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29回国会衆議院1958/06/25

決算委員会 第2号

発言数
58
登壇者
14
会派数
2
開催日
1958/06/25

会議録

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 これより会議を開きます。  本日は、委員長が病気のため欠席いたしましたので、私が委員長の指名によりまして委員長の職務を行います。  まず、決算等の審査の方針についてお諮りいたします。諸君も御承知のごとく、当委員会には、去る六月十二日、昭和三十年度決算及び昭和三十一年度決算並びに昭和三十年度と昭和三十一年度の国有財産増減及び現在額総計算書、国有財産無償貸付状況総計算書等がそれぞれ付託になっております。以上のうち、昭和三十年度決算は、第二十六川国会に提出せられ、以降審査も相当進んでおります。昭和三十一年度決算は、第二十八回国会に提出せられ、総括説明の後、質疑も若干行われております。また、国有財産関係の諸件につきましても、いずれも説明を終り、質疑に入っております。従来、特別国会におきまして、前国会より継続された決算等については再び総括説明を開く例となっておりますが、今回は決算及び国有財産関係各件の説明はお手元に配付の説明資料によって御承知おきいただきたく、その説明資料を会議録に参照として掲載するにとどめたいと存じます。  次に、今後の決算審査の進め方につきましては、特に問題のない限りは、すでに一応審査を行なった部分については委員会議録等を参考とせられ、残余の部分について審査を進めたいと存じます。審査の方法は、先例により会計検査院の検査報告を基礎とし、政府の説明書並びに提出資料等を参考として審査をして参りたいと存じます。両年度の決算は、ともに批難事項も相当数に上っておりますので、審査は重点的、かつ、重複を避けることとし、審査の円滑促進をはかりたいと存じます。以上決算審査の方針等について委員各位の御協力を願いたいと存じますが、これに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     —————————————

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 次に、大蔵政務次官より発言を求められております。この際、これを許します。大蔵政務次官山中貞則君。

山中貞則自由民主党大蔵政務次官

○山中政府委員 今回大蔵政務次官を拝命いたしました山中でございます。当委員会におきまして、私も、今日まで直接間接、審議その他についてある考え方を持って参ったつもりでございますが、会計検査院の批難もしくは不当の指摘事項がおいおい減少を見ておりまして、昭和三十年度決算で二千件をこえましたものが、翌年の三十一年度におきましては約一千件に減っております。この減少につきましては、本来指摘されることが間違いないのでありますから、減少は当然のことでありますが、本委員会における今日までの審査等の影響が多分にあるものと私は考えております。従って、このような減少がさらに続けられますよう、私次官の職にありまして、当委員会において体験もしくは拝見いたしましたようなことを基礎にいたしまして、来年度現われて参ります新しい決算にはさらにこの批難事項が著しく減少し、できまするならば、人間の良心の問題ではございますが、私は絶滅の期せられるような監督指導をして参りたいと考えます。  なお、お願いてございますが、三十年度決算につきましては、いつまでということは法律上ございませんが、すでに参議院においては議決をされておるような状況もございまするので、相なるべくならばすみやかなる御審議を賜わるようお願い申し上げます。一言ごあいさつ申しあげます。     —————————————

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 それでは本日は、昭和三十年度決算のうち法務省、文部省、労働省及び建設省所管を一括議題として審査を進めます。  まず会計検査院より説明を求めます。会計検査院第二局長。

保岡豐会計検査院事務官(第二局長)

○保岡会計検査院説明員 まず法務省の部を説明いたします。  四九号からでありますが、初めの三件は経理の紊乱しているものでありまして、四九号は大津地方法務局で物品購入や修繕の支出に名をかりたり、不用品売払代金を歳入に納付しないで、合計八十九万円を捻出いたしまして、これを接待費などに使用していたものであります。  五〇号は、神奈川少年院で物品購入に名をかりて支出し、接待費などに使用していたもの、虚偽の証拠書類を作成して事実と相違した証明をしたもの、領置金として保管している収容者の携有金や差入金を他に流用していたものであります。  五一号は、宮川医療少年院で、これも物品購入に名をかり、また不用物品売払代金のうち歳入に納付しないで資金を捻出しまして、これを予算外の経費に充てておりますが、証拠資料も整備していない状況であります。このほか収容者の主食用の精米を浮かしまして接待用の米に使用しておりました。この浮かす方法といたしましては、台風の被害米として廃棄したことにしたり、米麦の混合率を操作したものであります。  次に五二号は、各刑務所用のふとん綿を一括購入し、代金三千八百七十四万円を支払っておりますが、納入品を見ますと契約に定められた規格より下級品が納入されていたものであります。これは検収するに当りまして原綿が規格の通りであるか、工程の管理が適切であるかなど、契約通りの規格品の納入が確保されるように十分なる処置をとらなかったと認められます。購入品全部をこのようなものと仮定いたしまして、差額四百二十万円を計算したものであります。  五三号は、受電装置が不備なため電気料を損していたものでありまして、電気供給規格によりまして供給電力に対する有効電力の割合八五%を基準として、これより上った場合には基本料金が割引されますし、下った場合には割増しされることになっておりますが、府中外三刑務所では五七%から八三%でほうっておいたため、毎月割増料金を払っていたものであります。年間の損をしている料金以下でコンデンサーをつけることができますので、これによりまして毎年不経済な支出をしないで済むのであります。  次に不正行為は、五万円以上のもので七件ありまして、現金は八百万円、刑事領置物二千万円ありますが、そのうち五十万円以上のものを説明いたしますと、六三ページに掲げてあります四件であります。  五四号は、神戸地方検察庁で証拠品係をしていた検察事務官が、刑事領置物の換価代金を領得したり、領置物を売卸してその金を取ったものであります。  五五号は、倉敷の検察庁で収入官吏が罰金や収入印紙を領得したもの。  五六号は、青森県の検察庁で歳入歳出外現金出納官吏が勝手に小切手を振り出して預金を引き出したり、換価代金を日本銀行に預け入れないで領得したものであります。  五七号は、神戸入国管理事務所で、出納員が納付された手数料または仮放免保証金を領得したものであります。  次に、文部省の部を御説明いたします文部省関係昭和三十年度報告をいたしますものは、九一ページから九二ページにかけまして概説しております国立学校の経理と、義務教育費と、公立学校施設費についてであります。  国立学校の経理につきましては、歳入に納付すべき収入金を領得されたもの、これにつきましては、あとで説明いたします不当事項七二九号と七三〇号に不正行為として掲げてあります。その他、収入金を歳出予算の不足に充当したもの、国有財産の管理妥当でないもの、支出科目を間違えたものなどがあります。  不当事項に入りまして、九三ページから九四ページにわたりまして記述いたしておりますものを説明いたしますと、施設関係補助金を交付された学校の九・四%、金額で一〇%程度のものを実地につき検査いたしましたが、その結果、補助金の配分の基礎となります生徒数や保有坪数が事実と違っているもの、戦災坪数について事実と違った申請をしたもの、対象外の工事費を実施工事費に含めたものなど、約四千五百万円がこうした補助金から除外すべきものと認められました。このおもなものにつきましては、九四ページから表にして書いてありまして、摘要の欄でその事例を掲げてありますが、ただいま申しました事例は、そのおもなもの二十件のうち十六件を占めております。  次に、義務教育費に対する負担金につきましては、二十九年度分の精算につきまして十八都府県、金額にして四四%のものにつき実地に検査いたしました。その結果、すべての都府県に瑕疵がありました。超過交付金額の大きいものにつきましては九九ページから一〇〇ページに表にいたしてありますが、表の摘要欄に掲げてありますように、盲ろう学校教職員給与費等が実際の支出額と相違したり、対象とすべきでない地方公共団体職員の旅費、教育委員会で事務をとっている教職員の給与の控除不足など、都府県教育委員会から提出された基礎資料に過誤があったり、文部省の指導にも不十分な点があったと認められるものであります。  次に、不正行為は、秋田大学の分は、授業料、寄宿料、金沢大学の分は、病院の診療料金を領得した犯罪であります。秋田は会計検査院の実地検査によりまして発覚いたしましたもので、金沢の分は、大学で歳入繰り越し調書を作成いたしますときにわかりましたものでありまして、会計検査院に報告されたものであります。  以上、法務省と文部省の分を報告いたしました。

