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29回国会参議院1958/07/30

地方行政委員会 閉会後第1号

発言数
56
登壇者
12
会派数
3
開催日
1958/07/30

会議録

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) これから本日の委員会を開きます。  冒頭に当りまして、一言ごあいさつを申し上げます。  裸でまことに恐縮でございますが、私、今回当委員会の委員長に就任いたしましたわけでございますが、まことに不なれで、皆様の多大の御指導、御援助に待たねばならぬと思いますので、何とぞ御助力のほどをよろしくお願いいたします。     —————————————

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 次に、本日までの委員の異動を報告いたします。  去る七月十日、山下義信君が辞任されまして、阿具根登君が補欠選任をされました。  さらに二十二日に阿具根登君が辞任をされまして、戸叶武君が委員となられました。     —————————————

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) これより本日の議事に入ります。派遣委員の報告に関する件を議題といたします。  今次総選挙の執行状況、町村合併の進捗状況並びに地方財政、税制の運営状況等の調査のため、先般、三班の委員派遣を行いましたので、この際、各班より報告を聴取いたします。  まず、高知県、徳島県の第一班にお願いをいたします。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 私は、成田委員とともに高知、徳島の両県下における今次総選挙の執行状況、町村合併の進捗状況、地方税財政運営の状況等の実情を調査して参りました。以下、調査の結果について御報告申し上げたいのでありますが、時間の関係もありますので、詳細については別途、報告書を用意しておりますので、委員会の承認が得られましたならば、速記録に登載することをお許し願いまして、特に感じました数点について御報告を申し上げたいと存じます。  第一は、目下各府県で実施しておりまする総合開発の問題でありますが、御存じのように、四国地方は原始産業主体の分立経済を営んでおりまして、各県ともいわゆる後進性が強いのでありますが、特に高知、徳島の両県は地理的にその度合いが強くて、また台風常襲地帯という悪条件下にありますので、たとえば、高知県について見ますと、四国全面積の三八%を擁しておりますが、平坦地は県全体の面積の四%にしかすぎない、こういう関係にありますので、どうしても、交通機関等も最低位という恵まれない状態にあるわけでありまして、この後進性を取り戻すためには、両県とも総合開発が必要でありますが、その前に、国の施策といたしまして、この交通関係の後進性をある程度向上させるということが必要ではないかという強い要望があったのであります。  第二点は、総合開発といたしまして、両県とも、産業の近代化といたしまして、臨海工業地帯の造成、道路の拡張、整備、土地造成等を行なっておりますが、この点につきましては一応見るべきものがありますが、高知、徳島、特に徳島は御存じのような財政状態にありますので、国の方におきまして、ある程度財政の裏づけをしてやりませんでは、この各県の要望もなかなか達しられない状況にあると私どもは見ておったのであります。  第三点は、徳島県では、徳島市の戦災復興の基本であります都市計画の一部としての区画整理事業を、県が事業主体となって執行いたしまして、すでに完了しておりますが、これは異例なことでありまして、小さな一事例にはすぎませんけれども、今日なお地方行政の実際面にこれと同様なことがありますならば、すみやかに改善する必要があると思うのであります。  第四点は、税、財政の状況でございますが、高知県における昭和三十年度以降の一般会計の決算状況を見ますと、財政規模は百億円内外で、年々黒字を維持してきております。本年度予算最終見込額は百十三億円で、幾分大き過ぎる感じがいたしますけれども、予算構成は、投資的経費の率が逐年上昇をしております。予算編成の重点は、道路整備と漁業振興対策等であります。  徳島県は、五億九千万円の財政再建債で、昭和三十一年度以降十五カ年間の長期にわたる再建団体に指定されておることは御承知の通りであります。本年度一般会計当初予算は約八十八億円でありますが、三十一年度決算で、財政再建債と一億四千万円の借りかえ債を含めても、なお累積赤字は六億四千万円を持っているだけに、新規事業というものはほとんど見込みがありません。その他義務的経費を主とする準年間予算を見ましても、義務的経費を支出することにもなお困難という状態で、十五カ年の再建計画などというものは、もう徳島の実情を見るまでもなくナンセンスでありまして、再建法そのものの施行につきましても、徳島のような場合は、国において、特殊な場合として考えてやらなければならないのではないかと見取ったわけであります。  第五点は、交付税につきまして特に申し上げたいのでありますが、未開発補強措置で、高知県は二億三千万円、徳島県一億二千万円の増とはなっておりますが、地域が非常に広いために、行政経費が高知県などは非常に割高になっております。基準財政需要額に対する一般経費の補足は各十数億円にも達しておりますので、これが算定の合理化と、さらに台風頻度補正が切望されるのであります。  地方税につきましては、さきの改正で高知県三百万円、徳島県六千万円と各減収になっております。特に徳島、高知の地方都市以外の町村におけるたばこ消費税と自転車荷車税等の見合いの関係というものは、ほとんど自転車荷車税というものが廃止されたために収入が減となっております。こういう点も考慮の余地があろうと思うのであります。  第六点は、市町村の実態であります。特に感じた点を申し上げますと、高知市は、徹底した消費的経費の節約と能率主義を採用し、半面、市政の基礎的資料ともいうべき日本都市学会調査にかかる膨大な高知市総合調査及び高知市統計書が完成されております。この資料によりまして、高知市政が運営されるという行き方は、一つの新しい方向として、われわれは教えられることが非常に多かったのであります。徳島市では請負台帳を一般市民に公開して、市政の公明を期するとともに、業者の陳情というものを一切排除しておりますのも見るべきであります。  第七は、総選挙執行の状況でありますが、期日を非常に短縮いたしましたので、高知県のように全県一区で、しかも高知県におきましては、その選管等の事務に非常に支障を来たし、あるいは周知徹底が非常に今までよりも薄められた、こういうような意見がありました。違反発生件数は非常に両県とも少いのであります。なお、室戸町ほか漁港あるいは漁業を中心とする町村におきましては、遠洋航海のために不在投票が非常に問題になっておりまして、遠洋航海のための不在投票というものを考えてもらいたいという陳情に接したのであります。  最後に町村合併の状況でありますが、進捗率は、高知県八二%、徳島県が八五・五%でありますが、高知、徳島とも町村合併は、われわれが見た他の府県に比べまして、非常に指導その他が拙劣だという感じがいたすのであります。高知県におきましても未合併町村が相当ありますし、徳島県におきましても問題になっておる町村が相当あります。こういう点、県の指導、あるいは自治庁が県を通しての指導というものに、町村合併の目的をもう少しはっきりとした指導というものが必要ではないかということが感ぜられたのであります。  以上をもちまして報告を終ります。他の点につきましては、先ほど申し述べました通り、委員長におきましてお許しをいただきますならば、詳細は速記録に登載さしていただきたいと存じます。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 御報告に対する質疑等は、三班の報告後、一括してやっていただくことにいたしまして、愛知県、長野県の第二班にお願いいたします。

館哲二自由民主党

○館哲二君 今度、占部委員と私とが長野県、愛知県に派遣されまして、地方行財政の現地調査をいたしましたので、簡単にその概況を御報告申し上げます。  われわれの班は、本月の十八日から二十二日までの五日間の日程で、両県庁と長野、名古屋の両市役所において、当該地方団体の首長側首脳者及び地方議会、県下市町村、県公安委員会、県警察、県選管などの各代表者の参集を求めまして、これらの関係者との間に懇談を行なって、各地における地方行財政一般、なかんずく、今次総選挙の執行状況、町村合併の進捗状況、地方税財政運営の状況等の諸問題に重点を置きまして、その実情の鮮明に努めたのであります。  まず、今次総選挙の執行状況につきましては、両県とも投票率が高まったこと、立会演説会が概して盛況を示したこと、選挙違反においてもあまり悪質のものが比較的少かったことなど、おおむね良好の成績と見られました。ことにその陰に、いわゆる常時啓発や選挙公明化運動の推進に挺身した選挙管理委員会の不断の努力か報いられたことが感じられました。  町村合併の進捗状況につきましては、現在、両県ともおのおのいわゆる越県合併が一件、また、なお懸案として未解決のもの数件をかかえておりますが、いずれも複雑で根強い事情を包蔵しているので、これが解決にはなお一段の努力を要するものと思われます。これについてわれわれの調査の席に出たある町村側の代表者は、町村合併がこのままの状態で続くのは、いたずらに分村問題の再発の根を残して、いつまでも村治の安定を脅かす危険があるので、現在の特別扱いはすみやかに終止符を打って、あとは地方自治法の原則に復すべきであると述べましたが、確かに一考を要する点であろうかと考えます。  財政については、長野県は再建団体の一つでありますが、昭和三十二年度の徴税率——調定額に対する収入額の割合が九六・七%という実績が物語るように、県側の再建への努力のほどがうかがわれましたこと、一般に世間から富裕団体と見られている愛知県にして、なおかつ三十二年度からようやく地方交付税の不交付団体となったほどの、いわゆるボーダー・ラインに位する程度の財政の実情であることなどの点に特に注意を引かれた次第であります。  税制については、各地とも異口同音に税制を安定させること、国税の減税によって地方税制に影響を及ぼさないよう措置すること、地方税を減税するときはかわり財源を補てんすること等を強く要望しております。ちょうど、時あたかも昭和三十二年度地方税の自然増収五百三億云々の自治庁発表が新聞紙上に伝えられましたので、われわれは、政府与党の減税公約、ひいては一般地方税制に対する地方側の関心がまことに深いもののあるのを感じた次第であります。  以上、今回の調査で感じましたところをきわめて大づかみに申し上げましたが、その詳細は、別途、用意いたしております文書報告に譲りまして、この席での御報告はこの程度にとどめたいと存じます。なお、文書報告は委員会議事録に登載されますよう、委員長においてよろしくお取り計らい下さるようお願い申し上げます。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 次に、兵庫県、鳥取県の第三班。

