運輸委員会 第4号
- 発言数
- 34 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/10/17
会議録
○塚原委員長 これより会議を開きます。 空運に関する件について調査を進めます。昨日大分の飛行場において発生した全日空の事故について政府より発言を求められておりますので、これを許します。林航空局長。
○林説明員 昨日午後三時三十七分ごろ、大分の飛行場におきまして、全日空の航空機が滑走路をはみ出すという事故を起しました。それは、当日大阪を立って大分に参ります全日空の便でございますが、乗客を三十名ほど乗せまして、大分の飛行場に着陸いたしました。風は四十五度の方向から七メートル程度の風が吹いておりました。それで着陸いたしまして、着陸地点は正常な地点に着陸したと思われるのでありますが、その後約七百五十メートルほど滑走いたしまして、着陸帯を横にはみ出しまして、十五メートルくらいのところで停止したのでございます。それは、大体当時九メートル程度の突風が吹きました関係もありまして、それで、もうほとんどとまるところで風に流されたという状況でございます。幸いに人員その他には何ら損傷はございません。それが現在までにわかりました状況でございますが、その後航空機は自力をもちまして、飛行場のターミナルの方に持ってきております。翼に多少、あるいは地面についたためであるかもしれないのでありますが、しわが寄っているところがございますので、よくその辺を調査するように手配いたしております。 大体以上でございます。
○長谷川(峻)委員 これに関連して聞いておきたいと思います。相次ぐ全日空の事故——今度の事故は幸い死傷者もなく大したことはないですけれども、この前三十三名死んだ事件といい、今度の事故といい、この前の事故以来——日本の航空政策の中に日本航空と全日空と二つあるのですが、全日空に対する信頼の程度と申しますか、それがお客さんの増減にどう響いているか、それとともにこうしたいわゆる弱小航空会社に対して、ほかの国の保護政策と申しますか、航空政策と申しますか、そういうものと照し合わせて、これは一体どう助成し、あるいはどう確立してお客さんの不安というものをなくし日本の航空政策を確立さしてやるべきだというふうな所見があれば、この際にお伺いしたいと思います。
○林説明員 先般の全日空の事故以来、確かに全日空に対しまして一般的に不安感と申しますか、そういうものがあることは事実でございまして、そのために航空の乗客あたりも大体搭乗率が二割ないし三割くらいは落ちた状況でございます。それが逐次回復に入っておりまして、この場合も乗客は三十名ほど乗っておるのでございます。しかしながらこういう事故のあとにおきましては、やはり乗客も、たとえばちょっとした天候にもいろいろ不安を感ずるといったような面もございまして、全日空のみならず広く航空全般に対して不安が起るというもとにもなりますので、私どもといたしましては、この航空の安全対策ということについては根本的にいろいろと措置を講ずる必要があると考えております。従ってこの点につきましては、現在航空審議会が開かれておりまして、航空安全のためにいろいろと審議が重ねられております。そこで、それらにつきましてその結論を得まして、根本的な対策は立てなければならないのでありますが、直接全日空その他に対しては、過般来安全性向上検査というのを実施いたしまして、政府の検査官がいろいろと注意すべきところは注意し、直すべきところは直し、いろいろやっております。しかしながら、根本的には会社の基本的な経営状態あるいは基礎的な会社の体質そのものを改善する必要があるのでございまして、これらにつきましても現在この航空審議会でも問題になっておりまして、今後これをどういうふうに強めていくかというてことにつきましては、政府の助成ももちろんでございますが、会社自身としましてもあるいは増資を得るなり、あるいは融資を得るなりいたしまして、必要な根本的措置を講ずるということを現在手をつけかけておる状況でございます。何分にも緊急の措置につきましてはある程度他の日航その他の援助を得てやったのでございますが、やはり本質的にはいろいろと今後に待たなければならない面がたくさんあると思われるのであります。 これらの小さな会社に対する政府の助成の措置はどうであるかという外国の例の問題でございますが、小さいと申しましても全国の航空路を持っておる航空会社でございます。