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30回国会参議院1958/10/02

農林水産委員会 第2号

発言数
110
登壇者
13
会派数
4
開催日
1958/10/02

会議録

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) ただいまから農林水産委員会を開きます。  最初に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りしたいと思います。  本日、道路建設と農地に関する件について、日本道路公団副総裁井尻芳郎君、同理事金子柾君及び調達部長寺門建君を参考人として意見を聴取したらいかがかと存じますが、御異議ございませんか。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 御異議ないと認めます。その手続きにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 御異議がないと認めまして、さように決定いたしました。   —————————————

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会設置法案(閣法第十二号)(内閣提出)を議題にいたします。  この法律案は、去る九月二十九日内閣から提出、即日当委員会に付託されました。まず、提案理由の説明を求めます。

高橋衛自由民主党農林政務次官

○政府委員(高橋衞君) ただいま上程になりました臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会設置法案の提案理由を御説明申し上げます。  青果物、魚介類、肉類等いわゆる生鮮食料品の流通の改善をはかることは、農畜水産業の経営を改善する上からも、一般消費者の利益を増進する上からもきわめて重要であります。これら生鮮食料品の流通におきましては、品質が変化しやすく迅速な取引を要するという生鮮食料品の特質から、産地あるいは消費地の卸売市場において大量の需要と供給が集中し、その市場取引によって価格が決定されているのでありまして、卸売市場はいわば生鮮食料品の流通機構の中核をなしているのであります。政府は、大正十二年に中央卸売市場法が制定されまして以来、同法に基きまして中央卸売市場の育成及び指導監督を行って参ったのでありますが、現在までのところ、中央卸売市場を開設した都市は六大都市を含めてわずかに十六都市でありまして、消費都市に卸売市場を建設して流通経費の節減と価格の安定をはかるという同法の目的は十分には実現されていない状況であります。また中央卸売市場の開設、取引機構、取引方法などに関する現行制度につきましても、生鮮食料品の流通事情の変化にかんがみまして根本的に検討すべき点が多いと存ずるのであります。さらに、生鮮食料品の卸売市場としましては、中央卸売市場法の対象とならない一般の消費地卸売市場及び水産物の水揚地に開設されておりますいわゆる産地市場がきわめて多数ありまして、現に流通上重要な地位を占めているのであります。これらの市場につきましては、一部の都道府県においては条例を制定して指導監督を行なっているのでありますが、生鮮食料品の適正かつ円滑な流通をはかる上におきまして、これらの市場の業務の公正な運営を確保し、市場を中心とする流通秩序の整備をはかることが必要と認められるのでありまして、これらについても適切な対策につきまして、すみやかに検討を行う必要があるのであります。  以上のような生鮮食料品の流通事情にかんがみまして、生鮮食料品の卸売市場につきまして、すみやかに全般的な検討を行い、対策の確立をはかりますために、さきに第二十八国会における中央卸売市場法の一部を改正する法律の審議に際して、両院の農林水産委員会の付帯決議によって御要望のありました御趣旨も考慮しまして、臨時に調査会を設置することとし、これに必要な法律案を提出した次第であります。  以下この法律案の内容について概略御説明申し上げます。  まず、農林省に付属機関として臨時生鮮食料品卸売市場対策調査会を設置することとしておりまして、調査会の所掌事務としましては、農林大臣の諮問に応じ、生鮮食料品の卸売市場についての対策に関する重要事項を調査審議することとしております。次に、本調査会の組織でありますが、調査会は委員三十人以内で組織するものとし、このほか必要に応じて専門委員を置くことができることとしております。これら委員及び専門委員は、生鮮食料品の卸売市場対策に関し、学識経験のある者のうちから農林大臣が任命することとしております。調査会の答申につきましては、卸売市場対策を緊急に確立する必要があることにかんがみまして、調査審議の結果を、この法律の施行の日から一年以内に、農林大臣に答申するものとしております。このほか、この法律の制定に伴いまして必要とされる農林省設置法の一部改正を行うこととしております。  以上がこの法律案を提出する理由であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) この法律案の審査は、日をあらためて行うことにいたします。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 これに関連して、簡単なことですから、二、三経済局長にお伺いしたいのでありますが、前からずいぶん問題になっておって、われわれが黙っていても、もう御報告にならなければならぬ事項として、丸東問題で東京都がとったあとがどうなっているかということを、引続いてまだ御報告がないんですが、何べんも聞くというのであったが、つい、聞くことができなかったんですが、最近聞きますと、東京都は、都条例を改正して、千分の一の市場使用料ですか、売り上げのうちから千分の一の金を醵出して、それを積み立てて生産者の未払い代金に充てる、こういう案が提出せられておりましたが、それが実際実行に入ったのか入っておらぬのか、こういう御報告はないのであります。聞きますと、その条例は都を通過しまして、そうして丸東が持っておりました市場の使用場所は、全部のこれら関係の卸売市場の経営者のところへ分割して分けられて、そしていよいよこれを実行するときになりましたところが、最近においては、聞きますと、行政訴訟をもって、都条例が誤まりである、こういう行政訴訟を起して争っているという話を聞いているのでありますが、この点はどうなのか、一つ御報告を願うと同時に、都、農林省がそれに対してとっておられる御態度をお伺いしたい、それが一つ。  その次には、神戸市場におきまして、非常に仲買人が強大であって、卸売市場が三社か四社あるそうでありますが、これがとうていこの仲買商の団結に対しまして対抗ができない、こういう関係で、単一にこれを整理したということで、農林省の方へ単一の卸売市場の卸売業者の認可申請が出ておる。そこで、大体農林省としましては、それを法律の定める中央卸売市場法によりまして、今、公取へ回しておられる、これまではわかっているんですが、そこでお伺いしたいのは、公取は公取の立場において検討せられることでありましょうが、農林省としては、これらの事情を中心にして、単は単で許すべきが正当と解しておられるのか、公正取引委員会の決定に柔順に従うつもりでおられるのか、この点を一つお伺いしておきたい。  それから第三番目は、これは非常に奇怪な問題ですが、最近になって現われたそうでありますが、豊島市場並びに荏原市場におきまして、ここ十年来、公取引をやっておらない。いわゆる公競売をやっておらない。やみの取引をやっておって、委託品をほとんど卸人と小売人とがやみで分けておって、わずかの残物だけを公けの建前をとった公売の形式をとってやっていた。これが、ここ十年ぐらいそういうことが続いていた。こういうものが今出てきておって、今市場の大問題になっている。これらに対しまする農林省としての考え方、聞きますと、東京都はこれを調べるために非常な苦心をしてそれまでの事実を握ったが、なかなか東京都の言うことを聞かない。こういうような場合、少くとも農林省が最終の監督官庁として、場合によっては市場閉鎖ぐらいしても、こういう悪弊はやめさせるだけの御気力と御意思を持たれるのかどうか、まあ局長だけで御返答もなかなか無理だと思いますが、明日まででも、政務次官並びに大臣等とよく御相談して、その点の御決心をお伺いしたい。この三つです。

