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30回国会衆議院1958/10/16

農林水産委員会 第6号

発言数
90
登壇者
11
会派数
2
開催日
1958/10/16

会議録

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 これより会議を開きます。  農林漁業災害に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。久保田君。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 きょうは、まず、建設省の方がおいでをいただいておるようですから、その方が簡単ですから先に済まして、あとで農林省の力にいろいろお伺いしたいと思います。  まず建設省の河川局の方にお尋ねいたしたいのは、具体的には天城の一帯に対します砂防計画というものはどういうふうに立っておるのかという点が第一点であります。今まで聞いたところでは、ほとんど計画らしい計画はありません。農林省の方につきましても、昨日お伺いしたところでは、昭和五十年までにやる計画が一応立っておるけれども、ほとんどこれも実施されていない、大体今までの基本計画は一四%程度ということで、あなたの方は大体においてもっとそれより低いのではないかと思う。計画が立っておるのか立っていないのか、その進捗率はどの程度にいっておるのか、こういう点を、これは天城を中心ですが、昨日も申し上げたのですが、大体日本でもって台風の進路なり多雨地帯というものはほぼ見当がついておるはずです。こういうところに対して、特に砂防ないしは治山計画というものは、これは農林省と建設省ですが、建設省としてはどういうふうに立てておるのかということをまず一点伺いたい。具体的に御説明を願います。

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 ただいまお尋ねの狩野川上流の砂防計画でございますが、建設省といたしましては、昭和二十八年全体計画といたしまして、狩野川の本川流域だけで約四億五千万円の計画を立てたのでございます。そのうち昭和三十三年度までに実施いたしました額が約九千二百万円でございます。全体計画に対します進歩率は約二割程度になっておりますが、全国の砂防の全体計画の進歩率を見ますと約九%でございます。天城山糸につきましては、他の水系と比較いたしますと約倍の仕事をやっておったのでございます。三十三年度までに約九千二百万、事業費でいたしたのでございますが、その内容を詳しく申し上げますと、大見川流域が主体でございます。さらに本川の流域にやっておるのでございますが、大体堰堤が十八カ所、床どめが十基、流路工の延長が一千メートルになっております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 こういう進捗率じゃ実際しようがないわけですな。これは予算の制約その他がありまして非常に困難だと思うのですが、この機会にこういう点についてもっと基本的な計画を立てる意思があるのかないのか、この点をまず第一にお伺いをいたしたいと思う

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 先ほど申し上げました四億五千万円は、二十八年当時の調査に基く計画でございます。今期の災害にかんがみまして、基本的調査をさらに進めまして、十分なる計画を立てたいと思っておるのでございますが、ただいままでに、全体計画として約二十億くらい要るのじゃなかろうかという県の報告が参っております。先ほど申し上げましたように、全国の砂防の基本計画から申し上げますと約三千八百億でございますが、それが現在までに約九%の三百四、五十億しかやっていないのが現状でございます。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 私は、大体もう重点地区というものは皆さんの方で見当がおつきになっておることと思うのです。こういう点を今後さらに重点的に計画を拡大され、十分にされて、一つぜひ早急に短期にやっていただかないと、私もせんだってあの天城の状況をずっと見て参りましたが、あのままでおいたんでは、今度のような水は出なくても、また下流は大洪水で、幾ら本川の改修をやってみたところで、あれじゃどうにもなりません。ぜひこの点は一つしっかりやっていただきたい。  それから、もう一点は、当面の建設省関係の緊急砂防計画はどうなっているのか、この点をお伺いしたい。

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 ただいま静岡県当局より要望がございますのが約六億でございます。しかし、年度内竣工等とにらみ合せますと約二億あるいは二億数千万程度が年度内消化の最大限度かと思われますので、ただいま、緊急砂防といたしましては、予備費を要求中でございますので、はっきりしたことは申し上げられませんが、大体少くとも二億の緊急砂防事業を本年度内にやりたいと思っております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 二億でどの程度の山くずれ等の防止ができますか。何%くらいのものが防止できるか、この点を少しお聞きしたいと思います。

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 大見川並びに狩野川本川流域の支流に、大体一カ所程度ずつ砂防堰堤を施工いたしたいと思っております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 その程度で果して、次の機会に、今度のような大雨量でなくても、相当の雨があった場合に、それでもって下流の防止ができますか。来年度の出水期等を考えた場合に、私どもはどうもそれでは不安だと思うのですが、どうですか。

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 最初に申し上げましたように、県の調査による県の要望によりますと、約六億と申しておるのでございますが、年度内竣工という点から見まして、その他に災害復旧もございますし、大体消化限度が二億前後ではないかと思うのでございます。だから、六億に対して二億の施工では十分なる目的は達し得ないということは心配いたしておりますが、来年度の予算におきましても相当重点的に計画いたしまして、年度当初からなるべく早目に着工いたしたいと思っております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 課長さんにそれ以上お聞きしても無理だと思いますが、その次に、もう一つの問題は、農林省の管轄の砂防計画とあなたの方とは具体的にどういうふうに計画をマッチされてやっておるのか。どうも、見ると、農林省は農林省、建設省は建設省ということで、計画やその実施がほんとうにうまくいっていないように、しろうと考えですけれども、われわれには考えられる。きのう農林省の方からはいろいろ意向の表明がありましたが、あなたの方でどういうふうに現在までやっておるのか、当面の今後のやり方についてもどういうふうにおやりになるのか、この点を具体的に一つ御説明をいただきたいと思う

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 御存じのように、砂防工事は建設・農林両省によって現在行われておるのでございます。建設省は砂防法によって行なっておりますし、農林省の方では森林法によって行なっておりまして、ややこの間事業目的に相似た点があるのでございます。従いまして、砂防法ができましたのが明治三十年でございまして、古い時代にはともすれば御指摘のような点もあったのでございますが、それにかんがみまして、昭和三年に閣議で申し合せた事項があるのでございます。それによりますと、渓流工事を主体としそれに付随する山腹工事は建設省の所管である、山腹工事を主体としそれに付随する渓流工事は農林省の所管である、一応こういう原則ができておる。それによりまして、われわれは、建設、農林両省はもちろんでございますが、大体補助工事が多うございますので、出先の府県におきまして、実地に現地で協定をいたしまして計画を立て、実施いたしておるのでございます。今度の狩野川上流でございますが、これも県内に協議会というものを作っております。そして県の土木部と林務部と密接なる連絡をとって、重複計画とか重複実施とか、そういう間違いのないように十分注意いたしております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 そういう点については、今までもある程度こういうことをやっておられることは私どもも承知しておるわけです。何か今度の災害を見ると、もともと金が足らないから不十分だというのみならず、そこらの計画にも相当大きなそごがきているように考えるのであります。そこで、そういう点についてはこの際あらためて一つ——私は天城を言っているわけですけれども、天城のみならず、特にこういう重点的に治山関係の必要なところについては、農林省と十分に打ち合せて、新しい経験を含めて一つ再検討をして、しっかりしたものを立ててやっていただきたいと思いますが、この点についてはどうでしょう。

戸田福三郎建設技官(河川局砂防課長)

○戸田説明員 先ほど申し上げましたように、従来の計画は約四、五億でございましたが、今次二十二号台風により、さらに調査中ではございますが、ただいまの結果では約二十億くらいということになっておりますので、来年度におきましても十分なる予算をつけて早急に防災の目的を完遂いたしたいと思っております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 もう一点は、今度ずっと現地を見ますと、準用河川以下の小さな普通河川といいますか、それの災害が非常に多い。それが両岸の農地をほとんどやってしまっておるという場合が実際に至るところにあります。そこで、これの復興は、農地関係の方でもぜひこれをやってもらわなければいかぬわけです。しかもそれは非常に早い復興を必要とするわけです。というのは、みんな食糧危機ですから、食糧がなくては生活が立たない。それについては、諌早のときには、昨日農林省から伺ったところによると、準用河川以下の普通小河川については、河川の護岸なりあるいは堤防の復旧、それと農地とを一体になってやる。しかもそれは農林省の所管で、大体において県あるいは町村に委託するということになりますが、そういう形であるような通牒が農林省の農地局ですか、そちらの方から出ておるようであります。これも昨日の農地局長の言明では、今度もそういう措置をとるというふうなことを言っておりましたが、こういう点については農林省所管ではっきり処理してもらった方が、むしろ現地の方も安いし、早くいくというふうに考えるのですが、どうなんです。この点について建設省側の考え方はどうですか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 ただいまの小河川の災害復旧につきましては、私の所管でございますので、私からお答えしたいと思います。河川を分けまして、適用河川、準月河川、それから普通河川と三つに分けられますが、普通河川の災害につきましては建設省・農林省両省で災害復旧の対象とすることができるという取扱いに現在なってございます。しかし、両方で同じ個所をとるのも、これは二重採択という点で非常に困る問題でございますので、両省間で話し合いまして、二重採択を防ぐようないろいろな覚書をかわして現在やっております。従いまして、その覚書の線によりまして、現在両方で普通河川の区域の災害につきましては両省別々の個所について採択をしているわけでございますが、そういう点を十分考慮いたしまして、今度の狩野川流域の水害についてもやっていきたい、そういう考えでございます。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 その覚書の要点はどういう内容なのですか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 その覚書の点は、たとえば河川の堤防護岸とそれから堤塘——農林省の方では堤塘と呼んでおられますが、この点につきましては、河川の堤防護岸に関する工事のうち、治水上の影響は軽微のもので農地または農地用施設と関連して施行する必要があるものは堤塘工事として農林省の方で災害復旧をやる、こういうふうになっております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 まだ本省の方では的確につかまれていないと思いますが、こういう該当個所はどのくらいありますか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 その点につきましては現在極力調査中でございまして、的確にはまだ何カ所あるとかいうような点はつかんでおりません。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 それから、もう一点は、これは防災課長にお聞きすることになると思いますが、農地関係から言いますと、どうしても来年度の植付期にはせめて食糧ぐらいは植付をさしたいということなんです。全部というわけにはとうていいかないと思う。ところが、予算措置が果してそういくかどうかということが大体において問題です。農林省の方では施越しをやらせるというふうなお考えのようでありますが、建設省の力ではこの点についてどう考えておるか。あの準用河川以上のところにおいては施越しでもやらないことには——最初の年が三割ということですが、三割という予算はなかなかつかないのではないか。そうなると、川の方は、あなたの方に前にお伺いしたところでは、やはり三、五、二の比率でやるんだ、しかもそれは上流都では三年、一応あなた方の発表されておる方針では下流の方は二年でやるなどと言っておりますが、これも果してその通りに予算がとれるかどうか疑問です。そういう点で、下流部においても同じ問題がありますけれども、上流部では特に農地が少いわけです。従って、ことしの米は全然とれない。来年も一年また植付ができない、再来年もまた植付ができないということでは、百姓は食っていけない。そこで、どうしても私どもは来年の六月にはせめて最低限の食糧分の植付ぐらいはできるようにしたいと思う。そうすると、この予算のつけ方や工事の執行方法を農林省と建設省が現地の一つ一つについてよほど具体的にあらかじめ検討されてやりませんと、これはなかなかそういかないと思うあなたの方はこの点についてどうするのか、特に建設省関係では施越し工事ができるのかできないのか、この点については今考えておられるところを明らかにしてもらいたい。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 その点につきましては、従来もいろいろ問題がございまして、極力やっておりますが、緊要工事はお説のように三年以内でやる。特に今回の狩野川の流域につきましては、非常な災害でございまして、民生の安定の点からいきましても二年で実施をしたい。二年で実施をする個所の問題でございますが、その点につきましては、今のお説の通りに、来年の植付ができるように、全国平均では緊要工事は三年ということでございますが、特にそういう重要な河川については二年でやる。まず一年しぼりまして、なおかつ、それはあらゆる道路、橋梁、河川、海岸、砂防の全施設の平均でございますが、そういう農地関係につきましては、特に重点的に現地の農地関係の当局と打ち合せをしまして、来年の植付に十分間に合うようにと、そういうつもりで現在やっております。  それから、なお、施越しの点でございますが、これは補助金等の適正化の法律がございまして、施越しはいけないというふうに全般的になっておりますが、災害復旧だけについては、査定によりまして国の負担というものを一応きめる関係上、施越しはいいのではないかというような取扱いを現在やっております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 そうしますと、相当必要があれば施越しもやるという考えですね。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 さようでございます。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 わかりました。  なお河川関係では基本問題はどうせ建設関係のときにもう少し突っ込んでお伺いしたいと思いますが、特に農業関係と連関のある面についてだけお伺いしただけです。以上でもって一応河川関係に対する質問は打ち切っておきます。  それから、住宅関係の方は来られておりますか。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 来ております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 伊豆の災害について、住宅復興についての計画はどうなっておるか、一つお伺いしたいと思います。

