内閣委員会 第7号
- 発言数
- 135 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1958/10/28
会議録
○理事(矢嶋三義君) これより内閣委員会を開会いたします。 委員長所用のため、委託によりまして、本日は私が委員長の職務を行います。 委員の異動がございました。昨日江藤智君が辞任され、西川彌平治君が委員に選任されました。 以上御報告いたします。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) 委員会開会前に、委員長理事打合会が行われましたので、その経過並びに結果の報告を申し上げます。本日は内閣提出にかかる法案中、なお提案理由の説明を聴取していない二件の提案理由を聴取する。さらに、議員立法の二件について提案代表者から提案説明を聴取をする。引き続いて、先般の委員会で未了になっております高山説明員に対する質疑を続行し、その終了後公報にありますように、防衛問題に対する質疑を行う。 次に、先般来委員長理事打合会が行われ、本委員会に報告をされ了承されておりまする衆議院議員田中、山本、山田三君を、新主力戦闘機種の参考人として本委員会に召喚する件については、各会派とも参考人として喚問することには異議がない、しかし、衆議院の決算委員会の審議の進捗状況、さらにこのことをスムーズに行うために、いつ呼ぶかということについては、委員長理事打合会であらためて具体的に協議をするということが確認をされました。 それから次は、安保条約の改定交渉が隠密裏に相当進捗している状況である。この条約は外務委員会の所管でありますけれども、その内容は本委員会の防衛の問題、さらに憲法との関連の問題等きわめて重大で、緊急な案件でありますので、できるだけ早い機会に岸総理、藤山外務大臣の出席を願って、本委員会でこれを取扱う。それから次に、内閣提出の法律案件が、先議案件として一件、衆議院送付が一件、それから予備審査が四件、さらに本院先議である議員提出法律案二件、合計八件あるわけでありますが、会期も切迫したことであるから、一応先議案件並びに衆議院送付案件から審議に入ることには異議ないが、さらに全法律案の審議をいかような計画のもとに進めるかという点については、明日あらためて委員長理事打合会を開いて協議をする。 こういうことが本日の委員長理事打合会の経過並びに結果でございます。御報告申し上げます。
○松岡平市君 今あなたが報告されたうちで、参考人喚問について理事委員長打合会では、しばしば私たちの意思も申し上げておったが、この本委員会で了承されたということはどういうことですか、私はその了承されたということについては、私委員会で論議したことはないので……。
○理事(矢嶋三義君) お答えいたします。先般委員長理事打合会がありまして、永岡委員長から、その前の委員会で藤田委員から、山田、田中、山本、川島四衆議院議員を証人として呼んでもらいたい、委員長理事打合会で協議したいという提案がありました。その当時委員長は、これを委員長理事打合会で協議するということを発言したわけです。それに基いて委員長理事打合会が開かれまして、社会党側からは、これはどこまでも証人として呼びたいという発言がありました。他の会派からも発言があったわけですが、結論といたしましては、川島幹事長と、他の三人は分離しようではないか、それから行き当りばったり、証人という形で呼ぶことはどうかと思う、参考人ならば、川島君を分離した形で三人を参考人として呼ぶことならばいいが、証人としてはどうか、社会党も参考人に同調したらどうかという話はあったわけですが、社会党側としては、あくまで証人の要求であるから、参考人でいいか、あくまでも証人として主張するか、党に帰って協議をすると言って、保留して帰ったわけです。そういう形で委員長が親委員会にそれらを報告をしました。そのときに、その委員長の報告に対して、藤田委員から参考人で呼ぶ、証人で呼ぶということはきまらぬのかという質問があった。証人としては、社会党は証人がよろしいというが、自民党の方は証人では工合が悪い、参考人が至当だという、こういう御意見だった。さらに藤田委員から、それじゃ参考人ならばよろしいということが協議されておるのかと言ったら、その通りだ、社会党どうだということにその当時質疑応答がなされたわけです。その後社会党から正式にいろいろ協議した結果、証人の要求を引っ込めて参考人でけっこうだ、こういう意思表示がされたわけでありまして、参考人としてならばけっこうだということは親委員会に報告され、速記にも残っておる、そのことを申し上げたのです。
○松岡平市君 私はそういうふうに了解していないのです。懇談はいたしましたけれども、私はそれにはいろいろの留保条件をつけてあります。少くとも他院の議員を参考人であれ、呼ぶことについてはここで委員会できめて、そういうことをすることについては困る、まず、少くとも他院の議員であるから、非公式にも一応衆議院の意向を聞くという方法をとりたい、その上で決定したいということで、その衆議院の意向を聞く方法としては、委員長から議運の委員長に相談をしていただきたい、私の方の国会対策の意向等もここで申し上げた。しかし、それらはいずれも懇談の段階において私は申し上げたと考えておる。これはあとでよくさらにあらためて速記録等も調査いたしますが、一応このことについて留保いたします。
○理事(矢嶋三義君) 速記をとめて下さい。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) 速記を始めて、それではこれより議事に入ります。 まず、予備審査のため付託されております内閣提出にかかわる法律案二件について、提案理由の説明を聴取いたしたいと存じますが、この件については、提案理由の説明者は担当国務大臣にやっていただくという従来の当委員会の慣習から、先般の委員会で社会党側から関係者に質疑が行われ、さらに社会党側からその答弁に基いてあらためて党内で協議して回答をすると保留されておったわけでありますが、この際、社会党側の保留された件についての発言を求めたいと思います。
○千葉信君 せっかく官房長官も、総務長官もおいでになっておられるのですけれども、御承知のように、慣例というよりも、当委員会としては、国家行政組織法なり、内閣法なり、もしくはまた各省設置法等を所管している委員会でもありますし、従ってその国会における本会議ないしは委員会等における提案理由の説明者等についても、かなり当委員会としては責任ある態度をとらなければならぬ立場と思うのです。 そういう点から従来のこの委員会におきましては、国務大臣をもって提案理由の説明に充てるということについて強い希望が表明され、また、それが内閣法なり、国家行政組織法なり、その他の法律の関係からしても当然な措置だという見解に立ってしばしば論議が行われ、そして前の委員会等では、せっかく説明に来られた政府委員の方も説明なしにお帰りになったという事態もありました。従ってまあ私どもとしては、必ずしもその提案者たる国務大臣でなければならぬということについては、従来そういう主張を展開しておりましたが、事ここに至って、なおかつ官房長官を忌避したり、総務長官を忌避したりするというところまでは主張いたしませんが、何しろそういう委員会の建前でもありますので、この今議題になっております憲法調査会法の一部改正法律案、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の審議の過程で、ぜひとも総理大臣の出席を願って質疑を行う必要があるという見解に立ちました。それを条件として政府の方として十分お考え願うことにして、私はきょうはこの委員会で官房長官、総務長官の説明を承わることにしたいと思いますが、委員長において他に御異議なければ、さよう諮ってもらいたいと思います。
○理事(矢嶋三義君) 社会党の要請については、委員長といたしましても今後努力をいたします。一応赤城官房長官並びに松野総理府総務長官が担当大臣である岸内閣総理大臣にかわって提案説明することを了承されましたので……。
○千葉信君 お諮り願いたい。
○理事(矢嶋三義君) ここで提案理由を聴取いたしたい。
○千葉信君 今、私が申し上げた議事進行に関する発言の中には、この法律案の審議の過程で、総理大臣の出席をぜひ願わなければならぬということについて御異議がないかどうかということを委員長から諮ってもらわなければならぬ。
○理事(矢嶋三義君) わかりました。委員長から官房長官にお伺いしますが、これはこの前も本委員会で議論されたところで、内閣総理大臣が担当の大臣であるということは言うまでもありませんが、本日御両所から提案理由の説明をしていただきますが、この法律案が本委員会で審議が終了するまでの間には、担当大臣である岸さんに一度本委員会に御出席になって質疑に答えられるようにしていただきたいと思っておりますが、社会党の要望ですが、これはごもっともだと思います。官房長官とされては、格別その点について努力されたいと思いますが、よろしゅうございますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 今のお話しの通りに努力いたしたいと思いますが、先ほどからお話を承わっておりますが、安保条約その他にも総理大臣の出席を要求されておるようでありますので、でき得るならば、そのとき御一緒にお願いできれば、なお出席が非常に都合がよくできるのじゃないかと思いますので、こういうことをお願いしておきます。
○千葉信君 私から申し上げておる内容は、政府の方に要望し、政府の方からその返事をもらうということではなくて、他の委員諸君に諮ってもらいたいということです。
○理事(矢嶋三義君) 千葉君から要請があったのでお諮りいたしますが、これはお諮りするまでもないかと思うのですが、出されておる法律案そのものは、条文は短かいようですけれども、質疑があると思うのですよ。そのときに総理大臣、責任大臣においで願ってそうして質疑の時間を持つことには、どなたも御異議がないと思いますが、あらためてお諮り申し上げますが……。
○松岡平市君 そういうことにつきましては、これは委員会の運営上、法案の審査上必要がある場合には、われわれは今までもそれぞれ大臣の出席を委員会から要求しておいでを願っております。この法案の審査の過程にどうしても総理大臣を呼ばなければならぬという必要がある場合には、われわれも呼ぶことに同意いたします。しかしながら、審査の過程で必ずしも総理大臣が来なければならぬという必要がないときに呼ぶ必要は私はないと思う。今までの法案審査のうちに、担当大臣が必要なときはいつも呼んでおりますから、その原則に従えばよろしいと、こう私は理解いたします。その範囲内において総理大臣の出席を求めるという必要がある場合には、呼ぶことについては同意いたします。
○千葉信君 どうも私の申し上げたことが了解されていないと思うのですがね。従来この委員会で国務大臣でない方の提案理由の説明等については非常に論議があった、それはあなたも御承知の通りです。きょうまたその論議が蒸し返されるおそれがある状態なんです。しかし、そういう状態に対して、私の方から当然その提案者としてこの委員会に出席して提案理由の説明をしなきゃならぬ人の問題を、きょうは特に社会党としては譲歩して、そうして代理の方の提案理由の説明を聞くということを条件としてお話し申し上げておるのですから、従ってそういう点からいくと、この重要な法律案の審議の過程で、ぜひ一度出席してもらって審議をしなきゃならぬという、そういう立場に立ってそれを条件としておるのですから、それまであなたの方で通例の法律案の審議の場合と同様に、必要があれば呼ぶことにしたらいいじゃないかということは、ちょっと私は受け取りかねる。
○松岡平市君 この論議をこの委員会で今この段階に展開したいと思いませんけれども、現に本院の本会議においても提案理由の説明を今千葉君の言われるように、必ずしも千葉君の希望通りでない総理大臣でない官房長官なり、あるいは総務長官なりが提案理由の説明をしておられることは、本会議で認めておる。で、まあここは内閣委員会であるから、委員会の性質上そういうことについて非常にできるだけ厳格にするというようなことについて、決して私は異議を差しはさみません。しかしながら、少くとも本会議で提案理由の説明を聞き得るその人から聞くということは、別に議運その他において否認しない人が、この委員会で提案理由の説明をするということについて、私はまっこうからこれを認めない、それを認めるのは、総理大臣が審議の過程に必ず来てやるということを条件にしなければ認めないというその千葉君の御提案には、ここで即座に私御同意は申し上げられない。
○千葉信君 その論議が出ますと、前の委員会と同じことを繰り返すことになるのですが……。
○松岡平市君 そういうことです。
○千葉信君 前例があるということについて、その前例について疑義が出て、そうして法律の条文の建前として、一体官房長官なり、あるいはまた総務長官が提案理由の説明をする資格ありやいなやということについて論議があったわけですから、その論議は今日も残っておるわけです。そういう点をここで再度また蒸し返すことを避けて、私はスムーズな議事の進行をはかるために、条件として総理大臣の出席という条件をもって議事進行をはかろうとしているのです。それがわからぬはずはないと思うのです。
