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29回国会衆議院1958/09/09

農林水産委員会 第18号

発言数
252
登壇者
22
会派数
2
開催日
1958/09/09

会議録

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 これより会議を開きます。  お諮りいたします。委員の異動に伴い、ただいま理事が一名欠員となっておりますので、この際その補欠を委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 御異議なしと認め、赤路友藏君を理事に指名いたします。     —————————————

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 次にお諮りいたします。本委員会において委員を派遣して調査いたしました事項に関する派遣委員の報告は、報告書を会議録に掲載いたすこととし、朗読を省略いたしたいと存じますが、これに対して御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 御異議なければ、さよう決定いたします。     —————————————

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 農業団体に関連するたばこ耕作組合問題について質疑の通告がありますので、これを許します。神田大作君。

神田大作日本社会党

○神田委員 きょうは総裁がお見えにならないようでございますけれども、どういう理由でお見えにならないか、その理由を述べてもらいたいと思います。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 実は、けさから部内の役員会というのがございまして、重要な議事をずっとやっておりまして、私もそれに出ておりましたが、はずすわけに参りませんので、私がかわりに参ったというような事情でございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 重要なる会合というのは、どういう会合ですか、内容をおっしゃっていただきます。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 私どもの高松の局で労働関係のいろいろな問題が今起っておりますので、現地から高松の局長が出て参りまして、その報告を聞いたり、その善後措置を相談したり、非常に緊急を要しますので、そういう会議を内部でやっておるわけであります。

神田大作日本社会党

○神田委員 それはなるほど専売公社としては重要なことだと思いますけれども、当委員会においてわざわざ委員が出席して専売事業に対して質疑をしたいというようなときに、総裁が内部の会合でわれわれ国会の委員会に出てこないというのはおかしいじゃないですか。どっちが重要ですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 国会の重要なことも私どもよく存じておりますが、何しろ緊急を要することでございまして、私がかわりに出て参りました。もし私が御答弁申し上げますことで御満足がいかないような場合には、また総裁に御連絡するというようなことでいかがかと存じまして、総裁とも相談の上、私が出て参りました。

神田大作日本社会党

○神田委員 われわれはそういう言いわけをここで聞くわけにはいかないけれども、今後、少くとも国会で総裁に聞きたいということがあるときに、内部の会議を理由として欠席するというようなことに対しましては、われわれは了解しがたい。特に、きょうの問題は、これは去年の大蔵委員会におけるたばこ耕作組合法並びに専売法の一部改正法案ともからんだ問題でありまして、当時、総裁が出席しておりまして、その審議の状況を総裁は十分わかっておられるわけであります。     〔委員長退席、丹羽(兵)委員長代理着席〕 そういう意味合いにおいても、ぜひ総裁に出てもらって、その後のいろいろな問題について善処してもらわなければならぬ問題です。副総裁はその後において就任されたので当時の審議の状況というものはよくわかっておらないのではなかろうかと思うのです。私は、総裁が出てこないことに対しまして非常に遺憾の意を表すると同時に、今後一つそういう内部の会合を理由にして本委員会に欠席されないように強く要望いたします。  私は、まず、たばこ耕作組合法が通りまして今日各地に設立がせられておりますけれども、この設立については、あなた方はいかなる指導方針のもとにこの各地のたばこ耕作組合の指導に当っておられるか、それからお尋ねいたします。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 御承知のように、耕作組合法の成立につきましてはいろいろないきさつがあります。また、耕作組合法自体がかなりこまかい規定が多うございまして、耕作者の方に十分わからないといけないと思いまして、法律制定の趣旨、それから組合設立の手続等につきまして、公社側でいろいろ説明を行なって参りました。その組合の設立の仕方とか、あるいは業務運営の仕方とか、そういうものにつきましては、十分了解のいくように手を尽しているつもりでございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 耕作組合の法律に基いて組合員に徹底できるように十分なる指示を行なっておる、こう申されますが、それでは、各地のたばこ耕作組合がどのような状態によって設立されておるか、この点を一つ御説明願いたいと思います。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 御質問の御趣旨がよくわからないのでございますが、ただいま私の方に集まって参りました設立の状況と申しますか、概略を申し上げますと、大体、政令によりまして、私の方の葉タバコの収納をいたします支局、出張所がございますが、その地域を原則として一単位として耕作組合を設立するということになっております。私の方のそういう支局、出張所の収納をやります個所が百八十九カ所ございます。それで、現在までに耕作組合の設立見込みのはっきりして参りましたものが百九十六カ所ございますが、正式に認可申請が出て参りましたのが百五十四ございまして、すでに認可の手続をいたしたものが百三十二ございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 あなたはたばこ耕作組合法が成立いたしましたときの大蔵委員会におけるところの附帯決議を御存じでございますか、お尋ねいたします。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 存じております。

神田大作日本社会党

○神田委員 それでは、その内容をおっしゃって下さい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 一つは、組合の地区の問題でございますが、ただいま申し上げましたように、原則としてはその政令で定める区域を一単位として作るようになっているけれども、各地の実情を十分に考慮いたしまして、組合の運営に支障のないように地区をきめるべきだということが一つでございます。それから、設立後の耕作組合の行う事業といたしまして、葉タバコ生産に必要な事業に限定をいたしまして、他の農業団体との事業の競合とか摩擦を避けるようにされたいということ。それから、三番目は、今度この耕作組合法によってできます組合の職員が農林漁業団体職員の共済組合法による共済組合に加入することになっておりますが、その場合に、共済組合の監督者である農林大臣と緊密な連絡をとられたい。この三点でございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 附帯決議の一の問題でございますけれども、これは現在あなたは支局単位に組合を作るような御指導をされておるということでございますけれども、この問題は、支局単位といたしますというと、われわれがこれを審議した過程におきましては、五千人も八千人もの多くの組合員が一組合を組織したのでは、運営に非常な支障を来たすと同時に、末端浸透がよくない、そういうような観点に立ちまして、これは実情に即するように、地域を必ずしも支局にとらわれないというようなことを強く要望したわけでございますけれども、この点についてどうお考えになります。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 当時の附帯決議の趣旨の通りに考えておりまして、先ほど申し上げました認可申請の中にも、同一支所の区域で二つまたは三つというように、別の組合として申請の出ているところもございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 これは現に進行しておる実際の問題でございますけれども、ある地区の支局におきましては組合員八千名、あるところにおきましては六千名、五千名というようなのがざらにあります。あるいはまた、一府県一単位、一つの県が一つの組合を作っておる。たとえば神奈川のごときは一地区である。こういうように、耕作者が遠いところからたくさんの交通費をかけて時間を費して来なければ来られないような、こういう広範囲のものを一地域として指定するようなことが果して妥当であるかどうか、あるいは、八千人も六千人もの組合員を一つの組合にすることが妥当であるかどうか、この点について副総裁の御意見を伺いたい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 これは地域の状況によると思いますが、たとえば、非常に大きい数の耕作者のおる場合でありましても、その連絡の方法なりあるいは総会の開き方その他につきましては割合に近接しておりましてまとまっているというふうな場合には、数が多くても一地区でも差しつかえないのじゃないか、ただし、数がそれほど多くなくても、たとえば、山を境にして裏表に分れているとか、交通の便が、距離から言うと近いのですけれも、道路その他の関係でどうしてもうまくまとまらないというふうな場合には、やはりある程度人数が少くても二つくらいに分けなければいかぬ。それはその土地々々の実情によりまして考えるべきであって、私どもの方からどうしてもそういう場合に一地区でなければいかぬというふうには考えておりません。

神田大作日本社会党

○神田委員 副総裁はそうおっしゃるけれども、実際の指導に当っておる支局その他では一支局一組合を固守しているようにわれわれは見ておる。これは、現に、各地において設立する組合において、ほとんど支局単位に五千人も六千人も、しかもこれが専売公社の皆さんの御指導によって作られておる。それに対しまして、大いに反対しておる。そんなに大きい組合を作って、われわれは審議できないじゃないか、あるいは、たとえば旧町村でもって二百町歩からの耕作をしておる、何も今までの組合でいいのじゃないかと言うのに、支局単位にするのだといってそれを奨励する。そして、それはあくまでも反対だ、それはわれわれの意思によって作るのだと言ったところが、僕はこれは大蔵委員会でも言ったのでございますが、そんな公社の言うことを聞かないならば、ことしのタバコは安いぞと言う。安く買われては大へんだ、それじゃあんまりいつまでも文句を言わないで一緒になるかというようなことで、全国の耕作組合が、今まで民主的に小さくやっていたものを、支局単位に、五千人も六千人も八千人もの組合を作った。これは、現に、あなたが言明しておるのと現実に今進行しつつある状態とは雲泥の相違がある。副総裁は、それはわかっておって言わないのか、それとも、言葉の上で当委員会においてこれをごまかそうとしておるのか、どっちか、はっきりしてもらいたい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 多数の耕作者のおられることでございますから、全員が全部一致ということは必ずしもあり得ない場合もあろうかと思います。中には、ごく少数の方が、やはりいろいろのことをおっしゃる場合もあり得ると思いますが、私どもが承知している範囲におきましては、従来幾つかに分れていた組合が、やはり従来通り作りたいというふうな希望であったところもあるようでございますが、だんだんお互いの間で話し合っているうちに一つにまとまってくるというような事例も聞いているのでありまして、ただ、政令の建前が原則として一収納所一地域ということで、そういう建前は示しておりますが、私どもの方で強権を用いたというようなことで無理にまとめたというところはないという報告を受けております。

神田大作日本社会党

○神田委員 それは大へんな違いです。あなたの方へはそういう報告が来ているでしょう。しかし、現実に作られておるところで、一体どこがそういうように農民の要望にかなったような地域あるいは区域ができておりますか。全国至るところ、支局、出張所の範囲によって全部作られているのではありませんか。この点はどうです。実際、言葉でそういうことを言っても、現実に進行している組合々々がみなそうです。また、今設立を計画されているたとえば岩手県の千厩というところは八千人です。それを組合が反対しているにもかかわらず今作ろうとしているが、この点はどうですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 千厩で問題のあることは承知しておりますが、千厩でお互いの間で話のつくまで待っているということで、先日わざわざ仙台の局長も参りまして、だんだん話が固まりつつあるから私の方では決して中へ入って指導はしておらないということを報告しておりますので、よく存じております。

神田大作日本社会党

○神田委員 まことにそれはおかしな話ですよ。そういう話がつくまで待っておると、こう言いますが、地元では、そういうふうな大きな組合を作ったのではどうにもしょうがないということを言っておる。ところが、あなたの方では支局単位に作れといって指導しているではありませんか。われわれは全国を足で実際見てきてここで言うのですよ。責任のないことを私は言っているのではないのだ。そういう点において、あなたがほんとうにたばこ耕作組合を民主化し耕作者を守ろうということならば、そういう言葉の上では僕は納得できないと思うのでございますけれども、現実において支局単位に全部作りかえられているというこの事実を、一体あなたは認めようとするのか、それを否定しようとしているのですか、どっちですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 ただいまも申し上げましたように、政令では大体一支所単位に地区をきめる建前になっておりますので、そういう一般原則を示しておりますのは当然のことだと思います。ただ、どうしてもそれを守れということになりますと附帯決議の趣旨にも反するわけでございますから、政令にあります通りのことを一般原則として流しております。それを無理やり一つ地域にまとめたいのだというふうにお考えになりますのは、少し政令の建前にも反するのではないかと思います。その辺は一つ御了承を願いたいと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 それでは、必ずしも一支局一出張所単位でなく、実情に即した設立の方法をやる、そういうふうに了解してよろしゅうございますね。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 お話の通りでございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 それで、各地で設立されておりますけれども、われわれは、このたばこ耕作組合法を審議するに当りまして、なるべく多くの耕作者に集まってもらって、みんなが民主的に役員を選挙する、そしていい組合を作ろうというような趣旨でございますけれども、そういうような趣旨でもって各全国の組合が作られておるかどうか、その点をお聞きいたします。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 先ほどの地区の問題で、多少話のつかないところが当初あったことは聞いておりますが、役員その他の選挙の問題につきましていろいろのことがあったということは、まだ聞いておりません。

神田大作日本社会党

○神田委員 それじゃ直接の生産部長から答弁して下さい。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 役員の選挙等につきましても、公社としては別段立ち入って指導した面はないのでございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 もしそうだとすれば、あなた方は非常に不勉強です。組合設立の重大な過程においてあなた方は昼寝をしておるといわれても過言ではない。というのは、私たちのところに入ってくる情報、あるいは新聞紙上においても、これはずいぶん論議されておるのです。それを、あなたたちが、そういうことに対して報告を受けておらない、知らないというようなことであっては、これはまことに困る問題であります。私は一つ実例をあげてあなたたちの見解をただしたいと思う。  まず、たばこ耕作組合を作る場合、たとえばある組合では六千人ものたばこ耕作者がいる、ところが、その同意者は、もとの理事、幹事、総代、代議員、実行班長というような、約三百人程度でやったというようなことでございますけれども、あなたたちは、こういうようなことに対しまして、設立の同意者を少人数の範囲に狭めて、そうして創立総会をやっていることについて、知っておられるかどうか、お尋ねいたします。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 設立の状況と申しますか、それを申し上げますと、とにかく、何千人という耕作者がおられる場合に、その一人々々の同意を全部求めるということは相当の時間がかかります。神田先生も御承知と思いますが、従来の耕作組合では、役員の下に大体耕作者十人に一人くらいの割合で総代というものがございますが、耕作者全員に対しましては設立趣意書というものは全部配られているというふうに聞いております。従いまして、その同意を求める場合に、大体一カ所にそう何千人と集まることも大へんでございますので、大体従来の総代くらいの人が集まって、それで設立をやっているというふうに報告を受けております。

神田大作日本社会党

○神田委員 今副総裁が言われたことは、公社の方でそういうふうな御指導をなされておるということですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 指導というほどのことはありませんが、設立の仕方からするとこういう方法もあるということを、説明会のときには係員の方から述べていると思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 そうすると、六千人からの組合員で、三百人くらいの人でもって設立総会がやられても、これはいいというわけでございますか。どういうわけですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 理論的に申しますと、全員の同意があることが一番望ましいことだと思いますが、これも御承知のように、別に強制加入の組合でもございませんし、これから収納も始まりますし、いろいろ耕作組合の方でやってもらわなければならぬことがあるものですから、とにかく単位組合の設立は急いでくれというふうに申しております。従いまして、ある程度の同意者があれば、発起人を選んで、その発起人のもとに組合ができる、そのあとでまたそれぞれ御希望の人は入っていただくというような形で、実情としてはやむを得ないのではないかというふうに考えております。

神田大作日本社会党

○神田委員 そこに大きな問題があるわけです。私たちは、専売法の改正、あるいはたばこ耕作組合法の制定、こういうものの一貫した問題は、これは皆さんももう専門家でございますから十分御承知の通り、今までの専売公社のやり方が、ややもすれば非民主的ではないか、あるいはたばこ耕作組合というものが専売公社の御用組合になっておるのじゃないか、そういうことではだめだから、耕作者の権利を守るために一つ民主的なものにしよう、そういう意味合いにおいて専売法の改正やたばこ耕作組合法の制定というものがなされたわけです。そういう意味合いにおいて、一年半にわたりまして論議の焦点となりましたことは、このたばこ耕作組合をいかに民主化するか、民主化させるためにはたばこ耕作組合全員に発言の機会と役員に投票する機会を与え、それから民主化の第一歩を踏み出そうというのが大きなねらいであったと私は思います。ところが、創立早々、六千人も八千人もの組合員の中から三百人くらいの同意者をきめて、しかもその同意者がなるべく出席しないで委任状にしてくれとかいうような指示を与えて、三百人の中からまた四人から五人の委任状を持ってこさせて、小人数でもって一般耕作者の知らないうちに役員がきめられ、一般耕作者の知らないうちに賦課金がきめられ、そうして設立されていくというようなことは、一体今日の民主化の線に沿っておるものかどうか、あるいは耕作者の権利を守る線に沿っているものかどうか、あるいは専売公社のややともすれば非民主的なことに対しまして反省されているものかどうか、この点をはっきりとお答え願います。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 この耕作組合法が制定されるまでには国会でいろいろの論議がございました。従いまして、この実施に当りましても私どもは非常に気をつけております。特に、従来ややもすると、今お話しのように、公社がすぐ耕作組合に対して圧力を加えたとかいうような批評を耳にいたしますので、この際そういうことのないようにということで、民主的な作り方をするようにということは十分係の者にも徹底させておるつもりでございます。なお、従来の耕作組合の幹部等に対しまして、そういうことを言われないようにということは、係の方の者からも十分これも伝えてございまして、万そういう非民主的な動きというものはないというように考えております。従いまして、ただいま一般耕作者の知らないうちにというようなお言葉がございましたが、私の報告を受けておりますところでは、設立趣意書というものは、これはもう全部に配ってあるということを各地で申しておりまして、知らないうちにできるということはないと思います。また、たまたま現在、葉タバコの収穫乾燥の時期に当りまして、耕作者が非常に忙しいときでございます。特に、葉タバコが短期間に収穫を終え、また続けて短期間に乾燥をやるというようなことでございまして、耕作者一人々々この忙しいときに全部集まるということはなかなかむずかしいと思いますが、そういうことからも、全体の耕作者の割合から見ると同意書が少い数で設立が行われたということもあろうと思いますし、なお、委任状の問題につきましては、これは説明のときにも、もし本人が出て来られない場合には委任状でも十分その設立行為はできるのだということを伝えてございますので、悪意でもって、何らかためにするためにそういう方法をとったものでは決してございませんので、その点は十分御了承いただきたいと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 これは了承しかねます。あなたは決して非民主的なことではないと言っておりますけれども、それは実情をあまりにも知らな過ぎる。設立されておるところの各組合の実情を見ますると、なるべく人を集めない、小人数で、そうして今までの役員だけがそろっとなってやっておるというような現実が各所に見られておる。これは、あなたがどうしてもそう言うならば、われわれもだんだんと突っ込んでいかなくてはならぬので、いろいろ差しさわりもできることと思いますけれども、これはやむを得ない。第一、副総裁が、忙しいから出てこられないだろうからとか、委任状なりあるいはまた同意者を少くしてもやむを得ないというような口うらでございますけれども、忙しいとか忙しくないということは、これは農民耕作者自体の問題です。一日くらいはちゃんと出席して、みんなで民主的に組合を設立するために協力しようとしておるにもかかわらず、これをなるべく出てこないように出てこないようにと指導して、少数の間でもって組合設立をはかっておる。これはあなたが答えるのと私の言うのとは雲泥の相違がありますけれども、現実においては私が言うように進行しておる。これは重大な問題である。組合員全部の人が集まって、そこでいろいろなことを話し合いながら、しかもみんなの直接無記名投票でもって役員を選び出す、こういう一番民主主義の基本を貫くことが、耕作者の権利を守り、専売公社が非難を受けないことなんだ。ところが、あなたたちはなるべく人を集めないでこそこそとやっていこうというような状態に見受けられるのです。これは大きな間違いだろうと思いますけれども、この点について副総裁はどうお考えになります。まず生産部長の意見を聞きましょう。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 決してそうした、ただいま農繁期であるから少数の人でいいではないかという面を理由として指導したわけでもありませんし、ちょうどタバコ収穫の時期でありまして、忙しいとすれば、そうした農繁期に忙しい人は委任状でも選挙はし得るということを説明したのであります。別段公社がただいま神田先生がおっしゃられるような全員出席してという趣旨に逆らうように指導をしたのではございません。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 私の説明の仕方が悪かったのかと思いますが、私の方でそういうふうに同意者をしぼったとか、そういうことではございませんので、たまたま同意者の数が少いとすれば、そういう忙しい時期で、そういうことがあったのだろうということを申し上げたのでございまして、ただいま生産部長も言っておりますように、決して公社が恣意的にそういうことをしたというのではございません。

神田大作日本社会党

○神田委員 副総裁の言われたことによると、総代や組長とだけでもってやってもいいというようなことを説明会に指導したという。これは耕作者に対する一つの大きな指導力だと思うので、それに従ってやったということになりますと、なぜそういう法律の趣旨に反するようなそういう説明を公社側がするのか、この点は私は重大な問題だと思うのです。私たちが国会でもって長い間審議して、そして組合の民主化をはかって、民主的な組合を設立しようとするときに、公社がこれに水をかけるような行動をすることはいかなることであるか、その点いま一度御返答願います。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 現実の問題といたしまして、たとえば同一の地域に七千人いる。これが全部集まらない場合にはどうするかというような質問がやはり説明会のときにございまして、何千人集まらなければ組合はできないのかということの質問があれば、これにはこういう考え方があるのだという説明をするのが実情に沿ったやり方だというふうに考えるのでございまして、何千人ぜひ集まりたいといえば、御趣旨のように集まるのが当然なことでございます。特にいなかの方になりますと、なかなか七千人も一カ所に集まるというのは大へんでございますので、実務に当る者とすれば、そういう疑問が出る。それに対してある程度の説明を与えるということなのであります。初めからそういう方法だけでやれとか、あるいはそういうような説明の仕方をいたしたのではございません。

