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30回国会参議院1958/10/07

文教委員会 第2号

発言数
126
登壇者
11
会派数
2
開催日
1958/10/07

会議録

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、これから文教委員会を開会いたします。  委員に異動がありましたから、報告いたします。  九月三十日、山本利壽君が辞任され、その補欠として川口爲之助君が選任されました。   —————————————

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 去る十月二日開きました委員長及び理事打合会の経過について御報告いたします。本日の日程につきましては、先般の台風による学校関係の被害について文部当局より報告を聞いた後質疑を行い、次に九月二十六日の委員会において残りました教職員の勤務評定に関する質疑を継続することに意見の一致を見ました。次回、九日の案件につきましては、本付託になっております社会教育法等の一部を改正する法律案について提案理由を聴取することになっておりますが、その他の案件につきましては、本日の委員会散会後委員長及び理事打合会を開いて協議することになっております。なお、九月二十六日の委員会に報告いたしました懸案のうち、今期国会において岸内閣総理大臣の出席を求める件については具体的な協議を行うに至りませんでした。また、教職員の勤務評定問題に関しあっせんを行なった学長グループ及び読売調査団の中から参考人として出席を求める件については、自民党側が最終的な態度を保留されましたので結論を得るに至らず本日の理事会において協議を継続することになっております。以上の報告の通り取り運ぶことに御異議ございませんか。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 その委員長・理事打合会について文句を言うわけではないけれどもですね、勤評問題について長い期間審議を続けてきたわけですね。その間において九・一五——九月十五日の闘争を契機にして、いろいろ勤評問題については十分な話し合いがなされておらないという現状に対して、いろいろと学長グループなり、読売の調査団等が報告等しておるわけですが、それをこの前の委員長・理事打合会において結論を得るに至らなかったということですね、それはどういうわけでそうなったのか、もう少し詳細に報告してもらわないというと、どうもふに落ちないのですが、その点を一つお願いしたいと思うのですが。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 今報告いたしました通り、自民党側が最終的な態度を保留してあるわけです。まだ呼ぶとも呼ばぬとも結論を得ておらないわけですが、自民党の理事の中野先生は、これはやはり党に一応持ち帰って考えなければならぬという御意見もありましたし、これはもうその必要はないだろうという御意見もありましたのですが、まあ内容を詳しくといえばそういう二つの点です。中野さんの理事としての御意見は、もう参考人を呼ぶ必要はないだろうと、しかし、社会党がどうしてもこれを呼ぶというのであれば、まあ党の意見も聞いてみなければならないという慎重な態度で、これをまだ結局決定を保留しておるわけです。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 意見も少し加わりますが、結局、今まで勤評の闘争自体についてのいろいろとまあ究明、その他あるいは文部当局に対する勤評実施側の態度等についての質問は十分なされてきたと思うのです、まだ一部残っておりますがね。従って、段階としてはですね、やはり勤評問題について相当識者の間にも関心が高まってきて、これをどういうふうに国民的な段階において処理するかというふうな時期に来ておると思う。一方において、自民党の方が参考人を呼ぶということが重要だという点ですね、どういうふうな点が重要なのか私はわからないのですが、この前、まあ東京都の教育委員長、教育長を呼びましたね。従って、私は勤評を実施する側の意見というものを聴取した段階においては、勤評の実施されている側の意見というものもあわせて、それから調査団、あるいは学長グループ等の意見ですね、勤評に対する考え方、こういうものがやはり当委員会としては聴取すべき段階に来ておるというふうに私は考えているわけです。さらにもっと突っ込んで言うと、文部省自体は法律にあるからやるのだと、こういうふうな一方的な立場にあるわけですが、しかし、法律にあるということ自体についても大きな問題があるわけなんです。そういうふうな点で、最高裁の方をやめられた真野前判事ですね、こういう方々がやはり法律的についてもいろいろと検討されておると思うので、そういうふうな法律に関する見解というものについても、やはりいろいろの解釈があると思うのです。そういうふうな点についても、幸いこの人が読売調査団等に入っておられるので、そういうふうな勤評と法律というふうな関係についても、もっと参考的な意見というものを私は聴取したいというふうに強い希望を持っておるわけです。そういうふうな点で、私はやはりこの証人ということになれば重大なる関心があるかもわからぬが、参考人といえばやはり国会が、委員会が審議をしていく段階において、これは委員が必要性を認めたならば、これはやってもらわなければ私は困るというふうに考えるわけです。証人喚問となれば、これは重大だから、十分検討するということはわかるけれども、参考人について一応の筋が通っておるならば、それをむげに拒否する理由がないとするならば、これは一つ実施してもらって、一日で終るわけですから、長い間期間をとるという問題ではないのだから、そういう点について強く私はやはり要求したいと思う。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 自民党さんの方、どうでしょう。

中野文門自由民主党

○中野文門君 これは何か、私が返事をするのですか……。  これは理事会で話が継続されておるので、岡委員の御主張は理事会の席上でさらに理事を通じて承わるという機会もあろうと思うし、それからなおここでお尋ねをすることは、ただいま岡さんの御発言の中に、学長グループ以外の人の話題が出ておったようですが、理事会ではそれ以外の話題は出ていないわけですわ。だから、そういうことも含めてまた理事会で親しく御相談申し上げたいと、かように存じます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 まあ、親しく相談をするといっても、これはまただらだらだらだら延びていっては困ると思うのです。私は今の中で限界をつけて、さしあたって今の学長グループに限っても、それはけっこうだと思うのですよ。だから、私は……。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) いや、読売調査団も含めているのです。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 まあ、読売調査団の中からどなたか来ていただいて、特に私は法律にあるからやるという、こういう問題については法律の内容としては、勤務の評定を行うという字句にとどまって、内容等が法律に明記されておらない、こういう段階において、法律という問題に限って強調するということについても、非常に疑義を持っているわけです。そういうふうな問題で、それを調査団が幸いにしてこの中に入っているならば、それをいつまでにきめてもらえるのか、それは文部省の、法律だけ先にやるというわけに私参らぬと思う、段階というものがあるから。これはいつまでにきめてくれるんですか。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) いつまでということを決定する期限ということは、今ここで申されませんけれども、次の理事会で、一つさらに継続してこの参考人の点については協議したいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 時期については、党内で意向をまとめた上で、九日と十四日という具体的なことを出して理事会で話し合っているわけですから、ずるずるということではなくて、具体的にそういう日も出して協議をして、それに一つ間に合うような自民党側の御協議をいただきたいということを具体的に要望してあるわけですから、その点は一つ誤解のないように。もう具体的に出ているということを一つ御確認いただきたいと思うんですがね。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 社会党からは、九日または十四日という日にちが指定されておりますのですが、それを、それじゃ九日にするか十四日にするか、参考人を呼ぶか呼ばぬかということをいつまでに決定するということは、きょう委員会のあとで委員長、理事打合会が開かれたときに決定するわけですから……。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 勤評問題についての参考人を呼ぶということは、大体三月からこれはもう繰り返し確認をされてきておることだと私は記憶しておるんです。ただ、いろいろな口実のもとにその時期がずれてきたことと、それからもう一つは、その後半年の間に、この問題をめぐる天下の情勢がいろいろ変遷をたどってきておるために、その参考人というものの具体的な人選等について、多少変ってきておるだけの話です。これはもうこの問題についてしかるべき参考人を呼んで、そうしていろいろ意見を聞かしてもらうという大筋の話は、もうこれは半年前からきまっているんですから、だからもういいかげんにやはりきちっとやるだけのことをやっていただいて、そうして三月以来の懸案というものを一応けりをつけていただきたい、私はその点をぜひ実現していただきたい。委員長並びに自民党の皆さんの深甚なる御考慮をお願いしたいと思います。これは希望です。

中野文門自由民主党

○中野文門君 ただいま秋山委員の御発言でございますが、秋山委員は、最近の委員会にお出ましでなかったようでありますので、あるいは誤解があるのではないかと思います。ただいま理事会で問題にされておりますのは、社会党の理事の方から、いわゆる九・一五事件と申しますかの直前に行われた大学学長グループの人たちを参考人として呼ぶか呼ばぬかという問題に限定をされておるので、本年三月時分から勤評問題に対して参考人云々という、そう広々とした広げた議論は、ただいまの段階ではされておらないんです。ただ、今もここで読売調査団という話題がまた出てきました。これは理事会でお話を私申し上げようと思いますが、学長グループを参考人として呼びたい。呼ぶか呼ばぬかということが今の問題になっておって、その三月時分からの問題を、引き続いて具体的には問題にされておらぬのです。何か三月ごろきまったことが今ごろまできまっておらぬようなふうにちょっととれますので、私の承知しておる限り、社会党の方から、最近学長グループの方々を、勤評問題について参考人として呼びたいが、どうかという問題を相談になっておるので、さよう御了承を賜わりたいと思います。決して私の方が、じんぜんかれこれ言うておるのではない。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) ちょっと委員長から御説明いたします。この学長グループ並びに読売調査団の中から参考人を呼んで、ここでこの勤務評定をどのような動機で、どのような目的で調停に乗り出したかについては、政府もそれがわからないといわれるものですから、さしあたりはそういう人たちが、どういう何か深い考えがあり、あるいはわれわれはただ一時の思いつきではないと考えておりますので、この勤務評定の紛争に対して、日本の代表的な識者が調停に乗り出した以上、何らか確信を持って、あるいは十分おもんぱかるところがあって調停に乗り出してきたんだと、こういうような判定を持ち、またこの急迫した勤務評定に、国民がひとしくこれについては憂えているのですから、この場合、文教委員会としては、何らか一つこの勤務評定の行き悩みの点、あるいは問題が一つの暗礁に乗り上げているような点についての打開の道がないかということを探し出すのが、やはり国会のこの文教委員会の一つの任務であると思いまして、私は委員長として、社会党側から出てきたこの要求を取り上げたわけなんです。で、秋山委員が言われたことは、やはりむろん関係があります。これは前々から、この勤評問題についての参考人を呼ぶことを社会党が何回も要求しておるわけですが、ただ一回、勤評を施行する側の教育長、教育委員会の委員長、こういう人たちだけの意見を聞いただけで、その他の意見については、まだ聞く機会がなかったわけです。だから、これはその他の人たちの意見を聞く一つの機会だと私は判断して、委員長としてはこれを取り上げておるわけです。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 委員長の今の御説明で大体了解できるんですが、しかし、秋山委員がさっき御発言になったような事柄、つまり三月当初から、私どもはこの勤評の実施について、広範な、文化人を含めての意見を聞こうという実は要求をしたわけですが、これは社会党の単なる要求では私はなかったと思う。この要求は文教委員会として取り上げられて、適当な時期にこれらの方々を参考人としてお呼びしていろいろの話を聞こうということは、委員会としての決定なんです。社会党の要求ではもうすでになくなっているわけです。従って、文教委員会は、その後委員の方も差し変りになられ、また委員長もおかわりになったわけでありますけれども、従来からこの勤評問題というのは、今日も引き続き、今後もまたいろいろな困難な面を露呈しながら続いていくのでありますから、もし中野委員の言われるごとくに、これを学長グループから聞くというのは別個に切り離したものであるという判断をなさるとするならば、これとはまた別個に、新たに前回から引き続いて決定されておる文教委員会の結論というものを私は検討されて、適当な時期にこういうことをやっていただきたいということを繰り返し申し上げざるを得ないのですが、この点についてはどういうふうにお考えになりますか。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 前回から社会党の要求として、第三者的な、日本の代表的な意見を持っている人たちから参考人として勤評問題に関する意見を聴取することの要求がありまして、それに対してこの委員会は参考人を呼ぶということは決定しておるわけです。従って、この学長グループ及び読売調査団の中から参考人を呼ぶということの要求は、さしあたり、そういう名乗りをあげた日本の指導者たちがあるのであるからこの人たちを参考人としてこの際呼ぼうでないか、まだ勤評問題はある意味においては解決していないのですから、こういう人たちの意見を十分聞いて今後の問題に対処する道を発見しようじゃないかという、そういう心組みでこの問題を取り上げておるのです。だから、これは委員会としては当然取り上ぐべき問題だと考えております。

後藤義隆自由民主党

○後藤義隆君 今の委員会の決定はいつの委員会で決定になったのですか、私どもはまだ承知していないのですが。何か議事録にちゃんと出ていますか、何日ですか。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これはあとでこちらの委員部の方に調べていただけばわかることですが、一度その結論があやふやにされたことがあるのです、前の湯山委員長のときに。そこで私が再度発言をして、そういうあいまいなことではいけないということで、これは再度確認しておりますから、委員部の方で一つ速記録をお調べ下すってその確認を新たにしていただいて、皆さんともう一ぺんそういう点が疑義があれば、あらためて理事会で検討していただくことにしていただきたい。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) ただいまの速記録について委員部で一つそれは調べて下さい。これは次回の理事会までに調べはつくと思いますから。

中野文門自由民主党

○中野文門君 結局話を聞いておりますと、三月ごろから勤評問題については参考人を呼ぶということはきまっておるのだからということでありますが、それは結局参考人を呼ぶということになれば、だれを呼ぶかということが発生した場合に初めて具体的にこれが取り扱われるので、ただばく然と何人か想定者がなしに、その勤評問題の参考人を呼ぶのだというような、おそらくそのようなきめ方をしているのだろうと思うのです。必要があれば参考人を呼ぶことはこれは当然であります。ただ、具体的に何の何がしを参考人として呼ぶかということが今日理事会で問題になっているので、一般論でだれか不特定多数の人を勤評問題の参考人に呼ぶという、かりにその原則はあろうとなかろうと、よしそのような程度のことであれば、そのような話がなくても、これは必要があればそのときに議題となって相談をされるので、三月ごろ一体ずっと何人かの団体なり名前を並べて将来勤評問題についてこれこれの中からだれを参考人として呼ぶというような決定でもあれば、それに引き続いての相談は当然だろうと思う。私の察するところ、勤評問題について参考人を呼ぶということがどういう……。議事録を見ればわかりましょうが、おそらく不特定な一つの一般論を打ち出しておると思うのです。ただいまのところは学長グループをこの際参考人として呼ぼうではないかという想談が今理事会で話題になっている、私はそれでよいと思う。だから、三月ごろからの話題が今ごろぐずぐずしているのではないかというような印象を受ける発言のように私は聞いているので、これはそんな話があろうとなかろうと、具体的に呼ぶべき希望の相手方ができた場合、具体的に相談することは、これは当然なことであると思うのであります。具体的相談の計画が——今学長グループが出ている、このように了解しております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私はその点については、中野君の言っていることにこだわらない。問題は、文教委員会として勤務評定の問題をやってきた、現実にいろいろと文部当局にも質問をし、そうして勤評問題についての具体的な検討ですか、何とか円満にこれを解決するという方向に文教委員会が歩みを続けることは当然だと思うのです。従って、国会法に基いてわれわれが参考人を要請しているわけなんです。特に私は社会党の内部においても強力な主張者だ、委員長、理事打合会がだらしがないと思って、私たちはこういう質問をしているわけです。従って、この九日、十四日にきめてもらえるというならいいけれども、今のような意向を聞いてみると、自民党さんの方ではなお検討を要する、こう言うわけですが、われわれは一方的な意見を聞こうというわけじゃないのです。要するに、今学長グループというふうに限定しておりますが、委員長の方では読売調査団も入っておったようですが、私はそういう点については、九月十五日の闘争を契機として、いろいろな形で国民的な立場で、各識者が心配して具体的にいろいろな行動を起したと思う。そういう点について文教委員会が参考人として意見を聴取するのは、しごく当然なことだと思うわけなんです。そういうようなことで、九日あるいは十四日にこれを行うという方向で、ここで検討してもらうならばいいと思うのですが——証人喚問じゃないのですから、私はいつも言うのですが、証人喚問となれば相当党と党の間で重要視されてもそれはけっこうだと思うのですけれども、参考人というものは必要性が十分あるならば、やはりこういうものを認めて、審議にこれを加味するということは、国会の建前からそういうようなことを考えてもらいたいと思う、どこの委員会においても、特段に都合が悪いということがはっきりしない場合においては、参考人というものはみな呼んでいますよ、参考人を拒否するという委員会はないと思う、国会の審議の建前上。だから、そういう点で、今中野君の方から言われたように呼ぶ人、そういった点については、自民党さんの方にも意見があるでしょう。だから、そういう点については、緊急に本日検討していただけるということですから、その点はいいわけですが、あまりだらだら延ばして、またごちゃごちゃになってからまたやるということではなくて、日教組の方においても十月二十八日に第二波闘争といわれている、こういう声を聞けばなおさらわれわれとしては、こういう意見を聞いて参考に供し、そうして審議を進めたいと、こう考えているわけです。ですから、内容的について、十分検討していただくことはけっこうですよ、しかし、できるだけそれをすみやかにやってもらいたいというこの意向について、自民党さん反対あるのですか。参考人を呼ぶということにこだわるということは私はこれは、特段こうこうこういうわけだから工合が悪いのだという点が、われわれとしても納得できるならばこれはいざしらず、そうでない場合においては、われわれは重要と思うから、これをお願いしているわけなんですから、その点一つはぐらかさないで御検討を進めてもらいたいと思うわけなんです。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) どうです、自民党さんの方は、今の御意見。

