P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
30回国会参議院1958/10/07

逓信委員会 第2号

発言数
146
登壇者
15
会派数
2
開催日
1958/10/07

会議録

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を開きます。  この際、新たに就任されました電電公社の総裁及び副総裁を御紹介いたします。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 私は電電公社の大橋八郎でございます。  九月二十七日、日本電信電話公社総裁を拝命いたしました。ふつつかでございまするが、今後何分よろしく御指導をお願い申し上げます。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 今般、副総裁を拝命いたしました横田であります。  非常に弱輩で至らぬ者でありますが、どうかよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。   —————————————

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 本日は、郵政事業の運営に関する調査及び電気通信並びに電波に関する調査を議題といたします。  まず、郵政大臣より所管事項の概況について御説明をお願いいたします。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) それでは、私から所管事項につきまして概略御説明申し上げます。  まず、今国会で御審議をいただく予定の法律案について申し上げますと、ただいまのところ、さしあたり郵政省設置法の一部を改正する法律案及び放送法の一部を改正する法律案の二件でありますが、これらは、いずれも第二十八回国会で審議未了となったのでありまして、その法律案を骨子とし、これに若干修正を加えたものであります。  郵政省設置法の一部を改正する法律案のおもな内容は、省名を逓信省と改めること、及び電気通信監理官を廃止して新たに電務局を置くことにいたそうとするものであります。  放送法の一部を改正する法律案のおもな内容は、日本放送協会の公共放送としての性格を明確にするよう業務、経営委員会等に関する規定を改正し、また、放送事業一般について番組適正化等のため最小限度必要な規制を行おうとするものであります。  なお、日本国とアメリカ合衆国との間の小包郵便物約定の批准につきまして御承認を求める予定であります。  以上が今国会で御審議をいただく予定の法律案等であります。後ほど御審議をいただく所存でございますので、その節は何とぞよろしくお願い申し上げます。  次に、労働問題について申し上げます。  御承知の通り全逓信労働組合は、解雇されました役員を全員再選したため、公労法に違反し、適法な代表者を有しない状態となったのであります。従いまして、省といたしましては、全逓信労働組合との団体交渉は一切行わないこととしております。これに対し同組合では、団体交渉再開の戦いと称して、現在、闘争を行なっているのでありますが、一部の郵便局では、現場管理者の業務命令を拒否し、または業務規正と称して、事典上の怠業行為を行なっているため、東京を初めとする若干の局所において郵便物の滞留が仕じているのであります。このような事態は、公共事業である郵便事業に携わるものといたしまして、まことに遺憾に存じている次第でございます。  その対策といたしましては、非常勤職員の採用、職場規律の確立等、万全の措置を講じ、滞留郵便物の一掃に努めているのであります。また、特に悪質であると認められる郵便局の現場指導者等に対し、去る九月二十日、停職等の処分を行い、関係職員の責任を追及するとともに、その反省を求めた次第であります。  私といたしましては、全逓信労働組合が、実力行動によって団体交渉を再開せしめようとする、無理無法な闘争態勢を一日も早く解除し、すみやかに正常明朗な労使関係に立ち返り、両者が一体となって郵政事業の使命達成に邁進することを切望し、努力いたしている次第であります。  次に、郵便事業について申し上げますと、その運営は、おおむね順調に進んでおります。これを取扱い物数の面から見ますと、本年四月から七月までの引き受け物数は十六億五千五百万通で、前年同期間のそれに比して約七七%の増加を示しております。従いまして、郵便収入の面におきましても、おおむね好成績をあげております。  また、前国会でお年玉つき郵便葉書等の発売に関する法律の一部が改正されましたが、その施行につきましては、目下鋭意準備中であります。なお、本年度におけるお年玉つき郵便薬毒につきましては、便政審議会に諮りまして、寄付金つき五円はがき六億枚、寄付金のつかない四円はがき一億七千万枚の二種類を発行し、来たる十  一月十五日から売り出すように取り運んでおります。  本年度の年末年始におきましては、例年のように郵便物が増加するものと予想されますが、特に本年は、全逓信労働組合と超過勤務に関する協定が締結されないままに繁忙期を迎えるという最悪の事態も予想されるのであります。これに対処するためには、非常勤職員の大幅な採用及びその訓練の充実をはかるほか、郵便作業方法の簡易化を行い、さらに局舎、その他の施設面につきましても十分な措置を講じまして、正常な業務の運行を確保したいと考えております。  次に、郵便貯金について申し上げますと、本年度の郵便貯金の増勢は、その後も依然として不振の状況でありまして、九月二十日現在の増加高は三百五十五億円で、目標額一千百五十億円に対して三一%、また、前年同期の実績に比し六九%にすぎない状況であり、同日の貯金現在高は七千七百九十九億円となっております。これは、最近の経済界の動向、その他、客観情勢等が大きく影響しているものと思われるのでありますが、例年、郵便貯金は、秋の収穫時期から年末、年始にかけて顕著な増加を示しますので、九月から十月にかけ関係各省庁、貯蓄推進諸機関、各種団体等の協賛を得て、国土建設郵便貯金特別増強運動を展開し、また、十一月から明年一月にかけて年末首郵便貯金増強運動を実施する等により、国民大衆の郵便貯金に対する理解と協力を求めるとともに、増勢不振の挽回を期するための諸施策を実施いたしまして、本年度目標額を達成する方針であります。  次に、簡易保険及び郵便年金について申し上げますと、本年八月末現在における簡易保険契約件数は四千三百九十万牛で、保険金額こして一兆六千億円となりましたが、本年度の募集進捗状況といたしましては、八月末において募集目標の約八〇%であり、いまだ満足すべき状態とはいえないので、目下増強方策として簡易保険新加入運動を全国的に実施いたしております。  郵便年金は、契約件数百三十二万件で、年金額三十四億六千万円でありまして、本年度募集目標額の七四・五%であり、おおむね順調な歩みをたどっております。  また、積立金の運用につきましては、八月末現在において、地方公共団体に対しては、本年度予定額四百億円のうち、自治庁において起債承認になりました百五十七億円に対し、その一〇・八%に当る十七億円を起債前貸しとして融通いたしました。契約者貸付は、予定額八十億円に対し、その五二・五%に当る四十二億円を融通いたしました。政府関係機関等のうち、中小企業金融公庫に対しては五十億円、日本住宅公団に対しては四十五億円、住宅金融公庫に対しては二十三億円、国民金融公庫に対しては二十億円、日本放送協会に対しては二億円を融資いたしました。また商工債券については五億円、電信電話債券については三十億円を買い入れいたしました。以上を合計いたしますと二百三十四億円になりますが、これは本年度運用計画千三億円に対し二三・二%に当っております。なお、手持ちの余裕金は、地方公共団体に短期融通を行うほか、食糧証券等の短期国債に運用いたしております。  次に、電波関係について申し上げます。  まず、電波の利用状況について申し上げますと、現在、無線局の数は約三万五千でありまして、世界第二位の電波利用国となっております。これらの無線局を事業別に見ますと、漁業、警察、消防等の公共保安業務、陸上、海上運輸事業、アマチュア無線、電力事業、公衆通信事業、放送事業等がそのおもなものとなっておりまして、電波の利用は、行政、社会、産業、文化等と各般に広く及んでおります。しかも、なお、電波に対する需要はふえる一方でありまして、無線局は月平均約八百局増加いたしております。しかし、割り当てられる電波には限りがありますので、郵政省といたしましては、国際的に周波数権益の獲得に努力する一方、短波帯の無線電話のSSB通信方式の採用、VHF帯のチャンネル・セパレーションの縮小等、電波の効率的な使用につきまして準備を進め、また、沿岸無線電話業務、タクシー無線業務等、新しい業務の開拓、進展に検討を加えておりまして、今後とも電波が能率的かつ公平に利用され、公共の福祉に寄与するよう研究し、努力したいと考えております。  次に、放送関係について申し上げますと、標準放送局数は、予備免許中のものを含めまして三百四局であります。このうち、日本放送協会のものは、第一放送が百十二局、第二放送が九十一局、計二百三局で、一般放送事業者のものは四十二社百一局であります。その普及状況は、受信契約者数約一千四百八十一万で、世帯に対する普及率は約八二%となっております。  テレビジョン放送局は、放送中、予備免許中のものを合わせて、日本放送協会三十七局、一般放送事業者によるもの四十一社四十六局、計八十三局となっております。その普及状況は、受信契約数は百二十万をこえており、月平均約六万の増加で順調に伸びております。なお、昨年十月、全国的に予備免許をいたしましたテレビジョン局の状況を見ますと、その建設等は順調に進んでおりまして、すでに三局が放送を開始しており、約十局は年内に、残りのほとんども明年中には完成する予定でありまして、大体計画通り進渉しているものと考えられます。  さらに、カラー・テレビジョンにつきましては、御承知の通り日本放送協会がVHF帯及びUHF帯で、また、日本テレビ放送網株式会社がVHF帯で実験放送を行なっており、また、関係官庁及びメーカー、放送事業者、その他その道の権威者をもって構成するカラーテレビジョン調査会で種々研究調査を重ねているところでありますが、国際的にも重要な研究課題とされており、さきに御報告いたしました通り、去る五月二十八日から六月十日までモスクワで開催された国際無線通信諮問委員会第十一研究委員会中間会議では、カラー・テレビジョンの標準方式の国際的統一の問題等が討議され、わが国からも代表を派遣したわけであります。しかしながら、結局この会議では結論が得られず、問題は明年春、米国ロスアンゼルスで行われる同委員会の総会に持ち越されることになったのであります。また、VHF・FM放送につきましては、日本放送協会が東京と大阪において実験放送を実施しております。これらカラーテレビ及びVHF・FM放送の技術方式およびその免許は、将来長きにわたるわが国の放送のあり方を決定するほどの重大な問題でありますので、十分な技術的資料を裏づけとし、かつ、国際的関係に注目するとともに、中波放送及び白黒テレビを根幹とする現在のわが国の放送事情との関係、国民の要望の実態、大衆負担にかかる経済的及び生産業界に及ぼす影響等を慎重に調査研究した上で、その基本的なあり方をきめたいと考えている次第であります。  次に、電気通信事業について申し上げます。  日本電信電話公社におきましては、さきに昭和三十三年度を起点とする第二次五カ年計画を樹立したのでありますが、その後の情勢を見ますと、加入電話の需要並びに電話サービスの改善に対する一般の要望はきわめて熾烈なものがありますので、加入電話、市外回線の増設、テレビ中継用マイクロ施設の整備及び合併町村無電話部落対策の推進等をさらにはかる必要があり、現在、公社をして計画の修正を行うよう検討させております。  次に、有線放送電話業務の許可状況並びに、その設備の実態について申し上げます。  有線放送電話に関する法律が施行されてから一年を経過いたしましたが、その許可状況は、八月末現在の許可件数は千二百二十件、これに付置する電話機数は五十万をこえるものと予想されます。この種の施設はますます増加の一途をたどっておりますので、といたしましても、今後業務の許可及び施設面の監督において遺憾のないよう措置いたしたいと考えております。  次に、国際電信電話株式会社の業務状況について申し上げますと、同会社は、本年四月で設立後五年を経過したのであります。第十期利益金処分の結果を検討いたしますと、金融引き締め等の政策の影響を受けて貿易量が減少し、これに伴って国際通信量は伸び悩みの状態となり、その営業収益は前期及び前年同期に比べて減少しておりますが、経費の節減等によりまして、年八分の配当を維持しております。  以上をもちまして私の報告を終りますが、なお、去る九月二十六日に本十を襲いました二十一百万台風の罹災状況につきまして一言御報告申し上げます。  まず、局舎、職員等の被害状況について申し上げますと、別途お手許に資料として差し上げておりますように郵便局舎の被害は、床上浸水十二局、床下浸水八局、罹災職員は、死亡二名、重傷六名に及び、また、職員住宅の被害につきましては、全壊流失四十四、半壊四十五、床上浸水一千九百五十、床下浸水二千三百六十四、合計四千四百三戸に及び、まさに郵政関係といたしましても、去る二十八年の西日本台風に次ぐ大きな被害を受けたのであります。  なお、現在までの復旧状況を申し上げますと、これも資料にありますように、郵便関係におきましては、一部郵便線路を変更し、または水路便人夫送り等を利用しているものはありますが、他は大体平常に復しており、電信電話関係につきましては、一部仮復旧の個所を残してはおりますが、不通個所はなくなっております。  当省といたしましては、災害発生後、業務の正常復帰のために鋭意努力いたし、罹災職員に対しましてもできるだけ配慮をしたして参ったのでありますが、なお、このような大きな災害を完全に復旧させるためには、今後そうの努力をいたしたいと存じます。  なお、詳細の点につきましては、御質問をいただき、お答えを申し上げたいと思います。   —————————————

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 次に、電電公社総裁より、事業概況について御説明を願います。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 日本電信電話公社の最近の事業概況について御説明申し上げます。  まず、昭和三十二年度の決算について申し上げます。御承知のごとく、三十二年度の一般経済界は、いわゆる神武景気も終りまして、景気は下降の一途をたどっております。公社としても、収入の見通しについては必ずしも楽観を許さないものを感じたのでありますが、幸いに年度内におきましてはその影響を受けるところ比較的少く、設備の拡張、サービスの改善等を順調に実施することができました。すなわち、事業収入は千四百七十三億円の予定に対し、実績は千五百八十八億円、事業支出は千二百九十七億円の予定に対し、実績は千三百十三億円となり、この結果、収支差額は、予定の百七十六億円に対し、実績は二百七十五億円で、予定よりも九十九億円増加いたしましたが、その大部分は三十三年度の建設資金に充当いたしました。  建設勘定につきましては、成立予算額は六百三十四億円でありましたが、前年度よりの繰越額四十五億円、加入者開通の増力に伴う弾力発動五十億円、その他、損益勘定より流用等二十七億円を加えまして、三十二年度の総額は七百五十六億円となりましたが、これに対しまして年度内決算額は六百九十三億円で、九二%を消化し、予算残額の六十三億円は三十三年度に繰り越しをいたしました。  建設工程のうち、サービス工程につきましては、加入電話は、予定の十八万七千に対し二十四万一千、公衆電話は、予定の一万一千七百に対し一万二千、市外回線増設は、予定の四十七万キロに対し六十二万キロを、それぞれ増設しましたが、いわゆるなべ底景気にもかかわらず、需要は増加の一途をたどり、三十二年度末におきまして約五十八万の積滞申し込みを残している状況であります。  次に、先般の日本電信電話公社法の一部改正により、公社に監事を置くことになりましたが、五月二十八日、二名の任命を終り、さらに、そのスタッフとしての調査役以下七名の監事室を設けました。  また、三十二年度の決算について監事が監査報告書を作成しましたが、この中で次の三点につき再検討の必要があることを指摘いたしております。第一としては、現在の固定資産の耐用年数あるいは減価償却方法を再検討する必要があること。第2としては、公社の負担する諸税公課は年々増加しており、財務諸表の明瞭性の原則から見ても、これを現在の管理費の中から取り出し、単独の費用勘定として表示する必要があると認められること。第3としては、国庫予託制度とも関連して資金の効率的運用について再検討の必要があること。  以上三点でありますが、公社といたしましては、これらの意見につき検討の上、関係方面ともいろいろお打ち合せをいたし、お願いをいたしまして、急速に具体的改善をはかるよう努力いたしたいと考えております。  次に、第一次五カ年計画におきまして、五カ年間に毎年二十万余の加入電話を増設して参りましたが、その需要充足率は平均三二%にどとまり、ことに、最近における新規需要の発生状況は、まことにめざましいものがあり、ここ両三年度の一年間の新規需要の発生数は、過去におきましてかつてその例を見ない三十三万余の多きに及びました。三十二年度末の需要は見込みよりも約十万増加しており、需要の充足率も第一次五カ年計画発足当時よりも悪化しております。また、市外回線も五カ年間に二百二十万キロを増設いたしましたが、即時区間はわずかに六%にすぎません。即時区間の拡大の要望はきわめて大きいものがあります。しかも、サービスの向上に伴い市外通話は当初の予定を大幅に上回ってきておりますので、現在のサービスを維持するためだけにも大幅な回線増設を行わねばなりません。また、大半の都市におきましては待時サービスでありますが、この場合、市外通話の待ち合せ時間は長く、大都市周辺や同一市町村内ですら、交通機関を利用して出かけた方が早いという区間も相当存在している実情であります。国民経済活動の効率化を阻害いたしております。  従いまして、三十三年度より実行に着手いたしました第二次五カ年計画も、第一次五カ年計画の規模を四〇%も上回る総額四千百億円の計画で発足したしましたが、当初予定いたしました加入者増設百三十五万、市外回線増設四百三十万キロの工程では、このような国民の熾烈な要望にこたえるためには少な過ぎるのであります。その他、合併市町村対策並びに農山漁村電話普及特別対策、テレビ中継網整備等に対する要望もまた熾烈なものがあります。当初計画を拡大修正する必要があると考えられますので、既定計画を改訂いたしたいと考えております。  次に、三十一三年度予算の執行状況について申し上げます。  三十三年度の予算規模は、損益勘定千六百九十三億円、建設勘定七百五十億円でありますが、事業収入につきましては、景気の低迷に伴い、昨年後半に至り現われて参りました収入の下降傾向が顕著となり、七月末現在の実績は五百五十八億五千万円で、予算における予定額五百五十六億三千万円をようやく維持している状況でありまして、この傾向が持続するものといたしますと、予算収入確保につきましては一段の努力を要するものと存じております。  建設勘定につきましては、成立予算額は、先に申しましたように七百五十億円でございますが、三十二年度からの繰り越し六十三億円、余裕資金を原資とする弾力発動三十億円を合計いたしまして、総額は八百四十三億円となっておりますが、七月末までに二百四十四億円の支出を行い、進捗率は二九%となっております。この結果、サービス工程につきましては、七月末までに加入電話は八万六千、公衆電話は三千二百を増設し、年間予定のそれぞれ三三%及び二三%の進捗を示しており、また市外回線も十九万キロを増設し、進捗率は二八%になっております。  基礎工程につきましては、新電話局の建設は百五十五局の計画で、そのうち、年度内サービス開始を予定しているものは六十一局でありますが、七月末までに九局がサービスを開始しております。その他、市外伝送路増設、電報の中継機械化、合併市町村対策及び農山漁村電話普及特別対策につきましても、それぞれ鋭意進捗をはかっております。  次に、先般成立いたしました公衆電気通信法の一部改正により、加入電信及び地域団体加入電話を本実施することになりました。加入電信につきましては、東京、大阪、名古屋、横浜、神戸及びその近郊都市に対しまして現在サービスを開始しており、七月末までに年間計画三百五十加入の三四%に当る百十九加入の増設を行ない、開通数は合計五百五十九加入になっております。年度内にはさらに福岡小倉及び札幌においてもサービスを開始する予定であります。  また、地域団体加入電話につきましても、百カ所の選定をほとんど終り、年度内に全部開通する予定であります。  また、電話加入権質に関する臨時特例法につきましても、関係方面と十分連絡の上八月五日より施行いたしております。  なお、郵便為替法の一部改正に伴い、公社におきましても、郵政省より委託を受けて通信文付電信為替を取り扱うことになり、十月十日より実施いたします。  最後に、九月二十六日、東日本を襲いました第二十二号台風の通信施設に与えました被害状況と、その復旧状況について申し上げます。  被害は近畿、東海以東の全区域にわたり発生しました。まず、電信につきましては、九百四十三回線の電信回線が不通となり、特に、東京都内の江東地区、埼玉県川口市、静岡県伊東市におきましては、回線不通と見舞電報の増加とが重なり、千七百通から四千三百通の電報の遅配が生ずるに至りましたが、他局よりの応援、臨時者の雇い上げ等の措置により、東京については三十日夜、川口市については二日夕刻、伊東市については一日夜までにほぼおくれを取り戻しました。  電話につきましては、加入電話七万六千百二十三回線、市外回線三千八百五十一回線が不通となり、特に伊豆地方並びに川口市の電話は壊滅的被害をこうむりましたが、長距離回線につきましては、直ちに他の施設に切りかえ、ほとんどサービスに支障は来たさぬよう手配しました。近距離回線につきましては、濁流を乗り越えて行なつた仮線の架渉、移動無線機の利用あるいは臨時回線の作成等により、極力通話の確保をはかりました。加入電話につきましても、まず、人名救助並びに罹災者救血のため必要な官公機関、警察等の電話を優先的に復旧し、引き続き川口電話局の急速な復旧を初め、一般加入者の復旧に努めました結果、十月二日までには、伊豆方面を除いて、ほとんどの通信施設は一応の回復を見、伊豆方面につきましても一週間以内には大部分が復旧する予定であります。被害総額は、復旧費を含めまして約四億円に達する見込みであります。  なお、台風によります公社の職員の罹災状況は、死亡二名のほか、家屋の被害は五千三百十七件に達しておりますが、これら罹災者に対しましては、直ちに罹災見舞金を支給し、万全の措置をとっております。  以上をもって最近の事業概況に関する説明を終ります。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ただいまの説明に対し、質疑のある方は順次、御発言を願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 公社の総裁に二、三承わっておきたいと思いますが、先般、総裁を受諾されるとき、健康上の理由ということで両三日回答を延期されたように、地方に私おりましたが、新聞で承わっております。結果的に受諾されたわけでありますが、今から残存の期間については健康は大丈夫でございますか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) お答え申し上げます。御承知の通り、私よわい七十を過ぎておりますので、健康上の問題がまず第一と考えまして、就任を受諾いたします前に、一応医師の健康診断を受けましたが、まず普通の状態であれば仕事ができるだろう、こういう医師のお話を聞きまして、受諾をいたしたような次第であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 先刻の概況説明の中で、大体、建設部門で七月末の進捗率が二九%になっておる、こういう報告であります。さらにまた、サービス工程については、同じ時期において二八%になっておる、こういう御報告でありましたが、これは第二次五カ年計画の所定の進捗率だと理解してよろしいですか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) この建設工程につきましては、従来とかく年度初めには仕事がおくれますのですが、どっちかといいますと、年度の終りころになって仕事が固まるという傾向があるのであります。その点は、でき得る限り年度を通じて仕事が平均に進捗いたしますように従来とも心がけて努力をいたして参ったのであります。まず、ただいまの状況でありますると、大体、年度の三分の一を経過いたしました今日の進捗状況といたしましては、大体、所定の、私どもの予期しておる程度に進捗いたして、おるつもりであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大へん言葉じりを取るようでありますが、予定したものとほぼ同様だというようなことでありますが、大体、年度計画については正確な率というものがあらかじめ策定されていると思うのです。そういうことでなければ、実際の五カ年計画の推進はできないということになりますが、大体確実に二九%及び三八%というものが計画運行上そこを来たしていない、こういう工合に考えても差しつかえありませんか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) まず私どもの現在考えておりますところでは、大体、年度を通じて比較的順調に計画が進められておる、かように存じております。しかし、なお事務的に、あるいは技術的な問題について施設局長から、さらに詳細に申し上げることにいたします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 施設局長のお答えもけっこうでありますが、私どもが、先般この第二次五カ年計画を提示されたときにいろいろと論議を交しました中では、二九%及び二八%ということは、七月末においては若干の誤差を生じておるのではなかろうか、こういった工うにも考える。私がこういったような質問をしておりますのは、先般来、新聞紙上等で伝えられましたり、あるいは郵政大臣が談話を発表した中等において、何とはなにしに世上疑惑を持たれるような公社の内紛というべきものであるのか、あるいは人事上の問題であるというのか、そういうものを聞いておりますが、そういうような問題等のために、この所定の五カ年計画に若干の差しさわりを生じたのではなかろうかということを危惧するからであります。  従って、あの問題が、この公社の運営に全く影響を来たしていないもの、さもなければ、何がしかの影響をもたらしたものか、私は率直に申し上げるならば、二九ないしは二八というものは、必ずしも所定の計画に到達していない、こういうように考える。これについて総裁の御意見をもう二度お漏らしいただきたいと思う。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 私の信じておるところでは、ただいまお話しのような影響はないと考えております。おそらく、過去の毎年の状況と比べまして、決してことしはおくれていませぬと私は存じておるのであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それで大体国民の方でも、おくれていないということで安心をするでしょうが、もう一つ承わっておきたいと思いまするのは、総裁に就任をされる前にあの問題について、経営委員長という立場から、どういったようにこの問題を見ておいでになりましたか。おそらくあのいきさつについては、正面に経営委員長が、ないしは経営委員会という立場から問題の収拾にお当りになったと私どもは聞いておりませんが、その間の経緯はどういうことですか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) これはおそらく経営委員会としての運営に関する方針なりやり方の問題かと思い、ますが、御承知の通り、経営委員会と申しますのは、すでに法律でその仕事の性質といいますか、その仕事の幅等がきまつておりまして、経営委員会は、公社の事業の重要なることにつきましての議決機関、意思決定機関というように規定されておるのであります。あるいは予算——来年度の予算あるいは事業計画、それから財政上の計画、その他幾つかのことが列記されておるようなわけであります。その他、経営委員会において必要と認めた事柄については、必ずこの委員会にかけなければならない、こういうことに規定されておるのであります。事業の執行につきましては、総裁以下の執行部においてその仕事に当る、こういうことになっておりますので、個々の事柄の処理につきましては、経営委員会としてはこれに触れることのないのが建前であろうと考えて、今日まで私ども運営して参ったのであります。従いまして、世間に伝えられているような内容について私どもはよく存じておりません。委員会としては……。

