逓信委員会 第5号
- 発言数
- 224 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/10/28
会議録
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開会いたします。 日本放送協会昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明書を議題といたします。 溝上副会長より説明を願います。
○参考人(溝上けい君) 初めにおわびを申し上げますが、会長が先般来病気のために引きこもっておりまして、本日は多分出席できると思っておりましたけれども、あと数日のところ医者から外出をとめられましたので、本日は私からかわりまして説明申し上げることをお許し願います。 日本放送協会の昭和三十一年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、お手元にございます財産目録と貸借対照表につきまして申し上げますと、昭和三十二年三月三十一日現在における固有資本は三十二億五千百九十五万円でありまして、これに対し、資産は八十九億七千八百九十七万円、負債は四十八億九百三万円でございますので、資産から負債と固有資本を差し引きました剰余金は九億一千七百九十九万円でございます。このうち、当期剰余金は二億六千九百五万円となっておりますが、その内訳を申し上げますと、ラジオでは五億四千三百七十六万円の剰余金を出しましたが、他方テレビジョンは二億七千四百七十一万円の欠損金を見ましたため、差引当期剰余金は、先ほど申し上げました通り二億六千九百五万円となるわけでございます。 次に順を追って、前年度との比較を御説明いたしますと、資産につきましては、昭和三十年度末に比較いたしまして、七億二千七百五十二万円の増で、当年度末におきましては八十九億七千八百九十七万円となりましたが、この内訳を申し上げますと、流動資産では八千二百七十二万円の増で、これは主として電話公債や建物賃借に伴う保証金等の増によるもので、当年度末九億七千六百三万円となったものでございます。 次に、固定資産は六億五千八百三十六万円の増でございますが、これは主として松山放送会館、大阪別館スタジオの建設並びに札幌外五カ所のテレビジョン放送所の建設のほか、難聴地域の解消を目標とする東京外三カ所の一〇〇キロワット増力等、既設局の増力及び中継放送所の建設等でふえたものでありまして、当年度末七十四億一千八百九万円となったものであります。 次に、特定資産は、放送法第四十二条第三項によって積み立てた放送債券償還のための資金でありますが、これは償還が順調に進んで、一千百八十万円の減となり、その結果、五億二千五百八十万円となりました。繰り延べ勘定は百七十六万円の減で、当年度末は五千九百五万円となりましたが、これは主として放送債券発行差金の償却によるものでございます。 以上で資産につきましての御説明を終り、次に負債についてお話し申し上げますが、これは昭和三十年度末に比較いたしまして、五億四千六十七万円の増で、当年度末におきましては四十八億九百三万円となりましたが、この内訳を申し上げますと、流動負債では二百三万円の増で、四億八千五百七十万円となりましたが、これは主として税金仮受分の増によるものでございます。 次に、固定負債では、まず放送債券は、ラジオで二億八千二百万円の減、テレビでは四億四千万円の増で当年度末の発行残高は二十一億六千六百万円となりました。 次に、長期借入金は、ラジオでは業務用宿舎建設に伴う住宅公団よりの融資が三千六十四万円でございまして、また、テレビにおきましては、事業運営資金として三億五千万円の借り入れ増がありましたので、長期借入金は二十一億五千七百三十四万円となり、先に御説明いたしました放送債券の二十一億六千六百万円と合せまして、固定負債全体としては四十三億二千三百三十四万円となったのでございます。 次に、損益計算書について御説明申し上げますと、まず、ラジオにおきましては、事業収入は百七億八千四百五万円、事業支出は百二億四千二十九万円となり、差引当期剰余金は五億四千三百七十六万円となりました。 さて、収入においてこのような成果を上げ得ましたのは、受信料収入が、昭和三十年度に比較し、五億五千百六十万円の増となったためでありますが、これは受信者低普及地域の開発や事業の周知に努めるとともに、また受信者の早期契約締結運動を積極的に推進したためであります。すなわち、有料受信者数は、当年度内において六十八万増の実績を上げ、年度末一千三百四十八万となったのであります。 次に、以上申し上げました収入財源をもって事業の推進にも積極的努力を払い、このため、支出におきまして、事業費は昭和三十年度に比較し、八億七千六百七十九万円の増を示しました。すなわち、この事業費におきましては、事業計画に基き、全国放送番組の充実、改善に一段の努力を払いますとともに、他方、地域社会に直結するローカル放送を拡充して、国民の文化水準向上に資することに努めたのであります。そのほか、相談業務等による受信者へのサービスの向上、カラー・テレビジョン、FM放送の実験研究等、技術研究部門の強化や放送博物館の整備、充実等を実施いたしました。なお、このほか当年度事業計画御承認の際、付帯決議をもって特に御要請せられました御趣旨を体しまして、経営の刷新や能率の増進等に努め、収入の増加や経費の節減をはかりまして鋭意職員の待遇改善等にも努めました。 次に、テレビジョンにおきましては、事業収入は十億三千七百四十一万円、事業支出は十三億一千二百十二万円となり、差引当期欠損金は二億七千四百七十一万円となりました。この欠損は、当協会が置局計画をすみやかに実施するとともに、放送番組の内容を充実しまして、一日も早くテレビジョンの全国普及をはかろうとして、着々その歩みを進めておる過渡期の現象もありまして、これらの欠損は、先に御説明いたしました通り、長期借入金によってまかなわれたわけでございます。すなわち、受信料収入は、昭和三十年度に比較し六億四千七百九十六万円の増となり、有料受信者数も当年度内において二十五万の増の実績を上げ、年度末四十二万となったのでございます。 さて、事業費は、昭和三十年度に比較し三億二千八百五十七万円の増を示しましたが、この事業費におきましては、教育、教養放送や報道、実況中継放送並びに健全な娯楽放送等の充実をはかるとともに、また、テレビジョン受像機の常設公開場をふやすなど、テレビジョンの普及増大にも大いに努力をいたしました。 以上で財産目録、貸借対照表及び損益計算書について一応御説明申し上げましたが、最後に、ラジオ、テレビジョン各部門についての資本収支と事業収支並びに収支剰余金について簡単に御説明いたしたいと思います。 まず、ラジオ収支全般について見ますと、収入は、資本収入十億四千四百七十二万円、事業収入百七億八千四百五万円を合せて、収入総額百十八億二千八百七十七万円となり、また支出は、資本支出十七億八千三百九十九万円、事業支出百一億四百六十五万円を合せまして、支出総額百十八億八千八百六十四万円となり、差引、当期の収支欠損金は五千九百八十七万円となったのでありますが、他方、前年度からの繰り越し収支剰余金が四億六千百三十六万円でございましたので、差引四億百四十九万円の収支剰余金を三十二年度に繰り越した次第でございます。 次に、テレビジョン収支全般について見ますと、収入は、資本収入九億五千九百八十七万円、事業収入十億三千七百四十一万円を合せまして、収入総額十九億九千七百二十八万円となりました。支出は、資本支出五億八千八百九十六万円、事業支出十二億六千五百九十五万円を合せまして、支出総額十八億五千四百九十一万円で、差引、当期の収支剰余金は一億四千二百三十七万円でございましたが、これに前年度からの繰越金を加えて、一億五千百四十七万円を三十二年度に繰り越した次第でございます。 以上をもちまして昭和三十一年度決算の概要説明を終りますが、協会の財政状況は、従来おおむね良好な状態を持続したわけでありますけれども、今後、ラジオ、テレビジョン両分野にわたり、幾多の重要な諸計画の遂行に努めなければならないことを考えますると、今後の財政状況は必ずしも楽観を許さない状況でございます。しかしながら、協会といたしましては、この状況下におきましても、NHKの公共放送としての重大使命と責任に照らし、皆様の御意向に沿い、今後とも一そう事業の運営、推進に意を用い、国民の皆様の御期待にそむかぬよう最善の努力をいたして参りたい所存でございます。つきましては、何とぞよろしく御審議のほどをお願いいたす次第でございます。
○委員長(三木與吉郎君) これより本件に対する質疑に入ります。 なお、委員長、理事打合会の申し合せにより、本日、討論、採決を行うことに決定いたしましたから、御了承願いたいと思います。
○山田節男君 この三十一年度のNHKの決算について、郵政省の当局は、あらかじめ本委員会に出す前に検討されたと思うのですが、郵政大臣のこの決算に対する御意見はどうなんですか。
○国務大臣(寺尾豊君) 三十一年度の財産目録、貸借対照表及び損益計算書というものにつきまして検討をいたしました。この問題については、これをおおむねやむを得ない程度と認める、かように考えております。
○山田節男君 これはNHKの副会長にお聞きしますが、支出の部面の業務費の八億何千万、これは、いわゆるラジオ、テレビジョンの加入者、いわゆるNHKとの契約の開拓のために使う金が相当あると思うのです。大体この業務の中で、そのためにいわゆる加入者の開拓、それからいわゆる受信料の徴収、それに対する費用は一体どのくらい要っているか、この業務費の八億何ぼの中で、これがわかれば一つ数字を示してもらいたい。
○参考人(首藤憲太郎君) 業務費のうちで大きなものを申し上げますと、たとえば契約費、ただいま山田先生のおっしゃいました、契約をするための経費が一億九千百万円でございます。それから、契約しました料金を収納するための経費が四億六千九百万円でございます。
○山田節男君 そうすると、六億六千万円ばかり、直接に加入者の契約、それから受信料の徴収、あとはどういう金ですか、約二億円の金は。
○参考人(首藤憲太郎君) あとはいろいろ契約のために、またラジオ契約をしていただくための周知宣伝と、かような費用になっております。
○山田節男君 それから、三十一年度の国際放送について、この政府の補助金がたしか一億円ちょっとだったと思うのですが、そうすると、あとの国際放送に要する費用は、これはNHKの一般予算から支出されておると思うのですが、これは年々、何といいますか、政府の補助金も次第にずっとふえてきているわけです。たしか戦後、国際放送を始めたときに、五千万円足らずから一億円まで、昨年は田中郵政大臣のもとに減らされましたが、年々、ずっとふえてきているわけです。同時にNHKからの国際放送に対する支出もふえておるわけです。この国際放送の政府の補助金以外の、いわゆる国際放送費としてNHKの予算から出している金というものが、国際放送が開始されたのが、あれは何年だったですか、それ以来のもし数字がここでおわかりになれば、何億何千万という程度でいいですから、国際放送を開始して以来のいわゆるNHKとして国際放送のために自分のふところから出すという金、数字がわかれば、ちょっとお示し願いたいのです。
○参考人(首藤憲太郎君) 国際放送を開始しましたのは二十七年度でございますが、それからのただいまの御質問の数字は、ただいまちょっと持ち合しておりません。これは調べまして御報告さしていただきますが、この年度に限りましては、政府から交付されました金が九千六百七十五万五千円でございます。それに対しましてNHKの支出が九千七百九十一万六千円、合せまして、国際放送に使いました金が一億九千四百六十七万七千円、このようになっております。
○山田節男君 この技術研究費というのは、NHKの技術研究所の予算、収支がここに出してあると思いますが、この研究所は、前から問題になっているように、民間放送、あるいはことにラジオ、テレビジョンの電気機器メーカー、こういったようなものが、やはりあの研究所を利用し、研究に協力する、この研究所としては、そういったような民間のメーカー、あるいはその他のあすことを利用することによっての収入というものがあるかないか。あればどのくらいあるのですか、金額でわかれば一つお知らせいただきたいと思います。
○参考人(首藤憲太郎君) 金額はただいまのところ資料がございません。大体想定では、三百万円見当ではないかと思いますが。
○山田節男君 それは主としてどういうような内容ですか、手数料とかいうような何か種類ですね。
○参考人(首藤憲太郎君) 主としましてメーカー等に対する技術指導、たとえばイメージ・オルシコンの実地指導をいたしまして、それに使いました実費経費とか、そういうような種類になっております。
○山田節男君 雑収入の中で、テレビジョン、ラジオこめて、NHKとして出版物、放送に関するたとえば「放送文化」とか「NHK新聞」とか、その他の出版物を出しておられるわけですが、出版収入というもの、これはNHK出版協会ですか、これ以外のNHK自体の出版収入というものがあるかないか、あればどのくらいあるか、これを数字でお知らせ願えますか。
○参考人(首藤憲太郎君) 先ほどのお問い合せの技術指導に対するものは、ただいま資料わかりましたので、お答えさしていただきます。正確な金額は二百十三万三千円でございます。 それから、ただいま御質問の出版物売り上げ代のようなものも若干ございますが、わずかでございまして、約十五万円程度でございます。
○山田節男君 技術研究に関する問題ですが、NHKの技術研究所の所員が、これはパテントをとり、あるいは実用新案といいますか、ことにパテントをとっているような、そういう研究の成果が相当上っているわけですが、こういうものに対してのロイアリティ、特許料、こういったようなものは、これはもうNHKの収入ではなくて、個人の収入と、こういうようにしているわけですか。
○参考人(首藤憲太郎君) それは協会の正式の収入にいたしてございます。
○山田節男君 その収入といいますか、その上げておる金額はわかりませんか。
○参考人(首藤憲太郎君) ただいまの技術指導の二百十三万円の中に入っておりますので、非常に小さい金額だと考えております。
○山田節男君 この出版収入が年間、三十一年度で十五万円しかないというのですが、NHKの出版協会というものは、これは私は発足当時の事情を知りませんが、ことに民間放送ができて民間放送は民間放送での一つの月刊雑誌を持つとか、あるいは将来、新聞を持つようになるかもしれませんが、NHKはやはりあくまで公共放送であり、それから民間放送が普及しましても、やはりNHKは多年の経験を持ち、技術的にも、あるいは実際の事業の方面においても、あるいは将来の企画に対しても、NHKは常に指導的な立場にあるということは、これは争うべからざる事実なんです。そうしますと、やはりNHKの出版事業というものは、出版を他の別の団体にまかすよりも、NHK自体がこれをやるべきじゃないか。とすれば、収入も入る。それから外国の例を見ましても、こういう出版というものを全然別の団体に、法人団体を設けて、これは外郭団体といえば外郭団体といえるかもしれませんが、これはやはりNHK自体のプロパーの仕事としてやるということが、私は本来のこれは性質じゃないかと思うのです。これはまあ、ここに会長がおられませんが、経営委員会あるいは理事会等において、この問題について最近検討されたことがあるかどうか。これは私は前にも、このNHKが「放送文化」、新聞、その他の図書はNHK自体が出すべきだということを私は申したことがあるのです。その後、依然としてそのままになっておる。そうして、今お示しのように、三十一年度において出版収入が十五万円というきわめて微細な金額なんですね。こういう点、なぜ、もう少しNHKとして、出版文化、放送文化のためにも、もっと私はやる仕事があると思うのですね。なぜ、おやりにならないのか、この点の一つ私は理由をお聞きしたいのですが。
○参考人(溝上けい君) 実は在来、協会でやります事業の中で、営利を目的とすることはいけないというふうになっておりますので、それを非常に厳格に解釈いたしまして、収入になるようなことは、なるべく自分ではやらないというふうな考えでおったものでございます。しかしながら、最近いろいろ研究いたしまして、必ずしも放送法の精神がそうでないというふうな意見も多いようですから、先般来、今後出版事業その他のそういうふうな収入はありましても、目的が営利としないというものにつきましては、もう少し積極的に自分でやったらどうかというような点の議論も出て、研究もいたしております。
○山田節男君 それは前にも、これは当委員会でいろいろ論議された点であって、なるほど、NHKは法律上公社ではない。特殊法人にしても、もとより団体の性格上、営利を目的とすることはできないにしても、今申し上げているように、放送文化というものの建前からすれば、やはりBBCと同じように、出版なんかもやる、出版協会というものにまかせないで、それによって、一種の手数料ですから、しかし、これは剰余金が出たっていいわけです。今日、電電公社にしても国有鉄道にしても、専売公社にしても、これは営利事業じゃない。しかし利益は得ておる。しかし、この利益の使途というものが、これは配当するわけじゃないのだ。今の副会長の言われるような、そういう窮屈に解さなくてもいいのだ。これはもうすでに明らかになっておる。のみならず、こういう民間放送が非常にふえて日本の放送事業というものが、非常にスケールが大きくなっていく、そして数も多くなっていくということになれば、民間放送よりも、公共放送であるNHKが、むしろ多年の経験と知識とをもって放送文化を推し進めていく、これは指導するというのじゃなくて、従来の経験と知識というものを出版の形において出すことにおいて、日本の放送事業がよりよくなる。そういう意味で、NHKはむしろこれに対してイニシアチブをとるべきである。従来のような出版協会というものの形でやらないようにした方がいいということは、これは当委員会でも、もう数年前にそういう結論になっておるわけです。従って、これは経営委員会で取り上げ、理事者もこの点についてもう少し積極的にやられるべきものである。こう思うのに、三十一年度においても、こういうわずかな十五万円の収入しかないことは、これは私は非常に遺憾に思うわけです。ですから、今のあなたのおっしゃるように、ただ、これは特殊法人であって、利益を目的としないということは、これは自明の理である。しかしながら、損をしないということは、自主的に経営の責任があるわけですから、そういう形をとらないで、ぜひ一つ今後、出版収入が何千万円になれと、こういう意味じゃなくて、もう少し現在の運営のやり方を再検討する必要があるのじゃないかということを、私は重ねて、この点を理事者なり経営委員会で取り上げていただきたい、かように希望しておきます。これは私、この質問はこれで終ります。
○横川正市君 ちょっとNHKの経理担当の方にお聞きしたいのでありますが、最近のNHKの委託関係の、局から郵政省を通じて払い込まれなくて、振替を通じて直接NHKの方に入ってくることになっておるわけですね。委託された集金の、それぞれの集金された金は、その委託された金の振替を通じて入ってくる状況は、どういうふうになっておるか。
○参考人(首藤憲太郎君) 特定局にお願いしまして委託しております集金は、一年を四半期に分けまして、四半期ごとに徴収していただいておるわけでございますが、ちょうど十月から第三四半期になるわけでございまして従来の傾向は、その各四半期ごとの初めの月は、大体準備をされまして、その初めの月の末、具体的に申し上げますと、十月末あるいは十一月から大体順調な集金をして振り込んでいただくというのが通例になっておるわけでございます。従いまして、ただいまの状況は、はっきりわれわれとして、実は十分なところのデータもまだつかんでおらないわけでございますので、大体今月末ないし来月初めごろから何らかの、もし変化があれば、それがわれわれに響いてくるのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
