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29回国会衆議院1958/07/10

逓信委員会 第8号

発言数
39
登壇者
8
会派数
2
開催日
1958/07/10

会議録

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 これより会議を開きます。  郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件並びに電波監理及び放送に関する件について調査を進めます。質疑の通告があります。これを許します。森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 私の方から若干の質問がありますが、その前に委員長に私の方から要望しておきたいと思います。本日の委員会を開会するということはすでにわかっておったはずでありまするが、そういう委員会に対して大臣も政務次官も出席をしない、かわりに事務次官が出席をするということで、あとから来るそうでありまするが、そういうように大臣、政務次官、両方とも責任者が出席をしないということについては、私は今後委員会の運営上非常に困ると思いますので、委員長の方から強くこのことについては大臣並びに政務次官の方に要望してもらっておきたい、こう考えるわけです。あとから事務次官が来た場合には、大臣と政務次官の行き先とその旅行の内容について、私は明らかにしてもらいたい、こう思うわけです。  まず第一に郵便貯金の問題についてお聞きしたいと思います。これは本年の予算を決定するときにもわれわれの方から強く注意をしてあった問題でありまするが、一千百五十億の郵便貯金の目標額というものが無理ではないかというようにわれわれの方から追及しておりましたけれども、これは無理で一はないということで、この昭和三十三年度の郵便貯金の目標額が設定をせられましたが、現在の郵便貯金の伸び悩み状況ということが広く世間でも言われておりまするし、また専門紙にもそういうことが載っておりまするが、この郵便貯金が伸び悩んでいるということについては、おそらく最終的には政府の財政投融資計画にも影響するだろう、こういうように考えるわけでありまして、われわれとしては不幸にしてわれわれの予想が当ったような感じがするわけでありますが、郵便貯金の現在の伸び状況というものについての御説明を願いたいと思います。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤説明員 お答え申し上げます。去る七月八日現在の郵便貯金の増加高は百四十五億四千万円でございまして、今年度の目標額一千百五十億円に対しまして一三%という達成率でございます。これを昨年同期の増加高二百八十億円と比較してみますと、昨年も目標額は本年と同様の千百五十億円でございましたので、昨年の同期は達成率は二四%ということに相なっておりまして、昨年の実績の本年は約半分である、五三%ばかりという状況になっている次第であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 昨年度は二百八十億円、本年度百四十五億円ということになりますと、昨年度との差が百三十五億円というものがあるわけでありまして、パーセンテージにいたしましても一一%少いということについては、これは容易ならざる今後の郵便貯金の伸び悩みということになると思いますが、これの原因については政府当局はどう考えているわけでしょう。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤説明員 最近の増勢不振の原因といたしまして、いろいろ資料を整えまして研究いたしておるのでありますが、大体郵便貯金の預金者のほぼ半数を占めておりまする賃金、俸給生活者の家計が、中小企業等の不況によりまして悪化して参った、これが郵便貯金の増勢に影響しておるということが第一でございます。  次に郵便貯金の預金者の約三〇%を占めております農村方面におきましては近年の豊作続きで収入は順調に推移しておると考えられるのでありますが、耕耘機購入のような生産的支出、あるいは生活水準の向上による電気器具の購入等によりまして、相当消費性向と申しますか、支出の方が上って参りまして、収支差額が減少しておりますので、これがまた郵便貯金に相当影響を来たしていると考えられるのであります。  次には中小企業の個人経営者の資金事情の逼迫からいたしまして、郵便貯金の預入が減少するとともに、逆に今までの預入されたものの払い戻しが非常に多い。通常貯金の払い戻しが四月、五月にわたりまして多かったということが非常な原因でありまして、ただいま通常貯金の赤が昨日現在で四十六億ぐらいになっております。これが相当影響していると思う次第でありまして、大体定額であるとか積立であるとか、いわゆる郵便局の外勤の方によって募集をしていただいておるものにつきましては、昨年の大体九〇%くらいはとっているわけでございまして、従いまして一番の郵貯の増勢の不振である原因は通常貯金の払い戻しが非常に多い、こういうことであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 貯金局長にそういうことを聞いてもわからぬと思いますが、これに関連をいたしまして、あなたが記憶があればお答え願いたいと思いますが、簡易保険の伸び方については、郵便貯金とはまるきり違った伸び方をしているのではないかと思いますが、御記憶がないでしょうか。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤説明員 簡易保険の方も、この一月からでございますが、聞くところによりますと、昨年と比べまして相当伸び悩みが現われておるということを聞いております。従いまして、郵便局におきまして保険の方も相当今一生懸命にやっておりますので、そういった面も例年は一月から三月くらいまでの間に簡易保険の方は早く達成いたしまして、貯金に主力を注いでいただいているわけでございます。そういった面がやや保険の方と貯金の方と互いに力をそぎ合っているような面も見えておるかと存じます。

