大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/10/29
会議録
○早川委員長 これより会議を開きます。 賠償等特殊債務処理特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。 御質疑がないようでありますから、これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 なお、本案につきましては討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○早川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 これより採決に入ります。採決いたします。本案を原案の通り可決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○早川委員長 御異議なしと認めます。よって、本案は原案の通り可決いたしました。 なお、この際お諮りいたします。ただいま可決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成並びに提出等の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○早川委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 —————————————
○早川委員長 去る二十五日付託になりました産業投資特別会計の貸付の財源に充てるための外貨債の発行に関する法律案を議題として、提案理由の説明を聴取いたします。大蔵政務次官山中貞則君。 —————————————
○山中政府委員 ただいま議題となりました産業投資特別会計の貸付の財源に充てるための外貨債の発行に関する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 政府は、かねてより電源開発事業等の推進をはかるため、国際復興開発銀行からの借款につき努力を重ねて参りましたが、今般、この借款計画とあわせて、産業投資特別会計の貸付の財源の一部に充てるため、昭和三十三年度において、三千万ドル、邦貨換算百八億円を限り、外貨債を発行しまたはこれにかえて外貨借入金をすることができることとした次第であります。 なお、右金額のうち昭和三十三年度において発行または借入金をしなかった金額があるときは、当該金額を限度として、昭和三十四年度においても外貨債の発行または外貨借入金をできることとしているのであります。 しかして、本公債の消化を円滑にするために、その利子等に対する租税その他の公課については、国際慣行にならった非課税措置を講ずることとしているのであります。 以上のほか、本公債の発行による収入金を産業投資特別会計の歳入に受け入れる等、同特別会計法に所要の改正を講ずることとしているのであります。 以上法律案の大要を申し上げた次第でありますが、何とぞ、御審議の上、すみやかに賛成せられるよう切望する次第であります。
○早川委員長 本案に関する質疑は次会に譲ることといたします。 —————————————
○早川委員長 次に、補助金等にかかる予算の執行の適正化に関する件について調査を進めます。 質疑の通告があります。これを許します。 春日一幸君。
○春日委員 まず最初にお伺いをいたしますが、私は乳製品の緊急買上計画の実施に関する問題点についてあなたにお伺いをしたい、しなければならぬ、こういうことで、数日来、本日の委員会にあなたに御出席を願うように、委員部を通じて厳重に連絡がしてある。どういうわけでこんな時刻まで御出席にならなかったのか。私たちは十時半の定刻から詰めてあなたの出席を待っておる。みんな忙しいのに、これだけの時間を繰り合せている。伺うところによると、あなたは予算委員会に出ておられるというので、予算委員会に行ってあなたの出席方を要求して、あなたの方の代表理事にも話をした。差しつかえないからどうぞ、大蔵委員会の方へ出席してもらってよろしいということだった。国権の最高機関で、ここでこういう審議をするからには、国務大臣は当然出席の義務がある。一体十一時半まで何のために御出席にならなかったのか、その理由をまずつまびらかにされたい。
○三浦国務大臣 御出席の要望のあることも聞いております。私としましても、努めて時間を差し繰りまして、早目に出たいと思っておりましたが、御承知の通り、各般の多忙な要務を控えておりましたものですから、おくれて参ったのでございます。決して当委員会の出席の要望をないがしろにするようなことはございません。
○春日委員 少くとも国会は国権の最高の機関であって、国務大臣は国会の要務を最優先に考えるべきであろうと思う。第一私が承認できないのは、こんなに一時間もおくれたこと自体が許すべからざることであるけれども、各般の用件が重なって出られないならば、かくかくの事由によって一時間おくれると、なぜ連絡することができないのか。無断で、何も連絡しないでほかっておいて、全員をかくのごとくほかっておいて、あなたは何の責任も感じられないで済まそうと思っておられるのか。失敬じゃないか。このために国政審議の渋滞することおびただしい。国務大臣として十分責任を感じていただきたい。何のために責任を感じられないでずぼらな態度をとられたのか。この点もう一ぺん述べて下さい。
○三浦国務大臣 連絡の不十分な点はまことになんですが、今後十分注意いたしたいと思います。
○春日委員 今後十分御注意を願いたい。あなたの評判がはなはだ悪いが、私は現実に悪い理由が何であるかということが理解できなかったけれども、こういうような、手も尽さない無礼きわまるやり方が、あなたの不評判の原因をなすものの一つであろうということを、私はここに新しく認識した。 まあそれはそれといたしまして、本問題に入りますけれども、私は、特に、農林行政の中には、さきには多久島事件があり、全購連の事件があり、あるいはまた農業災害に対する不当な保険金の支払い等、とかく脱線しがちで、そのために国損おびただしいものがある。世人の疑惑はまた深刻です。こういう意味で、本委員会は、補助金等に関する予算の執行の適正化に関しては特別の任務を背負っておる。こういう立場から、われわれは、行政調査権というか、特に農林関係のこういう予算の執行に当っては、神経質に気を配らなければならぬと思っておるわけです。 そこで、われわれがいろいろと調査をしたところによりますると、乳製品緊急買上計画がこの間閣議で決定されて、それが今実施段階に至っておると思うのでありまするが、どうもこれについてわれわれは了解いたしかねる。そこで、先般、私は畜産局長相手に二、三の質問を行なったのでありまするが、あなたは当然御連絡を受けておられると思うので、それに引き続いて、一つ問題を集約してお伺いをいたしたいと思います。 まず第一番にお伺いをいたしたいことは、この緊急計画の実施についてそのもとをなすものは、私は八月二十二日の閣議決定であろうと思うが、この閣議決定以外に、何か法制上の根拠か、あるいは他の閣議決定とか、何らかのものがあるかどうか、この点をお伺いいたします。
○三浦国務大臣 八月二十二日の閣議決定の線によりまして実施に移しておりまして、他に別段の決定等はございません。
○春日委員 では伺いますが、この閣議決定の背景となるところの当時の酪農事情、これはいろいろあなたの方から資料が提出されておると思いますが、それらの資料の中の大きな要素となっておるものに、いわゆる酪農三団体とあなたとの請書、それからそれらの団体とあなたとの覚書は、いずれも、閣議決定の前々日、すなわち、八月二十日になされておるのであります。私は問題点を入庫期限に集約してお伺いをしたいと思いますが、その当時の酪農事情は、生乳の供給が過剰であって、消費がこれに伴わない、そのために需給のアンバランスを来たして、生乳の値下りというような危機を招来しておるので、これを救済するための政策として、この特別措置をとらなければならぬということが出ておると思います。そういたしまして、請書には入庫期限が九月末日と書いてある。それから、覚書の第四項には、「学校給食会との売買契約は九月十日を目途として手続を完了するようにする。」と書いてある。すなわち、契約は九月十日にやって、品物を納めるのは九月の末日だ。そして、当面しておったところの滞貨品を買い上げることにより、酪農製品の流通を円滑ならしめる、よってもって市価の暴落等を防いでいこう、こういう趣旨であったと思うのです。しかるに、これが、その後の実施要項によりますと、納期が十二月一日から十二月五日という工合にずっと先にずらされてしまっておる。これは一体何のためにこういうふうにずらされてきたのか、その理由をお伺いいたしたい。
○三浦国務大臣 当初の計画としましては、なるべく早く引き取りたいという考えでございました。しかしながら、これは学校給食等に回すものでございますが、他面学校給食の方はすでに輸入脱粉等によりまして手当済みでありまして、その間にやはり他に引き取りますといろいろな諸経費等もかかりますので、計画の変更をいたしたのでございます。
