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29回国会参議院1958/06/19

建設委員会 第3号

発言数
119
登壇者
9
会派数
3
開催日
1958/06/19

会議録

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) ただいまより建設委員会を開会いたします。  まず理事の辞任並びにその補欠互選についてお諮りいたします。石井桂君から都合により理事を辞任いたしたいという旨の申し出がございます。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたしました。  つきましては直ちにその補欠互選を行いたいと存じますが、この互選の方法は、成規の手続を省略して、便宜その指名を委員長に御一任願いたいと存じますが、いかがでございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 御異議ないと認め、私より武藤常介君を理事に指名いたします。     —————————————

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 次に参考人に関する件についてお諮りいたします。高速道路に関する件について意見聴取のため、日本道路公団理事村岡信勝君、日本道路公団計画部長藤森謙一君を参考人に決定いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。     —————————————

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) これより本日の議事に入ります。  高速道路に関する件を議題といたします。御質疑のおありの方は順次御発言願います。  それから本日出席の政府関係の方のお名前を申し上げます。建設大臣遠藤三郎君、道路局長佐藤寛政君、道路局次長關盛吉雄君、高速道路課長齋藤義治君、路政課長三橋信一君、道路総務課長鶴海良一郎君、計画局総合計画課長川島博君、また経済企画庁調整局より交通課長の小口喜久二君、運輸省から自動車局の自動車道課長澁谷正敏君、それから先ほどの参考人のお二人でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 きょうの議題に関しまして、まず最初に建設大臣に質問いたします。  昨年四月法律第六十八号で実施されております国土開発縦貫自動車道建設法、この法律による第九条の「(損失補償と相まつ生活再建又は環境整備のための措置)」、この条項に対する建設大臣の考え方を御披瀝願いたい。同時に各省間の話し合いも済んで、今総理府の当該部局の方へ回っておるように聞いておりますけれども、少くとも遠藤建設大臣はこの法律の提案者または賛成者であるはずです。少くとも署名をしておるはずでございますから、法律の内容、精神については十分に知ってらっしゃると思いますので、第九条の、今政令によって公布しようという政府の施策が出る前に、建設大臣の所見を伺いたいと思います。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) ただいまお尋ねの第九条の政令の問題でありますが、この問題につきましては、ただいま関係各省と鋭意折衝中でございます。特に私の考え方についてのお尋ねでございますが、今回のこの縦貫道路の問題は、わが国といたしましては、まあきわめて画期的な、非常に重大な道路でございますので、政府はあらゆる努力を傾けてこの道路の完成を期さなければならぬと思うのであります。従いましてこれに関連する、まあ地元民といいますか、関連する方々の生活の問題、将来の保護の問題、補償の問題等についてはでき得る限りの便宜をはからなくちゃならない。私は本道路の法律の成立の経緯にかんがみまして、しかもこの重大性にかんがみて、政府としてはできる限りの援助をすべきである、こういう考えのもとに政令の折衝を今続けておるようなわけであります。さよう御了承いただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 この条文はむろん強制規定ではございませんので、政治的には説明をするのに非常に楽でしょうけれども、一つこの第九条に盛られているところの条文というものは、従来他の法律に見るようなものじゃない、非常に具体的に、私が読んで見ましてもこの条は、「(損失補償と相まつ生活再建又は環境整備のための措置)」「第九条 国土開発縦貫自動車道の建設又は第四条の規定により行われる」、第四条というのは国以外の者に対する建設という意味です。「第四条の規定により行われる高速幹線自動車道の建設に必要な土地等を供したため生活の基礎を失う者がある場合においては、政府は、その者に対し、政令で定めるところにより、その受ける補償と相まって行うことを必要と認める生活再建又は環境整備のための措置について、その実施に努めなければならない。」非常に具体的になっておる。そこで今大体、強制規定じゃないんで、大臣はそういうことを言っておるけれども、具体的に政令にどういうものを持とうとするか、同時にまた現在小牧と吹田間の縦貫自動車道の建設をやっております。従って道路公団はこれをどういう方法で、どういう納得のもとに地元民との土地の買収その他のことを折衝しているか。政令は今出ておりません。出ておりませんけれども、少くとも道路公団はこの精神というものを中心として、地元民と折衝しておるはずだと思うのです。そこでまず道路公団の方でどういう折衝の仕方をしておるか、非常に具体的に、場合によれば、この地区ではこうこうと、金はこう、地価はこう、生活保障の問題はこう、あとの問題はどうという具体的な例を示していただいて、それと大臣が一応立案した——これは道路局長が幹事だそうですが、建設大臣として考えさせたものとが全く同一のものであるか、これは当然この政令が出なければならないんです、とっくに。それをどういう形でやっておるか、どうかつしているのか、あるいは知事その他を使って地元民をだましているのか、あるいは全く納得して喜んで土地を提供しているのか、その点を具体的に建設大臣の今の御意見の前に、もう少し大臣に質問いたしますけれども、その前に道路公団でやっておる実際の実施状況というものを明らかにしていただきたい。非常に具体的に御説明を願いたいと思う。

村岡信勝日本道路公団理事

○参考人(村岡信勝君) 私道路公団の村岡でございます。私は実は経理並びに業務関係を担当いたしておりまして、名神道路関係の技術担当の理事が目下現地の方へ出張して不在中でございますので、便宜私からただいまのお尋ねの点について申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 発言中ですが、責任がある答弁ができるんですか、それともできなければ伺いません。

村岡信勝日本道路公団理事

○参考人(村岡信勝君) 十分詳細にわたって満足のいくような、御納得の参りますような御説明はできますかどうか、私としては十分確信はございません。

田中一日本社会党

○田中一君 確信のない方に質問して、またあとにいろいろ問題を残すと困るので、やはり参考人としては私の質問に対する適格性がないと思うのです。それでどなたか、総裁かあるいは副総裁か、責任のある答弁のできる方をお呼び願いたい。かえって御迷惑になると困るんです、あとの。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 速記をつけて。

田中一日本社会党

○田中一君 では、縦貫自動車道の審議会の幹事の佐藤寛政君に伺います。大体、政令の幹事の省であるところの建設省が立案したもの、その原案に対して、これはむろん関係はたくさんありますから、各省の関係、各省の意見等を参酌して、一応、なまコンクリートになったという程度のものがあるはずですから、それをひとつこれへお出し願いたい。それでその説明を願いたい。書類があったらお出し願いたいんですが。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 先ほどから田中委員のお話にございましたように、ただいま作ろうとしております政令は、縦貫道法の第九条、この精神を受けて、十分その精神が盛り込まれておるものでなければならぬということは、私といたしましても十分承知いたしております。で、それにつきまして、建設省でもいろいろ考慮いたしまして、案としてはいろいろなものを作りましたですが、各省折衝、まだいろいろ見解がまとまるところまで至りませんで、今日まとまったものをお見せするに至らないことは大へん申しわけない次第でございますが、先ほども大臣からお話ございましたように、鋭意各省と折衝いたしまして御趣旨のほどを盛り込むように努力中でございますので、もうしばらく政令のできるのを御猶予願いたい、こう思う次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 私は今まで非公式にもう了解している点は、大体各省間の話し合いは済んで、そうして総理府に今その原案が回っているというように聞いておるんです。これは間違いないです、そういう情報は。従って、まだその原案というものは幹事の手元にあるんですか。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 総理府においていろいろとお取りまとめを願っておるわけでございますが、その原案は、各省で意見が一致してこれで大体よろしいというところまでいったものではございませんで、今いろいろ御相談中でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 委員長にお願いしたいんですが、どうも私がきょうこの問題について質疑をしようというのに、不適格者ばかりがここに出席しております。少くとも、総理府においてその取りまとめをやっているなら、その取りまとめをやっている責任者をお呼び願いたいんです。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) それではさっそく……。

