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30回国会衆議院1958/10/14

内閣委員会 第3号

発言数
39
登壇者
10
会派数
1
開催日
1958/10/14

会議録

内海安吉自由民主党

○内海委員長 これより会議を開きます。  憲法調査会法の一部を改正する法律案、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、科学技術会議設置法案及び郵政省設置法の一部を改正する法律案を一括して議題とし、質問を続行いたします。前田正男君。

高瀬傳自由民主党

○高瀬委員 議事進行について。ただいま開会を委員長が宣言されましたが、本日お見受けするところによると社会党の委員が全然出て参っておりません。かくのごとき重大なる法案を審議する際に社会党の諸君が全然欠席ということは、われわれの了解に苦しむところでありますが、委員長はこれに対していかなる処置をとられ、またいかなる所見をお持ちになっておるか、一応伺いたい。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 委員長がここに御答弁申し上げるまでもなく、国会の事態がこうなっておることはすでに賢明なる委員諸君には御了承のことと存じます。よって、この法案の審議を急ぐものがあるものですから質問を続行して、どしどし議事を進められることが妥当なりと認めまして開会したのでございます。  前田正男君。

前田正男自由民主党

○前田(正)委員 簡単に郵政省設置法の一部を改正する法律案に関連しまして御質問をいたしたいと思います。  今度電務局を設けられるそうでありますが、この電務局のことで今われわれ国民の生活に非常に問題になっておるのは、私はテレビの問題だと思うのであります。その中においてもカラー・テレビを許可するかしないかというような問題が、非常に大きな問題だと思うのでありますが、政府はどういうふうなお考えを持っておられるか、一つお聞かせ願いたいと思います。

廣瀬正雄自由民主党郵政政務次官

○廣瀬政府委員 カラー・テレビの実施の問題につきましては、御指摘のように当今いろいろな論議が行われておるのでございますが、しかし郵政省といたしましてはカラー・テレビの標準方式の国際的決定を待って実施いたしたいという考えを持っております。のみならず、現在の日本におきますカラー・テレビの送信機あるいは受像機等の生産の状況が、いまだ実施するには尚早であるというような考えを持っておるのでありまして、もう少し時期を待ちたいと考えておるわけであります。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 平井義一君。

平井義一自由民主党

○平井委員 郵政省設置法の一部を改正する法律案について一、二点質問を申し上げます。  これは電務局を新設し、国家公務員をおそらくふやさなければならぬと思いますが、今までの郵政省と今度かりに逓信省となった場合の、人員あるいは予算の関係をお尋ねいたします。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 お答え申し上げます。今回の郵政省設置法改正に伴います予算等の問題につきましては、まず第一点といたしまして省名を変更いたすことに伴いまして、相当な経費が要るのではないかという御懸念があるようでございます。しかしこれは地方の機関には関係はありません。本省の名前をもとの逓信省の名前に変えるわけでございますが、これに所要な経費の面における増加はほとんど考えなくてもいいように思います。看板はもちろん変えなければなりませんが、印鑑その他すべて古いものが残っておりまして、これはそのまま使えるわけであります。ただいろいろな印刷物に郵政省という印刷がしてあるものはございますが、これは何も省名が変りましてもこれは廃棄するようなむだをする必要はないのでありまして、そのまま在庫品だけは当分使うというようなことを考えておりますので、省名変更に伴います経費の増はほとんど考慮に値しない、このように考えております。  第二点の電務局の設置につきまして、予算措置との関連におきましてお答え申し上げますと、本昭和三十三年度予算にすでに成立をいたしております予算でございますが、この中に電務局設置を予想いたしまして十五名の定員増が措置せられ、それに応分な経費がすでに成立を見ておるわけでございまして、その他の面におきましては新たに予算措置を講じなければならないものはございません。