森中守義日本社会党

○森中守義君 過去のことでありますから、くどくは聞きませんが、私は、経営委員会の職掌として、やはり必要と認める事項という範疇に入る問題があることは当然であろうと思うのです。どういう内容であったかは、それは私はいろいろ言いませんが、全くノー・タッチだと、経営委員会があの問題を見過されたと、こういったように今の御答弁からいけば受け取るのでありますが、その通りでありますか。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) この点については、いろいろ見解によって話が分れるだろうと思いますが、私ども今日まで経営委員会を運営して参りました考え方としては、あまり事務の執行に対して立ち入ることは遠慮すべき立場であると考えて今日まで運営して参ったのであります。あるいはその運営の仕方をもっと積極的にやるべきではないかという御意見もあろうかと考えます。しかし、私どもの今日までやって参りました態度は、今申し上げましたような態度であります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は、総裁が依然として、経営委員長という立場から、そういったようなことで今後行かれ得る立場ならば、これはあまり問題じゃないと思うのです。しかし、経営委員長から総裁に唐突として就任をされた。少くとも前梶井総裁はまだ任期が残っていたのです。そこへもってきて、突然更迭が行われたという場合に、たとえば、経営委員長という立場なら、よしんばそういうことで済んだにしても、新しい総裁として重責をになわれた以上は、どういったようなところにこういう問題があったのか、あるいはこれから先どうすればどうなるというそういう所見をお持ちでなければ、ただばく然として総裁就任ということはあり得ないと思うのです。だから私は、経営委員会がそういったような職掌に基いてノー・タッチであるといえば、それまででありますが、今、委員長から総裁というきわめて異なった立場にお立ちになっております。少くとも委員長から総裁におなりになるに当って、つまり総裁就任に当ってのあなたのこの問題に対する何がしかの判断というものをお持ちであろうと思う。そういう意味合いから、今度の問題をどういったようにこれから先より建設的に進めていこうというお考えであるのか、そのお気持を率直に披瀝してもらいたいと思います。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 先ほどの御質問は、私が経営委員長をいたしておりました当時のやり方についての御質問と心得ましたので、その意味で御答弁申し上げたのであります。ただいまは、今後総裁としていかにするか、こういう御質問のようであります。  私は今日まで、先ほど申し上げしまたような態度で参っておりますので、あの問題の内容がどういうことであるかということは、実はまだ完全に把握いたしておりません。従いまして、今後これをどうするかということについて今意見を求められましても、意見を述べ得る私は今腹案を持っておりません。しかし、今後、就任いたしました後は、一つよく、それらの点につていも研究をして、もし正すべき点があれば正す、かように考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どうも今の御答弁だと納得できないのですよ。今までのところ何も知らない、こういったようなお答えなんですが、しかし、きわめて不自然な、状態の中に総裁の更迭が行われた。そういう不自然な状態の中に更迭が行われるに当って、あなたはその内容を知らないで引き受けたのですか、ちょっとそれはどうしても常識的に私は判断できません。また、経営委員長から総裁にも就任されたあなたが、その頭脳において、その識見において、その経歴において、知らないまま引き受けたということは、どうしてもこれは許され得ないと思います。それは詭弁であります。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) いろいろ御意見はあろうかと存じますが、私の考えは、先ほど申し上げました通りであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 いや、その考えはさっき承わってわかっておりますが、知らないままに引き受けたと、こうおっしゃるから、そういうばかなことはなかろうと、私はこう言っておる。御存じじゃないのですか、知らないで引き受けますか。その内容は私も知っておりますからあえて聞こうとはいたしませんが、知らないまま引き受けたということでは、これは答弁になりませんよ。おそらく、繰り返して言えば、不自然な状態の中に総裁の更迭が行われた。不自然とは何か、その不自然の内容を知らないで、あなたほどの識見を持ち、しかも豊富な経験をお持ちになっておるお方が、不自然と知らずして総裁就任ということは、常識的にあり得ない。また、そういうことを知らないで、全く白紙の立場から公社の運営にお当りになるという気持もわからないことはないのですが、あなたがそういう内容を知悉しないでいて、実際問題としての運営に当るということは困難であろうと、私はそう思う。先刻の知らないで、ノー・タッチのまま総裁を受諾したということをそのまま受け取っていいものか、私の常識からいくならばそうは思いません。そこのとこりをもう少し正確な御答弁をいただきたい。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 同じことを繰り返して、はなはだ恐縮でありますか、いろいろ御批判はあろうかと存じますが、私は、ただいまの答弁いたしました通りの心境で現在はおります。今後しかしいろいろ取り調べることもありましょう、また今後にいろいろ知識を得ることもあろうかと思います。そういう取り調べた結果、あるいは何らか知り得たことによって、正さなければならぬ点があるといたしますれば、もちろん、これは正さなければならぬ、かように考えておりますが、現在のところは、先ほど申し上げましたような心境でおります。かようなことを申し上げたわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私は、たとえば善とかあるいは悪とか、そういうものを個々的に具体的に取り調べをやって、それで善ないしは悪に対してしかるべき処置を行えと、こういうような不見識なことを言っておるのではない。国民の公社であり、国民の電信電話であるものに、いやしくも公社の中に、国民に若干の疑惑でも持たれるようなことがあってはいけないから、再びこういうことを繰り返さないためには、どこかに欠陥があり、原因があったわけですから、そのことを明らかにして、再び公社の中にそういうことのないようにやっていくのが、新総裁としてのお気持であろうと思うのです。そういう心境を聞かしてもらいたい、こう言っておるのです。だからして、そういうことを問いただしていくには、当然よって来る原因があったでしょうし、あなたが全くノータッチで、経営委員長から不自然な状態で総裁に就任をされたのではなかろう、その知っている範囲を聞かして下さい、こう言っているのですがね。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 先ほど申し上げた以外に特につけ加えることはございません。今後のやり方につきましては、御趣旨によりまして、十分、一致協同して、こういう問題の起らないように努めたいと考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 この問題は、これ以上追及するのも酷かと思いますから、私も相当内容については知っておりますので、あえてこれ以上は追及いたしません。しかしながら、これは一つの意見であり、かつまた、新総裁に対する要望でもありますが、これから先の公社の運営、ことに人事の管理上の問題については、重大なる関心を持つということを御了承いただきたいと思いますし、また、よしんば新総裁の方向一つで、あのような問題が再燃しないとも限らないであろうということを警告をして、一応この問題に対する私の総裁に対する質問を終ります。  さらに、大臣にお尋ねをしておきたいと思いますが、大臣は、今総裁に私がお尋ねいたしました内容について、どういうようにお考えでございますか。   —————————————

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ちょっとこの際、委員変更について御報告をいたします。  本日白井勇君が辞任され、前田佳都男君が選任されました。   —————————————

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 森中委員の御質疑の点で、総裁に質問したことをそのまま私に、どう考えるかということで、ちょっと出入りをいたしたりいたしまして、御質問の要点がちょっと解しかねるところがありますが、具体的にお願いいたします。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大臣の出入りされたように私は見受けておりませんが、終始聞いてもらっていたのじゃないのですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 二回ほど外へ出ました。御無礼いたしました。

森中守義日本社会党

○森中守義君 それではやむを得ませんが要するに公社の今度の問題について、かなり大臣としても御苦労されたように見聞きをいたしておりますが、あの問題の内容については、あなたはどういったようにお考えですか、こう聞いているのです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 公社の最高人事である総裁、副総裁が、先般、前総裁、副総裁の辞表をお出しになることによりまして、政府は慎重に考慮いたしました結果、前総裁並びに副総裁の辞表を受理いたすことになりました。ついては、森中委員も御指摘のありましたように、今後の公社のあり方としては、国民の公器として、総裁を中心に一致結束して、公社の高き使命に徹する、こういったような運営が必要ではないか。ついては後任総裁に、特にその選考に当っては慎重を要する問題であり、しかも、この大きな使命を御期待申し上げ、達成をし得る高き識見と人格、こういうものをお持ちになった新総裁を迎えたい、こういう観点よりいたしまして、本日お見えになっている大橋総裁をお願いをしたわけであります。また、副総裁には、特に大橋総裁が信頼され、公社内でも、徳望高き横田氏が副総裁に最適任ということを信じまして、お願いをいたしたような次第でございます。  従いまして、森中委員がおっしゃるように、今後の公社の高き使命は、新総裁、新副総裁の御責任において、これを責任を果していただき得るという信頼と期待をかけて、今後お願いをしておるというのが、私の考えでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 私どもは臨時国会が始まる前にというようなこの大臣の措置の仕方に受け取れて仕方がない。それは、臨時国会という一つの政治的な活動の時期を前にしておやりになったのか、あるいはそうせざるを得ないように事態が逼迫をしていたのか、願わくば私は、大臣が中にお入りになって問題の処理をおとりになるとするならば、もう少し何か円満な解決の方法があったのじゃないかと、こう思うのですが、事態はそれほど急迫していたのですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 前総裁、副総裁御在任当時に、公社が総裁を中心に部局長一致して総裁を助け、相協力してその使命に徹すべきだということは、おそらくこの公社の関係者あるいは先輩各位も一致して希望をいたしたところであったと私は存じております。従いまして、私はこのことにつきましては、私も所管の大臣といたしまして、さようなことについて、当時の梶井総裁、靱副総裁にこのことを私の意見ともいたしましてお願いを申し上げ、そうして総裁、副総裁もこのことを了承せられて、釈然としたお気持をもって、しかもそのような御決意をも談話の形をもって発表せられて、一致推進をして参られたことは御承知のこどと思います。その後数句を経まして、総裁、副総裁からやめたい、こういうような御意思の発表がございました。このことにつきましては、いろいろその点の御事情も拝聴いたしまして、また、そのおやめになりたいという総裁、副総裁の御決意を総理とも相談をいたし、いろいろ心配をその間いたした結果、これは総裁、副総裁のそうした御意思を尊重すべきが、これはこの際特におとめ申し上げてとやかく申し上げるよりも、この辞表を受理申し上げて、そして梶井総裁、靱副総裁のお考え通りにしていただくことはやむを得ないことである。非常に残念であり長く公社のために貢献をせられ、電気通信関係の大きな偉業をお立てになった功労者で、非常に惜しいけれども、この際だっての御要望でもありましたので、この辞表を受理をしたということでありまして、その間に私が、臨時国会の前がいいとか、あとにするとか、そういうような、私は何もそんな考えを毛頭持ったのではありません。総裁を中心に推進をされるという形ができて、私としては非常に安心をし、非常に期待を申し上げておる。しかし、日ならずして裁総、副裁総から辞表が提出をされた、こういう事態でありましたので、まことに残念でありましたけれども、やむなく今回のような結果になった、こういうことでございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 委員会における形式的な答弁としては了承できます。しかし私どもが新聞あるいはその他でいろいろ聞いたところによりますと、梶井前総裁あるいは靱副総裁あたりは、自発的に辞表を出されたとは聞いていない。その間、大臣が数回会見した、あるいは総理に会った、あるいは政界のだれそれがどうしたと、こういうことまでいろいろ聞いておる。おそらく人の動きですから、新聞あたりが勝手に物事を作り上げて、なかったことをあったことのように言ったとは思っておりません。だから、この委員会では単なる形式的なことでは済まないのです。よしんば総裁、副総裁が辞意を表明したということに当っては、これは一体何だろう、偶発的にそういうことが起り得るはずはない、世の中には。だとするならば、当然、大臣としては、なぜ辞表を出さなければならぬ、先刻言われたように数旬を出してという非常に短かい間のできごとです。だからして、私はさほど急迫した事態があったのか、また大臣は、単に辞表を出してくるには何かあるには違いないが、その何かとは何かというようなことまでお考えにはならなかったか、そこまでの思慮分別と認識はお持ちにならなかったんですか、それでないと私の答えになりません。それともう一つは、数句を出ずしてそういうできごとが起ったとするならば、あえて私は大臣を追及いたしますならば、明らかに大臣のその時点に立つ判断を誤まっておる、こういったようなことにも物事はなってくると思うんです。だから、そういう形式的な、辞意の表明があったから、公社に対する、電気通信事業に対する功労者であるけれども、これを受理したという、そういうことでは済みませんよ。もう少し責任のある答弁をして下さい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 少し森中委員がちと御無理じゃないかと、私はそういうように思う。それは世間いろいろにこの公社のこと、あるいは今度の人事をうわさをするかもしれませんけれども、総裁を中心に一体になって釈然とその使命に挺身するということでお進みになった。記者諸君にインタビューまでして、今後は僕を中心にして一体になると言うて、経営委員長もお立ち会いになって私は発表せられたと聞いておる。その後やめたいということをおっしゃってきたことに郵政大臣が責任があるというようなことは、これは森中さん、あなたのようなヴェテランがそういうような、私は、私に攻撃をされるということはきわめて意外であって、私は、総裁を中心にみんなが一致団結して、チーム・ワークをとって、そうして向き公社の使命に邁進をしていただきたい、そういたしますということでスタートして、間もなくやめたいと、こういうことを私がどういうわけかと言うて追及して、あるいはそれを私が誤まったことをしておるんだという御指摘は、私ははなはだ心外でならぬと思うんです。この点は一つ御了承を願いたいと思います。

山田節男日本社会党

○山田節男君 今、森中君からいろいろ質問があるわけですが、大臣の今の御答弁のお気持もわかるわけです。まあ森中君の質問の要旨は、必ずしもその経過をここで逐一報告しろと、こういうんじゃないと思います。私は今日ここで新総裁、副総裁がお見えになって、われわれに紹介を受け、なお郵政大臣もおられるんでありますから、森中君の質問の件につきまして、まあ結論と申しますか、私は一言申し上げたい。  大体、戦後、鉄道、専売、それから電信電話事業、従来の国営をもっと民主的に国民に対するサービス業として、これをいかなる企業形態で経営するのがいいかということが、これは大きな問題になったわけです。で、寺尾郵政大臣も、またここにおられる新谷委員も、私も、それがためにアメリカに参りまして、向うにおける公社締営、いわゆる国家の代行機関としての新しい企業経営というものをつぶさに調査いたしました。その結果、日本電信電話公社をわれわれは作ったわけであります。これは従来の官僚的な経営でなく、あくまで国民に対するサービスを主とするもので、従って従来の官僚的経営でなくて、あくまで前だれ式でやる。これは本委員会におきまして、日本電信電話公社を作る場合に特に私はこの点をわが党を代表して申し上げ、そうして新しく総裁、副総裁を迎え、第一次五カ年計画をやり、さらに第二次五カ年計画に入る、これはきわめて順調な計画の発展であるということは、この委員会で認めておったのであります。しかし、この電信電話事業というものは、これはもちろん、従来の国営を代行機関にいたしたのでありまするから、第一次五カ年計画においてはいろいろな隘路があるに違いない。それに対して総裁、副総裁並びに全員の職員が格段の努力をされたことは、これは私ども十分本委員会で認めておるのであります。ただ、しかし今、森中君の質問の私は要点としてただします点は、少くともこれだけの膨大な国家企業を一つの代行機関としておる最高の責任者として、これはやはり国会承認の任期というものがあるわけです。その中途にしてあるいは大きなスキャンダルがあった、あるいはその他人格的あるいは仕事の経営上重大な欠陥があった場合には、これは企業の性質上、必然引責辞職すべきものである、これは申すまでもない。ただ今回のこの総裁、副総裁が、任期半ばにしてこれを辞任されねばならなかったというところに、これは森中君だけじゃございません。少くとも当委員会の諸君はこれは驚かれたことだろうと思う。ただその経過云々ということは、人事のことでありますから、少くとも国会の委員会でやるべぎ性質のものでありません。これはあえて追及することは私は要求しませんけれども、幸い新しく大橋総裁——経営委員会の委員長として、公社の最高の政策については議決機関の責任者であり、よく御存じであります。この公社ができま参して以来の経過を御存じです。また新副総裁の横田君は、公社法を制定する当時にたしか経理局長だったと思います。この法案の説明に対しましては、これは唯一の責任者としてこの衝に当った方であります。しかも公社発足以来、理事として、しかも近畿から帰られてからは経営調査室の方の責任者として、これまた公社の経理に関してはきわめて深い認識と経験を持っておられる方であります。この新総裁、副総裁に対して、われわれは多大な期待を持つということについては、私は他の委員諸君も御同感であろうと思うわけであります。  ただ、これは私将来のことでありまするから申し上げまするが、われわれ、従来鉄道公社を作り、専売公社を作り、また三番目に電信電話公社を作ったんです。しかるに、第一に作りました日本国有鉄道公社、あるいは二番目に作りました専売公社にいたしましても総裁、副総裁という最高人事につきましては、任期半ばにしてこれを辞退するということがなかったんです。不幸にいたしまして、電信電話公社という、この国鉄に劣らない膨大な企業の最高責任者が、任期半ばにして辞任されなくちゃならなかったというこの事態が発生した。これについては、われわれ本委員会としても関心を持たざるを得ないのです。これだけ膨大な組織、重大なる国民サービスの改善という重大任務を持ちながら、最高責任者が任期半ばにして去るというようなことは、これは何としてもわれわれは、これは許すべからざるというようも、むしろ非常に遺憾に存ずるのであります。こういう点から、私は、もう覆水盆に返らずという言葉がございますけれども、新しい総裁、副総裁のもとで、今後のこの経営がもっと能率的に、より国民にいいサービスをされることを期待するのであります。  特に私は、この際申し上げておきたいと思いますることは、こういう新しい日本の試みとしての公社経営というものは、これだけの人を持っておるのであります。また、これだけの膨大な国民の、これは共有財産と申しても差しつかえないと思います。何としてもこれは人の和というものがなくちゃならない。いわゆるヒューマン・リレーションズというものが、こういう大きな膨大な経営には必要であります。私は今回の悲しむべき事態も、やはりこういうヒューマン・リレーションズ——人の和というものがここになかったんじゃないか、具体的に申せば、派閥であるとか、あるいは一部の者がこれに対する一つのセクショナリズムをなした、こういうようなことはいけない。で、私は、特に大橋総裁並びに経営調査室の非常に経験を持っておられる横田副総裁に申し上げますが、少くともこれだけの膨大なものになれば、今日いわゆるアメリカあたりで公社経営、公比企業体でやかましくいっておる、いわゆるオペレーション・リサーチというものをやらなければいけない。私は昨年アメリカに参りまして、RCAやITTにも参りまして、彼らの、ごとに技術を主にしなければならぬ企業形態というものは、この終戦時におきまして、いわゆる生産性向上の一環として起きた新しい経営合理化、新しいナショナリゼーションでありオペレーション・リサーチ、このことは、私は国鉄にもやかましく言っておりますが、現場の、国民のサービスに、鉄道と同じように利害のあるものはもっとオペレーション・リサーチ——そのオペレーション・リサーチは非常に科学的でなければなりませんと同時に、ヒューマン・ファクターというものを重んじなくてはいけない。私は今回の総裁、副総裁のかような不明朗な進退というものは、これだけの大きな企業になって、日本人としてマスターできない、これは経営能力の一つの大きな私はデッド・ロックにぶち当ったのじゃないか。これは総裁、副総裁個人の問題でなくして、われわれ国民として大きな見地から、膨大な企業の経営については、どうしてもやはりオペレーション・リサーチという新しい一つの経営体というものを考えなくちゃならない。われわれとしては、この公社を作るその直接、間接の監督の任に当る者として、私はこの際、新しい総裁、副総裁は、国民の重大な預託を受けておる財産の管理者として、どうしてもはやヒューマン・ファクターを重んずる、そうして経営の、運営についてはどうしてもオペレーション・リサーチということを、これは私は特に人の和ということを考えなければならない。再びかような悪い面を将来に残さないためにも、格段の御努力を願いたいと思うと同時に、寺尾郵政大臣は、先ほど森中委員の御質問に対して御答弁もありましたけれども、この気持は、これはただ人のあら探しをするというものではないのであります。どうしてもやはりこういう公社経営の初めての試みに、不幸、電電公社で初めてのつまずきを示したというところに、国家全体として大きな私は意義があると思う。どうか一つ寺尾郵政大臣は、あなたもみずから、われわれと行を共にして、公社を作るべくアメリカに行ったのでありますから、特に私は 大臣の立場からも、新しい総裁、副総裁にはこういう意味において激励を与えられて、再びかような事態のない、新しい首脳部の先頭に立って、国民の要望する第二次五カ年計を計画し、また変更しなければならぬような、国民の需要にこたえるべく努力をされんことを切にお願い申し上げますと同時に、私は郵政大臣あるいは総裁、副総裁、この点は、本委員会として、従来超党派的立場で、いかにして諸君の仕事がやりやすくなるかということに——これは党派ではございません。この過去のわれわれの伝統から見ましても、先ほども森中委員の質問にいたしましても、他の委員会におけるようなあげ足取りであるとか、あらを探そうというものではないということを十分一つお認め願って、一そうの御努力を願って一そうの御努力をしていただいて、国民の期待に沿われんことを切にお願いいたしまして、質問を一応終りたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は、きょう大臣の所管事項の説明をお聞きする中に、少くとも公社の正副総裁が更迭されたわけでありますから、そのことに触れられると思っておりました。ところが、最初に御紹介がありまして、全然大臣からそのことについてお触れにならなかったということは、やはりこの問題の根幹になっていると思います。少くとも正副総裁がおかわりになったわけですから、大臣としては、一身上の御都合によっておやめになったらなったということぐらいは、私は親切にわれわれに報告してしかるべきじゃなかったかと、こう思います。ただしかし、森中委員のおっしゃることは、少くとも世上いろいろ新聞紙上等にも伝えられておりますように、何かしら感情問題があったのじゃないか。川島幹事長の談を借りますと、けんか両成敗だと、こういうようなことも言われております。従って、十八万人の電電公社に従事している職員にしても、自分のおやじであった総裁、副総裁がどういう問題でやめられたのか、さっぱりわけがわからぬというのが実情じゃないかと私は思うのです。そういう意識の中で、これから第二次五カ年計画の二年度に来年から入るわけですが、今、一年度をやっておるわけですが、何かしら割れ切れない気持を持っておると思いますから、そういう点をはっきりするためにも、やはり所在を明確にしてやることが必要ではないかと思います。ただしかし、山田委員もおっしゃるように、この委員会において個々の具体的な人事の問題についてわれわれが大臣に聞こうとも私は思いません。ただしかし、むしろ大臣からいろいろな機会を通じて、少くとも国会にあるわれわれ常任委員等には、いろいろな形でやはり事の真相をお知らせ願うというような方法を私はとるべきじゃないかと思うのです。このことは形式にとらわれず、少くとも心配しておるわれわれが、その本体を突き詰めて、どこに原因があるのか、そうして今後、その原因を排除して電電公社がどうしたらいくかということに対しても、われわれも協力しなければならぬ点があれば協力いたしましょう。もちろん、任命権は経営委員会の承認を得て政府がおきめになるわけで、国会の承認は得ることになっておりませんから、私たちがくちばしを入れるのはどうかとも思いますけれども、しかし事が重大でありますから、われわれ重大関心を持っておるわけです。  こういうことから、きょうは議事進行上も一つお尋ねしておきたいのですが、この会議では一応この問題について私は打ち切っていただいてもいいと思うのです。そうして何かの機会をとらえて、むしろ大臣の方から積極的にわれわれにお話をある程度していただくようなことができるかどうか、こういう点であります。それができないということになれば、これはまたやむを得ないのでありますが、ただ、おそれることは、ある程度この問題が経営の基本的な方向について総裁、副総裁の考え方が違っておったのか、あるいはただ単なる感情であったのか、そういった点くらいはわれわれは知りたいと思うのです。責任ある大臣が任期半ばにして更迭をされたわけでありますから、一番真相はお知りと思うのです。そういう意味からいっても、差しつかえない限りにおいてはわれわれにも教えていただいた方がいいのではないかと、こう思いますから、大臣から御説明をいただいて、一つ議事進行をしていただきたいと思うのです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) ただいま山田委員から公社の将来、また公社のあり方等につき詳しい御意見を開陳され、また今後、私並びに公社総裁、副総裁等が、この国民の公器である公社の運営というものについての心すべきことを強調をいただきました。また、森中委員の御質疑も、決して私が当惑したような、私に感じられたような御意図で御質問されたとは私は思いません。鈴木委員がまた公社のことを心配をせられて、特に御出身の公社についていろいろ御心痛せられてきたことも私は存じております。今回の公社の人事が、総裁、副総裁か任期半ばにしてこれをおやめになるということを了承しなければならないということも、私は必ずしも私どもの本意ではなかったのであります。山田委員も御指摘のように、すべて事に当るということにおいてその使命を十二分に達成をするためには、私は和が一番大事だ、こういうふうに常々考えて参っております。従いまして、新総裁、新副総裁のもとに人事管理と申しますか、そういったようなものもきわめて公正に行われて、公社というものが今後和をもって事に当るという形に私どもが心していかなければならぬということは、私は一番重要な問題であろうと考えております。今回の公社の総裁、副総裁更迭につきまして、巷間いろいろ伝えられておったことも事実であろうかと思います。私もまた、公社が和がほしい、総裁を中心に和をもってこの重大な使命を果していく、推進をしていくというこの和がほしいということ一点に私ども考えて参ったのであります。不幸にして前総裁、副総裁がおやめになりましたけれども、このことは、新総裁、新副総裁によっての前総裁、副総裁の遺業を継いでいただいて、公社が万全を期してその使命を完遂をするということを私は心から願ってやまないものであります。  なお、鈴木さんのいろいろ私への御配慮に対しましては、まことに、かえって私が申しわけなく思っておりますが、事実私はこの問題につきましては、今申し上げましたことが私の考え方であり、また、それ以上私が深入りしたり、ないしはこれに容豫をしたという事実は全くないのでありまして、この点は特に御了承を賜わりたいと思います。ただ、私の答弁がはなはだ前後ふぞろいでありまして、十二分に意を尽せなかったことはおわびを申し上げます。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記をとめて。    〔速記中止〕