○横川正市君 この現行の制度で運営をいたしておりますNHK側の集金制度に対して、私はこれは何か正式なお話し合いではないのでありますが、たとえば都市の、委託しない直収の集金方式で全国一律に直したらどうだろうか。現在のところは、特定局へそれぞれ集金を委託をいたしておるようでありますが、この委託をされておる側の、郵政省側の実情というものをちょっと見ますと、テレビは三百円のところをこれは二十円六十銭、それかうラジオは三月で二百円で、月にいたしますと六十七円、そのうち十八円十銭というふうに委託のそれぞれ費用を払っておるようであります。しかしこれでは、特定局等の委託局での定員配置も十分ではないようでありますし、それからまた、手当としての金額では、集金人それ自体がありがたくないという考え方を持っておるようですし、それからこれは、確かに委託をすればできるんだということではありますけれども、委託それ自体に私は無理があるんじゃないかというふうに思われますが、NHKとしてはこれを全国一律に直収をするような、そういう計画について考えられたことがあるんじゃないかと思いますが、現在どういうようにお考えになっておりますか、伺いたいと思います。
○参考人(首藤憲太郎君) 郵政省に委託いたしておりますところは、御承知の通りいわゆるいなかでございまして人口稀薄なところでございます。従いまして、こういう地域を直接集金いたしますと、われわれといたしまして非常に大ぜいな集金人をかかえなければならぬ、また経費も非常にかさんでくるということは事実でございます。従いまして、これを直接集金いたしますということは、積極的にはわれわれは考えておらぬわけでございます。やはり従来通り特定局にお願いいたしますと、何と申しましても、いなかでは特に人間のつながりというものが非常に濃いところでございます。従いまして、毎日顔を合わしております集配の方が行かれるということが、聴取者との親密さ、連絡というものが非常によろしいわけでございます。また他面、やはりそうやって毎日行かれるついでに集金していただくということは、集金効率が非常によろしいというような次第でございまして、われわれといたしましては、やはりそういう地域では特定局で集金していただくというのが一番ありがたいわけでございます。従いまして、積極的にこれを直接集金に変えるということについては、具体的に実は考えておらぬわけでございます。
○横川正市君 今、局側の意見の中にありました、つながりからくる非常にスムースな集金ということにある程度期待を持っておられるようですが、私は現地へ行ってみて、たとえば石川県の能登半島のとっ先あたりでは、あなたの方から出したのか、郵政省から出したのかわかりませんが、実際上、無届聴取者の摘発といいますか、それからもう一つは、集金の何といいますか、集金のパーセンテージが悪いと成績がどうするとか、何かそういうようなビラを張って督励をしておるという事実があるわけであります。 それからもう一つは、私は直接、これは個々の問題でありますから、全体とは思わないのでありますけれども、ラジオがこわれておる場合の苦情が集金人にかかってくる。それから今問題になっておりますように、NHKだけを聞いておらないということは、これは私どもからいいますと、決して当を得ていない苦情だと思いますが、民間放送を聞いているから聴取料を払いたくないというような苦情とか、こういうような苦情が、直接郵政に委託されております関係から、集金人が聴取者との接触の中で出てくるわけであります。私は、公共放送という建前から、気やすく親類づき合いをしているという関係もあって、NHKが郵政省へ委託するということも、あるいはその委託をするためのいろいろ金の面での話し合いというものはあったと思うのでありますけれども、その金の面の話し合いは、郵政当局は、これでいいだろうと、こういうふうにお答えしたかもしれませんが、事実上それを受けて立っております特定局の末端の集金の方々が、今言ったようないろいろな意味で苦情を一身に負わされてきておるわけであります。 そこで、私は、この点は公共放送の建前からいけば、そこまで手を尽してやれないというふうにあなた方お考えになるか、あるいはそれは考えておるというふうにおっしゃるか、その点はわかりませんが、たとえば、ラジオなぞの故障等、アフター・サービスまでつけた地域の責任者というものを設けて――今これは三月ごとに集金をいたしておるのでありますから、件数から見ましたも大体一万七千五百件程度ですか、平均月にいたしますと、三月平均で七千五百ですね、そういう程度ですから、そういう方法で末端までのサービスというものをNHK自体が行なってはどうか、こういうふうに考えるわけなんですが、ここでそのまま経費とか人件費とか、その他いろいろ出されることは、すぐはできない点もあろうかと思いますが、そういう方法はどうだろうかというのが一つ。 それからもう一つは、これは振替でもって委託局から払い込まれているわけですから、本人が直接振替でもって払い込まれるような、たとえば通信教育なんかの場合には、それぞれ受講者が振替でもって、その通信教育を受けるための本やら参考書を送ってもらう方法があるわけでありますから、そういう意味合いで振替を受信者が、聴取者が実際に利用いたしまして、直接支払いをする。それは当然郵便局の事務でありますから、その点については当然取り扱わなければいけないということになりますので、めんどうは省けてくるということになる。そういう方法はとれないものだろうか。今あなたの方で期待されておりますのは、末端に働いております外勤者がきわめて近親感をもって日常接触いたしておりますから、それで集金の率が非常に高くなるのだというふうにいわれて、ある程度高い委託費を払って郵政省へ委託している。こういうことになっているが、それをもう一歩突つ込んで、直接あなたの方でやるように考えてみることはできないだろうかどうか。この二つについて、私は直接今ここで答弁をいただきたいとは思いませんが、具体的に計画に乗せて、どうなるか研究をしていただきたいと思うのですが、その点はどうでしょうか。
○参考人(首藤憲太郎君) 第一の点でございますが、いろいろ、受信機が故障しましたり、あるいはまたいろいろな御苦情が聴取者の方にございます。それに対しまして集配人の方が非常に御苦労されているという事情も重々わかっておりますのでございます。従いまして、われわれとしましては、定期的にわれわれの担当の局と、それから受け持っておられる、実際の事に当っておられる郵便局の方と随時懇談会を持ちまして、意思の疎通をいたし、またそういうふうなケースの実情をいろいろ伺いましてそれに対するNHKの処置、考えというものもその機会に御説明を申し上げておる。それで、なおまたいろいろ問題が起りました場合には、われわれの方の局員が郵政省の方と一緒に参りまして御説明したり、あるいはお世話をするというようなこともやっておるわけでございまして、ただ何分にも地域が非常に広い地域にわたっておりますし、われわれの職員の人手も十分でございませんのでございますから、従ってそういう方針でやっておりますけれども、局部々々ではあるいは御満足をかっていない面もあろうかと思うのでありますけれども、この点につきましては、今後とも一そうそういう点に努力したいと考えておるわけでございます。 それから、振替の問題でございますが、ただいまでも聴取者の方が直接御自分の意思によって振替郵便というものを送ってこられる方もございますが、これはごく少数でございます。われわれの聴取料はやはり――たとえば番組なども集金人が参りますと、それについての御意見とかいうものもずいぶん出るわけでございます。従って、われわれの聴取料はやはり局あるいは局の委託を受けて長年そのことをよく御存じの郵便局の方とかいうのと聴取者とが直接、接しましてちょうだいするというのが、われわれの仕事の性質上も一番望ましいことでございますし、また何かとそれに関連するサービスという面も連絡がよろしいかと、根本的にかように考えておるわけでございます。従いまして、今お話のございました点につきましては、研究さしていただこうと考えておりますけれども、そのわれわれの趣旨から考えまして、それを振替による方法を一つの方針として考えていくことは、実は慎重に考えなければならぬかと、かように考えたわけでございます。
○横川正市君 まあ今の答弁の中にも、やはりNHKが直接聴取者と接触した方がいいんだと、みんな、単に金を徴収するというだけの問題でなしに、放送全体の内容を通じても必要なことでありますし、それから器材の故障その他が起ったときのサービスを、あれは一年に一回か二回やるわけですね、集中的に。そういったことを通じて接触をしていくということは、これはNHK自体として行なっていることでありますし、また下部の人たちはそれを非常に期待をしておることでありますし、それを委託を受けておる局側の集金人の接触面に非常に何か多く期待をする。その期待を、あなたの方でライターを発行してみたり、茶わんみたいなものを発行してみたりしながら、接触する局員の人たちの労を別の意味でねぎらっている、こういうことだけで事を済ませるのは、ちょっと私どもとしても……。NHK側ではもう一歩突っ込んで、末端の聴取者側へのサービスをやるべきではないか。その点を郵政省へまかしっ切りにしておることは、少し虫がよすぎるのじゃないかということを実は感ずるわけなんです。それは、ことに集金という金を扱っておる人たちの気持からいいますと、金を出すという、あるいは金をもらうという関係、そういう関係だけでなしに、聴取しておるから当然払うべきだという考え方もあるかと思いますが、二度、…度と集金に行くわけですよ。金がないとやはりいやな顔をされるわけですね。そういう、あまりたくさんな金ではないけれども、二度、三度、四度と集金に行っていやな思いをするということは、直接当事者にとってみると非常につらいことなんです。そういうことから、できるだけこの面は、サービスと、それから金を徴収するという面と結びつけてNHKが徴収をするという方向に持っていくべきではないか。ただ、あなたの方の問題としては、それをやれば、非常に広範な、しかも末端地域のことだから、人件費その他で相当程度これは経費を食うのじゃないか、その点が一番困るんだということになりますと、これはまた私は、別途予算の問題で解決すべきことではないだろうか、こういうふうに思うわけですけれども、ぜひ一つ、これはきょう私十分用意をしておりませんから、いろいろ申し上げることができませんので、次回、皆さんの方から検討していただいてきた問題について質問をすることにいたしまして、以上で終りたいと思うのです。
○光村甚助君 今の関連ですが、NHKは一件当り幾ら郵政省に払っておりますか。
○参考人(首藤憲太郎君) ラジオが一件当り十八円十銭で、テレビジョンが二十円六十銭になっております。
○光村甚助君 郵務局長にお伺いしますが、NHKからこれだけ受け取っておいて、今度従業員には幾ら払っているのですか。
○説明員(板野学君) お答えいたします。集金につきましては、代金事務と申しますか、窓口で受けつけるものは二円でございます。それから外勤で集金して歩くものにつきましては九円でございます。こういうことになっております。
○光村甚助君 テレビは……。
○説明員(板野学君) テレビ関係も集金関係ですから同様でございます。一件につきましてそういうことになっております。
○光村甚助君 もう一度お伺いしますが、ラジオは十八円でしたか。
○参考人(首藤憲太郎君) 十八円十銭でございます。
○光村甚助君 そうすると、七円十銭というのは郵政省でピンはねしているのですか。
○説明員(板野学君) これは総係経費、その他の経費が要るものですから、集金事務に伴う以外に総係経費としてそれだけ内部で使うわけであります。
○光村甚助君 これは郵政省の予算に関係しますから、ここでは追及いたしませんが、ここではピンはねをしている、ピンはねと言うと、あなたの方は腹が立つかもしれませんが、七円十銭かかる根拠をこの次の委員会までに示して下さい。 NHKにお伺いしますが、昭和三十一年度は九億千七百九十九万円もうかったのですね。
○参考人(首藤憲太郎君) それは予算上の繰り越しでございまして、予算上計上しましたもの、たとえば建設とか借り入れを予定しましたものとか、そういうふうなもので繰り越したものでございまして、もうけというわけではございません。予算上の、初めに国会で御承認をいただきました予算の分の繰り越しでございます。
○光村甚助君 これも予算のことになりますから、あまりお聞きしなくてもいいわけですが、しかし、予算が足らずに郵政省の保険から三十億も借りたりするという時代に、予算上にしても九億何ぼを繰り越すなんというのは、だいぶ剰余金があるという証拠なんですね。
○参考人(首藤憲太郎君) 大きなものは工事でございます。工事をずっとやりまして、年度末になりまして支払いを、たとえば三月三十一日に払いますものと四月一日に払いますのは、たとえば四月一日に払い込みますというとその分がたった一日の差でありますけれども、予算上の繰り越しになるという技術的な問題になりまして、ほとんど大部分はその当時の繰り越しということになっております。
○森中守義君 二、三問伺っておきますが、固定資産の増が六億五千八百三十六万円ということになっております。これはこの年度における計画の百パーセント完了したことを意味するのですか。
○参考人(首藤憲太郎君) それだけはその年度に工事を建設をいたしまして完成しましたものでございます。従いまして、予算上の百パーセントではございませんで、その年度に建設しまして資産に計上しましたものがそれだけふえておるわけでございます。百パーセントとは申しませんが、大部分、御承認いただいておる予算の工事ができたわけで、その建設しましたものが資産に計上されておるということになっておるわけでございます。
○森中守義君 百パーセントでないということであれば、完全でないということでありましょうが、大体、年度を繰り越してどのくらい工事が年々延びておりますか。
○参考人(首藤憲太郎君) 繰り越し工事が二億でございます。
○森中守義君 もう一つ。経費の節減をはかって、鋭意職員の待遇の改善にも努めましたと、こういう報告でありますが、待遇改善の内容はどういうことでしょう。ことに私は、予算のときに、朝日、毎日、読売、少くともこの三社並みに協会の職員の処遇は基本ベースを改善すべきであるという主張をして、これに対する永田前会長あるいは今の野村会長の、極力努力をするというような御答弁もいただいております。従って、この基本ベースの改定が行われたものか、あるいは実質賃金の向上という意味での処遇の改善か、その内容を一、二、重要な点を御説明いただきたい。
○参考人(首藤憲太郎君) 三十一年度におきましては、実質賃金の増加改善をいたしました金額が約一億三千八百万円でございまして、これは、その年度における増収と、それから節約というものを原資にいたしてございます。この約一億三千八百万円を一人当りに換算しますと、大体一万五千円くらいになりますと考えております。
○森中守義君 そうしますと、三社並みまではまだいっていない、つまり、私がずっと以前に御質問を申し上げた、朝日、読売、毎日、それとNHKとの賃金の較差というものは縮まっていない、こういうことでございますね。
○参考人(首藤憲太郎君) 朝日、毎日にはとうていまだ及んでおりませんでございます。
○森中守義君 それで、この全体の決算の内容を拝見しますと、やはり予算のワク内での仕事ですから、まあこれ以上ということはとても望み得ないかと思いますが、実際この予算を執行してみて、これで公共放送の使命に、完全にNHKは一点の曇りもなくやってきたという気持がしますか。それとも、まだまだこれでは不十分だ、ただ、成立した予算のワク内で仕事をやったにすぎない――非常にこれは常識的なものの聞き方でしょうが、一応、協会のこれについてのお気持のほどを聞いておきたいと思います。
○参考人(首藤憲太郎君) 予算のワクがきまっております関係上、このワク内で仕事をせざるを得なかったわけでございますけれども、ただいま御質問の趣旨につきましては、仕事を十分にこれでできたとは必ずしも考えておらないわけでございます。具体的に申し上げますと、放送の仕事にいたしましても、内容をまだまだ充実しなくてはならぬ面が多分にございますので、これはやはり事業費のワクの関係から、これ以上に改善はできなかった。それからまた、たとえば、ただいま御質問ございました従業員の待遇にいたしましても、このワク内においてようやく一億三千八百万円の改善をいたしたのでございまするけれども、これ以上の改善はとうていこの予算のワクでできない。それから、さらに設備でございますが、設備が非常にこの当時から老朽化しておるわけで、あるいは陳腐化しておるわけでございますが、これの改善も十分にできなかったということになるわけでございます。結局のところ、収入の不足ということで、われわれのしたいことを十分になし得なかったということは、率直に申し上げてよろしいかと考えるわけでございます。
○森中守義君 終りに大臣に承わっておきますが、先刻、山田委員の質問に対して、やむを得ない結果であろう、こういうような答弁があったのですが、今、経理局長さんのお話のように、おそらく私は、この決算の内容に関する限りにおいては、きわめて良好な経理の状態である。数字的にそう出ております。しかし、いろいろこの内容をしさいに検討してきますと、もう少し、来年度の予算編成というような重要な時期を前にして、決算をごらんになった大臣は、この協会予算に対する性格はどうあるべきか。ことに放送債券の問題であるとか、あるいは工事計画の問題であるとか、財政投融資の問題であるとか、もう少し基本的な予算の根拠について、この決算を通して大臣の所見が私は述べられてしかるべきであろう、こう思う。この点については、この決算をごらんになって、協会の予算はこれでいいのか、仕事はこれでいいのか。もちろん、予算は協会でお作りになるわけですが、これに意見書をつけて国会にお出しになる大臣の立場として私は協会の予算がこれでいいとお思いであるかどうか、その点を具体的に二、三実例をあげてお示し願っておきたいと思います。
○国務大臣(寺尾豊君) ただいまNHKの経理局長が答弁をされましたように、三十一年度の決算全般にわたるものを見ましたときに、今、森中委員の、これがまじめに行われておる、この予算の執行というものがまじめに行われておるということは、私もさように認めます。ただ、今、経理局長も指摘をいたしましたように、NHKがその使命である公共の福祉によって、全国あまねく受信ができるような使命を持っておる、さような放送を目的といたしておる。あるいはまた、NHKが公共放送として高度の使命を持っておる。そういうものが、さらにはまた最近はテレビ、こういったものも出て参りました関係で、NHKの事業計画、資金計画、こういうものは今後非常に大きな責任と重大性を持ってきたということは御承知の通りと思います。 ことにNHKが、私がかつて長く電気通信委員としてこれに関係を持ってきた当時から、NHKが施設の改善、こういうことを非常に重点的に初めから考えるということに十分な、いわゆる改善の道が講ぜられなかった。今日私が、全国各地のNHKの地方の放送局の局舎あるいは機械設備、こういうものを見ましたときには、経理局長から言われたように施設が非常に老朽いたしております。こういうものを改善をするということにおいては、おそらく三十一年度のこの予算というものはきわめて私は不十分であった、かように考えます。そういう点からいたしますと、今日、三十一年度の予算の立て方がいいとか悪いとかいうことでなくて、NHKの使命に徹した、非常に高度のNHKの事業計画、放送のあり方、こういうものに対して十分にいかなかったということにおいて、私は、三十一年度の決算を拝見をして十分でなかった。しかしこれは、この内容においてとがむるところがないから、まあこの程度でやむを得なかろう、こういう意見を申したわけであります。従いまして、森中委員がおっしゃるような、三十四年度の事業計画あるいは資金計画に対して、しからばどう考えておるかということにおいては、これは非常にこの点については重要な問題であると考えております。 従いましてただに三十四年度の予算の編成ということばかりでなく、今回すでに提出を申し上げて御審議を賜わっております放送法の改正案、こういうものにも、御指摘のような放送債券というものは、現行法においては三十億円を限っての発行しかできない、こういうことでは、テレビジョンの施設を拡充をしていく、これを建設をしていくということにおいても、おそらくさしあたって百五十億というような金がこれに必要ではないか、こういうことも考えられておりますから、まずこの放送債券の発行限度というものを、ぜひ、これを他の公社等とも見合せましてこれを増額をいたしたい、こういうことで、いわゆるごく最近のNHKの決算における貸借対照表に示された純資産額、一番最近のものは四十八億何がしだと記憶いたしておりますが、その三倍、そういたしますと、まずさしあたっても百四十億といったような見当の放送債券が、御審議をいただいてこの放送法の改正案が成立いたしますとするならば、百四十億見当のものが発行できるのではないか。あるいは五カ年計画等に対しましても、その資金をどこに求めるかということであれば、まだこれは正式にNHKから提出をされておりませんけれども、昨年すでに受信料の問題が論議をされたのでありまするが、客観情勢、経済事情等によってこれがそのようなふうに参らなかった。また、三十四年度においては、この問題もおそらくNHKとしては深刻な問題として考えられておるということは私は想像もされるし、会長からそういう相談も受けておるというようなわけで、こういったような問題を十分検討をいたしまして、NHKの持つ公共事業としての、しかも、あまねく全国において受信できるようないわゆる放送をしなきゃならぬ、こういう使命にもかんがみまして、この点については、事業計画、資金計画、特に資金計画については相当な努力が必要ではないか。しかも、五カ年計画等に示されておりますものが、三十四年度の事業計画としてそれを少し上回って、要するに需要が非常に拡大をしてきたということにおいて、これを大きく一つ、たとえば、二十七万個の電話というようなものに対しては三十万個やりたいというような希望を持っておる、こういったようなことから、いろいろな点を考えていきますと、四千百億として五カ年計画を立てたその平均よりも、三十四年度においては事業量をはるかにそれよりも多くやりたい、こういうことになりますと、外部の資金というものを求めなければならない。それを何に、どういう形においてその相当多額の外部資金を得るか、こういうような幾多の問題が、現在のNHKの三十四年度の予算編成に対しましてもあるわけであります。 従いまして、私は、これらを通じて、NHKの使命とその事業計画に対するいわゆる資金をどういうふうに獲得をするかということについては十分考え、これに対するあらゆる点で努力と善処をいたして参りたい、さように考えております。
