決算委員会 第6号
- 発言数
- 105 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/07/01
会議録
○委員長(高野一夫君) ただいまから本日の決算委員会を開会いたします。 昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日はきのうに引き続きまして防衛庁の部を審議いたします。検査報告批難事項第一号から第十三号までであります。 これから質疑に移るわけでございまするが、本日は左藤防衛庁長官、山下経理局長、小山装備局長、山本人事局長、山田建設本部長、武内調達実施本部長、調達実施本部の三原副本部長、防衛庁技術研究本部の小笠原総務部長、会計検査院保岡第二局長、各位が御出席でございます。順次御発言を願います。
○国務大臣(左藤義詮君) 新内閣の組閣に当りまして、はからずも防衛庁長官を拝命いたしました。まことに責任の重大を痛感いたしますとともに、わが国の防衛という重要な任務に対しまして、全幅の力をいたし、最善を尽して国民の信頼にこたえたい所存でございます。所管事項につきましては種々問題のあることと存じますが、従前以上に格別の御協力と御援助をお願いする次第であります。 昨日他の委員会に出席のため大へん失礼をいたしまして、政務次官から昭和三十一年度決算の具体的内容について御説明申し上げた次第でありますが、防衛庁といたしましては、何分多額の予算経理を行うことでありますので、私たちといたしましても、今後一そうの反省を加え、会計検査院御指摘のような誤まりを再び繰り返さないよう万全の措置を講ずる所存でございます。どうかこの上ともよろしくお願い申し上げます。
○相澤重明君 防衛庁長官にお尋ねしたいと思うんですが、本参議院の決算委員会においては二十八年度、二十九年度、三十年度と毎年防衛庁の決算の中で繰越額が非常に多い、あるいは予算の使途について、どうも調達そのものについて、国民が納税をする気持に立って果して防衛庁が予算を使っておるかという点について、非常な疑問視されるような調達が行われておる。調達の中にも不正不当な問題がたびたび出ておるということで、数次にわたって国会としては警告を発しておるわけです。この警告に対して、今長官もごあいさつのあったように、部下を督励して国民の信頼にこたえるというあなたのごあいさつがあったわけでありますが、三十一年度のこの決算の内容を見ますというと、昨年度よりはさらに繰越額はふえておるし、不用額も増大をしておる。その内容が昨日次官から一応の形式として述べられたのでありますが、長官として一体国会における警告について、どういう具体的な措置をとったのか、この点から最初に一つ御説明を私はいただきたい。
○国務大臣(左藤義詮君) 国民のとうとい膏血によって国防の仕事に当りますので、かりそめにも今お話のような国民に不安を抱かしめ、あるいは不信を招くことのないようにと、私も就任早々でございますが、今後特に一つ督励をして参りたい。戦前のよく軍隊で、親方日の丸と申しますか、取った予算はもう使うのが当りまえだというような気持が少しもございませんように、私どもといたしましては、祖国を亡ぼし国民に非常な迷惑を与えた戦前のいわゆる軍隊とは全然違った民主的な国民の自衛隊を盛り立てていかなければならぬのでありますからして、少し古くさい話になりますが、昔から、もったいない、物を粗末にしたら罰が当るという、こういう一つ精神的な深い反省から、予算経理の執行に当りまして、十分私の気持を末端まで徹底いたしますように、今後努力をいたしたいと思うのでございます。何分にも新しい役所でございまして、昨日政務次官から申し上げましたように、いろいろな事情によって非常な皆さんに御心配をかけましたことは、何とも恐縮でございまするが、特に三十一年度に繰り越し、不用等の多かったことは、御指摘の通りでございまするが、三十二年度はその点はよほど改善せられておるように思うのでございまして、大年度並びに将来の問題につきましては、返す返すも自粛自戒いたしまして真に国民に信頼される自衛隊になりますように、私身を挺して一つ努力をいたしたいと思っております。
○相澤重明君 長官の非常に真摯な御答弁に対して、私どもも了とするのですが、きのうの次官の説明の中で、第一項から十三項までのいわゆる件数について、それぞれ会計検査院の報告に対して、防衛庁としての考え方が述べられておるわけです。しかし、その説明の中で、私が受けた印象では、防衛庁としては、会計検査院の述べられたように、不当ではないと、こういうような私は印象が強かった。これはまことにけしからぬ言動だと思うのです。たとえば、きのうの第一の問題については、滑走路工事の予定価格の積算が過大なため、工事費が高価と認められるもの、こういう内容が幾つか指摘をされておるわけです。これについても、きのうは不当ではないと、こういうような考え方に立って説明が加えられておる。そんな一体不当でないものが、なぜ会計検査院は不当としたのかという、今度は国会の立場からいくと、会計検査院というものは、それほど権威のないものかということが逆に言われてくるわけです。こういう点については、むしろ私は、さらに、きのうの防衛庁の説明に対して、会計検査院保岡局長から、きのうの説明のようなことで、一体会計検査院としての確信を持った検査が行われたのかどうか、こういう点を最初私は答弁を願って、それから一つ長官に、どういう理由でこの第一の問題については不当でないというような、きのうの意見を出されたか、それを一つ答弁をしていただきたいと思います。最初に保岡局長から一つ。
○説明員(保岡豊君) 昨日承わりましたような内容は、ここにはお述べになりませんでしたけれども、政府の説明書に書いてあります内容につきましては、私どもその内容を十分検討いたしまして、しかる上にこの批難事項を掲げたわけであります。それですから、一応その一つ一つについて、もしもあれでしたら、私どもの不当とした意見を申し上げたいと思います。
○相澤重明君 防衛庁いかがですか。
○国務大臣(左藤義詮君) 私ども受ける身の立場から、実はこういう事情でございますということを被告としていろいろ陳弁をいたしたのだと思うのでありますが、権威ある会計検査院が御指摘になりますれば、その点は率直に私は反省をいたすべきだと思います。
○相澤重明君 第二の問題としては、不用額が六十億四千三百余万円出ておる。その不用額の内容について、昨日各項目をあげて説明をされておったわけですが、その中の重立ったものをきのう言われたのを私がノートしておったのを見ると、米国の供与がおくれあるいは契約のいわゆる残額があったとか、あるいはどうも運搬費等が非常に少く済んだとか、あるいは艦船の計画変更が行われたためというような、これはたくさんあります。たくさんありますが、大きなところを申し上げると、そういうような説明があったわけです。しかし、それだけの説明ではよくわからない。従って、六十億四千三百万円という不用額の具体的な内容を一つ御説明をいただきたいと思う。
○国務大臣(左藤義詮君) 政府委員からお答えいたさせます。
○説明員(山下武利君) 六十億四千三百万円に上ります不用額の一番大きな項目は器材費でございます。この器材費がどうしてこんなに大きく不用額が出たかということは、きのう大体御説明申し上げた通りでございますが、一番大きな原因として、アメリカから供与を受けたところの航空機が予定通り参りませんでしたために、それに予定して組んでおったところの油代とか、あるいは航空機の修理代とか、部品の購入代とか、そういったようなものが不用になったと、これが一番大きな原因であります。また、器材費と並びまして、施設整備費につきましては、工事の予定経費の入札によりますところの余剰が計画と違って出て参ったということであります。また艦船建造費につきましては、艦艇の装備についての計画を変更したために不用になったと、こういうような事情でございます。
○相澤重明君 ですから、今のような説明だけではわからぬと言っているのだよ。僕の言うのは、油代が買わなくてもよかったとか、修理代が少くて済んだとか、あるいは備品の購入代が少くて済んだとか、施設の契約がどうとかいうだけのことを言ったってわからないと言うのです。だから、六十億四千三百余万円というその内容、器材費のうちの米国から供与の航空機のおくられたのはどのくらいの額なのか、あるいは艦船の契約等のおくれたのはどのくらいの額なのか、そういうことの内容を説明してもらいたいと言って求めているわけですよ。
