決算委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 56 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/07/09
会議録
○委員長(小西英雄君) ただいまから決算委員会を開催いたします。 このたび私は、議院の選挙によりまして、高野委員長のあとを受けて、決算委員長となりました。国家財政の経理、国有財産の管理等、国会計経理に関して、私は従来とも多大の関心を有しておりましたが、何分初めて決算委員会を担当することでありますし、またこの方面に関し経験も浅いことでありますので、よろしく御協力のほどをお願いいたしますとともに、委員長としての職責を全うするようにいたすつもりであります。何とぞ皆様よろしくお願いいたします。はなはだ簡単でありますが、これをもって委員長就任のごあいさつといたします。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 委員の変更を御報告申し上げます。 七月三日、吉江勝保君の辞任に伴いまして、林田正治君が補欠として選任されました。七月八日、林田正治君、井上知治君の辞任に伴いまして、小西英雄君、横山フク君が補欠として選任されました。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 本日の委員長及び理事打合会において、申し合せました事項について御報告申し上げます。 日程に関する件、本日、防衛庁の問題について、この前の委員会に次いで質疑を行いたいと思います。第二に、次回の委員会の開催日について協議の結果、八月十一日の月曜日午前十時から開催いたしたいということでございます。 なお委員会派遣の件でありますが、九州班に小西英雄並びに相澤、常岡両君が行くことになりました。北海道班は平島、東、大竹の三君でございます。東北班は仲原、大矢、岩間の二君でございます。なお、出発等については、まだいろいろ決定していない点もありますが、自後の打ち合せによってきめたいと思います。 以上の通り決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小西英雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 昭和三十一年度一般会計歳入歳出決算、昭和三十一年度特別会計歳入歳出決算、昭和三十一年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和三十一年度政府関係機関決算書を議題といたします。 本日は防衛庁の部を審議いたします。検査報告批難事項は第一号から第十三号までであります。 本件に関し、御出席の方は、防衛政務次官辻寛一君、会計検査院第二局長保岡君、防衛庁調達実施本部長武内君、防衛庁経理局長山下君、防衛庁装備局長小山君、防衛庁建設本部長山田君であります。 前回の委員会で質問がありました、第一号八戸飛行場の問題について防衛庁の説明を求めます。
○説明員(辻寛一君) 先般来御審議をいただいておりまする八戸飛行場滑走路その他整備工事に関しまする下請者の承認の問題につきましては、さらによく当時のいきさつ等につきましても実情を調査いたしましたので、この際あらためて山下経理局長から御説明をさしていただきます。
○説明員(山下武利君) 前回問題になりました件につきまして、その後取り調べましたところを御報告申し上げます。 本件工事は、契約が昭和三十一年の九月二十八日に大林組との間になされたわけでございます。その後工事の実施に当りまして、大林組の段取りがおくれましたので、業者の方を督励して、早く工事に着手するようにということを申しましたところが、十月の二十日ごろになりまして、大林組の仙台の支店長が直接に仙台の建設部長を訪れられまして、そうして地崎組を下請に使いたいという申し出があったわけでございます。その理由とされますところは、当初この工事に使用いたします重機械類がこの大林組が施行いたしております山形県のダムの工事現場から搬入する計画であったわけでございますが、ちょうど豪雨によるところの水害がありまして、その持ち出しができなくなったというのでございます。そこで、やむを得ず他の工事現場から輸送することに変更しようとしたところが、当時国鉄の貨車輸送力が非常に逼迫をいたしておりまして、工事用の重機械類の集結がおくれるので、冬期を控えまして、工事の完成がこれではおくれるというおそれが出てきた。それで、この打開策として、地崎組が協力できる実情にあるから、これを利用したいという申し出があったわけでございます。そこで、仙台の建設部は、すぐにこれにつきまして検討を加えますとともに、建設本部の方に協議をいたしましたところが、工事を促進するというために事情やむを得ないということを認めて、これを了承することにいたしたわけでございます。