神田大作日本社会党

○神田委員 そういう逃げ口上はあるでしょう。しかしながら、なるべくたくさんの人を集めて、耕作者全部を集めて、そうして、組合を設立するのが本旨日でしょう。ところが、委任状をとった。なるべく来なくてもいいというようなことをやった。あるいは専売公社からこういう範囲がいいというような通知があった。だから集まらないのだ。なるべく来なくても忙しいのだからいいんだ、そういう方法で各地の組合が設立されておるという現実、この現実をそれではどうお考えになりますか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 そういうようなこっちの一方的な考えでやったことはないというふうに私ども考えておりまして、神田先生のお話ですと、何か公社がわざとそういうふうに仕向けたようなお話に伺えるのでございますが、私ども、前々繰り返して申し上げますように、耕作組合法ができましたときも、その成立のいきさつ等は十分地方の者にも連絡してございます。それから、その考え方、どういう点についていろいろ問題があったかというふうなことも十分説明しておりますので、私ども管下の職員に対する説明は相当徹底しているというふうに考えております。従いまして、今お話しような点はまだ耳にいたしておらないのでございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 栃木県のある組合が設立される場合、やはり同意者を三百人ぐらいとったか四百人とったか知りませんが、それで最後に役員改選のときは三十名で役員の投票をして設立しておる。その組合が大体六千人の組合を作るのに、三十人——最初から出席したのは百五十人ぐらいだろうと思うのでございますけれども、こういうことが現実になされておるのでございますけれども、これはどうですか。一体、こういう設立に対しまして、専売公社は認可を与えるつもりですか、それとも与えないつもりですか。六千人の組合を作るのに、三、四十人で設立しておる。どうです。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 地域の名前をお話しになりませんので、あるいは私の方で報告を受けております地域と違うかしれませんけれども、私の方が支部から受けました報告では、ある出張所の区域で八月二十一日に創立総会が開かれたのでありますが、耕作者全員が三千五百七十名、それで設立同意者が六百六人、出席いたしました者は百九十七人、それから委任状によるものが三百四十五人、合計五百四十二人というものがこの出席者になっております。そこで、議事をやりますときに、いろいろな議事をいたしまして、最後に役員の選挙をするときになりましてから、各区域の中の狭い地域ごとに役員を選挙しようということになって、それぞれの地域で選挙をやりまして、最後に役員選挙のときまでに話のつかなかったところがあったようでございまして、そこの地域の人が四十名ばかり帰ってしまった、あと残った五十九名の人が役員の選挙をやって選挙を終了した、こういう報告を受けております。あるいは違う地域のことであるかもしれませんが、私の方へ最近参りました報告はそういう実情でございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 今私が言ったように、役員の選挙が過半数に達しない同意者の過半数に達しないときに選挙が行われて役員ができた場合に、これを認可すべきものかあるいは却下すべきものか、その点はいかがでございましょうか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 この報告を受けた通りでございますれば、適法に成立した組合というふうに考えておりますから、この報告通りであれば認可してさしつかえないというふうに考えております。

神田大作日本社会党

○神田委員 その場合に、役員の投票の場合は過半数になっておりましたか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 具体的に申し上げますと、この五百四十二名の出席者のうちで、ある一つの地区を除いては、各選挙区ごとに全部適法な選挙が済んでおります。残った区域の選挙をやりますときに、その地域の人が九十九名出席しておられたのでありますが、そのうち四十名が先に帰ってしまって、その地区の選挙をする人が五十九名でございます。その五十九名の人で役員二人ということになっていたようでございますが、候補者が三人ございまして、その三人のうちから二人を選挙した。従って、四十名帰りましても、その地域の過半数以上の人が残っておりまして、選挙いたしましたので、その他の地域については別に問題がなかったというふうに聞いております。

神田大作日本社会党

○神田委員 その場合に、各地区別の選挙をやるというようなことが果して定款に違反しないかどうか、お尋ねしたい。

榎園光雄日本専売公社生産部生産課長

○榎園説明員 お答えいたしますが、当日の総立総会におきまして、Aという出張所の地区を三地区に分けまして、それぞれの地域に役員の定数を割りまして、そうして地区ごとに選挙を行うということを総会に諮りまして、満場一致これで議決いたしております。今問題の選挙区以外の地区につきましては、立候補者の数と役員の定数とが一致いたしておりましたので、議長は無投票当選としてよろしいかどうかということを議場に諮りまして、無投票当選に決定をいたしております。最後の一区が定数よりも上回った候補者が出て参りまして、当日選挙するというようなことになって参りまして、その問題の選挙区の出席者が、どうもきょうのは無効じゃないかということで退場いたしましたのですが、その前に、議長は、本日の役員選挙はある地区だけになりました、だから選挙を行いますということを宣言いたしております。その後四十名の方がお帰りになったということでありますので、議長は選挙管理委員に選挙引継ぎを行いまして、選挙管理委員のもとで選挙を実施いたしました。結局四十名の方は棄権されたということに取扱いまして選挙を実施いたしました結果、ただいま申し上げましたように、投票数五十九票で、当選人二人が決定いたしたわけでございまして、当日の選挙なりあるいは総会の議事は合法的に行われておるというふうに私どもの方では一応考えているわけであります。

神田大作日本社会党

○神田委員 副総裁の方から言われた数字と私たちの調べとは多少相違をしておるのでございますから、この点については後刻また御質問を申し上げることにいたします。  それで、問題は、副総裁が言われたように、限られた同意者でもって総会をやるということを公社自体が指導しているような印象を耕作者は受けておる。設立になってから、何も知らないのに組合ができたというようなことを、これは実際多くの耕作者が言っておる。だから、少くとも大事な組合が設立されるのでございますから、耕作者全員がわかって、しかもそれに参加できるような方法にすることが一番民主的なことであります。ところが、これと反したような指導をすることは、はなはだ法にもとるものではなかろうかと私は思うのでございます。七千人も八千人も集めることはできぬと言いますけれども、だからわれわれは、そういう大きな組合は作るんじゃない、ちゃんと実情に即した、千人なり二千人なりの組合を作るべきだと言っているにもかかわらず、あなた方は出張所単位の組合を強力に推進して、今度は創立総会をやるときは、そんなに人間が集まるところがないとか、そんなに集まってもしようがないとか、費用がかかるとか、限られた人数、特定の人たちで組合を設立し、しかも一人の人に四人も五人も全部委任をして、今あなたが報告したうちでも、百五十人の出席で六百人というのは、一人に四人も五人もが委任された形にして、実質の人数は百五十人か百人前後で五千人も八千人もの組合の創立総会が成立するというようなことが、専売公社の唱える耕作組合の民主化につながるものであるかどうか。この点を私は一番大事な問題でありますからはっきり副総裁から御言明願いたいと思う。これに対する見解はいかがでございますか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 設立の手続が、すなわち公社が耕作組合を非民主化するものだというふうな御見解のように伺いましたが、繰り返して申し上げておりますように、私ども全然そういう意図はございません。  それから、設立の手順としていろいろ解説は行いましたが、それを私どもはばんでいるということもございません。なお、この耕作組合につきましては、設立の際いろいろ問題の起ることが一番工合が悪いのでございまして、その後これが円満に運営されるということを期しますならば、設立の当初におきまして各組合員がいささかの不満もなく発足するということが非常に重要だと思っております。従いまして、今後私どもはこの組合に対していろいろな事業をお願いするわけでございまして、そういうような場合も運営につきましては十分注意をいたしていきたいと思います。何度も繰り返して申し上げますが、この耕作組合法の成立についてはいろいろの問題がございまして、私どももその問題になったところをよく了解し、それから、私どもだけでなしに、やはり専売公社の地方の係員がそこを間違えないということが重要なことでありますので、設立当初からくどいようにその点を申しております。いわば見解の相違というふうなこともあるやに感ずるのでございますが、今後公社の組合の扱い方等につきましては、また十分御叱正を得たいと思っております。

神田大作日本社会党

○神田委員 副総裁ははっきりと間違いないと言われますが、もし間違いがあったらどうしますか。たといそれが成立してもしなくても、何千人という耕作者のうちわずか百五十名かそこらでもって設立総会が実質的に行われている。それでも、公社はそんな非民主的な方法でやるように指導したことはないと、あなたははばからないで御答弁なさいますが、そんなきれいなことを言って差しつかえないのですか。大へんなことになると思いますが、いかがですか、責任をとりますか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 もし具体的にそういうところがあるというふうなお話でございましたら、私どもの方でも十分調査をいたします。そして、その調査の結果によりまして判断をいたしたいというふうに考えております。

神田大作日本社会党

○神田委員 この総会に私は行きませんでしたけれども、あるところで、こういう少人数で設立総会をやることは一般耕作農民は知らない、けさわれわれも聞きつけて来たのだが、こんなことは専売公社のためにまことに惜しむべきことである、こんな少い人で役員の選挙はまずいと異議を申し立てた。ところが、そこに臨んでおった公社の係員が、また集めるのもなかなか大へんなことであるから、法をまげてもやってくれと言ったそうです。選挙によって選ばれた議員が日本の民主化のために一年半にわたって審議して作り上げたたばこ耕作組合の法をまげてもやれという暴言をはかせるとは、一体あなたたちはいかなる指導をしているか、それをはっきり答えてもらいたい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 私どもの職員が法をまげてもという放言をしたということは信じられないわけであります。

神田大作日本社会党

○神田委員 あなたの方にはまさかそういう報告はないでしょう。そういう報告をまたするはずもないでしょうしかしながら、現実において全国津々浦々で非民主的設立方法でなされておるということに対して、あなたは、何ら反省の色もなしに、絶対そういうことはないといって抗弁をするから、私はあえてこういう問題まで取り上げる。私はそういうことを言いたくない。言いたくないけれども、もっと実情をよく把握して——専売公社というものは現在世論の大きな反撃を食っておる、あるいは耕作組合は非常に御用組合的な行動をとられておる、こういうことはあなたも十分御存じの通りである。にもかかわらず、日本全国の現実を前にして、相も変らず国会においてそのような答弁をしておったのでは、いつまでたっても公社の民主化も組合の民主化もできない。その点に大きな問題があるから、私は幾らでも申し上げますよ。あなたがそう強く言うなら、一つ一つ証拠をあげてやります。私はそういう現実をあなたが全然知らないで言っているとは思いません。知っておりながらあなたの立場上そう言っておられるのだろうと思いますけれども、どうですか。これに対しましてあなたは調査をして、そして、実際民主的な組合を設立するために、さっき言ったような指導方針を捨て、みんなが集まって民主的に組合を作らうという基本線に戻ってやっていく気があるかないか、お尋ねします。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 今民主的なやり方の基本線に戻ってというお話でございますが、私どもはその基本線に沿ってやっておるつもりなのでございます。各地で、そうたくさんではございませんが、設立についてトラブルがあったりしたところは、時々私どもは報告を受けております。もし具体的にこの地域この地域というふうなお示しがございますれば、あらためてなお調査をいたしまして、十分検討させていただきたいと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 時間もありませんから、この問題については私はもっといろいろ申し上げたいのでございますけれども、後日に譲りましょう  今さしあたって問題になっておりまするところの神奈川県の問題について少しくお尋ねします。これは先ほど当委員会にも陳情がありました通り、神奈川県の秦野地区においては、かつて公社の汚職事件がありまして、あるいは組合等においても非常に問題がありまして、そして解散をしたようでございますけれども、この設立に当って神奈川県たばこ耕作組合というものを設立しようとしております。一方においては神奈川たばこ耕作組合を設立しようとしております。また、神奈川県たばこ耕作組合は、この間創立総会をやりまして、認可の申請を出しておると思うのでございますけれども、この組合員になる賛成者は非常に少い。ところが、片方の神奈川たばこ耕作組合には、相当の、千六百名からの設立同意者がおる。しかし、公社側は、前の神奈川県たばこ耕作組合の設立に対しまして協力し、そして神奈川たばこ耕作組合に入ろうとする者に対しまして神奈川県たばこ耕作組合に入るようにというような慫慂をしております。この点について、これは副総裁でわからなければ生産部長からお答え願いたいと思います。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 神奈川県の秦野地区でそうしたいきさつがあったことは報告を受けておるのでありますけれども、最初に秦野を中心といたしました神奈川全体の耕作組合の設立準備がなされて、すでに設立手続を経て公社へ出ております。その後におきまして、秦野市の地区と申しますか、中心地区で別の組合を設立しようということで協議がなされておるということでありますけれども、現在専売公社に出ております書類は、その部分も含めて申請がなされておるのです。そうした問題、先ほど来一方的に指導したのではないかというような面もありますので、公社としては、ただいま成り行きを見ておりますが、別に手を加えたというわけではありません。

神田大作日本社会党

○神田委員 それは、あなた方の方では、この神奈川県のたばこ耕作組合と神奈川たばこ耕作組合については、実情に即してこの後考慮する、こういう考えでございますか。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 先に申請されてありますものも、ただいまそうした動きのあります地区の同意者も相当入っておりますので、適法だとは考えておりますけれども、そうした自主的な話し合いと申しますか、話し合いが進み——同一地区に対して二つの申請がなされるような状態になりつつありますけれども、これが自主的に話し合いがつく時期を待つ手順をただいまとっておるわけであります。     〔丹羽(兵)委員長代理退席、委員長着席〕

神田大作日本社会党

○神田委員 そこのところがどうもはっきりしない。両方の組合の認可申請が出てから実情をよく勘案して認可するという意味ですか。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 最初出ておりますものが適法な申請でありますので、当然最初の認可申請に認可すべきだと思うのでございますけれども、そうした同じ地区から申請が……(「両方から出ておるのだ、二つ認可するのか、どうするのだ」「鳥撃ちみたいなことを言うな」と呼ぶ者あり)

神田大作日本社会党

○神田委員 はっきり答弁して下さい。

榎園光雄日本専売公社生産部生産課長

○榎園説明員 実際に認可申請を提出しておりますのは東京地方局でありまして、現に出ておりますのは、秦野支局区域を所轄とするということで、秦野地区区域を次にずっと書いておるだろうと思います。私の方もまだ申請書を直接手に入れておりませんから内容がどういうふうに書いてあるか存じませんけれども、おそらく、書いてあるのは、秦野支局管内の各町村をずらっと並べておると思います。それから、もう一方の秦野周辺だけを地区といたしますものは、十八日に創立総会をやるという話を聞いておりますので、その地区がどういうふうになるかというようなことははっきりいたしておりませんけれども、同一地区に対しまして二つの組合は認可しないという建前になっておりますので、先の分を認可いたしますればあとの分は当然認可がないということになると思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 そこに大きな問題があるわけです。神奈川県たばこ耕作組合は、少人数の者しか設立に同意しない、そうして少人数でもって総会をやった。ところが、片方の神奈川たばこ耕作組合は、たくさんの耕作組合員がそれに参加して今設立総会がなされようとしておる。そういうふうになった原因は、汚職と疑獄によって汚れたところの——神奈川県たばこ耕作組合はそういうにおいがするのです。そういうところにわれわれは参加するわけにはいかないということだ。しかも、われわれに知らされずに少人数の同意者でもって設立されたのでありますから、われわれは民主的な組合を作るのだといって片方においては別な組合ができつつある。筋から申しますれば、たくさんの人が参加し、しかも民主的に設立手続がなされておるところの組合が正しいものであろうというふうに私は思いますけれども、今課長が言われた通り、一地区一つの組合しか認可できないから前の組合になるであろうというような言葉でありますけれども、これは重大なる問題であろうと思います。しかもこういう事実がなされておる。新組合設立後公社は毎日のように秦野地区を歩き回って強引に神奈川県の組合に入るように説得行為をしておる。特に、川口指導員は、渋谷為之助に対して、いつまでも片方の組合を作ろうというようなことをやっておるというと収納代金が安くなる場合があるぞと言っておどかしておる。これはどうです。こういうふうに、結局は収納代金をお前らは専売公社の言うことを聞かないと安くせられるぞ、損をするぞと言って、独占専売事業によるところのいわゆる宝刀を抜いて、民主的な組合を圧迫し、御用組合を設立しようとする姿が各地に見られるのでございますけれども、この点について副総裁は先ほどりっぱなことを言っておりますが、現実には、さっき言ったように、法をまげてもやれ、あるいはお前はおれらの言うことを聞かないというと収納代金が安くなるぞと言って、こういうことが各所において行われておる。こういう現実を副総裁は知っておると思う。知っておるだろうけれども、まさかこの席で知っておると言えないから言わないだろうと思ったけれども、正しく行われておるのだというようなことをあなたらが言うならば、そういう実情が幾らもあるから、幾らでも持ってきますけれども、あなたはこういう現実の問題に対しましてどう思いますか。これでもっていいと思いますか、どうですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 収納のときに安く買うぞというふうなことを言うということを間々耳にするのでありますが、これは、現実に収納のやり方をごらんいただきますと、二人の者が鑑定をやりまして、別々の立場で鑑定をして、それの合ったところで等級をきめるというやり方でございます。なお、その鑑定のやり方につきましては、上長の者がそれぞれ時々鑑定の結果を審査しております。等級の標本がございまして標本より高くてもいけない、安くてもいけない、これはわれわれの仕事のやり方としては当然のことであります。従いまして、私、そういう事実があったということも知りませんし、そういうことは信じたくないのでありますが、かりに一人の者がそういうことを申したとしても、一人の者によってタバコを安く買ったりすることができるわけがないのでありまして、あるいは冗談か何かで言ったのかもしれません。間々そういうことを耳にいたしますけれども、私どもの方の鑑定の仕方としては、一人の者がそういうことを言ったためにタバコが安くなるというふうなことがないようにする仕組みにいたしておるつもりであります。

神田大作日本社会党

○神田委員 この問題については、なるほど副総裁はそういうことがあるということは言えないでしょう。しかしながら、現実においては、全国の耕作者の中においてはもうこういう問題がある程度常識化されておるというほどに言いふらされておることは、何かここに欠陥があるのじゃなかろうかと思うのです。この問題については、さきの大蔵委員会において、この鑑定等につきましてもっと科学的な方法を検討しろということを附帯決議にも言っておる。あるいは委員会の席上においても各委員から述べられておるのです。これは、こういうふうなことが副総裁の言うようにないものと私は信じますけれども、民主的な組合を作ろうというものに対しまして、片方の組合に入らなければお前らは収納代金が安くなるぞと言っておどかせば、純朴な農民は、それは大へんだというようなことになって、この民主的な組合からそうじゃない組合に移ろうとする。こういうことは現実の問題として重大な問題である。現実にそういうふうに支配される。これに対しまして、あなたたちは、圧迫を加えないとか、それは自由であるとかいうようなことをいつまでも言っておられないと思う。先ほど課長が、先に設立された組合を認可しなくてはならぬようなことを言っておりますけれども、認可するのに先後も何もないわけです。六十日以内に認可しさえすればいいのでありますから、もし不幸にしてこういうふうに二つの組合ができた場合は、その実情をよく勘案し、どちらを認可すべきかということはよく検討を加え、当事者の意見も十分に聞いて最後の断を下すべきである。あるいは、政令においては、特別の区域の場合においては何も一つだということはないのでありますから、二つ作ってもいいのでありますから、そういう点においても考慮すべきであって、先に作ったから先に認可せよというような規則はどこにもない。先に作ったものがいいものであるとは限らない。あとからできたものがいいものであるかもしれない。しかもそういうことが行われているという。現実において証人に出ると言っている。これはあまりにもくやしいし、こういうことではとてもわれわれ耕作者の権利は守れないから、大蔵委員会なり農林委員会の証人になって私は出たい、こう言っておる。そういうふうな圧迫を加えて作られておるということをよく御調査願って、これらに対しまして適切なる御勘案を願いたいと思うが、この点についてどうお考えになりますか。先の組合を認可するというような、そういうような答弁では私たちは納得できません。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 先ほど生産課長から申し上げましたのは、これは一つの形式論だと思います。一つの地区におきましていろいろと意見がまとまっておらないというような場合には、やはり一番好ましいのは全体の意見が一致するということが好ましい状態だと思います。なお、お話にございましたように、単に先にできたから許可をするというような形式論的なことでなく、十分事実を調査し、また実情を勘案して善処いたしたいと存じます。