須賀賢二農林省農林経済局長

○政府委員(須賀賢二君) 丸東問題の方のその後の経過につきましては、ごく近い機会に政府といたしまして御報告申し上げたいと思いますが、現段階の状態を簡単に要約して申し上げますと、神田分場の使用料増徴の形におきまして、三社から七ヵ年にわたりまして一定額を醵出するという話し合いのもとに、東京都といたしましては、本年四月一日に所要の規則を改正をいたしたわけでございます。従いまして、四月一日以後は千分の三・五の使用料、これは千分の一上ったのでありますが、千分の三・五の使用料の徴収をいたしております。現実に徴収事務を開始いたしました以後におきまして、三社におきまして、この措置を必ずしも十分了承をいたしておらぬ点があるようであります。その結果、先般これにつきまして、東京都に異議申し立ての申請がなされたのでございます。これは、このところの事実をまだ確認をいたしておりませんので、あとでまた調べて、事実と違っておりましたらあらためて御報告をいたしますが、九月の三十日の都議会でその異議申し立ては却下をしたはずでございます。ただ、ここはあとで事実を確めますから、あとでわかると思いますが、なお、その後の措置につきましては、東京都と十分協議をさしておりますので、その状況を調べましてあらためて御報告申し上げます。  それから神戸の問題につきましては、農林省といたしましては、申請通りにこれを認める方針のもとに、目下公取と協議いたしております。  豊島市場、荏原市場の問題につきましては、まだ私どもの方で、私自身十分詳細の事情を聞いておりません。至急に調べまして、できるだけ早い機会に御返事を申し上げたいと思います。

清澤俊英日本社会党

○清澤俊英君 僕の言うのは、却下でなく行政訴訟を起しておるというのだが、その点調べて……。

須賀賢二農林省農林経済局長

○政府委員(須賀賢二君) 却下をいたしたはずでございまして、まだそれに対する行政訴訟を提起したという話は聞いておりません。

千田正無所属クラブ

○千田正君 その問題は、あらためてその後の経過報告を受けて、われわれも質問したい点がありますから考えていたきただいと思います。   —————————————

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 次に、道路建設と農地の件を議題といたします。  この件につきましては、重政委員から質疑の御要求がありますから、この際、御質疑を願うことといたします。なお、政府側の出席は、ただいまのところ、農林省農地局長伊東正義君、建設省路政課長三橋信一君、日本道路公団首席監理官江田正光君、日本道路公団副総裁井尻芳郎君と理事金子柾君、調達部長寺門建君、以上であります。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 国土開発を行う縦貫自動車道については、われわれもすみやかな促進をこい願っているのでありますけれどもが、農地と非常に関係がある、非常にたくさんの農地をつぶされる、これはやむを得ないとして、しかも、農地の整備をした、農地の整備が終った所を、いわゆるそれを横断するので、全然農地としては、最初の目的を達することができないというので、きわめて直接に影響するところが広範囲な農地にわたってくる。この問題が非常に重大な問題であると思う。この点についてどういう——農民はそれを非常に心配して、政府はどんな措置をとるだろうかという心配をして、あるいは農林省に、あるいは公団に、あるいは建設省にいろいろ陳情いたしておる状態であるのですけれどもが、各関係省は、私から見れば、どうもこの問題と真剣に取っ組んでおらないように思う、これは、そういう関係の三者がこれに携わっているからそういうことになるので、とにかく私とすれば、農民の安堵を得るために、窓口を一つにすべきだと思う。もちろん関係省はこれに対して協力せねばならない。さように道路工事を急速に進める手段とすれば、それよりほかにないだろうと思う。あるいはこれに対して、この自動車道建設法の第五条をたてにとって、各省分割してやる、その分割の区分が明らかでない。これが私は、ますますこの縦貫道路に対して、農民の不安を増大ならしめるゆえんじゃないか、この点について一つ各関係省の御答弁をお願いいたします。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 現在道路公団で実施いたしております名神間の高速自動車道の建設に関連いたしまして、地元からいろいろな要望が出ておりますが、それを私どもの方でまとめました結果、大体概算いたしまして、二百七十億円の事業費概算の要求が出ております。この要求は、国土開発高速自動車道建設法第五条の規定に基きまして正式に出てきたものと、法律の規定によらない要望と、二つに分けられますが、第五条の規定によりまして正式に出てきた要求は、七十六億八千万円でございます。で、内訳を申し上げますと、河川関係が十七億、それから道路関係が十八億、都市計画関係が十五億、それから土地改良関係が二十四億、林道関係が一億でございます。このほかに第五条の規定によらないいわゆる同種の要望がございますが、これが総額百九十三億ございまして、その内訳は、河川関係が十一億、道路関係が百七億、都市計画関係が四十四億、土地改良関係が三十億、合計二百七十億円の、要求が出ておりますが、これらに対しまして、これをどこで措置するかという問題でございますが、御承知のように、国土開発縦貫自動車道建設法の規定によりますと、第五条の規定によりまして、利害関係人は国の行政機関の長に意見を申し出ることができるということになっておりまして、国の行政機関の長は、これをしんしゃくして、必要な措置をとらなければならないというふうに規定されております。従いまして、法律の規定から申しますと、一応政府部内の責任は、各行政機関の長というふうに、一応は解釈されることになると思います。ただ、これらの要望を実際に措置する場合におきましては、各省ばらばらでは連絡がとれませんので、現在総理府を中心といたしまして、関係各省の間でいろいろ話し合いをしておりますが、近く関係各省で連絡協議会を設置いたしまして、これらのいろいろな要望について、具体的に措置する方法その他を協議する予定になっております。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の重政委員から御質問ありましたように、道路と農地の関係でございますので、われわれとしましても非常に関心のあることでございますが、中央におきましては総理府中心になりまして、特に建設省と農林省で、法律の解釈その他について意見の打ち合せはいたしております。今後の問題は、今御答弁がありましたように、中央の協議会あるいは出先の関係機関を入れました地方の協議会でも作って十分な連絡をとったらどうかということで、今、総理府を中心に案が進められております。ただ、現在までは本省と出先の間でも、この問題につきましては、方針が固まりましたのは最近のことでもございますので、出先と本省の間で連絡が不十分で、あるいは先生の御指摘のように遺憾の点があったかと思いますが、今後は大体方針も、法律の解釈等につきましても、政令が出ましたので、今後は十分連絡をとってやって参りたいと思います。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 私は、日本道路公団の副総裁の井尻でございます。  御質問にお答え申し上げます。道路公団といたしましては、用地の買収に当りまして、もちろん万全は期しておりますけれども、一例をあげますれば、用地の買収に当りましては、法律に定められてあるところのいろいろの手続によりまして補償いたすことはもちろんでありますけれども、その万全を期しまするためには、補償の額を定めますると同時に、その用地を出していただきましたことに関連いたしまして、水路とか、あるいは道路とか、そういうものを作らなければならない。いわゆる付帯工事というものをそれでやりまして、万全を期します。またもう一つは、今の所有者の土地を一部分買収いたしますあとで残地があります。その残地をなるべく有効にいたさなければならない意味合いで、やはりさくを設けるとか、必要があればそういうことをいたしますとか、あるいは道路を作るとか、あるいは取りつけを考えますとか、そういうふうないわゆる補償工事というものをいたしまして、そうして大切なところの農地を道路のために使わしていただくところの方々の損失をなるべく少くするような方法を考えております。これが現在道路公団のとっておりますところの一つの姿でありまするが、なお、ただいまいろいろお話がありましたところの国土開発縦貫自動車道建設法によりましての一つの措置、これはたとえば、生活の再建であるとか、あるいはほかのいろいろの点でもって特別の措置を願う、これは結局政府の措置に願うことになりまするので、今、監理官の方からお話がありましたものとあわせてやらしていただきますれば、なお、用地の買収につきましてはスムーズにいくではないか、こういうふうに考えております。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 非常に欠陥があるのだ。農民が公団に行くと、公団は道路の敷地を買収したのはもちろん補償する。だけれど、問題はどこまで補償に入るかということが問題なんだ。公団とすれば、道路の予算をもらっておるのだけれども、道路を私の方はつければいいのですということを言って撃退する。また農林省へ行ってもきわめてはっきりしている。建設省に行けば、農地のことは農林省、こういうふうなことで非常に迷っておるのです。こんなことで、私は一つ例をあげますが、ここに非常に大きな土地改良区があり、多数の金を投じていわゆる耕地の整理をする、用排水路、道路、全部整備をした、これが東西に走る、これを斜めに縦貫する、そうすると、単に敷地を買い、それから、おそらく排水がたくさんあるのだから、その排水を全部暗渠にして道路の中に埋められないだろう。常識からいえば、百メートルか二百メートル間隔に穴をあけるのだと思う。そういうふうに今までやった整地というものは根本的に改めなければならぬ。これは当然補償に入るベき性質と思う。そうすると、公団はそれは補償じゃないというような問題が生じてくる。だから、これはこんな法律をたてにとらずに、どうせ農地に関するそういう施設をするのは農林省がするのだけれども、予算を別々に取れということは書いてない。これは道路として私は予算を取って、そして窓口を一本にして協議して決定すべきものであると思う。それをどう考えますか。公団はその方が工事の進捗がいいと思うのか、あるいは今のこの法律を徹頭徹尾各省で、農地のことは農林省で予算を取るというふうに徹頭徹尾やった方がいいのか、今窓口を一本にしたところでこの法律に違反しないと思う。ただ、その方法として、この点は監理官及び公団はどう考えますか。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 先ほど申し上げましたように、補償の範囲のものは道路公団で行いますが、それをこえるいわゆる国土開発縦貫自動車道建設法に基くいろいろの要望は、関係各省でやるという法律の建前になっておりますので、予算の要求等も各省でやることになっております。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 予算の要求まで各省でやれと法律には書いてないでしょう。とにかく今のようなことをやると、おのおの投げ合いになって、どこに言うていきようもないものが生じてくる。それが今の現状なのです。そう考えませんか。道路予算としては一本なんですから、これを農林省に移管すべきだと、私はそう思う。これが筋なのです。先に例をあげた問題はどっちに入りますか、どこに言うていったらいいか、これを明確にお答え下さい。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) ただいまの高速道路の通過する地点におきまして、道路が原因となって用排水路等の工事を必要とした場合には、その限度におきまして、付帯工事として道路公団がやるべきものと思いますが、それに合せて土地改良事業をこの際やりたいという要望は、これは現在関係各行政機関の長ということになっておりますので、土地改良事業は農林省が実施さるべきものと考えております。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 今、あいまいに、私は合せて例をあげて示したのではない。五百町歩の用排水路の整備をした。南北に縦横になっているのを、それを斜めに横断してくる、こういう場合に、根本的に用排水の施設というものはめちゃくちゃになる。これは私は直接補償すべきだろうと思う。この点の明確な答弁を願いたい。そういうあいまいなことをやりおるから農民は迷う。どこの窓口に言うていいかわからない。だから、そういうときには農地でも公団に行くでしょう。それからまたほかのときはこっちに来る。これはおれは知らぬ、農林省に行け、農林省に行けば、公団に行けということになってくるのだ。これは行政庁としても親切なるゆえんじゃない。もう今の時代にそんなことをやりおったら工事はスムーズに私は進捗せぬと思う。それを明快に御答弁をお願いします。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 高速道路が農地を分断いたしまして、そのために用排水路とか農場とか、従前に比べて環境が非常に悪化したというような場合には、その原因と結果の相互の因果関係のある限度におきまして、理論的には公団が補償あるいは付帯工事としてやるべきものと考えます。が、具体的の場合につきましていろいろ実際の実情を調査してみないとはっきりしたことは言えないと思います。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 限度ということじゃない、ともかく道路が横断してからよくなる所はないのだ。全部影響するのだ。だから、限度ということはないでしょう、今私が例を示した場合においては。そうでしょう。その点一つはっきりして下さい。お百姓が行くときにまたぐずぐずになっては困る。原因は道路にある。ほかの原因は何ものもない、きれいに整地できた所だから。これは明確な御答弁を願います。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問でございますが……

