運輸委員会 第2号
- 発言数
- 38 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/12/18
会議録
○塚原委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたします。理事正木清君が委員を辞任されました結果、一名理事が欠員となっておりますので、これよりその補欠選任を行いたいと存じますが、これは先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚原委員長 御異議なしと認めます。よって、久保三郎君を理事に指名いたします。 —————————————
○塚原委員長 海上運送法の一部を改正する法律案について審査を行います。 本案につきましては、去る十六日政府当局より提案理由の説明を聴取いたしましたが、その内容は委員各位が御承知のごとく、前国会に本院において可決され、参議院において審査未了となったものと同一であります。本案に対しまして、別に質疑、討論の申し出もございませんので、これより直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚原委員長 御異議なしと認め、これより採決いたします。 海上運送法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○塚原委員長 起立総員。よって、本案は原案の通り可決されました。 なお、ただいま可決されました本案に対する報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○塚原委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○塚原委員長 次に、海運に関する件について調査を行います。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。 井岡大治君。
○井岡委員 大臣が御就任なさったときに、港湾の整備が非常におくれておる、日本の経済を立て直すためにも、さらに発展さすためにも港湾の整備が急務だ、こういうように御所信を御発表なさって、その後御努力をいただいていることについて、敬意を表します。そこで今度の通常国会に、港湾整備に対する特別会計を設定されて、そうして整備に御尽力をいただく、こういうように新聞等で伺っておるわけですが、この構想について、今まで決定をいたしたもの、さらにこれから決定をしようとする点についてお話しいただける範囲内において御説明いただければ非常に幸いだと思います。
○永野国務大臣 お説の通り港湾整備が日本の産業振興の上に一番大きな基本的の条件であると私は考えまして、就任以来日本の港湾整備についてはできる限りの微力を尽してきたつもりであります。できれば資料に基きまして私の所信を申し述べたいと思いますけれども、きょうはその資料を持参しておりませんので、この次の機会に資料に基いた御説明をいたしたいと思います。全体といたしましては輸出産業に関する専門埠頭と、それから日本の産業の基本的要素を占めております鉄鉱、石炭、石油に関する専門埠頭というようなことを考えておるのでありますが、これはその計画を資料について御説明申し上げた方がはっきりすると思いますから、この次の機会に延期していただきたいと思います。
○井岡委員 資料に基いてということでありますから、いわゆる基本的な観点だけを一つお伺いいたしたいと思うのです。その特別会計に基いておやりになるということでありますから、当然国の負担というものがかなり増大することは、これはもう言うまでもないと思います。同じに、今日まで港湾が整備できなかった原因は、地方財政にまかしておった、公共団体にまかしておった、言いかえて申し上げますならば、港湾管理者にまかしておったからできなかったのだ。従って、国がかなり大幅な財政支出をしない限りできないと思うのですが、そうかといって、全然国が全部負担するということにもならないかと思うのです。そういう意味合いで、港湾管理者と国の負担の割合というものをどの程度にお考えになっておるのか、一つわかればお知らせをいただきたい。
○永野国務大臣 先ほども申しますように、特別会計に入れます港湾の範囲、それから今度その中でも重点が、輸出埠頭に重点を置く場合、それから原料すなわち鉄鉱、石炭、石油の専門埠頭になります場合によって、扱い方がかなり変ってくると思います。つまり国と、それから港湾管理者と、それから受益者負担、その割合がいろいろありますので、そういうような区別のあるということ、大ざっぱに申しまして、輸出埠頭とそれから石炭、石油、鉄鉱の原料埠頭というものの区別のあることだけ申し上げて、個々の支出につきまする説明は、数字がこまかくなっておりますから、資料が整いましたときに詳しく御説明申し上げます。
○井岡委員 まあお説のようなことですが、しかし大まかに言って、最初運輸省がお考えになっておられたのは、国の負担が七五%で、受益者あるいは管理者が二五%、こういう考え方でおやりになるというように承わっておったわけです。しかしその後、国の全体の財政計画とにらみ合して、運輸省の考え方というものは、かなり後退をされたようでありますが、しかし一面港湾の整備を急ぐ以上は、やはり地方公共団体あるいは港湾管理者に多くの期待を求めて、そうしてやろうということになりますと、結果、公共団体のほかの事業を犠牲にして、そうしてやらなければならぬということになっては、せっかくの試みというものがむだになるのじゃないか、従って私は、最初御計画なさった七五と二五という比率が、それで正しいかどうかということは別として、やはり地方公共団体の財政の負担というものを軽減しつつ、そうしてほかのものを犠牲にしないで港湾の整備を急ぐというのでなければ、ほんとうの意味における特別会計を設けた趣旨というものはなくなってしまうのじゃないか、こういうように思うわけなのです。こういう点について、一つ大臣、これはもう考え方の問題ですからお答えがいただけると思うので、一つお答えをいただきたい。
