じゃないですか。同じ顧問といっても、政党に籍があったとか、大会社の社長とかの顧問なら別だ。ブローカーじゃないですか。その顧問は飛行機の技術的なことはわからない。西野という秘書があるのであって、彼にはない。そのない者が今度決定する機種の書類を作って、国防会議から十万円という金をもらった。そういう者の相談に乗って、そういう重要な講演をして歩いた。これで済みますか。しかも、源田空将なんというのは、岸総理も、私が源田空将の話をしたら、あれは飛行機の神様だと言った。ところが、とんでもない。岡少佐が採用されたときに、源田空将が、君も防衛庁で出世したいと思うなら、いい者になりたいなら、天川参りをしろといって、天川参りについて言われたが、しなかった。とうとう最後にしかられて、天川はどんな偉い人かと思って、天川参りをした。自分が多少飛行機のことを知っておるから、その話をしたら、全くしろうとで、大やまこであった。帰ってきて、もうそこへは行かない。ところが、佐薙さんなんなんというのはみんなそこへ参って、そうして大川からわずかな小づかい銭をもらって、ウイスキーを飲ましてもらって、応接間から喜んで帰ってくる。(「それはほんとうか」と呼ぶ者あり)ほんとうだ。そういうことだ。そういう点を、みんなあなた方お調べになればいい。  いま一つ、岡証人をこの前、決算委員会で呼んだときに、防衛庁の制服を着た佐薙が、ある新聞社を使って、君も防衛庁と関係ある会社に勤めた人だから、まさか私が首になったり、私が困ったりするようなことは言わぬだろうけれども、あした決算委員会へ行ったら、こういうことと、こういうことを言ってくれといって頼んだという実例がある。それはテープ・レコーダーに入っているから間違いない。あなたがうそだとおっしゃるなら、僕は聞かせます。  もう一つ、一月に渡米する、グラマンの研究に行く、ロッキードの研究に行く、そのお正月に佐薙と非常に仲のいい——これは名前は秘しておくが、どうしても言わなければならぬなら、言います。その人が、あんたも今度アメリカへ行かれるのは大へんでしょうと言ったら、いや、大へんじゃない、僕が行ったら、変った機種を決定するから見ておれ、と言った。そのときに、もうちゃんとグラマンということは話している。そういうものがたくさんあがってきています。しかも、その書類が重要であるかないかということは私は森脇氏から借りて、全部専門家に見せた。みんな重要なんだ。私も、そうやって下の者があやまって出した書類ですから、それをみんな申し上げることはないが、あなた方がグラマンを決定するには非常な無理があった。にせ書類で決定した。しかも飛行機の規格に合っておらない。すなわち何方キロも試運転してこれがアメリカの軍部で採用した飛行機ではない。世界のどこかに、日本で買わんとしているグラマンを使っている国が一カ所でもありますか。アメリカでも軍で採用していますか。アメリカの軍で採用しないような、できておらないような、エンジンもないような、幽霊のような飛行機で、違ったもので試運転してきて、それをきめて、まだあなた方がつべこべおっしゃることは間違っている。少くとも岸内閣の官房長官であり、わが党の幹部であるあなたが、——国民がきょう私の言葉を聞いているはずです。おれのところの官房長官は、田中の言ったことに全く感激して、国を守るために彼は方針を変えたというぐらいのことは、あなた方二人、おっしゃって下さい。方針をお変えにならないなら、変えないでいい。私も決意をして、これを明らかにして国民に訴えなければいけない。しかし、あなた方はやっぱり人間で、神様でもだまそうと思えばだませるのだから、あなた方が不幸にしてか幸いにしてか知りませんが、飛行機の技術のないところに、そういう下のやつらが組んで政治家のあなた方を——政治が優先しなければならない。この国防をまた昔のようにするというのは——昔あんなのがおったから、日本が戦争に負けたのだ。そういうのが組んで、佐薙とか源田というのが組んで、政治家のあなたをだまして、にせの書類をもってきめたのだから、お気の毒です。私は責めない。あなたがそれに気がつかれたら、それを処分されて、徹底的に洗われて、そうして明らかにして、決算委員会に、君らがやってくれたが、われわれの方は先んじてこういうふうに処理したから、安心してくれと言うのが当りまえじゃないですか。防衛庁長官も官房長官も、それに対してはどういうお考えを持っておられるか。御返事をお聞きしたい。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 御熱心な御発言でございます。個人の問題等について、ここであなたと論議する気持はありません。あるいはまた技術的にあなたの御発言が正しいか正しくないかということを、私は判定する基礎を持っておりません。ただ、国を憂える赤心といいますか、そのお気持に対しましては、私も同感であります。でありますから、この点につきましては慎重に検討する、こういうことにいたしたいと思います

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 私も、さいぜん来お答え申し上げましたように、政府の機関として国防会議が内定したものを、一防衛庁長官がこれを白紙にするとかいうような言は、これは政府の機関として当然避くべきことと存じます。しかしながら、いろいろこの問題につきましては、決算委員会算において慎重な御審議を願っておるという点も十分承知をいたしておりますので、その後の各般の状況、新しいその後のアメリカその他における機種の生産、また調査等については十分万全を期して、次期の決定に際して万全な研究を遂げて、御指摘のように国民の御期待に沿いたい、かように考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 今、田中委員長が言われたことは非常に重要な問題でありまして、私は田中委員長を信じておるものでありまするから、今の発言は全部真実であると考えます。これが真実であったといたしますならば、少くとも内閣は責任をとって辞職をすべきところまでいかなければならぬ。だから、さっそく今、田中委員長が言われたところの書類が、現実に防衛庁の方としてはこれが重要書類であるかどうか、専門家を直ちに呼んでこれを鑑定願いたい。一つ一つこういうことを明確にしていかないと、これはもう議論がから回りになります。直ちに防衛庁のこれのわかる人を呼んでもらって、これがほんとうに重要書類であるかどうか、一つはっきり検討願いたい。それができなければ、委員会は進みません。今の委員長の発言は非常に重要な発言であります。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 森本君の発言の問題については、防衛庁側と相談の上、追って理事会において相談いたすことにいたします。

森本靖日本社会党

○森本委員 だめです。そんなことをしたら委員会はから回りばかりするのだから、だめです。すぐ呼んでもらいたい。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 今はできないから、退ってあとで相談をいたします。