森八三一緑風会

○森八三一君 地方行政の改革に関する調査のため、私は小林委員とともに、去る七月二十二日から二十八日に至る一週間、兵庫、鳥取の両県に派遣さして、両県並びに神戸、豊岡、鳥取、倉吉、米子の各市についてその行財政の実情を視察、調査して参りました。おもな調査事項は、他班と同様に、先般の総選挙の執行状況、町村合併の進捗の状況、行財政運営の実情ということになっております。関係各県及び市に対してはあらかじめ資料の作製をお願いいたし、それぞれ行き届いた資料が提出されておりまするから、別にこれを整理し、文書報告として後刻委員長のお手元に提出いたします。従いまして、詳細はそれによって御承知願うこととし、ここでは二、三気づいた問題について御報告を申し上げることといたします。  まず、総選挙の実施状況に関してでありますが、今回の選挙の投票は、前回の衆議院議員の総選挙に比べて、それを若干上回る成績で、兵庫県では、三十年の総選挙の平均投票率が七〇・六六%、今回が七二・一七%、鳥取県では前回が八二・三%、今回が八三・一%であります。投票率の全国平均は七七%弱でありますので、兵庫県のは全国平均をかなり下回っておりますが、これは市部の成績が非常に悪くて六三・九%であるため、かような結果となって現われているようであります。鳥取県は、群馬県の八七・三%には及びませんが、山形、福島、愛媛等に次いで全国的には上位の好成績で、これは、県当局の話によりますれば、棄権防止、公明選挙運動がかなり成果を上げ、選挙民の政治意識が次第に高揚してきた結果によるものであるとのことであります。選挙違反につきましては、兵庫県では違反の件数、人員とも前回より少く、件数で六百二十一件、人員で千百五十九名であります。ここでは今までの累次の選挙において違反者を出したところが少く、今まで違反者のなかったところから出てきたようで、警察当局の話によれば、取締り行政を通じて次第に関係者の啓発がなされてきているように見受けられるということでありました。先般の国会では公職選挙法の改正が行われ、選挙期間、選挙運動等に関する事項について改正がなされましたが、私どもが参りました先々で話題となりましたのは、連呼行為の制限に関する問題であります。選挙に対する住民の関心を高めるためには、運動期間の短縮とも関連することでありますが、ぜひこの制限を緩和してもらいたいということが選挙の執行関係者の間でかなり強かったようです。また取締り当局としても、連呼行為制限違反は取締りが非常にやりにくいとのことでありました。しかし一部では、実際に選挙で戦ってきた経験を通じて、これとは反対に、トラックの使用を廃止した方がよいという意見もありました。また立会演説会の回数をふやすことについては、現在の方法のままでは、各選管とも事務的に困難であり、また違法な選挙用ポスターの剥離については、もっと徹底した措置をとれるようにとの意見がありました。その他選挙人名簿の調製、違反者の連座制、罪の時効等が話題になり、関係者から意見が出されました。  次に、行財政の一般的状況については、実は兵庫県と鳥取県ということで対照的な面も見出せるかと期待して参ったわけでありますが、県及び市町村を通じての財政事情は非常に改善されているようであります。特に三十二年度については、一般的に言って、昭和三十年度以降、皆様の御協力によりました地方財政の臨時措置、交付税率の引き上げ、その他とともに、経済界の好況をも反映して、赤字の減少、行政水準の向上等、その行政内容は非常に健全化されてきているようです。しかし三十三年度においては、各産業における不況が税収等に波及するため、予算の編成に当っては前年度並みか、またはそれを下回る税収見込みを立てております。先般の地方税法の改正が地方にどのように反映しているかということについては、それぞれ資料の調製を依頼しておきましたのですが、それによりますと、たとえば神戸市では、たばこ消費税率の引き上げにより平年度九千百万円増、自転車荷車税の廃止で三千八百万円減、差引五千三百万円の増収となりますが、米子市の場合を見ると、税率引き上げにより五百二十二万円増、廃止により七百三万円減で、差引百八十万円の減収となっており、鳥取市等においても同じ傾向を示しております。また国会において問題になった例の木材引取税の税率引き下げの問題ですが、自治庁税務局長の当時の答弁では、林野庁との話し合いにより、徴税に協力してもらって、適正課税することになったということでしたが、鳥取県においては、営林署が諸種の事情でなかなか思うように協力してくれない実情にあるということでした。  次に、起債の問題についてでありますが、現行制度のもとでは人口五万以下の町村においては、事業種類別に地元負担金の額が百万円以上でないと起債が認められないことになっておりますが、実際小さな町村では、事業の規模も小さく、九十五、六万円前後というものもあるので、弱小町村の財政状況から見て、これをやはり適債事業として認めてもらいたいという要望がありました。地方財政計画上、一般財源を増加し、地方債、特に一般補助事業分を極力圧縮した結果、本年度からは港湾整備、都市計画、公営住宅等を除いては、これらの起債を認めないという自治庁の方針でありますが、要望の点は、貧弱町村の財政の現状から考えてもっと融通性を持たせてはどうか、検討を要する問題であると思います。  なお、減税の問題でありますが、先般の総選挙を通じ自由民主党は、国税とともに地方税についても減税することを公約いたしましたが、地方税の軽減については県市町村とも非常に関心を抱いており、新聞等に報ぜられた減税案をもとに、それぞれ税収見込みを算定しておりました。昨今における日本の経済的不況の影響により、将来の税の自然増収が期待できない現状においては、地方税の軽減は、せっかく好転した地方財政に、悪い刺激を与えるから、減税する場合にも代替財源について深甚なる御考慮をわずらわしたいということでありました。減収見込みの数字も積極的に提出がありましたが、ここでは省略いたします。  最後に、町村合併に関してでありますが、兵庫県では町村合併促進法施行当時、十四市三百八町村であったのが、昭和三十三年七月一日現在では二十市九十七町村になり、国の計画に対して一〇六%強、県の計画に対しては一〇四%弱の進捗率を示しており、県の説明によれば、全国一の好成績と申しております。鳥取県では二十八年当時二市百三十三町村であったのが、四市四十四町村に減少し、国の計画に対して九三%弱、県の計画に対しては八六%弱の進捗率で、全国的に見ると中位を少し下回る成績とのことであります。私どもが参りましたところでは、豊岡市と城崎町、米子市と日吉津村の合併問題について、地元の方々から説明がありましたが、それについて少し申し上げますと、城崎町は豊岡市の中央平坦部に入り込み、市の北部と南部の交通は、地形の関係もあって、城崎を通らなければ行き来できませんが、城崎は温泉観光地として町財政が豊かであるため、県の合併計画の変更等の経緯もあって、市に編入されることを好まず、また日吉津村は米子市の東北部に位置し、人口も少く、住民の大半は農漁業に従事しておりますが、ここには日本パルプの工場があるため、村税収入約二千万円のうち、電気ガス税、固定資産税の約一千五百万円がこれに依存しているとのことであります。従って住民は米子市との合併を好まず、合併に賛成した村長のリコールを請求するという事態を引き起したこともあるということであります。富裕町村が他町村との合併を嫌忌することは、合併推進について常に障害となっておるところでありますが、このような状態において合併促進が打ち切られることは、単独では立ち行かない貧弱町村、現に鳥取県では、今申し上げた以外の地区でそういう村が未合併の状態に悩んでいるわけですが、これがそのまま放置されてしまうことになるのでありまして、懇談会の席上、県当局は、中央において今後の対策を決定される場合、単に県が面子にこだわっているだけではないので、かような実質面も考慮され、慎重に方針を立てられるよう強く要望しておりました。なお、合併に関連し、これは豊岡市であった問題ですが、普通交付税の基準財政需要額算定の際用いる種地の定め方について、昨年同市が隣接町村の一部を合併したことにより、今まで七種地であったのが六種地となり、ために基準財政需要額が三百大十万円ほど低く見積られることになったとのことであります。これなどやはり研究を要する問題であると思います。  以上、簡単ですが、報告を終ります。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) ただいまの各般の御報告に対しまして質疑がございましたら御発言を願いたいと思います。なお関連いたしまして政府に対して質疑がございましたならば、あわせてお願いいたします。  政府側からは自治庁の選挙局長、税務局長、行政局振興課長、財政課長、警察庁から刑事局長が出席されております。

小林武治自由民主党

○小林武治君 自治庁の町村合併のことについて伺っておきますが、行政局長が地方課長を集めて会議をされたということでありますが、合併問題を今、森委員の報告のように、速急に打ち切られるということは非常に困るという声がむしろ地方には非常に強い。今の米子と日吉津村の合併、城崎と豊岡の合併、これらは私どもが見ても合併した方がいい。ところが、一方的なわがままで合併をしないというふうな傾向があって、このままただ打ち切られてはあとの収拾も困るし格好もつかない。こういうことでありますから、これらの取り扱い方について、先般自治庁長官は、適当なときにある程度打ち切りたい、こういうことを言っておられたのですが、今のように打ち切られては困るという事情も実際にあると思いますが、どういうふうにされるつもりですか。