○永野国務大臣 全く御同感であります。そのように努力しております。ただ問題は、大蔵省が御承知の通りなかなか渋いことを言うのであります。従いまして、私どもの努力がどの程度大蔵省に認められるかという見通しが、今日の段階ではまだ非常にアンビギュアスになっておりますから、もう少したちましたら、その見通しも申し上げることができると思います。今折衝中であります。
○井岡委員 この問題は、ではそれ以上お伺いすることは無理だと思いますから、後日あらためてお伺いしたいと思います。同時に、今まで大蔵省が金を出しますと、金を出したことについて強い制限を加えている。たとえば、今度の港湾臨時措置法によって整備措置法というものを作られてやった場合、金を出したのだからこれはどうかというようなことで、やはり港湾法に抵触をする、あるいは港湾法を改正しなければならぬ、こういうようなことになりはしないかという心配があるわけなんです。この点についてどういうようにお考えになっておるのか、お伺いいたしたい。
○永野国務大臣 その点は実は十分に考慮して大蔵省と折衝しておるのであります。さらにつけ加えて申し上げますのは、最初に私どもが考えておりました特別会計の範囲から、その後に港湾の埋立公団の構想が出ましたので、あの部分だけが特別会計からドロップしちゃった。従いまして、あの埋立公団の構想、それから特別会計の構想が両方通りませんと、私どもの考えております港湾整備の完全な遂行ができないのであります。そういうような意味におきまして、皆さん方の御審議を願うときに、これはもともと一本のものであったというような意味で御協力を願いたいのでありますが、いろいろないきさつから、つまり、これは公けの席で言うことが適当であるかどうかわかりませんけれども、いわゆる港湾問題が一種のはやりっ子になるくらい、世間の認識を得たのであります。非常な変化だと思います。ここ一、二年の間に、皆様方の非常な努力、つまり港湾の産業に及ぼす影響がいかに大きいかということが常識化されましたために、この港湾の問題について、われもわれもといっては何ですけれども、建設省からも案が出、通産省からも案が出るというような結果になりましたので、これは今の原案では三省共管というような仕組みになっております。従いまして運輸省予算の港湾特別会計という一本のすっきりした形で運営いたしますのよりは、多少のめんどうと申しますか、少くも共有する部門が広くなっております。しかしこれは運営でうまくやっていきたい、こう考えております。
○井岡委員 私は実はもう少し具体的にお伺いをしたいと思っておったのですが、まだそれがなかなかお聞きする段階でないように思いますので、あらためてこれはお伺いするということ、それから委員長にお願いしたいということと二点ありますが、いずれにいたしましても港湾行政が共管の形において行われる場合、これはかなり現在立ちおくれておる港湾行政を、さらに一そう複雑化するためにこれが遅滞をすることがあってはいけないと思う。少くともやはり運輸省は、港湾行政というものは大きな運輸省の行政の中の一つの部門でありますから、十分運輸省の所管の中に生かされるものがなければほんとうの意味における港湾整備にはならないということ、この点を一つ大臣は特に御留意がいただきたいとこう思うのです。 それから委員長にお願いしたいことは、やはり今申し上げましたような観点から、こういう一般的なことでなくて、もっと具体的に専門的に研究して、この機会に港湾対策というものを樹立するという立場から、でき得るならばこの委員会の中に港湾小委員会というようなものを設けて、そうしてほんとうに取っ組んでこの問題を解決するという努力を、やはり国政を担当する立場から配慮いただきたい。この二点をお願いして、またあらためてお伺いすることにいたしたいと思います。
○永野国務大臣 ただいまの御質問に対してお答えいたします。港湾行政が複雑化することは好ましくない、なるだけすっきりした形でやっていきたいというお説は、全く御同感でございます。しかし先ほども申しましたように、港湾行政の重要性が各省で認められた結果、やむを得ず共管と申すのは変ですが、そういう結果が出てきたのであります。そこで三省共管という形になっておりましたけれども、担当は運輸省だということで話がまとまりそうであります。これは法案が通ってみませんとわかりませんけれども、今の見通しはそういうことでございます。 なお、その上につけ加えて申し上げたいと思いますのは、いわゆる港湾行政の統一化、整備ということが、せっかく物的の機構はできましても、行政上の機構の整備ということが伴いませんと、今の港湾行政は複雑多岐に流れておりますので、これが非常に影響するところが多いのであります。従いまして、それを超党派的の立場で御研究下さるという小委員会の設置は、まことに私も願わしいことだと思っております。これは一党一派の問題じゃなく、いわゆる主義主張のある問題じゃありません。日本の港湾をどういうふうにして合理化するかという、超党派的の問題だと思いますので、そういう意味において、今の井岡委員の提案に私は賛成いたします。
○塚原委員長 井岡委員より委員長に対して要望のありました小委員会云々の問題につきましては、もっともな御意見と存じますので、次に開かれる理事会において皆様と御相談いたしたいと思います。 なお、この際、港湾局長天埜君にかわりまして今回中道君が港湾局長に就任されました。本日お見えになっておりますので、御紹介申し上げます。中道君。
○中道説明員 前港湾局長の天埜氏の後任といたしまして、新たに港湾局長を命ぜられました中道でございます。どうぞこの上とも御指導、御鞭撻いただくように、よろしくお願いいたします。(拍手) —————————————
