P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
29回国会参議院1958/07/31

文教委員会 閉会後第1号

発言数
100
登壇者
8
会派数
2
開催日
1958/07/31

会議録

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、これから文教委員会を開会いたします。  委員に異動がございましたから報告いたします。  七月八日に前田佳都男君、三浦義男君が、また九日には岡三郎君が辞任され、その補欠として森田職壽君、西田隆男君及び藤田進君が選任されました。次いで十日には藤田進君が辞任され、天田勝正君が補欠として選任されましたが、二十九日には、天田勝正君が辞任されて、補欠として岡三郎君が選任され三した。     —————————————

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 先刻開会いたしましした委員長及び理事打合会の経過について報告いたします。  今回の委員会の進め方については、まず過般来の風水害による学校関係の災害について、大臣から報告を聞いた後、当面の文教政策について、文部大臣に質疑を行うことといたします。  次に、閉会中の委員派遣につきましては、第一班愛知県、京都府、第二班兵庫県、大阪府として、文化財及び大学関係その他について調費を行うこととし、期間は、第二班九月一日から四日、第二班は八月三十一日から九月三日まで、派遣委員数は、第一班三名、第二班二名とすることに意見の一致を見ました。  以上報告の通り取り運ぶことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 御異議ないと認めます。     —————————————

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、まず風水害による学校関係の被害について、文部大臣から御報告を聞くことといたします。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 大臣にかわりまして、私から台風十一号の関係、それから先般、これは北陸地方にございました豪雨による学校施設の被作の状況について、簡単に御報告申し上げたいと存じます。  お手元にお配り申し上げておると思いますが、今般の台風十一号及び北陸地方等の豪雨による被害は、例年の被害に比べると、建物の全壊、半壊というようなものがございませんで、比較的軽微でございます。大体、たとえば、屋根がわらが飛んだとか、あるいは窓ワクがいたんだとか、あるいは場所によりましては、土地が多少流失したというようなものもございます。しかし、全般といたしましては、ただいま申し上げましたように、比較的軽微でございます。国立学校につきましては、横浜国立大学ほか、六校で四百七十九万円、こういう一応の数字になっております。それから公立学校関係でございますが、まん中にありますところの、石川県、校数にいたしまして三十六校、これが北陸地方の豪雨でございまして、これは、ことに能登半島地方七尾その他の被害でございます。それを除きました茨城、千葉、東京、神奈川、静岡、三重、山形、新潟、大体全部合計いたしますと、北陸が一千方円でございますので、台風十一号関係は百校程度で大体四千二百万円、こういう数字になっております。この被害も、大体国立学校と同様でございまして、屋根がわらが四散したとか、あるいはガラス窓が破損した、あるいは浸水したために床が破損したり、板べいが崩壊したというようなものが多いのでございます。  以上の数字は、文部省の方から各県に電話で照会をいたしまして、現在までに受けました数字でございます。従って、それ以外にもまだ未報告の県が多少あるかとも存じまするので、数字は日を経るに従って多少動いて参るかもしれませんけれども、現在までの一応の状況は、ここにお示し申し上げているような次第でございます。大体さようなことでございます。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) ありがとうございました。現在の風水害、台風十一号による北陸地方などの学校施設の被害の状況の調査報告を含めまして、文部当局に対する御質疑がございましたら、順次御発言を願います。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 今、御報告になりました学校施設の被害についての災害復旧関係の予算が、従来予備費から出る慣例になっておりましたが、今回のは額が少いようですけれども、やはり全体の予備費から操作されるのか、何か別にお考えを持っておられるのか、お伺いしたいと思います。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) お答え申し上げます。お話のございましたように、これの復旧の財源につきましては、従来特別の事態がない限り、その年度の予備金から支出されておりますので、おそらく今回のこの災害の復旧予算も、従来通り予備金から支出されるものと私ども考えている次第でございます。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 それはいつごろきまるでしょうか。実はちょうど夏休みですから、復旧するとすれば、夏休み中ぐらいに、できるものはしてしまった方がいいのじゃないかと思いますので、今会の場合は、特に早期にその対策を要すると思うのですが、何かお考えがございますでしょうか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 従来も、相当被害の大きいものにつきましては、これは文部省と大蔵省、と申しましても地方の財務局でございますが、両者の立会い査定をいたしまして、それで数字を固めて、予算を作り、予備金から支出するという従来の行き方でございますが、今回のはただいま申しましたように、それほど被害としては大きいものではございませんので、文部省としてできるだけ早く調査をいたしまして、文部省もデータを早く大蔵省の方へ差し上げて、それによって査定をしてもらうように取り運びたいと、私どもは考えております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 この際念のために尋ねておきたいのですが、風水害の被害について、施設の面について国の補助があるわけですが、産業教育振興法にからんで、農水の実習、これらに対する実害というものはかなりあるように私どもも聞いております。こういうような実害にたいしては、初めからやり直したりしなければならないような場合に、相当やはり経費やそれから技術面での手不足等が訴えられることがしばしばあるわけですが、今日までこうした特に産業教育振興法の中の農水関係に関する台風による被害等については、どういうような措置がされてきたものでしょうか。念のためお伺いしておきます。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 産振関係の施設設備に対する風水害の被害、これにつきましてもこの施設設備を作ります最初におきましては、産業教育振興法の方から国庫補助をもらったという事例でございましても、台風被害としましては、これは普通の中等学校の施設と変りなく扱っておるわけでございます。従って農業水産関係の施設に、あるいは設備に被害がありますれば、これも御承知のような法律に従って三分の二の国庫負担金をもって被害を回復させるように文部省としてはするはずだと思っております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 具体的に尋ねますが、たとえばコイを養っておく、何と言いましょうか、池のようなものがありますね——養魚場。こういうようなものが、台風で非常に水量が多いというようになった場合に、コイが全部外に流れ出してしまう。こういうような場合にはかなり損害があるわけです。これは施設の中に入るのではないので、今までこういう損害についての補償というものはあまり国の方でめんどうを見ない場合が多かったのではないだろうかというように私考えるのですが、具体的にこういう場合の損害というものは、だれがどこでどんなふうに補償されてきたのでしょうか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 従来災害復旧といたしましては、校舎その他の建物、それから土地並びに不動産的な、いわば設備に限定されておるわけでございます。従って、ただいまお話のございましたような、養魚池自体に風水害のために被害があったという場合には、これについての復旧費を国庫負担するわけでございますが、お話のございましたような養魚池の中の魚そのものについては、おそらくこれは風水害の復旧の対象にはなっていないのではないかと私ども考えております。