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記を始めて。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ただいまの公社関係の問題につきましては、そういう結論をこの場といたしまして、また、機会ある、ことに、日を改めていろいろお尋ねをするなり、問いただしたいと思いますが、あと郵政大臣の所管事項説明について一、二承わっておきたいと思いますのは、上程法案の問題、今度、放送法及び郵政省設置法を提案をするということであり、事実的にすでに設置法は衆議院に出ております。  それで、私は考えてみたいと思いますのは、すでにこの前の設置法が通常国会に出ましたあとで、与党の中に機構改革審議会——正確な名称はよく知りませんが、与党の中に、歴代の内閣が行政の簡素化、これを公約として出してきたので、先般出そろった十数省にわたる設置法の改正というのは、どうもこれは機構の拡大であり膨大であって、公約に相反する、これを正常な状態に置き戻すために、機構改革に対する与党としての態度をきめようという機関が設置されたように聞いております。勢い前の通常国会のあとにこの機関が与党内部に設けられたわけでありまするが、この与党の機関とこの設置法について、十分お話し合いができたかどうか、あるいはそこの機関の了承を得て、政府の方ではこの改正案をお出しになったのか、その間のいきさつをまず第一。  それから、放送法の問題でありますが、この報告の中に、日本放送協会に簡易保険の金を約二億円融資をした、こういうことが報告になっております。これを前大臣の田中君が、この委員会で質疑、あるいは説明をいたした中で明らかになっておりますのは、三十五億円であったと思うのです。その三十五億円という金が、なぜこういう二億円ということに軽減をされてきたのか、また協会としては、今の老朽になった協会の諸施設に対して、二億円という金が何ほどのプラスになっておるか、この間の事情の説明を求めておきたいと思います。  さらにもう一つ、電波法がどうも出るとも出ないとも、わけのわからぬような格好で、いろいろ私ども、関係の一向き向きから請願なり陳情を受けておりますが、この電波法はどういうことになるか。  それから、もう一つ、放送法の一部改正ということでありますが、協会あたりと十二分に意見の交換を行なった上でこの改正案が出されたものかどうか。もちろんこれは関係の法案が予備審査なり、あるいは本審査にかかった際に、論議の対象になることでありますが、あらかじめこの四点について、説明事項の中に大臣が触れておりますからお尋ねしておきたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 郵政省設置法の一部改正法律案につきましては、御指摘のように、行政管理庁等において、むしろそういったようなものは、これを整理すべきではないかといったような方向に進めているわけでありま上するから、そのことについて、行政管理庁長官等と、あるいはその他の機関と相談をしたか、こういうお尋ねでありましたが、これは御承知のように、三十三年度の電務局を設置いたしまする予算も承認を得ておりまして、しかも今後電波監理行政、こういったような、有線電気通信関係が非常に煩項に、また非常に伸びて参りましたので、この際、電務局を、ぜひ設置いたしたい、かようなことからして、二十八国会に提案をし、なお三十三年度の予算にもこれが計上をされた。こういう経緯になっておりますので、山口管理庁長官とも折衝をいたしまして、党としても、これは必要やむを得ない最小限度のものであろうということの了承を得まして、実は提案をいたした、こういう経緯になっております。  それからNHKに二億円の融資をしたということは、三十五億円中、その中から二億円貸してほしいということでそれを貸した。今回、前に決定をいたしました三十五億の、その中の二億円を貸してほしい、こういうことで融資をした、こういうことになっております。なお、これは一つあとで所管の局長から補充させます。  それから電波法の一部改正案というものを本臨時国会に提出をいたしたいという考え方は、今もなお持っております。しかしながら、この法律案につきましては十分慎重に検討して、その法律案の要綱を目下慎重に検討いたしておる段階でありまして、でき得ればこの臨時国会に提出をいたしまして、御審議を賜わりたい、かように考えております。  なお、放送法の一部改正案につきましては、協会、その他に十分連絡をとってやったかという御指摘でありますが、すでに第二十八国会に提案をいたしましたものにつきましては、公聴会等を聞きまして、そういったような関係者の全面的賛成等も得た経緯もございまして、その後なお衆参両院の委員の皆様等にも、あらかじめ草案について御了承を得たく——ちょうど森中先生は御欠席でございまして、まことに残念でございましたが、皆様方にもこれをお諮りを申し上げて、慎重に検討をいたし、その案を得まして提出をいたしておる、こういうわけでありますから、何とぞその点御了承をお願い申し上げたいと思います。  なお、今のはなはだ私のまずい二億円の説明は、事務次官から補足説明をさしていただきます。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) NHKに対する簡易保険の融資の問題でありますが、先ほど大臣からお答え申し上げました通り、今年度融資計画三十五億円のうち、既融資分が二億円でございます。これは昭和三十一三年度のNHK予算の御承認に当りまして、NHKのいわゆる収入として依存しております聴取料だけでは、三十三年度予算の計画ができませんので、その財源といたしましては、法律上認められておりますところの三十億円を限度とする放送債券、これの残部を発行いたしますとともに、なお不足の三十五億は、簡易保険の積立金から融資をしようという計画になっております。いずれこの三十五億円はこの三十三年度内には融通されるものなんでございますが、NHKの工事の段階に応じまして、現在までに簡保の資金に依存をいたしておるものが二億円でございまして、残余の三十三億円につきましては、三十三年度末までに融資の要望が出てくるわけであります。私どもの方ではいつでも融資できるように用意をいたしておるような次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 法案関係は、さっきも申し上げたように、しかるべき時期にいろいろと意見の開陳等いたしますが、今、大臣と小野次官が説明をした、協会に対する二億円ですね、これは総額三十五億ということで、大蔵省とは確定をしておるのですか。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 大蔵省関係当局とは話し合いは済んでおります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 協会の野村会長かどなたかお越しいただくのが一番いいと思っております。が、それもまたの機会にせざるを得ないけれども、この前の協会予算が非常にずさんなものであって、一体こういうことでは、施設の改善あるいは拡充等もできないだろう。いわんや、五十億という赤字予算のままという状態で協会の予算が成立をしたわけですが、この三十五億のうちの二億円ということであり、しかも現行の協会の運行状況は、あの予算で困窮を来たしておりませんか。大臣の方にはどういう報告がきておりますか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 特に困窮をしておるといったような問題はないのでありまして、大体予定の通り、それによって事業を進捗しておると、こういうわけであります。

森中守義日本社会党

○森中守義君 大臣、でたらめ言っちゃいけませんよ。現行年度と言うけれども、協会予算の内容をあなたはもう少しごらんにならなければいけません。うまくいくという予算じゃないのだ、もともとが。よろしいですか。そういう予算の執行に当って、私は、協会が困っていないというのはうそだと思うのだ。そういうことは断じてありません。あなたがそれだけの報告を今お持ちであるとするならばやむを得ませんけれども、協会の成立した予算が困っておるのだから、もう少し慎重に、協会とは常時接触を保ちながら運行状況を見ていくべきです。従って、あなたの、困っていないというその答弁に対して、私は了承できない。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 私が困っていないと言うことは、いわゆる協会の運営について申し上げたということでなく、この三十五億というものについて、これを特にどうこうと言うておるのではないと、こう申し上げたのであって、協会が三十三年度において予算の編成をするときに、当時受信料の値上げ等の希望もあったものが、一般経済界、その他客観情勢においてこれが許されない、そうして借入金によってやらざるを得なかったというところには、私は、確かに御指摘のように無理があったと、かように考えておりますから、協会そのものの運営がきわめて楽だとか、支障がないとかとは考えておりません。協会は相当苦しい運営をしておるということは私も存じておりますし、また、三十四年度の予算の編成に当りましても、非常な問題が——協会の野村会長等においては、現在予算編成について、あるいは五カ年計画の編成等について苦しい立場が、私にも詳細、局長あるいは協会会長その他から開陳をされておりますから、協会がその予算編成あるいは執行に当って非常に苦しいということについては、私も十分了承いたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 もう一つ。これは緊急の問題ですから、特にお尋ねをしておきたいと思いますが、今度の二十二号の台風に当って、相当、名古屋郵政局管内及び東京郵政局管内、この二つの管内に大へんな被害があったという報告が出ております。これについて郵政省としては、一応この中身で概括的なことはわかりますが、具体的に、省の首脳部が現地に出かけていって指揮をとった、あるいはその指揮のとり方も職員の被害者に対するやり方、あるいは業務運行上に対するやり方等いろいろありましょうが、そういう具体的な内容がほとんど示されておりません。どういったようにおやりになったのか、一言お尋ねしておきたい。

板野学郵政省郵務局長

○説明員(板野学君) お答えいたします。本省におきましては私がその責任者になり、現地には電業課長の浅見君を派遣いたしまして、現地の視察、慰問をさせました。職員の見舞救済等につきましても、名古屋郵政局と緊密に連絡をとりまして、宿舎の関係あるいは寝具類、あるいは特に困っておる食糧関係等につきましても、関係の者と連絡をいたしましてこれを確保いたしました。それから、郵便関係の業務面につきましても、現地の従事員が罹災をしておりまするので、特に臨時要員等を入れまして、そうして救助物資なりあるいは通信の確保に努めておるわけでございます。また、逓送線路等につきましても、一部の不通個所を除いて、大体現在のところは通信を確保しておる、こういう状況でございます。電気通信関係につきましては、先ほど公社の方から御説明があった通りでございまして、まあ大部分ほとんど復旧しておる、こういうような状況でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 浅見君が出発したのはいつですか。

板野学郵政省郵務局長

○説明員(板野学君) 五日、四日の日ですか、ちょっと……。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは非常に遺憾なことであるのか、当りまえのことであるのか、わかりませんがどうも私どもの耳に入ってくる内容からいけば、少し郵政本省が手の打ち方がおそかった、こういうように聞いておる。ことに韮山のごときは食糧もない、しかも毛布もない。それでほとんどの職員が罹災をしておるのに業務の運行に従事をしておった。こういうことで、凄惨そのものの状態が私どものもとに現地の声として入っておる。それをにわかに飲料水を用意をした、米も毛布も用意をした、こういうことを全逓本部が出かけていって初めて話がついた。こう聞いておるんです。だからなるほど浅見電業課長が出発をして一応の態勢はできたでしようけれども、どうもそういう時間的にかなりのズレがありますからね、私はこの報告書にいわれておるように、万全の措置を郵政省がおとりになったとはどうしても思えない。そのところをもう少し具体的にお聞かせ下さい。  それからもう一つは、全逓本部が指導文書を出して、この該当地域においては三六協定の締結をせよ、こういう指示を出しておるようです。この三六をこの地域に限って協定しようという内容からいけば、非常に私は措置とししては正い措置であろうと思うのです。この三六の締結の状況、さらにもう一つは、この水害に対して郵政省ではどれだけの予算措置をやったのか。もちろん、これは概算でありましょう、精算段階に入っていないと思うのですが、概算、この風水害のためにどれだけの予算措置をとったのか、その点をお尋ねしておきたいと思います。

板野学郵政省郵務局長

○説明員(板野学君) 本省から出発いたしました時間は仰せの通り少しおくれました。しかし、この風水害の被害が起りますと同時に、名古屋郵政局から人事部長、あるいは人事部の厚生関係の係官、あるいは郵務部関係の係官が直ちに参りまして、そうして従事員の救済、あるいは業務の復旧ということに当っておったわけでございまして、それらの状況は、逐一本省に参っておったわけでございます。私どもといたしまして、本省から出発した時日、それは仰せの通り少しおくれました。こういうことにつきまして、まあいろいろ今後、私どもの反省をしなきゃならぬ、考えなきゃならぬという点は確かにございます。  それから、予算等の措置でございまするが、これは、ただいま、なお現地でいろいろ施設、あるいは救済等に当っておりまして、これはただいま名古屋郵政局で中心になってやっております。従いまして、それらの全体の報告がまだ来ておりませんので、その報告の来次第、できるだけ早くお答えをいたしたいと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは引き合いになるものかどうかわかりませんが、ここ三、四年前に九州に大水害があったのです。あのときに郵務局長は次長でした。しかも、あなたは政府派遣員ということで博多に駐在をされて、すべての指揮を大臣から委嘱を受けておやりになったことがあります。私は、あの当時熊本におりましたが、非常に郵政省の手の打ち方は機敏にして正確であり、しかもある程度内容が整っていたと思うのです。しかも、あの当時の全国的に伝わっていた——報道関係は全く麻痺状態であって、どなたの耳にも正確な情報は入っていなかった。しかるに、今度の場合はNHKは常時二ユースを連続的に出しておりました。しかも、その被害の状況等についてもかなり正確なものを協会は出していた。こういうような経緯をたどってみれば、おそらく、台風常襲国であるわが国において、しかも絶えず被害になる郵政事業の中において、九州のときのような措置がなぜ今度とれなかったのか。特別に私は欠陥があったとは思いませんが、少くとも、この被害に対する郵政当局の認識というのか、あるいは感覚というのか、気の配りようというのか、必ずしも当を得たものとは思っておりません。しかも、課長であれ、あるいは局長であれ、その資格や地位はどうでもいいんです。もう少し私はこの問題については、郵政当局としては猛反省をお願いしなければならぬと思います。  それと、先刻、局長は、予算の問題は正確に把握されていないということでありますが、私の言っている予算措置というのは、物が幾ら要るのか——食糧、飲料水、こういう瞬間的な、物を必要とするときですから、現地から予算の要求が上ってきて、それで金を出そうというのじゃもう間に合わぬのです。こういうようなことを考えていけば、当然、要るものは幾らでも出してやろう、また郵政省で、弾力条項もこれは困る、特別に大蔵省に相談しなければならぬということであれば、年度予算の編成じゃないんですから、そうそう大蔵省も私は問題にはしないと思うんですよ。だから、要るものは幾らでも出そうと、こういうことで、業務の正常な運行を一日も早く期すというならば、まず被害職員の困っている状態に対する措置というものが必要であろうというように考えるだから、体、経理局長の方では、この金の扱いはどうされたか。上ってきてから金を出そうというんじゃ間に合いませんよ。少くとも名古屋郵政に赤字でもいいから何でも出しておけ、こういう措置ぐらいのことはおやりになったんですか。

西村尚治郵政省経理局長

○説明員(西村尚治君) お答えいたします。現地に既達経費が一応年度当初令達してございまして、これがかなりの金額に上りますので、今回の災害のスケールにかんがみまして、既達経費でさしむき万全の措置を講じてもらいたい。厚生物資、あるいは業務運行の、必要経費、そういうものはとりあえず既達経費でまかなってもらう。確定額が上りましたら本省から令達するからということで措置してもらっておる次第でございまして、まだ、郵務局長が申しましたように、確定額が上ってきておりませんけれども、既達経費でまかなえないようでしたら、すぐ連絡してもらうようになっておりますので経費面では別に支障はなかろうというふうに考えておる次第でございます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 そうすると経理局長、こういうことですか。毛布にしましても、あるいはまた超勤手出にしても、あるいは一切がっさいの、今、即座に困らないようなことだけはしてあるというように理解してよろしいですか。

西村尚治郵政省経理局長

○説明員(西村尚治君) 経費面では、別に経費が足りないために支障が起るはずはないと、私は考えておりますけれども、ただ、現実に物として入手できますかどうですか、その点はつまびらかにしていないのでありますが、少くとも、必要な金は本省が出し惜しみするようなことはないから、とにかく臨機の措置で万全の措置を講じてもらいたいということに話しております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どうもやっぱりその一応答弁にはなりますが、非常に進んでこまかく気を配って、もうどの局にも困っているところはさしずめない、そういう状態には受け取れないんですよ。郵務局長の答えといい、経理局長の答えといい、ただ上からこれだけのことはめんどうを見るぞと言ってやったにすぎない。おそらく現場に出て行った浅見君あたりは、そういう意味で困っておるんじゃないかと思う。だから総括的に言えることは、今までの台風の際におとりになった郵政省の措置と、今回の措置はかなり濃度において違うということ、手の打ちようにおいて違うということ、何といっても郵政省はこの台風の被害に対しては手おくれであったというそしりをあえて申し上げる以外にない。このために、どうなんですか、大臣、省議の一回くらいお開きになったんですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) このことは、所管の者をしばしば招致いたしまして、この災害対策救助その他には万全を期すように命じて、これに対する処置はいたさせたわけでありますが、不十分な点あるいは行き届かなかった点等があったという点につきましては、なお今後の処置をもって万全を期したいと、かように思っております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは最後に申し上げますが、その万全の措置、措置と言われるけれども、むしろ私は緊急に省議でも開いて、これにはこうする、ああするという間髪を入れない措置が必要なんです。もうある程度、三日たった、四日たった、五日、十日たったあとではあまり価値はありません。むしろ、これからは本格的な復旧対策です。私どもがほんとうに必要だというのは、緊急の措置をどうするのか、これが番大事なことなんです。今あなたの答弁からいけば、省議の一回も開いていない。しかも死亡が出ておる、負傷者が出ておる、家屋の流失がある、局舎の流失がある。こういうときに省議の一回も開かないで、郵務局長や経理局長の裁量にまかせるというばかな話はありません。どうして省議ぐらい開いて、緊急の措置を大臣としておとりにならなかったんですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) いや、ただいまの私の、はなはだ答弁が不足をしておりますが、私はむしろ、この間省議は二回ほど開いておりますけれども、私は、台風のこの豪雨、大被害があったという翌日から、毎日その状況を聴取いたしまして、これに対しては万全の措置をするようにという指示は与えておりますから、その点申し上げましたが、省議といたしましても二回、この間開いており、それに対する対策というものは指示をいたしてやったというわけでありますが、今御指摘のように、なおその点不十分な点があったといたしますれば、これを早急に補いたい、こういうことを申し上げたのであります。私の答弁の補足でありますが、二回省議を開いたことはつけ加えて申し上げます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 二回も省議をおやりになって、その程度の措置ということであれば、はなはだもって知恵のない省議です。そう言わざるを得ない。これは、何といいますか、平素はそうそう郵政省あるいは郵政局ということにあれでしょうけれども、こういう時期にほんとうに職員が省に対し、事業に対する信頼を持つんです。幾らあなたが百万言を費して、事業のために挺身をせよと言っても、こういう火急の際に大臣が手を打ってくれなければ、おそらく、これは省に対する職員の信頼感というのを失いますよ。また目の前に困っておる。二回も省議をやって、電業課長を派遣するくらいのことでは、私は済まないと思う。むしろ行くならば、局長あたりが金も物も、トラックの配車も、一切がっさいの物を持って行くくらいの積極的な措置が望ましかったと思う。これは年々歳々来ることですから、後日のために、再びこういう徹を繰り返さないように、しかも、今、私の手元にはたくさん資料があります。ここでも郵政は何もしてくれなかった、あそこでも何もしてくれないという材料がたくさんありますが、これはくどいから言いません。少くとも被害地に充満している声は、めんどうを見てくれない、いたずらに業務の運行に支障のないように仕事をやれやれ、それだけのことだ。もちろん仕事をやっておりますよ。それでは私は、やはり大臣が政治家としておとりになるべき手じゃないと思う。もう特に私はそのことを最後に付言をして、今からでは実はおそいのですが、おそいからといってやってもらわなければ困る。十分今までのことを償いをするという意味で、万全の措置をおとりいただくように要請をして、この関係の質問は一応終ります。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記とめて。    〔速記中止〕

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) 速記始めて。  それでは暫時休憩いたします。午後は二時から開会いたします。    午後零時四十四分休憩    —————・—————    午後二時七分開会