森本靖日本社会党

○森本委員 先ほど来の答弁によりますと、定額貯金と積立貯金というものについては大体平均の九〇%いっておる。ただ一番減っておるのは通常貯金であるというふうに言われたわけでありますが、これは確かに岸内閣が今とっておりますところの経済政策の、中小企業あるいはまた農村に対するところの不況対策というものが完全でない。そういうところから、これは政治の貧困によっていわゆる経済の不況というものがきておるわけでありますが、それが端的に目に見えて現われておりまするのがこの郵便貯金の現状であります。その証拠には特に郵政省の従業員が実際に第一線に立って募集をし、あるいはまた一生懸命努力をするというふうな性格を持っておりますところの定額貯金あるいは積立貯金というものは非常に成績がいい。これは募集するにもしようがない、郵便局において向うさんからお客さんが持ってくるものを待っておるというところの通常貯金だけがこれだけ成績が悪いということについては、これは明らかにそういうことを物語っておるわけであります。  そこで、この貯金の伸び悩み状況というものが明らかになったわけでありますが、これから先の一千百五十億円の年度の消化目標というものについては、どういうふうにこれを置いておるわけでありますか。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤説明員 ただいまの御質問でございますが、私どもといたしましては千百五十億の目標をどうしても達成いたしたいと念願はいたしておりますが、先生の御指摘のごとく、現在におきましてすでに大体百三十億円の総純増額におきまして差がついて出発いたしておりますので、もしかりにこれから来年の三月三十一日までの間に昨年度と同じような預払いの状況が続いたと仮定いたしますと、大体私どもの計算によりますと、千百五十億を大きく割りまして八百六十五億くらいの計算になる次第でございますが、しかしこれは昭和三十年度に非常に成績の悪い年がございまして、このときは実績が八つ百五億でございました。それよりはいいわけでございますが、昨年度の一千五億と比較いたしましても相当悪い。これはパーセンテージでいきますと大体七五%くらいになるかと思いますが、厳密に計算いたしますとそういうことになりますが、これでは私どもの責任も果せないと思いまして、四月から六月まではやむを得ない、今後大いに総力を郵貯増強の方に向けまして、何とかこの目標との差を縮めていきたいと考えておる次第でございますが、厳密に昨年度と同じような頂払いの状況がことし続くと仮定いたしますと、こういう数字が出て参るわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 貯金局長の答弁を聞いておりますと、これは言いわけだけの答弁であって、これから先の来年の三月三十一日までの一千百五十億円という郵便貯金をいかに達成するかという具体的な方策は全くないように今の答弁では考えられるわけであります。そこで今の見通しでいくと、本年度の見込額としては八百六十億円と言われておりますが、そうなって参りますると、これはもう重大な問題でありまして、百五十億に、さらに百四十億でありまするから、約三百億円に近いところの目標との差が出てくるわけでありまするが、私が聞いておりまするのは郵政省としての具体的な今後の七月以降の郵便貯金の増強運動のやり方についてはどういうことを考えておるか、こういうことを聞いておるわけでありますが、そのことについての答弁がないわけであります。そこでもっと明確な、具体的な郵便貯金の増強方策、それから郵政省はもっと責任をとった態度をもってこういうものに臨まなければならぬ。最初に、昨年昭和三十三年度の予算案を編成するときに、一千百五十億というふうな郵便貯金の目標を掲げて大丈夫かということを私の方から何回も押してあるのです。それに対して、大臣並びに政務次官あるいは貯金局長も大丈夫でございます、こういう答弁を何回も繰り返して行なった。それがはやもうこの七月になって百三十五億円という差が出ておるということについては、もっともっと私は責任を持った態度を政府当局としては考えていかなければ困る。やってみたんだけれどもできなかったからしようがございませんということでは、どうにもならぬと思う。そこで、私は先ほど委員長にお願いしておきましたが、貯金局長への質問を一応打ち切りまして、事務次官が見えましたので、次官にちょっと見解を聞いておきたいと思います。本日委員会があることははっきりわかっておったはずです。ところが、こういう委員会に対して、大臣も政務次官も一人も来ない。貯金局長が一人来てさっきから待っておる。しかも、この委員席には前郵政大臣が何人もおって、政府当局は何をしておるかということで、さっきから呼んでおる。ただ局長がぽつっと一人来て一生懸命待っておる。それでは今後の委員会の運営について、政府当局が一体どういうことを考えておるかということを私はしからざるを得ないのです。きょうの委員会なんかは初めから十時に理事会を開会して、十時半から委員会を開会するということを政府当局も知っておるはずです。にもかかわらず、貯金局長ただ一人来ておって、事務次官が今ごろになって来るということでは、この委員会の運営は困るのです。これに対する見解を次官としては言ってもらいたい。  それからきょうの委員会に対して、政府の責任者であるところの大臣も政務次官も出席がない。大臣と政務次官は一体どういう重要な用件で、どこへ旅行しておるか、どこにおるかということをはっきりしてもらいたい。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 本日委員会が開かれることは、前もって連絡がございました。ただ政府側といたしましてだれだれが出席しろ、こういうような御連絡はまだ受けておらなかったのでありまして、私も先ほど受けまして即刻参ったような次第でございますが、大臣は前々からいろいろ御予定もございまして、昨夜用務のため御出張に相なったわけであります。政務次官は、いつでも御出席なされるように待機しておられたのでありますが、党本部の方で何か手の引けない打ち合せ事項があるようでございまして、その方に行っておられまして、おそらくその方の用事が済めばこちらへ回ってこられると思いますが、そのような状況で御出席になれないということでございました。