○森中守義君 これで終ります。 今、大臣の答弁を承わっておりますと、大体もうろうとしております。それで私は、決算でありますから、協会予算の性格がありのままににじみ出ておるとは思えない。もちろん、これは予算によらなければいけないと思いますが、やはり決算を私どもが国会でいろいろ論議をするということは、過去における業績をどう見るかということであり、一面にはいわゆる次の予算はどうしたらいいか、こういう二つの意味を持つのが私は決算審議の意義であろうと思う。それで今、大臣から財政投融資の問題あるいは放送債券の問題等が出ましたが、やはり五カ年計画がある以上、その年度には何を中心にやるか、そういう重点施策というものが当然決算の中にもにじみ出てくるような私は予算の計上あるいは予算の執行が望ましいと思うのです。そういう観点からいけば、一例をとりますと、先刻指摘した固定資産の六億五千八百三十六万円の増というこの中で、難聴地域はこうこうこういうことをやった、東京ほか三カ所に百キロの出力増をやった、こういうことですが、これはほんとうに難聴地域を解消して、あまねく電波を国民に提供しようという、こういう本旨に沿うところの難聴地域の解消に値するかどうか、はなはだ私は疑問だと思うのです。しかしそれも予算の都合でこれはできないということであれば、難聴地域の解消と協会の収入ということは表裏一体をなしております。だから、こういうように考えていけば、やはり予算というものに明らかに五カ年計画を年度ごとに完成をしていくという性格が次の年度の予算には当然必要であろうと思える。もちろん、放送法がこちらに来るかどうか知りません。かりに来れば、これはやらなければいかぬので、そのときに譲りますが、問題に残されておるのは、受信料をまだまだどうするかということが依然として論議をたどりながら結末がついておりません。この点が一つと、それと今大臣が指摘されたように、三十億を限度とする放送債券は、他に財源を求めることが困難であるとするならば、この放送債券についても次の年度あたりには一つの結論が予算の中に生まれてこなければならぬと思える。さらに、絶えず大臣が主張される協会の高き公共使命と、こういう表現をそのまま実行していくには、もう少し国としても協会の自主性を喪失せしめない意味での財政投融資等がこの際は考えられてしかるべきであろうと、こういう工合に私は考える。 要するにこの決算の中から受け取る感じというものは、決算であるからやむを得ないとはいうものの、五カ年計画の一年次における事業の性格、事業完成の性格というものが明らかに感じ取ることができません。従って一つの要望みたいでありますが、やはり予算には性格を持たせ、事業には重点を、こういうようなことで特段の配慮を私はお願い申し上げておきたいと思います。
○山田節男君 郵政大臣に一つ、これは質問の形でお願いしたいのですが、この三十一年度のNHKの決算を見まして、御承知のように、ラジオとテレビの経済は別個になっているわけです。テレビジョンの収入は予算よりも一億三千万円ふえておる。これは三十二年度の三月末の現在で、おそらくテレビジョンの受信者が四十数万になっておる、こういう結果だと思うのですが、御承知のように、われわれがラジオとテレビジョンの会計を別個にしたいということは、ラジオの徴収した金をテレビジョンには使わせない。あくまでテレビジョンはテレビジョンの自主的経済でやる、こういうような建前でしたわけです。この決算を見ますと、三十一年度においてテレビジョンにおいて予算よりも一億三千万円の増収があって、そしてなお、テレビジョンの会計に関しては二億七千万円という欠損が出ておるわけです。これは何を示唆するかという問題、これは私は前にも、決算とは別個な問題として、NHKの徴収するラジオ並びにテレビジョンの受信料の問題、三十二年の三月末の現在で実際四十二万なら四十二万としましても、現在の放送法の第三十二条の建前からいって、NHKのものを視聴していなければ金を払わないのだ、こういうものが相当ある。これは明確な数字はわかりませんけれども、これは相当ある。これが数千か数万かわかりませんけれども、よしんば、これが数がたとえ少いにしても、年間テレビジョンの受信料は三千六百円ですから、たとえば四十二万NHKが取っても、実際五十万の受信機というものが使われているという場合、これが完全に徴収できれば、三十二年度のテレビジョンの会計の二億七千万円というものは消えておるかもしれない、あるいはこれの半分かもしれない、こういうことですね。これは現在のように百三十万も突破しているというテレビの受信機がすでに分布されておるわけですから、そういたしますと、私はNHKが当然といいますか、放送法の三十二条からいえば当然受信料をとるべき性質だ、それが取れないという、見えないいわゆる収入が相当あると思うのです。これは単にNHKのテレビジョンの会計として申し上げるのみならず、現在の放送法のままにしておきますと、いわゆる受信者のそういう道義といいますか、モラルの方面において、ますます、NHKは見てないのだからおれは金を払わなくてもいいのだというので、聴視料を払わない。テレビジョンの受信者がふえればふえるほど、そういう入るべくして入らない収入が非常な巨額に上るのじゃないかということなんです。これは根本的な、放送法を改正して、NHKの取っておる受信料の根本問題になりますから、政府もこれについては相当な関心を持ち、研究しておられるということを聞いておりますが、現状において入るべくして入らないというものが、これが一億や二億や三億じゃないということになってきた場合、これはNHKの経済から見て非常な、何と申しますか、入るべくして入らない収入がふえてくる。これは大臣としてそういうものを、NHKの徴収している受信料というものの根本的な問題を、放送法の根本的な改正においてこれはきめられるだろうと思いますが、それがいつのことかわかりません。来年か再来年かわかりません。そうなりますと、NHKのテレビ会計に対しては、これは軽視できない収入の、何といいますか、入るべくして入らないものが巨額に上る。これを何か現行法において、行政措置において、そういう受信料を払わないというものを払わしめるというような何か方法を考えられるかどうか、こういうことについて大臣の、これは私見でもよろしうございます。今日の放送法のもとにおいて、何かこれに対する対策が講じ得られるかどうかということをお伺いしたい。
○国務大臣(寺尾豊君) この問題は、山田委員からもしばしば御所見を拝聴しているところでもあり、また今回の放送法の、一部改正法案ではありますけれども、NHKの将来の運営においてどう受信料の問題を進めていくか、受信料制度というものをここで抜本的に考え直す必要がありはしないか、こういうことで、相当これは問題点として、ある意味においては悩んだわけであります。この問題が解決しない限りは、これはNHKの将来に一つの暗影を投げかけるのではないかとまで私も心配をしている問題であります。 従いまして、しからば受信料の問題をいかなる方式によってこれを完全を期するかということに対しましての検討はいたしておりますが、まだ結論を出すには至っていないのであります。従いまして、今回の放送法の改正案を提出いたしましたにつきましても、実は御承知のように、受信料については現状のままをとっております。しかし放送法それ自体といたしましても、民放の異常な発展や、テレビジョン等がこうして明年あるいは続けて百数局にわたるテレビジョン放送がなされる、こういうような事態になって参りましたから、放送法自体もやがてこれを抜本的な改正について、根本的な立て直しというふうな意味において検討する必要はないか、こういうような考え方をいたしているわけであります。さらには、今の受信料制度をいかなる形において規律をするかというようなことについては真剣に、しかも将来ということでなく、この問題は早急に検討をしなければならぬ問題じゃないか、かように考えているわけであります。 御指摘のように、今の形においては確かにそういったような問題を起して、この受信料の支払いを拒否するという形のものがある、あるいは払わないといったようなことが起ってくる。それを解決する方法としては、なかなかそれが困難だという事態でありますから、NHKの問題についての、少くも受信料の問題については、私は、山田委員のおっしゃる通り非常に重大な、しかも重大なといってこれをそのままにしておくわけにはいかない。これをいかなる形に、完璧なものに受信料というものの根本的な一つの対策を講じてそうしてここに完全なものを打ち立てる、規律するということが非常に重要な問題として懸案になっているわけであります。研究は続けてやって参るつもりでおりますけれども、この問題は特に重大な問題といたしまして、十分今後各委員の皆様にも御意見を聞き、また各方面の意見等も徴し、その他、各国の例等も十分検討しまして、できるだけ早い機会にこの問題をぜひ解決点に持っていきたい、さように考えております。
○山田節男君 私の今質問申し上げた主要な点についての御答弁がそれたわけでありますが、私の言いますのは、一面においては、NHKにテレビジョンの入るべき受信料が入っていないということと、それから、それよりももっと大切なことは、テレビジョンのNHKを見ていなければ払う必要がないのだという一つの道義といいますか、こういうものが非常に頽廃してくる。現に東京におきましても、やがて五つのテレビの電波が発せられるということになる。これは私は、こういうような払わぬ方が得だというような、そういうモラルの方面が非常にひどくなるのではないか。ですから、三十二条の建前を今そのままにしておいても、これは多少NHKの取るべき受信料の性格は変ってくるかもしれないけれども、少くともセットを据えたら金を払わなければいけないのだということを、郵政大臣として何かの行政措置でNHKにそういうふうにせしめる。これをしないことによって、これは視聴者百二十万が二百万、二百五十万になりまして、受信料を払うのはばからしいということになってくる、そういう機運があるわけです。ですから、このままに放置するということは、テレビの民間放送が普及すれば、数が多くなればなるほどそういう機運が醸成される。そうしますと、今の受信料というものですね、非常に何といいますか、国民から厄介視されてくる。ですから何かの行政措置で、少くとも受信機を持ってやっている者は受信料は払うべしということにでもしなければ、私は、こういう公共放送と民間放送とのテレビの電波が両用されているということは、よほど政府としては何かの措置でもとりませんと、単にNHKの財政上損をしているというそういう意味でばかりでなく、私はこれは重大な道義的意味を持つと考えます。だからこれは政令か、あるいは大臣の何らかのこういう形においての行政措置でこれをチェックする。少くともいわゆる盗聴者の数を少くするということにしませんと、これは重大な問題になる。これについては何ら当面の対策としてお考えになっていないのですか。
○国務大臣(寺尾豊君) 私の答弁は、受信料の根本的な一つの検討ということについて申し上げましたが、御質問の御趣旨はわかりました。現行における放送法の第三十二条に示されたこと、この三十二条において、この施設をした者はNHKの放送を聞こうが聞くまいが、極端に申し上げれば、この施設をした者についてはこれを支払わなければならぬ、こういう規定になっておるのでありますから、山田委員がおっしゃるように、これを道義的にと申しますか、社会人としての責任観念を持っておる者であれば、この法律に従って受信料を払って参りますから問題はないのであります。今御指摘のように、こういうことに対しての道義が頽廃をして、自分の方は聞かないからとか、あるいは時間が少いからとかというようなことによって払わないということにこれがなれば、これをそのまま放置しておくということは、もちろん法治国の建前といたしましてもこれはできないということは明らかでありますから、私の方でNHKだけにその問題をまかしておかないで、少くとも放送法において規定されたこのことを拒否したり、これに違反した行為というものに対しては、あらゆる検討をいたしまして、それに対して注意を喚起する、あるいはそれに対するある行政的な方法を用いるということは当然私はやらなければならぬ問題だと、かように考えておりますが、それでは今具体的にどういう方法をするのだということについての答弁は確たるものは持っておりませんが、この問題はきわめて重大でありまするから、それに対する監督の郵政大臣といたしまして何らかの方法を講じて、国民の道義を高揚をして、そういったようなものに対する当然の支払うべき道を守らせるということについてはあらゆる努力をいたす考えでございます。
○山田節男君 NHKにお聞きしますが、東京その他大都市では室内アンテナでやっておれば外から見るわけにいかないのです。NHKとしては、それを家の中に入って調べることは今日の法律ではできないだろうと思う。いわゆるモニター、査察することについてですが、現在東京、その他大都市に室内アンテナが相当使われているが、そのテレビジョンの視聴者というものはどういうようにして把握しておるか、技術的に。だれか責任者がおられればそれをちょっとお聞きしたい。
○参考人(溝上けい君) 特にテレビジョンにつきましては最近問題もあるようですが、ラジオにおきましても、大体これは相当、集金する人、あるいはそういうのを探す人がなれておりまして、いろいろな周囲の模様を見ましたり、特にテレビジョンにつきましては、ラジオ商あたりから受像機を買った方の名前を教えていただいたり、そういうことを総合いたしまして、同時にまた、できるだけNHKの事情を説明して、御理解を願って、集金の実を上げるように努力いたしております。
○委員長(三木與吉郎君) 他に質疑もないようでございますから、質疑を終り、討論に入ります。――別に御発言もなければ、直ちに本件の採決を行います。 本件につきましては異議がないと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(三木與吉郎君) 全会一致と認めます。よって本件は異議がないと議決されました。 なお、議長に提出する報告書につきましては、委員長に御一任願います。 それでは、午後二時まで休憩いたします。 午後零時十八分休憩 ―――――・――――― 午後二時十九分開会
○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を再開いたします。 郵政事業の運営に関する調査及び電気通信並びに電波に関する調査を議題といたします。 森中君より質疑の通告がありましたので発言を許可いたします。
○森中守義君 しばらくの間、年末首の対策について郵政省にお尋ねいたします。中には数字的にものもお尋ねしたいと思いますので、大臣の方から、適宜部局長に発言をお許しになってもけっこうです。 お尋ねの第一点でありますが、今年の年末首における年賀郵便及び一般の郵便物、この総取り扱い数をどの程度に踏んでおいでになるか、これをまず第一にお尋ねいたします。
○説明員(板野学君) お答えいたします。 本年度の年賀の郵便物は、約九億一千四百万の物が出る、このように想定をいたしております。
○森中守義君 年賀を除いた分もお尋ねしておきます。
○説明員(板野学君) 本年いわゆる年賀以外で物増になると、こういう工合に考えられますのが、通常で四千四百万、小包で五千万、そのほか通常の、いわゆる平均物数が四億四千万ぐらいというふうに考えております。
○森中守義君 年賀とそういうものを合せると、大体どのくらいになりますか。
○説明員(板野学君) 年賀と、そしてそれ以外の非年賀のものでございまして、十二月は通常の月よりもふえるというものの合計で九億六千三百万、そのほかに通常月のものが四億四千万ございまするので、大体十四億であります。
○森中守義君 私が先般いただいた資料によりますと、今郵務局長が言われたのを合せまして十三億五千九百八万、大体こういう数字になっておる。 それでお尋ね申し上げたいのは、この本年の物数の見込みと、それと三十二年度の差がどのくらいになっているのか、それを一つ明らかにして下さい。
○説明員(板野学君) 三十二年度におきましては、年賀が八億七千二百万でございまして、通常、その年賀以外のものが四億一千万でございます。これを合計いたしますると十二億九千万、こういうことでございます。
○森中守義君 そこで、昨年と本年の比較によりますと、約六千八百万程度の伸びが見てあるわけですね、本年の見込みは。 そうなりますと、おそらく来年の参議院の選挙及び地方選挙、こういうのが、果して本年度の伸びの中に見られておるかどうかというのが、少し疑問になってくるのです。どうも私の推定からいきますならば、おそらく十三億五千九百万ということでは済まないのではないか、少くとも昨年よりも六千八百万という伸びでは済まないだろうと、こういう工合に考える。ことにこの前三十一年の参議院選挙の年と、それから三十年の比較をいたしますと、約一億近く伸びがあります、参議院の選挙だけ見ましてもね。そうなけば、地方選挙などを考えていけば、もう少し、十三億五千万というものは伸びなければならないし、また国鉄の小荷物の料金改定が行われておりますが、郵政省が扱っていく小包の方にも、かなり伸びがくるのではないか。かれこれ考えると、郵政省の目測されている十三億五千九百万という年賀、非年賀及び通常の書留や小包あたりを含めると、おそらく一億以上の伸びがなければならないと、こう思うのです。その見通しは、実際時期が来てみないと、今ここでお互いの推論では、どうも勝負にはなりませんが、問題は、局長が言われる十三億五千九百万という数を基礎にして、年末の対策がすべてこれが基礎になって行われると、こういうことになりますと、かなり私は違った対策がとられなければならぬと思いますので、一億あるいは一億五千万ぐらいの伸びがあっても、十分これにこたえ得るという柔軟性を持った計画であるかどうか。この伸びの目測と、さらにまた弾力性のある計画であるか、このことをあわせてお答えいただきたいと思う。
○説明員(板野学君) お答えいたします。 第一点の伸びの目測でございまするが、御承知のように今年も衆議院の選挙が行われまして、そうしてまあ昨年のように、物数が先ほど申し上げましたように、十二億何ぼ出ておるわけでございます。そういう面も、来年度は参議院の選挙その他の県知事選挙というようなものがあるということを一応の考慮におきまして、この物数を推定したわけでございまするけれども、ただいま先生のおっしゃいましたように、これは目測でございまするので、あるいはこれより上回った数字が出るかもわかりません。私どもこれに対しまする年末の対策といたしましては、これが五千万になるか一億になるか、その点はいろいろ推計でございまするけれども、私どもの大体の目測から少しぐらい上回っても、これに対処していけるというような弾力性を持っておる計画を立っております。