田中一日本社会党

○田中一君 そのことは昨日も委員部に向って要求しておいたんですが。明確な答弁ができない、ことに責任がない方がお見えになったんでは困るんです。その点はさっそく総理府へ申し出て下さい。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) それでは総理府へさっそく連絡いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 そうしてその案文を持ってくるように、むろんこれは決定版じゃございませんから、けっこうでございますから、案文を資料として持ち出すように要求いたします。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) さよう取り運ぶことにいたします。

村上義一緑風会

○村上義一君 関連して。ただいま田中委員から御質問の、第九条に予定されておる政令の内容を盛り込むことはずいぶん困難なむつかしい問題だと私は思っております。これを作り方いかんによっては他に波及すると思いまするし、地主などば非常に九条の内容を眺めて甘い考えを持っておると思うのであります。従って、公団の現地機関または関係県当局、ずいぶん苦心をしていても、なお話がまとまらない。だから実地測量ができないというような所もあることは、御承知の通りであります。これはひとつなるべく速かに総合的に各般の事情をよく考察せられて、一日も早く発表していただきたいと思うのであります。関連して希望を述べておきます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは建設省から内容を流したものだと思うんですが、これは今佐藤道路局長に言ってもしょうがない。一ヵ月くらい前の話ですから、前任者の冨樫技監の方に伺わなきゃならぬと思う。課長はいるはずですから、三橋課長がいるから、三橋課長の手元から情報が出たと思うんですが、建設関係の新聞にその一応の案文というものが発表されております。発表したのか盗んだのかわかりませんけれども、とにかく発表されております。したがって、その案文は、もはや秘密に属するものじゃない。だから早速三橋君の方で大臣の許可を受けて当委員会にその原案を提出願いたい。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) ただいま田中委員から建設省が発表したらしいというお話がございましたが、建設省としては、さきほどから申しますように、非常に大事な問題で、研究中でございますので、発表いたした覚えはございません。しかしながら、これは新聞に出ておったことは承知いたしておりまするが、そういうわけでございまして、建設省のまだこれでよろしいという考えではございませんので、さよう一つ御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 新聞に出ているものは、もはや秘密のものじゃないんです。もしもそれほど重要な、国民に非常なマイナスになるようなものを新聞が発表したとするならば、新聞に対して徹底的にそれを追及しなきゃならぬ。そうでないと思う。したがって、もはや秘密がないはずですから、これは遠藤大臣にお願いしますけれども、直ちに当委員会にその案文をお示し願いたい。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) との原案がどういうものが発表されておりましたか、私は存じませんが、就任早々、この問題は非常に重要な問題でありますから、いろいろ聞いておったのであります。しかし、この問題は、事務的にいつまで議論しておってもなかなか解決いたしませんので、早急に私は内閣の責任においてこれを決定して参りたい、できるだけ早い機会にこれを決定いたしまして、そうして最終的なものを当委員会に提示したいと思うのでありまするが、それまでしばらくお待ちをいただきたい。そのことをお願いするわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 これはおかしな話を大臣から聞くものです。むろん、この法律によりますと、行政府にまかしておる案文でございます。しかしながら、この法律の精神というものは、国会の意思によって決定したものなんです。それを当委員会として調査案件として取り上げて、われわれが審議の過程において意図している精神というものが、織り込んであるかないかの問題を調査しようとしているんです。どんな原案であろうとお出しになるのは義務でございます。今、国会法を十分調べてみます。そういうことを拒否することができるかできないか、という問題につきまして法律を今から調べます。場合によったら、法制局長を呼んでここで明らかにいたしますけれども、そうして無理やりにお出しになるようなことになるよりも、そんなこといわないで、もう新聞に出ているものですからすなおにお出しになった方がいいと思うのです。つまらぬことでこだわり持たないでやっていただきたいと思うのです。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 実はざっくばらんに申し上げますと、きのうもその話を聞いておったのですが、建設省としては案がまだ固まっていないのであります。いろいろと案は作っておったらしいのですが、そのうちの一つが何か出たらしいのですが、これでいこうという私自身の腹もきまらないし、建設省全体の意向がまだきまっておらない状態であります。これは私の責任においてきめたい、そうしてしかるべく委員会に提示するなり、しかるべき方法で御審議願いたい、こういう考えであります。