森本靖日本社会党

○森本委員 事務次官は一体この委員会の運営をどうお考えになるか知らぬけれども、大臣は前もって所用の予定があって旅行中であるということはやむを得ぬといたしましても、大臣がそういうことがある場合には、もう数日前に委員会が本日開かれるということがはっきりしておるのですから、政務次官は待機をして、大臣の代理として出席をして答弁するというのが当然であります。しかも委員会が開会をせられておって、政務次官がそちらへ行っておるということはないと思う。それはどっちの方が大事かといえば、政務次官という任命を受けておる以上は、委員会が出席を要求した場合には、これに当然政府の責任者として出席をしていろいろ答弁するが当然だろうと思う。それを何かほかにわからぬような用事があって出席ができないということではこれは納得がいかない。大体この逓信委員会というものは、あなたも御承知のように、従来から与野党が超党派的に和気あいあいとして委員会を運営してきている。これは事業の性格上そういう委員会の運営をしてきている。しかしそういう運営の仕方というものは、事一たび委員会が正式にいわゆる大臣、政務次官の出席を要求して質問をする場合とはおのずから違う。そういう要求をした場合、大臣がおらなければ政務次官が待機していて出てくるのが当然です。そういう公私を混同するような態度をとってもらっては困る。だから本日の政務次官の欠席については、こういうふうな重大なる案件があって来れないという理由が明確になれば、私は納得するわけです。しかし今言ったような、何か党務か用事があって来れぬということは、私は、この委員会に欠席する答弁にはならぬと思う。事務次官にそういう質問をするのは酷かもしらぬけれども、あなたしか最高の責任者がおらぬのだからあなたに質問をするのです。どうですか事務次官。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 私から政府側へ注意をしておきますが、きょうまでの委員会におきましても、往々にして政府側の出席がおくれがちでありまして、それがためにかなりの時間を遅延したようなことが一回かありました。従って、きょうも公報ではっきり委員会の日取りが明らかにされている限りは、そういうふうな次官から言われましたような事故がありました場合は、委員長まで通告があってしかるべきものだと私は考えます。そういう意味におきまして、今後は一つかかることのないように、特に政府側の方へ委員長からも御注意を申し上げます。

森本靖日本社会党

○森本委員 委員長からそういう要望がありましたので、一つ事務次官としても、大臣、政務次官にこのことはしかと報告をして、今後こういうことが一つ絶対にないように御注意を願いたいと思います。  そこで、前の質問に戻りまするが、先ほど来の私の質問は何も政府のあげ足をとろうという質問じゃないんだから、そのつもりで一つ貯金局長も聞いてもらいたいと思う。さっきも言ったように、昨年は二百八十億もできておったものが、百四十五億円しかできてない。現在すでに差が百三十五億円もある。この調子でいくならば、三月三十一日では一千百五十億円の目標というものは八百六十五億円しかできない、こういう見通しだということになりますと、ひいては政府の考えておりまする財政投融資計画にもやはり私は影響してくると思う。そういう非常に影響の大きな郵便貯金の伸び悩みがある。そこで伸び悩みの状況については、先ほど郵政省の貯金局長の方から説明があったわけでありますが、この伸び悩みの状況については私は決して郵政省に罪があるとは考えません。従業員が一生懸命外へ行って募集をし、また努力をしなければならぬところの定額貯金とか、積立貯金というものは大体目標額に近いパーセンテージが出ておる。それ以外の通常貯金が伸び悩んでおるところ理由については、先ほど来貯金局長が言ったように、中小企業の不況、あるいは農村の不況、あるいは賃金の歩どまり、こういうところが大きな理由になっている、こういうことになって参りますと、郵政省としては——私はこれについての郵政省自体としての責任はないと思いますけれども、しかし郵政省としては、一応この年度一千百五十億円という予算を設定したときにおけるところの責任というものはやはりあろうと思う。たといこれがどういうふうな理由でありましても、郵政省としては今後の七月から来年の二月三十一日までの郵便貯金の目標については、やはり千百五十億円の目標はこれを達成するという努力をしていかなければならぬわけでありまするが、そこでこういう不況の状況下において、これ以上の郵便貯金はもう見込みがございませんということなら、これはあっさりして私はいいと思う。しかし、あくまでもまだまだ見込みがあります、こういう考え方でございましたならば、一体どういうふうな具体的な計画を持って将来進んでいくか、この具体的な計画というものを一つここで御説明を願いたい、こう考えておるわけです。

加藤桂一郵政事務官(貯金局長)

○加藤説明員 お答え申し上げます。もちろん私ども千百五十億の目標達成ということにつきましては十分責任を感じている次第でございまして、これが達成に向いまして総力をあげてやっているつもりでございますが、非常に微力でございまして申しわけないのでございますが、本日も実は全国の奨励課長会議をけさからやっておりまして、いろいろ研究いたしている次第でございまして、大蔵省におきましても、この郵便貯金の伸び悩みにつきましては、先生の御指摘のように財政投融資計画遂行という面から非常に心配いたしておりまして、近くこれが対策につきまして私どもも大蔵省と折衝するはずになっております。従いまして私どもといたしましても、臨時国会を控えまして、早急に何らか貯蓄増強に対する妙案をと今研究中でございます。ただいまここで発表さしていただく段階にまだ至っておりませんが、私どもも研究はいたしている次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 暑い時期でありますので、あまり長い質問をしようとは考えませんけれども、これは普通でしたらそういう答弁でようございますというふうに引き下がるべきもんじゃないのです。実際問題として、先ほど来の答弁を聞いていると、もうこの目標額についてはこれだけしかできません、その具体的な対策については今考究中でありますということでは、これは全くお話にならぬ答弁だろうと思うのです。それから、私が毎回この委員会で言っておりますところの利子の問題についても、これはこの間定額貯金とか積立貯金について若干上げましたけれども、そういう通常貯金の問題についても、あるいは貯金額の最高額の三十万円ということについても、これが果して妥当であるかどうかということについても、この際私は真剣に検討してみる必要があるのではないか。それから金利のコストについても、今の六分六厘というコストについて、真剣にもう一回郵政省当局としては考えてみる必要があるのではないか。それからもう一つは預金者に対するサービスは、これは従業員のけつをたたくということだけではなくて、今日簡易保険は独自のいわゆる加入者に対するサービスを展開しておりますけれども、今の銀行などはかなりのサービスを展開しているわけです。郵便貯金だけがこの預金者に対するサービスというものをほとんどやっておらない。こういうことについてのサービスの開始ということもやはり考えてみる必要があるのではないか。だからきょうあたり私から質問が出たら、そういう問題については、これとここはこう研究しておりますというくらいの答弁ができるようになっていなくちゃ実際のところお話にならぬ。しかしそう言いましても、今事務次官と貯金局長と二人を責めあげましても、大臣と政務次官が何か重要な用事があってこの大切な委員会に出席ができぬというような熱心さでありますので、私はこの程度できょうの質問は終りますけれども、次の委員会のときには、この問題については明確に大臣なり政務次官の方から答弁ができるように、本日の委員会においてこの点について強く追及があったということは、事務次官一つ忘れずに大臣、政務次官に伝えて省議でも開いて早急にこの対策を立てるべきだ、こういうふうに考えるのですが、事務次官どうですか。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 御趣旨まことにごもっともでございまして、当面の郵便貯金の不振の状況は、いろいろな原因もございましょうが、抜本的に考えなければならない各般の要素を包含しておるようでございます。いずれ早急に大臣、政務次官にもよくお気持を伝えまして、これに対処いたしたいと考えます。

