運輸委員会 第20号
- 発言数
- 108 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1959/03/26
会議録
○塚原委員長 これより会議を開きます。 陸運に関する件についた調査を進めます。 質疑の通告がありので、順次これを許します。 井岡大治君。
○井岡委員 お見えになっておられるところはどこですか、ちょっと教えていただきたい。
○塚原委員長 警察庁の内海交通課長、大蔵省の澄田理財局総務課長、高柳地方資金課長、それから運輸省の廣瀬民鉄部長、坂本都市交通課長、八木国有鉄道部長、建設省の關盛道路局次長が見えております。ですからまだお見えにならないのは、自治庁の山野理財課長と建設省の小林郁市計画課長で、間もなくお見えになるそうですから……。
○井岡委員 それでは、まず運輸省の民鉄部長にお尋ねをいたしたいと思います。 先般来東京、大阪の今後の都市交通についてのあり方ということで審議会が持たれて、いずれも結論を得られたようであります。なお近く、名古屋の問題についてもこれが諮問をなさる、こういうように承わっております。しかし、東京の場合は首都交通審議会等が開かれて今諮問をなさっておるようでございますから、あるいは東京の問題等についてもその結論を待って御答弁をしたい、また考え方を発表したい、こういうお話もあろうかと思いますが、しかしそうでなくて、前に結論を得ました東京都の交通審議会の結論等を参考にしつつ御答弁をお願いいたしたいと思うのです。 そこで、御承知のように従来の都市交通と申しますと、路面電車を中心にバスあるいはトロリー、あるいはタクシー、ハイヤー、こういうようになっておりますが、最近の都市交通の事情を見てみますと、従来の路面電車を中心とした都市交通政策でよいかどうか、こういう点を考えてみますと、私は必ずしもこれでよいというようには考えられません。従って、東京の都市交通審議会、大阪の都市交通審議会においても、昭和五十年度を限度として、都市交通の近代化をはかりなさい、あるいは高速化をはかりなさい、こういうように規定をされておるわけです。この点についてまず運輸省にお尋ねいたしますのは、経営の主体をどこに置くのが一番よろしいのかという点をまずお伺いいたします。
○廣瀬説明員 ただいまお尋ねがございました大都市の都市交通を総合的にやるために、経営の主体をどうしたらいいかということなんでございますが、これは三十一年八月の東京及びその周辺における都市交通に関する都市交通審議会の第一次答申、同じく大阪周辺の問題、これは三十三年の三月に答申が出ておるわけでございます。その中に大体の今後の行き方ということが示してあるわけでございます。内容を申し上げますと、建設の面でも、また自後の運営の面から考えましても、各交通網を一体に運営をする、あるいは建設の場合は資金の面あるいは資材の面、あるいは技術的な面から統一的に考えるのが一応理想であるというふうに考えております。一番理想的なのは、やはり一つの企業体が建設にも当り、あるいは運営にも当るということが好ましいわけでございます。さしあたりの問題といたしては、いろいろ現実的な問題がございますので、答申にも一応出ておりますのは、建設の場合はやはり総合的な交通網ということを考えまして、一つの経営主体がやったと同じような効果を上げるように、路線の面あるいは資金の面、こういったものがダブらないように行政指導をやっていけば、ある程度目的が達せられる。また運営の面につきましても同じような考え方で、技術的な面あるいは輸送の面である程度調整をとって参りますと、かなり目的が達せられるというふうに一応答申ではなっておりまして、私どもも先ほど御質問がございましたように、理想的な姿としては、諸外国の例等を考えまして、やはり一つの形態で運営されるのが望ましいとは存じますが、当面は今申し上げました答申にもありますように、同じような効果を発揮するように行政指導でやって参りたいと考えております。
○井岡委員 今諸外国の例をおとりになって、要すれば経営主体というものは 一つのところでやることが一番望ましい、こういう御説でございます。私もその点については同感なんです。ただ諸外国の例、たとえばワシントンならワシントンを一つといってみますと、都市交通の問題は単にその都市の交通だけでなしに、経済、文化あるいは産業、こういうものに大きく寄与しますから、交通調整をする立場から議会がある線の買収をきめたならば必ずそれに応じなければならぬ、こうきめております。わが国でも鉄道、軌道法ですか、そのことは載っておるわけですが、わが国の場合はこれが非常に弱いわけですね。従ってこれをさらに発展させて、いわゆる都市交通の調整を強力に推し進める考えがあるかどうか、この点をまずお聞きしておきたい。
○廣瀬説明員 今御質問がございましたように、軌道法、地方鉄道法では一応できることになっておりますが、さらに強力な措置をとるかどうかは、今のいろいな情勢からはさらに検討を要するのじゃないかと考えております。具体的に今お尋ねのような格好にすぐ持って参るかどうかは関係方面とも十分打ち合せをしてからでないとお答えできないというふうに考えております。
○井岡委員 それではその高速度鉄道を建設する場合、どういう方法でおやりになろうと考えておられるのか、たとえば東京の場合、今の予定線を全部入れると大体一千億近くになります。大阪の場合も同様に七百六十億と言っておりますが、最近の建設費の高騰によってこれまた一千億近くになるのじゃないかと申しますのは、当初計画したときには、東京の場合はキロ当り十二、三億ということでございますが、最近の実例では十八億から二十億の金がかかるということです。大阪の場合も、最初建設事業は七億から八億と計算いたしておりましたが、現在の予定線を今直ちにやるとしても平均十二億ないし十三億かかるということであります。そうなりますと、調整の問題をやろうとしても非常にやりにくい問題が出てくる。こういう点を考慮するならば、いわゆるダブりの資金投資をしないで考えることが、国家の財政経済の上からも非常に必要なことじゃないかと思うのですが、この点はどのようにお考えですか。
○廣瀬説明員 確かにおっしゃる通りにはっきりした格好でやりますとこの点はやりよいわけでございますが、今のところは計画路線は重複させずに行政指導でやっていくことができるというふうに考えております。今巨額の資金というお話もございましたが、この点は大いに私ども関心を持っておるわけでございまして、これはなかなか今後問題があるというふうに考えております。
○井岡委員 建設省の都市計画課長さんお見えですね。——都市計画法の第一条に都市計画の定義として述べられております。「本法ニ於テ都市計画ト称スルハ交通、衛生、保安、防空、経済等ニ関シ永久ニ公共ノ安寧ヲ維持シ又ハ福利ヲ増進スル為ノ重要施設」こう載っております。そこで都市計画の交通というのは何をさしておいでになるのか、これを一つお伺いしておきたいと思います。