○春日委員 そうすると、私はここで解せぬことがある。今あなたの御答弁によりますと、学校給食会の申し出によってそうしたのだ。学校給食会がそういう申し出をする理由は、すなわち金利や倉敷料等の負担が加わるから、それを避けるため、こういうことなのだが、果してそれだけなのでありますか。それ以外に理由はないのでありますか、この点を明確にいたされたい。
○三浦国務大臣 今申し上げました通り、十二月までは輸入脱粉等で学校給食等の手当ができておったものでございますから、その関係をもちまして今申し上げた通りの措置をいたしたのでございます。
○春日委員 学校給食会の方で現物の必要なのは、十二月の末までは現物手当ができておるから、一月以降に必要である。このことはわかっております。けれども、私があなたにお伺いをいたしたいことは、今回の補助金の支出によって、学校給食会は、まるきりただではないけれども、非常に安いものを手に入れるわけなんです。言うなれば、脱脂粉乳が百五円で買い上げてもらったやつを、政府が補助金を九億七千万円出すことによって、一ポンド二十三円三十八銭で手に入る、二百二十八円のバターが百十四円、これは半値である。全脂粉乳百四十一円のものは五十八円、こういうむちゃくちゃに安い値段で、これを買うというのか、もらうというのかわからぬような、きわめて有利な条件で学校給食会はこれを入手することができる、現実の問題として。こういうような、ただではないが、もらうみたいな形で、九億七千万の補助金を国庫から受けられる。こういうような場合でも、学校給食会は、ありがたいことはありがたいけれども、金利や倉敷料がかかるから荷物を引き取るわけにはいかぬ、そういうようなばかげたことは、私は常識として成り立たないと思う。いいですか。百五円のものを二十三円三十八銭で入手できる。ありがたいと、すぐにでも飛びつくのは人情の必然ですよ。経済観念を持つ者なら、だれだってそういう判断がつく。ところが、学校給食会は、今あなたがおっしゃった言葉によると、もらうことはもらう、ありがたいけれども、金利や倉敷料がつくから今もらいたくない、先にしてくれ、こういうむちゃなことは、世の中にもらう方が言うはずがない。なおかつ学校給食会の方でそういうことを言ったんですか。言ったなら、この際学校給食会の責任者を呼んで、少くとも百五円の脱脂粉乳が二十三円三十八銭、二百二十八円のバターが百十四円、百四十一円の全脂粉乳が五十八円と、まるきりただでもらえるような形のものを、今は要らぬのだ、倉敷料や金利がかかるから、ずっと先にしてもらわなければ受け取れぬ、こんなばかなことを言う学校給食会なら、私はまたそのように検討を加えてみなければならない。果してそうであるかどうか、その点を明確にしていただきたいと思います。
○三浦国務大臣 これは政府の負担に属すべきことでありますので、十二月まではすでに手当済みでやっておりますから、それを、政府が、いわば金利、倉敷料等の経費をかけて持っているということが不利でございますし、そこでこれは一月から使う、こういうことでございますので、それらの経費等も節約していきたいという考え方で計画を変更したということで、他意はございません。
○春日委員 そんなばかな理屈が通りますか。九億七千万支出する。これも政府の負担です。九億七千万を今出そうとするときに——また出さなければ酪農の混乱した事情が救えないとするならば、これはプラス・アルファじゃないか。そこに金利、倉敷料が余分にかかるとしても——その当時のことをあなたに正確に答弁してもらうために、私は閣議の決定事項を読み上げるが、閣議決定はそういうことを言っていないのです。閣議決定は、当面の酪農事情に対処して、緊急に次の要項による対策を講ずるといっている。当面の酪農事情のための緊急対策である。当面の緊急対策、八月の二十二日だから、八月から九月にかけてが当面であって、それは三カ月も四カ月も先のことを決定しているわけではない。さればこそ、閣議決定の基礎条件となった請書、覚書というものには九月十日と書いてあるじゃないか。契約に荷物を渡すのは月末と書いてあるじゃないか。政府みずからの意思によってその期間を繰り延べたとするならば、これはあなたの方の金によって買い上げてやるのだから、なぜ覚書、請書の中に初めから十二月一日から五日ということを書かぬのか。閣議決定だけは当面の酪農対策として通しておいて、実施するのは十二月に延ばす、こんなばかな議論が成り立つか。そんなばかげたことがあるか。でたらめなことを言わないで、少くとも九億七千万といってもこれは政府の金だ。国民の血税だ。だから私は公正な御答弁を願わなければならぬと思う。今あなたの御答弁によると、政府の負担だから、政府は、その負担をできるだけ軽減せんとして、倉敷料、金利を避けるために、みずから一二月に延ばしていると言うが、九億七千万円に三百万や四百万の金利や倉敷料を加えても、それは全政策的な一つの目途から考えれば、その政策的な効果から判断すれば、そんなことが一体何になりますか。政府がその費用を節減しようと思えば、一銭も出す必要はない。費用はかかるけれども、国民がそれだけ負担をしなければならないけれども、なおかつ、当面する酪農事情というもの、何とか値下りを解決しなければならぬというところから、九億七千万円を出しているのじゃないか。そこに金利や倉敷料を出して、閣議で決定した通り当面の緊急対策を文字通り実施するということは、何が悪い。なぜその通りにやらないか。その点を、もう少し国民が何人も納得ができるように、一つ御答弁を願わなければならぬ。
○三浦国務大臣 契約と同時に入庫ということになっておりますが、これは、買い上げする物資を特定しまして、そうしていわば市場に流さないということを表明したのであります。同時にまた、受け渡しというのは、現実に御承知の通り、これは都道府県の方に回してやらなければならぬ。そのこととの関係を今申し上げたので、決しておっしゃる通り緊急措置をだらだらやったというのではございません。すなわち、八月決定の際に、滞貨になっておりますものを凍結して、それを入庫させる。具体的にそれを決定して、そしてそれをいわば学校給食にするという段取りをつける。同時にまた、各都道府県には十二月以降に配るものでございますから、今の措置をやったので、決して緊急な措置とはそごしておらぬと考えております。
○春日委員 あなたの方の請書は、ここにちゃんと写しがあるんだが、これは日本乳製品協会会長植垣弥一郎君、全国飲用牛乳協会会長植垣弥一郎君、日本製酪協同組合理事長諏訪健次郎君、そして三浦一雄君との間に、これは入庫が九月末日まで、そうしてその数量等についても、第一項の脱脂粉乳六百四十五万ポンド、バター百五十万ポンド、全脂粉乳十五万ポンド、数量も納期もちゃんと明記して、これだけの数量はこの期に納まると、ちゃんと請書にあるじゃないか。そうして、この請書に書いてあるから、閣議は判断して——閣議というものは法律にかわる効力を持っておる。これがもしも国会において否認されれば、内閣は責任を負うということで、法律と同じようなものなんですよ。従って、行政執行に当るあなた方は、閣議の決定の通りにやらなければならぬ。特に変更しようとするならば、さらに閣議に諮らなければならない。そうしてその閣議の決定を変更したる後に実施すべきである。その後閣議に対して何らの変更なくして、九月末日のものを十二月一日から五日にずらした理由は何か。これは、少くとも私たちがわかり、国民がわからなければ、九億七千万という金の支出も承認するわけにいかぬ。どういうわけですか。もっとわかるように説明して下さい。
○三浦国務大臣 ただいま仰せになりました申し入れはありました。それは、事業の運用上適切を期するために、業者等の意向を聞いたのでございまして、閣議決定はその実行の面は農林省にまかせられておるのでございまして、実施しただいま申し上げたような運用をいたしたので、決して閣議の本旨に反したり、あるいは緊急対策としての趣旨に反したということはございません。
○春日委員 それでは伺いますが、この閣議決定というものは、こういうふうには書いてあるけれども、実施については農林大臣に一任するということはどこに書いてある。そういう了解になっておるのですか。それじゃ私は総理に出てもらう。ここに当面の乳価対策について八月二十二日の閣議決定事項が全部ある。それには、これの実施については農林大臣に一任するということは書いてない。それには一項、二項、三項、四項と、それぞれちゃんと列挙して、それぞれの措置をそれぞれの条件に基いて執行することが明記してあるが、それの実施については農林大臣に一任するということは書いてない。あなたはそういう権限を受けておるのに間違いありませんか。
○三浦国務大臣 酪農に関しましては、これは本来責任を持っております。同時に、学校給食等につきましては、これは文部省とある部分は共管、ある部分はおのおのの限度において職権を持っておる。さようなことでございますから、あるいは協議し、あるいは専属の権限としてあることは当然だと考えております。