平井義一自由民主党

○平井委員 先般の委員会で逓信省の逓の字が問題になって、当用漢字にあるとかないとかいう御議論でしたが、廣瀬政務次官の御答弁で当用漢字に確かにあるというので問題はないのでありますが、従来逓信省から郵政省に変りましても、組合は全逓ということになって郵政という組合はない。今度郵政省を逓信省と変える場合には、組合は満場一致これを支持すると思いますが、組合の御意見はいかがでしょうか。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 郵政関係の組合といたしましては、これは省として必要な改正でございまして、全面賛成であることには間違いないと思います。ただ電務局の関係につきましては、電気通信関係の今の電電公社の組合である全電通の組合は、公社に対する監督強化ではないかというような見地に立っておりまして反対をいたしております。これは全逓の方にも、全電通の方より同様に反対してくれという陳情があるようでございますが、全逓としては組合同士の仁義もあり、この点は非常に微妙なものでございますが、内心では賛成でありましても、組合同士の仁義もございまして、表面的には賛成と言いかねるような状態にあります。実質的には全電通の言っております公社の監督権強化ということはどうかと申しますと、公社に対する監督権の根拠は、日本電信電話公社法に規定がしてあるのでありまして、郵政省設置法には何ら電電公社との関連における権限には触れておらないのでございます。従いまして郵政省設置法において電務局を作りますことは、電電公社の監督だけでなく、目下電気通信関係の諸般の問題につきまして、たとえば有線放送電話でありますとか、あるいは対外的な国際的な通信の関係等においていろいろ業務量も漸次ふえ、またそれが量的でなく質的にも非常に重要なる段階でありますので、在来のものでは非常に不備を感じますので電務局設置をいたすわけでございまして、この点から見ますと全電通の言っております公社に対する監督権の強化ということは、全然当らないわけでございます。そういうような関係で、全逓としてはこの法案に全然反対の意思はありません。ただ賛成という声をあげにくいような微妙な立場にあるという点を御了解いただきたいと思います。

平井義一自由民主党

○平井委員 郵政省を逓信省と変えるのは、いろいろ事務がふえたので当然と思います。そこで全逓、要するに組合がこれに反対でないというならば、もちろんわれわれ賛成でございますので、大した大きな問題でないので、すみやかにこれは通したいと思いますが、社会党に多少難点があろうと思いますので、社会党と全逓の役員は常に話し合っておるわけですから、この全逓の役員から社会党にも一つ反対をしないように一ぺんくらいは働きをかけることも、また廣瀬政務次官の任務ではなかろうかと思います。そうして私どもはすみやかにこれを通したい、こういうふうに考えます。

廣瀬正雄自由民主党郵政政務次官

○廣瀬政府委員 平井議員の御発言まことにごもっともだと思うのでありまして、何とかスムーズにこの改正法律案を通していただけるように、私といたしましては私の立場から方策を進めたい、かように考えておる次第でございます。

高橋等自由民主党

○高橋(等)委員 最近郵便物がいろいろ遅配することによって、大へんな迷惑を受けており、社会問題となっております。それぞれ善処せられて最近漸次好転しておるとは思いますが、まだまだ思うように行っていない。最近の状況と対策、見通しというものをこの際明らかにしていただきたい。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 相当長い間にわたりまして郵便物の滞留を見ましたことは、私どもといたしましてまことに遺憾に存じます。ために青年の第二の人生をこれからスタートいたします大事な就職期に当って、いろいろと深刻な被害を与えております。まことに申しわけないことでありまして、この機会に深くおわびを申し上げたいと思います。  こういった事態が起きました原因は、春闘におきまして組合が職場離脱、こういったきわめて不穏当で違法な行為をいたしたわけであります。これに対しまして七名解雇をいたしたわけでありますが、そのうち組合の委員長、副委員長など重要な役についております者が解雇された。その後全逓の大会で役員改選があったわけでありますが、解雇された職員をそのまま三役に据えたということで、今の組合はかって国鉄の組合にありましたと同様に法外組合の扱いをいたしております。従いまして一切の団体交渉はいたしておりません。そういうような状況で、団体交渉を獲得する闘争といったことで、九月一日から全国で最も多かったときには四十局ばかりありました。これだけの局に郵便の混乱が出てきたわけであります。組合の方の言い分といたしましては、団体交渉ができない。団体交渉ができないので、労働基準法三十六条のいわゆる超勤協約ができない。従って超勤を拒否する、こういう戦術で参っておりますが、この超勤の拒否の関係につきましては、全然超勤がなくても平常通りに郵便物は運行し得るように、非常勤も動員をいたしておりましてこれは十分に配置をいたしております。事態は超勤拒否といった事態にとどまりませんで、八時間労働の時間内における勤務も非常に乱れておるわけであります。また非常勤に対する執務のはなはだしいところは妨害といったようなこともありまして、一時は全国で郵便物が百万をこえる停滞があったわけでございます。その後この遅配のために、非常な被害を受けました方面からの深刻なる抗議があり、また世論も非常にきびしく批判しておりますので、最近におきましては組合もそういった面で内部の統制の問題もございますし、かたがたそういった闘争を続ける限り漸次全逓を離脱する、こういう反省分子も出て参りつつあるわけであります。そういう状態で一まずここは平常におさめよというような動きに変りまして、昨日のところで十九万の滞留物数を残すのみで、あとは解決いたしております。きょうはおそらく十万以内にとどまっておりまして、今明日中には大体におきまして正規な状況に復するような状態にあります。今後の状況につきましては近く十六、十七日に全逓大会がありまして、今後のいろいろな方針を決定いたすわけでありますが、その後にいろいろ戦術会議等もやっておるようであります。過激な分子と相当反省分子との対立がありまして、この大会がどのように結論を得ますか、的確に今のところ私ども想像はできませんが、すでに第二組合結成の端緒も開かれておりますし、国民の批判も非常に峻烈でありまして、一時この闘争を平常におさめよ、こういう措置をとらざるを得ない立場に追い込まれておりますので、来たる大会におきましては、相当過激な意見も出る反面には、そういう方面で完全に引きずり得るかどうかきわめて疑問に思います。私どもといたしましてはこれから非常に大事な年末期を迎えるわけでございますので、これに対する対策といたしましては、組合が相当過激な闘争をいたすものと想定いたしまして、これに対する万全の措置、雇い上げあるいは業務運行体制の改変、そういった面で善後策を講じつつございます。大体従来の過程から見まして、かなりの激しい闘争がありましても、これに対しまして対処し得る方策は持っておるつもりでございます。

