議院運営委員会 第14号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1958/11/07
会議録
○委員長(安井謙君) ただいまより議院運営委員会を開きます。 会期延長に関する件を議題といたします。議長から報告がございます。
○議長(松野鶴平君) 会期延長の件について申し上げます。 去る四日午後三時十五分ごろ、赤城内閣官房長官が私のところに見えまして、政府は今国会に、法律案四十一件、条約六件、並びに災害に関する補正予算二件を提出したのであるが、会期も余すところ四日となった現在、成立したのは法律一件、条約三件にすぎない、政府はこれらの案件が本国会において成立することを強く希望しておるので、この際、会期を適当に延長されるようお願いいたしたい旨の申し出をされました。また、同日午後四時三十分ごろ、衆議院議長から、本国会の会期を三十日間延長することといたしたいので、協議する旨の電話がありました。私といたしましては、本院側のしかるべき手続を踏んだ上でお答えしたい旨を答えておきました。 なお、五日午後零時五十五分ごろに、衆議院議長から、衆議院は今国会の会期を三十日間延長することを議決した旨の通知書を受領いたしました。議長といたしましては、本件に関する本院の態度を決定する手続を進めなければなりませんので、五日午後四時過ぎから常任委員長懇談会を開き、本院規則に従って、常任委員長各位の御意見を伺いましたところ、数人の御欠席がありましたが、御出席の委員長のうち、お二人は、相当日数の延長が必要であるとの御意見、他の全部の委員長は三十日の延長がしかるべきであるとの御意見でありました。 以上御報告いたします。しかるべく御審議願います。
○委員長(安井謙君) ただいま赤城官房長官の御出席を願っておりますが、本件について、御質疑なり御意見のある方は順次御発言を願います。
○小林孝平君 本日この議運が開かれますけれども、私はこの議運自身が開会を必要としないと考えておるものであります。それは、実は議長は衆議院議長からの会期延長に関しての協議を受けられまして、常任委員長懇談会をおやりになったのでありますが、私はその際も、常任委員長懇談会をやる必要がないのではないかということを、強く事務総長並びに安井委員長を通じて、議長に通じていただくように申し上げておいたのであります。それは、四日の日に衆議院において会期の延長が議されたということを、政府並びに自民党は言っておりますけれども、この会期の延長に類似するような行為に、全くの抜き打ち延長と世間では言われ、そうして明らかに不法なものであり、違法なものであるということは、万人の認めたところであります。翌五日の新聞紙は、全部ほとんど例外なく、この抜き打ち延長というものは、不当不法であるということを言っておるのを見ても明らかであります。このような状態のもとにおいて、社会党はこの会期延長の議決は無効であるとわれわれは認めまして、これを宣言しておるのであります。こういうような状態でありますから、松野議長においては、常任委員長懇談会を開催すべきではないということが、われわれの強い希望であったのであります。ところが、この常任委員長懇談会は、国会法並びに参議院規則によりまして、議長が議運あるいは議運理事会に諮ることなく、一方的に行うことができるという建前のもとに、これが開催されました。そのときにおいても、さらにこれは議運を開催してその結果を報告したい、これを議題に供したいということは、議運委員長を通じ、あるいは自民党の理事を通じて強く要求されたのでありますけれども、われわれは、今申し上げたような立場から、議運の開催は必要ない、こういうふうに明らかに無効、無法、不存在の議会の延長を議決した衆議院のこのやり方は、われわれは承認することができない、こういう建前から、この議運の開催に応ずることをわれわれは拒否してきたのであります。ところが、強く松野議長並びに議運委員長から議運の開催を要求されたのでありまして、われわれは今申し上げた方針には少しも変りはないけれども、議会政治というものを正常な軌道に乗せるためには、どうしてもルールを尊重しなければならぬ、このルールを無視したり、法規を無視するやり方、あの衆議院のやり方のようなことをやっておれば、議会政治は危機に瀕するというわれわれの考え方から、一応国会法あるいは参議院規則にあるこの手続だけをやりたいということであれば、われわれは議運を開いてその話をお聞きしましょう、しかし、われわれの考え方は今申し上げたように、法規を守り、ルールを守るという建前から、この議運の開催に応じたのであるから、安井委員長、松野議長におかれては、今後この国会の審議を軌道に乗せ、そうしてあくまでもルールを守り法規を守るという建前から、国会の運営をやっていただきたいということを、強く最初に要望しておきます。
○椿繁夫君 官房長官、見えていますか。
○委員長(安井謙君) 見えています。
○椿繁夫君 私は、先ほど政府から、衆議院の方から本院に協議を求めてきたことについては、今、小林君が御発言になった通りでありますが、政府から、四十一件の法律案、条約案何件、補正予算案二件について、まだ日にちが足らぬので、というような理由で、その会期の延長を政府から申し入れてきたというのでありますが、一体この臨時国会の性格はどういうことから始まったのかということから、私は政府の所信をただしたいと思います。 四十日間の臨時国会というのは、政府の当初の経済の見通しが非常に誤まって、輸出目標でも三十一億五千万ドルですか、それが、ずっと今日までやってきてみたところが、二十八億ドルを割る、こういう状態になった。経済の見通しというものを非常に政府は本年の当初から誤まったので、そこで今、中小企業などには大きな破産、倒産が起っている。不況が深刻になった。この問題について、政府は経済の見通し、下半期の見通しというものを明らかにして、国民に経済情勢を知らせて対処させるということが、この国会の一つの大きな目標であったと思います。それからいま一つは、静岡県等に起っておりますところの災害に対する対策を緊急に確立する必要があった。この二つが、今度の臨時国会の大きな目標でもあるし、これに対してあやまちない処置を講ずることが、今国会の最大の任務であったと思うのです。しかるに、予算案が国会に出されたのは一体いつです。国会が召集になりましたのは、九月の二十九日ですよ。これが、それほどどうしても通さなければならぬ、私どもも通したいと思っている、その予算案を、この国会に出されたのは十一月の一日じゃありませんか。会期は七日で切れるのですよ。百億足らずの補正予算を出すのには、この国会を召集したときから、これはできてなければならぬものなのです。それを会期末近くなった十一月一日に国会に出してきて、今ごろになって会期が足りないからどうのこうの、そういう理由は受け取れませんよ。一体、政府のお考えはどうなんです。臨時国会の性格というものについて政府は一体どういうお考えですか。まずそれから承わりたい。
○政府委員(赤城宗徳君) 臨時国会を召集することにつきましては、前にもこの委員会で申し上げたのでありますが、衆議院の総選挙がありまして、その後、特別国会があったのでありますけれども、衆議院の選挙における党、政府の公約というものをできるだけ実行に移したい、ただし、予算を伴うものについては通常国会にこれを出す、予算の伴わないものについて極力公約の実現をしたい、及び、通常国会に出すような法律案でも、できるだけ臨時国会において法律案等を出して審議をしていただきたい、こういうことで臨時国会を開いてもらうことにしたのであります。
○椿繁夫君 何ですか。そんなことを聞いているのじゃないですよ。私ども六十日要求したときに、あなたの自民党は四十日にしてくれと言ったのです。そこで会期を延長しないということを条件にして、そうしてこの四十日の臨時国会が始まっているのです。それなのに、その中心の議題となるべき予算案の提出が、私の記憶に間違いがなければ十一月の一日なんです。一体、そういうことを政府は準備なしにこの臨時国会を召集されたのですか。そのことを開いているのです。
○政府委員(赤城宗徳君) 臨時国会の性格というお尋ねでありましたので、ただいま申し上げたのでありますけれども、今のお尋ねにお答えいたします。御承知の通り、臨時国会召集の詔書が公布されたのは九月の十九日であります。衆議院の議運におきましては、会期の事実上の決定をいたしたのは九月の二十七日でございます。台風二十二号の災害は九月の二十六日に発生したのであります。そこで私どもといたしましては、この災害に対しましては、災害対策本部も設け、現地にもそれぞれの担当の者を派遣いたしまして、災害の予算、災害の状況及び災害の復旧に対してどういう方法をとるかということを、早急にその仕事を進めたわけであります。進めておりまして、予算を出すという方針はきめましたが、災害復旧に要するところの査定といいますか、おおよその目途がつきませんければ、私ども出したいと思っても、なかなか予算を出すという運びに至らなかった。御承知の通り、私ども政府といたしましても、できるだけ早く災害予算を出したいということで仕事を進めておったのでありますが、この査定が済み、歳入歳出等の見合いをきめて、予算を提出するということに相なりましたのは、御承知の通り、非常におくれたわけでありますけれども、私どもは、そのおくれた期間においてもこの予算の御審議が願える、こういう目途をもって、おくれましたけれども、予算案を提出して、災害予算の御可決を願いたい、こういうことで予算案を出したのであります。