森本靖日本社会党

○森本委員 今これが重要書類であるという発言があったわけでありますが、防衛庁には専門家がおるはででありますから、今直ちでなくても、今から連絡をすれば、防衛庁はすぐそこですから、あと十分か二十分で来られるわけです。ですから、その専門家をすぐ呼んで下さい。きのう国防会議事務局長は、この書類は重要書類ではない、見たことも聞いたこともない、こういう証言をされたのです。そこで、防衛庁の方でこれがほんとうに重要書類であるかどうであるかと言うことができる人をすぐ呼んで下さい。防衛庁長官、どうですか。十分か二十分で来られるのだから、その間に別の質問をやっておったらいいと思う。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 それは委員長において決定をいたします。それは後ほど防衛庁側と相談をした結果、追って理事会に諮って相談をすることにいたします。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういうことをしたら、進みませんよ。委員会はから回りをしてしまうから、だめですよ。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 これは委員長にまかせて下さい。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 私は、昨日来国防会議の議事の方法について質疑をいたしておるわけであります。これはやはり、議決のいかんによっては議長一人の責任である、あるいは会議議員の全部の責任であるということにも関係してくる。そこで、この資料によりますと、官房長官、あなたは国防会議に出席なさっておりますが、どういう資格であなたは出席をなさっておりますか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 国防会議は、私が官房長官になってからまだ開かれませんから、出席いたしません。また昨年は農林大臣時代で、ソ連の方へ行っておって、ちょうど四月十二日は私はおらなかったわけであります。しかし、どういう資格で官房長官が出席するかということは、国防会議の議員としてではありません。官房長官は各省の問題に関連することについて常時出席することができる、こういうことになっておりまして、第一回の国防会議の際には官房長官を出席せしめる、こういうことにきまっておりますので、その後引き続き官房長官が出席することになっております。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 これは事務局長にお伺いしましょう。どういう根拠で官房長官はこの会議に出席することになっておりますか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 お答えいたします。この根拠は、国防会議の構成等に関する法律の第六条の「議長は、必要があると認めるときは、関係の国務大臣、統合幕僚会議長その他の関係者を会議に出席させ、意見を述べさせることができる。」この規定に基くものでございます。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 あなたの方から出した「国防会議及び事務局組織図」というものの中で、構成法の第六条の規定による出席者のうちには通産大臣は入っておりますが、官房長官はこの規定でなくて議事運営規則に基くと書いてあるのです。そうすると、これは間違いですか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 通産大臣は、同じくこの六条の規定に基きまして、第一回の会議のときから常時出席せしめるということになっております。それから、官房長官もこの規定に基いて入るというわけであります。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 国務大臣の資格を持っておる官房長官ならいいですけれども、このときの官房長官はやはり国務大臣の資格を持っておったですか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 当時の官房長官は愛知官房長官でございまして、国務大臣でございました。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 昨日の私の質問に対して、国防会議の決議というものは全会一致ということになっておるように事務局一長は答弁しましたが、これは議事規則ができておるのですか。おったら一つ示してもらいたい。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 議事規則はございます。

田中幾三郎日本社会党

○田中(幾)委員 ありますか。それでは、あとで一つそれを示していただきたい。大体、全会一致という決議の方法はおかしいので、私は閣議の方法によってやっておるというこつとを伺っておる。閣議は総理の主宰によるということが書いてあるのであって、別に決議によるのでないですから、例の芦田均氏の汚職の判決には、閣議には出席するけれども、閣議は決議権はないから、金融機関に対して金を貸すということを閣議に諮っても、これは権限がないのだからというので、無罪になった。ですから、この閣議の方法によるのならば、やはり各議員というものには決議権がないのですから、これは議長一人で決裁するのじゃないか。そうすると、私はやはり、このきめたことに対する全責任は総理大臣にあると思うのです。ですからこの議事の運営の規則ですね、もし決議の方法を議事軍営規則に書いてあるならば、これを示してもらいたいないのならば、この会議の総括を議長がするということを書いておるのであって、決議の方法については何ら規定がないのです。その点関連いたしますから、議事運営規則があれば後ほどお示しを願いたいと思います。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 ちょっと申し上げておきますが、閣議は全会一致できめることになっております。国防会議も全会一致です。それで、さっきの芦田さんの例でありますが、閣議には閣議として決定すべき事項とか、了解事項とかいうことをきめてありますから、閣議決定事項でないものはしいて閣議の全員の同意とかなんとかいうことはなくて、報告ということもあり得るわけで、閣議は全会一致できめる。こういうことになっております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 私はこれで質問を終りたいと思いますが、今、田中委員長が言われた中には、田中さんの私見というか、主観というものが相当入っておるかと思います。しかしながら、この委員会で質疑を通じて判明したことは、日本で購入せんとするグラマンなるものは、アメリカでは当時まだできておらなかったということは判明しております。それから、機種決定というものに対しては、二年も三年も心血を注いで研究すべきものであるにもかかわらず、グラマンはわずか三、四カ月で内定にまでこぎつけたということも、これは審議を通じてはっきりしております。さらにグラマンとロッキードとの価格の比較は、一機当り国防会議事務局の方では五千万円だろうと言います。われわれの方のあれでは、一億といわれておるが、いずれにしても、五千万円から一億の間でグラマンの方が高いということも、これは判明しております。さらに、アメリカはもとより、世界じゅうどこでも、このグラマンはまだ採用しておらない、そういうことも、はっきりしました。いま一つは、グラマンに決定すれば、この製作を担当する会社は新三菱あるいは三洋電機等で、さっき申し上げました天川というまことに奇怪な人物が、防衛庁の中、国防会議の中にも潜入しておる。そうして、吉村参事官その他多数の担当官に連日連夜、待合やキャバレーで飲食せしめたという事実も判明したわけです。従って、官房長官は内定当時こういう事実を知らなかったから内定に賛成なさった、こう思うのですけれども、今日これだけの事実が判明しても、それでも今なお、グラマンは優秀な飛行機であり、適当な飛行機である、だからこれを購入することに対してそれを支持する、こういう御決意なんですか。それともこの問題は、そういう事実がある以上、これは白紙にして考え直すというのか、その点はどうなんです。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 私が技術的に、あるいはその他の点で、どれがいいかどうかという判定を下すだけの資料は、私自身としては持っておりません。でありますが、先ほどから申し上げていますように、いろいろ論議もされておりまするし、またその後の情勢の変化もありますから、内定という事実は事実として認めてはいきますが、さらにこれについて再検討といいますか、新たに検討を加えて、慎重を期し、国民に疑い等を抱かせないような措置をとりたい、こう考えております。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 平井義一君。