田中一日本社会党

○田中一君 どうもつまらぬことでひっかかっちゃって、あと何時間やったって切りはつきませんけれども、当委員会の議決をもって、その新聞に発表した程度の案文、新聞に公表されたかスクープされたか知りませんけれども、新聞に出ている範囲の原案というものを出せと要求した場合には、建設大臣拒否なさいますか。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) ほんとうに原案ができておればもちろん出します。しかしまだ原案はできておらないのであります。しかもいろいろな意見をやっておる最中に、まあ最初の係あたりが作ったようなものを、あるいは出しておったのではないかと思うのですけれども、もう少し固まらなければ建設省の案を提示するという形にならないと思うのであります。かえってそれは失礼だと思いますが、それを一つ御了承いただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 建設大臣は今のような発言をしているけれども、道路局長は、もはやその原案というものは自分の手元にございません、総理府に差し上げてあります、総理府は今各省と折衝しております、という答弁をしております。建設大臣はまだそんなもの知らないし、見たこともない、遠藤建設大臣じゃないですよ、建設大臣という職務からいって、見てない、知らぬという言葉に食い違いがございます。従って真相はどうなんですか。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 私は先ほど建設省が原案ができて、その原案を総理府に出して、総理府が取りまとめをしておると申し上げておるのではございませんから、誤解のないようにお願いいたしたいと思います。総理府がこの政令を作るためにいろいろ取りまとめの労をとって下さっておることは事実でございます。それに対しまして建設省は従来いろいろな案を持ったことはございます。事務当局といたしましていろいろな案を立てたことはございますが、建設省の案だというものに対しましてはいろいろむずかしい問題がございますし、また大臣の御意向もよく承わってきめる必要がございますので、いわゆる建設省の最終案というものをもって総理府に交渉しているとか、そういうものではございませんので、はっきりその点を御説明申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると道路局長としてでなくて、縦貫高速自動車道審議会の幹事として、建設省の道路局長という方が幹事をやっておるのです。その幹事としてどういう原案を作っておるか、それをお示し願いたい。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 私は新任後その幹事会に出席したことはございませんが、縦貫道審議会の幹事会にはそういう権限がないそうでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 まあ建設大臣に対する要求の分につきましては、後ほどよく国会法を調べまして要求いたしますが、とりあえず当面の責任者である総理府のだれがやっておるか、昨日専門員に呼ぶようにいったのですが、そういう者がおらないと……、それで道路局長が幹事をやっておるから、そこで大体の取りまとめをしているのだと、こういうふうに報告を聞いたわけです。そこで道路局長である幹事に質問したわけなんですけれども、その点について一つ委員長の方でとういう機構になっておるか、どこにその責任の所在があるか、早速調査をされて当委員会に報告願いたい。今いう通り責任のない者に追及してもどうにもならないのです。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 後ほど建設省と相談いたしましてこの件を取り運びたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 そうなりますともう何をか言わんやなんです。政令がいつになるかわからぬ。そうして道路公団は日夜どうかつあるいは供応、はしてないでしょうけれども、一生懸命一日も早く買収を完成しようという努力をしておるのです。少くとも具体的な政令の条文によって道路公団はすべきものなんです。それを既成事実を作るために昨年からどんどんやっております。これは私には悪意にしか感じられません。ことに今もその内容については自分は的確にわかっておらないというような理事が出ておられるのでは、この委員会を持っても審議する対象がなくなってくるのです。私は、今度政府が出そうという政令というものを甘くやれ、という考えは持っておらないのです。先ほど村上委員も言っておるようにこの法律の条文というもの、これを全部の土地問題に持っていった場合には、容易ならざる事態が起きるのです。むろん地元民のこの法律で保障されておるところの当然なる権利は守るべきであります。でありますが、そのために他に及ぼすところの悪影響というものを考える場合には、もう少し政府にバック・アップして、国民の理解も深めよう、それに御協力もしょうという気持で言っておるのです。何かどうも私が社会党の人間なものだから、政府をえらく突っついて、どうこういうような妙な考えを持っておるようだけれども、そういうような考えは持っておらないのです。どういう気持で遠藤建設大臣ああいう発言を執拗に主張されておるかわかりませんが、少くともこの法律にのっとって条文を具体的にしようとする場合には、全国的にとんでもない問題が起きるのです。だからなかなか——そういう良識ある者も関係部局にはおられると思う、その方々がいろいろな意味でもって反対やら賛成やら意見まちまちでもってきまらない、というのが実情であろうと思う。当委員会は少くともあの法律を通した責任上、是は是、非は非、なるべくこの法律に盛られておるような国民の利益、権利というものは守りながら、全体の他の公共事業等に及ぼす悪影響等を調節しよう、という意思を持ってこの委員会を要求しておる。あなた方の考えは少しおかしいのだ。もっとフランクに当委員会を協力者として考えないか。同時にまた当委員会は、この法律の精神というものはみんな知ってこの法律を通したわけです。もしも道路公団が現在悪いいき方をしておると仮定する場合には、今度あなた方が作ろうとする政令が違っておるような結論になった場合に、それを是正されるかどうかという大きな問題が起きる。既成事実を作って押し切ろうというような政治は悪い政治なんです。良心的な遠藤建設大臣がきたから今度はそんなことしないと思うけれども、何もこだわらないでフランクにこれをお出しなさい。そうして当委員会の各委員が協力をするような措置をとることが、建設大臣が自分の職務を安全に遂行するためには、とるべき方策であろうと私は考える。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 非常にいい御注意でありまして、私は全く賛成であります。もともと私は就任の当初申し上げましたように、この委員会と一体になって一つ仕事をやっていきたい、いわんや隠し事をして、からくりをしようという考えは毛頭ございません。でありますから、一応の考え方がきまって参りましたならば、さっそく委員会に提示しまして皆さんの御協力を仰ぎたい、こう思っておるわけです。ただ、この案がまだきまらないものですから、固まらないものを出しますと、かえって御迷惑をおかけする、そういう意味でもうしばらく時をかしていただきたい、こういうことを私はお願いしておるわけです。田中委員のおっしゃることは私は全面的に同感でございます。そういう趣旨でやって参りたいと思いますから、一つよろしく願います。

田中一日本社会党

○田中一君 私は、建設大臣の発言おかしいと思うのです。固まってしまう……、むろん政府に行政措置として政令でまかされたものですから、あなたの権限でおやりなさい。しかしながら、固まったものに対してはわれわれは何も言うことはできない、批判するにすぎない、それではあとに問題が残るのです。いいですか、固まらない前にお出しなさい。そうして、むろん利害関係者も相当おります。それらが納得する形の啓蒙が今後できるのです。固まる前に。まあ、あるいは遠藤建設大臣は静岡二区の選出議員だから、中央道というものは、そんなものはやめてしまって、今、政府原案、建設省が主張しておるところの東海道線を持てば自分の選挙区は安泰だという考え方を持っておるとは考えませんけれども、そういう考えは持ちませんけれども、少くとも何のために、新聞に一案ででもかまいません、ある案のうちの一案が新聞に発表された、国民は少くともそれが、それに近いものが公布されるのではなかろうかという気持を持っておるのです。われわれも持っております。だから、コンクリートされては間に合わぬのです。もしもどこまでも今のようなことを建設大臣言うならば、これは十分に各法規を調べて、そうしてわれわれの、要求が貫徹するように、われわれの要求が貫徹ということは、あなた方に協力しようということなんです。そういう点はきわめねばならぬと思うのです。今の建設大臣の答弁では不満足です。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 今、私は固まったらということを申し上げましたが、多少それには語弊があるかもしれません。もう決定してしまったらという意味ではないのであります。建設省の考え方が、一応方向がきまったならは、これでもって皆さんに御相談をするという考え方でありますから一つ御了承いただきたいと思います。  なお、国土縦貫道路の問題につきましては、これは前内閣におきましてはっきりきまった事柄でありますし、私、今のお話のように静岡県の第二区の選出でありますけれども、それとこれとは全く別の問題であります。前内閣、前大臣の方針をそのまま踏襲しております。どうぞその点も御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 どうもね、建設大臣か主管大臣でないのです。たしかこれは総理大臣が主管大臣ですから、建設大臣が自分の建設大臣としての、審議会の委員としての決定的な成案というものをさしておるのか、その度合いがわかりませんけれども、運営の真相はどうなっているんです。これは、佐藤君じゃ新任の局長で、幹事会に出たことないというから御迷惑だから、一つ富樫君を、技監をお呼びいただきたいと思う。技監から伺わなければならぬと思いますから、一つ委員長そのようにお取り計らい願いたいと思います。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) さっそく連絡いたします。  速記をとめて。   〔速記中止〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 速記をつけて。  この際お諮りいたします。  高速道路に関する件について意見聴取のため日本道路公団副総裁井尻芳郎君を参考人に決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 御異議ないと認めます。  速記をとめて。   〔速記中止〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 速記をつけて。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 法律九条に基く政令の問題につきましては、準備が非常におくれましたことはどうも恐縮に存じます。その間内閣の更迭があったりいたしまして、事務当局も一生懸命やっておったようでありますけれども、おくれましたことは重ねておわびをしたいと思います。しかし、この問題はきわめて重要な問題でありますし、私は就任早々この問題の経過を聞き検討をやっておったのでありますが、でき得る限り早い機会に御趣旨に沿うように・しかも法律の精神にのっとりまして、この政令を公布する手続を進めたいと存じます。その間委員会の皆さんの御意見等も十分尊重いたしまして、急速な運びをつけて参る考えでございますから、どうぞ御了承いただきたいと思います。(「了承、了承」と呼ぶ者あり)