中野文門自由民主党

○中野文門君 このお話は理事会抜きでここでやりますか、そんなら私発言しますが、理事会で相談するというので……。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 理事会をやるにしても、とにかくこの理事会に対するその要望が出ているわけですから……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 委員長に対する要望ですよ。

中野文門自由民主党

○中野文門君 その自民党の意見ということを聞かれましたが、いずれこれは、具体的なことは先般の理事会で話がしてありますし、本日行われるまた理事会で話の続きがあろうと思いますが、せっかくのお名ざしでありますので……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 名ざしじゃないですよ。

中野文門自由民主党

○中野文門君 自民党全体に……。  私はこの段階において、いわゆる有志の学長さん何人かが寄って、九月十五日の直前に行われたあの姿をながめまして、私は参考人としてわざわざ御繁忙の学長を文教委員会に御出席を求めて、参考に話を聞く必要がないのではないか、こういうふうに実は考えております。御参考までに申し上げます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そういうふうな心がまえで、委員長・理事打合会でやられるから困るわけです。御繁忙であるかどうかということについてはわかりませんよ。しかし、それは一応学長グープの方へ聞いて、どうしてもいけないという方がおられたら、その人を無理に綱をつけて引っぱってくるわけにいかないのだから、とにかく出てくれるという人があったらそれはお願いする。そして学長さんの方が忙しければ、読売調査団の中の人でも、勤評問題について非常な関心を持って発表されている方が多いわけですね。そういう人のここへ御出席を求めてやるということも私は可能性が十分あると思う。ですから、必要がないということでなくて、どういう人たちをやるかということについて、理事会でやってもらいたいと思うので、今中野さんが言ったように、中野さんの主観で一方的に忙しいからだめだろうからこれはやめたらいい、こういうことでは委員の方としては納得できないわけです。ですから、一応当って、どうしても無理だというのならば、われわれもこれは無理だということがわかれば、そこまで私たちは言いません、ですからその点を御了解願いたいと思う。可能な範囲内においてお願いをしたいと、こういうことなんですからね。

中野文門自由民主党

○中野文門君 これは、ただいまの岡さんの御発言でございますが、学長グループは忙しくもあろうし、さらにそればかりでなしに、私どもとしてはこの段階で学長グループをわざわざ呼んで参考に聞く必要はないと、こういう一応意見を持っておったのですが、あなたの方の理事さんの特に強い御要望等もございましたので、さらに一つ相談をしましょうと、こういうその時間的な段階になっているのです。だから、私が白と思おうと黒と思おうと、これは思うことは自由であって、そこまであなたの方が必要があるからといって、その必要をそのままかぶされても、私の方が必要になるとは限りませんので、そこがいわゆる相談ですから、あまりそう一思いにおっしゃられずに、理事会で一つよく相談をさせてもらいたいと思います。私はその必要はないと思っています。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 委員長が発言しますが、実は私がこれは中野さんにも名ざしで御意見を一応伺っているのは、もし前の理事会のときのように、どこまでも必要がないという建前で突っぱられていけば、これは理事会できょう相談してもまたまとまらないということになるものですから、きょうまとめたいと思うものですから、ことに九日あるいは十四日というふうに期限を切って、また期限を切るのがこういう緊急な事態になっているのですから必要と思いますが、そういうようにきょう何とかその参考人を呼ぶということに決定を見たいということから、念を押してお願いして御意見を聞いているんです。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 今社会党の各委員の方方から御意見があったように、社会党として非常に熱望している点をぜひ自民党の各委員の方々も御理解をいただきたいと思うわけです。そして参考人を呼ぶということについては、まずその第一段階として、実施をする立場から試案を作成した人たちの話を聞いたわけなんです。その当時から、高田委員から実施をされる立場の者の意見も聞くべきだということが強く強調されて、とにかくそういう意味の参考人を呼ぶことについては一応とにかく努力すべきであるという委員会の話し合いもなされたわけなんです。そうしてまたその上に立って第三者的な立場に立つ人の意見を聞くことは、順序としても参考人という考え方からいっても妥当な考え方だというような理解のもとに社会党は要求をしたわけなんです。そうして、また現在の時点に立って、その人たちの第三者的な意見、あるいは仲介者としての意見というようなものについて、やはり学長グループ並びに当時世論を集約したという立場に立った調査団の方々の中からも意見を聞こうということで私が提案をし、委員の皆さんとの御協議の上提案をしたわけであります。ただしかし、中野委員が個人的な御意見を発表されて、その御意見が理事会で支配的に行われるということになりますと、問題は進展をいたさないので、今各委員の方々から非常に熱烈な御発言もあったので、一つ自民党の委員の方々もそういう点を一つ御理解をいただいて、十分一つ御協議の上で理事会に対する自民党の意見を集約して、一つ理事会において結論を得られるように御配慮を願いたいということを特に自民党の皆さん方にお願い申し上げて、委員長もその間に立ってぜひ一つこれらの実現に御努力を願いたい、そういう観点で、お話のように今後理事会でこの問題の実現に努力をしていただきたいと私は思うわけです。本日は、この程度にこの問題をとどめて、そうして予定された議事にお進み願いたいと私は思うわけであります。

中野文門自由民主党

○中野文門君 今までの参考人を呼ぶという相手は学長グループだけの話と聞いておったのですが、きょう突如としてここで読売調査団というのが出てきましたが、まだいろいろ出ますか。一ぺんに出してもらったら一番相談が早いのですがね。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) いやいや、これはこの間の相談のときに学長グループ及び読売調査団として出したわけです。ところが、その言葉がつい学長グループと、これがもう学長グループに変ってしまったのですけれども、しかし、この前の議案としては、あっせんを行なった学長グループ及び読売調査団と、これは私が自分で言ったのですから覚えております。記録にも出ております。  それでは最後に、松永委員が御発言になったような点をくみ取って、先ほど御報告をいたしました通り取り運ぶことに御異議ございませんか。

中野文門自由民主党

○中野文門君 ちょっと意味がわからないのですが……。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 松永委員が今発言されたように、十分理事会においてこれを取り上げて、自民党さん方の御理解を得るように委員長として努力してくれという御発言を了承して、以上の報告の通り……。

中野文門自由民主党

○中野文門君 参考人問題を、ただいまの松永発言のように理事会で一つ十分に検討する、こういうわけですね。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) そうです。  それではそういう了解のもとに、以上の報告の通り取り運ぶことに御異議ございませんか。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 御異議ないと認めます。   —————————————