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 農地局長に僕は答弁を求めておらぬ。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 具体的の例を当ってみないとはっきりしたことは申し上げられませんけれども、道路が原因となって環境が悪化したという場合には、その限度において道路公団が付帯工事あるいは補償工事として責任をもって工事をやるべきものであると考えます。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 その限度ということが、新しく道路が縦断したために用排水路を変更するのだ、その工事だ、これに限度はないでしょう。しかも、数年前に二億の金をかけて用排水路を整備した。ここはあいまいであっては困る、農民が陳情に来たときに、私らみたいにはっきりせぬから。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) ただいまの御質問のように、道路が通ったために用排水施設がこわれたというものは道路公団で工事をやります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 ちょっと聞きます。災害復旧のときの原形復旧のようなことであっては、災害が再び来た場合にはより以上の災害が起きる、それで原形復旧の場合はわれわれ賛成できない。今道路が通ったことによって、そうした整地が乱されてくる、それに対して、たとえば道路公団がそれを修復する、その修復の限度というものは、農民をして今まであったよりよき環境に置かせるのか、今までの原形のところで修復するのか、その点の限度がはっきりしないということですが、その点はどうなんですか。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 原状回復とそれから改良の問題は非常にデリケートなむずかしい問題でございまして、損失補償というのは、理論的には原状回復というのが現在の損失補償の根本の考え方でございますが、それに改良をプラスしてやる場合、改良が非常に大きな場合には、ここに国土開発縦貫自動車道建設法がございますように、大きな改良はこちらの法律でやるのか……

