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29回国会参議院1958/06/20

法務委員会 第3号

発言数
60
登壇者
10
会派数
2
開催日
1958/06/20

会議録

青山正一自由民主党

○委員長(青山正一君) 本日の委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  山口重彦君辞任、光村甚助君選任。平井太郎君辞任、吉江勝保君選任。藤原道子君辞任、高田なほ子君選任。以上であります。     —————————————

青山正一自由民主党

○委員長(青山正一君) 初めに、このたび新たに法務大臣に就任されました愛知揆一君が見えておりますので、この際、大臣から就任のごあいさつに添えて、法務行政の各般について御抱負などお伺いいたしたいと存じます。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) このたび第二次岸内閣の成立に当りまして、はからずも法務大臣の重責をけがすことに相なりました。まことに浅学非才、かつ、この方面にはまことに経験の浅いものでございますが、どうぞ法務委員会の委員の各位の方々に格段の御協力と御指導をお願いいたしたいと存じます。  ただいま委員長から就任の御抱負等というお話がございましたので、就任早々でございまして、いまだ十分に勉強もするいとまがないのでございますが、さしあたり私の就任に際しまして考えますことの一端を申し上げまして、ごあいさつといたしたいと存じます。  申すまでもございませんが、国家の秩序を維持いたしまして、治安を確保するためには、その基盤となりまする法を尊重することが肝要と存ずるのでございますが、そのためには、まずもって法の運用に当るものにおきまして、その適切妥当な運営ということを期したいと存ずるのでございます。物事のけじめをはっきりつけるということが根本であると考えまするので、この点につきまして十分な努力をいたしたいと存ずるのでございます。  第二に、検察権の運用につきましては、あくまでも不偏不党で公正な態度をもって貫きたいと存ずるのでございます。検察官の良識を信頼いたしまして、ますます検察のすぐれた伝統を尊重することにしたいと存じますが、同時に、検察の威信を高めるということに特に意を用いたいと存ずるのであります。また、当面の検察権の運用といたしましては、汚職並びに暴力事犯の一掃、青少年の非行の防止等に特に意を用いまして、明朗な社会環境の維持に努力いたしたいと存ずるのでございます。また、一面におきまして、検察権の運用につきましては、この上とも慎重を期しまして、人権の侵害にわたることのないよう、監督上十分の留意をいたしたいと存ずるのでございます。  次に、法務省は、由来予算的にきわめて恵まれない役所でありますることは私もつとに承知いたしておるのでございますが、私といたしましては、この方面におきましても十分の努力を尽し、効果的で能率的に仕事が運び得るようにいたしたいと考えておるわけでございます。  民法、商法、刑法、刑事訴訟法、監獄法等のいわゆる基本法典の改正につきましては、御承知のごとく、数年来その検討が続けられておるわけでございますが、これらの法典が国民の権利義務、道義、社会の治安等に多大の影響を有するものであるにかんがみまして、今後とも十分な研究と努力を重ねまして、できるだけ早い機会に成案を得まして、国会の御審議を願うように努力いたしたいと存ずるのでございます。  以上まことに簡単でございますが、とりあえず就任に際しましての私の所信を申し上げまして、ごあいさつとする次第でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

青山正一自由民主党

○委員長(青山正一君) 続いて、法務政務次官に御就任になりました木島虎藏君にお願いいたします。

木島虎藏自由民主党法務政務次官

○政府委員(木島虎藏君) 私、先ほどはからずも法務政務次官に任命せられたのであります。私は御承知の方もあると存じますが、この方面は全然しろうとでございまして、実は戸惑いしておるのでございます。しかしながら、私は私なりに勉強いたしまして、十分大臣を補佐いたしたいと存じておりますから、どうぞ委員会の委員の皆様方の温情ある御指導と御鞭撻によりまして、任務を達成するように御協力をお願いいたしたいと存じます。一言ごあいさつ申し上げます。

青山正一自由民主党

○委員長(青山正一君) ただいま大臣からお伺いいたしました法務行政の基本方針につきまして、御質疑も多いことと存じますが、次回に譲りまして、本日の議事に入りたいと存じます。     —————————————