高田なほ子日本社会党

○高田なほ子君 私、これについて一つの意見を持っているのですが、技術的な教育の振興をはかるという、こういう場合には、単に施設だけではなくて、そういう実際に被害のあったものに対しても補償の手を伸べることが妥当ではないか。産業教育振興法の法の精神から見ても、やはり国は総合計画を立てて産業教育振興に充てるというならば、魚がみんな流れ出して、またそのあと何も飼えないということは、これは大へん支障がある問題ではないだろうか、このように考えられる。あるいはまた植林の済んだあとに非常な洪水があって、植林が全部被害を受けてしまう。こういう場合には、直ちに苗を植えて原状に一日も早く復旧させなければならないはずで十が、財源難のためにそういう問題が放置されている傾向があるわけです。従って、産業教育の振興の場合には、特に施設の中に実際教育の面に支障があるものが……風水害のために損害を受けて教育に支障を起している、こういうような実情があった場合には、当然国の方でも若干の補助を出してめんどうを見て支障なからしめるという行き方の方が正しいのではないかというふうに考えられる。今日までそういうような手が打たれていなかったので、現場ではお困りになっておっても声を出さない。これでは私はいけないと思うので、今後文部省としても特に農水における被害の実情に対しては相当分の国がめんどうを見るという考え方をもとにして研究していただきたい。これは私の意見でありますが、この意見に対して文部省の皆さん方がどんなふうにお考えになっておられますか、お伺いしておきたい。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 先ほど申し上げましたように、従来の考えから申しますというと、施設、設備の被害について災害復旧をするという建前からすると、お話がございましたような、それ以外の実際の状態からの被害というものについて、これを国の負担において原状回復をするということの御趣旨はごもっともでございますが、なかなか困難かと思います。しかし、その被害の状況にもよるわけでございましてその被害が相当大きな被害ということになれば、お話しの点も理由があると存じますので、文部省といたしましても今後十分研究をいたしたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 一つお伺いしたいのですが、文部省としては実地調査をおやりになる予定なのかどうか。それから、建設省あたりは緊急査定をして直ちに復旧工事へ、緊急査定したものだけについては着工するということを考えて、すでに緊急調査の日程も組まれておる。こういう点については、やはりそういう緊急査定等の必要がないというようにお考えになっておられるのか、あるいはそういうことをおやりになるおつもりか。  もう一つは、土地の流失したというところがあるわけなんですが、これについてはやはり三分の二の国庫負担の対象として復旧工事が行われるものなのかどうか。その三点をお伺いしておきたい。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 災害後出の場合の調査につきましては、従来も文部省は調査をいたしております。ただ非常に広範な地域にわたる場合が多いために、すべてのものを悉皆調査するというわけにいきませんので、ある県のある学校といったようなものを特に選びまして諦査をいたしまし、その報告被害額と実際の被害額との開きというようなものを見まして、大体の予算上見当をつけるというようなことをやっております。今回の台風十一号関係、また、北陸地方の風水害の関係につきましても、文部省といたしましてはできるだけ早く調査をするつもりでおります。  なお土地の被害につきましては、がけくずれというようなものもございますし、また土地が一部河川のはんらんのために流失してしまったというようなものもございます。これにつきましては、従来からやはり建物と同様に三分の二の国庫負担をいたしておりますので、この十一号関係につきましても、従来通り負担をすることと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 二番目の問題で、例の建設省あたりの、緊急査定をしてそうして直ちに復旧工事にかかると、こういうことは従前も文部省ではおやりになっておられると思うのですが、今回もこれについて大体どの程度のことを……調査が本格的にできていないから、そういう、あるいは数字的なものはお持ちでないかもしれませんけれども、そういう点については、やはり大蔵省と折衝しておやりになるというおつもりなのかどうか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) お話しの、建設省の緊急査定というような方法は、従来学校施設等につきましてはとっておりません。ただ、実際窓ガラスが破損した場合にとりあえず板を打ちつけるとかなんとかいうようなことはたさっておると思いますが、それに対して特に文部省の方から査定をして、応急の復旧をさせるという建前をとらずに、あくまで本格的な復旧一本ということで従来もやっておりますので、今回もそれと同様になると思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 その点は、河川等とは少し性賢が違うけれども、今、湯山委員からもお話のありましたように、やはり今後予算が決定されてからやるということでは非常に因る。現実にそうなってくれば、地元で立てかえ払いをするとか、県でやらなければできぬということになるので、実情調査をされて緊急復旧の必要があるというふうに認められた場合には、一つやはり交渉されて、緊急的な本格復旧工事がすぐできるような措置を願いたいと思うのです。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) できるだけ実地調査を早目に計百画的にやって、その結果によって、ただいまのようなことが必要であればそういった取り運びをするようにいたしたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 これも関連してのことですが、都の関係でしょうけれども、亀戸地区における水害のために教科書が相当流失した。それに対して、ちょうどたまたま夏休み中ですから今すぐ困るということにはならぬと思うが、しかし相当部数が流失して相当困っておるというような話が新聞紙上に出ております。全国的に見て、そういったような被害、それからそれに対するところの文部省が各都道府県に対する照会中においてもそういう部面に対して教科書はどういうふうな調達状況にあるのか、こういうふうなこと、ちょっとわかっていたら御説明願いたいと思います。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ただいまの教科書の件でございますが、集計中でございまして、亀戸等についても来ております。早急に資料のまとまり次第子供たちに新学期から就学に支障のないように措置する考えでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 大体まあ、それは都道府県でやるのでしょう、教育委員会でやるのでしょうけれども、実際部面として調達がなかなか思うようにいかない場合に、文部省としては教科書会社等にそういう問題について一応要請してやるという、そういう方法をとるのですか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 実は、すでに教科書協会とこの問題については話し合いを進めておりますし、前々から災害の場合には教科書協会で全部あっせんいたしますので、おそらくこのたびの九月の新学期には支障のないようにできると思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 おそらくではなくて、ちょっと強い要請だけれども、絶対に支障が起らぬように、相当の準備期間というのはおかしいけれども、期間があるから、九月の新学期を迎えるときには子供の方についても、子供が一番苦労していると思う、それに伴って親も苦労していると思う。その点について心配ないのだ、それは何とか新学期までにするのだ、その間についていろいろ勉強したりなんかすることがあるから、夏休み期間中なるたけ早い機会においても教科書を配るようにしてやるのだ、こういうふうな方向で絶対間違いないですか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 今集計を急いでおりますので、集計のでき次第すみやかに的確迅速に配給いたしまして御趣意に沿いたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 もう一つ心配は、これはまあ部分的だからいいかと思うのですけれども、いわゆる相当程度浸水するということによって給食等の施設ですね、これがどの程度浸水したか、資料が私の方も明確でないけれども、いろいろな状況によって衛生状態というものも相当考えなくちゃならないのじゃないか、糞尿なんか一緒にまじって、そのあとどの程度までやっているか、それは私たち見ていないからよくわからぬが、給食等においても一つ施設の状況等がどうなっているか、都道府県に照会して、そしてそれを厳重に消毒その他施設の整備というものに当ってもらいたい、こういうふうに思っておるのですが、その点はどうですか。