高橋等自由民主党

○高橋(等)委員 全逓と違った組合を今結成する機運が出て、品川その他でそうした組合ができたり、また地方におきましてもそれに呼応する動きがあるようでありますが、どの程度に進行しておるか、差しつかえのない限度で一つ御説明願いたい。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 すでに郵政省関係におきましては全逓新労働組合のほかに、第二組合といたしまして特定局の一部を包含する全特定郵便従業員組合、こういうものがあったのであります。そのほかに最近の事態によりまして、品川局を初め東京の中におきましても最も闘争の激しかった城東とか、そういったところに非常な反省分子が出まして、その方に合流しようという動きがございます。大阪方面につきましては大阪付近、これは日本でも相当大局でございますが、大阪中央郵便局はああいった闘争のさなかにおきましても、完全に三六協定を結んでおります。超勤もちゃんとやっておるわけであります。そこでは相当全逓のこれに対するきびしい批判の動向が見えるのでございますが、全逓を完全に離脱して、品川郵便局が指導性を持っておりますところの名前は全郵政労働組合、こういう名称を使っておるようでございますが、これにまだ現実に合流しようという動きはございません。一昨日でございましたか、全郵政労働組合の結成大会がありまして、品川局の従業員を中心にそういった動きがございました。大体現在のところ、全逓を離脱してそういう組合に加入し得る態勢にあります人数は約千五百名でございます。そのほかにかねがねありました第二組合の全特定従業員組合、これに加入した者も若干ございます。そういう現状でございますが、今後の情勢は十六、十七日の全逓の大会の模様その他によって、そういったような機運は漸次起きてくるのではないか、かように見通しております。

高橋等自由民主党

○高橋(等)委員 今度の郵便物の遅配といいますか、これの原因は超過勤務に対する協定の問題だと思います。そこで民間の方では非常に迷惑を受けておる方面の人も、その他迷惑を受けない方面の人も、一斉にこういう疑問を持っておる。これは超過勤務——もちろん今度のはサボタージュでああいうことになったのですが、そこまでは言わない。そういうことから出ておることではありますが、常に超過勤務をやらねばならないような状況にあるのかどうか。その点で逓信当局の施策が非常にまずいのじゃないかというような批判が一面においてあるのでございます。そこで従来の超過勤務の状況、これは郵便は常にふえたり減ったり、あるいは季節によっていろいろ変る、年末なんか臨時を置いてずいぶん処理されておるようなこともよくわかっておりますが、平時における超勤の状況というようなものをもし御報告願えれば御報告願って、これに対策を要すれば——この郵便の配達その他私は相当の過重な労働だと思いますが、とにかく対策を講じなければいけないのじゃないか、こう考えまして、その点を最後に承わっておきたいと思います。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 定員配置の実情から申しますと、年間を通じまして年末のような非常にピークなところは対象にいたし得ません。これはきわめて不経済な人員配置になりますので、平常毎月を大体ならして平均のところを対象にいたしまして、それを処理するのに必要な人員を配置するというのが理想であろうと思います。夏季の繁忙期あるいは年末の最繁忙時におきまして、これは常在員でなく、臨時要員あるいは超勤、そういったことによって措置しなければならない。これは事業経営の本質的な要請からいたしましてやむを得ないことであろうと思います。では常時超勤なしに年間平均された物数は処理し得るように、定員配置がなされておるかどうかということになりますと、労働基準法第一条あたりの精神から申しますと、これは常在員でりっぱにやっていけるということにするのが理想であろうと思いますが、ひとり郵政だけでなく、いろいろな事業につきましても、全然超勤なしにやれるというような定員配置はなかなか困難でありまして、特に郵政関係におきましては、在来料金体系がきわめてこれは政策的に低料金になっておりまして、できるだけ安くて正確ないいサービスを与えるというのが、万国共通な郵便事業に対する基本方針であろうかと思います。そういった面から申しますと、現在の実情は、全然超勤なしでやり得るような状況ではございません。しかしその超勤の度合いはきわめて微々たるものでございまして、月に五時間程度の超勤をすれば、業務が平常通り円満に運行できるというような配慮が現実になされ、また予算措置の上においてもそういうようになされておるわけでございます。