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ただいまより委員会を再開いたします。  午前に引き続き、質疑を行います。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 私は一つごく簡単に、最近問題になっております郵便の遅配ということに関連して、お伺いをしたいと思うのであります。  連日各新聞は郵便の遅配を相当非難攻撃をいたしております。晴れの結婚式に間に合わなかったとか、あるいはまた、せっかくの就職の採用の通知がむだになったとか、そういうふうな報道をしておるのでありまして、われわれ逓信委員といたしましてもこれは重大問題である、大きな社会問題であると私は思っております。もちろんその原因にはいろいろ理由はあるだろうと思うのであります。しかしながら一刻も早く事態を収拾する必要があるんではないかと、私は痛感をいたします。私はちらほらとただ新聞紙上に現われておるところの程度しか内容を知らないのでありますが、どの程度に遅配が行われておるか、普通郵便物だけなのか、あるいは特殊扱いの郵便物もまたおくらせておるのであるか、また地域的にどういう地域が主として行われておるか、その点につきまして郵政当局の御説明を承わりたしと思うのであります。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 最近御指摘のように郵便物の滞留遅配が相当多数ありまして、しかもこのことが全国民、とくに時あたかも就職の時期でありまして、新卒業生等が、就職に関するきわめて重要なる郵便物が遅配のために、あるいは採用の機会を失った、あるいは受験ができなかった、また中小企業者等が種々の重要なる会合に参加できなかった、といったようなきわめて重大なる結果をそうした人々に与えておるということにつきましては、所管の問題といたしましてまことに遺憾に存じておるのであります。このことにつきましては、関係の者から詳細現状について申し上げてお答えにいたしたいと思いますが、このことに対して全逓信労働組合の方では、正式の団交ができないために超勤拒否をしておる、そういうことによってこの郵便物が大量に滞留あるいは遅配しておる、ということをしきりに申しておりますけれども、事実はこれに相違するのであります。むしろ数局の郵便物取扱いの組合員等の、きわめて悪質なる怠業、サボの行為、あるいは業務命令等を拒否する、あるいは非常勤の者に対する指導命令にいたしましても、これをがえんじなかった、こういうような不法な行為によってこの滞留遅配が行われておるということは、私は現実に調査の結果、これが主たる原因であるということをここではっきり申し上げることができるのであります。そういたしますと、郵政省といたしましても、これらの怠業行為、あるいは業務命令拒否といったような違法行為をする組合員、これに対しては断固たる態度をもってこれに当らざるを得ないのであります。先に九月の二十日城東郵便局並びに葛飾郵便局の二十五名に対します停職六カ月以下の処分をいたしたのも、この理由からでありまして、こういうようなことに対しましては公共性を持ち、公共の福祉のために徹しなければならぬ従業員また郵政当局といたしましては、一日も早くこういったような不心得な違法行為を続けておる組合員等の反省を求めて、そうして労使の正常なる協力によって、こうした郵便物の滞留あるいは遅配を解消をしなければならぬという責任を痛感をいたしておるような次第であります。  なお、このことについては、ただいま前田委員からのお尋ねに対しまする滞留、遅配が今そういったような地方のどういう局においてどういう形に行われておるか、またこの滞留、遅配をどういう方法によって解消をせんとしておるか、こういうことについて詳細なる御答弁を所管の者からお答えをいたしたいと思います。

板野学郵政省郵務局長

○説明員(板野学君) ただいまのお尋ねの全国の一部の郵便局におきます郵便物の滞留状況並びにその処理、どういう工合に処理しておるかという点につきまして御説明申し上げます。  現在怠業しております局の総計が三十七局ございまして、滞留郵便物の総数は約九十二万通でございます。その主なる局の状況を申し上げますと、東京都におきましては、滞留郵便物は昨日六日現在でございますが、五十三万通でございます。その主要な郵便局は足立の局で六万、葛飾で五万八千、新宿で十三万五千、高輪で四万四千、小石用て三万、このような状況でございます。それから長野の管内におきましては三条、長岡がおのおの六千、名古屋管内におきましては静岡の六万八千、昭和の四万、それから大阪におきましては布施の十万、東淀川、西淀川の郵便局がおのおの三万、熊本管内におきましては名古屋の二万九千、仙台管内におきましては山形の二万七千、大体おもな局におきます滞留状況はこのようになっておる次第でございます。私どもといたしましては、この滞留郵便物を極力配送いたすために、郵便局長に非常勤の使用の権限を任せまして、郵便物がたまれば、または増加すればそれに対応するだけの非常勤は勝手にそこで雇用してよろしい、こういうような方法をいたしまして、極力この処理に当ったわけでございます。先ほど大臣のお話にもございましたように、単なる超過勤務ができないということだけではこのような滞留郵便物は起らない。と申しますのは、現在この滞留しておりまする他の郵便局では、このような顕著な状況は起っておらない状況でございます。従いまして先ほども大臣のお話にもございましたように、一部にいわゆる怠業の行為がそこにあったというふうに私どもも見ておるわけでございます。私どもといたしましては、これらの各郵便局につきましては、たとえば葛飾には平素常在員が三十二名おります。これらが郵便の集配に平素は当っておるわけでございますが、これに対しましてフル・タイマーを出しまして十九名、パート・タイマーで九十名、合計百九名の非常勤をこれに投入をいたしておるわけでございます。このように私どもといたしまして、できるだけこの非常勤職員の採用によりまして郵便物の配送に努めておる次第でございますが、先ほど申し上げましたように滞留郵便物がなお現実に全国で九十二万通ある、このような状況になっておる次第でございます。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今の問題でちょっと関連して。今の葛飾の五万八千の滞留郵便物に対して常在員が三十二名、それからフル・タイマー、パート・タイマーで合わせて百九名の配置を行なって、それでなおかつ郵便物が滞留するというのは、それはどういう理由なんですか。少くとも三十二名の定員に百九名の非常勤を雇っていて、事実上郵便を滞留しているということは、ちょっと常識的には考えられないじゃないですか。

板野学郵政省郵務局長

○説明員(板野学君) お答えいたします。通常の状況なれば、これはただいまちょっと数字を間違えましたが、合計で九十九名でございますが、普通の状態なれば、私どもはこの非常勤の能率は普通六〇%というようにまあ考えております。しかしこれは平均六〇%でございまして、採用の当初においてはそれより少し落ちるかもしれません。従いまして普通の状態ならば、この非常勤で私は十分ではないかというふうに考えるのでございますが、それでもってしてもなおかっこのような滞留が起るということは、結局常在員の方で平素の能率が上っていない、どこかでこの能率が落ちているということに原因があるというふうに考えるわけでございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 大体今御説明を承わりますと、その対策としましては非常勤職長を採用して大体事態の解決をはかる、また処分等を行いまして職場規律の確立をはかっておるというふうな御説明であったのでありますが、その後相当これは長い期間にわたっておるようでありまして、あまり滞貨がはけたというふうにも私は聞かないのであります。依然としてそれに対する対策が同じような対策を続ける限り、私は事態の進展というものはあまりないと思うのですが、何か根本的にもう少し対策を立て直すとか、何かそういうふうな点をお考えになっておりましょうかどうか、その点を一つ伺いたいと思います。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) ただいま郵務局長から御説明申し上げました通り、常在員に数倍する臨時者を雇い上げてこれに対処いたしております。通常であれば完全に配達ができるはずでございますが、ごく最近ではいろいろな世論が新聞を通じ、あるいは放送関係を通じ、その他直接電話で抗議がひんぴんと参っておるような状況でありまして、組合の方面におきましてもややそういった方面で良識を取り戻しつつあります。で、たまっておりました率は漸次減少をいたしつつあるような状況でありますが、そういった滞貨のできました原因に遡ってみますと、これは先ほど大臣から御答弁申し上げました通り、いわゆる団体交渉もできない状況である。従って超過勤務に関する労働基準法三十六条の協定ができない、従って超勤のない状況である、そういうことで滞貨ができるのである。こういうような言い分でありますが、これは完全にそれをカバーしてやっていけるだけの、超勤がなくても臨時者をそれだけ大目に配置しておりますので、できるはずでありますが、臨時者を雇い上げましてもこれはある程度訓練をいたしませんと、きょう雇ってすぐ間に合うわけでありません。そういった訓練の関係は在来の従業員の協力にまたなきゃならないのでありますが、この関係のいわゆる仕事に習練する関係の指導が十分でない、またそれだけの非常勤を入れましても、これが当然期待していい程度の機能を発揮することができない、いわば常在の職員があまり協力しない、はなはだしい場合には非常勤の活動に妨害を加えるというようなことで、ほとんどこれは意味をなしておらないのであります。そういうような関係になってみますと、まあ超勤関係がない非常勤は役立っておらないといたしますと、常時超勤に何がしか期待しておりました現状から見まして、多少の滞留が出ることは、これは考えられることでありますが、現在起きておりますほどの量の滞留ができますためには、いろいろ算術計算をいたしてみましても、はなはだしいときには通常扱っておりました通数の三分の一、あるいは四分の一ぐらいしかはけておりません。そうしますと、それが全部超勤がないためだといたしてみますと、算術計算をいたしましても一日二十四時間のそれに合わないのであります。一日が三十数時圏ないと合わないような結果にもなっております。また三分の一としてみましても、毎日十六時間の超過勤務をやれば、八時間の義務時間と合わせますと、二十四時間一睡もしないで今までずっと働いておったのだ、こういうようなことにならないと計算が合わないわけであります。そこで、やはり常時八時間の義務時間の中でやらなければならぬ仕事がやられておらない、こういう結果が当然に考えられるのでありまして、そういう面で非常なはなはだしい滞貨を来たして参っております。これは全国的に申しましても、先ほど申しましたような大部分の局は平常に運行いたしておるわけでありますが、そういった限られた小局につきましては、そういった程度の差はありますが、そういうような原因で滞貨ができておる、こういうような状況であります。  われわれといたしましては、この対策について非常勤労務者を雇い上げをいたしまして、これで計算上からいえば完全に配達ができる、こういう体制をとっておるのでありますが、これによってもなおいけないということであれば、そこにやはり実際問題として深刻なものがあろうかと思います。ということは、非常勤職員に、能率は低いながらも、無理でない期待し得る程度の機能を発揮できないような原因が、そこにあるのではないか、これは排除いたしません限り、臨時者雇い上げの措置を講じましても郵便は正常に配送できない、こういう結果が現われてくるわけであります。  そこで、いろいろな非常事態を考えますと、臨時者の雇い上げだけでは十分でないといたしますと、区内住民の御協力も得なければなりませんし、場合によっては郵便の利用関係のサービスの現状を多少落す、しかし半日くらいの遅れで規則正しく正確にずっと郵便は配達されていくんだ、こういうような非常措置も用意しなければならないのではないかと、こういうような考えを持っておりますが、幸い現在のところは組合もその辺のところを十分に考えて参っておるような動きが非常にございます。特に青年が将来の非常な人生の岐路に立つ採用試験で、試験には合格しながら郵便の遅延のためにとるべき手続をする期間を失いまして、そのチャンスを失ったという事例も現にあるわけであります。こういう面はわれわれとしても非常な責任を感じますが、組合もその方面に十分な再考をいたしつつありまして、現在のところでは東京でも最もひどかったといわれる葛飾局も漸決滞留郵便物の配達に努めておる、こういう動きが現われておりまして、このままでいきますと、あと数日で滞貨は一掃されるのではないかと、かように考えております。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 それではごく簡単にもう一つお伺いしたいのですが、先ほど御答弁がなかったのですが、普通通常郵便物だけが滞留しておるのか、それとも特殊扱いのものもある程度の影響があるかということ、それから小包が一体どういうふうになっているか、その御答弁がなかったのでありますが、その御答弁を一つあわせてお伺いしたい。  それから、大体この地域の郵便物は非常に遅れておるというふうなことを、前もって公衆に対して周知をしておられるかどうか。非常に公衆が迷惑をこうむるのであります。当然二日後には着くであろうということを期待しておった郵便物が着かないということになれば、公衆にかける迷惑というものが非常に大きい。大体われわれはスケジュールを組んで生活をしておりますから、このスケジュールを乱すようなやり方をされては非常に困る。前もって念のためにこの地域あての郵便物は遅れる、あらかじめ御了知の上で引き受けをいたしますというようなことを、ある程度周知してもらった方がいいのじゃないかと思います。その点についての御意見も伺いたい。  それからまた、ただいま御説明を伺いますと、この原因は三六協定を結ばない、従って超勤拒否ではない、むしろサボタージュに類するようなことが原因であるというふうな御説明を承わったのでありますが、もしそうだとすると、まことに私は遺憾なことだ、まことに残念なことだと思うのであります。いろいろな原因はあるだろうと思うのでありますけれども、まことに私は残念しごくでありまして、長年の百歴史もあり信用もある郵政事業にとって、これほど遺憾な事態はないと思います。何とか関係の方の良識を期待いたしまして、一刻も早く事態の解決を出していただきたいということをお願いいたしまして、冠の質問を終ります。

板野学郵政省郵務局長

○説明員(板野学君) お答えいたします。特殊郵便物につきましてはさほどのおくれは生じておりません。それから小包郵便物につきましては、これは通常の郵便物と同様に相当の、一週間あるいはその上のおくれを示しておりまして、従ってその一部につきましては請負によってこれを配達するというような事態もございました。  それから郵便物がおくれることについての周知の件につきましては、全国的にこれをいたすというよりも、むしそのおくれておる郵便局の配達でおくれるというのが現状でございますので、私どもといたしましては郵便局前にこれを掲示いたしましてそして周知するということだけでございまして、その点はあるいは不十分であったかもわからないと思います。

横川正市日本社会党

○横川正市君 今前田さんから質問があって郵政当局の回答を聞いておりましたが、本問題の解決のための最善の方法ではなくて、経過説明だというふうに私どもは受け取れたのです。なぜかといえば、三十六条協定を結ばないということは、これは組合にとっては固有の権利であり法律上認められたことでありますから、その結ばなくなった理由について、郵政当局は代表権のない馘首三役を選んだのだ、というところに問題の焦点をしぼっておるのであります。それならなぜ国内法に優先する条約関係を、こういう問題が全然起ってこない時期、たとえば国鉄労働組合が問題を起した時期に、あるいは機関車労働組合が問題を起した時期に、政府としてはこのような問題を排除する国内法の改正を行なっておらなかったのか。現行法規については改正をしなければならない、という理由を十分認めておきながらそれを改正しないで放置しておいて、そして具体的に出てきた事例に対して現行法規で取り締っていくというのが、これが現状の郵政当局のおかれおる立場だと思う。現在新聞あるいはその他の報道機関をもって報道されているような事実か相当たくさん出ておりまして、当局に対しても反省を求め、組合に対しても良識を求めるという世論の声というものを、どういうふうに率直に受けて問題の解決に対処するか、これが私は実は当委員会の任務だろうと思うのであります。ただ大臣の所感説明の中にもありますが、これでいきますと実力行使による団交再開ということは困るのだ、だからそういったことはやめてもらって明朗な代表権を持ったものを一日も早く選任してもらって、正常な団体交渉をやりたい。これは私は郵政当局は率直にそう思っておるのだろうと思う。しかし立場をかえて今の状態というものを考えたときに、ただそれだけで問題が解決するというふうには私たちは考えない。その解決しないという問題についてどうするのかというのが、実は私たちがきょう質問いたしたい問題なのであります。ただ、今行なっている三十七局で、それぞれ滞留郵便物をかかえているという問題について、私はこれをこの場でいいとか悪いとか論議するよりか、根本問題として、郵政当局、本年度の年賀の売りさばきについて売りさばきをするのですか、しないのですか。売りさばきをするとすれば、郵便物を全部現状の状態の中にいてそれを処理するという対策があるのかどうか。まず第一問としてこの点についてお伺いしたいと思う。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 横川委員の御質問にお答えいたします。国内法の改正をなぜしないかということは、私ははなはだ奇異に感ずるわけであります。少くとも立法府が制定したところのいわゆる公労法、こういうものに違反する形において、しかも全逓が去る七月の大会において組合代表を改選する機会を持ちながら、四月二十八日に解雇せられた全逓の代表である委員長、副委員長、書記長等をそのまま再選をした、こういうことは現在法律として厳としてあるところの公労法第四条三項に違反をする行為である。こういうことをどういうわけでしたかということが、私にははなはだ不可解でありわからんのであって、これは少くも法治国である日本の国家としては、ことに公共性を持つこの郵便事業に従事をしているところの全逓、こういうものであれば、この際に、七月の全国大会においてこそ絶好の機会でもあるのでありますから、このときにそうした解雇されない新しい代表を選ぶべきである。それを選んでさえくれれば、われわれはこれは正規の労働組合として団交もいたしますし、労働組合員の地位の向上もはかれば、またいろいろの要望に対しても最大限われわれは考えていきたい。こういう考えでその当時もしばしばこのことは私は委員会でも要望し、また全逓のそうした組合の諸君にも間接的には要望して参ったのであります。しかし、このことをあえてそうした公労法に違反する組合の代表を選んで、しかもなおそのことにおいて超過勤務を拒否する、これは御指摘のように超過勤務を拒否するということについてはそれは権利があるでしょう。しかしまた今度の滞留あるいは遅配というのは、こうした遅配滞留している郵便局のいわゆる配達、この郵便物の取扱いの現状を見ましても、先ほど私がまたその他から御説明申し上げましたように、超過勤務というものを拒否している、超過勤務ができないというためにはいわゆる非常勤も雇い入れてありますから、それで若干の滞留遅配ということはこれはあり得ても、一週間とかあるいはそれ以上の滞留遅配をするということは、結局はそうした団交再開に対する戦術としての行き過ぎだ、怠業行為あるいは業務命令拒否、こういうことをやっている所がことごとくそうしたいわゆる滞留遅配を行なっておって、これはどうしてもいわゆる団交をするとか、超過勤務を拒否するとかいうことよりも別の問題じゃないか。むしろ勤務時間中普通にいわゆる責任の勤務をしておったならば、こういうような極端な滞留遅配はないはずだ。この点が問題であって、御指摘のように国内法をなぜ改正をしないか——しかし厳として存在している法律でありますから、これを改正するとか何とかいうことには大きな理由もなければならぬ。こういったようなことでありますから、私の所管である郵政行政につきましては私はきわめてこのことは遺憾でありますけれども、しかし全逓信労働組合のこの行き過ぎというものをどうしても反省をしてもらって、こうした極端な滞留遅配というものはすみやかに解消すべきだ、これは私は当然である。お互いこうして立法府におるお互いが、立法府において成立した法律というものを順守しない…これを全逓でもって違法行為を行う、こういうことは私は許すべからざる問題だ、こういったように考えておるのでありまして、国内法を改正するかしないかといったような問題が、直ちにこれが私は関連をしあるいはまた政府の責任であるといったようなことは毛頭考えておりません。  年賀郵便に対しましては先刻御説明を申し上げましたように、七億七千万枚をことし十一月十五日から売りさばくという方針でごいざます。従ってこれには全逓が今のような勤務時間中もサボって業務命令に違反をしているというようなことが、全国的になおこれが続出してくるということであれば、これはゆゆしい事態も起るでありましょう。従ってそれに対する対策としてもいろいろ考えてはおりますけれども、しかし超過勤務を拒否するという形であれば、私は何とか乗り切れる、こう考えておりますけれども、勤務時間中全然そういったような勤務——当然なすべき勤務を怠たり、なお非常勤等に対する指導等も、これを命令をしてもこれを拒否していくというようなことに至れば、おそらくこの年末首の繁忙期には一大混乱が起るのじゃないか。こういうことは憂うべき事態として考えざるを得ないのですから、せめてこの勤務時間中だけでも私は十分責任を果して、そしてできるだけ郵便物の完配に努力をしていただきたい。超過勤務を拒否するということに対して、どうしてもがえんじないというならば、それに対しては大量なる非常勤等を雇い入れ訓練をする、あるいは職場規律等も高揚して、これは大努力をもって私どもはそれに対処する以外に方法がない、こういうことだと考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 大臣の言っていることは何回か新聞でもその通り言っておるわけなんです。だからあなたの考えていること以外に、また何か道がないものかどうかということを、私はこの委員会で論議しようというのが主じゃないか、ということを一番冒頭に言うた通りなんであります。  そこで当面の問題は、普通局は七百六、七十たしかあるわけですが、そのほか特定局一万三千、実際上現在の滞留局としてあげられたのは三十七局、だからあなたの言っている当面の問題、三十七局を押していってそのまま年末態勢への態勢になるのだというようなものの考え方というのは、私はこれはおそらく担当局はそういうことは言わんと思うのです。たとえば家族の動員をどうするとか、非常勤をどう雇うとか、あるいは予備軍をどう編成するとか言ってみても、先ほどのようなたった三十二人の定員のところに九十九名雇っても滞留郵便物ができる。これはあなたが言うように事実上怠業をするといっても、全員休んでいるわけじゃないのです。やはり出てきて、朝七時なら七時に出てきて郵便物を配るために出て行く、昼飯を食いに帰ってまた二号便に出て行く、そうして帰る時間になって帰るという事実上の毎日の繰り返しの結果出てくるのが、これが現在の滞留郵便物の実相じゃないですか。それに対して九十九人の非常勤を雇い入れて、なおかつ滞留郵便物がはけていかない。こういうような実態というものを考えて、そして年末まで三十六条協定がなければ、一体年賀はがきは、今あなたの言ったような、なまやさしい状態でやれるんですか、やれないんですかということを私は言っておる。それでもしゃれないという算術計算が出てきたら、あなたは年賀郵便についてやめるのですか、それともやるために団体交渉をやるための努力をするのですか。このどっちかをとらなければ、郵政省としては破滅的な状態というものを事業始まって以来迎えるわけであります。それをただ全力をあげてやりますというだけでは、この委員会は責任を持てませんから、やる方法というものを私たちは考えなければいけない。そこでやる方法も、今まであなたの方で答えたようなそういう状態では情勢分析が少し甘過ぎませんか。まず一番先に郵便労働者というのは、私はあなたのおそらく選挙地盤においても、あなたが接触する地域におきましても、おそらくい、ずれの官庁の者よりかまじめに仕事をしている職員が郵政職員だというふうに思っているわけです。そのまじめに働いている郵政職員が、今度のような闘争へ立ち上ってきたということ、これ自体も私はあなたが十分検討してみなければならぬ問題があると思う。これが第一です。  それから第二は、先ほど国内法は厳然として存在するのだから、それに従ってやってくれということは、それはもう当面あなたとしてはそう言わざるを得ないと思う。しかしあなたの努力する内容には、これはたとえば閣議の中でILOの八十七号の批准の問題について、閣議はたしか全逓が三役を選んでいる間は、こいつは批准しないのだと言っているようでありますが、私は全逓が、どういうふうな立場にあろうと、国際場裏においてきめられた条約を百取り扱う政府としては、正当な方法をもって批准に努力をする。しかもこの前の二十八国会では、石田労働大臣は批准はいたします、しかもそれには労働問題懇談会の結論を待ってその批准を急ぎますと言っておるわけです。だから私は全逓問題がどういうふうにこじれていようと、このことが解決すれは間接的に全逓問題が解決するという考え方をなぜあなたはとれないか。少くとも八十七号の問題は非常にいろいろなたくさんな資料を持っておりますが、政府としても労働問題懇談会をサボタージュをさせて、そうしてこの臨時国会中には委員会を開かせないというような、きわめて当面の問題解決には全然適合しない方法をとっておられるような点も聞いておるわけであります。しかも労働問題懇談会の委員は、私も委員をやっておったのです、召集については労働省から召集がくるのです。そうして会合というのは、召集のあった日には、これは今までまじめに会合が持たれて運営されておったところが、きのうの何か労働大臣の意見では、日限を一カ月ぐらいに引いて、各委員の出席できる日にしるしをつけてくれといって、通知を出しているそうであります。こういう労働問題懇談会の召集は今までなかったのです。そういう点からいって、あなたは労働組合はサボ夕ージュしていると一言うけれども、政府もまことにとんだサボタージュをして、そうして二つの線が平行線なんです。平行線でどちらもサボタージュをして問題の解決をはかろうとしないならば、責任を問われるのはだれですか。寺尾郵政大臣じゃないですか。寺尾郵政大臣のやらなければならない仕事はそういう点にもないですかと私は言っているのです。法律の上だけでここでいろいろと聞かされることは、私もあなたの意見は何回も新聞で見ておりますから大体わかっておる。しかし当委員会が責任をもって混乱を解決するとすれば、そういう方法はあなたは一体どうとるのかということを聞いておるのです。こういうことは具体的に話し合いをしていかない限り、当面の問題としては三六を拒否することは、あなたの方で取り締ることはできないわけでしょう、法律ですから、これも。たとえば三六協定がないのに、もしも三六を、超過勤務をやらせた管理者があれば、あなたは処分しなければならないのです。協定がないのにやらせたらそれは基準局にまかせておいて、訴えたら、法廷でもって今まで何十万円か支払いをしたという事実があるわけです。しかし三六がないのに三六をやらせたということについては、あなたは法を守る立場に立ちながら一切このことには手をこまねいておいて、そして今度は片一方の問題については御都合主義で、自分の困る問題については一生懸命法を守れ、法を守れと言っておる。こういうことでは実際上今の問題は解決しない。そういった点からいって、この千局にも余る普通局、あるいは一万三千にも余る特定局をかかえて、今問題として起っているのは三十七局です。そのことが世論のきびしい問題になっているからといって、業務運営の正常化がこのことに集中されて、正常にならないでいるということは、これは何としてもわれわれとしては避けなければならない問題だと思うのです。そういう部分を眺めて部分の解決に何かしゃちこばらないで、郵政と全逓との間できわめて不祥事として紛争が続いておるのだから、これは一体あなたの立場でどうしたら解決するのか、しかもあなたは閣僚であり現場の責任者なんです、こういう二重の立場に立ってどう解決するのか、このことを聞いておるのです。その点についてあなたの考え方をお聞きしたいと思う。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) どうも横川委員のことを聞いていると、何か僕が被告であって、あなたの方が何かこう原告のような感じで……。私はこの問題について、たとえばILOの批准の問題でも、私は過日あなたからのたしか御質問であったと思うけれども、自分個人としてはILO条約というものは批准すべきものだ、という基本的な考え方を持っておる。しかしこれは労働省の所管であって、私がそのことを、ILOの批准をしようにもしようがない立場に置かれている。なお労働大臣はこの間の衆議院の本会議における答弁にいたしましても、参議院のそれにいたしましても、全逓信労働組合が今のような違法行為を続けておる形においては、このILOの批准ということは検討する一つの余地もない、こういうきわめて明白なはっきりした答弁をしたことは御承知の通りだと思う。従って私は今の問題はILOを批准しないからどうだとか、あるいは超勤を拒否しておるからどうか、これは関連性がないとは言いませんけれども、今はこの百万に近い郵便物の滞留遅延という一番大きなファクターというものは、それは全国二十数万の全逓信労働組合員が、私は全部が悪いんじゃない、大部分かりっぱな良識を持っておると思います。しかし組合がこれに対していろいろの、いわゆる闘争の関係でありましょうか、指令を出しておる、あるいは組合員の中の悪質な諸君がオルグをしていろいろあおる。あるいは怠業を誘発するようなことをやっておる。この事実は、私の方でもこれは過日の二郵便局の事実からしてもはっきりつかんでいるのですが、そういうような勤務時間中の一つの怠業行為、あるいは業務命令を拒含するというようなことをまずなくすべきだ、私は現状においてまずこれが先決問題じゃないか、組合もそういうことに対して努力すべきじゃないか、また組合と特別に関係のある、また組合のめん、どうを見ていらっしゃる横川君などもそういう点にも一つ私は御協力が願いたいのであります。こういう気持を事実私は持っておる。そういうことで、この百万に近い滞留遅配によっていろいろの国民大衆に迷惑をかけておるということを最小限度に解消をして、そして今後の問題について、あるいはこれについて今横川さんのような御意見があれば、この委員会においてもこれは御論議して、いただけば、われわれも敬意を払うわけですけれども、しかしこういう実態をそのままにしておいて、そして郵政大臣、貴様の責任だ、責任だと言われてみたところで、私にはやりようがないじゃないか、現実にこういった事態があるわけですから、このことはどうしても私は一日も早くこの問題を解消してもらわなければならぬ。こいう考え方を持っておるのと、そしてこのILO批准ということについては、これは今申し上げたように、労働省の所管であり、同時に私はいかに全逓がいわゆる違法な代表であっても、ILOはILOとして批准すべきでないのかという横川委員の御意見もわからぬことはありません。あなたの御主張も私はわかります。しかし法治国たる日本として現在の法律を無視した違法行為が行われておる労働組合に対して、この今の形においてILOの批准というものはなし得ないのだ、いわばこれは岸内閣の私は労働政策だと思う。これを一閣僚の私が——むしろ私はそれを支持しておる、ILOの批准というものは先刻も申し上げたように、私個人としては、これはいわゆる批准をすべきだという基本的な考え方は持っておりますけれども、今のような組合の違法行為をあえてするといったような形においては、ILOの批准をしたくてもできないじゃないか、こういうのが政府の考え方であり、また私もさように今日では考えておる。従いまして、そのことによって返り血を浴びるのは君だけだ、郵政大臣が泥沼の中に足を突っ込んだようにこのことは困るだけじゃないか、という大へん御親切な御注意であります。これも私は横川委員の御注意として敬意を払ってお聞きしますが、単なる超過勤務拒否ということであれば、私はどうしても、職場々々でいわゆる三十六条というものは協約締結をすることができるのですけれども、しかしこれをあえて三十六条の協約を締結をしない、超勤拒否でいくということは、これは予想されることでありますから、それに対しては私としてはあらゆる努力においてこれに対策を講じていく、まあこういうことを考えておるわけでありまして、横川委員と私との意見も何かこう平行線をいつまでもたどりそうなような感じがするのですが、私は前提としてまず法を順法して、端的に申し上げますれば、組合が三役を——近く大会があるかに聞いておりますが、そのときにかえていただく、そうすれば私の方も正式の団体交渉もすれば、先ほども申し上げましたが、私としてはできる限りの協力も申し上げるということでありますから、むしろ全逓がどうしてそうした馘首された三役をそのままにいつまでもどうしても譲らないのだろうか、ということに私は疑問を持っておる。かえってそのことを私は、今度はぜひ正式代表を選んでいただきたいとかように考えております。