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、第二十二号台風による学校関係の被害について報告を求めます。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 第二十二号台風の被害はかなり広範にわたっておりまして、相当な被害状況を示しておるのであります。特に静岡県の被害は最もはなはだしく、多数の人命を失い、また学童の罹災者もきわめて多数に上っておるわけでございまして、まことにお気の毒なことと存ずる次第でございます。文部省といたしましては、災害発生の翌日、九月二十七日に省内に事務次官を長とする対策本部を設置いたしまして、これが対策に遺憾なきを期したいと存じておる次第でございます。  九月の二十九日に被害の最も激しかった静岡県に係官を派遣いたしましてお見舞を申し上げますとともに、現地の状況を調査させたのでございます。また、同じく二十九日に第一回の対策本部の打合会を開催いたしまして今後の対策樹立に必要な調査を行うことといたしまして、その分担の局課も決定いたしましたようなわけでございます。同日、国公立学校の災害を受けました教職員を早急に救助いたしますために、各共済組合法に基く災害見舞金、災害貸付金の概算払い及び現金払いを実施するように関係支部にそれぞれ指示をいたしました。また、十月一日には、被災児童生徒に対する流失または毀損教科書、学用品等の敏速適正な支給をはかるために、これに必要な具体的処理事項を地方に対して指示いたしました。さらにまた、水害地における学校及び児童生徒の保健について具体的処理事項を指示いたしました。  なお、十月四日に、政府の中央対策本部の三島出張に伴いまして、助成課長外一名も派遣いたしまして現地の調査及び現地対策についての調査等を行わせたわけであります。  現在通達をもちまして調査中の事項は、被災公立学校児童生徒及び教職員数、私立学校関係被害状況、要教科書支給生徒数、学校給食物資の被害及び要学校給食児童生徒数、これらのものを現に調査をいたしておる次第でございますが、被害の状況につきまして今日まで判明いたしておりますものについて管理局長から御報告をいたさせます。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) ただいま大臣から御発言のありましたように、実はこの二十二号の災害の状況につきましては当初からいろいろ報告を求めておりましたが、まだ全般的にまとまった数字は文教施設の関係以外は参っておりません。大体児童生徒につきましては、これは十月の十五日以後にならないと各府県から正確な数字は参らぬのでございますが、大体私どもかねて災害がありましたときの経験によりまして一応推定いたしますと、全国、これは青森から静岡まで各府県にわたっての数字でございますが、大体十万をこえるというふうに推定をいたしております。十二、三万になるのじゃなかろうかというふうに推定をいたしております。なお、この教科書の流失あるいは毀損の数字につきましては、現在まだ一部の地方におきましては学校が開かれておりません。授業が中止されておりますので、児童の状況を一々把握することができないということでありまして、不明でございます。なお、給食関係等につきましてもわかっておりません。文教施設の関係につきましてはお手元に資料をお配りしてございますが、その資料によってごらんいただきますとわかりますように、二十二号の被害だけで公立文教施設につきましては総計十七都道県でございます。三億一千五百万という数字が出ております。従来の台風被害に比較いたしまして特に特徴のありますのは、建物のほかに土地費がかなり大きく伸びており、土地の被害がかなり大きいわけでございまして、これは今回の二十二号の台風が御承知のように、風ばかりでなく、非常に強いと申しますか、多量の雨を降らせた。そのことから浸水ばかりでなく、泥土を校舎の中に持ってきたとか、あるいはがけくずれを起したというような被害が相当出ているわけでございます。なお、このほかにも公立文教施設といたしましては、社会教育の施設につきまして公民館、図書館に多少の被害が出ている模様でございます。なおまた、文教施設ではございませんけれども、文化財にも何件かの被害があるようでございます。それから、国立の文教施設につきましては、お手元に数字が出ておりますが、十八ほどの大学、それから高等学校は鳥羽の商船学校が一校ございます。そのほか二つの所轄機関といたしまして遺伝学研究所と近代美術館に被害が出ております。この大学関係の被害は、大体雨漏あるいは演習林の林道がくずれた、あるいは橋が流れた、またがけの土砂が崩壊したというようなものが主となっておるわけでございます。なお、ことに一番被害の激甚でございました静岡の伊豆地方につきましては、現在までに判明いたしたところによりますと、児童生徒の死亡が百六十人、それから行方不明が五十一人というような数字が出ております。それから先生方につきましては、死亡が五人、行方不明一人という数字が出ておりまして、なお、この伊豆地方の学校施設の被害につきまして、他の府県にはございませんが、特にひどいのは修善寺の付近でございまして、修善寺の中学がこれは全部流失をいたしております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 子供の行方不明は何人でしょう。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) これは児童生徒の死亡が百六十人で、行方不明五十一人という……。修善寺の中学校は大体校舎が約八百坪、本流から四百メートル流れた所にある学校でございまして、十学級編成の規模でございますが、校舎はわずかに基礎を残すだけで完全に流れ去っているわけであります。それから、同じく修善寺町の熊坂部落にある熊坂小学校、これは一時完全に流失したというふうに新聞等で伝えられたのでございますが、これは移築をすでにいたしました跡地が流失の跡地というふうに見られた関係でございまして、校舎は流失を免れております。ただ、新校舎の方に非常に大きく浸水をいたしまして、校庭はもちろんでございますが、床上、床下とも非常に泥が入っておるというような状況でございます。なお、中伊豆町の大東小学校は、約八教室を持っておりましたが、七教室までこれは流失をしております。これらにつきましては、県の当局、また町村の当局が、いろいろと苦心をいたしまして、付近の寺院なり、あるいは他の中学校に一部校舎を借りてできるだけ早く授業を再開したいということでございまして、伊豆地方におきましては、すでに、比較的被害の少かった学校につきましては、この月曜日、六日から授業を実施いたしておりますが、おそくも十五日からは分散授業の形ででも授業を開始したいということを県の教育委員会では言っておるそうでございます。  現在の私どもに一応わかっておりますところの概況を申し上げた次第でございます。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) ただいまの報告に対して質疑のある方は、順次御発言を願います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 まあ、こまかい二十二号台風の被害の状況等については、まだ十分な調査も完了されておらないというふうに思うわけでありますが、その被害の状況というものが非常に深刻であるし、また、非常に程度も大きいというようなことを考えるわけであります。私自身も、流失した学校、あるいは半壊された学校、あるいは校地に土砂が入り込んでほとんど運動場が使用にたえないというような所も相当見て参ったわけでありますが、一体、その施設等を復旧するに当っては、今ある公立学校施設災害復旧費国庫負担法をもってしてはとうていその回復ができないというふうに私たちは思うわけです。そこで、昭和二十八年の水害の際に文部省が特別立法した法律というものは、今の復旧費の国庫負担法よりも相当高率なものであり、範囲も非常に拡大をされたものを特別措置法として作っているし、私立学校についても、災害復旧についての特別措置の法律ができ、それからなお、学校給食についても、小麦粉とか乾燥の脱脂ミルクの流失とか埋没についてはそれを補償するという法律ができておるわけです。なお、もう一つは、共済組合法の給付の特例に関するやはり特別な措置の法律ができておるわけでありますが、この点について、文部省は、現在特別措置として立法的に考えていかなきゃできないというふうに考えておられるものについて、大臣から、一つ、どういう点について立法措置をしていきたいというふうに考えているか、あるいは、それにかわるものとしてこういうふうな措置をしていきたいというようにお考えになっているのか、その点を一つお聞かせを願いたいと思うわけであります。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 今度の被害につきましては、詳細調査をいたしまして、その結果に基きまして、ひとり文教施設だけでもございませんが、全般にわたって政府としても十分考えなければならないと思っておる次第でございまするが、予算の問題もございましょうし、また、立法措置の問題もあろうかと思うのでありますが、特に今回の二十二号の台風による被害といたしましては、静岡県の状況はまことに激甚をきわめていると、かように考えますので、これに対しましては、特別な措置を講ずる必要があるのではないかというような観点から、いろいろ検討いたしております次第でございます。まだ具体的にこうというところを申し上げる段階に至っておりませんが、そのつもりで十分検討して参りたいと、かように考えている次第であります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 現在でそういうお考えをお持ちであろうと思うんですが、たとえば、そういう場合には、特に国庫負担の率というようなものを高めていくというような点、それから適用の範囲を、今管理局長からお話のあったように、社会教育施設——当時は、社会教育施設の中に体育施設、プールとかあるいは運動場等も含めてこれを適用しているわけであります。そういう適用の範囲というような点を拡大していくということと、それから負担の率を高めていくというようなこと、それから、あるいは原形復旧という点を一歩進めて、いわゆる単なる原形復旧でなくて、改良も原形復旧だというようなことを規定している。それからまた、復旧の期限等についても、努力目標であるけれども、最初の年度に六割をやって、その後の残余は次年度に行うという、相当徹底した立法措置がなされているわけであります。現実に出てきている災害の被害の状況は、目に見て調査をしなくても、これは報告としてもうそういう点は的確に出てきているわけであります。しかも、修善寺の中学にいたしましても、その他の熊坂の小学校にいたしましても、その負担をする町村というものが、これらの地元の負担にほとんどたえられない現状にあるということは、明確なことなんです。そこで、被災の町村の人たちが熱望していることは、やはり行政当局というものがこういう点についてはとにかく努力をしていくということを明確にしていくということが、今非常に絶望している住民に与える影響というのは非常に大きいわけなんです。検討するということは、非常によくわかるけれども、こういう点について検討するということについてやはり具体的に言っていただくということは、絶望しているこれらの人たちに希望を与える非常に重要な問題だと私は思うわけなんです。特にその二つの、今言ったような点について、私は少くも二十八年の災害と比べてみて非常に深刻だという事実がわかっている現状において、この程度のことについては大臣の努力する目標として明確にお答えをいただきたい。  それからなお、もう一点の共済組合法のごときは、今お話を聞くと、概算払いをなさったというお話は聞いておるわけでありますが、現にこの共済組合法の給付の特例等によって、流失しあるいは全壊したものについては、二月ないし三月の、つまり、これに加える措置もなさっておるわけです。しかも、共済組合の経理というものは、現状が相当余裕のある状況にあるということもわかっておるわけでありますので、やはりこれらの努力のはっきりした点を指摘して、一つそういう点について努力をするという点について大臣のお考えをお聞かせを願いたいと思うわけであります。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 災害の関係につきましては、お話にもありましたように、すでに前例もあることでもございますし、私といたしましては、お話しになりました補助率の問題でありますとか、あるいは、対象の取り上げ方の問題でありますとか、また、共済組合法等につきましても、できるだけ地元の実情に即して十分なことをして差し上げたいと、そういう気持で努力する考えであります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 今の私の申し上げましたのは特別立法に対する措置でありますが、これについては、一つぜひともやっぱり立法措置としてなされないことには現実に解決できないわけでありますので、そういう点御努力願いたいと思います。  それから、実は二十八年の災害のときに行政措置としてなされたいろいろな方法が出てきているわけであります。これは大臣もあるいは御承知であるかとも思うし、管理局長はよく御承知だと思うわけでありますが、災害救助法の範囲を拡大して、学用品の給与については、その国庫の負担基準というものは非常に高くしたわけです。それから、その罹災の学生について、大学に行っている生徒については当時の金で月に七千円、また半壊したものについては月三千五百円程度を六カ月国が出しておるわけであります。それから、高等学校の教科書の救助補助金も支出をしておるし、それから学習指導要領というもの、教師用に対する手引書の経費も補助しておるわけであります。それから、授業料減免の措置が大学、高等学校についてとられているわけであります。それから、学校給食の物品の流出したものについて補助を国がしているわけです。それからなお、罹災児童の学校給食費を国が補助し、特に私は非常によく徹底して行われたものとして、躍災学生の旅費、運賃の後払い措置というものもなされているわけであります。そういうようなものを考えたときに、よほどその行政措置についてもお考えをいただかなければできないと思うわけであります。で、これらの行政措置の中では、今直ちに行えるものも私はあると思うのであります。たとえば国立の学校については五%までは授業料について免除、猶予の措置も自発的にとられる措置がなされるわけです。  なお、これには含まれておりませんけれども、育英会の奨学金の貸与であるとか、あるいは流出した学校に対する教材の設備の補助等については具体的に行政措置として考えられるものがあると思うわけです。で、私はこういう措置が昭和二十八年に非常に徹底してとられ、そうして補正予算について現実に政府も組むといわれているので、やはり文部省としては、いち早くこういう点について努力をしていくというようなことを明確に言っていただきたいと思うし、少くも昭和二十八年の大水害にとられた行政措置に劣らない行政措置というものを考えているんだということについては、まあ当然だと思うわけでありますけれども、大臣に一つそのお考えをお聞きしたいわけです。同時に局長の方から、それらの行政措置等について今考えていられる、今後また考えていきたいというものについて、どういうことをお考えになっておられるのか、お聞かせ願いたいと思うわけです。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) お尋ねの御趣旨はまことにごもっともであります。私は許される限り、できるだけのことはいたしたいと思います。こういう心持ちで調査を命じておるようなわけであります。なるべくすみやかに実施し得るものにつきましては、直ちに実施するというような方向でやって参りたいと思います。さよう御了承を願いたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 行政措置についてのお話でございましたが、私どもといたしましても、たとえばお話のございました事例の一つでございますが、罹災の学生あるいは高等学校の生徒についての育英資金等につきましては、すでに育英会の方とも連絡いたしておりまして、できるだけ現在の残っておりますワク等で優先的にこの罹災学生、生徒を救うという建前をとっております。また、高等学校につきましては、これは県でございますが、大学は国、この学校の授業料の減免については当然私どもといたしましても措置をいたします。  なお、学校給食関係の給食の資材と申しますか、小麦あるいはミルク等の流出あるいは埋没等のために使えなくなったという資材の補償については西日本のときの前例もありますことでございますので、できるだけ予算折衝をいたしまして損失の補償をいたしたいというふうに考えております。また、罹災児童の準要保護児童と申しますか、給食費が払えないというような場合には、国で負担をするという制度を拡大したいと考えております。なお、学校の教材、設備等の補助につきましては、これは御承知のように前々国会で成立いたしましたところの公立学校施設災害復旧費国庫負担法で、国は設備の方もあわせて見るということになっておりまして、三分の二の国庫負担をすることになっておりますので、その点は西日本のときとやや違った形になっておりますが、国の制度自体で十分見ると私どもは考えている次第であります。いずれにいたしましても、できるだけ西日本風水害のときの行政措置に劣らない、それよりも水準の高い行政措置をとるように努力をいたしたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それから、今お話がありましたように、死亡者、行方不明の生徒、行方不明の生徒はもうほとんど死亡でありますが、なお、今御報告がありませんでしたが、小使等も子弟家族を含めて、修善寺中学におりました子弟は家族五人と一緒に、宿直の先生と一緒に流れているわけであります。この方の被害も実はあるわけであります。こういう人たちに対して見舞金を支給してほしいという強い要望もあるわけであります。これについては、児童生徒ということではなくて、一般の死亡者と同様な措置ということになると思うわけでありますが、こういう点についての努力を一つぜひ願いたいというようなこともお願いをしたいと思うわけでありますが、特にこれは厚生省の関係ではありますけれども、主として子供に関係したこと、児童生徒に関係したというようなことから、積極的に文部省の方あたりで厚生省と協議していただいて、その措置を願いたいという点は孤児が現実にできているというようなこと、母子家族ができているというような状況、それらに対する特別保護費というようなものを考えていくということは、この前の際にも、そういうまあ措置としてはとられておりませんけれども、そういうことが考えられたわけであります。なお、法律として母子福祉資金の貸付等に関する法律というのが厚生省にできているわけであります。これらは、まあ所管としては確かに厚生省であるけれども、現実に教育という面からいえば、具体的に生徒に関係した問題でありますので、こういうふうな問題について、やはり厚生省あたりと積極的に接触をもって努力をしていっていただくという点についてはどういうふうなお考えを持たれているのか、まあこれはこまかい問題でありますので、局長に一つお答えをいただきたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) ただいまお話のうちにもございましたように、熊坂小学校では小使さん一家がなくなっているというような状況で、まことに私どもといたしましてもお気の毒に存じております。こういう方につきましては、できるだけ公務災害的な考えで、扶助料等につきましてはできるだけ高い率が適用されるように努力をしたいと考えております。なお、児童生徒に対する見舞金あるいは、これは新聞等で私ども拝見いたしておりますが、今回の水害のために孤児になった子供、そういったケースがかなり出ておるようであります。また、母子だけで非常に生活に窮迫しておるというような事例もあるようでございますので、そういった面の救済につきましても、私どもやはり積極的に、お話のございましたように、積極的に厚生省とも連絡をとりまして、できるだけの措置がとられるようにお話し合いをしたいというふうに考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 大臣に一つお聞きしたいと思うのですが、あるいは局長から御答弁をいただいてもけっこうでありますが、非常に、調査なさるということについて、私はやはり的確な調査がなされなければ、いろいろ、国庫の支出等もできないということは、これは当りまえだと思うわけでありまして、ただしかし、一体調査の完了の時期というものをいつに考えておられるのか、そして一体緊急査定というものの時期、行政措置なり、あるいは立法的な面から考える緊急の査定の時期というものは、一体いつに考えておられるのか。それから、実際に措置される時期というものは、一体いつに考えておられるのか。これを何月何日ということではないとしても、現実にやはり一つの目標を持っておられると私は思うわけでありまして、また、そういうことを切望もしておるわけであります。ただ、単にできるだけ早くということではなくて、やはりすでに災害本部も持たれて、国としても計画を進めておられることでありまするので、閣議等でもすでにお話もなさっておられるし、あるいは文部大臣として考えておられる点もあると思うわけでありますので、こういう点、具体的にその時期等について、あるいは査定の時期、措置の時期というものを少くもこの程度には考えていきたいというお考えを一つお答えを願いたいと思うわけであります。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 確かにお話の通り、なるべく私どもといたしましても、確実な数字的な資料を得たいわけでありまして、たとえば、一番初めに大臣がお述べになりました罹災児童生徒、あるいは罹災の教職員数等につきましては、十月十五日という日を指定して、私ども府県に御連絡を申し上げておるということでございます。大体の府県はそれで間に合うわけでありますが、特に被害のひどかった伊豆地方におきましては、十五日になってもあるいは確実な数字は出てこないかもしれません。これが出て参りませんと、先ほど申しましたような、たとえば教科書の流失、あるいは毀損の関係、あるいは学校給食の関係等もなかなか数字が固まってこないというような状況になります。しかし、いずれにいたしましても、十五日少しおくれましても、できるだけ的確な数字を私ども得たいというふうに考えております。また、施設の査定関係につきましては、これは大蔵省—財務当局とも一緒に査定をするわけでござまいまして、できるだけ来週初めごろからは私ども準備をして現地査定をやりたいというふうに考えておる次第でございます。もっとも、この補正予算をどう組ませるか、あるいはその時期がいつになるかということに非常にかかわってくる問題でございまして、その予算措置等が非常に延びるということになりますれば、この数字にも多少の余裕が出てくるかとも存じますが、私どもといたしましては、できるだけ早い機会に確実な数字を得たいと思って努力しておる次第でございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 現在緊急措置としてとられておるものに、先ほど大臣からお話のあった共済組合の見舞金に対する概算払いということが行われている、あるいは長期貸付金の概算払いも行われているというふうに聞いておるのでありますが、なお、もう一点、育英奨学金の貸与のワクを拡大をするという三つの点が措置として、緊急措置として今とられておるものだというふうに思うわけでありますが、お話から聞いて。現実にこの緊急措置としてまだほかにとられておる方法はどういう方法があるのか。また、これだけはすぐ措置していくという、続けて措置をしていくと今考えておられるものはどういうものがあるのか、そこだけ一つお願いをしたいと思うわけであります。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 共済組合の災害見舞金、それから災害の貸し付け措置につきましては、お話にもございましたように、すでに各府県に指示をいたしております。静岡県等におきましては、ほんとうにつかみの金で一人当り五千円というようなことで、一応の処理をいたしておるようでございます。  なお、育英奨学金につきましても、これは育英会の方から各府県におそらくそのうちに指示が参ると思います。これはとくに今予算を増してということでありませんで、現在のワクの中でできるだけ早く罹災生徒学生を優先的に採用するという方針で臨んでおるわけでございます。  なお、私どもといたしましては、学校をできるだけ早く、まあ授業を開始してもらいたい。と申しますのは、やはり一応安定して参りますと、子供がいつまでもうちにおるというようなことが、かえって父兄の気がかりの種になりますので、教育の内容は、まあともかくといたしまして、授業の再開はできるだけ早くやってもらいたいという指示をいたしております。そうして、どの学校はいつから授業を開くかというような資料を集めたいと思っておるわけであります。授業が再開されます場合に、何といたしましても教科書の供給ということが非常に問題になるわけでございます。これは御承知のように、現在の制度では、各学年ごとに、各科目ごとにいろいろな教科書がございますので、その数を一々調べませんと、実は被害の実数がわからないのでございます。ただ、大体の数字が、教科書の供給所というのが各府県にございまして、ここで一応、この供給所を調べれば大体の数字が出てくる。この数字に従って、各教科書会社ではそれぞれ発行数の二%ないし三%程度の予備をとっておりますので、そういった教科書の販売機関とも連絡をして、できるだけ早く供給をさせたい。万一、まあ、どうしても予備の教科書数では足らぬというような場合には、文部省としても、できるだけ教科書会社とも連絡をいたしまして、増刷してもらってでも供給をいたしたいというふうに考えておるわけであります。  なお、この学校給食につきましては、ことに被害地の一番被害の大きかった伊豆地方は、従来あまり学校給食が盛んでありません。実は給食の物資の流失埋没というようなケースもあまりないようでございますが、こういった場合でございますので、従来の完全給食というような型にとらわれずに、まあ必要な向きにおいては学校給食を実施してもらいたいという指示をいたしておるわけであります。この場合に、もちろん給食用の資材、小麦粉あるいはミルク等につきましては、迅速に府県の給食会を通じて物資の供給をするということにいたしたいと思います。  なお、授業料の点につきましては、静岡県等におきましては、すでに県の教育委員会でそういう対策をとっておるようでございます。まあ、私ども一番緊急と考えまして、現在までにすでにとり、またとっておる点は大体以上のようなものでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 まあ、お話の点は大体よくわかりましたが、特に緊急というか、措置としてとっていただきたいと思うのは、やはり災害救助法のワクを少し広げるというような点であります。これはまあ、地方の県知事の考え方にあるわけでありますけれども、まあ、こういう点について、やはり国庫の負担基準というようなものを高くするというようなことが行われるとすれば、自然地方でもそういう救助のワクを広げるというようなことも行われてくるわけであります。  それから、先ほどお話のありました罹災の学生の援護、これは昭和二十八年の当時は非常に広範囲にわたっていたので、金額も非常に大きかったと思うのです。現実に金額は私ども調べましたが、今度の場合は非常に局部的であるので数はそんなに多くはないと思うのであります。そうなってくると、もうやはり現実に大学に行っている子供をやめさせなければならないということが出てきてしまっているので、こういうことはむしろこの前の昭和二十八年よりも程度としては深刻であっても、範囲としては狭いというようなことがいわれるわけでありますけれども、こういう罹災学生の援護ということについてはぜひ一つ考えていただきたい。  それから、今お話を聞いていると、罹災児童の中で生活保護とか、生活保護に準ずるような生徒、というお話でありますけれども、床上浸水などといってもほとんど家財は流されているとか、あるいはほとんど泥に埋まっているとかというような状況になっているので、そういうように非常に低い範囲で罹災児童を考えないように……。一番私はここでお聞きをしたいのは、まだ数はおわかりでないと思うけれども、全壊流失した家庭の子供の数が一体どのくらいあるのか、その子供が結局結果的には今言う通り全く困っているわけであります。そういう面で、そういう生徒を対象にして学校給食費の補助をぜひ一つ考えてもらわなければいけない。それからなお、昭和二十八年には学校給食の設備等についても実は補助をしているという状態であるわけでありまして、いろいろ緊急措置をされて御努力をいただいている点は私よくわかるのでありますけれども、昭和二十八年には衆参両院には特別委員会が作られて、そうして特別委員会で非常に的確迅速に立法措置も行われるし、これらの問題も討議されたわけであります。これに比べてみると、今回の罹災については、ややその迅速という点に欠ける点が非常にあるというふうにわれわれは思うわけです。そういう点からぜひ一つ……。特別委員会を作られて、そこで毎日会議が開かれ、審議をされていた当時と比べてみれば非常に遅延をしておるという状態があるわけであります。ちょうど折よく高見政務次官は地元の次官でもありますので、そういう点について十分御配意をいただいていると思うわけでありますけれども、これらの点一つ迅速に処置して、できるだけ解決願って、今、全く絶望している人たち、あるいは子供たちに一つぜひ希望をお与えいただきたいということをお願い申し上げて、最後に文部大臣に、ぜひ一つ今、局長の言われた昭和二十八年の行政措置に劣らない行政措置、特に立法についてはいろいろ当局にも御意見もあるし、あるいは政府にも御意見あると思うわけでありますけれども、われわれ現地に関係したものとして、どうしてもこれは特別の立法措置をしてもらって、これをやっていただく以外に方法がないということを強く感じておりますので、こういう点について、ぜひ一つ格段な御努力をいただくとともに、的確な迅速な御措置を願い、また、今後いろいろな点について関係の方々とも御相談もさしていただいて、これらの措置が万全に参りますように、一つぜひとも御支援願いたいと思うわけであります。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 御趣旨に沿ってできるだけの努力をいたしたいと考えております。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、本件に対する御質疑は他にございませんでしょうか。それではこの程度にとどめて、次に、教職員の勤務評定に関する件を議題といたしたいと思うのでありますが、ちょうど十二時二十五分になりますし……。