高橋等自由民主党

○高橋(等)委員 それでは自余の質問は社会党が来ましてからやることにいたしまして、きょうは終ります。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 富田健治君。

富田健治自由民主党

○富田委員 憲法調査会に関連してお伺いをしたいのであります。憲法調査会は発足以来いろいろ調査をなさっておられると思いますが、今日までどういうことの調査を済まされましたか。また今後どういうことをされるのか、これはあとの問題がありますので、あるいはこの間の質問と重複するかもしれませんが、お伺いいたしたいと思います。

武岡憲一憲法調査会事務局長

○武岡政府委員 お答え申し上げます。憲法調査会は昨年の八月に第一回の総会を開きまして、自来今日まで十八回の総会を開催いたしました。なおそのほか調査会の中に設けられました憲法制定の経過に関する小委員会というのがございまして、これは本年の一月以来今日まで十二回の会合を開きまして、調査を行なっておるのでございます。まず総会におきましては、第一回から第三回まで三回の総会におきましては、主として調査、審議の進め方という問題を議題といたしまして、今後調査会はどのような方法で調査をやっていくかということについての討議が行われたのでございますが、その結果、まず最初に日本国憲法が成立いたしました経過に関する諸般の事実を明らかにしようということに相なりました。これに基ままして第四回の総会から第十回の総会まで七回の総会におきまして、この憲法制定の経過という問題を主体として調査が行われたのでございます。なおこの調査につきましては、さらに具体的な詳細な事実調査が必要でございますので、憲法制定の経過に関する小委員会というのを設けまして、本年一月以来はこの小委員会において、この関係の調査を引き続いて行なっておるという状況でございます。それから総会におきましては、この憲法制定の経過についての調査を一応終りまして、引き続き憲法運用の実際についてという議題のもとに、その後の調査を続けておるのでございます。これは憲法が施行されまして以来今日に至るまで、実際にどのように施行されて参ったか、またどのような点に問題があったかということを明らかにしようとするものでございまして、まず最初には司法関係の問題を取り上げることにいたしまして、本年三月に開かれました第十一回の総会以来、司法に関する問題についての憲法運用の実際という調査が行われたのでございます。この調査が本年の九月、第十七回の総会をもって一応終了いたしましたので、自後この関係の問題は、すでに設置されました第一委員会に付託されまして、引き続き第一委員会の方でさらに具体的な詳細な調査を続けることになっているのでございます。総会は本年の十月一日に開かれました第十八回総会以来は、同じく憲法運用の実際についてという問題でございますが、そのうちの国会制度の問題、あるいは国会で行われました憲法に関する論議の問題、こういうことについての調査を行おうということになりまして、今日に及んでおる状況でございます。大体調査会が、総会並びに小委員会におきまして今日まで行なっております調査の概要は、以上の通りであります。

富田健治自由民主党

○富田委員 今承わったところによりますと、今まで十八回の総会あるいはそれに関連した小委員会等におきましては、現行憲法制定の経過に関する検討、調査というものが主たる問題であったというように伺ったわけであります。そうすると、今まで大体この調査は制定の問題である。その制定についての大体の結論といいますか、今までいろいろ聞いておること、また調査会においても御承知になっておるようなこと、その結論は、大きなところでけっこうだと思いますが、制定の経過としてはどういう結論が出ておるか。多数はこうである。私は事実は大体知っておりますが、事実に対しての意見といいますか、どういうことが述べられて調べられたか、大綱でけっこうでございますが、それを一つ出していただきたいと思います。

