決算委員会 第11号
- 発言数
- 241 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/03/17
会議録
○田中委員長 開会いたします。高橋英吉君より発言を求めておられます。高橋君、発言を許します。
○高橋(英)委員 去る十三日の当委員会において、私より吉村証人に対する質疑並びに戦闘機購入問題に対する一般質問、そういうものの打ち切りの動機を提出いたしたのでありまするが、社会党さん御賛成だと思ったら、大へん御反対のようでございますので、理事会で相談の結果、譲りがたきを譲りまして、一応吉村証人の証言の続行は賛成いたします。すなわち動議の撤回をいたします。
○田中委員長 高橋君の発言通り動議は撤回されました。 —————————————
○田中委員長 証人出頭要求についてお諮りいたします。本日大蔵省主計官吉村真一君を証人として証言を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認め、そのように決しました。 委員長においてその手続を進めます。手続が完了いたしますまで若干の時間を要しますので、その間休憩いたします。 午前十一時二十七分休憩 ————◇————— 午後一時二十四分開議
○高橋(英)委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 委員長にお差しつかえがありますので、私が委員長の指名により委員長の職務を行います。 歳入歳出の実況、特に防衛庁の航空機購入問題について調査を進めます。 証人として吉村真一君が出頭されました。証人に対する注意は前回までの委員会に御出席の際と同様でありますから、御承知の上証言を行なっていただきます。 では、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めます。御起立を願います。 宣誓書の御朗読を願います。 〔証人吉村真一君朗読〕 宣誓書 良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、又、何事もつけ加えないことを誓います。
○高橋(英)委員長代理 それでは、宣誓書に署名捺印して下さい。 〔証人宣誓書に署名捺印〕
○高橋(英)委員長代理 これより証言を求めることになりますが、証言は証言を求められた範囲を越えないこと、また御発言の際には、そのつど委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。なお、こちらから質問をしておるときはおかけになっていてよろしゅうございますが、お答えの際は御起立を願います。 証人に対しましては委員から順次証言を求めることにいたします。発言の通告があります。順次これを許します。 瀬戸山君。 〔「質問の順序がおかしいぞ。」と呼ぶ者あり〕
○高橋(英)委員長代理 ごく簡単だそうですから……。
○瀬戸山委員 証人に前会の証言に関連してお尋ねをいたしておきますが、この委員会でしばしば問題になっております例の大蔵省主計局のゴム印が押してあるいわゆる諸元比較表、これがきわめて重要なる文書として当委員会で論議をされております。それについては、証人が前に本年の二月十三日の委員会で、この文書について他の委員からお尋ねがありましたときに、この文書については全然承知しておらない、知らない、こういうお話でありました。前会の証言の際にはこれを知っておるということで、いろいろ御説明がありましたが、そのいきさつについてお答えを願いたいと思います。
○吉村証人 たしか二月十三日のときには、瀬戸山委員のお尋ねのように、調べたけれどもよくわからないという証言を申し上げたのでございますが、その後なお大蔵省の内部で調べていただいたのであります。それはたしか山田委員の御質問のときに、三十一年の四月十三日付の文書というふうに伺ったものでございますから、三十一年度のファイルを大蔵省部内で探しておったところが、なかったということでありまして、三十二年度の文書のファイルを探しておりましたら見つかったということでございます。どうして三十二年度のファイルにおさまっておったかと申しますと、これは文書自体が、確かに三十一年と文書には書いてございますが、実は三十二年と書くべきところを一年間違えて書いた文書でございます。そのゆえに、そういう手違いが起ったというわけでございます。 それから、文言につきましては、これは前会でも御証言申し上げましたように、天川勇氏のお書きになった原稿を大蔵省で複写の労をとった、そういう意味で、同時に大蔵省の中でも、あまりおおっぴらにしてもらいたくないというふうな天川氏の御注文がありましたので、極秘の判を押しまして、複写したようでございます。この複写の時期は、私がちょうど国防会議の事務局に行ったあとでございますから、現実に私がやったわけではございませんが、そういう次第でございます。それから、文書自体の中身は、これは一部の新聞紙ではグラマン、ロッキードの諸元比較表というものが出ておりますが、しかしこれは山田委員も申されましたように、F86、F1〇〇、F104の性能緒川の比較についての文書でございまして、全然別ものでございますから、その点、はっきりしたいと思います。
○瀬戸山委員 いきさつは大体わかりましたが、天川氏から、あまりこういう文書をあちこち配布しないようにしてくれ、こういう注文があったということを今お話しになった。それはどういうことですか。あなたは直接この文書には関係がなかったように伺いますが、どういう人から、天川氏からそういう話があったのだということを聞かれたのですか。
○吉村証人 そういうなには、この前も証言申し上げたと思いますが、私の後任の田中主査がやったように聞いておりますから、おそらく田中君が聞いたのだろうと思います。
○瀬戸山委員 今も証人からお話がありましたが、率直に申し上げて、私は当委員会に最近席を持ったのでございます。第三者的に質疑応答を聞いておりましても、諸元比較表の内容は、今お話がありましたように、F86、F1〇〇、F104、こういうものの性能について各種の比較検討の材料を提供した。これは天川氏が作ったメモと申しますか、それを大蔵省でさらに複写といいますか、青写真として何部か作っておる。それがあたかも国防会議の、今問題になっておりますグラマンあるいはロッキードの選定の基礎になったような印象を、第三者的に聞いて、受ける。また世間もそういうふうな印象を受けておるやに推察する部面もある。これは非常に重要な問題だと思います。そこで、証人のお話では、大蔵省の係官等が予算査定その他で、こういう飛行機等の性能についても知識を持っておらなくちゃならぬ。これは飛行機に関するばかりでなくて、そういう技術についての問題を検討するときには、専門家の意見を聞いたり、あるいは教えを請うたりすることは当然のことでございますから、決してこれをどうということではございません。 そこで、私がお尋ねしておきたいのは、この問題の諸元比較表というものを国防会議に出してあるかどうか、この点であります。国防会議にこの諸元比較表を提出して機種選定の資料にしているかどうか、この点はどうですか。
○吉村証人 問題になっておりますこの書類を国防会議に出した、あるいは審議の基礎にしたということは絶対にございません。
○瀬戸山委員 私が聞いておるところでは、もちろん飛行機に関するばかりでなくて、同じことでありますが、問題は飛行機に関しておりますから、飛行機について申し上げますが、グラマンあるいはロッキード、その他各種の飛行機があるわけでありますけれども、そういうものを選定する、あるいは方針をきめる場合には、担当は防衛庁であろうと思うのです。防衛庁から各種の資料を国防会議に提出をして、それに基いて国防会議は国防会議としての判断をする、こういうことであろうと思う。その際に、防衛庁としても専門家もおられるでありましょうが、その他の学者あるいは専門家の意見も聞く、あるいは教えを請う、こういうことで各種の材料を国防会議に提出する。こういうことであろうと思う。その各種の材料等を判断する場合に、また国防会議としても自分の判断能力を養成するために各般の資料を集めたり、あるいは教えを請うたりする。これは当然のことでございます。それについてはどうですか。
○吉村証人 機種選定問題が国防会議の議題に乗りましてから、むろん主管の部局でございます防衛庁としては、全能力をあげてやられたわけでございますが、防衛庁で大いに検討せられた結果を国防会議にかけまして、国防会議の議を経てきめるというふうなことになったわけでございます。その場合に国防会議の事務局といたしましては、防衛庁の判断が正しいかどうかというふうな観点から、国防会議のメン八一の議員の方々に判断していただくためにはどういうふうに検討すべきかというふうな、そういう方法論をまず知る必要があるということで、これは先般の委員会の証言でも申し上げましたが、天川氏に、性能比較をする場合にはどういう方法でやったらよかろうかという、そういう方法論についての委託をした次第でございます。