吉浦淨眞自治庁行政局振興課長

○説明員(吉浦淨眞君) 今、小林委員からお話しのありました町村合併の今後の方針でございますが、私どもの方といたしましては、すでに五年前、昭和二十八年十月から町村合併促進法の実施によって展開されました町村合併の運動が、とにもかくにも、このほぼ五カ年間の間に、国の計画に基きまして一〇三%というある程度の成績を上げておりますのと、そして現在残っております未合併町村が全国で約五百有余でございますが、これらの中には一様に知事から勧告が出ておりまして、合併の方向は定められているわけでございますが、現在この未合併町村の合併ができない、いろいろの事情を最終的に検討いたしておりまして、全国のブロック会議でもってその事情をつまびらかに聴取いたしている段階でございます。現在、行政局長も関東関係の協議会に出ておりますが、今お話しのありましたように、たとえば米子市と日吉津村の合併のごときは、これは米子市に取り囲まれた一つのだんご型になったところに残っている村でございます。右に行っても左に行っても米子市があるわけであります。こういった地形上、特別な関係にありますところは、もとより、今回最終的に締めくくりいたしましても、これはどうしても合併をしてもらわなければならない分類にいたそうと思っておりますが、要するに現在の未合併町村を幾つかの分類にいたしまして、それぞれに対応した適当な対策を樹立いたしたいということで検討いたしております。ただ単に町村合併を打ち切るというふうなことは、私どもの方といたしまして考えておらないのでありまして、どうしても合併をしてもらえないものはそういった手を打ちますし、また一たん合併をいたしまして、さらに再合併を要求いたしておりますようなもので、もう再合併をする必要がないというふうなものにつきましては、この際、合併のワクから除外するというふうな方法を講じて参りまして、それぞれに適切な対策を立てたいと考えておるわけであります。従って、全面的な打ち切りということでなしに、ある程度強力に進めるべきものは進める。それからこの際、方向を変えることによってまとまるものはまとめていくというふうに、弾力性のある態度で進めて参りたいということで検討いたしておるのであります。ただ、現在の段階では、新市町村建設促進法という法律に基いて各般の措置がなされておりますので、そのワク内で操作をいたしたいと考えておりますので、全面的な打ち切りと申しましても、そういったいろいろな段階を経て徐々にピリオドを打ちたいというふうに考えておるわけであります。

小林武治自由民主党

○小林武治君 まあ今のお話でいいと思いますが、五百有余あるそうですが、一つお話しのように具体的に当って、それから私は、県の面目とかそういうものにとらわれて、無理しているのがほかにもあるように思いますが、そういうものは個々に当って、はずしてしまい、県の面目とか国の面目とかというのでなしに、住民の意向に沿うようにやられる方がいいと思う。それから、してやる必要があるものは、何とか多少の時間をかけても合併の方に片づけていただきたい、こういうふうに思いまするし、それから、まあこの際方針を変えて、合併を取りやめてもいいというようなものがある県があると思いますが、これを無理押しするために、変な言葉で言えば報復的な、起債を認めぬとか補助金を減らすとか、多少そういうことも考えられますが、露骨なことのないように、その点も一つ……。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 ただいま第二班の御報告にも問題があったようでありますが、いわゆる越県合併の問題でございますが、三月に総理の裁定期間を半年延べましたにつきましての理由といたしまして、新たに中央審議会の意見をとらなければならないものが生じたわけであります。これは、もう一つは、すでに答申のあったものについて何かもう少し政府の方で調整といいますか、そういうことを進めれば、何とかもう少し円滑に問題が処理できるというような見通しのものもあったかのように伺っておりますが、それらの状況が現在どういうふうになっているか。そして、九月末の裁定、それに対する政府の準備といいますか、それらがどういうふうに現在進渉して、予定の通りいつごろ裁定が行われる見通しであるかどうか、その問題が一点です。  それから町村合併に関連する問題でありまするか、町村合併奨励のために、いろいろな国有林野の払い下げの問題であるとか、いろいろ農山村について合併奨励のために特別の措置をいろいろ講ぜられることになっておったと思うのであります。しかし、現在山村等では、いろいろな地形の関係上、あるいは地域の関係上、とうてい合併等は、もういかに奨励措置があっても行わない。しかし今の国有林野の払い下げとか、そういうものについては、ぜひ希望する。町村自治の育成のために、何としてもそれはやってもらいたいというようなところが相当あるように承知しておるのであります。今、合併の打ち切りという問題が出ておりますので、合併が打ち切られる場合に、同時にそういう奨励措置もやられなくなるということでは・これはいささか国家の施策としてはどうかと、こう思われる点もありますので、そういう点はどういうふうに考えるか。合併の奨励ということが、政府の方としても無理だということに考えた場合においては、そういう別の奨励措置ですね、町村自治の育成のために必要を認めて、こうした奨励の措置は一つやはり存続してやってもらうということが、私は相当じゃないかと思うのです。そういう点についてはどういうふうに考えますか。

吉浦淨眞自治庁行政局振興課長

○説明員(吉浦淨眞君) 第一点の越県合併の問題に対しましてその後の状況でございますが、前々回の国会におきまして越県合併の規定が六ヵ月延長をされたわけでございますが、その後、群馬県、栃木県にわたります新しく発生いたしました二つの案件につきましては、審議会といたしまして、小委員会に付託されまして、その小委員会の中から二名の担当委員が選任されまして、八月上旬に現地を調査いたしました上でしかるべき結論が出されることに相なっております。  その他五つの案件につきまして、山央審議会からすでに答申があったわけでございますが、そのうちの三件、すなわち長野県の神坂村と岐阜県の中出川市の合併に関しますものと、福井県の石徹白村と岐阜県の白鳥町に関します合併問題及び埼玉県の元狭山と東京都の瑞穂町の合併に関します以上の三件につきましては、諸般の事情から合併を可とする旨の答申が出ていることは、御承知の通りでございますが、その後、青木自治庁長官におきましても、しばしば国会で、中央審議会の意向を尊重して本問題を処理する、ただし、応分の調整をとった上で処置いたしたいということをしばしば表現されておりますが、事務当局といたしましては、現在のところ、これに関係いたします関係府県に対しまして調整を始めております。その調整の内容について詳しく申し上げることは差し控えたいと思いますが、たとえば、その福井県の石徹白村の場合で申し上げますと、福井県側に近い二つの部落がございます。その二つの部落がほとんど福井県に残留したいということを希望しておりますので、そういった線で現存調整を進めております。それから神坂につきましても、一部の部落が、ぜひとも長野県に残留したいというふうな希望がございますので、そういった点で現在長野県と折衝をいたしておる段階でございます。若干構想が異なると思いますが、三つの案件についてそれぞれ適当な調整をとりながら進めて参る方針でございまして、すでにその段階に入っているわけでございます。それから第二の点は、現在、町村合併を進めておりまして、その五百有余の未合併町村に一様に勧告がかかっているわけでございますが、そのうちの一定のものは、御指摘のように非常に山村と申しますか、交通、経済、その他の状況からいって、現在までにすでに不可能町村として認定されております町村にきわめて近似したものがあるわけでございます。そういったものにつきましては、どうしても合併ができないという客観的事情がございますために、これ以上進めても仕方がないということから、現在そういったものを不可能町村として扱うかどうかを検討いたしておるわけであります。もし、不可能町村ということで扱うことにきまりました場合には、御指摘のように、今までは未合併町村でございまして、合併すれば、何とか財政状態も切り抜けていかれるわけでございますが、いよいよ残るということになりますと、これはもう合併をすること自体をとりやめるわけでございますから、いわゆる自治体としての健全なる発展をその状態において進めて参らなければならないことに相なるわけでございますが、その場合、公有林の払い下げの問題とか、その他の財政援助措置をどのように取り扱うかどうかということになってくるわけであります。今、私どもが考えております方式といたしましては、交付税の点では、これはともかく現在のワク内におきましても不可能町村と認定されたものは、これは十分なめんどうを見て参らなければならないと考えております。ただ公有林の払い下げにつきましては、現在、新市町村につきまして、合併後五カ年間だけは公有林の払い下げが法律上認められておるのでありますが、不可能町村につきまして同じような措置をするかどうかということにつきましては、これは今の一定の年度に限って認められておった関係もありまして、現在私のところでそういった構想をもって進むということについては申し上げられないのでございますが、ともかく、不可能町村については、新町村と同様に、あるいはそれに近い程度の財政援助を与えなければ、これは将来育成して参るわけに参らないということになりますので、適当な指置をいたしたい、こういうふうに考えておるわけであります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 別の問題ですが、その「昭和三十二年度道府県税決算見込」という刷りものをいただきましたが、この欄の昭和三十二年度の決算見込額、昭和三十三年度の当初見込額、これちょっと私意味がよくわからないのですが、これは昭和三十三年度の当初見込額というのはどういう意味なんでございましょう。三十三年度の当初、このくらい三十二年度の決算が出ると見込んだ額という意味でございましょうか、それとも、どういうなんでしょうか。これと、先ほど、新聞でございましたか、自治庁が発表したという五百億円増収という——これはその昭和三十二年度の決算が見込みがついてからの発表じゃないかと思うのですが、その五百億の増収とこれとの関係はどういうことになりますか。この三十三年度の当初見込というのはあれですか、三十二年度の当初予算に見込んだ額という意味ならわかるのですが、三十三年度分というのはどういうのですか。