ところで、契約書によりますというと、契約の第四条に、工事の全部または大部分を一括して委任または下請に出すということはできない、もしそういうことをやるときには、防衛庁側の書面によるところの承認が必要であるという条項がございます。それからその次の第五条には、それ以外のいわゆる一般的な下請というものは、これは業者の一方的な届出でよいということになっておるわけでございます。それで、今回のこの地崎組の下請というのは、このいずれの条項に当るかということが、当時の判断として解決がつかなかったのでございます。一応防衛庁としては、四条による承認は要らないのではないか、五条によるところの届出でよいのではないかという解釈に立ちまして、ただ、業者側から念のためにそういうふうな問合せがありましたので、これを認めたということでありまして、当時はいわゆる口頭によって了承をしたということで、書面は渡しておらないのでございます。ところが、その後になりまして、検査院の検査がありました際に、これはやはり四条によるところの承認に当るのではあるまいかというふうな御見解がありまして、かつまた業者保護の見地から申しましても、やはり書面によるところの正式な承認をすることがいいであろうということになりましたので、あらためまして、業者から承認申請書を出させまして、そうして実際に口頭で了承を与えました日付をもって承認書を交付したと、そういうのが実情でございます。
○高野一夫君 この問題は、私が先般委員長在任中に出た問題でございまして、当時この問題についての質疑をされた相澤委員が、本日は欠席であります。その相澤委員の質疑に対して、防衛庁側と検査院側の御答弁が食い違っておって、しかも防衛庁側の御答弁がまことにあいまいもことしておったために、私は委員長席からいささか憤激の語調で文句を申し上げたわけであります。そこで、今の御答弁であれば、一応まあ手違いであったということで、あとで、あとでそれを訂正する方法をとられたということで、われわれ委員側としても、ある程度了承できますけれども、前回のように、とにかく相澤委員がおっしゃったことは、入札に参加して、そして五回目に辞退したものが直ちに大林組の下請工事をやっている、ここに一つ問題があるということから話が始まったわけであります。そこで、書類の問題になったところが、書類が何もないということで、検査院の方と話が食い違っている。そこで、防衛庁側の当時のお話で私どもが非常に不満に思ったことは、手違いなのか、手違いでないのか、誤まっておったのか誤まっておらないのかという点について、何らはっきりした御答弁がなかった。だから、検査院が指摘したがごとくであるならば、自分たちの方に書類の上において誤まりがあったとかどうとかということをはっきり認められれば、おそらく防衛庁に対する審議は前回で全部完了しておっただろうと思います。そういうようなことで、本日までひっかかったことになってしまったのですが、この問題について私はあまり深く調べておらない。深く調べておられる委員が御欠席なので、私は深く追求いたしませんけれども、こういうようなことについては、今後どうか一つ防衛庁で十分法意していただきたいと思います。この間も私は申し上げたのですが、長官がしょっちゅう決算委員会へ出てきて釈明をしなければならぬというような事態は、どうか一つおやめ願いたいわけです。それから書類は、日本の官庁は書類がなければ何卒も仕事ができないじゃないかと言われておるような役所が、書類がなくて大事な仕事を口頭で許可する、認めるということは、防衛庁以外においてはわれわれはあまり聞かない話でございますので、むしろ複雑なくらいに書類をやかましく言われる役所だと思っておるので、どうかこの点についても十分御注意願いたいと思います。 本件についての私の質疑は、もうこれ以上追及いたしません。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 質疑中でございますが、ちょっとお知らせすることがございます。 本日大倉精一君が委員を辞任し、亀田得治君が補欠選任されました。以上、御報告申し上げます。 —————————————
○委員長(小西英雄君) 続いて質疑のある方は……。ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を起して。
○岩間正男君 自衛隊の募集なり、自衛官の募集状況は最近どうなっておるか。昨年は非常に募集難で、だいぶ当委員会でも問題になったわけです。前年度、三十一年度に比べて半分ぐらいしか募集ができなかったというので、この原因については相当追及された。その後どういうふうな経過をたどっておるか、そうして果してあなたたちの予定された自衛官の募集というものが百パーセント行われておるか、こういう点について、その概況をまず話していただきたい。