田中一日本社会党

○田中一君 私は不満足です。もしもそういう意図があるならば、国民のために、今まで一年以上も経過していまだに政令ができないというこの事実、道路公団はあらゆる四十八手を使って、そうして買収をやっているこの事実、この二つをにらみ合して早急に決定しなければならぬことはもう痛感しておるところでございましょう。そこで、何月何日ごろまでにこの成案を作るということをここで意思表示をしていただきたい。これは何もそんなことにびくびくする必要はないのです。私がこういう発言をして、大臣がいつごろいたしますと言うと、他の役所もそれに右へならえでもって、建設大臣一人を苦しめちゃならぬということで、ものはきまってくるものなんです。新聞に一部を発表してそれで打診するよりも、当委員会においてそういう大臣が発言したから、これにどうしてもこの日までにまとめなければならぬということが起ってくるわけなんです。あなた閣議でもって十分に発言できるのです。従ってここでもってはっきりといつ幾日までにやる、そうして道路公団の今日の買収しておる事実、行為というものはでき上った法律と照らし合した場合に、行き過ぎがあった場合に一はこれはやむを得ません。行き過ぎというのは、不当にですよ、不当に余分な補償をした場合ですね、これはおそらく道路公団岸総裁は商売人ですから、そんなことはしないと思うのだ。いじめることはしてもしないと思うのだ。それじゃ今度——不当に過大な補償をしたということは別にしても、今度は過小な補償をしたという事例があった場合には、その政令によってそれを是正するという二つの問題は、ここでもってはっきりと言うならば、まあこれは法律によって行政府にまかした問題ですから、その時期まで待ちますけれども、われわれは立法者なんです。審議会はただそれに対するイエスかノーか、責任あるところのこの委員じゃないわけです。具体的な実施に対する審議会なんです。われわれ立法者としては立法の精神というものが一番大事なんです。従って公布寸前に持ってくるなんということは、おそらく遠藤さんも官僚であるけれども、官僚的でない感覚をお持ちの方だそうですから、ですから、国会というものを尊重すると思うのです。その事前のものを当委員会にも、どうだろうか——むろん衆議院にもおやりになると思います。これでどうだろうかということの提示をするという三点の問題を御答弁になれば、これから井尻さん来ますから、実際にどういう形の買収をやっているかということを伺って、この問題はあなたが言明する日の来るまで待ってもいいと思います。一つ事務的に幹事等にもどうだと聞いて、それで御答弁願いたいと思うのです。それが的確でなければ私は不満足です。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) ただいまお話の政令案が確定しまして出すという形ではなくして、あらかじめお諮りするという点については、確かにそういたす考えでございます。  それから、公団の事業中止の問題は、これはまた非常に大きな影響がありますので、しかも私一番心配しておりますのは、道路五カ年計画に基く予算が取れましたが、その予算が施行がなかなかできない。そのために非常に事業がおくれるようなことになりますと、これもまた非常に重大な問題になって参ります。予算の施行をきちっとやらなければならぬと思うのでありまして、公団の今の仕事の進め方に行き過ぎがあるようであれば、私はそれを注意して、行き過ぎを是正させたいと思います。ただ、準備をだんだん進めていくについては、一つぜひ御了承をいただきたいと思うのであります。  それから期限を切る問題でありますが、私は、何月何日というふうに期限を今切るまではっきりした勘が働かないのであります。従って、でき得る限り早い機会にやりますということで、一つ私を信頼していただきたい。決してすっぽかすような、そういうずぼらな考えは持っておらないのであります。あくまで誠意を持って、最短期間にこの政令をまとめていくということで御了承をいただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 これは昨年の四月に公布されたものなんですよ。一年以上たっているんですよ。そうして買収は行われているんですよ。いいですか。事ここに至って、最短距離なんて、最短距離というのは、百里の最短距離をどう回るかしらぬけれども、大体われわれが納得するような形のころを、時期を表明したらいかがです。最短距離でもって一年過ぎてしまったんです。おそらく道路公団が昨年でもって予算がつきましたから、さっそく全部買収に当ろうといって、われわれの委員会でもいっておりましたから、買収やっているんですよ。それが、一年たっているのが最短距離だったはずなんです。そうすると、あとどのくらいになるんです。公団の買収が終ったら、そうしたら出そうというのですか。その点がちょっと信用できないんです。これは建設大臣に伺っているんです。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 政令の方をおくらせまして、そうして、公団の買収をどんどん進めていくといったような、そういう考えは毛頭ございません。政令はできるだけ早く出したいということで、事務当局もやっておったようでありますが、何にしましても、非常に影響するところが広範でありまして、各省に関連があるものですから、いろいろ議論をしておったようであります。しかし、もうここまで参りますと、ちゅうちょ逡巡を許さないと私は思います。私は、私の責任において就任第一の仕事としてこの問題と取り組んでいきたい。ことに五カ年計画の具体的な内容をどんどんきめていかなければなりません。でありますから、これに今集中しておるわけであります。決してごまかしをしたり、一方においてどんどん進めさしておいて、こっちをおくらしていくようなことは、絶対いたさない考えでございますから、一つぜひ御了承いただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 村岡さん、あなたに伺いますが、どのくらい進んでおる……。

村岡信勝日本道路公団理事

○参考人(村岡信勝君) 名神道の沿線百八十何キロのうちで、御承知のように京都バイパス——大津追分から京都の南に至りますあの間は、これは高速道路の関係とは別に、すでに三十一年度から計画がございまして、調査も進行いたしておりまして、これが後になって名神高速道路の一部に編入されたわけであります。従って、京都バイパスの区間とその他とは区別して考えていく必要がありますが、京都バイパスは、用地買収の大部分は、国鉄の廃線敷がございますが、民地も相当あります。その京都バイパスの地区については、用地買収は相当程度進んでおります。その他の百数十キロの区間につきましては、これは実は現在までのところ、今年度一ぱいで用地買収を終る計画でありながら、現実には、実は買収済みの土地、あるいは補償支払い済みの個所というものはないと申してよろしいのであります。最近になって、愛知建設所管内等に一、二目鼻のついた所が出て参るというような段階でございます。従いまして、先ほど御指摘がございましたような、道路公団が政令等の裏づけがないにかかわらず、買収を容易ならしめるためにある程度無理をいたすという関係は、実は出て参っておらないはずでございます。ただ政令のない段階でも、いろいろ話を進めて参りますのに、いろいろ法令の規定すれすれの線まで実は話を持っていかざるを得ないような段階でございましたけれども、現実の買収としては、実はほとんど皆無に近いというのが現状でございます。希望といたしましては、この際一日も早く政令が実施になれば、買収の進行が容易になるのではないか、かように考えておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、小牧−吹田間は手をつけてないというんですか。

村岡信勝日本道路公団理事

○参考人(村岡信勝君) 手をつけてないと申すのではございませんが、目下立ち入り調査等の段階で、しきりに測量等をいたしておりまするが、個別にまだ折衝いたして買収をいたすという段階にはなっておらないということでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 バイパスの場合は、これは買収が済んでおるということですか。

