建設委員会 第3号
- 発言数
- 61 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1958/10/07
会議録
○委員長(早川愼一君) ただいまより建設委員会を開会いたします。 まず、昭和三十四年度における建設省における事業計画の大綱に関する件を議題といたします。 まず、政務次官から御説明を願います。
○政府委員(徳安實藏君) きょうは大臣が伺いまして、予算に対する説明を申し上げる予定でございましたけれども、ただいま閣議がまだ済んでおりませんので、かわって私から、三十四年度の予算要求につきます概要を申し上げたいと思います。 昭和三十四年度の建設省予算概算要求につきまして申し上げたいと存じます。 わが国経済の情勢に対処いたしまして、国土の開発保全、産業基盤の拡充強化及び国民生活の安定向上を期し、あわせて雇用の増大に寄与するためには、公共投資の増大をはかることがきわめて緊要であると存じます。 昭和三十四年度におきましては、この観点より、道路整備、治山治水、都市計画、住宅建設等重要公共事業の規模を拡充して、これを計画的に推進することを目途とし、おおむね次の施策に重点を指向して予算要求をいたしております。 まず、第一に道路整備につきましては、立ちおくれたわが国の道路を、急増する輸送需要に即応せしめ、もって産業基盤の強化に資するため、総投資額一兆円を規模とする道路整備五ヵ年計画に基き、道路整備を計画的に推進いたしたいと考えておりますが、計画の実施に当りましては、全国主要道路の整備に重点を置き、特に舗装と踏切除却事業を促進すること、一級国道の直轄改築事業を促進するとともに、直轄管理を拡充強化すること、高速自動車国道小牧—西宮間の建設を促進するとともに、一般有料道路については継続事業の早期完成と新規事業の実施をはかること、及び東京都内の交通の緩和をはかるために首都高速道路公団を設立しまして、首都高速道路の本格的建設に着手することにいたしたいと考えております。 このため、三十四年度におきましては、道路整備特別会計予算としまして一千二十五億円、日本道路公団及び首都高速道路公団の財政投融資等として四百二十六億円の要求をいたしております。 次に、治山治水問題につきましては、毎年頻発する災害、ことに今次第二十二号台風による惨害にかんがみましても、災害を未然に防止するため河川改修、砂防等の治水事業を促進することが急務であることを痛感する次第でございます。このように災害を抜本的に防除するとともに、最近における発電、灌漑、工鉱業等の諸用水の需要の著しい増加に対処するため、従来の治水五ヵ年計画に再検討を加え、新治水事業緊急五ヵ年計画を法定しまして、緊要な治水事業を大幅に促進し、治水利水の総合対策を推進いたしたいと考えておりますが、その実施に当りましては、重要河川水系における河川改修と砂防を重点的に実施すること、重要海岸における保全施設の整備を促進し、特に最近災害発生の原因になっておりまする小規模河川の整備をはかること、多目的ダムの建設及び干塩害防止対策事業の推進をはかること、高潮対策、水質汚濁防止、地すべり防止及び地盤沈下対策のための諸事業の推進をはかることといたしたいと考えております。このため昭和三十四年度におきましては、国費五百五十二億円、政府低利資金二十二億円の要求をいたしておりますが、このほか洪水予報及び水防体制の整備をはかるため、国費三億円を要求いたしております。 また、災害復旧につきましては、昭和二十八年、二十九年発生災害の復旧を完了し、昭和三十一年以降発生の災害につきましては、緊要工事は三ヵ年で完了するほか、災害復旧との均衡を考慮いたしまして、災害関連事業の完成を促進いたしたいと考えておりますが、昭和三十四年度の要求額は国費二百六十一億円であります。 次に都市計画について申し上げますと、わが国における都市施設の整備は著しく立ちおくれている現状でありますが、発展しつつある産業に対処し、また急激に増加しつつある都市人口に対処するためには、都市施設の総合整備を促進しなければならないと考えております。その実施に当りましては、特に環境の整備のみならず、公共水の汚濁防止のためにも必要な施設である下水道につきまして、下水道緊急整備五ヵ年計画を策定して、事業の推進をはかる考えであります。 また街路事業及び区画整理事業につきましても、道路整備五ヵ年計画の一環として推進に努める所存であります。 さらに最近におきましては国土計画及び都市計画の見地から新都市の開発、ことに臨海工業都市の開発をはかることの必要性がきわめて大きいと考えられますので、新都市開発公団を設立し、埋立及び土地区画整理事業を行わしめたいと考えております。このため昭和三十四年度におきましては、国費二百三十三億円のほか、新都市開発公団に対する財政投融資として百四億円の要求をいたしております。 次に住宅対策といたしましては、昭和三十三年度以降おおむね五ヵ年間で住宅事情を安定させることを目途とする既定住宅建設五ヵ年計画に基きまして、昭和三十四年度におきましては、約五十六万戸の建設を予定いたしておりますが、そのうち政府計画住宅二十一万八千戸の建設を行うこととし、これに伴う住宅金融公庫と日本住宅公団に対する資金の確保、地方公共団体に対する助成等、所要の措置を講じたいと考えております。なお実施に当りましては、特に低家賃住宅の供給を強化すること、宅地造成事業を強化拡充すること、及び防火建築帯の造成の促進に努力をいたしたいと存じております。このため昭和三十四年度におきましては、国費五百億円、政府低利資金五百四十六億円、民間資金二百三億円の要求をいたしております。 次に官庁営繕につきましては、昭和三十四年度におきまして、中央官衙計画に基く庁舎の建設、その他の事業の推進をはかりたいと考えております。この要求額は、国費三百三億円であります。 次に建設業対策について申し上げたいと思います。 建設技術及び建設業の海外協力は、輸出の振興、国際経済協力を推進する上から、きわめて重要であり、また中小企業対策の一環として中小建設業の育成をはかることの必要性にかんがみまして、その機械化を促進いたしたいと考えております。このため三十四年度におきましては、国費十四億七千万円、政府低利資金十四億円、民間資金一億円を要求いたしております。 その他昭和三十四年度におきましては、産業開発青年隊事業の拡充、付属研究機関等の整備拡充、公共事業に関する諸調査の拡充及び所要の機構の整備をはかりたい所存でございます。 昭和三十四年度におきましては、以上の施策の実施に努力する所存でございますが、これに必要な予算の要求額は合計いたしますと、一般会計予算におきまして二千四百四十九億円、財政投融資におきまして一千六百九十四億円となっております。 各位の御支援によりまして、これが実現をはかるべく極力努める所存でございますので、よろしく御審議をお願いいたしたいと存じております。
○委員長(早川愼一君) この際、昭和三十四年度建設省関係予算要求大要につきまして、官房長から御説明を願います。
○政府委員(柴田達夫君) ただいま政務次官から三十四年度の予算要求につきまして御説明がありましたものは、文書にいたしまして後ほどお配り申し上げるつもりでおります。ちょっと、今印刷いたしておりますので時間がおくれますが、御了承いただきたいと思います。本委員会開会中にお配り申し上げるつもりであります。 それから、別に昭和三十四年度の建設省関係予算要求大要、要求中の予算でございますので、一々詳細なものよりも、全体の概要を御承知いただきますようなものをまとめましたわけでありますが、先ほどの御説明にもありましたように、建設省関係予算全体といたしましては一般会計予算で二千四百四十九億円の要求、カッコの中が本年度の予算でございますので、この倍率は一・八倍ということになっております。 それから財政投融資でございますが、財政投融資といたしましては、御承知のように道路公団、住宅公団、住宅金融公庫というもののほかに、明年度におきましては、首都高速道路の関係、それから埋め立てをやります新都市開発公団の関係、それから海外建設の協力のための株式会社の設立、それから防火建築帯の造成の融資、そういったようなものを合せまして一千六百九十四億円の要求をいたしております。それらのいろいろ新規事業を計画いたしております関係上、財政投融資の要求額は、かなりふくれておりますので、本年度の七百七十四億円に比べて約二・二倍の倍率でございます。この両方を合せまして総額所要資金といたしましては四千百四十三億、本年度が二千百五十九億でございますので、この倍率は約一・九倍の程度に相なっております。 特別会計予算といたしまして、この区別の仕方のほかに一千百九十三億円というものがございまして、この額といたしましては、この中に含まれるわけでございますが、御承知の通り道路整備の特別会計がございます。それから特定多目的ダムの建設工事の特別会計がございます。ほかに建設機械貸与事業の特別会計を新規に要求いたしまして、一千百九十三億円の規模の特別会計予算を要求いたしておりますが、これはそれぞれ一般会計からの繰り入れの部分は、一般会計の予算の中に入っております。