○春日委員 農林大臣に与えられておる専属固有の権限は、これは農林省設置法の中において明記されておることで、あなたに伺うまでもない。けれども、補正予算だとか、あるいは予備費の支出だとか、特にこの予備費の支出ということは、あなたの独断によって支出が許されるべきものじゃない。これは、法律にかわるべき事項として、閣議決定によって、内閣が国会に責任を負う。そこで、内閣は、法律にかわる、予算案にかわるものとして、閣議によってその責任を負っておる。従って、この九億七千万という支出については、定められた決定の各項目に従ってあなた方は実施すべきであって、もしこれに変更を加えなければならぬとするならば、これはあらためて閣議に諮ってしかるべきだと思う。しかし、この問題は、私どもは、法制的にもう少し調べて、さらに総理とあなたの出席を求めて、この点はつまびらかにしたいと思う。 それはそれとして、もう一ぺん私はあなたにお伺いをするんだが、九月末日に納める、あなた方も納めろ、だから彼ら業者も納めますといって、ここに請書を出しておるんですね。そしてこれは八月二十日のことだから、二十二日の閣議にこれを出すべく資料として出されておる。それで閣議も、それならやむを得ぬから、九億七千万円出そうという決定をした。さて実施になると、今度は十二月になった。これは今申し上げた通り。その理由というものは今あなたが言われたように、要するに学校給食会の方では金利や倉敷料がかかるからいやだ、こう言うたんですね。その点を一点伺いたい。 それから、他の一点は、あなたの今の御答弁によると、政府が買って手持ちして、そしてこれを相手に来年の一月に渡すとなると、九億何千万円プラス何百万円かの負担が、金利、倉敷料としてかかるから、そのことを避けるために、あえてこの引き取りを十二月に延ばしたのだ、こういうふうにおっしゃる。一体ほんとうにそれだけの理由なんですか。この点を伺います。
○三浦国務大臣 お答え申し上げますが、先ほど申し上げました通り、すでに学校給食等につきましては輸入脱粉等をもって手当をしておる、それから同時にまた、この買い上げたものを実施に移すには、一月から三月までの分に充てたい、こういうことでございましたので、関係者との間に相談もするし、同時にまた今請書を出してあったから、こういうことでございますが、こういう希望のありましたことは事実であります。しかしながら、今申し上げたような実施上の事情がありましたので、十二月までの分は、すでに手はず済みのもので済ます、同時に、一月から三月までのものは、この買い上げのもので充てるということに決定したのでありまして、ほかには特段の理由はございません。
○春日委員 それでは、私は逆に伺いますが、当然この閣議決定が行われた当時には、こういうような緊急対策として滞貨を買い上げするにあらざれば、この乳製品の需給の円滑なる流通がはかれない、こういうことでこの買い上げをしたんだから、従って、当然その当時における乳製品の滞貨調べというものは行われたはずだろうし、そのことなくしては需給のアンバランスが閣議で証明できない。そこでその資料をあなたの方へ要求しました。その資料は昨日提出された。それによると、こういう数字が出てきている。すなわち「脱脂粉乳、バター、全脂粉乳その他乳製品の在庫量調」、「三十三年七月末日現在」、「農林省畜産局」、こういうことで資料が出されておるが、それによると、その当時のこれら乳製品業者の在庫量というものを、脱脂粉乳について論じますならば、雪印が六百二十一万七千ポンド、クロバーが二百六十九万三千二百十ポンド、明治が百二十八万八千ポンド、森永が三十六万五千ポンド、協同は八十七万七百四十七ポンド、製酪が九十八万五千七百八十四ポンド、全酪が六万七千二百ポンド、こういう在庫量が示されております。これを処理するために、あなたの方では緊急対策が立てられたと思うのだが、またそれでは意味をなさぬと思うのだ。ところが、今回、あなたの方のあっせんによって、学校給食会の方に買い上げが決定したわけだが、その各社への割当を、私はそろばんをはじいてみた。そうすると、雪印は、六百二十一万ポンドの在庫の中で、今回買い上げが決定したのは百七十九万ポンド、それから森永は、在庫が三十六万ポンドに対して、八十八万九千七百ポンドの買い上げが決定いたしておる。明治については、百二十八万ポンドの在庫に対して、買い上げが八十四万八千七百ポンド、クロバーは二百六十九万に対して、五十九万七千ポンド、以下は省略いたしますが、要するに在庫量と買上量とは全然アンバランスである。私がこの前の委員会でも強く強調したことであるけれども、とにかく在庫量のないものに対して、不当に過大な買い上げが行われる心配がありはしないかという点を指摘したのだが、果してその通りの結果が数字で現われてきておる。私は歯に衣着せないで言うが、私の言い方が間違っているかもしれない。私は明治にも森永にも一面識もない。雪印、クロバー、協同にも一面識もない。何も知らない。ただ公正に国民が判断できるように執行してもらわなければ困るという立場から言うのだが、かりにあなたの方の実施要綱によって九月末に品物を納めようとすれば、少くとも森永は三十六万ポンドの在庫しかないのに、どうして八十八万九千ポンドの買い上げができますか。とにかく、この九月末に買い上げるといって、あなた方が請書を出しておる。請書というものは、何も、あなたが言うように、希望を彼らが言ってきたわけではない。その間においては、あなたの方といろいろ打ち合せが何回も取りかわされて、そうして在庫をぜひ買ってもらいたい、納期はいつだ、こういうふうにいろいろと取りきめられて、明細なこういうような覚書、請書、誓約書のようなものができておる。ですから、そういうような請書や覚書通りに実施しようとすれば、少くとも森永については、七月末においては三十六万五千ポンドの在庫しかなかったんだから、八十八万九千ポンドを九月末に納めるということは実際上不可能である。明治についても、百二十八万の在庫しかないのだから、そこで八十四万八千を買い上げれば、在庫はほとんどなくなっしまう。あと彼らがいろいろとお菓子も作っておるであろうし、あるいはミルク・ストアーとか、その他喫茶店もいろいろやっておるだろうから、多角経営の中において、少くともこういった脱脂粉乳の手持ちなくして、彼らの事業が成り立つはずがない。こういうようなわけで、この数字の上から国民が判断することは、ひとりこれは春日一幸ばかりではない。何人でも判断できることは、少くとも森永については、買い上げようと思っても在庫量がない。明治については自分のストックの大体のものを買い上げの方へ回してしまわなければならぬ。それでは事業上の支障を来たす。だから、この九月末日までの買い上げというのは、一つ十二月末までに繰り延べしてもらえないか。十二月に繰り延べれば、たとえば八、九、十、この三カ月間において相当生産することができて、そうしてこの買上数量というものを新規に生産することもできる。こういう結果になってくる。これは眼光紙背に徹する烱眼をもってみんなが見れば、こんなものの真相というのは歴然たるものがある。私は、こういうようなやり方をやるならばやるように、はっきりと閣議のもとから案というものが立て直されなければならぬ。少くとも当面の酪農事情に対処して緊急対策を講ずるというのであるならば、何もこんなものは緊急対策ではない。明治、森永など、品物のないところに新しく作らせて買い上げる。しかもそれをただでやる。こんなことは単なる補助金政策である。酪農事業に対してそういった補助金政策を講ずる必要があるならば、大いにやっていい。やってもいいけれども、それを議題に供して、そうしてそのことに対する議決を必要とする。私はお伺いしますが、今政府は巧言令色をしつらえて、政府が金利や倉敷の負担を軽減するためとか、あるいは学校給食会が自分でそんな負担をすることはいやだとか、そんなことで十二月に延ばしておるというようなことを言っておるのはうそっぱちで、実相は、明治、森永からたくさん買わなければならぬのだけれども、買うには彼らに在庫量がないから、いろいろと一つ計画をしつらえて、十二月に延ばし、その間業者もそれだけのものが新規に生産できるゆとりを故意に与えてやる。まるっきり作為ではないか。作為なら作為で、それを必要とする理由があれば、国民も納得できる。何のためにこういうむちゃなことをやったのか。この点を納得できるように御説明願いたい。九月末日にあなたの方が実施しようと思っても、それでは実施できないじゃありませんか。どうして三十六万から八十八万買おうとするのですか。実施できないじゃないですか、実施できないから、ずっと先へ延ばしておる。金利や倉敷料の問題じゃない。そんな問題じゃないんです。ほんとうのことを言って下さい。
○三浦国務大臣 森永、明治を特に保護するために作為的にやったことではございません。ただ、買い上げのことでございますから、技術的な面もございますから、畜産局長から一応説明させます。