青山正一自由民主党

○委員長(青山正一君) 本日は、検察行政について調査を行いたいと存じます。前回に引き続きまして、全逓並びに日教組幹部逮捕問題につきまして、検察方針等、御質疑の方の御発言を願いたいと存じます。  なお、本日は大臣、次官のほかに、法務省から竹内刑事局長、川井公安課長、石井警察庁長官、山口警備局長、こういった方々がお見えになっております。御参考までに申し上げておきます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 新任の愛知法務大臣にいろいろお伺いしたいこともたくさんありますが、それはまた別な機会に譲りまして、端的に本日は、全逓と日教組の問題、この二つに限って一つお聞きをしたい。時間も午前中ということで、あまりありませんので、すぐ本論に入りたいと思いますが、法務大臣は、これは前国会当時からの懸案の問題でありますから、十分この二つの事件については御存じと思います。で、私がまず聞きたいのは、私は日教組、全逓の問題、それ自体の解決とか、また、そういう動きに対する見方、こういうことは別として、こういう問題を刑事事件として取り扱ってきておる、こういうことに非常な私、不満を持っておる、そうして法律的に見ても私は、これは間違いであるというふうに考えておる。でその点の大臣としての見解をまずお聞きしたい、法律的に見た場合の考え方です。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) この点につきましては、すでに本会議でも御答弁申し上げたのでございますが、たとえば全逓の問題につきましては、公労法に違反をし、また、公労法の違反ということから郵便法の刑罰法規に触れるという考え方から捜査を実行いたしておるわけでございます。また、日教組、都教組等の問題につきましても同様でございまして、地方公務員法に規定せられましたところによりまして、一定の行為をあおったりあるいはそそのかしたりしたということと、これに関連する罰則の規定が御承知のようにございまするので、その刑罰の法規に抵触した事案と認めまして、捜査をいたしておるわけでございます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 それはまあ、従来政府が言ってきた解釈であり、事務当局もそういう解釈をしてきておるわけですが、私はこの二つともそういう平面的な事務的な解釈では納得がいかぬ点がある。その点を一つ大臣に聞きたいのです。  まず、全逓の関係ですが、私の見解だけでなく、労働問題を真剣に検討されている労働法学者の相当数の方が、罰則という関係では、郵便法七十九条と労働組合法の一条二項、これによって罰則の関係は片がついておるのだ、こういう考えですね。ほとんどの方が刑罰の関係はもうそれで片がついておる、郵便法七十九条の構成要件自体についてもこれは問題があります。例の「ことさらに」ということの解釈自体にこれは問題があるのですが、その問題には触れないとしても、労働組合法との関係で、もうああいう種類の行為については罰則の対象にはならない、片がついておる、公労法というのはこれは別個な形のものだ。しかも公労法は制定当時の趣旨、また、制定された後の条文の体裁から見ても、罰則をもって臨むという考え方は公労法にはない、だから切り離されておるわけです。そういう切り離された二つのものを妙にくっつけて、そうして労働組合法でいう不当——あそこで不当といっておるのは罰則に関連して出ておるわけです。刑法三十五条の違法性の阻却をするかどうかということで出てきておる問題なんです。そういうところへこの公労法違反というものをもっていくことは間違いである、私はこの見解の方が筋が通っておると思う。それに対する大臣の見解ですね、そういうふうに相当数の学者が言うが、そうではないのだというふうな納得のいく御見解等をお持ちなのかどうか、まずそこをお聞きしたい。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) まず第一に、私が申し上げたいと思いますのは、先ほどごあいさつでも申し上げましたように、私としてやらなければならないことは、法の秩序を確保することである、これを基本的な考え方にいたしておるわけであります。そうして一般論といたしましても、労働運動につきましても、これが法によって保護を受けるというものはあくまでも正当な労働行為でなければならないはずであると考えるのでございます。  その次に、しからば今回の問題の点が法に触れているかどうかという点について、ただいま学説等をあげての御質問がございましたが、私の承知しておりますところでは、いろいろの学説もあるようでございますけれども、しかし同時に、政府としての従来からの解釈等につきましては、学説等においても私は多数の方々がこれを支持しておられると思うのでございまして、公労法というものに違反をする、また、たとえば全逓職員の地位というものが、申すまでもございませんが、国家公務員であるというところからいたしまして、争議行為は禁止せられている、この点は労働組合法のただいまおあげになりましたものとは異なって、公労法によりまして禁止せられているところの違法行為をいたしたということは、あくまでも法の秩序を維持するという私どもの建前から言えば、これに対しての処置をとらなければならない、私はこう考えているわけでございます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 そういう考え方が非常に疑問を持たれておるわけなんです。学者だけじゃなしに、裁判官でも相当疑問を持っておるのです。それから、後ほど聞きますが、この検察当局で何回準抗告をやっても棄却される。これは刑事訴訟法だけの問題ではない。基本的にこの法規の適用がどうだろうかという疑問というものが裁判官の間にある。私も聞いておる。ただそれが決定の表面には現われてこないだけです。まあ事務官がいろいろ行きがかり上いろんな解釈をするのは仕方ないとしても、やはり法律運用の最高の地位につかれた法務大臣ですから、私はこの点は十分御検討してもらわなけりゃいかぬと思う。そういう従来から言われた解釈、それを一歩も出ないというふうなことでは、新しくあなたが法務大臣になられたって何のこれは値打がない。むしろ従来のそういう間違ったやり方をただ強化していくだけだ。そういう印象を受けるわけです。疑問がある問題なんですから。何もそこいらの法律のわからぬ人が疑問を出しているのじゃない。十分法律のことを研究し、特に労働問題なんかを専門にやっておられる方が疑問を出しておる。そこで今、国家公務員に関連した御説明もありましたが、その関連で私非常に一つふに落ちない点を大臣に聞いてみたい。それはたとえば、国家公務員法を、ちょっと条文を大臣に見せてあげてもらいたいのですが、国家公務員法の九十八条の第五項ですね。ここにはこういうふうに書いてある。「職員は、政府が代表する使用者としての公衆に対して同盟罷業、怠業その他の争議行為をなし、又は政府の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。」これは職務に携わっておる職員自体がそういうことをしてはならない、こう規定し、さらに、「又、何人も、このような違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおってはならない。」これは外部の方または職員同士であってもそういうことをあおってはならない。まあこの規定自体の当否は別として、一応こういう規定になっておる。これは一種のスト禁止の規定ですね、普通に言う。ところが、しからばこのままであれば、これだけであれば、国家公務員法が、いわゆる政府がいうスト行為をやったって何も問題にならぬ。もちろんこれはその第六項のところで、その場合には雇用上の権利を失う、と書いてあるから、解雇等の問題は起るかもしれぬ。それは別個なんです。刑罰の問題は起ってこない。ところが、国公法のさらに百十条の十七ですね。ここには今申し上げたこの「第九十八条第五項前段に規定する違法な行為の遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおり、又はこれらの行為を企てた者」これだけを罰する規定を置いておる。だから、これはごらんになれば明らかなように、国家公務員の場合であっても、スト自身は解雇とか規律上の問題になっても、刑罰上の問題までは発展させておらぬ、明らかに。これを計画したり、そそのかしたり、と、まあ政府がよく言うまあこれは役員等の問題をさすのでしょうが、そういうところだけに刑罰というものを限定して向けてきているわけなんですね。国家公務員ですらそういう問題については二分されておる。これは特殊な規定でこうなっておる。しかるに、郵便法七十九条に関する先ほどのような規定でいきますと、そそのかした者もやった者も全部がこれにひっかかるということになる。国家公務員法のようなこういう特別な規定を設けようとしておるところですら、特別な者だけが処罰される。ところが、先ほどのような解釈でいけば、そそのかした者も全部全逓の場合には処罰される、同じくこれは公けの立場にある人々ですが。しかし、法全体の体系から見て、この国家公務員法なり、公労法を作ったときの状況等から見て、国家公務員の方に対しては一そう強く、しかし公労法関係の労働者は、これは民間との中間だと、これはもう異論がない、どの学者だってこれは。ところが、その弱い方に全部が適用されて、そうして強い方は半分だ、こんな食い違いが起るのですよ。公労法にそういう罰則の規定がないのに公労法違反をすぐ違法性阻却の不当の問題にひっかけるものだからそういう矛盾が出てきておる。また、そういう点を指摘しておる法律専門家もおるわけです。私もそれは正しいと思う。そういう矛盾は法務大臣は一体どういうふうにお考えになるのか、あるいはあなたのお考えは、公労法よりも一般の国家公務員の方がまだ公共性が少いのだ、こういう観点ならまた別です。しかし、そんな非常識なことはおっしゃらないと私は思う。そういうところに非常な矛盾があるわけです。そこの矛盾をどういうふうに大臣は御説明になりますかお聞きしたい。納得のいく御説明を承われば私は納得します。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 私の申し上げたいことは、問題を一つ限定いたしまして全逓の問題にまず限ってお答えいたしたいと思いますが、先ほども申し上げましたように、私は公労法の十七条というものがやはり今の御議論の中心のところかと思うのでございます。これは申すまでもございませんが、公共企業体等の業務というものが公共の福祉に対するきわめて重要な関係があるということにかんがみまして、このような特殊な企業に所属する職員とその組合につきましては団体行動としての争議行為を一般に禁止してあるものであると、こういうふうに私は読むべきであると思うのでございます。従って、これは単に便宜的にあるいは政策的な制限規定とは考えるべきものではないと、こういうふうに考えますので、先ほどお尋ねの点にさらに戻りますけれども、公企体等の職員につきましては、労働組合法の一条二項によるのでなくて、公労法十七条によって違法ということにされれば、そこから刑罰の法規に触れるという行為が浮び上ってくる限りにおいて、刑事責任というものはこの場合に免れることはできないのだと、私はこう解するのが妥当であると考えるのであります。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 それは最初の解釈の点の問題です。そういう解釈に立ちますと、それよりももっと公共性の強い一般の公務員、それとの法規上の矛盾が出てくるんじゃないかと思う、法制上。そこを私は申し上げておる。それに対するお答えは大臣の今の答弁ですと、ことさらに避けておられるのです。今の御答弁で答えになっておるというのであれば、その公共企業体の職員は一般の国家公務員よりももっと公共性の強いものだと、こういうふうな印象も与えますよ。しかし、そんなことは社会的な常識に反します。一般の国家公務員ですら、そういう、ともかく一般の国家公務員であっても、公労法の職員であっても、団結権、労働組合の結成、これはもう厳として認められておるのですからね。これははっきりしておいてもらわぬといかぬ。従って、それに対する制限ということは特殊な規定がなくちゃいかぬ。そういう制限をする際に当って、国家公務員法ですらスト禁止規定に対する違反というものに対して、なるべくこれは狭くいかなければならぬということで、そこを二つに割って、まあ主要な幹部というか、そういうところだけねらったのがこの規定でしよう。そういうことをしておるのに、何も規定しておらぬ方は規定しておらぬから全部いくのだ。そんな議論にはならぬじゃないですか、ということを言っておる。それを聞きたい。そんなむずかしい法律論じゃない。常識論です。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 亀田君の御指摘になりました点の中で、何といいますか、三つの基本的な権利の中で、一つの争議行為、罷業権といいますか、これは公労法によって禁止されておるのであって、ほかのところは厳然として認められておるのだということについては、私もその通りだと思います。  それから、国家公務員法と公労法との関係において矛盾があるのではないか。この点については、私は矛盾はないと思いますけれども、公務員法等の条文につきましてのこまかい解釈につきましては、政府委員からお答えいたさせます。