○森中守義君 そうしますと、確実に資料によったこの三十一年、三十年の比較は約一億五千万伸びていますね、参議院の選挙だけで。それに地方選挙が加われば、おそらく一億五千万以上こえる。下手すると二億ぐらいこえるのではないですか。だからここに出されている十三億五千九百万というものは、はるかに上回って、十五億程度の目測のもとに計画をお立てになるのが、計画の変更になり、あるいは実際の計画実行に当って、混乱を来たさないのではないかと思うのですが、この十三億というものを訂正される御意思はありませんか。
○説明員(板野学君) 私どもただいまのところは、この目標を訂正するという考え方はございませんけれども、先ほども申し上げましたように、年末に対しまする対策というものは、相当弾力性を持って考えておりまするので、万一そのような物増がございましても、それに対処していくだけの準備をしたい、また、そのように進みたいというように考えております。
○森中守義君 そうしますと、十五億程度によしんばなったとしても、これにたえ得る計画である、こういうことに理解してよろしゅうございますね。
○説明員(板野学君) よろしゅうございます。
○森中守義君 それでは、少し具体的にお尋ねしますが、今たえ得る計画ということでありまするが、これの中身として要員計画、運送計画、施設計画、資金計画、この基本計画といいますか、こういうものの内容についてどういうことになっておるか。もうすでに時期的にも固まっておらなければならない段階でありますから、その内容を詳細に御説明願いたい。
○説明員(板野学君) ただいま基本的な物数に基きますいろいろな計画を目下固めつつある状況でございまして、確定的なことをこの機会に申し上げられませんが、一応私どものただいま考えておる内容につきまして御説明を申し上げたいと思います。 第一に、要員の計画でございまするが、私どもといたしまして、経費にいたしまして、大体七億四千万円程度の賃金を使いまして、そうして延べ二百五十万人の要員を確保いたしまして、これに対処していきたい。もちろんこれは私どもといたしましては、平常の年でございますれば、昨年同様に、その年賀の物数等に対しまする計画は、五〇%ずつ超勤あるいは賃金で、これをやっております。こういう昨年度の計画でございましたが、これは、いろいろの年末の情勢等、ただいままでのところ判断をいたしまして、非常勤でもこれに対処していけるという計画でやっておるわけでございます。 それから運送、集配の面でございますが、これは金額にいたしまして、一億五千万円を予定をいたしております。この内容といたしましては、鉄道便の増設、それから自動車便の増設、それから集配運送量の増、こういうものがございまするけれども、まだ国鉄その他と折衝中でございまして、何便にしてどうするというところまで固まっておりません。 それから局舎の計画でございまするが、局舎につきましては、御承知のように年末は相当臨時要員もございまするし、また物数もふえまするので、私どもといたしましては、ただいまのところ一億九千万円の経費をもちまして、この局舎計画を立てております。 それから年末におきまするこの貯蔵品の関係、これの郵袋あるいは区分棚その他の部品を相当大幅に必要といたすわけでございますので、私どもといたしましては、大体一億八千万円程度の経費をこれにつぎ込んで、そのものの処理をいたしたい。その他自転車の借上料とか、あるいは周知宣伝費、そういうものを含めまして大体一億三千万円程度のことを考えておるわけでございます。合計十五億というような線をもちまして年末に対処いたしたい。かように考えております。
○森中守義君 そのほかに実際の郵便物を配送するに当って、郵政大臣の言葉をかりるならば、昨年と異なった状況にある。これに対しては、万全の措置を講ずる。こういうようなお話がしばしば行われております。従って今の中軸をなす要員あるいは施設、運送、資金、こういう計画のほかに、配送上にこういう措置をしたい。こういったような計画をお持ちでございますか。
○説明員(板野学君) 年末の非常に物の多い際、またいろいろな最近の情勢では、相当年末にいろいろな混乱の状況もあるんじゃないかというようなことをも想定いたしまして、たとえば区分方法を非常に簡略にするとか、あるいは分配その他の扱い方を非常勤でもできるように簡略にするとか、あるいは年末の特別取扱い期間等につきましても、ただいま検討をしておりまして、なるべく正月の一日にこれらが配達され得るようにというような、各種のそういう業務面からいたしました計画も、ただいま検討をいたしております。
○森中守義君 例年の経験によりますと、大体いつごろこの計画が固まって、いつでも実施態勢に移れるということが立てられておりますか。つまり、ことしは年賀郵便の受付が、だいぶ早目になっておるようですね。従って繰り上げられた時期と計画決定の時期が、あまりにも違いすぎるというのが、少くとも中央の郵務局長なりあるいは現場の末端の局長まで、この取扱いに至る計画と申しますか、運行計画というものが徹底していないと、満足に仕事ができないと思う。 そういう余裕が、まだ固まっていないとするならば、もう十一月の十五日まで幾日もありません。そういうきわめて短かい時間の中で、この計画が直ちに実行に移されますか。昨年あたりは、計画が、いわゆる確定をして、それで実行に移すのに、期間がどのくらいおかれていたのか、それを一つ教えてもらいたいと思います。
○説明員(板野学君) 例年でございますれば、大体十一月の終り十二月の初めごろ、この計画が立つ、こういうことになるわけでございます。大体毎年同じようなことでございますので、ただその間に、取扱い上の改正がございますれば、その取扱いの改正をするというような点でございましたので、そういうことでも間に合ったと思います。 しかし本年は、いろいろなそういう条件が見通されまするので、まぎわに迫っては、どうしても手当がつかない。たとえば局舎施設のごときも、あるいは要員計画のある一部のもの、あるいは取扱い方法の簡略化というような点につきましては、私どもの方は、大体十一月のまあ二十日までには、各地方に指示ができるということにいたしたいというように考えております。 それで物数が、大体小包といたしましても、十二月の十五日ごろから、そろそろ伸びてくる。二十三日から二十七、八日、ころが、大体最盛期に至る、こういうような毎年の例でございますので、それにマッチするような方法で、一ついきたいというふうに考えております。
○森中守義君 先刻のお話と、それと、過般郵政大臣が新聞等で述べられているような二百五十万の人間を雇い入れるということになりますと、今局長のお話では、十一月の二十日ごろまでには指示したい、こういうことですが、実際問題として、そういうことが可能ですか。 今局長の御説明からいけば、さして時間的には、逼迫していないというようなことが、比較論としてはわかる。しかし実体論として、ことしのような、こういう状態の中で、来月の二十日という期間は、まだ固まっていないとおっしゃるから、いつ固まるのかわかりません。おそらくきょうあしたではなかろうと思うんです。あと何日か、かかるのでしょう。そうなりますと、二十日間中において中におくというよりも、実際に来月の二十日ごろ指示されると言われるが、それから一週間ないし十日、二週間、こういうことで、狭い局舎の中に五十名も百名もの人間を配置することすらも、非常にむずかしいのじゃないかという気がする。 それはまあ、今から先、いろいろお伺いしますが、ここでは、時間的に私は少し、こういう特殊な年における計画確定としては、時期的にすこぶるおそきに失しているのではなかろうか。こういう工合に考えるんですが、それに対してどうでしょうか。
○説明員(板野学君) 先ほども申しましたように、局舎の施設は、どうしても二十日間ぐらいはかかるというふうに見なければならぬと思います。また要員の計画等にいたしましても、まあ大都会の相当重要な郵便局につきましては、これはもとより早目に手当をしなければならぬ。またそれの訓練等につきましては、これはもちろん――先ほど申し落しましたけれども、要員の訓練等は、今からそのうちの何パーセントか始めてもよろしいということを指示してございます。そのようにまぎわに迫っては間に合わないというものは、大体地方にも指示してございます。ただいまの、要員関係あるいは局舎の関係あるいはまた貯蔵品のごとき、今からもう注文しなければ、暮れの対策には間に合わないというくらいのもの、こういうようなものは、大体の計画を立てましてこれに間に合うように、まだ全体の細部の形や数字は固まりませんが、現在重要なものとか、一部のものについては、固めてやる、こういうふうになっております。
○森中守義君 郵務局長、計画が一日も早く仕上るということには、おそらく当局も御異論ないと思うし、またそういうことのために尽力されていると思いますが、やはり何かの理由でまだ固まっていない、こういうように理解せざるを得ない。 それは大蔵省に対する金の問題であるのか、あるいは省内における事業運行上の意見が今なお統一されていないのか、あるいは何かを期待するという情勢待ちであるのか、要するに今の確定していない、しかも事変った年であるから、かなり重要な任務遂行に相なるわけですが、そういうことでおくれているというその理由を、もう少し克明に御説明願えませんか。
○説明員(板野学君) ただいま森中先生の御意見通り私どもも、できるだけ早くこれは固めたいというわけで、まあ言葉で申せば、昼夜兼行で作業を進めつつあるわけでありまするけれども、何分ある業務によっては、非常に複雑な計算もしなければならぬというようなことで、最後的数字まで、まだ到達していないというような状況でございまして、別に、私どものただいまの作業の状況からいたしまして、ほかのいろいろな要素を考慮しつつこれを考えておる……。少くとも私どもの計画では、そのようなことを考えておりません。ただ、まことに申しわけないことですけれども、作業が非常におくれておるということでございます。
○森中守義君 概括的に諸計画について、さっきお述べいただいたのですが、これが、局長の言われる十二月二十日ごろまでに徹底をすれば、郵便物の扱いに、配送に全く混乱を来たさないでやっていけるという確信をお持ちですか。
○説明員(板野学君) 私どもは、その確信を持ちまして計画を立て、そうしてこれを実行に移していくと、こういうつもりでおります。
○森中守義君 先刻お述べいただいた概括的な諸計画は、先般の郵政局長会議及び郵務部長会議が開かれているのですが、この会議にお諮りになりましたか。
○説明員(板野学君) 郵政局長会議のときは、これは非常に大ざっぱな考え方だけをやったわけでございますが、郵務部長会議におきましては、いわゆる個々の具体的な、たとえばこの辺は、どのようなせわしさだとか、あるいはこの郵袋を何個にするとか、あるいはこの区分棚をどうするとかいうようなことは打ち合せませんでしたけれども、大体の基本的な要員の計画なりあるいは資材、施設の計画というものは打ち合せをいたしました。
○森中守義君 そういう際に、地方の郵政局長、ことに郵務部長は、直接に担当される皆さんですから、いろいろと業務運行上の観点から意見が開陳されたと思うのです。 そこで、今大臣を初め省の首脳の皆さん方が計画されているような、事変った年として、計画が、そのまま問題なく了承できるという御意見でしたか、それとも、その他の変った意見、つまりこれではむずかしいというような御意見等は述べられなかったのでしょうか。 ただしその場合に、意見は意見として聞こう、しかしこれがベターであるから、これをやれということになったのじゃないかと思うのですが、地方の直接に仕事を指揮される郵務部長あるいは郵政局長の皆さん方の本省の計画に対する変った御意見、こういうものがあったかどうか。 それを一つ、あったとすれば承わっておきたいと思います。
○説明員(板野学君) ただいま、私どものこの基本的な計画、たとえば要員計画なり、施設計画なりあるいは地方での、いろいろな計画なりにつきましては、別に意見がございませんでした。大体私どもの考え方と各地方の郵政局の考え方が一致いたしております。 ただ、取扱いの方法の簡略化というような、取扱い方法につきましては、若干異論もございました。方法をもう少し簡略化することはできないかとか、あるいはもう少し分配局の点につきましては、こうしたらいいじゃないかというような取扱いの面につきましては意見がありましたけれども、そのほかにはありませんでした。
○森中守義君 先刻お話になりました十五億というのは、人件費及び施設費、運送費一切のものを含めたのが十五億ですか。
○説明員(板野学君) さようでございます。
○森中守義君 それは、昨年との比較は、どういうことになりましょうか。
○説明員(板野学君) 昨年に対比いたしまするというと、すでにこれは資料として差し上げてあると思いますが、賃金が昨年は一億八千六百万円、それから業務運行施設費が八千六百万円、超勤が四億二千万円、それから仮局舎の建設費が、昨年が九千九百万円、大体そういうことになっております。
○森中守義君 私がいただいた資料と少し違いますね。「昨年の要員関係の令達調書」というものをいただいております。これによりますと、三十二年度は、賃金が今言われたように一億八千六百十六万円、それにいろいろなものを含めますと六億九千四十六万ですか、こういうことになりますね。これが昨年使った総経費であり、十五億との比較だということになるのですか。
○説明員(板野学君) 六億九千四百万円に先ほど申し上げました九千九百万円の仮局舎の経費が、これに加わることになります。なお、ここに落しておりましたけれども、昨年は、年夫首繁忙手当として三億円出ております。
○森中守義君 昨年は今の言われた人件費で、何名配備しましたか。いわゆる配備というのは非常勤、ほんとうの年末首だけの臨時的な人です。
○説明員(板野学君) 五十七万でございます。
○森中守義君 五十七万。そうしますと、昨年の場合の一人の単価は幾らですか。それに対して、ことしの単価はどうなっておりますか。
○説明員(板野学君) ちょっと単価の点の資料がございませんが、大体、昨年は二百五十円くらいを単価としてはじいており、本年は大体三百円見当でございます。
○森中守義君 大へんこまかな数字で恐縮ですが、内勤と外勤は違うのでしょうか。しかも、この三百円の中に、補食費だとか、あるいは超勤ですか、こういうものも入っておりますか。
○説明員(板野学君) お説の通り、外勤は少し単価が高うございまして、ことしのやつは、大体三百三十円、昨年のやつはちょっと数字は、ここに持ち合せがございませんが、二百五十円より二、三十円高いと思います。それから補食費等は、昨年は、ただいま申し上げましたように八千六百万円出ておりますけれども、ことしは一応、これは保留ということになっております。計上しておりません。
○森中守義君 それでは、いろいろ問題がありますが、経理局長おいでですから、正確におわかりかと思います。昨年の一人単価は幾ら、ことしの内勤が幾ら、外勤が幾ら、それには補食費、超勤がつく、つかないということをお答え願いたい。 これは、あとあと非常に大事なものになってきますから。
○説明員(西村尚治君) 昨年度の賃金の単価は、手元に資料を持ち合せておりませんので、はっきりしたことはわかりかねますが、大体郵務局長が申し上げましたように、内勤が二百五十円、外勤がそれより二、三十円高い程度かと存じます。詳細のことはあとでまた資料として差し上げたいと思います。 本年度の賃金単価は、これも郵務局長が申し上げましたように、平均内勤三百円、外勤三百三十円ということではじいてございまして個々の雇い上げについて具体的な単価は、郵政局や現場にまかすことにいたしております。 それから補食費でございますが、これも一人当りの単価がどれくらいになりますか、三十二年度の総額は八千六百万円ということで出ておりまするし、本年度も一応郵便関係では、昨年と同額程度を予定しておるのでありますけれどもこれは超勤、三六協定が結ばれた場合には出そうということになっております。結べないということでありますれば、これは出せないのじゃないかというふうに考えておるのでありますが、一人当りの単価は、ちょっと私の方に……、昨年度末の運行対策施設費は一人当りの単価は一千四十七円ということになっておるようでございますが、ただこの中には御承知かと思いますが、補食費とそれから士気高揚費というふうに二つの要素が入っております。それの内訳を実はこまかい資料として持ち合せておりませんので、ちょっと即答できかねるかと思います。
○森中守義君 この二百五十万人の延べとして予定されている人は、具体的には、いつごろから雇い入れますか、そして終局の解雇日はいつごろに予定しておりますか。ことに訓練というお話がありましたが、どこでどういう方法で訓練をされるのか、訓練の内容までも計画をお持ちであろうと思いますので、御説明願いたいと思います。
○説明員(板野学君) 大体二百五十万人、雇い入れは、その局と物の増加の比例によりまして、相当カーブが変ってきておりますが、大体十二月の十五日ごろからぼつぼつ上りましてそして二十日ごろから二十七、八日ごろが最高に達する、そのときに一番ピークが参るわけでございます。そういたしまして一月の十日ごろまでに終る、こういうような計画でありまして、日々どの程度が雇われていくかということは、やはり個々の郵便局におきまする物の入り工合によって相当変ってきますが、大体の傾向といたしては、そういうようになっております。 それから訓練の方でございますが、大体、これも重要局につきまして、内外勤五日ないし二十日ぐらいにわたってこれを訓練する、その局に必要とする人間の十人に一人について訓練をするということに、計画をいたしております。
○森中守義君 そうしますと、今全国に配置されている郵便関係の職員の内勤が何名、外勤が何名、定数非常勤が何名、この内容がわかりますか。
○説明員(板野学君) お答えいたします。 内外勤の別は、ちょっとこの資料がございませんが、大体三十三年度におきまして、郵便量で七万六千六百八十二人の内外勤の要員がございます。
○森中守義君 それは定数非常勤も入れるのですか。
○説明員(板野学君) 定数非常勤は別でございます。定数非常勤を入れまするというと、内外勤、合せまして、三十三年の十月一日現在で八万四百八人ということになっています。
○森中守義君 大体二百五十万を八万四百八名で割ってみますと、一人で三十五名という付き方になりますね、三十五名強ですね。
○説明員(板野学君) 二百五十万人は二十日延べでございまするので、九万人ぐらいになります。と申しますのは、この二百五十万人の計画では、年末に実際に使う要員の延べが約百八十万人、それから訓練に必要なものが、大体延べ七十万人ということになりまするので、延べ七十万人はその前に訓練する、それで百八十万人は、この暮に二十日間に延べで、それだけやろうということになりまするので、大体まあ人間の単人員に換算いたしますと大体九万人ぐらいになります。
○森中守義君 この平常便郵関係に、だれかを採用になる、それで、まあ完全にマスターはできなくても、ある程度役に立つというのは、採用して実務に携わったあと、どのくらいの期間ですか。
○説明員(板野学君) 大体訓練を五日から……、仕事の内容によって違いますけれども、五日から一週間訓練いたしますれば、大体常在員の六〇%ないし七〇%の能率をあげるようになるというのが、過去の経験でございます。
○森中守義君 それはできる人とできない人、それからまた郵政省が自分のめしの食い場だという気持にもよるでしょうし、これは一律にいかぬと思います。もちろん高度な精密機械を使うとか、あるいは高度な頭脳労働を必要とするというものではないでしょうが、これはやはり郵政省の郵便事業というものは、五日あるいは一週間の訓練で常在員の能率を一〇〇%単位とした六割、七割を完全にこなせる、しかもそれはいかなる繁忙時期にも間に合うということについては、ちょっと合点がいかないのですが、ただし局長の方で、そういうように思うならば、何をか言わんやでありますが、郵政省の郵便事業というものはそんなに簡単ですか。
○説明員(板野学君) 御承知のように年末におきましては、たとえば今まで郵便区が一区のところは、これを三区ないし四区に分けて、取扱い方法につきましても、非常に単純化してやっていくということになりますので、そのくらいの訓練で六〇%ないし七〇%はあがるわけであります。 またこれは業種によっても非常に違うわけでありまして、たとえば鉄道郵便業務のごときは、二十日の訓練を必要とする、しかも取扱いの方法を簡略化しての上のことであります。
