外務委員会 第7号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/11/04
会議録
○委員長(青柳秀夫君) ただいまから外務委員会を開会いたします。 最初に、連合審査会開会についてお諮りをいたします。 原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について、承認を求めるの件 原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件 原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件 以上三件について、商工委員会と連合審査会を開会することに御異議ございませんか。
○委員長(青柳秀夫君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。 なお、連合審査会の開会は、明後六日午前十時開会する予定にしておりますので、御了承を願いたいと存じます。 —————————————
○委員長(青柳秀夫君) 次に、原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とグレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、原子力の非軍事的利用に関する協力のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件、以上三件を便宜一括して議題といたします。 この三件は、去る一日衆議院から送付され、本付託となりましたので、念のため申し上げておきます。三件については、先般外務省当局より提案理由の説明を聴取いたしておりますが、本日は、さらに科学技術庁当局より補足説明を求めることにいたします。
○政府委員(佐々木義武君) それでは大臣にかわりまして、私から原子力の平和利用に関する英米との間の一般協定並びにその議定書に関しまして、提案の趣旨の補足説明を申し上げたいと思います。 わが国のエネルギー事情の将来を考えますと、原子力発電の必要性は、エネルギー供給の安定のためにも、また外貨負担の軽減のためにも、まことに大きなものがあることは御存じの通りであります。原子力開発への期待は、原子力発電のみらなず、同じく動力源としての利用である原子力船があり、さらに医、農、工等各部門におけるアイソトープの利用がありますが、これら原子力平和利用の成否は、わが国の繁栄のかぎを握るものと申しても過言ではありません。これに加えまして、原子力利用という新技術の開発は、わが国全体の技術水準を向上せしめ、また原子力産業の出現を通じて、わが国経済規模の拡大にも貢献するものと考えられます。 顧みますに、わが国の原子力開発は、昭和二十九年来強力に推進されて参りましたが、今や研究基盤もほぼ固まり、今後は基礎研究を一そう深める一方、従来つちかった基盤をもとにいたしまして、これを応用し、実用化することに力を注がねばならない段階に到達したと見られるのであります。 さて、わが国の原子開発は、緊密な国際協力のもとに、進められるべきことは言をまたないところでありまして、この点は、原子力基本法にも、原子力開発の基本方針として明らかにされているところであります。ここに締結の御承認を求めておりますこれらの協定及び議定書は、新たな発展期を迎えましたわが国原子力開発の促進には不可欠のものと信じている次第であります。 これらの協定及び議定書が発効いたしますと、原子炉燃料、その他の原子力の資材の導入が可能となるばかりでなく、原子力のあらゆる分野にわたる情報を入手することができ、また、原子力技術の研修も円滑に行われることになりまして、わが国の原子力の開発が一段と推進されるものと考えられるのであります。 まず、英国との協定に関連して申しますと、原子力委員会におきましても、先に決定した発電用原子炉開発のための長期計画において、コールダーホール改良型原子炉は、現在実用発電炉としてわが国が導入するには最も適した原子炉の一つであることを述べておりまして、わが国における原子力発電の開発を進めるためには、同炉の安全性及び経済性を十分調査の上、支障がなければ可及的すみやかにその導入をはかることが望ましいと考えられるのであります。 昨年実用規模発電用原子炉の早期導入を目的として、日本原子力発電株式会社が設立されました。同社は、本年初頭英国に調査団を派遣いたしまして、現在は、英国側から提出された見積書を検討中であり、原子力委員会においても、原子炉安全審査専門部会を設置し、すでにコールダーホール改良原子炉の安全性について予備審査を行なっており、同炉を導入することになりますと、英国との間に原子力一般協定を締結することが前提となるのであります。 動力炉導入の問題を別にいたしましても、御承知の通り、英国はわが国と同じようなエネルギー事情のもとにありまして、原子力発電の推進には、従来格段の努力を傾到しておりまして、天然ウラン系動力炉の開発については、他の追随を許さない知識と経験を有しておりますので、この国と協定を締結することは、わが国の原子力開発に資するところが大きいと考えるのでございます。 次に、米国に関してでございますが、わが国は、かねて原子力研究協定を締結いたしておりまして、この協定によって研究用の資材、情報の提供を受けてきたわけであります。しかしながら、この研究協定による日米間の協力の範囲は、研究段階に制限されておりまして、動力用原子炉開発には及ばないのであります。 さて、濃縮ウラン系動力炉も今後のわが国の原子力開発において相当大きな比重を占めることが予想されます。この型の動力炉の開発のために、政府といたしましては、日本原子力研究所に動力試験炉を設置する方針のもとに、目下準備を進めておりますが、この炉の入手には、新しい協定を必要とするのであります。 またこの機会に、従来の協定では制限一ぱいになっておりました研究用燃料提供のワクを広げるとか、研究用プルトニウムなどを入手するとか、新しい条項が加わりまして、わが国における原子力研究も円滑に行い得ることになるのであります。 以上申し上げました通り、これらの協定及び議定書は、わが国原子力開発の発展のためには、必須の前提であり、これらの発効によって、わが国の原子力平和利用は、新たな一歩を踏み出すことができるようになると信じておる次第でございます。 以上、補足説明を終ります。