平松誠一会計検査院事務官(第三局長)

○平松会計検査院説明員 労働省所管について御説明を申し上げます。  まず、失業対策事業費補助金の関係でございますが、この国庫補助金につきましては、三十一年中に全国一千二十三事業主体のうち二百六十事業主体につきまして国庫補助金の経理状況を実地に検査いたしたのでありますが、なお前年度と同様に補助の対象として算入してはならないような経費、たとえて申しますと、労力費におきまして民有地の整地に要しました賃金、及び事業主体の臨時職員の人件費、その他資材費において多量の不要資材、認証外資材等の経費を補助の対象としておったものがございました。これらの補助対象外経費を控除して再計算いたしますと、一事業主体二十万円以上の国庫補助金の返納を要するものが、ここに掲げてございます通り一九九三号から一、〇〇四号まで十二件、八百五十一万八千五百十九円ございます。労働省及び都道府県職業安定主務課におかれましては指導監督の強化をいたされまして不当事項は漸次減少の傾向にございます。二十九年度におきましては検査いたしたものに対します不当事事の割合が一一%でありましたものが、三十年度におきましては四・六%、さらに三十一年度におきましては三・一%というふうに減少の傾向が認められるのでありますが、なお一そうの御努力をお願いしたい次第でございます。  それから次は二五一ページにございます政府職員の失業者退職手当が誤払いとなっておるという案件でございます。この政府職員等の失業者退職手当につきましては、国家公務員等退職手当暫定措置法の十条によりまして、政府の職員として在職した期間が六カ月以上の者で失業しておる者につきましては、政府の方からもらいました退職手当と失業保険法に基いて計算いたしました失業保険金の額とを比較いたしまして、失業保険金の方が多い場合におきましてはその差額を支給するということになっておりますが、本件におきましては、防衛庁の職員で任用の期間を定めて任用されている自衛官についての問題でございまして、この自衛官につきましては防衛庁職員給与法二十八条の規定によりまして特例の退職手当というものが支給されております。従いまして、こういうものにつきましては退職手当の支給を受けました場合には、その計算の基礎となりました期間は国家公務員等退職手当暫定措置法の勤続期間から除算するということになっておりまして、その除算をいたしますと勤続期間はゼロということになり、従って失業保険金をもらう資格がないのでありますが、自衛隊におきまして法律の適用を誤まりまして、この期間を除算しないということにいたしまして政府職員の退職票を交付いたしまして、その退職票に基いて、公共職業安定所におきましては、これは宥恕すべき点もございますが、注意が行き届かないために、退職票記載の勤続期間に基いて退職金を支給した。そのために誤払いを生じたという案件であります。なおこの過払いとなりました額につきましては極力回収いたしておりまして、昨年の十二月末現在で四百十五万五千九百六十三円、というものが回収になっております。何分にもすでに退職した者であり、退職者がちりぢりばらばらになっておる関係で、回収に努力はいたしておりますが、なお相当の回収未済がある状況でございます。  次は労働者災害補償の関係でございます。まず保険給付の適正を欠いたものでございますが、この保険給付につきましては主として休業補償費の給付状況につきまして、三万八千六百四十七件につきましてその適否を実地に検査いたしましたところが、被災労働者が休業期間中に事業主から賃金の支払いを受けたり、あるいは休業の事実がないというために受納要件を欠いていたり、あるいは補償費算定の基礎となります休業日数、平均賃金額に誤まりがあったりなどいたしまして、十分調査を行わないで、そのまま支給したために給付の適正を欠いたと認められますものが、検査したのに対しまして、七・三%に当る二千八百二十件、金額にして五百三十二万二千二百四十七円ございました。今後とも会社の帳簿等の実態の調査を一そう励行せられるようにお願いいたしたいと存ずる次第でございます。  労災保険の保険料の納入関係につきまして徴収不足を来たしておるものにつきましては、三十一年度におきましても一万五千五百七十八事業場について調査いたしました結果、保険料並びに追徴金の徴収不足を来たしておりますものが、ここに二〇一三号から二〇三八号にありますように、九%に相当する千四百四事業物につきまして二千二百四十万七千三百七十三円ございます。しかしながら二十九年度におきましては検査いたしましたものに対しまして、検査院として不当として検査報告に掲げましたものの比率は二一%でございました分が、ただいまも申しましたように三十年度におきましては九%に減少し、なお三十一年度におきましては六・九%というふうに改善の跡が見られます。  次は失業保険関係でございます。失業保険の保険給付の適正を欠いたものでございますが、これにつきましては三十一年中において調査いたしましたところが、再就職をしておるのにその届出を怠った者に対しまして、再就職をいたしました事業所から提出される被保険者資格取得届の活用等十分な調査を行わないで、そのまま保険金を支払ったというものが相当ございます。保険給付の適正化につきましては、労働省におかれましても不正受給専任調査員を設置するなどいたされまして、努力の跡がうかがわれるのでありますが、なおこのような結果を来たしておるのでありまして、この資格取得届の活用をはかるなどの方法によりまして、今後一そうの努力をお願いしたい次第でございます。  保険料の納入関係につきましては、二十四年度以降毎年検査報告に掲記したところでございますが、三十一年におきましても保険、料追徴金徴収不足を来たしております分が千七百五十九事業所、三千五百七十一万九千百八円ございます。その態様につきましては、当然適用となっておるのに当該事業の現況の把握が十分できなかったために保険料を徴収しておらないもの、それから保険料を算定いたします場合の基礎となる賃金総額の把握が十分でなかったことによって徴収が不足しておるもの、こういった次第でございまして、これも検査個所に対する不当事事の比率を見てみますと、二十九年度は一九%でありましたものが、三十年度は一二%、三十一年度は減りまして三・六%というように漸次よくなっておる傾向がうかがわれます。しかしながら、なおこのような事態を生じておりますのは、関係都道府県の当事者におきまして、事業主についての調査あるいはほかの関係機関との連絡が十分でなかったことがおもな原因と考えられますので、労災保険で調べられました結果を失業保険の場合にも活用するというような方法によりまして、さらに実際の調査を徹底していただきたいと考えております。  次は職員の不正行為により国に損害を与えたもの、これが二件上っておりますが、かたわらに説明がしてございまして、それ以上つけ加えることはございませんので、以上で労働省関係の説明は終らしていただきたいと思います。  次は建設省所管について説明を申し上げます。まず最初は、直轄工事についてでございます。二六六ページに記載してありますのは、主とし多目的ダム建設工事についての問題でございますが、そのうちの第一は、この工事に直接従事いたしました国の職員の給与等の経費につきまして、工事が共同事業者と共同で施行しておるものでございますから、共同事業者にもその受益の限度におきまして一部を負担させるべきであるということを言っておるのでございます。この点につきましては、本院の意向を取り入れられまして、三十二年の四月以降負担するというように改善の措置が講じられてきております。  第二の点は、完成いたしましたダムの管理費の問題でございます。ダムそのものは共同事業者と国とが共有しておるものでございますので、従いまして、管理費につきましても共同でもって負担すべきであるということを言っておるのでございます。この点につきましても、その後三十二年九月に電源開発株式会社との間に覚書を取りかわされまして、是正の措置がとられておる状況でございます。  次は二六七ページの事後処理の状況についてでございます。これにつきましては特に説明をいたす事項もございません。  二六九ページの公共事業に対する国庫負担金等の経理当を得ないもの、これにつきましては、この災害復旧工事等に対する国庫負担金につきましては、毎年検査院としては検査報告にも掲載しておるところでございますが、三十一年中におきましても六千五百十九カ所を実地に検査いたしましたところが、設計に対し工事の出来高が不定しておるもの、表面上は実施設計と同程度の額でもって請け負わしたこととなっておりまするが、実際に調べてみますと、それ以下で請け負わせておりまして、正当な自己負担をしておらないという例がございまして、国庫負担金を除外すべきものが一工事十万円以上のものについて九十三工事、二千七百余万円となっております。しかしながら当局の指導監督一の強化並びに事業主体の自覚によりまして改善の跡がうかがわれます。二十九年度におきましては、検査いたしました個所に対する不当事項の割合が四%でありましたものが、三十年度におきましては一・四%、さらに三十一年度におきましては〇・五七%ということになっております。しかしなおこのような不当事項の絶滅を期するがためには、事業実施途上における監督を厳正にいたしまして、なお事業竣工の際には現地についてできるだけすみやかに検査を行うなど、適切な措置をとることが必要であると認められます。九十三工事のうち、代表的な例といたしましては、二七〇ページから二七一ページに書かれてございます岩手県の粗漏工事、静岡県におきまする出来高不足の工事、愛媛県の保内町の施行いたしました負担不足の工事、この三件でございます。  次は災害復旧事業の査定額を減額させたものについてでございます。三十年度の発生災害につきましては、五千二十八工事を検査いたしましたところ、重複して査定しておるもの、災害を受けていないのに改良工事を施行しようとしておったもの、設計を過大に見込んでおるものが百二十四件見受けられまして、注意いたしました結果、工事費におきまして二千二百八十余万円を減額是正いたしております。しかし建設省におかれましても、査定官を設け現地査定を強化いたし、あるいは補助工事として採用するかどうかという採択の厳正をはかるなどによりまして、改善への努力をしておられまして、検査個所に対する不当工事の件数の比率についてみましても、二十九年度七・二%のものが、三十年度におきましては二・五%に減じ、さらに三十一年度におきましては大体あまり変りませんが二・三%というふうに漸減の傾向にございます。  次に二一三五号から二一三七号まででございますが、これは公営住宅建設費国庫補助金の経理当を得ないものでございます。いずれも事業主体が設計額よりも低額でもって工事をしておりまして、補助金の返納を要するものでございまして、なおこのうち兵庫県の分につきましては若干出来高不足の点が見受けられます。  次は職員の不正行為でございますが、特に説明することはございません。  二一三九号は、セメントの購入に当りまして、運搬費につきまして、通運事業法に基くところの悪難路割増しにつきまして、主務官庁の指定によらないでそれ以上割増しを認めましたために、三百三十余万円が過大に支払われたのでございますが、これは本院の注意によりまして返納いたしてございます。  二一四〇号は、工事の施行が跛行いたしまして所期の効果を上げていないという事例であります。これは九州地方建設局で二十五年度に着工いたしまして、五億五千二百万円を投じて三十年十月完成いたしました伊ノ浦橋、普通西海橋といっておりますが、この橋はでき上りましたけれども、この橋に接続いたします道路が完成しないために十分活用せられていないという事案でございます。工事は長崎—佐世保間を結ぶ二級国道二〇六号線、その延長四万七千七百六十メートルの道路を改良し、途中早岐瀬戸に延長三百十六メートル、幅員七メートル半の橋梁を架設するものでございますが、橋は完成しておるのに、道路の方は長崎県が国の補助でもって施行することとなっておりまして、その実施状況は二十九年度に四千五十五メートル、三十年度には六千五百三十三メートル、全体に対する割合が二割程度というものを施行しておるにすぎない状況でございまして、三十一年度以降になお約三億円をかけまして、三十三年度末に完成の予定という見通しでございます。この橋は道路整備特別措置法の規定に基いて建設されたものでございまして、工事に必要な資金は資金運用部から六分の利子で借りてやっておるものでもございますので、せっかく橋はできましても、道路ができないために活用できぬという事態が起らないよう、十分連絡をとって実施すべきであったと認められます。こうした結果、この橋は有料でございますが、橋の利用は非常に少いのでございまして、橋が開通いたしました三十年十二月から三十一年九月の実績についてみますと、償還計画によりますところの日収六万四千円に対しまして、実際は一万三千円、二一%程度でございまして、その後の利用状況について調査いたしましても、三十一年度は二一%、三十二年度は二八%という程度の状況となっております。  以上で説明を終ります。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 質疑の通告があります。これを許します。神近市子君。