○椿繁夫君 五月の選挙があって、特別国会は新しい国会の成立だけで終ったので、予算の伴わない法律案その他もこの臨時国会で御審議を願うつもりであったと、こう長官は言われるのですけれども、あなた、今世間が見ておりますこの国会の重要法案というものは公約がございましたか、何も公約はないじゃありませんか。警察官職務執行法というのは、世間から見ると、これはあなた、この国会の最大重要法案なんです。そういう予算を伴わない公約を実行されると言われる、その重要法案を五月の末ごろに公約なさいましたか。ありませんよ。公約を実施なんて、きれいごとを言っておられますけれども、どこにこんなことがありましたか。それどころか、総理の施政方針にもなかったじゃないですか。そういうものを突然出してきて、そうして国民に利害関係の深い災害対策予算というものを提出をおくらして、そうしてこれとからみ合せて会期の延長をあなた方は、はかろうとしているじゃないか。そんなばかなことで、われわれはだまされませんよ。それのみじゃありません。あなたは災害の損害実額というものの把握がおくれた、それで予算案の提出がおくれたと、こう言っておられますけれども、一体、政府は何しているのですか。こういう公約をせぬものをぽこっと出すことについては電光石火だ。この間の状態を見ていると。国民生活に関係のあることについては、こんなスロー・モーションでどうしますか。だめですよ。それどころか、この予算案が本院の予算委員会に説明になりましたのは四日ですよ。会期は七日で切れるのです。しかも審議中に総理がトイレットへ行って審議をじゃましている。そういうとぼけたことをやりながら、今お話のようなことでは、私は公約実行の国会とも言えないし、国民が最も要望している不況対策については、何ら手を打っておらない。法律案にも予算案にもそれを見ることができない。いわんや公約したこともないものを突然出して、そうして公共の秩序を紊乱するもはなはだしいと私は思う。そういうことでは政府の会期延長の申し入れは了承のできないことは、しばしば言っておりますけれども、重ねてこれは申し上げますが、大体予算委員会のあの総理大臣の雲隠れというのは一体どういうわけです。これは、ほんとうに予算を出して、この会期中に成立をはかろうとする政府の責任者のあれが態度ですか。このことについては、いずれ予算委員会に出ておられた人からも発言はございましょう。まことに遺憾です。こういう問題については長官も一つ……。私はほんとうは委員長、これは総理大臣に出てもらいたい。こういう話を赤城さんのような、人のいい人をつかまえてやってみても、これは怒るわけにいきゃしない。だから、ほんとうは総理に出てもらいたいと思うのだけれども、今おいでにならぬから、次善の策としてこれは官房長官に言うよりしようがない。どうですか、長官。(光村甚助君「公約実施のために開いたと言われるのですから、警職法を選挙のときに公約したか。それも一つ答弁してもらいたい」と述ぶ。)
○政府委員(赤城宗徳君) 先ほど補正予算案提出が十一月一日というお話であったので、私もはっきり記憶なかったのですが、十月の二十八日に提出されておりますから、先ほどの発言は訂正いたします。 それから、公約の実施を急ぐために臨時国会を召集した、しかし警察官職務執行法ということは公約の中になかったのではないか、こういうお尋ねであります。選挙におきまして、いろいろ公約をいたしますけれども、どういう法律を出すかということまでは、党といたしましても具体的には世間に問うておりません。
○委員長(安井謙君) 御静粛に願います。
○政府委員(赤城宗徳君) それからまた総理の施政方針演説の中に入っておらなかったのではないか、こういうことを申しますが、何も先例にとらわれる必要はないと思いますけれども、先例から申し上げましても、必ずしも提出法律案を総理の施政方針演説の中に入れてあるとは限らないのであります。しからば事実の問題といたしまして、総理の施政方針演説をするころにおきまして、警察官職務執行法を本臨時国会に提出するというようなことは考えておらなかったのも事実であります。そういう関係でありますので、この当時におきまして臨時国会に警察官職務執行法というものを提出するということを考えておりませんでしたので、総理の施政方針演説の中にもそれは盛り込んでなかったと、こういうわけであります。 それから、この間の参議院の予算委員会において、総理が途中から便所に行ったということは、予算の審議を重大視しながら、予算委員会に対して軽視しているのじゃないかということのお尋ねかと思いますが、実は私も参議院の予算委員会へ来てみましたところが、総理が出てきておらないのであります。そこで、参議院の予算委員会から総理が戻ってこないといいますか、おらぬということであれば、官房長官がかわりに出てこいと、こういうことでありますので、私も出てきたのでありますけれども、途中で私どもの方の国会対策委員会へその様子を聞くために寄りましたところ、総理の出席を要求している、どうしても総理が出てこいということであるから、官房長官、総理がどこにおるか、大急ぎで総理を探してくることをしなければならぬ、こういうことで、私はまた総理を見つけに出たようなわけであります。総理に、どういうふうなことで予算委員会から出られたかということをあとで尋ねたのでありますけれども、それは質問者の了解を得て、委員長にも所用があるから出るということをはっきり申し上げて出たのであると、こういうことであります。
○委員長(安井謙君) 御静粛に願います。
○矢嶋三義君 ただいま官房長官から答弁がありましたが、その点については、いずれ次に承わって参ります。私は、今、会期の件が議題となっておりますが、その会期の問題を論ずる前に、院のあり方の問題、今、椿委員からちょっと触れました立法府と行政府の関係という問題について根本的に政府側にたださなければならない問題があると思う。そこから逐次お尋ねして、そしてそれが一応解決してから、議長が議題に供しているところの会期の問題を論ずるのが順序だと、かように思いますので、逐次承わって参ります。 まず議長に伺いますが、この一両日国会が麻痺状態にある、この実情を立法府の議長としてはどういうふうに思っておられますか。おそらく私は、非常に遺憾で、何とかこれを正常に戻さなければならない、話の筋を通していかなければならぬというふうに御心配になられているのではないかと推察するのでありますが、あえて議長の御所見を承わります。
○議長(松野鶴平君) 矢嶋委員の御質問にお答え申します。 全く私は、議長としては、今日の状態を何とか一つ円滑に議事の進行のできるように念願いたしております。従って、議運の委員長に対しまして、議運を中心に一つ解決のできるようぜひ進めていただきたい、こういうことを頼んでおる次第でございます。
○矢嶋三義君 立法府の議長は、申すまでもなく、新憲法下においては、国権の最高機関の長として、きわめてその地位は高く、権限も大であるとともに、責任も重くなっております。立法府の議長のあり方いかんということは、議会政治、民主政治のあり方にも非常に関係が深いので、私は、失礼でありますけれども、わが参議院の議長にあえて次の点を承わります。 それは、第一院の衆議院は、ここ一両日ああいう事態になっておりますが、一昨晩のラジオ放送を通じて星島第一院の議長の言葉を承わりますと、自分は自由民主党所属の議長であるので、政府与党の言うことをどうしても聞かなくちゃならぬということを再三再四述べておられます。このことが衆議院がああいう事態になった一つの大きな要素になっているということを、矢部貞治君と対談されております。わが参議院の議長である松野さんも自由民主党所属の方でございます。しかし私は、わが参議院の松野議長も自由民主党所属の議長ではあるが、第一院の星島議長が述べたような、政府与党の言うことを聞かなくちゃならぬというお考えは、おそらくないだろうと思う。参議院の議長はもちろん自由民主党の所属であるけれども、自分は参議院の議長である。自由民主党の諸君の意見も十分聞こうし、少数野党の社会党の意見も十分聞いて、公正に国会を運営していきたい、こういうお考え方だろうと思いますが、衆議院議長が電波を通じて全国民にああいう発言をされておられたので、失礼かと存じますが、あえてお伺いする次第であります。
○議長(松野鶴平君) 私は党籍のいかんにかかわらず、参議院議長といたしましては、全員の意思を尊重して、できるだけ議運を通じて、その了解のもとに円満にやることが議長の職責であると、こう考えております。
○矢嶋三義君 さすが参議院の議長で、りっぱな御答弁だと思います。 それで、もう一つ承わりたい点は、こういう国会の麻痺状況下において、あなたの諮問機関たる議院運営委員会を議運委員長の司会のもとに開かれて、あなたは議運委員長の隣りに座っておられますが、今のあなたの心境は、ここで与野党激突したり、あるいは強引な委員会の運営等をやることによって、委員会が混乱するような事態を招来することを希望されずに、議院運営委員会においては、与野党とも十分に意見を交換して、円満に、尽すべきことは十分この委員会で尽してほしい、こういう心境のもとに議運委員長の隣りにお座りになっておられるのだろうと、こういうように私は推察するのですが、この点お伺いいたします。
○議長(松野鶴平君) 全く矢嶋委員のお気持と少しも変りありません。
○矢嶋三義君 了承いたしました。 そこで、本格質問に入る前に、安井委員長に伺いますが、あなたはこの委員会の委員長として責任ある立場にありますが、議長の諮問にこたえる議院運営委員会を運営する委員長として、今の議長のお言葉を体して、そういう気持でこの委員会を運営されるものと思いますが、念のためにお伺いいたします。
○委員長(安井謙君) お答えいたします。 議長のお気持に沿って議院運営委員会を運営していきたいと思います。
○矢嶋三義君 了承いたしました。 それでは赤城官房長官に伺います。あなたは、本日ここに出席されておりますが、椿委員は総理の出席がぜひ望ましかったということを言われております。私もそう思っているわけですが、現に総理は出席されておらないから、まず官房長官に伺いますが、官房長官としては、内閣を代表して、責任ある答弁をするという立場と決意のもとにおいでになられたのかどうか、お答えを願いたいと思います。
