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30回国会参議院1958/10/07

地方行政委員会 第3号

発言数
178
登壇者
8
会派数
2
開催日
1958/10/07

会議録

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) これより本日の委員会を開きます。  まず、委員の異動を報告いたします。  本月三日江田三郎君が辞任され、中田吉雄君が補欠選任されました。また、本日館哲二君が辞任され、塩見俊二君が後任として選任されました。   —————————————

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 次に、理事の辞任についてお諮りいたします。  加瀬完君から、昨日書面をもって、理事を辞任したい旨のお申出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 御異議ないと認めます。つきましては、この際、理事の補欠互選を行いたいと存じます。互選は、成規の手続を省略し、便宜委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 御異議ないと認めます。  理事に占部秀男君を指名いたします。   —————————————

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) これより本日の議事に入ります。  小林君より、台風二十二号による災害対策について、質疑の要求がございましたので、小林君に発言を許可いたしたいと存じます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 このたびの二十二号台風による伊豆地方の災害は、未曽有のものでありまして、予想外の惨状を呈しております。これにつきまして、参議院におきましても、委員を派遣することになり、私も、当委員会を代表しまして、現地を視察調査いたしたのでございまするが、まことに目をおおわしめるような惨状でありまして、これが善後措置につきましては、各位の格段の協力を得なければならぬと存ずるのございます。これにつきまして、政府当局におきましても、いろいろの善後措置を講ぜられておるのであります。ことに自治庁におきましては、いち早く交付税の繰り上げ支給というようなこともされておるのでありますが、これらの点につきまして、二、三お尋ねをしておきたいのであります。  まず、交付税の繰り上げ支給の問題でありますが、これは、本年度分を全部確定支給されたのであるか。また、県町村等にはどういうふうに支給されたか。その点まず伺っておきたい。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 静岡県及び静岡県内の罹災市町村に対しましては、本年度確定額の残額の全部を繰り上げ交付したのであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 それは、各町村別にもう配付されたと、こういうことですか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) お話の通りでございまして、個々の市町村につきましては、県に配分を委任いたしたわけでございまして、全額市町村に配分を終っているわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 ただいまの措置は、私は、きわめて適切なことをされたと、こういうふうに思うのでありますが、これにつきましても、今後特別交付税が問題になると存じますが、特別交付税の額が今どのくらいになっておりますか。また、これの支給時期は、全体としては年を越してと、こういうことになると思いますが、災害地等に対して何らか特別の措置をとられたか、その点伺っておきたいと思います。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 特別交付税の額は百三十億円余でございます。例年二月に決定をいたしまして交付するわけでございます。三十三年度分につきましても、従来の方針に従いまして、災害地に対しまする特別交付税の額を決定して参りたいというように存じております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 災害に対して特別交付税の対象と申しますか、その計算の基礎はどういうふうにおやりになるか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 災害発生額に対しまして、従来からその二%の額をそれぞれ県市町村に交付いたしております。なおまた、災害救助費につきましては、総額の二〇%程度のものをさらに加算をして交付いたしておるわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 災害の発生額というのは、どういう額ですか。公共災害あるいは税の減少あるいは災害による特別支出とか、いろいろなものがあると思いますが、その内容はどうですか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 公共災害といわれておるものでございまして、その中には、土木、農業、港湾、学校、漁港等がございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 これを計算するに当って、今までの基準と申しますか、慣例と申しますか、そういうものははっきりきまっておりますか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) それぞれにつきまして、関係各省が査定をいたしておるわけでありますので、これの金額を従来から使っておるわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 伊豆の災害につきまして、非常に経費がかさむ、こういうことで、普通交付税の繰り上げ支給をしたのでありますが、これの災害の復旧あるいは善後措置等につきまして、今の交付税だけでは不足を来たす。従って、特別交付税をある程度内渡しと申すか、先払い、こういうふうな考え方がありますか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 災害対策の問題といたしましては、なお、交付税の資金のほかに、地方債の資金のことも考えてよろしいのじゃないかと、こう思っておるわけであります。公共災害についての地方負担額あるいは単独災害についての地方団体の負担分、こういうものにつきましては、できる限り地方債の資金をつけて参るわけでありますので、できますならば、早くそういう問題につきましても決定をいたしまして、資金繰りに困難を来たさないようにしてあげたい、こういう希望を持っているわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今申すように、内払いという、言葉が変でありますが、先払い、特別交付税を二月の全国的の決定前に支給するというふうなことも考えられますか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 特別交付税は、できますならば、やはり二月に全体を見て決定をしたい、こう考えておるわけであります。ただ、資金的な問題になって参りますならば、むしろ地方債を早期決定すればよろしいのじゃないかと、こういうふうに思っております。御承知のように、地方債でありましても、公共災害に伴います地方負担分でありますと、元利償還額の九五%まで基準財政需要額に算入されて参りますわけでありますので、当該団体の負担は、非常に軽微な姿になって参るわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 自治庁からも係官がすでに派遣されて、いろいろ調査なさったと思いますが、何か災害の要するに自治団体の負担になるもの、そういうものについて見当をつけられたかどうか、その点を伺います。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 伊豆の災害につきましては、発生直後に理財課長が参りまして、またその後に、国の災害対策本部の設置に伴いまして、西田調査官が現地に数日間参っておりまして、けさちょっとその話を聞いたところであります。理財課長の報告を聞きまして、直ちに繰り上げ支給の方法をとったのでございますが、西田調査官が帰りましてからの対策につきましては、なお話し合いをしておる最中であります。ただ、予想外に激甚であるという感じは、自治庁全体の者が持っておるわけでありまして、できる限りのことはして参らなければならぬというふうに存じておるわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 国税の減免による税のはね返り、あるいは地方税の徴収不能、こういうふうなものが相当多額に上ると、こういうふうに思いまするが、全体としまして、要するに基準財政収入額と、それから災害によるまた財政支出と、こういうものの差額というものは、当然特別交付税で見られると思いますが、そういうことになりますか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 具体的にはっきりいたしますものにつきましては、特別交付税で是正するのが筋合いだと思いますが、ただ、そういうことがなかなかつかみかねますので、従来発生公共災害額をとりまして、それの二%の額を配分するというような式をやっておったわけでございますが、なおしかし、正確に具体の数字がつかめるようでありますならば、そういう方向でめんどうを見ていくのがよろしいのじゃないかと、こう思うのであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今度の災害は、自治庁でもお調べのように、全くいわば手のつけようがないと、こういうふうな状態でありまして、特別交付税の算出というようなものにつきましても、従来の災害というものよりもむしろもっと別に特別の考え方がなければできない。特に町村役場等、いわゆる町村自体の、あるいは学校、こういうものの災害が相当深刻なものがありますので、私どもとしましては、特別交付税の算定に当りましても、何か特別な考え方をもって見ていただきたい。そうでなければ、町村の財政あるいは町村の行政の維持あるいは復活というようなこともほとんど不可能だと、こういうふうに思いまするので、一つ自治庁当局におきましても、十分御調査の上、ただ従来の慣例によるというふうな計算ということでなくて、特別に見ていただきたい。あるいは場合によったら、災害復旧その他について特別立法をするというふうなお話も進んでおりまするが、そういうようなことについて、何か自治庁お考えありませんか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) お話のように、できる限り災害地につきましては特別な配慮を払っていかなければならないと思います。ただ、特別交付税の問題になりますと、御承知のように、総額が従来の八%から六%に減額されておりまして、しかもまた、経済界の不況の関係から、法人事業税でありますとか、法人税割などにつきまして、当初考えておりましたよりも減収になる団体が相当多く出てくるのじゃないかというような心配もいたしておるのであります。そういうことから、特別交付税で災害地のめんどうをできる限り見たいと、こういう気持に変りはございませんが、総額につきまして、かなり私たちは心配をいたしておるわけであります。そういうこともございますので、少くとも災害復旧に関しまする地方債のワクはできる限り広げたい。これの運用もあわせて考慮して、特別交付税の不足の補いを考えていきたい。こういう気持でおるわけでございます。  特別立法の問題も出ておるわけでございますが、そういう問題の推移ともからみ合せまして、適切な、各団体について必要な措置がとれますように努力いたしたいと考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 この問題は、まだ調査途中でありまするから、漸次数字等も判明すると思いまするが、また、特別なお願いをしたいと思いますが、要するに、伊豆の災害というものが全く他に例を見ないような深刻な状況である、こういうことを一つ考えられまして、交付税、特別交付税の配付等につきましても、一つ重点的に、まあいわば全国総花的ということよりか、この災害に一つ重点的に見ていただきたいということ、こういうことについて、一つ特別な御配慮を願っておきたいと思うのであります。  地方債の問題でありますが、災害の地方債というようなものが今のもので間に合うか、あるいは補正予算等においてやらなければ、十分これを満たすことができないと、こういうふうなお考えですか、どうですか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 災害復旧に対します地方債といたしましては、公共災害について二十億、単独災害について十五億円、合計三十五億円を現年度分に用意しておるだけでございます。この額は、災害発生額を二百億円前後に考えておったわけであります。ところが、すでに府県からの各省への報告をとって参りますと、七百億円をこえているわけであります。かりに査定された結果七割程度に落ちつくものといたしましても、五百億円という大きな数字になって参るわけでございます。必然的に災害の地方債のワクも増額しなければならない、こう考えているわけでございまして、災害に関しまする国の補正予算が決定されますころには、同時に地方債のワクの増額も決定したい、こういうふうなことで政府部内で話し合いをいたしておるわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今度の災害は、市町村の単独事業に属する公共災害というものが、ことに伊豆などは、直轄河川の狩野川であるとか、また県道というものもそうたくさんない。大部分が、落ちた橋梁、決壊した道路、こういうものは町村の負担のものでありますので、その単独の起債というものが相当多額に認められなければ復旧はできない、こういうふうに思うので、今お話のように、単独は十五億円、これではとても問題になるまいというふうに思いまするので、この増額ということを自治庁も十分努力をしてもらいたい、こういうふうに思いまするし、また、起債の限度につきまして、たとえば百万円以下はいかぬ、何かそういうふうな限度について、制限もあるということでありますが、これらの制限等についても、この際撤廃しなければ復旧はできない、こういうふうに思いますが、その点についてはどういうふうにお考えですか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 起債の限度とおっしゃいますのは、一町村で百万円以上、こういう問題だと思います。しかし、関係町村も被害が激しいものですから、百万円を下るから地方債をつけられないというような団体はあまりないのではないか、こう思っております。また、そういうような所でありましたら、あるいはむしろ特別交付税でめんどうを見られる程度のものじゃないか、こういうふうに思っておるわけでございます。なお、地方債のワクの増大につきましては、御趣旨に沿うように努力したいと思います。