平井義一自由民主党

○平井委員 これは防衛計画の一環として戦闘機購入は大きな役割をするのでありますが、はからずも次期戦闘機の購入について非常な議論があるというような、いろいろな問題が起ったわけでございます。この問題が世間に出まして、昨年六月以来、国防会議の懇談会が開かれましたかどうか。開かれたとすれば、どういうメンバーで、どこで集まられたか。事務局長、開いたか開かぬか、お聞かせ願いたい。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 先ほど申し上げましたように、十月の四日だったと記憶しますが、懇談会を開いております。その懇談会に出ましたメンバーは、議長ほか正規の議員でございます。

平井義一自由民主党

○平井委員 それは、防衛庁の中でやられたわけですか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 官邸であります。

平井義一自由民主党

○平井委員 総理官邸でありますか。そうして、これだけ問題になったのですから、これは防衛計画を——私は内閣委員で防衛計画については非常に心配しておるのですが、これも時期も過ぎ、内定して一年にもなる。すみやかにこれを決定しなければ日本防衛というものは大きなひびが入るのですが、近いうちに国防会議の懇談会でも開き、あるいはまた正式な国防会議を開いて、こういう問題が起ったのであるから、もう一ぺん研究しようとか、一ぺん内定したんだからこれはどうにもならぬというのか、あるいは構成メンバーも変ったのであるから、これを白紙にして考え直すというようなことができるのか。また官房長官は、すみやかに懇談会を開くという考えがあるかどうか、お聞かせ願いたい。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 今のお話しのように、国防会議のメンバーも変っておりまするし、それから国内生産のブランクは、別途国内航空機製作というようなことで埋めなくちゃならぬというような考えを持っております。そういういろいろなことになっていますから、近く国防会議を開きたい、こう意図を持っています。

平井義一自由民主党

○平井委員 この国防計画は、内閣委員会でも非常な問題になっていますが、大体いつごろまでにこれは決定したいと思いますか。それとも、もうこのまま飛行機は川の中に流すというようなお気持か。あるいは、これはもう急いできめなければならぬというようなお考えでございますか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 これは防衛計画とにらみ合せて進めることでございますから、防衛庁長官から御答弁いたすことに相なろうかと思いますが、私の方としては、全部が全部そういうことにきめてしまうかどうかということも、一つの研究課題かと思います。三百機なら三百機全部生産するということにするか、あるいは買うということにするかどうかというような問題も、財政上の問題で、研究問題だと思います。そういう財政的、政治的問題は別として、防衛庁の計画、方針等がありましょうから、防衛庁長官から答弁願うことにいたしたいと思います。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 この際ちょっと皆さんにお諮りいたします。防衛庁長官が一時半から他の委員会に出席の予定でございますから、先に防衛庁長官への質問の方をお願いしたいと思います。

平井義一自由民主党

○平井委員 そこで、先ほどの答弁もしていただきますが、防衛庁長官にお尋ねします。飛行機を向うからできたものを買う場合とこちらで生産する場合は、アメリカの援助が非常に違うわけでございますか。もし買うとすれば援助がない、あるいは日本で生産する場合は何割かを軍事援助してくれるとか、これはどういうことになっていますか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 この点はきわめて重要な問題でございまして、私どもとしては現在アメリカ側の意向を具体的にサウンドしたわけはございません。ございませんが、日米共同生産方式に基くことによって相当の援助が得られるということは、私、期待をいたしております。しかしながら、万一共同生産方式によらずして、アメリカ等から購入するという場合におきましては、最近のアメリカの軍事援助、経済援助等の政策の方向から、大きな援助を期待することば困難である、かように考えるわけでございます。

平井義一自由民主党

○平井委員 しからば、これは生産をしなければ援助が得られないということになれば、国防計画上すみやかに決定をしなければならぬ。しかし、グラマンはそういう皆さんの言うような問題が起きておるのでありますから、すみやかに懇談会を開いて十分検討をして、国民に疑惑のないような決定をしていただきたい、私はこう要望をして、終ります。

神近市子日本社会党

○神近委員 官房長官と防衛長官と両方のお返事が非常にニュアンスが違うのです。たとえば四月十二日の決定を、官房長官はこの前も同じでしたが、どうやら考え直してもいいようなことをおっしゃる。ところが防衛長官は、内定は内定だからと決定的に考えていらっしゃる。そしてこの間の新聞の発表によりますと、三十四年度の予算からこの戦闘機の生産にかかりたいというようなことも発表されておる。それから、さっきの御答弁を聞いていれば、グラマンという線は変えていないということ。こういうことは、お二人並んでいらっしゃるのだから、答弁の調整はあるべきだと思うのです。ともかく、私どもがこの問題に関して得ている防衛庁の態度というものは、世間にうわさされているように、防衛庁自身の確たる信念によって決定していらっしゃるのでなく、これを取り巻くところの航空機産業というものに回されていらっしゃるという印象が強い。私どもは、解決しなければならないことはその点だと思うのです。日本の産業によって国防が左右されるということを考えると、これはアメリカにも幾らも例がある。特に新三菱重工業に対してはアメリカのデュポンですかの資本が入っているというようなことを考えれば、アメリカの援助を受けるからこの仕事を新三菱にやらなければならぬという決定的なところが動かないというのが、私どもは不満なんです。その点で、官房長官は防衛庁を押えるだけの発言権は持っていらっしゃらないのかどうか。返答のニュアンスが非常に違うということで、私どもはその対立を感ずるわけです。その点を何とかやってもらいたいというのが私の要望です。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 私がお答え申し上げておりますことは、官房長官のお答えと本旨において変っておらない、かように私は信じております。と申しますことは、私は防衛庁長官といたしまして近く開かれます国防会議等におきましては、国防会議が内定した線、これを私自身をもってしてはいかんともいたしがたいのだ、ということを申し上げておるわでございまして、さらにその後の新たな状況につきましては、十分いろいろな角度から検討いたしております。従って、さいぜん田中委員長のお尋ねに対しましては、私もこの問題について決定の際には、国民の疑惑を避けるために明確な結論を得たい、かように考ておりますが、この点は、ただ一防衛庁長官が白紙であるとかりに答えても、これは国防会議の決定を私がいかんともしがたいということも事実だろうと存じますので、私は国防会議の議を白紙だというような越権なことはいたすことができないのだ、ということを申し上げておるわけであります。本旨については何ら変っておりません。

森本靖日本社会党

○森本委員 防衛庁長官にお聞きいたしますが、永盛調査団の報告書の中にはグラマンの報告書が入っておりますか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 もちろん六機種につきましては、全部報告の内容に含まれております。