村岡信勝日本道路公団理事

○参考人(村岡信勝君) 京都バイパスの区域につきましては、用地の買収はあらかた終了いたしておると存じます。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、高速自動車道の場合には、こういう強烈な条文がないわけですよ。しかし、縦貫自動車でこの条文が入った以上、少くとも高速道路というものは、全部これに準じてやるということにならざるを得ないのですよ。だから結局同じことなんですよ。なるほど答弁としては巧妙な答弁です。この区域の分はまだそこまでいってない、これに関係する他の分はやっておりますということになると、それは鉄道用地であろうと、鉄道用地だけで済むべきものじゃないと思う、やはり民地も入っておる。そうなった場合には、建設大臣は、その方が済むまではなんということは考えておりません、直ちにいたしますというけれども、おのずから、もう年度一ぱいにはこっちの方も、こっちというのはいわゆる縦貫高速自動車道の方も手をつけなければならぬでしょう、完成しなければならぬのだから。だからいつごろまでにやるということが明らかになると思う。ましてや、縦貫高速自動車道の方の、この法律にある以外の高速自動車道の分の買収の仕方はどうなっておるか、これもあなたじゃ、村岡さんじゃわからないというんじゃ、今、井尻さんが来たら聞きますが、どういうことをやっておるか。今までやっておる鉄道用地並びに付属の民地というものをどういう形でやっておるか。少くとも、これからできようという第九条の政令の精神にのっとった方法でやっておるのか、これはらち外だから、今まで通りやるんだと、今まで通りだましたりさすったり、ごちそうしたり、権力を使うようなことをしておるのか。

村岡信勝日本道路公団理事

○参考人(村岡信勝君) 先ほど申し上げましたように、京都バイパス以外の地域においては、まだ具体的な買収は進んでおりませんが、ただ交渉のやり方といたしましては、やはり農地あり、山あり、河川を横切ることもあります。それぞれの地形によって形の内容も変って参りまするが、たとえば、ある農地を横切るために農地がつぶれるというような場合におきましては、すでにその地域において農地改良の計画等がある場合、それにつきまして、道路公団の側から、正当にこの計画の調査費等を出し得るような場合には、これは道路建設のための調査費として処理し得るような場合には、この調査費の形において支出いたすというようなことも考えております。具体的な例として、ほかのいろいろな態様があるわけでございますが、たとえば農地等の場合については、調査費の名前において応分の負担をし得るというようなことがあればやる。正面からして道路公団の道路建設のための経費として、法令上出し得ないというものについては、これはどこまでも現在の法令上は、これはいたし方ないのでございまして、その辺のことにつきましては、政令の施行によって、可能な段階が出て参ることを期待しておるわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 むろん、道路公団としては、この法律にきめられておる範囲のものしかできないのは当然なんです。ただね、今度できる政令と、高速自動車道建設の買収の方式、あるいは他の方式等もここまで親切な行き届いたような条文はないわけなんですよ。従ってやはり国民の願っている、希望している条文がここに織り込んである以上、他の買収行為もこれに準拠するのは当然なんです。それで、行政官としても、縦貫自動車道なら甘くする、こっちだから、条文にないけれども辛くするというわけにはいかないわけです。やはりどこまでも国民が希望する幅があるならば、その最大限の幅まで法の適用を緩和しようというのは、これは当然な話なんです。従ってもしそういう場合にも、他の道路等の買収、これに対するところの補償、それから環境の整備、損害補償等、こういう問題はこれに準拠してやるという考え方に立っていくのだと思うのです。その点は建設大臣はどうお考えになりますか。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 今お話の点でありますが、それが一番問題なんであります。これをあまりルーズにやって参りますと、非常に財政的に負担に耐えられないような問題が出て参ります。そうかといって、この法律の趣旨は、非常に無理をしてはいけないのだということでできておりますから、この法律の趣旨に沿うようにはしなければならない。そこの調整の問題をどういうふうにするかということが一つのポイントになって参るかと思います。それをよく一つ考えてその問題を乗り越えて進んでいきたいと、こう思うわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、第九条の条文について、これはもう建設大臣もう少しお読み願って、これはこういう考えなんだと……。あなたは賛成者なんだからね。衆議院が発議し、各派の理事かだれかが提案して、あなたは賛成者なんだ。それに協力したのはわれわれ当参議院なんです。従ってとの条文に対してどういう考えを持っているのか、この条文についてあなたの御意見、考え方、精神を一つ御披瀝願いたいと思うのです。ということは、これは事実上政治的に通した法律なんです、御承知のように。ほんとう言うと条文なんか読んでいないんですよ。こういうことなら、各会派が納得するだろうということでやったので、委員会では記録にも何にも残っていないわけですよ。私が心配するのは、衆議院でもその通り、参議院でもまあ各会派の決定が、まあせいぜい緑風会さんあたりは十分追及すべきものでありましょう。二大政党としてこれをぱっと正式にきめちゃって、審議も何もしないで……。あなたは賛成者でありながら、こういう条文を、担当大臣になって初めてとれはえらいことだということになってくるのです。だから、なおさら証文の出しおくれでありましょうけれども、当委員会としては、この問題については慎重にしなければ、今後の国土計画というものに対して非常に大きな支障を来たすという考えを私どもは持っているのです。だから、くどくしつとく申し上げるのですが、建設大臣も一つ性根を据えて、この問題の内容、精神というものを御披瀝願いたいと思うのです。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 非常にいい御注意でありまして、実は私もこの提案者の一人になっております。(田中一君、「提案者になっている、それは大へんだ」と述ぶ)提案者になっております。しかし、あまり条文を読んでおらなかったのであります。(笑声)せっかく一つ勉強して参りたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ、まあ大臣は責任があって、これを実施する立場にあるわけですが、道路局長はこの条文に対しては、この条文に盛り込んである趣旨はどういうものであるかということを、どういう工合に理解しているか、これを一つ道路局長に伺いたい。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 私はつい先日道路局長を拝命いたしましたが、その以前の関係におきまして、この縦貫自動車道の法律案ができます前時代から、いろいろ本省でこれに関するお手伝いをさしていただきました。従いまして縦貫道を作られるというお気持がどういうものだということはあらかた心得ているつもりでございます。またこの中でもいろいろ大事な点がございますが、用地買収、補償等に関しましてもっとも大事である第九条につきましては、この法文に書いてございますその御精神につきまして、従来からもいろいろお話もございましたが、末席におきましても、村上先生、田中先生から先ほど御懇篤なるお話がございましたので、なお一そう理解を深くしたわけでございます。今後その精神をよく体しまして、大臣の御指示を仰ぎまして政令の準備に資したい、こう考えておりますので、よろしくどうぞ……。

田中一日本社会党

○田中一君 あなたのこの条文に対する見解を伺っているんです。私や、付上さんの言っていることをけんけん服膺するなんていうことは言う必要がないんです。あなたの見解です。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) この条文の中に含まれております考え方といたしましては、村上先生、田中先生が先ほどおっしゃったことは私その通りに考えているということを、今日新たに認識を深くしたという意味でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ具体的に伺いますが、この条文はこのまま、この法律できめている建設事業が、他の事業に悪影響があるとお考えになっていますか、好影響があるとお考えになっておりますか、事業の執行者として。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 他の事業と申しますと、道路以外の事業という意味でごさいましょうか。