武岡憲一憲法調査会事務局長

○武岡政府委員 調査の結論についてというお尋ねでございますが、実は調査会といたしましては、まだいわゆるこの関係の調査についての文字通りの結論を出すという段階ではございません。調査はなお引き続いておりますので、その調査をいたしました結果、制定の経過というものについてはこれこれが事実であったとか、あるいはこういうことがあったとかいうことを、全体として調査会の責任において確認するという段階には、ただいままだ至っておりません。引き続き調査会の小委員会におきまして、こまかい点をいろいろ整備し、あるいは総会におきましていろいろ行われました発言なり、あるいは提出されました資料なりを整理いたしまして、いずれ小委員会がこの結果を取りまとめた上で、さらに総会にあらためて報告をする、それを調査会全体としてさらに審議して結果をきめる、こういうことになっておりますので、現在のところ、まだおっしゃるような意味の結論というものは出ておりません。ただ今日までの調査におきまして、大体国内においていろいろこの関係の資料が出ております。また制定の当時にいろいろな立場で御関係になられました方々に、総会においでいただきましてお話を伺いましたので、それらの大綱は、一応議事録等の形におきまして取りまとめてはございますが、ただこれを一口に結果どういうことであったということを申し上げる段階ではございませんので、その点は御了承願いたいと思います。

富田健治自由民主党

○富田委員 私の申し上げ方が不十分であったかもしれませんが、調査会の意見を聞きたいというのでなしに、今まで参考人を呼んでお聞きになったり、当時実際担当せられた方よりお聞きになった問題があると思いますが、それはこうであるといいますことは、私がお伺いしたいと思いますことは、極端なのはマッカーサーといいますか、当時の司令部の意向そのまま、あるいはアメリカ本国の指令そのままに今度の憲法は翻訳されたとさえ言うた人もあるように拝承しておる。中には、そうじゃない、日本の最高の人で、これは全部でないかしれませんが、ある重要な条文等については、むしろ進んでその政治家が、今の憲法のような規定に作ったのだというようなこともいわれておる。その間には、相当の圧力があったとか圧力がなかったとか、いろいろあると思います。私は寡聞でございまするけれども、大体われわれの今まで聞いたり見たりしておる範囲では、非常な圧力がアメリカからかかっておった、これは事実だと思う。そういう事実を述べておる方が多かったように思います。その事実をお伺いしておるので、調査会でまとめておる意見がどうだとか、こうだからこうだと思うという判断でなしに、事実の認識だけをお伺いしておるのですから、大きな他の問題は別でございますが、今私が一番お伺いしたいのは、非常な圧力がかかったということ、極端にいえば、アメリカの言うたそのままだ、翻訳そのままで、これも非常な圧力がかかってやったのだという意見の人が事実として多かったのか、そういう人は非常に少いのか、これを一つお伺いいたしたい。

武岡憲一憲法調査会事務局長

○武岡政府委員 当時の憲法につきまして、アメリカの司令部の方から草案を示して、この憲法の制定が行われたというような事実でございますが、これについての説明は、今先生がおっしゃるように、調査会でお招きいたしました参考人の方からいろいろ説明が行われたことは事実でございます。それに圧力があったとかなかったかとか、あるいはその間にあった事実について、それを日本政府に対する圧力と感じたのか、あるいは圧力というふうには見なかったのか、これはお出ましになった参考人の方々によって御意見と申しましょうか、御見解は違っておったように私は認めましたのでございます。もちろん一方におきましては、具体的に申しますと、たとえば二十一年の二月の十三日に司令部の方から、いわゆるマッカーサー草案と称せられておりまする憲法の原案が日本側に提示せられました。その際にこれをぜひ日本側としては承諾すべきであるという態度で示されたというような事実の説明もございました。しかしながらまた一方におきましては、必ずしも日本側に対してそれを強制するということよりは、その当時の事情としては、この草案を日本側が受け入れなければ、当時の国際的な情勢からしてどのような事態になるかわからぬというような、一つの客観的な事実を日本側に説明したのだというような受け取り方をしておられる参考人の方もあられたわけでございます。従いましてその点につきましては、これを日本側に対する強制と見るのか、あるいは当時の客観的な情勢としてやむを得ない状態のもとに日本側としては受け入れたと見るのか、この点は参考人の御説明も以上申し上げたように二通りあったように私は感じたのでございますが、これを聞かれる委員の方の御見解もいろいろあられるわけでございまして、従いまして憲法調査会としてその事実をどういうふうに判断するのかというようなことは、先ほど申し上げましたようにまだ私どもとしては申し上げる段階ではございません。さような意味において申し上げたわけでございます。

