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31回国会衆議院1959/05/04

科学技術振興対策特別委員会 第11号

発言数
44
登壇者
6
会派数
2
開催日
1959/05/04

会議録

小金義照自由民主党

○小金委員長 これより会議を開きます。  科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。  この際、参考人の出頭要求の件についてお諮りいたします。すなわち、コールダーホール改良型原子力発電施設の導入等に関する問題について、本日日本原子力発電株式会社副社長一本松たまき君を参考人と決定し、その意見を聴取いたしたいと思いますが、これに御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小金義照自由民主党

○小金委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  この際、一本松参考人に一言ごあいさつを申し上げます。本日は御多用中のところ、本委員会の調査のためわざわざ御出席をいただきまして、まことにありがたく、厚くお礼を申し上げます。本問題につきましては、去る三月、参考人として御出席をいただき、御意見を伺ったのでありますが、本日は、その後の交渉の経過等について御説明を願いたいと存じます。その時間は、おおむね約十五分程度として、あとは委員諸君の質疑によりお答えを願いたいと存じます。それでは一本松参考人。

一本松たまき日本原子力発発電株式会社副社長

○一本松参考人 一本松でございます。お手元に英国より購入する原子力発電設備の概要をお届け申し上げておると存じます。大体それを御参考にしていただきたいと存じます。  去る三月四日に当委員会で原子力発電株式会社でやっておりますことの概要を御報告申し上げましたが、そのときの状態は、要約いたしますと、技術的な検討を終りまして、経済的な事項もあわせて検討いたしました結果、GECサイモン・カーブス・グループが一番購入に適当であるという結論に達しまして、二月二十四日に、このGECのみについて今後の交渉をすることをきめたということも申し上げたと記憶いたしております。その後、詳細の設計及び発電原価等を出しますために、建設費等の交渉を続けたのでありますが、この問題は非常にこまかく、多岐にわたっておりますので、現在なお討議中でございますけれども、大綱が決定いたしましたので、去る四月三日にレター・オブ・インテント、つまり購入いたします意思を表示いたしました手続をGECに渡しました。また、これより少し先の三月十六日に、GECの資料に基きまして安全に関する資料を計算いたしまして、それによりまして安全報告書というのを作りました。これとともに、政府に原子炉設置許可申請書及び電気事業許可申請書を提出いたしまして御審査をお願いいたしておる段階でございます。そして、今日なおこの設計及びコストの内容について協議を進めておる段階でございます。  問題になりました点を簡単に申し上げます。まず、安全についての問題は、この資料にもあらかた出してございますが、要約いたしますと、第一の問題は、やはり正の係数の問題になります。この資料にも相当詳しく書いてありますし、また、今までもしばしば申し上げておりますので詳細を申し上げませんが、要約いたしますと、現象そのものは非常にはっきりわかって参りました。しかも、その現象はゆっくり起る。ゆっくり起りますので、その間に原子炉に対して制御する装置を働かしめる時間が十分にあるということでございます。しかも、その制御する方法につきましては、ここにも書いてございますが、九つの違った系統の制御棒を使う。その上に、さらに大きな、全体を制御する制御棒、さらにもう一つ、その上に、非常に大きな事故のときに、地震等の場合に備えてでもありますが、緊急時遮断装置というものを備えておりますので、原子炉に対する安全装置は二重、三重どころではない、十重、二十重の安全装置がつけられてある、そういうふうにわれわれとして考えております。  第二の問題は、放射性物質を外気に放出する問題でありますが、今までの試験では、安全に差しつかえない。逆転層とかいろいろの問題があるのでありますが、そういう問題を詳細に学問的に検討いたしまして、ここに書いてございますが、百分の一ぐらいの安全度がある。そういうところまで放射能を減じて外に出すということにいたしております。  その次には、ウィンズケールで大きな事故になりましたウィグナー・エネルギーの問題でありますが、この原子炉につきましては、低い方の温度を上げることによりまして、こういう操作を行わなくても、原子炉は十分に安全に、二十年間やれるという見通しを得ておることを安全報告書の中に述べてございます。  さらに、地震につきましては、たびたび申し上げておるのでありますが、英国の設計に特殊の設計を加えまして、これによって、どういう角度から検討してみましても大丈夫いける。その上に、世界一の震動台を作りましてこれを実験するという方法で確かめまして、十分の確信を得た結果を安全報告書に記してございます。  また、異常事故に対します装置、これは思いがけない事故が幾つか重なったような場合を考えるのでありますが、そういう場合につきましても、いろいろな解析方法をいたしまして、今度の原子炉につきましては、そういう場合にも危険なものが外部に出るということのないように十分考えております。従いまして、コンティナー、外を鉄の器具で包むというようなことはする必要がないということを申しております。  これらのことを安全報告書に詳細に述べまして、目下安全審査委員会の方で御審査をいただいておりまして、われわれとしましては、できるだけその御説明を申し上げておる、こういう段階でございます。  次に、経済上の問題について申し上げたいと存じます。これは、資料の九ページをごらんいただきますと、ここにあらかたの数字が載っております。