○説明員(山下武利君) 少しこまかくなりますが、それでは内容の具体的な点につきましておもな事項だけ拾って申し上げます。器材費の不用額は、総不用額六十億四千三百万円の中で四十六億一千一百万円でございます。この内訳は、ただいま申しましたような事情で、航空機が到着しませんでしたために、訓練計画がおくれまして、それに伴うところの燃料の不用になった分、これが二十億ございます。それから燃料の単価の値下りによる分が二億一千九百万円、それから前年度からの繰り越し額で、年度内に納入不能となった分が八億五百万円、これは御承知のように、繰り越しは二年間にわたってはききませんので、前年度から繰り越してきた分で、さらにその年度内に納入するという分がこれだけでございます。それから契約余剰による分が十億八千三百万円ございます。それが器材費の四十六億一千一百万円のおもな内訳でございます。 それから施設費の不用額は六億四千三百万円でございます。このおもな内訳といたしまして、施設整備費、これが二億二千五百万円、艦船建造費、これが三億八千八百万円、三十一年度は艦船建造費は施設費の中に入っておりますので、施設整備費と艦船建造費とがおもな内訳となって施設費の不用が出ておるわけでございます。施設整備費の中でおもなものといたしましては、補償の問題が未解決のために前年度からの繰り越し額で、年度内に取得が不可能になったものが一億七千二百万円ございます。それから計画変更によりましたものが五百五十四万円、契約余剰の分が四千七百三十六万二千円であります。艦船建造費は、輸入の遅延、計画の遅延等のために前年度からの繰り越し額で年度内に納入不能となったもの、これが一億九千八百万円、計画の変更による分が六千五百万円、契約余剰が一億二千五百万円、これがおもな内訳でございます。
○相澤重明君 そこで一つ防衛庁にお尋ねしたいのでありますが、こうしたいわわる米国に注文をする場合ですね、発注をする場合に、計画を持ってこの予算というものは作られているわけですから、それがどうした理由で、米国からのいわゆる買い取りなり、供与が遅れたのか、そのおもな理由というものはどういうことなんですか。日本の防衛計画については、これは岸総理も率直に、アイゼンハワー大統領なりダレス国務長官と話し合いをして、そうして三十三年度なり、三十四年度なりというふうに、毎年これをやっているわけですね。ところがこの三十一年度の、今の御説明を聞いているというと、米国からの供与が遅れた。これは明らかに三十年度に、いわゆる日米合同委員会あるいはそういう政府の交渉した中で、これは予算というものは作られておる。従ってどういう理由なのか。その大きな理由というものがなければ、今言ったこういう、少くとも器材費だけでも四十六億という額が不用になるなんということは、ちょっと普通では考えられない。ですから、三十年度に四十八億という不用額が出ておるにもかかわらず、さらに三十一年度は六十億に膨張をしてきたということになるわけですね。器材費だけでも四十六億一千一百万円なんというのは、私は反面から言えば、ずさんな計画だということを指摘されても仕方がないと思うのです。これは左藤長官は就任になったばかりですから、今後はそういうことはないと思うのですが、これは今までの防衛庁の幹部がそういう計画性のないいわゆる予算というものを組んだから、そういう結果になったのじゃないかという疑いを持つわけです。その点はどういうふうにされたのか、また遅れた理由、最も大きな理由は何なのか、これを一つ説明をしていただきたいと思います。
○政府委員(小山雄二君) ただいま経理局長から申し上げましたように、これは主として航空機と艦船の、アメリカからの供与分がおくれたために、それに伴う燃料、部品その他の経費が不用になったというわけであります。アメリカからの供与の関係は、毎年業務契約がきまりました際にそれに見合うもの、このくらいこういう種類のものは供与する、こういう種類のものは国内で調達する、あるはい金を出して輸入するという仕分けをしまして要求するわけでございます。ところが自衛隊が警察予備隊当時のお話しからいたしますと、アメリカからの供与のやり方がほんとうに計画通りになりましたのは、実は三十一年度、先方の会計年度でいいますと五十七会計年度からでございます。その前、これは何と申しますか、実はたとえば洋服生地を非常にたくさんもっております。この洋服生地等は、今の制度からいうと、もらうべき性質のものではなくて、買うべき筋合いのもので、主として十数着もらうことにしております。当時は米軍の残り物というか、余っていたからもらうということで、SFRPと申しまして、スペシャル・フィーコム・リザーブ・プログラムというのですが、向うのリザーブからもらいます。米国の五十六会計年度までは、そういうもらい方をしておった。五十七年度からは、そういう制度も向うのMSA法に入りまして、こちらの計画も立てて、それと見合ってやるということで、最近はきわめて制度的にも、供与の進行も非常に計画的になって参りましたが、三十一年度はその切りかえの当初であって、主として海上自衛隊の飛行機、それから航空自衛隊のF86がもらい初めでございます。その飛行機、それから艦船で警備艦等を初めもらっておりますが、こういうものの供与が時期的にずれたということでありまして、最近はそういうことは漸次あらたまっております。
○相澤重明君 そうしますというと、三十一年度までは、実際に日本とアメリカの間で話し合ったけれども、計画性はなかったのだ、三十一年度以降、実際には三十二年度からということになるでしょう。三十二年度からは計画通りに実行ができるのだ。従って不用額あるいは繰り越し額が出たということも、一番大きくなったということも、そういう大きな理由があったのだ、こういう御答弁だと私は思うのです。 そうしますというと、どうも三十一年度の私ども今決算をやってみて、繰越額についても、なお御説明を私はいただかなければならぬと思う。三十一年度の二百三十六億からの繰り越しが、こんな大きな繰り越し額があって、その後いつ具体的にこれらのものが解決がついたのかということを、まず最初にお尋ねをしておきたい。これは結局は買い取りができなかった、あるいは供与の分が足りなかった、こういうもので、実際には防衛庁全体として計画性にやはり私はとぼしかったのではないかと思うのですが、繰越額の最も大きな理由というのは何であったか、それを一つ御答弁いただきたい。
○説明員(山下武利君) 昨日御説明いたしましたことと若干ダブるかと思いますが、二百三十六億円に上る非常に大きな繰越額を出しました原因といたしまして、いろいろ原因別に調査いたしてみたのでありますが、三十一度におきましては、大きな原因といたしまして、内部でいろいろ仕様書を書きます場合に、何分にも市販性のとぼしい初めての装備品がたくさんにあります関係で、この仕様書の調整に非常に時間がとられる。そこで発注しますまでに相当の時間がかかるし、あるいはついに契約に至らないでもって繰り越してしまったというものが非常に大きな原因を示しておったわけであります。これは防衛庁の内部の運営を改めることによりまして、相当程度改善できるのではないかということで、昨年度は年度の初めから部内の連絡をよくとりまして、施設の整備関係あるいは部品の調達関係につきまして、毎月各部局、各機関の関係者、責任者が集まりまして、その予算の執行について遺憾なきを期したわけでございます。幸いにして、その効果が非常に表われまして、三十二年度につきましては、この仕様書を調整することがおくれたために繰り越しを生ずるという事例は非常に少くなって参ったのであります。繰り越しの原因につきましては、そのほかたとえば、施設整備関係につきまして地元との話し合いがつかないために用地の取得ができなかった。そのためにそこに予定しておったところの施設が整備できなかったとか、あるいはまた輸入品等につきまして、思い通りの時期に輸入が行われなかったとか、いろいろな事由がございますが、おもなものは今言ったようなものでございます。逐次これも改善に向いつつあるということでございます。
○相澤重明君 今の機構の中で、内部の運用がまずかった点を特に考えて改善をしたというのですが、どういう一体、機構なり運用面というものを作ったのですか、どんなものですか。
○説明員(山下武利君) ただいま申しましたように、内局の各関係部局並びに各幕僚監部、技術研究本部、調達実施本部、それに建設本部、こういうものの間に定期的な連絡協議会を設けまして、毎月予算の執行状況について検討を加え、さらに情報を交換し合って、予算の執行を促進して参ったということでございます。
○相澤重明君 これは単なる連絡会議だけですか。いわゆる今回の中にこれらの会計検査院で指摘しておるように、この内容を見ただけでもかなりずさんなものがある。もっと連絡をすれば、この使用額も少くて済んだというようなものまで大へんあるわけです。これは実際問題として。そういうものや、あるいは不正事件というものも、これは一件であるけれども、職員においてある。そうしますというと、一般の官庁の場合には、少くとも厳重な、いわゆる監督機関といいますか、監査機関といいますか、そういうものまで設けると私は思うのです。しかも防衛庁は、先ほど冒頭に申し上げたように、三年間も続けて本院から警告を発せられておる。にもかかわらず、単に連絡機関だけでそういうものが防止できますか。これは一つ長官からその御意見をお伺いしなければいかんと思うのですが。