○小林説明員 都市計画法第一条にいう交通と申しますのは、この第一条に都市計画の定義といたしまして、そういう交通に関し公共の安寧を維持し、または福利を増進するための重要施設の計画であるとなっております。どういうものが重要施設かということに関しましては、同法第十六条に、土地を収用または使用することができる事業を列挙してありますが、それによりますと「道路、広場、河川、港湾、公園、緑地其ノ他政令ヲ以テ指定スル施設」といたしております。これを受けまして都市計画法の施行令第二十一条におきまして鉄道、軌道、運河、飛行場、自動車駐車場その他の施設を指定しております。この第一条の交通のための施設と申しますのは、第一には街路でございます街路、鉄道、軌道、運河、飛行場、自動車駐車場、こういうものが交通のための施設だ、こういうふうに考えております。
○井岡委員 もう一度申し上げますが、鉄道、軌道、これは重要な施設だ、こういうことでありますね。そうしますと今後の都市計画の遂行に当って、在来の路面電車ということでは間に合わなくなってきた、とうていこれはやれないというのが実情だと私は思うのです。たとえばこれ以上路面電車をふやすとするならば、交通取締りの面から考えても非常に困難なことが起ってくるのじゃないか。従って鉄道、軌道、こういうことになりますとその鉄道あるいは軌道というものはどれをさしてお考えになっておるのか。この点は名古屋の地下鉄をやるときにいろいろ問題があったようですが、もう一度この点をお伺いしておきたいと思います。
○小林説明員 ただいま具体的に都市計画としてきめております鉄道、軌道関係を重要都市について申し上げますと、大体高速鉄道についてだけ実際に計画を決定しております。東京、大阪、名古屋、神戸、以上についてそれぞれの都市計画高速鉄道網というものを決定しておりますが、これの準拠法規につきましてはそれぞれの監督法規の規定するところでございますので、直接都市計画においてはそこまで決定はいたしておりません。
○井岡委員 お答えのように、東京、名古屋、大阪、神戸とその準拠規定がなくて、そして都市の交通の近代化をどこでおはかりになろうと考えておられるのですか、この点をもう一度お伺いしておきたいと思います。
○小林説明員 都市計画法と申しますのは、計画に関する法律でございますすので、道路、公園、鉄道、軌道、自動車駐車場、それぞれそういう都市の施設の実態につきましての計画を決定いたしておりますが、そういうようなものの建設、管理に関するそれぞれの準拠法規といいますのは、道路法、河川法あるいは都市公園法、地方鉄道法、軌道法というようなそれぞれの関係各省の準拠法規によって実際の建設なり管理の監督がなされております。
○井岡委員 もう一度運輸省にお伺いをするわけです。従って今のお話によりますと、都市計画法で計画しておるものは高速度鉄道だ、こういうようにおっしゃっておられる。運輸省も免許を出されるときには十分建設省その他関係官庁とお話し合いの上路線の設定をなされたものと思うのですが、この点はどうなんです。
○廣瀬説明員 関係方面とは十分打ち合せをいたしまして免許を出しております。
○井岡委員 次に建設省の方にお伺いしますが、ここで「主務大臣ノ指定スル」というこの主務大臣はだれをさしているのですか。
○小林説明員 第一条の主務大臣のことでございましょうか。
○井岡委員 そうです。
○小林説明員 これは現在では建設大臣でございます。
○井岡委員 そうしますと、第三条の「都市計画、都市計画事業及毎年度執行スヘキ都市計画事業ハ都市計画審議会ノ議ヲ経テ主務大臣之ヲ決定シ内閣ノ認可ヲ受クヘシ」とこうなっている。このときの主務大臣はだれですか。
○小林説明員 建設大臣でございます。
○井岡委員 そうしますと、高速度鉄道を都市計画審議会でかけて、これを主務大臣が内閣——この「内閣」というのは総理大臣ですか、だれですか。
○小林説明員 これは合議体としての内閣でございます。ただしこの内閣の認可を受けるという規定は、戦争中の許可認可等臨時措置法に基きます臨時特例によりまして、ただいまのところ執行を停止いたしております。
○井岡委員 第五条に「都市計画及都市計画事業ハ政令ノ定ムル所ニ依リ行政庁之ヲ行う」この「行政庁」はどこですか。
○小林説明員 ただいま御指摘のございました都市計画法の第五条の政令と申しますのは、同法施行令第一条によりまして、それぞれの市町村長ということになっております。
○井岡委員 そうすると市町村長が出願した都市交通事業の一部を執行せしめることができる、こうなるわけですね。第五条の二項、この点をもう一度お伺いしておきます。
○小林説明員 これは本来行政庁が、市町村長が執行するのが建前でございますけれども、それ以外のものに、出願によって都市計画事業を特許をするということでございますから、これは民間の会社にありましても出願がございますれば、都市計画事業を特許をいたすことができるわけでございます。
○井岡委員 第六条の二項の「主務大臣必要ト認ムルトキハ政令ノ定ムル所ニ依リ都市計画事業ニ因リ著シク利益ヲ受クル者」、この「利益ヲ受クル者」というのはだれです。
○小林説明員 これは政令の第九条にそれぞれ指定してございます。九条の各号に四号列記してございます。たとえば一号は、国が都市計画事業をやります場合に、地元の公共団体が利益を受けるという場合が第一号でございます。それから第二号は、その事業地以外の公共団体が、そこで事業をやる、あるいは府県なりが事業をやった場合に、その当該受益地の公共団体であります市町村が受益者になっております。それから第三号は、これはたとえば道路を作りました場合にその道路が他の工作物と効用を兼ねるというような場合に、その利益を受けます工作物を利用する者、そういうようなものを受益者として指定をしておりますが、第四号は、そのほかに都市計画事業により著しく利益を受ける者ということでございますので、たとえば街路を築造いたしまして付近の土地が値上りをした場合、その築造いたしました街路の幅員の両側一定の幅のもの等が受益者になっております。なお下水道のような場合も同様に、たとえば下水道を布設いたしましたために付近の土地の値上りがあるというような場合にはこれによって指定しおります。高速鉄道につきましては、戦前大阪市の高速鉄道を建設いたします際に、高速鉄道の停車場の付近の地価が非常に高騰いたしますのでその付近地について受益者負担をとった例がございます。
○井岡委員 そこでもう一度お伺いするわけですが、第三条、これは都市計画審議会の議を経て建設大臣がこれをきめる、こういうことになるわけですね。そして第一条において「交通」ということは高速度鉄道だと、こうおっしゃっておいでになるのですから、この高速度鉄道というものを都市計画審議会の議にかけた場合、これはどういうことになるのですか。
○小林説明員 これは高速度鉄道が都市計画審議会の議を経た場合にもやはり建設大臣がこれを決定いたしますが、ただ議案を作成いたします際には運輸大臣その他関係大臣と十分に協議をした上初めて審議会に付議いたすのでございます。
○井岡委員 そうしますと、これは審議会を経ておるわけですから、第六条の国の事業、こういうようになりませんか、この点をお伺いをいたします。
○小林説明員 都市計画としてきまりました場合には直ちに国の事業ということにはなりませんけれども、都市計画事業として決定いたしますれば、これは観念上は国の事業だということが法制上観念されて参ります。