財政投融資のものは、財政投融資の中に入っておりますので、冒頭に書きました総額の中に含まれております。 おもな要求事項といたしましては、先ほど御説明がございましたので逐一御説明申し上げませんが、ここには大きな事業を、一といたしまして治山治水対策といたしましては、初めに河川、海岸、多目的ダム、砂防及び建設機械の事業というのが、その治山治水対策の内容の事項別であります。そういたしまして、カッコの中が、この治山治水対策の関係では、一般会計の治山治水事業があり、そのほか特定多目的ダムの建設工事の特別会計が、形式上会計としては二つに分れておるということを示しております。それらを合せまして、治山治水対策全体として国費が五百五十二億円、政府低利資金二十二億円、これは多目的ダムの特別会計の中にあります借入金になるわけであります。合せまして五百七十四億円、ほかに多目的ダムの特別会計の規模といたしましては、電気事業者の負担金二十億円が、このほかに加わることに相なります。 それから二、災害対策といたしましては、先ほども御説明がありましたように、既定の方針で災害の復旧を進めて参りますが、特に残っております二十八、九年の災害を完了しよう、三十一年以後は、緊要工事は三ヵ年で完了する、こういう方針によりまして、現在のところ二百六十一億円ということに相なっております。 三、道路整備対策におきましては、一般道路事業と有料道路事業と、大別して二つがございます。予算の形式といたしましては、カッコの中にございますように、道路整備特別会計、これが大宗をなすものでございますが、そのほかに日本道路公団の有料道路事業、新たに新規事業といたしまして首都高速道路公団を設立する、そうして東京都内の高速道路の本格的な建設に着手する、こういう内容をもちまして三つに分れますけれども、それらを合せまして道路整備特別会計予算としては一千二十五億円、有料道路関係といたしましては、この道路公団と首都高速道路公団の両方合せまして四百二十六億円、合計一千四百五十一億円の資金の要求をいたしておる次第であります。 四番目に都市計画対策でございますが、これは街路事業、区画整理事業、下水道事業、公園及び都市運動場整備等の事業が含まれております。予算の形式といたしましては、一般会計で、この道路整備特別会計に入りますところの街路分以外の事業をやって参りますほかに、街路分につきましては、道路整備の特別会計に入りますが、それから、新規事業といたしまして、新たに、新しい都市を開発していくための埋立事業等をやっていくという新都市開発公団を考えておりますが、その関係、この三つに分れるわけでございまして、その三つを一緒にいたしまして、国費といたしましては二百三十三億円、新都市開発公団の分が百四億円、合計三百三十七億円ということに相なっております。 五、住宅対策といたしましては、公営住宅、住宅金融公庫、住宅公団の三つに分れました住宅の建設事業があります。そのほかに不良住宅地区改良事業、それから防火建築帯造成事業というものが内容でございまして、予算上は一般会計、これは主として公営住宅の補助金が中心でございますが、そのほか住宅金融公庫、住宅公団及び防火建築帯については、一般会計に含まれる補助金のほかに防火帯の融資を要求する、これらの合計が、国費といたしましては住宅対策全体で五百億円、政府低利資金が五百四十六億円、民間資金二百三億円、合計が千二百四十九億円ということに相なっております。 六、官庁営繕対策は、各省から営繕の要求が出ましたけれども、原則的には、建設省で効率的に予算をつけて実施する法律の建前になっておりますので、現在のこの要求額を合せますと三百三十三億円に相なっております。 最後に建設業対策といたしましては、海外に建設事業なり技術が進出をするという技術協力の問題と、中小建設業の育成の問題と機械化の問題、この二つの点に予算を要求しております。形式上は一般会計のものと、それから海外建設のために金融の保証をする協力株式会社を設立するもの、それから建設機械貸与事業と中小建設業のための特別会計、この三つに分れております。これらを合わせまして、国費といたしましては十四億七千万円、政府低利資金が十四億円、民間出資金が一億円、計二十九億七千万円というふうに相なっております。これは現在のところの要求額でございまして、多少状況の変化がありますれば、まだ要求を手直ししたり、あるいは端数の整理等をいたしておる段階でございますので、この数字は、厳格な意味においては、若干の変更がある場合があるかと思います。 以上、大要について御説明を申し上げました。
○委員長(早川愼一君) 御質疑は、次の問題と一括してお願いいたしたいと思います。 —————————————
○委員長(早川愼一君) 引き続きまして今期国会提出の予定法案に関する件を議題といたします。 まず官房長から御説明を願います。
○政府委員(柴田達夫君) 建設省関係といたしましては、今臨時国会には河川法の改正一件を政府提案の法律案としてお願い申し上げたいというふうに考えております。 河川法改正の要点は、最近河川内におきまする砂利の盗採が非常に頻発しておりまして、河川管理上、非常な支障がある、そういう事例につきまして、しばしば管理者側から指摘されておりまして、知事会その他機会あるごとに要望がありましたもので、これは懸案になっております。河川法につきましては、かねて古い法律でございまして、こういう点についての改正を必要といたしておりましたが、この機会に砂利の採取行為につきまして、明文をもって知事の許可にする、そういたしまして、この土石の採取につきましての違反の罰則が、非常に今罰則の程度が低いのでございまして、励行が十分でないという状況でございますので、この罰則を整備いたしまして、これを強化して参りたい、こういう内容の河川法の改正をお願いいたしたいと考えております。 なお河川法の改正に関係いたしまして、水質汚濁防止の関係がございますが、これは現在、なお他の法律の準備の状況と見合って検討いたしておりますが、現在のところ河川法の改正の必要はなかろうと考えておりますが、もし、そういう関連して改正の必要が生じますれば、あわせて若干の点を河川法の中において改正するかもしれないという状況でございます。主として土石の採取を許可制にして、罰則を強化するという、非常に簡単な、はっきりした点でございますから、ぜひお願いいたしたいということで提出する法案の準備を進めております。よろしくお願いいたしたいと存じます。
○委員長(早川愼一君) それでは、質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○西田信一君 都市計画対策として、新都市開発公団を設立するようですが、これはどこにどういうねらいがあるかということを私はお聞きしたいわけです。 ことに、新都市と申しましても、いろいろな都市があろうと思うが、埋め立てなどを主として考えておられるところを見れば、新しい工業都市、つまり工業を興すということをねらいとした新しい工業都市建設、こういう点にあるように想像されるのですが、果してどういうねらいであるかということをまずお伺いいたしたい。
○政府委員(美馬郁夫君) 新都市開発公団の目的でございますが、ただいま先生がおっしゃいましたように、新しい工業都市を開発していくのだ、その開発していく場合には、臨海地帯の埋め立ての問題もありましょうし、それから内陸地帯の大都市の周辺の、主として工業地帯と申しましょうか、そういう所もありましょうし、いろいろございますが、とにかくこれをやる場合には、工場用地だけをやるのじゃなくして、工場が参りますと、それに従って学校用地なり、道路用地なり、あるいは住宅用地という必要が生れますから、そういういろんな目的の用地を主として、都市計画の見地から造成していこう、しかし、その中心は、おっしゃいましたように工業都市を作っていくのだというような目的を持っております。
○岩沢忠恭君 今の新都市計画のもので、運輸省が臨海都市整備のものを従来からやっていますね、これとの重複はどう処理するのですか。
○政府委員(美馬郁夫君) ただいま事務的には、いろいろ調整案を作って、まだ正式に役所同士の折衝はしておりませんが、政調の建設部会の方が中心になりまして、いろいろやってはいただいておりますが、役所同士の折衝の段階までには参っておりません。
○岩沢忠恭君 そうすると、これは政調でだいぶもんだのだけれども、結論にはなってないのだが、独走しておるのですか。 これは建設省が独走の形じゃないですか。
○政府委員(美馬郁夫君) 現在のところでは、建設省と、運輸省、通産省、この三省がお互いの案をやっておるという段階でございます。