横川正市日本社会党

○横川正市君 まあその論議は寺尾郵政大臣と私は大体平行線のようですから、私はこの問題は当然この委員会で筋道の立った結論を立てようということは、これはおそらく望み薄な問題だと思う。ただあなたが私が言っておることに対して一つ明確に言われたことは、岸内閣の労働行政の根本問題だから、その根本問題にはあなた自身も賛成をしているので、これは変えるわけに参りませんということなんですね。私はその点ではいろいろな紛争を今まで私も担当した立場にあった時期もあったわけですが、一応そういうようなことの中であっても、現業を扱っておる大臣としての立場というものについては、非常に強い意思表示というものがなされて、そして相当困難な問題でも解決をした事例があるわけなんです。そこで今度の岸内閣の労働政策として、全逓が違法性を持った三役を抱えている限り、ILOは批准をいたしませんということがあなたの考え方であるという点については、私はいささかこれは修正してもらわなければいけないのじゃないだろうかと思うのです。というのは、私たちはこれは全逓の違法性を決定する七月八日から持たれた新潟の大会以前において、この問題は提起されておるわけなのです。これは大臣も御案内の通りです。その当時閣内におけるところの一般のものの考え方というのは、当時の石田労働大臣を中心として、ILOの批准についてはもうできるだけすみやかに行うと、ただそのすみやかに行う場合に、公労法四条三項の問題については問題ないのだが、まあ自衛隊とか警察とか消防とか、そういうような業務に携わる公務員についての問題に疑義があるので、労働問題懇談会の席上でその点を明らかにして、それから批准をいたします、さらに関係法規について検討いたしますというのが当時の態度だったのです。そこで私はあなたの方のいわゆる岸内閣の労働行政というのは、当時においてはILOの批准という点については疑いもなく方針の中に入っておった、こう思うのです。そこで、今度の問題はそれ以後にできた問題だから、何もこのことに、そばづえを食わせるようなことを言って、批准をおくらせるという方法はないじゃないか、こういうふうに言っておるわけです。労働行政として根本的に批准をいたしませんということなら、国際市場における日本の信用にまで関係してくる問題なので、その点については政府はよう言わんわけですね。やはり批准はいたしますと言っておるわけですよ。だから批准をするというのが岸内閣の労働政策なのであって、あなたの言うように批准をしないというような労働政策は私は間違いだと思う。そこで、郵政大臣は現業をあずかっている大臣なのだから、その現業をあずかっているという立場に立って、しかも今十月です、私がさっき言ったように十月にはもう年賀対策というものははっきりわかって、十一月になると動き出して用員から施設から全部対策を立てなければならないのです、又十一月の初旬から小包がふえてくるわけです。そういう非常事態をかかえての郵政大臣としては、そういう棒をのんだようなものの考え方でなしに、解決の方途として一点はあるのじゃないかということを私は言っておる。だからあなたとの平行線だとは私は思わない、そういう労働政策じゃないと思っている、それが一つなのです。  それからもう一つは、あなたは先ほどから三六協定が結ばれないだけならば問題はないのだと言うけれども、これは私はいささか現状認識が非常に間違っているのじゃないかと思う。あなたに事務当局は何と言ったかわかりませんが、三六協定がなしに十月半ばから十二月、一月にかけての仕事ができるというような事態は、これはとんでもないことです、現状認識を誤まっている。それを非常勤でやるとか予備軍を編成するとか言っても、これはこの郵政事業が始まって以来の混乱が起ることは火を見るよりも明らかであります。それであなたが言う違法性のある三役を改選して出てくればいいのだ、ところが全逓側では現在提訴中で身分についても明らかでないのだから、その提訴の結果が出たら善処をいたしましょうとそういうふうに言っているのだから、あなたの力では事実上公労法の中の解釈規定の中でも、組合員でなければ代表権がないとか、職員でなければ代表権がないとか明確な文章があるわけじゃないのだから、その点で話し合い、団体交渉をする余地というものは残っているんじゃないか、これも私は一つの考え方じゃないかと思う。棒をのんだように考える問題じゃない。そういうような努力をしながら、少くとも、非常事態というものをあなたは現業大臣として乗り切って行く、という決意を持ったらどうなのでしょうか、そう私はあなたにお伺いしておるわけです。決して平行線じゃないと思う、全然墨と雪のように違ったものでいれられないならそれは平行線でしょう。しかし事業を動かしたいという事実についてはこれは同じだと思うのです、あなたも私も。そこで問題になってくるのは、馘首三役とは団体交渉をしないという政府の方針があるのだから、その方針は一体何に根拠するのだと言ったら、根拠についてはあまりはっきりしたものがないのだ、ただ政府がそういう方針をとったということが国鉄と機労との間にあるわけなんです。新たに解決するという努力があれば私は解決するのだと思う。ことにILOの問題というものは、国際場裏の中で日本政府は相当不利な立場にあるわけです。飼手さんは十一月の十一日からILOの総会に行くのに、なぜ政府はこれを批准してくれないかといって、政府の立場として非常に困ったところに追い込まれているということを本人が言っておるわけです。そういうような事情がからみ合ってきているときなんだから、あなたは単に閣僚の一員ではなしに、郵政大臣として働く余地がそういう面でもあるのではないかということを言っておるので、あなたが努力しないというのだったら、努力しませんとはっきり言ってくれればいい、努力しなければそれは仕方がないのだから。私の言っているのは、閣僚で発言権を持っているあなたが努力しなければ問題は解決されないと思う、もしあなたが努力しない、そういうことはやりませんと言うならば、私はこれ以上は質問する余地はないわけです。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 私の横川委員に対する答弁が不十分であったかもしれませんが、政府はILOの条約を批准をしないという方針だというようにお聞きになったとすれば、これは訂正いたします。ILO条約は尊重するというのが政府の建前であるけれども、現在のような形ではこれをいわゆる考えるとか論ずるという時期ではない、まあこういうのが政府の考え方、いわゆる岸内閣の労働行政、ILO批准に対する考え方だと、こういうことでありますから、もし岸内閣がこれを批准しないというのが方針だというように私があなたに申し上げたとすれば、これは訂正をいたします。これはそうでなく、政府といたしましてもILO条約は尊重するということを過日もはっきり申しておりますし、それから私自身も横川君にたしか御答弁申し上げたように、私自身はILOの八十七号は批准すべきだということは個人的な見解として自分は持っている、こういうことを申し上げておりますから、岸内閣がILO批准に不賛成だというようなことではない、これは尊重するというのです。ただし岸内閣の今の段階においてのILO批准というのはまだその時期じゃない、こういう考え方を、私もそれを支持しておると申しますか、その岸内閣の現在の段階における考え方と同一な考え方である、まあこういうことを申し上げたのであります。  それから三六協定のいわゆる超過勤務拒否は別に問題でない、というように私の言ったことがあなたに響いたということは、私の言葉の足りなかったところであって、私は全逓が三六協定を締結をしない、全国にそういう指令をされて、全国の組合員が超過勤務拒否という形をとられることは、別に問題でないどころじゃない、これあるがためにこの繁忙期あるいは年末首をどうして切り抜けるかということが大きな問題点でありますから、これは問題でないどころじゃない、超勤拒否をやられることは非常に痛いところであって、きわめてゆゆしい問題だと考えておるのであります。超勤拒否だけなら別に問題はないという考え方は毛頭持っておりません。ただ、今の滞留、遅配と超勤拒否との問題とは、それが大きな原因になっておるのではない、こういう意味に申し上げたのであって、決して超勤拒否をされたことが痛くないとか、問題でないとかいうような私の考え方では毛頭なくて、超勤拒否を全国に指令をせられて、各事業がともに超勤をしないということは、これほど郵政大臣といたしまして痛いことはないのでありまするから、この点はさように御了承を願いたいと思うのであります。そうして私が、何とかこの年末首あるいは現在の郵便物の滞留遅配といったようなこと、ことに年末首になるにつれて、それがだんだん大きくなってくる、これを超勤なしに切り抜けるということが容易でないということも十二分にわかっている。従ってぜひともせめて職場ごとにでも、超勤協約の協定を締結をしてもらいたい。まあ今三十局ぐらいが超勤三六協定を締結しているようでありますが、ぜひともそうしてもらいたい、こう思っておりますけれども、全逓のいわゆる超勤拒否の指令というものを地方を視察をいたしみますというと、まことによく守って、むしろこの超勤拒否をしておればILOの批准ができるのだ、政府が今に腰がくだけるのだというような考え方をしておる組合員がたくさんあることも、私は知っております。でありまするから、このことは、おそらく組合としては年末首に至るまで超勤拒否を続けるのじゃないか、決して組合として途中で超勤というものに対して、三六協定というものに対して、各地方地方でだんだんこれから結んでくれる局が多くなるだろうというような安易な見方というものは、とうていなし得ない、そうすれば、これに対処するにはどうするかということに苦慮しておるところであって、それ以外の何かの方法であなたがおっしゃるようにこれが切り抜けられる方法があるとすれば、私はぜひそれを選びたいという考え方も持っておりますが、今あなたのおっしゃるように、今の形において団体交渉をするということについては、政府はどうしてもこれをなし得ない、そこに私が非常に窮地に立っておるというところは、あなたがごらんになっている通りであります。  でありまするから、私といたしましては、せめて団体交渉ができないといっても、三六協定というものは各職場ごとに協約が締結されるという性質のものでもあるというような点からいって、そういうことを望んでおるのですけれども、それが望み得ないとするならば、あらゆる努力において年末首を乗り切るという以外には、私のとるべき方法がないじぁないか、こう考えております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 関連して。  今の大臣のお答えを聞いておりますと、とりあえず問題の解決にはなりませんね。それで二、三伺っておきますが、三十六条協定の締結は、業務運行上の当然な状態とお思いですか、それともやむを得ずしてなすべきことだ、このどちらをあなたはお考えになっていますか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 詳しいことは事務次官に聞いてもらいましょう。

森中守義日本社会党

○森中守義君 これは、大臣がその中身を御存じないで、さっきから非常に不穏当な言葉が多い。悪質な組合幹部が扇動するとか、あるいは常識を取り戻しつつあるとか、不法とか、怠業とか、あなたの言っているのは、こういうことです。一体何を根拠にして、こういうことを言っているんですか。一番肝心かなめな三十六条というものがどういうものであるかということを承知せずに、言いたい放題のことを言って、あとは事務当局に答えさせるなんて、そんなばかな話はありませんよ。私が聞いておるのは、全逓が果して合法であるか非合法であるかという問題とは別として、なぜ今郵便がたまっておる、その原因を問いただすのは、三十六条に対する大臣の正しい認識が、まず解決されなければ、これをお答えをいただかなければ前に進まない。だから事務次官を初め各局長おいでになるけれども、それだけの頭脳資源があなたの中にどれほど入っておるかしらぬが、これはやはり一番大事なことですから大臣から答えてもらわなければ困ります。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) この所管の各、いわゆる政府委員というものは、私のいわゆる政治的というか、行政的な私の責任においてお答えを申し上げることも、もちろんありますけれども、しかしそういったような法的な問題等については、私はしろうとであって、森中君が、私のいわゆる十分でない法的解釈というものを一々あなたに指摘をせられ、やってくるというようなことは、かえってあなたに御無礼であると思う。私が十分でないという点においては、十分ただいま所管の局長に答えさせるということは、これは御了承を願わなきゃならぬと思います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 はなはだどうも、大臣がおもしろいことをおっしゃる。私は今までいろんな委員会に出ましたが、そういうような大臣の答えを聞いたことがない。しかもこの重大な問題に今まであなたは、責任のある回答をされた、その責任のある回答は何を根拠にしているのですか。みんな受け売りですか。一番肝心かなめの郵便物がたまっておる原因は三十六条です。その三十六条の精神はどうかと聞いておるのに、それはわからぬというのでは、これは話になりませんよ。みんなあなたの言っていることはでたらめということになる。  私はなるほど小野君を初め各政府委員がおいでになるけれども、何といっても問題が問題だけに郵政省の最高責任者である大臣の答弁を要求します。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 三六協定というのは、私はこれはいわゆる各職場職場の過半数の賛意を得て、その協約というものは協定できる、かような解釈をいたしております。

森中守義日本社会党

○森中守義君 どうも問題のとらえ方が、はっきりいたしません。御存じないようだからやむを得ません、私がはっきり申し上げる。  三十六条は、これは業務運行上どうしても確保しなければならないという法律事項じゃない、労働基準法の一条と二条をごらんなさい、労働者の権利を保護するものです。労働者の生活を保護するのが、この基準法ですよ。だから先刻横川君が言ったような、これは相手が持っている、あるいはあなたがお持ちになっている固有の権利なんです。それでそういう法律をたてにとって考えていくならば、三十六条協定というのは、どう考えてみても、業務運行上当然あるべき状態ではないのです。やむを得ずとるべき方法ですよ。これは一つ根本的な問題としてお考えにならなければ困る。  それでもう少し発展していきますと、今まで郵政省では、年間の予算を編成する、その予算のワク内において定員を配置する基本的な計画がずさんだという一言に尽きると思う。それが前年度同期、あるいは前々年度の同期に比べて、今郵便物が急激に上昇するような、そういう特殊な繁忙期じゃありません。漸次上昇はしておりますが、特殊な繁忙時期じゃない。  にもかかわらず、今までのあなたの答弁を聞いていると、三六協定は相手方に、あるいはあなたがお持ちになっている固有の権利を一切がっさいみな自分の方に掌握しようというところに問題がある、適正な定員配置が行われていないという証拠です。やる、やらないは自由、特殊な時期でないのに、郵便物がたまっておる、それを三六協定が結べないから、それでけしからぬのだ、相手が悪いのだというものの目方は、それこそ天上天下唯我独尊ということで、少しく常識をはずれておりますから、だから私は郵政省が各年次ごとの事業計画の中に、三六は常時締結するものだ、そのことを勘定に入れて、業務運行をおやりになっているのかどうか。  それを一つ聞かしていただきたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 森中委員は、私が、何か三六協定を結ぶ政府が権利を持っておるようなことを私が考えている——とんでもないことであります。  先刻来秋が答弁を申し上げていることは、三六協定を結ばないからけしからぬとか、あるいは三六協定を結ばないから今度の事態が生まれたとか、そんなことは一つも言っちゃおりません。三六協定、いわゆる超勤拒否というものは、組合が持つ一つの権利だと私は解釈している。ただ、法的にこれを説明するというような表現というものは、私は、きわめてまずいのですから、そのことについて法的な説明を政府委員にさしていただきたい、こう思っただけであって、私が三六協定を結んでもらいたい、そのことを私は強調しておるのであって、三六協定を結ばないからけしからぬとか、あるい結ぶべきだとかいうようなことは、ただ公共の福祉にこたえるというこの郵便事業においては、これは組合員としても、各事業毎に三六協定というものは結び得られることになっておる限りにおいては、この高い使命にかんがみて、この三六協定というものを結んでもらいたい、あるいは結ぶべきではなかろうか、こういう良識において私は考えておるのであって、私が三六協定を結ばす権利があれば、私はとっくにそれを発令しております。三六協定、いわゆる超勤拒否というものは、全逓の持つ、いわゆる労働組合の持つ当然の拒否の権利を、これはわれわれが認めておればこそ、私は先ほど来、今次の大量遅配というものが、単なる超勤拒否からきておるすべてのファクターではない。それは、あなたはお叱りになるけれども、現にいわゆる城東局、葛飾局、これらにおける実態を、私が部長あるいは東京郵政局長等から、その事実を聞いてみると、全く怠業行為である。全く業務命令の拒否をしておる、きわめて悪質だということは、私はここではっきり御報告申し上げることができる。  でありますから、大へんあなたは、何か超勤拒否ということについて、私がけしからんとか、あるいは三六協定を一方的に政府が結ばせるのだというような考え方をしておるかのごとく御指摘ですけれども、私は全然さような考え方は持っておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私は、この委員会で、寺尾郵政大臣から、何か私たち自身が正当な解決をする判断を持っておらないような指摘を受けるわけなのですが、私は、そうではなしに、少くとも現状を正当に判断をすればこういう道で解決できないかということを、当委員会の構成メンバーの一人として考えていることを申し上げておるわけであって、私の背後に、私を選んでくれた全逓があるから、全逓のひもつきでどうこうだというような、そういう立場上の解釈を大臣からしてもらうと、少し迷惑だと思うので、そこで、私の言いたいことは、今問題が起っております怠業をしておる、非常に悪質な運動である、という状態を判断する場合であっても、そういう悪質な、しかも強力な抵抗をなぜ示しているのか、この点をやはり私たちは裏返しにして考えざるを得ないわけです。その。悪質だとか何だとかいうことで誹謗することで、世論何かが悪くなるくらいで、問題は本質的には解決しない。  そうではなしに、現状認識をどうするかと言えば、やはり郵政大臣も、閣僚の一人としてメンバーなんだから、同罪として、岸内閣が、全逓の三役、がいるから批准をしないのだということをきめたというのが一線なわけです。それから片一方の線は、首は切られた、しかし、団体を構成する自主性というのは組合にあるのだから、この自主性まで侵してもらいたくない。ことに、何か気にくわなかったら、次から次へと三役の首を切って、そして組合の業務を麻痺させるようなことも、これは首を切る側であるあなたたちはできるわけだ。一々それに対して、ごむりごもっともですと言っておったんでは、組合というものの組織を維持していくことができないじゃないかということは、これは私も一つの理屈だと思う。この二つの理屈が平行線をたどっているわけです。あなたたちの言っておることが全部正しくて、組合の言っていることが全部ゼロではない。また、組合の言っていることが全部正しくて、あなたの言っていることが全部ゼロということでもない。すなわち、平行線というのは、それぞれ理由があって、その行動の中に現われてきておるわけですよ。そこで、迷惑をしておるのは国民だということだけは事実なんです。郵政当局と全逓との間に入って、郵便をもらう側と出す側とが迷惑をこうむっていることは事実だ。これをどうして解決するかということが、私たちが今置かれておる立場です。あなたとけんかをしても仕方がないので、問題は、やはり私は労働問題懇談会というものの結論を待っているというのが、政府の根本的態度だろうと思う。  それからもう一つは、十一月の十一日から開かれるILOの総会へ政府代表が行って、この条約を批准しますというのか、しませんというのか、これまた政府にとってみれば、追い込まれた状態だろうと私は思う。そういうことに、全逓の今度の三役再選という問題か、何かきわめて重要な問題のごとくあなたの方で考えているということは、実際上迷惑をこうむっておる国民の立場からすると、どうだろうか、直してもらえないだろうかといって世論が盛り上ったら、あなたはどうしますか。それでも、事実上これをはねのけるのか。また全逓側は、そう言ってみても、一体現状では、私たちは郵便をもらわなければいけないのだ、そういう立場に立ったら困りますと言われて、全逓側は実際上どういうふうにするのか。私は、少くともそういう問題が起ってきているさなかに、平行線だからそっぽを向き合っている、こういう状態でいいのかどうか。  これは一つ、郵政大臣として考えてもらいたいと思う。そっぽを向いておいて解決はないのですよ。これは、五分と五分の理屈を持っておるのですから。あなたの方ではけしからんと思っても、組合側においても、政府はけしからんと思っているのですからね。政府にもけしからん点がたくさんにある。あなたも自分の方に理由があるのだと言っておる。そういう理由があるから、問題を解決するのに、そっぽを向かないで、何とか事態を解決するための努力というやつをやれないものか。また、やる方法があるなら、教えてくれ、こう言われれば、私は、たとえば、提案とすれば、係争中なんですね、首を切ったというものは、切られたというものは、ほんとうならば、公平審理で判決が出るまでは、身分上は保有しておるわけです。いわゆる未決で、裁判上にある。裁判の確定がなければ、その罪の決定がないと同じなんです。だから、それを全然無視してしまって、あなたの方が一方的に通告したから、全然これはもう死んだものだと、こういうふうに見てしまうのか、まだ半分生きておるから、その生きている部分と団体交渉をして事態を解決しよう、こういう一のか、この点は私は一つの方法じゃないかと思う。  それからもう一つは、これは栗林あっせん案というのが出たんですが、あれはきわめて御都合主義的なものの考え方で、いわゆるぶつかり合っているさなかに活路を見出した一つの便法だと思っておる。だから、こういう便法がもっと進歩した形でつけられるじゃないか。最近、郵政省が非常にいい方法を考えたようですが、まあこれは、この際追及しないとしても、あなたの方では、何か困ってくると何か通ずる方法があるそうだから、そういう方法はないものか。私は、そういうことから、この三十七局の違法性を今ここでとやかく言って、そうして、いいとか悪いとか言っている段階ではなくなってきておる。それは、困っているのは日々困っているのですから、その困っておる問題をどう解決するかということが、私はこの委員会に課せられた任務だと思う。  そういうことは、今日は、私はこれ以上質問をいたしましても、おそらく大臣は、いい知恵がなさそうですし、私も、これ以上攻めてもいい攻め方というのはなさそうですから、一応ここで打ち切っておきますが、ただ、あなたの今言ったような、三者に迷惑をかけるという事態を解決するために、そっぽを向いているのか、それとも何とか努力をするのか、そこを一つ明らかにしていただきたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) こういったような、まあきわめて緊迫し、きわめてまたこの年末首を間近にひかえて、非常な郵政省としては重大な問題に遭遇しようとしておる。こういうことは、何かこれを一つ解決方法はなかろうか。またこれを何か乗り切っていかなければならぬということは、私は考えております。  しかし、このことについて、五分と五分との——政府側も言い分があるかしらんが、全逓にも言い分がある。それはわかりますが、しかし、私は、これは五分と五分とのけんかとは、これは考えるわけにいかない。ということは、現行のこの法律を無視した違法な代表をもって出てきて、団体交渉をせよ、こういうことが私どもにできない相談であるということであって、この点が、まあ抗争をしておるから、それを認めるべきじゃないかということも、それは一つの御意見かもしれないけれども、しかし、現に馘首をされ、いわゆる解雇されて、三役というものは要するに郵政省の職員でないということは、私は、現実の問題であろうと思う。従って、その解雇された三役を、そのまましかもこれをその後の七月の全国大会に選任をされた、こういうことに対しては、私は、やはり、違法性を持った組合だということを言わざるを得ない。まあ、こういう考え方であるわけでありますから、それですから、やはり、法治国においては、こういったような現行の、いわゆる、現在存立しておる法律というものには、やはりこれを順守していくということが、いわゆる前提にならなければいかんじゃないか。従って団体交渉というものをなし得ない形に置かれておるから、そこで全逓は、それに対するに超勤拒否をやった。そのことが年末首をひかえて、非常な事態をも起しそうだ。こういうことで、私自身は、何かこれに対して、一つ、解決策はないかということは、もちろん望んでいないことはないのです。しかし、私の現在の立場として、あるいは政府の方針といたしまして、これに対して、私が、その政府の方針を大きく譲って、折れていくというわけには参らない。  こういうことでありますから、大きく組合に正式の代表を選んでいただく。そういうことにおいて労使が釈然とここで一つ問題を解決して、国民に対する御迷惑も解消してもらいたい。これは、私が一方的であるかもしらんけれども、そういうことを望む以外に、私の今の立場としてはない。  こういうことを御了承願います。