○国務大臣(左藤義詮君) 私しろうととして申しますと、米国と会計年度が違っておりますので、その間のいろいろな案の立て方等について符節が合いにくい点があるのじゃないかと思うのでございます。何分にもこういう日進月歩の装備でございますので、いろいろ計画につきましても一年間にいろいろな情勢が変っていくことも若干あるのじゃないかと思います。しかしこれは私しろうとの考え方でございまして、われわれ責任者としては、さようなことのないように、ただいま連絡だけでいけないということ、これは私着任をいたしまして、今度そういう監査機関を非常に強化いたしまして、すでに三十一年度に比べますと、三十二年度はよほど改善されたのでございますが、この上一そう一つ監査を厳重にいたしまして、ただいまの御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
○相澤重明君 今の長官の御答弁を了としますが、先ほど申し上げたように、たとえばそれではこの指摘事項の役務の項の十二項ですね、車両整備の実施にあたり処置当を得ないもの、こういうことを会計検査院は指摘をしているわけです。この中には「随意契約により三菱日本重工業株式会社に装軌車両の第五段階整備を請け負わせ、」以下云云と、そういうふうに書いてありまして、輸送費が三百七十三万円も不経済になっておる。あるいはこの整備のための工場に搬入されたエンジン等の組部品等三百十七組のうち、三十一年度中に整備が完成したものは、わずかに九十七組である。二百二十組は、三十二年八月現在、まだ完成をしていない。一体こんなことでいわゆる指摘を会計検査院からされておるけれども、私は会計検査院の指摘事項そのものも全部やっておるわけじゃないと思うのです、これは。そういうことからいってたとえばたまたま指摘をされたこの事項についても、一年たっても、まだ三十二年の八月になっても、三十一年度のが完成していないのが、こんなに二百二十組もあるということは、これはどう考えても、やはり防衛庁の幹部が少したががゆるんでおるのではないか。予算さえ通ってしまえば、あとは使うのは自分たちにまかされておるのだという考え方が、この中に表われておるのじゃないか。きのうのいわゆる経理局長の補足説明の中でも、車両整備のこの問題については、当時としてはやむを得なかった、きのうの補足説明では、当時としてはやむを得なかった。それは計画変更については多少の不十分はあったけれども、当時としてはしようがないのだ、こういうことを言っておる。当時としてはやむを得なかったという理由は、一体何だ、それは。こういうようなたくさんのいわゆる処置の当を得ないというようなものが出されておりながら、当時としてはやむを得ないという説明というものは、どうもわれわれには納得できないわけだな。これは一つ経理局長はきのう説明をしていたけれども、計画変更については、多少不十分さがあったけれども、やむを得なかったというのは、一体何の理由でやむを得なかったのか。いま少しはっきり説明をしてもらいたい。これはだれが見たって、会計検査院の指摘事項の中を読んでごらんなさい。第三者の普通の人が見たら、こんなことでどうするかということになる。委員長、経理局長に答弁を求めて下さい。
○説明員(山下武利君) 昨日はやむを得なかったということは申し上げなかったと存ずるのでございますが、きのう申し上げた説明を若干補足いたしますというと、この五段階整備が陸上自衛隊として初めての試みでありまして、いろいろな角度から検討いたしました結果、当時としては技術的にもまた経済的にも、東京地区に集中し整備することが有利であると判断をいたしました。そうして実施したのでございます。その後さらに検討を加えました結果、輸送費及び防衛体制確立に資する考慮等もありまして、この計画を修正して、北海道の地区内の装備、車両は北海道の地区で整備をすることに改めたということを申し上げたわけでございます。
○相澤重明君 それではさらにお尋ねをしますが、三十二年の八月現在、まだその完成していない二百二十組が会計検査院から指摘をされておったのでありますが、それはいつあとはできたのでありますか。
○政府委員(小山雄二君) 三十一年度は二百二十組残りました。その内訳は、途中まで手をつけておったものが三十九組、それから全然手をつけてなかったものが百四十九、それから相当いたんでおりまして、部品をばらして、結局そのものは廃品にして、その部品はほかに活用するというやり方をとらざるを得なかったものが三十二、合計二百二十組でございます。廃品にしたものを除きまして百八十八になるわけでございますが、その百八十八は三十二年度中に百四十九完成しております。二十三を手をつけたまま次に回しております。三十三年度へ繰り越しました。これはいろいろこまかくなりますが、エンジンのブロックがこわれてしまって、それの取りかえとか、特殊の部品を作らなければならないために、それを待っているという、特殊の、技術的にこなせなかったというものもございまして、結局百四十九を片づけまして、二十三は途中の工程で三十三年度に繰り越す。極力この繰り越しを減らす努力をしておるわけでございます。
○相澤重明君 その手をつけたという二十三件ですか、今御答弁されたのは。さらに残されたいわゆる三十九件の中から二十三件引くのですから十六件ですね。十六件が結局手をつけられないものがさらに出てきた。また三十二年度中に、先ほど会計検査院は三十二年の八月現在まで、二百二十組は完成していなかったが、そのうち防衛庁としては手をつけたものが三十九件で、手をつけないものは百四十九件、そして遂に廃品としたものは三十二件、しかし、今度は二百二十件の中で、三十二年には百四十九件完成をして、手をつけたものは二十三件だ。あとの十六件というものはまたこれもだめになる。こういうことなんですね。そうすると、ずいぶん、まただんだん月がたつに従って、最初の計画というものはまるっきり変ってくるということが言えると思うのです。どうしてわずか三月か半年のうちに、それまで廃品にしなければならぬとか、あるいは手をつけてもまだ完成ができないということなんでしょうね。一体それはどうなんでしょう。
○政府委員(小山雄二君) その数の十六件は結局廃品になっております。しかし、エンジン、ブロックがこわれたり、トランスが焼けてこわれたりして三十二年度になって手をつけてみたら、結局廃品にせざるを得なかったというのが十六件であります。それは先ほど申し上げるのを忘れました。それからあとはなおる見込みのあるものが二十三件、こういうことでございます。
○相澤重明君 それから、この問題だけやっておっても……。これは左藤新長官に、いま少しこういう点を、やはり部内をよく督励をして、こういうような、もう毎年、いわゆる三月か半年もたてば変えなければならぬ、廃品にしなければならぬというような無計画を、やはりこれは直さなければいかんですよ。何といっても、これは国費なんですからね。国費で計画をしていくものが、こういうふうなずさんな計画の結果になるということは、何といっても、これは言い逃れられないと思うのですよ。ですから、会計検査院でもそのことをはっきり、今、指摘しておるわけですが、そこで私はきのうの御説明をいただいた中で、第五項の水中機器の購入にあたり処置当を得ないもの、これについては、率直に防衛庁でも性能に疑いがあった。性能に疑いがあっていわゆる性能上の欠陥というものを反省されたようでありますが、こういう点についてはその後どういうふうに性能上の欠陥というものを直されたのか、一つ御説明をいただきたいと思う。
○政府委員(小山雄二君) これは当時からもわかっておった問題でございますが、要するに、何といいますか、機雷を沈めまして、どういう格好になっても、あるその心臓の部分は一定の方向を保っておるという装置でございますが、これは結局できなくて、値引受領したわけでございますが、その後別に契約しまして、ジンバル装置というものをつけまして、これは全部修理が済んでおります。これは三十三年の一月に契約しまして、三十三年の三月に納まっておりまして、十五箇全部を約十八万円で契約しまして、修理を全部しまして、機能は完全に初めの予想通りのものを入手したということになっております。
○相澤重明君 そこで一つ、先ほど御答弁もいただいたので、しからば三十一年度の繰越しが多かったけれども、三十二年度からは改善をされたという御説明がありましたので、三十二年度の繰越額と不用額はどのくらいになっておるか、御説明をいただきたいと思うのです。