金丸三郎自治庁税務局長

○説明員(金丸三郎君) 三十三年度当初見込額と書いてございますのは、昭和三十三年の地方財政計画上、府県税としてこれだけの税収があるであろうと、こういう見込みでございます。それから昭和三十二年度決算見込額とございますのは、実は決算の時期に入っておるのでございますが、これで最終的に確定をしたわけではございませんけれども、ことしの五月末の出納閉鎖期までにおきまして、各府県で収入のありましたと見込まれます税の額でございます。三十二年度の地方財政計画では、やはり昭和三十二年度当初見込み額と、こういうような言葉を使っておるのでございます。  ただいまお尋ねのございました五百億の増収があったというように聞いておるが、どうかというお尋ねでございますので、お答えを申し上げます。昭和三十二年度の当初見込み額は、府県税におきまして二千十九億でございます。従いまして、二千二百九十九億から二千十九億を差し引きますというと、約二百八十億程度、府県税において当初の見込みより税収がふえたと、こういう結果に相なったのでございます。それから次のページに市町村税の税収が書いてございます。この昭和三十二年度決算見込額が二千八百十六億になっております。これは三十二年度の市町村の当初の見込みでは、二千五百八十五億でございました。差引約二百三十一億程度、市町村税において増取に相なったわけでございます。これを合せまして約五百億、こういうふうに申しておるのでございますが、市町村税の決算見込みは、この備考欄にお断わり申し上げてございますように、三十二年の十一月末の実績から推計をいたしております。各市町村で実は決算の結果のはっきりいたしまして、府県に報告になります時期が相当におくれます実情から、非常に古い実績を基礎にして三十二年度の決算見込みを立てておるわけでございまして、この点御了承をいただきたいと存じます。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) ちょっとあわせて、この際、委員の要求によりまして、文化財保護委員会から岡田事務局長が出席されております。報告しておきます。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 そういたしますと、三十三年度の財政計画で、すでにもう必要経費として歳出の方に見込んだ額に対応して、必要な税収入としては、これではもう足りないということに、たとえば県について見ますれば、そういうことが明らかだろうと思いますね。財政計画だけの、これが入らない、これで見まするというと、約五十億でございますかな、五十億、これは不足しておるように思うのでございますが、一方、今のように、何といいますか、五百億の、ただ増収ということだけが新聞報道に出ますというと、いかにも余裕があるように一般に響くのです。従って発表等については、よほど注意してもらいませんと、これは非常に、まあ誤まるだろうと思いますが、そういうことになりませんか。

金丸三郎自治庁税務局長

○説明員(金丸三郎君) 確かに、ただいま大沢委員から御指摘がございましたように、五百億の増収ということで非常に誤解を生んでおりますことは、私ども遺憾に存じております。このような増収の原因を考えてみますというと、先ほど各委員の方々から御視察の結果の御報告にもございました通り、三十一年の好景気の余波が三十二年度まで相当に続いておりましたことが、非常に大きな原因の一つでございます。それからもう一つは、三十四年度に地方に配付になります交付税の分が、今年の三月の補正予算で三十二年度に配付されたのでございます。三十四年度に地方の歳入になるべき分が、三十二年度にいわば繰り上げて組み入れられました結果、結果的に非常にふえておるような結果で、地方財政が非常に好転したように見えております点も、一般には非常に理解がされておらぬのでございます。このような誤解を招きませんように、私どもも今後、このような善意の増収の取扱い、あるいは事務の説明等につきましては、十分配慮して参らなければなるまいと、このように考えておる次第でございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 先般の視察の折に、各地方団体から要請などがありました点について、若干伺いたいと存じます。  財政関係でありますが、いわゆる未開発補正について、まだ現地から見れば合理化されておらない、こういうような要望があったわけであります。たとえば高知のように、非常に地域の広大なところでは、行政費が他の府県に比べて非常にかさんで割高になっている。基準財政需要額に対する一般財源の補足が、高知では二億三千万、徳島では一億二千万、こういう状態であります。未開発補正というのは一応行われたわけでありますが、もっと現地に適合されるような解決の方法というものを将来考えられるかどうか、こういう点であります。

細郷道一自治庁財政局財政課長

○説明員(細郷道一君) 未開発の県に対しまして、あるいは市町村に対して、どういう財源を与えていけばよいかということは、いろいろ考え方があるのじゃないかと思います。たとえば地方債をもって充てて、将来の償還をある程度保証していくとか、あるいは開発のための特定な事業については、国の補助率を財政力に応じてスライドさせるとか、あるいは交付税においても、できるだけ需要を見ていく、いろいろな方法があるのじゃないかと思います。いずれの方法がよいかは、そのときどきの税財政の制度によると思うのでありますが、現在は御承知のように、財政需要においてなるべくこれを見ていく、こういう態度をとっておるわけであります。この未開発補正は、御承知のように、三十一年度から実は始めたわけでございます。当時、非常に起債が減りましたのに対応したこと、さらに行政水準の切り下げを補てんする措置として、こういうことをとったわけでございます。当初から、いわば臨時的な措置というふうに考えておったわけであります。と申しますことは、将来、財源に応じまして、だんだんと単位費用そのものを引き上げることによって、本来的な財政需要を高く見ていく、こういう方法が達せられるならば、現在やっておりますような未開発補正といったようなやり方に、必ずしもよらなくてもいいのじゃなかろうかというような考え方でおるわけでありますが、現在、三十三年度につきましても、従来方式の未開発補正をそのまま実は踏襲をいたしております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 具体的に、たとえば高知のような場合は、地域が広くて交通が不便である。そうすると、地域が狭くて交通の便利なところならば、日帰りができるところも、時間が非常にかかりますし、交通が不便なために、一泊しなければならない、旅費も交通費もかさんでくる。こういうような実際の末端行政までも県がやるとすれば、他の府県とは違って、非常に行政費がかさむというのです。しかし、そのかさむところの行政費をまかなうだけの財政需要というものを、未開発補正によってもまだ満たされておらない、こういう問題をどう考えておられるか、こういうことなんです。

細郷道一自治庁財政局財政課長

○説明員(細郷道一君) 私が先ほど申し上げました未開発補正は、主として投資的な事業——各種の施設の充実の一点で申し上げたわけでございますが、今お尋ねのような、広いために庁員の旅費がかかるといったようなことも確かにあると思います。ただ、この点につきましては、現在各費目の中におきまして密度補正あるいは段階補正等の方法によりまして、旅費のよけいにかかるものなども実は見ておるわけであります。ただ、その点が現実の要請に十分足りておるかどうかというような問題は若干あろうが、これは交付税全体の問題にもなるわけでございますが、今お尋ねの点でありますれば、現在でも方法は講じておるというふうにお答えできると思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 講じておるはずなんですけれども、末端に行って見ると、今、自治庁で考えられているような結局効果を上げておらないというところに問題があるわけで、たとえば、今のような補正係数でいけば、これならいいというある府県があると思うのですよ。そうすれば、それよりも地域が広くて、高知県のような、あるいは岩手県のような条件の悪いところは、これでも補正が完全でないというところが必ず出てくるわけです。それをどうするかという点を考えてもらいたい。それはお考えをいただきたいと思います。  次に、質問を移しますが、四国地方では交付税の算定に台風頻度数といいますか、頻度補正といいますか、これを入れてもらわないと、今までのように暴風が来たときに、特別交付税で見てくれるというけれども、台風に対する被害は特別交付税で見てもらっても、台風が来るということを前提にして防潮堤にいたしましても、あるいは道路等にいたしましても、台風というものを建前にして建造しなければなりませんから、非常によその地域から見れば金がかかる。そこで台風の頻度補正というものを入れてもらわなければ、やはり根本的には解決できない。こういう要望があるわけです。で、まあわれわれ、前にもこの問題を伺ったことがあるのですけれども、一体、頻度数をどこで押えるかということが問題であるというお話も前の当局の方から承わったわけでありますが、気象台等でも台風頻度数というのはある程度確率のあるものは出ております。どこから線を引くかということを自治庁できめさえすれば、台風頻度補正というものはできるわけです。こういうお考えがあるかどうか。

細郷道一自治庁財政局財政課長

○説明員(細郷道一君) 今度台風常襲地帯に関する法律ができました。その法律に基いて台風常襲地帯を指定するようになっております。その指定の要件には、過去において何ミリバールと申しますか、ある程度以上の強さの台風がどれだけ来ているか、あるいは来た台風の中で強いものがどれくらいあるか、おそらく今のお尋ねの点はそういうところであろうと思います。もう一つ、雨の量がどれくらいであったかというようなことによりまして地域を指定することになっております。まだ具体としてはたしかなかったと思いますが、こういったような問題が出て参りまして、客観的な一つの基準ができますれば、私どももこれを材料に研究はいたして参りたいへこう思っております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 次に、地方交付税の算定基準の問題でありますが、幼稚園の算定基準は、その他教育費という中で算定されておると思うので、今までは——三十二年度ですか、基準財政需要額の算定方式が、園児数から人口に改められて、三十一年度までは、幼稚園の子供が何人いるかということが対象になったのが、都市の人口が幾らというもので押えて、それによって幼稚園に対する交付税が交付されるという形をとったために、徳島においては、人口が十万人に対して百二万円という基準で交付されるとなったために、六百万円の減収というのはおかしいのですけれども、実際に前年度の交付額との差が六百万円以上になっている。徳島は十八の公立の幼稚園がありまして、三千何百人という園児がおるわけでありますが、これを基準に算定すれば非常に有利になるわけでありますが、このために六百万円余査定が下回る、このために非常に困っておる。実際的に考えるならば、園児数というものを押えて、公立の幼稚園の園児数というものを押えて、それで交付するのが合理的じゃないでしょうか。前の方が合理的で、前の方に改めてもらわなければ困る、こういう市長からの御意見があったわけでありますが、この点どうお考えになりますか。  それからもう一つ、同じく徳島の問題になりましたのは、学校給食の調理夫の設置基準であります。現状では三百人に対して一人が最低限度必要でありますけれども、国の算定基準は、大体九百人に一人となっております。これではどうしても、三百人に一人必要なものを九百人に一人ということであれば、三人のうち二人は身分関係が非常にあいまいな者を置かなければならぬということになって、これは学校給食そのものからいっても非常に困る問題がある。この二つの問題を地方交付税の算定の上で、あるいはその他の問題で、自治庁はどのようにお考えになっておられるか。