小林武治自由民主党

○小林武治君 いずれにいたしましても、政府もこの災害については十分な御認識を持っておられるようでありますから、自治庁方面におきまして、自治団体の直接のめんどうを見ている官庁としまして、一つ各段の御配慮と申しまするか、めんどうを見てもらうということについて特に一つ御注文を申し上げ、また、今後の様子によっては、さらにいろいろとお願い申し上げるということにしたいと思います。  本日はこの程度にいたします。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 関連質問ございましたら。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 私も、関連して、災害の地方債につきまして一、二お伺いいたしておきたいと思います。  今、災害の地方債のワクを相当大幅に増額するということをお考えになっていただいているということを聞きまして、私ども非常に喜んでいるわけでありますが、単にワクを増大するだけでなく、地財法第五条の特例措置をやはりお考えになっていると思うのでございますが、それについてはいかがでございましょうか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) ちょっと御趣旨がわかりかねるのですが。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 災害による起債の対象になし得る事項が、地財法第五条で限られておりますですね。しかし、災害の減収の補てんその他あるいは伝染病の予防費の支出、いろいろ災害の経費を支出するために、あの第五条の制限では起債に該当しないような経費が非常に要ると思うのでございますがね。そういうことで、従来、私は、災害等の場合には、あれに対する特例の措置が講ぜられたことがあるように思うのですが、今回の災害については、そういうことを考えておられないかということなんです。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 御指摘になりました問題は、たとえば、昭和二十八年の大災害の際には、減収補てんでありますとか、いろいろな対策のために、全面的に地方債を出せるようにいたしまして、五十億円だけ増額したわけであります。この五十億円に対しまして、三ヵ年間に三分の一ずつ国から元利を補てんをしたことがございます。要するに、特別交付税を増額する措置にかえまして、さしあたり地方債を増額して、あと三ヵ年間で国が何とかする、こういう措置をやったのであります。今回特別立法の問題をなお検討しようというようなことになっておって、結論は出ていないわけでありますが、特別立法ができません場合には、そういう問題につきましては、地方債で補えない点について、特別交付税でめんどうを見ると、こういうようなやり方をしていかなければならないと思います。いずれにしましても、それぞれの市町村の実情に即した財政措置がとれますように配慮して参りたい。かように考えておるわけであります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 今、小林委員から御質問がありまして、税の減収あるいは減免等による減収等の場合に、これはまあ特別交付税で見てもらいたいという御要望がありました。その点についてお答えがあったのですが、私は、なかなか今の特別交付税の金額その他建前等からいって、なかなかそれは、特別交付税だけで見ていただければ非常にけっこうなんですが、非常に困難性もあると思うのです。そのほか歳出面でも、今の特別交付税だけではなかなかカバーできないんじゃないか。そういう点から、どうしてもやはり今お話のような地方債の特例措置を考えていかなければ、こういう激甚な災害、ことに局部的に非常に激甚な災害を受けた所ではやっていけないんじゃないか、こういう気がするわけであります。そうすると、今のところ、まだ特例措置をやるということは決定はしておらぬわけですか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 何か総理が現地で、特別な立法措置を要するか要しないか検討しよう、こういうことをおっしゃったようでございまして、それは別に、具体的にそれじゃどうするというところまではいっていないわけであります。いずれにしましても、なおいろいろな事情を総合的に把握した上でありませんと、結論的なことは言えないわけでありますが、許される範囲内の措置はもちろん講じて参りたいと思います。ただ、御指摘のように、特別交付税のワクが全体として少いものでございますから、十分を期し得るかどうか、なお若干心配がありますので、地方債とあわせて措置して参りたい、こういうようなことを先ほど小林先生にも申し上げたわけであります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 災害の様相によりましては、公共災害は必ずしも多くなくとも、町村財政においては、税収入なんかは非常に激減する所があります。たとえて言えば、埼玉県の県南の川口を中心とした地方、主としてこれは、災害が冠水で被害を受けましたので、公共災害はむろん相当ありまするけれども、それほどひどくはないかもしれませんが、他の伊豆の地方と比較いたしますると。しかしながら、相当長期間にわたって、鋳物その他の工場の仕事を休む。ことに機械が水につかって、泥が入って、相当そういう損害を各個人が受けるというような場合でございますると、市税の収入あるいは県税の収入等から言いますると、非常に税収入の減免その他非常に減収するわけであります。こういうものに対しましては、今お願いしましたような特例措置を考えていただかないと非常に困るのじゃないか。私は、こういう特例措置を考えていただくとともに、今のような災害の様相ということも十分考えられまして、この政令によって、従来そういう場合に市町村を指定しておったと思うのですが、そういう際に、十分一つ考えていただきたいとお願いしておきます。  それからなお、今年この一般補助事業の起債額が、御承知のように百億に、地方財政健全化というような観点からでしょうか、圧縮されました関係で、まあ非常に各地方で、ことに農村の林道の改修あるいは一般失業対策事業、都市計画事業というような一般補助事業が、財源不足のために施行できないという声をあちらこちらで聞くわけでありますが、こういうことも一つ考え合せられて、災害の起債額を広げる際に、十分一つ考慮していただきたい。お願いしておきます。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 御趣旨に沿って努力して参りたいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は全然わからないわけですけれども、奥野さん、大ざっぱに言ってどのくらいのものだということを全然つかめないわけですか、あなたの方で。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 先ほどもちょっと申し上げたのでありますが、県から建設省、農林省、運輸省に報告されました公共災害の額が、昨日現在で七百十八億円になっております。現実の査定額がかりに七割程度にとどまるといたしましても、五百億円くらいになるわけであります。私たちがことしの災害復旧の地方債を予定しましたときの発生災害額は、大体二百五十億円であります。それから考えますと、大体二倍程度の災害発生額になった、こういうことでございます。  御参考に、公共災害の発生額を過去五年について申し上げてみますと、二十八年が非常に大きかったわけでありまして、このときに特別立法をいたしたわけであります。そのときの額が二千百八十五億円、これはずば抜けて大きかった。二十九年は五百四十五億、三十年は二百二十一億、三十一年は二百億、三十二年は二百五十四億、この三年の間は、二百億円台にとどまっておったのであります。ことしはそれが、先ほど申し上げましたように、非常に大きくなって参っておる状態でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、先ほどあなたがおっしゃったように地方債ですね。それから特交で見ることは見ても、精一ぱい見ましても、それからはみ出しておるということになるわけですが、そういう場合には、まあ他の省の予算等も来ると思いますけれども、これはほんの私の感じなんですけれども、何か特別な措置をしなければ、今度災害をこうむられたお方が立ち上る、あるいはそこの町村が立ち上っていくというのは困難じゃないかと思うわけですが、その辺はどういうふうに感じておられますか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) 先ほども申し上げたわけでありますが、地方債のワクは思い切って増額したい、こういう考え方で進んでおるわけであります。特別交付税の問題は、やはり八%から六%に下っています上に、法人企業の盛衰がかなり激しいものがございますので、そこらの問題もあわせて考えてみなければなりませんから、窮屈でありますが、とにかく特別交付税と災害復旧のための地方債をあわせて運用することによって適切な措置をとるようにいたしたい、かように考えておるわけであります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 地方債を思い切ってとおっしゃるのですが、その思い切っては、たとえば、今二百五十億予定しておりますが、その倍にする、そのくらいのことをさしておられるわけですか。