○瀬戸山委員 重ねてお尋ねしておきますが、国防会議自体はもちろん——国防会議の事務局と国防会議というのを混同したような印象を受ける議論が行われております。そこで今の問題の諸元比較表なるものは、国防会議に資料として出しておらないということを明言されたわけですが、国防会議といいますか、事務局としては、天川氏なる、専門家でありましょうが、この人の講演と申しますか、話を約二十回にわたって聞いておる。これはまた当然なことであると思う。またほかの専門家の話等も聞いておられると思いますが、国防会議事務局に対してもこの諸元比較表なるものは資料として出してあるかないか、この点はどうですか。
○吉村証人 先ほどの大蔵省の名前の入りました諸元比較表なるものは、国防会議の事務局には出されておりません。
○瀬戸山委員 私がこの点を明確にしておきたいというのは、いかにもこういう天川氏という、——私は全然知らない人でありますが、こういう一個人の見解によって国家の重大問題が決定されたかのごとき印象を世間に与えておる。これはきわめて重要な問題だと思いますから、明確にするためにお尋ねしたのです。 もう一つ、これはあなたの個人に関する問題でありますが、あなたも大蔵省の有能なる主計官として今日働いておられる。そこで、国会の言論は自由でありますけれども、自由の中にやはり人権を尊重しなければならないと私は思っておる。そこで個人の問題が、各種の風評やあるいは言説によって侵害されるようなおそれのある議論もしばしばあるわけであります。実は先般の委員会において私は静かに聞いておったのでありますが、あなたが役人として数回飲んだり食ったりしたことは、なるほど振り返ってみると公務員としては……。 〔「数回じゃないんだよ」と呼び、その他発言する者あり〕
○高橋(英)委員長代理 お静かに願います。
○瀬戸山委員 考えなければならぬ、ただいま謹慎をいたしております、(発言する者あり)黙っていなさい。——こういうことを言っておられる。そこで私は明らかにしておきたいのは……。 〔発言する者あり〕
○高橋(英)委員長代理 お静かに、お静かに。
○瀬戸山委員 この前の委員会において、あなたが個人の家を建てられたとかあるいは増築された、この問題について、そうであるかどうかわかりませんけれども、いかにもあなたがどこかから金でももらって家を建てた、こういうふうな印象を受ける議論がありました。これはあなたの名誉のために確かめておきたいのですが、あなたは土佐の出身だそうでありますが、そうでありますか。
○吉村証人 はあ、高知の出身でございます。
○瀬戸山委員 そこで、あなたのお父様は何をしておられるのですか。
○吉村証人 現在は四国銀行の常任監査役でございます。
○瀬戸山委員 あなたは証人としてここに出席しておるのですが、あなたの名誉のために聞いておるのです。家を建てた、あるいは増築された、それは他人からいかがわしい金をもらわれてやったかいなか、この点をはっきりしておいていただきたい。
○吉村証人 私の一身上の弁明のために証言さしていただきます。 私、まだ森脇氏の参考人としての陳述の中身を議事録で読んでおりませんから、果してどういう議論をされたか正確にはわかりませんが、一部の新聞紙の中には、吉村主計官は現在下落合の百四坪の土地に四、五十坪の家を建てておって、これが全部業者から出ておるというふうなことを書いておる新聞も一部あるように見受けられますが、そういうことは絶対にございません。現有私が住まっておりますのは下落合二丁目六百四番地でございまして、これは宅地の登記面積が一〇四・九三七坪、登記月日は二十九年三月二十五日でございます。そのほかに、道路敷としまして私の家の門の前の道路の半分を私の方で持っております。これが約二十六、七坪、登記月日が二十六年の七月五日でございます。これは登記の関係でございますが、実際の権利取得の時期の関係から申しますと、宅地は、そのうち百坪が二十四年に、これはあとで申し上げますが、建物を建てたときに取得しております。それから残りの四・九三七坪は二十九年に取得しております。それから、次に建物の関係でございますが、二十四年に一七・二五坪を建てております。それから二十五年に三坪を建て増しております。それから最近、去年の二月から五月にかけまして一九・一二坪の増築並びに既存の建物の相半部分の改修を行いまして、現在の建物はひさし下の建坪を合せますと三九・七三坪ということになっております。そうして、それの金の出どころが業者だという一部の風評がございます。まず、最近の建物でございますが、三十三年に建てましたときの建築費が、改修費を合せまして二百万円の契約になっております。このうち百万円は銀行からの借り入れでございます。それから六十万円が私の持っておりました株式の売却代金その他保有財産でございます。それから四十万円が郷里の父からもらった分でございます。これで建てたものであります。 なお、参考のために申し上げておきますが、私としてはこのほかに、郷里の高知に宅地が約四百坪、池沼が約二町六反、山林約四町歩を持っております。動産としては株式を約二万株持っております。こういった関係で、別に業者からもらって建てたということは絶対にないのでございます。私の財産を公開いたしまして……。
○高橋(英)委員長代理 ちょっと御相談したいのですが、直接国政に関係のないことで、あまりに個人的なことは、お互いに質疑応答をやめた方がいい、審議の目的にしない方がいいんじゃないかと思います。今の問題のごときは、それはいろいろ弁明の必要があったでしょうけれども、なるべく直接国政に関係のない個人的なことは取り上げないようにしたいと思います。
○瀬戸山委員 もちろんそうであります。当委員会自身がそういう傾向があるから、私はそういうことを特に申し上げたのです。個人の名誉というものは最も尊重しなければならないものです。第三者の、いいかげんというと過言でありますけれども、書いたことで、それが新聞記事なんかに載ったのでは、本人としては非常に迷惑であります。私は特にその点を吉村証人のために明確にしておきたいと思って、聞いたのです。これで質問を終りますが、あとでまたやるかもしれません。
○高橋(英)委員長代理 淡谷悠藏君。
○淡谷委員 この間、私の証人に対する質問中に、ちょっと差しつかえが生じまして質問が中止になりましたので、きょうは続いて御質問申し上げます。 ちょうど、天川氏に次期戦闘機の性能を比較する場合の方法論をあなたの方から委託をされた。この問題に関しまして、その方法論をいろいろ研究し、話し合いをするに必要な資料をどの程度あなたの方から提供されたかというところで、突然打ち切り動議が出ましたので不可能になったのでありますが、あなたはそれに対して、デザイン・ブックなどを中心にさまざまな話し合いをした、というところで委員会は休憩に入ったのであります。続けたいと思いますが、デザイン・ブックのほかに、話し合いの基礎になった資料というのはどういうのがございますか。
○吉村証人 まあ、私の方でいろいろ集めました資料とかそのほかについて疑問の点を尋ねたことがあったと思います。
○淡谷委員 どうも、いろいろ集めた資料というのでは、ちっとも答弁にならぬのですが、そのいろいろ集めた資料というものを聞きたいのです。
○吉村証人 防衛庁からいろいろの考え方が出されたこともむろんでございまして、そういったものについての考え方が、ここで、こういうふうな考え方をしている場所もあるのだけれども、よいだろうかというような意味で質問したこともございます。
○淡谷委員 防衛庁のたれがそれを出されましたか。
○吉村証人 国防会議の事務局としましては、参事官会議を通じまして、いろいろ防衛庁あるいは関係の庁から資料を得ているわけでありますから、だれからと、ちょっと何でございますが、国防会議で、常時参事官会議に顔を出しておられる防衛庁の兼任参事官あたりからは相当いただいておったわけであります。
○淡谷委員 防衛庁の何課の何という人ですか。
○吉村証人 兼任の参事官は、現在防衛一課長の高橋君であります。その下の部下の人が持ってきたこともございましょうし、そこのあたり、はっきり覚えておりません。
○淡谷委員 この高橋という人は、ときどきあなたと料亭で会っているようですね。これは会議以外にお会いになっているのですね。
○吉村証人 高橋君とはあまり飲んだことがございませんが、仕事の上で、毎週一回定例の参事官会議をやっておりますから、そのときに顔を合せております。
○淡谷委員 あまり飲んだことがないというのは、少しはあったのですか。
○吉村証人 高橋君は、はっきりしたことは覚えておりません。二回かそこらあったと思います。
○淡谷委員 そのほかにはどういう資料を出されましたか。
○吉村証人 別に資料を出されたというのは、どういう意味の御質問かちょっとわかりませんが、防衛庁からは、むろん全能力をよりすぐって検討しておったわけでございますから、国防会議の事務局に対しては、防衛庁で結論の出た、あるいは結論の出る途中の資料もございましたが、いろいろそれは出たわけでございます。