○理事(矢嶋三義君) 委員長からお諮り申し上げますが、社会党の主張されていることは、両法案をそれぞれの長官から説明聴取をする。で、両法案を審議するに当って、責任大臣に伺いたいことが出てくるであろうから、そのときに総理大臣の出席ができるよう委員長としても努力してほしいし、委員会としても、特に与党としても了承して努力してほしい、こういうものを含めて申されていることで、きわめて自然な言葉じゃないかと思うのですが、そういうことで了承してこの議事を進めていったらいかがでしょうか。 ちょっと速記をとめて。 ―――――・――――― 午後零時三十一分速記開始
○理事(矢嶋三義君) 速記をつけて下さい。 先ほど千葉委員から社会党を代表して発言があり、その件に関しまして、各会派の間でいろいろと意見の開陳、懇談がなされました。そして、大体各会派で意見が一致したことは、次の通りでございます。 それは、今提案説明を聞かんとしている内閣提出にかかる二つの法律案の責任担当大臣は内閣総理大臣であるから、原則として内閣総理大臣が法案の提案趣旨説明をすることが筋であり、好ましいわけであるが、そうもいかないので、本日のところ、赤城官房長官並びに松野総理府総務長官のかわっての趣旨説明を聴取すると、そして今後この法律案の審議に入るが、内閣委員諸君から担当大臣である総理大臣の出席要請があった場合に、委員長理事打合会等で協議し、その必要がある場合には、委員長として総理大臣が本委員会に出席するように努力すると、この点について各派異議がないし、官房長官も誠意をもって努力するということでございますから、この点で御了承いただいて、次に進みたいと思います。
○千葉信君 今の委員長の発言のうち、「好ましいが」というところだけ訂正いたします。
○理事(矢嶋三義君) 要請がありますから、さよう訂正いたします。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) それでは、憲法調査会法の一部を改正する法律案について説明を求めます。
○政府委員(赤城宗徳君) ただいま議題となりました憲法調査会法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。 御承知の通り、憲法調査会は、昨年八月発足を見たのでありますが、本年度に入って、その調査審議は広範な事項について細部にわたって行われ、また、会議もひんぱんに開催されるに至り、今後ますますその回数の増加することが見込まれるのであります。 これに伴い、憲法調査会事務局における諸般の事務も増大しておりますので、これらの事務を円滑に処理するため、現在局長のほか七人である事務局職員の定員を改め、新たに事務官五人を増員することといたしたいのであります。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。 何とぞよろしく御審議の上、すみやかに御賛同のほどをお願いいたします。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) 次に、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について説明を求めます。
○政府委員(松野頼三君) 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案の提案理由を説明申します。 ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由並びにその内容の概要は、国家公務員の給与に関し本年七月十六日付をもって人事院から勧告がありましたので、その内容等につき検討いたしました結果、十二月に支給する期末手当に関する部分につきましては、この際、これを実施することが適当であるとの結論に達した次第であります。 以上の理由により、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正し、国家公務員に対し十二月十五日に支給する期末手当の額を〇・一月分増額することにいたしました。 また、期末手当の増額に伴いまして、自衛官に対する航空手当等の額を増額する必要がありますので、防衛庁職員給与法の一部を改正し、航空手当等の額の俸給日額に対する割合の最高限度を期末手当の増額分だけ引き上げることにいたしました。 なお、この改正法律案により、期末手当の増額されることとなる部分の本年十二月における支給につきましては、従前の例にならい、各庁の長が既定人件費の節約等によりまかない得る範囲内で定める割合により支給することといたしました。 以上が、この法律案を提案する理由並びに内容の概略であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願い申し上げます。
○理事(矢嶋三義君) それでは、両案の自後の審査は、後日に譲ることにいたします。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) 次に、昨日本委員会に付託されました本院議員発議にかかる法律案二件について、発議者から順次提案理由の説明を聴取いたします。 国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案(千葉信君外六名発議)について説明を求めます。
○千葉信君 ただいま議題となりました国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当の支給に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。 御承知のように、国家公務員に対する寒冷地手当、石炭手当及び薪炭手当につきましては、一般の給与とは別個に昭和二十四年法律第二百号によって定められているのでありますが、同法施行以来最近に至るまでの間における実績等にかんがみまして、そのうち石炭手当、寒冷地手当につきましては、その支給額及び支給区分が現在の実情に沿わない点がありますので、実情に沿うよう同法の一部を改正する必要が認められるのであります。 すなわち、石炭手当は、現在、北海道全道一律に世帯主である職員には三トン、その他の職員には一トンを、それぞれ公定小売価格によって換算した額に相当する額以内で支給されているのでありますが、この支給区分は、冬期採暖に必要な石炭の量が、その地域の寒冷その他気象の諸条件の強弱の度合に応じて差異があるという実情に沿わない点があり、また、その支給額については、一冬期間消費する暖房用燃料が最低三・五トン、最高五トンを必要とする実情から見まして、低きに過ぎるのみならず、近年、公社、現業官庁では、この種の手当を相当に増額いたしておりまして、同じ土地に勤務いたしながらも、一般の国家公務員は、公社、現業官庁の職員に比し、はなはだ不均衡な状態に置かれている実情であります。 次に、寒冷地手当についてでありますが、この寒冷地手当は、現在、一冬期を通じ本俸及び扶養手当の合計月額の八〇%を最高として、最低一五%まで五段区分として支給されているのでありますが、寒冷地に勤務する職員が冬期六カ月に及ぶ寒冷積雪地の困難な生活の事情から起る被服、食糧、住居、防寒、防雪等の対策を講ずるに必要な生計費の増加等の実情よりいたしまして、その額につき若干増額の必要が認められるのであります。 以上申し述べましたような事由によりまして、この際、同法の規定の一部を改正し、石炭手当については、その支給地域の区分を甲地、乙地、丙地の三区分とし、それぞれ世帯主である職員には、四トン、三・五トン、三・一トン、その他の職員には一・三トン、一・一トン、一トンをそれぞれ時価によって換算した額以内で支給できるようにするとともに、それぞれの地域を別表によって指定いたすこととし、寒養冷地手当につきましては、本俸及び扶手当月額の合計額の一〇〇%を最高額として支給できるように改めまして、昭和三十四年度より施行いたしたいと存ずる次第であります。 昭和二十四年法律第二百号が当時議員提案の形で提出されました経緯もありますので、この法律の施行以来その実施に伴いまして改正の必要を認められて参りました以上申し述べました諸点につきましても、今回同じく議員提案によって同法の改正を行いまして、その責めを果したいと存ずる次第でございます。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成賜わらんことをお願い申し上げます。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) それでは、次に、恩給法第十一条第一項等の金融機関を定める法律案(田畑金光君外十名発議)について説明を求めます。代表者千葉信君。
○千葉信君 ただいま議題となりました恩給法第十一条第一項等の金融機関を定める法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 恩給法による恩給、戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金等につきましては、これが受給権者の生活の保障を目的とするものであることにかんがみまして、その権利を譲渡し、または担保に供することが原則として認められず、ただ、国民金融公庫に対してのみ、これを担保に供することが法律上認められていることは、すでに御承知の通りでございます。 労働金庫は、労働者の福利共済活動を促進し、その経済的地位の向上をはかるため、昭和二十五年岡山県に勤労者信用協同組合として初めて発足したのでありますが、その後、昭和二十八年に労働金庫法が制定されるに至り、ますます健全なる発展を遂げ、現在、その数全国で四十六金庫を数え、その総預金高は二百五十数億円に達する状況であります。しこうして、労働金庫は、他の金融機関と異なり、労働者等の消費生活に直接結びついた金融を行う営利を目的としない自主的組織でありまして、過去における貸付内容を見ましても、生活費、福利共済費、賃金遅欠配対策費、医療費、高利貸肩がわり資金等が貸付の大部分を占めております。 かような金融機関としての性格から申しますと、労働金庫は、生活資金の供給を目的とする恩給担保金融を行うのに最もふさわしい性格を具備していると考えられるのでありますが、現行法のもとでは、国民金融公庫を除いては、これを行うことは許されていないことは、ただいま申し上げた通りであります。 さて、国民金融公庫における恩給担保金融の現況を見ますと、昭和三十三年度における資金需要額は約百二十億円になっており、これに対応する国民金融公庫の恩給担保金融関係の貸出予定高は、わずかに七十八億円にすぎず、恩給、遺族年金等受給者の大部分を占める戦没者の遺族等は、その生活資金を高利貸金融に依存せざるを得ない実情であります。かくては、国家が恩給、遺族年金等を支給し、かつ、その権利を保護して受給権者の生活の安定をはからうとする趣旨は全く没却せられることとなるのでありまして、はなはだ憂うべきことであると考えざるを得ないのであります。 以上述べましたような状況にかんがみまして、今回、この法案を提出し、労働金庫もまた国民金融公庫と並んで恩給等の担保金融を行い得ることとし、その公正な融資を通じて遺家族等の福祉の増進とその経済地位の向上をはかり、あわせて労働金庫の健全な発展をはからんとしたのであります。これが本法律案を提案したおもな理由であります。 以下、法律案の概要を御説明申し上げます。 まず第一に、恩給、遺族年金等は、労働金庫に対しても、これを担保に供することができることといたしております。しかして、ここに恩給、遺族年金等には、恩給法その他の法令による恩給、戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金その他の給付、公共企業体職員等共済組合法による給付、国家公務員共済組合法、市町村職員共済組会法、農林漁業団体職員共済組合法及び旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法による年金である給付を包含することといたしております。 第二に、国民金融公庫が行う恩給担保金融に関する法律を改正することといたしております。同法律は、国民金融公庫の行う恩給担保金融の円滑化をはかるため、国民金融公庫が恩給等を担保として貸付をする場合におけるその担保の効力に関する規定を設けているのでありますが、労働金庫につきましても、その行う恩給担保金融の円滑化をはかるため、同様の法的措置を認めようとするものであります。 第三に、これに伴う関係法律の整備を行うことといたしております。 以上がこの法律案の概要であります。何とぞ、御審議の上、すみやかに御賛成下さいますようお願いいたします。
○理事(矢嶋三義君) それでは、両案の自後の審査は後日に譲ることにいたします。 ―――――――――――――
