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29回国会参議院1958/09/24

決算委員会 閉会後第6号

発言数
65
登壇者
6
会派数
3
開催日
1958/09/24

会議録

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず、委員の変更を御報告申し上げます。  大河原一次君、関根久藏君の補欠として江田三郎君、西岡ハル君が補欠として選任されました。   —————————————

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書を議題といたします。  本日は農林省の部のうち外局関係、すなわち食糧庁及び林野庁の関係を審議いたします。  検査報告批難事項は第八百五十七号から第八百五十九号までが食糧庁関係、第九百五号及び第九百六号が林野庁関係であります。  本件に関して御出席の方は、会計検査院第四局長石渡君、食糧庁経理部長家治君、食糧庁長官渡部君、林野庁長官山崎君の諸君であります。  まず、会計検査院から概要の説明を願います。

石渡達夫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(石渡達夫君) まず、食糧特別会計について申し上げます。  これにつきましては二件あがっておりまして、一件は百三十六ページの八百五十七号であります。アメリカ産トウモロコシの購入価額に含まれております海上保険料は、保険事故の発生しなかった場合は、その半額が輸入商社に払い戻されることになっております。そうして保険事故の発生はまれでありまして、現に三十一年度中はこの発生がなく、丸紅飯田産業株式会社等輸入商社は、保険料の半額に相当する約千六百万円の払い戻しを受けているのでありますから、当初からこうした払い戻し金は国に帰属されることとしまして、一方、もし輸入商社に保険事故に至らない程度の事故による損害が発生しました場合には、別に国がこれを補償する建前とする方が得策であると認められます。  次に、八百五十八号について御説明します。各食糧事務所で包装用の古麻袋合計三千百万枚を米穀卸販売業者や製粉精麦業者に売り渡す際に、市場価格が上昇しておりますのに、これを考慮することなく、従来の価格で売り渡しましたために、約一億二千万円見当安くなっている事案でございます。  次に、国有林野事業特別会計について申し上げます。三十一年度におきまして、百四十九ページにあげました二件が不当事項としてあがっております。  まず、九百五号について申し上げます。旭川営林局士別営林署におきまして、事実上の買い受け人である宇佐美某が、旭川駐屯地支部の共済組合にまきを納入することになっておりましたところ、その後、市価の値上りによりまして、七十万円程度の損失を生ずる見込みになりましたので、この損失をカバーしてやりますため、同駐屯地部隊に勤務しております田口、武田両名が、宇佐美某と共謀しまして、同部隊の演習用材の購入権限は会計隊長に属しておりますのに、あたかも駐屯地司令にその権限があるように営林署を欺きまして、風倒木二千石ほどを同営林署から購入しましたものの、演習用材には全然使用しないで、一般用材として勝手にほかに売却しましたほか、宇佐美某によってこのほかに五千七百石程度が不法に伐採された事案であります。  次に、九百六号について御説明します。旭川ほか三営林局で、随意契約によりまして、日通ほか三会社に、風倒木百三十九万五千石ほどの運送を請け負わせましたが、鉄道納金につきましては、実費精算払いとして契約するのが通例でありますから、本件契約におきましても、国鉄の貨物通知書により運賃を支払う建前とする方が適当であると認められますのに、こうした方法によることなく、発着諸掛り、鉄道納金を含めたトン当り料金を石当りに換算して契約するに当りまして、鉄道納金及び積みおろし料等の通運事業料金の計算トン数は、貨車の標記トン数によらないで、それよりも減額した一定のトン数で運賃を計算することになっておりますのに、こうした点をほとんど考慮することなく、貨車の標記トン数をそのままで計算しましたため、約六千五百九十万円が不経済になっている事案でございます。  以上でございます。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 次に、食糧庁の概要を説明願います。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) ただいま御指摘にありました食糧庁関係の二件につきまして御説明申し上げます。  一件は、アメリカ産トウモロコシの輸入に際しまして、保険料の付け方、それの政府購入価額への織り込み方についての指摘でございます。この点は、トウモロコシは御承知のように、何といいますか、海難にあいますと、ほかの食料品に比べまして、非常に損傷が大きいのであります。従いまして、トウモロコシの保険だけは保険会社も非常にめんどうがっておるのであります。そこで外国の保険会社は再保険を拒否するというような事態も出てきたのであります。国内保険会社だけでメイズ・プール協定を作りまして、昭和三十年から実施しておるのであります。その内容は、保険料は付保価格の二%でありまして、付保価格の三%以内の事故については、保険会社は損害の補てんを行わない、そうして三%以内の損害の場合は、保険料の半分を輸入業者に払い戻す、こういう協定ができたのであります。たまたま、御指摘の時期は比較的事故が少くて、そのものを商社が払い戻しを受けたことだけが前面に出たようでありまして、大きい損害がありますと、そんなものもふっ飛んでしまう、こういう格好になるのでありますが、メイズの特質としまして、こういうことになりました。会計検査院が御指摘になりますように、そういうものは、払い戻しは商社に帰属させてはならない、こういうのも一つの見解かとも思いますが、メイズの保険というものが非常にむずかしいというところから、こういうことをやったのであります。三十一年度の結果だけから、これがいい悪いということも言えないのであります。しかし、さらにいいやり方を検討しなければならないということで検討をいたしておるのであります。  それから第二点の、古麻袋の売り渡し価格であります。これは会計検査院の御指摘かありますように、麻袋を売り渡すときに、麻袋の将来の需給なり市価の動向を見て、それを照らし合せて、損が出ないように売るべきであるということは、まことにもっともなのでありますが、一方におきましては、麻袋は肥料、飼料等、食糧以外にも使われておりまして、この将来の市価の予測ということは非常にむずかしいのであります。これはさらに、輸入食糧に使用いたします麻袋の占める割合が非常に大きいところから、政府の食糧の輸入なり配給というものと非常に関係を持つのであります。なかなか将来の予測を立てることはできないのであります。また一方、この古麻袋は、ここに書いてありますように、米麦の卸業者とか、あるいは製粉精麦業者に渡すのであります。これはやはり食糧の価格に入れて配給されておりますが、あまり高くても、結局は消費者に転嫁されるおそれがありますから、その点も考えて売却しなければいかぬというところであります。たまたま、御指摘になっておりますところでは、食糧庁が予想したよりも市価が上りまして、差引計算すると、もっと高く売れたじゃないか、高く売ることができたのに安く売ったじゃないか、こういう御指摘であります。右のような次第でありまして、今後、こういう問題については、さらにできるだけ将来の市価と合うような売り渡し方をしなければならない、こういうふうに考えております。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) では、林野庁から概要の説明を願います。