細郷道一自治庁財政局財政課長

○説明員(細郷道一君) 幼稚園の問題、いろいろ、どういう測定単位を使うかという問題であろうと思うのでありますが、幼稚園の園児数というものについての公表された客観的な資料がないわけであります。個々にはもちろん実数等出ておりますが、それといま一つは、だんだん一般のまあ教育感覚というものが進んで参りまして、幼稚園に入る人が非常にふえて参りまして、そういうふうになって参りますと、むしろ人口といったようなものをとる方が、全国的にはマッチするのじゃないだろうかといったようなことも考えられるわけであります。また、その他教育費は、幼稚園だけでなく、まあ御承知のように、いろいろなその他の一般の社会教育関係も含まれているわけでありますので、交付税がまあひもつきの財源でありますれば、御指摘のような問題も切実なる問題になるわけでありますので、その他教育を一本で算定いたしておりますので、その辺は各市町村の実態に応じた財政運営というようなものとの関係も考慮しなければならぬのじゃないかというようなことも考えられるわけであります。なお、私、徳島の具体の例を実は承知いたしません。よくその辺は検討さしていただきたいと思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 各市町村の実態に応じたということであれば、実態に応ずるということは、三千人幼稚園の子供があれば、三千人について、その他教育費という中で三千人分の交付税が算定されるということの方が実態に応じていると思います。今までそうであったものを、実態に応ずるといって改めたところが、六百万円余結局交付税が少くなってしまって、幼稚園経営そのものに支障を来たすということになってしまったということが実態なんです。これは一つ御研究いただきたいと思います。  それからもう一つ、これは直接自治庁の関係ではないかもしれませんけれども、学校給食の調理夫の問題ですね。この身分関係というものももっとはっきりさせて、算定基礎が九百人に一人ということではなくて、三百人なり、あるいは三百人に近いものなり、実態に近い数に改めてもらわなければ、これも全く市町村だけがかぶってしまうという形になると思います。この点どうです。

細郷道一自治庁財政局財政課長

○説明員(細郷道一君) 私、実態に応じてと申しましたのは、それぞれの地方団体によって、幼稚園に力を入れるところもありましょうし、あるいは図書館に力を入れるところもあろうし、公民館に力を入れるところもありましょうし、いろいろあるわけでございますので、その他教育費というものは、そういう全部くるめた需要として計算されます。従いまして、幼稚園だけがふえた、減ったということでなく、その他教育全体としてごらんをいただく必要があるのじゃなかろうかという意味で実は申し上げた意味でございます。  なお、調理士の方は、私も詳しいことはよく知りませんが、研究させていただきたいと思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 今までは園児というものを対象に、その他教育費の幼稚園算定基準というものが行われておった。それがそうでなくして、人口について幾らという形できめられてしまうということは、非常に、徳島の場合は今までの算定でやってもらった方が合理的で、新しい算定に変えてもらっては困るということなんです。だから幼稚園教育というものがむだだという前提に立てば、ひっくるめてということも考えられるかもしれませんが、幼稚園教育というものが必要だということであってしかも従前は、その幼稚園の園児に対して交付金というものを出しておったとすれば、その方がその当該の地方団体はいいということであれば、そのいいという方法をもう一ぺん考えてもらわなければ、これは地方として困ると思います。これはまたあとで伺いますから、御研究をしていただきたいと思います。  それから、文部省に伺いたいのでありますが、徳島県の日和佐町に伺いましたら、そこに海ガメが海岸に上りまして産卵をいたしまして、町が相当の経費をかけてこれを保護しておるわけであります。これを天然記念物に文部省は指定するお考えがあるかどうか。承わるところによれば、海ガメが産卵するところは全国で二カ所と承わっておりますが、これを見るためにたくさんの観光客も入り込んでくる。それに対する施設もしなければならないというので、町は相当の経費を出しておるわけであります。しかし、天然記念物か何かに指定して保護しなければ、将来はこういった特殊な文化的な価値のあるものが荒されるということも考えられるので、天然記念物に指定するというような方法をとってもらえばよろしいのだがという町の御意見でありますが、文部省としては、御調査なり御研究がありますか。

岡田孝平文化財保護委員会事務局長

○説明員(岡田孝平君) ただいまお話しの徳島県の海ガメの問題は、実はまだ私の方でその話を承知いたしておりません。海ガメは、ただいままでには山口県の萩市の見島というところにやはりカメの産卵地がございまして、そこは天然記念物に石ガメとして指定しておりますが、その他にはないと覚えております。ただいまの話は、もし調査の上、それが海ガメの産卵地といたしまして相当なこれは価値があるということでありますならば、これは指定しても差しつかえないと思いますが、まずよく調査をいたしたいと、かように考えます。まだ詳しいことは実は聞いておりませんので、この程度でございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 そこで、もう一つ自治庁に重ねて財政関係を伺いたいのでありますが、天然記念物的なものなんです。この保護については、やはり相当の設備、施設というものを町としては必要とする。外来客もたくさん来るということになれば、海ガメ中心の水族館みたいなものを作らないと困るといったような関係にもなっておるのだそうであります。そこで、そういう天然記念物的なものの保護といったようなカメの施設を講ずるために起債というものを要望された場合には、そういう意味の起債というものを自治庁としては御考慮いただけるかどうか。  もう一つ、起債の問題でありますが、これは徳島市でありますが、全然荒蕪地みたいなところを所有者が町に譲渡いたしまして、ここを埋め立てすれば四、五万坪の埋立地ができる。住宅の団地や何かにしても非常に価値がある。ところが市の固有財源をもってするとなるとなかなか困難だと、そこで公共空地の埋め立てをするために、他の起債もたくさんあるけれども、やがてこれは当然返還できるような果実を生んでくるわけです。返還はもうはっきり、経済価値もより上って、できてくるわけです。そういう見通しがある場合、こういう空地埋め立て造成などに対する起債というものを、目的から考えて目的がいいということであれば、これは考慮をしてもらえるかどうか、この二つの起債の問題で一つお答えをいただきたい。

細郷道一自治庁財政局財政課長

○説明員(細郷道一君) どうも私の所管でないので、正確なお答えになるかどうかわかりませんが、間違っていたら訂正さしていただきたいと思います。  最初の方は、おそらく観光施設としてある程度その土地に収入をもたらすのじゃないか、従って、そういうことを考えて起債を認めるかどうか、こういうことじゃないかと思います。今の具体の例がそれに当るのかどうか、ちょっと私判断いたしかねますが、観光施設につきましては、若干制約はございますが、昨年来起債を認めておるわけであります。  それから、あとの方の土地造成の方におきましては、土地造成がどうこうというよりは、全般的に起債について償還能力のあるものかどうか、それ自体が償還財源を生み出すものかどう九ということで、だんだんと起債の許可、不許可を判断する方向に行っております。従って、そういう大筋に合うものかどうかということできまるだろうと思います。いずれの点もよく所管の課の方に伝えておきたいと思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 税務局長おりませんか……。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) ほかにございましたら、その方を先に……。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 行政振興課おりますね。町村合併促進法のできるときにいろいろ論議されて、あの法文の中にはたしか入っているはずでありますが、町村の電話の統一といったようなことを、これは関係官庁も全面的に協力するという立場をとっておると思う。ところが、現地に行ってみますると、町村の電話の一本化というのはほとんどできておらない。で、やるためには、順番があって、非常に時期がずれる。やらないとは言わないけれども、非常に永年計画みたいに問題が十年先にずれてしまう。こういう問題で非常に困っておりますが、この関係は、その後振興課ではどのような連絡、促進をはかっておりますか。

吉浦淨眞自治庁行政局振興課長

○説明員(吉浦淨眞君) 合併町村の新地域内の電話の統合の問題でございますが、これは同じ郵政省関係といたしまして、郵便局の統合問題と同じように、われわれの報告を受けておりますところでは、全面的に進んでおるとは申しかねるのでありますが、まあかなりの程度に現在進んでおるということを聞いております。予算面におきましても年々ふえて参っておりまして、今年度はたしか二十億円の予算をもってやっておるわけでございます。この問題は、ただ私どもの方に一面遺憾な点があるわけでございますが、都会地周辺から手をつけるというふうな傾向にあるようでございまして、なかなか村と村が合併した場合の統合が意にまかせない。いわば御指摘のようにおくれておるわけでありまして、今後十分に連絡をとりまして、どういった計画で全体を進めるかということにつきまして、郵政当局と十分に協議をして参りたい、こういうふうに考えております。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 相当進んでおると言うけれども、四国地方で私どもが見聞した範囲においては一つも進んでおらぬ。これは地方の局によっても違うと思う。この点御配慮いただきたいと思う。  それから、税務局長に伺いたいと思いますが、まあ政府の方でも、自民党の方でも、地方税、国税を通じての税制改正というものを非常に大きく鳴りもの入りで宣伝しているわけですが、地方税に関して、もし税制改正などのときに、次のような点を考えてもらわなければ非常に困るという問題を、一、二伺ってみたいと思う。  それは電気税でありますが、セメント会社などが自家発電をやっておる。こういうものに対しては全然電気税が免除されている。で、電気税等の非課税範囲というものをもっと整理しなければ、地方財源としての電気税というものはますますとれなくなってくるという方向になってきて、非常に困る。こういう点が一つ。  もう一つ、法人事業税の算定の基礎でありますが、従業員数だけをとっておりますが、このごろオートメーション化してきて、人間が少くなっちゃって、それだけでやると、大工場でありながら、固定資産が非常に大きい大工場でありながら、法人税そのものが非常にとれなくなるという傾向がある。そこで、法人事業税の分割基準の中に固定資産税も入れるというようなあり一方をおとりいただけないかどうか。  それから、市町村民税の課税標準が、課税基準といいますか、各市町村で別々なために、一つの県の中で県民税に同一所得であっても違いができてくる。この問題を一体どういうようにお考えになられますか。  それから木引税、自転車荷車税の廃止に伴う減収分というものは、山間僻地といいますか、割合に在方の町村に行きますと、相当大きい響きを現わしておる。その点、どういうように財源措置をされるのか、以上の点、お答えをいただきたい。