○理事(矢嶋三義君) それからお諮り申し上げますが、午後、国の防衛に関しての審議を行うに当って、赤城官房長官の出席を以前から要請されているわけでありますが、赤城官房長官は、用があって午後出席できないということでありますので、赤城官房長官に対する質疑は後日に譲るといたしましても、委員会の運営上非常に緊急に承わっておくことが一つだけありますので、委員長から一つだけ緊急案件だけ承わっておきたいと思います。 それは、今当委員会では、次期新主力戦闘機械の問題をあらゆる角度から調査いたしているわけでありますが、先般も、官房長官が本委員会においでになった場合に、いわゆる赤城委員会をやるつもりだ、こういうことを答弁されました。そして、左藤長官の方では、来年度の予算編成作業とも関連があるので、結論を出す時期について、要望的な、希望的な意見も発言されたわけでありますが、その後伝えられるところによると、いわゆる赤城委員会は早急には開かない。それは新主力戦闘機械の問題がいろいろと論ぜられ、国民にも一部疑惑を深めさしている点もあり、検討の期間が相当かかるようで、来年度の予算編成の時期には間に合いそうにないので、いわゆる赤城委員会は早急に開く考えはない。かように、前、本委員会で答弁された内容と違うことが、新聞紙上等に伝えられているわけでありますので、その点に関してだけ早急に承わっておく必要がありますので、お答えおき願いたいと思います。
○政府委員(赤城宗徳君) 今お尋ねがありましたが、大体お尋ねの趣旨の通りであります。いわゆる赤城委員会というのは、正式の委員会ではありませんが、そういうものによって、国民の納得を得られるような、そしてまた、国防会議において機種を決定するにおいて、誤まりなきを期するといいますか、そういうための資料を集めておきたいということで開こうということに、開くといいますか、置くといいますか、そういうことにいたしておったのでありますけれども、いろいろ財政負担の関係、あるいは来年度予算との関係、それからまた、機種決定については慎重を期したい、こういうことから、現在の段階におきましては、これを、赤城委員会をやめるということではありませんけれども、早急に開くという気持を持っておりません。慎重に事を運びたい、こういうふうに考えております。
○八木幸吉君 今のはもうお置きにならない、つまり解消して作らないという意味なんですか、あるいは作るんでありますけれども、今時期でないから、先ではまた開くかもしれない、委員会そのものは置くのだ、こういう意味でありますか、その点と、財政的云々とおっしゃいましたが、委員会に金がかかるという意味なんですか。もし金がかかるというなら、私は大した金ではないと思うのでありますが、そのところ、簡単でよろしゅうございますから、そこのところを。……
○政府委員(赤城宗徳君) 前々からの懸案といいますか、関係がありますので、いわゆる赤城委員会、これは正式の委員会でないことはたびたび申し上げているのでありますが、そういうものは設けたいと思っておりますけれども、現在の段階においてこれを設けたり、開こうという気持ちは持っておらない。その理由は、機種の決定をいたしまして、戦闘機を購入したり、あるいは発注したりする、こういう関係についての、いろいろ財政上のにらみ合せといいますか、財政的な問題からなお検討しなくちゃならぬ、こういうことなんであります。それと先ほど申し上げました来年度の予算に、これは計上するというような、計上しようという段階にもない。それからまた慎重を期さなければならない。こういう理由から、今これを、赤城委員会というものを設けて、早急に意見を具申するという段階にはない。こういうことであります。
○八木幸吉君 もう一点確認しておきたいと思いますが、つまり赤城委員会という構想は、そのまま捨てない。しかし、機種の選定は慎重を期するから、来年の予算に間に合わなくても仕方がないので、先々は開くかもしれぬけれども、そう急がないことにした、こういう意味でありますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 構想においては、なおその構想を持っているということでございます。
○千葉信君 この際お尋ねしたいと思うのでありますが、ただいまの答弁を聞いておりますと、正式の委員会でないということを言われておりますが、正式の委員会でない、どういう委員会、その赤城委員会というものは、どういう構想で持たれようとするか。私の聞いたところでは、民間の諸君を含めてその委員会を持つということを考えておられるようでありますが、その点はその通りですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 私の考え方といたしましては、戦闘機種の決定についていろいろ論議もかわされておりますし、新しい機種でありますので、これについて民間の学識経験者とか、あるいはまた飛行機工業といいますか、こういう方面に非常に明るい人とか、こういう人々に集まってもらうか、あるいは個々に聞くか、この点はまだはっきりしておりませんが、大体集まっていただいてその意見を聞いて、それで結論を出すということでなくて、その意見をそっくりそのまま整理いたしまして、国防会議の議長である総理大臣に報告するといいますか、その意見を述べて国防会議においての判断を下す資料にいたしたい、こういう考えであります。
○千葉信君 どうも不明確ですが、かりに個々に聞かれるとしても、委員会として集まってもらうにしても、いずれにしても赤城委員会という一つの概念は、それによって民間の意見を取り入れて政府としてその機種決定という行政権の内容を決定する問題に、そういう民間人にそういう意見を聞いてきめたりするということについては、はっきり法律でもって、そういう場合には国家行政組織法の第八条で、法律できめる以外に手はないはずです。その点一体赤城さんはどういうふうに考えておられるか。第二十八国会で実は民間人を含んだ各種調査会、委員会の関係で政府は今後、まあ、私の方の追及に対して総理大臣は、政府としては従来慣行上、たとえば何々調査会、あるいは何々委員会というものを設ける場合に、閣議決定して開いているけれども、そういう法律上疑義があることであれば、政府としては将来善処するという答弁をしておる。その答弁ははっきりここにもありますが、総理大臣の答弁として、「この委員会、審議会等につきましては、将来、先ほど私どもが申し上げたような趣旨で、閣議決定でそういうことをいたしてきておるのが一つの慣行になっております。しかし、これについて第八条との関係上いろいろな御議論もございますし、政府としては十分に一つ検討いたしまして善処することにいたしたいと考えます。」、同様のことをまた当日の委員会で岸総理は答弁されております。従ってどういう名前であろうと、民間人の意見を政府が取り入れてそれを行政権行使の一端として方針を決定する場合にどうしても、どういう委員会を設けるにしても、どういう行き方をするにしても、それは当然国家行政組織法の第八条に違反することになる。その点についてはどうですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 御承知の通り意思決定を論議するのは国防会議であります。でありまするから、それ以外に、今の行政組織法の第八条による委員会というようなものを考えているわけではありません。従って赤城委員会というのは、俗に赤城委員会と、こういうふうに言われるものでありまして、これは閣議において諮って、赤城委員会というようなことを設けようという気もないのでございます。従っていわゆる赤城委員会での意見というものは、私が一応まとめまして、先ほどから申し上げておりますように、国防会議の議長である総理大臣にその意見をそのまま具申するということで、行政権の行使に入っていくとか、介入するとかいうことでなくて、ありのままに私が世論といいますか、これに対する考え方を聞いたものを、そのまま国防会議の議長である総理大臣の参考に供する、こういう考え方なのでありますので、今の委員会とか、懇談会とかいう法律に基くもので、閣議決定に基くこういう権限を行使するような委員会、というふうには私どもは考えておらないのであります。
○千葉信君 あのね、赤城さん、それでもだめなのです。それは直接あなた方の行政上についてのどういう問題を決定するとか、もしくはその諮問の結果に動かされるとか、動かされないとか、そういうことに一切関係なしに、そういう民間の意見等を聞く場合でも、はっきりと国家行政組織法では、そういうものは法律できめろということを規定してあるのです、ですから、それをあなたが個人として意見を聞くのだ。官房長官個人として聞く。会っていろいろ話をするのだと、そういうことを言ってみても、官房長官自身がだれか民間人に会って、行政上の問題、特に現在機種決定の問題が起っておりますが、そういう行政権の行使に関係のある問題について、どんな意見を聞こうと、どんな懇談的な話をしようとも、そういうものが一つの機関として設けられて、それが行政権にある程度、どういう影響を持っているにしても、取り上げても取り上げなくても、諮問しようと諮問しまいと、そういうものが設けられるということ自体について、国家行政組織法に禁じてあるのです、はっきりと。
○政府委員(赤城宗徳君) 今お話がありましたが、機関として設けるというのではないので、官房長官として民間の人の意見を聞く。こういうことでありまするから、私は今の国家行政組織法の違反、こういうふうには考えていないのであります。
○千葉信君 政府は、どうもいろいろな場合に、法律すれすれの脱法行為をやろうとしているのですがね。あなたの今言われる、そういう個人として聞くのだとか何とかということは、行政権としては許されておらぬのです、そういうことは。そういうことを聞く場合でも、一人でも二人でも、あなたがそういう意見を聞かれる場合に、はっきりと法律によるということが国家行政組織法の第八条なんです。そういうつまらないものを設ける場合でも、つまらない行為をとる場合でも法律によると、はっきり規制してある。
○政府委員(赤城宗徳君) 私は、一人でも二人でも私が意見を聞く場合に、国家行政組織法の制約を受けなくちゃならぬというふうには解釈しておりません。
○理事(矢嶋三義君) 委員長から伺いますが、この点については、前も質疑応答をなされたわけですが、官房長官としては次期主力戦闘機械の問題が非常にいろいろ問題になっているので、法にさわらないような立場で十分慎重に検討いたしたい、こういう趣旨のものでこれは出てきたものだと了承しているのですがね。それで法の関係は時間もありますので、法にさわらぬようにして、そうして基本方針である慎重にやるという点を貫いてもらいたいと思うのです。慎重にやられるということで、たって聞きますが、さきのあなたの関係委員に対する答弁の中から、私、察することは、結局、慎重にやらなければならぬから、来年度の予算編成に新主力戦闘機関係のものを組み入れるということは、今のところ予想が立たぬ。考えていない、こういう前提に立っていると、かように了承しておいてよろしゅうございますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 前段のお話しのように、慎重に取りはからうという意味で、法律を犯してまでも委員会を作ろう、こういう考えはないということは、委員長の仰せの通りであります。 第二段は、慎重に事を運ぶということで進めておりますので、来年度の当初予算にこれが計上されるという見通しは持っておりません。その後のことはわかりませんが、当初予算には計上される見通しを持っておらぬ、こういうことであります。
○千葉信君 そうすると、こういうことを確認していいですか。少くとも国家行政組織法第八条に抵触するようなおそれのある委員会は持たないということ、赤城委員会は。
○政府委員(赤城宗徳君) その通りであります。
○理事(矢嶋三義君) ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕
○理事(矢嶋三義君) 速記を始めて下さい。 それでは、午前中はこの程度にとどめ、午後は正確に一時四十五分から再開することにいたします。 これにて暫時休憩いたします。 午後一時九分休憩 ―――――・――――― 午後二時十六分開会
○理事(矢嶋三義君) 委員会を会再いたします。 国の防衛に関する調査を議題とし、前回に引続き調査を進めます。 ただいま出席されておりますのは、航空幕僚監部の高山技術第一課長そのほか小山装備局長もおいでになっておりますが、前回の続きでありますので、高山技術第一課長に御質疑願いたいと思います。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。 ちょっと速記をとめて下さい。 〔速記中止〕 〔理事矢島三義君退席、理事松岡平市君着席〕
○理事(松岡平市君) 速記をつけて下さい。
○矢嶋三義君 高山説明員は、大谷委員の方から御要望があって出席を願ったわけですが、先般大谷委員から質疑がございました。で、せっかくおいでになりましたから、私若干お伺いしたいと思うのですが、あなたは技術第一課長という役職にあるわけですが、組織で見ますと、第一課は航空装備品の研究改善が主のように規定されているようでありますが、それで伺いたい点は、新しい主力戦闘機種の決定という問題には、どういう角度からどういう問題にタッチされたか、お答え願いたいと思います。
○説明員(高山捷一君) 技術第一課には、今申されました項目の次に「技術研究の要求に関すること」という項目がございまして、新規に研究開発を行います場合に、いかなるものを開発するかという要求を組みまして長官に幕僚長から出して、その要求に従って技術研究本部が研究開発をすることになっております。外国からライセンスを導入したり、あるいは物を買ったりそういうような場合は、少しそれとは性格が違うわけでございますが、やはりどういうものが要るかという要求的なものが当然問題になるわけでございます。それで、新規のものを作り出していくのではなくて、ある基準を作って、現在あるものをそれと比較して要求に合うかどうかというようなことが、やはり同じような性格のことでございますので、今回のFXの問題に関係いたしましても、できるだけ正確なデータを同じ、基準に立って整理いたしまして、そしてわれわれの上司の判断の資料として間違いのないことを期する、そういう立場から、できるだけ正確なデータの整備という点に重点を置いて今まで仕事をしてきております。
