建設委員会 第8号
- 発言数
- 29 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/10/29
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 首都圏の正既成市街地における工業等の制限に関する法律案を議題として審査を進めます。 この際お諮りいたします。本案につきまして、参考人の出炭席を求め、意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお参考人の氏名、員数及び日時につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議なしと認め、さよう取り計らいます。 —————————————
○堀川委員長 次に、首都圏整備委員会事務局長樺山俊夫君より発言を求められておりますので、これを許すことにいたします。樺山局長。
○樺山政府委員 お手元に差し上げてございます資料につきまして、ちょっと説明をさせていただきたいと思います。 まず第一は「首都圏基本計画並びに整備計画の概要」という刷りものを差し上げてございます。これには、首都圏整備計画の基本的な考え方並びに基本計画と、十カ年間の整備計画を摘要してございます。 首都圏整備の基本的な考え方といたしましては、昭和三十一年の八月三十一日に、首都圏整備審議会に諮問をいたしまして、基本計画が決定をされておるのでございます。それで、その基本計画のごく骨組みだけを申し上げたいと存じますが、東京を中心として半径約百キロの円を描きました区域を首都圏の区域といたしております。それで、その区域に入りますのは、東京都並びに七県の範囲でございまして、その首都圏の区域内において三つの地域に分けまして、その第一に、既成市街地という概念で規定されております区域を分けたのでございます。既成市街地は、先般の法案の説明でも出し上げました通りに、東京都の特別区、武蔵野市、三鷹市、横浜市、川崎市及び川口市を既成市街地というふうにきめておりまして、その外側に近郊地帯を設けまして、さらにその外側の周辺地域を分け、この三つの地帯に分けまして整備の計画を定めるという基本構想になっておるのでございます。 まず、最初に既成市街地につきましては、昭和五十年を目途といたしまして、昭和五十年の人口を、千百六十万人にまとめ上げるというのが、この首都圏整備の考え方のスタートでございます。この千百六十万人という数学は、既成市街地の適正収容人口を想定して定めたものでございます。それから、この既成市街地の中におきまして、人口を自然の推移のままに放置いたしますと、昭和五十年になりさよすと千四百三十万人になることが想定されておるのでございます。その差であります二百七十万人というものが出て参りまして、この二百七十万人を、周辺地において市街地開発区域を設定し整備して、そこに出定着させるようにいたしたい、こういうのが構想の第二の大きなねらいでございます。ただいま申しましたように、既成市街地におきましては、人口の増加を最小限度に抑制をいたしまして、そうしてその上に立ちまして、既成市街地の中における現在の居住環境の悪化でありますとか、あるいは都市施設の不備をこの際整備をしていくということと相待ちまして、既成市街地を整備していくという考え方と、いま一つは、周辺地域におきまして、市街地開発区域を整備いたしまして、そこに人口を吸収いたしまして定着させるというのが大きなねらいでございます。そういった構想に基きまして、十カ年の整備計画を作りまして、先ほど申しましたような既成市街地の中におきまする諸施設の整備をいたすということと同時に、周辺地域におきまして、市街地開発区域を作りまして、それを整備して参るという事業を各事業別に定めておるのでございます。それらの具体的な項目は、この刷りものの中に説明を申し上げておりますし、また別の資料といたしまして、昭和三十二、三十三、三十四年度首都圏整備事業費一覧表というのを差し上げてございます。これは、首都圏全域につきまして、先ほど申しましたような構想に関連をいたしまして、重要連絡幹線道路網を設定をいたしまして、既成市街地並びに市街地開発区域の問の道路、ないしは市街地開発区域相互間の道路の整備をいたすという事業をいたしておりますのと、第一には、既成市街地の整備に関する諸事業をいたすという考え方、並びに第三は、市街地開発区域の整備に関します事業、この三つを遂行いたしております状況を、ここに事業費一覧表として差し上げてございます。昭和三十二年、三十三年は、その実績を掲げてありまして、三十四年度は、計画といたしまして目下予算を要求しております数字をここにあげてございます。以上で基本計画並びに整備計画の概要、それに関連いたしまして、整備事業費の一覧表につきまして簡単に御説明を申し上げました。 次は、法律案に関しまする参考資料といたしまして差し上げてあるこの白い表紙の方でございますが、その一ページに出ております統計は、人口集中の状況でございまして、これは、東京都の区部の人口の推移を、昭和五年から三十二年までの間とりました数字でございます。それによりますと、二十七年以後の例を見ましても、三十二年までの間におきまして、毎年約二十万から二十六万の増加を見ておるのでございます。 それからその次のベージには、東京都の戦後人口推移における社会増と自然増の区分けを書いてございまして、この中で、右の方の欄に増加内訳といたしまして、社会増と自然増とに分けてございますが、それをごらんいただきますと、大体平均いたしまして、人口増加の中で、社会増が七割でございまして、自然増が三割という数字になっておるのでございます。 