○国務大臣(左藤義詮君) 三十一年度に比べまして、繰越額におきまして約百四十一億円ほど減っております。それから不用額の方は、これも前年度六十億余円に対しまして、二十八億円ほど減少をいたしておりまして、大幅ということはできませんが、相当の改善はいたしておるつもりでございます。
○相澤重明君 それでは具体的に、今の繰越額あるいは不用額についての問題ですが、三十二年度のものは現在もあれですか、継続中のものについては、もうほとんど完成をしておりますか。三十三年になってから継続中のものについては、ほとんどもうあと指摘されるような事項はありませんか。
○説明員(山下武利君) 御質問の趣旨がちょっとわかりかねますが、三十二年度の契約済繰越は、これはもう契約は支払いをまつばかりになっておることでございますから、逐次、物が納まるに従って支払いをしていく。これは問題ないと存じます。問題は契約未済の繰越でございます。これは三十一年度は百三億円という非常に大きな契約未済繰越でございましたが、三十二年度から三十三年度に越しますところの契約未済繰越はわずか十五億円にとどまりまして、この点は非常に改善をされたと私たちは考えておるわけでございまして、これも逐次三十三年度予算に組み入れまして、契約をしていきたいと考えておる次第でございます。
○相澤重明君 それから、それでは、非常にその契約高も多いし、またかなり種類も多いわけですから、非常に内部的に防衛庁自体として、調達実施本部なり、あるいは幕僚監部との内部のいろいろ折衝といいますか、あるいは経過等について契約等はどうするとかということがあると思うのですね。それで私どもはここにたとえば八戸では飛行場の滑走路の整備工事の入札状況等についても手元にもらっておるわけでありますが、入札をする場合には、防衛庁はどういう入札というものをやっておるのか。あるいは入札をする場合の業者というものは、届出があったものなのか、それとも届出がなくとも全部競争入札ということでやるのか。こういう点についていかがでしょうか。
○説明員(山田誠君) 防衛庁でやっております建設関係の入札の制度は、登録制度を採用しておりまして、各業者から登録をして、いただいております。その登録によりまして大中小いろいろございまして、それによりまして一応のランクをつけております。そのランクによりまして、大体一億以上の仕事はどの程度、あるいは一千万以上はどの程度というような、資本金あるいは技術者の能力、あるいは機械その他の保有力とか、そういうことで、この点数制度でやりまして、これは大体建設省の登録制度がございまして、それを一応アプライしております。それによりまして、各工事の予算額に応じまして業者を選定しております。それと、こういった八戸の飛行場工事というようなものになりますと、特殊なものでございますから、やはりそれだけの経験があるか、あるいはそういったような経験を持っている技術者がおるかどうかと、そういうようなこと、あるいは資金的にそれだけの能力があるかということを勘案いたしまして選定いたしております。
○相澤重明君 今の登録制度を採用をしておると、そうして一応の各請負金額によるランクによって、それぞれその登録業者の中から競争入札、あるいは指名入札という形になると思うのですが、この入札の原則はどういうことなんでしょう。競争入札なんでしょうか。指名入札なんでしょうか。
○説明員(山田誠君) 指名競争入札という格好になります。
○相澤重明君 ここに、八戸の飛行場の滑走路の整備工事の入札については、私手元にもらったんですが、第一回、第一回、第三回、第四回までは、それぞれが請負額というものを入れておるわけですね。そうすると、第五回については、名前を申し上げますと、大林組を除いてあとは全部辞退をしておるわけですね。これはあれですか、辞退をしたということは、私のところではもうその工事はやりませんと、こういうことで、今まで札を入れておったのを撤回をしたことに、まあ平面解釈はなるわけですね。なぜ一回、二回、三回、四回まで、こういうふうなことをやっておったのに全部辞退をして、大林組一つに残ったのか。その経緯はどんなことなんでしょうね。
○説明員(山田誠君) この表にもございますね。下に予量というのが六億二千八百万円と、これが私の方の予定価格で、入札をしておりまして、予量にくるまで入札を繰り返しているわけです。で、一回、二回、三回、四回とやりまして、この入札の札が予量に到達しないということで、なお五回の入札に付したわけです。そのときには、業者の方として、これはなかなか予量が低い、相当少い予算だ。これ以上に安くなるなら、われわれはもうやれないという判断で辞退したと考えられます。
○相澤重明君 どうなんですかね。この今の御説明だけではちょっと納得ができないのは、第一回から第三回までのこの入札の状況を見ると、どの組もそう大した違いはないわけですね。まあ第四回になって幾らか違いが出てきておりますが、それでも各社ともそう違いはない。しかるに第五回になってほんとうのちょっとの差で、この他は全部やめたということが、それほど何かやめなきゃならぬという理由になるかということがね、ちょっと疑問に思えるわけです。しかも今あなたのお話は、翌二十八日の随意契約で六億二千八百万円ですか、この額まで下げて、まあ大林組にいわゆる入札をさしたということになったのでありますが、これでいくというと、二千二百万円もという額を、いわゆる防衛庁の調達本部としては切り下げて、そうしてまあ入札をさしたということになりますね。第五回のいわゆる札を入れたのは六億五千万ですから。それに対して、六億二千八百万円の予定価格というものに防衛庁はして、それで落札をさしたということになるわけですね。一体そのここまで切り下げて、他の業者がもうとてもそれじゃうちはやれないというものをですよ、大林組だけがさらにそれを二千二百万円も少くしても請け負いますということは、工事に若干まだゆとりがあると、こういう考え方を持っているのか、あるいは手を抜いても差しつかえないということがあるのか。なければちょっとおかしいじゃないですか。あなた、その調達のやり方として、これが、実際にどうしても、予定価格というものがあっても、これでなければできないという、やっぱり業者のぎりぎりの線があると思うのですよ。その線を、もう防衛庁がそういうふうに価格を低くすれば、私のところじゃできませんと、全部の業者が断わっておって、それをさらに大林組だけになお値引きをして、お前のところは受けろということはちょっとおかしいじゃないですか、計画の上からいって。どうですか、長官。そう思いませんか。あなた初めてですが、私は今の調達部長のお話では、ちょっとこれは納得いかんです。全部の業者が、それでは受けられませんと言ったと、あなた今答弁しているじゃないですか。受けられないといって、最終的に、第五回にいわゆる六億五千万で大林組は入れて、その他は全部辞退をしてしまった、しかも六億五千万円がなお高いといって、防衛庁は値切って六億二千八百万円という額にしたわけです。それであなた、完全に仕事できますか。どうなんです。これは一体もう根本的な請負の問題になってくると思うのですが、私は別に請負会社の代弁じゃないのですから、そういうことを言っているのじゃない。基本的な契約のあり方というものが、防衛庁の考え方からいったら、どうですか。
○説明員(山田誠君) どうも御説明が足りなかったようですけれども、入札というものは、これは業者の方は一つの営業でございまして、いろいろの考えで入札もしていると思います。しかし私の方の予量というのは、いろいろ調査もいたしますし、設計もやりまして、これなら現在の状況で十分できる。それで至当であるという判断をして予量をきめておりまして、それに対して業者が、これは業者側から申しますと、一つの企業でございまして、いろいろな商売上の考え方もありまして、いろいろな、全部辞退するような例もままあります。また、最後になってたたき合いをやりまして、こちらの予量よりはるかに低い場合に落ちるというような場合もございまして、ケース・バイ・ケースによりまして、いろいろな状況がありますが、ここではたまたまこういったような結果になったんでございまして、私の方の予量がべらぼうに辛い予量で、そこまで押しつけたとは私の方では考えておりません。業者の方としてはもうけが少かったということは言えるかもしれませんですが、できないような値段で無理やり押しつけたとは考えておりません。