竹内藤男建設事務官(住宅局住宅総務課長)

○竹内説明員 住宅復旧対策につきましては、まず第一は、災害公営住宅の建設でございます。二十二号台風につきましては、災害公営住宅の必要がございますので、本年度分一般ワクで八百戸をまだ保留いたしておりますので、その範囲内において災害公営住宅を事業主体の申請によって建設していきたい、こういうふうにいたしております。これにつきましては、ただいま住宅建設課長が静岡県の方に参りまして調査及び打ち合せをやっておりますので、その結果を待ちまして、事業主体の申請によってこのワクを完成していきたい。     〔委員長退席、丹羽(兵)委員長代理着席〕  それから、もう一つは、住宅金融公庫の融資でございますが、これには災害復興住宅というものがございまして、これにつきまして大体十二億くらいの資金が用意してありますので、この中から個々の融資の申請によりまして災害復興住宅建設の貸付を行なっていきたいと思います。これにつきましては災害を受けました直後、公庫の支所の方から相談所を作って現在仮受付をやっておる段階でございます。それから、それ以外に、災害復興住宅というのは、大体内地につきましては十二万円を——建設につきましては二十五万円、補修につきましては十二万円を限度として貸すのでございますが、それで足りないという方につきましては、公庫の一般個人住宅というのがございますが、一般個人住宅の貸付ワクの中から抽せんによらずに優先的に貸付を行う。これは一般個人住宅の手続と同様指定の金融機関を通じまして貸し付けることにいたしております。それにつきましては約五百万戸のワクがございますので、従来の経験から、このワクの範囲内で十分貸し付け得る見込みでございます。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 第二種公営住宅については、八百戸の中から、大体せんだってお伺いしたところでは、六百戸くらいを静岡へ振り向ける予定だ、こういうことですが、これについては普通の場合は三分の二くらいの補助です。二十八年災のときには四分の三の補助になったわけです。こういう点をお考えになっておるのかどうか。特に今度のような場合においては必要を認められておるのかどうか。私どもの見るところでは、住宅だけから見ればどうか知りませんけれども、全体のああいう災害のひどさから見まして、どうしてもこれは町村もなかなか十分な負担能力はないし、同時に、これを借りる人にいたしましても、家賃その他で高い負担能力はない、こう思うので、私は、これについては、でき得ればもっとワクをふやして、そうしてしかも高率の補助をつけるということがぜひ必要だというふうに考えますが、この点について今建設省としてはどう考えておられるのかという点が一点。  それから、もう一点は、これも大体一つの特性ですが、普通の場合に、公営住宅はどこかにまとめて建てるわけですね。ところが、御存じの通り、今度はそうはいかない。大体ばらばらに建てなければならぬ。私も、流された部落が十五ありますが、この十五についてもできるだけ新しい部落形成をさせまして、そういうところへまとめて建てるようにしたいと思います。しかし、それにいたしましても、従来のような月給取りないしは勤労者を中心にした住宅公庫の集団形態ではないわけですので、これはどうしてもある程度農業その他ができるように分散させねばならぬと思います。こういう点については具体的にどういう措置をするつもりか、これが第二点であります。  第三点は、この第二種公営住宅はたしか八・五坪だと思います。八・五坪じゃ正直な話百姓はどうにもならない。これは仮住宅ならよろしゅうございますが、ここで生産活動をやろうということになれば、八・五坪ではどうにもなりません。少くとも普通の規模の農家であるならば十五坪は必要であります。十五坪についは、二十五万円ということですが。二十五万円ではできっこありません。あの地区は乙地区になると思いますが、二十二万円になるでしょう。二十二万円借りて、十五坪のうちはどんなちゃちなうちを作ってもできない。その場合に、これに対するあなたの方の措置としてはどういうふうにやるつもりか。この点を考えなければ、第二極公営住宅を割り当てますと言って涼しい顔をされては困る。この点をどう考えられておるのか。これに対してあるいは貸し増しをするのか。あるいは貸し増しをするとすればそれに対しましての金利や償還期間の問題が当然問題になってくる。そしてまた補助の問題なりが当然問題になってくる。これに対してはどういうふうな対策をとられるつもりかお伺いしたい。

竹内藤男建設事務官(住宅局住宅総務課長)

○竹内説明員 まず第一点の補助率の問題でございますが、これは災害関係の特別立法を講ずるかどうかという政府の方針がまだはっきりしてないように聞いておりますので、現在のところでは検討いたしている段階でございます。  次の、災害公営住宅を建てる場合に分散的に建てるべきではないかということにつきましては、災害公営住宅といえども貸家の住宅でございますので、団地に建てるということが原則でございますけれども、どうしてもそういうことができないという場合には、一軒心々分散的に建てるというようなこともやむを得ず認めなければならぬと思っております。  それから第三番目の、規模の問題でございますが、災害公営住宅は、おっしゃられた通り八・二五坪の住宅に標準建設費をかけまして、それの三分の二ということになっておりますが、貸家ということでございますが、農家等の場合は持ち家ということが多いと思います。貸家でございますので、現在のところは八・五坪というものを引き上げるということは、公営住宅の方については考えておりません。ただ、事業主体が八・五坪にしなければならないということではございませんので、事業主体がそれ以上に国庫負担によって大きい公営住宅を作るということはかまわないと思いますし、また、建てたあとで、必要な場合に事業主体の方の承認を得まして増築その他の措置をすることもできるかと思います。  それから、災害復興住宅の規模でございますが、これは一応貸せる対象家屋といたしましては現在のところ二十坪までとなっております。貸す金は、先ほど申しましたように、建設については二十五万円、この二十五万円は大体九坪分ぐらいに相当いたします。おっしゃられるように、それが少いではないかというようなことはございますので、ただいまこの二十五万円という限度を増額すること、従いまして償還期間を延長すること、それから家屋対象坪が二十坪となっておりますのを引き上げること等について検討をいたしております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 公営住宅の方、これは個々建設もやむを得ない。これはあまりやかましく申されますと今度は役に立たないのです。ですから、それをあまりあなたの方でしゃくし定木に言わないようにしてもらいたいと思う。これが第一点に必要なことです。どうせこれに該当する者もありましょう。正直な話言って、これに一番該当する者は、勤労者が非常に被害を受けておりますから、これを充てればいい。ところが、勤労者の方は、月給をもらっていますから、ある意味では自力で建つのです。ところが、農民の方は全く収入がないのですよ。そして、これからあとでいろいろ農林省にお伺いしようと思うが、これから大体において復興事業でもって土方で食っていくよりほかにしょうがないよ思う。その上方の賃金はどうか。二百八十五円で頭を押えられている。これでは家族をかかえて食っていけるはずがありませんよ。こういうのですから、こういう町村に私は言っておるのですが、できるだけ第二種公営の方でそっちへ振り向けるようにしてやりたい。その場合には、当然八・五坪ではしようがありません。ですから、まず第一に分散住宅になると思いますが、こういう点についてあまりあなたの方がやかましく言ってもらいたくないということが一つ。これを住宅公庫の方に徹底をしてもらいたいということです。  それから、第二の点は建て増し分については起債なり何なり認めるのですか。金を借りなければ生きていかれないというのが、建増しの銭が自分でもって調達できるはずがありません。普通の場合にはないのです。町村自身もおそらく左前でやっていけない、こういうことになりますが、これについては融資なりあるいは起債なりという特別措置をとる考えがあるのかないのか。それがなければうまくいきませんよ。使いものにならないようなものを作ってもしようがない。そういう措置をおとりになる考えがあるのかないのか。いまだきまっておらないならば、この点もあわせて今後検討してもらいたい。その場合には、当然、利子の問題、償還期間の問題、こういう問題が問題になりますし、さらに、あの規定によりますと、経過二十年のうちの四分の一、従って五年たてば個人に売り渡すことができる、その場合は主務大臣の認可が要る、こういうことになっているようですね。こういう点を今のうちから明らかにしてもらいたい。そうすれば、農民の方はこれは自分のうちだと思って大事にしますよ。そうでなしに、お役所流儀で、これは貸したうちだというようなことになりますと、農民の今の生活の実情から見て、これがぴったりいかないんじゃないか、こう思う。こういう点についてどういう措置をとられるつもりか。現にすでに固まっておる考えがあれば、その省としての考えを伺いたい。あなたがその担当ならば、あなた個人の気持としてはこうだという点があるならば、これもあわせて伺いたいと思う。