○井岡委員 そうしますと、これは第六条は都市計画事業の方ですから、観念上そういうふうになるということになりますと、第六条の国庫負担行為は起ってきますか。
○小林説明員 第六条によりましては、国の官庁、たとえば建設省とかあるいは運輸省とかいうような直轄でやります場合は国の負担でございますが、公共団体を統括する行政庁、すなわち府県知事または市町村長がこれを行う場合に驚いては、その公共団体の負担とするということになっておりますので、それぞれの公共団体の負担が原則でございます。ただし第六条第二項によりまして、著しく利益を受けます者があります場合にはこれに負担をさせることもできますし、さらに第六条ノ二によりまして、一定のものにつきましては国においてその負担をいたすことなっておりますが、この政令が、実は大蔵省との話がつきませんので、まだ出ておりません。実際は第六条ノ二は働いておりません。
○井岡委員 いわゆる都市計画の中の高速度鉄道というものが国の事業として審議会の議を経るならば、当然第六条ノ二の国庫負担行為というものが発生する、私はこういうふうに解釈しており、あなたの方も発生する、しかし今まだ大蔵省と話し合いがついてないのだ、こういうことなんです。 〔委員長退席、堀内委員長代理着席〕 そこで私は少くとも将来の都市計画を遂行する上において、このことは非常に大事なことでありますから、この点について大蔵省と御協議をなさる用意があるかどうか、この点をお伺いしておきます。
○小林説明員 第六条ノ二の国の負担の政令は、これは地方財政法ができまして、従来の補助を負担に切りかえました際に入りましたものでございますが、これにつきましては、道路法なり河川法、都市公園法等、それぞれの事業法規によって大体最近は政令ができておりますので、この分につきましてはただいまのところ事務的な折衡をいたしておりませんが、そういう特別な管理法によってまかない得ないものができて参りました場合には大蔵省と協議をいたしたいと思います。
○井岡委員 それではお伺いしますが、今、東京にいたしましても大阪にいたしましても、先ほど運輸省の方から御答弁いただいたように、高速度鉄道をやろうとするならば莫大な金が要るわけです。幸い今、東京も大阪も大体お金のもうかるところを走っておりますから何とかまかなっていっておるわけですが、都市計画としてこれをやろうとするならば、必ずしも採算にペイするところばかり通すわけには参りません。当然ペイしないところが出てくると思うのです。現に帝都高速度交通営団の新宿線ができたために今までもうかっておったのが一ぺんに吹っ飛んでしまった、こういうことで本年度は七億の赤字だと営団は言っておられます。だから今までのところは私はそれでよろしかろうと思うのですが、将来の都市計画としてお考えになる場合、当然私はこの項の負担行為というものを発生せしめない限りこれはできるものじゃないと思うのです。この点についてもう一度お伺いをしておきます。
○小林説明員 ただいまの国庫負担の問題につきましては、大蔵省、運輸省とも協議いたさなければいけませんので、直ちにここでお答えはできませんけれども、国庫負担以外の形において、都市計画事業でございます高速度鉄道につきましては、たとえば道路の下を利用いたします際にその占用料を免除するとか、あるいは地方税法によりまして隧道等の固定資産税を免除するとか、あるいは都市計画目的税を一部高速度鉄道の建設に充当するというような、各種の財政的な補助の方法はほかにあり得るのじゃないかと考えております。
○井岡委員 自治庁にちょっとお伺いをいたします。自治庁は高速度鉄道をおやりになる際、その経営主体をどこに置くことが、都市計画上から考え、都市のいろいろな問題を考えて、一番いいとお考えになっておるわけですか。
○山野説明員 非常にむずかしい御質問でちょっとはっきりした答弁にならないかと思いますが、都市の地下鉄にいたしましても、その他の交通事業にいたしましても、都市それぞれの沿革を持っておりまして、従いまして、民営と公営とのいろいろな経緯があって今日に至っておるわけであります。従いまして、たとえば東京都の場合と大阪市の場合はそれぞれ違うのじゃないかと思いますので、そういう沿革を考慮しながら、公営としてやることが妥当なものは公営としてやり、また民営としてやるべきものは民営としてやるべきじゃないか。非常に抽象的なお答えでありますが、そういうように考えております。
○井岡委員 自治庁の答弁はそれは全く答弁にならないということで前置きされておりますから、私はあえてこれを追及しようとは思いませんが、それでは自治庁としての立場というものはどこにあるのかと私は思うのです。そういうところに現在都市交通の混乱が起っておるのだと思うのです。この点もう一度はっきりしておいて下さい。そうでないと今後の都市交通を論じようとしても論じられません。そういうあやふやな答弁では私は納得できません。
○山野説明員 これは地下鉄に限定されますと非常に話がむずかしくなりますけれども、たとえばバス事業等におきましては、御案内のように、民営で会社でやる場合には採算ということが第一番でございます。ところが公営でやります場合には、採算上は必ずしも十分ではなくとも、住民の利便のために公共的な立場から経営するという点がございますので、そういう公共性の強いところについては今後公営で大いに事業を推進してもらいたい、かように私どもは考えております。
○井岡委員 将来の都市交通の問題を論ずるときにハスの問題を論じておったのではこれは都市交通問題にならぬと思うのです。これはどんなに言われても高速度鉄道あるいは高速度軌道というものを考えて論じなければ、都市交通問題というものは解決するものじゃない。それは失礼な話ですが、いなかの町で話をしておるときならそれでよろしいのですけれども、少くとも今日都市交通問題を議題に上すというのは大都市の交通だと思うのです。そうなりますとバスの問題だけを言っておったのではどうにもならない。ですから自治庁としては当然自治体それ自身が経営の主体を持つというようにお考えになっておるのだろうと思うのです。ただ沿革の問題だけを考慮に入れると答弁があいまいになりますが、自治行政というものの立場から考えるとそんなものじゃない。だからこの点だけはっきりしておいて下さい。そうでないとあと質問しようと思っても質問ができませんから……。
○山野説明員 どうもはっきりいたしませんけれども、地下鉄はぜひ公共団体でやるべきものだという工合には私どもは言うわけにはいかないと思います。それは東京都のように、営団ですでに路線を持っておられて、そしてそれを東京都がやる場合には譲渡を受けなければならぬというような場合にあっては、これはあくまでも建前は営団の建前で免許になっておりますから、従ってそういう場合と大阪市の場合とは全く逆な立場に立っております。それぞれの実態に即して主体が明らかになっていくのではないかという工合に申すほかないと思います。
○井岡委員 それではその問題は私はそれ以上追及しようと思いませんが、そこに今日、都市交通が非常にはなやかな事業あるいは企業でありながら谷間に落されておる大きな原因があると思う。この点は自治庁お認めになりますか。