○政府委員(赤城宗徳君) お答えいたします。 内閣を代表して、責任ある答弁をいたすつもりで来ております。
○矢嶋三義君 総理大臣と内閣の官房長官というものは、これは非常に密接不可分であって、その間柄は、平たい言葉で言えば、ウマが合っていなければならぬと思いますが、現在あなたと内閣総理大臣である岸さんとの関係は、うまく相通ずる状況にあるか、それとも、うまくいっていないか、その点をまず伺いたい。
○政府委員(赤城宗徳君) 政府の立場としては、非常にうまくいっております。党の問題につきましては、総裁としての岸総理が、党のいろいろな機関に諮って問題を進めていくという場合もありますので、党の方のことについては、党の方と岸総裁とがいろいろ話しておりますが、政府の面におきましては、先ほど申し上げましたように、もちろん密接な関係にあります。
○矢嶋三義君 そのあなたの答弁を聞きおいて、それを前提として次へ承わって参ります。 まず、私は予算委員の一人でありますので、その立場でここえ参っておりますから、その点を伺って参りますが、内閣が閣議決定に基いて、総理大臣が代表者となって立法府に予算案を提出する、このことはどういうことなんですか。そのときにとるべき、あるべき行政府の心がけというものはどういうものですか。岸内閣の心がけを承わります。
○政府委員(赤城宗徳君) 申すまでもなく、予算を提出いたしますのには、閣議の全員に了承を得て、責任をもって国会に提出いたしております。従って、総理大臣といたしましては、他の委員会に出るよりも予算委員会には優先的に出て、御質問にも答え、政府の立場もはっきり申し上げる、こういう心がまえで予算委員会に臨んでいる次第でございます。
○矢嶋三義君 提出されている予算案は、閣議では全会一致でありましたか。
○政府委員(赤城宗徳君) 全会一致でございました。
○矢嶋三義君 あなたのさっきの答弁から推察するところ、災害関係予算であるから、立法府においてはできるだけ早急に慎重審議してこれを成立さしてほしいと、こういう態度で立法府に臨んでいる、かように了承してよろしいですか。
○政府委員(赤城宗徳君) その通りでございます。
○矢嶋三義君 それでは伺いますが、衆議院においてこの予算案審議のときに、閣員の一人である愛知法務大臣が、社会党提出にかかる予算の組みかえ動議に賛成の記名投票をされたことを御承知ありますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 承知しております。
○矢嶋三義君 全会一致で閣議決定された予算案に閣僚の一人が反対されるということは、いかように了承したらよろしいですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 愛知法務大臣にその辺の事情を総理大臣のもとで聞きまして、調査いたしましたところ、愛知法務大臣は、全く、うかつに……。
○矢嶋三義君 おそれ入りますが、大きい声で。
○政府委員(赤城宗徳君) 愛知法務大臣は、全く、うかつに、青票を投ずるのを白票を持って投票した、こういう事情を私どもは総理のもとで聞きました。社会党の組みかえ案に賛成の意思は全然なかったのだけれども、賛成票を持って投票してしまった、こういう事情を聞きました。
○矢嶋三義君 非常に基本的なことを承わって恐縮ですが、起立採決でなくて、特に記名採決となって、官報にも載るわけですが、この記名採決の行為ですね。青を入れるか、白を入れるかというその行為と、その投票行為を行う人の意思とは一致するものでしょうか。一致しないものでありますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 一致すべきことが当然だと思いますが、この場合は一致しなかったのであります。
○矢嶋三義君 このことは、議員としてはきわめて基本的な重大な事柄だと思うのでありますが、この点について一、二伺って次に進みますけれども、結論的に承わりたいことは、愛知法務大臣は、おそらく岸総理大臣に辞意を表明していると思いますが、その点はいかがですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 愛知法務大臣は、総理に対して口頭で進退伺いと言いますか、申し出ておられます。
○矢嶋三義君 その点は、いずれ総理に伺わなければならぬと思うのですが、
○委員長(安井謙君) 御静粛に願います。
○矢嶋三義君 官房長官に伺いたい点は、だから私は、この予算案は閣員の全会一致であったかどうか、それから予算案を提出する行政府の基本的な心がけはいかにあるべきで、さらに岸内閣はいかなる心がけにあるかということを前提に承わった。そのあなたの答弁から考える場合、予算案の記名採決に、うかつで自分の意思と違う投票をしたというようなことは、平議員でも許されないと思うのですが、いわんや、国務大臣であり、立法府に御審議を仰ぐ予算案を提出した閣員の一人がそういう行為をなしたということは、これは、うかつなどという言葉では済まされないものであって、当然、内閣が責任をとるか、あるいは少くとも当事者は責任をとらなければならないものである。また、内閣の首班が責任をとらすべきである。そういうことによって、私はこの国会における議員の表決権の行使というものが、いかに責任があり、また崇高なものであるかということが、議員みずからにも徹底するし、国民にも徹底する重要なことだと思う。総理のお考えは、総理がおられないからわからぬですか、政治家としての官房長官の答弁を求めるわけです。あなたはどういうように考えられますか。
○政府委員(赤城宗徳君) 社会党の組みかえ案に賛成の投票はいたしましたが、調べた結果、ほんとうの間違いで投票した。そのあとにおいて、政府の提出した予算案の採決をいたしたのでありますが、その採決のときには、もちろん愛知法務大臣も政府の予算案に賛成投票をした。でありますので、社会党の組みかえ案に投票したというのは、本人も、うかつに間違って投票したということがはっきりいたしましたので、社会党の組みかえ案に賛成する意思は全然なかった、間違いであったということを総理も了承いたしまして、そのままにいたしておる、こういうわけであります。
○椿繁夫君 今の官房長官のお話だと、これは全く間違いだった、それで、政府の予算案のときにはまた賛成した、というお話なんですが、本院には、前に小川友三君が、演説をしておられることと、それから記名採決をされた際に逆の投票をされたのが理由となって、本院から除名になった歴史があります。今、第何回国会であったかということをちょっと明瞭に記憶いたしませんが、その際、小川君の趣旨弁明の際にでも、多分、これは間違いでした、だから除名だけはこらえてほしいというようなことがあったように思うのです。しかも採決をいたしますのには、いろいろな方法があるわけだが、最も重しとする記名採決の際に、自分の意思とは違った投票をして、そしてあれは間違いでした、うかつでした、そういうようなことが認められる慣行を議会に残しますことは、採決について、非常に権威のない前例を作ることになると思います。これは国会運営の上から非常に重大な問題だと思いますし、ただいま政府の御見解もそういうことで済むというのであれば、これは大へんなことだと思うのでありますが、事務総長に、その間の見解について、小川友三君の除名の際の理由などについても一つお調べいただいて、ここで明らかにしていただきませんと、政府がただいまお話のような、あれは反対党のなにに投票したんだけれども、間違いであって、今度政府の出したものにはまた賛成した。だから、それはかまわぬのだというようなことでは、国会の一番重しとする採決方法について、非常に私は軽く思わせる先例を開くことになると思いますので、これは大切な問題でありますから、一つ明らかにしてもらいたい。
○光村甚助君 関連して一つ。社会党の組みかえ動議が、かりに一票違いで通っておった場合に、あれは間違いだったというときに、どうなるか。それもついでに一つお答え願いたい。
○事務総長(河野義克君) さきに小川友三君が懲罰を受けまして、三分の二以上の多数で除名せられた事実が本院の歴史にあることは、椿委員のおっしゃった通りであります。懲罰になった理由は、椿委員が言われた、討論と表決とが一致していないという疑いが強かったことが中心でございますが、その他、委員会における表決と本会議における表決の問題、それから同君の平生の問題、いろいろあったかと思いますが、どういうことで懲罰になったかという原因を言えということであれば、それは調査した上でなければ申し上げられませんが、大体において椿委員のおっしゃるようなことで除名になったことは事実であります。 それから議員が国会を構成して、いろいろ憲法に定められた権能を行使せられて、国政に参与せられておるのでありますが、そのうちでも、表決に参与する権能が最も重要なるものの一つであることは御指摘の通りであると思います。従って表決は更正を許さないという規則もあるわけであります。ある人がその意思にそぐわない表決を行なったということが、議員としてあるべからざるものという御主張は、その通りだと思います。 なお、関連して光村委員のおっしゃいました、組みかえ動議に賛成をして、それが一票の差で可決せられた、その場合に、本人はその意思でなかった、こういう場合にどうなるか、こういうことでございますが、通常の法律論でいいますれば、一般的には、錯誤による意思表示は無効であるということを言われますが、一つの様式行為で、ああいう記名投票の形でなされたものは、その形によって議長は判断せざるを得ないかと思う次第でございます。