神田大作日本社会党

○神田委員 私は十分に勘案して善処されんことを切に望みます。なお、その過程において、またこの次の機会に御質問申し上げたいと思います。  いま一つは、三重県下において行われておるのでございますが、これは同僚議員からも質問があることでございますから、私は基本的な問題だけをお尋ねしたい。これは農業協同組合と大きな関係がありますので、農協の関係者に一つお尋ねしたいのでございますけれども、三重県においてもたばこ耕作組合が今まではたくさんあったのでありますけれども、二つの組合に集約して設立されたようでございます。しかしながら、この設立は先ほど私が言ったようにやはり少数の同意者によって設立されているようでございますが、たまたま、この問題に対しまして、専売公社のやり方が非常に非民主的である、たとえば、これはこの前の収納だと思いますけれども、大体この前の収納によっては六百万円ほどよけいに買ってある、そして、そこの関係の人たち、幹部が、収納が終ってから山中温泉に旅行して、そうして、その人から電話でもって、六百万円買ったからその一割を持ってこいと呼びつけた、そこで、その一割をもって山中温泉へ出かけた、そういうような非民主的な行為が行われておるようなことに対しまして、まことにこれはけしからぬじゃないかというような問題がたまたま取り上げられた。ところが、これを口外したといわれるところの石薬師農協に対しまして公社が圧力をかけ、あれらがそういうことを言うならば、もう貯金もやっちゃいかぬ、資材も肥料も買っちゃいかぬと耕作組合を通じて猛烈な圧力をかけた、そのために農協では今つぶれようとしている、その責任者たるところの参事が今首を切られようとしている、その参事というのは、長い間農協運動に専念いたしまして、そうして非常にたんのうな人でございますが、たばこ耕作組合としては、お前らがそういうことを言うからタバコが安く買われる、これは大へんなことになるし、そういうふうなことを言われるならばわれわれは貯金も預けることはできない、あるいは物資も買うことはできない、もし責任者であるところの参事を首切ればこれはどうかもしれないかということで、農協とたばこ耕作組合の非常にせっぱ詰まった問題に発展しておる、その裏にはやはり公社の圧力がかかっておると言われておるのでございますけれども、この問題等について、私が言うのじゃなしに、もう十分に調査をされておるのでございましょうから、あなたの方から御報告を願って、それに対していま少しく質問したいと思うのです。その点について、この三重県に起りました問題に対して御意見をお述べいただきたいと思います。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 収納の代金がよけいとれたから、その金を持って山中温泉へ行ったとか、あるいは金を送れというような話があったということでありますけれども、組合長の話ではそういうことはないと、公社の方ではこういう調査になっております。そうした問題があるから農協に預金をしない、こういうような問題を公社が指導したというようなお話でありますけれども、そうした事実はないと考えております。ことに、耕作組合と農協とは地方にありまして組合員が大多数は同一の農協の役員であり組合員でありますから、そういう問題は起きておらないと考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 ただいまの神田委員の質問に関連して、私の出身県でありますので、若干この点についてさらに触れたいと思います。  この問題については、八月二十七日号の日本農業新聞にも、「ひどい専売公社の出先職員」という表題で相当大々的に報道されましたので、もちろん、地方における専売公社関係においても、この記事の内容については十分目を通され、また場合によっては実情等も調査されたのではないかと思われますが、先ほど神田委員の方から若干触れられたわけでございますけれど、関係委員の中にこの内容等について御承知ない方もあろうと思いますので、もう少し簡単に敷衍をしたいと思うわけであります。  この問題の起ったのは、端的にもう場所を言ってしまいましたが、三重県下鈴鹿郡石薬師というところですが、この新聞にも写真が載っておりますけれども、これは、ちょうど八月十三日の蒸し暑い日にたばこ耕作組合の事務所で砂糖の小包を専売公社の職員に送るのに包装しておるところでございます。この写真に載っておるまっ正面の女の子は、これは専売公社の職員でございまして、その右手におるのが耕作組合関係の従業員ということになっておるわけですが、これが一つの例でございますけれども、現地側の方では、年に数回時期々々に砂糖あるいはその他のものをつけ届けないと、やはり十月から十二月の収納期にかけて思わぬ後手を踏むということで、こういうことをやっておる。同時に、先ほど山中温泉の問題が出ましたが、これは、専売公社関係の幹部二人が石川県の山中温泉から現地直接で電話で組合の方に連絡してきて、六百万円の一割を持ってこいという電話連絡に基いて、当時の組合長が数十万円の金を持って現地に急行した、——もちろんこの点については私は直接石薬師の耕作組合長から聞いておりませんが、しかし、こういう新聞に載せるくらいですから、しかも、あの当時、私は県に帰っておりましたときに、農協の責任ある立場の人からこの状況についての陳情を受けたのですから、万々間違いはないと思うのですけれども、そういうこともありますし、しかも、こういう地域の検査収納の時期になりますと、十五人ほど係官が現地に来る場合に、周辺の旅館ではいかぬというので、ある程度いい旅館に泊めて、朝晩ハイヤーで送り迎えをして、また晩には飲ませるとかあるいはマージャンの相手をするというようなことで、一昨年あたりは二十四日間でこれらの人に六十四万円からの接待費を使っておる。そうして、毎年こういうことがありますので、年間接待費として八十万円くらいのものは組んでおかなければならぬということで組んでおるようでございますが、こういうふうなことは、単に鈴鹿郡の石薬師だけでなくて、全国的に大なり小なりこういう傾向がやはり出ておると見なければならぬかと思うのですけれども、これに対しては、これはどういう方が話されたのか知りませんけれども、専売公社生産課の話として載っておりますが、これによりますと、「三重県下のできごとは聞いていないから何ともいえない。が、耕作者の方から好意によって接待することもあり、これをうけることは常識になっている。」、こういうふうな談話で、これは精細な点については事実調査を待たなければなりませんけれども、これ以上の問題についてのことは私自身も十分調査をしておりませんし承知しておりませんので、こういうような問題について現実に責任のある新聞に掲載をされた記事でもありますので、すでにこれらに対してしかるべき全国的な指導等も含めて現地側に対する指導もされていると思うのですが、もう一度これに関する御答弁をお伺いしたい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 その新聞にあります生産課云々というのも、これも新聞記事でございますとどうしても端折って書くようなこともございますが、もしただいまお話しになりましたような事実があれば、公社としてもそのままにはしておけないと思います。好意を受けるというのにも程度がございまして、私どもの方でもさっそく事実を調べまして、もし事実がそういうようなことでありますれば、適当な処置をとりたいと思います。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 この問題に関連して、神田委員も指摘されたことでありますけれども、現地側の耕作組合に対する圧力といいますか、それが加わっておるということは聞いております。同時に、このことに関連して、他の耕作組合関係にも、もしそういうようなことになればというふうな圧力が加わっておるように聞いておりますが、こういうことを基本にして圧力が逆に加わるというようなことのないように厳重な指導をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 お話の通りにいたしたいと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 今三重県の問題が出ましたが、これでもって農協の参事が責任をとれ、そうでなければ貯金も預けないとか資材も買わぬというようなことで、農協が非常に苦境に立っておりますが、それに対して農林省関係からこのことに対する見解とこれが実情を御報告願いたいのと、それから、これに対する対策をどうするか、農林省の責任ある御答弁を願います。

須賀賢二農林事務官(蚕糸局長)

○須賀説明員 ただいまのお話の件につきましては、まだ私の方で直接実情を聞き取っておりません。至急県当局と連絡いたしまして、実情をよく調べまして、その結果によりましてさらに扱いをきめたいと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 よく御調査を願いたい。こういうように、たばこ耕作組合と農業協同組合とが貯金や資材やその他の問題において競合して、農村内部が非常に紛糾を来たすから、われわれはこの法人化の問題に対しましては慎重なる考慮を払うように再々申し入れたにもかかわらず、こういうふうになったのでありますけれども、これについては厳重なる附帯決議がついておって、農林省当局と専売公社当局が十分な話し合いをするように言っておるのでございますけれども、この点についてはいかなる話し合いをしつつあるか、またいかなる対策を立てようとしておるか、これは専売公社あるいは農林省当局からそれぞれ答弁を願いたいと思います。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 農林省との協調連絡につきましては、先般法律の通りましたあとに、話し合いの結果覚え書を交換いたしまして、その覚え書に従って、お互いに連絡して参るということになっております。さしあたり、冒頭に申し上げましたように、相当数の認可申請も出て参りましたので、それらの状況は逐次農林省の方へ連絡をいたしておるわけであります。

須賀賢二農林事務官(蚕糸局長)

○須賀説明員 前回の法律が通過いたしましたあと、御決議の次第によりまして、農林大臣と専売公社との間におきまして、その実際の取り扱い方法につきまして覚え書を交換いたしております。これによりまして、専売公社の方からも御通知をいただくことになっております。現在の段階ではまだ個々のものにつきまして十分聴取をいたしておらないようであります。さらによく連絡をいたしまして、遺憾のないようにやって参りたいと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 われわれ今後重大な問題が各所に起きるだろうと思いますので、この点については、農林省もしっかりと、専売公社もまた緊密な連繋をとって、農村地帯において無用な波乱を来たさないように、また農村の経済状態を混乱させないように一つ御指導を願いたいということを強く申し上げたいと思います。  それで、私は結論に入りたいと思うのでございますが、先ほど私が申した通り、設立におけるところの少人数における指導の仕方、それに関連するところの先ほどの法をまげてもやれというようなこと、これは報告を受けておらないというけれども、だれもこれは報告をする人はいないでしょう。現実において白昼公然とたくさんの耕作者の前でもってこれが行われておる。こういうことを言わせておる根源は、もっとよく突き詰めると専売公社それ自体において何らか大きな欠陥があるのでありますからして、この点を十分に反省しなくちゃならぬのでありますけれども、こういう問題について考慮してもらいたい。特に私は大蔵委員当時一年半にわたりましてこのタバコ耕作の民主化のためにいろいろと申し上げたのでございますけれども、その後馬耳東風でもって改革がなされておらない。これは当然であるという、何を言っておるかというような考え方が私は見られる。それは末端のみならず上の方の総裁、副総裁の皆さん方もそういう考えだからこそこの改革が行われておらないと私は思うのであります。あるいはまた、神奈川県におけるところの収納代金が安くなるとか、あるいは三重県においてそういうつけ届けを受けるというようなことが常識となっているというような言辞が出るということは、これは大きな問題であると思う。私はこういう問題についてやりましたところ、たまたま選挙にぶつかりました。ところが、この選挙に際しますところの公社の行動たるやまことに奇々怪々であります。すなわち、われわれは、専売公社がたばこ耕作組合の監督権を持つことは公務員でないからこれはまずいというような見解に立ってあの当時反対したのでありますけれども、大蔵省の監理官は、選挙等に対しましては干渉しないし、あるいはそういう越権はやらぬと言っておりながら、現実に、この前の選挙において、専売公社の高級吏員がわざわざ時間中に出張いたしまして、指導員を集めて、某候補を応援しろ、あるいは公社に対しまして不利益であるからあれを落せということを公然として言っておるのでございますけれども、このような選挙干渉、越権、職権乱用をやっておっても、何らあなた方はこれに対しまして反省の色がない。私は今日までこういうことは言わぬと思ったけれども、これは大きい問題である。国会においてタバコ民主化のために戦う者は選挙においてこれを落そうとするような策謀までもあえてするような、そういうことで一体専売公社の民主化ができますか。この点についてはっきり御答弁を願わない限り私は断じて引き下らないつもりでございますから、この点に対する答弁を願います。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 選挙につきましては、先般総裁名をもちまして各地方局に通知を流しております。その趣旨は、公社員たる地位を利用して特定の人を応援するというようなことをやってはいかぬということを厳重に申し渡しております。なおその後地方局長会議等の機会におきましても十分その趣旨は伝えてあるのでございます。ただ、法律論をやりますと、公務員とは違いまして、そういう点は何らの制限がないのでございますが、公社といえばやはり公共の機関でございまして、たとい法律にそういう条文がなくても、やはり公務員と同じような趣旨のもとに行動しなければならないというわれわれの考えから、厳重にそういう趣旨のことを申し伝えてありますので、そういうことはないのではないかというふうに私どもも考えております。また、そういう報告も受けておらないのでございまして、そういうことはないというふうに考えておる次第でございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 そういう御通知が出ておることは私も承知しております。しかしながら、そういう通知は馬耳東風でもって、現実にそういうような職権を乱用した選挙運動が行われておることに対しまして、そういう問題が現実にあるのでございますから、これに対しましてどうするか。これに対して私は報告を受けておらぬ、知りませんでもって、あなた方は今までずっと通っておるから、公社の民主化ができない。それに対しまして責任あるところの措置をしなければならぬ。この点に対していかがお考えになりますか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 ただいま申し上げましたように、法律的に申し上げますと、そういうことについてどういうふうな措置をとらなければならぬということにならないのでございますが、公社の置かれた立場から、事実上そういう行動をしてはいかぬという趣旨のことをわざわざ通知を流しておるのでございまして、もしそういうことがあれば、今後そういうことのないように十分訓戒を施したいと存じますが、私ども今度の選挙の際にそういうようなことがあったということをまだ承知しておらないのでございます。

神田大作日本社会党

○神田委員 知らないで何とか通そうというのだが、私は窮鼠ネコをかますような質問はこの次にしましょう。あなたたちの措置を見てからやることにしましょう。ついては、この組合の設立に対しましては、十分なる民主的な方法によって、非難を受けないような方法にされるよう私は強く申し上げまして、私の質問は、この次にまた総裁が来てから、あなたたちの措置を見てからやることにいたしまして、一応打ち切ります。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 足鹿君。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 時間がないようですから、簡単に二、三お尋ねしたいのですが、来年度の作付方針について検討をしておられるそうでありますが、農民の実情と著しく離れた減反の方針が巷間伝わっておりますが、これに対する考え方はいかがでありますか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 ごく簡単に申し上げますと、葉タバコの中で、大きく分けて三種類がございます。黄色種、在来種、バーレー種でございます。在来種とバーレー種につきましては、現在非常に在庫が過剰で困るというふうな状態ではないのでございますが、黄色極につきましては相当在庫が過剰でございます。従いまして、今般この黄色種の反別を減らしたいというふうに考えております。それで、この前の国会でたばこ専売法が改正になりまして、耕作審議会というものが設けられ、来年度の作付面積についてはこの耕作審議会の意見を聞けということになっております。私どもの方では、現在の黄色種が非常に在庫過剰なので、それの約一三・二%来年減反したいということで、この耕作審議会に意見を求めまして、その結果、耕作審議会としては、全会一致をもって、八%だけの減反にしてくれという答申が出て参りました。これから公社としての態度をきめるわけでございますが、全会一致で出ました答申のことでもありますので、この耕作審議会の意見に従って決定をいたしたい、かように考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 黄色種が非常に過剰在庫になっておるということでありますが、どの程度の数量が残っておるのでありますか。なお、先年アメリカの余剰農産物協定によって葉タバコも輸入をされておりますが、その現在の種類別の在庫状態を明らかにしてもらいたい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 わかりやすく申し上げますと、大体私どもの在庫の標準としては、二十四カ月、約二年分でございますが、二十四カ月持てば大体標準の在庫である、かように考えております。ところが、三十三年度から三十四年度に越しますのは、現在のままですと、三十四カ月分ぐらいになる。約十カ月分ぐらいよけいにあるということになります。この数字が、これから使って参りますので、実際の使用量その他によって多少変りますけれども、大体の見当を申し上げますと、三十三年度から三十四年度に越します黄色種が一億九千四百万キロ程度ということになります。  それから、輸入葉タバコの手持ち数量は、ただいまちょっと資料を持って参りませんでしたので正確に申し上げられませんが、アメリカの葉タバコが大部分でございまして、大体年間の消費量が三百五十万から四百万キロぐらいでございます。これは主としてピースが非常によく売れまして、むしろ手持ちが少くて困っているというふうな状況でございます。この九月からアメリカのマーケットが開かれますので、また四百万キロぐらい、約一年分ぐらい買う予定で準備をしております。これはほとんど在庫がたくさんございません。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 私の聞いておるのは、従来から輸入されたもののことを聞いておるのじゃなくして、余剰農産物協定に基いてあなた方がお買いになったものの現状を聞いておるのです。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 昭和三十年に余剰農産物として輸入いたしましたものは、その後ピースあるいは冨士等の味つけ材料にしますアメリカのタバコは輸入を控えておりますので、ほとんど在庫がなくなって、その補充に新しく本年買わなければならぬということになっています。余剰農産物の分はすでに消費されておるわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 そうすると、ピースには必ずアメリカ産の黄色種等は必要なものだという結論ですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 現在ピースに二五%アメリカの葉を入れておりますが、これだけ入れないと現在程度の味が維持できないというのが実情でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 最近のタバコ耕作技術というのは、非常な農薬の進歩あるいは肥料の進歩等で進んできたようでありますが、一時アメリカの余剰農産物協定に基く輸入、並びに技術の進歩に基く反当収量の増加、また、一時非常な売れ行きを示しておった高等たばこがその売れ行きがストップ状態になったというものが累積して、結局過剰になったと伝えられております。そうすると、農民は技術が進歩をいたしますとだんだん自分たちののどを締められるような結果になることをあなた方は承知の上で減反を累年おやりになるということは、私どもには納得がいかぬ。これに対しては相当あなた方自体の責任もあると思う。審議会が答申したからと言っておられますが、この審議会そのものについてもあとでお尋ねしたいと思っておりますけれども、その過剰在庫の原因について何か特別な理由があるのですか。その責任は一体農民にはね返っていくべき筋合いのものですか。その辺が私どもには納得がいかないのです。審議会が答申したからということでは私は済まされないと思う。第一、一割三分二厘の減反そのものをあなた方がなされた根拠は一体何ですか。もう少しこの減反の問題については私は慎重を要すると思う。また、昭和三十四年におけるところの作付、また三十五年に対する見通し、いろいろな今後の問題があろうと思うのですが、耕作農民は、いろいろな施設をして、ようやく技術に習熟して、そして一人前の耕作者になったころには、みずからの努力によって減反という鉄槌を下されるということはどうもおかしい。あなた方が当然解決されなければならない問題だと思うのですが、過剰在庫の原因、その対策について、少し詳細に御答弁願いたい。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 過剰タバコの中で黄色種が過剰在庫になりましたおもな原因は、タバコのわき芽をとめる芽どめは、従来芽どめ乳剤でやっておりましたものが、昭和三十年あたりからMHという画期的なわき芽防止剤ができて、これが相当重要な材料になって、にわかに反収がふえてきたのであります。もちろん耕作農民の方々の技術が向上したのが原因になっておりますけれども、昭和二十二、三年から二十九年までの反当収量は大体百七十キロ、戦後最も少いときの昭和二十八年は百四十三キロというような時代もあったのでございます。ただいま申しましたような昭和二十年以後におきまするわき芽防止剤の出現、あるいは技術の水準の向上ということがおもな原因になりまして、その後におきましては、百九十三キロないし百九十九キロというように、反当収量の一割近い増収がありましたので、これが在庫過剰になる一つの大きな動機になっておるわけでございます。もちろん、たばこの売れ行きにつきましても、公社として、その後におきまして新品種を発売するなり新しい需要を拡張するというようなことで、たばこの売れ行き増進によりまして葉タバコの在庫を減殺するべく努力はしておるわけでございますけれども、たばこの売れ行きの増加はただいま大体前年に対して年間二%程度の伸び方でありますのに、三十年以後になりましてから反当収量の一割以上の増収ということの情勢になりまして、在庫がふえて参ったのであります。  黄色種の前年に対する耕作面積の一三%の減反の基礎といたしましては、現在三十四カ月にわたります在庫があるのでございますが、三十四年度におきましては、この在庫がこれ以上累積を示してこない程度にとどめていただくということで、一三%の減反について審議会に諮ったわけでございます。この面積は一三%に相なっておるのでございますけれども、過去五、六カ年の例を見ますと、これはいろいろ理由はありますけれども、自然にタバコから離れていく農家の方々が平均大体六%程度ありまして、内輪に見ましてその半分としましても、実際に三十四年におきましても三%程度ありまして、従いまして、現実の減反というものは耕作農家に対して一割程度であろうということであります。しかし、現在農家で設備されております乾燥室の支配反別と申しますか乾燥能力は、従来三反歩でありましたのが、現在二反五畝程度で、現在の施設の中でふうふう言って乾燥しておる面もありますので、それほど痛手にならないのではないかと考えておるのであります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 三十四カ月分の現在の手持在庫ですが、二十四カ月分が正常な在庫数量で、結局十カ月分の過剰在庫ということになるわけです。これは資料を拝見せぬとわかりませんが、あとで今までの連年の在庫量をずっと種類別に一つ御提示を願いたい。  そこで、問題は、あなた方は切りっぱなしの態度ですか。一面においては、昭和二十八年ごろは、増産それまた増産で、わずか二年や三年足らずに今度は芽どめの薬剤ができたから減反するんだというわけで、去年からどんどん減反されておるわけですが、八%というとどれくらいになりますか、約四千町歩にもなるのですか。一体それは切りっぱなしですか。ただ減反さすんだ、こういうことですか。審議会は、切られてもいい、これに対して何ら意見はなかったわけですか。どうもおかしいと思うのです。あなた方が増産を奨励されて、そして、あなた方の指導員によって新薬剤が導入されて、たくさんとれるようになった。その結果農民は減反という点で——乾燥室は能力過剰にならぬと言われますが、これは明らかに遊ばせなければならぬ事態が起きるのです。中にはそういうものもあるかもしれぬ。しかし、これはせっかく作ったものを遊ばせなければならぬ事態も起きてくるわけです。要するに、やむを得ぬものであるならば、これは納得もいたしましょう。また、納得させるためには、少くとも最近の農村の事情から見て、納得させるに足るあなた方の責任を果されなければならぬはずだと私は思うのです。大体、滞貨に対して、金利、倉敷、その他どの程度の保管費をあなた方は払っておられますか。もう少しはっきりさせていただきたい。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 最初にお答え申し上げますが、黄色種の在庫は、二十九年では十六カ月の、在庫であります。三十年度当初には十九カ月、三十一年で二十四カ月、三十二年で二十九カ月、三十三年で三十三カ月、本年から三十四年に持ち越しまする分が三十四カ月に相なっております。  それから、八%黄色種を減反します予定の面積は三千四百二十三町歩でございます。なお、このほかに、この三千四百二十三町歩で減反されます面におきまして、在来種は、先ほど公社副総裁から申し上げたように、過剰の程度が低いので現状維持ということを申し上げたようでありましたが、その面におきまして、若干黄色種は生産過剰であるようでありますが、在来種ならば可能である、こういう面で考慮いたしまして、黄色種を減反いたしましたかわりに、在来種耕作を希望される方に若干の面積を用意して、この黄色種におきます減反の調節をしようと考えておるわけであります。末端におきましては、公社の指導員によりまして、他の作物に対する転作と申しますか、そうした面は十分努力して参りたいと考えておるわけであります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 責任者から一つ、切りっぱなしかどうか、あなた方はどう考えておるかということを……。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 公社の仕事の建前といたしますと、耕作反別は毎年公社がきめてこれを公示するというふうになっております。従いまして、従来から毎年翌年度の耕作面積をきめるわけでございますが、農作物のことでございまして、ただいま生産部長から申し上げたような技術的な進歩ということもございますし、それから、御承知のように、この三年間、ことしもそうでございますが、非常な豊作でございまして、こういうことを申し上げると非常にいいかげんだというふうなお感じもお持になるかと思うのでありますが、もしかりに一年でも凶作がございますと、この程度の過剰在庫というものは相当緩和されるわけであります。それから、将来の消費がどうなるかという見込みでございますが、これも十年も先までの見込みを作りましても、なかなかその通りにはなりません。一応五年くらいの先の見込みで、ただいま申し上げましたような過剰ということを申し上げているのでありますが、そういう観点から、極端なことを言いますと来年はどうなるかわからぬというような印象におとりになられると非常に困るのでありますが、先ほど申し上げましたように、私どもの計算を五年くいら先まで見通しますと一三・二%の減反になる。ところが、昨年は、耕作者や国会の方の方々とお話し合いの上、あまり無理をするなということで七%の減反をいたしました。現実に、自然廃作と申しますか、そういうのが八・五%くらいになりまして、数字だけから見ますと、自然廃作が八・五%、それで七%減反ですから、実質的にはほんとうの減反というのはなかったというふうな、平均的な言い方をしますとそういうことになるわけであります。それで、この耕作審議会の中には耕作者の代表も入っておりますが、昨年程度ならあまり無理がなくてやれるのじゃないかということでございまして、そういうような審議の経過から、八%くらいということに意見が一致して参ったのであります。従いまして、審議会としても、これの実施については円滑にやれるように十分配慮してくれという希望が申し述べられております。私どもの方でも、八%程度ならあまりそう無理なくやれるのではないかという見通しに立っておりますが、できるだけ反別の配当などにつきましてはそういう無理のないようなやり方を工夫したい、いずれ耕作者の方々とも十分お打ち合せの上で実行に移したい、かように考えております。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 この自然減反があるからそう無理ではないというような御答弁の趣旨のようですが、産地の状態によって自然減反は若干あるでしょう。しかし、実際にあなた方が地方をごらんになっても、タバコを作りたいという希望が相当あるのですよ。ですから問題が起きるわけです。増反を希望するのが実情なんです。しかし、販売の状態とにらみ合せて、余分なものを作るわけにもいかぬでしょうから、それはやむを得ないとしても、自然減反があるからということでは、私は理由にならぬと思う。自然減反というものは、いろいろ人為的な指導方針によってはどうにでもなるのです。結局、成績の悪いものは作ってもしようがない、やめたいという希望の者もあるでしょうが、それらの者を指導していくところにあなた方の責任もあるでしょう。また、そういうものにはやめるようにやめるように指導員が持ちかければ、自然減反になるでしょうし、その点は耕作組合法の審議のときにも非常に問題になったところです。だからこそ耕作審議会に諮れということが一応出ておるのです。ですから、私は、自然減反だからあなた方の責任が緩和されるというような御解釈は少し甘いと思うのです。そういうものではないのです。去年からすでに減反心々でしょう。  さっき御答弁がなかったようですが、この在庫に対して一カ月分の数量というとどの程度に当るか私は知りませんが、どれくらいの金利、倉敷その他経費を要するのですか。十カ月分の過剰に対して専売公社がつぶれるほど負担があるのですか。どうも私はおかしいと思うのです。