○委員長(青柳秀夫君) 御質疑のおありの方は順次御発言をお願いいたします。
○佐多忠隆君 よくわからないので、非常にプリミティブな質問ですが、米英とこれらの原子力協定を結んだということになると、ソ連側と原子力についていろいろな話し合いをするとか、さらには、何らかの協定を結ぶとかいうようなことは、少しも制約されない、全然支障はないというふうに考えていいんですか。そっちとの関係はどうなりますか。
○国務大臣(藤山愛一郎君) 別段支障はないと思っております。
○佐多忠隆君 何らの制約がないと見ておいていいですか。
○国務大臣(藤山愛一郎君) ソ連側が自分の技術を公開したいとか何とかというようなことがありますれば別ですけれども、そうでない限りは、何らの支障はないものと思います。事は平和利用に関することですから。
○佐多忠隆君 ちょっと今のことに関連して。日英原子力協定の締結に関する共同発表がありますが、その共同発表の二枚目のところに、「万一保障措置の規定の実施上わが国と第三国との間の協定中の同様な規定との抵触が起るような場合には、」これはどういうことを意味していますか。
○国務大臣(三木武夫君) それは、まあ排他的なものでありませんから、ほかの国とも結ぶ場合がある。そういうことで、条件が違うような場合には、この英米との間と条件が違う場合には、その三国間で相談しようということの規定です。
○委員長(青柳秀夫君) 速記をとめて。
○委員長(青柳秀夫君) 速記を始めて。
○羽生三七君 この両協定の内容に入る前に、一般的に、今、日本の原子力関係の仕事がどういう程度に進んでおるのか、世界的な規模から見て、一体どういう程度のものか、それから実際的にどういう役割をどの程度に果しておるのか、そういう具体的なことを少しどなたからか説明していただきたいと思います。
○政府委員(佐々木義武君) それでは一般的な世界の発展段階に比べまして、日本の現状がどういうふうな状況かという点から若干御説明申し上げます。 世界の原子力の発展は、御承知のように、非常な急速な進歩を遂げつつございまして、一つの例を原子炉の保有数から申し上げますと、あるいは端的におわかりになるじゃなかろうかと思いますが、現在稼働中のもの、目下建設中のものを合せまして約三百二十六ございます。稼働中のものが百二十四、建設中のものが百七十六、国別に申し上げますと、米国が稼働中のもの八十八、建設中のものが百五十二。英国が稼働中のものが十九、建設中のものが十六。ソ連はこの二つの区分けがよくわからないのでございますけれども、大体両方合せまして二十六ぐらいという想定でございます。それからフランスは、稼働中のものが十、建設中のものが一。カナダは稼働中のものが四、建設中のものが三。西独は、稼働中のものが三、建設中のものが四という、こういう格好になっております。日本はどうかと申しますと、日本は御承知のように、ただいま稼働中のものは一基でございまして、ごく小さい研究用のものでありますが、建設中のものが大体二基でございます。合せまして三基でありますから、世界の全体の中に占める地位というものはおよそどの程度かという御見当がつくのじゃなかろうかと思います。 それから質的な面から申し上げますと、いわゆる核分裂からエネルギーを取り出すという視野から検討いたしましては、各国とも主として英米が中心でございますが、研究の段階をどんどん深めると同時に、やはり実用の段階に達しまして、発電炉等につきましては、完全な実用というまでには至りませんけれども、初期の段階にある実用段階に入っていると申し上げていいのじゃないかと思います。ただ船舶につきましては、原子力を使いますのは、軍用関係だけでありまして、いわゆる商業ベースに乗りました船舶はまだできておりません。その他、核融合という面に関しましては、これも軍事的には、非常に御承知のように利用されておりますけれども、建設的に使う方面はまだまだ先でございます。わが国では、基礎理論的な方面では、決して世界に劣っておらぬというふうに考えておるのでございますけれども、こういう実用と申しますか、そういう点につきましては、まだ相当の懸隔を持っております。ただ幸いなのは、アイソトープと放射線の利用に関しましては非常に進んでおりまして、おそらく世界のファスト・ランクにあるものというふうにお考えいただいてけっこうかと思います。ごく大ざっぱな話でありますけれども、世界と日本と比較しまして、その現状を申し上げた次第でございます。
○羽生三七君 この原子力の平和利用が広範な部面にわたって、電力あるいは船舶、飛行機、いろいろ利用の目的があるでしょうが、日本としては、一体何を中心に指向しておるのか。またそんな目的意識は持っていないが、とりあえず世界がそういうことだから、日本もおくれぬように、いろいろそういう研究を進めるという程度なのか、一応何とか日本のいろんな産業構造、あるいは日本の自主性からして、中心的には何を指向していくかという、そういういわゆる目的意識的に問題を考えられておるのか、その辺はどうですか。
