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29回国会衆議院1958/07/03

地方行政委員会 第7号

発言数
48
登壇者
7
会派数
2
開催日
1958/07/03

会議録

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 これより会議を開きます。  地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。質疑の通告があります。順次これを許します。川村継義君。

川村継義日本社会党

○川村委員 一つ二つ簡単にお聞きいたしておきますが、再建団体の給与改訂の問題が、ここ二、三日この委員会で強く取り上げられまして、いろいろ質疑が行われ、問題点となるところ、あるいは自治庁当局がとってこられた処置、その考え方について一応は明らかになったのでありますけれども、この問題は、今該当しているという九つの府県その他の関係団体、こういうものが自治庁のいうことを聞いたからといって、なかなかそのままたやすく見過すわけにいかない問題があると思うのです。自治庁当局が、委員会でいろいろ問題を追及しておるけれども、九府県は、自治庁のいうことを聞いて条例改正に踏み切る態度を示しておるから、何とかなるだろうというようなことでは済まされないのじゃないかと私は強く考えておるわけであります。再建団体に対するこれまでの自治庁当局のとられた処置、あるいは給料表の改訂等にからんで参りましたこの問題は、やはりもう一回真剣に考え直してもらわねばならないとわれわれは思うわけであります。  そこで私は、やや具体的にお聞きしておきたいと思いますけれども、自治庁当局がとった処置を考えてみますと、昨年の給与改訂に伴って自治庁がいろいろと指示をした。その指示に基いて給与改訂が行われてきたことは、この委員会でも前々から明らかにされていることであるし、また昨日、一昨のこの委員会でも明らかにされたわけであります。大体各府県は、昨年の六月から七月、あるいはおそいところでも九月ごろまでには給与改訂を行なって、自治庁の方にその届を済ました、こういうような一つの筋があるわけであります。ところが、十一月末、十二月に入って自治庁が急に—当時は十一府県ではなかったかと思うのでありますが、県にいたしまして十一の再建地方団体に対して条例改正を迫った。そしてそれが今日まで相当混乱してきておる。ついに、条令改正等は一応地方の議会で決定されたものであるから、今さら改正することは相ならぬ、またそういうことを要求するのは地方自治に対する大きな侵害である、こういう態度で臨んでおった地方団体も、ここに利子補給の停止などという強圧手段をとられて、先日、残った九つの地方団体が、自治庁のいうように条令改正の手続をしようというように軟化してしまった。こういうような一つの経過があるわけであります。  そこで第一にお尋ねしたいことは、昨年の十一月二十七日であったと思うのでありますが、自治庁の次官以下の局長クラス、いわゆる首脳部の人たちが集まっていろいろ会談されて、国家公務員に行われた給与改訂の基準を上回った給料表を適用しておる団体に対しては、これを是正させるというような態度を決定して、その翌日十一日の二十八日であったと思うのですが、都道府県会館で全国の総務部長会議を開いて、そしてこれを改正しろ、改正しなければ将来利子補給停止等の強硬措置をとることがあるというような態度に出ておるのでありますが、二十七日に急に自治庁の首脳部が集まって、国家公務員並みの給料表の適用をやっていない十県ばかりの団体に対して、改正させようという腹を固められた当時の考え方あるいはそのいきさつというのは一体何であったのでありますか。もうすでに地方団体の条例改正もできて、自治庁の計画変更についての承認を得ておるわけであります。それが十一月の末になってそういう態度に出られたという当時の真相といいますか、皆さん方首脳部でその合議に達せられた経過なり、その考え方は一体何であったか。この辺のところがまだどうもすっきりしないので、われわれといたしましては、自治庁のとってこられた態度に対して、納得のいかないものがあるわけです。その点を一つここで明らかにしていただきたいと思います。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 当時私、主幹の局長ではございませんでしたが、十一月ではなしに夏のころだったと思います。私も庁議で取り上げられましたこの問題の相談にあずかった次第であります。従いまして、自治庁としての方針を決定しておりましたのは、やはり給与表切りかえの当時でございました。先般来いろいろ御質疑がございましたように、その間において、自治庁として指導の徹底を欠いた面はございますけれども、その当時自治庁としての方針決定の問題があったわけでございます。その際に、府県で作っております給料表を見ますと、一般職では、県の係長クラスの者が、国の主任級を越えて課長補佐級の号俸が刻まれておる。あるいは県の巡査の号給が、国の警部補の号俸が刻まれておる。こういうような問題が議論になっておるのであります。同時にまた、初年度としてはそれほど大きな額でないにしても、だんだんと該当者がふえてきて、後年度になればなるほど相当な額になってくる、こういう問題がありました。あるいはまた地方公務員の給与が高いとか低いとか非常に議論がある。そういう際に、今度の給料表の改訂のあり方から見ると、また問題が大きく批判の的になってくるのではないだろうか、こういう議論もございました。そうこうようなところから、やはり法制的に考えた場合に、国家公務員の給与を一つの基準にしなければならないような制度になっておる際であるし、ことに財政再建団体に対しては、いろいろな面において国が特別な援助を与えておる。しかも一方では行政水準が低く、これを上げなければならぬにもかかわらず、そういう団体において給与を特に高く支払わなければならないようなことにする結果、さらに一般的な行政水準の引き上げのような問題についても、また新しい問題が生まれてくるのではないか、こういうことがございまして、結局、いろいろな議論はあるけれども、自治庁としては、あくまでも国家公務員に準じた給料表の改訂をやってもらわなければならないであろうという結論に達したのでございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 今、奥野局長がお話しになったようなことは、一般的な自治庁当局の考え方であろうと思うのです。ところが、今お話しになったうちの前段は、これは少しお考え違いなさっているのではないかと私は思う。ということは、今の警察官の号俸の課長クラスであるとか、係長クラスであるとかのきざみ方がどうである、あるいは県庁職員の係長の号俸のきざみ方が妥当でない、そういうのは確かに初めはあったのですね。そこでそれが自治庁当局と折衝されて、その表は、やはりなるたけ国家公務員の給与表に適合させるために地方団体でも努力している。そういうような折衝をやって、そのような皆さん方の会合等でいろいろ指摘された。あるいはそういう方針等を検討なさったことは、確かに六月か七月の夏のころ行われているわけなんですね。ところがその地方団体も、初めに一案、二案、三案と、いろいろ作ったでありましょうが、その給料表の指摘を受けて、最後の給料表ができ上った。その中には、御承知の通りに、ある号給の、国家公務員であったら十五ヵ月で昇給しなければならぬところを、一つ下げて十二ヵ月昇給に持っていく、そういうところが実際は合っていないのですね。そういう部分的なものが生まれてきているわけです。ところがその給料表について、またその給与をもとにした計画変更についても、これならばその地方団体の財政再建計画には大きな影響はないということで、それらの事前折衝を通して一応自治庁が認めた。内諾を与えた。内諾を与えたので、それらの団体では、やはり議会に諮って条例制定に持っていった。あるいはその後本格的な計画の変更等を提出している団体もある。あるいは内諾を得たそのときに、本格的な計画変更を見せて、そうして大体の手続を了しておる団体もあったと思う。そのようないきさつはございましたけれども、要するに、九月ごろから十月ごろにかけては、すでに自治庁当局のすべて内諾した——はっきり言うならば、承認を得た形にこれはでき上っているわけですね。これはそういう経過になっている。それが、私が申し上げる十一月末というのは間違いございません。十一月の二十八日に総務部長会議を開かれているのですから、その前日、皆さんが集まって急遽いろいろ協議をなさって、とにかく給料表の適用が国家公務員の給与表よりも幾分でも上回っておるようなものについては、これを是正させよう、条例改正をやらせようというような決定をなさった。今までは大体地方団体の自主性にまかせるという態度できておりながら、十一月末になって、急に条例改正を迫ってこられたその考え方というものは、一体何であったろうかということでございます。おわかりでございましたら、それを一つはっきり……。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 きのう、おとといの議論においてもあったのでございますが、当初、自治庁の方で給与条例の改訂に内諾を与えておったのじゃないか、こういう点につきましては、自治庁としては実は与えていないわけでありまして、ただ県側と話をした若干の人たちに、そういう感じを持たせる言動があったことは事実のようでございまして、その点につきましては、自治庁としてまことに遺憾で、県にも御迷惑をかけた、こういうように思っているわけであります。同時にまた、自治庁としての方針は、実は切りかえ当時から変っていないわけでありまして、十一月のことをおっしゃるのでありますが、私は当時税務局長でございましたが、相談にあずかって、そういう問題が総理大臣のもとでさらに確認されたのが夏のころであったことを今も記憶いたしておるわけであります。