榎園光雄日本専売公社生産部生産課長

○榎園説明員 それではちょっと……公社で、標準二十四カ月といいますからして、標準を越えたる分に対して一カ年間の保管料の仮定計算を一応やっているわけです。これは三十四年度の問題としてやっておりますが、現在のところでかりに一三%減らした場合にどうなるかという仮定計算でありますから、答申が八%でありますから、それより若干ふえると思いますが、一応そういう仮定において計算いたしますと、過剰になる部分の保管料が約五億七千百万くらいかかっております。それから、金利につきましては、これは現在公社は金利は払っておりませんから、これを仮定計算いたしますと、食管持別会計が国債整理基金特別会計から借りていると同じ利率でもって過剰部分に公社が投資したらどうかという仮定計算が一応出るわけなんです。現実の問題として公社は今国庫基金を使っておりますので金利を払っておりませんから、それが直ちにそういう仮定計算でいいかどうか知りませんが、過剰部分に対する金利というものが十一億程度になる。企業的にはそういう額も一応出て参るわけであります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 五億七千万でそう手荒くあなた方が減反を出さなければならぬということはわれわれはわからぬですね。個人企業であって、また欠損会社である場合は、それはやむを得ぬでしょう。国庫収入に対して多額の寄与をしておるこの事業が、五億七千万で年々耕作者の権利が次から次と剥奪というと語弊があるかもしれませんが奪われるということは、私どもは納得できない。五億七千万をあなた方が節約をされる。また再来年も節約をされる。去年もある程度やっておられる。私は減反を承認はしませんよ。だけれども、あなた方が一方的にとにかく去年はおやりになった。ことしは耕作審議会にある程度相談をされたというわけでありますが、それだけの負担が軽減されるならば、あなた方としても、先を見越して、再びこういうことが毎年毎年繰り返されないための措置というもの、あるいはそれに対して財政的な負担を伴うものであっても、当然責任を持って処理されなければならぬ責任はあると私は思うのです。ただ、自然減反だ、その自然減反はあまり成績のよくない農家だ、こういうふうに簡単に割り切っていくということは、耕作組合法ができ、また専売法の一部改正を行なった当時の審議の過程なり結論から見て、私は少しあなた方の配慮が足らぬと思うのです。総裁がおいでにならないからということですが、責任者として、これに対して、どうしてもそれを強行するという場合に対するもう一歩つっ込んだ腹を固められて、そうして、その犠牲になる者に対しては当然公社もその責任の一半を負うべきである。しかも、過剰在庫になったという原因は、技術の進歩であって、農民の努力の結果も大いにあるわけですよ。どうも切り捨てごめんの思想が私は残ってやせぬかと思うのです。これが個人企業やあるいはあなた方が赤字をかかえた公社であるならば、それはまた一つの議論なり理由になると思うのです。今のあなた方の世帯で、そのものをここにまで強行されるという御意思が、私どもには納得がいかぬです。耕作審議会が納得をされておるならば、私どもは耕作審議会の代表にここへ来てもらって、それをのみ込んだ理由をこの国会を通じて——耕作審議会の経過というものは地方の農民は全然知っておりません。疑心暗鬼ですよ。みんなびくびくしておる。そういうところに、先ほど質問がなされたような、あまり芳ばしくない、唾棄すべきような事実がまた耕作者に対して行われる一つの口実にもなりかねないと思うのです。耕作者は非常に不安な気持で各地でおりますよ。そういうことでは私ども納得いかぬです。では、耕作審議会がどういう気持であったか、これはいずれこの委員会に出てもらってそれを追及せざるを得ないです。国会議員もその中に入っておりません。この耕作審議会があるということに対しても、私どもはいつ開かれたのか全然知らぬ。何らそれに対するところの声明もない。そしてほとんど知らぬ間に事が運ぶということは、私は、今までならばともかくも、新しく二法案が成立した今日、その法の精神なり、また改正の精神なりに基いて、運営上においてあなた方は最大の責任を持っておらなければならぬ点が私はあると思うのです。あれだけ難航に難航を重ねた法案が通った。通れば、もうそのままで、一応形式的にそれに諮って、あとは知らぬ顔、そういうことでは私は済まぬと思うのです。もう少し常識的にお考えになる必要があると私は思うのですよ。副総裁で御答弁できなければ、総裁に出てもらって、私はこの問題に対してはもっとはっきりとした方針を示してもらいたい。どうですか、総裁にかわって、善処する、あるいは、この点についてはさらに検討をする、そしてそういった点については遺憾なきを期するという御言明があればよろしいが、あなたができなければ総裁に出てもらいましょうどうですか、もう少しはっきりしていただきたい。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 私どもの方は、耕作者側の御意見と、それから、一方また国庫側の方からは、できるだけ収入を上げろ、こういう要求があるわけでありまして、その両方の調和を保ちながらわれわれの意見を通しているということになるわけであります。それで、ただいま八%強行——強行という言葉をお使いになるのでありますが、当時の耕作審議会の審議の状況によりましても、昨年七%をきめましたときには、本年も七%やるという耕作者側の了解がございまして、それにさらに一%程度だからそう大してきつい制限ではないというふうな結果、八%という答申がなされているのでございまして、審議の経過から、耕作者側の意見を聞きましても、それほどきついというふうには考えておらないようであります。従いまして、私どもの方も、このやり方につきましては十分円滑にやるようにということで、この点は十分打ち合せしてやりたいと思いますが、さしあたりこれについてさらにどう配慮をするかというふうなことを今申し上げ得る段階ではないと考えておる次第であります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 私は今朝出てきたばかりで何ら情勢がわかりませんが、直観的に考えられることは、去年までの七%の点については、あなた方はあなた方専売公社の御意思通りの何か審議会のような懇談会のようなものを作っておやりになっておるわけです。今度は少くとも法に基いてできたものでありますが、相談したら耕作者代表がそう言ったからことしもそうではないかということになると、そのメンバーは今までと変らないのですか。その審議会のメンバーというのはあなた方の言う通りになるメンバーですか。こういう審議会は、われわれは法律の制定当時にはそういう趣旨日の審議会をお作りになるということは言っておりません。だったら、あなた方の言う通りになる審議会で、それではこれだけ問題のあるタバコ問題については私は運営上についても遺憾な点がありはしないかと思うのです。どういう構成で、耕作審議会は何日から何日間にわたってこの問題を審議されたのですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 審議会の構成は、耕作者代表が五名でございます。それから、学識経験者が全部で六名でございますが、そのうちの一人は大学教授であります。一人は新聞記者の方、それから、一人は、公社の仕事もよく知っている人ということで、前に公社の副総裁をしていた人、それから、民間の実業界から三名でございますが、一人は葉タバコの輸出をいたしております。それから、あとの二名は、農産物の契約栽培的なことをやっている人がよかろうということで、麻関係の方とビール関係の方をお願いしております。  それで、この耕作審議会が公社の言う通りになるだろうというようなお話でありますが、実はなかなかそういうふうに参らないのでありまして、終始いろいろな点で私どもは説明を求められ、ちょうど国会の委員会と同じようなことでございまして、相当資料も求められ、それからいろいろな説明もさせられます。それで、先ほど申し上げましたように、当初、われわれは、一三・二%やりたい、毎年々々減反をやるということもなかなかうっとうしいことでもありますし、できれば来年一三・二%やりまして、来年からはそういう問題をなしにしたいというのが一三・二%の計算のもとだったのでございます。とてもそれではいかぬということで、審議会でなかなか猛烈に反対をされまして、その審議の中にはわれわれ参加しないのでありまして、審議会の委員の方々だけがお互いに話し合ってきめるという経過をたどっております。結局、結論として耕作者側の意見が通って八%に落ち着いたというふうな経過でございます。従いまして、昨年われわれが減反問題につきまして話し合いをいたしました耕作者代表の方と同じ方もおりますが、二名ばかりの方は違う方も入っておられまして、審議の内容をどうこうするというようなことは、私たち全然いたしておりません。その結果といたしまして、耕作者代表の方も納得して、この程度ならよろしかろうということできまったのでございますから、強行するというふうな感じはそうお互いに持っておらないのであります。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 そのメンバーは新聞ででも見られますが、あらためて一つ資料として出していただきたい。  それから、この審議会はいつお開きになって、審議の結論はどういうものであって、諮問案はどういう諮問案が出て、そして答申はどういう答申が出たか、それを一つ伺いたい。正式のものは資料として御配布願ってもよろしい。なお、これは、作付の問題だけを諮問なさったのですか、ほかの問題も諮問なさったのですか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 今回は作付面積だけでございます。  それから、ただいまお話しの審議期間は、九月二日と九月三日、まる二日間にわたりまして相当長時間審議が行われたのでございます。  諮問案と答申案は、読み上げるのも何でございますから、何でしたら後刻資料として提出いたします。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 それから、農林省との間の覚書の話がさっきありましたが、どういう覚書か、私どもは拝見したこともありません。それも農林省で持っておられれば資料として明日までに一つ配布していただきたい。  そういうことについて、あなた方は、いわゆる農民を代表しておる行政庁であるところの農林省との間にも御相談になってしかるべきものでしょう最近の農産物の値下り傾向で農民は何を作ったらいいかというので非常に困っておる。そこにたまたま黄色タバコというものについてみんなが希望を持っておるわけなんです。そういう減反の妥当性、非妥当性というような問題についても、どういう覚書がかわされたか知りませんが、そういうことについてこそあなた方農林省もしっかり農民の立場にも立って相談される筋合いのものじゃないですか。第一、たった十一人の——私どもは、この審議会を作る際に、この委員会はメンバー不足だという主張を持っておった。しかし、参議院側の方において話が妥結したものでありますから、私どもとしても、先ほど質問された神田君も、しぶしぶ納得をされたのです。米価審議会の運営がいい悪いということは人によっていろいろ意見があるのでしょうが、ああいう審議を経て、国民公開の前でやって初めて——それはある程度いいにしろ悪いにしろ国民がいろいろ検討し考える余地がある。いつあなた方の審議会が開かれたのか、さっぱりわけのわからぬうちにこれが過ぎ去ってしまう。こういう重大な問題については、専門委員会を設けるとか、特別委員会を設けるとか、少くとももっと時間をかけて慎重審議をして、そして、農民代表にも、こういう案でいくのだがというので、一応その中間報告ぐらいをして、そしてこの結論を出すべき筋合いのものだと思う一日、二日と言っておられるが、どの程度の期間だったか知りませんが、耕作審議会の運営についても私は少し疑問を持たざるを得ない。少くともこういう作付制限というような重大な問題を伴う、しかも一般の農業情勢がこういう情勢下にあるときにこういう方針を出すということは、蚕糸の問題においてもいろいろな問題でこれは非常に関連もありますし、大きな問題です。蚕糸の問題にしてみましても、あなた方は、及ぶところの影響があるから、大蔵省の既定方針に基いて、補償の問題とかいろいろな問題について真剣な検討がなされておらぬじゃないですか。最近まで奨励をしたものを、作況の理由によって、農民の努力や技術の進歩によって得られた成果がそのまま農民にはね返ってくるような、こういう重大な結論を出す場合における耕作審議会の運営上についても、あなた方の指導上についても私は遺憾な点を言わざるを得ない。こういう問題についてはもっと慎重にやり直すべきです。そうして、どうしてもそれをやらなければならぬということが一つの世論としても受け入れられておるということになった場合には、それに対するところの補償、必要な適切妥当な措置をそれに講ずるべきで、これは五十億、七十億の予算を伴うものならばともかくですが、第一、あなた方が、作付規制をされたときにその犠牲になった者に対して、自然減反だといって知らぬ顔をされること自体が、私はおかしいと思う。積算をしてみてどの程度の経費が要るというようなことを検討された事実がありますか。ないはずはないと思うのですよ。あったらそれをお聞かせ願いたいのです。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 減反をした耕作者に対して補償をしたらどうかという意見は昨年もありました。私どもの方では、耕作許可というものの性質から、減反をしたからといって補償金を払うべきではないという考え方を持っておりまして、昨年もそういうことでお断わりしたのでありますが、本年もその考えは変っておりません。建前といたしまして、公社事業はやはり一つの企業でございまして、毎年タバコはどの程度要るかという必要度を見ながら年度の作付面積をきめていく、こういう制度になっております。ただ、お話にもございますように、最近の実情から考えまして、そう公社の一方的な需要だけで反別をきめるということはいろいろ問題がございます。また、そう企業的に割り切った計算だけではいかない面もございますので、いろいろと耕作者側の納得も得ながらやっていくということでございますが、ただいまの補償金の点につきましては、制度上そういうものを払えない、払う必要がないと申しますか、そういう制度になっておりませんので、補償金の計算というものも別にいたしたことはございません。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 そういう制度になっておらぬという御答弁でありますが、これは押し問答になると思いますが、少くとも作付規制の問題については審議会に諮れということは、納得もさることながら、納得の方法について掘り下げた検討がなさるべきだと私は思うのです。それを私は言っておるわけなんです。制度がないからといって涼しい顔をするのでなしに、なしでおもしろくないということであるならば、進んで建議をせしめて、あなた方が制度改正に対して熱意を示していかれるならば——公社も企業だと言ってわかったようなことを言っておるが、私もそんなことくらいは知っておりますよ。公企業体と私企業体との差異は、何が違うかといえば、先ほどからるる言った通りなんですよ。ですから、五億七千万円そのものをかりに作付補償なり作付補償の一手段としてこれを一つのもととしていかれるならば、現にあなた方は払っておられる実績があるわけなんで、その方でもちゃんとつじつまは合い、計算はちゃんとついておるわけですから、考え方一つによっては、制度にないからという、そういうことでは済まされない問題だと思うのです。財源もあるし、考え方いかんによっては救済の措置もあると思うのです。そういう面にあなた方があたたかい対策を講ぜられて、初めてたばこの企業は公営がいいのだという保証にもなると思うのです。あなた方が企業精神だけでやられたら、たばこ民営論はきゅう然として起ります。何も国家でやってもらわぬでもいい、そういうことになりやしませんか。そういうことについてあなた方が目をあけられるというところに、公社として国家機関の一部を構成しておるあなた方の特別の任務なり責任があると思うのです。これは申し上げるまでもございません。よく御存じのことでありますが、公社は企業だなんて言われると、私ども言わざるを得ない。  農林省では、そういう点について覚書は一体どういうことを覚書にされたのか。今私が指摘しておるようなこういう問題についてこそ事前にあなた方は連絡を受けただろうと思うが、受けられて、そしてどういう態度をおとりになったか。この問題については、農林省の覚書々々と言われるが、大したこともない覚え書は、あってもなくても同じことだ。こういう基本的な問題について農林省もはっきりとした方針を打ち出され、そして両者の間に納得のいく合理的なものが出てこそいいんじゃないかと私は思いますが、そうですか。

尾中悟農林事務官(農林経済局農業協同組合部農業協同組合課長)

