文教委員会 第4号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/10/17
会議録
○坂田委員長 これより会議を開きます。 まず学校教育、社会教育、教育制度、学術研究及び宗教等に関し調査を進めます。質疑の通告があります。順次これを許します。原田憲君。
○原田委員 十月の十三日に各紙に報ぜられましたオリンピック後援会の経理報告の中に、使途不明の金が一千余万円あり、その募金の中には全国の児童生徒が醵出した心のこもった金が相当額あり、しかも使途不明の金はこのオリンピック後援会の一事務局長が勝手に使ったものであるといわれておりますが、このオリンピック後援会の組織は、現在外務大臣である藤山愛一郎氏が会長で、その役員の中にはわれわれの同僚であるところの政界人あるいはまた財界、体育界、これらのそうそうたるメンバーによって構成されておると聞いておりますが、一体その金はどこに使用され、どのように使われていったのか、世論の的となっておることにつきまして文部当局にお尋ねをし、この問題の事実、真相を明らかにしたいのでございます。 まずお尋ねいたしたいことは、オリンピック後援会はどのような団体であるのか、次の点を明確にお知らせを願いたいと思うのであります。オリンピック後援会の事務所の所在地、目的、事業、役員、資金、会議すなわち運営方法、組織、それからいつ設立され、解散されたと聞いておりますが、いつ解散されたのか、その設立の理由及び解散の理由、これらについて文部当局にお尋ねいたしたいと思います。
○清水説明員 お答え申し上げます。日本オリンピック後援会は昭和二十九年二月四日に設立されました。これは規約に基く全くの任意団体でございます。いろいろと御質問がございましたが、その順に従ってお答え申し上げたいと思います。事務所は神田の駿河台、岸体育館がございますが、そこの体育協会内に置くというふうにしるされております。目的は「財団法人日本体育協会の活動を財的に援助することを目的とする。」というふうに規定いたしております。いわゆる体協の財的援助の外部団体でございます。事業といたしましては「オリンピック競技大会、オリンピック冬季競技大会及び亜細亜競技大会に日本を代表する競技者及び役員を派遣するが為めの資金の蒐集、募集」というようなことでございますし、その他「国際オリンピック委員会及び亜細亜競技連盟の会議その他前条の目的に必要又は有益な会合等に日本代表者を派遣する資金を調達する」それから「日本に於てオリンピック競技大会、亜細亜競技大会又は之等に関する会議等を開催する場合の所要資金を準備、調達」それから「以上各事業の実施に関連してオリンピック精神の普及並に国際スポーツの紹介を目的とする講演会、模範競技会、映画会」そういうものを開催するというのが事業の大要でございます。 〔委員長退席、木村(武)委員長代理着席〕 役員は、この規約によりますと、会長一名、副会長二名、理事長一名、常務理事若干名、理事若干名、監事三名以内、評議員若干名とございますが、会長は藤山愛一郎先生、副会長は杉道助君、理事長は平山孝。その内容を見ますと、「会長は会務を総理し評議員会の議長となる。こそれから「理事長は本会を代表し会長の命を受けて会務を掌理する。」本会の代表者は理事長ということで、その他現在理事が四十五人、監事が二人おられます。それを申し上げますと、普通の理事といたしましては、財界方面から出られた方が九人おられます。それから全国知事会とか全国市長会とか全国都道府県議会議長会とか全国町村会という方面から出られた方が五人、それから体協関係では八人、それから国会の方から四人、これは国会スポーツ議員連盟、それから言論界から一人、それから東京都オリンピック誘致委員会から一人、それから日本でIOCの委員になっておられます人が二人おられますが、その二人、学識経験者が四名、それから地方から出ております人が十一人、計四十五人ということになっております。 それから運営は、「理事長及び常務理事は理事の互選によって定める。」それから理事長が本会を代表する。それから「理事は評議員会の推薦により会長が依嘱」というふうにいろいろ書いてございますが、実際の運営面を申し上げますと、本年の七月三十一日に解散いたしたのでございますが、その間本年は三回理事会を開いておりますが、設立後それ以外は毎年一回というような実情でございます。評議員会は、委員はきまっておりましたが、最初以外会議は開催されておりません。それから予算、決算及び会計年度等、規約にはいろいろ定めてありまするけれども、実際は率直に申し上げまして実行されていない面が多いようでございます。 それから解散でございますが、これは昭和三十二年の七月末日理事会を開きまして解散いたされました。その後清算に全部で九人、二人は後援会関係から入り、あと四人は体育協会関係、清算関係人が二人、公認会計士が一人、計九人で清算し、昨日おそくまでやりましたが、それが七回目でございます。それで一応の結論が出たようでございますが、大体以上でございます。
○原田委員 大体わかりましたが、今の私が問うたことにあなたのお答えがなかったんですが、子供たちが金を出しておるのですが、その中央、地方との組織はどういう工合なんですか。
○清水説明員 中央に日本オリンピック後援会というのがありまして、各都道府県にそれぞれの県のオリンピック後援会というものが置かれておる。それで、募金には、一般募金と、それから地方の何々県のオリンピック支部というのがあって、その方の主催と二色に分れております。
○原田委員 大体このオリンピック後援会というものの内容がわかったのでありますが、問題になっておるところの役員でありますが、会長は藤山愛一郎氏、副会長は杉道助氏、実際の代表者である理事長が平山孝氏、それ以外に各方面から総合すると四十四人の方が出ておられますが、国会議員で四人というのは一体スポーツ議員連盟のだれとだれが出ておられるのでありますか。それから東竜太郎氏の名前がよく出てくるのでありますが、東竜太郎氏はそのうちのどういう関係で出ておられるのですか、ちょっと聞いておきたい。
○清水説明員 国会議員といたしましては四人出ていらっしゃいますが、川崎秀二先生、櫻内義雄先生、河野謙三先生、田原春次先生の四人です。それから東竜太郎先生はIOCの委員として入っていらっしゃいます。IOCの委員といたしましては、ほかに高石真五郎先生、そのお二人が日本のIOCの委員でいらっしゃいますので、その意味合いで出ていらっしゃるのであります。
○原田委員 大体それで内容がわかったのでありますが、問題の、このオリンピック後援会の一番大きな目的は、体育協会に財的な援助をすることが一番大きな目的であろうと思うのでありますが、このオリンピック後援会が設立されて解散されるまでに大体幾らの金を集めて幾ら出したのか、これをお聞きしたい。
○清水説明員 メルボルンを中心といたした事業と、アジア大会を中心とした事業に分れております。これはちょっとさかのぼりますが、先ほど申しました通り、七月の三十一日に、七月二十五日現在で日本オリンピック後援会の収支概況報告というのがございました。それによって申し上げますと、三十年十一月から三十二年十月三十一日までをメルボルン大会関係、それからアジア大会はその翌日の三十二年の十一月一日から三十三年の七月二十五日まで、これの概況報告によって見ますと、収支が両方合せまして二億六千八百九十七万九千三百八円、それから支出の総計を見ますと、二億六千八百六十三万三千三百十四円というふうになっておりまして、メルボルンとアジア大会関係を合計いたしまして差引勘定は三十四万五千九百九十四円という黒が出ております。しかし内容的にメルボルン関係だけを取り上げて見ますと、収入が一億五千七百三十九万六千八百四十五円、支出が一億七千十三万九千七百九十七円ですから千二百七十四万二千九百五十二円のいわゆる赤になっておるわけであります。反面アジア大会の方を見ますと、ラウンド・ナンバーで申しますと一億一千百五十八万余円と支出が九千八百四十九万三千余円ございますから、こちらの方は千三百八万余円の黒字ということになっておるわけであります。しかしそのほかに前に第二回のアジア大会のものですが、それが全部で二千百三万七千余円が赤字であったのであります。ところがヘルシンキ大会のときには黒字が出まして、それが一千六百九十万四千余円となっておる。それの差引合計全部を見ますと、七月二十五日現在の概況報告によりますと三百七十八万六千三百七十六円という不足金、赤字ということになっております。以上が概況でございます。 〔木村(武)委員長代理退席、委員長着席〕
○原田委員 こまかい数字はまたあとで資料をいただきたいと思いますが、要するにこの間から新聞に出ておりますのを見ますと、金が足らないということになっておるのですが、清算したときの収入の部を支出の部とで幾らの赤字が出たのか、それから収入先の一番大きいのはどこか、それから学童なんかの金はどういう収入面になっておるのか、それをちょっとお聞きしたい。
○清水説明員 ただいま申しました通り七月三十一日では、赤字としては三百七十八万円出たわけですが、運用の面その他についてどうなっておるかという問題があるわけです。その後いろいろ…。
○原田委員 そんなこと聞いていない。運用の面はあとから聞くが、今どこが大口で、どこから金が入ったのかということを聞いておる。
○清水説明員 収入の大口を申しますと、競輪の寄附金はメルボルン大会から行われたのでございますが、メルボルン関係では競輪では七千九百三万三千二百六十円、それからアジア大会では競輪関係では八千八百四十八万四千三百十六円、合計いたしまして一億六千七百五十一万余円ということになっております。これが一番大きいものでございます。これは大体パーセンテージで申しますと、収入の六二%くらいになっております。それから地方の各県のオリンピック委員会を通じて地方支部でやりましたのは、合計いたしまして四千二百六十六万余円ということになっております。それから財界とか一般寄付金が二千五百三十七万余円、それがおもだったものでございます。
○原田委員 この集められた金を一番大きな目的であるところの体育協会へ出しておるのでありますが、体育協会はこの金を間違いなく使っておるか。今報告されたメルボルンの大会、アジア大会その他の事業に間違いなく使っておるか。聞くところによると、体育協会は会計検査院の警告を受けたというようなこともあるそうでありますが、それは一体事実なのであるかどうか。体育協会は、これは文部省からも補助金を出して、あなたの方と非常に密接な関係が実際的にある団体であるが、これらのことについて体育局長は明確にお答えを願いたい。
○清水説明員 オリンピック後援会から体育協会に交付した金の処理につきましては、間違いなく体育協会で処理いたしております。それからただいま会計検査院云々のお話がございましたが、検査院から文書のようなもので警告を受けたことはございません。文部省といたしまして体育協会の運営費に補助を出しましたのは昨年から始まったのですが、ただことしこういうことがございました。よけいなことかもしれませんが…。一緒に検査を受けておるときに、あの体育協会の中には建物が二十くらいありまして、いろいろな運動団体が借りておるわけでありますが、部屋が狭くても大きくても光熱費はパーで貸しておった。それは広いのと狭いのとはやはり区別すべきじゃないだろうかというような注意を検査途中に受けまして、研究してみましょうというような問題はございましたが、検査院から文書をもって警告されたというようなことはございません。
○原田委員 文書をもって警告を受けたことはないが、今あなたの言われたようなことだと、ほかに会計がずさんであるというようなことで警告を受けたことはあるのですか。
○清水説明員 ございません。
○原田委員 そうすると、このオリンピック後援会が金を集めて、そして一番大きな目的とするところの体育協会へ金を出すということは間違いなく行われておる、これは大体認められるわけでありますが、すると問題になってくるのは、この新聞が報じておりますところの、この金を集めるについて募金のために金を使った。その募金運動費の中に受け取りがないものがある。募金運動費五百五十万円のうちにそれが四百五十八万五千円、それと交際費二千三百万円のうちに六百八十三万円、合計して受け取りのないもの一千百四十一万五千円が使途不明である、こういうことになっておるのですが、これは間違いないですか。
○清水説明員 この問題が起きまして、私どもといたしましては、法規的には監督指導する権限はございませんけれども、問題が問題でございますので、できるだけ早くこれを審査して清算をしてもらいたいということを清算委員会に申し出て、そうしてその結果によって判断しなければならぬと思ったのでございますが、昨日七回目の清算委員会で結論が出ました。それによりますと、千九十三万五千二百二十二円というものは、清算委員会の精査の結果、不承認――承認できない額であるというふうに結論が出まして、今月の三十日に開かれる予定の元の理事、評議員会にこの結論を報告して、そこで今後どういうふうにするかという方針をきめるというふうに、昨日清算委員会の平山理事長ほか理事二名から事情を聞きました。その他二、三新聞発表もしたようでございます。
○原田委員 きのう第七回目の清算委員会がありまして、一千九十三万五千二百二十二円が認められない金である、こういうことになったという今の報告でありますが、これだけの膨大な金を集めて、そうしてその目的が非常に崇高な目的であるにかかわらず、一千万円余りの金が行方不明である、こういうことは実に言語道断というか、話にならぬことであると思うのですが、先ほど一番最初に聞きましたところによると、ちゃんと規約もできておる。しかるに運営の実情は、理事会、評議員会で会計報告も何も行われておらぬというまことにおそれ入ったずさんなことでありますが、この会の役員は、会長は藤山氏、副会長は杉道助氏、理事長は平山孝氏その他川崎さんだとかりっぱな国会議員の方も出ておられる。体協の平沼氏や田畑氏や東氏というような人が四十何名も役員に出ておられるが、一体どうしておられたのか。理事長が平山氏であり、それから新聞で読むと事務局長の佐藤何がしという人が中心であったようなことを書かれておるのですが、一体ほんとうにだれが中心で運営され、これらの金を使っておったのかということをお聞きしたい。
○清水説明員 今のお話の前に、千九十三万五千二百二十二円というものは清算委員会で承認できないというのでございまして、行方不明というようなものではないように思うのであります。聞きますと、この中には領収書のようなものがあっても、これは正当でない、あるいは高級の料理屋に行ったようなものは認めない、あるいは不必要な会合であるというように認めたのが千九十三万五千二百二十二円、こういう意味であります。 それからただいまの運営の責任の問題でございますが、これは会長は藤山愛一郎氏でありますが、規約もあります通りこの会の代表者は理事長であられるわけです。それで事情を聞いてみますと、藤山氏は、自分は非常に忙しいので、募金の方は努力するが、仕事の方は一つ頼むというわけで、理事長が代表の規約になっております、三十二年の七月十日に辞表は提出されております。それで平山理事長が中心となりまして、その下に事務局長があり、理事長と事務局長は常任でございます。理事長を中心に局長が一切の実務責任者としてやっておったと言ってさしつかえないと思うのであります。こういうように多くの金が、とにかくこういう問題が出ましたことはまことに遺憾に存じておるわけでございますが、昨日清算人会の代表者二人が参りまして、私に対して報告いたしました。これは新聞記者その他にも発表し、おわび申し上げたのだが、と言って申し述べましたことは、先ほど二点申し上げましたが、その次になお右のごとき結果を生ずるに至ったのは理事長としての私の不行き届きによるもので、経理組織の不整備、日常事務の監督を怠ったためで、私はその責任を深く痛感し、協力者に対しおわびを申し上げる次第である。また佐藤事務局長よりは、信頼を受けながら今日のごとき不祥事を惹起したことははなはだ遺憾であって、それに対する一切の責任を負うとの発言がございました。それから最後に会長たる藤山氏は、会則上もまた実際上も直接の責任はなく、また本後援会は会長とは別個の団体で、体協会長たる東竜太郎氏にも責任のないことは明らかであり、体協自体に責任があるがごとき誤解を与えたことははなはだ遺憾であるということを発表されました。私のところへ参りまして、以上のことをおわびすると同時に、経緯の報告を私は受けたわけでございます。以上であります。