○相澤重明君 これは山田部長、できないような安い額で無理に押しつけたのじゃないと言うけれどもですよ。とにかく他の業者が、全然これじゃとにかく仕事ができないと言って、みんな辞退をしたのです。辞退したことはこれは明らかでしょう、辞退をしたとしてあるのだから。そうすると、幾ら防衛庁が予定価格というものがあると言っても、実際問題として日本の業者の中でもう一流の会社ですね、これはみんな一流の業者ですよ。この一流の業者が全部こぞってやらないというのを、防衛庁が、もっと額を安くしなければ、これは国民の税金だから困るという理屈だけで、果して完全なる工事ができるかと言うのです。私は、その税金の使い方というものは、やはり使うには、完成をしなければ、目的に合ったものが作られなければ、これは意味がないと思うのですよ。先ほどから会計検査院がたくさん指摘をしておるように、金を使ってみたけれども、その内容はお粗末で、これは変えさせなければいかぬとか、あるいはやり直しをさせなければいかぬというようなことであっては、これはちっとも安いのじゃない。むしろその裏を考えれば、国費の乱費ですよ、そういうことは。ですから、そういう問題になると、どうなるのです。これはざっくばらんに私は部長にお尋ねをしたいのですが、これは談合ですか。つまり、大林組だけにちょっと仕事をさしてくれ、ほかの社会はみんな手を引くという、こういう談合じゃないのですか。どうですか。
○説明員(山田誠君) わかりません。これは相手の商売のことですから、私の方からはわかりません。ただ、私の方のこの予量に対して、これは適正であるとこう考えましたその予量に対して、検査院から、まだ三千何百万高いじゃないかというおしかりをこうむっているのがこの批難でございまして、決してこれは安い値段——できない値段であるということではございません。
○相澤重明君 よくわかりました。そうすると、結論として、こういうことに今度は逆に私どもは疑問を持つわけです。ということは、大林組が、当初、最終的にいわゆる六億五千万で請負をした。ほかの会社は全部辞退をした。けれども、これは全部一流メーカーで、どこへ行っても、この人たちは請負が一致するわけですよ。ところが会計検査院は、そういう点はこまかく評価をしておるわけですね。評価をしておるから、防衛庁の言うところの六億二千八百万円でもまだ高い、評価をすればまだ高い。こういうことが出てくるわけだ。けれども、防衛庁が、あなたの方の今御答弁を聞いておると、これでも損はないということは、これはおそらく私は、やはり談合をしたのじゃないかと……。それで、むしろある程度の高い額につり上げる。つり上げられておるが、形式上はそういうふうに安くしたというような、いわゆる予定価格では業者はできないのだという形式を作った。こういうことに疑われても仕方がないね、今のあなたのその答弁の裏を解釈すると。私は、これではいかんと思うのですよ。実際に、この六億二千八百万円で大林組が請けられるものならば、ほかの組だって、これに近い数字が出なけりゃいかんはずですよ。どの会社でもこれはそうですよ。たまたま大林組に落ちてもいいと思うのですよ。別に大林組のなにではないから、それはいいが、つまりこれは、最終的に一つしか入れない。しかも、それをさらにいわゆる額を減らされて請けた。しかし、その中には、その裏に、これではまだもうかるんだという考えがあるから、請けるわけですよ。損をしてだれが請けます。そうでしょう。だから私は、会計検査院の言うように、まだこれじゃ高いと、こういうふうに思うのですが、防衛庁は、自分が発注をしたんですから、高いとは言えないでしょうが、どうなんです。これは作業の面とか、あるいはこの当時あなたの方で、三十一年の九月二十七日の入札をする当時の物価等の問題から、今日の事情はどうなんです。これじゃまだ高過ぎるのですか、安過ぎるのですか。あるいは、物価の変動は全然ないから、まあやはり当初の計画通り間違いはないと、こういうふうに今でもお考えですか。どうでしょう、部長。
○説明員(山田誠君) 前の御質問の、大林が請けたということですが、これはまあ大林が請けるには、あそこに八戸の発電所の大工事をやっておりまして、それが多少大林に対しては有利であったということは考えられます。で、特にそれをねらったのじゃないか。それ以外には、ほとんど競争ができるという状況でございました。値段の問題に——予量の問題になりますと、その当時のいろんな調査資料から出しましたものでございまして、会計検査院の御指摘の点で、これは微に入り細に入り、お互いに検討しようということで、検査院の方と私の方と、ここに上っております各項目につきまして、砂利、砂の運搬、土量、転圧、各項目にわたりましていろいろ検討したのでございますが、私の方といたしましては、べらぼうに高い予量を組んだ——多少いろいろの見解の相違はございますけれども、まあまあ適正なところを選んだと考えております。
○相澤重明君 どうですか、保岡局長。会計検査院として、今の防衛庁の山田部長が言うように、まあまあ適正なものだと……。私は、先ほどから何回も御質問をしておるように、大メーカーの業者がこの額で請け負うということについては、決して赤字になるものを請け負ったのではない。私はそうみている。赤字になるものではない。従って会計検査院がこまかく指摘をしておるこの積算をしてみれば、もっと私は実は安くなるのじゃないか。会計検査院のむしろ指摘しているのが、そのように考えられるのですが、あなたの方では今の防衛庁の答弁に対して、会計検査院としての御意見はありませんか。
○説明員(保岡豊君) ただいまおっしゃいましたように、各項目につきまして検討を加えまして、それで調査の結果に基けばこうなる。こういうふうに最後の随意契約に至れば、一項々々について請負人と折衝するのでありますから、防衛庁の方ではこういう調査に基いてこうであるということを異論をつけて言えば、少くなったはずだ、安くなったはずだと思っております。 それからもう一つ、先ほど山田部長がおっしゃいましたように、そばで発電所の約六億くらいの工事が終りかけているときにこの入札が出たのでありますから、大林組が非常に得をしている、打って返しに材料や何か使うことができますから、非常に有利なわけであります。それでありますから、私ども大林組の有利なことを考えてやれば、もっと批難が多くなるわけなんでございます。が、そこまでは考えてやっておりません。そこでもう一つの事実を申し上げます。もう一つの事実は、この最後の四回のところで二番札になっております地崎組が、これが大林組の下請となってやっております。この下請となって半分くらいの工事をやっております。この事実がございますので、その入札が何べんも落ちなかったというだけの事実では、それもいろいろ先ほど申されるように、入札というものは水物でありまして、想像だけで結論を下すわけにはいきませんけれども、この地崎組が、実際の工事で下請をやっているという事実がございます。その事実だけを申し上げておきます。
○相澤重明君 長官、今初めて聞いたと思うのですね。私も初めてなんです。これは非常に大事なことなんですよ。防衛庁のいわゆる発注について、額が多くなるだけに、一番疑惑の持たれるところなんです。しかも、私は先ほどから指摘をしておるように、多数の、これだけの日本の一流メーカーが参加をされて、しかも第四回まではみんな札を入れておった。それが第五回になると言い合せたように、大林組を除いては全部辞退をしている。その陰には談合があるのじゃないか、談合があったのじゃないか。こういうことをざっくばらんに申し上げたわけだ。ところが山田部長はそういうことは会社の中のことですからわからぬ、こう言っておるが、しからば建設本部としては、この今会計検査院から指摘をされたように、二番札を入れたところの地崎組が実際において仕事をしているということをあなた方は知っておりますか。
○説明員(山田誠君) 知っております。下請制度というのは、請負人の場合もしばしばあることでございまして、元請がきまりまして、あと下請が必要であるという場合は、申請をしてその許可を得て下請を使うということが契約にございまして、下請を使いましたそのときの理由としましては、ちょうど時期的に神武景気のまだ続いているときでして、急速に工事をやらなければいかぬという場合に、貨車が非常に輻湊しまして、重車両が運べない。たまたまそのときに、地崎組というのは北の方のやはり組でして、非常に青森にたくさんの器材を持っていたということで、大林組が地崎組を下請に使いたいという願い書が出て参りました。で、いろいろ工期その他をにらみ合せまして、じゃあ許そうということで許可したものでございます。