それから第三表は、各都市の戦後人口の推移でございまして、東京都の区部、武蔵野市、三鷹市、横浜市、川崎市、川口市、この既成市街地につきまして、昭和二十五年から三十二年までの間におきまする人口の推移をここにあげてございます。これをごらんいただきましてもわかりますように、東京都の区部、武蔵野市、三鷹市という地域におきまする人口の増加が非常に著しいという数字が出ておるのでございます。 それから第四表は、東京都における人口の社会増の内訳でございまして、その(イ)が職業別の転入者の数であります。これでごらんいただきますと、最後から四つ目に工業労務者という欄がございまして、これが三十一年度の割合が一七%ということになっておりまして、社会増の内訳の中で、工業労務者の増加の割合が一番大きな割合を占めておるのでございます。それからその一番最後に無職業者という欄がございますが、これは、注にも書いてございますように、無職業者は、一般家庭の子女等で、職業のない者、たとえば大学生、中学生、小学生、幼稚園園児等を無職業者としてあげて、これは、相当数が多いのでございますが、そういう内容でございます。 それから次の五ページの表といたしましては、社会増の職業別の内訳でございまして、これは、転入者から転出者を差し引きました数字につきまして、社会増の職業別の内訳を書いてございます。これでごらんになりましても、先ほどと同じように、最後から四つ目の工業労務者の割合が、昭和二十六年におきましては一二・五%、三十一年度では一八・四%という一番高い率になっておるのでございます。一番最後の無職業者は、先ほど申し上げましたようなものを指さしております。 それからその次の社会増の理由別の内訳でございまして、この中で特に日立ちますものは、何と申しましても就職、転職のために入って参ります者、これが四〇%を占めております。それからその次が就学、退学、停学、転校のための転入者が一五・六%でございまして、これが第二位を占めておるのでございます。 それからその次の七ページの表は、ただいま申し上げました転入者と転出者の理由別の表を図で表わしましたもの一でございます。 それから八ページの六大っ都市の人口推移、これは、御参考といたしまして東京都並びに全国の大都市の人口推移の状況を、ここにあげてございます。 それから(6)の既成市街地各都市の適正収容人口、これを一番最初に申し上げました首都圏構想の言掛基本といたしまして、適正収容人口の想定をいたしておるのでございますが、その想定の内容をここにあげてございます。昭和三十年と昭和四十一年、昭和五十年と三つに分けまして、ここに掲げてございます。 それから九ページの意座業の集中状況でございます。これは、銀行の預金額、貸出額につきまして、全国において東京が占める率をここに出してございます。預金におきましては、東京が全国の三〇・八%を占めておりまするし、貸し出しにおきましては、三六%を占めております。 そての次の生産所得額、貿易額につきましても、やはり同じく全国の中における東京都の比率を出しております。これも、輸出貿易につきましては三六%、輸入貿易につきましては五八%という高い率を占めております。 それから次のページは会社資本金でございまして、これは、昭和二十九年におきまして、東京都は全国の四二・五%の比率を占めております。 それから(4)の国民所得につきましては、これは、昭和二十八年の統計でございますが、東京の占めます比率は一七・二%でございます。 それから次のページの人口と産業の過度集中による弊害でございます。その第一といたしまして、住宅関係でございます。住宅関関係におきましては、東京都におきまして、最後から二つ目の欄に充足率という欄がありますが、東京都は七七%の充足率でございまして、他の大都市と比ベますと、一番低い充足率を占めております。従いまして、七七%の充足率でございますから、不足率が二三%という高い率を占めております。たとえば大阪と比べますと、大阪の充足率は八四%でございますから、不足率が一六%でございます。従いまして、大阪と比べますと、東京は、五割方不足率が高い、こういう表でございます。 それから第二番目は、教育施設でございます。これは、小学校、中学校の義務教育施設についての統計でございます。これも、最後の充足率の欄でごらんいただくとわかるのでございますが、全国が小学校におきましては九七%、中学校では九八%という充足率を示しておるのに対しまして、東京都の区部では、小学校で八七%、中学校で九〇%という、全国の比率から相当低い充足率でございます。 それから(3)は交通関係でございます。これは、東京都心の四駅の国電の乗車人員を調べたのでございまして、この表でごらんいただきますことは、主としてラッシュ時におきまして、定員の約三倍の人員を輸送しておるという結果が出て参るのでございます。 それからその次は、上水道の関係でございまして、東京都の区部におきます上水道の普及状況は八一%でございまして、世界の主要郡市はすべて一〇〇%の普及率を示しておりますのに比ベまして、非常に立ちおくれておるという状況でございます。従いまして、給水量を引き上げたり、あるいは普及率を向上させる必要が非常にあるわけでございます。ただ水源問題が非常に解決の困難な問題でございまして、上水道につきましても、いろいろ困難な問題がたくさんあるのでございます。 それからその次の(5)といたしましては、下水道の関係でございます。