奧野誠亮自治庁財政局長

○政府委員(奧野誠亮君) その通りです。   —————————————

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) それでは、本件はこの程度にいたしまして、次に、風俗営業取締法の一部を改正する法律案を議題に供します。  これより質疑に入ります。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 お伺いいたしますが、この第一条の第五号に、(これにより難い特別の事情がある場合において云云)という、カッコをしてありますが、この特別な事情というものを認めました理由はどういうことですか。また、この特別な事情というのは、どういうことを具体的に意味しておりましょうか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 第五号は、御承知のように、明るさで規定した条項でございますが、十ルクスとしまして、「これにより難い特別の事情」といたしましたのは、地方によりまして照明設備が非常に悪いとか、あるいは電力事情が悪い、あるいはまた、従来の慣習によって、普通の家庭でも、あるいはまた商店でも、あるいは飲食店でも、あまり明るくしていないというような農山漁村あるいは僻陬地というような所もあろうかと思うのでございます。そういたしますと、そういう農山漁村、僻陬地等におきまして、一般的に飲食店が普通のまあ、何といいますか、暗い、十ルクス以下の裸電球というようなものでやっている、そば屋とかあるいは一ぱい飲み屋というようなものもあろうかと思うのでございます。そういうようなものまで風俗営業の許可を受けさしてその対象とすることは妥当でないと思いますので、そういう特別の事情のある所では、各地方の条例によりまして、あるいはその地方のどこどこの地域は十ルクス以下の方とするというふうに、その実情に照らしてやってよろしいのではないかというふうに考えておるわけであります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 それから、この一号ないし四号の方は、これは、どんな低い明るさで、またどんな狭い個室を設けて営業しても直接には差しつかえない、こういう趣旨でこれは規定しておりますのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 一号ないし四号の風俗営業の業態につきましては、この法律の第三条によりまして、都道府県は、条例によって、風俗営業における営業の場所、営業の時間及び営業所の構造設備等について、善良の風俗を害する行為を防止するために必要な制限を定めることができるというふうになっておりまして、それぞれ都道府県の条例で、この明るさにつきましては定めておりますが、大部分の都道府県は、最低限三ルクス以上という定め方をしております。中に五ルクス以上というようなところもございますが、大部分の府県が三ルクス以上、従って三ルクス以下となりますと、この三条の条例の遵守事項違反ということで、刑事上の処分あるいは処罰あるいは行政上の処分がかかるようになっております。なお狭い部屋、他から見通すことの困難な狭い部屋という点も、やはり三条の条例によりまして、遮蔽設備を設けてはいけないというような規定になっておりまして、従って、一号から四号までの営業は、どんなに暗くてもいい、あるいはどんな見通すことの困難な部屋を設けてもいいというようなことではございませんのです。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 それから、この第五号の最後のカッコ書きですね。(第一号から三号までに掲げる営業として営む者を除く。)というカッコ書きをつけた趣旨は、私、不勉強でよくわからないのですが、こういう客席その他の設備を設けて客に飲食をさせる点では、一号ないし三号は五号と同じであるわけでございますが、従って、この一号ないし三号も、その点では五号に該当するというので、特にこういうものをカッコ書きをして除いたのですか。どういう趣旨ですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その通りでございまして、その前にもカッコ書きをして除いてございます。そこで、ちょと御説明申し上げますと、一号で、「キャバレーその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客席で客の接待をして客に飲食をさせる営業」という許可を受けておりますと、その客席で客を接待し、客に飲食をさせる営業ということで、従って第二号あるいは第三号、第四号と、たとえば、一番いい例は、キャバレーの許可を一号で受けておる。そうすると、第三号のナイトクラブの許可は当然それに含まれるわけでございます。「キャバレーその他設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客席で客の接待をして客に飲食をさせる営業」、ナイトクラブは、「設備を設けて客にダンスをさせ、かつ、客に飲食をさせる営業」、従って、接待はナイトクラブはないわけですが、キャバレーの方は、ナイトクラブよりももう一つ広く許可を受けておるわけであります。そこで、一号の許可を受けてキャバレーをやる場合に、三号の許可あるいは四号の許可というものは要らないという趣旨でございます。その趣旨でもって一号から三号までの、すなわち、キャバレーその他、あるいは待合、料理店その他、あるいはナイトクラブその他の許可を受けておるものは、十ルクス以下になりますので、その五号の許可をあらためてやる必要はない。こういう趣旨でございます。  ただ、ダンスホールにつきましては、これは接待というものを伴うものでございません。そういう趣旨の業態でございませんので、ダンスホールは、やはり明るくしてやっているのが建前でございますので、もしダンスホールでもって暗くするというためには、あらためてその特別な許可を受けなければならぬことになります。しかしこの場合、ダンスホールは飲食をさせるということになっておりませんので、一号から三号までの業態には当然十ルクス以下というものは含まれるという趣旨で、五号のカッコ書きがあるわけでございます。  そこで、もう一つ御説明さしていただきますと、六号ではそのカッコ書きがないのでございます。と申しますのは、六号は、これは小さな部屋、他から見通すことが困難な五平方メートル以下である客席を設けて営むものでございますから、たとえば、キャバレーなりあるいはまたナイトクラブというようなところでは、こういう他から見通すことの困難な五平方メートル以下の客席を設けることは、これは遵守事項で禁止されておるわけでございます。従って、ナイトクラブの許可を受けようが、キャバレーの許可を受けようが、当然に許可によって六号の小部屋を作っていいという趣旨ではない。小部屋を作るためには、これはまた別に許可を受けなければならぬということになるわけであります。現実には、六号の許可をあわせて許可をするということはまずない。以上のような趣旨でこのカッコ書きをつけているのであります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 わかりました。  それから第六条でございますが、従来の規定では、「当該官吏及び吏員」が立ち入ることができるというのを、今度「警察官」ということに限定したように見えるのでありまするが、これはどういう理由でございましょうか。たとえば、技術吏員等で、ただ照明とか、あるいは設備とか、そういうものを見るというふうな場合には、「警察官」よりは、むしろ前の「当該官吏及び吏員」の方がいいようにも思うのでありますが、特にこれを「警察官」としたのはどういう理由でありましょうか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、実は現行法が制定されましたのが昭和二十三年でございますが、当時は、御承知のように、国家地方警察、自治体警察というふうに分れておりまして、この現行法の六条も、これは、「当該官吏及び吏員」というのは警察官吏のことでございます。当時のあれも、国家警察の警察官を「当該官吏」、それから自治体警察の警察官は「当該吏員」という、こういうならわしにしておりまして、これはその後、たとえば古物営業法とか、質屋営業法とかにおきましても、同様なものを全部「警察官」と改めておりますので、ただいまは御承知のようにその区別はございませんので、この際、この法律改正のときに、同様の他の法律と平仄を合わせようということにほかならない、特別な意味はございません。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 それから、ここにいう「立入」ということで、私ども、常識的によく臨検ということを聞いておるんですが、これは同じなんですか。それともまた違うんですか。いわゆる臨検という言葉をよく、俗かもしれませんが、聞くわけでございますね。  それと、なお、立ち入り得る範囲は、営業所内におけるたとえば客の個室というようなものには、「営業所に立ち入ることができる。」という場合に立ち入ることができるのかどうか。営業所内に立ち入ることができるという場合に、営業所内にある客席ですね、そういう場合のことはどういうふうになるんですか。ちょっと、いろんなことが考えられますが、その点。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) ここでは特に「立ち入るという言葉だけで表現してあるのでございますが、従って、法理的に判断して、この営業所が順守事項を守っているかどうか、あるいはまた、構造、設備等が守られているかどうかという点を見るための立ち入りでございます。従いまして、通常客が使用する場所ということになりますので、従って、客席以外の所に行って何か検査をするとか調査をするとかいうことは含まれません。従って、通常客が客席として使用するという、法理的な限度の立ち入りというふうに考えております。  それからなお、昔のいわゆる言葉でいう臨検といいますのは、たとえば、旅館とかその他の所へ入って、客室まで踏み込むというような、それはまあ捜査目的というような場合にも使われておったのでございますが、この現在のいわゆる立ち入りというのは、捜査の目的に——他の犯罪の捜査の目的に立ち入るとかいうことではなくて、あくまでも、ここでいう立ち入りは、風俗営業として許可を受けている者がその許可に伴って守るべき順守事項等がございますが、それが守られているかどうか、あるいはまた、新しく四条の二でもって、深夜の営業について制限事項を府県の条例で作れるようになっておりますが、その府県の条例で作った制限事項が守られているかどうかということを見るための立ち入りだけである、こういうふうに理解しております。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 そうすると、要するに客を対象としてのあれじゃないと、こう考えていいわけでございますね。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 客を対象としての臨検ではございませんで、営業主あるいは従業員が順守事項その他の制限事項等を守っているかどうかということを見るためでございます。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 なお、これは立法の問題でありますが、要するに、今回のこの改正等を見ますると、暗い所で営業をする、あるいは狭い見通しのきかない部屋を客席にして、そこで接待等をするというようなことが風俗上非常に問題があるということで、この改正が問題になってきたと思うわけでありまするが、そうとすれば、何かどうも法律でもう少し、条例等に委任しないで、こういう風俗営業の明るさ、あるいは部屋等の設備、ことにその狭さ、こういうものに制限を設けたらいいじゃないかというような気もするのでありますが、そういう点についてどういう検討をなされて、どういう考えからこういうふうな規定の形になって出ておりますか。これらについて一つ。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 風俗営業等におきましては、やはり地方におきまする古くからのいろいろな習慣なり、あるいは特殊の事情、あるいはまあ業態というようなものもあろうかと思うのでございますが、そういう建前から、この風俗営業取締法は、現行法におきましても、大綱をきめまして、そういう地方の特殊事情なり、あるいは古くからの習慣、あるいは古くからの業態というようなもので、もう一般化しているものにつきまして、やはり地方の実情に即するような規定の仕方が妥当ではないかというので、この法律の体系全体が、大綱をきめて、細部の点は地方の条例に委任するという建前をとっているのでございます。  そこで、このたびあらためて加えました明るさと広さの点でございますが、これもやはり地方の実情、先ほど申し上げましたような実情によるべきであるというのでございますが、ただしこの点につきましては、当面この問題が取り上げられて参りましたのは、ただいまお話のございましたように、青少年の不良化非行防止、あるいはまた、風俗を害する行為の防止というような目的でもって大きな社会問題となって、この改正案が取り上げられたわけでございます。  そこで、五号、六号におきましては、特に十ルクスあるいは他からの見通しが困難な五平方メートルの広さということで、もし条例を設けなければ、当然この十ルクス以下あるいは五平方メートル以下というものがそのまま働くことになっております。ただし、例外で条例を求める場合でも、何といいますか、十ルクス以下とあるから、おれの県は五ルクス、おれの県は八ルクスというような作り方というような規定の仕方を予定しておるのではございませんで、先ほど申し上げましたように、農山漁村あるいは僻陬地等、あるいは電力事情が悪いとか、習慣によって、そんな明るい電気はもったいないからつけていない、そういう地域の特殊事情を予定しておりますので、特に「これにより難い特別の事情がある場合において、」というしぼりをその意味でかけておるわけでございます。従って、十ルクス以下で、どんなことを勝手に書いても、勝手にきめてもよろしいんだという趣旨ではないのでございます。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 青少年の不良化防止が、この改正によりまして相当の効果を上げることができるということも考えますが、しかしまた、他面から見ますると、なかなかこの改正では……この面におきまするこういう特殊な喫茶店、バーあるいは深夜喫茶というような面におけるだけの不良化の防止ということについては、それ相当の効果をあげ得ると思いまするけれども、しかし、なお問題はそれにとどまらないわけでありまして、飲食店以外の所におきましても、これは、不良化する素因は幾らでも新しくまた生まれてくる、こういうふうにも見られるわけでありますが、そういう点につきましては、警察では、どういうふうに考えて、どういうふうに対処していかれるおつもりでありまするか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) お話の通りでございまして、青少年の不良化防止あるいは青少年の犯罪、非行の防止というものが、この法律の改正だけによって十分な効果をあげる筋のものでもございません。ただ、問題となりましたいわゆる深夜喫茶等にしょっちゅうたむろするといいますか、そういうことによりまして少年がだんだんと悪くなっていくというのが大きな社会問題となりましたので、少くともその面におきまする非行防止あるいは不良化防止という面におきましては、今度の法律改正でもって非常な効果があると私ども思っているのでございます。ただ、いわゆる深夜喫茶等というものが問題となり、それについて何とか法的な措置を講じなければならないというのが社会の要請であったと思うのでございます。そこで、その要請にこたえるべく、この法律の改正案が出たのでございます。従って、まずその問題をこの段階においてはとらえて、この法律改正をやっていく。しかし、それ以外に、飲食店以外の関係において、少年の不良化というような問題がいろいろな面において出ると思います。たとえば、いわゆる不良文化財と申しますか、雑誌とか広告とか、あるいは非常にエロといいますか、あるいはグロといいますか、あるいはまた、殺伐な映画等の影響によるというようなものも非常に多いと思うのでございます。それらにつきましては、なお今後も青少年問題の総合的な対策として、もちろん中央にも青少年問題協議会等がございます。地方にもそれぞれの協議会がございます。警察といたしましても、常にそれらの関係団体と積極的に協力をいたしまして、補導、保護という面に十分邁進していかなければならないと思っているのでございます。少年の不良化防止、非行防止一般の問題としましては、各都道府県の警察なり、あるいは警察署における補導態勢を強化する、あるいはまた、関係の機関、学校と協力して、非行防止地区等を設ける。あるいはまた、非行の早期発見のための方法を講ずる。あるいはまた、それらについての科学的な調査研究をするための特殊の機関を作りたい。いろいろな計画をしてるわけでございますが、不良化防止については、総合的な問題として、もちろん今後ますます努力いたします。まず、当面最も目立って不良化、非行に追いやる場として問題となりましたものだけを一応これで取り上げる、こういう趣旨でございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今、大沢君の質問にもあったのでありますが、この法律のこういう改正をすれば、今の青少年問題に具体的にどういう影響というか、不良化防止の効果があるか。たとえば、この中の規定を見れば、地方の条例に委任しておるのが多い。たとえば「必要な制限」あるいは「必要な処分」、こういうふうな言葉が出ておりますが、これは何を期待しておるか。警察庁の方から、一定の基準とか、こういうことをしてもらいたいという処分、あるいは制限の内容というものについて、何か具体的にお考えになっておりますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 御承知のように、いわゆる深夜喫茶等に、昼間といわず、夜中といわず、少年がねばっておりますが、そこでたむろしているということによって、少年の不良化が非常に進んでいったというので問題になったのでございます。そこで、この法律の改正によりまして、いわゆる深夜喫茶等は、大部分のものがこの法律によって許可を受けなければならない現在の業態でありますので、その大部分のものが許可を受けることによりまして風俗営業となるのでございます。そういたしますと、風俗営業になりますと、先ほど申し上げましたこの法律の第三条によりまして、地方の条例で、風俗営業者については、構造、設備その他いろいろの制限事項が規定されるのでございますが、現行の風俗営業取締法の施行条例、府県条例におきましても、これは全部の府県におきまして、風俗営業の場所には十八才未満の者、ごく一部の府県で二十才未満というのがございますが、そういう者は客として入れてはならないという順守事項がございます。従いまして、客として入れますと、営業者がその違反となるのでございます。従いまして、カフエーとか、今度これで風俗営業になりますいわゆる深夜バーあるいはまた暗い喫茶店というようなものには、少年が入れなくなるわけでございます。と同時に、この法律の第四条の二という新しい条文を加える改正案になっておりますが、それによりまして、一般的に深夜——午後十一時から翌日の日出までの時間におきましては、一般的に風俗営業の対象となっていない飲食店におきましても、地方の条例で定めるところの制限事項を守らなければならなくなるわけでございます。その地方の条例で定める制限事項につきましては、一応警察庁といたしましても、その基準となるようなものはもちろん考えるし、また、これも示すべきであろうというふうに考えておりますが、その中でもって、やはり深夜におきましては、特に必要な者以外は十八才未満の者は客として入れないというような制限事項が必要であろうかというふうに考えております。そういたしますと、いわゆる十八才未満の少年につきましては、もちろんたとえば森永の喫茶店であるとか、あるいは不二屋の喫茶店であるとかいうような、風俗営業の対象とならない所に入るところの制限はございませんが、風俗営業の対象となるような、暗い、ナルクス以下の明るさで営業しているような所には昼夜を問わず入れないというふうなことによりまして、先般来社会問題となりました、青少年がこういう所にいつも入りびたって問題になっているということの防止ができる、こういうふうに考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の必要な制限あるいは必要な処分、こういうふうなものについて、具体的な基準と申しますか、警察庁の考え方を地方に通牒その他で流すというお考えでございますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 現在各府県で設けておりますところの風俗営業取締法の施行条例は、これは各県にございますが、大体同じような書き方と申しますか、同じような体裁でできておりますが、その一例としまして、お手元に差し上げました風俗営業取締法の一部改正法律案についての資料、警察庁の作りました中に、東京都の条例と宮城県の条例をその代表選手というような格好で一応御参考までに載せてございますが、これは、第一条の風俗営業の対象となるものの施行条例として現在あるものでございます。しかしながら、新しく改正する法案によりまして、さらにこの条例も各府県で改正していかなくちゃならぬかと思うのでございます。その改正する場合の基準というものは、警察庁といたしましても、各府県の警察あるいは保安委員会というところに参考として示すことになります。どういう点を条例で制限をするかということにつきまして、ただいま考えておりますのは、深夜営業についての制限事項として考えておりますのは、客引きをしまたはさせないこと、営業所に客を泊らせないこと、あるいはまたバンドの演奏、ショーその他興行の類をしたりさせたりしないこと、あるいは人の声、楽器などでも、大きな声や音を出して、夜間でございますから、近隣の静ひつを乱さないようにする、営業所で異様な様子をしたりさせない、あるいは営業所で卑猥な行為をし、またはさせない、正当な理由なしに十八才未満の者を営業所内に立ち入らせないというような基準を一応の基準として示す予定になっております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の年令の点は、まあそれなら非常にけっこうですが、二十才と十八才の問題は、これはどういうふうにお考えになっていますか。二十才のところもあるということでございますが。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、やはり地方の条例で大体の基準は示してございますが、定めるのでございますが、現行の地方の条例で、二十才以下の者は営業所に立ち入らせないというのが六県ばかりございます。他は皆十八才としてございます。地方の実情におきまして、満十八才以下というものでは、何といいますか、犯罪を犯した者についての問題、これは少年法であるので、別でございますけれども、実際職場で働いている、工場の労働者になっているとか、あるいはまた、その他の勤め人になっている、あるいは店員として働いているというような者が割合に多いとも考えられます。一応やはり少年保護、風俗営業というような所の立ち入りという点から考えますと、この点におきましては、まあ十八才というのが常識といいますか、実態に即した考え方だろうかと思いますので、地方条例で現に十八才以下というふうに定めているものが大部分でありますし、深夜の営業につきましても、十八才以下というふうに規定して妥当であろうというふうに考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の年令の確認の方法は何かあるのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、入るときに、お前は幾つだと、一々営業者に聞かせるというわけにも参らないかと思いますが、しかし、そのために六条で警察官の立ち入りということもあるのでございまして、制限あるいは順守事項を免れて、小さな年令の者を、十八才未満の者をしょっちゅう出入りさせている、客として入れているということになりますと、これはおのずから警察の方の耳にも入ることでございます。警察官の立ち入りによってもわかってくる。そういうものがはっきりして参りますれば、それぞれ順守事項違反として、罰則あるいはまた行政処分の対象にして、それによってこの条項の確保をしていきたいというふうに考えております。