○塚原委員長 次に、陸運に関する件につき調査を行います。 質疑の通告がありますので、これを許可いたします。小泉純也君。
○小泉委員 私は、陸運関係、わけてもタクシー業者の走行キロ制限に関する問題を中心として、二、三の質疑をしてみたいと思うのであります。 東京が非常に交通が混乱をして、神風タクシーというような言葉まで飛び出しまして、自動車事故が非常に多くなったということにかんがみられて、タクシー業者の走行キロを制限をせられて、もって事故防止の一助にしたいという施策がなされたのでありますが、私の知るところでは、東京と神奈川だけでありまして、全国ほかの地域にはこの走行キロの制限というのが行われておらないのでありまするが、将来はこの走行キロ制限の成績いかんによっては、全国の大都市に現在のごとき方策を講じていかれるつもりであるかどうか、これは東京、神奈川に限って行うものであって、他に及ぼす考えはないというのであるか、その辺のところを取締り当局から承わっておきたいと思います。
○國友説明員 走行キロの制限につきましては、神風タクシーの問題以来、省令をもちまして規定することにいたしまして、現在考えておりますところは、陸運局長の公示によりまして指定をするわけでございますが、六大都市及び福岡等大都市に限るというつもりでおります。現在のところは東京、川崎、横浜、横須賀地区を指定しでおりますが、その他につきましても、今申し上げた程度のところに、徐々に及ぼしていくという考えでございます。
○小泉委員 私はこの走行キロの制限を行うという根本的な考え方について、非常な異議を持つものでありまして、まず交通事故を防止するには、走行キロの制限をする前に、幾多なすべき施策があるのではないかということを痛感いたしておるのであります。一例を申し上げますれば、私ども毎日円タクで飛び回っている一人でありますが、いわゆる全部のタクシー運転手が神風タクシー式の非難をこうむるような運転手であるわけではなくて、これは一部きわめて不良悪質な運転手がございます。まるで乗っておっても生きた心地がしない、とめてくれ、おれはおりるからと言わなければならないというような運転手、あるいは繁華街において、自動車の横っ腹を目がけて文字通り肉弾みたように突進をするような乱暴な運転をする者、こういうものが非常に存在をしておるのである。こういう悪質運転手をば、何らかの方法で取り締ってなくするということが前提ではないか。それを、一部の悪質運転手のために神風タクシーという言葉が生まれて、新聞がこれを騒ぎ出したら取り上げて、走行キロを制限することをもって事故が防止できるであろうという考え方は、これは全く官僚の一方的な独善思想の現われである、非常に安易な考え方である、そうしてこれは一部弱い者いじめの政策ではないかということにおいて、私は前提において異論を持つものであります。一体取締り当局においては、この走行キロを制限する前に、事故防止に対してどんな手を打たれたのであるか、それをお伺いいたしたいのであります。
○國友説明員 自動車事故防止、特にタクシーの事故防止につきまして、運転手の行動が根本でありますことは、これはもう先生の仰せになります通り、論を待たないのでございまして、運転手につきまして指導教養をし、神風タクシー的な運転をしないということは、これは今申します通り根本でございますが、われわれといたしまして、やはり運転手の指導教養、あるいは運転手の行動だけで神風タクシーを防止し得ない点がある。事業者の面におきましても、やはりその方面に大いに措置してもらわなければならない点があるということを認めまして、運転手に対しまする指導教養と同時に、事業者に対しまする方針というものもきめたわけでございまして、それには、たとえば運転手について、非常に長距離の走行キロで走らせるとか、あるいは過労を特に招来するような方法を持つというようなことは防止すべきだ。従いまして、それが給与の面にまで関係いたす点もいささかあると思いますので、たとえば刺激的な歩合給については、そういうものをとるなというような指導をいたしております。それから過労防止については、休養施設の整備等もして、運転手がよく休めるようにすべきである、そういうような措置もいたしました。乗務キロの制限につきましても、その一環といたしまして規定をいたしたわけでございまして、道路運送法からいたせますことは、事業者に対しまする指導監督ということでございますので、ごらんになりますと、自動車運送事業等運輸規則の改正という形で出ましたので、事業者に対してだけそういうことをやったようにあるいは見えるかもしらぬと思いますが、運転手に対する指導教養というものは、もちろん根本にいたしておる次第でございます。
○小泉委員 それは私の言う意味と答弁が少し違うのでありまして、私が言うのは、タクシー業者だけをば制限をして、ほかのものをばそのまま放任されている、こういうところに非常な官僚のやり方の弱い者いじめという面があるということを指摘したのであります。たとえば神風タクシーと言って書き立てた新聞社の車はどうなる。新聞社の車は制限をしていないじゃないか、自家用車はどうなるのだ、役所の車はどうなるのだ、そういう点が非常に片手落ちでありまして、運転手のオーバー・ワークを防ぐためだというようなことは、タクシーだけに言えることではないのであります。新聞社の車だって夜中じゅう走り回っておると、やはり運転手のオーバー・ワークになるのであります。また下等な経営者で、手当等の支給の面においてオーバー・ワークになるようなことがあるからと言われますけれども、そういうことは何も走行キロを制限しなくても、ほかの方法でなし得ることなんです。大体労働基準法において勤務時間が制限されておる。速度が全般的に制限されておる。それなのに何で一体タクシー業者だけ走行距離を制限しなければならぬのか、ほかのものを放任しておいて、タクシーの運転手だけをば制限しなければならぬのか、その理由を承わりたい。