下水道の布設状況は、面積の比率で申しますと、区部は約二〇%にすぎないのでありまして、従いまして、御承知の通りに、市街地の雨水、汚水の排水状況が非常に悪いのでございます。従いまして、住居環境が非常に不潔になり、また水路、河川の汚濁が非常にはなはだしいのでございまして、都市環境が著しく悪化をしておるという状況でございます。 それからその次は、六番目でございますが、これは、世界の主要都市の公園緑地面積の比率を出してございまして、世界の大都市に比べまして、公園緑地の都市面積に対しますパーセンテージを見ますと、たとえばロンドンでは一一%でございますが、それに比べまして、東京都は一・四五%という非常に低い比率を示しております。また人口一人当りの公園緑地の面積といたしましても、東京都は一人当りが〇・三九坪でありまして、世界の各大都市と比べますと、きわめて見劣りがしておるという状況でございます。 それから七番目は、都市面積に対する道路面積比率の各国主要都市の比較でございまして、東京都は九・五%という、これまた非常に低い率でございます。ワシントンは四三%、ニューヨークが三五%というふうに、諸外国におきましては、非常に高い比率を保っておるのでございます。 それからその次の半ぺらの紙でございますが、これは、市街地開発区域の配置図をここにお配りしておいたわけでございまして、ここにございますように、黒い線でくまどりました地域が、現在すでに指定が済み、あるいは近く指定をしようという開発の区域を示しております。それから白い線で囲いましたところは、明年度におきまして開発を促進したいという候補地でございます。それらの整備進捗状況並びに明年度の計画につきましては、先ほど御説明申し上げました事業費の一覧表に、詳しく数字を掲げてございますので、そちらでごらんをいただきたいと存じます。 それからその次は、工業の実態でございまして、その第一は、東京都区部における工業の全国的な地位を示す統計を掲げております。 それから第二は、東京都における工場数、従業者数の推移でございまして、これは、五人以上の工場につきまして、昭和八年から昭和二十九年までの間の推移をここに掲げております。 それから、その次のページの三は、東京都の区部における規模別工場数、従業者数の推移でございます。これは、全工場につきまして見た数字でございます。これによりますと、一番最後の欄にございますが、昭和二十六年から二十九年までの間におきます平均の増加数といたしましては、総数におきまして、従業者が毎年約五万五千ふえておる、事業所の数が二千六百ふえておるという数字になっております。それを九十九人以下と百人以上に分けますと、ここに出ておりますような数字に区分けをされるわけでございます。 それから四番目といたしましては、業種別、開設年別工場数でございます。これは、東京都の全域についてとりましたのでございますが、その(イ)は、従業者三十人以上九十九人までの工場につきまして、数字を掲げてございます。それから(ロ)といたしましては、次のページでございますが、この法律で想定しております従業者百人以上の工場の開設の状況でございます。これは、一番最後の合計欄をごらんいただきますと、百二十四という数になっておりまして、二十六年から三十年の間の五カ年の間に、百二十四の工場が新しく開設をされたことになっております。その中で、比較的数字が多いものといたしましては、食料品製造業でありますとか、出版印刷業でありますとか、電気機械器具製造業、機械器具製造業、輸送川の機械器具の製造業、こういったものが相当大きな率を占めております。 それからその次は、大学の実態でございまして、その第一が、東京都における大学数及び学生数の推移でございます。これは、昭和二十七年から三十一年までの五カ年について統計を出しておりまして、大体年平均いたしまして約一万五千人の大学の学生が増加をしておるという数字になっております。 それから(2)は、東京都区部における大学、短期大学の学生数にしぼりまして、ここに数字を出しております。 それから(3)は、東京都の全国に占める地位でございます。昭和三十一年度の統計によりますと、大学におきましては、学校数において全国の三四・二%という比率を占めておりますし、学生の数は、四六%という比率を占めておるのでございます。 次のぺ一ジの(4)は、最近における学校及び学生の増加の状況でございます。これは、二十七年から三十一年までの問の統計をとったものでございます。 その次は、各種学校の実態でございまして、その第一が、各種学校の生徒数の推移でございます。ここにありますようなことで、年々相当な増加を見ておるのでございます。 最後の各種学校の学校数及び生徒数、これも、ごらんいただけばすぐわかる数字でございまして、相当な数が増加をしておるのでございます。 それから、もう一つの同じような資料で、参考資料IIという資料がございます。それについて御説明申し上げます。 その第一が、東京都及び区部における将来人口の推定でございます。首都圏の構想が将来の人口の推移、あるいはまた適正収容人口という基本的なものから出発しておりますために、将来の人口の推移がどういうふうに推定されておるかという資料といたしまして、厚生省の人口問題研究所で推定した数字をここにあげておるのでございます。それによりますと、東京都の区部におきましては、武蔵野、三鷹を含みまして、昭和五十年には千二百二十八万人という数字に推定をされておるのでございます。 