小林行雄文部省管理局長

○説明員(小林行雄君) 給食関係の施設につきましても、これはその施設そのものに、あるいは設備に被害がございますれば、やはり災害復旧の対象になるべきものであります。ただ、そういった関係でなく、この水の関係から、まあ消毒その他衛生関係に欠陥が生ずるおそれがあるということで従来も中毒その他のことが起らないように格段の注意をしておりますが、風水害のありました地域につきましては、特にそういった注意を喚起するようにいたしたいと思います。なお、給食の物資につきましては、たとえば脱脂粉乳等につきまして水をかぶったというようなものにつきましては、学校給食会の方でこれを新しいのと交換するという措置をとっておる次第でございます。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 文教政策一般についてもこの際、大臣が見えておられるのですから御質疑のある方は……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 関連して政策一般についてお伺いしたいのですが、管理職手当が通過して後、文部省の発表というわけではないのですが、新聞紙上において校長の非組合員化の問題が相当やかましくなって、文部大臣の方としても検討中というふうな一応記事が出たのですが、七月の十四日だと思うのですが、赤城官房長官が校長の非組合員化という問題については望ましくない、法制的にやることは望ましくないというような発表が相当大きく出たのですが、文部大臣の現在におけるところの心境並びに今後の方針と、今固まったものがないかもわからぬけれども、それについて一応御明答願いたいと思います。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 校長の非組合員化ですか、そういう問題につきましては、私の今日の心持はこの前の国会で申し上げたことと何ら変りございません。お話のように、赤城官房長官の話というので新聞に記事が出た、これも的確に立ち会ったわけではありませんのでわかりませんけれども、新聞記者諸君との話し合いのときにたまたまああいうことを言われたということでありますから、政府といたしましては、この問題につきましては今出すとか出さないとかいうような結論を持っておりません。私は実は、この問題はしばらくあずけてもらいたいということを申し上げている程度でありまして、どちらとも決定しておらない。この前の国会で申し上げましたように、今後とも検討を続けていくという態度でおります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 検討を続けていくということでしょうが、これは文教当局者としてはやはり大綱を明示するという責任があると私は思う。それで、九月ないし十月には臨時国会も開かれる、そういう建前で八月中において検討が固まってくると思うのですが、行政的方法で行政指導でやるというような考え方も相当強いと言われているのですが、大臣としては大体どういうふうなお考えを持っているのですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私の意見としましては、この前申し上げましたように、むしろ組合から脱退せられた方がよろしいのじゃなかろうか、こういう意見を持っております。ただいまのところはもっぱら校長諸君の良識ある判断に待つという態度であります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 良識ある判断によってやってもらいたいということは、要するに行政指導でやろうという、こういう考え方ですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 指導という言葉がどうであろうかと思うのですが、積極的に私の方から校長諸君に指導して、そして出るというようなことを強く呼びかけていく、こういう考え方もいたしておりません。校長の品主的な判断に待ちたいと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そうするというと、そつのない答弁でまことにあいまいとしているのですが、行政指導という強い面も考えていない、今のところはやはりいわゆる岸内閣の特徴である静観ということですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 静観ということがはやるのでありまして、そういうふうにおとりになればあるいはそういうことになるかもしれませんけれども、私の意見は始終遠慮なしに申し上げておる。私としてはむしろ出られた方がよろしいのではなかろうかということを言い出しておりますけれども、行政的に文部大臣として出ろとか出ぬとかというようなことを言うつもりは現在持っておりません。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 今のお話で、こういうことはどういうふうにお考えになっておるのですか。今の教員組合というのは、教育公務員法によって職員団体なんです。それで、勤務条件というようなものの向上をはかるというような意味でああいうふうな団体を作って、当局との間に交渉を行うということになるのだが、校長というものは、私は、自分たちの勤務条件の向上とか、地位の向上とか、そういう点についての意見をまとめて、向上のために交渉するということは私は必要だと思う。そういうことはあってしかるべきことだと思うのです。しかもこれを認めていかないということになれば、これは非常に人権的な問題にもなってくるし、憲法の条章にある団結権というような問題にも関連をしてくると思うのですが、こういうことについては、要するに校長の方は文部省なり教育委員会が十分にめんどうを見てやるのだから、そういう職員団体を作る必要はないのだとお考えになるのか、あるいは、教員としての職員団体の中に校長というまとまりがあってやられるということはわれわれはしごく自然な形であると考えておるわけなんです。また、その職員団体の動向について、その中にある校長の一つのグルーブが職員団体の行動について良識ある発言をして、その団体としての性格というものを正しい方向に行くことに協力をしていくことにも価値があると思うのですが、こういう問題については、大臣はどういうふうなお考えをお持ちなんですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 御承知のように、現在の教職員組合は職員団体であります、従って、校正がその職員団体の中におることも自由であるし、また出ることも自由であると私は思うのであります。従って、お話のような姿において、すなおにものを考えれば、別にしいて出ることもない、むしろおってもちっとも差しつかえがない、あるいはその方がいいというふうな場合もあるかと思います。しかしまた同時に、そこにおることによって、校長の職務執行上非常に不都合を感ずるということも、私はあろうかと思う。従って、もっぱら校長の自主的な判断によっておやりになったらいいではないか、こう思うのであります。私は現在私の意見としては、出た方がよくはないかというふうな気持がいたしますのは、往々にして、今日の校長がその職責を果す上において、非常に苦しいといいますか、むずかしい場面が相当あるのではないか、そういう場合においては、やはり職務は大事にはにてもらわなくちゃならない、そこで校長の自主的な判断に待ちたいと、こう申しておるのであります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 今の御説明なれば一応わかるところもあるのですが、初めの力に、校長は出た方がいいのだというような結論的な御意見を聞くと、私どもとしては少し問題があると思う。出た方がいいというような結論になるのか、それともやはり今の職員団体、教職員の団体というものが、今の教育というものを向上させる上に重要なやはり役目を持っておるものであって、これの動向というものが、教育の上に非常に大きな影響を与えることは、これはもう現実の姿である、そうなっていくと、その中における校長の教員としての立場というようなもので、どういうふうに一体この教職員の職員団体の運営をしていくかとか、方向づけをしていくかということについて、やはり良識ある活動というものが側面にあり得ると思う。またそういうことを教育行政に携わる者が考えていくということも、むしろ現実の職員団体の方向づけというものにおいて非常な価値があることだと私は思う。また逆に職務上の校長の問題については、十分あなた方は権能をお持ちであるし、また現実的にずいぶんそういう面については予算も使って御指導なさっておるわけです。そういうことはそういうこととして、御指導なさって、その御指導がつまり十分できないために、職員が団体の中に影響があるということであれは、むしろそういう者の職能を強化していくということを別としても、私は出た方がいいという結論は、私はしごく……、その職員団体をどういう方向に、職員団体は活動していくし、それと現実の教育を進める上との関連ということになれば、むしろそういう意見が一方的に職員団体を排撃をしていくというふうな方向になりはせぬかというふうに考えるのですが。で、出た方がいいという御意見を文部大臣が端的にお話しになることについては、もう少しやはり慎重の必要があると思う。現実に教育委員会における教育長なんかにも、私は、そういう意見を言うのでありますが、教育行政に携わっている者が、現実の職員団体の教育に及ぼす影響を考えてみた場合に、その中に校長という職務を持った者がおって、そうしてその中で十分な活動をするし、またその中におけるいわゆる働きをし、また自分たちの勤務条件を向上していくということは、むしろ自然な姿であって、それが自然に運営ができるようにこそつまり考えていくべきであって、出た方がいいというようなことは、非常にまあ私たちは考え方としては納得できかねる点も多々ある。この点については、今の教育を進める上における教職員の職員団体というものの活動というものについて、内部的に校長というものがあって、その中で十分活動をしていくということの必要性をお認めになるのかどうか、そうして今話の出ているように、職務としての校長の問題についておやりになる場所があるということについてはどうなんでございましょうか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私は、この学校教育を進めていく、学校教育の改善、発達をはかっていくというこの仕事につきましては、静かに考えれば、校長が職員団体の一員であるということは、必ずしも要件ではないと思う。その問題はその問題として、校長と職員との、つまり学校という立場におけるいろいろな関係において処理せらるべき問題じゃないかと思う。校長が職員団体におった場合がいい場合もそれはないとは言えぬと思う。また、おることによって非常に不都合を生ずる場合も私はあると思う。これは現実の問題ということになってこようかと思うのです。現在の職員団体の状況から申しますというと、私一個の考えといたしましては、むしろ校長は職員団体の拘束から離れた方がよろしいのじゃないかというふうに考えさせられる場合がしばしばありますものですから、私の意見としてはこうだということを申し上げておるわけでございますが、これについてはいろいろ意見がある。今お話のありましたような意味の御意見も確かにあるわけであります。