○相澤重明君 おかしいじゃないですか、つまり一緒に札を入れた仲間なんですね。しかも大林組と地崎組のいわゆる第四回の入札条件というもの、この札を入れたものは、そう違っていないですね。六億五千五百万円に対して六億五千八百五十万円、わずか三百五十万円かそこいらの違いですよ。三百五十万かそこいらの違いしかない、いわゆる業者が札を入れておるわけですね。その人が今度は下請と一体になって、下請になってやるということは、第四回は三百五十万しか札が違っていない、しかも第五回はそれはもう辞退をした。辞退をして今度は下請として大林組と一緒になって仕事をやっておるということを承知をしておるこの防衛庁の幹部の考え方は、一体これはどういうことなんです。明らかにこれは談合のことじゃないですか、あなたは談合のことは、この会社がやったから知らないといっておるけれども、これは防衛庁が特定の業者に対してそういうふうな指示をしたり、あるいは談合をさしておるということをあなたは裏書きしておるのだ、これは。そうなりませんか。
○説明員(山田誠君) なると思いません。
○委員長(高野一夫君) 今聞えなかった。もう一度……、山田本部長。
○説明員(山田誠君) 入札に参加した者が下請に入っておるというのがおかしいというお話のようでございますけれども、これはまあ業者仲間でそういう契約を結びまして、結びたいということで申請が参りまして、これを検討しまして、じゃあやむを得ぬということで許可を与えたものでございまして、談合をしておるじゃないかといわれましても、それに対してどうお答えしていいか、ただ表にそういう契約で申請して参ったものですから、私の方では適当な下請業者であるということで、十分能力もあるし、器材も近くに持っておるという状況を見まして、工事を早く着工したいということで許したものでございます。
○委員長(高野一夫君) 私からちょっと本部長に伺いますが、地崎組を下請工事に使うということは、大林組が申請をしてきた、その申請は、一番最初のときに申請してきたわけでありますか、工事の途中から申請が出たわけでありますか。
○説明員(山田誠君) 最初からでございます。
○相澤重明君 私があなたにお尋ねしておるのは、同じようにいわゆる入札について札を入れておった、今まで。ところが私のところは、大林組を除いては地崎組にしても他の業者にしても、私のところではそれではやりません、損をするからやれないといって辞退をしておるのです、辞退を。その辞退をしておる業者が、今度はこの請負った大林組が一緒にやってくれということで申請をしたから、これは確かに地の利を得ておるし、あるいは資材を持っておるから適当な業者である、こういって防衛庁が許可をした、こういうことは何を意味するのですか、私のところは損だから、それ以上安くしたのでは赤字だからやめますと辞退をしていますよ、辞退を。競争入札でもって自分のところへ落ちなかったのとは事が違うのですね、事が違う。私のところはそれではやれないといって辞退をしておる。その辞退をしたのが今度は請負った組と一緒になって仕事をさしてくれ、こういって大林組がその申請をしてきたところが、これは適当である、こう御判断をされて下請をやらしておるのだということは、ちょっとおかしくありませんか、それじゃなお今度は赤字になるでしょう、この地崎組というのは下請ですから、元請よりはもっと赤字になるでしょう、どうなんですか、それは。そういうことは考えられませんか。
○説明員(山田誠君) それはわからないです。その元請と下請の契約の問題でございまして、おそらくこれならやれるという両者の間の話し合いできまったものだと思います。その内容に対しては、こちらの方は存じておりません。
○相澤重明君 これは重大な問題で、あなたがそういうような考え方で防衛庁の調達をするということになると、これはもう大へんな……、私は防衛庁のあり方についてこれは究明をしていかなければならぬと思うのですよ。私はもうこれ以上値段を下げられては、防衛庁のいう予定価格のようなことでは請負はできませんといって断わっているのですよ。断わっている、辞退をした、自分でその辞退をしたものが、請負ったものから、お前も今度は一緒に下請でやってくれということで、元請と下請と同じような取扱いができますか。これは業者の取扱い方からいって、必ず元請はいわゆるこれでもって最低線として、これではもうほんとうに困るのだ。因るのだけれども、調達本部がどうしても六億五千万の中のいわゆる二千二百万というものをもっと安くしろと、こういって六億二千八百万円で請け負わしたのでしょう、大林組に。だから最初からいけばもう大へんな開きがあるわけですよ、大へんな開きがある。にもかかわらず、もとの組としてはさらに幾らか利潤を見なければ下請に出せますか。元請が赤字を背負って下請にもうけさせてやるというような、そんな業者がありますか、どこに。そういうことが、そんなことはわかりません、それは業者の仲間同士のことですなんという言い草があるか。そこに防衛庁の調達というものについての計画性がないということなんだよ。だから三年も本院において警告を発せられるというのはそこなんだ、動機は。幾ら山田部長が、私にはわかりません、業者のことですといったところで、業者に請負さしたのはだれなんだ、防衛庁じゃないか。その防衛庁が監督もできない、内容も調査ができないようなことでどうするんだ、一体これは。そんな請負の仕方があるか、国会を侮辱しておるよ。
○委員長(高野一夫君) 山田さん御答弁を……。相澤委員が本部長に質問しているでしょう。本部長お答えなさい。
○説明員(山田誠君) 相澤委員の御質問の御趣旨はよくわかります。相澤委員の言われるように、われわれがそれほど無責任に仕事をやっているという——われわれも仕事をやる以上は、相当研究もしておりますし、これならできるかどうかという、何億という工事でございまして、これが完全にできるかどうかということは非常な大問題でございまして、仕事のりっぱに完成するということを目標にやっておりますので、これがあやふやな業者とか、あやふやな契約のもとではとうてい仕事というものはできるものではございませんです。その点はよく注意してやっておるつもりでございまして、まあ相澤委員のおっしゃる点もよく考えまして、将来の資にしたいと思います。
○委員長(高野一夫君) 私から本部長に伺いますが、防衛庁が工事を頼む場合にどういうような予算、どういうような工事設計でさせるということは、十分計画を立てて、そうして命令をなさるはずだと思うのである。そうすると、大林組なら大林組が最も適正な、そうして完全なる防衛庁の計画通りの仕事をしてもらわなければならぬはずだと思うわけである。そうすると、その大林組がいかなる下請会社を使うかどうかということは、防衛庁としては重大な関心をお持ちにならなければならぬはずだと思う。それが、地崎組を下請工事に使った。それは営業の大林組と地崎組との関係のことであって、防衛庁としては、われ関せずといわんばかりの御答弁をさっきなさっている。速記録をお調べになれば、わかるはずだ。そこに私は疑問を持つ。私、防衛庁としては、まことに防衛庁の建設本部長としての御答弁として、これ以上私はけしからぬ御答弁はあるまいと思う。それならば、大林組に指定をして、それがどんな下請会社を使っても差しつかえない、それは防衛庁はあずかり知らぬというならば、大林組はどういう工事をするか、下請会社を使って、どういうふうな工事が適正に運ばれるかどうか、それをまたどういうふうな価格でもって下請工事をさせるかどうか、何にもわからぬということになる。そういうような工事があるでしょうか。これは私は保岡第二局長に伺いますが、この点について、会計検査院はどういうような御批判になるか、さらに突っ込んだ御批判を願いたい。
○説明員(保岡豊君) 契約書には、下請を使う場合には、その防衛庁なら防衛庁の契約の支出負担行為担当官に承認を得なくてはならぬことが書いてあります。ですから、今の場合も、承認を得てやられたことだと思いますけれども、その承認をする場合に、部長がおっしゃいましたように、もう一ぺん地崎組の内容を見ると、適当だったから承認をしたと、こういう御答弁だと私は存じております。私ども調べたときには、正式な承認書は見当りませんでした。しかし、これは部長の御答弁もありますから、それは正式な承認をされたものと思っております。
○委員長(高野一夫君) もう一度伺いますが、保岡第二局長、あなたは防衛庁が承認をすべきである。しかしながら、その承認書は見当らなかったとおっしゃるわけですか。
○説明員(保岡豊君) さようでございます。
○委員長(高野一夫君) それは見当らなかったのでありますか。事実最初からなかったとお考えになるのであるか。
○説明員(保岡豊君) その点につきましては、ないという証拠書類の場合は、非常に私ども苦労するわけでございます。ないと断定いたしまして、あとから出てくる場合がよくありますので、そのときはないということに今考えておりますだけで、これをここにはっきり、なかったと申し上げるまでには至りませんのですけれども、実地検査のときにはそれはないと、しからばここで、ないと申し上げて差しつかえないと思う。