大川光三自由民主党

○大川光三君 関連。ただいまの問題でありますが、竹内刑事局長から御答弁があると思いますが、その前に、私の聞きたいのは、いわゆる公労法第十七条に該当する行為は即郵便法七十九条に該当するかという点をあわせて御説明を願いたいと思います。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) まず、大川委員の御質疑の方からお答え申し上げますが、公労法十七条によって同盟罷業は禁止されておるわけでございますから、同盟罷業に該当する行為は違法とされておるわけでございます。しからば、そのような違法とされておることによって、直ちに七十九条が適用されるのではなくして違法とされておる場合に、もし七十九条に規定しておりますところの構成要件に該当する行為がございます場合には、七十九条違反によって処断される。こういうふうに私どもは解釈いたしております。  さらに亀田委員から御質疑のございました問題でございますが、これは亀田委員も仰せの通り、法律論といたしましては、いろいろ解釈をいれる余地のある事象であろうと存じます。結局、この問題は最終的には最高裁判所によって判断を受けなければならない事項でございますが、先ほど大臣も御説明申し上げましたように、政府といたしましては、すでに久しい間、この公労法と国家公務員法の関係、あるいは地方公務員法との関係につきましては、一定して先ほど大臣のお述べにたりましたような法律見解をとって参っておるのでございます。この点につきまして、私どもはこの解釈に相互に矛盾を感じておるというようなことはないわけでございまして、もちろん亀田委員仰せのように、これと異なる見解に立った学説もございますし、それからまた、下級審の判決の中には、亀田委員の仰せのような趣旨に立ったと思われるような判決も、ないとはいえないのでございますが、この問題は、しょせん最終的には最高裁の判断によって決定さるべきものでございまして、政府側といたしましては、この見解によって、事を処理していくという方針に立っておる次第でございます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 はなはだこう、自信のない説明なんです、結局は。これだけ世間を騒がせておる問題について、前にこういう判例があるとかいったような立場に立っておやりになるのなら、これもまた一つの行き方かもしれない。ところが、最終的には最高裁判所がきめるだろう。こういうことでは、これはもう関係者は了承できない。そんなものがきまるまでには、ずいぶんこれは常識的にいったって日がかかる。その間のいろいろな迷惑というものは、これは大へんなものなんです。そうなった場合には、責任をとるといったって、それは、人的関係だってみんなこれは変っていますよ。だから、そういうことを世間の人が考えるから、結局は検察当局は手入さえすればいいのだ。そうして、ああいうことをやって、あっちでも引っぱった。こっちでも引っぱった。それ自体が目的なんだ。こういう実は誤解を与える。私は、実際、相当なポストにある人に対して、一つの法律を発動しようという場合であれば、もっと普通は慎重におやりになっていると思うのです。大臣に対して一つの刑罰法規を発動しようなんという場合には、特に慎重です。それはいいことでしょう、ある意味では。しかし、全部に対してそうでなきゃならぬ。だから、そういう自信のないようなことで、最後には裁判所がきめるだろうというような、そんなことで、これは受けておる方は納得できるもんじゃ絶対ないんです。私は、大臣に、この点は一つよく御検討をしてほしい。まあ、政府内におれば、法務省なり自分たちの見解に立ったいろいろな資料等だけが出てくるでしょうが、それだけでは私は工合が悪いと思う。反対の立場に立った判例、先ほど刑事局長も言われた、たとえば電気事業法等、電産のストとの関係の問題の判例等も出ておる。これは、そういう事業法は適用してならぬ。そんなことはもう御存じだと思うから一々読み上げもしませぬが、むしろそういう立場の考えの方が強いかもしれない。まあこれは全部拾ってみなければわからぬことですがね。これは十分一つ検討してもらわぬといかぬ。時間の都合で、一応、全逓の問題はまだ打ち切らぬのですけれども、ちょっと日教組の関係、一つ基本的な点だけまずお聞きして、そうしてさらに、両方ひっくるめた扱い上の問題についてお尋ねしたいと思いますが、この日教組の場合もそうなんですね。どうしてああいう行為が地公法三十七条を適用しなければならぬのか。この点が私どもに納得いかぬわけなんです。これは大臣もよく事実関係もお聞きでしょうが、四月二十三日のですね、集会を開いたのです。で、そのときには、全部、有給休暇の手続をとって、そうして出ておるわけです。そうして、その集会の目的自体は、勤評問題に関連をして、地公法の四十六条の一つ申請を全部がやろうじゃないか。こういうことで、申請書を大会でまとめて、そうして当局に提出しておる。そういう行動なんです。これは法規自体を守って動いておる行動です。これを第三者が見て、あれはこういう目的でやっておるのだ、ああいう目的でやっておるのだ、そんなことを勝手に判断して、そうして刑罰法規の対象にまでしてくるということは私はとんでもないと思う。二つの条文に基いてのこれは行動なんです、はっきりとこれは。教組がこの行動を、特にこれは都教組が問題になっておりますが、都教組が行動を起す前に、役員会等でその見解を法律家にも確かめて、きっちりしてそうしてやっておる。間違いないようにしてもらいたい。これは暴力団でも何でもないのです。最初にも申し上げたように、いろいろな活動は現行法上多少制限はされておりましても、組合自体というものはこれは憲法が保障しておる存在ですから、そういう団体が重大な問題にぶつかって、そうして法規すれすれの行動をとって自分たちの意思表示をしてくる。私はこれが何が悪いかと思う。そんなことまで刑事弾圧を加えるということなら、これはもう幾ら法規を研究してもだめだ、逆にそういうことになってきます。気骨のある教育者なんというものはそういう考えを持つ人もたまにはおる。どういう立場に立っておろうと、教育者というものはそういう一つの性格を持っておる。また必要なことなんです。教育者がそんな権力に迎合しておるようなことで、将来をしょう子供なんて育つわけがない。そういう行動なんでしょう。これに対する政治的な立場の違い、批判は別ですよ。何でこれを地公法の三十七条違反だ、こんなところにもっていく必要があるのか。法務大臣の忌憚のない一つお考えをお聞きしたいのです。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) この日教組の関係につきましても、先般申し上げました通りでございまして、亀田君の御意見と相当隔たりがあるように私も思うのでございますが、私の考えを率直に申し上げたいと思うのであります。  私はまず、先ほどからいろいろ御意見がございますが、刑罰の法規に何とかしてこれをひっかけて、そうして正当な労働運動というものを阻害するというようなそういう気持は私は毛頭持っていないのでございます。従って、法規の解釈その他につきましても、ただいまお話がございましたように、今後におきましても十分いろいろの意見を自分でも検討いたしまして、先ほどごあいさつでも申し上げましたように、良識のある検察権の発動ということをいたしたい。これを私は基本的に考えておるのであります。ただ、遺憾ながらただいま具体的にお示しになりましたことについては、若干私も意見を異にするのでございます。要するに、この教員組合の場合におきまして、権利として認められておるところの有給の休暇というものを、どういうやり方でこれの休みをとるか、あるいはそのとり方等について法に触れるところがあるかどうかという点にしぼられてくるのではないかと思うのでございますが、私はそれらの点につきましては、認められておるところの有給休暇というものを労働者が請求するという場合におきましては、これはやはり法に認められておるところの一定の制約といいますか、というものが私はあるのではないかと思うのであります。たとえば休暇の請求がありました場合に、必ずしも直ちに休暇がそのまま無条件に認められるかどうかという点につきまして、私はそのいろいろの状況によって判断をすべきものであって、必ずしも無条件に休暇が認められるというのではなくて、使用者側の意思表示を待ってこれが与えられるものではなかろうかと思うのであります。これがある労働運動の作戦として、地公法の六十一条に触れるような、何人であるとを問わず、そういった争議行為になり得るようなこと、あるいは明瞭に争議行為と認められるようなことをあおったり、そそのかしたりするということは、これは明らかに法律に禁止されておるところである。この点から言いまして、その行為が刑罰法規に触れる場合におきましては、これは検挙し、捜査しなければならない、こういうふうに考えるわけでございまして、結局一連の現行の法令の解釈の問題である。私どもの従来からとって参りました考え方は、今申しました通り、まず有給休暇ということが建前にされてはおるけれども、これを当局側から見ました場合におきましては、争議行為をあおったり、そそのかしたりするごとになっておる。これが現行の法規に違反をしておる。従って、それが刑罰法規に触れる限りは捜査の対象にしなければならない、こういうふうに考えておるわけでございます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 そういう解釈が世間の常識に反してくるわけです。有給休暇をとる場合の理由は、法律上は何もこれは書いてないわけです。基準法をごらん下さい。何にも書いてない。しかも年間二十日というものがこれは権利として認められておる、与えなければならぬものなんです。それが、自分がなまけるつもりで休もうが、あるいはからだを休めるために休もうが、そんなことはもう自由なんだ。そうでしょう。それを、じゃ、今の場合はどうかと言えば、端的に言って、教育者として非常に大きな良心的な問題にぶつかっておるわけです。