田中一日本社会党

○田中一君 この法律以外の道路などの場合。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) これはやはり相当大きな影響を持つかと存じます。しかしながら、いずれの場合にいたしましても、用地等の獲得において、その用地等を提供した方々の生活問題、環境問題というものは非常に深刻な大事な問題でございますので、法律のあるとないとにかかわらず、その点に関しては十分やはり親切な気持を持って注意して参らなければならない。本第九条におきましては、その点は法律において指示され、なお政令において明確にされるものと、こういうふうに伺っております。

田中一日本社会党

○田中一君 だから、この条文は他の法律にはないけれども、ここまで親切な条文というものは、非常に望ましい、よい条文であるというようにお考えですか。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 非常に大事なものだと思います。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) ただいま井尻道路公団副総裁が出席されました。

田中一日本社会党

○田中一君 井尻副総裁に伺いますが、現在名神国道の土地の買収状況はどういう段階になって、路線の各地点についてどういう段階であって、どのくらい進んでおり、それで買収の方法は法律の何に準拠してやっているのか。それで具体的な地点、その方法、できるならば今ここで、御答弁できなければ資料として、価格、条件等を当委員会に御提出願いたい。今、口頭で言えるのだけはお話し願いたい。というのは、経理担当の村岡さんが見えているけれども、どうも具体的な問題については責任が持てないというお話ですから、副総裁からそれを伺います。それから、この場でできない場合には資料でお出し願いたい。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) 井尻でございます。ただいまの御質問でございますが、お答えいたしまするが、土地の買収の問題につきましては、ずいぶん現地におきましておのおの一生懸命でやっておりまするけれども、まだ非常にある部分になりまするというと、立ち入りさえもできないような所もありましたが、漸次とればいろいろの折衝の末、だんだんと好転いたしております。一つの例をあげますれば、たとえば岐阜にありますところの養老地区なんか非常にもつれた所でありまするけれども、これもともかくも立ち入りをいたしまして、そうして調査をする段階になりました。そういうふうな状態になっております。また滋賀の方もそういうふうになっておりまして、概括的に申しまして非常に有利に展開いたしておることを申し上げられます。それから個々の点につきましては、そういうふうな状態ですからしてまだ価格を示しまして、そうして具体的の例に進まない所が多いのでありますが、この点も一つ御了承を願いたいと存じます。  それから今御質問がありました、もしそういう具体的の例が直ちにできないならば、また一つ事例を上げて書類で、もって提出せよ、そういうお話がありましたからして、これはそういうふうにさせていただきたいと思います。御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 むろんこれは政令が早く出ればもう少し促進されるものだと思うのです。そこで道路公団の方が非常に苦んでおる立場もおわかりでしょうから、ここで遠藤大臣が何月何日ころまでに大体まとめようと思うくらいの発言があれば、この際この辺でとめておいて他の質問をいたしますけれども、最後の三つ、あなたの一番いい答弁という三つのうち二つは伺いましたけれども、第三のいつごろまでに、最短距離という抽象的のことを言わないで、いつころまでにこの政令を各省間の意思をまとめて政令を出したい、出したいでいいのですよ。出すと言わないでも。という意思表示をなすっていただきたいのです。そうすれば名建設大臣ですよ。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 名建設大臣たり得ないことははなはだ遺憾でありますが、(笑声)実は私はずっとこまかいことをやっておりますと、大体の勘でわかるのであります。事務当局なんかと無関係に何月何日ごろということは言えますけれども、まだ私は勘が働かないのであります。どこにどういうふうな議論があるということもこまかくわかりませんから、この議論はこういうことで、これはこういうふうにやればいいのだというような勘がまだ働かないものですから、大見得を切って名建設大臣になれぬことは、はなはだ遺憾であります。しかし、あくまでも誠意をもってできる限り早い機会にやります。しかも田中委員のおっしゃることはよくわかりますし、全く同感でありますから、一つ私の誠意を信頼をしていただきたい、そのことを特にお願いするわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 ことしの通常国会ころに出すつもりですか。三十四年度の予算審議の通常国会くらいに出すつもりですか。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) もちろんその前に私は解決します。

田中一日本社会党

○田中一君 まあ九月か、十月に持たれる臨時国会あたりに出すわけですか。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 事務当局の意見を聞きましたところが、臨時国会の前に必ず出せるということを申し上げてもいいそうでありますからどうか……。

田中一日本社会党

○田中一君 七月ころはどうです。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) まあ臨時国会の前に出すということで、あまり責任のある地位にあるものですから、もし間違えば首を上げなければいかぬ、大へんなことになります。ですから、ほんとうにそういう考えで誠意を持ってやりますから、一つ御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 道路公団一体どうするつもりなんです。そうなってくると、道路公団は買収できませんよ。ことに一案、二案、三案という草案が新聞等に公表されておるということになると、これは道路公団はとても仕事できませんよ。だから大体めどですね、これはあなたの責任じゃないのですよ。自分としては総理大臣にかわる事務当局としての建設大臣としては、いつころまでにこれをまとめたいという気持を持っておりますくらい言うのは、はなはだ何でもないはずです。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) そういう意味でありますならば、まあ七月の末あたりを目途にしてやって参りたい。

田中一日本社会党

○田中一君 非常にけっこうです。一つどうか、問題は直接国民の利害に関する問題であり、特に高速自動車道路は、今日の産業界の実態から見ても、経済界の伸張の度合いから見ても、国土開発というものは非常に重要な問題でありますから、そこでそれに並行するところの、直接国民に利害関係のあるこの九条の政令というものが出ることは望ましいことで、七月末ごろまでに出すように御努力願いたい。同時にまたそれを出す場合には、こちこちにならぬ前に、むろん建設大臣としては衆議院にもその前に提示いたされるでしょうし、むろん当委員会にも原案をお示し願って、これは政府提案の法律じゃございませんで、議員提案の法律でありますから、われわれ国会議員、幸い参議院はこの法律に賛成した諸君のみが、まだ解散にならないでおりますから、共同の責任を感ずるという点から、あなた方に対しても協力者であるということを御理解になってお示し願いたいと思います。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) その点は確かに了承いたしました。