○矢嶋三義君 そうすれば、たとえば空対空サイドワインダーを採用するとか、あるいは地対空はスイスのエリコン社のを一つ購入しよう、こういう決定に当っては、専門的技術面からは、あなたのところは直接主務当局と申しますか、責任当局である、こういうように了承していいわけですか。
○説明員(高山捷一君) そういうわけではありません。サイドワインダーのように、マップ計画等でいろいろと数種類のものが示されましてそれを選ぶというような立場でなしにある一つのものについて話し合いが進むというような場合は、われわれはあまり決定に対しまして関知はいたしません。ただしこれから参りますときに、使う場合、いろいろなための資料として、できるだけの技術的解明を行なって、取扱い関係各部に資料を提供するというような作業をいたします。今のはサイドワインダーの場合でございますが、おのずから今申されましたサイドワインダーのような場合と、それからいろいろなたくさんあるものの中で選ぶ場合の技術的な資料の準備という点では若干差があると思います。それでわれわれの方では、研究開発をする新しいものに対する要求をまとめるというときには、防衛部その他の要求をまとめまして、技術部がその要求性能をまとめまして長官に出す主務部となっております。しかしながら、よそから導入する機材につきましては、重要な機材の決定は防衛部、それからさほど重要でないこまごましたものの決定は装備部ということに、大体主務がなっております。従って私どもが主務でいたします場合は、研究開発を新たにする場合の要求性能だけであります。
○矢嶋三義君 それでは機種は五種類昨年から問題になっていたわけですが、それらの五種類の長短等データを集める責任当局はあなたではなくて、あなたのところは新たに機種がどれかにきまって開発をしようという場合に、その開発の目的に沿うような角度からデータを整備していく、こういうふうに了承していいのですか。
○説明員(高山捷一君) 少し説明が悪かったとみえまして、私の趣旨と違っておりますが、もう一度申し上げます。新たに研究開発をする機材に対する要求は、私の方が主務になってまとめます。それからよそから入ってくるというような機材の場合には、最終的な決定は先ほど申し上げましたところでやりますが、調査その他必要な資料、技術的な資料につきましては、われわれの方がやります。従って今度のFX問題につきましても永盛調査団が持ち帰られました資料、あるいはその後マーグを通じて入りました資料その他あらゆる資料には、大体重要なところを目を通しまして、比較表のデータを私の方で整備して上司の方へ出しております。
○矢嶋三義君 従って具体的に聞きますが、あなたは所管課長として機種が五種類あるいは六種類あれば、その長短という点については、認識と見解を持っていると了承していいですね。
○説明員(高山捷一君) 技術的なデータ面からは、一応比較して承知しております。
○矢嶋三義君 その飛行機の各種の性能その他を、あるいは軍事顧問団、あるいは各メーカーから防衛庁が説明を聞くというような場合には、あなたは責任課長としてそういう席に出ますか、出ませんか。
○説明員(高山捷一君) 非常に重要な項目でありますので、ほとんど欠かさずに説明会には全部出ております。
○矢嶋三義君 F11F―1Fにきまって後に、ずいぶん新たな売り込み合戦が行われておりますね。ことにロッキードからは強力なる申し入れがあって、ことにこれには河野総務会長あたりの要望もあって、八月上旬に説明会をやられることになっておるわけでありますが、それ以外にノースロップのN―156Fもその後開発が進んだという立場から防衛庁の方に、売り込みという言葉が適当かどうかわかりませんが、こういう状況だというような説明をする、自分の作った飛行機の呼びかけを積極的にやっているようですが、これらのロッキードあるいはノースロップ、これらと会合を持ったときには、あなたは出られましたか。
○説明員(高山捷一君) ロッキードにつきましては会合があったようにも聞いておりますが、空幕はそのとき出ておりません。ただし若干御説明を申し上げますと、昨年の大体十二月ごろでございますが、最終的にわれわれ技術の方としては、各種の比較データを整備いたしまして、幕僚長が行かれます際にはそのデータと、技術的に見ました利点、欠点、まあ欠点の中には実際にそれを使われた人に確認をしてみませんと、数字の上だけでは判定しかねるようなところも多々ございまして、当時一応のデータをそろえたわけでございますが、そのときにわれわれは104に対してとりました数字は、J79―GE―7という新しいエンジンを搭載した場合の性能をその表にもあげております。従って性能的にこれは後ほど104Cという名前で本が配られているという話も聞いたわけでありますが、当時その話はちょっと聞きましたが、われわれの方へは直接の説明もなかったせいもあり、なお、この内容は前に聞いたのと差がないものであるという工合に考えておりましたので、積極的にはこちらからは聞いておりません。しかしながら、ことしの七月だったと思いますが、ロッキードが104Cの本を一部に提出しているということを聞きまして、私の方は内局の防衛課からこれを借りまして検討いたしました。それで昨年の十二月末にもらいましたものと比べまして基本的な考え方は変っておりませんが、一部、前には機銃を主体にやっておりましたのを、機銃をはずしましてそこに燃料を積んでミサイル装備を第一の標準状態に考えるという工合に変ってきておりましたので、その燃料がふえたから再検討を必要と認めまして、あの提出されました資料を十分検討いたしましたが、いろいろな条件が違います。たとえば現在われわれは基準の状態を、サイドワインダー四発というものを基準にしておりますが、あの提出書類はごらんのように二発しかついておりません。そういうことと、それからもう一つ実際に要撃に上りましたときの標準になる動作と申しますか、そういうもののやり方が基準と違っているようなところもございまして、モデル・スペックとして提出されておりました会社のグラマンの案と同じようなレベルで比較できるために、ロッキードのたまたまエンジニアが来ておりましたから、これを呼びましてこれと同じ基準でというわけで基準を与えまして計算をさせかえましてデータを取りました。そして最近のいろいろな検討資料にはその最終のものを使っております。しかしながら結論といたしましてはやはり上昇性能、最高速度等は昨年の十二月の場合と同じくグラマンよりも優秀でございます。それから航続力はほぼ大差のない状況にまでいっております。しかしながら、前に幕僚長等が申されたと思いますが、エンジンがとまりました危急の場合飛行場へ無事に戻ってこれるというそういう点とか、エンジンのとまったときの着陸の問題とか、いろいろそういう保安上の問題は、やはり飛行機本主体が変っておりませんので、依然としてそういう点が変らないという結論が出ておりますので、従来の別に結論に対して修正を加えるような点は発見しておりません。それからN―156Fについては、ことしの多分十月の初めであったと思いますが、これの姉妹機とでも申しますか、T―38という二人乗りの練習機が工場完成をいたしまして、精機工場に入るための祝賀会を開いたというデータを見ましたが、一応そういうふうに順調に進んでいるということと、それからそれ以外に何かあったのかもしれませんが、来日しておりまして、これに対しましても説明会をしたいという申し出がありましたが、特にその内容において変ったところもないようでございますので、技術部の方でいろいろと勉強になりますので聞くようにということで、空幕では技術部でやはり技術者に当っていろいろ聴取しておりますが、できるだけそういう機会におきまして、今まで足りなかったところのデータを補充したり、あるいは変っておる点について質問をして、その技術的な根拠を聞くことによってわれわれも勉強をする、そういうふうな意味に利用しております。従って繰り返して申しますと、ロッキードについては向うの売り込みは空幕にはなかった。しかし後になって必要があって向うのエンジニアを呼んで必要な資料を提出させております。向うのN―156のエンジニアと一回会って技術部として聞いております。以上であります。
○矢嶋三義君 そういうことは、ロッキードとの話し合いとか、あるいはノースロップのN―156、これから説明を聞いてほしいという要請があって、それぞれ防衛庁は若干の人数で会っておるわけですが、そういう会合には、あなたは参加しないで個別にそれぞれのメーカーの技術者と会ってデスカッスしておると、こういうことなんですか。
○説明員(高山捷一君) ロッキードの方は、先ほど申しましたように、一般の会社の申し込みの説明会には、われわれは知りませんでしたので行っておりません。N―156につきましては、正式に空幕に申し入れがありましたので、技術部として聞いております。
○矢嶋三義君 それにあなたも出ておるわけですね。
○説明員(高山捷一君) 全部出ております。
○矢嶋三義君 そこで聞きますが、一月の国防会議の説明の内容を見ますと、そのときはグラマンかノースロップにしたいということが報告され、了承されて、そうして四月十日本院の内閣委員会で、津島防衛長官にこの点について私質したときの津島長官の速記録を見ますと、ノースロップのN―156は木型ができている程度で云々と、ちょっと開発がおくれておるという意味のことを答弁されております。ところが、伝え聞くところによると、私らノースロップの構造をよく知らないのだけれども、小型エンジンを二つつけて安全であるとか、あるいは安いとか、グラマン、ロッキードに比べて開発がおくれておったけれども、時日の経適とともに開発が進んで来たので、決定がこうずれてくると、N―156は非常に有利な態勢に立つのじゃないか、こういうことが一部の人に論じられているようです。従って一月の国防会議に、グラマンかノースロップかというような議題が出たという話しですが、そうして報告されて了承されたというんですけれども、あなた方ノースロップの申し入れに基いて、そうして技術関係で説明を聞いたということですが、その結論というものは、あまり芳ばしくないという結論が出たわけですか、その点お聞かせを願いたい。
○説明員(高山捷一君) まず第一点でございますが、国防会議にグラマンとノースロップが出たという事情につきましては、国防会議の方にも私はずっと参画しておりませんので、詳細を承知いたしませんが、N―156Fそのものにつきましては、その利害得失を十分検討しておるつもりでございます。今おっしゃられましたように、まず、重量の点でもグラマンの約半分くらいにおさまるようでございます。ということは、当然作るときの価格も安いし、それから将来いろいろ維持してゆく場合にも、エンジンが推力が小さいわけですから、燃料の食う量も少いし、いろいろな点で経済的だということは確かに認めなければならないと思います。なおまた、飛行機が小さければ、着陸、離陸する場合の距離も比較的短かくて済みますから、滑走路もやはり短かくなると思います。大体二〇%くらいは短かくなると思います。そういう点では確かに利点があるわけでございますが、やはり何と申しましても一番基本的な難点は、まだ影も形もない飛行機であるということだと思います。で、先ほど申しましたT―38という練習機はうまくゆきますと、今年の末には初飛行をするという予定のように聞いておりますけれども、その飛行機はエンジンこそ共通ですけれども、今度戦闘機にするとなると一人乗りになります、それからいろいろ武装その他が全部戦闘機向きに変って参ります、そういう点で相当の変更がある。その飛行機の初飛行はうまくいって来年の半ばごろという情報でございます。それでやはり現実にどの飛行機を選ぶかという場合には、やはり飛んでいる飛行機でなければ、紙の上の計算だけではいかないという工合に判断するのが最も公正だと思います。ということは、いろいろ風洞試験その他をやりまして、飛行機の最高速度とか、その他いろいろな基本的なことはやりますので、作ってみてマッハ一・五のスピードの出る飛行機が一マッハも出なかったというばかな見当違いというようなことはございませんけれども、具体的に飛行機を実際に使いますときには、やはりかじのききとか、飛行機の安定性とか、変なくせがないかとか、いろいろな点で最初解決するまでには相当の時間を要します。また、技術的な基礎もないと、そういう処置ができないわけでございます。そういう点でまだできていないというのが第一。それから第二には、ノースロップという会社がスーパーソニック、超音速のいわゆる戦闘機というものを手がけるのが、今回が初めてである。従ってやはりほかの会社が経験しましたような超音速の問題についていろいろと解決までに苦しむというようなことも想像される。そういう点でいわゆる兵器としてまとまる時期がほかの機種と比べて非常におそい。従ってそういうものをすぐ採用するかしないかの候補に入れるのは、相当問題になる。これが第一の難点かと考えます。それから次には、今までお話をお聞きになったと思いますが、F―100とか、あるいは102のようにマッハ一・五以下の飛行機、そういうものにつきましては、いろいろ想定される将来の場面等を考えて、速度が少し足りないという工合に、飛行機の選定に当りまして、速度の基準というものを一応考えておるわけですが、そういう点からも、大体一・五以下の飛行機でありますので、それもサイドワインダー二発をつけた場合の性能でございますので、四発もつければ、なお下る可能性もございます。そういう点で速度の点にも若干問題がある。それから今度航続力の点につきましても、サイドワインダーが二発ついた場合のポイント・インターセプトと申しまして、急上昇をして要撃をする場合の任務でありますが、その場合の航続力も、やはりわれわれの基準にしております要求より低いというふうな難点がございます。それで、ノースロップの方は、こういう場合にはスピードが足りなくても特別な、ヘッド・オン・アタックといっておりますが、正面からぶつかっていくような攻撃法を採用すれば、こういう工合に速度はおそくても使える可能性があるのだというようなことを言っておりますけれども、これについては、将来にまだ研究問題が残された過程でございます。現にこのN―156Fを米空軍が採用する予定もまだございませんし、われわれとしましては、将来やはり有人機の敵の爆撃機その他も、やはりだんだんと速度が上ってくると思うのですが、そういうときに、これに応じ得るためのポテンシャルといいますか、潜在力としてこういうような方法を研究していくべきであって、今どうかわからない仮定に基いて性能の低い、悪い飛行機でもいいというような簡単な考え方で物事をきめてはいけないのじゃないか、そういうようなところをいろいろ考え合わせまして、やはり候補としてすぐ取り上げるのには、無理がある機種ではないかと私の方では考えております。