これで見ていただきますと、最初に工事に要する資金でありますが、建設費が二百八十五億円、そのうち、外資分百十六億円、これはGECそのものに払うものでありまして、内地に払うものがそのほかにあります。それから初期燃料が約二百トン近くありますので四十六億円、これにはコンティナーとか、いろいろな費用をみな入れておるわけでありますが、このうちの四十三億は外資分。所要資金は、ここにありますように三百三十一億、外資が半分の百五十九億、こういうことになっております。従いまして、一キロワットの建設費が十七万千五百円、こういうことになるのであります。  次の調達方法は、この表に簡単に書いてございますが、延べ払いをやっておりますために、約百億円は建設中に延べ払いとして残る数字であります。二百三十億の金を建設期間中に調達する必要があるわけであります。これに対しまして、自己資金として百億円、これは株式資本が百億円あるわけであります。そのほかは国内資金——外資も払っていくことになるわけでありますが、国内資金は一応二つに分けまして、市中と開銀の借り入れに分けまして、ここに掲げておりますように、建設期閥中に市中から六十一億円借りまして開銀資金から六十九億円をお借りするようになっております。こういう計算で一応やっておるわけであります。これで見ますと、開銀資金の六十九億円と申しますのは、全体の建設費三百三十億に対しまして二〇%程度でございますので、電力会社で、普通新しい建設につきましては、ほぼ二割程度のものを政府から融資をお願いしておる、そういう金額を予定いたして考えております。そういう方法でやりまして一番問題になります発電原価、これは送電端で、発電端ではございません。一キロワット・アワー四円九十八銭という数字になります。その内容はここに掲げてありますが、資本費が三円八銭、燃料費が一円四十八銭、直接費及び間接費——直接費というのは人件費とか、修繕費とか、諸費とかいうものでありまして、間接費は本社費とか、税金というものであります。これを合計いたしまして四円九十八銭になります。しかし、これは初年度におきます原価でありまして、資本費の三円八銭は、相当大きな部分が金利と償却でありますが、その償却がいわゆる定額、つまり一〇〇%のものを二十年間に償却します。一〇%は残存バリューでありますから、九〇%を二十年に均等にやりますので、四・五%ずつの償却をやります。それで、初年度におきまして三百三十億円の建設費がかかったわけでありますが、一年いたしますと、四・五%としますと十五億円近くのものが償却されるわけであります。そういたしますと、それに対する金利は下ってくるわけでございます。これが建設費にいたしまして約十銭くらい下るわけです。十年いたしますと一円近く下る。こういうことになりまして、最終年度には三円六十銭になる。この二十年間の平均をいたしますと四円七銭という数字になる。これは、現在の火力及び水力で建設発電しておる発電原価と、そう著しい違いがあるものではない。こういう数字でありましたら、むしろ安い数字と考えられます。そういうふうな状態で、会社といたしましては、今鋭意いろいろ具体的に問題を進めておるわけであります。  ここで、ちょっとつけ加えさしていただきたいのでありますが、先般私英国へ参りまして、今まで申し上げましたようなことは、ほぼ内地でGECと話し合いをしてきめたわけでございます。燃料に関しましては英国の原子力公社から供給を受けることになっております。公社との正式な交渉はいまだ十分にいたしておりません関係もありまして、燃料関係の話し合いをする、もちろんこれは予備交渉の程度でありますが、コスト、ギャランティというような問題がございましたので、先方のAEAの責任者と会いまして、十分こういうことの話し合いをいたしました。その結果、発電会社といたしましては、従来しばしば心配されておりましたウランの燃焼が非常に低い場合には、会社として期待に反するのじゃないか、こういう懸念があったわけでありますが、そういう懸念は、まずなくなり得るという見通りしを得ました。それからもう一つ、燃料の値段であります。これは将来どんどん下ってくる、こういう趨勢にあるということがはっきりいたしました。ウランの値段につきましては、二年半ばかりの先で実際の数字がきまるわけでありますので、今ここでは先の見通しというのにとどまりますけれども、とにかく、予備交渉といたしまして非常に明るい見通しを持って帰って参りました。そういう了解のもとに、AEAから燃料を供給するというレター・オブ・インテント、つまり意思表示の手紙を私いただいて帰って参りました。  英国に参りました次の問題は、技術協定の問題であります。原子炉は、もちろん初めてのものでありますから、わからない点が非常に多い。ことに安全の面につきましては、われわれとしていろいろな点を、AEA、つまり原子力公社から伺わなくちゃならない。ことに今度本契約を結ぶに当りましては、われわれとしても最終的にしっかりしたものをつかんで、それによって本契約を結びたい、そういう助言が得たいということで、原子力公社と技術援助協定を締結いたして帰って参りました。  それからもう一つの問題、GECの燃料そのものにつきましての技術面の問題があったわけであります。これはここでも問題にされまして、お答えもいたした記憶があるのでありますが、燃料は中空の燃料を使う、これは向うでもまだ実績はないという点が非常に心配されたのでございますが、内地におきまして調べました結果も相当の確信を得ましたので、GECに踏み切ったことを申し上げたのであります。今度参りまして、燃料を——実際設計しておるのはGECでありますが、その設計の内容あるいは試験の方法等を十分見、また、これを作りますのは原子力公社でありますが、作っておる状態、作っておる人の意見、そういうものを十分に聞きました。それからもう一つ、使用者であります発電庁の意見も十分に聞きました。こういうものを総合いたしまして、十分GECの燃料でやっていけるという確信を得て帰りました。大体そういうようなことで、会社といたしましては、今鋭意この本契約を近く結ぶというところにいきたいと考えておる次第でございます。  一応この程度で御説明を終らせていただきます。