山崎齊林野庁長官

○説明員(山崎齊君) 御説明いただきました第一の案件の、旭川営林局士別営林署におきます、用途を指定して立木を売り渡すに当りまして処置の当を得ないものの事案につきましては、検査院から報告された通りの事態であるのでありますが、営林署側といたしましては、買い受けの相手側が官庁関係であるということに伴いまして、それを十分内情を調査することなしに、それを過信したことにこの原因があるように思うのであります。従いまして、今後の官庁関係についての売り払いにつきましても、その売買契約の権限の有無、あるいはまた事後におきます代金納入についての事情、こういうものにつきまして十分の検討を加えまして、今後こういう事案の起らないような措置を講じた次第でありまして、今後とも十分注意して、こういう事態の再び発生することのないように努力したいと考えておる次第であります。  第二の問題でありまする風害木の輸送契約に当り、木材等の鉄道輸送の契約に対しましては減トン制を採用すべきであるのに、風倒木の輸送に当ってその制度を採用しなかったということの御指摘であるのであります。御存じの通り、昭和二十九年に国有林だけにおきましても約七千万石に達する未曽有の風害木を生じたのでありまして、これを早急に伐採、整理いたしまして、これの利用をはかるということのの必要なことにかんがみまして、昭和三十二年度まででこの全量の整理をようやく終ることができたのでありまして、今後におきましては、その当時におきまして枯損する等のおそれがないと考えておりましたのが、事後のやはり小さい台風その他の影響を受けて枯損して参ったもの、あるいは一部分虫害木等の発生によって枯損したものというようなものの整理が今後に残されておるという状態になっておるのであります。この非常な風害木の発生によりまして、北海道におきます木材価格が急激な値下りをするというふうな情勢に相なりましたので、林野庁といたしましては、この整理に伴いまして、北海道で必要としない余剰材を内地に輸送し、あるいはまた北海道内におきますそれぞれの湖水等に水中貯材するということを考えたのでありまして、それの鉄道輸送につきましては、第一の問題といたしまして、北海道におきましては、例年におきましても年度の後半におきます雑穀等の出回り時期には非常に貨車が不足するというような事情もありますので、この木材の輸送は極力上半期に終了すべきではないかというふうに考えまして、少し無理がありましても、その間に緊急に輸送を終えたいということを考えました点と、御存じの通り、木材のいろいろ取扱いにつきましては、原則として石建の取扱いをするのが通例であります。またこの風倒木の輸送につきましては、港頭までこれを輸送いたしまして、事後港頭に数カ月はい積み貯材をしなければならぬのでありますが、そのはい積み貯材等の作業につきましても、この鉄道輸送との関連を考えまして、一貫して契約をするというようなことが妥当であるというふうな考え方に立ちまして、林野庁といたしましては、トン数による実費払いでなしに、石建の輸送契約をしたというふうな経緯になっておるのであります。  で、この御指摘をいただきまして、種々検討をいたしました結果、今後の輸送に当りましては、こういうふうな風倒木のような大量の、緊急というふうな状態もなくなりましたし、また鉄道との打ち合せも十分に行い、あるいはまた積み込みに関しての職員の監督も厳重に行うというふうな措置も講じまして、減トン制に、実費計算による運賃支払いの方法に現在変更いたしまして、順調にこの輸送をやっておるという現状にあるのであります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 以上をもって説明は終りました。  これより質疑に入ります。御質疑のある方は順次、御発言を願います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 食糧庁長官にお伺いしたいのですが、わが国最大の特別会計である食管会計については、今まで非常にこれに対する世論がやかましかったと思いますが、このたび新たに長官として就任されたのですが、これについて食糧行政の面と、さらに特別会計についての諸問題を、新らしい長官としてはどういうふうな方法でこれが解決されるか、その抱負をまず第一にお聞きしたいと、こう思うのです。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 私かわりましてやっと一月であります。御承知のように、ただいま御指摘の通り売買する量だけで五千億以上になっております。従いまして、ただ売買するだけでも相当の大きい商行為になるわけです。その上に今度は、たとえば米麦の価格、これは一方では消費者の家計を安定さすと同時に生産者の所得の保障というのですか、普通の商売とは違った意味の仕事をしておるわけであります。このことが食糧庁の中におきましても、純粋に売買計算でいくべきであるという意見と——これは食糧庁の中の職員といたしますればそれが一番楽であります。しかし、それではなぜ食糧管理を政府が続けていくかという目的には沿わない場合が出てくる。従って生産者の所得保障、消費者の価格の安定や家計の安定という面も出さなければならない、そこに問題がある。従ってわれわれは、普通の商事会社の経理的な面をマスターした上に、行政庁としての行政意図を出すようなことを考慮して、ますます勉強して実現しなければならないと、こういうふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 まあ会計のやり方について、一ころのどんぶり勘定といわれたやり方が幾分改まったと思うのでありますが、この問題については、特にどういう考えを持っておりますか、現状でもう十分だとお考えになっておりますか、それとも、もっとこの会計の筋をただすべきだと——この問題、非常にこれは国民も関心を持っておる問題なんで、こういうものについてもっと根本的な対策をこれは考えておられるのかどうか。それとも従前の、いわば当委員会でも今までずいぶん問題になったのですが、そういうような問題が幾分、幾分改まったというふうな感じしか私たちは持っておらないのですが、こういうものについてもっと突っ込んで改革されるお考えを持っておられるか、この点を伺いたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 御指摘のようにどんぶり勘定から勘定を分けまして、それぞれの勘定の損得を明らかにする。それから売買の損得のほかに、管理事務の能率が上っている、上ってないというようなこともはっきりするような仕組みができました。従って、これを一方におきましては、いわゆる独特の、何といいますか、はっきり申し上げますと、あまりはっきりしない勘定会計を、もっとはっきりした、売買をもとにする会計ですね、そういうものをもう少し取り入れまして、ますますコスト・ダウン——コスト・ダウンをするということはサービスがよくなる、こういうことに通ずると思います。そういう点をさらに十分一つ力を入れていく、かように考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 コスト・ダウンを考えておられる、これは当然だと思うのですが、そういう点と関連しまして、そこに指摘されている会計検査院の指摘事項は、非常に件数としては少いと思うのです。保険料の問題と麻袋の売り渡しの問題、二件になっていますが、しかし、いろいろこれについては根本的に検討しなくちゃならぬ問題があると思うので、そういう問題点について、今どのように作業を進めておられ、しかも今後どういうふうにそういう点を明らかにするかというような点について、何か食糧庁内に会計の合理化、そういうものについての研究機関のようなものは、これはできておりますか、そういう作業を進めておられるかどうか、その点を伺いたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これは私の方の中で経理の合理化については研究しております。特別に調査班を組織いたしまして、それによってレポートを出し、それに基いて部課長が検討を進めている、こういうことです。これは御承知の通り、最近の各事業会社、商社等におきましても、単位が非常に大きくなっておりますから、整理のオートメーション化等が相当進んでおります。従って新しい装置を入れ、迅速的確に整理する、こういうことをねらっておると同時に、整理の仕方については能率研究所等に特別に委嘱して、事務の整理、帳簿のあり方、そういうものをやってもらっております。しかし勘定会計は、一般の事業会社と違いますから、すぐそういうところにいけるかどうかというところは疑問がありますけれども、やはり食糧庁としましては、先ほど申し上げたように、一方においては行政目的がありますけれども、一方においては物品の売買でありますから、やはり一般商社なり一般事業会社が合理化をしておる方法は当然取り入れなければならない、こういうふうに考えております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 具体的にどうでしょうか。