○安田(善)政府委員 大臣の申し上げた通りでございますが、当時、業者の報告によりますと、御提出申し上げました通りでありまして、脱脂粉乳について見ますると、お話のように、数字が示すようになっておりますが、買い上げの三品つまり三種類の乳製品は、当時在庫か、業者報告によりましても、買い上げ量をはるかに上回っておりまして、三品全体のほかに、なおその他の乳製品の在庫もあったのであります。買い上げを予定せずに各企業が乳製品を製造しておったところのその後の緊急対策でございますので、製品を引き上げること一つ、すなわち在庫を減少せしめること一つと、生産者にバック・ペイを七、八月乳価について行わしめること一つと、四大都市等において市乳価格を引き下げること一つ、その三つの目的を一つの方法でやろうとしたので、以上のようにきまった次第で、他意はなかったと思うのであります。
○春日委員 そんなばかな答弁で、わかりはしない。ただふき出して笑っておるだけだ。いいですか。実際問題として、ほかにバターの在庫や全脂粉乳の在庫がどれだけあったかなかったか、そんなことは別問題です。買う現物自体は脱脂粉乳です。現実の問題は脱脂粉乳です。脱脂粉乳のかわりに全脂粉乳やバターを自由にそれぞれ交換できて、何でもいいから納めろということならいい。けれども、学校給食の方の用途はそれぞれ限定されており、脱脂粉乳でなければ使えない。そういうようなところへバターなど大量に持っていってもしょうがないことは申し上げるまでもない。だから脱脂粉乳を買うということがきまっておる。きまっておるのだから、これらの関係者は脱脂粉乳を納めなければならぬ。けれども、ないではないか。納めようと思っても、森永は三十六万しかないのだから、結局八十八万買おうといっても、納められない。だから、十一月末に入庫するということは、だれが考えても、先に延ばしてもらわなければ納められない。だから、今あなたがバック・ペイと言われたけれども、バック・ペイを必要とする。すなわち彼らが一円ずつ下げたということに対して、相当彼らが損失をしておるかもしれない。犠牲を払っておるかもしれない。その当時、三浦農林大臣が、これらの関係業者を集めて、さまざま説得をした。そこへ河野一郎氏が出て、至急値下げさせなければ承知せぬとかいって、大阪で大ぼらを吹いた。その結果、彼らに一円値下げさせた。そうして、そのことはこれらの乳製品業者の犠牲によって一円の値下げが成功したものと、国民は印象づけられておる。ところが、これによると、一円のバック・ペイというものは、彼らが生産者にバック・ペイするかわりに、政府から損失補償を受けておるじゃないか。生産者に対する一円のそれらのバック・ペイは、これは国民の犠牲においてなされておる。業者の犠牲ではない。国民に印象づけられておることは、それらの業者が、犠牲的精神で、特に農林大臣の行政的な勧告を受けて、忍ぶべからざるを忍んで、彼らは一円ずつ安くしておると思っておる。ところが、あにはからんや、こういうような方式によって、彼ら業者は膨大な利益をここに得ている。国民は九億何千万という血税を、一円下げてもらったかわりにここに補てんしておる。何もこれらの諸君に感謝する理由はない。あなたの行政勧告は何も成功していない。銭をやるからしんぼうしろというだけのことじゃないか。一体どうです、その間のいきさつは。
○三浦国務大臣 在庫品の買い上げをいたしましたのは、需給のバランスの全体から見まして、在庫品が相当重荷をなしておる、これを取りのくことによりまして、牛乳の需給の調整ができる、こういう観点に立ちましたものですから、買い上げ等につきましても、今畜産局長が申し上げたような事情で決定に至ったのでございまして、ただ単に、もうけさせるからというので買い上げたわけじゃございません。すなわち、これだけの在庫を凍結して、それを新しい用途である学校給食等にやりますと、普通の一般の需給の関係と消費の面はバランスがとれて参る、こういう観点からいたしたのでございまして、操作上の一つの大きな目的をもって、これを実行したのでございます。決して特定の業者等の利益を見るためにいたしたことじゃないことは、先ほどから申し上げた通りでございます。
○春日委員 それでは、私は端的に伺いますが、たとえば明治、森永は在庫は実際の話全然ない。彼らが言うような多角経営、立体経営をしておるから、この程度のランニング・ストックというものがなければ経営が成り立たぬ。だから、在庫というものは何も混乱した状態ではない。きわめて正常に事業が運営されておる。そこへ新しく、今回の政府の買い上げによって、それだけの利潤を得ることになる。現在脱脂粉乳のマーケット・プライスが、一ポンド少くとも百五円ではありますまい。百円を切って、九十五円という説もあるけれども、市場に売るならば九十五円か九十円にしか売れないものを、今回政府によって百五円という買い上げが行われるのだから、彼ら業者が膨大な利益を受けるに至るであろうということは、これは小学校の算術でもできることだ。現実にこれらの業者は膨大な利潤を得ますよ、新しく生産するんだから。この点どう考えられますか。結果的にどうですか。あなたの方の意図が、少くとも特定会社に利益を得させようなどということになったら、これは涜職ですよ。これは疑獄ですよ。そんなことがあなたに許されるはずもないし、あなたもやるばかじゃあるまい。けれども、結果においてそういうことになる。要するに、しゃもじで当てがったような結果になっておるじゃないですか。どうです。何もストックがないものに、マーケット・プライスよりも高い価格で買い上げるならば、膨大な利益が出るのは当然じゃないですか。
○三浦国務大臣 マーケット・プライスの問題ですが、当時の事情を勘案しますと、中には、いろいろな経営上の面から、ある意味のダンピングの傾向も出たのがございます。けれども、市価よりも低目に決定しております。
○春日委員 市価よりも低目に決定しておるから、その当時在庫品を持っておって、そうして買い上げをしてもらった人については、これは合理的であり、妥当なものであろうと思う。ところが、明治、森永の二社については、その当時ストックは何もない。今のマーケット・プライスはダウンしておるのです。少くとも百五円というような値段じゃない。そういうような情勢下において、自分が作ったものを百五円で政府に幾らでも買ってもらえる。現実に十二月に納めるものを今作っておる。七月当時にはなかったから作らざるを得ない。そういうようなことは不公正な結果がもたらす執行であるとはあなたは心配しなかったか。どうです、それは。
○三浦国務大臣 先ほど説明を申し上げさせた通り、この買い上げは、脱脂粉乳たけごらんになればその点がありますけれども、他の在庫等をにらみ合せて決定したのでございまして、やはりこれらの事情に即して三品等を見まして、そして同時に計算の基礎を求めるということが、われわれ妥当だと考えたのでございます。
○春日委員 その点は私も理解しております。全般的な視野に立ってその救済措置が行われようとしていることはわかる。それならばそのように、あなたの方の執行も変えていかなければなりませんよ。いいですか。バターが脱脂粉乳になるものじゃない。全脂粉乳が脱脂粉乳になるものでもない。だから、脱脂粉乳を持っている人には脱脂粉乳を買ってやる。バターの滞貨の多い人にはバターを買ってやる。あるいは全脂粉乳を持っている人には全脂粉乳を買ってやる。そして各企業体における負担過重の軽減措置を講ずることによって、あなたの方が広い立場からこれをプールして、そしてその均衡をはかっていくというならわかるけれども、あなたの方の執行は、とにもかくにも脱脂粉乳が十九万石の中で十五万石、あとの四万石程度のものがバターとか全脂粉乳によって実際問題として充当されておる。そういうわけだから、脱脂粉乳というものでこれを象徴的に判断していけば、あなたの方は現実に納めさせようと思っても、実は納めさせることができない。なぜかならば、明治、森永には当時在庫がないからだ。だから、これはどうしても作らせて、全体的に救済をする必要があろうから、そういうことならば、一つ彼らが新しくこれを生産する時間的のゆとりを見てやらなければ不公平になる、だからこれを十二月に延ばそう、こういう説明があれば、われわれでも納得できないわけではない。全体的な立場から見てやらなければならぬ。だから、彼らは当然他の乳製品をみなほかに持っている。脱脂粉乳がなくてもほかのものを持っているのだから、こういうような乳製品の総量の全体として考えるときには、救済を行なっていかなければならない。けれども、明治、森永は持っていないのだから、これが作られるように時間的余裕を見てやって、彼らの事業計画の中で、その調整がはかられるようにしてやらなければ、不公平、不均衡になる。だからこうするのだとあなたが説明すれば、それはそれ、これはこれとしてまた判断できると思います。けれども、あなた方はそれをちっとも言わないじゃないか。買おうと思えば買えるのだけれども、金利の負担がどうとか、倉敷料がどうとか、そういうとほうもないことを言っておって、これで国民が瞞着できますか。国民が納得できますか。重ねて御答弁願いたい。