金丸三郎自治庁税務局長

○説明員(金丸三郎君) 第一の電気税でございますが、これは消費税であるという見地から、今、電気、ガス両方についていろいろな非課税の規定があるわけでございます。ただいま御指摘になりましたような事項が実はほかにもございますので、私どもといたしましても、十分にこの点検討いたして参りたいと、そういう項目の一つに考えておる次第でございます。  第二の法人事業税につきまして、御指摘のような傾向は、今後だんだんと私やはりふえてこようかと思います。この点もあわせまして、法人事業税を今後どういうふうに課税をして参るか、これは個人事業税につきましても、やはりほかに問題もございますので、法人、個人、両方通じまして、事業税の検討の際に、御指摘の点を十分に考えて参りたいというふうに考えておる次第でございます。  第三の、特に府県民税につきまして、同一の所得者に対する不均衡な課税という結果になっておる点が著しく現われておるけれども、どういうふうに考えるかというお尋ねでございました、これは現在の市町村民税の課税の方式が五つに分れております関係上、府県におきましては、できるだけ同じような府県民税の課税でなければならないのが、相当に食い違った結果になって参っておりますことは、私どもよく承知いたしております。この点、やはりできるだけ是正するという方向に参らなければならないというふうに考えておりまして、この点も来年の税制の改正を目標といたして検討いたしております中の一つの項目に、私どもとしても考えておる次第でございます。第四の木引、自転車税、荷車税の廃止に伴う特に僻地の農山漁村の減収分についてどういうふうに考えるかというお尋ねでありますが、これはやはり来年の地方財政計画全体の見地から、その一環として私どもやはり考えて参る必要があるのではないか、こういうふうに考える次第でございます。     —————————————

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) ただいま、委員の異動がございましたので、この際、御報告いたします。  松澤兼人君が辞任されまして、大倉精一君が後任として選任されました。     —————————————

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 その最後の木引税あるいは自転車荷車税、こういうもののかわり財源として、来年度の地方財政計画で考えると言うけれども、どのように考えていくつもりなのか。それは、本年度においても相当これは問題になった。で、まあ木引税については、ことしは特別交付税で見ていく、それから自転車荷車税の減収分については、これは普通交付税で見ていくのだ、こういう見方であったけれども、全体の財政計画から見れば、そういう形で特別交付税なり普通交付税なりが一部分でも流れれば、交付税そのものの何といいますかね、交付税そのものの全体からすれば、それだけひもつきみたいな形になってくるわけで、交付税そのものがパーセントが上ったといっても、実際はこの分だけは差し引いた形になってしまう。こういう形で、いろいろこういったような税種目というものをなくしていく、それを全部特別交付税か交付税かとやっていけば、交付税の意味がだんだんと薄められていく。結局、やはり地方財政計画そのものからすれば、歳入が非常に減ってくるということになる。来年考えると言うなら、一体新しい税源というものを与えるのか、それとも交付税のパーセントというものを上げるのか、これはあとの方はほとんど不可能と思う。そうすると、新しい税源というものを与えなければこの問題を解決されることにならない。そうすると、税体系そのものが来年大きく変ってくるとすれば、これは国税中心になってくる。そのはね返りがまた地方に来る。あるいは地方税なんかに手を染めれば、あるいは自主財源といいますか、固有財源そのものが減収になってくる。そうすると、税そのものを改正、修正していくということはけっこうなことでありますけれども、その国税、地方税を通じての税改正というものは、地方財政計画から見ると、非常に収入のマイナスを来たすという形の税の改正というものが出現するというと、これは地方財政からすれば、やっと息がつきかけたところをまた締められることになる。そういうところを自治庁はどういう方針をお持ちになっておられるか。  もう一つ、それで、これで見ても、三十二年度の道府県税決算見込額から見ても、たとえば事業税をとってみても、法人事業税というものは、三十二年度の決算見込額と三十三年度の当初見込額と比べて減っておる。ところが、個人事業税というものは、三十三年度の見込額の方が三十二年度の決算見込額よりもふえている。経済状態全体が同じように移動してきたとすれば、法人が減ったならば個人だって当然減るわけです。むしろ不景気というものは個人の上に特に強く出てこなければならないはずだのに、個人がふえている。これは個人事業税なんかに対しては徴税強化というものが相当行われているということなんです。それで税制改正をやると、地方の収入が少くなる。少くなったその埋め合せに——この表だけを私は何も問題にするのじゃありませんが、こういう傾向で法人の方は下ったけれども、個人の事業税は上った、法人関係の住民税は下ったけれども、個人の住民税は形において上げられている。オプション・ツーというような方向にもっと強く出てくる。標準税率なんかきめたって、ほとんど守られておらない。その傾向がさらに助長される。こういう税制改正をやられてはたまらないと思うので、若干意見をはさんで、自治庁はどういう見解をもって地方税あるいは国税を通じての改正に当られるのか、地方税のどういう線を守ろうとするのか、この点をはっきり御説明いただきたい。

金丸三郎自治庁税務局長

○説明員(金丸三郎君) 第一の点にお答えを申し上げたいと存じます。木引の税率の引き下げでございますとか、自転車税、荷車税の廃止でございますとか、こういうような措置に伴って減収を生じて参りますのは個々の市町村でございます。これをやはり交付税の中で、一般的な単位表の改正というような方法によって財源を補てんしてやるということは非常に困難でございますので、やはりやり方としては、特別交付税で補てんをしてやるほかはないのではなかろうかと思うのでございます。来年度の問題は、来年の地方財政計画を立てます際に、やはり特別交付税で参りますかどうか、その点はなお十分に検討してきめるよりほかないのではなかろうか。これは若干、私の税務局の所管を越えることでございますけれども、大体そういうことで処置せざるを得ないのではなかろうか、かように考える次第でございます。  それから、来年の国税、地方税を通ずる税の改正をどういうような考え方で行おうとしておるかというお尋ねでございますが、現在のところ、最終的に自治庁として方針をきめておるわけではございませんけれども、やはり国税と地方税を通じまして、どちらの方に余力があるかということが第一の問題、それから、来年の国の税収あるいは税外収入を含めまして、地方についても同様でございますが、来年の収入がどのようになるか、また歳出がどのように伸びるかということを国、地方通じまして検討して、その結果どのような程度の余裕があるか、あるいは国に余裕が出て参るか、地方に余裕が出て参るか、その点を十分に検討をしなければならないのではないかと思うのでございます。  もう一つは、かりにそのような検討の結果、余剰が出て参るといたしました場合におきましても、いわゆる国民の税負担の均衡化、あるいは零細負担の排除、そういうような方針で参りますか、あるいは経済政策あるいは財政上の見地、あるいは輸出の振興というような見地、あるいは社会政策、そういうような政策的な考慮を払っていくか、あるいは純粋の税理論あるいは税の政策上の見地でいくか、こういうような方針によって、どのような減税のやり方を取り上げるかというような検討の余地が必要なのではなかろうか、こういうふうに考えるのでございます。実際のところ、現在でもまだ来年の経済の伸び方についていろいろ各方面に意見があることは、私よりも諸先生方御承知かと存じますが、来年の国税、あるいは広く申しまして国税あるいは税外収入——地方につきましても同様でございますが、来年の収入の見通しがはっきりとつきますのは私はやはり、主として九月あるいは十月期の大きな法人の決算の結果がよく把握できる時期、まあ十一月の私は末になるのではないかと思うのでございますが、そういうような時期でなければ、責任をもって来年このような収入があり、このような歳出に対してどういうような、どの程度の減税ができるというようなことは、はっきりいたしかねるのではなかろうかと、こういうふうに考えておるのでございます。地方につきましても、減税の余裕があるかどうかわからないのでございますけれども、来年の歳出の増だけで数百億に上る見込みでございます。地方で減税をいたすという——減税をする余裕があるかどうか、その点は、私ども詳細に歳出の面と歳入の面を検討して、その結果、結論を出さなければわかりませんし、かりに、どうしても減税を行う必要がある、しかし地方にはいわゆる持ち出しの減税ができないという場合に、どのようにしてそれを補てんするかという場合におきましても、交付税あるいは譲与税式の方法でやるか、できるだけ地方自治の趣旨から独立税をふやす、あるいはその税率を多くするとか、あるいは新たな税種を設けるとか、そのような立場から、どのようにして行うかということにつきましても、なおもう少し詳細に各種の因子を検討した上でなければ方針を立てられないのではなかろうか。  いろいろと検討はいたしておりますけれども、現在そういう段階にありますことを申し上げまして、御了承をいただきたいと思う次第でございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 税財政の問題は、この次の委員会のときまでに、自治庁としてのお態度を一応お固めいただいて、また御説明をいただきたいと思います。今のお話では私ども満足できませんし、また税務局長だけでお答えできる問題でないと思いますので、あと次の委員会にまた御見解を承わりたいと思います。刑事局長に伺いますが、私どもの視察したところでも若干話が出たのでありますが、新潟でいわゆるタブロイド型くらいの新聞とか、小さい雑誌とかいうもので、選挙違反に疑えるような問題が出ておるわけであります。これは各地方に参りまして、もうはっきりと選挙運動を目的とした小さい新聞あるいは印刷物というものは相当多いと思いますが、この取締りというものは全然問題にされておらないといってもいいのじゃないかと思います。これらの点について、今度われわれが視察したところでも、非常に違反などの検挙件数が少い。検挙件数が少いということは違反がないかというと、そうでなくて、これは高知なんかの本部長に伺っても、事前運動が巧みで、まあ検挙する線までは達しない。しかしながら、すれすれのところまでにはみんなやっておる。結局、その選挙違反がうまくなった、率直に言えば。そういう形でありますから、選挙違反がなくなったということではないと思います。検挙件数が少いということは、悪質になって、巧妙になった。特に新聞紙や印刷物についてのやり方なんというものは、これは一つの知能犯だと思う。これが非常に各地域とも顕著でありますが、こういう新聞なんかに対する取締りというものは非常にゆるいといいますか、寛大といいますか、割合に忘れられていると思いますが、新潟なんかの問題らきっかけに、何か警察庁の方ではお考えになっておられることがあられるしのか、その点、念のために伺います。