○原田委員 そうすると、このオリンピック後援会の中心は平山氏が理事長であって、事務局長の佐藤昇氏が実際の運営をしてきて、金の面もすべて扱ってきた、この二人が責任があるんだから、まことに済まぬ、藤山さんだとかあるいはその他の方々には実際は迷惑をかけておるのだ、こういうことにきのうの清算人会でなったのですか。
○清水説明員 おっしゃる通りであります。
○原田委員 やはりそれだけのこういう間違いが起きたら、実際には責任がないというものの、やはり会長あるいは副会長、理事というものは道義的な責任とかそういうものは免れないと思うのです。藤山さんにしても実際は何も知らなかったから迷惑千万であろうとは思いますけれども、そういうような間違いのないようにすることに留意することは会長として引き受ける限り当然だろうと思う。私はこう思うのでありますが、えてして体育団体だとかあるいはそういうような民間の団体には、とかくこういうことが起りがちなんです。これだけの国民の金を集めた団体が、中心がわずか二人の人であって、そうして使ってしまっておる。使ってしまったからえらい済まなかった、皆さん方に迷惑をかけて済まなかった、こういうことでは私はなかなか済まぬものがあると思うのですが、佐藤という人は一体どういう人なんですか。
○清水説明員 佐藤事務局長は、聞くところによりますと、ヘルシンキの大会のときには部外者として非常に募金に力を尽したそうであります。そんな関係もありまして、最初は次長だったのですが、局長になられた。私は佐藤事務局長と面識はあるけれども、久しく親交をしておりませんのでよくわからないのでありまして、聞くところによると数年前でございますか、五井産業株式会社の社長とかしておられたということを聞いておりました。経緯その他については存じません。ただ申し上げられることは、この人は、これも聞いたことでありますが、学生時分から千五百メートルの陸上競技の選手、しかし体協には直接関係しておる役員ではありませんので、この経緯はその程度しか存じておりません。
○原田委員 今聞きますと五井産業事件とか昭和電工事件に関係のあった人だというようなことが出ておるのですが、こういう人をこういう重大な事務局長の役職に据えたということは、これは一体だれがしたのですか。平山理事長に信頼されておるのに、その信頼を裏切ってまことに申しわけないということを佐藤氏が言っておるのですが、佐藤氏を事務局局にしたのは平山さんが推薦されて事務局長になられたのですか、どうですか。
○清水説明員 これも私ども調査した結果でございますが、事務局長、聞くところによりますと非常にスポーツが自慢だったそうです、駅伝とか千五百メートルとか。それでヘルシンキの大会派遣費の募金の際には外部から相当積極的に協力して、相当の成果をあげたということでございますが、それでオリンピック後援会ができる前は、ヘルシンキの問題でございますけれども、二十九年にオリンピック後援会が発足いたします際に、ヘルシンキにおけるそういう力と申しますか、そういうものが認められまして理事長を補佐するのには最適任だということで、最初事務局次長のポストについたと承わっております。理事長の信任が非常に厚かったことは間違いございませんが、誰が推薦したということではなくて、自然にそういうふうになったので、三十一年六月平山理事長が外国に行くときに事務局長になったということを聞いております。
○原田委員 だれが推薦したかわからぬというような話でありますが、まことに無責任な話であると思います。私らの推測するのには、おそらく体育界にも関係があるし、いわゆる昭和電工だとか五井産業事件だというようなところに連なっておるところを見たら、いわゆる財界の方に顔がきくからよかろうじゃないかというようなことで、この人を理事長が承認をして事務局長になられたように思うのであります。そういうような安易なことが今度のようなことになった。やはり問題の中心はそこにあると私は思うのでありますが、そのことはそのことであとで申し上げることにいたしまして、新聞で見ますと、体育協会の田畑専務理事が、体協は全く被害者なんだというように言っております。これは一面被害者のような形であるけれども、先ほど言いましたように、これは役員として参加しておる限り道義的な責任があると考えるのであります。先ほど言いました東竜太郎氏も、現在東京都知事の候補者であるというようなこと、藤山さんは外務大臣をしておるというようなことから、いろんな風当りが強くなって、こういうことが飛び火してほかの方で攻撃材料に使われるというようなことが起きてくる憂いがあるのでありますけれども、東さんや藤山さんあるいは議員連盟の人たちというようなものは、そのような事件にはいわゆる関係はないというように受け取っていいのですか、重ねてお尋ねいたします。
○清水説明員 そういうことは聞いておりません、しないと思っております。
○原田委員 大体これで内容はわかったのでありますが、聞くところによると問題の金は先ほど御報告にありましたように、競輪の金が七千九百万円と八千八百万円、この二回にわたって入っておりますが、こういうように大口で金をもらっておる。この金をもらうためには相当な運動を行わなければなりません。佐藤事務局長はそういう方面に非常に才能があって、この金を引き出すために運動費を使った。先ほど局長のお話によりますと、高級料亭にも金を使っておるというような事実もあるらしいのでありますが、政界、官界にそのような金がばらまかれたのか、私どももスポーツ議員連盟の一人でありますし、ほんとうにそういうことがあったのか。事務局長は官界の問題であるから自分は言えないというようなことを言ったのを新聞で読んだのでありますが、そのようなことがあるのか、文部省はそのようなことについて調査したか、お尋ねいたしておきたい。
○清水説明員 政界、官界に金をばらまいたかどうかということについては、これはない、少くとも文部省におきまして競輪と直接どうという関係はございませんし、オリンピックで何か与えるというようなこともございません。特にそういうようなことはございません。
○原田委員 競輪の金をもらうことがおかしいというようなことで、ラグビー協会が体育協会から脱退をするというようなこともあったように記憶いたしておりますが、そういうような金をもらうことのためにいろいろ金が要るのだといわれておるのであります。重ねて聞きますが、そういうようなことはわれわれの同僚間にありませんか、もう一ぺん聞いておきます。
○清水説明員 競輪の問題を受け入れるについて、どういうふうにやったかということは、文部省としてはわかりませんでございます。
○原田委員 最後に一つお尋ねしたいことは、先ほどお聞きした中に、地方から送られてきた金が四千幾百万円ある、その中に児童生徒の出した金があるというのでありますが、児童生徒がこのオリンピックを招致するために、純真な心から集められた金が一体幾らほどあったのか。それからこういう金を集める際に常にいわれることは、強制的であってはならないということが、いつもどんな寄付の場合でも特に強く注意されるのでありますが、文部省はこの金を集める際に直接関係はない団体であるとしても、児童や生徒の金を集めるのでありますから、それらのことに強制的なことをやらないようにというような配慮をしたかどうか。なおこの一千百万円という金が使途不明のまま使われてしまったということは、この児童や生徒の心を非常に暗くして、オリンピックというものを日本へ持ってきたいということを今考え――そのこと自体はわれわれも強く要望しておりますけれども、金を集めたら自分たちが出した金が行方不明になってしまったというようなことであっては、今後のことにも影響すると思いますので、その点について文部省にお尋ねいたしておきたいと思うのですが、これらの点については文部省は自分の任務をどのように果しておるか、また子供たちが集めた金の使った先がはっきりわかっておるならはっきりさせておいてもらいたい。この際それは一般の事務費として使ってしまって、使途不明の中に入っておるのか、あるいは子供たちから集めた金は間違いなくメルボルン大会に使われたのだ、あるいはアジア大会に使ったのだということがはっきりしておるならば、この際はっきりしておいてもらいたい。どうなっておりますか。
○清水説明員 児童生徒の募金につきましては、これはややもすると強制的なおそれを抱かせることは、何といってもこれは避けなければならぬということでありまして、その点は本年三月におきまして、主管局長から各都道府県の教育長あてに対して、選手派遣費等の募金についての通達を出しまして、教育的配慮をもって考えなければいけない、また一般に強制的であるところの誤解を招かぬよう、そうでないのだから、貴管下の募金についてはよほど注意してやってもらいたいという意味の通達を各府県に出して、注意を促しております。 それから地方から参りました児童生徒の募金の使途の問題でございますが、これは私の方で調査いたしましたところ、これは非常に重要な問題でございますので、どういうふうになっておるか、後援会に入りまして、それを見ましたところが、これはそれぞれの口座が別口になっておりまして、そのまま選手強化費等で体協にいっております。それを他の事務費に使うというようなことはございません。この点は確信を持って申し上げられます。
○原田委員 子供から集めた金がそういう事務費に使われずに、体協で間違いなく使われておるということを聞いて、それだけでも少しは安心をしたのでありますが、一千余万円の使途不明の金を使ったことを一人の事務局長に押しつけて、あるいは平山理事長ですか、この二人があやまっておるということでありますが、それに押しつけておしまいにするのか、あるいはそれが背任だとか横領だとかいうて告発でもするのか、あるいは四十何人の方々の共同責任としてこの一千万円の結末をつけるのか、一体その結末についてはどういうことになっておるのであります。
○清水説明員 来たる三十日にこの一千余万円の不承認の額の取扱いをどうするか、処置につきましてそこで取りきめたい、こういう報告でございます。これをただたな上げして永久に未決算にするという意思はないんだというふうにきのう報告を受けたのであります。
○原田委員 大体このことに対する私の質問はこれで終るのでありますが、ここに文部大臣に一つ要望いたしておきたいこと、オリンピックを日本に招致したいということは日本国民の大きな願望であろうと思うのであります。このオリンピックを日本に招致しようという運動を起すことはけっこうなことであるけれども、こういうような不祥事が起きますと、オリンピックを招致するという運動に非常な障害になるということ以上に、国民の心の中に非常に暗いものが起る。スポーツという明るいものに対して、暗い、不純なきたないものを起さしめるということは厳に戒めなければならぬと思うのであります。この団体は任意団体であるから文部省は知らないといってしまえばそれでおしまいかもわかりませんが、やはり大臣は自分の文教行政の中にスポーツを大いに振興しようというようなことを言っておられるようであります。オリンピック招致は各界があげて言っておることでありますから、今後はこのような過まちのないよう、特に責任ある団体を作るなら作り、文部省もあまり口出しするということは、これはまた役人の出しゃばり過ぎになって芽をつむおそれもあるのでありますが、間違いのないように指導していくということは、大事なことであると思いますので、特にこれらのことに今後留意せられるように要望いたしまして、私の質問を終る次第であります。
○灘尾国務大臣 ただいまの御要望でございますが、今回のオリンピック後援会の経理に関する問題は、私もまことに遺憾に存じております。先ほど来局長からお答えを申し上げたと思うのでございますが、ただいまお話にもございましたように、従来文部省との間に格別の関係もございませんままに推移して参っておったのでございますが、去る七月でございましたか、経理上不明朗な点があるというふうな意味の記事がございましたので、私はそのことがオリンピック後援会としてはもちろんでございますが、その影響するところまことにおもしろくないというふうに感じましたので、事務当局に対しまして、すみやかにその実情を一つ把握することに努めると同時に、関係者がすみやかに内容を精査して、これに対する必要な善後措置を講ずることというふうなことを関係者の方にも申し入れをさせまして、今日に至りましたような次第でございます。申すまでもなく、かようなことで国民の間にスポーツに関する関心が薄まる、あるいは誤解を生ずるというふうなことはまことに残念なことであります。ことにオリンピック招致という大きな問題をかかえておる際でもございますので、お話の通りに私も今後一つかような組織がまたいずれ考えられるだろうと思うのでありますが、十分一つ留意いたしまして、間違いの起らないようにいたしたいと考えております。
○原田委員 最後に、これは質問ではございませんが、こういうな問題が再び起きないようにするためには、国会においても十分これらの真相を明らかにしていかなければならないと思いますので、なお同僚委員の辻原氏などの質問があるようでございますが、これらの事件について参考人を呼んで聞くというようなことに相なるようでありましたら、委員長におかれてはよくおはからいを願いたいということを要望して、質問を終ります。
○坂田委員長 辻原弘一君。
○辻原委員 原田君の質問によって問題となっておりますオリンピック後援会の内容がやや明らかになったようであります。私はこの問題が起きてから清算人会その他の処理の方法についてじっとその経過を見守ってきたのでありますが、そのうちにわれわれとして非常に遺憾に思うのは、まず第一に、原田君も指摘をしておりましたが、ただ単に経理の不明、またその不明の原因を作ったのは事務局長一人の責任であるかのごとき認識に、後援会自体の運営機関である理事諸公が立っておられるし、あるいはこれと密接な関係にある体育協会においても、ただ単に被害者であるというような発言だけであって、何らこれについて重大な責任を感じておるという意味の発言がないということであります。今も大臣が言われましたが、特に文部省においては今年度の教育の重要な目標としてもスポーツ振興を掲げて、しかも国民は東京におけるオリンピック大会の開催ということをきわめて素朴な意味において歓迎をして、この後援会に対する募金にも各界各方面、さらに児童に至るまで協力をしてきたという経緯から考えてみても、ただ単に経理の不正問題についてはその当事者である事務局長一人の責任に帰せられるような問題ではないと私は思う。従ってわれわれが当委員会において取り上げたゆえんのものも、あくまでもこの問題について非常に深い疑惑に包まれておる点を明らかにして、今後のスポーツ振興について疑惑のままでこれに協力ができない、そういう態度に国民の傾向がならないように、十全の措置をする必要がある、こういうことを私は痛感するのであります。またこれはただ単にスポーツだけの問題ではありません。国民はあらゆる社会事業その他に対しても募金に応じております。その金の内容というものがえてして不明朗なわからぬままに放置される場合がある。特に今回のようにそれが不明あるいは不正という形になり、浪費されておるという事態になりましたならば、今後国民がスポーツのみならずあらゆる社会事業について一体協力ができるか、これは文教の問題にとってきわめて重大な問題だと私は思う。そういう意味において関係者には、あるいは御足労あるいは迷惑な点もあるかと思いますけれども、広く私はこれに関係した関係者の方々も重大な責任を感じてもらわなければならない。同時にそれらの方方から精細に事の経過を承わって、すべてのこれに対する疑念、これを国民の前に晴らすという責任があると思う。私はそういう意味合いにおきまして、本日は直接これに対して監督権を持っていない文部省の関係の方々だけでありますが、先ほど原田君から最後に発言があったように、次の機会には、関係者の方々から、われわれはこの問題についての事情を十分聴取して参り、最終的に、再びこういうことが起らないと同時に、この問題の結末をやはりわれわれがつける必要がある。そういう意味において、文部省に関係のある事項を私はお伺いをして参りたい。同時に文部省のこれに対する態度をわれわれは鮮明にしてもらいたい。 そこで先ほどの原田君の質問に対して後援会の性格は任意団体であるというお話がございました。私も規約を見てみますと、確かにこれは任意団体でありますから、ここに一つの重要な問題がある、先刻発表されました数字から見ましても、募金の総額が約二億七千万円、これだけの大金を扱う団体が、ただ単に何らの監督も受けない、合理的な運営もままおろそかになる任意団体という形で今日まで放置されてきたというところに、これらの運営の衝に当る人がどんな考えでやっておるか、私はまことに深い疑問を抱くのであります。事の根源は一つはそこにある、一体清水さん、あなたは体育局長として、こういうような少くともたくさんの資金を扱う団体が任意団体として今日まで放置されてきたということについて、どうお考えになりますか。もう一つ突っ込んでいえば、この規約の中には、本来これは任意団体にすべき性格でないことがちゃんとうたってある。規約の三十条を見ますと、二十九年の十二月末までに財団法人としなければならぬということを明記してある。二十九年といえばすでにつもう、三、四年も前の古いことなんです。規約にはちゃんとうたわれているが、一向に実行されていない。こういう団体がありますか。そこに、いかにその運営が疎漏であり、いかにこれに対する関係者の考え方が、ただ募金をして金を集めればよろしい、そういったラフな考え方に立っていたかということを雄弁に物語っておると思う。これをあなたはどういうふうにお考えになりますか。