○矢嶋三義君 各飛行機の性能内容を専門的な点であなたと議論してもいたし方ないので、私の伺いたい点は、まだできていない、木型段階のノースロップを採用するということは冒険で云々と言われるが、私もその通りだと思います。国民が不満を持っているのは、F11Fの改良型にしましても、エンジンが3型を7型にするだけで信用ができるものだと、こういうようにあなた方は説明されるわけですけれども、現実に98J―11という飛行機はできていない、飛んでいないというところに、やはり国民の心配する点が、納得できない点があるのでして、その点もあなたと意見が一致するのですが、その内容でなくて私が伺いたいのは、とにかく私らのところに書面がいろいろ来るのですよ。それはわれわれもめがねをかけて読みますけれども、それぞれメーカーは自信を持っているから、自分のところを信じているだろうし、また、他社の欠点というものも目につくでしょう。しかし、具体的にこのグラマンについても、また峻烈なる非難文書が来るわけですね。私は会っていないのですが、うわさに聞くと、各社の技術者、それから商業取引をするいわゆるセールスマンは、各社とも全部東京に駐在しているという話しです。それである社の説明を聞き、ある社の説明を聞いていないという事実もあるようですが、あなた方もずいぶん専門的な知識を持っておられるだろうと私は思うのですが、各社の技術者と十分デスカッスをしてみてはいかがですか。
○説明員(高山捷一君) 今までに、ほとんど技術者とのデスカッスは済んでおります。具体的に申し上げる必要もないと思いますが、われわれはもうほとんどセールスの方は相手にしないことにしています。ということは、言うことがあいまいですし、ちょっと突っ込みますとあいまいですので、説明は技術者から聞くことにしておりまして、それでこれだけデータがそろってきますと、こっちの方がおかしいということが、われわれの方としてすぐ目につくようになります。それでそういう点を十分突っ込みまして、必要なことは本国へ連絡をさせて再検討をして出させていく。おかしいところは確めさせるとか、そういうような方法を今まで十分講じまして、われわれとして納得のできる、同じ基準に立った数字というものを大体そろえられたと考えております。
○矢嶋三義君 その各社の技術者と十分討論する、その慎重さが必要と同時に、できていないのはしようがないが、できた飛行機を飛ばして見たらどうですか。日本のパイロットを乗せて見たらどうか。僕らが自転車を買う場合は、たとえば山口の自転車を買うといっても、こんないい自転車ができたからといってすぐ買いはしません。適当のを見て、乗って見なければ買わないですよ。それから大体系列がはっきりしているから信用できるといっても、実際どういう完全武装、装備ができるのか、そうしてそれをやって飛ばせて見て、そうして乗って見てからでなければ、千何百億円の買い物をするのには、僕はちょっと軽率じゃないかと思うのですが、国民にして見れば、この飛行機だとこういうふうに離着陸できる、日本のテストパイロットが乗って見たら、こういう結果だというふうなことになればみんな信用する、安心して税金も納めると思うのです。どうですか、F―102にしても、104にしても、あるいはグラマンにしても二機あるというのですから、F11F―1Fはそういう実際ある飛行機に乗って見て、飛ばして見る必要はないのですか、そういうことをやらぬでもあなた方デスクの上の研究で大丈夫だという確信があるわけですか。その辺のところを、所信を簡単に述べて下さい。
○説明員(高山捷一君) 今おっしゃられましたように、こちらの物事を判断する十分なレベルの高いパイロットを乗せ比べて見て、しかも、それは一人でなしに、やはり数名できれば乗ってみるというのが、理想的なやり方だと私も思います。しかしながら、もしそういうようなパイロットがいないとか、あるいは非常に少いとか、そういう点で判定の結果について心配があるというような場合とか、あるいはほかの都合で、それもできないというような場合には、やはりこれらの飛行機をいろいろな面から乗って経験のある米軍のパイロットの意見を十分聞き、しかも、それらを総合した米空軍の、といいますか、上層部等の公平な意見を聞くことができれば、必ずしも乗って見なくても決定をすることはできると思います。まあ、実際われわれの場合には、今までパイロットが乗るという機会が100Dには乗った方が二、三名あるわけですが、それ以外の飛行機はございませんので、ないからといって、きめられないということもないとわれわれは考えております。その場合は、やはり公正な、経験のある米軍の意見を聞き得るという前提条件のもとでございます。私が前年幕僚長が米国に行かれますときにも、いろいろと乗って見なければ心配だという点につきましては、具体的に資料もお出しいたしまして、幕僚長はそういう点については特に米軍のあらゆる階層から十分聞かれまして、そうして自信を持って判定をされたものとわれわれは解釈をしております。
○矢嶋三義君 そこの点は議論せんけれども、納得がなかなかできかねるのです。というのは、米軍からは機密事項があるから、なかなか全部は教えてもらえないので不便な場合もあると言ったり、それから今のように米軍の意見を十分聞いてというようなことを言われますかと思うと、ある場合には、米軍はそう意見を言わない、容喙しない、あくまで日本国の自主的な立場できめよというので、自主的にやったと答弁されますので、全部が全部僕は食い違っているとは言わないけれども、それらを総合すると、何かそのときどきで都合のいいように説明され、若干の不安を禁じ得ない、十分理解しかねる点がある。どれだけ一体教えてもらったのか、どれだけ自主的な態度がとれたのか、というような点、理解しかねる点がある。というのは、同じ米軍でも、顧問団、たとえばハーディー准将なんかは、ロッキードを極力推薦したですね。同じ米軍でも、極東空軍のキューター大将なんかというのは、ノース・アメリカンを徹底的に推薦したですよ。そして永盛さんが行く前は、いずれともきめかねておった。一説には、このロッキードには川崎さんがついている、ノース・アメリカンには新三菱さんがついているという話しだが、そのルートから、それぞれの政治家にもルートがあると思う。結局、非常に困って、まあけんか両成敗にしとけという立場で、実際アメリカ軍そのものも困って、永盛さんが行った場合には、まあロッキード、ノース・アメリカンもあるが、こういうグラマンのF11F―1Fという、もと海軍の方の改良型のもありますよということで説明した。それに日本が食いついた。そうしているうちに、ロッキードときめておいたのに、一方に寝返ったのはけしからぬ、名前は言わぬが、何々代議士のごとく、ロッキードときめておいて急に寝返ったのはけしからぬといって憤慨している政治家もおれば、これに関係した憤慨した右翼の人もあるわけです。そういう点あわせ考えるときに、非常に理解しかねる点があります。国民の全部とは言わぬが、大多数の人が理解できるところまではっきりさせなければならぬ。その立場で、きょう午前中、官房長官の非常に慎重に処理するという言を私は了とするわけですが、こういう点について、あなたと論ずべき筋のことでもなし、いたし方ないので、次に質問を続けていきます。 あなたが各社の技術関係者と話したというのですが、外国人とどのくらい会われたか。何人ぐらい。
○説明員(高山捷一君) 外国の商社とも一回だけではないようで、その他に人が変った例もございますから、飛行機関係では、やはり平均して二人くらいは会っていると思います。グラマンは一人でございます。クロフォードというシステム・エンジニア、これは今おるようでございます。ロッキードにつきましては、前回技術の空力部長をしておりますドクター・ヘッテ、その後来ましたデッキンソンという二人に会っております。102につきましては、ケラーという人が来ておるだけで、特にエンジニアは来ていないようでございます。それからN―1う6につきましては、向うの開発部長のドクター・ガシッチェ及びミスター・ゲート、そういう人たちが説明に来ております。飛行機に限りませんで、あと搭載する機材につきましても、若干関連会社の説明者もありますが、飛行機だけに限りますと、五、六名というところかと思います。
○矢嶋三義君 念のため承わっておきますが、防衛庁の庁舎外では何べんぐらいお会いになりましたか。
○説明員(高山捷一君) 大体、説明はすべて役所で聞くことになっておりまするので、外で会ったということは一回ぐらいあったかとは思いますが、それも、特別の事情がありまして、ホテルの部屋で会っております。あれは、書類が機密の書類で外へ出せないことを命ぜられておるのでというわけで、日活ホテルだと思いますが、ロッキードの説明を一回だけホテルの部屋で聞いております。それは例外でございまして、あとは全部役所で聞いております。
○矢嶋三義君 その話は、ここで発展させんですが、あなたの部下もそうだと了承してよろしいですか。外部で会ったことはありませんか。
○説明員(高山捷一君) 戦闘機問題につきましては、特に問題がデリケートで、業者の関係がありますし、幕僚長からも特に注意がありまして、いろいろな聴取その他大体私がおもにやっておりまして、私の補佐に三佐が一名FX専門に置いてございますが、それは、まずほとんど資料の整備その他内部的な仕事をさせておりますので、直接には業者に関係させておりません。
○矢嶋三義君 佐薙空幕長から、あなたの研究は、もっぱらグラマンの開発に集中せよ、他の会社からはいろいろ話があっても、そんなのにあまりかかわり合って時間をつぶすようなことをしないで、もっぱらグラマンの開発に専念せよ、そういう趣旨の示達があっていいはずですが、これはいかがですか。
○説明員(高山捷一君) どこから聞かれたか知りませんが、全然そういうことはございません。技術家としましては、ほとんどあらゆる機種につきまして公平にやっております。甲乙は決してつけておりません。それからそういう指示もございません。
○矢嶋三義君 最近、ノースロップの方を聞いたというのですが、コンベア、F―102ですね。その性能についての説明を聞いた機会がありませんか。
○説明員(高山捷一君) コンベアは、今年の初めごろに、室内のスライドみたいなものを持って来まして説明がありましたが、きわめて数字のない、非技術的な説明でございましたので、特にそれは内容のないものでございます。しかしながら、今年の五月に、F―102に関しまして、マーグ―Jを通じまして、コンフィデンシャルの資料がぼっとり入りました。それで詳細それを検討いたしまして、前に調査団その他が持ち帰られましたおもな数字と比較対照してみましたが、間違いのないことを確認いたしております。従って、102につきましては、根拠ある資料で詳細なところまで資料が全部そろっておる。しかも、その資料は、前回の調査団その他の資料と差がないということを確認しております。
○矢嶋三義君 F―104のロッキードが、航続距離が二割延びたというようなことは、あなたの方でそういう主張を認めているのですか。認めていないのですか。
○説明員(高山捷一君) この辺の事情を申し上げますと、少し話が込み入るのですが。
○矢嶋三義君 結論だけでいいです。