○国務大臣(三木武夫君) やはり日本の場合は原子力発電を中心にして考える。御承知のようにエネルギーの需要というものは年とともにふえていく。昭和五十年ごろがくれば、ほとんどエネルギーの半分は輸入に仰がなければならぬというような状態でありますから、まあ原子力船というものも将来の課題になってきましょうが、これは相当やはり時間がかかる。現在は原子力発電というものが日本の平和利用の中心になる。そのほかアイソトープの平和利用は、医、農、工などにありますし、そういう問題もありますけれども、中心の課題は原子力発電というものであります。
○羽生三七君 それでそういうとりあえず原子力発電を中心に研究や作業が進められていくことと思いますが、かりに政府としてどういう規模やあるいは予算上のこともあるでしょうし、いろいろあるでしょうが、どの程度のことをすれば一体実質的にそういうものが稼働して、ほんとうに実用的になれるのか、そういうことも別に想定はなしに、とりあえず単なる研究ということなのか、その辺、もっと具体的なプログラムというものを持っておいででしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 今具体的なプログラムというのは、イギリスからコールダホールの原子炉を、今安全性、経済性について検討を加えております。これが安全でもあるし、採算にも合うということならば、これは輸入を許可したい。これは十五万キロのいわゆる天然ウランによる発電用原子炉、これがイギリスとの協定を結びたいという原因の一つをなしております。アメリカは御承知のように濃縮ウランであります。アメリカからは濃縮ウラン原子炉、水冷却型原子炉、これの一万キロのもの、これを輸入したい。日本は必ずしも基礎研究が十分とは言えませんが、将来やはり原子力の平和利用というものに日本としても力を入れなければならぬ、世界もまたそうであろう、こういうことで、やはり日本が今輸入しようとしておるイギリスのコールダーホールの原子炉のごときは実用のもの、これは十五万キロ。そういうことで、日本のエネルギー対策でもあるし、あるいはエネルギーによる外貨支払いを軽減しようという理由もあるし、もう一つは、その実用炉の開発を通じて、日本の原子力の研修という、技術的な研修という意味もある、こういうことで、日本も研究とともに原子力の平和利用が実用段階に入ろうとしておる。これは来年ぐらいから具体化する……
○委員長(青柳秀夫君) 速記をとめて。
○委員長(青柳秀夫君) 速記をつけて。
○岡田宗司君 まあ原子力の平和利用の一番大きな問題として、原子力発電の問題があります。今も大臣が言われたように、イギリスから十五万キロを導入することが第一だということですが、今後これが日本の発電にとって大きな意義を持つことになろうと思うのですが、ところで、原子力発電は、一体政府は今後純然たる民間の企業としてやらしていくという方針なのか、それとも、これは国家の資本でやっていく、たとえば公社という形でいくというふうな——私らはその方がいいと思いますけれども、あくまでも民間の資本でこれをやらしていくという方針かどうか、そこのところをまずお聞きしたい。
○国務大臣(三木武夫君) 燃料は国家管理にしたいと思っております。しかし、その発電のための原子炉というものは、民間企業にこれをゆだねる、これはおそらく今後は原子力の平和利用ということは非常に急速に普遍化されていく。イギリス、アメリカ等の事情を見ましても、相当大規模な発電炉を今建設中であります。そういうことで、あるいはこれが第三次産業革命というふうなことが言えるくらいの普遍性を持ってくるかもしれない。こういう新しい産業を開発するのに、やはりどうしても日本の公社あるいは国有という形態は、新規の産業の開発に、理屈としてはわかりますけれども、実際問題としては適当ではないのじゃないか、やはり新しい産業開発をしようとするからには、相当な創意工夫も要るわけでしょうから、しかもそれが一つや二つというような独占的なものならいいのですけれども、これは非常に普遍化されてくる。産業の一つは面において普遍化されて開発されてくるということになってくると、どうも国有形式あるいは公有形式というものは適当でないのじゃないか、研究は主として国がやる。しかし、その産業的な開発は民間にゆだねたい、こういう方針であります。
○岡田宗司君 それでは、次にお伺いするのは、今言われましたように、民間でやるとして、これは今日、発電会社が九電力とそれから電発とあるわけですが、これはなんですか、九電力会社にそれぞれやらすということなのか、それとも電発にやらすということなのか、それとも他の会社についてもやらすか、あるいはさらに新しいところがそれをやるというような形をとる場合にそれを許すのか、そこいら、どうお考えですか。
○国務大臣(三木武夫君) 今、日本原子力の会社ができたのです。それは発電、電源開発、あるいは九電力会社そのものとは言えない、新しくやはり発電会社を作ったわけであります。将来は、やはりそういうことで、その日本原子力発電会社が次々に全部やるというわけでないのですから、やはりお話のような、ほかの会社にも許すようなことになってくる。最初は今の発電会社でやるという、次にこの開発の状態、推移ともにらみ合せて、ほかの会社でもやることになる。こう考えております。
○岡田宗司君 企業形態として民間にやらす、それで公社の形をとってやらせない。ただし燃料の方は国家管理でやる。こういうことなんですね。
○国務大臣(三木武夫君) そう。
○岡田宗司君 これはどうも私らに言わせると、ちょっとおかしいように思うのです。企業がそういうふうに民間でやるならば、燃料だって民間でどんどん輸入してやるというようなことも、これは原料を購入する資金の面、その他のことからいって考えられることなんで、何も国家でやらなくてもいいんじゃないかというふうに思う。ここに矛盾があると思うのですが、あるいは企業はそういうふうに民間企業の形をとる。しかし、燃料は国家管理を行う。そしてこれによって民間の企業をコントロールする。そういう形で間接的にコントロールするというおつもりでこの燃料の国家管理をおやりになるのか。