○清水説明員 率直に申し上げますが、私体育局長になりまして二週間目にこういう団体があるのを知りまして、これはやはり責任体制をはっきりする、経理の組織のりっぱなものを作るべきじゃないだろうかということを当事者に申し上げたわけであります。ところがその点については前々から文部省にお話があって、もとからこれは財団法人にすべきだったけれども、今アジア競技大会があるので、これが終ったならば、できるだけ早い機会にこれを財団法人にいたしたい、こういうふうな意向でございました。しかし今後いろいろ考えますと、こういう大金を扱うものは、やはり責任体制と経理のしっかりした組織を持った、たとえば強力な公益法人のようなものを作った方がいいのじゃないか、かように思っておる次第でございます。
○辻原委員 このオリンピック後援会以前にも、募金を担当した日本オリンピック協会があったと私記憶するのですが、この日本オリンピック協会が解散をいたしましたが、その解散をしたいきさつはどういうことであったか、これはまあ清水さん、最近なられたので、あなた個人としては、直接あずかり知らなかったかと思うのでありますが、しかし私は従来の文部省の体育課等においては承知しているはずだと思います。少くとも私は募金の問題は、今回のオリンピック後援会だけじゃなしに、それ以前の関係もこの際つまびらかにしておく必要があると思うので、その点から一つ承わりたいと思うのですが、このオリンピック協会はどういういきさつで解散をしたか、この点を一つ。
○清水説明員 オリンピック協会の解散については私まだつまびらかにしておりません。そのあと、一九五二年ヘルシンキ・オリンピック選手派遣後援会というものができまして、それが、事業が終ったから、この日本オリンピック後援会ができたという経緯は知っておりますが、その前のことは、私まだつまびらかにしておりません。
○辻原委員 これは局長でなくても、課長が御存じであれば、課長から承わってよろしいと思います。 さらにその点の問題についてもう一言申しておきましょう。これはあなたの方で今わからないということでありましたが、このオリンピック協会の際にも若干の金の使い込みがあった、こういうふうに私は聞いております。そういう事実があったのかどうか。これを一点伺います。
○清水説明員 私何にも聞いておりません。
○辻原委員 課長でもけっこうです。
○佐々木説明員 私ども当時の事情はよくわかりませんのですが、若干赤字が出てそれで解散したということだけは聞いております。それは当時法人でございますので、登記等事務的手続は全部しております。ただし私は昭和三十年ごろでございますが、これはもっと前でございます。
○辻原委員 清水さんも佐々木課長も、いずれもその当時は在任しておられなかったので、当時直接には知らなかったかもわかりませんが、しかし文部省の体育行政としては、その辺の事情は明らかにしておく必要がある。このオリンピック協会は確かに財団法人である。経理決算は行われておる。ただしその中に若干の使い込みがあって、その当事者はその後やはり文部省の外郭団体であるレクリエーション協会に関係をしておる。しかもそのレクリエーション協会でまた問題があって、現在これは告発、裁判事件になっておるというこの問題は御存じですか。
○清水説明員 何にも存じませんので、調査いたしまして御返事いたします。
○辻原委員 それは課長でもよろしい。だから、その体育協会の場合は知らなくてもレクリエーション協会は今日の問題です。
○佐々木説明員 その後レクリエーション協会の問題になりまして個人的な問題で告発されておるということは聞いておりますが、それ以外はわかりません。
○辻原委員 名前もよくわかっておりますが、その点については後刻御調査の上でお答えをいただくことにいたしたいと思いますが、それは今あなたがこのレクリエーション協会で個人的云々と言ったが、これはしかし今回のオリンピック後援会の佐藤氏と同じように、実際の運営についてかなりの実権を握っておる、そういう立場にある。そこである種の事件が起きた。そうして問題になっておる。これは裁判ざたになっておるし、かつていつの国会でありましたか、決算委員会においても問題になった。私は今その事件について云々するわけではないのであります。それが先ほど原田君が申されたように、なぜ五井産業等において問題のあった、昭電疑獄に関係あったといわれる佐藤氏を、この純粋なスポーツ後援会の実権を握るような地位に据えたのか、一体だれがそうさせたのか、その責任の所在はどこにあったのか、先ほどそういう質問があった。われわれも非常に不審にたえない。しかし、知らぬ間に入ってきたという清水さんの話ですが、まさか知らぬ間に入ってきたのではないでしょう。そこで問題は今回のオリンピック後援会だけではないのです。それ以前のオリンピック協会の際においてもそういった問題があり、さらにレクリエーション協会等においても告発を受けるような人が介入して運営に当っておる。私はこの事件についてはつまびらかにいたしません。しかしながら、このように各種の、文部省が直接監督あるい間接的に深い関係を持つ外郭団体、あるいはスポーツ団体に、なぜこんなに絶えず問題が起るか、私はかねがね不審にたえないのです。そこに運営上また現在のスポーツ界全体について何か欠けるところがあるのではないかという印象を受けているから、特にこのことを申すのであります。そういう意味において、今度の問題だけを切り離して、あれは佐藤がやったことだから、おれに責任がないという、そういう無責任な態度は私は許されないと思う。だから全体としてこの問題についての処理を考え、責任をとる方々は責任をとってもらうということでなければ、私はこのオリンピック後援会の完全な処理が行われ、国民が納得のいくような処置がとれたということにはならぬということをあらかじめ申し上げているわけだ。しかし今日それらの事件については、文部省はつまびらかにしていないようでありますから、これはまた次の委員会にでも文部省の方から調査の結果をお聞きいたしたいと思うのであります。 もう一つ、これもわからぬとおっしゃるかもわかりませんが、調べてもらいたい。それは先ほど触れた財団法人日本オリンピック協会は、今佐々木さんも言われましたように、経理決算上これは赤字になっている。その赤字の補てんをして解散をしたと私は聞いておる。その補てんをした金は一体どこから持ってきたのか、何様がそれを埋めたのか、この点について今わかっていればお答え願いたいし、わかっておらなければ調査をしてもらいたい。
○清水説明員 わかりませんので、調査して後刻お知らせいたしたいと思います。
○辻原委員 次に、七月の二十五日付で発表された清算人会のオリンピック後援会としての決算の報告であります。先ほど来お話のありましたように、三百七十八万の赤字である。ところがその後十月の十一日でありましたか、清算人会では千百四十万の不明な金があった。昨日もまた千九十万が不明だ、こういうふうに決算発表の都度非常にその数字が動いてきている。これはもちろん関係当事者から直接お話を承わらなければ、数字の内容について今文部省に云々してみたところで、外見的なものしか私はお聞きできないと思うのですが、しかし何がゆえにこういうふうに数字が動いてきているのか。この数字の動くところを見れば、全体を通じての数字そのものにわれわれは非常に疑義を持つわけです。先ほど清水さん、昨日発表になったものは、これは単に清算人会として不承認のものである、こういうお話だった。不承認であったということ、直ちに不正云々の問題ではないとおっしゃる。ところが何回も清算人会を開くに従ってだんだんしぼられてきて、数字も少くなってきた。こういう経過を見てみただけでも、いかにその経理組織、経理決算というものが信憑性のなかったものであるかということがうかがえる。私は端的に一つ文部省に聞きたいのでありますが、会計監査に当られた人あるいは清算人会の代表にあなた方は会われたと思います。一体これらの不明の金というものは、最終的に発表されたその一千九十万程度のものであったのかどうか。その程度の額が不明であり、あるいは不正ではないかと思われるような額であるのか、あるいはその他にもそういうような疑義を持たれるような金がなおあるのか。これらの点についておそらく突っ込まれてあなたも聞いておられると私は思う。一体どういうふうに判断をせられておりますか、その点をお聞きします。
○清水説明員 十二日に発表せられましたのは千百四十一万五千円になっておりますが、これは不整理、整理していないものが千百四十一万五千円であるというふうに聞いております。そうして昨日四時から十時ごろまでかかった審査によりますと、そのうちで一つ一つ目的とその場所とを審査いたしまして、四十七万八千二百四十七円というものは、不当でない経費として追加承認された経費であるというふうに結論が出まして、差引千九十三万五千二百二十二円というものは、決算清算人会としては承認できない額であるという報告を受けているわけでございまして、これは結論でございます。そういうふうな報告であります。
○辻原委員 今の文部省としては、これは最終的に清算人会が発表したその数字をもってお答えになる以外にはないと思う。その点は深くは申し上げません。ただ七月二十五日付の決算によると、これは新聞等にも書かれておりますように、非常にわれわれも常識的に受け取りかねる決算の発表の内容であります。たとえば募金に当っての募金の運動費というのが、メルボルンそれからアジア大会等を含めると約五百五十九万、それから事務費のトータルが驚くなかれ六千三百八万、それらを合算すると六千八百六十七万の運動費及び事務費、ここに端を発して、だんだんしぼってきて一千九十万ということになったのであろうが、一体それはどういうような調べ方をしたのか、どういう範囲のものが純然たる事務費と認められるのか、あるいは運動経費として認められるのか、そこらの点が明らかにならなければ、数字に対してわれわれははっきりそれを了承するわけには参らぬ。しかし常識的に考えて、六千万以上の経費を使い、さらに別に運動費を使う、こういうことが、特に零細な金までを集めたこの後援会の寄付金というものの使い方であるかどうか、経理の仕方であるかどうか、私は非常に問題であると思います。たとえばある場合においては、非常に零細な金をここに集めた、しかし集まった金は、運動費とか事務所経費とかそういうものに使わないで、これはそっくりそのままを本来の目的の派遣費であるとか、あるいは競技大会であるとか、そういうようなものに使うのだ、こういうのが私は普通の考え方であると思います。ところがその事務費あるいは運動費と称される中には高級料亭とかそういうところで飲み食いをした、あるいは一部にはこれが財界あるいは競輪といった方面の寄付金を求めるための運動資金として相当な金を使われるといったようなことが言われている。これらの事実をわれわれも関係者から聞きたいと思います。文部省も表面の数字だけでなしに、もう少し突っ込んだ内容を精査していく必要があると思う。そうでなければ問題の疑点は一向に晴れないわけであります。そういうような、数字的にもう少し精細に追及していくというような今後の処理対策を文部省でお考えになっておるか、これを伺っておきたいと思います。
○清水説明員 三十日の評議員会の際に内容を精細に分類して報告するというのが昨日の報告でございました。私どもが見ましても、事業費と事務費の内容がこんがらかったところがありましたり、その辺を精査いたしまして報告するのでございますから、それによってまたあらためて内容を検討いたしてみたいと思っております。
○辻原委員 次にお尋ねいたしたいのは、この後援会の寄付金から体育協会に渡された金の中でメルボルンそれからアジア・オリンピックへの選手派遣費は総額幾らであるか、その数字はどうですか。
○清水説明員 三十一年の一月から三十三年六月までに第七回冬季大会オリンピックだとかオリンピック馬術大会、それからオリンピック大会選手派遣団、第三回アジア選手派遣団、それからIOC総会運営費、そういうものを合せましてこの七月二十五日現在に見ますと一億四千六百七十三万二千百十三円というものが体協に交付され、体協はこれを間違いなく競技団体に交付しております。
○辻原委員 その一億四千万円という金は選手派遣費以外のものも含まれているわけですね。選手派遣費というか、いわゆるオリンピック派遣費ですね。メルボルンの場合は、後援会から入ってきた金のうち幾らを体協はメルボルン・オリンピックヘの派遣費として使っておるか、わかりましたらお伺いしたい。
○清水説明員 第十六回オリンピック馬術大会選手団費と第十六回オリンピック大会選手団費が、メルボルンですが、馬術の方が八百八十二万三千円、それからオリンピック大会選手団費の方が七千九百六十万三千余円であります。
○辻原委員 これらの選手派遣費はその場合に選手団の役員、あるいはその顧問というものもあるのですが、直接の選手だけでなしに選手団を構成する場合の役職員というもののいわゆる派遣費もこの中に含まれているのですか、その点をお伺いしたい。
○清水説明員 選手及び役員も含まれております。そのように聞いております。
○辻原委員 それではアジア大会の方はいかがでありますか。
○清水説明員 七月二十五日現在で、アジア大会選手団費として体協に入りました金は三千二十四万九千余円であります。
○辻原委員 そこで伺いたいのですが、先ほどオリンピック後援会の理事の構成の中にIOCの委員は別格としてこれに参加をする。こういうふうに私は聞いております。規約にもそういうふうになっておりますが、IOCとNOCの関係は一体どういうことになっておるのが。私が知り及ぶところではIOCの委員は先ほど清水さんも言われたように日本では二人ある。東竜太郎氏と高石真五郎氏の二人、これらの人はIOCの組織形態、規約からして、それぞれ個人の資格で参加をされておる。こういうふうに私は聞いておるのです。それから国内委員会との関係は全然ない、こういうふうに私は了解をしておるのですが、そういうような組織形態にIOCとNOCの関係はあるのか、この点を一つ伺いたいと思います。