それらを一切含めまして、私としましては、政府といたしては検討いたしておるということを申し上げておるわけであります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ちょっと今のお話で、灘尾さん個人としてそういう御意見をお持ちになるということは、私はそのお話をされることはけっこうだと思うのですが、御自分の御意見なんですから。しかし、現実の文部大臣であり、こういう委員会の席上での御発言であるので、これは相当大きな影響力を持つと思う。こういう点について、やはりそういう方向づけとして政府としてなされているということなら、そういうことで明確になってくるわけで、個人としての御意見であるということであれば、そういう点については、今後発表なさるのにやはり慎重を期して個人の意見であるというこうにしていただかないと、相当影響するところが多いし、この問題について何かすでに決定づけがなされたというような印象すら与えるので、やはりその点は、私は希望としてそういうことを申し上げておくわけです。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 まあ、文部大臣は出た方がいいと言うし、われわれは出ない方がいいじゃないかといろいろ見解があると思うのだが、出る出ないについては、校長が独自の判断によって処理すべしというふうなことに大臣は言われたですね、そういうことがまあ私も正しいと思うのだが、法律的にこれを離脱させるということは、一体、この憲法の条章その他に団体、結社、こういったもの、それから、その加入、脱退の自由、こういう面から見て、どういうふうに考えておるのか、文部省の御見解を承わりたいと思う。つまり一つの団体、労働組合じゃなくて、職員団体というもの、その組織、構成員の個人の考えによって、今でも現実的に離脱することの自由を認められておるわけだが、それを法律的に加入さしたり、あるいは脱退させるということ、これは憲法の条章その他、加入、脱退、結社の自由、こういったような問題と関連して、文部省はどういうふうに考えておるのか、一つ御見解を承わりたいと思う。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ただいま、その問題を含めて検討しておるわけでございまして、たとえば……。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 ちょっと内藤君、待ちなさい、文部大臣に聞いているのです。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) ちょっと私から、事務的な法律解釈の問題でございますので、聞いていただいた上で、また大臣のお答えがあろうと思いますが、労働組合の場合には、管理監督の地位にある者は、法律によって排除されておるわけです。この点は憲法で団体の加入、結社の自由に抵触していないという解釈を下しているわけです。そこで、同様な活動をしている職員団体について、それができるかどうか、こういうような問題をあわせて事務的に今検討中でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 検討中で、そういう重要な問題を、まだ未熟といったら、もっと熟しておるかもわからぬが、検討中であるのに、問題が非常に政治的に渦をかもしてくるということになるというと不穏当だと思うが、その見解どうですか。つまり文部省当局が検討されることはけっこうですよ。それがたまたま政治的に、個人的意見であろうと、あるいは何であろうと、地方へ出たとき、あるいは地方においても、そういうふうな意見が飛び出すわけだ。だから、そういうふうな問題が検討中であるのに、たまたまそういう意見が飛び出すということになると、これは不謹慎だと思うのだがね。ある意味においては、官吏が政治活動をしているというふうにもとられると思うのだが、その点、文部大臣どうですか。たとえば内藤局長なら内藤局長が、そういうふうなことを、言辞を弄する、これはある意味における政治活動の分野に私は入っていると思うのだが、それを含めて文部大臣の見解を聞きたいと思う。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 御質問がちょっとよくわからないのです。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 こういうことなんですよ。要するに、法律的に今校長の非組合員化の問題について検討しているでしょう。検討中で、まだこれが海のものとも山のものともわからないのに、非組合員化の法制化というふうな点についてしゃべりまくるということは、不穏当じゃないか、実際問題として。だから、そういうふうな問題と、もう一つは、そういうものが検討中に、一文部省の官吏が発表するということは、これは政治活動の分野に入るか入らぬか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私はよく御質問の趣旨がわからぬのです。非組合員化の問題を、これを法律でもって、つまり立法手段に訴えて解決するということを文部省が発表したといたしたとすれば、これは私の考えていることと違うことは明らかです。そういうことは私はないと思います。非組合員化の法制化ということが、理論上また法律上適当であるかどうか、あるいは可能であるかどうかというふうな問題について、一切を含めて文部省としては検討をいたしておるという段階でございます。文部省の意思が非組合員化することにきまっているのだというふうな発表をしたことはないと思います。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 ちょっと関連して。念のために大臣にお伺いいたしたいのは、大臣の今の御答弁から見ますというと、たとえば大臣なり次官なり、あるいは担当局長なりが、全国の校長会というような席上において、校長は組合から離脱すべきだというような発言があるということは、はやり今の大臣の御答弁から見て不穏当だということになると思いますが、これはいかがでございましょうか。今のような公式の席で、正式に文部省の見解として、あるいは大臣として、あるいは次官としての職務上の立場から、校長は組合から離脱すべきだというような発言があったとすれば、私は今の段階では、やはり不穏当だということも言えると思うのですけれども、今の大臣の御答弁から見て、これはいかがでしょうか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 法律化するとかしないとかいうふうなことについて、文部省が、今度法律化するのだ、こういうようなことをもしそういう席で言っておるとすれば、これは私は適当でないというふうに考えます。校長が一体組合から出た方がいいか悪いかというふうな話が出た場合には、文部省の者がその所見を言うことについては、別に妨げるところはないと思います。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 ちょっと大臣、私の質問と御答弁が食い違っておるのは、向うからそういう話が出たというようなことでなくて、文部省が招集した会、あるいは公式な会、そういう席で積極的に文部省の側から、当然校長は組合から離脱すべきだ。今、大臣の御所見は、それぞれ考えはあるにしても、現在の段階においては、校長の自主的な判断によるべきだという基本的な考えを持っておられる。だから、そういう席上においても、文部省としては、それは校長に対して、あなた方の自主的な判断において組合から離脱する、あるいは組合に残るということは判断すべきことである。ただ、自分としては、個人的には、出た方がいいと思うというようなことなら、それはまた別にとやかく言う筋合いはないと思いますけれども、積極的に文部省の責任の地位にある人が、校長は当然組合から離脱すべきだというような発言があるということは、私はやはり穏当を欠くのではないかということをお尋ねしておるわけです。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 具体的な事例を承知しませんので、何とも言えぬところがあるのですが、そういう話が出るについては、おそらくその前提があろうと思います。前提を立てて考えれば、そういう意見も私は立つと思います。今申しましたように、何ということなしに、ただ、この際、校長は出るというふうなことを文部省が指示する、こういうような形においてやるということは、私はそれはよほど言葉を慎重にしなければいけない、こう考えておるのであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 かりにこれは、具体的に申す前にちょっと聞きたいのだが、たとえば地方課長なら地方課長が都道府県の教育委員会に対して、校長離脱の勧奨ということを具体的にやるということになるというと、これは逸脱だと思うが、これはどうですか、文部大臣。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 文部省の正式なあれとして、地方課長が地方の諸君に指示する、こういうことは私はないと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 公式、非公式といっても、なかなか……昔、書記長個人というようなことをよく言ったことがありますが、地方へ出るなり、あるいは中央へ集めるなりして、そうして言った場合に、たまたま一つの会議の延長として、あるいは地方へ行って、こういうような校長の組合離脱ということを言うこと自体が、私は不穏当だと思うが、そういう点について、公式でなければ大臣はよろしい、こういうことなんですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 話しておって、そういうことが出たときに、それに対して所見を言うことは、私は別に差しつかえないと思います。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 差しつかえない……。そうするというと、私は、この点は地方課長のいわゆる職責というものですね、あるいは初中局長の職責というものが、それが個人である場合と、個人でない場合とがありますから、その個人である場合と、それからそうでない場合を、どういうふうに厳密に区分けするわけですか。それは明確にしておいてもらいたい。つまり、私的に一対一で話をしておると、こういう場合でなく一つの会議の延長としていろいろな話が出た、その場合においていろいろ示唆を与えるというふうに私はとれるのですが、そういうふうな問題についてやはり相当逸脱しておると私たちは思うのだが、文部大臣の見解で言うと、公的でない場合ならよろしいと、こういう考え方なんですか、これは私はやっぱり慎重にする必要があると思うのだが……。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 文部省の職員が文部省としてはこらであるということを公けに指示する、また指導するということになりますというと、行き過ぎも起ると思いますが、そうでない場合におきましては差しつかえない。問題は、大臣の考えておることと全く違ったことを文部省の職員が言うことは、大臣として一つ黙っておるわけにはいかない、そういうふうに一つ御了承いただきたいと思います。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) ちょっと速記をとめて。    〔速記中止〕