○説明員(山本幸雄君) 自衛官の募集は、二十五年から始まりまして以来、数カ年を経過しておるわけでございますが、この間におきまする募集の実績は、そのときどきの募集採用しまする人員にもよりまするけれども、おおむね四倍ないし五倍前後を上り下りする程度の応募者がございます。本年に入りまして、すでに第一次を終ったのでございますが、本年の実績も、ほぼ例年と同じような状態で、非常にいい応募状況であるとも言えないのでありますけれども、しかし、さりとて例年に比べて悪いという状況でもない、ほぼ昨年と同じような横ばいと申しますか、そういった状況で推移をしておるのでございます。全般的に申しまして、二十のことを申しますと、十八歳から二十五歳まであるわけでありますが、十八歳に近いものが比較的多くなってきたということが一つと、もう一つは、学歴の点では、高等学校卒業というものが少しふえてきた。それから体格の上から申しますと、これはまあ全般に国民の体位も向上しておるとは思いますけれども、身長、胸囲、体重は若干ながら上向きの傾向にある。こういうことでございまして、私どもとしましては、防衛庁として大いに募集については努力をしなければならない。しかし、努力をすれば、ほぼ今までの募集実績に等しい応募状況でもって自衛官を採用することができるものと、かように考えておるわけでございます。
○岩間正男君 どうもはなはだ概念的ですね。私はもっとこれは詳しくお聞きしたいと思うのです。やはり数字を上げてくれないと、ちょっとわからぬですね。大体今四倍から五倍程度で例年通りの実績になっている、本年もあまり変りはない、可もなし不可もなしというような、まことにけっこうな御答弁ですけれども、私のお聞きしているのは、昨年は非常に問題だった、これは募集難であった、これはずい分当委員会で問題になった。そうすると、昨年と同じだというのは、本年も募集難ということかどうか。それから例年の、そのとききめられた定員がありましょう、それに対してその募集の状況はどうなのか、その内容は、統計的に数字的にはっきりするだろうと思う。そういうものをあげて説明してもらいたい。ことに私は長官の出席を要求しておるのだが、まあ長官答弁のようになるので、ちょっと事務官の答弁としては食い足りない。それを一つ明確にして下さい。どうもわかりません、今の答弁では。はなはだ官庁答弁式であって、可もなし不可もなし、これは聞いていて何のことかわかりません。やはりもっと明確に数字を上げて説明して下さい。
○説明員(山本幸雄君) ただいま申しましたように、募集採用人員と応募者との数は、募集人員が比較的多いときには応募人員も多いという状況になって、おります。これを年度別に申して参りますと、二十五年、これは警察予備隊当時ですが、一番最初のときは七万五千人で、応募人員三十八万二千、五・一倍。それから二十六年は一万人で、五万四千二百、五・四倍。二十七年は六万三千九百で二十一万四千、三・四倍。二十八年は一万一千、この年は少し少うございます、で、七万六百、六・四。二十九年は五万百で十七万四百、三・四。三十年は三万六千九百で二十万二千、五・五倍。三十一年は四万五百で二十万一千、五倍。二十二年度は三万四千二百で十四万五千、四・二倍。大体そういうのが今までの二十募集の実績でございます。
○岩間正男君 この概況、やはり日本の景気の問題とも非常に関連していろいろ論議されておって、やはり非常に重要だと思うのです。大体これは資料として出していただけますか、詳細なやつを……。
○説明員(山本幸雄君) できます。
○岩間正男君 それはお願いしたいと思うのです。 今年の状況はどうなんです。大体例年通りということなんですが、実際どういうことになっておりますか。
○説明員(山本幸雄君) 本年は大体計画としましては、四回の募集にいたしたいということで、ただいま第一次をやっておるわけでございますが、本年は大へん——いろいろ募集の方法にもよりますけれども、応募者が比較的多うございまして、ここにちょっと確実な数を持っておりませんが、大体ほぼ四倍近い応募者で第一次はあったように記憶いたしております。
○岩間正男君 そうすると何ですか、去年よりも状況はいいのですか、その応募の状況は。大体去年と比べてみればあなたたちの感じでわかると思いますが、そういうことになっておりますか。
○説明員(山本幸雄君) 先ほども申し上げますように、ほぼ昨年も大体四・四倍くらいの実績でありますから、本年も大体それくらいの見当ではなかろうか。大体第一次のときはほぼよくない年が多いわけであります。卒業者も一応就職がきまっておるという状況もありまして、それで大体今の私どもの見通しでは、昨年とあまり大差のない実績になるのではないか、かような見通しでやっております。