その次のページは、転入者前住地調でございまして、東京に転入をして参ります者がどこから入ってくるかという数字でございますが、これによりますと、一番最初にまるじるしで書いてございますのは、いわゆる首都圏の中から東京都に入ってくる分でございまして、これが全体の割合の四一%を占めております。その次の新潟から宮城に至る欄にございますものが、首都圏の周辺から入ってくる分でございまして、これが二三・四%という数字でございます。従いまして、首都圏の中から東京都に入ってくる者、あるいは首都圏の周辺から東京に入って参ります者が全体の約六五%という数になっておる、こういう数字が出ておるのでございます。 その次の(3)といたしましては、東京都区部における市街地の膨張状況を発展図によってここに差し上げてございます。明治十三年から昭和二十八平までの間における発展の地図をこれでごらんをいただきたいと思います。 次の(4)といたしましては、交通飽和地点の増加表でございます。交通条件が非常に悪化をいたしておる資料として、先ほどは国電の状況について表をお出ししたのでございますが、ここではいわゆる道路交通、自動車交通の、面から、非常に交通条件が悪化しておるという資料といたしまして差し上げてございます。これは、大体一日の交通量が一交差点で三万台以上あります場所をここに掲げておるのでございまして、昭和三十二年の十月に調べましたところでは、山交差点交通で一日三万台以上の自動車が通っております交差点の数が四十七でございます。これは、二十八年から三十二年までずっと間隔を置きまして統計をとってございますが、それを比較していただきますと、逐年これが増加をしております状況がおわかりいただけると思うのでございます。これらの点につきましては、既成市街地の整備の問題といたしまして、あるいは立体交差の問題でありますとか、こういった問題とすぐつながって参ります問題でございます。 それから東京を中心とする交通機関別年間輸送人員でございまして、これは、先ほどの資料で国電につきまして御説明を申し上げましたような問題につきまして、国電、私鉄、都電、地下鉄、バス、こういったものにつきまして輸送人員を調べた数字でございます。大体概算をいたしますと、やはり定員の二倍半から三倍というものを輸送しておるという結論が出てくるのではないかというふうに考えております。 それから国鉄線の乗車効率でございますが、これは、主として国鉄の中央線、京浜線、山手線、総武鉄道等につきまして、二時間帯の平均をとりました数字がここに出ておりまして、やはりこの数字も、二五〇%内外を上下をしておるという状況でございます。(b)は、各線別乗車効率でございまして、大体二五〇%から三〇〇%という数字がここに出て参っております。 それからその次は、国鉄線の各線別時間帯輸送量の変動形態でございます。これは、午前中の通勤時間帯をとりまして、京浜、山手、中央、総武のそれぞれにつきまして図表でお示しをいたしたわけでございまして、先ほど申し上げましたように、二五〇%内外という定員よりもたくさん運ばれておるという状況がこの図でごらんいただけると思います。 それからその次は、東京都区部における規模別工場数及び従業者数でございます。工場数は、全工場が四万三千九百、約四万四千あるのでございます。その中で百人以上の従業者を持っております工場の数は手工場でございまして、全体の約二・三%という比率になっておるのでございます。従いまして、東京都におきましては、割合に中小の工場が多いという特殊な状態に置かれております。従いまして、大体百人以上というものは、相対的に、東京の工場の特殊性から見まして、大きな工場であるというふうに私どもは見ておるのでございます。それから従業者数といたしましても、百人以上の工場に勤めております従業者は、全体の三五%という数字を示しているのでございます。 それからその次は、東京都区部における産業申分類別事業所数及び従業者数でございます。二十六年から二十九年の間の増加の状況をここに示しているのでございます。 それからその次は、十二ページでございまして、一人当りの業種別作業場床面積がここに出してございます。これは、大体今度の法律によりまして工場の制限規模をきめます際に、大体従業者が百人以上というところを基礎といたしまして政令で定めるわけでございますが、それの資料になるものといたしまして、ここに床面積を出してございます。いろいろな業種によりまして坪数が違って参りますが、大体の平均は四・七坪という数字がここに出してございます。 それからその次は、各種基準における大学学生一人当りの講義室の面積の調べがここに出ておりまして、大体大学設置基準によります文部省令で定めておりますものが、一人当り〇・六坪という数字になっております。 それから九番目は、東京都所在大学及び短期大学数並びに学生数、これを、文部省の資料によりましてここにつけ加えてございます。 以上はなはだ簡単でございましたが、資料につきまして御説明申し上げました。
○堀川委員長 次に、質疑の通告がありますから、順次お許しいたします。三鍋委員。