従ってこれらに対しましては、各国におきましても航空事業は、とろによっては国自体がこれを全額出資でやるというようなところもございますし、また相当進んだ国々におきましては、必ずしもそれが全額国庫出資ということではございませんが、政府のいろいろな助成政策がとられておるのであります。たとえば郵便の逓送に関連いたしまして、会社の経済的な助成を行うといったようなことも行われておりますし、なおまたわが国におきましては、国内の航空にはまだ通行税といったようなものがかかっておりまして、そのために会社としてもさらに一つロードを課せられておるような状況でございますので、これらの点につきましてもわれわれ政府部内におきまして十分に検討して、こうした点についても助成の措置をさらに強化するというようなことが必要ではないかと考えておるのであります。なお、航空路の問題その他につきましても、来年度以降の予算にも実はこれを提出すべく現在大蔵省と折衝いたしておりますが、まだ足りない航空保安施設といったようなものを、ぜひともこの際長期的見通しのもとに拡充をしていきたい、かように考えておるのでございます。 今度の大分の事故のような場合にも、事故そのものは幸いに大したことなくて済んだのであります。やはり飛行場の状況等につきましても、いろいろと打たなければならない手はさらにあると思います。現在ローカル空港は、金をつけて各地一ぺんにこれを完成させてしまうということができないために、まだまだ不十分の空港がございます。これらにつきましては手をつけたもの、かつまた現在利用しておるような飛行場は、一気にこれを完成してしまうようにしなければならないと考えておるのであります。予算等の制約のためになかなか思うにまかせませんが、これらの点につきましても特に今度は重点的にそういう措置を講じていきたいと考えておる次第でございます。
○長谷川(峻)委員 全日空についてはこの前事故があったときに、この委員会としても最後に決議までしたのです。それは弱い会社でありましょうけれども、三十三名もあれだけ事故が出たのに対して、遭難者にはいろいろ非常に手厚い手当をしていただきたいということが一つの条件でもあったのでありますが、そうした弱い会社があれだけの事故を起して一体どの程度にそういう遭難者にお手当ができたかというようなこともこの際局長にお伺いしたい。 さらにまたけさ私は、まくら元に子供がかいた漫画のようなものを見たところが、今の子供たちはやはり飛行機をかいておる、自分たちは乗ったことがなくても。ですからなお小さい事故でも小国民の思想にすぐに響くのです。であるから監督の問題もさることながら、やはり国が大きな是正——これはだれでも今から先は飛行機に乗ることでありますから、今の通行税の問題なども、ほかの国には制度としてないものならば、それを排除することによってああした会社が助かりもし、日本の航空政策も確立されるというならば、それをさらに強力に押していただきたい。この二つをあらためてお伺いいたしたいと思います。
○林説明員 航空事業のためにいろいろ御心配いただきまして、まことに恐縮でございますが、今の、先般の事故における会社の犠牲者に対する措置でございますが、これにつきましては、もちろん今会社としてはできるだけのことをいたすということを申しております。最初に約四十万円ずつのお見舞、香典を差し上げまして、その後、約款に基きまして、大体一人につき百万円の補償金と申しますか、そういうものを贈るということの報告を受けております。その他、実際問題といたしましては、あのときの装備その他の点につきまして、会社としてはできるだけの力を尽すようにということを、政府の方からも会社によく伝えて、国会でのいろいろの御議論のございましたこと、また国会で御発言のありましたこと等を会社の方にも伝えまして、善処させるようにいたしております。
○長谷川(峻)委員 最後に、私はこの前全日空が事故を起したあとに、すぐ日航機に乗ってみたのです。そして要らぬことでしたけれども、自分の座席へ操縦士にわざわざ来ていただいて、お伺いしたのです。そして全日空のあの操縦士が一体どういう人であったか、技術的にどんなふうであったかということまでお尋ねしたところが、私のそばに来た日本航空の操縦士は、私はサンフランシスコ国際線に乗っておったが、私以上にヴェテランであって、私たちとしては、あの人が事故を起すような人ということはどうしても考えられなかった、というふうに聞いたのですが、そういうふうにして、操縦士なども、今の日本の飛行機、ことに航空技術が——今御承知のように外人が操縦士として来ております。一カ月四十万から五十万の月給を払っておる。せんだってなくなった操縦士は約一万時間以上飛んでいる。