○森中守義君 私は、窓口に座っている内勤の人であるとか、あるいはまた単に継ぎ越しをやるような場合、さらにはまた郵便法なら郵便法の絶えず必要とする条文を覚え込ませて、その通りに動かすというような仕事は、なるほど局長の言われることも、少々時間的には無理だと思いますが、ある程度、了承できないことはない。しかし今、いみじくも御指摘になった鉄郵の場合、あるいは都会地のしかも人口の密集して、どこのだれそれが、これは何番地に住んでいるという外勤の問題を考えると、そう簡単にいかないのじゃないか。問題は、郵便を受け付けて届けるまでが仕事で、しかも届ける仕事というのが、また一番重要な比重を持つというふうに見るのも、あながち的はずれじゃないと思います。 そうすると区分を簡略にする、あるいは差し立てを簡略にする。そういう大ざっぱな分け方もできるでしょうが、寺尾豊に届ける、あるいは森中守義に届けるという、だれそれに届けるという段階になると、そう短期間にいかぬのが常識じゃないかと思う、また非常にへんぴなところで、先祖伝来のところに住んでいるような人を雇ってくれば、ああ、あれはあそこだと、そういうところもありましょうが、国全体からいきますと、東京であるとか、あるいは大阪、名古屋、福岡とか、少くとも六大都市、あるいはこれに準ずるような大都市の人口稠密のところは、配達業務というものは、そう一週間とか二十日の訓練で、一日に予定された、あるいは持ち出さなければならぬ郵便物を完全に消化するということはできないのじゃないか。 非常にこまかな計算になりますが、大体私は十五億と踏んでおる。この十五億を、一体一日どのくらい持ち出せば、来年の一月の十日までぐらいに消化できますか。一日の配達の分量はどのくらいですか。しかもその分量を非常勤が持ち出した場合に、完全に消化できるとお思いになりますか。
○説明員(板野学君) 先般の郵便物の遅配等の状況におきまして、実は東京都の郵便局でこの非常勤職員の訓練をいたしました結果、大体区分方法あるいはこの道順のやり方、あるいは郵便物を数区に、さらにこれを細分することによりまして、大体能率といたしましては六〇ないし八〇%程度いけるという見通しがついたわけでございます。ただしここに事故になるような郵便物は、もちろん長年経験のあります集配人の方が、これはもう能率がいい、このような面につきましては、私どもといたしましては、名あてを完全に記載するとか、あるいは表札を出すとか、あるいは道路に標識を立ててもらうとかというような方策も、あわせ周知いたしまして、非常勤でも、これができるような方法を考えていきたいというふうに思っております。 一人一日、どのくらい特ち出せばいいかという点につきましては、平均値は出るわけでございまするけれども、郵便局によって、非常に部数が違うわけでございまするので、ちょっとその辺は、お答えいたしかねます。
○森中守義君 少くとも平月においては、三億あるいは四億程度の郵便物ですから、そとれは比べものになりませんが、十五億というものを、この短期間のうちに持ち出すということになれば、相当の私は分量でなければこなせないと思う。それと、何回も申し上げたように、道順を覚えるのは覚えましょうが、何番地のだれというふうには、そう簡単にいきません。これはおそらくいかにすぐれた教官が、一人十名を相手にして、個性までものみ込んで近代的教育をされても、それが完全にできるというなら、これは神わざだと思う。そう簡単にいかない。私はそう思う。 それともう一つは、やはりこういう年末のきわめて激しい業務の中において、非常勤でなくても、よほど慎重にはいたしておりますが、郵便が届かなかったとか、あるいはあて先が違っていたとか、そういう軽徴な事故のほかに、赤郵袋が紛失する。こういう事故が、注意に注意を重ねていても、やはりつき物です。しかもそれは、長年郵政省にお勤めになっている職員の皆さん方が、この事業に心魂を打ち込んですらも、それなんです。ところが二百五十万もお集めになると言いますけれども、おそらく私は、この二百五十万の雇用というものは職安を通してみても、あるいは高等学校や大学のアルバイトをとろうとしても、この事態では、そう簡単にいかぬのじゃないかと思う。勢い来た人を――そういう人は当てにならぬという、そういう不遜な見方や考え方じゃありませんが、ごく短かい間に郵政事業にお手伝いをするという、つまり郵政省本来の職員の皆さん方がお持ちになっている崇高な精神と、にわかに入って来る人の気持というものは、まず十人のうちで、比較的少い数が、一般の従業員の気持と同じで、他は、その日その日の一日に三百円なり三百三十円という、そういう雇用関係であれば、あまり精神的なものを期待できない、こういうことを私は考えます。 そうなると、局長の方で責任が持てるということであれば、まあ、これも責任が持てたか持てないかという、あとの論議――実態を通した上での論議以外にはできませんけれども、どうも今にして、私は局長の方の、ただ単に十五億の金を入れた、二百五十万の人を入れた、こういうことだけでは済まされないような気がする。ですからほんとうに教育の方法は、こうやるのだ。私の言うことはこれもあれも、そういうことはないという、そういう判断がいただけるならば、なおさらけっこうです。もう少し具体的に、二百五十万配備の状態について伺っておきたいと思います。 それともう一つは、いつだか郵政大臣が、郵便予備隊を作るのだ、こういうお話でしたが、どうも岸総理やあるいは郵政大臣は、非常に軍隊調ですね。予備隊であるとか、そういうものがお好きのようだから――これはいいのですが、一体、郵便予備隊とは何であるか。それも一つ聞かしていただきたい。
○説明員(板野学君) 先生のおっしゃいますように、常在員よりも――永年この辺の経験のあります常在員よりも、非常勤の能率が落ちるということも確かでありますし、能率が落ちるばかりでなく、ある程度、そこに平素の郵便の取扱い方につきまして、たとえば名あてが完全でないというような場合の処理は、おくれております。そういうことを考慮に入れまして、私ども、延べ約七十万人の訓練をいたしまして、そうして常在員の能率の六〇%ないし七〇%程度まで、これを上げていく。これは実際に、先ほど申し上げましたように、私どもといたしましては、過般の経験上、まあそういうような考え方をいたしておるわけでございまするが、まあ昨年は、この非常勤を五十七万入れまして、常在員五〇%、非常勤五〇%の率でこれをさばいたわけでございます。もちろんそのときには、常在員の方からも、非常な、まあ指導とか、その他の面につきまして、いろいろ仕事上の協力等が得られております。まあこのような点も考慮に入れましてこの非常勤者のあらかじめの訓練によって、大体常在員に近い能率と知識を持った者を、その十人に一人なら一人、養成する、その一人の人が、あとの九人を率いていく、そうして仕事をやる、こういうような計画でございます。 また、先ほどから申し上げましたように、配達の面におきまするいろいろな隘路でございます。表札がない、あるいは道順がわからぬ、あるいは郵便受けが足らぬ、こういうような点につきましては、市町村当局とか、あるいは国関係のものと十分協力をしていただきまして、そうして非常勤でも、能率がそうひどく下らないようにという考え方で進んでおります。もちろん私どもといたしましては、国民の皆様に、年末において御迷惑をかけないようにという考え方から万全を期しておる次第でございますけれども、いろいろなまあ変化する事情もございます。これらの変化する事情につきましては、今後また私どもも、いろいろな情勢を見ながら、国民に迷惑をかけないという計画で進んでおる次第でございます。 また先ほどの郵便予備隊の件でございまするが、これは実は、私どもの考え方といたしまして、この多数の非常勤職員を使用いたしまする関係上、これらを機動的に、組織的にこれを使っていく。これがためには、どうしてもその中核体になって、これを指導する、あるいは教えていくというような一つの仕組み、あるいは組織というものが必要でございまするので、それらの非常勤が働きやすいような、そういう一つの組織化したものを作りたいというわけでございまして、特別に、そのほかの人を持ってくるとか何とかという趣旨ではございません。非常勤を中心にいたしまして、あるいは部内のやめられた方に指導をお願いする。あるいは先ほど申し上げました、すでに訓練を経た非常勤がその中核体になって働く、このような計画が、まあ予備隊というような言葉で呼ばれておると思います。
○森中守義君 今のその予備隊ということですがね。まあこれは、おそらくわが国の行政機関の中で、防衛庁以外にはないのです。どこにもありません。もちろん公社には、工事隊というものが従前はあったのでありますが、これすらも今はありません。大臣が思いつきみたいで言われたことだと思うのですが、そういうことで、非常に復古調であるとか、どうも少し、戦争ごっこが好きだというふうにとられるのも、来年選挙がありますから、あまりよくはありませんよ。元来平和事業である郵政省のことですから、極力、そういうような言葉のあやとして、あまりいろいろとこねくり回されないように、一つ、これは御注意を申し上げておきます。むしろ言うならば、郵便予備員でも何でもいいんですよ。しいて名称をつける必要があるとするならば、そういう穏やかな名称を私は採用してもらいたいと思うのです。もとより法律事項じゃありません。 それと、今の局長の御説明では、どうしても、やはり主観の相違もありましょうがね、机上でお考えになっている、あるいは過去の実績に照らして、そのことが疑いもなくできるんだということは、そのまま私は了承できないのです。これも先刻来申し上げておるように、一定の時間がたった実態の中からの結論以外には出て参りませんが、しかし今のところ、それでやっていけるという十二分なる自信をお持ちのようでありますから、国会としては、郵便物の混乱をどうしても避けねばならないという大きな義務と任務を持っております。そういう観点から、このことを、私は少しく突っ込んでお尋ねをいたしましたが、果して言われるような状態で、混乱が回避できたかどうか、これは一つ、郵政大臣初め省の皆さん方のお手並みを拝見いたして、もちろんその間には、通常国会もあることですから、随時、いずれの意見が正当であったかというこのことを、私は後日の課題として残しておきまして、もう一つ伺いますが、年末における支出は、十五億である、こういうことでありますが、収入総額は、どのくらい見込んでおられますか。
○説明員(西村尚治君) おっしゃる収入総額と申しますのは、年度内一ぱいの見通しでございましょうか。年末だけの収入総額というものは、ちょっとわからないのですけれども、年度末までの見通しを申し上げますならば、本年度は、幸い四月から九月までの実績から勘案いたしまして、予算上見積っております収入よりか、大体四十億あまり増収がある見込みでございます。
○森中守義君 大へんどうも、皮肉にとられては困りますがね。
○説明員(西村尚治君) そういう意味ではございません。
○森中守義君 今私がお尋ねしておるのは、年末首に対して十五億出費をされる、これに対する見返りの収入は幾らあるか、こういうことを聞いておるのです。年間のことを聞いておりません。
○説明員(西村尚治君) 十五億の施設費に対する見返りの収入といたしましては、やはり私どもといたしましては、年度内を通じての増収分からまかなうというつもりでおります。言いかえますならば、この十五億のうちで、実は郵務局長が申し上げましたのは、これは組合との間に、三六協定が締結されない場合の対策経費であるわけであります。三六協定が締結されます平時の状態におきます分といたしまして、すでに十億余り予定をしておるわけであります。ですから差し引き五億がどうなるかということでありますが、その五億の増額分につきましては、三六協定が締結されませんために、浮きました超過勤務手当も充てたいと思いますし、さらにその四十億余りの増収分の中から、弾力条項を発動いたすことによりまして、賃金なり、その他の経費に充てていく、こういうふうに考えておる次第でございます。
○森中守義君 財源の求め方に、いろいろ意見を私どもは個別に聞かされて参りました。つまり差し繰りしていくという御意見もあるし、あるいはまた特別に大臣が、閣議の中で岸総理を初め諸閣僚に報告をされて、どうしても、この年末については郵政省は、予算の補正を必要とする御意見も聞いております。さらにまた、十五条の弾力条項の発動によるとも聞いております。一体これは、どれが正当ですか、十五億の財源支出は。その費目について、一つお答えをいただきたい。
○説明員(西村尚治君) 私がただいま申し上げましたように四十億、まあこれは見込みでありますから、どれくらいになりますかわかりませんが、大体四十億余りは差し繰りができるのでなかろうかと思うのでありますが、その増収分につきましては、弾力条項十五条を発動いたしまして充当いたしたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○森中守義君 結局、こういうことですね、補正でもない、またその他の経常予算の差し繰りでもない、郵便増収四十億の中の九〇%でしたか、弾力条項として発動できるのは。だからして三十六億ですね、使い得る金は、四十一億だと仮定すれば、その中の十五億だという工合に了承してよろしいですね。
○説明員(西村尚治君) これは、どう申しますか、今、先ほど申し上げましたように、実は超過勤務に関する三六協定が締結されないと仮定いたしました場合ですから、超過勤務手当も浮くことが予想されます。ですから、そういった原資をひとまず充当することが考えられますし、それで足りない場合には、弾力条項の発動ということも考えられますし、年度末になりまして全体の経費をにらんだ上で、どれをどう回すかは、またきめることでございまして、今のところは、補正予算を組む、必要は少くともない。一部は差し繰りになるかもしれませんが、足りないところは、弾力条項の発動ということも考えられます。今これについてどれということは、的確にはまだきめておりません。もう少し情勢を見まして年度末になりましてから、具体的にこれがきまることだと思います。少くとも財源的には、問題はないというふうに考えておる次第でございます。 それから、繰り返しますが、十五億に対して、十億というものはすでにあるのですから、その差額の五億についての問題でございます。それについては、そういうふうに考えております。
○森中守義君 大蔵省と、私は、たとえば予備費支出ないしは弾力条項の発動、これは年間を通じて、郵政省は御相談になればよろしいのでしょう。それを支出のたびごとに、大蔵大臣の承認をとらねばならぬのですか。私の知る範囲では、制度上の問題としては、そのつど大蔵大臣の認証を郵政大臣がとらねばならぬ、こういう工合に、総則上なっておると思うのです。そういうことになりますと、今経理局長のお話からいけば、十億は、もちろんそれは私も知っております。あとの五億については、まだまだ大蔵省と、これでいこうとか、この額が必要であるとか、そういう話し合いができていない。また大蔵大臣の了承もとっていない。こういうように受け取れる。 それが、実は郵務局長が、先刻お話になったように、まだ固まっていないのだという――お尋ねをしたのが、実は、今経理局長のお話で、もっとはっきりしてきた。一体五億の支出は、どうするのか、少くとも補正は組まなくてもいい、こういうことでありますが、弾力条項を発動するならば発動するように、あらかじめ大蔵大臣の認証が必要である。こういうことに私はなると思っております。 その会計法上の問題、どうなるのですか。
○説明員(西村尚治君) 大蔵省との毎年の例でございますが、ただ今年は、金額が少し張るということなんでありますが、事務的には、話し合いはしております。ただ、正式に文書でもって、向うに協議をいたしますのは、何と申しますか、この中で一番大きい賃金でありますが、賃金というのは十二億というものがすでに予算上成立しておりますので、その十二億のワク内でひとまずまかなうわけであります。だから、どうしてもそれが足りなくなった場合には、大蔵省の方に正式に持ちかけますが、それまでにはその内部の操作でやることができるものですから、ですから、どうしても年度末差し迫ってから正式に大蔵省に話としては持っていく。しかし事務的には大蔵省事務当局とよりより話を進めており、了解を得ておるわけであります。
○森中守義君 大体はっきりしてきました。結局、年度末になって精算、認証、こういうことであり、具体的には個別に今話をして、話だけがまとまった、こういうことですね。
○説明員(板野学君) さようでございます。
○森中守義君 それから運送計画ですが、これは三十二年度の分までは明らかに資料としていただいております。ところが三十三年度がはっきりしておりませんので、これを聞かしていただきたいと思いますが、できますならば鉄道あるいは専用自動車の運送料あるいは集配施設の集配料、こういう工合に区別をして御説明をいただきたいと思います。
○説明員(板野学君) お答え申し上げます。鉄道の運送料といたしましては約五億五千二百万円を予定いたしております。それから専用自動車運送料といたしましては六千五百万円でございます。それから集配施設の集配料といたしましては、三千五百万円を予定いたしております。
○森中守義君 そう申しますと、鉄道の場合には延べキロどのくらいになりますか。
○説明員(板野学君) 六十五万八千延ベキロになります。
○森中守義君 昨年に比べてかなりいずれも浮いておりますね。伸びておりますね。ことに自動車の専用の場合には、三十二年度は金高にして四千七百万ですね。これに対する六千五百万、相当の伸びですね。それと専用自動車の場合には、日本逓送とその他のものと、こう区別した場合に、どういう分け方になりますか、六千五百万を。
○説明員(板野学君) 先ほど申し上げましたように、これはまだ計画でございまして、これは日本逓送はどうなるとか、あるいはほかの運送会社がどうなるというようなことは、これから郵政局に参りまして具体的な計画でこれはきまるわけでございまして、ただいまのところ確定はいたしておりません。
○森中守義君 これは私しろうとなんでよくわかりませんが、この運送計画の昨年との対比からいきますと、相当大幅な伸びがある。これは勢い人間にも影響して参りましょうし、この年末繁忙は、この一つの面から見ても、何も三・六を結ぶ、結ばぬという問題とは別にしても、相当私は膨大な規模になっておると、こういう工合に理解せざるを得ないのですが、どういうことになりますか。
○説明員(板野学君) 昨年に比べましては相当の物の伸びもございまするし、また仕事の面におきまする簡略化によりまして、相当こういう面に仕事の負荷がかかってくる。こういう点もございまするので、昨年に比べまして相当計画が大きくなる、こういう状況であります。
○森中守義君 それでこの鉄道の場合ですね、六百五十八キロですね、そういうことでしょう。
○説明員(板野学君) そういうことでございます。
○森中守義君 この六百五十八キロを動かす場合に、郵便物運送委託法による、郵政大臣が運輸大臣かあるいは国鉄総裁に要求できるという要求条項がありますね、こういうものが今まで発動されたことがありますか。
○説明員(板野学君) ただいまのところ、そういう発動はございません。大体、毎年話し合いによってこれはきめられております。
○森中守義君 そうしますと、たとえば東京から門司まで護送便を出す、門司から鹿児島まで護送便を出す、そういう貨車は、話し合いによって、郵政省の要望通り、需要通りに国鉄は回してくれる、こういうことですか。
○説明員(板野学君) 昨年の例からとりますというと、大体要求通り、その要求をいれてくれておる状況でございます。
○森中守義君 私は今まで一、二承わったところによりますと、郵政省では大体万全の対策ができた。しかし国鉄が貨車を貸してくれないから、あるいはその時期がおくれるから、不必要に郵便物がおそくなるのだということを実例として聞いたことがあります。ことに、本年度の国鉄の輸送計画をうかがい知ったところでは、相当客車の方に力を入れる。しかもダイヤ改正あたりが大幅に力点がそっちに置かれたために、運送計画の方は比較的に昨年よりも伸びていないというように聞いております。客車に郵便物を載せるわけにいかないし、従って昨年度もそういう実例が一、二あったように思う。今年はもっとこの客車の需要というものは劣勢の状態になるのじゃないかと思う。この運送計画については間違いなく六百五十八キロの延べキロが、郵便物の混乱を来たすことなく排送できるという御自信をお持ちですか。
○説明員(板野学君) 先般のダイヤ改正等によりまして、鉄道便の相当増便もいたしましたし、また、取扱いに非常に便利な便を相当契約もいたしたわけでありますが、目下のところ、昨年度同様に国鉄の方も荷動きがそう多くはない、むしろ昨年よりも今年の方が便といたしましては非常に都合のいい便がとれる見込みでございます。