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 監理官、あなたは実情を知らぬから、あなたの今御答弁になっておるのは、私にはこう考えられるのだが、道路が通って水路がそこを通って抜けるから、抜けた部分を直す、これじゃないのですよ。根本的に設計も新しく変更しなければならぬ。新しく水路をつけ、排水路をつけていかなければならぬ。だから、これは当然この水路の変更というものがまたもう一度やらなければならぬ。これは補償すべきものだ。農地局長、どう考えますか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の点でございますが、今建設省からお答えになりましたように、一つ一つの問題について判断しませんと、非常にむずかしいことになりますが、今おっしゃいましたような、道路が通ったために農業上に支障を来たして、従来のように農作業ができぬ、あるいは水路がうまくこないというようなことにつきましては、道路を作ったための付帯工事として当然それは直さるべきものだと考えます。われわれ考えておりますのは、それから先のことで、ある適当な機会に土地改良をやりたかった、あるいは水路が曲っていた問題をまっすぐにしたかった問題もある、何かそういうようないろいろな例がございますが、何かの機会に改良したかったというようなことでありますれば、この際一緒にやった方がいい、これは別でございまして、その前まではやはりその因果関係があるのじゃないかというふうに私は考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 建設省の方、道路を作ったために環境が悪化した、その具体的に悪化の事例としては、重政委員が言うものは、従来完成しておったその地区の土地改良を根本的に設計変更してやり直さなければいかぬという場合に、建設省といいますか、道路公団の方では、その設計変更をしてその工事を行う、その工事費については、あなたの方で予算を持つ、こういうことですね。そうですか、あなたの例は。私はそういうふうに聞いたのだ。それに要する負担は道路公団でする。それに要する負担は道路公団でするけれども、その設計工事というものは、これは農林省でなければできないと思うのだ。農林省はその設計並びに工事は農林省がやるけれども、金は道路公団から農林省がもらってやる、こういうことになるのですか、御説明はそういうことになりますよ。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 道路公団の予算の中には、工事費の中に工事費と付帯工事費と二つございます。 従いまして、道路が原因となって付帯工事をしなければならないというような場合の費用は、付帯工事費の中に組んであって、工事費の中に組み込んでおります。それにプラス——先ほど農地局長の言われましたように、それにプラスして、大きな改良をやりたいという地元の要望の事業費は公団の予算には組んでございません。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私が聞いているのだから、私の土俵に入って答えなければだめだよ。あなたの土俵へ引っぱり込もうたって私は入りはしない。あなたは今環境が悪化して、それに要する負担は道路公団でいたします、こうでしょう。それが何の科目か、何の予算か私は知りませんよ。とにかく道路公団で持つ、こう言うのだから。だけれども、金を出してくれるけれども、土地改良の設計工事というのは道路公団ではできない、農林省でなければできない。だから、工事をやる人と金を出す人と別々になるのじゃないですか。私の土俵で一つ答弁して下さい。あなたの土俵へ引っぱり込もうたって入りませんよ。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 先ほどの御質問、誤解しておりましたけれども、環境が悪化した、たとえば用排水路が分断されたために道路公団が補償工事としてやるという場合には、これは通常はその金を地元にお渡しして、地元でその補償工事はやっていただくというのが原則でございますので、地元で道路公団でやってもらいたいという御要求があれば、道路公団でもやるというふうな建前になっております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 いや、今私は、重政委員が具体的に事例を出された、従来完成しておる土地改良が、道路法ができたために、根本的に設計変更からやり直さなければいかぬという一つの事例を出しておられるのです。これは、そういう問題がどこかにあるから出しておるのですよ。そういう場合にどうするかということです。具体的な問題でやりましょう。そういう仮定の問題じゃないのだ。その土地の農民に金を渡すとか渡さないとか、そういう問題じゃなしに……。同時に、私は、今あすこで御相談なさっておるようだから、農地局長に伺いますが、土地改良の規模によっては、道路公団が地元の農民に金を渡せばそれで済むというのじゃなくて、これは農林省が直接監督指導しなければならぬものがたくさんある。そういうふうに、農林省に関係なく、ただ地元の農民と金で片づけたということではいかぬと思うのだが、その場合に農林省はどうするのですか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問でございますが、これは私どもの希望でございますが、今の御質問の点は、府県営のものであれば、設計して、公団から頼んでやるとか、あるいは土地改良区でやる、団体とか、その他のものであれば、これは土地改良区に設計をあるいは委託されるとか、あるいは工事をしてもらうというようなことで、県なり、土地改良区を使われたらいいのじゃないか。農林省といたしましては、これは出先の農地事務局というものを中心にしまして、その場合に指導監督をしていくという形でやっていくのが一番いいのじゃないかと思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それは当然なことだ。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 そうすると、今までの質疑でこう了解していいですか。農林省がやるものは——やるというか、公団の依頼によってやるのは別として、農林省が自主的にやるものは、そういう今まで農地に関して土地改良ができておらなかった、いわゆるそれを機会にその道路の排水、あるいは用水の用水口を基本としてこれから土地改良をやろう、こういうものを農林省がやるので、既設の、もうすでに整地ができて、そうしてその道路が原因となってまた再び設計変更をして、それを基準にして土地改良をやるというものは、これは公団が補償して出すと、こう分れるのですか。こう分れるべきだろうと思う、今までの質疑によれば。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 今の御質問でございますが、私は大体そういうことになるのが多いのじゃないかと思っております。で、われわれの方で、実は先ほど御説明がありました、五条でいろいろなことをやってもらいたいという希望が出てきたというお話があったのでございますが、今農林省としましても、実は現に照会いたしたのでございますが、大部分出て参っております希望の大部分のものは、区画整理をやりたい、これに関連して区画整理をやりたいというのが大部分でございます。大体私は重政先生の御質問のようになっていくのじゃないかと思っております。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 実情を申し上げますと、用地の買収に当りましては、実施計画を立てまして、そうしておのおのの土地を持っておられるところの方々に一々相談を申し上げます。そのときに、道路をどういうふうにしてくれとか、あるいは水路をどういうふうにしてくれという問題が起りまするからして、それをいろいろ相談をいたしまして、そうしてわれわれのこの公団といたしまして、補償工事という範囲内でこれを扱えるものは道路公団でこれをやる。それからもう一つは……もうちょっとお聞き願います。それからこういう言葉が果して適切であるかどうかわかりませんけれども、重政委員がおっしゃるように、全部大きな計画になりますると、これはやはり沿道開発であるとか、あるいはいろいろな点からいって、この縦貫道路法の法律に基きますところの方法を適用していただいて、主務官庁の方の手によってこれはやらしていただく、こういうふうに考えております。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 それでは、今までの質疑を公団の方ではくつがえすのですか。そういう答弁をするからぼけてしまうのです、そういう答弁をするから。道路が原因になって、今まで二億の金を出して整地をした用排水路の整備が、その道路が原因になってからそれが支離滅裂になった。前にも申し上げましたように、おそらく百メートルか、二百メートルの所に一つ大きな穴をあけるというのでしょう。そういうことになると、それを機運として、その残った面積——今までやった大きな面積を根本的に設計変更をやりかえなきゃならぬ。これは当然補償とすべきである。