小金義照自由民主党

○小金委員長 御苦労さんでした。  質疑の通告があります。これを許します。岡良一君。

岡良一日本社会党

○岡委員 一本松さんには、今度もまたわざわざロンドンまでお出かけいただいて、まことに御苦労でございます。これまでの委員会で、特に問題となっておったのは安全性の問題で、それについては、私どももなお釈然としない面もありますが、それはまた次の機会に譲りまして、今いただきましたこの資料を中心に、若干経済性の問題で、御報告をお聞きして、思いつきかもしれませんが、お聞きをいたしたいと思います。  その先に、安全性の問題ですが、これは原子力委員会では一体その後どういうふうに、ことしになってから安全性について審査を進められておるか、一言お伺いします。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 原子力委員会では、ただいまの段階といたしましては、正式な申請も出ましたのでございますから、原子力委員会の下部機関であります安全審査部会が中心になりまして、非常に熱心に検討を進めつつございます。同時に、通産省の方でも、電気事業者としての認可をする必要もございますので、通産省の方でも委員会を構成いたしまして、そして、原子力委員会と通産省の関係当局の間で合同いたしまして、ただいま審議を進めておる最中でございます。もちろん、まだ結論を得る段階にはなってございませんが、慎重に審議をいたしますけれども、できるだけ早目に結論を出したいということで熱心にやっておるわけであります。

岡良一日本社会党

○岡委員 最近、審査部会として、あるいはまた通産省関係との合同の審査委員会等をお開きになったようでございますが、いつお開きになったのでございますか。

法貴四郎総理府技官(科学技術庁原子力局次長)

○法貴説明員 事務的なことでございますので、私からお答え申し上げます。ただいま局長から申しましたように、審査部会のまた下部組織としまして、コールダーホール改良型原子力発電所審査委員会というものが通産省の中にございますが、原子力委員会といたしましては、審査部会の中に第七小委員会という形にしまして、内容的には全く同様に、同一メンバーで審査を進めておるわけでございます。第一回の会合を三月三十日に開きまして、それ以来各グループに分れまして、非常に詳細に検討中でございます。それで大体のやり方としましては、三つの大分けのグループにしまして、一つが立地のグループ、これは、いろいろ水利関係だとか気象関係だとか精細に目下検討しております。それから二番目のグループが放射線関係のグループでございまして、放射線防護関係一般、特に廃棄物処理だとか、あるいは放射性物質の拡散の問題に関しまして、やはり詳細に目下検討中でございます。それから、もう一つのグループは原子炉関係のグループでございまして、これは炉の動特性の問題だとか、燃料の問題あるいは全般的な炉としての安全対策の問題、そういういろいろの問題を取り扱っております。そのほか小グループとしましては、例の耐震構造を検討するグループであるとか、発電所を全般的に取り扱うグループなどございますが、安全審査の面としましては、主として上述の三つのグループが小人数で年中集まりまして、いろいろ目下検討中でございます。

岡良一日本社会党

○岡委員 これも前の委員会で一応御注意申し上げたのですが、その小委員会のいわゆる構成メンバーの問題です。私どもの見たところでは、たとえば専門の問題もありますし、ウィンズケールの問題もございますし、最近はソビエトでも実用三炉が非常に大きな事故を起しておりまして、旅行制限八千キロというようなことも伝えられておる。そういうような国際的な事例を十分にのみ込んで、あるいはそういう事実に立脚して、公正な審査のやれる人たちで構成されておるのかどうか。同じ顔ぶれでやっておられるのですか。原子力委員会としてはいつ安全性に関しての結論が出ますか。

法貴四郎総理府技官(科学技術庁原子力局次長)

○法貴説明員 この前、そのメンバーにつきましてはここに御提出いたしました通り、各界の権威者としまして十三名の方にお願いしてございますが、これは、ただいま申しましたような審査内容に関しまして、それぞれの公正な専門家として御参加願っておるわけでございまして、われわれとしては、その点は非常に信頼を置いておる次第でございます。そして、この審査会で一応の結論が出ますのは六月末ないし七月になると思いますが、それをさらに専門部会として検討いたしました上で、原子力委員会に意見を答申する、また、そこであらため原子力委員会がその答申を検討する、そういう段階になっておるわけであります。