○椿繁夫君 私は、今小川友三君の参議院において除名になりました理由及び経過等については、私の記憶が間違いなかったことを、今、事務総長は証明せられました。これは院は違いますけれども、国会といたしましては、衆議院のことであるからといって、これは軽く扱うわけにいかない問題かと思料いたします。ことに今、赤城さんのお話によりますと、愛知君は、予算案提出の際に、岸内閣の閣僚としてその原案に賛成しておられるからこそ、満場一致できめてこれを国会に提出した。このことと、愛知君の予算組みかえ動議に賛成をされたことは、全然これは反対のことであります。他院のことであるからというて、簡単に私は済ますわけにいかぬように思います。ですから、与党が多数であれば、これが与党に属しておるために何ら議会のとがめを受けない。少数の者であれば、とがめを受ける、こういう悪例を残すことは、日本国会の今後の運営の上にも非常に重大な影響を持つと思いますので、私はこの問題を重視するのでありますが、どうですか、官房長官。今、本院の事務総長も見解を述べておられるわけですが、政府は、ただあれは、あとで意思をただしたら、間違いでございました、そういうことでお済ましになるつもりですか。
○政府委員(赤城宗徳君) 今、事務総長が話された通りでありまして、衆議院におきましても、議長が、愛知君が白票を投じたのは間違いであったから、青票にかえるという、そういうことは全然いたしておりません。白票を投じたものは、これは社会党の組みかえ動議に賛成したものだということに相なっております。しかし私ども党として、及び政府の一員として、そういうことが真意に出てやったものかどうかということをただした場合に、それは全くの間違いであった、こういうことに相なっておりますので、事務総長の今言われた見解は、私も賛成いたします。その通りであると存じます。
○椿繁夫君 今の問題に関連して。今、本人の真意でなかった、全くうかつなことであったということで軽く流されようと政府はお考えのようであります。これは私は大へんなことだと思います。国会におけるいろいろある採決方法の中で、最も重しとします記名採決において、自分の意思と違ったものを投票されるような人物は、これはあなた、一国の法務行政の担当者の資格はありませんよ。これは、そういう真意でないなら、なおさらです。そういううかつな人が法務大臣ということは全く不適任きわまる。こういう問題について一体、警職法の審議にも関連がありますが、政府はどうですか、これ以上のことをお考えになりませんか。これは罷免される御意思はありませんか。
○矢嶋三義君 ただいま椿委員から質問が展開されているわけですが、質問の順序を立てていくときに、ちょうど予算案と関係がある段階にあって、この問題が重大だとして、今出てきているわけです。それで、椿委員からも今指摘されていますが、これはきわめて重大なことと私ども考えているわけです。岸総理が、一般国民特に勤労大衆に対して、非常に法を盾に、国家権力をにぎっている方として、権力を背景に、きわめて過酷に、きびしく対処されております。それからわれわれ野党に対しましても、政治の面で相当にきびしく岸さんが対処されているだけに、この閣内に起った問題について、国務大臣の任命権と罷免権をあわせ持っている、きわめて高い地位にある、責任の立場にある岸総理が、どういう見解を持ち、いかに対処されるかということは、私ども、きわめて重大な関心を持って見守っておるわけです。で、この点については、椿委員も指摘をし、私もただしているわけですが、官房長官の御答弁をいただくことは、これ以上私は無理かと思う。従って、この点は私は総理の答弁を保留いたしますが、官房長官、答弁があったら答弁して下さい。
○政府委員(赤城宗徳君) 先ほど申し上げましたように、愛知君は、口頭をもって総理大臣に進退を伺っているわけでありますが、それにつきましては、そのままに相なっておると思います。
○矢嶋三義君 そのことは、これはけしからんというわけです。うかつであったということは許されぬというわけですね。で、あなたに、先ほど私は、だから前提に聞いたわけですが、総理との関係はきわめてうまくいっているという答弁があったわけです。だから、総理のお考えを、しかも内閣を代表して出席されているというのだから、答弁ができると思って伺っているわけで、先ほどの前提の質問から推せば、あなたはここで答弁しなければならぬ、内閣を代表して全責任を負って来ているのだから、責任ある答弁ができる。しかも総理と官房長官の関係はうまくいっておるということを前提として答弁されているのですから、われわれの質問に対しては、当然お答えにならなけりゃならぬと思う。しかし、それにもかかわらず、あなたができぬとあれば、これは任命権と罷免権を持っている総理に聞く以外にない。こういうふうに私は考えるということを申し上げておるのですが、それ以上あなたは答弁できませんか。さっきの私の前提質問からいけば、答弁しないと、おかしいと思うのですがね。はっきりお答えになったらどうですか、お考えを。
○政府委員(赤城宗徳君) 総理と官房長官の間は密接な関係にあるということは申し上げたのでありますが、罷免権とか任命権というものは、これは官房長官に関係ないといいますか、総理大臣だけが持っていることでありますので、そういうことを私にお尋ねあっても、これに対しては答弁をいたすことができません。
○矢嶋三義君 だから私は冒頭に、あなたは内閣を代表しておいでになっているのですかと伺ったわけです。内閣を代表して責任を持ってお答えしますと、こういうことですね。それから総理とあなたの関係はうまくいっているか、うまくいっていないとすると、その立場から私は尋ねるつもりだった。ところが、非常にうまくいっていると、こういう御答弁だったから、こういう重大な問題は、岸総理も、困ったものだ、赤城君、一体これはどうしたものだろうという相談があっていると思う。それに対して、あなたも所見を述べておると思う。だから総理を入れてあなたは言っておるから、総理と話をしたときはこうだ、自分はこう思うと、おそらく内閣はこういうふうに取り扱うであろうということは、代表として、責任を持ってそこにおすわりになっておる以上は、それだけの答弁をしなければ椿委員も承知されないだろうと思う。それで伺っておるのです。
○政府委員(赤城宗徳君) 御承知の通り内閣を代表して責任を持って出ておるのでありますが、これは内閣としての問題でなくて、総理大臣がこれに対してどう処するかという問題であります。そこで、先ほど申し上げましたように、愛知法務大臣は総理大臣に口頭で進退伺いをした。そこにおいてそのままに相なっておるということは、総理大臣においてもまたこれに対して結論を出しておらないのではないか、こういうのが実際のところであります。
○椿繁夫君 今、政府はこれから愛知君の処分について態度をきめられるようでありますから、二十五年四月四日、小川友三君が討論の内容と表決の相反したために懲罰委員会に付されました際の、議長の宣告の内容をここに申し上げて、政府の御参考に供したいと思います。「議長は、小川友三君が昭和二十五年度一般会計予算外三件の審議に際し、」予算案ですよ。「会議の基本的原則を無視して、委員会における表決及び本会議における討論と相反する表決を本会議において行うと共に、この間極めてまじめさを欠く発言をなしたことは、議院の体面を汚した行動と認め、これを懲罰事犯として懲罰委員会に付託いたします。」こういうふうに、時の議長は参議院では宣告をなさいまして、同じく昭和二十五年四月七日、本院の懲罰委員会はこれを除名と決定いたしました。さらに二十五年四月七日、同日の本会議において小川友三君を除名いたしております。これは、議員の討論すなわち政治的な表現と議場における表決とが一致しないようなことは、議会の権威を落し、さらに体面を汚すものとして、小川友三君を本院は除名をいたしております。政府がこれから愛知揆一君の処分を定められます際に、これを重要な参考資料として銘記していただきたいと思います。これについてあなたの所見を、もう一度求めたいと思います。
○政府委員(赤城宗徳君) 国会としての小川友三氏に対する決定ということにつきましては、ただいまお話のあったように銘記しておきます。また内閣としての問題もありますし、あるいはまた自由民主党の党員としての問題もあるのですが、これは党の方でありますので、私はそれに参加したわけではありませんが、党の首脳部においては、これはほんとうの善意の間違いであったということであるので、党としては、これはそのままで、たとえば党規委員会にかけるとか、そんなことはしないで、そのままに見過ごすというふうにきまっておる……。
○斎藤昇君 ただいまのいろいろ御議論になっている問題は、これは非常に大事な問題で、また、御議論も傾聴するところが多々あると私どもは伺っております。従って、委員長がこの問題をいろいろ討議を続けられるという御意見であるならば、私どもにもいろいろ意見があるわけですが、しかし、きょうは会期延長の問題が議題でありますので、会期に関係のある問題を一つやっていただきたいと思います。私は、この問題についても掘り下げてやろうということであれば、わが党の委員諸君にも相当議論があるだろうと思います。その点、一つ御了承いただいて、議事を進めていただきたいと思います。