○清水説明員 私の承知しておる限りにおきましては、どこの国でもIOCの委員はその国のNOCの委員でなければならぬというふうに聞いております。従って日本の二人のIOCの委員はNOCを構成しておるメンバーだ、こういうふうに承知しております。
○辻原委員 それは逆ではないですか。間違いありませんか。IOCはみな個人の資格で参加をしておるということはIOCの組織構成メンバーを見れば、各国とも財界人その他が多いですね。あなたの今の御説明によると、何かNOCという一つの下部組織があって、その下部組織の委員が国際的なオリンピック委員会に選出を受けて、その構成メンバーになるという上部下部の関係のようなことであったが、その点がどうなんですか。そこを一つはっきりさせてもらいたいと思います。直接課長の御説明でもけっこうです。
○佐々木説明員 ただいま御指摘の点は第二十四条に、国際オリンピック委員会の委員は、国内オリンピック委員会の委員として加えなければならないという規定がございます。逆に国際オリンピック委員会に対しては個人の立場ですが、国内オリンピック委員会の委員を構成する場合に、一番初めに自国の国際オリンピック委員会の委員を含まなければならない、そういう関係であります。
○辻原委員 その関係だけであれば、国際オリンピック委員会というのは、いわゆるIOCは、その参加する委員はいずれも個人資格でありまして、日本の国内委員会から派遣をされる、そういう関係のことはありませんね。
○佐々木説明員 規約上ははっきりはそうなっておりません。なっていないというのは、委員は個人の資格である、国内オリンピック委員会は必ずしも下部組織であるというような書き方はしておりません。ただ実質的にはオリンピックに関しましては国内オリンピック委員会というものが国際オリンピック委員会の指示を受けてやっておりますので、実質的には下部組織的な立場にあることは間違いないと思います。
○辻原委員 それでは実質的に一つ聞いてみましょう。たとえばここで二人、東竜太郎氏と高石真五郎氏がIOCの委員になっておる。東竜太郎氏はメルボルンに行かれましたね。その場合の資格は一体どうだったのですか。
○佐々木説明員 団長は田畑さんでございますから、その他の資格だと思いますが、今資料がございませんので、どういう資格で行ったかすぐわからないのですが…。
○辻原委員 どうも資料がなくてということで困るのですが…。しかし選手団を構成するときに文部省も全然ノー・タッチということじゃないのでしょうね。これは後援会がやっているのじゃなくて、体育協会がやっているんだから、文部省は監督官庁としてその程度のことは佐々木さんもお忙しいと思いますが、知っておいていただきたい。私はこう聞いておるのです。本人も言われたということを仄聞しているんだが、その当時の関係者たちも、これはIOCの建前から個人の資格で行った。IOCの委員会というのは、これは直接選手団の派遣とは関係なくて、個人資格においてその大会に参加をしておる、こういうふうに聞いている。それは一つ調べてもらいましょう。 もう少しその点について具体的に聞いてみたいと思いますが、先ほど伺ったメルボルン八百八十万、これは馬術関係だから直接関係ないかもしれませんが、七千九百六十万、このオリンピック派遣費、それからたとえば東さんはアジア・オリンピックにも行っておられる、その三千二十四万、これらの派遣費の中に東さんの派遣費は入っておるのかおらぬのか。あなた方はその経理を監督されておるはずですから、これを聞いておきたい。具体的にしぼってメルボルンだけでもけっこうです。
○清水説明員 その中には東さんの派遣費は入っておらないと思います。これは一般会計の方へ入っておるというふうに聞いております。
○辻原委員 体協の一般会計からどういうような費目で派遣費を出したのですか。
○清水説明員 三十二年度の収支決算書の付属書を見ますと、その事業費の中にオリンピック委員会費というのがございます。そこの中から出ていると承知いたしております。その中にIOC派遣費というのがございます。
○辻原委員 事業費の中にIOC派遣費という費目が設けられておるわけですね。そこで出されている。そうすると、東さんは一体どういう資格で行かれたのでしょう。会長なるがゆえに行かれたのですか。会長だからそういう費目を体協の中で設けて派遣費を出して送ったということになりますね。そこの点が非常に私はおかしいと思う。なぜそういうことをしつこく言うかというと、結局金の使途というのは目的に沿ってはっきりさせなければいかぬ。もしこれがいろいろの名目をつけて支出されたということになるとこれは重大なことだ。だからいわゆる経理の表ずらはきちっと合っておっても、実際中味はどうであったかということを知らなければ意味がない。だから一つの参考に私は聞いておる。先ほどからあなたは体協については何ら問題はないということを明言されておられたくらいですから、そうすると東さんの派遣ということは、体協のIOC派遣費というものでもって体協が派遣をしたということになりますね。その点は一体どうなんですか。
○清水説明員 IOCとしては個人の資格で入っておるわけでございますが、IOCの委員になった以上はその国のNOCのメンバーにせよという規定がございますので、こういうときに体協から経費を出してはいけないという規定が、オリンピックの憲章にないので差しつかえないと私は思っております。
○辻原委員 そうするとこれはまた当時のことなんで、あるいはわからぬとおっしゃるかもしれませんが、NOCの委員になっておるから、その派遣する場合に、体協が金を出してもよろしい、こういうことですね。そうするとそのNOCの委員になっておるから、金は体協が出すという限りにおいては、これはNOCが派遣をするとか体協が独自に派遣をするとかという一つの目的がなければならぬと思う。目的がないのに金は出さぬはずです。だからそういう目的があったと私は了解して差しつかえないでしょうか。NOCないしは体協が東氏をIOCにそれぞれ体協ないしはNOCの中から送るのだ、こういうような目的によって送られたと了解する以外にないと思いますが、それでいいでしょうか。
○清水説明員 NOCの委員にもなっておりますので、そういう関係もあって東さんがIOCに出席する金を出して補助されても、オリンピック憲章には違反しないから差しつかえないのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○辻原委員 派遣費は補助と言われましたが幾らでありますか。
○清水説明員 これは八十四万三千余円になっております。
○辻原委員 その場合にIOC委員は先ほど申したように二人でありますが、一方の高石さんはどういう資格で、また派遣費も同様、これも同じようにNOCの委員だろうと思いますが、この派遣費はどうなっておるか、それを聞いておきたいと思います。
○清水説明員 そのときには高石委員は都合で向うにおいでになりませんでした。
○辻原委員 それでは高石氏がIOCに行かれたのはいつであったか、私は行かれたということを聞いておるのですが、いつであったか御記憶ございませんか。
○清水説明員 私記憶ございません。
○辻原委員 佐々木さんも記憶ありませんか。
○佐々木説明員 私も記憶はありません。
○辻原委員 記憶がないとおっしゃればやむを得ませんが、これも一つ調査をしていただきたいと思います。高石氏がどういう資格でIOCに行ったか、その経費はどこから出たか。従ってその経過が判然といたしませんから、ここでさらにその問題について続けるわけにいきませんけれども、問題は体協の経理、それから後援会の経理、これは形式的にはそれぞれ別個のものでありますけれども、その中に金の授受が行われておるわけであります。従ってそれらを分明にするために、私はずっと筋を通してその費目を観察しなければならぬ。従って本来出すべきでない金を、これくらいは出しても差しつかえないだろうというような観念で出しているということになれば、これは私はかなり問題だと思う。従ってその点を明らかにいたしたい。 そこで、それに関係してちょっと伺っておきたいのでありますが、体協の会計に対しては国が補助をしておる。三十二年には一千万円、それから本年度は千百五十万円、その他国体それからアジア大会の経費、こういうものが支出をされておりますが、その中で国体の開催費、第八回まではこれは直接体協に金が交付される、こういうように私は聞いておるのであります。そして第九回以降は、それぞれ地方の公共団体に対して、いわゆる開催地の団体に対して交付されるような経過になっていると聞いておりますが、そういう経過があったかどうか、そういう取扱いを変えたのはどういう事情に基くものか、この点を伺いたい。
○清水説明員 第一回から第五回までは体協に国民体育大会の金を補助しておりましたが、六回、七回、八回はみんな委託費に変りまして、九回以後は今辻原先生がおっしゃったような状況でございます。そして今日では各府県へ、主催の県に補助いたしておるわけでございます。補助金が委託費に変り、委託費がまた今度は各県の補助金に変りました事情、私は思うところによりますと、委託費は非常に経理上厳格なのはいいのですが、窮屈といいますか、弾力性がない。それよりも、責任を持たして十分にその金を発揮させるには、委託費よりも補助金の方がいいんじゃないだろうかということで補助金に変ったのではないかと私は思っております。
○辻原委員 先ほど原田君の質問の中で、体協として会計検査院から注意を受けたことがなかったかと言われ、あなたの方では、特別に経理上の注意はなかったということをお答えになっておるのでありますが、第八回あるいは第九回でありますか、その当時会計検査院から注意、指摘をせられた問題がなかったかどうか、先ほどはなかったとお答えになっておるのでありますが、これはどうであったか伺いたい。
○清水説明員 会計検査院から注意を受けました。しかし会計検査院としては事情やむを得ないものとして納得せられました。文書による警告は受けておりません。
○辻原委員 私は何も事を大きく申し上げるつもりで今そのことを言っているわけではありませんけれども、しかしあなたが先ほどの勢いで、そういう事実は全然なかった、また文書でもなかった、あるいは事情やむを得ないということで了承したと言うが、私は事実はそうではないと思う。その点についてはかなり強く指摘を受けたはずだと思う。しかしスポーツ団体のことでもあり、体協のことでもあるから、これらのことについては将来そういうことがないという誓約のもとに会計検査院が処理されたものであると思います。そういうような団体の性格等をおもんぱかっての措置である。従って事実がなかったとか、その事実が調査の結果、適法のものであったとかいうことは少し言い過ぎであろうと思う。 いろいろ申し上げて参りますと、かなり問題があると思うのであります。先ほどあなたが言われましたように、今回の事件はただ単にオリンピック後援会の佐藤氏個人がそれを適法でない使用の仕方をして、その中には不正な使用もある。体協は被害者であって、体協はその点については全然問題がなかったという言い方は、私は反省が足らぬと思う。その意味で私は申し上げているのです。しかも先ほど述べられた常任理事はたしか十一名であったと思うのですが、その十一名の理事の中には――あるいは私が間違っているとすれば、常任理事の中には体育協会から何名入っているかおっしゃっていただきたいと思う。
○清水説明員 規約通りに行われていないのがかなりあったのでございます。常任理事の規定もございますけれども、だれとだれが常任理事というような選任も行われておりません。
○辻原委員 常任理事の選任が行われていないのですか。
○清水説明員 常任理事の選任が行われておらないように聞いております。だれが常任理事であるかということを私も調べたのでありますが、わかっておりません。
○辻原委員 そうすると、この後援団体は規約にある役員の選任も行われぬ団体だということになりますね。ただ私どもは常任理事というのは十一名程度であって、そう称しておる人々の中に体協のいわゆる理事をなさっていらっしゃる方が六人あると聞いておりますが、そういうことはわかりませんか。
○清水説明員 私も常任理事を調べたのでありますが、わからないのです。最初に理事だけ出まして、そうして常任理事は選ばれておらなかったように聞いておりました。
○辻原委員 そうすると、これは一体どこが主体で運営をしているのですか。常任理事というのは、規約によるとそれぞれ仕事を分掌して、そして会の運営に当るわけなんです。その執行する者がなくて、理事長と事務局長が専任で勤めている。それは一体どうなんですか。
○清水説明員 常任理事はそう承わっておりますが、私の調査は不十分であるといけませんので、調査いたします。それから運営の問題は、まことに遺憾でありますが、理事長を中心にして、補佐者として事務局長が実際をやった、こういうふうに見ざるを得ないのであります。
○辻原委員 そういう点が判然といたしませんので、非常にわれわれも問題を扱いにくいのですが、私が調べた範囲によりますと、常務理事といわれる方々は十一名程度あり、その中に、これは最近この問題が出ましてからいろいろ新聞紙等にも出ておりますが、新聞が誤まりならばこれはやむを得ませんけれども、いわゆる常務理事的な人人の名前が随所に出てくるわけであります。そういう人が体協関係者の中に六人あるということです。私はオリンピック後援会が任意団体で、体協とは別の団体であるから、体協は何ら責任がないということは常識的と言えないと思う。目的も体育協会の財政援助をする団体ということで設けられておるのだから、その運営機構を見ても、今の常任理事があるないにかかわらず、事実は体育協会の中の主要な理事諸公、役員の諸公がこの運営に対して参画をされておる。もう一つはこれも聞いても御存じないかわからぬから、調べていただくことにして、この設立の経過をあなた方もよく調べられたらいいと思う。これはちゃんと正規の発会の総会において発表されておる。その記録によれば、このオリンピック後援会というものはぽつんとできたんじゃないのです。やはりこれを強力に推進していく人々があるわけです。それはだれかといえば、そのときの設立の経過報告の中にこういうふうになっておる。昭和二十八年十月二十一日、松山市で行われた体育協会の全国支部長会議の席上、恒久的なオリンピック後援会を作りたいということで、東体協会長、それから田畑専務理事からそういう希望意見が開陳をせられて、その結果十月二十二日に同じく松山市のスポーツ振興会議において常置促進の決議をやったという経過からこれはでき上ってきているものであります。従ってこれを作ってくれと指導的に推進したのも体育協会の東会長及び田畑専務理事なんです。言いかえてみれば、体協がこれを生んだと思うのです。体協が生んで体協のためになる――体協の財政的な後援をする団体を作り、その運営もまた体協の役員が実質的にその大半を占めておる。こういう関係を考えていけば、団体が別だからわれわれは責任がない、こういうような形式論は私は成り立たぬと思う。今申し上げたようなことの事実は体育局長は御存じであるか、また私が申し上げたような点から見て、あなたは一体体育協会とオリンピック後援会というものは、先ほど言われたような形式論で終始されようというお考えか、この点をもう一ぺん伺っておきたい。
○清水説明員 その団体は体育協会の財的援助を目的としたものでございますから、体協とは形式的には別でございますが、台所を預かっておるという関係がありますので、任意団体ではありますけれども、私どもといたしましてはできるだけの調査をいたして参ったような次第でございます。 それから発起の問題でございますが、今どこそこの県でというようなお話、それは存じておりませんけれども、体協も入り、各界の人が中心になってこれを設立したということは承わっております。