○西田信一君 私も、実はこの目的をお聞きしたのは、今御質問があったような点に触れていきたいと思ってお聞きしたわけですが、そこでただいま運輸省あるいは通産省との連絡が、まだ十分に行われてないように答弁があったわけでありますが、運輸省も、そういう計画を実施しており、また通産でも、この問題については、いろいろ検討しているだろうと思うのです。ただ都市計画の立場から、建設省がこういうものをお作りになることは、その趣旨は、私はけっこうだと思いますけれども、この埋め立て、あるいは区画整理ということだけをおやりになるように今伺ったわけですけれども、もっと広い立場から、今お話のあったような通産あるいは運輸等と十分の連絡をとられて、いわゆるほんとうの意味の新都市建設、こういうような立場から立法され、あるいはまた、これにふさわしい公団を作る、こういう考えを持っていただくことが、私は非常に適切であろう、こう考えておるのです。 実はこの前、予算委員会においても、私はこの問題について質問をいたしました。ちょうどイギリスの新都市法のようなものを作って、ただ単に埋め立てをするとか、あるいは区画整理をするだけでなくて、あるいは新都市建設の具体的な計画から入って、そうしてその土地の埋め立て以外に、また、埋め立てをしないで、この見返りの土地を開発して、都市を作り、工業都市を作るというような所もあるわけです。そういう場合に、たとえば農地などについて、農地法があって、それが非常にめんどうくさくて、なかなかそれができない、いろいろな障害がたくさんあるわけです。そういう問題を解決するよう、もう少し新しい立法措置などが必要じゃないか、こういう意味で実は質問などをしたこともあるわけですが、どうもせっかくできるこの新都市開発公団という、その名前にふさわしくないのじゃないかと思いますが、そのうちの一部分を、しかも建設省の立場だけで、都市計画の立場からのみ、こういうものをおやりになることは、悪くはないけれども、もう一歩前進する必要があるのじゃないかというふうに、私は自分なりに考えておるのですが、そういう点について今お話を聞くと、運輸省、通産省とも、それぞれの立場で検討しておるが、あまり連絡はない、こういうふうな御答弁のように伺ったわけですけれども、それでは何かしら非常に物足らないし、隔靴掻痒の感をするわけですが、そういう点は、建設省としてどうお考えですか。
○政府委員(徳安實藏君) ただいまの御質問ごもっともでございます。いずれ通常国会までには御満足のいくように、一本化いたしまして御説明がつくと思いますけれども、今の段階では、各省思い思いの案を立てまして、ただ大蔵省と折衝をいたしておる段階でございまして、予算化いたしまして国会に提出されるまでには、お説のように、通産省とも、あるいは運輸省とも話し合いいたしまして、そうしてきめて、適切な法案として提出するようにはなると思うのでございますけれども、少しただいまのところでは御説明するのが時間が早過ぎて、大体のものを御説明しろというお話でございますので、ざっくばらんに申し上げたわけでございますが、お説の通りでございますから、通常国会に予算案を提出いたしますまでには、お説のように、部内の統制をいたしまして、そうして政府一本の姿で法律案を出すことと思いますから、さよう御承知いただきたいと思います。
○西田信一君 政務次官から御答弁がございましたので、大へんけっこうだと思いますが、そういたしますと、そういう政府機関全体を一本化したところの立法措置を通常国会に出す、こういうことでございますれば、そういう仕事を公団にやらせるのだといたしますれば、当然、公団の仕事の範囲というものも変ってくる、従ってまた予算要求の額も、これに従って再検討をしなければならないということになるのではないかと思うのです。 今のこの予算要求の公団の百四億というものは、今建設省のお立場からのみ考えられた予算要求額であって、今総合的に政府部内において統一されたところの立法措置を講ずる、それをこの公団にやらせるのだ、また別なものを作るなら別でありますが、そういう総合したものを、こういう公団にやらせるのだという、もしお考えであるとしますれば、この要求額というものは、ふさわしくないのじゃないか、再検討の余地があるのじゃないかというふうにも考えられるのですが、その点はどうなりましょうか。
○政府委員(徳安實藏君) もちろん、お説の通りでございます。
○政府委員(美馬郁夫君) ちょっと補足して。 この百四億と申しますのは、私どもの方の案は、ただいま説明しましたように、臨海地帯のほかに内陸地帯と申しまして、たとえば首都圏の近郊であるとか、あるいは大阪市の近郊であるとか、そういうふうな内陸地帯の土地造成問題を含めております。また臨海地帯でも、運輸省の案では、主として海面の埋立地、地先だけを考えておるようでありますが、私どもの方は、その背後地の住宅地帯を考えておりまして、従って計画が運輸、通産の案より多少大きくなっております。しかし、私どもの方は、土地造成の問題は、建設省の案が正しいのだ、これが一番必要なんだ、こういうふうに考えておりまして、しかしこれは三省、いろいろ立場がありまして、調整の結果どういうことになるか、と思いますが、私どもの方は、こういう案が正しいのだ。 それから、先ほどお話がありました建設省は、都市計画だけの立場で、あまり、それ以外の立場をもう少し考えたらいいのじゃないかということでありますが、私どもの方の案におきましても、建設省だけでプランを立てるという構想ではありませんで、もちろんどこを埋め立てして、どういう計画をやって、どういう施設を作るかという、いわゆるプランは、関係各省が集まりまして、そこで閣議決定に持ち込んで、国としてぴしゃっときめたものを公団に執行さす、その公団の監督は、建設省がやるのだという構想でございまして、その辺のところは、私どもの方の案でも考慮はいたしているというふうに考えております。
○西田信一君 もう少し突っ込んでお聞きいたしたいのですが、ただいま政務次官から、政府部内の総合した立場に立って立法措置をしたいという御答弁がございました。大へん私は満足しておりますが、ただ、今御答弁ございましたように、建設省としては、もう少し幅広く公団を活用する考えでいるという御答弁でありましたけれども、この立法措置というものがどういうふうな立場で考えられているのか。特にこの前から問題になっておりまして、今度の国会に提案されるように聞いておりますが、たとえば東京都周辺の地域に工業を制限するという立法措置をとろうとしているというような意図がある。それは大へん必要なことであろうと思いますけれども、一方制限するということだけではいけないので、むしろ制限するよりも先に、国内で適当なところにやはり新しい工業都市を開拓して建設する、そうして受け入れ態勢を作って、そうして制限という問題とからみ合せていくということでなければいけないと思うわけです。そこでそういう意味から、ただ公団を作るのだから、公団というもののみを対象とした立法措置ではいけないのであって、たとえば公団がやる、あるいはまたその他の機関がやるという場合もあると思う、そういう新しい工業都市の建設を。あるいは半官半民の会社組織でやるという場合もあり得る。そういう場合に、あらゆる場合に、ただいま申し上げましたが、たとえば土地の取得が容易にできるとか、あるいはまたいろいろな建設事業が容易にできるとか、あるいはまたそこに対して、もっと進んでいえば、地域に対して、イギリスあたりがやっているように、工場の建設を政府が奨励というか勧告するとか、あるいはまたそれに対する企業の成り立つような保護措置を講ずるとか、いろいろな広い角度から、これは建設行政の範囲をもちろんこえますけれども、そういう広い立場から立法措置がなされて、そういった趣旨のもとに、その一部の仕事をこういう公団がやるということであるならば、大へんけっこうだと思うのですが、そういうような意味において立法を考えられるという意味のお話でございましょうかどうか、そういう点を政務次官いかがでしょう。
○政府委員(徳安實藏君) ごもっともなお説でございまして、私ども、そうした気持で検討をし、また立案にも当りたいと考えております。
○西田信一君 それでは、そういうことでございますから、これは私としましても、非常に自分の気持、そういう気持を持っておりまするし、また大へんけっこうなことでございますので、ぜひ一つ、ただいま御答弁の通り、早い機会に、通常国会に、そういう立法措置ができるように、一つ建設省が中心になられることはけっこうでありますが、そういう措置をとって強力に推進していただきますように希望を申し上げて、この問題の質問は終ります。
○武藤常介君 三十四年度の建設省の予算要求の大体を拝見いたしましたが、遠藤建設大臣、徳安政務次官の名コンビで、この予算を十分一つ、がんばっていただきたいと思うのでありますが、われわれ地方農村から見るというと、道路の点につきましては、大体、非常に本年は予算がふえる、こういうことは、非常に私どももけっこうな次第なのでありますが、その道路の予算を拝見いたしまするというと、大体産業道路として新設されるところの縦貫道路、こういうものに非常な額を投入することが、これはやむを得ないと私も賛成でありますが、ただ、地方の農村、あるいは小都市では、こういう方面に非常な経費をかけても、結局において、あまり恩恵に浴さない、こういうことで、道路政策が果して進んでいるのかどうか、こういうふうな非常に疑問を持たれるのでありますが、いま少し、やはり地方の重要県道というばかりでなく、あるいは重要でない県道にも、いま少し力を入れるような政策をとらなければ地方民は満足しないのではないか、かように私は考えておるのであります。そういう点から考えてみて、本年のこの要求を全額通してもらえばそういう要求にも応ぜられるのではないか、かようにもまた考えるのでありますが、道路の問題は大体そんな感じを持っております。これに対しまして政務次官のお考えを一つお伺いしたいと思います。