秋山長造日本社会党

○秋山長造君 今の災害の問題は、十五日に詳細な報告が文部省へ集まるという話ですから、そういう詳細な資料が集まってから、さらに継続するということにしておいて下さい。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 御異議ございませんか。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、ただいま秋山委員から御要請がありました通りに、この災害に関する審議は、さらに十五日に大体の資料が集まるという予想が立っておりますので、その後にもさらに継続して質疑ないしは審議をするということで、これに対する本日の質疑は、この程度にとどめておきます。  ちょっと速記をとめて。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 速記を起して。  午前の日程はこの程度で終ります。  暫時休憩いたします。    午後零時二十六分休憩    —————・—————    午後二時二分開会

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは午前中に引き続きまして委員会を再開いたします。  教職員の勤務評定に関する件を議題といたします。  質疑のある方は、順次、御発言を願います。

中野文門自由民主党

○中野文門君 先般の当委員会で、私お許しをいただきまして質問中であったのでございますが、暴風雨警報等のために中断いたしました。本日、ごく簡単な事項につきまして、二、三、先般に引き続きましてお尋ねを申し上げたいと存じます。  まず、文部御当局にお尋ねを申し上げるのでありますが、先般の委員会以降、徳島、大分等におきまして、道徳教育指導者講習会が開催をされ、あるいはされつつあるようでございますが、やはり東京あるいは仙台等と同じような状態のように、新聞等で拝見をいたしますが、多少は文部省の意図がと申しますか、私どもの考えておりましたのは、多少、東京、仙台よりもなごやかに進められることを期待いたしておったのでございますが、どういう状況で徳島が終り、大分に参っておりますか、ごく簡単にお尋ねをいたしまして、文部当局に対する質問はそれで終りたいと存じます。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) 徳島の道徳教育指導者講習会は、先月の三十日から始めたわけでございます。で、東京、仙台の例にもかんがみまして、宿泊講習に切りかえましたので、徳島は偕楽園という旅館で、大きな旅館でございましたので、ここに全部の受講生を収容いたしまして、四日間講習を続けたわけであります。で、この特異な現象といたしましては、大体四、五百人のものが連日旅館のまわりに詰めかけまして、主として騒音戦術による妨害を行なった。ちょうど偕楽園の旅館が裏山に続いておりましたので、その境が明確でなかった。この点を利用いたしまして、山の上からスピーカーで、特に三台の強力なスピーカーをもちまして妨害をした。電話で私どもが徳島との連絡をしておる最中にも、その騒音が聞こえる程度でございますので、妨害の程度は激しかったと思うのであります。この場合に、旅館側の方では、窓を二重窓に改装いたしまして、スピーカーも強力なスピーカーを使って、どうやらこの講習会を終ったわけでございます。特に徳島の事例といたしましては、徳島県の教組がこれに参加しなかったというのが著しい特色でございます。それから全学連の関係者がこれにあまり出なかった、主としてニコヨンと中国、四国の日教組の関係の方、それから総評関係の方、こういうのでございまして、特に全学連の関係がなかったという点は一つの特色でございますので、比較的平穏に済んだかと思います。最終日には動員が全然なかったという事情でございます。  次に、大分の指導者講習会でございますが、これは去る十月の六日、きのうからでございますが、前日に全部宿泊を終ったわけであります。大分の場合は適当な、一カ所に収容できるだけの宿舎がございませんでしたので、実は四つに分宿しておった、中心は二条館でございますが、二条館とその別館、それから日之出館と金竜館という、宿舎になりましたが、昨日の状況は、宿舎から、二条館の大広間で講習会の開催をいたしましたが、金竜館は隣りでございましたので無事に入れた、それから日之出館と二条館の別館から入る者が非常に阻止された。入るときに大体百名程度のピケ隊に阻止されて、若干ごたごたが起きたようでありますが、ともかく前日に宿泊所には宿泊できた。  それから、きのうの講習会に、朝四時半ごろから約八百名ないし一千名のピケ隊が大量に動員された。この中にはニコヨンが約四、五百人おったと言われているのであります。それから日教組の関係者あるいは全学連の関係者、国鉄、全逓等の総評関係者、こういうものが八百ないし一千名動員された。で、特に昨日の状況は、七時半に二条館に収容する場合に、宿泊所の旅館を押えた、それから同時に二条館の方の出入口も封鎖されてしまった、こういうわけで、七時半に日之出館、二条館の別館から入らうとしたところが、この別館の入口にもピケ隊が動員された。これを排除するのに三十分かかった。それから同時に二条館の本館の方にたくさんのピケ隊がおるために、これの排除方に一時間かかった、そうして七時半から九時過ぎにようやく二条館に入った。で、三十分おくれましたが、九時半から無事に開議ができた。現在も騒音戦術で、強力なマイクを通じて妨害をいたしておるようでございます。これは電話連絡をした、けさの六時のときでございましたが、私どもの電話口にも非常に大きな歌声や、あるいは騒音が入っておりますので、相当な妨害が行われているように見受けられたのであります。  本日は、けさは六時に全員をその二条館に収容したということでございます。二条館の別館におった者は、本日からは全部本館の方に収容した。それから隣りの金竜館は、これは別に大した距離でございませんので、廊下伝いに入れますので、問題がないのですが、日之出館の別館の者が入るのに実は因っておるわけでございます。ともかく本日は六時に全員収容できまして、無事に講習会が進んでおるような状況でございます。  なお、徳島の会場には、日教組の副委員長の今村君が中心になって指導しておったようでございます。それから九州の別府会場では、宮之原書記長が乗り込んで、このピケ隊の妨害戦術の指導に当っておった、こう聞いております。

中野文門自由民主党

○中野文門君 徳島、大分の模様を、ただいま承わったのですが、そこで私は引き続きまして、この機会に公安調査庁の御当局に、二、三の点についてお尋ねを申し上げたいと存じます。  勤務評定反対闘争といわず、あるいは道徳教育指導者講習会反対といわず、最近、学生がこうした反対運動の中に入って、あるいは中に入ったというよりも、むしろその指導的な役割を反対闘争の中で演じておるというような姿が、最近特に目立つのでございます、私どもの判断といたしましては、学生は学校で勉強するのが本来の立場である、任務であるというふうに存じておるのでございますが、とかくこうした政治行動、政治運動の渦中にあって、学業を放擲して、そうした運動の行動の中で活動いたしておるということは、学生本来の務めから逸脱しておるように考えるものでございます。そこで私は、今日のこの学生運動の中で、全学連とそれから社会主義学生同盟でございますが、社学同の名前が特に勤評闘争、道徳講習会反対闘争の場合に、世間をにぎわしております。私はこの際、公安調査庁にお尋ね申し上げたいのは、そうした全学連や社会主義学生同盟というのが、私自身も十分わかっておりません。世間でもわからない方が相当あろうと思います。そこで特にこの全学連並びに社学同等の、一体性格というものを、どういうふうに調査庁の方では御判断に相なっておるのか。さらにまた、こうした団体が共産党とどういう関係にあるのか、共産党の影響がどのように全学連や社学同に及んでおるのか、そうした意味合いのことを、一つ公安調査庁の資料に基きまして、この席でつまびらかに御説明を賜わりたいと思うのでございます。