田中一日本社会党

○田中一君 それから次に伺いたいのは、社団法人日本縦貫高速自動車道路協会という協会から、これは国会議員の多くの人が入って役員をしておりまして、いろいろ政令の内容についての陳情等が出ております。もちろん私も理事の一人をやっているので、理事会に出て、行き過ぎが相当あるのではないか、同時にまた足りない点があるのではないか、こういう工合に思ったのですが、やはりあなたの方の提案者も、それから賛成者もおりましょうから、十分それらの者とも、これは地元の方々が多いのですから、よく納得するような形の政令を作っていただきたい。  最後に伺いたいのは、土地収用法を全面的にこれを適用してやるという方針を確立するような気持はございませんか。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) 私は土地収用法の問題については、これは最後の手段でありますので、土地収用法によって全面的にやるといったやり方は、私は避けたいと思います。あくまでも話し合いで納得づくでやるようなやり方でやって参りたいと思うのであります。今、土地収用法の改正問題等もあるようでありますけれども、この土地収用法の改正問題についてもきわめて慎重な態度をとって参りたい、こういう考え方でありますから、一つ御了承いただきたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 まだどうも土地収用法にひっかかっては、これは大へんなのですけれども、土地収用法は最後に行う事業じゃないですよ。最後に適用すべき事業じゃないですよ。最初に土地収用法にかけるのが一番いいのです。まだあなたは元の農林省の役人の気持が多少残っているのじゃないですか。土地収用法というものは国民のためにあるのです。むろん公共性のある事業に適用することに限られております。同時に、国民の利益というものを守っているのが土地収用法です。この法律の提案者は私の隣におるところの岩沢忠恭君です。私も提案者なのです。そこでこの法律というものは最後に出すべきものでなく、伝家の宝刀でないのです。今の新法というものは、そういうものじゃない、あなたは旧土地収用法のことが頭にある。従って天皇のもとにある官僚としての感覚で、との土地収用法を考えてはいけません。昨日も首都圏の問題について水野部長は土地収用法のような強権をもってやりたくないということを言っているが、とんでもない話です。よくこれを御理解願います。伺って見ますと、建設省部内においても最初から土地収用法を適用してやろうというような意気込みがあったやに聞いております。これは非常にけっこうなことなんです。伝家の宝刀で、土地収用法にかかると損するぞというような印象を国民に与えることは、これは悪吏のすることなんです。そういう法律じゃないのです、これは。この点は一つ、幸い柴田官房長もそこにおられるから、その点は十分に省の意思をまとめていただきたい。私が希望するのは、事業の区域、その他の一切の事業の決定をして、それであなた方の利益を守るために土地収用法でやりましょうということになった方がいいと思うのです。土地の利用とか、あっせんなんかはとてもうまくいくもんじゃないのです。国民のための土地収用法なんです。役人が権力を使って強制し、強行するというための土地収用法ではないのです。道路公団にいたしましても、政府にいたしましても、公共性ある事業を行うためには、国民の益を守るための土地収用法でやるということを考えていただきたい。私はこれを全面的に適用してやるというような形が望ましいと思うのです。その点について建設大臣は今そういうことを言ってしまったから、それを翻すのは困るでしょうから、きょうはその答弁を伺いません。一つ省で話し合いの上で、場合によれば言うことをきかないから土地収用法にかけるなんという考え方は持たないで、最初から日本の民族の発展のため必要な事業であるから、あなた方に対しては十分にこの縦貫自動車道の法律の第九条の精神でやる、君らの利益を守るために土地収用法を適用してやるのだというような考え方で、事業を遂行するにはどういう問題があるか、いいか悪いかの問題を十分検討願いたいと思うのです。この際そのくらいのことをなすった方が国民が安心しまして、国民の権利を侵害する、いわゆる主権というものを制限するというような土地収用法でないということを、正しい法律の精神の理解というものが深まると思うのです。今ここであなたの翻意を促すことは大臣としての面子上困るでしょうから、省議で一つお考え願って、道路公団の方も同じように土地収用法の根本というものを十分にお調べになって、同時にまた土地収用法にかけて収用したという土地あるいは判例、その他の事例を十分にお調べになって国民の利益を守る、国民の利益を守ると同時に、民族の利益を守るというような方向に進んでいただきたいと思う。ただ、異議があったら土地収用法にかけるという考え方は、これは過去の官僚の持つ旧憲法の精神です。こういうことを行政大臣並びに行政官僚はそういう法律の悪用をしてはなりません。これだけは一つ注文を出しておきますから、どうか十分に御考慮願いたいと思います。それで次回の委員会でも一つこれに対する省の考え方をお述べ願いたいと思います。  そこで中央自動車道、この法律にきめておりますところの中央自動車道、一面建設省はまだ東海道線を縦貫自動車道として押そうという考え方があるやに聞いております。同時にまた松永安左衛門さんがやっている経済調査会ですか、あすこで海岸線、いわゆる海岸の埋め立てでもってやろうというような一つの計画を発表しております。むろん中央道の問題につきましては、単行法であなたが提案者として出された法律ですから、これが中心になるものと思いますが、今回いろいろ財界等の動きもございますので、建設大臣としては、法律できめられましたところの縦貫自動車道の路線というものを具体的に道路備整五カ年計画と相待ってどういう実施計画を持っておるか。同時に、昨年の中央自動車道に対するところの実地調査というものの成果はどうなっておるか。本年度はどの線をどういう工合にやっていこうとするのか。そしてその間にも調査した上にどういう困難があったか。あるいは問題が残っておるのか。こういう点について率直にそれをお述べ願いたいと思う。  なお遠藤さん、あなたはまだおわかりにならないのに、いいかげんな答弁をしますと速記に残りますので、おわかりにならないところは局長や事務当局に言わせてかまいませんから、政治的な一つあなたの発言でいい。あなたはこの法律の提案者であるから……。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) この縦貫道路の問題につきましては、すでに法律ではっきり方針がきまっております。内閣といたしましても前内閣でこの方針は決定したのでありますが、私は前内閣で決定した方針を間違いなく踏襲して参ります。昨年昭和三十二年度の予算におきまして、八王子−小牧間の調査をやるために大体四千三百万円くらいの金が取れまして、そして調査をやったのでありますが、三十三年度におきましては五千万円の予算を計上いたしまして、そして八王子−東京間及び八王子−小牧間のなお気象条件その他の精細なる調査をすることになっておりまして、着々と計画を進めております。五カ年計画との関係におきましても、五カ年計画の具体的な内容の一つとしてこれを盛り込んでいく考えでございます。それは絶対に私はよろめいたりいたしません。この点は一つ私を信頼していただきたいと思います。  なお、昨年の調査及び今年の調査の実際の具体的な問題については事務当局から答弁させたいと思います。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 昨年度実施いたしました、また今年度実施いたす予定にしております調査の内容について御説明申し上げます。  昨年三十二年度におきましては、この中央道に対します調査費として四千三百万円のお金を、予算をちょうだいいたしました。これによりまして八王子から、小牧、この間約二百五十九キロでございますが、この二百五十九キロに対しまして今後設計積算に必要な地形図を作るということをおもな仕事といたしたわけでございます。仕事といたしましては、この区間を航空写真をとりまして、その航空写真によりまして測量をし、それを図面化いたしたわけでございます。その結果、ただいま五千分の一の図面が八王子と小牧の間について昨年の事業としてできました。本年度におきましては、引き続き調査費として五千万円の予算をいただいておりますが、これによりまして、八王子から手前の東京までこの間の図面がまだございませんので、この間の図・面を作る。  それから八王子と小牧の間につきまして多小比較線の調査をいたす必要がございますので、その比較線につきましてやはり航空写真による測量をいたしまして、図面化をはかるという仕事をいたしたいと思います。  そのはか東京−小牧間全線に対しまして構造物設計等に必要な地質の状況、それから何分山地でございますので、気象、降雨、降雪、霧というような気象状況、温度もございますが、この気象状況。それからその区間における交通需要の関係、こうしたいろいろの調査をいたしまして、この中央道に対するさしあたりの調査を昨年度、今年度で終る予定にいたしております。で、それによりまして路線の設計、諸構造物の規模、計画等も大体推定ができ、従いまして所要工事費等も積算推定できる見込みでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 運輸省の澁谷自動車道課長が見えているようですから伺いますが、あなたの方は三十二年度の予算としては五百万円ですかね……。