○辻原委員 私は、この問題の責任の所在というものは、関係者から漸次聞けば経理についての責任、運営についての責任は明確になると思いますけれども、やはり最終的にはこれを生み、これを育てて、これから財政的な援助を受け、またこれの運営に当っていった体育協会がその責任を感じてもらわなければならぬと思う。ただ形式的にこの経理面についての関係が直接なかったとか、そういうことでは、これは済まされぬということを銘記してもらいたい。今日処理されている方向は、どうもそういった、ただ佐藤昇氏個人の責任において処理しようというような方向をたどっている。私はあえてそれらの人々に責任をおっかぶせようというのではありませんが、しかしきのう最終的に清算人会の運営に当られた方の代表的な意見として、会長である藤山氏の責任でもなければ、体協の東氏にも責任はない、こういうことをあらかじめ明言するなどということは、この問題に関する世論の疑惑を解き、あるいは今後のスポーツ振興に対して協力をしてもらうという立場からは、いささか遺憾な点がある。この点について文部省はさらに調査を進めてもらいたいと私は思うのであります。 いろいろ申し上げたいことはありまするが、なお詳細の点は、先ほど原田委員から発言があったように、関係者に御足労をいただいてから、その具体的な事実に基いてわれわれ自体の質問、調査も続けて参りたいと思いますので、私の本日の質問は以上の点でとどめておきます。 ―――――――――――――
○坂田委員長 本日の理事会におきまして協議いたしました公聴会の開会承認要求に関する件につきお諮りいたします。ただいま本委員会におきまして審査を進めております学校教育法等の一部を改正する法律案及び学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案は新たに専科大学の制度を設けるなど、わが国の教育制度の上に重要な意義を持つ法律案でございますので、公聴会を開き、広く学識経験者などより両案に対する意見を聴取し、委員会審査の慎重を期したいと存じます。つきましては衆議院規則の定めるところにより、議長に対し公聴会開会承認要求をいたしりたいと存じます。これに賛成の諸君の御起立を願います。 〔総員起立〕
○坂田委員長 起立総員。よって公聴会開会承認要求をいたすことになりました。 なお議長の承認が得られましたならば、公聴会開会の日時は十月二十九日午前十時よりとし、公述人の人選その他の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
○坂田委員長 御異議なしと認めます。さよう決しました。 午前の会議はこの程度にし、午後二時に再開いたします。休憩いたします。 午後一時十分休憩 ――――◇――――― 午後二時四十八分開議
○坂田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際お諮りいたします。理事稻葉修君より理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○坂田委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、理事辞任に伴う補欠選挙についてお諮りいたします。理事の補欠は先例により委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり]
○坂田委員長 御異議なしと認め、加藤精三君を理事に指名いたします。 ―――――――――――――
○坂田委員長 それでは休憩前に引き続き、学校教育、社会教育、教育制度、学術研究及び宗教に関し質疑を続行いたします。川崎秀二君。
○川崎(秀)委員 文部大臣がおられませんので、政務次官にお尋ねをいたしたいと思います。 八月の半ば過ぎであったと記憶いたしますが、たまたま国立競技場の評議員会が新たに構成されまして、私はわが党の幹事長川島正次郎君並びに社会党の書記長の淺沼稻次郎氏とともに、新たに国会を代表しまして評議員に就任をしたのであります。その際国立競技場の明年度の予算あるいは文部省関係のスポーツ振興費の問題が爼上に上りましたときに、文部大臣も御列席ではありましたが、発言をいたしまして、明年スポーツ振興のために相当の額を計上すべきであって、従来のような消極的な政策ではいけない。ことにアジア大会において日本が非常な成功をおさめて、近くは第十八回のオリンピック大会も東京都で開催される国際的機運が濃厚になったときに、スポーツ振興の政策が消極的であってはならぬ。この際国は本腰を入れて乗り出すべきであることを強調いたしたことを記憶しております。その際に、私が特に申し上げたことは、かようなスポーツの明るい面、あるいは政策的に振興しなければならぬ要索があるにもかかわらず、近年非常に残念なのは、私どもの耳にオリンピック協会の非常な会計上の不始末が伝えられておる。これはオリンピック協会を編成した当時にも、そういう不始末がないようにという発言を私はしたことがありますが、不幸にもこのことが的中いたしまして、先ほど原田憲君からの質問の中に、私初め柳田秀一君あるいは櫻内義雄君、田原春次君四名はオリンピック協会の理事であるというふうに言明もあった通り、たしか理事の就任を求められたことがあるようであります。もっとも理事というのは非常に膨大な数であって、実際の実務はほとんど常務理事がやっておったように聞いております。私はその国立競技場の評議員会が催されたときにも申したのですが、一回も理事会の招集というものは受けておらぬ。ましてやあってなきがごときものがオリンピック協会であるということも指摘しまして、早くもこの事件についての不吉な予感を予告しておったような形があったのであります。しかし私はこの質問をするに当りまして、先ほど来いろいろな御論議がありましたことは、実際非常に核心をついておる点もあると思いますが、一体この責任というものはどこに欠陥があったのかということを突き詰めて、将来このようなことのないようにすることが今度の文教委員会が取り上げた趣意であろうと思うのであります。党派は違いますけれども、社会党の方々もそこに重点を置いての御質問であって、決してこれが政略的な意味で質問をされておるものだとは考えない。従ってぜひこの際究明しておきたいことは、文部省はやはりかような所轄団体に関係のあるもの、すなわち監督をしなければならぬ体育協会と密接不離、いわばオリンピック協会と体協というものは表裏一体の形で過去六、七年募金運動をやってきたわけです。従って体協会長は今度の事件に関する限り直接関係はないし、不始末もないように聞いております。これは調べてみないとわからぬけれども、そのようであります。しかし今後わが国でのオリンピックないしはスポーツを振興する場合において、文部省は今日までのような形で募金計画をすることがよいのかどうか、すなわち責任のある機関を設置してこれに代替せしめるとか、あるいはもっと幅を広げて国庫の補助を大幅に増額をして、いわゆる民間の零細な金を集めるにしても、それは責任ある団体がしなければならぬ。今日のような不始末はやはり文部行政にも若干の欠陥があったということを指摘しなければならぬ。われわれは何もこういう汚職そのものには関係がないけれども、それでもスポーツに広い関係を持っておる当事者として反省をしておるものであります。私に反省がある以上は、やはり東会長にも反省があり、また藤山愛一郎氏は直接の所管者であるから、一そうの反省があってしかるべきだ、そういう見地からお尋ねをするのでありますが、一体、オリンピックの募金運動とか、あるいはスポーツ振興に当っての方途について、文部省は今後どういう方策で進められていこうとするのか、国はどういう責任を持とうとしておられるのか、まず根本の観念から一つ伺ってみたいと思うのであります。
○高見政府委員 川崎委員の御質問全く同感であります。今度の問題は御承知のようにオリンピック後援会というものが任意の団体でございまして、従って形式的に申しますならば、文部省はこれに対して監督権を行使する権限はございません。従ってどうも今度の事件の一番大きな背景をなしておりまするのは、何としても任意の団体であり、しかも会計が非常にルーズであったという事実だけは、これは率直に認めざるを得ないだろと思います。ただ残念ながら私どもはこれに対して監視をする権限を持っておりません。今度の事件に関しましてもなるべく早くこの問題の結末を出せということをずいぶんやかましく督促をいたしておりましたが、なかなか出てこないというような状態であったわけであります。ようやく清算委員の方から清算の中間的な報告を受け取りまして、私どもも実は事態の深刻さに驚いておるようなわけでありますが、これはまことに将来日本のスポーツを振興します上から申しまして非常に残念なことであります。私はスポーツに対する国民の寄付金などというものは一がいにいけないとは考えておりません。これはむしろ国民全体のスポーツ意識を高める意味においては、零細な寄付金をいただくということも非常にいいことじゃないかと思っております。ただこれを扱う扱い方につきましては将来私も反省をしなければならぬ問題があるだろうと存じております。かように考えておりまするし、ことにオリンピック大会を招致いたしまする場合を予想いたしましても、体育団体に対する寄付募集の機構というものについては、今回の例にかんがみて、今後は文部省が直接監督のできるだけのものを一つ作らせるようにしなければならぬだろう。これが今回の経験を生かしていく大切な道ではないか、かように考えておる次第であります。
○川崎(秀)委員 午前中の質問で私あるいは重複してお尋ねしておると恐縮でございますけれども、体育局長に伺いたいと思うのですが、任意団体ではあるけれども、二億九千万ですかの寄付金を集めたわけですが、その中で、どの団体でも募金をするときに多少の運動費あるいは交際費、それから運営費というものは財団法人であれば一割以内というのが許されておる範囲内だと思うのですけれども、任意団体の場合にこれが法律的にはどういう関係に立つのか、運営費などの処理の問題については……。 それからもう一つは、現実に佐藤事務局長が取り扱った交際費、運営費というものは全体としてはどれだけに上っておるのか、そのうち世間で発表されておる不当なものは、あるいは清算人会で調べたところによると、千九十何万というように聞いておるのですが、そういうふうに承知をしてよいものか、それ以外に交際費、運営費で、たとえば有力なる財界の者を招いたときの会合、これは大っぴらにやった会合などは許されてしかるべきでありましょう、財団法人にしても任意団体にしても、――そういうものを除いて千九十何万不当なる支出があるのか、その点を一つ今わかっておる範囲内でけっこうですから、御答弁願いたい。
○清水説明員 先ほど募金に関する経費の問題、五%一〇%というようなお話がございましたが、これを聞いてみますと、一般的には五%が普通で、財団法人になると一〇%にもなる場合もあるというふうなことを聞いております。その経費はここに入っておらないと聞いております。その経費は、差し引いてそのまま募金をした人に与えたというふうに聞いております。 それからもう一つ申し上げますが、私どもこれを見て不思議に思ったのは事業費と事務費の内容がはっきりいたしませんので、ときには清算人会の人に来ていただいて聞いたわけです。ところが清算人会で審査中で、そちらで報告するということで、個々別々にどういう目的でだれがどこへ行ったということは話してくれませんでしたけれども、要するにわれわれといたしましては、先ほど政務次官からお話のございましたように、それならば清算人会でできるだけ早くこれを精密に精査して、その結果を報告してもらいたいというふうに申し上げておったわけでございますが、昨日七回目の清算人会を開きまして、その結果清算人会の全員がこういうところは適当である、しかしこれはどうしても清算人会としては承認できないという金額が先ほど申しました千九十三万五千二百二十円です。この千九十三万五千二百二十円というものは、どうしても清算人会としては承認できない、この点の善後処置についてどうするかという問題につきましては、来たる三十日にもとのオリンピック後援会の理事会、常任委員会の合同会議がありますので、そこで報告をし、これをどういうふうに諮って、どういうふうに処理していくかということをきめたいと思う、こういう報告でございました。それで会議費とかいろいろございますが、私の承わった範囲内におきましては、正当と認められる会合費、たとえば共済会館であるとか、だれが見てもこういうことは必要であったというものを除きまして、特に不必要な会合であったと認めたもの、高級な料亭でやったとか、あるいは領収証があっても、どうもこれは場所がおかしいというようなものを全部入れまして、中には領収証のないものもあったようでありますが、そういうものを全部入れまして、昨日の清算人会では最後的な結論として一千九十三万五千二百二十円というものは承認できないということにきまったということを昨晩おそく御報告を受けた次第でございます。
○川崎(秀)委員 新聞あるいは私の調査した範囲でも、そういうことがわかっておったのですが、ここに明確になったのは千九十三万が清算人会から承認できない、それ以外にも交際費、会合費等があった。――その数字は明確になっておりませんが、できればこの数字もお調べいただいて適当な機会に御発表いただきたいと思います。もし今おわかりであれば、交際費、会合費等の正確なものも御発表願いたい。 それ以外に募金のために人を雇って歩合とかいうものでやっている。これはどの財団法人でも任意団体でもあることですが、それを五%与えている。そうすると相当大きな額に上りますので、非常に重大な問題のようにも考えます。 この際大体の事情を知っている者として、さらに伺いたいのですが、オリンピック後援会というものは、事務局長のほかに専任の者が二、三人しかいないで、体協の職員を臨時使用しておったようにも聞いているのですが、その点はどうか。 それから体協の役員というものは、みんなほかにも職を持っておって、片手間でやっている。しかし中にはこのオリンピック後援会の事務局長を助けて、常時体協本来の仕事、すなわち国民体育大会だとか各競技団体の競技会に対する補助、運営とかいうものでなしに、オリンピック後援会の仕事を体協の立場から相当補助しておった実務的な理事がいると思うのです。実務的というのは、しょっちゅうこれにフォローしておったような人がいると思うのですが、そういう人はどういう人が該当するのか、体育局長の方でおわかりならば御答弁願いたい。もとより、オリンピック後援会の常務理事の中で体協関係の者がそういうことになると思うのですが、どういう人でありますが。
○清水説明員 先ほど私五%と申しましたが、これは一般募集の場合は五%くらいを募集者に渡しておるということを聞いておりますということを申し上げたのであります。 それから、オリンピック後援会の職員は局長以下八人、それで御承知の通り体協の建物の中にございますので、仕事によりましては体協の職員も仕事を一緒にしたということもあるのではなかろうかと思っております。ただし常任委員会の問題でございますが、先ほど私辻原先生の御質問に対して、常任委員会はなかったように記憶している、あるはずだ、それじゃ私の調査が不十分の結果かもしれませんから調査してみましょう、みましたら十一人ございました。まことに恐縮いたしております。ただし私どもの調査によりますと、三十三年度は理事会を三回やっていますが、それ以後は毎年理事会は一回くらいしか開いておられない。従ってどういう人が大体出ておるかということは、私まだそこまで調査いたしておらないのでございます。以上でございます。