そして相手の操縦士と宮崎の学校を一緒に出た者であったというふうな話も出たのですが、ああいう方々が一様に心配していることは、やはり監督の厳重あるいは飛行場の設備の整備されることを願っておるのです。そこで私、けさ気がついたんだが、これは事故を起したあとは、飛行機——列車でもそうですが、われわれは必ず安全運転だという信念を持っておる。そこで、今度は一つこの次の火曜日ぐらいにでも、仙台までわざわざ全日空で飛んでみようと冗談を言うて、ここへ入ってきたのです。ところが、仙台の飛行場でもそうです。行ってみますと、郵便ポストもなければ、切手を売るところもない飛行場で、ポストもなければ、切手を売る場所もないような飛行場では、とてもお話にならぬと私は思うのです。これはいつか郵政政務次官にも話したことなんですが、やはり気のついたところをどんどん整備されていかぬと、どこでどういう不慮の災害が起るかわからぬということを私は懸念するものでありまして、どうぞ一つそういう意味合いから、操縦する方々の監督あるいは安心感がいくように、そして航空政策が樹立されていくように、格段の監督と御高配をお願いしたいと思います。
○林説明員 御注意承わりまして、私どもといたしましても、目下その点につきまして最も心を砕いて努めるつもりでおります。御指示のございましたような点も、できるだけすみやかに間に合うようにいたしたいと思います。 —————————————
○塚原委員長 次に、海上運送法の一部を改正する法律案、及び小型船海運組合等の助成のための関係法律の整備に関する法律案を一括議題として、前会に引き続き質疑を行います。質疑の通告がありますので、これを許します。正木清君。
○正木委員 私は主として小型船海運組合の助成の関係法案について、二、三点お尋ねをしたいと思うのでございます。 まず第一点としてお尋ねをいたしますことは、小型船海運組合法は、私の記憶では、議員立法でなかったかと記憶いたしております。しかもその提案に当ったのは、同僚の木村さんでなかったかと実は記憶をいたしております。この小型船海運組合法のできました趣旨と目的は、一ぱい船主の零細な業者に一つの組織と統制を与え、なおかつ、その業界が完全な運営をいたしますためには、何としても金融の道を講じてやらなければいけない、ここにこの海運組合法のねらいがあったのではなかったかと考えておりますが、一体今になって、こうした助成のための関係法律の整備に関することの法案を、あらためて出さなければならなかった理由はどこにあるのか。この大臣の説明内容を見ますと、中小企業団体法との関係にあるように存ずるのでありますが、一体どうしてこういう手違いを来たしたのか、この関係を明らかにしてもらいたいと思うのです。
○粟澤政府委員 当時のいきさつを申し上げます。御説の通り、小型船海運組合法は議員立法で、第三十六国会に提案されまして成立した法律でございます。当時、二十六国会に、小型船海運組合法に先んじまして、ただいまお話の中小企業団体法がかかったわけであります。なお衆議院は、中小企業団体法及びその関係法令の方が、先に通過いたしました。この団体法関係法令の中に、たとえば商工組合中央金庫法の改正といたしまして、商工組合連合会を商工組合中央金庫の融資の対象にするために、条文に挿入いたしました。従いまして、当小型船海運組合法では、その商工組合連合会の下に小型船海運組合を加えるという修正条文として、国会に提出しておったわけでございます。ところが、これが参議院に回りまして、中小企業団体法及びその関係法令は、ついに会期一ぱいのうちに参議院を通過いたしません。ところが小型船海運組合法は原案のまま参議院を通過いたしてしまいました。従って、商工組合中央金庫法の関係で申しますと、商工組合連合会というものが法文の中に一つ入りまして、その下に小型船海運組合を加えるという書き方でございますので、商工組合連合会が、法律不成立によってはさまっておりませんために、その下に小型船海運組合法を加えるという条文が死文になってしまった。下に加えるものの上のものが入っておらぬという格好になりましたために、それが死文になってしまいました。その後法制局とも再三御相談したのですが、ないものの下に加えるという条文は、解釈のしようがないということでございました。そのために、あらためてこの法案を提出しなければならない、こういう格好になったわけでございます。
○正木委員 そういたしますと、せっかく議員立法で小型船海運組合法がすでに二十六国会で成立はいたしたものの、実際零細業者が困っております唯一のものは、金融の道が開かれておらないところに原因があるわけでございますから、その間運輸省としての指導監督の面から、この小型船海運組合の組織、活動及び実際にその業者はお困りになったと思いますが、そういう例はございませんでしたか。
