決算委員会 閉会後第3号
- 発言数
- 122 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1958/09/09
会議録
○委員長(小西英雄君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 本日、委員長及び理事打合会において申し合せました事項について御報告申し上げます。二十五日は、通産省関係を審議することになっておりましたが、これを農林省関係を審議することにいたしました。十一日は農林省内局関係。二十四日には農林省の外局、すなわち食糧庁と林野庁関係の審議をいたします。二十五日は農林省の質疑の補充の分と、愛知用水公団の審議をすることにいたしたいと存じます。二十六日は通産省、以上であります。さよう決するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小西英雄君) ではさよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書、並びに昭和三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十一年度国有財産無償貸付状況総計算書を議題といたします。 本日は、大蔵省の部を審議いたします。検査報告批難事項は、第十五号から第二百九号までであります。本件に関し御出席の方は、大蔵政務次官山中貞則君、大蔵省管財局長賀屋正雄君、管財局国有財産第一課長向井正文君、管財局管理課長三浦道義君、会計検査院第一局長大澤實君の諸君であります。 まず、会計検査院から概要の御説明をお願いいたします。国有財産計算書についても御説明をお願いいたします。
○説明員(大澤實君) まず、昭和三十一年度決算検査報告の大蔵省関係について簡単に御説明申し上げます。検査報告の四十九ページ以降に書いてあります。 まず四十九ページには、総説的な記述といたしまして、租税に関する件と、続いて国有財産の管理及び処分に関する件を掲げておりまして、最初の租税のところに書いてありますところを概要いたしますれば、租税収入は、逐年金額もふえまして、またその収納割合も収納率も向上いたしまして、三十一年度におきましては、徴収決定済額は九千九百八億余万円、収納済額は九千六百十五億余万円で、収納割合は九七%ということになっております。三十年度が九五・三%でありまして、その前二十二年ころから、ずっともっと低かったのがだんだんと向上いたしまして、九七%という収納割合を示しております。逐年好転のあとが見えると思います。しかしながら、まだまだ収納未済額は多くありまして、総額で既往年度分を加えますると、六百九十五億円ということになっております。昨年より減少はしておりますが、まだ収納未済を減少させる努力が必要ではないかと考えられる次第でございます。 この租税に関する検査といたしましては、主として所得税と法人税の賦課徴収という点に検査の重点を置きまして、検査しました結果は、後ほど述べます個別な事項として出ている次第でございます。 次に、国有財産の管理及び処分につきまして書いてありますことを簡単に申しますると、全国十財務局の昭和三十一年度の国有財産の処分収入と利用収入とを合せました収入は、徴収決定済額で百二十九億八千六百余万円、これは今度は収納率でなくて、収納未済の率を見ますると、これが三%、つまり九七%が収納されているという状態でありまして、これも三十年度が収納未済が七%、いわゆる九三%が収納であったというのに比べますと、これも好転しております。しかしながらこの件におきましても、金額的に見ますると、きわめて収納未済額も多いのでありまして、その全体が、既往年度分を加えますと、十億五千九百万円というものが収納未済になっておりまする状態でありまして、なお収納未済に対するそれの収納の努力が必要だと思います。 なお、この国有財産関係につきましては、今申しました収納未済のほかに、まだ徴収決定をすべきもので徴収決定していないものが約八億あります。これはどういうものかと言いますと、主として物納財産の使用料が多くありまして、物納財産はもともと国がいつまでも持っているものではない、処分すべきものであるという見地から、処分するときに既往の使用料もさかのぼって弁償金として一括して取ろうと、こういう方針をとっておられたために、この分の使用料相当額というものが徴収決定未済になって残っているわけであります。しかしながらこれも、もう実に物納後十年以上経過しておりますので、いつまでもこういう状態で放置しておくのは好ましくない。累年、年々検査院からもその旨いろいろと申し出ていたのでありますが、最近になりまして、この面も逐次使用料も徴収決定がされる見込みとなっておりますから、これもこれからは減少していくだろうとは思っております。 次に普通財産の管理全般についてみますと、各方面を見ました結果、検査した結果によりますると、まだまだ財産の現況を把握していない。所在不明となっているもの、あるいは同じ物件が物納されたのと同時に、それが農地として買収されているというようなもの、その他いろいろと整理のよろしくないものが随所に見受けられまして、そのおもなものにつきましては、後ほど記述しておりますですが、十分な管理が必要だと思います。 ただこれにつきましては、昨年の五月から、国有財産の実態調査というのが行われておりますので、最近各方面に検査に出かけた係官の報告などによりますと、この実態調査が相当進んでいる。逐次これが整理されるであろうということであります。ただ、今のところでは、実態調査が進んだものが、まだ台帳整理にまでいっていないものがまだ相当あるのであります。だから、すでに実態調査の終ったものを台帳の方に整理していくという作業がなお促進されなければならないのではないかと考えられる次第であります。以上四十九ページから五十一ページにつきまして書きました点をかいつまんで申し上げた次第であります。 あと、個別の事項になりますですが、租税の関係も一緒に御説明申し上げますですか。
○委員長(小西英雄君) それは明日に一つ……。
○説明員(大澤實君) では管財局関係の分といたしまして次に五十四ページの十八号から以降が管財局関係の国有財産の関係であります。十八号から二十二号までに掲げてありますのは、「機械器具の交換に関して処置当を得ないもの」、これは御承知の国有財産特別措置法によりまして、中小企業の持っている老朽した機械と国有の機械とを交換して、そして中小企業の育成に資しようということから機械器具を交換したのでありますが、これは交換の場合に国有の機械は三割五分の減価、値段を減らして交換していくということをやっております。従ってその反対条件といたしまして、交換したものは、その交換を受けた中小企業が従来からの用途に使うということを条件としておるのでありますが、これを実態を検査してみますると、その用途に使用されていない、安く交換を受けてそれを他に処分しているという例があります。それのおもなものを掲げた次第であります。検査院といたしまして、昭和三十一年度中にこの交換のありました一万二千八百六十五個という機械のうち、五千二百九十七個というものの現状を調査したのでありますが、そのうち、率からいうと非常に少いのでありますが、四十八個というものが他に転売されている、本来の目的に使っていなかったというのであります。そのうち、ここに十八号から二十二号までに掲げてありますのは、おもなもの五件二十七個について掲げてあります。大体同じような事態でありまして、お読み下さればわかるかと思うのでありますが、すべて交換渡しをしました機械が、相手方の業者によりまして他に転売されてしまった、従って本来の交換の目的が達し得ない結果になった、この場合は契約によりまして当然違約金を徴収するということになっておるのでありますが、その処置が実地検査等でとられていなかったもののおもな例を掲げた次第であります。こうした事態は、三十二年度の交換につきましても検査したのでありますが、その後、各財務局におきまして、内部監査でこうした交換機械の現状を相当精密に調査されておりますので、三十二年度の結果からいいますと、他に転売されているような事例を検査院が調査に行くまでわかっていなかったという事態は相当減っております。それぞれ財務局におきまして、監査の結果、指摘して賠償させるものは賠償させるという処置を講じておられるようであります。ただ、三十二年度の検査の結果を見ましても、交換した機械が他に転売はされていないが、まだ使われないままで交換を受けた業者の工場にあるという例が相当あります。これなども交換本来の目的から言って、すみやかに使用させるということに対する何らかの処置が必要でないかと考えられる次第であります。十八号から二十二号までの個別の点はお読み願うことによって、個々の説明はくどくなりますから、省略いたしたいと思います。 次に五十六ページ、二十三号に、「物納財産の管理当を得ないもの」というのが掲げてあります。これは会計検査院におきまして、関東財務局が直轄して管理している財産、それからそのうちの新宿、王子、目黒、立川各出張所の管理している財産、その他主として東京地区及び関東のほかの周辺地区というものにつきまして、物納財産の実態調査をいたしたのであります。昨年の二月から三月にかけていたしたのでありまして、土地三十九万三千坪、建物九千坪について、この物納財産の実態というものを調べましたところが、そのうち無断で他に占拠されているものが土地で六千四百坪、建物が六十二坪。それから台帳にあります現況が不明になっているものが土地で五千四百坪、建物が三百坪、それから次に使用料を全然取っていない、徴収決定をしていないというのが、土地におきまして十八万九千坪、建物で四千九百坪というような事態でありまして、物納財産の管理は非常によろしくないということでありまして、このうちの徴収決定がおくれているというのは、先ほど総説で申しましたように、売るときに取ろうという方針が影響しているかと思いますが、それにしても、あまりにもおくれているという感じを抱く次第であります。このうち無断占拠されているといううちの大きなといいますか、おもなものを一つ申しますると、新宿の百人町に物納財産の土地が二百六十五坪ほどあるのでありますが、これが二十五年ごろから無断で民家二十戸がこれに建築されている、これが使用料も取っていなければ売り払いの処置も講じられていないというような状態になっております。 それから現況の不明なものとしまして、横浜の西区に六十七坪くらいの土地が東ケ丘七十一番地の一ということで台帳に載っておるのでありますが、現場へ行っても、どこがその土地であるかわからない、横浜法務局の公図によって調査しても現況がわからなかった、こういうような事態になっておるのであります。使用料の徴収未済のものにつきましては、別に後ほど個別に掲げてありますので、ここでは説明を省略さしていただきます。 次に五十八ページに二十四号といたしまして、「解体移築費を控除して売り渡した普通財産に関し処理当を得ないもの」というのがあります。これは北九州財務局長崎財務部佐世保出張所で、昭和二十六年彦鳥造船所というのに建物二百十七坪というものを売り渡しました。その場合に売り渡し後三年以内に解体して持ち出すという条件をつけまして、その解体費相当額、解体損耗費相当額を合せて四十六万四千円というものを予定価額から控除しまして、そうして四十万六千円で売り渡したのでありますが、二十六年に売って三年といいますから、二十九年の三月ごろには解体移築していなければならないのに、三十二年六月会計検査しました結果、まだ依然としてそこに建てたままでありまして、そしてそれを彦島造船所の同系会社が使っている、結局解体費というものを控除して売ったのが、解体せずにそのまま残っている。こういう状態でありまして、これはすみやかに契約解除、あるいは解体費相当額の追徴というような処置を講ずる必要があろうと考えられる次第であります。 次に二十五号に「用途を指定して売り渡した普通財産に関し処置当を得ないもの」というのが掲げてあります。これは昭和二十七年に関東財務局立川出張所で、基督同愛会に土地四百六十坪、建物七十三坪等を売ったのでありますが、その場合に、その土地のうち二百八十七坪は売り渡し後十年間は売り渡しを受けた基督同愛会の用に供して、他に転売してはいかぬという条件をつけたのであります。ところがその条件を、その後になりまして、三十二年三月におきまして、この用途指定を解除してしまったのであります。その用途指定を解除するということをしたのでありますが、その土地はどうなっていたかといいますと、この解除の前三十一年にすでにこの基督同愛会の用には使われずに、この同愛会に金を貸したのだったと思いますが、抵当会社になっているところの武蔵野興業株式会社というのがその土地を使って常設映画館を経営している、つまりもうすでにそうした用途指定の違反を犯しているということを、調べればわかるべきであったのに、それをよく調べずに、用途指定違反になった土地を用途指定を解除した、こういうことでありまして、これは処置がはなはだよろしくないのじゃないか。本来ならば、そうしたことがわかれば、これは売り渡し契約自身を解除して土地を取り上げるということを、ほかのところで用途指定の違反にはやっているのでありますが、それとの均衡上からいっても妥当ではない、調査が不十分であったのではないかと考えられる次第であります。 次に二十六号から三十二号まで掲げましたのは、「土地建物等の使用料の徴収処置当を得ないもの」、つまり土地建物の使用料を徴収決定していないという事態でありますが、そのうち二十六号から三十一号までの六件は、これは先ほど申し上げました通り、物納財産の実態調査の結果出てきたものであります。東京都内でありますが、それぞれここに掲げてあります。土地六千坪、四千坪というような土地を使用さして使用料を徴収決定していない。あとは三百坪、二百坪とかいう土地であります。これも都内目抜きの土地でありますが、この表のところに出ております相当金額に達するものに対して、使用料の徴収決定をしていないという状態で、妥当でないと考えられます。 最後の三十二号は、これは旧軍用財産を四日市市に貸し付けておるのでありますが、これも当然使用料を徴収決定すべきであるのに、徴収決定していないという事態であります。 国有財産関係としまして、検査報告に掲げておきましたのは以上の件であります。 なお国有財産増減及び現在額総計算書、並びに国有財産無償貸付状況総計算書、これにつきましては、すでに概要はたしかこの前にここで御説明申し上げたと思いますが、国有財産の管理、処分に関しまして、当を得なかったと思われる事態は、それぞれ決算検査報告の中に掲げてありまして、そのうちおもなものはただいま説明いたしました大蔵省関係、これがほとんど大部分でありまして、そのほかのは、防衛庁関係に国有財産の取得につきまして当を得ないものというのが掲げてあります。 はなはだ簡単でありますが、これで御説明を終ります。
○委員長(小西英雄君) 次に大蔵省から概要の説明をお願いいたします。