澁谷正敏運輸省自動車局自動車道課長

○説明員(澁谷正敏君) さようでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 本年度は幾ら……。ことに三十一年ごろに、運輸省としてこの中央道に対する一つの見解を発表しておったはずであります。もし露骨に言うならば、東海道と中央道との比較等をあなたが言った、これを運輸省が発表したことがあったように記憶しておるのですが、昨年度、本年度の予算をもつて、どういう方面の調査をやっておるか伺いたいと思います。

澁谷正敏運輸省自動車局自動車道課長

○説明員(澁谷正敏君) 運輸省といたしましては、昭和三十年度にごくわずかでございますが約五十万円、三十一年度に五十万円の経済調査費を高速自動車道に関する経済調査費として計上されましたが、三十二年度におきましては、ただいまお話のありましたように五百万円、本三十三年度におきましては四百七十五万円というものが計上されまして、中央道に関する経済調査を実施しております。ただいまお話のありました一昨年、すなわち昭和三十一年度に先ほど述べました両年度百万円を使用いたしまして大勢観察を行いまして、中間報告的な調査結果を発表したわけでありますが、その内容は、こういった高速自動車道の建設は、大体新しい交通機関であって、中長距離用のものである以上、中央道にしろ、建設省の策定しております東海道案にしろ、その輸送量はもちろん東海道案の方が多いけれども、その輸送機能の果す使命から考えますれば大差はないのではないか、そういう意味合いからは新都市、新農村といった大きな国土開発的な目的を持った中央道案の方がむしろすぐれているのではないかというような見解を発表したわけでございますが、その内容としておりますところの交通量の算定におきましては、鉄道輸送に関しましては、相当の自信を持っておりましたけれども、先ほど申し上げましたように、両年度にわたりましてわずか百万円の額でありましたために、一級国道の現在の道路上の交通量の現状把握ということにつきまして、若干の、相当の推定が加わっておりましたし、いろいろ建設者の、昔行いました建設省の資料等も用いた関係で、その点を大蔵省に説明しましたところ、ではもう少ししっかりやってくれ、一級国道上の現状把握ということをさらに進めてくれということでありましたので、三十二年度並びに今三十三年度につきましては、そういう点を補足いたしまして、現在鋭意調査中であります。

田中一日本社会党

○田中一君 道路公団は、中央道に対して今協力して調査をやっておるというようなことはございますか。

井尻芳郎日本道路公団副総裁

○参考人(井尻芳郎君) お尋ねの点につきましては、引き続き気象その他の調査をいたしておりますが、特別にこれが予算というものを特に取っておりません。なお引き続いてこの問題につきましては善処いたしたいと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 計画局の川島さん見えておりますね。そこで、あなたの方はどういう部分を担当しておるのですか。

川島博建設省計画局総合計画課長

○説明員(川島博君) 私どもの方では昭和二十八年と二十九年の二年度にわたりまして、まだ法律ができる前でございますが、山岳地帯の産業開発交通幹線経済調査と銘打ちまして、中央道それから東北地方、九州地方、それぞれそのブロックを縦貫する道路の主として経済関係、経済調査を中心にやっております。この二年度間におきましてこの中央道関係は六百四十七万六千円の調査費をもちまして関係府県に、これは補助金でございますが、調査費として補助金を支出いたしまして調査をやっております。これは、ただいまの縦貫道の法律制定に至る過程におきまして、一つの資料になったのではないかと考えております。  それから本三十三年度におきましては、名神高速道路が着工の段階に至りましたので、この道路の建設に伴いまして、いろいろその沿道におきまする産業形態あるいは社会形態に相当の刺激と変化が起ることが予想されますので、この道路の建設の連係といたしまして、この線の開発調査を二百三十万円の調査費をもちまして、関係七県に対して補助金を支出いたしまして調査をいたすことになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、そういうことになりますと、調査は三十三年度予算で完了する、三十四年度の計画はどういう考え方を持っておりますか。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 私どもの方は主として建設関係の調査を実施するわけでございますが、ただいま関係各省からお話がございましたように、諸般の調査が終りましたのに基きまして、建設計画並びに全体の経済的なバランスを見て、全体計画というようなものがまず作られようかと存じますが、私どもといたしましては、この中央道の一部をただいま研究いたしております五カ年計画の中に組み入れまして、その計画によって組み立てられます最も必要な部分から、一部でも工事実施に着手して参りたい、こういうような考えを持っております。

田中一日本社会党

○田中一君 建設大臣は、そうすると三十四年度要求としては、五カ年計画を私たちまだ拝見をいたしておりませんけれども、五カ年計画の中に織り込んでいるものとして、この中央道建設の具体的な実施には、どのくらいの金を要求しようとするのですか、これは道路局、長の方で原案を作るのでしょうけれども、要求するつもりでおりますか、それともその点はどういうふうに持って行かれるのですか。

遠藤三郎自由民主党建設大臣・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(遠藤三郎君) その点についてはもちろん要求する考えでおります。ただ金額はどうなりますか、事務当局の意見も聞いてみたいと思います。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 五カ年計画の内容にわたりますことで、まだ大臣にも詳しく御説明が済んでおりませんし、数字につきましてはここで申し上げるのも……ちょっと御了承願いたいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 じゃ、中央道のことについてはこれでけっこうですから、最後に五カ年計画をいつお出し願えるのか、原案を。これはね、前道路局長、前大臣も約束していることですから、官房長、君証人になりたまえ。いつごろお出しになりますか、五月末という約束だったのですが、六月末近い……。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 本年度事業が五カ年計画の第一年度でございまして、すでに事業を実施する時期に入っております。一日も早くあれを決定しなければならない状態でございます。私就任早々その事情を承わりまして、できるだけ早く内容を整備いたしまして閣議決定を求めて確定いたしたいものと考えております。できるだけ早くと申しますと、またいろいろおしかりをいただくことかと存じますが、やがて来年度の予算の準備にかかる時期も切迫いたしております。できるならばその前にそういうものをすっかり終えなければならぬものと私自身としては心得て準備を進めておるつもりでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 予算を取るためにどうのこうのということを言っておるのじゃないのです。それはあなた方の責任です。国会に対して約束をしていることを実行なさいということなんです。予算を取るために必要だから早くしたいというようなことは聞きたくないのです。それよりも関係法律案を通すときの約束なんです。だから、いつごろまでに出すかはっきりおっしゃい。

佐藤寛政建設省道路局長

○説明員(佐藤寛政君) 七月のいいかげんのころにはもうすでに、半ば過ぎまでには……、私は予算を取るためというのではございませんけれども、来年度の予算も始まりますし、その前には少くともきめておきたい、こういう考えでございまして、半ばころまでには一つ何とかごらんに入れられるようにしたいと考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 予算を取るなんと言わんで下さいよ、あなたの方の勝手です。こっちに対する、当委員会に対する約束があるのです、それを実行しなさいというのです。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 速記をつけて。

田中一日本社会党

○田中一君 まだいろいろあるのです、道路関係では。しかし、もう時間も時間ですから、私は次回に質問を留保しておきます。きょうはこれで……。

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 本日は、この程度で散会したいと思いますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

上林忠次緑風会

○委員長(上林忠次君) 御異議ないと認め、本日は、これにて散会いたします。    午後零時二十三分散会

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