○三鍋委員 私はただいま御提案になっております首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律案につきまして、若干の質問をいたしたいと思います。 この法案の提案理由によりますと、首都圏整備法第二十七条における「工業等制限区域内における施設の新設又は増設の制限に関し必要な事項は、別に法律で定める。」とあるこの規定によりまして出されたもののようであります。ただいま事務局長から詳細にわたるところの資料の提出により、御説明を得たのでありますが、これによりましても、とにかく膨大な人口が既成都市に集中されている。この結果といたしまして、交通上その他このままどうしても看過することのできない状態に追い込まれている、人口は近く一千二百万人にもなんなんとしている、何とかしてこのあたりでこれを食いとめる方法がないか、こういったことが提案の説明なのでありますが、私たちもこの東京に生活いたしまして、毎日いろいろな交通の混乱した場面に遭遇しているのでありますが、私は、この法案を審議するに先だちまして、根本問題に触れてみたいと思うのであります。この問題につきましては、私は、やはり建設大臣その他責任ある立場の人に構想意をお聞きしなければならないのでありますが、きょうは、事務局長に一つそういう意味も含めてお尋ねしたいと思うのであります。 ただいま、まず人口問題の、増加の推移に関する資料による御説明を得たのでありますが、一番の問題はこの点であると思いますので、一つお聞きしたいと思います。どうも私が得た資料と、ここに御提出いただいて説明いただいた資料と、そう大した違いではないけれども、数字的に多少違いがあるように思うのでありますが、この二枚目の「東京都の戦後人口推移における社会増と自然増」のこの表は、東京都政概要から抜粋されたものであるらしいのでありますが、これは、いつの統計でございますか。
○樺山政府委員 これは、昭和三十一年の統計でございます。
○三鍋委員 これをもとにして調べてみますと、年間の増加数は、二十四年度からずっと実数が下ってきておるのでありますが、三十一年度におきましては、年間の増加数が二十四万何がし、こういう工合に、多少なりと増加数が低下してきているのでありますが、それはどういう原因であるか、その見通しについて御説明願いたいと思います。
○樺山政府委員 ただいま御指摘がありました通りに、三十四年度から逐次減っておる数字になっておりますが、疎開者の引き揚げとか、あるいは外地からの引き揚げとか、こういったものがこの三十四年、五年等に非常に多かったのじゃないか、こういう推定でございます。
○三鍋委員 二十四年、五年ごろは、私はやはりそうだと思うのでありますが、その後におきまして、やはりずんずんと減ってきておる。それは、一応東京へと思って来たけれども、郷川へとか、あるいは親戚とか、そういうところにずっと疎開していった、その形がここに現われているのですか。この三十一年までの推移の状況を見まして、そのように解釈していいでしょうか。
○樺山政府委員 ただいまお話がありました通りでございまして、この人口増は、転入いたしましたものから転出いたしましたものを差し引いた数字がこの増の欄に出ておるのでございます。従いまして、東京に参りましても、引き揚げたものもございますし、また従来東京におりましたものが何らかの理由で外に出ていくというものも転出の中に入りまして、これが差し引かれておるということになります。
○三鍋委員 私の手に入れた資料によりますと、これは、三十六年度までの推計でありますけれども、依然としてやはりずっと減っていくわけなんですね。この多少ずつでも減っていくということは、もちろん大へん問題にするほどの数字ではないのでありますけれども、自然はやっぱりずっと増加していくのでありますが、こういった問題を、今度法案を提出されようとする意図との関連性におきまして、何かお考えになっているかどうか、これをお聞きしたい。
○水野説明員 この統計によりますと、今御指摘がありましたように、三十一年度までは確かに転入著増の傾向というものは減少しつつあるのでございますが、三十二年の一月一日と三十三年の一月一日、この一カ年問の社会増の状況を統計によって調べてみますと、十九万八千七百二十六人というふうに社会増が出ておる、約二十万というふうにまた社会増の状況がふえつつある。こういうようなことになっておりまして、この二十四、五年をピークにいたしまして、三十一年までは確かに減りつつございますが、こういう状況でだんだん減っていくの、だというふうには考えられないのじゃないか。どうも今申しましたようなごく最近の一カ年の社会増の状況を見ましても、約二十万というふうにまた上りつつある。 それからまた御案内の通り、農村地帯におきましては、いわゆる潜在失業者と申しますか、過剰労働力と申しますか、そういうようなものが相当あるわけでございまして、やはりりこの首都という大都市へそういう人口がどんどん流入してくる、こういうふうなことは、理論的にも考えられるところだと存じますので、どうも三十一年までは減少しつつあるから、手をこまぬいていていいというのではなくて、これは、どうもなかなか楽観を許されない、やはりこれは、首都圏整備法に規定されておりますように、人口増加の原因となる新増設を抑えて、できるだけ転入しないようにする、こういう対策が必要ではないかというふうに考えておる次第でございます。
○三鍋委員 先ほど来都市人口構成につきまして詳細な資料をいただきました。概略の御説明を得たのでありますが、手に入れたばかりでありまして、これから一つの結論的なものを見出してで論ずるところまで、私はまだ準備がないのでありますが、結論的に、あらゆる階層において東京へ東京へと人口が集中してくるというこのことだけは、はっきりとわかったのであります。そこで、どうして中小都市から大都市へ、そうして東京へとこのように人口が集中してくるか、この原因につきまして、どのように状況を御判断になっているか、これをお聞きしたいと思います。これは、ちょっと御無理な答弁を要求しておるようにも思うのでありますが、やはりこの問題は、一番重要な根本問題だと思いますから、一応お考えをお聞きしたい、こう思います。