そのことのために、有給休暇をとって一定の手続をとりたい、そんなことは当りまえじゃないですか。それをすることの方がむしろ正しいことでしょう。そのことを一人の人がやった場合には問題ないでしょう。そういう教育の基本的な問題について、一定の手続をとりたい、そうして有給休暇をとる。一人の先生がやったって問題ないでしょう。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 私の申しましたことをさらにこの際補足して申し上げますると、これはまあ争議行為の定義といいますか、その問題にもなってくると思うのでありますが、そもそも争議行為というものは、主張貫徹のためにする行為が業務の正常な運営を阻害するものである、こういうふうに私は考えるのでありますが、本件の場合におきまして、年次有給休暇ということを理由にしておられますけれども、教育委員会なりあるいは学校長なりの承認を得ずに、多数の教職員が一斉に授業を拒否して学校の業務を放擲する、生徒児童の教育等に支障を生じさせたものでありますから、その行為は私は同盟罷業による争議行為である、こういうふうに解すべきものであると私は信ずるのでございます。  それから、ただ一人の人が年次有給休暇を求め、かつ、これの承認を受けた場合はもちろんこの限りでないと思います。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 その前段の方は私の別にお聞ましたことじゃない。後段の方を聞いているのです。一人の場合、これは問題ない。たくさんの人がみんなそういうつもりで一緒にやったってこれはどうして悪いのです。一人の人は問題ない。それは争議行為だ、争議行為だというのは、あなたの方で勝手にそんなことを言っているだけでしょう。有給休暇をとって山へ遊びに行くのだって多少の打ち合せは皆やるでしょう。そんなことは偏見に立っておるからそういうことになってくる。やはり都教組としては、一人々々がやるという建前で署名等もできておるのです。全部が署名している。法律というものは、何かこれが強盗殺人をやったとか何とかそういうことで、だれが見ても天人ともに許すことができない悪逆無道な行動だ、そういうことなら厳密にのがさぬようにやってもらわぬといかぬ。ところが、ちょいちょいそういうものが間違うわけです、実際。だれが見たって少くとも社会的にはこの問題については意見は半々なんですよ。しかも良識の高い人ほど反対意見が多い、実際は。この間、選挙に勝ったからといって、何でもかんでも自民党の考えに同調していると思ったら間違いだ。そういう問題について憲法上認められた都教組という組合が、形式だけはともかく法律に合せて行動しておるという場合に、それを一方の見方をして、すぐそれが争議行為だ、それは地公法三十七条だ、そんなところへもっていったって、政府が幾らそういうことをしたって世間の良識が納得しない。私はこういうものは刑事事件でまっこうから扱ってはならぬ。こういうふうに考えておるのです。これは刑事事件のワク外の問題なんです。政治問題、社会問題なんです。そういう問題なんです、これは。普通しかし刑事事件のワクへはめた立場で考えましても、こういうことは扱うべきでない。たとえばこれは刑事局長御専門でしょうが、刑法上は緊急避難とかあるいは避退可能性の理論とかいったようなものがあります。私は教育者が自分たちの良心的な問題にぶつかった場合に、こういう行動、そうして形式だけは法律に合してとる、これは当りまえだと思うのですよ。そういうそこの評価の問題は別にしましょう。やっている人自体の立場からいったら、これはきわめて自然な行動なんです。こういうことでもして自分たちの意思表示をしたい、最小限度の意思表示なんです。良心的な先生方であればそうなりますよ。そういうふうに考えれば、一応地公法の三十七条のワクへはめて考えたいという希望があったって、果してこういうものまで刑事事件として、そうしてしかも大げさな強制的な捜査——研究する段階なら私はまだいいと思う。何も前に判例があったとか、そういったような問題でもない。最後には裁判所できまることであるというようなことにして、あっちでもこっちでも教育上いろいろな弊害を起してまで強制捜査をやる、これはもう間違いだと思うのです、どの面から考えても。どうでしょうか。法律的な見解というものは、なかなか政府も一定の見解を出して手を打っていることでしょうから、まあこんな場所で多少そこに疑問があるというようなことをいえば、これは大へんなことになるから、これは建前からいっていえないでしょうが、私が今申し上げているような点、法律のワク内に入れて考えるにしても、私はそういうワク内に入れてもらいたくない。入ってしまっているのだから。入れて考えるにしても、普通の刑罰法規の適用だって緊急避難とか避退可能性理論とか、そういうことは皆常識的になってきておる考え方なんです。そういう点なんかをもっと考えれば、私は扱い上いろいろ考慮すべき点がたくさんあろうと思うのですが、法務大臣に対する要望でもあるのですが、一つお考えを聞いておきたい。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) ただいまお尋ねの点でございますが、前段に仰せになりましたことは、立法論にわたるような御意見であると思います。こういう点につきましては、私も十分に研究いたしたいと思います。ただ御指摘の通りに、法律の、現行法のワク内で処理をするという今の検察当局の立場から申しますと、先ほど申しましたような見解によって、私どもとしてはこれは妥当な措置であると確信をいたしておるわけでございます。なお、私といたしましても、これは大きな問題でございますから、就任早々従来当局で考えておりましたあるいは研究いたしておりましたような法律の解釈等につきましては、さっそく私といたしましても十分検討をいたしたつもりでございますが、なお、法律上のテクニックの問題につきましては私もふなれでもございますから、事務当局から御答弁を申し上げたいと思います。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) 亀田委員からいろいろこの事件の処理につきまして考え方をお示しいただきまして大へん参考になりました。御意見のあるところを考えまして処理に遺憾なきを期したいと思います。その点は御了承を願いたいと思います。  都教組、特に問題は年次有給休暇が果して合法的なものであるかということに犯罪の成否がかかっておるかと思います。この点の解釈につきましては、亀田委員は、合法にきまっておるじゃないかという御意見でございますけれども、この点について私どもとしては、いろいろ疑念があるわけでございます。むしろ疑念と申しますよりも、ただいま都教組がやりましたそのやり方は、労働基準法第三十九条三項の解釈といたしまして、一方的に勝手にやるというのではない。やはり相手方のつまり校長先生なりあるいは委員会の承認ということによって初めて合法化するという解釈に立っておるのでありまして、その意味において都教組のとりました措置は合法的でない。つまり年次有給休暇としてなしたものでないという解釈に相なるのでございます。この点につきましては、もちろん学者の間に異論のあるところでございます。理屈に堕するようではなはだ恐縮でございますが、有給休暇はその請求を行えば、その請求自体で効力が発生するのであるかどうかという点でございますが、効力が発生するという説をとる形成権説と申しますか、そういう考え方を組合はとっておるようでございますが、政府の解釈といたしましては、そのような解釈はとっておらないのでございまして、従来、請求権説、請求をするということに私どもは解釈しておるのでございます。組合のお考えのような形成権説をとっておる学者、あるいは下級審にこの説をとっておると思われるような判決もありますことは、私どももよく承知しておりますが、これと同時に、政府の見解を支持いたしますところの判決もまた存するのでございまして、政府側といたしましては、このような解釈を今次の日教組の闘争に際してとったのではありませんで、従来このような見解に立っておりまして、今次の都教組の事態、これを従来の解釈に当てはめていきますと、やはり地方公務員法の三十七条、並びに、その罰則に当りますところの同法六十一条に該当する犯罪ありというふうに考えまして、この法の命ずるところによって捜査を進めておる次第でございまして、そこに特別の意図を持っての捜査をいたしておるつもりは毛頭ございませんことを、重ねて強調いたしておきたいと思います。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 まあ、労基法の三十九条の三項の解釈については、そういう両説、疑義のあることはお答えの通りですが、しかし現実には、都教組の四月二十三日の場合、有給休暇を届ける、それに対して、行っちゃいかぬとか、そんなことはほとんどないんです、これに。何もその段階では問題が起きておらない。皆さんが刑事事件にしてしまったあと、ちょっと気の弱い校長さんなんかをつかまえて、お前、そのとき反対のようなことを言ったんだろう、というようなことで追及しておる中から、あるいは若干何かおかしな言い方をしておる人があるかもしれないが、何もあの段階で、それを与えるか与えぬかで校長と組合員との間でもめたとか、そんなことは何にもない。あるいは二万何千という非常にたくさんのことですから、中には多少のことはあるかもしれませんが、何も、大部分はそういうことでは問題が起きておらない。だから、両説あったってこの場合にはそんな一方の説というものは適用の余地がない、事実問題として。それをことに、両説があるからということで、そういうふうに持っていけるような事案があるだろう、たくさんの中にあるだろうということで、あっちこっちやっているのが実態なんです。そんなことまでして私は拾い出すべき問題ではなかろうと思うのです。そういうことで、ともかく実態的にも、都教組の問題にしても、私は全く間違いである。