竹内藤男建設事務官(住宅局住宅総務課長)

○竹内説明員 分散で建てることにつきましてはただいまお答えした通りでございまして、災害の場合にはそういうことがやむを得ないことと思います。  それから、譲渡の問題につきましては、おっしゃられたように、耐用年限の四分の一、つまり二十年ですと五年を経過したときには、主務大臣の承認によって譲渡ができることになっております。災害の場合につきましては、それから特に分散で建てられた住宅につきましては、現在の承認基準によっても、適当と認めた場合には承認できることになっておりますので、そういうふうな方針で措置していきたいと思っております。ただし、この場合には売るわけでありますから、適正な価格で評価することはもちろんでございます。  それから八・五坪で少い場合に、事業主体が持ち出しでやった場合には起債がつくかどうか。これは今直ちにどうなっておるかということがお答えできないのですが、普通の公営住宅の場合でございますと、標準建設費ではじきまして、その二分の一なり三分の二につきましては補助金がつきます。残りの分につきましては、全額起債がついておりませんで、事業主体によって違いますけれども、三十二年度の実績ですと、大体その半分ぐらいしかついておりません。災害公営住宅の場合に起債がどうなるかということを承知しておらないものですから、その点はあとで調べてお答え申し上げることにいたします。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 もう少しこれは積極的に考えてもらいたいですよ。今の規定の解釈をここで聞いたてしようがないのです。ですから、こういうふうな特殊な災害の場合には、これに対処する対策として、こういうふうに現実に合ったようにするという点を、もう少し私は積極的にお考えをいただきたいと思う。大体第二種公営住宅というものは基本的に言えば月給取りその他を相手にした都会のものです。こういう天災、特に水害等については、農村がいつもやられるわけです。これはまさに政治の貧困から来る問題です。ですから、農村の災害、農家のこういう災害については、特別な規格なり何なりを作るべきだと私は思う。これが国家の住宅政策だと思うのです。これには何ら考慮を払わずに、ただ都会並みのものを間に合せに持っていって、都会並みの取締りといいますか、運営の規格をただ当てはめただけでいくというわけにはいかないと思うこういう点について一つ基本的に立法も変えてもらいたい、あるいは行政措置でやるならば、早急に新しいそういう行政措置を一つ確立してもらいたいというのが私どもの根本の考えです。しかし、なかなかこれは実際問題としてはむずかしいと思いますので、今度の災害については、一時の便法であっても差しつかえありません。差しつかえありませんから、今申しましたような点について早急に具体案を決定されて、そうして災害者が何とかこれにたよっていかれるという具体策を早く御明示願いたい、こういうわけです。この点はぜひあなたの方でも省へお帰りになりまして御検討いただきたいと思う。それに応じまして、今わずか八百戸ワクが残っておるそうですが、私は、できればこの方式でもって、しかも譲り渡しという形態でやっていけるのであれば、これは実は被災者の方から見ますと、うまく運用すれば一番楽な方式です。これのワクをもう少し拡大してやる手はないか。今のような都会並みの規格ですと、大体において農民がなかなか簡単に食いつけないというところがあるわけです。この点も一つあわせて御検討いただきたい。  最後にお尋ねいたすのでございますが、八百戸というワクはふやせるのですかふやせないのですか、どうなのですか。

竹内藤男建設事務官(住宅局住宅総務課長)

○竹内説明員 八百戸は、現在すでに配分をいたしましたものを除いた、まだ配分の決定していない公営住宅の保留分でありますので、それ以上必要だということになれば、特別の財政措置が要るわけでございますが、従来の実績その他から見まして、八百戸あれば今度の二十二号台風については十分まかなえるものと考えております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 もう一点、住宅の点について、復興住宅ですが、復興住宅の補修として十二万円ということになっております。この補修が私は相当多いと思うのです。今度の場合は大体流されたり全壊をしたものが約千戸ぐらいでしょう。それから半壊が約四、五百戸でしょう。ところが、いわゆる統計上では床上浸水というのが相当たくさんあります。私自身も床上浸水の組に入っているわけです。だから、自分の家を考えてみますと、相当いろいろのものをぶつけられておりますから、柱に相当えみが入っております。実際にはおもな農家の床柱にはえみが入ることはありませんけれども、相当重要な柱に相当えみが入るという場合が多いのです。ですから、扱いでは床上浸水で大したことはない。しかしながら、実際にはそういうふうなわけで、これは相当に補修をしなければあと危なくて住めないという家が相当多いわけです。こういうものについては、あなたの方は従来半壊の程度が三割以上というようなことになっておるわけですが、特に今度はこれを二割に改めたというお話を聞いたわけですが、その点はどうか。そういう点の判定は、これはやはり町村なり部落でそうだれも借金をする人はないですよ。あんなものに借金すればあと返すのに困りますから、だれだって要らないものに借金したくはありません。また、同時に、水害のときに、これに便乗して自分の家をきれいにしようという者もおりませんよ。百姓はそんなどろぼうみたいな根性は持っておりませんから、どろぼう相手のような行政はやめてもらいたい。いつも、扱いのときには、まるで役所の扱いはみな国民というものはどろぼうみたいな扱いです。そういう扱いでなしに、ほんとうに被災者の身になってみれば、どうして借金を少くしようか、どうして最低限に生活を切り詰めてぎりぎりの線で立ち上ろうかといって本気になっている。ですから、こういう点は、あなたの方でも、従来と同じようにどろぼう相手の住宅政策みたいなことでなしに、本気になってこの点をもっと幅を拡げてもらいたいと思う。大体十二億のワクの中にどの程度、たとえば静岡に対しては、全壊、半壊、つまり新築の場合にどの程度——それから一番問題になるのは半壊の場合が実は問題になる。県でもざっくばらんに言ってはっきり気がついておりません。私ども被災者にして初めてわかることです。しかも農村の家は御承知の通り非常に古い家が多い。今度のように大災害が起ると、みな家ががたがたになって、何とか手入れをしなければ住めない家が大部分です。こういうことを考えて、基準は一応二割でも、そこらは実情に応じて、この復興資金を決して十二万円全部借りようという者ばかりじゃありますまい、最低限の補修の経費があればいいわけですから、この補修経費についてのワク並びに災害復興住宅に対するワクはどの程度を今考えておるか、この点をお示しいただきたい。そうしてその扱いもお示しいただきたい。

竹内藤男建設事務官(住宅局住宅総務課長)

○竹内説明員 災害復興住宅の補修資金の問題でございますが、今おっしゃられましたように、現在のやり方は、被害額が損傷直前の価額の三割以上のものについて補修資金を貸すということになっております。これは、ただいまおっしゃられたようなこともありますので、二割以上というふうに改めたいと思って、これも関係方面と折衝中でございます。  それから、ワクの問題でございますが、災害復興住宅の資金は十二億ございますので、それにつきまして、補修が幾らとか、あるいは建設分が幾らというふうな内訳は作っておりませんし、それから、静岡県にどれだけ割り当てるというようなこともやっておりません。従いまして、これにつきましては、申請があれば貸すという態勢でございます。  それから、貸付の被害の認定の問題は、ただ、いまのところでは、県の土木出張所の認定によって必要な補修額を十二万円の限度で貸すということにいたしております。限度の問題につきましては、建設同様これをもう少し上げるということを考えております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 取扱い上から言うと、その認定の問題については県の土木出張所が今までやっているわけです。ところが、あの県の土木出張所というものはきわめて石頭でだめなんです。ざっくばらんに言って、全く話にならぬです。ですから、これについては、町村長なりあるいは区長なりというものが一番よく実情を知っているわけですから、こういう者の意見を十分に尊重するような特別の措置、つまり行政措置ですね、通牒なり何なりを出していただくようにぜひお願いしたい。それがないと、土木出張所へ行って、あの連中と言っては非常に失礼ですが、あの連中に取りかかったら、おそらく百姓は口が聞けません。正直な話、私も経験がありますけれども、しちめんどうくさいことばかり言って、何が何だかわからないようなことを言っておる。自分ではわかっておるつもりでしょうけれども、全く処置ない状態です。ですから、上の方でせっかくそういう親切に二割程度まで落すといわれても、末端に行きますとこれができない。ですから、ぜひその点については行政通牒なり何なりを出して、しかも町村長と区長の意見を十分にこの認定については入れてやれるようにする、そうすれば私はこういう点がかなりスムーズに救われることになると思います。ぜひこの処置をお願いしたいと思いますが、どうですか。

竹内藤男建設事務官(住宅局住宅総務課長)

○竹内説明員 その点につきましては、住宅金融公庫の方に、住宅局の方から、十分に意見を聞く機会を得られますように、住宅金融公庫から土木出張所の方に推進するようにいたしたいと思います。

丹羽兵助自由民主党

○丹羽(兵)委員長代理 大森玉木君。

大森玉木自由民主党

○大森委員 私はきわめて結論的に簡単にお尋ねをいたしたいと思います。  大体災害が発生いたしまして以来今日までの間に微に入り細に入り質問がなされております。そこで、結論を出したい。それは、まず第一には、どういうことかと申しますと、災害に対する補助というものは、一回、二回、三回というふうに三回に分けて補助をしておられるのが今日までのあり方であった。これに対しまして、三年もかかって復旧をしている間にまた災害で流されてしまうこれを少くとも二年にする意思がないかどうか。また、災害補助金のごときは、すべて工事が済んでしまってもその災害補助金が払われない、そのためには借金をして事業をいたす、その借金のために、補助金をもらうとそれがなくなってしまうというようなことが往々あるのであります。だが、これに対しまして、結論的でよろしい、私はこまかいことをお聞きいたしませんが、まずこの災害の補助というものは、重ねて申しますが、二年にすべてなしてしまうということができるかできないか。これも明確な結論でよろしい。重ねて聞きませんから、明確な答弁をしてもらいたい。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 ただいま大森委員の御質疑の点でございますが、災害をできるだけすみやかに復旧いたしまして民生の安定をはかるということは根本的の考えでございます。従いまして農林省といたしましては、事いやしくも農地に関する限りにおきましては、明年度の作付に間に合うようにぜひとも復旧を進めて参りたい、こういう基本的の考えで進んでおるわけであります。いろいろの復旧工事その他に関する補助についてのお尋ねが主であるように拝聴いたしましたが、農林関係にいたしましても、補助の種類は各種各様でございます。私も一々その比率等を承知いたしておりません。その点の具体的なことは、これまた結論的には申し上げますけれども、係からお答えいたすことといたします。

