運輸委員会 第21号
- 発言数
- 30 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/04/02
会議録
○堀内委員長代理 これより会議を開きます。 本日は委員長が都合により出席されませんので、私がかわって委員長の職務を行います。 陸運に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。久保三郎君。
○久保委員 国鉄総裁並びに鉄監局長がおいでですから、お二人にお尋ねしたいと思います。 まず第一に、四月十日には皇太子の御成婚があるということで、政府はただいま恩赦というか特赦について、それぞれ成案を得つつあるというお話であります。国鉄内部における行政処分が今日までたくさんある。行政処分の中には、御承知のように運転事故あるいは営業事故等に関係する処分がある。そういう処分について、今度の御盛儀に対して政府並びに国鉄ではどら取り扱うか、そういうお考えを今持っておるかどうかを、まずお伺いしたいと思います。
○十河説明員 私の方では、そういうなには少しも関係しておりませんから、よくわかりません。何もありません。
○山内(公)政府委員 政府部内におきましても、そういう問題につきましては何も考えておりません。
○久保委員 今の鉄監局長のお話だと、政府部内においてもそういう考えを持っておらない、こういうことですか。語尾がちょっとはっきりしませんが……。
○山内(公)政府委員 さようでございます。
○久保委員 選挙違反まで含めて今回は特赦の恩典に浴するのだ、こういうことで、とにかく選挙違反は別としても、何らかの特赦をやろうということは、先般来の国会内における政府の答弁で明らかであります。鉄監局長はこの恩赦と関係あるところの行政処分の、何といいますか、特赦ですか、これに対して考えておらないと言うが、あなたではおわかりにならないのか、それとも先ほどの答弁のように全然政府では考えておらないのか、どちらですか。
○山内(公)政府委員 行政部内におきますそういう特赦あるいは恩赦ということにつきましては、もとより私あるいは運輸省だけの問題ではないわけでありまして、私といたしましては聞いていないということでございます。
○久保委員 それでは十河総裁にお尋ねしますが、あなたの個人的見解としては、そういう広範な恩赦なり特赦がある際であるから、今日までのそういう行政処分は、中には不当なものもあるいはあり得るだろう、たとえば運転事故にいたしましても、本人の怠慢等に基くもの等はおそらくないと思う。結局は行政処分の原因というか、それは本人の過失に基くもの、あるいは注意力不足だということで処分されているものが多いと思う。よって、政府部内のそういう空気からいえば、当然国鉄総裁としても何らかの考えがあってしかるべきだと思うのですが、どうでしょう。
○十河説明員 私はもちろん私の部下であった人あるいはそれでなくても、みんな罰せられることのないようにしたいと念願するものであります。しかしながらすでにそういう事態が起ってそういう処分がされた以上は、そのあとは政府全体でお考え願い、どういうものはどうするということをおきめ下さることと思っております。
○久保委員 政府自体がおきめいただくことだろうというお話ですが、行政処分の発動者は総裁でありますね。いかがですか。
○十河説明員 その通りであります。
○久保委員 そうしますと、今回のような特殊な措置をとるという場合には、当然処分権を持っているあなたが先に考えて、政府全体として考えるものなら、当然政府の中にそういう意見を持ち込むのがほんとうではなかろうかと思うのですが、その御見解はいかがですか。
○十河説明員 政府にそういう何かお考えがあってわれわれにお尋ねがあれば、われわれもわれわれの意見を申し上げます。
○久保委員 お尋ねがあれば意見を申し述べるというのでは、御案内の通り国家的な慶事だともいわれるし、そういうことで恩赦そのもの、あるいは特赦そのものについては、多少の議論が私自身にもございますが、大体それを実施するということは既定の事実のようであります。そうしますと国鉄運営の最高責任者である総裁は、当然人心を一新するということだけでも考えて、そういう処分を帳消しにするというか、御破算にするというか、そういう考えをしてここから再出発するというような意味を含めて運営の万全を期すというのがほんとうではなかろうかと私は思うのであります。そういうお考えはございますか。
○十河説明員 今のところ私にそういう考えはありません。