○政府委員(徳安實藏君) お説はまことに私どもも同感でございまして、地方農村からいいますと、都市周辺の道路ばかりよくなって、地方のほんとうに農村が利用する道路というものが相変らずそのままだ、ということはよくないことでありますから、私どもも今度のこの案によりましても、できるだけ地方の主要道路はもちろんのことでありますが、府県道に対しましても重点的に、大事な線につきましては予算化する考えでございます。ただ直轄事業でございますれば、政府関係だけで考えがすぐまとまるのでございまするが、地方道に対しましては地方の負担金、いわゆる各府県の負担金というものがございますために、それが非常に隘路になりまして、せっかく国で金をくれましてもその裏づけが県でできないというようなことから、ものによりましては、せっかくこちらの方で出しました金が施行されなくて返ってくるというような県もございまして、そうした点につきましては違った角度から再検討しなくちゃいけないかと考えておりますが、お説の通りごもっともでございますので、私どもの今度の予算配賦の方針といたしましては、できるだけ地方に厚くするようにいたしたいとかように考えまして、予算措置を講じたいと考えております。
○武藤常介君 ただいまの政務次官の御答弁で私ども満足いたしましたが、この世界の情勢から見ると、文化の進んだ国と進まない国とを比較すると、やはり文化の進まない国でも大都市のところに行くと道路も非常によろしい、それから建築も相当によろしい、けれどもが農村に入ると非常にみじめな状態である。これがやはり文明の進まない何か象徴であるというように見ますので、もしこの負担金や何かの問題から現在の制度で悪いとするならば、方法を変えてもやはり地方の県道あるいは重要な町村道まで、何とか国がこれを補助なり何なりにして、めんどうをみていくようにするような施策を講じないと、日本の国の文化というものが劣るのではないか、こういうふうに考えておりますので、にわかに政務次官のただいまおっしゃる通りさっそくというわけにはいきませんでしょうが、相当僕は建設省としては考えなくちゃならぬことではないか、かように存じております。この点に対しては別に御答弁は要りません。 次に治山治水の問題でありますが、これは各地方から年々非常な要望がございまして、いつでも河川の方の係官の方はその陳情に非常に困っておるような状態であります。これは要するに予算が少いのでありまして、どうもその要求に応じられない、こういうことでありますが、どうも最近この河川の方に政府の力の入れ方が足りない、こういうことを私は非常に感じておるのてあります。河川改修なども、私の県あたりでも数河川承知いたしておりまするが、大体十五年の予定をもって着工したものが、二十五年もたっても半分しかできない、こういうふうな状態であります。御承知のように、河川の改修というものは下流の方だけ堤防を作っても、上から洪水がやってくるということになれば、せっかくの努力を払ってもそれは何ら効をなさない。幸い茨城県には本年は大した洪水はなかったのですが、ところが過去においては非常な惨害を受けておるので、地元民等は、はらはらいたしておるのであります。どうか国の方でこの治水の費用をいま少し増額する、いま少しというよりも思い切って私は増額していってもらいたい。どうも最近関東方面にも相当年数あまり洪水がなかったので、何だか政府当局の方でも、治水費に対してはどうも大した感じを持たないというようなことでありますので、ちょうど先般も局長のところへ参りまして、ある十河川ばかりが集まりまして陳情に参りまして、万一洪水があったとなれば重大な問題を起すのじゃないかというような陳情をして帰ったのですが、その翌々日あの災害で、ごらんの通りの実に残酷な災害を見てしまった。かような次第でありますので、政府は根本的に治水費に対するところの認識を変えてもらわなければならぬのではないか、かように私は考えておるのでありますが、政務次官の御意見を伺いたいと思います。
○政府委員(徳安實藏君) 災害関係につきましてはここ二、三年あまり大きな災害はなかったのでありますから、事務当局の方では強い要望をいたしておりながらも、やはり政府間のいろいろな関係で軽視されておったような傾きも実は相当にあると思います。これはまことに遺憾なことでございますので、従来は三十一年度から五ヵ年計画を立てて推進いたしておりますけれども、今度はこれは部内的の計画だけではいけませんから、新しく三十三年度から五ヵ年計画を立てまして、それには重みを持たせるために、閣議決定の線まで持っていこうという考え方で案を立てております。 それからさらにただいまの構想では、できることならば、今期国会には治水促進の法案でも出しまして御協賛を得たい、というような気持を大臣お持ちのようでございますので、ただいま研究中でございます。従って次の通常国会までには、今お話いただきました点につきましては、御満足のいただけるような案が御審議願えるようになろうかと考えておりますが、非常に各方面とも歩いてみまして、ある程度こちらの方で手を加えておりまする河川は、今度の災害につきましてもそれほど大きな被害はございませんけれども、やればよかったと思っていた所あるいは少し気がつかなかった所、そういう所が非常な大きな災害を受けておりますので、今さらながら政府の方の施策をこうした方面にもっと力をいたさなければならぬ、ということを痛感いたしておる次第でありまして、最近の大きな災害等にもかんがみまして、通常国会までにはそうした問題につきましても政府の腹もきまろうと思いまするし、私ども強く大蔵省に要望いたしておりまするので、どうか一つ皆さん委員各位におかれましても、ぜひとも御協力いただきたいと考えております。
○武藤常介君 ただいまの政務次官の御答弁で私ども非常に同感でございます。昨年の予算ですか、各省が予算の折衝をしておるときに、この建設委員有志が集まりまして、相当政府に強硬談判いたしたのでありますが、そのときの政府の考えというものは、その団体に対して建設族であるとかいう——建設族というのは一体尊敬して言ったのか、あるいは罵倒したのかわからないが、大体想像するのに罵倒の言葉であったというような状態が、その当時現われましてわれわれは非常に残念に思ったのですが、この国家の治水方面に対するところの根本的な考えを変えていかないと、私はうまくないと考えるのであります。御承知のように、最近は東南アジアの開発ということは、わが国に課せられたる重要な問題でありまするけれども、この東南アジア方面の開発ももちろん必要であるが、国内のあの悲惨な状態を見ながら他の国の開発をするという、これは非常に私はむずかしい問題でありまするが、いま少し国内に重点を置いて、そうしてそれから国外に手を伸ばす、こういうふうでないと、国民がやはり満足しないのじゃないか、こういうことを考えまして、今年は遠藤大臣、徳安政務次官の名コンビでありますので、どうか、この第一回の要求でありますが、最後の決定にあまり差がないように大いにふん張っていただきたい。われわれもまた及ばずながら大いに尻押しをしたいと、かようにざっくばらんに申し上げまして私の質問を打ち切ります。
○政府委員(徳安實藏君) 非常に激励をいただきましてありがとうございました。どうぞ一つ御支援をお願いしたいと思います。
○稲浦鹿藏君 もう一度伺いますが、先ほどの新都市開発公団の問題、これは現在の日本として非常に大事な、ぜひともやらなきゃならぬ問題だと思うのですが、現状を見ますと、建設省は新都市開発公団、それから運輸省は、何といいますか、臨海工業地帯、それに通産省も加えて、三者がお互いに連絡もまだしっかりとっていないというところに、われわれ非常に心配なところがあるのですが、建設省の開発公団としての考えは、都市計画の立場から大きく全体的な計画を立てるということは、これは必要なことである。しかし臨海工業地帯の中へまで入り込んで、こまかいことを建設省がやるということは、少し専門が違うのじゃないか。海を浚渫してその土を埋め立てに利用していく、そこへ何万トンかの船がついて、初めて臨海工業地帯としての条件が備わるのでありますから、その専門はやはり運輸省ではないか。それからでき上った土地に対して、いろいろ工業立地の条件を考えて、いろいろ工場がありますが、それを配分していくのが通産省である。おれの方の案は一番いいのだということでなしに、もう少し大きな立場から三者が一体となってやらなければ、せっかくのいい計画が共倒れになってしまう心配がある。だから、大臣同士が委員会を作るとか、あるいは関係政務次官が寄り集まって相談なさるとかいうことでまとめる方法がいいんじゃないか。なお農地は農林省が干拓などをやって、せっかくの臨海工業地帯として非常に立地条件のいい所へ干拓をやって、それを主張するため、工業造成ができないというようなことも考えられるから、そうした関係の各省が全部集まって、政府として何らかのそういうものを作って、この際まとめていく必要があるのじゃないかというふうに私は考えるのでありますが、それについての政務次官に一つ御意見を承わっておきたいと思います。