だから、ほかのことでなしに、既設の、整備した所に道路が来て、それが原因になって用排水のいわゆる不備をなした場合において、それを設計変更で直すというのは補償、それからまだ土地改良ができておらぬ、これを道路が来たのを機会として、それを用排水口を基礎としてこれからやるというのは、これは農林省と、こう分かるべきじゃないですか。ほかのことはもう必要ないのだ。それをどう考えておるかということを一つ答弁して下さい。敷地を計画的に買うのは当りまえだ。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) ただいまのお尋ねのうち、道路が原因となって、既設の土地改良事業の進んだ地域の計画をやり直さなければならないというものについては、道路公団で補償工事としてやります。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それはまああなたの方で金を出すのだがね。金はどこへ出すのです。もらった人はだれがもらって、だれがやるのです、その工事は。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 経費でございますか。これは工事費の中に見込んでございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 だれがもらうのです。だれに渡すのです、その金を。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) それは道路が通過することによって損失をこうむる人でございます。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうすると、その沿道の関係の農民に渡すということですか。もしくはその団体に渡すということですか。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 法律の規定によりまして、道路が通ることによって、その団地にいろいろ水路とか、みぞとか、かきとか、そういうものを作る必要が生じた場合には、それに要する費用は、道路公団から工事をやる人に費用を出すわけです。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 場合には、じゃないのですよ。今具体的に重政委員が、二億かけた土地改良の地区に道路ができたために、この土地改良を根本的にやり直さなければならぬと、そういう必要が起ったという場合のことを聞いておるのですよ。その場合に、あなたたちは、その設計変更から工事をやり直さなければならぬという、その予算をあなたの方で持つというのだから、その予算は一体だれに渡して、だれにやらすのです、工事を。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 土地改良区に経費をお渡しして、土地改良区でやっていただく場合もあると思いますし、また、土地改良区の委託を受けまして、公団でその工事をやる場合もあると思います。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そうしますと、そこで今度は農林省から伺いたい。土地改良区へそれを渡された場合に、農林省は全然ノー・タッチですか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 先ほど御答弁いたしましたように、その場合には県なり土地改良区、まあ私どもの方としましては、なるべく県を監督いたしまして、それがうまく工事ができるようにしていきたいというふうに考えております。極力県なりなんなりを活用してやっていくようにいたしたいと考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 私はそこで意見をつけ加えますが、その場合に幾ら補償をするかということにつきましては、関係官庁として当然農林省は相談を受けるでしょう。農林省が受けずに道路公団と建設省で、あすこは土地改良のやり直しをしなければならぬから幾ら金を出さなければならぬという、そういうそろばんは出ないと思うのですよ。やはり専門の農林省の相談がなくちゃ……、そうじゃないですか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 補償の金額の問題につきましては、これは農林省へ直接御相談はないと思うのでございますが、工事をどういうふうにやっていくということにつきましては、私は当然公団から出先の農地事務局なりなんなりに相談してもらって、どういうふうにやったら一番いいのだというような御相談を受けてやった方が一番スムーズに仕事は運ぶのじゃないかというふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 それはふに落ちないな。土地改良というのは、専門的な技術は道路公団や建設省の技師の方じゃ持ち合せない知恵ですよ。設計変更を根本からやり直すという事態が起った場合の事例の話をしているのです。新しく土地改良の設計をやるのですよ。その場合に、道路公団なり建設省に人を得なければならぬ。その人を得ないところに予算は出てこないじゃないか。計算が出てこないじゃないですか。私は、農林省の内輪がどうであろうかと当然農林省の方へお知恵拝借に行かなきゃいかぬと思うのです。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 最近具体的に京都の例が出てきておりますが、公団からも、こことここに道を通す場合には、農業上こういうふうに困るだろう、こういうふうな計画でやりたいがどうだろうかという、実は相談を受けていることがございます。当然私の方、農林省としましては、建設省、もちろん公団と十分相談しまして、どういうことをやったが一番いいかということを相談した上で、たとえば用地の転用の問題とか、そういうものの御相談に応じていくというようなやり方をやっていきたいと思いますので、その間には、私は調整ができてやっていけるというふうに考えております。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 そこで、当然私は現実の問題として、あなたの方の今のような事例については相談があると思うのですよ。その上で初めて補償の金額というものは結論が出ると思うのです。従って、初めからそういう相談を受けて、これは私の意見ですけれども、補償の金額が最終的に農林省と相談してきまったなら、農林省関係にその金は渡す。そうしてそれから土地改良区なりなんなりに、それぞれの機関を通してその金をやったらいいじゃないか、こう思うのです。この方があやまちがないというふうに思うのですが、どうですか。その地区で地元の土地改良区なり、また県なり直接道路公団と金のやりとりをする、そうして適当の工事をやってしまう、もし問題があったときには、やはり農林省が責任を持たなければならぬでしょう。工事が完了後において問題が起った場合には、やはり農林省が責任を持たなければならぬ。だから、その金の授受は農林省が道路公団から取ってやるべきだ。すべて土地改良というのは農林省の監督指導のもとにやっているのだから、その新しくやると同じことなんだから、やはり農林省が新しくやるのと同じような順序において、責任においてやらなければいかぬと、こう私は思うのだが、どうですか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) その点は私の方も研究いたしてみますが、金の授受、経費が農林省を通って県に行き、あるいはそれから土地改良区に行くというのがいいのか、あるいはこちらが従来の土地改良と同じように十分指導監督さえできれば、経費はそのまま公団から県に行くなり、あるいは土地改良区なりへ行く、どっちがいいか。私は、今までは農林省が一回移しかえなりなんなりそれはやって、そういうことをやってもらうことは考えておりませんが、これは当然公団から県なり、土地改良区なりへ行って、そっちで仕事をされて、農林省としましては、これの指導監督をしていくというふうに考えておるのでございますが、その点はまた検討してみたいと思います。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 今のは大体結論を出したので……。今言ったように、すでに土地改良ができた所、これが道路の原因によって再び設計変更をして用排水路整備をなさねばならないという地域は、これは公団の補償、こういうことに了解して、なお、道路ができて用水、排水の排水口が設けられたと、それを基礎にして今までやってなかったのを土地改良をやろうと、こういうところは農林省、こう了解することにいたします。  もう一つ、これは例です。道路の敷地になった。農民がほとんど敷地を取られて二反しか残らぬ。で、農業経営で生計を立てていくことができない。しかも、農業よりほかに職業をやる能力もない。で、農家としてもまた農業をやっていきたい、こういう場合があると、そういうところに北海道へ行けとか、あるいは外地に移民せよと言ってみたところで、これはいやだ、こういうことが出てくるだろう。私も知っている。そういう場合に、そこの地帯にある程度の池がある。これを埋めて農民としてやっていく。もちろん敷地の売却代では、そんな工事はできないというような場合が生じてくる、こういうときには公団はどう取り扱いますか。はっきりした答弁を願わなければ……。