森本靖日本社会党

○森本委員 そのグラマン機は、この四月十二日に内定したグラマン機ですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 永盛調査団が参りましたときは、その前のグラマン機であった、かように存じます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そこで、この四月十二日に内定した、買うということを決定をした資料は、いつ出て参りましたか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 永盛調査団が帰朝いたしました後、先般来御審議をいただきましたように設計、機型等の研究がされておりましたので、それに基いて随時引き続いて、ずっとグラマンの資料がアメリカの方から参っておる、かような状況であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 グラマンの資料というと、永盛調査団が持って帰ったのはF11F—1F、いわゆる従来あったグラマンというものを持って帰った。それから新しい98J—11という、四月十二日に内定をしたところの、その飛行機の性能その他についての資料はどこから来たか、こういうことです。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 米軍当局から送付を受けております。

森本靖日本社会党

○森本委員 それは佐薙幕僚長が持って帰ったものとは違うのですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 もちろん佐薙航空幕僚長も、その当時の資料の一部を持って参っております。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、この98J—11というものの資料は、佐薙幕僚長が持って帰った、また佐薙幕僚長が行くまでの間に米軍当局からもらった、そういうことですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 その通りでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そこで、先ほど田中委員長が発言をいたしておりましたが、三月十五日の防衛庁の庁議において、国防会議に提出をするところの機種選定についてという、このものを庁議で決定をいたしましたか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 御指摘の通りでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 そこで、その庁議で決定をいたしました資料の一部分がそれであるということを先ほど田中委員が言われたわけである。もしこれが事実であるとするなら、これは相当重要な事項である。そこで、これが事実であるかどうかということをわれわれが知るためには、この三月十五日の防衛庁の庁議においてきまった資料を委員会に提出願わなければ、この真偽が明らかになってこぬわけであります。これはから回りの議論ばかりになるわけでございます。そこで、今言った資料が明確にこの三月十五日の庁議で決定した資料の中にあるとするならば、これは非常に重大な問題になってくるわけであります。そこで、三月十五日の防衛庁の庁議においてきまったところの、機種選定についてという資料を当委員会にお出しを願いたい、こう考えるわけでありますが、これについてどうですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 その点は、御承知のように、日米共同防衛協定に基きます秘密保護法等に触れる点がありますので、全部を提出するということは困難かと存じます。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 森本委員の質問に関連して。今の防衛庁長官の御答弁によると、全部出せないということをおっしゃる。しからば、今そこに出された資料なるものは出して可能なりやいなや、それをあなた、言ってみなさい。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 御指摘のお話でございますが、私も初めて見たことでございますし、また、事務当局も今これを拝見いたしまして、初めて見た。防衛庁が作った書類ではない。しかしながら、もしかりに防衛庁にある書類の中から一部それが摘録されておったかどうかというような点については、さいぜん委員長御指摘の通り、これは拝借してさっそく調査をした上で、決算委員会に適当な書類を出したい、かように考えておる次第であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 そういたしますと、そこが一番重要でありますが、たとえば秘密理事会なら秘密理事会ということにして、そういう資料を全部あなたの方がお出しを願って——あなたがそれを持っていって、これはございませんと言ったところで、われわれが見ない限りにおいてはこの疑惑はとうてい解けない。いやしくも国会議員、決算委員長をやっておるところの本人が明確に言っておる言葉でありますから、これは速記録に載っておりますから、その真相をわれわれが究明しないことには、この問題はから回りになるばかりです。そこで、今言った資料については、秘密理事会においてでもあなた方は資料の提出をして、われわれがその資料とこれがどうであるかということを比べることができるかどうか。これが正式に資料として出すことがむずかしいということがむずかしいということでございましたら、そういうものを持ってきていただいて、秘密理事会でわれわれと検討してみる、そういうことができるかどうか。それができないということになれば、この問題は何ぼやっても永久にわからぬということになる。どうですか。

伊能繁次郎自由民主党防衛庁長官

○伊能国務大臣 ただいまのお言葉のような、事態を明らかにするということにつきましては全く私も同感でございます。ただ、申し上げましたように、われわれは日米共同防衛協定に基く秘密保護法の制約を受けておりますので、この点については、御指摘のごとく、政府としても事態を明らかにしておかねばならぬ、かように考えておりますので、その点に関する——率直に申し上げますが、米側との協議その他によりまして、この問題の処理につきましては私どもとしても考慮いたしたいと考えております。

森本靖日本社会党

○森本委員 米側とも十分に話し合いをして、この理事会に出してもよろしい、こういう考え方ですか。防衛庁長官、これが一番大事なところですよ。それがあなたの方では出せない、私が持っていって勝手に比べてくるということでは、信用ならない。少くとも決算委員長の田中委員長が、委員としての発言でございましたけれども、これは明確に速記録に載っておるわけでありますから、そこでその資料と、それから今言った書類とをわれわれが比べない限りにおいては、これはわからないわけであります。そうすると、永久にわからないということになる。それを何とかわからす方法を防衛庁長官としては、たとえば秘密理事会でやるということになれば、防諜は十分にできるわけでありますから、そういう措置をとっていただきたい。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 森本委員に申し上げますけれども、先ほど私が委員長として申し上げたように、防衛庁においても十分調査の上、相談の結果、また決算委員会の方に報告を願って、理事会において御相談いたしたいと思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 森脇参考人にお尋ねしますが、きのうはこの書類の鑑定を専門家に願った、こういうお話がございましたが、今この問題はもう国防上の重要な問題として、この決算委員会が総力をあげて追及しなければならぬ問題にきておる。機密的なものがずっと民間人に流れておるわけです。それを一つの焦点としてやらなければならぬと思うのですが、そういう際に、あなたが言われた専門家に鑑定を願ったという、その専門家の名前を明らかにして、当委員会に出てもらうことができるかどうか。われわれはそれを要求したい、こう思うのですが、それに対するあなたの立場、お考えをお聞かせ願いたい。

森脇将光安全投資株式会社社長

○森脇参考人 それは、私の立場といたしまして、現職にある人もありますし、いろいろな関係がございますので、ちょっとその人たちの立場上、その名前を言うことはできないのであります。しかし、少くとも天川の秘書の宮田であるとか、天川をお呼び出しになって、彼らがもしほんとうのことを言うならば、次第に明らかになると思います。何としてもこれは天川、宮田を呼んで御究明になることが絶対のものである。小トラック一ぱいにいろいろな防衛書類がたくさんあり、私の持っておるわずかのものでも専門家が事重大だと言っておる以上は、これについてお調べあることが当然だと私は考えております。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 写真や何かいろいろお見せいただきましたけれども、今お話のいろいろな資料を少し拝見しましたが、その他にもおありと思うのです。あなたのお持ちのものをすべて御提出をお願いできますか。