大森玉木自由民主党

○大森委員 そこで、その点はその程度にいたしまして、次には、本年各地に起きた災害は、私が議会へ参りましてから初めての大きな災害であると思う。でありますから、私はこの委員会へあまり出ていないので、あるいはそういうことがきめられたかもしれません、重複になるかもしれませんけれども、この災害に対しては特例を設けられる意思がないかどうか。それは、補助等の関係においても相当の開きがあるのでありまして、二十八年かと思いますが、九州災害の場合には特例を設けられまして、これを実行いたしましたのであります。本年の災害に対しては、九州でなくあるいは静岡でなく、各地に対して特例を設ける御意思はないかどうか、これに対して承わりたい。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 本年の災害は、地方によりまして異なっておりまするけれども、全体的に申しまして、大森委員仰せのごとく、まことに異常な災害でございます。従いまして、政府といたしましては、今日の段階におきましては、現在の法令のもとにおきまして最大限度のことを最大限度スピード・アップしてこれを実施する考えであります。しかるところ、一昨日でありましたか、当委員会におきましても、台風災害復旧促進に関する件が御決議になりました。これに対しまして、農林大臣は、できるだけこの決議の御趣旨に沿うように努力いたしますという趣旨を答弁いたしております。その決議の内容に盛られておることの一つは、補正予算をすみやかに出すようにということが一点、なお、特別立法等の措置をなすように、こういう点が盛られておるのでございますが、その補正予算に関する点におきましては、政府も、事ここに至りましては補正予算を組まざるを得ない、こういうことで今その作業を進めておる段階だと承知いたしております。大森委員の御質疑のうちには、特例を設けるかどうかという御質疑がありましたが、この点は私の解釈が間違いであるかもしれませんけれども、特別立法の措置をとるかどうかという点ではなかろうかと実はそんたくいたしたわけでありますが、この特別立法をやるかやらないかという点につきましては、昨日も私からたびたび申し上げましたように、今日なお各般の状況を収集中でもありまするし、検討中であるということで御了承を願いたいと思います。

大森玉木自由民主党

○大森委員 そこで、今仰せになられた二十一号、二号の決議には特別立法をという意味があるということであります。しかし、そのほかは、もしもそれを実行するとするならば除くのであるかどうか。この決議案に基いて、それを実行するとするならば、ほかの十一号、十七号というようなものに対してはどういう処置をとるか。さらに、考え方だけでは、政務次官としては、やった方がいいと考えるか、または、これに対してはどうにもならぬ、あるいは、大臣の言うことにその通りだということで賛成されるのか、あなたのお考えを一つ承わっておきたい。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 なるほど、御決議の趣旨を援用いたしましたが、御決議の内容には、第二十一号台風及び第二十二号と明示いたしてあります。しかるに、もし特別立法をするとすればということを前提としての御質問でございましたから、ただいまもお答え申し上げました通りに、現在、特別立法をするかしないかという点につきましては、各般の状況等を収集中でございまするし、従いましてまた、特別立法をするかしないかという点につきましても検討中であるということを重ねて申し上げるより以外に道はないと思います。  なお、私の信念と申しますか、お尋ねでありましたが、問いに対するお答えにならないかもわかりませんが、昨日もこの点に触れられましたある委員から、政務次官の決心いかんということを追及されたのであります。それに対しまして、私は、これは政務次官の決心ということよりも、むしろ事はかかって大臣の決心にあるのであります、こう申し上げましたような次第でございます。本日もこれを繰り返すことによって御了承願います。

大森玉木自由民主党

○大森委員 そこで、あまりはっきりした答えも得られぬのでありますが、あらためて今度はほかの方法で結論をお聞きしたい。それはこの前もやはりいろいろ御質問があったと思いますが、結論を聞けばよろしい。今のような政務次官のお話を聞いても、これは大臣の意思だと言う。大臣だけによって政治を行うものじゃないのであります。あなたもやはり政府の一員としてその責任を分担せなければならぬ。であるから、あなたのお考えはどうかということを言ったので、大臣に遠慮する必要はないのです。あなたはあなたのお考えを述べればいいのであります。でありますから、私はこれをお尋ねした。  さらに、あなたにこれは特にお尋ねせにゃならぬ問題であるが、例年起きる災害に対しましては、いよいよ災害査定——どこそこがこわれたからこれを直すという場合には、今までは大体直してしまってあとから査定を受けたのです。今度はどうかというと、非常に厳密になりまして、査定が先だということです。でありますから、なかなかはかばかしくいかない。決定するまでに査定官がどうのこうのと言うので、なかなかうまくいかない。そして、私どもが非常に遺憾に思う点は何かというと、原形復旧ということ。それであるから、元あったところがこわれたのだからこれだけ直す、そのほかは認めないということで、今査定を地方ではやられておる。それはそうでないはずだ。何か農林省には規則か法規があるということであります。その場合には、どういう方法によってこれをつないでやることができるという何か法規があるということも承わっておりまするが、それが、ただ大蔵省の査定官によってすべて阻止されておる。こういう事態に対してはどう考えられるか。この点をまず伺って、またあらためてお尋ねいたします。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 私の先ほどの答弁は、決して私自身の政務次官としての責任を転嫁したり回避したりするつもりは毛頭ございません。私ももちろん、微力ではありますけれども、一政務次官としての責任は十分尽すつもりでございますが、しかし、私の政治的責任と大臣の政治的責任というものはおのずから軽重、広さ狭さの程度も違いがあろうと思いますので、私は立法につきましての私自身の考え方を申し上げることは差し控えた方が適当だと思いますので、さような答弁を申し上げたわけでございます。重ねて御了承をお願い申し上げます。  第二の査定の問題でございますが、政府としてのこの点に関する考え方は、できるだけ復旧をすみやかにしなければならぬ、これが基本方針でございます。しかるに、従来ややともすると、査定がおくれるために工事も着手できぬ、従って進捗もおくれた、こういう事情をわれわれも聞いておるのでありまするから、今回はできるだけ査定をすみやかにいたしますように、農林省からも各技術者を災害地に派遣し、また比較的災害の少かった農地事務局等からも技術官等を派遣いたしまして査定を急いでおります。そして、事情によりましては歩合査定というようなことによりましても工事を進捗して参りたいという基本的な考えであります。なお、具体的の査定についての詳細な点は部長から御答弁申し上げます。

清野保農林技官(農地局建設部長)

○清野説明員 お答えいたします。  査定の問題でありますが、数年前までは、災害復旧事業の査定につきましては、全部をやることなく、その一部をいわゆる歩合査定によってやったような時代もございます。しかし、この歩合査定の結果を見ますと、会計検査院の指摘事項も非常に多くなりまして、結論的に申し上げますると、関係者に迷惑をかけておる、こういうような事態が発生いたしましたので、その後は方法を改めまして、災害直後に県から災害申請のございました場合には、直ちに係官を派遣いたしまして、全部査定を行なう、こういうような方法で現在進めております。  なお、原形復旧についての御質問がございましたが、この法令につきましては、農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定措置に関する法律の第二条第六項に、「災害復旧事業とは、災害によって必要を生じた事業で、災害にかかった農地等を原形に復旧することを目的とするもののうち、」とございますが、この正原形に復旧するということが困難な場合、原形に復旧することが不可能な場合におきましては、「当該農地等の従前の効用を復旧するために必要な施設をすることを含む。」また第七項に、「災害にかかった施設を原形に復旧することが著しく困難又は不適当な場合においてこれに代るべき必要な施設をすることを目的とする」、法律では、このようこ原形復旧だけでなしに、復旧することか不可能な場合には従前の効用を復旧するように、また原形が認定が国難だというような場合には、またこれを不適当とするような場合には、いわゆる災害関連工事というものを考慮いたしまして、改良事業も加味して、現在災害復旧事業を認めておるのであります。

大森玉木自由民主党

○大森委員 そうすると、それによれば、原形でなくても、それに必要の場合にはできるということになっておるというわけですね。

清野保農林技官(農地局建設部長)

○清野説明員 そういうことであります。

大森玉木自由民主党

○大森委員 それはわかりますが、しかし、今まで行われております災害復旧に対する地方の査定というものはそういうことになっておりません。この点は大蔵省の査定官によって全部阻止されておる。この点はあなた方からも追及してもらいたい。さらに、その場合、原形でなく形の変った場合における補助金の率はどういうふうに扱われるのか、この点お聞きしておきたいと思います。

清野保農林技官(農地局建設部長)

○清野説明員 災害関連事業の補助率につきましては、これは改良事業でございますので、一般の農林災害復旧事業の補助率、農地の場合五割、施設が六割五分という普通補助率とは異なりまして五割の補助率を適用しております。

大森玉木自由民主党

○大森委員 五割ということになれば、今まで六割五分ですか、その六割五分の補助というものにかわることにならないわけですね。そうすると、その法律の意味が私どもは解釈できないように思う。いわばそれは災害によって起されたのであり、災害によってそれをやらなければならぬことになったのであるから、何としても災害の率で補助金を出すことが当然であると思うのでありまして、これらの点に対しては再考を促したいと思います。  さらに、原形復旧ということについては、私はもう少し詳しく地方の事情を申し上げてみたい。何といっても災害はその原形だけに起るものではないのであります。どこにどういう災いがあってこの災害が起きたのであるかという根源を立たなければならぬのであります。そうでないとすれば、原形復旧なら、水が出てくればまたこわれるということははっきりしておる。金は大蔵省の金でもなければ農林省の金でもないのであります。これは国民の血税によってやる仕事なんだ。あなた方に私どもが尋ねておることは、これはあなた方に事務を預かっていただく、金はわれわれの金なんだ。ところがそれをあっちこっちにお願いするというようなことでお尋ねをいたしておるのだが、その金で原形に復旧しても、水が出るとそれはこわれてしまうこんなむだなことをやることは国民の血税を乱費することになる。こういう点に対して、大蔵省あるいは農林省あるいは建設省、その他災害に関係の多い役所の幹部の方々は、しっかりと御相談を願いたい。原形復旧をやっておくことは、またこわれるという前提なんだ。それをやる金は一体だれが出すのか。またこわれたらまた直す、そんなべらぼうなことをやることがあなた方の職責ではないはずだと思います。原形復旧ではなく、どこに根があるか、その根をきわめて、農林省あるいは建設省を問わず、また重要河川であるなしにかかわらず、これをいわゆる継続の災害としてこれを復旧しなければ、災害の根源を断つことはできないのであります。  さらに申しますと、水によってはかる、ためしてみる災害はないのであります。水が出たとき初めてこれならこわれるのだということでわかる。それをまた水をはかってやるというわけにはいかない。であるから、これ以上出ないということはだれも断言できない。そうしますと、また出るということがあり得るのであります。そのあり得る災害に対して、原形復旧にとどめておく。それは法律にははっきりとその場合にはできるようになっておるが、それを行わないということはこれはどうかということであります。あなた方の尽力も足りないのだが、大蔵省も、金は大蔵省の金ではないのであります。ただ預かっておる。それを分けるときの金の割り振りに間違いのないように勘定しておればよろしいのです。筋道のたったものを出すことは何の不都合もない。それに対して何か支配されておるというような形は、私どもはよくないと思う。でありますから、私は、最後に結論としては、その災害の六割五分、その形の変った方法においてやる場合には五割であるというその五割の補助に対しては、私どもは納得しかねるのでありますから、これらに対してあなた方はどう考えるか。私は、これを改めるべきである、かように申し上げて、その結論を得たいと思います。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 大森委員の御質疑のうちに、国民の血税をむだに使ってはならぬという御忠告に対しましては、つつしんでこれを拝承いたしたいと思います。なお、原形復旧に関する事務処理の問題、あるいは補助金の割り振り等の問題につきましては、これは部長からお答え申し上げました方が適当であろうと思います。