との食管特別会計をもっと合理化する、そういう問題、幾つかのそれについての諸問題があると思う。そういう問題についてどういうふうな機構でそれを進めておられるか、問題点は何なのか、それについてどういう方向にこれを解決しようとしておられるか。これは私たち、実は当決算委員会では非常に重要な資料になるのじゃないか。今後食糧庁がどういうふうに会計経理の立場を明らかにされるか、これは非常に食糧行政とは不可分の関係があるわけでございます。結局はこれはコスト高ということになって、それでもってその負担は国民の肩へ負担されることになりがちなんです。ここに問題があるわけでありますから、そういう点から言って、私はこの問題を追及するためには、今の、ことに渡部長官は新しく就任されて、しかも長い間こういう農林行政に携わってこられた立場からいいましても、経験も非常におありで、そういう点から一つの抱負をお持ちになるだろう。少くとも就任されたときは、そういう一つの抱負で仕事を進めていくということは非常に重要だと思う。そういう点から、何かこれを資料的に出してもらえないか。当委員会の問題点ですね、これについての今やっておられる作業の状況、こういうものについて、これは非常に困難かもしれませんが、しかしこれは、意識してやると、それから意識しないで、ただ漫然とやるということでは、非常に違ってくるわけでありまして、私たち、とりあえずそのような問題点でけっこうでありますが、それを出していただきたい。そうしてその行方をやはり半年なり一年後にまたわれわれが検討して、さらにその内容についてわれわれが立ち入るということをしなければ、国会の審議というものは全くこれはたな上げ、宙に浮かされたということになるのでありますから、そういう点で、そういうものを出していただけましょうか、この点お伺いしたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 食糧特別会計のあり方につきましては、ただいま申し上げた通りであります。これは内部的にいろいろ検討いたして、何といいますか、戒めるところは戒め、あるいは外の御批判を仰ぐところは御批判を仰がなければならない、こういうふうに考えております。ただ最初にお話がありました通り、非常に膨大な組織でありまして、私就任いたしまして、まだ所管事項全部に目を通すというところまでいっていないのであります。もとより就任のときにも、ただいま御指摘があり、私が述べましたようなことは、あいさつには述べております。さて、それを具体的にやるのには、今までのやり方では不十分であるということは、はっきり私はしていると思うのであります。こことこことをこうするんだ、こういうことについては、もうちょっと時間をいただいて、私が頭に入れてから問題点としてお示しした方がいいのじゃないかと思いますから、そういうふうに御了承願いたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは当委員会としましても、ここのところは、一番まあ食管特別会計並びに食糧行政を、われわれが国会の立場から審議するには重要なことになると思うので、そういう問題点が明確にならないで、ただ発生した案件だけを、これはどうだ、こうだということをやっておったのでは、われわれの職責を十分尽すことができない、こういうふうに思うのですから、むしろ今お話のように、就任されて一カ月そこそこ、非常に日は浅いわけですから、ですから、問題点を明確にまだおつかみにならない面もあると思いますが、できるだけ早く、当委員会に必ずそういう問題点を明示して、それについての作業の組織をどうするか、それから作業をどういうふうに進めていくか、いつごろまでにこれを、大体一応のこの見通しをつけるのであるか、そういうものについて何か資料的なものをやはり出しておいていただくということは非常に重要だと思います。そうでないと、この点同じことを繰り返して漫然とやったのでは、いつまでも日本の食糧行政というものは明確な、そうして国民のほんとうに安心して頼むような形にはならない、こう思うのですから、これは当委員会として要求してほしいと思いますが、いかがですか。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 岩間委員の御指摘のあった、当委員会は発生した事項のみを取り上げて云々というものではなくて、むしろ当委員会の事項となるような、いろいろな発生原因を作るような問題、あるいは特別会計がどれくらいな金を毎年使っているか、そういうふうな点だと思うので、そういう点についての一つ資料を要求いたします。  私は、関連しますので、渡部新長官にお尋ねしたいことは、食糧庁長官として、日本の九千万の国民に対して日本の食糧、たとえば米は大体何石あって、麦が何石あって、カンショあるいは代替になるバレイショはどれくらいできれば、日本の食糧が外国から輸入せんでよいのか。戦前は、米は平均、昭和九年−十年ごろは、一番豊富なときには、大体一石七升くらい平均あれはよかった。その後いろいろ食糧の少い時期、あるいは海外からいろいろな米に代替するような食糧が輸入されてきたが、今日の見通し、そういう点はどうかということを一つ御説明願いたいのですが。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これはなかなかむずかしく、総合食糧の需給というので、いろいろな試算がありますけれども、一がいにすぐ結論を出すわけにいかない。それはなぜかといいますと、食糧が国内生産で相当余りまして、ふだんは輸出余力があるということになりますと、比較的その推算が楽になりますが、現在ことしの年度で申し上げますと、麦約三百万トン、米を約三十数万トン入れまして、そして食糧の需給のバランスをとっておるわけです。これだけありますと、昨年の米の収量が七千六百五十万石、ことしの米の収穫予想が、この間の八月十五日で八千二百四十六万石になっております。この台風で百万か百五十万か減ったと思いますが、いずれにしても八千万石以上だと思います。そうなりますと、米はあと米の次の作までの期間として十五万トン輸入すればいいと、こういうあんばいであります。従いまして、麦と米の不足をカバーするのにはまだ相当間があると思いますが、米の不足をカバーするだけでありますればあと十五万トン、従いまし三百万石以内の輸入量でありますから、これくらいのことはここ数年ならずして、普通の天候でありますれば、米の収量を上げることができるのじゃないかと、農林省は確信しておるわけです。異常な東北の冷害等が出てくれば、これはちょっと違います。従いまして、あとは麦の量だけであります。麦は約三分の二が製粉用、三分の一が大麦で精麦として流れるわけであります。この自給はこれはまだ相当日がかかるのじゃないかと思います。ただ御承知のように、肉は戦争前に比べて三十万トン以上の消費になっております。ミルクは戦争前の百五十万トンを最高と押えれば七倍以上になっておるわけです。この両方ともの消費量も、これは時期的には一時的に過剰現象が出ておりますけれども、着実に消費が伸びておる。そういうことになりますと、米麦としての消費量も、乳、肉等の方に相当転換可能でありますから、これらを見合せますと、順次食糧の輸入量は普通の状態ならば減っていくと、こういうふうに考えております。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 私がさらにお尋ねしたいことは、もう少し食糧庁なり農林省が、戦前にはこういう状態で需給しておったと、たとえば今、米は不作さえなければ、私たちの考えでは、過去四年の間大体豊作というんですが、日本は、私たちは、今後農業技術の進歩と、いろいろな作柄のつけ方あるいは農薬の進歩と相待って、それほどの不作は一応考えなくてもいいくらいになったんだから、食糧庁においては、私たちの考えでは、今日そんなに食糧の輸入の必要がないくらいに思っておった。それは米が八千万石をこえ、麦が二千四、五百万石できて、さらにカンショ、バレイショが相当できておるんだから、戦前の状態に比べて今の私たちはむしろ麦の食べ方が少くなっておる。それはなぜかというと、今の統制をしいておるために、農民は米を食う方が麦を食べるより非常に得だという考え方から、戦前はそれほど農家で食べていなかった米を相当食べておるというふうな理由もあるので、もう少し食糧庁としては全体の、米としては大体いろいろな栄養量からいってこうだと、七千万石食べるように指導して、粉食あるいは今の牛乳の面においては七倍にもなって、増産の方だけは身を入れたが、使用する方にそういう栄福価値その他をはっきり明示していないで、食料庁はばく然と、食糧庁長官が考えておるように、もう一つ徹底して、九千万の国民に対して米が何石要って、麦は何石だと、砂糖は以前は百万トン以上であったものを、今は百二十万トン以上にもなっておる。