○政府委員(徳安實藏君) ごもっともなんです。実はもし、もう少し来年度の予算概算要求提出をもっとおくらせることができましたならば、そうしたことに対して議論していただかなくても済むように調整をして、大蔵省に概算要求ができただろうと思うのでありますが、今年は非常に急がれまして早くということから、時間的に余裕がなかったということと、各省ともこれは非常に思い思いの考え方を持っておりまして、私どもの方でも私どもの考え方が一番いいと考えておりますし、あるいは運輸省なり通産省も、また違った角度からさような考えをお持ちになっておりまして、党でもすでに取り上げておりますし、私どもの役所の中でもこれを調整しようという話し合いをいたしておるわけでありますが、一致した意見によって出すだけの時間的余裕がなかったということで、この案を出しておるわけでありまして、本来から申しますならば、こうしたまだまちまちの案でありますから、御説明もある程度控えた方がいいと思ったのでありますが、むしろざっくばらんに申し上げた方がいいと思いまして、ありのままを申し上げたわけでありますから、近いうちに私どもの方の役所の関係、党の関係一切話し合いをいたしまして、そうしてすみやかに調整をして、通常国会までには御懸念のないようなものにして差し出したいと、かように考えておりますので御了承いただきたいと思います。
○西田信一君 私、先ほどお尋ねしたのですが、なお、今の稲浦委員の質問に関連しまして、こういうことをお考えになっているかどうか、こういう新都市を作る場所等の、まず適当な所を指定をする、指定が前提になっていろいろな新しい立法を適用するというような、そういうようなことも構想の中に入っているかどうか、そこまで進んでいるかどうか知りませんが、そういう点はどうお考えになりますか。
○政府委員(美馬郁夫君) この考え方でございますね、やる場合には今、日本の中でどういう所をまずそういう指定をやればいいか、そういう場合にはやはりこれは建設省の関係だけじゃございませんで、鉄道の問題も、それから海の問題もいろいろ工場立地もございまして、それは私どもの考え、これは各省の考え方も同じでございますが、やはり各省大臣を網羅した協議会とかそういう審議会的なものを作って、そこで高い見地から作っていこうというような考えで、建設省も各省も大体考え方は同じでございますが、ただその場合に、他の立法措置が要るかどうかという問題でございますが、これは首都圏の関係につきましては、現在首都圏整備法というのがございまして、内部の規制とか衛星都市の新設とかいろいろございますが、あるいはこれに歩調を合せることができるのじゃないか。しかし大阪とか名古屋とかその他の都市については、ただいまそういう立法がございません。これをどういうふうにするかという問題でございますが、これはいろいろ検討しておりますが、まだ法制的な処置でそれをやっていこうという結論までにはなっておりませんで、これは各省が寄り集まった上で話し合いによってやっていこうじゃないか、そういうような段階でございます。
○西田信一君 御答弁でございますが、御答弁の趣旨はわかるのですけれども、私のお聞きしたいのは、たとえば新しい立法措置を考える、新都市建設のための立法措置を考える、またこういう公団というものができて、公団がどこで仕事をするか、わかりますね、そういうところは新しい立法の立場から、あるいはまた公団としての立場から、地域指定というものを先におやりになる、またたとえば首都圏のような特別立法という意味じゃなくて、その新しい立法の中に地域を指定する、そういう思想でお考えになっているかどうか、こういうことです。
○政府委員(美馬郁夫君) 私ちょっと誤解しておりましたが、公団法の関係だろうと思いますが、その点はやはり公団法によりまして、新しい計画なり地域の指定をやって、そこで指定があれば集中的にいろいろやっていく、という構想になるだろうと思います。
○西田信一君 私は公団法も含めて申し上げましたけれども、むしろ公団法じゃなくて、この公団だけがもう日本の新都市を全部背負っていくべきであるというんじゃなくて、もっといろいろな機関が、そういう新都市建設に協力するというか当るということになるだろうと思います。そういう場合にその公団を一部と考えてよろしいと思うんですけれども、新都市建設法というか名称はわかりませんけれども、さっき政務次官がおっしゃった新しい各省の立法措置、政府機関を統一したところの立法措置と考えられる場合に、まずやっぱり立法的に国内的に重要な所を指定する、というようなことが前提に立ってそうなるだろうと思いますが、そういうお考えでやられるかどうか、こういう意味です。
○政府委員(徳安實藏君) 大体建設省でこの案をこしらえる基礎といたしましては、各方面の陳情もずいぶんございまするし、それから役所自体が見ましてこれは適当な場所だという所もございますので、そうしたものに対する大体の輪郭というものは、建設省は建設省なりに持って案を立てておるわけでございますから、もし必要でございましたらそうした案をごらんいただきまして、もし漏れている所があれば、あるいは非常に適切な所があれば、そうしたものも案の中に入れていいと思いますけれども、大体の輪郭だけは持っておるわけでございます。
○稲浦鹿藏君 政務次官に別な話を伺いますが、来年度の失業救済事業を労働省は直営でやるんだということを計画しておる、こういうんですが、直営でやるとなれば現在の建設省でも、それから県の土木でもとても今の事業では大きな失業救済を直営でやるということは、おそらく私は不可能だと思いますが、建設省が実際その衝に当ってその仕事をやっていくんですから、労働省とそういう打ち合せをなすったのかどうかお伺いしたいと思います。
○政府委員(柴田達夫君) お話のように、労働省の方では従来の失業対策のやり方を再検討して、高等失業対策事業というものをお話のように直営を主としてやりたい、というような話が伝えられております、お話のような趣旨で。これはそういう失業対策事業を直営の失業対策事業として、しかも大規模に直営でやるというようなことは非常に実情に合わない話でありますので、十分意見を申し述べて事前に調整をいたしたいと考えるのでございますが、労働省の方はまだ正式に案を当方まで示すに至っておりません。当方の方からやかましく事前にいろいろ意見を聞かしてもらいたいということを申し入れておりますが、まだ具体的な話になっておりません。いつも失業対策の問題は要求時にはあまり連絡なしに起りまして、予算の決定の時期までに関係省が相談をして、大蔵省がどういうふうに処置するかということについて相談があるわけでございます。できるだけ申く調整をはかりたい、当方の意見も申し述べていくんでありますが、まだ詳細に労働省からお話がございませんので、ここでそれらの内容や当方の意見を申し述べる時期でございませんけれども、御趣旨の通りに考えておりまして十分関心を持ちまして、当方の意見を申し述べて間違いのないようにして参りたいものと考えておりますような次第でございます。
○稲浦鹿藏君 毎年失業救済事業がスムースになかなか仕事ができない、ある程度仕事をやる以上は能率もあげたいし、そういって能率主義にやれば失業救済という趣旨から、はずれるという点もありますので、その点は両方十分連絡をとってうまくやるように希望いたしまして、私の質問は終ります。
○戸叶武君 建設省の三十四年度の概算要求を見たのですが、昨年度の概算要求はどれほどのものであり、予算化されたものはどの程度のものであったか、過去三年くらいのそれを見たいと思うのですが、どうもこのごろ各省思い思いの概算要求で、その概算要求だけは派手に出すが大体半分くらい、ひどいのになると三分の一くらいにぶった切られて平気でいるというような、概算要求というものに対して権威がなくなっている。これは一つは、日本の行政機関の予算の発案権、編成権、提出権に対する混乱からきているのであって、イギリス等では大蔵省が絶大な力を持っておりますが、日本においてはその責任の所在というものが非常にあいまいになっているので、しかも各省がセクショナリズムでばらばらになっているというのが、この予算編成段階において非常な混乱を巻き起しているのですが、建設省におけるところのこの過去三年くらいの程度の実績を……。
○政府委員(柴田達夫君) 昨年の同じ予算要求の額は——きょう御説明申し上げました明年度予算の要求額よりも、実は絶対額においても昨年度の方が少し上回っております。あとで詳細な端数等は申し上げますが、二千五百億台でありまして約二千六百億に近い額だったと記憶しております。そのまた前の年に比較いたしますと、前年度の要求は約二倍でございます。 資料がございますので前年のときのことを申し上げますと、二千五百九十七億要求をいたしております。その前の年すなわち三十二年度の予算は千三百十億でございますので、ちょうど二倍の倍率で前年は要求いたしております。本年は先ほどの大要に書いてございますように、二千四百四十九億の要求で一・八倍ということでございますので、前年度の要求に比べますれば、たまたまやや控え目に要求をいたしておるということになります。最近三ヵ年間のやつは資料を現在ここに持ってきておりませんので、これは後ほど資料としてお調べいたしまして御提出申し上げたいと思います。