清野保農林技官(農地局建設部長)

○清野説明員 先ほどの法律の説明の際に、いささか簡に失しまして、解釈につきましてのお考えをまどわしたようなところがありましたことを厚くおわび申し上げます。先ほど原形に復旧することが不可能な場合言と申し上げましたが、このような場合におきまして当該の農地等の造成の効用を発揮するというところに実はこの法律の重要な意味があるのであります。原形に復旧するだけでは再び災害を受ける、先ほどからも御質問のございましたその趣旨にそむかないようにというような意味合いにおきまして、従前の効用を復旧するということがこの法律の大きなねらいでございます。たとえば非常に簡易な井せきがございます。これが災害でこわれた、これを再びもとのような形のものに復旧いたしますと、再び災害を受けまして、今御指摘になりましたような血税をむだにするということになるのでありますので、私たちといたしましては、この法律のこの事項を生かしまして、その場合には再災害を受けないというようなことを常に頭に置きまして、県の係官がコンクリートの井せきに復旧するようにというふうに指導いたしております。この場合には、再災害を防ぐということにつきましての見解については、財務局の立合官も同じような意見を持っておって、この場合には別に従来から問題が起ったことを聞いておりません。ただ、改良工事を加味する場合、先ほど災害関連工事と申し上げましたが、ただいま申し上げましたようなことでなしに、原形に復旧する、たとえばため池が一部決壊した、そのため池の前後の堤防が非常に急であって、こういう急な堤防ではため池の維持管理上不適当だ、こう考えた場合には、こわれた個所をよくするばかりでなしに、その前後につながる部分のため池の補強、いわば改良工事を行う場合がございます。そういう場合を称して改良災害関連工事といたしまして、災害復旧の分は六割五分、その他の分については五割、こういうふうな取扱いをいたしております。この六割五分と五割の関係についての御質問でございましたが、御承知の通り、土地改良工事は団体営の建造の場合は四割でございます。また県営の場合は五割でございます。従って、こういうことをいたします場合には、従来の一般の土地改良工事の補助率との関係を考えまして、ごく小さな災害工事でも、県営と同じような補助率を適用しまして、再び災害が起らないようにという考えで進んでおったのであります。なお、基本的なお考えといたしましては災害の根源を断つことが必要ではないかというような御意見がございましたが、まことに同感でございまして、この点につきましては、災害復旧によらずに一般の土地改良あるいは防災工事というのを現在施行しておりますので、これらの既定の予算を活用いたしまして、再び災害が起らないようにというふうに現在も指導をいたしております。なお、県の係官が災害優旧の計画書を提出する場合、あるいは農林省農地事務局の係官が現地を査定する場合に、この法律の趣旨を誤りまして厳重な査定をいたしておるとすれば、まことに申しわけないのでございますが、十分この点については災害のあるたびごとに関係部長、課長に注意いたしておりますので、そういうことのないように今後とも十分注意いたしますので、御了承いただきます。

大森玉木自由民主党

○大森委員 この問題に対しましてはまだお尋ねすればいろいろ私の考え方があるのでありますが、あまりくどいことは申し上げないということを前提にしておりますから、大体その程度にしておきます。  そこで、もう一つあらためて議題を変えてお尋ねいたします。それは少額災害の問題であります。少額災害というのは十万円以下は認めないということになっておる。私から申し上げるまでもなく、農村の十万円という金は農村にとっては大金であります。あるいは事業家ならば十万や百万の金は何でもないでしょう。しかし、農村には十万円というのは大金なんです。これは大きな仕事です。それが少額ということである。ところで、それ以下の災害を農民で受けた場合には、これは農民が復興するということです。これ以下の災害に対しては政府はめんどうを見ないということになりますと、十万円までのものはやる力のあるものがやるということが認められますが、そうすると、五万円以上の災害になると今度はどうかというと、農村はこれを復旧することはできない。できないことは、すなわち職業がないことになるのであります。こういう少額災害に対して政府はどういう考えを持っておられますか。私は十万円を五万円にするということをここに希望を申し上げて政府の所信を伺いたい。さらにこれに対しては詳しく説明を申し上げて納得のいくように私は御説明を申し上げたいと思うのでありますが、まず政府のお考えを承わりたい。少額災害十万とあるのを五万円ということに改めていただくことはできないか、これに対してお尋ねをいたします。(「三万円にしろ」と呼ぶ者あり)

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 従来農地、農業用施設が災害を受けました場合、それぞれの事業が十万円以上でなければ補助事業として採択していなかったことは大森委員仰せの通りであります。しかしながら、少額災害といたしましても、これはできるだけ罹災者に迷惑にならないようにいたすのが政府の適切なる措置であろう、かように考えるわけでありまして、その工事を分離いたしまして施行することが当該施設の効用上困難である場合であるとか、あるいはまた不適当なるものであるような場合には、できるだけ少額災害に対する点を拡張いたしまする趣旨をもちまして、それを合せました額が十万円以上になるような場合は補助事業として採択することといたしたいと存じております。なお、小災害をとりまとめましてたとえば市町村営等で施行するものにつきましては、地方債充当によりまして復旧を促進いたすようにはかりたい、こういう考えを持っております。

大森玉木自由民主党

○大森委員 大体、今の政務次官の御答弁を聞くと、少額でもでき得る限りの処置を講じたいというような御意思であります。しかし、それはこの席上だけでお話しになられることであります。地方にはそういうものは流れておりません。でありますから、地方へ参りますと、やはりはっきりとした十万円以上というものでなきゃ取り上げてない。そうすると、あなたが議会の答弁の場合だけお考えになっておっても、これは実行できないのであります。であるから、これはどうしても、少額災害でも政府はこれを考慮するということで、地方の一線に立っておる方面に対してそれらを流して、そして実行に移さしてこそ、あなたのおっしゃるその御好意が実行できるのです。しかしながら、今のところはそういうことはない。必ず十万円以下というのは対象にならない、こういうことで扱われておる。そこで、もう少し私は詳しく現在の農村の立場を申し上げて、これは必ずそうやれということで地方へ流してもらいたいということで、もう少し説明を申し上げます。  まず、少額災害というのであれば、あるいは五反歩以下、三反歩以下くらいの農村が多いのであります。一町歩を耕しておっても、農村の収確というものは幾らかというと、いい作柄であっても、三十石とれまして三十万円、それから肥料代を引き、税金を差し引き、残るものは二十万円であります。その二十万円のうち、どれだけが生活費かというと、一町歩耕して米を三十石とるということになると、二人や三人ではできない。五人家族が単作地帯一年の収穫としてこれが三十万円である。そのうち十万円を税金、肥料代、それを引かれた二十万円で生活するというと、幾らになるでありましょう。五反歩の百姓とするとそれが半分になる。そうすると、十万円で三人の家族がやったとすれば幾らになりますか。一家を立てていくのであります。その少い災害に対してはめんどうを見ないということは、こじきを殺してわんを取るという言葉がありますが、なお以上悪い。それは政府はあまりにも高いところにとまっておって下に目が届かない。どういうふうにして生活をしておるか、こういうことを考えると、これは五万円以下、今社会党の方から話があった三万円まででもこれを認めて、そしてこれらを育成してやるということが、いわゆる情ある、いわゆる国民の要望にこたえる政治だ。政治というものは決して場当り的のものではないのであります。現実に国民が喜んで、なるほど今の政治はいい政治である、あるいはわれわれまでこの少い災害までを救ってくれるという喜びを持たせることが政治であります。今日のようなことで、まず大きな、社会党の人の言うことじゃないのだが、資本家のみにこびる、あるいは大資本家だけにへつらうというような考え方では、国民は納得しないのであります。この点をどうかあなた方がもう少し考え直して、少額災害だから捨てるということは、これほど私は政治にとってばかなやり方はないと思う。弱い者をいじめて、どうしてこれが復活をするか。復活をせないということになると、仕事を失う、職場を失う、直ちに失業なんだ。これらに対して法的処置をどうしてとるか、これをどうするか、この失業者をどうするかということ。さらに、何人かの家族をかかえ、まだ働ける者はよろしいが、子供をかかえて一家路頭に迷うというような事例がたくさんある。だから、こういう点に対してはっきりと御認識を願って、そうして政府の処置としてはやはり少額災害も生かす、今度の場合においてぜひともこれを取り上げてもらいたい、この点を強く私は要望いたします。先ほどから、大臣は広い範囲の職責を全うしている、政務次官であるから、その分担は、責任は負うけれども、狭いという。狭いということでなく、政務次官は政務次官なりに、さらにまた、政務次官でなく、あなた個人として考えたらどういうことか、あなた個人の考え方を承わりたい。なお、この場合には、政務次官でないということで、私の申し上げておることが違うかどうか、そんなら大森の言うことは違うぞ、私はこういう考えを持っているというようなことで御注意を願っても、決して腹は立てませんから、どうかそういうふうではっきりしたあなたのお気持を承わりたいと思う。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 先ほど、小災害につきまして、私が、できるだけ小災害に対しましても国家の恩典が及ぶような考え方で処置していきたい、かような趣旨で申し上げましたところ、その趣旨が末端に徹底いたしておらない、こういう御趣旨を重ねて承わったのでありますが、その点につきましては、この後十分われわれの意のあるところが徹底いたしますようにいたすつもりであります。(「法律改正をやらなければできないよ」と呼ぶ者あり)法律改正の点につきましては、昨日もきょうにもかけて特別立法についての現在の段階においてのことは申し上げておいたわけであります。  なお、大森委員からいろいろ私に対する御忠告を承わったのでありますが、古来、真の政治家が、民生の多難を悲しみ、百姓のために哭したということは、私不敏なりといえども、私の常に心がけている点であります。私もできるだけさようにありたいと実は常に念願をいたしております。ただ、今日の災害その他一切の政治におきまして、私石坂繁の政治家としての精神は常にさような気持で行動いたしておりまするけれども、十分に皆さん方の御期待に沿い得ない私の微力をただ恥かしく感じているところであります。