○淡谷委員 こうお聞きしますのは、あなたはこれで三回ですか、当委員会に御苦労願って御証言願っているわけですが、非常に証言の内容が狂ってくるからです。初めとあとの方では全然反対のことをあなたは言っていらっしゃる。これは戦闘機決定という大きな国民の疑惑に包まれた問題に対する証言ですから、その証言を確実にしておきませんと、さっき瀬戸山委員からも言った通り、妙な誤解を与えるきらいがありますのでお伺いするのですが、今私のお尋ねしておりますのは、次期戦闘機の決定につきまして、天川氏に方法論をあなたの方は聞いた。このためには国防会議から委託契約書も出ている。十万円の金も出ている。しかし、天川氏は、あなたに言わせますと軍事通であり、国際情勢通と言っておりますけれども、こういう専門的なものを決定する方法論なんですから、よほど資料を整えませんと無責任な答申が出るではないかという心配もあります。従って、この資料は天川氏自体が諸元比較表なども作りまして——F86、F1〇〇、F104と申しますと、現在日本が作っているのではないのもある。従って、次期戦闘機の中には、こういうような比較表なども参考になることは当然なんであります。グラマン機には関係ないかもしれませんけれども、次期戦闘機という広範な決定の中には、これらの資料もやはり役立つ。そこで、こういうものを作るには、あなたがしばしば天川氏とは——この辺などを確かめておきたいのですが、私の質問に対しまして、天川氏とは友だちなんだから、しばしば赤坂その他で会食もしたし、飲んだこともあるが、その席上では次期戦闘機決定についての話は出なかった。ただし、そういうふうな席上じゃなく、「デザイン・ブックを提供したとは申し上げなかったと思うのですが、そのデザイン・ブック等で大いに議論したことはあるというのでございます」、この議論をした場所は一体どこなんです。料理屋ではおやりにならなかった。どこでこういうふうな会合を持たれたか。
○吉村証人 役所でもございますし、天川氏のお宅でも会ったように記憶しております。
○淡谷委員 あと山田委員の質問がございますので、私、簡潔にまとめますけれども、一体天川氏に委託契約書を出したのは何年何月ですか。
○吉村証人 三十三年の二月の初めだったように記憶しております。
○淡谷委員 そうしますと、あなたが国防会議に移られる前ですか、あとですか、契約書を出されましたのは……。
○吉村証人 前会でも申し上げましたように、私が国防会議へ大蔵省の主計局から移りましたのが三十二年の四月でございまして、二十三年の六月まで国防会議の事務局の参事官としておったわけでございます。
○淡谷委員 そうしますと、当然あなたが在任中に出された契約書なんですが、この契約書を出してからしばしば会合されているんじゃないですか。
○吉村証人 時期的な何は存じませんが、いろいろ国際情勢の話もございますし、個別的な兵器の問題とか、そういったものについて親しくお話ししたことはむろんございます。
○淡谷委員 それで、あなたは契約書の内容は確かめたことはないのですね。あなたが頼んだのは次期戦闘機決定についての方法論を調査してくれという御依頼があったことは証言されましたけれども、契約書の内部にはどういう調査条項が書いてあるか、どういう調査要項が並べてあるか、これはあなたはごらんにならなかったというのですが、それはその通りですか。
○吉村証人 契約書と申しますか、委託の指令書と申しますか、そういったものにどういうことが書いてあるかは承知しておりません。
○淡谷委員 どうも私は、あなたのその言葉がまた変ってきたと思うのです。一番先には、あなたは嘱託したという、嘱託ですかと言うと、指令みたいなものという御答弁をされる、指令みたいなものですか、指令ですかというと、指令じゃございません、委託書ですと、こう言う。委託書も私的契約みたいなものか、あるいは公的契約のものかは、はっきりわからない。今度はまた私に契約書と言われますと、指令というふうに変っていきますと、非常にあなたの証言というものは不確かなんです。もっとはっきり、契約書なら契約書でよろしい、見ないならば見ないでよろしいのです。あなたが、出たことだけは証言されている。その内容というものはちっともごらんになっておらないのですね。十万円出した裏づけをなすべき書類の内容は見ておりませんか。指令にせよ、契約書にせよ。
○吉村証人 委託して作業をお願いしましたのは、むろん知っておりますし、ただ、その委託の関係で天川氏のところへおそらく行っておると思います。その書類——お願いしますという意味の書類でございますね、そういったものがどういう中身であったかは、担当の参事官ではないから承知しないということを前会から申し上げておるわけでございます。それで、でき上ってきた性能比較の方法論については、むろん目を通しております。
○淡谷委員 これは委員長に一つお願いしておきますが、私はこれで三回当委員会でお願いしております。この委託契約書の内容というものは今後この問題の真相を調査いたします際に非常に必要でございますので、三回目にあらためてはっきりお願いしておきますが、資料としてお取り寄せ願いたい。これは十万円の支払いが伴っておりまするから、当然あるべきはずであります。委託契約書の写しを一つ……。三十一年度、三十二年度、三十三年度の国防会議の講演謝礼を出したものの内容、調査費支払いの内容、この三つを資料としてあらためて要求いたしたいと思いまするから、委員長においてお取り計らい願いたいと思います。
○高橋(英)委員長代理 善処いたします。
○淡谷委員 そこで、私は契約書の内容を見ましてから、また必要があればあなたにもお尋ねいたしますけれども、天川さんは初めからグラマン機でなければならぬといったような結論を出しておられましたか。
○吉村証人 天川氏とだいぶ前に、たとえば昭和三十一年ごろおつき合いしておりますころのお話では、日本も現在の86に次ぐ戦闘機を考えぬといかぬであろうというふうなことから、その場合にはスピード、要するに、要撃機と申しますか、そういった性能オンリーでいくのか、あるいは地上戦闘にも協力するような飛行機でいくのか、まずその防衛上の議論が先である。その上でどういうような要求性能の飛行機が必要であるということがきまってから、個々の飛行機の性能なり諸元を精密に調べるべきだ、というようなことをおっしゃっておられましたが、当時はむろん、グラマンというのは初期のころには出ておりませんでしたから、そういうグラマンがいいとかなんとかいう話はなかったわけです。86と1〇〇と104というようなものを比較した表を大蔵省がもらったのは、おそらくそういった機種の比較についての一応の分析の結果を大蔵省にいただいたのではないかと思うのでございます。その後いろいろ、国防会議の事務局の方でも検討し、防衛庁でもむろん検討されたわけでございますが、別にグラマンがいいとか、そういうことは天川氏としてはおっしゃっておりませんでした。まあ飛行機を考える場合には、スピードとか上昇性能、あるいは持っている火力、そういったものだけではなくて、ほかにもいろいろ考えるべき要素があるのだから、どれをとるかは防衛上の総合点で考えるべきだ、こういうふうな意見を言っておられたように記憶しております。
○淡谷委員 そうしますと、さっき瀬戸山委員からも御発言がございましたが、F86、同じく1〇〇、104という諸元比較表は、グラマン機選定には関係はなかったけれども、次期戦闘機選定に当っては若干の役割を勤めるべきものであったということは明瞭になりましたが、その点はその通りでありますか。
○吉村証人 あの資料は大蔵省としてもらった資料のようでございまして、部外には、天川氏にお返した以外には、配っていないようでございます。それからわれわれが候補機種を検討する場合にも、その後の新しいデータがどんどん入ってくるわけでございますから、別にあの文書について大蔵省からいろいろ話があったというふうなことはなかったように思っております。
○淡谷委員 ナンバー7という番号が扱ってありますが、何部作ったものですか。
○吉村証人 その点は、私が作った文書でないのでございますから、よく承知しておらないのでございます。
○淡谷委員 少くともナンバー7ですから、7まで番号はあると思われますが、その点はどうです。最小限度7まではあると思う。
○吉村証人 まあ、普通の考えでございますと、これは一連番号というようなものであれば、むろんそれまでの連続した番号のものがあるであろうと思います。
○淡谷委員 普通ああいうふうな書類は、大蔵省のどういうところへ配られます。極秘文書というものは……。
○吉村証人 あの文書は、冒頭にも申し上げましたが、極秘の表示はしてございますが、部内——あまり外に出さないでくれという意味の天川氏の御注文で、ああいう表示をしたように聞いておりますし、天川氏以外に外に出したというようなことは私聞いておらないのであります。
○淡谷委員 天川氏がはっきりグラマンという線を出されたのは、何年ごろですか。
○吉村証人 グラマンがいいとか何がいいという、はっきりした線を天川氏として打ち出されたことはございません。
○淡谷委員 方法論の結論はどうなりましたか。
○吉村証人 方法論の結論は、この前もちょっと触れたのでございますが、たとえばスピードを比べる場合に、みな飛行機が同じ状態でなければいかぬ。たとえば燃料がほとんどなくなって非常に軽い状態で飛んだときのスピードと、燃料満載時の、しかもAAMなり機関銃のたまを満載したときのスピードとは違うのだから、従ってどういう状態で飛んだときの速力であるか、それを調べることとか、あるいは一定の高度まで上るときに、たとえば燃料満載で飛び上ったときのものであるとか、あるいは燃料を半分くらいで飛び上ったときとか、あるいはAAMを搭載してやったときのものとか、こういったふうの性能諸元を比較する場合に、単に表に出た性能だけ見たのでは、その基礎になる状態がふぞろいであるから、ほんとうの意味の比較にならないのだ、というふうな意味の方法論でございます。そのほかにもいろいろ書いてあったようでございます。