これは裁判所へ行ってごらんなさい、必ず無罪になります。だから、あまり何べんも泥を塗られぬように、いいかげんに私は適当なところでほこをおさめるのが、検察当局としても正しいと思うんです。影響を受け、意地になれはなるほど。実態関係の質問はその程度に一応しておきます。何といってもこの点が基礎になるわけですが、今、一応大臣にお聞きしたところでは、はなはだこれは心もとない。  次は、捜査のずいぶんいろいろな問題を起しておるんですが、第一には、例の抗告の問題です。御承知のように、これは何べんでも準抗告が却下されておる、もうこれ以上は任意捜査でやったらいいという意味で。それを繰り返しております。せんだっても私ちょっと申し上げたんですが、ああいうところを見ると、政府は法律を守れ守れと、こう言うておるんだが、しかし、法律を守る最後のとりでというものは、これは裁判所であるはずだと、国民はこう考えておる。その裁判所が何べんでも同じような事件について抗告を却下しておる、それに対して何べんでも検察当局が出していく、そういうところを見ておると、検察関係の諸君というものは、自分では法律を守れと言いながら、自分自身は全く現在の法体系というものを無視してかかっているじゃないか、彼らの言う順法というものは結局は便宜主義だと、こういう印象をこれは確かに与えております。こういうことについて、法務大臣の感じなり、こういう事件でこういうことをまた続けておっていいものかどうか。御見解を聞きたい。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) この点も、先ほどもちょっと触れたつもりでございますが、便宜的に考えたり、政策的に考えたり、あるいは、さらに進んで、ただいまお尋ねがございましたが、検察側が意地を張って——一ぺん勾留を請求したら、裁判所と意見が違うからといっても、意地を張って何べんでも抗告をすると、こういうような気持は毛頭ございません。その点はただいま刑事局長からも気持をお話申し上げた通りでございます。ただ私は、就任の前後に及んでおりますので、率直に申し上げたいと思うのでございますが、要するに、検察側の態度といたしましては、この事案は法律に触れるものである、刑罰法令に触れるものであるから捜査を始めた、この点については亀田君の御意見は別でありますが、検察当局としては、そういう態度で本件の捜査に当り出したわけであります。ところが、この事案の規模なり、あるいは捜査範囲が非常に広範であるというような事情から考えて、被疑者の身柄を拘束して取調べを行わなければ罪証隠滅のおそれがあるということを考えて勾留請求の措置をとったわけでございまして、裁判所とは意見が不幸にして違いまして、裁判所側が勾留の必要がないということで請求を認めなかったのでありますが、やはり検察の総体的の主宰者としての考え方から申しますと、本件は実に大きな、何と申しますか仕事であり、また、その重大な責務にかんがみまして、法律の定めるところによって不服申し立ての手続をとった、あるいは特別抗告の手続をとったのでございまして、これは捜査の手続上、法の定めるところに従ってとりました措置でございまして、それ以上の——本会議でも曽祢君の御質問がございましたが、こういったようなことについて、検事ファッショ的な行動をとっておる、あるいは不当弾圧の意図を持っておるのだということでは毛頭ございません点を御了承願いたいと思うのでございます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 それはもちろん、特別抗告をするには刑事訴訟法上そういう規定があるからこれはできるわけであります。しかし、これはまあよほどの例外の場合です。今までにこういう事例はないでしょう、あるかもしれませんが、私は聞いておらない。ずいぶん問題になった砂川事件等についてだって、そんなしつこいことはやっておりません。なぜこれだけそこまで意地になってやるのかというところが疑問なわけです。それに対してお答え願いたい。今までに事例がないはずです。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 従来の例につきましては、事務当局から御説明申し上げたいと思います。  それから、ただいまのお尋ねに対しましては、先ほど申し上げました通りでありまして、これは法規に基いた手続をとったのであって、それ以外の特殊の意図というものは断じてないということを明らかにいたしておきたいと思います。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) 一たん裁判所が準抗告の棄却決定をいたしておりますのに対して、同種の事件を次々とさらに準抗告で争う、さらにそれも棄却になりました場合に、特別抗告の規定によって最高裁までその問題について争うという、この数回にわたる姿が非常にしつこく見える、面子にとらわれているんじゃないかという御疑念が生じますことは、あるいはしからんという感じを私もいたさないわけでもございませんが、これにはやはり捜査当局の意のあるところも御理解を願わなければならぬ筋合いだと思うのでございます。裁判所——これは非常に技術的になりますが、準抗告に対する検察官側の主張と、それに対する裁判所の判断との間には、大体亀田委員も御承知のような意見の取りかわしがあるわけでございます。そもそもこの捜査というのは、検察官側が主宰をしておるわけでございまして、その結果はさらに裁判によって判断をされるということになるのでございますが、現行法規のもとにおきましては、勾留について実態的な裁判を裁判官がするという建前になっておりますので、このような決定を見ることも意見の相違としてあり得るのでございますが、そこはかなり捜査官の方の良識を信じていただいて、捜査官の納得のいく捜査をさしていただくというのが、捜査官といたしましては、今後この種の事件ばかりでなく、すべての捜査の責任を持っております者の立場として考えるわけでございますが、この案件に対する裁判所側の判断というのは、その点において検察官を納得させることができないというのが現状でございます。そこでいかにもしつこいように見えますけれども、意見のあるところを尽していく、これまた法を運用いたします者の責任として、また、なすべきことでもあるわけでございます。しかも特別抗告につきましては、これは仰せの通り、このような事例は過去においてないようでございますが、それをあえていたしましたのは、この種の勾留の裁判につきまして、東京高裁あるいは大阪高裁あるいは仙台高裁というふうに、各高等裁判所において、この勾留に関連した幾多の裁判が出ておるのでございます。それらの裁判の趣旨と、今次抗告、準抗告に対する却下の、つまり棄却の裁判の判示とを彼此比べてみますると、過去において今申しましたような三つの高裁において下した判例の趣旨と、そこに食い違いがあるということを発見いたすのでございまして、さような場合には、四百三十三条の規定によりましてさらに判例違反の疑いがあるということで、最高裁の判断を仰いでこの問題の解決に資する、これはまあ検察官といたしましては、あくまでその趣旨を確かめて、最高の判断を仰いでその職責を尽していきたいというこの趣旨にほかならないのでございます。見た目のしつこいように見えますところは、このような趣旨からいたしておるのでございまして、との点もあわせて御了承願いたいと思います。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 関連。  それだけ検察の方が熱心なら、過般問題になりました売春汚職だとか、あるいは千葉銀行事件で坂内ミノブというのを釈放するときに、検事側の方では、今これを釈放したら徹底的にこれを糾明することはできない、残念だということをおっしゃった。どうしてそういう場合にも徹底的に抗告をして——売春汚職なんか数千万円金をまいた。実際もらったのは百八十万円しかもらった人間は出ていない。そういうところに準抗告をして徹底的に調べないのですか。わずかのこういう全逓あたりの問題で、意地になって準抗告をやってる反面に、片っ方では徹底的に調べなけりゃならぬような売春汚職だとか、あるいは坂内ミノブを釈放するのは残念だ、こう言ってる検察当局とは矛盾してるじゃないですか。こういう点からも私たちは、全逓に対する弾圧がしつこいという点を申し上げておるのです。この点一つ釈明してもらいたい。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) お尋ねのありました坂内ミノブ氏を釈放いたしましたことについて、残念であるというような検察側の声があったということを私は存じておりません。と申しますのは、新聞にそのような空気があるかのごとく報道されたのでございますが、これは検察当局としてそのような意見を持ったのではなくして、検察側が事案を捜査しました最終結論として釈放をきめたのでございまして、法務大臣の指示によってそうしたわけでもなく、私ども主宰をいたしております刑事局の事務当局でそのような結論について何らの介入をいたしておらないのでございます。この点は、いやいやながら釈放をしたのではなくて、捜査の結果に基きましてそのような結論に到達したというふうに御理解を願いたいのでございます。  なお、売春汚職につきまして、これはおそらくある被疑者についての勾留延長のときのことを仰せになっていることかと思いますが、これはその勾留の対象になっております事実につきましては捜査を終っておるのでございまして、なお、その被疑者につきましては、余罪があったわけでございますが、余罪につきまして勾留延長をするということは法律の許さないところでございまして、その結果あのような結論になったのでございまして、これとその二つの、坂内ミノブ氏並びに売春汚職のときの事例とは同じ種類の事案ではなくして、それはそれぞれ検察当局が法律の示すところによって行動したのでございまして、一はいやいやながらも釈放し、一は執拗に食い下る、こういったような趣旨のものではないように私は理解いたしております。