関之公安調査庁次長

○政府委員(関之君) お答えいたします。  お尋ねの要点が、最近の文教の諸施策において学生が非常に矯激な運動をしておる。その背景にある全学連あるいは社会主義学生同盟、社学同と申しますか、これらが一体根本的にどういうような性格を持っておるか、それと共産党との関係いかんというような御趣旨かと拝聴いたしたのであります。それで、すべて最近の新聞紙をにぎわし、あるいはこの席でも、文部省の方からお答えになりました各種の文教施策における学生の運動の背面には、全学連ないしは社会主義学生同盟の一群の指導者がおりまして、それらが私どもから見ますると、やや矯激な思想をもって、これらのものを、実はある方向に引っぱって行っておる、こう判断されるのであります。  それで、まずお話の基礎といたしまして、この全学連とは一体どういうものであるかという問題につきまして、その規約等に基きまして、若干御説明を申し上げたいと思うのでございます。  全学連は、御承知のごとく約百二十余りの全国の大学の自治会の連合自治会という、各大学における一つの組織団体が、連合的にこれに参加して、日本的に作っている一つの団体であります。それで、これらの各大学の自治会が作っておる全日本学生自治会総連合というものの性格でありまするが、これはその規約の第二条を見てみますると、次のようなことが書いてあるわけでございます。少し長いのでございまするが、読んでみることにいたします。  「この連合は、日本学生の自主的な自治会の全国的単一連合組織であり、学生戦線を統一し、内外の民主勢力と提携して次の目的を達成するために努力する。」といたしまして、  1 われわれは、恒久平和の実現のため国際緊張緩和と日本の完全独立のため闘う。  2 われわれは、民主主義の擁護と学問の自由、学園の自治のため闘う。  3 われわれは、民主的教育を擁護し、文化、科学の創造的発展のため、学生生活の向上のため闘う。  これが第二条で一応この目的を書いたのでありますが、続いて第三条といたしまして、  この連合は右の目的を達成するため、左の諸活動を行う。これらの活動は全国大会の決議に基き、中央執行委員会及び中央委員会の指導のもとにこの連合の各組織によって遂行される。  1 基本方針に基き、大衆運動を展開する。  2 学生戦線を統一し、国内諸民主勢力と提携する。  3 国際学連のもとに、各国学生組織と提携し、平和愛好諸国民との連帯を強める。  4 内外情勢の分析、調査とその周知徹底。  5 学生運動に関する情報、経験の交換。  6 教育制度及び学生生活に関する調査情報の蒐集とその交換。  7 機関紙、誌その他の印刷物の発行。  8 その他目的達成のため必要な諸活動を行う。  その目的と、そうしてそのために行う行動の概要というものは、この二条と三条にこのように書いてあるわけでございます。それで、こうやってみますと、これは学生とすれば、やや幅広い社会運動的なことをなす、そしてまた単に学生だけの学生生活の向上のほかに、広くこの国際緊張とか、あるいは民主主義の擁護とか、ないしは大衆運動、国内民主勢力との提携というような、そういう幅広い、いわば社会運動的なことをなすというようなことが、これから見られるわけであります。  そういたしまして、今一方の社会主義学生同盟、これはもとは反戦学生同盟と申しておりまして、最近これが社会主義学生同盟と、こういうように名前が変ったのであります。この綱領を見てみますると、次のようなことが書いてあるわけであります。  社会主義の権威の全世界的な拡大と学生運動の力量の増大という条件の上に立って、この日本反戦学生同盟の革命的な伝統を受けつぎ、学生運動の活動家を社会主義の旗のもとに結集し、学生運動をさらに発展させ、それを労働者階級の解放運動と結びつけ、全世界の人民とともに社会主義の実現を勝ちとることを目的とする。  (一) 戦争と搾取と抑圧の原因である帝国主義に反対し、労働者階級の解放の闘いを支持し、日本と世界における社会主義の実現のために闘う。  (二) 全世界の労働者階級を中心とする人民の解放闘争を支持し、これと固く団結してその発展のために闘う。  (三) 帝国主義の戦争と搾取と抑圧の政策に反対する人民の反戦民主的権利擁護、生活擁護の闘いを支持し、その発展のために闘う。  (四) 労働者階級の諸闘争と結びつき、その発展のために闘う。  (五) 社会主義の理論を研究し、その発展、普及のために闘う。  (六) 社会主義を目ざす日本の青年戦線の統一のために、特に労働青年との統一のために闘う。  こういうことになっておるわけであります。この社会主義学生同盟の今読みました綱領では、前の全学連のそれよりは、よほど思想的と申しましょうか、ある方向において発展していっているものでありまして、特に全般の調子が非常に高い。全世界の人民とともに社会主義の実現を勝ちとる、そうしてそのために労働者と結ぶ、あるいは人民の解放闘争を支持するとか、階級闘争的な色彩が綱領において非常に強く出ておるわけであります。これが両者の綱領的な規定の色彩なのであります。  さて、そこで基本的な彼らの持っておる規約とか、綱領というものを見てみますと、こういうふうに書いてあるのでありまするが、私どもは、たとえば全学連は今申し上げたように、非常に多くの団体の自治会の連合体でありまして、その傘下の学生は全部で約二十九万と言っておるわけであります。ところで、その二十九万の学生側の結合体が、こういうような一応綱領を示しておるのでありますが、こちらの日本社会主義学生同盟は、総員が約千八百前後、二千近くのもの、こう判断されるのでありまして、それらがこのような、かなり階級闘争的な綱領を掲げておるわけであります。そこで、見ておりまして、問題になりまするのは、実はこの中におりまする学生の党員がどうも問題でありまして、これらの者がその同調者と締結して、そうしてこのような団体をこういう方向に引っ張っていっている、こういうふうに大体の趨勢が感知されるのであります。そこで、しからば、この中における学生の共産党員はどのくらいいるかと申しますと、全学連の中において、これが約二千前後と推定されるわけであります。それで反戦学生同盟の方は、約千八百のうち一千人くらい、こう推定されるわけでありまして、両者合しまして現在の学生全体の中の共産党党員は約二千前後というふうに踏んでいるわけであります。問題になりますのは、これらの学生党員、そしてこれらに同調するその何倍かのある一群の学生の人々、こういう者が、これらの学生運動をある方向に引っ張っていっている、こういうふうに考えられるわけであります。  そこで、一群のこれらの学生の党員が、現実にこれらの綱領、規約に基いてどういうことを考えているか、こういう問題でありまするが、これは、彼らがそのときどきに出すいろいろな資料、ないしはいろいろな会議における彼らの議論、あるいは日本共産党内における各種の論争というようなものに現われているのでありまして、たとえて申しますと、社会主義学生同盟の機関紙に「反戦旗情報」というのがありまして、その昨年の十二月、本年の一月号に、「プロレタリア世界革命の戦術としての核兵器実験停止を要求する闘争」と、こういう題目で杉田信雄という反戦同盟学生がこれに執筆された。その論文は相当長いものでありますが、要するに、その要旨とするところは、現在の日本においては、およそ革命は流血を伴わないものは考えることはできない。すでに今日は、国際的には社会主義陣営が圧倒的な優位に立った。自由主義陣営の米国を筆頭とするそれらに対して確かに優位に立った。そういうような国際的背景のもとにおいて、われわれは国内において流血の惨事、すなわち流血を伴って革命をかりにやったとすれば、その社会主義の国際的優位の立場からアメリカは出てこない。それであるからして、われわれは内戦を勝ち取ることによって日本の革命は達成することができるのではないか、こういうような議論がここに表われてきておるわけであります。まあ、そこまでとにかく問題を考えておる一群の学生党員を中心としたものがおるのであります。そういうような基本の考え方のもとに、党員の綱領といたしまして、さまざまなことを言っておるわけであります。もちろん学生連中が革命ということをすでに考えて、これらの連中が革命を考えて運動はしておりますが、直ちにそれが今日実現すると考えておる者は、もちろんいないのでありまして、はるかかなたに、そういうような意味においての革命を目途とし、そうしてあらゆる努力を、それに一歩でも近ずくすべての活動を、その踏み石として、一つあるいは二つ、これに対する踏み石として漸次重ねていって、その目的達成の実現をはかる、こういうことのように考えておるのであります。そこで、当面のわれわれは、こういうふうな綱領を掲げて戦わなければならない。目的ということの中には、次のようなことが書いてあるわけであります。「反戦学生同盟は、日本プロレタリアートの諸階級政党——社会党、共産党——及びすべての進歩的組織に対して、右の展望についての認識の調整と統一を要求し、統一戦線政府綱領として、次の諸スローガンを大衆の前に提示すべきである。」とありまして、「右の展望についての認識の調整と統一」というのが、ただいま申し上げたように、現在、世界においては共産主義社会国家群の方が圧倒的優位になった。そうしてそれがますます優位を獲得し、そうして自由主義社会が没落するのは当然のことである。そうしてその前提のもとにおいてのいろいろな展望をなして、そういうことの現状認識についての統一と調整を要求する。これは社会党や共産党に向ってわれわれは要求する、こういうような意味のことなのであります。そこでその次に、当面の統一戦線政府、すなわちこれは社会党、共産党その他の進歩的革新的諸党派の統一戦線政府の綱領として、次の諸スローガンを大衆の前に提示すべきであるということにしておる。その中のおもな若干の例を抜いて見ますると、4といたしまして、「自衛隊、現存警察諸組織の解体、労働者階級の武装、これを基礎とする民主的民族的国防軍及び警察組織の創設、交戦権の回復」、こういうようなことがここにあるわけであります。また5の、「勤労者階級、階層の民主主義的諸権利の徹底的拡大」のA、B、CのCといたしまして、「言論、集会、結社、政治ストライキ、武装街頭デモの自由」、こういうようなことがここに掲げてあるわけであります。  要するに、これらのところに示されておるものが、この現在の全学連、社学同などを牛耳っておる学生共産党員の考えておるところかと思うのであります。まあ、これらのことが示しておる通りに、これらの学生党員が、とにかく現実的に武装的方法によって政権を奪取する、そうしてその方向に向ってあらゆる闘争を組み立てて、そうして一歩々々そっちの方向に近づいていく。しかも学生は、これらの党員の考え方というものは、学生の社会における役割というものを非常に高く評価しているわけであります。これは要するに、学生は意識的にきわめて理論的に深め得る、大いに勉強をして、そして理論的に大いに高める、そこで、それらの高まった理論水準によって労働者その他を引っぱっていく、要するに、理論的指尋という面は学生が当る。また次に、行動面においてきわめて敏捷でありまするからして、多くのプロレタリアその他の行動的に敏捷でないものを引っぱっていく。理論面と行動面において多くの大衆の運動、大衆の行動の先端に立ってどんどん引っぱっていく、こういうような考え方が彼ら学生自身の社会における役割、特にこのような革命運動の役割、こういうようなふうに規定しておるわけであります。  さて、これらのこの学生の考え方というものは、これはもちろん大ワクを申し上げますと、日本共産党の党員でありしまて、共産党の中の一つの学生分子としての考え方なのであります。ところで、この一つの日本共産党といたしましても、その中にはいろいろな考え方があるのでありまして、まあ今日におきましては、この学生の考え方も、日本共産党内における革命遂行の一つの考え方なのであります。ところが、これは共産党の中においても、きわめて、きわめてじゃない、最左翼でありまして、この点が代々木の本部の主流派、現在の宮本書記長以下の主流派のとっておる考え方とは相当の開きがあるのであります。先の七月末の第七回の日本共産党の大会におきまして、革命方式について、なかり論争を戦わされまして、結局、党中央が出しましたものはしばらくお預け、もう少し論議を重ねようということで、未決定に終ったのでありますが、その案は代々木本部派の出したものでありまして、要するに、要旨とするところは、今日の日本はアメリカに占領されているからして、これをまず独立を回復するために人民、民衆革命を起し、さらに、これを急速に社会主義革命に発展させる。社会主義革命というのは、すなわちプロレタリアの独裁、そしてあらゆる搾取形態を排除する革命に迅速に発展させる、こういう形態を一応とっておるわけであります。ところが、その革命の方法、手段といたしまして、まあ昨年のフルシチョフの言うたことなどを取り入れて、平和的ということも考えられないではないけれども、要するに、武力を用いるか、暴力を用いるかいなかは、相手方の出方いかんである。相手方が軍をもち、あるいは警察をもって武装すれば、やはり武力をもち、暴力をもってこれに対抗しなければなるまいと、こういう考え方なのであります。今のこの申し上げた代々木本部の考え方と学生の考え方とは、革命の形態、そして武力を遂行して、そして流血の惨もいとわないというような点において相当開きがある。どうもこの学生の考え方の方がさらに左側の方にきている。暴力を使い、流血の惨などはいとわない。大小にかかわらず、つまり流血の惨などは当然のことであると割り切って考えているところが学生の思想の特徴なのであります。かような考え方、これらの思想は、党内でやや批判されておりまして、中には党内の長老から、学生、君たちばかりで革命はできるもんじゃないから、あんまり元気を出すなとか、あまり突拍子もないことを考えてはいかぬというようなことも注意を受けているような次第でありまするが、今申し上げたように、学生の社会的役割、このような革命運動における彼らの役割ということを固く堅持して、とかく過激な方向に走っている。ここらの点を共産党におきましてはトロッキストといって、少し原則的に、まあ理論を単純に割り切るというふうにいって非難し、その反省を求めている点なのであります。そういうような考え方にこの全学連及び反戦学生同盟が導かれている。そういうような考え方を持った人が指導者でありまして、そうしてこれに導かれている。全学連のごときは約三十人の執行委員のうち、たしか一人かそこらが党員でないだけで、あとは全部党員であります。そうして社会主義学生同盟においても、かなり多くの者が党員であるのであります。  そこで、この社学同と全学連との関係でありますが、これは全学連というのが、今申し上げたような非常に幅広い一つの学生自治会の連合体であって、社学同と申しますのは、その中の、全学生層の中の活動分子が結集して、そうして全学連を初めとする学生運動を推進する一つの個人加入の結集体であるというふうに、まあ考えてよかろうと思うのであります。そういうようなわけでありまして、基本的にそういうような考え方をもって、彼らがもって利用し得るあらゆる社会運動に乗り出して来て、そうして今申し上げたような学生の先進性、学生の指導性というものを発揮して出てくると、こういう点がいろいろの活動の面になって現われて来ておる、このように考えているわけであります。

中野文門自由民主党

○中野文門君 いろいろ承わったのでございますが、全学連の場合は、全国の百二十大学の自治会の連合体であるようでございます。社学同の場合は、これは個人会員のように聞いておりますが、この全学連並びに社学同と、それから大学以下の、すなわち高等学校の学生、中学の学生等に対する影響と申しますか、働きかけと申しますか、どういうような状態になっておるのかを承わりたいのでございます。と申しますのは、あるいは勤評反対の闘争の渦中に中学生の一団が加わり、あるいは高等学校の学生の一団が加わったというような事実から考えました場合に、それらから眺めまして、全学連、社学同と高等学校、中学校の学生との関係、あるいはそれらの学生に対する影響、働きかけというような点につきまして、おわかりの程度を承わりたいと思います。

関之公安調査庁次長

○政府委員(関之君) お答えいたします。学生運動は二十五、六、七年ごろ、かなり戦後の盛り上りを示したのでありますが、その後非常に衰微いたしまして、三十年の暮れから三十一年ごろにかけて、また再び上昇期に入り、いわば現在は第二回目の最盛期とでも考えてよろしいかと思うのであります。そこで、この大学陣営における学生の運動というものは、私はまあ今日はある意味においては飽和点とは申しませんけれども、これが著しくさらに現状を越えて、たとえば共産党の学生が四千も五千もになるということは考えられないのでありまして、まあまあこの程度のところが、ある意味において最高であろうかと、こう思うのであります。  次に、この高校の分野でありまするが、これは学生運動においては、まだいわば処女地でありまして、この方向において、さらに学生運動というものが、ことによれば伸びていくかもしれないという状況にあるわけであります。そこで、この方面に全学連、反戦学生同盟などが触手を伸ばしておりまして、全学連におきましても高校学生部というものがあって、盛んに働きかけている。また、社学同におきましては、東京の相当の有名校、日比谷であるとか、新宿であるとか、あるいは西、青山等の相当有名校を初めとし、東京都——大部分が東京でありますが、若干、一、二地方もありまして、合計で約二十五ほどの高等学校に社会主義学生同盟の支部ができているわけであります。この高等学校の方への進出ということに社学同及び全学連ともに今日非常に努力しておりまして、まあ全般の傾向といたしましては、まだまだこの方面について、あるいは伸びるかもしれない、伸びる可能性が相当にあると、こういうふうに判断いたしておるわけでございます。  なお、中学の方の問題につきましては、どうもいろいろ勤評問題について、京都あたりでは、ちょっと中学生までかり出されたというようなところもありますが、これは全学連系統、あるいは社学同系統の指導があったかどうか、今正確な資料をまだ入手しておりませんが、全般的に見て、まだそこまで全般の学生運動は行っていない。ただ高校分野の処女地を開拓する、そうしてその方面にはかなり伸びていくであろう、大体こんなふうに考えておるのであります。そうしてまた、最近の勤評ないしは道徳教育指導者講習会における高校学生のそれも、まあ全学連、社学同の指導者が全部世話をやいて、そうしてそれが率いてこれらの闘争にかり立てている、こういうのが現実の事実なんでございます。

中野文門自由民主党

○中野文門君 そこで、この際、文部大臣にお尋ねをいたしたいのでありますが、ただいま公安調査庁御当局から、全学連あるいは社学同に関する御説明を承わったのでございますが、文部大臣といたされまして、大学を初めとして高等学校等の学生、学生には学生の本来の仕事、務め、任務というものがあることは当然でありますが、かりに大学が自治だと申しましても、おのずからそこに一つの、学生が学生の身分を離れて過激な政治闘争の渦中に入って、学業を放擲しながら、さまよい歩いておるというような状況は、好ましい状況でないことはもちろんでございますが、監督官庁としての文部省、文部大臣といたしまして、こうした学生の行為に対しまして、どのようなお考えをお持ちになっておられるか、あるいは各大学を初めとしまして、そうした学生を持つ学校当局に、どのようなお話をされておるのか、そういう点につきまして一つお尋ねを申し上げたいと思います。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 今日の学生が、社会状態あるいは政治状態というようなことにつきまして、いろいろ関心を持ち、またいろいろ考えるということも無理からぬことかと思うのでありますが、ただしかし、私は学生は、やはり学生時代は勉強を中心にやってもらいたいという心持を持っております。そういうふうな観点からいたしますれば、現在のいわゆる学生運動というものの中には、かなり心配をさせられるものがあるわけであります。ただいまもお尋ねになりまして、また関次長からお答えになりました全学連、あるいはまた社学同というような諸君の今日の行動につきましては、よほど気をつけなければならぬものがあるように思うのであります。ことに学生が街頭に出て、いわゆる暴力ざたをやった、あるいは警官と衝突したというような事態は、どう考えましても私は遺憾なことと思うのでございます。願わくば本来の学生の姿に返って、学生時代は十分一つ勉強と修養に費してもらいたいと念願をいたしておる次第であります。この学生の行過ぎました行動等につきましては、大学当局においても、それぞれ心配はいたしておるわけでございます。ことに学園内の規律を乱るというふうなものにつきましては、それぞれの大学におきまして適切な処分をして、今日までやって参っておると思うのでありますが、ともかくも私といたしましては、学生の補導ということについて、もう少し大学の方で心配をしてもらいたい。あるいはまた各教官が個人的にいろいろ学生と接触しているわけでありますので、その教官の方に、おかれましても、学生の指導については十分努力をしていただきたい。もしまた学園の規律を乱し、一般学生に非常に迷惑をかけるというようなことがあれば、はっきりした措置をとってもらいたい、こういうふうな趣旨をもちまして、大学当局との間に文部省は時々連絡をもちまして、大学の善処方を進めているような次第でございます。

中野文門自由民主党

○中野文門君 最後に公安調査庁の関次長にお尋ね申し上げたいのでありますが、日教組の性格というものが、いろいろと他の勤評騒動、道徳講習会反対騒動等が気になりまして、どうも日教組というものがわかりかけてはわからないのでありますが、日教組のほんとうの性格というものが、もちろんこれは職員団体であって云々というようなことは、一通り常識的にはわかっているのでございますが、事実上の日教組の動き等をながめて見ますと、ほとんどもうこれは共産党の活動と同じじゃないかくらいにも思われるのでございますが、一体、日教組の性格をどういうふうに把握されておりますか。さらにまた、この日教組の中に、先ほどは全学連あるいは社学同関係に、共産党の党籍を持っている人たちが、どのくらいいるかという御説明を伺ったのでございますが、おそらく日教組の中に一人も共産党員がおらぬということは考えられないのですが、日教組の中に一体共産党に入党している方、あるいは準入党のような段階の方等がどのくらいおられるか、もしおわかりであれば御説明願いたい。  それからさらに、日教組というものと日本共産党とは、どういう関係になっているのであろうかという私は疑問を持つものでございます。こうしてお尋ねすることは、結局何でもかんでも闘争、反対々々と言って、何かこう勤評を考えても、勤評だけでない、道徳教育指導者講習反対を考えても、ただそれだけの反対ではなさそうだ。一連の、一つの大きな、何もかも反対というような動きのように見られますので、私は特にこの機会において、申し上げましたように、日教組の性格、あるいは日教組と共産党はどういう関係にあるのか。さらにまた日教組の中には日本共産党に入党している方がどのくらいおありか、そういう点を一つこの際、承わってみたいと思います。