○戸叶武君 予算獲得はどういうふうになっているのですか、その概算要求との比率は。
○政府委員(柴田達夫君) 昨年は二千五百九十七億の要求に対しまして、きょうの資料で本年度の予算に上っておりまする千三百八十五億というものに予算がきまっております。
○戸叶武君 三十二年は。
○政府委員(柴田達夫君) 三十二年度の予算要求額は、過去三ヵ年につきまして後ほど資料を調べまして御報告申し上げたいと思います。
○戸叶武君 概算要求してももう半分くらいでぶった切られると初めから覚悟して、そして水増しでやっておるのか、それとも半分にぶった切られても仕方がないというので引っ込んでいるのか、そこらの点があいまいになっているが、その点はどういうことですか。
○政府委員(柴田達夫君) 予算全体の要求といたしましては、今お話がございますように、要求額に対して実際にきまる額が非常に少いのであります。従って非常に要求額がずさんであったり、あるいは悪い言葉で言えばふっかけのようなことではないかと、こういう点は堅実な予算要求をすべきだという御趣旨については、まことに一般問題としてごもっともの考えでございますが、これはやはり各省の予算なり、あるいはその予算の質的な内容によりまして、相当やはり事情が違うものである点も御了承いただきたいのでございます。建設省の予算といたしましては非常に大きな道路整備事業、あるいは治山治水事業というようなものが大宗を占めておる、行政部費はきわめて全体に比べて少くて公共事業費が多い。その公共事業費も小さい事業を並べるというよりは治山治水、道路、都市計画、災害復旧というような大きな仕事をやって参らなければならない、そういう仕事を持っておる省でございます。そういう関係で、それらの事業につきましては、いずれも一つの計画的な推進をはかるという現在は段階になっておりまして、道路について申しますれば道路整備五ヵ年計画、あるいは治水につきましても、過去五ヵ年計画をやって参っておりますが、これを改訂して参りたい。それから住宅建設も御承知の通り、過去住宅十ヵ年計画がございまして、最近におきましては、さらにこれを少しでも早く住宅事情を安定させるという意味で、五ヵ年計画を実行いたしておるような次第でございます。ほとんどの事業につきまして、長期計画と申しますか、恒久の計画をもちまして事業を推進いたしておりますので、その計画に十分な根拠をもちまして、一つの目標のもとに計画を立て、できれば法律的な裏づけを作って、これを公認して、法的な根拠をもって着実にやって参りたいというのが私どもの考えでございます。ところが計画は立てましても、その計画が公認されるまでがなかなかでございますし、公認されましても、国の財政の都合等でなかなか予算がつかない、というようなことが建設省の事業の場合に基本的な悩みでございます。そういうような関係で、要求時におきましては、私どもといたしましては、やはりその長期計画に沿って、当然必要な年次計価に従っての予算要求をやって参るということが、ものの順序になるわけであります。これが国家財政の都合で、後年度にしり上りで予算をつけるから、本年は財政が苦しいからやむなく少くする、というような結果に終っている場合が多くて、はなはだ遺憾に思うのでございますが、そういう関係で、建設省の予算といたしましては、ただ総花的に大きく予算を要求して、何ぼか歩どまりでとめればいいというような考えは極力避けておりますけれども、予算の性質上、年次計画に沿ってしかも根拠をもって、要求すべきものを要求する、それを集積いたしますと、かような数字が出て参るということが、大体建設省の仕事の性質からくる特色になっておりますので、御了承いただきたいと思います。しかし、さりながら、前年の要求よりは全体といたしまして無理な要求を避けまして、本年の来年に対する要求は、やや倍率も御指摘のように控え目にいたしておるような次第でございます。
○戸叶武君 質問も簡潔にやりますから、答弁も簡潔に願います。 今までと違って、三十四年度の予算編成に当っては、大蔵大臣みずから、とにかく道路整備五ヵ年計画というものに重点を置く、一兆という数字も打ち出しているのだから、私は今までの悪慣例を克服して、予算面においても、ことしは後退するようなことがないと思っておるのでありますが、その重点施策として打ち出した趣旨においては、国土の開発保全、産業基盤の拡充強化及び国民生活の安定向上、雇用の増大、こういう題目が並べられておりますが、先ほど他の委員からも質問されましたが、やはり不況下におけるところの建設事業というものは、民間事業が萎縮した場合において、国家資本を動員して、そして公共事業を起して、雇用を拡大していくというので、普通のときの失業対策とは根本的に違うと思うのです。私は、今日における不況に直面してこの克服策として、道路整備の問題も大きく取り上げられておるものと了解しておるのでありますが、岸内閣における経済閣僚が、昨年の一萬田さん、ことしの佐藤さんが、日本の経済界の見通しを楽観的に見ておるのとは違って、アメリカ自体の景気経済観測学者たちも、三十二年から始まったところの不況は、戦後、前にあった二回ほどの不況よりも深刻であって、とにかく第一次欧州大戦後十一年目にあった一九三〇年の経済恐慌に次ぐものだ、というように重大視している。当然、これは不況対策として、とにかく雇用の拡大として、この問題は取り上げられていいと思うのですが、その問題が非常にぼけていると思うのです。具体的にそれに対処し得るような予算の眼目は、どういうところに出ているか、それを簡単に説明してもらいたい。
○政府委員(徳安實藏君) ただいまのお説はまことに適切な御意見でございまして、私どもも不況対策といたしましては、本年度実施いたしておりまする予算におきましても、側面から多少の刺激を与えまして、そしてこの不況を克服する一環といたしたいという気持から、先般地方局長を呼び、あるいは各都道府県の土木部長に来てもらいまして、そうして事業の促進、毎年相当事業量を翌年度に残す状態でございますので、本年はさようなことがあっては絶対相ならぬということできびしくその点を警告し、注意いたしてございます。従って、来年の一月から三月にやりまする事業等も、できることならば本年内にどんどん繰り上げて仕事をするように、というような一つの目標を立てまして指示いたしてございますので、最近は相当に各地方とも活発にそうした公共事業が進捗しておると考えておりますが、その実績はいずれ適当な機会に御報告いたしたいと思いますけれども、来年度の予算につきましても、これから通常国会で御審議願うわけでありますが、その期間におきましても、三十三年度の予算施行について以上申し上げたような考え方から、それぞれ通達を出しまして督励いたしておるわけでございまして、もし来年一月から三月におきまする機会において、事業の繰り上げをどんどんやりまして、その結果空白を生ずるような場合には、さらに他の適当な方法によりまして空白を生じないような努力をせねばならぬ、かような観点からこうした点につきましても、政府では今考慮いたしておる次第でございまして、ただいまお説のように不景気を多少でも公共事業によってカバーするような施策に対しては、八月以来十分努力いたしております。ただその実績がまだ目の前にはっきりいたしておりませんけれども、九月、十月、十一月と進むに従って、相当大幅の、従来の年よりかは進捗率もよくなり、そうして景気回復の一つの刺激剤にもなろうかと考えまして、そうした施策に今一生懸命で努力しておる最中でございます。