棚橋小虎日本社会党

○棚橋小虎君 ただいまの御答弁によりまして、検察側のお考えもわからぬことはないのですが、しかし、同じ事案でありまして一回、少くとも二回くらいこういうことをやれば、大体結論がどういうふうになってくるかということはおわかりになるはずだろうと思います。ところが、それを繰り返し繰り返しこういうふうに同じ事案についてやられるということになりますと、国民の方から見れば、何か検察の方では意地になってやっておるのではないか、非常に検察の私は威信を傷つけることになると思うのです。またさらに、裁判所の方も同じような決定をしておる、棄却をしておるわけでありますから、これは何か意地になっておるのではないかということで、やはり裁判所の威信もこれによって傷つけられることになるわけです。お互いに検察と裁判所と両方で司法の威信を傷つけるということになるのではないか、こう思うのでありますが、こういうふうになりましたらば、どっかでもって堂々めぐりを断ち切らなければならぬが、大体二回、三回こういう結論が出ましたならは、検察の方でまず打ち切られるということが私は適当ではないかと思っておりますが、この点、法務大臣お考えはいかがですか。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 率直にお答えいたしますが、原則的にはただいま仰せの通りかと私も考えるのでございます。ただ、今回の案件につきましては、先ほど来申し上げておりますような事情で、かような措置をいたしたわけでございますが、御意見の点は、十分一つ私にも考えさしていただきたいと思います。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 そこで私は具体的に今出されておる特別抗告、これを取り下げてほしい、こういう実は要求を持っておるのです。法務大臣のそれこそ指揮権を発動して、先ほど同僚光村委員からもおっしゃったように、ほかの事件でこんなきびしくやったことはない、確かめてみたところ、刑事局長もこれだけだとこういうお話しです、特別抗告までこういうふうに持っていったのは。ただいまの棚橋委員の御意見等もありましたし、ああいうものはもう取り下げるべきです。恥さらしになりますよ、ああいうものを出しておいたら。それで私もせっかく検察側がああいうものを出されたから、一体どんなことを書いてあるのだろうと思って十分内容を検討してみた一わけですがね。はなはだ驚くべきことが書いてある。新聞等では、検察側は東京地裁の準抗告却下の決定は判例違反だと、こんなことが盛んに新聞には載っておる。内容はどういうことだろうということで、この理由書を詳細に拝見さしてもらった。  まず、私が憤慨おくあたわざる点は、この検察側が判例がある、判例があると言って引用しておるのは、恐喝が二つ、窃盗が一つ、騒擾罪が一つ。この四つなんです。いやしくも、こういう事件を窃盗とか、恐喝などと同じような見方をしておるところに、私は頭がどうかしてやせぬかという感じをもって実はこの特別抗告の理由書を拝見した。いやしくも、恐喝や窃盗なんというものは、こんなものはだれがやったって悪いし、刑罰法規自体にも何らの疑点もない。騒擾の場合だってそうでしょう。刑法の規定それ自体ははっきりしておる。何らそんな疑義はだれもはさんでおりません。私も、これは大阪の吹田事件ですからよく知っております。ただ、事実自体に問題がある。それだけの問題。ところが、今回の事件は、事実なんというものは、これはもうきわめて明確なんです。組合の機関決定をして、みんなが堂々と行動をしている。そういう意味では、大体これは犯罪性がない。ワク外なんですよ、大体。さっきからも言っているように、社会問題であり、政治問題なんです。これは法規に争いがあるだけです、法規に。そうでしょう。だから、ほんとうに法規を確かめたいというなら、皆さんの方はすでに行政処分まで大量にやっておられるわけですから、実際にこれが違反したものがあるかないかは、若干名については確実なものがあるはずですよ。法規の解釈を確かめたいというならそれをやったらいい。何にも逮捕せぬだって、すっとやったらいいですよ。できますよ。行政処分をするときに、そんな調査もできないでしておるはずはない。そういうものなんですよ。これは性格が全然違う。それを判例だ、判例だいうから、私は何かこういう社会的な事件ではっきりとしたそういうものでもあるのかと思って見たら、なに、出てくるのは恐喝、窃盗、また、恐喝、最後に騒擾、こういうことなんです。こんな判例の引用の仕方はみっともないですよ、第一。いや、それは、内容は違っても、刑事訴訟法上の要件の点は共通しておる。おそらくそういう議論を刑事局長はおっしゃるつもりなんでしょうがね、そんな小手先の問題ではない。そんなことを言っても、社会が常識的に納得せぬわけです。その点が一つ。何でこういうおかしな判例を引用されて得々としておられるのか。まずこの点を一つお聞きしたい。  それからもう一点は、この事件は共謀事件だということがこの理由書の中に書いてある。共謀と書いてある。共謀といったって、これもおかしな話で、これは組合の役員が決定をしてやっている。私も、まあ若干法律の勉強はしてますから、決定というものを法律的に解釈していけば、ある場合には共謀ということになるかもしれません。しかし、性格が違うんですよ、これは。共謀と言えば、やっぱり隠れて、こそこそ、どこか廊下のすみで打ち合せをやって……こういうことが共謀です。概念です。普通の。法律的な説明ではなしに。ところが、一方は、決定なんですね、これは。明るみに出ているわけです。皆さんだって、その決定を知っておるわけです。性格が違いますよ。共謀という点を非常に強調しておるから、私は、その点言いたくなるわけですがね。そういう点が第二点。  それから第三点、ふに落ちないのは、この理由書の中でもすでに百名は取り調べたと書いてある。関係者三百数十名のうち、すでに百名ほどは調べて云々と、こう書いてある。百名も調べれば十分ですよ。これはちょっと常識をもってやってもらわないと、法規の解釈自体がよろめいているのに、どうしても法規をはっきりさせたいというのなら、部分的にそこをつかまえて処理したらよい。それを何も全部が全部手をつけなければ済まない、そこにふに落ちない点が出てくる。百名も調べれば十分ですよ、これは。それから第一審の裁判所が抗告を却下する理由の中にも書いてある。これは相当もう調べができてしまっておると、こう書いてある。だからこの点意見が一致しております。むしろ相当調べが済んでおることは、理由書自体の中にすでに書いてあるじゃありませんか。理由にならないことを何でも書こうとすると、こういう書かないでもいいことまで書いてしまうということになる。  最後に、全逓等が捜査にすなおに応じない、こういうことが書いてある。裁判所もその点は判断している。これは拒否権を行使しているからといって、強制捜査をしてもむだだし、必要もありませんとはっきりその点の判断を下している。なぜかというのです。これはもう取り調べられる方は、こんな刑事事件にまででっち上げられてやられる覚えがない。そういうことでいきり立っているわけですね。だからこんなものをあなたは逮捕してみたって、言わぬといったら言やしませんよ、何にも。どんなにつかまえたって同じことですよ。裁判所もその点を指摘している、逆に。黙秘権だと言えば、それで裁判所は同情してくれるかと思って書いたでしょうが、裁判所は何も同情はせぬ。事件の実態というものは、第三者がつかめばそういうことになってくるわけです。これが、あなたが引用しているような詐欺をやった、窃盗、恐喝をやったということなら、これは閉じ込めておけば、そのうち、だれだって反省心というものが出てくるだろうし、変ってくるかもしれないが、そんな見込みはありはせぬ。四つほど、私はこまかく分析すると、理由らしいものになっておるのですが、一つもこれはふに落ちない。しかもあとの二つの方は、これは法律的な勾留の必要性があるかないかの法律の判断の対象になる理由でしょうが、これは一審の裁判所ではもうその点をはっきりつかまえて積極的に、だからもうそんなことは必要ありませんと、こう断わっていることなんです。何も新しい理由が載っているわけじゃないのですよ。こういう内容ですから、これを一つ法務大臣も、私は抗告の内容を、これを検討してもらって、これがまたばりっと却下されてみっともないことにならぬように、ほんとうに善処してほしい。先ほど聞いたらこれが一つだというのです。一つだということなら、よほどの理由を持ってやってもらわなければいかぬですよ。刑事局長がお答えになる前に、こういうものを私は取り下げてほしいと実は今要求しているのですが、そういう点のお考えをちょっとお聞きしたい。そのあとで刑事局長が私のあげた四点についてあなたの見解を、あなたが先にしゃべると法務大臣が妙なお考えを持つから、一つ法務大臣から大まかなところを、これは大所高所から判断をしなければならない、こういうものの扱いは区々たる法律論で片づく問題でない。まず、あなたからお答えいただきたい。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 大所高所から考えまして、これを取り下げるということはただいま考えておりません。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 法務大臣は申立書をごらんになっておるわけでしょう。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 先ほど申し上げました通り、私の就任前後にわたる問題でございますが、大きな問題でございますから、私自身としても十分検討いたしました。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 内容等をごらんになって、そうしてここに引用されておる関係の判決等もお調べになったという意味ですか、今のお話は。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 一応私といたしましても検討いたしました。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 それにしては、私は法務大臣の答えというものはちょっとふに落ちぬと思うのです。じゃ私が四点あげて申し上げたのですが、それぞれ亀田君の意見は間違いだというふうな論拠があればそれをお示し願いたい。絶対に私は間違っていないと思う。法務大臣からそれを聞きましょう。大所高所から考え、内容等検討してそうしてその必要がない、こうおっしゃるわけですから、これは刑事局長お答えにならぬでもいいです。私はまだそこまで就任早々でお調べないのだろうと思って先ほどお聞きしたのだが、お調べになっておるというから、私の先ほどの四点について御見解を聞きたい。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 先ほど亀田君も御指摘になりましたように、火つけとか、強盗とかいうことをおあげになりましたけれども、これは罪質の内容の問題ではなくて、やはり刑事訴訟法上のとるべき法律上の措置である、私はこういうふうな見解でございます。なお、詳しくは事務当局からお答えいたします。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) 大臣が大所高所から見まして取り下げるべきではないという御見解を表明されましたが、これは特別抗告によって最終の判断を得て、検察側が態度をきめていこうというこの手続によって、刑事訴訟法によって認められておる手続を進めるということをすでに決定しておるこの段階において、取り下げることは適当でないという御趣旨であろうと存じます。私どももそういう意味において、むしろ最高裁の決定がすみやかになされんことを期待しておるのでございます。  それから四点についてそれぞれ答えるようにという御質問でございました。あたかも最高裁の法廷において検事側と弁護側がそれぞれこの問題をめぐって論議をするような結果になってはこれ適当でありませんので、なるべく要旨だけをかいつまんで申し上げたいと思いますが、まず第一点の、もうお前の答は大体わかっておるがというお話で御質問がありましたが、なるほど恐喝だとか、そういう事実の判例を取り上げておりますが、この特別抗告は、申すまでもなく、事実問題を論ずるのではなく、その事実の上に立った法律見解についての判断を、判例の示しておる判断と、今回東京地裁が示しました、抗告裁判所が示しました判断との間に、趣旨において食い違いがあるかどうかという点において援用した判例でございまして、それがたまたま労働関係の事件でなかったというだけでございますが、趣旨としますところは、高裁の判例に盛られております意義、内容が今回の準抗告の判断と食い違っておるかどうかという点にあるのでございましてこの三つの高裁の判例を要約して申しまするとこんなことになろうかと思うのでございます。広く集団的犯罪のように、被疑者が被害者その他の人的証拠に強い支配力、影響力を持っておって、しかも証拠の多くが人証である上に被疑者が犯罪事実について争っているというような類型の事件、まさに本件のような事件でございますが、こういったような事件では、捜査段階はもちろん、公判の段階におきましても、証拠隠滅を疑うに足りる相当な理由が存するものと解されるというのが高裁の判例の趣旨であろうと思うのです。こういう趣旨に比べてみると、今回の準抗告の裁判は、その点と食い違うのじゃなかろうか。なぜかならば、裁判所の判断は、先ほどもお示しがございましたように、各被疑者につきまして、逮捕の前から相当長期間にわたって任意捜査をして証拠収集が行われている。多数の教唆を受けた、つまり被教唆者に対する取調べがなされているのだということと、少くともとりあえず逮捕されました各被疑者について、何日間か身柄拘束中に取調べがなされているじゃないか、もうそれで十分じゃないかという趣旨に相なるようでございまして、先ほど私が高裁の判例の趣旨とするところと、今準抗告の裁判所がなした判断との間には趣旨において食い違いがあるというふうに考えるのでございまして、この点において最高裁の判断を求めようとしているのでございます。そこで、最高裁におきましては、事柄がこういうペンディングの事件に対する中間裁判でございますので、おそらくきわめて近い将来に判断が示されるものと思います。また、その判断によりまして、検察側も今後この問題についての態度をきめていく、こういうことによって、先ほども先生からお話がございましたが、おさまっていくことがまことに検察としては正しい方向ではなかろうかというふうに考えているのでございます。  なお、共謀その他の三点につきましては、今一括して申し上げました点で御了承願いたいと思います。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 ともかく基本的には裁判所はもう土台について疑問を持っているのです。刑事訴訟法上の段階ですから、裁判所はそういう点については意見を出すのをおそらく遠慮していると思う。もちろんそれは基本的な問題であって、その段階で一応判断するわけですけれども、主たる問題は、やはり必要性といったような問題になるものですから、非常に現われる形式は技術的ですが、基本的な疑問を持っているのです。そういう意味では、裁判所の方がこの問題をほんとうに大所高所から考えているというふうに、私ども今までの段階では見ているのです。そういう点を反省してもらいたいのですが、あと十分ほどしかないので、最後に黙秘権の問題ですね、およそ今後も全逓、日教組、みな黙秘権は続きますよ。ところが、黙秘権に対して、憲法上、法律上はっきり認められている権利に対して、一体法務大臣や刑事局長はどう考えているのか、何か言わぬのはけしからぬのだというふうなことを考えている検察官や検事がいるのですが、これに対する考え方を聞いておきたい。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) 仰せのように、黙秘権は刑事訴訟法上はっきり権利として与えられているものでございまして、この権利を尊重すべきことは捜査官として当然でございます。従いまして、黙秘権を行使する者を目してけしからぬというような態度で捜査官が臨むといたしますならば、これは心得違いもはなはだしいのでございます。捜査というものは、そのようなことで捜査が進むものではないのでありまして、黙秘権は黙秘権として尊重して、なおかつ、真相を明らかにするために捜査というものは苦心を要するのでございます。その点は、私どもいささかも疑念を持っていない点を明らかにしたいと思います。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 法務大臣も同じですか。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 私も全く同様に考えます。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 しからば、私具体的に、今黙秘権を否認するような取調べをやった検察官等の名前を申し上げますから、厳重にこれは一つ処分してもらいたい。  六月の六日、佐藤検事、被疑者は菊地ですね、この人に対して——長いですからその問題のところだけ申し上げますが、こういう暴言をはいておる。「悪いことをやってつかまって、ばかの一つ覚えの黙秘を使っているようなやつには、徹底的に屈辱感で満たして帰してやる。」こういう暴言を吐いておる。それから、これは警視庁の公安二課の大久保警部補ですね、被疑者は外山彦一、この人は六月四日、五日と調べを受けた人ですが、それに対して、その人が何べんも供述拒否の旨を告げ、何べんも同じことを聞かぬでくれと言って、黙秘の旨を告げても、これからあとです「同一の事項を供述することを拒否する権利は君にあるのだが、おれたちには調べる義務があるのだ。」こういう趣旨のことを言って、何べんでも同じことを追及しておる、こういうことです。お前の方は言わぬという権利がはあるかもしれぬが、おれの方は聞く権利がある。まるで黙秘権と対等に何べんでも同じことを聞く権利があるようなことを、この警部補は考えているらしい。実質的にはこれは黙秘権を否認しておる態度ですね。  それからもう一つ、一番けしからぬのは、こういうのがあります。東京都教組の荒川区の支部長の山内という方、これに対して東京地検の品田という検事ですね、この人のやつは一番悪質なんですが、「事件や裁判が延びるのは、弁護士がお前たちに黙秘しろと言っているからだ。なぜ黙秘しろと言うかわかるだろう。しゃべってしまえば、すぐ釈放になるが、黙っていれば長引いて弁護士がもうかるからだ。」こういうけしからぬことまで言っておる。黙秘権というものを何と考えておるのか、検事や警察官は。まあほかにもいろいろあるのですが、あいまいなことを申し上げては、取調べを受ける検事や警察官も御迷惑ですから、私ははっきりとしたやつだけ今申し上げる。こういうことをやっているとしたら、これはもう厳重に、適格性の問題に私は関係あると思う。処分してもらいたい。法務大臣、これはどうです。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 実はただいま初めて承わったのでございまして、率直に言って、一方的にそういうことが言われておるということであるかとは思いますけれども、調査をいたしてみたいと思います。