○淡谷委員 そこで、天川氏のあげられたいろいろな機種の中にグラマンという名前が出てきたのは、一体いつごろですか。
○吉村証人 先ほど申し上げましたように、別にグラマンがいいとかなんとかいう問題ではなくて、グラマンが途中から候補機種に上ってきたものでございますから、そういった天川氏にお願いした一般的な方法論に基いて、われわれはグラマンなりロッキードなり、ノース・アメリカンなりを比較したわけでございます。
○淡谷委員 それは一体いつごろですか。
○吉村証人 これは内定の最後の国防会議がたしか三十三年の四月の初めでございましたから、われわれとしては、むろん三十二年の暮れころから検討に取りかかっておったわけでございます。そのころは、すでにグラマンが候補機種としてのなには出てきておったはずでございます。
○淡谷委員 三十三年の二月初めに契約したといたしますと、やはり会計年度で現在なお天川氏に対する契約の取りきめが継続していると思いますが、その点はどうです。
○吉村証人 たしか天川氏にお願いしました委託作業の成果は、三月のいつごろでございましたか、三月に入りましていただいておるはずでございます。従って、今の委託契約はそれで給付が完了したわけでございますから、当然なくなっておると思います。
○淡谷委員 三月というのは、昨年の三月ですか。
○吉村証人 そうでございます。
○淡谷委員 それではグラマン機を決定する直前ですね。内定いたします直前にこの作業は完結いたしたわけですな。
○吉村証人 そういうことになります。
○淡谷委員 あなたが機種選定に関係いたしましたのは、いつからですか。
○吉村証人 機種選定に関係いたしましたと申しましても、具体的に国防会議の議題にしようということで取り上げたのが、たしか三十二年の秋ころだったと思いますから、正式にはそのころから取り上げてやったということになります。
○淡谷委員 私は次の質問者の時間の都合もございますので、最後に取りまとめ一、二点お聞きしてやめたいと思います。あなたの、遊興関係と言いたいのですが、ごちそうになった関係の答弁が非常にまちまちなので、この際私の考えもまとめ、またあなたも証言をまとめる意味において、簡潔にこれを要約したいと思います。大体日を指定し、場所を指定し、人を指定しまして、一連の関係のある具体的なメモに基いてあなたに聞きますと、あなたはわからぬと言います。ところが場所は場所、日は日、人は人と分けて質問いたしますと、わかっている点がだいぶ出てきます。これはあまり数が多いですから当然で、まとまった形であなたにお聞きしましたらまた前と同じようになりましょうから、今までの証言をいろいろ検討いたしまして、きょうの御答弁と突き合せて検討いたしたいという関連から私は質問いたします。質問に答えるだけでけっこうです。 まず料理店の名前を申し上げますが、幾松という料理店には行ったことがありますか。
○吉村証人 ございます。
○淡谷委員 エスカイヤはどうです。
○吉村証人 あります。
○淡谷委員 紅馬車はどうです。
○吉村証人 あります。
○淡谷委員 大乃はどうです。
○吉村証人 あります。
○淡谷委員 京稲はどうです。
○吉村証人 ございます。
○淡谷委員 玉久良はどうです。
○吉村証人 ございません
○淡谷委員 次に、人の関係もその要領でお聞きしたいと思います。三洋電機、あるいは電研というのもございますが、岩瀬という人と一緒に行った記憶はございませんか。
○吉村証人 岩瀬という方は存じません。
○淡谷委員 井星という人はどうですか。これは防衛庁の海幕調査二課長ですが、飲んだことがありますか。
○吉村証人 ないと思います。
○淡谷委員 まあ、お答えの通りにしておきましょう。次に防衛庁の武器課員の岡部さんとあなたは数回行ったように聞いておりますが、これはどうですか。
○吉村証人 一、二回飲んだことがございます。
○淡谷委員 防衛庁の技術研究所の川北さんとはどうですか。
○吉村証人 たしか一回ぐらいあったように思います。
○淡谷委員 大蔵省の主計官の船後さんはどうでしょうか。
○吉村証人 ございます。
○淡谷委員 防衛庁の森本さんはどうです。
○吉村証人 たしか一同くらいあったような気がします。
○淡谷委員 三洋電機の益田さんはどうですか。
○吉村証人 益田さんという方は知りません。
○淡谷委員 三菱電機の特需課長の伊東さんはどうです。
○吉村証人 存じ上げておりません。
○淡谷委員 防衛庁の総務部長の高橋さんとは数回行っていますね。
○吉村証人 総務部長でなく、官房の総務課長、その後防衛局一課長だったと思いますが、行ったことがあります。
○淡谷委員 それから、国防会議の参事官の堀田さんはどうです。
○吉村証人 ございます。
○淡谷委員 新三菱航空機部長の由比さんはどうです。
○吉村証人 一、二回あったと思います。
○淡谷委員 これはあなたに思い返していただきたい。あなたは山田委員の質問に答えて、知らない、その次は、ございません、私には、あったかもしれません、最後にございますと答えてる。これははっきりあなたに認識してもらいたい。それから新三菱航空機第一課の吉沢さんはどうです。
○吉村証人 知りません。
○淡谷委員 防衛庁の笹尾氏は。
○吉村証人 知っております。
○淡谷委員 同じく大西とも行ったことがあるでしょう。
○吉村証人 ございません。
○淡谷委員 三菱電機課長の松井さんはどうですか。
○吉村証人 知りません。
○淡谷委員 通産省の古河課長は当然二回ほどあったようですね。
○吉村証人 古河という課長は存じません。
○淡谷委員 ほかの知った人ですか、通産省で。
○吉村証人 この前の証言のときに赤沢という人を知ってるかという御質問でございました。
○淡谷委員 赤沢さんとは行ったですか。
○吉村証人 赤沢君とは飲んだことはございます。
○淡谷委員 三洋電機の深川さんはどうです。
○吉村証人 三洋電機の方は知りません。
○淡谷委員 防衛庁の森さんはどうです。
○吉村証人 防衛庁の森というと、どなたでございましょう。
○淡谷委員 ただ防衛庁の人となっておりますが。
○吉村証人 わかりません。
○淡谷委員 三菱電機の関さんは。
○吉村証人 一度お会いしたことがございます。
○淡谷委員 同じく山本さんは。
○吉村証人 三菱電機の重役さんなり部長さんと、この前も申し上げましたが、一度飲んだことがございますから、そのとき出ておられた重役さんであれば、あるいはお会いしたかもしれません。
○淡谷委員 三十三年の八月十九日、大乃でかなり大きな会合をやってるようですが、これはあなたも天川氏も廣岡局長も出ております。これは三菱電機側の主催の会ですが、これは覚えがあるでしょうね。
○吉村証人 これは前回の証言でも申し上げましたが、局長のお供をして行ったときの話であろうと思います。
○淡谷委員 大体そういうことが要点だといたしますというと、日の関係や何かで若干の行き違いはありましても、あなたが供応を受け、むしろ遊興しておったことは事実であります。しかも遊興を受けておる事実が、天川氏が支払いをした、天川氏には大部分は三洋電機、一部分は新三菱が支払いをしたということを、あなたが当委員会に召喚されたあとで天川氏のところへ行って聞いてきたことを証言されました。特にこの一緒に供応を受けた中で、主計官の船後さん、同じく田中さん、この二人は次期戦闘機決定に当りまして非常に重要な地位にある人なんですね。船後氏は防衛庁の全体の予算を考え、田中氏は空幕の方を担当しておったとわれわれ了解しておりますが、違いますか。
○吉村証人 非常に重要な地位にあったかどうかは知りませんが、船後君は防衛担当の主計官であり、田中補佐は空幕担当の補佐であることは間違いございません。
○淡谷委員 それであなたは、次期戦闘機をどういうふうにするかという原案作成にさまざまな関係もし、また一種の権限も持っております国防会議の参事官。次期戦闘機がたとえばグラマンなどに内定したあとで、このグラマンを何百機国産にするか、いろいろ予算上の査定をする権限は、大蔵主計宮の船後さんと主計官補佐の田中さんにあるんだと思う。そのすべての人が、天川さんを通じて三洋電機なりあるいは新三菱から出た金で高級料亭やナイトクラブに出入りしておったりすると、国民が疑惑を持つのは当然であり、国会としても、あなた個人に対する恩怨はありませんけれども、責任がありますので、徹底して調べる必要が出てくる。そこで、証人が飲んだ金は新三菱、三洋から出ているという前会の証言もございますが、また船後氏は防衛庁の担当の主計であるということもきょうは証言された。この点は次のように結論できると思うのですが、これはどうでしょうか。新三菱は天川氏という人を通じまして、機種決定に当って非常に大きな権限を持っておる人間と、機種決定したあとでそれを国産化するという民間の営利会社に支払う国費の査定に当って大きな権限を持っている人間と、この双方に非常に早いときから関係を持って、いろいろ料亭その他の会合に出た、というふうにわれわれはとらざるを得ないのですが、これはあなたに言わせますと、一体どういう関係になりますか。