森本靖日本社会党

○森本委員 それでは次の私の質問に移ります。ちょうど電電公社の営業局長が来られておりますので、公社の関係についてちょっとお聞きいたしておきたいと思いますが、それは今度各地方におきまして新しく共電式系が自動化になりまして、それでサービスがよくなった都市が非常に多いわけであります。ところが、聞くところによりますると、そういうふうにせっかく新しく自動化がされて住民が喜んでおるところに対しまして、電電公社の方としては、本社か通信局か知りませんけれども、その当該電話局に対して、新しく加入電話についての割当をいたしておるようです。その割当が、共同電話がなんぼ、単独加入がなんぼ、こういうふうに頭から割当をいたしまして、そうして一般の加入者にこれを勧めておる。だから一般の加入者が、せっかく自動化になって、やれやれこれで電話がつくわいと思って喜んでおったところが、お前さんのところは、自動になったけれども電話局の方の都合によって、一つ共同でやってもらわなければ電話がつかぬ、こういうことで電話局から加入申請者に対して勧めをいたしておるというのが、相当あっちこっちであるわけでありますが、これは一体どうなっておるわけですか。加入者については共同で加入しようが、単独で加入しようが、これは勝手なはずです。それを電話局の都合によって、共同でなければお前さんのところは加入するわけにはいかぬ、そういうことを言うということは、国民の権利を侵害しておるのじゃないか、私はこう考えるのですが、この点はどうですか。

吉澤武雄日本電信電話公社理事(業務局長)

○吉澤説明員 お答え申し上げます。実は第一次五カ年計画、さらに第二次五カ年計画によりまして、電話の加入数というものは相当程度まで充足していきたい。ことに都市のみならず地方の農村などにつきましても、今日の電話需要に対して均衡のとれた充足計画をしたいというような意味におきまして、第二次五カ年計画は相当程度農村及び小都市の方に加入者の割当をしたいという計画になっております。御存じのように、現在の電話局舎はほとんど行き詰まりであるところが多いのであります。そこで第二次五カ年計画によりまして、行き詰まりの局を解消するためには、どうしても新局を建設しなければいかぬ。これが全国で約六百八十局くらい予定されておるのでありまして、そのうちで地方の小都市またはそれ以下のところにも、やはり相当局舎を新築して、その機会において原則として自動方式によって交換を開始する、こういうことが原則というか、方針であるわけであります。  そこで御指摘のように、改式をしまして自動になったときに、加入者の割当なり、あるいは割当の中で共同なり単独をどういうふうに考えるかという問題になるわけでございますが、加入者の割当につきましては、年間の計画におきまして、第二次五カ年計画は御存じのように、年間全国二十七万という加入者の増設を予定してかかっておるわけであります。それを大都市、中都市、小都市あるいはその他にどういうふうに割り当てるかという方針につきましては、現在の需要というものにつきまして、やはり充足率をなるべく均衡のとれたものにいたしたいということが根本の方針でございます。さらにその中で事務所とかあるいは事業所とかいうものについては、できるだけ充足率を高めていき、住宅等につきましては、やはり次の順位というような考え方で充足していきたい、こういうふうな充足方針を立てておるのであります。そこでこの自動改式になりますと、ある程度現在の加入者を収容して、なおかつ今までのたまっている加入者あるいは加入を希望する方々も、この局舎ができますと、自動改式の際にできるだけ電話の架設をしたいというのが私どもの考えでございますが、何分にも相当需要が多いものでございますから、当初予想された計画の需要というものが、新局舎ができますと大半またそれ以上の需要があるというような現状でございます。従ってそういう点につきましてはやはり実際の加入の希望者に対してどういうような架設方針なりあるいは電話をおつけするかということは、苦心をしているわけです。その場合におきまして、実は単独電話と共同電話の問題が一つあるわけであります。それは御存じのように、電話というものはやはり単独電話に越したことはございません。しかし日本の現状といたしまして、全部が単独電話を御希望になることはごもっともでございますが、局舎の大きさとかあるいは設備の数とかいうことを考えますと、やはり一人でも多く加入者を入れるとなりますと、共同加入というものをある程度していただきたいということが、こちらの方の希望でございます。なお利用度数が少ければ、むしろ共同加入の方が負担が軽く、しかも利用上不便でないというようなことから、共同加入というものは、原則として住宅の方とかあるいは利用度数が少い方には共同加入をしていただくということになっております。そこで法規的にも、実は新規のお申し込みに対しまして、利用度数その他いろいろな条件を考慮いたしまして、できるなら共同にしていただきたいということは、申し上げる筋もあるわけでございますが、これはやはり納得の上でやっております。そういう意味で、以上のような共同加入の方針というものを具体的に当てはめると、いうと、第二次五カ年計画の中で、自動局あるいは共電式局は、新規の加入者の大体二割くらいを共同電話でやっていただきたい。それから、その他の小都市あるいは地方におきましては、四割くらいを共同電話で充足していって、初めて毎年の二十七万というものの充足が均衡のとれたものになるのではないか、実はこういうふうな方針なり計画を持っているわけです。  そこで、実際問題はどうなるかというと、やはり自動改式の際におきまして、依然として需要が多いものでございますから、その中で利用度の少い方あるいは住宅のような方につきましては、大体以上のような目安を置きまして、なるべく共同電話でやっていきたい、こういうようにこちらも希望しているわけです。そこで従来は、共同電話というものは電話の相手方が話をしておりますと、その話が実はわかるのであります。そこで最近におきましては、一番日本で共同電話が普及しない面は、やはり相手の話が漏れるのじゃないかということが原因でございますので、秘話装置といいまして、相手が話しているときにはその話は聞えない、そういう装置を新たにつけることになりました。また磁石式の局におきましては、相手が話しているときにはランプがついて、これは話し中だということがすぐわかりまして、それなら話が済むまで電話をかけるのを待とう、こういうようなランプの表示ができるようになりました。そういうような意味からも、機械的にも、共同電話といいましても単独と変りないような機能を持って参っておりますから、共同電話をなるべく利用度の少い方には使っていただきたい、こういうように考えております。従って、具体的に各局でどういうようにこれを加入者の方々にやるかといいますと、各通信局におきまして、割当数とそれから申し込みの状況というものを勘案して、以上のような趣旨に基いてやっているわけであります。