関之公安調査庁次長

○政府委員(関之君) 日教組の中には、私どもといたしましては、日本共産党員が約二千人近くそこにいるであろう、大体こういうような一応見当をつけているわけであります。そこで、その中にはもちろん積極的にきわめて能力の高い活動分子もおりますれば、あるいはそれほどでないものも多々おりますが、大体そのくらいの数字の人がいるであろう。それらの共産党員が、たとえば各日教組の東京における中央の組織、その事務局、あるいは各府県における府県の執行部の中、または事務局というようなところにも相当多数のものが発見されるのであります。こういうようなのが実情になっておりまして、全国の各県教組の中に、その二千名の者が、今申し上げたような執行部から、それぞれの所に分散配置されてきている、こういうものが日教組内における共産党の配置の陣なんであります。で、共産党の動きというものは、これら他の各大衆団体における自己の党員を動かして、そうしてこれを自己の有利な方向に引っぱっていく、自分たちの考えをもってその団体の行動を利用し、そしてこれに乗っかって、それを思う方向に引っぱっていく、こういうような戦術に相なるわけであります。それで、共産党がもともと、はるかかなたに革命を目途として、そうして多くの現実的な闘争を、そのワン・ステップと考えて行動している、これは一点疑いのないところと思うのであります。今申し上げました全学連、あるいは社学同の申し上げた指導分子も、すべて同じ歩調をとっているものと判断されるのであります。そういうようなわけでありまして、この各県教組その他における各種の会合、会議、あるいは中央におけるところの会合、会議等におきましても、共産党は、すべて労働組合その他の線を通じ、これらの配置された党員を、あるいはグループ会議、あるいは活動者会議等をそこに開いて、そうして、今度この運動をどういう方向に利用して行こうかというような点に向って会議を開いて、そうしてそれを大衆団体の正式な会議に、あらゆる方法によって持ち込んで、そうしてその運動を自分の方向に引っぱっていく、こういうようなところがその運動の概略のやり方なのであります。ところで、今度のこの勤評反対闘争と申しますのは、これはどうも一般的に見まして、国家の権威の象徴である法律に対してストップをかける、国会以外の大衆の力によって、組織的力によってストップをかけるということがその本質でありまして、これは革命を目途とする共産党から見るならば、まことに打ってつけの闘争に相なるわけであります。革命は、結局法律を無視する、蔑視する、そうしてそれを麻痺させて政権を奪取する、こういう経過をたどるものでありまして、その意味において国家の権威の法律をとにかくストップする、国会以外の力によって、大衆の力でストップする、これはまことに革命のコースから見るならば、彼らの打ってつけの一つの闘争の場なんであります。そこで、今回のこの勤評闘争というものが、各種団体の共同闘争という形をもって展開しているところに、どうも、もやもやしたいろいろなものがここにあるわけであります。総評、日教組を初めとし、それに共産党、全学連、社会主義学生同盟、あるいは場所によりましては部落解放とか、あるいは農民組合、あるいは日中友好などの諸体団も参加しておるところもあるのでありまして、そういうふうに各種団体の共同闘争という形をもって展開されているのであります。ところで、各種団体は、それぞれ団体の自己の本来の姿をそこに出し、本来の性格をそこに打ち出してきているわけであります。そこで、これらの大きな一つの今回の闘争の流れの中に、少くとも共産党、全学連、社学同などの指導的な分子が、これをはるかかなたに革命を目指してワン・ステップとして利用して、その大きな川の流れの中に赤い流れをどんどんと流し込んでくる。そうしてこれを自己に有利な方向にどんどん引っぱっていく、こういうようなところがその如実な姿でありまして、闘争が何回か繰り広められ、繰り返され、展開されて、そしてそれが激化してくると、最終的に残り、そうして主導権を奪取するのが全学連であり、社会主義学生同盟であり、あるいは共産党であるというようなことが、そこに起きてきやしないかというようなふうに思われるのであります。たとえて申しますと、その闘争の形態は、和歌山における闘争で申してみますと、和歌山には、あすこに七者共闘というものがあったのであります。これは、御承知のように、七者の一般団体がそこにあった。その七者共闘の中に、当時、各種団体の中に共産党員が約六、七十名いたわけであります。六、七十名おりまして、七者の共闘会議を開く前に、六、七十名の共産党員がそれぞれ会議を持ちまして、今度はこういうふうに持っていこう、ああいうふうに持っていこうというようなふうに、事前に会議を持ちまして、そしてそれぞれ七者の各種団体の意見として、そこに自分らの考えを強く出すような策動をして、そうして思う方向に持っていってしまう。そういうようなわけでありまして、どうもだんだんそういうような戦略、戦術というものにたけておりまするからして、そういうことに比較的馴れない他の大衆団体の者をリードして、そうしてだんだん主導権をとっていく。八月十六日ごろの最後の闘争におきましては、威勢のよいそれらの分子に完全に主導権が取られて、ああいう矯激なことに運動が発展していってしまったというようなところかと存ずるのであります。また、共産党は第七回党大会を終りまして、ようやく漸進態勢を整えて、これからやらんかなというような段階にありまして、この勤評闘争なども兼ねて、八月の終りごろに指令第一号を出しまして、そうしてその指令第一号の中に、要するに、新しく各地区に共闘組織を作って、その共闘組織を蔭から牛耳ろう、こういう簡単に申しますと指令を出しているわけであります。そこで、各地にいろいろ共闘組織ができる。たとえば大阪とか、兵庫のごときは、各地に共闘組織ができたが、それは、それぞれ今の共産党員の暗躍によってできている。そうしてこれを共産党が、われわれは成功した、すべてそういう方向に全部持っていこうじゃないかというようなことを言うておるわけでありまして、まあ共産党員による、からくりの概要はそんなような次第であります。もちろん今申し上げたような和歌山とか、大阪、京都のような、そういう実情が全国的にまで、そんなようなことがすべて行われているわけではありません。しかしそれらの例は、向うから見れば一つの成功した事例なのであります。まあ中には、その党員の活動とか、あるいはほかの団体の受け方がそれほどでもなく、よく警戒しているような点もありまして、それがまだ成功しないところもありますが、しかしこれを経過的に、日時的に見ていくならば、漸次そういう傾向が、全国的にあっちこっちに起き上ってきつつある、こういうところに、私は今回の全体の闘争を見ましても、やはりそこに注意しなければならない大きな問題がある、このように考えておる次第であります。

中野文門自由民主党

○中野文門君 私はこれでよろしゅうございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 今の報告についてちょっと質問したいんです。日教組の性格について中野委員から質問があったわけでありますが、お話の中に、日教組が共産党の活動と同じような印象を受けるというような御質問があって、それに対しての答弁であったと思います。私どもは日教組の出身であって、聞きようによっては迷惑しごくな御発言で、はなはだ遺憾であります。お言葉の中で、日教組の組織の中に、約二千名の共産党員が現存しており、なかんずく、東京中央本部には、かなり多数の共産党員が配置されておるというような答弁でありました。大体どのくらいの共産党員が中央本部におるのか。かなり多数ということは、数字で言うと、どのくらいの者が挙げられ、それがまた執行部の中でどういうような引き回し方をしておるか、どういう見解に立って答弁されたか、それを伺いたいのが一つ。  もう一つは、労働組合の闘争というのは、これは決して違法でもなければ、罪悪でもない。労働組合の活動は、単独でもって労働条件を向上するために闘う場合もありますが、現在の労働組合は、欧米各国でもどこでも同じでありますけれども、やはり共同闘争、お互いに労働条件を向上させるためには、組織の統一をはかりながら、労働者一般の条件を向上していくというのが現代の労働運動の実情でありますが、今の公安調査庁次長の仰せによりますと、あたかも地区共闘というものは、共産党のために組織され、それがみな共産党が引き回しているのだというような印象を受けるような答弁があったことは、はなはだもって遺憾であります。東京にも数多くの地区共闘がございますが、私は東京地評に参加しておるものの一人として、これが共産党が引き回しておるなんていうことは、まことに笑止千万のさたである。どういう事実からそういう御答弁が出たのか、その根拠を一つ承わらしていただきたいと思います。

関之公安調査庁次長

○政府委員(関之君) お答えいたします。私が御説明申し上げたことの中に、いろいろ御理解していただく点において、若干御説明をつけ加えてみたいと思うのであります。  まず第一に、私は日教組が共産党と同じ行動をしているというふうに申し上げた記憶はないのであります。要するに、国の作った法律というものを国会外の大衆の力でその実施を阻止するというのは、実は共産党でも非常に喜んでおる。そういうのが実はわれわれの考えている革命への道の一つのコースである。こういうことが彼らのほんとうの腹の中にあるわけであります。だから、そういうふうに彼らが考えているその事実、しかもそういうことだから、自分らが利用して格好の闘争の場にしている。そういうような意味合いにおいて申し上げたのでありまして、もちろん私は日教組と共産党の違うことぐらいは十分に承知しておるわけであります。共産党は根本的にそこに違いがあることは十分に承知しているわけであります。  次に、日教組の本部における共産党の党員でありますが、これはこまかい正確な数字はここでちょっと申し上げかねますが、執行部に数名、事務局の中にやはり数名のものがおるのであります。これらのものは、やはり大衆団体内における共産党員というものは、共産党の規約によりまして、やはり自己の共産党員としての共産党の勢力の伸長を第一義として働くというのが共産党員の鉄則なんであります。私はやはりその鉄則に従ってそれぞれの党員は活動しているものと、このように思っております。  その次に、地区共闘がすべて共産党に指導されているというふうに見えて、はなはだ不穏当ではないかというお言葉でありますが、私は私の役所の共産党の活動はどうなっているかという調べに基いて、事実を申し上げただけであります。和歌山しかり、大阪、兵庫もしかり、ただそういう事実がそこに起きているというふうに、事実だけを申し上げたのでありまして、そういう事実は事実として、ここで私はお尋ねに従って申し上げなければならないと思って申し上げた次第であります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 事実は事実として、それは御答弁になることに何も私はけしからぬということを申し上げておるわけではないのであります。ただ御答弁の印象が、はなはだ日教組がこれに引き回されておるのではないかという印象を受ける答弁があったので、私は重ねて以上のような質問をしたわけです。もちろん共産党員は党員としての使命があるでしょうし、また自民党員の方は自民党員としての使命があって、それぞれ地域の場所でそれぞれの活動をしていらっしゃるでしょう。われわれ社会党員も、またそういう使命を持ちながら、それぞれ活動しておるわけでありますから。ただあなたに御理解いただきたいことは、現在の労働組合の運動の中で、どのような分子がどのように活動しようとも、次第に労働組合員は労働組合員としての立場から、自主的な行動を開始しているということを見のがしてはいけないと思います。また日教組自体も、それは共産党という公党がある以上は、どこにも共産党員はおられるでしょうが、数名のものにかき回させて、それがどうにもならなくなったというほどの時代では、すでにないわけであります。でありますから、公党の活動というものは、やはりお互いに認めて、それに対して労働組合がどういう活動をしていくかということについては、あまり共産党ノイローゼにならないで、御答弁の仕方についても、やはり正確なる、われわれの判断を誤またしめるような御答弁のないようにしていただきたいと思うのです。重ねて私はここに——各地区の共闘組織というものが現在非常にたくさんできておるわけであります。従いまして、地区の共産党の細胞も活動しておるでしょうし、われわれ社会党の組織も活動しておるでしょうし、中には自民党の青年部の方々も、やはり活動しておられるわけでありますから、それらの活動をすべて、何と申しましょうか、暴力革命を目ざすところの共闘組織であるというような、誤まった認識をもって、ながめないようにしていただきたい。このことについては、一応、私要望いたしまして、文部省について、これから二、三質問さしていただくことにいたします。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) ちょっと委員長何しますが、私、委員長として、公安調査庁に、全国の日教組に約二千名の共産党員が活動分子として中央並びに地方の執行部におるというその数字に基いて、中央並びに地方の共産党員というものの数字を一つ報告してもらいたい、この委員会に……。