○三浦国務大臣 瞞着などはいたしておりません。先ほど申し上げました通り、われわれは全乳製品の在庫を見ることが、やはり一面においては相当だと考えました。春日委員は主として脱脂粉乳のことを中心に御論議でございますが、われわれは、それをもってしては十分じゃない、なお牛乳の消費量であるとか、そういうものも加味したのでございますけれども、全体の在庫品、すなわち全乳製品の在庫量等を見まして、そしてそれであんばいするのが相当だと考えましたので、やったのでございます。同時にまた、ちょうど実際上の買い上げの比率を見ましても、それが相当な、均衡を得たものとわれわれは確信しておるのでございます。
○春日委員 今の御答弁によると、前の御答弁と違ってきたわけです。前の御答弁によると、あなたの方は、すなわち閣議決定の基礎になったところの請書、覚書、契約は九月十日、納期は九月三十日、こういうふうにきめてあったのを、十二月に延ばした理由は、学校給食会から金利、倉敷料の非難があった。政府自体が考える場合においては、これまた政府自体の負担を考える。だからそれを避けて十二月にしたと前に言った。ところが、今の御答弁によると、これは全体的な乳量を対象として、そしてこういうような措置をとった、こう言っておられる。そうすると、語るに落ちるところは、明治、森永が当時——ここに資料によって示されている。これはあなたの方がみずから提出した資料です。それによると、あなたの方が覚書や請書によって取りかわしている数量というものはないのですよ。明治は三十六万五千しかなかったのだから、八十八万買おうと思っても買えないじゃないか。明治は百二十万しかなかったものを八十五万買おうと思えば、すっからかんになってしまうでしょう。だから、それでは実情に沿わないから、この緊急対策は乳量全体を対象としなければならぬから、なるほど九月十日、九月末ではいかぬ、だから十二月に延ばしたのだ、こういう説明なら私はわかるのです。一体前に言われたのがほんとうなのか、今言われたのがほんとうなのか、どっちです。
○三浦国務大臣 別に私は答弁のそごはないと思っております。すなわち、閣議決定では、全体の在庫品等の趨勢を見まして、それを対象といたしまして案を立て、実施の問題は、それはいかにも御指摘の通り業界からも要望がありました。しかしながら、そのまま要望を実行するという約束を別にしたわけではございませんので、その事情を聞き、そして実施に移した、こういうことでございます。
○春日委員 それでは、少くとも、覚書はとにかく、請書というものは、あなたが閣議に出して、こういうような段取りになっておるといって、現実に御説明の材料になっているのでしょう。それなら、そういうものは何もこの通りに実施するという取りきめがあったものではないと言うが、そんなちゃらんぽらんなものですが。これは一応こう書いただけであって、こうやらなければならぬというわけのものではない——それは閣議はこの資料によって決定したのだから、それなら資料というものは守らぬでもいいものなのですか。
○三浦国務大臣 当事者から出ました請書そのものは、直ちに資料にするか、あるいは他の事情を勘案するかは別途であります。従いまして、業界から出したものをそのまま基礎にしてやったというわけではございません。
○春日委員 あなたはそういうでたらめなことを言うのだけれども、閣議であなたがいろいろな説明をされるについては、その資料だとか覚書だとか、いろいろなものの取りつけがなければ、閣議だって判断しようと思っても判断することができない。だから、あなたの方で……。 〔私語する者あり〕
○早川委員長 私語を禁じます。
○神田委員 関連して。 大臣は今業者の資料を勘案しないというようなことを言っていますが、酪農振興法によると、業者に対して在庫品の調査をしなければならぬ。ところが、われわれが業者の在庫品を調査しろと何回言っても、そこまではできないといって、とうとう業者の在庫品の調査をやらない。それで、あなた方が買い上げをするときに、業者からこの資料を出さしておる。これを参考にしないで、何を資料にして割り当てたのですか。
○三浦国務大臣 春日委員の質疑の要点は、業界から出したそのものを資料にしたかどうかということに、私は受け取ったのであります。従いまして、業者から出ました要請によりますところの資料そのものをとったのではない。それは一つの有力な資料にはしましたけれども、いろいろ勘案してやった、こう申し上げたのでありまして、今の問題とは違います。
○神田委員 それはもちろんあなたはこればかりをやったのではないというようなことを言いました。しかしながら、今日乳の価格がどんどん下っておる。しかも十五円牛乳をそのまま押し通そうというようなあの当時のいろいろな世評に対しまして、私たちは厳重に在庫調査を要求した。ところが、政府は在庫調査をやらないで、どういう調査に基いて、業者の報告を参考にしないで、あなたたちのどういう方法でそれをやったかをお尋ねします
○三浦国務大臣 調査権を持っておりませんことは、もう御指摘の通りです。従いまして、その調査権のない関係上、調査には非常に困っておる。やがてそれは改善いたしたいということをお答えしたことは、もう御承知の通りです。従いまして、われわれは、業界から出された報告等がございますが、それのみをすぐにとったというわけではございません。われわれとしましては、牛乳の消費量であるとかその他は農林統計等も持っておりますからそれを勘案しまして、そしていろいろな資料を整備した、こういうことでございます。
○春日委員 そういう根性は許されませんぞ。たとえば、この八月二十二日は業者だけの資料ではないのです。業者の側から農林大臣、政府に出した資料ではない。三名が連署して書いておるのだ。農林省の畜産局長の谷垣君と、日本乳製品協会の植垣君と、全国飲用牛乳協会の植垣君と、この三名の連署で作成し、「各一通を保有するものとする」と、こういうことで、この覚書を書いている。農林省自体もその中に立ち入ってやっておる。そうして、その中の四項目には、九月の十日を目途として売買契約を完了する。九月十日に売買契約を完了したものは九月末日に納めると書いてある。何も業者だけが単独に希望を政府に対して申し述べたにとどまるものではない。できるかできないか相談して、農林省の谷垣君が中に入って三人で覚書を書いておる。それが閣議の資料にならなくて、またそれに基く執行がなくて、何のための覚書なんですか。これはどうなんですか。
○三浦国務大臣 覚書は、御承知の通り価格についてのなにと、それから割当の基準をいたしたのでありまして、今言った通り在庫の数量等についての協定ということは別にいたしておりません。
○春日委員 納期はどうだ。契約期はどうだ。
○三浦国務大臣 納期は契約によってきめます。
○春日委員 契約期はどうなっておる。
○三浦国務大臣 脱脂粉乳は九月十九日できめております。
○春日委員 なぜその通りやらない。政府が中に立って覚書をやったのでしょう。農林省自体が責任者の中に入って、覚書の四項目には、学校給食会と売買契約は九月十日に完了するものとすると書いてある。九月十日に契約すれば、その次の請書によって、九月末日に納めると書いてある。現実に、あなたの方から書類を交換し、自分で捺印しておる。だったら、その通りやられてしかるべきものであり、それがすなわち当面せる酪農事業にかんがみての緊急対策であると言っておる。それが十二月にずらされたというのは怪しい。怪しいから、いろいろと調べてみると、果せるかな、そういうことを実施しようとしても、少くとも森永には脱脂粉乳の在庫が三十万しかない。八十万も九十万も買うことができなくなってきたから延ばしたのだ、こういうことをおっしゃっていただけば、それはそれで判断がつくわけです。あなたの方は、それをおっしゃらないで、これはただ単に金利、倉敷料の問題ばかり言っておるから、それで問題がわからないのみならず、うそである。われわれ国会が瞞着されてだまっておるわけには参らない、こういうことでこの御質問をやっておるのですよ。この点御答弁を願いたい。
○三浦国務大臣 瞞着だとかそういう言葉は、いかにもわれわれ了承できません。九月十日を目途として手続を完了するもの、これは原案を作ります場合の事情を申し上げますと、これは少し何だから、もっと延ばしてほしいという事実さえあったのであります。しかしながら、粉乳は九月十日を目途として手続を完了するもの、こういうことでありまして、実施に当りましては時日の遅延等はありがちのことでございますので、決して瞞着するようなことではございません。
○春日委員 歴然たる瞞着です。覚書に目途ということがある以上、時間のずれはあると思うが、時間のずれはあろうとも、三カ月四カ月のずれのあることを言っておるのかしらないが、請書の方は、二項に、納入期限は九月末日までと、限界をここに明確に断定的にきめておる。この請書と覚書、これはコンバイン・ドキュメントと同じものである。これは別々の書類ではない。請書があって、覚書があって、そうしてこれを閣議に諮られて、こういう緊急対策要綱が決定された。そんな詭弁を弄して、それで国民が納得しますか。瞞着という言葉を使って何が不当か。瞞着ではありませんか。おっしゃって下さい。この請書の二項目はどういうことですか。