○説明員(山中貞則君) 昭和三十一年度大蔵省所管の決算につきましては、さきに内閣から提出されてある通りでありますが、この決算につきまして、ただいま会計検査院から御報告のありましたように、不当事項といたしまして、租税に関して三件、物件に関して十五件、不正行為三件、計二十一件がございますが、是正事項といたしましては、租税に関して百七十四件、合せて百九十五件の御指摘があるのでございますが、いずれも会計検査院御指摘の通りでありまして、従来から防止並びに改善に鋭意努力を重ねて参ったところでありますが、なおこのような御指摘を受けましたことは、まことに遺憾に存ずるところであります。ことに大蔵省は政府のいわば金庫番ともいうべき立場にありまして、まずみずからが率先垂範しなければならない省でございまするのに、なお今日このような事態が、逐年減ってはおりまするが、御指摘をされておりますることについて、非常に遺憾に存ずるところであります。大体会計検査院の指摘事項等が審議されまするのは、年度がずれて参ります関係もありまして、その指摘された事項、並びにそれらに関する決算委員会等の御注意に対し、その場においてはもちろんかしこまる気持は持っておるでありましょうが、指摘された事態は自分は責任者ではなかったという傾向なきにしもあらずでありまするので、私どもとしましては、このような見地から、この次に現われる決算について、自分の責任者としての立場から改善の跡がりっぱに出てくるように、あとはまた別な人が決算委員会では弁解するのだからというような気持でやらないように、鋭意努力を積極的に進めて参りたいと思います。それぞれ適切なる是正措置を講ずるつもりではありまするが、具体的な問題は別といたしまして、職員の教育訓練を充実し、素質と能力の向上をはかることはもちろんのことでありますが、部内で相互の間の連絡をこの方面で緊密化いたしますとともに、内部における牽制組織というようなものを、行政の妨げにならないような範囲での活用を重視いたしまして、なお検査監督は当然厳重にいたしまして、これら批難事項の根絶の方向に万全を期して努力をいたして参りたいと思っております。 なお、指摘されました個々の問題につきましては、担当官から説明をいたさせるつもりにいたしておりますが、三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、並びに国有財産無償貸付状況総計算書に関しまして、前に当委員会におきまして、その内容を御説明いたしてありますが、さらにこの際、概要につきましては担当官よりあわせて御説明を申し上げたいと存じます。 なお、御質問に応じて、あるいは最終的に私どもの具体的な措置について申し上げるべきかと思いますので、この際つけ加えておきたいと存じますことは、国有財産の管理及び処分についていろいろ努力をいたしておりますが、会計検査院検査の結果の不当事項件数が逐年減少しておるものの、これらの指摘がなお続けられていく、やはりこれは積極的に具体策を講じて根絶の方向への努力をしなければならないのではなかろうかというので、御承知のように三十一年四月の閣議決定におきまして、中央並びに地方に、大蔵大臣または財務局長の諮問機関としての国有財産審議会というものが設けてございますが、ことに中央審議会におきましては、主として国有財産の制度並びに国有財産の管理及び処分に関する基本的な問題に関して審議をお願いいたしておりまして、いろいろと貴重な答申をいただいておりますので、これを具体化する上に逐次反映させつつございます。地方審議会においては、国有財産の管理、処分に関する具体的ないろいろな事案について調査審議をお願いしておりますが、非常に有益かつ重要なる審議会であることが、その運営の経過においても感じられましたので、昭和三十二年五月に、御承知のように法制化いたしております。この活用というものを一そう私どもとしてははかって参り、国有財産の管理を万全にいたして参りたいと思います。 なお、中央審議会において、国有財産の実態をまず把握することがすべての前提だということになりましたので、この国有財産管理の基本をまず樹立するように、昭和三十二年度から一応三カ年計画で、国有財産の実態調査を実施いたしております。検査院の方から御報告もありましたが、この実態調査をすみやかに終えまして、まず管理の基本である、実態はどのようなものであるかについて、漏れなく完了をいたしたいと思いまして、ことしも引き続きこの予算をつけまして、すみやかに現状が全部把握できるように努力をしたいと思います。 なお、処分については、国家、公共の目的、財政、経済事情その他総合的見地から、長期の見通しのもとに、国家的需要とまた一般民需との調整をはかりながら、各年度において基本的配分計画を策定することにより、その実施について万全を期するとともに、個々の財産の処分に当りましては、契約方式の改善、評価、測量部門を改善をいたしまして、一そうの適正化をはかり、重要な財産については審議会の審議を重ねた上で処分する等、慎重を期したいつもりであります。 なお、御指摘にもございました収納未済の問題でありますが、収納未済になっております債権につきましては、整理に努力をいたしては参っておりますが、三十一年度の収納率が三十年度に比し処分収入において二%程度、利用収入において九%程度一応の向上は示しておるのであります。今後、既発生の収納未収債権の計画的整理を強力に実施いたしまして、財産処分の際、相手方というものの調査に、より慎重を期し、新規に不良債権の発生するようなことを防止いたしたいと存じております。 さらに三十二年の一月に施行されました国の債権の管理等に関する法律に基いて、債権の管理を適正にする等、徴収事務全般の改善をはかるつもりでございます。 なお、本日具体的な租税の方には入らないという委員長の御意向であったようでございますが、私どもの一応の概略の考え方を申し述べておきますと、税務行政は、これは国政の国民に接触する第一線の窓口でございますので、この税務職員の法律の運用というものは、非常に国民からその国の政治に対する感触を敏感に受け取る立場にあると私どもは考えております。それで税務行政については、さらにまた一そう重要な別な角度から緊褌一番、体制の粛正を私どもは期待をいたしておるのでありますが、なおことしもまだ不当なものや、あるいは五十万円以上のものでありますが、三件にわたる不正事件等が報告をされておりますし、中にはその手口に新たなる知能犯的な登場も思わせるようなものが含まれておりますることは、非常に私どもとして残念でありまして、こういうような本来は人間の心の問題に帰着することではありますが、しかしそういうことのできないような、やはり窓口事務なり、あるいは現金あるいは出納の事務の取扱いなりを厳密にもっと進めていきまするならば、したたる水があってこそ飲もうとするのでありまして、その水をとめる努力も私どもはすれば、良心の問題といえども向上はやはり期待できるものだと考えております。 なお戦後一時混乱をいたしておりました税務職員も、十年以上経過いたしまして、逐年税務職員としての意識もしくは程度というものが向上をいたしつつあるのでございまして、この傾向はさらにいい方向に助長いたして参りたいと思いますが、こういうことをもし犯しました者は、御指摘を待つまでもなく、あいまいにすることなしに、あるいはまた進退等について、本人に対してことさらにれんびんの情をかけたがために、それが他の見せしめにならない等の、今日までの他の官庁等の御指摘事項もあったようでございますが、厳罰に処して、一罰百戒の方針が樹立させれるような方向に私どもとしては持って参りたいと考えておる次第であります。 以上ばらばらの形で一応申し上げましたが、総括的に決算委員会の御審議を仰ぐに当りまして、私どもの今後とって参る決意を述べておく次第であります。
○委員長(小西英雄君) なお補足説明がありましたら、お願いいたします。
○説明員(賀屋正雄君) 昭和三十一年度の決算の検査報告に関しましては、ただいま会計検査院と政務次官から詳細に御説明がございましたので、重ねて申し上げるまでもないかとも存ずるのでありますが、一言補足的に御説明申し上げたいと存じます。 当局といたしましては、国有財産の管理及び処分の適正を期して鋭意努力をいたしておりますが、昭和三十一年度の決算におきましても、かような御指摘を見ましたことは、はなはだ遺憾に存ずるところでございます。なお、国有財産の管理、処分の適正化をはかるため、昭和三十一年の四月、閣議決定に基きまして設置され、その後昭和三十二年の五月に法制化されました中央及び地方の国有財産審議会につきましては、ただいま政務次官からも御説明があったのでございますが、なお一言つけ加えますと、中央審議会におきましては、国有財産制度、国有財産の管理及び処分に関する基本的諸問題、つまり制度の点と運用の点と、この両面におきまして、いろいろな問題があるわけでございますが、これらの問題、それから地方審議会、これは御承知の各財務局単位に設けられておる審議会でございますが、ここにおきましては、国有財産の管理、処分に関する具体的な事案につきまして、種々御審議を願っておるわけでございます。当局といたしましては、これらの審議会を通して答申されました民間有識者の御意見は、特にこれを尊重いたしまして、具体的施策の上に反映させるように鋭意努力をいたして参っておるのであります。今後もこれが一そうの活用をはかりまして、管理及び処分の抜本的な刷新をすることとしている次第でございます。 また昭和三十二年度来、国有財産の実態把握を目的といたしまして、計画的に実態調査をいたしておることは、これまた政務次官から御説明があったのでございますが、本年度は第二年度を迎えまして、全国的に広範囲にわたることとなった調査対象地域について、おおむね計画通りの成果を上げておりますので、今後はこの調査結果を十分活用することによりまして、国有財産管理の完璧を期する所存でございます。 まず国有財産の処分収入及び利用収入について説明申し上げますが、これはお手元に昭和三十一年度決算検査報告に関し国会に対する説明書というのをお配りしてございますが、これの十八ページに記載してございます通り、昭和三十一年度におきましては、三十年度に比較し、処分収入におきましても利用収入におきましても、その収納率はそれぞれ向上を示しております。これは一般経済情勢の好転によることは言うまでもないことでありますが、半面財産の売り払い、また貸付等に当って、相手方の資力、信用、事業内容、資金計画等の調査に十分留意いたしましたことや、すでに収納未済になっております債権の整理につきましては、収納未済債権の整理事務処理要領というものを定めまして、これによりまして、各債務者ごとに債権を区分し、整理に努力して参ったことなどもあずかって大いに力があったんではないかと思うのであります。これらの点につきましては、今後とも一そう努力することはもちろん、契約事務担当課と徴収事務担当課との連携をさらに緊密にいたしますとともに、昭和三十二年一月に施行されました国の債権の管理等に関する法律に基きまして、債権の管理を適正にする等、事務処理の改善をはかりまして、さらに一段の向上を期して鋭意努力をいたしていく所存でございます。 次に普通財産の管理につきましては、昭和三十二年度より現況の明らかでない財産の実態調査を実施することとして、昭和三十二年度におきましては、六大都市を中心とし、三十三年度はそのほかの地方の主要都市に所施する宅地、建物を中心といたしまして、調査を実施いたしております。この実態調査の事績を今後極力活用することによりまして、御指摘の財産の現況を十分把握していないもの、あるいは所在が不明となっておるもの、あるいはまた同一物件で物納と農地買収とが重複しているもの、あるいは無断占拠されているもの、また売り払い処分等が行われているのにもかかわらず、台帳がまだ抹消されていないというようなもの、または使用料の徴収決定が長期間にわたって遅滞しておるもの等の事例に対しましては、それぞれ適切な措置をとり、財産管理の万全を期する所存であります。なお同一物件で物納と農地買収とが重複しているものにつきましては、関係省庁と緊密な連絡をとりました上、それらのうちのどちらか一方を取り消しますとともに、それに伴う措置を講じておる次第でございます。 次に交換渡しをいたしました機械につきましては、後ほど説明をいたしますように、今後さらに計画的に申請者の使用状況を調査いたしまして、御指摘のような事例に対しましては、遅滞なく適切な措置を講ずることといたしたい考えでございます。 以下決算検査報告の五十四ページ以下にございます各号について、若干御説明をつけ加えることといたします。 まず、第十八号から二十二号までは、機械及びこれに付属する器具の交換について御指摘のあったものであります。このような交換を実施するに当りましては、従来都道府県知事におきまして、事前にそれぞれの中小企業者の申請内容が適当であると認定したものに限ってその交換に応ずることとしており、また交換実施後におきましても、随時その中小企業者の事務所における交換渡しをいたしました機械の使用状況を調査いたしまして、第三者に対する転売等を防止することといたして参ったのでありますが、それにもかかわらず、なお御指摘のような事例が発生いたしましたことは、まことに遺憾に存ずるところであります。御承知のように、交換の相手方である中小企業者の態様はまことに雑多でありまして、たとえば交換実施後におきまして、経済事情の変化によりまして、その事業の全部または一部を転換したり、あるいは事業を廃止したりいたしましたために、その機械をもって自己の設備を改善することが不可能になるというような事例があります。他方において、当初から転売による不当利益を獲得することを目的とする悪質な申請者もまれにはあったような状況でありますが、今後は交換実施後における機械の使用状況につきましては、さらに計画的な調査を進めまして、御指摘のような事例に対しては、遅滞なく適切な措置をとることといたしたいと存じております。 十八号の問題につきましては、すでに違約金といたしまして百七十万一千八百二円でございますが、これを本年四月、全部収納いたしました。 次の十九号の問題につきましては、違約金が九十五万七千十一円でございますが、これにつきましても、本年三月に全額収納をいたしました。 次の二十号は、交換渡しをいたしました機械六個のうち四個が株式会社津坂商会、二個が祖父江商会にそれぞれ無断で転売されたものでありまして、その後、昭和三十二年十二月に交換契約を解除いたしまして、これに伴う求償額といたしまして四百一万八千百五十九円、それから契約時の時価二百七十一万三千円の五割に相当する違約金、すなわち百三十五万六千五百円を徴収決定いたしまして、本年八月までに八十七万五千五百八十九円を収納いたしまして、残額につきましては目下厳重に督促してございます。 二十一号の問題につきましては、違約金六十九万二千四百五十円を本年三月全額収納いたしました。 次に二十二号でございますが、会計検査院御指摘の通り、事実上は松山某が児玉鉄工所、栄鋳造所の名義をもって交換を受けた機械十六個を転売したものでありますが、契約上の責任はそれぞれの当事者にありますので、児玉鉄工所に対しましては、昭和三十二年十月転売した機械二個についての契約を解除いたしまして、二十九万八千四百二十七円を徴収決定し、また栄鋳造所に対しましては、これまた昭和三十二年十月に契約を解除いたしまして、二百二万七千三十二円を徴収決定いたしました。いずれも収納につきましては、目下厳重に督促いたしておりますが、相手方が今のところ支払いに応じておりませんので、当局といたしましては、支払い命令申し立ての手続中でございます。 次の二十三号は、物納財産の管理が当を得ないことにつきまして、御指摘があったのでありますが、物納財産の処理につきましては、従来売払い処分を優先させ、貸付は事後の売払い処分に困難を招来するので、これを避けることといたして参りました。売払い処分が完了後に既往の使用料を徴収するような指導をして参ったのでありますが、物納財産使用者の資力は薄弱なものが多いのでありまして、売払い処分はなかなか思うようには急速に進捗いたしません。また一方におきまして、収納官吏から財産を引き受けるに当りまして、現地で立ち会いをして引き受けるというような手続を省略したこと等によりまして、財産の実態が不分明であるものが多数ございましたために、御指摘のような無断占拠をされているもの、あるいは現況不明のもの、使用料徴収決定未済のもの等、管理上当を得ないものが発生したのでございますが、これまたまことに遺憾に存ずるところであります。今後は無断占拠されているもの、及び現況不明のものにつきましては、現在実施中の普通財産実態調査の実績を極力活用いたしまして、それぞれの事例に対して適切な措置を講ずることとし、使用料徴収決定の未済なものにつきましては、従来の売払い優先主義を是正するとともに、仲立ち委託制度を積極的に活用することによりまして、でき得る限りすみやかに使用料の徴収決定及び貸付契約の締結をはかりまして、管理の適正化を期する所存でございます。 そこで二十三号の一でございますが、五十七ページに記載されておる事項でございますが、これは戦災者、引揚者等が昭和二十五年ごろから住宅敷地に困りまして、無断占拠するに至ったものでありまして、財務局におきましては、再三立ちのきを交渉いたしますとともに、区役所の民生課、都の民生局に連絡いたしまして相手方の移転先のあっせんに努めて来たのでありますが、適当な施設がないために現在まで解決されなかったものでございます。しかし本件につきましては、相手方はそれぞれやむを得ない事情によって占拠を始めたものでありまして、悪質な占拠者ではないということが判明いたしましたので、今後私どもといたしましては、居住者に売却する方針で進めたいと考えております。 二十三号の二の問題でありますが、これは昭和二十三年の五月志村某より横浜税務署に物納された土地の一部でありますが、土地台帳及び登記簿におきまして同一番地、すなわち七十一番地の一というのでもって異なった二つの土地が登録されておりまして、かつ土地台帳付属図面は登録されていなかったために、所在を確認できなかったものであります。その後所在を調査いたしました結果、現在七十七番地の一となっておる土地にこの土地が含まれているということが判明いたしましたので、隣接地との境界を確定いたしました上、地番及び土地台帳付属図を訂正して、現使用者に対して売り払う方針でございます。 五十八ページの二十四号につきましては、当初本件建物の敷地を、佐世保市におきまして公共目的に使用する計画がありましたために、解体移築を条件として売り払いをしたものでありますが、その後市の方で計画が変更さされましたので、解体移築の必要がなくなったものでございます。従いまして、本件につきましては、移築期間の経過後ではありますが契約の趣旨に準じて解体移築の義務を免除いたしまして、当初控除した解体費、解体損耗費及びこれに対する昭和二十六年四月以降の法定利息を昭和三十二年十二月に徴収決定をいたしまして、同月に全額収納いたしております。 二十五号については、用途指定というものにつきましては、三十一年五月以降は、主として、法律の規定によりまして、譲与、つまり無償譲与、あるいは減額して譲渡する、こういう場合に用途指定をつけるということといたしまして、時価によりまして売却いたしましたものにつきましては、特に国で一定の用途に供せさせるという積極的な意思を持っておる場合を除きましては、原則として用途指定をつけないということにいたしまして、既往の用途指定につきましては、現に義務に違反しているものを除きまして、解除するという措置をとったのでありますが、本件は、予算決算会計令臨時特例五条一項七号を適用いたしまして、本来随意契約によって基督同愛会に時価で売り払ったものであり、その後の用途指定解除の処理もこの方針に従ってなされたものでありまして、また、ことに抵当権者のこの施設の使用につきましては、相手方に悪意はなく、事業資金調達の必要上もやむを得なかったものと思われますので、売買契約の解除というような措置はとらないことにいたした次第であります。 