森本靖日本社会党

○森本委員 局長の説明せられたその説明はいいですよ。大体私もそれはよくわかる。ただ具体的な計画をする場合、現実の問題として末端の方へいくと、あなたが今おっしゃったような机上の計画通りいかぬのですよ。それを通信局から各電話局に対して、お前のところの新規加入者は本年度二千なら二千、そのうちの四百なんぼは共同でなければならぬ、そのうちの千五百程度は単独だ、こう頭から割ってきているわけです。それが官僚のこちらの頭だから、その四百なんぼというものはあくまでも通信局の言う通り共同にしなければならぬ、こういう頭でこり固まって、その四百の共同加入というものをとるのに一生懸命なんです。ところが、それがその通りとれぬのです。あなたのおっしゃるように、全体の四割とか二割というふうにはなかなかいかぬ。やはり単独加入の申し込みが多い。そこで非常に利用度の多いような、たとえば商売人のところとか、あるいは宿屋とか料亭みたいなところへ、お前のところは一つ共同でやってくれなければ今度電話はつかぬ、こういうことを言う。たとえば具体的な例をあげると、私が知っている範囲内では、本年一月までに申し込んだものについては、下の方ではあなたの言ったようなやり方をやっていない。本年一月までに申し込んでおった者については全部単独でもよろしい、一月以降の申込者については共同でなければいけません、こういうことで各加入者に当っておる。だから、各加入者が、電話つけぬとは何事だということで、それを公社に行かずに現実問題として私のところに言ってきている。実に公社の末端の人のやり方というものは官僚的だと思う。あなたがおっしゃるように、この加入者はなるほど共同でとった方が公社としても便利だし、また加入者としても料金が若干安いからあなたの方もよろしゅうございますということで、納得の上でやるなら私は今のあなたの説明でけっこうだと思う。ところが頭から、共同はなんぼ、単独はなんぼ、こうきめているものだから——電話局としてはその共同の割当をどうしても消化せぬと通信局に対する顔が悪い、こういうことで共同でなければあなたの方は入れませんというようなことをやっている局が相当あるわけなんです。だからこんなやり方は非常にまずいのじゃないか。今あなたが言ったような説明の仕方をもって一般の公衆にサービスを転換していく方が公衆も納得がいくでしょう。こういうふうに末端が取り違えたやり方をやって公社に対する誤解を生じている。そういう点については、あなたがおっしゃったような十分なる指導をやってもらいたい。それから、あくまでも単独で加入さしてもらいたいという者については、その交換と余裕があるならば、やはり私は単独を入れてやるのが正当だと思うのですが、その点はどうですか。

吉澤武雄日本電信電話公社理事(業務局長)