○尾中説明員 覚書の点につきましては、この春の国会でたばこ耕作組合法が審議されました際の附帯決議に第三項がございまして、「たばこ耕作組合が農林漁業団体職員共済組合法による共済組合に加入する場合は、たばこ耕作組合の監督者である専売公社は、共済組合の監督者たる農林大臣と常に緊密な連絡をとるべきである。」、こういう附帯決議があったわけでございます。それに基きまして、専売公社と農林大臣の間で、共済組合の関連事項につきまして、組合の設立認可あるいは解散認可あるいは合併認可の申請がありました場合、それから認可処分があった場合に、公社は農林大臣に通知する、第二段は、公社の方で検査なり報告聴取をされました場合に共済組合の監督上必要な事項については農林大臣に連絡していただく、この点だけの覚書でございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 覚書々々と言われるが、それは当然事務手続としてあなた方が打ち合せをされることであって覚書があろうがなかろうが、そんなことは当然ですよ。今言っているような問題は、そういうことについて覚書がなくても、農林省が関心を持ってやられなければならぬことだと思いますが、その必要はないですか。農林省のお考えは、これは政治上の問題でもあろうし政策上の問題でもありましょうが、政務次官がおいでになれば伺いたいと思いますが、これは別な機会に譲りましょう。あなたにそれを求めようとしても無理だと思いますからね。  そこで、話をもとへ戻しまして、時間もありませんから、副総裁に伺いたい。今私が指摘したようなことは、制度上ないからだめだ、やらぬでもいいのだということで、また強行という言葉をあなたはとって逃げる。逃げるけれども、強行という言葉が悪ければ、おやりになるということに言ってもいいのですが、同じことですよ。あなた方が、納得しないものを、ただわずか十一人の審議会に諮って、今度は一つの通牒その他で指導されるのだから、強行だと私は思う強行ということが気にさわるならば、言葉はどうでもいい。とにかく、農民の立場に立って、受ける者は事の次第はわかりませんよ。だから、結局作りたいのをやめさせられる。ことしも去年も成績は悪かったけれども、今度こそいい成績をとりたいという張り切った気持でいるでしょう、農家はみんな金がほしいのだから。せっかく乾燥室も建った、まだ三年か五年しかたっておらぬ。そういうものもほったらかすということになれば、受ける方の立場から見れば強行だと思うのですが、そういうことについて、あなた方は、さらに耕作審議会ともよく相談をされ、総裁その他内部においても協議をされて、この点については善処する、考えてみるということは御言明できませんか。私は、その点を、この制限をのむわけじゃありませんが、ほんとうに何人も納得して、どうにもならぬ問題であるならば、これは理屈を言ってみたところでしようがないわけですから、それに値いするような措置を講じて——円滑にいくというのはそういうことですよ。円滑というのは、自然減反でありますから円滑にいくいくとさっきから言われますが、円滑ということはそういう内容を盛り上げてこそ円滑にいくのだとわれわれは思うわけです。再検討されて研究される余地はありませんか。制度上ないからほったらかされますか。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 最初の方の一般論でございますが、公社というものは、やはり専売公社法というものがございまして、その範囲で一つの制度というものができているわけであります。従いまして、会社が従来とりましたいろいろな措置というものも、法律上認められた制度の範囲で行うのでありまして、制度になくても何でもやれということは非常に御無理なお申し出かと思うのでありますが、制度内のことでないとできませんので、この点は一つ御了承を得たいと思います。  それから、先ほどは申し上げませんでしたが、答申の中に、減反の実施については技術指導等によりその円滑な遂行をはかるよう措置すべきことが希望された、こういう説明がございます。先ほどからどうも補償金の話がだいぶ出て参りましたので、私が善処いたしますと申し上げますと、あのとき補償金を払うと言ったじゃないか、こういうふうに詰められますと非常に困るのでありまして、そういう意味でなしに、もちろん円滑な措置をとるようにという希望もありますし、こういう希望がなくとも、そういうことをやることは当然なことであります。また、先ほど申し上げましたように、答申が出て参りまして、具体的にこれをやるにはどういうふうな方法でやろうか、ただいまお話のありましたように、せっかく建てた乾燥室がむだになる、これは困るじゃないか、そういうことの起らぬようにいろいろ配慮をする必要もあろうかと思います。それで、具体的なことはこれから十分検討してやるつもりでございますが、その金を出すか出さぬかということで詰められますと、善処するとは申し上げかねますが、いろいろな面で十分考慮してやるかと言われれば、十分考慮してやりたいと思います。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 あなたは総裁でないんですから、これ以上申し上げませんが、私は補償金とはっきり言っていない。補償の措置を制度的にやりなさいと言っている。制度がないと言われるから、制度の改廃ということも何もやって悪いことはない。あなた方は当然やらなければいかぬことじゃないかと思うのですよ。だから、この次の機会には参考人などに来てもらって——だれが耕作審議会の会長ですか。やはり、こういうことについては、基本的な問題として、今までの公社のいわゆる運営が民主的でなかった。そこで耕作組合法も作るし、たばこ専売法の一部改正もやって、画期的に農村の実情に即して民主的にやろうというのでできたわけなんです。ですから、そういうような基本的な線を少くとも審議会が出す場合には、これは少し慎重に欠けたものが私はあると思うのです。この次にタバコ問題をやるときには、参考人でも何でもいいから、代表に来てもらって、どういうことを考えてそういう答申を立てたのか、聞いてみたい。それは少し耕作審議会も農民に対しては責任があると思う。その責任者から、答申を立てた心境なりその根拠なり今後の対策については一応詰めてみる必要があると思う。あなた方ばかり責めてみたって、あなたは答申に基いてやったと言って逃げられるんだから、今度は片方を呼んでやらざるを得ないと思うのです。ぜひ、委員長、そういうふうにお取り計らいを願いたいと思う。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 承知しました。

足鹿覺日本社会党

○足鹿委員 制度上の問題については総裁に来てもらいたい。いろいろと検討したいと思いますが、あなたの今の答弁は一応誠意あるものと認めまして、これ以上追及することはやめます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 関連して……。  先ほど生産部長の御答弁の中にちょっとありましたが、八%減反の三千四百二十三町歩黄葉種を減反するわけですが、それに見返るべき在来種を若干用意しているという。これは転換だと思うのですが、若干といって、大体どの程度お考えになっておるのでありますか。もし答弁できるなら答弁してもらいたい。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 具体的には百九十二町……。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 減反が三千四百二十三町歩、それから転換する在来種の増反分が百九十二町……。

駿河義雄日本専売公社理事(生産部長)

○駿河説明員 そうでございます。  ただいま非常に少いような御印象でありましたので、補足させていただきますが、黄葉種から在来種に転換希望した地域と申しますものは、従来から黄葉種と在来種が接触しております面でありまして、かつて全然在来種のないところで若干の減反があるから在来種へ変りたいというような地域はございませんし、また技術的にもそうしたことは成り立たないと考えまして、接続地帯のそうした希望を予定しておるわけであります。

神田大作日本社会党

○神田委員 耕作審議会で収納価格の問題を審議するだろうと思うのですが、この収納価格の問題については、いつ、どのような形でこの収納価格を審議されるか、ちょっとお尋ねします。

石田吉男日本専売公社副総裁

○石田説明員 大体十一月の末ごろになるかと思います。

神田大作日本社会党

○神田委員 この前から非常に問題になっておりました価格の問題は、やはり米価やその他農産物等を勘案して公社の方ではきめるのでございますけれども、私たち、生産費補償方式によってやれというようなことを主張しておるわけです。で、私は、そういう問題については今後いろいろ議論があるだろうと思いますけれども、少くとも耕作農民の利益を守るために、再生産を保証するために、適正なる価格を私は審議されなければならぬと思いますが、その問題についてはきょう御質問する時間がありませんからあとにいたしますが、その資料、あなたたちが出そうとする資料、去年は繭やサツマのように安くなる価格を算定して、パリティ指数から言えば四%上らなくちゃならぬにもかかわらず、一・六%しか上げなかった。そういうようなやり方をしたわけですが、われわれはこの収納価格の問題に対しましては大きな関心を持っておりますので、これらに対する資料を公社は一つ提供してもらいたい。いま一つは、先ほど足鹿先生からいろいろ質問がありましたり減反問題は、特に黄色種の地帯に関しましては大きな衝撃を与えております。これは、われわれの知らない間に、耕作者の知らない間に四千町歩から減反されるというのは非常な大問題でありますので、この問題に対するあなたたちのいろいろの基本になるところの資料も提供されまして、次の委員会においてわれわれの質疑の参考にされんことを望みます。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 午前中の会議はこの程度にとどめ、午後三時半より再開いたすこととし、暫時休憩いたします。     午後一時四十三分休憩      ————◇—————     午後三時五十七分開議

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  第十七号台風による農業災害、フノリの輸入問題並びに木炭価格安定の問題について質疑の通告がありますので、この際これを許します。角屋堅次郎君。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 私は、この機会に、台風十七号災害対策の問題と、韓国から輸入しますフノリの輸入制限の問題、さらに木炭価格の安定等の問題について、政府の施策についてお伺いをしたいと思うわけでございます。  まず、台風十七号災害対策の問題につきましては、ただいまも関係府県の代表といたしまして和歌山、三重、愛知等からそれぞれ陳情が行われたわけでございますが、この台風十七号は、御承知のように、八月二十五日から八月二十六日にわたりまして、和歌山の御坊、白浜を結ぶ線に上陸をしたわけでございます。それが近畿、中部を北東に貫いて、二十六日の朝には富山湾に達し、同日午前九時、新潟の南約七十キロの地点で消滅をしておるわけでございますが、この十七号台風は、その影響するところが、大体四国、近畿、東海、東山及び関東の一部を襲ったわけでございまして、本年度本邦を襲った最大の台風といわれ、ただいまも陳情にありましたように、特に集中豪雨を伴ったために、その被害総額は、現在までに判明しておるところだけでも総額百六十五億に達するといわれておるわけでありまして、当委員会といたしましては、過般来、十一号台風あるいは七、八月における豪雨等に対する施策について委員会の共同決議等も行なった次第でございますけれども、そういう施策のまだ未完了の段階において、再びこういう集中的な豪雨が起ったということについては、すみやかにこれが対策を講じなければなららぬ段階にあると思うわけでございます。ことに、昭和二十八年災害以来打撃を受けておるところに再びこの災害が伴う関係県等も相当に上るわけでございますから、これらの施策については格段の配慮をしなければならぬのではないかというふうに考えるわけでございます。ただいま、十七号台風による被害概況等につきましては、われわれの方にも三十三年九月九日現在の農林省の災害調査の報告が出されておるわけでございますけれども、まずもって、この災害の概況について、責任者から簡単に報告を求めたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 台風十七号による被害の概況につきまして簡単に申し上げたいと思います。  台風の概況につきましては、今角屋委員のお話しになりました通りでございまして、八月二十五日和歌山県に上陸いたしまして、そうして新潟市でほぼ消滅して参ったのであります。この台風は、今御指摘のありましたような一部地域におきまして非常に激甚な被害を与えております。地方によりましては二百ミリ以上の降雨があり、さらに、山間部等におきましても、特に近畿南部の山岳地帯におきましては五百ミリ以上にも達している豪雨を伴ったのでございます。それに風速も相当の程度を示しておりまして、上陸当初から琵琶湖付近に達するまでは北々東の風が中心風速四十五メートル、金沢市の南では三十五メートルというような風速を示しておるのであります。  現在まで判明いたしましたこれらの台風の被害状況でございますが、府県の報告によりますと、農地関係の被害関係県が十七府県で、その総額は約十五億五千万円となっております。一方、林野関係でございますが、林野関係におきましては、被害県がこれまた十七都県で、約十六億円の被害額が報告されております。水産関係では、和歌山県ほか七府県から報告がありまして、その総額は約三億七千万円となっております。これらの被害はそれぞれ台風の経路に従って被害が生じておるような状態でございまして、農地関係でありますと、一番大きいのはやはり和歌山県でございまして、次いで三重、愛知、長野、岐阜県等の被害が生じておるということになっております。また、林野関係におきましても、同様和歌山県が五億三千万円で最も大きく、次いで静岡、三重、長野の各県で二億円前後の被害となっておるのでございます。従って、農地、林野、水産関係では約三十七億程度に相なっておるわけでございます。  農作物関係でございますが、これは統計調査部の報告でございますが、これによりますと、二十五府県に被害が発生いたしておりまして、最も被害の大きいのは、和歌山、三重、奈良、徳島、高知、滋賀、京都、香川、石川及び愛知の各県と相なっております。九月六日までに統計調査部で調べた結果によりますと、被害総面積は十五万二千町歩となっております。被害量は五万四千トンとなっておりまして、このうち水陸稲の被害は十二万七千町歩、一約三万トンとなっております。  お手元に台風十七号による被害概況というのをお配りいたしましたので、詳細はその表及び添付いたしました各県別の数学についてごらん願いたいと思います。  被害の概況でございますが、簡単でございますが、以上の通りでございます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 ただいま官房長の方から台風十七号による被害概況についてお話がございましたけれども、この問題に関連をいたしまして、今後の施策の問題に入りたいと思うのでございますが、まず第一に、農林水産業の施設等の災害に対する復旧対策の問題でございます。これは従来もそういう傾向があってまことに遺憾でございますけれども、こういう災害復旧工事につきましては、災害の早期復旧ということで、もって、三年度で大体工事を完了する、初年度三割、次年度五割、三年度二割というようなことで、早期に災害の復旧を完了するという建前になっておるわけでございますが、われわれ、関係県のいろいろな事情等を調べてみますと、これが従来から予算の制約等で必ずしもそういうふうになっていない。実情は、初年度の災害に着手する場合においても、三割が一割二分から一割八分程度の段階におさまっておる、こういうふうなこと等をお聞きするのでございますけれども、冒頭に和歌県知事等の陳情の中にもありましたように、こういう災害の際に、やはりがっちりしたものを早期に完了していくということが、自後の災害に対する最も大きな防火対策であることは言うまでもないことでございまして、こういう点から見て、この本年度の十七号台風に対する対策等においても、確実に初年度三割、次年度五割、三年度二割ということで、施策するに十分な予算的措置を講じ得るかどうかということについて、お伺いしたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 御指摘の通り、施設災害に対します復旧を早期にやるということは、災害復旧の場合におきまするわれわれの常に留意すべきことであると考えておるのでございます。今次の被害の報告を徴しましても、今までに施設を講じておるような地帯におきましては比較的災害が少かった、施設のないところにおいては被害が激甚であったというような点が、きわめて明確に出ておるというようなことも承知いたしておりますので、この施設災害等にいたしましても、確実にかつ早期に実行をいたしたいというのがわれわれの変らざる考え方でございます。もちろん、十一号台風あるいはそれに続く毫雨の場合におきますと同様、今次の十七号台風の災害にいたしましても、それぞれ被害地に係官が出向き、あるいはまた各県に対して早く被害の施設設計をやるように督励いたしまして、われわれとしては、それらの県からの設計ができますれば、できるだけ早く現地査定を終えて、今月中にも予備要求の手続を進めて参りたい、かように考えておるわけでございます。御指摘の通り、緊急な諸施設につきまして、三年で完了し、三・五・二の割合で予算を組むというのが従来の慣例でありまして、ことしの当年災で緊急三年を要するものについては三割を確保するということで、われわれとしては、財務当局と折衝いたし、またそのようにいたしてきておるわけであります。ただ、御指摘の緊急施設については、そのような施設につきましてもそれ以外の関連施設もありますので、予算の総査定額に対する、事業費に対しまする関係におきましては、四年でやるというものも含めまして、計算上は三〇%を下回って二五%あるいは六%ということになる場合もあることは御承知の通りだろうと思います。しかし、それに該当する緊急を要する事業につきましては、御指摘の通りの考え方で予算を要求しておるわけでございます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 この農林水産業の災害の復旧対策につきましては、今もお話が出ましたように、やはり災害が発生をした後緊急に仕事に着手しなければならぬという趣旨になるわけでございますが、農林省におけるこれらの仕事に対する査定の問題につきましても、早急にこれを実施をする、そうして現地側の事業の促進をはかり、この面においては万遺憾なきを期しなければならぬと思うのですけれども、今の見通しからいくというと、先ほどもちょっと話が出ましたけれども、大体具体的にどの辺のところでそれが終るか、もう一度伺いたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 ただいま簡単に申し上げましたが、各県を目下督励さしておりますので、緊急工事を要するものにつきましては九月の下旬までには現地の査定は終了するという見通しであります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 現地側の地方自治団体の要請としては、この災害復旧に関連をいたしまして、今日の地方財政の現状から申しまして、地方財政もなかなかやりくり算段に困っておるような現状でございますから、地方団体の負担を軽減するために、今次災害に対する復旧工事については高率補助を要請しておるわけでございますが、これらの関連問題について農林省としてどういうことを考えておられるかという点についても、さらにお伺いしたいと思います。

桜井史郎農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○桜井説明員 暫定法の法律に、実は農林災害につきましては一般の普通災害の場合は施設は六割五分の補助になります。それから農地は五割の補助になります。しかし、被害が激甚になりますと、年間の被害額をトータルしまして、それを被害農家戸数で割りまして、一戸当りの被害額が八万円をこした場合には、農地につきましては八割、施設につきましては九割の補助を出すことになります。さらに、施設につきましては、今の被害額を農家戸数で割った金が十五万円をこした場合には、そのこした分に対しては全額国が補助するということになっておりますので、現在の法律におきましても、被害が激甚な町村では高率補助の適用が現実には行われるようになります。たとえば、昨年の長崎の災害について見ますと、施設の関係におきましては大体九割以上の補助が出ておるような現状でございます。     〔松浦委員長退席、助川委員長代理着席〕

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 災害復旧の補助率を高率にするという基本的な問題については、もちろん特別の立法措置というような問題にもなろうかと思うのでありますが、ただいま災害復旧課長からお話しのように、それぞれの災害の程度に応じて実情に即した補助率の高率のものを適用するということも法律の範囲内でできることでありますから、これらの問題については、特に今度の災害が、先ほどの陳情でもございましたように、山間僻地に集中的に現われているという現状、しかもそういう地域における農家経済の実態というものは御判断の通りでございますから、それらともにらみ合せて運営に遺憾なきを期してもらいたいというふうに要望しておきたいと思うわけであります。  同時に、先ほども三重県知事からの陳情の中にもございましたけれども、今度の災害の実態を見てくると、集中的にしかも国等の補助の対象にならないような形のところにやはり相当集中的な災害が現われておるというような状況等についてもお話があったわけでございますが、第二番目には、小災害の補助限度の引き下げの法律改正の問題に関連をいたすわけでございますけれども、これは先般の昭和三十三年度台風十一号及び七、八月の豪雨等による農林水産業被害対策に関する件の共同決議の中でもこの問題が具体的に種種論議せられたわけでございます。御承知のように、公共土木施設災害復旧事業国庫負担法における現行適用限度、府県十五万円未満、市町村十万円未満を、それぞれ五万円未満にしてもらいたいという問題、あるいは、農林水産施設災害復旧事業国庫補助の暫定措置法における現行適用限度、一カ所の工事費十万円以上を五万円以上とし、また、一カ所の工事とみなす個所の間隔五十メートル以内を百メートル以内とすること等についても、過般の十一号台風等を中心にした災害処理のときにも種々現地側の要望に基いて論議されたところでありますけれども、これらの問題については、過般の共同決議においては、被害の査定に当っては、小災害については国庫の補助または負担の対象となり得るような、あるいは法の適用に当りできる限り実際的解決をはかる、こういうようなことでいろいろ運営の問題としてこれが解決されるように要請されておるわけでございます。ただいま指摘をいたしました小災害の補助率の限度引き下げの運営等の問題について、具体的にどういうふうにお考えになっておるのかを、あらためてお伺いしたいと思います。

桜井史郎農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○桜井説明員 ただいま御指摘の小災害の問題でございますが、実は、小災害の査定に当りましては、法令の許す範囲内において補助対象になるようにして、できる限り実際的な解決をはかるように努力をいたしておるわけであります。たとえば、小河川の護岸が災害を受け、この河川の中には被害額が十万円以下の頭首工だとか、あるいは五十メートルをこえるような間隔でそういうようなものが連続しておるような場合に、この頭首工は床どめの作用もかねるものでありますから、この河川の附帯構造物としてとるというような方法をとりまして、現実には小災害をできるだけ救うというような運営をいたしております。実は、今申しましたような運営方法を、昨年の長崎の災害で現実に土木の方と農林部の方と話し合っていただきまして、そして農林災害として採択して事業を進めました結果、そういう小災害が相当に救われたというような現実的な解決方法をいたしたわけであります。今後もそういうような方法をとりまして、できるだけ小災害を救うというふうに考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 災害のときに常に問題になりますことは、災害の現地を原状に復帰せしめる程度の仕事をもって足れりとするか、あるいは、こういう災害を機会に禍を転じて福となすというような基本的な考え方に基いて根本的な防災事業をあわせ行うかということについては、当然後者の見解に立たなければならぬと思うのでありますが、そういう観点から言って、過般の災害に対する委員会においても、災害復旧事業というものは、単に原形復旧にとどまらず、さらに広範囲に改良事業を認める、そして関連事業についてもその採択の範囲を拡大する措置を講じなければならぬということに基いて委員会の決議がなされておるわけてありますが、本災害においても、現地側の要請も当然そうでございまするし、また基本的にそういう考え方に基いてやらなければならぬかと思うのでありますが、過般の委員会の共同決議に基いて、十一号台風等においてそういう趣旨で具体的にどういうような配慮が払われたかということをまずお伺いしたいと思います。

桜井史郎農林技官(農地局建設部災害復旧課長)