○戸叶武君 けさの新聞を見ても、前年度と比較して十万人も失業者がふえているという状態で、不況のしわ寄せが労働者なり農民、中小企業にかぶせられてきて、独占資本の方面だけが操短やあるいは労働者の首切りやあるいはその他の方法によって、切り抜けようとしてあせっているのですが、こういうところに今深刻な社会問題が続出しているので、こういう建設事業の面からでも明るい改革路線を作らなくちゃならないのに、その線がはっきり出ていないというのは残念ですが、いずれにしても、ほかの各委員からも指摘せられましたごとく、この新都市開発公団の予算の問題でもそうですが、こういう問題を通産省、運輸省、建設省で、ばらばらにいろいろなことをやっておる、そうして概算要求を出して、大蔵省でぶった切られるにきまっている。その段階において調整というのは名ばかりで、閣議決定に持ち込むというけれども、その間が私は非常にお粗末だと思う。概算要求は各省でおざなりに出す。大蔵省で半分ぐらいにぶった切られる、すったもんだやってそして結局閣議決定というけれども、閣議決定における政治的調整をやるときの、私は、やり方というものは、全くこれは短期間にまあまあで片づいて、まあこの問題に関しては、予算編成の責任の所在がどこにあるか、という憲法論上の問題にまで入っていくのですが、そういう論議は予算委員会や何かで別にいたしますけれども、とにかくイギリスでは予算増額修正は不可能になっているというのは歴史的な発展から来ているのであるが、一つにはやはり大蔵大臣の責任というものが非常に強い。予算を決定するに際して、予算を発案し、編成し、国会に提出するまでの間の慎重性というものが、行政機関としての全責任をもって予算編成に対する権威というものが保たれているのだが、日本では各省からこれを概算要求を出す、大蔵省で中をさいて第一次査定、第二次査定、第三次査定といってみな半分ぐらいにぶった切られて泣き寝入り。大蔵省はわからん——わかるもわからんも大蔵省は一つの線も——首切り浅右衛門みたいだ。あとでまず何も事情を知らないところの大臣というものが、まあまあという形でそこでなれ合いの話し合い。こういうところに非常にお粗末な予算化がなされているのだが、とにかくこういう一般論よりはとにかくこういう具体的な問題でも、概算要求をする前に、少くとも通産省なり運輸省なり建設省なり、先ほどだれか指摘しているように、次官会議の形なりなんなりか話し合いはできないか。首都建設の問題も問題になっているようだけれども、日本のそういう行政機構の改革だ何だという末端の小さな首切りを考える前に、大どころの政治の立て方というものを、もう少し各省からでもこれは盛り上げていかなければ、初めからこれは首切られること承知の上で綴方教室みたいな概算要求を出す。こういう権威のないやり方をやっていたのでは、いつまでたっても日本の政治は科学化され合理化されていかないのだと思うが、これは今答弁を要求しても仕方がないけれども、その点を一つ私は御注意をしておきます。 それから道路の問題ですが、この間の予算を読んで、私は関西方面を視察に行って驚いたのは、たとえばあの兵庫県における明石と神戸の間ですが、道路が悪く、明石の市長はずいぶん派手な男で、いろいろな戦災都市の犠牲者の記念塔なんというのをぶっ建てて、市ではいろいろらんちき騒ぎをやった。それに反して道が悪い、この道は何だ、こんな派手な事業ばかりやっていて、この道をよくしないとだめじゃないかと言ったら、この道は市じゃなくて県だという、県に聞いてみるとさっき言ったように県には金がない、結局ああいう赤字県においては道路を直せない。こういうばらばらに対して一体だれがどこで調整していくのか内閣は責任を持たない。その担当しているところの建設省においても予算をやってみても結局負担力が都道府県の方でないのだから、それを消化できないというままで、さっきの答弁を聞いていてもそんな話だが、それじゃ一体だれがいつどこからこういう矛盾を解決していくのか。こういう矛盾を是正していくのはただ大蔵省だけに頼るのではなくて、道路整備の上におけるこういう重大な欠陥がある、これをこうこうしてもらいたい、府県の負担力がないならば国で取り上げて全部やるとか何とか、具体的な建設的なものがなければ道路なんていつまでたってもこれはプランだけ、計画と概算要求だけ無責任に出されるけれども、現実の道路というものは一つもよくならないと思うのだが、そういう問題をどういうところで解決するか。これは建設省の立場から承わりたい。
○政府委員(徳安實藏君) 国全体、政府全体の問題として考えることがだいぶんでございますから、私どもも、そうした問題に対しては、すみやかに政府で考えるべきだと考えておりますが、建設省といたしましては、先ほど申し上げましたように、できるだけ地方の都市農村等を道路改良等につきましても重点的にやっていこう、という気持は今日も捨てておりませんので、従って負担に対しましては話し合いの上で、できるだけ地方の県道なりあるいは二級国道等が、重点的に改良できますように、話し合って、協力をいたしておる段階であります。しかしただ、地方財政等につきましては、私どもの関係が直接ではございませんので、これは先ほども申し上げましたように、政府全体の関係から考えていただかなくちゃならないと思っておりますが、いずれはこうした点につきましても、非常に富裕な県もございますし、また非常に貧乏な県もございまするし、そうした財政上の措置につきましては、建設省で今どうこういって指導するわけに参りませんが、しかし政府全体として考えると、そうした問題も適当に解決すべき時期がきているのではないか、解決されなければならぬ。かように考えておりますので、大臣は十二分にこうした問題につきましても慎重な研究をし、お考えになっておるだろうと思いますが、私どもといたしましては今申し上げましたような関係で、県と密接な連絡をとって、とにかく何とかこの道路行政につきましても片ちんばにならぬように協力する態勢を確立して、努力しておるということだけは一つ御了承をいただきたい。 —————————————
○委員長(早川愼一君) この際、委員の変更について御報告いたします。 本日、前田佳都男君が委員を辞任され、その補欠として白井勇君が委員に選任されました。 御報告いたします。 —————————————
○戸叶武君 道路行政がこういうふうに混乱しているというのは、道路政策が確立していないことであり、それから建設省というものが官僚的なやはりセクショナリズムに陥って、自分の担当する範囲内における行政に従事しているというだけで、行政を運営していく上において、矛盾が非常に累積されているのにもかかわらず、それをどう是正するかという問題に対して、問題を打ち出していない。こういうことから私はいつまでたってもこの日本の道路政策というものが貧困なんだと思いますが、特に最近目立つのは重量トラックが通っていく、それで少し道がこわれて穴があくと、その間を短期間にぶちこわして行く、それに対する修理が行き届いていない、うんとこわれないうちは道路が直されない。アメリカあたり私は自動車で過去三年間いろいろなものを見聞したいと思って旅行しましたけれども、道路を直すのも簡単だし修理も行き届いている。こういうふうに、いわゆるもう戦前で官僚主義的なお体裁主義というものはこりごりしているんだのに、戦後の民主主義というのは言葉だけで、事実上こまかいところへ手がちっとも行き届いていない。修理費なんというものはどういうふうに積み上げられているのか、その管理はどういうふうになされているのか。最近地方新聞等の投書なんかを見ても、国と県と市とみんな責任のなすり合いをやっておるが、事実上において道路は悪くなっても修理する者がいない、責任を持つ者がいない。これは道徳教育の前にまず道路を直すことから始めなければ、これはめちゃくちゃなんで、道が大体ひん曲っていてこういうこわれっぱなしで、責任を持っていないのはこれは困りものだと思いますが……。 それから一つ、最近では具体的な問題として、ここにも書いてありますが、鉄道の交差点やその他において、大体アメリカ等においては最近はブリッジ、陸橋を作って、そうしてそれを行くやり方をやっています。京都に行くたびに京都の苦情は、やはり鉄道の下を通る道路と下水の問題、これは運輸省と建設省と両方で話し合わなくちゃならないのですが、これは日本全国における各地の問題です。こういう問題に対しても、もっと根本的な考えを、とにかく運輸省と建設省でこれを話し合ってやらないと、どんなりっぱな通路を作っても何にもならない。それからまた運輸省と建設省でいつでもぶっかっておる点は、道の今まで踏み切りであった所を、鉄道の方ではそこにブリッジを作ってもらいたい、作る予算が市やその他にもない、そのままほうりっぱなしで道の役をしていない所が随所にある。そういうものに対して便法はどう作るか、それから何年ごろどう作るか、いろいろのことの問題があると思いますが、この問題は自動車が今後ますますはんらんしていくのですが、運輸省と建設省はこの問題に対してどういうような今まで話し合いなり何なりをやっておりますか、この点をちょっと。
○政府委員(徳安實藏君) ただいまの踏み切りの問題はまことにごもっともなことでございまして、私ども痛切にその打開策の必要なことを痛感いたしておりまして、三十四年度の予算につきましても、踏み切りの問題は重点的に取り上げまして予算化すべく努力いたしておるわけでございますが、この点につきまして、運輸省との折衝経過等につきましては、事務当局から説明をしていただくことにいたしまして私から申し上げませんが、非常に地方が迷惑されておることは事実でございますので、今盛んに重点的に取り上げて折衝中であるということだけ申し上げておきたいと思います。