○三浦国務大臣 請書につきましては、業界の方ではこういう希望を持ちまして来たことは事実であります。しかしながら、そのまま実行するということは、やはり諸般の事情にかんがみまして、国の損失等に渡らないようにすることも相当なことでございましたので、当初に申し上げた通りな事情の変更をいたしたのでございますから、決して他意はございません。
○春日委員 それでは、あなたにお伺いをいたしますが、這般の事情とか国の負担の軽減とか言われるけれども、これは一体どういう意味ですか。国の負担というものは、九億七千万という膨大な支出をするのですよ。あなたは金利、倉敷料のことをなお言っておられるのかもしれないが、一体この二カ月間でどのくらいかかるか。九月末日から十二月までの二カ月ずらすことによって、金利、倉敷料がどれだけかかるか。九億七千万出すところに二百万や三百万よけいに出しても、これは大へんなことになるのですか。本来ならば九億七千万円の支出自体が問題となるべきものであって、九億七千万円を出すという腹をきめた以上、二百万や三百万の金利、倉敷料、これが負担に耐えかねるとか、これではいかぬというような論理は成り立たないじゃないか。そんなことを言ったって通りませんよ。ただ、私たちが主張することは、その当時の緊急対策要項とあったのだから、その当面の処理をすべきものである。その時点における現象を対象として処理すべきものである。新しく製造して買い上げるなんということは合点がいかないけれども、しかし、これを拡大解釈して、対象乳量全体を対象とするという理解をお互いがすれば、できないことはない。けれども、あなたの方がそれを言わないじゃないか。一体それはどういうことですか。
○三浦国務大臣 配分の問題等につきましてのことですから、畜産局長から説明させます。
○春日委員 それでは、この通りの実施要項でできたかどうかを逆の側から一つお伺いしたい。たとえば、配分計画によると、とにかくこの覚書と請書の通りを実施しようと思えば、少くとも森永からは、三十六万ポンドしかないところから、八十八万九千ポンド買わなければならぬが、これは買えたであろうか、買えなかったであろうか、この点を伺います。
○安田(善)政府委員 請書は、八月二十二日に閣議決定をされます政府の方針を決定する前の条件を作ることでありまして、閣議決定に基いて行政措置を適当にすることが一番いいということであります。また、請書の入庫期限につきましては、私が事務を引き継ぎましたところによりますと、請書の段階ではバター等を含みますから、三大都市を中心にしました冷蔵会社等の冷蔵庫において渡す、これは、言いかえますと、販売業者と乳業者の方に有利に引き渡すという条件でありますが、それは引き受けますという請書が出ておったのであります。それを閣議決定に基いて実行いたしましたのは、当初から予定された来年一月——三月の使用でありますから、消費都道府県の貨車乗せ、またはその他の倉庫で——消費する各都道府県まで業者が運賃諸掛りを負担して十二月に渡す、こういうふうにして実行としては適切であったと思います。
○春日委員 私はそんなことを聞いてない。あなたに聞くことは、事務当局に聞くことは事務的に答えてもらいたい。三十六万五千ポンドしか在庫のなかった森永に八十八万九千ポンド買い上げをしようとした場合、できたであろうか、できなかったであろうか、このことを事務的に答弁なさい。
○安田(善)政府委員 当時私は必ずしもその衝に直接当っておりませんでしたが、引き継ぎまして勘案いたしまするところ、予備費を計上して適当なあとで覚書がかわされた。割当量は割当基準によりますればできると思っておったと思うのであります。
○春日委員 問題は物理的なもので、そんな観念的なものじゃない。なるほど、君は農地局長時代に全く評判の悪い男で、与党の諸君からも、あんなやつ張り飛ばしてやりたいくらいだということを、よく巷間で聞いておる。なるほど君の答弁は全くなっておらぬ。そういうばかげた答弁がありますか。三十六万五千しかないところから八十何万買おうと思っても、買えたであろうか、買えなかったであろうか、この点を事務的に聞いておる。前任者がこう思ったとか、そういうことではない。あなたが畜産行政をやっておって、物理的に三十六万五千ポンドしか在庫のなかったところへ九十万買おうとすれば、緊急に作らなければいかぬ。それで、僕が聞いているのは、七月末の在庫だから、八月、九月の二カ月の時間的スペースがある。その間に彼らは営業意欲をかり立ててフルにこれを作っていくだろう、そうして九月末までに間に合ったであろうか、間に合わなかったであろうか。その間いろいろ販売の消耗もある。そして残ったところのバランスが、買い上げ対象量の九十万かれこれのポンドの実数を確保することができたであろうか、でき得なかったであろうか、この点を聞いているのです。
○安田(善)政府委員 私としては今判断するよりしようがありませんので、その判断は、当時どう思ったかということをいかに受け継いだか、ということをお答えするよりしようがないのでありますが、さらに事務当局として現在どう思っているか、こういう御質問でありましたならば、日本の市場における在庫品を買い上げて学校給食に用いるということが、三つの買い上げ措置の目的の一つであったと思いますので、全体としてはできたと思うのであります。乳業者間の売買を全く禁止している条件はなかったと思います。
○春日委員 そうすると、よそから買って納めていいということか。そのことを伺います。この実施はよそから買っていいのですか。
○安田(善)政府委員 そういうことは予定もしてなかったと思いますが、全く禁止はしてない措置で、業界の報告で当時きめられたと思っております。
○春日委員 これは新しい事態であるが、この買い上げの割当されたものは、企業相互間においてその品物自体を融通し合ってもいい、こういう形になっているのかどうか、この点を伺っておきます。
○安田(善)政府委員 原則としてはそういうことを予定しておりませんが、生産者に対するバック・ペイを関連づけてきめました措置でありますから、そういうことが全くないというふうにも理解はいたしておりません。
○春日委員 だんだんとそういうふうに御説明を聞いているとわかってきたわけです。そうすると、この措置は、一円値下げしたことに対する純粋の政府の損失補償。これは閣議が決定している当面せる酪農事情に対する救済のための緊急対策ではない。これは、実は牛乳の一円値下げで業者が犠牲を払っている、だから、それを、国民の犠牲において、それらの業者の損失を純粋に補償してやるのだ、だから、そういう意味において、安いものを買って、そして百五円にして納めて、そこに相当のマージンが出るから、それでしんぼうしろ、そういう話し合いが行われた、そういう工合に理解せざるを得ないが、その点御答弁を願いたい。
○安田(善)政府委員 春日さんはそういうふうに御質問なさいますけれども、それだけではないと思います。先ほどから申し上げております閣議決定にありますように、生産者の乳価を七、八月低く下げて、乳業者から申し入れがありまして六月の水準に維持させる。その方法は乳業者からバック・ペイさせる。もう一つは、在庫品を引き揚げて、学校給食に使用目的を予定して、補助金を使って学校給食会に買い上げせしめる。もう一つは、八月中から京浜地区を初めとしてその他逐次市乳の価格を一円下げる。その三つの目的があるわけです。
○春日委員 そういたしますと、今、畜産局長は、春日さんはそういう質問をするけれども、それだけではないと言う。だとすると、それも含まれているのか。すなわち、それとは、一円の値下げを業者がしたことに対する今回の閣議決定に基く九億七千万円の支出は、すなわち業者が犠牲を払っているから、その犠牲の分を国庫によって助成する、補完する、この意味をも含んでおるのか、この目的をも含んでおるのか、こういう質問をしたら、そればかりではないと言ったが、だとすると、そのことをも含んでおるのか、このことを一つ明確にしておいてもらいたい。
○安田(善)政府委員 三つの目的を一つの措置で行うことになったのでありますから、それで御判断を願いたいと思います。
○春日委員 判断じゃないです。そればかりではないと言っておるから、あなたは、実際にその所管局長であり、事務的な最高責任者であるので、この際私は明確にしておきたいのだが、いろいろと繭糸の支持価格に対する国庫の支出も行われており、農産物価格を維持するために財政支出が行われておる。あるいは織機の買い上げのために国庫の支出も行われておる。私は支出がされて悪いと言っておるのではない。だから、正面切ってそのことをはっきりとうたって、これを国会の論議にさらし、国会が承認したらそれで何ら執行を妨げられるものではない。業者の諸君が一円安くしたために、それだけ利潤が少くなって、それが営業経営の中に食い込んでいって、それが彼らの事業経営を危殆に瀕せしめておるとか、悪化して、これをほうっておけば重大な混乱が予想されるとかいうようなときには、やらなきゃならぬのです。繭糸価だってやっておるのだから、やらなきゃならぬ。だから、そういう意味で、この一円というものは、彼らが犠牲を払っておるのだから、国庫によってこれは補てんするのだ、こういうことでおやりになったならば、それはそれでまた判断ができると私は思う。私がそういう質問をしたら、そのことをも含んでおるのかおらないのかわからぬが、いずれにしても、そればかりではないと言われたことは、そうではないということとは違うと思う。私は、その一円は彼らの犠牲を補完するために国庫支出をしたのか、その意味をも含んでおるのかを聞いておるのです。