金子柾日本道路公団理事

○参考人(金子柾君) ただいまの点につきましては、私今お話を伺っておりますと、まだはっきりせぬ点があるのではないかと思います。その点、私の了解が悪かったのかと存じますが、私どもの扱っております付帯工事というものと、それからもう少し、今までのお話ではいわゆる土地改良というものが少し広範囲にわたっておるのじゃないかという気がいたします。その辺がどうもはっきりしないのじゃなかったかと私は思うのであります。で、私どもの方では設計ができますと、この水路はこういうふうに直しましょう、この道路はこういうふうにつけかえましょうということで、設計を作りまして、地元の方々とも御相談しますし、それから農林省の方へもお問いいたしまして、それでこれでやるということで仕事に着手していく、こういうことにしておるわけでございます。それで、その付帯工事の範囲はどうかと申しますと、これは御承知の通り……

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 僕はほかのことを答弁を求めておるのではない。僕が例をあげたそれに答弁を求めておる。また前の問題に巻き返すのかね。君は、副総裁としての責任者、建設省の責任者の監理官、農林省の農地局長、責任者がはっきり答弁したのをそれを前へ蒸し返すのかね。僕はそういう答弁を求めていない。これはもう終結したんじゃないか。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 今金子理事からちょっと言及いたしましたが、あなたから終結したので前にさかのぼるのは云々というお話がございましたが、どうぞ、これにつきましては、私の話を一つお聞き願いたいと思うのであります。その点は、私は今お話がありました道路をつけかえたことに原因して、それから起りますところの土地の改良であるとか、いろいろな問題が広範にわたりまするか、あるいはこれをどうするかという問題につきましては、付帯工事としてやります点につきましては、限度があります。この限度によってその土地の方とも相談をいたしますし、その限度が付帯工事の域を脱しておりますれば、なお一そう建設省、農林省にお願いする、こういうふうに考えておりますので、その点を一つ御了承願いたいと思います。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 そんな理屈はないでしょうが、あなた、副総裁ともあろう者が、一方的にきめた限度というものが農民に対して何の意味がありますか。はっきりした例を示しているじゃないですか、それが原因によってやりかえねばならぬという。あなたのなにはワクにはまらねばならぬ、そういう性質のものじゃない。ここで限度と言われても、そんな限度はだれも知りやしない。そういう限度が非常に不都合な限度ならわれわれはそれを訂正してもらわなければならない。限度とかなんとかという問題でない。明らかな例を示しておるのだ。この点を一つどうお考えになりますか、また逆戻りしてしまう。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 限度という言葉を使いましたが、これは個々の問題につきまして、土地の所有者の方へ相談し、また監督官庁の方にも相談をいたしまして、そして設計を変更する場合は変更し、いろいろ善処しておる、こういうふうな意味でございます。この点一つ……。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 私はここに明らかな事例を示している。付帯工事の限度を、金によって限度を示しておるのか、距離によって限度を示しておるのか、そういうはずはない。だから、明らかにそれが原因によってやりかえねばならぬところがあるのは明らかであると思う。農地局長もそうだと、監理官もそうだと、はっきりしていて、公団がまた逆戻りする、こういうことだから農民が困るのじゃないですか。すべて法律によって窓口ができれば、この法律をたてにとって窓口は別々というが、窓口が別々ならこういうはっきりした限界を設けておかなければ農民はたまらない。これは一つはっきりした答弁をして下さい。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 関連。農地局長にちょっとお伺いしますが、今補償の限度については、一々農林省に相談されておるということですがね、あなた一々相談を受けていますか。

伊東正義農林省農地局長

○政府委員(伊東正義君) 補償といいましても二つ種類ございまして、たとえば反当幾らで買うか、用地がつぶれる、こういう問題、もう一つ、付帯工事としてどういうことをやったらいいかという二つあると思いますが、前者の方は、一々御相談ということはございませんが、後者の方は、具体的な京都府の例として、全長五千八百ですか、六千メートルくらいの所について、農地の兼用をしてほしい、それについては、自分の方はこういうことを付帯工事としてやりたいのだということを公団から持ってこられまして、御相談にあずかりました。これは農地事務局が第一線であずかったのでありますが、われわれの方もあずかりまして今進めております。ですから、これが最初の例でございますが、おそらく今後も公団としては、一々どういうふうにしたら農業上支障がないかというような工事のことについては御相談があるだろう、また、そうすることが一番工事をやっていく上にいいんではないかと考えております。

千田正無所属クラブ

○千田正君 今の重政委員の質問に追加してさらに質問してみます。たとえば五反歩所有していた者が三反歩が道路のために取られて、あとの二反歩では農業経営ができない、生活ができないのだ、しかも、農業以外に生きる道がない、こういうものに対する補償はどうするか、たとえば一反歩二十万円として、三反歩買い上げて六十万円やったきりで、さようなら、ということでは、その人たちは生活できない。それに対しては振りかえをやる、あるいは生活の保障までやるというようなことをやるのかどうか、その限界に対しても明確な答えはなかったはずです。こういう問題に対してはどういうお答えを持っておりますか。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 前のやつをはっきりして下さい。そうすると第二段、第三段に入れるのだ。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 答弁ありますか。

金子柾日本道路公団理事

○参考人(金子柾君) ただいまの御質問でございますが、たとえば八反歩持っておられた方が……。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 前のやつは僕の言う通り……。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 重政委員に対する答弁です。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 君がねじ返すから、副総裁もまたねじ返す……。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 副総裁、答弁ありますか。

島村軍次緑風会

○島村軍次君 今のは、前の分は、農地局長の御答弁のあったような事例の場合には、出すということがきまっておるのだから、おそらく重政委員もその範囲で御了解いっておるんだと思うのです。それを限度などという言葉を使うからおかしくなってくるのではないかと思いますが、どうですか。そういうような解釈をしていいんでしょう。そういうことで御答弁になったらどうですか。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 今の補償工事というのにつきましては、農道のつけかえとか、それから水路とか、そういうものに対しましては、補償工事といたしまして道路公団がこれは責任をもってする、こういうことでございます。ただ問題は、もっと耕地整理の問題、こういうことは政府でやっていただきたいのでございます。今のことで御了承願いたいと思います。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 これは明確でないですよ。あなたらは仕事を知らない。農道のつけかえ、水路のつけかえをすれば、それは当然めちゃめちゃになってしまうのでやりかえていかなければならぬ、そうでしょう、そうじゃないですか。あなたらは実態を知らない。土地改良というものの。調べるなんて、そんなばかなことはないよ。ここまでいってからそんなばかなことはないよ、調べるなんて。こんなことで当路にあって何ができるか。そんなだから農民が困っているじゃないか。迷惑こうむるのは農民だけじゃないですか。