○説明員(高山捷一君) 実は、こういうことなんです。去年の104Cの話し、すなわち、機銃をはずしまして燃料をふやしたときまでは、ロッキードから出ております航続力その他というのが、大体はねの下に余分のタンクをつけた場合で出しておりました。十分それで行動半径もある、しかも、性能のいいものですから、タンクをつけても別に性能がグラマンに比べて劣らない、そういう点で、増槽をつけた場合が大体基準になっておったわけでございます。ところが、最近になりまして、増槽なしで要求が満たせないかというようないろいろ話もあったわけですが、それに合せるような対策をロッキードがやってきまして、最近の数字というのが燃料もふえたかわりに、増槽なしで大体前と似たくらいの性能が出るという数字になっております。従って、前の増槽をつけなかった場合と今度と比べて、はっきり同じ条件でどれだけ違うかというのはちょっと比べにくいのでございますが、大体まあエンジンの性能が向上したことと、燃費が減ったこと、その他から見まして、一五%から二〇%くらいふえるということは、妥当な数字であると思います。ということは、グラマンの方にもやはりそれとちょっと条件が違うので比較しにくいのですが、目方が少しふえてから―7にかえたものと比べて一割くらいふえた数字がございます。これが目方がふえなければ一五%くらいふえるだろうと思います。ロッキードの場合に、全然この目方とか、そういう条件を変えないで約二五%上った数字も計算値でございますが出ております。そういう点から推測いたしまして、安全値その他を見まして、一五%から二〇%くらいが同じ条件であれば延びる可能性はある。そういう工合に考えます。
○矢嶋三義君 それで、あなた方が研究する場合の基本的な目標ですがね。相当の人の意見ですが、その意見にはこういうことが出ているのですね。日本は飛行機を新たに買おうというのに、どういう目的に使う、どういう種類の飛行機を採用しようとするのか、その基本的態度が明確でないというのですね。自転車を買う場合に、競輪用の自転車を買うのか、あるいは通勤用のを買うのか、あるいは御用聞き用のような自転車を買うのか、それらの点が明確でない。自動車にするならば、乗用車にするのか、それとも小型か、大型か、あるいは小型トラックか、あるいは大型トラックか、ただ自動車というだけで、どういうのを買わんとするのか明確でない。国家財政の考えもあるかしらぬが、多用途性、いわゆる多用途性というような、こういう名目のもとに、どういう用に供する、どういう種類の飛行機を買おうかという、その基本が確立していない。だからぐらぐらするのだというのですね。その多用途性というので、さっき言った通り、競輪にも使えるし、通勤にも使えるというような自転車を選ぶというのは、考え方としてはいいかもしれぬが、使って見たら競輪に出た場合も負けるし、通勤に使ってみると早くぶっこわれてだめだという結果になるおそれがある、こういう論評をしている人がずいぶんある。私もそれと見解は同じなんですがね。それであなたが開発研究しているというのは一体何ですか。要撃航空戦闘機というのを採用しようとしているのか、攻撃戦闘機を採用しようとしているのか。あるいは偵察用をやろうとしているのか。どういうものを開発しようとしているのか。その点一つお答え願いたいと思います。あれもこれもやろうとしているのだというなら、どういう工合にウエートを置いているのか、そういう点、どういう点にピントを合せて研究開発に従事されておるのか、それをお答え願いたい。
○説明員(高山捷一君) 国防会議にも出ておるわけでございますが、わが本土防空に適する全天候戦闘機を得るということが出ております。それで御参考までに、米国空軍で今持っております戦闘機を分類してみますと、三種類くらいなるようでございます。今の86FからF―100になり、F―105になる戦闘爆撃機、これは昼間戦闘機、昼間の戦闘と爆撃を主の任務としたもの、第二のグループは、86Dから102になり、106になり、将来108になるような全天候要撃機でございます。それからF―104というのが、少し性格が変りまして、制空戦闘機という名前がついておりますが、これはおもに戦闘機対戦闘機というような、制空というのが主に最初のスタートは考えられておるのでございます。それで、偵察機というのは、一つの飛行機でやるということはとても困難で、相当改造をして、写真機等を積みかえなければできませんから、むしろこれは改造型という別機種と考えた方が妥当でございます。われわれが今まで進めてきております主任務は、やはり全天候の要撃というものを主任務と考えております。ですから三種類のものを申しましたが、それらに今申しました全天候要撃以外のものが従になると考えます。
○矢嶋三義君 その全天候の要撃機というのは、それは当然そうだろうと思うのですがね。実際の細部に入っていくと、そこがぐらぐらしてくるので、いろいろな飛行機を研究して選定に迷ってきているというのが現実の姿だと思う。この要撃機ということになりますと、専門的にいえば、上昇率とか、スピードとか、いろいろな問題になってくると思うのですが、その中の大事な要素として、この間からちょっと伺ったファイアー・コントロールシステム、FCSですね。これはあなたのところの研究対象になっているか、なっていないか。どうですか。
○説明員(高山捷一君) やっております。
○矢嶋三義君 なっているとすると、今どういう研究経過、あるいは結論らしきものを得ているか。この間伺ったところによると、エアロの13型を採用しようとしているということをちょっと聞いたのですがね。それらの重量とか、有効距離とか、価格というのは、どういうようにつかんでおられるのか。また、G98J―11という飛行機に載るのか載らぬのか、そういう角度からおそらく研究をされているのだろうと思うのですが、今の段階におけるあなたの所見はどうなんですか。
○説明員(高山捷一君) まず第一に、今申されましたエアロ13のほかに、われわれとしましてはナサールという形式のもの、それからMA―10、それ以外にもなお二、三のものが候補に最初はのぼったこともございますが、主として力を入れて研究いたしましたのは、今の三つでございます。まず載るか載らないかという問題につきましては、グラマンが起案をいたしましたプロポーザル、これは98Jの、本にして提案をしております中にも、このいずれも十分に検討をして積めるということの記事が出ておりますが、会社にも確めまして、まず搭載することについては、若干の胴体全部のふくらましといいますか、外板だけの修理が要るようでございますが、空力的な影響とか強度とか、その他の悪影響を伴わないで積むことができるということは確認しております。それからその中にございますが、大体エアロ13というのは13Fというタイプが米海軍のF―4Dという飛行機についております。それからナサールというのが米空軍のF―105に搭載予定でありまして、これはこれから出てくる新しい飛行機でございます。それからMA―10というのはF―104Aに搭載しております。現在、飛行機に積んでおります米軍の第一線機材でございますから、性能の詳細を申し上げることはちょっとできませんが、いろいろな常識で御存じのように、大体捜索という点からは二十海里以上の距離がございますし、トラッキングと申しまして、追尾の能力は、六〇%くらいはございます。それでそういう数字の性能的な面では、このいずれもが今、日本に対して提案しております改造型につきましてほぼ同等でございます。ただ言えますことは、エアロ13という機材が大体現在要撃機についておる機材でございまして、あまりいじらなくてもつけられるようになる。結局、新しく追加する部分が多いと、その部分がセットするもので、信頼性の点でいろいろ問題があるわけでございますが、そういう点でエアロ13は、信頼性があるという利点を持っております。しかし、欠点としては、目方が重くて、かさも若干多いという欠点がございます。それからナサールは、ノース・アメリカンが開発いたしまして、105Bにつける新しい機材でございますので、目方が相当軽いという長所はございます。それから、105Bがフアイター・ボンバーでございますから、爆撃をするのに都合がいいという利点がございます。しかしながら、今の105Bにつけるという状況から御想像願えるように、これから量産に入っていく機材でございます。その上に、対地爆撃が主任務のフアイヤー・コントロール・システムでございますから、さらに空対空の能力を追加するために、だいぶ新しくつけなくちゃならないものがございます。そういった点で、新しい機材でございますから、それの信頼性が向上するために、ある程度時間がかかる上に、空対空の大事な性能の部分をまた新しく追加してやらなくちゃならないという点で、まあ利点はありますが、信頼性の点で心配だ、なお、開発の時間もかかるというような点がございます。それから、今104につけておりますMA―10というのは、104Aにつけておるものですと、鉄砲だけ撃てるものでありまして、もう一つ、全天候でなしに、雲がありますと工合が悪い、晴天の暗夜でなければ使えないという制限のついた全天候性でございます。104CになりましてからこのMA―10が少し改造されまして、夜でも撃てる、しかし、攻撃法が追尾攻撃だけしかできないという、やはり前の二つに比べての欠点がございます。それで、日本向けのMA―10改というのは、そういう点も改造した新しい提案も出しておりますけれども、今申しましたように、やはり相当新規なものを新しく追加してやらなくちゃならない、で、これの開発の問題がございます。そういう点で一応、ナサールとエアロ13とMA―10というのはいずれも候補で出ておりますけれども、今の段階はこのエアロ13クラスということにしておきまして、要求の方は、やや幅の広いきめ方になっております。それで、米軍の機密の関係のレリースの問題もございますし、値段の関係もございますし、また、そういう開発の時期的な問題もございますので、最終的な決定というのは、日米のネゴシエーションのときに、ある程度の幅が持てるような持っていき方にしてはどうかということになっているように、われわれとしては承知しておりますが、大体そういうことでございます。
○矢嶋三義君 それで承わりたいのは、あなたはこの間、エンジンが3型から7型になっても、ただからだが太った、太った上に飯をよけい食わなくなって、非常に都合がいいわけだと、こういうような説明をされたわけですが、3型から7型になると、やはり重さも変ると思うのですね。容積だって変ると思うのですよ。そういうエンジン間の変り方、それから、フアイヤー・コントロール・システムにしても、今のように、一応予定しているエアロ13というように、これは重くてかさもかさむ、さらに新しい空対空のミサイルも積むということになってくると、私は、まあしろうとですが、直観的に感ずることは、このF11F―1Fの翼の問題とか、いろいろ変ってくるのじゃないかと思うのです。だから、それだけのものを装備した場合に、どの程度スピードが出て、上昇率があって、そして航続距離がある、どの程度の性能を発揮するかということは、やってみなけりゃなかなか予想ではいかないのじゃないかと、こういうようにしろうとの直観で感ずるのですが、その点はどうですか。というのは、F―84からF―108までナンバーがついているが、これは開発はずっとやっているのですよ。その中でもF―108までに全部開発に成功したのではなくて、途中にはあき番もできたし、ボツになったのもあるわけでしょう。これは大丈夫だと思って開発してみたが、だめだったのでナンバーはボツになったと思うのですね。そういうことから考えて、どうもあなた方の専門家を信じないということは恐縮ですけれども、何か理解しがたい不安な点があるのですが、その点は大丈夫なんですかね。念のためにあなたの所見を承わっておきます。
○説明員(高山捷一君) エンジンの中身につきましては、この前の御説明ちょっと不十分なところもあったようでございますが、機能的には別に変っておりませんで、タービンの直径が約一インチ半大きくなっただけで、重量は百二十ポンド増加しております。そのかわり力の方が強くなっておるわけでございます。それで力当りの燃料消費が、前よりも減っているわけでございます。それで私の方はそういう理由から、しかもですね、104Aは、GE―3をつけておりましたが、大体ことしの夏から切りかえました。104Cは、―7をつけて実用になっております。エンジンとしましては、地上で十分な試験をし、テスト・ベッド・プレーンと申しまして、大きな飛行機につけて空中試験をして確認してから、実際に飛行機につけるという安全性を確保するための手だてを講じて実際の飛行機に積む、現にほかの飛行機でGE―7はすでに飛んでいるので、―7については全然心配要りません。今申されました重量増加の点は、確かに仰せの通りでございますが、永盛調査団から報告がありました時分と、それからいわゆる最近の全部エンジンを変えて必要な機材を積んだ場合で約千ポンド強の重量増加を来たしております。しかし、これは現在飛んでおります。二機の飛行機で十分な性能試験を、いろいろ重量が変ったときのことをやっております。それでいろんな上昇性能にしましても、離陸のときの性能にしましても、全部重量を、変数によりまして性能が全部カーブでとれております。従ってわれわれとしましては、今出しておりますあらゆる判定の基準にしております。これは全装備のときに、新しい重量を基準にやっておりますから、そういう点で重量の増加というのは考慮済みであるということを御了承願いたいと思います。それからもう一つ、重量が増加しますと、強度の問題がやはり関連して参ります。今おっしゃいましたように翼で目方を支えておるわけでございますから、翼のつけ根とかそういうところは目方がふえてくる問題があるわけでございます。これも強度試験というので十分な強度を確認いたしまして、われわれが要求しております六・五Gという荷重にも耐えるようになっております。この六・五Gといいますのは、飛行機が突っ込んで参りまして急に引き起すところの運動をやりますと、われわれが今立っているときの目方の六・五倍の目方がかかっても大丈夫と、こういう意味の六・五Gでございまして、これは戦闘機として十分な強度であると考えておりますので、強度的にも、それからいろんな性能の面でも、今申されました程度の関係した重量の点では、心配は全然要らないということをわれわれは確信しておるわけでございます。