川村継義日本社会党

○川村委員 その点はちょうど奥野さんが税務局長であられたので、あるいは私の申し上げている点がはっきりしておられないのじゃないかとも思うのですが、それは当時その席上にあなたが出ておられたかどうかということも、また一つの疑問になって参りますから、これ以上お尋ねしてもどうかと思うのでありますけれども、ただ、私はきのうはちょっと中座いたしましたから、おとといです。おとといのあなたのお答えの中に、結局府県にいたしますと十八の再建団体の中で、他の府県は大体国家公務員並みの給料表の適用をやっておる。ところが、いわゆる問題となったところの十一府県ですか、今九つだそうですが、十一府県は、給料表の適用がどっかで昇給期間がずれている。国家公務員よりも少し有利になっている。こういう形が現われているわけですが、この府県の取扱いについて今日まで問題になってきたわけでありますが、この府県は、その条例で制定いたしました給料表を適用して参るならば、その再建団体の再建計画に将来支障を来たさない、大きな影響はない。たとえば税収も伸びるであろうし、これは大きな影響はないということで、一応あの当時大体内諾を与え、そうして地方団体も安心をして、知事の方から県議会等に対して条例の制定につきまして議決を求めた。こういうことになってきたのでありますが、大体、いわば今残っております府県にいたしまして九つの団体は、その当時は将来の再建計画に大きな支障はないと認められておったのだと思うが、ほんとうは再建計画に支障があると考えられておったのかどうか。これが一つの問題でありましょうし、それから奥野さんがおととい言っておられた中に、他の府県とのつり合いということもおっしゃっておったようであります。つまりもっと具体的に申し上げますならば、九つか十一のこの府県は、国家公務員よりも少し昇給期間等において有利な給料表を適用したので、国家公務員並みに適用したところの府県から、ばからしいじゃないか、どうしてほかのやつを認めたのか。こういう文句めいたことが出てきたので、同じ再建団体であるから均衡をとらさにゃいかぬ、こういうような形で結局変更を求めた。こういうような見解の表明もあったようでありますが、そういうのもやはり直接大きな理由になっておるのでありますから、その問題について、一つもう一回お聞かせを願いたい。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 財政再建のねらいは、やはり早く再建を完了いたしますと同時に、地方団体の財政を健全なものにしていきたい、そういうことであろうと思うのでありまして、また法律にもそういうことを明記しておるわけでございます。そういう点から考えて参りますと、やはり給与条例の改訂の仕方いかんによりまして、将来給与費が特に増高してくるということは、その点において問題がございます。同時にまた、先ほど来申し上げましたような地方財政一般の問題としても、非常に関心の持たれている点であり、また地方財政全体の水準を上げていきます場合にも、しばしばこれがいろいろと論議の的になっておりまするので、特に自治庁としては慎重な態度をとらざるを得なかったのであります。なお他の再建団体におきましても、どのような給与体系の仕方をするか、非常に注目を払っておりますので、現在におきましても、なおかつ個々の給与条例改訂を求められている団体がどのような改訂の仕方をするか、もし給与条例につきまして、国家公務員よりも上回った改訂のままでいけるものならば、他の再建団体においても同様な措置に出たいというような動きもかなりあるようでございます。そういう点も、自治庁としてはかなり心配をいたしている点でございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 もう一つ、今のに付随して局長にお聞きしますが、再建団体の適用を受けておる十八か十九の府県の中で、国家公務員の給与表より以上の大きな適用を受けているのは、今問題になっておる九つのほかにまだあるでございましょう。これはどこどこですか。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 ちょっとお話の趣旨がわかりにくかったのですが、十八の財政再建団体のうちで、給与条例の改訂を求めておりますのは九つでございます。従いまして他の九つの再建団体は——要するに、今給与条例の改訂を求めておりません団体は、国家公務員の給与に準じた改訂を行なっておるわけであります。