関之公安調査庁次長

○政府委員(関之君) ただいま手元に、どこそこは幾人というふうな詳細な数字の持ち合せがありませんから、後ほど御報告申し上げたいと思います。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 書面でけっこうです。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 勤評の九・一五の闘争は文部省も大へん頭が痛いようですが、私どもも、あなた方に劣らず心を痛めておる。九・一五の闘争の直後でございましたが、各新聞紙が川島幹事長等の談話を出されておりますが、また、囲み記事の中でもいろいろ出ておりますから、この記事を一々、こう言った、ああ言ったというて申し上げるわけではありませんけれども、結論から言うと、これは明らかに政府の勝ちである、負けたのは日教組で、この闘争によって、すでに国民の審判は下ったということで、大へんに大みえを切っておられるわけです。少くも教育活動を推進するという目的のもとに法を実施するというものであるならば、時の指導者が勝った、負けたなどということは、どうも私にとっては、はなはだしくナンセンスなわけでありますが、それよりも問題なことは、仄聞するところによると、自民党の議員総会における岸首相の御発言だったと承わるわけでありますが、とにもかくにも、社会党が何と言おうとも、自民党の政策としてきまった以上は、何でもかんでもこれは実施すべきである、断固これは強行実施すべきであるというような、大へん勇敢な御演説があったやに仄聞するわけです。それはそれといたしましても、二大政党下における文教政策というものについては、これは相当やはり教育の中立性ということから考えますときに、考えていかなければならない問題であって、社会党が反対しても、何でもかんでもこれをやりまくれというようなお考え方については、一面それは自民党の政権下にあるのでありますから、そういう考え方も、あるいは御納得がいく方があるかもしれませんけれども、民主主義の原則は、やはり少数意見を尊重して、多数の一方的な圧政をしいないということが、これが民主主義の原則であり、民主政治の名のもとに出発した二大政党のもとにおける原則というのは、やはり少数政党である社会党の考え方というものについても御考慮いただくことが、これが私は民主政治の一ページではないかと思う。勤評問題については社会党も反対の立場をとっておりますが、社会党だけではなく、多くの文化人も、また多くの国民も、勤評問題についてはかなり論議のあるところでございます。従いまして、この二大政党下における少数意見の尊重を、なかんずく文教問題については中立性ということを確立する建前からも、これは相当尊重して行政に当っていただかなければならないという考え方を、実は私は持っておるのでありますが、私の考え方に対しては、文部大臣としてはどういう御意見を持っておられますか、はなはだ抽象的な問題でありますが、基本的な問題でありますからお伺いをいたします。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 民主主義の建前から申しまして、多数の意向によってものをきめていくということも、これは認めていかなければならないと思うのでありますが、同時にまた、その多数が横暴をきわめるとかいうようなことで、少数の意見というものを全然顧みない、こういうふうないき方も正しいいき方じゃないということは、私はそういうものだと考えておる次第であります。その意味におきまして、二大政党下における今日、自民党といたしまして、ただ多数だから何でもかんでもやればいいんだというような、もし考えであるとするならば、これは反省を要する問題だと私は思っております。同時にまた、皆様方の御意見等につきましても、耳を傾けていかなければならぬということも、われわれの心がまえとして、そうなきゃならぬというふうに私も考えております。ただ今度の勤評の問題につきましては、いろいろ御意見があるということは私もよく承知いたしております。社会党の諸君にも御意見があるし、また世間にもいろいろこれに対する意見がございますけれども、私どもは、この勤評の問題に関しましては、反対の御意見をお持ちになるということについて、かれこれ申すのではございませんけれども、反対の仕方というものについては、いろいろお考え願わなきゃならぬ点があろうかと思うのでございます。こう言いますと、すぐお叱りをこうむるのでありますけれども、とにかく勤評の制度はすでにきまっておる制度でございます。これを実施するということについては、すでにきまっておることでございますから、やはり社会党の皆さんにも、これには一つ御賛成をいただきたいと思うのであります。もしこの制度が悪いということでありますならば、これらに対する社会党の皆さんの反対の仕方は、また別にあるのではないか、こういうふうに私は考えておる次第でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 反対の仕方について、だんだんの御教示をいただいたわけでございまするが、先般、鈴木・岸首相会談において、私どもの鈴木委員長は、本問題の解決ということのために、十分この勤評問題の実施の可否をめぐって、また教育制度全般、すなわち委員会制度のいわゆる公選制をめぐる問題等についても、審議会等をもってお話し合いをしていったらどうかというような話し合いをされたわけです。これについて岸首相からは、しからば、そういうふうにしましょうとも、しまいとも、御返事というものをいただいたようにも実は承知しておらないのであります。従って私ども社会党の立場といたしましては、大臣から仰せられるまでもなく、建設的な意見を持ちながら社会党の主張というものを、強引に政府と対決するというのではなくて、そういう建設的な意見をもって申し出たような次第であって、われわれの反対の仕方が、はなはだ拙劣だという御批判は別にいたしましても、一体、岸首相というものは、あの会談後、党に対して、われわれの案というものに対して、何かお話し合いというものが党内でされたものかどうか、閣議等においても、われわれの意向等というものが十分お漏らし願えたものかどうか、また、岸首相の胸三寸のところでストップしてしまっておるのかどうか、こういう点について簡明な御答弁をわずらわしたい。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) どうもこの御質問にはお答えしにくいと思うのでございますが、私は鈴木委員長のお申し出に対しまして、岸総理といたしましては賛成いたしかねるということであったのだと、かように承知いたしております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 それでは反対の仕方をせっかく御教示いただいても、にべもなく振り捨ててしまうのでは、これは多数のファッショという批判を受けてもやむを得ないのではないかという考えを私は持つのです。これに対して文相はどうお考えになるかは、これはあなたの御自由であります。  それから先ほど、法律にあるのだから云々というお話は、これは百万べんの説法で、すでに私どもも百も承知しているわけであります。しかし、ここで考えていただかなければならないことは、この地公法の四十条、地方教育行政法の四十六条に明確に、勤評実施のことはこれは書いてあるわけでありますが、行政機関というものは、法を執行する義務を持っているという御答弁をしばしば伺うし、私どももそういう考え方について、これは間違った考え方だとは考えておりません。しかし、行政機関として、法を執行することに対する義務という、その義務の内容には多々あるのではないかと思うのであります。すなわちこの法規の性格によって、その執行が当然義務づけされなければならないというものと、それから行政機関の自由裁量に待つものと、二つ私はあると思うのです。勤評の問題は、今申し上げたように、地公法並びに地方教育行政法によって、法律としてきめられてはおりますけれども、今日まで政治的妥当性のいかんということが重点になって、かなり長期間にやはり研究をされてきたように私は思うわけでありますが、勤評問題について、これは執行の義務づけがされているのか、あるいは後者の言う行政機関の自由裁量という幅が、若干残されているのではないかということを私は考えるのですが、大臣はこの両者のうち、どちらに重点を置かれるつもりですか、それをお答え願いたい。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私は現行法の解釈といたしましては、勤評を実施するということは、行政機関の自由裁量で実施するとも、しないとも自由にできる、そういうふうなものではないと考えております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 そういたしますと、これは義務づけされているものでございましょうか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) さように考えます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 そういたしますと、この政治的な妥当性というものについては、全然これはお考えにならないというお考えでございますか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 政治的に妥当であるとか、妥当でないという議論はいろいろあろうと思いますけれども、現行制度という上から申しますというと、その議論の余地はないと思うのでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 人事院規則の十の二というのは、これは現在も私は生きていると考えております。大臣もやはりそうお考えになっていると思います。これは国家公務員に適用される人事院規則であるというのみではなくて、やはり地方公務員にもこれが準用され、尊重されることは、これは当然だというふうに考えております。一体人事院規則の十の二の中で、職階制を含む複雑な職種については、この勤評問題については相当科学的な、あるいは合理的な評価をしなければならないという意味が含まれて、この十の二が制定されたことは、御了解の通りだと思うのであります。そういう解釈をとって参りますと、また、人事院規則十の二のよって来たる精神というものを考えて参りますと、この執行の義務づけという中に相当行政機関の自由裁量という幅が残されているという性格を持っているのだというように、まず考えられるわけでありますが、具体的にいいますと、この職階制の現状というのは今どういうふうになっていますか。教職員の職階制というものはきちっとこれはきまっておりますか。これは事務的なことですから、内藤さんにお尋ねいたします。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) わが国におきましては、職階制の点は、国家公務員、地方公務員、全体を通じて明確にはなっていないのでございますが、大体職階制の方向に進んでいるわけでございます。で、教職員につきましては、一応、校長、教諭、助教諭という三つの線で、暫定的に職階をしているような形で、厳密な意味におきましては職階とはいえないと思っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これは当委員会でも、その他の委員会でも、明確にされていると思うのですが、教職員にもまだ職階制というものが明確にされておらない。この地方教育行政法の第四十四条では、職階制ということを規定することが四十四条にうたってあります。この四十四条の規定は、これは都道府県が採用するところの教職員に対するこの職階制というものの計画は、都道府県の条例できめるということになっています。従いまして、人事院規則の十の二の中における自由裁量の幅の中には、職階制の不明確な複雑な職種の内容のものについては、やはり勤評というものについては、相当これは研究していかなければならないという内容があるわけですが、この四十四条の規定に従って、都道府県の職階制の問題については、この計画は都道府県の条例できめるということになっているわけですが、幾つの県がこういうものが条例できまっていますか、現状についてお話し願いたい。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) 先ほど申しましたように、一般公務員の職階制につきましては、これは国家公務員については人事院が規定しておるのであります。で、この線に沿いまして、公立学校の教員につきましては、現在のところ、校長と教諭、助教諭、この三つの考え方が、教員については一つの職階である、かような考えを人事院は持っておるのでございまして、それ以上に人事院が新しく別に国家公務員については職階制を規定していないのでございます。従って、都道府県におきましては、それによるべき基準がない、こういうことでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 結論からいうと、教職員の職階制というものは、今現にない。従って、人事院規則の十の二の中において職階制のきめられないような複雑な職種についての勤評問題については、相当幅を持った解釈というものがされていなければならない。こういう結論に到達すると、大臣の言うところのこの法規の執行の義務づけというものよりは、むしろ行政機関の自由裁量に待つ点が、私は比重が重いのじゃないかという見解を持つのです。しかし、まあこの見解には大臣は御賛成にならなかったのでありまして、あくまでも法規執行の義務づけとしてこれは行うのだというような見解でありますから、この見解はどちらが正しいか、時間をかしてこれは討議をしていきたいと思います。  そして大臣のそういう見解によりますと、今度の九月十五日の闘争前夜において、これは全国民あげての心配であったわけです。結論としては、文部省の先般内藤局長の御報告のように、日教組としての統一行動というものは成功したとは考えられない。私どもも、九・一五の闘争というものは、ある意味においては統一されておらなかった。失敗の面があったのであります。この失敗は、教員の良識によって日教組が失敗したから、ざまをみろというような考えも、一部には、文部省の中にはおありのように拝承しております。私は、これが失敗したとか失敗しないとかいうのではなくて、こういう不測の事態というものはお互いに避けなければならないということから、学者グループもあっせんに乗り出され、私どもも最後まで大臣にお考え直しを、まるで懇願するがごとくに、この委員会の場においてお話を申し上げましたが、不幸にしてああいう事態が生じた。この結果について、先般本会議場において灘尾文部大臣は、かろうじて教員の良識によってこれを食いとめることができたという見解を発表しておられる。で、私どもは、教員の良識によってこれを食いとめたという見解を批評するつもりはございません。これは大臣の御見解でありますから、御自由でありますけれども、果してこれは教員の良識によって、この事態がこういう状態に、あなたの、文部省の報告のような工合になったものと考えるのか、それだけなのか、再度大臣から御答弁をわずらわしたいと思う。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私は、九・一五ストのあの結果を見まして、勝ったとか負けたとか、そういうふうな心持で物事を申しておらないつもりでございます。あの結果をもたらしましたものは、私は、国民の世論、教師の良識に待つところが多いと、かように考えておりますので、先般さような趣旨でお答えを申し上げたわけでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 関連して。闘争が教師の自覚で失敗したというような見解を表明されて、実施を急速にしたいというようなことも、当時相当新聞に出ておったんですが、私は、今度のあの闘争がああいうふうな状態になったけれども、教師が勤評実施を認めているということではないと思う。それのみではなくて、むしろ、今度の機会を通じて、私たちは各学校で非常に熱心な討議が行われて、反対の意識というものはますます強くなっている。ただ、その行動というものについてはいろいろな問題があるとしても、むしろ教師のこれについて実施を認めないというような気持が非常に強く出てきているというふうに考えているんですが、こういう点については大臣はどういうふうにお考えになっておられるんでしょうか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私は、この間の九・一五のストが、日教組の中央の計画通り参らなかったということについての私の見解を申し上げましたわけでございます。勤評に賛成であるとか反対であるとかいう意味で申し上げたわけじゃございませんので、さように御了承願います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 私がお聞きしたいのは、そういう、今御答弁のことではなくて、むしろ、こういうことを機会に、非常に教師が勤評に対して認めがたいという気持が強く意識されてきているというふうに私たちは考えるんですが、大臣はどういうふうにお考えになりますか、お聞きしたわけです。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) その辺の事情になりますと、私、つまびらかにいたしておりませんけれども、しかし、教師の中には、私は必ずしも勤評に反対の人ばかりじゃないと思う。かなりそういう点において、教師の諸君が相当苦しい思いをしておられる向きも多数あるように、私は承知いたしております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これは、勤評に対して賛成というのはごく少数の方々で、大部分は勤評に対しては何らかの形で大きな疑問と、それから強い反対という意見を持っておるわけであります。従って、先般の朝日新聞でありましたか、きょう数字を持って参りませんでしたけれども、あの闘争の姿というものははなはだしくけしからぬ、それから、やむを得ないというようなのがありますが、やむを得ないというもの、それから賛成であるというもの、これが両方合せて二六%くらいあったように思うのであります。必ずしもこの世論が、全部にささえられたというような独断は、あまり我田引水の考え方ではないかというふうに、私は批判をするわけであります。  そこで、この批判は私の批判でありますから、それはお答えいただかなくてもけっこうでありますが、ただ、教員の良識によって、あるいは国民の世論によって、あの事態があれだけにとどまったという考え方は、かなり一方的な考え方であるように私考えられる。むしろ、私は、あの事態をああいうふうな状態に追い込んでしまったということについては、これは相当教育行政機関の責任がはなはだしく重大な、この欠陥を露呈したというふうに考えられること。  もう一つは、たとえば長崎県あるいは北海道のように、この県の理事者側が十分良識を働かしたところは、闘争をしなくて済んだというような、円満に事態を解決したという例を私どもは発見するわけであります。長崎県は、御承知のように、知事があっせんの労をとられて、一年間は、実施をする前にとにかく研究期間として私どもも十分研究したい、こういうような態度をおとりになっている。北海道は、やはり長期の研究期間を置かなければならないという考え方を持っているようでありますし、また千葉県においても、知事並びにPTAのあっせんというものが、効を奏しましたと申しましょうか、良識ある結論を出すに至っております。また秋田の地教委の三分の二くらいは、やはり速急に実施しない、こういうような結論を出して、この紛争と申しますか、事態の混乱を収拾するために理事者側が良識を示したということは、私は大きな進歩だというふうに考えられるのであります。  教員の良識々々といいますけれども、そうでなくて、むしろ行政面の方々の良識というものが、事態混乱を収拾するために、大きな役割を果しているというふうに私どもは評価しているわけであります。大臣は、長崎、あるいは北海道、あるいは秋田、千葉、こうした一つの事態収拾の方策について、文部省側の意向というものは、大臣の考え方としてはまだ発表されたのを私知りませんけれども、文部省側の考え方を二、三の新聞で拝見いたしますと、はなはだしくこういうことはけしからぬ、知事があっせんして先に実施を伸ばすなんていうことはけしからぬというような、非常な強硬態度で臨まれるような意向をちらりと拝見しているわけであります。こういう理事者側の良識というものに追い打ちをかけて、何でもかんでもこれを実施させようとするなどということは、とんでもないこれはファッショ政治である、地方分権の精神を政府みずからがじゅうりんする許しがたい私は考え方であるように思うわけでありますが、文部省は具体的な四県に対して、そういう考え方を持っているのか、今後またこれらの県に対してはどういう方法で臨もうとするのか、この点を明らかにしていただきたい。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 各県がどういうふうな状態のもとに、どういうふうな話し合いのもとに、どうなっているのかということにつきましては、実は私もつまびらかにいたしておらぬのであります。県々によっていろいろな条件もあったんだろうと、かように想像いたしているのでありますが、今、高田委員はすべてを理事者の良識ということで、お片づけになりましたけれども、果してそう言い得るのかどうかということについても、なお私は検討の余地があろうと思うのでございます。ただ、問題は、しかし、本来地方で決定することでございます。地方の委員会が自主的に決定いたしました問題について、それをかれこれ私は言おうとは思っておりません。地方で何か決定なさると、それによって地方としてはおやりになることでありますので、それをかれこれ干渉しようとは実は思っておりません。ただ、文部省といたしましては、なるたけすみやかに実施してもらいたい。そういう意味におきまして、今後すみやかに実施するという方向に向ってはやはり地方の委員会も努力してもらいたい、かような心持を持っておる次第であります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 教員の良識ということを一生懸命になって強調なさるわけでありますけれども、私は、教員の良識ばかりではないということについて、今一つの理由をあげて御答弁いただきましたけれども、第二の理由として、文部省から、教員が休暇の届を出した場合にこれを拒否するような指導を、各都道府県委員会にしておられるようであります。一体、その有給休暇とか、それから措置要求などの場合に、有給休暇の請求をすることに対して、これを許していかぬというような通牒を出されることの根拠はどういうところにあるのか。こういうようなことが、今度の九・一五闘争の場合にも大きく左右したということが私はあげられると思う。一体、有給休暇をとめる権利というものは、これは文部省にありますか、そこらを明らかにしてもらいたい。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) 学校の正常なる運営を阻害するような行動に対しては、これは許可しないことができるのが建前になっております。で、労働基準法にこの点は明記されております。ですから、一般の有給休暇を許可するとかしないということを、私どもは問題にしているのではなくて、現実に九・一五闘争というものが指令されて、ここで一斉休暇が行われた場合には、学校の正常なる運営を阻害される。この阻害されるという判断に立ちまして、かかる場合には休暇を承認しないようにという指示をしたわけであります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 これについては、私はやはり異論があるのです。そこでお尋ねしたいのですが、有給休暇というのは、やはり憲法二十七条に規定されており、労基法三十九条ですか、これに規定されている労働者の、働く者の大きな権利としてこれは認められているわけです。休憩あるいは休日、それらのものとともにあるこれは当然の権利であって、国際労働条約の中にも、このことは生存権として重要なものであるというふうに、有給休暇の請求というものについてはかなり重要視されなければならないということが書かれてあるわけです。従いまして、これは労働基準法では、休暇を与えない者に対しては、使用者に対して六カ月以下の懲役または五千円以下の罰金というふうに、刑罰規定をもってこれの権利を守る、労働者の権利を守るというような規定があるわけです。従いまして、この権利とうらはらになっているものは当然働く者の義務づけであります。この義務の面を強制するということよりも、行政機関はむしろ、やはり国民の立場に立って国民の権利を守っているという、そういう大方針というものを立てられなければなりませんが、先ほど内藤さんの御答弁の中にありましたが、授業の正常な運営を阻害する場合には、これは許可しなくともよいということになっておりますけれども、それは使用者の一方的な都合上だけでそれを考えることはできないし、文部省自体がそういうことで通牒を出す権限というものはどこにあるのか、私にはわからない。でありますから、ここで権利、義務ということのお互いの限界というものは、通牒を出す場合にも相当考えていただかなければなりませんが、どういう根拠に基いてそういう通牒をお出しになったのか、私にはわからない。  なぜならば、やはり授業の正常な運営という場合には、長期かつ客観的な立場から検討していかなければならないと思う。学校の授業を正午で打ち切っても、それが振りかえられたり、いろいろの形で正常な実績というものを阻害しないような工夫がされており、また今までもしてきておるのです。そういうものでも何でも、一切休暇をやっちゃならないというような通牒を出すということは私は若干憲法違反の疑いを持つのです。どういう法的な根拠からそういう通牒をお出しになったのか、明らかにしていただきたい。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) 学校の正常なる運営が妨げられるかどうかという私は認定の問題だと思うのです。この場合に、全国の学校が九月十五日に正午で授業が一斉に打ち切られる、この場合には、私どもは明らかに正常なる授業の運営が阻害されると見ざるを得ないと思う。しかも、これが職員団体の自分たちの主張を貫徹するためにやるということは、私どもとしては行き過ぎではなかろうか。教育委員会が、当局側が必要によって十分な措置をしておる場合に、これはたとえば災害の場合その他、運動会等の場合には、それぞれ事前に計画がされておるのです。こういう場合に授業が振りかえられることはあり得ると思う。しかし、日教組の指令によって、全国の学校が九月十五日の午後において一斉に授業が麻痺されることは、これは私どもとしては正常なる授業の運営とは言えないと思います。こういう点から考えまして、私どもは文部省設置法に認められるところの文部大臣の指導、助言の権能を行使したにすぎないのでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 何でも都合のいいことは指導、助言。こういうことは、各都道府県の認定にまかせればいいことである。それを文部省が先走って、休暇の要求をしてもこれを与えてはならない、こういうようなやり方は、これは明らかに憲法二十七条の違反ですよ。こういうことは行き過ぎですよ。こんなことは都道府県の教育委員会に自主的にまかせればいいことで、学校の授業は何も昔の、われわれが習ったようなます目式時間割で必ずしもやらなくたっていいわけです。長い時間の流れの中で教育効果を上げていけばいいのでありますから、これこそやはり長期的な計画の中で正常なる運営を阻害しないようにやるということは、これは一向差しつかえないことだと思う。しかし、文部省の言うように、団体行動それ自体がみんな違法である、みんなが一緒にやることはみんな違法であるという見解をとるなら別問題ですが、文部省が常に持ち出される地公法三十七の争議行為の違反でも、何もこれは団結権を否定しているものじゃありません。また、いうところの地公法六十一条だって、これは争議行為を否定しているものでは断じてないという見解を私はとっている。従いまして、認定の問題であるにかかわらず、文部省が指導、助言という美名のもとに、有給休暇を与えてはいけないという通牒を出したということについては、はなはだしくこれは違憲のそしりを免れないものだと私は考える。従いまして、学校の授業の流れというものは、長期の運営の中でこれを積み重ねていけばいいのですね。一から十まで、これを違法であって、団体で行動することはみんな悪いという考え方を文部省がおとりになるということは、やはり行き過ぎのそしりを免れないと思いますが、一体、教員組合の団結する権利というものをお認めにならないのかどうか。非常に重要な問題ですから、大臣にお答えいただきたい。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 教職員の団結権ということをわれわれは否定するつもりは少しもございません。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 そうであるとすれば、今回警察当局のとったやり方というものは、明らかに私は弾圧だと思う。文部大臣が教員組合のいわゆる団結権というものを認めておるとするならば、やはり団結権というものを認めた上に立ってのいろいろのやり方でなければなりませんが、今回の、警察当局が六十一条違反であるとして、片っぱしから警察の中へ、教員に手錠をはめてぶち込んで、争議行為をあおりそそのかした、そういう考えでもってぶち込んでいるわけでありますが、これは長くなりますから簡略に申しますけれども、教員組合の会議でお互いに討論をして、こういうような方法でもって抗議の意思を示そうじゃないかというようなことをお互いに話し合って、その結論を得たものを、日教組が扇動した、だれそれが戦術会議でこういう発言をしたから、これは明らかに教唆扇動である、六十一条違反である、こういうふうにして、お互いの仲間同士の討論を、みなこれを教唆扇動とデッチあげて、これを引っくくって行政処分にし、起訴する。これでは教員団体の団結権というものを否定するやり方じゃないか。しかも、こういうやり方に対して、文部省が参画して、六十一条違反の、何と申しますか、根拠を文部省の方から与えているとも聞くのですけれども、私はあと十五分で、六十一条の見解というものを、十分文部省に単独にただす時間を持ちませんが、これは警察当局と文部当局と御両者一緒に出ていただいて、六十一条の法的の解釈、そして今回加えられた、組合の会議の発言内容をもって教唆扇動として、これを引っくくっていくというやり方については、団結権を全面的に否定する違法な行為であるという考え方を持つので、後日これは詳細に伺わせていただきたいと考えております。  その次にお伺いしたいことは、文部大臣は日教組に対しては非常なる敵愾心をお持ちになっていらっしゃいます。いろいろの問題についてはかなり親切にお答えになるのですが、事日教組ということになりますと、あなたの表情ががぜんお変りになって、硬直される。これは私だけの主観ではなくて、いろいろな新聞でも、大臣評の中に、日教組となるとがぜん敵意を燃やすというようなことが出ているので、これは当らずとも遠からずということで、日教組の方も悪いいいということは、後日吉江さんにも十分御批判いただきたいと思いますが、私はそんなものじゃないと思う。少くとも一国の文教の責任を負われる大臣が、教員団体を敵視し、これに怒りをお燃やしになるということであっては、日本の文教政策というものはますます混迷の一路をたどるものである。かつて、上司と下司という関係で、何でも命令に服従させなければやまない、命令に服従しないものは打ちてしやまんというような官僚の考え方が風靡しておったのであります。現在の日本では、やはり民主政治ということが言われている以上は、行き足りないことはお互いに話し合っていかなければならないし、また行き過ぎのところはお互いにまたそれも研さんしていかなければならないという、謙虚な考え方も必要でありますけれども、一体大臣は日教組というものをどういうふうになさろうとしているのでしょうか。私は、どうも日教組というものを別個の団体にしてしまいたいという考を持っておられるのではないかという気がしてならない。もう一つ、この中に別個の団体を作って、いわゆる分断工作というものをやって、とにかく教員団体は認めない、教員というものを個々ばらばらの一人一人のものにしてしまって、政府の言うなりほうだいの、意図するところ、向うままに教育を押し流していこうとする、いわゆる教員組合の否定論という立場にお立ちになっているのか。肯定論、否定論という二つの大きな見方について、端的にお尋ねしたい。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私に対する御注意は、ありがたくちょうだいいたしておきます。私は、修養が足りませんために、時に顔色も変ったこともあるかもしれない。その点は今後十分気をつけます。ただ、日教組をどうするかというお話でありますが、私の思うようにどうでもなるような団体なら、何も問題はないのであります。そういうふうなものとは、私も思っておりません。ただ、願わくば、日教組といいますか、いわゆる教育職員の職員団体でございますが、その教育職員の職員団体らしい性格と行動を一つぜひやっていただきたいものと、私はかように念願いたしておる次第で、決してつぶすとか分断するとか、そんな大それたことは考えたことはありません。先生の組合らしい姿にぜひ返ってもらいたいというのが、私の気持でございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 先生らしいというのは非常に問題があるので、これから論争するととてもおもしろいところで、お互いにまた、こういう問題点、疑問点、意見の相違、こういうものが当委員会で明確にされるということは、私は好ましいことだと思う。あと十分きりありませんから、この論争を私は後日に回したいと思いますから、大臣も、日教組のいわゆる教員らしいあり方という、らしいということ、これについて一つ研究していただいて、詳細な御意見をまた伺わしていただきたいと思います。  その次、残るところ十分で、十分に意を尽しませんが、緊急の問題ですから伺わしていただきたいことは、十月十五日、今ぼつぼつ地教委が校長に、評定書を作成するようにハッパをかけておるところであります。ぼつぼつ提出をしておるようであります。十月から十一月にかけて、どんどんとこの評定表が実施されるような段階に来る状態にありますが、文部省は、校長が良心的に評定表をどうも作成し得ないからという理由で、この評定表を提出しない場合には業務命令を出しても提出させるというふうな、いきまき方をしておるようでありますが、文部省がいきまくことは、これは御自由です。いきまくことが非常にお好きな文部省ですから、いきまかれることは御自由でありますけれども、果して校長がこれを未提出をされた場合に業務命令を執行することが、合法であるかどうかという問題になるわけです。私どもは、校長にかかる場合発せられる業務命令というものは違法であるという見解をとっておるわけでありますが、一体その根拠となるものは、教育委員会と校長との関係であります。教育委員会と校長というものは、これは上司あるいは下僚というような間柄ではない、そういう言うところの上司、下僚という間柄ではなくて、むしろ協力体であるというような考え方を持つのでございますが、この校長と教育委員会の関係というものをどういうように把握しておられますか。この点については、局長から伺っておきたいと思います。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) 学校の管理運営の責任は教育委員会にあるわけであります。校長は、教育委員会の一般的指示のもとに、学校の校務をつかさどり所属職員を監督する任務があるわけであります。従って、勤務評定につきましては、職員の人事の具申権と申しますか、内申権と申しますか、そういうものが校長に当然あるわけであります。従って、勤務評定書を校長が出すように、こういうことを教育委員会が命ずることは一向に差しつかえないと思うのであります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 命ずることは差しつかえないという法的な根拠は、どういう根拠ですか。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) これは、学校の管理運営の責任は教育委員会にあるわけでありますから、教育委員会の内申に基いて校長以下部下職員の人事が発令され、また学校の教育課程にしても、学校の校舎その他の設備にいたしましても、すべて教育委員会の責任なんであります。その教育委員会の責任の一端を校長が分担しているわけであります。この場合に、教育委員会としては校長に、一般的な指示権があるわけであります。その指示権を行使するにすぎないのでございますから、私どもは、教育委員会は当然に校長以下職員に対して指示しあるいは監督することができるのは、当然だと思っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 それはあなたの見解だろうと思う。これは法律の見解じゃないと思う。私どもは、この地教委と校長との関係というものは、上司、下僚、こういうような関係にあるのではなくて、一つの協力体であるという見方を法的にしているわけです。百歩下って、上司あるいは下僚という関係にあったとしても、この業務命令を成立させ、業務命令が有効であるというためには、幾多の条件が備えられなければならないわけです。すなわち、上司は当該事項に関する命令の権限を持っているかどうかという、もう一つは、それを受けるところの下僚が当該事項に対する職務権限に属し、その職務権限に関する限り義務を負わなければならない場合に、業務命令の有効か有効でないかということが私は分れるだろうと思う。そうだとすると、この勤務評定を校長が提出することに対する命令権というものを教育委員会が持っているのか、その命令を受諾することが職務権限に属すところの義務であるかどうか、これを法的に一つ明快に答えていただきたい。条文を示してもらいたい。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) これは、一つは学校教育法の二十八条によって「校長は、校務を掌り、所属職員を監督する。」という規定があります。それから、いま一つは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律によりまして、この二十三条に「教育委員会は、当該地方公共団体が処理する教育に関する事務及び法律又はこれに基く政令によりその権限に属する事務で、次の各号に掲げるものを管理し、及び執行する。」、管理及び執行する権限として「教育委員会の所管に属する第三十条に規定する学校その他の教育機関の設置、管理及び廃止に関すること。」、二号といたしまして「学校その他の教育機関の用に供する財産の管理に関すること。」、第三号には「教育委員会及び学校その他の教育機関の職員の任免その他の人事に関すること。」、以下。そこで、教育委員会の権限に基いて、校長が今申しましたように所属職員を監督し、また人事の具申権を持っておりますので、当然人事に関する関連した行政でございますので、これを教育委員会が校長に命ずることは当然であります。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 今おっしゃったのは、学校教育法に基いて校長のやる仕事を今説明されたようですが、われわれもこのことは承知しています。「校務を掌り、所属職員を監督する。」、これは校長の職務内容であり、また権限であり義務であると思いますが、注意していただきたいことは、この「校務を掌り、所属職員を監督する。」ということは、人事権の行使を含んでいるのかどうかという見解なんです。これは明らかに人事権の行使を含まないという見解をとっているようですが、文部省だけはどうも人事権の行使が含まれているような言い分をしていますが、その中には人事権の行使というものが含まれているかどうか、学校教育法二十八条の中に。この点を明確にしてもらいたい。