西郷吉之助自由民主党

○西郷吉之助君 ちょっと関連して。今の小林君の御質問の年令のところでね。原さんの御答弁だと、一々確認はできぬ。そういう現状であるからどんどん入るのでしょう。今、東京都にこういう条例があるが、東京都なんか年令制限をしているのでしょう。だけれども、自由自在に入っていて弊害がある。あなた自身確認できなければ、営業者も確認できないじゃないですか。それをそのままにしてやっても全く骨抜きじゃないですか。実際やって効果がありますか。あなた自身が確認できないという答弁があるでしょう。営業者がやってもできないじゃないですか。だから、十八才の制限があってもなくっても同じだということに現状はなるでしょう。そういうものは全然あなた自身が確認できないと言われるのだから、営業者が確認できっこない。それなら同じじゃないですか。防止できないじゃないですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 私の申し上げましたのは、警察官が確認できないということではございませんで、営業者に一々証明書か何かを見せるというような意味での確認の仕方をさせるということは、これは、現状としてはなかなか困難ではないかという意味合いにおいて申し上げたのでございますが、ただいま東京都の深夜喫茶等に関する条例によりまして、東京都におきましては、深夜、十一時以降翌日日出までの間におきまして、いわゆる深夜喫茶等には、満十八才未満の者は入れてはならぬという規定がございます。これによって、業者もそれを守ってやっておりますし、警察の方におきましてもその取り締りをやっておりますので、御承知のように、深夜の部分については、その点はずいぶんと守られて、非常によくなってきたという点は御承知であろうと思います。従って、私が確認できないと申し上げたのは、業者に一々証明書でも出させるという方法は、これはなかなか現実問題として困難であろうかという意味合いで申し上げましたので、警察官といたしましても、もちろん十八才未満の者がしょっちゅう出入りしているということになれば、警察としてもちろんその調査もいたしますし、その取り締りができるのでございます。なお、東京都の条例におきましては、深夜の部分だけをきめておりまして、それ以外の時間の部分についてはきめてございません。従いまして、御承知のように、現在昼間あるいはまた午後十一時以前におきまして、室内を非常に暗くしてやっている喫茶店があるのでございます。しかし、これに十八才未満の者が出入りしましても、現在の東京都条例におきましては、何ら営業者も違反になっておらないのでございます。今度この改正法ができますことによりまして、そういう暗くしてやっている営業は、風俗営業としてその許可を受けさせることになりますので、その暁におきましては、深夜以外の時間といえども、午後十一時以前といえども、昼間といえども、暗くしてやっている限りにおいては十八才未満の者は入れてはならぬ。入れさせれば罰則の適用と同時に行政処分の対象になる。警察も、その点においてこれははっきりした規定ができますので、十分な取り締りをしていく、こういうふうに考えておるわけでございます。