○岩間正男君 これは昨年、当時の亡くなりました小滝君の時代でありましたが、募集難ということが非常に問題になった。そのときその理由はどうかと、こういう質問に対しまして、これは日本の景気がいいからだ、神武以来の好景気と伝えられておった直後だから、景気がいいからということが非常に問題であった。ところが今年度は御承知のように昨年と比べてそういうような格好にはなっていない。相当深刻な不況が見舞っておる。こういうものとの関連はこれはどうでございましょうか。あなたたちが仕事を担当されておる中で、そういう点からこの問題を検討されたことはございませんか。つまり景気が悪いというと募集が割に楽だ、しかし景気がいいとなかなか募集ができないと、こういう傾向もあるように聞いておりますが、この点はどうですか、昨年ずいぶん問題になったのですが。
○説明員(山本幸雄君) 今までの過去の実績を今いろいろ申し上げましたが、この実績にも基き、あるいはまたわれわれの将来の募集をなるべくよくしていくという意味合いからいたしまして、一体募集をよくしていくためにはどういうことが要素として考えられなければならないかという問題、いろいろやってみたこともございます。まあその要素としましては、一つは客観的ないろいろな社会的あるいは経済的な情勢というものに左右される。それからもう一つは自衛隊の勤務といいますか、勤務というものが応募する方に魅力のあるようにするということ。それから、最後にもう一つは、募集上のいろいろ具体的な技術的な方法の改善という、三段くらいに分けまして、いろいろ考えているわけであります。ただいまのお尋ねは、その一番目の社会的なあるいは経済的な事情によるところの問題であるようにお伺いしますが、やはり今までの実績から見ましても、お説のような、経済的に好況である場合には、求人も多くてそちらにいく人が多いという関係からして、やはり何がしかの影響をこの自衛官募集に受けるということは、これはいなめない事実であるとわれわれも考えております。そのほか、私どもの方で措置できる問題につきましては、いろいろ検討いたしまして、募集の成績をよくしていくように考え、あるいは実施をいたしておる現状でございます。
○岩間正男君 何がしかの影響というようなお話だったのですが、これは私たちもいろいろ聞いておりますが、何がしどころじゃない、相当深い影響があるだろうと思うのです。経済原因というものは、経済的な問題というものは非常に大きなウェイトを占めるのじゃないか。もっとも困難だ、非常に募集難だというと、自衛隊さんの力では大わらわになってこれはやるので、いろいろな宣伝、あらゆる秘術を尽すようであります。学校あたりにもいろいろと募集のビラを張ってくれ、いや張らない、張る、ということでいろいろ問題になったことは皆さんも御承知だ。相当強制的なところも出てくる。農村に鳴物入りで宣伝をする。これはあなた方がこれを遂行するためにやられることでありましょうが、ここには一つの大きな問題があるだろうと思う。しかし、この論議は長官でも出席を求めまして、やらなければならない問題でありますから、ここで省くのでありますが、大体なんですか、概況を見ますと、四倍から五倍、こういうふうな応募者があるのでありますが、それにもかかわらず、このような応募を強化しなければならない、募集をあのようにあくまでやらなくちゃならないというその原因はどういうところにあるのですか。四倍、五倍あれば、相当量十分じゃないかと思うのですが、それにもかかわらず、例年募集のための宣伝というものに相当な努力を傾けておられると思うのです。これに対する経費というものも相当なものです。経費もついでにお伺いしておきたいのですが、どのくらい一体募集のために金を使っておるのか。四倍、五倍ありながら、なおかつ、私はそういうことをされるという、その原因がどういうところにあるか、これをあわせて伺いたい。
○説明員(山本幸雄君) まず、われわれといたしましては与えられたる任務としまして、りっぱな自衛隊を作るということは当然のことである。従って、優秀なる隊員、素質のいい隊員を獲得するということは、これは当然の任務でありまして、その任務に向ってできる限りの努力をしておるわけであります。四倍というような競争率だけでもこれは満足できないのでありまして、さらに努力をして、多数の人の中からなるべく素質のいい、優秀な人を得たいということでやっておるわけであります。でありますから、四倍だからもう宣伝しなくてもいいじゃないかということでは不満足でありまして、一人でもより優秀な隊員を得たいと、こういうわわれわれの努力の現われが、こういうことになってくるわけでございます。
○岩間正男君 この宣伝費というのは、相当なものだと思うのですが、これは予算にも計上されているのだろうと思いますが、これは、年間どれくらい使われておるのですか。
○説明員(山本幸雄君) これは地方連絡部というものが主としてそういう任務を遂行しておりますので、地連の募集関係の経費ということになるわけでございますが、三十三年度で、大体さような経費は一億三千万円見当であると存じております。