○矢嶋三義君 斎藤さん、別に魂胆があってやっているわけじゃないのです、私どもは。それで、会期延長を、具体的に常任委員長がどう言うとか、こう言うとかというようなことをやる前に、院のあり方というもの、特にわれわれが立法府に席を置いておるわけですが、この一両日間の立法府と行政府との関係、そういうものを明確にするということは、今後何日間国会の会期を延長してやるかという前提になると思うのです。そういう立場で基本的なものを伺っているわけで、これでそう時間を長くとるようなことはしません。ただ、今の官房長官の答弁の中に、党としては、これはミステークであるから見過ごすように云々と言われましたが、これはあなたの失言だと思う。私が問題にしているのは、党の問題をここで問題にしていないわけです。愛知国務大臣の行為は、第一院の衆議院が、院としてこれを懲罰に付するか、付さぬかという院の問題と、それからもう一つは、内閣が閣議で決定して、立法府に予算案の審議を願っている。平議員の場合とは違うわけですね。閣員の一人です。その閣員の一人が、立法府に御審議を願っておりながら、うかつか、ミステークか、本心であったかわからぬが、とにかくああいう表決をした。そのことは、立法府に予算案を責任をもって出した内閣、その責任者としの岸さんとしては、当然善処すべきである、しなければならぬ、こういう立場から伺っているので、自由民主党内でどういうふうに扱っているかということを伺っているわけじゃなく、その点で伺っているわけです。あなたは内閣の代表としておいでになっているが、今、椿委員の質問には十分答えられないようですが、私は、ここで伺いたいことは、あなた官房長官ですが、後刻責任者である岸総理を本委員会に出席をさせる御用意がございますか。当然私はあるべきだと思う。それで、後刻適当な時間に岸総理みずから所信を表明しますということであれば、私は、これをここで一応打ち切って、時間の関係もありますから、質問を続けて参りたいと思いますが、いかがですか。
○委員長(安井謙君) ちょっと矢嶋君に委員長から申し上げます。今、総理の出席が社会党から非常に強く要望されておりますことは、委員長も十分承知をいたしております。しかし、総理の出席云々の問題は、今しばらくここで議論を尽した上で、さらに検討をするということに相なっておりますので、矢嶋君の今の御要望もそのときまで保留を願いたいと思います。 なお、本問題につきましては、非常に重大な問題であることは十分承知しておりますが、ただいまの官房長官の発言で、大体実態は明らかになったと存じますので、話を本論に戻して進行さしていただきたい、こう思います。
○矢嶋三義君 その点は委員長に協力しまして、一応保留して、次に参ります。
○阿部竹松君 その件は、委員長の発言でわかるわけですがね。しかし、今後また、ますます重大な問題を論議することになるので、そのつど、そのつど保留ということでいくと、話は一つもきまらぬのじゃないですか。やはり総理大臣に御出席を願って、一件一件片づけていかなければ、あなたも委員長のお立場で困ると思うのです。 それからなお私は、さいぜん申し上げました通り、今度の会期問題でやるというようなお話でございましたが、会期の問題については、まあ他の院のことですが、きめるとかきめぬとかいって、星島さんは責任をとるというのですから——どういう責任かわかりませんけれども、責任をとると言う以上は、正式なきめ方でないということは、議長みずから認めておられると思う。そういうことも、参考人とか何とかむずかしいことでなく、星島さんと鈴木事務総長、お二人に御出席願って、十分納得いくまで話をしてみたい、こういう考えでおりますので、総理大臣と星島さんと衆議院の事務総長を、一つ委員長のおはからいで出席をお願いいたします。そうしなければ一件一件ルーズになって、これも総理大臣に聞かなければわからぬということになると、これはとてもまとまりません。それで、一件一件片づけていく方が、委員長としてもやりやすかろうと私は考えます。
○委員長(安井謙君) 阿部君の御発言も非常に大事なことだと思います。その点につきましても理事会でも種々検討があったわけであります。しかし、この際、他院の決定事項について直ちにここで、当委員会へ衆議院議長と事務総長を呼ぶということは果してどうだろうかという強い意見もありますので、われわれは参議院の議院運営委員会自体として、この会期の問題について十分な御検討を願い、その上で、さらにそういった問題についても検討をいたす、こういうことにしておりますので、これはまあ一応そういうように決定をしておる際でもございますので、一つ今の本論につきまして、皆様の十分な御議論を願いたいと思います。
○阿部竹松君 他院と別個だとおっしゃいますけれども、会期の問題については当然これは関係があるわけです。全然別個の立場でおやりになるということになれば、これは別問題ですよ、全然別個の立場で。しかし、やはり両院というのは、あなたのおっしゃるように関連ないなどということは、僕は考えておらぬので、当然その当時のことも正確にお伺いして、判断の資料にするということが、やはりこれだけ世論がとにかく問題になっておる現段階ですから、この点は、委員長としても取り計らっていただかなきゃならぬと思います。
○委員長(安井謙君) その点につきましては、まあ御承知の通り衆議院議長から正式の協議もあり、さらに決定通知書もあるわけでありますし、松野議長から御報告がありました案件について、具体的にこの委員会で御検討願いまして、その上で、さらに問題があるならあるで、あらためて考える必要があれば考える、こういうふうに運びたいと思います。御了承を願います。
○小林孝平君 関連。あなたはこの会議の様子を見てから、必要があれば総理大臣を呼ぶ、あるいは衆議院議長、事務総長を呼ぶとおっしゃいますけれども、総理大臣は予算委員会から遁走して以来行方不明、星島衆議院議長も行方不明、こういう状態なんです。従って、あなたが今ここで言われていることは、ほんとうに誠意があれば、直ちに総理大臣と——呼ぶ呼ばぬはあとからきめるにしても——総理大臣と星島議長がどこにいるかということをちゃんと確認しておかなきゃならぬ。まずその手続を先にやって、そのあとから、いつ、何時何分に呼ぶかどうかは、また理事会できめてもいいから、とにかく所在を確かめておく必要がある。あなた所在わかるのですか。もう警視庁に捜索願を出さなきゃならぬという事態になっておるのに、あなた、どこにいるか知っているのですか。そんないいかげんなこと言っちゃだめです。まず所在がわかって、あなたが呼ぼうと思うときは連絡ができるようになっておるのかどうか。お答え願います。
○委員長(安井謙君) 星島議長と総理大臣を今呼ぶとか、しばらくしたら呼ぶとかいうことを言明したわけでも何でもないのでありまして、その所在については、あれだけの人でありまするから、もしそういうふうな決定の運びになりますれば、責任をもって出席いたすと思います。
○小林孝平君 あれだけの人だと言うけれども、ここ二、三日どこに行ったかわけがわからぬ、こういうことになっているのですよ。
○光村甚助君 私は、総理大臣が来なければ、会期の問題をきめることは反対です。承知はできない。さっき一番初め椿委員が言ったように、社会党は六十日やらなければ大へんですよと言ったんですよ。岸さんは何ですか。国会に来ずに、どこかのテレビに出ているのですよ。きょうなんか野球でもルールがあるなんということを言っている。私の方は、今度の国会というものは本式だから、九回やろうと言っている。ところが、あなたの方は、なに、これは臨時国会というものは大したことはないから、軟式野球の七回でいいじゃないかと言って、自分の方が負けたら、今度九回やろうじゃないか。そういうむちゃなことを言っているのです、きょうの放送でも。国会にも来ずに勝手なことを言うて、社会党だけが悪いような議論をテレビでやっている。そういう状態でわれわれは審議するということは、これはできないですよ。ほんとうにわれわれが議事の引き延ばしをやったとか、いろいろなことを言っている。どちらがそういうことをやったか、総理大臣を連れてきて、ただして、ほんとうに延ばさなければならないのだったら、われわれだってまた延ばす相談をしますよ。自分の方は勝手なことばかりを、テレビや、いろいろな所で言っておいて国会を延ばせ、延ばせというような議論は、今できませんよ。
○椿繁夫君 総理大臣なり衆議院の責任者の人に、いろいろお尋ねをした上で、会期の問題は御相談をさせていただきたいと思いますが、その前に、政府と議長さんに伺いたい。それは、自民党と社会党が公けに約束をしまして、そうしてこの四十日の会期というものが、九月二十九日に発足をしたのです。これは議会政治の、特に政党内閣下の議会政治におきましては、与野党両党の公約というものを相当重んじて、信頼をし合っていく慣行というものが確立されなければ、議会政治の円満な運営はできないと思う。今国会の会期を定めます際に、社会党は六十日を主張し、自民党は四十日を主張されて、これは少数でありますから、私どもも与党の意見に屈して、当時出されました提出予定法案、あるいは条約の案件等を見て、それじゃ四十日の間に何とか円満にいけるようにということで、再び会期は延長しないということを条件に、われわれも忍び、自民党もそのことを公約されて、この会期が始まったのですが、この両党間の公約の尊重ということについて、一つ議長は、自民党の長老でもございますし、政党内閣の政府の責任者として赤城さんも今お見えになっているのですから、両党間の公約というものについて、私どもこれからも尊重していきたいと、こう思っておるのですが、まず政府の御方針、議長さんの御見解を一つ承わってみたい。
○議長(松野鶴平君) お答え申し上げます。椿委員の御意見は、椿委員の御意見としては聞くべきものがあると思いますけれども、私は議長としては、両党間の公約のごときことに対しての責任は負わない方針であります。まず議運を中心として、参議院議長としては、できる限りそういう行き違いのあるところに入らないのが、議長として自分の職を公平に行う意味で最も正しいことだと、こう考えております。