○吉澤説明員 実は本社の方針なり通信局の方針なりに対しまして、計画は大体間違いないように私は思っておりますが、割当はどうしてもそれを強行しなければいかぬということになりますと、電話のみならず、とかく末端はそれにこだわりまして、常識なり実情を無視するきらいがあるのであります。そこで共同電話の目標というものは、それが一つでも足らぬ場合は困る、こういうものではないと私どもは考えております。従って、通信局管内におきましてはある局がどうしても実情から見て共同電話が無理だとすれば、他の局の方にその割当を回してもいいわけであります。通信局としては共同電話の目標が何割ということについて実情に沿ったようにやってもらうことになりますから、年度中途あるいは年度末ごろにはそういう修正が例年行われるわけであります。ことに今のように商店とか事務所というところは電話をたくさん利用するので、共同では向きも悪いという者までどうしても共同でなければだめだ、それでなければよしなさいと言うことはやはり行き過ぎであり、非常識であります。そういうことはないように注意いたしますが、できるだけ共同で使っていただきたいという趣旨は、この際公社の者がよく理解していただくなり十分な説明をする、そういう方向に持っていきたいというのがわれわれの気持でございます。  そこで、次の問題でありますが、実際上の問題をお話しいたしますと、実はある程度電話の設備はいつも残っているわけであります。と申しますのは、全部の設備を使い切っておると、緊急に非常に重要な電話の加入者があった場合困りますので、何がしか最低限度緊急用のために、予備的な電話設備は必ず残しておく必要があるのであります。そういうものは余裕があるとは申せませんが、それ以外に、一応本年度割当を受けただけの電話を販売した、しかし三年くらいの間に設備は消化する、こういうことでこの設備計画を立てておりまして、余裕があるからその年に全部電話をつけてしまっていい、こういうことにはなっておりません。そういう意味で、販売する年度計画というものを立てまして、最近は大体設備の増設と販売方針を一致さしている現状でございます。ある程度余裕がある場合におきましても、やはり利用度数が少いものとか、住宅はなるべく共同でやっていただく方針でございます。しかし、どうしても単独でほしいという方に共同でなければ相ならぬとまではいたしておりません。その点は、やはり先ほど申した販売予定数と当該年度どれだけ消化すべきかということと見合って、実情に従ってやっておりますが、原則的にはそういう利用度数の少い方は納得の上で共同をつけてやるという方針であります。

森本靖日本社会党

○森本委員 大体それはわかりました。ただ、これは営業局長にも言っておきたいと思いますが、そういう共同が何個、単独が何個という割当は郵政省の保険の割当目標と同じで、これはあくまでも目標である。だから、その通りならなければならぬ、こう言ったところで、相手のお客さんのあることですから、その点取り違えのないように……。共同がなんぼ、単独がなんぼとやれば、一分一厘その通り違ってはいかぬというような気持で末端の方がやると、先ほど言ったようなトラブルが起きますし、それはあくまでも電電公社の計画による目標であって、最終的にはやはり国民に選択権があるわけですから、国民の要望に沿い得るよう十分努力をしてもらいたい。こういう計画を行う際、往々末端と本社との考え方が相違する場合があります。全国的にこういう問題があろうと思いますので、今後は十分注意をしてやっていただきたいと思うわけです。  ほかにもいろいろありますが、私のきょうの質問はこれで終ります。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 栗原俊夫君。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 この際次官に、ラジオの聴取料について所見を伺いたいと思うのです。私しろうとで一向わからぬのですが、ラジオの聴取料は受信機を中心に徴収されるものと考えているのですが、受信機を別にして徴収する何か特別な定め、その他の方法等あるのですか、一つお教えを願いたいと思います。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 現在は今申されました通り、受信機に対して徴収をするというようなやり方をやっております。なお、何かより合理的に改善する余地があるかどうかという問題でありますが、さしあたりよい知恵を持っておりません。一応放送法の関係によりまして、放送を受信できるような設備を備えますと、法律上の建前といたしましては、NHKとの間に放送の受信契約をしたものというように定められております。その契約に基いて所定の聴取料を支払うというような建前になっておりますので、現在のやり方をどのようにうまく改善できますかどうですか。また現在の状況ではどういう不便があるか、不合理があって改善しなければならないか、そういう問題がはっきりいたしますと、なる、ならないは別といたしまして、いろいろ考究の対象がはっきりすると思いますが、現在のところでは、今の受信機を中心にいたしまして、受信機があればそれに対して聴取料をいただくというようにならざるを得ないではないかと考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 ただいまは受信機を中心にして聴取料を取る、さらに徴収する方法がある場合には特別な契約をして徴収することができる、その一ワクだと思うが、昨今有線放送というものが広がってきまして、有線放送を設定して放送をしている場面があるわけなんです。ところがこれを受ける側で、私の知っておる現場ではそういう契約をしておるのかどうか知らぬけれども、契約をせずに流せば、おそらくこれは違反だということにもなるんでしょう。聞いておる側からいって受信機があるのと同じ定額を徴収しておる。こういうことで物議をかもしておるところがありまして、何とかならぬものか、こういう相談も実は受けておるわけです。もちろん、そういうことでラジオを聞いておるのですから問題は当然あるわけですが、今度の有線放送で問題の起っておるところは電源の全然ないところなんです。従って受信機を持つことは全然できない。なるほど有線放送によって放送を受ける。しかし選択権も何もない。こういうような人が受信機を持っている人と同額の受信料を取られておる。こういうことでいいかどうか、こういうような論議が実は出ておるのですが、これらに対する御所見はいかがでございましょう。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 お話のような事態を私も聞いております。いろいろめんどうな問題と思います。有線放送の面につきましては、これはNHKとは別の系統でございまして、届出で有線放送を開始できるわけでございます。これには農協が主体になったり、あるいは自治体であります町村が主体になったり、個人が主体になってやっておるものもございますが、この面自体におきましてNHKが聴取料を徴収するというような面は出てこないのであります。しかし、やはり何かラジオ受信機を持ちまして、その受信機でNHK放送も聞ける、有線放送も同時に入ってくるということになっておりますと、NHKといたしましては、NHK放送を受信可能な状態にあるということによりまして受信料を取っておるというようなことでございますが、そういった面について、現実の問題としては建前はどうでありましょうとも、いろいろ疑問を生む面は多々あろうかと思います。ただひとり有線放送ばかりではございませんで、現在民放が相当に広く大きく育っておりますので、そういうような状況から、現実に受信機を持ちまして、NHKも聞ければ民放も聞けるというような状況であっても、自分の実際の聴取の実情はNHKの放送は全然聞かない、民放ばかり聞いておる、にもかかわらず聴取料を取るとはけしからぬじゃないかというような不平も聞くわけであります。なるほどごもっともとは思うのでありますが、その辺のけじめは非常にむずかしいところでありまして、かなり悩みがあるところではないかと思います。少くとも聴取料の問題につきましてはいろいろな問題がございますが、NHK当局ともいろいろよく話し合って参りたいと思いますが、現在のところこれならといういい知恵がないわけでございます。はなはだ遺憾でございますが、そのような気持をお答え申し上げまして御了承願いたいと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 次官の答弁を聞いておると、何がどうなのかさっぱりわからぬような答弁だが、その問題については前から当委員会で非常に問題にしておる事項であって、そう簡単に、何やらわからぬような答弁で今研究中ということでは、この受信料の問題についてはいけないと思うんですよ。これは放送法に基いて明確な規定があるわけであって、現在は受信機の問題について、有線放送の問題は別としても、民放だけを聞いておってNHKは聞かないというふうなことであって、ラジオの受信機を持っておる者についてはNHKとの契約をしたものとして今は大がい受信料を取っているわけです。そしてどうしても払わぬというのはNHKが訴訟を起してやるということになっておるわけであって、これは一応受信機を持っておる者は全部受信料をもらっているわけですから、その点何やらぼやかしたような答弁では、これから受信料を払わぬ者がどんどん出てきたらどうしますか。民放だけしか聞いていないということでがんばっても、それはNHKが何回も答弁をしているように、そういう人はごく少数であって、全部払ってもらっておる。こういうことを政府の方も言っておりますし、NHK当局も言っているわけでしょう。ただ、今問題になっているのは有線放送電話のもので、NHKのものを農協が中継をしてやった場合に、それに対して一体受信料を取るのかとらぬのか。これが今栗原さんが言ったところの問題なんです。それを一般の受信機で民放だけしか聞いておらぬという問題とごっちゃにすると問題になると思う。今の有線放送電話の受信料の問題については、ちょうど松田監理官がそこにおりますが、この方が専門でありますから、それについて一ぺんはっきりした答弁をしておいてもらいたい。