西郷吉之助自由民主党

○西郷吉之助君 今度は規定すれば、深夜には入れさせては罰則があるというけれども、どうやって営業者はその年令を確かめるのか。極端に、十五才なら、それはわかるでしょう。学生服を着ていれば、それはわかるでしょうが、上着さえ脱げば、極端に若い者ならば、十四才とか十五才ならわかるけれども、十八才という年令は、どうして確認しますか。実際の営業者は。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、十八才未満の者を入れてはいけないということを営業者の順守事項として、営業者の義務としているのでございます。従いまして、その義務である以上は、十八才末満と思われる者がしょっちゅう出入りしているのを放っておくのは、義務違反、順守違反になるわけでございます。そこで、営業者といたしましても、ふだんそういう者がいなくて、たまたま一人だけ十八才末満、十七才の者が入ってきたのに、それに気がつかなかったというのは、それは、青少年の問題としても、別にそれほど取り上げるべき問題ではないかと思うのでございますが、しかし、満十八才末満の者がしょっちゅうそこに入っているということによって、青少年の不良化防止という建前から取り締る必要が出て参るのでございます。そこで、そういうふうに繰り返し入っているという状況になっておりますれば、これは、警察の取締りによって、営業者が十八才未満の者を知らなかったと抗弁いたしましても、それは、営業者の方において確認の義務を怠っているし、また、知っていて知らんふりをしていたのではないかという状況の証拠も上げることによりまして、罰則なり、あるいはまた行政処分の対象になし得ると考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今のその制限あるいはその必要の処分ですか、営業停止ということがここに書いてありますが、どういうことを考えておりますか、この処分というのは。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) ちょっとお尋ねいたしますが、四条の二の処分でございますか。——これは、期間を定めての営業の停止をすると、それに、停止までする必要のないという、もう少し軽い程度の違反のもので、たとえば卑猥な装飾というものをかけていた場合に、それをはずさせるとか、あるいは従業員でもって、幾らあれしても、しょっちゅう客引きをする従業員がいる場合に、その従業員を夜は使っちゃいかぬとかというような処分、そのほか、たとえば非常に大きな音声を出す蓄音機その他を使っておれば、それを使ってはいかぬと、そういうような処分を考えております。具体的な処分を考えているのでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 さっきの年令の確認の問題でも、警察官は立ち入りはしても、主として施設その他を見ると、こういうことでありますが、たとえば、必要の場合に、幾ら未満の者がいそうだ、こういうようなときは、警察官は何かできますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 立ち入りいたしまして、そうして営業者がその遵守事項あるいは制限としてきめられている事項を守っているかどうかという点を見るのでございますが、御承知のように、警察は、いわゆる盛り場等におきまして、少年の専務員等が出まして、少年補導をやっておるのでございます。そこで、この改正案の後におきまして、そういういわゆる深夜喫茶等におきましても立ち入りまして、これは、先ほども申し上げましたように、客に対する直接の取締りではございませんけれども、少年補導の面と、いま一つは、従業者が年令のその遵守事項を守っているかどうかという点で、まあ若い学生と思われるような者がそこにおるということになりますれば、警察官は、当然その者に、どうされたのですか、学校はどうですかというような点で、年令等も聞くでありましょうし、それによって一面において補導の実をあげるとともに、一面において営業主の違反の行為の発見ができるというふうに考えております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 われわれは、やはり青少年の不良化防止という意味で、こういうものを利用させないという点、非常に重点を置いて考えておるので、今の年令の確認という点について違反のないように、警察等も特別の注意をする必要がある。これが少し大目に見られていれば、この法律を出した意味がなくなる、こういうふうに思うので、この点は、特別に注意してもらいたいというふうに思います。  それから、もう一つの問題は、経過規定で、今あるこういう施設は、経過的には当然許可を受けたもの、こういうふうになりますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 経過規定でその規定がございますが、それは、第一条の営業の従来からあります営業につきまして、実態に即するように、特に第一条第二号の「キャバレー、ダンスホールその他設備を設けて客にダンスをさせる営業」というのを、その実態に即するように、一号と三号と四号、その三つに——実態は同じなんですが、条文を即するように内容を分けて書きましたので、現にキャバレー、ダンスホールの許可を受けているのは、それぞれその態様によって、あるいは三号の許可を受けたものと見なすか、あるいは一号の許可を受けたものと見なすか、そういう意味の経過規定を置いているのでございます。従って、いわゆる深夜喫茶で許可を持っておらないものは、あらためて許可を受けるか、許可を受けて許可にならない場合もあると思いますが、許可を受けるということになると思います。現在許可を受けてやっている風俗営業につきましての経過規定は設けてございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 そうすると、今のように、現在風俗営業の中にまだ入っておらぬものですね。これはあらためて許可を受ける、そうしてそれに応じて施設の改善とか、そういうような条件に合わなければ認めない、あらためてやる、こういうことでありますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その通りでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 この問題がやかましくなったときに、いわゆる県条例等でいけるものか、いやそうじゃないのじゃないかといって、いろいろ議論されたと思うのです。そしてどうしてもこれは、風俗営業の方の法律を直さなければいかぬという結論で、出されて来られたと思うのですが、一体この改正の第三条と四条の二つの関係なんですけれども、第三条で、もうすでに営業時間とか営業所の構造、設備等を云々すると、こうあるわけです。それをわざわざ第四条の二でこういうふうに規定をせなければならないというのは、どういうわけなんです。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 第三条でもって、「条例により、風俗営業における営業の場所、営業時間及び営業所の構造設備等について、善良の風俗を害する行為を防止するために必要な制限を定めることができる。」とございますのは、第一条によって許可を受けた営業、すなわち、キャバレーその他客席で客の接待をし、飲食をし、ダンスさせる営業、それから待合、料理店その他客席で客の接待をして客に遊興または飲食をさせる営業、第三号としては、ナイトクラブその他客席で飲食をさせ、かつ、ダンスをさせる営業、それから第四号として、設備を設けて客にダンスをさせる営業、それから、新しく入れようとしておる十ルクス以下、五平方メートル以下、いわゆる深夜喫茶、それからもう一つ、まあじゃん屋、ぱちんこ屋がありますが、これらについての営業時間とか場所でございます。たとえば、学校から百メートル以内の場合にはキャバレーを作っちゃいかぬとか、そういうような制限でございます。時間は午後十一時までという制限でございます。そこでもって、そういうものにつきましては、一応先ほど来問題になりました十八歳未満の者の立入りはいかぬ、客として入れることはいかぬという制限になるのでございます。しかし、大体それでもってもう青少年の保護、不良化防止というような問題が解決するのではないかという御意見もあろうかと思うのでございますが、実態といたしましては、やはりこういうような規定を設けましても、それをのがれて深夜行う飲食店営業というものによる青少年の受ける害等が考えられるのでございます。たとえば十ルクスという規定をした場合において、十ルクスよりもやや明るい程度のものによってのがれて深夜も続けてやる、そしてそれがまた、少年の不良化の場になるというようなものも考えられますので、そういう意味において、深夜という特殊な時間、特殊性を考えます場合に、風俗営業取締法の許可を受けない飲食店におきましても、深夜の営業については、たとえば静ひつを守るとか、特に必要な者以外少年を入れないとか、あるいはまた客を泊らせないとかいうような、そういう業態についての制限事項を加えることは差しつかえないし、また、現在の段階において必要なのではないか、それによって少年の不良化防止も、まあ飲食店営業に関する限り、ほんとうに点睛を加えることができるのではないかという考え方でこの四条の二というものはできておるわけであります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、第三条と第四条の二と大体同じようなことであって、もし第四条の二ということをしいてここに出されたということになれば、これが相当な意義がなければならないし、またこれが相当守られていかなければならぬし、ここに重点があるとするならば、たとえば、先ほど問題になりました年令の問題であるとか、あるいはこまかい状態等の問題が相当守られていかなくちゃならぬと思うのです。ですから、そういうものについて、年令制限のことは法律には一つも出ていなくて、条例でやるとも書いてはないわけです。ですから、条例でやるとするならば、これはもう何ともしようがないじゃないか。その辺のことはどうかという点と、それから、現に東京都は、なるほど順守事項として、「営業所内には、十八才未満の者を客として出入させないこと。」とあるのですが、この順守事項というものと、それから禁止事項というものと、どういうふうに違うのか。都条例としてこういうふうにあるのですが、あるいはまた他の道府県は、この十八才未満の者について制限をしておる条例がどのくらいあるのか、あわせてお伺いいたします。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) この深夜の飲食店営業につきましては、先ほど来申し上げましたように、風俗営業としての飲食店営業は、十一時以後は店をしめなくちゃならぬようになっておりますので、ございませんわけでございます。従って、それ以外の飲食店営業でございますが、それ以外の飲食店営業につきまして、深夜における、深夜という特殊性をつかまえてのいろいろな制限事項を設けることは、これはやはり必要であると、それは主として青少年の不良化防止、あるいはまた、風俗の壊乱防止という見地からして必要であるというのが、この四条の二の考え方でございます。  そこで、ただいま御質問にございました年令等の問題でございますが、現在は、東京都の条例で、深夜喫茶等についての年令制限がございますが、現在東京都の条例でいっている深夜喫茶等は、これは、現行法では風俗営業には入っていないわけでございます。そこで、深夜についての年令制限はない。その他の府県におきましては、たとえば青少年保護育成条例等によりましてそういうものがあるところでは、年令制限のあるところがございます。しかしながら、これはまだ、全国的にいうと、なお半分以下の数でございます。そこで、この新しい四条の二の規定によりまする地方の条例でもって制限事項を加えますと、それは制限事項というけれども、たとえば十八才の青年の場合を取り上げますと、十八才未満の者は入れてはいけないという制限といいますか、禁止といいますか、同じことでございますが、それに違反しておりますと、公安委員会がそれが違反しているとか、善良な風俗を害すると認める場合には、一方におきましては、もちろんこれは刑事処分として検察庁の方に送るのでありますが、同時に、他方におきまして、公安委員会の行政処分として、その深夜の営業について、期間を設けて営業停止をさせることができるということによりまして、ただいまの制限事項を条例で作りますと、十八才未満の者を入れてはいかぬとかいうようなものの実効を期していこうというために行政処分まで加える、こういう考え方でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 どのくらい制限をするかわかりませんから、私の方の趣旨も少し違ったと思いますからいいですが、青少年へ害を及ぼすというのは、なるほど深夜喫茶というものが非常に多いわけですけれども、まあ普通問題になりますのは、学校の近くですね。小学校ですね。あるいは中学校、幼稚園などの近くに、最近世にいう温泉マークですね。特に売春禁止法後、こういうものができかかってきておるわけです。これも条例にかかるかかからないか、非常に問題になると思いますが、これじゃちょっとおかしくなるわけです。こういうものが学校の近くにできまして、非常に青少年に害を及ぼしておるわけですが、その点については、どんなふうにお考えになっておりますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 御質問のあのいわゆる温泉マークでございますが、これの弊害は、確かにお話の通りでございます。これにつきましては、旅館業法が改正になりまして、まあ例の鳩森の事件ですか、あの周辺から大へん問題になりまして、たしか学校の周辺おおむね百メートルの区域内に設ける場合には、学校との——あるいは教育委員会でございましたですか——協議をしてやらなくちゃいかぬというような、たしかそういう趣旨の特別な改正がございまして、それによりまして青少年不良化に対する影響を防止していこうと、こういうふうになっております。そこで、この法律ではもっぱら風俗営業というもので、そういう宿泊営業の方は、旅館業法に風俗的な見地からの改正がだいぶ盛られてございますので、そちらによって取締りをしていく、こういうふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 だから、実は学校の前なんかにキャバレーやバーが、まあ私は名古屋なんで、ほかのところはよくわかりませんが、実際はあるわけですね。そういうものについては、この第三条で規制ができるじゃないかといえばそれまでかもしれませんが、私は、やはり及ぼす害は相当なものだと思う。ですから、あなたの方としては、すぐは許可をしないで、基準の中に、たとえばそういう学校等の施設から百メートル以内には作らない、そういうところには営業を許可しないのだというものの基準は示される用意があるわけですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) いわゆるキャバレーとかカフェーとか、あるいは料理屋とかいうものが学校の付近にあるということは、やはり非常に害があるものでございますが、現在各府県の条例は、その点を条例に明記しておりますものと、それから、府県公安委員会のこれはみな許可になりますので、府県公安委員会の内規で許可基準としてきめておりますものと、いろいろございます。大部分のものが、静ひつを要するいわゆる住宅地域、それと学校、病院等の特殊施設の敷地から百メートル以内の地域というところでは、この風俗営業は許可しないという、これは、条例そのものにきめておりますものと、それを受けての許可基準にきめてありますところとございますが、大部分そういうふうにやっております。私どもも、そういうふうにやるのがしかるべきであるというように指導しております。今の風俗営業についてはですね。ただ、現実の問題といたしましては、私どもも、まあ地方にもおりまして、ある程度の実情を見ておりますと、料理屋等が先にできておりまして、あとからそこの付近に学校ができるというような場合があるのでございます。従って、学校のすぐ近くに料理屋があるとか、あるいはカフェーがあるとかいう場合もありますが、新しくキャバレーなりカフェーなり料理屋を許可する場合におきましては、学校から百メートル以内というものは、これは許可しないという原則は、最近ではもうほとんど守られているというふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 いや、あなたのおっしゃるのは、東京都はなるほどそういう基準があるわけです。ところが、このサンプルに出ている宮城県では、百メートル範囲内の略図を出すことになっている。従って、これを参考にして種々想像されるのですね。検討をして、許可するかしないかということをきめると思います。ところが、実際はどういうことになるかというと、あなたがおっしゃるように、学校のできる前に、あるいはこういうことがやかましくない当時、学校のすぐ前にもう営業していたところがかりに一カ所あったとしますね。そうすると、ここに営業を許可しているのに、今度新しく作るものになぜ許可しないのかと、こう大体突っかけてくるのです。それにいろいろな勢力がからみついて、大体はあなたのおっしゃる逆の方向にいっているのが事実なんです。ですから、あなたの今おっしゃるような、そういう情勢判断は誤まっているのじゃないか。だから、もう少しそういうものに対して……。条例の中に、その基準の中に年令制限をおやりになるという話を私は聞きましたが、何かものさしを、しっかりしたものを入れていただかないと、あなたのお考えとは逆な方向、私が心配している方向の方に行くと思いますが、その辺はどういうおつもりですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その点につきましては、これはもうおそらく御承知のことと思いますが、宮城県では、百メートル以内の略図を出すということは、これは、許可するときの許可基準として、百メートル以内に学校があったり病院があったりしては許可しないというために略図を出すということで、条例には、はっきり百メートル以内は許可しないということは出ておりませんが、これによって、実際の取扱いによって百メートル以内では許可しないからこの略図を出すと、こういう趣旨になっておるのでございますけれども、ただいまお話にありましたように、前から料理店がある。その学校はあとからできてきたのだから、その料理店については、既得権といいますか、無理のない点があるわけです。そこにあるのでは、その隣に新らしく作るのに、これはけしからんじゃないかという理屈も出て参るわけでございます。たしかにそういう点が、実際の許可、不許可をきめる場合におきまして、いろいろ現実問題としてあろうかと思うのでございます。ただ、申し上げられますことは、だんだんと地方の条例も改正の場合には、許可基準として、百メートル以内には許可しないというふうにありましたのを、はっきりと条例の表に出してくるという傾向にございます、現在ですね。私どもも、ただいまお話のような点については、将来の条例改正等のときに、こちら側としての、何といいますか、アドバイスあるいはまた指導という面におきまして、十分考慮をして参りたいというふうに考えております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、今度これが改正されたら、各都道府県は、条例改正をみんなやらなくちゃならぬと思うのです。今度これをやりそこなってしまうと、今申しましたように、既得権があるじゃないか。いや、Aの地区があるならば、当然Bのところにも、Cのところにもと、こうだんだんだんだんと悪い方へ行ってしまうと思うから、一ついいときだと思って、時期をあやまらないように一つ御指導してもらいたいと思います。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 御趣旨の点、十分考慮してやって参りたいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それから、この前も鳩森で問題になりましたように、建築許可と、それから営業基準とが違ってくるわけですね。それで、この前も東京都の建築局の方にいろいろ来てお伺いしたのですが、家が完全に鳩森式のものだということはわかっておるのですね。ところが、営業の方はそうじゃなくて、これを旅館でとるというような、そういう仮のものにしておいて、そうして営業を更新したような形で持ってくる。あるいは闇で営業をやっていこうというような形になるのです。そこで、あなたの方で、こういう場合、建築許可と、それから関連して営業許可の問題なんですが、建築の方を先にしてしまうらしいのです。この点は、内部ではどういうふうに取り扱っているか。たとえば東京都はどうか、あるいは宮城県はどうなっておるかということについて、その調整を一つうまくやるようなことについては、何か考え方があるのですか。その点については、何もお考えになっていないのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 旅館につきましては……。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 旅館というわけじゃなくて、風俗営業。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 風俗営業でございますか。風俗営業につきましては、風俗営業をやろうとするために建築をするとか、あるいは構造を改築するとかいう場合には、その許可願を出す前に、まず改築なり、新築のその構想といいますか、それを青写真等によって、まずあらかじめそれぞれの警察署の専務の保安係、公安係に来て、事前の相談をしろという指導をしてございます。というのは、すっかりでき上ってしまって、許可に対して、できちゃったから、この点少し変だけれども、かんべんしろと言ってもかんべんしないぞ。構造設備が少し違っても、できてから押しつけるようなことをしても、許可にならないおそれが十分あるのだから、できる前に、この地域でやろうと思うが、どうでしょうかと、あるいはこういう構造でやろうと思うが、これは、どうだろうかということを相談しないと、あなたの方は、できてから許可されないと大へんな損害になるわけですから、許可しないと損になるぞと、こういう意味合いにおいて指導しているわけです。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、建築許可をするときに、十分公安委員会の方に連絡をしてやらないと大へんなことになるよと言って、建築課の方に話してあり、またはその物を作る人の方にそういうことをよく言う、こう言われるのですがね。そういうことなんですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その点は、なんといいますか、建築業者の方に十分連絡がとれておりますかどうですか、その点は私申し上げられないのですが、今はっきりいたしませんが、少くとも風俗営業をやろうとする者につきましては、そういう事前にやっておかないと、相談を受けておかないと、許可にならないことが非常にあるからよく気をつけろと、こういう宣伝は、宣伝と申しますか、広報活動はやっているわけです。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 業者に向ってですか。それは、許可をする建築局の人にやっているのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 建築局でございませんで、風俗営業をやろうとする者。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 する者に……。私はなぜこういうことを言うかというと、実際は建物が、家ができちゃったから、こう言って追い込まれてくる者が多いのですね。ですから、建物を作るときに、もうすでにこれはどういう目的であるかということは、大体建築局の方としては想像ができるわけなんですね。ところが、建築主が、あえて別な、これは自分の住宅であるとかなんとかいうようなことで許可をとってくるわけですから、ですから、よほど建築局の方が、あなたの方と申しますか、公安委員会、警察の方と相当連絡が密でないと、結果は好ましくないところに結論が出てくる。ですから、営業許可の面と建築許可の面とが実際ぴったり一致するような、あえてそうでなくするように営業費目を変えてくる、住宅がすぐバーになってくるというようなことのないような指導と申しますか、そこのところが、行政がスムースに連絡がとれていかなくちゃいかぬのじゃないかということを私は言いたいのですね。ですから、そういうことをやってもらいたいと思うのですが。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) よくわかりました。先ほど来申し上げておりますように、風俗営業をやろうとする者につきましては、まあそういうような方法でもって知らしております。それからいま一つは、建築につきましては、まあたとえば交番の巡査等でも建築中にわかります。ある程度のことはですね。そうすると、署長の方に、どうもあそこにこういうような建築ができそうだということによって、署長がそれを作る人に、何をするのかというようなことで、むしろ親切の意味で指導するという場合もございますが、確かに、おっしゃる通り、建築局との連絡ということによってその効果が一そう十分上っていくという点があるわけでございます。先ほど申し上げましたように、私、地方の一つ一つについて、建築局と警察の方でもって、この問題の建物を作る場合にどれだけの連絡がとれているかと、連絡は相当とれていると思うのでございますが、具体的にどれだけの連絡がとれているかという点についてはっきりしておりませんけれども、御趣旨の点はまことにその通りでございまして、大へんけっこうなことを御注意いただいたわけで、その点も十分一つ考慮いたしたいと思っております。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) ちょっと速記をやめて。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 速記を始めて。  午前は、この程度で休憩をいたします。    午後零時十分休憩    —————・—————    午後一時二十九分開会