○久保委員 今のところございませんと言うが、それではあなたが今まで大へんいろいろなことをやってこられて、鉄道における大先輩でもあるし、あるいは国家的に見ても非常な何といいますか、そういう人間的にも大へんりっぱな方とわれわれは思っておるのでありますけれども、少しはそのくらいな考えをお持ちであっても差しつかえないだろうと思うのですが、どうですか。
○十河説明員 今のところ私は進んでそういうことをすべきじゃない、こう考えております。
○久保委員 今のところ進んでそういうことをすべきじゃないということはどういう意味にとれるのでしょうか。どういうお考えでしょうか。
○十河説明員 そういうことをしないということでございます。
○久保委員 今のところというところにアクセントがあるのですか。いかがでしょう。今のところというところに比重、重さがあるのでしょうか。どうですか。
○十河説明員 さっきお答えしましたように、政府から何らかのお話があればそれにお答えして意見を言うことはあり得ると思います。
○久保委員 処分を発動するときにはあなたがおやりになるわけだ。処分を撤回するのもあなたがおやりになることだと思うのであります。もちろん行政処分は、事国鉄内部の問題だけではなくて、全体的な政府機関あるいは国家機関といいますか、そういう全体に関係があるので、そういう観点から自分からは申し出ない、あるいはそういう考えを持っていない、政府が何らかの見解を発表するまでは自分からそういうことをやっちゃいかぬ、こういうお考えで今までの御答弁をしておるのでしょうか、どうでしょう。
○十河説明員 私は国鉄の運営をするために、法律にきめられた責務を遂行いたしております。その過程において、法律違反の行為があった者を処分するというふうなことは、これは当然私のやらなければならぬことだ。それと恩赦のなにとは多少そこに違いがあると思いますから、政府でそういう方針をきめられて何らかお話があれば、私が意見を述べるべき時期になれば意見を申し上げますから、それまでは差し控えておるのが至当だと考えております。
○久保委員 政府が何らかの意思表示をするまでは差し控えておくということでありますが、総裁の立場からいきますとそうかもしれませんけれども、政府としてはそういう考えか。先ほどのお話では、鉄監局長としてはまだ聞いておらないということでありますから、この際、運輸大臣は御病気のようでありますから、できるだけ早く政務次官をお呼びいただいて、その点だけ、政府の関係だと言いますから、一応お尋ねしたいと思います。 それでは先に、来るまで進ませていただきますが、経理局長は来ていますか。——それでは関係事務当局が来ないというとおわかりにならない点もあるというお話ですから、別な方に参ります。 それでは志免鉱業所の問題について総裁にお尋ねをいたします。一月十日に運輸大臣から内諾書というか、そういう書面が出まして、今日までその作業を総裁としては進められていると思うのでありますが、今日までいかなる作業をどういう時期にお進めになっているか、それを一つ詳細にお答えをいただきたい。
○十河説明員 詳細を担当理事からお答えいたさせます。
○吾孫子説明員 一月十日に運輸大臣から御承認をいただきまして、自来問題はいろいろございますので、たとえばこの鉱害の復旧の問題というようなことにつきましては、地元の鉱害被害者の代表の方にお目にかかりまして、国鉄としてはできるだけの処置をとって善処したいからということを申し上げると同時に、国鉄部内において、鉱害の復旧計画その他について事務的にいろいろと現在検討を進めつつあります。なお内部のそういう事務的な仕事を進めると同時に、この問題について地元の関係の方々等が国鉄と御折衝をなさいます際に、できるだけ御便宜をおはかりしなければいかぬというふうに考えまして、先月末博多の駅に連絡事務所を開設いたしまして、そこを窓口に、いろいろ御連絡もとるように便宜をおはかりするというような処置を講じております。その後なお、西部支社等を通じまして、いろいろと地元の方々にもお話をぼつぼつ申し上げておりますが、まだ具体的に鉱害の被害者の方とこまかいお話し合いをするというところまでは参っておりません。大体鉱害の関係につきましては、そんなようなことで部内外の事務を進めつつある次第でございます。 それから志免の所属職員の処遇の問題につきましては、これは先年来再々組合側には申し入れはしておったわけでございますが、一月十日に大臣の御承認がありました以後、さらに重ねて組合に対して、この問題について団体交渉を進めるようにいたしたいから、組合側の御要望の点等を早く取りまとめて申し入れをしていただきたいということをお話をしたわけでございますけれども、この方は遺憾ながらまだ団体交渉の道が開けるという段階には到達いたしておりません。