亀田得治日本社会党

○亀田得治君 それから捜査中における、たとえば逮捕状に書いてない、供述を求める者を捜索に行く時間などが、授業中であったり、また、授業中の先生の授業の終了を待って、出頭を願えばいいのを、授業も待たないで、それを打ち切らして連れて行く、こういったようなことがもうたくさんある。これは文教委員会等でもずいぶん御質疑になっているようですから、そういう教育等に特に関連することは私は省きますが、一つ看過できないのは、捜索に来て必要でない物をたくさん持っていくのですね。令状には、本件に関係ありと認められる指令、指示、通達類、会議議事録、連結文書、メモ、手帳類、こういうふうに書いてある。これは全部作成された文書です、結局何らかの意味で。ところが、これに違反して、持ち出された物が実にたくさんあるのですよ。今その目録だけ申し上げると時間も入かるから申し上げませんが、極端なのは、たとえば四月二十六日、新宿の支部です、四谷署の管轄ですね。来たのは守屋という人のようですが、これが手下げ金庫を持っていっている。おそらく幸い金は入っていないのだと思いますけれども、これに書いてないのですよ。ちょっとほかの書類を持ち出すときに間違ってノートが一冊入っていたとか、そういう弁解は成り立たぬ。そんな程度のものはざらにあるのです。そんなことを私は言うのじゃない。そんな外形的にもはっきり間違うことのないようなものまで持っていくなんというのは、これはどろぼうですよ。そうじゃないですか、書いてないものを持っていくのはどろぼうでしょう。それからこれなんかも、はなはだ非常識なんです。四月二十六日ですが、江戸川支部長の斎藤という人の宅から学校職員関係法規集、こういうものを持っていっている。これは印刷文書ですよ。事件といえば、さっき裁判所が指定したのは、みんなこれは作る文書です。もちろんこれはこういうものですから、ほかの役所へ行けばこれはあるものなんです。あるものだからいいだろうという感じがあったとしたら、これは大へんです。この先生としては、これは毎日使う関係で、この人は特殊なそういう役割があるのかもしれませんが、持っているのだが、そういうものまで持っていっております。そんなものをなんで持っていくのですか。いやしくも強制的に人のものを持っていく場合、もっと厳密でなければならぬ。それから同じ日ですが、これは西多摩の支部長の星野さんという家からすし詰め学級白書、これもやはり印刷文書です。こんなものは全然範囲外です。それからもう一つは四月二十九日、渋谷の大平という支部長の方から労働法律旬報ですね、法律旬報社から出ている、そういうものを持っていっている。これなんかもどこでも私ども手に入るものですが、いやしくも必要のないようなそういうものを何で持っていくか、私はそういう感覚でやっているから不必要に教室の中に入ったり、授業時間もわきまえないでいろいろなことをやったり、そういうことになると思うのです。これは過失だと私は言えぬと思うのですね、一々調べて持っていくわけですから。特に金庫なんかの場合そうでしょう、ついでにちょっと持っていったというわけにこれは絶対いかぬですよ。だから、これは私は警察庁長官がおるのだからさっそく調べほしい。ほかの人がこんなことをすればどろぼうですよ、実際に。ちょっとしたメモが間違っていったというのじゃないのですから。私ども捜索の場合にいつもこのことを言うのですが、裁判所に対しても書類というものをもっと限定して出してほしいと言うのですが、裁判所の決定もさることながら、しかし、今度の場合は相当限定して出ているわけです。しかし、実際の捜査官がはなはだルーズなことをやる。大阪でもこういうことがありました。これは一つ長官の方で調べてもらえますか。私の言った通りであれば、これは一つ言うて聞かすというようなことじゃなしに、やはりこれは刑事事件として扱ってほしい、どうですか、長官。

石井榮三警察庁長官

○政府委員(石井榮三君) およそ犯罪捜査に当りまして、言動を、きわめて慎重でなければならぬことは申すまでもないところでございますが、先ほど御例示になりました警視庁公安二課の大久保刑事でございますが、取り調べに当って言動適切でないものがあったやに伺ったのであります。私初耳でございます。さっそくよく調査をいたしてみたいと思っております。なお、捜索に当りましてもこれまた同様に、およそ捜索に当り押収する物件につきましては、令状によりまして限定をされておるわけでございます。そこに最小限度にとどめるべきものであることは申すまでもないところでございます。ただいまいろいろ御例示になりました点につきましては、具体的にさっそく十分検討をいたしまして、もし行き過ぎの点がありましたらば、善処したいと、かように考えます。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 関連して。いろいろ伺いたいこともありますが、時間もありませんから、今の問題に関連して警察庁長官にお伺いしたいのですが、四月二十六日、日教組本部に対して捜索が行われました。この際、オオカミのごとくに押収物件を持って引き揚げたわけですが、私は玄関先で、その押収物件を持って引きあげていく状態を見ておったわけです。ところが、警察から来ましたカメラマンとおぼしき者が私の方にカメラを向けて、明らかに私を写して帰っていっております。私は、これは公安二課に対して厳重抗議を申し入れると同時に、そのネガを即時返すようにということを厳重に申し入れております。しかし、その後何らの御返事もございません。先般警視庁に参りまして、特に再度この問題について申し入れてありますが、今日なおもって、この返事がありません。そのとき係官のいわく、あなたは押収物件ではないのだから、別にとったはずはない、こういう失礼なことを言う。一体国会議員が何のために押収物件にならなければならないか。物の言い方それ自体が、はなはだ人を侮辱し、まことにけしからぬことであります。この問題は、捜査の行き過ぎもさることながら、かかる言動並びにこうしたことをやった者を直接お調べいただいて、正確なる御返事をいただきたい。  もう一点は、昨日、日教組に対して重ねて手入れがありました。この問題について、国民教育研修所がこの捜査の対象になっているようです。国民教育研修所は、何らこれは日教組と関係のないところで、教育を学問的に研究する機関である。その研究機関の中に押し入っていろいろのものを探し出して、それを持っていってしまう。勤評のきの字でもついていれば持っていってしまう。国民教育研修所というものは明らかに研究機関であります。そういう研究機関の中にある資料まで持っていくということは、明らかにこれは学問の侵害であります。憲法違反であります。何がゆえにこういうことをしたのか。こういう点についても十分御研究いただいて、直ちに御返答いただけなければ、次の機会に、私は文教委員会等においても本問題については、お伺いしたいと思っておりますから、十分資料を整えて、御答弁をわずらわしたいと思います。