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 委員会を再開いたします。  午前に引き続き、風俗営業取締法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 先ほど大沢委員の質問について、立入のことについて、これは客を調査するのではなくて、営業主あるいは従業員について調査をするのだ、こういうお話のように承わったのですが、それは間違いございませんか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その点は、他の、何といいますか、法令にその客が違反しているとか何とかいう場合は別の問題となろうかと思いますが、この風俗営業取締法の建前としましては、客からもちろん参考として聞いたりすることはあるかもしれませんが、客を対象としての、客に何か違反行為があるのじゃないかとかいうような調査というものはないわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 たとえば、客席で、従業婦と客との間に何かあったんじゃないかというような疑いのもとに、そこにおる客を調査するというような、そういう具体的なことはあるわけですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 営業者、従業員が順守すべき事項というものは、これは条例でもっていろいろと定められているわけでございます。従いまして、ただいま申し上げましたように、この風俗営業取締法の適用を受けた条例の違反事項というようなものにつきましては、もちろん営業者なり従業員を調べるわけでございますが、その場合において、客に参考人というような意味合いにおいて聞くということは、これはもちろんあるわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そういう解釈がずっと拡大されていって、臨検と同じようなことになったんじゃないですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 先ほども申し上げましたように、御心配といいますか、御質問のような、いわゆる戦前から言われているような意味合いにおいての臨検というようなことは現在ございませんです。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、現在あるとかないは……確かにないですが、この六条の解釈がずっとだんだんと拡大されていって、そういうような心配はないのかどうか。たとえば、十八才未満かどうかということはわからないから、お前の生年月日はいつだ、なかなかわからない、うそかほんとか一ぺん来い、交番へ一ぺん来いというようなふうになってくるんじゃないですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、そのことのために交番に来いという、いわゆる本人が他の法令等に違反するというときは、これは別でございますが、ただ客として入ったということについて参考に聞くことはございますが、本人の意に反して交番に来いというようなことは考えられないわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 どうもよくわからないのですが、本人の意に反して交番に来いと言われたら、だれでもいやだと私は思うのですが、それはいけないのですか、幾ら参考人であっても。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) もちろん他のあれがなければ、いやだと言うものを無理に連れてくるというわけには参りませんです。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、おっしゃることは、営業主あるいは事業人がそこで禁止されておることをやっておるような場合には、この人たちは取り調べるけれども、従って参考人程度のことであるから、本人の意に反して取り調べたり、参考に意見を聞くというようなことは、本人が拒否した場合に、客が拒否した場合には、そういうものに対しては何らやらない、こういうことなんですね。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その通りでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それから、児童福祉法との関係なんですが、大体十八才未満の者は従業員にはなれない、こうなっているわけです。それから、児童福祉法で、十五才以下の者は云々……、キャバレーなんかで、その年令の者がショーというのですか、何かに出るというようなことはないのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その点も、先ほど申し上げましたように、条例でそれぞれの都道府県が定めているのでございますが、たとえば、東京都の条例につきまして申し上げますと、「十八才未満の者を営業に従事させてはならない。」という規定になっております。「但し」——ただし書きがございます。「直接客の接待に従事しない業務につかせる場合は」、たとえばさら洗いというようなものにつかせる場合には「この限りでない」ということになっておりますので、十八才未満の者は、いわゆる接待行為としての営業につかせるということは、条例の制限事項で禁止しております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 一つ、何というのですか、私はよくわかりませんが、キャバレーなんかでショーでやっているのがありますね。そういうのが十八才未満、十五才以上の者が現われるわけです。そういうものは、条例等では禁止しておりますか、おらないのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その営業主あるいはそこの営業所において、ショーに来た者に、さらに実態において接待行為をさせるという場合においては、その実態をつかまえてやるわけでございますが、全然接待行為を伴わないという場合におきましては、他の法令、たとえば児童福祉法等の規定による取締りがございましても、この風俗営業取締法自体による対象とはならないわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、現に児童福祉法は十五才以下の者を禁止しておりますから、ショー等には、満十五才以上の者は出たって、それは差しつかえないのだ、それをチェックしている法律はないわけですね。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 外部から来て、ショーだけ見せていくという場合のことと存じますが、それではこの対象にはなっておりません。禁止されておりません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 これは、あなたの言うのは風俗営業だけの法律ですが、参考に、児童福祉法は十五才以下の者を禁止している。あとのものは禁止している法律がないわけですが、十六ないし十七、十八という者がキャバレー等のショーにぐるぐる回るというふうな、そういうものには出てくる者があるわけですが、そういうのは、チェックしている法律はないように思うのですが、あるのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 私の知っている限りは、そういう法律はないと思います。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 それから、ぱちんことかスマートボールというのですか、ああいうなには、風俗営業の方には、十八才未満の者はいわゆるいけないということになっておりますが、東京都の条例を見ますと、「但し、遊戯所は、この限りでない。」となっておりますが、この遊戯所というのは、ぱちんことかスマートボールが入るのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 都の規則の条例でいう——ただいまのお話は、多分二十二条の一号ですが、この遊戯所というのは、今のぱちんことかいわゆるスマートボール、これは入りません。都では、この遊戯の戯と、もう一つわざの遊技と分けまして、ぱちんこ、スマートボール等は、わざの方の遊技場にしておるわけでございます。それは、一条の三号で、遊技場と遊戯所とを分けておりますけれども、この子どもの遊戯所というのは、何といいますか、これはたとえば金魚釣りとか、ああいう、何といいますか、子ども相手のほんとうの遊びといいますか、そういうものでございまして、いわゆるぱちんこ、スマートボール、まあじゃん屋の類は遊技場として、十八才未満の者を客として入れることを禁止している、こういうふうになっているわけでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 次に、第七条の罰則の点についてお伺いしたいのですが、私は全然しろうとでわからないのですが、何か七条1、2、3とも、非常に罰則が強化されているように見受けるのですが、強化することについての問題は別として、他とのバランスの問題もあると思うのですが、一体こういうようなことで、懲役を一年以下というようなことが、他の刑との間においてつり合いがとれておるのかどうか、私にはさっぱりわからないから、お聞かせ願いたいと思います。