○国務大臣(三木武夫君) これはコントロールというところからきたのではなくして、やはりこういう新しい産業でもありますし、また、核燃料物質というようなものは、国民にもなじんでいませんから、国民感情、またこれは絶対に平和的な利用でなければならないし、その安全性というものも非常に確保しなければならない。だから、将来はこれは御指摘のように、民間になると思います。しかし、当分の間はそういう形をとらなければならぬし、ことにアメリカの場合は、濃縮ウランは現在の段階においては国の保有に限られている。イギリスの場合は民間でもいいのですけれども、限られておる。そういうことで、もう少しこういう核燃料などに対しては、国民から見てもこれは安全なものだというようなことで、なじんできたあとには、民間に許していいと思います。当分の間は、これを国家管理にしたい、国または公けの機関、こういうふうに考えております。
○岡田宗司君 そうすると、これは輸入、それから国内における天然ウランの開発、それをまた濃縮ウランにする作業、そういうものを全部含んで国家管理になるわけですか。
○国務大臣(三木武夫君) その通りです。
○岡田宗司君 そういたしますと、燃料の輸入についての計画ですね。そういうものは国家でお立てになるでしょうが、そうすると、この面から、たとえば今後年々どれくらいの燃料を輸入するか、あるいは国内でどれくらい開発をするかということで、大体民間企業であっても、計画的に、たとえば新しい建設とかそれから年々ウランを補給していくことによって、年々の発電量というもののコントロールができるのじゃないでしょうか。各発電会社から、企業体から、要求があれば、ただ中継ぎになって輸入したりなんかするというわけではないでしょう。国家自体の方で原料の輸入なり、開発なりに一定の計画を立ててやる。そうすれば、その燃料の量によって企業の方もコントロールできるのじゃないか、そうなるのじゃないですか。
○国務大臣(三木武夫君) コントロールというところまでは考えていないのですけれども、こういうものに対してはエネルギーの長期計画があるわけです。その長期計画にのっとって、大体原子力の開発というものに対しては、昭和五十年までの計画を持っておるわけであります。そういう計画に沿ったものが好ましい。しかし、それをコントロールという形でなくして、これは国が持ちましても、やはり燃料というものは、これを民間に国から、どういう形にするか、具体的には検討したいと思っておりますが、ただ民間は何の負担もないというわけではないのであります。企業でありますから、その燃料に対しては負担しなければならぬわけであります。そういう意味からして、政府が完全なコントロールをしなければならぬという制約も、そういう財政面から、必ずしも当然に起ってくるとは考えていないのです。ただしかし、エネルギーに対しては長期計画の線に沿うて開発がされることが好ましい。その意味においては、そのエネルギーの開発、ことに原子力などに対しては、ある程度の政府が指導をするということは考えております。
○岡田宗司君 どうも私の質問をよく御理解にならないようですが、別の観点からこの問題を論じますと、政府の方で一定量の濃縮ウランなり、天然ウランを輸入する、その輸入の量が年々きまって、一定の計画を立てれば、それに従って民間企業で発電をやるとしても、その炉の大きさなり発電量なりというものが、それに従って規制されていくだろう、そうしてさらにだんだんウランをあとでもって補給しなければならない。そういう補給の量というものも、やはり政府の方が燃料を握っておれば、それによって、また無限に拡大できるものでもないしするから、やはりその補給の量を一定の程度ずっと政府がやっていくということで、やはり企業も勝手にたくさん作ったり何かすることもできないしするから、その点でコントロールできるのじゃないかということをお聞きしたのです。
○国務大臣(三木武夫君) まあコントロールと言えるかどうか。とにかくしかし政府が計画を立てて、今でも貿易などはやはり政府が外貨予算を組んでやっておるのですから、そういう意味において政府の計画に従って——まあその計画というものは、ときに変更もありますけれども、計画に従って原子力の開発をやっていくということになる。その限りにおいて、コントロールと言うと、あまり言葉が大き過ぎると思いますけれども、しかしコントロールと言われても、その限りにおいては言えると思うのです。
○岡田宗司君 外国から濃縮ウランなりあるいは天然ウランなりを輸入する、この資金ですね。この輸入の資金は、国家でまかなっていくつもりでございますか。
○国務大臣(三木武夫君) それは、やはり特別会計でも、大きくなってきたら、設けて処理したいと思います。
○岡田宗司君 それから、もしそういうふうにしてやった場合に、燃料は売り渡すのか、あるいは民間会社に貸与することになるのか、これはどういうふうになるのか、
○国務大臣(三木武夫君) これはアメリカの場合は、やはり国が処理せざるを得ない。イギリスの場合は、売り渡すことも可能なわけであります。売り渡そうと思えば売り渡せるわけでありますが、これは具体的に、実際コールダーホールのような相当実用の炉が入ってきた場合——まあ研究用のときにはそう大した……一般会計で処理しておる。——このときにはよく検討してみたいと思うのです。まだきめていない。実際このコールダーホールを輸入すると決めましても、やはり、四、五年かかるわけです。その間に、これをどういうふうに処理するかということは検討したいと思っております。ただしかし、当分の間国家管理をするというのですから、売り渡すということになると、少しその考え方等が違ってくる。それを政府の方針に従って、政府と民間の原子力の発電会社との間に、どういう形をとろうかということは、結論は出ておりません。これは検討したいと思っております。