神近市子日本社会党

○神近委員 私は法務省の方にちょっとお伺いします。  法務省の関係では非常に事項が少いのです。省内関係ではほとんど金額が少く、不正な使用なんということもほかの各省に比べればかわいらしいほどなんで、あんまり私は非難したくないと思います。というのは、ほかの方の不正不当の事案があんまり多いのでございまして、そういう意味で申し上げているのです。批難事項の五一号に、米麦の混合率をごまかして捻出して接待費に使ったという事項は、収容されている人に非常に気の毒な感じがいたします。私どもも、ときどき刑務所だの少年院のようなところを見にいきまして、お昼御飯を出していただいたりするような、あの費用を捻出するためにこういうことをやったということになるのでしょうか。そういうような接待費とか、あるいは他の各省からの出張の方々に対する手当というものは一切ないというわけでしょうか。それをちょっと伺っておきたいと思います。

大澤一郎検事(大臣官房経理部長)

○大澤説明員 ただいま御指摘の少年院の院生用の食糧を他に転用いたしまして、われわれから見ましても、もってのほかな事項でございまして、まことに恐縮しているわけでございます。しかしながらこの主食の残りの出ました理由は、昭和二十八年の九月に台風十三号がございまして、それによってこの少年院の倉庫等に浸水いたしまして、相当の被災米が生じた。そこでこのお米について会計検査院、大蔵省に了承を得まして、廃棄の処分をいたしたのでございます。ところが、その後このお米を整理いたして乾燥いたしました結果、約三百六十キロというものが使用可能というようなことになりまして、帳簿上一たん落したお米がそこに残ってきたわけでございます。それを直ちにもとに戻せばよかったのでありますが、それを戻さず、そのまま余剰米としてかような操作をするという結果に相なったわけでございます。  それからただいま少年院の米麦の混合率をごまかした、操作したということでございますが、これは台風の直後保有米が若干水につかり、米が非常に少くなりまして、その後補給も早急につかないという事情で、手元にあります米麦の混合を、この際やむを得ず麦の方を、ふやしまして当座をしのいだというような結果、そこにまた余剰米が生じてきたわけでございます。これも帳簿上一たん落しましたが、直ちにもとに戻せばいいものを、そのままそこに余剰米としておきまして、かような他に流用するという結果に相なったわけであります。しかし全部で残りました米が約六百五キロ、そのうち院生の間食等に七十二キロ、それから少年が逃走しました場合に、御近所の消防団等に山狩あるいは夜中に探していただくというようなときのたき出しに三百七十キロ、それからただいま御指摘の接待用に百六十二キロというような使用状況になっております。この接待用と申しますのも、院の御視察の方に出したのみではございませんので、他の少年院等から教官が少年を連れて参りました際の食糧そのものに充てておるのでございます。これから費用を浮かして他の接待費にしたというのじゃございません。なおまた最近ではさような御視察を受けました場合の食事代等は、交際費事等で、不十分ではございますが見ております。また当時、おそらくそれたそのまま使用したのが大へん残っておったという関係と、主食が他で購入できなかったと申しますか、食堂へお米を持っていかなければ御飯が得られなかったという事情があったのではないかと思われるのであります。何にいたしましても、少年の食糧用というものが帳簿で余ったといいましても、他に流用しましたことはまことに申しわけないことだと存じます。直ちにこれらの収容者用米といたしまして元通りに受け入れを完了して処置はいたしておるのでございます。以上、概略でございますが、御説明申し上げました。