二十六号から三十二号までは、いずれも使用料徴収の問題でありますが、先ほど物納財産の管理について申し上げましたように、従来物納財産については売払い優先主義をとっておったことの事情によりまして、このような事例が生じたのでありまして、まことに遺憾でありますが、今後は、貸付中の財産について、一そう徴収事務を促進いたしまして、遺憾のないよう取り計らうことにいたしたいと存じております。 このうち、二十六号につきましては、昭和二十二年四月に皇室から物納されたものでございまして、その大部分は日本国有鉄道の軌道敷となっております。これは、都内の御承知の原宿駅の宮廷ホーム等の敷地でございます。この土地につきましては、再三相手方である日本国有鉄道に買い取りまたは借り受けを申し入れて参ったのでありますが、明確な回答が得られず、また、使用料を徴収するための実測につきましても、相手方の協力がないために実施が困難であったのでありますが、そういった関係で処理が遅延いたして参ったのであります。昭和三十二年の十二月に日本国有鉄道の使用部分につきましては、実測を完了いたしましたので、既往の使用料を本年の一月に徴収決定いたしまして、二月全額収納いたしました。 二十七号の社会福祉法人福田会でございますが、この土地は、やはり昭和二十二年の四月に皇室から物納されたものでございまして、相手方の福田会は、明治四十三年十二月皇室から無償貸付を受け、養護施設を作っておったのでありまして、これも本年一月既往使用料を徴収決定いたしまして、五月に全額収納いたしております。 二十八号は、昭和二十四年二月に吉野某から物納された土地でありますが、物納前の借地権者についてその後相続争いが生じ、訴訟となっておりましたために、徴収決定が遅延したものでありまして、昭和三十二年九月に裁判が確定いたしましたので、同年十二月正当な借地権者であるここにあります遠藤某に既往使用料を徴収決定いたしまして、本年四月までに八十七万五十三円を収納いたしました。残額につきましては、近く収納を見る見込みでございます。 二十九号でございますが、これは、昭和二十三年五月と八月に物納された計三筆の土地を相手方であります新田建設株式会社が使用しておったものでありまして、昭和三十二年の十二月に既往使用料を徴収決定いたしまして、本年の八月までに八十四万一千十五円を収納し、残額につきましては、目下厳重督促中であります。 三十号は、昭和二十四年八月に物納された土地でありまして、昭和三十二年十二月に既往使用料を徴収決定して、八月までに十七万二千四百十六円を収納して、これまた残額につきましては、目下厳重督促中でございます。 三十一号は、昭和二十三年十月と十一月、それから二十四年五月に物納された計四筆の土地でありまして、昭和三十二年十二月に既往使用料を徴収決定し、本年八月までに十八万五千二百九十七円を収納いたしまして、残額については、目下厳重に督促中でございます。 最後の三十二号について申し上げます。本件は、元第二海軍燃料廠第二工員寄宿舎の建物及びその敷地、並びに元横須賀海軍軍需部四日市支部の土地のうちの一部でございまして、昭和二十二年二月から四日市市に一時使用を認可いたしておりまして、母子寮、保育園、授産所等の公共目的に使用されておったものでありますが、昭和二十七年五月以降は、これら施設の経営は四日市市の要請によりまして、社会福祉法人四日市厚生会が直接行なってきました。この使用料の算定につきまして、昭和二十五年以降財務局と相手方との間に話し合いがつかず徴収決定がおくれておったものでありますが、昭和三十二年十一月、既往使用料のうち、昭和二十七年の五月までの分を四日市市に対し、それ以降の分を四日市の厚生会に対し、それぞれ徴収決定をいたしまして、四日市市の分につきましては本年一月全額収納し、四日市厚生会の分につきましては、本年八月までに四十五万八千七百二十五円を収納し、残額について目下厳重督促中であります。 以上、大へん長くなりましたが、御指摘のありました事項についての補足的な説明を申し上げた次第であります。あとは、御質問がございますれば、詳細にお答え申し上げます。
○委員長(小西英雄君) 以上をもって説明は終りました。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 質疑を行う前に、委員の変更がありましたので、御報告申し上げます。相澤重明君の補欠として成瀬幡治君、大矢正君の補欠として矢嶋三義君がそれぞれ選任されました。以上であります。 —————————————
○委員長(小西英雄君) これより質疑を行います。 つきましては、まず全般的な総括質疑を行い、これが終ってから本日は管財局関係の質疑に移りたいと存じます。 なお、大蔵大臣は閣議終了後出席する予定でありましたが、十二時前にはまず来られぬという連絡があって、今問い合せ中でありますが、大竹委員、どうですか、大蔵大臣がいなくて政務次官でよろしかったら……。
○大竹平八郎君 質疑事項につきましては、各委員からいずれいろいろ御質問があると思いますが、その前に二、三の点につきまして、国有財産関係でお尋ねいたしたいと思うのでありますが、これはあるいは資料の中にも数字は載っておるかとも思うのでありますが、まず第一にお尋ねをいたしたいことは、国有財産の三十一年度末の現在高と、それから三十一年度中において処分をせられた金額、これがおわかりになりましたらお答え願いたいと思います。
○説明員(賀屋正雄君) 国有財産の現在高につきましては、三十一年度末現在の総額が二兆二百九十一億七千二百万円となっております。三十一年度中におきましてどのような移動があったかと申しますと、国有財産は御承知のように行政財産と普通財産とございますが、売り払いの対象となりますものは、もちろんこの中で普通財産でございますが、この増減を念のために申し上げますと、三十一年度中に増加しました行政財産は千百十八億二千六百万円、普通財産は二千二百六十四億五千四百万円余りでございます。合計いたしまして三千三百八十二億八千万円余りとなっております。これに反しまして減少いたしました額は、行政財産が三百五十五億三千七百万円、普通財産が千九百八十八億七千七百万円余り、合計いたしまして二千三百四十四億千四百万円余りとなっておりまして、差引いたしまして三十年度末に比べますと、千三十八億六千六百万円余りの増加となっております。三十一年度中におきまして、売り払いあるいは出資金回収等で歳入を伴いましたものが九十九億八千万円となっておりまして、それから無償で譲与いたしましたり、交換をいたしまして歳入を伴わなかったものが六十一億三千六百万円、こういう数字になっております。
○大竹平八郎君 こまかいことは申し上げませんが、この無償譲与の六十一億三千万でありますが、これはどういう形のものですか。その一、二の例を一つあげてもらいたい。
○説明員(賀屋正雄君) 御承知のように国有財産法及び特別措置法によりまして、無償で譲与する場合にはきわめて制限せられておりまして、大部分が相手方は地方公共団体でございまして、道路でありますとか、港湾でありますとか、公園設備、そういったものでございまして、この金額もそういったものが大部分を占めておると存じます。
○大竹平八郎君 今の問題について資料を要求いたします。 次にこの指摘事項の中にもあるのでありますが、「物納財産の管理当を得ないもの」という欄の中に、無断占拠をされているもの、それから現況不明のもの、それから使用料徴収未決定のものと、こう三つあるのでありますが、この三つについて、一つ事例をあげて御解明願いたいと思います。
○説明員(賀屋正雄君) この決算の報告書の五十七ページにおもな事例があげてあるわけでございまして、冒頭に(ア)無断占拠されているものが土地で二十六件、建物が一件、(イ)現況不明のものは土地が七十六件、建物が九件、(ウ)使用料徴収決定未済のものが土地が千四百四十三件、建物が二百六十六件となっておりまして、その中でまたおもなものは、無断占拠につきましては(1)といたしまして、先ほど御説明いたしましたようなケースがございます。それから現況不明のものが(2)に掲げてあるようなものがございまして、それから使用料徴収決定未済のものは、五十九ページに二十六号から三十二号まで掲げてございますが、これは先ほど来御説明いたしましたように大部分が物納財産でございます。ここの五十七ページの(ア)(イ)(ウ)という見出しで書いておりますものの、その後のごく最近の状況を申し上げますと、無断占拠されておるもののうちの土地の二十六件、これにつきましては、十五件がすでに相手方に売り払いをいたしました。それから九件、これは出て行ってもらいまして、国が引き渡しを受けました。なお引き渡しを要求中のものが二件あります。建物の一件は、これもまだ完全に引き渡しを受けておりません。ただいま交渉中でございます。それから現況不明のもの、これは今年八月までに全部判明いたしております。使用料徴収未決定のものにつきましては、先ほど来御説明いたしましたように大部分徴収決定をいたしておりまして、土地、建物合計で千七百九件でございますが、このうち調定済みのものは千四百五十件、調定未済のものが二百五十九件、これが本年八月末の現況でございます。
○大竹平八郎君 今の問題に関連をして具体的な問題でお尋ねをいたしたいのですが、これはまあ始終私どもが大阪等に参りますと、大阪の各方面の人から非常にやかましく言われる問題でありますが、これはいわば大阪のどまん中と言ってもいいような府庁の先に大阪の旧陸軍造兵廠があるわけでありますが、これについて私が要求した書類から見ますと、一応この処理が済んでおるように見られるのでありますが、ここなどに相当なたくさんのいわゆる無断占拠者というものがかなり最近まで——七月、八月までは私は知りませんが、かなりおるのです。そうしてまた同時にここにございました旧造兵廠の兵器がたくさんある。それからその部品がたくさんある。これなどずいぶん長い間あそこに雨ざらしになって、ほとんど管理もされておらないというようなことで、これが非常に盗難を受けておるというような事実を私どももしばしば聞き、同時にそういういわば不法占拠といいましょうか、終戦直後に家もなくてバラックを建てた、それがそのまま居ずまいになっておるというのが相当おるはずなんでありますが、この事実はいかがでありますか。
○説明員(賀屋正雄君) 御指摘の大阪陸軍造兵廠は、大阪城の付近のきわめて膨大な土地でございまして、建物も相当ございます。で、これは大蔵省が旧軍から引き受けたのでございますが、数量を申し上げますと、土地が三十五万六千坪余り、建物が十二万八千坪余り、これは台帳上の数字でございますが、そういうことになっております。この土地につきましては、今日までいろいろの相手方に対しまして、あるいは売り払いをするなり、あるいは貸付をするなり、あるいはまた所管外使用書の交換というようなことで処理を進めて参っておるのでございまして、今日では大部分が処理済みでございまして、ただいまのところでは、残っておりまして今後転用をいたします計画中のものは土地で十三万七千坪余り、建物が三万一千坪くらいという数字になっておりまして、私自身参っておりませんので、確かなことは申し上げかねますが、ただいまのところでは不法占拠者が入っておって、立ちのきをがえんじないというケースはあまりないようでございますが、ただし御指摘のように、ここには旧軍時代からのいろいろな物資が残っておりまして、それが不法侵入を受けまして、盗難にあったという例は、せんだっての七月でございましたか、新聞紙上をもにぎわしたようなケースがございまして、これはまことに遺憾なことでございますが、何分この国有財産の管理についての人員、予算等が十分でございませんので、手薄な点があったかと思われるのでございますが、警察等の御協力を得まして、その後そういったことが二度と繰り返されないように、ただいまでは万全の注意を払っておる次第でございます。
○大竹平八郎君 その点は了承いたしました。 それから、海軍とかあるいは陸軍の使っておりましたいわゆる陸軍廠、海軍廠というようなものがだいぶ民間に払い下げられて、そうして民間に払い下げられて、ある有能な会社はそれを非常に上手に運転をして利益を上げておる、そうして向上大いに見るべきものがあるというようなものがありますし、ほとんどまあせっかく借用はしたが、どうにもならないようなものもあるのでありますが、これについての何といいますか、貸料と申しますか、そういうようなものは一つの一定の基準でむろんやっておると思うのですが、一定の基準だけでなく、あるいはたとえば具体的に言うならば、舞鶴の飯野重工業、あれなどは御承知のように旧海軍の工廠ですが、相当な成績を上げておるというと、かなりあそこの料金も年々歳々上げられていくと、それから中には全然そういうところのないというケースもあるのですが、相手を見て一体やるというようなことは、これは役所としてとるべきことではないと思うので、当然そういうことはないと思うのだが、事実私はそういうことをよく聞くのでありますが、ことに御承知の通り、その地区その他産業によってその盛衰というものはむろんあるのでありますから、その点は一体どういう方針でやっておられるのか、それを伺いたい。
○説明員(賀屋正雄君) 国有財産を民間に貸付をいたします場合の貸付料につきましては、一定の基準がございまして、土地につきましては、近傍の類似した土地の一般の実例によって貸付料を定めるのでありますが、実例のない場合におきましては、その土地の時価相当額に百分の四を乗じたものを標準の貸付料といたしております。建物につきましては、やはり実例のあるものにおきましては、その一般賃貸価格から修繕費相当額を控除し、さらに保険をつけるということを条件にいたしまして、保険料相当額を控除いたしました額を標準貸付料とするのでございますが、実例のない場合におきましては、当該建物の時価相当額に対して百分の七を乗じ、その中から修繕費相当額を控除し、また保険料を控除した額を標準の貸付料といたしております。まあ大体貸付契約はただいまのところ二年契約でやっているのでございますが、御承知のように建物におきましても、土地につきましても刻々と価格が変って参るわけでございまして、その場合に、時価にただいま申しましたように、土地で百分の四、建物で百分の七を乗じました額が、既往の貸付料より著しく上るというような場合につきましては、若干の緩和措置をとるという考えをとっておりまして、漸進的に上げていくという方針をとっておりますが、さらに御指摘の中にもありましたように舞鶴、佐世保、呉、横須賀、こういった旧軍港都市につきましては、御承知のように旧軍港市転換法というのが、これは議員立法でございますが、できておりまして、旧軍の施設を平和都市の建設のためにできるだけ活用するというために、若干国有財産法規上の特例を認めております。貸付料について特に規定はございませんが、そういった法の精神をくみまして、先ほど申しましたような漸増措置をとります場合におきましても、多少他の都市よりもゆるくみるというようなことは実際にいたしております。
○大竹平八郎君 そうすると、ただいま時価の評価という問題がありましたが、これはどういう、何か委員会か何かで毎年おやりになるのですか。それともある貸付期間の二年なら二年の間そのままでいくのですか、その点伺いたいのですが。
○説明員(賀屋正雄君) 貸付の場合は、先ほど申し上げましたように大体二年契約でやっておりますが、その更新されるときに評価をやり直すということにいたしております。
○大竹平八郎君 次に、これはまあ国会でしばしば今まで大きな問題になり、また新聞紙上等でも非常に問題にもされ、また国民も非常な関心を持っていて、その行方がわからぬというような形態をなしておるのでありますが、例の戦争中に強制買い上げをせられました接収貴金属の問題なんでありますが、これは私の資料要求によりまして、資料を、詳細なるものを実は拝見をいたしたわけでありますが、これについて若干お尋ねをいたしたいのでありますが、このちょうだいしました表は、これは三十三年、まあ大体本年の六月現在と、こうなっているのでありますが、これはずっとさきのことで、ことに終戦直後の混乱のときで、あるいは大蔵省としてもその実態をつかみ得なかったかもしれませんし、あるいはまた戦争中にももうこの問題は行われたことでもあるので、その当時のことで軍部だけが知っていて、あなたの方は知らなかったと言い得る場合もあるかもしれませんが、実際はどうなんですか。ほんとうに強制買い上げした額というもの、あるいはまた数量というものはこれよりもはるかに多いのじゃないでしょうか。そうしてまた、はるかに多くてもいいのです、多くてもそれが軍に戦争中に何かにいろいろ使われるのだということで、国民はこれはまた至上命令によって出したのでありますが、これは一体そういう意味においてどのくらいほんとうに使われているのか、あるいはそれともこの買い上げられたというものが、これが最初からの全体のものであるのかどうか、これをちょっとお尋ねしたい。もしすぐにわからなければあとでもけっこうです。