これはこういう点で節約して外貨を節約しなければならないといった、もう少し自信を持って、統制でも何でも、食管特別会計で多くの国民の税を調整に使っておって、そういう見通しをはっきりと食糧庁が事務的にも自信を持って行政に当ってもらわぬと、われわれ一般の——農家じゃない、サラリーマンや、いろいろ商業に従事する人の税金の中からその調整に多くの命を使っておる。歴代内閣の終戦後の目標は、何をいっても自山販売だといったやつが、どうも歴代の農林大臣が農林省と食糧庁から、役人さんにひねられてしまって、信念が変ってしまって、今日なお残っておるのは、自由経済界に残っておるのは米の統制と、運輸行政のタクシー業、その二つだけといわれておる。そういう点で新しい意味で、食糧庁長官もこまかい点はわからぬと言うが、農林省でもっとはっきりした食糧全体について、戦前には牛が日本全国に何万頭おったが、今日ではこうだと、豚がこうだと、水産関係から上る蛋白質資源が、魚はどうだというようなことをもう少しはっきりと明治して、あいまいでないことをやってもらわぬと、この租税会計で赤字を、一般の租税から取って、それを使われてもこれは果して、農家も大事だが、サラリーマン等は、今年あたりは統制をはずしてもらう米が八十円以下に下るということは、相当巷間の自信ある人が言うておるんです。それをわざわざ高く売って、それを高く売るために役人さんを四万も四万五千人も養っておる。これは私たちは、失業の面と別途にこれを考えて、これをどっか有為な方へ、生産に関係のある力へ国家として大いに使ったらいいということをわれわれ考えておるんですが、どうですか、食糧庁長官は。これは農林大臣の所管かと思いますが、この食糧行政の内容について、まずその特別会計がこの統制をやっておるということは、解けないという理由というか、そういうものについてどういうことを考えておるか。これをやっておってどれだけだれに利益しているか、それを一つかいつまんで御答弁願いたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 私の方でそのまず第一点に、米の自給に自信がないというのは、これは長期的な気象予報から引きますと、どうしても十年に一ぺんとか、あるいは何年に一ぺんには非常な寒冷が出てくるわけです。寒冷だけには、それに対抗する技術的な品種の改良とか、いろいろなことが出ておりますけれども、ことし寒波が来るからことしは耐冷品種を植えておけと、こういっても、それが徹底しないということがあって、この寒冷の程度によりますと、やはり米の生産地、主産地が東北、北の方に寄っておりますから、まだ手放しで米の自給はできるということをよう言わないのが一点あるわけです。  それから第二点は、戦争前には米の問題は、朝鮮、台湾が、当時ではむしろ内地米よりも品質がいいのが、多いときに二千万石くらい両方合せてきております。従って、御承知のように米の減反問題すら出たのであります。その外地米が大消費地をまかなっておったのであります。ところが、朝鮮にしましても、台湾にしましても、これが外国になりまして、やはり為替管理のもとで入ってくる。しかも最近では台湾米でも準内地米として内地米と同格には消費者が受け取ってくれない。こういうふうなことになっておりますと、どうしても東京、横浜方面は人口の一割を占めておる、あるいは京阪神、北九州、そういう人口密集地に公平に内地米を配給するということになりますと、これはなかなか大へんなことでありまして、大消費地の人は外米なら外米、あるいは準内地米なら準内地米でがまんしてくれるということになりますと、比較的食糧管理も、あるいは自由販売移行ということも考えられるのではないかと思いますが、現在のように何が何でも配給は政府が内地米を保証しなければならない、こういうことになりますと、私の方で一番苦労しておるのは月々の配給計画、しかも内地米の中に非常にうまいのとうまくないのがやっぱりあるわけです。それを距離が近いからこの消費地には、この地区はこのうまくない米だけ、たとえば関東のオカボならオカボ、そういうものだけを配っていたら、消費者がすぐ反発する。こういうことになりますから、何といいますか、公平に各種の米を大体裏日本から表日本に運ぶということに、そこに食糧管理特別会計の中の経費がよけいかかるというふうな部面もあるのではないかと思っております。  従いまして、これを一言に言いますと、要するに生産地が片寄っておって、消費地がまた片寄っておる。しかも消費者がまんべんなく内地米を要求する、そういうところに、先ほどもお話がありました米の統制撤廃論の強い方が農林大臣になられても、すぐそこに踏み切れないところがあるのじゃないか、こういうふうに私は考えておるのであります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 渡部長官の今の答弁では、十年に一回の冷害が来るから、それに対するこれは、今、農業技術でも容易に解決つかないということが一つの大きな理由と、もう一つは、内地米を要求するから、消費者全部がおいしい米ということの関係と、都会に集中しているそれらの輸送の問題か何か、そういうようなことを二つほど理由をあげておられますが、私はそういうことは大した問題でないと思います。十年に一回ぐらいならこれは即日に行って……、昔のように交通の不便な時代じゃないのだから、ことしは冷害があると思えば、思い切って食糧を買い入れればいいのだし、もう一つは、おいしい米だけ要求するということは、これはぜいたくというか、それは値段に調節があって、おのずからいい米を努力して作るという農民が出てくるのだから、私たちはそういう理由は主たる理由じゃないと思うが、そういう米を高く買って安く売るために年間どれくらいな費用か、今の従事している食糧庁の現業員と、統制関係に使われておる総額が大体ここ二、三年の平均はどれくらいにかかっておりますか、年間のそれに使う費用、金額、それを一つお聞きしたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 今こまかい数字を持ってきておりませんから、数字的なことはあとで御容赦願いたいと思いますが、端的に申しますと、一つは、麦は安く輸入しまして、内地の米が百なら麦が六十幾つという、麦と米と消費者の希望する価格差がありますから、それでやりますと麦はもうかっておるわけです。それから、最近におきましては外米が多少もうかっております。それから内地米は先般、消費者価格を上げていただきましたから、これは損は比較的減っております。それからあと食糧庁の損の出る分は、米麦のほかに澱粉、菜種、テンサイ等ですね。そういうものを買い上げております。それが現在のところは市価が安定しておりますけれども、数年前に市価が下りまして、政府が買い上げて保管している量が、澱粉にいたしますと三千万貫以上持っております。そういうものの保管の費用がかかっておるのであります。  大ざっぱに言ってそういうことであります。これは資料を持っておりませんから、あとで資料で御説明申し上げますが、二つの問題があると思うのです。一つは、買い入れ価格と売り渡し価格の損、それの全体の、この年が損になったか得になったかという問題と、それからもう一つは、食糧庁の管理事務ですね、事務費の損得、これは能率が悪いからもっと節約できるのじゃないか、こういう二点に大別できると思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 私質問を先やっておりましたのに、委員長が関連質問されましたが、私はその委員長の関連質問に対してちょっと関連質問を先にやっておきたい。  今のお話で、やはり食糧需給の問題、これはやかましい問題で、なかなかこれも膨大だから、やりにくい面もあろうと思うのですが、こういうものの追及の仕方が非常にやっぱり不足しているのじゃないか、政治にならぬと思うのだね、食糧政策という点からいって……。この点もっと明確にしてもらいたい。私は今の応答の中でちょっとお聞きしたいのですが、昨年これは七千四、五百万石ですか、今年は八千三百万石というような大体予想が出るわけです。これは減ったにしても八千万をオーバーしていることは間違いない事実だと思う。そういう中で先ほど聞きますと、昨年の大体生産であと十五万トンくらい、百万石くらい輸入すればいいと、今手持ちはどのくらい持っておりますか。食糧庁の手持ち米麦で一体どのくらい持っておるか。それから今年度は昨年と比べまして七、八百万石のこれは増収になるわけです。そういう態勢の中で外米輸入食糧十五万トン、米についての十五万トンというのは必要なのか必要でないのか、この点明確にやっぱりしてもらいたいと思うんですね。それから何か新聞なんかでは、一日増配をやるんだというようなことがありますが、こういうことについての見通しはどうか、この三点をまずお聞きしたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 御承知のように、これはそれらの食糧の出来秋が違いますから、いつ現在をもとにするかということによって在庫の状況が非常に違うのでありますが、私の方で米穀年度というのは十一月から十月までになっております、それから会計では四月から三月とこういうことになっておりますのでこの数字が……