○國友説明員 先ほど申し上げました乗務員の休養施設の整備とか、それから事業計画を遂行するに十分な数の運転者を選任しなければいけないというような規定の改正を、自動車運送事業等運輸規則でいたしたのでございますが、これらにつきましては全自動車運送事業者に適用される規定でございまして、あえてタクシー業者だけではない規定をいたしたのでございます。で、先生の仰せになります乗務距離の最高限度の規定につきましては、タクシー及びバイヤー事業者についてだけ適用される規定をいたしたのでございますが、この点につきましては、当面の問題といたしまして、やはり一日に四百キロも走行しておりますについては、法規上許されておる距離を走行することを考えてみますと、やはりその四百キロ等におきましては、過度の走り方をするのではないかということでその上限を押えたわけでございまして、これにつきましては、さらにトラック事業等につきましても、長距離の運転をいたしますものにつきまして目下検討を加えておりまして、ことにこの年末等におきましては、特に過労になって事故を起すというようなことのないように、二人乗務とか乗り継ぎ乗務というようなことを指示いたしております。あえてタクシー事業についてだけそれをやるということではございませんで、トラック事業その他についてもいたしたいと思っております。 それから自家用運転手につきましては、平均的に申し上げますと、これは一日の走行距離につきまして非常に少いのでございます。ことにまた道路運送法の体系で申しますと、自動車運送事業等運輸規則等におきましては、自家用につきましては規定ができませんので、現在のところは自家用については指導という面でやっておりまして、規定上はできませんので規定しておらないという状態になっております。
○小泉委員 走行キロを制限する前に、警視庁の交通関係でありますが、事故防止のために何か今までと違った特別な取締りを実行されたかどうかということを先ほどから伺っておるのでありますが、警視庁側の御答弁を願いたいと存じます。
○内海説明員 警察庁の交通課長でありますが、お答え申し上げます。タクシーの取締り等につきましては、もちろん私どもとしてはタクシーだけが取締りの対象になるのではなくて、およそ路上を交通しておりますもので法令に違反する状態につきましては、いずれもそれを取締りの対象にいたしておる次第でございます。従いまして、その取締りの方法といたしましては、何よりも法令違反が行われざるを得ないような交通の現状というものがあるわけでございます。そういう点からまず基本的には、私どもとしては、たとえば交通規制をできるだけ行いまして、交通が円滑に流れるような方策を講ずる、あるいは駐車、停車等につきましても、そういうことが不法不当に行われておるために、非常に交通の流れを妨害しておるというようなことにかんがみまして、これの取締り並びに指導措置もかなりきびしく行うように指示いたしております。 さらに道路の利用を非常に妨げるような道路の不法占拠といいますか、あるいは不法使用といいますか、そういう状態が各所に出現しておりますので、特にここ数カ月来大都市におきましては非常にその点もやかましく申しまして、道路のそういう不法使用、あるいは不当な使用というものに対する取締りもやっております。現に東京都内のあるところにおきましては、そういう措置をとりました結果、数年来全くなくなっておった歩道が突然出てきたというようなところも実際にあるほどのひどい状態であったのであります。こういう点もかなりきびしくやっております。そういうふうな交通を行う諸条件につきましての取締り、あるいは指導あるいは規制措置、こういうふうなものを行なっておるわけであります。その上におきまして、そこを交通する自動車あるいは自転車その他の諸車、さらに歩行者に至るまでの指導及び取締りをそれぞれの事態に対応して行なっておるわけであります。特に最近私どもで言っております点は、自転車が非常に交通妨害をしておる実態に着目いたしまして、これの取締りがなかなか困難でありますので、強い形の指導を行い、また歩行者に対しましては、これは何と申しましても現実に交通法令をよく知らない者でありますし、いろいろな人たちがおるわけでありますから、これらを極力指導する形で交通妨害にならない方法を今考えて、各県におきましても指導的な意味の取締りを実施して、交通妨害にわたらないような方策を講ずる。さらに事業者の中におきましては、事故の統計の実態から見てみますと、ここ一、二年来オート三輪が非常に事故を多発する傾向を示しておりますので、これに対しましても諸般の措置をとっておるわけであります。そういう一環といたしまして、もちろんハイヤー、タクシーにつきましても取締りを実施いたしておるわけでありますが、タクシーにつきましては、私どもの考えは、何と申しましても乗客を運送するということを特に専門の業態にしておる車でありますから、でき得べくんば、運転手諸君がそういう点の非常な職業的なプライドを持って模範になるような形でやってもらいたいという大きな半面における期待を持ちながら、またそういう運転手諸君を養成してもらうように経営者側にも強い期待を持ちながら、その取締りに当っておるわけであります。取締りの内容といたしましては、以上申し上げたようなことで特にどれを特別にどうするということよりも、交通全般を対象にしてお互いに円滑な、そして安全な交通を妨害するものに対する取締りを行なっておる。特にここ一、二年来、私どもとしましては、そういうふうな総合的な観点からの取締りを行なっておるわけであります。以上お答え申し上げます。