しかしながら国鉄当局といたしましては、すでに政府の方針もきまり、また国鉄当局としても方針をはっきりきめておるわけでございますから、その線に沿うて早く従業員の処遇問題等についても円満な解決を期したいと考えておりますので、いろいろな道を通じて、組合に対してまた従業員の諸君に対しても、これらの問題について早く団交に応ずるような態勢を整えてほしいということを働きかけますと同時に、部内の事務といたしましては、そういう場合にどういうような方法をとったらいいかということについて、内部でいろいろ検討を続けております。ただし、これはやはり組合側との話がまとまりませんと、こちら側だけで考えても結論が得られませんので、一日も早く団体交渉によって円満な解決が得られることを期待しつつ準備を進めておる、概括的に申し上げますと、そういう状態でございます。
○久保委員 今の答弁でありますが、きのうの新聞を見ますというと、労働組合の幹部に対して処分を行なったということであります。なるほど公労法に基いて処分を行なったと発表いたしておりますが、本件は単なるたとえば賃上げの問題とかその他の問題とは性質を異にしております。よって、運輸大臣は、特にその内諾を与えるときに、職員の処遇については万遺漏なきを期し、円満なる妥結をしろ、こういう条件のごとき文意を持ったものを総裁に渡しておる。それを全然——今のお話だと大へん努力しているようでありますが、努力が足りないのをカバーするために、組合の分裂策のために今回の処分をやっておるように見る。その裏づけは、これは総裁、あなたがやはりそういう明確な責任者としての態勢から強行している、組合の分裂策をまず強行しているということの裏づけがございます。それは、三月二十八日の夜太田副長の宿舎に内村副長と組合員約十五名を集めて、ここで会談をいたしております。会談の中身は、一つは、近く処分発表があるから、そうすると、処分発表があればおそらく臨時大会が持たれるだろう、その大会の席では現在の組会幹部の個人攻撃をやって、切りくずしをやれというのが一つ。それから二番目には、近くこの処分発表があればおそらく統一行動がなされるであろうから、そのときには君らは警察権の介入を誘発するような行動をしろ、こういうことを言っておる。それから三番目には、切りくずしには多額の金が要るだろうから、それは代表者が直接上京して、十河総裁と話をしてもらってこい、大体こういう三つの大まかな話になっております。これとうらはらに結局今のような処分をやったということ、私は十河総裁は、この間交通新聞か何かにあなたの反省文がずっと出ておりまして、非常にりっぱな方で、まあ早く言えば骨のある方だと思っております。骨があるということは結局、正義の人だと私は思っていた。どんなに苦しくとも筋を通してやっていくというその信念が、私は骨があることだと思うのであります。ところが、こういう今回の処分の発表や、それからたまたま三月二十八日の夜のこの会談の中身を聞いては、あなたの今までの反省に対して疑いを持たざるを得ないのであります。それからもう一つは、その前からですが、労務の人間を使って、個別に第二組合を作るような工作をどんどんやっている。これが正常な志免鉱業所処理の方法だろうかどうか。だから、この際は少し考えを変えてもらわにゃいかぬし、われわれ自身としても考えを改めなければいかぬ。あなたはりっぱな人だと思ったが、そうじゃない。そういうことをほんとうにやっているなら大したことです。いずれにしましても、この問題は別途また追及しなければなりませんが、私は、これは今のようなただ単に表面づらの話をされて、わかりましたということで済まされない。(「そういうことではわれわれも考えにゃならぬからやめよう」と呼ぶ者あり)このままでは質問を続行できませんから、われわれはさらに詳細にその第二組合工作を調査して、それから質問をしたいと思いますから、私は一応質問を保留しまして、後刻やります。それからなお、改良工事の問題等は、関係者がお見えにならぬししますから、私は質問を明日にいたします。以上です。
○堀内委員長代理 ちょっと速記を待って下さい。 〔速記中止〕
○堀内委員長代理 速記を始めて下さい。 次会は明三日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することといたし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時三十二分散会