○粟澤政府委員 この法律の成立が昨年の十月でございますので、自来もうすでに一年を経過いたしております。法律の目的といたしましては、非常に大きな目的——先ほど正木委員御指摘のように、まず中小企業である小型船業者を組織化して、その組織化の力で業界の安定なり繁栄をはかりたいというのが第一点でございます。なお第二点は、その組合に金融等の道をつけまして、できるだけその力によってまた小型船の海運業界の振興をはかりたい、こういう目的でございます。 まず組織化の方でございますが、現在までに組合の創立を終了いたしておりますものが九十二組合ございます。そのほかに各地区に連合会を作っておりますが、その連合会が大体七つ、ただいままでに結成を終っております。それからこの十月一日には全国の総連合会も結成を終りました。組織化の方はそういう工合に進んでおります。従いまして組合の活動としては、この組織化によります調整運賃等を設けまして、この運賃の厳守、維持という点に相当の努力をし、またある程度目的を達しておるのでございます。 それからまたもう一つの目的でございます金融の方でありますが、御指摘のように法文のそごのために、商工組合中央金庫の金融を受けることができない、こういう格好になります。あるいはまた中央金庫の評議員というものに、この小型船海運組合の関係者がなるという道も閉ざされました。従って商工組合中央金庫の資金の融資その他についての発言権は閉ざされておる、こういう関係になっております。この点につきまして、先ほど申し上げましたように再々法制局とも相談し、中央金庫の方にも御相談申し上げたのでございますが、解釈上どうもそういうことであれば中央金庫としても評議員になってもらうあるいは金融に応ずるということができないということで、ただいままで組合としても非常に困っておる、こういう関係があるわけでございます。
○正木委員 そこで第三点としてお尋ねするのですが、今の御答弁で組合が九十二、連合会が七つ、こう答弁されたのでありますが、この九十二の組合員総数は一体どれくらいになるのですか、この点を一つ……。
○粟澤政府委員 九十二組合で、組合員数は八千百九十六ということでございます。大体業者は二万二千幾らかと存じますが、大体三六%余りということになるかと思います。
○正木委員 実は私、二十年以上協同組合事業運動をやっておりますが、この運動の経験から通じてみて、一ぱい船主の零細な業者を、小型船海運組合法で組織を通して一つの自力更生をはからせる、このねらいの唯一の道である金融が、法の取扱い上から今日までおくれたところに、この組合の結成が順調に進まなかった最大の原因があると思います。あると思いますが、現実に当局としては、急速にこの組合の組織化のために、指導官庁として全力をあげる御意思があるのかないのか。二万をこえる業者の中で、九十二の組合はできたが、実際に組合員はわずか八千百九十六、こういう状態では、現実にこの法案が通って、そして金融の対象とかりになったとしても、この商工組合中央金庫というものは、そう簡単に金を貸すものでは実はないのです。法律が通ったからといって、回収見込みのないような組合に向ってどんどんその金を貸すというような政治的処置はとらないものなんです。 そこで、まず第一に問題になるのは、この組合それ自体が金融の対象に法律上はなったとしても、その組合自体の事業内容が完全に金融の対象として信用するに足るか足らないかというところに、問題が起きてくるわけであります。ですからここに行政監督庁としては、十分にこの組合の組織化を通じて、まず第一にこの組合の内容の充実というところに重点を向けた指導をやりませんというと、せっかく法律は通過して表面的には金融の対象の組合になったが、実際には金を借りることはできない。これはひとり小型船舶ばかりではありません、一切の中小企業の団体、一切の中小企業の協同組合は、現実にそうであるということを頭に入れない限り、この問題の本質は軌道に乗ってこない、こう考えますが、この点に対する御所見はいかがですか。