○岡田宗司君 もし売り渡すということになれば、これはなんですね、原子力燃料公社というものは単なる貿易業者と同じことになってしまうわけで、従って燃料国家管理というものは意味がなくなってしまうわけです。私は、やはり国家管理である以上は、そういう形をとらないものだ、こう了解しておるわけなのですけれども、まだきまっておらぬとすれば、これはあとで御研究を願いたい問題だと思います。 それから次に、発電計画の問題ですが、昭和五十年までを第一期としてお考えになっておる。そのときまでに大体発電は火力、水力、原子力と、どういう割合になるようにお考えになっておりますか、五十年までに。
○国務大臣(三木武夫君) 政府委員から。
○政府委員(佐々木義武君) それでは私からお答えいたします。 昭和五十年を一応の目標にいたしまして立てましたプランによりますと、昭和五十年の発電の年度末設備は、約四千万キロワットでございまして、その中で原子力発電はその総量に対しまして一九・五%、それからこれは火力発電に見合うものでございますけれども、火力発電に対しては四四・三%の比率になるというふうに考えております。
○岡田宗司君 これに見合う燃料の問題ですが、これは相当量の輸入をしなければならぬと思うのです。それでその昭和五十年くらいに、一体どのくらいの量の輸入を必要とするのか。そうしてまた、それは価格もいろいろ変動するでしょうけれども、大体現在のところで、一体年にどのくらいのドルをこのために必要とするのか。
○政府委員(佐々木義武君) ただいま申し上げました量の約七百万キロの原子力発電をやるといたしますると、これは天然ウランと濃縮ウランの、形態によっていろいろ計算は変っては参りますけれども、一応、便宜上天然ウランに換算いたしまして計算して参りますと、約三千トン必要でございます。その際、それでは国内ではどの程度出し得るかといいますと、実は国内の方は、御承知のように、ただいま資源調査をし、その資源調査に基いて、一部は精査を進めておりまする段階でありまして、日本の国内の燃料というものを、まだつかんでおりません。大体企業化ができそうだと思いますのは、鳥取と岡山の間の地区でございますが、この地区の推定をいたしますと、大体鉱石にいたしまして二百万トンから三百万トン程度いくのではないか。そうすると、その中に含まれておる天然ウランをまるまる全部取り出すといたしましても、やはり五千トンから六千トンくらいのものではなかろうかというような感じがいたしますので、その大部分は輸入に仰ぐという結果になると思います。
○岡田宗司君 今、天然ウランを輸入するとして、一体こういうふうに多量の天然ウランを、どこから輸入する見込みがあるのですか。
○政府委員(佐々木義武君) それがこの協定の問題でございまして、この協定は、内容的に申し上げますと、主として燃料を中心とした協定なのでございます。燃料を国際的に管理と申しますか、管理すること自体が、平和の確保あるいは保健の管理ということに必要なものでございますから、普通の商業上のベースではなくて、協定というベースを通じて供給することになっているわけですが、主としてただいま考えておりますのは、米国からは濃縮ウラン、それから天然ウランは英国からというような考えでございますけれども、今後原子力の国際機関が発展して参りますと、国際機関からも天然ウラン、濃縮ウランを通じて供給を仰ぐということになろうかと考えております。
○岡田宗司君 私は、濃縮ウランはアメリカから、天然ウランはイギリスから、これがいわゆるこの条約のなにだということはわかっておる。そうではなくて、三千トンを輸入するのに、これはイギリスとアメリカだけで、なかなか足りぬだろうと思うのです、そんなに。アメリカとイギリスが日本にだけどんどん供給するわけもないし、だから世界中で天然ウランがもっと必要になったときに、どの地方から輸入ができるかということを聞いておる。
○政府委員(佐々木義武君) ただいま米国で生産しております天然ウランの量は、一年間約一万五千トンぐらいかと思います。従いまして十数年かかりますれば十数万トン、二十万トン以上のあれができますので日本で必要な程度の分は米国、英国の一部に相当いたしますので、この点は心配は要らぬのじゃないかというような感じをいたしております。
○岡田宗司君 日本だけが買うのではなくて、方々の国が買うと、そうあまく考えていいのですか。
○政府委員(佐々木義武君) これは米国自体の計画は、実ははっきりとわからぬのでありますがどのくらい各国に配分し、国内でどのくらい使うかという、その計画自体は、私はっきり存じ上げておりませんけれども、米国でも自国の使用量と海外の発展の状況を常に見合いまして、そうして生産計画を常に立てておるように考えておりますので、日本で必要な数量は、大体確保できるというふうに信じている次第でございます。
○岡田宗司君 どうも事務当局の答えとしてはあいまいですね。向うの国がどういう計画を持っているかわからないが、しかし大丈夫でございますという答えじゃどうも……。
○政府委員(佐々木義武君) それでは数量的に説明申し上げてみます。生産量を申し上げますと、五八年、五九年を申し上げました方が一番適当かと思いますので、それを基準に申し上げますと、カナダでは一万五千トン、それから合衆国では一万五千トン、南ア連邦では六千トン、それからベルギー・コンゴーでは六百トン、オーストラリアでは千トン、ローデシアでは四百二十トン、フランスでは五百トン、ポルトガル、スエーデン等で千四百トン、それからソ連はこれははっきりわかりませけれども、大体一万トンくらいじゃなかろうか、そういたしますと約五万トン近く全世界で生産されることになっております。これは一年間限りのあれですから、毎年今後ますます生産が増加して参るわけでございますけれども、それをどういうふうに各国に配分するかという長期の世界計画と申しますか、こういう点は非常にむずかしい問題でございますが、この生産量の中で、わが方は先ほど三千トンと申しましたのは全部の累計でございまして、ただいま米国の方の協定で必要だと申し上げた分は、濃縮ウランは二・七トンでございますので、こういう点は十分向うでは確保できますというふうに言っておるわけでございます。この数量を協定に織り込む際に、こちらから必要な開発量を申し出まして、そうして向うではその開発量とアメリカ自体の需要あるいは各国の需要量を按分いたしまして、その結果、これは十ったというふうに解釈しております。