○説明員(賀屋正雄君) 御指摘の通り、戦時中国は金、銀、白金、ダイヤモンド等貴重な物資を戦争目的に役立たせますために、民間から供出を願ったわけでございまして、その供出を国民がいたしました数量は、遺憾ながら大蔵省では全体を把握いたしておりません。ただこの接収貴金属と申しますのは、これは戦後の問題でございまして、終戦後に占領軍が日本に参りまして報告をとりまして、そしてその当時あった貴金属を強制的に接収したものでありまして、それは戦時中の供出とは一応無関係のものでございます。ただし、この資料としてお配りいたしました表の中に、交易営団、中央物資活用協会、金属配給統制株式会社、金銀運営会等に帰っていくと予想されます分が若干の数字を載せてございますが、これはこれらの機関が国の委託を受けまして、民間から回収をいたしましたものを、まだ軍の軍事目的に実際に使わないで手元に持っております間に終戦となりました。そして占領軍が参りましてそれをそっくり持って行ったものである、こういうわけでございまして、もちろんこれらの接収された、ここに載っております数字以上のものが回収されたということは、これは想像にかたくないわけでございますが、ただ、それが幾らであったかという、戦時中の回収の金額は私どもは把握をいたしておりません。
○大竹平八郎君 今御指摘の交易営団とか、中央物資活用協会とか、あるいは金属配給統制会社、こういうものは、もう御承知の通りこれは戦時中のものなんです。そしてもうほとんどこれは戦争中に活動したものであって、ほとんどこれに買い上げ、吸い上げをされておるわけなんですから、これはもう少しまじめに調査をするなら、まだこの実態というものはわかるはずだと思うのです。終戦直後もっと……、まあこのデータも今あなたのお話の通り全部がこれは決して終戦直後のものとは私は思いません。これはそういう意味において、戦争中のものがたくさん含まれておる、こう思うのです。私どものいろんな感覚からいうとこんなものじゃない、もっとたくさんあった、しかもそれはだれがやったとかいうと、御指摘の資料のあとに書いてありますこういう団体がほとんどやった。これはもう終戦直後の機能などというものは大してなかったのですよ。これはもうほとんど戦時中に大活動をしたのだから、もう少し私は正確な調査があってしかるべきだと思うのですが、そういう材料はないのですか。
○説明員(賀屋正雄君) 公益営団その他が戦時中に回収いたしました金額はいろいろ調査いたしましたが、終戦とともに資料が消失したというような関係もございまして、つまびらかでございませんが、ただ別の資料といたしまして、金資金特別会計が年度別に受け入れましたもの、これにはもちろん金であれば新産金等もございます。それからつぶし金もあります。そういったものの数字はございますので、後ほど資料として提出申し上げたいと思います。
○大竹平八郎君 まあ一つ、その資料を私は期待いたしております。というのは、終戦直後におきましては、こういうような団体などの命令などに、もうその当時といたしましてはわれわれ一般国民が絶対服しはしません。ことにこれらの連中が買い上げを強制するといったって、あるものは決して出さないので、戦争中であったがゆえにわれわれみんな出しているので、そういう意味においては、これは一つの国有財産なんだから、これは何か大蔵省で調べれば相当な確実なものが出る、こう思っております。その一つ提出を期待しておきます。 最後に、これらの処分についていろいろな問題があるわけです。最近、ニューヨークあたりの大きな貴金属商がやって来て、これを買い上げすることについて非常に活動中とか暗躍とかいうようなことも私どもは聞いておるのでありますが、一体この処分を将来どういう方針をもってやるつもりなのか、その点を伺って私の質問を終ります。
○説明員(賀屋正雄君) 接収貴金属は、ここにございます通り総額で六百七十四億円という膨大な金額に上るのでございますが、これの処理につきましては、御承知の通り接収貴金属の処理に関する法律案を去る十九国会から提出いたしまして、御審議を願っておったのでございますが、二十八国会に廃案となりました。あらためて次の臨時国会にこの処理に関する法律案を提出いたすつもりでおりますが、幸い御協賛を得まして法案が成立いたしますれば、ここにありますような区分けでもちまして、大体この国庫に帰属する、あるいは日本銀行に帰る、それから民間に帰る、こう出てくるわけでございます。このうち国庫に帰属いたします分は、貴金属特別会計でこれを管理いたしまして、そのときそのときの財政事情等とにらみ合せまして、処分が必要であります場合にはこれを処分いたしまして、その当時の国家の必要な経費に振り向けるという考えでございますが、何分膨大な金額でございますので、この処理に当りましては、きわめて慎重な態度で臨む必要があるということは御指摘の通りでございます。このうちダイヤモンドにつきましては、私自身は直接は存じませんが、これまでにいろいろ外国の商社等からも、これが国庫に帰属したあかつきにおきましては、自分たちに払い下げてもらいたいというような動きを見せているやにも仄聞をいたすのでございますが、それは単なるうわさ程度でございまして、私自身もそういった直接交渉をされた事実もございません。そういったことに関係なく慎重に、処分が必要とありました場合には、検討をいたしまして、もっともそのときにおける有利な方法によりまして、かつ目的に合うような方法でもって処分をいたして参りたいと考えております。
○矢嶋三義君 二、三点伺います。まず第一点としてお伺いいたしたい点は、昨年当決算委員会において審議する場合に、当時の池田大蔵大臣から国有財産の台帳ができていない、今後二、三年間にやる予定であるということを聞いてびっくりして、当時の池川大蔵大臣を大いに督励しておったわけですが、本日、会計検査院当局の説明によると、実態調査が行われておるが、まだ台帳整備の段階にはいっていないようだ、これは促進さるべきであるという御発言がありますが、それに対して大蔵当局では、大体計画通り成果を上げつつあるという御説明でありますが、伺いたい点は、必要予算を計上して本年の五月から始めたのを、昭和三十四年度において台帳が完成できるような予算の計上と調査実施はできないものかどうか、その点と、まかり間違っても、当初の計画が三年も延びることは絶対にないようにやっていただきたいと思うのですが、まず政務次官からお答え願いたいと思います。私はもう来年度で完成してもらいたいと思う。戦後十三年たって、まだ国有財産の台帳ができていないという点については、あきれてものが言えないわけですが、伺いたい。
○説明員(山中貞則君) 大蔵省内で変な話でありますが、管財局の予算を要求したのが削られておりまして、それでことしは、大体来年度総額、三万件と見込みまして、所要経費は幾らでしたか、三億ほどかかるわけですが、部内でもやはり大蔵省として厳重なる査定がありますので、なるべく、先ほども私が申しましたように、まず現状を把握してから出発しなければ何にもならぬわけでありますから、これはただいま御指摘のようなことになりまするように、予算面でも努力をいたしまして、まず基礎を、資料をしっかりにぎって、それから具体的にやっていかれるように、計画年度内で完了するような努力をしてみたいと思っております。
○委員長(小西英雄君) ちょっと速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を始めて下さい。
○矢嶋三義君 今の質問はそれでとどめておきます。 それに関連しますが、これは政務次官と管財局長で答弁いただけると思うのですが、国有財産の効率的な活用ですね、これは考慮しなくてはならぬと思うのですが、その一つとして出先機関が各地にありますね。ところが、狭い日本の都市に出先機関が幾つもある場合に、平家をあちこちにこしらえてある。これは国民が利用する立場からいっても非常に不便ですし、お互い官庁間の連絡、交流という点からも、私は不能率だと思う。それからまた、土地、建物の面積とか、管理とかいう点については、非常に不能率なものがあると思う。最近総合庁舎が逐次計画されつつあるようですけれども、これは遅々として進まない。これは各ブロックの主要都市に出先機関が集中的にあるわけですが、こういう予算計上に当っては、けちけちせず、すみやかに国民の便利なように総合庁舎を完成して、そうして、ここに国有財産の土地があくわけですから、それの効率的な運用ができるように適宜配慮すべきだと思うのですが、この点はどういうふうに配慮なさっておりますか、お答え願いたい。
○説明員(山中貞則君) ただいまの御指摘の点は、当然そうあるべきだと思うのでございまして、現在北海道あたりで、一応総合庁舎の出発をいたしておるわけでございますが、それとても御意見にありましたように、まだ完全に、確実に収容できるように建物が整備されていない。今進行が遅々として進まないというような、着手したものもそういうような状況でありますが、御指摘の意向に進むことが今後の国の相互の運営について、これは中央官庁センターについても同じようにしていかなければならぬと思いますが、ことに地方においては、今おっしゃった方向にいかなくてはならぬと思います。港、港湾などにつきましても、港湾に関係する各省の出先が、ちょっと大きな港湾になりますと、二十幾つもある。それがひどいのは何里も離れていて、相互間の連絡などというものは、当然事務が遅滞をすることはもちろんでありますが、利用する人々にとっても、同じ港湾の関係の役所について、距離的に東奔西走させられる、そういうようなことがありますから、これは一例にすぎませんが、御指摘のようなことは、当然今後の行政官庁のあり方として、私どもにおいても留意して参りたいと思います。
○説明員(賀屋正雄君) なお一言つけ加えて申し上げますと、御指摘の点につきましては、御承知のように、昨年、国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法という法律と、国有財産特殊整理資金特別会計法という法律を作りまして、この法律の運用によりまして、御指摘のように、従来出先官庁がばらばらになっておりまして、中にはそういった官庁が、そこのたとえば町のきわめて繁華な所にあって、そういった所は官庁にしておくよりも、一般の民間の建物を建てた方が便宜上よろしい、そういったような所がたくさんあるわけであります。そういった出先官庁をまとめまして立体化をいたしまして、合同庁舎という形にいたしまして、そこに集めまして、そのかわり不用になりました土地建物を売却する、そうして、その売却した資金を特殊整理資金特別会計というものを作りまして、そこでまとめる、そうして財源の見合いにする、こういったような考え方でもって法律を作ったわけであります。何分まだ一年そこそこでございますので、その運用が十分参っておらないという点もございますが、今後私どもはそれを大いに活用いたしまして、御指摘のありましたような事例に対処して参りたいと考えております。
○矢嶋三義君 中国はようやく完成の域にいっておるようですが、熊本は手がけたままでしてね、他の地域ではあるわけですが、早急に進めていただきたいと思います。 もう一点伺いますが、それは、五十九ページの徴収決定していないというのは、まことに私は遺憾なことだと思うのです。これは至急に善処するよう要望するとともに、特に二十六号の、これば原宿の駅の問題だと思うのですが、物納財産を日本国有鉄道が使用しておって、二百七十六万円の使用料を徴収していないということなんですね。これは私は日本国有鉄道の財産に移管がえすべきものじゃないかと思うのですが、どうお考えになられるか。皇室財産から移ったものをそのままに国有鉄道が使っておって、使用料も出さぬというのはけじめがはっきりしていないと思う。 これと関連して検査官に伺いますが、この皇室財産が出て参りましたので関連して伺うわけですが、たとえば象徴である天皇陛下並びに皇后陛下等が、最近日本全国を盛んに御旅行なされるわけですが、その場合に、日本国有鉄道は宮廷列車を持っておられるわけですね、りっぱな車両です。この維持管理というものは、相当な費用がかかると思うのですが、これらは新憲法になって、御承知のごとく皇室費というものが国会の議決を得るようになって参った以上、ああいう所要経費は当然私は宮廷費に計上して、そうして官廷費の中から、国有鉄道に納入されるべきものだと思うのですね。ところが戦前の主権在君当時の憲法下に行われたそのまま一つの惰性をもって、ああいう宮廷列車の維持管理費等、一切宮廷費から支払っていないというような点は、私は経理という立場から筋が通っていないと思う。当然宮廷費に計上して、そうして日本国有鉄道に納入するという形態をとるべきである。この問題にしても私は日本国有鉄道が当然買い取るべきだ、使う以上は。当然徴収すべき期間が二十二年から三十二年、約十カ年間あるわけですが、これなんか少しだらしがないと思うのです。管財局長並びに検査院の答弁を求めます。
○説明員(大澤實君) ただいまの二十六号は、お話の通り、青山にあるいわゆる皇族駅と言いますか、あそこの敷地であります。これはお話の通り、国有鉄道が将来も使うならば、当然国有鉄道が買い取るべきであり、もしも使わないならば、普通財産に返還して大蔵省の処分すべきものである。使用料を取っていなかったので当を得ないというので、ここに掲げた次第であります。 ただいま附随的にお話になりました宮廷列車の点は、はなはだあれでございますが、私ただいま使用料を取っているような感じがするのですが、(矢嶋三義君「払っていない」と述ぶ)何分存じませんので、なお調べましてお答えいたしたいと思います。はなはだ恐縮いたします。
○矢嶋三義君 検査院としては知っていなくちゃいかぬですよ。
○説明員(賀屋正雄君) この二十六号の件につきまして、使用料を徴収決定するのがおくれましたことはまことに遺憾でございますが、先ほど御説明いたしましたように、実測ができなかったというので大へんおくれた。実測ができなかったのは相手が協力してくれなかったということになるわけでありますが、しかしながら、この点につきましては、過去の使用料は全額収納いたしたわけであります。 今後の問題といたしまして、これをそのまま貸付の形にしておくか、あるいは国有鉄道に売却するかという点につきましては、今後検討いたしまして、売却するのが適当であれば、その交渉を進めたいと思います。
○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を起して。 先ほど大竹委員が言われた中に、大阪造兵廠の問題があるのですが、あれについての賀屋管財局長の答弁は、どうも管理者の人手が足らぬ、自分のところに国有財産を保管する人手が足らないので、それが十分に行われなかった。これは新聞でしばしば指摘しておった。終戦後私どもも大阪城の上に立って、これがいつになったらもう少し秩序のついたものになるのか、これは世界の観光の人が一応大阪に行ったら大阪城に上る。それに対して戦後全くそのままに放置しておる。それについて今日その保管の義務者、それを監督しておる大蔵省が監督よろしきを得ないために、これはあとで資料をお願いしたいのですが、あそこにどろぼうが入って、監獄に入れられた者が何百人もいるということを新聞には書いておる。これに対する監獄の費用と、大蔵省がその監督の人をふやすのとどっちが多いかという点を私は考える。私は日本国民の一員として、これは詳しい資料で調べておりませんが、一つ大政務次官の山中先生に、このことについて参議院の決算委員会で一応意見が出たので、十分われわれの意思にこたえて、これを処理するということを一つここで御答弁願いたいのであります。
○説明員(山中貞則君) 委員長の地元のことでもありまして、大へん興味がおありのようでございますが、指摘されたことは全くその通りでありまするし、これらの点につきましては、局長もただいま迅速に進める意思を私まで表明いたしておりますが、ただ人手が足りないからというのでは、一種の理由にはなりましょうけれども、そういうことだけでこれが遅滞さるべきものでないと私も思います。しかし事柄がまあ臨時職員等でできるものと、あるいはまた恒久的な職員の配置増、定員増をしてやるほどのものかどうかという検討が幾分ありましょうから、事務的に少し検討させまして、各員の御主張、ことに委員長からわざわざお取り上げをいただきました御主張が生かされるように私も努力をいたします。
○委員長(小西英雄君) なお、これは私が調査してないので、国有財産であるか、あるいは民間のものであるか、これは承知していないんですが 今羽田空港にも、終戦後そのままのような鉄骨の残骸が残っている。これはこういうものが残っていると、民間のものじゃなくして、やはり国有のものだというふうに一応人が感じておるのですが、これらもやはり特殊会社とか、あるいは昔の軍需工場の一端であったのか、そういう点について何か一つ御答弁があれば知りたいと思います。
○説明員(賀屋正雄君) 羽田空港の土地には民有の土地建物が相当含まれておりまして、御指摘のありました鉄骨の残骸がさらけ出されているというのは、民有のものに属する部分というふうに聞いております。これにつきましては、調達庁の方からすでに移転補償を出しておるそうでございますが、なかなかはかどらないような現況でございます。これもできるだけ早く処理をするように督促いたしたいと思います。
○委員長(小西英雄君) なお、次にもう一つお伺いしますが、国家の仕事は親方日の丸で、全くおそい手本のようになっている。経済速度でない。こま切れ予算をつけているので……。毎日国会に来て、国会図書館の建設ぶりについて見ても、これは日本の大蔵省の予算の削り方の標本だと思うんですが、これはよくわかりませんが、一つまあ国会に来る各国の人々も見るし、もう何年も前から同じことをやっていて、休んだり止めたりしている。これは経済速度でないと思うのです。その筋から、本年予算が出たら一つよくお考え願いたいということでして、これは委員長が個人として一つお願いしておきます。