○岩間正男君 それから、この前の二十八国会の最終日だったと思いますが、あの自衛隊法案が通りましたときに、何か、見学者にこれは何ですか、学生ですか、昼飯を食べさせる。こういう法案が通ったときに、非常にこれは考えようによっては自衛隊の大サービスということになるのだろうけれども、考えようによっては非常に奇妙な法案ともいえるわけです。これは実施されておりますか。そうして、その影響は、これはどういうことなんですか。それによって募集というものが、これは、やはりこういうサービスをやることによって、募集を楽にしよう、そういうような意図だと思うのすが、そういう意図は、実現する方向に動いているのか、これはどうなんですか。
○説明員(小山雄二君) むしろ官房長の所管であると思いますが、今、来ておられませんので、私から便宜お答えいたします。先般通りました法律に、外部の人に自衛隊の食事を一定の金額を取って給食するという、制度の改正がありまして、制度ができております。これはもうすでに施行になっております。これはただ、米の配給を受けなければいけませんので、自衛隊と同じで、内地米は三分の一くらいでございますが、これの出納を受けなければいけませんので、現在その手続中でございます。まだ実施に移っておりません。
○岩間正男君 これは何月から実施の予定ですか。
○説明員(小山雄二君) 米の配給を受けましたら、すぐ実施いたしたいと思います。
○岩間正男君 これはなんですか。対象は。あそこに見学に行けば、だれにでも食わせるというわけじゃないのですか。これはどういう制限があるのですか。
○説明員(小山雄二君) 対象の制限はなかったと思います。
○岩間正男君 そうすると、制限は自衛隊の予算にあるというわけですね。予算内の範囲で食わせる。あとから行って——たくさん見学者が多くふえて、その中にはあぶれるものも出てくると、そういうことですか。
○説明員(小山雄二君) 各自衛隊で、大体仲間どのくらいあるだろうという見通しをつけまして、それで米の配給その他頼んでおるわけであります。そのワク内に制限されるわけであります。
○岩間正男君 この問題は、実施されてからまた詳しく伺うことにしたいと思います。 きょうは、長官が見えませんので、私はもう大体切り上げますが、最後にもう一つお伺いしたいのは、これはまあ新聞で見た事項でありますが、保険の問題ですね、自衛官の保険。この保険の強制加入の問題がいろいろ出ているようであります。団体保険というようなこと下、だいぶ新聞ではさわがれているようですが、この実態は一体どうなんですか。何新聞だったか、二、三日前に私ちょっと見ただけですが、新聞報道記事くらいしか私、聞いておらないのですが、これはどういうことになっておりますか、実際は。
○説明員(山本幸雄君) 自衛隊の隊員に対しますいろいろな給付があるわけでございますが、事故がありました場合のいろいろ給付ということを考えまして、自衛隊におきましては、数年前から団体保険というものを隊員に対して実施をしておるわけでございます。二つ会社がございまして、一つは協栄生命、一つは東邦生命、この二つ、協栄生命の方の始まりは比較的早くありまして、東邦の方はスタートがややおくれたわけで、この団体正命の本質からしまして、その組織にありまするものがある程度の数が加入していなければ、団体生命の意味をなさないということなのであります。東邦生命は発足以来わずかに一年半足らずでありまして、その間に会社側としても努力をしてきたわけでありますけれども、大蔵省で団体保険の性質からして、組織を構成する人員の六〇%を加入しておってほしいという大蔵省からの要望がありまして、そういうことでなければ団体生命としては困るということで、その目的のためにただいま協栄、東邦両保険を加えまして、両保険とも隊員の人たちにできるだけ入りなさいという勧誘をしておることは確かに事実でございます。しかしながら、もとよりそういう保険をやりますることは、本人の自由でありまして、本人の自由意思で加入をする。しかし本人が入りたくなければ、それは入らなくてもいいことはもちろんでありまするけれども、しかしながらまあ団体生命ということから考えれば、お互いがそういう保険の利益を受けるという意味からすれば、ある程度の協力はお互いにしていかなければならぬことである、かような保険の勧誘を会社側が懸命にやっておる。これに対しまして、便宜供与を隊としまして、ただいまそれを実施しておるということが新聞に出たわけでございます。新聞の書いておりますところは、ただいまお尋ねのように強制にわたらないかという点でございます。これは内部におきましても慎重に注意をいたしまして、もとより全員加入ということでなければならぬといういうことでないのでありまして、ほぼ六〇%の加入ということでやっております。隊員の福利厚生という観点から見ましても、大へんけっこうなことでありますので、さようなことをやっておるのであります。従来の実績から見ますと、往々にして、不幸にして事故のために倒れたという人が、せっかくこういう保険があるのに、保険に入っておるかと聞いてみると、いや入っていなかったという事例がしばしばございまして、私どももせっかくこういう制度のあるものは、なるべく活用させたいという気持でおるわけでございます。