○桜井説明員 お答えいたします。  災害復旧の計画を立てますに当って、いわゆる原形復旧で復旧した場合に、これはまた当然再災害を受けるようなものを復旧しても意味がありませんので、やはりその災害の原因を究明いたしまして、次に災害が起った場合に耐えるものを作って、そして復旧するというような方法をとっております。なお、この災害個所だけを復旧したのでは復旧の目的が達せられないような場合には、災害関連事業費をつけまして、その関連事業と復旧とあわせまして、将来災害を受けることのないように復旧するというような措置を現実的にとっておるわけであります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 今回の十七号台風についても同様の趣旨において措置するお考えでありまするか、官房長にお伺いしたい。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 ただいま桜井課長から御説明いたしました通り、われわれとしてはそいう考え方で今後も処置をとりたいと考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 次に、これも関係県の知事から陳情にあったところでございますが、山間部における林道あるいは砂防、地すべり防災ダム等の山地施設の問題でございますけれども、これは御承知の、紀伊山脈に面したあの辺の豊富な山林資源あるいは山村部落等に相当な被害の状態が現われておるわけでございますから、特に今回の災害においてはこういう施策については十分措置しなければならぬかと思うのでございますが、林野庁関係の関係者の方から、これが具体的な考え方等についてお伺いしたいと思います。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 十七号台風の林業関係の被害につきましては、林道におきまして約七億円、治山につきまして約十億円、その他合せまして十七、八億円の被害を蒙むったのでございますが、これに対しまして、林野庁といたしましては、治山関係で早急に復旧を要すべきものにつきましては、今月末までに現地査定を終りまして、大蔵省と早急に打ち合せまして、現に林野庁で手持ちしております緊急用の治山費用、これを早急に配付して復旧に当りたいと考えておりますし、林道につきましても、同様緊急なものにつきましては、九月末までに現地査定を終りまして、大蔵省に予備費の要求をしたいと  いうふうに考えておる次第であります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 こういう農林水産施設の災害復旧工事、あるいは小災害の復旧工事、あるいはまた山間部における諸工事、こういう問題と関連をして、過般の災害の問題のときも問題になりました救農土木事業の関連問題でございますけれども、これらの関係地域における諸事業、あるいはまた新たに土地改良あるいは林道等、新規に、あるいはまた繰り上げて実施する等の問題について、農林省としてどういうふうに腹案を立てておられるか、お伺いしたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 今次の被害地におきまする救済措置として救農土木事業を実施するかどうか、こういうことでございますが、御承知のように、救農事業を実施いたします前に、われわれとしては、新しく事業を起すほかに、現在までのいろいろの事業につきまして、これらの被害地において現実に救済のできるようなものについてはできるだけ運用上これを払っていきたい、というのが第一の考え方でございまして、そういう趣旨に沿いまして、現在までの災害旧事業はそういう意味で含まれるだろうと思いますけれども、そういう以外におきましても、現在の災害地において救済的な事業をかねるような土地改良事業あるいは林道事業等につきまして、できるだけ早く事業を進める、そういう意味におきまして、今角屋委員のお話になりましたように、事業の繰り上げ施行も行う、第三、第四・四半期にわたるような事業等につきましてもできるだけ事業を行う、こういう方法をとるべく、現に一部は実施し、また一部はそういうことで今いろいろと検討をいたしておるところでございます。それ以上の措置になりますると、さらに予備費を要求し、あるいは新たな予算も要求するということになりますので、現在の段階といたしましては、今申しましたようなことに全力をあげてやって参りたい、こういう方針で対処いたしておる次第であります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 今申しました災害復旧工事施行等の本年度すでに組んでおります予算関係の中で、大体どの程度に総額の中で消費し、現実にどの程度残っておって、こういう災害の工事等の問題について十分予算的措置が講ぜられるのか、あるいは、今お話が出ましたように、すでに予備費等を繰り入れて措置しなければならない段階にきておるのか、もう少し数字的な問題を明らかにしてもらいたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 先般の九州地方における旱魃地帯に対しましては、従来の予算の中でできるものはできるだけ施行するというような考え方で、たとえば国有林事業を行うものについては、そういう意味において特に事業を行うというようなことで、八千五百万円の事業を行うという措置をとったのでございます。今回の台風十七号についてどのように考えて参りますか、われわれは資金の関係がどうかということについては今御答弁の用意を実は持ち合せておりませんから、御了承願いたいと思います。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 私は、災害対策については、従来の十一号台風あるいはそれ以外のいろんな施策について本委員会でもそれぞれその時期々々に適切な措置を講ずるよう政府を鞭撻してきたわけですが、心配をいたしますのは、政府の手持ち財源が少いために、あとで起った災害の方は先細りになって、従来起った災害との間にアン・バランスを生ずるような措置でもって終ってしまう、あるいは、先ほど指摘しましたように、実際に三年間でやるという前提のもとで本年度三割の予算的措置をしなければならない問題についても、政府自身が今日補正予算を組まないというような考え方の問題と関連をして、十分災害地の関係県の要請にこたえないということに終るのではないかという点をおそれておるわけでありまして、これらの問題は、農林省といたしましては、端的に必要な予算については場合によっては補正予算を要求するという決意をもって災害地の復旧に当るべきではないかと思うのですが、その点についてお伺いをいたしたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 御趣旨の点はもっともと存ずるのでございますけれども、われわれといたしましては、補正予算を組むか組まないか等につきましては、私のあるいは答弁の域外の問題であろうと考えますが、少くとも当年度における災害に対して、三カ年を要する場合の一年度目としての三割の予備費を要求するとかいうような点につきましては、これは事務当局として当然すべき仕事でございますので、われわれとしてはこういう線に沿ってやっております。また、予算の範囲内におきまして公共事業等の繰り上げ施行を行うとかいうような、資金配分関係においてできるものにつきましてはそういうふうな努力をいたしておるつもりでございますから、御趣旨の補正予算を組むべきであるかどうかという点につきましては、私からの答弁は差し控えさせていただきたいと思います。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 次に、被害農林水産業関係の農家に対する対策の問題でございますが、まず、当然起ってくる問題は、農業災害補償制度によるところの共済金の早期支払い、あるいは仮払いの措置の問題でございますが、これは先般の災害の場合にも共同決議された趣旨でございますけれども、この問題についていつごろまでに措置ができるかというようなことについて、具体的に一つお答えを願いたい。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 御質問の点に関連いたしまして、あるいはあとから御質問があるかと思いますが、まず、われわれといたしましては、今次の災害も含めまして、従来やっておりますような天災融資法による資金の融資でございますが、これにつきましては早急に実施する、これも含めまして近日中に融資の措置を講ずるように手続を進めておるわけであります。従って、この基礎になりますところの被害の概況も大体わかっておりますので、農業災害補償法に基く概算払いの請求が各県から具体的に出てきますならば、われわれとしてはそれに応ずるような手続が進められるだろうと考えておる次第であります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 天災融資法に基く融資措置等の問題にも官房長は触れられたわけでございますけれども、この場合に、特に被害甚大な地域に対する特別被害地域指定を行なって融資措置を講ずるという問題と、さらに、過般の災害のときもそうでございましたが、災害のために自作農維持が困難になったものに対する自作農維持創設資金融通法に基くところの貸付の問題でございますが、これは、過般の質疑の中においても、すでに九州等における旱害対策の要請の額だけから言っても二十二億に上るといわれる段階の中で、大体手持ち資金は十七億だというふうに言われておったわけでありますが、これが現状等について、さらにその後の状況をお知らせ願いたいと思いますが、そういうことになって参りますと、今日の十七号台風に対する措置等については、予算的に非常に窮屈になっているんじゃないかというふうに予想するわけでございますけれども、これからの内容について明らかにしていただきたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 まず第一の天災融資法につきましては、ただいま申し上げたわけでございますが、早急に、おそらく来週中には、この十七号台風も含めまして、融資の手続を進めることができるだろうと考えておるわけであります。被害激甚地についての地域指定につきましては、これはたびたび当委員会におきましても御質問のある点でございますが、これの指定につきましては、さらに詳細な被害程度別の調査を待って指定せざるを得ませんので、その方は若干おくれるかと存じますが、しかし、指定された場合におきましては、当初にさかのぼって低利率の融資の適用をいたすということには変らないわけでございます。天災法の資金量あるいは概算払いの支払い状況等々と相関連いたしまして、自作農創設資金の融通ということも当然考えて参らなければならないと思うのでありますけれども、ここで若干付言して御了解を得ておきたいと思いますのは、自作農維持資金につきましては、本来自作農の維持、転落を防止するための資金として用意しておるものでございのすが、これがたまたま災害と関連いたしまして、年々災害を受ける等の甚大な被害を受け、農業経営にも支障を来たすというようなものに対しましては、自作農の維持、転落防止という思想のほかに、さらに災害の被贈呈も考えまして、自作農融資の対象にするということにいたしておるわけでありますが、しかし、災害資金としては、本来天災融資法の資金によってまず必要な営農資金を確保し、さらにまた、被害に応じては農業保険の概算払い等によってまかなっていく、なおそれらによっても農業経営が著しく支障を来たすというような場合におきましては、自作農資金の発動ということに相なろうと思います。当委員会におきましても、先般来からの被害によりまして、自作農資金を増額すべきであるという御意見がたびたび開陳されたのであります。現在、御指摘の通り、まだ十七億の資金が残してあるわけでありますが、われわれとしましては、天災法の資金なりあるいは概算払い等と相関連いたしまして、各県の要望によって、早急にこの十七億の追加配分をいたして参りたい。その場合におきましては、これが旱魃等において不足であるという御意見もございましたけれども、この台風季を控えまして、十七億の追加割当の場合においては、この十七号台風をも含めて考えて参りたい。従って全体の資金が足るか足らぬかは、一応それらの各県の要望なりあるいはわれわれにおけるそういった資金上の調査をも検討いたしましてきめるわけでございます。今の段階におきまして、直ちに十七億に追加要求をいたすかどうかということにつきましては、全体の資金をあわせて検討いたしておるという段階でございます。どこにどれだけを出し、十七号には幾ら出し、どれだけ足らないからどうするとかいう段取りまでには実は至っておらないのであります。結論的に言いますと、十七号も含まして、現在の融資資金の中から配分して参りたい、こういうことで進めておる次第でございます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 これはこの前の災害の場合に出た問題でございますけれども、被害農作物あるいは果樹等に対する病虫害防除用の薬剤の購入費、あるいは樹勢回復用の肥料購入費、あるいは種苗購入費等に対する助成措置の問題でございますが、先般の委員会では、被害農家のこういう問題については、その経費を補助するものとするという共同の決議をしたわけでございますけれども、今回の場合でも、こういう趣旨に基いて措置されるお考えであるかどうかをお伺いしたいと思います。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 先般当委員会におきましても、水害についての被害対策の一つとして、農薬の購入費補助、あるいは種苗の購入費を補助すべきであるという御決議があったわけであります。旱魃の場合におきましては、それらの点について相当はっきりした点が調査もできておりますので、旱魃に対します措置といたしましては、大体、種苗費とか、あるいは予備苗しろ、あるいは苗の輸送費というものに対する助成も、大蔵省とほぼ折衝を了したのでありますが、水害の場合におきまして、これらの施用がどの程度に行われておるのか、従来、かりに農薬に例をとって参りますと、通常の施用量をこえたような特別の施用撒布をする場合に助成するというふうな例もあったわけでございますが、現在そういう状況について各県に照会をいたしておりますので、その結果によりまして、どうすべきかということにつきまして検討いたして参りたい、かように考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 災害地における県及び罹災市町村関係の災害復旧の用に供するというような点から、場合によっては、和歌山あるいは奈良、三重その他あの辺にかけてずっと国有林野等の特別払い下げ措置等の問題が起ってこようかと思うのでありまして、この問題につきましても、過般の十一号台風の際に委員会の決議になっておるわけでございますが、こういう際にはこの委員会の決議の趣旨に沿って措置される御用意があるかどうかということをお伺いいたします。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 災害復旧その他に関係しまして必要な資材につきましては、県有林としては積極的にこれを売り払っていくという考え方で進みたいと思います。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 次に、予約数量の減額補正の問題でございますが、今回の災害によって水稲の流埋没あるいは冠水、冠水に伴う病虫害の発生等によりまして、当然減収等の実態が生じてくるわけでございまして、先ほども官房長の被害の概況報告の中では、十二万七千町歩でしたか、これはまだ現在の段階では中門報告の段階でございまして、過般の統計調査部等の調査の実況等から申しまして、まだ必ずしも明確になっておりませんが、地方自治体からの報告によると、それぞれもう数字が上ってきておる段階でございますけれども、こういう減額補正の問題については当然措置しなければならぬと思うのですが、この点について一つお伺いしておきたい。

齋藤誠農林事務官(大臣官房長)

○齋藤説明員 御指摘の通り、現在まだ最終的に被害の減収量が確定いたしておりませんが、減収量の確定状況いかんによりましては、従来の取扱いと同様に措置して参りたいと考えます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 次に、山間部における炭がま、あるいは木炭置場、貯木場、あるいは木材加工施設、製材工場等の復旧の問題でございますが、これは、今次災害の性格からして、こういう地域の集中的な災害等が生じてきておるわけであります。これらの問題について現地側では国庫補助の効率的な措置を要請しておるわけでございますけれども、この問題について一つお伺いしたいと思います。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 天災融資法によります措置は、共同施設については行うことができるのでありますが、共同施設として考えられますものは、木炭倉庫、貯木場はそういうものに該当するものでございます。炭がまその他のものについては、共同施設ということにならないというところに問題があるわけでございます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 これらの点については、先ほども陳情でありましたように、今回の災害の実情から申しまして、実際の運営の問題の中で十分一つ検討と配慮を願いたいということを希望申し上げておきたいと思います。  先ほど私は十七号台風の災害対策の問題に関連して、地方自治庁の関係官を要請したにもかかわらず、何か地方行政委員会が開催されておってお見えになっていないと思いますが、お見えになっておりますか。

助川良平自由民主党

○助川委員長代理 まだ見えていないそうです。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 この点については、それじゃ一つ農林省の方にお願いしておきますが、災害府県及び市町村に対する特別交付税の増額交付という問題については、従来の慣例等もあって当然自治庁と十分連絡をとられると思いますけれども、本日自治庁の方から来ておればこの点についての考え方を明らかにしてもらうつもりでおりましたが、お見えになっておりませんので、再びこの問題だけを取り上げて自治庁にお伺いをするという機会もあるいはないかと思いますので、この点については、農林省の責任において、被害府県及び市町村に対する特別交付税の増額交付の問題について、従来の災害とアンバランスにならない適正な措置を講じてもらうように、一つお願いしておきたいと思います。  最後に、恒久対策の問題でございますが、これは先ほどの災害復旧の問題と防災事業という問題でも若干触れた問題でございますけれども、今回の特に山間部等に集中した災害状況から申しまして、治山治水というものが十分従来から施策がせられておらぬところに災害が集中をした。しかもこれが従来十分に治山治水対策が講ぜられておればあまり大した災害にならずに済んだのだけれども、この施策が十分でないためにこれが大きな災害になったということが具体的に現われてきておるわけでございますから、こういう恒久対策としての治山治水施設の整備強化という問題については、関係方面においても五カ年計画等を通じて今後強力に実施をする腹案のように考えますけれども、特にこういう災害の生じたときに抜本的な施策を講じてもらいたいと思いますが、いかがでございましょう。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 災害を予防するということは、その経済効果の面から言いましても非常に大きいのであります。われわれの治山事業におきましても、復旧治山に対しまして十分の一ないし七分の一程度の経費をもちまして相当の経済効果を期待することができるというふうに考えておるのであります。従いまして、昭和三十二年におきましては、予防治山の経費としてわずかに四千万円程度しかなかったのでありますが、三十三年度におきましては一億二千万円にこれが増加しておりまして、三十四年度以降におきましてもこれをさらに増額するように努力したい、そうして、復旧治山、予防治山両者を総合いたしまして保全の全きを期していきたいというふうに考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 台風十七号災害対策に対しては、もちろん、ただいまいろいろ政府の施策についてただしました点では、現地側の実情に即した対策を樹立するためにはまだきわめて不十分でございまして、関係各県からはそれぞれ具体的な現地側の実情に基いて、いろんな要請があるいは農林あるいは建設各方面になされようと思いますけれども、特に本委員会に関係のある農林省といたしましては、冒頭に私が触れましたように、既定経費で不十分な場合には補正を組んででもこれが対策の万全を期する、こういう熱意を持って対策に万遺憾なきを期してもらわなければならぬかと思うわけでございますし、ことに、数年来の豊作によって、一方においては豊作で喜んでおる農民がある、すぐ付近において災害の集中的な攻撃を受けて泣かなければならぬという、明暗の姿というものが具体的に出て参るわけでございますから、災害に対する万全の施策の問題については、従来の災害対策同様に十分なる措置を希望しておきたいというふうに考えます。  次に、問題を変えまして、フノリの韓国からの輸入の自動承認制よりの除外の問題について、それぞれ農林、通産関係の考え方をお聞きしたいと思うわけでございます。先般の休会中の委員会におきまして、それぞれ田口委員あるいは實川委員等から朝鮮ノリの輸入の問題に関連をした質疑応答がいろいろなされたわけでございますけれども、この問題と同じような条件下にあるフノリの韓国からの輸入の問題について触れてみたいと思うわけでございます。  織布用ノリとしてフノリは、古来から海草のうちでも高価なものであって、漁村の重要な収入源であったわけでございますが、これらの生産の県ということになりますると、北海道あるいは青森、宮城、岩手、三重、和歌山あるいは徳島、愛媛、香川、大分、長崎、鹿児島、熊本、大体主要県としては北海道、青森、宮城、三重あるいは長崎、鹿児島、こういうところに相なるわけでございまして、従来のフノリの生産量は、昭和二十四年の検査実績に基く生産量等は十五万四千四百五十八貫、こういう状況に相なっておりまして、最近の生産の実情等は必ずしも十分に明らかではございませんけれども、私の県にある関係業者等の資料によりますと、三十一年度で十四万貫、三十二年度で十四万貫、三十三年度は若干減少して十二万貫、こういう国内の生産量になっておるわけでございます。もっとも、これらの数字につきましては、過般水産庁関係で調べて参りますと、三十一年度十三万三百八十四貫、三十二年度は大きく減少いたしまして七万七千百九十八貫、こういうふうに数字的には現われておるようでございますけれども、いずれにいたしましても、漁村の重要な収入源であったことは間違いないわけでございます。それが、近年北学繊維の発達と化学的な人工ノリが種々出て参りましたので、消費量が減って参りました上に、さらに韓国等から韓国ノリと同じような状況で加工されたフノリが毎年無計画に大量に輸入されておりまして、これが国内にダンピングされて参りまして、国内の生産だけでもその需要量がオーバーするような状態であるのに、輸入品のために市場が混乱をさせられる、さらに価格の不安定を来たす、こういうこと等となって、フノリの生産業者あるいはフノリの加工業者、こういうものに大きな打撃を与えておるのが現状であるわけでございます。こういう問題について、韓国からのフノリの消費数量等の問題についても、これが自由に入ってくるような現状のもとではなかなか明確な数字もわからないわけでございますけれども、フノリ業者あるいは加工業者の要請といたしましては、こういう韓国側のフノリの輸入が国内のフノリ製造業者あるいは加工業者等に大きな打撃を与えておるという観点からして、この際、本委員会において韓国ノリの輸入について決議されたと同じような趣旨に基いて、これが自由無計画に輸入されるのではなしに、これを制限された形において許可によってこれを入れる、こういうふうな形において国内の生産の増強をはかってもらいたいという強い要請があるわけでございます。  そこで、この問題について、まず水産庁の方にお伺いをしたいわけでございますが、従来から沿岸漁業振興等盛んに叫ばれ、本年度においても沿岸漁業振興ということの施策として八千万円の予算を組まれ、さらに明年度は大きく飛躍した予算を要求されようという段階になるわけでございますけれども、こういうノリ等の問題あるいはフノリ等の問題等は、国内で資源としてそれぞれあるわけであり、これをたくさん加工すれば、それだけ関係地域における漁民の収入源となるわけでございますけれども、こういう沿岸漁業振興の問題と関連をして、韓国フノリの今日の状況から見てどういうふうに措置すべきものであるかというお考えをお伺いしたいと思います。