○説明員(山中貞則君) 国会図書館の建築につきましては、御指摘を待つまでもなく、当初の計画よりはるかにずれて、なおかつ、いつ完成するかわからぬという状態でございます。私も以前国会図書館の小委員長をいたしておりましたので、昨年大蔵省と最終段階で折衝をいたしまして、大体本年度予算を足がかりに、向う三カ年間で全部完成をするということに話しがついておりますが、また参議院等においても、所管の議運等で当然これの三カ年のうちに含まれる本年度予算の要求があると思いますが、これも私責任をもって三カ年度内に完成をいたしたいと存じております。
○委員長(小西英雄君) 午前中の質疑はこれまでとし、一時半から再開することにして休憩することにいたします。 午後零時三十分休憩 —————・————— 午後一時五十一分開会
○委員長(小西英雄君) 休憩前に引き続き決算委員会を再開いたします。 総括質疑並びに管財局関係の質疑を続行いたします。 本件に関して御出席の方は、佐藤大蔵大臣、賀屋大蔵省管財局長、会計検査院大澤第一局長でございます。 御質疑のある方は、順次、御発言を願います。
○東隆君 私はこの際、大蔵大臣がお見えになっておりますし、はなはだ古い話でありますが、未解決になっておりますのでお伺いをいたしたいと思います。実は国有財産の虎の門公園の関係の問題なんでありますが、これは昭和二十八年に第十六国会に問題になりまして、この決算委員会で審議をいたしました。それから総括的に参議院の院議で決議をいたしました。その決議の案文は、国有財産虎の門公園地の原形復旧に関する決議として、東京都所在の国有財産虎の門公園地は、その一時使用許可条件の通り、すみやかにこれを原形に復旧せしめ、公園地として国民一般の利用に供すべきものと認める、よって政府はすみやかにこれがため適切なる処置を講ずべきである、こういうのが決議の中身であります。ところがその後、これは東京都から建設省に移管をされ、そして国の普通財産になって、その普通財産になったものがいろいろな関係で、ニュー・エンパイヤ・カンパニーですか、会社に売り渡しをするというような問題になって、その結果、これが問題になってきたわけで、建設省も東京都ももとの公園のようにしたいと、こういう意思を審議の過程において表明をいたしております。そういうような経過がございますが、その後どういうふうにこれがなっておるか、お聞きをいたしたいと思うわけであります。と同時に、これはこの東京の国会のすぐ近くにある問題でありますので、すみやかに国会のこの院議の意思通りに決定をいたしたい、こう思いますので、結果その他をお聞きしたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) お答えをいたします。実は私もこの問題の内容については詳細をつまびらかにいたしておりません。まことに申しわけなく存じますが、ただ経過といたしましては、ただいま東委員御指摘のように参議院決算委員会においての決議があり、同時に政府といたしましては、二十八年九月十六日に、財務局から会社あてに建物撤去、土地の明け渡し方を要求いたしております。そうしてその後いろいろ問題がありますので、法務局に訴訟提起を依頼して参りまして、二十九年の四月三日に訴訟が提起され、仮処分の申請等をいたしておるのであります。この七月七日にも第十八回の口頭弁論が行われておりますし、次会は九月十五日ということで訴訟の係属中であります。本日は詳細につきましては、法務省からも第五課長がお見えになっておりますので、訴訟の経過等についてお求めがあれば、課長から詳細に御報告いただきたいと思います。
○東隆君 詳細なことはあとで、これはほかの方が大臣に質問する方があろうと思いますから、それは刑として、大臣のお考えをお聞きしておきたいと思うのです。というのは、この会社の社長がその当時とかわりまして、そうして現在はそうでないかもしれませんが、元運輸大臣をなすっておった村上義一さんが社長になっておられる、そんな関係でこれは一筋なわではなかなかむずかしいじゃないかと、こういうふうに考えますので、大臣はどういうお考えか、この点を単に訴訟というような問題でなくて、これはやはりもとの公園にすることが国会の意思でありますから、その点について強い大蔵大臣の考え方が聞きたいのです。
○国務大臣(佐藤榮作君) 問題の土地に関しましてただいま訴訟が行われております。その訴訟の結果を待たなければならないことだと思います。で、その相手方はすでに御承知のようにその借地権を持っているといっているのでありますし、その権利の関係もございますので、やはり結論としては訴訟の経過を待たなければはっきりしたことを申し上げかねるのではないかと思います。
○東隆君 法務省関係にお願いしますが、関係の資料をちょうだいいたしたいと思います。経過その他について……。
○大竹平八郎君 大臣が時間があまりないようでありますから、ごく大ざっぱの点を二、三お伺いいたします。こまかいことは各事務当局からお尋ねをいたしますが、まず第一に私はお尋ねをいたしたいことは、徴税方針につきまして大臣の御所信を承わりたいと思うのでありますが、これにもしるしてございます通り三十一年度は徴収決定済額が九千九百八億六千余万円、それから収納済額が九千六百十五億百余万円、その割合が九七%になっておる。これは前年度の九五・三%に対しましてはるかにいい成績をおさめているとこういうわけでありますので、これにつきましては、国民全体のまあ非常な努力の結晶がここに現われておると、かように私ども信じておるのでありますが、しかしながら私どもが各方面におきまして、この出先税務署当局等の徴税方針等が、ときにまことに封建的な、非常にこう、何と言いますか、泣く子と地頭に勝たれない、やむにやまれずやらなければならないというような、非常に問題を起している面というものが多いのであります。これは私は具体的な例をたくさん持っております。私自身も持っておりますが、それはいずれ明日国税庁長官に具体的に私はお尋ねをいたしますが、しかもそういう徴税方針の中に、本年、この三十一年度に指摘をされております通り、税務署職員にしかも不正の事件が起きているというようなことは、これは国民の前にこういうものが細かく出されますというと、これは非常に将来の徴税成績というものに私は大きな影響を及ぼしてくるであろうと思うのであります。大臣御自身もおそらくこういう問題につきましては、小さい問題につきましても、おそらくお耳に入っておることと思うのでありますが、このせっかく九七%も徴税が、率がよくいっておる。その裏に国民の非常な努力と辛酸があるというにもかかわらず、一面において仮借なきそのやり方、これはもう非常に多いのでありますが、この点につきまして特に一つ大臣からこの徴税方針全体についての一つ御所信を承わりたいと思っております。
○国務大臣(佐藤榮作君) 税は、もちろん国の財政をまかなっておりまするその基幹でございまするし、またその扱い方いかんが国民の利害休戚に深い関係のあることは申すまでもないことであります。そこでこの国民、納税者の側におきましては、いわゆる納税の義務と申すよりも、自分たちの力によって国がまかなわれるというか、そういうまあ立場に立っての、いわゆる納税の権利とでも申しますか、こういうような考え方の一つまあ徹底したものが、お願いしたいと思います。今日ただいま御指摘にありましたように、収納成績が非常に挙ったということ、これは申すまでもなく、国民の協力、努力、同時にその辛酸の結果という、もうそれにほかならないと思いますが、同時にこれは国民としてやはり納税の義務という義務観念から、さらに進んで自分たちの権利によってりっぱな国を作るのだ、りっぱな社会を作るのだ、こういう考え方がないと、ほんとうにこの税の問題は国民から理解を受けるとかいうところへいかないだろうと思う。こういう点は最近各方面の御努力によりましてよほど変ってもきておるのじゃないかと思います。同時にまた扱う方の税務官吏につきましては、ただいま御指摘になりましたような不正等が過去においてできたとか、あるいは現在なお一部にあるとか、これはまことに遺憾で、申しわけのないことであると思います。どこまでも公正な取り扱い方がされること、同時にまた公僕としての考え方に徹すべきで、それで初めて国民の協力も得られることだと思います。私ども大蔵省もただいま申し上げるような観点に立ちまして、この税の扱い方につきましてはどこまでも公正である。同時にまたこの徴税あるいは税額の査定その他等につきましても、十分国民の皆様方から御理解をいただき、同時にまたその納得のいくような、いわゆる公僕の精神に徹した方法でこれを処理していただくように部下を督励して参っておるのであります。しかし先ほど御指摘になりましたような不正事件等が時に生じておる。この点はまことに遺憾であります。しかし今後の問題といたしましては私どもこの気持を十分関係者にも徹底させたい。かように考えておる次第であります。
○大竹平八郎君 次の点は国有財産に対しまする管理面につきましてお尋ねいたしたいのでありますが、午前中局長から答弁がございまして、三十一年度の国有財産の現在高が三兆二百億七千万円という、こういう膨大な金額に達しておるわけであります。しかしながらこの中には実態の不明のものもございますし、現物と台帳との相違と、あるいは台帳の不備のもの等がございまして、国有財産審議会、これによって財産の実態把握が必要だというようなことで、いろいろ御努力をせられておることも午前中伺ったのでありますが、それについてこの委員会におきまして先ほど矢嶋委員から話が出まして、この質問に対して、実態調査について三億円くらいの管財局としての予算が要ると。しかしながら大蔵省の内部にあっても、この三億円という予算が取れないというような御答弁があったのでありますが、まあ二兆億を突破する、こうした大事な国有財産でございますので、私は三億や五億くらいのことは、これはまあいろいろの関連もございますし、にらみ合せもしなければなりませんけれども、大したものではないと思いますけれども、一日も早くにこの国有財産の真の姿というものを私はお示しをしていただくということが、国民の全体の要望ではないかと思うのでありますが、これについて御所見を伺いたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 国有財産は大へん土地にいたしましても建物にいたしましても、ただいまお話になりまするように、膨大でございます。また全国各地に散在しておりますので、なかなか実態調査も思うように参っておりません。三十二年度から三カ年計画で実態調査を進めることになっておりますが、なかなか思うように予算も計上もできず、また実際の力から見ましても果して三カ年間にその実態が把握できるか。大へん不安に思っておる次第であります。しかし御指摘になりましたように、一日も早くこの実態を把握する。これは国民に対しましてなさなければならないところだと思います。ただ問題は予算の問題でございますので、来年度予算編成、これから各省の要求等伺いますし、また財政収入等をも十分見きわめまして、しかる上に支出予算を盛るよりほかないのであります。ただいまのところ全額を明示するわけには参りませんが、できるだけ早い機会に実態を把握したい、かように考えておるのであります。
○大竹平八郎君 次にお伺いをいたしたいことは、午前中これは局長にお尋ねを一応いたしたのでありますが、例の問題になっております接収貴金属の返還の問題なんでありますが、これは衆議院でも、それから本委員会でもすでにたびたび問題になっておるところでございますが、これにつきまして、これを根本的にさか上っていろいろほじくって参りますと、これは際限がございませんので、私はあえて本日そのことを大臣に申し上げるのではないのでありますが、私の要求してここに提出せられましたこの資料を見ましても、六百七十四億円という膨大な数字にこの接収金額というものがなっておるわけなんでありますが、それで国民の一部におきましては、この問題は、数といたしましては、相当の各金属にわたりまして種類も多いし、それからまた接収せられた数も人として非常に多いのであります。それだけにこれの行方ということにつきまして、従ってこれが返還措置という問題につきましては非常な関心を持っているわけでございますので、先ほど局長に今後のそれに対する見通しを伺ったわけなんでありますが、いろいろこれは法律もその後にできておりますし、またなかなか複雑な点もありますので、ことに一ぺんにこういうものを出されては、貴金属の相場等の問題もあるし、市場を撹乱するという問題も出ると思いますが、こういった何か摩天楼の中にくすぶっているような問題は、なるべく早い機会に国民の前に私は明示する方がいいんじゃないかと、かように考えているのでありますが、一つこの点につきまして大臣のお考えをお聞きしたいと思うのであります。
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまお尋ねになりました御趣旨、私しごく賛成するものであります。前国会におきましてこの接収貴金属の扱い方の法案が出されましたが、不幸にして審議を終結することができませんでした。政府におきましては次の臨時国会に、接収貴金属の扱い方についての法律案を出す考え方でございます。その際に十分審議をし、同時に審議の経過を通じまして、国民にも十分そういう実態を知らすべきではないか、かように考えております。
○大竹平八郎君 次に一つこれは小さい問題ではなはだ何でありますが、お尋ねしたいのでございます。これは私は前年度の審議のときの委員会においても申し上げたのであります。大臣公舎、今大臣公舎と言っているかどうかしりませんが、公舎の問題でありますが。確か鳩山内閣が成立したときだと思いますが、大臣公舎は廃止をする、それからマージャンを廃止するとか、これは役人に対して。そういう民衆にアッピールするような宣伝をせられまして、大いに拍手を受けたわけなんであります。私はまた考えが違うのでありまして、各省大臣が何も一つぐらい官邸を持っていたってちっとも差しつかえないと思うのでありますが、そういうことをとにかく一応声明をせられた。ところが実際はどうかと思ってだんだん私どもは気づいたものを調べるというと、必ずしも廃止したような形跡はさっぱりない、ほんとうの何か人気取りというような気持さえ私どもはしたのであります。たとえば私が住んでいる近くでありますが、今の外務大臣の藤山さんの筋向いになりますが、あれは確か前に鉄道大臣か運輸大臣の官舎に使われておった、第二公邸か第三公邸か知りませんが、ああいうのがある。私は毎日前を通るのだがさっぱり人の出入りがないというようなことで、あとでそのことを管財局長にお尋ねしたところが、実はこれこれこれだけ使っているのだというデーターが出たので、私は別にそのことについてとやかく言うのではありませんが、何も大臣が一つのそういった会議の場所あるいはまた外国からくる人との会合等にこれを利用されるというのは、やはりちっとも差しつかえないと思うのでありますが、しかしそういうことを最初から言い切って、大臣公舎は廃止をするというようなことを大みえを切って言われたのでありますが、しかしどうも言うこととほんとうになしていることとはさっぱり私どものふに落ちない点が多いのでありますが、これに対して別に今どうということを、現状はどうだということをあえて私は大臣からお聞きしようとは思わないのでありますが、こういうことについて大臣のお気持はどうかということを一つ参考にお尋ねをしたいのであります。
○国務大臣(佐藤榮作君) 一たんきめたことは、これを実施する、それだけのことが、それだけの熱意がなくてはならぬことは、これはもう私も同感の意を表します。ただ公邸廃止の場合に、これは全廃ということになっておりましたか、あるいは必要最小限度のものは残すということになっておったか、その辺の感じの問題が一つあるのではないかと思います。十六ありましたうち今残っているのは確か四つ程度だと思います。さように考えますと、これは忠実に実施され、残っているものは必要やむを得ない、こういうことではないかと思います。
○大竹平八郎君 最後にいま一つ簡単なことでありますが、お伺いしたいと思います。税関の機構であります。これは大蔵省だけじゃないのでありますが、税関というものは大蔵省の管理下にあるわけなのであります。最近よく外国人なんかでも言われるのでありますが、日本人自身も非常に困っているのは、これは国務大臣としてお答え願いたいと思うのでありますが、税関機構が最近御承知の通り非常に複雑をしているわけであります。神戸とか横浜あたりが多少複雑しているのはともかくも、あらゆる小さい港なりあるいは空港等におきまして、非常に屋上屋を架するような機構が非常にたくさんある。これは各関係方面だけではございません、一般からこれが一つ簡素化をしてもらいたいという声が非常に強いのであります。これについて一つ国務大臣として大体の御所信を承わると同時に、一つ今後これの簡素化に対して特に御努力を願いたいと思うのでありますが、この点ちょっとお伺いしたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 港湾行政の一元化というのは、ただいまのお話がそれに該当するだろうと思います。空港ももちろんその一つであると思いますが、まあ大へん最近、戦後の状況といたしまして、港湾に関係する官庁が非常に多い。そのために大へん手続等が複雑になっている。貿易を大事にするといいながら、その面で事務的に非常に複雑多岐にわたり、また事務所等も一カ所でないために非常な不便を与えているということで、その港湾行政の一元化をぜひともはかりたい、こういうことを政府においてはすでに決意をいたしておりまして、行政管理庁ですか、ここが中心になりまして、各省の意見を取りまとめ、そしてこれの簡素化をはかる考え方でございます。ただ、御承知のように、大蔵省関係の税関が大きな部分でございますが、同時に港を管理しております運輸省関係、さらに厚生省、あるいは農林省、あるいは出入国管理庁その他幾つもの役所がこれに関係しておりますので、よほど思い切って大所高所に立って改革を断行しない限り、もう長い間の関連を断つことは非常に困難だと思います。政府におきましても、与党等も特にこれらの点についての強い要望がございますが、同時にまた社会党の方からも特に深い関心を示しておられます。私どもは国会の各党における強い御要望に沿い、りっぱな一つ一元化をはかりたいとただいませっかく努力、研究中である、これを一つ御披露いたしますし、同時にまた私どもも皆さま方の御鞭撻によりまして、ぜひとも難中の難事であるこの仕事をしてみたいものだと思いますが、これはなかなか容易なことではないだろうと思います。