森中守義日本社会党

○森中守義君 ちょっと関連して。  今の大臣の話を聞いておりますと、どうしても、やはりその問題解決にならない。先刻、与党の前田委員の方からも意見が出たようですが、大方のものは、何とかして、こういう事態の  一日も早く回避できるようにならないかというのが率直な意見なんですよ。だから私どももそういう意味で、今何かしらこの含みのあるようなお話のようでもありましたが、こういう状態で年末まで時間を流していくということは、国会としてもこれはできません。  それで具体的に、こういうことが私は大臣のやりよう一つではできると思う。それは、すでに全国大会を終了した全逓が一全国の意思の結集としていろいろな要求を持っております。その要求を大臣に出す。それが正式な団体交渉でできないということであれば、形はどうでもいいんですから、あなたと相手の責任者とお会いになったらどうですか。それで話し合いをやろう。交渉じゃないよ、というわけで、いろいろな要求がたくさんあるのだから、そういう幾つかの要求を話し合いに入るというのも一つの方法だ。そういうことになると、少し変ってきますよ。  あるいはまた国鉄と同じように、先刻、横川君もちょっと言ったようだけれども、調停申請というものがある。何かそういう進んで道を開いていこうという努力はできませんか。私はそういうことが一つの問題を解決する足がかりになると思う。  さもなければ、もしも先刻から大臣が言われるような方針で進むならば、郵便予備隊であるとか、あるいは非常勤をうんとやるとか、そういうことでやっていけば、何も三六の必要ないのです。それでできないということも、先ほどちょっとおっしゃったので、でき得べくんば要求書の扱いについて、面型話し合いをする。さもなければ調停申請をする、そういうことで足掛りを作ってたらどうですか。これが法律一点張りでいくよりも、大臣としては、あなたは何と言っても議員の中から選ばれた大臣なんだから、そのくらいの配慮はできるんじゃないですか。一つそういうことをやってみたらどうです。  こういう私の意見に対して、どう思いますか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) いろいろ御心配をかけて相済まなく思います。しかし、私が今正式団交という形でなく組合の責任者と会って、いろいろの要求も聞いてみたらどうかということに対しては、今のところ、さような意思を持っておりません。

森中守義日本社会党

○森中守義君 調停申請はどうですか。それと、今も一切しないというお話ですが、それで今日の世論のきびしい批判を大臣として乗り越えられますか。今の新聞論調あたりを見れば、相手に対しても、あなたに対しても、かなり激しい批判が出ておりますよ。それで、ただもうできない。あり得ないという、この一点張りで、郵政大臣として勤まりますか。あなたがいつも口癖に言われる、高い公共性を持っている——こういう考えに立つならば、ほんとうにそのお気持であなたがあるとするならば、そういう、なし得る幾つかの方法があるわけですから、どの道かを選ぶべきであろう。国民の世論というものは全逓だけに集中しておりません。また世論を気にしては仕事はできぬという、こういう傲慢なお考えはお持ちでないだろうけれども、ほんとうにこの事業が、あなたのおっしゃるように、高い公共性を持つものであるというお考えであるならば、可能性のある一なり、ないしは二なりの、こういう道も進んでとるということが当然なことじゃないですか。それすらもできないというならば、あなたは老いの一徹だ、よっぽどわからずやだ、こういう工合に私は言わざるを得ない。  そのくらいの考えを持ってもいいはずです。しかもその時期にもう来ていると思う。もう一回、重ねて大臣の所見を伺っておきます。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 私の希望を率直に申し上げますれば、こうした、今も御指摘にありました、公共性を持っておる、きわめて高いわれわれの責任ある仕事でありますから、これに対して私は、今解決の道がない、しかし何とか郵政大臣は考える余地がないか、こういういろいろ御心配をいただく点については、非常に感謝いたします。  私は、先ほどもありました、職場々々で協約を締結できる三六協定をこの際全逓が締結するようなことについて、全逓にぜひ考えてもらいたい、このことは、私はこういったような公共性を持つ仕事に携わるお互いとしては、ぜひそう願いたい、こういうことを考えておるわけであります。  しかし、それは郵政大臣の一方的な考え方であって、もっと郵政大臣としては、大きな面で譲歩しろというようなことの先ほど来の御意見であるようでありますけれども、しかしこのことは、私としては全逓信労働組合とわれわれといわゆる労使一体になって国民の期待にこたえなければならぬ大きな公共性を持った仕事である。こういう時には、こういう混乱に陥るとかといったようなことに対しては、全逓の方でもそういったような面を考えて、一つ何とか三六協定を、職場々々の締結に一つ努力をしてもらいたい、まあ、こういうことによって解決ができるのじゃないか、こう考えておりますが、これはあるいは森中委員の御意見としては、あるいはそういうことはできないというようなお考えかもしれませんけれども、私は全逓にそういったような大きな公共事業としてのお互いの責任で三六協定というものを結ぶような取り計らいをぜひしてほしい。そして、この年末年始を乗り切りたい。私の非常に全逓に対しては、無理な要望かもしれませんけれども、そうしてこの事態をぜひ収拾をしてほしい。  こういう考え方を持っておりまして、その他には、今ここでこれという私には名案が、先ほど来の御希望に対するような私の考え方というものは、まことに遺憾でありますけれども、持っていない。こういうことを申し上げます。

森中守義日本社会党

○森中守義君 こうしていろいろと言い合いをしておりますと、大体わかってくる。それで今、大臣の言われたのも否定しませんよ。それも一つの方法であろうと思う。ところが国会を通じて、それでものをおっしゃってるのでは、やっぱりだめなんです。当事者相互間が、責任者同士が話し合うということですよ。そういう率直な意見を言うならば、ということですから、率直な意見を相手に言ったらどうですか。それも私は一つの方法だろうと思う。  今、大臣の言われたのも、それは組合の要求に対して、団体交渉ではないけれども、話し合いをやろう、これも一つの方法、さらに調停申請ということは、これこそ法律上労使の紛争が困窮をきわめた場合にとり得る法律上の保障事項なんですよ。こういう法律上の保障事項、もあなたはサボろうとするのですか。これはまずい。だからあなたはほんとうに積極的に進んで道を開こうとするならば、調停申請をおやりになったらどうですか。第三者の調停を依頼するのですよ。こういう方法もある。  とにかく国会を通じていろいろものの言い合いでは、まずいと思いますから、少くとも私ども与党あるいは野党を問わず、事態の一日も、円満な解決を希望するという意味では、これは国民の意思として当然なことです。だから、まず相手の責任者と幾つかの案を、これだけの頭脳資源をあなた持っておる。あなた一人の頭脳の中からひねり出しなさいと言っておるのじゃないのです。小野君を初めみんな頭脳があるのだから、それで一つ知恵をしぼって、これが岸内閣の労働政策だから一切を労働者の責任に転稼して、それで法律の一点張りで押し切ろうという、そういう前世紀的な労働政策は、もう通用いたしません。それを十分認識をして相手と話し合いをしなさい。道は幾らもありますよ。  そういう程度のことはここにいる与党、野党の全部の委員はあなたに大いに激励をします。それがまた国民の声でもあるのですよ。どうですか、率直に相手とお会いになる、それはどういう形でもよろしい。その程度のことは国会を通じて国民に言ってみたらどうですか。そうすると国民はほっとしますよ。急転直下、問題は解決はしなくても、これで双方が歩み寄りのきざし見えたとして大方の人は、やや安堵の色を示すでしょう。それが私は大臣としての当然の任務であろうと思います。  大臣はどうお考えになりますか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 森中委員の御心配下さることに対しては、感謝申し上げます。  ただし今のところ、調停申請等を行おうとする考え方はいたしておりません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は大臣と両委員とのやりとりを聞いておりまして、また所管事項の説明を聞いておりまして、非常に感ずることは、今森中委員も指摘されておりますように、何かどぎつい、言葉じりを言うわけじゃないですが、非常に怠業をしておるとか、悪質だとか、こうだとか、かつてない、いわゆる強力な発言方法をとってこられているのですが、そういうことでは、私はやはり労働問題の解決には非常に案じられます。やはりもう少し愛情を持つた血の通った、内輪同士ですから、もう少し向うを思いやる、立場を考えてやるという気持が持てないでしょうか。岸内閣の最近の労働政策の一環として大臣も閣議に列席されておるでしょうから、その責任を負ったお立場になればわかりますが、しかし、もう少し私は穏当な言葉で、一つ事態の解決のために話し合いが、どういう形かしらぬが、できないものか、こういうことを考えるわけです。しかし今お話の中では、平行線のように思います。  それで今ここで大臣に結論を要求しても私は無理だと思います。今の段階では。従って問題は、今後に持ち越されますが、しかし、一番迷惑をするのは国民ですよ。さっきからいっているように非常に全逓と郵政省との紛争のために迷惑をこうむっているのは国民なんですから、その国民はきょうの委員会で少くとも百万通近い数十カ所の滞留郵便物というものは、臨時者その他の措置によって数日中に解決する、こういう見通しをはっきり聞きました。ぜひ一つそれをやっていただきたいと思います。  それから今森中委員が言われているように、われわれの一番心配するのは、年末年始の繁忙対策をお立てになっていると思いますが、その時期をどう乗り切っていくかということが非常に問題だと思います。七億七千万の年賀はがきも発行するわけですから、もちんろその超過勤務というものは、付随的なことであって、本来ならば定員措置をしておくのが建前であります、八時間労働ですから。でありますが、業務の運行上定員措置が不十分のために今日三六協定も結ばなきゃならぬような状態も、これはわかります、私たちにも。ですから問題は、そういうことをなされないとするならば、私なんかかってない混乱がことしの年末年始は起きるだろうということを心配します。それで、さっき横川委員の質問しておった中にかりに年賀郵便七億七千万の発行をするのかどうかという質問もございました。私ちょっと席をはずしたので、もし答弁があったとすると失礼になりますが、しかし国民が心配しているのは、そこまで、やはり先まで考えております。  ですから、きょうはそういった事態の中でおそらく平行線をたどるでしょう。そうして混乱が予想されますが、混乱は、おそらくいろんな努力をしていただきます。していただきますが、もし避け得ない場合、そういう場合を想定すると、果して年賀郵便がうまくいくのかどうかという心配を国民がいたしますので、それらの点について、きょう私は関連をして最後に議事進行にもなるのですが、はっきりしていただきたいことは、いかなる事態があっても、年賀郵便は発行すると思うのです。そうしてその取扱いについては万全を期して政府がやっていくということだけをここで、はっきり私はできると思うのですが、そういった点を一つはっきりしていただきたいと思うのです。それから、誤解があっては非常に困るので、私は数日前の新聞に、台風の被害地域に対して非常に全逓争議があるために郵便物がおくれておる。こういう新聞を見ました。それで私も、非常にこれは心配して、全逓本部にもちょっと行って、とにかく災害地域に対しては率先して、これは、労働組合がどういう立場に立ってもやるというような方法をこそ打ち出すべきであって、その紛争のために災害地域に対しておくれるというようなことは、これはまずいじゃないか、——新聞を見たものですから、そういうことも申し上げたんです——そうしたら、それは鈴木さんとんでもないことだと、もう私の方では、実際、職員が家をやられてしまって非常に苦しい中にあるにもかかわらず、家族や家のことをかまわずに局に出て一生懸命やっているんだと、だから、決してその紛争、争議があるから、そのために罹災地に対する郵便がおくれるとか、また向うで郵便がおくれるということはないんだと。これはまあ三六協定かなんかも積極的に結ばれたようですが、そういう努力をしておるのに、新聞あたりでああいうふうに書かれると、非常に国民は奇異の感を感ずるんです。ですから、事実として私は指摘しておきたいのですが、そういう点は間違いなかったと思うんですが、これらの点についても委員会において私は明確にしておいていただきたいと思うんです。  以上、二点のお答えをいただいて、まあいずれわれわれはこれからも委員会を継続するわけですから、大臣と同じ立場に立って、この遅配した郵便物、また年末対策をどうするかということについては、みんな一致していると思います。考え方は。どうするかということについては、それぞれわれわれも大いに考えていきたいと思いますが、きょうは無理ですから、そういうふうに一つ議事進行をしていただきたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 御質問の、七億七千万枚のいわゆる年賀郵便の発行は、これはもうすでに決定をし、また、先ほど横川委員にもお答え申し上げましたように、これは売りさばきをいたすことは、もう間違いのないところであります。  それに関連をして、全逓があくまでも超勤拒否ということによって、非常に重大な事態に追い込まれるということも、非常にこれは残念なことであり、先ほど来申し上げております職場の三六協定などを結んでもらいたい、全逓に、そういったような一つの公共事業としてのそうした配慮をしてほしいということは、あくまでも私は願っておるのですけれども、しかし、これが万一、さような私どもの期待にはずれて、超勤拒否というものが全国的に行われるということであれば、それに対する対策も私どもは十二分に練る、そうして、この年賀郵便を加えての年末首の繁忙期をあらゆる努力を傾注して切り抜けていきたい、こういう考えでおります。  それから……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 小包郵便は制限するんですか。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) 場合によれば、事態によりましたならば、小包郵便等は若干の制限をせざるを得なくなるんではないかということを憂慮いたしておるようなわけでありますが。  鈴木委員の本委員会の委員とせられて、ともに年末首の繁忙期を一つ何とか突破しなきゃならぬ、切り抜けなきゃならぬというような御所論に対しては、私も心から敬意を払いたいと思います。ただ、私が、本日の横川、森中、また鈴木、三君の御質疑に対して、十分御期待——十分じゃない、御期待に、沿い得ない答弁をいたしましたけれども、私の今の考え方といたしましては、大へん御無礼でありますけれども、先ほど来お答えを申し上げたことに尽きるというようなことを御了承願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 水害地のやつは、どうですか、争議でサボっていたという……。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) これは、もう御指摘の通りだと思います。水害地で被害をこうむりながらあらゆる犠牲において努力をせられた方に対しては、むしろ敬意、感謝をしなきゃならぬのであって、決してそういうことによって遅配したとか、責任を追及するというようなことは、毛頭考えておりません。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私、さっき大臣の言ったことで、ここに記録があるやつで質問しておきたいのがあるんですが、三六協定を職場ごとに……

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ちょっとあれですが、電電公社の方に御質問の方、ございませんか。

横川正市日本社会党

○横川正市君 私は、ほんの一分です。大臣の先ほどの答弁の中に、三六協定は下部で結んでくれればいいんだ、それが一つの方法だということがあるんですが、団体交渉についての郵政省の指示を見ると、一切の問題に対しては、こういうふうに言っておる。公労法の四条三項に違反する組合でありますので、いわゆるアウト・サイダーといいますか、法外組合でありますので、公労法上の組合とは認められません。従って法外組合と交渉、会見ということはあり得ないという見解です。というのが、これが下部の団体交渉の席上での見解なんです。  ですから、大臣の言ったこととは、いささか私は違うんじゃないか。むしろその点は、そうならそう、違うなら違うと言っていただきたい。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) まあ、公労法上で考えた場合と労働基準法で考えた場合との、そこに若干考え方の差がございます。こういうふうに考えております。

宮田重文自由民主党

○宮田重文君 午前中、郵政大臣から所管の詳細な御説明があり、また電電公社の大橋新総裁からも、事業についての概況の御説明をいただいたわけであります。  そのうち、いろいろ私どもといたしましても、御質問申し上げて、詳細伺いたいという問題はございますが、今問題になっておりました、この労働問題等についても、これは非常に大臣と横川委員、あるいは森中、鈴木委員等の間に意見の交換があって、なかなかこの問題については、相当重大な考慮を払いながら慎重に進行すべきものだと思いますし、また、その結果につきましても、私どもは、きわめて適正な、明朗な、明るい形において、いわゆる郵政は、昔から郵政一家というようななごやかなあり方であるという言葉も流れておったくらいでありますから、できるだけ先鋭化したような形でなしに、しかも非常に、よって来たる影響は、一般の大衆の人たちの郵便物に対して遅配ができ、その結果は、個人としても重大な影響をこうむり、非常な損害も、それによって生じてくるというようなことは、先ほど来いろいろなお話の中にもあったわけでありますから、われわれはやはり双方においてそれぞれ御努力なすっていることはよくわかります。わかりますが、そういう一般大衆の不利益というものを、考えずにやっておる方はないとは思いまするが、こういう点について、やはり一般大衆に奉仕するサービス観念、そういうものを十分考えながら、これらに対して影響のできるだけ少い方法で、これらの争議が、できるだけすみやかな機会に解決の道を見出してもらいたい。もちろん双方において、それぞれの考え方、意見の相違というものがあるわけでありますが、そういう相手方の考え方については、絶対にお前の方が悪いんだということだけでいるということでは、私はいけないんではないか。しかも法律を守るということは、法治国の人たちの当然、これは服さなければならないことでありますから、それらに反するよろなことにいやしくもならないような形で、方途が進められるように私は希望するわけであります。当委員会といたしましても、一般に対して、そういう不利益が、いつまでも持続しておるというようなことは、まことに憂慮にたえない次第でありますから、これがためには、当委員会も、その推移については、従来関心を持ちながら注視をいたして、でぎるだけすみやかな解決に、できるだけ協力はいたしながら進んで参りたい乏いう気持を持つわけであります。なおこれらに関連して、今年末に起るで治ろう年賀郵便の問題、そういうことについても、私どもは、そういうことの支障のないように運、ふように、一般従業員の方々にも、できるだけ、国民の一年に一回の楽しい年賀郵便が、もちろん労働組合の諸君の福祉の問題と関連をして、われわれは、そういうことを犠牲にしながらもやるわけにはいかないという御主張もあるかもしれまけんけれども、そういう点についても、十分な考慮を願いながら進んでいくようなことを、せひお願い申し上げたいと、こういうことを心から念願する次第であります。  それから私、そういう希望をちょっと申し上げて、次に御質問申し上げたいと思うのであります。  先ほど郵政当局から、いろいろ二十号二台風の災害について御報告があちました。これらについてさっそく当風としましても、打つべき手は打ち、それぞれの態勢というものを取り戻して、今日においては、大体支障のないような程度に向いつつあると思いますが、しかし罹災者へのいろいろ処置、見舞金、そういった点についても、私どもも、多少もっと万全な対策が早くできていけばよろしいのではないかという気持もいたしまするし、何しろ郵政関係の仕事も、また公社に関する電信電話等の施設にいたしましても、これが被害を受けた影響というものについては、非常な不安な事態が起る場合もあるわけでありますから、ことに、そういうところの復旧については、日ごろ応援能勢なり、そういうものをどういうふにおとりになっておるのか。あるいは火災の場合であるとか、いろいろ今後季節によっては、風雪害とか、地域的には、いろいろな影響が出てくると思いますが、これらについては、もちろん日ごろ相当な準備があると思いますが、支障のないように、不安なからしむるような方途として、どのような方策を考えておられ準備をしておられろのか、そういう点についても、この際伺っておきたいと思います。  まずその点について、一つお答えをいただきたいと思います。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 災害に対する対策につきましては、ある程度の情報が入りますと、これは即刻、何回も経験があるわけでございますので、その所管の郵政局にすぐ連絡をとりまして、そこから現地におもむくなり、また所在の郵政局の指令によりまして、応急な措置が即刻とれるというような状況になつおります。災害の規模にもよりますが、どのような災害にいたしましても、まず応急に手をつける面を先にやりまして、本格的な復旧は、あとに残すということになります。その応急の対策につきましては、今回の台風二十二号の場合におきましても同様でございますが、いち早く名古屋の管内といたしましては、現地で手を打っております。  本省といたしましても必要な指令はいたしております。特にいろいろな予算関係というような問題につきましては、災害の規模等もはっきりわかりませんので、応急に必要なものは、すでに令達をいたしております予算を差し繰りまして、早急な手が打てるというようになっております。  特に今回の二十二号台風につきましては、相当これは在来にない大きな台風ということで、政府部内におきましても、非常に高い関心をもちまして、中央災害対策協議会をいち早く開いております。私どもも何回かそこへ出ております。岸総理も出ておりまして、各省それぞれ所管の向きにつきまして、いろいろ情報交換、対策の樹立等をやっております。もちろん郵政関係のそれにつきましては、郵政省として、できるだけの手配はいたしておりますが、ただそれだけではなく、郵政職員は、郵政省がやる国の、いわゆる災害対策は郵政省がやるから郵政省関係については手を触れない、こういうものではございません。これは資材等、全員につきまして、それが郵政省であろうと、われわれの手のほかに、いろいろ非常に応急の救援物資配給、医療関係等は、これは厚生省を通じて早急に手配はいたしております。われわれとしては、また郵政従事員の関係につきましては、それとはまた別個にできるだけの応急措置は現にとっているわけでございます。  これらが予算関係につきましては、いずれその災害の規模等がわかりますと、公共事業関係、あるいは農林関係、運輸関係、こういった関係は、予備費の面において措置ができれば、そういう措置を別途とられますし、また今回のそれにつきましても、今年度に入りまして、何回も災害がございます。そういった措置を集計いたしますと、年度当初、二十三年度予備費として災害関係に予定しておりました金額の範囲内ではまかない切れないのじゃないか。従ってその不足分につきましては、今回の臨時国会で、補正予算を出す必要があるのじゃないかというような話が進んでおります。  郵政関係につきましては、災害の規模が、現在の台風二十二号のそれにつきましては、これは一般会計からどうとかいうようなところにはなりそうもございません。それぞれ予備費を持っておりますので、郵政関係におきましてもそうでございますが、また公社関係の予算におきましても、十五億の予偏費がございます。こういった予備費をもって措置していくということになるわけでございます。  かりにそういった予備費で間に合わないということになりますと、あるいは補正予算の問題になる。またその公社の予算の範囲内、郵政会計の予算の範囲内で弁じ得ないというような大きな被害であります場合には、一般会計からこれを何とかするというようなことにもなろうかと思いますが、二十二号台風のそれは、郵政省関係につきましても、公社関係につきましても、それぞれ予算で当初予定いたしました予備費の範囲内で措置できるのじゃないか、かように見通しておりまして、予算自体の補正措置は必要でない、かように考えております。