岡良一日本社会党

○岡委員 安全性の問題は、特に国会としても責任のある問題でございますので、当委員会としても、重ねて私どもとして責任の持てる検討が加えられるような機会を、委員長の方でお取り計らいを願いたいと思います。  一本松さんもお急ぎのようでありますので、簡単に経済性の問題でお尋ねいたしたいのでございますが、その前に、三十四年度七億の政府資金借り入れというのがございます。総計、三十八年度までに六十九億の開銀資金ということでございますが、これは、原子力委員会としてこういうふうに御決定になり、大蔵省へも御交渉になったのでございますか。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 採算の問題あるいは資金調達の問題等に関しましては、実は、原子力委員会といたしまして、再三発電会社の首脳部の方に御参集いただきまして検討は進めておりますけれども、まだ最終的にその結論を得たわけではございません。一方、事務当局といたしましては、通産省の公益事業局と私どもの方とが中心になりまして、今やっておるはずでございますが、大蔵省の主計局あるいは理財局、あるいは為替局等の関係者が集まりまして、事務的な検討をきょうから開始しております。従いまして、事務当局の検討と原子力委員会の検討とが、今後並行して進んで参ることになっております。

岡良一日本社会党

○岡委員 金額の多寡を言っておるのではないのです。問題は、三十四年度の予算で、開銀の原電融資というものは決定しておるのでございますね。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 直接御承知のようにバジェットから資金は必要ないのでございます。開発銀行からの融資がこの程度にきまればという問題になっておるわけでございますが、これに関しましては先般の一電源開発調整審議会——これは経済企画庁で主宰しておりますけれども、最近聞きました中でも、原子力発電に関しましてはまだ検討中でありますので、検討が済んで許可が確定した際、その後におきましてその資金繰りは考えるというふうな状況になっております。

岡良一日本社会党

○岡委員 やはり原子炉を設置するということになれば、まず手続上の問題として、今お聞きすると、公益事業局の方にも安全性に関する部会があり、原子力委員会には安全審査部会があり、その小委員会がこれに当っておる。御承知の通り原子炉の設置は、内閣総理大臣が許可することになっておる。従って、その安全性等については、特に原子力委員会がその最高の権威者として、安全性について安全であるという決定を下すかどうかということになっておるのですが、お聞きすると、一方では、通産省の方でも公益事業局になっておる。何かその関係が、原子力委員会としての最終的な権威ある決定の事前に、いわゆるお役所の非常にセクショナリズム的な混乱みたいなものが、あるいは二重性というか、重複性というような感じがすることが一つ。こういう点は、すっきりと原子力委員会の責任においてやるという形に法理面を正す必要があるのではないか。もう一つは、たとえば、本年度成立しておる予算の中では、開銀から、私ども聞いたところでは、約十億程度原電への投資が決定しておるというように計画では載っておる。ところが原子力委員会として、今お聞きすると、さらにそれを検討中だ、そうすると原子力委員会も、炉を設置する場合に、たとえば民間会社が設置するといたしましても、もちろん、政府が設置をすればなおさらのことだが、予算ということについては最終的な決定権を持っておるわけなんだが、原子力委員会は、いわばつんぼさじきのままで、こういう融資の交渉が行われておるというふうに受け取られたのです。こういう点も、委員会の権威のためにはあまり好ましいことではないと思うのです。その点、どういうふうなことになっておりますか。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 前段の点に関しましては、御承知の通り、原子炉の設置に関する規則では、総理府の長であります内閣総理大臣が、最終的な決定権を持っておるわけでございますが、事前に通産大臣に協議をいたしまして、そして、協議が整った上で許可を出すという建前になっておりますので、こちらの方からは通産省に協議をする、こういう段取りになっておるわけであります。ただ、通産省といたしましては、電気事業という面では通産省の管轄になっておりますので、そういうサイドから検討するというだけのことであります。  それから、第二点の資金の問題でございますが、資金の面は、原子力委員会といえども、独自で、これほど必要だといって資金を動かせるわけではないのでございまして、やはり開銀資金の調整をいたしております大蔵省あるいは経済企画庁等が最終的にはきめる次第のものでございますので、こちらといたしましては、許可をいたします際には、当然その見通し等も要望いたしまして、そして、大体許可さえあれは向うでは資金は大丈夫であるというふうな話し合いがつきました上で許認可というふうな段取りに相なるものと考えております。