○川崎(秀)委員 そこで常務理事で体協から出ておる十一人のメンバーはもうわかっておりますね。それはいいです。それがどの程度実際の募金、それから収支の出し入れに関係があるかということの問題だと私は思うので、今日伝えられるところによると、事務局長がほとんど全権を持っておって、今回の始末は事務局長だけだというふうにも言われておるけれども、少くとも体協から出ておった常務理事はこれに相当深い関連があると思うのです。私は東竜太郎氏がこれに年じゅうつき合うことがでりきなかったことも大体承知いたしておりますけれども、体協から出て執行しておるというか、体協を代表してオリンピック後援会と密接な関係を持った者については、かなり世間の目も鋭い批判をしておるように思う。今日の問題が単に事務局長だけに責任があって、それを監督をしておった理事長は責任を免れるというものではない。これは財団法人でも任意団体でも、理事長になる人は、募金計画について最後的には責任の第一人者ということになるわけですから、かりに刑法ないしは法律に触れないような行為であっても、私は責任はそこへくるものと思う。しかしそれと関係のある常務理事がどういう関係に立っておるのか、今回文教委員会が取り上げて、そして今後あやまちのないようにすることが重点ではないかというふうに私は思っておるわけでございます。この点についての文部政務次官のお考えないしは体育局長のお考えを聞きまして、本日はそれだけで終らしてもらいたいと思っております。
○高見政府委員 お話のようにオリンピック後援会の実際の運営は、どうも事務局長が専断しておったということは動かしがたい事実のようであります。しかしお話のような常任理事が何をしておったかということになりますると、これは刑法上の責任の罪の問題でなくて、道義上の責任においてはこれは明らかに関連があるし、また重大な責任を感じてもらわなければならぬと考えておるわけであります。ただ、ただいま理事会を三十日に開きまして最後的の結論を出すという態度を後援会がとっておりますが、理事会の団体の内容そのものをはっきり承知いたしておらないわれわれとしましては、この際軽々にだれにどういう責任があるというようなことを申し上げる段階ではないだろう、さように考えております。
○坂田委員長 中村高一君。
○中村(高)委員 今回崎君の質問の中に、社会党も何か特別な意図を持っておってやっておるのではなくて、非常に善意にやっておるのではないかというような言葉がありましたが、もちろんそうです。スポーツを愛さない者はありはしませんし、オリンピックが日本で開かれることをみな期待しておるのですから、そういうことに関してブレーキをかけようというような気持は毛頭ない。むしろきれいにすることの方がオリンピックもくるであろうし、また募金もやりやすいだろう、こういうような形でそのままおいたのではむしろいけないから、患部を切開していいからだにしようという一念にほかならぬことをはっきりいたしておく次第であります。実際聞くところによると、この佐藤昇君という事務局長は、どこまでが真実かはわかりませんけれども、会合するときは、常に赤坂の中川とか長谷川とかいう待合に行く。きょうはこれだけ金が入ったといってポケットに入れて飛び出して行く。乱脈というか、ポケットに札をねじ込んでは料理屋に出かけたというが、いつもそういうことがあったかなかったかわかりませんけれども、これじゃまるでどろぼうを飼っておくようなもので、ずいぶんひど過ぎると思って私たちはあきれて質問をしておりますが、どうか一つりっぱに粛正をしてきれいな形で再出発をさせたいという願いであります。 お尋ねをいたしたい一つは競輪の関係であります。非常に多額のものが競輪から入ってくるのですが、通産省の方にきていただけばもっとはっきりすることができるだろうと思うのですけれども、特別競輪で収入の一日分とか二日分というものを醵出する。これはむろん無条件ではなく、条件付で特別競輪の挙行を許す。何に使ってもかまわない、オリンピック後援会にやるんだというものではないと思うのです。この金はどういうところに使うのだという条件をつけて通産大臣は許可するだろうと思って、いろいろの文書なども集めてあるのですが、文部省の方でもその点について御研究になったと思います。三十二年度に八千七百万円の寄付を受けておりますが、三十二年度の特別競輪にはどんな条件で許可をされておるか、お答え願いたいと思います。
○清水説明員 三十二年度におきましては、こういうところに使いたいからということでオリンピック後援会から出します。冬季オリンピック競技、オリンピック馬術競技、第十六回オリンピック大会、国際オリンピック委員会総会、こういうようなものに使いたいというふうに出しております。それに対して競輪の方からのものについて、たとえば本年のやつを申し上げますと、全国競輪施行者協議会からのあれを見ますと、三十三年度におきましては七千五百万円を目途額として出す。それに付帯事項が許可されてついております。その中にいろいろ書いてございますが、これは目途額であるが、三十三年度の寄付金決定額は同年度の売り上げ想定額に基いた目途額であるので、その決定額より減少した場合、その総額を各団体の割当額に按分して配分する。上回った場合はその差額だけ委員会で審議決定する。最後に寄付金交付団体に対しては、寄付金使途明細書について文書による報告を求めることとするというのが三十三年度本年度の九月二日の通牒に書いてございます。三十二年度以前の問題にはどういう条件で許可したかということについては、ただいまのところわかっておりません。
○中村(高)委員 これは一つ通産省に行ってお調べを願って、次の議会にでもお答えを願いたいのでありますが、おそらく通産大臣の認可証ですか、承認証には、私ははっきりした文章が書いてあると思うのであります。それを見ておらぬのですが、ここに施行した方の全国競輪施行者協議会の機関紙があるのですが、それには目的を指定して承認をされたということが書かれてあります。通産大臣の承認を経てアジア・オリンピック大会後援特別競輪を実施した、こういうふうになっておりますから、アジア・オリンピック大会を後援するという承認だと私は思うのですが、施行者の方の機関紙にはそう書いてある。それから、八千七百九十七万九十四円という金を手渡しまする目録にも、右は第三回アジア競技大会並びに五十四次オリンピック総会等助成金として贈呈いたしますと、こう書いてあるから、やはり第三回のアジア競技大会を目的とする特別競輪であったことはこれでは察せられますけれども、正式の認可証をお調べ願いたいのであります。そうしますと、この八千七百万円というものはオリンピック後援会には入っているのですが、アジア競技大会の方の収支の見積りを見ますると、競輪の金が全然入っていないのです。そうすると、認可はアジア競技大会に使う金として通産大臣の認可を受けて、実際には使ってないのです。これは使っていますか、どうですか。そこをおわかりになっていたら――この文章では競輪からは入っていないのです。国庫補助金、それから東京都の補助金、それから入場料収入で、競輪から入ったというものはないのですけれども、この点はちょっと見たのではおわかりになりませんか。
○清水説明員 三十三年度は御承知の通り七月末日で解散になっております。三十三年度目途額七千五百万円は令達だけでありまして、まだ金額はことしの十二月と来年の二月かに入ることになっております。(中村委員「三十二年度は」と呼ぶ)三十二年度におきましては八千八百四十八万円、これは仰せの通りでございますが、それで先ほど申し上げましたが、第三回アジア大会選手権等に七月二十五日現在で三千二十四万九千円、第三回アジア大会選手団というものがここに載っております。それで、まだそれ以外に後援会から払わなければならぬというものがあるだろうと思いますが、その点はまだわかっておりません。
○中村(高)委員 あまりはっきりしておらぬようでありまするけれども、この歳入ですが、全体で三億八千三百何万円というのですけれども、その中には競輪の金というのはないのです。今あなたは支出の方を言われましたけれども、その支出金は競輪の金ではなくて別のお金をそっちへ向けているようであって、競輪の金は全然ここへ入っていないのですよ。 〔委員長退席、臼井委員長代理着席〕 ここに書類がありますからごらんになっていいですけれども、私のお聞きしたい要旨は、第三回アジア競技大会の費用に使うというて通産省から特別の許可を受けて競輪をやりながら、その金はオリンピック後援会という一般的なプールの中へ入れてしまって、アジア競技大会に使わないということはやり方がおかしいじゃないかということを聞いているのです。アジア競技大会の競輪に使うのだというならば、アジア競技大会に使うべきものであるのにもかかわらず、実際にアジア競技大会に使われた金は国の補助金六千万円と都の補助金六千万円と、あとは入場料収入一億、ですからその中には入っていないのですね。そうすると、特別競輪をとるときにはアジア競技大会だといって許可をとっておりながら、実際にはそこへ使わないのはおかしいということを聞いているのです。
○清水説明員 その前に、国の六千万円と東京都の六千万円でございますが、あれはこれとは全然関係のない経費でございます。あれは第三回アジア競技大会という組織委員会に国の補助として、アジア大会そのものの運営費として、国から六千万円補助し、都から六千万円補助してやっているわけであります。その方にはこの金は回っておりません。それで御指摘のアジア大会には、あるいは説明が重複になるかもしれませんけれども、アジア大会関係では八千八百四十八万余円の競輪の金が入り、その他の収入があり、その計が一億一千百五十八万円になっている。それでこの七月二十五日現在の表を見ると、三十三年二月から七月までの間に三千二十四万余円出ている。ですから、まだアジア大会関係で競輪でもらった金は相当余っているわけであります。これはどこへ行ったのだという御質問ではないかと思うのでありますが、それは本年七月二十五日現在の収支概況表であって、率直に申し上げまして、競輪の金は事務費その他に回っているということを認めざるを得ないと思っております。
○中村(高)委員 これはいずれ参考人が出てくるでしょうから、そのときに聞いた方が適切で、むしろそれ以上はあるいはわからぬのかもしれませんが、もう少し一つ歳入、歳出のところをお調べになっていただきたいと思うのですが、もしそういうことで他の方面に使われるということになると、許可を受けた条件と違うと思われますので、お伺いしたわけであります。 それで、これからことしの分で七千五百万円また競輪から入ることになっておりますが、後援会を解体してしまうと、今度はそういう金を受け取ったり管理をするのは、どこがやるのですか。
○清水説明員 後援会は七月の末日に解散いたしましたが、申請に対しましては、後援会がなくなりましたもので、財団法人日本体育協会として申請し、体育協会あてに対して七千五百万円を目標として、三十三年度はやるぞという通知が参ったと聞いております。それで、まだ現実に金が入っておりませんが、それをどういうふうに処理するかという問題が残るわけでございますけれども、今後強力な財団法人、公益法人というものを作って参らなければならぬと存じますが、その間のつなぎの意味において、体育協会といたしましては資金管理委員会というものを作りまして、そこでそれを管理して、その責任において収支を明らかにしていこう、これはあくまでも強力な公益団体ができるまでの間、こういうふうに考えて、今準備をしておると聞いております。大体の構成メンバーも考えているようでございます。
○中村(高)委員 そうすると、これからは体協が自分の責任において、その体協の中に資金委員会というものを作っていくようであって、一切が体協の責任になるということになるのですが、そうではなくて、別個の資金委員会というものができる方がわれわれは適当だというふうにも思われるのですが、今までも、こういう後援会というような団体を作ってやっておったということを見ても、やはり資金関係というようなものは体協自身の責任においてやるというのでなくして、別個のものの方が適切のようにも思われるのですが、その辺のところは、お聞きになっているのは、一体どういうことなんですか。体協の中にそういうものができるのですか。
○清水説明員 体協として七千五百万円を受け入れるのでありますが、しかし将来は、オリンピック後援会の例にかんがみまして、強力な財団法人というようなものを作って参りたい。それはオリンピック後援会の清算が過ぎてから考えなければならぬと思っております。その間一応形は七月末日でオリンピック後援会が解散しておりますので、臨時的な意味合いにおいて、強力な公益団体ができるまでの間、体協としては、法律的には体協内でございますけれども、体協そのものよりも、外に、これは物理的なことを申し上げるようでございますが、経団連でしたか、商工会議所でしたか、そこに事務所を置いて、そこに、もし金が入れば管理してもらう。言いかえれば、オリンピック資金管理委員会というものを設けたい、それには体協の人というよりも、大会の人だけで管理してもらって、事務局長もそれぞれ予定しているというふうに承わっております。
○中村(高)委員 今度の当面の責任者というのは佐藤事務局長ということになっておるのでありますが、午前中も辻原君からもいろいろその点についての質問もございましたが、やはりわれわれは責任は責任としてはっきり負わせてきれいにするということが適当だと思うから責めておるのでありますが、われわれは新聞などの理事長やあるいはその他の役員の弁明を聞いておると、何となし佐藤一人に押しつけておるような感じがするのでありますけれども、一人でそう待合なんかに行ってやったことがあるかないか、そんなこととはわかりませんけれども、どうも一人じゃないと思うのです。これはうわさですけれども、通産省の役人も数回佐藤と行っておるというのです。文部省はそんなことはないと思うから、なければないとつはっきり一つ断言をしてもらいたいのですが、今調べておりますから、あるいは通産省なんかでも行っておるかもしれませんが、待合なんかで飲食しておるのは、一人でそう一千万円も待合で食えるものではないのですから、おそらくこれは相当数が行っておると思うのですけれども、役人の方はどうでしょうか、率直に一つ…。
○清水説明員 他の各省もそういう問題はなかったと思いますが、文部省におきまして、率直に申しまして競輪と直接利害関係がないので、そういうようなことはないはずであります。私といたしましても調査いたしたのでありますが、友だちなんかの関係で飯を食ったというようなことはあるかもしれませんが、今おっしゃたようなそういうことはないと確言を申し上げておきます。
○中村(高)委員 これだけの使い込みをやって乱費をしておるのでありますから、これは役人や何かとは多少違うかもしれませんけれども、とにかく公けの金ですからね。それを全然警察なんかが手を入れておる様子もないのです。聞くところによると、これは来年の知事選挙や何かに工合が悪くなるからというので、相当に警察方面にも圧力を加えたり陳情したりしてやらないようにしておるのだというようなことも聞きますけれども、文部省としては断じて私はやらねばいかぬと思っておりますが、結局この男をどうするつもりでしょう。このままほうちらかして一千万円使い得か、それともこういうやつはやはり社会のために断然やるというのか。あなたが直接のそういう指揮者ではないけれども、私はこのまま置いておいたのではいけないのではないかと思うのですが、食われっぱなしであるかどうか、お聞きになっておりますか。そういうようなことをどうするつもりか。体協ではこの男をどうするのだというようなことをお聞きになったこともあるのでしょうけれども、どうなさるのですか。
○清水説明員 先ほど申し上げた通り、千九十何万というそういう不承認の額が出たということはまことに遺憾に存ずるところでありまして、この措置につきましては、三十日の清算委員会においてどう取り扱うかということをそこできめることになっておりますから、その結果を待たねばならぬと思っておる次第であります。
○中村(高)委員 大へんな悪質な公金横領事件でありますから、どういう結末になるかわれわれも監視をいたしておるのでありますけれども、これも伝えられるところによると、会長である藤山さんが金を出してやるんだというようなことも聞いておって、穴埋めは藤山さんがやるといううわさだとかいっております。穴をあけたのをだれが埋めるというようなことは別個の問題ではありますけれども、埋めない、穴をあけっぱなしであるよりはいいのでありますから、関係者が出すのはけっこうです。けっこうだけれども、こういう問題をこのままおくというと、おそらく今後のオリンピックの募金なんかに支障がくると私は思う。というのは、先般も九州の福岡とかで大へんに怒って、もうこんなことをされてしまうんならば募金なんかは一切ごめんだというような決議かなんかをしておるというようなことも聞いております。おそらくそういうことが私は全国にあるだろうと思っておりますが、文部省にはそういうようなことを言うてきておりませんですか。厳重にやれとか、あるいは下部の府県の体育協会とかいうようなものから、はっきりさしてもらわなければ困るというようなことを、あるいは学校関係の募金をした方面なんかも同じようなことを私は考えておると思うのですけれども、そういうようなことを何とか言って参りませんですか。