宮田重文自由民主党

○宮田重文君 この災害の問題は、今御答弁がありましたようなことで、非常に御用意はあると思いますが、今回の二十二号台風によっては、ことに死亡者も出ていると、いろいろな事態があったわけでありますが、もちろんわれわれは、そういう災害の大きいことを期待しているわけではありませんけれども、職員のうちにも、非常にある事態に陥って、そういう機能が停止するような事態が起きないとも限らない。そういうような場合も考慮しながら、これに対する応援態勢なり、そういうことについては、できるだけ一つ、一そうの過去の災害の経験にかんがみて、万全を期して、そういうことが生じました際にも、職員の方に、もちろん非常な不安を与えたり、あるいはそれがために郵便業務に重大な支障がくるというような態勢の出ないようなことをぜひ考慮しておいていただきたいと、こういうことを希望申し上げます。  それから私は非常に時間も遅くなりましたが、いろいろな大臣の御師明がありまして、放送法等についても、今度いよいよ一部改正法律案をお出しになるわけでありますが、これらの問題については、いずれ法案に従って審議が行われるわけでありますから、その際に譲りたいと思いますが、最近カラー・テレビの問題についてい八いろ民間にも意見が出てきておるわけであります。で、もちろんこの問題については、先ほど大臣がおっしゃっておるように、いろいろな方式があり、世界的にもまだ標準をどこにとるべきかということについては決定しておらないわけでありますから、当局としましても、これらについてはやはりそういう帰趨を見て考えていくというような方向をとらざるを得ないであろうということも、私どもは想像しておるわけでありますけれども、しかし今日、実験放送が行われて相当な期間になります。しかも民間においても、やはり文化の向上をして参った今日においては、利用者においてもそういう要望を、早く正式な形において享受でき得るような形にしてほしいというような考え方を持っておるのもありまするし、また業界においても、あるいはそういうものの出現に沿うようないろいろな機械、器具の産出なり、製造なりというようなことを考えておるのじゃないか、そういう場合に、政府当局がどういう方向でお進みになるか、また世界の大勢がどんな方向に進んでいくのか、いろいろ注目をしておるわけでありますが、これらについて、私は日本の現況としまして、すみやかに世界の大勢がどういうふうに流れていくのか、そういうことを、まず標準放送のきまる前にも、その動き方というものはわかるわけでありますから、そういう方向を十分見きわめながら、わが国のこのカラー・テレビに対するいろいろな方面の希望、要望あるいは考え方というものを中心にして、おくれをとらない、少くともわが国のこの方面の事業態勢というものは相当進んでおって、テレビ自体も当初こんなに早く一般に普及されるであろうということは、私どもは想像もしなかったのでありますが、またたく間にテレビの民間普及も百万台を突破して今日の隆盛を見ておるわけでありますから、これらの問題と考え合わせますと、このカラーによる見通しというようなものを、どういう形で民間に早く享受せしめて  一般の文化の向上に役立たせるかというようなことについては、御当局としても相当重大な関心を持って、これは考えておいていただかなくちゃならない問題でもあり、またもちろん当然考え、おられることと思うのでありますが、私どもはこれについて、今いつどうするかというようなことについては、この御報告の中にもありますように、重大な見きわめをしていこうという政府の意図であるということはわかるのでありますが、少くとも、世界各国のそういう流れにおくれをとらないような形で、私どもは御指導の任に当る当局としては当ってもらいたい、こういうことを考えるのでありますが、現在政府においては、どういう具体的ないろいろなことについて、私どもにこの問題に関する御報告をいただけるのか、政府のお考えを伺っておきたいと思います。

寺尾豊自由民主党郵政大臣

○国務大臣(寺尾豊君) カラー・テレビの問題についての宮田委員からの御所見、また御質問でありますが、宮田委員の御所見については私もまた同感でございます。カラーテレビを国民ひとしく待望をしておるということも事実でありますし、また政府の方針といたしましても、他の列強に伍して決して、カラーテレビジョン放送に対しておくれをとらないようにといおうことは、もちろんきわめて重要な問題として考えにておればこそ、今日NHK並びにNTVにおいて実験放送をいたしておるわけでありまして、このことはできるだけ早く日本にカラー・テレビジョンの放送というものを実施いたしたいというものを実施いたしたいという考え方は全く同感であります。ただカラー・テレビジョンに対しましては、先ほど御報告を申し上げました通りでありまして、世界の標準方式もまだまだその決定をみない段階であり、なお、受像機の製造、この製作ということにつきましては、御承知のようにまだ国産品としてしっかりしたものが製作できるという段階にきていないのでありまして、この点につきましては、先般も衆議院の逓信委員会におきまして、現在のカラーテレビジョンの実験を、さらに一年を限って実用化試験を許可する意思はないか、こういったような質問が出たのであります。これについては、私といたしましては、十分慎重に調査をし、また諮るべきところも諮って、これらの問題を一つどう扱うかということを目下慎重に検討をいたしておるわけでありまして、しかも現在におきましては、白黒テレビジョンがようやく立ち上りを見せまして、しかもその建設途上にある、こういったような点、あるいは国民のカラー・テレビジョン受像機に対する一つの購入の経済的実力、こういうものも、これを無視して今すぐに実用化試験を許すということは困難ではないか、こういうことを考えておるのでありまして基本的には日本がりっぱなカラー・テレビジョンの放送をできるだけすみやかに行わなければならぬということは全く同感でありますので、それらの問題点を検討をし、できるだけ早い機会にそうした実験放送を一歩進めるといったようなことについても検討をしながら、そういったような時期も選ばなければならぬじゃないか。しかしこのことは諸般のこれに関連するいろいろの問題として、技術的、経済的、そういったような問題点もありますので、慎重に目下検討いたしておる、こういう段階でありますので、この点につきましてはなお検討いたしました結果等については、後日政府の方針等も申し上げたい、かように考えておるわけでございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 関連して。カラー・テレビにつきましては最近カラー・テレビを聴視したいという世論がぼつ然として興っているというふうに私はいろんな面から聞いておるのであります。これに関連しまして、この間の衆議院の逓信委員会でも質疑があった。またこれに対する回答、すなわちカラー・テレビの実験放送がNHK、日本テレビ放送網会社と両方に実験放送の許可があって、約十カ月たっておる。もう実用化試験の許可を与えてはどうか、与えてもらいたいという、そういう希望。それに対して政府側はどうも消極的じゃないか。慎重審議ということに名を借りて消極的ではないかというふうなことを言われておりまして、私も率直に言って、政府がカラー・テレビに対して消極的ではないかということを非常に心配をしておったのでありますが、ただいま大臣のお答えを拝聴いたしますると、大臣はなかなか熱意を持っていらっしゃる。国民の輿望というものにこたえるようにできるだけ早くこれは考えたい、しかしながらいろいろ支障があるというお話でありまするが、私はこれに関連しまして、この実験放送がすでにもう十カ月を経過をしておるのでありますが、実験放送というものはどのくらいやるものか。一年やるものか、二年やるものか。なんぼでも実験放送でやるというのかという点を一つお伺いしたいと思っております。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) 実験放送と申しますのは、科学技術の発達のためになる実験的な放送であります。その期限は必ずしも一カ年というふうなものではありません。そういうふうなわけでございまして、必要があれば半年でも終ります。あるいは場合によっては一年以上になることもあり得る、そういう技術的なことであります。要するに本放送を行うために必要なあらゆる科学技術的なデータを集めるためにやる試験放送であると考えたならばいいだろうと思います。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 今データが集まるまで期限には別に制限はないというふうなお話でありますが、大体現在十カ月程度やっておりまして、ある程度のデータが出ておるのかどうか、その点郵政当局はいかがでしょうか。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) 現在NHKと日本テレビ放送網株式会社の両社が実験放送を行いまして、両方とも相当なデータを提供しておることと考えております。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 その試験の結果は相当よいというふうなことを聞いておりますので、そうしますると、主たる支障は結局国際的な統一された標準方式というものがきまらない、国際会議においてきまらないというふうなこと、並びに工業力の点ではないかとも思うのであります。そのうちで一つ、特に国際的に統一されたカラー・テレビの標準方式というものがきまらないということに関連しまして、私はモスクワのカラー・テレビに関する国際会議、五月から六月にわたりまして開かれましたこの国際会議に出席したある人から聞いたのでありますが、これはあまり期待のできない会議だ、なかなかまとまりがつかないということを聞いておりまして、私はその動向をもってすれば、来年の四月に開かれますロスアンゼルスの国際会議におきましても、なかなか結論を得ることはむずかしいのではないか。その会議の結末を待っておれば、少しくおくれるのじゃないか。世界の進運といいまするか、そういうものにおくれて、せっかく試験の結果よいデータが出ておるものを宝の持ちぐされといいますか、そのまま見せないでしばらくお待たせを食わすという結論になるのじゃないかと思いますが、国際会議等の見通しとの関連におきまして一つお答えを願いたいと思います。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) 今お話しの国際会議と申しますのは、いわゆるCCIR——国際無線電信諮問委員会であります。この会議は去る八月開かれましたが、この会議では世界的な統一された標準方式というものは決定いたしませんでした。そこで来年の四月に開かれまする総会——国際無線電信諮問委員会の総会において決定をするかどうかということにつきまして御質問かございましたが、これは私どもの見通しでは、決定するかもしれない、あるいはしないかもしれない。はなはだあいまいな見通しかもしれませんが、事ほどさように込み入った技術の状態、あるいは各国が現在行なっておりまするところの研究試験の状態から判断しまして、果してこれが四月の総会できまるかどうか、これは今ここで予測できないという次第でございます。ところで、日本はその四月の国際会議において決定するのを待って、そうしてそれに従ってきめるかどうかという問題でありますけれども、これは私どもの考えでは、日本は国際電気通信連合という国際会議に加入しまして、そうしてテレビに限らず、いろいろの問題につきまして国際的に協力することを約束し、実行しておりますから、この四月の総会の結果をよく検討し、どういうふうにきまりましょうとも、検討いたしまして、しかる後日本のとるべき態度をきめるというのが私どもの考えでございます。それまでは私どもとしましては、決して拱手傍観しておるというのではありませんで、政府としまてはカラー・テレビ調査会であるとか、あるいはカラー・テレビに使います受像管の試作委員会であるとか、いろいろな学界関係の委員会等にお願いしまして、最も日本として日本国民のためになるいい結論を得るようにあらゆる努力を払い、時間を急いでおるという次第でございますので、その点御了承願います。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 ただいま御答弁はなかったように思うのでありますが、来年のロスアンゼルスで開かれる国際会議において、そういうふうな統一された標準方式というものは結論が出る見通しがあるのかどうか。もちろん国際的に歩調を合わすということもよい考え方とは思うのでありますが、あまり見通しのないものにいつまでも拘泥されておるというようなことも、これも相当考える余地があるのではないか。その点一つお答えを願いたいということと、もう一つ現在わが国内でカラーテレビの受像機というものがどの程度に量産されるか、どのくらい作られるかというような点——工業力の点、その点もあわせて一つお答えを願いたいと思います。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) 来年のCCIRの総会でどういう結論が出るか、あるいは結論が出るか出ないかの見通しでございますが、これはなかなかむずかしい御質問でございまして、目下のところでは見込みは立たないと端的に申し上げた方がはっきりすると思います。しかしながら、ただ漫然と見通しが立たないというのではありませんで、今まで世界各国が、日本を含めて、やっておりますところの研究開発の方角というものが明らかでございますから、かりに四月に世界各国の統一した方式がきまりませんでも、総会の中で行われるある委員会とか、あるいはいろいろな部会があります、その部会等において議論せられておりますことから判断しまして、方向性はつかみ得る、そういうふうに考えております。  次に工業力の問題でありますが、先ほど大臣からもお話がありましたが、日本の各製造会社におきましては、カラー・テレビ時代を予想しまして、いろいろな試作研究をやっておることはたしかでございます。先ほどお話しのありましたカラー・テレビ調査会におきましても、どういう方法をもって試作を進めるかということにつきまして、いろいろな議論を戦わし、また実際試作を進めているわけでありまして、そういうわけで試作は進行しておりますけれども、これが果して大量生産として安価に国民の手に渡るようにいつなるかということはまだまだ問題であると思います。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 そのカラー・テレビの受像機の製造の製造はなかなか安価にやることがむずかしいというお話しでありますが、これは私は近くカラー・テレビの実用化試験放送も行われるということになれば、それだけやはりメーカーの方では張り切りまして、できるだけテープ・コストでできるように努力すれば安価にできるのではないかと私は思うのであります。そういう情勢の変化によりまして、情勢がそういうふうに進展すれば、おのずから安価なものを作るよりになってくると私どもは考えておるのであります。現在のところは非常に高いようでありますが、そういう点は実は私どもはそういう期待をしております。  それからまたもう一つ、白黒テレビができたばかりで、だから今カラー・テレビに移るべきではないというふうな考え方、これも一つの考え方だと思うのでありますが、これは私もしろうとでありますけれども、コンヴアーティビリティとか、NTSCというような方式によると、その放送されたものがカラーに映り、あるいは白黒に映るというような、そういうコンヴアーティブルというような方式によれば、別にその白黒テレビでもむだにならないというようなことも聞いておるのでありまして、この点も一つお伺いをしたい。  固めて御質問をいたしますけれども、もう一つは、最近、政務次官の廣瀬さんがアメリカにおいでになった。アメリカでいろいろテレビジョンの状況あたりも御研究になってお帰りになったようであります。私はその点、アメリカの状況あたりも、一つできれば、お伺いをしたいと思うのでありますが、アメリカでは、この白黒テレビからカラー・テレビに移りつつある。ただし考え方によっては台数があまり多くないというふうなことを言う人もありまするけれども、これは私は一つの原因があるのでないか。あるいは朝鮮戦争であるとか、そういうような状況によっていろいろおくれたのではないかと思われるのでありますが、どうもわれわれはアメリカに行っておりませんので、よく実態はわからぬのでありますが、これもあわせてお答えを願えればありがたいと思います。すなわち、白黒テレビとカラー・テレビとあってむだにならないということ、それからアメリカの状況。これらの点につきまして一つ……。

濱田成徳郵政省電波監理局長

○政府委員(濱田成徳君) カラー・テレビは本放送になれば受像機の需要が増すたびに安くなるだろうというお話しは、これはごもっともでございまして、白黒テレビの場合にも同様なことが行われつつあるのであります。というのも、そこに問題があります。先ほどの大臣のお話しにもありましたように、この実施に当りましては、国民全般から考えまして、経済的に、あるいは文化的に、果して利益になるかどうかということにつきましてよくよく考慮して、ほんとうに利益になると、あるいは今日まで行われておりますところの標準放送、ラジオ、あるいは白黒テレビ、あるいは今後実施されんとするところのFM放送であるとか、その他いろいろな電波の利用面、その他をあわせて考えまして、果して調和ある利用が可能かどうか。要しまするのに、実施に当って社会的、経済的な相剋摩擦を起さないで、ほんとうに国民のためになるように全国民が、一部分の人でなく、全国民のためになるように、全国民がほんとうに希望するものがやれるかどうか、そういう時期はいっかということについて考えてみなければならぬと思います。  なお、ただいま御質問のコンヴァーティビリティでというお話しがありましたが、これはただいまアメリカでやっておりますところのNTSC方式と申しますのは、カラーの電波を送りまして、白黒テレビの受像機に受けました場合にも白黒で見える、むだにならないという共存方式であります。私はどういうふうにCCIRの結論が出ましょうとも、あのNTSC方式、コンヴァティビリティはきわめて優秀な方式で、今日のような白黒テレビが相当数普及しました日本においてはコンヴァティビリティ方式をとるのが得策ではあるまいか、そういうふうに考えております。

廣瀬正雄自由民主党郵政政務次官

○政府委員(廣瀬正雄君) ただいま前田委員からアメリカのカラー・テレビにつきまして、私に御指名で御質問がございましたが、御承知のように先般命令によりましてアメリカに行って参りましたけれども、大へん向うに参りました期間も短うございましたし、参りましたおもな用件は郵便の機械化を調査するということでありまして、また技術もよくわかりませんので、カラー・テレビにつきまして特に向うの知識を吸入してくることができなかったわけでありますが、ただ私の調査してきたところによりますれば、現在アメリカにおきましては、白黒テレビが約四千七百万台ございます。ところがこれに対しましてカラーテレビはわずかに一分足らずの三十万台と、かようなまことに白黒テレビに比べまして現在でもアメリカにおきましてはカラー・テレビの普及率がきわめて貧弱なのであります。いかにカラー・テレビの普及が困難であるかということがわかりますわけでありますが、これは御推察のように受像機が非常に高いということにその最大の原因があるようでありまして、ただいま私の聞いたところによりますと、アメリカにおきましては、受像機が二十一インチで五百ドルないし千二百ドル、かように申しておったのです。大へん高いということが普及を困難にさしております最大の事情ではないかと思っております。こういう程度の調査しかできなかったのであります。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 いろいろお答えを承わったのでありますが、とにかく来年四月のロスアンゼルスの会議を待つこと、しかしながらその会議につきましては、その見通しはきわめて悪いといいまするか、果して国際的に統一された標準方式をまとめ得るやいなやという点についても疑問がある。またその他白黒テレビとの関係、あるいは工業力との関係あるいはわが国の経済力との関係、いろいろ御勘案、検討されるのもけっこうだと思うのでありますが、とにかく国民大衆はカラー・テレビというものは、一体どんなものか、実験放送をやっておるらしいけれども、一向われわれは見たことがない、一つぜひ見せてもらいたいという声が相当あるわけであります。ある一部の方々が見ているというだけでは、せっかく十カ月にわたる試験放送をやりましても、相当いいデータが出ているのが国民大衆の目の前に見えないということは、まことに残念なことでありまして、いろいろ御検討されるのもまことにけっこうでありますが、一つ国民の期待に反しないように、一刻も早くその期待に沿うような措置を一つ講じていただくことを特に私は逓信委員といたしまして切望いたしまして、私の質問を終ります。