川村継義日本社会党

○川村委員 それは確かですか。兵庫や京都のことをいいますと、差しさわりがあるかと思いますが、兵庫や京都も再建団体じゃないですか。兵庫や京都府も再建団体であって、これは同じく国家公務員よりも上回った給料表の適用をやっているでしょう。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 実は、兵庫、京都の問題を正確に覚えておりませんけれども、国家公務員の基準を上回っている団体について改訂を求めたのであります。もとより地方団体の特殊性がございますので、その特殊性をいささかも入れては悪いということは、自治庁としても申していないはずでございます。また、そういう意味における調整をしてほしいのだという趣旨を通達したわけでございます。ただ、この調整のとりょうによりまして非常な誤解を生じて、地方団体に御迷惑をかけるような結果になっておるわけであります。

川村継義日本社会党

○川村委員 新しく財政局長として担当されたあなたのお気持はわかりますが、よく考えていただきたいと思いますことは、兵庫や京都も同じ再建団体、しかもこの府県においては、やはり国家公務員の給与表より以上、その昇給期間等において上回った給料表の適用を受けておると聞いておるのです。これは間違いないと思う。ところが、兵庫等には全然今のように条例改正をやれというような指示も何らされていない。他の府県は、いわゆる九つのものについては、一律に条例改正をやれと強硬に迫ってこられたということについて、やはり一つの矛盾というか、そういうものが考えられるわけです。この地方団体にそれだけの自主性を持たせるということになれば、今問題となっておる他の九つの府県についても、私はそういうことが当然——その府県の今日までの給与のあり方、あるいはその人的な構成、そういうものから考えて、給料表適用の一部分に、昇給期間が国家公務員の給与表よりもやや有利になっておったといっても、これはやはり自主性を認めてやるべきじゃないか、こう考えざるを得ないのです。どうなんですか。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 給料表の改訂に当りまして、形式的に、全く国家公務員の給与表が入れられなければならないというような考えは持っていないわけでありまして、昨日も行政局長から、この点につきましてたびたび御説明を申し上げたと思いますが、今後さらに九府県の再建団体が給料表を再修正されるに当りましても、この考え方は変っていないわけでございます。

川村継義日本社会党

○川村委員 私は、兵庫や京都のやり方を不都合だという意味で今例示したわけじゃないのです。再建団体であるがために、国家公務員並みの給与表適用をやったものはそれでよろしい、やらないものについては、国家公務員並みの給与表適用をやった府県から文句が出る、不公平だ、そういうようないろいろな理由が出てくるから、その九つの府県については条例改正をやれ、やらなければ利子補給をとめるぞと、こういうような態度に出られておることは行き過ぎじゃないかと思うわけです。あなた方の方で、そういうような根本的な考え方がほんとうに正しいものであったら、やはり兵庫や京都についても、国家公務員並みの条例改正をやれと言うのが当然じゃないですか。そちらの方は大府県であるからというような、その府県の特殊性を認めてそのままで置いて、他の府県には一律に条例改正を迫る。しかも、その九つの府県の給料表の取り上げ方は、おそらくばらばらであって、最低やむを得ないものをもって国家公務員並みの給与表になるだけ近いもの、それに大きく違わないものをやはり研究して作っておると思うんです。そういうような状況を考えると、九つなら九つの府県に対して一斉に、お前たちはからだが小さくて国家公務員並み以上の給料表だといって、しかもその中身は、ほんとうに一部分昇給期間のズレが出ておるというような給料表なんです。そういうものを取り上げて、条例改正をやれ、国家公務員並みに直せ、やらなければ利子補給をやらぬぞ。こういうような強圧手段に出てこられた考え方というものは、これは非常に行き過ぎじゃないか、こう思わざるを得ないのです。どうでございましょうか。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 私は、再建団体につきまして、大府県だから、あるいは小府県だからということで、自治庁が取り扱いを異にした態度に出るようなことは、今までもございませんし、この問題につきましてもなかったと思います。ただ遺憾なことに、京都府や兵庫県の給与条例を私覚えておりませんので、即刻調査いたしまして、その事情は明らかにいたしたいと思います。今後といえども、府県間におきまして、自治庁が違った取扱いをするようなことはいたさない考えでございます。なおまた九つの再建団体におきまして、給与条例を再改訂していただきまする場合にも、ただ形式的に、国家公務員の給与表と同じにしなければならない。こういう考えは、もちろん今までもとっておりませんし、今後も、川村さんのお気持をよく頭に置いて相談いたして参りたいと思います。