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田説明員 有線放送でつながっております末端のスピーカーについて、それが一つずつ受信料を取られていることは事実でございます。その点につきましては、ただいま栗原先生から御質問がございましたように、確かにそれは選択権もないし、またある一日のうちの非常に限られた時間しか受信していないのですから、これをもっと安くしてもらいたいという要望も承わっておりまして、NHKに話したこともございます。しかしNHK側の解釈といたしましては、現行法では、ただいま次官からも御答弁申し上げましたように、とにかく受信機というものがあれば、聞いている、聞いていないにかかわらず、法律上取る建前になっておるので取っておる。NHKを聞いていないということは、森本先生もおっしゃいましたようにごくわずかなもので、大ていの場合は聞いているのが普通なんですから、それであまりトラブルも起ってないというふうな話でございます。  そこで、それの運用の問題でございますけれども、私の承知いたしております範囲ではつまり受信機というものが一つの受信機としてまとまってある場合でなくして——ちょうどそれが有線放送に当るわけでございますが、その電波を受ける部分の方は一つのところにまとまっておりますが、声を出す方は線でつなげていってあちらこちらに出す場合に——ちょっと申し落しましたが、受信機ごとに取るということは一つの受信機について幾ら取るという意味ではございませんで、法律的にはその受信機を持っている人——受信者と申しますか、それから取るわけでございまして、たとえばアパートならアパートのもとのところに受信機があって各部屋にスピーカーで引っぱっているという場合もございます。それから宿屋なんかの場合にやはり問題になるのですが、大体NHKの考えは世帯という考え方をとっているようでございまして、従ってホテルなんかでお客様が聴取する場合は一世帯とは考えられないというふうな解釈から、それぞれ各部屋に置いてある受信機についても取っているように私は存じております。それと同様の解釈で、たとえばアパートの場合に有線放送のようにずっと伸びていって各部屋にスピーカーがある場合は、やはり各部屋に受信機があるものと考えて受信料を取っておるわけでございます。そういう点をいろいろと考え合せますと、有線放送の場合におきましても、実際上聞く時間が少いとか、あるいは選択権がないとかいうような問題は、これは民放の方ばかりを聞いておるから払わぬというのと同じような意味合いになって参りまして、その一部分にいたしましても、とにかく受信機がそこにあるという解釈をNHKがとっております以上、私どももそれを取られることについては、現行の体制においては一応やむを得ないのではないかというふうに考えて、今は引き下っておる次第でございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 さっきこれから研究すると言うから、研究を待ってこっちでもいろいろ議論の仕方を考えようと思っていたのですが、今の話からすると具体的になってきたので、NHKの方でそういう工合に法を解釈しているということになると、これは確定的な解釈というものはないのですか。もし議論があればいっそ法廷ででも争って、そして払わない。片方は取りにいく。そこで明確なものを出そう、こういうこと以外にはちょっとないのですか。実際に監督の任にある郵政省の側で、こういうものであるというような、近ごろはやりの統一解釈というものが出せないのですか。その辺はどうなんですか

松田英一郵政事務官(大臣官房電気通信監理官)