岡良一日本社会党

○岡委員 ただ、一応開銀資金のワクの中から七億なり十億が出るということがきめられる前に、やはり原子方委員会の意向というものが——コールダーホール改良型の炉を導入するのに賛成かどうかという意向が一番大きな前提になるんじゃないか、その点が全然まだあとに行われることになっておるのに、一応こういうものが予算として成立してくるというようなこと、そのことに私は若干疑義を持っておるのです。  それから、今一本松さんのお話を聞きますと、燃料の買い入れについてもいろいろ交渉をして、技術協定というようなものについても交渉をしておる。まあ原電として、向うの方で責任を持って技術的な援助なり技術的な保障を与えるということにしてもらうことは、私は一本松さんの大きなお仕事だと思うのです。燃料の買い入れというものは、委員会の決議にもある通り、暫定的に国費にしろという方針でありますから、政府間交渉というものをもっと公けに、筋を通した話し合いでしなければなるまいと私は思うわけです。これが原電の一本松さんでは折り目としては正しくないんじゃないかと思うんです。そういう点はどうでしょう。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 資金の方は先ほど申しました通りでございまして、原子力委員会の決定を大蔵省なり経企庁の方では待っておるわけでございまして、その結論が出ますれば、資金に対する見通しがはっきりするのじゃなかろうかと考えております。  二番目の技術提携の問題に関しましては、これはやはり原子力発電会社と相手方の英国の会社の間の契約でございまして、ただその契約を、どういうふうに行政面でいつ許認可するかという問題に関しましては、当然行政の問題になります。この点に関しましては、ただいま正式の申請もいただいておりますので、通産当局と私の方で目下慎重に検討を続けておる最中でございます。  燃料の交渉に関しましては、岡さんのお話のありますように、国の政策そのものとも非常に密着する問題でございますので、特に私どもの方から島村次長を、一本松団長の下にと申しますか、オブザーバーとして同行させまして、燃料に関する日本の考え方あるいは今後の要望事項等について一緒に交渉に当るようにということで、島村次長を派遣いたしました。従いまして、このことに関しましては、もちろん主体は購入する側の日本原子力発電会社がこれに当るのは当然でございますが、政府といたしましても、政府の方針にもとらぬようにということで、同じ交渉の過程を経るようにしたわけでございます。

岡良一日本社会党

○岡委員 やはりそういう場合でも、政府対政府の関係で購入するという方針がきめられておるならば、島村君がオブザーバーとして行くんじゃなくて、燃料の問題については、原子力委員会が公けに向う側と交渉するという態勢が望ましいのじゃないか、その場合、原子力発電会社のそれぞれのタレントの方も一緒に行かれて、そうして、またいろいろ知恵をお借りして交渉する、こういうふうな形が、私は筋としては通るんじゃないかと思うのです。それはそうといたしまして、それでは一本松さんにお伺いしますが、ロード・ファクーターはどういうことになっておりますか。

一本松たまき日本原子力発発電株式会社副社長

○一本松参考人 ロード・ファクターにつきましては、八〇%ということに考えております。この八〇%につきましては、従来の火力等におきましては、もう少し低い七〇%とか、そういうふうな数字を使っておるのでありますけれども、原子力につきましては資本比が非常に高くつきますから、これはベース・ロードに使うのが本筋でありますので、できるだけべース・ロードのものは原子力にとらすようにする、こういう方針が一つ。もう一つは、原子方につきましては、ボイラー等の場合と異なりまして、ほとんどコンティニュアスといいますか、連続的に使用し得る点が長所と考えられております。まだ十分な実績があるわけじゃございませんが、そういうふうに考えられております。この理由はコールダーホールでやりました実績は、七五%程度までやっております。コールダーポールの原子炉は、炉をとめて燃料を入れかえるというやっかいな点があるのでありますが、今度の場合には、運転しながら燃料を取りかえられるということでありますので、八〇%は技術的にも十分行き得るというふうに考えております。先般も向うの技術者といろいろこの点を話したのでありますが、九〇%までいけるというような意見までも出ておりました。これは一方、また電力負荷の状況も考えなくちゃなりませんので、八〇%が一応適当である、こういうふうに考えております。

岡良一日本社会党

○岡委員 どうせべース・ロードで使わねばなるまいと思いますが、しかし、受け入れる側の、いわば消費面の態勢というものもありますので、その点に、私ども何かしら若干疑義を持ってお尋ねしたわけです。それから、バーン・アップの方ほどういうことになりましたか。

一本松たまき日本原子力発発電株式会社副社長

○一本松参考人 バーン・アップはこれは燃料の燃焼度でありますが、三千メガワット・デー・パー・トンというふうに考えております。この数字は、英国においてまだ十分な実績がありません。コールダーホールで千五百ぐらいまではやっておりますが、三千についての実績がまだない、ここに問題があるわけであります。今度のこの三千につきましての技術的な確証といいますか、だんだん燃焼度が進むにつれて、中のウランがどういうふうに——スエリングとか、いろいろな現象があるわけですが、そういう現象が変ってくるかというような点もいろいろ調べ、また、そのほか機械的にも、科学的にもどういう問題があるか調べてきたのでありますが、今のところ考えられる状態においては、まず大丈夫三千メガでいける、向うとしましては三千八百ぐらいまではいけるというふうに今でも言うておるのでありますが、われわれとしては、実績がないのでありますから、向うの言うことを信用するほかはないと思っております。しかし、この問題に付随いたしまして、バーン・アップが非常に低い、燃焼が十分にいかないという場合には、会社としまして経済的な非常な負担が増加する、こういう問題がございます。この点につきましては、特に先方と話し合いを十分にいたしまして、その結果、バーン・アップが相当低いような場合でも、使用済み燃料を高く買ってくれるというような方法によりまして、会社としまして大きな損害がないように向うでも考慮してくれるものと考えております。