川村継義日本社会党

○川村委員 これは当然そう考えていただかなければならぬ。残った問題になった九つの県にいたしましても、これはやはり個々に検討してもらって、この府県は、この昇給期間をずらしてやっていけば、二年か三年後には、再建計画を実施する前に破綻が来るのじゃないか、この給与が大きな影響を及ぼすのじゃないか、こういう府県がありましたら、その府県を呼んで、この際一つ給料表の適用については善処してもらいたい、こういうことはあってもいいと思うんです。ところが、九つの全部が再建計画に大きな影響があるとは思われない。ということは、先ほど申し上げましたように、当時再建課等が中心となって、いよいよ最後の給与表適用に当っては、いろいろ検討してみて、これならばさしたる支障はないといって内諾を与えている。内諾をもらったから、各府県の総務部長は安心をして知事にも話して、県議会の承認を得ているわけです。これは事前に皆さんの方で相談しなければ、今の再建団体の諸君は、県議会に条例などは出し得ませんよ。これは私はその通りだと思う。そういうようにちゃんと内諾を与えたということは、再建計画に大きな支障がないからという見通しで内諾を与えていると思う。かりに何か条件的なものがあったといたしましても、これは九つなら九つ、十なら十の問題になっておる府県全部一斉にそういう事情があったとは思われない。そこに私は問題があると思う。しかも御承知の通り、あの府県の中の給料表をずっと見てみますと、行政職のほんの一部分の昇給期間がズレている。これは年間にいたしましては二百万、三百万くらいの問題じゃないかと思われるところさえあるわけです。そういうのを、条例改正をやれ、やらなければ利子補給をとめる。こういうような態度に出られたということは、私は、行き過ぎではないか、こう考えざるを得ないのです。  そこで今ここで私は長々しく地方公務員の給与体系というものがどうなければならぬか、そういうことはもう申し上げたくありませんけれども、やはり各府県の地方団体の公務員の給与というものは、もう少しやはり実態に即して考えていただくことが当然じゃないかと思うし、特にいろいろ問題になりましたように、国家公務員並みのあれを適用するという御方針であれば、また財政措置もその通りにやったのだ、こういうような御見解であれば、市町村等でいわゆる取り残されておるもの、国家公務員並みになっていないところの市町村に対する対策というものも、これは私どもまた問題点になって上ってくると思うのです。そちらの方はそちらの方で自主性というような言葉で濁してまかせておいて、ただ九つの府県に対して、財政再建計画の変更に大なる支障もないのに、これを十ぱ一からげにして利子補給を停止していく。そういう強硬手段に出られたということは、私はどうしても納得いかないことです。これは前の責任者がどういう考え方で出てこられたか、その辺のところはまだはっきりつまびらかになっておりませんけれども、これは新大臣、新財政局長あたりにおいては、十分一つ問題を早急に解決してもらわなければならぬと思う。この点につきまして大臣の所見をお聞かせおき願いたいと思います。特にこの給料表の適用に当って非常に困難をして参りましたその地方公務員のそういうような待遇の問題、あるいは給与の問題、そういうものについて御見解があれば、あわせて一つお聞かせ願いたい。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 この問題につきましては、昨日の委員会におきましても、またその前の委員会等におきましても、皆さんからいろいろと御意見も承わり、またお考えも承わりましたので、私も意のあるところをよく了承いたしたのであります。私の口からこういうことを申し上げることはいかがかと思いますので、御遠慮申し上げるべきが本筋かもしれませんが、何にいたしましても、法規の適用等につきましての議論は別といたしまして、やり方において、率直に言ってまずかったのではないかという気も私はいたすのであります。しかし、そういうことを言って、決して前の方を非難する意味ではないのでありますが、まずかったという意味は、自治庁側の考え方は、決して府県の自主性を無視するとか、あるいは一、二の府県と他の府県との取扱いを別にするとか、そういう気持は毛頭なかったことは当然でありますが、しかし、結果として自治庁の考え方と府県との考え方との間に食い違いを生じたというようなこと、またこういうような利子補給を停止するという事態を起すようになったことそれ自体につきまして、私は、やはり何と申しましても、自治庁のやり方についても遺憾の点があったのではないかと思うのでありまして、こういう措置をとらざるを得ないといたしましても、あるいはもう少し話し合いをして、御理解をいただいてやればよかったのではないかという気もいたすのであります。しかし、過去のことをとやかく私が非難することは差し控えなければなりませんので、これ以上申し上げませんが、当委員会における各委員の皆さん方の御意見、また一般の世評、ことに関係の府県側の御見解等もよくわかりましたので、今後十分注意いたしまして、再びこういうようなことのないように、少くとも——私は、昨日も申し上げたのでありますが、自治庁というものはあくまでも府県の立場を守っていかなければなりませんので、その自治庁と府県との間に意見のそごを来たし、あるいは感情上のまずい点が残るということになりましたら、これは単に当該府県の問題のみに限らず、国全体の自治行政からいたしましてもまことに残念にたえませんので、そういうことのないように十分連絡をとり、また意を尽して事を運んでいかなければならぬと考えるのであります。  当面の問題といたしましては、関係の九県の方々と自治庁当局と、御承知のように先月の二十五日にいろいろ話し合いをしたしておりますので、さらにその話し合いの線に沿いまして、自治庁に遺憾の点があった点は遺憾の点といたしまして、話し合いを進めまして、円満に解決をいたしたい、かように考えておる次第であります。  当委員会の皆さん方の御意見の点、私も今後十分注意いたしまして、再びかようなことのないように連絡を密にいたしまして、また府県の立場を十分尊重いたしまして事を処理して参りたい、かように考えておる次第であります。

川村継義日本社会党

○川村委員 大臣のお話ごもっともでございますが、いま九府県に対する利子補給が停止されておる。しかもそれは二十一条の適用によってやったというようなことでありますが、今まで論議されました経過をずっと考えてみても、また私が先ほどから意見まじりに申し上げましたが、この九つの府県に対して、そのような経過をとって給与条例を制定してやってきておる府県に対して、あの二十一条の条文を適用して利子補給の停止をしたということは、これは少し問題があったと思うのでありますけれども、納得がいかないのでございますが、大臣は、これはやはりその通りだ、こういうふうにお考えになっておりましょうか。  私たちは、あの法ができたときのことを考えてみましても、また論議されたいろいろの御意見等を聞いてみても、一応再建計画を策定した。ところが、それが結局十分でないから大臣の方から条件をつけて変更させる、あるいは承認をするというような問題がある。それから懲罰——懲罰というとおかしゅうございますが、そういうような利子補給等を停止するようないわゆるあの規定を適用するについては、皆さんの方で承認されたその再建計画を実施しない、その通りに従わない、そういうような団体に対して利子補給をやらないとかいうような処置をすべきが本筋であって、この給与改訂に当っては、結局再建計画というものは、これはもうすでに承認を受けておるわけでありますから、しかも先ほど私が申し上げましたように、その給料表については、それぞれその県の再建計画とにらみ合せながら、その府県の自主的な立場に立ってやるというような前提に立って実施させておるのでありますから、何も再建計画に大きな支障はないんです。そういうようなことを考えてみると、あの法の適用ということはちょっと行き過ぎというか、私は妥当でないと思うのですが、大臣、どのようにお考えになっておりますか、あわせてお聞かせ願いたい。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 条文の解釈からいたしますれば、あるいは自治庁の考え方、自治庁のとった態度について不当であるかないかという問題もあるかと思うのでありますが、自治庁としても、大局的に考えまして、県側にぜひともあの給与条例を改訂していただきたい、こういう強い希望がありましたので、ああした措置をとったことと考えるのであります。しかし、もともと自治庁としては、再建団体がりっぱに再建できることを念願することは当然でありますので、やむを得ずああいう措置をとったといたしましても、幸いにいたしまして、九県当局が自治庁の考えに御同調願いまして、さらに給与改訂をいたすというようなことをして下されますならば、当然に、さかのぼって利子補給の停止も取り消すべきだと考えるのでありまして、法律にどうとかいうことでなしに、自治庁としては、当時ああいう措置をとることによって何とか再建団体の方々にもお考え願いたいという気持からやったことじゃないかと思うのでありますが、幸いにして関係県当局におきましても、自治庁側の考えを御了解願いまして、条例の改訂等をいたして下さるということでございましたならば、私はその機会に、自治庁も利子補給の停止をさかのぼって取り消すようにすべきじゃないか、かように今考えておる次第であります。