○山野説明員 これは都市交通に限りませんで、公営事業全体といたしまして、その実態にふさわしい地位を占めていないじゃないかという気はしないでもないわけであります。
○井岡委員 運輸省の方にもう一度お伺いしますが、今の自治庁の御答弁は非常にあいまいなのです。そこで私は、先ほどお伺いいたしましたように、いわゆる外国のように強制的に調整をするための法的措置を講ずるというお考えがあるかどうか、こういうことをもう一度お伺いしなければならぬことになってくるのですがこの点どうですか。
○廣瀬説明員 先ほどもお答えいたしました通り、都市交通審議会の答申には、理想的な形としては一元的に運営されることが望ましいとありますが、これは私その通りだと思います。ただ現実の問題といたしましては、今自治庁からもお話がありましたように、非常にむずかしい問題がありますので、今後とくと関係の向きと相談をして進めて参りたい、こういうふうに考えております。
○井岡委員 そこで私は自治庁にお尋ねするのですから、ほかの東京都なりあるいは神戸の例は少しおいていただいてお尋ねしますが、これは東京都も関係がないことはないのです。現に地下鉄をおやりになっており、そのためにかなりの負担を持っておいでになりますから、これもあわせて聞きましょう。いわゆる都市計画を遂行する上において高速度鉄道というものがぜひ必要だ、しかし非常に大きな財政負担になる。この場合自治庁としてはどういう措置を講じたらよろしいか、この点を一応お伺いしておきたいと思います。
○山野説明員 これは公営企業として経営しておりますから、従いましてその資金である地方債資金を十分に確保するということに尽きるのじゃないかと思います。
○井岡委員 そうしますと、地方公営企業法の附則の第二項をはずしますか。
○山野説明員 私はその資金を確保する必要があるということを申し上げたのでございまして、現在行なっております許可制度が資金を確保するのに障害になっておるということとはちょっと違うのじゃないかと思っております。
○井岡委員 私の言っているのは、各都市ともすでに免許が出ているのです。この免許については、おそらく運輸省は自治庁とも大蔵省ともあるいは建設省とも十分相談されて免許を出したものと思うのですが、この点運輸省にもう一度お伺いしたいと思う。
○廣瀬説明員 免許いたします際には、自治庁その他関係の向きとは十分相談をして免許をいたしております。
○井岡委員 御相談をされたときに五十年で、いわゆるあと十幾年でやらなければいかぬ、こういうようになっているわけです。これは計画だから仕方がないのだ、こういうようにお考えになれば別ですよ。しかしここ三年ほどしたら、いわゆる都市交通というものはどうなるか、こういう点について私は非常に心配するのです。 そこで警察の方にお伺いするのですが、今の状態で路面の交通取締りができるのかできないのか、この点一つお伺いしておきたいと思います。
○内海説明員 現在も、東京あるいは大阪の交通の状態というものは、御案内のような相当きびしい現実になっております。そういう意味で、私どもとしましてはかなり努力した取締りをやっておりますけれども、根本的な条件が完全に整備されない限り、いわゆる典型的な交通安全というものを取締りだけで実現していくということは、非常に困難な実態に立ち至っておろうかと思っております。ただしかしながら私どもの目から見ますと、なお現状におきましては、あるいは皮相的な見方になるかもしれませんが、現在の交通しておる実態あるいは交通というものが実現しておるいろいろな条件というものを改善することによって、なお現状を相当程度改善し得る道もあろう、こういうふうに考えておりまして、この点につきましては関係各省とも打ち合せを続けておるところでございます。
○井岡委員 警察庁の交通課長さん、非常にうまい答弁をなさいましたが、実例をあげますと、あなた方が取締りの方で取り締って、そうしてこれを検察庁の方に送っても、検事の方は、こんなものはどうにもならぬといって、これを全部お取り上げになっておらないのが実情ですね。だからあなたの方は、これでは仕方がないといってこぼしておいでになるのです。ですから、現状のままで改善する余地があるということは、この前取締法の政令部分の改正を行なって、これでやろうとされたのですが、しかし現実にはできておらない。むしろ逆の結果を生んでおる。ですからあなたの方で——これはあなたがおっしゃったという意味じゃないのですよ。警察庁の一部では、この際もう路面電車を廃止したらどうだ、こういう意見が非常に高く出ておる。これは大阪の審議会においても、前の大阪の警察本部長であった中川さんがこのことを言っておられる。東京においても川合さんがやはりこのことを言っておられる。こういうようにもう実際問題としてあなた方がお困りになっておる。だから困っているなら困っているとはっきり言ってもらわないと、こちらの方は計画を立てられないのですから、一つこの点だけはっきり言っておいて下さい。
○内海説明員 電車の問題を中心にして申し上げるならば、はっきり申し上げますが、確かに現状におきましては困っております。困っておりますから、この前は道交法施行令中一部改正をいたしまして、法令上の若干の措置はとりましたけれども、現状におきましては軌道敷内を通行せざるを得ない実情に追い込まれております。そういう意味におきましては、軌道敷内の通行を禁止しておるにかかわらず、この中を通行する者を犯罪者であるとして取り締るということにつきましては、実際に現場におる警察の者としましては、文通の現状と法令のきびしい定めの中に立って苦しんでおることは事実でございます。そういう意味におきましては、でき得るならば軌道交通というものをはずして、他にその代替を求めて路面を確保していくという意見が第一線において出ることも、また私はやむを得ない見解であると考えております。
○井岡委員 そう正直におっしゃっていただいたので、私は非常に話がしよくなったんです。ただ代替をどこに求めるかということなんですが、東京の場合には一日に百七十万の輸送をしております。大阪が百万、名古屋が四十万ですか、こういうように大体ずっと下ってきております。こういうたくさんのお客さんを輸送しなければいけない。これは単に遊覧客じゃないのです。みんな仕事に行かれる方ばかりなんです。そこで、この代替をどこに求めるかというと、これはバスに求めるという説も出ます。東京の場合、大阪の場合、あるいは神戸の場合、おのおの車の大きさが違いますから、一がいに申し上げることはできませんけれども、東京の場合、電車一台をはずすならば、現在の自動車の大きさでするならば三台ないし四台の車が要る。大阪の場合は五台から五台半の車が要るということになる。これをはずしてバスに代替をしたならばさらに混乱をすることは必定なんです。そこにいわゆる高速度鉄道の問題が出てくるゆえんがあると思う。この問題について自治庁はどういうようにお考えになるか。第二条の問題、計画と事業とは違うのだと言われるが、公営企業法の附則の二項をはずすかはずさないか、これが今日解決の第一のめどだと思うのです。もうあと三年してごらんなさい。全く動かなくなりますよ。これはどういうようにお考えになりますか。