岡良一日本社会党

○岡委員 バーン・アップの問題は特に経済性の問題としても重要な要件でもありますし、また、御存じのようにプルトニウム専用炉ではバーン・アップは非常に低いということをいわれておるわけでありまして、バーン・アップが低くて、使用済み燃料をそのままに向うが買ってくれれば、結局、向うとすれば事実上原爆の原料を提供することになるわけであります。こういう点に、私どもとすれば政治的に若干の疑義があるわけであります。そういうことから、昨年もアメリカあるいはフランスでコールダーホール改良型のバーン・アップについて意見を求めましたときには、ずいぶん低い評価しかしていないというような事実がありましたので、単に英国側の言い分だけではなくて、やはりこういう問題も、安全性の審査部会などでもう少し国際的ないろいろな意見をとりまとめられて、そういう高い角度から十分御検討が加えらるべきだと思いますので、そういう点も原子力局長の方に特にお願いしておきたいと思います。  それから、キャピタル・チャージはどういう状態になっておりますか。

一本松たまき日本原子力発発電株式会社副社長

○一本松参考人 金利につきましては、向うから購入いたします約百八十億余りでございますけれども、そのうちで、英国の供給いたします百億余りのものにつきましては向うがメーカース・クレジットというのをやってくれるわけであります。そのときの金利は、バンク・レート、プラス〇・五%程度——今バンク・レートが四%でございますから、四・五%になりまして、非常に有利な状態と考えております。そのほかのものにつきましては、市中につきましては、長銀その他が九分ないし八分、開銀につきましては六分五厘、そういうふうな金利を考えております。

岡良一日本社会党

○岡委員 それから、保険料はどういうことになっておるのですか。その後結論が出ましたか。民間なり国際的なプールの引受額……。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 保険に関しましては、民間の保険プールを結成するので、ただいま損保協会が中心になりましてどんどん問題を進めております。ただ保険の約定に関しまして、民間の自主的なプールでありますから、あまり政府側から注文をつけるのはあるいは無理かとも思いますが、従来の法律に乗っかった範囲内ではございますけれども、できるだけ考え方あるいは内容等をはっきりさせたいという意味でいろいろ質問書等を出しまして、この問題に関しまして、原子力委員会の下部機関であります補償部会でありますかで、官側あるいは学会あるいは損保のうちの大家が集まりまして、逐条別に検討している最中であります。

岡良一日本社会党

○岡委員 この間も損保協会の代表者の方なんかの御意見では、大体国内における民間引受が十五億程度、国際的な部分を合せて大体五十億見当ではないかというお話でございました。今これを拝見しますと、資金の調達総計が約二百三十億ということになっておるわけでございます。そうしますと、五十億程度の保険では、原電会社としての財産の四分の一にも満たない保険しか加入できない、こういうことになるわけでありますが、こういう点は、原電会社としては五十億でいいと思われるのか、また、さらにどういうふうな希望を持っておられるか、その点の率直な御意見をお聞かせ願いたいと思います。

一本松たまき日本原子力発発電株式会社副社長

○一本松参考人 保険の問題につきましては、まだ制度等の十分な確立がないわけでございます。先ほど佐々木局長が言われた通りでありますが、われわれといたしましては、大体英国でやっております考え方に近いやり方をしていくのが妥当じゃないか、こういうふうに考えております。一応五十億というものに対して保険をかけます。それが原価に入っておるのであります。この問題は、三百億をかけるというようなことも、もちろん問題として考えなくちゃならぬとは思うのでありますが、これは保険の制度そのものとも関連して今後考えていきたい。今のところは、大体英国で考えておる程度のものを標準にして原価の中に保険金を計上いたしております。

岡良一日本社会党

○岡委員 そうではなくて、やはり保険は通念として、万一の事故を予想してのものであると思うのです。そこで、資金の調達額は二百三十億もあるのに、保険の加入はと五十億しかないということでは、万一の場合において原電会社は破産しなければならぬわけですね。近くには日本原子力研究所もあります。この施設だって四、五年たてば、お金にすれば二百億をこえると思います。そういうようなことで、非常に保険金額が少い。第三者災害補償でもしなければならぬということになれば、とてもこれでいけるものでない。だから、そういう意味で、原子炉の災害に対する補償、保険をも含めての態勢はどうあってほしいということを原電会社としてはお考えになっておるかということをお聞きしておるのです。

一本松たまき日本原子力発発電株式会社副社長

○一本松参考人 保険の問題は、私前に電力会社をやっておりましたときも、なかなか自己保険でやっていくとか、いろいろな考え方があると思いますが、この原子力施設全体の三百億が一ぺんに全部悪くなるということもないようにも考えますし、いろいろな考え方があるんじゃないか、そういう点を十分検討して、この対策を考えたいと今のところは思っております。

岡良一日本社会党

○岡委員 あとに問題は譲るといたしまして、一体、原子力委員会として、このコールダーホール改良型の炉を導入するのに、安全性が一つの大きなテーマですが、次に、経済性の問題は当然許認可の大きな条件になるだろうと思うのです。この動力炉の経済性は、具体的にどういうものでなければならぬか、原子力委員会はどういう基準を持っておられるか、その点をお伺いいたしたい。