○政府委員(赤城宗徳君) 両党の約束は尊重すべきものだと私は思っております。ただ、今回の臨時国会におきましては、約束はありましたが、先ほど申し上げましたように、十一月四日現在で、提出法律案が四十一件、条約が六件、予算が二件、そのうちで成立している法律が一件、条約が三件、こういう状態でありますので、政府としては、この際、会期の延長をお願いして、提出した法律案あるいは予算案等の御審議をしていただきたい。こういう申し入れをしたのであります。政府としては、こういう事態では、政府の出した法律案や予算案の可決が望めないので、臨時国会の会期をさらに延長してもらいたい、こういうふうに考えて、申し入れをしたのであります。
○椿繁夫君 あなたの方が予算案を提出されたのは十月の末、先ほど私は十一月一日と申し上げましたが、十月二十八日だったようですが、そのように、今国会の重要案件が提出がおくれておる。その上に、警察官職務執行法が十月の八日に出された。しかもこの法案の内容が違憲の疑いもあり、しかも全人民の基本的権利というものをいろいろな角度から制限をするというような、まことに重大な法案を突如提案をされたことが、政府が今言われるような法律案なり条約案なりなどの審議をおくらしたものだと、私ども思っておりますが、そのことについては、あなたの方は何にもお考えにならないで、責任をとらないで、そうして十一月四日現在これこれと、そういうことで国会を扱われるというくせは、よくありませんよ。どういうことですか。
○小酒井義男君 椿君の質問に関連をするわけですが、先ほどから言われておるように、今度の国会の会期は、両党間の話し合い及び衆議院の議院運営委員会においても確認をした上で、四十日というものがきまっておる。しかも法律案の審議がおくれた一番大きな原因は、政府が突然警職法というようなものを出してきたことが原因だ。こういうことになれば、普通のとき以上に、会期の問題については、社会党と十分話し合った上できめるべき性質のものだと思うのです。それにもかかわらず、ああいう抜き打ち的に会期を延ばすというような無謀なことをやったということに対して、官房長官はどう思っておられるか、その点を承わりたい。
○政府委員(赤城宗徳君) 私の方では、先ほどから申し上げておりますように、この臨時国会において成立法律案が一件というような状態では、会期の延長をせざるを得ない。そこで、初め四十日ときめれば四十日で審議ができる。警察官職務執行法も十月の八日に出せば、約三十日の期間がありますから、御審議が十分願える、こういう予定でいたしたのでありますが、国会の審議が非常におくれて、法律案も一件しか上っていない。こういう状態でありますので、私どもは会期の延長を申し入れたのであります。その会期の延長について、どういうふうにおきめになるかは、これは国会でおきめになることであります。この議運での御相談を経て、おきめになる。こういうことでありますので、国会の会期を何日延長するかというようなことは、私ども申し入れいたしません。相当な期間お願いしたい、こういう申し入れをいたしたわけであります。
○横川正市君 今の官房長官の意見では、私は、あまりにも出席している議員が、めくらか、つんぼかというような、ものの言い方だと思うのです。新聞で私ども拝見する、あなたたちの出席する党会議での決定としては、すべて案件を放棄してもということがしばしば言われて、会期延長についての最終決定が党内に行われておるわけです。こういうことは全然隠されて、何か審議の停頓していることが今度の会期延長の理由のように言われていることは、私たちはどうもこれは心外だと思う。党できめられ、あるいは岸総理が総裁として自民党の総会に出て、すべての案件を放棄してもこの一件だけで会期を延長するのだ、というような言い方をしておることについて、あなたは一体どういう責任をとろうとしておるのか。
○政府委員(赤城宗徳君) すべての案件を放棄して警察官職務執行法だけを成立させるために会期の延長を願うというようなことは、総理としても、あるいは総裁としても言ったことはありません。予算なども、災害の予算でありますから、これは急速に御審議を願いたいということで、全体として会期の延長を願わなければ審議が十二分にできないような状況にあるということから、会期の延長をお願いしたわけであります。
○阿部竹松君 会期の問題は、これは今、同僚委員が取り上げられておりますし、最終的には自由民主党と社会党の最後の断を下す話し合いになろうと思います。それで私は松野議長の、今、椿委員の質問に対する答弁の中で、政党というよりも議院運営委員会云々だ、こうおっしゃいましたが、九月二十九日、国会が召集される前に、三度ほど議院運営委員会を開いて、出される法案は何と何ですか、こういうふうに聞きました。そこにおられる副長官も一ぺん来たことがあります。そのときに、きまった法案と、これからきまらんとする法案と、出すか出さないかわからぬ法案と、三種類にわけてわれわれに説明してくれたのです。第一回は口頭で説明された。口頭ではわかりませんから印刷した文書にして下さいということで質問をした。そういうところで明確に、これから論議して出すか出さぬかわからぬという法案まで明確に言った。これは官房長官も御承知の通りだ、自民党の委員の方も。僕は参議院にいて、議運にこんなにたくさん集まったことはないから、知らぬ人がいるかもしらぬけれども、これは委員長、総長、それから松野さんは、知らぬとは言わせぬ。僕はそれを信用して党内に帰って、小林理事、小酒井理事が発表して、われわれもその通りだといって、議員総会で何回も確認してもらっておる。今考えれば一切うそでしょう。そうして、そのときなお、こういうことを言った。官房長官は、通常国会と臨時国会の間は二十日間なければだめだ、こういうことをあなたはおっしゃったはずです。うそだというなら速記録を持ってきて読んでもいいが、そうして二十日間と言っておいて、通常国会を召集して、そうして来年三月一ぱいまでに終らせます、そうでなければ地方選挙があって困りますということで、そこで何回も何回も僕らはくどいほどだめを押した。それをあなたは今申し上げた通り御答弁なさった。非常に松野議長はこれは国会正常化云々と言っておるし、僕たちは羽生会長以下にやかましく言われて、お前らあまり先走ったことをするなと、こんこんと言われておる。あなた方の言うことを信用してやったことが今日こういう段階なんだ。一体われわれはだれを信用して議院運営委員会で話をしたらいいのでしょうか。一切僕らはだまされることになるでしょう。会期の問題は党と党でやったから僕は言いません、同僚委員も取り上げておりますから言いませんけれども、われわれにここで約束したことは一体どういうことになるのですか、ここでわれわれに約束したのはどうなりますか、そこを明確に。そういうことを言って、松野さんは議会の正常化はできるものかどうか。
○斎藤昇君 阿部委員の御発言の中に、議長が何かだましたというようなお言葉があったようですが、今おっしゃった事柄と、何かあなたが今思っておられることが違っておるのじゃないかと思いますけれども、私たちが伺ったのでは、議長がわれわれをだましたというようにちょっと伺いましたが、私たちは、議長はだました事実はない、こう思っておりますので、そういうおつもりでおっしゃったのではなかろうと思いますが、いかがでしょうか。
○阿部竹松君 それは堂々めぐりをするようですが、僕たちは、さいぜん椿さんから、赤城さんはりっぱな人だと言われた。これは外交辞令か本心か僕はわかりませんが、委員長がまとめられるのを僕たちは信用しておったのです。こういうことは、やはり松野議長が唱えられて、やはり議会正常化ということで、お互いに、うそは言うまいという約束が、松野議長あるいは、うちの羽生会長を中心として、二百五十名の参議院の一人一人まで行きわたっているのですから、まさか、あなたの言ったことは、うそだとは僕ら言いはしません。いつも、はい、そうですかと言って帰る。しかし今日になってみたら、はい、そうですかといって、われわれが一切がっさいだまされたと同じようなことになる。結論的にそうなるのじゃないですか。これこれしか出しません、会期は四十日です。通常国会はどうなりますか。その当時は通常国会がどうなるか聞かなくてもよかったかもしれませんが、心配して聞いた。その間二十日間必要ですとおっしゃった。これは皆さん御承知の通りだ。そうでしょう。速記録を持ってきて読んでもいい。そういうのが、三十日延長になったら、当時の話は一切白紙になったということになるでしょう。そうしたら、僕たちはもう自民党さんの委員を信用とか何とかいうことよりも、松野議長の国会正常化というものを信用していた、ここできめたことは全く正しいと思っていたら、正しくないでしょう。僕たちは松野議長中心にしたのだから、少くとも参議院は星島さんの指揮下にあるのじゃない、松野さんを中心として動いているのです。そうなりませんか。
○議長(松野鶴平君) 阿部委員の御意見のうちで、私が要するに参議院をだましているとか議会の代表的な議院運営委員会をだましたとか、そういうことのないことは、阿部委員のお言葉のうちにも私ははっきりとあると承知しているけれども、私がかりにだましたというようなお言葉がありとすれば、私が議会をだます、議院運営委員会をだます、議会正常化と言ったのはだましたというようなことは、これは断じてないことは、皆さんが御存じのことだと思う。阿部さんに端的に言ってもらいたいのは、私がいわゆる諸君をだました、こういうことがあるかないかということをはっきり一度聞かせていただきたい。
○阿部竹松君 そういうことになると、今晩の十二時で会期は打ち切り、警職法は受けつけませんと議長が言われれば、僕の言ったことは言い過ぎである、そういうことになる。会期は七日までです。あのとき約束した、あなたはおられたのだから……、会期は七日までです。警職法は、これは全然両三度の議運にかかったのでないから、こんなものは参議院は知りませんというのであれば、これは僕の今までの発言は言い過ぎであった。ところが会期延長して下さいと今度は論議するというから、それは約束が違うと思う。少くとも二百五十名の議員の中心となった議長がここに出席されて言われるのだからおかしい。あなたが警職法を引っ込めて十二時で打ち切ると言うなら、僕は言い過ぎをあやまります。しかしあなたが会期を延長すると言ったら、僕はどこまでも主張しますよ。