○矢嶋三義君 私はおくれて参りましたが、大臣は何分まで……。
○委員長(小西英雄君) まだ時間があります。
○矢嶋三義君 じゃ二、三点。 午前中伺って、ただいま他の委員からもただされた点でありますので繰り返しませんが、結論だけ伺いますがね。各ブロック地域における、中心都市における出先機関の総合庁舎ですね、これは計画しつつあるようですが、結論として伺いたい点は、行政事務の能率向上と国民への便宜をはかるという立場から、来年度あたりで一応ブロックの中心都市の総合庁舎というのは完成するように努力を願いたい。そして、それによってあいたところの建物並びに土地等は最も効率的に活用するように配慮をしていただきたい、こういう希望を持っておるのでございますが、これは私の期待に沿っていただけましょうか。
○国務大臣(佐藤榮作君) 大へんねらいはけっこうなことですけれども、何と申しましても予算との関連の問題でございますし、なかなか早急には実現はいたしかねるかと思いますが、しかしそのねらいとしては、私もそういうことはまことにけっこうなことだと思います。
○矢嶋三義君 非常に御用心なさって御答弁なさっておるようでありますが、特にこの点は要望申し上げておきたいと思うのです。先ほどのような答弁だったら聞いても聞かぬでも同じようなことになりますので、少し色をつけて……。 それから次に、国有財産の台帳整備三カ年計画でかかられて、早急に整理されようとするこの方針は非常にけっこうなことだと思います。早急に一つ推進していただきたい。で、よりよき状況にこれを整備していくとともに、活用することが大事だと思いますが、それと関連して、やや具体的な問題になって恐縮ですが、あえてお伺いするのです。一萬田大蔵大臣当時から、非常に官民共に関心を持って国立劇場の土地の問題については、ずいぶん一萬田大蔵大臣当時、流行語で言えば、よろめかれてこられたのでありますが、大臣が就任されても問題になってきたわけなんであります。もうすでに確定せられていることだと思うのですが、もうパレスハイツが返されましたが、私も非常に関心を持っておりますので、どういう結果になっておるか、またどういう方針であるか明確に一つお答え願いたい。
○国務大臣(佐藤榮作君) 今大蔵省で特に国有財産の土地の上に建てなければならない官庁、あるいはただいま御指摘になりました国立劇場等も、建物として非常に急を要すると申しますか、どうしても整備しなければならないものが三つばかりあるのです。その一つは衆参両院の議長公邸、もう一つは最高裁の庁舎、同時に国立劇場、この三つを実は私どもいろいろ苦面し、工夫しておる最中であります。最高裁の庁舎であるとか、あるいは衆参両院議長の公邸であるとか、これらは直接国民の方で深い関心を持っておるというものでないかもわかりませんが、この国民の関心という点から申せば、国立劇場の敷地が一体どこになるか、どういうような建物が作られるか、これはまあ一番関心のあることだと思います。私どもこれは三つをうまく調整して参りたい。そこで問題になりますのが、十月に返還されるであろうところのパレスハイツ、これを中心にいたしましての、既設の政府が持っておる官舎、あるいは付属の民間の土地、これらを一体として考えまして、この地域に国立劇場並びに最高裁の庁舎等を作るのが最も適当ではないか、大体そういうような方向でただいま考えておる次第であります。これは別によろめくというような問題ではないように思いますが、大体の調整も終りつつあるように見受けますので、その結論が出て参りますのも近いうちではなかろうか、かような見通しをいたしておる次第であります。いずれにいたしましても、片方は国の最高機関、三権分立から見まして、その裁判権の独立の観点に立てば、最高裁の敷地、建物、同時にまた国民の文化の殿堂と申しますか、そういう意味における国立劇場、この建設でございますので、私どもも後世にとやかく言われないようにりっぱなもの、また同時にそういうような土地を選定したいものだ、かように考えておる次第であります。
○矢嶋三義君 大臣は、非常に私は、権限を持っておられるし、責任の大きい立場だと思うのですが、特に閣内で大蔵大臣という職責というものは一段と高いものであると思うのです。それで問題を取り扱う場合、相当将来にわたっての見通しと計画性を持ってやっていただかなければならぬと思うのですね。今議長公舎の問題が出ておりますが、池田大蔵大臣当時、当時私は参議院の議院運営委員をやっておったわけですが、今の赤坂プリンス・ホテルの李王邸が九千万円で譲るといったわけですがね、われわれとしては近いし、当時議長公邸として借りておったわけですけれども、李王さんも売りたいというし、九千万円なら安いものだと思って、随分と池田大蔵大臣に交渉したものですが、そのときに遂に予算をとれなかったわけです。それで今不便なところを借りて、李王さんは国家に買っていただけなかったものですから、変なものにひっかかって、今は堤さんのプリンス・ホテルになっているけれども、今またパレスハイツが——議長公舎が顧みられるとき、非常に財政運営上問題があると思うのですが、もう少し見通しと計画性を持ってもらわなければならぬじゃないか、国立劇場の問題、随分問題になっているわけですが、早くパレスハイツが解除になったならば、どういうふうに使うかという方針をきめて推進できるようにしていただきたい、国有財産の管理に関して伺い、ついでにパレスハイツの問題が出ましたから、少し問題が大きいかもしれぬが、ついでに私は伺うのです。それは皇居の問題です。世界で第一第二を争うように東京都の人口がなった。欧州どこの国の都市を見ても、相当大きな都市になったら、衛星都市というものを考えて、計画的に都市は形成されている。ところが日本の場合は、計画委員会等はあるのはあるのですけれども、計画的な衛星都市はなくて、ただむやみべらぼうに地域は広がり、人口は多くなっていく、これは私も政治家の一人として政治上責任あると思うのですが、何かことあるときに一体どうなるのだとりつ然たるものがあるわけですが、この大東京都の将来のことを考える場合に、私は今パレスハイツ問題になったけれども、皇居の問題は当然私は出てくる問題と思うのですね。従って、こういうことを伺うと、とっぴと言われるかもしれませんけれども、私は皇居は今のままあそこに置いておくのか、あるいは適当なところに移転ということも検討さるべきではないかと、こういう私は考えを持っておるものですが、突然で恐縮であるけれども、大蔵大臣はそういう点どういう考えを持っておられるか、一国の大蔵大臣とあれば、私はこの問題についての相当の考えを持っておられるべきじゃないかと思うので伺いたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 国会議員として非常に大所高所に立っての意見を伺って、これは大蔵大臣以上だと思う。敬意を表します。そこで東京都の問題ですが、やはり今後都市というものは平面的に発展するばかりがいいわけでもないでしょうし、やはり能率的なことを考えて参りますと、都市建設は立体的に十分土地を利用していくような方向でなければならない。これは申すまでもないことだと思います。東京都がどうあろうと、皇居がその中心にあり、非常な面積を占めておるということで、これの問題、ことに今日天皇が国民の象徴になっておる、そういう考え方からいたしましても、この皇居のあり方というものは、これは国民に深い関心もあると思うのであります。ことに前回皇太子の御所建設等の問題から、衆参両院の方々が親しく皇居内を御視察になりまして、今日のままでこれを放っておくことは、まことに遺憾である、適当な措置を講ずべきだと、こういう御意見が出て参りました。私ども衆参同院の皆さまからこの問題に関しましてかような一致した強い御意見をお示しになりましたことをまことに感激いたしておるのであります。同時に政府といたしましても、この衆参両院の議員の方々のお考えに相応するような考えのもとに、宮城のあり方というか皇居のあり方なり、あるいは宮殿のあり方なり、陛下のお住居の場所のあり方なり等についていろいろ研究をいたしておる次第であります。一部におきましては、今矢嶋委員の御指摘になりましたようなお住居を他の場所に移したらどうか、しかし宮殿そのものはやはりあそこへ残した方がいい、こういうような意見もあるやに伺っております。あるいはもっと画期的な考えの方もあるやに伺いますが、まあ大勢とでも申しましょうか、大部分の方々といたしましては、今の宮城の中を整備することによって、そのまま陛下に御使用を願うことが一番適当ではないかと、こういうような見方もしておられるように実はただいま受け取っておるのであります。いずれにいたしましても、宮殿あるいは陛下のお住居の場所等について、今のままで、今のままと申しますのは今の建物のままでいいと考えている方は実はないようでございます。ただその場所等についてはいろいろの意見があることを伺っております。これについてまだ結論が出ているわけではもちろんございません。しかし今日最も急を要するのは、陛下のお住居をこのままでも困るだろう、それに対して何らかの措置を、改築なりいろいろ考えるべきときではないか、または改築等を考えます際にただいま矢嶋委員から御指摘になりましたような場所が適当だというような意見も出て参るかと思います。ただいま申すような大勢としての考え方は、今の場所でお住居を作り直したらどうか、こういう方向ではないかと存じます。まだはっきりした結論ではありませんが、お話のありました機会にただいま研究されておる大体の方向を御披露いたす次第であります。
○矢嶋三義君 私はこの都市計画の専門的な知識は持たないのですけれども、自分のしろうと的な直観と、また一、二の人の意向によると、ともかく車両による交通量は飽和状態になっている。皇居の中に一本さらに二本をも道を通すことによってずいぶん東京都全体の容貌というものは変ってくるというようなことを見たり聞いたりしているわけですが、しろうとから考えてもなるほどと思うわけですがね。まあそういう点等もあわせて僕は検討に値する問題ではないかと思ったので伺ったわけですが、この点相当長期安定政権でございますからお願い申し上げます。 それから次に、税の問題に関連してちょっと承わりたいのですが、最近、税務官吏の教養向上のために意を払われている点には敬意を表します。その結果、終戦後の混乱時代に比べれば、最近税務官吏の質は相当向上してきたと思います。中には不届きな人も若干おりますけれども全般的にはよくなっている。その点については感謝申し上げるわけです。非常に具体的な問題になりますが、国家公務員の宿舎というものが全国に相当建築されておりますが、この充足度と申しますか、それはどのくらいになっているのか。ことに国家公務員の方を色分けをしようというわけではないのですが、税関係に携わっておられる比較的小さな町にいらっしゃる国家公務員ですね。こういう人には徴税の公平を期する立場からも、国家公務員宿舎を作る必要があると思うのです。でないと、ところによると、ともかく税金が高いから何とかしなければ商売が成り立っていかぬ。それでともかく税務署に勤める人を下宿させるか、家を貸すことがとにかく税問題を解決する……、(笑声)実際はそうでないと思うのですが、そういう何はありますよ。それでひがみ心を起すのは、だれさんのうちは税務署の人に家を貸してあるとか、下宿させているからというようなことが多いと思うのですが、こういうことを国民に思わせるだけでも好ましくないと思いますし、国家公務員のベースを上げることもさることながら、国家公務員の相当人事異動もあるわけですし、宿舎を、そうぜいたくなものでなくても、最小限度のものをできるだけ建てるべきだし、特にへんぴな町にいらっしゃる税務職員の宿舎というものを建設されたらどうかと思うのですけれども、現在充足度はどの程度か、どういう方針でおられるのか承わりたい。
○国務大臣(佐藤榮作君) 公務員宿舎、これは十分充足しなければならないことも御指摘の通りであります。ことに税関係について特段の留意をしろということは大へん、私どものかねてから考えていたその点について、さらに御鞭撻をいただいて、大へん恐縮に存じます。私実情を詳しく知りません。実情については管財局長から答弁申し上げたいと思います。私は基本の点について全然同感であり、同時に政府に対しても心強い御鞭撻をいただきましたことを厚くお礼を申し上げます。
○説明員(賀屋正雄君) お尋ねの公務員宿舎の充足状況でございますが、昭和三十二年度末におきまして、一般会計、特別会計を通じまして、無料宿舎が二万七千八百十六戸、有料宿舎が五万五千三十五戸、合計八方二千八百五十一戸となっております。それで職員総数に対しましてこの比率がどうなっておるかと申しますと、無料宿舎におきましては二七・五%、有料宿舎にありましては九%となっております。しかしながら、職員の中には自分の持ち家のある人等もありますし、また安定して——借りておられる家にいたしましても安定した住居を持っておる方もございまして、公務員宿舎をどうしてもほしい、こういった方々に対する充足率をとってみて計算いたしますと、無料宿舎につきまして五三%、有料宿舎につきましては三二%程度ということに相なっております。
○矢嶋三義君 しぼって税務署長公舎だけは全国整備したらどうですか。どのくらい金がかかるのですか。
○説明員(賀屋正雄君) 公務員宿舎の建設につきましては、一応大蔵大臣が責任の大臣といたしまして、各省庁ともに非常に強いそれぞれのお立場からの要望があるのでございましてこれにつきまして毎年度各省からも御要求を承わりまして、私どもの方でいろいろな点を考慮いたしまして適正な配分をいたしておるのであります。その際に税務署関係の庁舎を特に優先させるというのも一つの考え方でございまして、先ほど来御指摘のようなこともございますので、その必要性は十分私どもも認識はいたしておりますが、他の官庁にいたしましてもやはり多かれ少なかれ同様な事情もあることでございますので、その点は具体的な配分の際に十分考慮いたしたいと思いますが、ただいまのような、これもまた予算の関係になりまして、非常に恐縮でございますが、毎年度の宿舎の建設予算も十分ではございませんし、ただいまのような充足の状況でございますので、税務署長の官舎だけを特に全国整備するというところまでは、一気に踏み切れないかと思うのでございますが、税務関係については十分その点を配慮いたしまして、具体的な配分をいたしたいと考えております。
○国務大臣(佐藤榮作君) 今の局長の答弁で大体御了承いただけるかと思いますが、大体官舎は、公務員宿舎は、現業といいますか、第一線の方に重点を置く考え方が一つの方針だろうと思います。同時にまた、ただいまの御指摘にございましたような仕事の性質から見まして、仕事の性質に重点を置いてやはり公務員宿舎を提供していく、これまた、整備する場合のこれは基本方針である、これはもう御指摘の通りであります。税務署長官舎だけは少くとも整備したいという気持は十分持っておるわけでございますが、大蔵省が予算編成の官庁でありますだけ、なかなか自分のところばかりも思うようにいかない、そういうわけで、今なお相当多数のところに不足を来たしておる、これも御指摘の通りであります。ただいま三分の一くらいですか、まあ三割程度の税務署長が公務員宿舎にいるのでございますが、そういたしますと、一部の者が入り、他の者が入らないとなると、ここにも職場関係内部においても一つは不公正が生ずるのであります。こういう場合に一体どういうようにするか。やはり寒冷地であるとか、僻地であるとか、比較的住居の少いようなところを優先的に建設していくとか、あるいは必要ならば民家を借り入れてでも提供するとか、いろいろな処置をとるべきだと思いますが、問題は予算と十分にらみ合せて参りたいのであります。気持なりその方針なりにつきましては、矢嶋委員の御指摘の通りで、私どもももっと充足させたいと、こういう気持でおることには間違いはございません。ただいま申し上げたように、なお、不十分な状況にあることは御了承いただきたいと思います。