佐々木義武科学技術庁原子力局長

○佐々木説明員 採算の面に関しましては、いろいろな考え方があろうかと思います。たとえてみますと、同じ地点に重油専用の火力、あるいは石炭専用の火力、あるいは両者混合した火力等を設置した場合には、新鋭火力ではどういうふうになるかという比較の問題も一つの基準かと思いますし、あるいはただいま予定している地点は東電の管下でございますので、東電の総原価といったようなものとの比較をやるのも一つの方法かと、思います。あるいは初年度の原価に比較していいかと申しますと、みな特徴がございます。水力にいたしましても、ピークをとる水力もありますし、火力と原子力発電と比較する場合に、原子力発電には原子力発電の特徴がございます。その特徴と申しますのは、非常に水力、火力と比較いたしまして資本費が高くなりますので、償却のダウンの率が非常に大きい。同時に、燃料費の原価に占める率は、火力が大体半分くらいでございますけれども、原子力発電は四分の一くらいということになりますので、そういう特性を考えて参りますと、必ずしも初年度における原価に比較して、先ほど申しましたようないろいろな基準で比較をして、それで採算が合う合わぬという断定の仕方が正しいかという点に関しましても、いろいろ疑問が出て参つります。従いまして、原子力発電のようなものは、その特性を考慮して、相当ロング・レインジと申しますか、償却が済んだあとでは燃料費が安くなるのはきまっておりますけれども、かりに二十年間の償却年限の間の平均をとりまして、そして、一体他と比較してどうかという比較の基準もあろうかと思います。そういう点をいろいろ総合的にあんばいいたしまして、少くとも現在の電気料金そのものには、この原子力発電所を作ったがゆえに影響を及ぼすというふうなことはないという点が一番大きいねらいかと思いますけれども、それにいたしましても、もちろん影響はないと思っておりますが、その範囲内で比較をするに際しましても、ただいま申しましたいろいろな比較の仕方がございますので、そういう点を総合的に一つ考えていきたいというふうに考えております。

岡良一日本社会党

○岡委員 一昨年の十二月でしたか、原子力発電についての長期計画のようなものが出ましたね。その文書を読んでみると、今申されておるようなことが特に強調されておったわけなんです。ただ、その後私ども聞くところによると、たとえば重油専焼の炉におけるキロワットの単価が三円台になったとか、いろいろな変化もある。もちろん、原子力の方でも燃料コストが予想外に安くなるという変化もあろうと思いますし、より多くの期待ができるというような点もある。いろいろなその後の情勢の変化を総合的に勘案され、また、そういう提供された数字も公正に検討された経済性の一つの基準というような具体的なものを、もしできたら、この次の委員会にでもお聞きをいたしますから、お示しを願いたいと思います。  一応これで一本松さんにお答えを願う質問が済んだわけですから、お帰り願ってけっこうです。

小金義照自由民主党

○小金委員長 それじゃ、今岡君の質問がそこで切れましたので、参考人からの意見の聴取並びに質疑はこの程度で終ります。  一本松参考人には、御多用中のところ長時間にわたって貴重な御意見を承わることができまして、まことにありがとうございました。委員会を代表して私から厚くお礼を申し上げます。  それでは、引き続いて岡君。

岡良一日本社会党

○岡委員 この前の委員会でお尋ねをいたしましたコールダーホール炉の導入と貿易協定の際におけるサケカンとの関連について、私が資料なり御報告を求めたいと申し上げておったので、適当な担当局長から御報告を願いたいと思う。

牛場信彦外務事務官(経済局長)

○牛場説明員 ただいまお尋ねのことにつきましてお答えいたします。イギリスとの貿易協定は、昨年二月から四月の間ロンドンで行いました。昨年の四月からことしの三月までの間の貿易の取りきめをしたわけでございますが、その際、サケカンの輸出と、それから原子炉の購入と、何らかの意味において関連するような申し合せというものは一切行われておりません。もちろん、その協定の交渉は毎年非常に長くかかるものでありまして、いずれも、なるべくたくさん輸出をして、輸入の方はできるだけ押えたいという希望が両方ともございますので、その際いろいろな話が出るわけでございますけれども、サケカンの問題と、それから原子炉の問題と、これは根本的に全然ウエートの違った問題でもございますし、そういう問題を二つ関連させて話に上ったということもない次第でございます。サケカンが昨年の協定におきまして百万ポンドの増額になりました。しからば、これはどういうわけかという御疑問があるかと存じますが、イギリス自体のサケカンの需要が非常に多いわけでございます。昨年は、イギリスとしましても、カナダ、アメリカからも同じくサケカンを買ってくれという希望が非常に強かったわけでございます。そこで、日本の方とカナダ、アメリカの両方の要求をにらみ合せまして、双方に対して百万ポンドずつワクを与えたという状況でございます。従いまして、日本としましては、これに対して何ら直接の対価を与えることなしにワクは拡大できたというわけでございます。イギリスの需要が非常に多いということは、昨年の協定ができましてからあと、一ぺんに全額の輸入公表をいたしました、これは、イギリスとしては非常に異例のことでございまして、大体半年ごとに分けましてやるのでございますが、需要が非常に多かった、それでそういうことをしたのだと思います。それから、昨年の九月になりますと、サケカンの輸入を、ソビエトからのものを除きましては一切自由にいたしました。そこで、カナダからの輸入も日本からの輸入も自由であります結果、昨年の貿易協定におきますワクは六百万ポンドでございました。実際に出ましたのは、二千万ポンドに上るサケカンがイギリスには出たわけでございます。そういう状況から考えましても、昨年の協定におきまして日本側が百万ポンドのワクの拡大を得たことは、決して何ら不正のことではないということが御了解得られると思います。