大森玉木自由民主党

○大森委員 より以上お尋ねいたしましても、大体これはやはり立法処置をしなければならぬ、それに対してはいろいろお答えをしてあるそうでありまするから、より以上は申し上げません。しかしながら、なるべく——なるべくでなく実現を希望いたします。  次に、もう一つ、これもやはり同じような問題でありまするけれども、五十メートル以内ということを、百メートルにしてもらいたい。これらも、この前に大臣にお尋ねしたときには、たしか臨機応変の処置でやってもらいたいというようなお話であったけれども、これまたやはり実行できない。これも立法処置が要るのかどうか。こういうことに対しては、今まで私はあまり委員会に出ておらぬもんだから、どなたかからいろいろお話があったとは思いまするが、あなたのお考えは今までどういうふうにお答えになっておるか。さらにまた、これに対してはどういう処置を講ぜられるお考えか、この点もあわせてお伺いしたい。

石坂繁自由民主党農林政務次官

○石坂政府委員 ただいまの点も、当委員会でも法的御質問がありまするし、院外の要望も再々聞いております。現在のところ、五十メートルを百メートルにいたしまするには、これまた法律改正の問題でございます。従いまして、現段階においての私たちの考え方、処理の方針は、できるだけ同一水系において幾つかのものがあるのを継ぎ合せると申しますか、さようにして百メートルもその範囲に入るように、この点は今日の程度ではこれ以上のことは申し上げられないと思いますが、できるだけそういうことで救いたい、この考えは持っておるわけであります。

大森玉木自由民主党

○大森委員 大体今の答弁で、何もかも法律がかきになっておる。これはかきがあってどうしても——この間私は入ろうとしたけれども、社会党の人たちのかきで入れなかった。あれと同じようなことで、法律があってそれ以上はどうしても入れない。しかしながら、今の言葉で、あの範囲を継ぎ合せる、——これはこの前私がお尋ねしたときに、農林大臣もそういうふうに言っておられた。しかしながら、これが現実に実行できないのです。だから、この点は、ここで非公式でなく、公の委員会において私がお尋ねいたしたのでありますが、これは、政務次官の答弁として、また大臣の答弁でも必ず継ぎ合せてもよろしいのだということを、これから私は伝えるつもりであります。しかしながら、その場合に、やはり大蔵省の査定官というもの、これがまた一つ非常に大きなかきなんだ。何と言っても法律がないからわれわれはこれに応じられない、こう言うのです。そのときはあなた方はどういう処置をされるか、一体そういうときはどういう御交渉をなさるのか。さらにまた、これに対しては、やらんとして計画し、やりつつある——災害なんというものは、先ほど申し上げたように、ほうっておくわけにはいかないから、二月もたてば大方復旧しておる。だから、私が大臣の答弁を聞いたからそういうように地方に行って話す、そうしてその人たちがそれを信じてやっておると、査定官が来て、こういうことはいけないということで、これを切り離されるということが現実に行われておるのです。これらに対してはどういう考えであるか。これに対してあるいはつないでやろうとしたそのものに対しては、特別に何か補助する方法があるか、あるいはどういうふうにしてこれを救済するかというような何か考方えがあるかどうか。そうでないと、さっきから言う通り、この委員会においてあなた方が答弁されただけで、実行しなければ、何にもならぬ。なるほど大臣も温情あるお言葉である、さらにまた政務次官もその通りであるからけっこうであるが、実行できなければ昔と同じなんです。だから、これを実行させるためにはどうしたらよろしいかということが結論になってくる。これらに対してどうお考えになるか。何かあなた方から通牒でも出していただくか、さもなければその場合にはどういう方法にしてその金に対しては支払いをするとか、こういうことがなければ、やったものはやり損だということになるのであります。これらに対して一つ承わりたい。

清野保農林技官(農地局建設部長)

○清野説明員 われわれとしましては、法律に規定されました事項を守るということが基本的な考えと思いますが、現地におきましてこの基本的な考えを適用する場合に、大蔵省の立会官と農林省の査定官との間によく意見のそごを来たすわけであります。われわれといたしましては、県から提出されましたもので法の運用上におきまして解釈がつくものについては極力それを支持するという方針をとって参りますことはもちろんであります。たまたまそういう場合が起りました場合には、査定官といたしましては大蔵省と十分協議をし、もしその協議がまとまらない場合には農林省と大蔵省の中央の協議を求める、こういうように指導しております。従いまして、査定が現地でもって協議のととのわない場合におきましては、農林省の農地局と大蔵省の主計局との間において最後的な協議をした上でもって結論を得るよう、また、その場合に、改良工事等の先ほどから御質問のありました問題につきましては、災害復旧として認められない場合には別途の措置を講ずるとか、あるいは小災害の場合等の問題が起りました場合には、本年度は従来の方法を若干変えまして、問題でありますのは、従来は、護岸とかあるいは堤防あるいは農地というものが決壊しました場合には、農地は農地、施設は施設として単独に見ておったのでありますが、これを五十メートル以内にある場合には農地と護岸、または堤防などを合せて一本にしまして、そして十万円になるようにというふうに、これは現に局から県の方へ通達を出してございますので、そういうような法の運用によりまして極力小災害を救済するようにいたしております。

大森玉木自由民主党

○大森委員 いつまで申し上げておっても、結論は、法のかきがあるのでこれを乗り越えるわけにはいかないというお話のようであります。しかしながら、今申し上げたように、できるだけ法の範囲内において、範囲を乗り越えてもさしつかえのないようなものは一つ乗り越えてもらう、さらにまた立法措置を早急に講じてもらいたい、これを要望いたしまして、私の質問は打ち切ることにいたします。

丹羽兵助自由民主党

○丹羽(兵)委員長代理 久保田君。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 それでは、自治庁関係が来ておられるようですから、農林省の方にはまことに申しわけありませんが、自治庁関係にまずお伺いいたします。  今度の災害で自治庁関係の、特に起債と交付税の関係というものは、現地の県にとりましても市町村にとっても、また住民にとっても非常に重大な影響があるわけです。そこで、時間がありませんから私は具体的にお尋ねをいたしますが、大体今日の法律の規定によりますと、公共土木の災害復旧費の地元負担分、これについては九五%大体において起債が認められる、また、十万円以下の小災害については、これに対しても九五%程度の起債が認められる、さらに、農地ないしは農業用施設の復旧の地元負担分についても大体同程度の九五%程度の起債が認められる、十万円以下の小災害の分についても同様に認められる、こうなっておるようですが、さらに、連関土地改良事業についても、これは起債が認められないやに取り扱われておるということですが、その点についてはどうなんですか。この点、公共土木の災害について、復旧事業についての地元負担分、小災害の分、農地関係等のこれについての分、それから小災害の分、関連事業の分、このまず五つの分について起債が実際にどの程度認められることになっておるか。私も実は地方自治の方は不勉強でして、法文を見ましたら、何パーセント認めるということはないのですね。この現法を見ますと全額認めなければならぬことになっておるように私どもは読み取る。これに対してはどうなっておるのか、この点の御説明を願いたい。

山野幸吉総理府事務官(自治庁財政局理財課長)

○山野説明員 災害の起債につきましては、これは毎年度、過年災、現年災を合せまして、地方負担を出しまして、そうしてそれに対して一般会計の地方債をどういう規模にきめるかということも関連してくるわけですが、それに対して、地方債計画、ことしで申しますと百二十億の計上をしておるわけであります。その内訳を申しますと、公共災につきましては、大体従来の実績から申しますと地方負担の七割ないし八割を起債で見てきておる。最近、この地方債につきましては、当然これは償還していかなければならぬ建前でございまして、団体によっては、災害の規模によって、小災害の場合には一般財源でやろうという団体もありますし、それからまた、事業の内容によりましては受益者負担のとられるところもあるわけでございまして、そういう関係から大体七割ないし八割の間を地方債として見ますと、大体それで満足をしてもらえるというのが現状でございます。ただ、農地の関係、農林関係の災害につきましては、従来の実情を申しますと、主として公共団体の農業施設を中心にしてみて参ったわけであります。それで、充当の率も一般の公共災より低くなっております。この低くなっておりますのは、これも農地災害の程度にもよりますし、また局地的に大きいかあるいは散発的な農地災害かによって違いますけれども、従来の実績を見ますと、比較的受益者負担の方が一般の公共災害より大きいわけです。従いまして、大体地方負担の五割とか六割とか、そういうところを見当にしてやってきております。  それから、公共災害はもちろん、申し上げるまでもなく、国の施行割合によりまして、たとえば三、五、二でありますれば三、五、二の当該年度の地方負担に対してその割合で見ていくわけです。それから、単災、現年災につきましては、現年発生した単災額の要望額をとりまして、それについて大体ニカ年で復旧するということで、その地方負担につきまして二カ年で大体一〇〇%に近いものを見ていくということにしております。しかし、これも何もきまっておる率ではございませんので、団体によっては単災も一般財源でやるというところもありますから、充当の結果は必ずしも一〇〇%になっているわけではございません。毎年々々の単災の実態によりまして、あるときは八〇%であり、あるときは九〇%にもなる、そういうような実情でございます。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 今度の場合は、実  は公共災についても高率適用をするかしないかということによって非常に違ってくるわけです。二十八年災の特別措置法と同様に高率適用をすれば、公共団体、特に県の負担が少くとも十四、五億は違うわけです。これに対しましてどういうふうな起債の程度をとられるのか、具体的にお聞きしたい。  それから、農業関係についても、今度の場合は御承知の通り一般の災害の場合と違って非常にその程度は高いわけです。その高いのに対して起債が五割だ六割だということになりますれば、ほとんど実行はできないということになる。高率適用をしてもらっても大体において相当の地元負担になります。昨日私は申し上げたのですが、基本法の改正をせずに今日の法律でそのままやりますと、土地関係あるいは農地ないし農業用施設でどのくらいの地元負担になるかというと、実際には約十億になります。これは被害農家が全部で約八千戸くらいありますが、そのうちで重災害、農地復興を特に要するというものは、詳しい調査はできていないが、私は大体において四千戸ないし五千戸だと見ている。かりに四千戸とすれば、農地復旧に正要する地元負担だけで一戸当り二十五万円以上になります。それじゃやっていけませんよ。それで、一般の災害は今のように五〇%ないし六〇%という取扱い、これは  一種の行政措置で、法律では一〇〇%やっていいことになっているようです、私の読み違いかもしれませんけれども。そこで、公共災についても二つに分けて、小災害の場合にはどうする、普通の場合においてはどうする、——これもできるだけ高率適用をすることが当然だ、そのための法改正をするのは当然です。政府がこれを踏み切っておらぬというのはおかしいと思う。これは農林委員会ですから公共災についてこれを言っても無理ですが、それについてもその問題があります。特に農業関係においては、御承知の通り農民自体が徹底的に何もなくなっておる。従って、市町村とても、これはやってみたところが負担能力がありませんよ、全くない。返還能力がないわけです。ですから、こういう点について特殊な行政措置というものが現在の段階でとれるのかどうか、そうして、とれるとすれば、現に今日まで来ておるのですから、ほぼあなたの方にしても具体案がまとまっているはずだ。今日まだまとまっておらぬでは話になりません。ですから、これについてきょう具体案があるならばここでお示しを願いたい、こういうわけです。区別して申し上げるのはそういう意味ですから、そういう点で区別して、特に非常起債の場合においてどうするかということを明確にお答えをいただきたいと思う