○吉村証人 私の関係について申し上げますと、当時、今までの委員会でも相当新三菱の方と飲んだんじゃないかという御追及がございましたが、そのつどない、ただ由比氏とはだいぶ前に一、二度飲んだことがあるというふうに今まで答えておるわけでございまして、私としましては、別にそういった職務上の関係から三菱が飲ましておるというようなことは当時も毛頭考えておりませんでしたし、現在においても、そういう意図を持って金を払ったかどうか、そこは私もそういうことはないと確信しておるわけであります。
○淡谷委員 そういう関係につきましては、直接金の支払いの衝に当った天川氏を呼び出すと、あなたよりもっと詳しい資料が得られると思いますが、それはどうですか。
○吉村証人 どういう経緯でその支払いをどこにしていただき、あるいは御自分で払ったか、そこらあたりの経緯はむろん御本人の口から聞かれれば一番わかると思います。
○淡谷委員 それでは、要求しておりました資料が参りましたら、またあらためて私、あとにでも質問することにしまして、終っておきます。
○高橋(英)委員長代理 平井君。ごく簡単な関連質問なら許します。
○平井委員 ちょっと吉村証人にお聞きします。次期戦闘機の決定の方法を天川氏に聞いたわけでありますが、国防会議にはグラマンの書類しか提出していないと私は思うのですが、ロッキードとグラマンと両方出しましたか、どうですか。
○吉村証人 天川氏に作業していただいたその成果というのは、別に各機種を比較して、これがいいとか悪いとかいうことじゃございませんで、比較する場合にはこういう観点から見るべきだという趣旨の方法論を作業していただいたわけでございまして、今の御質問の趣旨がよくわからないのでありますが……。
○平井委員 国防会議に両方の書類を出して、国防会議で選ばしたのですか。それとも、てんからグラマンだけの書類を国防会議に出したのですか。
○吉村証人 国防会議の決定は、この前内定になったわけでございますが、内定の際は、むろん防衛庁で準備せられました資料を国防会議の事務局の参事官会議なり、あるいは国防会議の幹事会なりで十分に検討した上で、グラマンに内定すべきだというふうな結論からその書類を出したわけでございます。
○平井委員 それでは、防衛庁がきめたわけですか。国防会議でなくて、すでに防衛庁が戦闘機をきめてしまって、国防会議はこれをうのみにしたということですか。
○吉村証人 むろん事案の検討の過程においてはいろいろな資料も出てきますし、それで最後にこうこういう理由でグラマンが一番最適の次期戦闘機であるという趣旨の結論を防衛庁で出されまして、それを参事官会議なり幹事会で検討して、この結論でいいということで国防会議に上げて、内定を願ったわけでございます。
○平井委員 今の答えは、かつて私が内閣委員会で、当時の防衛庁長官左藤さんに聞いたのと違うのですが、これは仕方ありません。グラマンが突然出てきたのが昭和三十二年の暮れからですが、三十二年の暮に野村参議院議員、すなわち昔の野村提督、この人がアメリカに、新三菱の重役か店員か知りません、一緒に行ってこの話をしておる。それから佐薙幕僚長が、あなたが二、三同飲んだという高橋君と一緒にアメリカに行って、それが帰ってから急激にグラマンという話が出てきた。あなたは日本のりっぱな役人として、二年間も研究をしたロッキードが消えて、急にグラマン機が出てきた、そのグラマン機に関係のある人と酒を一ぱい飲んだ。われわれも飲みますけれども、そういう関係者と飲んじゃいかぬということは、日本の役人なら当然考えなければならぬのでありますが、どうしてそういう人と飲まれたのですか。
○吉村証人 そういう人とおっしゃいますが、天川氏とは、再三証言申し上げましたように、長いつき合いで、親しい間柄なのでございますから飲んだのでございますが、それ以外に、そういったころ合いに、グラマン機なりあるいはロッキード、あるいはその他の飛行機に関係のある業者とか、そういった人と飲んだことはないのでございます。
○平井委員 それはなるたけ用心しなければ、役人としても役人の勤めが果せないわけです。そういう者と飲まぬ方が一番いいのですが、飲んだあとですから仕方がありませんが……。グラマンが三カ月くらいできまってしまった、ロッキードは二年も研究したのであるが、連中がアメリカに行ったことによって突然台頭してきたということでございますので、グラマンがなぜきまったということには、これはおかしいじゃないかという考えが出ることが当りまえであります。ところが、今日までわれわれが防衛庁長官、総理に質問をしても、これは内定であって決定じゃない、変えてもいいのだといいながら、いまだ防衛庁の防衛局の誓い課長あるいは幕僚の課長連中は、どうしてもグラマンでなければならぬという。これは、もしもほかのものにきめたら自分たちが一体どうなるかというような心配があるのじゃなかろうか。私は、だれが言うたかと皆さんから聞かれれは言わなければならぬから、人間はさしませんが、事実防衛庁から聞いておる。そういう国の防衛の戦闘機をきめるのに、国がいいことをきめたのに、どうして防衛庁の課長から、グラマンにきめなかったら大ごとだというような心配の声が出るのか。これはあなたの今の心境を聞いてみたいわけです。国防会議、それから国民も納得する、あるいは防衛関係の人も納得する、そうすれば、私は国のためならいつ変えてもいいのじゃないかと思うが、下の方の課長、係長がどうしても変えられぬというのは、何か国策をきめるのに、どうも課長連中があまりにも突っぱね過ぎやせぬか。あなたの今の心境は、何にきめてもいいという心境ですか。それとも、どうしてもグラマンでなければ立場が悪いのだ、あるいは高橋君も困るのだ、というような心境ですか。
○高橋(英)委員長代理 ちょっと、私からも聞きますが、何か防衛庁内の若い連中ですか、旧軍人出身というか、とにかく軍人関係の連中が、旧軍閥の盛んな時代のように、総理大臣、すなわち国防会議の議長の言うことも、防衛庁長官の言うことも少しも聞ないというふうな傾向があるという話ですが、それが今、平井君の質問に現われた非常なグラマンに対する頑迷な態度になって現われているというふうにも聞きますが、その点についても御答弁を願いたいと思います。
○吉村証人 当時、私は国防会議の参事官として、去年の四月の十何日でございますか、内定の国防会議が開かれました当時におきましては、あの当時における収集し得る最も新しい資料を、全力をあげて、防衛庁においても、その他の各省におきましても収集して判断した上で、グラマンに内定すべきであるという意見になったのでございまして、その後のことは私は担当の仕事が変ったものでありますから、わかりませんが、その後の新しい情勢の変化で、当時なかったような資料とか、たとえば別の機種がいいというふうなことになれば、それは別であろうと思いますが、しかし一度内定したから、是が非でもそれでなければいかぬという、そういう事務当局の態度ではないのじゃないかと思うのでございます。その後、仕事にタッチしておりませんから、そこらあたりの事情はよくわかりません。
○平井委員 当時、国防会議にかけるときはグラマンだけを出して、あとからロッキードの新しい型F104Cというのが出たが、それを顧問団に取り入って出したのがおそらく去年の九月だったと思います。半年くらいはほかの資料は、防衛庁はグラマンにきめたのだということで受け付けない。私は、国のために、安い、品物のいい、国民に負担のかからぬものならば、喜んでそれに賛成するのがいいのじゃないかと思うのだが、どうしてもグラマンといってこだわるから、あなたがここへ出てきて証言をしなければならぬ、またほかの人も呼ばなければならぬ事態が起ってくる。これは、岡のためならどれでもよろしゅうございます、私どもはグラマンと思ったが、三つくらいの機種の性能を出して、それを皆さん見て下さい、いいのをきめて下さい、こういうふうに、これがいいとか悪いとかいう意見ぐらいならいいけれども、どうでもこうでもグラマンでなければならぬという声を出しておる。だれが出したかということは、人の名前を出さなければならぬから言いませんが、何かそういうことをだれかと約束し、どうしてもグラマンにきめなければ立場がないというふうに聞える。だから、そういう小さいことは捨てて、国のためなら、どうぞ一つりっぱな飛行機をきめて下さい、国防会議にもひびが入りますから、どうぞきめて下さいというふうに、あなた方若い官吏がみずから進んで言わなければ、日本はどうなるのです。官吏も信頼しないようになったら、もう日本はつぶれますよ。(「酒を飲むのもけしからぬ」と呼ぶ者あり)酒は、飲むときは飲んでもいい。酒も女も時によってはよろしいが、時と場所と自分の身分を考えてやらなければならぬ。そういうことにこだわるといかぬと思う。もし防衛庁その他にあなたのお友達があれば、もうそういうことにこだわるな、国のためならばどの飛行機でもいいじゃないかという心境に一日も早く立ち返ることを望む。そうしなければ、いつまでも証人が続きます。その心境をもう一度お尋ねしておきます。
○吉村証人 私としては、国防会議で内定の際まで一生懸命やったつもりでございまして、その結果については別に悔んでおりません。
○平井委員 悔んでいないということじゃない。今後日本のために、りっぱな安いものがきまればその方がいいと思うのか、どうしてもあなたが在任中に内定したグラマンでなければいけないのか、その心境をお聞きしたい。