○岩間正男君 この問題、相当いろいろな問題を、はらんでおるのではないか。第一に私お聞きしたいのは、現在加入率はどういうことになっておるのですか。加入率、それからこの適用を受ける、つまり過去がありましょう。過去一、二年でいいですが、適用を受けたことがあるだろうと思いますが、給付を実際受けた、そういう問題が一つ。それからまあ、そのことからお聞きしましょう、今の。
○説明員(山本幸雄君) 加入状況は、歴史の古い協栄の方は約十三万口ございます。それから東邦生命の方は歴史が浅く三万五手品ございます。なお、この今までのこういうものについての事例があるかということでございますが、今その数字を具体的には持って来ておりませんけれども、これは相当まああるわけであります。しかし、何せ若い比較的健康な人がおるという組織でありますから、一般の団体生命よりはやはりそういう事故率というものは少いようであります。
○岩間正男君 相当な加入率ですね、六〇%どころじゃないですね。十三万の三万、十六万。そうするともう七五%、八〇%近い加入ですね。これは保険屋さんとしてはどうですか、大体保険としては非常に成績がよくてもうかる仕事だというふうに思うのですが、そうして、問題は、これは収支がどうなっているのか、こういうものについての一応あなたちの調査と報告はこれはありましょうか。今言っように年が若い点、それで、そういうことのために死亡率が少いのだ、従って料金の問題も、それと直ちに関連して出ておると思うのですが、果して、これはバランスはどういうふうになっているのか。こういう点はつかんでおられますか。
○説明員(山本幸雄君) 今申し上げましたのは、これは要するに十三万あるいは三万五千と申しましたのは、口数なのであります。人数ではないわけです。しかし、いずにいたしましても、合計いたしますればさようでありますけれども、それぞれの会社が独立でやはりやっておるわけなので、それぞれの会社が六〇%を確保してほしいというのが大蔵省の要望でございます。 なおこの収支につましては、これは保険料もきわめて簡明にきまっておりますので、簡単に収支計算は出ます。事故もこちらではすっかりすべて報告でわかるわけでありまして、そういう収支は一切私どもの方でも厳重な監督をし、さらにその保険金もその年々の実績によりまして、割り戻し保険料をその年々きめまして、よけい事故のなかった年にはよけい隊員に割り戻しをする割り戻し制度になっております。
○岩間正男君 これはちょっと伺いますが、掛金とそれから保険金はどうなりますかな。
○説明員(山本幸雄君) 掛金は共栄生命の方は毎月百円、東邦の力は一品年千円で、年二回に払う、こういうことであります。保険給付の方は、これは大へんこまかいことになっておりまして、同じ死亡でありましても、公務の場合と非公務の場合若干違う。あるいは病気で死んだというのも少し違う、あるいは障害の方も、障害の程度によりまして、それぞれ違っておるという、大へん複雑な表になっておりますので、もしお許しがあれば別表で、別の資料で差し上げてもけっこうだと思います。
○委員長(小西英雄君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を起して。
○岩間正男君 それではこれは資料をやはりいただきたいと思います。今申しましたように、これの適用がどうなっておるか、これと関連して、次にお伺いしたいのは、これは隊としては、自衛隊としては、この死亡、それから、これもいろいろあるでしょう、公務の場合、非公務の場合、そういうような場合、それから障害、こういうときの隊員に対する補償はどういうふうになっているのですか。これはどうですか。亡くなった場合、それから病気の場合もありましょう、それは障害を受けた場合いろいろな段階に応じて、これに対する隊員の補償の問題もあると思うのですが、これはどうなっておりますか、どんな規定ですか、私不敏にしてそれを知らないのですが。
○説明員(山本幸雄君) これは隊員も国家公務員でございますから、国家公務員と全く同じことをやっておるわけであります。国家公務員の規定と全く同じ規定を防衛庁職員給与法に作りまして、公務員と同じことの補償をやっております。
○岩間正男君 これは今まで問題にはなっておりませんか。つまりもっとやはり公務の性質上、特別これに対して考慮するというような、そういうことはあなたたちの中でも問題になっておりませんか。どうなんですか。