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) 速記を起して。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 今のような暑い問題は別といたしまして、きょうの新聞を見ますと、何か総理府に青年局を置くというような記事がちょっと出ておりまして、これは重大な問題だと思ったのですが、この間の青少年問題協議会の件にいたしましても、それから最近の動きにいたしましても、あるいはそういうこともひょっと考えられるのですが、たしか読売だったと思いますが、トップ記事で総理府に青年局を置くと、こうなると、文部省の社会教育というものがだんだん後退して参りまして、現在でも私は社会教育面は相当後退しておると思うのです、実際のところ。これは教育委員会が公選制の間はかなり社会教育に教育委員会自体が力を入れておったのですけれども、任命になるとだんだんそういう点が後退して参って、各県ともそういう声が聞かれます。その中でそういう問題といい、それからきょうまた総理大臣の写真まで入って総理府へ青年局を設けるというようなことになると、私はそういうことならば、いっそ初中局も大学学術局もみんな総理府に置くというようなことになるのじゃないかというようなことも考えまして非常に心配しておるのですが、そういう話はございませんでしょうか。これは一体どういうところからどう出たのか、大臣もしお心当りがあれば……。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 実はその新聞をうかつにしてまだ見ておりませんが、私はそういうふうな話はまだ耳にしたことはありません。またお話の趣旨は私にもよくわかります。そういうつもりで、もしそういう問題があるならば、文部省の考え方をきめなければならないと思いますが、全然聞いておりません。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 とにかく文部省から社会教育面がだんだんほかの方へ移されていくという傾向は、私は決していい傾向じゃないと思いますので、これは今、大臣の言外に多分そういうことに対してのお考えは私は明瞭だと思いますが、一つ十分御留意願いたいと思うのです。大へん口はばったいようですが。  次に、簡単ですが、先般の定数基準、学級編制基準、その暫定政令ができまして大体作業が終っておるのではないかと思います。そこでお尋ねするのは、資料をいただいてからにしたいと思いますが、大体各府県別にどういうふうになるか、定数基準ではどれだけ、それから学級編制基準ではどれだけ、そういうものが各府県別に増減が出て、そのトータルもできていなければならないと思いますけれども、これはもうおできになっておるかどうか、局長にお尋ねしたい。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤譽三郎君) 大体の経過はつかんでおりますけれども、正確には八月十五日の最終調査統計の資料が出てから調整したいと思っていますが、私どもは事務的には大体のところはつかんでおります。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 その段階で私はけっこうだと思うんです。大体の傾向がわかればいいと思いますから、その資料を明日委員会に御配付願えませんでしょうか、それによって非常に残念なことですけれども、本年暫定政令というような格好になっておる今年限りの基準というのもありまして。そうだとすると、果してわれわれが期待しておっただけのものができるかどうか、こういう点については若干不安な点もありますし、それから、果して政令で要求しておるだけのものが地方で実現できるかどうかというようなことについても次の委員会というのではちょっとおそいのではないかという気もしますから、それらについて必要な質疑もいたしたいと思いますので、これは公式にではなくても私はけっこうだと思いますから、一つ明日御配付願いたいと思うんですが、どうでしょうか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤譽三郎君) できるだけ御趣旨に沿いたいと思いますけれども、まだ私ども数字が動くと非常に各県に御迷惑にもなると思いますので、むしろ大体の傾向を御説明さしていただいたらと思うんですけれども、多少その点だけが私ども実は気にかかっておるのでございます。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 そういう前提条件で、ただ手ぶらで聞くのよりも、あとで返していいのですが、返せとおっしゃれば返しますから、何かものを見ながら聞いたらよくわかると思います、その程度の資料でけっこうですから、それによって明日計算の結果はどうなる、大体どういうふうになるというようなことがわかるように一つ説明を願いたいと思うんですが……。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤譽三郎君) それでは全体がわかるような資料で御説明いたしたいと思います。実は各県別になりますと、いろいろ差しさわりもありますので、各県別の方は八月十五日の統計資料の確定を待って私ども調整したいと思いますので、全体の資料で御納得できるような御説明をいたしたいと思います。一つよろしくお願いいたします。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 特に、そうじゃなくて、参議院の方で修正したのは、十三府県がオーバーしておる、それをどう処置していくのか、非常に重要なんです、だからそういうことが入らないと、ただ国全体ではどうなるということでは、そういうところの問題もありますから、そこでやはり県別といっもて北海道はどうなってどうだというようなことまで説明されなくてもいいと思いますけれども、今の局長のお話では全国的にはこうなってこうだということで済みそうですから、そうではなくて、今のようにオーバーしている県についてはこうだと、それもある程度数字を上げて説明できるようにしてもらえば、まあ一応了解したいと思います、ようございますか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤譽三郎君) 御趣旨に沿いたいと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ちょっと暑苦しい話で恐縮ですが、一、二聞かして下さい。新聞発表等によると、学習指導要領の中間発表というのが七月の末日になさる、そうして八月の一日に各県の指導課長を集めて説明をされるというお話がある。そこで、この学習指導要領の中間発表をされて八月一ぱいでまとめられて、そうしてそれを官報で告示をされるという予定だと聞いておるんですが、この一カ月間に一体これを中間発表して、どういうふうな方向でいろいろな方面の意見を聞いて、これを取り上げていくつもりなのか、そのお考えを少し聞かしていただきたいと思います。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤譽三郎君) 実は、その八月の一日に集めておりまするのは、各都道府県の各教科の担当指導主事と、それから付属学校を持っております、すなわち教員養成学部の各教科の担当官、この方々に約一千名程度お集まりいただきまして、この機会に詳細に御説明申し上げて、そうして八月中に御意見をまとめていただきたいということを、一方において文書でお願いいたしたいと考えております。  それからなお、この指導要領を作るに当って、基本的なものは教育課程審議会の御答申を得ておりますので、教育課程審議会にもおはかりをしたいし、また御意見を伺いたい。それから、教材等調査研究会の全面的な御協力を得て今日にきたのでございますので、さらに教材等調査研究会のメンバーの方々にもう一ぺん一つ印刷になったものでごらんいただきたい。