○森中守義君 それはダイヤができましたから、それはその通りでしょう。しかし便ができたところでこれはだめなんです。物を載っける貨車の配置はどうですか、こう聞いておる。従って、国鉄は一般の客車の方のダイヤ配置に力点を置いたので、貨物の方は比較的に劣勢になっておる、こう私は聞いておるものですから、なお都合のいい便ができたでしょうけれども、それに連結をしていく郵便車はどうですか、こう聞いておるのですよ。
○説明員(板野学君) 大体そういうような便利のいい便に護送便なり、あるいはその他の貨車なりの便がとれる、このように私どもは考えております。
○森中守義君 これは年末の郵便の骨幹をなす仕事じゃないですか、とれるはずだとか、とれると思うというのでは、郵便につきましてはこれはちょっと手おくれですよ。運輸省も国鉄も東京に現存しておるのです。少くとも私はこれは十五億と見ておりますがね。十三億何千万という郵便物が明らかに郵政省で憶測を立てておいでになるわけですから、これについて貨車はどのくらいというその話はもう終っていなければ、どうしても私は完全じゃないような気がするのですがね、それはどうでございますか。
○説明員(板野学君) ただいま先生のお手元までに全国の主要貨車便の予定表を差し上げるということに大体なっておりますが、それらの貨車便につきましては、ただいま国鉄とも鋭意折衝をしておりまして、昨年よりも今年の方がそう荷動きがふえるというような一般経済情勢でもございませんので、昨年の例からいたしましても、相当昨年は国鉄の方の荷動きが少かった、むしろ貨車が非常に取りやすかった、こういうような諸般の情勢というものは、今年の年末もやはり同様であろうというように私どもは観測いたしておりまして、大体この折衝は成功するというように考えております。
○森中守義君 これは大へんくどいですけれども、今までの二、三の実例からしてもそういうことがありますぬ。また、ことしあたりことさらに郵便物が混乱をするのではないかという予測もできます。おそらく、貨車便あたりは相当大きな難問題になるんじゃないかと思いますし、そういう際に、当然、郵政大臣の発動し得る運送委託法の八条の発動をせずに、これはだれの責任であるか、郵便物の混乱は郵政省じゃないか、ほかの団体が変なことをするからこうなったのだというふうに責任を転嫁されては困る。もちろん、相手がコーポレーションであろうと機関であろうと、郵政省は事をかまえて、大臣が持っておる権限を常時動かすということは、これは断じて好ましいことではありません。話し合いによるのが一番いいとは思う。しかし十五億に近い郵便物を動かしていくのに、国鉄の貨車配置が、おそらく郵便物がこれだけあるからいつでも配置できるようにお待ちしましょうということは、国鉄は郵便物を運ぶのが本職ではないのですから、待っていましたという、そういう待ち受けの態勢にはないと思う。おそらく、差し繰り差し繰りをして、どうかすると、郵務局長が下げなくてもいい頭を国鉄やあるいは運輸省に行って下げなければならぬようなことが、私は予想されます。それでもなおかつできないときに、八条の発動はせずに、これをある団体の責任である、団体の責任によってこうなったんだというふうに言われたんでは困ります。最悪の場合には、この事態に対処して郵政大臣は八条を発動するような御意向をお持ちであるかどうか、そういう事態の到来が予想されますので、その点の決意のほどを一つ聞かしておいて下さい。
○説明員(板野学君) 私、郵務局長といたしまして、この問題は、先生がおっしゃいますようにきわめて重要な事柄でございまするので、話し合いの面につきましても、可能な限り努力をいたしまして、これらの貨車獲得に努めていきたいと思います。また万一、われわれの手元でなかなかそれが及ばないというような事態も想像されますので、これは一つ郵政大臣がおそらく運輸大臣と緊密なる御連絡のもとに万全を期していかれることと確信をいたしております。
○森中守義君 郵政大臣もあわてて八条をごらんのようですから、黙っておるわけにもいきませんから、ちょっとあなたどうですか。
○国務大臣(寺尾豊君) どうもさすがに森中委員は博識、非常に勉強せられて、私はまことにお恥しいながらこの八条を今読んで、このことのあることを知ったようなわけであります。これはもちろん今回の、先刻来局長が種々御質問にお答えを申し上げております問題は、きわめて私は重大であると思っております。こうしてこのことだけを論じておるということは何でもないようでありますけれども、しかし事は、これが全逓信労働組合との関係においてこれが全く非常勤――いわゆる超過勤務の拒否ということがなされて、しかも年末首に対して、過日の中央委員会等においても、そのような場合には年賀郵便などはストップさせる、こういう非常な不幸な事態によっての対策でありますから、また単なる非常勤、この超過勤務を拒否するということでなく、これがその勤務時間中にも影響を及ぼすということもわれわれは非常に心配をしておる。この計画というものは、勤務時間中は普通にその責任をりっぱに果してもらって、そうして超過に対しての対策でありますが、もしもこの勤務時間中に、いわゆる一部たりとも怠業をするとか、あるいはこの郵便物の取扱いに非協力、非常に非能率な結果がもし現われるということであるならば、先刻来お答えを申しております計画も崩壊をしてしまう。年夫首における混乱というものは、もう非常な姿において国民の前に展開される。これはこれ以上の私は不幸はありましょうか。さような結果になれば、これ以上の不幸はない。これは私のもちろん責任でありますけれども、私はそのときにおいてはいかなる責をもって責任をとるかという問題も起ってくる問題であります。 でありますから、私は、御質問にはございませんけれども、全逓信労働組合の諸君、いわゆるこの郵便物の取扱いをしておる組合員である職員諸君が、少くも超過勤務はしないけれども、その勤務時間中、八時間勤務、その時間中には公共事業として全力をあげてその職務を遂行する。その後のそれ以外の残された物量、こういうものに対して非常勤をもってこれに充てる、こういったことでさえも幾多の、先刻来、森中委員の御議論があるかに拝聴いたしました。私もいわゆる書簡が、考えておるように十三億何がしでは、果してそれが適切な数であるかどうか、これは推定でありますからわかりませんが、私も、来年の選挙を控えておる、自分としては、年末早々これはもうそれらの手当をしなければならぬ、私自身がそういうような考えでありますから、あるいは知事選、地方選挙あり、参議院選挙ありということであれば、相当数郵便物がふえるということは、私自身もさように考えておる。でありますから、そういうような事態であって、この問題はまことに深刻であり、また重要であり、また重大であるということにつきまして、このいわゆる第八条に掲げておりまする、郵政大臣の要求があるとき云々ということにつきましては、これを適用いたしましても、国民に大きな迷惑をかける年末首の郵便の滞留ということに対して、あらゆる努力において善処したい、かように考えております。
○森中守義君 切りかえしのつもりで言われたかもしれませんが、でありますからということでお答えになればいい、前段は要らぬです。私も聞いておりません。もちろん、あなたにいつまでもお待ちいただいておるのは、そういうことをいろいろお尋ねしたあとで、郵政大臣に総括的にお答えいただこう、こういうつもりですから、今あなたが、何もあなた、怠業行為がどうだ、滞留がどうとか、そういうことは言っておりません。そういうようなまぜっかえしをおっしゃるから、決算委員会でも郵政大臣の発言は取り消せということになる。でありますから、あとお答えになればいいのです。非常に時間もたっておりますから、そういう意味で大臣も議事進行に御協力を願います。 それで、さらに質問を続けますが、今、大臣のお答えで、場合によったならば運輸大臣等と委託法の八条について話し合いをすると、こういうことでありますから、まず、鉄道便の運送計画は完璧であろう、こういう工合に私は理解をいたしておきます。そこで、この年末に、昨年との比較で六百五十八キロという工合にかなり伸ばしてありますが、これは、ややもすると年間における運送新規計画が、この機会に混入されているのではないか、こういう心配が一つあるのです。つまり、今まで非常にむずかしい新規計画をたな上げにしていたけれども、この際これを混入してしまおう、本来ならば、それは年末首の特殊な時期が過ぎれば常態に返さなければいかぬのに、一月の十日過ぎても、二十日過ぎてもそのまま押し切ってしまおう、こういうようなことが気になるのですが、その心配は要らないものかどうか。あくまでもここに言われている六百五十八キロの鉄道の路線というものは、年間の新規計画の混入していない臨時的なものである、そういったように言い切れるかどうか、郵務局長の御所見を伺いたいのであります。
○説明員(板野学君) この計画はあくまでも臨時的なものでございまして、この年末を越せば、原則として全部これは変えることにいたすわけでございます。
○森中守義君 それから、途中ですけれども、自動車の関係で、日本逓送とその他の分を区別をしていただいて、この次資料としてこの分をお出しいただきたいと思います。 それから、先刻、郵務局長の言われた施設の中で、一億五千万の施設の内訳はどういうことになっておりますか。つまり具体的にお尋ねするならば、この新しくどの程度のものを、たとえば分室でも何でもけっこうです。そういうものの仮建築を必要とするのか、その内容を承わっておきたいと思います。
○説明員(板野学君) ただいま、こまかい計画まで持っておりませんが、本年度は一万九千坪の仮局舎をこれで建設するという予定にしております。
○森中守義君 今言われたその仮局舎の新設というものは、これは本来ならば本物として建築を必要とするものですか、それともほんとうに臨時的に必要を認めておいでになるのですか。
○説明員(板野学君) これらは全く臨時的なものでございまして、この繁忙期が過ぎればまた撤去するという計画を持っております。
○森中守義君 これは予算の使い方の問題になろうかと思いますが、毎年仮設のものを作って、一定の期間を過ぎれば毎年撤去していましたか。また、そういうことで、会計検査院あたりは問題にしていないのですか。私の考えからいけば、その全国の相当数の局舎が仮局舎を作らなければならぬというところがかなりあると思う。それで国の予算を入れて仮設のものを作った。もちろん、それは国有地である郵政省の敷地に作るわけでしょうから、あわてて撤去の必要はないと思うのです。それは、たとえば平素食堂にしておくとか、それは何といいますか、厚生施設にするとか、あるいは保育室にするとか、そういったものにも使ってもいいのじゃないかと思うのですが、そのところはどうなんですか。
○説明員(板野学君) この仮局舎の計画のうち、相当大きな坪数に当るものがいわゆるパイプ・ハウスをもって作るということになっておりまするので、これらはまた組み立てて臨時に使用できる。それから木造のものは一応これをこわしますけれども、その廃材をもって翌年度これを建てるというようなことで、極力経費の節減をはかっておるわけでございますが、中には本来郵便局舎が狭い、もちろんこれらは八カ年計画でできるだけ早急に処置するわけでございまするが、そういうようなものがございますれば、そのような局舎につきましては、特別にこういうものを残存せしめるというようなことも考慮してもいいんじゃないかというふうに考えております。
○光村甚助君 関連して。局舎のことで要望申し上げておきますが、新しい局舎ができて、その後、翌年度から年末になるとバラックを作っているのですね。これは郵政省の建築として一番だらしない話だと思うのです。例を引きますと、私の住んでいる吹田に郵便局が三年か四年前に新しいのができましたが、できた郵便室には狭いといって暮までにはバラックを建てているのです。少くとも今後局舎を建てる以上は、そういう変なことのないように、一つ計画して作ってもらいたいと思います。これは要望ですけれども申し上げておきます。
○森中守義君 それから、この配達の場合の集配用の機動車ですか、これをだいぶ今年度調達されておるようですが、これは年末に配備になるのですか。たとえばスクーターだとか軽自動車とか、電動機付の自転車ですか、こういうものをあわせて九百四十六台とか調達中であると聞いておりますが、年末に出るのですか。
○説明員(板野学君) これらの調達につきましては、できるだけ早く配備いたしまして、年末にも間に合わせたいということで急いでおります。そういう事情でございますので、この一部のものは年末にこれを使用できるようになると思いますが、調達その他におきまして、それからおくれるものも若干はあると思いまするが、できるだけ年末に間に合せまするように私どもいたしたいということで、関係局とも十分打ち合せてやるように考えております。
○森中守義君 それから郵便施設の状況が、昨年と本年の対比でいきますと、大体八八四ぐらい増加になっております。さらにまた全国の鉄道のキロ数の延長、その他いろいろな規模の拡大等によれば、二百五十万という人間は、昨年の五十七万に比べてそれがそのまま三六協定が結ばれていないので、必要な人間だとは私は考えるべきでないと思うのです。昨年と同じ状態の郵政省の事業経営の規模でないのです。ずっと拡大されておる。そういうことを考えていきますと、大体二百五十万ということが、あたかも郵政大臣のお言葉からは、三六が結ばれていないから二百五十万必要とするのだ、こう言われます。しかも、現在郵便の内勤、外勤、さらに定数非常勤まで含めて八万何ぼですから、この平素の人間に対する施設の充実、拡大、延長、こういうものとかけ合せていけば、大臣の言われるように、二百五十万が三六を結ばないために必要な人間だ、こうは言えないと思うのですが、その点、郵務局長はどうお考えですか。
○説明員(板野学君) もちろん、この中には昨年よりも実数の増加が、伸びがございまするので、その伸びの手当の分ももちろん含まれております。
○森中守義君 それから、最初に帰りますが、二百五十万延べ配置した場合に、もちろん、これは業務の態様が個々の局によって違うし、またその勤務時間で変って参りますが、大体一局に何名ぐらい配置になるものですか。非常勤といえば、平均しますと、少くとも私はばく然と二百五十万という人間が出たとは思いませんし、それにはそれなりの概括的な積算の根拠があると思うのです。そういうものから考えて一つお答えをいただきたいのと、それと各局に配置する場合に、どうしても区分だなに郵便を入れるとか、あるいは行のうをゆわくとか、あるいは自動車に登載をするとか、何しろ局舎というものが相当問題になってくると思うのですよ。たとえば中央郵便局に、あの郵便の現場にさらに五百名、一千名、二千名という人間を入れて、果して仕事ができるかどうか、これも相当私は能率からいくならば、人が多過ぎて、五〇%あるいは四〇%程度に能率が低下するのではなかろうか、こういう心配すらもあるのです。だから大量に人をお入れになるということですが、果してそういう人を入れてみて、最もノーマルな作業環境に置けると思っておいでですか。
○説明員(板野学君) 先ほども申し上げましたように、二百五十万の中で年末に直接に使用いたす予定のものが百八十万でございます。他は訓練要員で、それ以前に訓練をいたす要員でございます。従いまして、百八十万の人間が、延べ人員が各局にどのくらいの平均になるかというお尋ねでございまするが、大は東京中央のごとく約三千人から必要なところ、小さいところは十人とか、そのような局もございまするので、ここで、ちょっと平均値はわかりませんが、私どもといたしましては、たとえば東京の例をとりまするというと、昨年同様に、浜松町、あるいはそのほかの個所に、パイプ・ハウスをもちまして相当大型な仮局舎を作りまして、そこで相当の物数を処理していく。あるいは、これは大阪とか、そういった六大都市におきましては、そういう方法を考える。あるいは借り入れ等によりまして相当の仮局舎を設置する。それからまた、人の使用の方法でございまするが、たとえば三番交代くらいにいたしまして、日勤、昼勤、夜勤、このような方法によりまして使用をいたしまするので、延べ人員といたしましては、相当膨大でございまするけれども、一局当りに平均いたしまするというと、大体の、先ほども申し上げました仮局舎の坪数、あるいは借り入れによりまする坪数で間に合うというふうに考えております。
○森中守義君 今、百八十万と七十万の区別が、私ちょっと理解できないのです。それは七十万というのは、ずっと以前に教育をするのだと、こういうことですが、しかし実役に使うのでしょう。だからして、結局、百八十万と七十万に区別はされていても、実態としては、二百五十万を全部職場に投入するのだ、こういうことになるんじゃないですか。
○説明員(板野学君) 年末に使用いたします百八十万の中の七十万がそれ以前に訓練されるということで、延べ二百五十万になる、こういうわけでございます。だから年末に、実際十二月の十五日ころから翌年の五日か十日ころまでに使用されまする非常勤の延べ人員が百八十万人ということでございます。この中の人間が七十万人ほどそれ以前において訓練をされる、こういうわけでございます。
○森中守義君 どうも、ちょっとそこのところ、ぴんとこないのですがね。そうなると二百五十万でなくて、百八十万人が最高だと、こういうことになるのじゃないですか。今、局長の御説明からいきますと、私のとり方がもちろん間違っているようですが、つまり、百八十万のうちの七十万を先に入れるのだ、それを差し引けば百十万ですね、それを入れると、こういうことですと、結局百八十万がすべてであって、二百五十万から差し引いた七十万というのは要らぬということになるのですが。
○説明員(板野学君) その通りでございまして、一番ピーク時には延べの全体が百八十万でございますから、これを単人員に換算いたしますと、一番ピークには、九万人の非常勤がその日には使用されるという計算でございまして、七十万人は百八十万に含まれた、いわゆる人間からいたしますると、すでにこの中へ入っておる。その七十万人だけはそれ以前において訓練される、合計いたしまして二百五十万ということになるわけでございまして、実際には年末に使用いたしまする非常勤者の数は、延べで百八十万人ということでございます。
○森中守義君 わかりました。結局、東京中郵の三千名をトップに、全国に大量の者が入れられていった場合、今の郵政省の現状の局舎の狭隘なところで、それだけの人間が果して百パーセントの能率を上げ得るような作業環境にあると思っているかどうか、こう聞いておるのです。それを一つ的確にお答え願いたい。
○説明員(板野学君) 何分仮局舎のことでございまするので、通常の建物より幾分そういう環境の点は落ちると思いますが、私どもといたしましては、できるだけ一つ作業環境をよくして、気持よく働いて能率を上げてもらえるように努力いたしたいというふうに考えております。
○森中守義君 それから、郵政省のこの運行計画の中に、すでに部内を去られた人たちを動員されるとか、あるいは町内会の協力を求める、こういう計画があるようですが、具体的にこれはどういう意味をさすのですか。
○説明員(板野学君) 部内の退職者等につきましては、非常勤の指導の面に当っていただければ非常に効果もございますので、できるだけそういう人に一つお手伝いをしていただきまして、そうして非常勤の訓練なり、あるいは非常勤の指導なりに当ってもらうような考えでおるわけでございます。 また、町内会等につきましては、これは建前といたしましては、ただいまの非常勤で、ぜひこれはやっていきたいと考えておりますけれども、いろいろ情勢の変化等で、なおそれでは不十分である、どうしてもできないという、そのような場合には、また町内会の人にも一つ非常勤として協力をしていただくようにお願いをしたいというふうに考えております。
○森中守義君 今の町内会の非常勤として協力をしてもらうというのは、二百五十万人の中に入る非常勤という意味に理解していいか、あるいはそれ以外の、いわゆる協力という、賃金関係も何も伴わない、しいて言うならば、謝礼という意味の協力であるのか、それはどういうことですか。
○説明員(板野学君) 二百五十万人の非常勤の中には、その町内会から出る人もございましょうけれども、私どもといたしましては、特に町内会からこの二百五十万人の人が出ていただくという計画ではございません。また、この町内会にお願いする場合に、謝礼という意味ではございませんので、これは非常勤として正式にこの中から採用して業務に当っていただく、こういうふうに考えております。
○森中守義君 それから町内会ということであれば、一応、会という組織に対して郵政省が協力を求める、こういうものにどうしてもとらざるを得ないのです。その通りですか。