○説明員(山本幸雄君) 最も問題になりますのは、公務上の災害死亡の場合だと思います。しかし、ただいままで自衛隊員の公務災害死亡というものは、事故によるもの、あるいは自動車上の事故によるもの、あるいは災害の場合に公務上の死亡をしたとか、あるいは飛行機による事故によって死亡したもの、こういうものであります。これを特に公務の災害死亡につきましては、さらにもう一段とふやしたいという希望は持っておりますけれども、ただいまはあまりこれらの点につきまして、特別の扱いをほとんどしておらないというのが現状でございます。
○岩間正男君 これは自衛隊の最近の訓練なんかとも関連のある問題だと思うのですが、昨年のように死の行進だとかいったような問題で、ひんぴんと騒がれている。そういう事態に関して現実はどうなっているか、これは私たち最近の様子を視察しておりませんから、つぶさなことはわからないのでありますが、訓練の状況が相当過激になってきておる、質も変ってきております。そういうことに対して、当然これに対する補償の問題というものは、これは問題になると思うのです。ところで、公務員とほとんど同じだというようなことで、それでは何かやはり不十分なので、しかも、団体保険というような方向でこれをカバーする、こういう形で行政が行われていくとすると、やはりここに一つの大きな問題があるということが考えられるわけです。それで、隊長がこれに対して勧誘をする、しかもこれは一方ならず勧誘をする、これは会社とどういう関係があるのかわかりませんけれども、とにかくある自衛隊員の話、これは新聞に出たことでありますが、強制的に、自分の意思でないのに強引にこれは勧誘された、しかし、断わるに断わりかねる、なるほど自由意思ということにはなっていますけれども、やはり集団生活をしておって、その中でそういう問題を拒否するというのは、なかなか日本の慣例の中では楽じゃない、日本のことに自衛隊の雰囲気の中では、私は非常に困難なことだ、よほどの勇気が要るだろうと思う。そこで、そういう体制から、当然これは強制加入というような格好になってきておるのです。で、こういう点を考えますと、どうも私は、このいろいろな傷病死、そういうものに対する補償の問題等、それが非常に不十分で、明らかでないために、そういうことの足りない部分を実は民間の集団保険という形でカバーしておる、こういうことになりますと、これは非常に全体の問題として私は一つの問題点があると思うのです。 で、こういう点について最後にお聞きしたいのは、これはどうなんですか、上官の人たちが自衛官を圧迫しないで、そうしてほんとうに自由意思でやるのだということに一応はなっていますが、しかしこれは言葉で言わなくて目でものを言うというようなことがあるわけです。いろいろな圧力が来るわけです。そういう同じ式で、そういうことで、実際は入らないと工合が悪いというので、心ならずも入れられる、こういう事態が私起っておるのではないかと思う。こういう点について、単に一片の訓令を出して、これは自由なんだ、新聞で問題になった、従ってこの点に対して手心を加えてもらいたいというような一片の、上の方からの訓令を出したって、私はこれは解決はつかぬと思う。ですから今の全体の補償の問題とも関連して、一体そういう点を明確にあなたたちは論議され、これに対す対策が打ち出されておるのかどうか、これは長官に聞きたいところでありますが、これは人事局長さんに一つこの点を、最近新聞で問題になっているから、どういうふうにあなたたちは処置されたか、この点をお伺いしたい。
○説明員(山本幸雄君) ただいま公務上の災害についての隊員の補償ということのお尋ねがありましたが、これは国家公務員の公務上の災害補償という問題とほとんど同じである。これは国家公務員でこういう事故によって死亡するという例は、あまりたくさんは他の職域においてはない。結局もしそういう事故が起れば、こういう補償をするということで、これは同じことをやっているわけです。もし他の職域においても、不幸にしてこういうことが起れば、やはり大へん不幸な事態と考えられるわけなんで、その死亡ということをつかまえてみれば、国家公務員という立場から見れば同じではなかろうか、こういう議論が自衛隊に対する公務上の災害補償ということを前進せしむることをはばんでいるわけであります。そういう一つの議論をある程度打ち倣って前進させなければ、自衛隊員の公務上の災害補償という問題は前進させることができないわけであります。というのは、この問題につきましては、比較的危険度の高い勤務をする、作業をするという者については、相当に考えてしかるべきじゃないかという議論がもう一つあるわけであります。これにつきましては、危険ということについては、平素のそういう手当をまた別に勤務上の手当として出しておるということもありまして、そういう危険な作業に従事しておる、勤務に従与しておる場合に起きたところのそういう事故に対する公務上の災害というものも、そう簡単に割り切れないということもありまして、遺憾ながらただいまの現況は、一般公務員と同様さほど恵まれた補償はしておらぬという現状であります。