川村継義日本社会党

○川村委員 それはそうでございましょうが、私、今のお考えにちょっと合点がいかないところがあるのです。結局、今日まで前の大臣や自治庁の直接担当の諸君が、条例の改正をしなければ利子補給を停止する、よろしいか、こういう態度で出てこられて、一品にいうならば、ついに相手が屈服したわけです。屈服して、結局条例の改正ができたら利子補給をするという考え方は、私は中央官庁としてとるべきじゃないと思うのです。ここで私として考えることは、また皆さんに考えてもらいたいと私が思うことは、この財政再建計画に大きな影響があり、しかもそれに従わないというような態度であれば、あの法の適用もよろしゅございましょう、やむを得ないかもしれません。そこで今度の給料表の適用についても、本年度、三十三年度の財政再建計画の変更ということにちなんで、三十二年度に作られたところのある県の給料表の適用が、国家公務員よりも幾分上回っておる。その給与費が三十三年度以降の計画変更に支障があるというなら、その府県について、昨年に、国家公務員よりもちょっと上回っておるこの給料表を差しつかえないと認めたんだけれども、どうもあなたの県のこのごろの財政再建の運営を見てみると、やはり給与費において問題が残るようだから、一つなるべくこれが適正になるようにしてくれないかというような出方を、本年度に入ってされるなら、私は納得いけると思う。しかも、それが全部あるかないかわかりません。それは何県かはあるいはあるかもしれません。そういう出方をしていただくならば、それはわかるのでありますが、先ほど申し上げておりますように、十ぱ一からげに、とにかくやれ、改正しなければ利子補給を停止する。こういう強圧手段に出てこられたので、府県としては、その利子補給の停止がこわい、またそれが大へん痛手になるというようなことで、やむなく条例改正に腹を固めざるを得なかったということなんですね。その場合に、条例改正さえすれば利子補給の停止は解除する、こういうようなものの考え方あるいは出方というものは、私は、どうも中央官庁の態度としてはおかしいじゃないか、こう思わざるを得ないのです。やはり一応ちゃんと昨三十二年度の財政再建計画の中において、給与費というものをつかんで認めてあるのです。しかも、その給料表の一部分の昇給期間のずれは、やはりその中に認めてあるのです。そうして条例制定をして給与改訂をやった。それが十一月、十二月になって、これはちょっといかぬわい、これは将来問題が起るわいということで、あの九つの府県に対しては条例改正をやらせろ、いうことを聞かなければ利子補給を停止する、こういう態度で臨め、こういう出方をしてこられたところに私は問題が残っておると思うのです。そこで今長官がお話しになりましたように、条例改正をやれば利子補給の停止を解除する。それは当りまえでございましょうけれども、私は、条例改正をやらなくても、今すぐ利子補給の停止の解除をやられて、そうして三十三年度以降の財政再建計画と、今の府県の給料表の適用あるいは給与費の問題等にらみ合わされて、ここに新たにその府県に対して財政指導をやる。こういう出方をされるのが正当ではないかと思うのですが、大臣いかがでございましょう。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 私は先ほどもちょっと申し上げましたように、昨年のこの問題のことにつきまして、私からとやかく申し上げることは御遠慮申し上げる方がいいのじゃないか、かように申し上げたのでありますが、そのことは別といたしまして、ともかくこの問題のために、県当局と自治庁との間に気まずい思いがあってもいけないと思いますし、また県側にも非常な御苦労をかけておりますので、できるだけ早く県側にも御迷惑のかからないようにしなければならぬ。こういう基本的な考え方に立って、一刻も早くこの問題の解決をはかるようにということを、事務当局とも話し合いいたしておるのであります。そういうことで、先月二十五日に関係県の方と事務当局との協議会を催したわけでありますが、さらに引き続きまして、各県当局とも十分話し合いを進めまして、できるだけ府県の立場も尊重し——これは当然のことでありますが、自治庁といたしましても、従来の行きがかりと申しますか、今までのことは気持を一掃いたしまして、協力してこの問題の解決に当るようにいたしたい。かように存じておるのでありまして、川村先生の先ほどのいきさつの問題につきましては、私も、先般来当委員会等におきましていろいろ詳しく事情も承わり、また皆さんのお考えも拝聴いたしましたので、はなはだ勝手な言い分かもしれませんが、過去のことは過去のことといたしまして、今後再びこういうことのないように十分注意して、各府県の立場または皆さん方のお考えも尊重して善処して参りたい、かように思っておる次第であります。