その他各方面のご意見がございますれば、十分八月中にだしていただいて、九月中にはその意見を取りまとめて成案を得たい、かように考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そうすると、たとえば技術科に関係したものには、全日本大学美術協議会とか、全国大学工芸教育協議会とか、いろいろな会があるのですが、たとえば日本教育学会等もこれについて相当な意見を持っていることは、御承知の通りです。こういう方向に資料を出して、その意見を提出してもらうというような方向に具体的にいくのでありますか、その点はどうですか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) いろいろな学会がたくさんございますので、一々私どもでわからない会もございますようですから、私どもとしては、できるだけ各方面の御要望に沿いまして、資料は出したいと思います。御意見がございますれば、八月中に御意見を出していただきたい、かように考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そうすると、安達中等教育課長はこういうことを言われているのですが、これは誤まりだというわけなんですね。教材等調査研究会の結論は、文部省が一体となって作ったものだから、その結論は大体文部省の結論と同じなんだと、そのまま採用したいというふうなことを考えている、結局官報に載せる都合上字句を変更するにすぎないのだと、中間報告を発表しても、結局そういうものなんだということを安達中等教育課長は言われているということが、いろいろな雑誌とか新聞に明確に出ている。そうすると、これは全く違った考え方なのであって、そんなばかなことはないということだと私は思うのですが、どうなんですか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) それはおそらく誤報だと思います。そういう考えは私ども毛頭もっておりません。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そうすると、一体なぜ七月に中間発表をして、八月一ぱいにまとめなければできないものなのか。やはり同じ中間報告として、各方面の意見を聞いていくということであれば、なぜ一体もう少し余裕がとれないものなのか。そういう点については、どういうわけで八月中ということを設定されて、そうして仕事を進めておられるのですか。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 実は、今中間発表いたしましても、教科書ができ上りますのが、昭和三十六年でなければ出ないわけでございます。そこで私どもは、できるだけ新しい教育課程になるべく早く移行いたしたい、かような気持から、実はすみやかに中間発表をしたわけでございます。その後いろいろと御意見も伺いまして、少くとも十月には新しい教育課程を確定いたしたい、かように考えておるわけでございまして、それは一つは、それによりまして、三十六年に一応新教科書が出るにいたしましても、三十四年、五年は移行措置を考えなければならないと思います。ですから、新教育課程をなるべく早くきめませんと、三十四年度の移行措置、あるいは三十五年度における移行措置、かようなものを当然考えていかなければならぬし、また一方におきまして、地方に対してさらに、今のところ十一月以降におきましては、新教育課程の趣旨徹底をする考えでございまするので、少くとも十月にはきめたい、こういうような気持でございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 その昭和三十五年、三十六年に間に合わせることであって、これは順序を追って——検定が年二回あるというようなことから考えてみると、出版会社の方では相当早く発表してほしいというようなお話があるにしても、御承知のように、出てきている中にはなかなか大きな問題を持っているものがある。これは一つ大臣にお聞きしたいのですが、たとえば今度の道徳の室施要領にいたしましても、私たちが考えるやり方としては、たとえば、道徳実施要領というものを出されて、そうしてそれを一つの試案として発表される、そしてそれに基づいて各般の意見が集められて、そうしてその試案に、実施要領というものがこういう点はまずいとか、こういう点がいいとかいう意見を発表され、これを摂取されて、そうして一つのまとまったものにしていくというのが、順序であるわけなんです。しかもまた、私たちが問題にしたように、この実施要領そのものの基準性というものについても相当疑義のある段階において、そういうことは必要だと思う。特に今度は道徳というものについては、特殊教科というような名前で呼ばれて、ここで学習指導要領というものができている。それからまた、一番やはり今問題になっているのは、技術科という科目であるけれども、これについてもなかなか各方面の意見は相当多い。事実今までも家庭科とか職業科というものを分解をしてきて、しかも新たに選択教科として農業とか工業とか商業とか水産というものができてきているので、これとの関連をどうするか、その内容等について、相当各般の意見が出てきていると思う。こういうふうなものについては、できるだけ学習指導要領等については、現在の段階においてはやはり一つの素案を発表されて、それで各方面の意見を取り入れて、これを改めていくし、固めていくということが必要だと思うのです。実際には中間発表されて一カ月置かれるということだが、安達中等教育課長の言ったことは全く誤報だというお話だけれども、伝えられているところによると、ほとんど全部、この中間報告は単なる形式的な発表であって、これは教科書の会社等の要請もあってということでなされるというようなことも、各般の教育関係のものは記事を載せているわけなんです。もうすでに道徳実施要領においてもそう言うような非難を受けている現段階において、またこういう内容を持っている学習指導要領を中間発表されるならば、この一カ月の間にこれをどう一体組みかえて世論を摂取をしていくのかということについては、期間的にも非常に不十分だと思う。方法についても、今お話を聞けば、ただそういうところに資料を配るということであって、具体的に意見を集めるということも別にお考えになっておられない。少しやり方が拙速的になっていることを私たちは非常に感じているわけなんです。こういう点については、たとえば、灘尾さんは前に出られたときにもこういうお話がありた。特に道徳については、道徳の指定校を作って研究して、そうして出発していくということをお考えになっているので、そういう予算をつまり要求された。ある程度試験的な実施をして、それからやっていくという今までのお考えだった。また、教育制度については慎重を期していきたいというお話も前回聞かされた。そういう点から、この問題についてはやはり相当慎重を期していかなきゃできないし、八月中にこれが十分に世論を取り入れて改めていくというような期間的な余裕もない、方法も具体的に示されていないと、こういうふうなことについて、やはり十分な時間をとっていくべきではないかというふうに私たちは思うのです。大臣はどうなんですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 八月——明日ですが、明日出ることになるわけでありますが、私はかような事柄については十分慎重にいかなくちゃならぬということはお話の通りで、私の考えもそうであります。この教科課程の改訂という問題につきましては、相当長い時間を費して専門の諸君が慎重に検討をせられたもので、その過程におきましていろいろ各方面の御要望なり御意見なりというふうなものを十分検討されておることと私は思うのであります。その結果答申を得、またそれに基づきまして文部省といたしましても一応の成案を得たわけであります。普通にいえば、この辺でやったらどうかという意見もないではないわけでありますけれども、さらに事を慎重にいたしますために、中間発表の形においてこれを発表いたしまして、なおこれについての御批判を受けて、その上で最後的に決定しよう、これは私の考えでございます。そういうつもりで実は仕事を進めてもらっているようなわけでございます。私としましては、もちろん十分に慎重に事を進めたいと思っておりますが、同時にまたある時期においては決定しなきゃなりません。