千田正無所属クラブ

○千田正君 ですから、今の重政委員のあれをまだ、十分のみ込めていないとすれば、もう一度要点を重点的に逆にお伺いして、そしてお答えしたらどうですか。それでなかったら、いつまでたってももとに戻っちゃう。また、反対の方に行ったりするから、どこに重点を置いてお答えするかということが……。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 この点は、私は委員長にも土地改良とこの縦貫道路に関連した質問をするからよく研究をしてきてもらうようにと僕は念を押したのです、実際問題として。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 速記とめて。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 速記つけて。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) それではお答え申し上げます。  農道とか、それから用排水路のつけかえとか、こういうものは付帯工事といたしまして道路公団があれをいたしまするが、今のお話の、この区画整理の問題につきましてのことは、これは個々につきましてやはり考えませんというと、いけないと思います。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 まだちょっと濁っておるけれどもね。  個々についてと言っても、今の事例をこれを整然とやっておるか、やっておらぬかという事実はすぐつかめる。現状を見てもいい。それからずっと調べればいい。だから、これはやっておるか、やっておらぬかということを個々に調べるのは、それはいいですよ。だけれども、やっておるものを、私は個々に調べるだなんだという、そういうような言い方はないわけだ。これは、当然それが原因でやりかえる、そう私は感じます。これで異論があったら御答弁して下さい。異論がなければ、その通りに御了承になったものと私は考えます。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 公共事業の道路を作ります場合には、その範囲がおのずからきまっておる、それで、そういった範囲内ではやりますということだけ申し上げておきます。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 範囲がきまっているというのは、どういう範囲がきまっているんですか。私はそれじゃ了承できない。その範囲はどういう範囲であるか。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) ただいま副総裁が申されました趣旨は、道路公団でやっております有料道路は、道路法の規定に基きましてやっておるわけでございまして、普通の公共事業の場合に、やはり農地を分断するというようないろいろな事例がございまして、それらの場合に、それぞれ付帯工事なり補償なりが行われておるわけでございますが、道路公団の工事も、一般の公共事業でやる道路工事と同じ法律の根拠でやっておるわけであります。従いまして、今度の名神高速の道路は、非常に大規模な道路でございまして、個々の公共事業の場合とは、若干実際の事情が違うかと思いますが、考え方としては、国の行う公共事業と同じ方針でやるというのが建前になっております。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 そうすると、前の何がまた濁ってきたね。農民に犠牲をかけてもやむを得ぬのですか。今のはっきりした例を僕は出しているわけなんです。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 一般論を言わないで、今の土地改良の具体的事例だけにしぼって答弁しなさい。今は一般論を聞いているんじゃないんです。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 土地改良事業と道路との関係につきましては、先ほど申し上げましたように、高速道路が農地を分断いたしまして、そのために農道とか用排水路をつけかえる必要が生じました場合には、これには道路公団で、付帯工事あるは補償工事として実施いたします。ただ、それに関連いたしまして、区画整理、交換分合等をこの際やろうという地元の御希望につきましては、これは国土開発縦貫道路法の規定がございまして、それによって関係各省で実施することになると思うわけであります。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 これは、今金をかけてやっておるものに、道路が原因してやりかえねばならぬ場合ですよ。今あなたの説明によると、これからやるもの、それは当然でしょう。だけれども、今整然とあるものなんです。これはまた話が違うでしょう。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 問題が具体的な場合について、個々に検討してみないとはっきりしたお答えができないのでございますが、ただいまのお尋ねのように、整然とやっている所に高速道路が通って、排水路とか農道がこわれた、前より非常に悪くなったというような場合には、道路が原因となる範囲におきましては、道路公団で責任をもって工事を実施するなり、補償金を支払うなりいたします。

重政庸徳自由民主党

○重政庸徳君 よく各省で、また農林省も相談して下さい。明日またやりましょう。一たん言ったことについて逆戻りして、また濁したり、そんなものは承知できない。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 先ほど千田委員から御質問がありました五反歩のうち三反歩取られて、生活再建の必要があるという御質問に対しまして御答弁いたしたいと思いますが、よろしゅうございますか。

河野謙三緑風会

○河野謙三君 五反歩が三反歩減ったという話は、重政先生も同じようなケースで御質問になったが、その御質問に対する答弁に移る前に、今までの質疑については、これは結論が出たんじゃないんだから、次回にこの問題は引き続いてやるということを一ぺん委員長から宣言していただいて、そうして次の答弁をしてもらったらいいと思います。そうでないと、またこれで片づいたようになってはいけないから。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 重政委員の御質問に対する問題は、明日に回します。どうぞそれまでに一つよく自信のある答弁のできますように御準備を願いたい。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 先ほど御質問のありましたように、五反歩の土地を持っておって三反歩取られたという場合には、これは公団としては、補償としては完全補償という建前をとっておりますので、金銭なり、あるいは代替地の要求があれば、公団としては、できるだけ代替地のあっせんをすることと思いますが、これは公団から御答弁があろうと思います。問題は、ほかに適当な土地がなくて、生活の根拠を失って、それを独力で生活再建することができないというような境遇の人々も考えられるのでありますが、そういう場合につきましては、縦貫道法の九条の規定に基きまして、九月十五日に政令が公布されております。それによりますと、高速道建設のために土地等を提供して、生活の基礎、すなわち生活の手段とか、生活の根拠を失って、新たに独力では再建できないというような場合には、公団の行う補償と相待って、いろいろな措置を関係各省でやることが規定されております。たとえば新たな職業への就職のあっせんとか、あるいは新しく開発する農地を取得させることとか、あるいは住宅とか店舗の取得についていろいろお世話をするというようなことを関係各省で実施するという旨の政令が公布されておりますので、それによりまして、そういう気の毒な境遇になった人々に対しましては関係各省で適切な措置がなされる道が開けておるのであります。

千田正無所属クラブ

○千田正君 もう一点聞きます。最初の説明のとき、第五条に基くところの補償を要求されてきたのは大体九十億ですか。現在まできておるのは……。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 七十六億と思います。

千田正無所属クラブ

○千田正君 その他それに類似の要求をされておるものが、百何十億というものが要求されておる。その類似の要求という範疇の中に、先ほどから重政委員、あるいは農林省当局が説明しておるような問題が含んでおるのかどうか、その点どうなのか。

江田正光建設省道路局日本道路公団首席監理官

○説明員(江田正光君) 先ほど関連して公共事業を実施してもらいたいという要求が二百七十億であるというふうに申し上げたのでございますが、これの中には、先ほど重政先生からお尋ねのありましたような、土地改良事業をやってもらいたいという要望が入っております。それから、土地等を取られたために、生活再建、それから環境整備をしなければならなくなった人たちの要求は、これにはまだ入っておりません。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 本件は、本日は、この程度にいたします。   —————————————

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 次に、農林水産関係台風被害の件を議題といたします。  打ち続く台風に、特に台風第二十二号のごときは、被害の激甚なること、全く希有のものと伝えられ、はなはだ遺憾なことでございます。被害者各位に対しましてはまことにお気の毒にたえない次第で、その救済と復旧に遺憾なからしめるよう願うものでありますが、本日は、まず、この農林当局から被害の状況とその対策等について説明を求めることといたします。  なお、農林省からの出席は、農林経済局農政課長小林誠一君。