中川董治警察庁刑事局長

○説明員(中川董治君) 文書事件ことに新聞紙誌の問題の御質問でございますが、新聞紙につきましては、御案内のように一定の資格を有するものにつきましては報道、評論の自由を認める。資格のないものにつきましては全面的に選挙期間中禁止すると、こういうことでございますが、いろいろ各地でこの事件等もやっております。新潟の件も、お聞きになったと思いますけれども、やっておりますが、それ以外の県でもこの運動期間中——投票当日を越えても事件をやっておるのでありますが、御案内のように報道、評論の自由が確立しておるものにつきましては、この乱用しかございませんので、これはやはり問題外でございますが、報道、評論の自由が認められていない新聞紙誌等につきましては、相当各地でやっておるのでございますが、まあ何と申しましても、新聞紙に限りませず、御指摘のように公職選挙法の違反は、選挙運動にわたるかわたらないかと、こういうことが立件上大へん重大な問題でございますので、選挙運動にわたると認められるものと、わたらないと認められるものにつきましては、認定上非常に問題があります。で、御質問は、新聞、雑誌のほかに、たとえば事前運動のためにいろいろ出版物が出る、こういう問題もあろうと思いますが、これは私ども、いつもここで申し上げておりますように、選挙運動のための文書であるかどうか、こういうことにつきまして立件できませんと、ちょっと問題になりませんので、選挙運動と認められるということの立件に努力いたしまして取締りをやる、こういう態度で一貫して参りたいと思いますが、いろいろたくさんある犯罪でございますので、警察はいろいろ苦心して発見に努めておりますけれども、未発見のものもあろうかと思いますが、御指導をいただけば、そういうことについて努力して参りたいと思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 たとえば、五百か千くらいしか、しかもそれも旬刊とか一ヵ月に二回くらいしか出ないタブロイド型の新聞も、大新聞と同じようないろいろの記事を掲載できる権限というものを持ち得るわけです。これは非常にいわゆる新聞紙の性格からいっても、まるっきり違っているものに、同じような権利というものを与えることは不適当じゃないか、こういう意見が高知などの選管からは出ている。そこで、そういう権限がありますから、その選挙のときだけ、せいぜい不定期に五百か千くらいしか出さなかったものを、二万も三万も刷ってばらまく、しかもそれは権限として持っているわけですから、とめるわけにはいかぬ。しかし、明らかにこれは実質的には選挙運動であるし、違反行為とみなされるべきものでも取り締ることはできない。そこで新聞、雑誌に制限を加えるということは、はなはだ不適当な言葉でございますが、大新聞と、たまに五百か千しか出さないような新聞と、同じような選挙記事を掲載する権限を与えるということについて、もっと法的に考えてみなければならない点があるんじゃないか、こういう選管委員長の御意見がありましたので、この点、警察庁として何かお考えになっておられるかどうか、承わります。

中川董治警察庁刑事局長

○説明員(中川董治君) ただいまの御意見は、現行公職選挙法の百四十八条の報道、評論の自由を認められる要件に関する立法論だと思うのでありますが、これは当委員会でも慎重御検討願って、いろいろ御意見もあろうかと思いますけれども、報道、評論の自由という立場と、それから報道、評論の自由を有することにふさわしくないと思うものの区別でございますのでちょっと私ども、この現行法が直ちに悪いというふうにも思いませんので、研究は自治庁とともにしてみたいと思いますけれども、今のところ、この現行百四十八条が、こういうふうな立法論をとる場合はこういうことになるんじゃなかろうかと思っておるのですが、さらに自治庁とも相談して、研究してみたいと思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 選挙局長、どうですか。

兼子秀夫自治庁選挙局長

○説明員(兼子秀夫君) ただいまのお話のうちの、月二回出しているような新聞というようなお話がございましたが、法律では御承知のごとく「毎月三回以上」となっておりますので、まあ月三回かりに出しておりましても、お話しのような発行部数の小さい新聞が、選挙のときに特に活動が活発になるという社会現象はあると思うのでございます。ただ、それをどういうふうに規制するかという問題、これは非常に新聞出版の自由との問題もあるわけでございまして、諸外国の立法等から見ますと、こういう点は、御承知のごとく非常に自由になっておりますので、果していかなる方向に持っていくべきかという点は、慎重に検討しなければならぬ問題でございますが、私個人の考え方からいたしますと、現在の選挙の実情からいって、やはり言論はできるだけ自由にして、選挙法の規制そのものにいたしましても、まあ形式犯、俗に形式犯といわれるものにつきましては、何とかこれを緩和すると申しますか、それで実質犯について厳重に取締りをしていただいた方が、選挙の粛正と申しますか、そういう面からいいんではなかろうか、このように私自身は考えております。これは両説が部内でもあるわけでございまして、非常にむずかしい問題でございまして、御意見の点は今後十分検討いたしたいと思います。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 形式犯と実質犯というけれども、一体それが内容的に見て形式犯といわれるもの、たとえば今度の総選挙の違反というものを見てみると、特徴的に現われたものは文書違反が非常に多い。これは形式犯だから、表に出ても大したことはないという前提のもとに、A候補がB候補を中傷するような文書を流したり、あるいは特定候補を、今のように第三種郵便物か何かの認可があるという資格によって、今まで出したり出さなかったり、極端に言えばそういうような、ただ権利を持っているだけで、不定期にでも出さなかったようなものが、特定候補のために何万部と刷ってばらまく、こういうものは果して形式犯として見のがして選挙の取締りができるかどうか。今まで形式犯として見のがされておった、そういう形式犯として見のがしていいくらい、大した選挙に影響がなかったということになる。しかし形式犯が実際に、これは個人を買収する以上に大きく選挙の結果に現われます。これを等閑にされておっては、選挙の粛正は期し得られない。これは私の意見ではなくて、高知の県選管の御意見なんであります。こういう点は一つよくお考えをいただきたいと思う。形式犯として許していいか、こういう問題を今まで形式犯として見ておったことは、実質犯以上のものじゃないか。こういう御見解が高知の御見解でありますので、お考えをいただきたい。これだけお願いをいたしまして質問を終ります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 私も今の問題に関連して、お願いかたがた、ちょっとお伺いしたいと思いますが、やはり最近の選挙について、平素発行部数の少い地方新聞が、特に選挙の投票の当日の朝多数刷って、折り込み等をやって、特定候補のために投票を有利ならしめる記事を書く、これはまだしも、反対の立場にある者に対して、あることないこと、はなはだ誹謗する記事を書いて配るということは、これは非常に多くなったように私は思う。で、選挙の結果、幸いにして当選しておれば、まあめんどうですから、がまんするということになりまするが、そのために落選するというような場合も最近あると思います。そういう場合に、やはりこれを単に形式犯というようなことで、いいかげんにしておきますと、これは非常に将来そういうことがはやるんじゃないかと思う。そういう点については、これはどう思いますか。やはり被害者と目される者が、すでに事は済んでしまったことであるということで、告訴しないというような場合には、これはもうなるべく言論の自由ということで触れていかない、こういう方針ですか。それとも、また公明選挙の見地から、そういう形式犯か実質犯か、きわめて微妙な問題、そういう問題については、これは取り締っていくか、これは非常に大事な問題じゃないかと思います。  最近もう一つの問題は、これは刑事局長を前に置いて恐縮ですが、選挙というものは金を使って買収するものだ、そういうことをやるのが候補者としては当然であるというような傾向が非常に見える。すでにもう来年の県会議員の選挙なんかについて、これはもう盛んに人を集めて会合して、物を配る。そういうことをやれない者は選挙に出る資格がないんだというようなふうな風潮が地方には見えている。そういう点は、少しやはり政策的な見地から、公明選挙の見地から、これは何らか考えていかなければならぬ。これは私は、公明選挙なんということは、単にもう啓蒙宣伝というような、なまやさしいことだけを追っておったんじゃ、もう追っつかないんじゃないか。いかに啓蒙宣伝費や何か増してみたところで、一億や二億増してみたところで何にもならない。もっともっと実質上、これはもう選挙を腐敗させる風潮が非常に強く今なりつつあるのじゃないかということを私は感ずるのですが、まあ今の報道の問題に関してだけでもけっこうですから、どういう考えでいるか、お聞かせ願いたい。