神近市子日本社会党

○神近委員 御説明でよくわかりましたが、山狩をしてもらうなんということは、これは常規の状態でないので、そういうときにたき出しをなさるというようなこともわかります。それから留置者の品物をほかに流用するとか、刑事領置物の売り払い、それを収得するというような事項は非常に少いし、またこういう事項が起りましたから、それぞれに方法を講じておいでになると思うのですけれども、ふとんの綿の非常に悪いものを高く買っていらっしゃいますね。それが三菱商事と随意契約にして非常に大量を一度に買っていらっしゃる。そういうようなことは、私はやはりちゃんと入札によって品質を吟味してお買いになるべきだと思うのですけれども、この随意契約というものは、三菱商事と、ずっと昔から買い入れているというような御用商人的な関係にあるのですか、これはどういうことになるのですか。非常に大量にお買いになって、非常に品質の悪いものが納入されているということが批難事項に出ているのですが、これはどういうことですか。

大澤一郎検事(大臣官房経理部長)

○大澤説明員 ただいまの綿の購入につきまして御説明申し上げます。本件の綿の購入は、当初から随意契約ではございません。三菱商事ほか五社によりまして入札を実施したのでございます。第一回、第二回とも予定価格に達しませんでしたので、最低価格の入札者でございました三菱商事とその後話し合いをいたしまして、随意契約で四千四百万余りで購入契約をいたした次第でございます。なおその購入価格は大体予定価格と何じまで交渉いたしました。むしろ計数の計算上予定価格より千二百円安い契約ができた結果と相なったわけでございます。なお、ただいまの綿の品質の問題でございますが、検査院御当局でこの綿を各刑務所のうちから抽出して数件選ばれまして、それを大阪市の工業研究町で御鑑定下さったわけでございます。その結果、この綿はパキスタン綿であるという御鑑定で、それに基きましてこれ全体の綿がさように不良なものであるという御認定を受けた次第でございます。もっとも私も専門家でございませんので、その事故になりまして勉強した次第で、まことに申しわけない次第でございますが、パキスタン綿といいますのはいわゆるゾーダ綿とか申す下級な品物であります。法務省の契約のときは八〇%が上級のオムラ綿、二〇%が下級のゾーダ綿という注文で、さような契約でございましたので、すべてが悪い品物であるという御認定を受けた次第でございます。  そこで、この御通知を受けまして、直ちに三菱商事にこのクレームをわれわれの方でつけまして、直ちに損害賠償するようにということを申したところが、三菱商事では絶対にさようなことをしておらない、もう一度厳重な検査をしていただきたいというお申し出でございますので、われわれといたしましては通産省の所管の工業技術院の繊維工業試験所に、各刑務所から取り寄せましたこの納入綿を交付しまして鑑定をお願いいたしましたところ、この綿は全部がゾーダ綿ではない、オムラ綿も含んでおる、オムラ綿とゾーダ綿との混綿であるが、そのパーセントはわからない。また現在上級綿と下級綿との混合率を工業規格等で決定づける規格がないというお話で、何%含んでおるかが結局わからない始末になったわけであります。  それから、三菱商事の方は、この綿をおたふくわたに下請さして製綿さしているのでございます。おたふくわたが、このパキスタン綿であるという鑑定をしました大阪の工業研究所に異議を申し立てまして、パキスタン綿というのは産地の名曲である、オムラ綿、ゾーダ綿というのは品質の、種類の問題である。そこでこのパキスタン綿というのは全部ゾーダ綿に相当するものかという照会をおたふくわたの方で大阪の工業研究所に出したわけであります。大阪の研究所から業者に対しまして、われわれがこの鑑定所にパキスタン綿と書いたのは、ゾーダ綿の意味ではなくして、いわゆる下級、上級の綿を含めた意味であるという回答を寄せておるのでございます。われわれの検収方法が不備であったことはまことに検査院御指摘の通りでございまして、申しわけない点でございますが、ただいまの批難事項にありますように、すべてがこの下級綿ばかりであったということ、それだけ相当に高い品物を買ったということについては、われわれとしましては、いまださような結果から承服しがたいのであります。しかしながら、何%含んでおったかということにつきましては、われわれも納入の際にその点の検定ができませんでしたので、二〇%以上あったかどうかにつきましては自信がないわけであります。実はこの検取の際に——福岡の工場と東京の工場でおたふくわたが製綿したのでありますが、福岡から製品最中に一部の製品を送ってきましたので、われわれの方で調べてもらうために工業技術院の繊維工業試験所に提出したのでございますが、試験所からは、製品となった綿ではどこの産地のものか、あるいは何%ずつ含んでいるかということは鑑定ができないという御連絡を受けました。そこでわれわれといたしましては仕方がございませんので、見本の提示品の手ざわりや色と比べて、外見上のいわゆるしろうとの検査にとどめて認定したことから、かような誤解を受け、またわれわれとしても間違いなかったという確信を得られない結果に相なりました。この点、検査方法としましてまことに申しわけない結果になっておるのでございます。当時われわといたしましては、その検査ができるものと考えまして、かような発注をしたわけであります。要するに発注の仕方がやや疎漏でございまして、専門的技術に欠けておりましたので、かような結果に相なったわけでございます。現在ではその綿の種類の混合を避けまして、一種の綿で製綿するという方法をとっておる次第でございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 私も綿の鑑別はおそらくあなた以下にわからないと思います。ただこういう注意をお受けになったことは、商事会社に対する警告の意味で大へん役に立って、これから気をつけるという意味の効果を認めまして、この法務省関係の御質問をそこでとどめておきます。会計検査院にもそのことについて御指摘なさった責任上、何か言い分があると思うのですけれども、きょうは先を急いでおりますから、私は文部省関係の御質問に移りたいと思います。  文部省の方にお尋ねいたします。文部省関係では建設に関する批難が一番多いように思います。九八ページでございますけれども、調査されたもののほとんど全部が不当な経理によっているということが出ているのです。戦争その他の災害によって破壊されたもの、老朽校舎が問題になってせっかく新しく建てるというのに——特に学校というものは子供たちを収容し教育を行うところであって、清潔な上にも清潔でなければならないと思うのですけれども、その建設には行き違いばかりたくさん起して、会計検査院の手をつけたものがほとんどすべてにわたって、誤算あるいは申告と迷ったものになっているという責任は一体どこにあるのですか。教育委員会の監督不十分かあるいは設計が疎漏なのか。それから建設に対して教育委員会がどの程度熱意を持って携わっているのか。そして建設の場合に監督は、教育委員会の人たちがときどきそれを見に来ているものか。それとも教育委員会の事務長というのがおりますね、そういう人に一任してしまっておるのか。どこからそういうことが起ってきておると考えるか、それを承わりたいと思います。