富田健治自由民主党

○富田委員 私の申し上げた質問の趣旨がどうも徹底しないのですが、今まで申し上げたように、どっちの方が多かったのかということをお伺いしたのです。これは調査会の事務当局の御判断を今ここで求めるのは無理かと思いますので、これ以上申しません。  それで、それに関連したことをお伺いしたいと思いますが、先般憲法調査会からと申しますか、国会議員が三名ほどたしかアメリカですかに行っておられるということですが、その方はどういう目的で行かれたのか。あちらに行かれますについてどういう調査をおもにやってきてもらうというような、何かそういう項目があったのですか。これを一つお伺いしたい。

武岡憲一憲法調査会事務局長

○武岡政府委員 今回主としてアメリカにおきまして憲法関係の調査をすることになりまして、高柳会長及び私の方の委員でございまする稻葉委員、高田委員、お三人がおいでになることになっておるわけでございます。その主たる用件は、第一は先ほど来申し上げております憲法制定の経過という問題に対しまして、調査会がこれまで調査を進めて参りました経過におきまして、国内で明らかにされておりまするいろいろな資料や、またいろいろお呼びいたしました参考人の方々の御説明のみでは、必ずしもまだ明らかでない点がございました。これらにつきましてその当時憲法制定に直接関係されました司令部の関係者の方でございますとか、あるいはアメリカにおけるいわゆる学識経験者の中で、この問題についていろいろ御研究の方等がございますので、そういう方々にお目にかかってさらにその間の事情を明らかにいたしたいというのが、主たる目的でございました。その際の調査の事項につきましては、憲法制定の小委員会におきまして数回にわたって詳細に検討いたしましたが、数項目にわたる詳細な調査項目を掲げまして、今日までいろいろ日本でも研究されておりましたこの間の経緯につきまして、問題がこまかい問題にわたっておりまするのでここで申し上げるのもちょっとどうかと思いますが、要するに制定の経過に対しまして連合国側、また当時の司令部側の関係者の方に直接お聞きしなければ明らかでないというような点、大きな項目として十一項目になっております。さらにその中にはいろいろ小分けしておりますが、こまかく数えますと三、四十項目になろうかと思いますが、そういうような詳細な調査事項をまとめてただいま調査におもむくところでございます。それからなおあわせていま一つの調査の目的は、欧米各国の憲法制度の実態をできる限り調査をするということで出かけていくことになっております。

富田健治自由民主党

○富田委員 大体わかりました。こういう憲法制定の経過というものに非常に力を入れていらっしゃる。今度あちらに調査に行かれた方の報告は非常に重要なことであります。これは当然なことであります。これは私個人の意見でも非常にけっこうだと思います。と申しますのは、私の意見になりますが、制定の経過というものは、先ほど申したように私は非常に圧力がかかったと思う。と申しますのは、私も実は占領憲法制定直前の、憲法制定をあちらから押しつけられたときの関係者の一人として、その間憲法の制定をめぐりまして非常に猛烈な圧力がかかっておるということは、はっきり事実として申せると思う。もしそういうことになりますと、今国民感情として一番問題は制定の経緯ということです。憲法というような重要な問題が——国民がこれを基本法としてみな従わなくちゃならぬ。申すまでもなく憲法は刑罰なんかございません。刑罰をもって臨まない以上は、その動機といいますか、国民が従わなければならぬというその精神から出ているわけです。それがもしそういうような重要な憲法の制定に当りまして非常な圧力がかけられ、言うがままになったということでは、国民が承服できるわけがない。そういう意味で憲法の制定の経過を、感情とかいろいろなものを抜きにいたしまして、そのまま明らかにすることが必要であると思う。そういう意味でいろいろ新憲法制定の経過について、国内についてもいろいろ御研究になり、これは一つ勇敢にといいますか、事実をありのままに公表——これは憲法調査会に入るかどうか問題でありますが、ある程度その事実を明らかにされるということが必要じゃないか、これがむしろ一番根本じゃないか、こう私は思います。またそういう方針であると思いますが、そういう意味において明らかになりました事実を、これは憲法調査会の判断でなしに、こういうことがいわれた、こういう事実があるということだけでけっこうなんでありますから、できるだけ一つ早い機会に御報告を願いたい。すでに御出発になったあとでありますが、一つ御連絡願いたいと思う。今日はもうすでにアメリカとの間のいろいろな対立関係もだんだん解消していると思うのです。そのときの状況は日本を弱くする、日本の共産主義者も利用するという態度であったものを、それが訂正された今日でありますから、それについてアメリカの考えておることもその当時と非常に違う。それで国内はこのような階級闘争に乱されておる世の中の状況なんでありますから、アメリカの人もおそらくざんげをして当時のほんとうのことを冷静に言うのじゃないか。こっちは冷静に聞いたらいいと思う。制定の経過を一つぜひ明瞭にしていただきたいと思う。そういう御連絡がつくならば一つつけていただきたい。これを一つお願いいたしまして質疑を終ります。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 平井委員。