○矢嶋三義君 最後に伺いますが、今の説明は、あなたの説明、そのように聞きおきましょう。最後に伺いたい点は、ロッキードに大体内定したときに、それにタッチした有力なる民間人ですね。その人の名前は言いませんが、その人は川島幹事長に非常に憤慨しているわけですね。ああいうふうにきめておいて、ひょろっと変えたのは信義にもとる、しかもそのF11F―1Fの改良型が非常に優秀なものなればともかくも、ずいぶん専門家は批判をしておる。まだ完全にでき上って、そしてテストも十分でないものを、一応方針をきめておいて変えたのはけしからぬと民間有力者に非常に憤慨しておる人があるわけです。で、そこが発火点となって衆議院の決算委員会で、ああいう問題が出てきているわけですね、ソースはそこです。そこで、その人あたりの主張を書面なんかで見ると、なるほどと思えるところもあるわけですね。ロッキードだったら、速度はグラマンよりは優秀だ。ことに上昇率、日本は周囲が海だからことに上昇率というものは相当すぐれていなくちゃならぬ。上昇率だったらグラマンよりもはるかにすぐれておる。だから先ほどあなたが話されたように、要撃を目的とする要撃戦闘機に多くウエートを置いた選定方針をきめるとなれば、そうなれば、何といってもロッキードはすぐれておる。しかも一機について、いろいろな計算の仕方があるが、約九千万円の差がある。すると、三百機作るとして約二百七十億円ですね、二百七十億円の差が生じてくる。これは日本の国家財政の立場からも大きな魅力だ。こういう立場で、河野総務会長なんか特に力説しておるわけです。何も河野総務会長がロッキードのセールスマンになっておるとは私は考えませんが、そういう立場から河野さんが主張しておる。この主張は相当に傾聴に値すべきものがあるのじゃないか。それよりはるかにグラマンが、グラマンの方にしてみれば、この前から佐薙さんが言うように、安全性があると、滑走路が短かくて済むと、まあ若干短いようですが、そういう立場でグラマンを選んだと言うけれども、納得させない。それに変ったところに、何だ川島けしからん、何かあったのだろう、急に変ったのはけしからぬ、やっちゃいということで、衆議院の決算委員会で火をふいて、こう出てきているわけです。また、源田さんの意見も、この前聞いたのですが、源田さんはF―86Fを乗りこなせれば、F11F―1Fの改良型も大して変らない、乗りこなせるだろうと。専門家の言うことだから、私は聞いておったのですけれども、他の機会には源田さんは、F11F―1Fをなかなか乗りこなせるまでにはいかないということを言われているわけですね。源田さんも防衛庁の航空総隊司令としてここに出れば、そうはっきりしたことは言えないのだろうと思うのだけれども、常識で考えて、F―86Fはマッハ以下ですから、音速以下のスピードの飛行機だ。ところが、グラマンになれば、少くとも二マッハです。結局、乗ったことはないからわからぬけれども、常識で考えても、音速以下の飛行機と二マッハの音速の二倍のスピードを出す飛行機になれば、私は簡単にはいかぬと思う。F―86Fすら、一億一千万円もするやつが、ぽつりぽつり落ちている。ちょうどこの前、源田さんが大みえを切った日に、北海道の千歳で、私の郷里の熊本県出身の二尉操縦のF―86F機が落ちた。飛行機が一億一千万円だめになると、それより大事なパイロットの生命が失われているわけです。あれも私は、源田さんの話として聞いたのですが、百パーセント信ずることはできない。音速以下のF―86Fと、二マッハのグラマンが、同じ訓練程度で乗れるとは常識からも考えられぬ。そうなれば、安全性安全性と言うが、ロッキードの上昇率とか、あるいは非常に安いとかいうものをはるかに凌駕する要素になるのかどうかという点について、依然として疑問なきを得ない。しかも、その間に、昨日衆議院の方で出ましたような、これからずっと出てきますメモがあって、今わかっただけで九十八回供応を受けたというデータが出ているわけですがね。きのう吉村主計官からその一部が出たわけですが、そういうのが陰にあるとなると、ますます徹底的に究明してもらわなければならぬということになるわけです。そういうときに皆さん御承知の通りに、西ドイツはロッキードにきめたというのですね。今まで飛行機は外国から買うという方針であった西ドイツが、いろいろ国内の事情もありましょうが、ともかく国内生産に着手した。それで、報ずるところによれば、アメリカから八種類、英国から三種類、スエーデンから一種類、フランスから二種類、合計十四種類の飛行機を、西ドイツは慎重に研究した。それでその結論として、ロッキードを開発、そうして国内生産する方針をきめた、こういうわけですね。そうなってくると、ドイツの科学水準を知ってるだけに、ますます私は理解しかねるところが出るわけで、この西ドイツがロッキードにきめたということを、いかようにとっておられるのか、そういう角度から最後に一つお答え願いたいと思います。
○説明員(高山捷一君) いろいろな問題がございますが、総括的にちょっと申し上げたいと思います。同じエンジンをつけまして、同じような仕事をさせるというような目的に飛行機を設計しますが、そういうふうな場合に、やはりそう優劣のある設計でない限り、何もかも片っ方がまさったというふうな飛行機は、なかなか作りにくいものでございます。それで104がグラマンに比べますと、速度は約一割近い差があるようでございます。上昇も同じような戦闘状況で地上からの上昇率を比べますと、二割ちょっと以上の差があるようでございますが、これを実現するためには、だいぶやはり無理をしております。具体的に申し上げますと、まず抵抗を減らすために、翼を非常に小さく作っております。面積にして二百と二百五十ですから、二割五分の違いがあります。まず翼を小さくしますと、抵抗が減ります。今度は同じ面積で翼を減らす方法がありまして、薄い翼にするわけであります。グラマンでは根もとで翼弦の六%、端の方で四%、平均して五%の厚みの翼になっておりますが、ロッキードは三・三%という薄い翼を使っております。こういうふうにしまして、極力抵抗を減らす、従って速度は上る、また目方も軽くなりますから、上昇もよくなる。しかし反面、どういう結果が出てくるかと申しますと、やはり飛行機である以上、飛行場に戻って来なくちゃいけないわけです。いよいよ飛行機が着陸するときには、これはなるべくおそいスピードで着いた方が、走る距離が少いし、安全なんです。上るときには、離陸のときには、早く走った方が早く離陸できるわけです。そういう点で、今の翼の面積が小さいということと、翼が薄いということで、非常に揚力が少いわけです。従って離陸、着陸のときの速度を比較いたしましても、三十七ノットの違いがございます。それでしかも、そういう工合に差がありますので、ロッキードの場合は、バウンダリー・レイヤー・コントロールといいまして、境界層制御という名前で呼ばれます特別な装置を使って、その着速を落すようにしております。それでもなお二十ノットの差がございます。それで源田空将の説明がありましたときにも引用されましたが、一たん空中に上ってしまいますと、空には何にもないわけで、自動車で町の中を走るような危なさはなくて、上ってしまいますと、自分の絶対速度というものは、計器で見ないと、どれくらい早いかわからないような、上へ上ってしまいますとそういう状況であります。やはり飛行機が安全かどうか、あるいは事故が多いかどうかということは、非常に離着陸のときに問題が多いようであります。そこで、今申しましたグラマンの着速は果してバウンダリー・レイヤー・コントロールというようなむずかしい装置を使わなくても、大体今の86と大差ない数字でございます。そういう点から源田空将は言われたものと考えます。なお別な観点から見ましても、もともとこの飛行機は艦上機でございます。それで、母艦のあの狭いところから出たり戻ってきたりするように設計された飛行機なものでございますから、陸上のだだ広い滑走路で使うことを初めから考えてやったのとだいぶ趣きが違います。そういう点で、非常に離着陸も短かくて済むようにできておる上に、あの母艦にうまいことつけるというためには、デリケートな飛行機の動かし方という点でも、相当いい性能を持った飛行機でないと、できないわけです。そういういろいろな点から、安全性という点も問題になると思っております。それからなお……。
○矢嶋三義君 どういうわけで西ドイツはそういう飛行機を採用しないか。
○説明員(高山捷一君) それでは、西ドイツの問題に移ります。ああいう新聞を見ましたので、さっそく駐日ドイツ大使館のポーゼルという方がおられますが、確かめてみました。向うへも正式な書類が来ておるようでございますが、現状は、あの新聞は誤りで、ミラージュⅢというフランスの飛行機は一応候補から落ちたけれども、現在104とF11の両方がまだ残っておりまして、その両方の会社に対して、価格とかでき上る時期とか、その他あらゆるものを含めてプロポーザルを出すように指示が出たところである。しかしながら、最終決定は遠くないであろう、五台ないし十台はアメリカで作って、あとの三百機はドイツ国内でライセンス、国産をするという予定であるというような情報が入っております。それで104にきまる可能性があるかという点につきましては、私もないとは申しませんで、あるかもしれないと思いますが、ただ条件の違いますところは、日本は一機種で今まかなおうとしておるわけでございますが、ドイツでは、スーパーソニックのG―91というイタリア製の戦闘機、これをすでに生産に入っております。今度104かF11を作るわけですが、さらにこれがきまりましたら、アメリカのF―105、フランスのフアイター・ボマー、戦闘爆撃機をさらに作る、三種類持つということを、こちらにおりますポーゼルも表現しております。そういうようなところから、一機種でまとめるということと、やはり三機種だということとは少し状況が違うかと思います。 それで、またたとえを言いますとしかられるかもしれませんが、104Cというのは、速度、上昇では確かにすぐれた飛行機で、われわれもデザイナーに対して、やはりこれはすぐれたデザイナーだと思います。そこまでやはり思い切ってこれだけの性能のものを作ったわけですから。しかしちょっとまた見方を変えますと、自転車の話がありましたが、普通の自転車と競輪用の自転車というような比べに近いところもあるかと思います。やはり速度というものを出すために、若干無理をした欠点が何かに出てきているわけで、競輪用の自転車は耐久性がないという欠点があるでしょうが、こちらの場合には、先ほど申しましたように、やはり地上への離着陸の問題、それからもう一つ、先ほど申しませんでしたが、かりに五万フィートでエンジンがストップしたとします、そうした場合に、ずっとグライダーになって滑空してくるわけですが、グライダーなんかは、目方の割合に羽が非常に大きいのですから、ゆっくり来ますから、相当遠いところまで行きます。その距離が104だと、この数字はちょっと申し上げられませんが、非常に少い。約倍グラマンなら行けることになります。ですから、ロッキードですと、飛行場のほんのそばにいるときにエンジンがとまれば、何とか戻って来れる、しかし、少し離れていると、もう帰れない。人だけ飛び出さなくちゃいけないというような事情もございます。先ほど申しました境界層制御という着陸の助けになる装置も、エンジンから空気を取りまして着陸のときの揚力を取りまして着陸のときの揚力を持たせるようにしてありますから、エンジンがとまると、それがきかなくなる。そうすると先ほど申しました三十七ノットですか、そのくらいの着速差が出てきまして、非常にむずかしい着陸になる。そういうような点も御考慮願いまして、多用途性ということはもちろんございますが、日本のやはりパイロットのソースというものを考えてみましたときに、米国の104用に引き出してこれるパイロットの全体に対するパーセントと、日本でほとんどみんな乗せなくちゃいけないというところで、選び得るレベルが相当違うということも考えなければいけない。そういう点で、アメリカならばもとよりちょっとエンジンがとまったらすぐ飛び出して人だけ助ける、飛行機だけは捨てろということが、やはり日本ですと、乗る人間も、これは三億円もする飛行機だと思うと、みんな何とか助けようとして無理して、今までの例もありますが、そういうときにほとんど人も飛行機もやられる、こういう安全のことも十分考えなくちゃいけない。幕僚長も十分その辺のところを比較検討されましてきめられたものとわれわれは解釈いたしております。
○矢嶋三義君 私の質問は終ります。
○八木幸吉君 ごく簡単に、ドイツは今三種類の飛行機を持っているというお話しでございますが、全体で何機ぐらい持っていますか、もしくは持つ予定でしょうか。
○説明員(高山捷一君) はっきりはわかりませんが、今申しました104かF11かという要撃戦闘機三百機の予定でございます。それからG―91につきましては、二百機くらいであったかと思います。この一番のはもうすでに入っております。G―91は現在既定の事実で流れている。それから104かグラマンかというのは、今近くきまるわけでございます。それから105クラスと申しましたのは、これからの問題で、数等はまだわかっておりません。