河井信太郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(河井信太郎君) この点は、警察庁の方から御相談がございまして、お手元に届いておると思いますが、食品衛生法、古物営業法、風俗営業法、質屋営業法という法律との関係を比較検討いたしまして、それからなお、検察庁及び裁判所におきまして、従来のこの種の風俗営業取締法違反事件の、取締りの実績を参酌いたしますと、どうも従来の三ヵ月以下の懲役あるいは五千円以下の罰金、ほとんどどうも罰金ばかりでございまして、中には、体刑を求刑いたしましても罰金になりますし、かりに体刑にいたしましても、三ヵ月以下の求刑、懲役になりますと、これはほとんど例外なく執行猶予となるのが普通でございます。ほとんどまあ刑罰の効果がないというふうに見られる向きが多いのでございます。むしろこれを一年あるいは三万円程度に引き上げなければ、実際に、この法律を作りましても、その効果は期待できないのじゃないか、こういうふうに考えまして、この程度に引き上げることが相当である、法務省としてはさように考えた次第であります。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 今、あなたが参考にされました法令で、罰則がやはり一年以下、あるいは六ヶ月以下というようなふうに罰則がございましょうか。そうなっておりますか。たとえば食品衛生法の違反のような場合には、懲役一年以下の場合がある、あるいは児童福祉法違反のものでも懲役一年以下というふうになっておりますか。

河井信太郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(河井信太郎君) 食品衛生法の三十条の二、これは二十一条第一項違反でございます。それが一年以下の懲役、三万円以下の罰金となっておる。  それから古物営業法の第二十七条、質屋営業法の三十条、これが三年以下の懲役もしくは十万円以下の罰金、こういうことになっております。それから旅館業法の十条違反、これが六ヵ月以下の懲役または三万円以下の罰金、こういうふうになっておりますので、大体バランスの面から申しますと、今までがむしろ軽過ぎるというふうに考えられるのでございます。最高一年と申しますと、一年の刑というのは、ほとんど実務の上では、これを求刑することも判決ということもないわけでございます。で、大体の基準と申すのは、大体まあ六ヵ月とか三ヵ月というふうに普通なるのが、これが裁判、検察の運用の面の実情でございます。そういたしますと三ヵ月以下の懲役ということは、これはほとんど体刑……、一番重いのが三ヵ月ということでございますから、これより重いのができたときに三ヵ月以上の求刑はできぬということになりますので、どうしても一月とか二月ということになりまして、これは、ほとんど体刑をつけている意味がないということが実情でございます。と申しますのは、起訴いたしましてから、勾留されておりまして、判決を受けるまで、というのが非常に悪質なものですが、裁判にかけられるまでに、もうすでに二週間、三週間はたってしまうということになりまして、それに未決でも計算いたしますと、ほとんど刑を課するというようなことは、どういう悪質のものでありましても、これは刑を課する、体刑を課するというようなことはないという結果になるおそれが多分にあるわけでございます。  具体的な例を申し上げますと、この風俗営業取締法違反で、従来でございますと、池袋あたりで無許可営業をやっている、検挙されて罰金を受ける、さらに性こりもなく、すぐやる、何回やっても性こりなくそこでやっているというような例が、私ども一線におりまして、しばしば経験したことでございます。これは、そういたしますと、警察の取締りと処罰とがいたちごっこをしているという例も中にはございますので、そういう場合には、多少重く処罰しなければ、これではほとんで、取締りの目的が達せられないのじゃないか、そういう事例も、例外ではございますが、考慮した結果でございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 よくわかりましたですが、たとえば旅館業法とのバランスで申しますと、旅館業法の第十条をおっしゃいましたが、これの重いのは最高六ヵ月ですか。

河井信太郎法務省刑事局刑事課長

○説明員(河井信太郎君) そうでございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 第六条の「当該官吏及び吏員」と、こうなっていたのを「警察官」とするということですが、これは、提案理由の説明を見ますと、これはもともと警官をさすのだから、今度警察官に名前を変えたのだ、こういう説明であったと思いますが、あるいは僕の読み違いかもしれませんが、そういうふうに記憶しておりますが、なぜ、これを制定されたときに、警察官なら警察官と書かないで、「官吏及び吏員」と、こうしたのか、その辺のいきさつはどうですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) この点は、この現行の法律が作られましたのが昭和二十三年の七月でございますが、当時は、御承知のように、国家地方警察と自治体警察——いわゆる市町村警察とに分れておりまして、市町村警察の方を吏員といわないと、法律の用語といたしましてとらえられないという当時の関係から、こうやっておったわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 ちょっと念のために伺っておきますが、ぱちんこ屋、これが風俗営業の対象になっておるわけですが、ぱちんこの賞品の売買は、これを警察が取り締っておるのは、何か根拠があるのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、先ほど来申し上げておりますこの風俗営業取締法の各府県における施行条例でもって、いわゆるばくち行為を防止するという意味合いにおいて、金でもって賞品を出すということはやってないわけでございますが、景品を出しまして、これを直ちに換金するということは、実質上金による賞金という関係になりますので、それを条例でもって禁止しております。その根拠によりまして、営業者のやはり禁止された事項に対する違反ということで、それを根拠にして、景品買いというものを取り締っておるわけでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 そうすると、直ちに換金するという、時の経過の問題があると思いますが、それはどうなんですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、実態によるものでございまして、かりに時間的に一回店の外に出ましても、裏から行って換金するとか、あるいは店の外でもってその営業者自体あるいはまた営業者と共謀するものが金にかえる場所を作っておって、そこで金にかえるということは、やはり賞品買いといいますか、賞品を金にかえるという順守事項の違反になる、こういうふうにして取り締るようにしております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の点は、そうすると、そこに暴力行為の原因があるとか、あるいはそういう不良の根拠になるとか、そういうふうな趣旨でなくて、風俗営業の条例ですか、その条例の関係でやっておると、こういうことなんですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) いわゆる景品買いの取締りの法律上の根拠としましては、風俗営業取締法の施行条例に基いてやってるわけでございますが、しかし、もちろん、実際の問題といたしまして、この景品買いというものに暴力団が非常に関係してるわけでございます。従いまして、暴力団取締りの一環として、すなわち、暴力団の資金源を断つたという意味合いにおいて、ただ現在、警視庁あるいは京阪神等のそういう事例の多い所では、暴力団取締りという意味合いにおいて重点を置いてやっておりますけれども、その根拠はここにあるのでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今のは、そうすると、各府県に大体同じような条例が出ておりますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) ほとんど同じように出ております、条例は。