○吉村証人 私としては、現在は事情がだいぶ変っておりますが、去年の四月の内定の国防会議の当時までは、収集し得る資料をあらゆる能力をあげて収集し、分析したわけでございますから、別にその結果——グラマンということにきまったわけでございますが、その決定の経緯については、私としては別にほかから何も言われる筋合いはないように思うのでございます。その後の情勢でどうなっておるかはわかりませんが、たとえばF104が非常に安いのだというふうなことが巷間言われておりますが、最近私が得ました情報では、西独空軍が買う場合の価格は必ずしもそうではないようにも聞いておりますし、もう少しさらに検討をしなければいかぬのじゃないか、という気がいたします。
○高橋(英)委員長代理 平井君、山田君が張り切って待っておりますから、もう山田君にお渡し願いたいのですが……。それでは、山田長司君。
○山田(長)委員 この問題につきましては、昨年の八月二十二日以来戦闘機の問題が論議されておるのでありまして、これは委員各位に大いに御協力を願うことについては、決して異存を申し上げるのではないのですが、八月二十二日以来進んでおりますので、ややもしますと、重複に重複を重ねたような形になる御質問があるように聞き受けるわけです。そこで、できる限り焦点をしぼって進めていただきたい、という希望を私は申し上げるのです。 そこで、過日の委員会におきまして、淡谷委員に対し証人から、諸元比較表は天川勇氏の作成によるものであるという答えが得られた。二月十三日には私は本委員会で、いろいろな角度から証人の記憶を呼び起すために、この諸元比較表なるものはどういう経緯で生まれておるかということの質問をしたときに、証人は全然知らぬということのお答えであった。私は、今、天川氏が作ったということが明らかになってきたので、あらためてただす必要もないのですけれども、これからのお尋ねに対しまして、やはり前に聞いたのが、あとからくつがえるということのないように、一つ明快にお答え願いたいと思うのです。この諸元比較表は天川氏にだれが作成することを依頼したものか。これを簡単にお述べ願いたいと思います。
○吉村証人 前会も申し上げましたように、私あの当時いろいろ断片的に飛行機の話を聞いておったわけでございますから、そういうものをまとめてくれと言ったような気もしますが、どうもそこらあたり、はっきりしないのでございます。
○山田(長)委員 いや、あなたが天川氏と、昨年も申し上げましたように、ほとんど兄弟のほど親しくて、あなたのことについても、よっちゃんというふうな代名を使われるほど親しい仲です。こういう重大な比較表ができ上るのについて、だれがこれを依頼したのか、あるいは収集の衝にだれが当られたのか、全然わからないということじゃ私には理解ができないのです。何かその点、この比較表をお作りになる過程における断片的な話でもいいから、やはり話があってしかるべきだと思うのですけれども、いかがですか。
○吉村証人 当時、天川氏にいろいろな情報を寄せ集めて、86と1〇〇と104の性能を比較した話を承わったことはございますが、文書を出していただきたいということを私が言ったかどうかは、ちょっと記憶にないということを前回から申し上げている次第であります。
○小川(豊)委員 関連して。今あなたは、はっきりしないと、こう言っておられますが、これは二月十三日のこの委員会で私がお尋ねし、淡谷委員のお尋ねの中で、あなたはこういうふうに答えています。「ただ実際問題として天川氏にこういう作業をやっていただきたいと頼んだのは、使者に立ったのは私でございます。ただその文書を届けたのは、またこれは別でございまして、私よく承知しておりません。」その次にまた私の質問に対して、「そういう作業をしてもらいたいという実体的なお願いに上ったのは私でございますから、むろんその手続面」——手続面というのは文書ですよ。「手続面が完了したときには、そういう作業の委託を受けたということは天川氏は言っておられたのであります。」こう答えているのです。今、山田委員の質問に対して、あなたはそういうことは記憶がない、知らない。どういうことです。
○高橋(英)委員長代理 証人、何でもないことについては一貫した証言をして、あまりこの議事を混乱させぬようにして下さい。
○吉村証人 今、小川委員の申し上げましたのは誤解でございまして、その議事録をよく読んでいただくとわかります。それは、今日の委員会の冒頭に瀬戸山委員のお尋ねにもお答えいたしましたように、今、小川委員が読み上げられました個所は、天川氏に国防会議事務局から調査を委託いたしました、そういった関係の、何か委託文書を届けたんじゃないか、だれが頼んだんだ、そういう御質問に対して私が答えた個所でございます。今、山田委員の御質問になりました、86、1〇〇、104の性能諸元の比較についての大蔵省の名前の入りました極秘文書をだれが頼んだかということについては、この前の二月十三日の証言のときに、私が頼んだような気がするけれども、どうもあまりはっきりした記憶がない、こういうふうに答えたわけです。
○高橋(英)委員長代理 質問者は、よく勉強してから一つ質疑をして下さい。
○山田(長)委員 委員長、よけいなことを言う必要はない。
○高橋(英)委員長代理 委員長の厳粛な調子のもとで、一つ議事を進めて下さい。
○山田(長)委員 あなたは言ってないように言われておるけれども、十三日にはこの委員会において、諸元比較表なるものは、やはりあなたが使いをして作ってきたことは間違いないんですよ。 そこで、それじゃあなたに伺いますが、エリコンの計画書はどなたが作りましたか。
○吉村証人 エリコンの計画書をだれが作ったか、私は存じません。
○山田(長)委員 それでは、GMの会合に各業界の人たちが出ておる姿は、あなたは知らぬはずはないと思うのです。GMの会合は日記帳にも出ているのですが、富士重工業、東京芝浦電気、日本製鋼所、東京計器製造所、大日本セルロイド、第一物産、こういう人たちが出ておりまして、しかもこの日記の中には、天川氏が五カ年計画でいろいろなエンジンの部門だとか、燃料の部門だとか、こういうことの誰類を作ったように書いてあるのですが、これらについても全然あなたは知らぬと言うのですか。
○吉村証人 聞いたこともございません。
○山田(長)委員 それじゃ、過日も伺ったのでありますが、再度伺いますけれども、天川氏の秘書である西野功氏については、森脇氏がこの間の参考意見として述べられた範囲によりますと、あなたが知らぬはずはないと言うのです。それは、西野功氏が天川氏の秘書になられているのは、昭和二十八年六月に勤務をして、三十一年七月三十日まで事務所におった。証人が防衛庁に出入りをするようになったのは、二十八年九月から三十三年の七月まで国防会議の仕事をあなたはしておられた。これは委員会において、その期間勤務されたことを言われておる。そうすると、どう考えてみても、全然西野功なる天川氏の秘書を知らないはずはないのです。その期間中に知らぬはずはないと私は思うのですけれども、その点、全然御記憶ありませんか。
○吉村証人 全然知りません。天川氏のところへ、そうしょっちゅう伺っているわけでもございませんし、私が西野でありますと名乗らない以上はわからないわけですから、私があるいはその西野なる人に会っているのかもしれませんけれども、これが西野だという認識を持って会ったことは、全然ないわけです。
○山田(長)委員 過日、あなたは同じく天川氏の秘書である宮田尚義氏には会っているということを、この委員会で言っております。そこで、宴会にもこの宮田氏は何べんも出ております。この宴会等において宮田氏にも会ってないということは、私は言わせないつもりです。宮田氏との関係はいかがですか。
○吉村証人 宮田氏は、最初から、秘書の宮田ですと言って、役所にも来られたことがございましたから、よく承知しております。
○山田(長)委員 役所だけじゃなくて、宴会場においても、われわれの調べた範囲では何十回と会っているのですよ。その点いかがですか。
○吉村証人 宮田秘書と宴会場で何十回と会ったということは、絶対にございません。
○山田(長)委員 主計官の船後正道氏は、先ほど淡谷委員の質問で、どういうことをしたということは大体わかった。しかしさらに、堀田参事官はどういう仕事をされたか。なお、淡谷氏の質問に漏れている船後氏の仕事の内容をお聞かせ願いたい。
○吉村証人 堀田参事官は、現在も国防会議事務局の参事官でございますが、筆頭参事官としてずっと総務的な仕事をやっておられますし、それからこの前の証言でも申し上げましたが、参事官はオーバーラップで仕事の分担をしているものでございますから、いろんな仕事に携わるわけでございますが、堀田氏は警察の出身の方でございますから、そういった方面の観点からの仕事を主としてやっておられたようでございます。それから船後氏は、防衛庁、現存は防衛庁の中に調達庁が一緒になりましたから、防衛庁と調達庁の仕事を担当している主計官でございます。それと国防会議事務局の兼任の参事官でございます。
○山田(長)委員 堀田氏は警察関係の仕事と言いますが、どういう仕事ですか。
○吉村証人 間接侵略等の問題でございます。
○山田(長)委員 間接侵略と言いますと、どういうことですか。もう少し具体的に……。もちろん思想的なことを意味すると思いますけれども……。