○山野説明員 都市交通の緩和のために今後地下鉄、高速度鉄道を推進していくということにつきましては、私どももさように考えております。そのために事業が経済効率を持って遂行されるだけの必要資金は十分確保するように、私どもも最大の努力を払っていきたいと思っております。しかしこの公営企業全体につきまして、地方債の現在ある許可制度をはずすかどうかという問題につきましては一面、政府資金に関連する部分は、政府の原資の関係もございますし、それからまた公募等につきましては、市場その他の全体の金融面の問題もありますので、私どもは、さらに加えて、地方団体の事業を計画的に適実に実行していくように指導していく責任もございますから、地方債の許可の制度は残しておく。しかしその許可する場合に地下鉄の遂行に必要な経済的な速度でできるような資金はあくまで許可していくという建前に立って、地方債の許可事務を進めていきたい。そのために問題になりますことは、それでは果して必要資金量が確保できるかどうかという問題だと思います。この点につきましては、私どもとしましてはできるだけ政府資金の原資も確保し、それでどうしても充足できない部分につきましては、公募債をある程度増額して地下鉄資金の確保をはかっていきたい、かように考えております。
○井岡委員 政府資金にしても公募債にしても、今度は努力していただくということですから、私は非常に喜んでおります。今まで大阪にしてもその他にしても、大体地下鉄は毎年一キロくらいしか延ばさないのですね。これで約八十キロから百キロのなにをやらなければいけない。各国の例を見ますと、地下鉄が非常に早く発達をしておりましても、大体現在の路面電車の五〇%から七〇%になったときにこれを代替しておる。路面電車をはずしておるわけです。ところが、今高速度営団が東京でおやりになっているのは全部で幾らですか。この点は運輸省の方がよくおわかりだと思いますが……。
○廣瀬説明員 営団の既存線は現在のところ約四十キロでございます。
○井岡委員 東京の路面電車は二百十キロから走っておるわけです。四十キロでは、しかもその四十キロと二百十キロを足してなお交通が輻湊しておるわけですから、これの代替をやろうと思うならば、さらに百二、三十キロの地下鉄建設をやらない限り、これは解決しないと思うのです。同時に大阪の場合は、今十四・七キロですから、十五キロに計算してよろしいと思うのですが、これに対して路面電車のキロ数は約百キロです。予定線は七十九キロです。そうしますと、そこまでやらないと現在の路線ははずすことができないわけなのです。そうして、政府の資金あるいは起債を考慮すると、こう自治庁はおっしゃるわけですが、これだけの起債なり政府資金の年間の利子ないし償還ということになると、企業財政を大きく圧迫すると思うのです。これはもう営団であろうとあるいは市であろうと、いずれにしたって大きく圧迫すると思う。ですから、この圧迫するのをどういう方法で救済なさろうとしておるのか。単に、公営企業は独算制だから独算制でやったらいいのだというふうにお考えになっておるのか、この点をお伺いしたい。
○山野説明員 大阪市の将来の地下鉄の全路線を計算すれば相当なものになりまして、これを一挙にやるということは不可能だ。しかし今問題になりますのは、一号線の梅田駅のところの拡張の問題、それから西田辺と我孫子間の拡張、最近免許になりました四号線をどうするか、それを、大阪港から環状線まで高架線で作るかどうか、これがさしあたっての大問題だと思うのです。全体の路線、将来の計画と既設の電車、バス等の路線等を勘案しながら、交通会計自体に急激な大きな負担がかからないように徐々にやっていかなければならぬ、そうしてまた一方では、御案内のように、いろいろ土地の買収の問題とかその間の事務も相当あるわけでございますが、要は、もう免許が目前に迫っておるもの、あるいは現在継続中の事業が適実に効果あるようにできるだけの資金を確保したい、こういうふうな考えでやっておるわけであります。 〔堀内委員長代理退席、委員長着席〕
○井岡委員 それでは現実には間に合わないのです。私は一気にそれをやれというふうに言っているのではないのです。けれどもかなり速い速度でこれをやらなければ、東京の場合、これはもうどうにもならないのです。同時に、現在営団ですら、新宿線を引いたために今まで非常にもうかっていたのが赤字になってきた、そうしてことしはそれが七億の赤だと言っておるのです。こういうふうになってくると、幾らあなたの言われるように適切な処置をとりつつといっても、速度というものを急いでおる、同時にこれに対する資金は莫大だ、そうなると、これは何らかの救済措置というものを考えないといけないのではないかと思う。これは地方財政法の六条で一般会計から出したらいいのだ、こういうことですが、今の地方財政で一般会計から出すだけの余裕がありますか。
○山野説明員 地下鉄につきましては、御案内のように公営企業として独立採算制で運営されております。また地方公営企業法の財務諸規定に基いて厳正な経理が行われております。従いましてその資金は全部地方債でまかなうのが建前であって、一般会計から持っていくべきものじゃないと思っております。もっとも地下鉄自体の内部留保資金をまずしていくのは当然だと思う。大阪につきましては、御承知だろうと思うのでありますが、先ほど申し上げた西田辺と我孫子の路線が、今一番大きな継続事業でございまして、四十二億のこの計画で、今年度十億認可してございます。そして我孫子まで行くのが大体三十五年だと思っております。従いまして三十四年度におきましては、今年度の事業の進捗を見まして、よく市から地下鉄の進捗状況を聞きまして、その工事の能力に合ったようにできるだけの資金を充当していきたい、かように考えておるのであります。
○井岡委員 その資金を充当するのはいいんですよ。私は充当した後におけるいわゆるその企業に対する圧迫というものが出てくると思う。それについて考えないと、金は貸してやっても返せなければどうにもならないことになる。利子も払わなければどうにもならないことになる。しかも今都市の一番の悩みは、都市交通の悩みなんです。これをやらなければいかぬ。単にこれは事業に見合ってとか、あるいは計画に見合ってというものじゃないです。もうあと十年もすれば、路面電車ははずさなければにっちもさっちもいかなくなる。これは単に路面電車というように考えるから、あなた方の計画というものが非常におくれてくるんですが、これは何といったって都市の大衆交通機関なんです。しかもこの交通機関というのは、遊覧に使っているものじゃない。通勤、通学、こういうものがおもなんです。このことをやはり考えていただかなければいかぬ。これは現にどういうことになっているかといいますと、先ほど警察庁の方が言われたように、一部法令の改正をやられたために、今自動車がもう自由に走ったらいいんだ、こういう誤まった観念を持っている。そのために今路面電車の速度は非常におそくなっている。路面電車というものは郊外電車と違って、車一両に対してどうしても人間が二人要るんです。郊外電車とか地下鉄とかいうのは、たくさんつないでおりますから、運転手と車掌がおって、それだけでいいのですが、路面電車はそういうわけにはいかない。