○粟澤政府委員 全力をあげて組織化に努力する意思はないかというお話でございましたが、ただいままでも私どもといたしましては、全力をあげて組織化に努力するように、中央も地方海運局も努力をいたしておるわけであります。ただしかし、今現実に即して御指摘のございましたように、非常に大きなねらいでございます融資の道というものが開けておらないということが、組織化のためにも非常な障害になっております。この点は確かに御指摘の通りでございます。今回この改正法案がお取り上げいただけますれば、その面でも非常に強い一つの促進になる、こういうふうに私ども信じております。現実の問題といたしましても、融資の対象として取り上げたいけれども、どうもできないというふうな話もやはり方々にございます。御指摘のように、もちろん組合自身も相当対象となるように強化するということも必要でございます。現実になり得るものさえ、今は融資の対象として扱ってもらえないということは、非常に残念なことでございます。ぜひこの際この法律案を通していただきまして、その対象にしてもらう、さらに組織のためにもそういう道が開けるということが大きな促進になるということを、御了解いただきたいと思います。
○正木委員 私個人としては、この法案に賛成するにやぶさかではないのでございます。そして当然このことは衆参両院とも通過することを期待はいたしますけれども、せっかく法律が通過した、しかし現実に金を貸す側の立場に立ってものを考えてみなくちゃならないですね、政治的に何でもかんでも金か貸せるものだ、そんななまやさしいものではないということをまず前提に頭の中に置かなければならないと思います。 そこで、第四点としてお伺いいたしますことは、この小型船海運組合は法人組織ではあるが、これは出資制度でできる組合なのか、この法律を見ると、賦課金制度で運営する仕組みのように考えますが、出資なのか、賦課金制度でいくのか、この点を御答弁願いたい。
○粟澤政府委員 出資はございませんで賦課金でいきます。
○正木委員 賦課金制度でいく、そうしますと、この法律によって商工組合連合会が金融の道の対象となるわけでございますが、商工組合中央金庫としては、その組合に対して資金を融資するのか、それともこの組合の理事長以下理事の連帯責任という裏づけある証文を土台として金融の道を開くのか、この点はいかがです。
○粟澤政府委員 法律では両方ございまして、法案でもごらんいただきますように、商工組合中央金庫法の第二十九条の方では、短期貸付は同組合に対してなされる、こういう資金運用ができるわけであります。それから第三条の方は、小型船海運組合の組合員に対しまして直接商工組合中央金庫から融資する、それに対して組合が債務の保証をする、こういう形になっております。ただ、今御指摘のございましたように、実際問題といたしましては、当該組合がまだ十分に担保として認められないというような場合には、やはり連帯債務というふうな要求が金融機関の方から出される場合があり得る、こういうふうに考えております。
○正木委員 当然中央金庫としては、連帯債務の裏づけ保証がない限り、個人に対しては金融の道は開かれない、これが現実だと思います。それから組合それ自体は賦課金制度でいくのでございまするから、これは非常に内容の薄弱なもので、信用に足る組合だとは直ちに言い切れないと思います。これは長年の事業の経過を通じなければ、信用に足る組合だとは言い切れない。そうなってきますと、問題になるのは、個人に融資の道を開く場合に、連帯債務というものが出て参りまするから、そこで、実際法律は通過したとしても、個人々々の一ぱい船主が新しい船を作る、それから思い切って船の改造をやるとか、こういう資金というものは現実になかなか手に入らない、これが現実です。どう理屈をこねてみましても、これが現実なんです。そこで政府がここまで腹をきめて、この小型船海運組合法に基いて融資の道を講ずる、ここまで出てきた限りにおいては、この組合がある一定の年数を経て、組合自体が信用ができ、そしてその組織化を通じて一ぱい船主に、すなわちこの組合の組合員が相当信用ができる段階までは一定の商工組合中央金庫のこの組合なり連合会に対する融資に対しては損失補償の道を講ずるかあるいは利子補給の道を講ずる、ここまで政策を推し進めない限り、せっかく法律は通過したけれども現実には金を借りることができないんだ、ここへ必ずくる。だから、本来からいうと、この法律案の取扱いについては、この委員会でこうした一ぱい船主の、小型船の所有者の諸君に来てもらって実情を聞けば、私の申し上げることが間違いがあるかないかということは簡単にわかると思いますが、あなたは当該局長として、こういう点で大臣と打ち合せをされたことがあるのかないのか、この点を最後に聞いておきたい。
○粟澤政府委員 ただいまの点につきましては本法律案の第三条におきまして、中小企業信用保険法の改正である程度考慮いたしておるわけでありますが、ただいま御指摘の点につきまして政府が債務保証をするというふうな点につきましては、特に大臣と御相談申し上げたということはございません。