森脇将光安全投資株式会社社長

○森脇参考人 私が手持ちしております書類のうち、私が原本を写真にとってありますものは、私は随意に提出することができます。しかし、この極秘書類等々につきましては、私が西野秘書に対して、調査完了次第これは返還するという預かり証を出しております。彼らは吉村証人が出た後、私の方第一類第十四号決算委員会議録へ電報も何通となくよこしました。私の方の会社、私の自宅、あるいは別荘に彼らは参りまして、ぜひ返せ返せという要求をしております。しかし、私はまだ調査完了しないという理由によりまして、それをまだ返還せずに今日まで温存しております。従って、これを今日こちらに提出するということになりますと、本人の了解を得なければならぬことが一つ。おそらくそれは承認しないでありましょうから、皆さんの方で西野なり何なりをお呼び出し願って、彼らの了解をお求め下さることによって、私は原本を提出することができます。

鹿野彦吉自由民主党

○鹿野委員長代理 淡谷君。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 官房長官がこの機種決定当時の官房長官ではなくて、また防衛庁の長官もその当時の長官じゃない。いろいろ、われわれが当委員会で調べましたことと、長官の意見との間に開きがあると思います。しかし、ほんとうならば、これは当時の長官だった津島さんにも出ていただきまして、愛知さんにも出てもらいまして、聞くのがいいと思いますけれども、これは現在の官房長官として、あなたに、全責任を持ってこの解明に当ってもらわなければならぬと思うのであります。今お聞きの通り、グラマン戦闘機を決定したことにつきましてはF11F—1Fというこの戦闘機が、日本で買おうとするものが非実在のものである。     〔鹿野委員長代理退席、委員長着席〕 この飛行機を改造し、それに基いて国内生産をするという点は確かでありまするけれども、この線に沿うていきますと、決定の事情をめぐりまして汚職一五号、昭和三十四年三月二十七日や綱紀紊乱の姿がはっきり出て参ります。しかも、この汚職と綱紀紊乱の中に主役を持っておりますのが天川勇であります。この天川勇を国防会議に推薦して、国防会議が十万円の委託調査の費用を与えてやらした表が諸元比較表という、今提出されましたグラマン、ロッキードの比較表であります。またそれに関連するさまざまの表であります。この契約の実際の姿を確かめなければ、この機種決定をめぐって動いた大川の真相というものは把握ができない。私は前から天川をすみやかに呼んで、当委員会でその実体を明らかにしろと吉っておるのでありますが、どういう事情か、まだ決定になっていませんから、せめてこの契約書でも委員会にお出し願って、これを、詳細に調べ上げたいと思うのであります。廣岡事務局長の証言によりますと、あなたがこれを押えて委員会に提出を拒んだということを言っておりますが、それはほんとうでしょうか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 天川の関係についてはまた申し上げる機会があると思いますが、国防会議の書類はすべて機密書類でありますので、書類を提出することは差し控えたい、こういうことを廣岡事務局長に私の方から命令しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 国防会議の書類は全部機密書類になっておりますか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 全部機密書類ではありません。で、ありますが、国防会議の性質上、秘密を守らなければならないものが大部分だと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 成規の手続を踏みましたら、たとい秘密書類であっても、国会はこれを調査検討する権利があると考えます。その成規の手続を踏んだ場合でも、あなたはお出しになりませんか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 成規の手続といえば、国会の決議あるいは委員会の決議だと思います。これに対して機密書類を出すか出さないかということにつきましては、法律上の見解がいろいろ違っているようであります。それにつきましては、なお私の方でも検討いたしたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 違っておると一言いますが、これは秘密書類という理由で調査あるいは審査に応じないことはできなというのが定説のようでありますが、違っている二つの説はどういう説か、一つ官房長官、お聞かせいただきたい。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 今ここに学者の説をあげる資料を持っていませんが、憲法学者のうちで反対の解釈をしている者もあります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたは一体、反対の説をおとりになるのですか。どうも、出さないところを見ると、反対の説をとるらしいですが、反対の説をとるならば、岸内閣というものはこういう秘密書類の国会提出に対しては反対の立場をとる、こう断定していいですか。これは責任ある答弁を求めます。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 個人的といいますか、成規の決議でなく、資料を提出するようにという場合には、国防会議の性質上、また国防会議の構成等に関する法律におきましても、秘密を漏らしてはいかぬ、こういうこともありますから、そういう国防会議の性格上からいって、委員の方から提出を要求されても、これは差し控えたい。しかし成規の決議をもって、国会法等によって決議をされた場合には、私どもも出さないというわけではありません。検討いたします。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 出さないことはないが、検討すると言いますが、秘密会というちゃんとしたものがあるじゃないか。外部に漏らしてはならないものに対しては、秘密会の規定があるわけです。秘密会でもあなたは出さないのですか。これは、あなたの答弁いかんによっては国会審議の非常に大きな妨害になりますが、その点はどうですか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 ですから、決議がありましたときに、どういう書類であるか、機密にわたるものであるどうかというようなことも検討しなければなりません。一がいに決議があったから、というわけに参らないと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私が今、当面問題にしておりますのは、国防会議の委託調査費の内容に関する書類なんであります。百万円あるいは九十五万円出している。しかも、この委託調査の契約書というものは、本問題を解くかぎなのであります。方法論々々々と言いのがれておりますけれども、果してこれが次期戦闘機の決定に具体的に役立ったかどうかが、天川という人間をめぐる国防会議あるいは防衛庁の中の汚職をつくかぎなんであります。この重要なものさえあなたが拒むとあれば、国民の疑いはますます強くなりますよ。一体、委託調査費の契約書というものがそんなに重大な秘密だというならば、どういう項目の秘密ですか。まさか、国防の秘密ではないでしょう。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 委託書は秘密なことでもなんでもないと思います。ただ、私は全体として、国防会議にいろいろな書類がありますから、それで提出しろというようなことをただ言われても、簡単に提出はできません。こういうことです。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 一つお願いしたいのですが、委託契約書を出していただきたい。これはどうです。あなたは今、秘密じゃないと言っている。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 委託契約書はありません。嘱託するという、そういうものです。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは重要な発言で、食い違っております。廣岡事務局長は、委託契約書はあると言っている。岸内閣総理大臣の名前で出している——これはうそですか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 別に委託契約というものではありませんで、こっちからこの調査を嘱託するというか、依頼するという書類ですから、何ら出すにはばかることもないと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これはすみやかに御提出を願います。  この委託契約書について、三十二年の三月にレポートが出ているはずであります。このレポートが、先般聞きますと、非常にずさんです。講演は何かと言うと、国防会議の事務局員がたくさん集まって聞くんだと言う。このレポートも、ただ単なる参考までの書類だからと言う。そういうものに百万円の金を使っているのですよ。この内容が出せないならば、私は国防会議の委託調査費、試演謝礼というものは事務局員の自由な委嘱にまかせられていると思いますが、このレポートは出せますか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 そのレポートの委託費は百万円じゃありません。十万円であります。(「総額百万円だ」と呼ぶ者あり)天川氏に出したのは十万円です。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 全部で百万円です。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 レポートとか、そうしたものを一々出すわけには参りません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 天川が三十二年三月に出したこのレポートは出せますか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 三十二年に天川氏の出したものはございませんで、出て参りましたのは昨年三月の分であります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 三十二年に頼んで三十三年に出したのか、三十三年に頼んで三十三年度に出したのか、どっちです。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 三十三年の二月の十五日に委嘱しまして、そのレポートが出て参ったのが同年の三月二十日前後だったと記憶しております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 赤城官房長官にお聞き願いたのですが、三十二年二月から三十三年三月までの間にこのレポートが委嘱され、出されている。その四月十二日が機種決定の日なんですよ。私たちはこのレポートは非常に重要なものであるから、あなた方は出さないと思うのですが、廣岡事務局長は何でもないレポートだと言っている。それならお出しになったらどうです。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 私はそのレポートを見ていませんので、どのくらい重要なものか、重要でないものか、直ちに判定するわけにいかないのです。だから、よく検討してお答えします。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 廣岡事務局長は、あなたの指図によってこういうものは全部押えましたと言っている。あなたは見ないで、国会の審議のために要求したものを片っぱしから知らないといって、押えるのですか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 国防会議に関する書類は、原則的に秘密を要するところであるから、そうやすやすと、すぐに出すということはいかぬ、こういうことで押えております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 やすやすととは何です。国会の審議のために要求したものを、やすやすととは何です。おもしろ半分にやるんじゃないですよ。