○議長(松野鶴平君) ただいまの阿部君の御意見を聞いていると、私がわからぬことが非常に多い。わからぬことが多いということは、これは私は、議長として、いわゆる議院としての手続を皆さんにここにとってもらうべく、この会合を開いたのです。これを打ち切るとか打ち切らぬとかいうことは、これは私の考えるべき問題じゃないのです。それだから、国会法における議長として当然とるべき手続を議院運営委員会にとっていただきたい、これは私が議長としてやったことです。それ以外のことは何にも私は申し上げる必要はない。それから同時に阿部君も、よくお互いの間で知っている通り、私がだましたとおっしゃらなかったと、こう思う。また、だましもしません。そのことだけをはっきり申し上げてお答えといたします。
○阿部竹松君 そういうことは、今晩の十二時までになったらわかるということを言っているのです。もうこれで打ち切りだ……。ここで問題になるのは、あなたは何のためにここに来ておられるか。あなたは議長であっても、ここに来ておられるということは、やはり国政全般、特に参議院の議長であるから、全般をあなたは知っているはずだし、国会正常化の当の本人だし、あなたがここに来ていることによって、あなたが主張する方針で参議院を運営していただけるものだろうと思っておる。あなたは、開会いたします、本日の会議はこれで閉会いたします、だけの議長じゃないでしょう。あなたは危なくなると、ここは皆さん方がおきめになってくれるのだといってお逃げになるけれども、あなたと平井副議長がおられるのは、そういうことじゃないと思う。公報持ってきて読んでみますか、そういうこと一切きめているのですから。
○椿繁夫君 今、阿部委員の言われたのは、私はこういうふうに思うのです。政府はこの委員会に二回、三回と出られて、そうして提出をきめている法案、予定しておる法案というふうに三段階に分けて、そうしてこの会期をきめた。その際、まあ松野議長は、それを主宰をしておられたわけだから、結局松長議長を含めて、政府が今ごろ会期の延長を言うてこられるというのは、松野議長を含めてわれわれが政府からだまされたのです。こういうことだと私は思うのです。そこで私、ちょっと委員長にお願いしたいのですが、衆議院の方から会期延長をきめて、そうして本院に、政府の申し出とともに、これこれ会期の延長をしたいという、この申し入れといいますか、通知書を受領したという御報告なんでありますが、私の方の議員総会では、この間の衆議院の会議というものは成立していないと、こう見ておるのです。従って、会期は衆議院で延長されていないと、こう見ておるのです。そこへ、ことに今星島さんおいでにならなかったようですが、その会議のときには、どこかで電話で指令をして、そうして、こう本院に持ってくる通知書を書かされたということにかんがみ、公文書偽造である、告訴をする手続をとらなければいかぬ、という議論さえ、実は私の方の会議では、あるのです。そこで、まだ手続をとつておりませんが、そういうことをやる状態であるかどうかということを確かめる必要が、実は私どもこの委員会に出ておる者としては必要なんであります。そういう意味で、これは理事会を先ほどから開いて相談をすると言っておられますから、ぜひ、星島さん、それから椎熊さん、鈴木事務総長に、むずかしいことじゃなくて、参考人だの何とかというのじゃなくて、私ども、会期延長申し入れに関して、その期日を協議いたします参考にして、いろいろ御意見を承わりたいと思いますので、ぜひ一つごあっせんいただきたいと思います。 それから、きょうテレビを食堂でちょっと見ておりましたら、新聞記者との会見で、総理が、あの混乱のあった衆議院の本会議場の電源のスイッチを切ったのは、あれは社会党だというようなことを、この一国の総理がはなはだしいデマを飛ばしておる。これは容易ならぬことだと私は思うのです。一体何を根拠に総理はああいうことを国民に向って言われたのか。もしそういう事実が、総理大臣のお話を聞いて、私の方にあるとするなら、私ども民主国会を守る見地から、党内でそういう者がありますれば、厳重な処断をしなければなりませんので、その間の事情を総理大臣の出席を求めて明らかにしたいと思っております。だから、ぜひ総理大臣に出席を願いたい。 もう一つの理由は、この間、予算委員会から行方不明になられた際、何か国会周辺に何十万かそこらの人が国会を取り巻いて、議員の登院さえも不能な状態になるという警察から情報があって、そこで、どこへ入っておられたのか知りませんけれども、そういう情報がきて登院をしなかったということを言っておられます。一体そういうでたらめな情報をこの国会開会中に総理大臣に入れるような警察があるとするなら、これまた大へんな問題でありますから、警察庁長官が一体そういう情報を入れたのか、それとも警視総監がそういう情報を内閣に入れたのか、このことを私は明らかにいたしませんと、どういうことが根拠で、この国会審議が不能になるような、最高の責任者の総理大臣が出てこられないような原因をまき散らすような警察がもしあるとするならば、これはもう大へんなことでありますから、政府とお打ち合せの上、警察庁長官か警視総監かに、あわせて一つこれは聞きたいと思いますから、出席を早急に、時間が幾らもございませんから、急いで呼んでいただくようにお願いをいたします。
○斎藤昇君 椿委員が今御発言になりましたことじゃありませんが、ちょっとだいぶ議題が変ってきたようであります。私は阿部君の御発言中の言葉について注意をいたしましたが、阿部君はあとでだんだんと論旨を変えていかれたようでありますけれども、速記の中には、私は松野議長はわれわれをだましたというように受け取れるような言葉があったように思います。これはおそらく阿部委員の本旨ではなかろうと思いますが、あとで問題になっては相ならぬと思いますから……。
○小林孝平君 先ほどこの会議を開かれるに当って、松野議長から提案の説明がありました。その中にきわめて重大なことがあるのです。それは、この議運にかけるに当っては、政府から、会期の相当期間の延長をしてくれということを赤城官房長官から申し込まれたということが一つあるのです。これは実におかしいことであって、先日参議院の本会議において警職法の提案理由の説明がありました際に、わが党の松澤君が総理に質問をいたしまして、大野伴睦氏が会期を延長しなければならないといっているけれども、政府はこの会期延長についてはどういうふうに考えているか、というふうに質したところ、岸総理大臣は、それは国会がきめることであるからお答えをいたしません、という返答でありました。われわれはこの答弁がきわめておかしいので、さらに答弁を求めまして、遂に総理大臣は、この会期延長の問題については国会がきめることであるから答弁をいたしませんということで、遂にわれわれのこの質問を打ち切られたわけであります。しかるに国会が会期をきめると、政府はこの会期の延長について何らかの意思表示をするのかどうかという質問に答えないでおいて、赤城長官は何で、のめのめと参議院に来て、会期の延長をしてくれということを言うのですか。おかしいじゃないか。そういうことをしても、そんなおかしいことをこの議運に取り上げられて、今、議運委員会が開かれておるのですが、これは実に問題だと思うのです。この、政府が過去において当院に会期の延長を申し込んだことが、それは前例としてありますけれども、岸総理大臣は何らの意思表示はしないで、これは一切あげて国会のきめることであると言いながら、なぜあなたは、のめのめと、ここにやってきたのですか。それをはっきり言って下さい。おそらく答弁ができないでしょう、あなたは。
○委員長(安井謙君) それではちょっと、小林君の今の御発言の前に斎藤君の発言がありましたから、阿部君。実は委員長としましては……。
○阿部竹松君 斎藤理事が私の発言について指摘されておりますが、私の発言を誤解されておったのではなかろうかと思うので、もう一度言いますが、松野議長は国会正常化の主唱者であり、わが党の羽生三七会長以下それに協力して、二百五十名が一人残らずそれを理解してやっておる。しかるに今日この状態は国会正常化じゃないじゃないか。正常化であるということになれば私の話は言い過ぎでしょう。しかし今日のこの状態は、松野議長の言う国会の正常化とはほど遠い。従って、松野議長の言うことをわれわれは服膺して今日まできたのだけれども、こういう状態では、どうも松野議長の言っておる通りになっておらぬという意味の話を僕は申し上げたのです。ですから、今晩十二時までになって、国会も正常化され、あるいは警職法も出しません、会期もこれまでですということになれば、全く私の話は言い過ぎである。しかし、そうじゃない、会期も三十日、今晩ばくばくやりますということになれば、これは正常化じゃないでしょうと、こういうことを僕は申し上げているのです。
○委員長(安井謙君) それでは先ほどの小林委員の質問に対する官房長官の答弁を求めます。
○政府委員(赤城宗徳君) 岸総理が、国会の会期の延長は国会の方でおきめになると——これは私はその通りだと思うのです。ただ、会期の延長を願うことは、今、小林さんのお話のように先例にあって、政府から申し入れをしたこともありまするし、党から申し入れをしたこともあると、こういうことでありまするので、政府から申し入れをしたのでありまするが、岸総理の答弁も、申し入れをしないということではなく、会期の延長についてのきめ方は国会の方できめられると、こういうふうに申し上げたんだと私は了承しております。