○樺山政府委員 先ほど御説明申し上げました資料の六ページに「社会増の理由別内訳」という欄がございます。先ほどちょっと申し上げましたように、一番多いのが就職、転職のための者が約二十一万という数になっております。その次が就学、退学、停学、転校のための者が八万一千という数でございます。その次に多いのが住宅事情解決のため転入して参りました者、これが五万三千人、転勤のために転入して参りました者が五万二千人、求職のために入ってきました者が三万二千人、結婚、離婚、養子縁組、離縁、復縁のために入って参りました者が三万三千、家業家事手伝いのために入りました者、それから入院、病気療養、退院、病気全快のため、あるいは開業、転業のためというような内訳になっております。
○三鍋委員 その内容を私はお聞きしたのではないのであります、これは、やつぱり質問としてはちょっと妥当ではなかったかもしれません。私のお聞きしたかったのは、いろいろな就職、転職のためとか、あるいは求職のためとか、こういった姿でどうして東京へ来なければならないかということなのであります。これは、政治の根本問題でありますから、これ以上お尋ねするのはやめましょう。ただ私は、やはり農村における次男三男坊対策が十分できていないというのが、第一の原因であると思うのであります。それにもう一つは、やはり農村の生活というものと、都会にあこがれるところの若い者の気持、こういったものが東京へ東京へと、東京へ行けば何とかなるんではないか、こういう姿で集中してくるのである、こう考えるのであります。なぜこのようにして東京へ集中してくるかという根本問題を解決しないと、こういった法律を一応きめましても、私はなかなかその実が上らないのではないかと考えるのであります。ちょうど砂糖のかたまりがあれば、そこヘアリが寄ってくるのです。これは、どんな高いところへ上げても、どんなさくをしても、乗り越え乗り越えしてアリが集まってくるのです。この砂糖のかたまりをほかの方へまき散らしてやれば入ってこない。そこへ行くのです。そこに新しい都市、衛星都市の問題も考えられてくるのでありますが、こういった根本問題をやはり前提としてやらぬと、この法案では所期の目的は達せられないのではないかと思うのであります。しかし、このままではどうしてもほっておけない、これも現実の事実であります。そこで、この問題解決策として、国土開発縦貫自動車道の法律ができたのでありますが、こういうところに、私たちはもっともっと真剣に考えて、その事業の進捗をはからなければならぬ、こう考えるのでありますが、現実の問題として、これをどうするかというところにこの法案が出てきたわけです。そこで、日本の東京の悩みは非常な悩みなんでありますが、外国の事例に関連いたしまして、こういった悩みをどのようにして解決しているか、そういった外国の適切なこの処置に対する事例といいますか、成功しているやり方、こういったものにつきまして、何か御調査になっておりますならばお聞かせ願いたいと思います。
○水野説明員 諸外国で、ただいま御質問になりましたような先例になる最もいい例といたしましては、やはり大ロンドン計画に求めるべきだと考えております。ロンドンにおきましては、非常な人口増加、産業の集中状況にかんがみまして、一九四四、五年ごろから大ロンドンを建設する、こういうようなことで、総合的な計画を樹立いたしまして、約十四のニュー・タウンをロンドン周辺に設けまして、そしてロンドン・シティの方へ新設されます工場、そういうものを制限いたしまして、そうしてニュー・タウンの方へ誘導していく、それから既存都市の拡張という政策もあわせて並行して実施をいたしまして、このロンドン・シティの周辺の地域に各種の立地条件を整備いたしまして、そこへ工業を誘致する、こういうような政策を職方にとったのでございます。このニュー・タウンにおきましては、御案内のように、各都市ごとに新しい公社を設けまして、工場用地の買収、その造成事業、それから住宅の建設事業、その他必要な道路、街路の整備というような事業を一貫してこの公社に行わしめる、そうして工場導入を呼びかけたのでございます。そういうような政策を実施いたしまして、現在約十数年たつわけでございますが、現在の状況を見ますと、ロンドンにおきましては、ロンドン・シティの人口増加は毎年ほとんどございません。一九四四、五年におきましては、ロンドンに非常に人口が集中しておりましたが、現在におきましては、人口の増加状況はほとんど見られない、こういうような実績になっておりまして、やはり大ロンドン計画に基きまして、そういう衛星都市の建設であるとか、それから特に首都圏構想にございますように、ロンドン・シティの周辺に広域緑地帯を設定して、その既成の市街地が無秩序に発展膨張するのを断ち切る、こういうようなこと、それからロンドン・シティにおきましては、できるだけ工場の新増設というものを押えるように指導していく、こういうようなことが実を結んだ結果であると私どもは考えておるのでございます。つい最近でございますが、フランスにおきましても、パリの人口や産業の集中状況にかんがみまして、一つこの産業の分散ということをぜひやろうということで、新しい衛星都市の建設につい最近着手した事例がございます。何といいましても、私どもそういう今お尋ねのございました問題につきまして、いい参考になるのは、このロンドン計画であるというように存じておる次第でございます。