その結果、一例をあげますと、東京では本年度二億三千万円、横浜が一億八千七百万円の赤、大阪が二億三千万円の赤、各都市軒並みに全部赤を出している。これは車の速度が落ちたために、車両を買わなければ、そうしてそれをまかなわなければ、工場に運ぶことができない、あるいは学校に送り込むことができない、こういう状況になってきている。ですからどうしてもここでもう踏み切って高速度にやる、早急に切りかえなければいけない。だから現在のいわゆる見合いとか、あるいは計画とかいうだけではいけない。免許された路線は短期間に完成するという措置を講じてやらなければならないが、そのためにどういう考え方があるかということと、それからその結果大きくその企業に圧迫する、利子とか償還とかいうもの等が非常に大きくなっている、これは外国の例でも地下鉄必ずしもみなもうかっておりません。みんな赤字を出している。しかしそれについてはちゃんと見合いを考えている。赤字を出してもやりなさい、こういう見合いを考えている。だから、今からその点を自治庁はお考えになっておかないと、これは大へんなことになると思う。この点をどういうようにお考えになっているかということを聞いているのです。
○山野説明員 これは、都市交通全体の問題を一体どう解決するかという基本の問題が、まず一つ前提にならなければいかぬと思います。その場合に国と地方公共団体と民間とがそれぞれどういう役割をになって、たとえば大阪市の交通をどう解消するかという問題になるんじゃないかと思いますが、ただいままでのところは、私どもといたしましては、地下鉄の事業を推進する場合にも必ず地下鉄だけではなくて、大阪市の交通会計として赤字が出ない範囲に事業を堅実に進めていくような方法をとっておるわけでございます。しかし将来それで大都市の文通が目に見えて緩和できるかという問題になりますと、今おっしゃいますようないろいろな問題があるだろうと思います。そういう問題につきましては、交通事業の経営主体の問題も含めまして、企業会計の問題等も考えて、将来の研究課題として私どもも研究して参りたいと思っております。
○井岡委員 私は自治庁のお考え方は非常に手ぬるいと思うのですが、あとでまたお伺いすることにいたします。 そこで今度大蔵省にお伺いをするのですが、今お聞きになられた通りに都市交通の必要性あるいは近代化の促進をやらなければならぬというお考え方で、私は、大蔵省がどのようにこの問題をお考えになっておるか、単にこれは自治庁なり運輸省なりその他地方公共団体がやるのだからというお考えであるかどうか、もっと積極的な、都市交通を解決しなければならぬ、日本の産業、経済、文化すべてに影響するのだからやらなければならぬ、こういうようにお考えになっておるのか、この点だけをまず先にお伺いしておきたいと思います。
○澄田説明員 ただいま御質問の点でございますが、大蔵省といたしましても、現在都市の高速度交通に対しまして財政投融資の面で、あるいは直接政府資金を出す、あるいは一般の公募債という形でまかなわれるという二面で資金が毎年計画に載るわけでございますが、それを考慮いたします場合に、もちろん全般の資金需要あるいは金融市場ということも考慮いたしますが、それとともに今るる御指摘のありましたような交通の将来ということも配慮をいたしまして、そうして関係各省あるいは各方面と御相談の上計画を立てておるつもりでございます。
○井岡委員 全く月並みの御答弁をいただいたのですが、では私、具体的に聞きます。例を大阪にとって申しわけないのですが、大阪は、昭和八年にあの地下鉄を建設する際に考えたことは、あれを失業対策事業として考えたのです。そうしてあれをやったわけなんです。ですから、これは一挙両得なんですから、政府が失業対策事業としてこれをやるお考えをお持ちになりませんか。
○澄田説明員 本日は御指名によりましてわれわれ理財局で出て参りました。と申しますのは、現在私どもの方でやっておりますのは、財政投融資という面でやっておりまして、申すまでもなくその原資は郵便貯金その他利子を払いコストのかかる金を集めまして、そしてそれを国民経済に必要な向きに融資をする、こういうことでやっておりますので、失業対策事業として地下鉄をやるということになりますと、現在の資金の供給源、資金のルートを変えませんとこれはできない、こういうことになって参ります。あるいは利子補給をしなければならぬということにもなると思います。結局一部は、こういう現在のような資金によりまして、それを利子を薄めると申しますか、他に利子のかからない金でもってこれを薄めて、そうしてやらなければならぬということになりますので、その点につきましてはちょっと私どもからお答えしかねるような問題でありますけれども、そうなりますと、申すまでもなく一般会計の負担ということになりまして、国民全体の税金とある都市の事業というような関係になりまして、もちろんいろいろ御議論があると思いますが、そういう意味で実は今日私どもの立場としては、今の問題についてはっきりお答えしかねる、そういうことになっておりますので御了承願いたいと思います。
○井岡委員 私は理財局の方ということを言ったんじゃなかったので、主計官の方に来てもらいたいと言ったのですが、それはそれとして、それじゃほかの方でお伺いをいたしますが、いずれにしても都市交通を促進しなければならぬというようにお考えになったかどうか、この点だけお伺いをします。
○澄田説明員 先ほど月並みな答弁だといっておしかりを受けたのでありますけれども、もちろんわれわれ資金の配分、各般の計画の間の調整というようなことになりまして、そこでいろいろ重点の置き方ということが問題になるわけでありますが、当面三十四年の計画で見ましても、営団に対する資金運用部からの融資は三十五億でございます。それから地方債の形で自治体がやっております地下鉄事業に対する分が六十五億ということになっておりますので、これを合せれば百億ということになっております。従って前年よりは相当増強されておりますし、われわれとしては与えられた資金のワクの中で都市交通については相当重点を置き、特に三十四年度はその前よりも相当これを重視してきたというふうに考えておるのであります。
○井岡委員 この六十五億は全部地下鉄に充てるんですか。
○澄田説明員 ただいま都市交通ということでございましたもので、私の答弁の前半は地下鉄のことでありまして、後半ほかのものが入りましたが、地下鉄はそのうちで四十五億程度だと聞いております。
○井岡委員 四十五億、ですからこの点、高速度というものをどう考えているか、こういうふうにお尋ねしたのです。そこでこれは大蔵省並びに自治庁、建設省にお尋ねしたいんですが、地下鉄事業を単に地下鉄の交通事業としてお考えになるのか、今当面都市交通という問題がどれだけ大きく国の経済、産業あるいは文化に影響しているかという点を考慮して国の事業としてお考えになるのか、この点を一つお伺いしておきたいと思います。