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは資料もあるでしょうが、たとえば去年立てた方法で操作米それから備蓄米、そういうものをどのくらいかに見てこれは計画を立てておるはずですよ。ですから今たとえばどのくらい在庫があって、どう動いておるかということは、大体地区別にでもりかまれていなければ行政にならないわけです、今のような御答弁では。これに対して今度は来年の米穀年度、この米穀年度でとにかく戦後最大あるいは歴史始まって以来の豊作だということが言われておる、どうしてもこれは七、八百万石の増収があるわけですね そういう中で今どれくらい手持ちがあって、それがどれくらい出るのかということで計画が立つと思う。そうしたら一体十五万トンの外米を買う計画が必要なのか必要でないのか、という見通しがすはっと立つと思うんです。その点をお聞きしておるわけです。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) ちょっと説明いたします。米麦によって事情が違うわけです。従いまして麦だと四月の初めに、つまり六月、七月があれですから四月の初め、会計年度の初めといえば端境期になっておりまして、米だとそうはいかぬわけです。そこで私の方でとっておる米について九月一日現在の状況は、これはもうがらがらになっております。政府食糧の現在高は内地米が八十八万トン、輸入米が四十八万トン、こういうふうになっております。それから内地の麦は今最盛期をちょっと過ぎたところでありますが百三十二万トン、外国の麦が七十四万トン、こういうふうになっております。これは九月一日現在であります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 大したものじゃないですか。大したものじゃないですかというのは、米だけ見ましても百三十万トン、これは石換算で九百九十万石になりますか一千万石近くでしょう。これだけのものを現在の端境期に持っておるわけですね。そこへもってきて来年の八千二、三百万石、そういう中で一体外米を十五万トン、百万石も買う必要があるかないかということをお聞きしておるわけです。大体見通しどうです。大へんでしょう、今の手持ちと今年度の収量を合わせますと大体九千二、三百万石、これは米で外米を含めまして手持ちのやつと、それからあれを加えて九月一日現在です。大したことになると思うんですがどういうことですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これは九月一日のことでございますから、九月の配給量を引きますと十月に入る持ち越しは——十月末まで食う米を差し引きますと、もうあと十数万トンしか残らぬ計算になってしまうのです。それで新しい米の早場米は九月から出て十月からどんどん入ってきますので、これを検収して消費者に届けるにはすぐは間に合わないわけであります。従いまして私どもの方で米穀年度を十一月からきめておるゆえんは、新米が出てきても十月末までは端境期、こういうふうに見ておるわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 だからあなたが、その中で操作米はどのくらいかということを、食糧行政の中に明確にされなければならない問題だと思うのですが、それがどうもはっきりしないですね、がらがらだというような説明だけじゃ、その間に一体どれだけの操作米があって、それをどういうふうに処理するのか。これはこの前、昨年あたりお聞きしたとまは五百万石程度というふうに聞いたのですが、これでも相当の額だ、と思ったのですが、今九月一日現在で一千万石近くのあれがあるのですからね。来年もおそらく十一月まで待たなくても早場米は入るのです。ですからそういう点の見通し、これはここでやはり時間の関係からも一々詳細やっていてもどうかと思うのですが、これも資料でやはり明確にしてもらいたい。  もう一つ私はこれについてお聞きしたいのは、あなたの先ほどの説明で——やはり米の統制撤廃の説明ですけれども、あの説明外は非常に不十分だと思う。やはり農家の生産費を補償してやるという、あなた先ほど言われた問題が一つ重大な問題になっている。ですから自由販売にはなかなか移行できないという問題であるが、これは農民の切実なる問題であり、農業の再生産を補償するという、そういう建前の行政が根本を貫いていなければならない。それをあなたは話しておられないから、ただ自由販売にするかしないかという問題では、私は問題が不明確になると思う。それは寒冷のときがあるとかその他の例をあげられておられるから、そういうことになるがそれは第二義的なものじゃないか。これは食糧行政からいくときには、やはり農家の生産費を補償する。こういうところに統制の問題が、いまだに外されない、自由販売を主張して、まだ官僚のいすに着かないときにはさんざんそれを主張しておった大臣が、やはり責任者になるとそうやすやすとできないという事情があるのでしょうが、もしこれが撤廃されるということになりますと、今の農家の態勢というものは非常にくずれる。いつでもこれは米価の設定をするときに大きな問題になっているわけでしょう、果してこれは一体生生費を償い、それだけの一体米価になっているかどうかということでだいぶ論議されている。その線がくずれてきたということになると根本的に戦争前の態勢に戻るわけです。そこで大きな問題があるのですから、それをあなたたち行政の根幹として明確にしておかないと、今の論議は非常に不十分だと思う。この点はやはり委員長からも再三質問がございましたように、先ほどの食管特別会計の経理状況を明確にする問題と関連して、食糧の需給状況を一体どういうふうに立てているのか、新しい情勢の中にどう即応するのか、それから最近の豊作の問題にしても、この原因についてはいろいろいわれておりましょう、技術の更新とか、消毒薬の非常に進歩したこととか、そしておそらくこれは平年作というやつをもっと引き上げなければならぬ、というような状況も出ておるのだと思いますから、そういうものの全体の見通しに立って、もう少し新しい段階からのはっきりした私は計画というものを、当委員会でこれは出してもらうことが必要だと思うんですが、これは委員長、やはり要求してようございますね。  私は、その問題はまた重ねて質問するとしまして、実は先ほどのこの経理の問題ですね、これはこの中でお聞きしたいんです。八百五十七号ですね、この中で保険料額の半分戻されているわけですが、トウモロコシの千六百万円ですか、これは一体どこに入ったんですか。戻されたこの千六百万円の金は、食管会計のどこにこれは受け入れになったわけですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これはちょっとこの会計検査院の方だけではよくわからないのでありますが、先ほど私が御説明申し上げましたように、トウモロコシの輸送中の事故は非常に大きいのでありまして、その保険をどうするかということが非常に問題になっておったわけであります。それで、先ほど御説明申し上げましたように、外国の保険会社は取り扱ってくれないということで、国内の保険会社だけがトウモロコシだけにつきまして、メイズ・プール協定というものを作ったわけであります。その協定の内容は、保険料は付保価格の二%、それから損害が付保価格の三%以内であれば保険会社はめんどうをみない。そのかわり損害が起きなかった場合には半分を保険をかけた人に返す、こういう内容になっているわけであります。従いまして、返されるもりならば、それは当然保険料の二%の中にコストとして織り込んでいる部分であるから、政府に巻き上げるのが至当であるというのが会計検査院の見解でございますが、これはその保険の協定が、三%以上の事故の場合には全部商社がしょい込む、三%以内の場合、事故がなかった場合には、取り過ぎだからそのかけた人に返す、こういうことになっておるんですが、食糧庁としては、その保険の協定に従って商社がリベートを受けたということを容認した、それが工合が悪いというのがこの御指摘になっているのであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうしますと、これはトウモロコシについての今までのやはりデータを出してもらわなければわからないんじゃないかと思うんです。この点検査院の方はどうでしょうか。トウモロコシ全体のプール計算なしでは、そこのところを見ないとこれは単純に国家に返すべきかどうかということも、出てこないかもしれないんです。この建前はどうなっておるか。ここの主張が食い違っているんですね、検査院の説明とそれから食糧庁長官の説明と明らかに食い違っている。一方はこう言い、これに指摘しているように、国家に返すべきだ、こう言っている。そういうことが条件になっていわば、損害は一千六百万円、これは減るはずだ。ところが、今言ったように、三%以内のときに損害は見られないんだから、それを補てんしていくと、全体で計算しなくちゃならない。従ってこういう見方というものは妥当でない、こういうような反駁がされているんですが、そうするとどうですか、トウモロコシの昨年の輸入状況についてデータが出されているが、そのうちで、どのくらい輸入して、それに対して保険料をどのくらい払って、損害がどれくらいあって、保険料の割り戻しからそれらのものを差し引いたと思うんですが、それらのトータルは一体どういうふうになっているのか。それらの点を明確にされなくちゃ、これは資料なしにこれらの点を論議したって話にならない。これはどういうことなんですか。