○戸叶武君 それから治山治水の問題で、今度の伊豆の災害でも問題になりましたが、けさのラジオを聞いておると、やはり今までは大きな河川の方の改修の方に重点を置いて、中小河川が無視されていたから、伊豆や神奈川県におけるような中小河川の災害というものが避けられなかったのだ、というお話をだれかが言っておりましたが、その傾向は確かにあると思うのですが、この河川にはやはり総合開発の問題に入っても、建設省、農林省ばらばらで、私は去年予算委員会で赤城君を責めたのもそうですが、利根川総合開発と銘打って鬼怒川中流にダムを作るというときでも、何らの科学的根拠における計画がない。それから地元の知事なり市町村長とも何ら連絡もなく思いつきに、選挙前のアドバルンだったかわからないが、結局何億という予算要求でしたが、調査費というので七百五十万円に削られたのをみればわかるように、これは大蔵省でも笑っておる。こういうような点が私は今後当然問題になると思う。道路公団で呼んだアメリカの経済統計学者でも、日本の富の資源というのは人口と、もう一つは台風が持ってくる雨量だといっておるが、これを処理できない日本の政治の貧困というものが、天災という形でいろいろの災害を生んでおるのですが、こういう治山治水の問題に対して当然建設省や農林省というものはいろいろ話し合いをやって、やはり進めていかなければならないと思うのですが、去年は建設省は、そういうふうに具体的に利根川総合開発における、赤城農林大臣の鬼怒川中流のダム建設、というずさんな計画において現われたのですが、この各省との連絡並びに地元との連絡というものを十分やっておるかどうか、建設省の方としての立場を承わりたい。
○政府委員(徳安實藏君) ただいまの御説の通りでございまして、来年度には従来手をつけておりました中小河川並びに局部改修というような制度以外に、今回の大きな災害にかんがみまして、それ以下の小さい川、建設省では小規模河川と言っておりますが、その小規模河川を継続的に改修するという方針をきめまして予算要求をいたしております。そういう点につきまして今後十分御期待に沿い得ると思いますが、さらにただいまお話のような地元関係であります。私どもはこの建設省の仕事は河川といわず、道路といわず、一番国民に関係の深い仕事でありますから、たとえ一本の川を直すにいたしましても、橋をかけるにいたしましても、できるだけ地元の方の了解を得て、そうして百年、五十年後に至っても失敗したということのないように十分心がけてほしい、ということを大臣も私どもも現場の方によく話をいたしておりますので、少くとも建設省に関する限りにおきましては、独走をして独善に陥るようなことはおそらくなかろうかと考えております。もしさような点がございましたら、お知らせいただきますれば十分大臣の趣旨を地方の方に徹底させまして、そうして地元民の御満足のいくような納得のいくような線において、改修なり改善を加えたいと考えておりますから、一つどんどんそうした点、もし不満足な点がございましたら御指摘をいただきまして、御注意いただきたいと思います。
○戸叶武君 時間がありませんから次に簡単に、二点だけ承わります。一つは、住宅政策を進める上に住宅の問題より土地の問題に難点があるのですが、この問題に対しての政府の政策というものはきわめて不徹底で、これはイギリスにおいても産業革命前後から土地の暴騰の問題が起きて、イギリス社会主義はむしろ土地社会主義から発達したというような、土地に対する不労所得という問題が大陸社会主義と違う非常に大きな問題として提出されたのだが、今東京やその他の大都市を見ても、都市の中心におけるキャバレー、パチンコ、それから土地住宅ブロカー、これが土地の不気味な一つの三悪の様相として現われた。頽廃的なものとしてのキャバレー、それから賭博としてのパチンコ、それから何か不健康な土地建設ブローカー、こういうものが雨後のタケノコのように出てきて、それに対して何らこれに対処すべきところの政策というものは出てきていない。家は作りたいけれども土地が高くてぐんぐん値上りしていく、結局投機の対象になって、銀行に金を預けるのよりは土地を買って、そうした方が一年に一割も二割も、あるいは場合によっては数年で数倍に上っていくからそれに越したことはない。こういう不健康な問題が起っているが、こういう問題に対して一体、これは予算委員会で大蔵省にも聞きますが、住宅政策が行き悩んでいる大きな眼目はこれだと思いますが、この問題に対して建設省はどういうふうな具体的な手を打とうとしているか。 それからもう一つは、中央における官庁街の予算がここに組まれておりますけれども、問題は日本の新しい近代建築における欠陥は、やっぱり自動車置場だと思うのです。日比谷公園もあるのだからあの地下でも利用しようという考え方が強いのでしょうが、今後ますます自動車がふえていく。今まで先進国のシカゴやニューヨーク、ロンドンなんかでも、もう参っている。自家用自動車では用が足りない、自動車置場まで乗りつけて、それからタクシーに乗って用足しに行かなければ自動車がとめられない。サンフランシスコその他の都市において見られる風景では、町のまん中のデパートでは自動車を横づけしておけないから、町を離れて郊外の広場にデパートを建設しなければ、自動車で乗りつけるすべてのお客に応接できないという大きな変動が起きているときに、建物だけりっぱなものができても、自動車置場が不完全で東京の官庁は相当参っている。これを建てる場合においては公園の利用なんということばかり考えていないで、やっぱり官庁の地下室なりあるいはその他の方法において、どういうふうに自動車置場を作るということも考慮しなければならない。これは官庁街ばかりでなくて、今後における自動車置場というものを軽視してはいけない。もうアメリカには空から見ても工場の敷地を見れば、建物よりも広い自動車置場というものができていなければ、労働者が全部自動車で来るのだから、工場建築というものはできない状態になっているのだけれども、こういうことに対して建設省はどういうふうに考えているか、この二つをお聞きしたい。
○説明員(鬼丸勝之君) お尋ねのうちの前段の宅地の問題につきまして私からお答えします。 お説のように近年都市市街地の宅地の値上がりが大へんひどくなっておりまして、その中には投機的な対象になっている面もある程度ございます。そこで建設省といたしましては、現在一方では新しい宅地を比較的安いものをできるだけ豊富に供給する、という施策を講じておりまして、これは日本住宅公団の宅地造成事業、あるいは住宅金融公庫の融資によりまして、地方公共団体等が宅地を新しく造成する。こういうことを進めてきておりますが、これは来年度におきましても、相当大幅にこれをふやして参りたいと考え要求中でございます。 もう一つは、今までの町の真中の既成市街地のすでに宅地になっておりますものを、高度に立体的に利用していく、既成市街地の高度利用と申しておりますが、これも昨年度あたりから住宅金融公庫を通じ、あるいは住宅公団の一部住宅と併存する施設を作るという、いわゆるげたばき住宅式のものをできるだけ建てて参るということをやっておるわけでございますが、この点も将来ますます強化していかなければならぬと考えております。 なお、お話の中の土地のブローカー等で非常に悪質な者があるということも、ある程度仰せの通りでございますが、これにつきましては、違法な取引あるいは非常に不当な取引をするブローカー等につきましては、法律によりまして取り締っていくということにいたしております。
○説明員(櫻井良雄君) 官庁建物の駐車の点につきまして御質疑を承わりまして、ごもっともと存ずるわけでございますが、今後の官庁建物におきましては、大体計画の標準を定めまして、官庁の敷地に対する建蔽率、つまり建坪の割合、それから容積比率、そういったものを押えまして、ある程度空地が駐車のためにとっておかれますように、またそれがかないません場合には、設計におきまして駐車のための部屋を地下室等に設けるように今後は工夫をいたすつもりでございます。 なお、地方の都市におきましても最近は官公庁の施設を地方の都市計画等によりまして計画いたしておりますが、すべてその際は駐車の面積を考えまして配置をいたすように指導いたしております。 また一般の都市の駐車の問題につきましては、計画局長からお答えがあることと思います。
○政府委員(美馬郁夫君) 都市の自動車がふえますための駐車場の対策でありますが、これは御承知のごとく駐車場法というのが先般施行されまして、これに基きましていろいろやっております。具体的に申しますと、この駐車場法に基きまして、東京都で申しますと東京都知事が条例を作ることになっております。この条例がだいぶ手間取りましたが最近大体できました。この条例は御承知のように今後新しく地域を指定しまして、その指定地域内で新しく建築物を建てるような場合には、必ず駐車場を設けなければならぬということになりまして、その地域も目下具体的に指定になる予定でございます。これはそういう規制でございますが、そのほかにただいま都の事業であるとか、あるいは今度この予算にもいろいろ入っておりますが、東京都の高速道路公団という公団とかあるいは道路公団、こういう公団はいろいろ駐車場の計画を持っております。なおこれは路外駐車場と申しまして地下駐車場でございますが、その他に路上駐車場と申しまして、路上で自動車駐車に差しつかえないときは、駐車場を設けましてやっていきたいというような計画も、これは都でございますが持っておりまして、その他の都市におきましてもこの駐車場法の趣旨にのっとりまして、いろいろ対策を検討中でございます。
○委員長(早川愼一君) 別に御質問もなければ、本日はこの程度において散会いたしたいと思います。 午後零時三十七分散会