○岡田宗司君 それから原子力発電のコストですね。今度輸入されるイギリスのコールダーホール型で十五万キロ出すとして、これは現在の火力、水力、ことに火力の場合は、新鋭な火力と比べてどういうことになりますか。
○政府委員(佐々木義武君) コールダーホールの改良型が日本で建設されます際に、どのくらいのコストになるかという点でありますが、私ども従来の数量で計算いたしましたものでは、大体キロワットアワー四円五十銭から四円七十銭くらいに考えるのであります。新鋭の火力はどのくらいかといいますと、石炭と重油の関係ではだいぶまた違いますけれども、石炭で千カロリー一円二十銭の石炭を使いますと、キロワットアワーが四円三十五銭それから重油を専焼した場合、重油のみをたいた場合には、約四円という計算になります。それから今度は古い発電と新発電とをかみ合せまして、現在の卸値段をきめておるわけでございますが、コストは、東電がかりに基準になるといたしますと、たしか五円十数銭だというふうに考えておるのでございます。従いまして、アヴェリッジにいたしましたものと一番最新式にしたものとのちょうど間ぐらいの値段になっております。現在は、おそらくこういうことでございますけれども、将来はどういうことかと申しますと、非常に、原子力発電の方はだんだん値段が下って参る、改善の余地が非常に多い問題でございまして、昭和五十年の先ほど申しましたときには、どのくらいの推定かと申しますと、約二円七十銭から三円といったようなくらいの値段に改善されるのじゃなかろうかというふうに見ております。
○委員長(青柳秀夫君) 速記をとめて下さい。
○委員長(青柳秀夫君) 速記を始めて下さい。
○岡田宗司君 今の比較からいって、将来安くなる、そういうことになりますというと、これは今後原子力発電をだんだんふやしていく方が、特に水力はこれからコストが高くなるのですから、それを切りかえていくことが非常に必要になってくるわけですが、そこで問題になるのは、これは非常に金がかかることなんですが、その資金、これは一体国の方ではどういうふうにお考えになっておりますか。民間企業でやるということですけれども、もちろんそれは国家の方からお金を注ぎ込まなければならぬわけですが、それらについての大体の考え方、あるいは将来どのくらいそのために金が要るかということですね。
○国務大臣(三木武夫君) こういう原子力の開発は、民間企業でやらしたい、資金の調達は、民間でしてもらう。しかし、政府としても開銀等については、これは要求があった場合には検討しなければならぬ面もあるだろうし、あるいは世界銀行等の——イタリアなどでは、最近国際入札をやったという前提に立っておったから、世界銀行の借款が非常に簡単であったのですがそういう国際的な資金というものに対しても検討する余地がある、大きくはこういうふうに考えておるのであります。
○岡田宗司君 第一回のイギリスからの輸入ですね、これは一体どれくらいかかって、これの資金は、政府の方ではどのくらいですか。
○政府委員(佐々木義武君) 大体設備資金が二百五十億、それから初度の燃料が五十億、三百億程度要するかと思いますが、その設備費の方はどうかと申しますと、概略百二十億くらいは自己資金で、おもに九電力会社が出資するようになるのじゃなかろうかと思います。それから、残の七、八十億は、できますれば世界銀行からの借款に仰ぎたいということになっておりますけれども、もしこれが不可能の場合には、メーカーズ・クレジット、銀行から借りるのじゃなくて、メーカーからしばらく借りるというふうなメーカーズ・クレジットの方式でもっていくというふうに考えております。その残りの分は、これは日本の開発銀行と特殊銀行あるいは市中銀行等から資金を調達するというふうなことにしてございます。
○岡田宗司君 第一回の十五万万キロぐらいはそれで済むのですけれども、これは年々歳々大きくなって、昭和五十年の開発時ぐらいの発電量を持つ発電所を作るということになりますと、これは、無限に世界銀行から借りるわけにいかず、またメーカーズ・クレジットだって、そう無限に年じゅうあるというわけにもいかぬと思うのですが、そうなって参りますというと、結局主たるものはやはり各会社の持っておる自己資金並びに政府の開発銀行を通じて出す資金ということになるのですがね。これは相当なものになろうと思うのですが、それらは十分開発銀行の資金で、今行われているような他の産業に影響を及ぼすことなくして、その方を削らないでもって、この方を十分まかなっていく計画は立てられておるのか。
○国務大臣(三木武夫君) 先刻原子力局長からも申し上げましたように、コールダーホールでも現在まあある程度採算に合うという前提に立っておるわけであります。そういうことで、当然日本の産業の規模も拡大して、それが次第に原子力の場合はコストが安くなっていくというのですから、相当原子力会社というものが自己資本の調達は可能であるという前提に立って考えておるわけであります。こういうことによって、その不足分に対しては、いろいろ国としてもこれはめんどうを見なければならぬ面もあるでしょうけれども、しかし、これは非常に採算に合わないものを無理にするというわけでないのでありますから、自己資本の調達力は相当にあるという前提に立って考えておるわけです。