そういうふうなことで、今回かような措置をとりましたわけであります。御了承をいただきたいと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 今まで専門の方々が教材等の研究をおやりになったというお話は、そうでありましょう。具体的に、一回もこれを一体素案を示す、要綱を示して一般の方の意見を聞かれるとかということは、いまだかつて私たちは聞いたことはないわけであります。従って、内部的にはそれは十分御検討なさったでありましょうけれども、現実に教育課程審議会から出たものによってみても、これに正面から相当な意見を持ってやられているところもあるし、また現実に教育を担当しているような協会が具体的に一つも意見を持っておらない。そうなってみると、今まで時間がかかったからそれで世論を聞いたということにはならないのであって、私はやはりせっかく大臣が自分の考えで中間発表をするようにして、一般の人からの意見を聞こうというお話なのですから、具体的にやはりそういう協会なり学会から意見を具申をするようなことを明確におやりになって、そうしてできるだけの期間でおまとめになる方法がよかろうと思う。ただ、発表したから意見を聞いたということにはならないと私は思うのです。そういう用意があるのですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) われわれの予定といたしましては、この一カ月間に御意見のある方は一つ御意見を伺わせていただきたい、こういうふうに思っているわけであります。今日までの段階におきまして各方面の意見は十分取り入れて検討をしていただいたものと承知いたしております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そういう御答弁で、態度であれば、私たちは別にやっているわけではないので、これ以上どうこうということはないのであります。しかし、特に相当な、全教科にわたっての学習指導要領の改訂であるし、非常に慎重を期していかなければいけないという意味で、ぜひ一つもう少し日本教育学会のごときもやはり別の立場に立つ団体としての意見として尊重さるべき性格のものだと思うのです。こういう点について、たとえば安達中等教育課長が字句の修正だ、中間発表というのはこれは文部省が一体になって検討したもので、これは直ちに採用するのだが、ただ字句修正等もあって、というような、ただ形式的なものだというようなことを言われているというようなことなんかについても、それと関連して、たとえば八月中にまとめるのは、例の道徳の学習指導要領を作るための期間であるというふうにも考えられて、非常に拙速的であるという印象を強く持つので、こういう点についてはおやりになる方々のお考えであるけれども、十分に一つ慎重を期していただきたい。  それからお話によると、これももう一つ関連してでありますが、これについて現職教育の計画をされているということである。何か私たちの受ける印象というものは、現職教育にいたしましても、現にやっている免許法の一貫した現職教育があると思うのです。この現職教育の計画を発表されたところを見ると、三カ年にわたって全教員が全部現職教育を受けるという形に実施をしていきたいというような形で、三カ年の全教員にわたる現職教育の計画のように出ている。そうすると、現在やっている一体免許法に関連した現職教育というものは打ち切っておやりになるのか、それからまた一体教育課程審議会が出した答申というものは、そういうふうな全面的な一体教育内容、教育学習指導要領をあらためて教育内容全部にわたって再検討するという、そういう一体答申であるのか、あなた方はそういうつもりで答申を求めたのか、そういう点について一つ大臣から、現職教育のこまかいのは局長からお尋ねするとしても、今度の一体教育課程の学習指導要領の改変というものは全教育にわたる再検討なのか、そういう点をお聞かせを願いたいと思います。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) この問題が教育課程審議会にかけられましたのは、私が前に文部大臣を勤めております以前の問題で、その当時の諮問の意味か全面的に検討してもらいたい、こういう趣旨でかけられたように承知をいたしております。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) この研修の問題でございますが、新指導要領ができますれば、それに即応して教育内容が変ってくるわけでございますので、新しい教育内容に即したような教育が行われなければならぬと、こういう趣旨で昭和三十六年に完全に実施されるまでに何とか小中学校におきまして新指導要領が十分に徹底するように講習会を計画いたしたいと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 前との関連……。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 免許法との関連はございません。免許法は、免許法の資格付与の関係はこれは別であります。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 もう少し……。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) あすもあることですから……。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ここに関係したことだけで終ります。  現職教育の計画については、今やっている現職教育は、要するに新しいコース・オブ・スタディというのができて、それに伴う一つの免許法も兼ねた現職教育であることは事実であると思いますけれども、免許法に伴うもので、免許法に伴うものということになりますと、あなた方がお出しになっている答申のきている教員養成の問題とどう関連するかという問題も出てくるわけだけれども、今金額はあれですか——あれは数千万円計上されて文部省がおやりになっている教育なんです。ある程度これは従前の教育課程に伴う現職教育であることは事実だと思う。そうなってくると、そういうものまでやるし、これも並行してやられるという御答弁のようですが、そういうふうにお伺いしていいですか。   〔委員長退席、理事中野文門君着席〕  それからもう一つ大臣に、答申の基本方針というのは、そういうことは書いていないのです。実は、重点として道徳という時間を設けるとか、基礎学力の充実ということをはかる。それから、科学技術教育の向上ということと、中学校における最終課程における段階におけるその進度の特性に応ずる指導というものに重点を当ててやられておるのであって、全面的な教育課程の改変というようなことじゃないと思うのです。たまたま私は、逆にもし大臣がそういうお考えの教育課程の改変を考えるとすれば、それこそ一カ月くらいの一体余裕をおいて、ある意味においては戦後に行われた新教育の全面的修正を考えるような教育課程を実施をすると、それから同じような計画を持った現職教育をおやりになるとするならば、それこそ時間的な余裕として不十分である。もっと慎重な態度でこの問題は処理をされていくべき性質のものだと私たちは思う。この点については大臣はどうなんですか。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 私は今度の教科課程の改訂につきましては、全面的に再検討してやっていこうという文部省の趣旨をもって諮問いたしたと思っております。それに対して御答申が出ているわけでありますので、その御答申の趣旨を尊重いたしまして、同時にまたこれを基準として改訂の仕肇を進めていくと、こういうことになったものと承知いたしておるわけでありまして、その間矛盾も何もないというふうに思っております。同時にこの問題を、ある時期においては決定いたしまして、そうしてこれを外に出す。それによって今後のいろいろな、現職教育その他の問題等についても具体的に計画を立てて進める、こういうことになろうかと思うのでありまして、そのために今さらに長い期間これをそのままに置くというわけには参らぬのじゃないかというふうに私は考えております。