川村継義日本社会党

○川村委員 最後に、くどくなりますけれども、大臣にもう一度お気持をお聞きしたいと思います。今申し上げましたように、いろいろいきさつはございました。それと、大臣としても、あるいは次官とされましても、財政局長とされましても、今までとってこられた当事者の諸君のやり方について遺憾な点があった、あるいは残念であったというようないろいろ御検討もなさっておると思うのですが、今お話のようなお気持を最大限に生かしていただいて、なお問題の九つの府県に対する利子補給の停止をされておるということでありますが、これを即刻解除されて、そのあとで、この九つの府県について、あるいはそのほかにも市町村団体があるかもしれませんが、この九つの府県について、いわゆる給与費全般の問題あるいはこの給料表適用の問題、これらのことを検討されて、この県はどうも国家公務員並みにしてもらわなければ困るというような結論が見出されると、これから新しくそういう問題を指導する。こういうように御決意いただくわけに参りませんか。新大臣の新しい仕事として一つやっていただけないかと思うのですが、その点をお聞かせ願いたい。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 二十五日の会で、いろいろ事務当局と県当局とお話し合いを進めたことと考えるのでありまして、そのお話し合いを進めました線に沿って、一日も早く円満に解決するように努力いたしたい、かように存じておる次第であります。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 関連質問したいのですが、大体一昨日から三日間にわたって、九団体に与えられた利子補給停止ということで、自治庁の今まで行なってきた態度に対して質問が集中されたのです。これは過去行なってきた問題であって、結局内容としては、自治庁としては這般のものに対しては手落ちもあったということだけで、あとの問題は解決されていない。依然として自治庁が従来とってきた態度を堅持しようとする態度以外には、いろいろの質問の中で結果的には何ら聞かれなかったと思うのであります。そこで二十五日に知事側としては、六月ないし九月に条例改正するからということで、自治庁の了解を得たと思うのです。しかし、知事だけでは条例が改正されないわけです。やはり議会側もあれば、職員団体もあるわけですから、知事としても、私は非常に苦境に追い込まれているのではないかと思います。しかも三日間の会期では、知事側としては、条例改正に対しても、自治庁の意図はうまく十分にキャッチできなかったという点と、自治庁としても説明不足だったというのが問題を起した一つの焦点になっていると思います。聞きますと、九団体の議長会の方は、すでに条例改正に対しては反対だということを自治庁に対して言っておる。なお職員団体にいたしましても、やはり給与あるいは勤務時間等は、団体交渉権を持っておるわけですから、職員団体としては、大体そういう給与条件というものがストップすること自体に対しても大きな反対を持つし、前進を政府に要求しておるにもかかわらず、一応決定した条件が、なお悪い条件に改訂されるといことになっ参りますと、県側と職員団体とが将来いろいろ紛争を起してくるだろう。すでに現在起っておるということも私は聞いておるのです。やはり議会側としては、自主性に基いて、知事の提出した条例を、おれたちの権限に基いて決定したのだ。にもかかわらず、自治庁の圧力の前に、同じような問題をもう一度審議しなくちゃならぬ。一体自主性というものがどこにあるのだ。自治体というものは自主性が一体あるのかどうかということで、議会の権威にかけても、私はいろいろな問題が起ってくると思う。こういう事態を考えたときには、やはり従来と同じように、九月に改訂するというのだからそれを待とう。それを待って、うまく改訂すれば利子補給も解除して前に戻そう。こういう態度でなくて、もっと前進した考え方の中で解決の方法を考えてもらわなくちゃならぬと思うのです。全く県側の一方的な責任ということになれば、これはまた別ですけれども、三日間の質疑の中で、双方に責任の一端があることが明らかになったのですから、自治庁としても、新しい立場に立ってこの問題を検討してもらわなければならない時期だと私は思うのです。  そこで私の希望としては、六月とか九月とかいうように、一定の期間というものを限定するのではなくて、国家公務員との給与の差というものをできるだけ縮めていきたいという自治庁の指導方針に基いて、次に給与条例の改訂をするような時期がある、あるいはそういう時期をできるだけ早めるという形の中で自治体が自主的にこれを解決する。それが双方確認されれば、この際、双方責任があるんだから、一つ利子補給停止は解除して、九県の方では次の条例改訂のときに、自治庁の意向を十分にくんで、そういう内容を盛ってというくらいのことで解決をしてもらわなければならない。責任は双方にあるわ、それの解決の方は全部県の知事の方へ転嫁されるわ、しかも知事は、議会をかかえ、職員団体をかかえて困っておるということでは、少し政治のあたたかみというものがないのじゃないかと思うのです。青木長官は、自治体に対する理解の態度を三日間にわたって非常に披瀝された。それの実を結ぶためにも、私の申し上げたような方法をとって解決できないかどうか。この点、一つ長官の方から説明していただきたい。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 お話のごとく、知事さんにはまことに御迷惑をおかけして恐縮に存ずるのであります。知事の立場からいたしますれば、県会の関係もありますし、職員組合の関係もありまして、この問題の解決につきましては、従来も非常に御苦労をかけ、さらに条例の改訂等をお願いすることになりますと、一そうお立場上苦しいものがあると思うのであります。そこできのう申し上げましたように、自治庁といたしましても、事務次官名をもちまして、自治庁が従来の経緯上、こういうことでまことに御心労をかけて恐縮だというような手紙も出したような次第でありまして、まあ、知事さんの御協力によりまして、何とか円満に県議会側あるいは職員組合等とのお話し合いも進めていただきたい。その場合に当りまして、自治庁の手落ちと申しますか、行き違いと申しますか、そういう点のあったことは、私どもも率直に認めておるのでありまして、遺憾の点は遺憾の点といたしまして、大局から全体的にお考え願いまして、何とか円満に解決するようにお願いいたしたい。すでに条例の改訂を県会の方へ出して下さったところもあるようでありまして、われわれの方も、謙虚に反省すべき点は反省しなければならぬと思うのでありますが、知事さんの立場も非常に苦しいことはよくわかるのでありますが、大局から御判断願いまして、この問題に早く円満な終止符を打つように御協力をお願いいたしたい、かように存じておる次第でございます。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 自治庁自体あるいは長官自体に非常に遺憾の点があったので、今後注意するとかいうような、そういう形式的なことを私は要求しておるのではない。そういうことは感情論であって、実際には解決する問題じゃないと思うのです。やはりそういうことがあったとするならば、実質的に何かの態度を表明するということが必要ではないか。そうでなくては、そういう謙虚な気持というものが実際に具体的な問題として現われてこないのじゃないかと思う。今のお話では、そういうことに対してはわれわれ将来注意するということだけで、何ら従来の方法と変っていないと思う。一方で利子補給を停止するという自治体の腹にドスをつきつけておいて、片方ではにたっと笑って握手しようというのでは、自治体としてはたまったものではない。だから、ほんとうにお互いに笑って手を握るという態勢になるのには、横っ腹に突きつけたドスを引っ込めなければ、自治体の自治というものはないと思う。ある程度遺憾の点があったから今後注意するというようなきまり文句だけでは、どうも解決しない、具体的に何とか解決の方法というものがないかどうか。今すぐ長官としても、諸般の情勢上中断することに困難な点があったら、自治庁の方でこれを審議していただいて、できるだけそういう方法で——将来のこともあります。将来も、各府県と自治庁が協力態勢をとっていかなければならないのでありますから、こういう問題でしこりを残して、顔だけは笑っておっても、心の中では何くそということではうまく運営できません。その点でぜひ長官に考慮していただきたいと思います。