○松田説明員 その点につきましては、NHKがそういうことで実際問題を運んでおるわけでございますが、そういった解釈をとるということにつきましては、電波監理局におきましても了承いたしまして、従って郵政省の有権解釈はどうかといわれれば、おそらくその線に沿った解釈ということに現在ではなるのではないかと思います。私の方は電波監理局ではございませんで、むしろ有線放送側でございますけれども、大体その問題につきましては電波監理局がそういう解釈をとっておりますので、私どももその線に従っているという状況でございます。ただし、それは今栗原先生がおっしゃいましたように、有権解釈として一応現在の指導上はそれで済むわけでございますけれども、最後にそれはそれじゃ裁判所に出るということはあり得るのかという問題になりますと、これはやはり法律解釈の問題で、それはもちろん裁判所で取り上げる法律的利益という問題を、裁判所でどう考えるかという問題は別にいたしまして、問題にすればなるのではないかというふうに考えております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原委員 技術的にはしろうとでわからぬのだけれども、有線放送で線がつながって向うへ持っていって聞いておる。それが、あるところは有線でつながらずに、ラッパでやっておる、それを向うへ行って受信してやると、これはつながっていないで、あるところで無線でもって入っている。こういうような場合、逆を言えば一つの機械に大きなラッパをつけて公園等で聞いている。それと無線で耳で直接聞いているわけです。それと違って直接の有線の方は一台幾ら取られるというのなら、それじゃここのところへつながらずに、ラジオをつけておいて、それを有線の機械を通じて持ってくる、これなら離れていて、聞えてくるだけだ。こういう議論もいろいろできようと思うのですが、どうもここのところを地元の人たちが納得せぬのですね。この点は今のようなことじゃなくて、先ほど次官は、これは今のままで必ずしも全きだとは考えられぬから、この点はむずかしいけれども、十分研究し考慮するということで、私も了承して引き下ったのだけれども、今のままでそれで押していくのだということだと、いささか問題があろうと思いますが、これらについてはどうなんでしょうか。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 先ほど私からお答え申し上げました通りでございまして、それに森本先生から、そういうことではぼやけるではないかと言われましたが、私はぼやけたお答えをしたつもりはございません。現行法においては明らかに聴取料を取るということになっております。現実に取ってもいます。また、何らかの変更がない限りは取らざるを得ない、取るべきだと思います。ただ、これは栗原先生の御質問の通り、有線放送関係につきましても、またその他についても、聴取料についてはいろいろな疑義なり議論なり、不満が述べられておりまして、そういうものは現行法がこうだから永久に現行法通りになるということは、そういった不平が非常に積み重なって参りますと、相当問題になる点が今後予見されますので、それに対しましては現行法一点ばかりでなく、いろいろよい方法があれば考究を要する問題ではないだろうか、かように申し上げたわけでありまして、私は現行法の解釈といたしましては、やはり聴取料は受信機を備えつけております限りは取ってよい建前になっております。また現実に取っております。取るべきだと思います。

森本靖日本社会党

○森本委員 だから、初めからそう言えばはっきりしておるのです。あなたはそう言ったと言うけれども、速記録を見ればわかるんだ、はっきり言ってないんだ。だから現行法律においては、今松田監理官が言ったように、取っているけれども、これについては当委員会でも再三再四論議をして、問題になっている点であって、そうして今栗原さんが言ったような問題については当然当委員会としても十分に研究をし、またこれについての不合理な点もあるので、われわれとしても研究をしていかなければならぬし、政府もこの点については十分考究をしていかなければならぬ。しかし、そうかといって当面の問題をぼやかしておくわけにはいかないので、当面の問題としては取るべきものとして取っておるけれども、これが必ずしも正しいとかどうとかいうことについてはまだまだ議論がある。それについては当委員会も十分論議をしてきたけれども、まだ結論がついておらぬ。政府においてもせっかくこれについては研究中だという今の答弁なら私もはっきり納得する。さっきの初めの答弁はそうではなかった。速記録を読んでもらってもわかるように、何だか取るのか取らぬのかわからぬようなことで研究中だと言ったから、私は松田監理官にその点を説明せよということで要求したわけです。大体あなたのそういう答弁ならわれわれとしても一応の了解はつくわけです。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員 ちょっと関連して伺っておきたいのですが、今の問題は一般市井でもずいぶん問題になっており、そこで最近NHKが、盗聴しておる者があるという見込みをつけて、各戸にわたって調査をしておられるように聞ついております。そういう事実がありますか。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 私まだそういうあれを具体的に耳にしておらないわけであります。

早稻田柳右エ門自由民主党

○早稻田委員 実はこれは北区に起った最近の問題ですが、留守のうちへやってきて、そしてうちじゅう家探しをして調査をして、各受信機にNHKの札を一枚ずつ張っていったという事実があるのです。これはどうも私は聞いておかしいと思っておるのですが、もし事実であるとすれば問題だと思います。もしそれが事実であったらどうなされますか。

小野吉郎郵政事務官(事務次官)

○小野説明員 まだその辺は何も聞いておりませんですが、御質問のような事態があるといたしますと、NHKの聴取料の徴収に当りましては、何もそういった家宅捜索をしたり、家屋の中に立ち入ったりするような権限は認められておりません。かなりこれは行き過ぎの行動であり、非常に穏当を欠くやり方であると思います。よく実情を調査いたしまして、そのような事実がありといたしまするならば、これに対しまして善処いたしたいと思います。

淺香忠雄自由民主党

○淺香委員長 次会は八月十二日火曜日、及び九月十一日木曜日午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時九分散会

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