○小泉委員 交通全般に対する取締りを行いつつあるという趣旨でございますが、もちろんさもあるべきではありますが、私が言わんとするところは、交通全般を考えて交通の安全を期さなければならないのにもかかわらず、タクシー業者だけに、いわゆる弱い者いじめ的なウエートの置き方は違ってやしないかということを私は強調しての質問なのでありまして、もっとほかのことでも並行してやるべきである。一番安易なタクシーの運転手の走行キロの制限、これが一番やさしいから、それに先に手をつけて、ほかのことがどっちかというとあまり重大に扱われていないということを痛感いたすのであります。たとえて申し上げると、よく街頭などでゴー・ストップの信号を飛び越えてバスその他の交通機関が詰めかけておる。そして青が出ても全然通れないというのは、銀座から日本橋にかけて至るところです。そういうところへ行ったら、少しも取り締っている形跡はない。また小さい道に行きますと、自動車が両方に駐車をしておる。自動車が両方に駐車をしておるところをまた両方から自動車が通る。最低四台の自動車が通って、これじゃ歩行者優先どころじゃない。歩行者は完全に締め出されておるというところが、まだ至るところにありますよ。少し回ってごらんなさい。そういうところをほうっておいてタクシーの走行キロを制限するという、私はその、ものの考え方がよろしくないということを強調しておるのであります。そういう点もあわせて一つ励行してもらいたい。そうでなければ交通の安全なんというものは期せらるべきものではないのであります。またオーバー・ワークの問題でありまするが、これはもちろんオーバー・ワークの点を考慮されましてのタクシー運転手のいわゆる待遇の改善というふうなことにも結びついて走行キロの制限ということが行われたことは、私も了承をいたし、またその点においては多少の効果を上げておるということも認めるものではありますけれども、一面またこの走行キロ制限が行われたあとにおいて、運転手の実質収入が減少いたしまして、われわれの待遇改善のためにやってもらったことではあるけれども、走行キロを制限されたために手当が減って、収入が減少して困ると訴えておる運転手がたくさんあることも事実でございまして、こういう点もやはり考えていかなければならないのであります。私はよく円タクに乗りますが、一々聞いて歩いている。ここに社会党さんもおられますが、中には、社会党の方がわれわれのために考えてなすって下さったことではありますけれども、今ではもう走行キロを制限されたために手当が減って、かえってありがた迷惑でございますというような話をした運転手もあるのでありまして、この走行キロの制限ということを今後——私の得た情報によりますと、警視庁あたりでは走行キロを制限したために事故が減ったということで得々として、もっと減らせばもっと事故が減るだろうというような考え方が警視庁の中にあるということを仄聞した。かようなことは非常に危険な考え方であって、こういう一部の弱い業者に一つの制圧を加えることによって、安易な取締りの効果を上げるということは、官僚の非常な危険な思想であります。もっと減らせばもっと事故は減るだろう。それではタクシーを全然走らせなければ事故はなくなる、これは極端な考え方でありますけれども。今後こういうふうな取締り方をしてもらいたくないということを私は要望する。 さらにお尋ねしておきたいのは、東京都と神奈川県の問題である。これが私にはどうしてもわからない。東京には神風タクシーが存在したことは事実であります。しかし横須賀あたりには神風タクシーもない。そよ風タクシーもない。私は長年横須賀に住んでおりまして、毎日横須賀から東京まで通っておる。だから横須賀の問題は、はばかりながら私が一番よく知っておる。その横須賀あたりも東京と同じような、五キロの相違はありますけれども、走行キロを制限するなんという考え方は、一体どこから生まれてきたのであるか。あまりに地域の実情に即せざる措置であると思うのでありますが、東京と同様に川崎、横浜、横須賀を入れた理由を承わりたいのであります。
○國友説明員 先生のお話のありました最初の方の点につきまして、ちょっとだけ触れてお答え申し上げたいと思うのでございますが、乗務距離の最高限度を規定いたしました。ことにタクシーについて規定いたしましたのは、運行管理者というものを、タクシー事業その他の事業者についてきめておるのでございますが、タクシー事業につきましては、運行管理者の手元を離れまして、町を流しで走っておる事業でございますので、いわゆる監督者の目が届きませんので、走れば走るだけ走れるという態勢では、やはり事故を誘発する一つの原因になるのではないかということで、走行距離の制限という制度を考えたのでございます。 それから給与の減少の面につきましては、今度の措置が事故を誘発するような刺激的給与を避けるという考え方で進んでおりましたので、今までむしろ非常に働いて、営業成績がよくて収入の多かった人、それは働けば働くほど給与が多いという制度になっておりましたので、そういう今まで成績のよかった人たちにとりましては刺激的な給与を避けるという面で、上の方の部分が幾らか下げられたという点があるいは存在するのではないかと思いますが、ただこの点につきまして最低保障給、東京におきましては月一万八千円というような指示もいたしまして、できるだけ生活にふさわしい給与を与えるようにということでやっておるわけでございます。 それから東京及び神奈川県の差でございますが、実は東京で問題になったことは確かでございます。ことに神奈川県につきましては、川崎、横浜等は東京とほぼ同じような経済圏に属しておりまして、横浜あるいは川崎地区の業者が客を送って東京あたりに参るものもございます。そういう流し営業を東京に参りましてやる場合もございます。運賃制度その他から申しましても、東京都と横浜、横須賀とは同じような制度をとっておりまして、こういう面におきまして同じような経済圏に属するものについて規定をするという建前で、東京附近におきましては東京、川崎、横浜、横須賀という地続きであります経済圏について、こういう走行距離を規定するという方策をとったわけでございます。