○小林孝平君 これは私は、間違いがないかどうか、先ほど速記を調べたのです。政府は意思表示をすることすらいけないのだ、これは国会がきめるのだから、会期を延ばすとか延ばしてもらいたいとか、そういうことは一切言うことは悪いのだ、という発言をされているのですよ。われわれは、先例があるということは知っておりますよ。だから、岸総理大臣は、国会のわれわれの質問に対して、繰り返し答弁を拒否されているのです。あなたのそういう答弁は、答弁になっておりませんよ。そういうやり方だから、今回のやり方も、すりだとか、かっぱらいだとか、詐欺だとか、きんちゃく切りだとか、ぺてんだとか、あらゆる表現をもってこの政府のやり方を新聞に攻撃されているのです。あなたの言い方も、ちょうどそれと同じなのです。適当に言いくるめようと思ったって、だめです。議場が混乱して、われわれは再三これを要求したのだけれども、総理大臣はこの答弁をはっきりと峻拒しているのです。あなたの今おっしゃったことと違うのです。その点はどうなんです。
○政府委員(赤城宗徳君) 繰り返して申し上げるようでありまするが、国会の会期をどういうふうに延長し、どういう手続をとられるかということは、国会自体がおきめになることで、申し入れにつきましては、先ほど申し上げましたように、政府あるいは党から申し入れる、これが筋であると思いますので、そう申し上げたのであります。
○矢嶋三義君 手ぎわよくいくために、質問を少し整理したいと思うのです。公約の問題、会期の日数の取引とか、それから今、小林委員から指摘された問題等、ずいぶん問題点があります。重要な点があります。で、先ほど私、質問しておりましたのは、まずそういう問題の前に、立法府と行政府の関係という立場から、基本的なものを行政府にただして参りたい。それで、院の議長である松野議長は、十分その話し合いを一つさしていただきたい、お聞きいただきたいという立場で進めて参ったわけです。そこで未解決の問題になっているのは、その会期の問題を論ずる前に、途中で切れた問題は、われわれは行政府から予算案の審議を要請されている。その予算案の審議を要請した閣員の一人が、予算案の採決にとった態度、その問題について、内閣はどういう御見解を持ち、またこれに対して善処されんとするかという点について、ただしている段階であったわけです。そのときに出てきた言葉は、ぜひともこの任命権と罷免権を持っている総理が出席すべきだ。さらに、あとで出てきたのは、椿委員から、きょうの記者会見を見ると、総理は国民の前において、社会党が電源を切ったと、こういうことを電波に乗せている。これは公党としての社会党も非常に困るので、これらの点についてはどういう根拠でそういうことを言われたか、直接総理に承わらなければならぬということと、問題は二つ出ているわけです。そこで私は、これは未解決のままですから、この点について議長さんに承わりたいのですが、あなたは参議院の議長さんですが、私ども議員から、行政府と立法府の関係で、こういう総理にただしたい問題が出てきたのを、ただしたいという、このわれわれの希望はごもっともだ、こういうふうに議長さんはお考えになっているだろう、かように私は思うのですが、その点、議長から伺いたいと思います。
○委員長(安井謙君) ちょっと、矢嶋君の御質問に関連して赤城長官から御発言を求められておりますから先に……。
○政府委員(赤城宗徳君) きょうの十時から記者会見をやりましたが、そのとき私もそばにおりました。そのときに電源が切られておったというような事実もあるということは総理も言っておられました。しかしこれは、社会党の人によって切られたということは全然言っておりません。それから予算委員会から退席したことは、所用があって退席した、これもきょうの記者会見の質問の中にありまして、何万人の人に包囲されて、そのために危険を感じて出たというようなことは全然申しておりません。私はちょうど会見に立ち会っておりましたので、その点、私から申し上げておきます。
○委員長(安井謙君) 矢嶋君の御質問でございますが、総理とか、あるいは衆議院の議長を呼ぶか呼ばぬかという問題につきましては、これは当委員会で決定すべき問題でありますので、議長から御答弁をいただくことは、これは差し控えたいと思います。なお、先ほどから社会党の諸君の御意見では、この会期の問題は、これ以上進捗させるためには、どうしてもそういった衆議院議長あるいは総理の出席がなければだめだ、こういうような御主張のようでございますが、他の会派の自民党あるいは緑風会の方の御意見を一応承わりたいと思います。
○斎藤昇君 先ほどから、行政府と立法府との関係、それから、ことに閣僚である議員が自分の意思と違ったような投票をした場合の扱い方について、いろいろお話がございました。また、そのほかにも、総理にここへ出て来てもらって答弁を聞きたいというお話もございました。私ども伺っておりますと、必ずしも会期の延長の問題と密着した問題ではなかろうと思います。従って、総理に出てもらうもらわぬは、またさらに協議をすることにしまして、本日は、一つ会期の問題を進めていただきたい、こう思います。で、私は、大体いろいろ御意見もありまして、先ほど社会党さんの方から、会期の延長は絶対に認めない、必要としないというお考えも御披瀝に相なったようでありますが、今日ここに至った理由はともあれ、現状に立って見れば、法律は一件、条約三件しか成立していない。こういう現状から見まして、衆議院議長から協議のありましたように、三十日間延長をすることは国会の責任を果す上において必要である。かように私は判断いたします。
○委員長(安井謙君) 緑風会の杉山君にお願いします。
○杉山昌作君 ただいま委員長から、ほかの会派はということでありますので、緑風会として申し上げますが、ただいま社会党の諸君からいろいろお話、御質疑になっていることも、私は会期の延長問題をきめる上において関連のある問題だと存じますけれども、しかし、それはいかようにもあれ、われわれに今課せられている、延長したらいいか、しないがいいか、するならどれくらいかということについては、それを究明しなくても、われわれは判断ができるように私自身は考えております。従って私の方としての、今の問題についての意見を申し上げますれば、とにかく会期は本日で終るのです。ところが今度の国会にはいろいろ重要な案件がありますが、特に補正予算案というようなものは、何としても一日も早く成立させる必要があると思います。しかしそのためには、今からの時間ではなかなかできにくいのじゃないか。従って若干の時日の延長は必要だろうと思っております。ただ何日にするかということにつきましては、ただいま自民党さんの方では三十日がいいという御意見がありましたが、私は、法案を審議するのに幾日を要するかということは、確かに会期延長をきめる上の一つの大きなめどになるけれども、もう一つは、われわれ参議院におきましては、来年の五月二日には同僚の半分が任期が満了するのです。しかも通常国会の会期は百五十日ということがきまっている。そういたしますと、百五十日の会期の間に任期の満了がくるというようなことは、いかにしても、きめ方としておかしいじゃないかというふうなことが考えられますので、その面から、百五十日の会期をきめて、しかもそれが来年の任期満了が会期中にこないように通常国会の召集をするのが適当であろう。そうすれば、日数を勘定すれば、十二月の四日に通常国会を召集しなければそういうふうにならぬ。十二月四日に通常国会を召集するのを最長の限度として、その前日あるいは前々日にするか、それが最長だろうというふうに考えますと、三十日は長過ぎるので、二十日あるいは三週間前後というようなことがいいというふうに考えております。
○小酒井義男君 会期の問題について各会派からいろいろ御意見があるわけですが、私は、会期の問題を論議する前に、先ほどから官房長官に対して、総理大臣が答弁をしなくちゃならぬようなことを相当聞かれておりますが、これは官房長官の答弁では不十分です。ですから総理大臣の出席を願いたい。 もう一つは、聞くところによると、衆議院において会期の延長がやられたということをいっておるが、本会議の議場には議長も事務総長も入場をしておられなかったというふうに私どもは聞いておる。その中におられなかった事務総長の報告を議長が聞いて、中におらなかった議長が事務総長に命令をして、そうして文書の通告をするというようなことは、われわれは絶体にそれは受け取ることができない。そういう経緯はわれわれあくまでも究明をしなければならぬ。それに対して、会期のことは他院のことであるという意見もありますが、そういう通常の形で会期がきめられた場合には参議院の会期を拘束するのです。決して衆議院の会期だけをきめるものでありませんから、他院のことであるからということでは私はならぬと思います。 もう一点は、前例がないということをよく言われますけれども、前例のないことを衆議院ではやった。ああいうけしからぬ前例のないことをやった。決して当院に、議長、副議長あるいは事務総長の出席を要求するという前例が、それほど大きな前例を破ることにはならぬと思う。以上の理由で、総理大臣、衆議院の議長、副議長、事務総長の出席を要求します。その出席があるまで当委員会を休憩せられるように願います。
○田中茂穂君 自由民主党は、三十日の会期延長について、緑風会も賛成をされておりますので……
○委員長(安井謙君) お静かに願います。 大体におきまして、先ほども申し上げました通り、会期の延長を議論いたしますには、社会党としては、どうしても所定の正副議長あるいは総理の出席がなければ議論ができないということであります。しかしそれに対しまして、自由民主党及び緑風会は、これは会期を議論するためにことさらに今日必要じゃないという御意見もございます。そこで、これは数から申しますれば非常に多数であると思いますが、ここできめるべき問題ではないと思います。しかし非常に議論が今日対立をしておる状況でございますので、ただいましばらく休憩をいたしまして、社会党……暫時休憩をいたします。 午後七時十七分休憩