天城勲文部事務官(大臣官房会計参事官)

○天城説明員 御指摘のように公立文教施設の補助金の交付に当りまして、検査院の御指摘のような事件が絶えませんことはまことに申しわけなく思っております。その原因、どういうことでそういうことが起きるかという御質問でございますけれども、摘要の中にもございますように、積算の根拠に当りまして、たとえば戦災復旧あるいは老朽の場合には、どこまでが使える部分で、どこまでが使えない部分かというような分け方をいたしまして、使える部分は保有坪数、そうでない部分は危険部分という分け方をいたしますが、その積算に当って、その辺の境目のところにいつも問題がございます。それから何坪補助金の対象になるかという積算の場合に、生徒一人当り何坪必要かという計算をいたしますが、その生徒の数をある一定の時期で押さえているわけでございますけれども、すぐ近き将来に生徒数がふえるとか、あるいは報告した前後における生徒数の把握が不十分であったというようなことが重なり合ってこういう結果になっているわけでございます。われわれの指導といたしましては、たとえば老朽校舎等におきまして、老朽度の測定につきまして現在点数制度ということをやっておりますけれども、客観的に老朽程度を調べる方法を定めまして、それで何点以下ならば老朽校舎というような分け方を最近進めておりますし、その他生徒の把握等についても一そうの指導をいたしておるような状況でございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 何かわかったようなわからないような御説明ですけれども、この建設の場合には、ほかの各省の建設なんかでも一番不正不当な事件が多いのです。それで、調査されているところが超過交付になっているのは、ほとんど全部でございまして、そしてただ交付不足になっているのは岩手県、山形県ほか二県で十六万円くらいなのです。大体このつり合いを考えてみると、ここのなには五百万でできるかもしれないけれども、ちょっと過当に水増ししておいて六百万を要求しておこう、そういうようなルーズさが、拝見していると示されるのです。これを何とかもう少しはっきりすることはできないかということが、私がお尋ねしようということの一点。  それからさっきあなたはそのことを何にもおっしゃらなかったけれども、これは大体教育委員会が申請して、査定して、そしてこれを文部省に要求、申請するわけでしょう。それで、教育委員会というものはどの程度本気でその衝に当っているのか。あるいは事務長あたりがこの教育委員会自体にかわって、自分が裁量して、そして文部省に委員会を代表するような形で出しているのか、それを伺いたい。委員会というところは、相当りっぱな人を選任してあるはずです。そしてこういうことについて、教育のごく基本的な、子供を入れる箱なのですから、それがいいかげんなことであってはよくないと考えるのです。心理的な状態でよくない。やはり子供を預かる人たちは、経理を監督する上でも、もっと正しく、たとい不正でないとしたって、もっと的確でなければならないと思うのです。それで一体、ほとんどが不当事項——こういうものを流してくるところのもとが教育委員会にあるかどうか、ということをさっきお尋ねしたつもりなのです。

天城勲文部事務官(大臣官房会計参事官)

○天城説明員 お答えを失礼いたしました。今の事務的な流れの問題でございますが、ここにございますようにほとんど実施主体が市町村でございまして、市町村の議会の議決を経たものを府県の教育委員会で取りまとめて、私の方に申請するという手続をとっております。もちろん当該団体の財政負担の問題もございますので、市町村議会の議決を経て府県の委員会を通してやっておりますので、われわれとしては単なる水増しで、このくらいやっておけばよかろうというくらいで帳簿が出ておるというふうには判断いたしておりません。それから府県の委員会におきましても、教育委員会、これは文部省の機関でありますけれども、教育長以下の局員がこれの事務に当っておりますから、ことに合議制なるがゆえに問題があいまいになっているというふうには考えておらないわけでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 それでは、こういう会計検査院の指摘に会えば、過剰交付は取り戻すのですか。それとも見のがしにしてほうっておくんですか。そうして工事の監督は、たとえば市町村の議会が議決して、教育委員会を通じて申請があると今おっしゃったでしょう。そうすると、その工事の責任者は市町村ですか。

天城勲文部事務官(大臣官房会計参事官)

○天城説明員 今の工事の責任の問題でございますけれども、現在、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の中で、建物の建設等の責任者は市町村長ということになっております。市町村長の責任のもとに建物を建てております。  それから過剰交付の問題は、案件ごとに一々事情を調べまして、過剰交付になっているものは返還を命じておりますし、事情をそれぞれ勘案しまして、そうして返還を命ずる必要のないものはそのまま認めますが、それぞれ事案に即して返還あるいは返還を命じないかの措置をいたしております。

神近市子日本社会党

○神近委員 こういうふうに、もうほとんどの学校が新しく建設するとか、あるいは修復するとかいうときにこういう事案が起っておって、日本の子供たちの教育行政というものがなっていないような感じがするのです。よほどあなた方の監督がよくないと、この市町村長というのは当てにならないのです。東京でも世田谷でしたか、大風が吹けば吹っ飛ぶような学校を建てるでしょう。そういうのが非常に多いのではないか。不正のうちに取引の行われておるというのも、しばしばうわさに出ることでございますので、一つ御監督はよほどきびしくして、子供を入れる箱ですから、ほかの方面に使わないで、そういうところに神経を使った方がいいと思う。  それから、今教育委員会の問題が出ましたけれども、この教育委員会の職員の給与。もう一つ出てくるのは、盲ろう学校の職員の給与が、実際の支出額と非常に違うということが、七件あげておる中で四件出てきておる。よほど事件が起っておると思うのですが、これはどういうことから起ってくるのですか。たとえば教育委員会の職員というものは、その市町村の職員として扱われて給与されるのか。それから盲ろう学校の給与も、これは地方公務員の中でまかなわれておるはずなのが、どうして実際に給与されている額が違うのですか、そこをちょっと伺いたい。

天城勲文部事務官(大臣官房会計参事官)

○天城説明員 義務教育費の国庫負担金の計算の問題でございますが、今の盲ろう学校の教員給与費の算定が実情と合っていないという御指摘の問題でございますが、実はこの法律が義務教育に従事する教職員の給与が半額国庫負担という建前でございまして、この指摘されました昭和二十九年度の義務教育費の問題ですが、二十九年度は、盲ろうあ学校はいわば義務制の学年進行の過程でございまして、中学校の一年までが義務制になっております。従って中学校の教員の中で義務教育の部面を担当している教員の給与は一年は国庫負担の対象になるし、そうでない二年、三年の生徒を担当している教員の給与は、この法律の対象にならない、理論的にいえばそういう形になっておるわけでございます。そこで二十九年度、三十年度、要するに学年進行の段階におきまして、われわれとしまして実際に中学校の先生が、ある先生は一年生だけ教えて二年、三年を全然教えないということはないし、三年の先生が一年を教える場合もございますので、その境目が非常にむずかしいので、一応ここで給与の支給総人員というものを前提に置きまして、一年の場合にはそれを一定の比率で一年分だけ出すというやり方をいたしたわけでございます。ところが検査院の御指摘では、一年生担当の先生は名簿を見ればだれだれであるかということがわかるから、具体的に実質の先生が出せるだろうという御指摘であったわけでございますが、われわれの方としましては、今申したように学年進行の過程でございますので、一定の方式をとって義務教育の担当教員というものの給与額を出しておるわけでございます。  それから府県教育委員会で事務をとっている教職員の給与が負担法の対象になっているという問題でございますが、教育委員会の事務局の職員の給与は御指摘の通り当該団体の負担でございますが、ここに指摘されておりますのは、実は教員の身分を持ちまして、教育委員会で事務をとっているという種類の職員のことでございます。もっと具体的に申しますと、教員の身分を持って、いわば現場の指導の関係の事務に当っておる指導主事に準じたり、あるいは指導主事の補佐をするというような意味の職員でありまして、現場と非常に関連の深い職員でございます。これは教員の身分を持っておりますし、現場で指導事務をとっておるというような関係から、純然たる事務局の職員でもないので、われわれとしては義務教育に関係あるという形で給与費で負担法の対象にいたしたわけでございますが、検査院の御指摘もございますし、それから実際問題として境目が非常にあいまいになっておりますので、その後これらの職員につきましては是正の措置をとり、原則として現場を離れて事務局で事務をとっている職員は、たとい教職員の身分を持っておりましても、負担法の対象にいたさないという措置をいたしておるわけでございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 森本靖君。