山野幸吉総理府事務官(自治庁財政局理財課長)

○山野説明員 今度の災害は非常に局地的にしかも集中しておりまして被害の程度も大きい。従って、これの災害復旧について地方債の面ではどうするかという問題でございますが、これにつきましては、ただいまも話に出ておりましたように、政府が公共災について特別の立法措置を講ずるかどうか。まずその帰趨を見まして、そうしてそのとられた措置によって、一体地方負担がどの程度になるか、それに対して現年災としての地方債の規模が幾らになるか、こういうことを計築いたしまして、大蔵省と折衝して参りたいと思ってりおます。私どもが当初見込みました災害より倍近くになってきておりますので、一応現在の制度でごくラフな数字で大蔵省と折衝はいたしております。しかし、最終的にかたまりますのは、そういう政府の臨時の財政措置がどの程度に落ちつくか、その姿を見ました結果地方債の規模をきめていきたい、こう思っております。  それから、農地等の問題につきましては、これは従来の各公共団体の単災なり公共災の施行の状況を見てその実績が五割ないし六割になったということでございまして、今度の農業災害の規模なりあるいは集中的な各市町村の実際の負担額なり、そういうものを見た上で、私どもはできるだけこれは十分カバーするように配慮していきたいと思っております。従来の率にとらわれないで、十分財政措置になるような起債のワクを確保したい、かように考えております。  それから、単災の問題につきましては、これも今の公共災についての特例法が出た場合と出ない場合とは単災の計算の仕方が全く違って参ります。その結果を見まして必要な額を最終決定していきたいという工合に考えております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 今非常に含みのある御答弁ですが、そういう点については、今度の災害の特殊性を見て、住民は現実にこの災害によってどういう状態になっておるのか、あるいは市町村がどういう状態になっておるのか、こういう点もよく見ていただいて、一つ最大限の考慮を起債の面については払っていただきたい、こう思うわけです。  それに連関して、もう一つ起債の問題をお尋ねしておきたいと思いますが、工事に連関するものとしては、連関の土地改良事業については今日起債が認められないことになっておるようですね。これは私はちょっと不合理だと思う。きのうも農林省といろいろやったのでありますが、実際には、伊豆のような場合には、ああいう大災害があってほとんど農地が壊滅したという場合においては、いや応なしにやはり関連の土地改良を含めなければならぬ。それでなければ意味をなしません。それに対しまして、起債もできない、ただ公庫の融資がとれるというだけでは、これは統一的になかなかうまくやれません。この点も起債を認めるということは今日の規定ではできないことはないと思う。災害に対します起債の条項を、拡張解釈すればできないことはない。法律改正をあえて必要としないと思うのです。この点についてどう考えておられるのかという点が一点。  それから、第二点は、同じく工事に対しまして、これはどうしても、さっきから繰り返して申し上げておるように、少くとも来年度の食糧ぐらいは作付ができる程度に工事を進めなければならぬということにならうと思います。これが公共と農地関係と両方にかかってくるわけです。そうすると、いや応なしに、さっきの答弁では、建設省の方も、ある程度は施越しをやるつもりだ、こういう話です。それから、農林省も、昨日確かめたところでは、施越しもある程度は積極的にやるつもりだ、御答弁はこういうことです。ところが、これに対する起債ができない。特に農地関係では、起債ができないということになりますと、これまた大きな将来の負担の現実の問題になってくるわけです。これに対する施越し工事についての起債はどうしても認められぬのか。現行法の拡張解釈で、施越し工事に対する起債というものを、年度をずらしてやっていけば当然できることではないか。あの現行法の規定によりましても、前年度に支給すべき交付税であってその年に支給の予算関係その他でできなかったものは後年度に繰り越すということがちゃんと明示してあります。これを逆にやれば、私はできないことはないと思う。そうすることの方が、財政運用、起債の運用としては当然有効であり、そうして全体が安く上る。それが今の法令ではうまくいかないのです。しかも、それに対する負担が、町村並びに被災民ともに二重、三重に加重される。こういうばかな制度というものはないと思う。この二点について、現在はどうなっておるのか、今後こういう大災害の場合に限るでしょうけれども、こういう大災害の場合についてはどういう措置をするのかという点をはっきりお答えをいただきたいと思う。

山野幸吉総理府事務官(自治庁財政局理財課長)

○山野説明員 農業関係の公共施設の災害関連事業は、公共施設の場合には災害関連事業として私どもも地方債の対象にいたしております。  それから、あとの施越しの問題ですが、この私の方の公共事業の施越しの問題につきましては、従来も二十八災、二十九災の場合にもつなぎ融資をしたことがあります。私の方で年度をまたがってつなぎ融資をしておる。今度の災害の場合にそういうつなぎ融資の資金繰りの必要性があると思いますけれども、その詳細をよく調べました結果、何らか従来やってきた慣例に従ってそういう方法も考えてみたいと思っております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 施越し工事について、つなぎと起債とは、現地の方としては御承知の通りだいぶ違うのです。それですから、これは今課長からすぐにここでどういう答えは困難だと思いますが、自治庁でもこの点はもう一度再検討されて、やはり起債の対象になるような扱いにしてもらいたいということです。  それから、まだほかにもいろいろありますけれども、要するに、この起債のワクはどうなのですか。工事全体として起債のワクがどの程度現在残っているのか、今後必要な起債額はどの程度あるのか、特に静岡の場合においてはどの程度の農地並びに公共その他のあれによって起債を認めなければならないのか、それに対する大蔵省との交渉経過というものはどの程度になっているのか、この点もあわせて御説明いただきたいと思います。

山野幸吉総理府事務官(自治庁財政局理財課長)