内藤譽三郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(内藤譽三郎君) 人事権の全部が私も含まれるとは思いませんけれども、人事権について具申する権限があるし、また服務を監督する権限があると思うのでございます。ですから、任命権は都道府県の教育委員会にあるけれども、市町村の教育委員会が人事については内申する権限を持っている、また市町村の教育委員会は校長の意見を聞いて人事を行う、こういう意味における人事権、それから一般的な服務の監督権、こういうものが校長にあるわけでございます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 その意味における人事権というのは、私は腑に落ちない。これは、人事権の行使というものはこの中に含まれておらないでしよう。なぜならば、あなた、この地方教育行政法の二十三条か何かお読みになったけれども、三十九条をよく読んでみて下さい。三十九条の中には、校長のこの具申権というものが書かれている。今あなたの言われた具申権というものが……。この具申権というのは、どういうわけでこの校長の具申権というものがあるか。これは地教委がいろいろの教育上の運営をするために、よって足らざるところを経験のある校長からいろいろの意見を具申して、その教育委員会の仕事を助けてやるところの権利を持っているのです。具申権というのは、これは権利なのです。義務じゃないのです。それをあたかも、その具申権というものを、これを書かなきゃならない義務をお前はしょっているのだぞというような錯覚を持っている。地方教育委員会法の三十八条の中にありますが、地教委の内申権というのは違うですよ。人事権に基くところの内申権というものは……。それから、校長が持っているこの地方教育行政法の三十九条の具申権というものは、全くこれは本質的に違うものなのです。義務じゃありません。このことは、従いまして、この具申権が校長にあるのだから、これは当然だと言いますけれども、当然じゃありません。こんなものは義務じゃありません。ですから、校長がこの権利をみずから、私どもにはこのことが十分に調査されておらないから、今日ただいま出すわけにいかない、いましばらく私の方としては先に延ばしていのくが妥当であると思う、そういうことを言う権利なのです。そういう権利がある者に、まるでその具申権というのは義務ででもあるかのような錯覚をもって、教育委員会の命令に服従するのは当りまえであるというふうにこの具申権を取り扱うということは、明らかにこれは文部省の何と申しましょうか、勝手な解釈です。ここは少し研究していただきたい。  さらに、今、この事務委任を、そういう地教委のやる事務の一部を校長に委任をしてやらせるということは当然だという答弁があったようです。一体、この事務委任というのは、勝手に事務が委任できるものですか。地教委が勝手に校長に事務の委任ができるものですか。私どもは、この事務委任の規定というものは非常に重要に考えているのです。なぜかならば、教育委員会の規則というものは勝手に作っているものじゃないのです。教育委員会を運営する規則というものは、この地方教育行政法の第十四条に、憲法その他の法令の精神に逆らわないような角度でやっていかなければならないという基本的な方針から考えてみても、この地方教育行政法第二十六条において、はっきりと事務委任規定というものが明記されている。この中には、校長が第一次評定者としてですね、評定実施の機関になることは、この委任規定の中には規定されていない。校長を第一次評定者として、評定をしたものを何月何日までに出さなければ、業務命令でもってこれをひっかけていくというようなことは、この地方教育行政法第二十六条の運営をみずから誤まるやり方ではないか。一体、校長にこういう事務委任をする権限というものが、地教委にあるのかどうかですね。私は、法的な建前から、はなはだしくこの疑いを持たざるを得ない。地方教育委員会が事務委任をできるのは、教育長にだけですよ。校長にそんな事務委任は勝手にできません。しかも、第一次評定者として、しかも校長の名においてこの委任された事務が当局に出されるというような、こういう重大な代理権というものは校長にはないはずであるし、これを強制する権限というものは地教委には、法的に考えて、ないはずなんだ。どうも文部省は、だいぶ頭をお冷しになってですね、ここらの関係というものをもう少し詳細に研究していただきたいと思う。  で、四時の約束であり、われわれも重要な部会を控えているので、委員長にお願いしたいということは、はなはだ事務当局の方には申しわけありませんが、この問題、非常に重要であるし、文部省の方にも十分御研究していただくように、私は条文をあげて今私の意見を開陳したわけでありますが、お互いにもっともっとこの点は掘り下げて、やたらに業務命令なんぞ出して校長をふるえ上らせて、そうして評定表をふんだくっていく、出さざる者には追い打ちをかけていくというような、この弾圧方針だけは、文部省がやらないようにしていただくためにも、やはり法の根拠というものを明確にし、法の運営を誤まらないような指導、助言こそ望ましいというふうに考えますので、どうぞ一つ、機会を近いうちに見まして、この質疑を若干続行さしていただくことを希望して、質問を終ります。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 速記をとめて。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 速記を起して。  それでは、今日の委員会は大体この程度をもちまして、今日はこれで散会いたします。    午後四時六分散会

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