○清水説明員 地方でいろいろこの問題を注視し、何か苦々しく思っており、悲憤慷慨していることは聞いておりますが、この問題について、地方から何も私の知る限りにおいては言って参っておりません。
○中村(高)委員 清算人が五人か六人かおりますけれども、その清算人の中でも保坂周助氏あるいは桜田武氏という清算人などは、こんな状態では実際調査ができないのだ。だからもう警察に調査をさせる方がいいと思うということを新聞に発表されておりまするところを見ても、もう調べようがないのだという、さじを投げたような意味のことを言われておるのですね。もうこれは警察に持ち出さなければこれ以上は調べられないということも言うております。 〔臼井委員長代理退席、委員長着席〕 おそらく警察が調べるというようなことになれば、一千万やそこいらで今度発表されたものよりは、もっと出てくるのではないかという気がするのであります。おそらく清算人の人もある点まではやむを得ないというような気持から、相当妥協的な気持が動いておると思うのでありますけれども、清算人会の手には負えないと言うておるところを見ても、やればまだあるということがわれわれにも想像できるのでありますが、この清算人の人々の御意見をお聞きになったことがあるか、それとも清算人の方から文部省に向って何か結末についての相談があったかどうか。どうも新聞に載っておる点だけ見たのでは、もう手には負えない、負えないからまあ適当なところで片づけるよりほかに仕方がないというような意味にとれるのですね。実際はあまりに乱脈で、もうこれ以上はやり切れないというようなことを発表されておりますけれども、これに対しては何かお聞きになっておりますか。
○清水説明員 ただいまおっしゃいましたようなことは、清算人からはだれも私は聞いておりません。ただ私どもといたしましては、できるだけ早い機会に清算人会は清算してもらいたいということを申し入れてあります。またそれがなくても、清算人は清算人として選ばれたものでございますから、この人たちは清算の立場から正しい経理があったかどうか、適、不適あるいは正、不正ということを精査し、清算していただくのが正しいのでありまして、その結果昨日夜一応の結論が出、三十日にこれを発表するということであります。警察とは独自の立場で清算人はやるべきだと思っております。
○中村(高)委員 清算が三十日ということではありますが、その結果を見てさらにわれわれ内容について調査をしていきたいと思いますし、きょうはこの問題については一応質問をおしまいにいたしますが、もう一つ別の案件でお尋ねをいたしますから、次官なり局長なりから御答弁を願いたいと思うのであります。 九月二十四日に東京都の教育庁に起った問題でありますが、都内の各区郡市の教育委員会に向って、こういう通達を出しておるのであります。東竜太郎から、これは東さんが東京都の民踊連盟の会長で、そこから頼まれたからということで、すぐその依頼に応じて各区郡市の教育委員会に向って出したのでありますが、至急一つ地区においてこの東竜太郎会長の足として民踊協会の支部を結成してもらいたいといの通達を、東京都教育委員会教育長本島寛という名前で出ておるのでありまするが、こんなことが一体やらせ得ることかどうか。文部省として一つ御答弁を願いたいのであります。特にその文章の中にはきわめて意味深長であります。至急各地区は、できておるところは加盟をしていただきたい。できてないところは結成を促進しろと言っておるのでありますが、一体踊りの協会を何ゆえに至急作らせなければならないか。その理由を一つ承わりたいのであります。第一この至急というのは、来年の二月ごろ選挙が行われるので、おそくては間に合わないぞ、だから大急ぎでやれば選挙に間に合うという意味のようにもとれます。非常に急いでおる文章でありますが、文部大臣が来たら一つ聞こうと思っておったのですけれども、なかなか来ぬから、道徳教育とかなんとかいって熱を上げておりながら、こういう不道徳なことをその管下で行うのはとんでもないことだと思いまするが、次官並びに局長の御所見を承わりたい。
○高見政府委員 非常にすなおな考え方をいたしますならば、レクリエーションの一つとして民踊のそうしたグループを作りたい、それに加盟するように手配を頼むという意味にとる場合には、これは別に私は支障のないことであろうと思います。ことに第三回アジア大会等におきまして特別に出ました民踊のあれは、参加各国に非常な感銘を与えております。そうした意味において東さんがそういう考えをお持ちになり、そういう団体を作るという御趣意であったということをきわめてすなおにとる場合には、そういうようにもとれまするし、また中村委員が今おっしゃるような意味にとれば、それはまことにけしからぬということになるかもしれませんが、私はこの場合、第三回のアジア大会の経験に徴しまして、将来のレクリエーションとして、そういうレクリエーションのグループを作りたいという気持にとることが一応の行き方ではないか、かように考えております。ただその方法等につきましてそうした誤解を招くような点があったといたしまするならば、これはまことに残念なことだと思いまするけれども、そのこと自体がけしからぬことだと申し上げる段階には至っておらない、かように考えております。
○中村(高)委員 今の次官の御答弁のように、民踊自体を悪いとは言えませんが、できたときが問題なんです。このころできたんです。東さんが候補者に決定をした後でしょう、三十三年九月八日というのですから。ごく最近できたんですね。今まで二年も三年もあったのじゃないのですよ。ここが問題なんです。ごく最近候補者が決定をしてから作り上げて、会長になって、そして至急やれというのですから、これでもまっ正面から解釈しなさいと言えるかどうか。できたときすぐに会長になって、これを全都に作れ、ないところは至急促進、何もそうむきになって、至急の、促進のという文章もあまりまっ正面からはとれないのです。踊りならば大いに奨励するとかなんとかいう程度ならいいけれども、至急作れと言っている。こういう行き方を教育庁がやることについて、何らの疑いもなければ、まことにけっこうなことだとお考えでしょうが、それはそれとして、行き過ぎがあるがとか、あるいはどうも文章も妥当でないというのか、何もかもみんないいというのか、そこを一つ。
○高見政府委員 問題は文章の表現の問題であろうと思うのでありますが、私どもの側から、これはけしからぬのだから取り消せと言うほどの性質のものではないと思っております。ただそういう誤解を招くような表現というものは適当でないという意味でなら、お話の通りであります。かように考えております。
○中村(高)委員 そうすると文部省としては、これはこのまま何らの手も打たぬで放任するのか、それとも大いに一緒になって促進させようというのか、どっちですか。
○高見政府委員 文部省が一緒になって促進しようとは考えておりません。ただしかしながら今出ております通達は、申請者の申請に基いて、こういう申請があって時宜に適することだと思うから、なるべく至急にやれと言ったことが、けしからぬというのでやめろというような指図をする意思は、文部省としては持っておりません。
○中村(高)委員 この程度で……。
○坂田委員長 それではただいまの問題に関しまして、オリンピック後援会並びに体協の役職員の一覧表、規約、それから決算の書類、これらの資料についてできるだけ本委員会に提出をお願いしたいと思います。 ―――――――――――――
○坂田委員長 次に学校教育法等の一部を改正する法律案及び学校教育法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律案を議題とし審査を進めます。 質疑の通告があります。順次これを許します。加藤精三君。
○加藤(精)委員 過般学校教育法の一部改正につきまして、本員は教育と経済との関係につきましていろいろ御質問申し上げたのでありますが、すでに国立の専科大学に模様がえせんとする意図を持っている短期大学もある。そして当該短期大学は将来おそらく五カ年制度の前期の課程を持つ専科大学になるであろうという御回答に接しまして、私はまことにこの制度が単なる制度上の思いつきその他によるものでない、非常に根強い将来の発展性を持っておるものと考えているのでありますが、そうした前期の課程を含む専科大学という種類のものの新設を学校教育法第一条の中に織り込みますことは、現行学校制度上の修正となるものでございますか、六・三・三・四制と呼ばれる戦後の学校教育の制度につきましては、種々の批判もあり、またこれを維持せんとする強い意向も教育界にはあるわけでございますが、その点に関連いたしまして、現行学校制度の修正となるのかそうではないのか、その点の御見解を承わりたいと思います。
○緒方政府委員 このたび新設いたさんといたします専科大学は、従来の四年制大学と別個の目的を持つ学校として新設いたすのでございます。従来の学校教育法第一条に明らかに掲げてあります学校の種類のほかに、もう一つ専科大学という一種類を掲げるわけでございますので、これは六・三・三・四制の修正であるかどうかということになりますと、それは一部の修正である、こういうふうに申し上げなければならぬと思います。
○加藤(精)委員 質問がよけいありますので、簡単に御質問申し上げますから、御回答も簡単でけっこうでございます。その次にこの本文を見ますと、第五章の中に第一節、第二節となって、専科大学というのが第二節になっているようでございますが、新しい大学、新しい高等教育制度であるならば、大学と専科大学は別の章に規定してその趣旨を明らかにすべきもののように思うのでありますが、これを第五章の大学の概念の中へ、同じ章の中に規定した理由はどういう理由でありますか。
○緒方政府委員 専科大学は大学とは別の目的を持つ新たな学校制度ではありますけれども、しかしこれは高等学校を卒業したものを教育の対象といたしてまして教育を施す、いわゆる高等教育といたしましては大学と同じ範疇に属するものだと考えます。従いまして法文の規定の上におきましても、ただいまおっしゃいましたように第五章の中に一節、二節と節を設けまして、これを並べて規定する方が適当と考えたのであります。
○加藤(精)委員 しからば第二節専科大学の第七十条の二というのに「専科大学は、深く専門の学芸を教授研究し、必要があるときはあわせて高等学校に準ずる教育を施し、職業又は実際生活に必要な能力を育成することを目的とする。」とありますが、これは第五章、第一節の第五十二条の規定とあまり違わないように思うのでありまするが、具体的にはどういうふうに違うのですか。その点を御説明いただきたいと思います。
○緒方政府委員 第五十二条の規定でございますが、従来の大学の目的を定めておりますが、御承知のように「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、」云々ということがございます。この規定の意味しますところは、従来の大学はもちろん教育機関でございますけれども、しかし研究の要素を強く持っているという表現になっているわけでございます。しかし専科大学におきましては、特に職業の能力あるいは実際生活の能力を育成することを目的とする、そこに重点を置きまして、特に職業教育、実際教育を目的とするものだ。こういうことを明らかにした点が従来の第五十二条と区別をされる点だと思います。
○加藤(精)委員 次に第七十条の二に「実際生活に必要な能力」というのがございますが、これは職業生活に必要な能力と、こう対象的に出ていますが、その点はどういう意味であるか、ちょっと…。従来の第五十二条には応用的能力というのがございます。教育学的な問題かもしれませんが、どういうわけで実際生活に必要な能力というふうな表現を使ったのか。役に立つ教育というなら、職業教育についても役に立つ教育というのはあるわけです。珍しい使い方だと思いますので、その点を真意を承わりたいと思います。
○緒方政府委員 職業と並べまして実際生活ということをうたっておるのでございますが、これは専科大学を卒業しまして社会に出る者が必しも職業につくばかりでなく、実際の生活に入る。特に女子教育におきましては職業につく者もございますけれども、家庭生活に入る者もあるわけでございまして、家庭生活において実際の生活に必要な能力を育成するということも専科大学の目的といたしたい、かようなことでございます。従来短期大学におきましても、女子教育の機関として相当これは役割を果してきたと思うのでございますけれども、短期大学の長所をとりまして、短期大学が従来果して参りましたような女子の実際生活の能力を育成していくという機能も、この専科大学が持つようにいたしたいというのがこれを入れた趣旨であります。これはこの制度を考えました地方教育審議会の検討の過程におきましても、ずっと論ぜられてきたわけでございまして、その答申の趣旨をとりましてかように規定をいたした次第でございます。
○加藤(精)委員 次に第七十条の三に専科大学の学科に関する事項は、前条の規定に従い、監督庁が、これを定める。」と書いてありますが、この学科というのは、従来は大学は学部になっていたように思うのでございますが、これはどういうわけで学科ということにしたか、その点を承わりたいのであります。
○緒方政府委員 学科と申しますのは、専科大学の専攻分野によります一つの組織を言ったわけでございますけれども、ただいまお話のように四年制大学は学部がその組織の単位になっております。しかし専科大学は全体として規模も小さいわけでございますから、学部組織にいたしませんで、学科というものを組織の単位にする、そのことを明方に明らかにしたわけでございます。
○加藤(精)委員 そうしますとその学科というのは、一つの大学には一つの学科でなければならぬわけでありますか。
○緒方政府委員 これは必ずしもさように考えておりません。二つの学科を置く専科大学もあっていいと考えております。二つ以上の学科を置く専科大学もある、かように考えます。
○加藤(精)委員 次に第七十条の五でありますが、「専科大学の修業年限は、二年又は三年とし、」としてあります。そして「必要があるときは、五年又は六年とすることができる。」というふうになっておりますが、二年が本則なんですか、三年が本則なんですか、その点があいまいのようでございますが、どちらが真意でありますか、承わりたいのであります。
○緒方政府委員 この点は従来の短期大学におきましても、修業年限は二年または三年にするということになっておりました。同様に専科大学におきましても二年または三年いずれが原則ということでなく、学校を設置するものの必要によって二年または三年に自由に選択することができる、かようにいたした次第でございます。実際には短期大学の例に徹しましても三年のものは少うございます。二百六十九ありますうちに三年制度のものは十四校でございます。そういう状況でございますが、いずれにいたしましても二年または三年いずれでも選択ができるという制度にいたしております。
○加藤(精)委員 次に同条で高等学校の課程と一緒にした分がございますが、五年または六年、こういう形のものを認める理由はどういうわけであるかということと、そうしますと、私は従来の観念から見まして疑問なのは、この場合における前期というのはこれは完成教育なのかどうなのか、その点につきまして御所見を承わりたい。