石渡達夫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(石渡達夫君) これは今、食糧庁長官から話がありましたように、メイズ・プール協定によって、保険料を輸入商社が納めておる。そのメイズ・プール協定の立て方をそういう立て方にしないで、別の見地から検討した方がいいんじゃないかということを検査院が言っておるのでありまして、ここにあげていますのは三十一年度の輸入トウモロコシの全量について言っているのでありまして、従って、ここに千六百万円が不経済になっていると申しますのは、三十一年度はちょうどこうした保険事故がなかったものですから、保険料は付保価格の二%を限度にしておりますが、事故がなかったものですから、二%の半額、すなわち付保価格の一%が輸入商社に返っているのであります。ですから千六百万円というのは、その一%に当る金額でありまして、三十一年度の輸入商社が納めました保険料総額は、この倍額の三千二百万円となっております。そこで検査院が言っておりますのは、何しろメイズ・プール協定ができましたのは昭和三十年にできまして、できてから日が浅いものですから、検査院としましても、長い統計によって必ずこうだ、という非常に強い確定的な数字に基く意見ではないのでありまして、常識上考えてこうした方がいいんじゃないかという一つのアドバイスをしているのであります。念のために数字を申し上げますと、付保価格の三%以上のものにつきましては保険会社が保険をいたします。三%未満のものにつきましては、メイズ・プール協定によって保険会社はめんどうをみない、輸入商社がこの損害を自分でペイするという建前になっております。それで損害がゼロから三%未満の事故の場合に、そうした事故は保険会社がめんどうをみない事故であります。三%未満ゼロの事故を平均しまして、付保金額の一・五%としまして、この事故がかりに二回ありますというと、二回に一回こうした三%米満の事故があるというふうにしまして、二回に一回ですと、二回で付保金額の二%が返って参ります。事故がないというと一%返ってきますから、二回そうした保険事故にならない程度の事故があるという場合には、二%商社に返ってきます。従って、パーセント平均しまして、一・五%の損害がかりにありとしても、輸入商社は二%保険料が返ってきますから、それによってペイするという計算に一応なるわけです。それで二回に一回こうした三%未満の事故があるということは、常識上考えられないんじゃないか。というのはなぜかというと、保険料計算が、大体その付保金額の二%が事故があるというふうに見まして、付保金額の二%を保険料として取っておる。従って、全体的にこれは三%以上の事故の発生のプロパビリティですが、それにしても三%からゼロの事故が、二回に一回という程度に頻発するということは考えられない。従って、こうした三%未満の事故につきましては、このメイズ・プール協定によるように、商社が保険料のリベートを受けるという建前にしないで、こうした場合には国がその割り戻しをもらう、そのかわり保険事故にならない三%未満の損害については、別途国の方でその損害を計算して、国がその場合にはみてやる、こうした方がどうも常識上考えても経済になるんじゃないか、ということを検査院が申しておるのであります。これもさっき申しましたようにメイズ・プール協定が新しくできておりますし、十年とか五年とか長い統計によって立てた数字ではないのでありまして、さしあたり三十一年度の計算をして、私が申しましたように、保険料計算の基礎になりました危険発生の蓋然性というものから推定しまして、常識上こうしたふうにした方が経済的ではないかというふうに思っております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 そうするとどうですか、それに対して今まで終戦後トウモロコシの輸入があったと思うのですが、そういう損害の一つのデータも出ているんじゃないですか。そういうものを検討されて会計検査院の主張に対して対決されているのかどうか、その数的な根拠があるのでありますか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これは御承知のように、トウモロコシが飼料として飼料需給安定法で買う場合には、食糧庁にのるわけです。それにのらないやつは一般の民貿のものです。民貿の分と政府買い入れの分と取扱いを変えなきゃならないという問題が出て参ります。三十一年度は五万トン買ったのです。三十二年度は九千トン、三十三年度は買ってない。民貿は三十一年度には三十四万トン、三十二年度には五十七万トン、三十三年はやはり三十数万トン買う予定になっております。今のトウモロコシの状態だと食管で買うチャンスは非常に少いわけです。そこで今会計検査院の方でお話があったような点を含めて、保険協会の方に合理化案を、民貿の保険と違ってもいいんじゃないか、ということで話はしておるわけであります。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 会計検査院の主張をやはり考慮する、そういう立場に立って先ほど何かまるで対立したような説明だったのですが、両者食い違いがあったようですが、そこのところはなんですか、そういう主張についても考慮して、やはりこの問題をもっと合理化する方向に努力する、こういうことなんですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 今の状態ならば御指摘のような方法も一つの方法かと思います。とにかく不当にもうけさす必要はないわけですし、不当に損をさしてはいかぬわけですから、何らかの道が見つかるのではないかとこう思っております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 食糧庁長官に二、三の点につきまして御質問申し上げたいのでありますが、先ほど委員長から統制の問題につきまして質疑応答があったのでありますが、この統制の問題につきまして、あなたから明確な御答弁を求めるということは、これは私は無理だと思うのであります。しかしまあ結局政治的な大きな判断の資料になるものは、あなた方の事務的な判断の結集だろうとこう思うのでありまして、お話を伺っておりますと、気象問題をまず取り上げられておるのでありますが、これはあなたのおっしゃられる十年に一度というようなことでなく、私どもは日本のこういう地帯から申し上げまして、十年どころじゃない五年に一度ぐらいあるいはあるのかもしれません。しかも本年は御承知の通り今までにないいわゆる未曽有の米穀収入だということもいわれておるのであります。それにもかかわらず気象の問題を取り上げられ、またその他を取り上げられて、当分この統制撤廃というものはとれそうもないというように私どもは聞き受けたわけなんであります。そうすると、未曽有の今年の米収入があっても、なおかつこういうような状態だという点から考えますると、まずまあ永久といっちゃなんですが、当分は撤廃はあり得ないのだとこう考えてよろしいのですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これは御指摘のように農林省の見解というのでなしに、個人的な見解が相当入るのでありますが、供給が潤沢になれば、すなわち輸入に頼らないで食糧全体として需給ができるということになれば、今のような統制でない対策が講ぜられるべきじゃないかと私は考えるのであります。しかし何と申しましても需給が食糧全体として米麦だけをとらえても相当不足しております。不足しておりますと、これは出来秋にどっとできる、消費は年平均、こういうことになるのでありますから、生産者の立場からいきますと、出来秋に安く買いたたかれて、消費者の立場からいうと、安く買いたたかれたやつを消費者に高く分ける、こういうことが自由の経済になれば当然起るのでありますから、何といいましても生産者の所得の保障と消費者の家計の安定ということが根本だろう、しかしその目的を達するために、操作が簡単ならば、こういうしちめんどうくさい制度でなくして、もっと簡単な制度でもいいのじゃないかという議論も出るのであります。しかしこれは先ほど委員長の御質問に申し上げましたように、年度間において需給の非常なアンバランスが起る、あるいは年度内においても生産者あるいは消費者のアンバランスがあるわけですから、それをつなぐのにはやはり相当の仕組みでなければならぬ。昨年は大体ビルマ等も米がなくて、ことしもやはりインド等は不作で相当の輸入もしなければいかぬ。こういうことになっておりますが、朝鮮、台湾が内地であったときのように、そう簡単に需給のバランスをとることができないのでありますから、私の考えでは、ここ五年先になりますか十年先になりますか、少くとも米だけで輸入に頼らなくて相当な余力ができる、これは私は技術的な進歩からいうと可能であろうと思っております。そう遠くないうちに可能であろう、そうなればやはりこの管理の仕組みというものも考えなければならぬだろうが、それまではめんどうでも、これは私の見解でありますが、今の制度を少しずつ手直ししていって続ける以外に方法はないのじゃないか、こういうふうに考えております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 御承知の通りこのごろはやみ米の方がむしろ統制値段より東北あたりに行くと下っておる、こういう実情はあなたも御存じだろうと思う。  それからいま一つ、この統制問題に関連をしまして、むろんあなたの方の貴重な資料というものは、需給のバランスとそれから在庫の関係、こういうような問題を中心にしてお立てになっておると思うのでありますが、これはもう第一に尊重されなければならぬと思うのでありますが、私どもは終戦後の状況を見まして、一般消費者の食生活の実態、これをいま少しく調査をする必要があるのじゃないか。必ずしも私は——大部分はそうでありましょうが、米食偏重というのはかなり終戦後から考えてみますと相当これはある程度脱しておる、というような感も受けるわけなんでありますが、都府県を通じまして、この消費者のそういった食生活の実態調査をやられたことがあるか、あるいはまた今後その問題について食糧庁として、特に一つ大きな関心を持って調査に当ってみるという御意思があるか、それを一つ伺いたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 消費者の家計の調査は総理府の方でやっていただいております。