○澄田説明員 われわれの立場といたしましては、これは国が財政投融資を通じて——もちろん監督官庁の各省としてはまた別な立場がございますが、われわれの立場としては資金的に国がこれを促進し援助する事業ということで、現在の建前は国そのものの事業だということは申し上げられない、国が資金的援助をする自治体あるいは営団の事業ということになっております。
○山野説明員 全体として国の都市交通を一挙にそういう地下鉄の方へ改善していくという大事業をやる場合におきましては、もちろん国が直接やる場合も考えられるでしょうし、あるいは出資する場合も考えられましょうけれども、しかし今当面各都市がお考えになっておる程度の事業量から見ますと、私どもは地方公営企業の面から地方債の資金の面で援助していきたい、かように考えおります。
○關盛説明員 先ほど計画局から都市計画法の条文の関係で、高速度鉄道の部分に関しまして答弁をいたしておりましたが、私からかわりましてただいまの御質問にお答えいたします。 都市計画法で交通関係全般を含めた都市計画の決定をいたします。その事業を国が行います場合におきましては、確かに国の事業といたしまして一定の負担を行う、こういうふうに法律に書いてあるわけであります。従って、ただいま関係各省からお述べになりましたように、都市計画の重要な計画であるという意味においては、都市計画の根幹になっておるわけでございますが、その事業の実施なり、また計画の進め方につきましては、それぞれの内容によりまして、基本法によって進める。しかし重要な事業であることは、趣旨としては各省からお述べになったと同様でございます。
○廣瀬説明員 今各省から御答弁がございましたが、いずれにいたしましても高速度鉄道網の完成には巨額な資金を要するわけであります。しかも先ほどお話がございましたように、国の事業と申しますか、公共性が非常に強いということは私ども強く感じておりますので、そういった面から巨額の資金を、しかも公共性の非常に強いという事業に対しまして、どうやって確保していくかということが問題だと思います。これは低利な資金、また長期継続的に資金を要するといった点から、企業債のワクの拡張あるいは融資のあっせん、またいろんな税金の減免の問題、こういったことをとりあえず関係各省とよくお話し合いをいたしまして、強力に進めていく必要がある、かように考えております。
○井岡委員 私の言っている国の事業というのについて、直接国の事業というようにお考えになられたので、皆さんの御答弁が非常にかたくなられたように思うのですが、国家的な公共性を持った事業、こういうように私たちは理解をしておるし、皆さんも理解なさっておられるのだろうと思う。この点についてもう一度大蔵省から聞きます。
○澄田説明員 国が各般の施策の上で重点を置いて考えていく事業、こういうような意味におきまして都市交通というものを、現に財政投融資の面でやっておりますのもそういう意味でございますし、そういうふうに考えております。
○井岡委員 金のことですから、大蔵省に一番先に聞くことになるのですが、国家的ないわゆる公共性を持った事業ということで、財政投融資だけで、あるいは公債その他の資金のあっせん、こういうものだけでこの事業が完成できるとお考えになっているかどうか。私が先ほどから繰り返して申し上げておりますように、非常に大きな事業でありますと同時に、巨額な資金を要するものである。しかもそれが完成しますと、財政負担というものは非常に大きくなってくるわけです。そうなってくると、当然この事業は埋没をしてしまう傾向がある。ですから各国は地下鉄の高速度に対して補助といいますか、とにかくいろんな援助措置を講じているわけです。これをやらないで幾ら文化国家と言ってみたって、東京のまん中で自動車がふん詰まりになって動かないようじゃどうにもならぬ。この間私はあるところで自動車に乗ったままで一時間四十分も待たされました。雨が降っておったので車がよけい走らなかったのだと思いますが、全く動かない。これでは幾らどう言ってみたってだめだと思うのです。ですから政府はこの際思い切った財政援助の措置を講ずる、こういうことでない限り解決をしないと思う。しかもそれが解決をしなければ、日本の産業経済に大きく影響を及ぼすということなんです。ですから、この点をもう一度お伺いをしておきたいと思う。
○澄田説明員 財政援助の点につきましては、これは今私の方からはっきりお答えするという問題ではございませんので、先ほど主計局の方が出るべきであったというお話もございましたが、私どもとしては、ちょっとお答えしかねるのでございますが、もちろん将来検討を行うべき問題であるとは思います。 なお資金コストにつきましては、これはでき得る限り資金コストを低減するように財政投融資の面でやっておりますのも、量的に資金を補うと同時に、低利な資金を供給する、こういう意味でありますので、そういう方向に沿って資金の潤沢であると同時に低利である、そういうふうに努力すべきものであると考えております。
○井岡委員 じゃ今までのはほとんど六分五厘だったと思うのですが、間違いありませんか。
○澄田説明員 地方団体に対するものは六分五厘でございます。
○井岡委員 そうすると、低利な資金ということになると、将来これを何とか考える、こういうことですか。
○澄田説明員 現在におきましては運用部の資金コストからいいまして六分五厘をどうするということは、ちょっとすぐ考えられることではない実情でございます。ただ金融全体の将来の動向としては、金利の低下してくるということも考えられますし、私はもう少し将来のこととして申し上げたわけでございます。
○井岡委員 ですが、私も将来のことをお尋ねしているんです。今までのことを、私これを下げてくれなんて考えておりません。これだけを大きくやらなければいけない。それには金が要るんです。しかもそれを今までのような方式で貸しておったんでは企業会計を圧迫するから、将来低利と言われるんですから、これを何とか特別な措置を講ずるだけの意思があるのかどうか、こう聞いておる。
○澄田説明員 現在財政投融資の面で、資金運用部から出ている金について、これそのものを低利にするということは、これは他方その資金の出てくる方の郵便貯金利子とか、そういう方面についてもこれをすぐ下げるということのできる段階でございませんし、直ちにそういうことはむずかしいと思います。従いまして、私申し上げましたのは、企業、これは自治体の経営しておりますようなものは、先ほどから御質問のあったようなことで非常にむずかしい問題がございますが、営団のような場合ですと、出資の部分をふやしていく、それもいろいろ困難があることはもちろんであります。そういうものもございます。自治体そのものにつきましても、経営の内部の問題でもありますが、同時にこれは将来の方向として、少しでも資金コストを下げていく、こういうことで努力すべきである、こういう意味で申し上げたのであります。