石井榮三警察庁長官

○政府委員(石井榮三君) ただいま高田先生のお申し出の点、さっそく実情をよく調査をいたして、適当な機会にお答えいたしたいと存じます。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 全逓の名古屋に対してけさまた手入れがあったそうです。先ほどからしつっこい、しつっこいと言われたが、どうしてこんなにやらなければならないのかということが一つと、これは証拠の収集だとおっしゃるだろうと思いますが、全逓に対する証拠というものは、一体どういうものが証拠になるのか、それをまずお伺いしたい。

竹内壽平法務省刑事局長

○説明員(竹内壽平君) けさ名古屋で手入れがあったというお話でございましたが、私まだ報告を受けておりませんので、その状況を承知いたしておりませんのでございますが、捜査は証拠の収集が主たる内容でございまして、それによって証拠に基いてある犯罪事実が処分するに足るかどうかということの判断の資料になるわけであります。その証拠の種類は、物証もありましょうし、人証もありましょう。いろいろございます。その必要性、あるいはどの範囲まで証拠を集めればいいかということは、これは裁判をもし受けるといたしますならば、有罪な判決にふさわしいだけの資料が整っているかどうかという点に帰着するわけでございますから、その範囲、必要性等は捜査に当っておりますものの合理的な判断によって決定される事項でございます。なお、この上とも証拠が必要かという点につきましては、これはまあ一がいに抽象的にお答え申し上げるわけには参りませんが、先ほど来準抗告、特別抗告等で勾留の問題が、検察当局と裁判所の間で争われておりますが、これも要するところ、人証の確保という点から論議されている次第でございまして、これも証拠に関する問題でございます。お答えにならないかもしれませんが、事情をつまびらかにしませんので、今朝行われたと言われる名古屋の証拠収集が何ゆえ、どういう面で必要かということにつきましては、はっきりしたお答えを申し上げることができませんことを遺憾といたします。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 それから証拠のことをあなたの方では、物証とか人証とか、抽象的にそういうことを考えておられるから職権の乱用になるということを私たちは言いたい。さっき亀田委員からも言われたように、必要のないものまで持っていくということになる。全逓の今度の逮捕でも証拠隠滅のおそれあり、こういうことなんですね。大体労働組合というものが職場大会をやらせるということは、指令一本なんです。全逓では中央執行委員会というのがあってそこで、中央郵便局に三月二十日に職場大会をやらせようか、やらせまいかということを指令をする。その指令一本が中央郵便局に行って、三月二十日に職場大会をやれという指令が来る。それが証拠なんです。これは官側のあなた側も全部知っているのですね。それにもかかわらず、証拠隠滅のおそれがあるといって人を監獄とか、警察にほうり込むというのは人権の無視であって、職議の乱用だということを私たちは言っている。そういうものに対して証拠を隠すわけがない。そして家宅捜索をよくやっている。私も全逓の幹部をしたのですが、自分の家に労働組合の指令なんか持っていっていないのですよ。これは一つのいやがらせなんですね、実際上あなた方のやっていることは。今までこういうことは何べんも言われた。かりに三月十三日、三月二十日にやったものを証拠を隠滅するおそれがあるのだったらどうしてすぐやらないのですか。選挙のまっ最中、五月十五、六日ごろになって、選挙があと一週間になったときに、いわゆる社会党に対するいやがらせで五月十五日——二十日ごろやっている。明らかにこれはあなた幾ら詭弁を弄しても、これは選挙干渉だとか、労働組合に対する弾圧だということは、どうあなた方が詭弁を弄してもはっきりしている。新聞なんかもそういうことを書いている事実があるのです。こういうことを証拠々々とおっしゃるが、そういう証拠なんというものはないということを私は言っているわけです。あなたの方ではそうおっしゃるが、これが一つの労働組合に対する弾圧ということが一つ。  もう一つ、私は過日、最高検に陳情ですが、行きましたときに、あそこの検事はこういうことを言っている。つまり証拠の中に全逓の中央執行委員会の内容が知りたいというわけですね。つまり中央郵便局に対してやはり職場大会をやらせる、それに賛成の者もあれば反対の者もある。賛成したという者をいわゆるひっくくるのだという考え方です。こういうことになれば私は大へんな問題だと思うのです。労働組合に対する明らかな弾圧どころではなく、分裂をやはり政府がたくらんでいると思う。労働組合の職場大会とか、あるいはいろんな闘争をやるときに、やはり執行委員会というものでこれは討論をして、そして多数か、あるいは満場一致できめてやるわけです。その内容を職場大会でやろうと言った者が犯罪だといって引っぱられるということになればこれは明らかに組合弾圧。あなたの方は組合弾圧ではないとおっしゃるけれども、こういう内容に立ち入るということは組合分裂策だと思うが、大臣どうですか。これに対するあなたのお考え方を伺いたい。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 私は冒頭から申しておりますように、正当な労働運動というものを検察権によって阻害するというようなことは考えておらないのでございます。ただ、ただいま御指摘のいろいろ具体的な事例につきましては、何分就任早々でございますので、はっきりした御答弁ができかねますが、気持としては、この気持を堅持して参りたいと思っております。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 もう一つ重ねてお聞きしますが、大阪と東京とは違うのですね、犯罪の内容が。やったことは同じなんです。大阪では暴力行為違反とか、あるいは住居侵入だとおっしゃっているのですが、住居にも侵入していない。外でただ指揮をしておった人間、これを暴力行為違反、住居侵入でほうり込んでいるのです。こういうことは職権乱用にならないですか、実際上の運営で。そうして暴力行為とおっしゃるのですけれども、デモなんかでこづかれたり、警官に棒でなぐられたりすることはざらにあるのです。職場大会を開いて、職場大会に出ない者を、職場大会に出ろと言って、ちょっと押すぐらいを暴力行為でほうり込んでおられる。あなたの方では今度の、横へそれますが、本州製紙で漁民を警察官がなぐって、あばら骨を二本も折って重傷患者を出して、これを暴力行為をやったことはない、こうおっしゃっている。全逓の今度の暴力行為というものは、お前はなぐられただろう、こういうことなんです。なぐられてこぶも一つもないのですよ。かすり傷もないのです。それをお前はなぐられただろう、なぐられましたということで、今度はお前はなぐったそうじゃないかということで引っぱっているのですね。こういうこと自体は、ほんとうに検察権の乱用になりませんか。その点をもう一つ重ねてお聞きしたいのです。

愛知揆一自由民主党法務大臣

○国務大臣(愛知揆一君) 何かと行き過ぎの点もあったろうかと思われますけれども、今後十分注意するようにいたします。

光村甚助日本社会党

○光村甚助君 刑事局長に言っておきます。大臣も行き過ぎの点もあったかもわからぬとおっしゃるのです。それにまだまだこれからいかにも天下を震駭させたような大事件のように、これでもか、これでもかとあなた方はやられますが、さっき私が言ったように、国民がまだまだ納得できない点がたくさんあるのです。自動車強盗なんかでも片がつかない。人殺しをやっているのがわからない。私がさっき言ったレインボー事件、売春汚職、よけいなことかもしれませんが、国民はもっと警察とか検察がこういう方面をどんどんやってもらって、ほんとうに自動車の運転手も、夜中でも安心して運転できるような世の中を作ってくれといっている。そういうのはおざなりにして、全逓が三月二十日に、中央郵便局で職場大会をやったからといって、全国で六十人の人をひっくくって、そうして準抗告をやっておる。こんな人騒がせをやるということは、さっき言いましたように、検察の威信にもかかわります。未開国は検察とか警察がいばるところなんです。そういうことのないように、子供がサーベルを買ってもらって喜んで振り回すというようなことのないように、進歩的な国というものはなかなかそんなものではないのです。まだまだ日本はほんとうに、成長したなんとおっしゃるけれども、警察とか検察のやり方は未開国ですよ。だから、一日も早くこういうことのないように、大臣にも申しておきますが、人騒がせをあまりしないように、いいかげんにこの問題を打ち切って、ほんとうに郵便法違反になるのかならぬのか、それは裁判所で争えばいいのですから、あまり人騒がせをしないようにお願いしまして、私の質問を終ります。

青山正一自由民主党

○委員長(青山正一君) 本件につきましての本日の調査は、この程度にとどめたいと思います。  次回は、六月二十七日、金曜日、午後一時開会、なお、六月二十六日、木曜日、午前十時、委員長理事打合会を開会いたします。  委員会を散会いたします。    午後零時十七分散会

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