○正木委員 最後に一つ。私の今質問した要点について、あなた方自身が業界の人を呼んで意見を徴してもらうことが一点と、その意見を徴した基礎に基いて大臣とも打ち合せて、次のこの委員会で一つ御答弁を願いたいと思います。いかがでしょう。
○粟澤政府委員 かしこまりました。
○正木委員 では私の質問は終ります。
○塚原委員長 ほかに両案に対する質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 —————————————
○塚原委員長 次に、現在までの台風等による港湾関係の被害状況及びその対策等について政府当局より説明を聴取いたします。天埜港湾局長。
○天野説明員 現在までの昭和三十三年の港湾の災害が冬季風浪によるもの、それから四月豪雨によるもの、七月豪雨によるもの、十一号台風によるもの、八月豪雨によるもの、十七号台風によるもの、二十一号台風によるもの、二十二号台風によるもの、以上のような名称の被害を受けておりまして、このうち最近のものについてはまだ災害査定が済んでおりません。ぼつぼつ査定班が帰りつつある状況でございます。で、その分につきましては被害報告を載せておるのでございますつが、冬季風浪については四億四千三百五十万円、四月豪雨につきましては千六百六十万円、それから七月豪雨につきましては六百九十万円、十一号台風につきましては五億七千三百八十万円、八月豪雨につきましては二千六百六十万円、十七号台風につきましては五億四千四百二十万円、二十一号台風につきましては三億九千七百六十万円、二十二号台風につきましては五億四千十万円、合計いたしまして二十五億四千九百三十万円という被害額に上っておるわけでございます。ただいままでのところ、先ほど申しましたように被害額の報告を集計いたしておりまして、これを査定いたしますとどれだけの災害額になるかというわけでございますが、その点がはっきりいたしません。一方、緊急の復旧を要するものもございまして、そのために作業といたしましては、従来の例から、被害報告と査定をいたしましたときの率と、どのくらいの率で査定額がきまるかというのを推定をいたしました。それを推定いたしますと、ただいまの二十五億四千九百三十万円、この被害総額は査定額にしますと約十五億八千二十一万円ということに今までの率ではなるわけでございます。十五億八千二十一万円のうち、国費が十億八千五百九万四千円、こういうことになりますので、その十億八千五百九万四千円のうち、これに対してきわめて緊急を要するものというのでただいま予算を要求いたしておりますのが、国費にいたしまして二億四千百六十六万円、この額を要求中でございます。大体その被害額と要求額の比率を申しますと、ただいまの十億八千五百九万四千円のうち、二億四千百六十六万円でございますが、この二億四千百六十六万円のうち、静岡県のようなところは被害額の三五%を要求するようにいたしております。それから千葉、福島、和歌山、香川、徳島、高知、宮崎というようなところは三〇%を要求するというふうにしております。その他のところは二五%の要求をするというふうにただいま進めておるところでございます。
○天野(公)委員 お伺いいたしますと、十一号、十七号、二十一号、二十二号、この四つの台風の被害が割合に多いようでございます。特に二十一号、二十二号と相次いで台風の災害が非常に多いようでございますが、現地の行政措置だけでこれらの災害復旧ができるのでございますか。もしくは特別立法をしなければなかなか無理な面が出てくるのじゃないか、そういうような点はいかがでありますか。
○天野説明員 この災害復旧についての特別立法については、ただいまのところではまだ考えていないのでございますが、緊急に復旧をしたいということは、これは地元の要請も切なるものがありますし、私どももそうしたいというふうに考えておりまして、早く予算的な措置をするようにいたしたいというふうに考えております。
○天野(公)委員 特に緊急を要するというところは一体どの辺でございましょうか。
○天野説明員 大体二十一号、二十二号台風でございまして、やはり静岡県、千葉県、福島県、和歌山県、香川県、徳島県、高知県、宮崎県それぞれにございますが、その中で一番広範囲にわたって多いのは静岡県でございます。
○塚原委員長 他に御発言はありませんか。——次会は公報をもってお知らせすることにいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三十四分散会