○井岡委員 最後のところがわからなくなるんですよ。初めの方は非常に明快なんです。今の資金運用部の資金ではこれはとてもできないのだ、そこで営団のように出資金等を、すなわち各地方公共団体がやっているのと同様に処置を講ずるのかどうか。それから資金運用部以外の資金で、低利な資金というものはどういうものがあるのか、これがないとするならば、造船のような——あれだって会社がやっておるんですよ。それでも利子補給をおやりになった大蔵省なんです。片方は地方公共団体あるいは営団というような、いわば国がやるべき事業を委託をしてやっておる団体なんです。これに対してそういう措置が講ぜられないというはずはないでしょう。この点を明確に、どれがあるのかはっきりしてもらうことと、そういう措置が講ぜられるのかどうか。それが解決しないと、幾らいい答弁をしてもらっても私は納得しませんよ、幾らでもあなた方に御質問申し上げますよ。 〔委員長退席、堀内委員長代理着席〕
○澄田説明員 先ほどから申し上げておりますように、利子補給等の問題は、私どもの方からはちょっと答弁いたしかねます。そのほかの資金運用部以外の低利資金ということになりますと、従来の他の産業の面では外資であるとかそのほかあるわけでございますが、現在としてはやはり資金の大宗は資金運用部の資金によらざるを得ないのではないかと考えます。
○井岡委員 そうすると、第二点の将来これを国家的な事業として考えるということ。私は先ほども申し上げるように、電気にしてもあるいはその他いろいろなこういう会社がやって配当もしているようなところに非常に低利の資金を出しておいでになって、元来国がやるべき事業を地方公共団体あるいは営団にまかしてやっておるものに対して、なんで大蔵省は措置が講ぜられないのか。この点を明確にして下さいよ。そうでないと、私は大蔵省というものは大会社だけをもうからす省だと思うのです。国のことを考えておらない、こういうふうに考えるんですよ。
○澄田説明員 財政投融資で資金を供給するということ自体が、民間で資金を調達する場合に比べますと、もちろん資金のコストの軽減ということになっておるわけであります。今の御質問は、さらにそれを一段とということでありますので、現在の方法だけでは不十分であるということになりますが、現在の建前を貫いて参ります以上は、直ちに現在の金利を下げるということにはいきかねるわけであります。従いまして他の措置をとるかどうかということになるわけでありますが、それにつきましては、私の方からはちょっとこれ以上お答えいたしかねます。
○井岡委員 そうすると、これはだれに聞いたらいいんですか。
○澄田説明員 一般会計の予算に関連しますような点であれば、それはやはり主計局も含めまして大蔵大臣にお聞きを願うより仕方がないと思います。
○井岡委員 大蔵大臣にお聞きをするより仕方がないというなら、大蔵大臣を呼んで下さい。問題は非常に重要だと思うのです。これがない限り、幾ら先ほど言われたことを解決しようといっても解決できないんです。だから私は主計局を呼んでいるんですが、あなたの方の御都合だといって来られないんですよ。呼んで下さい。待ちましょう。
○堀内委員長代理 ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○堀内委員長代理 速記を始めて。
○井岡委員 ですから、先ほどから皆さんのおっしゃっておられるのは、結局答弁のための答弁をなさっておることであって、少くともこれは政策問題だからわれわれの答弁ができないのだ、こうおっしゃるけれども、政策の問題必ずしもあなたの方がおやりにならないはずはないのです。今までもあなた方は政策の問題でいろいろな立案をなさっておると思うのです。立案しないことはありますか。いろいろなことで立案なさっているでしょう。ですから、あなた方に私が先ほど申し上げたように、いわゆる今日の都市交通というものをどのように認識なさっているかと言うと、どのお方も、御答弁では非常に認識なさっておるような御答弁をなさっておりますけれども、実際個々にわたって聞いていくと、これをどうしようかという具体的な案をあなた方はお持ちじゃない。そして困ったら、これは政策の問題だからわれわれは知らないのだ、こう言う。それでは、ほんとうに政策の問題だから知らないと言ってあなた方が事務的にお考えになっておるのだったら、各企業者がこういうようにやってもらいたいと言ってきたときに、あなた方はどう言うのです。それについては政策の問題としてやはり答弁なさるでしょう。答弁しませんか。お伺いします。——答弁ができないようですから、もうやめましょう。ただ一点、自治庁とそれから運輸省にお願いしておきましょう。私は、今まで皆さんはこれはほんとうにおろそかになさっておったのだと思う。私の言ったようなことを自治庁は大蔵省と交渉なさったことがありますかどうか、この点についてお伺いします。
○山野説明員 公営企業の資金を増額して、なかんずく都市交通の緩和をはかっていくことのためには、私どもは毎年度関係省庁との折衝におきまして強く主張しまして、その結果地方債の額も累年増額になってきております。それから、ただいま御指摘になりました金利の問題につきましても、ここ数年来公営企業の利子負担が大きくなって参りますので、その金利の引き下げ、償還年限の延長につきましては数次にわたってここ数年来折衝をしまして、三十二年の末でございましたか、償還年限も平均三年間延長を見ましたし、それから金利につきましても、一般の都市公債については二厘引き下げになっておるわけでございます。従いまして、まだ私ども自治庁といたしましては、この公営企業の金利あるいは償還年限については、必ずしも満足しておるわけじゃございませんので、今後この金利の引き下げと償還年限の延長につきましては、大蔵当局と折衝をいたしまして、できるだけ公営企業の金利負担が軽減できるよう、そうしてその事業の遂行が能率的にできるように改善をして参りたいと考えております。
○井岡委員 地方財政法で、償還期限は耐用年数をこえることはできない、こういうことになっております。ですから、地下鉄事業の耐用年数は、隧道で七十年、こういうことになっております。私はそこまで延ばせとも言いませんけれども、現在のような五年なり十三年というようなことでこの事業ができると思ったら大きな間違いです。ですから今自治庁に聞いたら、こういう政策的な問題について交渉した、こう言っておられるわけです。それを、私たちは政策的な問題は答えられないということは、やる意思がないということを明らかにしている。だから今後こういう問題について、自治庁並びに大蔵省は大いに研究してもらいたいと思う。同時に運輸省にも私はお願いします。これは問題はあなたの方の問題なんです。交通となったらあなたのところの問題です。それを計画だけは審議会なりいろいろなところで計画してもらって、あるいは答申をしてもらったけれども、これをあなた方がやらさなければ何にもならないことなんです。ですからこの点について特段の考慮を払ってもらうようにお願いして、私はきょうはもっと聞こうと思っていたけれども、これでやめます。
○久保委員 ちょっと関連して私は要求をしておきます。関係各省庁——警察庁は帰ってしまったが、これを含めて、都市交通に対する現況をどう見ているか、文書によってそれぞれ委員会に提出してほしいということが一つ。もう一つは、これは政府に対して申し上げるが、都市交通に対するところの基本方策をこの会期中に提出してもらいたい。以上です。
○堀内委員長代理 次会は来たる三十一日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十二分散会