○委員長(高野一夫君) 建設本部長に伺いますが、あなたは先ほど、やはり今の保岡第二局長の前言にある通りに、下請工事については、申請書が出て、その申請書に基いて、承認をするか認可するか、何かそういうお言葉があったと思う。ところで、会計検査院の方では、そういう承認書は見当らなかったと、こう言う。そうすると、防衛庁は口頭をもって承認をお与えになったわけであるか、何かその文書はあるけれども、それは紛失されたのであるか、その辺の事情を詳しくお述べを願います。
○説明員(山田誠君) おそらく会計検査院のお調べになったのは、現場でお調べになったのだと思います。で、そういった契約事項は、これは仙台の建設部でやっておりまして、仙台の建設部長が支出負担行為担当官でございまして、現場にはその書類はなかったと思いますが、仙台の方にはございます。
○委員長(高野一夫君) 保岡第二局長、あなたは承認書が見当らなかったとおっしゃるが、現場で見当らなかったのであるか。ただいまのごとく、その仙台の何とかにはある。そうすると、会計検査院がそういう指摘をなさる、批難をなさるくらいならば、書類のあるところがおわかりになるはずだ。現場にあるか、どこにあるか、本庁にあるか、十分御承知のはずであるが、そういうところは御承知なく、お調べにならなかったのであるか、これは大事なことであるから、はっきり御答弁願いたい。
○説明員(保岡豊君) そういう申請は、現場の監督官を通して、本部の仙台の方へ参ることになっております。そこでその場合に、現場の監督官は、その写しが必ず置いてあるはずであります。その写しもなかった。それから仙台の方に私どもの担当官が行きましたときに、仙台の総務課長もそれを知らないということを言っております。
○委員長(高野一夫君) 山田本部長、ただいまの保岡第二局長の御答弁に対して、あなたの御答弁を願います。
○説明員(山田誠君) この大林組は、担当しておりますのは、仙台の支店で担当しておりまして、契約事務を仙台の支店と仙台の私の方の建設部とやっております。で、その下請の申請その他は、仙台の支店でございますから、直接仙台の建設部の方に出ております。現場を通してはおりませんです。
○委員長(高野一夫君) そうすると現場は——本部長に伺いますが、私はそういうことはあまり知らないから、常識論で伺うわけだけれども、現場は、そういう書類の写しも何もなくして、現場監督は、防衛庁の監督のもとに、また大林組がやるのかもしらぬけれども、監督するわけですか。現場にはそういうような写しも何もなくして、そうして仕事を進めていくのですか。
○説明員(山田誠君) 現場にはそれを通知いたします。その支出負担行為担当官が、そういう許可を与えますと、現場にはそれを通知することになっております。
○委員長(高野一夫君) それはどういう通知でありますか。口頭ですか。電話ですか。会計検査院が調査して、現場には写しも何もなかったとおっしゃる、仙台の事務所にもなかったとおっしゃる。ちゃんと会計検査院は、一応書類のあるべきところは、調べるべきは一応調べておられる。ただいまはっきり保岡第二局長が言明しておられる。あなたの方は、いろいろな手続は、今度は会計検査院の言うことと違って、現場は通さず、ほかからただ現場に通知するだけだ、こうおっしゃるならば、現場には何をもって通知をなさっているのか。現場には書類は何もない、そういうようなことで防衛庁の建設工事をおやりになるのかどうか、こう皆が思うから、そこではっきり確かめたい。
○説明員(山田誠君) 現場には通知の書類が届いてなかったかもしれませんですが、おそらく普通の場合は、書類をもって通知することになっております。この場合は、口頭では現場も承知しておりましたし、実際それによって現場が動いて参りましたから、現場でも十分それは承知して仕事はやっております。
○委員長(高野一夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(高野一夫君) 速記をつけて。
○相澤重明君 これは長官がおそらく驚くだろうと思うのですね。こういうような形は、今までの惰性がこうきているもので、官庁の綱紀粛正とか、いろいろ汚職とかいうものをなくするといっても、今のような答弁の限りで作業が進められているということであれば、これはもう防衛庁に対する不信というものは尽きないと思う。長官として、やはりここではっきりとそれを直す私は誠意を持った御答弁がなければ、これはもうきょうの質問は続きません。する必要はない。防衛庁については全部だめですよ。長官から一つ……。
○国務大臣(左藤義詮君) ただいまの大林組と随意契約をいたしましたこと、あるいはそれにみずからおりました地崎組を下請に承認いたしましたこと、私どももなお十分、本部長ここにおりまするが、現場係員等を十分調べまして、どういうことになっておりまするか、もしその間に談合等を承知しなかった、全くあきめくらになっておったと、あるいは非常な当然書類でいたすべきものをしてなかったということがございましたらば、そういう点は十分私是正いたしまして、今後かようなことがないようにいたしたいと思うのでございます。私もまことにしろうとでございますが、非常に予定価格が業者の予想したよりも低かったということはあったのじゃないか、しかし大林組は特にその中で近くに工事をしております関係で、あるいは業者のそれぞれの仕事の手持ちの多い少いもございましょう、人を遊ばせるよりは安くてもいいということもございましょう、あるいは将来もまた防衛庁の世話になるために、ときには利益を相当食い込むということもあると思います。地崎組といたしましても、近くに北海道のあれもあるようでありますから、近くに相当の資材を持っておった、一たんおりたけれども、少しでも仕事をしたいというような、いろいろな事情もあったかと思いますが、そういう点もなお調査をいたしまして、問題は今後でございますので、ただいまの御趣旨をよく体しまして、将来の戒めにいたしたいと思います。
○相澤重明君 おそらく左藤長官のことだから、今後は是正をして、国民の信頼にこたえられるように私はなると思うのです。それは確信をもっていきたいと思うのですが、山田部長に、やはりこれはどうしてもあなたの御答弁をいただかなければならぬのは、先ほどから言われておるようなことがやはり今日まであったのじゃないですか。ほかの入札の問題はどうなんですか。単にこの八戸飛行場の問題だけですか、ほかにあったのではないですか、どうでしょう、あなたはそこまで知りませんか。
○説明員(山田誠君) 下請けが入った例でございますか。
○相澤重明君 そうです。
○説明員(山田誠君) これまではそういう例はございません。
○相澤重明君 今まではこういうふうに一緒に競争入札に参加しておった人たちの中で、最終的に請負がきまった組に仲間として入ったということは今までなかったですか、いかがですか。
○説明員(山田誠君) 今まではそういう例はございませんでした。
○相澤重明君 今までなかったものを、どうしてこの場合だけ認めたのですか。防衛庁の方針が変ったのですか。
○説明員(山田誠君) 先ほど御説明申しましたように、ちょうどその当時神武景気の終りごろでございまして、貨車が非常に輻湊しておりまして、いろいろな輸送が行き詰っており、工事の着工がだいぶおくれて参りました。そのときにちょうどたまたま地崎組が北海道方面にダンプ・カー、トラックその他持っておりまして、そういったものをすぐ使えるというようなことで大林組が協力を頼んだ、それでこちらに申請して参った。で、地崎組はほかにも飛行場もやった経験がございますし、能力も十分持っておりますし、これならいいだろうということで認めたのでございますが、ちょうど工期が秋の終りごろになりまして、どうしても来年の六月までには飛行機を飛ばしたいということで、輸送が非常に輻湊しまして、どんどん着工がおくれていっているということで、やむを得ないということで認めたのでございます。
○相澤重明君 今のあなたの答弁のようなことは、これはもう契約のときに条件になるのですよ、工事の完了が何月何日、何年間の契約とか、何ヵ月の契約というのは、これは条件ですよ。条件なくして、無条件で諸負わせることがありますか。それはもういつまでにこの飛行場は使いたいということで、これはその始期に向って、使う時期に向って防衛庁は入札をしておるのです。今のあなたの言うようなことは条件にはなりませんよ。そんな条件で変更ができたり、あるいはまた基本的な考え方が違ってくるというようなことであっては、これは私はやはり防衛庁のいわゆる入札という問題については、世間から疑われても仕方がないと思う。どうなんです、これは。私はやはり何と言っても今あなたの御答弁の中に出たのは、今までやったことはない、今までやったことはないけれども、今度の八戸の飛行場に限って、そういういわゆる競争入札に一緒に出したものを、これでは赤字になるからできないという会社がその下請として参加をした、それについて今度はいろいろ状況を考え、話を聞いてみて、これなら間違いないということで承認を与えた、こう言っておりますが、あなたはそのときに防衛庁長官にもそういう点はお話しになったのですか。これはおそらく山田部長の権限だと私は思うのですが、長官にもお話しになって、これはそういう御承認をいただいたのですか。いかがでしょう。