奧原日出男水産庁長官

○奧原説明員 御質問にもございましたように、沿岸漁業の振興は目下水産行政の最大の課題でございまして、われわれはこれを追求実現いたしますことに非常な努力をいたしておるのでございます。そこで、今沿岸漁業の立場におきまする若干の明るい面というものの一つは、ノリの生産が、前ノリ期においては暖冬異変により減りましたけれども、とにかく毎年どんどん伸びていった、それによりまして沿岸漁村の所得の増大に寄与したということにある次第でございます。従って、われわれは、今後ともノリの生産業者の保護ということについては十分なる配慮をいたして参りたい、かように考えるのでございます。ただ、従来フノリにつきましてはほしノリのごとくあまり世間の関心をひいておらず、また生産者の世論も非常に弱かったのではないか、かように考えるのでございます。生産数量は、若干数字は違いますが、ただいま角屋先生のお示しになった数字にそう違いはない、かように思うのでございますが、価格は、三十一年、三十二年、三十三年の動きを見てみますと、三十三年あたりは、北海道あるいは三陸地方におきます建値がほとんど三分の一くらいに下っておるというような状況に見受けるのでございます。一方、フノリの輸入状況は、AA制でございまして、御指摘のように正確にはなかなかつかめないのでございますが、ほとんど国内の生産に近い程度の数量が韓国から入っておるというのが実態であるように思うのでございます。そこで、われわれといたしましても、従来比較的等閑視されて参りましたフノリに関しまして、これが共同販売の状況等もう少し正確にいろいろな調査を積みました上におきまして、韓国からのフノリの輸入ということが国内生産に対して非常な打撃を与えておるという実態であれば、これが取扱いにつきまして、現在のAA制でやっているということにつきましてもいろいろ検討を進めていかなければならないのではないか、かように考えておる次第でございます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 今水産庁長官のお話によりますと、フノリの方面については従来から必ずしもノリほどに関心を持たれておった産業とは言えないという話であったわけですが、実際の歴年来の傾向を見ますと、大体斜陽産業的な性格になっておることは間違いないのでございまして、やはり、斜陽産業的になっておる一つの大きな要因として、韓国ノリの輸入、しかもこれは自由に入ってくるという輸入の仕方、また、価格等においても、若干韓国ノリの方が、質等の問題があろうと思いますけれども、安いというふうに聞いておるのですが、そういうことによるところの影響、そういうものが具体的にありまして、私の出身県である三重県の場合においても、フノリの加工業者は三和の大淀等を中心に、これを中心にして生計を立てておるところがあるわけでありますけれども、一体今後どうするかという問題について、実はその行き先に暗い考え方を持っているという状況で、何とかして韓国フノリ等の輸入を制限することによって、国内にあるこの資源を十分活用する方途を講じてもらいたいという強い要請が出て参っておるような状況でございます。そういうことと関連をして、これは当然、韓国フノリの輸入を、自動承認制なしに、韓国ノリの本委員会の決議の趣旨と同じように、海産物の一環として制限輸入の形をとるということがぜひとも必要ではないかと思うわけでございますが、この問題について通産省側のお考え方についてお伺いしたいと思います。——通産省の方に連絡しておりましたが、まだ来ないようでございますので、この問題に対する通産省側の見解については後にさらにお伺いすることにいたしたいと思いますが、これはまあ実際に、通産省側にお伺いするまでもなしに、農林省側の水産庁として、水産業の一環としてのフノリの生産あるいは加工、これはもう直接附帯的な問題でございますから、こういう問題についてどうするかということについて考えが明確になれば、おのずから通産省側も漁民側の意向に基いて善処する、こういう対策になるだろうと私は思うのでございます。元来輸出振興とかいろいろのことを言いましても、単に額だけの問題ではなしに、やはり国内の生産資源というものについては最大限に活用して、海外からのそういうことに対する打撃を押える、特に原始産業においては保護的な施策を講ずるということが十分配慮されなければならぬと思うわけでございまして、そういう面から見て、水産庁長官は、一般があまり関心がないというような率直な御意見でございましたけれども、これはやはり、関係業者としては全国的にもまたがっておりますし、数量あるいは金額等においては巨額の金額でなくても、それぞれ従来からの長い伝統のある産業でございますから、十分一つその面についても水産庁の沿岸漁業振興の一環としての明確な考え方を打ち出されることを希望しておきたいと思います。  次に木炭の問題でございますが、これは、私が取り上げるよりも、むしろこの方面については従来から本委員会において十分専門的に取り上げてこられた関係委員の方々が多数おられるわけでございますから、後ほど関連質問で触れていただくことに相なるのですけれども、木炭価格の安定対策の問題については、御承知のように、全国の関係団体からも強い要請が出て参っておるわけでございますけれども、申し上げるまでもなく、山村農家の最も重要な収入源であるところの木炭は、その生産及び消費の季節性と需給調整措置の不備等の事情によりまして、絶えず著しい価格変動にさらされ、また、最近のパルプ工業用原料との競合による原木価格の騰貴、あるいは、生産がだんだん原木の関係で奥地に移行する等の生産条件の悪化によって、木炭の生産費というものは逐年上昇の傾向をたどりつつあるのでございます。しかも、木炭価格の問題については、必ずしもそういう状況でなくて、歴年若干ずつではありますけれども下る傾向を見せておる。こういうことによって、木炭関係者に農家経済の一環として大きな問題をやはり提起しておることは御承知のところでございます。もちろん、今日の段階においても、木炭は家庭燃料として依然重要な地位を占めておるわけでございまするから、その価格の不安定という問題は直接間接消費者の家計をも圧迫する要因でございますけれども、木炭価格の安定という問題は、単に関係省の問題ばかりでなしに、経済全般の問題であるわけでございまして、この問題に関連をいたしまして、この際木炭価格の安定をはかるために、過般の特別国会の際にも私は農産物価格安定の問題について一般的な原則論についてお聞きをしたわけでございますけれども、この際木炭価格等の問題についても農産物価格安定法に準じた法的措置というものを具体的に検討すべき段階に来ているのじゃないかと思うのですが、この問題に対する見解をお伺いしたいと思います。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 木炭は年々約二百万トンの程度が生産せられておるのでありまして、これに関係しておりまする従業農家が二十万というふうに考えられるのであります。しかも、総体の生産農家におきまして、年間を通じて専業製炭に従事して生産しております者が全体の約三〇%、残りの七〇%は農閑期における農家がこれを生産しておるというふうな状況であるのでありまして、これの価格が安定するということは農家の経済にとって重要な問題だと考える次第であります。御承知の通り、本炭につきましては、消費時期と消費の時期でない時期におきます価格の差というものが相当大きいのでありまして、最近の数カ年間を見ましても、一番大きい年には百五六十円の差があり、少い年にはわずかに四十円程度の差であるというふうな現状にありまして、特に本年の七月、八月におきましては、最近五カ年間の平均に対しましても七%程度の価格の低落を見、しかもこの五カ年間に最も高かった昭和三十二年、昨年の同月と比較しますと、二〇%近くも価格が低落しておるというのが現状であるのであります。現在これの価格に対します対策といたしましては、需要期でない時期におきます生産木炭を備蓄いたしまして冬場に備える、そういうことによりまして価格の安定をはかっていこうというふうに考えまして施策を講じておる県が、北海道、岩手、福島その他合せまして十県ばかりあるのでありますが、本年度といたしましては、さらに、これらの県のほかに、同様施策を積極的に講じようかという考え方に立っております府県も十府県程度あるわけでありまして、そういうものが講ぜられますならば、主要な木炭の生産県は大体備蓄対策ができるというふうな段階に立ち至っておるのであります。従いまして、本年度としましては林野庁といたしましてもこれに対する予算措置その他のものは講ぜられてないのでありますが、われわれといたしましては、こういう事態が今後とも続いていくことは、農家経済の安定上好ましくないという考え方に立ちまして、三十四年度におきましては、何とか施策を講じまして、これの安定に対する具体的な措置を考えたいと考えまして、現在検討しておる次第であります。     〔助川委員長代理退席、委員長着席〕

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 話の途中でございますが、先ほどの問題についてまず処理していきたいと思いますので、通産省の方から見えたようでございますから、もう一度フノリの問題に返りたいと思います。  大体先ほどフノリの韓国からの輸入の自動承認制から除外する問題についての趣旨は申し上げたのでありますけれども、ちょうど欠席中でございましたので、簡単にもう一度要点だけを申し上げますと、この点は御承知の通りでございまするけれども、フノリにつきましては、北海道、東北あるいは近畿、それから九州等にわたりまして、それぞれフノリの生産県があり、年間大体多いときでは十七、八万貫、あるいは少いときでも十五万貫、最近の三十三年度では大体十二万貫、こういう生産量を示しておるわけでありますが、この国内の生産の問題と関連をして、私が関係県の一県でありますのでいろいろ業者等から聞いてみますと、韓国からフノリの輸入が自由になっておるためにこれが相当量入ってきておる、しかも、価格等においても、質等の問題があろうかと思いますが、若干韓国ノリの方が安い、こういうこと等もあって、なかなか国内における計画生産ができない、あるいは価格が不安定である、こういうふうな現状にあるので、どうしてもこの際、国内のそういう産業を助長育成をするという立場から見ても、せっかく資源としてあるこういうフノリについては、十分国内資源が活用されて後に、人絹その他のいろいろな化学繊維の方にもいろいろな用途があるわけでありますから、不足の場合には入れるということが起るかもしれませんけれども、無制限に入れるということについては、どうしてもこの際考えてもらわなければならぬということを、強く要請を受けております。従いまして、御承知のように、韓国ノリの問題については本委員会において元来一億枚以上は入れないという決議があるわけでありまして、しかもこれは相当な制限のもとにおいて入るという形になっておりますが、韓国フノリの輸入についても、そういう趣旨に基いてやはり輸入を制限規制をしていく、そして国内の沿岸漁業振興の一環としてのフノリの振興、こういう方面の配慮を願いたいということを、先ほど来質問の中で申し上げておるわけでありますけれども、この問題について、一つ通産省側がそういう要請に十分こたえるかどうかという点をお伺いしたいと思います。

古西一郎通商産業事務官(通商局農水産課長)

○古西説明員 お答えいたします。  元来、AA制度をとっておりますのは、無制限に外国から特定物資を入れましても国内産業の保護育成上差しつかえのないと考えられるものについてAA制度というものがあるわけでございまして、最近の貿易の自由化というような観点から考えました場合に、木制度の存続の意義はあると思うのでございます。しかしながら、ただいま御説にありましたように、フノリの問題につきましては、非常に国内の生産業者を圧迫しておるというような現状であるということでありますれば、農林省の方とも十分協議をいたしまして、御趣旨に沿うよう善処したい、かように考えておる次第であります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 韓国ノリの問題の善後措置等についてもまだどうするかという本委員会の締めくくりが残っておるようでありますし、それと関連する問題にもなろうかと思うわけでございますが、ただいま通産省の方から、国内の関係業者の実態とにらみ合せて十分善処したいという御趣旨でございますので、その趣旨を了といたしまして、この問題についての質問は終りたいと思います。  もとに返りまして、先ほど林野庁の長官の方から木炭価格安定の問題に関連する説明があったわけでございますけれども、当面のところは、農産物価格安定法に基く、あるいはそれに準ずる法的措置をとるというまでには、予算的措置その他の関係でその要請にこたえることはできない、そこで、それにかわる措置として、北海道その他に対し、従来十県におけるようなある程度のいわば助成保護措置、あるいはそれをさらに拡大したいというふうな趣旨のお話があったわけでございますけれども、御承知のように、木炭等については、出荷、販売等については系統農協の方で全組織をあげて従来から努力しておるわけでございますが、そういう系統農協のこういう方面に対する育成助長ということと関連をして、系統農協の方では、農協の調整保管倉庫の建設整備に必要な長期低利資金の融通の措置、かつその費用の一部を国庫負担をしてもらいたいという要請の問題、あるいは農協の調整保管の木炭に対するところの保管料及び金利等の経費を助成してもらいたいという問題等について要請が出ておることは、長官すでに御承知のところだろうと思うわけでございますが、こういう要請の問題に関連して、長官としてどういうふうにお考えになっておられるか、お伺いしたいと思います。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 農協方面で木炭の共同集荷、販売という点に非常な力を注ぎつつあるということはわれわれもよく知っておるのでありますが、現在の状態を申し上げますと、農協の機構に集まっております木炭の量は、全体の木炭生産量の約四分の一前後のものであると考えておるのでありまして、零細な山村民が原木の代金を自分で調達し、あるいは他から非常な高率の金利を払った金を持ってきまして原木手当あるいは炭がまの手当をするというふうな現状を一日も早くなくしていくということに努力しなければならぬと思っておるのでありまして、われわれといたしましても、今後系統販売という点には十分努力を払っていきたいと考えておる次第であります。なお、この備蓄に対しまして金利その他のめんどうを見るべきではないかというお話でありますが、われわれといたしましても、需要期と不需要期との間に約六カ月程度の時期的な差がある従来からいたしまして、その間に必要な倉庫料、金利その他につきまして、先ほど申し上げましたように、現在十県程度が県の責任においてめんどうを見ておるのでありますが、今後におきましては、国の立場におきましてもそういうものにできるだけ援助していくという方法を考えるべきだというふうに考えまして、現在具体的な点について検討を加えておるという段階にあるのであります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 私は、この機会に——本委員会は農林水産委員会ということで水産委員会も統合した委員会になっておるわけでございますが、従来の長い委員会の状態の中で林業関係がどの程度のウエートで論議されたか承知しませんけれども、農の関係が非常に中心になって、ややもすると、水産あるいはことに林野関係というのは、軽く考えられたわけでもありませんけれども、あまり大きく俎上に上らなかった感がないでもないのじゃないかという感じがするわけであります。しかし、これは農林水産全体の状態から見て林野関係の占めるウエートというものが必ずしも軽かったという意味ではないわけでございまして、ただいま長官の話を聞いておりますと、木炭の価格安定等の問題についても、何か予算的な問題等があって、今の段階ではという非常に弱気でありますけれども、御承知のように、本委員会においても、酪農問題にしろ、蚕糸の問題にしろ、あいるは農産物価格安定法によって指定されたそれぞれの品目の価格安定の問題にいたしましても、不十分とはいいながら、それぞれ関係農漁民に対する施策を講ずるという立場に立っておるわけでありまして、そういう関係からいたしますと、こういう木炭等の問題におきましても、やはりそれに関係する農山村民というものは数においてはきわめて広範囲にわたるわけでございますから、農産物価格と同様な考え方に基いてやはり措置をしていくという考え方が基本になければならぬ。そういう意味から言いますと、直接の関係のある長官のきわめて弱気の考え方というものは、私はこれは非常に反省すべき考え方じゃないかと思うわけでございまして、そういう点で、こういう木炭の価格安定という問題についても、もちろん本委員会において十分討議すべきでありまするが、同時に、関係のところといたしましても、積極的に考えて、経済の安定をはかっていく、こういう配慮に立たなければならぬのじゃないかというふうに私は考えるのです。そういう面で一つ十分に考えてもらわなければならぬと思うわけですが、同時に、今申しました農協等に対する問題についても、何かそれぞれ取扱う数量が四分の一だとかあるいは半分だとかいうふうな、単にそういう数量だけの問題で考えるのではなしに、こういう系統農協の育成強化という問題と関連して、流通機構を整備する一環として、こういう助成措置等についても積極的に対策を講ずるという策が私はなければならぬと思うのです。こういう問題については今後ともさらに十分な検討に基く善処を希望しておきたいと思います。その点について一つ御見解を承わりたいと思います。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 先生の御質問の御趣旨はわれわれも非常に賛成でありまして、三十四年度の予算におきましては、今お話のありましたような点を中心に、われわれも予算を実現さすということに最善の努力を払いたいと考えているわけであります。

中澤茂一日本社会党

○中澤委員 関連して。  木炭の問題で長官にお伺いしておきますが、自主調整はされておるが、国としての一つの基本的な方針を出す段階にきておると思うのです。実は、私、岩手県、青森県、あの山間地帯を歩いて一番受けた陳情が、木炭の価格安定の問題です。これは今あなたの方で予算措置その他で三十四年度は具体的なものを考慮しておると言われたが、どういうふうな方法で具体的なものを考慮しておりますか。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 われわれが現在検討しております主要な点は、不需要期に生産されました木炭を山元あるいは駅頭等の倉庫に備蓄いたしまして、需要時期になってそれを放出していくことを中心といたしまして、それに対する利子補給あるいはその他の施設に対する助成というような問題を現在検討しておる段階であります。

中澤茂一日本社会党

○中澤委員 これはいろいろ方法はあると思うのだけれども、私が考えるのに、やはり法律上できるかできぬかの問題ですが、調整基金制度を作るべきだと思う。なるほど補助も助成もけっこうなことですけれども、基本的には、木炭の需給調整基金というものを持ちまして、基金操作によるところのものを——これは助成や補助ばかりではだめなんです。根本的にやるには、やはり基金を作って、基金によるところの原木資金の運用とかいろいろな面を考えていかなければ、基本問題は解決つかないと思うのです。農協あたりで一応自主調整をやっているところは、それの助成をくれだとか何だとかかんだとか年じゅう陳情しているけれども、それは末梢的の問題であって、国自体が方法をとる場合には、私は、一つ調整基金的なものを作って、それの運用による——ある程度の自主調整でもいいのですが、そういう方向を持たぬ限り、ただ補助金や金利、倉敷料ばかり補助をしても、これは調整がつかないですよ。もう少し抜本的なものを国が考えなければならぬ。県がやっている今の自主調整だって限界にきているのですよ。ですから、何らかもっと大きな角度で——角屋君は、長官は消極的でだめだと言ったけれども、ただ陳情を受けたからそれによってその方の助成金を出すとか補助をするというだけではなく、もう少し林野特別会計の中で根本的に問題を考えて、国としての需給調整方針に移行するのだというものを出してきていい段階だと思う。このごろ岩手の木炭生産地を歩いて、あれだけでは困る——消費者の方も、去年の暮れは炭を見つけるのに大騒ぎであった。長野県のような生産県でもそういう騒ぎであった。だから、やはり根本的な需給調整機関を考えなければいかぬと思うが、どうですか。

山崎齊林野庁長官

○山崎説明員 木炭につきましては、原木の問題あるいはかまの築造に要します資金の問題、また経済的に非常に弱い対象を相手にした資金の問題が残されていると思うのでありますが、お話のありましたような大きい考え方に基きます調整資金の制度もわれわれ一応検討しているのであります。この資金の操作について、国有林野事業特別会計の余剰金その他をもってやれるかどうか、またその時期はいつであるかという点についてもわれわれ検討を加えておるのでありますが、そういう点、早々の間には間に合わぬので、今後研究課題として研究をして実現の方向に持っていきたいというふうに考える次第であります。

中澤茂一日本社会党

○中澤委員 非常に厄介な問題だから、つい逃げたがるが、そういう方向で考えなければ解決しないのですよ。臨時国会までにそれを出せとは言わぬが、通常国会までに需給調整の基本的な方向を出してもらいたい。いろいろ方法は皆さん検討してあると思うが、今の自主調整が限界へきた以上、自主調整の上にちょっと何かを乗せたような格好ではだめです。やはり需給調整の段階にきておる。通常国会までに具体的にそういうことを林野庁で立って、もし法律的にできないとすれば、特別立法でもいいと思う。とにかく林野特別会計の中でやればできないことはないと思う。調整基金というものは法律を要するかもしれぬ。だから、そういう根本問題を通常国会までに出して下さいと希望しておきます。さもないと毎年この問題を繰り返す。五年も六年もこんなことを言っておってもしようがないので、もう少し抜本的積極策を国が出して、自主調整を現在の形でやらせておいて、国が基金でもって一つの方向を生み出していく。そういうことについて林野庁で応援してくれと言えば、大蔵省を呼び出して、こういうものをやれとわれわれ要求もしますから、一つ考えておいて下さい。希望意見です。

松浦周太郎自由民主党

○松浦委員長 次に、食糧に関する件について調査を進めます。  農産物の価格安定の問題について質疑の通告がありますので、これを許します。實川清之君。

實川清之日本社会党

○實川委員 昭和三十三年度のカンショの作付面積と、大体の収量の見通しについてお伺いをいたしたいと思います。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 生産関係について詳しいデータを持ってきておりませんけれども、収量につきましては、御承知のように、今月の二十日、あるいは二十一日くらいは、予想収穫高の発表が統計調査部である予定でございます。昨年は十六億貫台で非常に不作でございましたけれども、ことしはそれに比べればかなりよいのではないかという見通しがあるのでありますが、今申し上げましたように、統計調査部からはまだ発表がございませんので、正確なことは申し上げかねます。

實川清之日本社会党

○實川委員 基礎的な資料がまだわからないということでございますが、昨年は多分十月七日に原料カンショの基準価格の発表があったと思いますが、これでは産地の生産農家の立場から申しますと少しおそ過ぎるように思います。今までは大体十月下旬に発表されまして、ほとんど原料カンショの価格の問題については何ら効果がなかったというようにわれわれは考えて、毎年もっと早く発表してもらいたいということを要請して、昨年から十月初めにやっと繰り上ったのでございますが、さらに、これが実際から申しますと九月二十日ないし二十五日ころまでに発表されないとあまり効果がないように私は思います。そのような時期に発表していただくわけには参りませんですか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 お話の通り、一昨年までは、十月末にカンショ及びバレイショの澱粉の価格をきめておった。農産物価格安定法関係に毎年十月三十一日とするというふうに規定をいたしてある関係もございます。しかし、御指摘のように、十月末までに価格がきまっておりませんと、カンショなりバレイショなりの事実上の価格支持の役割を果すことが困難だという御意見がございますし、私たちもそう思いましたので、昨年から九月末を目途としてバ澱とカン澱の価格をきめることにいたしたわけであります。ことしも統計調査部の発表は九月二十日あるいは二十一日でございますけれども、統計調査部の作況の発表がございますれば直ちに作業を開始いたしまして、九月末を目途として価格をきめようと今考えておる次第であります。

實川清之日本社会党

○實川委員 今までこの基準価格が発表されましても、時期の点はおっしゃる通り九月末にできますればそれでけっこうだと思いますが、実際にはこの基準価格というのは単なるから念仏に終ってしまって、実際のカンショの価格支持には役に立ってない。特に、昭和三十年のごときは、基準価格の発表がおくれてはおりますが、あれによりますと、二十四円五十銭ですが、それで、実際の産地におけるイモの取引は、ちょうど半値の十三円くらいで現物が売買されておるというようなことで、完全にこの基準価格というものは無視されておったのでございます。これは何も昭和三十年の大豊作の年だけではなくて、多かれ少かれ毎年こういう形をたどっておるわけですが、この点について、もう少しこの基準価格を権威のあるものにしていただくわけにはいかないかどうか、それについてのお考えを承わりたいと思います。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 お説のように三十年にそういう事例がございましたが、昨年は二十四円五十銭でカンショの基準価格をきめましたけれども、事実はそれを上回って推移いたしております。それは農産物価格安定法の買入価格なりあるいは支持価格なり、原料の基準価格は米価と違いまして最低の支持価格でございますから、市価がそれより高ければ当然政府に売る必要もない、政府が買う必要もないのであります。基準価格をどの程度上回るかということは、需給関係に主として基くものと考えております。     〔委員長退席、吉川(久)委員長代理着席〕  ただ、私たちは、昨年から基準価格をきめましても、実際はそれより下回って取引が行われることを非常に残念に思いまして、生産者団体にも特別に御相談をし、また指示をいたしまして、幸いに農協法に団体協約の規定もございますし、共販も事実やっておるわけでございますから、そういうものを活用して基準価格以上で市価が形成されるように努力してくれというふうに強く申した経緯がございます。別にそれがきいたというよりも、むしろ需給の実勢で基準価格よりは事実上市価が上回ったというふうに考えておりますが、今年も、そういう農協の共販でありますとか、あるいは団体協約でありますとか、そういうものを活用して、基準価格を下らないように努力してほしいというふうに、全販連とも話し合いをいたしております。

實川清之日本社会党

○實川委員 基準価格が守られているかいないかにつきましては、解釈の相違もあろうと思いますから、これはその程度にいたしておきますが、政府が価格安定法によりまして毎年澱粉を買っておられるわけですが、現在の在庫はどのくらいになっておりましょうか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 ラウンドで申し上げますと、カンショ澱粉で三千五百万貫程度、バレイショ澱粉五、六百万貫程度ではないかと思います。