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 やすやすというのは、廣岡事務局長の態度を言ったのです。事務局長がやすやすと、そう出すようなことをやっては困る。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 それじゃ、あなたはどうです。重々しく出しますか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 だから、私は慎重に検討した上でなければお答えできない、こう言うのです。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたが、一片のレポートを慎重に検討しなければならないと言うのであるならば、そういう重要なレポ—トを作らした天川のしたことに対して、どの程度知っているのです。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 私は就任前のことでもありまするし、天川という人は知っておりません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたがいろいろ言いのがれをするならば、愛知前官房長官にも来てもらいますよ。少くとも、天川という人間は何げなしにレポートを作ったというなら見のがしておきますけれども、すでにさっき提示せられましたような重要な秘密文書を、資料を、しかも国防会議の、国会にさえ提出できないようなレポートを作るような役割を与えられたとするならば、私はこの天川という人間を即刻当委員会に呼び出して、その真相を究明せざるを得ないのであります。  廣岡事務局長に伺いますが、あなたは、その天川の最近の行動については、当時知らなかったと言っている、知らなかったのに、こういう重要なことを嘱託し、重要な機秘文書を彼の手に渡るようにしたということは、重大な責任じゃないのですか。どう思いますか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 天川に委嘱いたしました委託の内容につきましては、前会、前々会に申し上げたような内容のものであります。  それから先ほど重要な機密書類ということで、多分ここの森脇さんの持っておられる、提示された書類のことだと思いますけれども、これも昨日申し上げましたように、私は昨日初めて尾た書類でございます。防衛庁からこの書類が出て参ったような記憶もございませんし、事実もございません。また私どもの方で、これについて、これを資料として次期戦闘機の機種内定に便ったこともございません。その点は、何回も申し上げますが、御了承願いたいと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あなたの方から提出されました天川勇の履歴書なるものを読んでみますと、  昭和 九 年三月 慶応大学文学部           哲学科卒業  同     四月 慶応大学文学部           哲学科助手  昭和十四年 四月 海軍大学校研究           部嘱託           兼海軍省官房調           査課嘱託  昭和十五年 四月 内閣総力戦研究           所派遣勤務  昭和十八年 四月 海軍教授           海軍大学校教官           逓信省工務局嘱           託  昭和十九年 四月 海軍省出仕           軍務局第二課           官房調査課  昭和二十二年 一月小松製作所嘱託           業務部長  昭和二十三年   同社常務取締役           営業部長  昭和二十六年二月 辞任  昭和二十六年三月 天川研究所  いいですか、この人間が吉村という大蔵省の主計官と、むしろ数十回と言ってもいいくらいたくさんの数を料亭で酒食をともにして、しかもこの期間をめぐってグラマン機が決定になったということを見ましても、この天川なる人物の重要さがわかるのであります。一体、この履歴書を何らか検討した上でそのレポート作成を委嘱しましたか。これで、うそはありませんか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 その履歴書は天川氏から提出されたものでございまして、従って、当時といたしましては、天川氏のその履歴書をわれわれは信用いたしてやったことでございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 単なる一片の履歴書を検討もされずに、国会に提出することさえやすやすとはできないような重要な委嘱をしたということは、一体どういう気持なんです。吉村君の大なる支援があったのですか。それとも、あなたは一緒に飲んだとでもいうのですか。それから、昭和二十六年三月以降の大川氏の行動はどうです。二十六年以降ですよ。天川研究所ということがあるのですよ。最近の履歴書は何もないのです。天川研究所の実体はわかりますか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 天川氏と吉村君との関係は、当委員会における吉村君の証言等から見まして、かなり前から知り合いであったということは、従って非常に懇意であったために、プライベートにずいぶん飲んだ、しかし今から考えてみれば、全く飲み過ぎておったというようなことも、彼が言っておることを承知いたしております。実は私ども、そういう関係につきましては、その履歴書に記載されておりますることは、かなり前のことでございまするし、当時の実情といたしましては、そういうようには了解をいたしていなかったことも事実でございます。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 どうも、あなた方は、どういう根拠に立ったのか知らぬけれども、天川という人物を非常にやすやすと信じておるのです。すでに吉村主計官が、天川が支払った料理屋の金は新三菱重工と三洋電機が大半を支払ったと証言をしておりますよ。森脇メモの大部分は吉村によって証言され、認められておる。その人間に、国防の重要な委託をし、同時にまた、彼の手にさまざまな重要書類が渡っておる。読み上げましょう。森脇氏から提示された書類を見ましても、天川先生あての調査執筆依頼というペン書きのものがあるのです。この発言人は海幕調査一課長であります。山本という印が押してあります。内容は、昭和三十三年末ごろの資源面における日本の海外依存度と戦時最小限要輸入量(等の調査)、その次には、毛沢東の世界革命新方策、ガリ版刷りのものです。極秘の印が押してあります。英文の見積書、第一物産の用紙に書いてありますが、これが第五〇一八四号という番号がついておる。昭和三十三年八月二十五日写しです。F86、T33用材料、機器、部品メーカー一覧表、これも秘という判を押してある。三十年七月七日の作成のものであります。これは通商産業省航空機課から出ております。ガリ版刷りです。その次には、NO7、高射防空兵力整備目標(案)というので、極秘文書であります。同じくNO4、三十三年三月三日付の高射防空研究会というのが出ております。そのほかにも数々の極秘文書がたくさん出されておる。これらの極秘文書を流された形を見ますと、国防会議の参事官であった吉村が彼に近づいて、あるいは彼から近づいて、天川の酒食の供応を受けながら、各官省にわたってこういう文書を収集したと見ざるを得ない。この疑いが濃厚であります。そうしますと、天川の足がかりにしましたものは、吉村参事官のいた国防会議以外にはないのであります。  赤城官房長官に伺いますが、あなたは国防会議における一切の書類が秘密の性格を持っておるものであると言っておる。その秘密の性格を持っておる文書のたくさんにある国防会議、これに天川のような実体の不明確な人間を近づけておいたという責任は、どうするのですか。これは、あなたにはないかもしれぬけれども、官房長官としてのあなたの意見を聞きたい。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 今、御指摘の書類等は、国防会議に関係の書類でありません。国防会議としては先ほどから話が出ておりまするように、機種決定について基準をどういうふうな方法でやったらいいかということの委嘱をしたというだけで、始終近づけておったとかなんとかいうことではないのであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私は、これらの書類が防衛庁あるいは通産省から出たこともわかっております。わかっておりますが、この仲立ちをしたのは国防会議の吉村なんです。これは明確なんです。その吉村が手引きをして入れたのは、天川勇なんです。その天川勇に、ぬけぬけとあなたが大事な委嘱をし、大事な講演をさしたということ、しかも、国民の税金を十万円なり、あるいはこの講演の謝礼を数十万円渡したという、このずさんさは、私はとうてい見のがせないと思う。これはあなたの答弁ではないかもしらぬけれども、国防会議全体の責任として究明したい。この点はどうです。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 天川という人を私は知りませんが、そういう才能のあるものとして委嘱をした、こう考えております。でありますから、決して国費をむだにしたというふうには考えておりません。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 廣岡国防会議事務局長にお尋ねしますが、このあなたの提出さした天川の履歴書は、これは、いつあなたの手元に出されたのか。これは正式にとられたのか、ただ聞き限りとしてこの資料をここに出したのか。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 お答えいたします。三十一年の十月ごろから講義を頼んでおりました。その頼む前、それを本人から提出させたということであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 あなたは、それはうそじゃないですか。ただお話を聞く程度で履歴書を提出させるという、そういうようなことを今おっしゃるけれども、そういうことは常識的にあり得ないことなんです。本国会でこれが問題になってから、あなたの方で要求せられて、この格好をつけられた、こう私たちは思うのです。三十一年に、しからば何がゆえに履歴書をとられたか。それじゃ、その履歴書の原本をわれわれに見せてもらわなければならぬ。これは見せることは、秘密でも何でもないですからね。判こをついて、それは履歴書として何月何日という工合にあるかもしれぬ。それを見せてもらわなければならぬ。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 そこら辺のことは、十分調べないと、はっきりわからないようでありまするが、本人に書かしてタイプに打ったようにも思うというようなことで、この点は、調べますとわかると思います。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 先ほど三十一年と、あなたははっきり言っているじゃありませんか。今度は、調べなければわからない。そういうような答弁ではやはりこれは本委員会の問題になったから、天川勇なるものが現在業者のようなものとは全然関係がないんだということを、これによって証明しようとしたんだ、そう言わざるを得ない。ところで、あなたはきのうの答弁、またこの前の答弁でも、国防会議のメンバー、あなた自身はもちろん、すべての人々に、業者や何かとともに会食することは懐しむべきであるということで、厳に戒めておられる、こう仰せられたのですが、それほど厳重に国防会議の当然あるべき姿を、独立性を守ろう、こういう工合になさっていらっしゃるあなたが、この履歴書を見ると、昭和二十六年の三月で打ち切りになっておる。かりに昭和三十一年に履歴書をとられたにしても、昭和二十六年の三月で打ち切りになっておる履歴書、これを信用なさるあなたの常識を疑わざるを得ない。ところが、調査を依頼したのは三十二年ですか三年ですか、そうすれば、昭和二十六年までの履歴書で——昭和三十三年に、あなた方の最も大事な機種を決定する、その方法を決定する、その研究を依頼する人の履歴に対して、昭和二十六年までの履歴でこれをよかろうと判断するなんということは、われわれとしてはとうてい考えられない。あなたは、このほかに昭和二十六年以降、天川氏がどういうものに関係し、どういう行動をとり、どういう研究をしていたかということを、どういう方法で研究なさったか。それを、研究がわかれば一つ知らしてもらいたい。     〔「ついて回っているわけではないから、わかるわけがない」と呼ぶ者あり〕