平井義一自由民主党

○平井委員 憲法調査会法の一部を改正するということは、これは事務職員を五名ふやしたいとこの委員会に諮っておるのですから、私は憲法調査会の委員ではございませんから内容については質問をいたしません。事務局長に質問しても問題になりません。ただ憲法調査会が発足をしたのが昨年の八月、もう一年以上経過しております。それは何十回調査会を開いたか知りませんけれども、ここはこうなる——ただいま富田さんが言われたように、マッカーサー憲法なら憲法が悪いから、これを変えなければならぬとか、一体何年かかったら結末がつきますか。十年も二十年もかかったら問題になりません。あなたのお心持で、大体何年したら大かたけじめが出ますということはわかりませんか。事務員を五名ふやすのはけっこうです。それは公聴会その他を開くため事務が非常に多くなるからいいけれども、何年たっても調査会があるだけで、何か一向結論が出ないということは、国民を愚弄するようなものである。この点、何年くらいたったら憲法を変えなければならぬことをお示しができるか、あなたのお考えを一つ。

武岡憲一憲法調査会事務局長

○武岡政府委員 憲法調査会で今やっております調査が、何年かかったら終るかというお話でありますが、この点はどうも事務局長として私からお答え申し上げる限りではないのであります。私の方の運営委員会におきましても、当面の運営方法につきましてはいろいろ御相談いたしておりますけれども、全体としてその計画につきまして、もちろん委員の中からも大体の目安を立てるべきではないかという御意見もございます。しかしただいまのところ運営委員会といたしましても、従ってまた調査会といたしましても、ここではっきり申し上げるようなめどは立っておりません。その点は一つ御容赦願いたいと思うのであります。

平井義一自由民主党

○平井委員 だんだん長引けば事務職員をふやさなければならない。そのたびにこの委員会にかけなければならぬ。人間をふやしてもけじめがつかぬ、そういうことになるならば、私どもこの増員に対しては賛成ができません。ふやすのは何ぼふやしてもいいが、いつごろまでに結論を出すか。そのために事務が複雑になるから五名なり十名ふやしても急いで結論をつけろ、こういうことを内閣委員会で言われたということを、一つあなたが調査会に報告して下さい。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 田村委員。

田村元自由民主党

○田村委員 きょうは野党の諸君がおりませんから、野党的な質問になるかもしれませんが、郵政省設置法の一部を改正する法律案に関して、郵政事務次官にお伺いをいたしたいと思います。というのは、質問はごく簡単に一、二問でありますが、逓信省の「逓」という字、この社会がだんだん簡素化されておるときに、特に文字、漢字において非常に簡素化されておるときに、なぜ取り上げてこういうむずかしい字を使わなければならないか。特にこれに改革をしなければならないか。この逓信省の「逓」という字に関する意義を少し御説明願いたいと思います。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 お答え申し上げます。今回の改正により、郵政省の名前を逓信省に変えるということにつきましては、いろいろ私どもとして理由は持っておりますが、万人みなそのままでよろしいと納得して下さるような理由づけはないと思います。その意味におきましては絶対性はないと思います。かなり反対もありますが、また強い賛成もあるわけでございます。私どもが逓信省に変えようと、こういうような感じを持ちましたのは、ちょうど昭和二十四年に旧逓信省が郵政省と電気通信省と二つの省に分れました。このときにやはり逓信省を、それは郵政省が持ち続けていいじゃないか、こういう意見もあったのでありますが、所管事務の関係が、電信電話関係の仕事、電波関係の仕事は完全に省から離れまして、問題は、内容といたしましては郵便と貯金と保険、これだけをやる省になったわけでございます。従いまして在来使いなれた逓信省の逓の字の中には、字義としていろいろな解釈がございますが、八十年の長きにわたって使った感じとしては、ばく然とながら当時の逓信省の所管事業の内容を体しておるわけであります。そういう意味から電信、電話、電波がはずれれば、これは郵便が主体であるということで、その郵の字を取りまして郵政省と名前を変えたわけでございます。その後電気通信省は電電公社に移行して参りました。そういった関係で、電信電話関係に関する事業を直接運営するといった面ではございませんが、電信電話関係の監督事務と同時に、広く電気通信関係の公社の関係、今の電信電話株式会社が持っておるその面の監督だけでなく、電気通信関係の立案、政策、こういったものは郵政省が持つ、こういうことに相なったわけであります。と同時に、その後また電波監理関係につきましても、内閣の電波監理委員会として独立しておりましたが、この委員会制は廃止されまして、郵政省の内局に電波関係の仕事は返ってきたわけであります。たまたまそういうような関係で、国会におきましては郵政委員会と電気通信委員会と二つあったわけでございますが、電気通信省が日本電信電話公社になりまして、その監督事務並びに電気通信の根本技術に関する所掌が郵政省に返りましたとき、いち早く電気通信委員会、郵政委員会を合体いたしまして現在の逓信委員会になったわけであります。そういった面から、そのときすでに省名を変更すべきであったのでありますが、諸般の事情からそういう措置をとらないで今日に及んでいるわけでございます。そういう意味で名前の統一をはかり、また国会の委員会の名称等とも符合いたしますので逓信省に変えよう、こういうような気持を持っておるのであります。