川村継義日本社会党

○川村委員 私、最後に要望みたいになりますが、私たちは給料表の問題と給与改訂を中心に、ここ二、三日いろいろ御見解をただしたわけでありますが、決してただ単なる給与の問題でお尋ねしているわけではございません。あくまでも今度の処置等の解明をいたしまして、地方の自治体の自治権を守りたい。こういう気持から給与改訂に一つの例をとりまして、いろいろ見解をただして参ったわけであります。  御承知の通りあの再建法ができましたときでも、その後いろいろ論議されたことは、政府なりあるいは自治庁が、再建促進法に基いて中央集権的な権力を強めていくとか、あるいは官僚統制を強化するとかいう批判を受けたわけです。われわれが最も注意しなければならぬのはそういう点でなければならぬと思うのです。今度の給与改訂におきましても、自治庁当局が、給料表の問題にまで手を入れて、ここのところは国家公務員よりも俸給が高いじゃないか、安いじゃないかということで一々干渉するということは、再建法の精神からいっても行き過ぎである、こういうふうに私は思っている。再建計画、その中における給与費という全体のワクについていろいろ検討されるのはわかりますけれども、給料表の部分的な問題にまで、これは高い、ここまで下げろというように手をつけられたことは、行き過ぎだと思う。そういうようなことなど考えてみると、今日、特に再建法が施行されてから、どうも中央集権的なにおいが強くなった。官僚の統制が強化されたというような批判が出てきておるのは、私は非常に遺憾だと思う。皆さん方の方には、そういうお気持は全然ないかもしれませんけれども、やはり法の施行をよほど注意して参りませんと、そういうことが出てくるし、地方自治をいかにして守るか、これは長官が強く御決意なさっても、そういう状態にずるずるいっているということは、非常に重大問題でございますから、われわれはその点をお尋ねし、御見解を聞いて参ったわけであります。どうぞそういう点もよくお考えいただきまして、この後あってはなりませんけれども、今の問題も、なるたけ早くそういう地方の自治権を侵すような状態を取り除いて、正常な形に持っていっていただく、こういうことをぜひとも強くお考え願いたい。われわれが委員会でいろいろ言うたけれども、聞きおくというようなそういう程度ではなくて、一つお取り上げ願いたい。これだけお願いいたしまして、私の質問を終りたいと思います。

北條秀一日本社会党

○北條委員 私は、行政当局に聞きたいのでありますが、地方公務員の給与を、国家公務員給与と同額または以下にすることが適法であるかどうかということについては論議の分れるところでありますから、これは全然別にいたしまして、ここ三日、行政当局が特に使われております字句、言葉のうち、地方公務員の給与は国家公務員の給与と均衡のとれたものでなければならぬとか、あるいは国家公務員の給与に準じたものであることを希望する、こういうふうに均衡とか、準ずるとかいう言葉を言われておるのでありますが、どうもその言われておる内容に、地方公務員の給与は、国家公務員の給与と同額または以下でなくてはならぬ。こういう意味のように聞えるのでありますが、そういうはっきりとした内容を持っておるのかどうか。さらにまた将来とも以上申しましたようなことを原則として行政指導をしていくのかどうか。この二点について、はっきりとお答え願いたいと存じます。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 御承知のように公務員の職種によりまして、法律はその表現を異にいたしております。基礎としてという言葉を使いましたり、参考としてという言葉を使いましたり、あるいはまた公務員のみならず、その地方の一般的な生活状況をも参考にしてきめるのだというような表現もいたしておるわけであります。しかし、原則的には国家公務員の給与を基準として、地方団体がそれぞれの公務員の給与を定めていくのだと思っております。従いまして、その間に職種によりまして若干の差の生じてくることは当然のことだと思います。同時にまた、地方公務員が安心して公務に従事できますように、その給与を国全体において保障するといいましょうか、あるいはそれが支給できますような態勢に持っていくと申しましょうか、そういうように努力していかなければならないことも当然だ、かように考えておるわけであります。

北條秀一日本社会党

○北條委員 では重ねて承わりますが、いろいろと持って回った答弁をされますので非常にわかりにくいのでありますが、要するところ、精神としては、国家公務員の給与を基準として、それと同額またはそれ以下にすることを指導方針としておる、こういうふうに受け取っていいのでしょうか。

奧野誠亮総理府事務官(自治庁財政局長)

○奧野政府委員 そうは考えておりません。あくまでも基準といたしまして、若干上下があってしかるべきであろう。こう考えております。

加賀田進日本社会党

○加賀田委員 もう特別国会も、会期が延長にならなければ明日で終るのですから、当初の中井委員から質問があった、いわゆる選挙公約として——社会党も公約したわけですが、事業税の軽減問題、これはまだこれから検討するということですが、聞くところによると、その事業税が軽減された財源不足を交付税を三〇%に増額してというようなことが巷間伝えられておるのですが、自治庁として、そういうことを大蔵省と交渉されたのか、また大蔵省からそういう案が出ておるのか、あるいは他の方から出ておるのか、長官として知っておれば明らかにしてもらいたい。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 減税、なかんずく地方税の減税の問題、またただいま御指摘の事業税の減税の問題でありますが、これは端的に申し上げまして、まだ具体的には何も話し合いをいたしておりません。政府の方におきましても、関係省間で何ら具体的な話に入っておりませんし、また自治庁といたしましても、どういう問題があるか、問題点をあげてこれから検討いたすという段階でありまして、財源をどうするかというような具体的なことにつきましては、まだ内部的にも、また大蔵省との折衝、そういうことも全然やっておりません。従って、いろいろ世間に伝わっておるかもしれませんが、実際はまだそこまで進展していないというのが実情でございます。