森本靖日本社会党

○森本委員 ちょっと労働省の方にお聞きいたしたいのです。この二六四ページの不正行為をした職員というのでありますが、まず最初にお聞きしたいのは、こういう労働基準監督署等における経理の自治監査というものは、大体どういうふうにやっておりますか。

村上茂利労働事務官(労働基準局労災補償部長)

○村上説明員 基準局におきますところの経理の監査でございますが、二つございまして、御承知のように一般会計におきます経理問題と、それから労災保険特別会計における監査の場合がございます。本件におきまして指摘されております事項は、労災保険特別会計に関する事項でございます。この件につきましては、第一線の労働基準監督署の経理監査につきましては、地方の労働基準局における監察官が監査をする。それに加えまして本省に特別の監察官制度を設けておりまして、それが毎年計画的に地方の局並びに第一線の労働基準監督署の経理監査をする、こういう形をとっておりますが、なお必要に応じましては、直接経理を担当しております本省職員が地方の監督署に参りまして、直接経理監査をするという三本建の制度をとっておる次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 その場合、この労働基準局の監査、それから本省の監査、現場における監査というふうに言われましたが、年にどのくらい検査をやっておるのですか。

村上茂利労働事務官(労働基準局労災補償部長)

○村上説明員 ちょっと、今手元に年間の検査回数の資料を持っておりませんが、本省がいたします監査は、大体地方の基準局につきましては、全国の半数程度は毎年必ず監査をするという建前をとっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは各省とも同じだろうと思いますが、そういう自治経理検査というものも大いにやっておると思いますが、これを見ると、二十七年三月から二十九年にわたってこれがなされておるわけでありますが、これの発覚はどこが摘発したのですか。

村上茂利労働事務官(労働基準局労災補償部長)

○村上説明員 本件につきましては、会計検査院の検査の事前に、福岡の労働基準局において発見をいたしまして、そうしてこの事実を会計検査の際にも御報告申し上げた、こういうことになっております。

森本靖日本社会党

○森本委員 これは福岡の労働基準局において平常の経理検査で発覚したということですか。それとも何か特別に警察の方で取り調べられたとかいうようなことで発覚したのですか、どっちです。まず司直の手が伸びてこれが発覚したのか、それとも内部における検査によって出たのか。

村上茂利労働事務官(労働基準局労災補償部長)

○村上説明員 本件につきましては、福岡労働基準局における平常の監査の結果発見したものでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 私が非常に不可解に感ずるのは、これは今も説明がありましたように、三本建のそれぞれの省内における監査が行われておるというふうに言われておりますが、これは二十七年の三月から二十九年の十二月まで足かけ三年にわたってなされておるわけでありますが、これがはっきりわかったのはいつですか。

村上茂利労働事務官(労働基準局労災補償部長)

○村上説明員 この事実が発見されまのたのは、福岡労働基準局におきまして昭和二十八年度期末の、すなわち昭和二十九年二月から三月にかけまして滞納整理強化期間というのを設けまして、監督署のみならず関係事業場の滞納保険料の整理もかたがたやるという滞納整理強化運動というのをやっておりました際に発見したものでございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 今の答弁で考えてみますと、省内における自治の経理検査も相当な効果であるとは考えますけれども、二十七年の三月から二十九年にわたったものを、二十九年に省内において摘発したということであれば、これはそれまでにおそらく会計検査院の方も検査したであろうし、それから省内における検査もやったであろう。にもかかわらず、これが三年間も発覚しなかったということになると、将来もこういうことが起り得る可能性が非常にあるのじゃないか。この中におきましても、たとえば特に架空の災害補償費請求という点なんかについては、よほど調べてみないことにはなかなか発覚しにくいということもあるわけであって、将来においてこういう点の自治監査を強化するという点については、一体どう考えておるわけですか。おそらくこれは二十七年、二十八年にも検査したであろうと思いますが、人間でありますから、こういうことについてはみのがすこともあり得るとは思いますけれども、こういうことでは将来が非常に寒心にたえないわけでありますので、将来についてこれは一体どういうふうにやっていくつもりか、その決意のほどを聞いておきたい、こう思うわけです。

村上茂利労働事務官(労働基準局労災補償部長)

○村上説明員 ただいま御指摘の御懸念、まことにごもっともでございますが、実は本件につきましても非常に大きな教訓を私どもは与えられたのでございます。それは、こういった金銭の出納に当る職員が長く同一ポストにおりまして、そして関係事業場の関係職員とも結託し、かつ保険金を支払う場合におきまして、関係病院の事務局職員や、給付を請求する労働者自体とも結託をしてかかる不正行為を行なったのでございまして、非常に手の込んだ巧妙なケースでございます。この事案からわかりますように、こういった経理事務担当職員を同一ポストに相当長く置くということについてはよほど注意をいたさなければ、間々こういった好ましくない事件を起す可能性がございますので、われわれといたしましては、特にこういう経理関係の職長につきましては、適当に配置転換を行うことが常識的に考えられる点でございます。それと一つは、この経理関係事務と、これに関係する他の一般事務とのいわゆる相互牽制組織を確立して、一方の者が不正行為を働こうといたしましても、他の面からする牽制活動が十分であるならば、こういう不正事件が防止できるのではなかろうか。こういう点を考えまして、特にこういう経理事務につきましては、事務体制そのものに牽制組織というものを確立する。及びただいま申しました通り、経理担当職員につきましては、あまり長く同一職務をさせない、こういった一般的な考え方に立ちまして、特に留意をいたしておる次第であります。  なお、本件のように事業場における関係職員と結託して行なった、こういう事案につきましては単に監督署のみの監察によっては十分ではないのでありまして、まことに遺憾ではございますが、この事案を一つの大きな教訓といたしまして、事業場に対する保険料徴収、あるいは病院等に対する医療費の支払いといった場合に実地監査を励行いたしまして、こういった事件の起らないように留意しておる次第でございます。