小林武治自由民主党

○小林武治君 そうすると、結局暴力団取締りと、警視庁あたりが主として賞品買いの取締りというのをやっておるのは、出発点は、むしろ最近やかましくなった暴力行為の制圧というか、阻止というか、そういうところから出ておると思うのですが、根拠法はすべて条例をもとにしてやっておる、こういうことなんですね。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 景品買いそのものを禁止している趣旨は、景品に金を出さない。現金で出さないという趣旨等から出発しておるわけでございまして、いわゆる射幸心をそそるおそれのある営業まででございまして、そそるものそのものになれば、あるいは営業の実態として許可されないものに当ってくるわけですが、そこで、現金でもって直ちに賞金として取引されるということは、これは風俗上好ましくないので許されない。そういう、風俗上といいますか、善良の風俗上から出発したのがこの条例の制限でございますけれども、同時に、その問題が暴力団等に非常に利用されているので、従来よりもその点の取締りが厳重になってきているというのは、これは、暴力団取締りの一環として非常に厳重になってきておる。事例も多くなってきておると同時に、取締りも厳重になってきておるということが、言えると思います。出発点は、善良の風俗を害する行為を防止するという点にございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 もう一つ念のために伺いますが、まあじゃん屋、あれも射幸的というか、賭博的な行為ですね。これは風俗営業の問題じゃなくて、賭博行為とか、そういうことで取り締っておるのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) いわゆるかけまあじゃんは、全部刑法の賭博行為で取締りをしております。ただしかし、かけまあじゃんをしていることを業者が知っておるという場合において、自分もまあじゃん屋でしょっちゅうかけまあじゃんをしていることを知りながらやらしているということにおきまして、業者は風俗営業取締法の順守事項の義務違反になりまして、風俗営業取締法によるところの行政処分の対象となるということでございます。従って、賭博そのものは、あくまでもこれはお客さんが賭博している、あるいはまた、もちろん業者がかけまあじゃんをやったら、これは当然でございますけれども、お客さんだけでやってても、賭博罪で検挙されます。自分の店でしょっちゅうお客がかけまあじゃんをやっておるということを知っておる業者は、そのことを知っていながらやらしたということによりまして、風俗営業取締法による行政処分になる、こういう関係でございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今のような関係は、条例に書いてありますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) ございます。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 最後にお尋ねしたいのですが、「客席で客の接待をして」というところが非常に問題になるのですが、これは、料理店というのですが、おすし屋さんとか大衆飲食がどうとかいう、税のことが非常に問題になってくるようですが、どういうふうにこれを解釈しておるのか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 客席で客を接待するというのは、客のそばに侍して、そうして接待をすることによって、客に、何といいますか、遊興をさせるということでとらえてございます。従いまして、ただ客を接待しということでございませんで、客席で客を接待しということの表現をしております。従いまして、たとえば飲食物を客のところに運んだりするという程度のものは、この接待には入らないわけで、客席のそばに侍して酌をするとか、まあいろいろそばに侍して接待をするという関係でとらえてございます。なお、遊興飲食税の関係は、御承知のように、それぞれの県におきまして、これこれの業者は一〇%の飲食税、あるいはこれこれは一五%ということをそれぞれ規則できめておりますので、この風俗営業取締法の風俗営業と遊興飲食税の方の営業の関係は、直ちにこのことが一つになっておるというものじゃございません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 おっしゃる通りですが、たとえば、おでん屋で申しますと、持ってきて、ぽんと一本置いて帰っていくものはなくて、一ぱいつぐとか、ビールを一ぱいついで帰る、それは、すわっておろうと立っておろうと、そのくらいの程度までなのか、そうじゃなくて、やはりそこに横にすわって、話をしながらお酌をする。そこらのところ、非常にデリケートなところがあると私は思うのですよ。持ってきて、何か郵便配達が物を配達してきたように、ぽつぽつと帰っていくというのは……。やはり来てすわっている、お客さんの気分の問題もあるし、やはりその店の繁盛という問題にも差しつかえてくるということにもなるのです。だから、その辺のところは、時間的にこれを表現することもむずかしいし、お酌といっても、何ばいくらいついだらということもなかなかむずかしい。あるいは話をするにしても問題がある。どういう御見解でおいでになるのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) おでん屋とかビヤホールとか、いろいろな業態があろうかと思いますが、結局、たまたま一ぱいついでいくか、あるいはしょっちゅうそばにすわってやるのですが、ある客にはただついで行っただけだとかいうようなことでは、これは区別はできないで、やはり実態によりまして……そういうようなことがどのような形において行われているか、継続されているかということになると思うのでございます。そこで、設例でお話がありましたような、おちょうしを持ってきて一ぱいついでいくとか、あるいはビヤホールでジョッキを持ってきて、一ぱいついですぐ帰るというようなものは、これは、ここでいう「客席で客の接待をし」に入りません。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 私は、非常に疑問を持ちましたことは、この前の大衆飲食税で、少し都内を歩いてみました。そうしますと、これは業界の人が案内してくれたのですが、ここは大衆飲食、ここは風俗営業になっているという区別がどうもつかない。これは税務署の方のやることであってと申しますか、そちらの方なんですから、どうもわかりにくい。なるほどこの法律イコール税の方に関係するわけじゃないと思うのですが、その辺の解釈がある程度統一されていないと、非常に業界は混乱をしてくるのじゃないかということを心配をしておりまして、だからどちらが——たとえば、あなたの方のこの条文に出てくる、客席で客の接待をしたというようなことが一つの基準になっておるのか。それとも事業税関係、あるいはそういうところの税務署関係で一つの基準を作っておるのか、あるいはそれに対する基準の解釈が違うのか、その辺、どんなふうになっておるのですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 遊興飲食税の課税の関係は、これは税務署の方で、これこれのものは一五%の遊興飲食税、これは一〇%の遊興飲食税というふうに、それぞれ税務署の方できめておりまして、たとえば、この風俗営業取締法の適用を受ける簡易料理店といいますか、きわめて小さな料理店で、やはり女の人がそばへすわって接待をするということにおいて風俗営業取締法の適用を受ける。風俗営業ではありましても、その規模によりまして、遊興飲食税の方は一〇%ということにきめられているものもございます。これは、全部税務署の方の関係でやっております。

成瀬幡治日本社会党

○成瀬幡治君 そうすると、料理店といっても、カフェーといっても、ぴんからきりまであるわけなんですね。ですから、あなたの方でいうと、ただ単に物を持ち運びして、一ぱい程度ついでいくというようなところは、この風俗営業取締法には入って来ないと、こういうふうにわれわれは了承すると申しますか、この法文からは大体そういうふうに読みとっていいわけですね。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) その通りでございます。これでもうちょっとつけ加えさしていただきたいと思うのですが、そのために、たとえばいわゆる大衆酒場とかいうようなものは、これは当然のことでありますけれども、いわゆるバーでございますね。バーのうちには、客席に来てすわってやるバーもございます。これは、バーという名前であっても、もちろん風俗営業取締法の許可を受けております。ところが、客席に来てはすわらない。すわってサービスはしないけれども、カウンター越しに一ぱいつぐとか、あるいはビールを持ってきてちょっとついで帰るとかいうのでありながら、非常に薄暗くして、全体の空気としては何ら区別するような感じのないところがあるわけです。そういうので、これは、従来は客席で客を接待するということによって、風俗営業に取り入れておったものでございますから、ただいっぱいつぐとか、あるいは立ったままついで行くというものはそうでなくなるので、営業時間も、片一方は十一時でやめなければいかぬが、隣り合せていて、二時から三時までやっているという、実際上の不公平みたいなものがあったわけでございます。ところが、大部分のものが同じような雰囲気で暗くしてやっているというので、五号と六号によって、そういうものも、暗かったり見通し困難なほどのものは、これは取り入れるべきであるということになっておるわけです。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) ほかにございませんか。  速記をとめて。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 速記を始めて。

小林武治自由民主党

○小林武治君 さっきのぱちんこ屋の賞品買いの問題、これは、東京都の条例でいくと、二十三条の二号に「現金又は有価証券等を賞品として提供しないこと」、この規定によるものだと、こういうことですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、このイの「と博その他著しく射こう心をそそるような行為をし、又はさせないこと」、同じこの遊技場及び遊戯所の遵守事項のうちのイ、ロ、ハとございますが、現金を直接やっちゃいかんというのは、これはハになりますが、景品買いの方は、イの「と博その他著しく射こう心をそそるような行為をし、又はさせないこと」、これを根拠法規にしております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 そうすると、どうも必ずしもはっきり該当するように思えないが、賞品買いというのは、これは、形式的には第三者がやることであって、営業者自体が直接やっておるのはあまりない。こういうふうに思いますが、近ごろ東京都あたりで取り締っておるのは、第三者が景品を取ってきた人から買う、そしてまた、これをどこかに売るには違いないが、買うのは第三者であるから、営業者がこれに触れるということはないんじゃないかと思うが、どうですか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、その実態におきましては、第三者が買うような形式に一応なっておりますけれども、東京都で現にいろいろ何件も取締りをした事例があるのでございまするが、第三者がやるような形式にしておきますけれども、ほんとうの第三者ではなくて、営業者と共謀といいますか、共犯の関係において景品買いをしているという実情になっております。そこで、都の取締りにおきましても、営業者自体と第三者、この両者を共犯として、第三者という形をとっているものを共犯として取締りをしているということでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 そうすると、実際にあの取締りを幾度か相当厳重にやりましたが、検挙とか処分とか、どういうことをしていますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 営業者につきましても、営業者と共謀して景品を実際に買って、それをまた営業者の方に回すということを行なっている者につきましても、やはり共犯という関係でもって、この風俗営業取締法の第三条違反の罰則を適用しております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 それで、具体的に、営業者またはその第三者、あるいは共犯である者を刑事的には何か、どういうふうにか処分しましたか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) これは、全部事件として検察庁の方にそれぞれ送ってございます、警視庁の方から。ただ、先ほど法務省の刑事課長からのお話もございましたが、検察庁に送ってから後の訴追あるいはまた求刑なり判決という場合になりますと、ただいまの罰則の引き上げの問題でもって御質問ございましたが、非常に軽いものでございます。しかし、警察としましては、取締りをし、検挙をして、はっきり事件となるものは事件として検察庁の方に送致をいたしております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 今の関係で、たとえば営業所の処分とか、このことのためにしてある事例がありますか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) 景品買いによる営業の処分、いわゆる行政処分でございますね。あると思いますが、私、今ここでちょっとはっきりした実例をお示しできませんので、もし御猶予いただけましたら、その事例をはっきり警視庁について調査をして、あるいは何らかの方法でお手元に差し上げたいと思います。

小林武治自由民主党

○小林武治君 私は、どうもイの規定がそれに当るということは非常に薄弱と申すか、あまり的確でないと思いますが、もしああいうことをほんとうに取り締るなら、もっと条例の書きようがありはせんかと思うのですが、これがあれだというのはちょっと読みにくいと思いますが、いかがですか。あなたはそう思いませんか。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) どうもこれは、都議会のあれを経て出たのでございますし、現実にこの条例を適用して検察庁に送り、また裁判所でもこれを適用して、それぞれの適当なものとして措置をとっているわけでございます。従いまして、あるいはこの条例の書きようそのものについては、さらにもっとはっきりしたような再検討をしなくちゃならない点があろうかとも思いますが、現在はこの条例でもって、裁判所も、一応景品買いに適用できるという建前でやっているようでございます。

小林武治自由民主党

○小林武治君 私は、裁判所でどういうふうな取扱いをしているか知りませんが、この条文が的確に要するに賞品買いを禁止するというふうには思えない。従って、私は、ああいうことを阻止する必要はあるだろうと思うのだが、もう少し一つ、あなたの方の法律に基いた条例でありまするが、ああいうことを厳重に取り締るとするならば、この規定だけでは不十分だというふうに思うが、一つ検討してもらいたい。

原文兵衛警察庁保安局長

○政府委員(原文兵衛君) ただいまの点、まことにごもっともな御意見でございますし、十分検討を加えたいと思っております。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) それでは、本案に対する質疑は、次回に続行することにいたしまして、本日はこの程度にいたします。これにて散会をいたします。    午後二時十七分散会

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