○八木幸吉君 それからもう一つは104Cが不安定だ、何か口が上についているとか下についているとかいうことがよく言われますが、そういうことはあるのですか。
○説明員(高山捷一君) 口といいますよりは、脱出装置のことかと思います。御存じかと思いますが、最近の飛行機は非常に高速でございますので、事故があったときに昔の飛行機のように風防をあけまして、のそのそはい出してくるというようなことができないわけです。それで火薬を使いまして、座席もろとも火薬の力でどんと打ち上げるようになっております。風防を火薬で飛ばしまして、それから人が打ち出る。今その装置について問題がございますのは、まず速度が六百ノットくらいまでしか今のやつは耐えられないのです。それでそれ以上の速度になりますと、人の顔がやられてしまいまして、風圧のために飛び出しても死んでしまいます。そこで殺さないようにするためには、別の入れものに入れて飛び出すとか、あるいは特殊な装置をして、ショック・ウエーブという衝撃波を出しまして、そのかげになって人が出るようにするとか、いろいろな方法があるわけです。そういう問題と、もう一つは、地上の近くではやはり打ち出しましても、傘が開くひまがかかりまして、五百フィート以下のところでは間に合わなくて死んでしまいます。こういう二つの問題を解決しようとして、いろいろな研究が行われておりますが、104の方はまず低高度の問題を一応犠牲にしまして、そうして速度に耐える方だけを先にやったわけです。下から出しますと、まず足の方から出ますから、出たところにちょっと障害物出しまして、そこから出てくる空気の波の中へ入って出ていきますと、人の顔がやられない。そういう点で、速度にたえられるというのを重点において下向きに出している。それに対して普通の飛行機は上向きにやっている。そういう点でそこまでですとあまり両方とも優劣がないのですが、最近ゼロ高度脱出装置と申しまして、地上の近くでも助かる脱出装置が出てきまして、助かります。そうすると、それが上向きなら応用できるわけです。ところが下に出す以上は、地べたに当ってしまいますから、それができない。そういう点で下向きのやつは、低高度で心配だという話が一部出ているわけです。しかし、これにつきましては、当然われわれが心配する前にアメリカだって心配なわけでして、ロッキードではこれを上向きにして、しかもどんな高さでも助かりやすくというのを研究しております。そうして来年のおそらく初めごろには、上向きのやつができる予定でございます。そういう点で下向きだから、確かに今の段階では、ちょっと高度が低いところは下向きに打ち出すと危ない。ロッキードでは、そういうときには、ちょっと飛行機を上向きにしてこういう工合に前から上に出すというようなことを言っておりますが、そういう場合は、実際果して離陸直後の非常に危急なときにそういうことができるかという点からも、そういう点で下向きというのは、ちょっと考えると心配なところもあるということで、時間がたてば解決する問題かと思います。
○八木幸吉君 104Cは脱出口は上ですか下ですか。
○説明員(高山捷一君) 今下でございます。1071、ことしの夏ごろから104Cに切り変っておりますが、上向きはまだ開発中でございますので、生産中のものには、まだ適用しておりません。
○八木幸吉君 それからもう一つは、T―38複座式、これはもうできておるという話しですね。
○説明員(高山捷一君) でき上りまして今飛ぶ準備をしております。ことしの暮れごろは処女飛行になります。
○八木幸吉君 それで今複座式だけれども、戦闘機にするには、単座式にしなければならぬというお話が先ほどあったのですが、いろいろ電子装置で機械が故障が起った場合には、単座より複座の方がいいじゃないかというようなことをわれわれ聞いたのですが、将来はやはり複座式にそういった、たとえ一〇%でも故障をする場合を想像して二人乗りにするというふうな航空業界の傾向でございますか。
○説明員(高山捷一君) 複座と単座という問題は、これはもう外国でも議論の分れているところでございます。それで、空軍でも現在飛んでおりますF―89、こういう全天候機が二座でございます。それから米国の海軍は、全天候機は数からいうとむしろ二座の方が多うございます。それからイギリスでは大体全天候機は二座というのが建前のようでございます。しかし、空軍では先ほど申しましたF―86DそれからF―102A、F―106Aというところは、単座でございます。しかし今計画中のF―108は二座でございます。そういう点でやはりいろいろ利害得失があるようでございます。二人にすれば、パイロットの荷は楽になります。レーダー関係はうしろの人がやる、その他は前がやる、いろいろと分業ができて楽でございますが、どうしてもやはり飛行機が大きくなるということは免かれない。そういう点でやはり一般に二座の方が少し高くなって大きくなるということは言えます。それから今申されました、レーダーが故障したときに二人乗っていれば助かるというのは、これはちょっと飛行機の上で修繕するわけにいきませんので、大体がもう手のとどかない前の方とか、そういうところに置いておりますから、そういうところが故障しましたときは、これは一人でありましても二人でありましても、ちょっと修理するということは無理でございますから、その他の関係はないと思います。そのかわり人が一人おりたかわりに、やはり自動操縦装置をつけるとか、それにかわるべきものをつけても小さくまとまるという利点をもとれると思います。これは議論しますと、やはり今問題になっている機種と同じで、一利一害があるようでございますので、今問題になっておるところの全天候機しかり、これはアメリカから持ってくるということになれば、単座ということになるかと思います。
○八木幸吉君 F11Jはいろいろよさそうなお話を伺ったのですが、私はこの前からどうしてもわからないのは、こんなにいい飛行機をどうしてアメリカが使わないのか。むろん、目的がいろいろと変っているという点もありましょうけれども、目的が変ってでも、かなり使い道があるのじゃないか。それをアメリカは実際使ってないし、今後また使う計画がないという点がどうも納得がいかないのですが、その点わかりやすい御説明を願いたいのですが。
○説明員(高山捷一君) これは私がじかに確認したわけでございませんから、永盛調査団長その他一応向うで聞かれました点を総合して申し上げます。私もこの話を聞きましたときに、グラマンにどうしてそんないいものを米海軍なり空軍が採用しないのかと聞いてみました。そのときの答えは、大体焦点は二つございまして、まず第一は、米海軍にはF11のあとF8Vというチャンス・ヴォードという会社のですが、そういう飛行機を持っておりまして最近その改良型が出てきてやっとわかったのですが、―1から、―2、最近―3という改良型が出て参りました。これは非常に強力なエンジンで、これはJ79とまた違いまして、J75という推力も、二万四千ポンドもあるというような大きなエンジンをつけた性能のものができております。それで時期的にもF8Vという鑑上戦闘機というものがずっとできておりまして、そしてそれが生産も流れておりますから、こちらにいいものができてきても、これを生産を切り上げてこっちに回すということが必要もないし、しかも海軍としてやはり米国の会社に仕事を振り当てている段取りもあるわけですし、そしてそういう点でチャンス・ヴォードの方が先に、大体似たようなものがありますからこちらになって、こちらが採用にならなかった。それから今一緒に申し上げてしまいましたが時期的な問題と生産の割り当て、この二つが大きな原因じゃないかと私は考えております。
○八木幸吉君 そこで、私は先ほど矢嶋委員からもおっしゃられたのですが、日本的な飛行機を買って日本で乗ってみたら一番いいのじゃないかということを、常識的に考えるのですけれども、かりに今ある飛行機、あるいは最近できる飛行機を一台ずつ買ってみてもよろしいというかりに仮定のもとに買うのなら、どれとどれとどれをテストしてみるというお考えですか。
○説明員(高山捷一君) これはまだそういう話もございませんでしたし、十分検討もしておりませんが、そういう話が出るのであれば、また私一存で申し上げるわけにもいきません。
○八木幸吉君 今のチャンス・ヴォードの会社の飛行機は永盛調査団なり佐薙さんは調査してきたのですか。
○説明員(高山捷一君) 調査の中に入っておりません。
○八木幸吉君 つまりアメリカがこのF11Jを採用しないくらいいい飛行機なら、それも調査の中に入れてみたらいいと思うのですが、なぜ調査しなかったのですか。
○説明員(高山捷一君) 私は調査団でありませんので、まともなお答えができないわけでありますが、大体におきまして最初からの大方針と申しますか、これは作ります上につきましても、米空軍のいろいろな協力関係、MAPと申しておりますが、そういう援助をいろいろと得なければならない。これは作りますときのいろいろな資金面の援助だけにとどまりませんので、その後引き続き使います場合にも、いろいろと援助が必要でございます。それで大体そういう見地から米空軍の飛行機というものを対象に最初から調査されておったわけでございます。そういう意味で永盛調査団が出るまでにF11が入っていないのも当り前であったわけであります。ところが、向うに行きまして結局F11は、グラマンで海軍の要求で作ったようでございますが、実際は空軍の方にエドワードの空軍基地で空軍の手で審査を、海軍から空軍に委託したのだと思います。そういう意味で空軍の十分なデータがあり、いろいろと幕僚長その他行かれたときにも、実際うちで試験したデーターもある、こういう飛行機がある、これも検討してはどうかというような説明があって、F11が入ってきたのだと思います。それでそういう工合に空軍が特に口をきいて、これならば空軍としてもいろいろとめんどうをみてやるというような機種であれば、たとえば元が海軍の飛行機でありましても、今後仕事を進める上においていろいろな便宜が得られると思うのです。それを全然関係のない純粋の向うの海軍の飛行機を持ってくるということになれば、問題も多いし、そういう点でそこまで調査するということにならなかったのじゃないか、これは私、調査団でございませんが、そう推定いたします。なおもう一つは、F8uの―3という飛行機は、相当いろいろな面で改善されておりますが、これが出てきましたのはごく最近でございます、わかりましたのは。そういう点で調査団が行かれましたときには、その前の段階の飛行機で、そう取り立てて対象にするほどでもなかったのじゃないか、その二つの点が原因じゃないかと思います。
○八木幸吉君 チャンス・ヴォートの8U―1ですか3ですか、それがなぜ調査の対象にならなかったか、官房長何かお聞きになっておりませんか、あるいは装備局長でもけっこうですが。
○政府委員(門叶宗雄君) 私、これが対象にならなかった理由、直接承わっておりませんが、この飛行機は艦上機として設計され、設備されたもので、従いまして日本の空軍が使うには適しないのではないか、こう考えております。
○八木幸吉君 F8u―3も艦上機ですか。
○説明員(高山捷一君) 同じでございます。
○八木幸吉君 艦上機ですか。……もう一つだけ伺って私の質問終りますが、F―106Aの上昇率、沈下率、滑走路長、すべて資料には不明になっているのですが、全然わからないのですか。
○説明員(高山捷一君) 106Aといいますのは、この間から対象としてどうかといういろいろ問題になっております現用機材の102の次の飛行機でありまして、全然機密でございます。それで私どものもとの控えからしまして、最高速以外は全部空欄でございます。
○矢嶋三義君 二点について要望申し上げます。その一つは、高山説明員に対してですが、あなたは大谷委員の要請でおいで願ったわけですが、いろいろと御意見を承わりました。私ども内容をよく専門的に知らないものだから、あなた安心して楽しそうにぶちまくりましたのを承わったわけですが、あなたは技術方面ではきわめて責任のある立場ですし、おみかけするところ、春秋に富むお方のようですが、私はこの速記録は少くとも五年間は保存しておくつもりでございますから、今後とも十分慎重に責任ある研究をされるように特に御要望申し上げておきます。 それから一つは、門叶官房長にお願いですが、それは問題が違うのですが、やはり飛行機の問題です。実はあなたのところの海上自衛隊の飛行機が大分空港ですね、大分空港を使用されて非常な騒音を発して困っておるということが、次々に情報として入るわけです。で、この飛行機の騒音対策については、米軍関係の調達庁、それから自衛隊関係として防衛庁でいろいろと配慮をしていただくのは当然ですけれども、まあ私はけっこうなことだと思っているのですが、次の委員会に大分空港を海上自衛隊が使用する目的、いつまで使用するのか、その期間、並びにその騒音の、聞くところによると、百ホーンも出ているというのですが、騒音の状況並びにその対策はどうなっておるかということを部内で調査されて、次の委員会で報告していただきたいことをお願いいたしておきます。以上です。
○政府委員(門叶宗雄君) 承知いたしました。
○理事(松岡平市君) 他に御発言ございませんか。
○理事(松岡平市君) 御発言がなければ、本日の委員会は散会にいたします。 午後三時五十五分散会