○安田(善)政府委員 きわめて論理的な御質問ですが、目的は先ほど申し上げました三目的でありまして、業者が損失をした経理の補償を直接目的にはいたしておらないと思います。
○早川委員長 春日委員に申し上げますが、だんだん時間も迫り、あとの質問者もありますので、なるべく結論的に質問を進めて下さい。
○春日委員 私は全くの話がこれは序の口なんです。私も、やりかけた以上は、徹底的に真相を明らかにしなければならぬ。わが大蔵委員会は、少くとも、予算支出に関する国政調査権というものについては、十分責任を尽さなければならぬと思う。こんなことでやめるわけの筋合いのものではないと私は思うのです。だから、私はこの点をもう少し明確にしておきたいと思うのだが、しかし、委員長の忠告もありますから、それではもう一つだけほかの問題を聞いて、あとは次会に譲りたいと思います。 そこで、問題になるのは、この間私が質問したら、植垣君から反駁的な陳情書が国会へまた出されてきておる。それによりますと、こういうことが書いてある。これは農林省にも参っておると思うのだが、「経過報告」の中の「買上乳製品の割当基準について」というところに、「農林省との約束に基いて」、「昨年七、八両月の各社の総乳量でなく、乳製品に使用した乳量と今年八月の市乳値下げ分の乳量との合計の比率を割当の基準とする。」、こういう工合に書いてありますね。安田さん、この書類はあなたの手元にいっておるか。十月の二十八日付、日本乳製品協会の植垣氏から「学校給食用買上乳製品の割当について」という文書がいっておれば、その最初のページを開いたところの「A経過報告」の(一)の(1)にはそう書いてあるが、これは農林省が承認を与えた書簡でありますか、この点を伺っておきたい。
○安田(善)政府委員 「買上乳製品の割当基準について」というところの「農林省との約束に基いて」の次の(1)でございますか。
○春日委員 そうです。
○安田(善)政府委員 この約束は覚書と了解いたしますが、「各社の総乳量」という意味がわかりません。牛乳生産量調査という調査を統計調査部で農林省がやっておりますが、その加工用向けの七、八月の使用乳量と、ことし八月の市乳を値上げいたしましたところの値下げ分でございます。
○春日委員 そういたしますと、この中に、すなわち、割当を実施したときの基準になっておるものは、買い上げの割当基準は、「昨年七、八両月の各社の総乳量でなく、乳製品に使用した乳量と今年八月の市乳値下げ分の乳量との合計の比率を割当の基準とする。」こういうふうに書いてある。ところが、その覚書はそういう工合になっていない。この覚書というのは業者の希望ではない。農林省の君の前任者の谷垣君が一緒に書いた覚書の中には、「各乳業者別割当は請書三及び四の事項を遵守する者に限るが、原則として七、八月二カ月間の乳価維持対象乳量」、以下は同じである。これは昨年の七、八月ということになっておる。覚書は本年の七、八月なんだ。本年の七、八月でやるということを覚書できちっと契約を取りかわしておいて、実際の割当については去年の七、八月にずりかえちゃっている。これは一体どういうわけです。
○安田(善)政府委員 契約、すなわち学校給食会に補助金を出すことを予定しましての買い上げを九月中旬を目途に取り急いでおりました際に、農林省の統計では、本年の八月分がまだ集計になっておりませんでしたので、覚書は昨年の七、八月のようなふうにも理解する。何しろ客観的な官庁統計でやるのが一番公平であるというので、了解があるというのが当時のこの解釈であったというふうに受け継ぎましたので、そのようにやったのです。
○春日委員 そんなばかなことがありますか。昭和三十二年の七、八月の実績と昭和三十三年の七月の実績とがもし違っておったら、一体どうするんだ。同じならばいいですよ。あるいは大同小異ならいい。ところが、昭和三十二年の七、八月の実績と昭和三十三年の七月の実績とが、各社におけるそれが著しく違っておった場合、一体これはどうなるのです。いいですか。閣議決定の条件となったところのこの覚書には、昭和三十三年の七、八月——これは明らかです。昭和三十二年と書いてない限りは、昭和三十三年の七、八月であることは当りまえのことだ。昭和三十二年の七、八月というふうに意味すると理解しておったなんて、こんなばかなことが通りますか。これは大臣も局長も——私は失礼であるけれども、あなた方のおっしゃることはとても理解できぬ。従いまして、本日はこれまた時間も参っておるし、何かあとの諸君も待っておられるようだから、一応これは質問を留保いたしまして、次にどうしても学校給食会の会長さん、それから前任者の谷垣君、それから乳製品協会の植垣君、それから諏訪君、それから赤城官房長官、これだけの人に一つ出てもらって、そうしてあくまで真相をつまびらかにしなければならぬ。お互い国民もわれわれも納得できるように、とにかくさらに国政調査権を行使しなければ職責が果しがたい。そういう意味で、時間もだいぶ過ぎておりますし、専売局からもお見えになっておるようですから、私は質問を後日に保留します。 ただ、委員長を通じてお願いをしておくことは、次会には、閣議決定の問題をただすために、赤城官房長官、学校給食会の会長、それからむろん大蔵大臣、農林大臣、主計局長、そこへ加えて協会の植垣さん、それから諏訪さん、これだけの人に出てもらって、事の真相を明らかにしたい。ただ、私が申し上げておきたいことは、酪農問題はほんとうに重大な問題だから、いかに国民の血税たりといえども、必要なものは支出しなければならぬが、何人も疑惑を持ち得ないように、公正、妥当に、そうして合法的にこれが執行されなければならぬ。われわれが一番心配しておるのは、閣議決定の線とその後の執行が全然換骨奪胎して、似ても似つかぬものに変ってしまっておるということが、疑惑のもとであろうと思う。これはこれとして明確にしていただかなければならぬ。そういうような意味合いにおきまして、次の機会にこれらの人たちの御出席を求めて、さらにその真相を明らかにしたいと思います。
○早川委員長 春日君の申し出は、予算委員会との関係もありますから、理事会に諮りまして決定いたしたいと思います。 —————————————
○早川委員長 次に、専売事業に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。 廣瀬勝邦君。
○廣瀬(勝)委員 二十八国会で新しいたばこ耕作組合法ができました。それに基いて現在組合が編成がえをされておりますが、その過程におきまして、大体公社側として、その指導並びにこの組合の将来というものについて、これでいける、問題はないのだというような十分なる確信が今ありますか。
○松隈説明員 先般たばこ耕作組合法が新たにできまして、法律に基く新組合ができまするので、公社としては、組合設立について、手順書あるいは模範定款、選挙規約等の書類を作りまして、組合の設立が円滑にいくように指導をいたしております。だんだんに組合ができまして、すでに認可、設立を見ておるものの数も相当たくさんございます。新しい組合ができた上においては、組合も、法律のできました趣旨にのっとって、自主的な運営をして、耕作農民としての立場が健全に発達するようにいたすと思うのであります。また、公社としても、従来の任意組合当時以上に監督の権限も与えられております。ただ、監督とかいう面だけではなくて、密接な連絡による指導もいたし、また、経理の面についても、経理準則等を作りまして、不正支出等の行われることのないように、組合の指導、監督をしていきたいと思いますので、新しい法律に基く新組合が設立されて活動を開始するようになれば、従来よりも一段と耕作農民の立場もよくなり、また公社としても公社の事業運営にその点が役立ってくる、かように考えております。
○廣瀬(勝)委員 総裁は今そういうふうにお答えになったが、われわれが調べたところ、あるいはまた新聞あたりでいろいろ報道されているところを見ますと、前途はそういうふうに楽観できるようなものじゃございません。私の方で調べましただけでも、各所の組合設立の経緯を見ましても、公社側の強力な圧力が加わっている。運営の面からいきましても、従来のような実態を握った運営じゃなしに、とてつもない膨大な地域を指定して、それによって実際組合員の把握すらできないというような点が多々出ております。こういうような点は総裁御存じですか。