○説明員(山田誠君) これは工事の契約の中のことでございまして、長官に御承認をいただくほどの問題でもございませんし、支出行為の担当官の権限の中にございます。
○相澤重明君 左藤防衛庁長官新任で大へん御苦労な話だけれども、今のどうでしょう。山田部長のお話のように防衛庁の長官としては、こうした年次計画を持ちますね、防衛庁の計画を。そういうようなものについて、まあとにかく何億というのですから、何億というような工事をやるというのは、これは長官も知らなきゃ私はいけないことだと思うのですが、今の部長のお話では、担当官の権限事項であるから、そういうことについては自分で自由にできる、こういうお話なんだけれども、それはそういうことでいいのでしょうか。
○国務大臣(左藤義詮君) 法規的には委任いたしました支出担当官ができるかもしれませんが、しかし、こうして問題になりまして、御懇切な御指摘を受けました以上、過去の問題については私は一ぺん洗ってみたいと思います。将来につきましても、私目を通しますように、今お話しのように非常に大きな予算の問題でございますので、法規いかんにかかわらず、今の非常に皆さんの御心配の点を体しまして、十分私監督いたしていきたいと思います。
○相澤重明君 防衛庁長官は誠意をもってそういう御答弁になったのですが、今までのおそらく前任者の防衛庁長官にこういう点の報告をされるのが、あなた方幹部の役目じゃないのですか。これはさっき言われた連絡会議を持たれたというのは何でしょう。連絡会議というのは一体何ですか。お茶を飲んだり、まんじゅうを食うところですか。部内の重要な事項について、やはり長官を中心として幕僚の人たちがそういうこまかい細部まで私は御相談になってしかるべきだと思う。計画性のない作業なんということはあり得ない。それを連絡会議が先ほど持たれたなんということを言っておりますが、それはお茶飲みに終って、長官のごきげんを伺っているものなら役に立たない。そういうところに官僚の悪さがある。政治家を無視した、いわゆる政党出身の大臣をないがしろにしておるところにこの問題の発端がある。そこまで言うと、またよけいなことを言うようだけれども、私はやはり官僚の悪さというものはそこにあると思う。どんなことでもやはり最高首脳部が皆して相談をしなければ、私はこの方針というものはきまらぬと思う。にもかかわらず、何億という国民の税金で仕事をすることが、長官はめくらになって、そっちを向いておれというようなことで連絡会議をやったって、何やったって何の役に立ちますか。どうなんです、山田部長、連絡会議というものは一切そういう話をしないのですか。今まではどうでしょう。これからは違ってくるでしょうが、今まではどうでしょう。
○説明員(山田誠君) 今のお話でございますが、長官は御存じないということ——これはこういった飛行場その他の計画の面は、これは長官の御承認がありまして、それでその予算の示達をいただきまして、そして設計の段階から私のところで仕事をやるということでございまして、それで入札をするという作業をやっておるのでございまして、長官は御存じないというその設計以後の問題になりますと、これは支出担当官の責任でございまして、全然別個にやっているものではございません。計画面には、大もとがきまりまして、それによって行なっておるのでございます。
○相澤重明君 ほかの局長も部長もずらりとそこに顔を出しておるのですが、ほかの局長、部長もみんなそうですか。防衛庁長官には、いわゆる計画をするときには、そういうようなことは一応相談をしても、あとは全部自分にまかされたのだ、だから報告する義務はない、こういう考え方で今まで防衛庁はやってきたのか、ほかの局長の答弁みんな聞きましょう、重大問題です。
○説明員(山下武利君) 先ほど申し上げましたように、内部の連絡会議というのを部内の訓令に基いて設けましたのは、去年の四月でございます。この八戸の入札以後だいぶあとになります。これはおもに予算の繰り越しをなくして、予算の適正な執行を促進するという目的で持たれた会議でございまして、毎月一回必ず開きまして、こまかい点についての打ち合せ等をやるわけでございます。そのつど重要な問題につきましては、上司の方にも御連絡をするということをいたしておるわけでございます。去年あたりからずっとその連絡がよくなって参ったのでございますが、たまたま御指摘を受けました工事につきまして、そういうふうな連絡を欠いておったという点、重々に反省をいたしておる次第であります。
○国務大臣(左藤義詮君) 非常に御懇切な御注意をいただきまして、私もかようなことのないように部内を引き締めていきたいと存じますが、防衛庁へ参ってみまして、なかなか仕事の多い役所でございまして、特に私は第一線の部隊にもできるだけ参りまして、一つ士気を鼓舞したいと思います。そういう点で、たださえ浅学非才の私が、すみからすみまで全部目を通すということは残念ながら不可能と存じまするが、ただいま御注意をいただきましたような点、会計検査院で問題になり、皆さんに御心配をかけるというような点につきましては、これは法規のいかんということでなしに、重点的に私は一つ注意をもって最後の責任を負えるようにしていきたい。今お話を聞いておりましても建設関係でいろいろ御心配がございますので、こういう問題につきましては、今後忙しい中でも必ず一つ目を通しますようにいたしますので、どうぞ一つ、将来にまた皆さん方からいろいろ御援助をいただきまして、今回のところは——なお、むろん私はこれで責任を終らしたつもりはございませんので、さっそく帰りまして、十分この事態等も調査いたしますから、一つ御了承いただけましたら……。
○委員長(高野一夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(高野一夫君) 速記を始めて。 防衛庁の部に対する本日の質疑はこの程度で終了いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高野一夫君) 御異議ないと認めて、さように決定いたします。 —————————————
○委員長(高野一夫君) 次に、継続審査及び調査についてお諮りいたします。 昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書、昭和三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十一年度国有財産無償貸付状況総計算書並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査につきましては、会期も切迫いたしまして、会期中に審査及び調査を継続することが困難であると存じますので、本院規則第五十三条によりまして、継続審査及び継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高野一夫君) 御異議ないと認めて、さように決定いたします。 なお、要求書の内容及びその手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、差しつかえございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高野一夫君) 御異議ないと認めてさように決定いたします。 —————————————
○委員長(高野一夫君) 次に、委員派遣要求に関する件についてお諮りいたします。 昭和三十一年度決算審査及び国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査のため、委員派遣を行うことにつきましては、昨日の委員会において決定をしたところでございまするが、つきましては、本院規則第百八十条の二によりまして、委員派遣承認要求書を議長に提出しなければならないことになっております。その内容及び手続等につきましては、これを一切委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(高野一夫君) 御異議ないと認めまして、さように決定いたします。 以上をもって本日の審議は終了いたしました。 本委員会といたしましては、今後会期の延長、その他特別の事情が発生しない限り、今国会中には委員会を開かない予定でおります。次回の委員会は従って会期終了の翌日に開会いたします。 これをもって、本日の委員会を散会いたします。 午後三時三十九分散会