○緒方政府委員 五年または六年の制度を認めたいという理由は、特に工業技術とか、あるいはそのほかにもありますが、芸能関係の音楽とか、そういうふうなものにつきましては、この五年間一貫した教育を行うことによりまして、その教育の内容を充実し、卒業者に対しまして充実した技術を身につけさせることができる、かように考えますので、五年間一貫教育の期間としてかようなものを設けることができることにいたしたいというわけでございます。それから前期の課程の三年でありますけれども、これは教育の内容としましては高等学校に準ずる教育を施しますけれども、しかし後期の課程に進みます進学のために必要な知識、技能を授けることを目的といたしておりますので、高等学校の教育が完成教育でありますのに対しまして、これは完成教育じゃない、進学のための課程である、かように考えております。
○加藤(精)委員 その点、私も一応はそう考えたのでありますが、よく高等学校制度というものは、もっと国民に普遍的に全部の者に与えた方がいいというような、いわゆる一線主義というか、単線型の教育というようなことからいうと、その点が若干同じ国民の中の教育の内容、資質が均質でなくなるというようなことも考えるのでございますが、この点につきましては、将来高等学校の義務制というような問題になりますときについての仮定の質問で恐縮でございますが、制度上の論理構成というか、そういうものについての御見解を聞かしていただければありがたいと思うのであります。これはむずかしいことだろうと思いますが、大体私たちが研究する端緒になる程度の一つの当局のお考えを伺えればけっこうです。
○緒方政府委員 御質問の趣旨、一つは、六・三・三・四という一本の制度が現在ございまして、能力のある者はみなこの筋を通って大学までいけるように現在の制度はなっておる。ところが今度の専科大学、特に五年制度の専科大学の前期の課程に当る部分につきまして、進学課程ということでありますから、今の六・三・三制の建前に修正を加えることになるので、そこはどうであるかという御質問だと思います。このことは、先ほども申し上げましたように、特に充実した中級技術者を養成しますためには、やはり高等学校の段階から一貫して五年間やることによって、その目的が達せられるという特別な理由があると存じますので、かような制度にいたしたいというわけでございます。これは少し長くなって恐縮でございますけれども、入学する生徒の側から申しましても、自分の能力、資質に応じまして、将来の志望を中学校を卒業しました段階に定めて、そしておのおのそれに適する学校を選び得ることがむしろ必要じゃなかろうか、むしろそのことが、あるいは高等学校としては教育の機会均等にもなるんじゃないか、さようなふうにも考える次第でございます。 それからなお、前期の課程を出ました者の取扱いでございすまけれども、これは今も申し上げましたように、後期の課程に進学しますための知識、技能を授ける教育でございますけれども、しかし事情によりまして、前期の三年間を終えて、そうしていろいろな事情が変化するとか、あるいはまた希望が変るといったような場合のためには、前期の課程を出た者が四年制の大学に進むとか、そういうふうな道はこれは開いておるわけでございます。 それからまた前期の課程を終えた者につきましてのいろいろな資格の問題、これは高等学校を出た者と同じような資格を与えるということに整理法で関係条文の整理をいたしております。さような取扱いをいたすような考えをいたしておる次第であります。
○加藤(精)委員 まあ文部省がそういうふうに単線型から踏み切ったという御趣旨であって、それが国民の能力を伸ばす場合には例外として必要なんだというふうに踏み切ってしまいなさったとするならば、それも一つの考え方だと思いますので、それは私たち将来研究することにいたしましてその質問は終りますが、ただいまの芸能、音楽なんかについて五年または六年の課程の専科大学というものは私たちもはっきりわかるんです。はっきりわかるだけに、今度の制度は絶対に他にかれこれ言われない存在理由をその点なんかでは特に持つということがしろうとのわれわれにもはっきりわかったのであります。そうすると、この音楽というような関係の特殊なものについての単科大学というのではまさかなかろうと思うのであります。具体的にはどんな学科の大学が予想されるのか、それをはっきりしていただきたい。
○緒方政府委員 予想されますのは、工業技術者を養成するような工学の中の電気学科あるいは機械学科あるいは応用化学、そういうふうな学科を持つ専科大学が第一に予想されます。それから今もお話に出ました技能関係、これはやはり能力を漸次長く積み上げていくことが教育の効果としても適当であると考えますので、やはり音楽の中にもいろいろ学科が分れるかもしれませんけれども、そういう音楽学科を持つ専科大学というのが出て参ると予想をしております。
○加藤(精)委員 次にまた続けて修業年限五年または六年の専科大学についてでありますが、前回承わりました久留米の国立の単科大学でございます。これなんかそういうふうな特色のある単科大学が国立として設置される見込みだということでございますが、その公立の専科大学とか、あるいは私立の専科大学とか、そういう種類のもので作りたいというような、そういうふうな萌芽とか希望というのは実際に現在存在しているのかどうか、寡聞で十分わかりませんので、一つ承わりたいと思います。
○緒方政府委員 公立、私立の関係におきましても、こういう制度ができるということが伝わりまして、文部省に相談に見える向きもあるわけでございますけれども、しかし何しろこの制度ができまして、学校が実際に設置されますのは昭和三十五年になりますから、まだ具体的には私どもはっきりはつかんでおりません。しかし公立の関係におきましても来年とりあえず短期大学として出発して、これは工業がおもでございます。そうして制度ができたならば五年制の専科大学に転換しようという向きもあると聞いておるものは数校ございます。私立の向きにおきましてもそういう機運があるように聞いております。
○加藤(精)委員 次に、大体この前の御説明でわかったように思いますが、専科大学の前期の課程を終了して後期の課程に進学しない者の取扱いはどうなるのか、それから高等学校に入らないで専科大学の前期に入って一年か二年で郷里に帰るとか、いろいろな関係で今度は高等学校に入りたいという者の場合にはどうなるのか、その取扱いをもう一回念のために伺っておきたい。
○緒方政府委員 これは前期の課程を出ました者が後期の課程に進むのが順当な道だと思います。しかし特別な場合におきましては四年制の大学に進む、あるいはほかの専科大学の後期の課程に進む、そういう道はございます。これは法規上そういうふうになっております。それからなお前期の課程に一年、二年行ってほかの高等学校に転学するということでございますけれども、これも高等学校間の転学と同じように扱い得ると存じております。これは現在の学校教育法の建前からさような取扱いができると存じております。
○加藤(精)委員 そうしますと今度は専科大学の特色というか、その教育内容が、従前からあるところの短期大学の中には花嫁大学とかドレス・メーカー的な大学がいろいろあると思いますが、そういうふうな短期大学の教育内容と、今度法律が議決されましたら実現するところの短期大学の教育内容とどういう点が違ってくるのか、端的に承わりたい。
○緒方政府委員 現在の短期大学は実態においてはやはり職業あるいは実際の教育、つまり専門的な教育にだいぶ重点を置いて運営されております。しかしながらこれは繰り返して申し上げますように、現在の短期大学は五十二条つまり四年制大学と同じ目的で規定されておりますので、一般教育、専門教育という関係は四年制の全く小型の形、それを半分にしたような形になっておるわけでございますけれども、専科大学におきましてはその関係をはっきりと職業教育あるいは実際教育ということに割り切るわけでございますから、一般教育、専門教育の従来のやり方を改めまして、一般教育はなるべく専門教育の基礎学力を充実していくような方向に改定をしていきたいと考えるのであります。その点が主として変ってくるものと存じます。つまり従来の短期大学が専門教育あるいは実際教育として十分でなかった点を、専科大学におきましては十分教育をしていくということに相なろうかと思います。
○加藤(精)委員 どうもその点がちょっとまだ十分了解し得ないのですが、七十条の二には「専科大学は、深く専門の学芸を教授研究し、」とありまして、われわれは地方出身でございますが、何か地方に専科大学ができますと、その地方の学術文化の中心になるというふうな気持がするのでございますが、ただ第七十条の二に「専科大学は、深く専門の学芸を教授研究し、」とある「深く」という言葉と、また単に教授だけでなしに、学校自体が研究所でも設けて研究することもあるというようになっているので、やはり学術の中心として広く知識を授けるということも含んでおって、それを小型で実施するというふうに見える。二年制または三年制度の短期大学も学術の中心として広く知識を授けるということが入るように思うのです。そういうのが短期大学では十分にできないから考えるのではありましょうけれども、この七十条の二の「教授研究」ということ、「深く」ということとにらみ合せますと、そう職業教育や実際教育ばかりもできないように思う。それは言葉の使い方かもしれませんけれども、これは実際に相当程度従来の短期大学と違ってきますかどうか。そうして具体的な教育内容はこの専科大学の設立認可のときにそれぞれについてきめるものか、あるいは一般的な準則が大学設置審議会等できめられるものか、そういう点ちょっと伺いたい。
○緒方政府委員 ただいまの七十条の二の新しい規定からして、従来の大学とはっきり変ってくるかどうかというお話でございますが、この「深く専門の学芸を教授研究し、」というふうに規定いたしましたのは、この規定は従来の五十二条とも本質として変りません。ただしかしその最後の目的という方に、職業教育、実際教育ということをはっきりと目的とするということを規定しておるわけでございます。専科大学といえども職業教育、実際教育の機関でありますけれども、この学校といたしまして研究活動をやるということを否定しているわけではないのでございまして、これはウエートを置くそのウエートの置き方は違いますけれども、研究ということを全然没却しているという趣旨ではございません。その意味におきまして、たとえば教授をしますためにも研究をしなければなりませんし、あるいは先ほどちょっと例にお引きになりましたドレス・メーカーのような、そういうものを内容とします専科大学につきましても、やはりそのことを十分研究していくという研究も教育のほかに学校自体がしていくということはやはり行なっていきたいというふうに考えられるわけでございます。その教育の内容のことにつきましては、これもただいまお話に出ましたが、さらに設置基準をきめまして、その中におきまして先ほども申し上げました基礎教育、専門教育というふうなもののバランス等を考えまして、十分充実するような基準を定めていきたい、かように考えます。
○加藤(精)委員 この設置基準というのは文部省がきめるものか、それともただいまの大学設置審議会がきめるものか、それは大学設置審議会に諮問して、文部省がそういう基準を持っているものだろうとは思いますけれども、これはどうなんでしょうか。先ほどお話がありましたように、若いときからある程度の能力をそれとして養成しなければならぬような、そういう専科大学でございますから、非常に特殊な専科大学がたくさんできる。たくさんできるものに一律に適用し得るような設置基準というものはなかなか容易じゃないのじゃないかと思いますが、それはどういうふうにして個々の学校に必要な設置基準が作られるか、どうもくどいようですが、そこまでお聞きしないとわかりませんので…。
○緒方政府委員 設置基準は七十条の三に規定がございまして、「専科大学の学科に関する事項」、学科に関する事項というのもこれも一つでございますが、「前条の規定に従い、監督庁が、これを定める。」設置基準全体につきましても、これは学校教育法の第三条でございまして、これも監督庁が定めることになっておりますが、つまりこの監督庁は文部大臣でありまして、文部大臣が設置基準を作る、こういうことに相なります。この設置基準の作り方でございますけれども、これは十分専門家の意見を聞いて定めたい。具体的に申しますと、現に今研究中でございますけれども、この法案が成立しましたならば、専科大学の設置基準の審議会といったようなものを作りまして、ここに広く教育の関係者、あるいは短期大学の関係者等も含めまして、それから学識経験者等を集めまして、そこで十分研究をしていきたい考えであります。その形でございますけれども、これはただいま大学の設置基準が省令でできておりますので、できますならば専科大学の設置基準も省令で定めたいと考えております。それからいろいろな多種多様の学校に即応するような設置基準を一々定めるのかというお話でございますけれども、これは今申しました省令で定めるような形式の設置基準につきましては、概括的なものを定めることに相なると存じます。ただしかしその場合に、先ほども私から申し上げましたように、女子教育の面からあるいは非常に充実した工業教育等をやる面までございますので、相当幅広いものを包括できるような設置基準にいたしたい考えであります。ただそのほかの、これは現在四年制の大学につきましても今やっておるところがございますけれども、同様にいろいろなものが出て参りますことを予想いたしまして、そういう一つの標準的な形といいますか、そういうふうな意味ではいろいろなものの教科内容の標準等は作って参りたい、そうしてそれを参考にいたしたい、かように考えております。
○加藤(精)委員 そうしますと私は思い違いしておりましたが、そういう基準は大学設置審議会でやるのじゃなしに、別に新しく文部省で審議会を作って、そうして個々の申請に対してそれの設置基準を適用しまして、それで合格か不合格かということを定めるのは大学設置審議会がやる、こういうわけになるのでございますか。
○緒方政府委員 設置基準を定めるについての方法につきましては別に規定がないわけでございます。先ほど申し上げました学校教育法の第三条でございますが、監督庁の定める設置基準に従って、学校を設置するものは設置しなければならぬということでございまして、別にその規定はございません。しかしこれは非常に大事な問題でございますから、広く学識経験者の意見を聞いて定めたい、実際上そういう取扱いをしたいということを申し上げたわけでございます。そのやる機関としましては大学設置審議会じゃございませんで、特別なものを作りたい、かように考えております。今お話の通り新たな設置につきましての審査をするのは、これは大学設置審議会でございます。
○加藤(精)委員 ここで私平素からの疑問をちょっとお尋ねしておきたいのでありますが、大体学校というものについては、かつて私この委員会でもたびたびお尋ねしたことがあるのですけれども、各種学校というものがある。各種学校というのは、戦前は大学の各種学校というのは認めなかったように思うのですが、それの理論的な根拠が十分わかっていない。そうしたようなものはこの専科大学制度ができますにつきまして、その方針は変らないのですか、あるいは戦後の教育において、大学に類する教科課程の定めのない学校制度というものも認めている御趣旨ですか。これはちょっと従来の文部省の取扱いが変っているか、いないかという点をお尋ねしたいと思います。
○緒方政府委員 各種学校は、これは八十三条に規定がございますけれども、この規定の内容には、「第一条に掲げるもの以外のもので、学校教育に類する教育を行うものは、これを各種学校とする。」かようにございます。第一条には学校の種類、学校教育法で定める学校の種類がずらりと並んでいるわけでございます。各種学校ということで、第一条に掲げる学校は設置できないということにいたしているわけであります。専科大学も同様に考えるわけであります。
○加藤(精)委員 なお若干続けてやりたいのでありますが、ちょっとここのところが区切りでございますので、他の質問者に譲りたいと思います。
○坂田委員長 本日はこの程度とし、次会は公報をもってお知らせします。これにて散会いたします。 午後四時三十七分散会