岡良一日本社会党

○岡委員 たとえば、昨年の二月に、現地から外務省に意見を求めてきておりますね。それによると、英国側では日本がコールダーホール改良型の炉を輸入するということに大きな期待と関心を寄せている。ところが、当時たまたま原子力調査団の一行も行っておられたようではあるが、これは確かに買うという言質を与えるほどの使命を持っておるわけでもない。そこで貿易協定を有利に運ぶためには、コールダーホール改良型炉を買う意向があるということを利用した方がと、原文の翻訳には書いてあるんだが、いずれにしても、そういう意思を相手方に申し出ることの方が、貿易協定のワクの拡大には非常に有利であるということを書いてあるように私は聞いておるのですが、それについて異存はないかどうか現地から外務省あてに聞いてきた。その返事はお出しになりましたか。

牛場信彦外務事務官(経済局長)

○牛場説明員 当時、現地におきまして交渉もいろいろ難航いたしておりましたので、ただいま岡先生からお示しになりましたような意見もきておったことも記憶しておりますが、これは先ほど申しましたように、根本的に全然ウエートの違う問題でございますので、そういう意味の取引はできないということは、その当時申したことは記憶いたしております。

岡良一日本社会党

○岡委員 それでは、サケカンとの関係は全然ないというわけですね。取引にはコールダーホール改良型の炉を利用されたことはない。従って、異存はないかという現地からの照会に対しても、コールダーホール改良型の炉との関係は無縁なものとして取り扱えということを、はっきりあなたの方で出されましたか。

牛場信彦外務事務官(経済局長)

○牛場説明員 そういうふうに記憶いたしております。

岡良一日本社会党

○岡委員 それから、この間外務委員会で森島君が質問をしておられたときに、森島君の引用した、いわゆる二百十一号の電信の中で、こういうような質問をしておられた。パーシバルの求めに応じて同行した。そうしたら、原子炉とサケカンに関する書簡案は日本側の申し出を向う側は了承したという文章を委員会に参考として報告された。その書簡案なるものをはっきり示してもらいたいという要求があったわけです。前の返電、異存ないかといって聞いてきたときに、外務省の方でどういうお返事を出されたのか。それで、この相手方がサケ・カンと原子炉に関する関連について、購入に関する書簡案、相手方の了承した書簡案の内容がどういうものかということを、ぜひこの委員会の席でも御説明願いたい。そうして、この問題について、はっきり私はピリオドを打ちたいと思います。

牛場信彦外務事務官(経済局長)

○牛場説明員 森島先生の持っておられました資料につきましては、いろいろ調べてみたのでございますが、外務省から出ておるものでないことは確実でございますし、引用番号その他、全然私ども心当りないものでございますので、何か少し誤まってそこに記載されているのではないかというふうにも考えておる次第であります。それから、その書簡案というふうなものは先ほど申しました理由で、私どもの方では実は作っておらなかったものでありまして、いわんや、日英の間でもって何かそういう書簡を取りかわしたというようなことはない、これははっきり申し上げられると思います。

岡良一日本社会党

○岡委員 そうはっきりないと言われれば、それまでのことなので、私どもも無責任なことを申し上げているのでもないので、さらに事実を調査した上で、この次の機会にまたお出ましを願うことにしたいと思います。  ただ、この際、通産省の方も来ておられますし、外務省の方も来ておられます。特に私は外務省の方に強く要望したいことは、日本の原子力の開発を進めるということになれば、どうしても渉外折衝の問題に大きく重点が乗せられていくわけです。ところが、日本には原子力委員会がある。これが何といっても日本の原子力の研究、開発の中核であるので、原子力基本法にのっとって進めていただきたいという希望を私ども持っておる。されば、いよいよ原子炉を導入する、あるいは原子炉を設置するということになりますと、日本のこれまでの官庁のセクショナリズムが災いをすると申しますか、東京でもいろいろな考え方がある。ともすれば不統一になろうとする。不統一にならないまでも、機構が二重、三重に重複しておる。特に、またこうして現地と東京において、サケカンの問題で私ども若干疑義を持たざるを得ないような情報もわれわれの耳に届いてくるような形で日本の原子力の研究、開発が進められることに、私どもはすっきりしない感じを持たざるを得ないということを非常に遺憾に思うのです。当然これから各省庁、特に外務省と原子力委員会とは——緊密にはやっておられる。その努力は私ども信じておりますけれども、どうも、それがもう一呼吸、呼吸を合わしていただきたいということを強く要求いたしまして、私の質問をこれで終ります。

小金義照自由民主党

○小金委員長 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。  次会は大体六月十日、午前十時の予定でございます。     午前十一時五十四分散会

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