内藤誉三郎文部省初等中等教育局長

○説明員(内藤誉三郎君) 従前の方は、これは資格付与でございますから、これは一級免許状なり二級免許状を得るという基本的なものでございます。今度の教育課程の改正は、その基本的なものに対して修正を加えたいというのですから、いわば色直しのようなものでございます。ですから、両方やっていただかなければならぬ。基礎学力と応用のようなものでございます。両方やっていただきたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それじゃ、こまかいことについてはまだ実は、たとえばあなたの方では学校教育法の施行法を改正していくというようなこともお考えのようであるし、いろいろ問題はあると思うわけです。で、ただ大臣に私たちの考えているところを申し上げたいと思うのは、この全面的な教育課程の改変をやるのだというようなことで、そういつまでもさらしものにしておくことはできないというお話であるけれども、全面的な教育改訂をやるし、今まで教科としてなかった教科を再編成をして、しかも法規の一部を改めて新設した教科を作っていくというようなことになってくると、やはりどういうわけで一体そういう内容を持ったものを、たとえば一年間でもずっと、一つの試案として出して、それの実践の指定校を作るなり、あるいは意見を聞くかすることはできないものか。ちょうど勤務評定と同じようなことであって、八年間実施をしなかった一体この勤務評定をなぜここ一年のもとにやらなければいけないのか。これだけ大きく、実施をされる立場の教員が反対をし、一部の中にもその方法について指摘されている現段階において、なぜ一体一年、二年の研究期間が設定できないものか。そういうことについては私たちはどうも納得ができかねる。   〔理事中野文門君退席、委員長着席〕 何も仕事をおやりになる立場の者が、仕事をやられることについてとやかくいうのではないけれども、口に慎重にやるというようなことを言いながら、現実には拙速であったり、あるいは世論を聞くと言いながら、形式的にただ発表したりというようなそしりも実はないではない。そういうことを二度、三度繰り返さないまでも、どういうわけで、一カ月というのでなしに、一体ここ年末までの間に、それは意見は出てこないかもしれないが、そういうものでやるとか、あるいは積極的にそういう意見を具申せよということを協会に要請されたりしておやりになるとかいうようなことについて、私はどうも今の大臣の事務的なお考えというか、一歩も譲らないようなお考えは納得ができかねる。  もう一つ、問題は、教科用図書検定基準が同時に作られているわけです。教科用図書検定基準は一体どこで作成をされて、どういうふうな一体内容を持っておられるのか。これらについてもやはりもう少し明確にして、教科書法案に出ていたのでさえもこれは特別な審議会を作って、そうして教科書の検定基準を作るというような提案もされているかと思った。これをただ内部でおやりになって、そうしてこれをおやりになるということについても非常に問題が多いと私は思うのです。きょうは時間がないので、その問題には後刻触れたいと思うのですが、どうもそういうところがあると私は思う。そういう点については、やはり確固たる信念を持たれておやりになるのでしょうけれども、何かやはり私たちの意見等も取り入れていく方法はないものかどうかということについて、大臣からお聞かせをいただきたいと思うのです。

灘尾弘吉自由民主党文部大臣

○国務大臣(灘尾弘吉君) 皆さんの御意見を取り入れていく方法はないかということでございますが、できるだけ御意見については承わりたいと思っているわけでございます。また、全面的な改訂という言葉でございますが、そのつもりでもって御検討を願い、その結果の御答申を得ましたので、その答申を基準として、いろいろ検討して成案を作ることに努力いたしましたわけでございます。従いましてその間、先ほども申しましたように、教育に御関係の深い方面の御意見というものは、相当に承わって今日までやってきたと思う。それを参考にしながら一応の成案を得たわけでありますが、念には念を入れろというようなこともございます。私としましては、もう一度皆さんの御批判を受ける機会を作ったらいいのではないかというので、やりましたようなわけでございます。その趣旨でこの一カ月間というものを置いているわけなんです。御意見がある方はどんどん一つお聞かせを願ってけっこうだと思う。それを参考にいたしまして最後的な決定をいたしたい、こういうふうな気持でいるわけでございます。具体的にどの協会の意見を聞けというふうなお話しになりますと、御返事もしにくいのでありますが、心持といたしましては、外方面から御意見があればどしどしこの機会におっしゃっていただきたい。しかし、これまでにもなくずいぶんそのことについては、私は、文部省なり審議会の諸君は努力をされてきたことと信ずるのでありますけれども、もう一ぺんそういう機会を作るということでやっているわけでございますので御了承願いたいと思います。

湯山勇日本社会党

○湯山勇君 大臣に希望があるのですが、青年局のことでございます。御存じないような大臣お話をされたのですが、出ところとか——あすまでにお確かめ願って御報告願います。どうも心配になりますから。

竹中勝男日本社会党

○委員長(竹中勝男君) それでは、本日の委員会は、この程度で終りまして、明日さらに継続をいたしまして委員会をいたします。  それじゃ、これで散会いたします。    午後零時三十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