○岡田宗司君 たとえそうであっても、現在の九電力がやっておる、あるいは電発がやっております火力発電のなにでも、それからあるいは水力の開発でも、相当国家資金を出しているのでしょう。ですから、これは国家資金を相当出さなければならなくなるということは明瞭であるので、その点について、五十年まで計画ができているなら、やはり国家資金を出す方についても、めどがついていなければならぬと思うのですがね。その点はどう考えておられますか。
○政府委員(佐々木義武君) ただいまの国民総生産の中で、一体電力の総工事資金というのはどのくらいなウエートを占めているかという問題に関連した問題かと思いますが、大体二%足らずであります。全産業設備投資の中でどのくらいのウエートを占めるかというと七・五%から八%ぐらいが現在の全所要資金かと思います。もちろん原子力発電にいたしましても、全発電の建設の中の一部を占めていくわけでありまして、五十年になりますと、先ほど申しますように、火力のほとんど半分ぐらいの大きなウエートを占めて参りますけれども、その過程におきましては、今申しましたような全電力の建設の中の一部を占めるという格好になっております。従いましてただいまの採算関係さえはっきりして参りますれば、おそらくこのくらいの全所要資金は、将来次第に増してくるでありましょうけれども、確保でき得るものだという想定のもとに、またそういうふうに確保するという建前で、国の長期計画というものはできておりますので、これは五ヵ年計画でございますが、それより将来にわたりましても、概算いたしますと、ただいまの私どもの計算では、このくらいの資金は調達可能であろうというふうな想定で進んでおります。
○委員長(青柳秀夫君) 速記をとめて。
○委員長(青柳秀夫君) 速記を始めて。
○岡田宗司君 それでは次にお伺いしますが、こういうふうに原子力発電なり、あるいはそのほかアイソトープの利用なり、こういう原子力の平和利用というものが拡大されていく。ところが、これはそれに伴って技術者の養成というか、これが非常に必要になってくるだろうし、これも急速にやらなければならぬ。それから研究ですね。技術者の養成よりも先に、もっとこれに合うような研究の進歩発展がなければならぬと思うのですが、どうも現在の日本における原子力研究というものは、まだ規模が小さいし、それから果して将来こういうふうな拡大に追っついていけるかどうかというと、非常にそれは心配がある。それからまた、今の技術者の養成の様子を見ていますというと、まあ理科系統の大学の生徒をふやすとか何とかいうようなことを、この前の松永文相のときにも発表されておりましたけれども、あれで一体足りるのかどうか。一体原子力の研究に対する金の出し方が足りないのじゃないか。この間も湯川さんが向うへ行って来てみると、日本の原子力の研究が常非におくれておるということを痛感されてきたというようなことを新聞記事で見たのですけれども、それらの点について、これは総合的に考えなければ、たとえ計画を立てても、これは絵にかいたもちになるのです。そこいらはどういうふうにお考えになりますか。
○政府委員(佐々木義武君) 御承知のように、日本のみならず各国とも、今原子力の問題が一番緊迫な問題になっておりますのは、人員の養成問題でございまして、これは新しい科学であると同時に、総合的な科学でございますので、これに間に合うような人員の技術者をどういうふうにして養成していくかという点が一番重要なポイントになっておるわけでございます。わが国におきましても、この問題はやはり同様でございまして、来年度の予算等におきましても、人員の整備というものに一番重点を置いて予算を組みたいということで、ただいま大蔵省と折衝中でございますが、今までの段階を申しますと、たとえば海外の留学生、これは今年度八十人留学生を海外に出しております。非常に日本といたしましては大きい数字でございまして、おそらくほかの部門には全然考えられぬほど規模の大きいものだと思っておりますが、その他、原子力研究所でアイソトープの研究所等を作りまして、二百数十名の養成をする予定でございます。極東からもこの夏に二十七、八人極東の各国から研習を受けに参って、帰りましたが、非常に成果を上げております。問題は、むしろ大学等はどうなるかという問題でございますが、この方も講座を新設したり、あるいは学部を設けたりというので、大わらわでやっておりますが、今度は逆に教える人は一体どうするかということで、非常に幅の広い問題になって参りまして、私どもの最近の試算では、民間では大体三千人ぐらい従事しておりますけれども、この問題に関しまして、もうすぐ倍くらい必要になってくるのじゃなかろうか、その倍のものを同年度の卒業の工学部等から優先的に採用いたしまして、ほかの部門は非常に困っておるということが懸念されますので、文部省と相談いたしまして、学校における養成等も早急に充実するように、両方相談しながら進めておる次第でございます。
○岡田宗司君 原子力研究所は今後急速に拡大するつもりがあるか、また東海村だけでなく、ほかになお設けるつもりがあるのかどうか。
○政府委員(佐々木義武君) ただいま七百五十名の定員かと思いますが、来年は千数百名にふやしたい。将来東海村以外にああいうセンターを設けるかという御質問でありますが、各国の例を見ましても、初め一カ所で進めておるのでございますが、だんだん狭くなって参りまして、そこで第二のセンター、第三のセンターというふうに、だんだんふやして設けるのが各国の例のようでございますので、日本もおそらく今度は関西にセンターを設けるとかいうふうにして、今後進んでいくものかと考えますが、ただいましばらくの間、やはり東海中心で、アイソトープは名古屋、大阪をそれぞれ拠点にしておりますけれども、原子炉を主体にした研究としましては、しばらくの間は東海村を中心にすることにしております。