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 なるほど、その履歴書には二十六年以後のことは書いてないようでありますが、その後、天川氏が、いろいろな各界各層の方で、国際情勢であるとか軍事情勢であるとかいう問題について話をしている、これを聞くと何らかの参考になるだろうということを、この前も申しましたように数人の方々から、はっきり記憶いたしませんけれども、そういう話を聞きまして、私ども、当時いろいろな人の話を聞きたいと思っておったやさきでもございましたから、それらの人たちと一緒に、まあ天川氏の話を聞こうじゃないかということで、講演を聞くような次第になったわけであります。何も、実際天川氏について回っているわけでもございません。一般の天川氏に対する見方というものを、私ども参考にもいたしたというようなことであります。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 先ほどから不規則の発言もあり、あなたも、天川氏について回ったわけではないから詳しいことはわらぬ、こう仰せられるけれども、そういうことで責任がとれるかと私は思う。いやしくも、国防の最も焦点であった機種決定の方法の研究を依頼する人が、どういう人物であるかということを、おれはついて回ったことがないから知らないけれども、大体よかろうから、それを依頼したという言い方は、これはあなたは責任者としてあまりに軽率過ぎる。きのうの答弁で、みんなには業者と会食してはならぬと厳に戒しめている、こういう正常なことを仰せられているあなたが、こういう大事なときに、そういうことを調査もせずにやったというようなことを仰せられちゃいかぬし、それではどうです、委員長、あなたは先ほどそこで、天川は新三菱重工の顧問であると、そもそもの業者の関係を言われた……。