○小泉委員 今局長においては、経済圏が同じだから同様な措置をとったというような御答弁でございますが、そういうことも一面においては言い得るかもしれませんけれども、東京と横須賀市、川崎市なんというものは全く事情が違うのでありまして、こういうことは最も地域的な実情に沿わざる措置であるということを今も私は信じて疑いません。将来機会がありますならば、実情に沿った改正を希望いたしておきたいのであります。 次にもう一つ申し上げたいのでありますが、横須賀において走行距離を東京と同じようにした不合理は今申し述べた通りでありますが、その不合理の問題はさておくにいたしましても、横須賀は御承知の通り特殊の状況にあります。さようなところから、あるいは誤解を生んだのかもしれませんが、本委員会においても、かつて横須賀では業者が全部四百二十キロをば運転手に強要をして、いわゆる三百七十キロという規定をばことごとく故意に違反をしている、あるいは業者が結託をいたし、むしろ運転手に強制をして違反をしているというような言説が速記録の上に現われておるのでありますが、私の知る限りにおいては、これは全くの誤解と申しますか、曲解もはなはだしいものでございまして、全然さような事実はないのであります。この走行キロ決定の当初におきましては私も関知しておりますが、東京と同じようにされることは不合理である。しかしながら多少の制限をされることは、われわれも神風タクシーの世論にこたうる意味において、業者自身自粛の必要があるから、制限には喜んで応ずるけどれも、相当の開きをもってきめていただきたいというのが業界の意向でありまして、私どももそれはもっともなことであるということで、東京が三百七十であれば、少くとも神奈川は三百八十くらいのゆとりをもってきめたらどうかという陳情も過去にしたことがあるのであります。だからそういうふうな多少のゆとりを求めたことは事実でございますが、三百七十ときめられてからはことごとく業者が四百二十キロを運転手に強制をして、すべてのタクシーが公然と違反をしているという事実は全然ないのでありますが、その後陸運当局の調査の結果は、この問題についてどういう判定をしておられるか、承わりたいのであります。
○國友説明員 陸運当局といたしましても実情を調査いたしたのでございますが、全事業者がそのような距離について強制しておるというような事実は認められなかったのでございます。一日に走行いたします距離につきましても調査いたしたのでありますが、大体横須賀地区で監査いたしました結果は、平日におきましては走行距離平均三百十キロ程度、それから艦隊の入港日等におきましては平均三百六十四キロ、全部の平均が三百三十七キロメートルという結果が出ておるのでございます。艦隊入港日につきましてはもちろん三百六十四キロメートルが平均でございますので、三百七十キロをこすものも中には確かにあります。その点はありますが、結果といたしましては三百六十四キロメートルということにわれわれの調査はなっております。
○小泉委員 四百二十キロを強制的に走らせて公然違反を起しておるという事実はないということを調査によって認めていただきますならば私も何をか言わんやであります。ただ横須賀は艦隊の入港という特殊な事情があることは御承知の通りでありまして、駐留軍が漸次日本の本土から撤退をしつつある今日におきしては、横須賀は残されたる唯一の特殊地域であります。横須賀をごらんになればすぐわかりますが、いなかから初めて横須賀に入った者は、艦隊が入港をしてアメリカの水兵が散歩しておる姿を見て、これは外国かというような質問をするということが語りぐさになっておりますが、全くもう何と申しますか、日本じゃなくて外国の港へでも行ったような光景を呈するのが横須賀市内の実情でございます。艦隊の入港ということで、航空母艦が一隻入ればどうということをよく言われますが、しろうとにはわからないのです。航空母艦が一隻入ると二千人かないし三千人の乗員でありまして、それを全員上陸させても二千か三千の増加じゃないかというふうに簡単に考えますけどれも、そういうものじゃないのです。航空母艦が一隻入るということは大輸送船団が入るということを意味するのでありまして、三千や五千の上陸ではないのであります。こういうことは何か軍機の秘密かもしれぬけどれも、私の知るところでは横須賀における実情は、航空母艦が入りますと必ずそれには駆逐艦がついておるのであります。巡洋艦がついておるのであります。潜水艦も伴っておるのであります。これを俗に、航空母艦が一隻入った、こう横須賀では言っております。また世間もそう見ておるけどれも、航空母艦が入ったということは、大輸送船団が入ったということを意味するのでありまして、航空母艦に少いので二千人から三千人、駆逐艦に二百人から三百人、その駆逐艦が五隻くらいつくのが常識でございます。巡洋艦が一隻につき千人内外を乗せております。それに潜水艦というようなものを入れて計算いたしますと、万以上の人員が航空母艦一隻つきますと上陸をする。しかも、この上陸をしました光景というものは、日本人とは全然考え方が違う。日本人は歩くのが原則なんです。アメリカの兵隊なんか、歩くということは原則じゃないのです。町へ出たらタクシーに乗る、自動車に乗るということが彼らは原則なんです。その考え方をしていただかなければ横須賀の実情を理解することはできない。 もう一つは、ベースといわれていまして、旧日本の海軍が使っておりました横須賀の元鎮守府を、アメリカの極東海軍の根拠地として、全面的にアメリカ海軍がこれを接収して使っておりますが、何十万坪といって、全くそれはもう、こういうところが日本にあったかと思うような広大な地域であります。そこは全部アメリカの管轄で、門のところではMPが一々検査をしなければ、人も車も通さない。われわれが行くにも司令部に電話をして、出迎えてもらわなければ入れてもらえないというような状況であります。 