○岡田宗司君 原子力関係の機械とか装置とかいうものは、日本で最近いろいろ作り出していますね、あれなんかのパテントはみんな外国から買っておるのか、それから各社で競争的にやっておりますが、これは日本の場合には、自由企業ですからそういうことになるのでしょうけれども、そういうようなことからくるむだもありゃしないかということも考えられるのだが、今後できる機械等について、国家の方でもってこれに統一的な規格を与えるというようなことをするのかしないのか、そういう点。
○政府委員(佐々木義武君) 国産の問題に関しましては、原子力の問題が始まりました当初から、日本では非常に重大な問題になっておりまして、ただいままでは大体二十億ぐらい投じまして、数年の間各有力な企業、それぞれの分野にわたりまして、補助金等を出しまして養成しました結果、ものによりましては、ただいまの段階でも世界でも最高クラスの製品に達しておるものが相当ございます。 それからパテントの問題でございますけれども、パテントの問題は、ただいまのところはそれほど大きい問題はないのでありまして、ただいま問題になっていますのは、情報を中心にしました乙種の技術提携くらいを認めておるわけでございまして、本格的な設備を中心にしたパテントの点までは、まだ許可しておりません。これもできますれば、なるべく国産を主体にして今後進めたいというような考えでございます。外国から買いました際でも、今度のコールダーホール型にしましても、五割程度までは英国で作りまして、あと残りは日本でできるものは作ってしまうというふうな考えでございます。 それから最後の規格を統一するかしないかという問題ですけれども、これは通産省の方で原子力に関する規格統一の審議会を作りまして、ただいま製品の規格統一のための準備と申しますか、研究を進めておる最中でございます。
○岡田宗司君 それから三木さんに、最後にお伺いしたいんですが、原子力の平和利用の問題と、それからもう一つは、これが核兵器に利用される問題との関連ですが、平和利用ということで進まれることは、これは非常にけっこうなことでいいんですけれども、とにかくコールダーホールにしても直ちに軍事用に転化するものなんで、僕らそこに非常に危惧を感じておるんですが、現在の内閣の方針としては、もちろん軍事的にこれを用いないということは、何べんも言っておられるが、さらにそういうものの本格的な生産は別として、研究的にも今日そういうことをしないということですか。
○国務大臣(三木武夫君) これは岸総理もしばしばそういうことを申し上げておるんでありますから、これは非常に重大な岸内閣の国民に対する公約であって、これは変更を許さないと、私は強く思っております。従って、この原子力に対しても、もう厳格な意味における平和利用であるということを強く感じておるのでございます。
○岡田宗司君 私は、この問題を持ち出したのは、防衛庁の内部において、やはり核装備をしなければいけないという、そうすべきだという議論があるし、それからあなた方の党においてもそういう意見がある。そうなって参りますというと、日本で今後原子力が開発されました場合に、そういうようなことについて、さっき言ったように、本格的な生産の計画が進められないまでも、研究くらいはいいではないかということで、それが防衛庁の技術研究所あたりで始められる、あるいはまたそういうことをどっかで引き受けてやり出すということになって参りますというと、それがもとになって、その次の段階には、生産するということになろうかと思われるので、その点を聞いておるわけなんですけれども、その研究ですね、防衛庁はそれもやらない、こういう方針ですか。
○国務大臣(三木武夫君) 防衛庁でも原子力に対して、たとえばいろいろな放射能の被害、こういうものを研究するようなことは、それは当然に防衛庁の本来の使命からいって、あり得るでしょうが、積極的に原子力の軍事的利用を防衛庁が研究することは、絶対許しません、そういうことは。
○曾祢益君 この間の委員会で、私、川部総理秘書官をお呼び願うようにお願いしておったのですが、どうなんですか。
○委員長(青柳秀夫君) 御要望のありましたことは承知しております。実は、きょう原子力の審議を進めたいというわけで、理事会でお諮りして進めましたわけですが、実は、まだそのままになっております。
○曾祢益君 委員長、私この次というふうにお願いしておきましたが、原子力協定を進めていただくことには異存はございませんが、この次というのは、きょうの定例日にお呼び願いたいということを申し上げておいたわけですから、このあとでもけっこうですからお呼び願いたい。
○苫米地英俊君 理事会できまったのですか、そういうことは。
○曾祢益君 委員会で……。
○委員長(青柳秀夫君) 御要望があったわけです。
○苫米地英俊君 御要望のあったことは知っておりますが、それを了承したとか、委員会できめたとかいうことは知りませんが……。
○委員長(青柳秀夫君) そういう意味じゃございません。曾祢さんからここに呼ぶようにというお申し出があったわけなんです。
○苫米地英俊君 私もそれだけだと考えておるんです。
○曾祢益君 委員長、それはどういう意味なんですか、私が呼んだのに委員会の方で異議がなければ、当然これは調査権として……そういうことを問題にされること自身が私はおかしいと思います。
○委員長(青柳秀夫君) こういう意味でございます。それは曾祢さんから御要望がありましたのを、閉会のまぎわに伺いまして、実は午前の理事会では原子力の問題を取り扱ったものですから……。
○曾祢益君 それはいい。
○委員長(青柳秀夫君) そのままになっておりまして、その御要望をどう実現するかということについては、理事会等において何もお話し合いがなかったわけであります。今後のお話として、その点を善処していきたいと思います。
○曾祢益君 けっこうです。
○委員長(青柳秀夫君) 他に御発言はございませんか。 ちょっと速記をとめて下さい。
○委員長(青柳秀夫君) 速記を始めて。 それでは、本日はこれにて散会をいたします。 午後三時二分散会 —————・—————