○説明員(板野学君) 非常勤等につきましては、先ほどお話もございましたように、その土地に必ずしもよく案内が十分いけるということでもございませんので、私どもといたしましては、その非常勤職員を、土地の非常に明るい非常勤職員を町内会からあっせんをしていただければ、非常にいいのじゃないかと、こういう意味でございます。
○森中守義君 そこをはっきりさしておかなければなりませんが、今の局長の答弁からいくならば、郵政省という組織と、これに対する町内会という不文律の組織との関係でなくして、その間の協力態勢ではなくして、町内に住んでおる人たちを非常勤として御推薦をいただく、もっと極端に言うならば、職安に依頼するとか、学校に依頼するとか、そういう意味での非常勤の動員態勢、こういうことに、すっきりと割り切って考えてよろしゅうございますか。
○説明員(板野学君) 大体原則としてそのように考えております。
○森中守義君 大へんくどいようですが、要するに、町内会から、どうしてもさばけないから人間を出してくれ、どこそこの班長さんだとか組長さんを町内会を通じて出してくれという、そういう組織的な動員、組織的な協力でなくして、二百五十万人のワク内に入れるべき、いわゆる雇用関係のあっせんか、こういうことですね。
○説明員(板野学君) その通りでございます。
○森中守義君 実はこの町内会との関係が、ローカル新聞ですが、方々で予備隊という問題、町内会を動員するという問題が、非常にやかましく伝えられております。しかも、その予備隊といい、あるいは町内会といい、いずれも年末首に至っては郵政省が大へんなことだろうということが、すでに国民に相当強く印象づけられておるのです。従って私は、何かの形で、何かの機会に、そういうものが国民に理解されれば、これに過ぎたことはないと思いますが、今、郵務局長が、雇用関係のあっせん、つまり職安あるいは学校、こういう当事者的な立場での雇用関係のあっせんであるということを、よほど慎重に全国の機関に別途、特別な方法で通達なり何なりを出してもらいたいと思います。そうしませんと、相当混乱をしておりますから、これは今言われた通りに私も理解もしますから、また実態としてそういうことが犯されないように注意しなければならぬと思いますが、これを地方官庁に対して、そういう疑いがないように、一般に誤解を生まないような措置がとれますか。
○説明員(板野学君) 先生のおっしゃいましたように、十分地方の機関でこれを認識するように、いろいろな方法を講じたいと思います。
○森中守義君 それから、すでに一たん部内を去られた人たちを、訓練あるいは指導という意味でおいでいただくということですが、これもむずかしい問題でもありましょうが、ややこれには幾らか可能性があろうと思うのです。これはしかしどこそこのどなたという工合に完全に掌握できておりますか。
○説明員(板野学君) まだその域には達しておりませんが、過般の郵務局長会議におきましても、このような方法についても了承をして帰りましたので、各郵便局長等を中心といたしまして、こういうことの準備は進められることと、こういうふうに考えております。
○森中守義君 この人たちに来ていただく場合に、やはり賃金は、内勤三百円、つまり二百五十万のワク内でお使いになるわけですか。
○説明員(板野学君) 先ほど経理局長から答えがありましたように、平均の賃金でございまするので、その土地の事情、あるいは個人の事情によりまして、この賃金の高はおのおの変ってくるというように考えております。
○森中守義君 いや、それはなるほどその通りでしょう。ただし、最高の制限額というものはこれはあると思うのです。無制限に千円とかあるいは二千円というように、そういう出費はこれは許されておらないはずです。従って、土地によって、人によっても違うということは、なるほどその通りでありましょうが、要するに二百五十万のワク内で、しかも法令の許す範囲内においての雇用関係である、こういうふうに理解をして差しつかえないわけですか。
○説明員(板野学君) その通りでございます。
○森中守義君 これは蛇足になりますが、いつもどうも皆さんに少し憎まれるのですけれども、一等級の人であるとか、事務次官、局長さん方は、これはなかなかテレビの重役さんになられたり、あるいは日本逓送の専務さんになられたりして非常に優遇されております。しかし、この際に動員されるかつての部内者というのは、おそらく、普通局の現業の課長あるいは局長、主事、主幹、大体高くいって郵政局の部課長さんを勤めた人でなかろうか、こう思うのです。これは私は、あたかも郵政省の非常時だから招集をするのだという、まあそういうお気持でもないでしょうけれども、何とはなしにそういうような気がしてならない。それで、こういう機会にぜひ一つ将来の問題として一考をわずらわしておきたいのは、もちろん法令上の問題ですから、きまった退職金、きまった恩給以外にはこれは出せません。出せないけれども、何かもう少し、ほんとうに現業でしし営々と働いておいでになったお方が、いつでも郵政省のためにお手伝いいただけるような、そういう将来のことは、この機会にお考えになってもいいじゃないかと思うのです。こういう問題が具体的に出てきますとね。私はこれは全国の至るところで、そういう関係の人たちから聞きますが、ニコヨンというところまでいっていないにしても、何か郵政局の資材部に仕事はないか、何かやらしてくれないか、こういったように実に悲惨な生活をしておるような幾つもの実例を知っております。こういうことを考えていけば、どうも自分の都合のいいときばかり使うという気持が起らないでもありません。 これは、この問題と直接関係ありません。ただお考えいただければそれに越したことはないですが、こういうほんとうに末端の、地方の郵政局の部長、課長、あるいは現業の局課長、あるいは主事、こういう人たちに対する、いわゆる特急コース以外の人たちに対してもう少し郵政省は何かの形で、今から先は角度を変えて、一たん職場を去られても、すでに職場を去るときに、何かお考えになっておりませんか。これはいつだか、佐方人事部長に私は口をすっぱくして言ったことがあります。これはどうですか。直接この問題に関係ありませんが、まあ何とはなしに郵政省二十六万の人間は、特別にえらい人たちだけは、たとえ仕事をやめてもいろいろめんどうを見てもらえる。しかしそういう人たちは何万人に一人であって、あとの者は弊履のように捨てられるのだ、こういう気持が比較的に強い。しかもある郵政省の現役の課長のお話を人ずてに私は聞いたことがありますが、役所というところは冷たいところなんだよ、こういう話まで私は聞いたことがある。まあその人の名前までは言いませんがね。この点一つ人事部長なり大臣からこの機会に、そういう人たちについても特別に配慮をめぐらそう、郵政省という組織を通じて何か考えよう、これを一つ所見として承わっておきたいと思います。
○説明員(佐方信博君) 仰せのような点で、長く働いた人をできるだけ優遇していくということは、われわれとして当然とらなくちゃならぬことだと思います。ただ、御承知のように、非常に数が多うございますのと、現業段階では六十近くまで働いてもらえるというようなことから、いろいろなことで、外部にお世話しようといたしましても、どこの会社も定員制その他のことがありまして、郵政省は一番高齢まで働いているじゃないかというようなことで、話がなかなかうまくいかないというような現状でございますが、ただいま郵務局で考えておりますようなことを、ことしはテスト・ケースでございますが、そういう点から大きく実っていったならば非常にいいのじゃないかというふうに考えております。 それから、ごく一部の人間だけを優遇しているのではないかというお話でございますけれども、郵政省の今の俸給形態から考えますと、郵政局長よりも俸給の高い郵便局長というのは非常に多いわけでございます。それから、この間本省の局長でやめた人たちの退職金はわずかに百四十万ぐらいでありますけれども、現業で長く勤めた人は二百五十万から三百万というような話になっております、いわゆる一部の人は五十前後で強制的に首切られますけれども、退職金はそういう形でありますから、できるだけってを求めてお世話をしておる現状でございます。仰せのような点について今後も極力努力はしていきたい、こう思っております。
○国務大臣(寺尾豊君) 詳細は局長からお答えをいたしたようでありますが、森中委員の御趣旨を十分体しまして、善処いたします。
○森中守義君 今の人事部長のお答えで大体尽きると思いますし、まあそれ以上答弁を求めるということは無理だと思うのです。ただ、お話しになっている中身として、どうしてもやはりあなたは役人さん――私は何も俸給比較を聞こうというのじゃありません。それは私も知っております。しかし、私がお尋ねしているもの、また述べんとするものは、そういうきまり切ったことを言ってくれ、比較をしてくれというのじゃないのです。これは何と言っても、月給こそ現業の局長さんが高くても、郵政省の人事部長さん、次官、あるいはその他の局長さん方と比べてみて、これはどうしてもやっぱり違います。違うというのは観念的な違いでありましょうが、しかし存外、郵政省を去られた多くの人たちはこの観念によってものを判断しているということです。これはしいて言うならば、いわゆる下積みのひがみかもわかりません。何となれば、郵政局長をやった人や本省の局長をやった人はテレビにも入れてもらえる。やめろと言われたが、やめるときにはテレビに入れてやるからやめろと言われたとか、こういうようなことが郵政省の中の高級官僚については行われている。ところが、地方の郵政局の部課長であるとか、あるいは大学を出ていない課長であるとか、あるいは現業の局長はどうなるか。そういう大きな意味の政治的な配慮というのか、あるいは閥力という意味での配慮というのか、そういうものが、その人たちには行われていないということですよ。私は何もあなたの言われることを悪いとは言いません。言いませんが、ものの考え方として、俸給の比較じゃない、いわゆる同じ省内に長い間功労された人たちを、一部の学士さん方は優遇する、あとの者は弊履のごとく捨てる、そういうものの考え方を一つこの際改めようではありませんか、こういうことなんで、ぜひ一つあなたの独得のニュアンスによるお答えのようですから、それなりに聞いておきますが、そこは一つお考え違いにならないようにぜひとも下積みの人たちを大事にして上げて下さい。
○説明員(佐方信博君) ほんとうに現業で長く働いた人を何とか優遇しなければならないという趣旨は、今度の高齢退職におきましても、相当いろいろなところにあっせんをいたしました。ただ思う通りなかなかいきませんのは、やはり年令の問題がございまして、六十まで勤めたら、会社としても引き受けられないという問題がありましたので、非常に力が及びませんのと、何分にも数が多いので、おっしゃったような点で、まことに申しわけないと思うわけであります。たまたま郵務局がテスト・ケースでございますが、そういうことで、何らかの道を育てていったならばと私も考えております。
○森中守義君 大体長い時間にわたりまして、いろいろとこまかにお尋ねいたしましたが、このお尋ねした理由は、私はやはり、この年末には予想せざる事態が起るであろう、そういう場合に、郵政省は一体何をお考えになっておるのか、その計画はどういうことかということを、どうも大臣の私に対する答えからいけば、私が特別にある団体の代表という立場からその代弁をして、郵政省をとっちめておるのではないか、こういう印象を受け取るのでありますが、断じてそういうことはありません。何としても郵政事業は国民の事業であり、しかも年末首は大事な時期ですから、たとえ内部問題として紛争があっても、それを完全に克服できるような対策が必要である。これが実は国民の願いという意味でお尋ねをしたわけであります。その点一つ郵政大臣は誤解のないようにお願いをしたいと思います。 さらにまた、今まで明らかになりましたことで、私はこういったように考えております。もとより、郵政省の計画が非常に雑駁である、あるいはなげやりである、そう言い切れません。しかしながら、少くとも今までお尋ねした中身から感じ得ることは、たとえば要員計画といい、たとえば輸送計画、あるいは施設計画、資金計画といっても、昨年のものと、これに水増しをして、あるいは若干の施設の増強、拡充強化等に伴う十五億という金高であろうし、あるいは二百五十万という大へんな数のようにも受け取れますが、実際この中身を吟味していけば、二百五十万が、三六協定を結ばないがゆえに必要であるということには受け取れないと思うのであります。しかし、今まで郵政大臣がしばしば方々で言明されたところは、十五億の金を使うということ、二百五十万人の人間を配置するということ、そうして町内会を動員をするということ、こういうところに終始しております。その郵政大臣の気持が那辺にあるか、私がそんたくをして言えることは、どうも少し宣伝に過ぎるのではないか、政治的過ぎるのではないか。まじめに、十五億に近い郵便物を、いかなる事態に直面しても完全にこれを消化していこうという内容のものには受け取れません。しこうして、この計画が与党の通信部会――政党のことをここで言うのはどうかと思いますが、そういう関係であるとか、あるいは閣議の中で、これでよろしいという工合に郵政大臣は了承をもらわれたかどうか、そうしておそらく、今まで郵務局長を中心にしてお尋ねして参りました範壽から想定をいたしますならば、これ以上の計画は出ない、こういうことです。これがベターである、しかも先刻来の御答弁の中にもありましたように、まずは三六を結ばないという前提に立っての二百五十万であり、三六を結ばないという前提に立っての十五億のようでありますが、これがベターであるという以外にありません。従ってその点、郵政大臣としてはどういったように今までこの問題を扱っておいでになったか、明瞭にお答えいただきたいと思います。もとよりこれは、本日一回限りの委員会ではありませんから、随時この問題については本委員会でお尋ねをし、意見の開陳等も行いたいと思いますが、現在の時点における郵政大臣のこの年末首の繁忙期に対する大臣としてのお仕事の内容、見通し、そういうものを明らかにしていただきたいと思います。
○国務大臣(寺尾豊君) あまり言って、しかられるから……。
○森中守義君 いや、しかりません。
○国務大臣(寺尾豊君) 先刻お答え申し上げましたのは、先刻来長きにわたって真摯なる御質問、また郵務局長のそれに対する誠意ある答弁、こういうものの中に、ただならぬ一つの私としては心配といいますか、このことについてのこの計画、これを進めなければならぬということの不幸といいますか、そういうものを感じておりますので、あえておしかりを受けたような答弁になったわけであります。 この年末首をいかにして乗り切るか、国民大多数に迷惑をかけないような運用をしていくか、責任を果すかということにつきましては、一に私は全逓信労働組合の今後の出方いかんにあると考えております。もし全逓信労働組合が十一月の三六協約を締結することをさらに進めていただいて、そして一月十日ぐらいまで超過勤務協定ができるとするならば、昨年の程度、あるいは物の多くなっただけ昨年よりは大きな計画になるかもしれませんが、非常勤等の対策についてもこれは、これによって一応郵便物の遅配等をなくするという自信が持てます。しかしながら、十一月は休戦状態において超過勤務はやる、しかし自分たちの要望を聞かない場合においては十二月から闘争に入って特に七億七千万枚を発行するというようなこの年賀郵便はストップさせるのだ、こういうことで闘争が行われるということであれば、この先ほど来の計画といえども、その計画通りいけるか、いけないかということには非常に危惧があり、また危険にさらされるのじゃないか。そのことが、私が先ほど申し上げましたように、いわゆる勤務時間といえども、これを積極的に責任を果さないという者が、もしも一部でも出たりすると、その計画は崩壊する、私はそういうように考えております。森中委員の御指摘は、超過勤務だけを拒否するだけでこの計画ということに対しては了承ができない、こういうお話でありますが、この計画は、超過勤務を拒否するということだけに対処する計画であるわけであります。従って、私は、このことについては、これは過日も全国郵政局長あるいは監察局長会議を開きましたときも、このことについては、これは非常な大きな危険にさらされておるわけであります。万々一にも全逓の方で超過勤務を拒否し続けるということであれば、これはもうこの対策というものは今から打ち立てなければ、この責任は、郵政省としての責任は果し得られない、こういうことにおいてこの計画を立てたわけであります。従いましてその前提となるものは超過勤務であります。ただいまも申し上げましたように、超過勤務を拒否するということにおいて、この計画を立てたのでありますが、もしもこれが勤務時間中に過日行われましたように故意に郵便物を滞留をせしむるような、あるいは業務命令を拒否するようなことがもしも行われたとするならば、ゆゆしい事態が起る。いわゆるゆゆしい事態と申しますのは、年末首の郵便物の滞貨による混乱が起る、もちろんそのことは私の責任でありますけれども、そういう事態が起るのじゃないか。従って私は全逓信労働組合の諸君が、過日申し上げましたが、職場において今団交のできない段階においても職場々々において三六協定が結ばれるのである。ぜひともこの公共事業である国民のきわめて関心の深い、国民に直結をしておるこういう重要な事業でありまするから、全逓といたしましては十一月の超勤の締結を延ばして一月十日ごろまで超勤を結んでもらいたいということを、全国の郵政局長にもさように説得をし、さように努力をせよということを命令を、指示をいたしておる次第でありまして、このことはきわめて重大であり、私どもといたしましては、超勤を拒否するか、そんならこの案で大丈夫だということの確信はいまだ私としては持ち得ない。これには非常な危惧を持ち、非常な心痛をしておるという私の今の考え方であるわけでありまするから、私は、全逓出身の議員の皆様もいらっしゃるし、またこれには森中委員御自身が非常に心配をされ、私にもいろいろ御注意もたまわっておる、こういうようなわけでもありますから、ただそういうことになったときの結果はお前の責任だ、確かに責任である。しかし、闘争のために、あるいは自分たちの団交に応じないからということによって、国民に非常な大きな迷惑、国民を犠牲にするというやり方に対しては、私どもは非常に遺憾だ、どこまでも私はこの問題については全逓信労働組合の諸君が年末年始のこの重大な責務を何とかして果してもらいたい。こういうことが私の考え方であり、そして不幸にしてさような結果にいかないときにおいては、この計画といえども、私にはこれによって勤務時間中、その責任をりっぱに果してもらえば、できましょう。できます。しかしそのことは望めないではないか。こういうようなことを勘案をいたしますると、この計画を遂行することが絶対に自信がある、これによって年末首の混乱を防ぎ得られるとかいうことについては、非常に危険が含まれておるという次第でございます。
○森中守義君 大臣のお答えを聞いておりますると、どうも私は混乱を生ずる。私が承わっておるのは、この計画は三十六条協定を結ばなくてもやっていけるということの二百五十万であり、さらに十五億である。しかもそれには確信があるというお答えを、大臣も、郵務局長もされておる。そこで将来あり得るのか、あり得ないのか。なるほど大臣ともなれば、先々の見通しをつけて、レンコンを食って仕事をされれば、それはけっこうですよ。しかしそれは相手にとっては、少くとも全逓の諸君にとっては、大へん迷惑な話であるかもしれない。また私が承わっている内容からしても、そういう先々のことまでも、この問題にからましてお話しになるということは、はなはだ迷惑です。私はそういうことを聞いておりません。要するに三十六条協定は、先般来しばしば申し上げて参ったように、郵政省、あるいはまた相手の団体がおのずから保持する固有の権利です。その権能の上に立って行動をし、仕事をしているわけですから、これは私は今ここで、この計画自体に対する論争の一焦点であるとは思いません。また焦点にすべきではないと思う。国民が聞きたがっているもの、それは十五億に近い郵便物が、相手が固有の権能を行使するために、三十六条が結ばれない、そういう場合にどういう措置をとってもらえるのか、郵便物は混乱はしませんかと、こういうことなんです。だからして何回も申し上げるように、これは三十六条を結ばないという前提に立っての、二百五十万、十五億である。こういうことですから、私はそのものずばりで、すなおに大臣はお答えをいただいてけっこうだと思う。それでどういう内需の怠業があるのか。果してそういうことが、相手方がやり得るかどうか、それは知りません。それはそのときの事態に立ってお話しになるならまた私ども伺いましょう。まだあり得ないことを現実の中に巻き込み入れて、大臣がお答えになるということは、先刻来指摘しているように、この計画自体は、表面には三十六条を結ばなくても、やり得るのだといっておきながら、実際はやれない。やり得ないとはいえないから、先々怠業があるだろう。全逓がおかしなことをするだろう。それならばやれません。こういうものの言いようにかかってきていると思うのです。だからして先刻私も指摘したように、この二百五十万といい、あるいは十五億といい、町内会の動員といい、郵便予備隊といい、まじめにこの年末首の十五億に近い物をはかそうという気持もさることながら、もう一歩奥の方には、この年末首を通じて、労働組合に対決をする。みずから立てた計画が不完全であり、実行できないということをここではいわずして、国民の前には明らかにせずして怠業行為が起きた。あるいはこのままやってみてもおそらく遅滞はふえるでしょう。そういうことも予想される。勢い郵便物の引き受けの制限もせざるを得ない。これは実は全逓が、労働組合がかき乱すから、こういうことになったのだということをあなたは国民の前に示そうとしている。実に陰険、陰惨きわまる、これは政治的な陰謀です。私はそう思う。あなたの答弁からいくならば、その通りに断ぜざるを得ません。どうも聞かないことまでも、あり得ないことまでも、この計画の中にからめて、無理に理論づけをして、この中で述べられなければならないというところに、私はこの計画自体に率直さ、純粋さ、こういうものがないというように受け取らざるを得ないのでありますが、大臣の御所見はどうですか。