そこでは横須賀のタクシーはアメリカ軍が指定をいたしまして、べースの中に入り得る車と入り得ない車が指定されております。この入り得る車というものは、べースの中に入りましたら治外法権なんです。日本の監督は手が届かない。運転手も自動車もアメリカの指揮下に入る。そうして、もう三百七十キロ乗りましたからきょうは運転できませんと運転手は拒否できない。MPが出るのを立ちふさいで、すべてのあき車をとめて、ベースの中に全部誘導をして、この兵隊を十二時までに艦に返さなくちゃならぬから全部運んでいけといって、命令をするのが実情であります。三百七十キロの制限をこえますからもう走れませんというわけにいかない。タクシーがべースの中にカン詰にされるのです。そういう実情を御存じになって、三百七十キロのいわゆる原則というものを破っていかないという考え方をされるならば、横須賀の交通というものは成り立たない。そうして横須賀における日米親善、駐留軍と横須賀市民との関係は一日も成立しないのであります。だから私は、全く横須賀においてこの三百七十キロの制限をしたことはナンセンスだと思っておる。守ろうと思っても守り得ないのです。業者も守りたい、運転手も守りたいと思っても、MPの指揮下に入って、十二時までにこれだけの兵隊をタクシーで運べといって、軍の命令によって運ばされます。こういう点についても、あなた方は三百七十キロの制限をこえたといってこれを処罰されようとするのであるか、その点のところを承わっておきたいのであります。
○國友説明員 規定から申しますと、乗務距離の最高限度三百七十キロをこえまして走行いたしました場合には違反でございます。これにつきましては、先生の仰せになりますような実情も具体的に私の方にもわかっておるのでありますが、ただいまのところ乗務距離の最高限度については制限をいたしておりますので、実情によりまして、業者から実情に合いました正式の乗務距離の特認についての届出がありました場合には、これを客観的に検討いたしまして措置をいたしたい、こう考えておるわけでございます。しからば三百七十キロをこえたら絶対に全部処罰するかということでございますが、これにつきましては具体的な調査をいたしまして、違反の回数とか超過の理由とか、それから事業者がどういう措置をしたか、そういうもろもろの点について考慮をいたしました上で、状況が全く不良なものについて処罰するという方針で参りたいと考えておる次第でございます。
○小泉委員 特別の理由がある場合には、いわゆる特認として、制限キロ数以外に、届出によっては認めるというような措置をとるということでございます。これは当然ではございますけれども、ほかの地域とは違いまして、私が今申し上げましたように、横須賀は特殊の地域でありまして、いわゆる特殊な状態が起る回数が非常に多いのです。よそにおいては、たとえば月に一回とか二回とか、そういう場合は特殊な事情であるから特例を認めなければならぬということが常識でありまするが、横須賀の場合におきましては、五日も一週間も続々と艦隊が入港しては出ていき、入港しては出ていくというような、いわゆる特殊中の特殊の状態が連続するような場合もある。また連続でなくても、月に五回も七回も十回も万やむを得ないというような状態があるのでありますから、そういう実情を十分勘案せられまして、特例という言葉の中にも、横須賀の場合はまた別な意味があるということを十分お含みおきの上、実情に即した取締り方法を適当に実施されまして、米軍と横須賀市民との間において憂うべき摩擦がないように、また交通の安全の上にも万遺憾なきを期するように、実情を十分把握しての取締りを私は要望いたしておく次第であります。 さらにもう一つ最後に伺いまするが、横須賀における第二岡タクシーの問題が本委員会において問題になりまして、このことについて、前山内自動車局長は、一部の誤まった見解に対しまして、営業の免許を取り消すこともあり得るというような答弁をしておられるのであります。私は、かような答弁はきわめて不謹慎、不穏当である、営業者にとって営業を取り消すという言葉は死刑の宣告にも値する言葉でありまして、こういう言葉を出される前には十分実情を調査して善処するとか、何かよほど慎重な配慮がなされなければならないにもかかわりませず、直ちに免許を取り消すことができるというような法文を引用して、いかにも免許取り消しをやるんだというような感じを与える答弁をされたことについては、きわめて遺憾に思うのであります。また業界の新聞も免許取り消すというような大見出しをつけて業界をふるえ上らせたというような事実があるのでございまして、自動車局長を去っていった山内前局長を追い打ちするわけではございませんが一つ当局におかれましては、営業の免許取り消しというような言葉を使われる場合には、もっと慎重な配慮のもとに発言されたいということを要望いたします。 この岡タクシーの問題というのは、第二岡タクシーという会社がございまして、ストライキを起しました。いろいろ社会党の方の見解とわれわれとは違いまして、多くは申しませんが、その争議というものが決して運転手の利益を守る結果にならない、会社をつぶす共産党的な策動であるということを組合員が悟りまして、今日では続々第一組合から脱退して、そういう会社を破壊するような運動にわれわれは投ずるわけにはいかないというので、運転手が自覚して、第二組合を結成いたしました。今日では、最初争議を起した第一組合はわずか三名、第二組合に走ったものは十八名、これはまことに日本の労働組合の一つの現われでありまして、組合員の自覚がかような結果に相なっておる。その三名のうちの二人は中立、ストライキを策謀した首謀者と目すべきものが一人だけ残っている第一組合になっているのであります。これだけを申し上げましても、よく第一組合と第二組合、それから岡タクシーのストライキの動機、その性質がいかなるものであったかということを識者は了解できると思う。