○吉村証人 侵略を分けて直接侵略と間接侵略とございますが、直接侵略でない部面の侵略でございます。
○山田(長)委員 そのくらいのことはわかっていますよ。もっとその内容を、間接侵略の内容を、どういうことを担当しているか、もっと明確に言ってもらいたいのですよ。
○吉村証人 従来の諸外国における革命の様相と申しますか、そういったものとか、革命の起る要因とか、そういったものの研究をされておったこともあるようであり戻す。
○山田(長)委員 それが本論でありませんから、私は次に進みますが、概略申し上げまして、これらの宴会の経費につきましては、淡谷委員が先ほど質問いたしましたように、宴会の経費というものは——大体GM関係者あるいは研究会の関係者が天川氏の講演料を支払っておりますけれども、その講演料以外に、宴会の経費というものは大体財界人が持っているということが理解されました。そこで業界の人々は、天川氏に講演料を払っている以外に、どういう方向に日本の国防及び国防に関する兵器類が将来進むかというようなことを知るために、天川氏の宴会の経費は全部支払っておる。それで、その支払いをしていることについて、たとえば堀田参事官にいたしましても、あるいは船後主計官にいたしましても、そういう人たちを集める役割をあなたがしたのだ、大体私はそう思う。あなたはもしそういう主宰的な役割でないというならば、主宰的役割でなかったということ一つここでお答えを願いたいわけですが、主宰的な役割をあなたはされた。それで赤坂の、先ほど言われた数多くの宴会場では、ことごとく天川氏の名前で支払いがなされておる。そして国防に関するいろいろな話を、業界へ行って天川氏はしておる。ちょうどこれは、一連のつながりにおいて若い官僚の人たちが、あるいは年配者もいるかもしれぬが、官僚の人たちが天川氏と連絡をとりながら、赤坂あたりで業界の人と話を、しないといっても、かりにしなくても、天川氏が三洋電機の顧問であるということだけで業界の人ですよ。それで話が進められておるわけなんです。そういう点で、あなたは今何かこれらについて、過日後悔するようなあいさつをされているけれども、これについて、そういうことであったということが今うなづけないはずはないと思うのですけれども、どうです。今でも天川氏が全部支払っている、あなたが先生と思っているあの人が支払っているのだ、こういうふうにばく然とお考えですか。
○吉村証人 当時は天川氏と親しいつき合いで、相当回数飲んだわけでございまして、公務員としてちょっと飲み過ぎたという点で謹慎しておるわけでございますが、当時、別に業者から実質的な負担がなされておるというふうには全然考えなかったわけでございまして、その点につきましては、ずっと、この前、いつでございましたか、証書に呼ばれたときまで、そう考えておったわけであります。その後、委員の御質問で、金の出どころはどうだということでございましたから、その後天川氏にお会いいたしまして聞いたときに、おれが払ったやつのほかに、実質的には三洋に大部分持ってもらっておるというふうなお話を承わったわけであります。
○山田(長)委員 三洋だけじゃなくて、三菱電機あるいは新三菱、そういうところからも私は支払われておると思うのです。今になればそれらのことがうなづけると思いますが、いかがですか。
○吉村証人 当時はそういうことは全然考えなかったわけでございます。
○山田(長)委員 一回や二回の宴会ならば、あるいはそういうことがいえると思うのですが、少くとも良識のあるあなたにおいて、何か惰力でごちそうになってしまったけれども、とにかくこの金の出どころぐらいの状態は、暗に理解できなかったということはないと私は思うのですよ。そのくらいのことは常識として、少くともあなたの立場においては考えられたと思う。天川氏と親しかったので、好むと好まざるとにかかわらず、惰力でどんどんそういう方向へ進んでいってしまったと思うのです。そういう点について今、あなたは天川氏から伺ったと言われるから、私は追及しないけれども、要するに、GM、この国際研究団体、こういうところから全部金が出ているのだということを今思われるでしょう。どうです。
○吉村証人 天川氏から伺いましたところでは、私が払ったほかに三洋電機が大部分だ、一部ほかに会社があるんだというようなことを伺いました。
○山田(長)委員 先ほど瀬戸山委員から、あなたの一身上の問題についていろいろ御質問があった。私はこの際明らかにしておく必要があると思うのです。幸いにして、あなたはきょうは瀬戸山委員と打ち合せたわけじゃないと思いますけれども、打ち合したとでも思われるかのごとく、ノートをお持ちになって御説明なされたので、非常におききしやすいのですが、やはりあなたの一身上の立場で、あなたが今までごちそうになっているような筋から考えてみても、何かしら国民は疑惑を持っておると思うのです。そこで私は伺うのですが、今までのあなたのお答えの中から、新宿区下落合二丁目六百四番地のお宅の土地、これはどなたからお求めになりました。
○吉村証人 妻の弟のところから買ったわけであります。
○山田(長)委員 妻の弟といいますと、どこですか。場所をお知らせ願いたい。
○吉村証人 同番地でございます。
○加藤(精)委員 関連して。決算委員会の委員にされましてから日が短かいのでございますが、私の解するところによりますれば、そうした尋問捜査というようなことは、これは日本の憲法によりますると司法権の分野であると思いまするし、それに山田委員さんの御質問が相当強い表現を使って、しかりつけるとか、あるいはどやしつけるとかいうようなことは、国会の職能から申しましても、またわれらのとうとい国会の品位、風格からいいましても、適当でないと思いまするので、委員長におかれまして御注意をお願い申したいと思います。
○高橋(英)委員長代理 加藤君、決算委員会はなかなか上品で、みな表現も巧みですから、うまくやっておられると思いますけれども、往々にして情が激して、今言われるような表現もあるようですから、なるべく注意してやっていただくようにいたしたいと思います。
○加藤(精)委員 それに関連いたしまして、人権尊重というようなこと、ヒューマニズムの精神が日本の国の民主政治をこれから大きく発展させていくものだと考えるのでございます。そのヒューマニズムを非常に強調しなさる社会党の議員さんたちでございますから、その場の状況によって、御熱心のあまり、一番民主政治で大事な人権尊重その他のことの乱れることは、私といたしましては、この決算委員会としては絶対不服でございます。その点を委員長、十分御了承下さいまして、十分議事の取扱いにつきまして御指導いただきますように、お願いいたしたいのでございます。
○高橋(英)委員長代理 承知いたしました。
○山田(長)委員 どうも地声でありますので、十分注意いたしますが……。 そこで、私は証人のためにも明らかにしなければならぬと思うので、どうかと思われるこれらの問題を伺うわけなんですが、先ほど銀行の二百万円の借り入れの話もございましたけれども、建築は、どの会社なり大工さんなりがなされたものですか。
○吉村証人 扶桑建設という建設会社でございます。
○山田(長)委員 どのくらいの経費がかかりました。
○吉村証人 先ほども申し上げましたように、十九坪余りの建て増しと既存の家屋の大部分の改修と合せまして二百万円でございます。
○山田(長)委員 どこの銀行が貸して下すったかわかりませんけれども、こういう料亭等に出入りをしている最中にこういう借り入れがなされ、建築がなされたところに、私はやはり国民の疑惑があると思うのです。お建てになることは自由でございますけれども、とにかくやはりこのことについて国民の間で、簡単に二百万円が借りられたものかというふうなことが言われるわけだ。そういう点で、あなたの郷里でおやじさんが銀行の監査役をしておられることは私もわからなかったわけじゃないけれども、とにかく総経費、土地の買い入れの金と建築をなされた経費と、家屋のほかに倉庫などのようなものもありますが、これは全部で幾らかかったものですか。
○吉村証人 土地の百五坪のうち百坪分は、だいぶ前の昭和二十四年でありまして、たしか坪当り千円前後のものだった。あと四坪何勺を、これは区画整理の意味で買ったのでありますが、そのときには時価一万円かそこらじゃなかったかと思います。家屋につきましては、先ほど申しましたように二百万円でございます。
○高橋(英)委員長代理 あまり個人的にわたらぬようにして、大がいで引き上げて下さい。
○山田(長)委員 個人的にわたるというけれども、これはやはり当委員会においてお聞きになりますことが本人のためになることだと思うから、私は老婆心ながら伺っているわけなんです。 それから、天川氏が国防会議で二十回近い懇談会において話をされているわけですが、この国防会議で話をされた内容を、参事官といたしましてあなたは立ち会っているわけですが、どういう内容の話を二十回にわたる間なされましたか。一応最初から順を追うて順次お答え願います。
○吉村証人 だいぶ前の話でございますし、それから国防会議でお願いしました講義、講演の前半は、一年間の分は、私は出ておらないのでございまして、わからないのでございますが、私が出まして以後の分につきましては、国際情勢の関係のトピックが多かったような気がいたします。そのほかに人工衛星なり、ICBM、IRBM、そういった最新の、あまり日本にないテーマについて先生のお話を聞いたような気がいたします。