田村元自由民主党

○田村委員 今のお答えは遺憾ながら観念論的な、過去の因襲に基いたお答えである。逓信省の「逓」という字はどういう意味であるか。「逓」という字は「てい」もしくは「だい」と読みます。それから更易の「かわる」、あるいは「代」という字と同じ「かう」、あるいは更迭の「迭」に等しい。互いにとか、かわるがわるとか、遠し、はるか、あるいは宿場とか宿次、宿次に使う人馬、あるいはめぐるというような意味があるのです。そうしますと、「郵政省」というのを「逓信省」という名前に変えるということは、今度は郵便貯金や簡易生命保険の意味がなくなるわけです。でありますから、仕事が簡素化されてきた御時世においてわざわざこういうむずかしい字に、字の持っておる意義も考えないで返そうという、その感覚を私は疑うものだと申と上げる。ですから変えるのならば、もう少し言葉の持っておる意味からもよくお考えになって、十分慎重にもう一回名前をお考えになったらどうですか。「逓信省」なんというものは前世紀の遺物的言葉であると同時に、業務内容がもっと単純で簡単であった当時のもたらしておる意味であって、こういう広い業務内容になっておるときに「逓信省」なんという名前は、学者が笑いますよ。そういう点でお考えを願っておきたい。ちょっと野党的な質問を申し上げておきます。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 ただいま御指摘のような感じは私どもも否定するものではございません。多分にございます。ただ字義から申しますと、「逓」の字で感じます意味はいろいろございますが、大体におきまして次々にだんだんふえていくとか、あるいは次々に物が渡されていくとか、あるいは「逓減」といったような言葉もありまして、ある一定の規則正しい幅をもってだんだん先細りに減っていくというような字義もあろうかと思います。事柄が漸次だんだん逓増というか、ある一定のテンポをもって増加していく、こういうような字義があると思います。私どもといたしましては、この省の仕事が国民の生活に非常に関係がございます。そういう関係で、今の逓増といったような、漸次先太りに規則正しく発展をしていくのだ、こういうためにもニュアンスとして大いに取り入れる必要があろうかと思います。それと、昔逓信省として呼んでおりました中には、もちろん郵便貯金もあり、簡易保険もあったわけでありまして、その他、これは当らないかもわかりませんが、船舶関係のいわゆる海運行政、航空行政、電気行政、こういったものもあったわけであります。これは逓の字で呼ぶのは無理でございましょう。便宜的に逓信省の所管とされたものであろうと思いますが、少くとも、電信、電話、電波、郵便貯金、保険、これは逓信のそれで大体長い間呼びなれて参ったわけであります。それといま一つ、ただいま非常にめんどうなむずかしい字というお説もございますが、国語審議会の答申の際に、あの逓の字は正確に書きますと、かぎのカッコの中が虎の字であったわけでありますが、それを簡略化しまして、当用漢字の中に入っておるわけであります。もちろんその後、二十九年の第二回の国語審議会の答申では、将来は廃した方がいいのではないか、こういう答申はございますが、政府としては、まだこれはその答申が出っぱなしで、何ら措置をいたしておりません。そういう状況と、すでに国の最高機関である国会におきましても、郵政委員会、電気通信委員会を合体して、郵政委員会という名称も用いられておりますし、私どもはそういった面も考えて、かたがた実質的なニュアンスとしましてはなお漸次発展を念願していく、こういう意味合いも含めまして、逓信の名前をここで使おうという気持になったわけであります。これも決して絶対的な意義があるわけではございません。そういうわけでございまして、一つよろしくお願いをいたしたいと思います。

内海安吉自由民主党

○内海委員長 ほかに御質問はありませんか。御質問がなければ、本日はこの程度といたします。  次会は公報をもってお知らせいたします。本日はこれにて散会いたします。     午前十一時三十三分散会

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