山田節男日本社会党

○山田節男君 このカラー・テレビの問題につき、ましては、二十八国会会のときも大臣から所信の表明があったわけでありますが、珍しく与党の諸君からカラー・テレビの促進ということを質問よりも要望されたわけであります。私も前回、大臣の所信を確めたわけでありますが、近来ある商業新聞あるいは衆議限の逓信委員会等におきまして、カラー・テレビジョンの促進ということを強く要望するような質問を聞いた。本日また本委員会においても、そういうような質問がなされておるのであります。これは私は今から六年前に、このカラー・テレビジョンの標準方式並びにテレビジョンの経営を公共放送を主体にするかあるいは民放にするか、これはおそらく国会始まって戦後の非常な大きな論争であった。ところが、私はその当時やはり委員をしておりましたけれども、きわめて不明朗な政治的な工作によりまして、公共放送が日本の当時の、これはもう根本である。これは国民の気持であった。それが民間放送によって、テレビジョンが始められ、しかも標準方式は、これまたいまだかつてないほどの大きな公聴会を開いて、これは今郵政大臣である寺尾さんもアメリカヘ、私も一緒に行って、いかにこれは重大な問題であるかということを十分知って帰って、当時のGHQが、もう弾圧的にこれを二十四時間以内にきめろというのを、われわれがこれに抵抗して、慎重に公聴会を開かしたにもかかわらず、私から申せば、あの当時の、何国会でありましたか、国会のいよいよ末期の、しかし一日国会を延ばして、あの標準放送の方式とそれから免許につきまして、ついに電波監理委員会が政治力に屈したというような状況がある。ただいま宮田君並びに前田君から、いろいろカラー・テレビジョンのことについての御質問、御意見がございましたけれども、これははなはだ私失礼でありますが、カラー・テレビジョンの本質ということについて、十分おきわめになっていない。過日衆議院の逓信委員会におきましても、数々の委員から御発・言がありまして、私はその速記録を読みましたが、きわめてロマンチックな考えであります。  私は、昨年ヨーロッパへ参りアメリカへ参りまして、ことに私がカラー・テレビジョンを主体としてイギリスのBBC、それから北ドイツのラジオビジョンの話をしました。BBCは、イギリスにおきましては、御承知のように今日約五百万の視聴者があるわけであります。これは、カラー・テレビジョンの時代ではない。標準方式が云々というよりも、イギリスの今日の経済力をもってして、まだカラーテレビジョンは早い。ドイツにおいてはどういうか。ドイツにおきましては、ここ三年ないし五年間の間においては、カラー・テレビを実施するということは、研究はするけれども、実施はしない。それからフランスにおきましては、カラー・テレビジョンにつきましては、これはできるだけ早くやりたいと思うけれども、今日のフランスの現国産的技術段階としては、まだまだ研究の余地があるということを申しております。しかるに、最近になりまして、カラー・テレビジョンに対する日本の一部の、これは策動とは申しませんけれども、きわめてロマンチックな宣伝的なことをやっておる。これは私ははなはだ残念に思うのでありますが、寺尾郵政大臣の今の御答弁を聞きまして、私はきわめて堅実な慎重な態度をとっておられることについてはまことに心を強くするのであります。これは私は決して技術家ではございませんが、カラー・テレビジョンというものは、なぜアメリカにおいてデヴェロップしないのか。技術的にはある程度のものは進歩しておりますけれども、なぜ普及しないかという問題、アメリカのあの底深い経済力をもっても、普及しないのはなぜか。今廣瀬政務次官がいわれましたように、今日五百ドル出しますれば、カラー・テレビが手に入るのです。月賦制度の発達しておる国で、なぜ普及しないかという問題、これは私はよほどわれわれ国民として考えなくてはならぬことでありまするが、日本の場合におきましては、特にまだテレビジョン始まって百数十万台にすぎない、コンヴァーティブル・システムでやれば、カラー・テレビジョンをやれば白黒でも受像できるからいいのじゃないかという、きわめて安易な理屈でありますけれども、実際問題としてカラーのテレビジョン放送で放送しておって白黒で受ける、ことに日本のように公共放送と民間放送がごちゃごちゃになりまして、東京におきましては、間もなく、テレビのダイヤルが六つある。六つのダイヤルを使用できというような、こういう全く飽和状態において、さらにカラー・テレビジョンを放送するということは果していいかどうか、これは技術的なものではございません。私はカラー・テレビジョンという問題につきまして、一日もすみやかにこれを放送を実施すべきであるという気持はわかりますけれども、今日の日本の経済力、あるいは、今日、とかく戦後日本国民は何でも新しいものを食いたがる、ただこれはコマーシャライズして、商業化して、金をもうければいい、これでは私は将来を誤まるのじ知、ないかと思う。先ほど来与党の諸君からなる要望、御質問ございますけれども、しかし私は政府としては、この問題について、標準方式がたとえば明年結論出ましても、やはり日本の経済力の浅さというものを十分勘築いたしませんと、軽桃浮薄に消費生活だけに片寄ってきた日本の上つらな生活では、これははやまるかもしれないのです。きわめて底の浅い国民生活というものがいよいよ深刻となるのじゃないか、こういうような点から考えますと、今の政府御当局のお考えは、きわめて私はわれわれとしては歓迎すべきものだと思うのです。参議院の食堂にもカラー・テレビジョンのセットを持ってきて、あるいは新聞でこれを宣伝せしめる、衆議院の逓信委員会等において、はなばなしい論戦かのごとくやりますけれども、私は国民の一員として、ことに勤労階級を主体とする政治を主張する社会党の一員といたしましては、かような考えが私は軽々に決定されるべきものではない。そういう意味におきまして、今日の実験放送が実用化試験に移行するということも私はどうかと思う。ましてや、これを実際に放送するということは、大体日本における標準放送の方式の決定並びに放送の実施の過程から見まして、再び過去の轍を踏まないように私はしなくちゃならぬだろうと思います。こういう点は、寺尾郵政大臣なりあるいは監督機関である濱田電波監理局長は十分一つこの点については注意されて、私は国民に対してやはり後顧の憂いのないことをやっていただきたいということを、これは私は質問ではございません、要望いたしまして、お願いを申し上げておきます。  それから時間が非常にございませんが、私実は電電公社の新総裁並びに新副総裁おみえになって、先ほどごあいさつ、所信の表明はなかったが、説明を聞きますというと、今年度の四月に出発しました電電公社の第二次五カ年計画が上半期を経た今日、すでに計画をやりかえなければならない、予算的にも計画的にもやりかえなくちゃならぬという先ほど御説明があった。これは私は重大な問題だと思う。なるほど農山漁村に対する電話の普及問題、あるいはテレビの放送局増加のためのマイクロウエーブ・システムの拡張、こういうような臨時の、見込み以上の発展を要求されているということはあるかもしれませんけれども、たとえば電話につきましては、この第二次の五カ年計画には第一次に対して四〇%も上回った四千百億の計画を立てたけれども、しかし電話が五カ年間に百三十五万、年間二十五万、これに対して三十三万の電話の需要があった、とても応じ切れない、積滞数が今日五十八万、潜在需要を入れますと百万突破しているものと私は思う。こういうように、第二次五カ年計画を実施して六カ月を過ぎた、もうすでに計画を修正しなくちゃならぬ、こういうことなんです。この事態、これは私は経営委員長であった大橋総裁の責任を云々するわけではございませんけども、少くとも新副総裁の横田君は経理調査室におられた。第一の五カ年計画にあなたは理事として参画されておって、度二次五カ年計画に対してはあなたは経営調査室長だった。相当なこれに対しては御意見もあったろう。こういう、もうすでに五カ年計画を、しかもそれを六カ月やっただけであって計画を修正しなくちゃならないという事態に直面したという事実、この点、私は、これは遺憾というよりも、時代の要求がそれだけ多かったからそういう事態になったということもあろうと思います。電電公社としては、補正予算というような制度はないだろうと思うが、一体、第二次五カ年計画を、大橋新総裁内閣のもとにおいては、これはどういうようにされるのか。従来の第二次五カ年計画を今後もう一ぺんやり直すという、こういう意味できょうの御説明をなすったかどうか、この点を一つお伺いしておきたい。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) ただいま山田先生からお話がありました通り、三十三年度のこの第二次五カ年計画に入りました初年度に、第二次五カ年計画を改訂しなければならないような事態に至ったというような事態につきまして、非常にわれわれとしましても残念にも思いますし、また予測を誤まっておりました点については相済まなく思っておるわけであります。ただ、この予測につきましては、ちょうど二十九、三十、三十一年度、この当時の傾向というものをある程度見ていったわけであります。また、一般の第二次五カ年計画と申しますか、第二次経済五カ年計画、この方の需要というものとの調整というものもとりまして、この需要の増加というものを見て参りましたことは、先生方の御承知の通りであります。ところが、一般の経済の発達以上に電話の需要というものが非常にふえておる。景気が相当下降いたしましても、なおかつ需要が非常にふえてきた。先ほど総裁からの御説明にありましたように、この三年来三十三万くらいずっとふえておる。本年度の状況を見ましても、おそらく三十万はどうしても越すだろう、こういう状況に百至ったのでありまして、さらば、この状況にあるけれども、われわれの予測いたしておったあの低い需要を前提にした第二次五カ年計画にそのまま固執するかどうかという問題に立ち至ったわけであります。そこで、第二次五カ年計画に対しては、第一次五カ年計画は、先ほど申し上げましたように、需要に対して実績は約三二%、お客さんの申し込みの約三分の一までの需要に応じて参りました。これが第二次五カ年計画の当初予測した需要でいきますと、第二次五カ年計画では三二%でなくて、三五%ぐらいまでの需要は充足ができるだろう、そういう計画になっておったわけであります。ところが、お客さんの需要の増加というものがかくのごとく多くなりますと、三四%あるいは五%どころか、三〇%を切っていく、お客さんの申し込みに対して三〇%も応じ切れなくなる。こういう情勢にありますので、非常に各方面の御協力を得て、また御支援を得て、でき上りました第二次五カ年計画ではありますけれども、やはり一般社会の方の御要望を中心にして、われわれの計画をもう一ぺん見直すという方が、やはりわれわれのいくべき道じゃなかろうかということで、しかしながら、年々こう増加いたしますと、三十三万に第二次五カ年計画の二十七万を一度に持っていくということは、またあまりにも一挙に大きくなりますので、少くとも三十万という、年間二十七万でなしに三十万程度まではおつけすることにしないと、これはえらいことになる。毎年々々数万の新しい積滞と申しますか、顕在需要が新しくたまっていく。これでは拡充計画といっても、第二次五カ年計画は拡充計画とは実施上は言えなくなる。そこで、従来、各方面の御支援を得てでき上りました第二次五カ年計画ではありますが、まず三十四年度は、あまり飛躍的にもできないので、三十万というものを予定いたしまして、この第二次五カ年計画を本格的に、詳細な需要調査からやり直す、これは一応これから少しひまをかけてやっていきたい。ただ大体の大きな、過去三年の実績を見ていくと、大体これくらいの需要の伸びに、予定以上になるのじゃなかろうかということを頭に置きまして、まず三十四年度の御審議をお願いしたい、こういう態度をとったわけでありまして、予測を誤まりましたことにつきましては、重々相済まなく思っております。何分この電話に対する一般の御要望が、われわれとしても二十七万というのは相当踏み切ったつもりでありましたが、なおかつ非常に需要の方が大きいという結果でありましたので、右の事情を御了承下さるようにお願いいたします。

山田節男日本社会党

○山田節男君 これ一は新しく総裁、副総裁の陣営で、ある意味においては新発足されるわけでありますから、この際、私一言申し上げておきたいと思います。  われわれが従来の国営の電信電話事業となぜ公社経営にしたかということです。これはやはり近代における経営、運用と申しますか、何も資本主義的な経営というのじゃなくして、国民のサービス機関は、やはり国民に対してサービスする事業である、能率本位にいかなければならない。しかも、これが経済、文化、あらゆる面からも全く欠くべからざるものであるから公社経営にする。従いまして、従来の官営とは違って、公社経営につきましては相当幅を持たした、弾力性を持たした立法をわれわれは考慮したわけであります。その結果、こういう公社になった。でありますから、これは日本においては初めての試みであるけれども、ことに戦後、参議院におきましては、電話の普及、拡張ということについては二回も決議をした。衆議院も同じようなことをやっているように理解しますが、それほど国会としては電話の普及、強化ということについては重大な関心を持っているわけであります。しかるに、第一次五カ年計画を立てられて、この第二次五カ年計画の初年度に当りましても、なお顕在している電話の需要数だけ見ましても第二次五カ年計画で公社が計画しているものよりもさらに五割近くも増している。こういような、まるで何といいますか、悪循環をいつまでも断ち切れないということは、これは公社経営にしたということにつきまして、私は非常にある点におきましては遺憾に思うのです。なるほど、政府からの投融資の制限、その他いろいろの隘路はあるに違いありませんけれども、公社は、要するに自主独立採算主義でいけるのでありますから、これほど国会が要望している問題につきましては、これは万難を排してやらなくちゃならない。国民の需要の三分の一をようやくこれにこたえているにすぎないということが、公社発足以来すでに六年にして、なおかつこういう状態にあるというこの事態に、われわれ国会議員としては関心を持たざるを得ない。第二次五カ年計画が初年度のもう第丁四半期において修正せざるを得なくなったという、これはいろいろ主体条件の変化もございましょうけれども、しかし私は、この公社経営に移行せしめた国会の意思から比べれば、需要の三分の一くらいで今後さらにまた第二次五カ年計画までいくということは、これはわれわれの意思ではないと思います。  どうかこういう点につきまして、新しい総裁、副総裁のもとにおいて、こういったような、これはずさんではなかったろうと思うが、相当周到な計画を立てられましたけれども、主体条件が備わていないからこういうことになったと思うのです。大体、電信電話事業というものは、要するに開発事業であります。ディベロップ・メントの事業でありますから、やはり五年、十年先を見通して、金というよりも、国民に対するサービスを主点に置いて考えないとこういうような蹉跌を来たすのじゃないか。これはやはり経営者の最高の責任者である人々が、この国会の意思を十分くまれて、修正ならば修正されて、早く一つ国会の、あるいは郵政大臣の援助なりを求めるということを、私はこれは機を逸しちゃいけないと思う。この点を一つ私は特にお願いを申し上げておきます。  それから、なおこの際、私は新総裁、副総裁に申し上げますが、午前の委員会で私申し上げておきましたけれども、この国民にサービスを提供する事業、これは国鉄もそうでありまするが、電話電信のごとく国民の経済にとりまして最も重要なサービス事業でありまするからして、少くとも経営において、近代性をあくまで持続していくということは重要なことだろうと思う。私適当な言葉がないので原語を使って、オペレーション・リサーチということを申します。何と申しますか、事業運営調査と申しますか、従来、生産事業に非常にアメリカあるいはイギリス、ドイツあたりでも、最近におきましてはこういうサービス事業に非常にこれを利用しております。そしてこの組織を見ますというと、たとえば電々公社の場合は有能な人がもちろんおられますけれども、もちろん、それを動員するのは当然でありまするけれども、しかし局外から、あるいは学校の教授なり、あるいは特殊の工場の技師なり、こういうものを動員しまして、衆知を集めて、あらゆる方面から、この電話事業並びに電信事業を、いかにこれをサービスをよくするか、安く迅速に正確にやるかということをやっておるわけであります。公社におきましても、たくさん人材はおられますけれども、もっと襟度を広くしていわゆるオペレーション・リサーチということになれば、これは一電々公社だけの問題ではない。こういったような一つの、私はこれこそ経営委員会というものが、そういうふうに一つのブレーンのスタッフを持たれてやるということが必要だろうと思う。ことに、今われわれが総裁の説明をお聞きするところによれば、第二次五カ年計画の初年度の第一・四半期においてこういうそごを来たしたというこの事態は、私はこれほど多数の従業員をかかえられ、そして国民が期待しておるこのサービスをよくするためにも、もはやそういうような一つの手段を講ずべき時期にきておるのじゃないか。この点も一つ新しい最高首脳部のもとにおいて十分一つ御検討願って、そして皆さんの御意見はわれわれ委員会十分一つ認識するように、手段をとっていただきたいということを強く要望して、私の質問を終ります。

大橋八郎日本電信電話公社総裁

○説明員(大橋八郎君) 本日午前、午後にわたりまして、公社の設立についての当時の生みの親の一人であられる山田先生から、きわめて御懇切なお教えをいただきまして、公社の一員として厚くお礼を申し上げます。ただいま、いろいろお話しになりましたことにつきましては、今後の私どもの運営なり、あるいは将来の計画を立てる上において十分考慮いたしまして、できる限り御期待に沿いたいと存じておる次第であります。浮くお礼を申し上げます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私も、時間がありませんので、次回に回してもいいのですが、ちょっと今の山田委員の問題と関連しますので。簡単にお尋ねしますから、簡単にお答え願いたいと思います。第二次五カ年計画の策定については、私たちもかなりいろいろな資料をいただきまして、国会としてもいろいろな意見を出したつもりだったのです。ところが、まあ今度の御説明により、ますと、既定計画を改訂するということでありますが、私は第二次五カ年計画の四千百億の資金計画についても、実は非常に疑義を持っております。三十六年以降、六、七年度における時限立法である設備負担法は、これはきめても、その間の建設資金については実はまだインタロゲーションマークになっております。これをどうするかということすらきまっておらない実情を私は知っているだけに、今回、なるほど需要供給のアンバランスがあまりにもひどいので、三十万個の電話をつけたい、これはけっこうです。しかしながら、これの裏づけになる建設資金は、過去の公社の経営の能力なり、いろいろな点を考えてやりませんと、ただ単に計画を改訂するというようなことだけでは、私は許せないことだと思う。ですから、きょうは、詳しいことはまた次回に譲りますが、お尋ねしたいのは、改訂をしたいと考えておりますということですから、はっきり改訂するということにきまったとも考えられたいのですが、改訂するというふうにはっきりしているのかどうか、その場合に建設資金についてはどう考えているのか。  それから、先般自民党の通信部会の方で三十四年度の公社の予算その他に関連をしていろいろ意見を出したようでありますが、私たち仄聞するところによると、公社で出された計画以上のこれは拡大修正でございますか、そういう意見も出されたやに聞いておるのですが、それとこの問題との関連があるのかどうか。そうしてこの建設資金について、三十万個の電話を架設する、こういうふうに計画を変更するとすれば、その資金の裏づけは確信を持って公社がやる見通しがあるのか。新たちは、今までずっと公社経営を見ておりますが、確かに収入の面が非常に良好でありますから、当初計画から回ると相当に電話もついております。しかし、その資金の求め方が非常に問題であって、三十三年度でも五百八十九億というものが自己資金で、わずかに百六十一億が外部から資金が調達を去れておるようなことであるからして、一方、従業員から見ると、一生懸命働いて、公社のためにあるいは国のために努力をしておっても、待遇は一般公務員と同じように、先般の仲裁委員におけるやり方を見ましても、なかなか公社の特殊性を認めてくれない。一生懸命働いたものが、全部建設資金へ行って、従業員の待遇改善にはちっとも回らない。こういう不満があるわけです。この不満を無視した形で資金調達を、あまりにも過大に自己資金に求めるということは問題があると思う。ですから、そういう点も配慮をされていると思いますが、今申し上げた三つの点だけを簡単にお答えいただいて、次回からもっと具体的にその問題を提起して質問したいと思います。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) お尋ねの点はまさにその通りでありまして、われわれとして、お客さんの、一般社会の御要望にできるだけ沿うように拡張をやっていくということは、われわれ事業経営者としての責務であろうと思いますが、それができるかできないかということは、実は借入金と申しますか、外部資金の調達の道がうまくいくかどうかということにかかっておると思います。今の約三十万のお客さんの、三十万個電話を架設いたしまして、それに即応するように市外も拡張する。その他まあテレビ、先ほどからマイクロウエーブに対する要望等もありましたが、これは受動的に、どうしても受け身で追いつかなければならぬ問題ですが、そういう問題を入れまして、約九百五十億の少くとも拡張規模が要るであろうと、われわれは考えておりますが、その中で、そういたしますと、約二百億近くというものを負担金、あるいは加入者に引き受けてもらう債券のほかに、約二百億近くのものを公社店の公募あるいは借入金というようなよに依存しなければならないようにたると思いますが、これを各方面の御協力によって実現することが、このわれわれの計画を到達できるかどうかという問題の一番基本になる問題だろうと思います。お話の三点——それで大体二点お話の御答弁になったと思いますが……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 自民党の通信部会のやつと関連して……。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) われわれも、いろいろ各方面へわれわれの方の気持を、どういうことであるということで御説明いたしたわけでありますが、承わるところによりますと、自民党の方でも、そういうことはやはり通信部会の方で必要だろうということで、自民党の方でも検討中のように承わっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 今の問題、公社の方で既設計画を拡大修成するという腹をお青めになって、そして具体的な案を作って、たとえば与党の通信部会に御提示になったのか。そのときに、そういう方針をまあいいだろうというふうに認められたものなのかどうなのか。

横田信夫日本電信電話公社副総裁

○説明員(横田信夫君) 私どもがいろいろ実際の状況、見通しというようなことを各方面の御要望において御説明して参りましたけれども、御承知の第二次五カ年計画は、非常にこまかくわれわれの方で積み上げて参ったわけであります。そういう意味の積み上げた五カ年計画の改訂案というのはまだできておりません。大体大づかみにこういうものではないかということで、予想はできますが、そういう意味で、第二次五カ年計画の御審議をいただきましたものを本格的に改訂をしたというものは、まだできておらないわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 はっきりしておきたいのは、要するに、そうすると公社の方ではまだ計画は具体的なものはない、自民党の政調会の方では、三十四年度の計画の中で、もう少上国民の要望に沿って公社の仕事を大きくしたらいいじゃないかというような、そういうようなざっくばらんな話があって、それを受けて公社がやろうとするのか、そこなんですよ。別にやったことが私は悪いというのじゃないのです。そういうような受身の形か、あるいは積極的にやろうとしているのか、その辺をお聞きしておきたいのですが。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) この面は、いろいろ最後的にはまだはっきりいたしておりません。当初の計画が、通信部会等の検討の結果、そういった需給の関係ではもう少し計画を大きくする必要があるのではないかということでふくらんだのですが、そのふくらんだ姿を、第二次五カ年計画の改訂でいくのか、あるいは施行の繰り上げ実施でいくのか、その辺の関係を明確にしなくちゃいかぬじゃないかということになっておりまして、現在、最終的には改訂とも言い切っておりませんし、その辺は少しもやもやしております。計画改訂だとしますと、第二次五カ年計画を決定いたします際に、これは電信電話関係の拡充計画だけでなく、経済五カ年計画のワク内におきまして、他の生産の上昇の期待数、あるいは国民所得の増加の関係、預貯金関係の日本の資本蓄積の関係、そういった面を総合的に見まして、そのワクの中でバランスをとって四千百億、これは当初三千六百億くらいでありましたが、そんな小さい規模では困るのだと、郵政省が強く要望いたしまして、四千百億をのましたわけであります。そういった関係で、さしあたり三十四年度の予算の査定に当る関係におきましては、大蔵省は、おそらく四千百億を長期計画においては五カ年計画のワクとし持ちまして、これが九百五十億をべ一スにしたふくらみで計画が改訂されろとは、そこまでは話がついておらないのであります。そこに問題がまだ残ろのでありますが、そういった状況にあるわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうしますと、きょう総裁が御説明した中で、六ページのところに書いてあるのを見ると、まさしく第二次五カ年計画の当初計画を拡大修正するというふうに私たちはこの文章上から取れるわけですが、今、次官のお話をお伺いしますと、ちょっと違うようなんですが、そうして三十四年度の計画を立てる予算を編成する際に、ある程度繰り上げ計画をして、三十三年度の間にどれだけできるのか、そういったふうな点を考えておるのであって、基本的な第二次五カ年計画をくずすと、こういう意味ではないと了解してよろしいですか。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) これは最後的にはその辺があいまいでございますが、計画を修正するように関係方面に要望するのだ、こういうようになっておりまして、まだ関係機関との間におきましては計画改訂されたのだ、こうはなっておりません。しかも四千百億の五カ年計画におきましても、各年度割りの、それを五で割った八百億ちょっとなりますが、それだけの平均率でいくとはきまっておりません。従って三十四年度の予算は、計画改訂とはっきり関係各機関が頭に持っておりませんけれども、かりに八百億をこえる九百五十億出しましても、これは五カ年計画の改訂だとはいえないわけであります。大蔵省もそういう立場で否定に臨もうと思いますが、現在のところでは、はっきり計画を改訂して金額をふくらます必要があるのだという面で、関係機関それぞれ、まだ計画の中にはっきり盛っておるわけではございません。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それじゃ最後に要望だけしておきますが、もう一回私は具体的な内容をお聞きしたいと思いますが、予算の編成過程ですから、私たちも実は社会党側としては、どんな計画か、こちらの方も悪かったのですが、積極的に連絡をとらなかった関係か、御説明がないので内容がよくわからないのですが、少くとも第二次五カ年計画の策定については、もちろん、公社でお作りになったものをわれわれお聞きをして、その中で要望すべき点は要望して、それを実施に移されている段階だから、少くともその既定の計画を変更するということになったら、少くともわれわれの意見も聞いてもらいたいと思うのです。そういたしませんと——われわれも賛成です。大いに拡大修正するということは賛成ですが、その裏づけになる資金の問題や、あるいは設備の近代化等に伴って、いろいろな付随した労働問題も起きて参りますので、ただ単に大きくすることだけ考えても円満な運行は期しがたいと思いますので、どうぞわれわれにも一つそういった動きがあるならば御説明いただきまして、十分意見を聞いた上で一つ修正するようにしていただくようにお願いしておきます。

小野吉郎郵政事務次官

○説明員(小野吉郎君) 取り運び方は鈴木委員のお話しの通りと思います。はっきり改訂ということになりますれば、四千百億をきめましたときにいろいろ御連絡申し上げましたと同様に、このように変りましたと経過を御報告する、たかがた、結果はこうでありますと、こう御連絡を申し上げるべきだと思います。ただ現在は、そういった関係で、これから大蔵省との間に始まる予算の折衝におきましても、その辺のところはかなり問題点もあろうかと思うのであります。ただ、ちょうど三十三年度予算を組みます際に、いろいろ資金面の関係につきましては、自己資金の関係の趨勢、あるいは設備負担金の将来の行方、さらに借入金の投融資計画に依存しなければなりませんが、その辺いろいろな困難な面が予想されまするので、在来、前年度におけるいわゆる余裕金は、次年度において実行上弾力条項をもって計画を改訂できる、こうなっておりましたが、三十三年度予算におきましは、その弾力条項の幅をさらに変えまして、当該年度における余裕資金も建設勘定の方に振りかえ、計画の増大がはかれる、こういうような措置がとってございますが、御承知の通り収入関係はいろいろ経済関係の変動の関係から、現在あまり当初予定したほどよくないようでございますので、この弾力条項の効果はさほど期待はできないとは思いますが、問題がありますることは事実でございます。

前田佳都男自由民主党

○前田佳都男君 先ほど山田先生から、カラー・テレビに関連しまして、非常に有益な御忠言をちょうだいしたわけでありますが、お話によりますと、どうも野党と政府の方が意見が一致して、与党のわれわれは意見がむしろ反対だというふうにも思えたのでございますが、私もこの問題は非常に大問題でありまするから、決して山田さんの御忠言のようにロマンチックであってはいけない、また軽はずみであってはいけないというふうに、一つその点におきましては、与党、野党同じような考え方を持っておるということを一つ御了承いただきたいということと、それから、とにかく現在すでに十カ月も実験放送が行われておるのだ、そうしてぜひ一つそれを見たいというふうな要望があるという、しかもそれは一部かどうか知りませんけれども、そういう意見がある。その関連におきまして政府の所信をいろいろお伺いしたわけでありまして、別に、NHKも現在行われておりまするし、決して私、商業主義の手先となって御質問したものではないということを一つ誤解のないようにお願いしたい。それだけ特にお願いしておきます。

三木與吉郎自由民主党

○委員長(三木與吉郎君) ほかに御発言もございませんようですから、本日は、これにて散会いたします。    午後五時二十一分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