○三鍋委員 ただいまロンドンの人口増加の抑制に対するところの大きな構想のお話をお聞きしたのでありますが、私は、今御説明にあったようなそういった根本問題に触れなければ、先ほどからも申し上げておりますように、これはだめだと思うのです。この法案を見ましても、たとえば四条におけるところの新設の制限、あるいはその制限に対するところの除外例にいたしましても、適用除外、経過措置、許可の申請、こういったものをよく調べていきますと、私は、この法律はもう抜け穴だらけでありまして、何のためにこういうものを出されるのか、疑問に思うくらいなのであります。何か気休めに出されたといったような印象を強く受けるのでありますがなぜもう少しこういった目的を別な観点から処理できるような強い態度をもってこの法案を出されなかったのかということに対して、非常に疑問を持つのであります。しかし、この法案をお作りになるまでのいろいろの御苦心のほどにつきましては、各省関係でなかなかむずかしかっただろうと思うのでありますが、非常に不満に感ずるのであります。そこで、この法案が成立したといたしまして、一体どれほどこの人口集中に対する抑制効果が見込まれているか、これを一つ御説明願いたいと思います。
○樺山政府委員 ただいまお尋ねの人言抑制の効果でございますが、先ほどちょっと資料で御説明申し上げましたように、過去五年間におきまして、就業者が百五名以上の工場が新しく開設されました数は、年間平均いたしまして二十五工場でございます。その中で、この法律では五百坪以上ということになっておりますので、業種によりましては、百二、三十人従業者がおりましても、五百坪以下のものがございます。従いまして、百人以上がすべて五百坪ということになりませんものですから、その安全率を大体二割程度引きまして、それからいろいろ許可基準によりまして、例外的に許可をしなければならないものも一部あると思われますので、それも大体二割程度という安全率を見まして計算をいたしました。それから直接入って参りました従業員が、抑制をされますと同時に、その家族あるいは下請工場の関係、それから第三次産業というようないろいろな関連産業が付随をして参りますので、そういった間接的な抑制効果、こういったものをあわせまして、それからまた学校につきましては、各種学校てふえておりますものがございまして、これは、数はそれほど多くないのでございますけれども、そういったものを全部あわせて計算をいたしまして、年間約二万四千人程度という抑制効果を一応期待しておるのでございます。
○三鍋委員 私の質問は、大体根本問題に対するところの疑点を一応お尋ねしたのでありますが、この問題につきましては、私は、やはり建設当局に根本問題をもう少しただしたいと思います。それは、また次の機会にさせていただくことにいたしまして、私の質問は、きょうはこれで終ることにいたします。
○堀川委員長 次に、兒玉委員。
○兒玉委員 二、三点御質問をしたいと思いますが、第一の問題といたしましては、先般建設省から検討していただきたいということで配付されました、国土造成と臨海工業都市開発の促進を期する目的で、来たるべき通常国会に提案されようとしておりまする新都市開発公団等の構想も持っておられるようでございますが、このような積極的な国土造成によるところの新都市建設等の構想には、全く相反する法案の提案であろうと思うわけでありますが、このような構想と、このただいま上程されました学校、工場等の制限に関するこの法案との関連性について、どのような御見解を持たれるか、まず第一にお伺いしたいと思います。
○樺山政府委員 ただいまお述べになりました国土造成の問題とこの法案との関係でございます。私どもの承わっておるところによると、国土造成の問題は、主要な港湾地帯におきまする埋め立て並びに内陸地帯におきまする工業立地の整備、こういったようなことを中心に目下研究をされておるように伺っております。それで、私どもの首都圏の構想といたしましては、今の構想と直接関連をいたします問題といたしましては、東京湾における埋め立ての問題並びに東京の背後地帯におきまする新市街の開発の問題、これが直接関連をいたしておると思うのでございます。首都圏の構想におきましては、東京都の前面におきまする埋め立てという問題も当然予想しておるのでございますけれども、この法律の趣旨にもございますように、東京都の前面の埋め立てにおきましては、主として私どもは、港湾施設、あるいは住宅、緑地、こういったものの造成に中心を置きまして進めて参りたい。ただし川崎、横浜、千葉の地先におきまする埋め立てにおきましては、ただいま申し上げましたような施設と並行いたしまして、臨海工業地帯を造成するという私どもの構想で進んでおりますこととただいまの土地造成の問題とは、歩調を同じくしておる、私は、かように考えております。 それから内陣地帯の新市街の開発の問題でございますが、先ほどもちょっと申し上げましたように、来年度の市街地開発区域の予定といたしまして、高崎、深谷の地区を予定して計画をしておるのでございますが、新しく検討されております新都南開発公団の構想の中にそれを取り入れてもらいまして、私どもが明年度予定しておりますものの造成は、もし新都市開発公団ができますならば、そちらの方の事業の一環として取り入れてやっていただくということで、予算の要求もしていただくという話し合いをいたしておるのでございます。