森本靖日本社会党

○森本委員 これで私の質問をやめますが、今言ったようなことをやると同時に、それから末端の現場の長なんかがもう少し人間的に職員に対する監督も十分にやらなければいけないのじゃないかというのはわかるわけですが、たとえばこの金額が六百十九万という金額になって、三年の長きにわたってやっておるということになれば、これは上司としては、一応こういうものは挙動、そぶりあるいは家庭の生活態度、そういう平生の行い等から見ても、大体このくらいのことは察知しなければ上司としての資格はない。そのくらいの指導というものを平生からやっていかなければ、あながち犯罪人を出すのが能じゃないわけですから、やはりそういう職員を善導し、指導していくことを考えていかなければならぬ。そういう法規的に監査を厳重に行い、さらに部内の自治監査を行うということもけっこうでありますけれども、同時に私の言いたいのは、末端の管理者というものは、もう少し職員との間に密接なる関係を保って、このくらいのことは事前に発覚ができるように、これは単に労働省ばかりではありません。各省とも共通の問題でありますが、そういう点についてはよく一つ指導を願いたいということを申し上げて、私の簡単な質問を終ります。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 労働省の方と会計検査院の方にちょっとお尋ねいたしたいのですが、不当事項の中に三十年度と三十一年度において「保険給付の適正を欠いたもの」というのと、次に是正させた事項の中に、「失業保険保険料等の徴収不足を是正させたもの」、こういうのがあるのですが、これを見ると三十年と三十一年と同じ県で数県ダブってそういうことが行われているのですね。三十年にも指摘されていながら、三十一年にもまたあるというような傾向が見えるのですが、これは一体どういうことなのか。会計検査院でもこういうことは指摘してあるんだから、三十一年には、ほかの県にはあっても、その県でだけはないということが当然でなければならぬと思うのですが、ダブってまた翌年行われておるということは、われわれには解せないのですが、どういうことからこういうことになるのですか。

平松誠一会計検査院事務官(第三局長)

○平松会計検査院説明員 三十年度に指摘されたことが三十一年度にも行われておるが意味がわからない、という御質問でございますが、実際この給付なり徴収事務を担当するところにおきましても、先ほど一般的な概要説明の際に申し上げたように、逐次内部監査機構、あるいは自分のところでも取扱いについての注意をいたしておるのでありますけれども、一度批難されたならばもう絶対起らないというところまではいっておらないわけでございます。先ほども申しましたように、漸減の傾向にあるということは申し上げることができると思います。なお、検査院の検査が、三十年度につきましては御承知のように三十年四月から始まりまして三十一年の三月に終るわけでありますが、その分の検査は一応それからあと検査する。そこで三十年度の分についての不当事項を見つける。しかしそのときにはすでに三十一年度の実際の経理がもう進行しておるような状況でございまして、そういった点に、やはり不当事項がすでに確立しているというような事例もあるのではないかというふうに考えております。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 それで大体わかったのですが、これを見ると三十年度にあなたの方から指摘されて、当然是正されなければならない。にもかかわらずそういう県がまた再び三十一年度にも指摘されている。従って会計検査院の検査というものの権威がどこにあるのかということをちょっと疑うからお聞きしたのです。従って三十年度にやっておられたことは三十一年度に持ち越されておるのだから、三十一年度に当然出てくるだろう、こういうあなたの方の答弁と解釈してよいのですか。

平松誠一会計検査院事務官(第三局長)

○平松会計検査院説明員 そういうような事情でございますが、先ほども申しましたように、全体の件数といたしましては二十九年度に比べ三十年度は少くなり、さらに三十一年度というふうに減少の傾向にありますが、何分対象となるものが多うございますので、やはり中には検査院といたしまして検査すると批難するような事項も出てくるわけでございますが、関係官庁におかれましては、これをなくすつもりでその後の分について注意しておられるということはうかがわれると考えます。

小川豊明日本社会党

○小川(豊)委員 漸減しているのはわかるのです。漸減しているのは非常にけっこうだと思う。ただ、漸減しているというのではなく、去年も指摘されて、またことしもやるというのはおかしいじゃないか、そういうことではおかしいじゃないか、こういうことをお聞きしている。漸減していることはわれわれもわかって、けっこうだと思うのです。労働省の方にお尋ねしたいのは、一たん指摘されていながら、また翌年もその県が何県かだぶっているのでおかしいじゃないか、これはあなたの方の監督がもっと厳重でなければならぬじゃないか、こういうことをお尋ねしている。

松永正男労働事務官(大臣官房会計課長)

○松永説明員 ただいまの御指摘の点はごもっともでございまして、私どもといたしましても、一ぺん会計検査院から指摘されましたならば、その指摘された県なり、あるいは安定所、監督署等におきまして再びそのあやまちを繰り返さないということを目標にいたしまして、努力はいたしておるのでございますが、たとえば保険料の徴収等につきましては、各事業場からの報告に基きまして保険料の算定をいたしまして徴収をいたすという、自主的な申告制度になっております。従いまして、われわれの方といたしましても、また地方におきましても、各事業場からの報告を正確な賃金に基く計算による報告を出していただくように常にPRをいたし、また指導もいたしておるのでございますが、なかなか事業場も多数でございますので、報告が必ずしも正確でないという部面もございまして、また徴収不足等が同じ県あるいは同じ局において指摘されるというような事態になっておるわけでございます。  それから保険金の給付につきましては、たとえば失業保険におきましては各公共職業安定所で取り扱っておりますので、同じ県でございましても安定所がたくさんございますので、あるいはその点で県名がだぶっておる点もあるのではないかと思うのでありますが、中にはあるいは同じ安定所が続けて指摘されているところもあるかと思います。きわめて遺憾に存ずるのでございますが、これら関係するものが職員だけでございませんで、事業場等の報告に基くものもございますし、それからまた失業保険等の場合には、保険金の受給者が失業者でございまして、この正確な給付をいたすということに努力をいたしておるのでございますが、なかなか多数の受給者でございますので、手が回りかねるという点もございます。われわれといたしましても、また地方の第一線におきましても、正確な保険料の徴収並びに給付につきましていろいろ工夫をいたしまして、努力をいたしておるわけでございますが、できるだけ先生の御指摘の線に沿って、再びそういうことのないような方向に持って参りたいと考える次第でございます。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 山田長司君。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 建設省と文部省に伺いますが、最初に建設省の方に伺いたいと思います。  先ほど山中政務次官は、批難事項がだいぶ少くなってきているというふうなことで、喜ばしいようなあいさつをされているのですが、決して現状はそういう状態ではないと思うのです。たとえば建設省の全国の工事現場四万一千七百二十一カ所の中で一五・六%、すなわち六千五百十九カ所を検査しているというようなことであって、実際はこれがほんとうに調べられているとするならば、まだまだたくさんの批難件数及び金額などにおいても高くなることがはっきりわかっているのですが、それが手が回らないことから、実際においては批難の件数が少いような結果が生まれておるだけにすぎないのです。  そこで私が建設省に伺いたいことは、国の負担金の交付で、正当な自己負担をしないで、末端の町村の場合に事業を行なっているという事例がたくさんにあるのですが、こういう場合はこれからも跡を断たない批難事項として生まれてくると思うのですけれども、実際そういう申請についてはどういうふうな工事個所についての審査をされるものか。工事にかかる前にどんなふうな調査をするものか。最初にその点を伺ってみたいと思うのです。

南部哲也建設事務官(大臣官房会計課長)