○国務大臣(寺尾豊君) この問題を独立をして、全然全逓がこれだけの問題として考えるというわけにはいかない問題だと思います。全逓が私の所管であり、全逓信労働組合というものは郵政省に所属をした従業員であり、職員であるという形において、全逓がそうやるのなら、これをこうやるのだというような、そういう私は単なる一方的というか、この計画オンリーでもって進めていけばわれわれ自信がある、こういうものではない。そこに私が答弁にも苦労をし、またあなたにもおしかりを受けるところであろうかと思うのです。これは考えてみて、全逓がこれに対して協力をする、あるいは超過勤務をやってくれるという形においては、こういう無理をしなくてもいい。お前たちは何でも超過勤務をしなければしないでよろしい、おれの方はこういう計画でもってこうやるのだということではないということです。もうどうしてもそういう闘争というか、そういう政治的意図を持ってやってきた場合には、もう万やむを得ない。これをやるということはもう実に不幸の極みだという計画であるということを申し上げたいと思います。
○森中守義君 大へんどうも大臣に怒られているみたいで何ですが、私は大臣が言われることもわからないじゃないですよ。しかし、無理やりに、先はこういうことがあり得るから、これはできないんだという、ものの表現に純粋さがない。他意がある。しかも政治的な陰謀がある。全逓は事業運行に責任を持っておりません。参画をしておりません。そういう責任のないものに責任をになわせようという魂胆が私はけしからぬと、こう言うのです。もっと極端に言いましょう。この計画を見てみれば、今大臣の言葉をそのままそっくり取れば、その事態に対処する計画になっていないじゃないですか。こういうことは昨年も、一昨年も行なってきた計画です。よろしゅうございますね。十五億の金にしても、特別な事態に対処するための十五億だとは言えません。先刻郵務局長、経理局長が言われたように、昨年ですらも半数以上の金を使っております、十五億のですね。その通りでしょう。数字はうそついておりません。だから当然出すべき金を出したにすぎない。これをスライドというのでしょうか、若干の水増しをしたというのか、そういう事務当局の段階において可能な仕事としての計画にすぎない。それをあなたがほんとうにそういう政治的な陰謀がない、超反動の頂点に立つ岸内閣の労働組合弾圧の、あるいは労働組合に対決せんとする、そういうものでないとおっしゃるならば、もう少し大臣らしい仕事を私はやってもらいたいと思うのです。この計画のどこを見ても、大臣がこれに手心を加えたとか、特別に政治的な配慮をしたとか、そういう、計画の中に業績が見えないじゃありませんか。これは一体どういうことですか。私は前大臣、あるいは前々大臣と、二、三代の大臣と一緒におつき合いをしてきましたけれども、昨年あたりはもうちょっとこれは気のきいた手が打ってありました。残念ながら寺尾郵政大臣ともあろう人が――この計画は事務当局のぺ一パー・プランで、断じて大臣がこれに政治的な、しかも政治家としての大臣の任務における計画の中身は何らうかがえません。これは私は明瞭に言えると思う。特別に大蔵省が金を出したわけでもない。だからしてほんとうにそういう先々のことまで御心配になり、労働組合にすべての責任――業務上参画の責任がない、業務運行に責任のない労働組合に責任を転嫁しようという意思がないとするなら、もう少し私は変った、大臣らしい手の打ち方があると思う。私はどうも憎まれついでに申し上げるけれども、ここにおいでになる局部長さん方は、実はそういう点では少し心もとないじゃないかと思いますが、言葉が過ぎればお許し下さい。もっとも中には中堅の若手、なんとかいう課長は、非常に感情的に、全逓にいらっしゃってこの際やつちまえというのも一、二おるように聞いております。それは全部の課長じゃない。まじめに事業をする、まじめに郵政省の運営を考えている局部長、課長という首脳部の皆さん方は、もう少し何か形が変ってもよさそうだという期待が私はあると思う。だからしてやるべき仕事を大臣がおやりにならないとするなら、与党の内部にある労働問題特別対策委員会が、今の警職法を中心にして、この年末も一つ労働運動の先頭に立つ全逓を倒してしまえ、そういう意向のもとにこれを押しつけようとするのか、あるいはほんとうに大臣としては何もこれ以上のことができないのか、そういうことを少しお話になってみて下さい。私の言葉の中で、どうも過ぎる言葉があれば、私はきん然と会議録からその個所についての削除を了承いたします。
○国務大臣(寺尾豊君) 森中委員のいろいろの御所見、また御質疑の中に私も傾聴すべきものが感じられるのであります。これはもうあなたがその筋のベテランとして非常ないわゆる識見をお話しになるので、私は敬意をもって傾聴いたします。しかしこのことは郵政省が、あるいは岸内閣が一方的に政治的に押しつけるのだとか、こういう計画をもって全逓信労働組合を窮地に陥れるのだということは毛頭考えていないし、ない事実であります。むしろ全逓信労働組合というものに反省を求めなければならない事態ではないか。少くも常に私が繰り返しますように、法治国であって法を無視する、それを順法しない、こういったような組合、正式代表を選んできて、なおかつ団体交渉ができないからして、これに対する闘争を続けるのだ、超勤を拒否する中に、超勤拒否ということばかりじゃなく、いわゆる年賀郵便を総ストップさせるのだ、こういうようなことはほんとうに常識的に考えても、公共事業であるこの郵便業務に携わる者の態度としてはまことに残念だと思う。私がこの職につきまして後に、そういうことを特に私は考えて参っておるわけであります。ILOの批准を要望しておるわけであるが、やはり順法をして労働運動としてのよき慣行も作り上げていく、こういう形がなされることにおいて、やがてILOの批准も――これは私の所管ではないけれども、これは過日横川さんの私に対する意見をお聞きになられたときに、私は個人としては、ILOの批准はこれをなすべきだということも申し上げております。従いまして、とにかくこの計画というものは、われわれとしては、この計画を遂行するということについては、もう万やむを得ない、何というのですか、せっぱ詰まった、こういったようなものを、やるべきでないものをやらなければならぬという苦衷が、私並びにおそらく部局長にもあろうと思います。しかも、このことを絶対やるのだといって、今絶対性を持っているわけでもないのであります。あるいは十一月も終りに近づき、あるいはそのころに、さらに全逓が十一月もやはり超勤を結ぶのだということになれば、このことはやらないで済むわけですから、これは、森中委員にこういうことを私が率直に申し上げることは御無礼かもしれませんが、何もこれ以外に方法がないとか、これを絶対に遂行するとかいう、今決定的のものではないのであります。しかも、まだこれを検討する必要も残されておるし、この検討を始めたのは、そもそも十一月も十二月もすべて超勤を拒否するという態度で進んでいく、また進んでいくという全逓の方針のときに、これを打ち出した。この計画を立ててみると、今度は中央委員会の大会、木更津で四日行われたあの大会で、低姿勢になったのか、あるいはそれが作戦であるのか、これはわかりませんけれども、十一月超過勤務を結ぶと、こう言われる。そうするというと、この計画というものは考え直さなければならぬじゃないか、これは修正しなければならぬじゃないか、こういう問題もやはり起ってくるようなものであって、こういう計画が、あらかじめ全逓信労働組合に圧力を加える、あるいは政治的にこういうことをやって、高らかに全逓の非を国民に知らしめるというようなことによって計画をしたものでは絶対にないということはほんとうです。でありますから、このことは、おそらく御意見としては、私の考え方と並行的に進むものかもしれませんけれども、しかし私は、あくまでもこういうことはやりたくないのだ、こういうことは避くべきだ、しかし、万が一にもこういったようなことをやらなければならぬようになるとすれば、これは非常に省としても不幸だし、国民に対しても、この計画で年末通信を完全に責任を果し得られるという私は自信はありません。また、森中さんが大臣のお立場になっても、そういうものが私は作れるとは思えない。ただ、何とかして、少しでも迷惑を国民にかけないように、できるだけ郵便物の遅配のないようにこれはしなければならぬが、そのことはどうだろうというと、これはもう、選ぶべくもない、やむを得ない、せっぱ詰まったときにやるべきことだが、ただそれを、それなら十一月一ぱい進めていって、十二月に遅滞をしたことがいけなくて、十二月からこれを始めたということであれば、なおさら混乱に陥るということで、その間におけるところの考え方、責任の立場というものは、私といたしましては、岸内閣の方針がこうだからむちゃくちゃにやるのだとか、向うがどう出ようが仕方がないからこれでたたくのだとか、あなたが今おっしゃったようなことは、私が拝聴して、非常に心外であります。きょうは一つ、私もこれから実は聖路加へ参りまして、病気の診察を受けるようになっております。できますならば、私にさらにもちろん御質問があれば、お答えをしなければなりませんが、このことについては、私もいま少しこれに対する再検討も加えてみたいし、全逓の今後の行き方等も少し状況を見てみたい。見通しも立ててみたい、地方局の状況等についても、これはやるということの不幸、こういうものを考えたときに、できるだけもう期限の許す限り、これを慎重に取り扱いたい、こういう考え方でありますから、この点は一つ、特に森中委員の御了承を、私の考え方も御了察が願いたい、こういうわけです。
○委員長(三木與吉郎君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記を始めて。
○森中守義君 どうも大臣は、私が何かしかっているようにお受け取りのようですが、少し荒っぽく言葉づかいをしますから、そういう工合にとれると思うのです。その点ぜひ一つ、しかっているとか、しかられているというようなことは、自今慎んでいただきたいと思います。私は謙虚に、まじめに仕事をやっておるつもりですから。 それで、もう一つお尋ねをしておきますが、計画そのものは、何人がこういう事態に立って計画を作っても、おそらくはもっといいものができるとは、それは思えません。第一、それは金です。補正予算にも組んで、金に糸目をつけずやるということになれば、これはまた何をかいわんやですが、それも郵政省のふところ工合によっての計画であるから、それもわかる。しかし私はこの計画はあくまでも三六が協定されないという前提に立っての、いわゆる郵政省としておとりになる最善最上の計画であるということを局長からも、大臣も言われたから、おそらく将来どういう事態が起るか。それはそのときになって話をしてもけっこう間に合うことであろう、こう思います。だから現在の時点では、三六協定が結ばれないという認識と判断のもとにおける計画であるだけに、その計画を実行した結果、たとえば郵便物が遅延をした。勢い引き受けの制限をしなければならぬというような、そういう郵便物の流れ状態、あるいは作業状態が累積をした結果生ずるとするならば、これは一体郵政大臣はどうなさるのか。こういうことをまず申し上げておることであるし、これに対して大臣がどうも先々怠業行為をするのしないのということをしばしばここに引き合いに出されるから、何かしらこの計画の背後には、その計画の根底をなすものは、純粋な計画、率直な計画でなくして、他意のある、意図するものがある。その意図するもの、あるいは他意するものというのは二百五十万の人間を雇うということ、十五億の金を使うということ、郵便予備隊を作るのだ、あるいは町内会の協力を求めるのだ。比較的というよりも、国の行政機関としてはなかなかPRこの上もない。しかも国民にすぐさま関心を呼ぶような幾つかの道具立てをしておいでになるので、これはへたするとまじめに仕事を消化しようという半面、どうも事業運行に何ら責任のない相手の労働組合に責任を転嫁して、このときとばかり弾圧を加えるのではなかろうか。しかもそれが今日の岸内閣の取り行なってきたもろもろの政策と潮流、趨勢からいくならば、あながち結びつけられないことはないじゃないか。こう私は言っておる。しかもそのことを裏づけする意味としては、この十五億の金、昨年、さらに本年の対比の状態からいけば、何もこれは十五億というものは不当に著しく権衡を逸する金ではありません。しかも二百五十万の配置にしても、季節の増強、郵便物の拡大、こういうものを克明に専門家が積算をしていくならば、二百五十万ということは、これまた私は、そうそう社会に向かって二百五十万を使う、十五億を使うという宣伝をする必要はなかろう、こう思うのです。それであるのに、むちゃくちゃにそんなことばっかりおっしゃっておるのであるから、どうも他意がある、こういう工合に言わざるを得ないのであります。それと同時に、私は郵政大臣がほんとうにこの年末、先刻来のお話を伺っておれば、まじめにお考えになるとするならば、残念ながらこの計画に現われたのは、郵政大臣が特別に配慮をめぐらして事務当局にこれをやりなさい、あれをやりなさいというような、そういう配慮のほどが見えないというのです。ただむやみにあなたは事務当局にこういうものを作ってみろ。一つのワク内において仕事をさしておいでになるじゃありませんか。あなたにだれがそういう入れ知恵をしたのかしりませんよ。そういう事実があったかどうかもしらぬけれども、何とはなしに大臣らしい仕事をおやりになっていない、こういう工合に思うのです。今までの大臣の、ある人が、こういう重大な事態に立って、私は職を賭してでも閣議の中で、事態の円満な解決をはかるためにやってみよう、そういうことで辞表をふところにした大臣もありました。しかも与党がそれを承知しないというときに、みずから乗り込んでいって、与党を説得された例も知っております。ところがそういうような中身がこの計画の中に出ると、ただむやみに、今の寺尾郵政大臣は全逓々々とおっしゃるけれども、これにどうしよう、どういう措置をする、こういうところがないじゃありませんか。何も私は全逓と早く団体交渉を開こうとか、三六協定を結んだ方がいい、そういうことを言っているんじゃありませんよ。ほんとうに郵政大臣がこの年末が大事だとおっしゃるならば、倉石労働大臣や、その他の関係の閣僚や、総理が、これ以上はいかぬ、団体交渉は開いてならぬと、こうおっしゃっても、この事態を突き抜けるために、解決するために暫時一つここは郵政大臣にまかしてくれ、こういう手の打ちようもあるじゃありませんか。あるいは与党の特別対策委員会がどうしても言うことをきかぬというならば、みずから出かけていって説得するというような方法も私はあろうかと思うのです。ところがそういうことをおやりになったような形跡がごうも見えないで、事務当局のお作りになった案をそのまま出している。それで相手が態度を変えてくる、反省するならば応じようということは、これは役人さんの言うことです。事務次官の小野さんが言うことです。佐方人事部長や中田管理課長が言うことです。役人さんがそれを言うのはよろしい。そういう法律の技術を、役人さん方がそういうことを言う場合には、大臣がやはりそれを押えなくてはなりません。そういうことで、どうも私は与党の内部に対しても、閣議の中でも、この年末に対してどうやっていくかということがどうも大臣としては手の打ちようが足りぬじゃなかろうか、こう思う。何かしら私が、以前の郵政大臣と比べて、寺尾郵政大臣が遜色があるようにお受け取りになれば、これも私は訂正してもよろしいけれども、そういう実例がありました。要するにこういう事態に立ち至って、もっと大局的な視野から、どうしても小野次官が言うことをきかぬとおっしゃれば、これは一つやめてもらおうじゃないですか。中田管理課長が全逓に少し気分を悪くして、言うことをきかぬというならば、これも一つかえる。ほんとうにあなたが一度やってみたらどうですか。これがほんとうに年末を御心配になるというならば、閣議の中、ないしは与党の内部において、局面の打開をするような手の打ち方が望ましい、それによって道が開けるのでしょう。そういうことをおやりになっていないから、私はどうもこれは二百五十万、十五億を不必要に宣伝して、一切の責任を全逓に転嫁するという政治的な陰謀、労働組合の弾圧ではないか。それが岸内閣の取り行わんとする政策の一環である。その先兵として、あなたは郵政大臣になったのではないか、こう言っている。
○国務大臣(寺尾豊君) いろいろ御意見並びに御質疑のような御注意もいただいて……。私といたしましては、今の方針といたしましては、全国各職場において三六協定が十一月中、三十六条が締結できるというような見通しでもありますから、それを続いてやってもらいたい、こういうことをあくまでも期待し、またあくまでも、そういったようなことに努力をしていこうというのが、私の今の考え方であります。しかしこれを行なってもらえない、十二月早々から全逓の諸君が超過勤務をそれで打ち切って、いわゆる年末首の滞留に対してはむしろ年賀郵便等をストップさせるという事態がもし起ったとすれば、このことは非常な不幸なことでありますけれども、もし起ったとすれば、それに対処する、いわゆる国民に迷惑をかけないという方法は万やむを得ない方法であるけれども、これをとらなければならぬ結果になりはしないか、こういう考え方であるわけであります。従いまして、今後そういうような、こういう計画を推し進めるということをしなくてもいいようなことを望んでおる、こういうことで御了承を願いたいと思います。
○森中守義君 大臣も病院に行かれるそうですから、人権じゅうりんになるようなことはいたしません、これで終ります。もちろんきょう一日でありませんからきょうのところはこれ以上深追いをいたしませんが、繰り返して、大臣にむしろお願いするというような意味になろうかと思いますが、あまり計画々々ということで、その番人や、あるいは法律の技術屋で終ってもらっちゃ困ります。ほんとうに大臣らしいことをやってもらいたい、それは閣議の中で、たとい反対者があろうとも与党の内部で反対者があろうとも、これが最善の方策であると思うならば、き然と一つ信ずるところをやってみて下さい。そうしてまた、全逓が反省をしない、あるいは合法組合としての資格を失なっておるというばかり雑言を並べたのでは、局面は、道は開けません。ふすま越しにものを言っても話にならぬということです。そこを一つ、何も郵政大臣は役人さん上りの大臣でもないし、また役人でもないわけですから、今まで日本の近代国家としてこの議会の中に多勢の大臣がおいでになりました。わが国の政治の興亡史にも幾つもの例があります。この際、一つわが国の政治史に一ページを残すような名大臣として私はこの年末に特段の采配を振っていただくことを最後に要請をいたして、きょうのところは私の質問を終ります。
○委員長(三木與吉郎君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(三木與吉郎君) 速記をつけて下さい。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時三分散会