○兒玉委員 ただいまのことと関連しておると思うのですが、この制限するということは、きわめて消極的な政策ではないかと私は考えるわけでございます。そういう見地から考えますと、この工場とか大学等の新設ということを制限するということは、きわめて重大な問題でございまして、むしろ先ほどの答弁の中でもございましたが、東京湾等の膨大な海面の埋め立てといういわゆる大規模な土地の造成によりまして、この激増するところの人口問題に対処しましては、やはり国土の将来に対する長期的な土地の利用計画というものを十分考慮する必要があろうかと私は考えるわけでございます。特に首都圏整備法の第二十四条の精神等から考えましても、いわゆる衛星都市の開発等によりまして、工業用地あるいは住宅用地、その他公共用地等の計画的な土地造成によりまして、むしろそういう制限する方向ではなくて、積極的な助成対策等が講ぜられる必要があるのではないか。こういうような積極的な政策の面から考えます場合に、今提案されておりますところのこのような制限する法案というものは、きわめて消極的じゃないかと思うのですが、この点についての御見解を伺いたいと思います。
○樺山政府委員 ただいまのお説は、まことにごもっともでございます。私どもがこの法律を作るいろいろな検討をいたします際にもただいまのお説のような問題を十分検討いたしました。私どもがこの法案の一つの基本的な考え方として持っておりますことは、今お話がございましたように、工場なりあるいは学校を制限するという消極的な方途でありますことは、おっしゃる通りでございます。従いまして、私どもは、こういう意味の制限はできるだけ最小限度にとどめていきたい、こういう考え方で、いろいろ法案の中にも出て参ります経過措置なりいろいろな問題で、そういった点を相当取り入れて検討したつもりでございます。先ほどもお話がございましたように、私どもは、この法律を一つのよりどころといたしまして、現在私どもの手でせっかく整備の努力をいたしております周辺地におきまする市街地開発区域の整備という問題をより一そう強力に進めていくということが、最も大きなねらいでございまして、両々相待ちまして、私どもはこの首都圏の整備をやっていかなければならないのではないか、かように考えるのでございます。 それから埋立地の問題につきましても、先ほどお話し申し上げましたように、川崎なりあるいは横浜、それから千葉というような地先におきまする埋め立てにつきましても、私どもの首都圏の構想としましては、あるいは工業地帯でありますとか、あるいは農地でありますとか、住宅地帯でありますとか、そういった大都市の周辺におきまする需要を充足するに足る土地を造成するという積極的な面につきましては、今後ともただいまお説のように、私どもは十分努力して参らなければならないのではないか、かように存じております。
○兒玉委員 それからこの法案の一番精神をなしておるところのいわゆる工場であるとか、あるいは学校等の新設の制限という、この制限の精神というものが、提案理由の説明の中で一応筋を通して説明されておりますようですが、条文の各項から検討して参りますと、特に第四条の各項、あるいは第五条の適用除外、この二条の関連から内容を検討してみますと、いろいろと制限条項に対する脱法的な行為、実質的に制限の意図が生かされないという結果にもなりかねないように解釈される面が多々あるわけでございますが、このような制限に対する脱法的な行為に対しましては、どのように対処されようとしておるのか、この点について御見解を承わりたいと思います。
○樺山政府委員 御承知の通り、首都圏整備法の二十七条には、人口及び産業の集中の原因となります大規模な工場その他の施設の新設並びに増設を制限するということが規定してございます。従いまして、私どもは、今回の法律を検討いたしますにつきましては、新設の制限のみならず、増設の制限も必要ではないだろうかということで検討いたしました。いろいろ検討いたしましたが、既存の工場あるいは学校、そういったものの経営という、いわゆる産業政策的な、あるいは文教政策的な、いろいろ複雑な困難をな問題がございまして、新設を制限する以外に増設まで制限いたしますことは、首都圏の立場からのみ人口抑制という観点に立ちますと、あるいは効果は大きいのでございますけれども、そういったほかの関連からいたしまして、必ずしも適当ではないのじゃないかという考え方で、施設の増設の制限は、この際いたさないという考え方に立ったのでございます。従いまして、ただいまお話がございましたような、新設はなるほど制限するけれども、それ以外の問題については相当ゆるいじゃないかという御意見に拝聴したのでありますが、何と申しましても、制限をいたします問題はよほど慎重にいたさなければならないのでございまして、私どもが東京都に対する人口膨張の原因をあまりに大きく見て、それのみに専念いたしますことによりまして、ほかの産業あるいは学校等の経営という問題との調和がとれなくなるということは、私どもといたしましても相当留意をしなければならない問題でございますので、この際は、新設を制限するという立場に立っておるのでございます。従いまして、私どもが首都圏構想といたしまして、流入人口をできるだけ押えていくという立場だけからの見地から申しますと、あるいは手ぬるい点も私ども自身も持っておるのでございますけれども、この新設の制限ということを中心にいたしまして、それをまた足がかりにいたしまして、先ほどお説のございましたように、新しい都市の建設、また新しい埋立地の造成ということによりまして首都圏の整備という問題を進めていくのが、一番中正であり、また適切な方法ではないだろうかという考え方で、この法律をお願いした次第でございます。
○堀川委員長 本日はこの程度にとどめまして、次会は明後三十一日午前十時より開会することといたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時十一分散会