大蔵委員会 第8号
- 発言数
- 5 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1958/07/01
会議録
○早川委員長 これより会議を開きます。 去る六月二十七日付託に相なりました所得税法の一部を改正する法律案及び昭和三十三年の夏季の賞与に対する所得税の臨時特例に関する法律案の両案を議題として、提出者より提案理由の説明を聴取いたします。 まず、所得税法の一部を改正する法律案について提案理由の説明を聴取いたします。佐藤觀次郎君。 —————————————
○佐藤(觀)委員 ただいま議題となりました所得税法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由を御説明申し上げます。 深夜の十時から早朝の五時まで、官庁、民間産業を問わず業務の必要に応じて働く夜間勤務労働者の夜間労働に対して支給される金額は、平均して僅少であり、実費支弁的な内容を持っているにかかわらず、一般給与と同様の税率が適用されております。夜間勤務の特質は今さら言うまでもありませんが、肉体的、精神的な疲労のおびただしいものがありまして、人間として不規則な生活を重ねる結果、回復し得ない疲労が残り、平均年令についてまで影響あることは統計にも明らかであります。従って、これらの者について、税制上からも措置すべきであるとの意見は数年前からございまして、すでに日直料、宿直料として支給されているものにつきましては、二十九年一月一日以降課税しない旨を、国税庁長官から通達が発せられております。しかるに、実際に働いている労働者の夜勤手当等について同時に考慮ができなかったことは、大蔵省として当時調査中として時間の関係上からとはいえ、不均衡きわまるものがあるといわなければなりません。関係者の痛嘆しているところでございます。 夜間勤務者の種別、階層、金額など調査してみましても、まことに気の毒であり、収入する夜勤手当等は、夜間勤務者が夜食するシナそば二はい分に該当するぐらいのものであります。この際、実費支弁の意味において、非課税とする立法措置を講ずる必要があると存じます。労働基準法におきましては、夜勤手当は最低百分の二十五としておりますが、率によって恩恵が区々にわたるのを避けるために、この特例の限度率は基準法通りの百分の二十五といたしております。また、これが適用されるのは、警察官、看護婦、交通労働者、その他民間産業にあって溶鉱炉を守って働く夜間勤務者などでありまして、そう大きな金額にならないものと推定をいたします。このぐらいの金は政府において十分措置し得ると考える次第であります。 今日税制の特例は各方面にわたり行われておりますが、それらはほとんどが大企業、大口所得者に対するものでありまして、日本産業の基礎となっております労働者に対する思慮は、ほとんど皆無であります。何とぞ御審議の上、深夜黙々として産業復興、公共、治安、病人の看護、交通安全に携わっております男女労働者諸君に対し深甚の考慮を払われまして、すみやかに可決されんことをお願いする次第であります。
○早川委員長 次に、昭和三十三年の夏季の賞与に対する所得税の臨時特例に関する法律案について提案理由の説明を聴取いたします。平岡忠次郎君。 —————————————
○平岡委員 ただいま議題となりました昭和三十三年の夏季の賞与に対する所得税の臨時特例に関する法律案につきまして、その趣旨と内容について御説明申し上げます。 わが国の家庭生活の習慣は、夏季におきましては各種経費のかさむ事情にあります。これを考慮され夏季手当が支給されておりますが、いろいろの事情から十分な金額が支給されておりません。他方、従来勤労者の税負担が重いという声はちまたに満ちあふれ、その軽減の必要があることは今さら申すまでもありません。そのため、全日本の給与所得者は、声を大にしまして、夏季手当の実質的向上を叫び続けて参りました。すでに今日まで数回にわたってこの種法案が提案されて参りましたが、種々の事情によりまして、今日まで保留されて参りました。従って、今回は、各方面の期待はきわめて強いものでございまして、各位にこの点について深甚なる考慮をわずらわしたく提案するものでございます。 この法律の目的は、夏季賞与のうち、五千円までは免税にして、これらの人々の生活を幾らかでも潤したいというものでございます。この法律案により推算される減収額は、おおむね六十億円程度と存じます。この程度の措置は政府において何らかの措置を講じ得られるものと存じます。 以上がこの法律案を提出いたしました理由でございます。何とぞ、慎重審議の上、御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○早川委員長 これにて提案理由の説明は終りました。 両案に対する質疑は次会に譲ることといたします。 本日はこの程度にとどめ、次会は明後三日午前十時半より開会することとし、これにて散会いたします。 午前十時五十二分散会