○南部説明員 お答えいたします。市町村の工事につきましては、第一次に、市町村から府県にこういうふうな個所につきましてこのような工事をしたい、それにつきまして国庫補助金をいただきたいというような申請が参ります。府県の土木部におきまして、現地を見るなり、あるいは今までの経験で、あそこはひどいからあそこを採択しようというようなことで、それらを集計したものが県において一応まとめられまして、それが建設省の方に上ってくる。それと、申請が出てきますときには、一応現場の工事の設計内容をこういうふうにしたいという書類が出てくるわけであります。それらにつきまして、本省といたしましては、県の係官にその手続を聞いた上で、予算等ともにらみ合せてそれを査定して、最後の交付決定をいたす、こういうことに一応なっておるわけでございます。ここに出てきますようなもろもろの負担金を負担しないで、補助金だけで仕事をするという事例がございますが、これらは当初の設計通り行わないで、自分の方の負担金額がないようにするといったようなことでありまして、これは途中における検査の不十分、あるいは竣工検査の不十分というようなことからこういう事態が発生しているということになりまして、まことに申しわけなく存ずる次第であります。実情は大体このような実情になっているわけでございます。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 今の説明でわからぬわけはないのですが、たとえば風水害の災害となった場合には、一局部的な災害だけでなくて、かなり広範な範囲にわたって災害があり、河川が決壊する個所などが起ると思うのです。そういう場合に、県に申請をしてきて、さらに県でこれを勘案して建設省の方へ書類が出てくると思うのです。その場合に、全体に公平な災害復旧がなされるならば問題はないのですが、たとえば河川が五本も六本もいたんだ場合、その一、二本の河川だけの修理をやってあとの河川の修理をやらなかった。しかもそれが自己負担でなく、国の負担でなされた。あとの数本の河川についてはそのままほうってあるというような場合に、建設省はそれを全体的に地形上から判断をして、そうして審査をされるのでなく、二三本だけを中心になされるというような場合があるようですが、この場合には全体的にどのような見方でその一、二本の個所だけを先に選ばれるのですか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 災害の問題になりましたので、防災課長でございます私からお答え申し上げます。災害につきましては、法律といたしましては国庫負担法がございまして、まず災害が発生いたしますと、その年に発生をしました災害個所につきまして、その管理者、たとえば市町村でいえば市町村長が災害復旧の報告をいたします。それをまず第一に本省でキャッチをいたします。そういたしますと、それに基きましてこちらから調査に行くわけでございます。それが一応調査を終りまして、さらに各個所につきましてどういうふうに復旧をやるかという設計書を市町村で作ります。その設計書に基いて、さらにこちらから査定というものを実施をいたします。そういたしまして、その年に発生した災害全個所について一応建設大臣がその復旧事業費というものを決定をいたします。それに聴いて毎年——最近は一年で復旧は完了いたしますが、毎年予算をとりまして、その予算の範囲内において緊急な個所から補助金を交付して復旧を実施していく、こういうふうになっております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 やはりそういうことから疎漏な工事が出てくるのではないかというような気もするのです。そこで、批難事項は、今言うようなことから疎漏な個所がたくさん批難件数としてあげられておりますが、批難事項が不誠実な請負業者によって次々にあげられてきておる場合に、県なり国なりは、不誠実な工事をやったところについてはどういう処置の方法でその業者に注意を促し、あるいは県との取引をさせないようにしてしまうとか、そういう取りはどんなことをしてやっておるのですか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 仕事をやる場合には、大体市町村の場合は請負にかけてやります。その場合に指名競争入札をやるのが通例でございますが、それによって最低の価格をとった業者が実施をする。しかしその実施したのが非常に成績が悪かった、出来高不足とか疎漏工事があったというような業者があった場合には、その業者は次の機会から指名をしない、こういうのを基本の方針としてやっております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 たとえば災害の場合などに、それが完成をしないうちにまた常時災害地で災害が起るというような場合があるが、そのときに業者がやっている工事が、どういう状態かで人夫等が不足を生じて、予定期日に予定の場所だけの達成をしなかったというような場合——これは疎漏じゃないのですが、予定の期日に予定の場所の竣工が働く人たちの関係でできなかったというような場合に、こういう業者についてはどういうお取扱いをしていますか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 一応、仕事をやる場合には予定の期日をきめてありますが、その最中におきまして、真にやむを得ない理由のために仕事がおくれた——ただその原因が災害その他の緊急な原因でない場合には、期日までにできなかったときは延滞金をとりますが、災害等によってやむを得ず仕事が完成をしなかったという場合には、特別な例といたしまして期限を延長して仕事をやらせる、こういう建前になっております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 予定のように工事が竣工しなかった場合に延滞金をとるというのは、規則上そうなっておるようだが、実際にそういう事例がありますか。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 ただいま的確にどこどこの個所というようなのはございませんが、そういう建前でほとんどやっていると思います。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 そういう事例を不幸にして私は知りませんけれども、私は工事の延長がなされている個所を二、三知っています。今ここでその個所を言うことを避けますけれども、やはりその延滞金などがもっと厳重に、契約をなされたときからその予定期日までに竣工しなかったというような場合になされれば、私は業界の人たちも、もっと真剣になるのじゃないかと思うのです。そういう点で、工事の疎漏その他ばかりでなしに、やはりこういう問題についても一つこれから私は当局に注意を促したいと思うのですけれども、その点十分お取り計らい願いたいと思います。

山内一郎建設技官(河川局防災課長)

○山内説明員 ただいま先生の御発言の点につきましては、今後一切不正事項がないように努力をいたします。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 次に文部省関係でちょっと伺いたいと思うのです。だいぶん批難事項の中に、戦災復興あるいは危険校舎の改築等についての批難事項があるようです。一体学校の建築等に当っては、この衝に教育員会が当っておることはわかりますが、さらに所によると、教育委員会以外に建築委員会なんというものができて、建築の仕事に当っているところがあるようです。これはいずれが当っても、その自治体の範囲においてきめられることですから、これを私はとやかく申し上げるのじゃないのです。当然校舎を建てる場合には、たとえば屋根がわらだとか、あるいは木材とか、壁の厚みであるとか、土台の敷き方とか、いろいろあると思いますが、一体そういうことについて教育委員会なり建築委員会なりに文部省はどんな指示を与えて、そういう疎漏のないようなことについての注意を促していますか。この点、一つ伺いたいと思います。

天城勲文部事務官(大臣官房会計参事官)

○天城説明員 先ほど、市町村の工事の実施の責任の問題について御質問があったときにも触れたのでございますが、現在一応市町村長が建築上の責任をとっておりますので、そこに必要な技術者その他が行って、実際の工事に当っておるわけでございます。今御指摘の文部省の指導の問題でございますけれども、一応建築基準法の規定によるもののほか、私たちの方といたしまして、学校のモデル建築とかあるいは特別教室のモデル的なもの、一般教室の新しいあり方というようなことについて一般的な技術指導を府県の教育委員会の職員、あるいは市町村の関係職員にいたしております。

山田長司日本社会党

○山田(長)委員 こういう批難事項は将来も次々と発生するだろうと思われるので申し上げるのです。実は教育委員自体が、ほとんど学校建築のことについて知らないということです。それから建築委員というようなものが場所によってはできているところもあるようですが、これも建築委員という名前で自治体から選ばれておってもほとんど知らないということから、いろいろ批難事項が生まれてくると私は思うのです。こういう点について、生まれる前に、やはり一定の業者と自治体が契約をしたその書類等については、何らかの形で注意は促されて、そして教育委員会なり建築委員会の人たちがその規格に当てはまる建築をなされなければ、これは跡を断たないと思うのです。この点についてのお考えはどうです。

天城勲文部事務官(大臣官房会計参事官)

○天城説明員 御指摘の通り、市町村で必ずしもすべて技術的な面での能力が充実しているわけではございませんので、現在府県の技術者を通しまして文部省でも現場の指導を徹底するように指導いたしているわけでございます。御趣旨の点はごもっともでありますので、さらにこの点に留意をいたしたいと思っております。

山本猛夫自由民主党

○山本(猛)委員長代理 ほかに御質疑もないようでありますから、本日はこれにて散会いたします。     午後一時三十二分散会      ————◇—————

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