田中彰治自由民主党

○田中委員長 その通りですよ。

西村力弥日本社会党

○西村(力)委員 それを、こちらでついて回っているわけではないから知らぬ、知らぬでかまわぬ、どういう人か二十六年以降はわからぬけれども、それに機密の調査を依頼した、それでかまわない、と事務局長は言っている。そういうことでは、おかしい。あなたは、その業者関係と天川とは、その当時において、あるいはその近々において、全然関係がなかったということを確実に調査せられたか。そういう点について、どうです。

廣岡謙二国防会議事務局長

○廣岡政府委員 昨年委託を頼みましてから、天川氏に私どもあまり接触いたしておりません。従って、その後ですか、その前からか、われわれが確かめましたところによりますと、新三菱の顧問であるとかいうようなことは絶対なかったというようなことは言っておるようでありますし、また先ほどお話の中にありましたように、天川に対して非常に重大なる秘密を頼んでいるというようなお話でございましたけれども、われわれの勉強用にそういう方法論の委託はいたしましたが、私どもの方から、これまでも申しますように、機密書類を出して委託したということは、これは絶対にないのであります。

田中彰治自由民主党

○田中委員長 ちょっと皆さんに申し上げますが、ただいま二時より総裁室において選挙対策の委員会が開かれるので、官房長官に来てもらいたいという要望がありますので……。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 官房長官、一つ行く前に聞いておきたい。今、廣岡局長が言っている通り、天川という人間に頼んだ資料は、何でもない勉強の資料だそうです。これはおだしになれるでしょう。廣岡局長は、何ともないと言いました。これはレポートをお出しなさい。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 委嘱した書類は出します。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 レポートのことを言っているのですよ。委託書ではなくて、報告書です。何ともないものを頼んだというのですから、出てくるものも何ともないでしょう。何ともないものを頼んで、何ともあるものが出るはずはない。お出しになってかまわぬでしょう。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 ほかのレポートもありますから、一々レポートを出すということについては、なお検討しなければなりません。今直ちに出すということは、申し上げられません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 あのレポートのことは言っておりません。天川に関してだけです。あなたが下手に天川をかばったら、世間では赤城官房長官は実にきれいな、いい官房長官で、自民党まれに見る人格者といっておりますが、これはだめになりますよ、そんなことを言ったら。天川という人間のいろいろな行状は、わかってしまっておるのです。しかも、きょう出されました中には、明らかにグラマン決定に関しまして、グラマンF11F—1FとロッキードF104Cの比較表が出ているです。それから、その前には、すでにマル秘でFXの性能要目が、F1〇〇からF104、F11F—1Fという、ロッキード、グラマン、ノ—ス・アメリカン、全部の書類が出ているのです。こういう重要な書類を手に入れ、あの数々の極秘文書を握っておる天川が、国防会議の参事官をしておった吉村と気脈を通じて、あなたのそんなに重大な態度をもって臨まれる国防会議にしょっちゅう出入りをしておったということは、何とも責任を免れませんよ。しかもこの天川に対して、吉村が決算委員会で呼ばれたあと、数回にわたって行って、その次呼ばれる場合の準備をしているのです。この間、田中委員長の発言にもあった通り、すでにどこかへ高飛びをする準備で、一億円以上の金を集めたといっている。もしも、あなた方が天川という者を無責任に放任しておって、これらの秘密な書類を持って、秘密なことを知っている者が、ろくに実体も究明されずしてどこかに逃げた場合の責任は、一体どうします。むしろ、何ともないならば、当委員会にさっそく召喚しまして、実体を明らかにすべきだと思う。私はあなたのいる前で要求しますが、田中委員長、要求します。まず大川勇の提出したレポート、これを当委員会の決定によって提出を求めていただきたい。それから、なぞに包まれ、グラマン決定の中心をなしておるところの天川勇を、即刻当委員会に喚問されるように私は要求いたします。同時に、彼の実際の仕事をしておった秘書の宮田尚義及び西野功、これを即刻、逃亡する前に当委員会に召喚されんことを私は要求いたします。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 天川氏をかばっての私の態度のように御発言でしたが、それは違いますから。かばっての問題ではありません。国防会議の性質上、国防会議におけるいろいろな機密にわたる書類を一々出してくれといっても、直ちに出すわけには参らない。その一つとしての天川のレポートについても、これは慎重に検討しなければならない、こういうことを申し上げたのであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは重要なことがありますね。廣岡事務局長は、天川には何ともないことを頼んだのだと言っておる。あなたに言わせますと、非常に重要な書類かもしれないから出せない、と言っておる。天川氏の書類というものは、秘密の性格を帯びたものではなしに出せないような何らかの理由がありますか。あなたが、今後当委員会が決定をして要求した場合に、出せないと言うのは、この書類は秘密であると断定してよろしいですか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 その書類は私よく検討しておりませんから、慎重に検討するということを申し上げております。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 私はこう言うのです。あなたは、天川のレポートが秘密の書類であるから出せないかもしれない、と言うのでしょう。ですから、あなたがそれを調べた上で、これが秘密でなかったら出せるはずなのです。同時にまた、出せないとなってくれば、これは秘密書類のはずです。あなたは、秘密でない場合も天川の書類は出せませんか。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 秘密であるか秘密でないか、調べてみなければわかりませんから、仮定の上で今答弁するのは早いと思います。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 これは方法論ですよ。

田中彰治自由民主党

○田中委員長 淡谷委員、研究してみてから返答すると言っておるのですか……。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 いや、答弁はそういうのじゃないのです。研究しようがしまいが、天川の書類を出したくないという場合は、これは天川の書類は秘密であると断定せざるを得ない。そう私は断定しますよ。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 出すとも出さないとも、まだ申し上げておりません。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 出せない場合には、どういう理由があるのです。

赤城宗徳自由民主党内閣官房長官

○赤城政府委員 もしも出せないということになりますならば、機密にわたるもので、そういうことが例になって、国防会議の書類をどんなものでもどんどん、どんどん出さなければならぬということになれば、国防会議というものはくずれてしまいます。ですから、私は秘密にわたるものかどうかということを検討した上でなければ申し上げられない、こういうことであります。

淡谷悠藏日本社会党

○淡谷委員 今のお話で私納得いたします。出せない場合は秘密の書類であるというふうに考えます。

田中彰治自由民主党

○田中委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は三十一日午前十時三十分理事会、十一時委員会を開会することにして、ここに散会いたします。     午後二時七分散会

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