中川董治警察庁刑事局長

○説明員(中川董治君) ただいま大沢委員御指摘の第一点でありますが、大沢さん御指摘のように、最近の選挙ではそうなんですが、投票当日の朝、またその前日、また二、三日前、言いかえれば投票に接近したころに候補者の、大ざっぱな言葉を使いますけれども、悪口を書いて、違反覚悟でやる、こういう事件が見受けられます。これは私は大へんな悪質な事件だと思うのであります。そうしてこの種の行為は、公職選挙法に大てい触れますので、たとえば記事の内容等が虚偽であることが多うございますので、虚偽事項公表罪に触れます。それからその新聞記事が、百四十八条の新聞紙の要件を具備しないものも多うございますので、これにも触れます。それから、多くの場合、そういう文書が選挙運動用文書となりますので違反と、こういうことになる場合が多いのでございます。それでかかる違反事件につきましては、われわれは立件いたしまして送致いたしているのでありますが、これは警察としても大いに検挙するということは当然でございますが、その検挙するに当っては敏速に検挙する、こういう態勢で私どもは、全国の警察官は、その投票直前にそういう行為が起りやすいということを念頭に置きまして、摘発の態勢を強化いたしまして、そういう事件を摘発しております。ところが、先ほど申しましたように、警察では大へん努力いたしておりますけれども、努力漏れと申しますか、まあ見つからぬやつがあとで見つかる、こういうこともございますので、そういう点は努力を今後も重ねますけれども、一つ国民の協力によってそうして見つける。警察に協力していただきまして、どしどし見つけて制圧いたしたい、こう考えておるわけでございます。  それから、その問題に触れて、大沢委員が御指摘になりましたように、形式犯だからゆるがせにする、実質犯だから大へん努力するというような、こういう考えは一がいに持っておりません。公職選挙法の罪は、学者もこれは区分いたしまして、あるものを実質犯と言い、あるものを形式犯と名づけておりますが、私どもは、公職選挙法違反の罪を、形式犯だからなおざりにするという考えはないのでありまして、要するに、国会において議決になりました法律でございますので、その条文の施行を適正にやるということが私どもの使命と考えます。ところが、その形式犯だからという理由でなしに、まあ警告によって、選挙の公明を確保できそうな問題につきましては、警告という措置によって選挙の公明を確保しようという、方法として、警告の措置によって問題を解決しようというものもございますけれども、大沢委員の最初に御指摘になりましたような事案は、警告によって事を解決するような事案でございませんので、これは取締りと申しますか、検挙ということによって、選挙の公明を確保すべき事案でございますので、かつても努力したつもりでございますが、そういう手口が多くなっている現状にかんがみまして、今後とも大いに努力して参りたいと思うのでございます。  それから第二の御質問の、選挙の公明につきましての御意見でございますが、この選挙が公明になるということは、私も国民の一人として大へん希望するのでございますが、その役割は、違反を取り締るということも、一つの消極的な作用であるということについては私も同様に考えております。ところが、違反の取締りだけで選挙が公明になるかと申しますと、これはもう皆さんの方が御専門家でございますけれども、違反になりますと、犯罪構成要件にぴしっとはまる行為しか違反要件になりませんが、その犯罪構成要件にはまらないもので、どうも民主政治のあり方として適当でないというものも少くございません。そういった面もございますし、さらに違反というものは、取締りだけでやっていくということも、また考え方においても疑問の点がございますので、私ども取締り官憲といたしましては、違反取締りに大いに努力することは努力いたしますけれども、何としても啓蒙宣伝と相待たないと、どうしてもこの選挙の公明化ということは期しがたいものである。とは申せ、そういうことは事実でございますけれども、私どもの分担する仕事が違反の摘発ということでございますので、そういう点に覚悟を新たにいたしまして努力して参りたいと思うのであります。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 私はこの事前運動が、六カ月以前であれば、これは何をやってもいいのだというふうな、何といいまするか、考えが一般にしみ込んでおる、こういうことが非常にいけないのじゃないかと思いますね。事前運動は、これはまあ非常に区分がむずかしいですけれども、いつを問わず、選挙に接近したいつを問わず、その事前運動たる要件が明らかにされれば、これはもう違反なんだ、こういう観念でこれは取り締らなければ、実際に、何といいますか、粛正の効果を上げるということは非常に困難じゃないか。今のこの事前運動が非常に行われておる一つの大きな原因は、六カ月以前は何をやってもいいのだということが、どういうものか、ずっとしみ込んでおりますから、これらの点についてはどういうふうにお考えになりますか。

中川董治警察庁刑事局長

○説明員(中川董治君) 今、大沢委員から御指摘の、六ヵ月以前であったら何をやってもいいのだという誤解が一部の者にあるという点も私よく聞くのでございますが、その誤解が出るもとは時効の関係だと思うのでございますが、時効は御存じのように、ものによっては一年または二年、あるものはまた六ヵ月、一年、二年、こういうふうに、条文ごとに、犯罪ごとに区別しておるわけでございますが、これは時効でございますので、犯罪行為時から候補者を摘発するまでの期間が、ある違反につきましては六ヵ月、ある違反につきましては一年、またある違反につきましては二年、こういう差があるだけでございますので、六カ月以前であれば勝手ほうだいだということは、全然いかなる条文からも出て参らないのであります。そういう誤解が出るという点は、その時効の六ヵ月という文字から誤解が出ておるのでございますけれども、この根本問題は、事前運動という犯罪の立て方、現行法で言えば公職選挙法百二十九条の違反の罪という立て方に問題があると思うのであります。事前に選挙運動をやるということは、法律が禁じておるものであると、こういうふうに規定されておるのでございますが、選挙運動とは、これは御案内のように、特定の選挙に際し特定の候補者の当選を得、または得させるための行為を選挙運動と言うと、こういうふうに解釈されておりますので、特定の選挙に際し、特定の候補者の当選のための活動でないという形態を持って行われるものが少くございません。たとえば年賀状を出す、これは社交行為だという見解のもとに行われるものがあったり、あるいは暑中に暑さ見舞をするという形において行われるものがある。ここにまあ困難性があるということについてはあるのでございます。  それでこういった点につきましては、私ども、そういう行為が、特定の選挙に際し、特定の候補者の当選を得、または得させる行為であるという立場から立証に努力するのでございます汗れども、立証に努力して成功するものも確かにございますけれども、どうしてもその社交関係である、一般政治活動であると、こういうふうに弁解がついてしまう、こういう行為があることもまた事実なんでございます。それで、この問題につきましては、先ほども触れましたように、私ども取締り官憲といたしましては、当該行為が、特定の選挙に際し、特定の候補者の当選を得せしめる行為であるという証明に努力は大いにいたしますけれども、その努力だけでは解決しない残りの面がある。言いかえれば、一般の社交行為あるいは一般の政治活動の形において行われる面がございますので、こういった点は、まあ国民世論と申しますか、民主主義の根本でございますが、自分かちの国は自分たちが政治するという根本方針と相待たないと、目的が達成できない性格を持っているものである。ことに百二十九条の違反の罪につきましてはそういう面がございますので、自治庁の活動と、私たちの取締りの活動と相待ちまして、ことに国会初め国民の各層の御協力によって解決するよりほかに方法がないと、こういうふうに私は考えておるのでございますが、取締りができる、すなわち犯罪構成要件に該当する行為につきましては、どしどし摘発して参りたい、こう考えておるのでございます。

大沢雄一自由民主党

○大沢雄一君 私は、その選挙運動の自由ということは、これは大事なことでありまするが、少し何といいまするか、乱用されるといいまするか、あまりに緩に過ぎる。今、取締りの面からるる御苦心の点よく私どもわかりますし、それはお察ししているのですが、もう少し何とかこの取締り当局が取り締りしやすいような形に、やはり選挙運動の規制の面も考えていく、ただ自由にどこまでもそれをやっていけばいいというのではない、選挙の公明ということがより大事なものだと思うのです。それというのは、時効の点なんかも、どうも六ヵ月ということが誤解を生んでおるとすれば、時効期間も検討を加えるとか、何とかそういう面の必要もあるのじゃないだろうか。一般にどうも誤解をして、そうして勇敢にやる。また、相当期日があるために世の中の監視もきびしくない、警察の方も、やはり幾らか気持ちの上から緩にいくということに私はなるのじゃないかと思う。そういう面から、もう少しやはりこう御検討されて、取締り当局の面自治庁の啓蒙運動の面、そういうものをかみ合わせて、何かやはり一つ当局としても改正案をお考えいただくことがいいのじゃないか、こう思いますので、お願いいたしておきます。

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) それでは、本日は御質疑はこの程度にいたしたいと思います。  なお、各班の文書による報告は、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中啓一自由民主党

○委員長(田中啓一君) 御異議ないと認めます。さよう取り計らいます。  本日は、これにて散会をいたします。    午後零時二十二分散会      —————・—————

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