今日労働者も非常に目ざめております。いたずらに会社をつぶすことがわれわれの利益を守るゆえんではない。お互いに経営者とタイアップして、円満に働くことが自分らの生活安定、向上の道だという自覚が、第一組合を脱退して第二組合を作り上げ、漸次数を増して第一組合はまさに雲散霧消せんとしておる。この中の組合員がいろいろな策謀をいたしまして、仮眠所が足りないとか、違反しておるから営業を取り消すというような、会社をつぶすような陳情をいたしておる。それが社会党の議員の中の耳に入って、その一方的な報告を受けて、本委員会の陳述になったのであろうと私は想像いたしますが、事実は全く違うのであります。現にこの仮眠所が足りないというごとき問題においては、私は第二組合の幹部から陳情を受けましたが、十分仮眠所は安眠できるようになっておって、夜具ふとんもすっかり準備してあるにもかかわらず、わざとそこに寝ないで自動車の中に寝て、それをわざと写真にとらせ、写真にとったあとはまた二階にのこのこ上って仮眠所に寝た。これがいわばストライキを専門とする一部の組合員の常套手段であります。現に仮眠所が畳数が足りないから自動車に寝たと称して写真をとらした男は杵鞭という運転手であり、写真をとった男は荒川という運転手であるということもわかっておる。写真をとったあとは二階に上って仮眠所でぐうぐう寝ておるのであります。一つの芝居であり、作為であります。そういうことをもって、第二岡タクシーが運転手を酷使して待遇が悪いから営業を取り消すということを言っております。今日では第二組合にほとんど加入してしまって、ストライキを起した第一組合は事実上雲散霧消にひとしい状態に陥っておるということならば、当局においては、事実は事実として認識をされまして、その上に立って第二岡タクシーの争議を見ていただきたいということを私は要望する。現に仮眠所の問題も、一時は畳数の足りない点もありましたが、当局の注意もあり、ほかに仮眠所を建設いたしまして、今日ではりっぱに運転手の仮眠所が法の規定に反することなく完全にでき上ったということも申し添えておきたいのでありまして、かような一方的な宣伝によって、運輸当局が免許の取り消しをするとかなんとかいうような不謹慎なる発言をしないよう、事実を詳しく御調査の上、慎重なる発言が望ましいということを私は要望しておきまして、その後の第二岡タクシーの問題についての当局の調査の結果、今日の考え方を承わっておきたいのであります。
○國友説明員 前自動車局長がさきの運輸委員会で答弁申し上げました点につきましては、道路運送法第四十三条の行政処分においてはこういうものがあるという法律論をされたのだと私は了解しておりまして、具体的にこの事犯についてこういう処分をするということではなかったのではないかと存じておるのでございます。私どもといたしましても、処分等をいたします場合には、実情をよく調査して措置いたしたいと存じております。 岡タクシーにつきましては、仮眠所等の問題もございまして、これにつきましては特別監査の結果、第二岡タクシーに対しまして勧告をいたしております。その後の状況につきましてはよく東京陸運局とも打ち合せをいたしまして、実情をよく調査の上措置いたしたいと考えておる次第でございます。
○小泉委員 大体私の質問は終りまするが、何事につきましても一方的な、ことにストライキが起った場合のごときは、ストライキを起した、ストライキを策謀をした一部の者の一方的な見方だけを取り上げないで、十分に実態を調査の上に監督をばされたということを特に要望いたしておきます。また走行キロ、交通安全ということにつきましても、全般の問題とにらみ合して万遺憾なきを期していただきたい。もちろん日本の道路の狭いところへもってきて、たくさんの自動車が洪水のごとくに日に月に増加する、いろんな原因が積り積って交通の混乱、事故の発生となっておるのでありまするから、ただその一部分だけが極端に大きく新聞などで取り上げられると、その方だけに目を奪われて、並行してなすべき問題、むしろ先行してなすべき問題をば抜かして、ただはなやかに世の中に打ち上げられた神風タクシーという問題のごときに一方的に弾圧の手を下すというようなことのないように私は希望をいたすのであります。現在われわれがよくタクシーに乗って考えますることは、大部分の運転手はきわめて善良で、交通安全のために非常なる配慮をしておるのだということを痛感いたしますと同時に、一部に実に何と申しまするか、非常識きわまる、気違いじみた不良運転手も相当存在するということをば痛感をいたします。これに対する措置についても、もっとこういう常習者には厳罰をもって臨むとか、非常な繁華街において、目に余るような、たくさんの自動車群の中に猛烈な勢いでわざと飛び込んでくるというようなものを見つけたときには、その場ででも直ちにこれを処置するというような、そういう面に対する取締りの万全を期していただきたい。先ほども申し上げましたような、狭い道に両方駐車させておる、その中を両方が通る、そんなところが東京にどれだけあるかしれない。そういうところも少し調べまして、駐車を一方的にだけさせるとか、両方駐車する場合には一方交通にするとか、まだまだ取締りの面において交通安全の措置がたくさんある。それが放置されて、いわゆる弱い者いじめ的な、官僚独善的な考え方を非難しておるのでありまするから、かような点を十分勘案されまして、今後の措置を望みたいのであります。 また神奈川と東京との同一の走行距離の制限ということは、私は今後においても再検討していただきたい。ことに横須賀と東京と同じような、わずか五キロしか違わない制限区域にするというようなことも一つ再検討していただきたいということをここに要望いたしまして、一応私の質問を終ります。
○塚原委員長 次会は明十九日午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十三分散会 ————◇—————