○山田(長)委員 前回に、天川氏に出された国防会議の謝礼金の問題につきましては、金額における相違があることがはっきりされたのです。あなたが言われた金額以外のことが明らかになりました以上、この金額を出す経緯について、あなたは天川氏を紹介したようではないようなことを言っているが、実質的にはやはり国防会議に紹介しているわけなんです。そういう点で、講演の謝礼というものについて、前に言われた金額と相違する点が明らかになりました以上、その後お気ずきになられた点があると思うのですが、その金額上における御存じの点を一つ明らかにしていただきたい。
○吉村証人 謝礼と申しましても、これは科目の上で二つから出ておりまして、一つは例の調査委託ということで、謝礼とかなんとかいう今問題になっております分で、これがたしか十万円であります。そのほかに月々一回なり二回お話を願っておったような次第でございますから、その分に対しては一回幾らというふうなことで払われておっただろうと思いますが、その点につきましては、私は経理担当でないからよくわからない、そういうふうにお答えしたはずなんでございますが……。
○山田(長)委員 参事官として会計の担当官を知らぬはすはないのですが、経理担当官はどなたです。
○吉村証人 堀田参事官でございます。
○山田(長)委員 天川氏が諸元比較表以外に国防会議に提出されている書類があるはずですが、それはどういう書類です。
○吉村証人 その諸元比較表というものは、おそらく大蔵省の書類かと思いますが、それはむろん国防会議に出されておりませんし、それから天川氏が作られた文書で国防会議に出されたということはございません。
○山田(長)委員 BMの五カ年計画というものが出ているはずですが、この計画内容について何か聞いたことがありませんか。書類が出ていないとすれば……。
○吉村証人 国防会議じゃなくて、今の御質問のなにでございますと、おそらく国防会議事務局かと思いますが、事務局でもそういうBM何年計画というものは、私は見たことがございません。
○山田(長)委員 語尾がはっきりしておりませんが、見たことがないというのですか。
○吉村証人 見たことはございません。
○山田(長)委員 新三菱から製造計画なるものが、やはり戦闘機の問題について出ているはずですが、これらの問題についての話し合いがなされないはずはないのですけれども、そういう計画書について、あるいはそれらの問題についての話し合いをしたことはないのですか。
○吉村証人 戦闘機の製造計画と申しましても、現在三菱はF86の製造をやっておるわけでございまして、どういう飛行機かわかりませんが、86でございますと、これはだいぶ前の話でございまして、国防会議のできる前の国産計画になるものでございますから、そういうものはないと思います。それからそのほかの戦闘機についても、三菱社の製造計画といったものを私の在任中に聞いたことはございません。
○瀬戸山委員 議事進行について。私が今さらこういうことを名委員長に申し上げる必要はないと思うのですけれども、御承知のように衆議院規則九十二条第十四号、これは決算委員会の所管をきめてあります。申し上げるまでもなく、決算あるいは予備費の問題等について審議をして、これの可否を決する。これが決算委員会のほんとうの職務であろうと思うのです。今の問題になっておりますことを、ここでこれをやめなさいとかなんとか、そういうことは申し上げませんけれども、どうも数回こうやって聞いておりまして、これは決算に関係ない、というとまた社会党の諸君からいざこざ言われるかもしれませんが、決算に関係ありというのは、いわゆる委託料を十万円払っておる。それから防衛庁より謝礼金として二十回くらいで十万八千円払っておる。これは税込みであります。これだけの問題です。これをどうして払ったんだかを明らかにすれば、それで決算委員会としての職責は果される。委員長、聞いておって下さい。委員長にものを言うておるのですから……。だれがどこで酒を飲んだ、それがいいか悪いかは別問題として、それをこうやって押し問答されることは、少くとも決算委員会として、本職の決算というものをそっちのけにしておいて、こういうことで繰り返し繰り返し議論されるということは、決算委員会としては正当でないと思います。決算に関係していることは十万円と十万八千円です。これは税込みであります。こういうことはもう明らかになっておるのです。そんなことは明らかになっておるのですが、さあ、どうじゃこうじゃということをこう繰り返し繰り返し、しかも吉村さんはこれで二回ですが、同じことを繰り返し繰り返し、しておる。本職の決算というものはそのままにしてあるのです。こういうことは、私は国会としてはよほど——ちゃんと衆議院規則に書いてあることはしないでおいて、書いてないことに一生懸命主力を注いでいるということは、どういうことですか。私はこれに対する委員長の見解を、この際伺っておきたいと思います。
○高橋(英)委員長代理 瀬戸山君にお答えいたします。このグラマン戦闘機の問題に対する審議は、いわゆる国政に関連しておりますので、ここで審議の対象になってやっておるわけなんです。国会には相当前例を重んずるという傾向もありますので、従って、いろんな関係から決算委員会がこういう問題について、特に一応純理論からいくと権限を逸脱しているという批判を受けるおそれのあるような行き力になっておることが、いいか悪いかは別問題として、現実の姿になっておるのです。しかし、何といいましても、今、瀬戸山君が言われますように、純理論からいって多少行き過ぎとか、逸脱とかいうふうなことになるのではないかというおそれがあるし、始終批判が行われておる。自民党の代議士会なんかでも、常にその批判が行われておるのでございますから、私どももその点についてはよほど慎重にやりたいと思いまするけれども、しかし言論の圧迫とか、与党がくさいものにふたをするとかなんとかいうふうな調子になっているように思われるのもいかがかと思って、一応こういうことになっております。お互いに自粛して、社会党の方々にも自粛していただいて、なるべくすみやかにこの問題に終止符を打ちたい、かように思っております。
○瀬戸山委員 逸脱していることは、はっきりしているのです。国会としては法律や規則によってやるべきものであって、私は今、委員長がおっしゃったような、くさいものにふたをしようなどという、けちな考えは持っておりません。今ずっと聞いておりますと、もし、そういう妙なものがあったら、検察庁に頼めばいいじゃありませんか。国会とは、こういうことをすべきものじゃありません。人を呼び出して、一々、お前はどこで酒を飲んだか、お前の家を建てたのはどこから金を借りてきたか、というふうなことは、国会でやるべきことじゃありませんから、一つ委員長において、善処されんことをお願いいたします。
○高橋(英)委員長代理 瀬戸山君の御注意を大いに参考にして、やっていきたいと思っております。
○小川(豊)委員 今の発言は、法理論からいえばそうかもしれませんが、この問題が起ったときにわれわれはそういう意見を言ったことがある。そうしたら、あなたの方の与党で、こういう問題を審議しないで決算委員会の任務が尽せるかといって、こういう問題を持ち出したのはあなた方与党じゃないですか。そして、今ようやく核心に触れようとしてきたところが、打ち切ろう——打ち切ろう——とは言わないが、そういうことは逸脱だと言うことは、はなはだ迷惑だ。あなたの方の思想を統一してもらいたい。
○高橋(英)委員長代理 委員長から申し上げたいのですが、この問題は議論が尽きません。従って、理事会でゆっくりまた御相談いたします。決して一方的な処置はとりません。 山田君、御質問があれは……。 〔「本会々々」と呼ぶ者あり〕
○山田(長)委員 ただいま瀬戸山委員から御発言がございましたが、これは去年の九月ごろ論争されたことで、今また持ち出されておるようなものです。この問題は、八月から今日までかかっておるような印象を受けますが、その間において、十月二一三日以降今年の一月までやらずにおった。こういうことで、長くかかった印象があるというだけで、本問題は、ようやく軌道に乗り始めたというところなのです。なぜ決算委員会でこれが逸脱しておるような印象を持たれておるかというと、大体防衛庁の今までの決算報告を見てもわかりますように、防衛庁自体の今日までの経費の使い方というものは、われわれの理解できぬほど、古ぐつの問題だとか、軍艦「梨」の払い下げの問題とか、中古エンジンの問題とか、枚挙にいとまのないほど不正があるのです。ですから、再び不正なからしめるように、防衛庁の問題は一応前に審議しておく必要があるということで、結論に達して、この問題の審議にかかっておるのです。ようやく審議にかかり始めた今日におきまして、かくのごとき意見は、われわれとしてはまことに迷惑な話なのです。どうか、そういう点を含んだ上で、この問題を次々審議されることを私は希望するものです。委員長はこのことを十分含んで、進めてもらいたいと思います。
○高橋(英)委員長代理 本日は本会議も開会されますので、この程度にとどめ、次回の委員会の日程等は散会後の理事会で協議することといたします。 次会は、約束通り木曜日ということにいたしたいと思います。 これにて散会いたします。 午後三時六分散会