それにいろいろな私の方の希望を申し述べましてやってもらっております。それからもう一つ大局的には、今内地米十四日分が配給されまして、特用米として準内地米また陸稲を六日分、それから普通外米十五日分、これを希望があるならばいつでも差し上げる、こういうことになっておるわけです。それが実際には準内地米で消費者パー・ヘッドにして一日ちょっとあるのであります。それから外米も一日弱。両方合せまして十四日のほかに二日分、すなわち国民パー・ヘッドにすると十六日分が米で消費されておる。これは配給だけのものですね。それから家計調査の方を見ますと、これは都市によって非常に違いますけれども、三割ないしそれ以上は配給米以外の米に頼っている、こういう家計調査が出ております。家計調査の方は四千二百戸でありまして、二十八都市、都市を中心にしておりますので、これまた地方によって非常に違います。関西の方は配給米に頼るのが多いのでありますが、必ずしも全体の家計の状態をとらえておるとは思えない、量が少いのですから思えない、そういうところであります。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 ここ四年間ですか豊作が続いている、この豊作の以前相当多く不況のときでも、何か農林省が発表せられておるものと、それからその農林省の発表せられておる立場からいうならば、輸入の問題で相当カバーをしておりますが、相当に日本に餓死者が出るのではないかというようなことが、御承知の通り終戦直後あたり何回かあったわけなんであります。しかしそれは間接にはそういう犠牲者があるいは出たかもしれませんが、集団的にどうというようなことは出ていないというような点から考えて、農林省の発表というものはわれわれは無論尊重しなければならぬけれども、あの旺盛なやみの売買等が年々歳々行われておる。こういう豊作になるとそういうことはだんだん少くなって、これは当然なんでありますが、そういう点で私は農林省の発表を疑うのではないのですが、実際もう少し実収というものは多いのではないかということを、国民がみんなそういう感想を持っておるのですが、そういうところに私は統制問題といろいろからんだ問題があると言わざるを得ない状況になってくると思うのですが、それは一体どうなんですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 御承知のように、終戦後はジープ供出というようなくらいに収奪的な強権供出を行っておりました。従って統計調査機構で農林省で調べましても、やはり相当なトラブルがございまして、調査員がサンプル調査でありますけれども身の危険を感ずるくらい、そういう例もあったようでありますが、ひどくやられております。これが二十九年から予約供出制度になりましたので、その関係は非常に違ってきております。そこで面積等も農林省で調査してもそれが発表できないような状態であったのが、三十年度の分からそれを追加して発表して手直しをしております。従いまして現在の統計調査部の機構で調査しておりますのでは、もうそう大きい狂いはないのではないかと確信をしております。これは今逆に、当委員会でいつも御指摘いただいております農業保険の方は、損害があったときは大きい数字が出てくるわけです。それからまた付保の対象になる基準数量等も、もっと上げろもっと上げろということで、むしろ今の統計調査部の数字が過少であるというくらい言ってきておるわけであります。しかし統計調査部はそういうことに現在ではわずらわされずにサンプリング・メソットでやっておりますから、統計上の誤差はある程度ございますけれども、もうそう大きい狂いはないのではないか、こう思っております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 次にこの間高橋政務次官にちょっと御質問申し上げたのでありますが 今度これは全然今の統制とは逆な形になるわけなんですが、非常に今輸入の問題についていろいろ質問があったわけなんでありますが、例の東南アジア貿易に関連しての米穀の輸入、こういう問題が今御指摘のインドその他は今年は不況だと、こういうお話でありますが、中には非常に好況の所が、たとえば台湾あたりはおそらく二十五万トンくらい日本に出したいのではないか、協定は十五万トン、しかしこちらは非常にことしは米が豊富である、今のような輸入の問題についても、食糧庁の立場というものは非常に困る立場になるわけなんですが、大きな日本の三十一億五千万ドルの推進をどうしてもするのだ、実際そういうことはできませんけれども、政府はそう言ってがんばっているのですが、アメリカに次いでの貿易の大きな糸口は何といっても東南アジアです。東南アジアというのは御承知の通り、米でも買わなければ物も売れない、政府の方は、場合によれば将来とれるという見通しがあれば、焦げつきでもよろしいというようなくらいな勢いをもって、三十一億五千万ドルの輸出を遂行しよう、こういって大いに向う鉢巻きでやっているようなんであります。そういう点から考えると、日本は内需は豊富になる、手持ちは相当ある、しかしながらこれを買わぬ以上は、いうところの一体貿易推進というものは少しもできないという問題なんでありますが、これについて特に本年度から来年度にかけてどういう考えでおられるか、また見通しはどういうふうなところにあるか、これを一つ伺いたいと思うのであります。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これは先ほど御説明申し上げましたように、ことしは米の輸入は、食糧庁だけの立場からいいますと、準内地米を十五万トンあまり買えばつじつまが合う、こういう数字を出しております、しかし何年も豊作だ、こういうことはあるけれども、食糧庁自体の操作からいえば、物量をよけい持っておった方が楽なんでありますから、困るのはそれによって金利倉敷がかかって赤字が出ることが困るのでありますから、今はとにかく少しでも赤字を少くしようということに、この両三年努力してきているのでありまするので、四年続きの豊作でやっとそれが実現しかかったときに、通商政策上の問題が出てくる、食糧庁としてもこれを食糧庁だけの立場で処理することはできないと思っております。これは通商局長、外務省の経済局長の方には、私の方の立場もあるのだから、通商協定でこういう国とこういうふうになれば、こういうふうな効果が出てくるので、それは各方面で責めを分担しなければいけない、食糧庁の分担分はこれである、それによる経費の増は、今まで批難されている一般の食糧管理特別会計の経理とは別の意味をもって、これは共通の負担ということにしていただかなければ、そう簡単にはいかないのだ、こういう話をしております。今その線に沿って関係各省の方が、通商政策上食糧庁が責めを負わなければいけない分はどのくらいか、知らせてくれ、こういうことで今交渉しております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 そうすると事務当局の立場として、まあ十五万トンあればよろしい、こういう主張なんでありますね、あとは政府の政策的に大きな見地からあれを待つ、そういうふうに解してよろしゅうございますね。で、これはもう毎委員会で私問題にもし、それからまた相当食糧庁としては非常に努力をせられ、ことに岸総理の私は出席を求めて特に答弁を求めた、同時にそれの処理に当ってもらって非常にみるべき成績だと思うのですが、例の病変米の問題なんでありますが、当時私が質問したときは、昨年が十一万五千トンか何かだと思ったが、その後の処理がどういうような工合になされたか。それからまたここにも書いてありますが、たしか五十一億ですか、病変米関係の国損五十一億というものが推算されておるのでありますが、その後の処理の状況と、五十一億の大ざっぱでよろしいのですが、国損の内訳を一つお示し願いたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) この点に関しましては、いろいろ御指摘をいただきましたが、この前の二十二年四月十二日に三十二年二月一日現在高の黄変米十一万七千四百トンというのを御報告申し上げております。その後八月三十一日までに十一万二千六百トンを処理しまして、現在四千八百トン九月一日現在で手持ちしております。これも今年度中には処理はできる見通しを立てております。十一万二千トンの処理した内訳は食品加工用に六万五千二百トン、飲用アルコールに一万四百トン、高級染色のり用に八百トン、工業アルコール用に三万六千二百トン、合計十一万二千六百トン、こういうふうに処理しております。  それから損の内容でありますが、これも先般当委員会に三十三年二月四日に出しておりますが、そのときには四十億の損失ということになっておりましたが、黄変米の実態の処理等から工業用アルコールに回す量が非常にふえたというような関係がございまして、五十億九千二百万円余りになっております。その内訳は売買損及び評価損が二十六億、保管料、金利等の諸経費が二十四億九千万円、こういうふうになっております。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 従来のものはこれで一応わかるのですが、その後黄変米について問題は、この以外のものについて新しく起きていないのですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これは要するに買う時期、それから買う品種の問題でありますので、それから最近は一番多いビルマ等の輸入がうんと減っておりますから新しい案件は起きておりませんです。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 そうするといろいろお述べになった処分の仕方でありますが、このうちで、やはり一番帳簿上の大きな損失になっているのはやはり工業用アルコールだと見てよろしいのですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) その通りでございます。