○山野説明員 既定の地方債計画では、現年の公共災害に対しては二十億円、それから単独災害につきましては十五億円計上してございます。先ほど申しましたように、今次の災害が非常に当初予想したより大きな額になりましたので、従来の既定規模以上の額について大蔵省に概算要求をしているわけです。けれども、まだこれは、各省の予備費なりあるいは一般会計の事業費の内容がきまりまして、それから例の特例措置が講ぜられるかどうか、そういうこととにらみ合せて地方負担が確定しませんと、私どもの方の地方債の計算のしようがないわけです。従いまして、そういう国の措置を今待っているわけでありまして、それがきまりますれば、それに応じました必要額はどうしても確保したい、これは災害のことですから、必要な地方負担に対しては十分な地方債の額を確保したい、こういう工合に考えております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 それから、起債の問題についてもう少し突つ込んだ具体的な点をお聞きしたいのですが、あともつかえておりますし、時間もありませんから、今度は交付税の問題に移りたいと思います。  交付税ですが、公共復旧の場合、これは単独災と両方ありますね。こういう場合に公共復旧の場合は九五%と聞いております。当年度の起債の元利償却の九五%を普通交付税で交付するというふうに聞いておりますがそうか。農林関係についてもそうか。さらに、両方の単独災については二・八五%とわれわれは聞いているが、この点はどういうことになっておるのか。これは普通交付税でいくのか、特別交付税のワクの中へ入るのか、こういう点をまずお聞かせいただきたいと思います。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 お尋ねの災害復旧事業費のための財源その他地方便の償還について、公共災害復旧事業、いわゆる田の補助金を受けて行いましたものについては九五%、毎年普通交付税の算定に当って事業に見積ることにいたしております。国の補助金を受けないで行なったいわゆる単独災害復旧事業のものについてはそれの三割、従いまして二・八五%ということになっております。いずれも普通交付税の事業に算定いたしております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 この関連土地改良事業の今この理財課長のお話では、関連土地改良については起債は認められる、しかしながらこれに対しては交付税の交付がない、こういうことですね。それから、施越しについては、これは施越し工事のつなぎということですから、当然交付税は来ないのでしょう。施越し事業のあれについてはどういうふうに今後扱われるつもりか。こういう大災害の場合は、これが非常に大きな問題になるだろうと思いますので、この点をお伺いしておきたい。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 施越し工事をやりましたとき、地方団体としては資金繰りの問題がまず一番になります。その資金繰りにつきましては、先ほど理財課長から御説明申し上げましたように、一般的に、つなぎと言いますか、いわゆる財政調整資金の借り入れの方法があるわけでございます。それから、施越しをいたしました場合に、支払いを一体いつにするか、これは個々の町村の個々の事業によって違うと思いますが、通例、四月の最初に金を払わなければならないという問題が起るわけであります。そういった場合の資金といたしましては、四月早々に入ります一般財源もございますし、交付税も例年四月に第一回の概算交付をいたします。従いまして、市町村の場合でありますればそういう一般財源、県の場合でありますれば義務教育に出て参ります国庫負担金、そういったものをこれに充てることによって、起債あるいは国庫補助がきまってくるまでの間つないでいくことができるのではなかろうかと思います。それをどうしてもできないといった場合にどうするかという問題になるわけでありまするが、ことしのように非常に異常なものが局部的に起り、来年の耕作に間に合せなければいけないというようなときには、せいぜい私どもの方としても国庫負担金の支出をできるだけ急いでもらうよう関係の省にもお願いして万全を期して参りたいと思います。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 今のお答えで落ちました関連土地改良についての交付税の問題はどうなんですか。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 国の補助を受けて行なった事業、そして災害復旧事業ということでありますれば、交付税の算定上公債費を先ほど申し上げたようなことで見て参るわけであります。一般の公共事業ということで補助が出炭て参りました場合には、そのものずばりでは現在は見て参りません。交付税の算定上見て参らないというのはどういうことかと申しますと、いわゆる一般の公共事業のための地方の持ち出し分については、あるいはそれについて起債をした場合の償還費については、それぞれの費目、たとえば道路で申しますれば道路費、橋梁で言えば橋梁費といったようなところの償却費を実は見ておるわけでございます。それが順繰りにあるいは償還に回り、あるいはその年の一般財源に回る、こういう仕組みになっておりますために、いわば公債費として出たあとの始末よりも、その年その年の事前の処置として交付税の計算上することになっております。そういう意味合いで災害の場合と扱いが異なっておるわけであります。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 単独災害を現行では二八・五%、これも法律そのものによるものではないのですね。政令か何かでしょう。これはもう少し上げる必要があるのじゃないか。ことに、こういう大災害があって、地元の市町村も住民も全く力を失ったという場合には、これに対して二八・五なんということを言わずに、普通の場合が九五であるならば、少くとも七〇くらいには当然上上げてしかるべきではないかという点。それから、今の関連土地改良についても、なるほどこれはある意味においては公共のあれではないといいますが、それをしなれば実際の効用が増さないわけですね。そういう場合が非常に今度は多いわけです。しかもそのためにこれに対しては五〇%の国の補助がついておるわけです。しかも起債を認めるという以上は、パーセンテージはどうであれ、これについても私はある程度の交付税をつけてしかるべきものだと思いますが、この点についてどう考えておりますか。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 単独災害復旧事業の地方債が三制というのは法律ではなく、おっしゃる通り、これは地方交付税法士三条九項に根拠を置いた総理府令できめておるわけでございます。三割では低いじゃないかという声は私どもも耳にするわけであります。ただ、単独災害復旧事業でございますると、団体によりまして、場合によっては余裕があれば一般財源を持ち出してやることもあるわけです。それから、年度によりまして、災害の少い年であればそういうことも可能でありますし、きつい年は起債にたよらざるを得ないという場合もあるわけであります。普通交付税の算定においては一律に各団体共通の尺度をきめておるものでありますから、あまりその比率を高くいたしますと、一かえって財政的に不均衡が生ずる場合があるわけであります。従いまして、比較的低い比率のもとにおいてこれをきめておるわけであります。もとより、個々の団体において、そのもの自体が非常にきついという場合には、何もその費目だけでありませんで、一般的に、道路にしても、橋梁にしても、その財政運営に非常に支障を来たすという場合でありますれば、これは別途個々の団体の問題として交付税を考えるというように道は残されておるわけであります。  それから、災害関連の方でございますが、これについて交付税を見たらどうか、おそらく公債費を見ろというお話だろうと思います。これは、私どもの方の公債費の交付税上の扱いといたしましては、国の方で災害復旧ということがきめていただければ、そちらの方で扱うような工夫ができると思います。現在国自体において災害復旧事業と関連事業とは明確に区分をしておるわけであります。補助率も違いますし、出る費目も違っておるわけであります。従いまして、それを受けていく地方団体としては、そこによって区分をいたしておるわけであります。ただ、申し上げておきたいことは、何と申しましても、起債でやることは、御承知のように借金でございますので、特に局地的に異常な災害が起ったというような場合には、それぞれの関係省においてその災害の状況を御判断いただいて、これはある程度国が援助すべきである、あるいはこれは従来の一般方式でやるべきである、そこいらはそれぞれ御検討願うべき筋合いじゃなかろうかと私どもは考えております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 この交付税の総額は大体一応法律できまっておるわけですね。所得税、法人税、酒税の百分の二十六ですか、これできまっておる。普通交付税の場合はこれに前年度の未済分を加えたものが交付税の総ワクになる。——しろうとですから間違っておるかもしれませんが、それがさらに分れて、普通交付税が毎年の交付税に百分の九十二をかけたもの、片一方の特別交付税が百分の八をかけたもの、こういうことになっておるようです。そうして百分の九十二をこえる分については特別交付税、こういうことになっておるようですが、ここでお伺いしたいのは、実は法文の解釈がどうもはっきりしないのであります。その点と、本年度の問題といたしまして、この交付税のワクは、一応この解釈によりますと、収入によって多少の異動はありましょうけれども、大体においてきまっておる。しかも本年度の状況から見るとあまり増す可能性はないように思うのです。従って、この交付税が頭を押えられております関係上、結局は規定では今申し上げましたような省令で九五%とか二八・五%とかこういうふうにいろいろきまっておっても、これが現実に行く場合に切られる心配はないのか。その場合に切られたものが、この規定によれば前年度未済分として次の次の年に加えることになっておるように理解されるのですが、こういう点はどうなっておるのか。今の交付税の国全体の総ワクの見通し、そうしてこれの運用をこれらの規定とあわせてみてどうなっておるかということを御説明願いたい。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 交付税の総額は、おっしゃる通り所得税、法人税、酒税の二七・五%、こういうことになっております。そうして、きまりました当年分のものと前々年以前の未済額、と申しますことは、結局自然増収があったときはその二七・五%、こういうことになるわけであります。それと合せたものがことしの交付税総額になります。そのうち九四%が普通交付税、これの六%が特別交付税になります。本年の場合で申しますと、普通交付税はもうすでに終っておりますが、特別交付税の六%は百三十四億ということになっております。それで、今お尋ねのございました地方債の元利償還金について五五%とか二八・五%とか、これが削られるかどうかということは普通交付税の問題であるのでありまして、特別交付税としてはそういったことに関係がないわけであります。その点ちょっと私が聞き違えておるかもしれません。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 なお、実は、災害地から言いますと、学校、水道、簡易水道あるいは災害用の公営住宅のための起債とか、そういうものが相当あります。特に一番問題になりますのは、これは当然減免税をしなければなりません。事実とれないと思います。実際問題としてはほとんど税収のなくなる村が大部分であります。たとえば修善寺のごときを例にとってみましても、温泉場があっても、せんだって行ってみますと、二十六か七部屋がありましたが、その晩泊っているのは私ども二人を入れて四人であります。それで、ほとんど全部女中まで帰しておるというような実情です。多少復興はしてくるでしょうけれども、今の見し通では大して期待できない。こういうふうな間接減税も相当多うございます。直接の罹災者についてはもちろん減免税をせざるを得ない、こういう状態です。しかも、経費はどうかといいますと、これから復興ですから、むしろ増していく、どうしても増さざるを得ない、実際にはこういう結果にならざるを得ません。仕事も実際にはふえていきます。何しろ設計だけをする人が農地関係の人だけで一町村で多いところでは三十六人も来るという始末ですから、それに連関していろいろの仕事がふえまして、現在でも職員は手が回らぬでほとんど注射を打ってやっておるというのが実情です。こういう実情でありまするから、たとえば年末の手当にいたしましても、私はふだんと同じには出せないと思うこれ一つを考えてみても、こういうことになろうと思います。こういうふうに、非常に経費は増大する、片方において収入はぐんと減ってくる、こういう場合の穴埋めは、これは特別交付税の問題になろうと思いますが、特にこういう点について一つ御考慮を賜わりたいと思うのですが、これらについては具体的に今この法令の範囲においてどういうふうに措置されるのかお伺いをいたしたいと思う。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 御指摘のように、災害  によります歳入の欠陥、それから災害によりまして歳出の増を来たす、これらを考えまして特別交付税を例年配分をいたしております。本年の災害につきましては、御承知のように、まだ査定も終っておりませんので、災害の規模自体を私どもがつかむことができません。従って、まだ個々の町村あるいは個々の県についての査定をいたす段階に至っておりません。ただ、本年は百三十四億という数字でございます。昨年特別交付税は二百十一億あったのでありまして、そういった関係から本年は非常に特別交付税のワクは窮屈になっております。従いまして、私どももできるだけのことをいたしたいと思っておりまするが、何分にもワクの限度があるわけであります。そこで、それでは交付税のワクをふやすことができるのかということでございますが、交付税のワクは、先ほど御質問のありました通り、国の三税に比例しておるわけであります。従いまして、国の三税を補正予算において自然増を見積り計上ができますれば、これに応じて自動的に交付税が出て参るわけでございます。御承知のような経済状況でございますので、なかなかそれもむずかしいと思います。そういたしますと、現在のところ交付税を補正によってふやしていくということはまずむずかしいのじゃないか。従いまして、先ほど申し上げた百三十四億の範囲内でできるだけのことをしていくということにならざるを得ないと思っております。  なお、参考までに申し上げますが、昨年は、二百十一憾ありました特別交付税の中で、災害のために約十四億ほど支出いたしております。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 二十八災のときには地方起債並びに交付税に対する特例を作ったのですね。今度もやっぱりこういう措置を二十二災、二十三災におきましてもやりますと、交付税の財源が、特別交付税なり何なりの財源が非常に押えられており、しかも被害の町村が跡が非常にひどく、程度はいろいろでしょうけれども、かなり部分的にはひどいところもあり、伊豆のごときも全体としてはごく小さいかもしれませんけれども、とにかく大きいので、これに対する臨時の特別措置が必要だと思いますが、この点についてはどういうふうにお考えになりますか。

細郷道一総理府事務官(自治庁財政局財政課長)

○細郷説明員 二十八災のときは、御承知のように、年間の災害規模が二千二百億に達する大災害であったのであります。本年は今まだわかりませんが、被害報告額のかりに七掛けといたしました場合には約五百億程度の災害ではなかろうか、こういうふうに思っております。従いまして、災害の全体的な規模自体においては二十八災ほどではないと私どもは思っておるわけでございます。しかしながら、この災害には例年いろいろな型があるわけであります。非常に局地的に激しい災害をもたらす型もございますので、必ずしも全体的な数字だけでこれを判断するわけに参らないのでございます。それで、災害の型に応じてそれぞれ各施設について中央の関係各省が措置をおとりになると思うのです。私どもとしては、地方の負担の問題とからむわけでありますので、債務のしりぬぐい、こういうような仕事になるわけでありますが、各省のいろいろな措置が出て、その結果を見た上で、必要とあればわれわれとしても特別な措置を講じていきたい、こういうことでございますので、現在研究段階ということでございます。

久保田豊日本社会党

○久保田(豊)委員 私、なおいろいろ、自治庁にもう一歩突っ込んでお尋ねしたいのですが、時間がありませんから、一応これでもって打ち切ります。  なお、農林省に対します質疑はこれを保留いたしまして、一時中止をいたします。

丹羽兵助自由民主党

○丹羽(兵)委員長代理 午前中はこの程度にとどめ、午後は二時三十分より再開いたすこととし、休憩いたします。     午後一時三十八分休憩      ————◇—————     〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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