小林誠一農林省農林経済局農政課長

○説明員(小林誠一君) それでは、ただいまから台風二十一号及び二十二号による被害の概況を御説明申し上げます。  お手元に十月一日現在の資料がございますが、それに基きまして御説明申し上げます。六ページと七ページの図を見ていただきたいのでありますが、台風二十一号は九月十八日朝伊豆半島の南端をかすめまして、横浜、東京を経まして千葉県北部を通り、午前十時に鹿島灘に抜けたのであります。その後海上を北上いたしまして、北海道東海岸沖を経まして十八日夜半にはオホーツク海に去ったわけであります。  また、台風二十二号は、その規模におきまして、その次の七ページの所にございますが、当初A型の台風であったのでございますが、陸地に接近するに及びましてその勢力が弱まりまして、九月二十六日二十一時ごろ伊豆半島南端をかすめ、夜半ごろ江の島付近に上陸し、東京、茨城、福島を経て二十七日午前六時には金華山沖に抜けまして、海上で熱帯性低気圧となって北上したのであります。この両台風のコースは、ほぼ同一でございますが、その範囲は東海以東の東日本にわたりまして、雨量は台風二十二号が特に多くて、埼玉、東京等では四百ミリ以上の降雨を見たのであります。そこに降雨の程度別の図が書いてございますので参照にしていただきたいと思います。また、風速は二十一号台風の方が二十二号台風より強くて、静岡、神奈川、千葉、茨城の各県下の海岸線では三十メートル内外、その他の進路沿いの所では十五メートル—二十メートルを記録したのであります。台風二十二号の風速はこれよりやや弱かったのであります。  次に、農林水産施設等被害の状況を御説明いたします。八ページ以下に詳細府県別のものがございますが、この農林水産施設等の被害状況でございますが、被害を受けた各都府県からの報告によりますと、二十一号台風につきましては農地関係、林野関係及び水産関係を合せますと、施設被害が約五十九億円となっております。また、二十二号台風でございますが、これは各県ともなお調査続行中でありまして、詳細は不明でございますが、現在までのところ報告されておりますのは、農地、林野、水産関係を合せまして約百一億円の被害が報告されておりますが、なお、被害額は、詳細が判明しますれば、さらに増加する見込みでございます。  その被害の内訳を御説明いたしますと、台風二十一号の被害でございますが、これは農地及び農業用施設につきましては、別表一に府県別の内訳が出ておりますけれども、被害地域は、青森県ほか二十二都県に及びまして、被害総額は直轄代行の三千万円を含めまして約二十七億八千万円となっております。このうち青森、福島、長野の各県の被害は、五億円ないし六億円に達しております。次いで福島、岩手の両県は二億円から三億円の被害となっているのでございます。  次に、治山、林道の関係でございますが、これは別表二にございますように、被害地域は、やはり青森ほか二十都県でございますが、治山関係、林道関係を合せて被害総額は二十五億一千万円となっております。このうち長野、福島、群馬の各県の被害はそれぞれ四億円以上となっており、岩手、埼玉、新潟、山梨、静岡の各県は一億円以上の被害が報告されております。  次に、三ページをごらんいただきたいと思います。二十一号の水産関係の被害は、別表第三に掲げる通りでございますが、岩手ほか十七県から被害報告がありまして、その総額は六億一千万円となっております。宮城、千葉の両県が一億円以上の被害となっております。静岡、岩手、三重等の各県の被害がこれに次いでおるわけであります。  次に、台風二十二号による被害でございます。まず、農地及び農業用施設関係でございますが、これは別表四に掲げてございますが、青森ほか二十二都府県にわたり被害が発生しておりまして、その総額は現在のととろ、事業約七百万円でございますが、それを含めまして五十三億二千万円に達しております。特に伊豆地方を中心とします静岡の被害は最も大きくて、実に三十三億六千万円が報告されております。このほかに青森、福島、埼玉、神奈川等の各県が二億円から四億円程度の被害となっているわけでございます。  その次に、治山及び林道関係でございますが、これは別表五に掲げるところでございます。現在までの報告によりますると、北海道ほか十六都県の地域において、総額二十三億八千万円の被害となっております。やはり静岡県の被害が七億一千万円で、最も大きい被害をこうむっているわけであります。このほかに一億円以上の被害報告のあったのは、北海道、岩手、宮城、福島、群馬、埼玉、東京、神奈川の各都道県でございます。  次に、林産施設及び林産物関係の被害でございます。これは別表六に掲げてございますが、青森ほか十三都道府県の被害報告がございまして、その総額は四億六千万円、静岡県の二億三千万円が最も大きく、次いで岩手県が一億八千万となっております。  次に、国有林関係の被害でございます。これは別表七に掲げるところでございますが、国有林事業関係の被害は、現在のところ約七億七千万でありますが、このうち林道の三億三千万円、風倒の二億一千万円、治山関係の一億二千万円がおもなものとなっているわけでございます。  それから、水産関係でございます。これは別表八に掲げてございまして、岩手ほか十都道県から被害報告がありまして、その総額は十二億円に達しております。このうち宮城、岩手の各県がそれぞれ五億円、三億円の被害となっておりまして、静岡の一億円余がこれに次いでおるわけであります。なお、養殖関係、漁港及び漁具の被害が大きいといわれております。  次に、農作物関係の被害状況でございますが、現在、農作物関係の被害状況につきましては統計調査部において調査を進めておりますが、水陸稲の倒伏、浸冠水、流失埋没等を初め、その他の作物の倒伏、落果等の被害がかなり出ております。被害面積は、東海以東の東日本にわたっておりまして、倒伏の程度は二十一号台風が多くなっております。二十二号台風は少かった模様であります。これは、被害地帯がおおむね同一であったことと、風が、二十一号に比べて二十二号の方が弱かったことに基因するものと考えられます。しかし、二十二号の場合は、局地的に非常に豪雨をもたらしましたために、河川がはんらんし、そのために浸冠水、流失埋没が多く発生いたしまして、穂発芽等の被害が少くないのであります。  なお、五ページの所でありますけれども、十月一日までに取りまとめました水陸稲の損傷面積は次の通りでありますが、今後調査の進むにつれて変化すると考えられます。特に二十二号につきましては、その面積はさらに増加することが見込まれております。ここにございますように、台風二十一号では倒伏が十三万八千町歩、浸冠水及び流失埋没が五万一千九百三十町歩、風害が三万五千町歩、総計で二十二万四千九百三十町歩ということになっております。台風二十二号では倒伏が十万四千八百十町歩、浸冠水及び流失埋没が八万二千二百三十一町歩、風害が一千四百七十町歩、穂発芽が二千九百六十町歩、計十九万一千四百七十一町歩になっておりますが、この被害の詳細につきましては目下統計調査事務所の方で調査中でございますので、なるべく早急にその被害を確定いたしましてそれぞれの対策を講じたい、かように考えております。以下ずっと各府県別の表がございますので、後ほどごらんになっていただきたいと思います。  以上で、台風二十一号及び二十二号による被害概況を簡単でございますが御説明を終ります。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) ただいまの説明に対しまして御質疑がありましたら、御質疑を願います。

千田正無所属クラブ

○千田正君 先ほど宮城県からの陳情によりまして、もし農林委員会等から御調査に来ていただけたらという陳情がありましたが、現実の問題として目下各関係官庁としては各職員を派遣して調査しておるようでありまして、この問題に対しては当農林委員会としても対処方針等に関して、何かみなさんにお諮りを願って、何かの機会に現地調査ができるようであればなお幸いだと思いますので、一応そういう点も諮っていただくようにお願いしたいと思います。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 速記をとめて下さい。

関根久藏自由民主党

○委員長(関根久藏君) 速記を始めて下さい。  本日は、この程度にして散会いたします。    午後三時三十九分散会

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