大竹平八郎無所属クラブ

○大竹平八郎君 最後に一つ対通産省関係の問題なんですが、これもこの間ちょっと高橋政務次官にそういうことのないように要望もいたしたわけでありますが、御承知の食糧関係はあなたの方が握っておられる。まあよく雑豆の入るときの問題とか、食糧のいろいろな輸入問題がまあ非常に出てくる場合が多いのですが、これはむろん国内の生産ということを、あなたの方が非常にこれを取り上げ、これをできるだけ処置をしていく、これは当然なんでありますが、ただ、ときに私どもが通産省関係とあなたの方のそういった問題と関連してみると、何か非常に食糧庁ががんばっておるために商機を逸するといいますか、そういうようなことがあるのでありますが、これは私はきょう一々例をあげて申し上げるわけではないんですが、こういうことについて、新長官は特に一つ通産省関係と十分連絡をとられてやっていただきたい。こう思うのでありますが、それについて一つ所信をこの際承わりたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) 農林省の中でも農産物は振興局、それから食糧庁で扱うもの、価格支持の対象になっておるものであれば食糧庁、それから貿易関係で経済局と、三つに分れるわけです。一番いつも問題になるのは、振興局が国内価格対策からいろいろやる、こういうことで、もたもたするのでありますが、私も経済局長のときはずいぶん仲に立って苦労いたしましたが、みんなと協力いたしましてスムースにいくように努めたいと思います。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 渡部長官に先ほどに次いで、私もう二、三お尋ねやら要望いたしたいことを申し述べたいと思います。渡部長官は農林省では非常に頭のよい、今度は優秀な長官を迎えて、国民の心ある人は非常に期待をしておるんですが、それは先ほどからいろいろ申し上げたんですが、豊作が四年続いて、これは国民ひとしく喜びを分ち与えるのがわれわれの考え方からいっていいのでありますが、食糧庁において統制をしておるために、給料取りあるいは事業をしておる農家に関係のない人は、相当食管の赤字を税金で補っておる。豊作四年続きでもやはり値段は一つも変らない。結局農家だけが豊作の恩恵を受けるということにも逆に考えたらなるので、私は統制ということについては、農家に一万円の米を確保してやるということで、農家の努力に対して報いるということもこれは考えるんですが、もう少し食糧庁で考えて、こういう豊作の喜びは全国民にひとしく分け与えるべきだと思うのですが。  もう一つは、私たちは食糧の統制をしておるために、刑事罰を都会地でだけ受ける。いなかの方ではわからぬからやみ米を買ったからといってめったにあげられるものはないが、都会の一部の人がこの法律を犯すというようにできておる。現在勤評で法律違反とか何とか、文部省案が政府の立場からいって、二十六年にできた法律を行う、法律で行うことだ。厳として行う、法治国家として。食糧庁が現在配給しておるために、それが一角からくずれておる、配給は十五、六日しかない。あとはやはりどこか台所の方でやみ米を買っておる。こういうふうな矛盾した法律を何かのこういう際に食糧長官としては考えて、訂正の方法がないのかどうか、私はこの点について一つ食糧長官の御答弁を願いたい。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) まず一点の、豊作でだれが一番利益を受けておるかということであります。これは御指摘のように農家が受けていることは間違いないと思います。従いまして先ほど他の委員から御質問がありましたように、農家に対しては、余計できたものは全部政府に出していただきたい、そうして政府の安定した価格で消費者全体に豊作の喜びを分つことができるようにやってもらいたい。すなわち、ということは、豊作で物はよけいできた、価格は安定しておる。普通の状態ならば豊作で値段が下っても仕方がないじゃないか、需要供給の原則からいってですね。それが政府の管理で維持されておるんですが、豊作のときこそその制度の恩恵に感謝してもらいたいというのが私どもの心からの願いであります。それが実現できますように農家にも呼びかけ、集荷業者にも呼びかけまして目的を達成するようにいたしたい、こういうふうに考えております。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) もう一つ統制をしているために、いろいろ刑事罰を受けている矛盾が、この統制の状況からやはり起きているのだがね、何かそれについての……。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これも結局一方では農家がやみに流さなければいいわけなんですね。従いまして農家にそういう気の毒な人が起らぬように努力してもらうのが一点。それからどうしてもそういうものが出るということは、これはどういう法律を作りましても百パーセントその通り行われるということはむずかしいのでございます。これは消費者の側にも呼びかけまして、そういうものに頼らず、私の方では十四日のほかに、消費者が希望するならば、外米ではありますけれども値段を安くしております。徳用米として準内地米六日、普通外米十五日、それだけ消費者にいつでも差し上げることにいたしております。消費者の側もそういうものに頼らぬようにしていただく、それ以外に解決の方法はないのじゃないかと思います。法律はやはり食糧管理をやっていく以上は、その法律を文字通り国民に守っていただくということが根本になると思います。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) そうすると米の配給日以外のやつは自由に雑穀を食うたり、あるいは自由に買えるもので買え、そういうふうに政府は考えて、現在の法律では配給という建前から、その買い上げることについての不自由をするようにしてはいないわけですか。

渡部伍良農林省農林経済局長

○説明員(渡部伍良君) これはお米だけでも全部がその通りやられたら足らないんですよ、足らないけれども十四日のほかに準内地米で、あるいは陸稲で六日分、それから外米で十五日分を希望者には差し上げるわけです。これは全部が希望するならば、全部に差し上げなければならぬ義務を持っているわけです。従いましてお米で一月を過ごそうとすれば外米でがまんをしていただくならば、毎日お米を食べても支障ないだけの責任は政府は持っているわけです。しかし実際には米のほかにパンを食うとかいろいろなことはありますけれども、先ほども申し上げましたように、実際の外米の配給は二日分くらいしかいっておりませんけれども、政府としてはどうしてもお米がほしい、味が少々悪くても安いからお米を食べたいというのなら、外米で一月を過ごそうと思えば過ごせるように責任を持っているわけであります。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) こういうふうに不景気になって、いろいろ米をほんとうに買っている国民が六五%に及んでおるそうですが、いろいろ農家以外のところ、そういうところの人はこういうふうに豊作になっても非常に景気が悪いという場合に、食生活を安くしてもらうということが、これは食糧庁の使命だと思いますが、そういう点に非常に一つ今後うまくやってもらいたい。  もう一つ本論の指摘事項の八百五十八号ですか、会計検査院の石渡局長にお尋ねしたいのですが、麻袋を安く売ったという指摘をしているのですが、麻袋を安く売ったということを指摘をすると、その反対に、政府の方は、この麻袋は高く売ると結局それらの市場価格を高くするから、政治的な意味か何かとにかく循環するから、結局安くしたというふうな、せんじ詰めればそういう話になると思うのですが、そういう際に何か会計検査院の方では特価で売るということか何か、これはたとえば材木が一般の民間が高いから、林野庁の方では一つ操作のために、材木を時価を安くするために売り出すというふうにも考えられるのだが、そういう点はどこか基本的にはっきりした、時価より安く売った場合にこういう指摘をして処罰をする、これはどんなことですか。今後ほかの関連は、時価より安く売ることは市場価格の操作のために安くした、逆論を言えば政府の方はそういう答弁をしているようですが、これはどうですか。

石渡達夫会計検査院事務総局第四局長

○説明員(石渡達夫君) 政府が物を売ります場合にはなるべく高く売る。買う場合はなるべく安く買う。これが国の経費を一番効果的に使う原則でありまして、極力売る場合には競争入札をしまして、時価に沿って高く売れるように努力をする。買うときにはその反対に安く買うように努力する。こういうことを会計検査院ではしょっちゅうやかましく言っているわけであります。  本件の場合におきましては、結局麻袋三千百万枚というものを売っておりますが、この売ったものの大部分がまた修繕ののち返ってきまして政府が買い上げているのであります。従って、売るときにはなるほど安く売ったけれども買うときも安く買うのだ、だから損がない、循環するのだということを食糧庁が言っておられるのでありますが、しかしそれにしても、そうした点はなるほどある程度はあると思います。これを高く売りますと従って修繕した後の価格も若干高くなる。それで食糧庁が高くなった麻袋は買わない、ほかの紙袋で間に合せるというような線を強く出されれば別ですが、やはり大部分のものはまた返ってきまして、返ってきたこの麻袋を食糧庁が買うということになりますと、やはり高く売ればある程度高くなる、これは検査院としても若干の循環の値上りということは認めざるを得ないと思います。それにしましても本件の場合にはあまりにへだたりが大き過ぎる。これは全体的にみますと、全部売った三千百万枚の中にいろいろな種類がございまして、種類によって売り値とそれから修繕したものの買値の開きが違っておりますが、これを、平均しますと三十四円ばかりの開きになっております。それで食糧庁の言いますこともいろいろその後伺ってみますと、開きが平均して二十五円程度であればいいじゃないか、二十五円程度で十分に中間業者のマージンを見、修繕費を見てペイするというような数字も一応出ているのであります。従って高く売れば高く買わなければならぬという理論は、ある程度経済上の循環論としてあり得るとしましても、現状は非常に開きがあり過ぎる。もう少し当時の時価をみて高く売る余地がある。現に食糧庁はその後三十二年八月になりましてこの売り渡し価格を若干値上げしまして、そうしてこの売り値と買い値の開きを縮めているような状況になっております。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 時間もきましたし、出席率もあまりよくないので、私も実は今委員長が質問を始められました麻袋の問題、先ほども大竹委員から出された黄変米の問題、これを相当時間をもらってやりたいと思っておるのですが、それでどうでしょうか、きょうはこれで何していただいてあす再開してもらいたいと思うのですが、どうでしょうか。

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) 速記を始めて。  委員の異動について御報告いたします。高橋進太郎君が辞任されまして、その補欠として杉原荒太君が選任せられました。  本日はこれにて審議は終了いたしまして、次回は明二十五日木曜日の十時より、農林省及び愛知用次公団の部について審議を行いますが、愛知用水公団については、参考人として総裁以下関係者が出席することになっておりますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小西英雄自由民主党

○委員長(小西英雄君) さよう決定いたしました。  ではこれをもって散会いたします。    午後零時四十二分散会

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