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 亀山孝一君。

亀山孝一自由民主党

○亀山委員 簡単に青木自治庁長官にお伺いいたしたいと思います。今度の国会に、同僚の中井委員などから地方財政再建促進特別措置法の改正法律案が出ておりますが、この委員会での質疑応答等から見まして、この地方財政の再建整備につきましては、相当研究の要があると思います。また同時にこれに関する促進特別措置法の改正問題も考えなければならぬ。これが研究も進めなければならぬと思いますが、自治庁当局におかれましては、どういうお考えでありますか、簡単に御所見をお伺いしたい。

青木正自由民主党国家公安委員会委員長・自治庁長官

○青木国務大臣 御承知のごとく、この法律は昭和三十年制定されたのでありますが、昭和三十年と申しますと、昭和二十九年に非常に地方団体が財政窮乏に陥った当時でありまして、そのことのためにこの法律ができた。そういう制定当時の事情もあり、その後、地方財政もある程度安定の域に向いつつあることは御承知の通りであります。またこの再建計画の内容等につきましても、今後八年なり、十五年なりというような、長期にわたる再建計画というようなことも織り込まれておるのでありますが、そういう長い再建計画が、今後の地方財政の状態あるいはまた一般の景気の状態等と関連いたしまして、果してそう長期の計画のままでいいのかどうか、また地方財政の窮乏当時に考えた再建団体の建て直しの方式が、そのまま今後も継続していいものか、こういう点につきましては、十分検討していかなければならぬのじゃないか。しからばどういう点があるかと御質問を受けますと、具体的にどこをどうというところまで至っておりませんが、ともかく全般的に考えまして、ここで私どもはもう一度慎重に検討してみる必要があるのじゃないか、こういうような気持を持っております。

北條秀一日本社会党

○北條委員 一つ希望があるのだが、それは本委員会における交通事故防止に関する四月二十二日の決議がありますが、一昨日あの決議について政府当局からいろいろと答弁がありましたが、私は不十分だと思う。国会では、各議員は、政府に対して質問書を出して、それに対して政府は答弁書を出すというふうになっておりますが、いやしくも委員会の決議に対して不十分な答弁をして、それでお茶を濁すということは許されないと思う。従いまして、私は委員長において、さきの決議に対して政府はどういう処置をしたかということについて、書面で説明を求めるということが必要じゃないかと思うのであります。私は、当委員会の従来の慣行をよく知りませんから、従いまして、委員長は従来の慣行に従われまして、私の希望が正しければ、あの決議に対する政府の態度、これを一括して書面でもって当委員会に出していただきたい、これが一つであります。  もう一つは、本州製紙の問題につきまして、種々質疑応答を繰り返して参ったのでありますが、その際に、警察庁から出しました本州製紙の事件の経過についての報告書がありましたが、あの報告書の中に、六月十日に第一段に予防措置を講じ、第二段に、人の命に重大な損害を生じたので、さらに警察官を動員したということをいわれております。その際に、人の命に重大なる損害を生じたというので、その内容等を聞きましたところが、何人かの警察官が手傷を負い、何人かの守衛がどうした、こういうようなきわめてばく然たる回答があったのでありますが、いやしくも人の命に重大なる損害を生じたといって、警察庁が当委員会に報告書を出すくらいならば、もっと私は的確な内容を示す必要があると考えておりますので、これまた今国会中に、警察庁ないしは警視庁から、この当時の説明の内容を、何という人間がどの程度の負傷をしたか、これについてはっきりした文書でもって回答をしていただきたい。これを委員長において取り計らっていただきたいということをお願いする次第であります。

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 ただいまの北條秀一君の御要望に対しましては、委員会の運営並びに審査に関する問題でございますから、理事会で慎重協議の上善処いたしたいと存じます。     —————————————

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 次に、請願の審査に入ります。  本日の請願日程全部を一括して議題といたします。お諮りいたします各請願の取扱いにつきまして理事会において慎重に協議いたしました結果に従いまして、日程第五、第六及び第九ないし第一九の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものとし、残余の各請願は、なお将来の検討に待つため決定を留保することと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。  なおただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

北條秀一日本社会党

○北條委員 ただいまの委員長の報告について、別に文句を言うわけではありませんが、とかく請願の委員長報告はおざなりな内容になっておると思うのです。従いまして、今回は慎重にやるとおっしゃいますから、きわめてけっこうでありますが、さらに慎重に一件々々について適切な判断と、従って結論を書いていただきまして、心から慎重な委員長報告をしていただきたい。こういうことを希望したいと思います。

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。     —————————————

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 この際、閉会中審査に関する件について、理事会の申し合せに基き、各般の事項について順次お諮りいたします。  まず閉会中の審査申し出の件についてお諮りいたします。本委員会の今会期中における国政調査事項のうち、選挙に関する件を除き、一、地方自治に関する件、二、地方財政に関する件、三、警察に関する件、四、消防に関する件、以上四件並びに本委員会において審査中の中井徳次郎君外十名提出にかかる地方財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、閉会中もなお審査を行うため、議長に対し文書をもって閉会中の審査申し出をいたしたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。     —————————————

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 次に、閉会中の委員派遣に関する件についてお諮りいたします。ただいま御決定願いました閉会中審査すべき案件が議院より付託されました場合、委員を各地に派遣して実地調査を行う必要が起ると存じますが、派遣委員の数、その選定並びに派遣地及び期間、その他議長に対する承認申請の手続等につきましては、すべて委員長に御一任を願っておきたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よってそのように決しました。     —————————————

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 次に、閉会中における理事の補欠選任に関してお諮りいたします。理事の委員辞任等に伴いまして理事が欠員になりました場合、その補欠選任につきましては、委員長において指名することといたしたいと存じますが、これに御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

鈴木善幸自由民主党

○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。  次会は明四日午前十一時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時九分散会

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