實川清之日本社会党

○實川委員 これも私のお伺いしたいのは、そういうたくさんの手持ちを持ちまして、今後これを売却するような機会があるかどうか。もしないとすると、ことしなんかの成り行きとしますと、原料カンショの値段も相当安いだろうと思われますし、同時に、また、その製品である澱粉の方も値段はあまりさえないのではないかという予想が持たれておるようでございます。そうしますと、この安定法によって政府は四千万貫も持っている上にさらにまた買っていかなければならない。また、そうしなければ安定法の意味がなくなりますから、当然これは買っていただかなければならないと思いますが、そうしますと、政府の手持ちの澱粉は毎年々々ふえまして、最後はこれはふん詰まりをしてしまうのではないか、あるいはそのために安定法自体が自家中毒を起して運営が不可能になってくるのではないか、そんなよけいな心配もされるのでありますが、この点につきまして、政府手持ちの澱粉の処分のみならず、澱粉そのものの新しい消費の拡大、あるいは販路を拡大するというようなことについて、何か具体的に御検討になっておるかどうか、それを伺いたい。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 澱粉の販路の開拓の一つの例といたしまして、精製ブドウ糖の工場とか、あるいはグルタミン酸ソーダの工場、そういう問題につきまして、私たちといたしましては検討いたしております。

實川清之日本社会党

○實川委員 その可能性というものあるいは工業化の見込みは立っておるのですか。あるいは具体的にもう少し進んで工場も政府が金を出して建てるような計画でもございますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 まだ検討中でございまして、ここで申し上げるほどに固まったものはございません。

實川清之日本社会党

○實川委員 それでは、この問題につきましては、いずれまた今年度の基準価格の算定基礎がもう少し明らかになった際にもう一度お伺いいたしたいと思いますが、いずれにしましても、基準価格の発表の時期をできるだけ早くしていただきたいということと、ただいま申し上げましたような澱粉そのものの販路の開拓というような点につきまして、さらに一段御検討いただかないと、毎年々々政府の手持ちの澱粉はふえて参りまして、結局これはどうにもならないという限界に突き当るだろうと思います。一方、今畑作振興とかいろいろ言われておりますが、畑作振興の具体的な方途というものは非常に困難だというような感じがいたします。そういう場合に、イモ作地帯におけるカンショの栽培というものは非常に重要性を持っておる。たとえば、私の方の銚子の手前にカンショだけを作っておる地帯がございますが、この地帯に他に転作を求めようとしてもなかなか実際にはできない実情でございます。そういうような際でございますから、イモ作一方で生きていく農家もあるので、澱粉なりカンショなりにつきましてもう少し本腰を入れていただきたい。特に安定法がございましても、これは実際はほとんど安定効果を実現していない。買入数量が少い、予算が少いとか、あるいはまたこれを強制する何らの力も与えられていないというようないろいろなことから、安定法がありましてもなかなか価格安定の実効は期待できない現状でございますが、さらに、そういうような安定法自体につきましても、法律改正などをいたしまして、もう少し強力な法律にしてもらいたい。同時にまた、産業そのものとしても将来性のあるような方途を講じていただきたい、かように考えておるわけです。この点についてもう一回所見を承わっておきます。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 非常に重要な問題を数多く御提出なされたわけでございますが、とりあえず澱粉の価格を昨年と同じ程度に九月末までにきめるということを申し上げてよろしかろうと思います。それから、実は、イモ作一方でやっている農家の所得を農産物価格安定法だけでまかなうことができるかどうかというなかなかむずかしい問題があるわけでございますけれども、基準価格なりあるいは澱粉価格なりにつきましては、澱粉工業、澱粉産業、あるいは関連産業、あるいはイモ作農家が長期的に見て安定できるように苦心をいたしたいと考えております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 ちょっと関連。現在の手持ち在庫は何ぼありますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 カンショ澱粉で約三千五百万貫、それからバレイショ澱粉で五、六百万貫、合せて四千万貫ほどございます。  それで、ついでに申し上げますと、三十二年に売れました数量は、両者合せて大体五十万貫程度であります。

實川清之日本社会党

○實川委員 それじゃ、関連いたしましてバレイショ澱粉の問題についてちょっとお伺いいたしたいと思いますが、バレイショの方の作付から、実収見込の方は大体これは数字がまとまっておるようですが……。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 昨年は北海道は非常にバレイショが豊作でございましたが、今年度も相当な豊作であるというふうに承知しております。

實川清之日本社会党

○實川委員 私もことしの夏北海道の方をちょっと国政調査で見て参りましたが、確かに作況の方は非常によろしいようでございます。そういたしますと、ことしのバレイショの基準価格の算定の基礎条件とでも申しますか、パリティ指数とか、需給事情とか、あるいはその他の経済事情というようなものをしんしゃくしてきめることになっておりますが、そのパリティ指数の方はどういうことになっておりましょうか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 パリティ指数だけでバレイショの基準価格あるいはカンショの基準価格をきめておるわけではございませんが、パリティ価格だけを申し上げますと、去年の五月、六月ぐらいに比べまして大体一ポイントぐらい下っておる勘定でございます。  それから、実は、バ澱とカン澱とがそれぞれ関連をいたしておりますので、カン澱の価格の作業をいたしますときに同時にバ澱の作業をいたすことにしておりまして、まだバ澱だけ独立に計算をやっておりません、

實川清之日本社会党

○實川委員 これはお答えしにくい問題かもしれませんが、大体バレイショの基準価格は昨年程度と考えて差しつかえございませんか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 今申しましたように、まだ全然作業に入っておりませんので、何とも申し上げられません。

實川清之日本社会党

○實川委員 バレイショの問題もカンショの場合も、大体基本的な考え方としては同じだろうと思います。従いまして、これもサツマイモの場合と同じように、特に北海道等におけるバレイショの重要性というものから考えまして、この点につきましても、その場当りの施策ではなしに、ある程度見通しを持った抜本的な施策を講じてもらわないと、毎年々々われわれも基準価格の問題でごたごたしたり、あるいはまた、ごたごたするくらいならいいのですが、それをやっておる農家としてはきわめて不安定な経営をしなければならないわけでございまして、こういう点につきましてもさらに一段の御検討を願いたいと思うのでございます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 今實川君の方の質問で御答弁のあったところによると、澱粉の消化については精製ブドウ糖その他を考えておるというのだが、これは長い話なんだが、一向に具体的に表に現われてきておるということは聞かぬわけなんです。真剣にやる意思なのかどうか、それを一つお伺いしておきたいと思います。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 計画をいたしましてから確かに時間はずいぶんだっておりますけれども、澱粉の精製事業は、御承知のように、相当な規模で工業化いたしますことは、初めての事業でありますので、その間きわめて慎重な考慮が私たちの間にもまた事業家の間にも当然あるわけでございまして、この問題は、とにかく、農林省といたしまして、バ澱、カン澱合せて四千万貫かかえているわけで、年産のほとんど三分の一くらいのものをかかえているわけでございますから、きわめて真剣に検討いたしております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 やるとすれば確かに大きな規模でやらなければならぬので、慎重にかまえられることはいいのだが、この問題が起ってからもうすでに二年になるのです。何年かかるかわからぬ。それでは、全国的に見まして、たとえばブドウ糖工場ですか、グルコースの工場等があるのですが、そういうところへ試験的にでも何かやらしたという事実はありますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 一トンあるいは一トン甲程度の工場は全国的に七つか八つ現在ございます。それに対して特別に食糧庁がある設計をして澱粉から精製ブドウ糖の製造を委託するというようなことはまだやってございます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 今の慎重におやりになるというそれはよくわかりますが、それで大体具体的にいつごろやり得るような見込みがございますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 実は先日も澱粉調査会を開きまして検討いたしたわけで、いつごろ具体化するというふうには申し上げられないわけでございますけれども、それほど何年もということはなかろうかと存じます。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 心配するのは、昨年はたしかちょうど政府の支持価格を出します九月末で手持ちが三千七百万貫くらいではなかったかと思いますが、四千万貫といいますと、これはバ澱も合せて昨年より少し増加していると思うのですが、その点どうですか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 三十二年産の澱粉につきましては、カンショ澱粉は政府は買い入れておりません。これは幸い市価が政府の支持価格より高く推移したものですから、カンショ澱粉は買い入れておりません。バ澱につきましては、百万貫程度買い入れいたしております、百万貫買って、大体ラウンドに申し上げて五十万貫くらいカンショ、バレイショの澱粉を売りましたから、差引ふえましたのは五十万貫程度であります。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 それは少しおかしい。三十二年度産のイモによるカンショ澱粉は買い上げておりませんか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 買い上げておりません。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 そうすると、ずっと四千万貫残ってきておるのは二十七年度の分から残っておるのですが、最終はいつの分を買い上げていますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 三十二年度産は買っておりませんから、最終のものは確か三十一年産のものであったと記憶いたしております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 数字はわかりますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 カンショ澱粉で私が先ほど三千五百万貫とラウンドで申し上げましたが、三十三年三月末で正確に申し上げますと、三千三百二十五万貫ほどでございます。この三千三百二十五が貫ほどの内訳を申し上げますと、二十七年のものはすでに売り尽しておりますからございません。三十年産が約二千万貫、三十一年産が千三百二十五万貫となっております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 そうすると、三十三年三月末現在の政府手持ちのカンショ澱粉は三千三百二十五万貫、それを内訳で言うと、三十年度産が二千万貫で三十一年度産が千三百二十五万貫、そうすると、これは政府は全然出さなかったということですか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 政府の買い入れ基準価格が、カンショ澱粉で千五百五十円、実際の市価が千八百円くらいに推移したわけです。従って、政府は三十二年産は全然買っておりません。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 どうもちょっとおかしい。僕の質問とあなたの答弁とちょっと食い違いがあるのだがね。そうすると、現在政府が手持ちにしておるカンショ澱粉は、昭和二十七年は買っていない、三十年度が二千万貫で三十一年度は千三百二十五万貫、三十二年度は買っていない、こういうことになると、政府は今まで買い入れたカンショ澱粉は一つも出していないということになりますよ。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 あるいは私の申し上げ方が悪いのかもわかりませんが、三十三年の三月末に三千三百二十五万貫ほどありますというのは、申し上げるまでもなく三月末の在庫であります。その内訳が三十年産と三十一年産なんです。しかし、政府が現実に買い入れましたのは、二十七年産、三十年産と、三十一年産を買っておるわけです。そうして、二十七年産はもうすでに売り尽してあるわけですから、ことしの三月の在庫には二十七年産のものはありません。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 それでわかった。そうすると、年数別の在庫の中で出したやつは——三十一年度の残っているのが千三百二十五万貫だが、これは三十一年度に買い上げたものも出しているのだね。在庫数がこれだけだからね。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 三十一年産のものを買いました数字を申し上げますと、三十一年産は三十一年度と三十二年度と両年度にわたって約千三百万貫ほど買っております。

赤路友藏日本社会党

○赤路委員 これは話がだいぶ混線してややっこしくなるから、もう一ぺん伺いますが、それでは在庫数を聞きますまい。そうしたらあとで計算すればわかることだから……。三十二年は買ってなければ、二十七年から三十一年まで政府で買い上げた数量は年別にわかりますか。

大和田啓気農林事務官(食糧庁総務部企画課長)

○大和田説明員 申し上げます。二十七年産の買い入れは千七百四十八万貫でございます。三十年産が二千四百六十九万貫、三十一年産が千三百二十六万貫、以上でございます。ついでに、勘定を合すために売却の方を申し上げますと、二十七年産が千七百四十八万貫、従って二十七年産は全部売れておるわけです。三十年産が四百七十万貫、それから三十一年産の売却は三月当時はございません。     —————————————

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 次に、新潟県下における飛行場施設の不完全に伴う農作物の被害について質疑の通告がありますので、これを許します。石田宥全君。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 大蔵省の国有財産第二課長さんに伺いますが、新潟飛行場が本年三月に米軍から引き渡しを受けたはずでありますが、その後の管理状況はどうなっておりますか、伺います。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 新潟飛行場は、ただいまの御質問にありましたように、今年三月までは米軍に提供しておりました。それが返還に至ったものでございまして、その返還直前の財産の所管状況を申し上げますと、大蔵省の所管しております普通財産が土地で二十五万一千坪余りありました。運輸省の行政財産が三十九万八千坪余り、建設省の行政財産が五千坪余り、合計いたしまして六十五万四千坪余りのものでございました。返還されましたので、運輸省、建設省所管の財産はそれぞれ当該省に返還したのでございまして、大蔵省といたしましては所管の普通財産二十五万坪余りを直接管理することになったわけでございます。ところが、御承知のように、飛行場として当該土地は一括して利用されておりますので、財産の所管関係は以上のようでございますが、結局、運輸省の利用いたします民間航空基地として使用する、それから、もう一つは、防衛庁が、将来の計画におきまして航空基地を設けたいという観点から、現在は連絡飛行場程度に利用したい、こういうような申し出もありましたので、地元の御意向もこれありまして、現段階におきましては、運輸省所管の財産は運輸省が管理し、その他の財産はほぼ防衛庁に警備を依頼している、しかしながら、最終責任は大蔵省が持っておるというような形で管理をしております。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 そういたしますと、それぞれの所管並びに警備委託等はございますけれども、国有財産としての所管は大蔵省がやっておる、こう理解してよろしいわけでございますか。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 国有財産としての所管は運輸省と大蔵省でございまして、大蔵省はまた別の立場で、国有財産法の十条にございますが、各省の持っております国有財産全体を総括するという立場がありますので、その観点から国有財産全般は把握しておるわけでございます。ただいまの御質問にお答えいたしますと、一応所管別に責任を持っておるということになるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 総括的な責任をお持ちになっておることであれば、総括的な問題でございますから伺いますが、今御説明があった通り、六十五万坪に上るところの広大な面積でありますが、これが、一方は砂丘地帯で小山になっております。一方は阿賀野川に面しておるのでありまして、この排水は、舗装その他によってほとんど浸透いたしませんので、一方的に流れ落ちておるわけです、飛行場の米軍使用とそれに伴う拡張に伴いまして、その飛行場から湧出する余水のために、農作物がしばしば被害を受けまして、ずっと農民側から排水施設の要望があったわけでありますが、米軍使用当時に、昭和二十五年、六年の二年間を通じて一応排水の施設が作られました。しかし、これはきわめて不完全でございましたために、二十七年以来、調達庁を通じて、もっと完全な排水施設をすべきことを要望して参ったのでありますが、今日まで実現を見なかった次第であります。二十五年、六年の二年にわたって作られた排水施設がなぜ不完全であったかと申しますと、これは阿賀野川の堤防に接続いたしておりまして、そこにポンプ排水をいたすことになれば完全な排水が可能なのでありますけれども、飛行場の中にはマンホールができておりますが、これが自然流出の施設であったために、できた当座からすでにちょっと雨がたくさん降ると被害を受けるという状況でありましたから、それで調達庁を通じてしばしば要望をしておったわけでありますが、引き継ぎの当時そういう問題について調達庁を通じて何か連絡があったかどうか、承わりたいと思います。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 ただいまのお話、実は、先ほど当委員会事務局の方から御連絡がありまして、私ども大蔵本省といたしましては初めて気がついた次第なんでありまして、ただいま関東財務局の新潟財務部に長距離電話で詳細を照会中でございますが、それとは別に今まで大急ぎで調査いたしましたところによりますと、ただいまの排水施設でございますが、これは専門的な言葉でございますが、ドル支弁で米軍が作った施設でございます。と申しますのは、日米行政協定によりまして、現在ならば防衛分担金、その前ならば終戦処理費とか、安保処理費等で支弁にかかる工事ではないのであります。要するに米軍が勝手にやった工事であるそうでございます。でございますので、今年の三月末までの提供中は米軍が直接やっておる。その関係は国民に対しまして一般的には調達庁がやっておったのでございますけれども、それにいたしましても、工事がもし不完全であったというような点があるといたしましても、調達庁としてもあまり米軍に強く申したのかどうか、この点がはっきりわからないのでございます。そういうような実情でございますことが、ただいまも大急ぎで調べましたところでわかったのでございまして、ことしの四月引き継ぎ後大蔵省の所管の財産の部分にこういうようなものがありましたのかどうか、それから、それにつきまして現地の方からいろいろお話があったかどうか、ただいま調べておりますので、この席ではお答えできないことを遺憾と存じます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 引き継ぎの詳細についてはお調べにならなければわからないということでありますから、これはあとでけっこうですが、今申しましたように、六十五万坪、二百町歩以上の面積の飛行場でありますが、その周辺の農地は約百町歩ある。そのうち畑地が四十八町歩、これは全滅です。私、二、三日前に現地を調査して参ったのでありますが、たんぼは約二十町歩ある。完全に全滅です。その他は五割ないし七割の被害を受けておる。こうい う実情にあるのでありまして、先ほどの答弁によりますと、やはり総括的な所管は大蔵省が国有財産として所管されるということでございますが、国有財産であるこの飛行場の施設で排水の施設が不完全なために被害を受けたという実情からいたしまして、この排水の施設をやはり国の責任において完備するということは当然のことであると思うのでありますが、その責任の所在を明らかにしていただきたいと思います。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 現地の実情をはっきり知らないままで御答弁いたしますことをお許し願いますが、仮定といたしまして、国有財産である土地あるいは工作物が原因になりまして隣接の土地に迷惑あるいは被害を与えるような事態が発生しましたならば、即刻そういう事態の防止の措置を講ずべきものと考えます。一言つけ加えさせていただきますと、当初ちょっと申し上げましたが、新潟飛行場の処理方針が政府といたしまして大局的に決定いたしますと、ここは運輸省と防衛庁とがおのおの境界を分けまして所管することになりますので、最終的には運輸省あるいは防衛庁において、もしそういう施設の不備なものがあるとすれば不備の点の除去をなすべきものと私どもは考えておるのでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 これはちょっと実情がわからないという前提のもとでありますけれども、運輸省が所管する一部、または防衛庁が警備の委託を受けておる一部というものもやはり六十五万坪の中にある。そこから出てくる雨水が一方的にずっと落ちてくる、こういう性質なんですから、それはやはり総括的な問題として処理すべき性質のものであろうと思うのでありますが、やはり、そういう場合には、防衛庁の所管部分、運輸省の所管部分、建設省の所管部分は、それぞれの負担においてそういう施設をするということになりますか。これは一般論でいいのですけれども……。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 御質問の通りでございまして、各所管官庁がその責を負っておるのでございます。大蔵省の総括の立場といいまするのをちょっと御説明いたしますと、その土地の利用方法が非常にたとえばぜいたくであるとか、あるいはもっと適当な用途に使うべきであろうというような観点、あるいはそういう行政財産である用途を廃止して大蔵省として引き継ぎを受けて普通財産として処分する、たとえば農地にするとかあるいは工場の敷地とすべきであるというような勧告をする権限が総括ということであります。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 この排水施設という工作物についての考え方は明らかになりましたが、次に、先ほど申しましたような被害の程度でありまして、金額に直しますと約一千八百万円程度の数字が出ておるわけであります。そういたしますると、やはりこの被害に対する補償の責任も当然かかってくるものであろうと考えられるのでありますが、この点はいかがですか。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 ただいま御質問になられました被害がいつ発生したかという疑点が本件につきましてはちょっと問題になるのでございますが、本年の三月までの分につきましては調達庁の方で全部一括して考えるべきことになっております。それから、四月以後にかかるものでございますと、所管官庁が、もし所管財産の管理がよろしきを得なかったゆえの被害でありましたならば、考慮しなければならない問題である、こう一般的に申し上げておきます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 今度の被害は七月下旬から今日に及んでおります。私二、三日前に参りましたところ、応急施設としての排水ポンプを備えつけておりましたが、まだ十分機能を発揮し得ないので、さらに県庁や農林省の出先機関に連絡をとりまして、早急に仮施設のポンプをかり集めて参ったわけでありまして、もちろん四月以後の被害に属するわけでありますし、これはなお出先の機関もございまするし、あるいはまた農林統計事務所等の農林省関係の被害調査等の数字もあがってくることであろうと思いますので、先ほど来の答弁にありまするように、当然の責任としてこの責任を一つ明らかにしていただきたいと思います。これは答弁の過程でもう明らかになったことでありますけれども、なお一つ御答弁を願っておきたい。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 ただいまの被害の点でございますが、私どもただいまの段階ではよく存じませんので、被害が国有財産である工作物のために生じたものであるとしますならば仰せの通りでございます。ただ、この点、被害の原因調査等も必要であろうかと存ずるわけでございます。

石田宥全日本社会党

○石田(宥)委員 先ほどから課長さんは大いに警戒をやって予防線を張って、仮定に立つ仮定に立つと逃げておられるようだけれども、これは、先ほどから申し上げたように、二十五年、二十六年にできたところの施設で、不完全、不十分であって、二十七年以来調達庁に対して要求を続けてきた、しかし相手が米軍のことであるからなかなか実現を見なかったという順序も明らかになっておるわけなのでありまして、ことにまた三月以降に起ったことも明らかなのでありまするから、それらの点は一つ十分考慮をされて、そう予防線を張らないところの答弁を明らかにしてもらいたいと思います。

市瀬泰蔵大蔵事務官(管財局国有財産第二課長)

○市瀬説明員 決してそういう意図で申し上げたものではございませんが、何分私ども具体的に事実を承知しておらないで本委員会に臨みましたので、今までと同じことを申し上げなければならないことを御了承願いたいと思います。

吉川久衛自由民主党

○吉川(久)委員長代理 本日はこれにて散会いたします。     午後五時十七分散会

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