これはただいま大へん御同情あるお話がありまして、私どもとしましても、大へん勇気づけられるわけなんですが、できますれば、そういう危険度に応じて、やはり公務上の災害というものをもう少し考えていくべきではなかろうか、かような考え方を持っておるわけであります。 それから第二点の問題は、強制にわたりはしないかということなんであります。これはもちろん最初から会社を主体としてあくまでもやはりやらせる。ところが会社が募集します場合に、片方は団体生活をし、一つの勤務をしておりますので、その場合においてばらばらに一人心々勧誘するということもなかなかむずかしい。勧誘上の便宜を供与してくれということで、そういう便宜供与をできるだけ与えてやる、こういう体制でやっておるわけであります。会社側としましては、東京におりまする役員が地方に出張をし、あるいは地方の支店を短期間に相当動員をしまして、現実の問題として勧誘をやっておるという状況であります。先ほどから申しますように、これは百パーセント入れなければならないという問題ではもちろんないわけでありまして、ほぼ六〇%に到達すれば、それで大蔵省としても団体保険として成立する。これ自体は決して悪いことではない。隊員の福利厚生としましては、金額にしましても月百円、しかも割り戻し金があります場合は、ほとんど半分以上は割り戻し金で戻ってくるという格好になりますので、月にたばこのピース一つか一つ半の程度ではなかろうかと、かように考えております。それでもし事故のあった場合の補償ができれば大へんにありがたいと、かように考えておるのでありまして、そのこと自体は私は決して悪いことではない、かように考えておるわけであります。しかしながら、先ほどから繰り返し申し上げますように、決して強制をしてしゃにむに入れるということのないようにということは、これはわれわれとしても戒心もし、またあるいは注意をいたしていかなければならないということであります。ただいまの現況はさようなことでいたしているわけであります。
○岩間正男君 私は自衛隊だけを特別に待遇すべきである、そういう障害、そういうような場合に、特別に補償しろということを申し上げているのではありません。国家公務員全体のこれはそういう場合の保障制度が不十分だ、そういうことから、自衛隊もこれは不十分なことが起っているのでしょうが、しかし今の仕事を見ていますと、ますますこの訓練の状態は激烈になってきている。ですから昨年のようなああいう問題を起している。そうしてその足りない部分を、やはり団体保険というようなことで逃げ道を見つけるというようなやり方では、根本的な解決はないのじゃないかということを私は問題にしている。ですから別に自衛隊の肩を持って、そこのところだけよくしろというようなことを申し上げているのではありませんけれども、問題はやはり国家公務員の全般的なそういう保障を高めるということと関連して、論じられることでありますが、しかしもう一つは、これと関連して、過酷なそういう訓練を強制する、そうしてどんどんどんどん内容がひどくなっていく、そういうことのために、この犠牲を起すような体制をとる方向に現在なりつつあるのではないか、そういうことは非常にこれは工合が悪いのだし、それに対する補償というようなものは全然不十分である。しかもそういう逃げ口を、保険というような形で、無責任に単に勧誘するということだけでやって、都合がいいから結局強制的な加入までやるというようなことで解決してはまずいじゃないか、そこに私の論点はあるのですから、その点は誤解のないようにしていただきたい。 いろいろ資料をいただいて、この問題はだいぶ隊員の諸君も関心を持っていられる問題だと思うし、それからやはり今後も、先ほどから申しましたような点から考えて、非常に重要な問題をはらんでおりますので、資料でいただいて、なお詳しい説明をしていただきたい。なお長官にもこの問題について明らかにしてもらいたいと思いますが、きょうのところはこれで一応終っておきます。
○委員長(小西英雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(小西英雄君) 速記を起して。 ほかに御質疑はございませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小西英雄君) ないと認めます。ではこれをもって防衛庁の部、検査報告批難事項第一号から第十三号までの質疑は、一応終了したものと認めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(小西英雄君) 御異議ないと認めます。ちよう決定いたします。 なお本日防衛庁長官が留守なので、適当な機会に、問題がございましたら呼ぶことにいたしたいと思います。 以上をもって本日の審議は終了いたしました。次回は公報をもってお知らせすることにいたします。 本日はこれをもって散会いたします。 午前十一時四十三分散会