○説明員(北島武雄君) 矢嶋先生から、税務官吏の宿舎につきまして、非常に御同情あるお言葉をいただいたのでありますが、今、手元に国税庁関係の職員の宿舎の数と、それから他省庁の宿舎の数と、全体に対する比率などございますので、一応申し上げまして御参考に供したいと思います。これは昨年の十月一日現在の調べでございますが、国税庁関係——国税庁、税務署を通じまして、公務員宿舎が全体で六千百八十二戸ございまして、総人員に対する割合が一二・七%ということに相なっております。これに対しまして、他省庁の全体の戸数が四万二千百三戸ございますので、充足率は一四・二%ということになっておりまして、国税庁関係は残念ながら他省庁に比べて率が悪いということになっております。実は、この点につきましては、国税庁が昭和二十四年にできまして、その当座、御承知のような税務行政の混乱時期でございまして、相当その間長く続きましたので、あまりになすべきことが多くて、実は宿舎関係があと回しになっておったのじゃないかと私は考えております。やっとこの宿舎関係のおくれに気がつきまして馬力をかけ始めたのが、昭和三十二年度でございまして、御承知の通りに公務員宿舎の設置費十五億円ございますが、この中からさいてもらって国税庁関係に充ててもらうわけでありますが、たしか昭和三十二年度におきましては、約六百九十戸、従来の毎年の設置戸数に比べまして、五割以上も増加いたしまして、六百九十戸程度認めてもらいましたのでありますが、昭和三十三年度になりますと、御承知の通りに、国家公務員の宿舎設置費が十五億から十三億に削減されましたのでございますが、管財局が非常に御同情下さいまして、戸数におきましては、ほぼ前年程度——数戸程度減少いたしておりますが、ほぼ前年並み程度認めてもらったのであります。私も責任者といたしまして、税務官庁は他省庁と違いまして、ことに納税者に御厄介になるということば非常に工合が悪いことでございまして、往々にして、宿舎がないために、納税者の家を安く借りるというようなことも起り得るのでありまして、こういう点、税務行政の綱紀をただす上におきまして、宿舎をできるだけ多く充足して安定させるのが一番だと考えておりまして、努力いたしておるのでありますが、ただいままでのところ、数年間のおくれがございまして、なかなか、まだ他省庁並みに追いついておりません。ことに税務官庁におきましては、転任が割合多うございます。一つのポスト、土地に四年、五年、長く置きますと、やはりその間いろいろ弊害があることでございますので、おおむね、三年程度で勤務地を変えております。そうしますと、やはり宿舎がそれだけよけい要るのでありまして、充足率は全体の一二・七%ということになっております。必要とする戸数に対する全体の充足率は、他省庁に比べてさらに開きがあるという格好になっております。今後私ども、さらに、予算の制約もあることでございますが、できるだけ、こういう点を大臣、管財局長等に御認識いただきまして、来年度におきまして、できるだけ宿舎をふやすようにいたしたいと思います。
○矢嶋三義君 ただいまの大臣以下の答弁でわかりました。御善処願いたいと思います。 税に関連してもう一件承わりたい点は、税制改革並びに減税等については、今政府与党の方で十分検討されておるようですから、いずれまとまった後に議論したいと思います。それは省いて、やや具体的な問題になるのですけれども、入場税と遊興飲食税が国税移管になるときに、まことにいろいろな院外の圧力等があって、遊興税はそのままになり、入場税だけ国税移管になった。私ども、演芸にしても、スポーツ関係にしても、入場税の下げられるように常に叫び続けて参った。また、スポーツ用品の免税という点を御要望申し上げ、意見を主張して参ったことを私、記憶するわけであります。私、スポーツ関係を伺うのでありますが、私自身、スポーツは非常に好きで、国会議員の中で、自分くらいスポーツに関心を持っておる者はよけいいるだろうかと思うくらい、大好きです。見るのも見ます。おそらく多数の国会議員よりよほど見ておると思うのですが、ところが問題は、私ら、入場税の減税とか、あるいはスポーツ用品の免税等、努力してスポーツの振興に寄与したい気持でおるわけなんです。国民のみなを楽しませようという気持でおるわけなんですが、私ども非常に関心を持って、いつも疑問に思っておるのは、たとえば立教大学を出た長嶋君が、二千四百方円から二千八百万円です。今度早実の王君は、千百万円説も、あるいは千八百万円説もある。これは職業野球にはそれぞれの内規があるわけだけれども、それを破って、そういうことが行われていくわけです。だから、私は時たま、ひそかに思うことは、それだけの金を出してもストーブ・リーグの火が燃える、引き抜き合戦があるならば、入場税を高くしないで、もう少し税金を取るとかなんとかの方法で、そういう事業家がこういう金を出せぬような方法はないだろうかということを私は考える。これはいろいろ選手の寿命が短かいとか、いろいろありますが、私もそれを考えたけれども、ばかげておるのですよ、これは。これは日本のゆがんだ一面だと思う。高等学校を出た学生が、幾ら野球が強いからといって、千八百万円で取引が行われるなんということは、これは全国の生徒児童に及ぼす影響は大きいと思うのですよ。それはそういう関係者について何かいい方法はないか。われわれがスポーツを見るに当って、入場税なんか高くなってよけい取られるということは、間接税が高くなることは、絶対容認できぬことだと思うのですが、そういう方法でなくて、何か大蔵省あたりの頭のいい経験の豊かな人がおるわけですがね。一面だけでいかぬけれども、考えなければこれはおかしいことだ思うのですよ。で、科学技術振興なんか言っても、研究室で研究している人も、自分で自分の株を売ったり、あるいは蔵書を売ったりして研究している。それさえできぬときに、何か一つ発見したからといって国から何か助成していますか、どれだけ報奨していますか、そういうことは何もしないで、野球は大したりっぱなものだが、しかし高等学校を卒業したとか、あと六カ月しなければ卒業せぬというのを千数百万円で取引されるということは私はゆがんでおると思う。こういうものを放置しておいては、今後日本の青少年諸君に希望を持たして、それぞれの道に邁進させることはできないと思う。おとなから見ればそうでないけれども、感受性の強い青年前期から後期にかかろうという子供に、同じところで勉強しておって、そういうのがあったら影響は大きいです。野球選手や陸上の選手が若干手かげんされて、試験ができないのに大学へ入るというのにさえ、あれはあまり勉強できないのに大学へ行って運動して、そしていい会社へ行ってその程度ならなんだけれども、直ちに高等学校の中途半端なのが千何百万円で取引される、それでもその事業は成り立っていく。それで一方では私たちは入場料を安くしよう、スポーツ用品の減免をやれということを、スポーツ振興のために、私は国民をスポーツで楽しませるために叫んでいるわけです。私非常に矛盾を感ずるのですが、こういう点大臣あたりはお悩みになったことばないのか、とっぴな質問かもしれぬが伺いたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま高い金額で野球選手が引き取られておる、これは社会の一つの事象として、御指摘になりましたようなことを実は痛感します。しかしただいま御指摘になりましたように、入場税を下げることがかような取引がなくなることでは実はないんじゃないか、むしろ入場税は国の収入になるのですから、入場料自身が安くなれば、国の収入とは別に会社なりあるいはその団体というか法人なりがどういう収益があるか、これは入場税でなくて入場料の方だと思う。だから入場料を安くするということと入場税を下げるということと、これは別な問題で、税金を安くして今までのような収入がそのまま持続されるなら、法人が政府に納める金額は少くて済む、むしろ取引を慫慂するような形になる。私は入場税については、こういういわゆる職業野球というか、プロレスも同様でしょうが、こういう問題については別な考え方でいいんじゃないか、やはり健全スポーツの発達というか、そういう観点に立って、この入場料の適否、そういうものをやはり考えていくべきじゃないかと思います。今まで言われておりますのは、入場税が高いから入場料が高くなっているのだ、こういう言われ方をしますが、これは入場税自身は会社で自由に使えるものじゃないのですから、そう考えて参りますと、法人自身が非常に収益をあげる、これは不当な入場料を取っておるという一面にもなるのじゃないかと——私はしかし職業野球の入場料をどの程度が適当かということを実は申すのじゃなくて、もうかっておるところはいいようだし、もうからないところもずいぶんあるようですから、今日の入場料はあるいは適当であるのかとも思います。入場税の問題はただいま御指摘になりましたが、これはちょっと違う観点で処理すべきじゃないかと、かような考え方を私はいたしております。
○矢嶋三義君 この問題は非常にむずかしく複雑な問題ですから私はその程度でとどめて、最後に御要望申し上げておきたい点は、不正をなくするために、内部牽制組織を強化して参りたいということを政務次官先ほど答弁されました。で、この点はぜひやっていただきたいことと、それから不正があった場合のその公務員に対する処置の一覧表を見ますと、厳重注意、厳重注意とずっとあります。私は役人をやったことがないからわからないのですが、こういう遺憾事項を指摘されても、割に役人は反省せぬのじゃないですか、あまり気にかけない点があるのじゃないですか。会計検査院、うるさいな、またやったというようなことでね。せめて私は、会計検査院がそれぞれ専門の立場から指摘された、やっぱりよく気づくな、それで自分が仲間に対して、もう少しきまり悪く思う程度に、指摘されることを非常に公務員は気にかける雰囲気がお役所に出るくらいは、一つやっていただかなければ——私の推察では、年々こう出てきて指摘されても、会計検査院はうるさいものだ、またやった、部下に対してもはずかしいとも思わず、上司に対しても申しわけないというようなそういう気持ちはあまり起さないような雰囲気というものが各お役所にあるのじゃないか、私の誤まり、邪推かもしれませんが、そんな感じがいたします。厳重注意、注意とありますが、適切に注意されておると思いますけれども、もう少しそれを恥かしがり、非常に責任を感じ気にかける、反省するというような空気が職場にかもし出されるように配慮願いたい、それが一つ。 それから次は、機械器具について指摘がされておるわけですが、私ども若干地方を視察した場合に、あるいは農林省、建設省それぞれの省庁で管理している機械器具の管理状況を見るのですが、不十分ですね。国の機械だという先入観があるのですか、決して十分な維持管理ができておりません。それから依然として役得感情を持っておるということですね。最近中共は昔のシナと違って役人が役得根情というものがなくなりつつあるというのですが、私は見上げたものだと思う。依然として日本の役人には役得根情というのが強い。だから機械なんか貸すべきところでないところに貸したり、交換してそれが適正に扱われていないわけで、こういう点の綱紀の粛正は厳重に一つはかっていただきたい。先ほど公舎の問題が出ておったが、私はかつて指摘したのですが、たとえば総理官邸で総理大臣の奥さんが女学校の同窓会をやったり、ああいうような官邸の使い方はないと、この前私愛知官房長官の時代にやかましく言って、今後官邸の何については、官房長官責任をもって管理運営をすると言っていましたが、その後幾らかよくなったようですが、そういうような点とか、いつか聞いてみたいと思うのですが、防衛庁長官が大阪から高松に行くときに、防衛庁の警備艦に乗って行ったときに、高松で防衛庁の役人が全部出迎えたところが、きれいな洋装をした奥さんと小さな子供がよちよち出て来た、出迎えの海上自衛官は何のことかとびっくりした——新聞に出ておったが、新聞記事によれば、防衛庁長官の奥さんと御親類の人とお子さん連中が乗っていた——これは一つの小さな例ですけれども、そういう、小さな問題では、公用車の問題とか、さらに爪のあかのような問題を言えば、封筒とかあるいは用紙とか、こういう問題に至るまで、一応私は公務員の人には考え直してもらいたいと思います。行政費を少しでも節約するということは大事なことだと思う。私はかつて中学校の教員をやったことがあるんですが、私立学校の教員を二年間やって、あとは公立学校におりました。その点公立学校と私立学校は全く違いますよ。私立学校のやり方のように公立学校がやったならば、学校の運営費なんかわずかなものですが、それだけ違いますよ。ましてや官庁というのは大きな規模を持ち、莫大な行政費を使っているのですから、ちょっとの心がけで相当に国費というものが私は節約されると思う。そういう点で、一言にして言えば、役得根性の問題になるわけですが、これらの点については各省庁においても注意していただくとともに、今後会計検査をする場合には、そういう点、これはささやかなことだというような気持ちでなくて、そういう点をも検査して指摘していただきたい。そういうことをないがしろにするということは、結局大きな汚職事件というものが起るので、そういう点特に私は要望を申し上げて質問を終りたいと思います。
○委員長(小西英雄君) この際一つ、わが決算委員会は御承知のように野党尊重で大いにやっておりますが、私は与党の立場から大蔵大臣に一つ御要望を申し上げたいと思います。 これは大蔵大臣の所管をいささか離れる点もあろうかとも思いますが、財布のひもを握っている大蔵大臣に対して、われわれ国民多数もこれを期待しておるところは、役所の仕事というものは、先ほど申し上げたのですが、国会図書館のように、まあお役所仕事でぼちぼちやるんだというようないろいろな批判をこうむっておりますが、たとえば東海道の一級国道について、岸内閣が五カ年間に道路をりっぱにするという約束を天下にしておるが、東海道の舗装すらまだ完成していない。われわれ決算委員会としてあちこち回ってみると、もうちょっとつなげば非常ないい道が都市から都市につなげるのに、ことしの予算ではここまでだというようなことをしばしば聞く。また港湾のいろいろ増設についても、また干拓のいろいろ造成についても、一カ所の局で一ところに固めてやれば流れずに済むものを、どうもこま切れで、代々の——これは佐藤大蔵大臣ではございませんが、代々の大蔵大臣はやろうとしてできない仕事があったのを、今回特に政党にも長く席を置かれ筋金が入った大蔵大臣ができたので、今度はこま切れ的な国の仕事にならぬだろうとわれわれは期待しておるのですが、先ほど、現在国でも議長公邸とかあるいは国立劇場を建てるというような場合には、一つ予算の面で、一ぺんに国の予算では限りがあってできないのですから、そういう点について、これは経済速度で二年なら二年でやる場合に、非常によいというふうなことが一つできましたら、それまでに完成して、それから後のものにかかるというふうにお願いしたいと思うのです。一つ東海道その他一級国道に対しても、どうも今までの代々の大蔵大臣は、そういうふうにこま切れをなくそうと思っていると、やはり議員のいろいろな立場を考えて同情し過ぎて、国の税金の考え方等についても今まで動かされておるのでありますが、今度なられた佐藤大蔵大臣は、長期の安定政権の上に立って、そういう仕事をして、役所の仕事はいろいろ経済ベースでやるという一つ決意を、私たちが説くまでもなく抱いておられますので、従来の畑と違うところに、これは悪い言葉で言えば、めくらヘビにおじずという言葉になるのでありますが、旧来のいろいろないきさつを一掃して、一つ三十三年度の予算は、佐藤大蔵大臣はこれまでのいろいろな因襲を打ち切ってやる御意思を十分にここで一ぺん一つ披瀝していただいて、われわれに意のあるところを一つおこたえ願いたいと思います。
○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほどの矢嶋委員また小西委員長からの両党を代表するような御要望を伺いまして、ことに矢嶋委員から官吏のあり方なり、あるいは人事管理等の徹底を期せと申しますか、そういうような意味合いのお話を伺いまして、最近ほとんど聞かれないようなお話、ことに官吏について強くその責任を問うといいますか、責任観念のある行政処置をせいというような御注意を大へんありがたく実は拝聴いたしたものであります。私は古い時代の官吏でございますので、最近のまあ公務員の執務ぶり等についてもいろいろ感ずることはございます。もちろん感ずることはございますが、最近の世相の変化とでも申しましょうか、なかなか率直に表現もできず、言葉にきぬを着せた言い方をするものでございますが、ただいま会計検査のあり方について、矢嶋委員から率直なお話があり、公務員として公私の区別を厳正にし、公的な立場においての責任の重大な点を御指摘になりました。私大へんありがたく思う次第であります。おそらく会計検査院も、ただいま言われるような趣旨で、従来からも検査を続けておられることだと思いますが、おそらく会計検査院は一そう矢嶋委員のお話で力を得たことに違いないと思います。同時に、また私どもといたしましては、各官庁といたしまして、それぞれその責任の地位にある者が、部下職員に対しまして、これを一体として、そうして御趣旨を十分徹底さしていく。また同時に人事管理の面で適正を期していく。そうして真に国民の期待に沿うようなりっぱな公僕になること。またこまかな用紙、封筒に至るまでも御注意がございましたが、どこまでも公私の別を明らかにして、そうして私どもに課せられたこの重要な職責を遂行していく、こういうことにいたしたいものだと思います。役得等のお話から綱紀の粛正等についても御指摘がございました。これなどは私どもが政局を担当しております面から申しましても、どうしてもまあ必要なことだと、かように考えているのでございます。最近の世相から申しますと、多数の職員のいます際に、いわゆる局長であるとか、あるいは課長であるとかというまあ責任の地位にある人についての責任は強く要望されますけれども、とかく多数の職員に対してはその批判も鈍っていくとかというような形も見受けるのであります。私どももちろん監督の立場にある、あるいは主宰の立場にある者の責任の重大性も痛感いたしておりますが、一般公務員として、ただいまお話のございましたような観点で、日常の業務を遂行していく、これはもう根本的に必要なことだろうと思います。本日の決算委員会におきまして、かようなお話を伺いましたことは、最近の世相から見まして、非常に珍しいことでございます。私大へん感激した次第でございます。 さらにまた小西委員長からは、予算の使い方について特に御理解のあるお話でありまして、あるいは代議士諸公あるいは参議院議員諸公の立場等について理解のある処置をとった結果でありましようが、どうか集中して予算を使うようにという御指摘でございました。私どもの仕事は申すまでもなく、衆参両院の皆さま方の御意見を尊重して、そして仕事を遂行して参るのでございます。皆さま方の御協力を得ますならば、ただいま言われますような予算の集中的使用ということも可能ではないかと思います。もちろん政府といたしまして、また私の所論といたしましても、限りある予算、これをまんべんなく使うということでなしに、最も短期間のうちに効果をおさめるように、それぞれが順次仕事が完了していくように、実は使いたいものだと思います。先ほどのようなお話は、矢嶋さんのお話といい、また小西委員長のお話といい、これはどこまでも国会の皆さま方の御協力、御支援がなければ十分効果を上げるものではないと思うのであります。幸いにいたしまして、さようなお話を伺いまして、一そう力を入れて、私ども今後仕事をして参りたい、どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長(小西英雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記をつけて。 ちょっと管財局長に私お尋ねしたいのですが、瀬戸内海に軍艦陸奥が沈んでおりますね、その問題について遺族よりしばしば陳情がございまして、あの遺体を揚げたいが大蔵省が容易に納得してくれないということなんですが、大蔵省はそれについてどういう御方針であるか、ちょっとお尋ねいたします。