○松隈説明員 先ほども申し上げましたように、大多数の地域においては、組合の設立が円滑に進行いたしまして、すでに認可の上成立を見ておるのでありますが、ただいまお話がありましたように、地区によっては、今日組合設立にからみまして意見が一致しない、こういうことのためにもめておるという地区がございます。たとえば岩手県あるいは神奈川県等にそういう事例があることは、承知いたしております。
○廣瀬(勝)委員 そういうふうなところは、どういうふうにされるおつもりでございますか。
○松隈説明員 この場合、法律的な考え方もさることながら、組合結成後の組合の運営が円滑にいくということの配慮、こういう問題があると思うのであります。現に、岩手県の例で申し上げますと、東磐井郡におきましては、バーレー種を作る耕作者が一つの組合を作りました。それから、在来種の東山葉と申しますか、これを作っている組合員が、どういう組合を作ろうかということで、いろいろ相談をしたのでございますが、非常にこの地域は分界をつけるのがむずかしい地域のように伺っております。そして、一応は、在来種については一組合にしようという話がまとまりまして、特別地区としての申し出がありまして、その地区が認められたのでありますが、それでは地区が広過ぎる。従って、耕作農民の意思が十分代表できないというようなところから、一組合に反対する意見が出ましたので、また組合を分けたいという申請書が出ておるというのが現状であります。先ほど申し上げましたように、法律的な扱いから申しますと、すでにその地区に一つの組合を作るということで、地区の認可が出ておるのでありますから、その同じ地区に別に組合ができるということは扱いにくいわけで、それを却下すると申しますか、それはいかぬ、こういうことも言い得ないわけではありませんけれども、しかし、そういう状態のもとに進行いたしますと、やはり円滑な組合の運営ができない。そこで、できれば円満な話し合いのもとに耕作農民が理解したところで組合ができて、そうして自後の運営が、法律ができました趣旨に沿うように行われますように希望いたしますので、目下、そういう地区につきましては、できればその両方の間に立って調整をしていただく人を見出しまして、それによって話し合いがつくことを希望しておるわけであります。その場合に公社が一方的に乗り出しますると、公社には専売権がありまするから、どうも公社の意思というものが強く出過ぎて、それがために農民のほんとうの意思が曲げられるといったようなおそれもありまするので、公社といたしましては、できれば——これは一つの例でありまするが、県庁であるとか、あるいはそれに類する第三者的の人の仲介によりまして、話し合いが円満に進みまして、一つの組合でよろしいとか、あるいはこれを二つに分けるとかいうようなことについて、話し合いのつきますことを一番希望しておるわけでございます。神奈川県についても似たような問題がございまして、これにつきましても、県等のあっせんによりまして話し合いがついて、円満に解決することを今望んでおるというわけでございます。
○廣瀬(勝)委員 そういうふうな実態を公社で把握していただいて——この法の精神は、これはやはり公社側のための法じゃございません。耕作農民のためにできた法なんです。ですから、耕作農民の立場を第一に考えていただいて、耕作農民がこの法によって少しでも従来よりいい条件で耕作できるように、こういうふうな指導を公社側に望みたい次第です。全国の各所でいろいろな例が出ておりまして、岩手、神奈川というようなところが大きく取り上げられておりますが、ほとんど各所がこういうような状態になっております。しかも、総裁は言葉では実にきれいにおっしゃいましたが、実態は、結局従来の作らしてやっておるという観点から出ておるような指導方針が各地ではっきり出ておるので、従いまして、十月四日の朝日新聞に出たようなことが堂々と天下の新聞にまで出ます。これはやはり専売公社は従来のような考え方がまだ払拭されていないのです。この点について一つ総裁からお答え願います。
○松隈説明員 たばこ耕作組合法の運営上のことにつきまして御注意がありました。その点、私どもも、御趣旨にできるだけ沿うよう、今後とも心がけて参りたいと思います。 それから、それに関連しまして、ただいま朝日新聞の記事についての御指摘がございましたが、実は昨日もこのことにつきまして参議院の大蔵委員会において問題が出ましたので、その際私から釈明を申し上げました。この際同じようなことを申し述べますることをお許し願いたいと思います。 先般、朝日新聞の紙上に、公社の高橋総裁室長が話したということの記事が載っております。これにつきまして、その後本人についてその談話の内容を確かめましたところ、いろいろな事項について新聞記者に説明をしたのでありまするが、その際の用語等について不注意な点がありまして、聞く者の受け取り方によっては、新聞記事にあったようにとられるおそれもあったように考えられるということでございます。もちろん本人はああいう言葉を直接使ったことはないし、また他を誹謗するような気持はなかったのでありまするが、説明や用語等に周到な用意を欠いておりました。その結果、日本社会党に御迷惑をかけましたことは、まことに申しわけない次第でございまして、公社総裁といたしましてまことに遺憾に存ずる次第であります。ここに陳謝いたします。なお、本人も非常に恐縮しておりまするし、私といたしましても、本人に対しまする処置につきましては、十分考慮の上善処したいと考えております。
○早川委員長 廣瀬君、この委員会は一時でほかの委員会に明け渡さなければなりませんので、あと一問で……。詳細は専売の小委員会をきょう開きますから、それにお譲り願いたいと思います。
○廣瀬(勝)委員 小委員会の質疑のやりとりによりまして、あすまた委員会でさせていただきたいと思いますが……。 ただいま総裁は最高責任者としてそういうことを言われます。しかし、こういうふうな新聞の影響というもの——しかも、現在耕作組合におきまして非常にいろいろな問題が多いときなんです。全国の耕作農民はこれを見ております。公社のやり方について若干批判あるいはまたこれに対してその不当性を鳴らしたり何かしますと、それは公社の営業方針、運営方針に合わないのだというようなふうにして、そういうふうな役員は人事の整理をされる。熊本県あたりではそういうふうな例が出ているのではないですか。しかも、そういうふうな空気を結局われわれがあおっているのだ、こういうことを言われます。公党として私たちは黙っておるわけにはいかぬ。今善処すると言われましたが、善処とは具体的にどういうことをされますか。
○松隈説明員 本人が特に日本社会党を誹謗するというような気持はなかったと申しますので、全く新聞記者と話し合っておる際に注意が足りなかった、あるいは用語が不適当であった、こういうことでありますので、本人に対しましては、新聞記者と応待するときの態度であるとか、あるいは用語が公社の職員として非常に不適当であった、そして結果的にはそのことが日本社会党にも御迷惑をかけた、こういうことでありますから、のそ不用意、不注意であった点に対しては十分訓戒を加えたいと考えております。
○廣瀬(勝)委員 訓戒とかそういうふうなことは、これは実際公社側でもいろいろおやりになることだろうと思います。高橋室長個人についての処置というふうなことは、それは公社の方でおやりになったらよろしい。しかし、公社として社会党に対してどういうふうな態度で臨まれるか。これに対して陳謝の意、あるいはこういうふうな記事の誤解を払拭する方法はどういうことを考えておられますか。
○松隈説明員 大蔵委員会というような公けの席におきまして、速記をつけて陳謝の意を表しました。これが新聞記事になるかどうか、それは私もはっきり承知いたしません。それから、公社において定例の新聞記者会もありますので、こういう問題について大蔵委員会、それも衆参両院の委員会において総裁として陳謝したということは発表したい、かように考えております。
○早川委員長 廣瀬君、まだ機会もあることですから、理事会でまた諮りますが、この委員会は午前中ということになっておりますから、あと一問で打ち切ります。
○廣瀬(勝)委員 われわれとしましても、これは党の方で先般来問題になっております。従いまして、昨日参議院の方でそういうふうな総裁の陳謝があったというので、参議院の方は納得しているようでありますが、衆議院側としては、まだこれは納得しておりません。しかも、いろいろ聞くところによりますと、現実にこの記事をとりました朝日新聞の地方部の小平記者は、はっきり言ったと言っておるのです。ですから、そういうことをそのままに見過ごすわけには参らないと思います。いずれまた時を改めまして、これについての公社側のはっきりした処置を承わりたいと思います。
○早川委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は明三十日午前十時十五分より開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時五十一分散会 ————◇—————