○説明員(賀屋正雄君) お答え申し上げます。瀬戸内海に沈没いたしております旧戦艦陸奥の引き揚げにつきましては、長い間の懸案でございまして、その間一部の遺体は収容されたのでございますが、まだたくさん海底に残されております。遺族の方々からも厚生省に対して熱心な陳情があるようでございますし、また国会におきましてもこの問題を取り上げられまして、早急に引き揚げをすべきであるというような御意見も伺っておるのでございます。しかしながら今なお海底に残されております遺体をそっくり損壊しないで、元の、今の現状のままで収容いたしますためには、どうしても艦体を完全に浮揚させまして収容する以外には方法がないのでございますが、それには莫大な費用を必要とするわけでございまして、大体概算で申しまして約九億から十億くらいのお金を要するのではないかと思われるのでございます。他方これだけの費用をかけまして引き揚げました鉄材をスクラップとして処分いたしますと、どれくらいになるかという計算をやってみますと、最近御承知のようなスクラップ市況の悪化のためにだいぶ価格が下っておりますので、約五億から六億程度にしかならないのではないかと思われるのでございます。そこで国がこれだけの十億もの予算をここに投じて引き揚げるかということになりますと、なかなか問題があるわけでございまして、これを実施いたしますと、陸奥に限りませんで、本邦の近海にはまだほかにもたくさん軍艦が沈んでおるのでございまして、これに対しても同様の要求がなされなければならないわけでございまして、今直ちに国家の予算をもって引き揚げに着手するということについては直ちに踏み切りにくいというような状況に相なっておるわけでございます。それでは民間の方々が許可を得て引き揚げるということでございますが、これは実はここ数年のうちにまま引き揚げの許可を申請されたところもあるのでございますが、これはくず鉄の市況がよかった時代でございますが、今申しましたように、引き揚げましてスクラップといたしましても五、六億にしかならないということで、最近では民間の方々もなかなか二の足を踏んでおられまして、強くは要望せられておらないような次第であります。それともう一つ引き揚げについて民間の許可申請に対して私どもがお断わりを申し上げておりましたのは、この点につきましては訴訟事件が起きておるというような関係もあるのでございまして、民事、刑事両方の訴訟事件があったのでございますが、刑事事件の方は片づきまして、民事の方がなお審理中であります。そういったような関係もありまして、不本意ながらただいまそのままに放置してあるというような状況であります。しかしながら国会の御要望等もございますので、関係省、特に厚生省といろいろ打ち合せばいたしておりますが、ただいまの見通しでは早急に国家予算をもって引き揚げをするというところまでには至っておらない状況でございます。
○委員長(小西英雄君) それで管財局長の答弁からすると、現状では政府の方ではできないという結論はわかったのですが、あれを法律的に民間の人に払い下げることは、ちょっとくず鉄の方から通産省か何かの関係でそれもできないんじゃないんですか、たとえば一般の遺族会なら遺族会に払い下げることはできないんじゃないですか。
○説明員(賀屋正雄君) 民間から払い下げの申請が出た場合のことを考えますと、政府の契約の仕方に、御承知のように予算決算及び会計令と、臨時特例と両方ございますが、これによって随意契約をする場合が限定されております。で、その随意契約ができます一つの例に「旧陸軍省及び海軍省に属し又は徴傭されていた船舶で現に沈没しているものを、当該船舶の管理官庁の承認を受けてその現状を調査した引揚業者に売り払うとき」、これはいわゆる引き揚げ、サルベージの仕事をやっておる業者に対しては随意契約ができる、現場調査をした業者に対して引き揚げの随意契約ができることになっております。この随意契約でいきますか、それともスクラップを需要いたします業者を数社指定いたしまして、指名競争入札によって売り払いをするということも、また別の条文でできるように相成っておりますので、いずれにいたしましても、ただいまのところでは莫大な費用がかかりますので、そう強い民間側の要望がないというような現況でございます。
○委員長(小西英雄君) 私たちの考えですが、遺族千名の中の者が、遺族の全体の要望にこたえて、国の予算を必要としない第三者の払い下げを申請するものに遺族が同意した場合に、これは政府が考えておるように、政府は九億も十億もかかろうと言っておるが、専門家の意見では大体くず鉄とペイする、六億か七億で現在でも、政府さえ、大蔵省さえうんと言えば遺族会も満足するのだが、それが大蔵省の方が言を左右にしてはっきりしないというふうなことを私たちの方に陳情に来ておるのですが、どうですか、それについて、今言う政府の方は金を出さないでよろしいが、遺族の方が結束して早く遺体を揚げたいという要望があるのだから、その処置はやろうとしたらできますね。
○説明員(賀屋正雄君) 民間の払い下げ要望に対しましては、完全浮揚という条件をつけまして、しかもそれを十分充足してその条件を満たして引き揚げるという要望がございました場合におきましては、相手力の資力、信用等の調査を十分いたしまして、また契約の方式につきましては、法令の許す方法に従うということであれば、私どもといたしましては、それに応ずることは考えられるところでございます。ただ問題は、先ほどもちょっと御披露いたしましたが、民事訴訟事件がまだ継続中でございますので、できますならば、それが片づいたあとが適当ではないかというふうに考えております。
○委員長(小西英雄君) 民事事件というものは、これはいずれにしても裁判だから、口を相当たっておれば解決できるのですが、解決した場合において、今の陸奥の遺族会の全員の同意を得て信用あるサルベージ会社、あるいはそういうことをしたいという希望者が出た場合には、これは可能ですか、不可能ですか。
○説明員(賀屋正雄君) そういうことであれば、可能であると存じます。
○大竹平八郎君 今の問題に関連してなのですが、当時のこれは海軍の艦艇、それから陸軍の船舶というものが相当とにかく沈んでそのままになっておるというお話で、これは当然なのだが、今の小西委員長のお話は陸奥の問題に限ってのお尋ねなのですが、これは全体的に今のような御答弁の趣旨は適用できるのですね、かりに全部が何も民事訴訟になっているというわけじゃないのだから、ほかの民間の要望があって、あなたの方の条件にかなうものであるならば、これはできるわけですね。
○説明員(賀屋正雄君) その通りでございます。
○大竹平八郎君 それから大体どのくらいあるのですか。現在その艦艇並びに船舶の沈んでいてそのままになっておるものは、これは無形じゃない有形財産だから、統計をはっきりしてもらいたい。
○説明員(賀屋正雄君) ただいままでのあたりましたところでは、約百二十隻ぐらいと推定されております。
○大竹平八郎君 その内訳とトン数を……。
○説明員(賀屋正雄君) ただいま遺憾ながら手元に資料はございませんが、その内訳はわかっておりますから、必要でございますれば、後刻御報告いたします。
○大竹平八郎君 それを一つ資料として提出を要求しておきます。 それからさらにお尋ねするのですが、百二十隻あるということになりますと、最近は鋼鉄がこういう不況のときだから、今賀屋さんのお話のような、なかなか民間が進んでやらないかもしれぬが、しかし沈んだのは十何年前で、しかも相当鉄鋼の好景気のときにあったに違いない、どうなんですか、その好景気のときに民間からの要望で大蔵省あたりにたくさん陳情が行ったのじゃないですか、何がゆえにこれを許可しなかったか。これはあなたの時代じゃむろんないのだが、何かこれは資料があるのですか、百二十隻あるというのだから、これは必ず行っておるに違いないですね。また国家の大きな点からいったって、鋼材の不足からいって一つでも揚げるということは国のためになるのだから、大きな国の見地から、条件さえそろっておれば早く許可すべきなのに、その百二十隻が十何年も海底のもくずになっているのは、どうもちょっとおかしいと思う。
○説明員(賀屋正雄君) 今まで全然許可しなかったということではないので、許可した事例はあるのでございますが、古いことでございまして、二課長から御答弁させます。
○説明員(市瀬泰藏君) 日本国の近海に沈没しました旧陸海軍の軍艦及び徴用船は、ただいま局長から御答弁ありました百二十隻にはとどまらず、終戦直後にははるかにたくさんの沈船があったのでございます。それが現在までかなり引き揚げの許可を監督官庁から得まして、そうして大蔵省で払い下げをしておりまして、現在残っておりますのが百二十隻になっておるのでございます。これらの艦船、船舶は、簡単な引き揚げ可能なものからどんどん払い下げが行われまして現実に引き揚げられたのでございまして、現在残っておりますのはかなり引き揚げ困難な位置にあるのでございます。現在の日本のサルベージ能力、技術からいいまして、ある程度の水深以下のところにありますものは困難である、あるいは非常に海流の激しい、流れの早いところ、こういうような悪条件にあるものばかりが残っております。特に二、三年前まではかなり大きい船も引き揚げの許可をし、払い下げをしてきたのでございます。
○大竹平八郎君 それじゃ今の引き揚げた船名とか、大体水深がどのくらいで、地域はどの辺から何ばい引き揚げたということも一つついでに資料の中に入れてもらうことを要求しておきます。
○矢嶋三義君 ちょっと関連して。さっきの局長の委員長に対する陸奥引き揚げの答弁に対して、この遺族会の承認を得てというのは、必要条件のような形で答弁されておりますが、そのサルベージ業者になにするに当っては、遺族会の承認というのは十分条件であるならば、必要条件じゃないでしょう。さっきの答弁でははっきりしないから……。
○説明員(賀屋正雄君) お説の通り、必ずしも必要な条件ではございませんが、特に陸奥につきましては、由緒のある戦艦でございまして、遺族から遺体をそのまま引き揚げてほしいという御要望が非常に強い関係もございますので、その点を考慮に入れますと、やはり完全に浮揚しない限りは、死体は損壊いたしますので、その点に限っては十分考慮する必要があると思います。
○矢嶋三義君 その点わかりました。課長さんに伺いますが、引き揚げて今海上自衛隊が使っておるのは何隻くらいあるかということと、それから幾ら海上自衛隊でも引き揚げてあれ使わしてくれということは言っていないでしょうね、防衛庁で。どうでしょう。
○説明員(市瀬泰藏君) かつて当決算委員会でも問題になりました駆逐艦「梨」のような事件、ちょっと説明いたしますと、揚繰漁業組合に魚巣として、それからその半分は八幡製鉄にくず鉄として売り払ったのでございますが、引き上げ方法が上手でございまして完全な船になりまして、そして今防衛庁に売り払おうというところで問題になりまして、結局当初の売り払いの契約を解除いたしまして、防衛庁に大蔵省から所管を移したというような案件がありましたが、最近は引き揚げの許可が申請をされますと、一応大蔵省としましては防衛庁に伺いまして、防衛庁としてその船を使う計画があるかどうか公文書で照会いたします。それでこの二年間は防衛庁は全部不要であります、こういう回答を得ております。照会いたしますのは「梨」の事件のようなことを起さないように期しておるわけでございます。それから回答がそういうように不要と参りましたものは防衛庁がかかる沈船を不要としておる事情かと思います。
○東隆君 法務省の方に伺います。大へんおくれて相済みませんが、先ほどの虎の門の公園の件です。今訴訟をしてその審判中だ、こういう話のようですが、いつごろのことかその経過を一つお話を願います。
○説明員(堀内恒雄君) 先ほど大蔵大臣からこの訴訟の次回期日が九月十五日であるということの御答弁がありましたが、その九月十五日があるいは最終になるか、その次の機会、口頭弁論の期日が最終になるかと、そのように考えております。ですからこの訴訟としてはもう最終の段階にきておる、証拠調べがすべて終りましたですから最終になっておりまして、弁論だけが残っております。
○東隆君 どういうような状況なんですか。
○説明員(堀内恒雄君) 訴えを提起いたしましたのは昭和二十九年の四月でございますが、昭和三十年の十二月の中旬ごろに準備手続を終りました。それから昭和三十一年の二月から口頭弁論に入りまして、最初の期日に検証がございまして、それ以後法廷が、十六回口頭弁論期日が開かれております。そしてその間に証人が二十三名調べられまして、そして証人調べが前回の七月七日の期日に終っております。そういう状況でございます。
○東隆君 変な話ですけれども、どういうようなことになっているのですか。貸付料ですか、そういうようなものはどんな事情になっておりますか。これはたしか期間が四年でなかったかと思うのですが、それの更改だの何だのありまして、そして先方はどういうようなことをやっておるのか。
○説明員(堀内恒雄君) 東京都がニューエンパイヤモータース株式会社に対しまして使用許可をいたしました条件は、ただいま御質問のありましたように四年の期間になっております。その四年の期間につきまして争いがありまして、被告の会社側は、それは四年ではなくて十年である、こういう主張をいたしております。実は東京都が前に十年の許可をいたしまして、その後四年の期間に短縮いたしましたので、十年の期間が自分たちの使用期間であるという主張が被告側から出されておる次第でございます。私どもの方は四年であるという主張をいたしまして、その点が争いになっております。
○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を起して。
○大竹平八郎君 時間がもうあまりないようですから、一点だけ管財局長に伺いたいのですが、指摘事項の中の物件の欄に、機械器具の交換に関し処置当を得ないものというようなのが十八から二十二まであるのです。これは大体同じようなケースだと思うのですが、交換機械というのですが、民間から一応古い機械をとるのですか、そして旧軍工廠なら工廠にあったものを、ある値段の差額を渡してやったと、こういう事案なんですね。そうすると、民間からとったものは一体どうして処置をしているのですか。交換して、そして国有財産になったその機械というものはどういう工合に処置をしておるのですか。
○説明員(賀屋正雄君) 民間から交換して受けました機械につきましては、これをくず鉄業者に破砕を条件といたしまして払い下げております。
○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を起して。 ほかに御質疑はございませんか。——御質疑はないものと認めます。 では、これをもって総括質疑並びに大蔵省管財局関係検査報告批難事項第十八号から第三十二号までの質疑並びに昭和三十一年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和三十一年度国有財産無償貸付状況総計算書の質疑は一応終了したものとすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小西英雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 以上をもって本日の審議を終了いたしました。 次回は明十日水曜日午前十時より大蔵省の租税関係について審議を行う予定であります。 本日はこれをもって委員会を散会いたします。 午後三時四十一分散会